JP2023137840A - コアリングシステム、及びピストンコアリング方法 - Google Patents
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Abstract
【課題】抑留を防止することで、部材損失による部材コストの増大を抑え、抑留時にかかる作業時間の低減を図ることができる。【解決手段】地盤を貫入してサンプリング用コアを採取するためのコアリングシステムであって、海底地盤Gに配置される駆動手段によって複数本が連結されるバレル2と、バレル2同士を連結するカプラ3と、バレル2の下端に配置されサンプリング用コアを採取するコアバレル4と、コアバレル4の先端に装着された貫入用ビット5と、バレル2の内部で軸方向に摺動可能に設けられ、サンプリング用コアに圧力を付与して押し付けるピストン6と、を備え、カプラ3及び貫入用ビット5の周方向に延在する外周面には、上下方向に延びる凹溝31、51が形成されている。【選択図】図2
Description
特許法第30条第2項適用申請有り (1) 掲載日:令和3年5月30日 ウェブサイトのアドレス:JPGU 2021の出展者ウェブページ https://www.youtube.com/channel/UCJb-LPF8Lrfy0EZa8gMl-eA (2) 掲載日 :令和3年5月19日 ウェブサイトのアドレス:BBC NEWSのウェブサイト https://www.bbc.com/news/science-environment-57172348 (3) 掲載日 :令和3年5月28日 ウェブサイトのアドレス:GIZMODO NEWSのウェブサイト https://www.gizmodo.com.au/2021/05/scientists-tempt-fate-drill-record-breaking-ocean-hole-off-the-coast-of-japan/ (4) 掲載日 :令和3年5月26日 ウェブサイトのアドレス:NEW YORK POST NEWSのウェブサイト https://nypost.com/2021/05/26/japanese-researchers-dig-deepest-ocean-hole-in-history/ (5) 掲載日 :令和3年5月24日 ウェブサイトのアドレス:REPUBLICWORLD NEWSのウェブサイト https://www.republicworld.com/technology-news/science/japan-researchers-drill-deepest-hole-ever-in-pacific-seabed-to-study-earthquakes.html
本発明は、コアリングシステム、及びピストンコアリング方法に関する。
従来、海底地盤を貫入して海底地盤をサンプリングする方法として、例えば特許文献1に示されるようなピストンコアリングによる方法が知られている。このようなピストンコアリングによる方法では、海底に着底させたピストンコアリング装置の貫入用ビットで海底地盤を貫通する。コアバレルを貫入用ビットと共に海底面に貫入した後、その孔底部から任意の長さの円柱状試料となるサンプル用コアをコアバレル内に収納して採取する。次いで、コアの採取が完了した後、コアバレルよりサンプル用コアを収納したインナーチューブを引き抜き、海上の船体まで浮上させて回収する。
ところで、上述したピストンコアリングによるコア採取方法では、内側のピストンを引き抜くことで圧力が陰圧になることや、コアバレルと孔壁の地盤との摩擦抵抗が大きくなることにより、バレルが抑留するケースが多くあった。
そこで、一般的に貫入用ビットおよびカプラを引き抜く際には、パイプがボーリング孔に抑留しないように、それら貫入用ビットやカプラの外周形状を孔壁に対して滑り易い滑らかな形状としたものを採用している。
そこで、一般的に貫入用ビットおよびカプラを引き抜く際には、パイプがボーリング孔に抑留しないように、それら貫入用ビットやカプラの外周形状を孔壁に対して滑り易い滑らかな形状としたものを採用している。
しかしながら、ピストンコアリングによる方法では、以下のような問題があった。
すなわち、海底地盤に貫入したバレルを引き抜くことができない場合には、先ずヒューズケーブルの最大破断荷重になるまで海上から引っ張ることが行われる。それでも引き抜くことが困難な場合には、ウインチの最大引張力になるまで引っ張ってヒューズケーブルを切断し、バレルの直上に位置する錘以下の部分を残置させる。あるいは、錘下部に設けられるリリース機構を用いて、バレル、カプラ、およびコアラ―のみを残置させる方法となっていた。
すなわち、海底地盤に貫入したバレルを引き抜くことができない場合には、先ずヒューズケーブルの最大破断荷重になるまで海上から引っ張ることが行われる。それでも引き抜くことが困難な場合には、ウインチの最大引張力になるまで引っ張ってヒューズケーブルを切断し、バレルの直上に位置する錘以下の部分を残置させる。あるいは、錘下部に設けられるリリース機構を用いて、バレル、カプラ、およびコアラ―のみを残置させる方法となっていた。
これら海底に抑留されたバレル、カプラ、および貫入用ビットは、船上に引き上げて回収することができずに損失することになる。そのため、これら損失部材にかかる部材コストが膨大になるとともに、抑留時における作業にかかる作業時間も増大するという問題があり、その点で改善の余地があった。
本発明は、上述する問題点に鑑みてなされたもので、抑留を防止することで、部材損失による部材コストの増大を抑え、抑留時にかかる作業時間の低減を図ることができるコアリングシステム、及びピストンコアリング方法を提供することを目的とする。
(1)本発明の一態様に係るコアリングシステムは、地盤を貫入してサンプリング用コアを採取するためのコアリングシステムであって、貫入地盤面に配置される駆動手段によって複数本が連結されるバレルと、前記バレル同士を連結するカプラと、前記バレルの下端に配置されサンプリング用コアを採取するコアバレルと、前記コアバレルの先端に装着された貫入用ビットと、前記バレルの内部で軸方向に摺動可能に設けられ、前記サンプリング用コアに圧力を付与して押し付けるピストンと、を備え、前記カプラ及び前記貫入用ビットの周方向に延在する外周面には、上下方向に延びる凹溝が形成されていることを特徴としている。
上記態様に係るコアリングシステムよれば、カプラおよび貫入用ビットの外周面に上下方向に延在する凹溝を設けることにより、コアバレルにサンプリング用コアを収容する際にピストンによってバレル内で正圧になった圧力を貫入孔の孔壁とバレルとの間に位置する凹溝を通過させて貫入孔の上方、すなわち地盤上に逃がすことができる。
また、本態様では、カプラおよび貫入用ビットの外周面に凹溝を設けることにより、カプラと地層との接触面積、及び貫入用ビットと地層との接触面積を小さくすることができる。これにより、本態様では、カプラや貫入用ビットを引き抜く際に、コアバレルの孔壁の地盤との間に生じる摩擦を低減することができる。
また、本態様では、カプラおよび貫入用ビットの外周面に凹溝を設けることにより、カプラと地層との接触面積、及び貫入用ビットと地層との接触面積を小さくすることができる。これにより、本態様では、カプラや貫入用ビットを引き抜く際に、コアバレルの孔壁の地盤との間に生じる摩擦を低減することができる。
このように、本態様では、地層の地盤が締まっている場合であっても低い力でカプラ、貫入用ビット、およびコアバレルを引き抜くことができ、カプラ、貫入用ビット、およびコアバレルの貫入孔における抑留を防止することができる。すなわち、本態様では、カプラ、貫入用ビット、及びコアバレルの部材を地層から引き抜いて海底地盤から確実に回収することができる。そのため、従来のように抑留時に上記部材を海底に残置してしまうことを防止でき、部材にかかるコストの増大を抑えることができる。
(2)上記(1)に記載のコアリングシステムにおいて、前記凹溝は、周方向に等間隔で複数設けられていることを特徴としてもよい。
このような構造によれば、複数の凹溝がカプラ及び貫入用ビットに設けられているので、バレルの周囲に溜まる圧力を均等に上方に逃がすことができる。
また、この場合には、複数の凹溝が周方向に等間隔で設けられていることから、引き抜きの際に例えば片側だけ大きな摩擦力が作用することを防止できる。本態様では、カプラ、貫入用ビット、およびコアバレルの部材を安定した姿勢で、かつ地層に抑留することなく引き上げることができる。
また、この場合には、複数の凹溝が周方向に等間隔で設けられていることから、引き抜きの際に例えば片側だけ大きな摩擦力が作用することを防止できる。本態様では、カプラ、貫入用ビット、およびコアバレルの部材を安定した姿勢で、かつ地層に抑留することなく引き上げることができる。
(3)上記(1)又は(2)に記載のコアリングシステムにおいて、前記コアバレルの周方向に延在する外周面には、上下方向に延びる凹溝が形成されていることを特徴としてもよい。
この場合には、コアバレルの外周面にも上下方向の凹溝が設けられているので、上述したような地層内に溜まった圧力を逃がす効果と、引き抜き時の地層との摩擦を低減する効果と、をより発揮することができる。
(4)本発明の他の態様に係るピストンコアリング方法は、上述したコアリングシステムを用いて地盤を貫入してサンプリング用コアを採取するピストンコアリング方法であって、複数本の前記バレルを前記カプラで連結しながら、該バレルの下端に設けた前記コアバレルの前記貫入用ビットを地盤に貫通し、前記コアバレルを地層内に貫入する工程と、所定の地盤の深さにおけるサンプリング用コアを前記コアバレルに採取する工程と、前記カプラとともに前記バレルを引き上げて、前記貫入用ビットを装着した前記コアバレルを前記貫入地盤面から引き抜く工程と、を有することを特徴としている。
上記態様に係るピストンコアリング方法によれば、コアリングシステムを用いて地盤を貫入してサンプリング用コアを採取する方法となるので、上述したコアリングシステムと同様の効果を奏する。
(5)上記(4)に記載のピストンコアリング方法において、前記コアリングシステムは、船上から海底に向けて吊り下ろされるケーブルの先端に装着され、海底地盤に到達したときに海底地盤を貫入して前記サンプリング用コアが採取されることを特徴としてもよい。
この場合には、海底地盤のサンプリング用コアを採取する際に、コアリングシステムをケーブルによって船上から海底に向けて吊り下ろし、コアリングシステムが海底地盤に到達した状態で海底地盤を貫入してコアバレル内にサンプリング用コアを採取することができる。
本発明のコアリングシステム、及びピストンコアリング方法によれば、抑留を防止することで、部材損失による部材コストの増大を抑え、抑留時にかかる作業時間の低減を図ることができる。
以下、本発明の実施形態によるコアリングシステム、及びピストンコアリング方法について、図面に基づいて説明する。
本実施形態のコアリングシステム1は、図1に示すように、海底探査船等の船体(図示省略)から海底に下ろし、海底地盤G(貫入地盤面)を貫入してサンプル用コアを採取する際に適用される。すなわち、コアリングシステム1は、船上から海底に向けて吊り下ろされるケーブル12の先端に装着され、海底地盤Gに着底したときにサンプル用コアを採取する作業が開始される。
コアリングシステム1は、海底地盤Gに駆動手段11が配置されるコアリングシステム1は、重量可変式の錘からなる駆動手段11によって自由落下させることで複数本が連結されるバレル2(2A、2B、2C、2D)と、バレル2同士を連結するカプラ3と、バレル2の下端に配置されコア(サンプリング用コア)を採取するコアバレル4と、コアバレル4の先端に装着された貫入用ビット5と、バレル2の内部で貫入軸方向に摺動可能に設けられ、コアに圧力を付与して押し付けるピストン6(図2参照)と、を備えている。
ここで、コアリングシステム1において、バレル2、カプラ3、コアバレル4、および貫入用ビット5が水中において上下方向(鉛直方向)に同軸に配置された状態の中心軸を貫入軸Oとして以下説明する。
ここで、コアリングシステム1において、バレル2、カプラ3、コアバレル4、および貫入用ビット5が水中において上下方向(鉛直方向)に同軸に配置された状態の中心軸を貫入軸Oとして以下説明する。
コアリングシステム1は、バレル2を上下方向に移動させる上下駆動用のシリンダ部(図示省略)等を備えた駆動手段11が貫入する任意の位置の海底地盤Gに着底される。
シリンダ部は、海底地盤Gに着底し、貫入用ビット5、バレル2、及びカプラ3のみが自由落下により海底地盤G内に貫入される。つまり、海底地盤Gには、バレル2と、カプラ3の外周部とが貫入される。そのため、バレル2とカプラ3の内側には、コアが残る。バレル2の内側には、プラスチック製の部材からなる筒状のプラスチックライナー(図示省略)がセットされている。シリンダ部は、プラスチックライナーを滑るように設けられている。プラスチックライナーは、バレル2と一緒に海底地盤Gから地中に貫入される。
シリンダ部は、海底地盤Gに着底し、貫入用ビット5、バレル2、及びカプラ3のみが自由落下により海底地盤G内に貫入される。つまり、海底地盤Gには、バレル2と、カプラ3の外周部とが貫入される。そのため、バレル2とカプラ3の内側には、コアが残る。バレル2の内側には、プラスチック製の部材からなる筒状のプラスチックライナー(図示省略)がセットされている。シリンダ部は、プラスチックライナーを滑るように設けられている。プラスチックライナーは、バレル2と一緒に海底地盤Gから地中に貫入される。
バレル2は、断面円形のパイプであり、一定長のバレル2A、2B、…がカプラ3によって連結されて所定の長さに延長されている。バレル2の外径は、貫入用ビット5の外径よりも小さく設定されている。バレル2は、上述した駆動手段11から吊り下ろされた状態で設けられている。
カプラ3は、図2~図4に示すように、上部3A、中胴部3C、下部3Bが上から下に向けて配置された断面円形の筒体に形成されている。上部3A及び下部3Bは、中胴部3Cに対して縮径されている。カプラ3の内部には、バレル2が貫通する。上部3Aと下部3Bとの間の中胴部3Cは、上下方向にわたって同一の径寸法で形成されている。中胴部3Cの外径は、貫入用ビット5の外径及び貫入用ビット5で貫入した地層10の孔径と略同径になるように設定されている。具体的にカプラ3の外径は、貫入用ビット5の外径よりも例えば数ミリだけ小さくなるように設定されている。
カプラ3の上部3Aは、中胴部3Cから上方に向けて縮径されたテーパーが形成されている。カプラ3の下部3Bは、中胴部3Cから下方に向けて縮径されたテーパーが形成されている。中胴部3Cの外周面3aは、貫入用ビット5で貫入した地層10に接触した状態で設けられる。
カプラ3の周方向に延在する外周面3aには、上下方向に延びる複数の第1凹溝31が形成されている。すなわち、第1凹溝31は、貫入軸O方向と同じ方向に向けて延在している。これら複数の第1凹溝31は、カプラ3の上端3bから下端3cの全体にわたって延び、かつ周方向に等間隔で設けられている。第1凹溝31は、例えば周方向の溝幅が5mmに設定され、溝深さが5mmに設定されている。
コアバレル4は、バレル2の下部に係止されている。コアバレル4の下端部(先端部)には、貫入用ビット5が設けられている。なお、採取されるコアは、図1に示す最上部のバレル2Dの上の位置まで採取される。
貫入用ビット5は、図2、図5及び図6に示すように、断面円形に形成されている。貫入用ビット5の先端外周縁には、地盤を貫入するための多数のビットが設けられている。貫入用ビット5の外径は、カプラ3の外径と同等である。上述したようにカプラ3の外径は、貫入用ビット5の外径よりも例えば数ミリだけ小さく設定されている。
貫入用ビット5の周方向に延在する外周面5aには、上下方向に延びる複数の第2凹溝51が形成されている。これら複数の第2凹溝51は、周方向に等間隔で設けられている。第2凹溝51は、例えば周方向の溝幅が5mmに設定され、溝深さが5mmに設定されている。
図2に示すように、ピストン6は、駆動手段11(図1参照)の直下であってバレル2内の上部の位置で上下方向に摺動可能に設けられている。ピストン6の外周には、ゴムリング61が嵌合されている。ゴムリング61は、バレル2の内周面2aに対して液密かつ気密な状態で接触している。
ピストン6は、バレル2に圧入することでバレル2内を正圧に保持し、地層10の孔底の地盤がサンプリング作業中に作用する応力解放によって膨張しないようにする機能を有している。ピストン6によって正圧に保持されたバレル2において、貫入された貫入試料(サンプリング用コア)がピストン6によって押さえ付けられた状態のままコアバレル4内の前述したプラスチックライナー(図示省略)に収容される
次に、上述したコアリングシステム1を用いて海底地盤Gを貫入してサンプリング用コアを採取するピストンコアリング方法について図面に基づいて説明する。
先ず、図1に示すように、コアリングシステム1を船上から海底に向けて吊り下ろす。このとき、コアリングシステム1は、ケーブル12の先端に装着され、海底地盤Gの上方位置まで吊り下ろされて配置される。そして、コアリングシステム1は、不図示の天秤やリリース機構を用いて落下されて海底地盤Gに到達される。
先ず、図1に示すように、コアリングシステム1を船上から海底に向けて吊り下ろす。このとき、コアリングシステム1は、ケーブル12の先端に装着され、海底地盤Gの上方位置まで吊り下ろされて配置される。そして、コアリングシステム1は、不図示の天秤やリリース機構を用いて落下されて海底地盤Gに到達される。
そして、複数本のバレル2(2A、2B、…)をカプラ3で連結しながら、バレル2の下端に設けたコアバレル4の貫入用ビット5によって海底地盤Gを貫通し、コアバレル4を地層10内に貫入する。
次に、図2に示すように、所定の地盤の深さにおけるサンプリング用コアをコアバレル4内のプラスチックライナーに収容して採取する。このとき、バレル2内は、ピストン6によって正圧に保持される。バレル2において、貫入された貫入試料(サンプリング用コア)をピストン6によって押さえ付けた状態にしてコアバレル4内に収容する。
サンプリング用コアを採取した後、カプラ3とともにバレル2を引き上げて、貫入用ビット5を装着したコアバレル4を海底地盤Gに向けて引き抜く。
上述のように本実施形態によるコアリングシステム1、及びピストンコアリング方法では、図2に示すように、カプラ3の外周面3aおよび貫入用ビット5の外周面5aに上下方向に延在する凹溝31、51(図3~図6参照)を設けることにより、コアバレル4にサンプリング用コアを収容する際にピストン6によってバレル2内で正圧になった圧力(図2に示す矢印E)を地層10の孔壁とバレル2との間に位置する凹溝31、51を通過させて地層10の上方、すなわち海底地盤Gの上方に逃がすことができる。
また、本実施形態では、カプラ3および貫入用ビット5の外周面3a、5aに凹溝31、51を設けることにより、カプラ3と地層10との接触面積、及び貫入用ビット5と地層10との接触面積を小さくすることができる。これにより、カプラ3や貫入用ビット5を上方に引き抜く際に、地層10の孔壁の地盤との間に生じる摩擦を低減することができる。
このように、本実施形態では、地層10の地盤が締まっている場合であっても低い力でカプラ3、貫入用ビット5、及びコアバレル4を引き抜くことができ、カプラ3、貫入用ビット5、およびコアバレル4の地層10における抑留を防止することができる。すなわち、本実施形態では、カプラ3、貫入用ビット5、及びコアバレル4の部材を地層10から引き抜いて海底地盤Gから確実に回収することができる。そのため、従来のように抑留時に上記部材を海底に残置したままにしてしまうことを防止でき、部材にかかるコストの増大を抑えることができる。
また、本実施形態では、複数の凹溝31、51がカプラ3及び貫入用ビット5に設けられているので、バレル2の周囲に溜まる圧力を均等に上方に逃がすことができる。
また、この場合には、複数の凹溝31、51が周方向に等間隔で設けられていることから、引き抜きの際に例えば片側だけ大きな摩擦力が作用するようなことを防止できる。本実施形態では、カプラ3、貫入用ビット5、及びコアバレル4の部材を安定した姿勢で、かつ地層10に抑留することなく引き上げることができる。
また、この場合には、複数の凹溝31、51が周方向に等間隔で設けられていることから、引き抜きの際に例えば片側だけ大きな摩擦力が作用するようなことを防止できる。本実施形態では、カプラ3、貫入用ビット5、及びコアバレル4の部材を安定した姿勢で、かつ地層10に抑留することなく引き上げることができる。
また、本実施形態のように海底地盤Gのサンプリング用コアを採取する際に、図1に示すように、コアリングシステム1をケーブル12によって船上から海底に向けて吊り下ろし、コアリングシステム1が海底地盤Gに到達したときに海底地盤Gを貫入してコアバレル4内にサンプリング用コアを採取することができる。
上述のように本実施形態によるコアリングシステム、及びピストンコアリング方法では、抑留を防止することで、部材損失による部材コストの増大を抑え、抑留時にかかる作業時間の低減を図ることができる。
以上、本発明によるコアリングシステム、及びピストンコアリング方法の実施の形態について説明したが、本発明は上記の実施形態に限定されるものではなく、その趣旨を逸脱しない範囲で適宜変更可能である。
例えば、本実施形態では、海底地盤の貫入、コアリングにコアリングシステム1を適用した一例を示しているが、海底地盤に適用することに限定されることはなく、地上の地盤のサンプリングに適用してもよい。
また、カプラ3と貫入用ビット5に設けられる凹溝31、51が延在する方向や断面形状は、適宜設定することができる。すなわち、上述した実施形態のように凹溝31、51の延在方向が貫入軸O方向に一致する方向であることや、溝断面形状が四角であることに限定されることはなく、他の形態を採用することができる。
例えば、図7に示す第1変形例によるカプラ3の凹溝32は、スパイラル状に配置され、溝の延在方向が貫入軸Oに交差する斜めに向けた構成となっている。また、図8に示す第2変形例による貫入用ビット5の凹溝52は、溝の延在方向が貫入軸Oに交差する斜めに向けた構成となっている。なお、貫入軸Oに対して傾斜する凹溝32、52は、貫入軸Oに直交する方向は含まず、貫入軸Oに対して交差する鋭角となる角度が小さいことが好ましい。
例えば、図7に示す第1変形例によるカプラ3の凹溝32は、スパイラル状に配置され、溝の延在方向が貫入軸Oに交差する斜めに向けた構成となっている。また、図8に示す第2変形例による貫入用ビット5の凹溝52は、溝の延在方向が貫入軸Oに交差する斜めに向けた構成となっている。なお、貫入軸Oに対して傾斜する凹溝32、52は、貫入軸Oに直交する方向は含まず、貫入軸Oに対して交差する鋭角となる角度が小さいことが好ましい。
また、図9に示す第3変形例による貫入用ビット5は、凹溝53の断面形状が半円になっている。また、図10に示す第4変形例による貫入用ビット5は、凹溝54の断面形状が三角になっている。
また、本実施形態のコアリングシステム1では、カプラ3と貫入用ビット5のそれぞれの外周面3a、5aに凹溝31、51を設けた構成としているが、例えば、これらに加えてコアバレル4の周方向に延在する外周面にも上下方向に延びる凹溝が形成されていてもよい。
この場合には、コアバレル4の外周面にも上下方向の凹溝が設けられているので、上述したような地層10内に溜まった圧力を逃がす効果と、引き抜き時の地層10との摩擦を低減する効果と、をより効果的に発揮することができる。
この場合には、コアバレル4の外周面にも上下方向の凹溝が設けられているので、上述したような地層10内に溜まった圧力を逃がす効果と、引き抜き時の地層10との摩擦を低減する効果と、をより効果的に発揮することができる。
また、凹溝の構成に加えて、カプラ3の外周面3aや貫入用ビット5の外周面5aに特殊な塗料を塗布することによってさらに摩擦力を低減させるようにしてもよい。
その他、本発明の趣旨を逸脱しない範囲で、上記した実施の形態における構成要素を周知の構成要素に置き換えることは適宜可能である。
1 コアリングシステム
2 バレル
3 カプラ
3a 外周面
4 コアバレル
5 貫入用ビット
6 ピストン
5a 外周面
10 地層
11 駆動手段
31 第1凹溝
51 第2凹溝
G 海底地盤(貫入地盤面)
2 バレル
3 カプラ
3a 外周面
4 コアバレル
5 貫入用ビット
6 ピストン
5a 外周面
10 地層
11 駆動手段
31 第1凹溝
51 第2凹溝
G 海底地盤(貫入地盤面)
Claims (5)
- 地盤を貫入してサンプリング用コアを採取するためのコアリングシステムであって、
貫入地盤面に配置される駆動手段によって複数本が連結されるバレルと、
前記バレル同士を連結するカプラと、
前記バレルの下端に配置されサンプリング用コアを採取するコアバレルと、
前記コアバレルの先端に装着された貫入用ビットと、
前記バレルの内部で軸方向に摺動可能に設けられ、前記サンプリング用コアに圧力を付与して押し付けるピストンと、
を備え、
前記カプラ及び前記貫入用ビットの周方向に延在する外周面には、上下方向に延びる凹溝が形成されていることを特徴とするコアリングシステム。 - 前記凹溝は、周方向に等間隔で複数設けられていることを特徴とする請求項1に記載のコアリングシステム。
- 前記コアバレルの周方向に延在する外周面には、上下方向に延びる凹溝が形成されていることを特徴とする請求項1又は2に記載のコアリングシステム。
- 請求項1乃至3のいずれか1項に記載のコアリングシステムを用いて地盤を貫入してサンプリング用コアを採取するピストンコアリング方法であって、
複数本の前記バレルを前記カプラで連結しながら、該バレルの下端に設けた前記コアバレルの前記貫入用ビットを地盤に貫通し、前記コアバレルを地層内に貫入する工程と、
所定の地盤の深さにおけるサンプリング用コアを前記コアバレルに採取する工程と、
前記カプラとともに前記バレルを引き上げて、前記貫入用ビットを装着した前記コアバレルを前記貫入地盤面から引き抜く工程と、
を有することを特徴とするピストンコアリング方法。 - 前記コアリングシステムは、船上から海底に向けて吊り下ろされるケーブルの先端に装着され、海底地盤に到達したときに海底地盤を貫入して前記サンプリング用コアが採取されることを特徴とする請求項4に記載のピストンコアリング方法。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
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JP2022044233A JP2023137840A (ja) | 2022-03-18 | 2022-03-18 | コアリングシステム、及びピストンコアリング方法 |
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-
2022
- 2022-03-18 JP JP2022044233A patent/JP2023137840A/ja active Pending
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Legal Events
Date | Code | Title | Description |
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A80 | Written request to apply exceptions to lack of novelty of invention |
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