JP2023129963A - 内燃機関の失火検出装置 - Google Patents

内燃機関の失火検出装置 Download PDF

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Abstract

【課題】燃料供給が停止されている気筒が存在していることをより簡単な演算によって反映させて的確な異常診断を行うことができる内燃機関の失火検出装置を提供する。【解決手段】失火検出装置は、内燃機関を既定量運転させる間に停止処理を実行した場合(S76:YES)には、内燃機関を既定量運転させる間にカウント処理によってカウントされた失火カウンタCmfから停止処理により燃料供給を停止させた回数(停止カウンタCfc)を除外する補正を施すとともに(S82)、既定量の運転における全ての気筒の圧縮上死点の到来回数の和であるモニタカウンタCtdcに占める燃料の供給を行った回数(Ctdc-Cfc)の割合を判定閾値Cmfthに乗じる補正を施す(S80)。そして、失火検出装置は、補正後の前記回数が補正後の前記判定閾値よりも多い場合(S84:YES)に内燃機関に異常が発生していることを診断する(S86)。【選択図】図4

Description

この発明は内燃機関の失火検出装置に関するものである。
特許文献1には、複数の気筒を備えるエンジンと、モータジェネレータとを備えるハイブリッド車両が開示されている。このハイブリッド車両には、前記複数の気筒から排出された排気を浄化する排気浄化装置が設けられている。排気浄化装置の触媒は、活性化温度において排気浄化能力を発揮する。そのため、特許文献1に開示されているハイブリッド車両では、触媒の温度が低いときには、触媒を活性化温度まで温める触媒暖機を行う。
特許文献1に開示されている制御装置は、触媒暖機が必要なときに、エンジンの複数の気筒のうち一部の気筒への燃料供給を停止させる一方で残りの気筒には燃料を供給する停止処理を実行する。これにより、排気浄化装置に燃料供給が停止されている気筒を通じて排気浄化装置に酸素が供給されるようになる。そして、触媒での酸化反応が促進されて触媒の温度が上昇する。こうして制御装置は、停止処理を実行することによって触媒暖機を促進することができる。
特許文献2には、こうした停止処理を実行しているときに、燃料供給を停止している気筒に対する失火検出を停止して残りの気筒に対する失火検出のみを行う失火検出装置が開示されている。
失火検出装置は、機関回転速度の変動の情報に基づいて各気筒における失火の発生を検出する。さらに、失火検出装置は、クランク軸の回転回数が既定回数に達する度に失火の発生頻度が閾値以上であるか否かを判定する。そして、失火検出装置は、失火の発生頻度が閾値以上である場合に内燃機関に異常が発生しているとの診断を下す。
停止処理を実行していると、燃料供給を停止している気筒において失火が発生しているとの誤った失火検出が行われるおそれがある。その結果、失火の発生頻度が高いと判定されて異常が発生していると誤診断されてしまう。
これに対して上記の特許文献2に開示されている失火検出装置のように、燃料供給を停止している気筒に対する失火検出を停止して失火の発生頻度の算出から除外すれば、こうした誤診断を抑制できる。
特開2021-60027号公報 特開2000-73850号公報
停止制御中は、燃料供給が行われている気筒と燃料供給が行われていない気筒とが混在した状態で内燃機関が運転している。上記のように燃料供給が停止されている気筒に対する失火判定のみを停止する構成を実現するためには、失火検出装置は、燃料供給が停止されている気筒を特定してその気筒に対する失火検出のみ停止する必要がある。すなわち、失火検出装置は、燃料供給が行われている気筒に対する失火検出を継続しながら間欠的に失火検出を停止させる必要がある。こうした複雑な処理を失火検出装置に実行させるためには、より高い演算処理能力が必要になる。
以下、上記課題を解決するための手段及びその作用効果について記載する。
上記課題を解決するための内燃機関の失火検出装置は、複数の気筒を有した内燃機関であり、前記複数の気筒のうちの一つの気筒に対する燃料供給を停止させるとともに残りの気筒には燃料を供給する停止処理が実行されることのある前記内燃機関に適用される。この失火検出装置は、機関回転速度の変動の情報に基づき、各気筒における失火の発生を検出する失火検出処理と、前記失火検出処理によって失火が検出された回数をカウントするカウント処理と、前記内燃機関を既定量運転させる間に前記カウント処理によってカウントされた回数が判定閾値より多い場合に前記内燃機関に異常が発生している旨の診断を下す異常診断処理と、を実行する。前記異常診断処理は、前記内燃機関を前記既定量運転させる間に前記停止処理を実行した場合には、前記内燃機関を前記既定量運転させる間に前記カウント処理によってカウントされた回数から前記停止処理により燃料供給を停止させた回数を除外する補正を施すとともに、前記既定量の運転における全ての気筒の圧縮上死点の到来回数の和に占める燃料の供給を行った回数の割合を前記判定閾値に乗じる補正を施し、補正後の前記回数が補正後の前記判定閾値よりも多い場合に前記内燃機関に異常が発生していることを診断する。
上記の失火検出装置は、停止処理を実行した場合には、異常診断処理において、カウント処理によってカウントした回数から燃料供給を停止させた回数を除外する補正を施すとともに、実際に燃料供給を行った割合にあわせて判定閾値を補正している。これにより、燃料供給が停止されている気筒が存在していることを反映させて的確な異常診断を行うことができる。すなわち、この失火検出装置は、燃料供給が行われている気筒に対する失火検出を継続しながら燃料供給が行われない気筒に対する失火検出を停止させるといった複雑な失火検出処理を行わずに的確な異常診断を実現することができる。したがって、この失火検出装置は、燃料供給が停止されている気筒が存在していることをより簡単な演算によって反映させて的確な異常診断を行うことができる。
図1は、失火検出装置の一実施形態である制御装置と、同制御装置を搭載した車両の駆動系の構成を示す模式図である。 図2は、再生処理にかかるルーチンにおける処理の流れを示すフローチャートである。 図3は、失火検出処理にかかるルーチンにおける処理の流れを示すフローチャートである。 図4は、異常診断処理にかかるルーチンにおける処理の流れを示すフローチャートである。
以下、内燃機関の失火検出装置の一実施形態である制御装置70について、図1~図4を参照して説明する。
<車両の構成について>
図1に示すように、内燃機関10は、気筒#1~#4の4つの気筒を備える。内燃機関10の吸気通路12には、スロットルバルブ14が設けられている。吸気通路12の下流部分である吸気ポート12aには、吸気ポート12aに燃料を噴射するポート噴射弁16が設けられている。吸気通路12に吸入された空気やポート噴射弁16から噴射された燃料は、吸気バルブ18の開弁に伴って、燃焼室20に流入する。燃焼室20には、筒内噴射弁22から燃料が噴射される。また、燃焼室20内の空気と燃料との混合気は、点火プラグ24の火花放電に伴って燃焼に供される。そのときに生成される燃焼エネルギは、クランク軸26の回転エネルギに変換される。
燃焼室20において燃焼に供された混合気は、排気バルブ28の開弁に伴って、排気として排気通路30に排出される。排気通路30には、酸素吸蔵能力を有した三元触媒32と、ガソリンパティキュレートフィルタ(GPF34)とが設けられている。なお、GPF34は、PMを捕集するフィルタに三元触媒が担持されたものである。
クランク軸26には、歯部42が設けられたクランクロータ40が結合されている。クランクロータ40には、基本的には、10°CA毎に歯部42が32個設けられている。そのため、クランクロータ40には、歯部42が二つ足りない分、隣接する歯部42の間隔が広くなっている欠け歯部44が1箇所設けられている。これは、クランク軸26の基準となる回転角度を示すためのものである。
クランク軸26は、動力分割装置を構成する遊星歯車機構50のキャリアCに機械的に連結されている。遊星歯車機構50のサンギアSには、第1モータジェネレータ52の回転軸52aが機械的に連結されている。また、遊星歯車機構50のリングギアRには、第2モータジェネレータ54の回転軸54aと駆動輪60とが機械的に連結されている。第1モータジェネレータ52の端子には、インバータ56によって交流電圧が印加される。また、第2モータジェネレータ54の端子には、インバータ58によって交流電圧が印加される。
制御装置70は、内燃機関10を制御対象とている。その制御量としてのトルクや排気成分比率等を制御するためにスロットルバルブ14、ポート噴射弁16、筒内噴射弁22、及び点火プラグ24等の内燃機関10の操作部を操作する。また、制御装置70は、第1モータジェネレータ52を制御対象としている。制御装置70は、その制御量である回転速度を制御するためにインバータ56を操作する。また、制御装置70は、第2モータジェネレータ54を制御対象としている。制御装置70は、その制御量であるトルクを制御するためにインバータ58を操作する。
図1には、スロットルバルブ14、ポート噴射弁16、筒内噴射弁22、点火プラグ24、及びインバータ56,58のそれぞれの操作信号MS1~MS6を記載している。制御装置70は、内燃機関10の制御量を制御するために、エアフローメータ80によって検出される吸入空気量Gaを参照する。また、制御装置70は、クランク角センサ82の出力信号Scr、水温センサ86によって検出される水温THW、及び排気圧センサ88によって検出されるGPF34に流入する排気の圧力Pexも参照する。また、制御装置70は、第1モータジェネレータ52の制御量を制御するために、第1モータジェネレータ52の回転角を検知する第1回転角センサ90の出力信号Sm1を参照する。制御装置70は、第2モータジェネレータ54の制御量を制御するために、第2モータジェネレータ54の回転角を検知する第2回転角センサ92の出力信号Sm2を参照する。
制御装置70は、CPU72、ROM74、記憶装置75、及び周辺回路76を備えている。そして、これらは、通信線78によって接続されていて通信可能になっている。ここで、周辺回路76は、内部の動作を規定するクロック信号を生成する回路や、電源回路、リセット回路等を含む。制御装置70は、ROM74に記憶されたプログラムをCPU72が実行することにより制御量を制御する。
<再生処理について>
図2に、制御装置70が実行する再生処理にかかるルーチンにおける処理手順を示す。図2に示すルーチンは、ROM74に記憶されたプログラムをCPU72がたとえば所定周期で繰り返し実行することにより実現される。なお、以下では、先頭に「S」が付与された数字によって、各処理のステップ番号を表現する。
図2に示すルーチンにおいて、CPU72は、まず、機関回転速度NE、充填効率η及び水温THWを取得する(S10)。機関回転速度NEは、CPU72により、出力信号Scrに基づき算出される。また、充填効率ηは、CPU72により、吸入空気量Ga及び機関回転速度NEに基づき算出される。次にCPU72は、機関回転速度NE、充填効率η及び水温THWに基づき、堆積量DPMの更新量ΔDPMを算出する(S12)。ここで、堆積量DPMは、GPF34に捕集されているPMの量である。詳しくは、CPU72は、機関回転速度NE、充填効率η及び水温THWに基づき排気通路30に排出される排気中のPMの量を算出する。また、CPU72は、機関回転速度NE及び充填効率ηに基づきGPF34の温度を算出する。そしてCPU72は、排気中のPMの量やGPF34の温度に基づき更新量ΔDPMを算出する。
次にCPU72は、堆積量DPMに更新量ΔDPMを加算した和を新たな堆積量DPMにする。こうして堆積量DPMを更新する(S14)。次に、CPU72は、フラグFが「1」であるか否かを判定する(S16)。フラグFは、「1」である場合に、GPF34のPMを燃焼除去するための再生処理を実行していることを示す。一方でフラグFは、「0」である場合に再生処理を実行していないことを示す。CPU72は、フラグFが「0」であると判定する場合(S16:NO)、堆積量DPMが再生実行値DPMH以上であるか否かを判定する(S18)。再生実行値DPMHは、堆積量DPMが再生実行値DPMH以上であることに基づいて、PMを除去する必要がある状態であることを判定するための閾値である。
CPU72は、再生実行値DPMH以上であると判定する場合(S18:YES)、再生処理の実行条件が成立するか否かを判定する(S20)。ここで実行条件は、以下の条件(ア)~条件(ウ)の論理積が真である旨の条件とすればよい。
条件(ア):内燃機関10に対するトルクの指令値である機関トルク指令値Te*が所定値Teth以上である旨の条件。
条件(イ):機関回転速度NEが所定速度以上である旨の条件。
条件(ウ):S24のトルク補償処理を実行できる旨の条件。
CPU72は、論理積が真であると判定する場合(S20:YES)には、再生処理を実行し、フラグFに「1」を代入する(S22)。すなわち、CPU72は、気筒#1のポート噴射弁16及び筒内噴射弁22からの燃料の噴射を停止する。そして、CPU72は気筒#2~#4の燃焼室20内の混合気の空燃比を理論空燃比よりもリッチとする。すなわち、再生処理は、複数の気筒のうちの一つの気筒に対する燃料供給を停止させるとともに残りの気筒には燃料を供給する停止処理である。この処理は、排気通路30に酸素と未燃燃料とを排出することによってGPF34の温度を上昇させてGPF34が捕集したPMを燃焼除去するための処理である。すなわち、制御装置70は、排気通路30に酸素と未燃燃料を排出することによって三元触媒32等において未燃燃料を燃焼させ排気の温度を上昇させる。これにより、GPF34の温度を上昇させることができる。また、GPF34に酸素を供給することによってGPF34が捕集したPMを燃焼除去することができる。
なお、燃料の供給を停止する気筒は気筒#1に限らない。例えば、燃料の供給を停止する回数に偏りが生じないように燃料の供給を停止させる気筒を順に切り替えるようにしてもよい。
CPU72は、気筒#1の燃焼制御の停止に起因した内燃機関10のクランク軸26のトルク変動を補償する処理を実行する(S24)。この処理において、CPU72は、第2モータジェネレータ54に対する走行のための要求トルクに、補償トルクを重畳する。そして、CPU72は、補償トルクが重畳された要求トルクに基づきインバータ58を操作する。
なお、このトルク補償処理を実行できる旨の条件は、第2モータジェネレータ54に異常が生じていないこと、トルク補償処理を実行するのに必要な電力がバッテリに蓄えられていることなどである。
一方、CPU72は、フラグFが「1」であると判定する場合(S16:YES)、堆積量DPMが停止用閾値DPML以下であるか否かを判定する(S26)。停止用閾値DPMLは、堆積量DPMが停止用閾値DPML以下であることに基づいて再生処理を停止させてもよい旨を判定するための閾値である。CPU72は、堆積量DPMが停止用閾値DPML以下となる場合(S26:YES)、再生処理を停止してフラグFに「0」を代入する(S28)。
なお、CPU72は、S24,S28の処理を完了する場合や、S18,S20の処理において否定判定する場合には、図2に示すルーチンを一旦終了する。
<失火検出処理について>
図3に、制御装置70が実行する失火検出処理にかかるルーチンにおける処理手順を示す。図3に示すルーチンは、ROM74に記憶されたプログラムをCPU72がたとえば所定周期で繰り返し実行することにより実現される。
図3に示す一連の処理において、CPU72は、まず、クランク軸26が30°CA回転するのに要する時間T30を取得する(S30)。時間T30は、CPU72によって、出力信号Scrに基づいてクランク軸26が30°CAだけ回転する時間が計時されることによって算出される。次にCPU72は、「m=0,1,2,3,…」として、時間T30[m+1]に時間T30[m]を代入し、時間T30[0]にS30の処理で新たに取得した時間T30を代入して、それらを記憶装置75に記憶する(S32)。この処理は、時間T30の後のカッコ内の変数を、過去のものほど数字が大きくなるようにするための処理である。この処理によって、カッコ内の変数の値が1つ大きい場合、30°CAだけ前の時間T30となる。
次にCPU72は、現在のクランク軸26の回転角度が、気筒#1~#4のいずれかの圧縮上死点を基準としてATDC150°CAであるか否かを判定する(S34)。CPU72は、ATDC150°CAであると判定する場合(S34:YES)、上記いずれかの気筒を失火の有無の判定対象として、判定対象となる気筒の回転変動量ΔT30[0]を算出する(S38)。詳しくは、CPU72は、最新の時間T30[0]から時間T30[4]を減算する。ここで、T30[0]は、判定対象となる気筒のATDC120°CAから30°CA回転に要する時間である。そのため、失火が生じていない場合には、時間T30[0]は、時間T30[4]よりも小さくなることから、回転変動量ΔT30[0]は、負となる。これに対し、失火が生じる場合、回転変動量ΔT30[0]は正となる。
次にCPU72は、回転変動量ΔT30[0]が変動量閾値Δth以上であるか否かを判定する(S40)。回転変動量ΔT30[0]は機関回転速度NEの変動の情報である。S40の処理は、機関回転速度NEの変動の情報に基づいて判定対象となる気筒において失火が生じたか否かを判定する失火検出処理である。たとえば、CPU72は、変動量閾値Δthを、機関回転速度NEや充填効率ηに応じて可変設定することとしてもよい。もっとも、変動量閾値Δthを定めるパラメータは、充填効率ηのように負荷を示す変数と、機関回転速度NEとに限らない。たとえば、過去の回転変動量ΔT30と所定値との和であってもよい。ここで、過去の回転変動量ΔT30としては、圧縮上死点の出現タイミングが360°の整数倍だけ過去となって且つ、燃焼制御が停止されていない気筒における量とする。なお、その場合の所定値も、負荷を示す変数や機関回転速度NEに応じて可変設定してもよい。
CPU72は、変動量閾値Δth以上であると判定する場合(S40:YES)、失火が生じた旨を判定して失火カウンタCmfをインクリメントする(S44)。失火カウンタCmfは、失火検出処理によって失火が検出された回数をカウントした値である。すなわち、S44の処理は、失火検出処理によって失火が検出された回数をカウントするカウント処理である。
なお、CPU72は、S44の処理を完了する場合や、S34,S40の処理において否定判定する場合には、図3に示す一連の処理を一旦終了する。
<異常診断処理について>
図4に、本実施形態にかかる異常診断処理にかかるルーチンにおける処理手順を示す。図4に示す処理は、ROM74に記憶されたプログラムをCPU72がたとえば所定周期で繰り返し実行することにより実現される。
図4に示す一連の処理において、CPU72は、まず気筒#1~#4のいずれかの圧縮上死点であるか否かを判定する(S70)。CPU72は、いずれかの気筒の圧縮上死点であると判定する場合(S70:YES)、モニタカウンタCtdcをインクリメントする(S72)。
CPU72は、S72の処理を実行した後、モニタカウンタCtdcが既定値Ceth以上であるか否かを判定する(S74)。既定値Cethは、モニタカウンタCtdcが既定値Ceth以上になったことに基づいて、内燃機関10が既定量運転されたことを判定するための閾値である。
CPU72は、S74の処理において肯定判定する場合(S74:YES)、停止処理を実行していたかを判定する(S76)。ここでは、内燃機関10が既定量運転される間に、停止処理を実行したことがあったかを判定する。すなわち、S76の処理は、直近の既定量の運転の中に、一部でも停止処理を実行している期間が存在すれば、肯定判定される。
CPU72は、S76の処理において否定判定する場合(S76:NO)、失火カウンタCmfが判定閾値Cmfthよりも多いか否かを判定する(S84)。ここで、判定閾値Cmfthは、燃料供給を伴う燃焼制御の実行回数が既定値Cethに達するまでの期間において失火が生じた回数が許容範囲を超える下限値に基づいて設定されている。すなわち、本実施形態では、燃焼制御の実行回数に対する失火が生じた回数の割合である失火率が、「Cmfth/Ceth」より高い場合に許容範囲を超えると判定する。「Cmfth/Ceth」は、排気通路30を介して車両の外部に排出される流体成分が許容範囲から外れることがない上限値に応じて設定される。
CPU72は、失火カウンタCmfが判定閾値Cmfthよりも多いと判定する場合(S84:YES)、内燃機関10に異常が発生している旨の失火異常判定を行う(S86)。そして、CPU72は、図1に示す警告灯100を操作することによって、失火異常が診断された旨を報知する(S88)。
一方、CPU72は、失火カウンタCmfが判定閾値Cmfth以下であると判定する場合(S84:NO)、失火カウンタCmf、モニタカウンタCtdc及び後述する停止カウンタCfcを初期化する(S90)。
なお、CPU72は、S88,S90の処理を完了する場合と、S70,S74の処理において否定判定する場合には、図4に示す一連の処理を一旦終了する。
ところで、CPU72は、S76の処理において肯定判定する場合(S76:YES)、停止カウンタCfcを算出する(S78)。停止カウンタCfcは、直近の既定量の運転の間に停止処理によって燃料供給を停止させた回数を示す値である。上述したように停止処理では、四つの気筒のうち、一つの気筒における燃料供給を停止している。そこで、このS78の処理では、停止処理を実行していた期間における圧縮上死点の到来回数を4で割ることにより停止カウンタCfcを算出する。そして、CPU72は、S80の処理に移行する。
CPU72は、S80の処理において、判定閾値Cmfthに「(Ctdc-Cfc)/Ctdc」を乗算した積を、判定閾値Cmfthに代入する(S80)。そして、CPU72は、S82の処理に移行する。なお、S80の処理は、判定閾値Cmfthに対して、既定量の運転における全ての気筒の圧縮上死点の到来回数の和(Ctdc)に占める燃料の供給を行った回数(Ctdc-Cfc)の割合を判定閾値Cmfthに乗じる補正を施す処理である。
CPU72は、S82の処理において、失火カウンタCmfから停止カウンタCfcを引いた差を、失火カウンタCmfに代入する(S82)。そして、CPU72は、S84の処理に移行する。なお、S82の処理は、内燃機関10を既定量運転させる間にカウント処理によってカウントされた回数(失火カウンタCmf)から停止処理により燃料供給を停止させた回数(停止カウンタCfc)を除外する補正を施す処理である。
<本実施形態の作用>
図4に示すルーチンは、内燃機関10を既定量運転させる間にカウント処理によってカウントされた回数が判定閾値Cmfthより多い場合に内燃機関10に異常が発生している旨の診断を下す異常診断処理である。
図4を参照して説明したように本実施形態の異常診断処理は、内燃機関10を既定量運転させる間に停止処理を実行した場合(S76:YES)には、失火カウンタCmf及び判定閾値Cmfthに補正を施す(S80,S82)。そして、補正後の回数が補正後の判定閾値Cmfthよりも多い場合(S84:YES)に内燃機関10に異常が発生していることを診断する(S86)。
すなわち、失火検出装置である制御装置70は、停止処理を実行した場合には、異常診断処理において、失火カウンタCmfに対して燃料供給を停止させた回数を除外する補正を施す。また、実際に燃料供給を行った割合にあわせて判定閾値Cmfthを補正している。
<本実施形態の効果>
(1)制御装置70は、燃料供給が停止されている気筒が存在していることを反映させて的確な異常診断を行うことができる。すなわち、制御装置70は、燃料供給が行われている気筒に対する失火検出を継続しながら燃料供給が行われない気筒に対する失火検出を停止させるといった複雑な失火検出処理を行わずに的確な異常診断を実現することができる。したがって、制御装置70は、燃料供給が停止されている気筒が存在していることをより簡単な演算によって反映させて的確な異常診断を行うことができる。
<変更例>
本実施形態は、以下のように変更して実施することができる。本実施形態及び以下の変更例は、技術的に矛盾しない範囲で互いに組み合わせて実施することができる。
・上記実施形態では、回転変動量ΔT30として、ATDC120°CAからATDC150°CAまでの区間の回転に要する時間T30[0]からTDC~ATDC30°CAの区間の回転に要する時間T30[4]を減算した値とした。回転変動量ΔT30は、これに限らない。たとえば、失火の判定対象となる気筒のTDC~ATDC30°CAの区間の回転に要する時間T30から、1つ前に圧縮上死点となった気筒のTDC~ATDC30°CAの区間の回転に要する時間T30を減算した値としてもよい。
・上記実施形態では、圧縮上死点の出現間隔以下の回転角度間隔におけるクランク軸26の回転速度の変動量である回転変動量を、同回転角度間隔の回転に要する時間同士の差によって定量化したが、これに限らず、比によって定量化してもよい。
・上記実施形態では、回転変動量を定めるための圧縮上死点の出現間隔以下の回転角度間隔におけるクランク軸26の回転速度を示す変数である瞬時速度変数を、同回転角度間隔の回転に要する時間によって定量化した。これに限らず、瞬時速度変数を、速度によって定量化してもよい。
・再生処理の実行を許可する所定の条件としては、上記実施形態において例示したものに限らない。たとえば、上記条件(ア)~条件(ウ)の3つの条件に関しては、それらのうちの2つのみを含んでもよく、またたとえば1つのみを含んでもよい。なお、所定の条件に上記3つの条件以外の条件が含まれてもよく、また上記3つの条件のいずれも含まなくてもよい。
・停止処理としては、再生処理に限らない。たとえば、内燃機関10の出力を調整するために一部の気筒における燃料の供給を停止する処理であってもよい。またたとえば、1部の気筒において異常が生じた場合に、その気筒における燃焼制御を停止する処理であってもよい。またたとえば、三元触媒32の酸素吸蔵量が既定値以下となる場合に、一部の気筒のみ燃焼制御を停止し、残りの気筒における混合気の空燃比を理論空燃比とする制御を実行する処理であってもよい。
・上記実施形態では、失火異常の診断が下された場合、警告灯100を用いた報知処理を実行したが、報知処理としては、視覚情報を出力する装置を操作対象とする処理に限らず、たとえば聴覚情報を出力する装置を操作対象とする処理であってもよい。
・異常診断処理の結果を報知処理に利用すること自体必須ではない。たとえば、失火異常の診断を下された場合に、失火が生じにくい運転状態へと内燃機関10の制御を変更すべく内燃機関10の操作部を操作する処理を実行してもよい。
・堆積量DPMの推定処理としては、図2において例示したものに限らない。たとえば、GPF34の上流側と下流側との圧力の差と吸入空気量Gaとに基づき堆積量DPMを推定してもよい。具体的には、圧力の差が大きい場合に小さい場合よりも堆積量DPMを大きい値に推定し、圧力の差が同一であっても、吸入空気量Gaが小さい場合に大きい場合よりも堆積量DPMを大きい値に推定すればよい。ここで、GPF34の下流側の圧力を一定値とみなす場合、差圧に代えて上記圧力Pexを用いることができる。
・GPF34としては、三元触媒が担持されたフィルタに限らず、フィルタのみであってもよい。また、GPF34としては、排気通路30のうちの三元触媒32の下流に設けられるものに限らない。また、後処理装置がGPF34を備えること自体必須ではない。たとえば後処理装置が三元触媒32のみからなる場合であっても、その再生処理時において後処理装置の昇温が必要となるなら、上記実施形態やそれらの変更例に例示した処理を実行することが有効である。
・制御装置としては、CPU72とROM74とを備えて、ソフトウェア処理を実行するものに限らない。たとえば、上記実施形態においてソフトウェア処理されたものの少なくとも一部を、ハードウェア処理するたとえばASIC等の専用のハードウェア回路を備えてもよい。すなわち、制御装置は、以下の(a)~(c)のいずれかの構成であればよい。(a)上記処理の全てを、プログラムに従って実行する処理装置と、プログラムを記憶するROM等のプログラム格納装置とを備える。(b)上記処理の一部をプログラムに従って実行する処理装置及びプログラム格納装置と、残りの処理を実行する専用のハードウェア回路とを備える。(c)上記処理の全てを実行する専用のハードウェア回路を備える。ここで、処理装置及びプログラム格納装置を備えたソフトウェア実行装置や、専用のハードウェア回路は複数であってもよい。
・車両としては、シリーズ・パラレルハイブリッド車に限らず、たとえばパラレルハイブリッド車やシリーズハイブリッド車であってもよい。もっとも、ハイブリッド車に限らず、たとえば、車両の動力発生装置が内燃機関10のみの車両であってもよい。
10…内燃機関
20…燃焼室
40…クランクロータ
42…歯部
44…欠け歯部
50…遊星歯車機構
52…第1モータジェネレータ
54…第2モータジェネレータ
70…制御装置

Claims (1)

  1. 複数の気筒を有した内燃機関であり、前記複数の気筒のうちの一つの気筒に対する燃料供給を停止させるとともに残りの気筒には燃料を供給する停止処理が実行されることのある前記内燃機関に適用され、機関回転速度の変動の情報に基づき、各気筒における失火の発生を検出する失火検出処理と、前記失火検出処理によって失火が検出された回数をカウントするカウント処理と、前記内燃機関を既定量運転させる間に前記カウント処理によってカウントされた回数が判定閾値より多い場合に前記内燃機関に異常が発生している旨の診断を下す異常診断処理と、を実行する内燃機関の失火検出装置であり、
    前記異常診断処理は、前記内燃機関を前記既定量運転させる間に前記停止処理を実行した場合には、前記内燃機関を前記既定量運転させる間に前記カウント処理によってカウントされた回数から前記停止処理により燃料供給を停止させた回数を除外する補正を施すとともに、前記既定量の運転における全ての気筒の圧縮上死点の到来回数の和に占める燃料の供給を行った回数の割合を前記判定閾値に乗じる補正を施し、補正後の前記回数が補正後の前記判定閾値よりも多い場合に前記内燃機関に異常が発生していることを診断する
    内燃機関の失火検出装置。
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