JP2023137072A - 遊技機 - Google Patents

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Takayuki Chiba
年晴 和田
Toshiharu Wada
祐樹 坂
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Abstract

【課題】遊技の興趣を高める。【解決手段】大当り遊技状態が終了すると時短状態が開始されるが、第1特別図柄の変動表示が行われるときは、演出図柄43L~43Rは非表示となり、保留表示M1,M2も非表示となる。また、時短状態での残り変動回数表示232(「残り100回」)の減算表示が行われることがない。そして、第2特別図柄の変動表示が開始されるときは、演出図柄43L~43Rが表示されるが、前回停止した第1特別図柄に対応するミニ図柄の組合せ(すなわち、第1特別図柄に対応するミニ図柄の組合せ)が、演出図柄43L~43Rで表示される。【選択図】図52

Description

本発明は、遊技を行うことが可能な遊技機に関する。
従来、遊技機として、遊技価値である遊技球を遊技領域に発射し、入賞口などの入賞領域に遊技球が入賞すると賞球が遊技者に払い出され、さらに、識別情報の変動表示の結果に応じて遊技状態を変更可能な遊技機(例えば、パチンコ機)が知られている。
また、遊技価値を用いて1ゲームに対して賭数を設定した後に遊技開始操作を行うと識別情報の変動表示が開始され、変動表示の開始後に停止操作を行うと識別情報の変動表示が停止し、このときに導出された表示結果にもとづいて入賞が発生可能であり、入賞の種類に応じて遊技状態を変更可能な遊技機(例えば、スロットマシン)が知られている。
そのような遊技機において、第一の遊技状態で第1識別情報ではなく第2識別情報の可変表示結果に基づいて有利状態に移行する場合には、第2識別情報が停止したときに有利状態に移行することの報知を行わず、所定領域に遊技球が入球又は通過するタイミングで報知を行う遊技機が知られている(例えば、特許文献1)。
特開2020-81104号公報
ところで、識別情報の可変表示が実行されやすい特別状態に制御可能とし、さらに、第1識別情報の可変表示が実行された場合よりも第2識別情報の可変表示が実行された場合のほうが有利になりやすい構成とした場合において、特別状態で第1識別情報の可変表示が行われてしまうと、有利な特別状態であるにも関わらず不利な遊技を行うことになり、遊技者が損失感を抱き、遊技の興趣が低下する。
本発明は、上記した実情に鑑みてなされたものであり、その目的は、遊技の興趣を高めることができる遊技機を提供することにある。
(手段1)上記の課題を解決するため、本発明は、識別情報の可変表示を実行可能な遊技機において、前記識別情報の可変表示結果に基づいて有利状態に制御可能であるとともに、前記有利状態の終了後に前記識別情報の可変表示が実行されやすい特別状態に制御可能な状態制御手段を備え、前記識別情報は、第1識別情報と、第2識別情報と、を含み、前記状態制御手段は、前記特別状態での前記第2識別情報の可変表示回数に基づいて前記特別状態を終了させることが可能であり、前記第1識別情報の可変表示が実行された場合よりも前記第2識別情報の可変表示が実行された場合のほうが有利になりやすく、前記識別情報の可変表示に対応する演出識別情報の可変表示を実行可能であり、前記演出識別情報は、第1演出識別情報と、前記第1演出識別情報よりも表示面積の小さい第2演出識別情報と、を含み、前記特別状態で前記第1識別情報の可変表示を実行する場合は、前記第1演出識別情報の可変表示を実行せずに前記第2演出識別情報の可変表示を実行し、前記特別状態で前記第2識別情報の可変表示を実行する場合は、前記第1演出識別情報及び前記第2演出識別情報の可変表示を実行し、前記特別状態で前記第1識別情報の可変表示を実行した後に前記第2識別情報の可変表示を実行する場合は、前記第1識別情報に対応する前記第2演出識別情報の可変表示結果を前記第1演出識別情報で表示した後に前記第1演出識別情報及び前記第2演出識別情報の可変表示を実行する。
よって、特別状態で第1識別情報の可変表示を実行する場合に第1識別情報の可変表示が行われていることを認識し難くなるので、遊技者が損失感を抱くことを防止でき、遊技の興趣を高めることができる。
パチンコ機の正面図である。 パチンコ機の背面図である。 遊技盤ユニットを単独で示す正面図である。 遊技盤ユニットの一部を拡大して示す正面図である。 パチンコ機に装備された各種の電子機器類を示すブロック図である。 リセットスタート処理の手順例を示すフローチャート(1/2)である。 リセットスタート処理の手順例を示すフローチャート(2/2)である。 電源断発生チェック処理の手順例を具体的に示すフローチャートである。 割込管理処理の手順例を示すフローチャートである。 スイッチ入力イベント処理の手順例を示すフローチャートである。 第1特別図柄記憶更新処理の手順例を示すフローチャートである。 第2特別図柄記憶更新処理の手順例を示すフローチャートである。 特別図柄遊技処理の構成例を示すフローチャートである。 特別図柄変動前処理の手順例を示すフローチャートである。 特別図柄記憶エリアシフト処理の手順例を示すフローチャートである。 特別図柄大当り時停止図柄選択テーブルの構成列を示す図である。 小当り時停止図柄選択テーブルの一例を示す図である。 回数切りカウンタ値管理処理の構成例を示すフローチャートである。 特別図柄停止表示中処理の手順例を示すフローチャートである。 表示出力管理処理の構成例を示すフローチャートである。 可変入賞装置管理処理の構成例を示すフローチャートである。 大入賞口開放パターン設定処理の手順例を示すフローチャートである。 大当り時大入賞口開放パターン設定処理の手順例を示すフローチャートである。 小当り時大入賞口開放パターン設定処理の手順例を示すフローチャートである。 大入賞口開閉動作処理の手順例を示すフローチャートである。 小当り時大入賞口開閉動作処理の手順例を示すフローチャートである。 特定領域通過時処理の手順例を示すフローチャートである。 大当り時大入賞口開閉動作処理の手順例を示すフローチャートである。 大入賞口閉鎖処理の手順例を示すフローチャートである。 終了処理の手順例を示すフローチャートである。 普通図柄遊技処理の構成例を示すフローチャートである。 演出図柄の変動例を示す説明図である。 演出図柄の変動例を示す説明図である。 リセットスタート処理(サブ)の手順例を示すフローチャートである。 演出制御処理の手順例を示すフローチャートである。 画像復帰処理の手順例を示すフローチャートである。 作動記憶演出管理処理の手順例を示すフローチャートである。 演出図柄管理処理の手順例を示すフローチャートである。 演出図柄変動前処理の手順例を示すフローチャートである。 演出選択処理の手順例を示すフローチャートである。 演出パターンの選択確率の説明図である。 可動体と音量調節画像及び光量調節画像の表示位置の関係を示す説明図である。 可動体と音量調節画像及び光量調節画像の表示位置の関係を示す説明図である。 右打ち示唆画像の表示態様の具体例を示す説明図である。 右打ち示唆画像と音量調節画像及び光量調節画像の表示位置の関係を示す説明図である。 右打ち示唆画像の表示態様の変形例を示す説明図である。 右打ち示唆画像の表示態様の変形例を示す説明図である。 右打ち示唆画像と音量調節画像及び光量調節画像の表示位置の関係を示す説明図である。 背景演出の具体例を示す説明図である。 時短状態での演出例を示す説明図である。 時短状態での演出例を示す説明図である。 時短状態での演出例を示す説明図である。 時短状態での演出例を示す説明図である。 電断復帰後の画像の構築例を示す説明図である。
以下、本発明の実施形態について、図面を参照しながら説明する。
図1は、パチンコ遊技機(以下、「パチンコ機」と略称する。)1の正面図である。また、図2は、パチンコ機1の背面図である。パチンコ機1は、遊技球を遊技媒体として用いるものであり、遊技者は、遊技場運営者から遊技球を借り受けてパチンコ機1による遊技を行う。なお、パチンコ機1における遊技において、遊技球はその1個1個が遊技価値を有した媒体であり、遊技の成果として遊技者が享受する特典(利益)は、例えば遊技者が獲得した遊技球の数に基づいて遊技価値に換算することができる。以下、図1および図2を参照しつつパチンコ機1の全体構成について説明する。
[全体構成]
パチンコ機1は、その本体として主に外枠ユニット2、一体扉ユニット4および内枠アセンブリ7(プラ枠、遊技機枠)を備えている。遊技者に相対する正面からみて、その最も前面側には一体扉ユニット4が位置している。一体扉ユニット4の背面側(奥側)には内枠アセンブリ7が位置しており、内枠アセンブリ7の外側を囲むようにして外枠ユニット2が配置されている。
外枠ユニット2は、木材および金属材を縦長の矩形状に組み合わせた構造体であり、この外枠ユニット2は、遊技場内の島設備(図示されていない)に対してねじ等の締結具を用いて固定されるものである。なお、縦長矩形状の外枠ユニット2において、上下の短辺に相当する部位には木材が用いられており、左右の長辺に相当する部位には金属材が用いられている。
一体扉ユニット4は、その下部位置に受皿ユニット6が一体化された構造である。一体扉ユニット4および内枠アセンブリ7は、外枠ユニット2を介して島設備に取り付けられ、これらはそれぞれ図示しないヒンジ機構を介して開閉式に動作する。図示しないヒンジ機構の開閉軸線は、パチンコ機1の正面からみて左側端部に沿って垂直方向に延びている。
図1中の正面からみて内枠アセンブリ7の右側縁部(図2では左側縁部)には、その内側に統一錠ユニット7aが設けられている。また、これに対応して一体扉ユニット4および外枠ユニット2の右側縁部(裏側)にも、それぞれ図示しない施錠具が設けられている。図1に示されるように、外枠ユニット2に対して一体扉ユニット4および内枠アセンブリ7が閉じた状態で、その裏側にある統一錠ユニット7aは施錠具とともに一体扉ユニット4および内枠アセンブリ7の開放を不能にしている。
また、受皿ユニット6の右側縁部には鍵穴付きのシリンダ錠6aが設けられている。例えば、遊技場の管理者が専用キーを鍵穴に差し込んでシリンダ錠6aを時計回りに捻ると、統一錠ユニット7aが作動して内枠アセンブリ7とともに一体扉ユニット4の開放が可能な状態となる。これら全体を外枠ユニット2から前面側へ開放する(扉のように動かす)と、前面側にてパチンコ機1の裏側が露出することになる。
一方、シリンダ錠6aを反時計回りに捻ると、内枠アセンブリ7は施錠されたままで一体扉ユニット4の施錠だけが解除され、一体扉ユニット4が開放可能となる。一体扉ユニット4を前面側へ開放すると遊技盤ユニット8が直に露出し、この状態で遊技場の管理者が盤面内での球詰まり等の障害を取り除くことができる。また、一体扉ユニット4を開放すると、受皿ユニット6も一緒に前面側へ開放される。
また、パチンコ機1は、遊技用ユニットとして上記の遊技盤ユニット8を備えている。遊技盤ユニット8は、一体扉ユニット4の背後(内側)で上記の内枠アセンブリ7に支持されている。遊技盤ユニット8は、例えば一体扉ユニット4を前面側へ開放した状態で内枠アセンブリ7に対して着脱可能である。一体扉ユニット4には、その中央部に縦長円形状の窓4aが形成されており、この窓4a内にガラスユニット(参照符号なし)が取り付けられている。ガラスユニットは、例えば窓4aの形状に合わせてカットされた2枚の透明板(ガラス板)を組み合わせたものである。ガラスユニットは、一体扉ユニット4の裏側に図示しない取り付け具を介して取り付けられる。遊技盤ユニット8の前面には遊技領域9a(盤面、遊技盤)が形成されており、この遊技領域9aは窓4aを通じて前面側から遊技者に視認可能である。一体扉ユニット4が閉じられると、ガラスユニットの内面と盤面との間に遊技球が流下できる空間が形成される。
受皿ユニット6は、全体的に一体扉ユニット4から前面側へ突出した形状をなしており、その上面に上皿6bが形成されている。この上皿6bには、遊技者に貸し出された遊技球(貸球)や入賞により獲得した遊技球(賞球)を貯留することができる。また、受皿ユニット6には、上皿6bの下段位置に下皿6cが形成されている。この下皿6cには、上皿6bが満杯の状態でさらに払い出された遊技球が貯留される。なお、本実施形態のパチンコ機1はカードユニットに接続する機種であり、遊技者が借り受けた遊技球は、賞球とは別に裏側の払出装置ユニット172から受皿ユニット6(上皿6bまたは下皿6c)に払い出される。
受皿ユニット6の上面には貸出操作部14が設けられており、この貸出操作部14には、球貸ボタン10および返却ボタン12が配置されている。図示しないカードユニットに有価媒体(例えば磁気記録媒体、記憶IC内蔵媒体等)を投入した状態で球貸ボタン10を遊技者が操作すると、予め決められた度数単位(例えば5度数)に対応する個数(例えば125個)分の遊技球が貸し出される。このため貸出操作部14の上面には度数表示部(図示されていない)が配置されており、この度数表示部には、カードユニットに投入されている有価媒体の残存度数が表示される。なお、遊技者は、返却ボタン12を操作することで、度数が残存している有価媒体の返却を受けることができる。本実施形態ではカードユニットに接続する遊技機を例に挙げているが、パチンコ機1は現金機(カードユニットに接続しない遊技機)であってもよい。
また、貸出操作部14の側方には、音量調節ボタン13aおよび光量調節ボタン13bが設けられている。音量調節ボタン13aおよび光量調節ボタン13bはともに、縦長矩形状に形成されており、その上端部および下端部を押下可能に構成されている。音量調節ボタン13aの上端部を押下した場合には、スピーカ54a~54cから出力される音声の音量を大きくすることができ、音量調節ボタン13aの下端部を押下した場合には、スピーカ54a~54cから出力される音声の音量を小さくすることができるようになっている。また、同様に、光量調節ボタン13bの上端部を押下した場合には、枠ランプ46,50や盤面ランプ53(図3参照)の光量を大きくすることができ、光量調節ボタン13bの下端部を押下した場合には、枠ランプ46,50や盤面ランプ53の光量を小さくすることができるようになっている。
受皿ユニット6の右下部には、ハンドルユニット16が設置されている。遊技者はこのハンドルユニット16を操作することで発射制御基板セット174を作動させ、遊技領域9a(図3参照)に向けて遊技球を発射する(打ち込む)ことができる(球発射装置)。発射された遊技球は、遊技盤ユニット8の下縁部から左側縁部に沿って上昇し、図示しない外バンドに案内されて遊技領域9a内に放り込まれる。遊技領域9a内には多数の障害釘や風車(図中参照符号なし)等が配置されており、放り込まれた遊技球は障害釘や風車により誘導・案内されながら遊技領域9a内を流下する。なお、遊技領域9a内(盤面、遊技盤)の構成については、別の図面を参照しながらさらに後述する。
[枠前面の構成]
一体扉ユニット4には、演出用の構成要素としてレンズユニット47および右上電飾ユニット49が設置されている。このうちレンズユニット47には枠ランプ46が組み込まれており、右上電飾ユニット49には右側の枠ランプ50が組み込まれている。
上述した各種枠ランプ46,50は、例えば内蔵するLEDの発光(点灯や点滅、輝度階調の変化、色調の変化等)により演出を実行する。また、一体扉ユニット4にはそれぞれスピーカ54a~54dが組み込まれている。これらスピーカ54a~54dは、効果音やBGM、音声等(音響全般)を出力して演出を実行するものである。
また、受皿ユニット6の中央には、上皿6bの手前位置に演出ボタン45が設置されている。遊技者は、この演出ボタン45を押し込み操作することで演出内容(例えば液晶表示器42に表示される背景画面)を切り替えたり、例えば図柄の変動中や大当りの確定表示中、あるいは大当り遊技中に何らかの演出(予告演出、確変昇格演出、大役中の昇格演出等)を発生させたりすることができる。
さらに、演出ボタン45の周囲には、演出ボタン45を取り囲むようにジョグダイアル45aが設置されている(操作入力受付手段、回転型セレクター)。遊技者は、このジョグダイアル45aを回転させることで、例えば液晶表示器42に表示される演出内容を変化させることができる。なお、演出ボタン45には、演出ボタン45の操作が有効であるときに発光する有効ランプが設けられている。
[裏側の構成]
図2に示されているように、パチンコ機1の裏側には、電源制御ユニット162や主制御基板ユニット170、払出装置ユニット172、流路ユニット173、発射制御基板セット174、払出制御基板ユニット176、裏カバーユニット178等が設置されている。この他にパチンコ機1の裏側には、パチンコ機1の電源系統や制御系統を構成する各種の電子機器類(図示しない制御コンピュータを含む)や外部端子板160、電源コード(電源プラグ)164、アース線(アース端子)166、図示しない接続配線等が設置されている。
上記の払出装置ユニット172は、例えば賞球タンク172aおよび賞球ケース(参照符号なし)を有しており、このうち賞球タンク172aは内枠アセンブリ7の上縁部(裏側)に設置された状態で、図示しない補給経路から補給された遊技球を蓄えることができる。賞球タンク172aに蓄えられた遊技球は、図示しない上側賞球樋を通じて賞球ケースに導かれる。流路ユニット173は、払出装置ユニット172から送り出された遊技球を前面側の受皿ユニット6に向けて案内する。
また、上記の外部端子板160は、パチンコ機1を外部の電子機器(例えばデータ表示装置、ホールコンピュータ等)に接続するためのものであり、この外部端子板160からは、パチンコ機1の遊技進行状態やメンテナンス状態等を表す各種の外部情報信号(例えば賞球情報、扉開放情報、図柄確定回数情報、大当り情報、始動口情報等)が外部の電子機器に向けて出力されるものとなっている。
電源コード164は、例えば遊技場の島設備に設置された電源装置(例えばAC24V)に接続されることで、パチンコ機1の動作に必要な電源(電力)を確保するものである。また、アース線166は、同じく島設備に設置されたアース端子に接続されることで、パチンコ機1のアース(接地)を確保するものである。
[遊技盤ユニットの構成]
図3は、遊技盤ユニット8を単独で示す正面図である。遊技盤ユニット8は、ベースとなる遊技盤9を備えており、この遊技盤9の前面側に遊技領域9aが形成されている。遊技盤9は、例えば透明樹脂板で構成されており、遊技盤ユニット8が内枠アセンブリ7に固定された状態で、遊技盤9の前面はガラスユニットに平行となる。遊技盤9の前面には、略円形状に設置された発射レール(参照符号なし)の内側に上記の遊技領域9aが形成されている。
遊技領域9aの左側部分は、通常遊技状態(非時短状態)で使用される第1遊技領域(以下、左打ち領域とも称する)であり、遊技領域9aの右側部分は、有利遊技状態(大当り遊技状態、小当り遊技状態、時短状態)で使用される第2遊技領域(以下、右打ち領域とも称する)である。なお、本実施形態では、非時短状態を非時間短縮状態と称することがあり、時短状態を時間短縮状態と称することがある。
遊技領域の最上部には、遊技領域9aの上部に向かって発射された遊技球を右打ち領域に導くための案内通路18が形成されている。
また、遊技領域9a内には、始動ゲート20、普通入賞口22、第1始動入賞口26、可変始動入賞装置28、可変入賞装置30等が分布して設置されている。
このうち、普通入賞口22は遊技領域9aの左側部分に配置されている。第1始動入賞口26は、遊技領域9aの下部分の中央に配置されている。始動ゲート20、可変始動入賞装置28、可変入賞装置30は、遊技領域9aの右側部分に配置されている。
そして、遊技領域9a内に発射された遊技球は、その流下の過程で第1始動入賞口26、普通入賞口22に入球したり、始動ゲート20を通過したり、作動時の可変始動入賞装置28や開放動作時の可変入賞装置30に入球したりする。
そして、始動ゲート20を通過した遊技球、普通入賞口22、第1始動入賞口26、可変始動入賞装置28、可変入賞装置30に入球した遊技球は遊技板(遊技盤ユニット8を構成する合板材、透明板等)に形成された貫通孔を通じて遊技盤ユニット8の裏側へ回収される。
ここで、本実施形態では、遊技領域9a(盤面)の構成上、第1始動入賞口26や普通入賞口22に遊技球を入球させる場合は、遊技領域9a内の左打ち領域に遊技球を打ち込む(いわゆる「左打ち」を実行する)必要がある。
一方、始動ゲート20、可変始動入賞装置28、可変入賞装置30に遊技球を入球させる場合は、遊技領域9a内の右打ち領域に遊技球を打ち込む(いわゆる「右打ち」を実行する)必要がある。
始動ゲート20を遊技球が通過すると作動抽選(普通図柄抽選)が行われる。そして、可変始動入賞装置28は、所定の作動条件が満たされた場合(普通図柄抽選で当選し、普通図柄が当りの態様で所定の停止表示時間にわたり停止表示された場合)に作動する。
可変始動入賞装置28は板状の開閉部材28aを備えている。開閉部材28aは、例えば図示しないソレノイドを用いたリンク機構の働きにより、盤面に対して前後方向に往復移動可能である。常態では、開閉部材28aは、遊技盤9の盤面の内部に収納された状態になっている。このとき、可変始動入賞装置28の第2始動入賞口28bに遊技球が進入する難易度が高く、遊技球は開閉部材28aの上面を転動することなく下流側に流下してしまう。そして、可変始動入賞装置28が作動すると、開閉部材28aが盤面の前方(すなわち、遊技者側)に突出した状態になる。開閉部材28aは図中に向かって右側から左向かって傾斜している。また、開閉部材28aの左側方には第2始動入賞口28bが設けられている。そして、開閉部材28aが突出したときは遊技球が開閉部材28aの上面を転動し、第2始動入賞口28bに導かれる。これにより、開閉部材28aが突出したときに可変始動入賞装置28の第2始動入賞口28bに遊技球が進入する難易度が低くなり、開閉部材28a上の遊技球を第2始動入賞口28bに入球させることが可能になる。
可変入賞装置30は、規定の条件が満たされた場合(特別図柄が大当りの態様で停止表示された場合または特別図柄が小当りの態様で停止表示された場合)に作動する。
可変入賞装置30は、板状の開閉部材30aを備えている。開閉部材30aは、例えば図示しないソレノイドを用いたリンク機構の働きにより、盤面に対して前後方向に往復移動可能である。常態では、開閉部材30aは、遊技盤9の盤面から遊技者側に突出している。このとき遊技球は開閉部材30aの上面を転動するため、可変入賞装置30内に遊技球を流入させることができない。そして、可変入賞装置30が作動すると、開閉部材30aが盤面の内部に引き込まれ、可変入賞装置30内への遊技球の流入が可能になる。可変入賞装置30内に遊技球が流入すると、可変入賞装置30内に設けられた大入賞口30bへ遊技球を入球させることが可能になる。なお、以下、大入賞口30bを単に大入賞口と称することがある。
ここで、可変入賞装置30内には、可変入賞装置30内(すなわち、大入賞口30b)に進入した遊技球を検出するカウントスイッチ84が設けられ、カウントスイッチ84の下流側に、特定領域(V入賞口)スイッチ85aと、非特定領域(非V入賞口)スイッチ85bとが横並びに設けられている。特定領域スイッチ85aと非特定領域スイッチ85bは遊技球が通過可能なセンサで構成されている。そして、特定領域スイッチ85aにおける遊技球の通過領域が特定領域30d、非特定領域スイッチ85bにおける遊技球の通過領域が非特定領域30eとなっている。
そして、可変入賞装置30内に入球(入賞)した遊技球は特定領域30dまたは非特定領域30eのいずれかに振り分けられる。特定領域30dまたは非特定領域30eを通過した遊技球は、さらに下流側の貫通穴を通じて遊技盤ユニット8の裏側へ回収されることとなる。
なお、各入賞口や入賞装置に遊技球が入球(進入)することを「入賞」ともいう。特に、始動入賞口(第1始動入賞口、第2始動入賞口)への入賞を始動入賞ともいう。
遊技盤ユニット8には、液晶表示器42(画像表示器)が設置されており、この液晶表示器42には特別図柄に対応させた演出図柄をはじめ、各種の演出画像が表示される。具体的には、液晶表示器42の画面上では、例えば、第1特別図柄の変動表示や第2特別図柄の変動表示と同期して、特別図柄とは異なる複数種類の演出図柄(数字などを示す図柄など)の変動表示が行われる。ここでは、第1特別図柄の変動表示、第2特別図柄の変動表示、普通図柄の変動表示に同期して(換言すると並行して)、「左」、「中」、「右」の各演出図柄表示エリア42L、42C、42Rにおいて演出図柄が変動表示(例えば上下方向のスクロール表示や更新表示)される。なお、本実施形態では、演出図柄表示エリア42Lで変動表示が行われる演出図柄を左図柄、演出図柄表示エリア42Cで変動表示が行われる演出図柄を中図柄、演出図柄表示エリア42Rで変動表示が行われる演出図柄を右図柄と称することがある。
また、例えば、液晶表示器42の画面上には、実行が保留されている変動表示に対応する保留表示を表示するための表示エリアが設けられている。本例では、第1特別図柄の変動表示に対応する保留表示を表示するための第1保留表示領域42aと、第2特別図柄の可変表示に対応する保留表示を表示するための第2保留表示領域42bとが設けられている。
なお、保留されている変動表示の数は保留記憶数または作動記憶数ともいう。第1特別図柄に対応する保留記憶数を第1保留記憶数または第1作動記憶数、第2特別図柄に対応する保留記憶数を第2保留記憶数または第2作動記憶数ともいう。また、第1保留記憶数と第2保留記憶数との合計を合計保留記憶数または合計作動記憶数ともいう。
また、液晶表示器42の画面上には、音量調節ボタン13aが操作されると、現在設定されている音量を示す音量調節画像51が表示され、光量調節ボタン13bが操作されると、現在設定されている光量を示す光量調節画像52が表示される。音量調節画像51は、音量調節画像であることを示す音量アイコン51aと、設定されている音量を示す音量メータ51bとから構成されている。また、光量調節画像52は、光量調節画像であることを示す光量アイコン52aと、設定されている光量を示す光量メータ52bとから構成されている。音量調節画像51と光量調節画像52は左右方向における表示位置が異なっている。具体的には、音量調節画像51が向かって右側、光量調節画像52が向かって左側に表示される。
また、液晶表示器42の前側には演出用の可動体40が設けられている。可動体40は上下方向に移動可能である。パチンコ機1では、演出図柄の変動表示の過程で種々の演出を実行可能である。そして、パチンコ機1で実行可能な演出には可動体40が作動する演出が含まれている。そして、可動体40は液晶表示器42での演出画像と連動して作動し、大当りや小当りとなることを示唆するものである。なお、可動体40が作動してもはずれになることもあるが、可動体40が作動すると大当りや小当りとなる可能性が高くなるように、可動体40による演出パターンの選択割合が設定されている。
可動体40は初期位置(図3に示す位置)から可動位置(図42に示す位置)に向けて下方向に移動可能である。可動体40は初期位置でも視認可能であるが、可動位置に移動したときに全体が視認可能となる。可動体40が可動位置に移動したときは液晶表示器42の一部が覆われる。
また、可動体40は前側可動体40aと、前側可動体41の奥側(背後)に配置された後側可動体40bとを備えている(図42、図43参照)。そして、特定演出パターンの演出が選択されたときは、可動体40が可動位置に移したときに後側可動体40bが可動し、後側可動体40bが前側可動体40aの背後から出現する。そして、後側可動体40bは前側可動体40aよりも液晶表示器42を覆う面積が大きくなっている。これにより、後側可動体40bが出現すると、液晶表示器42の全体が覆われる。
その他、遊技領域9a内にはアウト口32が形成されており、各種入賞口に入球(入賞)しなかった遊技球は最終的にアウト口32を通じて遊技盤ユニット8の裏側へ回収される。また、普通入賞口22や第1始動入賞口26、第2始動入賞口28b、可変入賞装置30に入球した遊技球も含めて、遊技領域9a内に打ち込まれた全ての遊技球は遊技盤ユニット8の裏側へ回収される。回収された遊技球は、図示しないアウト通路アセンブリを通じてパチンコ機1の裏側から枠外へ排出され、さらに図示しない島設備の補給経路に合流する。
図4は、遊技盤ユニット8の一部(窓4a内の右下位置)を拡大して示す正面図である。
遊技盤ユニット8には、例えば窓4a内の右下位置に普通図柄表示装置33および普通図柄作動記憶ランプ33aが設けられている他、第1特別図柄表示装置34、第2特別図柄表示装置35、第1特別図柄作動記憶ランプ34a、第2特別図柄作動記憶ランプ35aおよび遊技状態表示装置38が設けられている。
このうち普通図柄表示装置33は、例えば2つのランプ(LED)を交互に点灯させて普通図柄を変動表示し、そして、ランプの点灯または消灯により普通図柄を停止表示する。なお、本実施形態では1分の1の確率で当りとなるので必ず当り図柄が停止する。普通図柄作動記憶ランプ33aは、例えば2つのランプ(LED)の消灯または点灯、点滅の組み合わせによって0~4個の記憶数を表示する。例えば、2つのランプをともに消灯させた表示態様では記憶数0個を表示し、1つのランプを点灯させた表示態様では記憶数1個を表示し、同じ1つのランプを点滅させた表示態様では記憶数2個を表示し、1つのランプの点滅に加えてもう1つのランプを点灯させた表示態様では記憶数3個を表示し、そして2つのランプをともに点滅させた表示態様では記憶数4個を表示する、といった具合である。なお、ここでは2つのランプ(LED)を使用することとしているが、4つのランプ(LED)を使用して普通図柄作動記憶ランプ33aを構成してもよい。この場合、点灯するランプの個数で作動記憶数を表示することができる。
普通図柄作動記憶ランプ33aは、上記の始動ゲート20を遊技球が通過すると、その都度、作動抽選の契機となる通過が発生したことを記憶する意味で1個ずつ増加後の表示態様へと変化していき(最大4個まで)、その通過を契機として普通図柄の変動が開始されるごとに1個ずつ減少後の表示態様へと変化していく。なお、本実施形態では、普通図柄作動記憶ランプ33aが未点灯(記憶数が0個)の場合、普通図柄が既に変動開始可能な状態(停止表示時)で始動ゲート20を遊技球が通過しても表示態様は変化しない。すなわち、普通図柄作動記憶ランプ33aの表示態様によって表される記憶数(最大4個)は、その時点で未だ普通図柄の変動が開始されていない通過の回数を表している。
また、第1特別図柄表示装置34および第2特別図柄表示装置35は、例えば7セグメントLED(ドット付き)により特別図柄の変動状態と停止状態とを表示することができる(図柄表示手段、第1図柄表示手段、第2図柄表示手段)。その他、特別図柄表示装置34,35は複数のドットLEDを幾何学的(例えば円形状)に配列した形態であってもよい。なお、本実施形態では、第1特別図柄と第2特別図柄の同時変動が行われないので、特別図柄の変動表示には第1特別図柄表示装置34が用いられる。そして、第2特別図柄表示装置35は普通図柄の変動表示に用いられる。そして、抽選により決定された種類の普通図柄が第2特別図柄表示装置35により停止表示される。第2特別図柄表示装置35による変動表示は普通図柄表示装置33での変動表示に同期して行われる。
また、第1特別図柄作動記憶ランプ34aおよび第2特別図柄作動記憶ランプ35aは、例えばそれぞれ2つのランプ(LED)の消灯または点灯、点滅の組み合わせで構成される表示態様により、それぞれ0~4個の記憶数を表示する(記憶数表示手段)。例えば、2つのランプをともに消灯させた表示態様では記憶数0個を表示し、1つのランプを点灯させた表示態様では記憶数1個を表示し、同じ1つのランプが点滅させた表示態様では記憶数2個を表示し、1つのランプの点滅に加えてもう1つのランプを点灯させた表示態様では記憶数3個を表示し、そして、2つのランプをともに点滅させた表示態様では記憶数4個を表示する、といった具合である。
第1特別図柄作動記憶ランプ34aは、上記の第1始動入賞口26に遊技球が入球するごとに、入球が発生したことを記憶する意味で1個ずつ増加後の表示態様へと変化していき(最大4個まで)、その入球を契機として特別図柄の変動が開始されるごとに1個ずつ減少後の表示態様へと変化していく。また、第2特別図柄作動記憶ランプ35aは、上記の可変始動入賞装置28(第2始動入賞口28b)に遊技球が入球するごとに、入球が発生したことを記憶する意味で1個ずつ増加後の表示態様へと変化し(最大4個まで)、その入球を契機として特別図柄の変動が開始されるごとに1個ずつ減少後の表示態様へと変化する。なお、本実施形態では、第1特別図柄作動記憶ランプ34aが未点灯(記憶数が0個)の場合、第1特別図柄が既に変動開始可能な状態(停止表示時)で第1始動入賞口26に遊技球が入球しても表示態様は変化しない。また、第2特別図柄作動記憶ランプ35aが未点灯(記憶数が0個)の場合、第2特別図柄が既に変動開始可能な状態(停止表示時)で可変始動入賞装置28(第2始動入賞口28b)に遊技球が入球しても表示態様は変化しない。すなわち、各特別図柄作動記憶ランプ34a,35aの表示態様により表される記憶数(最大4個)は、その時点で未だ第1特別図柄または第2特別図柄の変動が開始されていない入球の回数を表している。
また、遊技状態表示装置38には、例えば、大当り種別表示ランプ38a,38b、小当り表示ランプ38c、時短状態表示ランプ38e、発射位置指定ランプ38fにそれぞれ対応する5つのLEDが含まれている。なお、本実施形態では、上述した普通図柄表示装置33や普通図柄作動記憶ランプ33a、第1特別図柄表示装置34、第2特別図柄表示装置35、第1特別図柄作動記憶ランプ34a、第2特別図柄作動記憶ランプ35aが1枚の統合表示基板90に実装された状態で遊技盤ユニット8に取り付けられている。
なお、特別図柄の「可変表示」とは、例えば、複数種類の特別図柄を変動可能に表示することである(普通図柄についても同じ)。変動としては、複数の図柄の更新表示、複数の図柄のスクロール表示、1以上の図柄の変形、1以上の図柄の拡大/縮小などがある。特別図柄や後述の普通図柄の変動では、複数種類の特別図柄または普通図柄が更新表示される。後述の演出図柄の変動では、複数種類の演出図柄がスクロール表示または更新表示されたり、1以上の演出図柄が変形や拡大/縮小されたりする。なお、変動には、ある図柄を点滅表示する態様も含まれる。可変表示の最後には、表示結果として所定の特別図柄が停止表示(導出または導出表示などともいう)される(後述の他の図柄の可変表示についても同じ)。なお、可変表示を変動表示、変動と表現する場合がある。
[遊技の進行の概略]
パチンコ機1の遊技状態には、通常状態(非時短状態)と、通常状態と大当りの確率は同一であるが通常状態よりも特別図柄の変動効率が向上する時短状態とがある。なお、本実施形態において、特別図柄を特図と省略し、普通図柄を普図と省略することがある。また、第1特別図柄を特図1、第2特別図柄を特図2と省略することがある。
パチンコ機1では、遊技状態が通常状態である場合には、遊技者は遊技領域9aの左方を狙って発射操作(いわゆる左打ち操作)を行うのが有利である。通常状態は、パチンコ機1の初期設定状態(例えばシステムリセットが行われた場合のように、電源投入後に所定の復帰処理を実行しなかったとき)と同一に制御される状態である。通常状態において、パチンコ機1が備えるハンドルユニット16への遊技者による回転操作により、左打ち操作を行い、第1始動入賞口26に遊技球が進入すると、第1特別図柄表示装置34による第1特別図柄の変動表示が開始される。なお、通常状態では開閉部材28aが突出する時間が極めて短いため、通常状態中に第2始動入賞口28bに遊技球が入賞することは不可能である。
なお、特別図柄の変動表示の実行中の期間、大当り遊技状態、小当り遊技状態に制御されている期間に、遊技球が始動入賞口へ入賞した場合(始動入賞が発生したが当該始動入賞に基づく特別図柄の変動表示を直ちに実行できない場合)には、当該入賞に基づく特別図柄の変動表示は所定の上限数(例えば4)までその実行が保留される。
第1特別図柄の変動表示において大当り図柄が停止表示されれば、「大当り」となり、大当り図柄とは異なる小当り図柄が停止表示されれば、「小当り」となる。また、はずれ図柄が停止表示されれば「はずれ」となる。なお、本実施形態では、第1特別図柄には小当りは設定されていない。
第1特別図柄の変動表示での表示結果が「大当り」になった後には、遊技者にとって有利な有利状態として大当り遊技状態に制御される。大当り遊技状態ではパチンコ機1が備えるハンドルユニット16への遊技者による回転操作により、右打ち操作が行われる。
大当り遊技状態では、可変入賞装置30により形成される大入賞口30bが所定の態様で開放状態となる。当該開放状態は、所定期間(例えば29秒間)の経過タイミングと、大入賞口30bに進入した遊技球の数が所定個数(例えば10個)に達するまでのタイミングと、のうちのいずれか早いタイミングまで継続される。前記所定期間は、1ラウンドにおいて大入賞口30bを開放することができる上限期間であり、以下、開放上限期間ともいう。このように大入賞口30bが開放状態となる1のサイクルをラウンド(ラウンド遊技)という。大当り遊技状態では、当該ラウンドが所定の上限回数に達するまで繰り返し実行可能となっている。
大当り遊技状態においては、遊技者は、遊技球を大入賞口30bに進入させることで、賞球を得ることができる。従って、大当り遊技状態は、遊技者にとって有利な状態である。大当り遊技状態におけるラウンド数が多い程、また、開放上限期間が長い程遊技者にとって有利となる。
なお、「大当り」には、大当り種別が設定されている。例えば、大入賞口の開放態様(ラウンド数や開放上限期間)や、大当り遊技状態後の遊技状態(通常状態、時短状態など)を複数種類用意し、これらに応じて大当り種別が設定されている。大当り種別として、多くの賞球を得ることができる大当り種別や、賞球の少ないまたはほとんど賞球を得ることができない大当り種別が設けられていてもよい。
大当り遊技状態が終了した後は、上記大当り種別に応じて、時短状態に制御されることがある。本実施形態では、全ての大当りで時短状態に制御される。大当り遊技を終了し、遊技状態が時短状態に制御されると、遊技者は遊技領域の右方を狙って発射操作(右打ち操作)を行うのが有利である。パチンコ機1が備えるハンドルユニット16への遊技者による回転操作により、右打ち操作を行い、遊技球が始動ゲート20を通過すると、普通図柄表示装置33による普通図柄の変動表示が開始される。なお、前回の普通図柄の変動表示の実行中の期間等に遊技球が始動ゲート20を通過した場合(遊技球が始動ゲート20を通過したが当該通過に基づく普通図柄の変動表示を直ちに実行できない場合)には、当該通過に基づく普通図柄の変動表示は所定の上限数(例えば4)まで保留される。
この普通図柄の変動表示では、普図当り図柄が停止表示されれば、普通図柄の表示結果が「普図当り」となる。その一方、普図当り図柄以外の普通図柄(普図はずれ図柄)が停止表示されれば、普通図柄の表示結果が「普図はずれ」となる。「普図当り」となると、可変始動入賞装置28を所定期間開放状態とする開放制御が行われる(第2始動入賞口28bが開放状態になる)。
時短状態では、普図図柄の変動表示で「普図当り」となる確率は、通常状態(非時短状態)と同一確率であるが、普通図柄の変動表示で「普図当り」となったときの第2始動入賞口28bの開放期間が非時短状態よりも長くなることがある。具体的には、本実施形態では、第2始動入賞口28bの開放態様として、遊技球の入賞が不可能なように第2始動入賞口28bが極めて短い時間開放されるショート開放と、ショート開放よりも長時間の開放であり、複数の遊技球の入賞が可能なように第2始動入賞口28bが開放されるロング開放とがある。そして、非時短状態ではショート開放のみであるが、時短状態ではロング開放が行われることがある。これにより、通常状態で可変始動入賞装置28に遊技球を進入させることは不可能であるが、時短状態では可変始動入賞装置28に遊技球を進入させることが可能になる。さらに、時短状態では、普通図柄の変動表示の時間も非時短状態より短くなる。
そして、ロング開放が行われたときには、第2始動入賞口28bに複数の遊技球を入賞させることができるため、特別図柄の保留記憶(以下、「特図保留」と略すことがある)が発生しやすくなる。また、時短状態では、特別図柄の変動時間が通常状態よりも短くなる。よって、時短状態では、ロング開放によって通常状態よりも第2始動入賞口28bに遊技球が入賞しやすくなり、また、特別図柄の変動時間が通常状態よりも短くなるので、通常状態よりも特別図柄が変動表示されやすくなる。
時短状態は、所定回数の特別図柄の変動表示が実行されるといった、所定の終了条件が成立するまで継続する。そして、所定回数の特別図柄の変動表示が実行されたことが終了条件となるものを、回数切り(回数切り確変等)ともいう。
可変始動入賞装置28に形成された第2始動入賞口28bに遊技球が進入すると、第2特別図柄表示装置35による第2特別図柄の変動表示が開始される。
第2特別図柄の変動表示において、大当り図柄が停止表示されれば、「大当り」となり、大当り図柄とは異なる小当り図柄が停止表示されれば、「小当り」となる。また、大当り図柄や小当り図柄とは異なるはずれ図柄が停止表示されれば「はずれ」となる。
第2特別図柄の変動表示での表示結果が「大当り」になった後には、遊技者にとって有利な有利状態として大当り遊技状態に制御される。また、第2特別図柄の変動表示での表示結果が「小当り」になった後には、小当り遊技状態に制御される。
小当り遊技状態では、可変入賞装置30により形成される大入賞口30bが所定の態様で開放状態となる。当該開放状態は、所定期間(例えば29秒間)の経過タイミングと、大入賞口30bに進入した遊技球の数が所定個数(例えば10個)に達するまでのタイミングと、のうちのいずれか早いタイミングまで継続される。小当り遊技状態では、1ラウンドのみ実行可能となっている。
そして、小当り遊技状態において、大入賞口30bに進入した遊技球が特定領域30dを通過すると、小当り遊技状態の終了後に大当り遊技状態に制御される。このとき、小当り遊技状態が1ラウンド目とされ、2ラウンド目から大当り遊技状態が開始される。
一方で、大入賞口30bに進入した遊技球が非特定領域30eを通過すると、大当り遊技状態に発展することなく小当り遊技状態は終了する。大当り遊技状態に制御されることなく小当り遊技状態が終了した後は、遊技状態の変更が行われず、特別図柄の変動表示の表示結果が「小当り」となる以前の遊技状態に継続して制御される。
なお、本実施形態では、第1特別図柄の大当りはラウンド数が「2」の2ラウンド大当りのみである。また、第2特別図柄の大当りはラウンド数が「2」の2ラウンド大当りのみである。また、第2特別図柄で小当りから大当りに発展するとラウンド数が「10」の10ラウンド大当りに発展する(以下、小当りを10ラウンド小当りと称することがある)。そして、第1特別図柄の2ラウンド大当りと、第2特別図柄の10ラウンド小当りは賞球を得ることができるが、第2特別図柄の2ラウンド大当りは、瞬間的に大入賞口30bが開放され、遊技球が大入賞口30bに入賞することは稀である。
そして、第1特別図柄の2ラウンド大当りの終了後に時短状態に制御されると、特図1の変動回数と特図2の変動回数の合計が108回、特図2の変動回数が100回のいずれかに達すると時短状態が終了する。
また、第2特別図柄の2ラウンド大当りの終了後に時短状態に制御されると、特図1の変動回数と特図2の変動回数の合計が10008回、特図2の変動回数が10000回のいずれかに達すると時短状態が終了する。
また、第2特別図柄の10ラウンド小当りの終了後に時短状態に制御されると、特図1の変動回数と特図2の変動回数の合計が108回、特図2の変動回数が100回のいずれかに達すると時短状態が終了する。
[演出の進行など]
パチンコ機1では、遊技の進行に応じて種々の演出が実行される。当該演出は、液晶表示器42に各種の演出画像を表示することによって行われる。
遊技の進行に応じて実行される演出として、液晶表示器42に設けられた「左」、「中」、「右」の演出図柄表示エリア42L、42C、42Rでは、第1特別図柄の変動表示または第2特別図柄の変動表示、普通図柄の変動表示が開始されることに対応して、演出図柄の変動表示が開始される。第1特別図柄の変動表示や第2特別図柄の変動表示において表示結果(確定特別図柄ともいう。)が停止表示されるタイミングでは、演出図柄の変動表示の表示結果となる確定演出図柄(3つの演出図柄の組合せ)も停止表示される。同様に、普通図柄の変動表示において表示結果(確定普通図柄ともいう。)が停止表示されるタイミングでは、演出図柄の変動表示の表示結果となる確定演出図柄(3つの演出図柄の組合せ)も停止表示される。
演出図柄の変動表示が開始されてから終了するまでの期間では、演出図柄の変動表示の態様が所定のリーチ態様となることがある。ここで、リーチ態様とは、液晶表示器42の画面上にて停止表示された演出図柄が後述の大当り組合せや小当り組合せの一部を構成しているときに未だ停止表示されていない演出図柄については変動表示が継続している態様などのことである。
また、演出図柄の変動表示中に上記リーチ態様となったことに対応してリーチ演出が実行される。パチンコ機1では、演出態様に応じて表示結果(特別図柄の変動表示の表示結果や演出図柄の変動表示の表示結果)が「大当り」となる割合(大当り信頼度、大当り期待度とも呼ばれる。)や「小当り」となる割合(小当り信頼度、小当り期待度とも呼ばれる。)が異なる複数種類のリーチ演出が実行される。リーチ演出には、例えば、ノーマルリーチと、ノーマルリーチよりも大当り信頼度の高いスーパーリーチと、がある。
特別図柄の変動表示の表示結果が「大当り」となるときには、液晶表示器42の画面上において、演出図柄の変動表示の表示結果として、予め定められた大当り組合せとなる確定演出図柄が導出される(演出図柄の変動表示の表示結果が「大当り」となる)。例えば、「左」、「中」、「右」の演出図柄表示エリア42L、42C、42Rにおける所定の有効ライン上に同一の演出図柄(例えば、「7」等)が揃って停止表示される。
特別図柄の変動表示の表示結果が「小当り」となるときには、液晶表示器42の画面上において、演出図柄の変動表示の表示結果として、予め定められた小当り組合せとなる確定演出図柄(例えば、「1 3 5」等)が導出される(演出図柄の変動表示の表示結果が「小当り」となる)。例えば、「左」、「中」、「右」の演出図柄表示エリア42L、42C、42Rにおける所定の有効ライン上にチャンス目を構成する演出図柄が停止表示される。
特別図柄の変動表示の表示結果が「はずれ」となる場合には、演出図柄の変動表示の態様がリーチ態様とならずに、演出図柄の変動表示の表示結果として、非リーチ組合せの確定演出図柄(「非リーチはずれ」ともいう。)が停止表示される(演出図柄の変動表示の表示結果が「非リーチはずれ」となる)ことがある。また、表示結果が「はずれ」となる場合には、演出図柄の変動表示の態様がリーチ態様となった後に、演出図柄の変動表示の表示結果として、大当り組合せでない所定のリーチ組合せ(「リーチはずれ」ともいう)の確定演出図柄が停止表示される(演出図柄の変動表示の表示結果が「リーチはずれ」となる)こともある。
パチンコ機1が実行可能な演出には、保留表示や変動表示中表示を表示することも含まれる。また、他の演出として、例えば、大当り信頼度を予告する予告演出等が演出図柄の変動表示中に実行される。予告演出には、実行中の変動表示における大当り信頼度を予告する予告演出や、実行前の変動表示(実行が保留されている変動表示)における大当り信頼度を予告する先読み予告演出がある。先読み予告演出(以下、先読み演出と称することもある)として、変動表示対応表示(保留表示やアクティブ表示)の表示態様を通常とは異なる態様に変化させる演出が実行されるようにしてもよい。
なお、本実施形態では、通常状態や時短状態では特別図柄に対応する演出図柄の変動表示が行われるが、時短状態では第2特別図柄に対応する演出図柄の変動表示が行われ、第1特別図柄に対応する演出図柄の変動表示は行われない構成になっている。また、時短状態で第1特別図柄の変動表示が行われるときは、保留表示も行われることがなく、さらに、8回目の第1特別図柄の変動表示が行われるまでは時短状態での残り変動回数表示の更新表示が行われることもない。よって、換言すると、時短状態では、第2特別図柄に対応する演出図柄の変動表示のみが行われるとともに、第2特別図柄の保留表示のみが表示されることとなる。また、8回目の第1特別図柄の変動表示が行われるまでは時短状態での残り変動回数表示の更新表示行われず、9回目以降の第1特別図柄の変動表示からは残り変動回数表示の更新表示が行われる。
また、液晶表示器42において、演出図柄の変動表示中に演出図柄を一旦仮停止させた後に変動表示を再開させることで、1回の変動表示を擬似的に複数回の変動表示のように見せる擬似連演出を実行するようにしてもよい。
大当り遊技状態中や小当り遊技中にも演出が実行される。大当り中や小当り中の演出としては、ラウンド数を報知する演出や、右打ちを促す右打ち示唆表示、賞球数を示す表示が実行される。なお、本実施形態では、音量調節ボタン13aや光量調節ボタン13bは大当り中や小当り中であっても操作が可能である。
なお、小当り遊技状態中と、一部の大当り種別(小当り遊技状態と同様の態様の大当り遊技状態の大当り種別で、例えばその後の遊技状態を高確状態とする大当り種別)での大当り遊技状態とで、共通の演出を実行することで、現在が小当り遊技状態中であるか、大当り遊技状態中であるかを遊技者に分からないようにしてもよい。そのような場合であれば、小当り遊技状態の終了後と大当り遊技状態の終了後とで共通の演出を実行することで、高確状態であるか低確状態であるかを識別できないようにしてもよい。
また、例えば特別図柄の変動表示等が実行されていないときには、液晶表示器42にデモ(デモンストレーション)画像が表示される。
[制御上の構成]
次に、パチンコ機1の制御に関する構成について説明する。図5は、パチンコ機1に装備された各種の電子機器類を示すブロック図である。パチンコ機1は、制御動作の中枢となる主制御装置70(主制御用コンピュータ)を備えており、この主制御装置70は主に、パチンコ機1における遊技の進行を制御する機能を有している。なお、主制御装置70は、主制御基板ユニット170に内蔵されている。
また、主制御装置70には、中央演算処理装置である主制御CPU72を実装した回路基板(主制御基板)が装備されており、主制御CPU72は、図示しないCPUコアやレジスタとともにROM74、RAM(RWM)76等の半導体メモリを集積したLSIとして構成されている。また、主制御装置70には、乱数発生器75やサンプリング回路77が装備されている。このうち乱数発生器75は、特別図柄抽選の大当り判定用や普通図柄抽選の当り判定用にハードウェア乱数(例えば10進数表記で0~65535)を発生させるものであり、ここで発生された乱数は、サンプリング回路77を通じて主制御CPU72に入力される。その他にも主制御装置70には、入出力(I/O)ポート79や図示しないクロック発生回路、カウンタ/タイマ回路(CTC)等の周辺ICが装備されており、これらは主制御CPU72とともに回路基板上に実装されている。なお、回路基板上(または内層部分)には、信号伝送経路や電源供給経路、制御用バス等が配線パターンとして形成されている。
上述した始動ゲート20には、遊技球の通過を検出するためのゲートスイッチ78が一体的に設けられている。また、遊技盤ユニット8には、第1始動入賞口26に対応する第1始動入賞口スイッチ80、第2始動入賞口28bに対応する第2始動入賞口スイッチ82、可変入賞装置30に対応するカウントスイッチ84、可変入賞装置30の特定領域30dに対応する特定領域スイッチ85a、可変入賞装置30の非特定領域30eに対応する非特定領域スイッチ85bが設けられている。
第1始動入賞口スイッチ80は第1始動入賞口26への遊技球の入球を検出し、第2始動入賞口スイッチ82は第2始動入賞口28bへの遊技球の入球を検出するためのものである。第1始動入賞口スイッチ80や第2始動入賞口スイッチ82によって遊技球が検出された場合には、この検出情報に基づき、所定個数(1個)の遊技球が賞球として払い出される。
また、カウントスイッチ84は、可変入賞装置30(大入賞口30b)へ入球した数をカウントするためのものである。カウントスイッチ84によって遊技球が検出された場合には、この検出情報に基づき、所定個数(例えば15個)の遊技球が賞球として払い出される。
特定領域スイッチ85aは、可変入賞装置30の特定領域30dに遊技球が入球したことを検出するためのものである。また、非特定領域スイッチ85bは、可変入賞装置30の非特定領域30eに遊技球が入球したことを検出するためのものである。
同様に遊技盤ユニット8には、普通入賞口22への遊技球の入球を検出する普通入賞口スイッチ81が設けられている。普通入賞口スイッチ81によって遊技球が検出された場合には、この検出情報に基づき、所定個数(6個)の遊技球が賞球として払い出される。
これらスイッチ類の入賞検出信号は、図示しない入出力ドライバを介して主制御CPU72に入力される。なお、遊技盤ユニット8の構成上、本実施形態ではゲートスイッチ78、普通入賞口スイッチ81、カウントスイッチ84、特定領域スイッチ85a、非特定領域スイッチ85bからの検出信号は、パネル中継端子板87を経由して送信され、パネル中継端子板87には、それぞれの入賞検出信号を中継するための配線パターンや接続端子等が設けられている。
上述した普通図柄表示装置33や普通図柄作動記憶ランプ33a、第1特別図柄表示装置34、第2特別図柄表示装置35、第1特別図柄作動記憶ランプ34a、第2特別図柄作動記憶ランプ35aおよび遊技状態表示装置38は、主制御CPU72からの制御信号に基づいて表示動作を制御されている。主制御CPU72は、遊技の進行状況に応じてこれら表示装置33,34,35,38およびランプ33a,34a,35aに対する制御信号を出力し、各LEDの点灯状態を制御している。また、これら表示装置33,34,35,38およびランプ33a,34a,35aは、上述したように1枚の統合表示基板90に実装された状態で遊技盤ユニット8に設置されており、この統合表示基板90にはパネル中継端子板87を中継して主制御CPU72から制御信号が送信される。
また、遊技盤ユニット8には、可変始動入賞装置28に対応する普通電動役物ソレノイド88、可変入賞装置30に対応する大入賞口ソレノイド89が設けられている。これらソレノイド88,89は、主制御CPU72からの制御信号に基づいて動作(励磁)し、それぞれ、可変始動入賞装置28、可変入賞装置30を開閉動作(作動)させる。なお、これらソレノイド88,89についてもパネル中継端子板87を中継して主制御CPU72から制御信号が送信される。
その他に一体扉ユニット4にはガラス枠開放スイッチ91が設置されており、また、内枠アセンブリ7にはプラ枠開放スイッチ93が設置されている。一体扉ユニット4が単独で開放されると、ガラス枠開放スイッチ91からの接点信号が主制御装置70(主制御CPU72)に入力され、また、外枠ユニット2から内枠アセンブリ7が開放されると、プラ枠開放スイッチ93からの接点信号が主制御装置70(主制御CPU72)に入力される。主制御CPU72は、これら接点信号から一体扉ユニット4や内枠アセンブリ7の開放状態を検出することができる。なお、主制御CPU72は、一体扉ユニット4や内枠アセンブリ7の開放状態を検出すると、外部情報信号として扉開放情報信号を生成する。
パチンコ機1の裏側には、払出制御装置92が装備されている。この払出制御装置92(払出制御コンピュータ)は、上述した払出装置ユニット172の動作を制御する。払出制御装置92には、払出制御CPU94を実装した回路基板(払出制御基板)が装備されており、この払出制御CPU94もまた、図示しないCPUコアとともにROM96、RAM98等の半導体メモリを集積したLSIとして構成されている。払出制御装置92(払出制御CPU94)は、主制御CPU72からの賞球指示コマンドに基づいて払出装置ユニット172の動作を制御し、要求された個数の遊技球の払出動作を実行させる。なお、主制御CPU72は賞球指示コマンドとともに、外部情報信号として賞球情報信号を生成する。
払出装置ユニット172の図示しない賞球ケース内には、払出モータ102(例えばステッピングモータ、払出手段)とともに払出装置基板100が設置されており、この払出装置基板100には払出モータ102の駆動回路が設けられている。払出装置基板100は、払出制御装置92(払出制御CPU94)からの払出数指示信号に基づいて払出モータ102の回転角度を具体的に制御し、指示された数の遊技球を賞球ケースから払い出させる。払い出された遊技球は、流路ユニット173内の払出流路を通って受皿ユニット6に送られる。
また、例えば賞球ケースの上流位置には払出路球切れスイッチ104が設置されている他、払出モータ102の下流位置には払出計数スイッチ106が設置されている。払出モータ102の駆動により実際に賞球が払い出されると、その都度、払出計数スイッチ106からの計数信号が払出装置基板100に入力される。また、賞球ケースの上流位置で球切れが発生すると、払出路球切れスイッチ104からの接点信号が払出装置基板100に入力される。払出装置基板100は、入力された計数信号や接点信号を払出制御装置92(払出制御CPU94)に送信する。払出制御CPU94は、払出装置基板100から受信した信号に基づき、実際の払出数や球切れ状態を検知することができる。
また、パチンコ機1には、例えば下皿6cの内部(パチンコ機1の正面からみて奧の位置)に満タンスイッチ161が設置されている。実際に払い出された賞球(遊技球)は流路ユニット173を通じて上皿6bに放出されるが、上皿6bが遊技球で満杯になると、それ以上に払い出された遊技球は上述したように下皿6cへ流れ込む。さらに、下皿6cが遊技球で満杯になると、それによって満タンスイッチ161がONになり、満タン検出信号が払出制御装置92(払出制御CPU94)に入力される。これを受けて払出制御CPU94は、主制御CPU72から賞球指示コマンドを受信してもそれ以上の賞球動作を一旦保留とし、未払出の賞球残数をRAM98に記憶させておく。なお、RAM98の記憶は電源断時にもバックアップが可能であり、遊技中に停電(瞬間的な停電を含む)が発生しても、未払出の賞球残数情報が消失してしまうことはない。
また、パチンコ機1の裏側には、発射制御基板108とともに発射ソレノイド110が設置されている。また、受皿ユニット6内には球送りソレノイド111が設けられている。これら発射制御基板108、発射ソレノイド110および球送りソレノイド111は上述した発射制御基板セット174を構成しており、このうち発射制御基板108には発射ソレノイド110および球送りソレノイド111の駆動回路が設けられている。このうち球送りソレノイド111は、受皿ユニット6内に蓄えられた遊技球を1個ずつ、発射機ケース内で所定の発射位置に送り出す動作を行う。また、発射ソレノイド110は、発射位置に送り出された遊技球を打撃し、上述したように遊技領域9aに向けて遊技球を1個ずつ連続的(間欠的)に打ち出す動作を行う。なお、遊技球の発射間隔は、例えば0.6秒程度の間隔(1分間で100個以内)である。
一方、パチンコ機1の表側に位置するハンドルユニット16には、発射レバーボリューム112、タッチセンサ114および発射停止スイッチ116が設けられている。このうち発射レバーボリューム112は、遊技者による発射ハンドルの操作量(いわゆるストローク)に比例したアナログ信号を生成する。また、タッチセンサ114は、静電容量の変化から遊技者の身体がハンドルユニット16(発射ハンドル)に触れていることを検出し、その検出信号を出力する。そして、発射停止スイッチ116は、遊技者の操作に応じて発射停止信号(接点信号)を生成する。
受皿ユニット6には発射中継端子板118が設置されており、発射レバーボリューム112やタッチセンサ114、発射停止スイッチ116からの各信号は、発射中継端子板118を経由して発射制御基板108に送信される。また、発射制御基板108からの駆動信号は、発射中継端子板118を経由して球送りソレノイド111に印加される。遊技者が発射ハンドルを操作すると、その操作量に応じて発射レバーボリューム112でアナログ信号(エンコードされたデジタル信号でもよい)が生成され、このときの信号に基づいて発射ソレノイド110が駆動される。これにより、遊技者の操作量に応じて遊技球を打ち出す強さが調整されるものとなっている。なお、発射制御基板108の駆動回路は、タッチセンサ114からの検出信号がオフ(ローレベル)の場合か、もしくは発射停止スイッチ116から発射停止信号が入力された場合は発射ソレノイド110の駆動を停止する。この他に、発射中継端子板118には遊技球等貸出装置接続端子板120が接続されており、この遊技球等貸出装置接続端子板120にカードユニットが接続されていない場合、同じく発射制御基板108の駆動回路は発射ソレノイド110の駆動を停止する。
また、受皿ユニット6には度数表示基板122および貸出および返却スイッチ基板123が内蔵されている。このうち度数表示基板122には、度数表示部の表示器(3桁分の7セグメントLED)が設けられている。また、貸出および返却スイッチ基板123には球貸ボタン10や返却ボタン12にそれぞれ接続されるスイッチモジュールが実装されており、球貸ボタン10または返却ボタン12が操作されると、その操作信号が貸出および返却スイッチ基板123から遊技球等貸出装置接続端子板120を経由してカードユニットに送信される。また、カードユニットからは、有価媒体の残り度数を表す度数信号が遊技球等貸出装置接続端子板120を経由して度数表示基板122に送信される。度数表示基板122上の図示しない表示回路は、度数信号に基づいて表示器を駆動し、有価媒体の残り度数を数値表示する。また、カードユニットに有価媒体が投入されていなかったり、あるいは投入された有価媒体の残り度数が0になったりした場合、度数表示基板122の表示回路は表示器を駆動してデモ表示(有価媒体の投入を促す表示)を行うこともできる。
また、パチンコ機1は制御上の構成として、演出制御装置124(演出制御用コンピュータ)を備えている。この演出制御装置124は、パチンコ機1における遊技の進行に伴う演出の制御を行う。演出制御装置124にもまた、中央演算処理装置である演出制御CPU126を実装した回路基板(複合サブ制御基板)が装備されている。演出制御CPU126には、図示しないCPUコアとともにメインメモリとしてROM128やRAM130等の半導体メモリが内蔵されている。なお、演出制御装置124は、パチンコ機1の裏側で裏カバーユニット178に覆われる位置に設けられている。
また、演出制御装置124には、図示しない入出力ドライバや各種の周辺ICが装備されている他、ランプ駆動回路132や音響駆動回路134が装備されている。演出制御CPU126は、主制御CPU72から送信される演出用のコマンドに基づいて演出の制御を行い、ランプ駆動回路132や音響駆動回路134に指令を与えて枠ランプ46,50や盤面ランプ53を発光させたり、スピーカ54a~54dから実際に効果音や音声等を出力させたりする処理を行う。
演出制御装置124と主制御装置70とは、例えば図示しない通信用ハーネスを介して相互に接続されている。ただし、これらの間の通信は、主制御装置70から演出制御装置124への一方向のみで行われ、逆方向への通信は行われない。なお、通信用ハーネスには、主制御装置70から演出制御装置124に対して送信される各種コマンドのバス幅に応じてパラレル形式を採用してもよいし、それぞれのドライバIC(I/O)のハード構成に合わせてシリアル形式を採用してもよい。
ランプ駆動回路132は、例えば図示しないPWM(パルス幅変調)ICやMOSFET等のスイッチング素子を備えており、このランプ駆動回路132は、LEDを含む各種ランプに印加する駆動電圧をスイッチング(またはデューティ切替)して、その発光・点滅等の動作を管理する。なお、各種ランプには、枠ランプ46,50の他に、遊技盤ユニット8に設置された装飾・演出用の盤面ランプ53が含まれる。盤面ランプ53は可動体40や遊技盤9に内蔵されるLEDである。
また、音響駆動回路134は、例えば図示しないサウンドROMや音響制御IC、アンプ等を内蔵したサウンドジェネレータであり、この音響駆動回路134は、スピーカ54a~54dを駆動して音響出力を行う。
本実施形態では一体扉ユニット4の内面にガラス枠電飾基板136が設置されており、ランプ駆動回路132や音響駆動回路134からの駆動信号はガラス枠電飾基板136を経由して各種枠ランプ46,50、盤面ランプ53やスピーカ54a~54dに印加されている。また、ガラス枠電飾基板136には、演出ボタン45が接続されており、遊技者が演出ボタン45を操作すると、その接点信号がガラス枠電飾基板136を通じて演出制御装置124に入力される。さらに、ガラス枠電飾基板136には、ジョグダイアル45aが接続されており、遊技者がジョグダイアル45aを回転させると、その回転信号がガラス枠電飾基板136を通じて演出制御装置124に入力される。また、演出制御CPU126は、演出ボタン45の操作が促される操作演出が実行されるときは、演出ボタン45の有効ランプを点灯させる。なお、ここではガラス枠電飾基板136に演出ボタン45およびジョグダイアル45aを接続した例を挙げているが、受皿電飾基板を設置する場合、演出ボタン45およびジョグダイアル45aは受皿電飾基板に接続されていてもよい。
液晶表示器42は遊技盤ユニット8の裏側に設置されており、遊技盤ユニット8に形成された略矩形の開口を通じてその表示画面が視認可能となっている。また、遊技盤ユニット8の裏側にはインバータ基板158が設置されており、このインバータ基板158は液晶表示器42のバックライト(例えば冷陰極管)に印加される交流電源を生成している。さらに、遊技盤ユニット8の裏側には演出表示制御装置144が設置されており、液晶表示器42による表示動作は、演出表示制御装置144により制御されている。演出表示制御装置144には、汎用の中央演算処理装置である表示制御CPU146とともに、表示プロセッサであるVDP152を実装した回路基板(演出表示制御基板)が装備されている。このうち表示制御CPU146は、図示しないCPUコアとともにROM148、RAM150等の半導体メモリを集積したLSIとして構成されている。また、VDP152は、図示しないプロセッサコアとともに画像ROM154やVRAM156等の半導体メモリを集積したLSIとして構成されている。なお、VRAM156は、その記憶領域の一部をフレームバッファとして利用することができる。
演出制御CPU126のROM128には、演出の制御に関する基本的なプログラムが格納されており、演出制御CPU126は、このプログラムに沿って演出の制御を実行する。演出の制御には、上述したように枠ランプ46,50、盤面ランプ53等やスピーカ54a~54dを用いた演出の制御が含まれる他、液晶表示器42を用いた画像表示による演出の制御が含まれる。演出制御CPU126は、表示制御CPU146に対して演出に関する基本的な情報(例えば演出番号)を送信し、これを受け取った表示制御CPU146は、基本的な情報に基づいて具体的に演出用の画像を表示する制御を行う。
表示制御CPU146は、VDP152に対してさらに詳細な制御信号を出力する。これを受け取ったVDP152は、制御信号に基づいて画像ROM154にアクセスし、そこから必要な画像データを読み出してVRAM156に転送する。さらに、VDP152は、VRAM156上で画像データを1フレーム(単位時間あたりの静止画像)ごとにフレームバッファに展開し、ここでバッファされた画像データに基づき液晶表示器42の各画素(フルカラー画素)を個別に駆動する。
その他、内枠アセンブリ7の裏側には電源制御ユニット162(電源制御手段)が装備されている。この電源制御ユニット162はスイッチング電源回路を内蔵し、電源コード164を通じて島設備から外部電力(例えばAC24V等)を取り込むと、そこから必要な電力(例えばDC+34V、+12V等)を生成することができる。電源制御ユニット162で生成された電力は、主制御装置70や払出制御装置92、演出制御装置124、インバータ基板158に分配されている。さらに、払出制御装置92を経由して発射制御基板108に電力が供給されている他、遊技球等貸出装置接続端子板120を経由してカードユニットに電力が供給されている。なお、ロジック用の低電圧電力(例えばDC+5V)は、各装置に内蔵された電源用IC(3端子レギュレータ等)で生成される。また、上述したように電源制御ユニット162は、アース線166を通じて島設備にアース(接地)されている。
外部端子板160は払出制御装置92に接続されており、主制御装置70(主制御CPU72)にて生成された各種の外部情報信号は、払出制御装置92を経由して外部端子板160から外部に出力されるものとなっている。主制御装置70(主制御CPU72)および払出制御装置92(払出制御CPU94)は、外部端子板160を通じてパチンコ機1の外部に向けて外部情報信号を出力することができる。外部端子板160から出力される信号は、例えば遊技場のホールコンピュータ(図示していない)で集計される。なお、ここでは払出制御装置92を経由する構成を例に挙げているが、主制御装置70からそのまま外部情報信号が外部端子板160に出力される構成であってもよい。
以上がパチンコ機1の制御に関する構成例である。続いて、主制御装置70の主制御CPU72により実行される制御上の処理について説明する。
[リセットスタート(メイン)処理]
パチンコ機1に電源が投入されると、主制御CPU72はリセットスタート処理を開始する。リセットスタート処理は、前回の電源遮断時に保存されたバックアップ情報を元に遊技状態を復旧(いわゆる復電)したり、逆にバックアップ情報をクリアしたりすることで、パチンコ機1の初期状態を整えるための処理である。また、リセットスタート処理は、初期状態の調整後にパチンコ機1の安定した遊技動作を保証するためのメイン処理(メイン制御プログラム)として位置付けられる。
図6および図7は、リセットスタート処理の手順例を示すフローチャートである。以下、主制御CPU72が行う処理について、各手順を追って説明する。
ステップS101:主制御CPU72は、先ずスタックポインタにスタック領域の先頭アドレスをセットする。
ステップS102:続いて主制御CPU72は、ベクタ方式の割込モード(モード2)を設定し、デフォルトであるRST方式の割込モード(モード0)を修正する。これにより、以後、主制御CPU72は任意のアドレス(ただし最下位ビットは0)を割込ベクタとして参照し、指定の割込ハンドラを実行することができる。
ステップS103:主制御CPU72は、ここでリセット時待機処理を実行する。この処理は、リセットスタート(例えば電源投入)時にある程度の待機時間(例えば数千ms程度)を確保しておき、その間に主電源断検出信号のチェックを行うためのものである。具体的には、主制御CPU72は待機時間分のループカウンタをセットすると、ループカウンタの値をデクリメントしながら主電源断検出信号の入力ポートをビットチェックする。主電源断検出信号は、例えば周辺デバイスである電源監視ICから入力される。そして、ループカウンタが0になる前に主電源断検出信号の入力を確認すると、主制御CPU72は先頭から処理を再開する。これにより、例えば図示しない主電源スイッチの投入と切断の操作が短時間(1~2秒程度)内に繰り返し行われた場合のシステム保護を図ることができる。
ステップS104:次に主制御CPU72は、RAM76のワーク領域に対するアクセスを許可する。具体的には、ワーク領域のRAMプロテクト設定値をリセット(00H)する。これにより、以後はRAM76のワーク領域に対するアクセスが許可された状態となる。
ステップS105:また、主制御CPU72、割り込みマスクを設定するためにマスクレジスタの初期設定を行う。具体的には、CTC割り込みを有効にする値をマスクレジスタに格納する。
ステップS106:主制御CPU72は、先に退避しておいたRAMクリアスイッチからの入力信号を参照し、RAMクリアスイッチが操作(スイッチON)されたか否かを確認する。RAMクリアスイッチが操作されていなければ(No)、次にステップS107を実行する。
ステップS107:次に主制御CPU72は、RAM76にバックアップ情報が保存されているか否か、つまり、バックアップ有効判定フラグがセットされているか否かを確認する。前回の電源遮断処理でバックアップが正常に終了し、バックアップ有効判定フラグ(例えば「A55AH」)がセットされていれば(Yes)、次に主制御CPU72はステップS108を実行する。
ステップS108:主制御CPU72は、RAM76のバックアップ情報についてサムチェックを実行する。具体的には、主制御CPU72はRAM76のワーク領域(使用禁止領域およびスタック領域を含むユーザワーク領域)のうち、バックアップ有効判定フラグおよびサムチェックバッファを除く全ての領域をサムチェックする。サムチェックの結果が正常であれば(Yes)、次に主制御CPU72はステップS109を実行する。
ステップS109:主制御CPU72は、バックアップ有効判定フラグをリセット(例えば「0000H」)する。
ステップS110:また、主制御CPU72は、前回の電源断発生直前に送信待ちであったコマンドをクリアする。
ステップS111:次に主制御CPU72は、演出制御復帰処理を実行する。この処理では、主制御CPU72は演出制御装置124に対し、復帰用のコマンド(例えば機種指定コマンド、特別図柄確率状態指定コマンド、作動記憶数増加時演出コマンド、作動記憶数減少時演出コマンド、回数切りカウンタ残数コマンド、特別遊技状態指定コマンド、図柄変動表示中指定コマンド、図柄停止表示中指定コマンド、小当りオープニング指定コマンド、小当り時大入賞口開放指定コマンド等)を送信する。これを受けて演出制御装置124は、前回の電源遮断時に実行中であった演出状態(例えば、内部確率状態、演出図柄の表示態様、作動記憶数の演出表示態様、音響出力内容、各種ランプの発光状態等)を復帰させることができる。
ステップS112:主制御CPU72は、状態復帰処理を実行する。この処理では、主制御CPU72はバックアップ情報を元にRAM76のワーク領域に各種の値をセットし、前回の電源遮断時に実行中であった遊技状態(例えば、特別図柄の表示態様、内部確率状態、作動記憶内容、各種フラグ状態、乱数更新状態等)を復帰させる。また、主制御CPU72は、バックアップされていたPCレジスタの値を復旧する。
一方、電源投入時にRAMクリアスイッチが操作されていた場合(ステップS106:Yes)や、バックアップ有効判定フラグがセットされていなかった場合(ステップS107:No)、あるいは、バックアップ情報が正常でなかった場合(ステップS108:No)、主制御CPU72はステップS113に移行する。
ステップS113:主制御CPU72は、RAM76の使用禁止領域以外の記憶内容をクリアする。これにより、RAM76のワーク領域およびスタックエリアは全て初期化され、有効なバックアップ情報が保存されていても、その内容は消去される。
ステップS114:また、主制御CPU72は、RAM76の初期設定を行う。
ステップS115:主制御CPU72は、演出制御出力処理を実行する。この処理では、主制御CPU72が初期設定後に演出制御装置124に送信するべきコマンド(演出制御に必要なコマンド)を出力する。
ステップS116:主制御CPU72は、払出制御出力処理を実行する。この処理では、主制御CPU72は払出制御装置92に対して、賞球の払い出しを開始するための指示コマンドを出力する。
ステップS117:主制御CPU72は、CTC初期設定処理を実行し、周辺デバイスであるCTC(カウンタ/タイマ回路)の初期設定を行う。この処理では、主制御CPU72は割込ベクタレジスタを設定し、また、CTCに割り込みカウント値(例えば4ms)を設定する。これにより、次にCTC割り込みが発生すると、主制御CPU72はバックアップされていたPCレジスタのプログラムアドレスから処理を続行することができる。
リセットスタート処理において以上の手順を実行すると、主制御CPU72は図7に示されるメインループに移行する(接続記号A→A)。
ステップS118,ステップS119:主制御CPU72は割込を禁止した上で、電源断発生チェック処理を実行する。この処理では、主制御CPU72は主電源断検出信号の入力ポートをビットチェックし、電源遮断の発生(駆動電圧の低下)を監視する。電源遮断が発生すると、主制御CPU72は普通電動役物ソレノイド88や大入賞口ソレノイド89等に対応する出力ポートバッファをクリアすると、RAM76のワーク領域のうちバックアップ有効判定フラグおよびサムチェックバッファを除く全体の内容をバックアップし、サムチェックバッファにサム結果値を保存する。そして、主制御CPU72はバックアップ有効判定フラグ領域に上記の有効値(例えば「A55AH」)を格納し、RAM76のアクセスを禁止して処理を停止(NOP)する。一方、電源遮断が発生しなければ、主制御CPU72は次にステップS120を実行する。なお、このような電源断発生時の処理をマスク不能割込(NMI)処理としてCPUに実行させている公知のプログラミング例もある。
ステップS120:主制御CPU72は、初期値更新乱数更新処理を実行する。この処理では、主制御CPU72は、各種のソフトウェア乱数の初期値を更新(変更)するための乱数をインクリメントする。本実施形態では、大当り決定乱数(ハードウェア乱数)、および普通図柄に対応する当り決定乱数(ハードウェア乱数)を除く各種の乱数(例えば、大当り図柄乱数、リーチ判定乱数、変動パターン決定乱数等)をプログラム上で発生させている。これらソフトウェア乱数は、別の割込処理(図9中のステップS201)で所定範囲内のループカウンタにより更新されているが、この処理において乱数値が1巡するごとにループカウンタの初期値(全ての乱数が対象でなくてもよい)を変更している。初期値更新用乱数は、この初期値をランダムに変更するために用いられており、ステップS120では、その初期値更新用乱数の更新を行っている。なお、ステップS118で割込を禁止した後にステップS120を実行しているのは、別の割込管理処理(図9中のステップS202)でも同様の処理を実行するため、これとの重複(競合)を防止するためである。なお、上記のように、本実施形態において大当り決定乱数および当り決定乱数は乱数発生器75により発生されるハードウェア乱数であり、その更新周期はタイマ割込周期(例えば数ms)よりもさらに高速(例えば数μs)であるため、大当り決定乱数および当り決定乱数の初期値を更新する必要はない。
ステップS121,ステップS122:主制御CPU72は割込を許可し、その他乱数更新処理を実行する。この処理で更新される乱数は、ソフトウェア乱数のうち当選種類(当り種別)の判定に関わらない乱数(リーチ判定乱数、変動パターン決定乱数等)である。この処理は、メインループの実行中にタイマ割込が発生し、主制御CPU72が別の割込管理処理(図9)を実行した場合の残り時間で行われる。なお、割込管理処理の内容については後述する。
[電源断発生チェック処理]
図8は、上記の電源断発生チェック処理の手順例を具体的に示すフローチャートである。
ステップS130:ここでは先ず、主制御CPU72は、電源断発生チェックのための条件を設定する。このチェック条件は、例えば主電源断検出信号が継続して出力されていることを確認するためのオンカウンタ値として設定することができる。
ステップS132:次に主制御CPU72は、主電源断検出スイッチ入力用ポートをリードし、主電源断検出信号が出力されているか否かを確認(特定のビットをチェック)す
る。特に図示していないが、主電源断検出スイッチは例えば主制御装置70に実装されており、この主電源断検出スイッチは、電源制御ユニット162から供給される駆動電圧を監視し、その電圧レベルが基準電圧を下回った場合に主電源断検出信号を出力する。なお、主電源断検出スイッチは電源制御ユニット162に内蔵されていてもよい。主制御CPU72は、現時点で主電源断検出信号が出力されていないことを確認すると(No)、この処理を抜けてリセットスタート処理に復帰する。一方、主電源断検出信号が出力されていることを確認した場合(Yes)、主制御CPU72は次のステップS134に進む。
ステップS134:主制御CPU72は、上記のチェック条件を満たすか否かを確認する。具体的には、先のステップS130で設定したオンカウンタ値を例えば1減算し、その結果が0になったか否かを確認する。現時点で未だオンカウンタ値が0でなければ(No)、主制御CPU72はステップS132に戻って主電源断検出スイッチ入力用ポートを改めて確認する。そして、ステップS134からステップS132へのループを繰り返してチェック条件が満たされると(ステップS134:Yes)、主制御CPU72は次にステップS136に進む。
ステップS136:主制御CPU72は、上記のように普通電動役物ソレノイド88や大入賞口ソレノイド89に対応する出力ポートに加え、試験信号端子やコマンド制御信号に対応する出力ポートバッファをクリアする。
ステップS138,ステップS140:次に主制御CPU72は、RAM76のワーク領域のうち、バックアップ有効判定フラグおよびサムチェックバッファを除く全体の内容を1バイト単位で加算し、全領域について加算を完了するまで繰り返す。
ステップS142:全領域についてサムの算出が完了すると(ステップS140:Yes)、主制御CPU72はサムチェックバッファにサム結果値を保存する。
ステップS144:次に主制御CPU72は、上記のようにバックアップ有効判定フラグ領域に有効値を格納する。
ステップS146:また、主制御CPU72は、RAM76のプロテクト値にアクセス禁止を表す「01H」を格納し、RAM76のワーク領域(使用禁止領域およびスタック領域を含む)に対するアクセスを禁止する。
ステップS148:そして、主制御CPU72は待機ループに入り、主電源断の遮断に備えて他の処理を全て停止する。主電源断の発生後は、図示しないバックアップ電源回路(例えば主制御装置70に実装された容量素子を含む回路)からバックアップ用電力が供給されるため、RAM76の記憶内容は主電源断後も消失することなく保持される。なお、バックアップ用電源回路は、例えば電源制御ユニット162に内蔵されていてもよい。
以上の処理を通じて、バックアップ対象(サム加算対象)となるRAM76のワーク領域に記憶されていた情報は、全て主電源断の後もRAM76に記憶として保持されることになる。また、保持されていた記憶は、先のリセットスタート処理(図6)でチェックサムの正常を確認した上で、電源断時のバックアップ情報として復元される。
[割込管理処理(タイマ割込処理)]
次に、割込管理処理(タイマ割込処理)について説明する。図9は、割込管理処理の手順例を示すフローチャートである。主制御CPU72は、カウンタ/タイマ回路からの割込要求信号に基づき、所定時間(例えば数ms)ごとに割込管理処理を実行する。以下、各手順を追って説明する。
ステップS200:先ず主制御CPU72は、メインループの実行中に使用していたレジスタ(アキュムレータAとフラグレジスタF、汎用レジスタB~Lの各ペア)の値をR
AM76の退避領域に退避させる。値を退避させた後のレジスタ(A~L)には、割込管理処理の中で別の値を書き込むことができる。
ステップS201:次に主制御CPU72は、抽選乱数更新処理を実行する。この処理では、主制御CPU72は抽選用の各種乱数を発生させるためのカウンタの値を更新する。各カウンタの値は、RAM76のカウンタ領域にてインクリメントされ、それぞれ規定の範囲内でループする。各種乱数には、例えば大当り図柄乱数等が含まれる。
ステップS202:主制御CPU72は、ここでも初期値更新乱数更新処理を実行する。処理の内容は、先に述べたものと同じである。
ステップS203:主制御CPU72は、入力処理を実行する。この処理では、主制御CPU72は入出力(I/O)ポート79から各種スイッチ信号を入力する。具体的には、ゲートスイッチ78からの通過検出信号や、第1始動入賞口スイッチ80、普通入賞口スイッチ81、第2始動入賞口スイッチ82、カウントスイッチ84、特定領域スイッチ85a、非特定領域スイッチ85bからの入賞検出信号の入力状態(ON/OFF)をリードする。
ステップS204:次に主制御CPU72は、スイッチ入力イベント処理を実行する。この処理では、先の入力処理で入力したスイッチ信号のうち、ゲートスイッチ78、第1始動入賞口スイッチ80、普通入賞口スイッチ81、第2始動入賞口スイッチ82、カウントスイッチ84、特定領域スイッチ85a、非特定領域スイッチ85bからの入賞検出信号または通過検出信号に基づいて遊技中に発生した事象の判定を行い、それぞれ発生した事象に応じて、さらに別の処理を実行する。なお、スイッチ入力イベント処理の具体的な内容については、さらに別のフローチャートを用いて後述する。
本実施形態では、第1始動入賞口スイッチ80または第2始動入賞口スイッチ82から入賞検出信号(ON)が入力されると、主制御CPU72はそれぞれ第1特別図柄または第2特別図柄に対応した内部抽選の契機(抽選契機)となる事象が発生したと判定する。また、ゲートスイッチ78から通過検出信号(ON)が入力されると、主制御CPU72は普通図柄に対応した抽選契機となる事象が発生したと判定する。いずれかの事象が発生したと判定すると、主制御CPU72は、それぞれの発生事象に応じた処理を実行する。なお、第1始動入賞口スイッチ80または第2始動入賞口スイッチ82から入賞検出信号が入力された場合に実行される処理については、さらに別のフローチャートを用いて後述する。
ステップS205,ステップS206:主制御CPU72は、割込管理処理中において特別図柄遊技処理および普通図柄遊技処理を実行する。これら処理は、パチンコ機1における遊技を具体的に進行させるためのものである。このうち特別図柄遊技処理(ステップS205)では、主制御CPU72は先に述べた第1特別図柄または第2特別図柄に対応する内部抽選の実行を制御したり、第1特別図柄表示装置34および第2特別図柄表示装置35による変動表示や停止表示を制御したり、その表示結果に応じて可変入賞装置30の作動を制御したりする。なお、特別図柄遊技処理の詳細については、さらに別のフローチャートを用いて後述する。
また、普通図柄遊技処理(ステップS206)では、主制御CPU72は先に述べた普通図柄表示装置33による変動表示や停止表示を制御したり、その表示結果に応じて可変始動入賞装置28の作動を制御したりする。例えば、主制御CPU72は先のスイッチ入力イベント処理(ステップS204)の中で始動ゲート20の通過を契機として取得した乱数(普通図柄当り決定乱数)を記憶しておき、この普通図柄遊技処理の中で記憶から乱数値を読み出し、所定の当り範囲内に該当するか否かの判定を行う(作動抽選実行手段)。乱数値が当り範囲内に該当する場合、普通図柄表示装置33により普通図柄を変動表示させて所定の当り態様で普通図柄の停止表示を行った後、主制御CPU72は普通電動役物ソレノイド88を励磁して可変始動入賞装置28を作動させる(可動片作動手段)。一方、乱数値が当り範囲外であれば、主制御CPU72は、変動表示の後にはずれの態様で普通図柄の停止表示を行う。
ステップS207:次に主制御CPU72は、賞球払出処理を実行する。この処理では、先の入力処理(ステップS203)において各種スイッチ81,82,84,85a,85bから入力された入賞検出信号に基づき、払出制御装置92に対して賞球個数を指示する賞球指示コマンドを出力する。
ステップS208:次に主制御CPU72は、外部情報処理を実行する。この処理では、主制御CPU72は外部端子板160を通じて遊技場のホールコンピュータに対して上記の外部情報信号(例えば賞球情報、扉開放情報、図柄確定回数情報、大当り情報、始動口情報等)をポート出力要求バッファに格納する。
なお、本実施形態では、各種の外部情報信号のうち、例えば大当り情報として「大当り1」~「大当り5」を外部に出力することで、パチンコ機1に接続された外部の電子機器(データ表示器やホールコンピュータ)に対して多様な大当り情報を提供することができる(外部情報信号出力手段)。すなわち、大当り情報を複数の「大当り1」~「大当り5」に分けて出力することで、これらの組み合わせから大当りの種別(当選種類)を図示しないホールコンピュータで集計・管理したり、内部的な確率状態(低確率状態または高確率状態)や図柄変動時間の短縮状態の変化を認識したり、非当選以外であっても「大当り」に分類されない小当り(条件装置が作動しない当り)の発生を集計・管理したりすることが可能となる。また、大当り情報に基づき、例えば図示しないデータ表示装置によりパチンコ機1の台ごとに過去数営業日以内の大当り発生回数を計数および表示したり、台ごとに現在大当り中であるか否かを認識したり、あるいは台ごとに現在図柄変動時間の短縮状態であるか否かを認識したりすることができる。この外部情報処理において、主制御CPU72は「大当り1」~「大当り5」のそれぞれの出力状態(ONまたはOFFのセット)を詳細に制御する。
ステップS209:また、主制御CPU72は、試験信号処理を実行する。この処理では、主制御CPU72が自己の内部状態(例えば、普通図柄遊技管理状態、特別図柄遊技管理状態、大当り中、確率変動機能作動中、時間短縮機能作動中)を表す各種の試験信号を生成し、これらをポート出力要求バッファに格納する。この試験信号により、例えば主制御装置70の外部で主制御CPU72の内部状態を試験することができる。
ステップS210:次に主制御CPU72は、表示出力管理処理を実行する。この処理では、主制御CPU72は普通図柄表示装置33、普通図柄作動記憶ランプ33a、第1特別図柄表示装置34、第2特別図柄表示装置35、第1特別図柄作動記憶ランプ34a、第2特別図柄作動記憶ランプ35a、遊技状態表示装置38等の点灯状態を制御する。具体的には、先の特別図柄遊技処理(ステップS205)や普通図柄遊技処理(ステップS206)においてポート出力要求バッファに格納されている駆動信号をポート出力する。なお、駆動信号は、各LEDに対して印加するバイトデータとしてポート出力要求バッファに格納されている。これにより、各LEDが所定の表示態様(図柄の変動表示や停止表示、作動記憶数表示、遊技状態表示等を行う態様)で駆動されることになる。
ステップS211:また、主制御CPU72は、出力管理処理を実行する。この処理では、主制御CPU72は先の外部情報処理(ステップS208)でポート出力要求バッファに格納された外部情報信号(バイトデータ)をポート出力する。また、主制御CPU72は、ポート出力要求バッファに格納されている普通電動役物ソレノイド88、大入賞口ソレノイド89の各駆動信号、試験信号等を合わせてポート出力する。
ステップS212:主制御CPU72は、演出制御出力処理を実行する。この処理では、コマンドバッファ内に主制御CPU72が演出制御装置124に送信するべきコマンド(演出制御に必要なコマンド)があるか否かを確認し、未送信コマンドがある場合は出力対象のコマンドをポート出力する。
ステップS213:そして、主制御CPU72は、今回のCTC割込で格納したポート出力要求バッファをクリアする。
なお、本実施形態では、ステップS205~ステップS212の処理(遊技制御プログラムモジュール)をタイマ割込処理として実行する例を挙げているが、これら処理をCPUのメインループ中に組み込んで実行している公知のプログラミング例もある。
ステップS214:以上の処理を終えると、主制御CPU72は割込終了を指定する値(01H)を割込プログラムカウンタ内に格納し、CTC割込を終了する。
ステップS215,ステップS216:そして、主制御CPU72は、退避しておいたレジスタ(A~L)の値を復帰し、次回のCTC割込を許可する。この後、主制御CPU72は、メインループ(スタックポインタで指示されるプログラムアドレス)に復帰する。
[スイッチ入力イベント処理]
図10は、スイッチ入力イベント処理(図9中のステップS204)の手順例を示すフローチャートである。以下、各手順を追って説明する。
ステップS10:主制御CPU72は、第1特別図柄に対応する第1始動入賞口スイッチ80から入賞検出信号が入力(抽選契機が発生)されたか否かを確認する。この入賞検出信号の入力が確認された場合(Yes)、主制御CPU72は次のステップS12に進んで第1特別図柄記憶更新処理を実行する。具体的な処理の内容については、別のフローチャートを用いてさらに後述する。一方、入賞検出信号の入力がなかった場合(No)、主制御CPU72はステップS14に進む。
ステップS14:次に主制御CPU72は、第2特別図柄に対応する第2始動入賞口スイッチ82から入賞検出信号が入力(抽選契機が発生)されたか否かを確認する。この入賞検出信号の入力が確認された場合(Yes)、主制御CPU72は次のステップS16に進んで第2特別図柄記憶更新処理を実行する。ここでも同様に、具体的な処理の内容については別のフローチャートを用いてさらに後述する。一方、入賞検出信号の入力がなかった場合(No)、主制御CPU72はステップS18に進む。
ステップS18:主制御CPU72は、可変入賞装置30の大入賞口30bに対応するカウントスイッチ84から入賞検出信号が入力されたか否かを確認する。この入賞検出信号の入力が確認された場合(Yes)、主制御CPU72は次のステップS20に進んで大入賞口カウント処理を実行する。一方、入賞検出信号の入力がなかった場合(No)、主制御CPU72はステップS22に進む。
ステップS20:大入賞口カウント処理では、主制御CPU72は大当り遊技中に1ラウンドごとの可変入賞装置30への入賞球数をカウントする。そして、主制御CPU72はステップS22に進む。
ステップS22:主制御CPU72は、普通図柄に対応するゲートスイッチ78から通過検出信号が入力されたか否かを確認する。この通過検出信号の入力が確認された場合(Yes)、主制御CPU72は次のステップS24に進んで普通図柄記憶更新処理を実行する。普通図柄記憶更新処理では、主制御CPU72は現在の普通図柄作動記憶数が上限数(例えば4個)未満であるか否かを確認し、上限数に達していなければ、普通図柄当り乱数を取得する。また、主制御CPU72は、普通図柄作動記憶数を1インクリメントする。そして、主制御CPU72は、取得した普通図柄当り乱数値をRAM76の乱数記憶領域に記憶させる。一方、通過検出信号の入力がなかった場合(No)、主制御CPU72はステップS26に進む。
ステップS26a:主制御CPU72は、可変入賞装置30(すなわち、大入賞口30b)内の特定領域30dに対応する特定領域スイッチ85aから通過検出信号が入力されたか否かを確認する。特定領域30dに対応する通過検出信号の入力が確認された場合(Yes)、主制御CPU72は次のステップS27に進んで特定領域通過時処理を実行する。一方、特定領域30dに対応する通過検出信号の入力が確認されない場合(No)、主制御CPU72は次のステップS26bに進む。
ステップS26b:主制御CPU72は、可変入賞装置30(すなわち、大入賞口30b)内の非特定領域30eに対応する非特定領域スイッチ85bから通過検出信号が入力されたか否かを確認する。非特定領域30eに対応する通過検出信号の入力が確認された場合(Yes)、主制御CPU72は次のステップS28に進んで非特定領域通過時処理を実行する。一方、非特定領域30eに対応する通過検出信号の入力が確認されない場合(No)、主制御CPU72は割込管理処理(図9)に復帰する。
ステップS27:特定領域通過時処理では、主制御CPU72は、RAM76の記憶領域に特定領域30dの通過が確認されたことを記憶させる。また、特定領域30dをしたことを示す特定領域通過コマンドを生成する。特定領域通過コマンドは、演出制御出力処理(図9中のステップS212)において演出制御装置124に送信される。
ステップS28:非特定領域通過時処理では、主制御CPU72は、非特定領域30eをしたことを示す非特定領域通過コマンドを生成する。非特定領域通過コマンドは、演出制御出力処理(図9中のステップS212)において演出制御装置124に送信される。
[第1特別図柄記憶更新処理]
図11は、第1特別図柄記憶更新処理(図10中のステップS12)の手順例を示すフローチャートである。以下、第1特別図柄記憶更新処理の手順について順を追って説明する。
ステップS30:ここでは先ず、主制御CPU72は第1特別図柄作動記憶数カウンタの値を参照し、作動記憶数が最大値(例えば4とする)未満であるか否かを確認する。作動記憶数カウンタは、RAM76の乱数記憶領域に記憶されている大当り決定乱数や大当り図柄乱数等の個数(組数)を表すものである。ここで、RAM76の乱数記憶領域は、第1特別図柄用の4つのセクションと、第2特別図柄用の4つのセクション(例えば各2バイト)に分けられており、各セクションには大当り決定乱数および大当り図柄乱数を1個ずつセット(組)で記憶可能である。このとき、第1特別図柄に対応する作動記憶数カウンタの値が最大値に達していれば(No)、主制御CPU72はスイッチ入力イベント処理(図10)に復帰する。一方、作動記憶数カウンタの値が最大値未満であれば(Yes)、主制御CPU72は次のステップS31に進む。なお、本実施形態では、第1特別図柄における作動記憶数、すなわち第1特別図柄での最大保留記憶数は4個に設定されている。
ステップS31:主制御CPU72は、第1特別図柄作動記憶数を1つ加算する。第1特別図柄作動記憶数カウンタは、例えばRAM76の作動記憶数領域に記憶されており、主制御CPU72はその値をインクリメント(+1)する。ここで加算されたカウンタの値に基づき、表示出力管理処理(図9中のステップS210)で第1特別図柄作動記憶ランプ34aの点灯状態が制御されることになる。
ステップS32:そして、主制御CPU72は、サンプリング回路77を通じて乱数発生器75から第1特別図柄に対応する大当り決定乱数値を取得する(第1抽選要素の取得、抽選要素取得手段)。乱数値の取得は、乱数発生器75のピンアドレスを指定して行う。主制御CPU72が8ビット処理の場合、アドレスの指定は上位および下位で1バイトずつ2回に分けて行われる。主制御CPU72は、指定したアドレスから大当り決定乱数値をリードすると、これを第1特別図柄に対応する大当り決定乱数として転送先のアドレスにセーブする。
ステップS33:次に主制御CPU72は、RAM76の大当り図柄乱数カウンタ領域から第1特別図柄に対応する大当り図柄乱数値を取得する。この乱数値の取得もまた、大当り図柄乱数カウンタ領域のアドレスを指定して行う。主制御CPU72は、指定したアドレスから大当り図柄乱数値をリードすると、これを第1特別図柄に対応する大当り図柄乱数として転送先のアドレスにセーブする。
ステップS34:また、主制御CPU72は、RAM76の変動用乱数カウンタ領域から、第1特別図柄の変動条件に関する乱数値として、リーチ判定乱数および変動パターン決定乱数を順番に取得する(変動パターン決定要素取得手段)。これら乱数値の取得も同様に、変動用乱数カウンタ領域のアドレスを指定して行われる。そして、主制御CPU72は、指定したアドレスからリーチ判定乱数および変動パターン決定乱数をそれぞれ取得すると、これらを転送先のアドレスにセーブする。
ステップS35:主制御CPU72は、セーブした大当り決定乱数、大当り図柄乱数、リーチ判定乱数および変動パターン決定乱数をともに第1特別図柄に対応する乱数記憶領域に転送し、これら乱数を領域内の空きセクションにセットで記憶させる(記憶手段、抽選要素記憶手段)。複数のセクションには順番(例えば第1~第4)が設定されており、現段階で第1~第4の全てのセクションが空きであれば、第1セクションから順に各乱数が記憶される。あるいは、第1セクションが既に埋まっており、その他の第2~第4セクションが空きであれば、第2セクションから順に各乱数が記憶されていく。なお、乱数記憶領域の読み出しはFIFO(First In First Out)形式である。
ステップS38:次に主制御CPU72は、第1特別図柄に関して作動記憶数増加時演出コマンドをセットする。具体的には、コマンドの種別を表す上位バイトの先行値(例えば「BBH」)に対し、増加後の作動記憶数(例えば「01H」~「04H」)を下位バイトに付加した1ワード長の演出コマンドを生成する。このとき下位バイトについては、デフォルトで第2の位を「0」とすることにより、その値が「作動記憶数の増加による結果(変化情報)」であることを表している。つまり、下位バイトが「01H」であれば、それは前回までの作動記憶数「00H」から1つ増加した結果、今回の作動記憶数が「01H」となったことを表している。同様に、下位バイトが「02H」~「04H」であれば、それは前回までの作動記憶数「01H」~「03H」からそれぞれ1つ増加した結果、今回の作動記憶数が「02H」~「04H」となったことを表している。なお、上記の先行値「BBH」は、今回の演出コマンドが第1特別図柄についての作動記憶数コマンドであることを表す値である。
ステップS39:そして、主制御CPU72は、第1特別図柄に関して演出コマンド出力設定処理を実行する。この処理は、ステップS38で生成した作動記憶数増加時演出コマンドを演出制御装置124に対して送信するためのものである(記憶数通知手段)。
以上の手順を終えるか、もしくは第1特別図柄作動記憶数が4に達していた場合(ステップS30:No)、主制御CPU72はスイッチ入力イベント処理(図10)に復帰する。
[第2特別図柄記憶更新処理]
次に図12は、第2特別図柄記憶更新処理(図10中のステップS16)の手順例を示すフローチャートである。以下、第2特別図柄記憶更新処理の手順について順を追って説明する。
ステップS40:主制御CPU72は、第2特別図柄作動記憶数カウンタの値を参照し、作動記憶数が最大値未満であるか否かを確認する。第2特別図柄作動記憶数カウンタについても上記と同様に、RAM76の乱数記憶領域に記憶されている大当り決定乱数や大当り図柄乱数等の個数(組数)を表すものである。このとき第2特別図柄作動記憶数カウンタの値が最大値(例えば4とする)に達していれば(No)、主制御CPU72はスイッチ入力イベント処理(図10)に復帰する。一方、未だ第2特別図柄作動記憶数カウンタの値が最大値未満であれば(Yes)、主制御CPU72は次のステップS41以降に進む。なお、本実施形態では、第2特別図柄における作動記憶数、すなわち第2特別図柄での最大保留記憶数は3個に設定されている。
ステップS41:主制御CPU72は、第2特別図柄作動記憶数を1つ加算(第2特別図柄作動記憶数カウンタの値をインクリメント)する。先のステップS31(図11)と同様に、ここで加算されたカウンタの値に基づき、表示出力管理処理(図9中のステップS210)で第2特別図柄作動記憶ランプ35aの点灯状態が制御されることになる。
ステップS42:そして、主制御CPU72は、サンプリング回路77を通じて乱数発生器75から第2特別図柄に対応する大当り決定乱数値を取得する(第2抽選要素の取得、抽選要素取得手段)。乱数値を取得する手法は、先に説明したステップS32(図11)と同様である。
ステップS43:次に主制御CPU72は、RAM76の大当り図柄乱数カウンタ領域から第2特別図柄に対応する大当り図柄乱数値を取得する。乱数値を取得する方法は、先に説明したステップS33(図11)と同様である。
ステップS44:また、主制御CPU72は、RAM76の変動用乱数カウンタ領域から、第2特別図柄の変動条件に関するリーチ判定乱数および変動パターン決定乱数を順番に取得する(変動パターン決定要素取得手段)。これら乱数値の取得もまた、先に説明したステップS34(図11)と同様に行われる。
ステップS45:主制御CPU72は、セーブした大当り決定乱数、大当り図柄乱数、リーチ判定乱数および変動パターン決定乱数をともに第2特別図柄に対応する乱数記憶領域に転送し、これら乱数を領域内の空きセクションにセットで記憶させる(記憶手段)。記憶の手法は、先に説明したステップS35(図11)と同様である。
ステップS48:次に主制御CPU72は、第2特別図柄に関して作動記憶数増加時演出コマンドをセットする。ここでは、コマンドの種別を表す上位バイトの先行値(例えば「BCH」)に対し、増加後の作動記憶数(例えば「01H」~「04H」)を下位バイトに付加した1ワード長の演出コマンドを生成する。第2特別図柄についても同様に、デフォルトで下位バイトの第2の位を「0」とすることにより、その値が「作動記憶数の増加による結果(変化情報)」であることを表すことができる。なお、先行値「BCH」は、今回の演出コマンドが第2特別図柄についての作動記憶数コマンドであることを表す値である。
ステップS49:そして、主制御CPU72は、第2特別図柄に関して演出コマンド出力設定処理を実行する。これにより、第2特別図柄に関して作動記憶数増加時演出コマンド等を演出制御装置124に対して送信する準備が行われる(記憶数通知手段)。また、以上の手順を終えると、主制御CPU72はスイッチ入力イベント処理(図10)に復帰する。
[特別図柄遊技処理]
次に、割込管理処理(図9)の中で実行される特別図柄遊技処理の詳細について説明する。図13は、特別図柄遊技処理の構成例を示すフローチャートである。特別図柄遊技処理は、実行選択処理(ステップS1000)、特別図柄変動前処理(ステップS2000)、特別図柄変動中処理(ステップS3000)、特別図柄停止表示中処理(ステップS4000)、可変入賞装置管理処理(ステップS5000)のサブルーチン(プログラムモジュール)群を含む構成である。ここでは先ず、各処理に沿って特別図柄遊技処理の基本的な流れを説明する。
ステップS1000:実行選択処理において、主制御CPU72は次に実行するべき処理(ステップS2000~ステップS5000のいずれか)のジャンプ先を「ジャンプテーブル」から選択する。例えば、主制御CPU72は次に実行するべき処理のプログラムアドレスをジャンプ先のアドレスとし、また、戻り先のアドレスとして特別図柄遊技処理の末尾をスタックポインタにセットする。
いずれの処理を次のジャンプ先として選択するかは、これまでに行われた処理の進行状況(特別図柄遊技管理ステータス)によって異なる。例えば、未だ特別図柄が変動表示を開始していない状況であれば(特別図柄遊技管理ステータス:00H)、主制御CPU72は次のジャンプ先として特別図柄変動前処理(ステップS2000)を選択する。一方、既に特別図柄変動前処理が完了していれば(特別図柄遊技管理ステータス:01H)、主制御CPU72は次のジャンプ先として特別図柄変動中処理(ステップS3000)を選択し、特別図柄変動中処理まで完了していれば(特別図柄遊技管理ステータス:02H)、次のジャンプ先として特別図柄停止表示中処理(ステップS4000)を選択するといった具合である。なお、本実施形態ではジャンプ先のアドレスを「ジャンプテーブル」で指定して処理を選択しているが、このような選択手法とは別に、「プロセスフラグ」や「処理選択フラグ」等を用いてCPUが次に実行するべき処理を選択している公知のプログラミング例もある。このようなプログラミング例では、CPUが一通り各処理をCALLし、その先頭ステップで一々フラグを参照して条件分岐(継続/リターン)することになるが、本実施形態の選択手法では、主制御CPU72が各処理を一々呼び出す手間は不要である。
ステップS2000:特別図柄変動前処理では、主制御CPU72は特別図柄の変動表示を開始するための条件を整える作業を行う。なお、具体的な処理の内容は、別のフローチャートを用いて後述する。
ステップS3000:特別図柄変動中処理では、主制御CPU72は変動タイマをカウントしつつ、第1特別図柄表示装置34または第2特別図柄表示装置35の駆動制御を行う。具体的には、7セグメントLEDの各セグメントおよびドット(0番~7番)に対してONまたはOFFの駆動信号(1バイトデータ)を出力する。駆動信号のパターンは時間の経過に伴って変化し、それによって特別図柄の変動表示が行われる。
ステップS4000:特別図柄停止表示中処理では、主制御CPU72は第1特別図柄表示装置34または第2特別図柄表示装置35の駆動制御を行う。ここでも同様に、7セグメントLEDの各セグメントおよびドットに対してONまたはOFFの駆動信号を出力するが、駆動信号のパターンは一定であり、これにより特別図柄の停止表示が行われる。
ステップS5000:可変入賞装置管理処理は、先の特別図柄停止表示中処理において当りの態様(非当選以外の態様)で特別図柄が停止表示された場合に選択される。なお、特別図柄の停止表示される態様に応じて、大当り遊技または小当り遊技が開始される。
[大当り遊技]
例えば、特別図柄が2ラウンド大当りの態様で停止表示されると、それまでの通常状態から大当り遊技状態(遊技者にとって有利な特別遊技状態)に移行する契機が発生する。大当り遊技中は、先の実行選択処理(ステップS1000)においてジャンプ先が可変入賞装置管理処理にセットされ、特別図柄の変動表示は行われない。可変入賞装置管理処理においては、大入賞口ソレノイド89が一定時間(例えば29秒間または10個の入賞をカウントするまで)、予め設定された連続作動回数(例えば2回)にわたって励磁され、これにより可変入賞装置30が決まったパターンで開閉動作する(特別電動役物の連続作動)。この間に可変入賞装置30に対して遊技球を集中的に入賞させることで、遊技者には、まとまって多くの賞球を獲得する機会が与えられる(特別遊技実行手段)。なお、このように大当り時に可変入賞装置30が開閉動作することを「ラウンド」と称し、連続作動回数が全部で2回あれば、これらを「2ラウンド」と総称することがあり、連続作動回数が全部で1回あれば、これらを「1ラウンド」と総称することがあり、連続作動回数が全部で10回あれば、これらを「10ラウンド」と総称することがある。
また、主制御CPU72は可変入賞装置管理処理において大入賞口開放パターン(ラウンド数と1ラウンドごとの開閉動作の回数、開放時間等)を設定すると、1ラウンド分の可変入賞装置30の開閉動作を終了させるごとにラウンド数カウンタの値を1インクリメントする。ラウンド数カウンタの値は、例えば初期値を0としてRAM76のカウント領域に記憶されている。また、主制御CPU72は、ラウンド数カウンタの値を表すラウンド数コマンドを生成する。ラウンド数コマンドは、演出制御出力処理(図9中のステップS212)において演出制御装置124に送信される。ラウンド数カウンタの値が設定した連続作動回数に達すると、主制御CPU72はそのラウンド限りで大当り遊技(大役)を終了する。
そして、大当り遊技を終了すると、主制御CPU72は遊技状態フラグ(時短フラグ)に基づいて大当り遊技終了後の状態(時短状態)を変化させる(時短状態移行手段)。「時短状態」では時間短縮機能が作動し、普通図柄の変動時間が短縮されるとともに可変始動入賞装置28の開放時間が延長されて開放回数が増加する(いわゆる電チューサポートが行われる)。
[小当り遊技]
また、本実施形態では、非当選(はずれ)以外の当選種類として小当りが設けられている。小当りに当選すると、大当り遊技とは別に小当り遊技が行われて可変入賞装置30が開閉動作する(特例遊技実行手段)。例えば、特別図柄が小当りの態様で停止表示されると、それまでの通常状態から小当り状態(遊技者にとって有利な特殊遊技状態)に移行する契機が発生する。小当り中は、先の実行選択処理(ステップS1000)においてジャンプ先が可変入賞装置管理処理にセットされ、特別図柄の変動表示は行われない。可変入賞装置管理処理においては、大入賞口ソレノイド89が一定時間(例えば29秒間)または10個の入賞をカウントするまで、予め設定された作動回数(例えば10回)にわたって励磁され、これにより可変入賞装置30が決まったパターンで開閉動作する(特別電動役物の作動)。この間に可変入賞装置30に対して遊技球を集中的に入賞させることで、遊技者には、ある程度の賞球を獲得する機会が与えられる(特別遊技実行手段)。
また、小当り中の可変入賞装置管理処理においては、可変入賞装置30内に進入した遊技球が特定領域30dを通過することで、遊技者には、大当り遊技を開始する機会が与えられる。すなわち、小当り中に特定領域30dを遊技球が通過するか否かで大当り遊技を開始するか否かが決定される。
また、特定領域30dを遊技球が通過せずに小当りの遊技が終了した場合は、新たに「時間短縮機能」が作動することもないので、「時短状態」へ移行する特典は付与されない(そのための前提条件とはならない。)(上限回数に達した場合を除く。)。
[複数の当選種類]
本実施形態では、複数の当選種類として上記の「2ラウンド大当り」の他に、「10ラウンド小当り」が設けられている。これらの大当りは特別図柄が大当り態様で停止表示した際に開始される他、特別図柄が小当り態様で停止表示し、かつ、小当り中に特定領域30dを遊技球が通過した際に開始されることがある。小当り中に特定領域30dを遊技球が通過した際に大当りが開始された場合には、小当りが1ラウンド目としてラウンド数がカウントされる。
上記の「2ラウンド大当り」は、当選時に停止表示される第1特別図柄または第2特別図柄の種類に対応している。このため以下では、「当選種類」のことを「当選図柄」として適宜呼称するものとする。
[2ラウンド大当り図柄]
先の特別図柄停止表示中処理において、第1特別図柄が「2ラウンド図柄」の態様で停止表示されると、それまでの通常状態から大当り遊技状態に移行する契機が発生する(特別遊技実行手段)。この場合、1ラウンド目から充分に長い時間(例えば最長で29.0秒の開放時間)をかけて大入賞口30bの開放が1回ずつ行われ、これが2ラウンド目(最終ラウンド)まで継続する。この当り遊技は、2ラウンド分の出玉(賞球)を遊技者に付与することが可能なものとなる(特定価値特別遊技)。また、大入賞口30bは、1ラウンド内に規定回数(例えば10回=遊技球10個)の入賞が発生すると、最長の開放時間の経過を待たずに閉止される。そして、大当り遊技の終了後に例えば「時間短縮機能」を作動させることで、その結果として「時短状態」に移行する特典が遊技者に付与される。
[2ラウンド大当り図柄]
先の特別図柄停止表示中処理において、第2特別図柄が「2ラウンド図柄」の態様で停止表示されると、それまでの通常状態から大当り遊技状態に移行する契機が発生する(特別遊技実行手段)。この場合、遊技球の入賞が困難な短い時間(例えば0.2秒の開放時間)で大入賞口30bの開放が1回行われる。この当り遊技は、2ラウンド分の出玉(賞球)を遊技者に付与することが可能なものとなるが、大入賞口30bの開放時間が短いので賞球を得ることが稀である。また、大入賞口30bは、2ラウンド内に規定回数(例えば10回=遊技球10個)の入賞が発生すると、最長の開放時間の経過を待たずに閉止される。そして、大当り遊技の終了後に例えば「時間短縮機能」を作動させることで、その結果として「時短状態」に移行する特典が遊技者に付与される。
[10ラウンド小当り図柄]
先の特別図柄停止表示中処理において、第2特別図柄が「10ラウンド小当り図柄」の態様で停止表示されると、それまでの通常状態から小当りの状態に移行する契機が発生する。そして、小当り中に特定領域30dを遊技球が通過すると、小当りから大当り遊技状態に移行する契機が発生する。2ラウンド目から充分に長い時間(例えば最長で29.0秒の開放時間)をかけて大入賞口の開放が1回ずつ行われ、これが10ラウンド目(最終ラウンド)まで継続する。この「10ラウンド小当り図柄」の大当り遊技は、10ラウンド分の出玉(賞球)を遊技者に付与することが可能なものとなる(特定価値特別遊技)。また、大入賞口は、1ラウンド内に規定回数(例えば10回=遊技球10個)の入賞が発生すると、最長の開放時間の経過を待たずに閉止される。
なお、本実施形態では、図柄の種別に応じて、大当り遊技終了後に内部状態を「時短状態」に移行させる特典が遊技者に付与される。また、小当り中に特定領域30dを遊技球が通過し大当り遊技が開始された場合、その大当り遊技終了後に内部状態を「時短状態」に移行させる特典が遊技者に付与される。また、「時短状態」において内部抽選に小当りに当選し、小当り中に特定領域30dを遊技球が通過し大当り遊技が開始されると、その大当り遊技終了後も「時短状態」が継続(再開)される。
なお、本実施形態では、第1特別図柄よりも第2特別図柄のほうが小当り確率を高い構成としているが、第1特別図柄よりも第2特別図柄のほうが特定領域30dへ遊技球が通過しやすくする、あるいは、小当りは第2特別図柄でのみ当選するなど、小当りに関する有利度を第1特別図柄と第2特別図柄とで異なる方法として、本実施形態以外の構成とすることも可能である。
[特別図柄変動前処理]
図14は、特別図柄変動前処理の手順例を示すフローチャートである。以下、各手順に沿って説明する。
ステップS2100:先ず主制御CPU72は、第1特別図柄作動記憶数または第2特別図柄作動記憶数が残存しているか(0より大であるか)否かを確認する。この確認は、RAM76に記憶されている作動記憶数カウンタの値を参照して行うことができる。第1特別図柄および第2特別図柄の両方の作動記憶数が0であった場合(No)、主制御CPU72はステップS2500のデモ設定処理を実行する。
ステップS2500:この処理では、主制御CPU72はデモ演出用コマンドを生成する。デモ演出用コマンドは、上記の演出制御出力処理(図9中のステップS212)において演出制御装置124に出力される。デモ設定処理を実行すると、主制御CPU72は特別図柄遊技処理に復帰する。なお、復帰時は、上記のように末尾アドレスに復帰する(以降も同様)。
これに対し、第1特別図柄または第2特別図柄のいずれかの作動記憶数カウンタの値が0より大きければ(Yes)、主制御CPU72は次にステップS2200を実行する。
ステップS2200:主制御CPU72は、特別図柄記憶エリアシフト処理を実行する。この処理では、主制御CPU72はRAM76の乱数記憶領域に記憶されている抽選用乱数(大当り決定乱数、大当り図柄乱数、第1特別図柄変動用乱数値)のうち、第2特別図柄に対応する方を優先的に読み出す。このとき2つ以上のセクションに乱数が記憶されていれば(第1特別図柄のみが該当)、主制御CPU72は先頭のセクションから順に乱数を読み出して消去(消費)した後、残った乱数を1つずつ前のセクションに移動(シフト)させる。読み出した乱数は、例えば別の一時記憶領域に保存される。第2特別図柄に対応する乱数が記憶されていない場合、主制御CPU72は第1特別図柄に対応する乱数を読み出して一時記憶領域に保存する。一時記憶領域に保存された各乱数は、次の大当り判定処理で内部抽選に使用される。その結果、本実施形態では第1特別図柄よりも第2特別図柄の変動表示が優先的に行われることになる。なお、このような特別図柄別の優先順位を設けることなく、単純に記憶された順番で乱数が読み出されるプログラムであってもよい。また、この処理において、主制御CPU72はRAM76に記憶されている作動記憶数カウンタ(第1特別図柄または第2特別図柄のうち、乱数のシフトを行った方)の値を1つ減算し、減算後の値を「変動開始時作動記憶数」に設定する。これにより、上記の表示出力管理処理(図9中のステップS210)の中で第1特別図柄作動記憶ランプ34aまたは第2特別図柄作動記憶ランプ35aによる記憶数の表示態様が変化(1減少)する。ここまでの手順を終えると、主制御CPU72は次にステップS2300を実行する。
[特別図柄記憶エリアシフト処理]
図15は、上記の特別図柄記憶エリアシフト処理の手順例を示すフローチャートである。先の特別図柄変動前処理において、第1特別図柄または第2特別図柄に対応する作動記憶カウンタの値が「0」より大であった場合(図14中のステップS2100:Yes)、主制御CPU72はこの特別図柄記憶エリアシフト処理を実行する。以下、各手順に沿って説明する。
ステップS2210:主制御CPU72は、現在ある作動記憶の中で最も古いものが第1特別図柄に対応するものであるか否かを確認する。すなわち、RAM76の記憶エリアにアクセスし、その中で最も古い作動記憶が第1特別図柄に対応するものでなく、第2特別図柄に対応するものであれば(No)、主制御CPU72は次にステップS2212に進む。
ステップS2212:主制御CPU72は、記憶エリアをシフトする対象の特別図柄として第2特別図柄を指定する。この指定は、例えば対象図柄指定値として「02H」をセットすることで行われる。
ステップS2214:一方、最も古い作動記憶が第1特別図柄に対応するものであった場合(ステップS2210:Yes)、主制御CPU72は記憶エリアをシフトする対象の特別図柄として第1特別図柄を指定する。この場合の指定は、例えば対象図柄指定値として「01H」をセットすることで行われる。
ステップS2216:上記のステップS2212またはステップS2214のいずれかで指定した対象の特別図柄について、主制御CPU72はRAM76の乱数記憶領域をシフトする。なお、具体的な処理の内容については、先の特別図柄変動前処理において既に述べたとおりである。
ステップS2218:次いで主制御CPU72は、対象の特別図柄について作動記憶カウンタの値を減算する。例えば、今回の記憶エリアをシフトする対象が第2特別図柄であれば、主制御CPU72は第2特別図柄に対応する作動記憶カウンタの値を減算(-1)する。
ステップS2220:そして、主制御CPU72は、減算後の作動記憶カウンタの値から「変動開始時作動記憶数」を設定する。なお、ここでは第1特別図柄と第2特別図柄の両方について、作動記憶カウンタの値を加算した上で「変動開始時作動記憶数」を設定してもよい。
ステップS2222:また、主制御CPU72は、今回の記憶エリアをシフトする対象の特別図柄が第2特別図柄であるか否かを確認する。
ステップS2224:対象が第2特別図柄であった場合(ステップS2222:Yes)、主制御CPU72は第2特別図柄に関して作動記憶数減少時演出コマンドをセットする。ここでセットされる演出コマンドもまた、1ワード長のコマンドとして生成されるが、その構成は上述した「作動記憶数増加時演出コマンド」と対照的である。すなわち、作
動記憶数減少時演出コマンドは、コマンド種別を表す上位バイトの先行値(例えば「BCH」)に対して、減少後の作動記憶数を表す下位バイトの値(例えば「00H」~「03H」)を付加するとともに、下位バイトの値については、「消費に伴う作動記憶数の減少」を意味する加算値(例えば「10H」)をさらに付加(論理和)したものである。したがって下位バイトについては、加算値「10H」を論理和することでその第2の位が「1」となり、この値によって「作動記憶数の減少による結果(変化情報)」であることを表したものとなる。つまり、コマンドの下位バイトが「13H」であれば、それは前回までの作動記憶数「4」(コマンド表記は「14H」)が1つ減少した結果、今回の作動記憶数が「3」(コマンド表記は「13H」)となったことを表している。同様に、下位バイトが「12H」~「10H」であれば、それは前回までの作動記憶数「3」~「1」(コマンド表記は「13H」~「11H」)がそれぞれ1つ減少した結果、今回の作動記憶数が「2」~「0」(コマンド表記は「12H」~「10H」)となったことを表している。なお、上記の先行値「BCH」は、今回の演出コマンドが第2特別図柄についての作動記憶数コマンドであることを表す値である。
ステップS2226:なお、今回の対象が第1特別図柄であった場合(ステップS2222:No)、主制御CPU72は第1特別図柄に関して作動記憶数減少時演出コマンドをセットする。この場合のコマンドは、先行値が第1特別図柄についての作動記憶数コマンドであることを表す値(例えば「BBH」)となる以外は上記と同じである。
ステップS2228:そして、主制御CPU72は、演出コマンド出力処理を実行する。この処理は、先のステップS2224またはステップS2226でセットした作動記憶数減少時演出コマンドを演出制御装置124に対して送信するためのものである(記憶数通知手段)。
以上の手順を終えると、主制御CPU72は特別図柄変動前処理(図14)に復帰する。
[図14:特別図柄変動前処理を参照]
ステップS2300:主制御CPU72は、大当り判定処理(内部抽選)を実行する。この処理では、主制御CPU72は、先ず大当り値の範囲を設定し、この範囲内に読み出した乱数値が含まれるか否かを判断する(内部抽選実行手段)。このとき読み出した乱数値が大当り値の範囲内に含まれていれば、主制御CPU72は大当りフラグ(01H)をセットし、次にステップS2400に進む。
上記の大当りフラグをセットしない場合、主制御CPU72は同じ大当り判定処理において、次に小当り値の範囲を設定し、この範囲内に読み出した乱数値が含まれるか否かを判断する(抽選実行手段)。ここでいう「小当り」は、非当選(はずれ)以外であるが、「大当り」とは異なる性質のものである。すなわち、「大当り」は上記の「時短状態」に移行させる契機(遊技の節目)を発生させるものであるが、「小当り」はそのような契機を発生しない。「小当り」は、可変入賞装置30のみを作動させる条件を満たすものとして位置付けられている(条件装置を作動させる条件は満たさない)。さらに、「小当り」中に特定領域30dを遊技球が通過すると、「大当り」に発展させるものとして位置付けられている(条件装置を作動させる条件を満たす)。いずれにしても、読み出した乱数値が小当り値の範囲内に含まれていれば、主制御CPU72は小当りフラグをセットし、次にステップS2400に進む。このように、本実施形態では非当選以外に該当する当り範囲として、大当り値と小当り値の範囲が予めプログラム上で規定されているが、予め状態別の大当り判定テーブル、小当り判定テーブルをそれぞれROM74に書き込んでおき、これを読み出して乱数値と対比しながら大当り判定を行ってもよい。
ここで、具体例として、本実施形態では、特別図柄の内部抽選において、特別図柄が第1特別図柄である場合、大当りに当選する確率が319分の1程度に設定され、小当りに当選する確率が500分の1程度に設定されている。また、第2特別図柄である場合、大当りに当選する確率は同一の319分の1程度に設定、小当りに当選する確率は1分の1程度に設定されている。したがって、第2特別図柄に関する内部抽選が実行されると、ほぼ小当りに当選することを表している。これらの大当りの当選確率や小当りの当選確率を満たすべく、大当り値の範囲や小当り値の範囲が主制御CPU72により設定され、読み出した乱数値と比較される。なお、第1特別図柄の小当りの当選確率を0にし、第2特別図柄についてのみ小当りに当選させてもよい。
ステップS2400:主制御CPU72は、先の大当り判定処理で大当りフラグに値(01H)がセットされたか否かを判断する。大当りフラグに値(01H)がセットされていなければ(No)、主制御CPU72は次にステップS2402を実行する。
ステップS2402:主制御CPU72は、先の大当り判定処理で小当りフラグに値(01H)がセットされたか否かを判断する。小当りフラグに値(01H)がセットされていなければ(No)、主制御CPU72は次にステップS2404を実行する。なお、主制御CPU72は大当りフラグと小当りフラグとを別々に用意せずに、共通当りフラグの値によって大当り(例えば01Hを設定)または小当り(例えば0AHを設定)を判別してもよい。
ステップS2404:主制御CPU72は、はずれ時停止図柄決定処理を実行する。この処理では、主制御CPU72は、第1特別図柄表示装置34または第2特別図柄表示装置35によるはずれ時の停止図柄番号データをセットする。また、主制御CPU72は、演出制御装置124に送信するための停止図柄コマンドおよび抽選結果コマンド(はずれ時)を生成する。これらコマンドは、演出制御出力処理(図9中のステップS212)において演出制御装置124に送信される。
なお、本実施形態では、第1特別図柄表示装置34や第2特別図柄表示装置35に7セグメントLEDを用いているため、例えば、はずれ時の停止図柄の表示態様を常に1つのセグメント(中央のバー「-」)の点灯表示だけにしておき、停止図柄番号データを1つの値(例えば64H)に固定することができる。この場合、プログラム上で使用する記憶容量を削減し、主制御CPU72の処理負荷を軽減して処理速度を向上することができる。
ステップS2405:次に主制御CPU72は、はずれ時変動パターン決定処理を実行する。この処理では、主制御CPU72は、特別図柄について、はずれ時の変動パターン番号を抽選により決定する(変動パターン選択手段)。変動パターン番号は、特別図柄の変動表示の種類(パターン)を区別したり、変動表示にかかる変動時間に対応したりするものである。
ここで、はずれ時の変動時間は、リーチ演出を実行する変動を行う場合を除き、はずれ時の変動時間は例えばステップS2200で設定した「変動表示開始時作動記憶数(0個~3個)」に基づいて短縮される場合がある(例えば、変動表示開始時作動記憶数0個→12.5秒程度、変動表示開始時作動記憶数1個→8秒程度、変動表示開始時作動記憶数2個→5秒程度、変動表示開始時作動記憶数3個→2.5秒程度)。なお、はずれ時の図柄の停止表示時間は変動パターンに関わらず一定(例えば0.5秒程度)である。主制御CPU72は、決定した変動時間(はずれ時)の値を変動タイマにセットするとともに、はずれ時の停止表示時間の値を停止図柄表示タイマにセットする。
本実施形態では、特別図柄による内部抽選の結果、非当選に該当した場合、演出上で例えば「リーチ演出」を発生させてはずれとしたり、「リーチ演出」を発生させずにはずれとしたりする制御を行うこととしている。そして、「はずれ時変動パターン選択テーブル」には、予め複数種類の演出、例えば「非リーチ演出」、「リーチ演出」に対応した変動パターンが規定されており、非当選に該当した場合は、その中からいずれかの変動パターンが選択されることになる。なお、リーチ演出には、ノーマルリーチ演出、ロングリーチ演出、スーパーリーチ演出等といった様々なリーチ演出が含まれる。
以上のステップS2404,ステップS2405は、大当り判定結果がはずれ時(非当選以外の場合)の制御手順であるが、判定結果が大当り(ステップS2400:Yes)または小当り(ステップS2402:Yes)の場合、主制御CPU72は以下の手順を実行する。先ず、大当りの場合について説明する。
ステップS2410:主制御CPU72は、大当り時停止図柄決定処理を実行する(当選種類決定手段)。この処理では、主制御CPU72は大当り図柄乱数に基づき、特別図柄別(第1特別図柄または第2特別図柄)に今回の当選図柄の種類(大当り時停止図柄番号)を決定する。大当り図柄乱数値と当選図柄の種類との関係は、予め特別図柄判定データテーブルで規定されている(当選種類規定手段)。このため主制御CPU72は、大当り時停止図柄決定処理において大当り時停止図柄選択テーブルを参照し、その記憶内容から大当り図柄乱数に基づいて当選図柄の種類を決定することができる。
[大当り時の当選図柄]
本実施形態では大当り時に選択的に決定される当選図柄として、大きく分けて2種類が用意されている。2種類の内訳は、「第1当選図柄」と「第2当選図柄」があり、特別図柄の種類が第1特別図柄であれば当選種類は「第1当選図柄」に決定され、特別図柄の種類が第2特別図柄であれば当選種類は「第2当選図柄」に決定される。
さらに、第1当選図柄は「2ラウンド大当り図柄」を含んでおり、第2当選図柄は「2ラウンド大当り図柄」を含んでいる。そして、本実施形態では、大当り時に選択された当選図柄はRAM76で記憶される。
[特別図柄大当り時停止図柄選択テーブル]
図16は、特別図柄大当り時停止図柄選択テーブルの構成列を示す図である。
図16(a)に示すように、今回の大当りの結果が第1特別図柄に対応する場合、主制御CPU72は大当り図柄乱数に基づいて選択抽選を行い、第1特別図柄大当り時停止図柄選択テーブルに示される当選図柄を選択的に決定する。また、第1特別図柄大当り時停止図柄選択テーブルには、左から3番目のカラムに示されるように当選時の停止図柄コマンドとして例えば2バイトのコマンドデータが規定されている。停止図柄コマンドは、例えばMODE値-EVENT値の組み合わせで記述されており、このうち上位バイトのMODE値「B1H」は、今回の当選図柄が第1特別図柄の大当り時に選択されたものであることを表している。また、下位バイトのEVENT値「01H」は、選択テーブル中で対応する当選図柄の種類を表している。
そして、今回の大当りの結果が第1特別図柄に対応するものであり、当選図柄として「2ラウンド大当り図柄」が選択された場合、当選時の停止図柄コマンドは「B1H01H」で記述されることになる。また、本実施形態では、大当りに当選したときに、「2ラウンド大当り図柄」が選択される割合が100%となるように判定値の数が振り分けられている。
また、「2ラウンド大当り図柄」が選択された場合は、時短状態の終了条件は、特図1の変動回数と特図2の変動回数の合計が108回、特図2の変動回数が100回のいずれかに達するまでとなる。
図16(b)に示すように、今回の大当りの結果が第2特別図柄に対応する場合、主制御CPU72は大当り図柄乱数に基づいて選択抽選を行い、第2特別図柄大当り時停止図柄選択テーブルに示される当選図柄を選択的に決定する。同様に第2特別図柄大当り時停止図柄選択テーブルにも、その左から3番目のカラムに示されるように当選時の停止図柄コマンドとして例えば2バイトのコマンドデータが規定されている。ここでも停止図柄コマンドは、上記のMODE値-EVENT値の組み合わせで記述されており、このうち上位バイトのMODE値「B2H」は、今回の当選図柄が第2特別図柄の大当り時に選択されたものであることを表している。また、下位バイトのEVENT値「01H」は、選択テーブル中で対応する当選図柄の種類を表している。
そして、今回の大当りの結果が第2特別図柄に対応するものである場合、当選図柄として「2ラウンド大当り図柄」が選択され、停止図柄コマンドは「B2H01H」で記述されることになる。
また、「2ラウンド大当り図柄」が選択された場合は、時短状態として時短状態Cが選択される。よって、時短状態の終了条件は、特図1の変動回数と特図2の変動回数の合計が10008回、特図2の変動回数が10000回のいずれかに達するまでとなる。
以上のように、主制御CPU72は特別図柄大当り時停止図柄選択テーブルから当選図柄を選択すると、そのときの停止図柄コマンドを生成する。生成した停止図柄コマンドは、例えば上記の演出制御出力処理において演出制御装置124に送信される。また、主制御CPU72は、選択した当選図柄に基づいて第2特別図柄についての大当り時停止図柄番号を決定する。
[図14:特別図柄変動前処理を参照]
ステップS2412:次に主制御CPU72は、大当り時変動パターン決定処理を実行する。この処理では、主制御CPU72は先のステップS2200でシフトした変動パターン決定乱数に基づいて第1特別図柄または第2特別図柄の変動パターン(変動時間と停止表示時間)を抽選により決定する。また、主制御CPU72は、決定した変動時間の値を変動タイマにセットするとともに、停止表示時間の値を停止図柄表示タイマにセットする。一般的に大当りリーチ変動の場合、はずれ時よりも長い変動時間が決定される。
本実施形態では、内部抽選の結果、大当りに該当した場合、演出上で例えば「リーチ演出」を発生させて大当りとする制御を行っている。そして、「大当り時変動パターン選択テーブル」には、複数種類の「リーチ演出」に対応した変動パターンが規定されており、大当りに該当した場合は、その中からいずれかの変動パターンが選択されることになる。なお、リーチ演出には、ノーマルリーチ演出、ロングリーチ演出、特別リーチ演出等といった様々なリーチ演出が含まれる。また、時間短縮機能が作動している状態での当選時には、長い変動時間を有する変動パターンを選択せずに、短い変動時間を有する変動パターン(リーチ演出を行わない変動パターン)を選択している。
大当りとする場合に選択可能な変動パターンとして全回転リーチパターンが設定されている。全回転リーチパターンは、図柄が変動開始してから仮停止するまでの擬似変動1→擬似変動1の後に図柄が再度変動開始してから仮停止するまでの擬似変動2→擬似変動2の後に図柄が再度変動開始してから仮停止するまでの擬似変動3→擬似変動3の後に図柄が再度変動開始してから停止するまでの擬似変動4で構成されている。そして、擬似変動4では演出図柄が揃った状態で変動表示が行われる全回転リーチ演出が実行され、いずれかの組み合わせで大当りが発生する。
ステップS2414:次に主制御CPU72は、大当り時その他設定処理を実行する。この処理では、先のステップS2410で決定した当選図柄の種類(大当り時停止図柄番号)に対応して遊技状態フラグとして時短状態A~Cに対応する時短フラグの値(01H)をRAM76のフラグ領域にセットしてもよい(時短状態移行手段、時間短縮機能作動手段)。
また、ステップS2414の処理において、主制御CPU72は大当り時停止図柄番号に基づいて第1特別図柄表示装置34または第2特別図柄表示装置35による停止図柄(大当り図柄)の表示態様を決定する。合わせて主制御CPU72は、上記の停止図柄コマンド(大当り時)とともに抽選結果コマンド(大当り時)を生成する。これら停止図柄コマンドおよび抽選結果コマンドもまた、演出制御出力処理において演出制御装置124に送信される。
次に、小当り時の処理について説明する。
ステップS2407:主制御CPU72は、小当り時停止図柄決定処理を実行する。この処理では、主制御CPU72は大当り図柄乱数に基づき、小当り時の当選図柄の種類(小当り時停止図柄番号)を決定する。ここでも同様に、大当り図柄乱数値と小当り時の当選図柄の種類との関係が予め小当り時停止図柄選択テーブルで規定されている(当選種類規定手段)。なお、本実施形態では、主制御CPU72の負荷を軽減するために大当り図柄乱数を用いて小当り時の当選図柄を決定しているが、別途専用の乱数を用いてもよい。
[小当り時の当選図柄]
本実施形態では小当り時に選択的に決定される当選図柄は「第2当選図柄」のみである。
そして、第2当選図柄は「10ラウンド小当り図柄」を含んでいる。そして、本実施形態では、小当り時に選択された当選図柄はRAM76で記憶される。
[小当り時停止図柄選択テーブル]
図17は、小当り時停止図柄選択テーブルの構成列を示す図である。主制御CPU72は、図17に示された小当り時停止図柄選択テーブル(当選種類規定手段)を参照して当選図柄の種類を決定する。
図17に示すように、今回の小当りの結果、第2特別図柄において、「10ラウンド小当り図柄」に決定される。特別図柄小当り時停止図柄選択テーブルにも、その左から3番目のカラムに示されるように当選時の停止図柄コマンドとして例えば2バイトのコマンドデータが規定されている。ここでも停止図柄コマンドは、上記のMODE値-EVENT値の組み合わせで記述されており、このうち上位バイトのMODE値「B1H」、「B2H」は、今回の当選図柄が第1特別図柄、第2特別図柄の小当り時に選択されたものであることを表している。また、下位バイトのEVENT値「01H」は、それぞれ選択テーブル中で対応する当選図柄の種類を表している。
そして、今回の小当りの結果、当選図柄として「10ラウンド小当り図柄」が選択された場合、停止図柄コマンドは「B2H02H」で記述されることになる。
また、「10ラウンド小当り図柄」が選択された場合は、時短状態の終了条件は、特図1の変動回数と特図2の変動回数の合計が108回、特図2の変動回数が100回のいずれかに達するまでとなる。
以上のように、主制御CPU72は小当り時停止図柄選択テーブルから当選図柄を選択すると、そのときの停止図柄コマンドを生成する。生成した停止図柄コマンドは、例えば上記の演出制御出力処理において演出制御装置124に送信される。また、主制御CPU72は、選択した当選図柄に基づいて第2特別図柄についての小当り時停止図柄番号を決定する。
[図14:特別図柄変動前処理を参照]
ステップS2408:次に主制御CPU72は、小当り時変動パターン決定処理を実行する。この処理では、主制御CPU72は先のステップS2200でシフトした変動パターン決定乱数に基づいて第1特別図柄または第2特別図柄の変動パターン(変動時間と停止表示時間)を抽選により決定する(変動パターン選択手段)。また、主制御CPU72は、決定した変動時間の値を変動タイマにセットし、停止表示時間の値を停止図柄表示タイマにセットする。
本実施形態では、内部抽選の結果、小当りに該当した場合、演出上で例えば「リーチ演出」を発生させて小当りとする制御を行っている。そして、「小当り時変動パターン選択テーブル」には、複数種類の「リーチ演出」に対応した変動パターンが規定されており、小当りに該当した場合は、その中からいずれかの変動パターンが選択されることになる。なお、リーチ演出には、ノーマルリーチ演出、ロングリーチ演出、特別リーチ演出等といった様々なリーチ演出が含まれる。また、時間短縮機能が作動している状態での当選時には、長い変動時間を有する変動パターンを選択せずに、短い変動時間を有する変動パターン(リーチ演出を行わない変動パターン)を選択している。
ステップS2409:次に主制御CPU72は、小当り時その他設定処理を実行する。この処理では、主制御CPU72は小当り時停止図柄番号に基づき、第2特別図柄表示装置35による停止図柄(小当り図柄)の表示態様を決定する。合わせて主制御CPU72は、演出制御装置124に送信する停止図柄コマンドおよび抽選結果コマンド(小当り時)を生成する。これら停止図柄コマンドおよび抽選結果コマンドもまた、演出制御出力処理において演出制御装置124に送信される。
ステップS2415:次に主制御CPU72は、特別図柄変動開始処理を実行する。この処理では、主制御CPU72は変動パターン番号(はずれ時/当り時)に基づいて変動パターンデータを選択する。合わせて主制御CPU72は、RAM76のフラグ領域に特別図柄の変動開始フラグをセットする。また、時短フラグの値(01H)がセットされている場合は、時短状態に応じた処理が実行される。そして、主制御CPU72は、演出制御装置124に送信する特図用変動開始コマンドを生成する。特図用変動開始コマンドは、ステップS2405、ステップS2408、ステップS2412で決定した変動パターンを特定可能なコマンドである。この特図用変動開始コマンドもまた、上記の演出制御出力処理において演出制御装置124に送信される。以上の手順を終えると、主制御CPU72は特別図柄変動中処理(ステップS3000)を次のジャンプ先に設定し、特別図柄遊技処理に復帰する。
ステップS2416:主制御CPU72は、回数切りカウンタ値管理処理を実行する。この処理において、主制御CPU72は、回数切りカウンタ値の値を更新する処理を実行する。この処理は、具体的には図18の処理が行われる。そして、図18では、主制御CPU72は、時短状態で特別図柄の変動表示が行われた回数が規定回数に達した場合は時短フラグをリセットする。よって、時短状態の最終変動では、特別図柄の変動開始前に時短状態が終了することとなる。また、このような処理は、特別図柄停止表示中処理の中で実行してもよい。
[図13:特別図柄変動中処理,特別図柄停止表示中処理]
特別図柄変動中処理では、上記のように主制御CPU72は変動タイマの値をレジスタからタイマカウンタにロードし、その後、時間の経過(クロックパルスのカウント数または割込カウンタの値)に応じてタイマカウンタの値をデクリメントする。そして、主制御CPU72は、タイマカウンタの値を参照しつつ、その値が0になるまで上記のように特別図柄の変動表示を制御する。そして、タイマカウンタの値が0になると、主制御CPU72は特別図柄停止表示中処理(ステップS4000)を次のジャンプ先に設定する。
また、特別図柄停止表示中処理では、主制御CPU72は停止図柄決定処理(図14中のステップS2404,ステップS2407,ステップS2410)で決定した停止図柄に基づいて特別図柄の停止表示を制御する。また、主制御CPU72は、演出制御装置124に送信する図柄停止コマンドを生成する。図柄停止コマンドは、上記の演出制御出力処理において演出制御装置124に送信される。特別図柄停止表示中処理の中で停止図柄を所定時間にわたり表示させると、主制御CPU72は図柄変動中フラグを消去する。
[回数切りカウンタ値管理処理]
図18は、回数切りカウンタ値管理処理の手順例を示すフローチャートである。以下、手順例に従って説明する。
ステップS2420:主制御CPU72は、第1回数切りカウンタ(特図の変動回数をカウントするカウンタ)または第2回数切りカウンタ(普図の変動回数をカウントするカウンタ)の回数切りカウンタ値をロードする処理を実行する。なお、第1回数切りカウンタは、第1特別図柄に対応する回数切りカウンタと、第2特別図柄に対応する回数切りカウンタとから構成されており、第1特別図柄の変動回数と第2特別図柄の変動回数とを別個にカウントすることができる。「回数切りカウンタ値」は、「時間短縮状態」においてカウンタ値がRAM76の時短カウント領域にセットされている。本実施形態では、「低確率時間短縮状態」に移行させる場合、高確率状態に関する回数切りカウンタは設定されず、時間短縮状態に関する回数切りカウンタは所定の数値に設定される。
ステップS2422:主制御CPU72は、ロードしたカウンタ値が0であるか否かを確認する。このとき、既に回数切りカウンタ値が0であれば(Yes)、主制御CPU72は特別図柄遊技処理に復帰する。一方、回数切りカウンタ値が0でなかった場合(No)、回数切りカウンタ値コマンド(時短回数指定コマンド等)を生成してから、主制御CPU72は次にステップS2424を実行する。
ステップS2424:主制御CPU72は、回数切りカウンタ値をデクリメント(1減算)する。
ステップS2426:そして、主制御CPU72は、その減算結果が0であるか否かを判断する。減算の結果、回数切りカウンタの値が0である場合(Yes)、主制御CPU72はステップS2428を実行する。これに対し、回数切りカウンタの値が0でない場合(No)、主制御CPU72は特別図柄変動前処理(図14)に復帰する。
ステップS2428:主制御CPU72は、回数切り機能作動時のフラグをリセットする処理を実行する。本実施形態では、「時間短縮状態」に移行される場合、時間短縮状態に関する回数切りカウンタが所定の数値に設定されるため、この場合にリセットされるのは、時短フラグだけである。
そして、以上の処理を終えると、主制御CPU72は特別図柄変動前処理(図14)に復帰する。なお、回数切りカウンタ値管理処理は、変動停止時に実行されるようにしてもよい。
[特別図柄停止表示中処理]
次に図19は、特別図柄停止表示中処理の手順例を示すフローチャートである。以下、各手順に沿って説明する。
ステップS4100:主制御CPU72は、停止図柄表示タイマの値を減算(割込周期分だけデクリメント)する。
ステップS4200:そして、主制御CPU72は、今回減算した停止図柄表示タイマの値に基づき、停止表示時間が終了したか否かを判断する。具体的には、停止図柄表示タイマの値が0以下でなければ、主制御CPU72は未だ停止表示時間が終了していないと判断する(No)。この場合、主制御CPU72は特別図柄遊技処理に復帰し、次の割込周期においても実行選択処理(図13中のステップS1000)からジャンプして特別図柄停止表示中処理を繰り返し実行する。
これに対し、停止図柄表示タイマの値が0以下であれば、主制御CPU72は停止表示
時間が終了したと判断する(Yes)。この場合、主制御CPU72は次にステップS4250を実行する。
ステップS4250:主制御CPU72は、図柄停止コマンドおよび停止表示時間終了コマンドを生成する。図柄停止コマンドおよび停止表示時間終了コマンドは、上記の演出制御出力処理において演出制御装置124に送信される。また、主制御CPU72は、ここで図柄変動中フラグを消去する。なお、「停止表示時間終了コマンド」とは、特別図柄の停止表示時間が終了(経過)したことを示すコマンドである。
ステップS4300:ここで主制御CPU72は、大当りフラグの値(01H)がセットされているか否かを確認する。大当りフラグの値(01H)がセットされている場合(Yes)、主制御CPU72は次にステップS4350を実行する。
[当選時]
ステップS4350:主制御CPU72は、ジャンプテーブルのジャンプ先を「可変入賞装置管理処理」に設定する。なお、主制御CPU72は、本処理にて各種機能を非作動に設定する処理を実行する。具体的には、時間短縮機能を非作動とする。これにより、特別遊技(大役)が開始される前には、通常状態(非時短状態)に移行されることになる。
大当り時に以上の手順を終えると、主制御CPU72は特別図柄遊技処理に復帰する。
[非当選時]
これに対し、大当り時以外の場合は以下の手順が実行される。
すなわち主制御CPU72は、ステップS4300において大当りフラグの値(01H)がセットされていないと判断した場合(No)、次にステップS4600を実行する。
ステップS4600:主制御CPU72は、次に小当りフラグの値(01H)がセットされているか否かを確認する。そして、小当りフラグの値(01H)もセットされておらず、単純にはずれである場合(No)、主制御CPU72は次にステップS4602を実行する。また、これに対し、小当りフラグの値(01H)がセットされていた場合(Yes)、主制御CPU72は次にステップS4605を実行する。
ステップS4602:主制御CPU72は、ジャンプテーブルのジャンプ先アドレスとして特別図柄変動前処理(図13のステップS2000)のアドレスをセットする。そして、主制御CPU72は次にステップS4610を実行する。
ステップS4605:小当りフラグの値(01H)がセットされていた場合(ステップS4600:Yes)、主制御CPU72はジャンプテーブルのジャンプ先アドレスとして可変入賞装置管理処理のアドレスをセットする。
[表示出力管理処理]
次に図20は、割込管理処理の中で実行される表示出力管理処理(図9中のステップS210)の構成例を示すフローチャートである。表示出力管理処理は、特別図柄表示設定処理(ステップS1200)、普通図柄表示設定処理(ステップS1210)、状態表示設定処理(ステップS1220)、作動記憶表示設定処理(ステップS1230)、連続作動回数表示設定処理(ステップS1240)のサブルーチン群を含む構成である。
このうち特別図柄表示設定処理(ステップS1200)と普通図柄表示設定処理(ステップS1210)、作動記憶表示設定処理(ステップS1230)、については、既に述べたように第1特別図柄表示装置34、第2特別図柄表示装置35、普通図柄表示装置33、普通図柄作動記憶ランプ33a、第1特別図柄作動記憶ランプ34aおよび第2特別図柄作動記憶ランプ35aの各LEDに対して印加する駆動信号を生成および出力する処理である。
状態表示設定処理(ステップS1220)および連続作動回数表示設定処理(ステップS1240)については、遊技状態表示装置38の各LEDに対して印加する駆動信号を生成および出力する処理である。先ず状態表示設定処理では、主制御CPU72は、時短フラグの値に応じて時短状態表示ランプ38eの点灯を制御する。例えば、パチンコ機1の電源投入時において時短フラグに値(01H)がセットされていれば、特に電源投入時であるか否かに関わらず、主制御CPU72は時短状態表示ランプ38eに対応するLEDに対して点灯信号を出力する。さらに、主制御CPU72は、特別遊技管理ステータスに応じて発射位置指定ランプ38fの点灯を制御する。例えば、大当り遊技または小当りの遊技により可変入賞装置30が作動状態となる場合、主制御CPU72は発射位置指定ランプ38fに対応するLEDに対して点灯信号を出力する。また、時短フラグに値(01H)がセットされていれば、主制御CPU72は上記の時短状態表示ランプ38eに加えて、発射位置指定ランプ38fに対応するLEDに対しても点灯信号を出力する。なお、発射位置指定ランプ38fは、大当り遊技を経て「時短状態」に移行する場合、大当り遊技開始から「時短状態」が終了するまで点灯し、「時短状態」の終了により非点灯(OFF)となる。
また、主制御CPU72は、連続作動回数表示設定処理において大当り種別表示ランプ38a,38bの点灯を制御する。具体的には、主制御CPU72は上記の連続作動回数ステータスの値に基づき、大当り種別表示ランプ38a,38bのいずれかに対する点灯信号を出力する。このとき点灯信号を出力する対象となるのは、連続作動回数ステータスの値で指定された大当り図柄に対応するいずれかの表示ランプ38a,38bである。例えば、連続作動回数ステータスの値が「2ラウンド」を指定するものであれば、主制御CPU72は「2ラウンド(2R)」を表すランプ38bに対して点灯信号を出力する。さらに、連続作動回数ステータスの値が「1ラウンド」を指定するものであれば、主制御CPU72は「1ラウンド(1R)」を表すランプ38aに対して点灯信号を出力する。
[可変入賞装置管理処理]
次に、可変入賞装置管理処理の詳細について説明する。図21は、可変入賞装置管理処理の構成例を示すフローチャートである。可変入賞装置管理処理は、遊技プロセス選択処理(ステップS5100)、大入賞口開放パターン設定処理(ステップS5200)、大入賞口開閉動作処理(ステップS5300)、大入賞口閉鎖処理(ステップS5400)、終了処理(ステップS5500)のサブルーチン群を含む構成である。
ステップS5100:遊技プロセス選択処理において、主制御CPU72は次に実行するべき処理(ステップS5200~ステップS5500のいずれか)のジャンプ先を選択する。すなわち主制御CPU72は、ジャンプテーブルから次に実行するべき処理のプログラムアドレスをジャンプ先のアドレスとして選択し、また、戻り先のアドレスとして可変入賞装置管理処理の末尾をスタックポインタにセットする。いずれの処理を次のジャンプ先として選択するかは、これまでに行われた処理の進行状況によって異なる。例えば、未だ可変入賞装置30の作動(開閉動作)を開始していない状況であれば、主制御CPU72は次のジャンプ先として大入賞口開放パターン設定処理(ステップS5200)を選択する。一方、既に大入賞口開放パターン設定処理が完了していれば、主制御CPU72は次のジャンプ先として大入賞口開閉動作処理(ステップS5300)を選択し、大入賞口開閉動作処理まで完了していれば、次のジャンプ先として大入賞口閉鎖処理(ステップS5400)を選択する。また、設定された連続作動回数(ラウンド数)にわたって大入賞口開閉動作処理および大入賞口閉鎖処理が繰り返し実行されると、主制御CPU72は次のジャンプ先として終了処理(ステップS5500)を選択する。以下、それぞれの処理についてさらに詳しく説明する。
[大入賞口開放パターン設定処理]
図22は、大入賞口開放パターン設定処理の手順例を示すフローチャートである。この処理は、大当り時または小当り時にそれぞれ可変入賞装置30を開閉動作する回数や各開放の時間等の条件を設定するためのものである。以下、各手順に沿って説明する。
ステップS5202:主制御CPU72は、大当りフラグの値(01H)がセットされているか否かを確認する。この確認の結果、大当りフラグの値(01H)がセットされている場合(Yes)、主制御CPU72は次にステップS5203を実行する。一方、大当りフラグの値(01H)がセットされていない場合(No)、すなわち、小当りフラグの値(01H)がセットされている場合、主制御CPU72は次にステップS5204を実行する。
ステップS5203:主制御CPU72は、大当り時大入賞口開放パターン設定処理を実行する。この処理では、大当り時図柄別開放パターン設定テーブルに基づいて、大当り時の当選図柄に対応した大入賞口の開放パターンを設定するものである。なお、具体的な処理の内容については、別のフローチャートを参照しながらさらに後述する。主制御CPU72は次にステップS5205を実行する。
ステップS5204:主制御CPU72は、小当り時大入賞口開放パターン設定処理を実行する。この処理では、小当り時図柄別開放パターン設定テーブルに基づいて、大入賞口の開放パターンを設定するものである。なお、具体的な処理の内容については、別のフローチャートを参照しながらさらに後述する。主制御CPU72は次にステップS5205を実行する。
ステップS5205:以上の手順を終えると、主制御CPU72は次のジャンプ先を大入賞口開閉動作処理に設定し、可変入賞装置管理処理に復帰する。
[大当り時大入賞口開放パターン設定処理]
図23は、大当り時大入賞口開放パターン設定処理の手順例を示すフローチャートである。以下、手順例に沿って内容を説明する。
ステップS5210:主制御CPU72は、条件装置および役物連続作動装置を作動させる。ここで、「条件装置」とは、その作動が役物連続作動装置の作動に必要な条件とされる装置であり、「役物連続作動装置」とは、可変入賞装置30を連続して作動させることができる装置である。したがって、この条件装置が作動していない限り、大当り遊技において可変入賞装置30は作動しないことを表している。主制御CPU72は次にステップS5212を実行する。
ステップS5212:主制御CPU72は、制御上の内部状態フラグとして「大役開始(大当り遊技中)」をセットする。また、主制御CPU72は、大当り図柄の種類に応じて連続作動回数ステータスの値をセットする。なお、本実施形態では、大当り図柄の種類に応じて、連続作動回数ステータスには「2ラウンド」を表す値がセットされる。また、主制御CPU72は、大当り中を表す状態コマンドを生成する。大当り中を表す状態コマンドは、上記の演出制御出力処理において演出制御装置124に送信される。主制御CPU72は次にステップS5214を実行する。
ステップS5214:主制御CPU72は、大当り時図柄別開放パターン選択処理を実行する。この処理では、主制御CPU72は大当り時図柄別開放パターン設定テーブルを参照し、特別図柄に関する当選図柄の種類に対応した開放パターンを選択する。ここで、開放パターンとは、可変入賞装置30を作動させる設定を表し、例えば、実行ラウンド数、開放時間、インターバル時間等の設定を表している。主制御CPU72は次にステップS5216を実行する。
ステップS5216:主制御CPU72は、可変入賞装置30の作動の設定を行う。具体的には、主制御CPU72は当選図柄に対応した開放パターンに基づいて、大当り遊技中のラウンド毎(1ラウンド~最終ラウンド)に作動させる可変入賞装置の種類を可変入賞装置30に設定する。主制御CPU72は次にステップS5218を実行する。
ステップS5218:主制御CPU72は、実行ラウンド数を設定する。具体的には、主制御CPU72は当選図柄に対応した開放パターンに基づいて、大当り遊技中に実行するラウンド数を設定する。なお、本実施形態においては、実行ラウンド数として2ラウンドが設定される。主制御CPU72は次にステップS5220を実行する。
ステップS5220:主制御CPU72は、大当り時開放タイマを設定する。具体的には、主制御CPU72は大当り時におけるラウンド毎に大入賞口を開放する際の1回あたりの開放時間(開放タイマ)を設定する。なお、本実施形態においては、大当り時の当選図柄に対応する開放パターンの開放時間に基づいて、ラウンド毎に設定される。例えば、大入賞口を開放する開放時間が29.0秒に設定される。したがって、開放タイマの値として29.0秒程度が設定されていれば、その開放時間は1回の開放中に第1大入賞
口への入賞が容易に発生する充分な時間(例えば発射制御基板セット174により遊技球が10個以上発射される時間、好ましくは6秒以上)となる。主制御CPU72は次にステップS5222を実行する。
ステップS5222:主制御CPU72は、大当り時インターバルタイマを設定する。具体的には、主制御CPU72は大当り時におけるラウンド間での待機時間(インターバルタイマ)を設定する。なお、本実施形態においては、開放パターンのインターバルタイマとして1.0秒が設定される。例えば、1ラウンド目と2ラウンド目の間の大入賞口の開放が終了し一旦閉鎖状態になった後、1.0秒間程度のインターバルタイマが設定される。主制御CPU72は次にステップS5224を実行する。
ステップS5224:主制御CPU72は、連続作動回数コマンドを生成する。連続作動回数コマンドは、先の処理(ステップS5218)で設定された実行ラウンド数に基づいて生成することができる。したがって、大当り時の当選図柄に対応する開放パターンの実行ラウンド数「2R」に基づいて、連続作動回数コマンドは「2ラウンド」を表す値が生成される。生成された連続作動回数コマンドは、上記の演出制御出力処理において演出制御装置124に送信される。
以上の手順を終えると、主制御CPU72は大入賞口開放パターン設定処理(図22)に復帰する。
[小当り時大入賞口開放パターン設定処理]
図24は、小当り時大入賞口開放パターン設定処理の手順例を示すフローチャートである。以下、手順例に沿って説明する。
ステップS5252:主制御CPU72は、制御上の内部状態フラグとして「小当り開始(小当り遊技中)」をセットする。また、主制御CPU72は、小当り中を表す状態コマンドを生成する。小当り中を表す状態コマンドは、上記の演出制御出力処理において演出制御装置124に送信される。主制御CPU72は次にステップS5254を実行する。
ステップS5254:主制御CPU72は、小当り時開放パターン選択処理を実行する。この処理では、主制御CPU72は小当り時開放パターン設定テーブルを参照し、開放パターンを選択する。ここで、開放パターンとは、可変入賞装置30を作動させる設定を表し、例えば、開放回数、開放時間、インターバル時間等の設定を表している。主制御CPU72は次にステップS5256を実行する。
ステップS5256:主制御CPU72は、可変入賞装置30の作動の設定を行う。具体的には、主制御CPU72は小当りに対応した開放パターンに基づいて、小当り中に作動させる可変入賞装置の種類を可変入賞装置30に設定する。主制御CPU72は次にステップS5258を実行する。
ステップS5258:主制御CPU72は、開放回数を設定する。具体的には、主制御CPU72は小当りに対応した開放パターンに基づいて、小当り中に実行する開放回数を設定する。なお、本実施形態においては、小当りに対応する開放パターンの開放回数として1回が設定される。主制御CPU72は次にステップS5260を実行する。
ステップS5260:主制御CPU72は、小当り時開放タイマを設定する。具体的には、主制御CPU72は小当り時に対応した開放パターンに基づいて、大入賞口を開放する際の1回あたりの開放時間(開放タイマ)を設定する。なお、本実施形態においては、小当り時に対応する開放パターンの開放時間に基づいて、0.5秒または1.8秒が設定される。主制御CPU72は次にステップS5262を実行する。
ステップS5262:主制御CPU72は、小当り時インターバルタイマを設定する。具体的には、主制御CPU72は小当り時に対応した開放パターンに基づいて、大入賞口の開放間での待機時間(インターバルタイマ)を設定する。なお、本実施形態においては、大入賞口の開放回数が1回であるため、インターバルタイマは設定されない(0.0秒が設定される)。主制御CPU72は次にステップS5264を実行する。
ステップS5264:主制御CPU72は、特定領域30dの開放タイマを設定する。具体的には、主制御CPU72は小当り時に対応した開放パターンに基づいて、特定領域30dの開放時間(開放タイマ)を設定する。本実施形態においては、特定領域30dは常に開放されるため、本処理は省略される。
以上の手順を終えると、主制御CPU72は大入賞口開放パターン設定処理(図22)に復帰する。
[大入賞口開閉動作処理]
図25は、大入賞口開閉動作処理の手順例を示すフローチャートである。この処理は主に、可変入賞装置30の開閉動作を制御するためのものである。以下、手順に沿って説明する。
ステップS5302:主制御CPU72は、現在の内部状態が「大役中」であるか否かを確認する。具体的には、主制御CPU72はRAM76のフラグバッファにアクセスし、制御上の内部状態フラグとして「大役中(大当り遊技中)」のフラグがセットされているか否かで、現在の内部状態が「大役中」であるか否かを確認する。なお、「大役中(大当り遊技中)」のフラグは、先の処理(大当り時大入賞口開放パターン設定処理中:ステップS5212)や後述する特定領域通過時処理中において主制御CPU72によりセットされる。この確認の結果、現在の内部状態が「大役中」である場合(Yes)、主制御CPU72は次にステップS5306を実行する。一方、現在の内部状態が「大役中」ではない場合(No)、主制御CPU72は次にステップS5304を実行する。
ステップS5304:主制御CPU72は、小当り時大入賞口開閉動作処理を実行する。この処理では、主制御CPU72は設定された開放パターンに基づいて、大入賞口30bを開閉するために可変入賞装置30を作動させる(大入賞口ソレノイド89に対して印加する駆動信号を出力する)処理を行う。なお、具体的な処理の内容については、別のフローチャートを参照しながらさらに後述する。
ステップS5306:主制御CPU72は、大当り時大入賞口開閉動作処理を実行する。この処理では、主制御CPU72は設定された開放パターンに基づいて、大入賞口30bを開閉するために可変入賞装置30を作動させる(大入賞口ソレノイド89に対して印加する駆動信号を出力する)処理を行う。なお、具体的な処理の内容については、別のフローチャートを参照しながらさらに後述する。
以上の手順を終えると、主制御CPU72は可変入賞装置管理処理(図21)に復帰する。
[小当り時大入賞口開閉動作処理]
図26は、小当り時大入賞口開閉動作処理の手順例を示すフローチャートである。以下、手順例に沿って内容を説明する。
ステップS5310:主制御CPU72は、大入賞口30bを開放する。具体的には、大入賞口ソレノイド89に対して印加する駆動信号を出力する。これにより、可変入賞装置30が作動して閉止状態から開放状態に移行する。主制御CPU72は次にステップS5310bを実行する。なお、すでに大入賞口30bを開放済みの場合は主制御CPU72はステップS5316を実行する。
ステップS5312:主制御CPU72は、開放タイマカウントダウン処理を実行する。具体的には、主制御CPU72は先の処理(小当り時大入賞口開放パターン設定処理(図24中)のステップS5260やステップS5264、ステップS5266)で設定したタイマのカウントダウンを実行する。主制御CPU72は次にステップS5313を実行する。
ステップS5314:主制御CPU72は、特定領域開閉動作処理を実行する。この処理では、主制御CPU72は設定された開放パターンに基づいて、特定領域30dを開閉するために入口開放ソレノイド86に対して印加する駆動信号を出力する処理を行う。主制御CPU72は次にステップS5316を実行する。なお、本実施形態では、特定領域0dは常時開放されているので、本処理は省略される。
ステップS5316:主制御CPU72は、大入賞口30bの開放時間が終了したか否かを確認する。具体的には、カウントダウン処理後の大入賞口30bについての開放タイマの値が0以下であるか否かを確認する。この確認の結果、大入賞口30bの開放時間が終了した場合(Yes)、主制御CPU72は次にステップS5322を実行する。一方、大入賞口30bの開放時間が終了していない場合(No)、主制御CPU72は次にステップS5317aを実行する。
ステップS5317a:主制御CPU72は、大入賞口30bに遊技球が入球したか否かを確認する。具体的には、カウントスイッチ84から入力された入賞検出信号が入力されたか否かを確認する。この確認の結果、大入賞口30bに遊技球が入球した場合(Yes)、主制御CPU72は次にステップS5318を実行する。一方、大入賞口30bに遊技球が入球していない場合(No)、主制御CPU72は可変入賞装置管理処理に復帰する。そして、次に可変入賞装置管理処理を実行すると、現段階ではジャンプ先が大入賞口開閉動作処理(図25)に設定されているので、主制御CPU72は上記のステップS5310~ステップS5316の手順を繰り返し実行する。
ステップS5318:主制御CPU72は、入賞球数カウント処理を実行する。この処理では、開放時間内に可変入賞装置30(開放中の大入賞口)に入賞した遊技球の個数をカウントする。具体的には、主制御CPU72は開放時間内にカウントスイッチ84から入力された入賞検出信号に基づいて、カウント数の値をインクリメントする。主制御CPU72は次にステップS5320を実行する。
ステップS5320:主制御CPU72は、現在のカウント数が所定数(10個)未満であるか否かを確認する。この所定数は、上記のように開放1回(小当り時の1回)あたりに許容する入賞球数の上限(賞球数の上限)を定めたものである。未だカウント数が所定数に達していなければ(Yes)、主制御CPU72は可変入賞装置管理処理に復帰する。そして、次に可変入賞装置管理処理を実行すると、現段階ではジャンプ先が大入賞口開閉動作処理(図25)に設定されているので、主制御CPU72は上記のステップS5310~ステップS5320の手順を繰り返し実行する。
上記のステップS5316で開放時間が終了したと判断するか(Yes)、もしくはステップS5320でカウント数が所定数に達したことを確認すると(No)、主制御CPU72は次にステップS5322を実行する。
ステップS5322:主制御CPU72は、大入賞口30bを閉止する。具体的には、大入賞口ソレノイド89に印加していた駆動信号の出力を停止する。これにより可変入賞装置30が開放状態から閉止状態に復帰する。主制御CPU72は次にステップS5324を実行する。
ステップS5324:主制御CPU72は、特定領域通過フラグがONであるか否かを確認する。具体的には、主制御CPU72はRAM76のフラグバッファ領域にアクセスし、特定領域通過フラグの値が01Hであるか否かにより、特定領域通過フラグがONであるか否かを確認する。この確認の結果、特定領域通過フラグがONである場合(Yes)、すなわち、小当り中の大入賞口が開放している間に遊技球が特定領域30dを通過した場合、主制御CPU72は次にステップS5326を実行する。一方、特定領域通過フラグがONではない場合(No)、すなわち、小当り中の大入賞口が開放している間に遊技球が特定領域30dを通過しなかった場合、主制御CPU72は次にステップS5328を実行する。
ステップS5326:主制御CPU72は、特定領域通過時処理を実行する。この処理では、主制御CPU72は小当り中に遊技球が特定領域30dを通過したことに基づき、条件装置や役物連続作動装置を作動させ、可変入賞装置30を連続作動させる処理、すなわち、大当り遊技を開始する処理を実行する。なお、具体的な処理の内容については、別のフローチャートを参照しながらさらに後述する。主制御CPU72は次にステップS5328を実行する。
ステップS5328:主制御CPU72は次のジャンプ先を大入賞口閉鎖処理に設定し、大入賞口開閉動作処理(図25)に復帰する。そして、次に可変入賞装置管理処理を実行すると、主制御CPU72は次に大入賞口閉鎖処理を実行する。
[特定領域通過時処理]
図27は、特定領域通過時処理の手順例を示すフローチャートである。以下、手順例に沿って内容を説明する。
ステップS5350:主制御CPU72は、小当りフラグをリセットする。具体的には、主制御CPU72はRAM76のフラグバッファ領域にアクセスし、小当りフラグの値を00Hにリセットする。主制御CPU72は次にステップS5352を実行する。
ステップS5352:主制御CPU72は、小当り終了を宣言する。具体的には、主制御CPU72は内部状態フラグから「小当り中」を消去し、制御処理上での内部状態としての小当り終了を宣言する。主制御CPU72は次にステップS5354を実行する。
ステップS5354:主制御CPU72は、条件装置および役物連続作動装置を作動させる。これにより、可変入賞装置30を連続して作動させることができ、大当り遊技を開始できることとなる。主制御CPU72は次にステップS5356を実行する。
ステップS5356:主制御CPU72は、制御上の内部状態フラグとして「大役開始(大当り遊技中)」をセットする。また、主制御CPU72は、大当り図柄の種類に応じて連続作動回数ステータスの値をセットする。なお、本実施形態では、大当り図柄の種類に応じて、連続作動回数ステータスには「10ラウンド」を表す値がセットされる。また、主制御CPU72は、大当り中を表す状態コマンドを生成する。大当り中を表す状態コマンドは、上記の演出制御出力処理において演出制御装置124に送信される。主制御CPU72は次にステップS5358を実行する。
ステップS5358:主制御CPU72は、特定領域通過時図柄別開放パターン選択処理を実行する。この処理では、主制御CPU72は特定領域通過時図柄別開放パターン設定テーブルを参照し、小当りに該当した際の特別図柄に関する当選図柄の種類に対応した開放パターンを選択する。例えば、第2特別図柄において、作動させる可変入賞装置の種類が可変入賞装置30のみであり、実行ラウンド数が10ラウンドである開放パターンを選択する。なお、この実行ラウンド数には、小当りで開放された可変入賞装置30の作動が含まれているため、これから開始される大当り遊技では、10ラウンドから1ラウンド分が減算された9ラウンドが実質的な大当り遊技でのラウンド数であることを表している。そして、1ラウンドあたりに大入賞口を開放する開放時間が29.0秒であり、各ラウンド間に設けられるインターバル時間が1.0秒であるといった開放パターンを選択する。主制御CPU72は次にステップS5350を実行する。
ステップS5360:主制御CPU72は、可変入賞装置30の作動の設定を行う。具体的には、主制御CPU72は小当りに該当した際の特別図柄に関する当選図柄に対応した開放パターンに基づいて、大当り遊技中のラウンド毎(2ラウンド~最終ラウンド)に作動させる可変入賞装置の種類を可変入賞装置30に設定する。なお、本実施形態においては、全ての小当りに該当した際の特別図柄に関する当選図柄に対応する開放パターンが2ラウンド~最終ラウンドで大入賞口が開放されるため、可変入賞装置30の作動が設定される。主制御CPU72は次にステップS5362を実行する。
ステップS5362:主制御CPU72は、実行ラウンド数を設定する。具体的には、主制御CPU72は小当りに該当した際の特別図柄に関する当選図柄に対応した開放パターンに基づいて、大当り遊技中に実行するラウンド数を設定する。なお、本実施形態においては、全ての小当りに該当した際の特別図柄に関する当選図柄に対応する開放パターンの実行ラウンド数として、第1特別図柄では2ラウンド、第2特別図柄では2ラウンドが設定される。主制御CPU72は次にステップS5364を実行する。
ステップS5364:主制御CPU72は、大当り時開放タイマを設定する。具体的には、主制御CPU72は大当り時におけるラウンド毎に大入賞口を開放する際の1回あたりの開放時間(開放タイマ)を設定する。なお、本実施形態においては、小当りに該当した際の特別図柄に関する当選図柄に対応する開放パターンの開放時間に基づいて、ラウンド毎に設定される。例えば、大入賞口を開放する開放時間が29.0秒に設定される。主制御CPU72は次にステップS5366を実行する。
ステップS5366:主制御CPU72は、大当り時インターバルタイマを設定する。具体的には、主制御CPU72は大当り時におけるラウンド間での待機時間(インターバルタイマ)を設定する。なお、本実施形態においては、小当りに該当した際の特別図柄に関する当選図柄に対応する開放パターンのインターバルタイマとして1.0秒が設定される。例えば、2ラウンド目と3ラウンド目の間の大入賞口の開放が終了し一旦閉鎖状態になった後、1.0秒間程度のインターバルタイマが設定される。主制御CPU72は次にステップS5368を実行する。また、小当りが終了してから大当りが開始されるまでの待期期間(インターバル期間)もインターバルタイマに設定される。
ステップS5368:主制御CPU72は、連続作動回数コマンドを生成する。連続作動回数コマンドは、先の処理(ステップS5362)で設定された実行ラウンド数に基づいて生成することができる。したがって、小当りに該当した際の特別図柄に関する当選図柄に対応する開放パターンの実行ラウンド数「10R」に基づいて、連続作動回数コマンドは「10ラウンド」を表す値が生成される。生成された連続作動回数コマンドは、上記の演出制御出力処理において演出制御装置124に送信される。
ステップS5370:主制御CPU72は、特定領域通過時図柄別時間短縮機能設定処理を実行する。この処理では、小当りに該当した際の特別図柄に関する当選図柄に対応して遊技状態フラグとして時間短縮機能作動フラグの値(01H)をRAM76のフラグ領域にセットする(時間短縮状態移行手段、時間短縮機能作動手段)。
以上の手順を終えると、主制御CPU72は小当り時大入賞口開閉動作処理(図26および図21)に復帰する。
[大当り時大入賞口開閉動作処理]
図28は、大当り時大入賞口開閉動作処理の手順例を示すフローチャートである。以下、手順例に沿って説明する。
ステップS5380:主制御CPU72は、主制御CPU72は、大入賞口30bを開放する。具体的には、大入賞口ソレノイド89に対して印加する駆動信号を出力する。これにより、可変入賞装置30が作動して閉止状態から開放状態に移行する。主制御CPU72は次にステップS5382を実行する。
ステップS5382:主制御CPU72は、開放タイマカウントダウン処理を実行する。具体的には、主制御CPU72は先の処理で設定した開放タイマのカウントダウンを実行する。主制御CPU72は次にステップS5386を実行する。
ステップS5386:主制御CPU72は、大入賞口30bの開放時間が終了したか否かを確認する。具体的には、カウントダウン処理後の大入賞口30bについての開放タイマの値が0以下であるか否かを確認する。この確認の結果、大入賞口30bの開放時間が終了した場合(Yes)、主制御CPU72は次にステップS5392を実行する。一方、大入賞口の開放時間が終了していない場合(No)、主制御CPU72は次にステップS5388を実行する。
ステップS5388:主制御CPU72は、入賞球数カウント処理を実行する。この処理では、開放時間内に可変入賞装置30(開放中の大入賞口)に入賞した遊技球の個数をカウントする。具体的には、主制御CPU72は開放時間内にカウントスイッチ84から入力された入賞検出信号に基づいて、カウント数の値をインクリメントする。主制御CPU72は次にステップS5390を実行する。
ステップS5390:主制御CPU72は、現在のカウント数が所定数(9個)未満であるか否かを確認する。この所定数は、上記のように開放1回(大当り中の1ラウンド)あたりに許容する入賞球数の上限(賞球数の上限)を定めたものである。未だカウント数が所定数に達していなければ(Yes)、主制御CPU72は可変入賞装置管理処理に復帰する。そして、次に可変入賞装置管理処理を実行すると、現段階ではジャンプ先が大入賞口開閉動作処理に設定されているので、主制御CPU72は上記のステップS5380~ステップS5390の手順を繰り返し実行する。
上記のステップS5386で開放時間が終了したと判断するか(Yes)、もしくはステップS5390でカウント数が所定数に達したことを確認すると(No)、主制御CPU72は次にステップS5392を実行する。
ステップS5392:主制御CPU72は、大入賞口を閉止する。具体的には、大入賞口ソレノイド89に印加していた駆動信号の出力を停止する。これにより可変入賞装置30が開放状態から閉止状態に復帰する。主制御CPU72は次にステップS5324を実行する。
ステップS5394:主制御CPU72は、インターバル待機処理を実行する。具体的には、主制御CPU72は先の処理(大当り時大入賞口開放パターン設定処理(図23中)のステップS5222、または、特定領域通過時処理(図27中)のステップS5366)で設定したインターバルタイマのカウントダウンを実行する。主制御CPU72は次にステップS5314を実行する。そして、インターバルタイマの値が0以下になると、次に主制御CPU72はステップS5395に進む。なお、ここでは特に図示していないが、インターバル時間が経過するまでの間(インターバルタイマ値が0になるまでの間)、割り込み毎に主制御CPU72はステップS5394から呼び出し元である可変入賞装置管理処理(図21)の末尾アドレスに復帰する。そして、次回の呼び出しで大入賞口開閉動作処理が実行されると、先頭のステップS5380からではなく直にステップS5394を実行する。
ステップS5395:主制御CPU72は、開放回数カウンタの値をインクリメントする。なお、開放回数カウンタの値は、例えば初期値を0としてRAM76のカウント領域に記憶されている。
ステップS5396:主制御CPU72は、インクリメント後の開放回数カウンタの値が現ラウンド内で設定した回数に達しているか否かを確認する。ここで、「現ラウンド内で設定した回数」を判断しているのは、例えば「大当り中の1ラウンド内で可変入賞装置30を複数回にわたり開放動作させる」という開放パターンに対応するためである。なお、本実施形態では、特にこのような開放パターンを採用していないので、「現ラウンド内で設定した回数」は、各ラウンドで1回ずつに設定されている。したがって、通常は1回の開閉動作でカウンタ値が設定した回数に達するため(Yes)、主制御CPU72は次にステップS5398に進むことになる。
なお、上記のように1ラウンド内で複数回の開閉動作を繰り返すパターンを採用した場合、1回の開放終了時に未だカウンタ値が設定した回数に達していないことになる(No)。この場合、主制御CPU72は可変入賞装置管理処理に復帰すると、現段階ではジャンプ先が大入賞口開閉動作処理に設定されているので、上記のステップS5380~ステップS5390までの手順を繰り返し実行する。その結果、ステップS5395で開放回数カウンタのインクリメントが進み、そして、カウンタ値が設定した回数に達すると(Yes)、主制御CPU72は次にステップS5398に進むことになる。
ステップS5398:主制御CPU72は次のジャンプ先を大入賞口閉鎖処理に設定し、大入賞口開閉動作処理(図25)に復帰する。そして、次に可変入賞装置管理処理を実行すると、主制御CPU72は次に大入賞口閉鎖処理を実行する。
[大入賞口閉鎖処理]
図29は、大入賞口閉鎖処理の手順例を示すフローチャートである。この大入賞口閉鎖処理は、可変入賞装置30の作動を継続したり、その作動を終了したりするためのものである。以下、手順に沿って説明する。
ステップS5401:先ず主制御CPU72は、現在の遊技が大役(大当り遊技)中であるか否かを確認し、大役中であれば(Yes)、主制御CPU72は次にステップS5402を実行する。
ステップS5402:主制御CPU72は、上記のラウンド数カウンタをインクリメントする。これにより、例えば1ラウンド目が終了し、2ラウンド目に向かう段階でラウンド数カウンタの値は「1」となっている。なお、小当り中に特定領域30dを遊技球が通過し、小当りの終了後に大当り遊技が開始された場合、小当り時の大入賞口の開放を1ラウンド目として扱い、大当り遊技が開始される1回目のラウンドは2ラウンド目として扱われる。
ステップS5404:主制御CPU72は、インクリメント後のラウンド数カウンタの値が設定した実行ラウンド数に達しているか否かを確認する。具体的には、主制御CPU72はインクリメント後のラウンド数カウンタの値(1~7、1~10)を参照し、その値が設定した実行ラウンド数(1減算後の6、または、9)未満であれば(No)、次にステップS5405を実行する。
ステップS5405:主制御CPU72は、現在のラウンド数カウンタの値からラウンド数コマンドを生成する。このコマンドは、上記のように演出制御出力処理において演出制御装置124に送信されるものである。演出制御装置124は、受信したラウンド数コマンドに基づいて現在のラウンド数を確認することができる。
ステップS5406:主制御CPU72は、次のジャンプ先を大入賞口開閉動作処理に設定する。
ステップS5408:そして、主制御CPU72は、入賞球数カウンタをリセットし、可変入賞装置管理処理に復帰する。
主制御CPU72が次に可変入賞装置管理処理を実行すると、遊技プロセス選択処理(図21中のステップS5100)で主制御CPU72は次のジャンプ先である大入賞口開閉動作処理を実行する。そして、大入賞口開閉動作処理の実行後は大入賞口閉鎖処理の実行を経て、主制御CPU72は再び大入賞口閉鎖処理を実行し、上記のステップS5402~ステップS5408を繰り返し実行する。これにより、実際のラウンド数が設定した
実行ラウンド数(15回または16回)に達するまでの間、可変入賞装置30の開閉動作が連続して実行される。
実際のラウンド数が設定した実行ラウンド数に達した場合(ステップS5404:Yes)、主制御CPU72は次にステップS5410を実行する。
ステップS5410,ステップS5412:この場合、主制御CPU72はラウンド数カウンタをリセット(=0)すると、次のジャンプ先を終了処理に設定する。
ステップS5408:そして、主制御CPU72は、入賞球数カウンタをリセットし、可変入賞装置管理処理に復帰する。これにより、次に主制御CPU72が可変入賞装置管理処理を実行すると、今度は終了処理が選択されることになる。
[小当り時]
これに対し、小当りの場合は以下の手順となる(特例作動実行手段)。
ステップS5411:主制御CPU72は現在の遊技が大役中でないことを確認すると(ステップS5401:No)、開放回数カウンタの値をインクリメントする。
ステップS5413:次に主制御CPU72は、インクリメント後の開放回数カウンタの値が設定した開放回数に達したか否かを確認する。開放回数は、先の小当り時大入賞口開放パターン設定処理(図24中のステップS5258)で設定したものである。未だ開放回数カウンタの値が設定した開放回数に達していなければ(No)、主制御CPU72はステップS5416を実行する。
ステップS5416:主制御CPU72は、次のジャンプ先を大入賞口開閉動作処理に設定する。そして、主制御CPU72は、入賞球数カウンタをリセットし、可変入賞装置管理処理に復帰する(ステップS5408)。
主制御CPU72が次に可変入賞装置管理処理を実行すると、遊技プロセス選択処理(図21中のステップS5100)で主制御CPU72は次のジャンプ先である大入賞口開閉動作処理を実行する。そして、大入賞口開閉動作処理の実行後は大入賞口閉鎖処理の実行を経て、主制御CPU72は再び大入賞口閉鎖処理を実行し、上記のステップS5401~ステップS5413(No)を経てステップS5416、ステップS5408を繰り返し実行する。これにより、実際の開放回数が設定した開放回数に達するまでの間、可変入賞装置30の開閉動作が繰り返し実行される。本実施形態では、開放回数が1回に設定されているため、可変入賞装置30の開閉動作は繰り返し実行されずに終了する。
小当り時の実際の開放回数が設定した開放回数に達した場合(ステップS5413:Yes)、主制御CPU72は次にステップS5414を実行する。
ステップS5414,ステップS5412:この場合、主制御CPU72は開放回数カウンタをリセット(=0)すると、次のジャンプ先を終了処理に設定する。
ステップS5408:そして、主制御CPU72は、入賞球数カウンタをリセットし、可変入賞装置管理処理に復帰する。これにより、次に主制御CPU72が可変入賞装置管理処理を実行すると、今度は終了処理が選択されることになる。
[終了処理]
図30は、終了処理の手順例を示すフローチャートである。この終了処理は、可変入賞装置30の作動を終了する際の条件を整えるためのものである。以下、手順例に沿って説明する。
ステップS5502:主制御CPU72は、大当りフラグの値(01H)がセットされているか否かを確認し、大当りフラグの値がセットされていれば(Yes)、主制御CPU72は次にステップS5503を実行する。
ステップS5503,ステップS5504:この場合、主制御CPU72は大当りフラグをリセット(00H)する。これにより、主制御CPU72の制御処理上で大当り遊技状態は終了する。また、主制御CPU72は、ここで内部状態フラグから「大当り中」を消去し、制御処理上で内部状態としての大役終了を宣言する。なお、主制御CPU72は連続作動回数ステータスの値をリセットする。
ステップS5510:次に主制御CPU72は、時間短縮機能作動フラグの値(01H)がセットされているか否かを確認する。このフラグもまた、先の特別図柄変動前処理中の大当り時その他設定処理(図14中のステップS2414)や、先の特定領域通過時処理中の特定領域通過時図柄別時間短縮機能設定処理(図27中のステップS5370)でセットされるものである。
ステップS5512:そして、時間短縮機能作動フラグ(以下、時短フラグと称することがある)の値がセットされている場合(ステップS5510:Yes)、主制御CPU72は時間短縮回数を設定する。本実施形態では、普通図柄の変動回数または特別図柄の変動回数が所定回数(図16、図17参照)に達することが時短状態の終了条件となっている。そして、時短状態において特別図柄の変動回数をカウントするための第1回数切りカウンタと、時短状態において普通図柄の変動回数をカウントするための第2回数切りカウンタとがRAM76の時短カウント領域に設けられている。そして、本処理では、時短状態の種類に応じた値が第1回数切りカウンタおよび第2回数切りカウンタに時間短縮回数(以下、時短回数と略することがある)として設定される。なお、時間短縮機能作動フラグの値がセットされていなければ(ステップS5510:No)、主制御CPU72はステップS5512を実行せず、ステップS5514に進む。
ステップS5514:そして、主制御CPU72は、フラグに基づいて状態指定コマンドを生成する。具体的には、大当りフラグのリセットまたは大役終了に伴い、遊技状態として「通常中」を表す状態指定コマンドを生成する。また、時短フラグがセットされていれば、内部状態として時短状態の種類に応じて「時間短縮中(時短状態)」を表す状態指定コマンドを生成する。これら状態指定コマンドは、演出制御出力処理において演出制御装置124に送信される。
ここまでの手順は大当りの場合であるが、小当りの場合(ステップS5502:No)は以下の手順が実行される。
ステップS5520,ステップS5522:小当りの場合、主制御CPU72は小当りフラグの値をリセット(00H)し、また、内部状態フラグから「小当り中」を消去する。なお、小当りの場合、特に内部的な条件装置は作動しないため、このような手順は単にフラグの消去を目的としたものである。主制御CPU72は次にステップS5524を実行する。
ステップS5516:以上の手順を経ると主制御CPU72は次のジャンプ先を大入賞口開放パターン設定処理に設定する。
ステップS5518:そして、主制御CPU72は、特別図柄遊技処理の中の実行選択処理(図13中のステップS1000)でのジャンプ先を特別図柄変動前処理に設定する。以上の手順を終えると、主制御CPU72は可変入賞装置管理処理に復帰する。
[普通図柄遊技処理]
次に、割込管理処理(図9)の中で実行される普通図柄遊技処理の詳細について説明する。図31は、普通図柄遊技処理の構成例を示すフローチャートである。普通図柄遊技処理は、実行選択処理(ステップS1001)、普通図柄変動前処理(ステップS2001)、普通図柄変動中処理(ステップS3001)、普通図柄停止表示中処理(ステップS4001)、可変始動入賞装置管理処理(ステップS5001)のサブルーチン(プログラムモジュール)群を含む構成である。ここでは先ず、各処理に沿って普通図柄遊技処理の基本的な流れを説明する。
ステップS1001:実行選択処理において、主制御CPU72は次に実行するべき処理(ステップS2001~ステップS5001のいずれか)のジャンプ先を「ジャンプテーブル」から選択する。例えば、主制御CPU72は次に実行するべき処理のプログラムアドレスをジャンプ先のアドレスとし、また、戻り先のアドレスとして普通図柄遊技処理の末尾をスタックポインタにセットする。
いずれの処理を次のジャンプ先として選択するかは、これまでに行われた処理の進行状況(普通図柄遊技管理ステータス)によって異なる。例えば、未だ普通図柄が変動表示を開始していない状況であれば(普通図柄遊技管理ステータス:00H)、主制御CPU72は次のジャンプ先として普通図柄変動前処理(ステップS2001)を選択する。一方、既に普通図柄変動前処理が完了していれば(普通図柄遊技管理ステータス:01H)、主制御CPU72は次のジャンプ先として普通図柄変動中処理(ステップS3001)を選択し、普通図柄変動中処理まで完了していれば(普通図柄遊技管理ステータス:02H)、次のジャンプ先として普通図柄停止表示中処理(ステップS4001)を選択するといった具合である。なお、本実施形態ではジャンプ先のアドレスを「ジャンプテーブル」で指定して処理を選択しているが、このような選択手法とは別に、「プロセスフラグ」や「処理選択フラグ」等を用いてCPUが次に実行するべき処理を選択している公知のプログラミング例もある。このようなプログラミング例では、CPUが一通り各処理をCALLし、その先頭ステップで一々フラグを参照して条件分岐(継続/リターン)することになるが、本実施形態の選択手法では、主制御CPU72が各処理を一々呼び出す手間は不要である。
ステップS2001:普通図柄変動前処理では、主制御CPU72は普通図柄の変動表示を開始するための条件を整える作業を行う。なお、具体的な処理の内容は、別のフローチャートを用いて後述する。
ステップS3001:普通図柄変動中処理では、主制御CPU72は変動タイマをカウントしつつ、普通図柄表示装置33の駆動制御を行う。具体的には、7セグメントLEDの各ドットに対してONまたはOFFの駆動信号(1バイトデータ)を出力する。駆動信号のパターンは時間の経過に伴って変化し、それによって普通図柄の変動表示が行われる。
ステップS4001:普通図柄停止表示中処理では、主制御CPU72は普通図柄表示装置33の駆動制御を行う。ここでも同様に、7セグメントLEDの各ドットに対してONまたはOFFの駆動信号を出力するが、駆動信号のパターンは一定であり、これにより普通図柄の停止表示が行われる。
ステップS5001:可変始動入賞装置管理処理は、先の普通図柄停止表示中処理において当りの態様(非当選以外の態様)で普通図柄が停止表示された場合に選択される。
[演出図柄の変動表示の具体例]
次に、液晶表示器42で行われる演出図柄の変動表示について具体的に説明する。パチンコ機1において特別図柄に関する内部抽選が行われると、主制御CPU72による制御の下で変動パターン(換言すると、変動時間)を決定し、第1特別図柄や第2特別図柄による変動表示が行われる。
また、パチンコ機1において普図抽選が行われると、主制御CPU72による制御の下で変動パターン(換言すると、変動時間)を決定し、普通図柄による変動表示が行われる。
ただし、上記のように第1特別図柄や第2特別図柄、普通図柄そのものは7セグメントLEDによる点灯・点滅表示であるため、見た目上の訴求力に乏しい。そこでパチンコ機1では、上記のように演出図柄を用いた変動表示演出が行われている。
図32に示すように、演出図柄43には、例えば左演出図柄43L、中演出図柄43C、右演出図柄43Rの3つが含まれており、これらは液晶表示器42の画面上で左・中・右に並んで表示される。各演出図柄は、例えば数字の「1」~「9」を表したものとなっている。ここで、左演出図柄43L、中演出図柄43C、右演出図柄43Rは、いずれも数字が「9」~「1」の降順に並んだ図柄列を構成している。このような図柄列は、画面上の左領域・中領域・右領域でそれぞれ縦方向に流れる(スクロールする)ようにして変動表示される。
本実施形態では、演出図柄は特別図柄に対応する演出図柄(以下、特図用演出図柄と称することがある)を含んでいる。
なお、図32では、第1特別図柄に対応する特図用演出図柄の変動表示が行われる例について説明するが、第2特別図柄に対応する特図用演出図柄の変動表示や普図用演出図柄の変動表示も同様の態様で行われる。また、特図用演出図柄の表示態様及び普図用演出図柄の表示態様は、識別が困難な態様であれば、同一態様でなくてもよい。例えば、形状が多少変形しているものや、色彩が微妙に異なるとうのもの、透明度が微妙に異なるもの、大きさが微妙に異なるものを挙げることができる。
図32および図33は、特別図柄の変動表示および停止表示に対応させた演出画像の例を示す連続図である。なお、ここでは非当選(はずれ)時の特別図柄の変動について、演出図柄を用いて行われる変動表示演出と停止表示演出(結果表示演出)の一例を表している。この変動表示演出は、特別図柄(ここでは第1特別図柄とするが、第2特別図柄でもよい。)が変動表示を開始してから、停止表示(確定停止を含む)するまでの間に行われる一連の演出に該当する。また、停止表示演出は、特別図柄が停止表示されたことと、そのときの内部抽選の結果を演出図柄の組み合わせとして表す演出である。ここでは先ず、制御処理の具体的な内容を説明する前に、本実施形態で採用されている変動1回ごとの変動表示演出と停止表示演出の基本的な流れについて説明する。なお、図32および図33では背景画像を省略している。
[変動表示前]
図32中(a):例えば、第1特別図柄が変動を開始する前の状態(デモ演出中でない状態)で、液晶表示器42の画面内には3本の演出図柄43L,43C,43Rの列が大きく表示されている。このとき第1特別図柄または第2特別図柄の停止表示に合わせて、演出図柄も停止表示された状態にある。
また、液晶表示器42の画面下部には、第1特別図柄および第2特別図柄それぞれの作動記憶数(保留記憶数とも称する)を表す保留表示(図中に参照符号M1,M2を付す)が表示されるものとなっている。これら保留表示M1,M2は、特図用演出図柄が変動対象となっているときに表示可能となり、それぞれの表示個数が対応する第1特別図柄、第2特別図柄の作動記憶数(第1特別図柄作動記憶ランプ34a、第2特別図柄作動記憶ランプ35aの表示数)を表しており、遊技中の作動記憶数の変化に連動して表示個数も増減する。また、保留表示M1,M2は、視覚的な判別を容易にするため第1特別図柄に対応する保留表示M1が例えば円(○)の図形で表示され、第2特別図柄に対応する保留表示M2が例えばハートの図形で表示されている。なお、図32中(a)の例では、保留表示M1が4つとも点灯表示されることで第1特別図柄の作動記憶数が4個であることを表し、保留表示M2が全て非表示(破線で示す)になることで第2特別図柄の作動記憶数が0個であることを表している(記憶数表示演出実行手段)。
また、液晶表示器42の画面右上の特図1保留表示領域Z1には、第1特別図柄の作動記憶数が表示される。また、特図2保留表示領域Z2には、第2特別図柄の作動記憶数が表示される。さらに、ミニ図柄表示領域Z3には、ミニ図柄が表示される。このミニ図柄は、左・中・右演出図柄に続く「第4の演出図柄」であり、特別図柄の変動表示に同期して変動表示される。
図32中(b):例えば第1特別図柄の変動開始に同期して、液晶表示器42の表示画面上で3本の図柄列がスクロール変動することで変動表示演出が開始される(演出実行手段)。すなわち、第1特別図柄の変動開始に同期して、液晶表示器42の表示画面内で左演出図柄43L、中演出図柄43C、右演出図柄43Rの列が縦方向にスクロールする(流れる)ようにして変動表示演出が開始される。また、保留表示M1,M2は、変動開始前は、液晶表示器42の下方部分における帯状部分の変動前表示領域X1に表示されているが、変動開始後は、液晶表示器42の左下部分に表示されている台座画像による変動中表示領域X2に移動して、特別図柄(演出図柄)の変動が停止表示されるまで表示され続ける(当該変動中記憶表示演出)。なお、図中、演出図柄の変動表示は単に下向きの矢印で示されている。また、変動表示中、個々の演出図柄が透けた状態で表示(透過表示)されることにより、このとき表示画面内には演出図柄の背景となる画像(背景画像)が視認しやすい状態で表示されている。
また、第1特別図柄の変動開始に同期して、特図1保留表示領域Z1の第1特別図柄の作動記憶数が「1」減算され、ミニ図柄表示領域Z3のミニ図柄の変動表示が開始される。
図32中(c):例えば、ある程度の時間(変動時間の半分程度)が経過すると、最初に左演出図柄43Lが変動を停止する。この例では、画面の左側位置に数字の「8」を表す演出図柄が停止したことを表している。なお、ここでは背景画像の図示を省略している(これ以降も同様)。このとき、ミニ図柄表示領域Z3のミニ図柄も左演出図柄8Lと同一図柄が停止する。
ここで、先の図32中(b)に示されているように、変動開始に伴って第1特別図柄の作動記憶数が1個分減少するため、それに連動して保留表示M1の表示個数が1個分減少されている。例えば、それまでに作動記憶数が4個あったとすると、保留表示M1において最も以前(古い)の記憶数表示が1個だけ変動中表示領域X2に移動され、内部抽選によって消費される演出が合わせて行われる。これにより、第1特別図柄に関して作動記憶数が消費されたということを演出上でも遊技者に教示することができる。
そして、図32中(c)の例においては、記憶順で先頭にあった保留表示M1が変動中表示領域X2に移動することにより、変動前表示領域X1での表示が残り3個になったため、画面上に残った3つの保留表示M1がそれぞれ1個分ずつ一方向(ここでは左方向)へシフトする演出が行われている。これにより、作動記憶数の変化の前後関係を正確に演出上で表現するとともに、遊技者に対して「作動記憶が消費されて1つ減った」ということや「作動記憶が消費されて特別図柄が変動中である」ということを直感的に分かりやすく教示することができる。
図33中(d):左演出図柄43Lに続いて、その後に右演出図柄43Rが変動を停止する。この例では、画面の中側位置に数字の「3」を表す演出図柄が停止したことを表している。この時点で既にリーチ状態が発生しないことは確定しているので、今回の変動が非リーチ(通常)変動であるということが見た目上でほとんど明らかとなっている。このとき、ミニ図柄表示領域Z3のミニ図柄も右演出図柄8Rと同一図柄が停止する。なお、ここではすべりパターン等によるリーチ変動を除くものとする。「すべりパターン」とは、例えば一旦は数字の「7」を表す演出図柄が停止した後、図柄列が1図柄分すべって数字の「8」を表す演出図柄が停止し、それによってリーチに発展するというものである。あるいは、一旦は数字の「9」を表す演出図柄が停止した後、図柄列が逆向きに1図柄分すべって数字の「8」を表す演出図柄が停止し、それによってリーチに発展するパターンもある。また、その他にも例えば「5」等の全くかけ離れた数字を表す演出図柄が一旦停止した後、画面上にキャラクタが出現して右演出図柄列を再変動させると、数字の「8」を表す演出図柄が停止してリーチに発展するといったパターンもある。
図33中(e):第1特別図柄の停止表示に同期して、最後の中演出図柄43Cが停止する。今回の内部抽選の結果が非当選であって、第1特別図柄が非当選(はずれ)の態様で停止表示される場合、演出図柄も同様に非当選(はずれ)の態様で停止表示演出が行われる。すなわち、図示の例では、画面の中段位置に数字の「1」を表す演出図柄が停止したことを表しており、この場合、演出図柄の組み合わせは「8」-「1」-「3」のはずれ目であるため、今回の変動は通常の「はずれ」に該当したことが演出上で表現されている。このとき、ミニ図柄表示領域Z3のミニ図柄も中演出図柄8Cと同一図柄が停止し、ミニ図柄もはずれに対応する態様で停止表示される。
また、停止表示演出が行われると、変動中表示領域X2に移動して表示を継続していた保留表示M1も非表示となる。したがって、遊技者に対して「特別図柄の変動が終了した」ということを直感的に分かりやすく教示することができる。
以上は、1回の変動ごとに演出図柄を用いて行われる変動表示演出と停止表示演出(非当選時)の一例である。このような演出を通じて、遊技者に当選に対する期待感を抱かせるとともに、最終的に内部抽選の結果を演出上で明確に教示することができる。
また、上述した例は非当選時についてのものであるが、大当り(当選)時には変動表示演出中にリーチ演出が実行された後、停止表示演出において演出図柄が大当りの態様(例えば、「7」-「7」-「7」など、同一の数字が揃う態様)で停止表示される。このとき演出図柄の停止表示態様は、基本的には主制御CPU72によって内部的に選択された当選図柄(第1特別図柄表示装置34または第2特別図柄表示装置35の停止表示態様)に対応させて選択される。また、小当り(当選)時には停止表示演出において演出図柄が小当りの態様(例えば、「1」-「3」-「5」など、一定の法則で小当りを連想させる態様)で停止表示される。
[リセットスタート処理(サブ)]
図34は、リセットスタート処理(サブ)の手順例を示すフローチャートである。以下、演出制御CPU126が行う処理について、各手順を追って説明する。
ステップS301:演出制御CPU126は、CPUのリセットを解除する。演出制御CPU126は、演出制御装置124における正常な動作を保証するために、演出制御装置124への電源投入後にCPUにリセットをかけ、出力電圧が動作保証レベルまで正常に立ち上がり周辺回路が安定するまでの間、リセット状態を継続させる。こうすることにより、演出制御装置124が安定していない状態でプログラムが作動するのを回避することができる。CPUのリセットが解除されると、これを契機として演出制御装置124における制御プログラムの実行が開始される。
ステップS302:演出制御CPU126は、システム初期化処理を実行する。システム初期化処理においては、演出制御の実体に相当する各種の割込処理が開始される前に必要となる初期設定として、ハードウェアに関する初期設定やシステムの動作設定等が行われる。システム初期化処理では、例えば、演出制御CPU126の各レジスタやI/Oポート、演出制御CPU126に接続される各デバイスへのアクセスに関する設定の他、RAM130(メインメモリ)やコマンドバッファのクリア等が行われる。
ステップS303:演出制御CPU126は、タスク実行前処理を実行する。ここで「タスク」とは、割込の発生に起因して実行される個々の処理のことをいう。タスク実行前処理では、タスクを実行するための事前準備が行われる。例えば、演出制御装置124にはパチンコ機1の裏側から視認可能な複数のLEDランプ(以下、「ステータスLED」と称する。)が設けられており、これらのLEDランプを用いて演出制御装置124の内部状態が複数の点灯パターンにより報知されるが、このステータスLEDの初期状態の設定はタスク実行前処理の中で行われる。その他にも、主制御装置70から送信される演出コマンドを受信する上で必要となるコマンド入出力ポートに対する周波数の設定や、RTC184のセットアップ、割込の許可等が行われる。タスク実行前処理が終了すると、ステータスLEDが初期化処理の完了を示す態様で点灯し、各種演出コマンドの受信が可能となるとともに、各種の割込が発生し得る状態に移行する。
なお、演出制御装置124では、予め設定された時間間隔で発生するタイマ割込や、演出制御装置124上で所定のイベントが発生したことに起因して発生するイベント割込等、種類の異なる多様な割込が発生し得る。以降の説明においては、一定の間隔で定期的に発生する割込(例えば、タイマ割込や一定の周期で発生するイベント割込等)のことを「定期割込」と称する。個々の割込には優先順位が予め設定されており、割込が発生すると、演出制御CPU126はこれを優先順位に従って制御しつつ対応する割込処理を実行することとなる。
ステップS304:演出制御CPU126は、演出制御装置124の制御状態を復帰中に設定する。具体的には、復帰中フラグがオンにされる。
ステップS305:演出制御CPU126は、演出制御装置124が復帰中であることを示す復帰中画像を液晶表示器42に描画する。
ステップS306:演出制御CPU126は、演出制御メイン処理を実行する。演出制御メイン処理においては、遊技の進行に伴い実行される制御のうち、各種タスクでは実行されないその他の処理が実行される。
演出制御メイン処理は無限ループの中に組み込まれており、演出制御CPU126は、演出制御メイン処理を1回実行し終えると所定の実行間隔を置いてから次の演出制御メイン処理の実行を再び開始する。したがって、パチンコ機1への電力供給が維持されており、かつ演出制御装置124が再起動されない限り、演出制御CPU126は演出制御メイン処理を繰り返し実行し続ける。また、演出制御メイン処理の実行中には、様々な要因を契機として各種の割込が発生し、演出制御CPU126は発生した個々の割込に応じた処理を実行する。これらの処理において、液晶表示器42への表示制御、スピーカ54a~54dへの音声出力制御、各種ランプや可動体モータ57の駆動制御等が行われて、演出制御装置124に接続された各デバイスが制御されることにより、演出内容が構築され演出が具現化される。
このように、無限ループは演出制御装置124におけるメインループに相当し、演出制御メイン処理は、演出制御装置124において実行されるメイン処理として位置づけられる。
なお、演出制御装置124においてCPU初期化処理のメインループ中において、演出制御CPU126は、電圧制御監視処理を実行する。電圧制御監視処理においては、演出制御CPU126は、外部ドライバに供給している5V信号の遮断を一定時間で解除するための監視処理を行う。ランプや可動体等に対し同時に電圧が印可されると、突入電流によりランプや可動体等が過剰に発熱して誤作動や故障につながるおそれがある。そこで、電圧を印加するタイミング(信号の解除タイミング)をずらして突入電流を分散させ、ランプや可動体等を発熱から保護している。
また、演出制御CPU126は、ウォッチドッグクリア処理を実行する。例えば、演出制御装置124には、演出制御CPU126に接続されたウォッチドッグタイマや演出制御CPU126の内蔵機能を利用したウォッチドッグタイマ、制御プログラムによりウォッチドッグタイマを実装することができる。この場合、演出制御装置124では、3種類のウォッチドッグタイマが作動しており、各ウォッチドッグタイマが異なる監視時間により、定期割込が正常に発生しているか(定期割込の発生を契機として実行される定期割込処理が正常に実行されているか)否かを監視することができる。ウォッチドッグクリア処理においては、演出制御CPU126は、定期割込処理が正常に実行された場合に全てのウォッチドッグタイマのクリア等を実行する。なお、ウォッチドッグタイマは3種類未満であってもよく、4種類以上であってもよい。
以上の手順を終えると、演出制御CPU126は、CPU初期化処理のメインループに復帰して、再び演出制御メイン処理を実行する。なお、演出制御メイン処理は、演出制御装置124が正常な状態においては、ほぼ一定の間隔で実行される。例えば、正常時には演出制御メイン処理は、別途実行される割込処理から復帰している間にフレーム割込を契機として33.3ms毎(16.6ms間隔で発生するフレーム割込が2回発生する毎)に呼び出され、その間に各ステップの処理が一巡する。したがって、演出制御メイン処理の各ステップが遅滞なく一巡した場合には、演出制御CPU126は、次回の演出制御メイン処理を呼び出すまでの残り時間に待機処理を行い、その間はスタート処理を待機(スリープ)状態に遷移させる。残り時間の消化に伴い、演出制御CPU126は待機処理を終了してメインループに復帰し、次回の演出制御メイン処理を呼び出すこととなる。
[演出制御処理]
図35は、演出制御CPU126により実行される演出制御処理の手順例を示すフローチャートである。この演出制御処理は、リセットスタート処理(サブ)の演出制御メイン処理の実行中に発生するタイマ割込処理(割込管理処理)の中で実行される。なお、演出制御CPU126は、リセットスタート処理の実行中に所定の割込周期(例えば数十μs~数ms周期)でタイマ割込を発生させ、タイマ割込処理を実行する。
演出制御処理は、コマンド受信処理(ステップS400a)、画像復帰処理(ステップS400b)、音量・光量調節処理(ステップS400c)、作動記憶演出管理処理(ステップS401)、演出図柄管理処理(ステップS402)、表示出力処理(ステップS404)、ランプ駆動処理(ステップS406)、音響駆動処理(ステップS408)、演出乱数更新処理(ステップS410)およびその他の処理(ステップS412)のサブルーチン群を含む構成である。以下、各処理に沿って演出制御処理の基本的な流れを説明する。
ステップS400a:コマンド受信処理において、演出制御CPU126は主制御CPU72から送信される演出用のコマンドを受信する。また、演出制御CPU126は受信したコマンドを解析し、それらを種類別にRAM130のコマンドバッファ領域に保存する。
なお、主制御CPU72から送信される演出用のコマンドには、例えば、(特別図柄、普通図柄)作動記憶数増加時演出コマンド、(特別図柄、普通図柄)作動記憶数減少時演出コマンド、始動入賞口に入賞したことを示す始動口入賞音制御コマンド、デモ状態に移行したことを示すデモ演出用コマンド、内部抽選や普図抽選の結果を示す抽選結果コマンド、変動パターンを示す変動パターンコマンド、特別図柄や普通図柄が変動開始したことを示す変動開始コマンド、特別図柄や普通図柄が変動表示中であることを示す変動表示中指定コマンド、特別図柄や普通図柄の停止図柄を示す停止図柄コマンド、特別図柄や普通図柄が変動後の停止することを示す図柄停止時コマンド、特別図柄や普通図柄が停止表示中であることを示す図柄停止表示中指定コマンド、遊技状態を示す状態指定コマンド、大当りのラウンド数を示すラウンド数コマンド、発射位置指定コマンド、エラーの発生およびエラーの種類を示すエラー通知コマンド、小当りのオープニング期間であることを示す小当りオープニング指定コマンド、小当りで大入賞口30bが開放中であることを示す小当り大入賞口開放指定コマンド、大当りのオープニング期間であることを示す大当りオープニング指定コマンド、大当りで大入賞口30bが開放中であることを示す大当り大入賞口開放指定コマンド、大当りの終了時のエンディング期間の演出を行うことを示す大当り終了演出コマンド、残りの時短回数を示す回数切りカウンタ値コマンド、保留された変動表示の変動パターンの判定結果を示す変動パターン先判定コマンド、図柄の変動終了時の停止表示時間が終了したことを示す停止表示時間終了コマンド等がある。
ステップS400b:画像復帰処理では、演出制御CPU126は、電断前の画像を復帰させる処理を実行する。
ステップS400c:音量・光量調節処理では、演出制御CPU126は、音量調節ボタン13aの操作に応答して音量調節画像を液晶表示器42に表示させるとともに、スピーカ54a~54dから出力する音声の音量データをセットする。これにより、ステップS408の音出力処理において、セットされた音量データに基づく音量で音声の出力制御が行われる。また、演出制御CPU126は、光量調節ボタン13bの操作に応答して光量調節画像を液晶表示器42に表示させるとともに、枠ランプ46,50や盤面ランプ53の光量データをセットする。これにより、ステップS406のランプ駆動処理において、セットされた光量データに基づく光量でランプの点灯制御が行われる。
ステップS401:作動記憶演出管理処理では、演出制御CPU126は上述した記憶数表示演出や、保留表示M1、M2を用いた先読み予告演出の実行を制御する。なお、作動記憶演出管理処理の内容については、別の図面を参照しながらさらに後述する。
ステップS402:演出図柄管理処理では、演出制御CPU126は演出図柄を用いた変動表示演出や停止表示演出の内容を制御したり、可変入賞装置30の開閉動作時の演出内容を制御したりする。また、この処理において、演出制御CPU126は演出図柄の表示態様を初期設定したり(素材設定手段)、初期の設定を変化させたりする(素材設定変化手段)。また、この処理において演出制御CPU126は、各種予告演出(リーチ発生前予告演出、リーチ発生後予告演出等)の演出パターンを選択する。なお、演出図柄管理処理の内容については、別の図面を参照しながらさらに後述する。
ステップS404:表示出力処理では、演出制御CPU126は演出表示制御装置144(表示制御CPU146)に対して演出内容の基本的な制御情報(例えば、第1特別図柄および第2特別図柄それぞれの作動記憶数、作動記憶演出パターン番号、先読み予告演出パターン番号、変動演出パターン番号、変動時予告演出番号、背景パターン番号等)を指示する。これにより、演出表示制御装置144(表示制御CPU146およびVDP152)は指示された演出内容に基づいて液晶表示器42による表示動作を制御する(演出実行手段)。
ステップS406:ランプ駆動処理では、演出制御CPU126はランプ駆動回路132に対して制御信号を出力する。これを受けてランプ駆動回路132は、制御信号に基づいて各種枠ランプ46,50や盤面ランプ53等を駆動(点灯または消灯、点滅、輝度階調変化等)する。
ステップS408:次の音響駆動処理では、演出制御CPU126は音響駆動回路134に対して演出内容(例えば変動表示演出中やリーチ演出中、モード移行演出中、大当り演出中のBGM、音声データ等)を指示する。これにより、スピーカ54a~54dから演出内容に応じた音が出力される。なお、演出制御CPU126は、ステップS405で音声データをセットした場合は、本処理において、音声データに応じた音声の出力制御を行う。
ステップS410:演出乱数更新処理では、演出制御CPU126はRAM130のカウンタ領域において各種の演出乱数を更新する。演出乱数には、例えば予告選択に用いられる乱数や通常の背景チェンジ抽選(演出抽選)に用いられる乱数等がある。
ステップS412:その他の処理では、例えば演出制御CPU126は演出用の可動体の駆動用ICに対して制御信号を出力する。演出用の可動体は対応するソレノイドを駆動源として動作し、液晶表示器42による画像の表示と同期して、または単独で演出を行う。
以上の演出制御処理を通じて、演出制御CPU126はパチンコ機1における演出内容を統括的に制御することができる。次に、演出制御処理の中で実行される演出図柄管理処理の内容について説明する。
[画像復帰処理]
図36は、画像復帰処理の手順例を示すフローチャートである。以下、手順例に沿って内容を説明する。
ステップS800:先ず演出制御CPU126は、主制御CPU72から電断前の状態を示すコマンドを受信したか否かを確認する。電断前の状態を示すコマンドは、図6のステップS111で送信され、特別図柄や普通図柄が変動表示中であることを示す変動表示中指定コマンド、特別図柄や普通図柄が停止表示中であることを示す図柄停止表示中指定コマンド、小当りのオープニング期間であることを示す小当りオープニング指定コマンド、小当りで大入賞口30bが開放中であることを示す小当り大入賞口開放指定コマンド、大当りのオープニング期間であることを示す大当りオープニング指定コマンド、大当りで大入賞口30bが開放中であることを示す大当り大入賞口開放指定コマンドなどを含む。
そして、電断前の状態を示すコマンドを受信したことを確認した場合(ステップS800:Yes)、演出制御CPU126はステップS802を実行する。一方、電断前の状態を示すコマンドを受信したことを確認できない場合(ステップS800:No)、演出制御CPU126は、演出制御処理(図35)に復帰する。
ステップS802:演出制御CPU126は、演出制御装置124の制御状態が復帰中であるか否かを確認する(すなわち、図34のステップS304で復帰中フラグがオンにされたか否かを確認する)。演出制御装置124の制御状態が復帰中であることを確認した場合(ステップS802:Yes)、演出制御CPU126はステップS804を実行する。一方、演出制御装置124の制御状態が復帰中であることを確認できない場合(ステップS802:No)、演出制御CPU126は、演出制御処理(図35)に復帰する。
ステップS804:演出制御CPU126は、ステップS800で確認したコマンドに基づいて電断前の画像を描画する。これにより、復帰中画像から電断前の画像に切り替えられる。
ステップS806:演出制御CPU126は、演出制御装置124の制御状態を電断前の状態に更新する。具体的には、復帰中フラグがオフにされ、電断前の状態に応じたフラグがオンにされる。そして、演出制御CPU126は、演出制御処理(図35)に復帰する。
なお、電源投入時の演出制御復帰処理(図6のステップS111)に基づいて送信される電断前の状態を示すコマンドが特定のコマンド(図柄停止表示中指定コマンド、小当りオープニング指定コマンド、小当り時大入賞口開放指定コマンド)である場合には、演出制御CPU126はそのコマンド受信によって電断前の画像を描画するが、電断前の状態を示すコマンドが特定のコマンド以外である場合には、図9に示す割込管理処理(タイマ割込処理)に基づいて送信されるコマンド(客待ちコマンド、変動パターン指定コマンド)を契機に復帰中画像から画像を描画する。
[作動記憶演出管理処理]
図37は、作動記憶演出管理処理の手順例を示すフローチャートである。以下、手順例に沿って内容を説明する。
ステップS700:先ず演出制御CPU126は、第1始動入賞口26、始動ゲート20、第2始動入賞口28bに遊技球が進入することによって主制御CPU72から送信された作動記憶数増加時演出コマンドを受信したか否かを確認する。具体的には、演出制御CPU126はRAM130のコマンドバッファ領域にアクセスし、作動記憶数増加時演出コマンドが保存されているか否かを確認する。作動記憶数増加時演出コマンドが保存されていることを確認した場合(ステップS700:Yes)、演出制御CPU126はステップS702及びステップS703を実行する。なお、作動記憶数増加時演出コマンドが保存されていることを確認できない場合(ステップS700:No)、演出制御CPU126はステップS702及びステップS703を実行しない。
ステップS702:演出制御CPU126は、作動記憶数増加時演出選択処理を実行する。この処理では、演出制御CPU126は、第1特別図柄や普通図柄、第2特別図柄に対応した保留表示M1,M2を表示させる演出を選択する。
ステップS703:演出制御CPU126は、保留表示M1,M2を表示させる場合は、先読み演出管理処理を実行する。この処理では、演出制御CPU126は、先読み演出を実行するか否かを抽選により決定する処理を実行し、先読み演出を実行すると決定した場合には、どのような内容の先読み演出を実行するかを決定する処理を実行する。
先読み演出は、特別図柄の場合は大当りや小当りになる場合、普通図柄の場合はロング開放になる場合に実行される割合が高くなるように、抽選確率が設定されている。そして、先読み演出を実行すると決定した場合には、演出制御CPU126は、図47のステップS404~S408において先読み演出を実行する。
なお、前述したように、普通図柄においてロング開放に対応する停止図柄が選択されると、ロング開放が行われたときに第2始動入賞口28bへの入賞が容易になる。そして、第2始動入賞口28bでは小当りの確率が約1/1であり、小当りになった場合は小当りから大当りに発展する可能性があり、小当りにならなかった場合も大当りになるので、先読み演出によってロング開放となる停止図柄が選択されたことを示唆することにより、大当り期待度を示唆していることになる。
先読み演出は、例えば、保留表示の態様を変化させる、演出画像をカットインさせる、液晶表示器42での背景表示の態様を変化させる、先読み演出に対応するキャラクタを登場させるなど、種々の態様が設けられている。保留表示の態様が変化する場合は、先読み対象の保留表示より前に記憶された保留記憶が消化されるたびに保留表示の色が変化していき、大当り期待度を示唆する、あるいは、保留表示の形状が異なる形状に変化することにより大当り期待度を示唆する態様も含まれている。
ステップS704:演出制御CPU126は、主制御CPU72から作動記憶数減少時演出コマンドを受信したか否かを確認する。具体的には、演出制御CPU126はRAM130のコマンドバッファ領域にアクセスし、作動記憶数減少時演出コマンドが保存されているか否かを確認する。作動記憶数減少時演出コマンドが保存されていることを確認した場合(ステップS704:Yes)、演出制御CPU126はステップS706を実行する。なお、作動記憶数減少時演出コマンドが保存されていることを確認できない場合(ステップS704:No)、演出制御CPU126はステップS706を実行しない。
ステップS706:演出制御CPU126は、作動記憶数減少時演出選択処理を実行する。この処理では、演出制御CPU126は、第1特別図柄及び第2特別図柄に対応した保留表示M1,M2をスライドさせる演出を実行する。また、演出制御CPU126は、内部抽選により消費した抽選要素に対応する保留表示を変動前表示領域X1から変動中表示領域X2に移動させる演出を選択する。変動中表示領域X2に移動させた記憶保留表示は変動終了時に消去される。
以上の手順を終えると、演出制御CPU126は、演出制御処理(図35)に復帰する。
[演出図柄管理処理]
図38は、演出図柄管理処理の手順例を示すフローチャートである。演出図柄管理処理は、実行選択処理(ステップS500)、演出図柄変動前処理(ステップS502)、演出図柄変動中処理(ステップS504)、演出図柄停止表示中処理(ステップS506)および可変入賞装置作動時処理(ステップS508)のサブルーチン群を含む構成である。以下、各処理に沿って演出図柄管理処理の基本的な流れを説明する。
ステップS500:実行選択処理において、演出制御CPU126は次に実行するべき処理(ステップS502~ステップS508のいずれか)のジャンプ先を選択する。例えば、演出制御CPU126は次に実行するべき処理のプログラムアドレスをジャンプ先のアドレスとし、また、戻り先のアドレスとして演出図柄管理処理の末尾を「ジャンプテーブル」にセットする。いずれの処理を次のジャンプ先として選択するかは、これまでに行われた処理の進行状況によって異なる。例えば、未だ変動表示演出を開始していない状況であれば、演出制御CPU126は次のジャンプ先として演出図柄変動前処理(ステップS502)を選択する。一方、既に演出図柄変動前処理が完了していれば、演出制御CPU126は次のジャンプ先として演出図柄変動中処理(ステップS504)を選択し、演出図柄変動中処理まで完了していれば、次のジャンプ先として演出図柄停止表示中処理(ステップS506)を選択する。また、可変入賞装置作動時処理(ステップS508)は、主制御CPU72において可変入賞装置管理処理(図13中のステップS5000)が選択された場合にジャンプ先として選択される。この場合、ステップS502~ステップS506は実行されない。
ステップS502:演出図柄変動前処理では、演出制御CPU126は演出図柄を用いた変動表示演出を開始するための条件を整える作業を行う。また、この処理において、演出制御CPU126は各種の条件(抽選結果、当選種類、変動パターン等)に応じてリーチ演出の内容を選択したり、予告演出についての演出パターン(先読み予告演出パターン以外のリーチ発生前予告パターン、リーチ発生後予告パターン等)を選択したりする。その他にも演出制御CPU126は、パチンコ機1がいわゆる客待ち状態である場合のデモ演出の制御も行う。なお、具体的な処理の内容は、別のフローチャートを用いて後述する。
ステップS504:演出図柄変動中処理では、演出制御CPU126は必要に応じて演出表示制御装置144(表示制御CPU146)に指示する制御情報を生成する。例えば、演出図柄を用いた変動表示演出を実行中に演出ボタン45を用いた演出を行う場合、遊技者による演出ボタンの操作の有無を演出制御CPU126が監視するとともに、その結果に応じた演出内容(ボタン演出)の制御情報を表示制御CPU146に対して指示する。また、演出図柄変動中処理では、演出制御CPU126は擬似変動(擬似連続予告)を実行する処理も実行する。
ステップS506:演出図柄停止表示中処理では、演出制御CPU126は内部抽選の結果に応じた態様で演出図柄や動画像を用いた停止表示演出の内容を制御する。すなわち、演出制御CPU126は演出表示制御装置144(表示制御CPU146)に対して変動表示演出の終了と停止表示演出の実行を指示する。これを受けて演出表示制御装置144(表示制御CPU146)は、実際に液晶表示器42の表示画面内でそれまで実行していた変動表示演出を終了させ、停止表示演出を実行する。これにより、特別図柄の停止表示に略同期して停止表示演出が実行され、遊技者に対して内部抽選の結果を演出的に教示(開示、告知、報知等)することができる(演出実行手段)。なお、小当り時には、はずれと同様か近似した態様で停止表示演出を実行することができる。
ステップS508:可変入賞装置作動時処理では、演出制御CPU126は小当り中または大当り中の演出内容を制御する(特別遊技演出実行手段)。この処理において、演出制御CPU126は各種の条件(例えば当選種類)に応じて大役中演出の内容を選択する。例えば10ラウンド大当りの場合、演出制御CPU126は液晶表示器42に表示する演出内容として、10ラウンドの大役中演出パターンを選択し、これを演出表示制御装置144(表示制御CPU146)に対して指示する。これにより、液晶表示器42の表示画面では大役中演出の画像が表示されるとともに、ラウンドの進行に伴って演出内容が変化していくことになる。
[演出図柄変動前処理]
図39は、演出図柄変動前処理の手順例を示すフローチャートである。以下、手順例に沿って説明する。
ステップS600:演出制御CPU126は、主制御CPU72からデモ演出用コマンドを受信したか否かを確認する。具体的には、演出制御CPU126はRAM130のコマンドバッファ領域にアクセスし、デモ演出用コマンドが保存されているか否かを確認する。その結果、デモ演出用コマンドが保存されていることを確認した場合(Yes)、演出制御CPU126はステップS602を実行する。
ステップS602:演出制御CPU126は、デモ選択処理を実行する。この処理では、演出制御CPU126はデモ演出パターンを選択する。デモ演出パターンは、パチンコ機1がいわゆる客待ち状態であることを表す演出の内容を規定したものである。なお、電断復帰後に復帰中画像が表示されている状況において、特定のコマンド以外のコマンドを受信した場合には、デモ演出用コマンドの受信を契機に復帰中画像から復帰する(デモ演出を表示する)ようにしてもよい。
以上の手順を終えると、演出制御CPU126は演出図柄管理処理の末尾のアドレスに復帰する。そして演出制御CPU126はそのまま演出制御処理に復帰し、続く表示出力処理(図35中のステップS404)、ランプ駆動処理(図35中のステップS406)においてデモ演出パターンに基づいてデモ演出の内容を制御する。
一方、ステップS600においてデモ演出用コマンドが保存されていないことを確認すると(No)、演出制御CPU126は次にステップS604を実行する。
ステップS604:演出制御CPU126は、今回の変動がはずれ(非当選)であるか否かを確認する。具体的には、演出制御CPU126はRAM130のコマンドバッファ領域にアクセスし、非当選時の抽選結果コマンドが保存されているか否かを確認する。その結果、非当選時の抽選結果コマンドが保存されていることを確認した場合(Yes)、演出制御CPU126はステップS612を実行する。逆に、非当選時の抽選結果コマンドが保存されていないことを確認した場合(No)、演出制御CPU126はステップS606を実行する。なお、今回の変動がはずれか否かの確認は、抽選結果コマンドの他に変動パターンコマンドや停止図柄コマンドに基づいて行うことも可能である。すなわち、今回の変動パターンコマンドがはずれ通常変動又ははずれリーチ変動に該当していれば、今回の変動がはずれであると判定することができる。あるいは、今回の停止図柄コマンドが非当選の図柄を指定するものであれば、今回の変動がはずれであると判定することができる。
ステップS606:抽選結果コマンドが非当選(はずれ)以外であれば(ステップS604:No)、次に演出制御CPU126は、今回の変動が大当りであるか否かを確認する。具体的には、演出制御CPU126はRAM130のコマンドバッファ領域にアクセスし、大当り時の抽選結果コマンドが保存されているか否かを確認する。その結果、大当り時の抽選結果コマンドが保存されていることを確認した場合(Yes)、演出制御CPU126はステップS610を実行する。逆に、大当り時の抽選結果コマンドが保存されていないことを確認した場合(No)、残るは小当り時の抽選結果コマンドだけであるので、この場合、演出制御CPU126はステップS608を実行する。なお、今回の変動が大当りであるか否かの確認もまた、変動パターンコマンドや停止図柄コマンドに基づいて行うことも可能である。すなわち、今回の変動パターンコマンドが大当り変動に該当していれば、今回の変動が大当りであると判定することができる。また、今回の停止図柄コマンドが大当り図柄に該当していれば、今回の変動が大当りであると判定することができる。
ステップS608:演出制御CPU126は、小当り時変動演出パターン選択処理を実行する。この処理では、演出制御CPU126は主制御CPU72から受信した変動パターンコマンド(例えば、「C0H00H」~「D0H7FH」)に基づいて、そのときの演出パターン番号を決定する。演出パターン番号は、変動パターンコマンドに対応して予め用意されており、演出制御CPU126は図示しない演出パターン選択テーブルを参照して、そのときの変動パターンコマンドに対応した演出パターン番号を選択することができる。なお、演出パターン番号は、変動パターンコマンドと対になって用意されていてもよく、1つの変動パターンコマンドに対して複数のものが用意されていてもよい。
また、演出パターン番号を選択すると、演出制御CPU126は図示しない演出テーブルを参照し、そのときの変動演出パターン番号に対応する演出図柄の変動スケジュール(変動時間やリーチの種類とリーチ発生タイミング)、停止表示の態様等を決定する。なお、ここで決定される演出図柄の種類は、全て「小当り時の図柄の組み合わせ」に該当するものとなっている。
上述したように、小当り時の演出は、はずれ時の演出と同様の演出としてもよいし、小当り当選を明確に開示する内容の小当り時専用の演出としてもよい。
以上の手順は「小当り」に該当した場合であるが、大当りに該当した場合、演出制御CPU126はステップS606で「大当り」であることを確認する(Yes)。この場合、演出制御CPU126はステップS610を実行する。
ステップS610:演出制御CPU126は、大当り時変動演出パターン選択処理を実行する。この処理では、演出制御CPU126は主制御CPU72から受信した変動パターンコマンド(例えば、「E0H00H」~「F0H7FH」)に基づいて、そのときの演出パターン番号を決定する。大当り時演出パターン選択処理の中では、さらに大当り時停止図柄別に処理を分岐させてもよい。なお、変動パターンが擬似連続予告演出に対応する変動パターンである場合、演出制御CPU126は、変動表示演出の実行中に、擬似連続予告演出を実行する演出パターンを選択する処理を実行する(はずれ時も同様である)。擬似連続予告演出において、演出図柄を仮停止して再変動させる場合、中演出図柄に擬似連図柄を停止させることができる。
また、非当選時の場合は以下の手順が実行される。すなわち、演出制御CPU126はステップS604ではずれであることを確認すると(Yes)、次にステップS612を実行する。
ステップS612:演出制御CPU126は、はずれ時変動演出パターン選択処理を実行する。この処理では、演出制御CPU126は主制御CPU72から受信した変動パターンコマンド(例えば、「A0H00H」~「A6H7FH」)に基づいて、はずれ時の演出パターン番号を決定する。はずれ時の演出パターン番号は、「はずれ通常変動」や「時短はずれ変動」、「はずれリーチ変動」等に分類されており、さらに「はずれリーチ変動」には細かいリーチ変動パターンが規定されている。なお、演出制御CPU126がいずれの演出パターン番号を選択するかは、主制御CPU72から送信された変動パターンコマンドによって決まる。
はずれ時の演出パターン番号を選択すると、演出制御CPU126は図示しない演出テーブルを参照し、そのときの変動演出パターン番号に対応する演出図柄の変動スケジュール(変動時間やリーチ発生の有無、リーチ発生の場合はリーチ種類とリーチ発生タイミング)、停止表示の態様(例えば「7」-「2」-「4」等)を決定する。
以上のステップS608,ステップS610,ステップS612のいずれかの処理を実行すると、演出制御CPU126は次にステップS614を実行する。
ステップS614:演出制御CPU126は、演出選択処理を実行する。この処理では、演出制御CPU126は今回の変動表示演出中に実行するべき予告演出の内容を抽選によって選択する。予告演出の内容は、例えば内部抽選の結果(当選又は非当選)や現在の内部状態(通常状態、高確率状態、時間短縮状態)に基づいて決定される。上記のように予告演出は、変動表示演出中にリーチ状態が発生する可能性を遊技者に予告したり、最終的に大当りになる可能性があることを予告したりするものである。したがって、非当選時には予告演出の選択比率は低く設定されているが、当選時には遊技者の期待感を高めるため、予告演出の選択比率は比較的高く設定されている。
このように、演出制御CPU126は、予告演出を実行するか否かの抽選に当選した場合(規定の演出実行条件が満たされた場合)、変動表示演出(所定の演出)の実行中に当選の態様で演出図柄が停止表示されることを示唆する(所定の演出の成功の可否を示唆する、所定の演出に関する)予告演出を実行する。
また、演出制御CPU126は、この予告選択処理において予告演出を実行すると決定した場合には、変動表示中のいずれのタイミングで予告演出を開始するのかを決定する処理を実行する。なお、予告演出には、変動表示中に実行される各種の予告演出(ステップアップ予告演出、会話予告演出、カットイン予告演出、群予告演出、役物落下演出、次回予告演出、タイトル色変更演出)だけでなく、擬似連続予告演出や先読み予告演出、記憶マーカ変化予告演出等も含まれる。
また、本実施形態では、予告演出として、図柄の変動表示中に表示中の背景表示を切り替える背景切替演出を実行可能である。そして、背景切替演出により背景表示を切り替えることにより、大当りや小当りへの期待度が示唆される。
ステップS616:演出制御CPU126は、モード演出管理処理を実行する。この処理において、演出制御CPU126は、遊技状態に応じた演出を選択する処理を実行する。例えば、通常状態、大当り遊技状態、小当り遊技状態、時短状態に応じた演出を選択する処理を実行する。
よって、演出制御CPU126は、例えば、時短状態のときは演出状態を時短状態に制御する。これにより、液晶表示器42から表示される背景やスピーカ54a~54dから出力される演出音が時短状態に対応したものとなる。また、演出制御CPU126は、液晶表示器42において、時短状態の残り変動回数を示す残り変動回数表示を表示するが、この残り変動回数表示は、第2特別図柄の変動表示が行われたときは減算表示される。
そして、演出制御CPU126は、時短状態では、第1特別図柄の変動表示が行われるときは、演出図柄43L~43Rを非表示にし、ミニ図柄の変動表示のみを行う。また、保留表示M1,M2を非表示とし、8回目の第1特別図柄の変動表示が行われるまでは時短状態の残り変動回数表示の減算を停止する。よって、時短状態では、第2特別図柄に対応する演出図柄の変動表示のみが行われ、また、変動中表示領域X2において第2特別図柄に対応する保留表示M2のみが表示される。そして、残り変動回数表示は第2特別図柄の変動表示が行われたときは必ず減算されるが、第1特別図柄の変動表示が行われたときは、9回目以降の第1特別図柄の変動表示で減算表示され、8回目の第1特別図柄の変動表示が行われるまでは減算されない。
また、例えば、小当り遊技状態や大当り遊技状態のときは、液晶表示器42から表示される背景やスピーカ54a~54dから出力される演出音が小当り遊技状態や大当り遊技状態に対応したものとなる。そして、演出制御CPU126は、小当り遊技状態や大当り遊技状態では、大入賞口30bに遊技球を発射することを促す右打ち示唆画像を表示する演出を選択する。
以上の手順を終えると、演出制御CPU126は演出図柄管理処理(末尾アドレス)に復帰する。これにより、その後の演出図柄変動中処理(図38中のステップS504)において、実際に選択された変動演出パターンに基づいて変動表示演出及び停止表示演出が実行されるとともに、各種予告演出パターンに基づいて予告演出が実行される。
なお、演出制御CPU126は、第1特別図柄に対応する特図用演出図柄の変動パターンを選択するときは通常状態であるので、通常演出画面の演出データを選択する。また、第2特別図柄に対応する特図用演出図柄の変動パターンを選択するときは大当りが発生することが確定する状態であるので、大当り準備画面の演出データを選択する。また、普通図柄に対応する普図用演出図柄の変動パターンを選択するときは時短状態であるので、時短演出画面の演出データを選択する。
通常演出画面、大当り準備画面、時短演出画面の演出データを選択するときはそれぞれの画面で表示する演出も選択される。そして、演出制御CPU126は、その後の演出図柄変動中処理(図38中のステップS504)において、選択した演出画面を表示するとともに、選択した演出を実行する。
[演出選択処理]
図40は、演出選択処理の手順例を示すフローチャートである。以下、手順例に沿って内容を説明する。
ステップS850:先ず演出制御CPU126は、実行する演出の種類を選択する演出選択抽選を実行する。なお、演出選択抽選では演出を実行しないと決定されることもある。
また、演出選択抽選で選択される演出には、可動体40を移動させる演出が含まれている。そして、可動体40を移動させる演出は、可動体40が可動位置に移動するのみの演出と、可動体40が可動位置に移動して後側可動体40bが出現する演出とがあるが、いずれの演出も、大当り又は小当りに当選しているときのほうが、はずれのときよりも実行される確率が高くなるように抽選が行われる。また、可動体40が可動位置に移動するのみの演出よりも、可動体40が可動位置に移動して後側可動体40bが出現する演出のほうが大当り又は小当りの期待度が高くなっている。
さらに、演出選択抽選で選択される演出には、演出ボタン45の操作を促す操作演出も含まれている。操作演出が選択されたときは、演出制御CPU126は演出ボタン45の有効ランプを点灯させる。
ステップS852:演出制御CPU126は、演出選択抽選で選択された演出が背景切替演出であるか否かを確認する。背景切替演出であることを確認した場合(ステップS852:Yes)、演出制御CPU126はステップS854を実行する。一方、背景切替演出であることを確認できない場合(ステップS852:No)、演出制御CPU126はステップS856を実行する。
ステップS854:演出制御CPU126は、背景切替演出の演出パターンを選択する演出パターン選択抽選を実行する。
ステップS856:演出制御CPU126は、演出選択抽選で選択した演出の演出データをセットして、演出図柄変動前処理(図39)に復帰する。そして、セットした演出データに基づいて、演出制御CPU126は、図35のステップS404、ステップS406、ステップS408で演出を実行する処理を行う。なお、演出を実行しないと決定されたときは本処理は省略される。
[背景切替演出の演出パターン]
図41は、背景切替演出の演出パターンの説明図である。本実施形態では、背景演出で表示される背景表示は、2種類の低期待度背景A,Bと、1種類の高期待度背景とがある。高期待度背景は低期待度背景A,Bよりも大当りや小当りの期待度が高い背景表示である。
図41に示すように、背景切替演出の演出パターンは、演出パターンAと演出パターンBとがある。そして、図40のステップS854で演出パターンAと演出パターンBのいずれかが選択される。
演出パターンAは、背景切替演出を経由して低期待度背景から低期待度背景に切り替わる。すなわち、低期待度背景Aであった場合は低期待度背景Bに切り替えられ、低期待度背景Bであった場合は低期待度背景Aに切り替えられる。演出パターンBは、背景切替演出を経由して低期待度背景から高期待度背景に切り替わる。
そして、大当りまたは小当りのときは、演出パターンAの選択割合が20%、演出パターンBの選択割合が80%となるように判定値数の数が決められている。また、はずれのときは、演出パターンAの選択割合が80%、演出パターンBの選択割合が20%となるように判定値数の数が決められている。
このような選択確率とすることにより、高期待度背景に切り替わると大当りや小当りへの期待度が高くなる。
[音量調節画像と光量調節画像の表示位置]
次に、音量調節画像51と光量調節画像52の表示位置について図42および図43を用いて説明する。なお、音量調節画像51と光量調節画像52は、演出制御CPU126が図35のステップS400c,S404の処理を行うことにより表示される。
図42に示すように、可動体40が可動位置に移動したときにも、音量調節ボタン13aまたは光量調節ボタン13bの操作が有効化されている。そして、音量調節ボタン13aまたは光量調節ボタン13bが操作され、音量調節画像51または光量調節画像52が表示されると、音量アイコン51aと光量アイコン52aが可動体40によって覆われることがない位置に音量調節画像51または光量調節画像52が表示される。一方で、音量メータ51bと光量メータ52bは可動体40に覆われる。
このように、可動体40が可動位置に移動したときに、音量調節画像51や光量調節画像52の一部が表示されるため、音量や光量を調節可能であることを識別できる。これにより、利便性を高めることができる。
また、音量アイコン51aと光量アイコン52aは表示されるので、いずれを調節可能であるかを識別でき、利便性を高めることができる。
なお、音量調節画像51が可動体40によって覆われているときは、音量調節ボタン13aを操作すると、音量が変化するので、音声を聞き取りながら音量を調節することができる。また、光量調節画像52が可動体40によって覆われているときは、光量調節ボタン13bを操作すると、光量が変化するので、光量を見ながら光量を調節することができる。
また、図43に示すように、可動体40が可動位置に移動したときに後側可動体40bが出現した場合は、音量調節画像51および光量調節画像52は後側可動体40bに覆われる。
本実施形態では、可動体40が可動位置に移動するのみの演出よりも、可動体40が可動位置に移動して後側可動体40bが出現する演出のほうが大当り又は小当りの期待度が高くなるように演出の選択確率が設定されている。すなわち、後側可動体40bが出現する演出は期待度の高い演出である。
よって、期待度の高い演出が実行される場合は、音量調節画像51および光量調節画像52が後側可動体40bに覆われる構成とすることにより、演出への注目度を高め、遊技の興趣を高めることができる。
[小当り中の右打ち示唆画像]
次に、小当り中に液晶表示器42から表示される右打ち示唆画像について図44を用いて説明する。なお、右打ち示唆画像は、演出制御CPU126が図35のステップS402(具体的には、図39のステップS616),S404の処理を行うことにより表示される。
図44(a)に示すように、小当りが開始されると、大入賞口30bに向けて遊技球を発射することを促す(すなわち、右打ちを促す)右打ち示唆画像200が液晶表示器42の画面右下に表示される。右打ち示唆画像200は、四角形のウインドウ内に「右を狙え」という文字と右向きの矢印とが表示される画像で構成されている。
図44(b)に示すように、右打ち示唆画像200の表示開始から25秒が経過したとき、すなわち、大入賞口30bの開放時間が残り4秒となったときに、大入賞口30bに向けて遊技球を発射することを促す(すなわち、右打ちを促す)右打ち示唆画像201に切り替えられる。右打ち示唆画像201では、右打ち示唆画像200における「右を狙え」という文字と右向きの矢印とが拡大表示され、右打ち示唆画像200よりも広い面積で表示される。これにより、右打ち示唆画像201では右打ち示唆画像200よりも、右打ちをすることが強調される。
そして、図45(a)に示すように、右打ち示唆画像200が表示されているときに、下皿6cが遊技球で満杯になり、それによって満タンスイッチ161がONになって、満タンエラーが発生した場合は、下皿6cの遊技球を排出することを促す文字202(「球を抜いてください」)が表示される。このとき、下皿6cの遊技球を排出することを促す文字202は右打ち示唆画像200に重畳しない位置に表示される。
また、図45(b)に示すように、右打ち示唆画像200が表示されているときに、音量調節画像51や光量調節画像52が表示される場合、音量調節画像51や光量調節画像52は右打ち示唆画像200に重畳しない位置に表示される。
一方、図45(c)に示すように、右打ち示唆画像201が表示されているときに、下皿6cの遊技球を排出することを促す文字202(「球を抜いてください」)が表示される場合、下皿6cの遊技球を排出することを促す文字202は右打ち示唆画像201よりも上位レイヤーで表示され、下皿6cの遊技球を排出することを促す文字202は右打ち示唆画像201に重畳する位置に表示される。
また、図45(d)に示すように、右打ち示唆画像201が表示されているときに、音量調節画像51や光量調節画像52が表示される場合、音量調節画像51や光量調節画像52は右打ち示唆画像201よりも上位レイヤーで表示され、音量調節画像51や光量調節画像52は右打ち示唆画像201に重畳する位置に表示される。
本実施形態では、小当り時には特定領域30dに遊技球を進入させないと大当りに発展させることができないため、小当り時に右打ちを行うことにより、大入賞口30bに向けて遊技球を発射することが重要である。よって、小当りの開始から表示される右打ち示唆画像200が、下皿6cの遊技球を排出することを促す文字202、音量調節画像51、光量調節画像52によって視認不能となることを防止し、確実に大入賞口30bに遊技球を進入させることを促すことができる。
一方で、右打ち示唆画像201は画面全体の表示されるため、下皿6cの遊技球を排出することを促す文字202、音量調節画像51、光量調節画像52を右打ち示唆画像201に重畳する位置に表示しても、遊技者は右打ちを行う必要があることを認識できる。また、右打ち示唆画像201は右打ち示唆画像200よりも大きく表示するので、小当りの終了間際により確実に右打ちを行うことを促すこともできる。
なお、本実施形態では、右打ち示唆画像200に下皿6cの遊技球を排出することを促す文字202、音量調節画像51、光量調節画像52が重畳せず、右打ち示唆画像201には重畳する例を挙げて説明したが、右打ち示唆画像201に下皿6cの遊技球を排出することを促す文字202、音量調節画像51、光量調節画像52が重畳せず、右打ち示唆画像200に重畳する構成としてもよい。
[右打ち示唆画像の変形例]
次に、右打ち示唆画像の変形例について図46~図48を用いて説明する。
図46(a)~図46(c)に示すように、小当りが開始されると、液晶表示器42の画面右下に右打ちを促す右打ち示唆画像210が表示される。右打ち示唆画像210は、四角形のウインドウ内に「右を狙え」という文字と右向きの矢印とが表示されるとともに大入賞口30bに遊技球が入賞可能な時間を示すメータ210aが表示される画像で構成されている。メータ210aは小当り開始時には満タンになっており、時間の経過に伴って減少していく。そして、メータ210aの減少に伴う音声はスピーカ54a~54dから出力されない。
図47(d)~図47(f)に示すように、大入賞口30bの開放時間が残り5秒となったときに、右打ち示唆画像210から右打ち示唆画像211に切り替えられる。右打ち示唆画像211では、「右を狙え」という文字と右向きの矢印とが表示されるとともに、大入賞口30bの残り開放時間を示すカウントダウン表示211aが画面中央で行われる画像で構成されている。そして、カウントダウン表示211aの進行に伴ってスピーカ54a~54dから音声が出力される。これにより、右打ち示唆画像211では右打ち示唆画像210よりも、右打ちをすることが強調される。
そして、図48(a)に示すように、右打ち示唆画像210が表示されているときに、下皿6cが遊技球で満杯になり、それによって満タンスイッチ161がONになって、満タンエラーが発生した場合は、下皿6cの遊技球を排出することを促す文字202(「球を抜いてください」)が表示される。このとき、文字202はメータ210aを含む右打ち示唆画像210に重畳しない位置に表示される。
また、図48(b)に示すように、右打ち示唆画像210が表示されているときに、音量調節画像51や光量調節画像52が表示される場合、音量調節画像51や光量調節画像52はメータ210aを含む右打ち示唆画像210に重畳しない位置に表示される。
一方、図48(c)に示すように、右打ち示唆画像211が表示されているときに、下皿6cの遊技球を排出することを促す文字202(「球を抜いてください」)が表示される場合、下皿6cの遊技球を排出することを促す文字202はカウントダウン表示211aを含む右打ち示唆画像211に重畳する位置に表示される。
また、図48(d)に示すように、右打ち示唆画像211が表示されているときに、音量調節画像51や光量調節画像52が表示される場合、音量調節画像51や光量調節画像52はカウントダウン表示211aを含む右打ち示唆画像211に重畳する位置に表示される。
本変形例では、メータ210aの表示により、大入賞口30bの開放時間を認識できるので、より確実に大入賞口30bに遊技球を進入させることを促すことができる。
また、カウントダウン表示211aを行うときは音声も出力されるため、大入賞口30bの開放時間を認識できるので、より確実に大入賞口30bに遊技球を進入させることを促すことができる。
[背景切替演出の具体例]
次に、背景切替演出の具体例について図49を用いて説明する。図49(a)は図41の演出パターンAを示し、図49(b)は図41の演出パターンBを示す。
図49(a)に示すように、常態では、低期待度背景が表示されている。そして、演出パターンAにおいて、背景切替演出が実行される場合は、演出図柄の変動表示が開始された後に、背景切替演出が実行される。
背景切替演出が実行されると、液晶表示器42の画面全体が背景切替演出画像220で覆われる。そして、背景切替演出画像220の一部は透過しており、この透過部分から演出図柄の一部と背景画像の一部が表示される。そして、この透過部分から切替後の背景画像を視認可能である。
演出パターンAでは低期待度背景から低期待度背景に切り替えられるため、背景切替演出画像の透過部分から切替後の低期待度背景を視認できる。具体的には、切替前が低期待度背景Aである場合は低期待度背景Bを視認でき、切替前が低期待度背景Bである場合は低期待度背景Aを視認できる。背景切替演出が終了すると、切替後の背景が表示された状態で演出図柄の変動表示が行われる。
また、図49(b)に示すように、演出パターンBにおいて、背景切替演出が実行される場合は、演出パターンAと同様に、演出図柄の変動表示が開始された後に、背景切替演出が実行される。
背景切替演出が実行されると、液晶表示器42の画面全体が背景切替演出画像220で覆われる。そして、演出パターンAでは、背景切替演出画像220の透過部分からは切替後の低期待度背景が表示されるが、演出パターンBにおいて、背景切替演出画像220の透過部分から高期待度背景が表示されると、背景切替演出の時点で高期待度背景に切り替えられることが遊技者に気付かれてしまう。
よって、本実施形態では、背景切替演出の背景切替演出画像220の表示時に、ダミーの低期待度背景(以下、ダミー背景と称することがある)が背景切替演出画像220の透過部分から表示される。
ダミー背景として、切替前が低期待度背景Aである場合は低期待度背景B、切替前が低期待度背景Bである場合は低期待度背景Aが表示される。これにより、背景切替演出の時点で切替後の演出パターンAまたは演出パターンBのいずれであるかが察知されることを防止できる。よって、演出の展開が予測されて遊技の興趣が低下することを防止できる。そして、演出パターンBの場合は、背景切替演出の終了後に高期待度背景が表示されることを示唆する高期待度突入演出を実行した後に高期待度背景が表示される。
なお、本実施形態では、低期待度背景を2種類設けているため、切替前に一方の低期待度背景が表示されていた場合はダミー背景として他方の低期待度背景を表示する例を挙げているが、例えば、低期待度背景を3種類以上設けた場合は、ダミー背景を切替前の低期待度背景以外の低期待度背景から抽選により決定するなど、ダミー背景の決定方法は本実施形態と異なる方法でもよい。
[時短状態中の演出について]
次に、時短状態中の演出について、図50~図53を用いて説明する。本例の演出は、演出制御CPU126が図39のステップS616を実行することにより実行される。
図50(a)に示すように、まず、通常状態で大当りが発生し、大当りは発生した時点で第1特別図柄の作動記憶数が「4」であったとする。よって、特図1保留表示領域Z1には、第1特別図柄の作動記憶数「4」が表示されている。また、保留表示M1が4つ表示されている。
図50(b)に示すように、大当り遊技状態でエンディング演出が実行されると大当り遊技状態が終了となる。なお、図示の例では、エンディング演出において大当り遊技状態で獲得した遊技球数が表示されている。
図50(c)に示すように、大当り遊技状態が終了すると時短状態が開始されるが、大当りが発生した時点で第1特別図柄の作動記憶数が「4」であったので、時短状態での1回目~4回目の特別図柄の変動表示では第1特別図柄の変動表示が行われる。よって、演出図柄43L~43Rは非表示となり、保留表示M1,M2も非表示となる。そして、時短状態が開始されることを示す文字230(「READY」)が画面中央に表示される。なお、時短状態中は右打ち示唆画像200が表示される。
図51(d)に示すように、時短状態で1回目の第1特別図柄の変動表示が開始すると、特図1保留表示領域Z1で表示されている第1特別図柄の作動記憶数が「3」に減算されるとともに、ミニ図柄表示領域Z3でミニ図柄の変動表示が開始される。このとき、時短状態が開始されることを示す文字230(「READY」)は表示されたままであり、演出図柄43L~43Rと保留表示M1,M2も非表示のままである。また、第1特別図柄の変動表示が8回行われていないので、時短状態での残り変動回数表示232(「残り100回」)の減算表示が行われることがない。なお、時短状態中は右打ち示唆画像200が表示されたままである。
図51(e)に示すように、第1特別図柄の変動表示が停止すると、ミニ図柄表示領域Z3でミニ図柄の変動表示が停止される(図の例では「8 1 3」)。このとき、時短状態が開始されることを示す文字230(「READY」)は表示されたままであり、演出図柄43L~43Rと保留表示M1,M2も非表示のままである。
図51(f)に示すように、作動記憶が消化されて2回目の第1特別図柄の変動表示が開始すると、特図1保留表示領域Z1で表示されている第1特別図柄の作動記憶数が「2」に減算されるとともに、ミニ図柄表示領域Z3でミニ図柄の変動表示が開始される。このとき、時短状態が開始されることを示す文字230(「READY」)は表示されたままであり、演出図柄43L~43Rと保留表示M1,M2も非表示のままである。また、第1特別図柄の変動表示が8回行われていないので、時短状態での残り変動回数表示232(「残り100回」)の減算表示が行われることがない。
図52(g)に示すように、4つ目の第1特別図柄の作動記憶を消化し、第1特別図柄の変動表示が停止すると、ミニ図柄表示領域Z3でミニ図柄の変動表示が停止される(図の例では「6 4 3」)。このとき、時短状態が開始されることを示す文字230(「READY」)は表示されたままであり、演出図柄43L~43Rと保留表示M1,M2も非表示のままである。
図52(h)に示すように、第1特別図柄の作動記憶を消化している間に第2始動入賞口28bに遊技球が入賞した場合は、4つ目の第1特別図柄の作動記憶が消化され終えた後に第2特別図柄の変動表示が開始される。このとき、演出図柄43L~43Rが表示されるが、4つ目の第1特別図柄の作動記憶を消化して最後に停止したミニ図柄の組合せ(すなわち、第1特別図柄に対応するミニ図柄の組合せ)が、演出図柄43L~43Rで表示される(本例では「6 4 3」)。また、変動前表示領域X1および変動中表示領域X2で保留表示M2が表示される。なお、本例では、第2特別図柄の作動記憶が3つ発生した例を示している。また、時短状態での残り変動回数表示232が減算表示され、残り100回から残り99回に減算される。さらに、特図2保留表示領域Z2で表示されている第2特別図柄の作動記憶数が「2」に減算される。
図52(i)に示すように、第2特別図柄の変動表示が行われると、第2特別図柄に対応する演出図柄43L~43Rの変動表示が開始される。また、ミニ図柄表示領域Z3でミニ図柄の変動表示が開始される。そして、変動表示が行われた演出図柄43L~43R及びミニ図柄が停止表示される。なお、図の例では、演出図柄43L~43R及びミニ図柄が停止表示される様子は省略している。
図53(j)に示すように、時短状態において第2特別図柄の変動表示が繰り返されていき、例えば、残り変動回数表示232が残り70回で第2特別図柄が停止したとする。そして、このときに、第1始動入賞口26に遊技球が入賞したとする。そして、時短状態での第1特別図柄の変動回数が8回以下であるとする。
図53(k)に示すように、次いで、第1特別図柄の変動表示が開始すると、ミニ図柄表示領域Z3でミニ図柄の変動表示が開始される。このとき、演出図柄43L~43Rと保留表示M1,M2が非表示になり、背景表示が表示された状態になる。また、第1特別図柄の変動表示が8回行われていないので、時短状態での残り変動回数表示232(「残り70回」)の減算表示が行われることがない。なお、時短状態中は右打ち示唆画像200が表示されたままである。
図53(l)に示すように、第1特別図柄の変動表示が停止すると、ミニ図柄表示領域Z3でミニ図柄の変動表示が停止される。このとき、演出図柄43L~43Rと保留表示M1,M2も非表示のままである。そして、背景表示はそのまま表示が継続される。
図53(m)に示すように、第1特別図柄の変動表示が停止した後や第1特別図柄の変動表示が行われているときに、第2始動入賞口28bに遊技球が入賞した場合は、第2特別図柄の変動表示が開始される。このとき、演出図柄43L~43Rが表示されるが、前回変動で停止した第1特別図柄に対応するミニ図柄の組合せが、演出図柄43L~43Rで表示される(本例では「3 8 1」)。また、変動中表示領域X2で保留表示M2が表示される。また、時短状態での残り変動回数表示232が減算表示され、残り70回から残り69回に減算される。そして、第2特別図柄に対応する演出図柄43L~43Rの変動表示が開始され、ミニ図柄表示領域Z3でミニ図柄の変動表示が開始される。
以降、時短状態で第1特別図柄の変動表示が行われるときは同様の表示が行われる。なお、通常状態では、第1特別図柄および第2特別図柄のいずれが変動表示しても通常通り演出図柄の変動表示や保留表示が行われる。
本実施形態では、時短状態では、普図抽選に当選するとロング開放が実行されるため、通常状態よりも第2始動入賞口28bに遊技球が入賞しやすくなる。そして、第2始動入賞口28bに遊技球が入賞すると、10ラウンド小当りが発生可能になるとともに、2ラウンド大当りに当選すると長期にわたる時短状態に制御される一方で第1始動入賞口26では2ラウンド大当りのみが発生可能であるため、時短状態では第1特別図柄よりも第2特別図柄を変動表示させたほうが有利な当りが発生可能である。よって、時短状態で第1特別図柄の変動表示が行われると遊技者は損失感を抱くおそれがある。このため、本実施形態では、時短状態では第1特別図柄に対応する演出図柄の変動表示を行わず、保留表示も行わず、さらに、残り変動回数表示の減算も行わない構成とすることにより、時短状態で第1特別図柄の変動表示が行われていることに遊技者が気付きにくくなる。これにより、時短状態での遊技の興趣を高めることができる。
なお、本実施形態では、時短状態で第1特別図柄の変動表示が行われるときは、残り変動回数表示232を表示させたまま減算させない構成としたが、例えば、残り変動回数表示232の数字部分を視認不能とする演出画像を重畳させる、残り変動回数表示232を非表示とするなど、時短状態での残り変動回数を更新しないときの表示態様は上記実施形態と異なる態様としてもよい。
また、上記実施形態では、残り変動回数表示232において減算表示を行うことにより、時短状態での残り変動回数を更新する例を挙げているが、例えば、時短状態で実行した変動回数を加算していく、あるいは、時短状態での変動回数に応じて色やキャラクタを変化させていくなど、時短状態での残り変動回数を更新するときの表示態様は上記実施形態と異なる表示態様としてもよい。
また、本実施形態では、作動記憶を入賞順に消化する例を挙げて説明しているが、第1特別図柄または第2特別図柄の一方を他方よりも優先的に消化する構成としてもよい。
[電断復帰したときの画像の構築について]
次に、電断復帰したときの液晶表示器42での画像の構築について図54を用いて説明する。
図54に示すように、電源が遮断された後に再度電源が投入されることにより、電断復帰が行われると、まず、復帰中画像240が表示される。復帰中画像240では、「画面表示復帰中 そのまま遊技を続けて下さい」と表示される。よって、遊技者は復帰中画像240が表示されているときも遊技を継続する。
そして、復帰中画像240を表示しているときに、電断前の状態を示すコマンドを受信したときに電断前の画像が描画される。
具体的には、例えば、図柄変動表示中指定コマンドが主制御CPU72から演出制御CPU126に送信された場合は、演出図柄の変動表示中画像242が液晶表示器42で描画される。また、図柄停止表示中指定コマンドが主制御CPU72から演出制御CPU126に送信された場合は、演出図柄の停止表示中画像244が液晶表示器42で表示される。また、小当りオープニング指定コマンドが主制御CPU72から演出制御CPU126に送信された場合は、小当りオープニング画像246が液晶表示器42で表示される。また、小当り時大入賞口開放指定コマンドが主制御CPU72から演出制御CPU126に送信された場合は、小当り時大入賞口開放画像248が液晶表示器42で表示される。
本実施形態では、時短状態での最終変動での図柄の停止表示時間が通常の図柄変動時と比較して長い(例えば、5秒)。よって、演出図柄の停止表示中に電断復帰が行われた場合に、図柄変動表示が開始されるまで、あるいは、図柄の変動表示の開始待ち(いわゆる、客待ち)まで待機してから画像を構築すると、復帰中画像240の表示時間が長期間にわたってしまう。また、小当りのオープニング演出中に電断復帰が行われた場合に、小当りの開始まで待機してから画像を構築すると、復帰中画像240の表示時間が長期間にわたってしまう。さらに、小当りにおいて大入賞口30bの開放中に電断復帰が行われた場合に、大入賞口30bが閉鎖するまで待機してから画像の構築を待機すると、遊技者が即座に遊技を再開せず、不利益を被る可能性がある。
よって、例えば、電断復帰後に、図柄停止表示中指定コマンド、小当りオープニング指定コマンド、小当り時大入賞口開放指定コマンドが送信されたときに画像の描画を行うことより、上記のような課題を解決することができる。
なお、本実施形態では、電断復帰後に、大当りオープニング指定コマンドや大当り時大入賞口開放指定コマンドが送信されたときにも同様に画像を描画することが可能である。
[上記実施形態の効果]
(a1)上記実施形態では、
可動体(本例では、可動体40)を備えた遊技機(本例では、パチンコ機1)であって、
操作を行う操作手段(本例では、音量調節ボタン13a、光量調節ボタン13b、演出ボタン45)と、画像を表示可能な画像表示手段(本例では、液晶表示器42)と、を備え、
前記操作手段は特定操作手段(本例では、音量調節ボタン13a、光量調節ボタン13b)を含み、
前記特定操作手段の操作に基づいて、前記画像表示手段に所定画像(本例では、音量調節画像51、光量調節画像52)を表示させることが可能であり(本例では、図3)、
前記可動体が可動したときに前記画像表示手段の画像表示領域の一部が前記可動体によって覆われることがあり(本例では、図42)、
前記可動体によって前記画像表示領域の一部が覆われているときに前記特定操作手段の操作が有効化されており、
前記可動体によって前記画像表示領域の一部が覆われているときに前記特定操作手段が操作された場合に、前記所定画像の一部が前記可動体によって覆われない位置に前記所定画像が表示される(本例では、図42)。
よって、可動体が可動したときに特定操作手段の操作が有効化されていることを認識できるので、利便性を高めることができる。
(a2)また、上記実施形態では、
操作手段は、前記特定操作手段と異なる特別操作手段(本例では、パチンコ機1)であって、
操作を行う操作手段(本例では、演出ボタン45)を含み、
前記特別操作手段は操作が有効化されているときに発光可能な発光手段(本例では、図5に示す有効ランプ)を備えている一方で、前記特定操作手段は前記発光手段を備えておらず、前記可動体によって前記画像表示領域の一部が覆われているときに前記特別操作手段の操作が無効化されている。
よって、特別操作手段と異なり、特定操作手段は発光手段の発光によって操作が有効か否かを判別することができないので、可動体によって所定画像の一部が覆われないようにすることにより、特定操作手段の操作が有効化されていることを認識可能にして利便性を高めつつ、可動体によって画像表示領域の大半を覆うことが可能にし、演出効果を高めることができる。
(a3)また、上記実施形態では、
前記可動体は、第1可動体(本例では、前側可動体40a)と、第2可動体(本例では、後側可動体40b)と、を含み、
前記第1可動体は、前記第2可動体よりも前記画像表示領域を覆う面積が小さく(本例では、図42および図43)、
前記第1可動体が可動したときよりも前記第2可動体が可動したときのほうが有利であり、
前記所定画像の一部は前記第1可動体によって覆われないが、前記第2可動体によって覆われる(本例では、図42および図43)。
よって、有利度の低い可動体演出の実行時は所定画像の一部が覆われないようにすることで所定画像の視認性を確保する一方で、有利度の高い可動体演出の実行時は可動体演出の見栄えを優先して所定画像の一部を隠すことを許容することにより、利便性を高めつつ演出効果を高めることができる。
(b1)上記実施形態では、
演出画像を表示可能な遊技機で(本例では、パチンコ機1)あって、
前記演出画像は、第1演出画像(本例では、図44および図45に示す右打ち示唆画像200)と、第2演出画像(本例では、図44および図45に示す右打ち示唆画像201)と、第3演出画像(本例では、図45に示す音量調節画像51および光量調節画像52)と、を含み、
前記第1演出画像は、所定領域(本例では、大入賞口30b)に向けて遊技球を発射することを促す画像であり(本例では、図44および図45に示す右打ち示唆画像200)、
前記第2演出画像は、前記第1演出画像と異なる表示態様で所定領域に向けて遊技球を発射することを促す画像であり(本例では、図44および図45に示す右打ち示唆画像201)、
前記第3演出画像は、前記第1演出画像及び前記第2演出画像と異なる表示態様の画像であり(本例では、図45に示す音量調節画像51、光量調節画像52、下皿6cの遊技球を排出することを促す文字202)、
前記第1演出画像を表示してから所定時間(本例では、25秒)が経過したときに前記第2演出画像を表示可能であり(本例では、図44)、
前記第3演出画像は、前記第1演出画像を表示するときに表示可能であるとともに、前記第2演出画像を表示するときに表示可能であり(本例では、図45)、
前記第1演出画像又は前記第2演出画像の一方に重畳し、他方に重畳しないように表示可能である(本例では、図45)。
よって、少なくとも第1演出画像又は第2演出画像の視認性を確保できるので、遊技の興趣を高めることができる。
(b2)上記実施形態では、
前記第1演出画像又は前記第2演出画像の少なくともいずれか一方は、前記所定領域に遊技球を進入させることが可能な時間をさらに示唆している(本例では、図46のメータ210aおよび図47のカウントダウン表示211a)。
よって、遊技の状況を把握することが可能になり、遊技の興趣を高めることができる。
(b3)また、上記実施形態では、
音声を出力可能な音声出力手段(本例では、スピーカ54a~54d)を備え、
前記第1演出画像は、複数種類の演出画像が切り替えられる画像(本例では、図46に示すようにメータ210aが変化する部分)であり、
前記第2演出画像は、複数種類の演出画像が切り替えられる画像であり(本例では、図47に示すようにカウントダウン表示211aが変化する部分)、
前記第1演出画像又は前記第2演出画像の一方を表示しているときに演出画像を切り替えるときは音声を出力せず、他方を表示しているときに演出画像を切り替えるときは音声を出力可能である(本例では、図46および図47)。
よって、遊技の状況を把握することが可能になり、遊技の興趣を高めることができる。
(b4)また、上記実施形態では、
前記第2演出画像の表示領域は前記第1演出画像よりも表示領域が大きい(本例では、図46および図47)。
よって、第3演出画像を第2演出画像に重畳しても第2演出画像を視認可能とすることができ、また、第2演出画像の拡大により、所定領域に遊技球を発射することを強調することが可能になり、遊技の興趣を高めることができる。
(c1)上記実施形態では、
背景画像を表示可能な背景演出を実行可能であるとともに、遊技の進行に基づいて複数種類の背景演出のうちのいずれかを実行可能(本例では、図41、図49)な遊技機(本例では、パチンコ機1)において、
前記複数種類の背景演出は、第1背景画像を表示可能な第1背景演出(本例では、低期待度背景A)と、第2背景画像を表示可能な第2背景演出(本例では、低期待度背景B)と、第3背景画像を表示可能な第3背景演出(本例では、高期待度背景)と、を含み、
前記第3背景演出は前記第1背景演出及び前記第2背景演出よりも有利な演出であり、
前記背景演出の演出パターンは、前記第1背景演出を実行しているときに前記第2背景画像の一部を表示する背景移行演出を実行し、前記第2背景演出を実行する第1演出パターン(本例では、図41および図49(a)に示す演出パターンA)と、前記第1背景演出を実行しているときに前記第2背景画像の一部を表示する背景移行演出を実行し、前記第3背景演出を実行する第2演出パターン(本例では、図41および図49(b)に示す演出パターンB)と、を含む。
よって、背景移行演出が実行されたときに、その後の背景演出が第2背景演出又は第3背景演出のいずれであるかを予測できないので、遊技の興趣を高めることができる。
(c2)また、上記実施形態では、
前記背景移行演出は、背景画像の一部を透過表示する演出である(本例では、図49)。
よって、演出効果を高めることが可能になり、遊技の興趣を高めることができる。
(d)上記実施形態では、
遊技の制御を行う遊技制御手段(本例では、主制御CPU72)と、前記遊技制御手段から受信した情報に基づいて画像を表示させることが可能な画像表示制御手段(本例では、演出制御CPU126)と、を備えた遊技機(本例では、パチンコ機1)において、
前記画像表示制御手段は、特定状況(本例では、演出図柄の停止表示中、小当りのオープニング演出中、小当りにおいて大入賞口30bの開放中)で電断が発生した場合は、電源が投入された後に該特定状況に対応する第1情報(本例では、図柄停止表示中指定コマンド、小当りオープニング指定コマンド、小当り時大入賞口開放指定コマンド)を前記遊技制御手段から受信したときに電断発生前の画像を表示可能であり、前記特定状況以外の状況(本例では、図柄の変動表示中、図柄の変動表示の開始待ち)で電断が発生した場合は、電源が投入された後に前記遊技制御手段から第2情報(本例では、図柄変動表示中指定コマンド)を受信したときに電断発生前の画像を表示可能である。
よって、遊技の状況に応じて画像を復帰させることが可能になるので、遊技の進行をスムーズにすることができる。
なお、上記実施形態では、特定状況として、演出図柄の停止表示中、小当りのオープニング演出中、小当りにおいて大入賞口30bの開放中を例に挙げて説明したが、例えば、大当りのオープニング演出中、大当りにおいて大入賞口30bの開放中など、上記実施形態と異なる状況と特定状況としてもよい。特定状況以外の状況についても同様である。そして、大当りのオープニング演出中や大当りにおいて大入賞口30bの開放中を特定状況とした場合は、大当りオープニング指定コマンドや大当り時大入賞口開放指定コマンドを第1情報とすればよい。
(e1)上記実施形態では、
識別情報(本例では、特別図柄)の可変表示を実行可能な遊技機(本例では、パチンコ機1)において、
前記識別情報の可変表示結果に基づいて有利状態(本例では、大当り遊技状態)に制御可能であるとともに、前記有利状態の終了後に前記識別情報の可変表示が実行されやすい特別状態(本例では、時短状態)に制御可能な状態制御手段(本例では、図14のステップS2300、図30のステップS5512)を備え、
前記識別情報は、第1識別情報(本例では、第1特別図柄)と、第2識別情報(本例では、第2特別図柄)と、を含み、
前記状態制御手段は、前記特別状態での前記第2識別情報の可変表示回数に基づいて前記特別状態を終了させることが可能であり(本例では、図18のステップS2428)、
前記第1識別情報の可変表示が実行された場合よりも前記第2識別情報の可変表示が実行された場合のほうが有利になりやすく(本例では、図16および図17)、
前記識別情報の可変表示に対応する演出識別情報の(本例では、演出図柄、ミニ図柄)可変表示を実行可能であり(本例では、図32および図33)、
前記演出識別情報は、第1演出識別情報(本例では、演出図柄)と、前記第1演出識別情報よりも表示面積の小さい第2演出識別情報(本例では、ミニ図柄)と、を含み(本例では、図32および図33)、
前記特別状態での前記第2識別情報の可変表示回数を特定可能な可変表示回数表示(本例では、残り変動回数表示232)を表示可能であり(本例では、図50)、
前記可変表示回数表示は前記第2識別情報の可変表示が行われたときに更新表示を行うことが可能であり(本例では、図52)、
前記特別状態で前記第1識別情報の可変表示を実行する場合は、前記可変表示回数表示の更新表示を行わず、かつ前記第1演出識別情報の可変表示を実行せずに前記第2演出識別情報の可変表示を実行する(本例では、図50、図51)。
よって、特別状態で第1識別情報の可変表示を実行する場合に第1識別情報の可変表示が行われていることを認識し難くなるので、遊技者が損失感を抱くことを防止でき、遊技の興趣を高めることができる。
(e2)また、上記実施形態では、
また、前記特別状態で前記第2識別情報の可変表示を実行する場合は、前記第1演出識別情報及び前記第2演出識別情報の可変表示を実行し(本例では、図52)、
前記特別状態で前記第1識別情報の可変表示を実行した後に前記第2識別情報の可変表示を実行する場合は、前記第1識別情報に対応する前記第2演出識別情報の可変表示結果を前記第1演出識別情報で表示した後に前記第1演出識別情報及び前記第2演出識別情報の可変表示を実行する(本例では、図52)。
よって、遊技の進行をスムーズにすることが可能になり、遊技の興趣を高めることができる。
(f)上記実施形態では、
識別情報(本例では、特別図柄)の可変表示を実行可能な遊技機(本例では、パチンコ機1)において、
前記識別情報の可変表示結果に基づいて有利状態(本例では、大当り遊技状態)に制御可能であるとともに、前記有利状態の終了後に前記識別情報の可変表示が実行されやすい特別状態(本例では、時短状態)に制御可能な状態制御手段(本例では、図14のステップS2300、図30のステップS5512)を備え、
前記識別情報は、第1識別情報(本例では、第1特別図柄)と、第2識別情報(本例では、第2特別図柄)と、を含み、
前記状態制御手段は、前記特別状態での前記第2識別情報の可変表示回数に基づいて前記特別状態を終了させることが可能であり(本例では、図18のステップS2428)、
前記第1識別情報の可変表示が実行された場合よりも前記第2識別情報の可変表示が実行された場合のほうが有利になりやすく(本例では、図16および図17)、
前記識別情報の可変表示に対応する演出識別情報の(本例では、演出図柄、ミニ図柄)可変表示を実行可能であり(本例では、図32および図33)、
前記演出識別情報は、第1演出識別情報(本例では、演出図柄)と、前記第1演出識別情報よりも表示面積の小さい第2演出識別情報(本例では、ミニ図柄)と、を含み(本例では、図32および図33)、
前記特別状態で前記第1識別情報の可変表示を実行する場合は、前記第1演出識別情報の可変表示を実行せずに前記第2演出識別情報の可変表示を実行し(本例では、図50、図51)、
前記特別状態で前記第2識別情報の可変表示を実行する場合は、前記第1演出識別情報及び前記第2演出識別情報の可変表示を実行し(本例では、図52)、
前記特別状態で前記第1識別情報の可変表示を実行した後に前記第2識別情報の可変表示を実行する場合は、前記第1識別情報に対応する前記第2演出識別情報の可変表示結果を前記第1演出識別情報で表示した後に前記第1演出識別情報及び前記第2演出識別情報の可変表示を実行する(本例では、図52)。
よって、特別状態で第1識別情報の可変表示を実行する場合に第1識別情報の可変表示が行われていることを認識し難くなるので、遊技者が損失感を抱くことを防止でき、遊技の興趣を高めることができる。
[変形例]
上記実施形態では、特定遊技状態として時短状態を例に挙げて説明したが、例えば、小当りラッシュ、確率変動状態など、時短状態と異なる遊技状態を特定遊技状態としてもよい。
上記実施形態では、特定遊技状態で普通図柄の変動回数が所定回数である場合に特定遊技状態が終了する例を挙げて説明したが、例えば、第2特別図柄の変動回数が所定回数である場合に特定遊技状態が終了する構成としてもよい。この場合は、第2特別図柄の変動回数が所定回数であるときに第1特別図柄や普通図柄の変動表示が開始されたときに演出図柄を切り替えるとともに第1特定演出を実行し、第2特別図柄の変動回数が所定回数未満の回数であるときに第1特別図柄や普通図柄の変動表示が開始されたときに演出図柄を切り替えるとともに第2特定演出を実行することが可能である。
上記実施形態では、大当り終了後に時短状態に制御される例を挙げたが、パチンコ機への電源投入後や、大当り終了後に所定回数(例えば、500回)の変動表示を終了しても次の大当りが発生しなかった場合にも、時短状態に制御されるように構成してもよい。大当り発生後に所定回数(例えば、500回)の変動表示が行われることを天井到達と称し、これにより制御される時短状態を天井時短と称する。
なお、天井時短に制御されるまでの変動回数nおよび天井時短での時短回数Nは、以下のように規定することが好ましい。
2.5P≦n≦3.0P
0.4P≦N≦3.8P
(P=大当り確率MLの分母、n=作動回数、N=時短回数)
具体的には、例えば、大当り確率が1/300である場合には、変動回数nは750~900となり、時短回数Nは120~1140となる。
そして、例えば、天井時短に制御されたときに上記実施形態の時短状態Aや時短状態Bに制御するように構成してもよい。
上記実施形態では、大入賞口30bの特定領域30dを通過したときに小当りから大当りに発展するパチンコ機1を例に挙げて説明したが、例えば、大入賞口30bの特定領域30dを通過した場合に大当りの当選確率が変動する確率変動タイプの遊技機に適用してもよい。
確率変動タイプのパチンコ機の場合には、STタイプ(確変回数に実質的な上限を設定するタイプ)の遊技機やループタイプ(確変回数に実質的な上限を設定しないタイプ)の遊技機に本発明を適用してもよい。
本発明は、設定付きパチンコ機、確変リミッタ機、性能表示モニタを備えるパチンコ機に適用することもできる。
また、上記実施形態では、遊技球を用いるパチンコ機に本発明を適用する例について説明したが、遊技用価値としてメダル並びにクレジットを用いて賭数を設定し、スタートレバーの操作によりリールを回転させ、回転するリールをストップボタンによる停止操作により停止させ、リールが停止したときの図柄の種類や図柄の組み合わせにより入賞が発生可能なスロットマシンに適用してもよい。
本発明は上述した一実施形態に制約されることなく、種々に変形して実施することができる。一実施形態で挙げた演出の態様は例示であり、上述した演出の態様に限定されるものではない。
その他の演出例であげた画像はあくまで一例であり、これらは適宜に変形することができる。また、パチンコ機1の構造や盤面構成、具体的な数値等は図示のものも含めて好ましい例示であり、これらを適宜に変形可能であることはいうまでもない。
1 パチンコ機
8 遊技盤ユニット
8a 遊技領域
20 始動ゲート
28 可変始動入賞装置
33 普通図柄表示装置
33a 普通図柄作動記憶ランプ
34 第1特別図柄表示装置
35 第2特別図柄表示装置
34a 第1特別図柄作動記憶ランプ
35a 第2特別図柄作動記憶ランプ
38 遊技状態表示装置
42 液晶表示器
45 演出ボタン
70 主制御装置
72 主制御CPU
74 ROM
76 RAM
124 演出制御装置
126 演出制御CPU

Claims (1)

  1. 識別情報の可変表示を実行可能な遊技機において、
    前記識別情報の可変表示結果に基づいて有利状態に制御可能であるとともに、前記有利状態の終了後に前記識別情報の可変表示が実行されやすい特別状態に制御可能な状態制御手段を備え、
    前記識別情報は、第1識別情報と、第2識別情報と、を含み、
    前記状態制御手段は、前記特別状態での前記第2識別情報の可変表示回数に基づいて前記特別状態を終了させることが可能であり、
    前記第1識別情報の可変表示が実行された場合よりも前記第2識別情報の可変表示が実行された場合のほうが有利になりやすく、
    前記識別情報の可変表示に対応する演出識別情報の可変表示を実行可能であり、
    前記演出識別情報は、第1演出識別情報と、前記第1演出識別情報よりも表示面積の小さい第2演出識別情報と、を含み、
    前記特別状態で前記第1識別情報の可変表示を実行する場合は、前記第1演出識別情報の可変表示を実行せずに前記第2演出識別情報の可変表示を実行し、
    前記特別状態で前記第2識別情報の可変表示を実行する場合は、前記第1演出識別情報及び前記第2演出識別情報の可変表示を実行し、
    前記特別状態で前記第1識別情報の可変表示を実行した後に前記第2識別情報の可変表示を実行する場合は、前記第1識別情報に対応する前記第2演出識別情報の可変表示結果を前記第1演出識別情報で表示した後に前記第1演出識別情報及び前記第2演出識別情報の可変表示を実行する
    ことを特徴とする遊技機。
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