JP2023114789A - 血圧測定用カフ - Google Patents

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幸哉 澤野井
Yukiya Sawanoi
達矢 小林
Tatsuya Kobayashi
晃誠 内藤
Terumasa Naito
修 杤久保
Osamu Tochikubo
耕太郎 山末
Kotaro Yamasue
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Yokohama National University NUC
Yokohama City University
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Abstract

Figure 2023114789000001
【課題】加圧用部材とセンシング用部材を分離することにより、小型化した場合でも被測定部位の動脈を十分に圧迫して血圧測定精度を向上させることのできる血圧測定用カフを提供する。
【解決手段】血圧測定用カフ1は、上腕を取り巻いて装着され、上腕への圧迫圧力を変更可能に構成された第1流体袋22と、第1流体袋22と上腕との間に配置される、血圧測定のための圧力が検出される第2流体袋24と、第1流体袋22と第2流体袋24との間に配置された板状の圧迫補助部材23と、を備え、第1流体袋22の長手方向(方向Y)に直交する幅方向(方向X)における圧迫補助部材23の長さL1は、その幅方向における第1流体袋22の長さL3よりも大きい。
【選択図】図3

Description

本発明は、血圧を測定する血圧計に用いられる血圧測定用カフに関する。
特許文献1には、最外周に配置されたカーラと、このカーラの内周面に沿って配置された押圧カフと、この押圧カフの内周面に沿って配置された背板と、この背板の内周面に沿って配置されたセンシングカフと、を含むカフ構造体が記載されている。このカフ構造体は、ベルトの内周側に取り付けられており、ベルトと、カーラと、押圧カフとが、手首へ向かって押圧力を発生可能な押圧部材として働き、これらの押圧部材によって背板を手首へ向かって押圧し、背板と手首の間に介挿されたセンシングカフを介して手首を圧迫する構成となっている。
特許文献2には、血圧測定部位の動脈を圧迫する阻血用空気袋と、前記阻血用空気袋の下方の略中央部よりも心臓側に配置されるサブ空気袋と、前記阻血用空気袋の下方の略中央部に配置されるとともに、脈波を検出する脈波検出用空気袋と、前記阻血用空気袋と前記サブ空気袋とに対して分岐して接続されるとともに、前記サブ空気袋との間で第1流体抵抗器を介して接続した第1配管と、第2流体抵抗器を介して前記脈波検出用空気袋に対して接続される第2配管と、を備え、血圧測定部位に装着されるカフ本体と、前記第2配管から分岐して接続されるカフ圧力検出部と、を備える血圧測定装置が記載されている。
特許第6830353号 特許4819594号
血圧測定用カフの巻き付け方向に直交する幅方向の長さを小さくする場合、血圧測定用カフによって被測定部位の動脈を十分に圧迫できるようにする必要がある。
本発明の目的は、小型化しても、被測定部位の動脈を十分に圧迫して血圧測定精度を向上させることのできる血圧測定用カフを提供することにある。
(1)
被測定部位を取り巻いて装着され、上記被測定部位への圧迫圧力を変更可能に構成された帯状体(加圧用部材)と、
上記帯状体と上記被測定部位との間に配置される、血圧測定のための圧力が検出される流体袋(センシング用部材)と、
上記帯状体と上記流体袋との間に配置された板状の圧迫補助部材と、を備え、
上記帯状体の長手方向に直交する幅方向における上記圧迫補助部材の長さは、上記幅方向における上記帯状体の長さよりも大きい、
血圧測定用カフ。
(1)によれば、被測定部位との間で流体袋を挟む圧迫補助部材の幅方向の長さが帯状体の幅方向の長さよりも大きいため、圧迫補助部材における帯状体よりも幅方向外側にはみ出る部分と被測定部位とが直接的又は間接的に接触可能となる。この接触によって、帯状体の幅方向の長さが小さい場合であっても、帯状体からの圧力を被測定部位に効率よく伝えることが可能となり、被測定部位の動脈を流体袋によって効果的に圧迫できる。また、被測定部位を圧迫する帯状体と、血圧測定のための圧力が検出される流体袋とが別々に設けられているため、帯状体の幅方向の長さが小さい場合であっても、帯状体からの圧力を被測定部位に効率よく伝えることが可能となる。この結果、血圧測定精度を向上させることができる。また、帯状体の幅方向の長さを小さくしても血圧測定精度を十分に得られるため、小型化も可能になる。
(2)
(1)に記載の血圧測定用カフであって、
上記圧迫補助部材の上記幅方向の両端部は、上記帯状体よりも上記幅方向の外側に突出している、
血圧測定用カフ。
(2)によれば、帯状体からの圧力を被測定部位に安定して伝えることが可能となり、被測定部位の動脈を流体袋によって効果的に圧迫できる。
(3)
(2)に記載の血圧測定用カフであって、
上記圧迫補助部材の上記両端部と上記被測定部位との間に設けられる弾性部材を更に備える、
血圧測定用カフ。
(3)によれば、被測定部位と圧迫補助部材の両端部とが弾性部材を介して接触するため、帯状体からの圧力を被測定部位に効率よく伝えることが可能となり、被測定部位の動脈を流体袋によって効果的に圧迫できる。弾性部材は、被測定部位の圧迫特性を良くすることができるものを好ましく採用することができる。
(4)
(1)から(3)のいずれかに記載の血圧測定用カフであって、
上記圧迫補助部材の上記長手方向の長さは、上記圧迫補助部材の上記幅方向の長さよりも小さい、
血圧測定用カフ。
(4)によれば、帯状体の長手方向の長さよりも圧迫補助部材の長手方向の長さを十分に小さくできるため、圧迫補助部材の幅方向の長さが帯状体より長くなる構成であっても、全体として血圧測定用カフの幅方向のサイズや厚みを小さくできる。また、圧迫補助部材が帯状体から局所的に幅方向の外側に突き出る形となることで、この突き出した部分によって動脈走行に合った流体袋の位置を容易に認識できる。これにより、被測定部位への正しい巻き付けをサポートすることができる。
(5)
(4)に記載の血圧測定用カフであって、
上記流体袋の全体は、上記圧迫補助部材によって覆われている、
血圧測定用カフ。
(5)によれば、流体袋を小さくできるため、流体袋が小さくなることによる小型化と、流体袋に流入させる空気量の低減による製造コスト低減の効果を得ることができる。また、圧迫補助部材の長手方向の長さが小さいことで、帯状体と被測定部位とが接触する部分が生じ得るが、この部分から帯状体に伝わるノイズを圧迫補助部材によって遮断してセンシング用の流体袋へ伝達しないようにできる。これにより、小型化を図りながらも血圧測定精度を向上させることができる。
(6)
(1)から(5)のいずれかに記載の血圧測定用カフであって、
上記流体袋の上記幅方向の中心は、上記圧迫補助部材の上記幅方向の中心に対して上記幅方向の一方側に偏心している、
血圧測定用カフ。
(6)によれば、流体袋によって被測定部位の動脈の一方側を相対的に強く圧迫でき、血圧測定精度を向上させることができる。
(7)
(6)に記載の血圧測定用カフであって、
上記幅方向の上記一方側は、上記被測定部位の抹梢側である、
血圧測定用カフ。
(7)によれば、流体袋によって被測定部位の動脈の末梢側を相対的に強く圧迫でき、血圧測定精度を向上させることができる。
(8)
(1)から(7)のいずれかに記載の血圧測定用カフであって、
上記圧迫補助部材の上記被測定部位側の表面は、上記被測定部位から遠ざかる方向に向かって且つ上記長手方向に沿って湾曲している、
血圧測定用カフ。
(8)によれば、圧迫補助部材を被測定部位にフィットさせることができ、帯状体からの圧力を流体袋に効率よく伝えることが可能となる。また、圧迫補助部材の長軸方向の歪みを少なくすることができ、このことからも帯状体からの圧力を流体袋に効率よく伝えることが可能となる。
本発明によれば、加圧用部材とセンシング用部材を分離することにより、小型化しても、被測定部位の動脈を十分に圧迫して血圧測定精度を向上させることのできる血圧測定用カフを提供することができる。
本発明の一実施形態である血圧測定用カフ20を含む血圧計100の概略構成を示すブロック図である。 図1に示す血圧測定用カフ20の概略構成を模式的に示す分解斜視図である。 図2に示す血圧測定用カフ20を組み立てた状態を内周側から見た平面図である。 図3に示す血圧測定用カフ20を方向X2に見た側面図である。 図3に示す血圧測定用カフ20の第一変形例を示す平面図である。 図3に示す血圧測定用カフ20の第二変形例を示す平面図である。 図3に示す血圧測定用カフ20の第三変形例を示す平面図である。
(本形態の血圧計の概要)
本形態の血圧計に含まれる血圧測定用カフは、手首、上腕、又は下肢等の被測定部位を取り巻いて装着され、上記被測定部位への圧迫圧力(換言すると押圧力)を変更可能に構成された帯状体を備える。この帯状体は、空気の供給と排出の制御によって圧迫圧力を変更できるものであってもよいし、被測定部位に対する巻き付け力を変化させることで圧迫圧力を変更できるものであってもよい。
本形態における血圧測定用カフは、上記帯状体と上記被測定部位との間に配置される血圧測定のための圧力が検出される流体袋と、上記帯状体と上記流体袋との間に配置された板状の圧迫補助部材と、を備える。そして、上記帯状体の長手方向に直交する幅方向における上記圧迫補助部材の長さは、上記幅方向における前記帯状体の長さよりも大きくなっている。
このような構成により、圧迫補助部材における帯状体よりも幅方向外側にはみ出る部分と被測定部位とが直接的又は間接的に接触可能となる。この接触によって、帯状体の幅方向の長さが小さい場合であっても、帯状体からの圧迫圧力を被測定部位に効率よく伝えることが可能となり、被測定部位の動脈を流体袋によって効果的に圧迫できる。この結果、血圧測定精度を向上させることができる。
以下、本形態の血圧計の具体的な構成例について説明する。以下で説明する血圧計は、被測定部位を上腕とするものであるが、これに限定されるものではない。ただし、上腕に巻き付けて用いる血圧測定用カフとしては、これまで幅が狭いものは知られておらず、以下の実施形態によれば、小型化された上腕用の血圧測定用カフを実現できる。これにより、血圧の常時測定のために、血圧測定用カフを上腕に常時巻き付けておく場合であっても、被測定者の負担を大幅に軽減可能となる。
(実施形態)
図1は、本発明の一実施形態である血圧測定用カフ20を含む血圧計100の概略構成を示すブロック図である。血圧計100は、本体部10と、本体部10に接続される血圧測定用カフ20と、を備える。
血圧測定用カフ20は、詳細は後述するが、被測定部位を圧迫するための部材として、第1流体袋22及び第2流体袋24を備える。流体袋とは、空気等の流体の供給及び排出が可能な袋であり、流体の供給によって膨張するものである。以下では、流体が空気として説明する。
第1流体袋22は、空気の供給及び排出が可能なものであり、空気の供給及び排出によって被測定部位に対する圧迫圧力を変化させることができる。第2流体袋24は、空気の供給及び排出が可能なものであり、第1流体袋22よりも容量が小さいものとなっている。第2流体袋24は、血圧測定のためのセンシング用の流体袋であり、血圧測定開始時には、少量の既定量の空気が供給されて保持される。つまり、第2流体袋24は、それ自体で被測定部位への圧迫圧力を変更できるものではなく、第1流体袋22からの圧迫圧力に応じて、被測定部位の動脈を圧迫して、動脈拍動と圧力を検知可能となっている。
第1流体袋22には、可撓性チューブ22Aが接続されており、この可撓性チューブ22Aから空気の供給及び排出が可能になっている。第2流体袋24には、可撓性チューブ24Aが接続されており、この可撓性チューブ24Aから空気の供給及び排出が可能になっている。
本体部10は、血圧計100の全体を統括制御するプロセッサ11と、操作部12と、メモリ13と、表示器14と、第2流体袋24の圧力(内圧)を検出するための圧力センサ16と、可撓性チューブ22Aと可撓性チューブ24Aとに連結された切替弁17と、切替弁17に連結されたポンプ18と、ポンプ18を駆動するポンプ駆動回路19と、を備える。
表示器14は、例えば液晶ディスプレイ又は有機EL(Electro Luminescence)ディスプレイ等からなり、プロセッサ11からの制御信号に従って、血圧測定結果などの血圧測定に関する情報及びその他の情報を表示する。
操作部12は、血圧測定の開始又は停止を指示するための測定スイッチと、過去の血圧等の測定記録を表示器14に表示させる指示を行うための履歴スイッチ等を含む。
メモリ13は、血圧計100を制御するためのプログラムのデータ、血圧計100を制御するために用いられるデータ、血圧計100の各種処理を設定するための設定データ、及び血圧値の測定結果のデータなどを非一時的に記憶する。また、メモリ13は、プログラムが実行されるときのワークメモリなどとして用いられる。
プロセッサ11は、メモリ13に記憶された血圧計100を制御するためのプログラムに従って各種処理を実行する。例えば、血圧測定処理を実行する場合は、プロセッサ11は、操作部12の測定スイッチからの血圧測定開始の指示に応じて、圧力センサ16からの信号に基づいて、ポンプ18及び切替弁17を駆動する制御を行う。また、プロセッサ11は、圧力センサ16からの信号に基づいて、血圧測定処理(血圧値及び脈拍などを導出する処理)を行う。なお、圧力センサ16とは別に、可撓性チューブ22Aに接続された圧力センサを追加で設け、第1流体袋22の圧力はこの圧力センサで行い、第2流体袋24の圧力の検出は圧力センサ16で行うようにしてもよい。
切替弁17は、ポンプ18から第1流体袋22に至る空気流路と、ポンプ18から第2流体袋24に至る空気流路とを切り替えるためのものであり、プロセッサ11によって制御される。血圧測定開始時には、切替弁17が開き、第2流体袋24の圧力がゼロより僅かに上昇したら、直ちに切替弁17を閉じることで、第2流体袋24をセンシング用の部材として機能させることが好ましい。
ポンプ18は、例えば圧電ポンプからなり、プロセッサ11から与えられる制御信号に基づいてポンプ駆動回路19によって駆動される。ポンプ18は、切替弁17及び可撓性チューブ22Aを通して、第1流体袋22に空気を供給することができる。また、ポンプ18は、切替弁17及び可撓性チューブ24Aを通して、第2流体袋24に空気を供給することができる。ポンプ18には、図示しない排気弁が搭載されている。切替弁17により、ポンプ18から第1流体袋22に至る空気流路が形成されている状態においては、この排気弁が開くことで、第1流体袋22の空気を可撓性チューブ22A及び切替弁17を通して、大気中へ排出させることができる。切替弁17により、ポンプ18から第2流体袋24に至る空気流路が形成されている状態においては、この排気弁が開くことで、第2流体袋24の空気を可撓性チューブ24A及び切替弁17を通して、大気中へ排出させることができる。この排気弁は、逆止弁として作用し、排出される空気が逆流することはない。
図2は、図1に示す血圧測定用カフ20の概略構成を模式的に示す分解斜視図である。図2において可撓性チューブ22A及び可撓性チューブ24Aの図示は省略されている。以降の図においても同様である。図2には、互いに直交する2方向として方向X及び方向Yが示されている。また、図2には、方向X及び方向Yに直交する方向Zが示されている。以下では、方向Xの一方を方向X1と記載し、方向Xの他方を方向X2と記載し、方向Zの一方を方向Z1と記載し、方向Zの他方を方向Z2と記載する。
血圧測定用カフ20は、全体として方向Yに延びる細長い帯状に構成されており、上腕に巻き付けられて利用される。方向Yは血圧測定用カフ20の長手方向であり、方向Xは、血圧測定用カフ20の幅方向であり、方向Zは、血圧測定用カフ20の厚み方向である。血圧測定用カフ20を上腕に巻き付けた状態を保持するための手段は特に限定されず、面ファスナー等の周知の技術を用いることができる。以下では、血圧測定用カフ20を上腕に巻き付けた状態を装着状態と記載する。
血圧測定用カフ20は、方向Yに延びる帯状の表皮部材21と、表皮部材21の内周面21S(装着状態で内周側(上腕側(方向Z1側))となる面)に固着された方向Yに延びる第1流体袋22と、装着状態において第1流体袋22よりも内周側に配置され且つ第1流体袋22に固着された板状の圧迫補助部材23と、装着状態において圧迫補助部材23よりも内周側に配置され且つ圧迫補助部材23に固着された第2流体袋24と、を備える。
第1流体袋22は、第1層221と第2層222とを連結させた2層構造となっている。第1層221、第2層222、及び第2流体袋24は、それぞれ、例えば伸縮可能な2枚のポリウレタンシートを対向させ、それらの周縁部を溶着して形成されている。
表皮部材21は、第1流体袋22よりも伸縮性の低い材料によって構成されており、例えば、シート状のポリエステル布又はナイロン布等から構成される。前述したように、表皮部材21と第1流体袋22は接着剤等によって固着されている。
血圧測定用カフ20は、第1流体袋22が上腕へ向かって可変の押圧力を発生可能な押圧部材として働き、この押圧部材によって圧迫補助部材23を上腕側へ向かって押圧し、圧迫補助部材23と上腕の間に介挿された第2流体袋24を介して上腕の動脈を圧迫する構成となっている。
つまり、圧迫補助部材23は、第1流体袋22が膨張することで第1流体袋22よりも内周側に伝わる圧迫圧力を上腕の動脈に効率よく伝達するための補助を少なくとも行う部材である。圧迫補助部材23は、第1流体袋22から加わる圧力によって局所的に変形しない程度の剛性(換言すると、帯状体25よりも高い剛性)を有しており、例えばポリプロピレン等の樹脂又は軽金属等で構成されている。
図3は、図2に示す血圧測定用カフ20を組み立てた状態を内周側から見た平面図である。図4は、図3に示す血圧測定用カフ20を方向X2に見た側面図である。
図3に示すように、圧迫補助部材23は、方向Xに延びる細長い形状であり、方向Yの長さL2が、方向Xの長さL1よりも小さくなっている。長さL2は、第1流体袋22の方向Yの長さよりも小さい。このように、第1流体袋22の長手方向は方向Yであるのに対し、圧迫補助部材23の長手方向は方向Xであり、これらは互いに交差(直交)している。また、圧迫補助部材23の方向Xの長さL1は、第1流体袋22の方向Xの長さL3よりも大きくなっている。より詳細には、圧迫補助部材23の方向X1側の端部23Aは、図3に示す平面視において、第1流体袋22よりも方向X1側に突出している。また、圧迫補助部材23の方向X2側の端部23Bは、図3に示す平面視において、第1流体袋22よりも方向X2側に突出している。
図4に示すように、圧迫補助部材23の内周側の表面23Sは、上腕Uから遠ざかる方向(すなわち方向Z2)に向かって且つ方向Yに沿って湾曲した形状となっている。表面23Sの曲率は、上腕Uの周方向の表面形状に近くなるような値が適宜決められている。表面23Sは、装着状態においては、上腕Uに直接又は間接的に接触する。間接的に接触するとは、例えば、上腕Uとの間に薄い布等の他の部材が介在する場合を言う。血圧測定用カフ20は、図4に示すように、上腕Uにおける動脈Bの通過部分に圧迫補助部材23が対向するように、上腕Uに巻き付けられて使用される。
第2流体袋24は、図3に示す平面視において、その全体が圧迫補助部材23と重なるように圧迫補助部材23に対して固着されている。換言すると、第2流体袋24の全体は、圧迫補助部材23によって覆われている。また、図3の例では、第2流体袋24の方向Xの中心位置が、圧迫補助部材23の方向Xの中心線CPに対して方向X2側に偏心している。この血圧測定用カフ20では、方向X2側が動脈Bの抹消側(手側)に向くように上腕Uに巻き付けて利用される。
以上のように構成された血圧測定用カフ20では、装着状態においては、圧迫補助部材23及びこれに固着された第2流体袋24が上腕における動脈の通過部分の近傍に接触する。この装着状態において第1流体袋22に空気が供給されて上腕の加圧(圧迫)が開始されると、第1流体袋22から圧迫補助部材23を経由して上腕及び第2流体袋24に圧迫圧力が伝達され、更に、第2流体袋24から上腕に圧迫圧力が伝達される。つまり、上腕においては、圧迫補助部材23と重なる部分において動脈が広い範囲で強く圧迫されると共に、その動脈の抹消側が第2流体袋24によって更に強く圧迫されることになる。この加圧過程において、圧迫補助部材23は、端部23Aと端部23Bが上腕に接触しながら上腕を押圧することになる。つまり、第1流体袋22の方向Xの長さL3を短くして血圧測定用カフ20の小型化を図った場合(第1流体袋22の押圧力が十分に強くならない場合)でも、圧迫補助部材23の第1流体袋22よりも外側にはみ出す部分によって押圧力を補うことができ、圧迫補助部材23とこれに固着された第2流体袋24によって、血圧測定が可能な程度に、上腕の動脈を強く圧迫することが可能になる。
なお、このような効果は、圧迫補助部材23の一部が第1流体袋22よりも方向Xの外側にはみ出していれば得られる。したがって、血圧測定用カフ20は、圧迫補助部材23の方向X1側の端縁を第1流体袋22の方向X1の端縁と一致させた構成(端部23Bのみが第1流体袋22よりも外側に突き出た構成)としたり、圧迫補助部材23の方向X2側の端縁を第1流体袋22の方向X2の端縁と一致させた構成(端部23Aのみが第1流体袋22よりも外側に突き出た構成)としたりすることも可能である。また、動脈の圧迫を安定して行うために、第1流体袋22の方向Xの中心位置と圧迫補助部材23の方向Xの中心位置とが一致し、且つ、端部23Aの方向Xの長さと端部23Bの方向Xの長さが一致していることが好ましい。また、動脈の圧迫を安定して行うために、圧迫補助部材23の方向Yの中心位置と第2流体袋24の方向Yの中心位置とを一致させることが好ましい。この構成においては、第1流体袋22が小型化されることで、ポンプ18の小型化も可能となり、本体部10の小型軽量化も可能となる。
また、このような効果は、圧迫補助部材23が方向Xに細長い形状でなくとも得ることができる。つまり、図5に示す変形例のように、圧迫補助部材23の方向Yの長さが方向Xの長さより大きい構成であってもよい。また、この構成においては、図5に示すように、第2流体袋24の方向Yの長さを、図3の構成よりも大きくして、圧迫補助部材23の方向Yの中心位置と第2流体袋24の方向Yの中心位置とを一致させることが好ましい。これにより、第2流体袋24を均等に押圧できるため、血圧測定精度が向上する。図3の構成は、図5の構成と比較すると、血圧測定用カフ20を小型軽量化できるメリットがある。また、図3の構成によれば、圧迫補助部材23の方向Yの長さを短くできるため、圧迫補助部材23自体が上腕に巻き付けやすいように変形可能なものとする必要がなく、製造コストを下げることができる。
検証の結果、長さL3を6cmとする場合には、圧迫補助部材23の厚みを2mm以下とし、長さL2を4cm以上とし、長さL1を10cm以上とすることで、動脈を十分に圧迫できることが分かった。このように、第1流体袋22の幅(長さL3)を小さくできると、血圧測定用カフ20自体が小型軽量化されるだけでなく、ポンプ18の小型化による本体部10の小型軽量化も可能になる。
(血圧測定動作)
次に、血圧計100による血圧測定時の動作について説明する。プロセッサ11は、血圧測定開始の指示を受けると、切替弁17とポンプ18を制御して、ポンプ18から第2流体袋24に空気を供給させる。プロセッサ11は、第2流体袋24に既定量の空気が供給されると、ポンプ18を停止する。その後、プロセッサ11は、切替弁17とポンプ18を制御して、ポンプ18から第1流体袋22に空気を供給させる加圧制御を開始する。これにより、第1流体袋22が徐々に膨張し、第1流体袋22から内周側に向かう圧迫圧力が増加していく。このとき、圧迫補助部材23の補助によって、第1流体袋22からの押圧力が動脈に十分に伝達される。
加圧制御の開始後、プロセッサ11は、圧力センサ16の出力に基づき、第1流体袋22の圧力が所定値に到達したことを検知すると、ポンプ18を停止して、第1流体袋22から空気を徐々に排出させる減圧制御を開始する。この減圧制御の過程で、プロセッサ11は、血圧測定のために、圧力センサ16によって、第2流体袋24の圧力Pc、すなわち、上腕の動脈通過部分の圧力をモニタし、その圧力変動成分としての脈波信号Pmを取得する。プロセッサ11は、この脈波信号Pmに基づいて、オシロメトリック法により公知のアルゴリズムを適用して血圧値(収縮期血圧SBPと拡張期血圧DBP)の算出を試みる。そして、プロセッサ11は、血圧値の算出が完了すると、第1流体袋22の空気を急速排出させ、その後、第2流体袋24の空気を急速排出させて、血圧測定動作を終了する。前述したように、第1流体袋22の圧力検出を別の圧力センサで行う構成とする場合には、プロセッサ11は、この圧力センサの出力に基づき、第1流体袋22の圧力が所定値に到達したことを検知して減圧制御を開始すればよい。
なお、血圧値の算出は、減圧制御の過程でなく、加圧制御の過程で行われてもよい。また、ここでは、血圧測定の都度、第2流体袋24内に圧力伝達用の流体としての空気を収容し、測定終了後に排気しているが、これに限られるものではない。例えば、血圧計100の製造段階で、第2流体袋24に圧力伝達用の空気又は水等の流体を収容し、封じ切りにしても良い。
(血圧測定用カフの変形例)
図6は、図3に示す血圧測定用カフ20の変形例を示す平面図である。図6に示す血圧測定用カフ20も上腕を被測定部位とするものである。図6に示す変形例の血圧測定用カフ20は、圧迫補助部材23の表面23Sに、シリコーンゴムや空気を入れて封止した空気袋等の弾性部材23Cが固着されている点のみが図3に示す血圧測定用カフ20と相違する。図6に示す例では、圧迫補助部材23の端部23Aの表面23Sに、方向Yに延びる略矩形状の弾性部材23Cが固着され、圧迫補助部材23の端部23Bの表面23Sに、方向Yに延びる略矩形状の弾性部材23Cが固着されている。長さL3を6cmとする場合には、弾性部材23Cの厚みを0.5mm以上とし、弾性部材23Cの方向Yの長さを1.5cm以上とすることが好ましい。
図6に示す変形例によれば、上腕と圧迫補助部材23の端部23A、23Bとが弾性部材23Cを介して接触するため、上腕と圧迫補助部材23の間に隙間が生じるのを防ぐことができ、第1流体袋22からの圧力を上腕の動脈に効率よく伝えることが可能となる。
ここまでの説明では、上腕の圧迫圧力を、第1流体袋22への空気の供給及び排出によって制御するものとした。しかし、第1流体袋22を用いずに、表皮部材21を上腕に巻き付ける力をモータ等で制御することで、上腕の圧迫圧力を変化させてもよい。
図7は、図3に示す血圧測定用カフ20の変形例を示す平面図である。図7に示す血圧測定用カフ20は、第1流体袋22が削除されて表皮部材21の内周面21Sに圧迫補助部材23が固着されている点と、表皮部材21の方向Yの一端部の外周面にモータを含む巻き取りユニットMが固定されている点と、が図3に示す血圧測定用カフ20と相違する。図7に示す血圧測定用カフ20においては、圧迫補助部材23の端部23Aは、圧迫補助部材23において表皮部材21よりも方向X1側に突出する部分となっている。また、圧迫補助部材23の端部23Bは、圧迫補助部材23において表皮部材21よりも方向X2側に突出する部分となっている。
血圧測定用カフ20の装着状態において、表皮部材21の巻き取りユニットMが設けられている側と反対側の端(以下、先端と記載)は、巻き取りユニットMに挿入される。そして、巻き取りユニットMのモータが作動すると、この先端が巻き取りユニットMに巻き取られる。図7に示す変形例においては、巻き取りユニットMのモータを作動させることで、上腕を取り巻く環状の表皮部材21の内径が徐々に小さくなることで、上腕に対する圧迫圧力を変更できる。したがって、この変形例においては、表皮部材21が、上腕への圧迫圧力を変更可能に構成された帯状体を構成する。この変形例においても、圧迫補助部材23の長さL1が表皮部材21の方向Xの長さL3よりも大きいことで、表皮部材21の長さL3を小さくして小型化を図った場合でも、圧迫補助部材23の補助によって、上腕の動脈を強く圧迫することができる。このように、本形態の血圧測定用カフ20は、上腕の動脈直上に配置される第2流体袋24によって動脈を圧迫して、第2流体袋24の圧力から血圧を測定するものである。上腕を圧迫する方法は、図7にも例示されるように、特に限定されない。このように、被測定部位の圧迫を行う圧迫用の部材(上記の第1流体袋22や図7の表皮部材21)と、血圧測定のためのセンシング用の部材(第2流体袋24)とを分離することにより、圧迫用の部材の幅を小さくしても、血圧測定精度を十分に確保できる。特に、図4に示すように、第1流体袋22を用いる構成では、第1流体袋22を2層構造にすることで、幅が細くなることによる圧迫圧力の低下を補うことができ、上腕を十分に圧迫することが可能となる。
10 本体部
11 プロセッサ
12 操作部
13 メモリ
14 表示器
15 第1圧力センサ
16 第2圧力センサ
17 切替弁
18 ポンプ
19 ポンプ駆動回路
20 血圧測定用カフ
21S 内周面
21 表皮部材
22A,24A 可撓性チューブ
22 第1流体袋
221 第1層
222 第2層
23A,23B 端部
23C 弾性部材
23S 表面
23 圧迫補助部材
24 第2流体袋
100 血圧計

Claims (8)

  1. 被測定部位を取り巻いて装着され、前記被測定部位への圧迫圧力を変更可能に構成された帯状体と、
    前記帯状体と前記被測定部位との間に配置される、血圧測定のための圧力が検出される流体袋と、
    前記帯状体と前記流体袋との間に配置された板状の圧迫補助部材と、を備え、
    前記帯状体の長手方向に直交する幅方向における前記圧迫補助部材の長さは、前記幅方向における前記帯状体の長さよりも大きい、
    血圧測定用カフ。
  2. 請求項1に記載の血圧測定用カフであって、
    前記圧迫補助部材の前記幅方向の両端部は、前記帯状体よりも前記幅方向の外側に突出している、
    血圧測定用カフ。
  3. 請求項2に記載の血圧測定用カフであって、
    前記圧迫補助部材の前記両端部と前記被測定部位との間に設けられる弾性部材を更に備える、
    血圧測定用カフ。
  4. 請求項1から3のいずれか1項に記載の血圧測定用カフであって、
    前記圧迫補助部材の前記長手方向の長さは、前記圧迫補助部材の前記幅方向の長さよりも小さい、
    血圧測定用カフ。
  5. 請求項4に記載の血圧測定用カフであって、
    前記流体袋の全体は、前記圧迫補助部材によって覆われている、
    血圧測定用カフ。
  6. 請求項1から5のいずれか1項に記載の血圧測定用カフであって、
    前記流体袋の前記幅方向の中心は、前記圧迫補助部材の前記幅方向の中心に対して前記幅方向の一方側に偏心している、
    血圧測定用カフ。
  7. 請求項6に記載の血圧測定用カフであって、
    前記幅方向の前記一方側は、前記被測定部位の抹消側である、
    血圧測定用カフ。
  8. 請求項1から7のいずれか1項に記載の血圧測定用カフであって、
    前記圧迫補助部材の前記被測定部位側の表面は、前記被測定部位から遠ざかる方向に向かって且つ前記長手方向に沿って湾曲している、
    血圧測定用カフ。
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