JP2023124625A - 導光板及び画像表示装置 - Google Patents

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Abstract

【課題】光の利用効率などの向上により画質を向上させること。【解決手段】入射される光を導光板内部に回折する入射回折格子と、前記入射回折格子が前記導光板内部に回折した前記光を内部全反射して導光する基板と、前記基板が導光した前記光を回折して拡張する拡張回折格子と、前記拡張回折格子が回折した前記光を回折して観察者の瞳に出射する出射回折格子と、を備えており、前記拡張回折格子が、正面視において、少なくとも2つの領域である第1の領域及び第2の領域を有しており、前記入射回折格子が有する格子ベクトルと、前記拡張回折格子が有する格子ベクトルと、前記出射回折格子が有する基本格子ベクトルと、の和が0になり、前記第1の領域が有する回折格子のうち回折効率が最も高い回折格子の格子ベクトルの方向が、前記第2の領域が有する回折格子のうち回折効率が最も高い回折格子の格子ベクトルの方向と異なっている、導光板を提供する。【選択図】図1

Description

本技術は、導光板及び画像表示装置に関する。
従来、拡張現実(AR:Augmented Reality)、仮想現実(VR:Virtual Reality)、及び複合現実(MR:Mixed Reality)などを含むエクステンデッド・リアリティ(XR:Extended Reality)を実現するために、画像光を観察者の瞳に投射する導光板が開発されている。
例えば特許文献1~3では、光の利用効率の向上などにより画質を向上させた導光板に関する技術が開示されている。
米国特許出願公開第2018/0210205号明細書 国際公開第2020/217044号 米国特許出願公開第2021/0311260号明細書
しかし、特許文献1~3において開示されている技術には、光の利用効率などの向上について改善の余地がある。
そこで、本技術は、光の利用効率などの向上により画質を向上させる導光板及び画像表示装置を提供することを主目的とする。
本技術は、入射される光を導光板内部に回折する入射回折格子と、前記入射回折格子が前記導光板内部に回折した前記光を内部全反射して導光する基板と、前記基板が導光した前記光を回折して拡張する拡張回折格子と、前記拡張回折格子が回折した前記光を回折して観察者の瞳に出射する出射回折格子と、を備えており、前記拡張回折格子が、正面視において、少なくとも2つの領域である第1の領域及び第2の領域を有しており、前記入射回折格子が有する格子ベクトルと、前記拡張回折格子が有する格子ベクトルと、前記出射回折格子が有する基本格子ベクトルと、の和が0になり、前記第1の領域が有する回折格子のうち回折効率が最も高い回折格子の格子ベクトルの方向が、前記第2の領域が有する回折格子のうち回折効率が最も高い回折格子の格子ベクトルの方向と異なっている、導光板を提供する。
前記導光板は、正面視において、前記拡張回折格子を挟んで互いに配されており、前記拡張回折格子が回折した前記光を前記出射回折格子に回折する少なくとも2つの回折格子である第1の回折格子及び第2の回折格子をさらに備えており、前記拡張回折格子のピッチ及び方向と、前記第1の回折格子及び前記第2の回折格子のそれぞれのピッチ及び方向と、が略同一であってよい。
前記第1の領域及び前記第2の回折格子が、正面視において互いに隣接しており、前記第2の領域及び前記第1の回折格子が、正面視において互いに隣接していてよい。
前記第1の領域及び前記第1の回折格子が、前記基板の一方の面に配されており、前記第2の領域及び前記第2の回折格子が、前記基板の他方の面に配されていてよい。
前記第1の領域及び前記第2の領域が、前記基板の一方の面に配されており、前記第1の回折格子及び前記第2の回折格子が、前記基板の他方の面に配されていてよい。
前記第1の領域、前記第2の領域、前記第1の回折格子、及び前記第2の回折格子が、前記基板の一方の面に配されていてよい。
正面視において、前記第1の領域と前記第2の領域との間の少なくとも前記入射回折格子側の一部に隙間が形成されており、前記隙間が、前記拡張回折格子に入射される前記入射回折格子からの光束広がりの略中央に形成されていてよい。
正面視において、前記第1の領域と前記第2の領域との少なくとも前記出射回折格子側の一部が重なり合っている第3の領域が形成されており、前記第3の領域が、前記拡張回折格子に入射される前記入射回折格子からの光束広がりの略中央に形成されていてよい。
前記第3の領域が、2次元の周期構造を有してよい。
前記光を前記出射回折格子の内側方向に回折する戻し回折格子をさらに備えており、前記戻し回折格子が、前記基板からの光が入射される領域の外側であり、かつ、前記出射回折格子の外周囲に配されていてよい。
前記戻し回折格子が有する格子ベクトルの大きさが、前記基本格子ベクトルの大きさの略2倍であってよい。
前記戻し回折格子が有する格子ベクトルが、前記基本格子ベクトルの始点同士を結ぶベクトルと略同一であってよい。
前記戻し回折格子が、1次元又は2次元の周期構造を有してよい。
前記導光板は、前記第1の領域と前記第1の回折格子との間に、前記第1の領域と隣接しており、前記導光板の外に光を出射する回折次数の回折効率が前記第1の領域より低い第3の回折格子をさらに備えており、前記第1の領域が有する回折格子のピッチ及び方向と、前記第3の回折格子が有する回折格子のピッチ及び方向と、が略同一であってよい。
前記導光板は、前記第1の領域と前記第1の回折格子との間に、前記第1の領域と隣接しており、前記光が入射する面が略平面である領域をさらに備えていてよい。
前記拡張回折格子が有する回折格子が、2次元に配されており、前記拡張回折格子が有する回折格子のピッチのうち、回折効率が最も高い回折次数のピッチが、前記第1の回折格子又は前記第2の回折格子のピッチと略同一であってよい。
前記第1の回折格子が有する格子ベクトルが、前記第1の領域が有する回折格子のうち回折効率が最も高い回折格子の格子ベクトルの終点と、前記第2の領域が有する回折格子のうち回折効率が最も高い回折格子の格子ベクトルの終点と、を結ぶベクトルであってよい。
前期出射回折格子が、前記入射回折格子と、導光板の厚さ方向に同じ又は異なる位置に配されていてよい。
前記導光板は、一つ又は複数の前記入射回折格子と、一つ又は複数の前記出射回折格子と、を備えていてよい。
また、本技術は、前記導光板と、前記導光板に画像光を出射する画像形成部と、を備えている、画像表示装置を提供する。
本技術によれば、光の利用効率などの向上により画質を向上させる導光板及び画像表示装置を提供できる。なお、ここに記載された効果は、必ずしも限定されるものではなく、本開示中に記載されたいずれかの効果であってもよい。
本技術の一実施形態に係る導光板1の構成例を示す簡略正面図である。 本技術の一実施形態に係る導光板1の構成例を示す簡略側面図である。 本技術の一実施形態に係る導光板1の構成例を示す簡略正面図である。 本技術の一実施形態に係る回折格子の設計例を示す波数空間座標である。 本技術の一実施形態に係る導光板1の構成例を示す簡略正面図である。 本技術の一実施形態に係る導光板1を用いたシミュレーション結果を示す光強度分布図である。 本技術の一実施形態に係る導光板1の構成例を示す簡略正面図である。 本技術の一実施形態に係る導光板1の構成例を示す簡略側面図である。 本技術の一実施形態に係る導光板1の構成例を示す簡略正面図である。 本技術の一実施形態に係る導光板1を用いたシミュレーション結果を示す光強度分布図である。 本技術の一実施形態に係る導光板1の構成例を示す簡略正面図である。 本技術の一実施形態に係る回折格子の設計例を示す波数空間座標である。 本技術の一実施形態に係る導光板1の構成例を示す簡略正面図である。 本技術の一実施形態に係る導光板1の構成例を示す簡略正面図である。 本技術の一実施形態に係る第2の領域52と第1の回折格子61との境界近傍における回折格子の構成例を示す図である。 本技術の一実施形態に係る回折格子の構成例を示す簡略図である。 本技術の一実施形態に係る回折格子の構成例を示す簡略図である。 本技術の一実施形態に係る回折格子の構成例を示す簡略図である。 本技術の一実施形態に係る回折格子の構成例を示す簡略図である。 本技術の一実施形態に係る回折格子の構成例を示す簡略図である。 本技術の一実施形態に係る導光板1の構成例を示す簡略正面図である。 本技術の一実施形態に係る回折格子の設計例を示す波数空間座標である。 本技術の一実施形態に係る導光板1の構成例を示す簡略正面図である。 本技術の一実施形態に係る回折格子の設計例を示す波数空間座標である。 本技術の一実施形態に係る導光板1の構成例を示す簡略側面断面図である。 本技術の一実施形態に係る導光板1の構成例を示す簡略側面断面図である。 本技術の一実施形態に係る画像表示装置10の構成例を示すブロック図である。 本技術の一実施形態に係る導光板1の比較例となる構成例を示す簡略正面図である。 本技術の一実施形態に係る導光板1の比較例となる構成例を示す簡略側面図である。 本技術の一実施形態に係る回折格子の設計例を示す波数空間座標である。 本技術の一実施形態に係る導光板1の比較例を示す簡略正面図である。
以下、本技術を実施するための好適な実施形態について図面を参照して説明する。なお、以下に説明する実施形態は、本技術の代表的な実施形態の一例を示したものであり、これにより本技術の範囲が限定されることはない。また、本技術は、下記の実施例及びその変形例のいずれかを組み合わせることができる。
以下の実施形態の説明において、略平行、略直交のような「略」を伴った用語で構成を説明することがある。例えば、略平行とは、完全に平行であることを意味するだけでなく、実質的に平行である、すなわち、完全に平行な状態から例えば数%程度ずれた状態を含むことも意味する。他の「略」を伴った用語についても同様である。また、各図は模式図であり、必ずしも厳密に図示されたものではない。
特に断りがない限り、図面において、「上」とは図中の上方向又は上側を意味し、「下」とは、図中の下方向又は下側を意味し、「左」とは図中の左方向又は左側を意味し、「右」とは図中の右方向又は右側を意味する。また、図面については、同一又は同等の要素又は部材には同一の符号を付し、重複する説明は省略する。
説明は以下の順序で行う。
1.第1の実施形態(導光板の例1)
2.第2の実施形態(導光板の例2)
(1)構成
(2)格子ベクトル
(3)効果
(4)拡張回折格子等の構成
(5)シミュレーション結果
(6)従来技術との比較
3.第3の実施形態(導光板の例3)
4.第4の実施形態(導光板の例4)
5.第5の実施形態(導光板の例5)
6.第6の実施形態(導光板の例6)
7.第7の実施形態(導光板の例7)
8.第8の実施形態(導光板の例8)
9.第9の実施形態(導光板の例9)
10.第10の実施形態(導光板の例10)
11.第11の実施形態(導光板の例11)
12.第12の実施形態(導光板の例12)
13.第13の実施形態(画像表示装置の例)
[1.第1の実施形態(導光板の例1)]
従来、導光板内を導光されるべき光が導光板の外に出射されることにより、光の利用効率が低下するという問題がある。このことについて図28及び図29を参照しつつ説明する。図28は、本技術の一実施形態に係る導光板1の比較例となる構成例を示す簡略正面図である。図29は、本技術の一実施形態に係る導光板1の比較例となる構成例を示す簡略側面図である。
図28及び図29に示されるとおり、比較例である導光板91は、入射回折格子92と、基板93と、拡張回折格子95a,95bと、出射回折格子94と、を備えている。入射回折格子92は、画像光を形成する画像形成部(図示省略)から入射される平行光を導光板内部に回折する。基板93は、入射回折格子92が導光板91内部に回折した光を内部全反射して導光する。拡張回折格子95a,95bは、基板93が導光した光を回折して拡張する。拡張回折格子95aは、基板93の一方の面に配されている。拡張回折格子95bは、基板93の他方の面に配されている。出射回折格子94は、拡張回折格子が回折した前記光を回折して観察者の瞳に出射する。これにより、画像形成部からの各像高の光が観察者の瞳に出射される。その結果、観察者は、画像形成部が生成した画像を虚像として視認できる。
この回折格子の設計例について図30を参照しつつ説明する。図30は、本技術の一実施形態に係る回折格子の設計例を示す波数空間座標である。図30に示されるとおり、格子ベクトルIN,E1,E2,O1,O2と、画角エリアAと、が示されている。
格子ベクトルINは、入射される光を導光板1の内部に取り込むための入射回折格子92が有する格子ベクトルを示している。格子ベクトルE1は、入射回折格子92から導光板1の内部に入射された光の軸に対して、図28に示される正面視において左右方向に瞳拡大するための拡張回折格子95aが有する格子ベクトルを示している。格子ベクトルE2は、入射回折格子92から導光板1の内部に入射された光の軸に対して、図28に示される正面視において左右方向に瞳拡大するための拡張回折格子95bが有する格子ベクトルを示している。基本格子ベクトルO1,O2は、導光板1の内部に取り込まれた光を外側に広げたり、観察者の瞳に光を出射したりするための出射回折格子4が有する基本格子ベクトルを示している。
この設計例では、格子ベクトルIN,E1,O1は略二等辺三角形を構成している。格子ベクトルIN,E2,O2も同様に略二等辺三角形を構成している。入射回折格子2が有する格子ベクトルINと、拡張回折格子95aが有する格子ベクトルE1と、出射回折格子4が有する基本格子ベクトルO1と、の和が0となっている。同様に、入射回折格子2が有する格子ベクトルINと、拡張回折格子95bが有する格子ベクトルE2と、出射回折格子4が有する基本格子ベクトルO2と、の和が0となっている。これにより、画質の劣化を抑制できる。差分が大きくなるほど画質が劣化する。
格子ベクトルE1,E2、基本格子ベクトルO1,O2ともに、それぞれのベクトルが基板93の表裏に存在する。格子ベクトルE1及び基本格子ベクトルO2のそれぞれは、略同一のベクトル構成となっている。格子ベクトルE2及び基本格子ベクトルO1のそれぞれは、略同一のベクトル構成となっている。つまり、拡張回折格子95a,95bは、入射回折格子92から導光板1の内部に入射された光の軸に対して、図28に示される正面視において左右方向に瞳拡大する機能を有する一方で、導光板91の外に光を出射する機能も有する。その結果、拡張回折格子95a,95bに当たった光の一部が導光板91の外に出射されることにより、光の利用効率が低下する。このことについて図31を参照しつつ説明する。図31は、本技術の一実施形態に係る導光板1の比較例を示す簡略正面図である。
図31に示されるとおり、入射回折格子92からの光が拡張回折格子95a,95bに入射される。拡張回折格子95a,95bは、入射回折格子92から導光板1の内部に入射された光の軸に対して、図28に示される正面視において左右方向に瞳拡大する機能を有する一方で、導光板1の外の方向(図の奥から手前に向かう方向)に光を出射する。これにより、光が損失し、光の利用効率が低下する。その結果、画質が劣化する。
この問題を解決するために、本技術は、入射される光を導光板内部に回折する入射回折格子と、前記入射回折格子が前記導光板内部に回折した前記光を内部全反射して導光する基板と、前記基板が導光した前記光を回折して拡張する拡張回折格子と、前記拡張回折格子が回折した前記光を回折して観察者の瞳に出射する出射回折格子と、を備えており、前記拡張回折格子が、正面視において、少なくとも2つの領域である第1の領域及び第2の領域を有しており、前記入射回折格子が有する格子ベクトルと、前記拡張回折格子が有する格子ベクトルと、前記出射回折格子が有する基本格子ベクトルと、の和が0になり、前記第1の領域が有する回折格子のうち回折効率が最も高い回折格子の格子ベクトルの方向が、前記第2の領域が有する回折格子のうち回折効率が最も高い回折格子の格子ベクトルの方向と異なっている、導光板を提供する。
本技術の一実施形態に係る導光板の構成例について図1及び図2を参照しつつ説明する。図1は、本技術の一実施形態に係る導光板1の構成例を示す簡略正面図である。図2は、本技術の一実施形態に係る導光板1の構成例を示す簡略側面図である。
図1に示されるとおり、導光板1は、入射回折格子2と、基板3と、拡張回折格子5と、出射回折格子4と、を備えている。入射回折格子2、拡張回折格子5、及び出射回折格子4として、例えば表面レリーフ型回折格子(SRG:Surface Relief Grating)又は体積位相ホログラフィック回折格子(VPHG:Volume Phase Holographic Grating)などが用いられることができる。体積位相ホログラフィック回折格子が用いられる場合は、複数の回折格子が同一面に形成されてもよいし、複数の回折格子が積層されて構成されてもよい。以下では、入射回折格子2、拡張回折格子5、及び出射回折格子4の一例として表面レリーフ型回折格子を用いて説明する。
入射回折格子2は、画像光を形成する画像形成部(図示省略)から入射される略平行光を導光板内部に回折する。基板3は、入射回折格子2が導光板1内部に回折した光を内部全反射して導光する。拡張回折格子5は、基板3が導光した光を回折して拡張する。出射回折格子4は、拡張回折格子5が回折した前記光を回折して観察者の瞳に出射する。これにより、画像形成部からの各像高の光が略平行光となって観察者の瞳に出射される。その結果、観察者は、画像形成部が生成した画像を虚像として視認できる。
拡張回折格子5は、正面視において、少なくとも2つの領域である第1の領域51及び第2の領域52を有している。図1では第1の領域51及び第2の領域52が同一面に配されているかのように示されているが、実際は、図2に示されるとおり、第1の領域51及び第2の領域52は、互いに異なる面に配されている。第1の領域51は、基板3の一方の面に配されている。第2の領域52は、基板3の他方の面に配されている。なお、この図では、出射回折格子4が基板3の両面に配されているが、一方の面のみに配されていてもよい。
第1の領域51及び第2の領域52のそれぞれは、縞状の1次元の周期構造(例えばバイナリ形状など)を有している。これにより、第1の領域51及び第2の領域52のそれぞれは、入射回折格子2からの光を特定の方向に回折できる。
この回折格子の設計例について再び図30を参照しつつ説明する。格子ベクトルINは、入射回折格子2が有する格子ベクトルを示している。格子ベクトルE1は、第1の領域51が有する回折格子のうち回折効率が最も高い回折格子の格子ベクトルを示している。例えば第1の領域51が2次元の回折格子を有するとき、第1の領域51は複数の格子ベクトルを有する。格子ベクトルE1は、この複数の格子ベクトルのうち回折効率が最も高い回折格子の格子ベクトルである。なお、第1の領域51が1次元の回折格子を有するとき、第1の領域51は1つの格子ベクトルを有する。同様に、格子ベクトルE2は、第2の領域52が有する回折格子のうち回折効率が最も高い回折格子の格子ベクトルを示している。基本格子ベクトルO1,O2は、出射回折格子4が有する基本格子ベクトルを示している。
この設計例では、格子ベクトルIN,E1,O1は略二等辺三角形を構成している。格子ベクトルIN,E2,O2も同様に略二等辺三角形を構成している。入射回折格子2が有する格子ベクトルINと、第1の領域51が有する格子ベクトルE1と、出射回折格子4が有する基本格子ベクトルO1と、の和が0となっている。同様に、入射回折格子2が有する格子ベクトルINと、第2の領域52が有する格子ベクトルE2と、出射回折格子4が有する基本格子ベクトルO2と、の和が0となっている。これにより、画質の劣化を抑制できる。差分が大きくなるほど画質が劣化する。
また、第1の領域51が有する回折格子のうち回折効率が最も高い回折格子の格子ベクトルE1の方向が、第2の領域52が有する回折格子のうち回折効率が最も高い回折格子の格子ベクトルE2の方向と異なっている。
再び図1を参照しつつ説明する。入射回折格子2からの光は、第1の領域51、第2の領域52、及び出射回折格子4の順に回折されて、観察者の瞳に出射される。あるいは、入射回折格子2からの光は、第2の領域52、第1の領域51、及び出射回折格子4の順に回折されて、観察者の瞳に出射される。つまり、第1の領域51及び第2の領域52のそれぞれは、入射回折格子2からの光を互いの方向に回折する。
入射回折格子2からの光を第1の領域51が第2の領域52の方向に回折したとき、第2の領域52に当たった光の一部が導光板1の外に出射される。導光板1の外に出射された光は損失となる。しかし、正面視において、第1の領域51及び第2の領域52のそれぞれは、図28に示される比較例と比べて面積が略半分となっている。そのため、第2の領域52が導光板1の外に出射する光の損失量が減少する。これにより、光の利用向上が向上する。その結果、画質が向上する。
同様に、入射回折格子2からの光を第2の領域52が第1の領域51の方向に回折したとき、第1の領域51に当たった光の一部が導光板1の外に出射される。しかし、正面視において、第1の領域51及び第2の領域52のそれぞれは、図28に示される比較例と比べて面積が略半分となっている。そのため、第1の領域51が導光板1の外に出射する光の損失量が減少する。これにより、光の利用向上が向上する。その結果、画質が向上する。
この効果は、後述する他の実施形態においても同様に生じる。そのため、他の実施形態においては、再度の記載を省略することがある。
なお、拡張回折格子5が有する領域の数は特に限られない。上記の構成例では、拡張回折格子5が2つの領域を有しているが、3つ以上の領域を有していてもよい。導光板1の外に光を出射する機能を有する回折格子が形成される面積が小さくなるほど、導光板1の外に出射される光の損失量が減少する。
本技術の第1の実施形態に係る導光板について説明した上記の内容は、技術的な矛盾が特にない限り、本技術の他の実施形態に適用できる。
[2.第2の実施形態(導光板の例2)]
[(1)構成]
本技術の一実施形態に係る導光板は、正面視において、前記拡張回折格子を挟んで互いに配されており、前記拡張回折格子が回折した前記光を前記出射回折格子に回折する少なくとも2つの回折格子である第1の回折格子及び第2の回折格子をさらに備えており、前記拡張回折格子が有する回折格子のピッチ及び方向と、前記第1の回折格子及び前記第2の回折格子のそれぞれが有する回折格子のピッチ及び方向と、が略同一であってよい。
本技術の一実施形態に係る導光板の構成例について図3を参照しつつ説明する。図3は、本技術の一実施形態に係る導光板1の構成例を示す簡略正面図である。
図3に示されるとおり、導光板1は、正面視において、拡張回折格子5を挟んで互いに配されており、拡張回折格子5が回折した光を出射回折格子4に回折する少なくとも2つの回折格子である第1の回折格子61及び第2の回折格子62をさらに備えている。
第1の回折格子61及び第2の回折格子62のそれぞれは、縞状の1次元の周期構造を有している。これにより、第1の回折格子61及び第2の回折格子62のそれぞれは、拡張回折格子5からの光を特定の方向に回折できる。この構成例では、第1の回折格子61及び第2の回折格子62のそれぞれは、入射回折格子2が出射した光の方向と略同一方向に回折している。
拡張回折格子5が有する回折格子のピッチ及び方向と、第1の回折格子61及び第2の回折格子62のそれぞれが有する回折格子のピッチ及び方向と、が略同一となっている。第1の領域51が有する回折格子のピッチ及び方向と、第1の回折格子61が有する回折格子のピッチ及び方向と、が略同一となっている。第2の領域52が有する回折格子のピッチ及び方向と、第2の回折格子62が有する回折格子のピッチ及び方向と、が略同一となっている。ピッチとは、回折格子の周期構造同士の周期間隔である。
[(2)格子ベクトル]
この回折格子の設計例について図4を参照しつつ説明する。図4は、本技術の一実施形態に係る回折格子の設計例を示す波数空間座標である。図4に示されるとおり、格子ベクトルIN,E1,E2,T1,T2,O1,O2と、画角エリアAと、が示されている。
格子ベクトルINは、入射回折格子2が有する格子ベクトルを示している。格子ベクトルE1は、第1の領域51が有する回折格子のうち回折効率が最も高い回折格子の格子ベクトルを示している。格子ベクトルE2は、第2の領域52が有する回折格子のうち回折効率が最も高い回折格子の格子ベクトルを示している。格子ベクトルT1は、第1の回折格子61が有する格子ベクトルを示している。格子ベクトルT2は、第2の回折格子62が有する格子ベクトルを示している。基本格子ベクトルO1,O2は、出射回折格子4が有する基本格子ベクトルを示している。
この設計例では、格子ベクトルIN,E1,O1は略二等辺三角形を構成している。格子ベクトルIN,E2,O2も同様に略二等辺三角形を構成している。入射回折格子2が有する格子ベクトルINと、第1の領域51が有する格子ベクトルE1と、出射回折格子4が有する基本格子ベクトルO1と、の和が0となっている。同様に、入射回折格子2が有する格子ベクトルINと、第2の領域52が有する格子ベクトルE2と、出射回折格子4が有する基本格子ベクトルO2と、の和が0となっている。これにより、画質の劣化を抑制できる。差分が大きくなるほど画質が劣化する。
また、第1の領域51が有する回折格子のうち回折効率が最も高い回折格子の格子ベクトルE1の方向が、第2の領域52が有する回折格子のうち回折効率が最も高い回折格子の格子ベクトルE2の方向と異なっている。
上述したように、第1の領域51が有する回折格子のピッチ及び方向と、第1の回折格子61が有する回折格子のピッチ及び方向と、が略同一となっている。そのため、格子ベクトルE1の大きさと、格子ベクトルT1の大きさは、略同一となっている。一方、格子ベクトルE1の方向と、格子ベクトルT1の方向は、格子ベクトルINの軸に対して互いに逆になっている。
同様に、第2の領域52が有する回折格子のピッチ及び方向と、第2の回折格子62が有する回折格子のピッチ及び方向と、が略同一となっている。そのため、格子ベクトルE2の大きさと、格子ベクトルT2の大きさは、略同一となっている。一方、格子ベクトルE2の方向と、格子ベクトルT2の方向は、格子ベクトルINの軸に対して互いに逆になっている。
[(3)効果]
このことの効果について図5を参照しつつ説明する。図5は、本技術の一実施形態に係る導光板1の構成例を示す簡略正面図である。
図5に示されるとおり、入射回折格子2からの光は、第2の領域52、第2の回折格子62、及び出射回折格子4の順に回折されて、観察者の瞳に出射される。あるいは、図示を省略するが、入射回折格子2からの光は、第1の領域51、第1の回折格子61、及び出射回折格子4の順に回折されて、観察者の瞳に出射される。入射回折格子2から様々な角度の光が第1の領域51又は第2の領域52に入射される。
入射回折格子2からの光を第1の領域51が第2の領域52の方向に回折したとき、第2の領域52に当たった光の一部が導光板1の外に出射される。しかし、正面視において、第1の領域51及び第2の領域52のそれぞれは、図28に示される比較例と比べて面積が略半分となっている。そのため、第2の領域52が導光板1の外に出射する光の損失量が減少する。これにより、光の利用向上が向上する。その結果、画質が向上する。
さらに、導光板1から観察者の瞳に出射される光の角度を考慮すると、入射回折格子2から図5の右側方向に出射された光は、出射回折格子4の左側から観察者の瞳に出射されることが好ましい。図5の右側に配されている第2の領域52が回折した光は、第2の回折格子62により回折されて、出射回折格子4の左側から観察者の瞳に出射されることが好ましい。このとき、入射回折格子2からの光の入射角と、出射回折格子4からの光の出射角は略同一となることが好ましい。図4に示されるとおり、第2の領域52が有する格子ベクトルE2の大きさと、第2の回折格子62が有する格子ベクトルT2の大きさは、略同一となっている。一方、格子ベクトルE2の方向と、格子ベクトルT2の方向は、格子ベクトルINの軸に対して互いに逆になっている。そのため、図5に示される光の流れが実現できる。
図5に示されるとおり、第1の領域51及び第2の回折格子62が、正面視において互いに隣接していることが好ましい。同様に、第2の領域52及び第1の回折格子61が、正面視において互いに隣接していることが好ましい。第1の回折格子61、第1の領域51、及び出射回折格子4のそれぞれの距離が短いほど、光の利用向上が向上する。第2の回折格子62、第2の領域52、及び出射回折格子4のそれぞれの距離が短いほど、光の利用向上が向上する。
なお、拡張回折格子5を挟んで配される回折格子の数は特に限られない。上記の構成例では、拡張回折格子5が有する回折格子と同じピッチ及び方向を有する回折格子の数が2つ(第1の回折格子61及び第2の回折格子62)であるが、3つ以上であってもよい。
本技術のシミュレーション結果について、図6を参照しつつ説明する。図6は、本技術の一実施形態に係る導光板1を用いたシミュレーション結果を示す光強度分布図である。色が白に近いほど、光強度が高いことを示している。図6Aは、図28に示される比較例に係る導光板を用いたシミュレーション結果である。図6Bは、本実施形態に係る導光板1を用いたシミュレーション結果である。
図6に示されるとおり、本技術によれば、拡張回折格子5からの光の損失量が減少し、第1の回折格子61及び第2の回折格子62のそれぞれが光を内側に回折することにより、出射回折格子4が出射する光の光強度が略均一になっていることがわかる。なお、高周波の細かい粒状のムラはシミュレーションの光線本数によるものである。
なお、このシミュレーションにおいては、基板3の屈折率を略2.0、光の波長を略530nm、回折格子のピッチを略360nmとした。基板3の屈折率、波長、及び回折格子のピッチのそれぞれの値は、設計内容に応じて変わる。例えば、波長が短い青色光を用いる場合は、回折格子のピッチは小さくなる。波長が長い赤色光を用いる場合は、回折格子のピッチは大きくなる。また、基板3の屈折率が高くなるほど回折格子のピッチは小さくなる。導光板の設計に応じてピッチは異なる。例えば、基板3の屈折率の範囲が1.4から2.6までであるとき、一般的な可視光領域において、本実施例における基本格子ベクトルを有するピッチは200nmから600nmまでの範囲に含まれる。
[(4)拡張回折格子等の構成]
拡張回折格子5の構成についてさらに図7を参照しつつ説明する。図7は、本技術の一実施形態に係る導光板1の構成例を示す簡略正面図である。
図7に示されるとおり、正面視において、第1の領域51と第2の領域52との間の少なくとも入射回折格子2側の一部に隙間81が形成されていることが好ましい。この隙間81が、拡張回折格子5に入射される入射回折格子2からの光束広がりの略中央に形成されていることが好ましい。この隙間81は、正面視において、入射回折格子2側に形成されていることが好ましい。これにより、入射回折格子2から拡張回折格子5に光束が広がって入射されるとき、この光束広がりの略中央の光L1が拡張回折格子5に当たることで、この光が損失となり導光板1の外に出射されることが抑制できる。
さらに、正面視において、第1の領域51と第2の領域52との少なくとも出射回折格子4側の一部が重なり合っている第3の領域53が形成されていることが好ましい。この第3の領域53が、拡張回折格子5に入射される入射回折格子2からの光束広がりの略中央に形成されていることが好ましい。この第3の領域53は、正面視において、出射回折格子4側に形成されていることが好ましい。この第3の領域53は、2次元の周期構造を有することが好ましい。これにより、入射回折格子2から拡張回折格子5に光束が広がって入射されるとき、この光束広がりの略中央の光L1が第3の領域53に当たることで、この光が外側に広げられる。その結果、アイボックス82のいずれに瞳が配されても、瞳に向かって光が適切に出射されることができる。アイボックスとは、設計画角と導光板に対する観察者の瞳位置、及びその位置公差から決まる大きさである。特に、導光板1が、例えばユーザの頭部に装着されるヘッドマウントディスプレイ(HMD)などに備えられている場合は、アイボックスは、かけずれや瞳孔間距離などを考慮して決められる値である。一般的に、アイボックス82は、正面視において出射回折格子4の内側に配されることが多い。
なお、第3の領域53の形状や面積は、アイボックス82のサイズ、入射回折格子2と出射回折格子4との距離、導光板1の内部を導光する光の経路、導光板1の材料の特性、又は必要とする波長や画角範囲などに応じて変わる。
ところで、正面視において隣接する第1の領域51及び第2の回折格子62は、格子ベクトルの方向が互いに異なる。また、正面視において隣接する第1の領域51及び第2の回折格子62の境界面において、回折格子の形状乱れが生じるおそれがある。そのため、第1の領域51及び第2の回折格子62に同時に光が入射されると、波面が乱れて、画質が劣化するおそれがある。同様に、正面視において隣接する第2の領域52及び第1の回折格子61は、格子ベクトルの方向が互いに異なる。また、正面視において隣接する第2の領域52及び第1の回折格子61の境界面において、回折格子の形状乱れが生じるおそれがある。そのため、第2の領域52及び第1の回折格子61に同時に光が入射されると、波面が乱れて、画質が劣化するおそれがある。そのため、第1の領域51及び第2の回折格子62は、互いに異なる面に配されていることが好ましい。第2の領域52及び第1の回折格子61は、互いに異なる面に配されていることが好ましい。
このことについて図8を参照しつつ説明する。図8は、本技術の一実施形態に係る導光板1の構成例を示す簡略側面図である。図8Aは、図7の右側から見た図である。図8Bは、図7の左側から見た図である。
図8に示されるとおり、第1の領域51及び第1の回折格子61が、基板3の一方の面に配されている。第2の領域52及び第2の回折格子62が、基板3の他方の面に配されている。これにより、波面の乱れを抑制できる。その結果、画質を向上できる。
図示を省略するが、互いに異なる面に配されている第1の領域51及び第2の回折格子62は、正面視において互いに重なり合うことができる。同様に、互いに異なる面に配されている第2の領域52及び第1の回折格子61は、正面視において互いに重なり合うことができる。
正面視において、第1の領域51及び第2の回折格子62の境界線は、入射回折格子2からの光のうち、入射角が最も大きい光より外側に隣接していることが好ましい。同様に、第1の領域51及び第2の回折格子62の境界線は、入射回折格子2からの光のうち、入射角が最も大きい光より外側に隣接していることが好ましい。このことについて図9を参照しつつ説明する。図9は、本技術の一実施形態に係る導光板1の構成例を示す簡略正面図である。
図9に示されるとおり、第1の領域51及び第2の回折格子62の境界線は、入射回折格子2からの光のうち、入射角が最も大きい光L2より外側に隣接している。これにより、第2の回折格子62が回折する光が出射回折格子4に入射されやすくなる。その結果、光の利用効率が向上する。
同様に、第2の領域52及び第1の回折格子61の境界線は、入射回折格子2からの光のうち、入射角が最も大きい光L2より外側に隣接している。これにより、第1の回折格子61が回折する光が出射回折格子4に入射されやすくなる。その結果、光の利用効率が向上する。
第1の回折格子61及び第2の回折格子62のそれぞれは、回折効率が高いことが好ましい。これにより、第1の回折格子61及び第2の回折格子62のそれぞれが回折する光が出射回折格子4に入射されやすくなる。その結果、光の利用効率が向上する。なお、入射回折格子2からの入射角によっては出射回折格子4に回折しないおそれがある。そのため、この入射角に応じて、第1の回折格子61及び第2の回折格子62のそれぞれの回折効率を設計することが好ましい。
第1の回折格子61及び第2の回折格子62のそれぞれの回折効率を高くする手段は特に限られない。例えば、高屈折率の樹脂や金属などを含むコーティング層を被覆することができる。このコーティング層は、単層でもよいし、複数の層が積層されていてもよい。あるいは、回折効率を高くするために、回折格子と基板との間の残膜の厚さが調整されてもよいし、回折格子の高さや形状(例えば、階段形状、ブレーズド形状、台形形状、又はオーバーハングした台形形状など)などが調整されてもよい。
なお、波面の乱れを防止するために、第1の領域51と第2の回折格子62との間に隙間が形成されていてもよい。同様に、第2の領域52と第1の回折格子61との間に隙間が形成されていてよい。この隙間は、入射回折格子2からの光束の幅以上の距離であることが好ましい。
[(5)シミュレーション結果]
本技術のシミュレーション結果について、図10を参照しつつ説明する。図10は、本技術の一実施形態に係る導光板1を用いたシミュレーション結果を示す光強度分布図である。色が白に近いほど、光強度が高いことを示している。図10Aは、図28に示される比較例に係る導光板を用いたシミュレーション結果である。図10Bは、本実施形態に係る導光板1を用いたシミュレーション結果である。
図10に示されるとおり、本技術によれば、拡張回折格子5からの光の損失量が減少していることがわかる。さらに、第1の回折格子61及び第2の回折格子62のそれぞれが、光を内側に回折することにより、出射回折格子4が出射する光の光強度が増加していることがわかる。このシミュレーション結果では、光の損失量が略30%減少した。
なお、このシミュレーションにおいては、基板3の屈折率を略2.0、光の波長を略530nm、回折格子のピッチを略360nmとした。基板3の屈折率、波長、及び回折格子のピッチのそれぞれの値は、設計内容に応じて変わる。例えば、波長が短い青色光を用いる場合は、回折格子のピッチは小さくなる。波長が長い赤色光を用いる場合は、回折格子のピッチは大きくなる。また、基板3の屈折率が高くなるほど回折格子のピッチは小さくなる。
[(6)従来技術との比較]
ここで、従来技術と本技術を比較して説明する。例えば特許文献1(米国特許出願公開第2018/0210205号明細書)では、最適な位置に光を導光するために、3つの回折格子が備えられている。しかし、これらの回折格子から導光板の外に光が出射されることにより、光が損失するおそれがある。
特許文献2(国際公開第2020/217044号)では、正面視において導光板の内側に回折する回折格子を備えることにより、光の利用効率を向上させている。しかし、特許文献1と同様に、光を広げる回折格子から導光板の外に光が出射されることにより、光が損失するおそれがある。
特許文献3(米国特許出願公開第2021/0311260号明細書)では、入射される光を適切な位置に導光するための導光板を、従来の導光板に追加している。しかし、この導光板の追加のために、製造工程の増加による製造コストの増加、導光板の重量の増加、あるいは導光板の厚みの増加によるフォームファクタの悪化などの問題が生じる。
一方、本技術では、拡張回折格子5を複数の領域に分割し、それぞれの領域の面積を小さくすることで、光の損失量を減少させることができる。さらに、第1の回折格子61及び第2の回折格子62のそれぞれが、拡張回折格子5が外側に回折した光を内側に回折することができる。これにより、従来、出射回折格子4の回折効率を上げると光が届きにくくなる領域にも光が届くようになる。その結果、光の利用効率を向上しつつ、観察者の瞳に出射される光の光強度を略均一にすることができる。さらに、特許文献3に開示されているような、入射される光を適切な位置に導光するための導光板を追加しないため、上記の問題を解決できる。
本技術の第2の実施形態に係る導光板について説明した上記の内容は、技術的な矛盾が特にない限り、本技術の他の実施形態に適用できる。
[3.第3の実施形態(導光板の例3)]
本技術の一実施形態に係る導光板1は、正面視において光を出射回折格子4の内側方向に回折する戻し回折格子をさらに備えていることが好ましい。このことについて図11を参照しつつ説明する。図11は、本技術の一実施形態に係る導光板1の構成例を示す簡略正面図である。
図11に示されるとおり、導光板1は、光を出射回折格子4の内側方向に回折する戻し回折格子7をさらに備えている。戻し回折格子7は、基板3からの光が入射される領域の外側であり、かつ、出射回折格子4の外周囲に配されている。戻し回折格子7が光を出射回折格子4の内側方向に回折することより、光の利用効率を向上させることができる。
戻し回折格子7のうち、側面部に配されている戻し回折格子71は、縞状の1次元の周期構造を有している。これにより、光を一方向に回折する作用が優先されている。角部に配されている戻し回折格子72は、2次元の周期構造を有する、これにより、光を複数の方向に回折することが可能となっている。
戻し回折格子7のピッチは、出射回折格子4のピッチを2で割った値であることが好ましい。これにより、戻し回折格子7が有する格子ベクトルの大きさが、出射回折格子4が有する基本格子ベクトルの大きさの略2倍となる。このことについて図12を参照しつつ説明する。図12は、本技術の一実施形態に係る回折格子の設計例を示す波数空間座標である。
図12に示されるとおり、格子ベクトルR1,R2,R3が示されている。格子ベクトルR1,R2,R3は、戻し回折格子7が有する格子ベクトルを示している。格子ベクトルR1の大きさは、入射回折格子2が有する格子ベクトルINの大きさと略2倍となっている。格子ベクトルR2の大きさは、出射回折格子4が有する基本格子ベクトルO1,O2の大きさの2倍となっている。格子ベクトルR3は、基本格子ベクトルO1,O2の始点同士を結ぶベクトルと略同一となっている。戻し回折格子7は、このような格子ベクトルを有することにより、正面視において光を出射回折格子4の内側方向に回折することができる。その結果、光の利用効率が向上する。
戻し回折格子7は、回折効率が高いことが好ましい。これにより、戻し回折格子7が回折する光が出射回折格子4に入射されやすくなる。その結果、光の利用効率が向上する。戻し回折格子7の回折効率を高くする手段は特に限られない。例えば、高屈折率の樹脂や金属などを含むコーティング層を被覆することができる。このコーティング層は、単層でもよいし、複数の層が積層されていてもよい。あるいは、回折効率を高くするために、回折格子と基板との間の残膜の厚さが調整されてもよいし、回折格子の高さ、幅、又は形状などが調整されてもよい。
本技術の第3の実施形態に係る導光板について説明した上記の内容は、技術的な矛盾が特にない限り、本技術の他の実施形態に適用できる。
[4.第4の実施形態(導光板の例4)]
第1の領域51と第1の回折格子61との間に、第1の領域51と隣接しており、導光板1の外に光を出射する回折次数の回折効率が第1の領域51より低い第3の回折格子をさらに備えていてよい。このことについて図13を参照しつつ説明する。図13は、本技術の一実施形態に係る導光板1の構成例を示す簡略正面図である。図13Aは、基板3の一方の面から見た図である。図13Bは、その反対側の面から見た図である。
図13Aに示されるとおり、導光板1は、第1の領域51と第1の回折格子61との間に、第3の回折格子63をさらに備えている。第3の回折格子63は、第1の領域51と隣接している。第3の回折格子63は、導光板1の外に光を出射する回折次数の回折効率が第1の領域51より低い。第1の領域51が有する回折格子のピッチ及び方向と、第3の回折格子が有する回折格子63のピッチ及び方向と、が略同一となっている。
例えば、第3の回折格子63が存在しない構成である場合、第1の領域51のエッジ(第3の回折格子63との境界線となる部分)において、製造上の形状の乱れが生じるおそれがある。光線パス上にこのエリアがある場合、そこに当たった光の波面が乱れ、画質を悪化させる可能性がある。このような場合において、完全に回折格子をなくしたエッジを作るのではなく、似た形状を連続して配置することにより波面の乱れを防ぐことが可能である。これにより、第1の領域51が回折した光が第3の回折格子63により回折されることが抑制できる。その結果、光の損失量を低減できる。
第3の回折格子63の回折効率を低くする手段は特に限られない。回折効率を低くするために、例えば、回折格子の高さや幅を含む形状が調整されてもよいし、回折格子と基板との間の残膜の厚さが調整されてもよい。あるいは、低屈折率の樹脂や金属などを含むコーティング層を被覆することもできる。このコーティング層は、単層でもよいし、複数の層が積層されていてもよい。あるいは、第3の回折格子63が回折格子を有していなくてもよい。つまり、第1の領域51と第1の回折格子61との間に、第1の領域51と隣接しており、光が入射する面が略平面である領域をさらに備えてもよい。第3の回折格子63が回折格子を有しないため、カットした状況と同じであり、製造上、特にエッジでの形状コントロールが容易になる可能性がある。
同様に、図13Bに示されるとおり、第2の領域52と第2の回折格子62との間に、第2の領域52と隣接しており、導光板1の外に光を出射する回折次数の回折効率が第2の領域52より低い第4の回折格子をさらに備えていてよい。第2の領域52が有する回折格子のピッチ及び方向と、第4の回折格子64が有する回折格子のピッチ及び方向と、が略同一となっている。
本技術の第4の実施形態に係る導光板について説明した上記の内容は、技術的な矛盾が特にない限り、本技術の他の実施形態に適用できる。
[5.第5の実施形態(導光板の例5)]
拡張回折格子5が有する回折格子が、2次元に配されていてよい。このことについて図14及び図15を参照しつつ説明する。図14は、本技術の一実施形態に係る導光板1の構成例を示す簡略正面図である。図15は、本技術の一実施形態に係る第2の領域52と第1の回折格子61との境界近傍における回折格子の構成例を示す図である。
図14に示されるとおり、拡張回折格子5が有する回折格子が2次元に配されている。これにより、拡張回折格子5は、複数の方向に光を回折することが可能となっている。
図15に示されるとおり、拡張回折格子5の一部である第2の領域52が有する回折格子が、2次元に配されている。第2の領域52が有する回折格子は、回折効率が最も高い回折次数のピッチと、より狭いピッチと、を有している。これにより、第2の領域52は、回折格子が2次元に配されていながら、まるで1次元のように特定の方向に強く回折することが可能となっている。
さらに、拡張回折格子5と、第1の回折格子61又は第2の回折格子62と、は少なくとも一つの略同一方向に略同一ピッチの回折格子を有している。拡張回折格子5は、最も高い回折効率のピッチに加えて、回折効率は高くないが、逆向きであり、第1の回折格子61又は第2の回折格子62と略同一方向とピッチを有している。これにより、格子ベクトルの急激な変化が抑制できる。その結果、波面の乱れを抑制できる。
図示を省略するが、第2の領域52と同様に、第1の回折格子61が有する回折格子も2次元に配されていてよい。このとき、第1の回折格子61が有する回折格子は、回折効率が最も高い回折次数のピッチと、より狭いピッチと、を有している。これにより、第1の回折格子61は、回折格子が2次元に配されていながら、まるで1次元のように特定の方向に強く回折することが可能となっている。
本技術の第5の実施形態に係る導光板について説明した上記の内容は、技術的な矛盾が特にない限り、本技術の他の実施形態に適用できる。
[6.第6の実施形態(導光板の例6)]
第1の領域51及び第2の領域52が、基板3の一方の面に配されており、第1の回折格子61及び第2の回折格子62が、基板3の他方の面に配されていてもよい。このことについて図16を参照しつつ説明する。図16は、本技術の一実施形態に係る回折格子の構成例を示す簡略図である。図16Aは、基板3の一方の面から見たときの第1の領域51及び第2の領域52の構成例を示す。図16Bは、その反対の面から見たときの第1の回折格子61及び第2の回折格子62の構成例を示す。
図16Aに示されるとおり、第1の領域51及び第2の領域52が、基板3の一方の面に配されている。図16Bに示されるとおり、第1の回折格子61及び第2の回折格子62が、基板3の他方の面に配されている。つまり、第1の領域51及び第2の回折格子62は、互いに異なる面に配されている。第2の領域52及び第1の回折格子61は、互いに異なる面に配されている。これにより、波面が乱れて、画質が劣化することを抑制できる。また、第1の領域51及び第2の領域52が同一の面に配されていることにより、エッジにおける成形エラーの発生が防止できる。
さらに、正面視において、第1の領域51と第2の領域52との少なくとも出射回折格子4側の一部が重なり合っている第3の領域53が形成されていてもよい。このことについて図17を参照しつつ説明する。図17は、本技術の一実施形態に係る回折格子の構成例を示す簡略図である。図17Aは、基板3の一方の面から見たときの第1の領域51及び第2の領域52の構成例を示す。図17Bは、その反対の面から見たときの第1の回折格子61及び第2の回折格子62の構成例を示す。
図17Aに示されるとおり、正面視において、第1の領域51と第2の領域52との少なくとも出射回折格子4側の一部が重なり合っている第3の領域53が形成されている。この第3の領域53は、2次元の周期構造を有することが好ましい。さらに、第3の領域53が有する回折格子のピッチのうち、回折効率が最も高い回折次数のピッチが、第1の領域51若しくは第2の領域52又はその両方のピッチと略同一であることが好ましい。第3の領域53が有する回折効率が、第1の領域51若しくは第2の領域52又はその両方の回折効率方向に対して最も高い回折効率方向を有することが好ましい。これにより、入射回折格子2から拡張回折格子5に光束が広がって入射されるとき、この光束広がりの略中央の光が第3の領域53に当たることで、この光が外側に広げられる。その結果、アイボックス82のいずれに瞳が配されても、光が適切に出射されることができる。
本技術の第6の実施形態に係る導光板について説明した上記の内容は、技術的な矛盾が特にない限り、本技術の他の実施形態に適用できる。
[7.第7の実施形態(導光板の例7)]
第1の領域51、第2の領域52、第1の回折格子61、及び第2の回折格子62が、前記基板の一方の面に配されていてもよい。このことについて図18を参照しつつ説明する。図18は、本技術の一実施形態に係る回折格子の構成例を示す簡略図である。図18は、基板3の一方の面から見たときの構成例を示す。
図18に示されるとおり、第1の領域51、第2の領域52、第1の回折格子61、及び第2の回折格子62が、前記基板の一方の面に配されている。これにより、製造において、第1の領域51、第2の領域52、第1の回折格子61、及び第2の回折格子62を同時に成形できるため、製造コストが削減される。また、第1の領域51、第2の領域52、第1の回折格子61、及び第2の回折格子62が同一の面に配されていることにより、エッジにおける成形エラーの発生が防止できる場合がある。
さらに、正面視において、第1の領域51と第2の領域52との少なくとも出射回折格子4側の一部が重なり合っている第3の領域53が形成されていてもよい。このことについて図19を参照しつつ説明する。図19は、本技術の一実施形態に係る回折格子の構成例を示す簡略図である。図19は、基板3の一方の面から見たときの構成例を示す。
図19に示されるとおり、正面視において、第1の領域51と第2の領域52との少なくとも出射回折格子4側の一部が重なり合っている第3の領域53が形成されている。この第3の領域53は、2次元の周期構造を有することが好ましい。さらに、第3の領域53が有する回折格子のピッチのうち、回折効率が最も高い回折次数のピッチが、第1の領域51若しくは第2の領域52又はその両方のピッチと略同一であることが好ましい。第3の領域53が有する回折効率が、第1の領域51若しくは第2の領域52又はその両方の回折効率方向に対して最も高い回折効率方向を有することが好ましい。これにより、入射回折格子2から拡張回折格子5に光束が広がって入射されるとき、この光束広がりの略中央の光が第3の領域53に当たることで、この光が外側に広げられる。その結果、アイボックス82のいずれに瞳が配されても、光が適切に出射されることができる。
本技術の第7の実施形態に係る導光板について説明した上記の内容は、技術的な矛盾が特にない限り、本技術の他の実施形態に適用できる。
[8.第8の実施形態(導光板の例8)]
本技術の他の実施形態について図20を参照しつつ説明する。図20は、本技術の一実施形態に係る回折格子の構成例を示す簡略図である。図20は、基板3の一方の面から見たときの構成例を示す。
図20Aは、第3の領域53の面積が、図19などに示される実施形態における第3の領域53の面積よりも大きくなっている。例えば設計される画角の範囲と、アイボックスとの位置関係に応じて、このような実施形態とすることができる。
図20Bは、正面視において、第1の領域51と第2の領域52との間の全部に隙間が形成されている。これにより、入射回折格子2から拡張回折格子5に光束が広がって入射されるとき、この光束広がりの略中央の光が拡張回折格子5に当たることで、この光が導光板1の外に出射されることが抑制できる。
本技術の第8の実施形態に係る導光板について説明した上記の内容は、技術的な矛盾が特にない限り、本技術の他の実施形態に適用できる。
[9.第9の実施形態(導光板の例9)]
第1の領域51、第2の領域52、第1の回折格子61、及び第2の回折格子62のそれぞれの形状は、導光板1の設計に応じて様々な形状とすることができる。波数空間座標における格子ベクトルの形状も、導光板1の設計に応じて様々な形状とすることができる。
本技術の他の実施形態について図21を参照しつつ説明する。図21は、本技術の一実施形態に係る導光板1の構成例を示す簡略正面図である。
図21に示されるとおり、第1の回折格子61及び第2の回折格子62のそれぞれは、正面視において、入射回折格子2側に突出した形状となっている。これにより、第1の回折格子61は、第1の領域51が入射回折格子2側の方向に回折した光を、出射回折格子4へ回折することができる。同様に、第1の回折格子62は、第1の領域52が入射回折格子2側の方向に回折した光を、出射回折格子4へ回折することができる。
この回折格子の設計例について図22を参照しつつ説明する。図22は、本技術の一実施形態に係る回折格子の設計例を示す波数空間座標である。図22に示されるとおり、格子ベクトルIN,E1,E2,T1,T2,O1,O2と、画角エリアAと、が示されている。
格子ベクトルINは、入射回折格子2が有する格子ベクトルを示している。格子ベクトルE1は、第1の領域51が有する回折格子のうち回折効率が最も高い回折格子の格子ベクトルを示している。格子ベクトルE2は、第2の領域52が有する回折格子のうち回折効率が最も高い回折格子の格子ベクトルを示している。格子ベクトルT1は、第1の回折格子61が有する格子ベクトルを示している。格子ベクトルT2は、第2の回折格子62が有する格子ベクトルを示している。基本格子ベクトルO1,O2は、出射回折格子4が有する基本格子ベクトルを示している。
この設計例では、格子ベクトルIN、格子ベクトルE1、及び基本格子ベクトルO1の和が0となっている。格子ベクトルIN、格子ベクトルE1、及び基本格子ベクトルO1が略直角三角形を構成している。同様に、格子ベクトルIN、格子ベクトルE2、及び基本格子ベクトルO2の和が0となっている。格子ベクトルIN、格子ベクトルE2、及び基本格子ベクトルO2が略直角三角形を構成している。格子ベクトルE1の大きさと、格子ベクトルT1の大きさは、略同一となっている。格子ベクトルE1の方向と、格子ベクトルT1の方向は、格子ベクトルINの軸に対して互いに逆になっている。格子ベクトルE2の大きさと、格子ベクトルT2の大きさは、略同一となっている。格子ベクトルE2の方向と、格子ベクトルT2の方向は、格子ベクトルINの軸に対して互いに逆になっている。
本技術の第9の実施形態に係る導光板について説明した上記の内容は、技術的な矛盾が特にない限り、本技術の他の実施形態に適用できる。
[10.第10の実施形態(導光板の例10)]
本技術の他の実施形態について図23を参照しつつ説明する。図23は、本技術の一実施形態に係る導光板1の構成例を示す簡略正面図である。
図23に示されるとおり、第1の領域51及び第2の回折格子62のそれぞれは、正面視において、入射回折格子2側に突出した形状となっている。これにより、第1の領域51は、入射回折格子2からの光の一部を第1の回折格子61に回折できる。第1の回折格子61は、第1の領域51からの光を出射回折格子4に回折できる。第2の回折格子62は、第2の領域52からの光を出射回折格子4に回折できる。第1の回折格子61及び第2の回折格子62のそれぞれは、光を出射回折格子4に回折することができれば、2次元の回折格子を有していてよい。
この回折格子の設計例について図24を参照しつつ説明する。図24は、本技術の一実施形態に係る回折格子の設計例を示す波数空間座標である。図24に示されるとおり、格子ベクトルIN,E1,E2,T1,T2,O1,O2と、画角エリアAと、が示されている。
格子ベクトルINは、入射回折格子2が有する格子ベクトルを示している。格子ベクトルE1は、第1の領域51が有する回折格子のうち回折効率が最も高い回折格子の格子ベクトルを示している。格子ベクトルE2は、第2の領域52が有する回折格子のうち回折効率が最も高い回折格子の格子ベクトルを示している。格子ベクトルT1は、第1の回折格子61が有する格子ベクトルを示している。格子ベクトルT2は、第2の回折格子62が有する格子ベクトルを示している。基本格子ベクトルO1,O2は、出射回折格子4が有する基本格子ベクトルを示している。
この設計例では、格子ベクトルIN、格子ベクトルE1、及び基本格子ベクトルO1の和が0となっている。同様に、格子ベクトルIN、格子ベクトルE2、及び基本格子ベクトルO2の和が0となっている。格子ベクトルE1の大きさと、格子ベクトルT1の大きさは、略同一となっている。格子ベクトルE1の方向と、格子ベクトルT1の方向は、格子ベクトルINの軸に対して互いに逆になっている。格子ベクトルT2は、格子ベクトルE1の終点と、格子ベクトルE2の終点と、を結ぶベクトルである。この設計例では、格子ベクトルE2の終点が格子ベクトルT2の始点となっており、格子ベクトルE1の終点が格子ベクトルT2の終点となっている。
本技術の第10の実施形態に係る導光板について説明した上記の内容は、技術的な矛盾が特にない限り、本技術の他の実施形態に適用できる。
[11.第11の実施形態(導光板の例11)]
出射回折格子4は、導光板1の一方又は両方の面に配されていてよい。このことについて図25を参照しつつ説明する。図25は、本技術の一実施形態に係る導光板1の構成例を示す簡略側面断面図である。図25Aは、図3の右側から見た図である。図25Bは、図3の左側から見た図である。
図25に示されるとおり、出射回折格子4は、導光板1の一方の面のみに配されていてよい。これにより、製造プロセスが簡略化されて、製造コストが低減される。
一方、図8に示されるとおり、出射回折格子4は、導光板1の両方の面に配されていてよい。これにより、設計の自由度がより増加する。その結果、光の利用効率の向上や、輝度分布の改善などが可能となる。例えば、一方の面に配されている出射回折格子4が導光板1内部の光を導く方向をコントロールして、他方の面に配されている出射回折格子4が光を観察者の瞳に出射することなどが可能となる。
なお、入射回折格子2及び出射回折格子4が配置される位置はこれに限られない。入射回折格子2及び出射回折格子4のそれぞれが同じ面に配されていてもよいし、異なる面に配されていてもよい。透過型の回折格子を使用するか、あるいは反射型の回折格子を使用するかによって配置される位置が異なる。なお、入射回折格子2も、導光板1の一方又は両方の面に配されていてよい。
本技術の第11の実施形態に係る導光板について説明した上記の内容は、技術的な矛盾が特にない限り、本技術の他の実施形態に適用できる。
[12.第12の実施形態(導光板の例12)]
出射回折格子4が、入射回折格子2と、導光板1の厚さ方向に同じ又は異なる位置に配されていてよい。導光板1が、一つ又は複数の入射回折格子2と、一つ又は複数の出射回折格子4と、を備えていてよい。このことについて図26を参照しつつ説明する。図26は、本技術の一実施形態に係る導光板1の構成例を示す簡略側面断面図である。
図26Aに示されるとおり、出射回折格子4が、入射回折格子2と異なる面に配されていてよい。この構成例では、出射回折格子4が導光板1の内部に配されている。導光板1は、波長が一つの単色の光、及び、波長が互いに異なる複数色の光を観察者の瞳に出射できる。
図26B、図26C、及び図26Eに示されるとおり、導光板1が、一つの入射回折格子2と、複数の出射回折格子4a,4bと、を備えていてよい。図26Bに示されている構成例では、入射回折格子2と、出射回折格子4aと、が、同じ面に配されており、導光板1の表面に配されている。出射回折格子4bが導光板1の内部に配されている。図26Cに示されている構成例では、出射回折格子4a,4bが導光板1の内部に配されている。図26Eに示されている構成例では、出射回折格子4aが導光板1の内部に配されており、出射回折格子4bが導光板1の表面に配されている。導光板1は、波長が一つの単色の光、及び、波長が互いに異なる複数色の光を観察者の瞳に出射できる。
図26Dに示されている構成例では、入射回折格子2と、出射回折格子4と、が導光板1の内部に配されている。入射回折格子2と、出射回折格子4と、の導光板1の厚さ方向の位置は同じでもよいし異なっていてもよい。導光板1は、波長が一つの単色の光、及び、波長が互いに異なる複数色の光を観察者の瞳に出射できる。
図26Fに示されるとおり、導光板1が、複数の入射回折格子2a,2bと、複数の出射回折格子4a,4b,4cと、を備えていてよい。また、複数の導光板1が備えられていてもよい。この構成例では、導光板1aの表面に入射回折格子2aが配されており、導光板1aの内部に出射回折格子4aが配されている。導光板1bの内部に出射回折格子4b及び入射回折格子2bが配されている。導光板1cの表面に出射回折格子4cが配されている。導光板1a,1b,1cがこの順に配されて積層されている。例えば導光板1a,1cは高屈折率の材料を含み、導光板1bは低屈折率の材料を含むことができる。このような構成例であることにより、導光板1は、波長が互いに異なる複数色の光を観察者の瞳に出射できる。その結果、カラー化や高画角化などが可能となる。なお、導光板1の長さ方向の入射回折格子2a,2bの位置は同じでもよいし、異なっていてよい。入射回折格子2a,2bの位置が異なっていることにより、波長が互いに異なる複数色の光が入射される位置が異なる。その結果、クロストークの発生を低減できる。
このように、出射回折格子4は、導光板1の表面に配されてもよいし、導光板1の厚さ方向の様々な位置に配されてもよい。
なお、入射回折格子2及び出射回折格子4のそれぞれが配置される位置や、導光板1、入射回折格子2、及び出射回折格子4のそれぞれの数は上記の構成例に限定されない。上記の構成例が組み合わされることもできる。
本技術の第12の実施形態に係る導光板について説明した上記の内容は、技術的な矛盾が特にない限り、本技術の他の実施形態に適用できる。
[13.第13の実施形態(画像表示装置の例)]
本技術は、上記の第1から第12に係る導光板と、前記導光板に画像光を出射する画像形成部と、を備えている、画像表示装置を提供する。このことについて図27を参照しつつ説明する。図27は、本技術の一実施形態に係る画像表示装置10の構成例を示すブロック図である。図27に示されるとおり、本技術の一実施形態に係る画像表示装置10は、導光板1と、導光板1に画像光を出射する画像形成部9と、を備えている。
画像形成部9は、画像光を形成する。画像形成部9は、画像形成部9内で映像を作り出すためにマイクロパネルを使うことが可能である。このマイクロパネルは、例えばマイクロLEDやマイクロOLEDのような自発光パネルを用いてもよい。反射型もしくは透過型液晶を用いて、LED(Light Emitting Diode)光源やLD(Laser Diode)光源などを照明光学系と組み合わせて使用してもよい。
画像形成部9から出射された画像光は、例えば投射レンズ(図示省略)などにより略平行光に変換されて入射回折格子2に集光されて、導光板1に入射される。なお、入射回折格子2は、画像形成部9側に配されていてもよいし、画像形成部9側の反対側に配されていてもよい。
画像表示装置10は、ユーザの頭部に装着されるヘッドマウントディスプレイ(HMD)などでありうる。あるいは、画像表示装置10は、インフラとして所定の場所に配置されてもよい。
本技術の第13の実施形態に係る画像表示装置について説明した上記の内容は、技術的な矛盾が特にない限り、本技術の他の実施形態に適用できる。
なお、本技術に係る実施形態は、上述した各実施形態及に限定されるものではなく、本技術の要旨を逸脱しない範囲において種々の変更が可能である。
また、本技術は、以下のような構成をとることもできる。
[1]
入射される光を導光板内部に回折する入射回折格子と、
前記入射回折格子が前記導光板内部に回折した前記光を内部全反射して導光する基板と、
前記基板が導光した前記光を回折して拡張する拡張回折格子と、
前記拡張回折格子が回折した前記光を回折して観察者の瞳に出射する出射回折格子と、を備えており、
前記拡張回折格子が、正面視において、少なくとも2つの領域である第1の領域及び第2の領域を有しており、
前記入射回折格子が有する格子ベクトルと、前記拡張回折格子が有する格子ベクトルと、前記出射回折格子が有する基本格子ベクトルと、の和が0になり、
前記第1の領域が有する回折格子のうち回折効率が最も高い回折格子の格子ベクトルの方向が、前記第2の領域が有する回折格子のうち回折効率が最も高い回折格子の格子ベクトルの方向と異なっている、導光板。
[2]
正面視において、前記拡張回折格子を挟んで互いに配されており、前記拡張回折格子が回折した前記光を前記出射回折格子に回折する少なくとも2つの回折格子である第1の回折格子及び第2の回折格子をさらに備えており、
前記拡張回折格子が有する回折格子のピッチ及び方向と、前記第1の回折格子及び前記第2の回折格子のそれぞれが有する回折格子のピッチ及び方向と、が略同一である、
[1]に記載の導光板。
[3]
前記第1の領域及び前記第2の回折格子が、正面視において互いに隣接しており、
前記第2の領域及び前記第1の回折格子が、正面視において互いに隣接している、
[2]に記載の導光板。
[4]
前記第1の領域及び前記第1の回折格子が、前記基板の一方の面に配されており、
前記第2の領域及び前記第2の回折格子が、前記基板の他方の面に配されている、
[2]又は[3]に記載の導光板。
[5]
前記第1の領域及び前記第2の領域が、前記基板の一方の面に配されており、
前記第1の回折格子及び前記第2の回折格子が、前記基板の他方の面に配されている、
[2]から[4]のいずれか一つに記載の導光板。
[6]
前記第1の領域、前記第2の領域、前記第1の回折格子、及び前記第2の回折格子が、前記基板の一方の面に配されている、
[2]から[5]のいずれか一つに記載の導光板。
[7]
正面視において、前記第1の領域と前記第2の領域との間の少なくとも前記入射回折格子側の一部に隙間が形成されており、
前記隙間が、前記拡張回折格子に入射される前記入射回折格子からの光束広がりの略中央に形成されている、
[1]から[6]のいずれか一つに記載の導光板。
[8]
正面視において、前記第1の領域と前記第2の領域との少なくとも前記出射回折格子側の一部が重なり合っている第3の領域が形成されており、
前記第3の領域が、前記拡張回折格子に入射される前記入射回折格子からの光束広がりの略中央に形成されている、
[1]から[7]のいずれか一つに記載の導光板。
[9]
前記第3の領域が、2次元の周期構造を有する、
[8]に記載の導光板。
[10]
前記光を前記出射回折格子の内側方向に回折する戻し回折格子をさらに備えており、
前記戻し回折格子が、前記基板からの光が入射される領域の外側であり、かつ、前記出射回折格子の外周囲に配されている、
[1]から[9]のいずれか一つに記載の導光板。
[11]
前記戻し回折格子が有する格子ベクトルの大きさが、前記基本格子ベクトルの大きさの略2倍である、
[10]に記載の導光板。
[12]
前記戻し回折格子が有する格子ベクトルが、前記基本格子ベクトルの始点同士を結ぶベクトルと略同一である、
[10]又は[11]に記載の導光板。
[13]
前記戻し回折格子が、1次元の周期構造を有する、
[10]から[12]のいずれか一つに記載の導光板。
[14]
前記戻し回折格子が、2次元の周期構造を有する、
[10]から[13]のいずれか一つに記載の導光板。
[15]
前記第1の領域と前記第1の回折格子との間に、前記第1の領域と隣接しており、前記導光板の外に光を出射する回折次数の回折効率が前記第1の領域より低い第3の回折格子をさらに備えており、
前記第1の領域が有する回折格子のピッチ及び方向と、前記第3の回折格子が有する回折格子のピッチ及び方向と、が略同一である、
[2]から[14]のいずれか一つに記載の導光板。
[16]
前記第1の領域と前記第1の回折格子との間に、前記第1の領域と隣接しており、前記光が入射する面が略平面である領域をさらに備えている、
[2]から[14]のいずれか一つに記載の導光板。
[17]
前記拡張回折格子が有する回折格子が、2次元に配されており、
前記拡張回折格子が有する回折格子のピッチのうち、回折効率が最も高い回折次数のピッチが、前記第1の回折格子又は前記第2の回折格子のピッチと略同一である、
[2]から[16]のいずれか一つに記載の導光板。
[18]
前記第1の回折格子が有する格子ベクトルが、前記第1の領域が有する回折格子のうち回折効率が最も高い回折格子の格子ベクトルの終点と、前記第2の領域が有する回折格子のうち回折効率が最も高い回折格子の格子ベクトルの終点と、を結ぶベクトルである、
[2]から[17]のいずれか一つに記載の導光板。
[19]
前期出射回折格子が、前記入射回折格子と、導光板の厚さ方向に同じ又は異なる位置に配されている、
[1]から[18]のいずれか一つに記載の導光板。
[20]
一つ又は複数の前記入射回折格子と、
一つ又は複数の前記出射回折格子と、を備えている、
[1]から[19]のいずれか一つに記載の導光板。
[21]
[1]から[20]のいずれか一つに記載の導光板と、
前記導光板に画像光を出射する画像形成部と、を備えている、画像表示装置。
1 導光板
2 入射回折格子
3 基板
4 出射回折格子
5 拡張回折格子
51 第1の領域
52 第2の領域
53 第3の領域
61 第1の回折格子
62 第2の回折格子
63 第3の回折格子
64 第4の回折格子
7 戻し回折格子
9 画像形成部
10 画像表示装置
IN,E1,E2,O1,O2,T1,T2 格子ベクトル

Claims (20)

  1. 入射される光を導光板内部に回折する入射回折格子と、
    前記入射回折格子が前記導光板内部に回折した前記光を内部全反射して導光する基板と、
    前記基板が導光した前記光を回折して拡張する拡張回折格子と、
    前記拡張回折格子が回折した前記光を回折して観察者の瞳に出射する出射回折格子と、を備えており、
    前記拡張回折格子が、正面視において、少なくとも2つの領域である第1の領域及び第2の領域を有しており、
    前記入射回折格子が有する格子ベクトルと、前記拡張回折格子が有する格子ベクトルと、前記出射回折格子が有する基本格子ベクトルと、の和が0になり、
    前記第1の領域が有する回折格子のうち回折効率が最も高い回折格子の格子ベクトルの方向が、前記第2の領域が有する回折格子のうち回折効率が最も高い回折格子の格子ベクトルの方向と異なっている、導光板。
  2. 正面視において、前記拡張回折格子を挟んで互いに配されており、前記拡張回折格子が回折した前記光を前記出射回折格子に回折する少なくとも2つの回折格子である第1の回折格子及び第2の回折格子をさらに備えており、
    前記拡張回折格子が有する回折格子のピッチ及び方向と、前記第1の回折格子及び前記第2の回折格子のそれぞれが有する回折格子のピッチ及び方向と、が略同一である、
    請求項1に記載の導光板。
  3. 前記第1の領域及び前記第2の回折格子が、正面視において互いに隣接しており、
    前記第2の領域及び前記第1の回折格子が、正面視において互いに隣接している、
    請求項2に記載の導光板。
  4. 前記第1の領域及び前記第1の回折格子が、前記基板の一方の面に配されており、
    前記第2の領域及び前記第2の回折格子が、前記基板の他方の面に配されている、
    請求項2に記載の導光板。
  5. 前記第1の領域及び前記第2の領域が、前記基板の一方の面に配されており、
    前記第1の回折格子及び前記第2の回折格子が、前記基板の他方の面に配されている、
    請求項2に記載の導光板。
  6. 前記第1の領域、前記第2の領域、前記第1の回折格子、及び前記第2の回折格子が、前記基板の一方の面に配されている、
    請求項2に記載の導光板。
  7. 正面視において、前記第1の領域と前記第2の領域との間の少なくとも前記入射回折格子側の一部に隙間が形成されており、
    前記隙間が、前記拡張回折格子に入射される前記入射回折格子からの光束広がりの略中央に形成されている、
    請求項1に記載の導光板。
  8. 正面視において、前記第1の領域と前記第2の領域との少なくとも前記出射回折格子側の一部が重なり合っている第3の領域が形成されており、
    前記第3の領域が、前記拡張回折格子に入射される前記入射回折格子からの光束広がりの略中央に形成されている、
    請求項1に記載の導光板。
  9. 前記第3の領域が、2次元の周期構造を有する、
    請求項8に記載の導光板。
  10. 前記光を前記出射回折格子の内側方向に回折する戻し回折格子をさらに備えており、
    前記戻し回折格子が、前記基板からの光が入射される領域の外側であり、かつ、前記出射回折格子の外周囲に配されている、
    請求項1に記載の導光板。
  11. 前記戻し回折格子が有する格子ベクトルの大きさが、前記基本格子ベクトルの大きさの略2倍である、
    請求項10に記載の導光板。
  12. 前記戻し回折格子が有する格子ベクトルが、前記基本格子ベクトルの始点同士を結ぶベクトルと略同一である、
    請求項10に記載の導光板。
  13. 前記戻し回折格子が、1次元又は2次元の周期構造を有する、
    請求項10に記載の導光板。
  14. 前記第1の領域と前記第1の回折格子との間に、前記第1の領域と隣接しており、前記導光板の外に光を出射する回折次数の回折効率が前記第1の領域より低い第3の回折格子をさらに備えており、
    前記第1の領域が有する回折格子のピッチ及び方向と、前記第3の回折格子が有する回折格子のピッチ及び方向と、が略同一である、
    請求項2に記載の導光板。
  15. 前記第1の領域と前記第1の回折格子との間に、前記第1の領域と隣接しており、前記光が入射する面が略平面である領域をさらに備えている、
    請求項2に記載の導光板。
  16. 前記拡張回折格子が有する回折格子が、2次元に配されており、
    前記拡張回折格子が有する回折格子のピッチのうち、回折効率が最も高い回折次数のピッチが、前記第1の回折格子又は前記第2の回折格子のピッチと略同一である、
    請求項2に記載の導光板。
  17. 前記第1の回折格子が有する格子ベクトルが、前記第1の領域が有する回折格子のうち回折効率が最も高い回折格子の格子ベクトルの終点と、前記第2の領域が有する回折格子のうち回折効率が最も高い回折格子の格子ベクトルの終点と、を結ぶベクトルである、
    請求項2に記載の導光板。
  18. 前期出射回折格子が、前記入射回折格子と、導光板の厚さ方向に同じ又は異なる位置に配されている、
    請求項1に記載の導光板。
  19. 一つ又は複数の前記入射回折格子と、
    一つ又は複数の前記出射回折格子と、を備えている、
    請求項1に記載の導光板。
  20. 請求項1に記載の導光板と、
    前記導光板に画像光を出射する画像形成部と、を備えている、画像表示装置。
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