JP2023138470A - アミン誘導体を含有する医薬 - Google Patents

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慎吾 東城
Shingo Tojo
大輔 浦辺
Daisuke Urabe
仁 渡辺
Hitoshi Watanabe
亘 川畑
Wataru Kawahata
英樹 森山
Hideki Moriyama
優子 朝光
Yuko Tomomitsu
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Carna Biosciences Inc
Sumitomo Pharma Co Ltd
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Sumitomo Dainippon Pharma Co Ltd
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Abstract

【課題】DYRK阻害作用を有する医薬の提供。【解決手段】下式(1)TIFF2023138470000197.tif3552(式中、A1、A2、L1、L2、X、Z、R1、R4は明細書参照)で示される、アミン誘導体またはその薬学的に許容される塩を有効成分とする医薬。【選択図】なし

Description

本発明は、医薬、特にDYRK阻害作用を有する新規なアミン誘導体又はその薬学的に許容される塩を含有する医薬に関する。
DYRK(Dual-specificity tYrosine-phosphorylation Regulated protein Kinase)は、チロシンおよびセリン、スレオニンをリン酸化する二重特異性プロテインキナーゼの一種である。DYRKは、自己リン酸化の場合のみ、チロシンリン酸化酵素として機能し、外因性基質に対しては、セリン又はスレオニン残基のリン酸化を触媒する。DYRKファミリーのメンバーとして、ヒトでは、DYRK1A、DYRK1B、DYRK2、DYRK3およびDYRK4の5つが知られている(非特許文献1)。
DYRK1Aは、精神神経疾患との関連性が多く報告されている。例えば、アルツハイマー病患者では、βアミロイドの発現とDYRK1Aの発現とが有意に一致しており(非特許文献2)、さらにアルツハイマー病発症の一因とされるタウ・タンパク質(Tau)の異常リン酸化に、DYRK1Aが関与すると推測されている(非特許文献3)。
また、パーキンソン病は、運動機能に重要なドーパミン神経が変性することによって引き起こされる神経変性疾患であるが、その原因の一つとして、ミトコンドリアの機能異常が考えられている(非特許文献4)。パーキンと呼ばれるタンパク質分解に関わる酵素は、異常ミトコンドリアを代謝し異常蓄積を抑える機能をもつことが知られているが、DYRK1Aは、このパーキンタンパク質の活性を抑えることが報告されている(非特許文献5)。
DYRK1Aの遺伝子は、ダウン症クリティカル領域に位置しており、DYRK1Aの過剰発現したマウスでは、精神神経機能に異常をきたしダウン症様を示すことが報告されている(非特許文献6)。また、ダウン症患者およびダウン症様モデルマウスの脳内では、DYRK1A発現が上昇していることが報告されている(非特許文献7)。これらのことは、ダウン症患者の神経症状の発症に、DYRK1Aが関わっていることを示唆している(非特許文献8)。
また、ダウン症患者では、若年性アルツハイマー病が多発することが報告されていることからも、DYRK1Aがアルツハイマー病に密接に関係していることがわかる(非特許文献8)。
したがって、DYRK1Aを阻害する化合物は、アルツハイマー病、ダウン症、精神遅滞、記憶障害、記憶喪失およびパーキンソン病等の精神神経疾患の治療に有用であると考えられる。
最近になって、DYRK1Aがグリオブラストーマなどの脳腫瘍において高発現しており、DYRK1Aが上皮成長因子受容体(EGFR)の発現を調節していることが報告されている(非特許文献9)。したがってDYRK1Aを阻害する化合物は、EGFR依存的な脳腫瘍や腫瘍などにおいて、がん細胞の増殖を抑制し、EGFR依存的な腫瘍の治療に有用であると考えられる。
また、ファミリー酵素である、DYRK1B、DYRK2およびDYRK3を阻害する化合物に関しても、様々な医薬用途が考えられる。例えば、DYRK1Bは、休止期(G0期)のがん細胞において高発現し、各種の化学療法剤に対する抵抗性に寄与していることが報告されている(非特許文献10)。DYRK1Bを阻害すると、G0期からの離脱を促進し、化学療法剤に対する感受性を向上させることも報告されている(非特許文献11)。したがって、DYRK1Bを阻害する化合物は、膵臓がん、卵巣がん、骨肉腫、大腸がんや肺がんの治療に有用であると考えられる(非特許文献11、12、13、14、15)。
DYRK2については、DNA損傷に応答してp53を制御し、アポトーシスを誘導することが示唆されている(非特許文献16)。さらに、DYRK3を阻害する化合物は、鎌状赤血球貧血および慢性腎疾患の治療に有用であることが報告されている(非特許文献17)。
DYRKを阻害する化合物として特許文献1の他、DYRK1A、DYRK1B阻害剤として特許文献2が報告されている。しかし、本発明の医薬に含有されるアミン誘導体については記載されていない。
WO2010/10797号公報 WO2013/26806号公報
Becker W. et al.,J.Biol.Chem., 1998,273,25893-25902 Kimura R. et al.,Hum.Mol.Genet.,2007,16,15-23 Ryoo SR. et al.,J.Biol.Chem.,2007,282,34850-34857 Narendra D. et al.,J.Cell.Biol.,2008,183,795-803 Im E.,J.Neurochem.,2015,134,756-768 Branchi I. et al.,J.Neuropathol.Exp.Neurol.,2004,63,429-440 Dowjat WK. et al.,Neurosci.Lett.,2007,413,77-81 Wegiel J. et al.,FEBS J.,2011,278,236-245
Pozo N. et al.,J.Clin.Invest.,2013,123,2475-2487. Deng X. et al.,Cancer Res.,2006,66,4149-4158. Ewton DZ. et al.,Mol.Cancer Ther.,2011,10,2104-2114. Deng X. et al.,Genes Cancer.,2014,5,201-211 Yang C. et al.,Carcinogenesis.,2010,31,552-558 Jin K. et al.,J.Biol.Chem.,2009,284,22916-22925 Gao J et al.,Cancer Cell Int.2013,13,2 Taira N. et al.,Mol.Cell.,2007,25,725-738 Bogacheva O. et al.,J.Biol.Chem.,2008,283,36665-36675
本発明は、医薬、特にDYRK阻害作用を有する新規なアミン誘導体又はその薬学的に許容される塩を含有する医薬を提供することを課題とする。
すなわち、本発明は以下の通りである。
[項1]
下記式(1):
Figure 2023138470000001
[式中、
は、酸素原子又は窒素原子(=N-)を表し、
は、CR、CR、酸素原子又はNRA1を表し、
は、置換されていてもよいメチレン、置換されていてもよいエチレン、置換されていてもよいメチン、置換されていてもよいエタンジイリデン、=N-又はNRA2を表し、
A1、RA2、R、RおよびRは、それぞれ独立して、水素原子又は置換されていてもよいC1-6アルキルを表し、
は、水素原子、ハロゲン原子又は置換されていてもよいC1-6アルキルを表し、
Xは、炭素原子又は窒素原子を表し、
は、置換されていてもよいC1-4アルキレンを表し、
は、置換されていてもよいC1-6アルキルを表し、
Zは、-NR又は-ORを表し、
は、置換されていてもよいC1-6アルキル、又はRとともに形成される、置換されていてもよいC1-7アルキレンを表し、ここにおいて、RおよびRが、それぞれが結合する炭素原子および酸素原子と一緒になって、置換されていてもよい5-11員の飽和複素環を形成し、
は、水素原子、置換されていてもよいC1-6アルキル、C(O)-R、C3-10シクロアルキル、C2-6アルキニル又は4-11員の飽和複素環の環状基を表し、
は、水素原子、置換されていてもよいC1-6アルキル又はC(O)-Rを表し、
は、置換されていてもよいC1-6アルキルを表し、
ここにおいて、RおよびRが、これらが結合する窒素原子と一緒になって、置換されていてもよい4-11員の飽和複素環を形成していてもよく、あるいは、RおよびRが、それぞれが結合する窒素原子および炭素原子と一緒になって、置換されていてもよい4-11員の飽和複素環を形成していてもよく、若しくは、前記R、Rおよび窒素原子で構成される飽和複素環上の任意の炭素原子およびRが一緒になって、4-11員の飽和複素環を形成していてもよい。]で表される化合物(本明細書において、「化合物(1)」又は「式(1)で表される化合物」と称することがある。)又はその薬学的に許容される塩を含有する医薬。
[項2]
Zが、-NRを表し、RおよびRが、それぞれ独立して、水素原子、置換されていてもよいC1-6アルキル又はC(O)-Rを表し、ここにおいて、RおよびRが、これらが結合する窒素原子と一緒になって、置換されていてもよい4-8員の飽和複素環を形成していてもよい、項1に記載の医薬。
[項3]
Zが、-NRを表し、RおよびRが、それぞれが結合する窒素原子および炭素原子と一緒になって、置換されていてもよい4-8員の飽和複素環を形成する、項1に記載の医薬。
[項4]
が、水素原子である、項1-3のいずれか一項に記載の医薬。
[項5]
Xが、炭素原子である、項1-4のいずれか一項に記載の医薬。
[項6]
が、酸素原子であり、Aがメチレンであり、Lがメチレンである、項5に記載の医薬。
[項7]
式(1)が、下記式(1a):
Figure 2023138470000002
[式中、
は、置換されていてもよいメチレン又は酸素原子を表し、
は、置換されていてもよいメチレン又は置換されていてもよいエチレンを表し、
は、置換されていてもよいC1-4アルキレンを表し、
およびRは、それぞれ独立して、水素原子、置換されていてもよいC1-6アルキル又はC(O)-Rを表し、ここにおいて、RおよびRが、これらが結合する窒素原子と一緒になって、置換されていてもよい4-8員の飽和複素環を形成していてもよく、
は、置換されていてもよいC1-6アルキルを表し、
は、置換されていてもよいC1-6アルキルである。]で表される項1、2、4、5又は6に記載の化合物又はその薬学的に許容される塩を含有する医薬。
[項8]
およびRが、それぞれ独立して、置換されていてもよいC1-6アルキルである、項7に記載の医薬。
[項9]
およびRが、これらが結合する窒素原子と一緒になって、置換されていてもよい4-8員の飽和複素環を形成する、項7に記載の医薬。
[項10]
が、C1-3アルキレンである、項7-9のいずれか一項に記載の医薬。
[項11]
式(1)が、下記式(1b):
Figure 2023138470000003
[式中、
は、置換されていてもよいメチレン又は酸素原子を表し、
は、置換されていてもよいメチレン又は置換されていてもよいエチレンを表し、
lおよびmは、それぞれ独立して、1、2又は3を表し、ここにおいて、lとmの合計が5以下であり、
nは、1、2、3又は4を表し、
は、水素原子、置換されていてもよいC1-6アルキル、C3-10シクロアルキル又はC(O)-Rを表し、
は、置換されていてもよいC1-6アルキルを表し、
は、水素原子、ハロゲン原子又は置換されていてもよいC1-6アルキルを表し、
nが2、3又は4の場合、Rは同一でも異なっていてもよく、また同一炭素原子上の2個のRが、それぞれ結合する炭素原子と一緒になって4-8員の飽和複素環又は3-8員の飽和炭素環からなるスピロ環を形成していてもよく、あるいは異なる炭素原子上の2個のRが、結合して架橋を形成していてもよい。]で表される項1、3、4、5又は6に記載の化合物又はその薬学的に許容される塩を含有する医薬。
[項12]
が、水素原子、置換されていてもよいC1-6アルキル又はC3-10シクロアルキルである、項11に記載の医薬。
[項13]
が、置換されていてもよいC1-6アルキルである、項11に記載の医薬。
[項14]
lおよびmが、それぞれ独立して、1又は2である、項11-13のいずれか一項に記載の医薬。
[項15]
Zが-ORであって、RおよびRが、それぞれが結合する炭素原子および酸素原子と一緒になって、置換されていてもよい5-8員の飽和複素環を形成する、項1に記載の医薬。
[項16]
式(1)が、下記式(1c):
Figure 2023138470000004
[式中、
は、置換されていてもよいメチレン又は酸素原子を表し、
は、置換されていてもよいメチレン又は置換されていてもよいエチレンを表し、
pおよびqは、それぞれ独立して、1、2又は3を表し、ここにおいて、pとqの合計が5以下であり、
tは、1、2、3又は4を表し、
は、水素原子、ハロゲン原子、置換されていてもよいC1-6アルキル、置換されていてもよいC1-6アルコキシ又はCN基を表し、
tが2、3又は4の場合、Rは同一でも異なっていてもよく、また同一炭素原子上の2個のRが、それぞれ結合する炭素原子と一緒になって4-8員の飽和複素環又は3-8員の飽和炭素環からなるスピロ環を形成していてもよく、あるいは異なる炭素原子上の2個のRが、結合して架橋を形成していてもよい。]で表される項1又は15に記載の医薬。
[項17]
以下の化合物からなる群から選択される化合物又はその薬学的に許容される塩を含有する、項1-16のいずれか一項に記載の医薬:
cis-3-(7,8-ジヒドロフロ[3,2-e][1,3]ベンゾチアゾール-2-イル)-5-メチルオクタヒドロ-2H-イミダゾ[4,5-c]ピリジン-2-オン(実施例7);
cis-3-(7,8-ジヒドロフロ[3,2-e][1,3]ベンゾチアゾール-2-イル)-5-(2-メトキシエチル)オクタヒドロ-2H-イミダゾ[4,5-c]ピリジン-2-オン(実施例8);
cis-1-(7,8-ジヒドロフロ[3,2-e][1,3]ベンゾチアゾール-2-イル)-5-メチルオクタヒドロ-2H-イミダゾ[4,5-c]ピリジン-2-オン(実施例9);
cis-3-(7,8-ジヒドロフロ[3,2-e][1,3]ベンゾチアゾール-2-イル)-5-エチルオクタヒドロ-2H-イミダゾ[4,5-c]ピリジン-2-オン(実施例11);
cis-1-(7,8-ジヒドロフロ[3,2-e][1,3]ベンゾチアゾール-2-イル)-5-メチルヘキサヒドロピロロ[3,4-d]イミダゾールl-2(1H)-オン(実施例14);
cis-3-(7,8-ジヒドロフロ[3,2-e][1,3]ベンゾチアゾール-2-イル)-5-(プロパン-2-イル)オクタヒドロ-2H-イミダゾ[4,5-c]ピリジン-2-オン(実施例15);
cis-3-(7,8-ジヒドロフロ[3,2-e][1,3]ベンゾチアゾール-2-イル)-5-メチルオクタヒドロイミダゾ[4,5-c]アゼピン-2(1H)-オン(実施例17);
(3aS,7aS)-3-(7,8-ジヒドロフロ[3,2-e][1,3]ベンゾチアゾール-2-イル)-5-(オキセタン-3-イル)オクタヒドロ-2H-イミダゾ[4,5-c]ピリジン-2-オン(実施例19);
(3aR,7aR)-1-(2H-[1,3]ジオキソロ[4,5-e][1,3]ベンゾチアゾール-7-イル)ヘキサヒドロピラノ[3,4-d]イミダゾール-2(3H)-オン(実施例21);
(4S,5R)-1-(7,8-ジヒドロフロ[3,2-e][1,3]ベンゾチアゾール-2-イル)-4-メチル-5-[(モルホリン-4-イル)メチル]イミダゾリジン-2-オン(実施例23);
(4R,5R)-1-(7,8-ジヒドロフロ[3,2-e][1,3]ベンゾチアゾール-2-イル)-4-メチル-5-[(モルホリン-4-イル)メチル]イミダゾリジン-2-オン(実施例24);
(3aR,7aS)-3-(7,8-ジヒドロフロ[3,2-e][1,3]ベンゾチアゾール-2-イル)-5-メチルオクタヒドロ-2H-イミダゾ[4,5-c]ピリジン-2-オン(実施例28);
(3aR,7aS)-5-シクロプロピル-3-(7,8-ジヒドロ[1,4]ジオキシノ[2,3-e][1,3]ベンゾチアゾール-2-イル)オクタヒドロ-2H-イミダゾ[4,5-c]ピリジン-2-オン(実施例34);
(3aR,7aS)-5-シクロプロピル-3-(2H-[1,3]ジオキソロ[4,5-e][1,3]ベンゾチアゾール-7-イル)オクタヒドロ-2H-イミダゾ[4,5-c]ピリジン-2-オン(実施例36);
(3aR,7aR)-1-(7,8-ジヒドロ[1,4]ジオキシノ[2,3-e][1,3]ベンゾチアゾール-2-イル)ヘキサヒドロピラノ[3,4-d]イミダゾール-2(3H)-オン(実施例37);
(3aR,6S,7aR)-1-(7,8-ジヒドロフロ[3,2-e][1,3]ベンゾチアゾール-2-イル)-6-メチルヘキサヒドロピラノ[3,4ーd]イミダゾール-2(3H)-オン(実施例38);
(3aR,6S,7aR)-1-(7,8-ジヒドロ[1,4]ジオキシノ[2,3-e][1,3]ベンゾチアゾール-2-イル)-6-メチルヘキサヒドロピラノ[3,4-d]イミダゾール-2(3H)-オン(実施例39);
(3aR,6R,7aR)-1-(7,8-ジヒドロフロ[3,2-e][1,3]ベンゾチアゾール-2-イル)-6-(フルオロメチル)ヘキサヒドロピラノ[3,4-d]イミダゾール-2(3H)-オン(実施例40);
(3aR,6R,7aR)-1-(7,8-ジヒドロ[1,4]ジオキシノ[2,3-e][1,3]ベンゾチアゾール-2-イル)-6-(フルオロメチル)ヘキサヒドロピラノ[3,4-d]イミダゾール-2(3H)-オン(実施例41);
(3aR,6S,7aR)-1-(7,8-ジヒドロフロ[3,2-e][1,3]ベンゾチアゾール-2-イル)-6-エチルヘキサヒドロピラノ[3,4-d]イミダゾール-2(3H)-オン(実施例42);
(3aR,6S,7aR)-1-(7,8-ジヒドロ[1,4]ジオキシノ[2,3-e][1,3]ベンゾチアゾール-2-イル)-6-エチルヘキサヒドロピラノ[3,4-d]イミダゾール-2(3H)-オン(実施例43);
(4S,5S)-1-(7,8-ジヒドロフロ[3,2-e][1,3]ベンゾチアゾール-2-イル)-5-(メトキシメチル)-4-メチルイミダゾリジン-2-オン(実施例44);
(3aR,6aS)-1-(7,8-ジヒドロフロ[3,2-e][1,3]ベンゾチアゾール-2-イル)テトラヒドロ-1H-フロ[3,4-d]イミダゾール-2(3H)-オン(実施例65);
rac-(3aR,7aS)-3-(7,8-ジヒドロフロ[3,2-e][1,3]ベンゾチアゾール-2-イル)-5-(オキセタン-3-イル)オクタヒドロ-2H-イミダゾ[4,5-c]ピリジン-2-オン(実施例71);
rac-(3aR,7aS)-5-シクロブチル-3-(7,8-ジヒドロフロ[3,2-e][1,3]ベンゾチアゾール-2-イル)オクタヒドロ-2H-イミダゾ[4,5-c]ピリジン-2-オン(実施例72);
rac-(3aR,8aS)-3-(7,8-ジヒドロフロ[3,2-e][1,3]ベンゾチアゾール-2-イル)-5-(オキセタン-3-イル)オクタヒドロイミダゾ[4,5-c]アゼピン-2(1H)-オン(実施例73);
rac-(3aR,7aS)-3-(7,8-ジヒドロ[1,4]ジオキシノ[2,3-e][1,3]ベンゾチアゾール-2-イル)-5-メチルオクタヒドロ-2H-イミダゾ[4,5-c]ピリジン-2-オン(実施例76);
rac-(3aR,7aS)-1-(7,8-ジヒドロ[1,4]ジオキシノ[2,3-e][1,3]ベンゾチアゾール-2-イル)-5-メチルオクタヒドロ-2H-イミダゾ[4,5-c]ピリジン-2-オン(実施例77);
rac-(3aR,7aS)-1-(2H-[1,3]ジオキソロ[4,5-e][1,3]ベンゾチアゾール-7-イル)-5-メチルオクタヒドロ-2H-イミダゾ[4,5-c]ピリジン-2-オン(実施例78);
rac-(3aR,7aS)-3-(2H-[1,3]ジオキソロ[4,5-e][1,3]ベンゾチアゾール-7-イル)-5-メチルオクタヒドロ-2H-イミダゾ[4,5-c]ピリジン-2-オン(実施例79);
rac-(3aR,7aS)-3-(7,8-ジヒドロ[1,4]ジオキシノ[2,3-e][1,3]ベンゾチアゾール-2-イル)-5-(オキセタン-3-イル)オクタヒドロ-2H-イミダゾ[4,5-c]ピリジン-2-オン(実施例80);
rac-(3aR,7aS)-3-(2H-[1,3]ジオキソロ[4,5-e][1,3]ベンゾチアゾール-7-イル)-5-(オキセタン-3-イル)オクタヒドロ-2H-イミダゾ[4,5-c]ピリジン-2-オン(実施例81);
rac-(3aR,8aS)-3-(2H-[1,3]ジオキソロ[4,5-e][1,3]ベンゾチアゾール-7-イル)-5-メチルオクタヒドロイミダゾ[4,5-c]アゼピン-2(1H)-オン(実施例85);
rac-(3aR,8aS)-3-(2H-[1,3]ジオキソロ[4,5-e][1,3]ベンゾチアゾール-7-イル)-5-(オキセタン-3-イル)オクタヒドロイミダゾ[4,5-c]アゼピン-2(1H)-オン(実施例86);
(3aS,6S,7aR)-1-(7,8-ジヒドロフロ[3,2-e][1,3]ベンゾチアゾール-2-イル)-5,6-ジメチルオクタヒドロ-2H-イミダゾ[4,5-c]ピリジン-2-オン(実施例93);
rac-(3aR,7aS)-5-シクロプロピル-3-(7,8-ジヒドロフロ[3,2-e][1,3]ベンゾチアゾール-2-イル)オクタヒドロ-2H-イミダゾ[4,5-c]ピリジン-2-オン(実施例98);
rac-(3aR,7aS)-3-(7,8-ジヒドロフロ[3,2-e][1,3]ベンゾチアゾール-2-イル)-5-(2-プロピン-1-イル)オクタヒドロ-2H-イミダゾ[4,5-c]ピリジン-2-オン(実施例99);
rac-[(3aR,7aS)-3-(7,8-ジヒドロフロ[3,2-e][1,3]ベンゾチアゾール-2-イル)-2-オキソオクタヒドロ-5H-イミダゾ[4,5-c]ピリジン-5-イル]アセトニトリル(実施例100);
rac-(3aR,6aS)-1-(7,8-ジヒドロフロ[3,2-e][1,3]ベンゾチアゾール-2-イル)-5-(2-プロピン-1-イル)ヘキサヒドロピロロ[3,4-d]イミダゾール-2(1H)-オン(実施例102);
rac-[(3aR,6aS)-1-(7,8-ジヒドロフロ[3,2-e][1,3]ベンゾチアゾール-2-イル)-2-オキソヘキサヒドロピロロ[3,4-d]イミダゾール-5(1H)-イル]アセトニトリル(実施例103);
rac-(3aR,8aS)-5-シクロプロピル-3-(7,8-ジヒドロフロ[3,2-e][1,3]ベンゾチアゾール-2-イル)オクタヒドロイミダゾ[4,5-c]アゼピン-2(1H)-オン(実施例104);
rac-(3aR,8aS)-3-(7,8-ジヒドロフロ[3,2-e][1,3]ベンゾチアゾール-2-イル)-5-(2-プロピン-1-イル)オクタヒドロイミダゾ[4,5-c]アゼピン-2(1H)-オン(実施例105);
rac-[(3aR,8aS)-3-(7,8-ジヒドロフロ[3,2-e][1,3]ベンゾチアゾール-2-イル)-2-オキソオクタヒドロイミダゾ[4,5-c]アゼピン-5(1H)-イル]アセトニトリル(実施例106);
rac-(3aR,7aS)-3-(7,8-ジヒドロフロ[3,2-e][1,3]ベンゾチアゾール-2-イル)-5-(2,2,2-トリフルオロエチル)オクタヒドロ-2H-イミダゾ[4,5-c]ピリジン-2-オン(実施例107);
rac-(3aR,7aS)-5-(2,2-ジフルオロエチル)-3-(7,8-ジヒドロフロ[3,2-e][1,3]ベンゾチアゾール-2-イル)オクタヒドロ-2H-イミダゾ[4,5-c]ピリジン-2-オン(実施例108);
(3aR,7aS)-5-シクロプロピル-3-(7,8-ジヒドロフロ[3,2-e][1,3]ベンゾチアゾール-2-イル)オクタヒドロ-2H-イミダゾ[4,5-c]ピリジン-2-オン(実施例110);
[(3aR,7aS)-3-(7,8-ジヒドロフロ[3,2-e][1,3]ベンゾチアゾール-2-イル)-2-オキソオクタヒドロ-5H-イミダゾ[4,5-c]ピリジン-5-イル]アセトニトリル(実施例112);
(3aR,7aS)-3-(7,8-ジヒドロフロ[3,2-e][1,3]ベンゾチアゾール-2-イル)-5-(2-プロピン-1-イル)オクタヒドロ-2H-イミダゾ[4,5-c]ピリジン-2-オン(実施例114);
(4S,5R)-1-(7,8-ジヒドロフロ[3,2-e][1,3]ベンゾチアゾール-2-イル)-5-{[(3S)-3-フルオロピロリジン-1-イル]メチル}-4-メチルイミダゾリジン-2-オン(実施例115);
(4S,5R)-5-[(3,3-ジフルオロアゼチジン-1-イル)メチル]-1-(7,8-ジヒドロフロ[3,2-e][1,3]ベンゾチアゾール-2-イル)-4-メチルイミダゾリジン-2-オン(実施例116);
(4S,5R)-5-[(3,3-ジフルオロピロリジン-1-イル)メチル]-1-(7,8-ジヒドロフロ[3,2-e][1,3]ベンゾチアゾール-2-イル)-4-メチルイミダゾリジン-2-オン(実施例117);
(4S,5R)-1-(7,8-ジヒドロフロ[3,2-e][1,3]ベンゾチアゾール-2-イル)-5-[(3-フルオロアゼチジン-1-イル)メチル]-4-メチルイミダゾリジン-2-オン(実施例118);
rac-(3aR,7aR)-3-(7,8-ジヒドロフロ[3,2-e][1,3]ベンゾチアゾール-2-イル)ヘキサヒドロピラノ[3,4-d]イミダゾール-2(3H)-オン(実施例120);
rac-(3aR,7aR)-1-(7,8-ジヒドロフロ[3,2-e][1,3]ベンゾチアゾール-2-イル)ヘキサヒドロピラノ[3,4-d]イミダゾール-2(3H)-オン(実施例121);
(3aR,7aR)-1-(7,8-ジヒドロフロ[3,2-e][1,3]ベンゾチアゾール-2-イル)ヘキサヒドロピラノ[3,4-d]イミダゾール-2(3H)-オン(実施例122);
(3aR,7aR)-1-(7,8-ジヒドロフロ[3,2-e][1,3]ベンゾチアゾール-2-イル)-6,6-ジメチルヘキサヒドロピラノ[3,4-d]イミダゾール-2(3H)-オン(実施例124);
(3aR,6R,7aR)-1-(7,8-ジヒドロフロ[3,2-e][1,3]ベンゾチアゾール-2-イル)-2-オキソオクタヒドロピラノ[3,4-d]イミダゾール-6-カルボニトリル(実施例127);
(3aR,6R,7aR)-1-(7,8-ジヒドロフロ[3,2-e][1,3]ベンゾチアゾール-2-イル)-6-メトキシヘキサヒドロピラノ[3,4-d]イミダゾール-2(3H)-オン(実施例129);
(3aR,6R,7aR)-1-(2H-[1,3]ジオキソロ[4,5-e][1,3]ベンゾチアゾール-7-イル)-2-オキソオクタヒドロピラノ[3,4-d]イミダゾール-6-カルボニトリル(実施例131);
(3aR,6R,7aR)-1-(7,8-ジヒドロ[1,4]ジオキシノ[2,3-e][1,3]ベンゾチアゾール-2-イル)-2-オキソオクタヒドロピラノ[3,4-d]イミダゾール-6-カルボニトリル(実施例133);
(3aR,8aR)-1-(7,8-ジヒドロ[1,4]ジオキシノ[2,3-e][1,3]ベンゾチアゾール-2-イル)ヘキサヒドロ-1H-オキセピノ[3,4-d]イミダゾール-2(3H)-オン(実施例135);
(3aR,6S,7aR)-1-(2H-[1,3]ジオキソロ[4,5-e][1,3]ベンゾチアゾール-7-イル)-6-エチルヘキサヒドロピラノ[3,4-d]イミダゾール-2(3H)-オン(実施例138);
(3aR,6S,7aR)-1-(2H-[1,3]ジオキソロ[4,5-e][1,3]ベンゾチアゾール-7-イル]-6-メチルヘキサヒドロピラノ[3,4-d]イミダゾール-2(3H)-オン(実施例139);
(3aR,6R,7aR)-1-(2H-[1,3]ジオキソロ[4,5-e][1,3]ベンゾチアゾール-7-イル]-6-(フルオロメチル)ヘキサヒドロピラノ[3,4-d]イミダゾール-2(3H)-オン(実施例140);
(3aR,6R,7aR)-1-(7,8-ジヒドロフロ[3,2-e][1,3]ベンゾチアゾール-2-イル)-6-(ヒドロキシメチル)ヘキサヒドロピラノ[3,4-d]イミダゾール-2(3H)-オン(実施例144);
(3aR,6R,7aR)-1-(7,8-ジヒドロ[1,4]ジオキシノ[2,3-e][1,3]ベンゾチアゾール-2-イル)-6-(ヒドロキシメチル)ヘキサヒドロピラノ[3,4-d]イミダゾール-2(3H)-オン(実施例146);
(3aR,6R,7aR)-1-(2H-[1,3]ジオキソロ[4,5-e][1,3]ベンゾチアゾール-7-イル)-6-(ヒドロキシメチル)ヘキサヒドロピラノ[3,4-d]イミダゾール-2(3H)-オン(実施例147);
(3aR,6R,7aR)-1-(7,8-ジヒドロフロ[3,2-e][1,3]ベンゾチアゾール-2-イル)-6-エチニルヘキサヒドロピラノ[3,4-d]イミダゾール-2(3H)-オン(実施例149);
(3aR,7aR)-1-(7,8-ジヒドロフロ[3,2-e][1,3]ベンゾチアゾール-2-イル)-6-フルオロヘキサヒドロピラノ[3,4-d]イミダゾール-2(3H)-オン(実施例151);
(3aR,6S,6aS)-1-(7,8-ジヒドロフロ[3,2-e][1,3]ベンゾチアゾール-2-イル)-6-(ヒドロキシメチル)テトラヒドロ-1H-フロ[3,4-d]イミダゾール-2(3H)-オン(実施例157);
(3aR,6S,6aS)-1-(7,8-ジヒドロフロ[3,2-e][1,3]ベンゾチアゾール-2-イル)-6-(フルオロメチル)テトラヒドロ-1H-フロ[3,4-d]イミダゾール-2(3H)-オン(実施例159);
(3aR,6R,6aS)-1-(7,8-ジヒドロフロ[3,2-e][1,3]ベンゾチアゾール-2-イル)-6-メチルテトラヒドロ-1H-フロ[3,4-d]イミダゾール-2(3H)-オン(実施例161);および
[(3aS,4R,6aR)-3-(7,8-ジヒドロフロ[3,2-e][1,3]ベンゾチアゾール-2-イル)-2-オキソヘキサヒドロ-1H-フロ[3,4-d]イミダゾール-4-イル]アセトニトリル(実施例162)。
[項18]
実施例1~162に記載されたいずれかの化合物又はその薬学的に許容される塩を含有する医薬。
[項19]
項1-17のいずれか一項に記載の化合物又はその薬学的に許容される塩および医薬上許容される担体を含有する医薬組成物。
[項20]
項1-17のいずれか一項に記載の化合物又はその薬学的に許容される塩を有効成分として含有する、DYRKが関与する疾患の治療剤及び/又は予防剤。
[項21]
DYRKが関与する疾患が、前頭側頭型認知症、進行性核上性麻痺、大脳皮質基底核変性症、レビー小体型認知症、血管性認知症、外傷性脳損傷、慢性外傷性脳症、脳卒中、アルツハイマー病、パーキンソン病、ダウン症、鬱病ならびにこれらに伴う精神遅滞、記憶障害、記憶喪失、学習障害、知的障害、認知機能障害、軽度認知障害、認知症症状あるいは脳腫瘍、膵臓がん、卵巣がん、骨肉腫、大腸がん、肺がん、骨吸収疾患、骨粗鬆症、鎌状赤血球貧血、慢性腎疾患又は骨吸収疾患である、項20に記載の治療剤及び/又は予防剤。
[項22]
治療が必要な患者に、治療上の有効量の項1-17のいずれか一項に記載の化合物又はその薬学的に許容される塩を投与することを含む、DYRKが関与する疾患を治療及び/又は予防するための方法。
[項23]
DYRKが関与する疾患の治療剤及び/又は予防剤を製造するための、項1-17のいずれか一項に記載の化合物又はその薬学的に許容される塩の使用。
[項24]
DYRKが関与する疾患の治療及び/又は予防に使用するための、項1-17のいずれか一項に記載の化合物又はその薬学的に許容される塩。
[項25]
項1-17のいずれか一項に記載の医薬と、抗がん剤、抗精神病薬、抗認知症薬、抗てんかん薬、抗うつ薬、胃腸薬、甲状腺ホルモン薬又は抗甲状腺薬に分類される薬剤から選択される少なくとも1種以上の薬剤とを組み合わせてなる医薬。
[項26]
抗がん剤、抗精神病薬、抗認知症薬、抗てんかん薬、抗うつ薬、胃腸薬、甲状腺ホルモン薬又は抗甲状腺薬に分類される薬剤から選択される少なくとも1種以上の薬剤と併用して前頭側頭型認知症、進行性核上性麻痺、大脳皮質基底核変性症、レビー小体型認知症、血管性認知症、外傷性脳損傷、慢性外傷性脳症、脳卒中、アルツハイマー病、パーキンソン病、ダウン症、鬱病ならびにこれらに伴う合併症、精神遅滞、記憶障害、記憶喪失、学習障害、知的障害、認知機能障害、軽度認知障害、認知症症状進行の治療又は認知症発症の予防あるいは脳腫瘍、膵臓がん、卵巣がん、骨肉腫、大腸がん、肺がん、骨吸収疾患、骨粗鬆症、鎌状赤血球貧血、慢性腎疾患又は骨吸収疾患を治療するための、項19に記載の医薬組成物。
本発明者らは、上記の課題を解決するために種々検討を重ねた結果、前記式(1)で示されるアミン誘導体およびその薬学的に許容される塩を含有する医薬が、優れたDYRK阻害作用を有する優れた薬物群であることを見出し、本発明を完成させた。本発明により提供される医薬は、DYRK1Aを介した異常な細胞応答に関連していることが知られている疾患、例えば、アルツハイマー病、パーキンソン病、ダウン症、鬱病のような精神・神経疾患、ならびにこれらに伴う精神遅滞、記憶障害、記憶喪失、学習障害、知的障害、認知機能障害、軽度認知障害、認知症症状進行の治療薬又は認知症発症の予防薬、さらに脳腫瘍などの腫瘍に対する予防または治療用医薬品(又は医薬組成物)として有用である。本発明により提供される医薬は、DYRK1Bの阻害剤として、膵臓がん、卵巣がん、骨肉腫、大腸がん、肺がんなどの腫瘍に対する予防又は治療用医薬品(又は医薬組成物)として有用である。さらに本発明により提供される医薬は、DYRK2について、DNA損傷に応答してp53を制御し、アポトーシスを誘導することから、骨吸収疾患および骨粗鬆症に対する予防又は治療用医薬品(又は医薬組成物)として有用である。また本発明により提供される医薬は、DYRK3の阻害剤として、鎌状赤血球貧血、慢性腎疾患、骨吸収疾患および骨粗鬆症に対する予防又は治療用医薬品(又は医薬組成物)として有用である。また、DYRKを阻害する化合物として、上記の疾患に関する病態イメージングの試薬や基礎実験用、研究用の試薬に有用である。
本明細書における用語について、以下に説明する。
「DYRK」とは、Dual-specificity tYrosine-phosphorylation Regulated protein Kinaseを表し、DYRKファミリー(DYRK1A,DYRK1B、DYRK2、DYRK3、DYRK4)の一または二以上を意味する。
「ハロゲン原子」とは、例えば、フッ素原子、塩素原子、臭素原子、又はヨウ素原子が挙げられる。好ましくはフッ素原子である。
「C1-6アルキル」とは、炭素原子数が1-6の直鎖状又は分枝鎖状の飽和炭化水素基を意味し、「Cアルキル」とは、炭素原子数が6の直鎖状又は分枝鎖状の飽和炭化水素基を意味する。他の数字の場合も同様である。C1-6アルキルとして、好ましくは「C1-4アルキル」が挙げられ、より好ましくは「C1-3アルキル」が挙げられる。「C1-3アルキル」の具体例としては、例えば、メチル、エチル、プロピル、1-メチルエチル等が挙げられる。「C1-4アルキル」の具体例としては、例えば、前記「C1-3アルキル」の具体例として挙げたものに加え、ブチル、1,1-ジメチルエチル、1-メチルプロピル、2-メチルプロピル等が挙げられる。「C1-6アルキル」の具体例としては、例えば、前記「C1-4アルキル」の具体例として挙げたものに加え、ペンチル、1、1-ジメチルプロピル、1、2-ジメチルプロピル、1-メチルブチル、2-メチルブチル、4-メチルペンチル、3-メチルペンチル、2-メチルペンチル、1-メチルペンチル、ヘキシル等が挙げられる。
「C1-6アルコキシ」とは「C1-6アルキルオキシ」のことであり、当該「C1-6アルキル」部分は、前記「C1-6アルキル」と同義である。「C1-6アルコキシ」としては、好ましくは「C1-4アルコキシ」が挙げられ、より好ましくは「C1-3アルコキシ」が挙げられる。「C1-3アルコキシ」の具体例としては、例えば、メトキシ、エトキシ、プロポキシ、1-メチルエトキシ等が挙げられる。「C1-4アルコキシ」の具体例としては、例えば、前記「C1-3アルコキシ」の具体例として挙げたものに加え、ブトキシ、1,1-ジメチルエトキシ、1-メチルプロポキシ、2-メチルプロポキシ等が挙げられる。「C1-6アルコキシ」の具体例としては、例えば、前記「C1-4アルコキシ」の具体例として挙げたものに加え、ペンチロキシ、1,1-ジメチルプロポキシ、1,2-ジメチルプロポキシ、1-メチルブトキシ、2-メチルブトキシ、4-メチルペンチロキシ、3-メチルペンチロキシ、2-メチルペンチロキシ、1-メチルペンチロキシ、ヘキシロキシ等が挙げられる。
「C1-6アルコキシカルボニル」とは前記「C1-6アルコキシ」で置換された「カルボニル」のことである。「C1-6アルコキシカルボニル」としては、好ましくは「C1-4アルコキシカルボニル」が挙げられ、より好ましくは「C1-3アルコキシカルボニル」が挙げられる。「C1-3アルコキシカルボニル」の具体例としては、例えば、メトキシカルボニル、エトキシカルボニル、プロポキシカルボニル、1-メチルエトキシカルボニル等が挙げられる。「C1-4アルコキシカルボニル」の具体例としては、例えば、前記「C1-3アルコキシカルボニル」の具体例として挙げたものに加え、ブトキシカルボニル、1,1-ジメチルエトキシカルボニル、1-メチルプロポキシカルボニル、2-メチルプロポキシカルボニル等が挙げられる。「C1-6アルコキシカルボニル」の具体例としては、例えば、前記「C1-4アルコキシカルボニル」の具体例として挙げたものに加え、ペンチロキシカルボニル、1,1-ジメチルプロポキシカルボニル、1,2-ジメチルプロポキシカルボニル、1-メチルブトキシカルボニル、2-メチルブトキシカルボニル、4-メチルペンチロキシカルボニル、3-メチルペンチロキシカルボニル、2-メチルペンチロキシカルボニル、1-メチルペンチロキシカルボニル、ヘキシロキシカルボニル等が挙げられる。
「C1-7アルキレン」、「C1-4アルキレン」または「C1-3アルキレン」とは、それぞれ炭素原子数が1-7、1-4、1-3の直鎖状又は分枝鎖状の2価の飽和炭化水素基を意味する。「C1-7アルキレン」として、好ましくは「C1-4アルキレン」であり、「C1-4アルキレン」として好ましくは「C1-3アルキレン」が挙げられ、「C1-3アルキレン」として好ましくは「C1-2アルキレン」が挙げられる。「C1-2アルキレン」の具体例としては、例えば、メチレン、エチレン等が挙げられる。「C1-3アルキレン」の具体例としては、例えば、前記「C1-2アルキレン」の具体例として挙げたものに加え、プロピレン、1-メチルエチレン等が挙げられる。「C1-4アルキレン」の具体例としては、例えば、前記「C1-3アルキレン」の具体例として挙げたものに加え、ブチレン、1,1-ジメチルエチレン、1,2-ジメチルエチレン、1-メチルプロピレン、2-メチルプロピレン等が挙げられる。「C1-7アルキレン」の具体例としては、例えば、前記「C1-4アルキレン」の具体例として挙げたものに加え、ペンチレン、1、1-ジメチルプロピレン、2、2-ジメチルプロピレン、1、2-ジメチルプロピレン、1、3-ジメチルプロピレン、1-メチルブチレン、2-メチルブチレン、へキシレン、1、1-ジメチルブチレン、2、2-ジメチルブチレン、1、2-ジメチルブチレン、1、3-ジメチルブチレン、1、4-ジメチルブチレン、2、3-ジメチルブチレン、1-メチルペンチレン、2-メチルペンチレン、3-メチルペンチレン、へプチレン、1、1-ジメチルペンチレン、2、2-ジメチルペンチレン、3、3-ジメチルペンチレン、1、2-ジメチルペンチレン、1、3-ジメチルペンチレン、1、4-ジメチルペンチレン、1、5―ジメチルペンチレン、2、3-ジメチルペンチレン、2、4-ジメチルペンチレン、2、5-ジメチルペンチレン、1-メチルへキシレン、2-メチルへキシレン、3-メチルへキシレン等が挙げられる。
「C2-6アルキニル」とは、1から3個の三重結合を有する炭素原子数が2から6の直鎖状又は分枝鎖状の不飽和炭化水素基を意味する。「アルキニル」として、好ましくは「C2-4アルキニル」が挙げられ、より好ましくは「C2-3アルキニル」が挙げられる。「アルキニル」の具体例としては、例えば、エチニル、プロパルギル、2-ブチニルなどが挙げられる。
「C3-10シクロアルキル」とは、炭素原子数3-10の環状の飽和炭化水素基を意味し、一部不飽和結合を有するもの及び架橋された構造のものも含まれる。「C3-10シクロアルキル」として、好ましくは「C3-7シクロアルキル」が挙げられる。「C3-7シクロアルキル」の具体例としては、例えば、シクロプロピル、シクロブチル、シクロペンチル、シクロヘキシル、シクロヘプチル等が挙げられる。「C3-10シクロアルキル」の具体例としては、例えば、前記「C3-7シクロアルキル」の具体例として挙げたものに加え、シクロオクチル、シクロノニル、シクロデシル、アダマンチル等が挙げられる。
「4-11員の飽和複素環」とは、窒素原子、酸素原子および硫黄原子の群から選択される1以上のヘテロ原子を含む、単環又は2環の飽和複素環を意味し、一部不飽和結合を有するもの及び架橋された構造のものも含まれる。「4-11員の飽和複素環」として、好ましくは「4-8員の飽和複素環」が挙げられ、より好ましくは「5-8員の飽和複素環」が挙げられ、さらに好ましくは「5員-7員の飽和複素環」が挙げられる。「4-8員の飽和複素環」の具体例として、例えば、アゼチジン環、ピロリジン環、ピペリジン環、アゼパン環、アゾカン環、モルホリン環、ピペラジン環、オキサゾカン環、アザビシクロヘプタン環、アザビシクロオクタン環、オキセタン環、チエタン環、テトラヒドロフラン環、テトラヒドロチオフェン環、テトラヒドロピラン環、チオモルホリン環、1,4-ジオキサン環等が挙げられる。「4-11員の飽和複素環」の具体例としては、例えば、前記「4-8員の飽和複素環」の具体例として挙げたものに加え、アゾナン環、オキサゾナン環、アゼカン環、オキサゼカン環、アザシクロウンデカン環、アザビシクロノナン環、アザビシクロデカン環等が挙げられる。
「3-8員の飽和炭素環」とは、単環又は2環の飽和脂肪族炭素環を意味し、一部不飽和結合を有するもの及び架橋された構造のものも含まれる。「3-8員の飽和炭素環」として、好ましくは「4-8員の飽和炭素環」が挙げられ、より好ましくは「5-8員の飽和炭素環」が挙げられ、さらに好ましくは「5員-7員の飽和炭素環」が挙げられる。「3-8員の飽和複素環」の具体例として、例えば、シクロプロパン、シクロブタン、シクロペンタン、シクロヘキサン、シクロへプタン、シクロオクタン、ビシクロへプタン等が挙げられる。
式(1)で表される構造式において、A、AおよびLを含んで形成される三環性複素環は、化学的に安定な複素環を表し、一部不飽和結合を有するものも含まれる。当該三環性複素環としては、好ましくは、下記で示される構造である。
Figure 2023138470000005
「RおよびRが、結合する窒素原子と一緒になって形成する4-11員の飽和複素環」、「RおよびRが、結合する窒素原子と一緒になって形成する4-11員の飽和複素環」および「R、Rおよび窒素原子で構成される飽和複素環上の任意の炭素原子およびRが一緒になって形成される4-11員の飽和複素環」とは、その環状の構成原子として当該窒素原子以外の1又は2以上のヘテロ原子を含む、単環又は2環の飽和複素環を意味し、一部不飽和結合を有するもの及び架橋された構造のものも含まれる。当該「RおよびRが、結合する窒素原子と一緒になって形成する4-11員の飽和複素環」、「RおよびRが、結合する窒素原子と一緒になって形成する4-11員の飽和複素環」および「R、Rおよび窒素原子で構成される飽和複素環上の任意の炭素原子およびRが一緒になって形成される4-11員の飽和複素環」として、好ましくは「4-8員の飽和複素環」が挙げられる。「4-8員の飽和複素環」の具体例として、例えば、アゼチジン環、ピロリジン環、ピペリジン環、アゼパン環、アゾカン環、モルホリン環、ピペラジン環、オキサゾカン環、アザビシクロヘプタン環、アザビシクロオクタン環等が挙げられる。「4-11員の飽和複素環」の具体例としては、例えば、前記「4-8員の飽和複素環」の具体例として挙げたものに加え、アゾナン環、オキサゾナン環、アゼカン環、オキサゼカン環、アザシクロウンデカン環、アザビシクロノナン環、アザビシクロデカン環等が挙げられる。
Zが-ORの場合において、「RおよびRが、それぞれが結合する炭素原子および酸素原子と一緒になって形成される5-11員の飽和複素環」とは、その環状の構成原子として当該酸素原子以外の1又は2以上のヘテロ原子を含む、単環又は2環の飽和複素環を意味し、一部不飽和結合を有するもの及び架橋された構造のものも含まれる。当該「RおよびRが、それぞれが結合する炭素原子および酸素原子と一緒になって形成される5-11員の飽和複素環」として、好ましくは「5-8員の飽和複素環」が挙げられる。当該「5-8員の飽和複素環」の具体例として、例えば、テトラヒドロフラン環、テトラヒドロピラン環、オキセパン環、オキソカン環等が挙げられる。「5-11員の飽和複素環」の具体例としては、例えば、前記「5-8員の飽和複素環」の具体例として挙げたものに加え、オキソナン環、オキセカン環、オキサシクロウンデカン環等が挙げられる。
本明細書中、例えば、下記式(W)で表されるようなピロリジン環を横切るように記載した置換基の結合手は、1個の置換基が当該ピロリジン環上の置換可能な任意の位置で置換されることを意味し、具体的には、下記式(W-1)又は(W-2)で表される化合物が下記式(W)で表される化合物に含まれる。
Figure 2023138470000006
式(1)で表される化合物において、A、A、L1、L2、RA1、RA2、R、R、R、R、R、R、R、R、R、X、l、m、n、Z、R、p、q、t、Rの各定義および好ましい範囲としては以下のとおりであるが、本発明の技術的範囲は下記に挙げる化合物の範囲に限定されるものではない。
は、酸素原子又は窒素原子(=N-)であり、好ましくは、酸素原子である。
は、CR、CR、酸素原子又はNRA1であり、好ましくは、CR又は酸素原子であり、より好ましくは、メチレン又は酸素原子である。
1は、置換されていてもよいメチレン、置換されていてもよいエチレン、置換されていてもよいメチン、置換されていてもよいエタンジイリデン又は=N-であり、好ましくは、メチレンである。
2は、置換されていてもよいC1-4アルキレンであり、好ましくは、メチレン、エチレン又はプロピレンである。より好ましくは、メチレン又はエチレンである。
A1、RA2、R、RおよびRは、水素原子又は置換されていてもよいC1-6アルキルであり、好ましくは、水素原子である。
およびRは、置換されていてもよいC1-6アルキルであり、好ましくは、メチルである。
Fは、水素原子、ハロゲン原子又は置換されていてもよいC1-6アルキルであり、好ましくは、水素原子又は置換されていてもよいC1-6アルキルである。
は、水素原子、ハロゲン原子又は置換されていてもよいC1-6アルキルであり、好ましくは、水素原子又はハロゲン原子であり、より好ましくは、水素原子である。
は、水素原子、置換されていてもよいC1-6アルキル、C(O)-R、C3-10シクロアルキル、C2-6アルキニル又は4-11員の飽和複素環の環状基であり、好ましくは、水素原子、置換されていてもよいC1-6アルキル又はC3-10シクロアルキルであり、より好ましくは、水素原子又は置換されていてもよいC1-6アルキルである。
は、水素原子、置換されていてもよいC1-6アルキル又はC(O)-Rであり、好ましくは、水素原子又は置換されていてもよいC1-6アルキルである。
は、置換されていてもよいC1-6アルキルであり、好ましくは、置換されていてもよいC1-4アルキルであり、より好ましくは、メチル又はエチルである。
Xは、炭素原子又は窒素原子であり、好ましくは、炭素原子である。
l、m、pおよびqは、1、2又は3であり、好ましくは、1又は2である。
nおよびtは、1、2、3又は4であり、好ましくは、1又は2である。
Zは、-NR又は-ORであり、Zが、-NRのとき、好ましくは、RおよびRが、これらが結合する窒素原子と一緒になって、置換されていてもよい4-8員の飽和複素環を形成するか、または、RおよびRが、それぞれが結合する窒素原子および炭素原子と一緒になって、置換されていてもよい4-8員の飽和複素環を形成し、Zが-ORのとき、Rは、置換されていてもよいC1-6アルキル、又はRとともに形成される、置換されていてもよいC1-7アルキレンであり、好ましくは、置換されていてもよいメチレンまたは置換されていてもよいエチレンであって、RおよびRが、それぞれが結合する炭素原子および酸素原子と一緒になって、置換されていてもよい5-8員の飽和複素環を形成する。
本明細書において、「置換されていてもよいC1-6アルキル」が置換される場合の置換基としては、ハロゲン原子、ヒドロキシ(当該ヒドロキシはヒドロキシの保護基で置換されていてもよい)、置換されていてもよいC3-10シクロアルキルおよび置換されていてもよいC1-6アルコキシ、C2-6アルキニル基、ニトリル、C1-6アルコキシカルボニル、ホルミルおよび4-11員の飽和複素環(当該飽和複素環は、置換されていてもよいC1-6アルキル、ハロゲン原子および窒素原子の保護基で置換されていてもよい。)からなる群から選択される1以上の置換基であり、置換可能な任意の位置に置換される。当該置換基の数としては、好ましくは1-5個であり、より好ましくは1-3個である。2個以上の置換基で置換される場合、各置換基は同一又は異なっていてもよい。
本明細書において、「置換されていてもよいC3-10シクロアルキル」が置換される場合の置換基としては、ハロゲン原子、ヒドロキシ、C1-6アルキル、C1-6アルコキシおよびC3-10シクロアルキル基からなる群から選択される1以上の置換基であり、置換可能な任意の位置に置換される。当該置換基の数としては、好ましくは1-5個であり、より好ましくは1-3個である。2個以上の置換基で置換される場合、各置換基は同一又は異なっていてもよい。
本明細書において、「置換されていてもよいC1-6アルコキシ」が置換される場合の置換基としては、ハロゲン原子、ヒドロキシ、C1-6アルキル、C1-6アルコキシおよびC3-8シクロアルキル基からなる群から選択される1以上の置換基であり、置換可能な任意の位置に置換される。当該置換基の数としては、好ましくは1-5個であり、より好ましくは1-3個である。2個以上の置換基で置換される場合、各置換基は同一又は異なっていてもよい。
本明細書において、「置換されていてもよいC1-7アルキレン」、「置換されていてもよいC1-4アルキレン」および「置換されていてもよいC1-3アルキレン」が置換される場合の置換基としては、ハロゲン原子、ヒドロキシ、ハロゲン原子またはヒドロキシで置換されていてもよいC1-6アルキル(当該ヒドロキシはヒドロキシの保護基で置換されていてもよい)、C1-6アルコキシ、C3-8シクロアルキル基、ニトリル、C1-6アルコキシカルボニル、ホルミル、C2-6アルキニル基、オキソ基および4-11員の飽和複素環(当該飽和複素環は、置換されていてもよいC1-6アルキル、ハロゲン原子および窒素原子の保護基で置換されていてもよい。)からなる群から選択される1以上の置換基であり、置換可能な任意の位置に置換される。当該置換基の数としては、好ましくは1-5個であり、より好ましくは1-3個である。2個以上の置換基で置換される場合、各置換基は同一又は異なっていてもよく、同一炭素原子上の2個の置換基が、それぞれ結合する炭素原子と一緒になって4-8員の飽和複素環又は3-8員の飽和炭素環からなるスピロ環を形成していてもよい。
本明細書において、「置換されていてもよいエチレン」が置換される場合の置換基としては、ハロゲン原子またはヒドロキシで置換されていてもよいC1-6アルキル(当該ヒドロキシはヒドロキシの保護基で置換されていてもよい)、ニトリル、C1-6アルコキシカルボニル、ホルミル、C2-6アルキニル基および4-11員の飽和複素環(当該飽和複素環は、置換されていてもよいC1-6アルキル、ハロゲン原子および窒素原子の保護基で置換されていてもよい。)およびオキソ基からなる群から選択される1以上の置換基であり、置換可能な任意の位置に置換される。当該置換基の数としては、好ましくは1-4個である。2個以上の置換基で置換される場合、各置換基は同一又は異なっていてもよく、同一炭素原子上の2個の置換基が、それぞれ結合する炭素原子と一緒になって4-8員の飽和複素環又は3-8員の飽和炭素環からなるスピロ環を形成していてもよい。
本明細書において、「置換されていてもよいメチレン」、「置換されていてもよいメチン」及び「置換されていてもよいエタンジイリデン」が置換される場合の置換基としては、ハロゲン原子またはヒドロキシで置換されていてもよいC1-6アルキル(当該ヒドロキシはヒドロキシの保護基で置換されていてもよい)、ニトリル、C1-6アルコキシカルボニル、ホルミル、C2-6アルキニル基、オキソ基および4-11員の飽和複素環(当該飽和複素環は、置換されていてもよいC1-6アルキル、ハロゲン原子および窒素原子の保護基で置換されていてもよい。)から選択される1以上の置換基であり、置換可能な任意の位置に置換される。当該置換基の数としては、好ましくは1-4個である。2個以上の置換基で置換される場合、各置換基は同一又は異なっていてもよく、同一炭素原子上の2個の置換基が、それぞれ結合する炭素原子と一緒になって4-8員の飽和複素環又は3-8員の飽和炭素環からなるスピロ環を形成していてもよい。
本明細書において、「置換されていてもよい4-11員の飽和複素環」、「置換されていてもよい4-8員の飽和複素環」、「置換されていてもよい5-8員の飽和複素環」および「置換されていてもよい5-11員の飽和複素環」が有していてもよい置換基としては、ハロゲン原子、ヒドロキシ、ハロゲン原子またはヒドロキシで置換されていてもよいC1-6アルキル(当該ヒドロキシはヒドロキシの保護基で置換されていてもよい)、C1-6アルコキシ、C3-8シクロアルキル、ニトリル、C1-6アルコキシカルボニル、ホルミル、C2-6アルキニル基、オキソ基および4-11員の飽和複素環(当該飽和複素環は、置換されていてもよいC1-6アルキル、ハロゲン原子および窒素原子の保護基で置換されていてもよい。)からなる群から選択される1以上の置換基であり、置換可能な任意の位置に置換される。当該置換基の数としては、好ましくは1-5個であり、より好ましくは1-3個である。2個以上の置換基で置換される場合、各置換基は同一又は異なっていてもよく、環状の同一炭素原子上の2個の置換基が、それぞれ結合する炭素原子と一緒になって4-8員の飽和複素環又は3-8員の飽和炭素環からなるスピロ環を形成していてもよく、あるいは環状の異なる炭素原子上の2個の置換基が、結合して架橋を形成していてもよい。
式(1)で表される化合物のうちで、好ましい化合物としては以下のような化合物又はその薬学的に許容される塩が挙げられる。
が酸素原子であり、Aがメチレンであり、Lがメチレンであり、Lが置換されていてもよいC1-4アルキレンであり、Xが炭素原子であり、Rが水素原子であり、R、RおよびRが置換されていてもよいC1-6アルキルである化合物。
が酸素原子であり、Aがメチレンであり、Lがメチレンであり、Lがメチレン又はエチレンであり、Xが炭素原子であり、Rが水素原子であり、RおよびRが置換されていてもよいC1-6アルキルであり、Rがメチル又はエチルである化合物。
が酸素原子であり、Aがメチレンであり、Lがメチレンであり、Lが置換されていてもよいC1-4アルキレンであり、Xが炭素原子であり、Rが水素原子であり、RおよびRが、結合する窒素原子と一緒になって、置換されていてもよい4-11員の飽和複素環を形成しており、Rが置換されていてもよいC1-6アルキルである化合物。
が酸素原子であり、Aがメチレンであり、Lがメチレンであり、Lがメチレン又はエチレンであり、Xが炭素原子であり、Rが水素原子であり、RおよびRが、結合する窒素原子と一緒になって、置換されていてもよい4-8員の飽和複素環を形成しており、Rがメチル又はエチルである化合物。
が酸素原子であり、Aがメチレンであり、Lがメチレンであり、Xが炭素原子であり、Rが水素原子であり、Rが水素原子又は置換されていてもよいC1-6アルキルであり、RおよびRがそれぞれ結合する窒素原子および炭素原子と一緒になって、置換されていてもよい4-11員の飽和複素環を形成している化合物。
が酸素原子であり、Aがメチレンであり、Lがメチレンであり、Xが炭素原子であり、Rが水素原子であり、Rが置換されていてもよいC1-6アルキルであり、RおよびRがそれぞれ結合する窒素原子および炭素原子と一緒になって、置換されていてもよい4-8員の飽和複素環を形成している化合物。
およびAが酸素原子であり、Lがメチレンまたはエチレンであり、Xが炭素原子であり、Rが水素原子であり、Lが置換されていてもよいC1-4アルキレンであり、R、RおよびRが置換されていてもよいC1-6アルキルである化合物。
およびAが酸素原子であり、Lがメチレンまたはエチレンであり、Xが炭素原子であり、Lが置換されていてもよいC1-4アルキレンであり、Rが水素原子であり、RおよびRが、結合する窒素原子と一緒になって、置換されていてもよい4-11員の飽和複素環を形成しており、Rが置換されていてもよいC1-6アルキルである化合物。
およびAが酸素原子であり、Lがメチレンまたはエチレンであり、Xが炭素原子であり、Rが水素原子であり、Rが水素原子又は置換されていてもよいC1-6アルキルであり、RおよびRがそれぞれ結合する窒素原子および炭素原子と一緒になって、置換されていてもよい4-11員の飽和複素環を形成している化合物。
が酸素原子であり、Aがメチレンであり、Lがメチレンまたはエチレンであり、Lが置換されていてもよいC1-4アルキレンであり、Xが炭素原子であり、Rが水素原子であり、Zが-ORであり、RがRとともに形成される、置換されていてもよいC1-7アルキレンであって、RおよびRが、それぞれが結合する炭素原子および酸素原子と一緒になって、置換されていてもよい5-11員の飽和複素環を形成する化合物。
が酸素原子であり、Aがメチレンであり、Lがメチレンまたはエチレンであり、Lがメチレン又はエチレンであり、Xが炭素原子であり、Rが水素原子であり、Zが-ORであり、RがRとともに形成される、置換されていてもよいC1-7アルキレンであって、RおよびRが、それぞれが結合する炭素原子および酸素原子と一緒になって、置換されていてもよい5-11員の飽和複素環を形成する化合物。
およびAが酸素原子であり、Lがメチレンまたはエチレンであり、Lが置換されていてもよいC1-4アルキレンであり、Xが炭素原子であり、Rが水素原子であり、Zが-ORであり、RがRとともに形成される、置換されていてもよいC1-7アルキレンであって、RおよびRが、それぞれが結合する炭素原子および酸素原子と一緒になって、置換されていてもよい5-11員の飽和複素環を形成する化合物。
およびAが酸素原子であり、Lがメチレンまたはエチレンであり、Lがメチレン又はエチレンであり、Xが炭素原子であり、Rが水素原子であり、Zが-ORであり、RがRとともに形成される、置換されていてもよいC1-7アルキレンであって、RおよびRが、それぞれが結合する炭素原子および酸素原子と一緒になって、置換されていてもよい5-11員の飽和複素環を形成する化合物。
式(1)で表される化合物のうちで、好ましい化合物としては具体的には以下のような化合物又はその薬学的に許容される塩が挙げられる。
cis-3-(7,8-ジヒドロフロ[3,2-e][1,3]ベンゾチアゾール-2-イル)-5-メチルオクタヒドロ-2H-イミダゾ[4,5-c]ピリジン-2-オン(実施例7);
cis-3-(7,8-ジヒドロフロ[3,2-e][1,3]ベンゾチアゾール-2-イル)-5-(2-メトキシエチル)オクタヒドロ-2H-イミダゾ[4,5-c]ピリジン-2-オン(実施例8);
cis-1-(7,8-ジヒドロフロ[3,2-e][1,3]ベンゾチアゾール-2-イル)-5-メチルオクタヒドロ-2H-イミダゾ[4,5-c]ピリジン-2-オン(実施例9);
cis-3-(7,8-ジヒドロフロ[3,2-e][1,3]ベンゾチアゾール-2-イル)-5-エチルオクタヒドロ-2H-イミダゾ[4,5-c]ピリジン-2-オン(実施例11);
cis-1-(7,8-ジヒドロフロ[3,2-e][1,3]ベンゾチアゾール-2-イル)-5-メチルヘキサヒドロピロロ[3,4-d]イミダゾールl-2(1H)-オン(実施例14);
cis-3-(7,8-ジヒドロフロ[3,2-e][1,3]ベンゾチアゾール-2-イル)-5-(プロパン-2-イル)オクタヒドロ-2H-イミダゾ[4,5-c]ピリジン-2-オン(実施例15);
cis-3-(7,8-ジヒドロフロ[3,2-e][1,3]ベンゾチアゾール-2-イル)-5-メチルオクタヒドロイミダゾ[4,5-c]アゼピン-2(1H)-オン(実施例17);
(3aS,7aS)-3-(7,8-ジヒドロフロ[3,2-e][1,3]ベンゾチアゾール-2-イル)-5-(オキセタン-3-イル)オクタヒドロ-2H-イミダゾ[4,5-c]ピリジン-2-オン(実施例19);
(3aR,7aR)-1-(2H-[1,3]ジオキソロ[4,5-e][1,3]ベンゾチアゾール-7-イル)ヘキサヒドロピラノ[3,4-d]イミダゾール-2(3H)-オン(実施例21);
(4S,5R)-1-(7,8-ジヒドロフロ[3,2-e][1,3]ベンゾチアゾール-2-イル)-4-メチル-5-[(モルホリン-4-イル)メチル]イミダゾリジン-2-オン(実施例23);
(4R,5R)-1-(7,8-ジヒドロフロ[3,2-e][1,3]ベンゾチアゾール-2-イル)-4-メチル-5-[(モルホリン-4-イル)メチル]イミダゾリジン-2-オン(実施例24);
(3aR,7aS)-3-(7,8-ジヒドロフロ[3,2-e][1,3]ベンゾチアゾール-2-イル)-5-メチルオクタヒドロ-2H-イミダゾ[4,5-c]ピリジン-2-オン(実施例28);
(3aR,7aS)-5-シクロプロピル-3-(7,8-ジヒドロ[1,4]ジオキシノ[2,3-e][1,3]ベンゾチアゾール-2-イル)オクタヒドロ-2H-イミダゾ[4,5-c]ピリジン-2-オン(実施例34);
(3aR,7aS)-5-シクロプロピル-3-(2H-[1,3]ジオキソロ[4,5-e][1,3]ベンゾチアゾール-7-イル)オクタヒドロ-2H-イミダゾ[4,5-c]ピリジン-2-オン(実施例36);
(3aR,7aR)-1-(7,8-ジヒドロ[1,4]ジオキシノ[2,3-e][1,3]ベンゾチアゾール-2-イル)ヘキサヒドロピラノ[3,4-d]イミダゾール-2(3H)-オン(実施例37);
(3aR,6S,7aR)-1-(7,8-ジヒドロフロ[3,2-e][1,3]ベンゾチアゾール-2-イル)-6-メチルヘキサヒドロピラノ[3,4ーd]イミダゾール-2(3H)-オン(実施例38);
(3aR,6S,7aR)-1-(7,8-ジヒドロ[1,4]ジオキシノ[2,3-e][1,3]ベンゾチアゾール-2-イル)-6-メチルヘキサヒドロピラノ[3,4-d]イミダゾール-2(3H)-オン(実施例39);
(3aR,6R,7aR)-1-(7,8-ジヒドロフロ[3,2-e][1,3]ベンゾチアゾール-2-イル)-6-(フルオロメチル)ヘキサヒドロピラノ[3,4-d]イミダゾール-2(3H)-オン(実施例40);
(3aR,6R,7aR)-1-(7,8-ジヒドロ[1,4]ジオキシノ[2,3-e][1,3]ベンゾチアゾール-2-イル)-6-(フルオロメチル)ヘキサヒドロピラノ[3,4-d]イミダゾール-2(3H)-オン(実施例41);
(3aR,6S,7aR)-1-(7,8-ジヒドロフロ[3,2-e][1,3]ベンゾチアゾール-2-イル)-6-エチルヘキサヒドロピラノ[3,4-d]イミダゾール-2(3H)-オン(実施例42);
(3aR,6S,7aR)-1-(7,8-ジヒドロ[1,4]ジオキシノ[2,3-e][1,3]ベンゾチアゾール-2-イル)-6-エチルヘキサヒドロピラノ[3,4-d]イミダゾール-2(3H)-オン(実施例43);
(4S,5S)-1-(7,8-ジヒドロフロ[3,2-e][1,3]ベンゾチアゾール-2-イル)-5-(メトキシメチル)-4-メチルイミダゾリジン-2-オン(実施例44);
(3aR,6aS)-1-(7,8-ジヒドロフロ[3,2-e][1,3]ベンゾチアゾール-2-イル)テトラヒドロ-1H-フロ[3,4-d]イミダゾール-2(3H)-オン(実施例65);
rac-(3aR,7aS)-3-(7,8-ジヒドロフロ[3,2-e][1,3]ベンゾチアゾール-2-イル)-5-(オキセタン-3-イル)オクタヒドロ-2H-イミダゾ[4,5-c]ピリジン-2-オン(実施例71);
rac-(3aR,7aS)-5-シクロブチル-3-(7,8-ジヒドロフロ[3,2-e][1,3]ベンゾチアゾール-2-イル)オクタヒドロ-2H-イミダゾ[4,5-c]ピリジン-2-オン(実施例72);
rac-(3aR,8aS)-3-(7,8-ジヒドロフロ[3,2-e][1,3]ベンゾチアゾール-2-イル)-5-(オキセタン-3-イル)オクタヒドロイミダゾ[4,5-c]アゼピン-2(1H)-オン(実施例73);
rac-(3aR,7aS)-3-(7,8-ジヒドロ[1,4]ジオキシノ[2,3-e][1,3]ベンゾチアゾール-2-イル)-5-メチルオクタヒドロ-2H-イミダゾ[4,5-c]ピリジン-2-オン(実施例76);
rac-(3aR,7aS)-1-(7,8-ジヒドロ[1,4]ジオキシノ[2,3-e][1,3]ベンゾチアゾール-2-イル)-5-メチルオクタヒドロ-2H-イミダゾ[4,5-c]ピリジン-2-オン(実施例77);
rac-(3aR,7aS)-1-(2H-[1,3]ジオキソロ[4,5-e][1,3]ベンゾチアゾール-7-イル)-5-メチルオクタヒドロ-2H-イミダゾ[4,5-c]ピリジン-2-オン(実施例78);
rac-(3aR,7aS)-3-(2H-[1,3]ジオキソロ[4,5-e][1,3]ベンゾチアゾール-7-イル)-5-メチルオクタヒドロ-2H-イミダゾ[4,5-c]ピリジン-2-オン(実施例79);
rac-(3aR,7aS)-3-(7,8-ジヒドロ[1,4]ジオキシノ[2,3-e][1,3]ベンゾチアゾール-2-イル)-5-(オキセタン-3-イル)オクタヒドロ-2H-イミダゾ[4,5-c]ピリジン-2-オン(実施例80);
rac-(3aR,7aS)-3-(2H-[1,3]ジオキソロ[4,5-e][1,3]ベンゾチアゾール-7-イル)-5-(オキセタン-3-イル)オクタヒドロ-2H-イミダゾ[4,5-c]ピリジン-2-オン(実施例81);
rac-(3aR,8aS)-3-(2H-[1,3]ジオキソロ[4,5-e][1,3]ベンゾチアゾール-7-イル)-5-メチルオクタヒドロイミダゾ[4,5-c]アゼピン-2(1H)-オン(実施例85);
rac-(3aR,8aS)-3-(2H-[1,3]ジオキソロ[4,5-e][1,3]ベンゾチアゾール-7-イル)-5-(オキセタン-3-イル)オクタヒドロイミダゾ[4,5-c]アゼピン-2(1H)-オン(実施例86);
(3aS,6S,7aR)-1-(7,8-ジヒドロフロ[3,2-e][1,3]ベンゾチアゾール-2-イル)-5,6-ジメチルオクタヒドロ-2H-イミダゾ[4,5-c]ピリジン-2-オン(実施例93);
rac-(3aR,7aS)-5-シクロプロピル-3-(7,8-ジヒドロフロ[3,2-e][1,3]ベンゾチアゾール-2-イル)オクタヒドロ-2H-イミダゾ[4,5-c]ピリジン-2-オン(実施例98);
rac-(3aR,7aS)-3-(7,8-ジヒドロフロ[3,2-e][1,3]ベンゾチアゾール-2-イル)-5-(2-プロピン-1-イル)オクタヒドロ-2H-イミダゾ[4,5-c]ピリジン-2-オン(実施例99);
rac-[(3aR,7aS)-3-(7,8-ジヒドロフロ[3,2-e][1,3]ベンゾチアゾール-2-イル)-2-オキソオクタヒドロ-5H-イミダゾ[4,5-c]ピリジン-5-イル]アセトニトリル(実施例100);
rac-(3aR,6aS)-1-(7,8-ジヒドロフロ[3,2-e][1,3]ベンゾチアゾール-2-イル)-5-(2-プロピン-1-イル)ヘキサヒドロピロロ[3,4-d]イミダゾール-2(1H)-オン(実施例102);
rac-[(3aR,6aS)-1-(7,8-ジヒドロフロ[3,2-e][1,3]ベンゾチアゾール-2-イル)-2-オキソヘキサヒドロピロロ[3,4-d]イミダゾール-5(1H)-イル]アセトニトリル(実施例103);
rac-(3aR,8aS)-5-シクロプロピル-3-(7,8-ジヒドロフロ[3,2-e][1,3]ベンゾチアゾール-2-イル)オクタヒドロイミダゾ[4,5-c]アゼピン-2(1H)-オン(実施例104);
rac-(3aR,8aS)-3-(7,8-ジヒドロフロ[3,2-e][1,3]ベンゾチアゾール-2-イル)-5-(2-プロピン-1-イル)オクタヒドロイミダゾ[4,5-c]アゼピン-2(1H)-オン(実施例105);
rac-[(3aR,8aS)-3-(7,8-ジヒドロフロ[3,2-e][1,3]ベンゾチアゾール-2-イル)-2-オキソオクタヒドロイミダゾ[4,5-c]アゼピン-5(1H)-イル]アセトニトリル(実施例106);
rac-(3aR,7aS)-3-(7,8-ジヒドロフロ[3,2-e][1,3]ベンゾチアゾール-2-イル)-5-(2,2,2-トリフルオロエチル)オクタヒドロ-2H-イミダゾ[4,5-c]ピリジン-2-オン(実施例107);
rac-(3aR,7aS)-5-(2,2-ジフルオロエチル)-3-(7,8-ジヒドロフロ[3,2-e][1,3]ベンゾチアゾール-2-イル)オクタヒドロ-2H-イミダゾ[4,5-c]ピリジン-2-オン(実施例108);
(3aR,7aS)-5-シクロプロピル-3-(7,8-ジヒドロフロ[3,2-e][1,3]ベンゾチアゾール-2-イル)オクタヒドロ-2H-イミダゾ[4,5-c]ピリジン-2-オン(実施例110);
[(3aR,7aS)-3-(7,8-ジヒドロフロ[3,2-e][1,3]ベンゾチアゾール-2-イル)-2-オキソオクタヒドロ-5H-イミダゾ[4,5-c]ピリジン-5-イル]アセトニトリル(実施例112);
(3aR,7aS)-3-(7,8-ジヒドロフロ[3,2-e][1,3]ベンゾチアゾール-2-イル)-5-(2-プロピン-1-イル)オクタヒドロ-2H-イミダゾ[4,5-c]ピリジン-2-オン(実施例114);
(4S,5R)-1-(7,8-ジヒドロフロ[3,2-e][1,3]ベンゾチアゾール-2-イル)-5-{[(3S)-3-フルオロピロリジン-1-イル]メチル}-4-メチルイミダゾリジン-2-オン(実施例115);
(4S,5R)-5-[(3,3-ジフルオロアゼチジン-1-イル)メチル]-1-(7,8-ジヒドロフロ[3,2-e][1,3]ベンゾチアゾール-2-イル)-4-メチルイミダゾリジン-2-オン(実施例116);
(4S,5R)-5-[(3,3-ジフルオロピロリジン-1-イル)メチル]-1-(7,8-ジヒドロフロ[3,2-e][1,3]ベンゾチアゾール-2-イル)-4-メチルイミダゾリジン-2-オン(実施例117);
(4S,5R)-1-(7,8-ジヒドロフロ[3,2-e][1,3]ベンゾチアゾール-2-イル)-5-[(3-フルオロアゼチジン-1-イル)メチル]-4-メチルイミダゾリジン-2-オン(実施例118);
rac-(3aR,7aR)-3-(7,8-ジヒドロフロ[3,2-e][1,3]ベンゾチアゾール-2-イル)ヘキサヒドロピラノ[3,4-d]イミダゾール-2(3H)-オン(実施例120);
rac-(3aR,7aR)-1-(7,8-ジヒドロフロ[3,2-e][1,3]ベンゾチアゾール-2-イル)ヘキサヒドロピラノ[3,4-d]イミダゾール-2(3H)-オン(実施例121);
(3aR,7aR)-1-(7,8-ジヒドロフロ[3,2-e][1,3]ベンゾチアゾール-2-イル)ヘキサヒドロピラノ[3,4-d]イミダゾール-2(3H)-オン(実施例122);
(3aR,7aR)-1-(7,8-ジヒドロフロ[3,2-e][1,3]ベンゾチアゾール-2-イル)-6,6-ジメチルヘキサヒドロピラノ[3,4-d]イミダゾール-2(3H)-オン(実施例124);
(3aR,6R,7aR)-1-(7,8-ジヒドロフロ[3,2-e][1,3]ベンゾチアゾール-2-イル)-2-オキソオクタヒドロピラノ[3,4-d]イミダゾール-6-カルボニトリル(実施例127);
(3aR,6R,7aR)-1-(7,8-ジヒドロフロ[3,2-e][1,3]ベンゾチアゾール-2-イル)-6-メトキシヘキサヒドロピラノ[3,4-d]イミダゾール-2(3H)-オン(実施例129);
(3aR,6R,7aR)-1-(2H-[1,3]ジオキソロ[4,5-e][1,3]ベンゾチアゾール-7-イル)-2-オキソオクタヒドロピラノ[3,4-d]イミダゾール-6-カルボニトリル(実施例131);
(3aR,6R,7aR)-1-(7,8-ジヒドロ[1,4]ジオキシノ[2,3-e][1,3]ベンゾチアゾール-2-イル)-2-オキソオクタヒドロピラノ[3,4-d]イミダゾール-6-カルボニトリル(実施例133);
(3aR,8aR)-1-(7,8-ジヒドロ[1,4]ジオキシノ[2,3-e][1,3]ベンゾチアゾール-2-イル)ヘキサヒドロ-1H-オキセピノ[3,4-d]イミダゾール-2(3H)-オン(実施例135);
(3aR,6S,7aR)-1-(2H-[1,3]ジオキソロ[4,5-e][1,3]ベンゾチアゾール-7-イル)-6-エチルヘキサヒドロピラノ[3,4-d]イミダゾール-2(3H)-オン(実施例138);
(3aR,6S,7aR)-1-(2H-[1,3]ジオキソロ[4,5-e][1,3]ベンゾチアゾール-7-イル]-6-メチルヘキサヒドロピラノ[3,4-d]イミダゾール-2(3H)-オン(実施例139);
(3aR,6R,7aR)-1-(2H-[1,3]ジオキソロ[4,5-e][1,3]ベンゾチアゾール-7-イル]-6-(フルオロメチル)ヘキサヒドロピラノ[3,4-d]イミダゾール-2(3H)-オン(実施例140);
(3aR,6R,7aR)-1-(7,8-ジヒドロフロ[3,2-e][1,3]ベンゾチアゾール-2-イル)-6-(ヒドロキシメチル)ヘキサヒドロピラノ[3,4-d]イミダゾール-2(3H)-オン(実施例144);
(3aR,6R,7aR)-1-(7,8-ジヒドロ[1,4]ジオキシノ[2,3-e][1,3]ベンゾチアゾール-2-イル)-6-(ヒドロキシメチル)ヘキサヒドロピラノ[3,4-d]イミダゾール-2(3H)-オン(実施例146);
(3aR,6R,7aR)-1-(2H-[1,3]ジオキソロ[4,5-e][1,3]ベンゾチアゾール-7-イル)-6-(ヒドロキシメチル)ヘキサヒドロピラノ[3,4-d]イミダゾール-2(3H)-オン(実施例147);
(3aR,6R,7aR)-1-(7,8-ジヒドロフロ[3,2-e][1,3]ベンゾチアゾール-2-イル)-6-エチニルヘキサヒドロピラノ[3,4-d]イミダゾール-2(3H)-オン(実施例149);
(3aR,7aR)-1-(7,8-ジヒドロフロ[3,2-e][1,3]ベンゾチアゾール-2-イル)-6-フルオロヘキサヒドロピラノ[3,4-d]イミダゾール-2(3H)-オン(実施例151);
(3aR,6S,6aS)-1-(7,8-ジヒドロフロ[3,2-e][1,3]ベンゾチアゾール-2-イル)-6-(ヒドロキシメチル)テトラヒドロ-1H-フロ[3,4-d]イミダゾール-2(3H)-オン(実施例157);
(3aR,6S,6aS)-1-(7,8-ジヒドロフロ[3,2-e][1,3]ベンゾチアゾール-2-イル)-6-(フルオロメチル)テトラヒドロ-1H-フロ[3,4-d]イミダゾール-2(3H)-オン(実施例159);
(3aR,6R,6aS)-1-(7,8-ジヒドロフロ[3,2-e][1,3]ベンゾチアゾール-2-イル)-6-メチルテトラヒドロ-1H-フロ[3,4-d]イミダゾール-2(3H)-オン(実施例161);および
[(3aS,4R,6aR)-3-(7,8-ジヒドロフロ[3,2-e][1,3]ベンゾチアゾール-2-イル)-2-オキソヘキサヒドロ-1H-フロ[3,4-d]イミダゾール-4-イル]アセトニトリル(実施例162)。
式(1)で表される化合物のうちで、より好ましい化合物としては具体的には以下のような化合物又はその薬学的に許容される塩が挙げられる。
(3aR,7aR)-1-(2H-[1,3]ジオキソロ[4,5-e][1,3]ベンゾチアゾール-7-イル)ヘキサヒドロピラノ[3,4-d]イミダゾール-2(3H)-オン(実施例21);
(4S,5R)-1-(7,8-ジヒドロフロ[3,2-e][1,3]ベンゾチアゾール-2-イル)-4-メチル-5-[(モルホリン-4-イル)メチル]イミダゾリジン-2-オン(実施例23);
(3aR,7aS)-5-シクロプロピル-3-(7,8-ジヒドロ[1,4]ジオキシノ[2,3-e][1,3]ベンゾチアゾール-2-イル)オクタヒドロ-2H-イミダゾ[4,5-c]ピリジン-2-オン(実施例34);
(3aR,7aS)-5-シクロプロピル-3-(2H-[1,3]ジオキソロ[4,5-e][1,3]ベンゾチアゾール-7-イル)オクタヒドロ-2H-イミダゾ[4,5-c]ピリジン-2-オン(実施例36);
(3aR,7aR)-1-(7,8-ジヒドロ[1,4]ジオキシノ[2,3-e][1,3]ベンゾチアゾール-2-イル)ヘキサヒドロピラノ[3,4-d]イミダゾール-2(3H)-オン(実施例37);
(3aR,6S,7aR)-1-(7,8-ジヒドロフロ[3,2-e][1,3]ベンゾチアゾール-2-イル)-6-メチルヘキサヒドロピラノ[3,4ーd]イミダゾール-2(3H)-オン(実施例38);
(3aR,6S,7aR)-1-(7,8-ジヒドロ[1,4]ジオキシノ[2,3-e][1,3]ベンゾチアゾール-2-イル)-6-メチルヘキサヒドロピラノ[3,4-d]イミダゾール-2(3H)-オン(実施例39);
(3aR,6R,7aR)-1-(7,8-ジヒドロフロ[3,2-e][1,3]ベンゾチアゾール-2-イル)-6-(フルオロメチル)ヘキサヒドロピラノ[3,4-d]イミダゾール-2(3H)-オン(実施例40);
(3aR,6R,7aR)-1-(7,8-ジヒドロ[1,4]ジオキシノ[2,3-e][1,3]ベンゾチアゾール-2-イル)-6-(フルオロメチル)ヘキサヒドロピラノ[3,4-d]イミダゾール-2(3H)-オン(実施例41);
(3aR,6S,7aR)-1-(7,8-ジヒドロフロ[3,2-e][1,3]ベンゾチアゾール-2-イル)-6-エチルヘキサヒドロピラノ[3,4-d]イミダゾール-2(3H)-オン(実施例42);
(3aR,6S,7aR)-1-(7,8-ジヒドロ[1,4]ジオキシノ[2,3-e][1,3]ベンゾチアゾール-2-イル)-6-エチルヘキサヒドロピラノ[3,4-d]イミダゾール-2(3H)-オン(実施例43);
(4S,5S)-1-(7,8-ジヒドロフロ[3,2-e][1,3]ベンゾチアゾール-2-イル)-5-(メトキシメチル)-4-メチルイミダゾリジン-2-オン(実施例44);
rac-(3aR,8aS)-3-(7,8-ジヒドロフロ[3,2-e][1,3]ベンゾチアゾール-2-イル)-5-(オキセタン-3-イル)オクタヒドロイミダゾ[4,5-c]アゼピン-2(1H)-オン(実施例73);
rac-(3aR,7aS)-5-シクロプロピル-3-(7,8-ジヒドロフロ[3,2-e][1,3]ベンゾチアゾール-2-イル)オクタヒドロ-2H-イミダゾ[4,5-c]ピリジン-2-オン(実施例98);
rac-(3aR,8aS)-5-シクロプロピル-3-(7,8-ジヒドロフロ[3,2-e][1,3]ベンゾチアゾール-2-イル)オクタヒドロイミダゾ[4,5-c]アゼピン-2(1H)-オン(実施例104);
(3aR,7aS)-5-シクロプロピル-3-(7,8-ジヒドロフロ[3,2-e][1,3]ベンゾチアゾール-2-イル)オクタヒドロ-2H-イミダゾ[4,5-c]ピリジン-2-オン(実施例110);
[(3aR,7aS)-3-(7,8-ジヒドロフロ[3,2-e][1,3]ベンゾチアゾール-2-イル)-2-オキソオクタヒドロ-5H-イミダゾ[4,5-c]ピリジン-5-イル]アセトニトリル(実施例112);
(3aR,7aS)-3-(7,8-ジヒドロフロ[3,2-e][1,3]ベンゾチアゾール-2-イル)-5-(2-プロピン-1-イル)オクタヒドロ-2H-イミダゾ[4,5-c]ピリジン-2-オン(実施例114);
(3aR,7aR)-1-(7,8-ジヒドロフロ[3,2-e][1,3]ベンゾチアゾール-2-イル)ヘキサヒドロピラノ[3,4-d]イミダゾール-2(3H)-オン(実施例122);
(3aR,7aR)-1-(7,8-ジヒドロフロ[3,2-e][1,3]ベンゾチアゾール-2-イル)-6,6-ジメチルヘキサヒドロピラノ[3,4-d]イミダゾール-2(3H)-オン(実施例124);
(3aR,6R,7aR)-1-(7,8-ジヒドロフロ[3,2-e][1,3]ベンゾチアゾール-2-イル)-2-オキソオクタヒドロピラノ[3,4-d]イミダゾール-6-カルボニトリル(実施例127);
(3aR,6R,7aR)-1-(2H-[1,3]ジオキソロ[4,5-e][1,3]ベンゾチアゾール-7-イル)-2-オキソオクタヒドロピラノ[3,4-d]イミダゾール-6-カルボニトリル(実施例131);
(3aR,6R,7aR)-1-(7,8-ジヒドロ[1,4]ジオキシノ[2,3-e][1,3]ベンゾチアゾール-2-イル)-2-オキソオクタヒドロピラノ[3,4-d]イミダゾール-6-カルボニトリル(実施例133);
(3aR,6S,7aR)-1-(2H-[1,3]ジオキソロ[4,5-e][1,3]ベンゾチアゾール-7-イル)-6-エチルヘキサヒドロピラノ[3,4-d]イミダゾール-2(3H)-オン(実施例138);
(3aR,6S,7aR)-1-(2H-[1,3]ジオキソロ[4,5-e][1,3]ベンゾチアゾール-7-イル]-6-メチルヘキサヒドロピラノ[3,4-d]イミダゾール-2(3H)-オン(実施例139);
(3aR,6R,7aR)-1-(2H-[1,3]ジオキソロ[4,5-e][1,3]ベンゾチアゾール-7-イル]-6-(フルオロメチル)ヘキサヒドロピラノ[3,4-d]イミダゾール-2(3H)-オン(実施例140)
(3aR,6R,7aR)-1-(7,8-ジヒドロフロ[3,2-e][1,3]ベンゾチアゾール-2-イル)-6-エチニルヘキサヒドロピラノ[3,4-d]イミダゾール-2(3H)-オン(実施例149);および
(3aR,7aR)-1-(7,8-ジヒドロフロ[3,2-e][1,3]ベンゾチアゾール-2-イル)-6-フルオロヘキサヒドロピラノ[3,4-d]イミダゾール-2(3H)-オン(実施例151)。
以下に、本発明における式(1)で表される化合物の製造法について、例を挙げて説明するが、本発明は、これらに限定されるものではない。
式(1)で表される化合物は、下記に示す製造法、および公知化合物と公知の合成方法を組み合わせた方法により合成される。
反応式中の化合物はそれぞれ塩を形成している場合も含み、該塩としては、例えば化合物(1)の塩と同様のものが挙げられる。なお、これらの反応は単なる例示であり、有機合成に習熟している者の知識に基づき、適宜、他の方法で化合物を製造することもできる。
下記において説明する各製造法において、具体的に保護基の使用を明示していない場合であっても、保護が必要な官能基が存在する場合は、当該官能基を必要に応じて保護し、反応終了後又は一連の反応を行った後に脱保護することにより目的物を得ることもある。
保護基としては、例えば、文献(T.W.Greene and P.G.M.Wuts, ”Protective Groups in Organic Synthesis”, 3rd Ed., John Wiley and Sons, inc., New York(1999))等に記載されている通常の保護基を用いることができ、更に具体的には、アミノ基の保護基としては、例えば、tert-ブトキシカルボニル、ベンジルオキシカルボニル、ジメチルホルムアミド、p-トルエンスルホニル、o-ニトロベンゼンスルホニル、テトラヒドロピラニル等を、またヒドロキシ基の保護としては、例えば、トリアルキルシリル、アセチル、ベンジル、テトラヒドロピラニル、メトキシメチル等を、アルデヒド基の保護基としては、例えば、ジアルキルアセタール、環状アルキルアセタール等を、カルボキシル基の保護基としては、例えば、tert-ブチルエステル、オルトエステル、酸アミド等をそれぞれ挙げることができる。
なお、これら官能基を保護した化合物も、前記式(1)の化合物に包含される。
保護基の導入及び脱離は、有機合成化学で常用される方法(例えば、T.W.Greene and P.G.M.Wuts, ”Protective Groups in Organic Synthesis”, 3rd Ed., John Wiley and Sons, inc., New York(1999)に記載されている方法等)又はそれに準じた方法により行うことができる。
製造法1
式(1-9)で表される化合物は、例えば、下記に示される方法によって製造される。
Figure 2023138470000007
[式中、R、R、R、R、A、A、L、L、R、Xは、前記項1の記載と同義であり;R2a、R3aは、置換されていてもよいC1-6アルキルを表し;Rは、置換されていてもよいC1-5アルキルを表し;LGは脱離基(例えば、ヨウ素原子、臭素原子、塩素原子、-O-置換スルホニル基(例えば、メタンスルホニル基、p-トルエンスルホニル基等)等)を表し;PGは保護基(例えば、tert-ブトキシカルボニル基、ベンジルオキシカルボニル基、ベンジル基等)を表す。]
工程1-1:化合物(1-3)の製造工程
化合物(1-3)は、化合物(1-1)を公知の合成法(例えば、Chemical & Pharmaceutical Bulletin, 1406, (2007), Advanced Synthesis & Catalysis, 1643, (2005)等)と類似の方法で化合物(1-2)と反応することにより得ることができる。化合物(1-1)は、公知の合成法(例えば、Bioorganic & Medicinal Chemistry Letters, 28, (2007), J. Org. Chem. 2613, (1986)等)もしくはそれに準じた合成法によって製造されたものを用いることができる。化合物(1-2)は、市販品として又は公知の合成法(例えば、Tetrahedron Letters, 946, (2015), Synlett, 426, (1999)等)もしくはそれに準じた合成法によって製造されたものを用いることができる。
工程1-2:化合物(1-4)の製造工程
化合物(1-4)は、化合物(1-3)を公知の合成法(例えば、Journal of Organic Chemistry, 8693, (2003), WO2013043001等)と類似の方法で環化することにより製造される。
工程1-3:化合物(1-5)の製造工程
化合物(1-5)は、化合物(1-4)を公知の合成法(例えば、Organic Letters, 5136, (2015), Bioorganic & Medicinal Chemistry, 822, (2008)等)と類似の方法で環化することにより製造される。
工程1-4:化合物(1-9)の製造工程
化合物(1-9)は、化合物(1-5)を、不活性溶媒中で、水素化ホウ素化合物と必要に応じて酸の存在下、化合物(1-6)とを反応させることによって得ることができる。化合物(1-6)は、市販品として又は公知の合成法(例えば、US200619965, Journal of Medicinal Chemistry, 3680, (2003)等)もしくはそれに準じた合成法によって製造されたものを用いることができる。
不活性溶媒の具体例としては、例えば、テトラヒドロフラン、テトラヒドロピラン、1,4-ジオキサン、1,2-ジメトキシエタン等のエーテル系溶媒;クロロホルム、ジクロロメタン、1,2-ジクロロエタン等のハロゲン化炭化水素;メタノール、エタノール、1-プロパノール、2-プロパノール、水等のプロトン性極性溶媒;およびこれらの混合溶媒等が挙げられる。好ましくはテトラヒドロフラン、ジクロロメタン、クロロホルム、メタノールである。
酸の具体例としては、例えば、ギ酸、プロピオン酸、酢酸、トリフルオロ酢酸等のカルボン酸;塩酸等の鉱酸が挙げられる。
水素化ホウ素化合物の具体例としては、例えば、トリアセトキシ水素化ホウ素ナトリウム、シアノ水素化ホウ素ナトリウム、水素化ホウ素ナトリウム等が挙げられる。好ましくはトリアセトキシ水素化ホウ素ナトリウム、シアノ水素化ホウ素ナトリウムである。
反応温度は、特に限定されないが、通常0℃から用いた溶媒の沸点までの範囲から選択される。好ましくは0℃~20℃である。反応時間は、通常30分から72時間である。
化合物(1-9)は、化合物(1-7)と塩基を用い、必要に応じてハロゲン化剤の存在下、不活性溶媒中、化合物(1-5)と反応させることによっても製造される。化合物(1-7)は、市販品として又は公知の合成法(例えば、US2013/1503254, EP1679308, (2006)等)もしくはそれに準じた合成法によって製造されたものを用いることができる。
不活性溶媒の具体例としては、例えば、テトラヒドロフラン、テトラヒドロピラン、1,4-ジオキサン、1,2-ジメトキシエタン等のエーテル系溶媒;トルエン、キシレン、ピリジン等の芳香族炭化水素;アセトニトリル、プロピオニトリル、N,N-ジメチルホルムアミド、N,N-ジメチルアセトアミド、N-メチル-2-ピロリジノン、ジメチルスルホキシド等の非プロトン性極性溶媒;クロロホルム、ジクロロメタン、1,2-ジクロロエタン等のハロゲン化炭化水素およびこれらの混合溶媒等が挙げられる。好ましくはアセトニトリル、N,N-ジメチルアセトアミド、ジメチルスルホキシドである。
塩基の具体例としては、例えば、トリエチルアミン、ジイソプロピルエチルアミン、ピリジン等の有機塩基;炭酸カリウム、炭酸ナトリウム、炭酸セシウム、水酸化カリウム、水酸化ナトリウム等の無機塩基等が挙げられる。好ましくはジイソプロピルエチルアミン、炭酸カリウム、炭酸セシウムである。
ハロゲン化剤の具体例としては、例えば、ヨウ化カリウム、ヨウ化ナトリウム等の無機ハロゲン化物;ヨウ化テトラブチルアンモニウム等の有機ハロゲン化物が挙げられる。
反応温度は、特に限定されないが、通常0℃から用いた溶媒の沸点までの範囲から選択される。好ましくは0℃~100℃である。反応時間は、通常30分から72時間である。
化合物(1-9)は、カルボン酸(1-8)と縮合剤、又はカルボン酸(1-8)に対応する酸無水物を用い、必要に応じて塩基と添加剤の存在下、不活性溶媒中、化合物(1-5)と反応させることによっても製造される。カルボン酸(1-8)又は対応する酸無水物は、市販品として又は公知の合成法(例えば、Journal of Organic Chemistry 2564, (1999), Organic Letters 4739, (2004)等)もしくはそれに準じた合成法によって製造されたものを用いることができる。
不活性溶媒の具体例としては、例えば、テトラヒドロフラン、テトラヒドロピラン、1,4-ジオキサン、1,2-ジメトキシエタン等のエーテル系溶媒;トルエン、キシレン、ピリジン等の芳香族炭化水素;アセトニトリル、プロピオニトリル、N,N-ジメチルホルムアミド、N,N-ジメチルアセトアミド、N-メチル-2-ピロリジノン、ジメチルスルホキシド等の非プロトン性極性溶媒;クロロホルム、ジクロロメタン、1,2-ジクロロエタン等のハロゲン化炭化水素およびこれらの混合溶媒等が挙げられる。好ましくはN,N-ジメチルアセトアミド、N-メチル-2-ピロリジノン、クロロホルム、ジクロロメタンである。
縮合剤の具体例としては、例えば、ジシクロヘキシルカルボジイミド、ジイソプロピルカルボジイミド、1-エチル-3-(3-ジメチルアミノプロピル)-カルボジイミド、ベンゾトリアゾール-1-イル-トリス(ジメチルアミノ)ホスホニウム・ヘキサフルオロリン化物塩、ジフェニルホスホニルジアミド、N,N-カルボニルジミイダゾール、O-(ベンゾトリアゾール-1-イル)-N,N,N’,N’-テトラメチルウロニウムヘキサフルオロリン酸塩、O-(7-アザベンゾトリアゾール-1-イル)-N,N,N’,N’-テトラメチルウロニウムヘキサフルオロリン酸塩等が挙げられる。
添加剤の具体例としては、例えば、N-ヒドロキシスクシンイミド、1-ヒドロキシベンゾトリアゾール、3-ヒドロキシ-4-オキソ-3,4-ジヒドロ-1,2,3-ベンゾトリアジン等の添加剤を加えて当該反応を行うことができる。
塩基の具体例としては、例えば、トリエチルアミン、ジイソプロピルエチルアミン、ピリジン等の有機塩基が挙げられる。
反応温度は、特に限定されないが、通常約-20℃から用いた溶媒の沸点までの範囲から選択される。好ましくは0℃~20℃である。反応時間は、通常10分から48時間である。
製造法2
式(2-7)で表される化合物は、例えば、下記に示される方法によって製造される。
Figure 2023138470000008
[式中、R、R、R、R、A、A、L、L、Xは、前記項1の記載と同義であり;LGは脱離基(例えば、ヨウ素原子、臭素原子、塩素原子、-O-置換スルホニル基(例えば、メタンスルホニル基、p-トルエンスルホニル基等)等)を表し;PGは保護基(例えば、tert-ブトキシカルボニル基、ベンジルオキシカルボニル基、ベンジル基等)を表す。]
工程2-1:化合物(2-2)の製造工程
化合物(2-2)は、化合物(1-1)と化合物(2-1)を用い、工程1-1に記載の方法に準じて製造される。化合物(2-1)は、公知の合成法(例えば、Chemical Communications 7693, (2015), WO2015061572等)もしくはそれに準じた合成法によって製造されたものを用いることができる。
工程2-2:化合物(2-3)の製造工程
化合物(2-3)は、化合物(2-2)を用い、工程1-2に記載の方法に準じて製造される。
工程2-3:化合物(2-4)の製造工程
化合物(2-4)は、化合物(2-3)を用い、保護基の脱保護を経た後に、工程1-3に記載の方法に準じて製造される。
工程2-4:化合物(2-5)の製造工程
化合物(2-5)は、LGが置換スルホニル基である場合、化合物(2-4)を、保護基の脱保護を行った後に、不活性溶媒中で塩基の存在下、塩化スルホニルと反応させることにより得ることができる。LGがハロゲンである場合、化合物(2-4)を、保護基の脱保護を行った後に、不活性溶媒中でハロゲン化剤と反応させることにより得ることができる。
不活性溶媒の具体例としては、例えば、テトラヒドロフラン、テトラヒドロピラン、1,4-ジオキサン、1,2-ジメトキシエタン等のエーテル系溶媒;トルエン、キシレン等の芳香族炭化水素;クロロホルム、ジクロロメタン、1,2-ジクロロエタン等のハロゲン化炭化水素;アセトニトリル、N,N-ジメチルホルムアミド、N,N-ジメチルアセトアミド、N-メチル-2-ピロリジノン等の非プロトン性極性溶媒;およびこれらの混合溶媒等が挙げられる。好ましくはテトラヒドロフラン、クロロホルム、ジクロロメタンである。
塩基の具体例としては、例えば、トリエチルアミン、ジイソプロピルエチルアミン、ピリジン、2,4,6-トリメチルピリジン、4-ジメチルアミノピリジン等の有機塩基が挙げられる。好ましくはトリエチルアミン、ジイソプロピルアミンである。
塩化スルホニルの具体例としては、例えば、塩化メタンスルホニル、塩化モノクロロメタンスルホニル、塩化ベンゼンスルホニル、塩化p-トルエンスルホニル、塩化o-ニトロベンゼンスルホニル、塩化p-ニトロベンゼンスルホニル等が挙げられる。好ましくは塩化メタンスルホニルである。
ハロゲン化剤の具体例としては、例えば、塩化チオニル、二塩化オキサリル、三臭化リン等が挙げられる。好ましくは塩化チオニル、三臭化リンである。
反応温度は、特に限定されないが、通常-20℃から用いた溶媒の沸点までの範囲から選択される。好ましくは0℃~60℃である。反応時間は、通常5分~24時間である。
工程2-5:化合物(2-7)の製造工程
化合物(2-7)は、化合物(2-5)を、不活性溶媒中で塩基と必要に応じてハロゲン化物の存在下、(2-6)と反応させることにより得ることができる。化合物(2-6)は、市販品として又は公知の合成法(例えば、WO20073965, US2010216812等)もしくはそれに準じた合成法によって製造されたものを用いることができる。
不活性溶媒の具体例としては、例えば、テトラヒドロフラン、テトラヒドロピラン、1,4-ジオキサン、1,2-ジメトキシエタン等のエーテル系溶媒;クロロホルム、ジクロロメタン、1,2-ジクロロエタン等のハロゲン化炭化水素;アセトニトリル、N,N-ジメチルホルムアミド、N,N-ジメチルアセトアミド、N-メチル-2-ピロリジノン、ジメチルスルホキシド等の非プロトン性極性溶媒;およびこれらの混合溶媒等が挙げられる。好ましくはアセトニトリル、テトラヒドロフラン、ジクロロメタン、N,N-ジメチルホルムアミドである。
塩基の具体例としては、例えばトリエチルアミン、ジイソプロピルエチルアミン、ピリジン、2,4,6-トリメチルピリジン、4-ジメチルアミノピリジン等の有機塩基;炭酸カリウム、炭酸ナトリウム、炭酸セシウム等の無機塩基が挙げられる。
ハロゲン化物の具体例としては、例えばヨウ化テトラブチルアンモニウム、臭化テトラブチルアンモニウム等の有機ハロゲン化物;ヨウ化カリウム、臭化カリウム、ヨウ化ナトリウム、臭化ナトリウム等の無機ハロゲン化物が挙げられる。
反応温度は、特に限定されないが、通常-20℃から用いた溶媒又は化合物(2-6)の沸点までの範囲から選択される。好ましくは0℃~120℃である。反応時間は、通常30分~72時間である。
製造法3
式(1-4)で表される化合物は、例えば、下記に示される方法によっても製造される。
Figure 2023138470000009
[式中、R、R、R、R、A、A、L、L、Xは、前記項1の記載と同義であり;R3aは、置換されていてもよいC1-6アルキルを表し;;LGは脱離基(例えば、ヨウ素原子、臭素原子、塩素原子、-O-置換スルホニル基(例えば、メタンスルホニル基、p-トルエンスルホニル基等)等)を表し;PGは保護基(例えば、tert-ブトキシカルボニル基、ベンジルオキシカルボニル基、ベンジル基等)を表す。]
工程3-1:化合物(3-2)の製造工程
化合物(3-2)は、化合物(1-1)と化合物(3-1)を用い、工程1-1に記載の方法に準じて製造される。化合物(3-1)は、市販品として又は公知の合成法(例えば、WO2008136457, WO2014015905等)もしくはそれに準じた合成法によって製造されたものを用いることができる。
工程3-2:化合物(3-3)の製造工程
化合物(3-3)は、化合物(3-2)を用い、工程1-2に記載の方法に準じて製造される。
工程3-3:化合物(3-4)の製造工程
化合物(3-4)は、化合物(3-3)を用い、工程2-4に記載の方法に準じて製造される。
工程3-4:化合物(3-5)の製造工程
化合物(3-5)は、化合物(3-4)を用い、公知の合成法(例えば、Journal of Medicinal Chemistry 3918, (1995), WO2015177326等)と類似の方法で合成することにより製造される。
工程3-5:化合物(1-4)の製造工程
化合物(1-4)は、化合物(3-5)を用い、公知の合成法(例えば、Bioorganic & Medicinal Chemistry Letters 5227 (2007), WO2016044641等)と類似の方法で合成することによっても製造される。
製造法4
式(4-5)で表される化合物は、例えば、下記に示される方法によって製造される。
Figure 2023138470000010
[式中、R、A、A、L、Xは、前記項1の記載と同義であり、RG、p、q、tは、前記項16の記載と同義であり;Yは、ハロゲン原子(例えば、ヨウ素原子、臭素原子、塩素原子等);PGは保護基(例えば、tert-ブトキシカルボニル基、ベンジルオキシカルボニル基等)を表す。]
工程4-1:化合物(4-3)の製造工程
化合物(4-3)は、化合物(4-1)と化合物(4-2)を用い、工程1-1に記載の方法に準じて製造される。化合物(4-1)は、公知の合成法(例えば、Bioorganic & Medicinal Chemistry Letters, 28, (2007), Journal of Organic Chemistry 2613, (1986)等)もしくはそれに準じた合成法によって製造されたものを用いることができる。化合物(4-2)は、市販品として又は公知の合成法(例えば、WO2012061418, WO2010097248等)もしくはそれに準じた合成法によって製造されたものを用いることができる。
工程4-2:化合物(4-4)の製造工程
化合物(4-4)は、化合物(4-3)を用い、公知の合成法(例えば、Chemical Communications 446, (2004), Journal of Organic Chemistry 8719, (2009)等)と類似の方法で環化することにより製造される。
工程4-3:化合物(4-5)の製造工程
化合物(4-5)は、化合物(4-4)を用い、保護基の脱保護を経た後に、工程1-3に記載の方法に準じて製造される。
製造法5
式(5-4)で表される化合物は、例えば、下記に示される方法によって製造される。
Figure 2023138470000011
[式中、R、A、A、L、Xは、前記項1の記載と同義であり、RG、p、q、tは、前記項16の記載と同義である。]
工程5-1:化合物(5-2)の製造工程
化合物(5-2)は、化合物(1-1)と化合物(5-1)を用い、工程1-1に記載の方法に準じて製造される。化合物(5-1)は、市販品として又は公知の合成法(例えば、Journal of the American Chemical Society, 12521, (1996), Green Chemistry 451, (2005)等)もしくはそれに準じた合成法によって製造されたものを用いることができる。
工程5-2:化合物(5-3)の製造工程
化合物(5-3)は、化合物(5-2)を用い、工程1-2に記載の方法に準じて製造される。
工程5-3:化合物(5-4)の製造工程
化合物(5-4)は、化合物(5-3)を用い、工程1-3に記載の方法に準じて製造される。
上記の製造法を適宜組み合わせて実施することにより、所望の位置に所望の官能基を有する化合物を得ることができる。上記製造法における中間体および生成物の単離、精製は、通常の有機合成で用いられる方法、例えば、ろ過、抽出、洗浄、乾燥、濃縮、結晶化、各種クロマトグラフィー等を適宜組み合わせて行うことができる。また、中間体においては、特に精製することなく次の反応に供することもできる。
「薬学的に許容される塩」としては、酸付加塩及び塩基付加塩が挙げられる。例えば、酸付加塩としては、塩酸塩、臭化水素酸塩、硫酸塩、ヨウ化水素酸塩、硝酸塩、リン酸塩等の無機酸塩、又はクエン酸塩、シュウ酸塩、フタル酸塩、フマル酸塩、マレイン酸塩、コハク酸塩、リンゴ酸塩、酢酸塩、ギ酸塩、プロピオン酸塩、安息香酸塩、トリフルオロ酢酸塩、メタンスルホン酸塩、ベンゼンスルホン酸塩、para-トルエンスルホン酸塩、カンファースルホン酸塩等の有機酸塩が挙げられる。また、塩基付加塩としては、ナトリウム塩、カリウム塩、カルシウム塩、マグネシウム塩、バリウム塩、アルミニウム塩等の無機塩基塩、又はトリメチルアミン、トリエチルアミン、ピリジン、ピコリン、2,6-ルチジン、エタノールアミン、ジエタノールアミン、トリエタノールアミン、トロメタミン[トリス(ヒドロキシメチル)メチルアミン]、tert-ブチルアミン、シクロヘキシルアミン、ジシクロヘキシルアミン、N,N-ジベンジルエチルアミン、の有機塩基塩等が挙げられる。さらに、「薬学的に許容される塩」としては、アルギニン、リジン、オルニチン、アスパラギン酸、又はグルタミン酸等の塩基性アミノ酸又は酸性アミノ酸とのアミノ酸塩も挙げられる。
原料化合物及び中間体の好適な塩及び医薬品原料 として許容しうる塩は、慣用の無毒性塩であり、それらとしては、有機酸塩(例えば、酢酸塩、トリフルオロ酢酸塩、マレイン酸塩、フマル酸塩、クエン酸塩、酒石酸塩、メタンスルホン酸塩、ベンゼンスルホン酸塩、ギ酸塩又はp-トルエンスルホン酸塩等)及び無機酸塩(例えば塩酸塩、臭化水素酸塩、ヨウ化水素酸塩、硫酸塩、硝酸塩又はリン酸塩等)のような酸付加塩、アミノ酸(例えばアルギニン、アスパラギン酸又はグルタミン酸等)との塩、アルカリ金属塩(例えばナトリウム塩又はカリウム塩等)及びアルカリ土類金属塩(例えばカルシウム塩又はマグネシウム塩等)等の金属塩、アンモニウム塩、又は有機塩基塩(例えばトリメチルアミン塩、トリエチルアミン塩、ピリジン塩、ピコリン塩、ジシクロヘキシルアミン塩又はN,N'-ジベンジルエチレンジアミン塩等)等の他、当業者が適宜選択することができる。
上記の製造法における原料化合物又は中間体は、反応条件等により、例えば塩酸塩等の塩の形態で存在し得るものもあるが、そのまま、又は遊離の形で使用することができる。原料化合物又は中間体が塩の形態で得られ、原料化合物又は中間体を遊離の形で使用又は取得したい場合には、これらを適当な溶媒に溶解又は懸濁し、例えば炭酸水素ナトリウム水溶液等の塩基等で中和することにより遊離の形へ変換できる。
化合物(1)又はその薬学的に許容される塩の中には、ケトエノール体のような互変異性体、位置異性体、幾何異性体又は光学異性体のような異性体が存在し得るものもあるが、これらを含め可能な全ての異性体および該異性体のいかなる比率における混合物も本発明に包含される。
また、光学異性体は前記製造法の適切な工程で、光学活性カラムを用いた方法、分別結晶化法などの公知の分離工程を実施することで分離することができる。また、出発原料として光学活性体を使用することもできる。
本明細書において、化学構造式中に立体(S、R)を表記した化合物は光学活性体を意味し、特に立体を表記していない場合にはラセミ体を意味する。化合物の環状ウレア部分については、cis体、trans体が存在し、特に立体(S、R)を表記していない場合にはラセミ体を意味する。
化合物(1)の塩を取得したい場合は、化合物(1)の塩が得られる場合はそのまま精製すればよく、また化合物(1)が遊離の形で得られる場合は化合物(1)を適当な溶媒に溶解又は懸濁し、酸又は塩基を加えて塩を形成させればよい。また、化合物(1)又はその薬学的に許容される塩は、水又は各種溶媒との溶媒和物の形で存在することもあるが、それら溶媒和物も本発明に包含される。
本発明において、「水素原子」にはH及びH(D)が含まれ、式(1)で表される化合物のいずれか1つ又は2つ以上のHをH(D)に変換した重水素変換体も、式(1)で表される化合物に包含される。
本発明の医薬は、経口投与又は非経口投与により、直接又は適当な剤形を用いて製剤にし、投与することができる。剤形は、例えば、錠剤、カプセル剤、散剤、顆粒剤、液剤、懸濁剤、注射剤、貼付剤、パップ剤 等が挙げられるがこれに限らない。製剤は、薬学的に許容される添加剤を用いて、公知の方法で製造される。添加剤は、目的に応じて、賦形剤、崩壊剤、結合剤、流動化剤、滑沢剤、コーティング剤、溶解剤、溶解補助剤、増粘剤、分散剤、安定化剤、甘味剤、香料等を用いることができる。具体的には、例えば、乳糖、マンニトール、結晶セルロース、低置換度ヒドロキシプロピルセルロース、トウモロコシデンプン、部分α化デンプン、カルメロースカルシウム、クロスカルメロースナトリウム、ヒドロキシプロピルセルロース、ヒドロキシプロピルメチルセルロース、ポリビニルアルコール、ステアリン酸マグネシウム、フマル酸ステアリルナトリウム、ポリエチレングリコール、プロピレングリコール、酸化チタン、タルク等が挙げられる。
本発明の医薬の投与経路としては、経口投与、非経口投与又は直腸内投与のいずれでもよく、その一日投与量は、化合物の種類、投与方法、患者の症状・年齢等により異なる。例えば、経口投与の場合は、通常、ヒト又は哺乳動物1kg体重当たり約0.01~1000mg、更に好ましくは約0.1~500mgを1~数回に分けて投与することができる。静注等の非経口投与の場合は、通常、例えば、ヒト又は哺乳動物1kg体重当たり約0.01~300mg、更に好ましくは約1~100mgを投与することができる。
また、本発明の医薬は、DYRK阻害剤として、上記の疾患に関する病態イメージングの試薬や基礎実験用、研究用の試薬として用いることができる。
以下に本発明を、実施例、参考例および試験例により、さらに具体的に説明するが、本発明はもとよりこれに限定されるものではない。尚、以下の実施例および参考例において示された化合物名は、必ずしもIUPAC命名法に従うものではない。
本明細書において、以下の略語を使用することがある。
(Boc)O:ジ-tert-ブチルジカーボネート
Cbz:ベンジルオキシカルボニル
DIAD:アゾジカルボン酸ジイソプロピル
Boc:tert-ブトキシカルボニル
Bn:ベンジル
TBDMS:tert-ブチルジメチルシリル
Ac:アセチル
Ms:メタンスルホニル
DMSO:ジメチルスルホキシド
Ts:p-トルエンスルホニル
Tf:トリフルオロメタンスルホニル
Rt:保持時間
実施例および参考例の各化合物の物性データは、以下の条件で測定した。
核磁気共鳴スペクトル(H-NMR):
使用機器:JEOL JNM-AL400;Brucker AVANCE 400 Spectrometer
液体クロマトグラフィー/質量分析(LC/MS):
(1)Method A及びMethod B
検出機器:ACQUITY(登録商標)SQ deteceter (Waters社)
HPLC:ACQUITY UPLC(登録商標)
SYSTEM Column: Waters ACQUITY UPLC(登録商標) BEH C18(1.7um, 2.1mm × 30mm)
流速:0.8mL/min;検出UV:220nm and 254nm;温度:40℃
Figure 2023138470000012
(2)Method C
検出機器:ACQUITY(登録商標)QDa deteceter (Waters社)
HPLC:ACQUITY UPLC(登録商標)
SYSTEM Column: Waters ACQUITY UPLC(登録商標) BEH C18(1.7um, 2.1mm × 30mm)
流速:0.6mL/min;検出UV:20~400nm;温度:40℃
Figure 2023138470000013



(3)Method D
検出機器:ACQUITY(登録商標)SQ deteceter 2 (Waters社)
HPLC:ACQUITY UPLC(登録商標)
SYSTEM Column: Waters ACQUITY UPLC(登録商標) BEH C18(1.7um, 2.1mm × 50mm)
流速:0.6mL/min;検出UV:210nm~400nm;温度:35℃
Figure 2023138470000014



(4)Method E
検出機器:LCMS-2010A (島津製作所)
HPLC:Prominence(登録商標)
SYSTEM Column:Cadenza CD-C18(3.0um, 2.0mm × 50mm)
流速:0.5mL/min;検出UV:215、254nm;温度:40℃
Figure 2023138470000015



参考例および実施例中の化合物名は、ACD/Name(ACD/Labs12.0,Advanced ChemistryDevelopment Inc.)により命名した。
参考例1および参考例2
参考例1:tert-ブチル cis-3-アミノ-4-{[(2,3-ジヒドロ-1-ベンゾフラン-4-イル)カルバモチオイル]アミノ}ピペリジン-1-カルボキシレート
参考例2:tert-ブチル cis-4-アミノ-3-{[(2,3-ジヒドロ-1-ベンゾフラン-4-イル)カルバモチオイル]アミノ}ピペリジン-1-カルボキシレート
Figure 2023138470000016
cis-1-Boc-3,4-ジアミノピペリジン(1.08g)とN,N-ジイソプロピルエチルアミン(647mg)のクロロホルム溶液(20mL)に4-イソチオシアナト-2,3-ジヒドロベンゾフラン(886mg)を氷冷下加え、氷冷下で2時間攪拌した。反応混合物を直接シリカゲルカラムクロマトグラフィー(クロロホルム/メタノール)で精製し、表題化合物(参考例1:1.04g、参考例2:680mg)を得た。
参考例1:LC-MS [M+H]/Rt (min): 393.2/0.562 (Method B)
参考例2:LC-MS [M+H]/Rt (min): 393.2/0.559 (Method B)
参考例3~7
参考例1および参考例2に記載の方法に準じ、対応する原料化合物を用いて、参考例3~7の化合物を得た。
Figure 2023138470000017



参考例8
tert-ブチル cis-4-アミノ-3- [(7,8-ジヒドロフロ[3,2-e][1,3]ベンゾチアゾール-2-イル)アミノ]ピペリジン-1-カルボキシレート
Figure 2023138470000018
参考例2の化合物(2.71g)のクロロホルム溶液(70mL)に炭酸水素ナトリウム(580mg)とベンジルトリメチルアンモニウムトリブロミド(2.69g)を加え、1時間攪拌した。反応混合物に飽和重曹水を加え、クロロホルムで抽出した。有機層を硫酸ナトリウムで乾燥し、ろ過後、減圧濃縮し、表題化合物(2.64g)を得た。
LC-MS [M+H]/Rt (min): 391.2/0.600 (Method B)
参考例9~13
参考例8に記載の方法に準じ、対応する原料化合物を用いて、参考例9~13の化合物を得た。
Figure 2023138470000019



参考例14
tert-ブチル cis-3-(7,8-ジヒドロベンゾフロ[3,2-e][1,3]ベンゾチアゾール-2-イル)-2-オキソオクタヒドロ-5H-イミダゾ[4,5-c]ピリジン-5-カルボキシレート
Figure 2023138470000020
参考例8の化合物(151mg)のクロロホルム溶液(4mL)にトリエチルアミン(0.162mL)と炭酸ジ(N-スクシンイミジル)(99mg)を加え、0.5時間攪拌した。反応混合物に飽和重曹水を加え、クロロホルムで抽出した。有機層を硫酸ナトリウムで乾燥し、ろ過後、減圧濃縮し、表題化合物(114mg)を得た。
LC-MS [M+H]/Rt (min): 417.2/0.803 (Method B)
参考例15~19
参考例14に記載の方法に準じ、対応する原料化合物を用いて、参考例15~19の化合物を得た。
Figure 2023138470000021




参考例20
(2S,3R)-3-(ベンジルアミノ)-4-{[tert-ブチル(ジメチル)シリル]オキシ}ブタン-2-オール
Figure 2023138470000022
(2R,3S)-2-(ベンジルアミノ)ブタン-1,3-ジオール(4.46g)のクロロホルム溶液(65mL)にトリエチルアミン(2.4mL)とN,N-ジメチルアミノピリジン(1.3mL)、塩化TBDMSを氷冷下加え、氷冷下で4時間攪拌した。反応混合物に飽和重曹水を加え、クロロホルムで抽出した。有機層を硫酸ナトリウムで乾燥し、ろ過後、減圧濃縮した。残渣をシリカゲルカラムクロマトグラフィー(クロロホルム/メタノール)で精製し、表題化合物(5.42g)を得た。
LC-MS [M+H]/Rt (min): 310.3/0.872 (Method A)
参考例21
参考例20に記載の方法に準じ、対応する原料化合物を用いて、参考例21の化合物を得た。
Figure 2023138470000023




参考例22
ベンジル ベンジル[(2R,3S)-1-{[tert-ブチル(ジメチル)シリル]オキシ}-3-ヒドロキシブタン-2-イル]カルバメート
Figure 2023138470000024
参考例20の化合物(5.42g)のテトラヒドロフラン(45mL)と水(30mL)混合溶液に炭酸ナトリウム(5.57g)とクロロギ酸ベンジル(2.96mL)を加え、室温下で14時間攪拌した。反応混合物に水を加え、酢酸エチルで抽出した。有機層を硫酸ナトリウムで乾燥し、ろ過後、減圧濃縮した。残渣をシリカゲルカラムクロマトグラフィー(ヘキサン/酢酸エチル)で精製し、表題化合物(6.61g)を得た。
LC-MS [M+H]/Rt (min): 444.4/1.389 (Method A)
参考例23
参考例22に記載の方法に準じ、対応する原料化合物を用いて、参考例23の化合物を得た。
Figure 2023138470000025




参考例24
ベンジル ベンジル[(2S,3R)-1-{[tert-ブチル(ジメチル)シリル]オキシ}-3-(1,3-ジオキソ-1,3-ジヒドロ-2H-イソインドール-2-イル)ブタン-2-イル]カルバメート
Figure 2023138470000026
参考例22の化合物(6.61g)及びフタルイミド(2.74g)とトリフェニルホスフィン(4.89g)のトルエン溶液(60mL)に氷冷下でDIAD(3.81mL)を滴下した後、室温下で7時間攪拌した。反応混合物を減圧濃縮し、残渣をシリカゲルカラムクロマトグラフィー(ヘキサン/酢酸エチル)で精製し、表題化合物(7.03g)を得た。
LC-MS [M+H]/Rt (min): 573.4/1.488 (Method A).
参考例25
参考例24に記載の方法に準じ、対応する原料化合物を用いて、参考例25の化合物を得た。
Figure 2023138470000027




参考例26
2-[(2R,3S)-3-アミノ-4-{[tert-ブチル(ジメチル)シリル]オキシ}ブタン-2-イル]-1H-イソインドール-1,3(2H)-ジオン
Figure 2023138470000028
参考例24の化合物(7.03g)のエタノール溶液(150mL)に水酸化パラジウム炭素(1.63g)を加え、水素雰囲気下、室温で35時間攪拌した。反応混合物をセライトろ過後、減圧濃縮した。残渣をアミノシリカゲルカラムクロマトグラフィー(ヘキサン/酢酸エチル、クロロホルム/メタノール)で精製し、表題化合物(816mg)を得た。
LC-MS [M+H]/Rt (min): 349.3/0.906 (Method A).
参考例27
参考例26に記載の方法に準じ、対応する原料化合物を用いて、参考例27の化合物を得た。
Figure 2023138470000029



参考例28
N-[(2S,3S)-1-{[tert-ブチル(ジメチル)シリル]オキシ}-3-(1,3-ジオキソ-1,3-ジヒドロ-2H-イソインドール-2-イル)ブタン-2-イル]-N‘-(2,3-ジヒドロ-1-ベンゾフラン-7-イル)チオウレア
Figure 2023138470000030
参考例27の化合物(444mg)のクロロホルム溶液(5mL)にジイソプロピルエチルアミン(0.65mL)と4-イソチオシアナト-2,3-ジヒドロベンゾフラン(226mg)を氷冷下加え、常温で3時間攪拌した。4-イソチオシアナト-2,3-ジヒドロベンゾフラン(22.6mg)を加え、終夜攪拌した。反応混合物に飽和重曹水と水を加えクロロホルムで抽出した。有機層を硫酸ナトリウムで乾燥し、ろ過後、減圧濃縮した。残渣をシリカゲルカラムクロマトグラフィー(ヘキサン/酢酸エチル)で精製し、表題化合物(660mg)を得た。
LC-MS [M+H]/Rt (min): 526.3/1.251 (Method B).
参考例29
参考例28に記載の方法に準じ、対応する原料化合物を用いて、参考例29の化合物を得た。
Figure 2023138470000031



参考例30
2-{(2S,3S)-4-{[tert-ブチル(ジメチル)シリル]オキシ}-3-[(6,7-ジヒドロフロ[2,3-e][1,3]ベンゾチアゾール-2-イル)アミノ]ブタン-2-イル}-1H-イソインドール-1,3(2H)-ジオン
Figure 2023138470000032
参考例28の化合物(660mg)のクロロホルム溶液(7mL)に炭酸水素ナトリウム(105mg)を常温で加えた。ベンジルトリメチルアンモニウムトリブロミド(441mg)を氷冷下加え、氷冷下で2時間攪拌した。反応混合物に飽和重曹水と水を加え、クロロホルムで抽出した。有機層を硫酸ナトリウムで乾燥し、ろ過後、減圧濃縮した。残渣のクロロホルム/テトラヒドロフラン溶液(4mL/8mL)にイミダゾール(129mg)と塩化TBDMS(189mg)を加え、4時間攪拌した。イミダゾール(200mg)と塩化TBDMS(190mg)を追加し、1時間攪拌した。反応混合物に水を加え、酢酸エチルで抽出した。有機層を硫酸ナトリウムで乾燥し、ろ過後、減圧濃縮した。残渣をシリカゲルカラムクロマトグラフィー(ヘキサン/酢酸エチル)で精製し、表題化合物(596mg)を得た。
LC-MS [M+H]/Rt (min): 524.4/1.353 (Method A).
参考例31
参考例30に記載の方法に準じ、対応する原料化合物を用いて、参考例31の化合物を得た。
Figure 2023138470000033



参考例32
(2S,3S)-1-{[tert-ブチル(ジメチル)シリル]オキシ}-N-(6,7-ジヒドロフロ[2,3-e][1,3]ベンゾチアゾール-2-イル)ブタン-2,3-ジアミン
Figure 2023138470000034
参考例30の化合物(596mg)のメタノール/テトラヒドロフラン溶液(10mL/10mL)にヒドラジン一水和物(0.554mL)を加え、70℃下で4時間攪拌した。常温に冷却後、反応混合物に酢酸エチル(20mL)を加え20分間攪拌した。反応混合物をセライトろ過後、減圧濃縮し、表題化合物(490mg)を得た。
LC-MS [M+H]/Rt (min): 394.3/0.948 (Method A).
参考例33
参考例32に記載の方法に準じ、対応する原料化合物を用いて、参考例33の化合物を得た。
Figure 2023138470000035



参考例34
(4S,5S)-5-({[tert-ブチル(ジメチル)シリル]オキシ}メチル)-1-(6,7-ジヒドロフロ[2,3-e][1,3]ベンゾチアゾール-2-イル)-4-メチルイミダゾリジン-2-オン
Figure 2023138470000036
参考例32の化合物(490mg)のクロロホルム溶液(10mL)にジイソプロピルエチルアミン(0.582mL)と炭酸ジ(N-スクシンイミジル)(307mg)を加え、2時間攪拌した。反応混合物に飽和重曹水を加え、クロロホルムで抽出した。有機層を硫酸ナトリウムで乾燥し、ろ過後、減圧濃縮した。残渣をシリカゲルカラムクロマトグラフィー(クロロホルム/メタノール)で精製し、表題化合物(295mg)を得た。
LC-MS [M+H]/Rt (min): 420.3/1.241 (Method A).
参考例35
参考例34に記載の方法に準じ、対応する原料化合物を用いて、参考例35の化合物を得た。
Figure 2023138470000037



参考例36
(4S,5S)-1-(6,7-ジヒドロフロ[2,3-e][1,3]ベンゾチアゾール-2-イル)-5-(ヒドロキシメチル)-4-メチルイミダゾリジン-2-オン
Figure 2023138470000038
参考例34の化合物(295mg)のメタノール懸濁液(5mL)に2M塩化水素エタノール溶液(1mL)を加え、1時間攪拌した。2M塩化水素エタノール溶液(4mL)を追加し、5時間攪拌した。さらに2M塩化水素エタノール溶液(4mL)を追加し、終夜攪拌した。反応混合物を減圧濃縮し、飽和重曹水を加え、クロロホルム/エタノール(3/1)で抽出した。有機層を硫酸ナトリウムで乾燥し、ろ過後、減圧濃縮した。残渣をシリカゲルカラムクロマトグラフィー(クロロホルム/メタノール)で精製し、表題化合物(235mg)を得た。
LC-MS [M+H]/Rt (min): 306.1/0.600 (Method B).
参考例37
参考例36に記載の方法に準じ、対応する原料化合物を用いて、参考例37の化合物を得た。
Figure 2023138470000039



参考例38
[(4S,5S)-3-(6,7-ジヒドロフロ[2,3-e][1,3]ベンゾチアゾール-2-イル)-5-メチル-2-オキソイミダゾリジン-4-イル]メチル メタンスルホネート
Figure 2023138470000040
参考例36の化合物(46mg)のテトラヒドロフラン溶液(4mL)にトリエチルアミン(0.063mL)と塩化メタンスルホニル(0.017mL)を氷冷下加え、室温で40分攪拌した。反応混合物に氷冷下トリエチルアミン(0.063mL)と塩化メタンスルホニル(0.023mL)を追加し、室温で3時間攪拌した。反応混合物に飽和重曹水と水を加え、クロロホルムで抽出した。有機層を硫酸ナトリウムで乾燥し、ろ過後、減圧濃縮し、表題化合物(122mg)を得た。これ以上の精製は行わずに次の反応へと進めた。
LC-MS [M+H]/Rt (min): 306.1/0.600 (Method B).
参考例39~41
参考例38に記載の方法に準じ、対応する原料化合物を用いて、参考例39~41の化合物を得た。
Figure 2023138470000041



参考例42
tert-ブチル cis-3,4-ジアジドアゼパン-1-カルボキシレート
Figure 2023138470000042
参考例41の化合物(1.25g)のジメチルホルムアミド溶液(5mL)にアジ化ナトリウム(1.41g)を加え、65℃下で4時間、70℃下で8時間攪拌した。ジメチルスルホキシド(3mL)を加え、90℃下で24時間攪拌した。反応混合物に水を加え、酢酸エチルで抽出した。有機層を飽和食塩水で洗浄後、硫酸ナトリウムで乾燥し、ろ過後、減圧濃縮した。残渣をシリカゲルカラムクロマトグラフィー(ヘキサン/酢酸エチル)で精製し、表題化合物(639mg)を得た。
LC-MS [M+H]/Rt (min): 282.2/1.045 (Method B).
参考例43
参考例42に記載の方法に準じ、対応する原料化合物を用いて、参考例43の化合物を得た。
Figure 2023138470000043



参考例44
tert-ブチル cis-3,4-ジアミノアゼパン-1-カルボキシレート
Figure 2023138470000044
参考例42の化合物(639mg)のエタノール溶液(15mL)に水酸化パラジウム炭素(130mg)を加え、水素雰囲気下で8時間攪拌した。反応混合物をセライトろ過後、減圧濃縮した。残渣をアミノシリカゲルカラムクロマトグラフィー(クロロホルム/メタノール)で精製し、表題化合物(380mg)を得た。
LC-MS [M+H]/Rt (min): 230.2/0.276 (Method B).
参考例45
参考例44に記載の方法に準じ、対応する原料化合物を用いて、参考例45の化合物を得た。
Figure 2023138470000045



参考例46
5-ブロモ-4-イソチオシアネート-2H-1,3-ベンゾジオキソール
Figure 2023138470000046
5-ブロモ-1,3-ベンゾジオキソール-4-アミン(20g)の水(40mL)溶液にチオホスゲン(17.8mL)を氷冷下で加え、室温下で4時間撹拌した。反応混合物に水を加え、酢酸エチルで抽出した。有機層を硫酸ナトリウムで乾燥し、ろ過後、減圧濃縮した。残渣をシリカゲルカラムクロマトグラフィー(石油エーテル)で精製し、表題化合物(10g)を得た。
1H-NMR (DMSO-D6) δ: 7.18 (1H, d, J = 8.4 Hz), 6.91 (1H, d, J = 8.4 Hz), 6.22 (2H, s).
参考例47
tert-ブチル {(3R,4R)-4-[(2H-[1,3]ジオキソロ[4,5-e][1,3]ベンゾチアゾール-7-イル)アミノ]オキサン-3-イル}カルバメート
Figure 2023138470000047
参考例7の化合物(1.1g)のアセトニトリル溶液(23mL)に1,10-フェナントロリン(84mg)、炭酸セシウム(1.51g)、ヨウ化銅(I)(22mg)を加え、95℃で4時間撹拌した。反応混合物をセライトろ過した後、減圧濃縮した。残渣をシリカゲルカラムクロマトグラフィー(ヘキサン/酢酸エチル)で精製し、表題化合物(759mg)を得た。
1H-NMR (CDCl3) δ: 7.00 (1H, d, J = 8.2 Hz), 6.68 (1H, d, J = 8.2 Hz), 6.16 (1H, s), 6.07-5.99 (2H, m), 5.27 (1H, s), 4.21 (1H, d, J = 8.2 Hz), 4.05 (1H, s), 3.97 (1H, dd, J = 4.5, 11.9 Hz), 3.90-3.83 (1H, m), 3.69-3.61 (1H, m), 3.61-3.51 (1H, m), 2.38-2.25 (1H, m), 1.73 ((1H, dtd, J = 4.9, 12.0, 13.5 Hz), 1.47 (9H, s).
参考例48
5-イソチオシアネート-2,3-ジヒドロ-1,4-ベンゾジオキシン
Figure 2023138470000048
1,1‘-チオカルボニルジ-2(1H)-ピリドン(4.43g)のクロロホルム溶液(20mL)に5-アミノ-1,4-ベンゾジオキサン(2.75g)を室温下で加え、室温で終夜撹拌した。反応混合物に水を加え、クロロホルムで抽出した。有機層を硫酸ナトリウムで乾燥し、ろ過後、減圧濃縮した。残渣をシリカゲルカラムクロマトグラフィー(ヘキサン/酢酸エチル)で精製し、表題化合物(3.38g)を得た。
1H-NMR (CDCl3) δ: 6.80-6.67 (3H, m), 4.37-4.33 (2H, m), 4.28-4.24 (2H, m).
参考例49~57
参考例1および参考例2に記載の方法に準じ、対応する原料化合物を用いて、参考例49~57の化合物を得た。
Figure 2023138470000049
参考例58~66
参考例8に記載の方法に準じ、対応する原料化合物を用いて、参考例58~66の化合物を得た。
Figure 2023138470000050
参考例67および68
参考例14に記載の方法に準じ、対応する原料化合物を用いて、参考例67および68の化合物を得た。
Figure 2023138470000051



参考例69
(3R,4S,6R)-6-シアノオキサン-3,4-ジイル ジアセテート
Figure 2023138470000052
(2S,4S,5R)-テトラヒドロ-2H-ピラン-2,4,5-トリイルトリアセテート(3.12g)のジクロロメタン溶液(40mL)にトリメチルシリルシアニド(1.93mL)とボロントリフルオリドジエチルエーテル錯体(4.56mL)を氷冷下で加え、氷冷下で1時間撹拌した。反応混合物に飽和重曹水を加え、クロロホルムで抽出した。有機層を硫酸ナトリウムで乾燥し、ろ過後、減圧濃縮し、表題化合物(2.94g)を得た。
1H-NMR (CDCl3) δ: 5.38-5.28 (1H, m), 5.21-5.13 (1H, m), 4.84 (1H, t, J = 4.6 Hz), 4.01 (1H, dd, J = 2.5, 12.9 Hz), 3.93 (1H, dd, J = 4.5, 12.9 Hz), 2.42-2.29 (1H, m), 2.14-2.08 (4H, m), 2.07 (3H, s).
参考例70
メチル 2,6-アンヒドロ-3-デオキシ-D-リボ-ヘキソナート
Figure 2023138470000053
参考例69を5%塩化水素メタノール溶液(30mL)に室温下で加え、還流下で終夜撹拌した。反応混合物を0℃に冷却した後、生じた不溶物をろ過した。ろ液を減圧濃縮した後、残渣をシリカゲルカラムクロマトグラフィー(クロロホルム/メタノール)で精製し、表題化合物(2.82g)を得た。
1H-NMR (CDCl3) δ: 4.39 (1H, ddd, J = 0.7, 3.0, 10.8 Hz), 4.19-4.10 (1H, m), 3.94-3.87 (1H, m), 3.86-3.79 (1H, m), 3.77 (3H, s), 3.66 (1H, dd, J = 9.4, 10.8 Hz), 2.41 (1H, dd, J = 1.1, 2.9 Hz), 2.28-2.18 (2H, m), 1.97-1.86 (1H, m).
参考例71
メチル 2,6-アンヒドロ-4,5-O-ベンジリデン-3-デオキシ-D-リボ-ヘキソナート
Figure 2023138470000054
参考例70(2.67g)のジメチルホルムアミド溶液(30mL)にベンズアルデヒドジメチルアセタール(5.55mL)とパラトルエンスルホン酸水和物(0.424g)を室温下で加え、60~70℃で終夜撹拌した。反応混合物を室温に冷却した後、水を加え、ヘキサン/酢酸エチル(1:1)で抽出した。有機層を硫酸ナトリウムで乾燥し、ろ過後、減圧濃縮した。残渣をシリカゲルカラムクロマトグラフィー(ヘキサン/酢酸エチル)で精製し、表題化合物(4.3g)を約3:2の混合物として得た。
1H-NMR (CDCl3) δ: 7.60-7.31 (5H, m), 6.35 (0.4H, s), 5.79 (0.6H, s), 4.58-3.98 (4H, m), 3.83-3.72 (3H, m), 3.72-3.47 (1H, m), 2.60-2.40 (1H, m), 2.15-1.96 (1H, m).
参考例72
2,6-アンヒドロ-4,5-O-ベンジリデン-3-デオキシ-D-リボ-ヘキシトール
Figure 2023138470000055
参考例71(3.93g)のメタノール溶液(40mL)に水素化ホウ素ナトリウム(2.25g)を氷冷下で加え、氷冷下で1時間撹拌した。反応混合物に飽和塩化アンモニウム水溶液を加え、酢酸エチルで抽出した。有機層を硫酸ナトリウムで乾燥し、ろ過後、減圧濃縮した。残渣をシリカゲルカラムクロマトグラフィー(ヘキサン/酢酸エチル)で精製し、表題化合物(3.08g)を約3:2の混合物として得た。
1H-NMR (CDCl3) δ: 7.59-7.31 (5H, m), 6.34 (0.4H, s), 5.83 (0.6H, s), 4.54-4.20 (2H, m), 4.11-3.92 (2H, m), 3.84-3.62 (2H, m), 2.24-1.73 (3H, m).
参考例73
2,6-アンヒドロ-4,5-O-ベンジリデン-1,3-ジデオキシ-1-ヨード-D-リボ-ヘキシトール
Figure 2023138470000056
参考例72(10.4g)のテトラヒドロフラン溶液(210mL)にトリフェニルホスフィン(13.8g)、イミダゾール(8.96g)、ヨウ素(13.4)を氷冷下で加え、氷冷下で30分、室温下で3.5時間撹拌した。反応混合物に氷水を加え、酢酸エチルで抽出した。有機層を5%チオ硫酸ナトリウム水溶液で洗浄後、硫酸ナトリウムで乾燥し、ろ過後、減圧濃縮した。残渣をシリカゲルカラムクロマトグラフィー(ヘキサン/酢酸エチル)で精製し、表題化合物(14.0g)を約3:2の混合物として得た。
1H-NMR (CDCl3) δ: 7.61-7.31 (5H, m), 6.34 (0.4H, s), 5.75 (0.6H, s), 4.55-4.23 (2H, m), 4.14-3.94 (1H, m), 3.73-3.47 (2H, m), 3.34-3.10 (2H, m), 2.41-2.30 (1H, m), 1.94-1.67 (1H, m).
参考例74
2,6-アンヒドロ-4,5-O-ベンジリデン-1,3-ジデオキシ-1-フルオロ-D-リボ-ヘキシトール
Figure 2023138470000057
参考例72(10.4g)のジクロロメタン溶液(33mL)にジイソプロピルエチルアミン(3.44mL)、ジエチルアミノ硫黄トリフルオリド(1.04mL)を氷冷下で加え、還流下で19時間撹拌した。さらにジイソプロピルエチルアミン(1.72mL)、ジエチルアミノ硫黄トリフルオリド(0.52mL)を室温下で加え、還流下で2時間撹拌した。反応混合物に飽和重曹水を氷冷下で加え、クロロホルムで抽出した。有機層を硫酸ナトリウムで乾燥し、ろ過後、減圧濃縮した。残渣をシリカゲルカラムクロマトグラフィー(ヘキサン/酢酸エチル)で精製し、表題化合物(1.25g)を約3:2の混合物として得た。
1H-NMR (CDCl3) δ: 7.57-7.32 (5H, m), 6.38 (0.4H, s), 5.90 (0.6H, s), 4.57-4.26 (4H, m), 4.15-3.85 (2H, m), 3.63-3.49 (1H, m), 2.22-1.84 (2H, m).
参考例75
2,6-アンヒドロ-4,5-O-ベンジリデン-3-デオキシ-D-リボ-ヘキソース
Figure 2023138470000058
参考例72(2.00g)のジクロロメタン溶液(85mL)にDess-Martin試薬(4.31g)を氷冷下で加え、室温下で終夜撹拌した。反応混合物に飽和重曹水と飽和チオ硫酸ナトリウム水溶液を氷冷下で加え、クロロホルムで抽出した。有機層を飽和食塩水で洗浄後、硫酸ナトリウムで乾燥し、ろ過後、減圧濃縮した。残渣をシリカゲルカラムクロマトグラフィー(ヘキサン/酢酸エチル)で精製し、表題化合物(0.83g)を得た。
1H-NMR (CDCl3) δ: 9.70 (1H, s), 7.58-7.45 (2H, m), 7.43-7.37 (1H, m), 5.92 (1H, s), 4.57-4.43 (1H, s), 4.35-4.14 (2H, m), 4.01 (1H, dd, J = 5.3, 12.1 Hz), 3.64 (1H, dd, J = 7.2, 12.1 Hz), 2.44 (1H,ddd, J = 2.6, 3.8, 15.1 Hz), 1.92 (1H, ddd, J = 3.8, 11.9, 15.1 Hz).
参考例76
3,7-アンヒドロ-5,6-O-ベンジリデン-1,2,4-トリデオキシ-D-リボ-ヘプト-1-イニトール
Figure 2023138470000059
参考例75(0.83g)のメタノール溶液(35mL)に炭酸カリウム(0.979mg)と(1-ジアゾ-2-オキソプロピル)ホスホン酸ジメチル(0.638mL)を室温下で加え、室温下で終夜撹拌した。反応混合物に水を加え、酢酸エチルで抽出した。有機層を水と飽和食塩水で洗浄した後、硫酸ナトリウムで乾燥し、ろ過後、減圧濃縮した。残渣をシリカゲルカラムクロマトグラフィー(ヘキサン/酢酸エチル)で精製し、表題化合物(0.415mg)を得た。
1H-NMR (CDCl3) δ: 7.57-7.46 (2H, m), 7.45-7.34 (3H, m), 5.91 (1H, s), 4.56-4.45 (2H, m), 4.27-4.23 (1H, m), 4.10 (1H, dd, J = 4.9, 12.5 Hz), 3.71 (1H, dd, J = 6.1, 12.5 Hz), 2.50 (1H, d, J = 2.2 Hz), 2.38-2.32 (1H, m), 2.20-2.13 (1H, m).
参考例77
2,6-アンヒドロ-4,5-O-ベンジリデン-1,3-ジデオキシ-D-リボ-ヘキシトール
Figure 2023138470000060
参考例73(10.4g)のジメチルスルホキシド溶液(200mL)に水素化ホウ素ナトリウム(7.64g)を氷冷下で加え、室温下で終夜撹拌した。反応混合物を氷水へ注いだ後、ヘキサン/酢酸エチル(1:1)で抽出した。有機層を水で洗浄した後、硫酸ナトリウムで乾燥し、ろ過後、減圧濃縮した。残渣をシリカゲルカラムクロマトグラフィー(ヘキサン/酢酸エチル)で精製し、表題化合物(7.34g)を約3:2の混合物として得た。
1H-NMR (CDCl3) δ: 7.60-7.32 (5H, m), 6.37 (0.4H, s), 5.78 (0.6H, s), 4.09-3.91 (1H, m), 3.82-3.64 (1H, m), 3.56-3.32 (1H, m), 2.32-2.11 (1H, m), 1.85-1.62 (1H, m), 1.24-1.14 (3H, m).
参考例78
2,6-アンヒドロ-1,3-ジデオキシ-D-リボ-ヘキシトール
Figure 2023138470000061
参考例77(7.34g)のメタノール溶液(160mL)にパラトルエンスルホン酸水和物(0.951g)を室温下で加え、室温下で終夜撹拌した。反応混合物にジイソプロピルエチルアミン(1.16mL)を室温下で加え、室温下で15分撹拌後、減圧濃縮した。残渣をシリカゲルカラムクロマトグラフィー(クロロホルム/メタノール)で精製し、表題化合物(3.83g)を得た。
1H-NMR (CDCl3) δ: 4.18-4.02 (1H, m), 3.91-3.66 (3H, m), 3.64-3.44 (1H, m), 2.18 (1H, d, J = 3.1 Hz), 2.04-1.94 (1H, m), 1.90 (1H, ddd, J = 2.2, 3.8, 14.3 Hz), 1.54 (1H, dddd, J = 1.2, 2.7, 11.1, 14.1 Hz), 1.16 (3H, d, J = 6.3 Hz).
参考例79
参考例78に記載の方法に準じ、対応する原料化合物を用いて、参考例79の化合物を得た。
Figure 2023138470000062



参考例80
3,7-アンヒドロ-1,2,4-トリデオキシ-D-リボ-ヘプチトール
Figure 2023138470000063
参考例76(410mg)のメタノール溶液(18mL)に10%パラジウム炭素(95mg)を室温下で加え、室温水素雰囲気下で終夜撹拌した。反応混合物をセライトろ過した後、ろ液を減圧濃縮した。残渣をシリカゲルカラムクロマトグラフィー(ヘキサン/酢酸エチル)で精製し、表題化合物(240mg)を得た。
1H-NMR (CDCl3) δ: 4.16-4.07 (1H, m), 3.81-3.69 (2H, m), 3.62-3.49 (2H, m), 2.33-2.27 (1H, m), 2.16 (1H, d, J = 6.3 Hz), 1.91 (1H, ddd, J = 2.2, 3.8, 14.3 Hz), 1.59-1.34 (3H, m), 0.93 (3H, t, J = 7.5 Hz).
参考例81~83
参考例38に記載の方法に準じ、対応する原料化合物を用いて、参考例81~83の化合物を得た。
Figure 2023138470000064



参考例84~86
参考例42に記載の方法に準じ、対応する原料化合物を用いて、参考例84~86の化合物を得た。
Figure 2023138470000065



参考例87~89
参考例44に記載の方法に準じ、対応する原料化合物を用いて、参考例87~89の化合物を得た。
Figure 2023138470000066


参考例90
tert-ブチル 3-ブテン-1-イル(1-(ヒドロキシメチル)シクロプロピル)カルバメート
Figure 2023138470000067
(1-アミノシクロプロピル)メタノールのアセトニトリル溶液(50mL)に炭酸カリウム(4.56g)、ヨウ化ナトリウム(4.95g)と4-ブロモ-1-ブテン(3.02mL)を室温で加え、85℃で12.5時間攪拌した。反応混合物を室温に冷却後、ろ過し濃縮した。残渣にテトラヒドロフラン(50mL)、トリエチルアミン(8,36mL)と(Boc)O(7.20g)を加え、常温で1.5時間攪拌した。反応混合物に飽和重層水を加え、酢酸エチルで抽出した。有機層を硫酸ナトリウムで乾燥、ろ過後、減圧濃縮した。残渣をシリカゲルクロマトグラフィー(ヘキサン/酢酸エチル)で精製し、表題化合物(3.52g)を得た。
LC-MS [M+H]/Rt (min): 242.5/0.936 (Method B)
参考例91
tert-ブチル 3-ブテン-1-イル(1-ホルミルシクロプロピル)カルバメート
Figure 2023138470000068
参考例90の化合物(1.52g)のクロロホルム溶液(30mL)にDess-Martin試薬(2.80g)のクロロホルム懸濁液(20mL)を室温で加え、室温で1時間攪拌した。反応混合物にDess-Martin試薬(900mg)を室温で加え、40分攪拌した。反応混合物に炭酸水素ナトリウム(2.80g)とジエチルエーテルを加え常温で攪拌後、セライトろ過し、減圧濃縮した。残渣をカラムクロマトグラフィー(ヘキサン/酢酸エチル)で精製し、表題化合物(1.35g)を得た。
LC-MS [M-56+H]/Rt (min): 184.3/1.029 (Method B)
参考例92
tert-ブチル 3-ブテン-1-イル(1-ビニルシクロプロピル)カルバメート
Figure 2023138470000069
メチルトリフェニルホスホニウムブロミド(4.03g)のテトラヒドロフラン懸濁液(19mL)にカリウム tert-ブトキシド(1.27g)を常温で加え、1時間攪拌した。反応混合物に参考例91の化合物(1.35g)のテトラヒドロフラン溶液(9mL)を室温で加え、1時間攪拌した。反応混合物に水を加え、酢酸エチルで抽出した。有機層を硫酸ナトリウムで乾燥後、ろ過し、減圧濃縮した。残渣をカラムクロマトグラフィー(ヘキサン/酢酸エチル)で精製し、表題化合物(1.23g)を得た。
LC-MS [M-56+H]/Rt (min): 182.3/1.282 (Method B)
参考例93
tert-ブチル 2-プロペン-1-イル[1-(2-プロペン-1-イル)シクロプロピル]カルバメート
Figure 2023138470000070
tert-ブチル (1-アリルシクロプロピル)カルバメート(2.90mL)のジメチルホルムアミド溶液(10mL)に水素化ナトリウム(60% in オイル;150mg)と臭化アリル(0.318mL)を0℃で加え、室温で4時間攪拌した。反応混合物に水を加え、酢酸エチルで抽出した。有機層を硫酸ナトリウムで乾燥後、ろ過し、減圧濃縮した。残渣をシリカゲルカラムクロマトグラフィー(ヘキサン/酢酸エチル)で精製し、表題化合物(0.68g)を得た。
1H-NMR (DMSO-d6) δ: 5.82-5.72 (2H, m), 5.21-4.80 (4H, m), 3.79 (2H, brs), 2.29 (2H, brs), 1.42 (9H, s), 0.85 (2H, brs), 0.64 (2H, brs).
参考例94
参考例93に記載の方法に準じ、対応する原料化合物を用いて、参考例94の化合物を得た。
Figure 2023138470000071


参考例95
tert-ブチル 4-アザスピロ[2.5]-7-オクテン-4-カルボキシレート
Figure 2023138470000072
参考例93の化合物(1.23g)のトルエン(52mL)溶液にGrubbs第二世代触媒(220mg)を室温で加え、50℃で7.5時間攪拌した。反応混合物を減圧濃縮後、残渣をカラムクロマトグラフィー(ヘキサン/酢酸エチル)で精製し、表題化合物(1.04g)を得た。
LC-MS [M-56+H]/Rt (min): 154.1/1.151 (Method B)
参考例96および97
参考例95に記載の方法に準じ、対応する原料化合物を用いて、参考例96および97の化合物を得た。
Figure 2023138470000073


参考例100
tert-ブチル (2S)-2-メチル-4-[(トリフルオロメタンスルホニル)オキシ]-3,6-ジヒドロピリジン-1(2H)-カルボキシレート
参考例101
tert-ブチル (6S)-6-メチル-4-[(トリフルオロメタンスルホニル)オキシ]-3,6-ジヒドロピリジン-1(2H)-カルボキシレート
Figure 2023138470000074
リチウムジイソプロピルアミド(1.1Mテトラヒドロフラン溶液、6.6mL)のテトラヒドロフラン溶液(7mL)にtert-ブチル (S)-2-メチル-4-オキソピペリジン-1-カルボキシレート(1.20g)のテトラヒドロフラン溶液(7mL)を0℃で加え、0℃で10分撹拌した。N-フェニルビス(トリフルオロメタンスルホンイミド)(2.60g)のテトラヒドロフラン溶液(14mL)を0℃で5分かけて滴下し、室温で2時間攪拌した。反応混合物に飽和塩化アンモニウム水溶液を加え、酢酸エチルで抽出した。有機層を硫酸ナトリウムで乾燥後、ろ過し、減圧濃縮した。残渣をシリカゲルカラムクロマトグラフィー(ヘキサン/酢酸エチル)で精製し、表題化合物(0.70g)をN-フェニルビス(トリフルオロメタンスルホンイミド)との混合物として得た。
1H-NMR (DMSO-d6) δ: 5.73-5.69 (1H, m), 4.64-3.60 (2H, m), 2.97-2.51 (1H, m), 2.23-2.02 (1H, m), 1.46 (s, 4.5H), 1.45 (s, 4.5H), 1.21 (1.5H, d, J = 6.8 Hz), 1.16 (1.5H, d, J = 6.8 Hz).
参考例102および103
参考例100、101に記載の方法に準じ、対応する原料化合物を用いて、参考例102および103の化合物を得た。
Figure 2023138470000075


参考例104
tert-ブチル (2S)-2-メチル-3,6-ジヒドロピリジン-1(2H)-カルボキシレート
参考例105
tert-ブチル (6S)-6-メチル-3,6-ジヒドロピリジン-1(2H)-カルボキシレート
Figure 2023138470000076
参考例100と参考例101、N-フェニルビス(トリフルオロメタンスルホンイミド)の混合物(345mg)のテトラヒドロフラン溶液(2mL)にトリフェニルホスフィン(52.0mg)と酢酸パラジウム(22.0mg)を室温で加え、室温で5分攪拌した。蟻酸(51.0mg)とジイソプロピルエチルアミン(116mg)のテトラヒドロフラン溶液(4mL)を室温で3分かけて滴下した後、還流下で1時間攪拌した。反応混合物に水を加え、酢酸エチルで抽出した。有機層を硫酸ナトリウムで乾燥後、ろ過し、減圧濃縮した。残渣をシリカゲルカラムクロマトグラフィー(ヘキサン/酢酸エチル)で精製し、表題化合物(45.0mg)を混合物として得た。
1H-NMR (DMSO-d6) δ: 5.78-5.55 (2H, m), 4.46-3.47 (2H, m), 2.80-1.78 (2H, m), 1.45 (s, 4.5H), 1.44 (s, 4.5H), 1.14 (1.5H, d, J = 6.8 Hz), 1.08 (1.5H, d, J = 6.8 Hz).
参考例106および107
参考例104、105に記載の方法に準じ、対応する原料化合物を用いて、参考例106および107の化合物を得た。
Figure 2023138470000077


参考例108
参考例20に記載の方法に準じ、対応する原料化合物を用いて、参考例108の化合物を得た。
Figure 2023138470000078


参考例109
tert-ブチル rac-(3R,4R,5R)-3-{[tert-ブチル(ジメチル)シリル]オキシ}-4,5-ジヒドロキシピペリジン-1-カルボキシレート
Figure 2023138470000079
参考例108の化合物(4.76g)の水/アセトン/アセトニトリル溶液(15mL/15mL/15mL)に、4-メチルモルホリン-4-オキシド一水和物(2.68g)と四酸化オスミウム(固定化触媒I)(2.06g)を室温で加え、室温で16時間攪拌した。4-メチルモルホリン4-オキシド一水和物(3.48g)と四酸化オスミウム(固定化触媒I)(6.18g)を室温で加え、室温で25時間攪拌した。反応混合物をろ過し、減圧濃縮した。残渣をカラムクロマトグラフィー(ヘキサン/酢酸エチル)で精製し、表題化合物(4.80g)を得た。
LC-MS [M+H]/Rt (min): 348.2/1.066 (Method B)
参考例110
1,6-アンヒドロ-2,3-ジデオキシ-D-エリスロ-2-ヘキセニトール
Figure 2023138470000080
参考例97の化合物(2.36g)のメタノール溶液(50mL)に、触媒量の10%パラジウム炭素を室温で加え、常圧水素雰囲気下、室温で終夜攪拌した。反応混合物をろ過し、減圧濃縮し、表題化合物(1.00g)を得た。
1H-NMR (CDCl3) δ: 3.87-3.81 (1H, m), 3.79-3.71 (4H, m), 3.63-3.56 (1H, m), 1.95-1.81 (2H, m), 1.81-1.71 (1H, m), 1.72-1.56 (1H, m).
参考例111~118
参考例38に記載の方法に準じ、対応する原料化合物を用いて、参考例111~118の化合物を得た。
Figure 2023138470000081


参考例119
(2R,4S,5R)-2-シアノ-5-[(4-メチルベンゼン-1-スルホニル)オキシ]オキサン-4-イル 4-メチルベンゼン-1-スルホネート
Figure 2023138470000082
(2R,4S,5R)-4,5-ジヒドロキシテトラヒドロ-2H-ピラン-2-カルボニトリル(1.06g)のピリジン溶液(15mL)に塩化p-トルエンスルホニル(3.53g)を0℃で加え、50℃で終夜攪拌した。反応混合物を室温に冷却した後、氷水を加え酢酸エチルで抽出した。有機層を1N塩酸と飽和重曹水で洗浄した後、ろ過し、減圧濃縮した。残渣にジエチルエーテルを加え攪拌した後、生じた固体をろ取し、表題化合物(2.55g)を得た。
1H-NMR (CDCl3) δ: 7.74 (2H, d, J = 6.4 Hz), 7.71 (2H, d, J = 6.4 Hz), 7.39-7.32(4H, m), 4.78-4.68 (2H, m), 4.51 (1H, dt, J = 2.9, 5.6 Hz), 4.01 (1H, dd, J = 5.6, 12.9 Hz), 3.80 (1H, dd, J = 2.7, 12.9 Hz), 2.49-2.42 (1H, m), 2.47 (6H, s), 2.01-1.87 (1H, m).
参考例120
参考例119に記載の方法に準じ、対応する原料化合物を用いて、参考例120の化合物を得た。
Figure 2023138470000083


参考例121~132
参考例38に記載の方法に準じ、対応する原料化合物を用いて、参考例121~132の化合物を得た。
Figure 2023138470000084
Figure 2023138470000085
参考例133~146
参考例42に記載の方法に準じ、対応する原料化合物を用いて、参考例133~146の化合物を得た。
Figure 2023138470000086
Figure 2023138470000087
参考例147
tert-ブチル rac-(3R,4R,5S)-3,4-ジアジド-5-ヒドロキシピペリジン-1-カルボキシレート
Figure 2023138470000088
参考例135の化合物(798mg)のテトラヒドロフラン溶液(10mL)に室温でテトラブチルアンモニウムフルオリド(1Mテトラヒドロフラン溶液,3.01mL)を加え、1時間攪拌した。反応混合物にメタノールを加え、減圧濃縮した。残渣をカラムクロマトグラフィー(ヘキサン/酢酸エチル)で精製し、表題化合物(542mg)を得た。
LC-MS [M+H]/Rt (min): 284.2/0.829 (Method B)
参考例148
tert-ブチル rac-(3R,4R,5R)-3,4-ジアジド-5-フルオロピペリジン-1-カルボキシレート
Figure 2023138470000089
参考例147の化合物(442mg)のクロロホルム溶液(10mL)にビス(2-メトキシエチル)アミノサルファ-トリフルオリド(0.548mL)を室温で加え、室温で終夜攪拌した。反応混合物を直接カラムクロマトグラフィー(ヘキサン/酢酸エチル)で精製し、表題化合物(343mg)を得た。
LC-MS [M+H]/Rt (min): 286.1/0.944 (Method B)
参考例149
tert-ブチル 7-オキサ-3-アザスピロ[ビシクロ[4.1.0]ヘプタン-2,1’-シクロプロパン]-3-カルボキシレート
Figure 2023138470000090
参考例95の化合物(418mg)のクロロホルム溶液(10mL)にm-クロロ過安息香酸(592mg)を0℃で加え、0℃で2時間、室温で3時間攪拌した。反応混合物に飽和重層水を加え、クロロホルムで抽出した。有機層を飽和重層水と飽和チオ硫酸ナトリウム水溶液の混合溶液で洗浄し、硫酸ナトリウムで乾燥後、ろ過し、減圧濃縮した。残渣をカラムクロマトグラフィー(ヘキサン/酢酸エチル)で精製し、表題化合物(333mg)を得た。
LC-MS [M+H]/Rt (min): 226.1/0.979 (Method B)
参考例150
tert-ブチル rac-(7R,8R)-8-アジド-7-ヒドロキシ-4-アザスピロ[2.5]オクタン-4-カルボキシレート
Figure 2023138470000091
参考例149の化合物(333mg)のメタノール/水溶液(6mL/4mL)に、アジ化ナトリウム(115mg)と塩化アンモニウム(95mg)を室温で加え、65℃で24時間、100℃で11時間攪拌した。反応混合物に飽和重層水を加え、酢酸エチルで抽出した。有機層を硫酸ナトリウムで乾燥後、ろ過し、減圧濃縮した。残渣をカラムクロマトグラフィー(ヘキサン/酢酸エチル)で精製し、表題化合物(100mg)を得た。
LC-MS [M+H]/Rt (min): 269.3/0.892 (Method A)
参考例151
tert-ブチル rac-(6R,7S)-6,7-じアミノ-4-アザスピロ[2.5]オクタン-4-カルボキシレート
Figure 2023138470000092
参考例136の化合物(530mg)のテトラヒドロフラン-水溶液(10:1)(18mL)に、トリフェニルホスフィン(1.41g)を室温で加え、60℃で4時間攪拌した。反応混合物を減圧濃縮した後、残渣をシリカゲルカラムクロマトグラフィー(酢酸エチル/メタノール)で精製し、表題化合物(380mg)を得た。
LC-MS [M+H]/Rt (min): 242.2/0.241 (Method B)
参考例152~166
参考例44または参考例151に記載の方法に準じ、対応する原料化合物を用いて、参考例152~166の化合物を得た。
Figure 2023138470000093
Figure 2023138470000094
参考例167
ジ-tert-ブチル (3R,4R)-2,3,4,7-テトラヒドロオキセピン-3,4-ジイルビス rac-カルバメート
Figure 2023138470000095
参考例110の化合物(1.00g)のジクロロメタン溶液(8mL)に、トリエチルアミン(6.33mL)と塩化メタンスルホニル(1.77mL)を氷冷下で加え、氷冷下で2時間攪拌した。反応混合物に水を加え、ジクロロメタンで抽出した。有機層を飽和重曹水と飽和食塩水で洗浄後、硫酸水素ナトリウムで乾燥し、ろ過後、減圧濃縮した。得られた粗生成物のジメチルホルムアミド溶液(12mL)に、アジ化ナトリウム(1.94g)を室温下で加え、65℃で18時間攪拌した。反応混合物に水を加え、酢酸エチルで抽出した。有機層を水と飽和食塩水で洗浄後、硫酸水素ナトリウムで乾燥し、ろ過後、減圧濃縮した。得られた粗生成物のエタノール溶液(15mL)に、10%パラジウム炭素(0.10g)を室温下で加え、35bar水素雰囲気下、室温で3日間攪拌した。反応混合物をろ過後、減圧濃縮した。得られた粗生成物のメタノール溶液(28mL)に、トリエチルアミン(1.59mL)と(Boc)O(2.64mL)を室温で加え、室温で終夜攪拌した。反応混合物を減圧濃縮後、シリカゲルクロマトグラフィー(ヘキサン/酢酸エチル)で精製し、表題化合物(314mg)を得た。
1H-NMR (CDCl3) δ: 5.26 (2H, s), 4.08-3.90 (1H, m), 3.89-3.71 (2H, m), 3.72-3.50 (3H, m), 1.92-1.62 (4H, m), 1.46 (9H, s), 1.45 (9H, s).
参考例168~206
参考例1および参考例2、参考例24に記載の方法に準じ、対応する原料化合物を用いて、参考例168~206の化合物を得た。
Figure 2023138470000096
Figure 2023138470000097
Figure 2023138470000098
Figure 2023138470000099
参考例207
tert-ブチル rac-{(3R,4S)-4-[(7,8-ジヒドロフロ[3,2-e][1,3]ベンゾチアゾール-2-イル)アミノ]オキソラン-3-イル}カルバメート
Figure 2023138470000100
参考例188の化合物(947mg)のクロロホルム懸濁液(30mL)にベンジルトリメチルアンモニウムトリブロミド(1.30g)を0℃で加え、0℃で15分攪拌した。トリエチルアミン(0.945mL)と(Boc)O(814mg)を0℃で加え、室温で3時間攪拌した。反応混合物に飽和重曹水を加え、クロロホルムで抽出した。有機層を硫酸ナトリウムで乾燥し、ろ過後、減圧濃縮した。残渣をシリカゲルクロマトグラフィー(ヘキサン/酢酸エチル)で精製し、表題化合物(688mg)を得た。
LC-MS [M+H]/Rt (min): 378.1/3.197 (Method C)
参考例208~248
参考例8、参考例26および参考例47に記載の方法に準じ、対応する原料化合物を用いて、参考例208~248の化合物を得た。
Figure 2023138470000101
Figure 2023138470000102
Figure 2023138470000103
Figure 2023138470000104
Figure 2023138470000105
参考例249~268
参考例14に記載の方法に準じ、対応する原料化合物を用いて、参考例249~268の化合物を得た。
Figure 2023138470000106
Figure 2023138470000107
Figure 2023138470000108
参考例269
参考例28に記載の方法に準じ、対応する原料化合物を用いて、参考例269の化合物を得た。
Figure 2023138470000109


参考例270
tert-ブチル rac-(3aR,6aS)-3-(7,8-ジヒドロフロ[3,2-e][1,3]ベンゾチアゾール-2-イル)-2-オキソヘキサヒドロ-1H-フロ[3,4-d]イミダゾール-1-カルボキシレート
Figure 2023138470000110
実施例119の化合物(380mg)のテトラヒドロフラン溶液(10mL)に水素化ナトリウム(60% in オイル、130mg)と(Boc)O(0.33mL)を0℃で加え、室温で16時間攪拌した。反応混合物に水を加え、酢酸エチルで抽出した。有機層を硫酸ナトリウムで乾燥し、ろ過後、減圧濃縮した。残渣をシリカゲルクロマトグラフィー(石油エーテル/酢酸エチル)で精製し、表題化合物(465mg)を得た。
LC-MS [M+H]/Rt (min): 404.6/2.568 (Method D)
参考例271
tert-ブチル (3aS,6aR)-3-(7,8-ジヒドロフロ[3,2-e][1,3]ベンゾチアゾール-2-イル)-2-オキソヘキサヒドロ-1H-フロ[3,4-d]イミダゾール-1-カルボキシレート
参考例272
tert-ブチル (3aR,6aS)-3-(7,8-ジヒドロフロ[3,2-e][1,3]ベンゾチアゾール-2-イル)-2-オキソヘキサヒドロ-1H-フロ[3,4-d]イミダゾール-1-カルボキシレート
Figure 2023138470000111
参考例270の化合物(465mg)を下記の超臨界流体クロマトグラフィーの条件にて光学分取し、表題化合物(参考例271:160mg-first peak:2.01min、参考例272:160mg-second peak:4.03min)を得た。
カラム:CHIRALCEL(商標登録) OJ-H;溶媒:A液:二酸化炭素、B液:メタノール;移動相条件:A/B(%)=55/45;流速:90mL/min(分析時:3mL/min);検出UV:214nm;カラム温度:30℃
Figure 2023138470000112


参考例273
tert-ブチル {(3R,4R)-4-[(7,8-ジヒドロフロ[3,2-e][1,3]ベンゾチアゾール-2-イル)アミノ]-6,6-ジメチルオキサン-3-イル}カルバメート
Figure 2023138470000113
(4S,5S)-5-アミノ-2,2-ジメチルテトラヒドロ-2H-ピラン-4-オール)(56.0mg)のジクロロメタン溶液(4mL)に、トリエチルアミン(0.065mL)と(Boc)O(0.107mL)を室温で加え、室温で終夜攪拌した。反応混合物を減圧濃縮後、シリカゲルクロマトグラフィー(ヘキサン/酢酸エチル)で精製し、Boc体(70.0mg)を得た。得られたBoc体(70.0mg)のジクロロメタン溶液(6mL)に、トリエチルアミン(0.048mL)と塩化メタンスルホニル(0.024mL)を氷冷下で加え、室温で2時間攪拌した。反応混合物に水を加え、酢酸エチルで抽出した。有機層を硫酸ナトリウムで乾燥後、ろ過、減圧濃縮し、粗生成物(106mg)を得た。得られた粗生成物(106mg)のジメチルホルムアミド溶液(5mL)に、アジ化ナトリウム(63.9mg)と酢酸ナトリウム(53.8mg)を室温下で加え、80℃で3日間攪拌した。反応混合物に水を加え、酢酸エチルで抽出した。有機層を飽和食塩水で洗浄後、硫酸ナトリウムで乾燥し、ろ過、減圧濃縮し、粗生成物を得た。得られた粗生成物のメタノール溶液(10mL)に、触媒量の10%パラジウム炭素を室温下で加え、常圧水素雰囲気下、室温で終夜攪拌した。反応混合物をセライトろ過した後、減圧濃縮し、粗生成物(84.0mg)を得た。得られた粗生成物(84.0mg)のテトラヒドロフラン溶液(3mL)に、4-イソチオシアナート-2,3-ジヒドロベンゾフラン(67.0mg)を室温で加え、室温で終夜攪拌した。反応混合物を減圧濃縮後、シリカゲルクロマトグラフィー(ヘキサン/酢酸エチル)で精製し、表題化合物(18.0mg)を得た。
LC-MS [M+H]/Rt (min): 420.2/2.273 (Method C)
参考例274
参考例273に記載の方法に準じ、対応する原料化合物を用いて、参考例274の化合物を得た。
Figure 2023138470000114


参考例275
1,4-アンヒドロ-5-O-[tert-ブチル(ジメチル)シリル]-2,3-ビス-O-(トリフルオロメタンスルホニル)-D-リビトール
Figure 2023138470000115
(2R,3S,4S)-2-[{(tert-ブチルジメチルシリル)オキシ}メチル]テトラヒドロフラン-3,4-ジオール(4.00g)のジクロロメタン溶液(322mL)に、ピリジン(7.81mL)とトリフルオロメタンスルホン酸無水物(8.16mL)を氷冷下で加え、氷冷下で1時間攪拌した。反応混合物に氷水を加え、クロロホルムで抽出した。有機層を硫酸水素ナトリウムで乾燥し、ろ過後、減圧濃縮した。残渣をシリカゲルクロマトグラフィー(ヘキサン/酢酸エチル)で精製し、表題化合物(7.04g)を得た。
1H-NMR (CDCl3) δ: 5.47-5.36 (2H, s), 4.34-4.25 (2H, m), 4.19-4.00 (1H, m), 3.87-3.70 (2H, m), 0.90 (9H, s), 0.09 (3H, s), 0.08 (3H, s).
参考例276
2,5-アンヒドロ-1-O-[tert-ブチル(ジメチル)シリル]-D-アラビニトール
Figure 2023138470000116
参考例275の化合物(7.04g)のジメチルホルムアミド溶液(92mL)に、18-クラウン-6(7.82g)と酢酸セシウム(7.91g)を室温下で加え、40℃で13時間攪拌した。酢酸セシウム(7.91g)を加え、さらに40℃で3時間攪拌した。反応混合物を減圧濃縮した後、残渣に酢酸エチルと水を加え、酢酸エチルで抽出した。有機層を飽和食塩水で洗浄した後、硫酸水素ナトリウムで乾燥し、ろ過、減圧濃縮した。残渣をシリカゲルクロマトグラフィー(ヘキサン/酢酸エチル)で精製し、モノアセテート体(2.78g)を混合物として得た。得られたモノアセテート体(2.78g)を7Nアンモニアメタノール溶液(70mL)に溶解し、室温下で10時間攪拌した。反応混合物を減圧濃縮した後、残渣をシリカゲルクロマトグラフィー(ヘキサン/酢酸エチル)で精製し、表題化合物(2.15g)を得た。
1H-NMR (DMSO-d6) δ: 4.80 (1H, d, J = 6.1 Hz), 4.58 (1H, d, J = 4.6 Hz), 4.17-4.07 (1H, m), 3.97-3.90 (1H, m), 3.82-3.74 (2H, m), 3.30 (1H, dd, J = 6.7, 8.2 Hz), 3.66-3.57 (1H, m), 3.45 (1H, dd, J = 6.8, 8.2 Hz), 0.86 (9H, s), 0.03 (3H, s), 0.03 (3H, s).
参考例277
参考例38に記載の方法に準じ、対応する原料化合物を用いて、参考例277の化合物を得た。
Figure 2023138470000117


参考例278
参考例42に記載の方法に準じ、対応する原料化合物を用いて、参考例278の化合物を得た。
Figure 2023138470000118


参考例279
参考例44に記載の方法に準じ、対応する原料化合物を用いて、参考例279の化合物を得た。
Figure 2023138470000119


参考例280および281
参考例1および参考例2に記載の方法に準じ、対応する原料化合物を用いて、参考例280および281の化合物を得た。
Figure 2023138470000120


参考例282および283
参考例47に記載の方法に準じ、対応する原料化合物を用いて、参考例282および283の化合物を得た。
Figure 2023138470000121


参考例284および285
参考例38に記載の方法に準じ、対応する原料化合物を用いて、参考例284および285の化合物を得た。
Figure 2023138470000122



参考例286
参考例42に記載の方法に準じ、対応する原料化合物を用いて、参考例286の化合物を得た。
Figure 2023138470000123



参考例287
参考例44に記載の方法に準じ、対応する原料化合物を用いて、参考例287の化合物を得た。
Figure 2023138470000124


参考例288
参考例1および参考例2に記載の方法に準じ、対応する原料化合物を用いて、参考例288の化合物を得た。
Figure 2023138470000125


参考例289
参考例47に記載の方法に準じ、対応する原料化合物を用いて、参考例289の化合物を得た。
Figure 2023138470000126


参考例290
参考例77に記載の方法に準じ、対応する原料化合物を用いて、参考例290の化合物を得た。
Figure 2023138470000127


実施例1
cis-3-(7,8-ジヒドロフロ[3,2-e][1,3]ベンゾチアゾール-2-イル)オクタヒドロ-2H-イミダゾ[4,5-c]ピリジン-2-オン
Figure 2023138470000128
参考例14の化合物(114mg)にトリフルオロ酢酸(3mL)を加え、11分間攪拌した。反応混合物を減圧濃縮し、残渣をアミノシリカゲルカラムクロマトグラフィー(クロロホルム/メタノール)で精製し、表題化合物(62mg)を得た。
LC-MS [M+H]/Rt (min): 317.1/0.399 (Method B) ; 1H-NMR (DMSO-d6) δ: 7.73 (1H, s), 7.57 (1H, d, J = 8.5 Hz), 6.72 (1H, d, J = 8.5 Hz), 4.64-4.56 (2H, m), 4.52-4.44 (1H, m), 4.04-3.99 (1H, m), 3.53-3.46 (1H, m), 3.39-3.33 (2H, m), 2.77-2.69 (1H, m), 2.62-2.51 (2H, m), 2.30-2.19 (1H, m), 1.81-1.69 (2H, m).
実施例2~6
実施例1に記載の方法に準じ、対応する原料化合物を用いて、実施例2~6の化合物を得た。
Figure 2023138470000129
実施例7
cis-3-(7,8-ジヒドロフロ[3,2-e][1,3]ベンゾチアゾール-2-イル)-5-メチルオクタヒドロ-2H-イミダゾ[4,5-c]ピリジン-2-オン
Figure 2023138470000130
実施例1の化合物(21.8mg)のメタノール(2mL)溶液に37%ホルムアルデヒド溶液(0.02mL)とメタノール(1mL)を加え、10分攪拌した。水素化トリアセトキシホウ素ナトリウム(50mg)を加え、20分攪拌した。反応混合物に飽和重曹水を加え、クロロホルムで抽出した。有機層を硫酸ナトリウムで乾燥、ろ過後、減圧濃縮した。残渣をシリカゲルカラムクロマトグラフィー(クロロホルム/メタノール)にて精製した。得られた固体にメタノールを加え攪拌し、固体をろ取後、乾燥後して表題化合物(12mg)を得た。
LC-MS [M+H]/Rt (min): 331.1/0.412 (Method B); 1H-NMR (DMSO-d6) δ: 7.73 (1H, s), 7.58 (1H, d, J = 7.9 Hz), 6.73 (1H, d, J = 7.9 Hz), 4.69-4.56 (3H, m), 4.00-3.94 (1H, m), 3.43-3.27 (3H, m), 2.56-2.51 (1H, m), 2.16 (3H, s), 2.12-2.04 (1H, m), 1.96-1.75 (3H, m).
実施例8
cis-3-(7,8-ジヒドロフロ[3,2-e][1,3]ベンゾチアゾール-2-イル)-5-(2-メトキシエチル)オクタヒドロ-2H-イミダゾ[4,5-c]ピリジン-2-オン
Figure 2023138470000131
実施例1の化合物(32mg)のアセトニトリル(1mL)懸濁液に2-クロロエチルメチルエーテル(0.036mL)、ヨウ化カリウム(66mg)及び炭酸カリウム(111mg)を加え、80℃で15時間攪拌した。反応混合物に飽和重曹水を加え、クロロホルムで抽出した。有機層を硫酸ナトリウムで乾燥、ろ過後、減圧濃縮した。残渣を逆相カラムクロマトグラフィー(0.035%トリフルオロ酢酸アセトニトリル/0.05%トリフルオロ酢酸水)及びアミノシリカゲルカラムクロマトグラフィー(クロロホルム/メタノール)にて精製した。得られた固体に酢酸エチルを加え攪拌し、固体をろ取後、乾燥して表題化合物(19mg)を得た。
LC-MS [M+H]/Rt (min): 375.1/0.463 (Method B); 1H-NMR (CDCl3) δ: 7.45 (1H, d, J = 8.2 Hz), 6.76 (1H, d, J = 8.2 Hz), 4.92-4.85 (1H, m), 4.77 (1H, s), 4.70-4.61 (2H, m), 4.09-4.05 (1H, m), 3.69-3.63 (1H, m), 3.51-3.38 (4H, m), 3.34 (3H, s), 2.82-2.76 (1H, m), 2.65-2.54 (2H, m), 2.34-2.26 (1H, m), 2.20-2.02 (2H, m), 1.91-1.87 (1H, m).
実施例9~19
実施例7又は実施例8に記載の方法に準じ、対応する原料化合物を用いて、実施例9~19の化合物を得た。
Figure 2023138470000132
Figure 2023138470000133
Figure 2023138470000134
実施例20
cis-5-アセチル-3-(7,8-ジヒドロフロ[3,2-e][1,3]ベンゾチアゾール-2-イル)オクタヒドロ-2H-イミダゾ[4,5-c]ピリジン-2-オン
Figure 2023138470000135
実施例1の化合物(32mg)のクロロホルム溶液(2mL)にトリエチルアミン(0.028mL)と無水酢酸(0.011mL)を加え、終夜攪拌した。反応混合物に飽和重曹水を加え、クロロホルム/エタノール(3/1)で抽出した。有機層を硫酸ナトリウムで乾燥、ろ過後、減圧濃縮した。残渣を逆相カラムクロマトグラフィー(0.035%トリフルオロ酢酸アセトニトリル/0.05%トリフルオロ酢酸水)、アミノシリカゲルカラムクロマトグラフィー(クロロホルム/メタノール)及びシリカゲルカラムクロマトグラフィー(クロロホルム/メタノール)にて精製し、表題化合物(27mg)を得た。
LC-MS [M+H]/Rt (min): 359.1/0.566 (Method B); 1H-NMR (DMSO-d6, 100℃) δ: 7.59 (1H, br s), 7.54 (1H, d, J = 7.9 Hz), 6.72 (1H, d, J = 7.9 Hz), 4.83-4.78 (1H, m), 4.62 (2H, t, J = 8.8 Hz), 4.30-4.17 (2H, m), 3.85-3.78 (1H, m), 3.52-3.41 (2H, m), 3.39 (2H, t, J = 8.8 Hz), 2.13-2.02 (1H, m), 1.94-1.68 (4H, m).
実施例21
(3aR,7aR)-1-(2H-[1,3]ジオキソロ[4,5-e][1,3]ベンゾチアゾール-7-イル)ヘキサヒドロピラノ[3,4-d]イミダゾール-2(3H)-オン
Figure 2023138470000136
参考例47の化合物(759mg)の酢酸エチル溶液(5mL)に4M塩化水素酢酸エチル溶液(5mL)を加え、室温で終夜攪拌した。反応混合物にヘキサンを加え、生じた固体をろ取し、ヘキサンを洗浄した後、減圧乾燥した。得られた固体(668mg)のジメチルホルムアミド溶液(20mL)にトリエチルアミン(1.41mL)と炭酸ジ(N-スクシンイミジル)(519mg)を加え、室温で1時間攪拌した。反応混合物に水を加え、酢酸エチルで抽出した。有機層を硫酸ナトリウムで乾燥し、ろ過後、減圧濃縮し、表題化合物(364mg)を得た。
LC-MS [M+H]/Rt (min): 320.0/1.990 (Method C); 1H-NMR (DMSO-d6) δ: 7.96 (1H, s), 7.37 (1H, d, J = 8.2 Hz), 6.93 (1H, d, J = 8.2 Hz), 6.10 (2H, dd, J = 1.1, 5.0 Hz), 4.78 (1H, ddd, J = 6.1, 7.3, 8.6 Hz), 3.90-3.72 (3H, m), 3.67 (1H, dd, J = 2.7, 12.8 Hz), 3.44 (1H, ddd, J = 3.0, 10.2, 11.5), 2.46-2.28 (1H, m), 1.85-1.68 (1H, m).
実施例22
(4R,5R)-1-(7,8-ジヒドロフロ[3,2-e][1,3]ベンゾチアゾール-2-イル)-5-[(ジメチルアミノ)メチル]-4-メチルイミダゾリジン-2-オン
Figure 2023138470000137
参考例39の化合物(59.4mg)のアセトニトリル溶液(3mL)にジメチルアミン(2.0Mテトラヒドロフラン溶液)(0.31mL)、ヨウ化カリウム(26.2mg)、炭酸カリウム(55.6mg)を加え、60℃にて15時間攪拌した。反応混合物を室温に冷却後、飽和重曹水を加え、クロロホルム-メタノール(10:1)で抽出した。有機層を硫酸ナトリウムで乾燥、ろ過後、減圧濃縮した。残渣をシリカゲルカラムクロマトグラフィー(クロロホルム/メタノール)及びアミノシリカゲルカラムクロマトグラフィー(クロロホルム/メタノール)にて精製し、表題化合物(22.6mg)を得た。
LC-MS [M+H]/Rt (min): 333.2/0.569 (Method A); 1H-NMR (400 MHz, CDCl3) δ: 7.45 (1H, d, J = 7.9 Hz), 6.76 (1H, d, J = 7.9 Hz), 4.93 (1H, s), 4.66 (2H, t, J = 8.9 Hz), 4.40-4.34 (1H, m), 3.90-3.84 (1H, m), 3.44 (2H, dt, J = 2.0, 8.9 Hz), 2.87 (1H, dd, J = 2.4, 11.9 Hz), 2.34 (1H, dd, J = 10.1, 11.9 Hz), 2.34 (6H, s), 1.35 (3H, d, J = 7.3 Hz).
実施例23~26
実施例22に記載の方法に準じ、対応する原料化合物を用いて、実施例23~26の化合物を得た。
Figure 2023138470000138




実施例27
(3aS,7aR)-3-(7,8-ジヒドロフロ[3,2-e][1,3]ベンゾチアゾール-2-イル)-5-メチルオクタヒドロ-2H-イミダゾ[4,5-c]ピリジン-2-オン
実施例28
(3aR,7aS)-3-(7,8-ジヒドロフロ[3,2-e][1,3]ベンゾチアゾール-2-イル)-5-メチルオクタヒドロ-2H-イミダゾ[4,5-c]ピリジン-2-オン
Figure 2023138470000139
実施例7の化合物(30.0mg)を下記の条件にて光学分取し、表題化合物(実施例27:12.2mg-first peak:15.3min、実施例28:8.1mg-second peak:16.4min)を得た。
カラム:CHIRALPAK(商標登録) IG;溶媒:A液:クロロホルム、B液:2-プロパノール;移動相条件:A/B=9/1;流速:5mL/min;検出UV:254nm;カラム温度:40℃
Figure 2023138470000140



実施例29および30
実施例1に記載の方法に準じ、対応する原料化合物を用いて、実施例29および30の化合物を得た。
Figure 2023138470000141



実施例31
cis-5-シクロプロピル-3-(7,8-ジヒドロ[1,4]ジオキシノ[2,3-e][1,3]ベンゾチアゾール-2-イル)オクタヒドロ-2H-イミダゾ[4,5-c]ピリジン-2-オン
Figure 2023138470000142
実施例29の化合物(100mg)のメタノール/テトラヒドロフラン溶液(1.5mL/1.2mL)に(1-エトキシシクロプロポキシ)トリメチルシラン(0.121mL)、酢酸(0.172mL)とシアノ水素化ホウ素ナトリウム(94mg)を加え、60℃下で3時間攪拌した。反応混合物を室温まで冷却後、飽和重曹水を加え、クロロホルム/エタノール(3/1)で抽出した。有機層を硫酸ナトリウムで乾燥し、ろ過後、減圧濃縮した。残渣をシリカゲルカラムクロマトグラフィー(クロロホルム/メタノール)で精製し表題化合物(77mg)を得た。
LC-MS [M+H]/Rt (min): 373.3/0.585 (Method A); 1H-NMR (DMSO-d6) δ: 7.72 (1H, s), 7.27 (1H, d, J = 8.5 Hz), 6.79 (1H, d, J = 8.5 Hz), 4.61-4.53 (1H, m), 4.41-4.25 (4H, m), 3.98-3.92 (1H, m), 3.49-3.41 (1H, m), 2.75-2.67 (1H, m), 2.45-2.36 (1H, m), 2.35-2.27 (1H, m), 1.86-1.75 (2H, m), 1.68-1.63 (1H, m), 0.43-0.37 (2H, m), 0.33-0.23 (2H, m).
実施例32
実施例31に記載の方法に準じ、対応する原料化合物を用いて、実施例32の化合物を得た。
Figure 2023138470000143



実施例33
(3aS,7aR)-5-シクロプロピル-3-(7,8-ジヒドロ[1,4]ジオキシノ[2,3-e][1,3]ベンゾチアゾール-2-イル)オクタヒドロ-2H-イミダゾ[4,5-c]ピリジン-2-オン
実施例34
(3aR,7aS)-5-シクロプロピル-3-(7,8-ジヒドロ[1,4]ジオキシノ[2,3-e][1,3]ベンゾチアゾール-2-イル)オクタヒドロ-2H-イミダゾ[4,5-c]ピリジン-2-オン
Figure 2023138470000144
実施例31の化合物(104mg)を下記の条件にて光学分取し、表題化合物(実施例33:37mg-first peak:13.0min、実施例34:36mg-second peak:14.9min)を得た。
カラム:CHIRALPAK(商標登録) IG;溶媒:A液:クロロホルム、B液:メタノール、C液:ジエチルアミン;移動相条件:A/B/C=99/1/0.001;流速:0.5mL/min;検出UV:280nm;カラム温度:25℃
Figure 2023138470000145



実施例35
(3aS,7aR)-5-シクロプロピル-3-(2H―[1,3]ジオキソロ[4,5-e][1,3]ベンゾチアゾール-7-イル)オクタヒドロ-2H-イミダゾ[4,5-c]ピリジン-2-オン
実施例36
(3aR,7aS)-5-シクロプロピル-3-(2H―[1,3]ジオキソロ[4,5-e][1,3]ベンゾチアゾール-7-イル)オクタヒドロ-2H-イミダゾ[4,5-c]ピリジン-2-オン
Figure 2023138470000146
実施例32の化合物(85.0mg)を下記の条件にて光学分取し、表題化合物(実施例35:37.1mg-first peak:10.7min、実施例36:36.4mg-second peak:12.3min)を得た。
カラム:CHIRALPAK(商標登録) IG;溶媒:A液:クロロホルム、B液:メタノール、C液:ジエチルアミン;移動相条件:A/B/C=99/1/0.002;流速:5mL/min;検出UV:280nm;カラム温度:40℃
Figure 2023138470000147



実施例37~43
参考例14に記載の方法に準じ、対応する原料化合物を用いて、実施例37~43の化合物を得た。
Figure 2023138470000148
Figure 2023138470000149
実施例44
参考例14に記載の方法に準じ、対応する原料化合物を用いて、実施例44の化合物を得た。
Figure 2023138470000150


実施例45~66
実施例1に記載の方法に準じ、対応する原料化合物を用いて、実施例45~66の化合物を得た。
Figure 2023138470000151
Figure 2023138470000152
Figure 2023138470000153
Figure 2023138470000154
実施例67~108
実施例7または実施例8に記載の方法に準じ、対応する原料化合物を用いて、実施例67~108の化合物を得た。
Figure 2023138470000155
Figure 2023138470000156
Figure 2023138470000157
Figure 2023138470000158
Figure 2023138470000159
Figure 2023138470000160
Figure 2023138470000161
Figure 2023138470000162
実施例109
(3aS,7aR)-5-シクロプロピル-3-(7,8-ジヒドロフロ[3,2-e][1,3]ベンゾチアゾール-2-イル)オクタヒドロ-2H-イミダゾ[4,5-c]ピリジン-2-オン
実施例110
(3aR,7aS)-5-シクロプロピル-3-(7,8-ジヒドロフロ[3,2-e][1,3]ベンゾチアゾール-2-イル)オクタヒドロ-2H-イミダゾ[4,5-c]ピリジン-2-オン
Figure 2023138470000163
実施例98の化合物(12.0mg)を下記の条件にて光学分取し、表題化合物(実施例109:1.5mg-first peak:9.40min、実施例110:1.1mg-second peak:10.8min)を得た。
カラム:CHIRALPAK(商標登録) IG;溶媒:A液:クロロホルム、B液:メタノール、C液:ジエチルアミン;移動相条件:A/B/C=99/1/0.002;流速:7mL/min;検出UV:280nm;カラム温度:40℃
Figure 2023138470000164


実施例111
[(3aS,7aR)-3-(7,8-ジヒドロフロ[3,2-e][1,3]ベンゾチアゾール-2-イル)-2-オキソオクタヒドロ-5H-イミダゾ[4,5-c]ピリジン-5-イル]アセトニトリル
実施例112
[(3aR,7aS)-3-(7,8-ジヒドロフロ[3,2-e][1,3]ベンゾチアゾール-2-イル)-2-オキソオクタヒドロ-5H-イミダゾ[4,5-c]ピリジン-5-イル]アセトニトリル
Figure 2023138470000165
実施例100の化合物(30.0mg)を下記の条件にて光学分割し、表題化合物(実施例111:13.8mg-First Peak:13.0min、実施例112:12.2mg-Second Peak:14.5min)を得た。
カラム:CHIRALPAK(商標登録) IC;溶媒:A液:クロロホルム、B液:メタノール、C液:ジエチルアミン;移動相条件:A/B/C=98/1/0.001;流速:10mL/min;検出UV:254nm;カラム温度:40℃
Figure 2023138470000166


実施例113
(3aS,7aR)-3-(7,8-ジヒドロフロ[3,2-e][1,3]ベンゾチアゾール-2-イル)-5-(2-プロピン-1-イル)オクタヒドロ-2H-イミダゾ[4,5-c]ピリジン-2-オン
実施例114
(3aR,7aS)-3-(7,8-ジヒドロフロ[3,2-e][1,3]ベンゾチアゾール-2-イル)-5-(2-プロピン-1-イル)オクタヒドロ-2H-イミダゾ[4,5-c]ピリジン-2-オン

Figure 2023138470000167
実施例99の化合物(30.0mg)を下記の条件にて光学分割し、表題化合物(実施例113:15.4mg-First Peak:10.2min、実施例114:13.7mg-Second Peak:11.3min)を得た。
カラム:CHIRALPAK(商標登録) IC;溶媒:A液:クロロホルム、B液:メタノール、C液:ジエチルアミン;移動相条件:A/B/C=99/1/0.001;流速:10mL/min;検出UV:254nm;カラム温度:40℃
Figure 2023138470000168


実施例115~118
実施例19に記載の方法に準じ、対応する原料化合物を用いて、実施例115~118の化合物を得た。
Figure 2023138470000169


実施例119~124
実施例21に記載の方法に準じ、対応する原料化合物を用いて、実施例119~124の化合物を得た。
Figure 2023138470000170
実施例125~140
参考例14に記載の方法に準じ、対応する原料化合物を用いて、実施例125~140の化合物を得た。
Figure 2023138470000171
Figure 2023138470000172
Figure 2023138470000173
実施例141~143
参考例70に記載の方法に準じ、対応する原料化合物を用いて、実施例141~143の化合物を得た。
Figure 2023138470000174


実施例144~147
参考例72に記載の方法に準じ、対応する原料化合物を用いて、実施例144~147の化合物を得た。
Figure 2023138470000175


実施例148
参考例75に記載の方法に準じ、対応する原料化合物を用いて、実施例148の化合物を得た。
Figure 2023138470000176


実施例149
参考例76に記載の方法に準じ、対応する原料化合物を用いて、実施例149の化合物を得た。
Figure 2023138470000177


実施例150
(3aR,7aR)-1-(7,8-ジヒドロフロ[3,2-e][1,3]ベンゾチアゾール-2-イル)-6-ヒドロキシヘキサヒドロピラノ[3,4-d]イミダゾール-2(3H)-オン
Figure 2023138470000178
実施例129の化合物(53.0mg)の1,4-ジオキサン溶液(3mL)に1N塩酸(4mL)を室温で加え、室温下で1時間、60℃下で2時間攪拌した。反応混合物を室温まで冷却後、飽和重曹水を加え、酢酸エチルで抽出した。有機層を硫酸ナトリウムで乾燥し、ろ過後、減圧濃縮した。残渣を酢酸エチルで洗浄し、表題化合物(8.0mg)を得た。
LC-MS [M+H]/Rt (min): 334.1/2.761 (Method C); 1H-NMR (DMSO-d6) δ: 7.95 (1H, s), 7.59 (1H, d, J = 8.4 Hz), 6.74 (1H, d, J = 8.4 Hz), 6.40 (1H, d, J = 4.9 Hz), 5.00-4.85 (1H, m), 4.81 (1H, td, J = 4.4, 9.1 Hz), 4.67-4.52 (2H, m), 3.98-3.84 (2H, m), 3.49-3.43 (1H, m), 3.42-3.34 (1H, m), 2.77-2.68 (1H, m), 2.00-1.90 (2H, m).
実施例151
(3aR,7aR)-1-(7,8-ジヒドロフロ[3,2-e][1,3]ベンゾチアゾール-2-イル)-6-フルオロヘキサヒドロピラノ[3,4-d]イミダゾール-2(3H)-オン
Figure 2023138470000179
実施例150(69.0mg)のジクロロメタン/1,4-ジオキサン溶液(6mL/9mL)にジエチルアミノ硫黄トリフルオリド(0.041mL)を氷冷下で加え、氷冷下で15分撹拌した。反応混合物に飽和重曹水を氷冷下で加え、クロロホルムで抽出した。有機層を硫酸ナトリウムで乾燥し、ろ過後、減圧濃縮した。残渣をシリカゲルカラムクロマトグラフィー(クロロホルム/メタノール)で精製し、表題化合物(20.0mg)を得た。
LC-MS [M+H]/Rt (min): 336.1/2.123 (Method C); 1H-NMR (DMSO-d6) δ: 8.08 (1H, s), 7.60 (1H, d, J = 8.4 Hz), 6.75 (1H, d, J = 8.4 Hz), 5.67 (1H, ddd, J = 5.0, 6.9, 60.9 Hz), 4.94-4.83 (1H, m), 4.67-4.54 (2H, m), 4.13-3.96 (2H, m), 3.68 (1H, d, J = 12.6 Hz), 3.45-3.33 (2H, m), 3.22-3.02 (1H, m), 2.32-2.14 (1H, m).
実施例152
参考例75に記載の方法に準じ、対応する原料化合物を用いて、実施例152の化合物を得た。
Figure 2023138470000180


実施例153および154
参考例147に記載の方法に準じ、対応する原料化合物を用いて、実施例153および154の化合物を得た。
Figure 2023138470000181


実施例155および156
参考例14に記載の方法に準じ、対応する原料化合物を用いて、実施例155および156の化合物を得た。
Figure 2023138470000182


実施例157および158
参考例147に記載の方法に準じ、対応する原料化合物を用いて、実施例157および158の化合物を得た。
Figure 2023138470000183


実施例159
参考例74に記載の方法に準じ、対応する原料化合物を用いて、実施例159の化合物を得た。
Figure 2023138470000184


実施例160
参考例14に記載の方法に準じ、対応する原料化合物を用いて、実施例160の化合物を得た。
Figure 2023138470000185
実施例161
(3aR,6R,6aS)-1-(7,8-ジヒドロフロ[3,2-e][1,3]ベンゾチアゾール-2-イル)-6-メチルテトラヒドロ-1H-フロ[3,4-d]イミダゾール-2(3H)-オン
Figure 2023138470000186
参考例290(1.0mg)のテトラヒドロフラン溶液(3mL)にフッ化テトラブチルアンモニウム 1.0Mテトラヒドロフラン溶液(0.024mL)を室温下で加え、室温で2日間撹拌した。反応混合物を減圧濃縮した後、残渣をシリカゲルカラムクロマトグラフィー(ヘキサン/酢酸エチル)で精製し、表題化合物(0.6mg)を得た。
LC-MS [M+H]/Rt (min): 318.1/2.123 (Method C); 1H-NMR (DMSO-d6) δ: 8.17 (1H, s), 7.60 (1H, d, J = 8.4 Hz), 6.75 (1H, d, J = 8.4 Hz), 4.68 (1H, dd, J = 2.4, 8.7 Hz), 4.65-4.58 (2H, m), 4.46-4.38 (1H, m), 4.29-4.21 (1H, m), 4.02-3.94 (1H, m), 3.65 (1H, dd, J = 2.6, 9.9 Hz), 3.50-3.38 (2H, m), 1.38 (3H, d, J = 6.6 Hz).
実施例162
[(3aS,4R,6aR)-3-(7,8-ジヒドロフロ[3,2-e][1,3]ベンゾチアゾール-2-イル)-2-オキソヘキサヒドロ-1H-フロ[3,4-d]イミダゾール-4-イル]アセトニトリル
Figure 2023138470000187
参考例285(20.0mg)のジメチルスルホキシド溶液(2mL)にシアン化カリウム(4.0mg)を室温下で加え、80℃で1時間攪拌した。さらにシアン化カリウム(16.5mg)を加え、80℃で35分撹拌した後、フッ化テトラブチルアンモニウム 1.0Mテトラヒドロフラン溶液(0.204mL)を室温下で加え、70℃で5時間撹拌した。反応混合物を減圧濃縮した後、残渣をシリカゲルカラムクロマトグラフィー(ヘキサン/酢酸エチル)で精製し、表題化合物(2.4mg)を得た。
LC-MS [M+H]/Rt (min): 343.1/2.090 (Method C); 1H-NMR (DMSO-d6) δ: 8.27 (1H, s), 7.61 (1H, d, J = 8.4 Hz), 6.76 (1H, d, J = 8.4 Hz), 4.82 (1H, dd, J = 3.1, 8.9 Hz), 4.69-4.56 (2H, m), 4.49-4.56 (2H, m), 4.49-4.41 (1H, m), 4.37 (1H, dt, J = 3.1, 6.2 Hz), 4.13 (1H, dd, J = 5.2, 9.9 Hz), 3.72 (1H, dd, J = 3.3, 10.0 Hz 3.45-3.36 (2H, m), 3.19-3.17 (2H, m).
製剤例1:錠剤の製造
実施例1の化合物(250g)、コーンスターチ(54g)、カルボキシメチルセルロースカルシウム(40g)、結晶セルロース(50g)及びステアリン酸マグネシウム(6g)を、常法により混合、造粒し、1錠あたり400mgで打錠し、1000錠を製する。
製剤例2:散剤の製造
実施例1の化合物(500g)、乳糖(470g)、ヒドロキシプロピルセルロース(25g)及び軽質無水ケイ酸(5g)を、常法により混合した後、散剤に製する。
試験例1
[DYRKファミリー(DYRK1A、DYRK1B、DYRK2、DYRK3)に対する活性阻害試験]
(キナーゼ活性の測定方法)
キナーゼ活性の測定は、QuickScout Screening Assist(商標)MSA(カルナバイオサイエンス社製市販キット)を用い、モビリティシフトアッセイ(MSA)法により行った。キナーゼ反応の基質は、キット付属のFITC標識DYRKtideペプチドを用いた。アッセイバッファー[20mM HEPES、0.01%Triton X-100(商標)、2mM dithiothreitol、pH7.5]を用い、基質(4μM)、MgCl(20mM)およびATP(DYRK1A;100μM、DYRK1B;200μM、DYRK2;40μM、DYRK3;20μM)の基質混合液を作成した。また、キナーゼ(DYRK1A;カルナバイオサイエンス社製、カタログNo.04-130、DYRK1B、同社製、No.04-131、DYRK2;同社製、No.04-132、DYRK3;同社製、No.04-133)をアッセイバッファーで希釈して酵素溶液(DYRK1A;0.2ng/μL、DYRK1B;0.08ng/μL、DYRK2;0.04ng/μL、DYRK3;0.25ng/μL)を調製した。被験化合物の10mM DMSO溶液から、10濃度(0.00003mM、0.0001mM、0.0003mM、0.001mM、0.003mM、0.01mM、0.03mM、0.1mM、0.3mM、1mM)にDMSOでさらに希釈し、それぞれをアッセイバッファーで25倍希釈して、薬物溶液とした(4%DMSO溶液)。薬物溶液もしくはコントロール溶液(4%DMSO-アッセイバッファー)5μL、基質混合液5μL、および酵素溶液10μLをポリプロピレン製384穴プレートのウェル中で混合し、1時間室温で反応させた後、60μLのキット付属のターミネーションバッファーを添加し反応を停止させた。ついで、反応溶液中の、基質(S)およびリン酸化された基質(P)の量をLabChip EZ Reader IIシステム(Caliper Life Sciences社製)を用い、アッセイキットのプロトコールにしたがって測定した。
(阻害活性の評価方法)
「基質」および「リン酸化された基質」の各ピークの高さをそれぞれSおよびPとし、またブランクとして酵素溶液の代わりにアッセイバッファーを添加したものを測定した。
被験化合物の阻害率(%)は、次の式に従って算出した。
阻害率(%)=(1-(C-A)/(B-A))×100
ただし、A、B、Cは、それぞれブランクウェルのP/(P+S)、コントロール溶液ウェルのP/(P+S)、化合物添加ウェルのP/(P+S)を示す。
また、IC50値は、阻害率と被験化合物濃度(対数)の回帰分析により算出した。
(評価結果)
本発明の医薬に含有される化合物(I)又はその薬物学的に許容される塩の代表化合物のDYRK1A、DYRK1B、DYRK2、DYRK3に対する阻害活性を表3に示す。キナーゼ活性阻害作用はIC50値が、0.01μM未満を***印、0.01μM以上0.1μM未満を**印、0.1μM以上1μM未満を*印、1μM以上を-で示した。
Figure 2023138470000188
Figure 2023138470000189




Figure 2023138470000190
Figure 2023138470000191
Figure 2023138470000192



この結果は、被験化合物(化合物(1))が、強いDYRK阻害活性を有することを示している。
試験例2
[マウスを用いた経口投与による血液学的検査試験]
本試験では、8~12週齢のマウス(B6C3F1、雌性、日本チャールス・リバー)を用いた。0.5%メチルセルロース溶液あるいは0.5%メチルセルロース溶液に懸濁させた実施例化合物をマウスへ10mL/kgで単回あるいは反復経口投与し、最終投与翌日以降に、イソフルラン麻酔下で後大静脈より採血した血液をEDTA-2K入り採血管で抗凝固処理し、網赤血球数を多項目自動血球分析装置(Sysmex社製)で定量した。
[評価結果]
本発明の医薬に含有される化合物(I)又はその薬物学的に許容される塩が薬効領域において安全性を示すことを確認した。
本発明により提供される医薬は、DYRK1Aを介した異常な細胞応答に関連していることが知られている疾患、例えば、アルツハイマー病、パーキンソン病、ダウン症、精神遅滞、記憶障害、記憶喪失、鬱病のような精神・神経疾患、さらに脳腫瘍などの腫瘍に対する予防又は治療剤として有用である。またDYRK1Bの阻害剤として、膵臓癌などの腫瘍に対する予防又は治療用医薬品(又は医薬組成物)として有用である。さらに本発明により提供される医薬は、DYRK2については、DNA損傷に応答してp53を制御し、アポトーシスを誘導することから、骨吸収疾患および骨粗鬆症に対する予防又は治療用医薬品(又は医薬組成物)として有用である。また本発明により提供される医薬は、DYRK3の阻害剤として、鎌状赤血球貧血、慢性腎疾患、骨吸収疾患および骨粗鬆症に対する予防又は治療用医薬品(又は医薬組成物)として有用である。また、DYRKを阻害する化合物として、上記の疾患に関する病態イメージングの試薬や基礎実験用、研究用の試薬に有用である。

Claims (25)

  1. 下記式(1):
    Figure 2023138470000193
    [式中、
    は、酸素原子又は窒素原子(=N-)を表し、
    は、CR、CR、酸素原子又はNRA1を表し、
    は、置換されていてもよいメチレン、置換されていてもよいエチレン、置換されていてもよいメチン、置換されていてもよいエタンジイリデン、=N-又はNRA2を表し、
    A1、RA2、R、RおよびRは、それぞれ独立して、水素原子又は置換されていてもよいC1-6アルキルを表し、
    は、水素原子、ハロゲン原子又は置換されていてもよいC1-6アルキルを表し、
    Xは、炭素原子又は窒素原子を表し、
    は、置換されていてもよいC1-4アルキレンを表し、
    は、置換されていてもよいC1-6アルキルを表し、
    Zは、-NR又は-ORを表し、
    は、置換されていてもよいC1-6アルキル、又はRとともに形成される、置換されていてもよいC1-7アルキレンを表し、ここにおいて、RおよびRが、それぞれが結合する炭素原子および酸素原子と一緒になって、置換されていてもよい5-11員の飽和複素環を形成し、
    は、水素原子、置換されていてもよいC1-6アルキル、C(O)-R、C3-10シクロアルキル、C2-6アルキニル又は4-11員の飽和複素環の環状基を表し、
    は、水素原子、置換されていてもよいC1-6アルキル又はC(O)-Rを表し、
    は、置換されていてもよいC1-6アルキルを表し、
    ここにおいて、RおよびRが、これらが結合する窒素原子と一緒になって、置換されていてもよい4-11員の飽和複素環を形成していてもよく、あるいは、RおよびRが、それぞれが結合する窒素原子および炭素原子と一緒になって、置換されていてもよい4-11員の飽和複素環を形成していてもよく、若しくは、前記R、Rおよび窒素原子で構成される飽和複素環上の任意の炭素原子およびRが一緒になって、4-11員の飽和複素環を形成していてもよい。]で表される化合物又はその薬学的に許容される塩を含有する医薬。
  2. Zが、-NRを表し、RおよびRが、それぞれ独立して、水素原子、置換されていてもよいC1-6アルキル又はC(O)-Rを表し、ここにおいて、RおよびRが、これらが結合する窒素原子と一緒になって、置換されていてもよい4-8員の飽和複素環を形成していてもよい、請求項1に記載の医薬。
  3. Zが、-NRを表し、RおよびRが、それぞれが結合する窒素原子および炭素原子と一緒になって、置換されていてもよい4-8員の飽和複素環を形成する、請求項1に記載の医薬。
  4. が、水素原子である、請求項1-3のいずれか一項に記載の医薬。
  5. Xが、炭素原子である、請求項1-4のいずれか一項に記載の医薬。
  6. が、酸素原子であり、Aがメチレンであり、Lがメチレンである、請求項5に記載の医薬。
  7. 式(1)が、下記式(1a):
    Figure 2023138470000194
    [式中、
    は、置換されていてもよいメチレン又は酸素原子を表し、
    は、置換されていてもよいメチレン又は置換されていてもよいエチレンを表し、
    は、置換されていてもよいC1-4アルキレンを表し、
    およびRは、それぞれ独立して、水素原子、置換されていてもよいC1-6アルキル又はC(O)-Rを表し、ここにおいて、RおよびRが、これらが結合する窒素原子と一緒になって、置換されていてもよい4-8員の飽和複素環を形成していてもよく、
    は、置換されていてもよいC1-6アルキルを表し、
    は、置換されていてもよいC1-6アルキルである。]で表される請求項1、2、4、5又は6に記載の化合物又はその薬学的に許容される塩を含有する医薬。
  8. およびRが、それぞれ独立して、置換されていてもよいC1-6アルキルである、請求項7に記載の医薬。
  9. およびRが、これらが結合する窒素原子と一緒になって、置換されていてもよい4-8員の飽和複素環を形成する、請求項7に記載の医薬。
  10. が、C1-3アルキレンである、請求項7-9のいずれか一項に記載の医薬。
  11. 式(1)が、下記式(1b):
    Figure 2023138470000195
    [式中、
    は、置換されていてもよいメチレン又は酸素原子を表し、
    は、置換されていてもよいメチレン又は置換されていてもよいエチレンを表し、
    lおよびmは、それぞれ独立して、1、2又は3を表し、ここにおいて、lとmの合計が5以下であり、
    nは、1、2、3又は4を表し、
    は、水素原子、置換されていてもよいC1-6アルキル、C3-10シクロアルキル又はC(O)-Rを表し、
    は、置換されていてもよいC1-6アルキルを表し、
    は、水素原子、ハロゲン原子又は置換されていてもよいC1-6アルキルを表し、
    nが2、3又は4の場合、Rは同一でも異なっていてもよく、また同一炭素原子上の2個のRが、それぞれ結合する炭素原子と一緒になって4-8員の飽和複素環又は3-8員の飽和炭素環からなるスピロ環を形成していてもよく、あるいは異なる炭素原子上の2個のRが、結合して架橋を形成していてもよい。]で表される請求項1、3、4、5又は6に記載の化合物又はその薬学的に許容される塩を含有する医薬。
  12. が、水素原子、置換されていてもよいC1-6アルキル又はC3-10シクロアルキルである、請求項11に記載の医薬。
  13. が、置換されていてもよいC1-6アルキルである、請求項11に記載の医薬。
  14. lおよびmが、それぞれ独立して、1又は2である、請求項11-13のいずれか一項に記載の医薬。
  15. Zが-ORであって、RおよびRが、それぞれが結合する炭素原子および酸素原子と一緒になって、置換されていてもよい5-8員の飽和複素環を形成する、請求項1に記載の医薬。
  16. 式(1)が、下記式(1c):
    Figure 2023138470000196
    [式中、
    は、置換されていてもよいメチレン又は酸素原子を表し、
    は、置換されていてもよいメチレン又は置換されていてもよいエチレンを表し、
    pおよびqは、それぞれ独立して、1、2又は3を表し、ここにおいて、pとqの合計が5以下であり、
    tは、1、2、3又は4を表し、
    は、水素原子、ハロゲン原子、置換されていてもよいC1-6アルキル、置換されていてもよいC1-6アルコキシ又はCN基を表し、
    tが2、3又は4の場合、Rは同一でも異なっていてもよく、また同一炭素原子上の2個のRが、それぞれ結合する炭素原子と一緒になって4-8員の飽和複素環又は3-8員の飽和炭素環からなるスピロ環を形成していてもよく、あるいは異なる炭素原子上の2個のRが、結合して架橋を形成していてもよい。]で表される請求項1又は15に記載の医薬。
  17. 以下の化合物からなる群から選択される化合物又はその薬学的に許容される塩を含有する、請求項1-16のいずれか一項に記載の医薬:
    cis-3-(7,8-ジヒドロフロ[3,2-e][1,3]ベンゾチアゾール-2-イル)-5-メチルオクタヒドロ-2H-イミダゾ[4,5-c]ピリジン-2-オン(実施例7);
    cis-3-(7,8-ジヒドロフロ[3,2-e][1,3]ベンゾチアゾール-2-イル)-5-(2-メトキシエチル)オクタヒドロ-2H-イミダゾ[4,5-c]ピリジン-2-オン(実施例8);
    cis-1-(7,8-ジヒドロフロ[3,2-e][1,3]ベンゾチアゾール-2-イル)-5-メチルオクタヒドロ-2H-イミダゾ[4,5-c]ピリジン-2-オン(実施例9);
    cis-3-(7,8-ジヒドロフロ[3,2-e][1,3]ベンゾチアゾール-2-イル)-5-エチルオクタヒドロ-2H-イミダゾ[4,5-c]ピリジン-2-オン(実施例11);
    cis-1-(7,8-ジヒドロフロ[3,2-e][1,3]ベンゾチアゾール-2-イル)-5-メチルヘキサヒドロピロロ[3,4-d]イミダゾールl-2(1H)-オン(実施例14);
    cis-3-(7,8-ジヒドロフロ[3,2-e][1,3]ベンゾチアゾール-2-イル)-5-(プロパン-2-イル)オクタヒドロ-2H-イミダゾ[4,5-c]ピリジン-2-オン(実施例15);
    cis-3-(7,8-ジヒドロフロ[3,2-e][1,3]ベンゾチアゾール-2-イル)-5-メチルオクタヒドロイミダゾ[4,5-c]アゼピン-2(1H)-オン(実施例17);
    (3aS,7aS)-3-(7,8-ジヒドロフロ[3,2-e][1,3]ベンゾチアゾール-2-イル)-5-(オキセタン-3-イル)オクタヒドロ-2H-イミダゾ[4,5-c]ピリジン-2-オン(実施例19);
    (3aR,7aR)-1-(2H-[1,3]ジオキソロ[4,5-e][1,3]ベンゾチアゾール-7-イル)ヘキサヒドロピラノ[3,4-d]イミダゾール-2(3H)-オン(実施例21);
    (4S,5R)-1-(7,8-ジヒドロフロ[3,2-e][1,3]ベンゾチアゾール-2-イル)-4-メチル-5-[(モルホリン-4-イル)メチル]イミダゾリジン-2-オン(実施例23);
    (4R,5R)-1-(7,8-ジヒドロフロ[3,2-e][1,3]ベンゾチアゾール-2-イル)-4-メチル-5-[(モルホリン-4-イル)メチル]イミダゾリジン-2-オン(実施例24);
    (3aR,7aS)-3-(7,8-ジヒドロフロ[3,2-e][1,3]ベンゾチアゾール-2-イル)-5-メチルオクタヒドロ-2H-イミダゾ[4,5-c]ピリジン-2-オン(実施例28);
    (3aR,7aS)-5-シクロプロピル-3-(7,8-ジヒドロ[1,4]ジオキシノ[2,3-e][1,3]ベンゾチアゾール-2-イル)オクタヒドロ-2H-イミダゾ[4,5-c]ピリジン-2-オン(実施例34);
    (3aR,7aS)-5-シクロプロピル-3-(2H-[1,3]ジオキソロ[4,5-e][1,3]ベンゾチアゾール-7-イル)オクタヒドロ-2H-イミダゾ[4,5-c]ピリジン-2-オン(実施例36);
    (3aR,7aR)-1-(7,8-ジヒドロ[1,4]ジオキシノ[2,3-e][1,3]ベンゾチアゾール-2-イル)ヘキサヒドロピラノ[3,4-d]イミダゾール-2(3H)-オン(実施例37);
    (3aR,6S,7aR)-1-(7,8-ジヒドロフロ[3,2-e][1,3]ベンゾチアゾール-2-イル)-6-メチルヘキサヒドロピラノ[3,4ーd]イミダゾール-2(3H)-オン(実施例38);
    (3aR,6S,7aR)-1-(7,8-ジヒドロ[1,4]ジオキシノ[2,3-e][1,3]ベンゾチアゾール-2-イル)-6-メチルヘキサヒドロピラノ[3,4-d]イミダゾール-2(3H)-オン(実施例39);
    (3aR,6R,7aR)-1-(7,8-ジヒドロフロ[3,2-e][1,3]ベンゾチアゾール-2-イル)-6-(フルオロメチル)ヘキサヒドロピラノ[3,4-d]イミダゾール-2(3H)-オン(実施例40);
    (3aR,6R,7aR)-1-(7,8-ジヒドロ[1,4]ジオキシノ[2,3-e][1,3]ベンゾチアゾール-2-イル)-6-(フルオロメチル)ヘキサヒドロピラノ[3,4-d]イミダゾール-2(3H)-オン(実施例41);
    (3aR,6S,7aR)-1-(7,8-ジヒドロフロ[3,2-e][1,3]ベンゾチアゾール-2-イル)-6-エチルヘキサヒドロピラノ[3,4-d]イミダゾール-2(3H)-オン(実施例42);
    (3aR,6S,7aR)-1-(7,8-ジヒドロ[1,4]ジオキシノ[2,3-e][1,3]ベンゾチアゾール-2-イル)-6-エチルヘキサヒドロピラノ[3,4-d]イミダゾール-2(3H)-オン(実施例43);
    (4S,5S)-1-(7,8-ジヒドロフロ[3,2-e][1,3]ベンゾチアゾール-2-イル)-5-(メトキシメチル)-4-メチルイミダゾリジン-2-オン(実施例44);
    (3aR,6aS)-1-(7,8-ジヒドロフロ[3,2-e][1,3]ベンゾチアゾール-2-イル)テトラヒドロ-1H-フロ[3,4-d]イミダゾール-2(3H)-オン(実施例65);
    rac-(3aR,7aS)-3-(7,8-ジヒドロフロ[3,2-e][1,3]ベンゾチアゾール-2-イル)-5-(オキセタン-3-イル)オクタヒドロ-2H-イミダゾ[4,5-c]ピリジン-2-オン(実施例71);
    rac-(3aR,7aS)-5-シクロブチル-3-(7,8-ジヒドロフロ[3,2-e][1,3]ベンゾチアゾール-2-イル)オクタヒドロ-2H-イミダゾ[4,5-c]ピリジン-2-オン(実施例72);
    rac-(3aR,8aS)-3-(7,8-ジヒドロフロ[3,2-e][1,3]ベンゾチアゾール-2-イル)-5-(オキセタン-3-イル)オクタヒドロイミダゾ[4,5-c]アゼピン-2(1H)-オン(実施例73);
    rac-(3aR,7aS)-3-(7,8-ジヒドロ[1,4]ジオキシノ[2,3-e][1,3]ベンゾチアゾール-2-イル)-5-メチルオクタヒドロ-2H-イミダゾ[4,5-c]ピリジン-2-オン(実施例76);
    rac-(3aR,7aS)-1-(7,8-ジヒドロ[1,4]ジオキシノ[2,3-e][1,3]ベンゾチアゾール-2-イル)-5-メチルオクタヒドロ-2H-イミダゾ[4,5-c]ピリジン-2-オン(実施例77);
    rac-(3aR,7aS)-1-(2H-[1,3]ジオキソロ[4,5-e][1,3]ベンゾチアゾール-7-イル)-5-メチルオクタヒドロ-2H-イミダゾ[4,5-c]ピリジン-2-オン(実施例78);
    rac-(3aR,7aS)-3-(2H-[1,3]ジオキソロ[4,5-e][1,3]ベンゾチアゾール-7-イル)-5-メチルオクタヒドロ-2H-イミダゾ[4,5-c]ピリジン-2-オン(実施例79);
    rac-(3aR,7aS)-3-(7,8-ジヒドロ[1,4]ジオキシノ[2,3-e][1,3]ベンゾチアゾール-2-イル)-5-(オキセタン-3-イル)オクタヒドロ-2H-イミダゾ[4,5-c]ピリジン-2-オン(実施例80);
    rac-(3aR,7aS)-3-(2H-[1,3]ジオキソロ[4,5-e][1,3]ベンゾチアゾール-7-イル)-5-(オキセタン-3-イル)オクタヒドロ-2H-イミダゾ[4,5-c]ピリジン-2-オン(実施例81);
    rac-(3aR,8aS)-3-(2H-[1,3]ジオキソロ[4,5-e][1,3]ベンゾチアゾール-7-イル)-5-メチルオクタヒドロイミダゾ[4,5-c]アゼピン-2(1H)-オン(実施例85);
    rac-(3aR,8aS)-3-(2H-[1,3]ジオキソロ[4,5-e][1,3]ベンゾチアゾール-7-イル)-5-(オキセタン-3-イル)オクタヒドロイミダゾ[4,5-c]アゼピン-2(1H)-オン(実施例86);
    (3aS,6S,7aR)-1-(7,8-ジヒドロフロ[3,2-e][1,3]ベンゾチアゾール-2-イル)-5,6-ジメチルオクタヒドロ-2H-イミダゾ[4,5-c]ピリジン-2-オン(実施例93);
    rac-(3aR,7aS)-5-シクロプロピル-3-(7,8-ジヒドロフロ[3,2-e][1,3]ベンゾチアゾール-2-イル)オクタヒドロ-2H-イミダゾ[4,5-c]ピリジン-2-オン(実施例98);
    rac-(3aR,7aS)-3-(7,8-ジヒドロフロ[3,2-e][1,3]ベンゾチアゾール-2-イル)-5-(2-プロピン-1-イル)オクタヒドロ-2H-イミダゾ[4,5-c]ピリジン-2-オン(実施例99);
    rac-[(3aR,7aS)-3-(7,8-ジヒドロフロ[3,2-e][1,3]ベンゾチアゾール-2-イル)-2-オキソオクタヒドロ-5H-イミダゾ[4,5-c]ピリジン-5-イル]アセトニトリル(実施例100);
    rac-(3aR,6aS)-1-(7,8-ジヒドロフロ[3,2-e][1,3]ベンゾチアゾール-2-イル)-5-(2-プロピン-1-イル)ヘキサヒドロピロロ[3,4-d]イミダゾール-2(1H)-オン(実施例102);
    rac-[(3aR,6aS)-1-(7,8-ジヒドロフロ[3,2-e][1,3]ベンゾチアゾール-2-イル)-2-オキソヘキサヒドロピロロ[3,4-d]イミダゾール-5(1H)-イル]アセトニトリル(実施例103);
    rac-(3aR,8aS)-5-シクロプロピル-3-(7,8-ジヒドロフロ[3,2-e][1,3]ベンゾチアゾール-2-イル)オクタヒドロイミダゾ[4,5-c]アゼピン-2(1H)-オン(実施例104);
    rac-(3aR,8aS)-3-(7,8-ジヒドロフロ[3,2-e][1,3]ベンゾチアゾール-2-イル)-5-(2-プロピン-1-イル)オクタヒドロイミダゾ[4,5-c]アゼピン-2(1H)-オン(実施例105);
    rac-[(3aR,8aS)-3-(7,8-ジヒドロフロ[3,2-e][1,3]ベンゾチアゾール-2-イル)-2-オキソオクタヒドロイミダゾ[4,5-c]アゼピン-5(1H)-イル]アセトニトリル(実施例106);
    rac-(3aR,7aS)-3-(7,8-ジヒドロフロ[3,2-e][1,3]ベンゾチアゾール-2-イル)-5-(2,2,2-トリフルオロエチル)オクタヒドロ-2H-イミダゾ[4,5-c]ピリジン-2-オン(実施例107);
    rac-(3aR,7aS)-5-(2,2-ジフルオロエチル)-3-(7,8-ジヒドロフロ[3,2-e][1,3]ベンゾチアゾール-2-イル)オクタヒドロ-2H-イミダゾ[4,5-c]ピリジン-2-オン(実施例108);
    (3aR,7aS)-5-シクロプロピル-3-(7,8-ジヒドロフロ[3,2-e][1,3]ベンゾチアゾール-2-イル)オクタヒドロ-2H-イミダゾ[4,5-c]ピリジン-2-オン(実施例110);
    [(3aR,7aS)-3-(7,8-ジヒドロフロ[3,2-e][1,3]ベンゾチアゾール-2-イル)-2-オキソオクタヒドロ-5H-イミダゾ[4,5-c]ピリジン-5-イル]アセトニトリル(実施例112);
    (3aR,7aS)-3-(7,8-ジヒドロフロ[3,2-e][1,3]ベンゾチアゾール-2-イル)-5-(2-プロピン-1-イル)オクタヒドロ-2H-イミダゾ[4,5-c]ピリジン-2-オン(実施例114);
    (4S,5R)-1-(7,8-ジヒドロフロ[3,2-e][1,3]ベンゾチアゾール-2-イル)-5-{[(3S)-3-フルオロピロリジン-1-イル]メチル}-4-メチルイミダゾリジン-2-オン(実施例115);
    (4S,5R)-5-[(3,3-ジフルオロアゼチジン-1-イル)メチル]-1-(7,8-ジヒドロフロ[3,2-e][1,3]ベンゾチアゾール-2-イル)-4-メチルイミダゾリジン-2-オン(実施例116);
    (4S,5R)-5-[(3,3-ジフルオロピロリジン-1-イル)メチル]-1-(7,8-ジヒドロフロ[3,2-e][1,3]ベンゾチアゾール-2-イル)-4-メチルイミダゾリジン-2-オン(実施例117);
    (4S,5R)-1-(7,8-ジヒドロフロ[3,2-e][1,3]ベンゾチアゾール-2-イル)-5-[(3-フルオロアゼチジン-1-イル)メチル]-4-メチルイミダゾリジン-2-オン(実施例118);
    rac-(3aR,7aR)-3-(7,8-ジヒドロフロ[3,2-e][1,3]ベンゾチアゾール-2-イル)ヘキサヒドロピラノ[3,4-d]イミダゾール-2(3H)-オン(実施例120);
    rac-(3aR,7aR)-1-(7,8-ジヒドロフロ[3,2-e][1,3]ベンゾチアゾール-2-イル)ヘキサヒドロピラノ[3,4-d]イミダゾール-2(3H)-オン(実施例121);
    (3aR,7aR)-1-(7,8-ジヒドロフロ[3,2-e][1,3]ベンゾチアゾール-2-イル)ヘキサヒドロピラノ[3,4-d]イミダゾール-2(3H)-オン(実施例122);
    (3aR,7aR)-1-(7,8-ジヒドロフロ[3,2-e][1,3]ベンゾチアゾール-2-イル)-6,6-ジメチルヘキサヒドロピラノ[3,4-d]イミダゾール-2(3H)-オン(実施例124);
    (3aR,6R,7aR)-1-(7,8-ジヒドロフロ[3,2-e][1,3]ベンゾチアゾール-2-イル)-2-オキソオクタヒドロピラノ[3,4-d]イミダゾール-6-カルボニトリル(実施例127);
    (3aR,6R,7aR)-1-(7,8-ジヒドロフロ[3,2-e][1,3]ベンゾチアゾール-2-イル)-6-メトキシヘキサヒドロピラノ[3,4-d]イミダゾール-2(3H)-オン(実施例129);
    (3aR,6R,7aR)-1-(2H-[1,3]ジオキソロ[4,5-e][1,3]ベンゾチアゾール-7-イル)-2-オキソオクタヒドロピラノ[3,4-d]イミダゾール-6-カルボニトリル(実施例131);
    (3aR,6R,7aR)-1-(7,8-ジヒドロ[1,4]ジオキシノ[2,3-e][1,3]ベンゾチアゾール-2-イル)-2-オキソオクタヒドロピラノ[3,4-d]イミダゾール-6-カルボニトリル(実施例133);
    (3aR,8aR)-1-(7,8-ジヒドロ[1,4]ジオキシノ[2,3-e][1,3]ベンゾチアゾール-2-イル)ヘキサヒドロ-1H-オキセピノ[3,4-d]イミダゾール-2(3H)-オン(実施例135);
    (3aR,6S,7aR)-1-(2H-[1,3]ジオキソロ[4,5-e][1,3]ベンゾチアゾール-7-イル)-6-エチルヘキサヒドロピラノ[3,4-d]イミダゾール-2(3H)-オン(実施例138);
    (3aR,6S,7aR)-1-(2H-[1,3]ジオキソロ[4,5-e][1,3]ベンゾチアゾール-7-イル]-6-メチルヘキサヒドロピラノ[3,4-d]イミダゾール-2(3H)-オン(実施例139);
    (3aR,6R,7aR)-1-(2H-[1,3]ジオキソロ[4,5-e][1,3]ベンゾチアゾール-7-イル]-6-(フルオロメチル)ヘキサヒドロピラノ[3,4-d]イミダゾール-2(3H)-オン(実施例140);
    (3aR,6R,7aR)-1-(7,8-ジヒドロフロ[3,2-e][1,3]ベンゾチアゾール-2-イル)-6-(ヒドロキシメチル)ヘキサヒドロピラノ[3,4-d]イミダゾール-2(3H)-オン(実施例144);
    (3aR,6R,7aR)-1-(7,8-ジヒドロ[1,4]ジオキシノ[2,3-e][1,3]ベンゾチアゾール-2-イル)-6-(ヒドロキシメチル)ヘキサヒドロピラノ[3,4-d]イミダゾール-2(3H)-オン(実施例146);
    (3aR,6R,7aR)-1-(2H-[1,3]ジオキソロ[4,5-e][1,3]ベンゾチアゾール-7-イル)-6-(ヒドロキシメチル)ヘキサヒドロピラノ[3,4-d]イミダゾール-2(3H)-オン(実施例147);
    (3aR,6R,7aR)-1-(7,8-ジヒドロフロ[3,2-e][1,3]ベンゾチアゾール-2-イル)-6-エチニルヘキサヒドロピラノ[3,4-d]イミダゾール-2(3H)-オン(実施例149);
    (3aR,7aR)-1-(7,8-ジヒドロフロ[3,2-e][1,3]ベンゾチアゾール-2-イル)-6-フルオロヘキサヒドロピラノ[3,4-d]イミダゾール-2(3H)-オン(実施例151);
    (3aR,6S,6aS)-1-(7,8-ジヒドロフロ[3,2-e][1,3]ベンゾチアゾール-2-イル)-6-(ヒドロキシメチル)テトラヒドロ-1H-フロ[3,4-d]イミダゾール-2(3H)-オン(実施例157);
    (3aR,6S,6aS)-1-(7,8-ジヒドロフロ[3,2-e][1,3]ベンゾチアゾール-2-イル)-6-(フルオロメチル)テトラヒドロ-1H-フロ[3,4-d]イミダゾール-2(3H)-オン(実施例159);
    (3aR,6R,6aS)-1-(7,8-ジヒドロフロ[3,2-e][1,3]ベンゾチアゾール-2-イル)-6-メチルテトラヒドロ-1H-フロ[3,4-d]イミダゾール-2(3H)-オン(実施例161);および
    [(3aS,4R,6aR)-3-(7,8-ジヒドロフロ[3,2-e][1,3]ベンゾチアゾール-2-イル)-2-オキソヘキサヒドロ-1H-フロ[3,4-d]イミダゾール-4-イル]アセトニトリル(実施例162)。
  18. 実施例1~162に記載されたいずれかの化合物又はその薬学的に許容される塩を含有する医薬。
  19. 請求項1-17のいずれか一項に記載の化合物又はその薬学的に許容される塩および医薬上許容される担体を含有する医薬組成物。
  20. 請求項1-17のいずれか一項に記載の化合物又はその薬学的に許容される塩を有効成分として含有する、DYRKが関与する疾患の治療剤及び/又は予防剤。
  21. DYRKが関与する疾患が、前頭側頭型認知症、進行性核上性麻痺、大脳皮質基底核変性症、レビー小体型認知症、血管性認知症、外傷性脳損傷、慢性外傷性脳症、脳卒中、アルツハイマー病、パーキンソン病、ダウン症、鬱病ならびにこれらに伴う精神遅滞、記憶障害、記憶喪失、学習障害、知的障害、認知機能障害、軽度認知障害、認知症症状あるいは脳腫瘍、膵臓がん、卵巣がん、骨肉腫、大腸がん、肺がん、骨吸収疾患、骨粗鬆症、鎌状赤血球貧血、慢性腎疾患又は骨吸収疾患である、請求項20に記載の治療剤及び/又は予防剤。
  22. DYRKが関与する疾患の治療及び/又は予防に使用するための、請求項19に記載の医薬組成物。
  23. 請求項1-17のいずれか一項に記載の医薬と、抗がん剤、抗精神病薬、抗認知症薬、抗てんかん薬、抗うつ薬、胃腸薬、甲状腺ホルモン薬又は抗甲状腺薬に分類される薬剤から選択される少なくとも1種以上の薬剤とを組み合わせてなる医薬。
  24. 抗がん剤、抗精神病薬、抗認知症薬、抗てんかん薬、抗うつ薬、胃腸薬、甲状腺ホルモン薬又は抗甲状腺薬に分類される薬剤から選択される少なくとも1種以上の薬剤と併用して前頭側頭型認知症、進行性核上性麻痺、大脳皮質基底核変性症、レビー小体型認知症、血管性認知症、外傷性脳損傷、慢性外傷性脳症、脳卒中、アルツハイマー病、パーキンソン病、ダウン症、鬱病ならびにこれらに伴う合併症、精神遅滞、記憶障害、記憶喪失、学習障害、知的障害、認知機能障害、軽度認知障害、認知症症状進行の治療又は認知症発症の予防あるいは脳腫瘍、膵臓がん、卵巣がん、骨肉腫、大腸がん、肺がん、骨吸収疾患、骨粗鬆症、鎌状赤血球貧血又は慢性腎疾患、骨吸収疾患を治療するための、請求項19に記載の医薬組成物。
  25. DYRKが関与する疾患の治療剤及び/又は予防剤を製造するための、請求項1-17のいずれか一項に記載の化合物またはその薬学的に許容される塩の使用。
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