JP2023127057A - 地盤比抵抗測定装置および地盤比抵抗測定方法 - Google Patents

地盤比抵抗測定装置および地盤比抵抗測定方法 Download PDF

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Abstract

【課題】測定対象地盤の強度や地質に限定されることなく、より高い精度で測定することが可能な地盤比抵抗測定装置および地盤比抵抗測定方法を提案する。【解決手段】地盤に形成された測定孔5に挿入された測定管2と、測定管2に挿入された測定用ゾンデ3と、測定孔5内において測定管2に添設されるパッカ4とを備える地盤比抵抗測定装置1とこれを利用した地盤比抵抗測定方法である。パッカ4は、流体が圧入されることで膨張し、パッカ4を膨張させることで、測定管2を測定孔5の孔壁側に移動させる。【選択図】図1

Description

本発明は、地盤比抵抗測定装置および地盤比抵抗測定方法に関する。
地盤調査法として、地中の深度方向に複数の電極を配して、地盤比抵抗を深度方向に連続して測定する場合がある。地中へ複数の電極を配する方法としては、ケーシング削孔により地盤に形成した測定孔(ケーシング)に電極を挿入するとともに測定孔内にモルタルや泥水等を充填した後、ケーシングを撤去することにより行うのが一般的である。ところが、このような電極設置方法だと、測定時に電極と地盤との間にモルタルや泥水等が介在することになるため、測定精度の低下が懸念される。また、計測坑内にモルタルを充填する場合は、モルタルが所定強度に達するまで養生する必要があるため、測定までに数日間要してしまう。
そのため、本願特許出願人は、特許文献1に示すように、導電体を有する測定管を地中に直接打込み、導電体を地盤に当接させさせることで通電ロスの低減を図り、精度の高い地盤比抵抗測定を可能とする方法を開発している。
ところが、地盤が固すぎると測定管を打ち込むことができないため、採用可能な地盤(例えば、N値10以下等)が限られていた。
堅固な地盤に対して測定管を配する方法として、ボーリング削孔してから、測定管を挿入する方法が考えられるが、砂地盤等では、ボーリング削孔後に孔壁が崩落することがあり、測定管の挿入が困難になる場合もある。
特許第6754196号公報
本発明は、測定対象地盤の強度や地質に限定されることなく、より高い精度で測定することが可能な地盤比抵抗測定装置および地盤比抵抗測定方法を提案することを課題とする。
前記課題を解決するために、本発明の地盤比抵抗測定装置は、地盤に形成された測定孔に挿入された測定管と、前記測定管に挿入された測定用ゾンデと、前記測定孔内において前記測定管に添設されるパッカとを備えるものである。前記測定管は、複数の導電体を備えており、前記測定用ゾンデは、多芯ケーブルと、前記多芯ケーブルに設けられて前記導電体に当接する複数の電極とからなる。また、前記パッカは、流体(気体または液体)が圧入されることで膨張し、前記測定管を前記測定孔の孔壁側に移動させる。
また、本発明の地盤比抵抗測定方法は、測定孔を形成する削孔工程と、導電体を備えた測定管を前記測定孔に挿入する配管工程と、前記測定孔の孔壁側に前記測定管を移動させる移動工程と、前記測定管に挿入した測定用ゾンデにより比抵抗分布を測定する測定工程とを備えており、前記移動工程では、前記測定管の側面と前記測定孔の孔壁との間に配設されたパッカを膨張させる。
かかる地盤比抵抗測定装置および地盤比抵抗測定方法によれば、パッカを膨張させることで、測定管を移動させて測定孔の孔壁に当接あるいは近接させるため、電極と地盤との間に他の物質が介在することを防止あるいは最小限に抑えることができる。したがって、本発明によれば、測定時の通電ロスの低減化が可能となり、より高い精度で測定することが可能となる。
また、測定管とともに測定孔に挿入したパッカを膨張させるのみで、測定管を地盤(孔壁)に当接あるいは近接させることができるため、作業性に優れている。
さらに、パッカを収縮させることで、測定後の測定管の撤去も可能である。
なお、前記パッカは、前記測定管の側面と前記測定孔の孔壁との間に挿入されたパッカ用ロッドに取り付けてもよい。この場合には、前記移動工程において、前記測定管の側面と前記測定孔の孔壁との間にパッカ用ロッドを挿入し、前記パッカ用ロッドを介して前記パッカに流体を圧入することにより前記パッカを膨張させればよい。
また、前記パッカは、前記測定管の下端に接続された状態で前記測定管に添設された袋体を備えており、前記測定管を介して圧入された流体により前記測定管の側面と前記測定孔の孔壁との間において膨張するものであってもよい。この場合には、前記配管工程おいて、前記測定管の側面に前記パッカを添設させた状態で当該測定管を前記測定孔に挿入し、前記移動工程においては、前記測定管を介して前記パッカに流体を圧入して当該パッカを膨張させればよい。
さらに、前記パッカが、前記袋体の内部に挿入された膨張バッグと、前記測定管内と前記膨張バッグとを連結する供給チューブとをさらに備えている場合は、前記供給チューブを介して圧入した流体により前記膨張バッグを膨張させることで、前記測定管の側面と前記測定孔の孔壁との間において前記袋体を膨張させればよい。
本発明の地盤比抵抗測定装置および地盤比抵抗測定方法によれば、測定対象地盤の強度や地質に限定されることなく、より高い精度で測定することが可能となる。
第一実施形態に係る地盤比抵抗測定装置を示す断面図である。 本発明の実施形態に係る地盤比抵抗測定方法を示すフローチャートである。 削孔工程を示す断面図である。 第一実施形態の配管工程を示す断面図である。 第一実施形態の移動工程を示す断面図であって、(a)はパッカの設置状況、(b)はパッカを膨張させた状況である。 第二実施形態に係る地盤比抵抗測定装置を示す断面図である。 第二実施形態の配管工程を示すであって、(a)は断面図、(b)は拡大断面図である。 第二実施形態の移動工程および測定工程を示すであって、(a)は断面図、(b)は拡大断面図である。
<第一実施形態>
本実施形態では、地中の深度方向に複数の電極を配し、地盤の電気的な比抵抗分布を測定して、地下水位状況の調査を行う場合について説明する。図1に測定に使用する地盤比抵抗測定装置1を示す。
地盤比抵抗測定装置1は、図1に示すように、測定管2と、測定用ゾンデ3と、パッカ4とを備えていて、地盤Gに形成された測定孔5に挿入して使用する。
測定管2は、複数の導電体21,21,…と筒状の絶縁体部22,22,…とを備えている。本実施形態の測定管2は、有底の筒状部材からなる。導電体21と絶縁体部22は、交互に連結されている。測定管2の外径は、測定孔5の内径よりも小さく、測定管2を測定孔5内に挿入した状態で、測定管2の側面(外周面)と測定孔5の孔壁(内周面)との間に隙間が形成される。
導電体21は、測定管2の内面(内周面)および外面(外周面)に面していて、測定管2の半径方向での電気的な導通を可能にしている。すなわち、導電体21は、比抵抗の測定に必要な電極に相当する。本実施形態の導電体21は、2~10cm幅のリング状の金属により構成されている。なお、導電体21の形状寸法は、限定されるものではなく、適宜設定すればよい。導電体21は、深さ方向に50cm~100cm程度の間隔で配されていて、各導電体21の上下には、絶縁体部22が配されている。
絶縁体部22は、塩化ビニル樹脂管により構成されている。なお、絶縁体部22を構成する材料は、通電不能な材質であれば、塩化ビニル樹脂管に限定されるものではなく、例えば、他の合成樹脂製管(例えば、ポリエチレン管等)であってもよい。
測定用ゾンデ3は、測定管2に挿入される。測定用ゾンデ3は、多芯ケーブル31と、多芯ケーブル31に設けられて導電体21に当接する複数の電極32,32,…とからなる。
多芯ケーブル31は、複数の電線(例えば、被覆銅線)を束ねることにより構成されている。多芯ケーブル31には、電極32の数に合わせて適切な芯数のものを使用するものとし、例えば、4芯~40芯程度が望ましい。電線1本毎に電極32を取り付ける。
複数の電極32,32,…は、測定用ゾンデ3(多芯ケーブル31)の長さ方向に間隔をあけて設けられている。電極32同士の間隔は、測定管2に設けられた導電体21同士の間隔と同じである。本実施形態の電極32は、金属製の板バネにより構成されていて、多芯ケーブル31の長さ方向と交差する方向に拡大縮小する。電極32は、多芯ケーブル31の側面から側方(測定管2の導電体21側)に張り出すように設けられていて、導電体21と接するように構成されている。すなわち、電極32は、自らの復元力により導電体21の内面に当接する。
パッカ4は、測定孔5内において測定管2に添設される。パッカ4は、流体(空気や液体等)が圧入されることで膨張し、測定管2を測定孔5の孔壁側に移動させる(測定管2を測定孔の孔壁に押し付ける)。パッカ4は、測定管2の側面と測定孔5の孔壁との間に挿入されるパッカ用ロッド41に取り付けられている。本実施形態では、複数のパッカ4,4,…が上下方向に間隔をあけてパッカ用ロッド41に取り付けられている。パッカ4の数は、測定管2の長さに応じて決定する。例えば、測定管2が短い場合には、パッカ4の設置数は1つでもよい。パッカ4は、流体を圧入することで膨らみ、流体を排出することで縮む。すなわち、パッカ4は、ゴムなどのように、パッカ4自体が膨張・収縮(伸び縮み)するものであってもよいし、伸び縮みすることなく流体の出入りにより変形するものであってもよい。パッカ用ロッド41には、パッカ4の位置に対応して貫通孔が形成されていて、パッカ用ロッド41を介して圧送された流体(空気や液体など)をパッカ4に供給可能に構成されている。
次に本実施形態の地盤比抵抗測定装置1を利用した地盤比抵抗測定方法について説明する。図2に地盤比抵抗測定方法の手順を示す。地盤比抵抗測定方法は、図2に示すように、削孔工程S1と、配管工程S2と、移動工程S3と、測定工程S4とを備えている。
削孔工程S1は、測定孔5を形成する工程である。図3に削孔工程S1の作業状況を示す。測定孔5の削孔には、図3に示すように、削孔ロッド6を利用する。本実施形態では、削孔ロッド6による削孔とともに、孔(測定孔5)内に泥水7(例えば、ベントナイト泥水)を供給する(循環させる)ことで、スライムの除去と孔壁の崩落を抑制する。
配管工程S2は、測定管2を測定孔5に挿入する工程である。図4に配管工程S2の作業状況を示す。測定管2は、測定孔5の孔壁との間に隙間を有した状態で測定孔5に挿入する。このとき、測定孔5内には、孔壁の崩落の抑制を目的として、泥水7を貯留したままとする。
移動工程S3は、測定孔5の孔壁側に測定管2を移動させる工程である。図5に移動工程S3の作業状況を示す。まず、図5(a)に示すように、測定管2の側面と測定孔5の孔壁との間に、パッカ4が取り付けられたパッカ用ロッド41を挿入する。パッカ用ロッド41は、測定孔5内において、測定方向と測定管2を挟んで反対側に挿入する。パッカ用ロッド41を測定孔5内に配置したら、図5(b)に示すように、パッカ用ロッド41を介してパッカ4に流体を圧入することにより、パッカ4を膨張させる。パッカ4が膨張すると、パッカ4を反力にして、測定管2が平面的にパッカ用ロッド41と反対側に移動して、導電体21が測定孔5の孔壁に密着する。
測定工程S4は、測定管2に挿入した測定用ゾンデ3により比抵抗分布を測定する工程である。まず、測定用ゾンデ3を測定管2内に挿入する。測定管2内に測定用ゾンデ3を挿入したら、測定用ゾンデ3の深度方向位置を調整し、電極32と導電体21とを当接させる(図1参照)。本実施形態では、測定用ゾンデ3に目盛が付されていて、測定管2の上端部において電極32の深さ位置を確認できる。なお、電極32の位置確認方法は限定されない。比抵抗分布の測定は、電極32と導電体21とが当接した状態で、多芯ケーブル31に通電することで、測定に必要な電気信号を地盤Gに送信することにより行う。
本実施形態の地盤比抵抗測定装置1およびこの地盤比抵抗測定装置1を利用した地盤比抵抗測定方法によれば、パッカ4を膨張させることで、測定管2を移動させて、電極32を測定孔5の孔壁に当接させるため、電極32と地盤Gとの間に他の物質が介在することを防止できる。したがって、測定時の通電ロスの低減化が可能となり、より高い精度で測定することが可能となる。
また、測定管2とともに測定孔5に挿入したパッカ4を膨張させるのみで、測定管2を地盤G(孔壁)に当接させることができるため、作業性に優れている。
さらに、パッカ4を収縮させることで、測定後の測定管2を回収できる。そのため、地盤比抵抗測定装置1の再利用が可能であるとともに、地盤に測定器を残置(埋め殺し)する必要がない。
<第二実施形態>
第二実施形態では、第一実施形態と同様に、地盤の電気的な比抵抗分布を測定して、地下水位状況の調査を行う場合について説明する。図6に第二実施形態の地盤比抵抗測定装置1を示す。
地盤比抵抗測定装置1は、図6に示すように、測定管2と、測定用ゾンデ3と、パッカ40とを備えていて、地盤Gに形成された測定孔5に挿入して使用する。
測定管2は、複数の導電体21,21,…と筒状の絶縁体部22,22,…とを備えている。第二実施形態の測定管2は、有底の筒状部材からなる。この他の測定管2の詳細は、第一実施形態で示した内容と同様であるため、詳細な説明は省略する。
測定用ゾンデ3は、測定管2に挿入される。測定用ゾンデ3は、多芯ケーブル31と、多芯ケーブル31に設けられて導電体21に当接する複数の電極32,32,…とからなる。なお、測定用ゾンデ3の詳細は、第一実施形態で示した内容と同様であるため、詳細な説明は省略する。
パッカ40は、測定孔5内において測定管2に添設される。パッカ40は、流体(空気や液体等)が圧入されることで膨張し、測定管2を測定孔5の孔壁側に移動させる(測定管2を測定孔の孔壁に押し付ける)。本実施形態のパッカ40は、袋体42と、膨張バッグ43と供給チューブ44とを備えている。
袋体42は、測定管2の下端に接続された状態で測定管2に添設されている。本実施形態の袋体42は、ポリエチレン製(例えば、長尺ポリ袋やポリチューブ)であり、測定管2の直径以上の直径を有している。本実施形態の袋体42は、端部内面を測定管2の外周面に接着することにより測定管2に固定する。
膨張バッグ43は、袋体42の内部に挿入されている。
供給チューブ44は、測定管2と膨張バッグ43とを連結している。供給チューブ44の一端は、測定管2内において開口した状態で、測定管2の底部に固定されている。すなわち、測定管2と供給チューブ44は連通している。一方、供給チューブ44の他端は膨張バッグに接続されている。供給チューブ44には、逆止弁45が設けられていて、流体の供給は非可逆となっている。
本実施形態のパッカ40によれば、供給チューブ44を介して圧入された流体により膨張バッグ43が膨張することで、袋体42が測定管2の側面と測定孔5の孔壁との間において膨張し、測定管2を測定孔5に孔壁に押し付けることができる。
次に本実施形態の地盤比抵抗測定装置1を利用した地盤比抵抗測定方法について説明する。地盤比抵抗測定方法は、削孔工程S1と、配管工程S2と、移動工程S3と、測定工程S4とを備えている(図2参照)。
削孔工程S1は、測定孔5を形成する工程である。削孔工程S1の詳細は、第一実施形態と同様である。
配管工程S2は、測定管2を測定孔5に挿入する工程である。図7に第二実施形態の配管工程S2を示す。図7(a)および(b)に示すように、測定管2の先端には、パッカ40が取り付けられている。パッカ40は、袋体42を折りたたんだ状態で、測定管2の側面に添設させておく。このとき、袋体42および膨張バッグ43の内部の液体や気体等を極力排出させた状態とする。なお、図7(b)では導電体21の図示を省略している。
移動工程S3は、測定孔5の孔壁側に測定管2を移動させる工程である。図8に移動工程を示す。図8(a)および(b)に示すように、測定管2を介してパッカ40に流体を圧入してパッカ40を膨張させることにより測定管2をパッカ40の反対側に移動させる。本実施形態では、測定管2内に所定量の流体を投入し、測定管2内を加圧することにより、供給チューブ44を介して膨張バッグ43に流体を圧入する。こうすることで、膨張バッグ43の膨張に伴って袋体42が膨張する。袋体42が膨張することで、測定管2が移動して、導電体21が測定孔5の孔壁に密着する。膨張バッグ43への流体の圧力は、測定管2の先端部の静水圧を超える圧力とする。なお、図8(b)では導電体21の図示を省略している。
測定工程S4は、測定管2に挿入した測定用ゾンデ3により比抵抗分布を測定する工程である。比抵抗分布の測定は、パッカ40により測定管2を測定孔5の孔壁に押し付けるとともに、測定管2の頭部を同方向に押し付けることにより、測定管2全体を孔壁に押し付けた状態で行う(図6参照)。この他、測定工程S4の詳細は、第一実施形態と同様である。
本実施形態の地盤比抵抗測定装置1およびこの地盤比抵抗測定装置1を利用した地盤比抵抗測定方法によれば、測定管2とともに測定孔5に挿入したパッカ40(膨張バッグ43)を膨張させるのみで、測定管2を地盤G(孔壁)に当接させることができるため、作業性に優れている。
供給チューブ44に接続された膨張バッグ43が袋体42に内挿されているため、膨張バッグ43を袋体42によって所望の位置に配置することができる。また、供給チューブ44が測定管2から外れた場合であっても、膨張バッグ43が袋体42内に留まるため、膨張バッグ43が上方に移動すること(膨張バッグ43の位置がずれること)も防止されている。また、膨張バッグ43が地盤(測定孔5の孔壁)に接触して破損するリスクも低減できる。
また、逆止弁45が備わっているので、供給チューブ44が測定管2から外れた場合であっても、膨張バッグ43内の流体が流出することはない。
また、供給チューブ44が備わっているので、泥水圧により袋体42が測定管2の底面に密着した場合であっても、膨張バッグ43への流体の供給を可能にしている。
以上、本発明の実施形態について説明したが、本発明は、前述の実施形態に限られず、前記の各構成要素については、本発明の趣旨を逸脱しない範囲で適宜変更が可能である。
前記各実施形態では、測定管2を測定孔5の孔壁に密着させた状態で測定するものとしたが、測定管2は測定孔5の孔壁に必ずしも密着させる必要はなく、測定管2を孔壁に近接させた状態で測定を行ってもよい。例えば、孔壁の不陸により、必ずしも測定管2が全長にわたって孔壁に当接しない場合など、部分的に孔壁と離れている場合があってもよい。
測定管2への導電体の設置方法は、前記各実施形態で示した方法に限定されるものではない。また、測定用ゾンデ3を設置するタイミングも限定されるものではない。
前記第二実施形態では、袋体42内の膨張バッグ43に流体を圧入する場合について説明したが、膨張バッグ43を省略し、袋体42に直接流体を圧入して袋体42を膨張させてもよい。この場合には、供給チューブ44を介して袋体42に流体を供給してもよいし、測定管2を利用して袋体42に流体を供給してもよい。
また、袋体42は、メッシュ状(網状)であってもよい。
袋体42の測定管2への固定方法も限定されない。
前記実施形態では、供給チューブ44の一端が測定管2に接続されていて、供給チューブ44の他端が膨張バッグ43に接続されている場合について説明したが、供給チューブ44は、地上部から測定管2を通って膨張バッグ43に接続されていてもよい。この場合には、地上部から供給チューブ44を介して膨張バッグ43に流体を圧入する。
1 地盤比抵抗測定装置
2 測定管
21 導電体
22 絶縁体部
3 測定用ゾンデ
31 多芯ケーブル
32 電極
4 パッカ
41 パッカ用ロッド
42 袋体
43 膨張バッグ
44 供給チューブ
5 測定孔
G 地盤

Claims (7)

  1. 地盤に形成された測定孔に挿入された測定管と、
    前記測定管に挿入された測定用ゾンデと、
    前記測定孔内において前記測定管に添設されるパッカと、を備える地盤比抵抗測定装置であって、
    前記測定管は、複数の導電体を備えており、
    前記測定用ゾンデは、多芯ケーブルと、前記多芯ケーブルに設けられて前記導電体に当接する複数の電極と、からなり、
    前記パッカは、流体が圧入されることで膨張し、前記測定管を前記測定孔の孔壁側に移動させることを特徴とする、地盤比抵抗測定装置。
  2. 前記パッカは、前記測定管の側面と前記測定孔の孔壁との間に挿入されたパッカ用ロッドに取り付けられていることを特徴とする、請求項1に記載の地盤比抵抗測定装置。
  3. 前記パッカは、前記測定管の下端に接続された状態で前記測定管に添設された袋体を備えており、前記測定管を介して圧入された流体により前記測定管の側面と前記測定孔の孔壁との間において膨張することを特徴とする、請求項1に記載の地盤比抵抗測定装置。
  4. 前記パッカは、前記袋体の内部に挿入された膨張バッグと、前記測定管と前記膨張バッグとを連結する供給チューブと、をさらに備えており、
    前記膨張バッグが、前記供給チューブを介して圧入された流体により膨張することで、前記袋体が前記測定管の側面と前記測定孔の孔壁との間において膨張することを特徴とする、請求項3に記載の地盤比抵抗測定装置。
  5. 測定孔を形成する削孔工程と、
    導電体を備えた測定管を前記測定孔に挿入する配管工程と、
    前記測定孔の孔壁側に前記測定管を移動させる移動工程と、
    前記測定管に挿入した測定用ゾンデにより比抵抗分布を測定する測定工程と、を備える地盤比抵抗測定方法であって、
    前記移動工程では、前記測定管の側面と前記測定孔の孔壁との間に配設されたパッカを膨張させることを特徴とする、地盤比抵抗測定方法。
  6. 前記移動工程では、前記測定管の側面と前記測定孔の孔壁との間に、前記パッカが取り付けられたパッカ用ロッドを挿入し、前記パッカ用ロッドを介して前記パッカに流体を圧入することにより、前記パッカを膨張させることを特徴とする、請求項5に記載の地盤比抵抗測定方法。
  7. 前記測定管の先端には、前記パッカが取り付けられており、
    前記配管工程では、前記測定管の側面に前記パッカを添設させた状態で、当該測定管を前記測定孔に挿入し、
    前記移動工程では、前記測定管を介して前記パッカに流体を圧入して当該パッカを膨張させることを特徴とする、請求項5に記載の地盤比抵抗測定方法。
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