JP2023131712A - 偏波共用アンテナ - Google Patents

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康之 原
Yasuyuki Hara
英則 鹿山
Hidenori Shikayama
エル カクラオイ タイエブ
Kaklaoi Thaieb
レザ ネザード アマディ ムハマド
Reza Nezhad Ahmadi Mohammad
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Abstract

【課題】高いアンテナ利得を実現できる偏波共用アンテナを提供する。【解決手段】第1方向に振動する第1偏波及び第1方向と直交する第2方向に振動する第2偏波を送受信可能な偏波共用アンテナであって、第1偏波用の第1アンテナ素子と、第2偏波用の第2アンテナ素子と、第1アンテナ素子及び第2アンテナ素子の放射端に配置されるアンテナカバーと、を備え、アンテナカバーは、グランドに電気的に接続される第1カバー体及び第2カバー体を有し、第1カバー体及び第2カバー体は、第1方向に対向し、第1偏波及び第2偏波の放射方向に向かって、第1方向の幅が拡がるように傾斜して配置されている。【選択図】図8

Description

本発明は、直交する2つの偏波を送受信可能な偏波共用アンテナに関する。
ミリ波帯を使用した5G通信では、互いに直交する垂直偏波及び水平偏波を利用して、2つの情報チャネルを一つの搬送周波数で多重化して通信することが可能である。従来、垂直偏波及び水平偏波を送受信可能な偏波共用アンテナとして、基板集積型導波管(SIW:Substrate Integrated Waveguide)を利用したアンテナが知られている(例えば、特許文献1参照)。
特許文献1等に開示されている偏波共用アンテナは、基板面と平行な方向に電磁波を放射する。この種のアンテナは、「エンドファイア型」と呼ばれる。これに対して、基板面と垂直な方向に電磁波を放射するアンテナは、「ブロードサイド型」と呼ばれる。
エンドファイア型の偏波共用アンテナは、例えば、車両のルーフに設置して、周囲360°に対してビームサーチを行いながら通信するユースケースに好適である。このとき、車両デザインの観点で、ルーフ上の突起をなるべく小さくするために、低背で小型のアレーアンテナであることが望ましい。SIWを利用した偏波共用アンテナは、製造が容易であり、アンテナの低背化、小型化にも適している。
特表2021-517760号公報
しかしながら、従来のエンドファイア型の偏波共用アンテナは、ブロードサイド型に比較して、放射方向へのアンテナ利得が低いという課題がある。特に、車両のルーフのような金属部材に近接して設置される場合、金属部材によってアンテナ利得が低下し、放射方向に十分なアンテナ利得が得られなくなる。
本発明の目的は、高いアンテナ利得を実現できる偏波共用アンテナを提供することである。
本発明の一態様に係る偏波共用アンテナは、
第1方向に振動する第1偏波及び第1方向と直交する第2方向に振動する第2偏波を送受信可能な偏波共用アンテナであって、
前記第1偏波用の第1アンテナ素子と、
前記第2偏波用の第2アンテナ素子と、
前記第1アンテナ素子及び前記第2アンテナ素子の放射端に配置されるアンテナカバーと、を備え、
前記アンテナカバーは、グランドに電気的に接続される第1カバー体及び第2カバー体を有し、
前記第1カバー体及び前記第2カバー体は、前記第1方向に対向し、前記第1偏波及び前記第2偏波の放射方向に向かって、前記第1方向の幅が拡がるように傾斜して配置されている。
本発明によれば、高いアンテナ利得を実現できる偏波共用アンテナが提供される。
図1は、本発明の一実施の形態に係るアンテナ装置を示す外観斜視図である。 図2は、アンテナ装置の分解斜視図である。 図3は、X軸方向の正側から見たアンテナ装置の正面図である。 図4は、Y軸方向の負側から見たアンテナ装置の側面図である。 図5A、図5Bは、アンテナ本体におけるアンテナ構造を示す平面図である。 図6は、アンテナ本体におけるアンテナ構造を示す斜視図である。 図7は、アンテナ本体の積層構造を示す図である。 図8A及び図8Bは、第1アンテナ素子及び第2アンテナ素子とアンテナカバーの位置関係及びアンテナカバーの形状を模式的に示す図である。
以下、本発明の実施の形態に係るアンテナ装置Aについて、図面を参照して詳細に説明する。
アンテナ装置Aは、互いに直交する第1偏波及び第2偏波を放射可能な偏波共用アンテナである。アンテナ装置Aは、例えば、5Gミリ波帯(28GHz)の垂直偏波及び水平偏波の送信を行う。アンテナ装置Aは、放射方向が基板面に平行なエンドファイア型のアンテナである。
本開示では、第1偏波の振動方向である第1方向を「垂直方向」、第2偏波の振動方向である第2方向を「水平方向」として説明する。また、基板面に垂直な方向をZ軸の正方向、第1偏波及び第2偏波の放射方向をX軸の正方向とする右手直交座標系を使用して説明する。以下において、「X軸方向」、「Y軸方向」、「Z軸方向」とは、X軸、Y軸及びZ軸の正方向を意味する。
図1は、本発明の一実施の形態に係るアンテナ装置Aを示す外観斜視図である。図2は、アンテナ装置Aの分解斜視図である。図3は、X軸方向の正側から見たアンテナ装置Aの正面図である。図4は、Y軸方向の負側から見たアンテナ装置Aの側面図である。
図1~図4に示すように、アンテナ装置Aは、アンテナ本体1及びアンテナカバー5を備える。図3及び図4では、アンテナ本体1の内部が透過して示されている。
アンテナ本体1は、Y軸方向に一列に配置された8個のアンテナユニット1A~1Hを有するアレイアンテナである。アンテナ本体1には、制御部61、62が実装される。制御部61、62は、例えば、ビームフォーミングICであり、伝送線路ごとの位相及びゲインの調整、並びに伝送信号の増幅等を行う。制御部61は、アンテナユニット1A~1Dの給電制御を行い、制御部62は、アンテナユニット1E~1Hの給電制御を行う。
アンテナカバー5は、アンテナ本体1のX軸方向における正側の端部に配置される補助部材である。アンテナカバー5は、金属等の導体材料で形成される。アンテナカバー5は、第1カバー体51、第2カバー体52及び第3カバー体53を有する。第1カバー体51及び第2カバー体52は、Z軸方向に対向して配置され、第3カバー体53によって連結されている。すなわち、アンテナカバー5は、XZ断面において、X軸方向の正側が開口した略U字形状を有している。
例えば、第3カバー体53に設けられた開口53aに、アンテナ本体1のX軸方向における正側の端部が挿入され、固定されることにより、アンテナカバー5は、アンテナ本体1に取り付けられる。アンテナカバー5は、アンテナ本体1のグランドパターン(符号略)と電気的に接続される。アンテナカバー5は、例えば、はんだ付けや導電性接着剤などにより、アンテナ本体1のグランドと直流的な導通を確保した形態で固定される。なお、アンテナカバー5は、取付部分の開口53aがアンテナ本体1のグランドと十分に近接していれば、ねじ止めのような直流的な導通を伴わない形態で固定されてもよい。アンテナカバー5を設けることにより、アンテナ装置Aのアンテナ利得が向上する。
図5A、図5Bは、アンテナ本体1におけるアンテナ構造を示す平面図である。図6は、アンテナ本体1におけるアンテナ構造を示す斜視図である。図5B及び図6では、アンテナユニット1A、1Bの部分が拡大して示されている。また、図6では、アンテナ構造の内部が透過して示されている。
図5A、図5Bに示すように、アンテナユニット1A~1Hは、それぞれ、第1アンテナ部10及び第2アンテナ部20を有する。第1アンテナ部10は、垂直偏波用のアンテナ構造を有する。第2アンテナ部20は、水平偏波用のアンテナ構造を有する。
アンテナユニット1A~1Hは、例えば、多層プリント配線基板で形成される。プリント配線基板の回路形成技術を利用して、アンテナユニット1A~1Hを利用容易に製造することができる。また、第1アンテナ部10及び第2アンテナ部20におけるアンテナ素子の大きさ、形状及び位置等を容易に制御でき、素子精度が向上する。
アンテナ本体1の積層構造を図7に示す。アンテナ本体1は、例えば、図7に示すように、第1導体層M1~第6導体層M6を有する。第1導体層M1~第6導体層M6は、銅箔等の金属箔で形成される。第1導体層M1~第6導体層M6のそれぞれの層間には、樹脂材料等で形成される誘電体層Dが介在する。アンテナカバー5は、例えば、第1導体層M1及び第6導体層M6のグランドパターン(符号略)と電気的に接続される。
第1アンテナ部10は、第1伝送線路11及び第1アンテナ素子12を含む。第1伝送線路11は、垂直偏波用の信号を伝送する部分である。第1アンテナ素子12は、垂直偏波を放射する部分である。
第1伝送線路11は、第1導体層M1により基板表層に形成されるマイクロストリップラインである。
第1アンテナ素子12は、垂直偏波を伝搬する導波部30を含む。導波部30は、例えば、基板積層型導波管(SIW)構造を有する。導波部30は、側面ビア群31G、32G、背面ビア群33G、上板34、下板35によって形成される。
側面ビア群31G、32Gは、それぞれ、X軸方向に配列された複数の側面ビア31、32で形成される。背面ビア群33Gは、Y軸方向に配列された複数の背面ビア33で形成される。側面ビア31、32及び背面ビア33は、第1導体層M1に形成されたグランドパターン(符号略)と第6導体層M6のグランドパターン(符号略)を連結するスルーホールであり、第2導体層M2~第5導体層M5を貫通する。側面ビア31、32及び背面ビア33は、第2導体層M2、第4導体層M4及び第5導体層M5と電気的に接続され、第3導体層M3とは電気的に絶縁される。
上板34は、第2導体層M2のグランドプレーンで形成される。なお、第2導体層M2のグランドプレーンは、基板表層に形成された伝送線路(例えば、第1伝送線路11)のリターン経路を形成する。下板35は、第5導体層M5のグランドプレーンで形成される。
側面ビア群31G、32G、背面ビア群33G、上板34及び下板35により、X軸方向の正側に開口13(図8A、図8B参照)を有する方形導波管が形成される。背面ビア群33Gの近くに、第1伝送線路11に接続された第1ビア36が挿入される。
第1ビア36は、第1導体層M1と第6導体層M6を連結するスルーホールであり、第2導体層M2~第5導体層M5を貫通する。第1ビア36は、第2導体層M2~第5導体層M5と、電気的に絶縁される。第1ビア36の周囲に電磁界が誘起され、導波部30内を伝搬する。そして、導波部30の開口13から垂直偏波として放射される。
第2アンテナ部20は、第2伝送線路21及び第2アンテナ素子22を含む。第2伝送線路21は、水平偏波用の信号を伝送する部分である。第2アンテナ素子22は、水平偏波を放射する部分である。
第2伝送線路21は、第1導体層M1により基板表層に形成されるマイクロストリップラインである。第2伝送線路21は、第1伝送線路11に近接して、略平行に配置される。
第2アンテナ素子22は、放射部23及び信号変換部24を含む。放射部23は、例えば、ダイポールアンテナ構造を有する。信号変換部24は、第2伝送線路21からのシングルエンド信号を差動信号に変換する。
放射部23は、第4導体層M4によって形成される。放射部23は、直線形状を有し、第4導体層M4に形成されたスロット24Bを挟んでY軸方向の正側及び負側に延在する。
信号変換部24は、第3導体層M3に形成された中継線路24A及び第4導体層M4に形成されたスロット24Bにより構成される。中継線路24Aは、マイクロストリップラインであり、第2ビア25を介して、第2伝送線路21と接続される。第2ビア25は、第1導体層M1と第3導体層M3を連結するスルーホールであり、第2導体層M2を貫通する。第2ビア25は、第2導体層M2と電気的に絶縁される。
中継線路24Aは、略L字形状を有し、第2ビア25との接続部からX軸方向の正側に延在するとともに、Y軸方向に屈曲して延在する。図6において、アンテナユニット1Aの中継線路24Aは、Y軸方向の正側に屈曲して延在し、アンテナユニット1Bの中継線路24Aは、Y軸方向の負側に屈曲して延在している。すなわち、隣り合うアンテナユニット1A、1Bにおいて、中継線路24Aの屈曲方向は逆向きである。スロット24Bは、第4導体層M4の端縁(放射部23の離間部分)からX軸方向に沿って形成される。
隣り合うアンテナユニット1A、1Bにおいて、中継線路24Aの屈曲方向を逆向きにしない場合、シングルエンド信号から差動信号への変換が完全ではないため、ダイポール構造を有する第2アンテナ素子22の左右のアームに流れる電流に若干の偏りが生じる。そして、給電の向きが一方に偏ることにより、対称性が悪くなり、アレーアンテナのビームが傾いてしまう。そこで、本実施の形態では、隣り合うアンテナユニット1A、1Bにおいて、中継線路24Aの屈曲方向は逆向きになっている。
中継線路24A及びスロット24Bは、Z軸方向から見た平面視において、直交するように配置され、非接触で電磁結合する。信号変換部24は、マイクロストリップ-スロット変換器であり、隣り合うアンテナユニット1A、1Bの信号変換部24では、給電方向が逆になっている。
中継線路24Aの周囲に形成される電磁界によって、第4導体層M4のグランドパターンのスロット24Bに電磁界が誘起される。これにより、第2伝送線路21からのシングルエンド信号が差動信号に変換されて放射部23に伝送される。そして、放射部23から水平偏波として放射される。
アンテナ装置Aでは、入力信号の位相が同じである場合、隣り合うアンテナユニット1A~1H(例えば、第1アンテナユニット1Aと第2アンテナユニット1B)から放射される水平偏波は、逆位相となる。一方、入力信号の位相が同じである場合、隣り合うアンテナユニット1A~1Hから放射される垂直偏波は、同位相となる。すなわち、アンテナユニット1A、1Bにおいて、第1アンテナ素子12は、いずれも、入力信号の位相に対し、所定の位相(第1位相)遅れた位相にて垂直偏波を放射する。第2アンテナ素子22の一方は、入力信号の位相に対し、所定の位相(第2位相)遅れた位相にて水平偏波を放射し、第2アンテナ素子22の他方は、入力信号の位相に対し、所定の位相(第2位相)遅れた位相の逆位相で水平偏波を放射する。
そのため、例えばアンテナ利得のピークを+X方向(正面)に設定する場合、隣り合うアンテナユニットにおける水平偏波用の入力信号は、交互に反転させて逆位相となるように制御される。また、隣り合うアンテナユニット1A、1Bにおける垂直偏波用の入力信号は、同位相となるように制御される。これにより、隣り合うアンテナユニットから放射される水平偏波及び垂直偏波は、いずれも、放射方向で同位相となり、隣り合うアンテナ出力との間で強め合ってアンテナ利得が向上する。
図8は、第1アンテナ素子12及び第2アンテナ素子22とアンテナカバー5の位置関係及びアンテナカバー5の形状を模式的に示す図である。
上述したように、アンテナ装置Aは、金属等の導体材料で形成されたアンテナカバー5を備えている。アンテナカバー5は、第1カバー体51、第2カバー体52及び第3カバー体53を有する。第1カバー体51及び第2カバー体52は、垂直方向(Z軸方向)に対向し、垂直偏波及び水平偏波の放射方向(X軸方向)に向かって、垂直方向の幅が拡がるように傾斜して配置されている。第1カバー体51及び第2カバー体52は、放射方向に沿う基準面(XY面)に関して対称であることが好ましい。
アンテナカバー5は、方形導波管とみなせる第1アンテナ素子12の開口端に接続され、グランドに接続されている。本実施の形態では、第3カバー体53は、第1アンテナ素子12の開口13と略面一となっている。第1アンテナ素子12内での電磁界分布が、そのまま垂直方向に拡大され、アンテナカバー5の開口端から平面波が放射されることとなり、アンテナ利得が向上する。
また、アンテナカバー5の内側、具体的には、第1カバー体51と第2カバー体52の中間に、Y軸方向に延在する第2アンテナ素子22が配置されている。アンテナカバー5は、コーナーリフレクターとして機能し、見かけのアンテナ素子の数が増える。したがって、水平偏波の指向性が高まり、アンテナ利得が向上する。
第1カバー体51及び第2カバー体52の基準面に対する傾斜角θは、15°~40°であることが好ましい。この場合、垂直偏波及び水平偏波の放射特性が、周波数にかかわらず向上する。
また、第2アンテナ素子22とアンテナカバー5との放射方向における離間距離、すなわち、第2アンテナ素子22と第3カバー体53との離間距離L2は、垂直偏波及び水平偏波の波長をλとしたとき、λ/4に近いことが好ましく、具体的には、λ/4-λ/10~λ/4+λ/10程度であることが好ましい。第2アンテナ素子22の利得を増大させたい場合に有効である。なお、本実施の形態のように、第2アンテナ素子22とアンテナカバー5との間に誘電体の媒質が存在する場合、離間距離L2は、波長短縮の効果により、λ/4よりも短いことが好ましい。
また、第1カバー体51及び第2カバー体52の長さL1は、垂直偏波及び水平偏波の波長をλとしたとき、λ/2以上であることが好ましい。この場合、アンテナカバー5は、垂直偏波に対してはTEMホーンアンテナとして、水平偏波に対してはコーナーリフレクターとして有効に機能する。
このように、本発明の一態様に係るアンテナ装置Aは、以下の特徴事項を単独で、又は、適宜組み合わせて備えている。
すなわち、アンテナ装置A(偏波共用アンテナ)は、垂直方向(第1方向)に振動する垂直偏波(第1偏波)及び垂直方向と直交する水平方向(第2方向)に振動する水平偏波(第2偏波)を送受信可能な偏波共用アンテナである。アンテナ装置Aは、垂直偏波用の第1アンテナ素子12と、水平偏波用の第2アンテナ素子22と、第1アンテナ素子12及び第2アンテナ素子22の放射端に配置されるアンテナカバー5と、を備える。アンテナカバー5は、グランドに電気的に接続される第1カバー体51及び第2カバー体52を有し、第1カバー体51及び第2カバー体52は、垂直方向に対向し、垂直偏波及び水平偏波の放射方向に向かって、垂直方向の幅が拡がるように傾斜して配置されている。
具体的には、第1アンテナ素子12は、導波管であり、アンテナカバー5は、導波管の開口の垂直方向(第1方向)に対向する部分に接続されている。
アンテナ装置Aによれば、垂直偏波に対してはアンテナカバー5がTEMホーンアンテナとして機能するとともに、水平偏波に対してはアンテナカバー5がコーナーリフレクターとして機能するため、垂直偏波及び垂直偏波の両方について放射方向のアンテナ利得が向上する。また、エンドファイア型であることにより、容易に小型化及び低背化を図ることができ、特に、車両のルーフのような金属部材に近接して設置される場合に有用である。
また、アンテナ装置Aにおいて、垂直偏波(第1偏波)は、水平方向(第2方向)に垂直なXZ面(第1基準面)に沿って進行し、水平偏波(第2偏波)は、垂直方向(第1方向)に垂直なXY面(第2基準面)に沿って進行する。第1カバー体51及び第2カバー体52は、XY面に関して対称である。これにより、アンテナカバー5を、TEMホーンアンテナ及びコーナーリフレクターとして有効に機能させる。
また、アンテナ装置Aにおいて、第2アンテナ素子22は、水平方向(第2方向)に延在する直線形状を有し、XY面(第2基準面)内においてXZ面に関して対称に配置される。これにより、ダイポールアンテナ構造を有する第2アンテナ素子22に対して、アンテナカバー5をコーナーリフレクターとして機能させることができる。
また、アンテナ装置Aにおいて、第1アンテナ素子12は、放射方向に開口する方形導波管であり、開口は、XZ面(第1基準面)及びXY面(第2基準面)に関して対称である。これにより、方形導波管構造を有する第1アンテナ素子12に対して、アンテナカバー5をTEMホーンアンテナとして機能させることができる。
また、アンテナ装置Aにおいて、第1カバー体51及び第2カバー体52の放射方向となす角は、15°~40°である。これにより、周波数にかかわらず、垂直偏波及び水平偏波の放射特性を向上できる。
また、アンテナ装置Aにおいて、アンテナカバー5は、第1カバー体51と第2カバー体52を連結する第3カバー体53を有し、第2アンテナ素子22と第3カバー体53との離間距離L2は、垂直偏波(第1偏波)及び水平偏波(第2偏波)の波長をλとしたとき、λ/4-λ/10~λ/4+λ/10である。これにより、第2アンテナ素子22の利得を最大化することができる。
また、アンテナ装置Aにおいて、第1カバー体51及び第2カバー体52の長さは、垂直偏波(第1偏波)及び水平偏波(第2偏波)の波長をλとしたとき、λ/2以上である。これにより、アンテナカバー5は、垂直偏波に対してはTEMホーンアンテナとして、水平偏波に対してはコーナーリフレクターとして有効に機能する。
また、アンテナ装置Aにおいて、第1アンテナ素子12及び第2アンテナ素子22は、複数の基板を積層してなる積層基板に作り込まれており、垂直偏波(第1偏波)及び水平偏波(第2偏波)の進行方向は、基板の主面と平行である。これにより、プリント配線基板の回路形成技術を利用して、第1アンテナ素子12及び第2アンテナ素子22を容易に製造することができる。また、第1アンテナ素子12及び第2アンテナ素子22の大きさ、形状及び位置等を容易に制御でき、素子精度が向上する。したがって、アンテナ装置Aのアンテナ利得が格段に向上する。
また、アンテナ装置Aは、車両のルーフに搭載される車載用アンテナである。これにより、アンテナ利得が低下しやすい車両のルーフに搭載される場合に、十分なアンテナ利得を得ることができる。
以上、本発明者によってなされた発明を実施の形態に基づいて具体的に説明したが、本発明は上記実施の形態に限定されるものではなく、その要旨を逸脱しない範囲で変更可能である。
例えば、実施の形態では、第1伝送線路11及び第2伝送線路21をマイクロストリップラインで形成しているが、第1伝送線路11及び第2伝送線路21は、その他のストリップ線路やコプレーナー線路であってもよい。
また、実施の形態では、水平偏波用の第2アンテナ素子22にダイポールアンテナを適用しているが、第2アンテナ素子22には、八木アンテナ等の別のアンテナ構造を適用してもよい。また、垂直偏波用の第1アンテナ素子12には、方形導波管構造が適用されているが、導波管形形状は多角形であってもよい。
また、実施の形態では、水平偏波及び垂直偏波を放射する送信用アンテナを例に挙げて説明したが、本発明の偏波共用アンテナは、水平偏波及び垂直偏波の送信、受信、又はそれら両方の機能を有するアンテナのいずれにも適用できる。
また、本発明の偏波共用アンテナにおいて、アンテナユニットの数は任意であり、例えば1つであってもよい。
今回開示された実施の形態はすべての点で例示であって制限的なものではないと考えられるべきである。本発明の範囲は上記した説明ではなくて特許請求の範囲によって示され、特許請求の範囲と均等の意味および範囲内でのすべての変更が含まれることが意図される。
1 アンテナ本体
1A~1H アンテナユニット
11 第1伝送線路
12 第1アンテナ素子
21 第2伝送線路
22 第2アンテナ素子
5 アンテナカバー
51 第1カバー体
52 第2カバー体
53 第3カバー体
A アンテナ装置(偏波共用アンテナ)

Claims (10)

  1. 第1方向に振動する第1偏波及び第1方向と直交する第2方向に振動する第2偏波を送受信可能な偏波共用アンテナであって、
    前記第1偏波用の第1アンテナ素子と、
    前記第2偏波用の第2アンテナ素子と、
    前記第1アンテナ素子及び前記第2アンテナ素子の放射端に配置されるアンテナカバーと、を備え、
    前記アンテナカバーは、グランドに電気的に接続される第1カバー体及び第2カバー体を有し、
    前記第1カバー体及び前記第2カバー体は、前記第1方向に対向し、前記第1偏波及び前記第2偏波の放射方向に向かって、前記第1方向の幅が拡がるように傾斜して配置されている、
    偏波共用アンテナ。
  2. 前記第1アンテナ素子は、導波管であり、
    前記アンテナカバーは、前記導波管の開口の前記第1方向に対向する部分に接続されている、
    請求項1に記載の偏波共用アンテナ。
  3. 前記第1偏波は、前記第2方向に垂直な第1基準面に沿って進行し、
    前記第2偏波は、前記第1方向に垂直な第2基準面に沿って進行し、
    前記第1カバー体及び前記第2カバー体は、前記第2基準面に関して対称である、
    請求項1又は2に記載の偏波共用アンテナ。
  4. 前記第2アンテナ素子は、前記第2方向に延在する直線形状を有し、前記第2基準面内において前記第1基準面に関して対称に配置される、
    請求項3に記載の偏波共用アンテナ。
  5. 前記第1アンテナ素子は、前記放射方向に開口する方形導波管であり、
    前記開口は、前記第1基準面及び前記第2基準面に関して対称である、
    請求項3又は4に記載の偏波共用アンテナ。
  6. 前記第1カバー体及び前記第2カバー体の前記放射方向となす角は、15°~40°である、
    請求項1から5のいずれか一項に記載の偏波共用アンテナ。
  7. 前記アンテナカバーは、前記第1カバー体と前記第2カバー体を連結する第3カバー体を有し、
    前記第2アンテナ素子と前記第3カバー体との離間距離は、前記第1偏波及び前記第2偏波の波長をλとしたとき、λ/4-λ/10~λ/4+λ/10である、
    請求項1から6のいずれか一項に記載の偏波共用アンテナ。
  8. 前記第1カバー体及び前記第2カバー体の長さは、前記第1偏波及び前記第2偏波の波長をλとしたとき、λ/2以上である、
    請求項1から7のいずれか一項に記載の偏波共用アンテナ。
  9. 前記第1アンテナ素子及び前記第2アンテナ素子は、複数の基板を積層してなる積層基板に作り込まれており、
    前記第1偏波及び前記第2偏波の進行方向は、前記基板の主面と平行である、
    請求項1から8のいずれか一項に記載の偏波共用アンテナ。
  10. 車両のルーフに搭載される車載用アンテナである、
    請求項1から9のいずれか一項に記載の偏波共用アンテナ。
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