JP2023117265A - 情報処理装置、情報処理方法、情報処理システム及びコンピュータプログラム - Google Patents
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Abstract
【課題】車両の運行計画を評価することを可能にする。【解決手段】本実施形態に係る情報処理装置は、少なくとも1つの車両に対して複数の停車位置における出発又は到着と前記出発又は前記到着の時刻とを定めた複数のイベントのうち、第1イベントと前記第1イベントに先行する第2イベントとの間の遅延時間を表す第1のイベント間遅延時間情報を、前記第1イベントに先行する第3イベントの遅延時間を表す遅延時間情報に基づき生成し、前記第1のイベント間遅延時間情報と、前記第2イベントの遅延時間を表す遅延時間情報とに基づき、前記第1イベントの遅延時間を表す遅延時間情報を生成する。【選択図】図1
Description
本発明の実施形態は、情報処理装置、情報処理方法、情報処理システム及びコンピュータプログラムに関する。
鉄道会社等にとって、鉄道の運行計画であるダイヤの遅延は、売り上げ減少や、罰金支払いなどのコスト増をもたらす深刻な問題である。したがって、なるべく遅延に強い頑健なダイヤを作成することが望ましい。運行の実績データをなるべく使わずにダイヤを評価できれば、そのようなダイヤの評価手法は価値が高い。
ダイヤの評価法として各駅の遅延確率を求める手法がある。例えば、ベイジアンネット手法を用いて各駅の遅延確率を出力する手法がある。また、駅の到着・出発・通過をイベントとし、当該イベントに先行するイベントと当該イベントの間の遅延確率分布(例えば遅延時間の期待値等)及びイベント間の必要時間を入力として、当該イベントの遅延確率分布を算出する手法がある。
しかしながら、当該イベントの間の遅延確率分布は他のイベントの遅延状況に応じて変化し得る。上述した手法でイベント間の遅延確率分布の変化を考慮するには、大規模な実績データが必要となり、イベント間の遅延確率分布の変化に起因する当該出発のイベントの遅延時間の変化を評価するのは困難である。
本発明の実施形態は、車両の運行計画を評価することを可能にする情報処理装置、方法、情報処理システム及びコンピュータプログラムを提供する。
本実施形態に係る情報処理装置は、少なくとも1つの車両に対して複数の停車位置における出発又は到着と前記出発又は前記到着の時刻とを定めた複数のイベントのうち、第1イベントと前記第1イベントに先行する第2イベントとの間の遅延時間を表す第1のイベント間遅延時間情報を、前記第1イベントに先行する第3イベントの遅延時間を表す遅延時間情報に基づき生成し、前記第1のイベント間遅延時間情報と、前記第2イベントの遅延時間を表す遅延時間情報とに基づき、前記第1イベントの遅延時間を表す遅延時間情報を生成する。
以下、図面を参照しながら、本発明の実施形態について説明する。以降の各実施形態では複数の車両を含む列車(車両の編成)を対象として説明するが、例えば、単一車両の列車、バス、タクシー等の車両に対しても、同様に本発明を実施可能である。
図1は、第1実施形態に係る情報処理装置であるダイヤ評価装置101(以下、本装置101)のブロック図である。本装置101は、ダイヤ情報入力部110、イベント間遅延時間情報入力部120、イベント間必要時間入力部130、モデル情報入力部140、遅延確率分布計算部(処理部)500、出力部400を備える。
本装置101は、複数の記憶部として、ダイヤ情報記憶部210、イベント間遅延時間情報記憶部220、イベント間必要時間記憶部230、モデル情報記憶部240、イベント情報記憶部250、遅延確率分布記憶部(遅延時間情報記憶部)300、乗車時間変化情報記憶部310を備える。
[ダイヤ情報]
ダイヤ情報入力部110は、本装置101の操作者であるユーザから、複数の運行を含む鉄道の運行ダイヤ(ダイヤまたは運行計画)を定めたダイヤ情報の入力操作を受け付け、ダイヤ情報を取得する。
ダイヤ情報入力部110は、本装置101の操作者であるユーザから、複数の運行を含む鉄道の運行ダイヤ(ダイヤまたは運行計画)を定めたダイヤ情報の入力操作を受け付け、ダイヤ情報を取得する。
ダイヤ情報記憶部210は、ダイヤ情報入力部110によって取得されたダイヤ情報を格納する。
ダイヤ情報で定められる各運行は、出発又は到着又は通過等する停止位置(場所、駅)及び時刻等を定めた複数の事象(イベント)を含む。ダイヤで定められたイベントの時刻を“定刻”と呼ぶ。
1つの運行は、例えば車両基地を出発してから車両基地に戻るまで、或いは、始発駅から終点駅に走行するまで等、様々な単位で定義可能である。基本的に1つの運行は1つの列車に割り当てられるが、1つの運行が複数の列車に割り当てられる場合もあり得る。以下では1つの運行には1つの列車が割り当てられる場合を想定する。同一列車に属するイベントの集合(すなわち、同一列車に割り当てられた運行)をスジと呼ぶ。
図2は、ダイヤ情報の一例を示す。図2(A)は、ダイヤ情報の一例を表形式で示す。図2(B)は、図2(A)のダイヤ情報をグラフ形式で示す。
図2(A)に示すように、ダイヤ情報は、複数のイベントの情報を含む。各イベントの情報は、イベントの識別子(イベント識別子又はイベントID)、イベントの時刻(定刻)、イベントが属するスジの識別子、イベントが行われる(発生する)場所、イベントのタイプ等を含む。
図の例では、イベントが発生する場所は駅のみであるが、閉塞区間又は車両基地等、駅以外の場所があってもよい。
また図の例では、イベントのタイプは、出発(発)又は到着(着)であるが、通過、追い越し又は待ち合わせなど、他の例があってもよい。出発のイベントを発イベント、到着のイベントを着イベント、通過のイベントを通過イベント等と記載する。
図2(B)のグラフにおいて、縦軸は場所、横軸は時刻を表す。イベントが丸で示され、同一のスジに属するイベントが線でつながれている。丸の中の数字はイベントの識別子(イベントID)である。スジは、折り返しを含んでもよいし、途中駅を始発としてもよい。
ダイヤ情報に含まれるイベントの情報の例は、図2(A)及び図2(B)に示したものに限定されない。例えば、早発可否の情報、又は当該イベントに先行する1つ以上のイベント(先行イベント)を示す情報が含まれてもよい。あるイベントが他のイベントに先行するとは、あるイベントの時刻(定刻)が他のイベントの時刻(定刻)よりも早いことである。例えば、第1イベントに先行する第2イベントという場合、第2イベントの時刻(定刻)が第1イベントの時刻(定刻)より早いことを意味する。早発とは定刻より早く発イベントを実行することである。当該先行イベントは、同一スジ又は別のスジにおいて当該イベントよりも定刻が早いイベントを指す。先行イベントの範囲を予め定義してもよい。例えばあるイベントに対して同一スジにおいて直近に行われるイベントを先行イベントとしてもよい。あるいは、あるイベントに対して別スジにおいて予め定めた関係にあるイベントを先行イベントとしてもよい。一例として、ある駅における発イベントの場合に、直近に行われる同一スジかつ同一駅の着イベント、同一駅において直近に先行して行われる他スジの発イベントを、先行イベントとしてもよい。この例の場合に、イベント6に対する先行イベントは、同一スジに属するイベント5と、別スジに属するイベント3である。
[イベント間遅延時間情報]
イベント間遅延時間情報入力部120は、ユーザから、イベント間の遅延時間を表す情報であるイベント間遅延時間情報の入力操作を受け付け、イベント間遅延時間情報を取得する。
イベント間遅延時間情報記憶部220は、イベント間遅延時間情報入力部120によって取得されたイベント間遅延時間情報を格納する。
イベント間遅延時間情報入力部120は、ユーザから、イベント間の遅延時間を表す情報であるイベント間遅延時間情報の入力操作を受け付け、イベント間遅延時間情報を取得する。
イベント間遅延時間情報記憶部220は、イベント間遅延時間情報入力部120によって取得されたイベント間遅延時間情報を格納する。
イベント間の遅延時間は、対象となるイベント(対象イベント)の定刻と、対象イベントに先行するイベント(先行イベント)の定刻との差分に対して遅れた時間である。ここでの先行イベントは、当該対象イベントより定刻が早いイベントの内、当該対象イベントの遅延時間に直接影響を及ぼし得る(遅延伝播経路となり得る)イベントであるとする。影響を及ぼし得るイベントは、典型的には対象イベントと同一スジに属するイベント(例えば対象イベントの直前に行われるイベント)、対象イベントと異なるスジに属する同一駅におけるイベント(例えば同一駅において対象イベントの直前に行われるイベント)がある。
イベント間遅延時間情報の型は様々あり得る。例えば、イベント間の遅延時間の確率分布(遅延確率分布)でもよいし、イベント間の遅延時間の平均値又は分散などの統計量でもよいし、遅延確率分布を規定するパラメータでもよい。イベント間ごとに、イベント間遅延時間情報の型が異なってもよい。本実施形態では、イベント間の遅延確率分布として負の二項分布を仮定し、負の二項分布のパラメータとして、期待値を与える。すなわち、イベント間遅延時間情報として、イベント間の遅延時間の期待値をイベント間遅延時間情報入力部120で取得する。取得された期待値をパラメータとして与えることで得られる負の二項分布が、イベント間の遅延確率分布に対応する。
図3は、イベント間遅延時間情報の一例を示す。本例では、対象となるイベント(対象イベント)と、当該対象イベントに先行する先行イベントとの組ごとに、遅延時間の期待値が格納されている。イベント4及びイベント5間の遅延時間期待値が30であり、他のイベント間と比較して大きい。従って、イベント5の遅延時間は大きくなることが期待される。
[イベント間必要時間情報]
イベント間必要時間入力部130は、ユーザから、2つのイベント間の必要時間(例えば2つのイベント間に要求される最小時間)に関する情報(イベント間必要時間情報)の入力操作を受け付け、イベント間必要時間情報を取得する。イベント間必要時間記憶部230は、イベント間必要時間入力部130によって取得されたイベント間必要時間情報を格納する。
イベント間必要時間入力部130は、ユーザから、2つのイベント間の必要時間(例えば2つのイベント間に要求される最小時間)に関する情報(イベント間必要時間情報)の入力操作を受け付け、イベント間必要時間情報を取得する。イベント間必要時間記憶部230は、イベント間必要時間入力部130によって取得されたイベント間必要時間情報を格納する。
例えば、駅間の走行に必要な時間(走行必要時間)、駅での必要な時間(停車必要時間)などがある。降車に必要な時間(降車必要時間)、乗車に必要な時間(乗車必要時間)、安全確認に必要な時間(確認必要時間)などがある。安全確認とは、列車が駅に到着してから出発前に駅員が安全を確保するための作業である。また、同一駅で連続して発生し、かつ各々異なるスジに属する発イベント・着イベント間に必要な時間(以下、必要列車間隔時間)でもよい。必要列車間隔時間の値は、スジ間によって異なってもよいし、駅ごとに異なってもよい。また、各々異なるスジに属するイベント間に必要な時間の他の例として、着イベント・着イベント間の時隔、又は発イベント・発イベント間の時隔がある。
図4は、イベント間必要時間情報の例を示す。対象となるイベント(対象イベント)と、当該対象イベントに先行する先行イベントとの組ごとに、イベント間必要時間を示す情報が格納されている。
本装置101はイベント間必要時間情報の代わりに、イベント間に許容される余裕時間(マージン時間)の情報を取得してもよい。余裕時間は、イベント間必要時間に対して遅れることが許容される時間(例えば遅れることが許容される最大時間)である。具体的には、余裕時間は、2つのイベントの定刻の差分から当該2つのイベント間のイベント間必要時間を引いた値である。換言すれば、ダイヤで定められる2つのイベントの定刻間の時間(定刻時隔)は、当該2つのイベント間の必要時間に当該2つのイベント間の余裕時間を加算した時間に対応する。よって、本装置101が余裕時間情報を取得した場合、ダイヤで定められるイベント間の定刻時刻の差分から、当該イベント間の余裕時間を減算することで、イベント間必要時間を得ることができる。
図5は、本装置101が余裕時間の情報を取得した場合に、イベント間ごとにイベント間必要時間を取得する例を示す。定刻時隔から余裕時間を減算することで、イベント間必要時間が得られている。
また本装置101はイベント間遅延時間情報を取得する代わりに、イベント間の走行時間の分布情報(例えば走行時間の確率分布又は期待値等)、停車時間の分布情報(例えば停車時間の確率分布又は期待値等)を取得してもよい。或いは、降車時間の分布情報(例えば確率分布又は期待値等)、乗車時間の分布情報(例えば確率分布又は期待値等)、及び確認時間の分布情報(例えば確率分布又は期待値等)を取得してもよい。本装置101は、取得した情報と、上述のイベント間必要時間とに基づき、イベント間の遅延時間情報を得ることが出来る。例えばイベント間の走行時間の期待値から当該イベント間必要時間(走行必要時間)を減算することで、走行の遅延時間の期待値を得ることができる。
[イベントの遅延時間]
上述したイベント間遅延時間及びイベント間必要時間に基づき、イベントの遅延時間が定義される。イベントの遅延時間は、先行イベントの遅延時間と、対象イベントと先行イベント間の遅延時間(イベント間遅延時間)と、対象イベントと先行イベント間の必要時間との和から、対象イベントと先行イベント間の定刻の差分を引いたものである。前述したように、イベント間の定刻の差分からイベント間の必要時間を引いた値を、余裕時間と呼ぶ。先行イベントの遅延時間と対象イベントと先行イベント間の遅延時間との和が余裕時間より大きいとき、遅延時間の値は正となり、遅延が発生する。イベントの遅延時間を表す情報(イベントの遅延時間情報)の例として、イベントの遅延時間の確率分布(イベントの遅延確率分布)、イベントの遅延時間の期待値等の統計値がある。イベントの遅延時間の情報(イベントの遅延時間情報)は、後述する遅延確率分布計算部500により算出される。
上述したイベント間遅延時間及びイベント間必要時間に基づき、イベントの遅延時間が定義される。イベントの遅延時間は、先行イベントの遅延時間と、対象イベントと先行イベント間の遅延時間(イベント間遅延時間)と、対象イベントと先行イベント間の必要時間との和から、対象イベントと先行イベント間の定刻の差分を引いたものである。前述したように、イベント間の定刻の差分からイベント間の必要時間を引いた値を、余裕時間と呼ぶ。先行イベントの遅延時間と対象イベントと先行イベント間の遅延時間との和が余裕時間より大きいとき、遅延時間の値は正となり、遅延が発生する。イベントの遅延時間を表す情報(イベントの遅延時間情報)の例として、イベントの遅延時間の確率分布(イベントの遅延確率分布)、イベントの遅延時間の期待値等の統計値がある。イベントの遅延時間の情報(イベントの遅延時間情報)は、後述する遅延確率分布計算部500により算出される。
モデル情報入力部140は、ユーザから、乗車時間変化モデルを含む情報(乗車時間変化モデル情報)の入力操作を受け付け、乗車時間変化モデル情報を取得する。モデル情報記憶部240は、イベント間必要時間入力部130によって取得された乗車時間変化モデル情報を格納する。
乗車時間変化モデルは、ある駅において対象とする発イベントとその直前の同駅の着イベントとの間の乗車時間(駅から旅客が列車に乗車するために要する時間)の変化量を算出又は推定するモデルである。乗車時間変化モデルは、対象とするイベントと、先行イベントとの間の遅延時間の変化量を表す変化量情報を算出するモデルの一例に対応する。対象とする発イベントとその直前の同駅の着イベントとの間の乗車時間の変化量は、対象とする発イベントとその直前の同駅の着イベントとの間の遅延時間の変化量の一例に対応する。
図6は、乗車時間変化モデルの概要を示す。2つのスジ(運行)11、12が示される。丸はイベントを表す。スジ12の駅Qにおける着イベントjと発イベントkとの間の乗車時間の変化モデル(関数)を考える。当該変化モデルにおいて、別スジ11における同一駅Qの直前の発イベントiの遅延時間の分布情報(発イベントiの遅延時間情報。例えば発イベントiの遅延時間の期待値又は確率分布等)と、着イベントjの遅延時間の分布情報(着イベントjの遅延時間情報。例えば発イベントiの遅延時間の期待値又は確率分布等)とを引数とする。具体的には、例えば、別スジ11における発イベントiの遅延時間情報と、同一スジ12の直前の着イベントjの遅延時間情報との差分(すなわちイベントi及びイベントj間の遅延時間情報)を引数とする。発イベントiの時刻と着イベントjの時刻との間隔を列車間隔とすると、当該差分は、同一路線における列車間隔の定刻間隔との差分に対応する。
この差分は、着イベントjと発イベントkとの間の乗車時間の変化量に影響を与える。着イベントjと発イベントkとの間の乗車時間の変化量が、駅Qにおいて乗車する旅客数の変化に影響する。
当該乗車時間の変化量が、発イベントi及び着イベントjの間隔(列車間隔)の変化量に比例すると仮定する。列車へ乗車する旅客の流量[人/秒]は一定とし、比例係数として、発イベントkと着イベントjとの間の遅延時間の変化に対応する比例係数(以下、乗車時間比例係数)λk(≧0)を与える。発イベントk及び着イベントj間のイベント間遅延時間は、乗車時間の増分(変化量)だけ増加するとし、この増分が上記列車間隔の変化量に比例係数λkで比例するとする。本実施形態では、乗車時間の増分(変化量)をイベント間遅延時間に反映させて、発イベントkの遅延時間の分布(発イベントkの遅延時間情報)を算出することを特徴の1つとする。乗車時間変化モデルの具体例は後述する(例えば、後述する式(1)~式(3)等を参照)。
図7は、乗車時間比例係数の例を示す。この例では、対象とする発イベントと着イベントの組は、イベント3,2の組と、イベント6,5の組である。イベント6,5の組に対して、乗車時間比例係数の値(=0.5)が定められている。イベント3より定刻が早い別スジのイベントはこの例では存在しないため、イベント3,2の組に対して乗車時間比例係数は定義されていない。乗車時間比例係数の値は例えばシミュレーションを行い、精度の高い値を採用すること、実際の運行データに基づく経験則で決定することなど任意の方法で定めてよい。乗車時間比例係数の値を決定する方法の具体例については後述する。
上述した図2の例では、発イベント6に対しては別スジにおける同一駅の発イベント(イベント3)及び同一スジにおける直前の着イベント(イベント5)が存在するため、イベント5及びイベント6間に対して、乗車時間比例係数λ6として0.5が定義されている。図3の説明で記載した通り、イベント5の遅延時間は他のイベントより大きいと期待されるため、イベント3の遅延時間とイベント5の遅延時間との差分、すなわちイベント3及びイベント5間のイベント間遅延時間は正の値になると期待される。従って、乗車時間変化モデルより算出されるイベント5及びイベント6間の乗車時間の変化量は正の値を取ると期待される。
遅延確率分布計算部500は、記憶部210~240に記憶されている情報に基づきイベントの遅延時間を表す遅延時間情報(例えばイベントの遅延確率分布又は期待値等)を計算する。遅延確率分布計算部500は、イベントの遅延時間を表す遅延時間情報を算出する処理部に対応する。遅延確率分布計算部500は、イベント情報作成部510、評価順序決定部515、及び遅延確率評価部520を備える。以下、図8及び図9を用いて、遅延確率分布計算部500の処理を説明する。
図8は、遅延確率分布計算部500の処理の一例のフローチャートである。
イベント情報作成部510は、ダイヤ情報における各スジに含まれる各イベントを対象イベント(第1イベント)として、イベント情報を作成する(Step_A)。イベント情報記憶部250は、作成された各イベントのイベント情報を格納する。
イベント情報作成部510は、ダイヤ情報における各スジに含まれる各イベントを対象イベント(第1イベント)として、イベント情報を作成する(Step_A)。イベント情報記憶部250は、作成された各イベントのイベント情報を格納する。
図10は、イベント情報の一例を示す。イベント情報は、イベントの識別子、早発可否情報、及び先行イベントの情報を含む。図11は、図10のイベント情報をグラフ形式で示す。図11のグラフでは、イベントと当該イベントの先行イベントとの間が実線又は矢印付のアークで結合されている。同一スジにおける先行イベントとは実線、他スジにおける先行イベントとは矢印付のアークで結合がなされている。
早発可否情報は早発の可否を示す情報である。早発とは発イベントの遅延時間が負を取る、すなわち発イベントの定刻よりも早く出発することである。図10の例では全ての発イベント1,3,4,6について早発不可となっている。着イベント2,5については発イベントではないため、早発可としている。なお着イベントについては定刻より早く到着することを許可しているが、着イベントについても早着の可否をイベントごとに定義してもよい。通過イベントについても早通過の可否をイベントごとに定義してもよい。早発可否情報はダイヤ情報に含まれていてもよいし、別ファイルのデータとして予めイベント情報記憶部250に格納されていてもよい。あるいは、本処理の開始時にユーザがイベント情報を入力してもよい。あるいは、全ての発イベントを早発不可として一律に予め定めてもよい。本実施形態では、ダイヤ情報に早発可否情報が含まれている場合を想定する。
先行イベントの情報は、対象イベントに対して以下の種類1~3の少なくともいずれかの先行イベントが存在する場合にのみ格納されている。但し、先行イベントの種類はこれらの種類に限定されるものではなく、ダイヤ情報の評価目的に応じて任意に定めることができる。
種類1:同一スジに属する連続した(図2のグラフにおいて実線で繋がれた)イベントの組の後者のイベント。すなわち、対象イベントに対して実線で繋がれた1つ前に行われるイベント。
種類2:対象イベントが着イベントの場合に、同一駅における直前の発イベント(イベントを発―着イベントと呼ぶ)。発―着イベントは、対象イベントとは異なるスジに属する。
種類3:対象イベントが発イベントの場合に、当該発イベントと同一駅で先行して行われる発イベント(発―発イベントと呼ぶ)。発―発イベントは、対象イベントとは異なるスジに属する。
種類1:同一スジに属する連続した(図2のグラフにおいて実線で繋がれた)イベントの組の後者のイベント。すなわち、対象イベントに対して実線で繋がれた1つ前に行われるイベント。
種類2:対象イベントが着イベントの場合に、同一駅における直前の発イベント(イベントを発―着イベントと呼ぶ)。発―着イベントは、対象イベントとは異なるスジに属する。
種類3:対象イベントが発イベントの場合に、当該発イベントと同一駅で先行して行われる発イベント(発―発イベントと呼ぶ)。発―発イベントは、対象イベントとは異なるスジに属する。
種類1~3以外の例として、駅に到着可能な番線が複数あり、かつ対象イベントが着イベントである場合に、当該着イベントと同一番線における上記発―着イベントであってもよい。また、対象イベントが発イベントである場合に、当該発イベントと同一番線における上記発―発イベントであってもよい。
また、進行方向が二通り(例えば上り方向と下り方向)ある場合は、同一方向・反対方向それぞれ個別に、発―着イベント又は発―発イベントを先行イベントとしてもよい。
折り返し運転がある場合は、折り返し前後の着イベント・発イベントを、同一方向の着イベント・発イベントと同様に考えればよい。
また、対象イベントが通過イベントの場合は、着イベントと同様に、同一駅(番線が複数ある場合は同一番線)の直前の発イベント(発―通過イベントと呼ぶ)を先行イベントとしてもよい。当該直前の発イベントは通過イベントと同一方向及び反対方向のいずれの場合もあり得る。
また、進行方向が二通り(例えば上り方向と下り方向)ある場合は、同一方向・反対方向それぞれ個別に、発―着イベント又は発―発イベントを先行イベントとしてもよい。
折り返し運転がある場合は、折り返し前後の着イベント・発イベントを、同一方向の着イベント・発イベントと同様に考えればよい。
また、対象イベントが通過イベントの場合は、着イベントと同様に、同一駅(番線が複数ある場合は同一番線)の直前の発イベント(発―通過イベントと呼ぶ)を先行イベントとしてもよい。当該直前の発イベントは通過イベントと同一方向及び反対方向のいずれの場合もあり得る。
先行イベントの情報は、対象イベントと先行イベントとの間のイベント間遅延時間の期待値、及び、対象イベントと先行イベントとの間の余裕時間を含む。さらに、対象イベントが発イベントであり、先行イベントとして、同一スジにおける同一駅の着イベント、及び発―発イベント(上記の種類3のイベント)が存在する場合には、乗車時間比例係数が含まれる。
評価順序決定部515は、イベントの識別子(イベントID)を評価順序に並べたイベントリストを作成する(Step_B)。イベントIDをトポロジカルソートし、当該ソート後の順序を評価順序とする。本例ではトポロジカルソートの例として、イベントの定刻の降順にイベントIDをソートし、ソート後の順序をイベントの評価順序とする。以降の処理を評価順序で行うことにより、各イベントのイベント情報を処理する際に、すべての先行するイベントのイベント情報の処理が終了していることが保証される。
遅延確率評価部520は、イベントリストの先頭要素(イベントNとする)を受け取り(Step_C)、当該イベントのイベント情報に基づき、当該イベントの遅延時間を表す遅延時間情報(本例では遅延確率分布)を算出する(Step_D)。
遅延確率評価部520は、畳み込み計算部521、マージンシフト部522、合成確率計算部523、切り上げ処理部524、及び乗車時間変化計算部525を備える。
図9は、遅延確率評価部520の処理の一例のフローチャートである。
まず、ステップD0~D2で、イベントNに対して、すべての先行するイベント{S}との間でイベント間の遅延確率分布を算出する。以下、イベントNが発イベントであり、イベントSが同一スジの直前のイベントである着イベントである場合の例を主として説明する。
まず、ステップD0~D2で、イベントNに対して、すべての先行するイベント{S}との間でイベント間の遅延確率分布を算出する。以下、イベントNが発イベントであり、イベントSが同一スジの直前のイベントである着イベントである場合の例を主として説明する。
乗車時間変化計算部525は、イベントNが発イベントであるかを判断する。乗車時間変化計算部525は、イベントNが発イベントでない場合は何も処理を行わない。乗車時間変化計算部525は、イベントNが発イベントである場合、同一駅で直前に着イベントが存在し、かつ前述の発―発イベントが存在するかを判断する。いずれか一方が存在しない場合は、何も処理を行わない。両方のイベントが存在する場合は、乗車時間変化モデルに基づき、イベントSからイベントNの間における乗車時間(駅で列車に旅客が乗車するのに要する時間)の変化量ΔSNを算出する。変化量ΔSNの一例として、当該変化量の期待値ΔESNを算出する。期待値ΔESNを算出する場合の乗車時間変化モデルの一例を式(1)に示す。
ΔESN=λN(E[XS]―E[XM]) (1)
ΔESN=λN(E[XS]―E[XM]) (1)
式(1)では、対象イベント(イベントN)に対して同一スジの直前の着イベントをS、同一駅(同一路線)の直前の発イベント(発―発イベント)をMとしている。Xiはイベントiの遅延時間の確率変数を表す。E[・]は確率変数“・”が従う確率分布による期待値を表す。よって、E[XS]は、発イベントMの時間遅延の期待値、E[XM]は着イベントSの時間遅延の期待値である。
式(1)のモデルは、E[XS]とE[XM]との差分(E[XS]―E[XM])を引数とし、比例係数をλNとする関数である。この差分は、着イベントSと発イベントMとの間の遅延時間の差分(変化量)の期待値である。この差分は正の値及び負の値のいずれにもなり得る。式(1)のモデルは、イベントSからイベントNの間における乗車時間の変化量の期待値ΔESNは当該差分(E[XS]―E[XM])に比例すると仮定している。
式(1)の代わりに、確率変数(XS、XM)を引数とする関数である式(2)の期待値を算出してもよい。
λN(XS―XM) (2)
すなわち、下記式(3)に基づき、乗車時間の変化量の期待値ΔESN、を算出してもよい。
ΔESN=E[λN(Xs―XM)] (3)
λN(XS―XM) (2)
すなわち、下記式(3)に基づき、乗車時間の変化量の期待値ΔESN、を算出してもよい。
ΔESN=E[λN(Xs―XM)] (3)
本例では、乗車時間変化計算部525は、イベントNより定刻が早い先行イベントS、Mのそれぞれの遅延確率分布の期待値を、式(1)の関数におけるE[XS]及びE[XM]に代入して、乗車時間の変化量の期待値ΔESNを算出する(Step_D0)。先行イベントSは、一例としてイベントNより定刻が早い第2イベントに対応し、先行イベントMは一例としてイベントNより定刻が早い第3イベントに対応する。
乗車時間変化計算部525により算出された乗車時間の変化量の期待値ΔESNは、イベントN及び先行イベントSのそれぞれの識別子と対応付けて、乗車時間変化情報として乗車時間変化情報記憶部310に格納される(後述する図13参照)。
畳み込み計算部521は、イベントNに先行するイベントSの遅延時間と、イベントSとイベントN間の遅延時間(イベント間遅延時間)との和を確率変数とする確率分布(fY′SN)を生成する(Step_D1)。すなわち、イベントSを経由する場合のイベントNの遅延確率分布を、確率分布(fY′SN)として算出する。“SN”は“Y’”の下付文字(サブスクリプト)であってもよい。
本確率分布fY′SNは、イベントSの遅延時間の確率分布である遅延確率分布fXSと、イベントS及びイベントN間の遅延時間の確率分布であるイベント間遅延確率分布(fDSNとする)との畳み込みとなる。“SN”は“D’”の下付文字(サブスクリプト)であってもよい。Y′SNは、イベントNの遅延時間を表す確率変数である。fDSNはイベント間遅延時間情報により与えられるイベント間の遅延時間を表す分布と、乗車時間の変化量ΔSN(イベント間遅延時間の変化量)に基づき生成される、イベントS,N間の遅延時間を表す分布である。
fDSNは、乗車時間の変化量ΔSNがイベントS,N間の遅延時間に反映された、イベントS,N間の遅延時間を表す第1のイベント間遅延時間情報に対応する。イベント間遅延時間情報により与えられるイベント間の遅延時間を表す分布は、乗車時間の変化量ΔSNがイベントS,N間の遅延時間に反映されていない、イベントS,N間の遅延時間を表す第2のイベント間遅延時間情報に対応する。
fDSNは、乗車時間の変化量ΔSNがイベントS,N間の遅延時間に反映された、イベントS,N間の遅延時間を表す第1のイベント間遅延時間情報に対応する。イベント間遅延時間情報により与えられるイベント間の遅延時間を表す分布は、乗車時間の変化量ΔSNがイベントS,N間の遅延時間に反映されていない、イベントS,N間の遅延時間を表す第2のイベント間遅延時間情報に対応する。
本実施形態では、イベント間遅延確率分布を負の二項分布とし、当該分布を既定するパラメータとしてイベント間遅延時間の期待値を与える。この際、本例では、乗車時間の変化量を考慮する。このため、イベントN(本例では発イベント)の、同一スジの直前の着イベント(イベントS)との間のイベント間遅延時間の期待値は、イベント間遅延時間情報より与えられるイベント間遅延時間の期待値と、乗車時間の変化量の期待値ΔESNとの和により計算する。イベント間遅延時間情報(イベント間遅延時間情報により与えられるイベント間遅延時間)を乗車時間の変化量により変更し、変更後のイベント間遅延時間情報を負の二項分布のパラメータとして与える。これにより、乗車時間の変化量ΔSNがイベントS,N間の遅延時間に反映されたイベント間遅延確率分布が得られる。
マージンシフト部522は、イベント間の余裕時間だけ、イベントSを経由する場合のイベントNの遅延確率分布(確率分布fY′SN)をシフトする(Step_D2)。fY′SNを余裕時間mSNだけシフトさせると、余裕時間を考慮したイベントSを経由する場合のイベントNの遅延確率分布fYSNが得られる。“SN”は“Y”の下付文字(サブスクリプト)であってもよい。ここで、YSN:=Y′SN―mSNである。すなわち、YSNは、Y′SNからmSNを減算したものとして定義される。
次に、ステップD3、D4により、イベントNの遅延確率分布を求める。より詳細には以下の通りである。
合成確率計算部523は、イベントNに対して先行するイベント数(fYSNを算出する対象となったイベントSの個数)が1の場合は、余裕時間を考慮した1つのイベントSを経由する場合の遅延確率分布fYSNを、当該イベントNの遅延確率分布Wとする。遅延時間の確率変数kを用いて遅延確率分布をW(k)と表してもよい(以下同様)。
イベントNに対して先行するイベント数(fYSNを算出する対象となったイベントSの個数)が0個の場合は、合成確率計算部523は、予め定めた初期遅延分布を当該イベントNの遅延確率分布Wとする。例えば最初に選択するイベントには先行イベントは存在しないため、初期遅延分布が当該最初に選択するイベントに対する遅延確率分布となる。
イベントNに対して先行するイベントが複数ある場合(fYSNを算出する対象となったイベントSの個数が複数の場合)、合成確率計算部523は、当該イベントNのすべての先行するイベントSのそれぞれに対して算出された遅延確率分布fYSNを合成する。これにより、イベントNの遅延確率分布Wを得る。具体的には以下の処理を行う。
合成確率計算部523は、当該イベントNのすべての先行するイベントSのそれぞれを経由する場合の遅延時間の最大値を確率変数とする確率分布(合成確率分布)を算出し、算出した確率分布を当該イベントNの遅延確率分布Wとする(Step_D3)。
例えば、先行イベントSとして、S1~Sh(hは2以上の整数)が存在するとした場合、これらの先行イベントS1~Sh間でk(確率変数)の値の組合せを生成する。kの取り得る値の個数がgであれば、h×g個の組合せが得られる。組合せごとに、fYSN(k)の積を計算しかつkの最大値を選択する。fYSN(k)は、確率変数kの場合のfYSNの値である。これにより、組み合わせごとに、kの値と積との組を得る。得られた組をkの値で分類し、複数のグループを得る。グループごとに積の総和を計算し、総和値を当該グループに対応する遅延確率(合成確率)とする。これによりkの値ごとの遅延確率(合成確率)が得られ、kの値ごとの遅延確率(合成確率)の集合が、合成確率分布(イベントNの遅延確率分布W)として得られる。
図12は、Step_D3で合成確率分布を生成する処理の具体例を示す。簡単のため、kが-1以上2以下の範囲で、1分単位の離散値を取るとする。先行イベントSの個数hは2であるとする。それぞれ先行イベント1及び先行イベント2とする。
図12(A)の上段には、先行イベント1を経由する場合の確率分布fYSN(k)と、先行イベント2を経由する場合の確率分布fYSN(k)がそれぞれ示される。
図12(B)には、先行イベント1のkの値を横の項目、先行イベント2のkの値を縦の項目とした表が示されている。表の各セル内の上段には、先行イベント1の該当するkの値と、先行イベント2の該当するkの値とのうちの最大値(同じ値の場合は任意の一方の値)が格納されている。また、各セル内の下段には、先行イベント1の該当するkの値の場合のfYSN(k)と、先行イベント2の該当するkの値の場合のfYSN(k)との積が格納されている。これは先行イベント1と先行イベント2が独立であると仮定した場合の生起確率に相当する。
例えば、表の一番右上のセルの場合、先行イベント1の該当するkの値は2、先行イベント2の該当するkの値は-1である。よって、2と-1のうちの大きい方である2が格納されている。また、先行イベント1のkの値が2の場合の遅延確率fYSN(2)は10%、先行イベント2のkの値が-1の場合の遅延確率fYSN(-1)は50%である。よって、これらの積は10%×50%=5%となる。よって5%がこのセルに格納されている。他のセルにも同様にして、kの値の最大値と、積とが格納される。
図12(B)の表のセルを、同じkの値(最大値)でグループに分類し、グループごとにセルに含まれる積を総和する。これによりkの値ごとに遅延確率が得られる。
図12(C)に、各グループについて当該総和を計算した表が示される。例えばkが2の場合のグループについて、総和を計算する例を示す。まず、図12(B)の表から2を含むセルをすべて特定する。すなわちkが2の場合のセルのグループを特定する。表の一番右の列と一番下の行との8個のセルが特定される。これらのセルの中の積(下段の値)の総和を計算すると、5+4+1+0+0+0+0+0=10%となる。同様にして、kが-1の場合は20%、kが0の場合は43%、kが1の場合は27%が総和として計算される。このようにしてkの値ごとに総和(遅延確率)が得られる。これらの集合が合成確率分布に対応する。
遅延時間が最大となる先行するイベントSと当該イベントNの組合せを遅延伝播経路と呼んでもよい。以下の説明で、イベントNの遅延確率分布とは、Step_D3で算出された遅延確率分布W、イベントNの遅延時間とは、Step_D3で算出された遅延確率分布Wに基づく遅延時間(例えば期待値)であるとする。
切り上げ処理部524は、当該イベントNが早発不可か否かを判断し、早発不可の場合、イベントNの遅延確率分布Wにおいて当該イベントNの遅延時間が負となる確率を切り上げる処理をする(Step_D4)。当該イベントの遅延時間が0未満となる確率を遅延時間が0となる確率に足し合わせ、代わりに0未満となる確率を0とする。
算出されたイベントNの遅延確率分布W(切り上げ処理された場合、切り上げ処理されない場合のいずれも含む)は、遅延確率分布情報として、遅延確率分布記憶部300に格納される。
すべてのイベントを順番にイベントNとして選択し、イベントNに関する以上のステップ(D0~D4)の処理を実行することを繰り返す。
図13は、遅延確率評価部520の処理の結果として、乗車時間変化情報記憶部310に格納された乗車時間変化情報の例を示す。イベントNがイベント6であり、先行する着イベントが着イベント5の場合に、乗車時間の変化量の期待値ΔESNとして、14.18904が格納されている(なお、イベントNに対する発―発イベントはイベント3である)。イベントNがイベント3の場合、先行する着イベントがイベント2であるが、イベント3に対して発―発イベントが存在しないため、イベント3に対しては乗車時間の変化量の期待値ΔESNは計算されていない。但し、発―発イベントが存在することを乗車時間の変化量の期待値ΔESNを計算する要件としないとすることも可能である。この場合、イベント3に対して乗車時間の変化量の期待値ΔESNが計算される場合もあり得る。
図14は、遅延確率評価部520の処理の結果として、遅延確率分布記憶部300に格納された遅延確率分布情報の例を示す。横列が遅延時間、縦列がイベント(イベントN)の識別子である。例えば、イベント6の場合、遅延時間が0,1,2,3,4,5の確率はそれぞれ、0,0.001,0.001,0.002,0.002,0.003である。イベント6は早発禁止のため遅延時間の値は負にならない(イベント1,3,4も同様である)。一方、イベント2,5は着イベントであり、早着可のため、遅延時間の値が負になり得る。図14の例では、イベント2の場合、遅延時間が―1である確率が0.296になっている。
上述した遅延確率評価部520の処理としてモンテカルロ法のようなシミュレーションを多数回試行する方法を用いてもよい(例えばイベント間遅延確率分布及びイベントの遅延確率分布に対して乱数を用いて遅延時間を選択して処理を行う)。その場合、Step_C以降の処理を多数回繰り返して、そのヒストグラムからイベントNの遅延確率分布を求めることになる。遅延確率分布記憶部300及び乗車時間変化情報記憶部310には各試行における遅延時間及び乗車時間の変化量の観測値を格納してもよい。また遅延確率分布記憶部300に、各試行における伝播経路の情報を格納してもよい。本方法によれば、遅延確率評価部520の各部の処理は簡単化されるため、一回の試行を高速に実行することができる。
出力部400は、遅延確率分布記憶部300及び乗車時間変化情報記憶部310の少なくとも一方から情報を読み出し、運行ダイヤの評価情報を生成して、画面に表示する。評価情報の生成には、遅延確率分布情報及び乗車時間変化情報の少なくとも一方のみならず、遅延確率分布計算部500の処理で得られる情報、入力部110~140で取得された情報等を用いてもよい。
図15は、評価情報の表示例を示す。イベント6の遅延確率分布を示すグラフG1,G2が表示されている。実線のグラフG1は、イベント5及びイベント6間の乗車時間比例係数λ6=0.5とした場合のイベント6の遅延確率分布である。破線のグラフG2は、乗車時間比例係数λ6=0とした場合のイベント6の遅延確率分布、すなわち乗車時間の変化量を考慮していない(乗車時間の変化量をゼロとした)場合のイベント6の遅延確率分布である。
イベント5の大きな遅延によりイベント5及びイベント6間の乗車時間が増加することでイベント6の遅延時間が増加すると期待される。図15の実線のグラフG1より、乗車時間の変化を考慮することで、遅延確率分布の最頻値(遅延時間の値が概ね30)が、破線のグラフG2の最頻値(遅延時間の値が概ね15)よりも大きくなり、グラフG1の裾の広がりも破線のグラフG2よりも大きくなっている。
また、図15における実線の垂直線L1は、λ6=0.5としたときのイベント6の遅延時間の期待値である。破線の垂直線L2は、λ6=0としたときのイベント6の遅延時間の期待値である。実線の垂直線L1から負の方向に伸びる水平線E1の長さは、乗車時間の変化量の期待値を表す。実線の水平線E1の終点が、乗車時間の変化量を考慮しない場合の期待値(破線の垂直線L2)に一致している。従って、乗車時間の変化を考慮したことによるイベント6の遅延時間の期待値の変化量が、乗車時間の変化量の期待値に一致している。
図16は、評価情報の他の表示例を示す。乗車時間変化モデルのパラメータ(本実施形態におけるλ6)の値をユーザが入力インタフェースであるスライダーRを画面の左右方向に移動させて設定する。図の例では、ユーザはλ6の値を0以上1以下の範囲で設定可能になっている。ユーザが設定したパラメータ値に対応するイベント6の遅延確率分布が遅延確率分布計算部500(処理部)により生成される。出力部400は、生成された遅延確率分布のグラフと、イベント6の遅延時間の期待値を表す垂直線とを画面に表示する。このようにすることで、λの値に対する様々なシナリオをユーザが容易に試行錯誤することができる。
出力部400に表示する評価情報のバリエーションを下記(1)~(5)に示す。
(1)各イベントが、閾値時間以上又は以下遅延する確率を表示してもよい。各イベントの遅延時間の期待値、分散、分位数等の統計値を表示してもよい。
(1)各イベントが、閾値時間以上又は以下遅延する確率を表示してもよい。各イベントの遅延時間の期待値、分散、分位数等の統計値を表示してもよい。
(2)特定の区間(連続するイベント列の始点及び終点間)の遅延時間の期待値等の統計値を表示してもよい。
(3)対象イベントに先行するイベントと当該対象イベントとの間の遅延時間の共分散、相関係数等の統計値を表示してもよい。また、統計値に基づき推定される遅延伝播経路を表示してもよい。
(4)対象イベントに乗り継ぐイベント(乗り継ぎイベント)に関する情報が与えられている場合に、乗り継ぎイベントから対象イベントへの乗り継ぎが出来ない確率等の統計値を表示してもよい。例えば対象イベントがある駅の発イベントであり、乗り継ぎイベントが同じ駅において当該発イベントより前の時刻の着イベントであり、乗り継ぎイベントの列車から発イベントへの列車へ乗り継ぐ場合がある。この場合に、旅客が乗り継ぎに要する時間として定められた時間に対して余裕時間以上の遅延が乗り継ぎイベントで発生する場合に、乗り継ぎができない。そこで乗り継ぎが出来ない確率として、余裕時間以上の遅延が発生する確率等の統計値を表示する。乗り継ぎイベントに関する情報は後述する第2実施形態で示す構成により取得してもよいし、予めダイヤ情報に格納されていてもよい。
(5)遅延時間の期待値と乗車時間の期待値との比又は共分散等の統計値を表示してもよい。当該統計値に基づき、遅延時間に対する乗車時間の変化の影響度を推定した結果を表示してもよい。
[乗車時間変化モデルのパラメータを決定する方法]
乗車時間変化モデルのパラメータ(乗車時間比例係数)λiを決定する方法を方法1及び方法2として二つ説明する。乗車時間比例係数λiは、上述したように、発イベントiと同一駅(同一路線)における直前の着イベントと、当該同一駅における直前の他スジの発イベントとの間隔(列車間隔)に乗車時間の変化量が比例するとした場合の、その比例係数である。但し、乗車時間変化モデルのパラメータは乗車時間比例係数に限定されるものではない。例えば後述する第2実施形態で示すように定数項(補正項)の係数が存在してもよい。
乗車時間変化モデルのパラメータ(乗車時間比例係数)λiを決定する方法を方法1及び方法2として二つ説明する。乗車時間比例係数λiは、上述したように、発イベントiと同一駅(同一路線)における直前の着イベントと、当該同一駅における直前の他スジの発イベントとの間隔(列車間隔)に乗車時間の変化量が比例するとした場合の、その比例係数である。但し、乗車時間変化モデルのパラメータは乗車時間比例係数に限定されるものではない。例えば後述する第2実施形態で示すように定数項(補正項)の係数が存在してもよい。
(方法1)イベントiについて実際の運行データの列車間隔の変化量に対する線形回帰によりλiを求める。例えば、実際の運行データに基づき、イベントiの遅延時間の変化量を、列車間隔(前述したようにイベントiと同一スジの直前の着イベントの時刻と別スジにおける直前の発イベントの時刻との間の時間間隔)の変化量で回帰することにより、λiを求めることができる。
(方法2)イベントiにおいて乗車する旅客数の変化量が列車間隔の変化量に比例すると仮定する。本仮定より乗車する旅客者数(乗車旅客数)の単位時間当たりの変化量は一定となる。また、乗車旅客流量(単位時間当たりに列車に乗車する人数)は概ね一定であるとする。
そこで、λiを、以下の式(3)のように式を変形して計算する。
そこで、λiを、以下の式(3)のように式を変形して計算する。
λi=(乗車旅客者数の単位時間当たりの変化量)×(単位旅客当たりの乗車時間)
=[(計画運転時の乗車旅客数)/(計画運転時の列車間隔)]×[(計画運転時の乗車所要時間)/(計画運転時の乗車旅客数)]
=(計画運転時の乗車所要時間)/(計画運転時の列車間隔) (3)
=[(計画運転時の乗車旅客数)/(計画運転時の列車間隔)]×[(計画運転時の乗車所要時間)/(計画運転時の乗車旅客数)]
=(計画運転時の乗車所要時間)/(計画運転時の列車間隔) (3)
計画運転時とは定刻通りに運行されている時のことである。
計画運転時の列車間隔は運行ダイヤで定められた間隔であり、ダイヤ情報より得られる。
計画運転時の乗車所要時間に関しては、計画運転時の乗車所要時間が実測されている場合は、実績データを用いてもよい。あるいは、計画運転時の乗車所要時間は、遅延発生時の停車時間と、停車時間に対する乗車時間の割合との積に近似すると仮定して、遅延発生時の停車時間を実際の運行データから特定し、乗車時間の割合を実績データから特定してもよい。
計画運転時の列車間隔は運行ダイヤで定められた間隔であり、ダイヤ情報より得られる。
計画運転時の乗車所要時間に関しては、計画運転時の乗車所要時間が実測されている場合は、実績データを用いてもよい。あるいは、計画運転時の乗車所要時間は、遅延発生時の停車時間と、停車時間に対する乗車時間の割合との積に近似すると仮定して、遅延発生時の停車時間を実際の運行データから特定し、乗車時間の割合を実績データから特定してもよい。
[乗車時間変化モデルのバリエーション]
乗車時間変化モデルは、対象とする発イベントより定刻が早い先行イベントの遅延時間情報に依存する引数を有する関数である。第1実施形態では乗車時間変化モデルの対象とする先行イベントは、同一駅の直前の他スジの発イベント、及び、同一スジの直前の着イベントであったが、これらのイベントに限定されるものではない。例えばこれらのイベントのうちいずれか一方のみを先行イベントとしてもよい。例えば、対象となるイベント(第1イベント)に先行する第2イベントと第1イベントとの間の遅延時間を表す遅延時間情報を、第1イベントに先行する第3イベントの遅延時間を表す遅延時間情報に基づき生成する場合に、第3イベントが第2イベントと同一であっても異なってもよい。
乗車時間変化モデルは、対象とする発イベントより定刻が早い先行イベントの遅延時間情報に依存する引数を有する関数である。第1実施形態では乗車時間変化モデルの対象とする先行イベントは、同一駅の直前の他スジの発イベント、及び、同一スジの直前の着イベントであったが、これらのイベントに限定されるものではない。例えばこれらのイベントのうちいずれか一方のみを先行イベントとしてもよい。例えば、対象となるイベント(第1イベント)に先行する第2イベントと第1イベントとの間の遅延時間を表す遅延時間情報を、第1イベントに先行する第3イベントの遅延時間を表す遅延時間情報に基づき生成する場合に、第3イベントが第2イベントと同一であっても異なってもよい。
また、上述の2つの先行イベントとは異なるイベントを先行イベントとしてもよい。例えば同一スジの最初の発イベント、同一駅における2つ(又は3つ以上)前の直前の連続する発イベントを先行イベントとしてもよい。先行イベントの数は1又は2に限定されず、3以上でもよい。先行イベントの他の例として、駅に番線が複数ある場合に、同一番線の直前の発イベントがある。また、先行イベントのさらに他の例として、進行方向が二通りある場合は同一方向及び反対方向それぞれの直前の発イベントがある。
また乗車時間変化モデルは、式(1)~式(3)に示したような2つのイベントの遅延時間情報(例えば期待値)の差分が比例係数に比例する形でなくてもよい。例えば乗車時間変化モデルは線形関数でなく、非線形関数でもよい。また乗車時間変化モデルはニューラルネットワークなど、他の形の回帰モデルでもよい。
引数とする遅延時間情報の例は、遅延時間、遅延時間の期待値、当該遅延時間の確率分布、及び当該確率分布を示す関数のいずれかがある。また、引数の例として、列車間隔(同一駅の直前の他スジの発イベントと、同一スジの直前の着イベントとの間の時間間隔)の変化量がある。
[Step_D0の処理のバリエーション]
乗車時間変化計算部525で行われるStep_D0の処理のバリエーションを記載する。
上述した第1実施形態では、乗車時間の変化量を、先行するイベント間の遅延時間(列車間隔)の差分の期待値の関数等によって表した。他の方法として、乗車時間の変化量を、前述したようにモンテカルロ法等の多数の試行を行うシミュレーションにおける1回の試行における観測値の関数によって算出してもよい。この場合、例えば、確率変数XS,XMを乱数等によって発生させ(すなわち確率変数XS,XMを観測して)、確率変数XS,XMの値を式(2)に代入することで、乗車時間の変化量の値を算出する。
乗車時間変化計算部525で行われるStep_D0の処理のバリエーションを記載する。
上述した第1実施形態では、乗車時間の変化量を、先行するイベント間の遅延時間(列車間隔)の差分の期待値の関数等によって表した。他の方法として、乗車時間の変化量を、前述したようにモンテカルロ法等の多数の試行を行うシミュレーションにおける1回の試行における観測値の関数によって算出してもよい。この場合、例えば、確率変数XS,XMを乱数等によって発生させ(すなわち確率変数XS,XMを観測して)、確率変数XS,XMの値を式(2)に代入することで、乗車時間の変化量の値を算出する。
また、第1実施形態では、乗車時間の変化量を表す変化量情報として、乗車時間の変化量の期待値を算出したが、乗車時間の変化量の確率分布を算出してもよい。この場合、乗車時間の変化量が、対象イベントより定刻が早い1つ以上の先行イベントの遅延時間情報(遅延時間)に依存する関数であるため、本乗車時間の変化量の確率分布は、当該1つ以上の先行イベントの遅延確率分布の畳み込みとなる。本実施形態では、確率変数XS,XMのそれぞれの確率分布を式(2)に従って畳み込みする。具体的には畳み込みを行った結果として得られる確率分布の確率変数にλNを乗じることで、乗車時間の変化量の確率分布を得ることができる。
具体的には、例えば、確率変数をX,Y、それぞれの確率分布をpX(x),pY(y)として、関数Z=f(X,Y)の確率分布pZ(z)を、以下の式(4)のように計算することで畳み込みを行う。
pZ(z)=∫Δ(z―f(x,y))pX(x)pY(y)dxdy (4)
pZ(z)=∫Δ(z―f(x,y))pX(x)pY(y)dxdy (4)
[Step_D1の処理のバリエーション]
畳み込み計算部521で行われるStep_D1の処理のバリエーションを記載する。
第1実施形態では、負の二項分布を想定し、対象イベント(イベントN)の遅延確率分布を、イベント間遅延時間情報より定まる分布(以下、元分布)の期待値から乗車時間の変化量だけシフトした期待値をもつ分布であるとした。元分布は、乗車時間の変化量を考慮しない場合に算出される遅延確率分布に対応する。他の方法として、期待値をシフトするのではなく、元分布自体を乗車時間の変化量だけシフトした分布を、対象イベントの遅延確率分布としてもよい。シフトの処理は、マージンシフト部522と同様の処理でよい。
畳み込み計算部521で行われるStep_D1の処理のバリエーションを記載する。
第1実施形態では、負の二項分布を想定し、対象イベント(イベントN)の遅延確率分布を、イベント間遅延時間情報より定まる分布(以下、元分布)の期待値から乗車時間の変化量だけシフトした期待値をもつ分布であるとした。元分布は、乗車時間の変化量を考慮しない場合に算出される遅延確率分布に対応する。他の方法として、期待値をシフトするのではなく、元分布自体を乗車時間の変化量だけシフトした分布を、対象イベントの遅延確率分布としてもよい。シフトの処理は、マージンシフト部522と同様の処理でよい。
また、元分布をシフトした分布ではなく、元分布の確率変数と、乗車時間の変化量の確率変数との和を新たな確率変数とした確率分布を、対象イベントの遅延確率分布としてもよい。この場合、畳み込み計算部521での処理と同様、元分布と乗車時間の変化量の確率分布との畳み込みにより、対象イベントの遅延確率分布を得ることができる。
以上、第1実施形態によれば、以下の効果を得ることができる。列車が駅に到着してから出発するまでに駅で当該列車に乗車する人数は、先行する他の列車のイベントの遅延時間、及び当該列車による当該駅への到着の遅延時間等に応じて変化する。本実施形態では、この変化は、当該列車が出発するイベントと到着するイベントとの間のイベント間遅延時間に影響を与え、当該列車が出発するイベントの遅延時間に影響を与える。本実施形態ではこの乗車する人数の変化をイベント間の遅延時間に反映させるようにしたことにより、当該出発するイベントの遅延時間を適正に評価できる。これにより運行ダイヤを適正に評価に反映させることができる。すなわち、当該列車が駅に到着してから出発までの間に列車に乗車する人数は、当該駅で先行して出発する他の列車の出発の遅延時間、及び当該列車の同駅への到着の遅延時間等に応じて変化する。例えば、先行する他の列車の出発が遅延し、当該列車の到着が定刻通りであれば、イベント間遅延時間は期待値より小さくなり、当該列車へ乗車する人数は減ると考えられる。また先行する他の列車の出発が遅延し、当該列車の到着が大きく遅延した場合、イベント間遅延時間は期待値より大きくなり、当該列車へ乗車する人数は増えると考えられる。これらの乗車する人数の変化は、当該列車が出発するイベントと到着するイベントとの間の遅延時間に影響を与え、当該列車が出発するイベントの遅延時間に影響を与える。本実施形態ではこの乗車する人数の変化をイベント間の遅延時間に反映させるようにしたことにより、当該出発するイベントの遅延時間を適正に評価できる。
本実施形態では、駅における到着から出発までの遅延時間の変化が、乗車する人数の変化の影響を受ける場合を例として説明したが、当該遅延時間の変化が影響を受ける対象は、乗車する人数の変化に限定されない。例えば、当該遅延時間の変化が、駅員の確認時間の変化に影響される場合、あるいは、当該駅に到着した列車から降車する人数の変化に影響される場合もあり得る。これらのいずれの場合も、乗車する人数の変化と同様に扱って、駅員の確認時間の変化等を反映させた、出発イベントの遅延時間の確率分布を作成することも可能である。
本実施形態により評価したイベントの遅延時間に基づき、ユーザはダイヤ情報を修正してもよい。ダイヤ情報の修正は、例えば入力インタフェースを用いた入力操作により行う。ダイヤ情報を修正した場合、修正後のダイヤ情報に基づき列車の運行を列車制御装置により制御してもよい。本情報処理装置と列車(車両)とを含む情報処理システムを構成してもよい。または、本情報処理装置と列車(車両)と列車制御装置とを含む情報処理システムを構成してもよい。
図17は、第2実施形態に係る情報処理装置であるダイヤ評価装置101A(以下、本装置101A)ブロック図である。乗車時間変化モデルの補正処理を行う構成が追加されている。具体的には、本装置101Aでは、図1の装置101に加え、情報入力部150、情報記憶部260、モデル補正部530及び補正モデル情報記憶部270を備えている。
情報入力部150は、乗車時間変化モデルの補正を行うための情報を取得する。情報入力部150は、ユーザの入力操作を介して情報を取得してもよいし、センサ又はサーバ等のコンピュータから情報を取得してもよい。センサの例としてホーム又は車内に設置されたカメラがある。コンピュータ又は情報入力部150はカメラの画像からホームにいる人数、列車から降車する人数、列車に乗車する人数などの情報を実績データとして取得してもよい。
情報記憶部260は、情報入力部150により取得された情報を格納する。
モデル補正部530は、情報記憶部260に記憶されている情報に基づき、乗車時間変化モデルを補正する。例えば、モデル補正部530は、乗車時間変化モデルのパラメータ値を補正したり、乗車時間変化モデルに補正項を追加したり、乗車時間変化モデルの関数形自体を変更するといった処理を行う。補正により乗車時間変化モデルの正確性を高めるという効果がある。
補正モデル情報記憶部270は、補正後の乗車時間変化モデルの情報を記憶する。
補正モデル情報記憶部270に記憶された情報は、モデル情報入力部140によって読み出され、モデル情報記憶部240に格納される。モデル情報記憶部240に格納された情報は遅延確率分布計算部500によって読み出され、当該情報に示される補正後の乗車時間変化モデルが、遅延確率分布計算部500の処理で用いられる。遅延確率分布計算部500は、Step_D0の処理において、補正後の乗車時間変化モデルを用いて乗車時間の変化量(イベント間遅延時間の変化量)を算出する。すなわち、遅延確率分布計算部500は、情報入力部150で取得された情報に基づき、乗車時間の変化量(イベント間遅延時間の変化量)を算出する。
以下、情報入力部150が取得する情報のバリエーションを、モデル補正部530により行われる補正処理の例とともに記載する。以下に記載する各バリエーションの情報に基づく補正処理を2以上組み合わせてもよい。またイベントごとに、取得する情報及び補正処理が異なってもよい。
[イベント属性情報]
情報入力部150がイベントの属性情報(イベント属性情報)を取得する。イベント属性情報は、例えば、イベントの属性である駅、路線、進行方向、鈍行・急行等の運行の種類、イベントの時刻を含む。イベント属性情報の一部がダイヤ情報にも含まれていてもよい。例えばイベントの時刻はダイヤ情報にも含まれている。
情報入力部150がイベントの属性情報(イベント属性情報)を取得する。イベント属性情報は、例えば、イベントの属性である駅、路線、進行方向、鈍行・急行等の運行の種類、イベントの時刻を含む。イベント属性情報の一部がダイヤ情報にも含まれていてもよい。例えばイベントの時刻はダイヤ情報にも含まれている。
モデル補正部530は、本情報に基づいて乗車時間変化モデルを補正する。例えば、対象イベントの運行の種類が急行の場合に、遅延により単位時間あたりに増加する乗客数が鈍行の場合より大きいと仮定して、比例係数に1より大きい重みを乗じてもよい。あるいは、正の所定値である補正項を乗車時間変化モデルに加算するなど、他の補正を行ってもよい。遅延確率分布計算部500は、Step_D0の処理において、補正後の乗車時間変化モデルを用いて乗車時間の変化量(イベント間遅延時間の変化量)を算出する。すなわち、遅延確率分布計算部500は、情報入力部150で取得されたイベント属性情報に基づき、乗車時間の変化量(イベント間遅延時間の変化量)を算出する。
[乗り継ぎ情報]
情報入力部150が乗り継ぎ情報を取得する。乗り継ぎ情報は、例えば、前述した乗り継ぎイベント(対象イベントへ乗り継ぎ元となる着イベント)、及び乗り継ぎイベントを含むスジ(当該スジが割り当てられる列車を“乗り継ぎ列車”と呼ぶ)に関する情報を含む。
情報入力部150が乗り継ぎ情報を取得する。乗り継ぎ情報は、例えば、前述した乗り継ぎイベント(対象イベントへ乗り継ぎ元となる着イベント)、及び乗り継ぎイベントを含むスジ(当該スジが割り当てられる列車を“乗り継ぎ列車”と呼ぶ)に関する情報を含む。
具体例として、乗り継ぎイベントのホームにおける混雑度、降車旅客数(乗り継ぎイベントで列車から降車する旅客数)、列車内の客数に対する降車旅客数の割合、対象イベントへの乗り継ぎに要する時間(乗り継ぎ所要時間)などがある。また、乗り継ぎ情報は、乗り継ぎイベントからの乗り継ぎの対象となるイベント(上記対象イベント)以外のイベント及び当該イベントを含むスジに関する情報を含んでもよい。
モデル補正部530は、乗り継ぎ情報に基づいて、乗車時間変化モデルを補正する。例えば、ホームの混雑度が高ければ、乗車時間が長くなると仮定して、比例係数に混雑度に応じた重みを乗じてもよい。あるいは、混雑度に応じた補正項を乗車時間変化モデルに加算するなど、他の補正を行ってもよい。混雑度は、例えば降車旅客数を含むホームに存在する人数を、ホームの許容人数で除算することで算出してもよいし、その他の方法で算出してもよい。乗り継ぎイベントのホームは、対象イベントのホームと同じでもよいし、異なってもよい。
また、モデル補正部530は、乗り継ぎイベントの遅延により対象イベントの時刻と乗り継ぎイベントの時刻(遅延時刻)との時間間隔が乗り継ぎ所要時間以下になるか(乗り継ぎ不可となるか)を判断してもよい。乗り継ぎ不可となる場合に、モデル補正部530は、対象イベントの乗車時間の変化量が、乗り継ぎ旅客の減少により小さくなるように、乗車時間変化モデルを補正する。比例係数に1より小さい重みを乗じてもよい。あるいは、負の所定値である補正項を乗車時間変化モデルに加算するなど、他の補正を行ってもよい。さらに、モデル補正部530は、対象イベントの同一番線(同一路線)における直後の別スジの発イベントにおける乗車時間の変化量が乗り継ぎ旅客増加により大きくなるように、当該発イベントに対する乗車時間変化モデルを補正する。比例係数に1より大きい重みを乗じてもよい。あるいは、正の所定値である補正項を乗車時間変化モデルに加算するなど、他の補正を行ってもよい。
遅延確率分布計算部500は、Step_D0の処理において、補正後の乗車時間変化モデルを用いて乗車時間の変化量(イベント間遅延時間の変化量)を算出する。すなわち、遅延確率分布計算部500は、情報入力部150で取得された乗り継ぎ情報に基づき、乗車時間の変化量(イベント間遅延時間の変化量)を算出する。
[気象情報]
情報入力部150が気象情報を取得する。気象情報は、例えば、対象イベントの発生時刻における気温、降雨の有無・量などの予報値を含む。モデル補正部530は、対象イベントの発生時刻において降雨予報がある場合は、乗車旅客数が減少すると仮定して、降雨量に応じて乗車時間の変化量が小さくなるように乗車時間変化モデルを補正する。例えば、降雨量に応じて乗車時間の変化量が小さく補正項を乗車時間変化モデルに加算する。あるいは、比例係数に降雨量に応じた重みを乗じてもよい。遅延確率分布計算部500は、Step_D0の処理において、補正後の乗車時間変化モデルを用いて乗車時間の変化量(イベント間遅延時間の変化量)を算出する。すなわち、遅延確率分布計算部500は、情報入力部150で取得された気象情報に基づき、乗車時間の変化量(イベント間遅延時間の変化量)を算出する。
情報入力部150が気象情報を取得する。気象情報は、例えば、対象イベントの発生時刻における気温、降雨の有無・量などの予報値を含む。モデル補正部530は、対象イベントの発生時刻において降雨予報がある場合は、乗車旅客数が減少すると仮定して、降雨量に応じて乗車時間の変化量が小さくなるように乗車時間変化モデルを補正する。例えば、降雨量に応じて乗車時間の変化量が小さく補正項を乗車時間変化モデルに加算する。あるいは、比例係数に降雨量に応じた重みを乗じてもよい。遅延確率分布計算部500は、Step_D0の処理において、補正後の乗車時間変化モデルを用いて乗車時間の変化量(イベント間遅延時間の変化量)を算出する。すなわち、遅延確率分布計算部500は、情報入力部150で取得された気象情報に基づき、乗車時間の変化量(イベント間遅延時間の変化量)を算出する。
[設備情報]
情報入力部150が設備情報を取得する。設備情報は、例えば、対象イベントの停車位置(番線)に関連する場所の設備情報である。具体例として、設備情報は、ホームから改札又は乗り継ぎ先の路線(乗り継ぎ先のホーム)までの経路に存在する階段及びエレベータの少なくとも一方の個数を含む。個数に加えて、階段及びエレベータの少なくとも一方の位置が含まれてもよい。
情報入力部150が設備情報を取得する。設備情報は、例えば、対象イベントの停車位置(番線)に関連する場所の設備情報である。具体例として、設備情報は、ホームから改札又は乗り継ぎ先の路線(乗り継ぎ先のホーム)までの経路に存在する階段及びエレベータの少なくとも一方の個数を含む。個数に加えて、階段及びエレベータの少なくとも一方の位置が含まれてもよい。
対象イベントの列車において階段近くの車両ドアに旅客が集中し、そのドアにおける乗車時間が当該対象イベントの乗車時間の変化量において支配的になると仮定する。モデル補正部530は、全ドアに対して乗車する旅客数が最大となるドアにおける旅客数の割合(乗車旅客の集中度)を予測する。予測は、過去の実績データから行ってもよいし、列車内の撮像映像データから行ってもよいし、後述する旅客情報におけるドアごとの乗降車旅客数より直接求めてもよい。モデル補正部530は、予測結果に基づいて乗車時間変化モデルを補正する。比例係数に集中度に応じた重みを乗じてもよい。あるいは、集中度に応じた補正項を乗車時間変化モデルに加算するなど、他の補正を行ってもよい。遅延確率分布計算部500は、Step_D0の処理において、補正後の乗車時間変化モデルを用いて乗車時間の変化量(イベント間遅延時間の変化量)を算出する。すなわち、遅延確率分布計算部500は、情報入力部150で取得された設備情報に基づき、乗車時間の変化量(イベント間遅延時間の変化量)を算出する。
[大規模催事の情報]
情報入力部150が大規模催事の情報を取得する。大規模催事の情報は、例えば、対象イベントの駅付近における大規模催事の開催の有無及び日時、催事の参加人数等の情報を含む。
情報入力部150が大規模催事の情報を取得する。大規模催事の情報は、例えば、対象イベントの駅付近における大規模催事の開催の有無及び日時、催事の参加人数等の情報を含む。
モデル補正部530は、対象イベントがその駅付近の大規模催事の開始時刻又は終了時刻の少なくとも一方に対して一定時間内に含まれるか(大規模催事の開始時刻又は終了時刻の少なくとも一方に近いか)を判断する。一定時間内に含まれる場合(近い場合)、当該対象イベントの乗車時間の変化量を催事の参加人数に応じて増加する補正項を乗車時間変化モデルに加算する。あるいは、比例係数に当該参加人数に応じた重みを乗じてもよい。遅延確率分布計算部500は、Step_D0の処理において、補正後の乗車時間変化モデルを用いて乗車時間の変化量(イベント間遅延時間の変化量)を算出する。すなわち、遅延確率分布計算部500は、情報入力部150で取得された大規模催事の情報に基づき、乗車時間の変化量(イベント間遅延時間の変化量)を算出する。
[車両属性情報]
情報入力部150が車両属性情報を取得する。車両属性情報は、例えば、対象イベントを運行する列車の編成両数、弱冷房車等の車両ごとの車両種類を含む。
情報入力部150が車両属性情報を取得する。車両属性情報は、例えば、対象イベントを運行する列車の編成両数、弱冷房車等の車両ごとの車両種類を含む。
同一番線(同一路線)において対象イベントが、異なる編成両数の編成によって運行される場合、編成両数が少ない編成は多い編成と比較して乗車時間が長いと仮定する。モデル補正部530は、対象イベントの乗車時間の変化量を、対象イベントの列車の編成両数に応じて変更するように乗車時間変化モデルを補正する。例えば、編成両数に応じた補正項を乗車時間変化モデルに追加する、あるいは、比例係数に編成両数に応じた重みを乗じる。遅延確率分布計算部500は、Step_D0の処理において、補正後の乗車時間変化モデルを用いて乗車時間の変化量(イベント間遅延時間の変化量)を算出する。すなわち、遅延確率分布計算部500は、情報入力部150で取得された車両属性情報に基づき、乗車時間の変化量(イベント間遅延時間の変化量)を算出する。
[旅客情報]
情報入力部150が旅客情報を取得する。旅客情報は、例えば、乗車する旅客数及びその割合、降車する旅客数及びその割合を含む。また、旅客情報は、これらの旅客数及び割合を、車両ごと又は車両ドアごとに含んでもよい。
情報入力部150が旅客情報を取得する。旅客情報は、例えば、乗車する旅客数及びその割合、降車する旅客数及びその割合を含む。また、旅客情報は、これらの旅客数及び割合を、車両ごと又は車両ドアごとに含んでもよい。
直前の着イベントで列車内の旅客数に対する降車旅客数の割合が多い発イベントでは、車内の人数が少なくなるため、停車時間(当該発イベントと当該直前の着イベントとの時間間隔)における乗車時間の影響が小さいと仮定する。モデル補正部530は、当該発イベント(対象イベント)の乗車時間の変化量を、直前の着イベントで降車旅客数の割合に応じて減少するよう乗車時間変化モデルを補正する。例えば、当該割合に応じた補正項を乗車時間変化モデルに追加する、あるいは、比例係数に当該割合に応じた重みを乗じる。遅延確率分布計算部500は、Step_D0の処理において、補正後の乗車時間変化モデルを用いて乗車時間の変化量(イベント間遅延時間の変化量)を算出する。すなわち、遅延確率分布計算部500は、情報入力部150で取得された旅客情報に基づき、乗車時間の変化量(イベント間遅延時間の変化量)を算出する。
[その他旅客の情報]
情報入力部150がその他旅客の情報を取得する。その他旅客は、対象イベントの乗車旅客及び降車旅客以外の旅客である。例えば、車内で乗車も降車もしない旅客、又は、ホームにおいて当該列車に乗車しない旅客などがある。その他旅客情報は、例えば、車内におけるその他旅客の数、又は、その割合(混雑度)を含む。列車の車両又は車両ドアごとに、これらの値を含んでもよい。その他旅客情報は、ホームにおけるその他旅客の数、又は、その割合(混雑度)を含んでもよい。
情報入力部150がその他旅客の情報を取得する。その他旅客は、対象イベントの乗車旅客及び降車旅客以外の旅客である。例えば、車内で乗車も降車もしない旅客、又は、ホームにおいて当該列車に乗車しない旅客などがある。その他旅客情報は、例えば、車内におけるその他旅客の数、又は、その割合(混雑度)を含む。列車の車両又は車両ドアごとに、これらの値を含んでもよい。その他旅客情報は、ホームにおけるその他旅客の数、又は、その割合(混雑度)を含んでもよい。
車内混雑度が高いと乗車時間(車内の乗り込みに要する時間)が長くなると仮定する。モデル補正部530は、対象イベントの乗車時間の変化量をその混雑度に応じて増加するように乗車時間変化モデルを補正する。例えば、当該混雑度に応じた補正項を乗車時間変化モデルに追加する、あるいは、比例係数に当該混雑度に応じた重みを乗じる。遅延確率分布計算部500は、Step_D0の処理において、補正後の乗車時間変化モデルを用いて乗車時間の変化量(イベント間遅延時間の変化量)を算出する。すなわち、遅延確率分布計算部500は、情報入力部150で取得されたその他旅客の情報に基づき、乗車時間の変化量(イベント間遅延時間の変化量)を算出する。
[カメラ映像情報]
情報入力部150がカメラ映像情報を取得する。カメラ映像情報は、例えば、駅の改札、ホーム又は車内に設置されたカメラの映像や、当該映像から抽出された情報を含む。
情報入力部150がカメラ映像情報を取得する。カメラ映像情報は、例えば、駅の改札、ホーム又は車内に設置されたカメラの映像や、当該映像から抽出された情報を含む。
モデル補正部530は、カメラ映像から乗車する旅客数を推定し、推定した値に応じて乗車時間変化モデルを補正する。例えば、当該乗車する旅客数に応じた補正項を乗車時間変化モデルに追加する、あるいは、比例係数に当該乗車する旅客数に応じた重みを乗じる。遅延確率分布計算部500は、Step_D0の処理において、補正後の乗車時間変化モデルを用いて乗車時間の変化量(イベント間遅延時間の変化量)を算出する。すなわち、遅延確率分布計算部500は、情報入力部150で取得されたカメラ映像情報に基づき、乗車時間の変化量(イベント間遅延時間の変化量)を算出する。
(ハードウェア構成)
図18は、各実施形態に係る情報処理装置のハードウェア構成を示す。情報処理装置は、コンピュータ装置600により構成される。コンピュータ装置600は、CPU601と、入力インタフェース602と、表示装置603と、通信装置604と、主記憶装置605と、外部記憶装置606とを備え、これらはバス607により相互に接続されている。
図18は、各実施形態に係る情報処理装置のハードウェア構成を示す。情報処理装置は、コンピュータ装置600により構成される。コンピュータ装置600は、CPU601と、入力インタフェース602と、表示装置603と、通信装置604と、主記憶装置605と、外部記憶装置606とを備え、これらはバス607により相互に接続されている。
CPU(中央演算装置)601は、主記憶装置605上で、コンピュータプログラムである情報処理プログラムを実行する。情報処理プログラムは、情報処理装置の上述の各機能構成を実現するプログラムのことである。情報処理プログラムは、1つのプログラムではなく、複数のプログラムやスクリプトの組み合わせにより実現されていてもよい。CPU601が、情報処理プログラムを実行することにより、各機能構成は実現される。
入力インタフェース602は、キーボード、マウス、及びタッチパネルなどの入力装置からの操作信号を、情報処理装置に入力するための回路である。入力インタフェース602は各実施形態に係る情報処理装置の入力部に対応する。
表示装置603は、情報処理装置から出力されるデータを表示する。表示装置603は、例えば、LCD(液晶ディスプレイ)、有機エレクトロルミネッセンスディスプレイ、CRT(ブラウン管)、又はPDP(プラズマディスプレイ)であるが、これに限られない。コンピュータ装置600から出力されたデータは、この表示装置603に表示することができる。表示装置603は各実施形態に係る情報処理装置の出力部に対応する。
通信装置604は、情報処理装置が外部装置と無線又は有線で通信するための回路である。データは、通信装置604を介して外部装置から入力することができる。外部装置から入力したデータを、主記憶装置605や外部記憶装置606に格納することができる。通信装置604は各実施形態に係る情報処理装置の入力部に対応する。
主記憶装置605は、情報処理プログラム、情報処理プログラムの実行に必要なデータ、及び情報処理プログラムの実行により生成されたデータなどを記憶する。情報処理プログラムは、主記憶装置605上で展開され、実行される。主記憶装置605は、例えば、RAM、DRAM、SRAMであるが、これに限られない。各実施形態に係る情報処理装置の各記憶部又はデータベースは、主記憶装置605上に構築されてもよい。
外部記憶装置606は、情報処理プログラム、情報処理プログラムの実行に必要なデータ、及び情報処理プログラムの実行により生成されたデータなどを記憶する。これらの情報処理プログラムやデータは、情報処理プログラムの実行の際に、主記憶装置605に読み出される。外部記憶装置606は、例えば、ハードディスク、光ディスク、フラッシュメモリ、及び磁気テープであるが、これに限られない。情報処理装置の各記憶部又はデータベースは、外部記憶装置606上に構築されてもよい。
なお、情報処理プログラムは、コンピュータ装置600に予めインストールされていてもよいし、CD-ROMなどの記憶媒体に記憶されていてもよい。また、情報処理プログラムは、インターネット上にアップロードされていてもよい。
また、情報処理装置は、単一のコンピュータ装置600により構成されてもよいし、相互に接続された複数のコンピュータ装置600からなるシステムとして構成されてもよい。
なお、本発明は上記各実施形態そのままに限定されるものではなく、実施段階ではその要旨を逸脱しない範囲で構成要素を変形して具体化できる。また、上記各実施形態に開示されている複数の構成要素を適宜組み合わせることによって種々の発明を形成できる。また例えば、各実施形態に示される全構成要素からいくつかの構成要素を削除した構成も考えられる。さらに、異なる実施形態に記載した構成要素を適宜組み合わせてもよい。
101、101A ダイヤ評価装置(情報処理装置)
110 ダイヤ情報入力部
120 イベント間遅延時間情報入力部
130 イベント間必要時間入力部
140 モデル情報入力部
150 情報入力部
210 ダイヤ情報記憶部
220 イベント間遅延時間情報記憶部
230 イベント間必要時間記憶部
240 モデル情報記憶部
250 イベント情報記憶部
260 情報記憶部
270 補正モデル情報記憶部
300 遅延確率分布記憶部
310 乗車時間変化情報記憶部
400 出力部
500 遅延確率分布計算部(処理部)
510 イベント情報作成部
515 評価順序決定部
520 遅延確率評価部
521 計算部
522 マージンシフト部
523 合成確率計算部
524 処理部
525 乗車時間変化計算部
530 モデル補正部
600 コンピュータ装置
601 CPU
602 入力インタフェース
603 表示装置
604 通信装置
605 主記憶装置
606 外部記憶装置
607 バス
110 ダイヤ情報入力部
120 イベント間遅延時間情報入力部
130 イベント間必要時間入力部
140 モデル情報入力部
150 情報入力部
210 ダイヤ情報記憶部
220 イベント間遅延時間情報記憶部
230 イベント間必要時間記憶部
240 モデル情報記憶部
250 イベント情報記憶部
260 情報記憶部
270 補正モデル情報記憶部
300 遅延確率分布記憶部
310 乗車時間変化情報記憶部
400 出力部
500 遅延確率分布計算部(処理部)
510 イベント情報作成部
515 評価順序決定部
520 遅延確率評価部
521 計算部
522 マージンシフト部
523 合成確率計算部
524 処理部
525 乗車時間変化計算部
530 モデル補正部
600 コンピュータ装置
601 CPU
602 入力インタフェース
603 表示装置
604 通信装置
605 主記憶装置
606 外部記憶装置
607 バス
Claims (24)
- 少なくとも1つの車両に対して複数の停車位置における出発又は到着と前記出発又は前記到着の時刻とを定めた複数のイベントのうち、第1イベントと前記第1イベントに先行する第2イベントとの間の遅延時間を表す第1のイベント間遅延時間情報を、前記第1イベントに先行する第3イベントの遅延時間を表す遅延時間情報に基づき生成し、
前記第1のイベント間遅延時間情報と、前記第2イベントの遅延時間を表す遅延時間情報とに基づき、前記第1イベントの遅延時間を表す遅延時間情報を生成する
処理部
を備えた情報処理装置。 - 前記処理部は、前記第3イベント及び前記第2イベントの少なくとも一方の前記遅延時間情報に基づき、前記第1イベントと前記第2イベントとの間の前記遅延時間の変化量を表す変化量情報を算出し、
前記変化量情報と、前記第1イベントと前記第2イベントとの間の遅延時間を表す第2のイベント間遅延時間情報とに基づき、前記第1のイベント間遅延時間情報を生成する
請求項1に記載の情報処理装置。 - 前記第1イベントは、第1の停車位置における第1の車両の前記出発を含むイベントであり、
前記変化量情報は、前記第1の停車位置で前記第1の車両への乗車する人数の変化量を表す
請求項2に記載の情報処理装置。 - 前記第2イベントは、前記第1イベントに先行しかつ前記第1の停車位置における前記第1の車両の前記到着を含むイベントを含む
請求項3に記載の情報処理装置。 - 前記第3イベントは、前記第2イベントに先行しかつ第2の車両が前記第1の停車位置を出発するイベントを含む
請求項3又は4に記載の情報処理装置。 - 前記処理部は、前記第2イベントの前記遅延時間の期待値と、前記第3イベントの前記遅延時間の期待値との差分に応じて、前記変化量情報を算出する
請求項2~5のいずれか一項に記載の情報処理装置。 - 前記処理部は、前記差分に前記第1イベント及び前記第2イベント間の前記遅延時間の変化に対応する比例係数を乗じることにより、前記変化量情報を算出する
請求項6に記載の情報処理装置。 - 前記第2のイベント間遅延時間情報は、前記第1イベント及び前記第2イベント間の遅延時間の期待値であり、
前記期待値を前記変化量情報に応じて変更し、変更後の前記期待値を負の二項分布の入力パラメータとして与えることにより、前記第1のイベント間遅延時間情報を生成する
請求項2~7のいずれか一項に記載の情報処理装置。 - 前記処理部は、前記第1のイベント間遅延時間情報と、前記第2イベントの前記遅延時間情報とを畳み込むことにより、前記第1イベントの前記遅延時間情報を生成する
請求項8に記載の情報処理装置。 - 前記第2イベントの前記遅延時間情報は前記第2イベントの遅延時間の確率分布を含み、
前記第3イベントの前記遅延時間情報は前記第3イベントの遅延時間の確率分布を含み、
前記処理部は、前記第2イベントの遅延時間の確率分布と前記第3イベントの遅延時間の確率分布との畳み込みを行い、前記畳み込みにより得られる確率分布の確率変数に前記第1イベント及び前記第2イベント間の前記遅延時間の変化に対応する比例係数を乗じることにより、前記変化量の確率分布を算出する
請求項2~6のいずれか一項に記載の情報処理装置。 - 前記処理部は、前記第1イベントの属性情報に基づき、前記変化量情報を算出する
請求項2~10のいずれか一項に記載の情報処理装置。 - 前記第1イベントは、第1の停車位置における第1の車両の前記出発を含むイベントであり、
前記処理部は、前記第1イベントにおいて前記第1の車両への乗り継ぎ元となる第2車両の到着のイベントである乗り継ぎイベントに関する情報に基づき、前記変化量情報を算出する
請求項2~11のいずれか一項に記載の情報処理装置。 - 前記処理部は、前記第1イベントの前記時刻に対応する気象情報に基づき、前記変化量情報を算出する
請求項2~12のいずれか一項に記載の情報処理装置。 - 前記処理部は、前記第1イベントの停車位置に関連する場所の設備情報に基づき、前記変化量情報を算出する
請求項2~13のいずれか一項に記載の情報処理装置。 - 前記処理部は、前記第1イベントの時刻における前記第1イベントの停車位置の付近における催事の開催状況に基づき、前記変化量情報を算出する
請求項2~14のいずれか一項に記載の情報処理装置。 - 前記処理部は、前記第1イベントを運行する車両の属性情報に基づき、前記変化量情報を算出する
請求項2~15のいずれか一項に記載の情報処理装置。 - 前記処理部は、前記第1イベントを運行する車両へ乗車又は前記車両から降車する旅客に関する情報に基づき、前記変化量情報を算出する
請求項2~16のいずれか一項に記載の情報処理装置。 - 前記処理部は、前記第1イベントを運行する車両又は前記第1イベントの停車位置付近にいる旅客のうち、前記車両に乗車せず又は前記車両から降車もしない旅客に関する情報に基づき、前記変化量情報を算出する
請求項2~17のいずれか一項に記載の情報処理装置。 - 前記処理部は、前記第1イベントの停車位置を含むホーム、前記停車位置を含む駅の改札、及び前記第1イベントを運行する車内の少なくとも1つに設置されたカメラの撮像映像に基づき、前記変化量情報を算出する
請求項2~18のいずれか一項に記載の情報処理装置。 - ユーザにより前記比例係数の値を入力可能な入力インタフェースを画面に表示し、前記入力インタフェースを介して入力された前記比例係数の値に基づいて前記処理部により生成された前記第1イベントの前記遅延時間情報を前記画面に表示する出力部
を備えた請求項7又は10に記載の情報処理装置。 - 前記車両は、複数の車両の編成を含む列車である
請求項1~19のいずれか一項に記載の情報処理装置。 - 少なくとも1つの車両と、
前記少なくとも1つの車両に対して複数の停車位置における出発又は到着と前記出発又は前記到着の時刻とを定めた複数のイベントのうち、第1イベントと前記第1イベントに先行する第2イベントとの間の遅延時間を表す第1のイベント間遅延時間情報を、前記第1イベントに先行する第3イベントの遅延時間を表す遅延時間情報に基づき生成し、
前記第1のイベント間遅延時間情報と、前記第2イベントの遅延時間を表す遅延時間情報とに基づき、前記第1イベントの遅延時間を表す遅延時間情報を生成する
処理部と、
を備えた情報処理システム。 - 少なくとも1つの車両に対して複数の停車位置における出発又は到着と前記出発又は前記到着の時刻とを定めた複数のイベントのうち、第1イベントと前記第1イベントに先行する第2イベントとの間の遅延時間を表す第1のイベント間遅延時間情報を、前記第1イベントに先行する第3イベントの遅延時間を表す遅延時間情報に基づき生成し、
前記第1のイベント間遅延時間情報と、前記第2イベントの遅延時間を表す遅延時間情報とに基づき、前記第1イベントの遅延時間を表す遅延時間情報を生成する
情報処理方法。 - 少なくとも1つの車両に対して複数の停車位置における出発又は到着と前記出発又は前記到着の時刻とを定めた複数のイベントのうち、第1イベントと前記第1イベントに先行する第2イベントとの間の遅延時間を表す第1のイベント間遅延時間情報を、前記第1イベントに先行する第3イベントの遅延時間を表す遅延時間情報に基づき生成するステップと、
前記第1のイベント間遅延時間情報と、前記第2イベントの遅延時間を表す遅延時間情報とに基づき、前記第1イベントの遅延時間を表す遅延時間情報を生成するステップと
をコンピュータに実行させるためのコンピュータプログラム。
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JP2022019892A JP2023117265A (ja) | 2022-02-10 | 2022-02-10 | 情報処理装置、情報処理方法、情報処理システム及びコンピュータプログラム |
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