JP2023120803A - 機器状態予測方法及び機器状態予測システム - Google Patents

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一朗 藤林
Ichiro Fujibayashi
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Abstract

【課題】機器の過去の使用状況の実績に基づいて、所定の事象の発生及びそのときの当該機器の使い方を予測する機器予測方法及び機器状態予測システムを提供する。【解決手段】機器状態を予測するプログラムにおいて、予測モデル生成部203は、機器の稼働状況を示す運転データと、第1の時期の運転データに基づいて第1の時期より後の第2の時期の機器の状態を予測する第1のモデルと、第1の時期の運転データに基づいて第2の時期の機器の使い方を予測する第2のモデルとを生成し、記憶部201に記憶する。予測実行部204は、取得された第1の時期の運転データを第1のモデルに適用することによって、第2の時期の前記機器の状態を予測するとともに、取得された第1の時期の運転データを第2のモデルに適用することによって、第2の時期の機器の使い方を予測し、第2の時期の機器の状態の予測結果及び第2の時期の機器の使い方の予測結果を出力する。【選択図】図2

Description

本発明は、冷蔵庫等の機器の状態を予測する技術に関する。
機器の故障時期を予測する技術として、例えば特開平10-267509号公報(特許文献1)に記載の技術がある。特許文献1には、「機器の運転状態に関するデータに基いて機器の管理を行う運転状態管理装置において、機器の運転状態に関する情報を、当該情報が得られた機器の運転条件毎に分類して保存することにより、過去の運転状態に関するデータベースを構築するデータベース構築手段、および機器の現在の運転状態に関する情報とそれと同一の運転条件におけるデータベース内の過去の情報とに基づいて、機器が故障に至る時期を予測する故障時期予測手段を備えている。」と記載されている。
特開平10-267509号公報
一般に、機器が所期の性能を発揮しないなどの問題が発生した場合に、その機器の故障が原因であるとは限らず、その機器の利用者による使い方が原因となっている場合がある。機器の一例として冷蔵庫を挙げると、例えば夏期に庫内の温度が十分に下がらないといった問題が発生することがあるが、一般には利用者によるドアの開閉回数の多さ及び開時間の長さといった使い方が原因である場合が少なくない。このため、将来そのような問題が発生することが予測されるような使い方がされている機器を予め推定することで、問題の発生を未然に回避し、問題に対処するためのサービス担当者の出動回数を減らすことができると考えられる。
特許文献1には、低温ショーケース、冷蔵庫又は冷凍庫等の機器の故障時期を予測する技術として、自機器の過去の運転状態に関する情報に基づいて将来の故障時期を予測する技術が記載されている。しかし、自機器に限らず、多数の機器の過去の使用状況等に基づいて、自機器に所定の事象(例えば夏期の温度上昇等)が発生すること、及び、当該事象が発生するときの機器の使い方を予測する技術は開示されていない。
上記課題の少なくとも一つを解決するために、本発明は、プロセッサと、記憶装置と、を有する機器状態予測システムが実行する機器状態予測方法であって、前記記憶装置は、機器の稼働状況を示す運転データと、第1の時期の前記運転データに基づいて前記第1の時期より後の第2の時期の前記機器の状態を予測する第1のモデルと、前記第1の時期の前記運転データに基づいて前記第2の時期の前記機器の利用者による使い方を予測する第2のモデルと、を保持し、前記機器状態予測方法は、前記プロセッサが、取得された前記第1の時期の前記運転データを前記第1のモデルに適用することによって、前記第2の時期の前記機器の状態を予測する第1の手順と、前記プロセッサが、前記取得された第1の時期の前記運転データを前記第2のモデルに適用することによって、前記第2の時期の前記機器の利用者による使い方を予測する第2の手順と、前記プロセッサが、前記第2の時期の前記機器の状態の予測結果及び前記第2の時期の前記機器の利用者による使い方の予測結果を出力する第3の手順と、を含むことを特徴とする。
本発明の一態様によれば、多数の機器の過去の使用状況の実績に基づいて、機器に例えば夏期の温度上昇等の所定の事象が発生することを予測するとともに、当該事象が発生するときの機器の使い方を予測することができる。前述した以外の課題、構成及び効果は、以下の実施例の説明によって明らかにされる。
本発明の実施例の機器状態予測システムの構成の一例を示すブロック図である。 本発明の実施例のデータ収集・解析サーバが保持する予測プログラムのソフトウェア構成の一例を示す説明図である。 本発明の実施例のデータ収集・解析サーバが生成する予測モデルの考え方の一例を示す説明図である。 本発明の実施例における冷蔵庫内の温度上昇の要因の一例を示す説明図である。 本発明の実施例のデータ収集・解析サーバが保持する運転データの一例を示す説明図である。 本発明の実施例における、同じ時期の運転データと庫内温度上昇との関係のモデルの一例を示す説明図である。 本発明の実施例における、異なる時期の運転データと庫内温度上昇との関係のモデルの一例を示す説明図である。 本発明の実施例のデータ収集・解析サーバが春に観測されたデータから夏の温度上昇を予測する予測モデルを生成する処理の一例を示す説明図である。 本発明の実施例のデータ収集・解析サーバが春の使い方と夏の使い方との関係性を示すモデルを生成する処理の一例を示す説明図である。 本発明の実施例のデータ収集・解析サーバが気候及び使い方と各種センサデータとの関係性を示すモデルを生成する処理の一例を示す説明図である。 本発明の実施例のデータ収集・解析サーバが夏の温度上昇を予測する処理の一例を示す説明図である。 本発明の実施例のデータ収集・解析サーバによる予測結果の活用の第1の例を示す説明図である。 本発明の実施例のデータ収集・解析サーバによる予測結果の活用の第1の例において表示される画面の一例を示す説明図である。 本発明の実施例のデータ収集・解析サーバによる予測結果の活用の第2の例を示す説明図である。 本発明の実施例のデータ収集・解析サーバによる予測結果の活用の第2の例において表示される画面の一例を示す説明図である。
以下、本発明の実施例について図面を参照して説明する。
図1は、本発明の実施例の機器状態予測システムの構成の一例を示すブロック図である。
本実施例の機器状態予測システム100は、ネットワーク150に接続されたデータ収集・解析サーバ110と、ネットワーク150を介してデータ収集・解析サーバ110と通信する複数の冷蔵庫120と、を有する。
データ収集・解析サーバ110は、互いに接続されたプロセッサ112、メモリ114、ネットワークインターフェース(I/F)113及び情報格納部111を有する計算機である。
プロセッサ112は、メモリ114に格納されたプログラムを実行する。
メモリ114は、例えば半導体メモリであり、プロセッサ112によって実行されるプログラム、プロセッサ112によって参照されるデータ、及びプロセッサ112から出力されたデータ等を格納する。本実施例のメモリ114には、少なくとも、プロセッサ112によって実行されるプログラムである予測プログラム115が格納される。プロセッサ112が予測プログラム115を実行することによって実現される処理については後述する。以下に説明する予測プログラム115に基づく処理は、プロセッサ112によって実行される。
ネットワークI/F113は、ネットワーク150に接続され、冷蔵庫120等と通信する。
情報格納部111は、例えばHDD(Hard Disk Drive)又はSSD(Solid State Drive)のような記憶装置であってもよい。情報格納部111には、例えば、各冷蔵庫120から取得した運転データ等が格納される。また、情報格納部111には、予測プログラム115に基づいて運転データ等を学習することによって生成された予測モデル、及び、予測モデルを使用して予測された結果等が格納されてもよい。
各冷蔵庫120は、本実施例の機器状態予測システム100が状態を予測する対象の機器であり、庫内を低温に保って食品等を保管するために使用される。以下、複数の冷蔵庫120の一つの典型的な構成を説明する。他の冷蔵庫120の構成も図1に示すものと同様であってよいため、それらに関する図示及び説明は省略する。
冷蔵庫120は、互いに接続されたプロセッサ124、メモリ127、ネットワークI/F121、センサ群126、外部I/F125、制御装置123及び制御対象機器122を備える。
プロセッサ124は、メモリ127に格納されたプログラムを実行する。
メモリ127は、例えば半導体メモリであり、プロセッサ124によって実行されるプログラム及びプロセッサ124によって参照されるデータ等を格納する。本実施例のメモリ127には、プロセッサ124によって実行されるプログラムである制御プログラム128及びプロセッサ124の処理において生成される運転データ一時記憶129が格納される。
センサ群126は、1以上のセンサを含む。センサ群126は、例えば、冷蔵庫120内の温度を計測する温度センサ、及び、冷蔵庫120のドアの開閉を検知するセンサ等を含んでもよい。冷蔵庫120が、例えばいわゆる冷凍室及び冷蔵室など、複数の区画を有する場合、センサ群126は、それぞれの区画の温度を計測するセンサ及びそれぞれの区画のドアの開閉を検知するセンサを含んでもよい。また、センサ群126は、冷蔵庫の外側の室温を計測するセンサを含んでもよい。
プロセッサ124は、制御プログラム128に従って、センサ群126が計測した冷蔵庫120の稼働状況を示すデータを運転データとして取得し、これをメモリ127の運転データ一時記憶129に格納する。そして、適切なタイミングで(例えば定期的に)運転データ一時記憶129の内容をデータ収集・解析サーバ110に送信する。送信されたデータは、データ収集・解析サーバ110の情報格納部111に格納される。
また、プロセッサ124は、データ収集・解析サーバ110から制御指示を受信すると、制御プログラム128に従って、制御指示に応じた処理を実行し、必要があれば制御装置123を制御するための制御信号を出力する。制御装置123は、制御信号に従って制御対象機器122を制御する。制御対象機器122は、例えば冷蔵庫120の操作パネル及び冷蔵庫120の冷却用のコンプレッサー等である。制御装置123は、センサ群126から取得した庫内の温度を参照して、設定温度に庫内の温度が近づくようにコンプレッサー等を制御してもよいし、所定のタイミングで霜取り動作を行うようにコンプレッサー等を制御してもよい。また、制御対象機器122がドア開放の警報器(ブザー等)を含む場合、制御装置123は、センサ群126から取得したドア開時間に応じて警報を出力するように警報器を制御してもよい。
ネットワークI/F121は、ネットワーク150に接続され、ネットワーク150を介してデータ収集・解析サーバ110等との間の通信を実行する。具体的には、例えば、冷蔵庫120からの運転データの送信、及び、データ収集・解析サーバ110等からの制御指示の受信はこのような通信によって実現される。
外部I/F125は、冷蔵庫120の外部の機器と接続される。例えば、外部I/F125は、外気温のセンサ(図示省略)等、冷蔵庫120の外部のセンサに接続され、そのセンサによって計測されたデータが運転データの一部としてメモリ127に格納されてもよい。なお、そのような外部の機器は必須ではないため、外部I/F125が使用されない場合もある。
本実施例の機器状態予測システム100は、さらに、冷蔵庫120の利用者が使用する端末装置、及び、冷蔵庫120の利用者をサポートする業務の担当者が使用する端末装置を含んでもよい。図1には、利用者が使用する端末装置の一例としてスマートフォン140が、サポート担当者が使用する端末装置の一例として情報参照・制御用端末130が、それぞれ記載されている。
スマートフォン140は、ネットワーク150を介してデータ収集・解析サーバ110等と通信することができる。例えば、利用者はスマートフォン140を介して制御指示をデータ収集・解析サーバ110等に送信することができる。また、スマートフォン140は、データ収集・解析サーバ110等から受信した状況表示に関する情報に従って、利用者に対して状況(例えばデータ収集・解析サーバ110が予測した冷蔵庫120の状況に関する情報等)を表示することができる。
情報参照・制御用端末130は、ネットワーク150を介してデータ収集・解析サーバ110、冷蔵庫120及びスマートフォン140等と通信することができる。例えば、サポート担当者は、情報参照・制御用端末130を介してデータ収集・解析サーバ110による予測結果等の情報を参照し、必要に応じて制御指示を冷蔵庫120に送信し、注意喚起を冷蔵庫120又はスマートフォン140に送信することができる。
データ収集・解析サーバ110は、ネットワーク150を経由して、外部機関160から気候に関する情報を取得してもよい。外部機関160は、例えば、気象に関する情報を提供する企業又は官公庁等である。取得される気候に関する情報は、各地域の気温、湿度、天候(例えば日照の有無、降雨の有無等)であってもよいし、ある期間の最低気温、最高気温、平均気温、日照時間、降水量といった統計的な情報を含んでもよい。
図2は、本発明の実施例のデータ収集・解析サーバ110が保持する予測プログラム115のソフトウェア構成の一例を示す説明図である。
本実施例の予測プログラム115は、記憶部201、特徴量取得部202、予測モデル生成部203及び予測実行部204を含む。
記憶部201は、情報格納部111に格納された冷蔵庫120の運転データ等を参照する。運転データは、過去データ211及び最新データ212を含む。過去データ211は、過去の運転データと、その過去の運転の結果として冷蔵庫120内の温度が上昇したかどうかを示す情報とを含む。最新データ212は、運転データを含むが、その運転の結果として冷蔵庫120内の温度が上昇したかどうかを示す情報は、まだ得られていないため、含まない。
特徴量取得部202は、前処理213として、過去データ211及び最新データ212の特徴量を抽出する。予測モデル生成部203は、過去データ211の特徴量を説明変数とし、それに対応する冷蔵庫120内の温度が上昇したか否かを目的変数とするモデル学習214を実行し、過去の運転データの特徴量から温度上昇の有無を予測する予測モデル215を生成する。
予測実行部204は、最新データ212の特徴量を予測モデル215に入力することによって予測216を実行し、予測結果217を取得する。
図3は、本発明の実施例のデータ収集・解析サーバ110が生成する予測モデル215の考え方の一例を示す説明図である。
本実施例による予測の対象は、夏期の冷蔵庫120内の温度上昇である。夏には冷蔵庫120の使用頻度の増加及び設置環境の温度上昇などによって負荷が上昇するため、庫内の温度上昇(すなわち、庫内が所望の温度まで冷えない)等の事象が発生し、冷蔵庫120の修理依頼が増加する傾向にある。特に、冷蔵庫120内の冷凍室の内容物が溶けるなど、冷凍機能に関する不具合が発生し、サポート部署への問合せが増加する。このため、夏の冷蔵庫120内の温度上昇を、それより前の時点(例えば春の時点)で予測したいというニーズがある。
本実施例のデータ収集・解析サーバ110は、前年又はそれ以前の年の春の運転データと夏の温度上昇との関係性を機械学習などによってモデル化し、そのモデルを用いて、今年の春の時点でその春の運転データからその年の(すなわちこれから到来する)夏の温度上昇を予測する。
図3の例では、前年の春以前に購入された個体1及び個体2の二つの冷蔵庫120の、春の期間の運転データと、夏の期間の庫内温度とに基づいて、春の運転データと夏の温度上昇の関係性をモデル化することで、温度上昇予測モデル215を生成する。そして、個体2と、今年の春以前に購入された個体3及び個体4とを含む三つの冷蔵庫120の、今年の春の期間の運転データに温度上昇予測モデル215を適用する。これによって、今年の春の時点で、今年の夏の温度上昇を予測する。
図3では説明のために四つの冷蔵庫120を示したが、実際にはより多数の冷蔵庫120を対象としてモデル化及び予測が行われる。
図4は、本発明の実施例における冷蔵庫120内の温度上昇の要因の一例を示す説明図である。
冷蔵庫120内の温度上昇のリスク要因として、主に機器(すなわち冷蔵庫120自体)に起因するもの、環境に起因するもの、及び使い方に起因するものがあると考えられる。ここで、リスク要因のうち、主に機器に起因するものとして、例えば、冷蔵庫120固有の(例えば冷蔵庫120の設計又は使用している部品の品質等に起因する)故障リスク、及び、冷蔵庫120の経年劣化等が挙げられる。環境に起因するものとして、例えば、設置環境(例えば冷蔵庫と周囲の壁等の物体との距離)、冷蔵庫120が置かれた部屋の室温、及び、外気温等が挙げられる。また、使い方に起因するものとして、例えば、ドアの開回数、開時間及び庫内に詰め込む物の量等が挙げられる。
時間経過に対する温度上昇のリスクの大きさの変化の態様(例えば変化の有無、季節に関連する変化の有無等)は、要因ごとに異なる場合がある。例えば、機器に起因するリスクのうち、機器固有の故障リスクは、基本的には変化しないと考えられる。一方、経年劣化に起因するリスクは、季節とは関係なく、時間経過とともに徐々に増加していくと考えられる。
また、環境に起因するリスクのうち、冷蔵庫120と周囲の物体との距離のような設置環境は、冷蔵庫120自体及びその周辺の物体の配置を変更しない限り、基本的には変化しない。一方、室温及び外気温は季節に関連する変化がある。また、使い方に起因するリスクは、季節に関連して変化しない基本的な使い方に起因するリスクと、季節に関連して変化する使い方に起因するリスクとを含んでいると考えられる。
上記のようなそれぞれの要因のリスクを組み合わせた温度上昇リスクがある限界を超えたときに、実際の温度上昇が発生すると考えられる。上記の通り、季節性があって、春より夏のリスクが高くなるようなリスク要因が含まれること、及び、同一の個体については、時間経過とともに上昇する経年劣化のリスク要因が含まれることから、春の時点での温度上昇のリスクは限界を超えないために実際の温度上昇は発生しないが、その次の夏の時点での温度上昇のリスクが限界を超えることによって実際の温度上昇が発生する場合がある。
図5は、本発明の実施例のデータ収集・解析サーバ110が保持する運転データの一例を示す説明図である。
図5に示す運転データ500は、機器ID501、時刻502、冷凍室温度503、冷蔵室温度504、野菜室温度505、室内温度506、室内湿度507、冷凍室ドア開時間508、冷凍室ドア開回数509、冷蔵室左ドア開時間510、冷蔵室左ドア開回数511、冷蔵室右ドア開時間512、冷蔵室右ドア開回数513、冷蔵室温度調整514、冷凍室温度調整515、急速製氷モード516、節電モード517、モータ回転数518、圧縮機温度519及び除霜運転520を含む。
機器ID501は、各冷蔵庫120の識別情報である。時刻502は、センサ群126によってデータが取得された時刻を示す。冷凍室温度503、冷蔵室温度504及び野菜室温度505は、冷蔵庫120が区画として冷凍室、冷蔵室及び野菜室を有する場合に、センサ群126のうち冷凍室の温度を計測するセンサ、冷蔵室の温度を計測するセンサ及び野菜室の温度を計測するセンサがそれぞれ計測した温度を示す。
室内温度506及び室内湿度507は、それぞれ、センサ群126のうち冷蔵庫120の外側に設置された温度センサ及び湿度センサが計測した、冷蔵庫120が設置された部屋の温度及び湿度を示す。
冷凍室ドア開時間508及び冷凍室ドア開回数509は、それぞれ、センサ群126のうち冷凍室のドアの開閉を検知するセンサが計測したドアの開時間及び開回数である。
冷蔵室左ドア開時間510及び冷蔵室左ドア開回数511は、それぞれ、冷蔵室がいわゆる観音開きのドアを有する場合に、センサ群126のうち冷蔵室の左ドアの開閉を検知するセンサが計測した左ドアの開時間及び開回数である。冷蔵室右ドア開時間512及び冷蔵室右ドア開回数513は、それぞれ、センサ群126のうち冷蔵室の右ドアの開閉を検知するセンサが計測した右ドアの開時間及び開回数である。
冷蔵室温度調整514及び冷凍室温度調整515は、それぞれ、利用者によって調整された冷蔵室及び冷凍室の温度を示す。冷蔵室温度調整514及び冷凍室温度調整515の値は、具体的な温度であってもよいが、冷蔵室及び冷凍室の冷却の強度の設定値であってもよい。図5には後者の例を示している。
急速製氷モード516は、利用者によって設定された冷蔵庫120の製氷機能のモードを示す。図5の例では、急速製氷モード516は、急速製氷モード(すなわち製氷機能の冷却の強度を増して製氷に要する時間を短縮するモード)が設定されているか否かを示す。
節電モード517は、利用者によって設定された冷蔵庫120の消費電力のモードを示す。図5の例では、節電モード517は、節電モード(すなわち消費電力を抑制するモード)が設定されているか否かを示す。
モータ回転数518は、冷媒を圧縮するための圧縮機を駆動するモータの回転数を示す。圧縮機温度519は、冷媒を圧縮するための圧縮機の温度を示す。これらは、センサ群126のうちモータの回転を検出するセンサ及び圧縮機に取り付けられた温度センサによって計測される。
除霜運転520は、冷蔵庫が霜取りのための運転を行っているか否かを示す。
図5に示した運転データとして保持されたセンサデータの項目は一例であり、実際の運転データは上記の項目の少なくともいずれかを含まなくてもよいし、上記以外の項目をさらに含んでもよい。
図5の例では、列521に、機器ID「00001」によって識別される冷蔵庫120のセンサ群126が2020年1月1日の12時35分に計測した運転データが格納されている。この例では、当該時刻の冷凍室温度が-18.5℃、冷蔵室温度が3.3℃、野菜室温度が3.5℃、室内温度が18.5℃、室内湿度が55%、冷凍室ドアの開時間及び開回数がそれぞれ15秒及び2回、冷蔵室左ドアの開時間及び開回数がそれぞれ0秒及び0回、冷蔵室右ドアの開時間及び開回数がそれぞれ3秒及び1回、冷蔵室の温度調整が中、冷凍室の温度調整が強、急速製氷モードが設定されており、節電モードが設定されておらず、モータ回転数は3000rpm、圧縮機の温度は50.1℃、除霜運転は停止中である。
この例では運転データが1分ごとに記録されるため、ドアの開時間及び開回数は、例えば12時34分から35分までの1分間の開時間の合計及び開回数である。また、温度、湿度、モータ回転数等は、その1分間のうち1時点における計測値であってもよいし、その1分間に複数回計測された値の平均値等であってもよい。
同様に、列522には、機器ID「00001」によって識別される冷蔵庫120のセンサ群126が2020年1月1日の12時36分に計測した運転データが格納される。また、列523及び列524には、それぞれ、機器ID「00002」によって識別される冷蔵庫120のセンサ群126が2020年1月1日の12時35分及び36分に計測した運転データが格納される。図5では省略されているが、各冷蔵庫120について、他の時刻の運転データも格納され、さらに他の冷蔵庫120についての各時刻の運転データも格納される。このように、各冷蔵庫120の各時刻における運転データが情報格納部111に格納される。
図6は、本発明の実施例における、同じ時期の運転データと庫内温度上昇との関係のモデルの一例を示す説明図である。
本実施例における運転データは、気候に関するデータ、利用者による冷蔵庫120の使い方に関するデータ、及び、冷蔵庫120の制御に関する各種センサデータに分類することができる。図5の例において、室内温度506及び室内湿度507は気候に関するデータに分類される。外部機関160から気候に関する情報が取得された場合には、その情報も気候に関するデータに相当する。気候に関するデータは、原則として、利用者が制御することはできない。ただし、室内温度506及び室内湿度507に関しては利用者が制御できる場合がある。
図5の例において、冷凍室ドア開時間508から節電モード517までのデータは、利用者による冷蔵庫120の使い方に関するデータ(以下、単に使い方に関するデータとも記載する)に相当する。使い方は、利用者が制御することができる。
図5の例において、冷凍室温度503から野菜室温度505及びモータ回転数518から除霜運転520までのデータは、冷蔵庫120の制御に関する各種センサデータ(以下、単に各種センサデータとも記載する)に相当する。これらは、冷蔵庫120が制御プログラム128に従って気候及び利用者の使い方に応じて行う冷蔵庫120内の各部の制御の状況(例えば制御量、制御の設定値及び制御の結果として生じる冷蔵庫120の状況等)を示すデータである。このため、利用者は、少なくとも直接的には各種センサデータを制御することはできない。
次に、分類されたデータ間の関係について説明する。以下、気候に関するデータをa、使い方に関するデータをb、各種センサデータをcによって識別する。ある時期における庫内の温度上昇に相当する目的変数をXとすると、同じ時期の上記のaからcのデータを説明変数として、機械学習等を行うことによって、下記の式(1)のモデルが生成できる。
X=f1(a,b,c) ・・・(1)
一方、ある時期の利用者の使い方に関するデータbは、同じ時期の気候データaを入力とし、各利用者の使い方の個人差、家族構成等と季節による変動とを加味した下記の式(2)のモデルによって表される。
b=f2(a) ・・・(2)
さらに、ある時期の冷蔵庫120の制御の結果として観測される各種センサデータcは、同じ時期の気候に関するデータa及び使い方に関するデータbを入力とし、個々の冷蔵庫120の内部要因及び環境要因に基づいて、下記の式(3)のモデルによって表される。
c=f3(a,b) ・・・(3)
図7は、本発明の実施例における、異なる時期の運転データと庫内温度上昇との関係のモデルの一例を示す説明図である。
ここでは、異なる時期の例として、春と、その次に到来する夏とを挙げて説明するが、それ以外の互いに前後する時期についても、それぞれの時期が具体的にどの季節に該当するか、及び、それらの時期がどれだけ離れているかにかかわらず、本発明を適用することができる。
以下の説明では、夏の温度上昇をX、夏の気候に関するデータをa、夏の使い方に関するデータをb、夏の各種センサデータをcと記載する。一方、その前の春の温度上昇をX’、春の気候に関するデータをa’、春の使い方に関するデータをb’、春の各種センサデータをc’と記載する。
図6に示した同じ時期のデータに関するモデルの説明変数を異なる時期の説明変数に置き換えることによって、異なる時期のデータに関するモデルが生成される。
夏の庫内温度の上昇Xを得るモデルとして、その前の春に観測されたデータa’、b’、c’を説明変数とする次の式(4)のモデルが生成できる。春に観測されたデータa’、b’、c’と夏の庫内温度の上昇Xとの間に必ず因果関係があるとは限らないが、予測モデル生成部203は、過去に観測されたデータを学習することによって関係性を示すモデルを生成することはできる。
X=F1(a’,b’,c’) ・・・(4)
上記の式(4)は、ある時期の運転データに基づいてそれより後の時期の温度上昇の発生を予測するモデルの一例であり、本実施例で生成されるモデルはこれに限定されない。例えば、上記の例では春の運転データに基づいて夏の温度上昇が予測されるが、春より前の時期の運転データに基づいて夏の温度上昇を予測するモデルが生成されてもよい。これは、後述する別の予測モデルについても同様である。また、上記の式(4)の例では説明変数として春の気候に関するデータa’、春の使い方に関するデータb’及び春の各種センサデータc’の全てを含んでいるが、これらの一部を含まない説明変数に基づく予測モデルが生成されてもよい。
上記の式(4)のモデルによって、春に観測されたデータから夏の温度上昇を予測することはできるが、仮にこのモデルによって夏に温度上昇すると予測されたとして、そのときにどのような利用者の使い方が想定されているかを知ることはできない。想定される夏の利用者の使い方を事前に知ることができれば、実際に夏が到来したときに想定されたものと異なる使い方をすることによって、温度上昇を抑制できる可能性がある。そこで、予測モデル生成部203は、春の使い方b’と夏の使い方bの関係性を示す次の式(5)に示すモデルも生成する。
b=F2(a,b’) ・・・(5)
これによって、予測実行部204は、上記の式(4)のモデルを使って夏に温度上昇が発生すると予測された冷蔵庫120について、当該冷蔵庫120の春の使い方から、上記(5)のモデルによって夏の使い方を予測する。このとき、モデルに入力する夏の気候に関するデータaとして、例えば外部機関160から取得した夏の予報値を使用してもよい。そして、温度上昇のリスクを低減するために、予測された夏の使い方がされないように利用者に注意喚起するなど、対策を行うことができる。
また、サポート担当者に対して、当該冷蔵庫120の温度上昇が予測されることを伝えることによって、予測結果を活かした迅速なサポートを行うことができる。また、冷蔵庫120の製造者は、予測された使い方に対応した適切な制御が行われるように製品開発に役立てることができる。
上記の式(5)は、ある時期の使い方に基づいて、それより後の時期の使い方を予測するモデルの一例であり、本実施例で生成されるモデルはこれに限定されない。例えば、上記の式(5)の例では、春の使い方に関するデータb’と、夏の気候に関するデータaと、に基づいて夏の使い方bが予測されるが、春の使い方に関するデータb’のみに基づいて夏の使い方を予測するモデルが生成されてもよい。あるいは、春の使い方に関するデータb’に加えて、春の気候に関するデータa’及び春の各種センサデータc’の少なくとも一方を含む説明変数に基づく予測モデルが生成されてもよい。
さらに、予測モデル生成部203は、ある気候条件の下での利用者の使い方と各種センサ情報との関係を示す次の式(6)に示すモデルを生成する。これは、図5を参照して説明した式(3)に示すモデルと同様のものであってもよい。
c=F3(a,b) ・・・(6)
例えば、実際に夏に温度上昇が発生した冷蔵庫120について、そのときの気候に関するデータaと利用者の使い方に関するデータbとを上記の式(6)のモデルに適用することで得られた各種センサデータcに対して、実際に当該冷蔵庫120から得られた各種センサデータが大きく乖離しているなど、両者を比較した結果が所定の条件を満たす場合には、当該発生した温度上昇が利用者の使い方ではなく冷蔵庫120の故障又は経年劣化等に起因することが疑われる。このため、データ収集・解析サーバ110は、冷蔵庫120の利用者又はサポート担当者に当該冷蔵庫120の故障に関する情報を出力することで、早急にサポートをするといった対策を行うことができる。
図8は、本発明の実施例のデータ収集・解析サーバ110が春に観測されたデータから夏の温度上昇を予測する予測モデルを生成する処理の一例を示す説明図である。
春に観測されたデータから夏の温度上昇を予測する予測モデル(すなわち上記の式(4)のモデル)を生成する処理は、例えば定期的に実行される。処理が開始されると(ステップ801)、予測モデル生成部203は、記憶部201に格納されている過去データ211から所定の期間のデータを抽出する(ステップ802)。例えば、予測モデル生成部203は、各冷蔵庫120のある年の春の所定の期間の運転データと、その年の夏の所定の期間の運転データとを抽出してもよい。
次に、予測モデル生成部203は、抽出した運転データについて、冷蔵庫120の個体ごとに前処理として目的変数及び説明変数を作成する(ステップ803)。具体的には、予測モデル生成部203は、以下のステップ804~807を実行する。まず、予測モデル生成部203は、各個体の運転データに含まれる夏の期間の庫内温度を参照して、夏の庫内温度の上昇が発生したかを判定する(ステップ804)。例えば、各個体の冷凍室、製氷室、冷蔵室などの温度が所定の閾値を超える時間の合計及び継続時間の長さ等を集計し、それらが所定の条件を満たす場合に庫内の温度上昇が発生したと判定してもよい。温度上昇が発生したと判定された個体にはフラグが付される。この判定結果は、生成する予測モデルの目的変数に相当する。
次に、予測モデル生成部203は、春の期間の運転データ、具体的には春の気候に関するデータ、春の使い方に関するデータ及び春の各種センサデータを集計する(ステップ805)。次に、予測モデル生成部203は、集計した春の運転データの特徴量を抽出する(ステップ806)。この特徴量は、生成する予測モデルの説明変数に相当する。次に、予測モデル生成部203は、冷蔵庫120の個体ごとに、学習用の目的変数と説明変数との組を生成する(ステップ807)。
次に、予測モデル生成部203は、生成した目的変数と説明変数との組を用いて機械学習を行い(ステップ808)、それまでに保持していた予測モデルを機械学習によって新たに得られた予測モデルに更新する(ステップ809)。以上で春に観測されたデータから夏の温度上昇を予測する予測モデルを生成する処理が終了する(ステップ810)。
なお、上記の処理における運転データの特徴量の抽出方法及び機械学習の方法は限定されず、公知の方法を含めた任意の方法で行うことができる。後述する図9及び図10の処理においても同様である。
図9は、本発明の実施例のデータ収集・解析サーバ110が春の使い方と夏の使い方との関係性を示すモデルを生成する処理の一例を示す説明図である。
春の使い方と夏の使い方との関係性を示すモデル(すなわち上記の式(5)のモデル)を生成する処理は、例えば定期的に実行される。処理が開始されると(ステップ901)、予測モデル生成部203は、記憶部201に格納されている過去データ211から所定の期間の運転データを抽出する(ステップ902)。例えば、予測モデル生成部203は、各冷蔵庫120のある年の春の所定の期間の運転データと、その年の夏の所定の期間の運転データとを抽出してもよい。
次に、予測モデル生成部203は、抽出した運転データについて、冷蔵庫120の個体ごとに前処理として目的変数及び説明変数を作成する(ステップ903)。具体的には、予測モデル生成部203は、以下のステップ904~907を実行する。まず、予測モデル生成部203は、各個体の運転データに含まれる夏の期間の使い方に関するデータを集計する(ステップ904)。集計された使い方に関するデータは、生成するモデルの目的変数に相当する。
次に、予測モデル生成部203は、春の期間の使い方に関するデータと、夏の期間の気候に関するデータとを集計する。(ステップ905)。次に、予測モデル生成部203は、集計した春の使い方に関するデータ及び夏の気候に関するデータの特徴量を抽出する(ステップ906)。この特徴量は、生成するモデルの説明変数に相当する。次に、予測モデル生成部203は、冷蔵庫120の個体ごとに、学習用の目的変数と説明変数との組を生成する(ステップ907)。
次に、予測モデル生成部203は、生成した目的変数と説明変数との組を用いて機械学習を行い(ステップ908)、それまでに保持していたモデルを機械学習によって新たに得られたモデルに更新する(ステップ909)。以上で春の使い方と夏の使い方との関係性を示すモデルを生成する処理が終了する(ステップ910)。
図10は、本発明の実施例のデータ収集・解析サーバ110が気候及び使い方と各種センサデータとの関係性を示すモデルを生成する処理の一例を示す説明図である。
気候及び使い方と各種センサデータとの関係性を示すモデル(すなわち上記の式(6)のモデル)を生成する処理は、例えば定期的に実行される。処理が開始されると(ステップ1001)、予測モデル生成部203は、記憶部201に格納されている過去データ211から所定の期間の運転データを抽出する(ステップ1002)。例えば、予測モデル生成部203は、各冷蔵庫120のある年の夏の所定の期間の運転データを抽出してもよい。
次に、予測モデル生成部203は、抽出した運転データについて、冷蔵庫120の個体ごとに前処理として目的変数及び説明変数を作成する(ステップ1003)。具体的には、予測モデル生成部203は、以下のステップ1004~1007を実行する。まず、予測モデル生成部203は、各個体の運転データに含まれる夏の期間の各種センサデータを集計する(ステップ1004)。集計された各種センサデータは、生成するモデルの目的変数に相当する。
次に、予測モデル生成部203は、夏の期間の気候に関するデータ及び使い方に関するデータを集計する。(ステップ1005)。次に、予測モデル生成部203は、集計した夏の期間の気候に関するデータ及び使い方に関するデータの特徴量を抽出する(ステップ1006)。この特徴量は、生成するモデルの説明変数に相当する。次に、予測モデル生成部203は、冷蔵庫120の個体ごとに、学習用の目的変数と説明変数との組を生成する(ステップ1007)。
次に、予測モデル生成部203は、生成した目的変数と説明変数との組を用いて機械学習を行い(ステップ1008)、それまでに保持していたモデルを機械学習によって新たに得られたモデルに更新する(ステップ1009)。以上で気候及び使い方と各種センサデータとの関係性を示すモデルを生成する処理が終了する(ステップ1010)。
図11は、本発明の実施例のデータ収集・解析サーバ110が夏の温度上昇を予測する処理の一例を示す説明図である。
予測の処理が開始されると(ステップ1101)、予測実行部204は、記憶部201に格納された運転データから所定の期間のデータを抽出する。例えば、春の時点で、まだ到来していないその年の夏の温度上昇を予測する場合、予測実行部204は、最新データ212に含まれるその春の運転データを抽出する。
次に、予測実行部204は、抽出した運転データについて、冷蔵庫120の個体ごとに前処理を実行する(ステップ1103)。具体的には、予測実行部204は、以下のステップ1104~1106を実行する。まず、予測実行部204は、取得した春の運転データ、具体的には春の気候に関するデータ、春の使い方に関するデータ及び春の各種センサデータを集計する(ステップ1104)。次に、予測実行部204は、集計した春の運転データの特徴量を抽出する(ステップ1105)。この特徴量の抽出は、図8のステップ806と同様に実行することができる。そして、予測実行部204は、抽出した特徴量を説明変数として上記の式(4)の予測モデルに適用する(ステップ1106)。
次に、予測実行部204は、上記の説明変数をモデルに適用することで得られた予測結果を取得する(ステップ1107)。これによって、冷蔵庫120の個体ごとに、夏の温度上昇が発生するかが判定される。
次に、予測実行部204は、予測の結果として夏の温度上昇が「あり」と判定された個体に対して、使い方及び各種センサデータの予測を実行する(ステップ1108)。具体的には、予測実行部204は、以下のステップ1109~1111を実行する。まず、予測実行部204は、ステップ1102で抽出された運転データに含まれる春の使い方に関するデータを集計したものを用いて、説明変数とする特徴量を抽出する(ステップ1109)。このとき、予測実行部204は、外部機関160等から夏の気候の予報を取得して、春の使い方に関するデータ、及び、夏の気候の予報から生成された夏の気候に関するデータの特徴量を抽出してもよい。この特徴量の抽出は、図9のステップ906と同様に実行することができる。
次に、予測実行部204は、ステップ1109で抽出した特徴量を説明変数として上記の式(5)の予測モデルに適用する(ステップ1110)。さらに、予測実行部204は、ステップ1110で得られた夏の使い方に関するデータの予測値を上記の式(6)の予測モデルに適用する(ステップ1111)。例えば、予測実行部204は、夏の気候の予報に基づく夏の気候に関するデータと、ステップ1110で得られた夏の使い方に関するデータの予測値との特徴量を抽出して、それを式(6)の予測モデルに適用する。この特徴量の抽出は、図10のステップ1006と同様に実行することができる。
そして、予測実行部204は、ステップ1108の結果として、夏の使い方のデータの予測値及び夏の各種センサデータの予測値を取得し(ステップ1112)、取得した予測結果(すなわち式(4)、(5)、(6)の予測モデルに基づく予測結果)を出力する(ステップ1113)。
図12は、本発明の実施例のデータ収集・解析サーバ110による予測結果の活用の第1の例を示す説明図である。
具体的には、図12には、夏の冷蔵庫120内の温度上昇を予測した結果を、冷蔵庫120のサポート担当者の業務に活用する例を示している。この例では、情報参照・制御用端末130が、操作者からの入力に従って、予測の条件を設定し、データ収集・解析サーバ110の予測プログラム115を呼び出す(ステップ1201)。ここで設定される条件は、例えば、予測対象の時期(図12の例では夏の所定の期間)、予測モデルに入力するデータの取得時期(図12の例では春の所定の期間)等であってもよい。また、予測の対象となる冷蔵庫120が限定される場合は、その限定の条件(例えば機種又は設置されている地域等)が設定されてもよい。
データ収集・解析サーバ110は、設定された条件に従って、格納済み運転データ1202から春の運転データ1203を抽出し、それを予測モデル1204に適用することによって、夏の温度上昇の予測を実行し、その結果を情報参照・制御用端末130に出力する(ステップ1205)。ここで、格納済み運転データ1202は図2に示した記憶部201に格納された運転データであり、抽出された春の運転データ1203は最新データ212に相当し、予測モデル1204は予測モデル215(具体的には式(4)~(6)の予測モデル)に相当し、ステップ1205は図8から図10の処理に相当する。
情報参照・制御用端末130は、データ収集・解析サーバ110から取得した予測結果を集計して、分析した結果をサポート担当者に提示する(ステップ1206)。サポート担当者は、提示された集計及び分析の結果を確認して、対策することができる(ステップ1207)。ステップ1206において実行される集計及び分析の結果、及びそれを提示するための画面の例については、図13を参照して説明する。
なお、上記の例では情報参照・制御用端末130がステップ1206を実行しているが、データ収集・解析サーバ110が予測結果の集計及び分析を実行してその結果を情報参照・制御用端末130に送信し、情報参照・制御用端末130がその結果をサポート担当者に提示してもよい。
図13は、本発明の実施例のデータ収集・解析サーバ110による予測結果の活用の第1の例において表示される画面の一例を示す説明図である。
図13に示す2021年夏の温度上昇予測レポート画面1301は、情報参照・制御用端末130の表示装置(図示省略)が表示する画面の一例である。この例では、全国に設置された所定の機種の冷蔵庫の地域ごとの登録台数と、そのうちの、2021年春の運転データから2021年夏に温度上昇のリスクが高いと判定された個体の数と、その割合と、が表示される。温度上昇のリスクとは、予測モデルに基づいて予測された夏の温度上昇の発生の尤度であってもよい。ここで、操作者が、いずれかの地域を選択して、温度上昇のリスクが高い機器の一覧を見ることを指示した場合、例えば画面1302が表示される。
画面1302は、ユーザが関西地方のうち奈良県を選択した場合の温度上昇予測レポート画面である。この例では、登録されている当該機種の冷蔵庫120の個体のうち、奈良県に設置された各個体の情報のリストが表示される。このリストは、例えば、個体のID、購入日、使用歴、温度上昇リスク、春の運転データから予想される夏のリスク要因及びクレーム回数等を含む。ここで、使用歴は購入日から現時点までの経過期間、温度上昇リスクは予測モデルによって予測されたリスク値、クレーム回数は各個体について既にサポート担当者に対して行われた利用者からのクレームの回数である。
ここで、春の運転データから予想される夏のリスク要因は、式(5)のモデルに基づいて予測された夏の使い方から推定されるものであり、例えば予測されたある個体のドアの開閉回数が全国平均(又は当該個体が属する地域の平均)と比較して多いほど、それが温度上昇の要因となるリスクが高いと判定されてもよい。その具体的な例については図15を参照して後述する。春の運転データから予想される夏のリスク要因は、算出されたリスクが高い順に表示されてもよい。
図14は、本発明の実施例のデータ収集・解析サーバ110による予測結果の活用の第2の例を示す説明図である。
具体的には、図14には、夏の冷蔵庫120内の温度上昇を予測した結果を、冷蔵庫120の利用者の使い方に対するアドバイスに活用する例を示している。この例では、情報参照・制御用端末130が予測の条件を設定して予測プログラム115を呼び出す処理(ステップ1201)は、図12に示したものと同様である。また、データ収集・解析サーバ110はが設定された条件に従って夏の温度上昇の予測を実行し、その結果を情報参照・制御用端末130に出力する(ステップ1205)までの処理も、図12に示したものと同様である。
情報参照・制御用端末130は、データ収集・解析サーバ110から取得した予測結果を参照して、夏の温度上昇のリスクが高い冷蔵庫120の個体を抽出し、それぞれのリスク要因の一覧を作成する(ステップ1401)。そして、情報参照・制御用端末130は、リスクが高い冷蔵庫120へのアラート又はその冷蔵庫120の利用者の端末装置(例えばスマートフォン140)への通知を送信する。
冷蔵庫120は、受信した通知を例えば操作パネルに表示してもよい。あるいは、スマートフォン140が受信した通知を表示してもよい。利用者は、表示されたアラート等を確認し、使い方を変更するなどの対策を行うことができる(ステップ1403)。スマートフォン140を介して利用者に表示される画面の例については、図15を参照して説明する。
また、ステップ1401において、情報参照・制御用端末130は、データ収集・解析サーバ110から取得した上記の式(6)の予測モデルに基づく夏の各種センサデータの予測値と、夏に実際に取得された各種センサデータの値とを比較して、両者の乖離が所定の基準より大きいなど、所定の条件が満たされる場合には、当該冷蔵庫120の故障のリスクが高いと判断して、当該冷蔵庫120の故障に関する情報をサポート担当者に対して出力してもよい。あるいは、情報参照・制御用端末130は、当該冷蔵庫120の故障に関する情報を当該冷蔵庫120又はスマートフォン140に対して送信し、当該冷蔵庫120又はスマートフォン140がその情報を利用者に対して出力してもよい。
なお、上記の例では情報参照・制御用端末130がステップ1402及び1403を実行しているが、データ収集・解析サーバ110がステップ1402及び1403を実行してその結果を冷蔵庫120又はスマートフォン140に送信してもよい。
図15は、本発明の実施例のデータ収集・解析サーバ110による予測結果の活用の第2の例において表示される画面の一例を示す説明図である。
図15に示す冷蔵庫使い方ナビ画面1501は、予測モデルに基づいて夏の温度上昇リスクが高いと判定された冷蔵庫120の利用者のスマートフォン140の表示装置(図示省略)が、情報参照・制御用端末130からの通知に基づいて表示する画面の一例である。
冷蔵庫使い方ナビ画面1501は、例えば、送信先の利用者の冷蔵庫120の夏の温度上昇リスクが高いことを通知して注意を促すメッセージ表示部1502と、予想される具体的なリスク値を表示するリスク値表示部1503と、リスク低減のためのアドバイスを表示するアドバイス表示部1504と、を含んでもよい。
リスク値表示部1503には、例えば、リスク要因ごとに予測されるリスク値及びその評価が表示される。リスク要因は、例えば、当該冷蔵庫120の冷蔵室ドア、冷凍室ドア及び野菜室ドアの開回数及び開時間を含んでもよいし、冷蔵室、冷凍室及び野菜室への物の詰め込みの程度を含んでもよいし、氷温室の利用状況及び急速製氷の回数等を含んでもよい。また、ここでのリスク値は、それぞれのリスク要因について式(5)の予測モデルに基づいて計算された当該冷蔵庫120の使い方に関するデータの予測値(例えばドア開回数)を全国平均と比較した結果であってもよい。
図15の例では、予測値が全国平均と同じである場合には50となり、予測値が全国平均より大きい場合には50より大きくなり、予測値が全国平均より小さい場合には50より小さくなり、最大値が100、最小値が0となるように算出されたリスク値が使用される。そして、リスク要因ごとのリスク値の評価は、例えば、リスク値の大きさのランクであり、「高い」「やや高い」「やや低い」「低い」などであってもよい。
この例ではリスク値は各個体の使い方に関するデータの予測値を全国平均と比較した結果であるが、利用者の選択に応じて、全国平均の代わりに当該冷蔵庫120が設置された地域の平均と比較した結果をリスク値として使用してもよい。また、利用者からの指示に従って、当該冷蔵庫120の直近の利用履歴を表示してもよい。利用履歴の図示は省略するが、例えば直近の過去数日分のドア開回数、開時間等の情報が表示されてもよい。
アドバイス表示部1504には、例えばリスク値表示部1503に表示されたリスク要因のうちリスク値の大きさのランクが高いものについて、それを低減するためのアドバイスが表示される。例えば、ドアの開時間のリスク値が高いと評価された場合には、ドアの開時間を短くするためのアドバイス等が表示されてもよい。
なお、本実施例では冷蔵庫120の庫内の温度が夏期に上昇することを予測する例を示した。しかし、冷蔵庫以外の機器についても、同様に、過去の使用状況を示すセンサデータに基づいて、所期の性能が発揮されないなどの所定の事象が発生する機器を推定するモデル、そのときの機器の使い方を予測するモデル等を作成することができる。これによって、任意の種類の機器を対象として、将来問題が発生する機器を推定し、使い方の改善の提案等を行うことができる。
また、本発明の実施形態のシステムは次のように構成されてもよい。
(1)プロセッサ(例えばプロセッサ112)と、記憶装置(例えば情報格納部111)と、を有する機器状態予測システム(例えば機器状態予測システム100)が実行する機器状態予測方法であって、記憶装置は、機器の稼働状況を示す運転データ(例えば運転データ500)と、第1の時期の運転データに基づいて第1の時期より後の第2の時期の機器の状態を予測する第1のモデル(例えば式(4)のモデル)と、第1の時期の運転データに基づいて第2の時期の機器の利用者による使い方を予測する第2のモデル(例えば式(5)のモデル)と、を保持し、機器状態予測方法は、プロセッサが、取得された第1の時期の運転データを第1のモデルに適用することによって、第2の時期の機器の状態を予測する第1の手順(例えばステップ1102~1107)と、プロセッサが、取得された第1の時期の運転データを第2のモデルに適用することによって、第2の時期の機器の利用者による使い方を予測する第2の手順(例えばステップ1109~1110、1112)と、プロセッサが、第2の時期の機器の状態の予測結果及び第2の時期の機器の利用者による使い方の予測結果を出力する第3の手順(例えばステップ1113)と、を含む。
これによって、所定の事象の発生に加えて、その事象の発生に関連する機器の使い方を予測し、事象の発生リスク低減のための対策に利用することができる。
(2)上記(1)において、機器は、冷蔵室及び冷凍室の少なくとも一方を有する冷蔵庫(例えば冷蔵庫120)であり、第2の時期は、夏の時期であり、運転データは、気候に関するデータ、機器の利用者による使い方に関するデータ及び機器の制御の状態に関するデータを含み、第1のモデルは、第1の時期の気候に関するデータ、機器の利用者による使い方に関するデータ及び機器の制御の状態に関するデータの少なくともいずれかに基づいて、第2の時期の機器内の温度の上昇を予測するモデルであり、第2のモデルは、少なくとも第1の時期の機器の利用者による使い方に関するデータに基づいて、第2の時期の機器の利用者による使い方を予測するモデルであり、第1の手順において、プロセッサは、取得された第1の時期の気候に関するデータ、機器の利用者による使い方に関するデータ及び機器の制御の状態に関するデータの少なくともいずれかを第1のモデルに適用することによって、将来の第2の時期の機器内の温度の上昇を予測し、将来の第2の時期の機器内の温度が上昇すると予測された場合、第2の手順において、プロセッサは、取得された第1の時期の機器の利用者による使い方に関するデータを第2のモデルに適用することによって、将来の第2の時期の機器の利用者による使い方を予測する。
これによって、冷蔵庫内の温度上昇の発生を予測するとともに、温度上昇の発生が予測されるときの冷蔵庫の使い方を予測し、温度上昇リスク低減のための対策に利用することができる。
(3)上記(2)において、記憶装置は、将来の第2の時期の気候に関するデータの予測値をさらに保持し、第2のモデルは、第1の時期の機器の利用者による使い方に関するデータ(例えば式(5)のb’)と、第2の時期の気候に関するデータ(例えば式(5)のa)と、に基づいて、第2の時期の機器の利用者による使い方(例えば式(5)のc)を予測するモデルであり、第2の手順において、プロセッサは、取得された第1の時期の機器の利用者による使い方に関するデータと、将来の第2の時期の気候に関するデータの予測値と、を第2のモデルに適用することによって、将来の第2の時期の機器の利用者による使い方を予測する。
これによって、将来の使い方を精度よく予測することができる。
(4)上記(3)において、記憶装置は、第2の時期の気候に関するデータ及び機器の利用者による使い方に関するデータに基づいて、第2の時期の機器の制御の状態を計算する第3のモデル(例えば式(6)のモデル)をさらに保持し、機器状態予測方法は、プロセッサが、取得した第2の時期の気候に関するデータと、取得した第2の時期の機器の利用者による使い方に関するデータと、を第3のモデルに適用することによって、第2の時期の機器の制御の状態を計算し、第3のモデルに基づいて計算された第2の時期の機器の制御の状態と、第2の時期に実際に取得された機器の制御の状態とを比較し、両者の乖離の大きさが所定の条件を満たす場合に、機器の故障に関する情報を出力する第4の手順(例えばステップ1109~1113)をさらに含む。
これによって、機器における故障の発生を推定し、故障への対策に利用することができる。
(5)上記(4)において、プロセッサが、過去の第2の時期の機器内の温度と、当該過去の第2の時期より前の第1の時期の気候に関するデータ、機器の利用者による使い方に関するデータ及び機器の制御の状態に関するデータの少なくともいずれかと、を学習することによって、第1のモデルを生成する第5の手順(例えば図8)と、プロセッサが、過去の第2の時期の機器の利用者による使い方に関するデータと、当該過去の第2の時期の気候に関するデータと、当該過去の第2の時期より前の第1の時期の機器の利用者による使い方に関するデータと、を学習することによって、第2のモデルを生成する第6の手順(例えば図9)と、プロセッサが、過去の第2の時期の機器の制御の状態に関するデータと、当該過去の第2の時期の気候に関するデータと、当該過去の第2の時期の機器の利用者による使い方に関するデータと、を学習することによって、第3のモデルを生成する第7の手順(例えば図10)と、をさらに含む。
これによって、適切なモデルが生成される。
(6)上記(2)において、プロセッサが、複数の機器について、第2のモデルに基づいて、将来の第2の時期の機器の利用者による使い方を予測した結果を集計し、第1のモデルに基づいて温度が上昇すると予測された機器について第2のモデルに基づいて予測された機器の利用者による使い方と、集計された複数の機器の利用者による使い方とを比較することによって、温度の上昇を引き起こすリスク要因を推定し、推定したリスク要因を示す情報を出力する第8の手順(例えばステップ1206、1402、1403)をさらに含む。
これによって、妥当性のあるリスク評価を行い、適切な対策に利用することができる。
(7)上記(6)の第8の手順において、プロセッサは、設置された地域ごとに、複数の機器の利用者による使い方を予測した結果を集計し、第1のモデルに基づいて温度が上昇すると予測された機器について第2のモデルに基づいて予測された機器の利用者による使い方と、集計された複数の機器の利用者による使い方との差が大きいほど、当該使い方のリスクが高いと推定する。
これによって、妥当性のあるリスク評価を行い、適切な対策に利用することができる。
(8)上記(2)において、気候に関するデータは、機器の周囲の温度及び湿度の少なくともいずれかを含み、機器の利用者による使い方に関するデータは、機器のドアの開回数及び開時間の少なくともいずれかを含み、機器の制御の状態に関するデータは、機器の冷却強度の設定値、機器の運転モードの設定値、機器の冷却用の圧縮機を駆動するモータの回転数、及び機器内の温度の少なくともいずれかを含む。
これによって、適切な予測モデルを生成し、それに基づくリスク評価を行うことができる。
なお、本発明は上記した実施例に限定されるものではなく、様々な変形例が含まれる。例えば、上記した実施例は本発明のより良い理解のために詳細に説明したのであり、必ずしも説明の全ての構成を備えるものに限定されるものではない。また、ある実施例の構成の一部を他の実施例の構成に置き換えることが可能であり、また、ある実施例の構成に他の実施例の構成を加えることが可能である。また、各実施例の構成の一部について、他の構成の追加・削除・置換をすることが可能である。
また、上記の各構成、機能、処理部、処理手段等は、それらの一部又は全部を、例えば集積回路で設計する等によってハードウェアで実現してもよい。また、上記の各構成、機能等は、プロセッサがそれぞれの機能を実現するプログラムを解釈し、実行することによってソフトウェアで実現してもよい。各機能を実現するプログラム、テーブル、ファイル等の情報は、不揮発性半導体メモリ、ハードディスクドライブ、SSD(Solid State Drive)等の記憶デバイス、または、ICカード、SDカード、DVD等の計算機読み取り可能な非一時的データ記憶媒体に格納することができる。
また、制御線及び情報線は説明上必要と考えられるものを示しており、製品上必ずしも全ての制御線及び情報線を示しているとは限らない。実際にはほとんど全ての構成が相互に接続されていると考えてもよい。
100 機器状態予測システム
110 データ収集・解析サーバ
111 情報格納部
112、124 プロセッサ
113、121 ネットワークI/F
114、127 メモリ
115 予測プログラム
120 冷蔵庫
122 制御対象機器
123 制御装置
125 外部I/F
126 センサ群
128 制御プログラム
129 運転データ一時記憶
130 情報参照・制御用端末
140 スマートフォン
150 ネットワーク
160 外部機関

Claims (9)

  1. プロセッサと、記憶装置と、を有する機器状態予測システムが実行する機器状態予測方法であって、
    前記記憶装置は、機器の稼働状況を示す運転データと、第1の時期の前記運転データに基づいて前記第1の時期より後の第2の時期の前記機器の状態を予測する第1のモデルと、前記第1の時期の前記運転データに基づいて前記第2の時期の前記機器の利用者による使い方を予測する第2のモデルと、を保持し、
    前記機器状態予測方法は、
    前記プロセッサが、取得された前記第1の時期の前記運転データを前記第1のモデルに適用することによって、前記第2の時期の前記機器の状態を予測する第1の手順と、
    前記プロセッサが、前記取得された第1の時期の前記運転データを前記第2のモデルに適用することによって、前記第2の時期の前記機器の利用者による使い方を予測する第2の手順と、
    前記プロセッサが、前記第2の時期の前記機器の状態の予測結果及び前記第2の時期の前記機器の利用者による使い方の予測結果を出力する第3の手順と、を含むことを特徴とする機器状態予測方法。
  2. 請求項1に記載の機器状態予測方法であって、
    前記機器は、冷蔵室及び冷凍室の少なくとも一方を有する冷蔵庫であり、
    前記第2の時期は、夏の時期であり、
    前記運転データは、気候に関するデータ、前記機器の利用者による使い方に関するデータ及び前記機器の制御の状態に関するデータを含み、
    前記第1のモデルは、前記第1の時期の前記気候に関するデータ、前記機器の利用者による使い方に関するデータ及び前記機器の制御の状態に関するデータの少なくともいずれかに基づいて、前記第2の時期の前記機器内の温度の上昇を予測するモデルであり、
    前記第2のモデルは、少なくとも前記第1の時期の前記機器の利用者による使い方に関するデータに基づいて、前記第2の時期の前記機器の利用者による使い方を予測するモデルであり、
    前記第1の手順において、前記プロセッサは、取得された前記第1の時期の前記気候に関するデータ、前記機器の利用者による使い方に関するデータ及び前記機器の制御の状態に関するデータの少なくともいずれかを前記第1のモデルに適用することによって、将来の前記第2の時期の前記機器内の温度の上昇を予測し、
    将来の前記第2の時期の前記機器内の温度が上昇すると予測された場合、前記第2の手順において、前記プロセッサは、取得された前記第1の時期の前記機器の利用者による使い方に関するデータを前記第2のモデルに適用することによって、将来の前記第2の時期の前記機器の利用者による使い方を予測することを特徴とする機器状態予測方法。
  3. 請求項2に記載の機器状態予測方法であって、
    前記記憶装置は、前記将来の前記第2の時期の前記気候に関するデータの予測値をさらに保持し、
    前記第2のモデルは、前記第1の時期の前記機器の利用者による使い方に関するデータと、前記第2の時期の前記気候に関するデータと、に基づいて、前記第2の時期の前記機器の利用者による使い方を予測するモデルであり、
    前記第2の手順において、前記プロセッサは、取得された前記第1の時期の前記機器の利用者による使い方に関するデータと、将来の前記第2の時期の前記気候に関するデータの予測値と、を前記第2のモデルに適用することによって、将来の前記第2の時期の前記機器の利用者による使い方を予測することを特徴とする機器状態予測方法。
  4. 請求項3に記載の機器状態予測方法であって、
    前記記憶装置は、前記第2の時期の前記気候に関するデータ及び前記機器の利用者による使い方に関するデータに基づいて、前記第2の時期の前記機器の制御の状態を計算する第3のモデルをさらに保持し、
    前記機器状態予測方法は、前記プロセッサが、取得した前記第2の時期の前記気候に関するデータと、取得した前記第2の時期の前記機器の利用者による使い方に関するデータと、を前記第3のモデルに適用することによって、前記第2の時期の前記機器の制御の状態を計算し、前記第3のモデルに基づいて計算された前記第2の時期の前記機器の制御の状態と、当該第2の時期に実際に取得された前記機器の制御の状態とを比較し、両者の乖離の大きさが所定の条件を満たす場合に、前記機器の故障に関する情報を出力する第4の手順をさらに含むことを特徴とする機器状態予測方法。
  5. 請求項4に記載の機器状態予測方法であって、
    前記プロセッサが、過去の前記第2の時期の前記機器内の温度と、当該過去の第2の時期より前の前記第1の時期の前記気候に関するデータ、前記機器の利用者による使い方に関するデータ及び前記機器の制御の状態に関するデータの少なくともいずれかと、を学習することによって、前記第1のモデルを生成する第5の手順と、
    前記プロセッサが、過去の前記第2の時期の前記機器の利用者による使い方に関するデータと、当該過去の第2の時期の前記気候に関するデータと、当該過去の第2の時期より前の前記第1の時期の前記機器の利用者による使い方に関するデータと、を学習することによって、前記第2のモデルを生成する第6の手順と、
    前記プロセッサが、過去の前記第2の時期の前記機器の制御の状態に関するデータと、当該過去の第2の時期の前記気候に関するデータと、当該過去の第2の時期の前記機器の利用者による使い方に関するデータと、を学習することによって、前記第3のモデルを生成する第7の手順と、をさらに含むことを特徴とする機器状態予測方法。
  6. 請求項2に記載の機器状態予測方法であって、
    前記プロセッサが、
    複数の前記機器について、前記第2のモデルに基づいて、将来の前記第2の時期の前記機器の利用者による使い方を予測した結果を集計し、
    前記第1のモデルに基づいて温度が上昇すると予測された前記機器について前記第2のモデルに基づいて予測された前記機器の利用者による使い方と、前記集計された複数の前記機器の利用者による使い方とを比較することによって、温度の上昇を引き起こすリスク要因を推定し、
    前記推定したリスク要因を示す情報を出力する第8の手順をさらに含むことを特徴とする機器状態予測方法。
  7. 請求項6に記載の機器状態予測方法であって、
    前記第8の手順において、前記プロセッサは、
    設置された地域ごとに、前記複数の機器の利用者による使い方を予測した結果を集計し、
    前記第1のモデルに基づいて温度が上昇すると予測された前記機器について前記第2のモデルに基づいて予測された前記機器の利用者による使い方と、前記集計された複数の前記機器の利用者による使い方との差が大きいほど、当該使い方のリスクが高いと推定することを特徴とする機器状態予測方法。
  8. 請求項2に記載の機器状態予測方法であって、
    前記気候に関するデータは、前記機器の周囲の温度及び湿度の少なくともいずれかを含み、
    前記機器の利用者による使い方に関するデータは、前記機器のドアの開回数及び開時間の少なくともいずれかを含み、
    前記機器の制御の状態に関するデータは、前記機器の冷却強度の設定値、前記機器の運転モードの設定値、前記機器の冷却用の圧縮機を駆動するモータの回転数、及び前記機器内の温度の少なくともいずれかを含むことを特徴とする機器状態予測方法。
  9. プロセッサと、記憶装置と、を有する機器状態予測システムであって、
    前記記憶装置は、機器の稼働状況を示す運転データと、第1の時期の前記運転データに基づいて前記第1の時期より後の第2の時期の前記機器の状態を予測する第1のモデルと、前記第1の時期の前記運転データに基づいて前記第2の時期の前記機器の利用者による使い方を予測する第2のモデルと、を保持し、
    前記プロセッサは、
    取得された前記第1の時期の前記運転データを前記第1のモデルに適用することによって、前記第2の時期の前記機器の状態を予測し、
    前記取得された第1の時期の前記運転データを前記第2のモデルに適用することによって、前記第2の時期の前記機器の利用者による使い方を予測し、
    前記第2の時期の前記機器の状態の予測結果及び前記第2の時期の前記機器の利用者による使い方の予測結果を出力することを特徴とする機器状態予測システム。
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