JP2023137105A - 品質評価方法及び品質評価プログラム - Google Patents

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千草 大橋
Chigusa Ohashi
克樹 原
Katsuki Hara
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Akemi Imamura
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Abstract

【課題】細胞に対して非侵襲であり、かつ高精度に受精能や発生能を評価することができる品質評価方法及び品質評価プログラムを提供すること。【解決手段】品質評価方法は、卵細胞又は受精卵の品質を評価する品質評価方法であって、卵細胞又は受精卵に対して励起光を照射して得られる自家蛍光に基づいて生成される発光データを取得し、発光データと、該発光データに対応する卵細胞又は受精卵の品質が対応付いた対応付けデータと用いて生成される品質評価関数を用いて、品質評価データを生成する。【選択図】図1

Description

本発明は、品質評価方法及び品質評価プログラムに関する。
従来、卵細胞や胚の質を評価するために、形態的な特徴による受精能、胚盤胞の発生能の予測や、組織の染色等による細胞内の生理状態観察、遺伝子改変動物を用いた動物実験系などが一般的であった(例えば、非特許文献1、2を参照)。
Vol 12. No 5. 2006 608-615 Reproductive BioMedicine Online; www.rbmonline.com/Article/2133 on web 22 March 2006 - Vol 12. No 5. 2006 608-615 Reproductive BioMedicine Online; www.rbmonline.com/Article/ - Vol 12. Z.P. Nagy et al. (eds.), Practical Manual of In Vitro Fertilization: Advanced Methods and Novel Devices, DOI 10.1007/978-1-4419-1780-5_13, (C) Springer Science+Business Media, LLC 2012
しかしながら、形態的な特徴だけでは受精能や発生能の正確な予測は難しい。一方、染色などの方法は細胞にダメージを与え、その後の受精能や発生能に影響を及ぼすおそれがあった。また、遺伝子改変動物を使用する場合には、動物を扱うのに労力を要し、また、倫理的な観点からヒトへの応用は難しい。
本発明は、上記に鑑みてなされたものであって、細胞に対して非侵襲であり、かつ高精度に受精能や発生能を評価することができる品質評価方法及び品質評価プログラムを提供することを目的とする。
上述した課題を解決し、目的を達成するために、本発明に係る品質評価方法は、卵細胞又は受精卵の品質を評価する品質評価方法であって、卵細胞又は受精卵に対して励起光を照射して得られる自家蛍光に基づいて生成される発光データを取得し、前記発光データと、該発光データに対応する卵細胞又は受精卵の品質が対応付いた対応付けデータと用いて生成される品質評価関数を用いて、品質評価データを生成する。
本発明に係る品質評価方法は、上記発明において、前記発光データと、該発光データに対応する卵細胞又は受精卵の品質が対応付いた対応付けデータと用いた教師あり学習によって生成される品質評価関数を用いて、品質評価データを生成する。
本発明に係る品質評価方法は、上記発明において、前記発光データと、該発光データに対応する卵細胞又は受精卵の品質が対応付いた対応付けデータと用いた線形判別分析による教師あり学習によって生成され、自家蛍光強度分布を一次空間上にプロットしたヒストグラムであって、品質を評価する境界が付与されたヒストグラム上に、品質評価対象の卵細胞又は受精卵の発光データを前記一次空間上にプロットした前記品質評価データを生成する。
本発明に係る品質評価方法は、上記発明において、前記発光データに基づいて生成される自家蛍光像の自家蛍光強度分布において、互いに異なる二つの領域の明るさの比と、該自家蛍光像に対応する卵細胞又は受精卵の品質が対応付いた対応付けデータと用いた学習によって生成された品質評価関数に基づいて、前記品質評価データを生成する。
本発明に係る品質評価方法は、上記発明において、前記異なる二つの領域は、卵細胞又は受精卵の自家蛍光像の中央部と、該中央部の周囲に位置する外周部であり、前記中央部の明るさと、前記外周部の明るさとの比と、前記品質評価関数とに基づいて、前記品質評価データを生成する。
本発明に係る品質評価方法は、上記発明において、所定の複数の励起波長によって得られる自家蛍光の強度の合計値と、該合計値に対応する卵細胞又は受精卵の品質が対応付いた対応付けデータと用いた学習によって生成された品質評価関数に基づいて、前記品質評価データを生成する。
本発明に係る品質評価方法は、上記発明において、前記品質評価関数は、前記卵細胞の受精能の有無、又は、前記受精卵の胚盤胞若しくは個体発生能の有無を評価する関数である。
本発明に係る品質評価方法は、上記発明において、評価対象の自家蛍光データと、前記品質評価データとを用いて、前記評価対象の前記受精能の有無または受精確率、又は、前記胚盤胞若しくは個体発生能の有無または発生確率を判定する。
本発明に係る品質評価方法は、上記発明において、前記自家蛍光に基づいて生成される発光データは、複数の前記卵細胞又は複数の前記受精卵の画像を含むデータであり、前記画像内の各卵細胞又は各受精卵の自家蛍光の強度を用いて、各卵細胞又は各受精卵の品質を評価する。
本発明に係る品質評価方法は、上記発明において、互いに異なる複数の焦点面において実施されるものである。
本発明に係る品質評価方法は、上記発明において、前記自家蛍光に基づいて生成される発光データは、波長帯域が互いに異なる複数の励起光を前記卵細胞又は受精卵に照射して得られる自家蛍光の強度データを含む。
本発明に係る品質評価プログラムは、卵細胞又は受精卵の品質を評価する品質評価プログラムであって、卵細胞又は受精卵に対して励起光を照射して得られる自家蛍光に基づいて生成される発光データを取得し、前記発光データと、該発光データに対応する卵細胞又は受精卵の品質が対応付いた対応付けデータと用いて生成される品質評価関数を用いて、品質評価データを生成することをコンピュータに実行させる。
本発明によれば、細胞に対して非侵襲であり、かつ高精度に受精能や発生能を評価することができるという効果を奏する。
図1は、本発明の実施の形態1に係る顕微鏡システムの概略構成を模式的に示す図である。 図2は、本発明の実施の形態1に係る油脂生産能予測方法を説明するフローチャートの一例である。 図3は、本発明の実施の形態1に係る顕微鏡システムの走査方法を説明する図である。 図4は、卵子及び受精卵の成長/発生について説明するための図である。 図5は、本発明の実施の形態1に係る顕微鏡システムの走査によって得られる画像の一例を示す図である。 図6は、受精卵(in vitro形成受精卵)の励起光に対する自家蛍光強度を示す図であって、胚盤胞までの発生の有無による自家蛍光強度の差異を示す図である。 図7は、受精卵(in vivo形成受精卵)の励起光に対する自家蛍光強度を示す図であって、胚盤胞までの発生の有無による自家蛍光強度の差異を示す図である。 図8は、in vitro形成卵子及びin vivo形成卵子由来の線形判別分析(LDA)結果を示す図である。 図9は、図8に示す線形判別分析(LDA)結果の蛍光強度の色温度分布を示す図である。 図10は、線形判別分析(LDA)結果に基づく品質評価の一例について説明するための図である。 図11は、in vitro形成卵子であって、受精能を有する卵子に対して488nmの励起光を照射した際に得られる530~540nmの自家蛍光像(a)及び、蛍光強度分布(b)を示す図である。 図12は、in vitro形成卵子であって、受精能を有しない卵子に対して488nmの励起光を照射した際に得られる530~540nmの自家蛍光像(a)及び、蛍光強度分布(b)を示す図である。 図13は、in vivo形成卵子であって、受精能を有する卵子に対して488nmの励起光を照射した際に得られる530~540nmの自家蛍光像(a)及び、蛍光強度分布(b)を示す図である。 図14は、in vivo形成卵子であって、受精能を有しない卵子に対して488nmの励起光を照射した際に得られる530~540nmの自家蛍光像(a)及び、蛍光強度分布(b)を示す図である。 図15は、in vitro形成卵子に対して405nmの励起光を照射した際に得られる480~490nmの自家蛍光像を示す図であって、受精能を有する卵子の自家蛍光像(a)及び受精能を有しない卵子の自家蛍光像(b)を示す図である。 図16は、in vivo形成卵子に対して405nmの励起光を照射した際に得られる480~490nmの自家蛍光像を示す図であって、受精能を有する卵子の自家蛍光像(a)及び受精能を有しない卵子の自家蛍光像(b)を示す図である。 図17は、自家蛍光像に基づく品質評価の一例について説明するための図である。 図18は、488nmの励起光を照射した際に得られる530~540nmの自家蛍光像の、in vitro及びin vivoの受精能ごとの比を示す図である。 図19は、405nmの励起光を照射した際に得られる480~490nmの自家蛍光像の、in vitro及びin vivoの受精能ごとの比を示す図である。 図20は、405nmおよび488nmの励起光を照射した際に得られる自家蛍光の輝度の合計値の分布と、胚盤胞の発生率とを示す図である。 図21は、グループAおよびCの合計値について学習させて得られる分類モデルについて説明する図である。 図22は、励起光の波長帯域の予測への寄与率について説明するための図である。 図23は、サンプルのRNA配列(RNA-seq)に対して主成分分析(PCA)を行った結果であり、サンプル間の配列の類似度の空間分布の一例を示す図である。 図24は、図23に示す各サンプルの自家蛍光の輝度の合計値と、サンプル数との関係を示す図である。
以下、添付図面を参照して、本発明を実施するための形態(以下、「実施の形態」という)を説明する。
(実施の形態1)
図1は、本発明の実施の形態1に係る顕微鏡システムの概略構成を模式的に示す図である。同図に示す顕微鏡システム1は、共焦点レーザスキャン顕微鏡100により取得された画像データに基づいて、画像中に写り込んだ細胞の物質生産能の予測を行って、その予測結果や取得した画像の表示を行うシステムである。この顕微鏡システム1は、図1に示すように、レーザ光を照射して試料(以下、検体ということもある)の自家蛍光、又は、透過/反射光を取得する共焦点レーザスキャン顕微鏡100と、顕微鏡システム1を統括的に制御する制御装置200と、共焦点レーザスキャン顕微鏡100が取得した光に基づく画像データ等の各種データを生成する画像処理装置300と、画像処理装置300が生成した表示用の画像データに基づく画像を表示する表示装置400とを備える。本実施の形態において、撮像対象となる試料は、卵子(卵細胞)又は受精卵である。卵子又は受精卵は、ヒト等の哺乳類のものが適用できる。なお、卵子としては、例えば、始原生殖細胞、卵原細胞、一次卵母細胞、二次卵母細胞、並びに、これらの細胞及び受精卵が発生した2細胞期胚、4細胞期胚、8細胞期胚、桑実胚、胚盤胞期胚等が挙げられる。
共焦点レーザスキャン顕微鏡100は、ステージ101と、対物レンズ102と、レーザ光源103と、レンズ104と、コリメートレンズ105、112と、ビームスプリッター106と、結像レンズ107、114と、コンフォーカルピンホール108と、検出器109と、走査ミラー110、113と、透過用光源111とを備える。以下、ステージ101の検体載置面と平行な平面上の直交する二つの軸をX軸、Y軸とし、この平面に直交する軸をZ軸とする。なお、Z軸は、対物レンズ102の光軸と平行であるものとして説明する。
ステージ101は、検体を載置する。ステージ101は、制御装置200の制御のもと、例えばモータ等の駆動源を用いてZ軸方向に移動可能に構成される。検体は、微生物を含む溶液や培地であり、例えばシャーレやスライドガラス等の保持部材によって保持された状態でステージ101に載置されている。
対物レンズ102は、ビームスプリッター106が反射したレーザ光をステージ101に向けて集光するとともに、ステージ101上の検体からの光を平行光にしてビームスプリッター106に入射させる。
レーザ光源103は、所定の波長を有するレーザ光を出射する。具体的に、レーザ光源103は、検体を励起するための励起波長に応じた波長のレーザ光を出射する。レーザ光源103は、使用する波長のレーザ光をそれぞれ出射可能な複数の光源を有するものであってもよいし、白色のレーザ光を照射して、フィルタによって出射する光の波長を選択できるようにしてもよい。
レンズ104は、レーザ光源103が発したレーザ光を放射状のレーザ光として出射する。
コリメートレンズ105は、レンズ104を通過した放射状のレーザ光を平行光に変換して、ビームスプリッター106に出射する。
ビームスプリッター106は、入射する光の一部を通過させ、残りの光を反射する。具体的に、ビームスプリッター106は、レーザ光源103から出射された光の一部を対物レンズ102側に折り曲げるとともに、対物レンズ102から入射した光の一部を通過させることによって結像レンズ107に入射させる。ビームスプリッター106は、例えばハーフミラーを用いて構成され、入射したレーザ光のうち、半分のレーザ光を通過させるとともに、残りの半分のレーザ光を反射する。
結像レンズ107は、ビームスプリッター106を通過した光を結像する。
コンフォーカルピンホール108は、結像レンズ107によって結像された光の少なくとも一部を通過させる。コンフォーカルピンホール108には、光が通過可能な孔であるピンホール108aが形成されている。また、コンフォーカルピンホール108は、対物レンズ102と共役な位置に設けられる。このため、コンフォーカルピンホール108では、対物レンズ102の焦点面からの光がピンホール108aを通過し、合焦していない位置からの光が遮断される。例えば、結像レンズ107により結像されるレーザ光のスポット径が0.2μmである場合、結像位置において、約0.03μm2の範囲からの光がピンホール108aを通過する。なお、ピンホール108aの径と、焦点空間の大きさは設定の変更が可能である。
検出器109は、入射した光を設定された波長帯域に分離する反射型回折格子と、得られた光を光電変換するとともに、変換した電気信号の電流増幅を行う複数の光電子増倍管(PhotoMultiplier Tube:PMT、以下、チャンネルということもある)とを用いて構成される。検出器109は、例えば反射型回折格子によって互いに波長帯域の異なる32個の光に分離し、分離した光が、32個の光電子増倍管にそれぞれ入射する。各光電子増倍管は、入射した光をそれぞれ光電変換して電気信号を出力する。なお、光電子増倍管の数はこれに限らない。例えば、32個の光電子増倍管を有する場合、検出器109は、1~32チャンネルからそれぞれ電気信号が出力される。この際、チャンネルに付される数が小さいほど、短い波長範囲の光が入射する。
走査ミラー110は、制御装置200による制御のもと、検体の焦点面PF上におけるレーザ光の照射位置を制御する。走査ミラー110は、例えばX位置制御ミラーと、Y位置制御ミラーとを用いて構成され、XY平面上の所定の位置にレーザ光を導光する。走査ミラー110は、制御装置200による制御のもと、各位置制御ミラーの角度を変化させることによってレーザ光の照射位置を予め設定された走査経路に沿って移動させる。
透過用光源111は、制御装置200の制御のもと、ステージ101を透過させる透過光を出射する。透過用光源111は、例えば、ハロゲンランプ、レーザ光源等を用いて構成される。
コリメートレンズ112は、透過用光源111が出射した放射状の光を平行光に変換して、走査ミラー113に出射する。
走査ミラー113は、制御装置200による制御のもと、検体の焦点面PF上における透過用の光の照射位置を制御する。走査ミラー113は、走査ミラー110と同様に、例えばX位置制御ミラーと、Y位置制御ミラーとを用いて構成される。
結像レンズ114は、走査ミラー113を通過した光を結像する。
次に、制御装置200の構成について説明する。制御装置200は、制御部201と、入力部202とを備える。なお、制御装置200は、当該制御装置200の動作に必要な各種情報を記録する記録部(図示せず)を備えている。
制御部201は、演算及び制御機能を有するCPU(Central Processing Unit)や各種演算回路等を用いて構成される。制御部201は、記録部が格納する情報を読み出して各種演算処理を実行することによって顕微鏡システム1を統括して制御する。制御部201は、レーザ制御部203と、走査制御部204と、透過光制御部205とを有する。
レーザ制御部203は、制御プログラムや、入力部202が受け付けた指示情報に基づいて、レーザ光源103によるレーザ光の出射を制御する。具体的に、レーザ制御部203は、レーザ光の出射タイミングの制御や、出射するレーザ光の波長の制御を行う。レーザ制御部203は、例えば、パルス制御によってレーザ光を間欠的に出射する制御を行う。
走査制御部204は、制御プログラムや、入力部202が受け付けた指示情報に基づいて、ステージ101のZ方向の位置の制御や、走査ミラー110によるレーザ光の照射位置の制御を行う。
透過光制御部205は、制御プログラムや、入力部202が受け付けた指示情報に基づいて、透過用光源111の駆動制御を行う。
入力部202は、各種情報の入力を受け付ける。入力部202は、キーボード、マウス、タッチパネル等のユーザインタフェースを用いて構成される。
次に、画像処理装置300の構成について説明する。画像処理装置300は、検出信号受信部301と、データ生成部302と、画像生成部303と、予測部304と、記録部305とを有する。
検出信号受信部301は、検出器109から、各チャンネルの電気信号を受信する。検出信号受信部301は、受信した各チャンネルの電気信号と、走査面上の位置情報(例えばレーザ光照射位置)とを対応付けてデータ生成部302に出力する。なお、検出信号受信部301は、透過/反射光検出用と、自家蛍光検出用とを個別に設けるようしてもよい。
データ生成部302は、検出信号受信部301から受信した電気信号に基づく光の強度と、走査面上の位置情報とを対応付けたデータを生成する。データ生成部302は、自家蛍光データ生成部302aと、透過/反射光データ生成部302bと、対応データ生成部302cとを有する。
自家蛍光データ生成部302aは、検出信号受信部301が受信した自家蛍光に係る電気信号であって、各チャンネルの電気信号を取得して、所定の焦点面上の1つの座標ごとに強度データ及び/又は蛍光スペクトル(スペクトルデータ)を生成する。自家蛍光データ生成部302aは、走査面上の一つの位置について、照射された励起光が一つの場合は、一つの蛍光スペクトルを生成し、互いに異なる複数の波長の励起光が異なるタイミングで照射された場合には、励起光に応じて複数の蛍光スペクトルを生成する。ここでいう「蛍光スペクトル」とは、励起光として所定の波長のレーザ光を照射した際に生じた自家蛍光の「波長に対する強度分布」を意味する。また、ここでいう「強度」とは、例えば得られた自家蛍光を光電変換した信号値を指す。蛍光スペクトルは、例えばプロット間を補完して平滑化処理等が施されている波形からなる。なお、本発明では複数の蛍光スペクトルからなるデータをスペクトルプロファイルデータと呼ぶことがある。本明細書において、「自家蛍光データ」とは、自家蛍光の強度データ、スペクトルデータ及びスペクトルプロファイルデータのいずれか又はすべてを含む。自家蛍光データ生成部302aは、走査面上の各位置(所定の焦点面上の複数の座標)について、励起波長に応じて生成される蛍光スペクトルを対応付けた自家蛍光データを生成する。
透過/反射光データ生成部302bは、検出信号受信部301が受信した、検体を透過した透過光、又は、検体が反射した反射光に係る検出信号を取得して、この取得した検出信号に基づく光の強度と、走査面上の位置情報とを対応付けた透過/反射光データを生成する。透過/反射光データ生成部302bは、例えば、各チャンネルの電気信号に基づく光の強度を合算して、その走査面上の位置における光の強度とする。
対応データ生成部302cは、所定の焦点面上の1つの座標における自家蛍光データ、及び、透過/反射光データからなる対応データ、又は、自家蛍光データ及び品質データからなる学習用の対応データを生成する。ここで、本実施の形態における品質データは、卵子の受精能の有無、又は、受精卵の胚盤胞発生能若しくは個体発生能の有無である。対応データ生成部302cは、複数の座標において自家蛍光データ、反射光データ及び品質データが生成されていれば、各座標について、対応データや学習用対応データを生成する。また、同一の座標において複数の励起光による自家蛍光データが生成されていれば、その座標に各自家蛍光データを対応付ける。
ここで、所定の焦点面上の1つの座標において透過/反射光データと自家蛍光データとを対応付けることの意義について述べる。透過/反射光の強度は、所定の焦点面上の1つの座標における、細胞等の検体の存在を反映する。反射光の場合、当該座標に検体(細胞)が存在しなければ光の強度は低く、検体(細胞)が存在すれば高い強度の光が得られる。これに対し、透過光は、当該座標に検体(細胞)が存在しなければ光の強度は高く、検体(細胞)が存在すれば低い強度の光が得られる。高倍率での反射光を取得すれば、細胞の輪郭部分からの光、細胞内部からの光、さらには核など内部の細胞内小器官からの光を得ることもできる。このようにして、ある座標における検体(細胞)の有無、或いは、ある座標が検体(細胞)のどの部位に相当するかの情報を取得し、これと当該座標における自家蛍光データを用いることにより、これまで不可能であった個々の細胞レベル、さらには細胞内小器官レベルでの解析を行うことが可能となる。
画像生成部303は、データ生成部302が生成した各種データに基づいて、1フレームの表示用画像に対応する二次元又は三次元の画像データを生成する。画像生成部303は、例えば、透過光に基づく合焦画像データを生成する場合、透過/反射光データ生成部302bが生成した透過光データに基づいて、画素位置ごとに輝度情報を付与した合焦画像データを、走査した走査面の数に応じて一つ又は複数生成する。また、画像生成部303は、照射した励起光により生じた自家蛍光による蛍光画像データを生成する場合、対応データ生成部302cが生成した対応データのうちの蛍光スペクトルに基づいて、画素位置ごとに輝度情報を付与した蛍光画像データを、走査した走査面の数に応じて一つ又は複数生成する。画像生成部303は、生成された1フレームの二次元画像データに対してゲイン処理、コントラスト処理、γ補正処理等の公知の技術を用いた画像処理を行うとともに、表示装置400の表示仕様に応じた処理を施すことによって表示用の画像データを生成する。
ここで、レーザ光照射位置は、画像生成部303が生成する画像データの空間情報と対応付いている。空間位置は、二次元であればX軸上の画素の位置(X位置)及びY軸上の画素の位置(Y位置)からなる位置情報であり、三次元であればX位置、Y位置、及びZ軸上の画素の位置(Z位置)からなる位置情報である。例えば、走査面は、Z軸と直交する平面に対応し、走査面上の位置は、その走査面におけるX位置とY位置とによって表現される。
予測部304は、学習装置500において算出された品質評価関数を用いて、卵子の受精能、又は、受精卵の胚盤胞発生能若しくは個体発生能を予測する。具体的には、予測部304は、品質が不明の未知の自家蛍光スペクトルを有する卵子の受精能、又は、受精卵の胚盤胞の発生能若しくは個体発生能を予測する。予測部304は、予測結果を品質評価データとして記憶部305や表示装置400等に出力する。
記録部305は、画像処理装置300の動作を実行するためのプログラムを含む各種プログラムを記録する。記録部305は、各種プログラム等が予めインストールされたROM(Read Only Memory)や、演算パラメータ等を記録するRAM(Random Access Memory)等を用いて構成される。記録部305は、予測部304により生成された予測結果や、学習装置500から取得した品質評価関数等を記録してもよい。
表示装置400は、液晶又は有機EL(Electro Luminescence)を用いて構成され、画像処理装置300にて生成された画像等を表示する。表示装置400は、制御装置200にて生成された各種情報を表示するようにしてもよい。
学習装置500は、入力された学習用対応データの特徴を学習し、品質予測のための品質評価関数を生成する。学習装置500は、自家蛍光データ及び品質データからなる学習用の対応データを用いて線形判別分析(Linear Discriminant Analysis:LDA)による教師あり学習を行って生成され、分類クラス数に対して次元を削減した空間に自家蛍光強度分布をプロットしたヒストグラムであって、品質を評価する境界線が付与されたヒストグラムを生成する。例えば、受精能の有無を分類クラスとすると、「あり」及び「なし」の2クラスとなり、この2クラスを一次元空間に次元を削減したヒストグラムが生成される。学習装置500では、対応データが更新されるたびにLDAを繰り返すことによって、予測精度の高い境界線が与えられたヒストグラムが構築される。学習装置500は、演算及び制御機能を有するCPUや各種演算回路や、各種プログラム等が予めインストールされたROMや、演算パラメータ等を記録するRAM等のメモリ等を用いて構成される。
次に、顕微鏡システム1による品質評価方法について、図2を参照して説明する。図2は、本発明の実施の形態1に係る品質評価方法を説明するフローチャートの一例である。以下、得られた自家蛍光や品質評価関数(ここではヒストグラム)に基づいて、卵子又は受精卵の品質能予測を行う流れを説明する。
例えば、ディッシュに載置した検体(ここでは卵子又は受精卵)をステージ101に載置した後、制御部201の制御のもと、検体に対し、透過/反射光を取得するために予め設定された光を照射する(ステップS1)。検出信号受信部301は、検体を透過した透過光、又は、検体が反射する反射光に応じた検出信号を取得する。本実施の形態では、走査ミラー110又は113を制御して、透過/反射光取得用の光の焦点位置を三次元的に走査して透過/反射光を取得し、三次元空間のデータを生成するものとして説明する。
ここで、顕微鏡システム1による走査方法について、図3を参照して説明する。図3は、本発明の実施の形態1に係る顕微鏡システムの走査方法を説明する図である。共焦点レーザスキャン顕微鏡100では、あるZ位置の焦点面において、XY平面上を走査して検体からの光を受光した後、Z位置を変更して、変更後のZ位置におけるXY平面上を走査する。例えば、図1に示すZ走査範囲RZにおいて設定されたZ位置ごとに走査を行って、各Z位置において焦点面上の複数の位置から光(反射光又は自家蛍光)を得る。共焦点レーザスキャン顕微鏡100では、生成する画像に応じて、ビームスプリッター106や、検出器109の構成を適宜変更可能である。
例えば、図3に示すように、焦点面PF1におけるレーザ光の走査を行った後、ステージ101をZ軸方向に移動して、移動後にレーザ光の焦点が配置される焦点面PF2におけるレーザ光の走査を行う。これを、予め設定されているZ走査範囲RZにおける焦点面PF3、PF4、PF5、PF6、PF7、・・・と順次走査を行う。
XY平面における走査方法について、例えば、図3に示すように、矩形をなす焦点面(図3では焦点面PF7)の一つの角部からレーザ光を照射して、照射領域であるスポットSPからの光を受光する。このスポットSPをジグザグに走査することによって、焦点面PF7において、1枚の二次元画像(合焦画像)を生成するためのデータ数に対応する光を取得することができる。このスポットSPの径を、例えば一つの画素(モニタに表示される1つのドットに相当)のサイズと略同等とすれば、二次元画像及び三次元画像の色を画素単位で表現することができ、さらには卵子または受精卵の品質等の情報に対応する視覚情報を画素単位で配色することが可能である。「画素のサイズと略同等」とは、例えば、スポットSPを円とした場合、画素に内接する大きさとほぼ同じサイズのことをいう。なお、上述した走査経路は一例であり、焦点面を走査できれば、この経路に限らない。なお、スポットSPの径は、光学顕微鏡の分解能の限界である約0.2μmを下限として、コンフォーカルピンホールの径を変更することにより適宜調節しうる。
透過/反射光データ生成部302bは、検出信号受信部301が受信した光に係る検出信号を取得し、取得した検出信号に基づいて透過/反射光データを生成する(ステップS2:透過/反射光データ生成ステップ)。
ここで、卵子及び受精卵の成長について、図4を参照して説明する。まず、受精前の卵子は、未熟卵の状態を経て成熟卵へと成長する。具体的には、GV核N1を有するGV期の卵子E1(図4の(a)参照)、MI期の卵子E2(図4の(b)参照)を経て、極体P1を有するMII期の卵子E3(図4の(c)参照)へと成長する。この際、卵子E1、E2は、受精能を有する未熟卵であり、卵子E3は、受精能を有する成熟卵である。
MII期の卵子E3と精子S1(図4の(c)参照)とが受精すると、受精卵F1(胚)が2~4つの細胞(受精卵F2、F3)に分割し(図4の(d)~(f)参照)、その後さらに分割した後、胚盤胞(受精卵F4:図4の(g)参照)へと成長する。胚盤胞である受精卵F4へと成長した後、この受精卵F4を取り囲む殻を破って孵化胚盤胞となる。この孵化胚盤胞を経て新たな個体が発生する。
ステップS2に続くステップS3において、制御部201の制御のもと、検体に対し、自家蛍光を取得するために予め設定された波長又は波長帯域の光(励起光)を照射する。なお、本実施の形態では、自家蛍光を取得するための励起光と、透過/反射光を取得するための照射光とを異なるタイミングで照射して取得するものとして説明するが、例えば同じ波長の光を、透過/反射光、及び自家蛍光を取得するための光として用いる場合には、試料に対して光を一回のみ照射し、検出時間に差を設けることによって、透過/反射光、及び、自家蛍光を取得するようにしてもよい。
その後、自家蛍光データ生成部302aは、検出信号受信部301が受信した自家蛍光に係る検出信号を取得し、取得した検出信号に基づいて自家蛍光データを生成する(ステップS4)。この自家蛍光データは、ステップS1において検体に照射された励起光によって生じた自家蛍光の蛍光スペクトルを含んでもよい。また、必要に応じて各細胞の自家蛍光の経時変化を含む。
なお、ステップS1、2及びステップS3、4の各データ生成処理は、ステップS3、4を先に行ってもよいし、並行して処理を実行するようにしてもよい。
ステップS4に続くステップS5において、制御部201は、ステップS3で照射した自家蛍光取得用の励起光の波長(又は波長帯域)とは異なる波長(又は波長帯域)の励起光を照射するか否かを判断する。制御部201は、予め設定されている走査条件や、入力部202を介して設定された走査条件を参照し、さらに照射すべき励起光があるか否かを判断する。
ステップS2、S4では、1スポット、すなわち、あるZ位置の焦点面における一点について、ある一つの励起波長のレーザ光を照射した際に取得される自家蛍光の蛍光スペクトル、又は、透過/反射光強度が生成される。予め設定されている励起波長が複数の場合は、各励起波長のレーザ光の走査を繰り返すことによって、同じ位置において異なる励起波長の蛍光スペクトルを生成する。この繰り返しにより、複数の焦点面における各位置の、励起波長に応じた蛍光スペクトルが生成される。ここでいう「焦点面」とは、レーザ光の光軸と直交する面であって、レーザ光の焦点が配置されている面のことをさす。
制御部201は、ステップS3で照射した波長とは異なる波長の励起光の照射をする必要があると判断した場合(ステップS5:Yes)、ステップS3に戻り、設定される励起光を用いた走査を繰り返す。これに対し、制御部201は、さらなる励起光の照射を行う必要がないと判断した場合(ステップS5:No)、ステップS6に移行する。
ここで、ステップS3~S5の処理によって得られる自家蛍光データについて、図5~図7を参照して説明する。図5は、本発明の一実施の形態に係る顕微鏡システムの走査によって得られる画像の一例を示す図である。図5において、(a)は405nmの光を励起光として照射した場合に得られる自家蛍光像であり、(b)は488nmの光を励起光として照射した場合に得られる自家蛍光像であり、(c)は561nmの光を励起光として照射した場合に得られる自家蛍光像であり、(d)は640nmの光を励起光として照射した場合に得られる自家蛍光像である。
また、図6は、受精卵(in vitro形成受精卵)の励起光に対する自家蛍光強度を示す図であって、胚盤胞までの発生の有無による自家蛍光強度の差異を示す図である。図7は、受精卵(in vivo形成受精卵)の励起光に対する自家蛍光強度を示す図であって、胚盤胞までの発生の有無による自家蛍光強度の差異を示す図である。図6及び図7は、励起光の照射によって検出器109の各チャンネルが取得した自家蛍光の強度に応じた色相で示すヒートマップである。図6及び図7では、各励起光において、上に位置するほど、自家蛍光の波長が大きくなる。図6及び図7から、in vitro及びin vivoのそれぞれにおいて、胚盤胞まで発生する受精卵と、胚盤胞が発生しなかった受精卵とでヒートマップのパターンが異なることが分かる。各励起光に対する自家蛍光の波長や光強度は、卵子の受精能や、受精卵の胚盤胞発生能、個体発生能に応じて特有のパターンを有するといえる。
図2に戻り、ステップS6において、対応データ生成部302cは、ステップS2で生成された透過/反射光の強度データと、ステップS3で生成された自家蛍光データとを対応付けた対応データを生成する(対応データ作成ステップ)。この際、複数の励起光の照射により複数の蛍光スペクトルが生成されている場合は、一つのレーザ光照射位置について、複数の蛍光スペクトルと、透過/反射光の強度とが対応付けられる。また、透過/反射光の強度は、一つのレーザ光照射位置について、波長(又は波長帯域)が異なるすべての励起光について取得した透過/反射光の強度を合算した合算値として用いてもよいし、予め設定されている波長の励起光により取得された透過/反射光の強度を用いてもよい。
画像処理装置300は、学習装置500から、品質評価関数として、ヒストグラムを取得する(ステップS7)。このヒストグラムには、LDAによって品質を評価するための境界線が付与されている。
図8は、in vitro形成卵子及びin vivo形成卵子由来の線形判別分析(LDA)結果を示す図である。図8に示すヒストグラムは、in vitro形成卵子及びin vivo形成卵子に由来する自家蛍光は、LDAにおける一次元空間において、卵子の種別で分類できることが分かる。このヒストグラムによって、in vitro形成卵子及びin vivo形成卵子を判別するための境界線D1を付与することができる。例えば、in vitro形成卵子及びin vivo形成卵子が不明な卵子を評価する場合、自家蛍光データに基づいてLDAによりヒストグラムにプロットすることによって、いずれの形成卵子であるかを評価することができる。
図9は、図8に示す線形判別分析(LDA)結果の因子負荷量を示す図(ヒートマップ)である。図9の色温度は、因子負荷量に応じた色が付与される。なお、横軸は検出器109のチャンネルに対応し、縦軸は励起光に付与されるラベルに対応する。図9に示すヒートマップは、励起光と自家蛍光とが対応する位置において因子負荷量強度分布が描出される。図9から、因子負荷量が、励起光及び自家蛍光の組み合わせによって変化していることが分かる。ヒートマップでは、LDAによる判別に寄与している放出波長、すなわち分類しようとするグループ間でどのように自家蛍光の発光態様が異なっているのかが分かる。このヒートマップによって、発光態様の違いの原因となる物質の推定に寄与する情報を得ることができる。
また、品質評価を行うためのヒストグラムについて、図10を参照して説明する。図10は、線形判別分析(LDA)結果に基づく品質評価の一例について説明するための図である。図10は、in vivo形成卵子の受精能の有無を示すヒストグラムである。ヒストグラムにおいて、受精能ありのデータ数は56であり、受精能なしのデータ数は69である。このヒストグラムによって、in vivo形成卵子の受精能を評価するための境界線D2を付与することができる。
このように、受精能や発生能の有無によって自家蛍光の空間分布が異なる特性を利用して、品質が未知の検体の自家蛍光から、受精能や発生能の有無を評価することができる。
ステップS7に続くステップS8において、予測部304は、ステップS6において生成された対応データと、ステップS7において取得した品質評価関数とを用いて、検体の品質評価処理を行う。ここで、予測部304は、例えばin vivo形成卵子の受精能の有無を評価する場合、図10に示すヒストグラムに、検体から取得した自家蛍光データのLDA結果をプロットする。予測部304は、プロットした位置が、境界D2に対して受精能あり側であるか、受精能なし側であるかを判断する。
予測部304は、予測対象の検体の品質評価を出力する。なお、例えば一つの画像内に複数の検体が存在する場合は、各検体の代表座標と対応付けて品質評価結果を出力する。
画像生成部303は、品質評価結果を含む表示用の画像データを生成する(ステップS9)。画像処理装置300は、生成した表示用の画像データを、表示装置400に出力し、当該画像データに対応する画像を表示させる(ステップS10)。
以上説明した本発明の実施の形態1では、自家蛍光データと品質(ここでは、卵子の受精能又は受精卵の胚盤胞発生能)とが対応付いたデータを学習用データとして、LDAによる教師あり学習を行って品質を評価する境界線が付与されたヒストグラムを用いて、検体の自家蛍光強度分布から、当該検体の品質を評価する。本実施の形態1によれば、励起光の照射によって得られる自家蛍光の強度データを用いて品質を評価するため、細胞に対して非侵襲であり、かつ高精度に受精能や発生能を評価することができる。
(実施の形態2)
次に、本発明の実施の形態2について、図11~図19を参照して説明する。実施の形態1では、自家蛍光の強度データをLDAによって学習したヒストグラムを用いて品質を評価する例について説明したが、本実施の形態2では、自家蛍光の画像から、その強度の分布を用いて品質を評価する。なお、本実施の形態2に係る顕微鏡システムの構成は、顕微鏡システム1の構成と同じであるため、説明を省略する。
図11は、in vitro形成卵子であって、受精能を有する卵子に対して488nmの励起光を照射した際に得られる530~540nmの自家蛍光像(a)及び、蛍光強度分布(b)を示す図である。図12は、in vitro形成卵子であって、受精能を有しない卵子に対して488nmの励起光を照射した際に得られる530~540nmの自家蛍光像(a)及び、蛍光強度分布(b)を示す図である。図13は、in vivo形成卵子であって、受精能を有する卵子に対して488nmの励起光を照射した際に得られる530~540nmの自家蛍光像(a)及び、蛍光強度分布(b)を示す図である。図14は、in vivo形成卵子であって、受精能を有しない卵子に対して488nmの励起光を照射した際に得られる530~540nmの自家蛍光像(a)及び、蛍光強度分布(b)を示す図である。
図11~図14に示すように、488nmの励起光を照射した際に得られる530~540nmの自家蛍光像において、in vitro、in vivo、及び、受精能の有無によって、自家蛍光の強度分布が異なることが分かる。特に、in vivo形成卵子においては、受精能の有無によって、自家蛍光の強度分布が視覚的にも明確に異なっていることが分かる。また、各自家蛍光像は、中央に向かって光強度が大きくなる傾向があり、性能によってその強度の大きさが異なっている。
図15は、in vitro形成卵子に対して405nmの励起光を照射した際に得られる480~490nmの自家蛍光像を示す図であって、受精能を有する卵子の自家蛍光像(a)及び受精能を有しない卵子の自家蛍光像(b)を示す図である。図16は、in vivo形成卵子に対して405nmの励起光を照射した際に得られる480~490nmの自家蛍光像を示す図であって、受精能を有する卵子の自家蛍光像(a)及び受精能を有しない卵子の自家蛍光像(b)を示す図である。
図15及び図16に示すように、405nmの励起光を照射した際に得られる480~490nmの自家蛍光像においては、in vitro、in vivoのどちらにおいても、受精能の有無によらず自家蛍光の強度分布が類似していることが分かる。
図11~図16の自家蛍光像及び自家蛍光強度の傾向から、自家蛍光の強度分布に差異が見られる励起光及び自家蛍光波長を用いることによって、受精能や発生能を評価することができると考えられる。
本実施の形態2では、488nmの励起光を照射した際に得られる530~540nmの自家蛍光像を用いて、受精能の有無を評価する例について説明する。図17は、自家蛍光像に基づく品質評価の一例について説明するための図である。自家蛍光像において、外側領域R1の明るさと、内側領域R2の明るさとの比を、受精能ごとに比較する。
図18は、488nmの励起光を照射した際に得られる530~540nmの自家蛍光像の、in vitro及びin vivoの受精能ごとの比を示す図である。図19は、405nmの励起光を照射した際に得られる480~490nmの自家蛍光像の、in vitro及びin vivoの受精能ごとの比を示す図である。なお、図18及び図19では、受精能を有するサンプルを+、受精能を有しないサンプルを-で表示している。
488nmの励起光を照射した際に得られる530~540nmの自家蛍光像では、in vitro及びin vivoのそれぞれにおいて、受精能の有無によって比に差異が見られた(図18参照)。一方、405nmの励起光を照射した際に得られる480~490nmの自家蛍光像では、in vitro及びin vivoにおいて、受精能の有無による比の差異は見られなかった(図19参照)。
学習装置500では、自家蛍光の強度分布に差異が見られる励起光及び自家蛍光波長における自家蛍光像の外側と内側との比、及び、受精能の有無が対応付いた学習用データを用いてLDAを行って、1次元空間に自家蛍光強度比の分布をプロットしたヒストグラムを、品質評価関数として生成する。予測部304は、このヒストグラムを用いて、自家蛍光の強度比から、受精能を評価する。なお、受精卵の胚盤胞発生能についても同様にヒストグラムを生成し、評価を行うことができる。
以上説明した本発明の実施の形態2では、自家蛍光像における外側/内側の強度比と、品質(ここでは、卵子の受精能又は受精卵の胚盤胞発生能)とが対応付いたデータを学習用データとして、LDAによる教師あり学習を行って品質を評価するヒストグラムを用いて、検体の自家蛍光強度比から、当該検体の品質を評価する。本実施の形態2によれば、励起光の照射によって得られる自家蛍光の強度データを用いて品質を評価するため、細胞に対して非侵襲であり、かつ高精度に受精能や発生能を評価することができる。
(実施の形態3)
次に、本発明の実施の形態3について、図20~図22を参照して説明する。実施の形態1では、自家蛍光の強度データをLDAによって学習したヒストグラムを用いて品質を評価する例について説明したが、本実施の形態3では、所定の組をなす励起光と、その自家蛍光の輝度値の合計値から、その分布を用いて品質を評価する。なお、本実施の形態3に係る顕微鏡システムの構成は、顕微鏡システム1の構成と同じであるため、説明を省略する。本実施の形態3では、405nmおよび488nmの励起光を用いた際に得られる自家蛍光の輝度値の合計値を例に説明する。なお、励起光の組み合わせは、405nmおよび488nmの組み合わせに限らない。
図20は、405nmおよび488nmの励起光を照射した際に得られる自家蛍光の輝度の合計値の分布と、胚盤胞の発生率とを示す図である。図20では、正常に受精し、かつ胚盤胞を発生したサンプルをグループA、正常に受精し、かつ胚盤胞を発生しなかったサンプルをグループB、受精しないサンプルをグループCとして分類し、各グループの輝度値の合計値(以下、単に「合計値」という)の分布を示している。なお、図20では、同一の合計値が同じサンプルについては、各グループの棒を重ねてサンプル数を示しており、棒の重複部分は混色によって色が変わって見えている。また、図20には、胚盤胞の発生率を、黒丸(●)のプロットで示している。胚盤胞の発生率は、中央値に対して所定の範囲内の範囲の合計値における割合を示し、グループAの割合に相当する。
図20から分かるように、グループAに属するサンプルは、比較的合計値が小さい位置に分布している。換言すれば、輝度値の合計値が大きいほど、胚盤胞の発生率が低いといえる。
学習装置500では、例えば、胚盤胞発生能に有意な特性が見られる、組をなす励起波長と、その自家蛍光の合計値、及び、胚盤胞発生の有無が対応付いた学習用データを用いて、自家蛍光の合計値に対する胚盤胞発生の有無を評価するための境界線(基準値)を設定した品質評価関数を生成する、もしくは発生の確率を評価する予測スコアを出力する品質評価関数を生成する。予測部304は、この品質評価関数を用いて、自家蛍光の合計値から、例えば胚盤胞発生能を評価する。なお、受精能についても同様に品質評価関数を生成し、評価を行うことができる。
ここで、品質評価関数として予測スコアを出力する分類モデルを用いる場合について、図21を参照して説明する。図21は、グループAおよびCの合計値について学習させて得られる分類モデルについて説明する図である。具体的には、図21は、正常に受精し、かつ胚盤胞を発生したサンプルからなるグループAの輝度値の合計値と、受精しないサンプルからなるグループCの輝度値の合計値とを学習させて得られる分類モデルの予測スコアの関係を示す図である。図21は、正常に受精し、かつ胚盤胞を発生した場合の予測スコアの分布、正常に受精し、かつ胚盤胞を発生しなかった(受精のみ)場合の予測スコアの分布、および、受精しなかった場合の予測スコアの分布を示す。この分類モデルは、ソフトマックス関数を用いるものであり、出力値が0~1.0となるように変換して出力する関数である。この分類モデルが出力する値は、グループAにどれだけ近いかを示す、すなわち1.0に近いほどグループAに近いことを示している。例えば、この予測スコアの出力結果から、胚盤胞がほぼ確実に発生するスコア領域Q1と、胚盤胞が確率的に発生するスコア領域Q2と、胚盤胞がほぼ発生しないスコア領域Q3とを設定することができる。これにより、検体の輝度値の合計値を品質評価関数に入力して出力される値をもとに、胚盤胞の発生の有無を予測することができる。
なお、図21における予測スコア分布は、検出器109の各チャンネルにおいて、負の相関を有するチャンネルに基づいて生成される。図22は、励起光の波長帯域の予測への寄与率について説明するための図である。図22では、405nm、488nm、561nm及び640nmについて、各波長の下方のカラーバーに対する相関係数を示す。カラーバーは、左側から、例えば300~920nmを32の波長域に分割した1~32チャンネルの自家蛍光の波長範囲を連続的かつ模式的に示すものである。図22では、励起光波長とカラーバーにおけるチャンネルとの組み合わせとして、405nmと488nmとの波長域が負の相関を示している(領域Q4参照)。ここで、405nmの1~4チャンネル、及び、561nmの全チャンネルは、正の相関を有するため、図21の合計値からは除外している。すなわち、図21に示す予測スコアの分布は、405nmの5~32チャンネル、488nmの全チャンネル、及び、640nmの全チャンネルの合計値に基づくものである。
また、輝度値の合計値と、RNA配列(RNA-seq)とを用いて、正常受精の可否又は胚盤胞発生の有無を予測することも考えられる。図23は、サンプルのRNA配列に対して主成分分析(PCA)を行った結果であり、サンプル間の配列の類似度の空間分布の一例を示す図である。なお、各成分(Dim1、Dim2)に付している割合は、寄与率を示している。主成分分析により、空間分布において、配列をNo.1~4のグループ(以下、単に「グループ1~4」とする)に分けることができる。
図24は、図23に示す各サンプルの自家蛍光の輝度の合計値と、サンプル数との関係を示す図である。図24では、グループ1~3とグループ4との輝度値の合計値が大きく乖離している。一方、グループ1、3は、空間分布では離れて位置しているが(図23参照)、輝度値の合計値は近い位置に分布している。例えば、この空間分布と、図20に示すような相関とに基づいて、正常受精の可否や、胚盤胞の発生の有無(発生確率)を予測することもできる。
以上説明した本発明の実施の形態3では、発生率に有意な特性が見られる励起波長による自家蛍光の合計値と、品質(ここでは、卵子の受精能又は受精卵の胚盤胞発生能)とが対応付いたデータを学習用データとして、LDAによる教師あり学習を行って品質を評価するヒストグラムを用いて、検体の自家蛍光の合計値から、当該検体の品質を評価する。本実施の形態3によれば、励起光の照射によって得られる自家蛍光の強度データを用いて品質を評価するため、細胞に対して非侵襲であり、かつ高精度に受精能や発生能を評価することができる。
ここまで、本発明を実施するための形態を説明してきたが、本発明は上述した実施の形態によってのみ限定されるべきものではない。上述した実施の形態では、卵子又は受精卵からの自家蛍光に基づいて自家蛍光データを生成し、卵子又は受精卵の品質を予測するものとして説明したが、この受精能や胚盤胞発生能に限らず、例えば自家蛍光データから評価可能な特性の予測に適用することが可能である。具体的には、未知試料又は既知試料の種々の代謝状態又は生理状態に関する検体の状態を評価したりすることができる。
また、上述した実施の形態では、三次元空間を走査して、自家蛍光データ、反射光データ及び対応データを生成するものとして説明したが、二次元空間(図3に示すXY平面、XZ平面及びYZ平面のいずれか)を走査して自家蛍光データ、反射光データ及び対応データを生成してもよいし、図3に示すX方向、Y方向及びZ方向のうちのいずれか一つの方向に走査するようにしてもよいし、空間における、ある一点の自家蛍光、及び、透過/反射光を取得して自家蛍光データ、透過/反射光データを生成してもよい。
また、上述した実施の形態では、学習装置500が品質を評価するためのヒストグラムを生成する例について説明したが、学習装置500の機能を、画像処理装置300が実行するようにしてもよい。例えば、画像処理装置300が、光データの取得から、ヒストグラムの生成、品質の予測までを実行する構成とすることができる。
また、上述した実施の形態では、予測部304が受精能や発生能の有無を予測する例について説明したが、例えば、予測部304が、受精能や発生能の有無の予測は行わずに、表示装置400に、ヒストグラム上のプロット位置のみを示す画像を品質評価データとして表示させ、使用者に受精能や発生能の有無を判断させるようにしてもよい。
また、上述した実施の形態では、検出器109が、反射型回折格子及び光電子増倍管(PMT)を用いて構成されるものとして説明したが、この他、例えば、音響光学ビームスプリッター(例えば、ライカ社のAOBS(登録商標))、高感度検出器(HyD検出器)、及び検出器の前段に設けられる可動スリット構造からなる検出器としてもよい。この検出器は、上述した構成により、例えば1nmごとの波長に分離したデータを取得することが可能である。
また、上述した実施の形態では、Z方向に積層される複数のXY平面を走査する顕微鏡システムを用いて自家蛍光像等を取得する例について説明したが、一つの卵子又は受精卵の自家蛍光像を取得できれば、撮像素子を用いて画像を撮像する顕微鏡を採用することができる。この際、撮像素子として、ハイパースペクトルカメラを採用してもよいし、顕微鏡として共焦点顕微鏡を採用することができる。
また、上述した実施の形態では、レーザ光を用いて反射光又は自家蛍光を取得するようにしたが、レーザ光のような指向性の高い光に限らず、指向性の低い光(例えばハロゲンランプによる光)を集光して試料に照射することによって反射光又は自家蛍光を取得するようにしてもよい。例えば、レーザ光により自家蛍光を取得し、ハロゲンランプを用いて反射光を取得したり、ハロゲンランプを用いて自家蛍光を取得し、レーザ光により反射光を取得したり、ハロゲンランプを用いて自家蛍光及び反射光を取得したりしてもよい。また、光の波長は、フィルタを通過したものや、プリズムによって分光したものでもよい。また、検体からの反射光に限らず、透過光や蛍光等、細胞等の輪郭を抽出できる光検出データであれば適用できる。
このように、本発明は、特許請求の範囲に記載した技術的思想を逸脱しない範囲内において、様々な実施の形態を含みうるものである。
以上のように、本発明に係る品質評価方法及び品質評価プログラムは、細胞に対して非侵襲であり、かつ高精度に受精能や発生能を評価するのに有用である。
1 顕微鏡システム
100 共焦点レーザスキャン顕微鏡
101 ステージ
102 対物レンズ
103 レーザ光源
104 レンズ
105、112 コリメートレンズ
106 ビームスプリッター
107、114 結像レンズ
108 コンフォーカルピンホール
109 検出器
110、113 走査ミラー
111 透過用光源
200 制御装置
202 入力部
203 レーザ制御部
204 走査制御部
205 透過光制御部
300 画像処理装置
301 検出信号受信部
302 データ生成部
302a 自家蛍光データ生成部
302b 透過/反射光データ生成部
302c 対応データ生成部
303 画像生成部
304 予測部
305 記録部
400 表示装置
500 学習装置

Claims (12)

  1. 卵細胞又は受精卵の品質を評価する品質評価方法であって、
    卵細胞又は受精卵に対して励起光を照射して得られる自家蛍光に基づいて生成される発光データを取得し、
    前記発光データと、該発光データに対応する卵細胞又は受精卵の品質が対応付いた対応付けデータと用いて生成される品質評価関数を用いて、品質評価データを生成する、
    品質評価方法。
  2. 前記発光データと、該発光データに対応する卵細胞又は受精卵の品質が対応付いた対応付けデータと用いた教師あり学習によって生成される品質評価関数を用いて、品質評価データを生成する、
    請求項1に記載の品質評価方法。
  3. 前記発光データと、該発光データに対応する卵細胞又は受精卵の品質が対応付いた対応付けデータと用いた線形判別分析による教師あり学習によって生成され、自家蛍光強度分布を一次空間上にプロットしたヒストグラムであって、品質を評価する境界が付与されたヒストグラム上に、品質評価対象の卵細胞又は受精卵の発光データを前記一次空間上にプロットした前記品質評価データを生成する、
    請求項2に記載の品質評価方法。
  4. 前記発光データに基づいて生成される自家蛍光像の自家蛍光強度分布において、互いに異なる二つの領域の明るさの比と、該自家蛍光像に対応する卵細胞又は受精卵の品質が対応付いた対応付けデータと用いた学習によって生成された品質評価関数に基づいて、前記品質評価データを生成する、
    請求項1に記載の品質評価方法。
  5. 前記異なる二つの領域は、卵細胞又は受精卵の自家蛍光像の中央部と、該中央部の周囲に位置する外周部であり、
    前記中央部の明るさと、前記外周部の明るさとの比と、前記品質評価関数とに基づいて、前記品質評価データを生成する、
    請求項4に記載の品質評価方法。
  6. 所定の複数の励起波長によって得られる自家蛍光の強度の合計値と、該合計値に対応する卵細胞又は受精卵の品質が対応付いた対応付けデータと用いた学習によって生成された品質評価関数に基づいて、前記品質評価データを生成する、
    請求項1に記載の品質評価方法。
  7. 前記品質評価関数は、前記卵細胞の受精能の有無、又は、前記受精卵の胚盤胞若しくは個体発生能の有無を評価する関数である、
    請求項1~6のいずれか一つに記載の品質評価方法。
  8. 評価対象の自家蛍光データと、前記品質評価データとを用いて、前記評価対象の前記受精能の有無、又は、前記胚盤胞若しくは個体発生能の有無を判定する、
    請求項7に記載の品質評価方法。
  9. 前記自家蛍光に基づいて生成される発光データは、複数の前記卵細胞又は複数の前記受精卵の画像を含むデータであり、
    前記画像内の各卵細胞又は各受精卵の自家蛍光の強度を用いて、各卵細胞又は各受精卵の品質を評価する、
    請求項1~8のいずれか一つに記載の品質評価方法。
  10. 互いに異なる複数の焦点面において実施されるものである、
    請求項1~9のいずれか一つに記載の品質評価方法。
  11. 前記自家蛍光に基づいて生成される発光データは、波長帯域が互いに異なる複数の励起光を前記卵細胞又は受精卵に照射して得られる自家蛍光の強度データを含む、
    請求項1~10のいずれか一つに記載の品質評価方法。
  12. 卵細胞又は受精卵の品質を評価する品質評価プログラムであって、
    卵細胞又は受精卵に対して励起光を照射して得られる自家蛍光に基づいて生成される発光データを取得し、
    前記発光データと、該発光データに対応する卵細胞又は受精卵の品質が対応付いた対応付けデータと用いて生成される品質評価関数を用いて、品質評価データを生成する、
    ことをコンピュータに実行させる品質評価プログラム。
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