JP2023121676A - イモグサレセンチュウの防除法、ニンニク栽培の種子消毒方法およびニンニク栽培の種子消毒装置 - Google Patents

イモグサレセンチュウの防除法、ニンニク栽培の種子消毒方法およびニンニク栽培の種子消毒装置 Download PDF

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Abstract

【課題】 植え付け用の皮付き鱗片種子に寄生するイモグサレセンチュウを防除するための、イモグサレセンチュウの防除法、ニンニク栽培の種子消毒方法およびニンニク栽培の種子消毒装置を提供する。【解決手段】 イモグサレセンチュウの防除法は、皮付き鱗片種子12を水16に浸し、水16を媒体として植え付け用の皮付き鱗片種子12に寄生するイモグサレセンチュウ22に超音波振動24を伝えて殺線虫するものである。イモグサレセンチュウ22が寄生している可能性がある種子12に、イモグサレセンチュウの防除法による超音波振動処理を施すことで、植え付け用の鱗片種子12に寄生するイモグサレセンチュウの密度(生存率)を低下させることができる。これにより、ニンニクの腐敗球が減少するため増収が期待できる。また、線虫汚染圃場の拡大を防止することができる。【選択図】 図1

Description

本発明は、ニンニク等に寄生するイモグサレセンチュウの防除法、ニンニク栽培の種子消毒方法およびニンニク栽培の種子消毒装置に関する。
ニンニクの産地では、ニンニクのイモグサレセンチュウ(病害虫)による被害(減収)が土壌伝染や種子伝染によって拡大している。イモグサレセンチュウの防除は、汚染圃場から収穫した鱗片を種子とせず、未汚染圃場で栽培することが原則である。
イモグサレセンチュウの寄生鱗片(種子)を植えると鱗片種子内で線虫が著しく増殖し、植え付け後、未萌芽となったり、萌芽しても枯死株が多発する。また、イモグサレセンチュウが寄生したニンニクは、収穫まで健全に生育されたようにみえるが、収穫後の貯蔵段階において腐敗等の著しい症状を引き起こす。これらの被害は、イモグサレセンチュウの寄生鱗片であることに気づかずに鱗片種子として用いた場合に多い。
現在、イモグサレセンチュウ誘引剤を用いて、土壌中のイモグサレセンチュウを誘引、捕集、処分するイモグサレセンチュウ駆除方法が知られている(たとえば、特許文献1)。
特開2010-100568号
特許文献1に記載のイモグサレセンチュウ誘引剤及びイモグサレセンチュウ駆除方法は、土壌消毒によるイモグサレセンチュウの防除法である。しかし、一度イモグサレセンチュウが土壌に残ってしまうと、完全に駆除することは非常に困難であり、土壌がイモグサレセンチュウに汚染されないようにすることが重要になる。
本発明は、上記問題を解決するものであり、植え付け用の皮付き鱗片種子に寄生するイモグサレセンチュウを防除するための、イモグサレセンチュウの防除法、ニンニク栽培の種子消毒方法およびニンニク栽培の種子消毒装置を提供することを目的とする。
本発明のイモグサレセンチュウの防除法は、作物を水に浸し、水を媒体として作物に寄生するイモグサレセンチュウに超音波振動を伝えて殺線虫するようにしたものである。
本発明のニンニク栽培の種子消毒方法は、皮付き鱗片種子を水に浸し、水を媒体として皮付き鱗片種子に寄生するイモグサレセンチュウに超音波振動を伝えて殺線虫するようにしたものである。
本発明のニンニク栽培の種子消毒装置は、皮付き鱗片種子を収納する種子消毒槽と、種子消毒槽に貯水する水と、種子消毒槽の底面または側面に接合する種子消毒用超音波振動子と、種子消毒用超音波振動子に電力を供給する超音波発振器とを備えるものであって、水に浸ったイモグサレセンチュウに水を媒体として超音波振動を伝えることにより、イモグサレセンチュウを殺線虫するようにしたものである。
本発明のイモグサレセンチュウの防除法、ニンニク栽培の種子消毒方法およびニンニク栽培の種子消毒装置により、イモグサレセンチュウが寄生している可能性がある種子に超音波振動を伝える処理を施すことで、植え付け用の鱗片種子に寄生するイモグサレセンチュウの密度(生存率)を低下させることができる。これにより、ニンニクの腐敗球が減少するため増収が期待できる。また、線虫汚染圃場の拡大を防止することができる。
本発明のニンニク栽培の種子消毒装置を表わす図である。
本発明は、ニンニク等の増収、線虫汚染圃場の拡大防止を実現するものである。
本発明のイモグサレセンチュウの防除法、ニンニク栽培の種子消毒方法およびニンニク栽培の種子消毒装置について、説明する。図1は、本発明のニンニク栽培の種子消毒装置を表わす図である。
発明者は、イモグサレセンチュウの防除効果が得られる手段について試行錯誤を重ねた結果、水中遊離状態のイモグサレセンチュウ(水に浸したニンニクから水中に逸出したイモグサレセンチュウ)を超音波洗浄器にかけると、殺線虫効果があることを確認した。
(イモグサレセンチュウの防除法について)
本発明のイモグサレセンチュウの防除法は、水に作物(ニンニクなど)を浸し、作物に寄生するイモグサレセンチュウに超音波振動を伝えて殺線虫するものである。すなわち、イモグサレセンチュウに水を媒体として超音波振動を伝えて、イモグサレセンチュウを駆除する防除法である。
(1)イモグサレセンチュウを水に浸すための容器(イモグサレセンチュウに超音波振動を伝える容器)と殺線虫効果(生存率)について
金属製・プラスチック製・ガラス製の数種容器において超音波振動の減衰の小さい容器を選定するとともに、各容器において、水に浸したニンニクから逸出したイモグサレセンチュウ(以下「水中遊離線虫」という。)に超音波振動を伝える処理(以下「超音波振動処理」という。)後のイモグサレセンチュウの生存率を比較した(後述の(a)~(c)の生存率)。生存率は、容器内の水中遊離線虫の総数(生存線虫数+死亡線虫数)で生存線虫数を除した値(%)である。また、超音波振動処理後の容器内の水から、ベルマン法によってイモグサレセンチュウを回収し、シラキュース時計皿(線虫観察器具)に入れて、実体顕微鏡で検鏡し、線虫の頭数を数えた。
水中遊離線虫に対し超音波振動数40kHzにて30分間、超音波振動を伝える超音波振動処理を行う試験を行った。
無処理の場合の水中遊離線虫の生存率は、94.4%であった。なお、イモグサレセンチュウが寄生するニンニク(鱗片種子)を水に浸すと、ニンニクから水中にイモグサレセンチュウが逸出するが、水中に逸出した逸出線虫(イモグサレセンチュウ)のうち数%は死亡し、生存する逸出線虫の数が減る。
(a)ガラス製容器を用いた場合の生存率:44.8%
(b)プラスチック製容器を用いた場合の生存率:17.0~53.4%
(c)金属製容器を用いた場合の生存率:1.0%(ステンレス容器の場合)、0%(アルミニウム容器の場合)
上記(a)~(c)の容器における生存率は、無処理の場合の生存率より低いことから、水中遊離線虫(水中のイモグサレセンチュウ)に超音波振動処理を施すことにより、イモグサレセンチュウを殺線虫できることが分かった。
(2)超音波振動数・処理時間における殺線虫効果試験について
水中遊離線虫に対し、異なる超音波振動数・処理時間で超音波振動処理を施し、殺線虫効果試験を行った。
なお、(1)の容器選定試験において、金属製容器を用いた場合の生存率が顕著に低いことから、本試験では金属製容器(アルミニウムの容器)を使用した。
(d)水中遊離線虫(無処理の場合での生存率98.0%)に対し、処理時間30分、超音波振動数28kHz,40kHz,45kHz及び100kHzにおける殺線虫効果試験を行ったところ、超音波振動数40kHz,45kHzの場合の生存率はいずれも0%であった。超音波振動数28kHzの場合の生存率は1.4%、100kHzの場合の生存率は18.0%であった。
試験の結果、処理時間30分の場合、超音波振動数40kHz,45kHzにおける殺線虫効果が最も高かった。
(e)水中遊離線虫(無処理の場合での生存率94.2%)に対し、超音波振動数40kHz、処理時間15分,20分における殺線虫効果試験を行ったところ、処理時間15分の場合の生存率は0.2%、処理時間20分の場合の生存率は0%であった。
また、超音波振動数45kHz、処理時間30分における殺線虫効果試験を行ったところ、生存率は0%~0.2%であった。
上記(d)、(e)の試験の結果、超音波振動数40kHz及び45kHz、処理時間30分の超音波振動処理における、水中遊離線虫の殺線虫効果が最も高いことが分かった。
(3)ニンニクの皮の部分(保護葉及び外皮)に寄生するイモグサレセンチュウの殺線虫効果試験について
(f)ニンニクの保護葉及び外皮に寄生するイモグサレセンチュウ(以下「皮内線虫」という。)に対する超音波振動処理による殺線虫効果試験を行った。本試験では、ニンニク(植え付け用の鱗片種子)の保護葉、外皮1枚目(保護葉を覆う外皮)、外皮2枚目(外皮1枚目を覆う外皮)、外皮3枚目(外皮2枚目を覆う外皮で、最も外側の外皮)を水に浸し、その皮の部分に寄生する皮内線虫に、以下の(イ)、(ロ)に記載する超音波振動処理を行い、皮内線虫の生存率を確認した。
なお、皮の中に寄生するイモグサレセンチュウは、光学顕微鏡によって各部位の皮毎に検鏡し、線虫の頭数を数えた。また、本試験では、長時間の超音波振動処理(下記(ロ)に記載する連続処理時間60分の超音波振動処理)を行うため、ニンニクの皮の部分を収納する金属製容器にステンレス製容器を使用した。
(イ)超音波振動数40kHz、処理時間30分の超音波振動処理を行ったところ、保護葉の皮内線虫の生存率は64.0% 、外皮1枚目の皮内線虫の生存率は13.5% 、外皮2枚目の皮内線虫の生存率は15.0 %、外皮3枚目の皮内線虫の生存率は15.4%であった。
(ロ)超音波振動数45kHz、処理時間60分の超音波振動処理を行ったところ、保護葉の皮内線虫の生存率は48.5% 、外皮1枚目の皮内線虫の生存率は47.5% 、外皮2枚目の皮内線虫の生存率は13.4%、外皮3枚目の皮内線虫の生存率は12.0%であった。
上記(イ)、(ロ)の試験によると、皮内線虫についても、超音波振動処理により一定の殺線虫効果があることが分かったが、殺線虫効果は低かった。
(g)ニンニクの皮の部分の殺線虫効果を改善するため、超音波振動処理を一定時間中断した後再度処理を実行する、間断処理にて皮内線虫の殺線虫効果試験を行った。本試験では、ニンニク(植え付け用の鱗片種子)の皮の部分(保護葉、外皮)に寄生する皮内線虫に、以下の(ハ)、(二)に記載する間断処理を行い、皮内線虫の生存率を確認した。なお、本試験では、長時間の超音波振動処理(連続処理時間60分の超音波振動処理)を行うため、ニンニクの皮の部分を収納する金属製容器にステンレス製容器を使用した。
(ハ)超音波振動数45kHzで30分間超音波振動処理を行い、続いて超音波振動数40kHzで30分間超音波振動処理を行った後、60分間処理を停止し、再度超音波振動数45kHzで30分間超音波振動処理を行い、引き続き超音波振動数40kHzで30分間超音波振動処理を行う間断処理
(二)超音波振動数45kHzで60分間超音波振動処理を行った後、60分間処理を停止し、再度超音波振動数45kHzで60分間超音波振動処理を行う間断処理
上記(ハ)、(二)の間断処理における、ニンニクの皮の部分の皮内線虫生存率はいずれも0%であり、間断処理によると、高い殺線虫効果が得られることが分かった。
乾いたニンニクの皮の中には、耐久性の高い休止型のイモグサレセンチュウ(コイル状に丸まって休眠する線虫)が大量に潜んでいる。休止型のイモグサレセンチュウは、ニンニクの皮を水に浸すと、休眠から目覚めて動き始める。休止型でないイモグサレセンチュウは、最初の超音波振動処理(中断前の処理)で殺線虫できる。また、間断後(中断後)に再度超音波振動処理を行うことにより、休止型のイモグサレセンチュウも殺線虫できる。このように、皮の部分に寄生するイモグサレセンチュウに間断で超音波振動処理を行うことにより、高い殺線虫効果を得ることができる。
(h)ニンニクの可食部の防除について
ニンニクの可食部にあたる鱗片には、大型(齢が進んだ)・小型(齢が若い)のイモグサレセンチュウが潜んでいる。しかし、ニンニクの可食部の鱗片は厚いため、内部まで超音波振動が伝わらない。また、可食部には、超音波振動を伝える媒体(水)はしみ込まない。そのため、鱗片の可食部に寄生するイモグサレセンチュウに対しては、超音波振動処理による殺線虫効果は得られない。なお、鱗片の可食部に寄生するイモグサレセンチュウの防除は、後述するニンニク栽培の種子消毒方法において記載する乾熱処理で行う。
(i)超音波振動処理を行った鱗片種子によるニンニク栽培試験について
健全な鱗片種子(イモグサレセンチュウが寄生していない種子)に超音波振動処理を行い、ニンニク栽培試験を行った。本試験は、超音波振動処理を行った種子を植え付けても、ニンニク栽培に悪影響がないことを実証する試験である。試験栽培に使用した鱗片は、大きいサイズ(鱗片の重さ11g)と小さいサイズ(鱗片の重さ7g)の2種類である。大きい種子でも小さい種子でも、超音波振動処理を行った種子の植え付けが、ニンニク栽培に影響を与えないことを確認した。
本栽培試験では、地上部の生育(ニンニクの草丈・茎径)と収穫物(収獲ニンニクの球径・球重)について、超音波振動処理を行った種子を植え付けたニンニク栽培(処理区の栽培)と超音波振動処理を行なわない種子を植え付けたニンニク栽培(無処理区の栽培)を比較した。処理区と無処理区の栽培における地上部の生育並びに収穫物に差は無かった。本栽培試験により、本発明に係る超音波振動処理を行った種子の植え付けは、ニンニクの栽培に悪影響を及ぼさないことが分かった。
(4)超音波振動処理によるイモグサレセンチュウの防除効果について
上記(a)~(g)の超音波振動処理におけるイモグサレセンチュウの生存率は、無処理の場合の生存率より低いことから、水を媒体としてイモグサレセンチュウに超音波振動を伝える処理を施すことで、作物に寄生するイモグサレセンチュウを殺線虫できることが分かった。このイモグサレセンチュウの防除法(殺線虫効果)は、ニンニクに寄生するイモグサレセンチュウ以外に、他の作物(たとえば、チューリップ、アヤメ類、ネギ類などの球根類)に寄生するイモグサレセンチュウの防除にも使用することができる。
本発明のイモグサレセンチュウの防除法によると、作物に寄生するイモグサレセンチュウを殺線虫できることから、植え付け用の鱗片種子に寄生するイモグサレセンチュウの密度(生存率)を低下させることができる。これにより、ニンニクの腐敗率が減少するため増収が期待できる。また、線虫汚染圃場の拡大を防止することができる。
(ニンニク栽培の種子消毒方法について)
本発明のニンニク栽培の種子消毒方法は、皮付き鱗片種子を水に浸し、水を媒体として皮付き鱗片種子に寄生するイモグサレセンチュウに超音波振動を伝えて(照射して)殺線虫するものである。本発明のニンニク栽培の種子消毒方法は、ニンニク栽培の種子消毒の一つの行程として、本発明のイモグサレセンチュウの防除法を用いるものである。
本発明のニンニク栽培の種子消毒方法を用いた植え付け用鱗片種子の消毒処理の手順(イ)~(二)は以下のとおりである。なお、手順(ロ)を除く、種子消毒処理はイモグサレセンチュウ対策として用いられている既知の処理である。
(イ)収穫直後のニンニクを50℃にて6時間乾熱処理を行う。これにより、鱗片の可食部に寄生するイモグサレセンチュウを殺線虫する。
(ロ)植え付け前に、植え付け用鱗片種子の超音波振動処理(本発明のイモグサレセンチュウの防除法)を行う。これにより、鱗片の皮の部分に寄生するイモグサレセンチュウを殺線虫する。
(ハ)(ロ)の処理後、植え付け前に、サビダニ剤処理による種子消毒を行う。
(二)(ハ)の処理後、植え付け前に、ベンレート(登録商標)T水和剤20による種子消毒を行う。
本発明のニンニク栽培の種子消毒方法によると、従来の種子消毒((ロ)を除く手順による種子消毒)に比べ、より一層圃場の汚染拡大防止を強化できる。
(ニンニク栽培の種子消毒装置について)
図1の本発明のニンニク栽培の種子消毒装置10は、皮付き鱗片種子12を収納する種子消毒槽14と、種子消毒槽14に貯水する水16と、種子消毒槽14の底面14aまたは側面14b(振動面14a,14b)に接合する種子消毒用超音波振動子18と、種子消毒用超音波振動子18に電力を供給する超音波発振器20とを備えるものであって、水16に浸ったイモグサレセンチュウ22に水16を媒体として超音波振動24を伝える(照射する)ことにより、イモグサレセンチュウ22を殺線虫するものである。本発明のニンニク栽培の種子消毒装置10は、本発明のイモグサレセンチュウの防除法を用いたものであり、植え付け用鱗片種子12の皮の部分に寄生するイモグサレセンチュウ及び種子消毒槽14の水16中に逸出したイモグサレセンチュウ22(逸出線虫)の殺線虫を行う装置である。
図1においては、種子消毒槽14の底面14aが振動面となっているが、側面14bを振動面にしてもよい。また、種子消毒用超音波振動子18は、種子消毒槽14の底面14aに直接接合されているものとする。
なお、図1に示す逸出したイモグサレセンチュウ22(逸出線虫)は目視できないものであるが、図においてはその存在を明らかにするために、目視できるように描いている。
(植え付け用種子について)
現在では、植え付け用種子として、皮付きの鱗片を種子とするニンニク栽培が一般的である。本発明のイモグサレセンチュウの防除法は、植え付け用種子の殺線虫効果が高く、農薬を使わない方法のうちの物理的防除法に区分され、イモグサレセンチュウの汚染圃場の拡大防止のための画期的な予防策になり得る。
10 種子消毒装置
12 鱗片種子
14 種子消毒槽
16 媒体(水)
18 種子消毒用超音波振動子
20 超音波発振器
22 イモグサレセンチュウ
24 超音波振動

Claims (3)

  1. 作物を水に浸し、水を媒体として作物に寄生するイモグサレセンチュウに超音波振動を伝えて殺線虫することを特徴とするイモグサレセンチュウの防除法。
  2. 皮付き鱗片種子を水に浸し、水を媒体として皮付き鱗片種子に寄生するイモグサレセンチュウに超音波振動を伝えて殺線虫することを特徴とするニンニク栽培の種子消毒方法。
  3. 皮付き鱗片種子を収納する種子消毒槽と、種子消毒槽に貯水する水と、種子消毒槽の底面または側面に接合する種子消毒用超音波振動子と、種子消毒用超音波振動子に電力を供給する超音波発振器とを備えるものであって、水に浸ったイモグサレセンチュウに水を媒体として超音波振動を伝えることにより、イモグサレセンチュウを殺線虫することを特徴とするニンニク栽培の種子消毒装置。
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