JP2023130558A - 測量支援システム、情報表示端末、測量支援方法、及び測量支援プログラム - Google Patents

測量支援システム、情報表示端末、測量支援方法、及び測量支援プログラム Download PDF

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Abstract

【課題】現場において効率よくスキャニングを行うこと。【解決手段】測量支援システムは、情報表示端末と三次元空間の点群を測定する測量装置とを備える測量支援システムであって、情報表示端末の位置から撮像した被測定地の第一画像と、被測定地に関する情報から生成した第二画像とを表示する端末表示部と、端末表示部を利用して測量装置による測定を支援する測量支援部と、を備える。【選択図】図1

Description

本開示は、測量支援システム、情報表示端末、測量支援方法、及び測量支援プログラムに関する。
近年、建設現場においてもICT技術を活用した工事が行われている。人手不足や、また最近の伝染病の感染対策なども含めてICT技術による作業の効率化、省人化が求められている。
このようなICT技術を活用した地形、地物等の三次元データを取得するシステムとして、地上設置型の三次元スキャナ装置を用いて複数地点から対象物を測定し、三次元点群データを取得し、それを端末に表示するシステムが知られている(特許文献1)
特開2020-56616号公開公報
ところで、このような三次元点群データの取得状況を確認する方法としては、平面地図上の点群データの分布を確認するか、三次元空間を模した仮想空間等への描画により三次元点群データの確認をするしかなかった。しかしながら、平面地図上の点群データの分布を確認する方法では、三次元的に必要な点群量を満たしているか分からないし、三次元空間を模した描画により確認する方法では、一度に描画及び確認する空間に限りがあり、全ての領域を確認するのは負担であった。このため、スキャニング作業を、点群データの取得状況を把握しながら進めることが容易ではない。
以上により、本開示の目的は、三次元空間の点群を測定するシステムにおいて、現場において効率よくスキャニングを行うことができる測量支援システム、情報表示端末、測量支援方法、及び測量支援プログラムを提供することである。
上記した目的を達成するために、本開示の実施形態に係る測量支援システムは、情報表示端末と三次元空間の点群を測定する測量装置とを備える測量支援システムであって、前記情報表示端末の位置から撮像した被測定地の第一画像と、前記被測定地に関する情報から生成した第二画像とを表示する端末表示部と、前記端末表示部を利用して前記測量装置による測定を支援する測量支援部と、を備える。
また、上記した目的を達成するために、本開示の実施形態に係る情報表示端末は、端末撮像部により撮像した被測定地の第一画像と、前記被測定地に関する情報から生成した第二画像とを表示する端末表示部と、前記端末表示部を利用して、三次元空間の点群を測定する測量装置の測定を支援する測量支援部と、を備える。
また、上記した目的を達成するために、本開示の実施形態に係る測量支援方法は、情報表示端末と三次元空間の点群を測定する測量装置とを備える測量支援システムにおける測量支援方法であって、前記情報表示端末の位置から撮像した被測定地の第一画像と、前記被測定地に関する情報から生成した第二画像とを端末表示部に表示するステップと、測量支援部により前記端末表示部を利用して前記測量装置による測定を支援するステップと、を含む。
また、上記した目的を達成するために、本開示の実施形態に係る測量支援プログラムは、情報表示端末と、三次元空間の点群を測定する測量装置とを備える測量支援システムにおける測量支援プログラムであって、前記情報表示端末の位置から撮像した被測定地の第一画像と、前記被測定地に関する情報から生成した第二画像とを端末表示部に表示するステップと、測量支援部により前記端末表示部を利用して前記測量装置による測定を支援するステップと、をコンピュータに実行させる。
本開示によれば、現場において効率よくスキャニングを行うことができる。
本開示の実施形態に係る測量システムの構成図である。 杭対応テーブルの構成図である。 処理の流れを説明するフローチャートを示す図である。 情報表示端末に表示される画面の一例を示すものである。 情報表示端末に表示される画面の一例を示すものである。 情報表示端末に表示される画面の一例を示すものである。 情報表示端末に表示される画面の一例を示すものである。 情報表示端末に表示される画面の一例を示すものである。 情報表示端末に表示される画面の一例を示すものである。 第一画像と第二画像とを情報表示端末に表示した画面の一例を示すものである。
<概要>
例えば土木工事等の屋外の現場においては、工事の開始前や起工などの逐次において三次元スキャナ等の測量装置を用いて三次元点群データ(以下、点群データと言う場合もある)を取得し、現場の状況を確認する作業が行われている。このような現場の状況は例えば報告書のような所定の形式で、報告が必要な機関に対して成果物として提出される。現場における点群の取得は、典型的には測量装置を設置して、その位置における周囲の点群を取得するという作業を場所を変えて複数回行うことになる。または、移動体に三次元スキャナ等を搭載して管理エリア内を移動しながら点群を取得するということも可能である。
三次元点群データの取得状況の確認は、作業者が手元で閲覧できるスマートフォン、タブレット、PC等の情報表示端末を用いて行われる。その際、点群量は、三次元空間を模した仮想空間へ点群描画により表示されて、拡張現実(AR)又は複合現実(MR)等のいわゆるクロスリアリティ(XR)を用いて出力させる方法がある。本実施形態では、この三次元空間を模した点群描画を、実際に撮影された画像(映像を含む)と組み合わせて、測量の支援を行うシステム等について説明する。
以下、本開示の実施形態を図面に基づき説明する。図1は、本開示の実施形態に係る測量システム1の構成図である。
<システムの構成>
測量システム1は、作業者2が使用する情報表示端末100と、測量装置200と、を備えている。作業者2はこれらの構成を備えた測量システム1を用いて、例えば土木工事現場等の屋外において取得した三次元点群データの確認を行う。
三次元点群データを測定して取得するための測量装置200の一実施例は、例えば三次元スキャナ装置であり、より具体的には例えば三次元レーザスキャナ装置である。測量装置200は、測量器記憶部220、スキャナ部260、姿勢駆動部281、姿勢検出部282、測量器表示部250、測量器操作部240、測量器通信部230、測量器処理部210、測量器位置取得部270、測量器撮像部290を有し、これらの各構成はそれぞれ電気的に接続されている。
測量器記憶部220は、メモリや磁気ディスクによる記憶装置であり、現場における各種設計情報が記憶されている。この設計情報としては例えばBIM(Building Information Modeling)等が含まれている。なお、設計情報は、BIMに限られず、例えば三次元CADデータであってもよい。また、画像ファイルにスケールが付加された画像的な図面であってもよい。
スキャナ部260は、例えばレーザスキャナであり、測距部261と偏向部262を有している。測距部261は測距光であるレーザ光を照射して、その反射光を受光することで測距及び測角行う機能を有している。
姿勢駆動部281は、スキャナ部260を水平方向及び鉛直方向に回転駆動するアクチュエータである。当該姿勢駆動部281を駆動することでスキャナ部260の向きを変更可能である。
姿勢検出部282は、姿勢駆動部281により駆動した水平角及び鉛直角を検出可能な回転角センサ(エンコーダ)である。また、姿勢検出部282は測量装置200の傾斜角を検出する傾斜測定器(チルトセンサ)を有していてもよい。当該姿勢検出部282により、スキャナ部260が指向している向きを検出可能である。
測量器表示部250は、測量器記憶部220に記憶された設計情報に基づく仮想空間、スキャナ部260にて測定した結果、測量器処理部210にて解析した結果、等の各種情報を表示可能なディスプレイである。
測量器操作部240は、スキャナ部260による測定、姿勢駆動部281の駆動等の設定や操作が可能な部分である。この測量器操作部240は物理的なボタン等でもよいし、測量器表示部250と一体のタッチスクリーンであってもよい。
測量器通信部230は、少なくとも種々の情報端末と相互に通信可能な通信機である。例えば測量器通信部230はインターネット等のネットワークと接続可能な通信機や、無線や有線で情報表示端末100と接続して通信を行うものであってもよい。
測量器位置取得部270は、測量装置200が静止又は移動中の位置を取得する機能を有する。具体的には例えば測量装置200の器械点設置により位置を取得する機能を有し、既知の位置に設置された再帰性反射プリズム等のターゲットを測量することにより自身の位置を測量することができる。または、測量器位置取得部270はGNSS受信装置であってもよい。なお、測量器位置取得部270が取得する位置情報は測量装置200のローカル座標上の位置情報である。ここでのローカル座標とは、点群による測量対象となる現場の設計情報に基づく座標である。
測量器撮像部290は、例えば画像を撮像するカメラである、測量器撮像部290が撮像する画像は動画像でも静止画像でもよく、水平方向に長いいわゆるパノラマ画像を撮像可能なカメラが好ましい。具体的には、測量器撮像部290は、水平方向に360°撮像可能な全天球カメラであってもよいし、所定の画角のカメラを360度回転させることでパノラマ画像を撮像してもよい。また測量器撮像部290が撮像した画像は、画像情報として測量器通信部230を介して情報表示端末100に送信可能である。
測量器処理部210は、測量装置200における各種制御を行う中央演算処理装置にあたる部分であり、測量器記憶部220に記憶されているプログラムにより実現する機能として、点群データ生成部221、実測位置算出部222、表示制御部223を有している。
表示制御部223は、測量器記憶部220に記憶された設計情報に基づいて、建築現場の三次元の仮想空間表示を生成し、仮想空間上に表示された点群データや、実測位置算出部222にて算出された実測位置等を測量器表示部250に表示させる機能を有する。
点群データ生成部221は、スキャナ部260により測定した各測距点(点群)の距離や、姿勢検出部282により検出された水平角、鉛直角、から三次元点群データを生成する機能を有している。
実測位置算出部222は、点群データ生成部221により生成された三次元点群データの実測位置を算出する機能を有している。
測量装置200は、その他の測量機能を有するものであってもよい。例えば、トータルステーション(TS)に三次元スキャナ機能を有するものであってもよい。また、自律して所定の航路を航行する移動機能を有していてもよいし、遠隔操作により移動経路を操作可能なものであってもよい。移動機能を有する場合の移動体の例をあげると、車両、ロボット、無人航空機(UAV)等である。車両には現場内を行き来する重機も含まれる。
情報表示端末100は、例えば、スマートフォン、フィーチャーフォン、タブレット、ハンドヘルドコンピュータデバイス(例として、PDA(Personal Digital Assistant)等)、ウェアラブル端末(メガネ型デバイス、時計型デバイスなど)、等を含む。汎用の端末にアプリケーションソフトウェアをインストールすることで本実施形態にかかる情報表示端末として用いることができる。これらの情報表示端末100は、端末表示部150を備え、工事現場に携帯して容易に持ち運びできる。また、ハンズフリーや、片手での保持により端末表示部150を視認することができる。また、電池等の内部電源を備え、外部電源を必要とすることなく一定時間動作することができる。
情報表示端末100は、端末通信部130、端末記憶部120、端末処理部110、端末入力部140、端末表示部150、端末位置取得部160、方位取得部170(端末方位取得部)、端末撮像部180を有している。
端末処理部110は、図示しないが端末記憶部120に記憶されるプログラムに含まれるコード又は命令によって実現する機能、及び/又は方法を実行する。端末処理部110は、例として、中央処理装置(CPU)、MPU、GPU、マイクロプロセッサ、プロセッサコア、マルチプロセッサ、ASIC、FPGA等を含み、集積回路等に形成された論理回路や専用回路によって各実施形態に開示される各処理を実現してもよい。また、これらの回路は、1又は複数の集積回路により実現されてよく、各実施形態に示す複数の処理を1つの集積回路により実現されることとしてもよい。また、図示しないが、端末記憶部120から読み出したプログラムを一時的に記憶し、端末処理部110に対して作業領域を提供する主記憶部を備えてもよい。
端末通信部130は、測量装置200の測量器通信部230と通信可能であり、測量装置200により測定され算出された三次元点群データ、測量装置200の位置情報、及び測量器撮像部290で撮像した画像情報を受信可能である。三次元点群データについての実測位置情報の演算は、測量装置200側で行ってもよく、情報表示端末100側で行ってもよい。通信は、有線、無線のいずれで実行されてもよく、互いの通信が実行できるのであれば、どのような通信プロトコルを用いてもよい。
端末入力部140は、ユーザすなわち作業者2からの入力を受け付けて、その入力に係る情報を端末処理部110に伝達できる全ての種類の装置のいずれか、又は、その組み合わせにより実現される。例えば、ボタン等によるハードウェア入力手段に加え、タッチパネル等の表示部上に表示されたソフトウェア入力手段、リモートコントローラ、マイク等の音声入力手段を含む。
端末表示部150は、画面を表示することができる全ての種類の装置のいずれか又はその組み合わせにより実現される。例えば、液晶やOLED等の平面ディスプレイ、曲面ディスプレイ、折畳可能なフォルダブル端末に設けられた折畳画面、ヘッドマウントディスプレイ、又は小型プロジェクタを用いた物質への投影により表示可能な装置を含む。
端末位置取得部160は、例えばGNSS受信装置であり、情報表示端末100の静止又は移動中の位置を取得する機能を有する。なお、端末位置取得部160が取得する位置情報は情報表示端末100のグローバル座標である。
端末撮像部180は、例えば画像を撮像するカメラであり、情報表示端末100の端末表示部150側の裏側に設けられており、撮像した画像を端末表示部150に表示可能である。端末撮像部180が撮像する画像は動画像でも静止画像でもよい。
方位取得部170は、例えば電子コンパスであり、磁気センサにより地磁気を検出して情報表示端末100の方位を算出する機能を有する。これにより、当該方位取得部170は、端末撮像部180の撮像方向の方位、即ち端末表示部150越しに作業者2が見ている方位を取得可能である。
端末記憶部120は、必要とする各種プログラムや各種データを記憶する機能を有する。その他、端末通信部130にて受信した測量情報(三次元点群データ、測量装置200の位置情報)を記憶可能である。例えば、端末記憶部120には、建築現場において使用する土地の情報(標高等)や法面の設計情報を含む設計情報等が記憶されている。端末記憶部120は、HDD、SSD、フラッシュメモリなど各種の記憶媒体により実現される。
設計情報は、建築工事において必要な設計図を含む情報である。建築工事とは、例えば建築物、道路、線路、トンネル、橋梁、溝、水路、河川等の構造物の工事である。設計図には、平面図、縦断面図、横断面図、及びこれらに含まれる線形データ、点のデータ、各点や線分の位置、座標等、標高等が含まれている。
さらに、端末記憶部120には、杭対応テーブル128が記憶される。杭対応テーブル128は、図2に示すように、杭識別情報128aと杭位置情報128bを対応して記憶する。また、杭対応テーブル128は、複数の杭識別情報128a及び杭位置情報128bのデータを記憶することができる。杭識別情報128aは、図1に例示するように、被測定地である現場に設置された基準点RPを識別する情報である。具体的には、杭識別情報128aは、基準点RPとして設けられる杭の識別子RP1と対応している。本実施形態の識別子RP1は、例えば、杭に表示された杭ナンバー等の文字、杭に設けられたパッシブタグ(例えば、RFIDタグ)、等である。
端末記憶部120には、アプリケーションソフトウェアのプログラムとして、各種機能を実現する測量情報取得部121、範囲設定部122、区分設定部123、点群量算出部124、点群量表示部125、点群量管理部126、測量支援部127、が記憶されている。また、端末記憶部120には、測量装置200に記憶されている点群データ生成部221、実測位置算出部222の機能を有するプログラムが記憶されていてもよく、それらを端末処理部110で実行することによりそれらの機能を実現してもよい。
測量情報取得部121は、測量装置200から位置情報が紐づけられた点群データを含む測量情報を取得する機能を有する。より具体的には、測量装置200のスキャナ部260の測定により、点群データ生成部221で三次元点群データが生成される。その三次元点群データの各点群に、その点群の位置情報が実測位置算出部222において付与され紐づけられる。測量情報取得部121は、その位置情報が紐づけられた点群データを、測量器通信部230と、端末通信部130との通信により取得する。
範囲設定部122は、点群の表示範囲を設定する機能を有する。より具体的には、建設現場の地図上(ローカル座標上)の所定の範囲を、点群量を管理すべき表示範囲として設定する。範囲の設定は作業者2が情報表示端末100の端末入力部140を用いて点群の表示範囲を指定する入力を行うことにより指定してもよいし、情報表示端末100が端末通信部130により通信してアクセスすることができる、所定の情報処理管理サーバにインストールされ、実行することができる、現場を管理するソフトウェア等を用いて入手してもよい。又は範囲設定部122が端末記憶部120に記憶されている設計情報等に含まれている管理エリア情報を読み込んで指定してもよい。表示範囲は、例えば地図上で範囲内と範囲外とを仕切る境界線で囲まれるように指定することができる。また、設定された表示範囲については、地図上に範囲が設定され、地図、又は設計図とリンクして表示できるように地図、又は設計図上における位置情報も付与される。
区分設定部123は、表示範囲を所定の単位区分に分割する機能を有する。より具体的には、範囲設定部122によって設定された表示範囲を所定の単位面積区分によって区切られた複数の単位区分の集合に分割する。限定ではなく最も典型的な例としては同じ面積の正方形の区画、いわゆるグリッド単位に区切ることができる。正方形以外にも六角形や三角形など、表示範囲内を隙間なく連続した複数の単位区分に分割することができる全ての形状を採用することができる。また、各単位区分のサイズも自由に設定することができる。境界線と交差する各単位区分は、境界線をはみ出すものを含んでいてもよいし、境界線をはみ出さないように一部が欠けた形状になっていてもよい。また、各単位区分については、表示範囲に付与された地図上の位置情報を用いて、位置情報が付与される。
点群量算出部124は、単位区分ごとの空間に含まれる点群量を算出する機能を有する。より具体的には、点群量算出部124は、取得した三次元点群データに紐づけられている位置情報を用いて、各単位区分の位置情報と比較して、各単位区分の空間内に含まれる点群量を算出することができる。「点群量」とは、点群の数、単位面積当たりの点群の数、単位体積当たりの点群の数、単位区分に含まれる点群の標高値の平均値その他統計量、を含む、点群に関する量的な指標であり、単なる点群の数に限られるものではない。
また、点群量の算出には所定の条件の点群のみを算出の対象にすることができる。具体的には、測量装置200から所定の距離以内の点群のみを算出するように用いることができ、例えば、測量装置200から半径30m以内の点群のみを算出の用に供する、といったことができる。ここでの所定の距離は、例えば所定の検定方法を用いて、測量装置200が現場にて使用できる測定距離を算出して設定する。所定の検定方法としては、例えばトータルステーション等で2箇所以上の既知点間の距離を計測した結果と、測量装置200を用いて計測した結果から得られる2点間の距離を比較し、この較差が所定範囲に収まっているかを確認する精度確認試験等がある。また、測量装置200は一般的に路面に対するレーザ光の入射角が浅くなるほど測定精度が低下することから、所定の入射角以上の点群のみを点群量の算出に用いるようにしてもよい。
また、点群量算出部124は、単位区分ごとの所定の標高範囲内の空間に含まれる点群量を算出する機能を有していてもよい。より具体的には、標高値の上限値と下限値を設定し、その標高範囲内の単位区分の空間に含まれる点群量を算出する。
また、点群量算出部124は、さらに表示範囲又は単位区分の必要点群量に対する充足に関する指標(充足率等)を算出する機能を有していてもよい。より具体的には、端末記憶部120の設計情報に含まれて記憶されている単位区分あたりの必要点群量を読み込み、それと実際に算出された点群量とを比較して、必要点群量に対する充足に関する指標を算出することができる。必要点群量に対する充足に関する指標とは、必要点群量に対する充足率(例えば「80%充足する」)であってもよいし、必要点群量に対する不足率(例えば「20%不足する」)であってもよい。また、指標は、数字で示すものであってもよいし、高、中、低などランクで示すもの、所定の閾値を設け充足か不足のみを示すもの、であってもよい。また、全ての単位区分について充足率等を算出して、表示範囲全体の充足率等を算出してもよい。表示範囲全体の充足率等は、例えば全単位区分についての充足率等の平均値であってもよいし、必要な充足率等を満たしている単位区分の数を、全単位区分数で割ったものでもよい。
また、点群量算出部124は、さらに、取得した点群の位置に基づいて、その位置において点群の測量を行った場合に取得できる範囲及び点群量の予測値を算出する機能を有していてもよい。より具体的には、測量装置200を表示範囲内のある場所に設置し、これから点群を取得しようという場合、その測量装置200の位置情報を、上記したように取得して、その測量装置200の周囲から取得できる三次元点群データ量のいわば見積もりを算出する。取得できる点群の範囲及び点群量については、その測量装置200後の性能に関する情報が予め単位記憶部に記憶されており、その測量装置200の設置された位置を中心として、装置の性能に基づく取得範囲と点群数を算出することができる。
また、点群量算出部124は、さらに、予測値の算出時において、予測される範囲内に、既に測量情報に基づき点群量を算出済で既存値としている区分が重複してあるときは、前記重複する区分について、算出済の点群量と、予測値の点群量とを加算した加算値を算出する機能を有していてもよい。より具体的には、既に測定済みの三次元点群データの測量情報を既存値として端末記憶部120から呼び出すとともに、上記のように算出した予測値のうち、既存値と観測範囲が重複するエリア、すなわち観測範囲が重複する単位区分があるときは、その単位区分について既存値と予定値とを加算して、これから測量をするとどのように点群量が増えていくかの見積もりを示す加算値を算出することができる。
また、点群量算出部124は、上記の観測範囲が重複する単位区分における加算値の算出を、既存値と予測値だけでなく、既に測定済の既存値と既存値による加算値を算出してもよい。
点群量表示部125は、表示範囲の各区分について、算出された単位区分ごとの点群量に応じて情報表示端末100に表示させる機能を有する。より具体的には、点群量が点群数や、単位面積あたりの点群数、単位体積あたりの点群数である場合は、上記した算出された点群量、点群量の予測値、算出された点群量の既存値に予測値を加算した加算値について、点群量の高低がわかるように点群量の高低に応じて異なる表示することができる。限定ではなく最も典型的には色分け表示であり、例えば、点群量の高い単位区分を赤く、点群量の低い単位区分を青く、間に黄色などとなるような色の分布により表示させることができる。また、点群量が点群の標高値、単位区分に含まれる点群の標高値の平均値等、又はこれらの統計量である場合は、標高の高い単位区分を赤く、標高の低い部分を青く、間に黄色などとなるように色の分布により表示させることができる。
また、点群量表示部125は、さらに、単位区分ごとの所定の標高範囲内に含まれる点群量、表示範囲又は単位区分の必要点群量に対する充足に関する指標、各区分について予測値に応じた点群量の表示、算出済の既存値に予測値を加算した加算値に応じた点群量の表示、既存値と既存値を加算した加算値に応じた点群量の表示、をする機能を有していてもよい。より具体的には、上記した色分け表示のように指標の高低がわかる表示の仕方を、単位区分ごとの所定の標高範囲内に含まれる点群量、表示範囲又は単位区分の必要点群量に対する充足に関する指標、各区分について予測値に応じた点群量の表示、算出済の既存値に予測値を加算した加算値に応じた点群量についても適用することができる。
また、点群量表示部125は、端末位置取得部160にて取得された位置情報と点群の表示範囲を含むローカル座標とを合わせ込み、ローカル座標上の情報表示端末100の位置を端末表示部150に表示可能である。この端末位置取得部160により取得されるグローバル座標を、測量対象である現場のローカル座標に合わせ込む(座標変換)手法としては、例えば作業者2が情報表示端末100をローカル座標上の既知点上に持っていき、座標を合わせ込むための操作を行うことで、点群量表示部125はローカル座標上の既知点と端末位置取得部160にて取得される位置情報とを対応付けることで、ローカル座標への合わせ込みを行う。既知点としては、例えば基準点や、トータルステーションやGSNN等で測量しグローバル座標の位置情報が含まれる地点を用いることが可能である。
さらに、点群量表示部125は、ローカル座標上の情報表示端末100の位置と端末撮像部180の撮像方向の方位から、端末撮像部180で撮像された画像(第一画像)に、CG(Computer Graphics)等により生成し描画した単位区分や点群量を示す被測定地に関する画像(第二画像)を三次元空間上に重ね合わせて、いわゆるAR(Augmented Reality:拡張現実)又はMR(Mixed Reality:複合現実)等のXR(X Reality:エックスリアリティ又はCross Reality:クロスリアリティ)表示が可能である。この端末撮像部180で撮像された画像に重ね合わせて表示する被測定地に関する情報は、単位区分や点群量に限られず、点群量算出部124で算出した必要点群量に対する充足に関する指標、点群の測量を行った場合に取得できる範囲及び点群量の予測値、等を単位区分ごとに表示してもよいし、測量装置200の現在設置されている位置や、過去の測量時点における測量装置200の設置位置、既知点の位置、位置が判明している移動体の位置、等も表示してもよい。なお、測量装置200の設置位置、既知点の位置、移動体の位置、等はアイコン表示で位置を示すことで、作業者2が容易に判別できるようにすることが好ましい。
点群量表示部125が端末表示部150にスキャン完了済みの点群量(測定抜けの情報を含んでもよい)を表示すると、点群量の少ない位置(例えば、点群数の密度低く抜けが多い位置)でスキャンを優先的に行うようにする等、測量の計画を容易に修正することができる。
また、情報表示端末100は、画像に重ね合わせて位置が表示された測量装置200に対して、端末入力部140を介して点群の測定指示が可能である。具体的には、作業者2による情報表示端末100の端末入力部140を介して、端末表示部150に表示された測量装置200を指定し、点群を測量するための条件を設定して、測量を実行させる。点群を測量するための条件としては、例えばスキャンを行う範囲を規定するための水平角、鉛直角の範囲、測定距離を設定する。このとき、点群量表示部125は、操作対象である測量装置200の測量器撮像部290で撮像した画像を端末表示部150に表示可能である。作業者2は、この測量器撮像部290で撮像した画像から、測量装置200の向きを特定して、測量するための条件を設定可能である。
測量装置200は、上述のように作業者2により設定された点群を測量するための条件に応じて限定した範囲で点群を測定してもよいし、範囲設定部122にて設定された点群の表示範囲内に限定して点群を測定してもよい。具体的には、点群量表示部125が、測量装置200の現在の位置情報、及び測量器撮像部290で撮像した画像情報に基づき算出して測量装置200の向きから測量装置200が測定可能な範囲を推定し、情報表示端末100の範囲設定部122にて設定された表示範囲外となる範囲を除いて測定を行うよう、測量装置200に指示を送る。
点群量管理部126は、表示範囲内の各区分のうち、点群量が所定の必要点群量に達していない区分があるときは、点群量の不足を示す情報を情報表示端末100に表示させる機能を有する。より具体的には、上記した一例のように、予め端末記憶部120に記憶されている、点群量について所定の閾値を用いて、点群量が充足しているか不足しているかを単位区分ごとに判断し、不足している単位区分について、不足している旨の表示を、いわゆるアラートとして作業者2にわかるように情報表示端末100の端末表示部150に表示させる。また、点群量が点群の標高値、標高値の平均値、又はこれらの統計量である場合には、比較対象となる設計情報の設計標高値のような、基準となる他の三次元データと比較し、基準値よりも高いか低いかを単位区分ごとに判断し、基準から外れている単位区分について、その旨の表示をアラートとして作業者2にわかるように同様に表示してもよい。
また、点群量管理部126は、複数の設置位置から測定した点群データから、測量装置200の器械設置の精度を算出して、当該器械設置の精度に関する情報を情報表示端末100に表示させる機能を有する。より具体的には、異なる方向から測定された複数の点群データを含む単位区分において、複数の点群データごとに平均標高や中央値等の比較指標を算出し、当該比較指標同士の差に基づき器械設置の精度を算出する。
例えば、同一単位区分内に少なくとも3カ所の設置位置から測定された点群データ(第1点群データDa、第2点群データDb、第3点群データDc)がある場合に、各点群データから算出した平均標高(Ea、Eb、Ec)の差(Ea-Eb、Ea-Ec、Eb-Ec)をそれぞれの器械設置の精度として算出する。点群量管理部126は、この差が所定値未満であれば、いずれの器械設置も問題なしと判定する。一方、いずれか2つの差が所定値以上である場合は、器械設置に問題ありと判定する。例えば、第1点群データDaが関わらない差Eb-Ecが所定値未満であるのに対して、第1点群データDaが関わる差Ea-Eb及び差Ea-Ecがいずれも所定値以上である場合は、第1点群データDaを測定した地点における器械設置に問題ありと判定する。
そして、点群量管理部126は、器械設置の精度に関する情報として、単位区分ごとに上述した比較指標同士の差を情報表示端末100に表示させる。例えば比較指標同士の差が所定値未満である単位区分は青、所定値以上である単位区分は赤、同一単位区分内に少なくとも3カ所以上から測定した点群データがない場合には白、等で表示してもよいし、比較指標同士の差の数値を各単位区分に表示してもよい。この器械設置の精度の表示は上述の点群量の表示と合わせて表示してもよいし、別画面に切り替えて表示してもよい。また、問題ありと判定された単位区分については、詳細表示として当該点群データを測定した測量装置200の測量位置、設置方法等を再度検証し、再計測を求めるアラートを表示してもよい。なお、必ずしも重複が生じている単位区分ごとに算出する必要はなく、他の点群データの比較指標との差が所定値以上である単位区分の割合を示す等、点群データが重複する部分全体で器械設置の精度を算出して表示してもよい。
測量支援部127は、情報表示端末100の位置から撮像した被測定地の第一画像と、被測定地に関する情報からCG等により生成した第二画像とを表示する端末表示部150の表示機能を利用して、測量装置200による測定を支援する測量支援機能を実行する。表示機能として、端末表示部150は、第一画像と第二画像とを組み合わせた画像(例えば、AR)で、測量支援に関する情報の表示を行う。第二画像は、測量装置200により取得された点群データによる地形の画像を含んでもよい。また、情報表示端末100が、Lidar(Light Detection and Ranging)センサ及び慣性計測装置(IMU: Inertial Measurement Unit)を有している場合には、情報表示端末100が認識した地形を端末表示部150に表示させてもよい。又は、情報表示端末100は、画像を使用したSLAM(Simultaneous Localization and Mapping)(Visual SLAM、SfM(Structure from Motion又はShape from Motion)ともいう)機能を実現する機器等により、地形を認識してもよい。これにより、測量装置200による点群データの取得が十分でない領域においても、簡易的に地形を把握することができる。また、測量支援部127は、端末表示部150に地形画像を第一画像により表示する場合、地面に第二画像として2Dマップを表示してもよい。又は、測量支援部127は、対象エリアの2Dマップを端末表示部150に表示する機能を有してもよい。これにより、測量を行う対象エリアの地形やその他の被測定地に関する情報を作業者2に提供することができる。
測量支援部127は、測量支援機能として、例えば、杭点位置表示機能、危険地帯表示機能、死角情報表示機能、位置補正機能、誘導機能、スキャン指示機能、警告機能、連携機能、の一つ又は複数の機能を有する。
杭点位置表示機能は、端末表示部150に杭の位置RPを表示する機能である。端末表示部150は、端末表示部150に表示されている第一画像の範囲内において、実際の杭の位置RPに第二画像として杭点アイコン画像を表示する。
危険地帯表示機能は、端末表示部150に、被測定地の危険地帯を表示する機能である。具体的に、端末表示部150は、被測定地に関する情報である第二画像として、撮像により取得された第一画像と共に、危険地帯を示す画像を表示させる。危険地帯を例示すると、(1)稼働中の重機の作業範囲などのデータを他のシステム(例えばインターネットにより接続された外部機器を含むシステム)から取得して当該データから求められた作業地帯、(2)外部ネットワークや他の端末から入力された今日の作業内容から設定された作業地帯、(3)測量装置200が取得したスキャンのデータのうち不安定な地帯(例えば、点群データが示す傾斜地帯)、(4)天気情報を元に求められた現場における危険度が高い(又は増加した)地帯(例えば、降雨により緩んだ土地を含む地帯)、の一つ又は複数を組み合わせることができる。このように、危険地帯を把握して、端末表示部150に危険地帯を表示させることで、作業者2は移動経路の途中にある危険地帯を回避して移動することができる。また、詳細は後述する誘導機能において情報表示端末100の推奨経路を求める際に、危険地帯を回避した経路を移動の推奨経路として表示することもできる。
死角情報表示機能は、情報表示端末100の現在位置からは視認困難な被測定地に関する情報を表示する機能である。具体的に、端末表示部150は、第一画像における死角に位置する被測定地に関する情報を、第二画像により表示する。端末表示部150は、例えば、目視範囲内に無い基準点位置、作業エリアの境界位置、盛土などの陰に存在する重機等の車両の位置、の一つ又は複数を表示させることができる。
位置補正機能は、情報表示端末100の位置情報を補正する機能である。ここでは、情報表示端末100が杭の既知の位置情報に基づいて補正を行う例について説明する。情報表示端末100は、被測定地に設置された杭から識別子RP1を読み取り、識別子RP1と紐づいた杭識別情報128aに対応した杭位置情報128bが示す杭の位置により情報表示端末100の位置情報を補正する。
具体的には、情報表示端末100は、識別子RP1として表示又は刻印された杭の文字を端末撮像部180により撮像し、文字認識プログラムを用いて読み込んで自動により基準点となる杭を認識する。杭情報取得機能は、情報表示端末100のGNSS受信装置等に例示される端末位置取得部160が取得した座標情報と、被測定地である現場の座標情報とを整合させる。情報表示端末100は、複数(例えば、2点以上)の杭の識別子RP1を読み込んで、端末位置取得部160が取得した座標情報と、現場の座標情報とを整合させる作業を複数回(例えば、2回以上)行うことで、端末位置取得部160の座標情報と、現場の座標情報との回転角を合わせることができる。位置補正機能は、緯度経度による位置情報から、現場座標による位置情報へ座標変換を行う。その後、情報表示端末100は、内部の電子コンパスで現場の座標と回転(又は方角)を合わせる。情報表示端末100は、位置精度に関する情報を端末表示部150に表示して、視覚的な情報として反映させてもよい。このように、情報表示端末100の位置情報を、杭位置情報を用いた基準点により補正する。
誘導機能は、測量支援部127が、情報表示端末100を被測定地の選択された場所に適切な経路で移動するように誘導する機能である。情報表示端末100を被測定地等の土地にいる作業者2が所持している場合は、情報表示端末100と共に、作業者2の移動を誘導することができる。
具体的に、点群量表示部125は、情報表示端末100の端末撮像部180の撮像範囲内において、測量情報の表示範囲を分割した単位区分ごとの点群量を、第二画像として情報表示端末100の端末表示部150に表示させる。情報表示端末100の現在の位置から移動先が指定されると、情報表示端末100は、情報表示端末100の現在位置から、移動先の位置までの推奨経路を、端末表示部150に表示される第二画像として提示する。なお、移動先の指定は、任意の方法を採用することができ、例えば、作業者2が端末入力部140に入力して行ってもよいし、予め設定された後述するスキャン計画等の手順に基づいて測量装置200が現在の測量を終えた場合に自動で行われてもよい。
また、情報表示端末100は、端末記憶部120、測量器記憶部220、図示しない外部の装置の記憶部に予め設定された測量のスキャン計画を取得して、このスキャン計画に基づいて情報表示端末100の移動先を決定して端末表示部150に推奨経路を提示してもよい。スキャン計画は、例えば、測量作業を予定している範囲又は現在測量作業を行っている範囲(後述の表示範囲DA等)において、既に取得した点群データ(地形データ)や既知の地形データに基づいて測量装置200の少ない設置回数又は移動回数で効率よく測量が可能な経路として設定することができる。なおスキャン計画の内容はこれに限らない。
また、情報表示端末100は、杭点アイコン画像の選択を受け付けて、情報表示端末100の現在位置から選択された杭の位置までの推奨経路を提示してもよい。
前述した位置補正機能で情報表示端末100の位置の補正が行われている場合、GNSS及びコンパスを使用した情報表示端末100の位置情報は、被測定地の現場の座標系と一致している。例えば、端末表示部150は、概略情報として次のスキャン候補位置を、第一画像と第二画像とを組み合わせて(例えば、AR画面として)に表示する。測量支援部127は、端末表示部150に、推奨経路として、既にスキャンした点群データを元に起伏が少ない経路を表示することができる。また、測量支援部127は、効率よく移動できる経路候補(例えば、推奨経路)を複数表示してもよく、測量支援部127は、作業者2が複数の推奨経路から選択した一つを次に進むべき経路として端末表示部150に表示させることができる。経路の表示例としては、例えば、端末表示部150の画面内に、情報表示端末100の現在位置からスキャンを計画した位置又は選択された位置への矢印により表示することができる。また、端末表示部150は、現在位置から目標位置(次の位置)までの距離を表示してもよい。このように、測量支援部127は、測量装置200の次の位置をガイドするガイダンス機能を有する。
警告機能は、測量装置200に対するスキャン指示として適切でない区域が選択された場合に、作業者2に対して警告を行う機能である。端末表示部150には、作業管理エリアが表示される。例えば、スキャン指示が管理エリアを超えた区域を選択するものであった場合、端末表示部150は、警告(アラート)を表示する。なお、警告機能は、スピーカを用いた音出力等のその他の出力手段により警告をしてもよい。
連携機能は、情報表示端末100が、外部ネットワーク(例えば、クラウドネットワーク)を経由して他の場所に設置された機器(例えば、事務所等に設置された外部機器)と通信を行って連携する機能である。連携機能の例として、情報表示端末100は、外部機器からの遠隔で受信した指示内容を表示する。指示内容の例としては、外部機器における描画内容を端末表示部150に表示させる指示とすることができ、情報表示端末100は、外部機器において入力された画像(例えば、外部機器が撮像した画像、外部機器が描画又は生成した画像、又は情報表示端末100から受信した画像、等)を、端末表示部150に表示させて現場にいる作業者2と共有することができる。
また、外部機器は、自身の表示部に、端末表示部150の表示内容を表示(例えば一部又は全部を複製表示)するように構成されてもよい。このようにすると、情報表示端末100は、第一画像及び第二画像を共有する他の機器による描画入力を、端末表示部150の第二画像の描画内容に反映させることもできる。
端末表示部150への表示イメージとしては、例えば、(1)オフィスなどのPC上でARの画面を共有していて、その画面上でイラスト又はラフスケッチ描画、(2)事務所などのPCに2次元で表示したマップ上に描画したイラスト又はラフスケッチ描画、等の作成結果とすることができる。端末表示部150には、これらの表示イメージを、AR画像等により反映させる。端末表示部150は、外部装置から入力された表示内容を2Dマップ上でも確認可能である。
情報表示端末100と三次元空間の点群を測定する測量装置200とを備えて、測量支援部127による測定支援機能を有する測量システム1は、測量支援システムとして機能する。なお、測量支援システムは、測量支援機能以外の他の機能を有してもよい。また測量支援システムは、測量における一部の作業工程を支援するものであってもよいし、測量における一連の作業工程を支援するものであってもよい。
<処理の流れ>
図3に本開示の実施形態にかかる測量システム1を用いた方法及びプログラムの処理の流れを説明するフローチャートを示す。
まず、ステップS101では、端末位置取得部160が情報表示端末100の位置情報を取得する。
ステップS102では、点群量表示部125が、ステップS101にて取得された情報表示端末100の位置情報と、点群の表示範囲を含むローカル座標との合わせ込みを行う。
ステップS103では、測量情報取得部121が、測量装置200から、位置情報が紐づけられた点群データを含む測量情報を取得する。なお、この点群データの取得は、後述するステップS104の範囲設定、及びステップS105の区分設定の後に行っても構わない。
ステップS104では、範囲設定部122が、前記点群の表示範囲を設定する。図4は、情報表示端末100の端末表示部150に表示される画面の一例を示すものである。この図の例において、情報表示端末100はいわゆるタブレット端末であり、端末表示部150は例えば液晶ディスプレイ又はOLEDディスプレイ、端末入力部140はこれらのディスプレイのタッチパネル機能により実現される入力部である。この図において、端末表示部150には地図又は航空写真、設計図等の地図表示(不図示)が表示されている。地図表示は、前記表示範囲において、例えば背景として表示される。また、この地図表示の上に、作業者2は地図表示を参考にしながら表示範囲を入力して、範囲設定部122がその入力をもとに表示範囲を設定する。入力は指やタッチペン等を用いて境界線を自由に描画してもよいし、対角線となる2点を設定して矩形範囲を設定する等の種々の方法により可能である。この図においては、地図表示上に表示範囲DAが表示されている。そして、この時点で表示範囲DAにも位置情報が付与される。
ステップS105では、区分設定部123が、表示範囲を所定の単位区分に分割する。図5は、情報表示端末100の端末表示部150に表示される画面の一例を示すものである。この図の例において、表示範囲DAが複数の単位区分GUに分割され区切られている。なお、図面ではわかりやすさのために単位区分は誇張して大きめに表現しているが、実際には1ドットや1ピクセルといった単位で高精細とするとわかりやすくなる。また、この図においては、表示範囲DAの境界線が交差する領域について、境界線よりも外側の単位区分を表示しているが、境界線の外側は表示しなくてもよい。なお、表示範囲で囲まれているか囲まれていないかに関わらず、取得した三次元点群データは管理可能である。
ステップS106では、点群量算出部124が、単位区分ごとに空間に含まれる点群量を算出する。点群量は上記した単位区分の全てについて算出される。
ステップS107では、点群量表示部125が、表示範囲の各区分について、算出された単位区分ごとの点群量に応じて、情報表示端末100に表示させる。図6は、情報表示端末100の端末表示部150に表示される画面の一例を示すものである。この図の例において、測量装置200が位置SPの単位区分に設置されて測量済であり、この測量装置位置SPにおいて取得した三次元点群データによる点群量が、位置SPの周囲の単位区分が点群量に応じて濃淡色分け表示で示されている。なお、実際には測量装置200が設置されている位置やその直下の点群は取得されないので点群量は低くなるが、この図においては、わかりやすさのために測量装置位置SPに近いほど点群量が高いように表示させている。例えば、単位区分GU2と、単位区分GU1では、単位区分GU2のほうが濃い色で表示されており、取得した点群量が高いことが直感的に理解できる。また、同じように器械設置の精度に関する情報として複数設置位置からの点群データに基づく標高等の比較指標の差も表示可能である。このように、点群の取得状況や比較指標の差を色分けなどでわかりやすく表示し、表示範囲が一覧できるので、作業者2は、三次元点群データの点群量や器械設置の精度が、点群量を管理すべき表示範囲内の各区分において必要な数、必要な精度で取得できているかどうかを容易に確認することができ、現場において効率よくスキャニングを行うことができ、また視覚的にスキャニングの状況、データの取得の確認結果を行うことができる。
図7は、情報表示端末100の端末表示部150に表示される画面の一例を示すものである。この図において説明するのは、既に点群を取得した既存値に対して、次に測定して取得できる点群量の予測値を加算し、加算値として表示する例である。例えばこの図の前段階は、図6のように、ある位置SPに測量装置200が既に設置され、点群を取得した状態であるとする。それに対し、新たな位置NSPに測量装置200を設置すると、どのように点群が取得され、加算されるかの予測値を算出し、観測範囲が重複するエリアについては、既存値に予測値を加算して加算値を算出している。そして、加算値の点群量に応じて表示範囲内の単位区分について表示をしている。例えば、単位区分GU3は、位置SPにおける測量装置200の観測範囲と、位置NSPにおける測量装置200の観測範囲とが重複する単位区分である。このような単位区分GU3においては、位置SPにおいて測定済の既存値である点群量と、位置NSPにおいてこれから測定することにより取得がよそくされる予測値である点群量とが加算され、加算値として表示されている。そのため、単位区分GU3の点群量は、2点の観測範囲が重複していない単位区分GU4よりも濃い色で表示されている。これにより、作業者2は、どこに測量装置200を設置して点群を取得すれば効率よく作業を進めることができるか考えながら測量を行うことができる。
図8は、情報表示端末100の端末表示部150に表示される画面の一例を示すものである。この図において説明するのは、充足率等に関するいわゆるアラート表示の例である。この図に示された表示範囲DAに含まれる単位区分は、領域のほぼ全体で点群量が高くなっているが、画面の左上に「抜け5%」と示されるように、いくつかの区分で点群量が低くなっている。例えば単位区分GU5は点群量が必要点群量に達していない単位区分であり、このような単位区分を他の単位区分とは異なるように、例えばハッチングによるアラート表示を行っている。アラート表示を行うかどうかは上記したように予め記憶されている必要点群量と比較してこの単位区分の点群量の高低により点群量管理部126により判断される。このように、必要な点群量に達していない単位区分についていわゆるアラート表示を行うことにより、作業者2は抜け漏れなく点群取得作業を行うことができる。また、点群データの精度が低い単位区分についてもアラート表示を行い、点群データを測定した測量装置200の測量位置、設置方法等を再度検証し、再計測を求めることで、容易に点群データの精度向上を図ることができる。
そして、ステップS108では、端末表示部150に、情報表示端末100の位置(端末位置)を表示する。これは例えば上述した図7で示した場合、ステップS105にて表示された単位区分上に情報表示端末100の位置が端末表示部150に端末位置Tとして表示される。
また、ステップS109では、点群量表示部125が、ローカル座標上の情報表示端末100の位置と端末撮像部180の撮像方向の方位から、端末撮像部180で撮像された画像に、単位区分や点群量を三次元空間上に重ね合わせてAR表示を行う。これまでの二次元画像とAR表示とは端末入力部を介した切替操作により適宜切り替えが可能である。
図9は情報表示端末100の端末表示部150におけるAR表示の画面の一例を示すものである。同図に示すように、AR表示時の端末表示部150では、端末撮像部180で撮像された画像がそのまま表示されており、当該画像上に単位区分と、各単位区分の点群量が色分け表示されている。また、図9では、現在の測量装置200の設置位置PSP、過去の測量時点における測量装置200の測量装置位置SP、基準点の位置RPが、方位情報DIが、それぞれアイコン表示されている。さらに、現在の測量時点における測量装置200の上には、測量器撮像部290により撮像されたパノラマ画像がポップアップ表示されている。このパノラマ画像には測量器撮像部290から見た景色が写り込んでおり、例えば作業者2、AR表示にも写り込んでいる基準点RP、移動体V等が写り込んでいる。
さらに、ステップS110では、指定した測量装置200に対して、端末入力部140を介して点群の測定指示等の遠隔操作を行う。例えば図9において、作業者2は端末表示部150に表示されている現在の測量装置200の設置位置PSPを選択すると、図示しない測量設定画面が開く。作業者2が当該測量設定画面に測量条件を入力し、実行操作を行うことと、測量装置200は測量条件に従って点群の測量を行う。測量器撮像部290により撮像されたパノラマ画像はAR表示にも写り込んでいる基準点RPから、作業者2は測量装置200の向きを判別可能である。例えば作業者2はこのパノラマ画像内の基準点RPを選択操作することで、当該基準点RPに基づく測量装置200の器械設置のための基準点スキャンの概略位置を指示することができる。この指示を受けた測量装置200は、作業者2により選択操作された基準点RPを観測してローカル座標上での器械座標を特定する。さらに作業者2は、測量条件として表示範囲DA内で測量可能な範囲と設定することで、測量装置200は、表示範囲外となる範囲を除いて点群の測定を行う。
ステップS111では、情報表示端末100は、前述した測量支援部127による測量支援機能を実行する。図10は、端末表示部150に、被測定地の第一画像31と、被測定地に関する情報からCG等により生成した第二画像32とを表示した例を示している。また、図10では、説明のため、第一画像31による概略イメージを一点鎖線により示しており、第一画像31と第二画像32とは重畳して配置されている。第一画像31として表示される被測定地は、地形として非整地の盛土311を含む。ここで、図10の表示内容を例に、杭点位置表示機能、危険地帯表示機能、死角情報表示機能、位置補正機能、誘導機能、警告機能、連携機能について説明する。
杭点位置表示機能及び死角情報表示機能は、視認困難な被測定地の情報である杭の位置及び杭番号が杭点アイコン画像321として表示されている。例えば、杭点アイコン画像321aは杭番号「GCP001」の杭を示し、杭点アイコン画像321bは杭番号「GCP002」の杭を示している。端末表示部150の画面内には、複数の杭が撮像範囲内に含まれている場合があるが、杭と情報表示端末100との距離や、杭が地形の死角に位置する等により、杭の存在は第一画像としては明確に視認できない状態である。しかし、杭点アイコン画像321が第二画像32により端末表示部150に表示されることで、情報表示端末100の位置から杭が視認しにくい場合であっても、容易に杭の位置を把握することができる。
危険地帯表示機能は、例えば、図10の表示範囲に危険地帯があった場合に、そのエリアの範囲と危険の種類を端末表示部150内に適宜の態様の第二画像32により表示させる。
誘導機能は、例えば、作業者2が端末表示部150に表示された被測定地から移動先の位置を指定すると、情報表示端末100の現在位置から移動先の位置までの推奨経路Rを表示する。図10の例では、移動先として杭番号「GCP002」が、杭点アイコン画像321bを選択指示により選択されている。また、推奨経路Rは、現在位置から移動先までを結ぶ矢印により表示されている。図10の例では、現在位置と移動先である杭番号「GCP002」の杭までの間に、盛土311が存在することが予め点群データの取得により情報表示端末100側等で把握されているため、推奨経路Rは直線経路ではなく盛土311を避けるように湾曲した経路で表示されている。なお、推奨経路Rは複数(例えば、情報表示端末100側から見て盛土311の左側及び右側の両方を通る経路)表示されて、作業者2に実際に使用する経路を選択させてもよい。なお、端末表示部150は、推奨経路R毎に、距離を表示してもよい。
位置補正機能は、例えば、情報表示端末100を杭番号「GCP002」の杭まで移動させた後に、情報表示端末100によって当該杭の識別子(図1の識別子RP1と同様)から杭識別情報128aを取得することにより、情報表示端末100の位置情報の補正を行う。位置情報の補正方法の例は前述したとおりである。
警告機能は、スキャン指示として適切でない区域として、例えば表示範囲DA外が選択された場合に、端末表示部150への表示等によって警告を行うことができる。
連携機能は、他の機器による描画入力を、端末表示部150の第二画像の描画内容に反映させることができる。図10では他の機器により入力されたイラスト又はラフスケッチのイメージ画像322として、手書き入力されたエリアを示す枠線が表示されている。これにより、情報表示端末100と共に現場にいる作業者2は、画面の表示を見ながら他の場所にいる管理者等と情報共有を行うことができる。
ステップS111の処理を終えると、点群量の少ないエリアをスキャニングするために測量装置200を次の設置場所に移動させて、情報表示端末100は、ステップS101からステップS111までの処理を必要に応じて繰り返すことができる。なお、このときステップS101からステップS111までの処理は、一部を省略して実行することもできる。
以上、本開示は、測量、計測現場でのスキャニング作業において、現況をAR技術を利用して確認し、測量を支援する技術について説明した。本開示の実施形態に係る測量支援システムは、情報表示端末100と三次元空間の点群を測定する測量装置200とを備える測量支援システムであって、情報表示端末100の位置から撮像した被測定地の第一画像31と、被測定地に関する情報から生成した第二画像32とを表示する端末表示部150と、端末表示部150を利用して測量装置200による測定を支援する測量支援部127と、を備える。このため、作業状況や次の作業内容を直感的に容易に把握することができ、現場において効率よくスキャニングを可能とする測量支援システム、情報表示端末100、測量支援方法及び測量支援プログラムを構成することができる。
また、情報表示端末100の撮像範囲内において測量情報の表示範囲を分割した単位区分ごとの点群量を、第二画像32として情報表示端末100に表示させる点群量表示部125を備える構成とすることで、作業者2は、点群データの取得状況を被測定地の任意の場所に移動して各エリアの近くで確認することができるため、取得状況の把握を容易且つ確実に行うことができる。
また、情報表示端末100が、情報表示端末100の現在位置から、移動先の位置までの推奨経路Rを、端末表示部150に表示される第二画像32として提示する構成とすると、作業者2は、情報表示端末100を持ちながら安全に効率よく移動することができる。
また、情報表示端末100が、予め設定した測量のスキャン計画に基づいて情報表示端末100の移動先を決定して推奨経路Rを提示する構成とすると、作業者2が点群データの取得状況を見ながら次の移動先までの経路を検討する等の作業負担を低減することができる。
また、情報表示端末100が、実際の杭の位置に第二画像32として杭点アイコン画像321を表示し、杭点アイコン画像321の選択を受け付けて、情報表示端末100の現在位置から選択された位置までの推奨経路Rを提示する構成とすると、杭の位置が目視し難い位置にあっても作業者2は容易に杭を選択し、現在位置から選択した杭までの移動の経路を素早く表示させることができる。
また、情報表示端末100が杭識別情報128a及び杭位置情報128bを対応させた杭対応テーブル128を記憶する端末記憶部120を備えて、被測定地に設置された杭から杭識別情報128aと紐づいた識別子RP1を読み取って、杭識別情報128aに対応した杭の位置(杭位置情報128b)により情報表示端末100の位置情報を補正する構成について説明した。これにより、情報表示端末100の位置が現場の位置情報(又は座標情報)と対応するため、端末撮像部180が撮像した画像と、測量装置200が取得した点群データの画像との位置ずれ(すなわち、第一画像31と第二画像32との位置ずれ)を抑制することができる。
また、端末表示部150は、第一画像31における死角に位置する被測定地に関する情報を、第二画像32により表示することで、作業者2が情報表示端末100側から被測定地において視認困難な杭等が存在した場合であっても、作業者2に容易に被測定地に関する情報を把握させることができる。
また、端末表示部150に第二画像32が危険地帯を示す画像を表示させることで、作業者2に対して通行する際に注意を要するエリアや通行禁止エリア等を報知して作業者2の安全を確保することができる。
また、情報表示端末100が第一画像31及び第二画像32を共有する他の機器による描画入力を端末表示部150の第二画像32の描画内容に反映させる構成とすることで、遠隔に位置する他の機器から作業者2に容易に情報を伝達することができる。このような構成により、複数の作業者2や管理者等の複数のユーザが連携して測量等の作業を行うことができる。
また、本開示の測量システム1は、情報表示端末100と、三次元空間の点群を測定する測量装置200と、を用いて、測量装置200から位置情報が紐づけられた点群データを含む測量情報を取得する測量情報取得部121と、点群の表示範囲を設定する範囲設定部122と、表示範囲を所定の単位区分に分割する区分設定部123と、単位区分ごとに空間に含まれる点群量を算出する点群量算出部124と、表示範囲の各区分について点群量算出部が算出した単位区分ごとの点群量に応じて情報表示端末に表示させる点群量表示部125と、情報表示端末100の位置情報を取得可能な端末位置取得部160と、を備える。また、点群量表示部125は、端末位置取得部160にて取得された位置情報と点群の表示範囲を含むローカル座標とを合わせ込み、ローカル座標上の情報表示端末100の位置を情報表示端末100に表示可能である。これにより、情報表示端末100の位置とともに、三次元点群データの点群量が、点群量を管理すべき表示範囲内の各区分において必要な数を取得できているかどうかを容易に確認することができるので、現場において効率よくスキャニングを行うことができ、また視覚的にスキャニングの状況、データの取得の結果確認を行うことができる。
特に点群量表示部125は、ローカル座標上の既知点上に情報表示端末100が位置したときのユーザ操作に応じて、情報表示端末100とローカル座標との合わせ込みを行うことで、容易に情報表示端末100の位置情報をローカル座標に合わせ込むことができる。
また、点群量表示部125は、ローカル座標上の情報表示端末100の位置と端末撮像部180の撮像方向の方位から、端末撮像部180で撮像された画像に、単位区分を重ね合わせて表示したり、測量装置200の位置を表示したりすることで、作業者2はより容易に測量現場の状況を把握することができる。
また、画像に重ね合わせて位置が表示された測量装置200に対して、端末入力部140を介して点群の測定範囲を指示可能であることで、現場においてより効率よくスキャニングを行うことができる。
さらに、測量装置200は範囲設定部122にて設定された点群の表示範囲内に限定して点群を測定可能であることで、不要な点群の測定を削減することができ、現場におけるスキャニングをより一層効率化することができる。
また、表示範囲内の各区分のうち、点群量が所定の必要点群量に達していない区分があるときは、点群の不足を示す情報を情報表示端末に表示させる点群量管理部126、をさらに備えることにより、作業者2は抜け漏れなく点群取得作業を行うことができる。
また、点群量算出部124は、単位区分ごとの所定の標高範囲内の空間に含まれる点群量を算出し、点群量表示部125は、各区分について、所定の標高範囲内の空間に含まれる点群量に応じて情報表示端末100に表示させることにより、所望の標高範囲内における点群の取得状況を確認することができる。
また、点群量算出部124は、表示範囲又は単位区分の必要点群量に対する充足に関する指標を算出し、点群量表示部125は、充足に関する指標を情報表示端末100に表示させることにより、点群の取得状況を定量的に確認することができる。
また、測量情報取得部121は、測量装置200の位置情報を取得し、点群量算出部124は、測量装置200の位置に基づき、その位置において点群の測量を行った場合に取得できる範囲及び点群量の予測値を算出し、点群量表示部125は、各区分について、予測値に応じて情報表示端末に表示させることにより、作業者2は、その位置に測量装置200を設置させたときにどのように点群を取得できるか理解することができ、点群取得作業を効率よく進めることができる。
また、点群量算出部124は、予測値の算出時において、予測される範囲内に、既に測量情報に基づき点群量を算出済で既存値としている区分が重複してあるときは、重複する区分について、算出済の点群量と、予測値の点群量とを加算した加算値を算出し、点群量表示部125は、各区分について、加算値に応じて情報表示端末100に表示させることにより、既に測定済みの過去の実績を踏まえて、その位置に測量装置200を設置させたときにどのように点群を取得できるか理解することができ、点群取得作業を効率よく進めることができる。
また、点群量算出部124は、測量情報取得部121にて取得した点群データのうち、測定距離や入射角等に基づく所定の条件を満たす点群データのみを点群量の算出の対象とすることで、不要なデータを削減し、点群データの処理を効率化することができる。
また、点群量管理部126は、複数の設置位置から測定した点群データに基づいて、測量装置200の器械設置の精度を算出して、当該器械設置の精度に関する情報を情報表示端末100に表示させることで、器械設置の良し悪しを容易に確認及び修正でき、スキャニングのさらなる効率化を図ることができる。
以上で本開示の実施形態の説明を終えるが、本開示の態様はこの実施形態に限定されるものではない。
例えば、上記実施形態では、測量装置200のスキャナ部260をレーザスキャナとしているが、三次元点群データを取得するための測定を行うスキャナ部はこれに限られるものではない。例えば、スキャナ部として、パルス状に発光するレーザ照射に対する散乱光を測定することで測距を行うLIDAR(Light Detection and Ranging)を用いてもよい。又は、スキャナ部としてカメラ等の撮像部を備え、点群データ生成部がいわゆるSfM(Structure from Motion)や写真測量の手法を用いて、撮像部により撮像した1又は複数の画像から点群データを生成するようにしてもよい。
また、上記実施形態では、単位区分や各単位区分の点群量を情報表示端末100の端末表示部150に表示する例を示したが、他の表示部に表示してもよい。例えば、単位区分や各単位区分の情報を測量装置に送信して、測量装置の測量器表示部を本開示の情報端末表示部として単位区分や各単位区分の点群量の情報を表示してもよい。
また、上記実施形態の処理の流れでは図3のステップS103からS107の点群量の表示関係の処理の後に、S108からS110のAR表示関係の処理を行っているが、処理の順番はこれに限られるものではない。例えば、S108からS110の処理を先に行ってもよい。つまり、情報表示端末においてAR表示に基づく遠隔操作により測量装置による点群の測定を行い(ステップS108からS110の処理)、当該測定により取得した三次元点群データに基づく点群量の表示を行ってもよい(ステップS103からS107の処理)。
また、ステップS101,S102の処理は、ステップS103の処理の前に限らず、ステップS107とステップS108の処理の間のタイミングに実行されてもよい。
なお、第一画像と第二画像とを端末表示部に表示させる態様としては、端末表示部150において第一画像及び第二画像が対応した位置(又は関連した位置)に表示させる態様が含まれてもよい。第一画像と第二画像とを表示する態様は、例えば、端末表示部150の画面上で同時に表示される又は第一画像と第二画像とを任意に切り替え可能として個別に表示される表示態様としてもよいし、端末表示部150内において第一画像及び第二画像同士が重なって表示される又は離れて表示される表示態様としてもよい。
1 測量システム
2 作業者
31 第一画像
32 第二画像
100 情報表示端末
110 端末処理部
120 端末記憶部
121 測量情報取得部
122 範囲設定部
123 区分設定部
124 点群量算出部
125 点群量表示部
126 点群量管理部
127 測量支援部
128 杭対応テーブル
128a 杭識別情報
128b 杭位置情報
130 端末通信部
140 端末入力部
150 端末表示部
160 端末位置取得部
170 方位取得部
180 端末撮像部
200 測量装置
210 測量器処理部
220 測量器記憶部
221 点群データ生成部
222 実測位置算出部
223 表示制御部
230 測量器通信部
240 測量器操作部
250 測量器表示部
260 スキャナ部
261 測距部
262 偏向部
270 測量器位置取得部
281 姿勢駆動部
282 姿勢検出部
290 測量器撮像部
311 盛土
321 杭点アイコン画像
321a 杭点アイコン画像
321b 杭点アイコン画像
322 イメージ画像
DI 方位情報
DA 表示範囲
Da 第1点群データ
Db 第2点群データ
Dc 第3点群データ
GU 単位区分
GU1 単位区分
GU2 単位区分
GU3 単位区分
GU4 単位区分
GU5 単位区分
PSP 設置位置
R 推奨経路
RP 基準点
RP1 識別子
SP 測量装置位置
T 端末位置
V 移動体

Claims (12)

  1. 情報表示端末と三次元空間の点群を測定する測量装置とを備える測量支援システムであって、
    前記情報表示端末の位置から撮像した被測定地の第一画像と、前記被測定地に関する情報から生成した第二画像とを表示する端末表示部と、
    前記端末表示部を利用して前記測量装置による測定を支援する測量支援部と、
    を備える測量支援システム。
  2. 前記情報表示端末の撮像範囲内において測量情報の表示範囲を分割した単位区分ごとの点群量を、前記第二画像として前記情報表示端末に表示させる点群量表示部を備える請求項1に記載の測量支援システム。
  3. 前記情報表示端末は、前記情報表示端末の現在位置から、移動先の位置までの推奨経路を、前記端末表示部に表示される前記第二画像として提示する請求項1又は請求項2に記載の測量支援システム。
  4. 前記情報表示端末は、予め設定した測量のスキャン計画に基づいて前記情報表示端末の移動先を決定して前記推奨経路を提示する請求項3に記載の測量支援システム。
  5. 前記情報表示端末は、実際の杭の位置に前記第二画像として杭点アイコン画像を表示し、前記杭点アイコン画像の選択を受け付けて、前記情報表示端末の現在位置から前記選択された位置までの前記推奨経路を提示する請求項3又は請求項4に記載の測量支援システム。
  6. 杭識別情報及び杭位置情報を対応させた杭対応テーブルを記憶する記憶部を備え、
    前記情報表示端末は、前記被測定地に設置された杭から前記杭識別情報と紐づいた識別子を読み取り、前記杭識別情報に対応した前記杭の位置により前記情報表示端末の位置情報を補正する、
    請求項5に記載の測量支援システム。
  7. 前記端末表示部は、前記第一画像における死角に位置する前記被測定地に関する情報を、前記第二画像により表示する請求項1から請求項6のいずれか一項に記載の測量支援システム。
  8. 前記第二画像は、危険地帯を示す画像を含む請求項1から請求項7のいずれか一項に記載の測量支援システム。
  9. 前記情報表示端末は、前記第一画像及び前記第二画像を共有する他の機器による描画入力を、前記端末表示部の前記第二画像の描画内容に反映させる請求項1から請求項8のいずれか一項に記載の測量支援システム。
  10. 端末撮像部により撮像した被測定地の第一画像と、前記被測定地に関する情報から生成した第二画像とを表示する端末表示部と、
    前記端末表示部を利用して、三次元空間の点群を測定する測量装置の測定を支援する測量支援部と、
    を備える情報表示端末。
  11. 情報表示端末と三次元空間の点群を測定する測量装置とを備える測量支援システムにおける測量支援方法であって、
    前記情報表示端末の位置から撮像した被測定地の第一画像と、前記被測定地に関する情報から生成した第二画像とを端末表示部に表示するステップと、
    測量支援部により前記端末表示部を利用して前記測量装置による測定を支援するステップと、
    を含む測量支援方法。
  12. 情報表示端末と、三次元空間の点群を測定する測量装置とを備える測量支援システムにおける測量支援プログラムであって、
    前記情報表示端末の位置から撮像した被測定地の第一画像と、前記被測定地に関する情報から生成した第二画像とを端末表示部に表示するステップと、
    測量支援部により前記端末表示部を利用して前記測量装置による測定を支援するステップと、
    をコンピュータに実行させるための測量支援プログラム。
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