JP2023128561A - 光反応器モジュール - Google Patents

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Abstract

【課題】光反応を促進する光反応器モジュールを提供すること。【解決手段】本発明の一態様による光反応器モジュールは、透光性を有する管と、前記管の内側に収容され、導光材料を含む複数の粒体とを有し、前記管の内側に流体が流通する光反応器と、前記光反応器を前記管の径方向の外側から囲む外筒と、前記外筒の内周面に配置され、前記粒体に向けて光を照射する光源とを備え、前記外筒の内周面は、前記光源の光を反射する。【選択図】図1

Description

本発明は、光反応器モジュールに関する。
従来、光触媒をコーティングした光触媒体に光を照射すると共に、気体や液体等の被処理物を通過させ、光触媒反応により被処理物に含有される有機物を分解するようにした光反応器が知られている。
例えば、特許文献1には、励起光を入射するための励起光入射部と、装置の長手方向に設けられ、励起光に対して透明で同一の内径を有する複数の中空管と、各中空管の少なくとも内周面に形成され、励起光によって励起される光触媒層とを具備した光触媒浄化装置が開示されている。さらに、励起光として装置の上方より太陽光を照射し、装置の下方側にリフレクタを設けて装置全体の浄化能力(光触媒反応)を高めている。
特開2015-123397号公報
しかしながら、特許文献1の上述の光触媒浄化装置のように、装置の外側から励起光を照射する場合、励起光は空気中を伝搬中に散乱により減衰する。また、特許文献1の上述の光触媒浄化装置では、装置の下方側にのみリフレクタを設けているため、リフレクタで反射された光が外部に漏れ、十分な光触媒反応が得られない可能性がある。
上記の点に鑑みて、本発明の一態様は、光触媒反応等の光反応を促進する光反応器モジュールを提供することを目的とする。
本発明の一態様による光反応器モジュールは、透光性を有する管と、前記管の内側に収容され、導光材料を含む複数の粒体とを有し、前記管の内側に流体が流通する光反応器と、前記光反応器を前記管の径方向の外側から囲む外筒と、前記外筒の内周面に配置され、前記粒体に向けて光を照射する光源とを備え、前記外筒の内周面は、前記光源の光を反射する。
本発明の一態様によれば、光反応を促進する光反応器モジュールを提供することができる。
一実施形態による光反応器モジュールの斜視図である。 図1のI-I断面図である。 一実施形態による光反応器モジュールの断面の要部拡大図である。 外筒の内周面と光源から放射された光との関係を説明する模式図である。 管の外周面と外筒の内周面との最短距離及び管の厚さに対する油脂分解量の関係を示す図である。
以下、本発明を実施するための形態について図面を参照しながら説明する。なお、説明の理解を容易にするため、各図面において同一の構成要素に対しては同一の符号を付して、重複する説明は省略する場合がある。
本発明の一実施形態による光反応器モジュールについて説明する。
図1は、一実施形態による光反応器モジュール100の斜視図であり、図2は、図1のI-I断面図である。図1及び図2に示すように、本発明の一実施形態による光反応器モジュール100は、光反応器1と、筒状の外筒4と、光源5とを備える。また、光反応器モジュール100は、一端に流体Fが流入する流入口と、他端に流体Fが流出する流出口とを備え、流通する流体Fを光触媒反応等の光反応(光化学反応)により処理する。光反応器モジュール100は、さらに、管2の外側に、光源5を冷却する冷却機構30を備えていてもよい。冷却機構30は、空冷式であってもよく、水冷式であってもよい。冷却機構30は、空冷式の場合、例えば、空冷式ヒートシンク6と、冷却ファン7とを有していてよい。冷却ファン7は、例えば、光反応器1の一端側に、台座11を介して取り付けることができる。冷却機構30は、水冷式の場合、水冷式ヒートシンクと、ラジエータとを有していてよい。
光反応器1の流入口側の端部には、フランジ9と、フランジ9と係合し、開口を閉塞するキャップ8が設けられている。キャップ8は、キャップ8の側面を貫通する接続口81を有する。接続口81には、流体Fを流通させる配管が接続され、接続口81から光反応器1の内部に流体Fを流入させることができる。光反応器1の流出口側の端部にも、同様に、フランジ9と、キャップ8とを設けることで、キャップ8の側面を貫通する接続口81から光反応器1の外部に流体Fを流出させることができる。
図3は、一実施形態による光反応器モジュール100の断面の要部拡大図である。図3示すように、光反応器1は、透光性を有する管2と、管2の内側に収容され、導光材料を含む複数の粒体3とを有し、管2の中に、被処理物として、例えば、有害物質、有機物等を含む流体Fを流通する。管2の内側に流通する流体Fとしては、特に制限はなく、液体であってもよく、気体であってもよい。液体としては、例えば、地下水、水道水、汚水、飲料、反応物(光反応前の物質)等が挙げられる。
管2の中心軸10に直交する断面形状(より詳細には、管2の内周面の断面形状)は、図1~図3に示す例では円形であるが、これに限らず、例えば、楕円形、又は多角形(六角形、五角形、四角形、三角形等)とすることができる。管2の中心軸10に直交する断面形状は、六角形でもよい。管2の中心軸10に直交する断面形状が六角形であると、管2の内側に収容された粒体3は、六方最密充填構造となる。そのため、管2の内周面と粒体3との当接部を規則的に形成することができ、後述する管2の内周面と粒体3との融着面15を規則的に形成することができる。よって、光源5の光軸53を融着面15の位置に容易に合わせることができ、融着面15全体における照度を向上させることができる。
管2を構成する材料は、光源5から照射された光を透過する導光材料であればよく、例えば、ホウケイ酸ガラス等の耐熱ガラス、ソーダガラス等を用いることができる。例えば、光触媒として二酸化チタン(TiO)を用いる場合は、二酸化チタンが400nm以下の波長に対して良好な吸収を示すことから、光源5は、励起波長365nmのUV-A(A領域紫外線、又は長波長紫外線) LED(Light Emitting Diode)が好ましい。そのため、光触媒として二酸化チタンを用いる場合、管2を構成する材料は、波長365nmの光に対して良好な透過率を示すホウケイ酸ガラスが好ましい。
管2の内径L2は、特に制限はなく、光反応器モジュール100全体の圧力損失が小さくなるよう任意の内径を選択することができる。例えば、管2の内径L2は、6mm~400mmとすることができる。6mm以上の内径L2は、粒径2mm~20mmの汎用の粒体3を収容し融着することに好適である。400mm以下の内径L2は、融着して連結される粒体3の数を、光の減衰を抑制できる範囲とすることに好適である。なお、管2の内径とは、管2の中心軸10に直交する断面形状が円形ではない場合は、当該断面形状の中心を通る内径の最大値を意味し、管2の中心軸10に直交する断面形状が六角形である場合は、対辺距離(向かい合う辺の間の距離)を意味する。
管2の厚さL3は、特に制限はないが、例えば、15mm以下とすることができる。管2の厚さL3が、15mm以下であることにより、光反応に十分な光の透過率を得ることができ、光反応を促進することができる。
粒体3の形状は、特に限定されないが、球状であることが好ましく、複数の粒体3の粒径が同一であることが好ましい。これにより、光反応器モジュール100は、均質性が高く安定した処理能力を発揮することができる。
粒体3の粒子径は、特に限定されないが、2mm~20mmが好ましく、3mm~10mmがより好ましい。粒体3の粒子径は、2mm~20mmであることにより、粒体3内での光の減衰を抑制することができ、光反応をより促進することができる。また、粒体3の粒子径は、3mm~10mmであることにより、表面積を増大させ光反応をさらに促進することができ、また、融着させる時の伝熱性が良くなり、容易に融着面15を形成することができる。
粒体3を構成する材料は、光源5から照射された光を透過する導光材料であればよく、管2と同様の材料を用いることができる。例えば、光触媒として二酸化チタンを用いる場合は、二酸化チタンが400nm以下の波長に対して良好な吸収を示すことから、光源5は、励起波長365nmのUV-A LEDが好ましい。そのため、光触媒として二酸化チタンを用いる場合、粒体3を構成する材料は、波長365nmの光に対して良好な透過率を示すホウケイ酸ガラスが好ましい。
図3に示すように、光反応器1は、粒体3と粒体3との当接部に、粒体3と粒体3とが融着した融着面15を有する。また、光反応器1は、管2の内周面と粒体3との当接部に、管2の内周面と粒体3とが融着した融着面15を有する。これらの融着面15は、複数の粒体3を収容した管2を、粒体3を構成する材料の融点以上の温度で加熱することにより、形成することができる。なお、管2の内周面と粒体3とが当接していない部分は、管2の内周面と粒体3とが融着していない非融着面16とする。即ち、光反応器1は、管2の内周面と粒体3とが融着した融着面15と、管2の内周面と粒体3とが融着していない非融着面16とを有する。
光反応器1は、融着面15を有することにより、光源5から照射された光を、管2の内周面と粒体3との融着面15、及び粒体3同士の融着面15を介して、光反応器1の内部まで導光させることができる。換言すると、管2の内周面と粒体3との融着面15、及び粒体3同士の融着面15は、光源5から照射された光の導光路Cを構成する。
管2の内周面と粒体3との融着面15は、管2の中心軸10と平行な方向に、10段以下形成されていることが好ましい。これにより、粒体3内での光の減衰を抑制することができ、光反応をより促進することができる。なお、上述の粒体3の粒子径は、管2の内周面と粒体3との融着面15が、管2の中心軸10と平行な方向に、10段以下となるように選択することができる。
融着面15を形成する観点から、管2を構成する材料の融点は、粒体3を構成する材料の融点よりも高いことが好ましい。具体的には、例えば、管2を構成する材料にホウケイ酸ガラス等の耐熱ガラスを使用し、粒体3を構成する材料にソーダガラスを使用することができる。これにより、粒体3を構成する材料の融点以上の温度で加熱したとき、管2を熱により変形させることなく、融着面15を形成することができる。なお、融着面15を形成する際の加熱温度は、粒体3を構成する材料の融点以上、且つ管2を構成する材料の融点以下であることが好ましい。ただし、融着面15が適切に形成されることが必須であり、粒体3を構成する材料の融点と管2を構成する材料の融点が等しい場合には、逐次的な局所加熱法により粒体3と粒体3、および粒体3と管2の内周面とを適切に融着させてもよい。
粒体3の表面には、光触媒層31が設けられていることが好ましい。光触媒層31を構成する光触媒としては、被処理物に応じて選択することができ、例えば、二酸化チタン、酸化亜鉛、バナジン酸ビスマス(BiVO)等が挙げられる。光触媒層31を構成する光触媒が、二酸化チタンである場合、酸化反応及び分解反応により、空気洗浄、浄水、脱臭、除菌、防汚等の作用が得られる。粒体3の表面に、光触媒層31が設けられていることにより、被処理物である流体Fと光触媒との接触面積を増大させることができると同時に、光触媒に対する光の照射面積を増大させることができるため、光触媒反応を促進することができる。光触媒層31は、粒体3の表面と、管2の内周面とに設けられていてもよい。
光源5は、管2の外側、具体的には、外筒4の内周面に配置され、粒体3に向けて光を照射する。光源5から照射された光は、管2の外周面に入射し、管2の内周面側へ透過する。光源5としては、光触媒に応じて任意の光源を選択することができ、例えば、UVライト(ブラックライト)、キセノンランプ、エキシマーランプ等が挙げられる。UVライトとしては、具体的には、UV-A LEDが挙げられる。例えば、光触媒として二酸化チタンを用いる場合は、二酸化チタンが400nm以下の波長に対して良好な吸収を示すことから、光源5としては、励起波長365nmのUV-A LEDが好ましい。
光源5の個数は、特に制限はなく、光反応器モジュール100全体の消費電力及び光源5の放熱量から決定することができる。光源5は、例えば、複数の発光素子51(例えば、LED素子)が、外筒4の内周面に直接又は間接的に取り付けられた基板52の表面に設けられている。光源5は、基板52の表面と直交する方向に光軸53が揃えられた状態で配列された複数の発光素子51を含んでもよい。
光源5は、外筒4における管2との対向面(外筒4の内周面)に、管2の中心軸10と平行となる方向、又は直交する方向に複数並べて配置されていてもよい。光源5は、基板52に所定の間隔をおいて一列に配置された発光ユニットであってもよい。例えば、管2の中心軸10と平行に配列された複数の発光素子51をそれぞれ備える6個の発光ユニットを、外筒4の内周面に周方向に等間隔に配置してもよい。また、管2の中心軸10と直交して配列された複数の発光素子51をそれぞれ備える6個の発光ユニットを、外筒4の内周面に周方向に等間隔に配置してもよい。管2の中心軸10に直交する断面形状が六角形である場合、上述の通り、管2の内周面と粒体3との融着面15が、管2の周方向(管2の中心軸10と直交する方向)に沿って直線状に並んで形成される。そのため、光源5は、外筒4における管2との対向面(外筒4の内周面)に、管2の中心軸10と直交する方向に複数並べて配置されていることが好ましい。
光源5は、光源5の光軸53が、管2の内周面と粒体3との融着面15に対して直交するように配置されていることが好ましい。換言すると、光源5の光軸53は、融着面15に対して垂直であることが好ましい。光源5の光軸53が、融着面15に対して垂直であることにより、融着面15における照度を、非融着面16における照度よりも大きくすることができる。よって、光源5から照射された光を管2の内周面と粒体3との融着面15から導光路Cに沿って光反応器1のより内部まで導光させることができる。また、粒体3の表面に光触媒層31が設けられている場合、粒体3表面の光触媒層31の受光量を増加させることができる。以上により、本実施形態の光反応器モジュール100は、光触媒反応等の光反応を促進することができる。
外筒4は、光反応器1を管2の径方向の外側から囲んで配置されている。換言すると、光反応器1は、外筒4の内側に配置されている。外筒4は、管2の中心軸10と同軸上に配置されていることが好ましい。この場合、中心軸10は、外筒4の中心軸でもあると言える。以下、管2の中心軸10を外筒4の中心軸としても用いる。
外筒4の内周面は、光源5の光を反射する。図4は、外筒4の内周面と光源5から放射された光との関係を説明する模式図である。図4では、光触媒層31は省略している。光源5から放射された光は、光反応器1に直接入射する光と、光反応器1の外部を直進する光があるが、光反応器1の外部を直進する光は、外筒4の内周面で反射され、光反応器1に入射する。また、光反応器1の外部において散乱した光も、外筒4の内周面で反射され、光反応器1に入射する。よって、外筒4の内周面が、光源5の光を反射することにより、光反応器1の外部のより多くの光を光反応器1の内部に導くことができるため、光触媒反応等の光反応を促進することができる。
図3において、光反応器1の管2の外周面と、外筒4の内周面との最短距離L1は、管2の外径が80mm~400mmの場合、40mm以下となるように設定することが好ましい。最短距離L1が40mm以下であることにより、光源5から放射された光が、光反応器1に到達するまでの間に、空気中で散乱し減衰することを抑制することができるため、光触媒反応等の光反応を促進することができる。
外筒4の内周面は、反射性材料から構成されていてもよく、反射性材料でコーティングされていてもよい。反射性材料としては、特に限定されないが、アルミニウム等の金属、ポリテトラフルオロエチレン等が挙げられる。これらの中でも、反射性材料は、金属であることが好ましい。反射性材料が金属であることにより、光源5から照射される光が短波長(例えば、280nm以下)である場合においても、劣化することを抑制することができる。
外筒4の内周面は、光源5の光に対する反射率が、80%以上であることが好ましく、高ければ高い程より好ましい。外筒4の内周面の、光源5の光に対する反射率が、80%以上であることにより、光反応器1の外部のより多くの光を反射し光反応器1の内部に導くことができるため、光触媒反応等の光反応を促進することができる。外筒4の内周面は、鏡面であってもよく、散乱面であってもよい。
外筒4の中心軸10に直交する断面形状(より詳細には、外筒4の内周面の断面形状)は、円形、楕円形、又は多角形(六角形、五角形、四角形、三角形等)とすることができる。外筒4の中心軸10に直交する断面形状は、管2の中心軸10に直交する断面形状と同じであることが好ましい。これにより、管2と外筒4との距離が周方向に亘って均一となり、管2の内周面に配置された光源5の光を光反応器1に対して均一に照射することができる。よって、光反応器モジュール100は、均質性が高く安定した処理能力を発揮することができる。また、外筒4の中心軸10に直交する断面形状は、六角形、五角形、四角形、三角形等の多角形であることが好ましい。これにより、外筒4の内周面に光源5の取り付け平面(例えば、基板52の裏面)を密着して配置することができ、光源5の熱を外筒4に伝導させ、外筒4から放熱させることができる。よって、光反応器1の温度が光源5の熱により必要以上に上昇することを抑制することができ、また、熱による光源5の破損又は劣化を抑制することができる。
外筒4の内径は、特に制限はなく、管2を構成する材料、管2の外径、及び光源5の励起波長等に応じて、任意の大きさを選択することができる。なお、外筒4の内径とは、外筒4の中心軸10に直交する断面形状が円形ではない場合は、当該断面形状の中心を通る内径の最大値を意味し、外筒4の中心軸10に直交する断面形状が六角形である場合は、対辺距離を意味する。
次に、光反応器モジュール100の製造方法について説明する。
まず、管2及び多数の粒体3を準備するとともに、光触媒層31を設けるための光触媒用溶液を準備する。光触媒用溶液は、例えば、二酸化チタンを主成分とし、必要なバインダ等を含ませることができる。次に、基板治具の上に管2を起立させ、管2の上端開口から粒体3を投入することにより管2の内部に充填する。そして、ヒータにより加熱を行う加熱炉の内部に、粒体3を充填した管2を収容し、加熱温度T〔℃〕の温度環境下で予め設定した加熱時間Zだけ加熱処理する。これにより、管2と粒体3の表面は、加熱温度T〔℃〕により溶解し、管2と粒体3間の当接部、及び粒体3同士の当接部がそれぞれ溶着することにより、所定の面積を有する融着面15が生成される。この場合、加熱温度T〔℃〕が低過ぎる場合には溶解不足が発生し、十分かつ良好な融着面15が得られない。また、加熱温度T〔℃〕が高過ぎる場合には過度に溶解し、良好な内部形状が得られないとともに、流路も狭くなる。したがって、加熱温度T〔℃〕及び加熱時間Zは、実験等により最適値を設定することが望ましい。なお、加熱温度T〔℃〕は、粒体3を構成する材料の融点以上、且つ管2を構成する材料の融点以下であることが好ましい。例えば、加熱温度T〔℃〕は、600~700〔℃〕とすることができる。これにより、管2及び粒体3には融着面15を介して連続する導光路Cが設けられる。そして、加熱時間Zが経過したなら加熱炉から管2を取り出し、自然冷却により常温まで冷却する。
次いで、管2の上端開口から光触媒用溶液を注入し、管2の内部に光触媒用溶液を充填する(ステップa)。この際、必要により振動等を加え、粒体3同士の隙間等に光触媒用溶液を浸透させることができる。所定の時間が経過後、管2から光触媒用溶液を排出する(ステップb)。そして、光触媒用溶液を排出した後の粒体3を含む管2を、乾燥又は焼成する(ステップc)。これにより、融着面15を除く粒体3の表面及び管2の内周面に、二酸化チタンを用いた光触媒層31を設けられる。このような手法により、粒体3の表面及び管2の内周面には、均一の光触媒層31を容易に設けることができる。なお、必要により、ステップa~cを繰り返すことにより、光触媒層31の膜厚(層厚)を調整することができる。この後、基板治具を取り除き、管2の端面や外周面等に付着した不要な光触媒層31を取り除くなどの仕上げを行い、さらに、導光性等の検査を行えば、光反応器1を得ることができる。なお、粒体3の表面又は管2の内周面に光触媒層31を設けない場合は、ステップa~cは、不要となる。
得られた光反応器1に対して、その両端開口にフランジ9と、キャップ8を装着すれば、光反応器モジュール100として構成することができる。そして、キャップ8の接続口81に流体Fを流通させる配管を接続する。これにより、管2の一端が流体Fの流入口となり、他端が流体Fの流出口となる光反応器モジュール100が得られる。
以下、実施例及び比較例を示して実施形態を更に具体的に説明するが、実施形態はこれらの実施例により限定されるものではない。
(実施例1)
内径80mm、高さ40mm、ホウケイ酸ガラス製の円筒の管内に、同材質の粒径8mmの粒体を複数収容し融着連結した。アナターゼ型TiOを塗布し焼き付けることで、管の内周面及び粒体の表面にTiO光触媒層を形成した光反応器を得た。
光反応器の径方向の外側に外筒として、高さ40mmのアルミ円筒(反射率85%)を設置した。アルミ円筒の内周面の高さ20mmの位置に、光源として、UV‐A LED(365nm、540mW)を、ピッチ90°で4ヶ所に固定することで実施例1の光反応器モジュールを得た。ホウケイ酸ガラス製の管の外周面とアルミ円筒の内周面との最短距離L1と管の厚さL3の寸法条件を変えて、各反応器モジュールを得た。
(比較例1)
実施例1の外筒を用いないこと以外は、実施例1と同様にして比較例1の光反応器モジュールを得た。
[油脂分解性能の評価]
光反応器モジュールで処理をする水溶系の油脂を含有する流体として、水で固形分を10%に調製した牛乳を用い、実施例1及び比較例1の各光反応器内に牛乳を封入した状態で、光反応器にLEDを照射することで、光触媒反応による油脂分解試験を実施した。UV‐A LEDを4.0h照射後の牛乳中の油脂量をTOC(全有機炭素測定)により定量することで、油脂分解性能を評価した。油脂分解性能が高いほど、光触媒反応が促進されていることを意味する。
実施例1及び比較例1の光反応器モジュールの油脂分解量及び受光量を下記に示す(ホウケイ酸ガラス製の管の厚さL3=5mm(実施例1及び比較例1)。ホウケイ酸ガラス製の管の外周面とアルミ円筒の内周面との最短距離L1=20mm(実施例1))。なお、受光量は、照度解析による計算値である。
実施例1:油脂分解量 28.3mg/L(受光量 5.57kJ)
比較例1:油脂分解量 23.6mg/L(受光量 4.65kJ)
実施例1の光反応器モジュールの油脂分解量は、比較例1の光反応器モジュールの油脂分解量に対して19.9%向上した。また、実施例1の光反応器の受光量は、比較例1の光反応器の受光量よりも多かった。以上により、実施例1の光反応器モジュールは、比較例1よりも油脂分解性能が高いことを確認した。即ち、実施例1の光反応器モジュールは、光触媒反応を促進することを確認した。
また、最短距離L1と厚さL3の寸法条件を変えた、実施例1の各光反応器モジュールの油脂分解量をプロットし、グラフを作成した。図5に、管の外周面と外筒の内周面との最短距離及び管の厚さに対する油脂分解量の関係を示す。図5に示すように、L1>40mmの場合に油脂分解量が大幅に低下することを確認した。また、光反応器の受光量は、管の厚さL3=5mmの場合、最短距離L1=60mm(受光量 4.09kJ)よりも、最短距離L1=20mm(受光量 5.57kJ)の方が多く、管の厚さL3=20mmの場合、最短距離L1=60mm(受光量 3.53kJ)よりも、最短距離L1=20mm(受光量 4.25kJ)の方が多かった。これは、最短距離L1が長くなることで空気中の散乱による光の減衰が増加したためと考えられる。また、管に直接入射せず、外筒で一度反射してから入射する光が増加することも原因の一つと考えられる。従って、L1≦40mmとなるように配置することが望ましいと言える。
以上の通り、実施形態を説明したが、上記実施形態は、例として提示したものであり、上記実施形態により本発明が限定されるものではない。上記実施形態は、その他の様々な形態で実施されることが可能であり、発明の要旨を逸脱しない範囲で、種々の組み合わせ、省略、置き換え、変更などを行うことが可能である。これら実施形態やその変形は、発明の範囲や要旨に含まれると共に、特許請求の範囲に記載された発明とその均等の範囲に含まれる。
1 光反応器
2 管
3 粒体
31 光触媒層
4 外筒
5 光源
51 発光素子
52 基板
53 光軸
6 空冷式ヒートシンク
7 冷却ファン
8 キャップ
81 接続口
9 フランジ
10 中心軸
11 台座
15 融着面
16 非融着面
30 冷却機構
100 光反応器モジュール

Claims (6)

  1. 透光性を有する管と、前記管の内側に収容され、導光材料を含む複数の粒体とを有し、前記管の内側に流体が流通する光反応器と、
    前記光反応器を前記管の径方向の外側から囲む外筒と、
    前記外筒の内周面に配置され、前記粒体に向けて光を照射する光源とを備え、
    前記外筒の内周面は、前記光源の光を反射する、光反応器モジュール。
  2. 前記粒体の表面に、光触媒層が設けられている、請求項1に記載の光反応器モジュール。
  3. 前記管の外周面と、前記外筒の内周面との最短距離は、前記管の外径が8mm~400mmの場合、40mm以下である、請求項1又は2に記載の光反応器モジュール。
  4. 前記外筒の内周面は、前記光源の光に対する反射率が80%以上である、請求項1から3のいずれか一項に記載の光反応器モジュール。
  5. 前記管の中心軸に直交する断面形状は、前記外筒の中心軸に直交する断面形状と同じである、請求項1から4のいずれか一項に記載の光反応器モジュール。
  6. 前記管の中心軸は、前記外筒の中心軸と同じである、請求項5に記載の光反応器モジュール。
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