JP2023119169A - プラズマ処理装置およびプラズマ処理方法 - Google Patents

プラズマ処理装置およびプラズマ処理方法 Download PDF

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Tetsuo Kawanabe
真 佐竹
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Abstract

【課題】ウエハ外周部において、マイクロ波電界強度の周方向バラつきを最小化し、プラズマ処理の周方向均一性を改善する。【解決手段】同軸上にTE11モードのマイクロ波が円形導波管を介して処理室に導入されるプラズマ処理装置において、円形導波管内の上方からマイクロ波の90°位相差板が設置され、その下方には180°位相差板が設置される。プラズマ処理装置には、さらに、180°位相差板には回転駆動機構が接続される。プラズマ処理装置には、さらに、180°位相差板の下方には周方向の電界強度のバラつきを検出する検波器が接続され、検波器にて検出した電界強度の軸対称性の悪化を最小限に抑えるように、180°位相差板の回転角度を調整する制御手段を有する。【選択図】図1

Description

本発明は、エッチング等、真空容器内の処理室内に形成したプラズマを用いて当該処理室内に配置された半導体ウエハ等の基板状試料を処理するプラズマ処理装置およびプラズマ処理方法に関する。
半導体デバイスの構造は、その演算能力の向上と低消費電力を両立させるために微細化や複雑化が進展している。製造工程の複雑化や高難度な加工が要求される結果、半導体デバイスの製造コストが高くなっている。製造コスト低減のためには、半導体ウエハ(以下、単位、ウエハとも称する)1枚から製造される良質な半導体デバイス数を増やして量産性を改善することが求められる。ウエハ1枚から取得する半導体デバイス数を増やすためには、ウエハ面内において良好なプロセス均一性を確保する事が必要である。特に、ウエハ外周部では取得できる半導体デバイス数が多いため、ウエハ外周部で均一に加工するために周方向において良好なプロセス均一性を確保することが重要である。
半導体デバイス製造ではプラズマエッチング、プラズマCVD(Chemical Vapor Deposition)、プラズマアッシング等のプラズマ処理が広く用いられている。プラズマの生成には電極間にDC電圧を印加する方式や高周波電力を用いてプラズマを生成する方式としてICP(Inductively Coupled Plasma)、CCP(Capacitively Coupled Plasma)、ECR(Electron Cyclotron Resonance)、表面波励起プラズマなどの様々な方式が知られている。
マイクロ波を利用するプラズマ処理装置においては、ウエハの中心軸に対して周方向に均一なプラズマを生成するために、マイクロ波を被処理ウエハの中心軸上から被処理ウエハの被処理表面の方向へ導入することが多い。しかし、マイクロ波が導波管内を伝搬するモードによっては電界分布は必ずしも軸対称ではない。例えば円形導波管の内部を伝搬するマイクロ波の基本モードであるTE11モードでは、マイクロ波の電界分布は非軸対称である。このような場合に電界分布を軸対称にするためには、偏波面を回転させて円偏波を形成することが有効である。
特許文献1の構成では、円形導波管内の電界分布を軸対称にするために円形導波管内部にマイクロ波回転発生器(誘電体板)が設置された構成である。
特許文献2では、円形導波管内部に複数本のスタブを有し、スタブの挿入量を制御する構造が示されている。スタブの挿入量によって円形導波管内部の電界分布の軸対称性を改善することができる。スタブの挿入量を調整することによって電界分布の軸対称性を確保することが可能である。
特開2010-50046号公報 特開2003-110312号公報
マイクロ波回路(末武国弘, 林周一 共著、オーム社、1958)
マイクロ波等の高周波電界を利用してプラズマを生成するプラズマ処理装置において、特許文献1や非特許文献1記載のように、円偏波を形成する手段として、誘電体板で構成されるマイクロ波回転発生器や90度位相差板が示されている。この手法では、導波管の出口からの反射波が小さい場合には、軸対称な電界分布が得られることが期待できる。しかし、処理室内から戻ってきた反射波が大きい場合、マイクロ波回転発生器や90度位相差板に入射するマイクロ波の電界振動方向が設計時に想定していた方向からずれ、電界分布の軸対称性が崩れてしまうことがある。例えば、プラズマ処理装置では処理で用いる条件によってはマイクロ波がプラズマで吸収しきれず導波管に戻ってくる場合がある。様々な放電条件において電界分布の軸対称性を確保するためには動的に電界分布を制御する必要がある。
動的に制御する手法として、特許文献2記載のスタブを用いる方法がある。スタブの挿入量を変化させる方法の課題としては、スタブの本数に応じて駆動機構が必要であり、制御方法が複雑になることが挙げられる。また、スタブや駆動機構を設置すると、少なくともスタブの長さ分は円形導波管の外方に構造物が突き出ることになり、装置のフットプリントが大きくなることも問題である。
本発明の課題は、ウエハ外周部において、マイクロ波電界強度の周方向バラつきを最小化し、プラズマ処理の周方向均一性を改善する技術を提供することにある。
その他の課題と新規な特徴は、本明細書の記述および添付図面から明らかになるであろう。
本発明のうち代表的なものの概要を簡単に説明すれば下記の通りである。
一実施の形態によれば、同軸上にTE11モードのマイクロ波が円形導波管を介して処理室に導入されるプラズマ処理装置において、円形導波管内の上方からマイクロ波の90°位相差板が設置され、その下方には180°位相差板が設置される。また、180°位相差板には回転駆動機構が接続される。さらに、180°位相差板の下方には周方向の電界強度のバラつきを検出する検波器(計測手段)が接続され、検波器にて検出した電界強度の軸対称性の悪化を最小限に抑えるように、180°位相差板の回転角度を調整する制御手段を有する。
ウエハ外周部において、マイクロ波電界強度の周方向バラつきを最小化し、プラズマ処理の周方向均一性を改善する。これにより、半導体ウエハ1枚から製造される良質な半導体デバイス数を増やすことができるので、半導体デバイスの量産性を改善することができる。
本発明の第一の実施例に係るエッチング装置の断面図。 90°位相差板と円形導波管の断面図。 90°位相差板の効果を表す図。 180°位相差板と円形導波管の断面図。 180°位相差板の効果を表す図。 180°位相差板の効果を表す図。 自動整合器から円形導波管までの拡大断面図。 本発明の第二の実施例に係る円偏波検出器を設置したプラズマ処理装置の断面図。 円偏波検出器の拡大断面図。
以下、図面を用いて本発明の実施例を説明する。ただし、以下の説明において、同一構成要素には同一符号を付し繰り返しの説明を省略することがある。なお、図面は説明をより明確にするため、実際の態様に比べ、模式的に表される場合があるが、あくまで一例であって、本発明の解釈を限定するものではない。
図1に本発明の第一の実施例に係るエッチング装置の断面図を示す。図1のエッチング装置であるプラズマ処理装置100において、マイクロ波源1からマイクロ波が発振され、アイソレータ2と自動整合器3と、矩形導波管4から円矩形変換機6を介して円形導波管5に伝送される。本実施例では工業的によく用いられる2.45GHzのマイクロ波を使用する。アイソレータ2はマイクロ波の反射波からマイクロ波源1を保護するために用いる。自動整合器3は負荷インピーダンスを調整し、反射波を抑制して効率的にマイクロ波を供給するために用いる。マイクロ波の伝搬現象の取り扱いを容易とするために、矩形導波管4には基本モードのTE10モードのみが、円形導波管5には基本モードのTE11モードのみが伝搬するように導波管断面の寸法が規定される。円形導波管5には、90度位相差板7と、回転駆動機構8に接続された180度位相差板9とが設置される。円形導波管5に導入されたマイクロ波は、90°位相差板7と、180°位相差板9と、空洞部10とに伝搬し、マイクロ波導入窓11とシャワープレート12を通って略円筒状のプラズマ処理室13(処理容器とも言う)に導入される。円形導波管5はプラズマ処理室13に対して軸対称に設置されている。
空洞部10はマイクロ波を反射する材料として導体を用いる。空洞部10の材質として、例えばアルミニウムを用いる。
プラズマ処理室13の側壁をプラズマから保護するために、プラズマ処理室13側壁の内側には内筒14が設置される。プラズマ近傍に位置する内筒14はプラズマ耐性の高い材料として石英を用いる。あるいはプラズマ耐性が高い材料として、イットリア、アルミナ、フッ化イットリウム、フッ化アルミニウム、窒化アルミニウムなどを用いても良い。
マイクロ波導入窓11及びシャワープレート12の材料としては、マイクロ波を透過する材料として石英を用いる。あるいはマイクロ波を透過する材料であれば他の誘電体材料を用いても良い。あるいはプラズマ耐性が高い材料として、イットリア、アルミナ、フッ化イットリウム、フッ化アルミニウム、窒化アルミニウムなどを用いても良い。
マイクロ波導入窓11とシャワープレート12の間にはガス供給手段15からガスが供給される。ガス供給手段15にはマスフローコントローラによって所望の流量を供給する機能が含まれている。また、使用するガス種は被処理膜等に応じて適宜選択され、複数のガス種を所定の流量で組み合わせて供給される。
シャワープレート12にはガス供給孔が複数設けられており、ガスはガス供給孔を介してプラズマ処理室13に供給される。供給されたガスはコンダクタンス調節バルブ16を介してターボ分子ポンプ17により真空排気される。
プラズマ処理室13の下部には被処理基板18を載置する基板ステージ兼高周波電極19とその下部には絶縁板29が備えられており、基板ステージ兼高周波電極19にはバイアス電源20から自動整合器21を介してバイアス電力が供給される。被処理基板18は基板状試料としての半導体ウエハである。円形導波管5の中心軸はプラズマ処理室13の中心軸と一致している。さらに、プラズマ処理室13の中心軸は、基板ステージ兼高周波電極19の中心軸と一致し、また、基板ステージ兼高周波電極19の上に載置された半導体ウエハの中心軸と一致するように軸対称に設置される。
所望のエッチングができるように、バイアス電力を調整して被処理基板18に入射するイオンのエネルギーが制御される。基板ステージ兼高周波電極19には図示しない被処理基板18の吸着機構と温調手段が備えられており、所望のエッチングができるように必要に応じて被処理基板18の温度が調節される。
基板ステージ兼高周波電極19の外周部をプラズマから保護するために、サセプタ22とステージカバー23が設置される。サセプタ22及びステージカバー23には、プラズマ耐性の高い材料として石英を用いる。エッチングは、マイクロ波源1から供給したマイクロ波によってプラズマ処理室13にプラズマ24を生成し、そこで生成したイオンやラジカルを被処理基板18に照射してなされる。
次に円形導波管5内部の詳細構造とその効果について述べる。まずは90°位相差板7の詳細構造を図2を用いて説明する。図2は円形導波管5と90°位相差板7の上断面図である。TE11モードのマイクロ波が図中のy軸方向に電界振動方向30をもって導入され、紙面表向きから裏向きに向かって伝搬する場合を考える。90°位相差板7は電界の振動方向に対して45°回転した角度にて設置される。ここで、y’軸は90°位相差板7の方向の軸、x’軸はy’軸に垂直な方向の軸として定義する。90°位相差板7はマイクロ波を透過する誘電体材料として、石英を用いる。
図3に90°位相差板の効果を表す図を示す。図3の(A)がx’-z面の円形導波管の断面図であり、図3の(B)がy’-z面の円形導波管の断面図である。図3の(A)および(B)において、円形導波管5内の曲線は波を示しており、図3の(A)にはx’方向に振幅を持つ波を示し、図3の(B)にはy’方向に振幅を持つ波を示している。y軸方向に振幅を持つマイクロ波はx’方向とy’方向で等振幅かつ同位相で導入される波の重ね合わせとして表現できる。マイクロ波が90°位相差板7を通過すると、x’方向に振幅を持つ波とy’方向に振幅を持つ波の位相差が90°になる。これは、y’方向に振幅を持つ波の位相が90°位相差板7を通過する際に位相が90°遅れるためである。この結果、円偏波を形成することを意味する。なお、90°位相差板7の高さHはx’成分の波とy’成分の波の位相差が90°になるように適切な値に設定する必要がある。90°位相差板7の高さHは下式(1)となる。
=λg/(4(√ε-1)) (1)
ここで、λgは円形導波管内、真空中でのマイクロ波の管内波長を表し、εは90°位相差板7の誘電率になる。例えば、周波数2.45GHzのマイクロ波のときの管内波長は203mmである。石英の誘電率を3.8とすると、Hは53.5mmになる。
以上をまとめると、プラズマからの反射がない場合、90°位相差板7を用いることで円偏波が形成でき、周方向に均一にマイクロ波が導入できる。本実施例では、90°位相差板7として直方体形状の位相差板を示したが、90°位相差を形成する目的であれば、必ずしも直方体形状でなくてもよい。また、90°位相差板7は、その端面においてマイクロ波を一部反射することにより、90°位相差を形成するための角度が45°からずれる場合がある。すなわち、90°位相差板7を設置する角度は電界振動方向に対して必ずしも45°の角度に限定されるものではなく、90°位相差板7のマイクロ波の反射係数に応じて適宜、最適な角度に設定される。
本実施例のように、90°位相差板7を電界の振動方向に対して45°反時計回りに設置した場合(図2参照)、左回りの円偏波が形成される。
次に、回転駆動機構8に接続された180°位相差板9の詳細構造を、図4を用いて説明する。図4は180°位相差板9周辺部における円形導波管の上断面図である。円形導波管5は二重構造(5-1,5-2)になっており、内側導波管5-1とその外周部を覆う外側導波管5-2からなる。内側導波管5-1は180°位相差板9を支持しており、回転駆動機構8のアクチュエータ25によって内側導波管5-1と180°位相差板9が一体となってθ方向に回転することができる。また、図示しないエンコーダによって180°位相差板9の回転角度は随時モニタリングされる。180°位相差板9の材料としては、例えば、マイクロ波を透過する材料として石英を用いる。
例えば回転駆動機構8のアクチュエータ25は電磁モータであり、内側導波管5-1との接続部が歯車やベルトになっている構造となる。あるいはアクチュエータ25は超音波モータであっても良い。
図4に示すように、180°位相差板9はx軸に対してθの角度をもって挿入されている。ここで、θ方向の軸をx’’軸、x’’軸に垂直な軸をy’’軸と定義する。図5を用いて、90°位相差板7で生成した左回りの円偏波が180°位相差板9に入射したときの効果について述べる。
図5の(A)がy’’-z面での円形導波管の断面図であり、図5の(B)はx’’-z面での円形導波管の断面図である。x’’軸に振幅を持つマイクロ波が180°位相が遅れる結果、180°位相差板9の出口において、x’’成分の波とy’’成分の波に180°の位相差が生じる。180°位相差板9への入射波が90°の位相差を持つ円偏波であるから、結果としてx’’軸とy’’軸に電界成分を持つ波の位相差が90°+180°=270°となる。これはすなわち、右回りの円偏波に変換されることを意味する。180°位相差板の高さH2はx’’成分の波とy’’成分の波の位相差が180°になるように適切な値に設定する必要がある。180°位相差板9の高さHは下式(2)となる。
=λg/(2(√ε-1)) (2)
180°位相差板9には円偏波の偏波方向を逆転させる効果がある。
更に、180°位相差板9は直線偏波の偏波面を回転させる効果があることを、図6を用いて説明する。図6に示すように、180°位相差板9の挿入方向をx軸として、x軸に対して角度αの向きに電界振動方向34をもつ直線偏波が入射する場合を考える。このとき、180°位相差板9によってx軸方向の成分の波の位相が遅れることにより、180°位相差板9を通過したマイクロ波はx軸に対して角度-αの向きに電界の振動方向35を持つ直線偏波に変換される。すなわち180°位相差板9の回転角度を調整すると直線偏波の偏波面の角度を調整できることを意味する。
以上をまとめると、180°位相差板9は、入射した円偏波の回転方向を逆転させる効果を持つ。また、180°位相差板9は、入射した直線偏波に対してはその偏波面を回転させる効果を持つ。円形導波管5の出口からの反射波がない場合、90°位相差板7に入射した直線偏波が左回りの円偏波に変換され、180°位相差板9によって右回りの円偏波に変換される。
次に、円形導波管5の出口から反射波がある場合について図7を用いて説明する。図7は自動整合器3から円形導波管5の出口までの拡大断面図である。反射波がある場合は、例えばプラズマ処理室13に供給したマイクロ波がプラズマ24で吸収されずに反射した場合やプラズマ処理室13の壁面での反射などが想定される。反射波RW(RWx:反射波RWのx軸成分、RWy:反射波RWのy軸成分)は円形導波管5、180度位相差板9、90度位相差板7、円矩形変換機6と入射波と逆の経路で伝搬する。円形導波管5内でのマイクロ波電界は独立した2軸(図7中のx、y軸)に電界振動方向を持つTE11モードの波の重ね合わせで表現できる。一方で矩形導波管4はTE10モードに対応して1軸方向(図7中のz軸)の電界振動方向をもつ。つまり、円形導波管5内を伝搬する波が矩形導波管4に伝わる過程で電界の振動方向の自由度を一つ失う。y軸方向に電界振動方向を持つTE11モードは矩形導波管4のTE10モードの電界振動方向40に対応しているため、自動整合器3に向かって伝搬することが可能である。一方で円形導波管5においてx軸方向に電界振動方向を持つTE11モードの電磁波は円矩形変換機6の矩形部を伝搬することができずに反射されて、90度位相差板7に再入射することとなる。すなわち、90°位相差板7に入射するマイクロ波はy軸方向に電界振動方向を持つTE11モードの波と円矩形変換機6での反射波RW(RWx)が足し合わされる。この結果、円形導波管5の出口から反射波RWが入射した場合、90度位相差板7においては円偏波の軸対称性が崩れることとなる。
上述したように、180度位相差板9の回転角度は直線偏波の偏波面の角度の調整に用いることができるため、円矩形変換機6において再反射するマイクロ波の偏波面の角度を調整できる。すなわち、90°位相差板7に入射する波の偏波面を制御し、その結果、電界の周方向ばらつきを最小化できる。例えば、プラズマ処理中に180°位相差板9を回転させると、時間平均した電界の周方向バラつきを最小化することができる。あるいは、プラズマ処理に用いる処理条件に応じて180°位相差板9を最適な角度に調整することにより、電界周方向バラつきを低減できる。
最適角度に制御するためには、電界の周方向バラつきを計測する必要がある。間接的な計測方法として、例えばマイクロ波の自動整合器3において負荷の反射係数とその位相をモニタし、円形導波管5の出口における反射係数を推定し、その反射係数に応じて180°位相差板の回転角度を調整しても良い。直接的な計測方法としては円形導波管5に電界計測手段を設置しても良い。
実施例1かかるにプラズマ処理装置またはプラズマ処理方法によれば、ウエハ外周部において、マイクロ波電界強度の周方向バラつきを最小化し、プラズマ処理の周方向均一性を改善することができる。これにより、半導体ウエハ1枚から製造される良質な半導体デバイス数を増やすことができるので、半導体デバイスの量産性を改善することができる。
図8に本発明の第二の実施例に係るプラズマ処理装置(エッチング装置)の断面図を示す。図8は円偏波検出器26を設置したプラズマ処理装置100aの断面図である。図8に示すように、円偏波検出器26は180°位相差板9の下流側(円形導波管5の出口側)に設置される。円偏波検出器26により円偏波の状態をモニタリングすることにより、180°位相差板9の最適角度を制御することができる。円偏波検出器26は、円形導波管5内の周方向の電界を計測する計測手段と見なすことができる。
円偏波検出器26の具体例について図9を用いて説明する。円偏波検出器26を構成すために、円形導波管5の複数個所に電界プローブ27を設置し、複数の電界プローブ27により測定および計測された電界の相対比較によって電界の周方向バラつきをモニタする。電界プローブ27としては例えば、鉱石検波器を用いる。電界プローブ27の設置個所は少なくとも3か所以上が円形導波管5の円周上に設置される。また、円偏波を検出するためには、それぞれの電界プローブ27の位置は線対称の位置にならないようにする必要がある。電界プローブ27の計測値は制御部(制御手段とも言う)28に入力、演算処理される。制御部28は、演算処理に基づいて、回転駆動機構8に180°位相差板9の回転角度の制御ための制御信号を送信する。これにより、制御部28は、180°位相差板9の回転角度を制御し、電界の周方向バラつきを最小化する。また、図8および図9のプラズマ処理装置を用いたプラズマ処理方法において、計測手段である円偏波検出器26(または、電界プローブ27)によって計測された電界の周方向ばらつきを最小化するように制御部28により180度位相差板9の角度を調節する。
実施例2にかかるプラズマ処理装置またはプラズマ処理方法によっても、実施例1と同様な効果を得ることができる。
以上、本発明者によってなされた発明を実施例に基づき具体的に説明したが、本発明は、上記実施形態および実施例に限定されるものではなく、種々変更可能であることはいうまでもない。
本発明は、半導体ウエハ等の基板上の試料をエッチング等で処理するプラズマ処理装置に適用可能である。
1 マイクロ波源
2 アイソレータ
3 自動整合器
4 矩形導波管
5 円形導波管
5-1 内側導波管
5-2 外側導波管
6 円矩形変換機
7 90°位相差板
8 回転駆動機構
9 180°位相差板
10 空洞部
11 マイクロ波導入窓
12 シャワープレート
13 プラズマ処理室
14 内筒
15 ガス供給手段
16 コンダクタンス調節バルブ
17 ターボ分子ポンプ
18 被処理基板
19 基板ステージ兼高周波電極
20 バイアス電源
21 自動整合器
22 サセプタ
23 ステージカバー
24 プラズマ
25 アクチュエータ
26 円偏波検出器
27 電界プローブ
28 制御部
29 絶縁板
30 TE11モードの電界振動方向
34 180°位相差板に入射したマイクロ波の電界の振動方向
35 180°位相差板を通過したマイクロ波の電界の振動方向
40 TE10モードの電界振動方向
100、100a プラズマ処理装置(エッチング装置)

Claims (5)

  1. 略円筒状の処理容器にマイクロ波が整合器、矩形導波管、矩形導波管と円形導波管との接続されており、
    前記円形導波管は前記処理容器に対して軸対称に設置され、
    前記円形導波管には、90度位相差板と、180度位相差板とが設置された、
    ことを特徴とするプラズマ処理装置。
  2. 請求項1記載のプラズマ処理装置において、
    前記180度位相差板には、回転駆動機構が接続された、
    ことを特徴とするプラズマ処理装置。
  3. 請求項1~2のいずれか一項に記載のプラズマ処理装置において、
    前記180度位相差板の下部に、前記円形導波管内の周方向の電界を計測する計測手段を有する、
    ことを特徴とするプラズマ処理装置。
  4. 請求項3に記載のプラズマ処理装置において、
    前記計測手段によって計測された電界の周方向ばらつきを最小化するように前記180度位相差板の角度を調節する制御手段を有する、
    ことを特徴とするプラズマ処理装置。
  5. 請求項3に記載のプラズマ処理装置を用いたプラズマ処理方法であって、
    前記計測手段によって計測された電界の周方向ばらつきを最小化するように前記180度位相差板の角度を調節する、
    ことを特徴とするプラズマ処理方法。
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