JP2023113491A - 遊技機 - Google Patents

Abstract

【課題】遊技機規則を順守しつつ遊技機の商品性を向上させることができる遊技機を提供する。
【解決手段】ＲＢ１は、複数のストップボタンの操作態様によらず有効ライン上に停止表示可能な入賞図柄組合せ「ＳＴ－ＲＰ－ＳＴ－ＲＰ」と、ストップボタンＢ１～ストップボタンＢ３が特定操作態様で操作される場合に有効ライン上に停止表示可能な入賞図柄組合せ「赤７－ＢＫＡ－ＷＭ－ＲＰ」を有する。リール制御手段は、ＲＢＢ１，ＲＢＢ２が作動していない場合においてＲＢ１を入賞可能な場合には、入賞図柄組合せ「ＳＴ－ＲＰ－ＳＴ－ＲＰ」を停止表示可能にし、ＲＢＢ１，ＲＢＢ２が作動している場合においてＲＢ１を入賞可能な場合には、入賞図柄組合せ「ＳＴ－ＲＰ－ＳＴ－ＲＰ」に優先して入賞図柄組合せ「赤７－ＢＫＡ－ＷＭ－ＲＰ」を有効ライン上に停止表示可能にする。
【選択図】図１９

Description

本発明は、遊技機に関する。

従来、外周面に図柄が配列された複数のリールを備えた遊技機（回胴式遊技機、スロットマシン）が知られている。この種の遊技機は、メダルやパチンコ玉などの遊技媒体に対して一定の遊技価値を付与し、このような遊技媒体を獲得するための遊技を行うものである。また、この種の遊技機は、遊技者の回転開始操作を契機として、内部抽選を行うとともに複数のリールの回転を開始させ、遊技者の停止操作を契機として、内部抽選の結果に応じた態様で複数のリールを停止させる制御を行っている。そして、遊技の結果は、複数のリールが停止した状態における入賞判定ライン上に表示された図柄組合せによって判定され、遊技の結果に応じてメダル等の払い出しなどが行われる。

上述した遊技機においては、ボーナス役として、第１種特別役物に係る役物連続作動装置としてのレギュラービッグボーナス（以下、レギュラービッグボーナスを「ＲＢＢ」とも記載）と、第２種特別役物に係る役物連続作動装置としてのチャレンジビッグボーナス（以下、チャレンジビッグボーナスを「ＣＢＢ」とも記載）と、を有し、ＲＢＢが作動している状態で第１種特別役物としてのレギュラーボーナス（以下、レギュラーボーナスを「ＲＢ」とも記載）に当選し且つＲＢが作動していない状態で遊技を実行することで遊技価値を獲得しやすくすることができる構成が知られている（例えば、特許文献１）。

特開２０１１－２４５１５７号公報

遊技機においては、ＲＢＢとＣＢＢとの双方を有するように構成された場合に、ＲＢＢが作動している状態で払い出し可能な遊技価値の数が、ＲＢＢを有しＣＢＢを持たないように構成された場合よりも少ない数となるように設計されることが遊技機規則によって求められている。このため、特許文献１に記載の遊技機のように、ＲＢＢとＣＢＢとを有する構成であった場合に、遊技機規則を順守する中でＲＢＢ作動中に獲得可能な遊技価値の枚数を増加させることに限りがあり、遊技機の商品性を向上させることが難しいという課題があった。

そこで、本発明は、遊技機規則を順守しつつ遊技機の商品性を向上させることができる遊技機を提供することを目的としている。

本発明は、複数のリールと、
複数のストップボタンと、
複数種類の役の内部抽選を行う内部抽選手段と、
前記複数のリールの回転態様及び停止態様を制御するリール制御手段と、
有効ライン上に表示された図柄組合せに基づき役の入賞判定を行う入賞判定手段と、を備え、
前記複数種類の役には、
第１種特別役物としての第１ボーナスと、
第１種特別役物に係る役物連続作動装置としての第２ボーナスと、が含まれ、
前記第１ボーナスの入賞を示す図柄組合せとして、第１図柄組合せと、第２図柄組合せと、を有し、
前記第１図柄組合せは、前記複数のストップボタンの操作態様によらず有効ライン上に停止表示可能であり、
前記第２図柄組合せは、少なくとも１つのストップボタンが特定操作態様で操作される場合に有効ライン上に停止表示可能で、且つ該ストップボタンが前記特定操作態様とは異なる操作態様で操作された場合に有効ライン上に停止表示されず、
前記リール制御手段は、
前記第２ボーナスが作動していない場合において、前記第１ボーナスの入賞を示す図柄組合せを有効ライン上に停止表示可能な場合に、前記第１図柄組合せを有効ライン上に停止表示可能にし、
前記第２ボーナスが作動している場合において、前記第１ボーナスの入賞を示す図柄組合せを有効ライン上に停止表示可能な場合に、前記第１図柄組合せを構成する図柄に優先して前記第２図柄組合せを構成する図柄を有効ライン上に停止表示可能にする、ことを特徴とする。

本発明によれば、遊技機規則を順守しつつ遊技機の商品性を向上させることができる遊技機を提供することができる。

本発明の実施形態の遊技機の外観構成を示す斜視図である。 本発明の実施形態の遊技機の機能ブロックを説明する図である。 本発明の実施形態の遊技機における内部抽選で当選可能な当選エリアと、各当選エリアに含まれる当選役と、を示す図である。 本発明の実施形態の遊技機における内部抽選で当選可能な当選エリアと、各当選エリアに含まれる当選役と、を示す図である。 本発明の実施形態の遊技機におけるリールの図柄配列を説明する図である。 本発明の実施形態の遊技機におけるＲＢＢ１、ＲＢＢ２，ＲＢ１，ＲＢ２、小役１～小役１４の入賞図柄組合せと配当とを示す図である。 本発明の実施形態の遊技機における小役１５～小役３５の入賞図柄組合せと配当とを示す図である。 本発明の実施形態の遊技機における小役３６～小役５４の入賞図柄組合せと配当とを示す図である。 本発明の実施形態の遊技機における遊技状態の状態遷移図である。 本発明の実施形態の遊技機において非ＲＴ状態における内部抽選で用いられる内部抽選テーブルＡで当選可能な当選エリアと、各当選エリアの当選時における遊技結果と、を示す図である。 本発明の実施形態の遊技機においてＲＢ１内部中状態における内部抽選で用いられる内部抽選テーブルＢで当選可能な当選エリアと、各当選エリアの当選時における遊技結果と、を示す図である。 本発明の実施形態の遊技機においてＲＢＢ１内部中状態における内部抽選で用いられる内部抽選テーブルＢで当選可能な当選エリアと、各当選エリアの当選時における遊技結果と、を示す図である。 本発明の実施形態の遊技機においてＲＢＢ２内部中状態における内部抽選で用いられる内部抽選テーブルＢで当選可能な当選エリアと、各当選エリアの当選時における遊技結果と、を示す図である。 本発明の実施形態の遊技機においてＲＢＢ１作動中一般状態、ＲＢＢ２作動中一般状態における内部抽選で用いられる内部抽選テーブルＤで当選可能な当選エリアと、各当選エリアの当選時における遊技結果と、を示す図である。 本発明の実施形態の遊技機においてＲＢＢ１作動中ＲＢ１内部中状態、ＲＢＢ２作動中ＲＢ１内部中状態における内部抽選で用いられる内部抽選テーブルＥで当選可能な当選エリアと、各当選エリアの当選時における遊技結果と、を示す図である。 本発明の実施形態の遊技機においてＲＢＢ１作動中ＲＢ２内部中状態、ＲＢＢ２作動中ＲＢ２内部中状態における内部抽選で用いられる内部抽選テーブルＥで当選可能な当選エリアと、各当選エリアの当選時における遊技結果と、を示す図である。 本発明の実施形態の遊技機においてＲＢ１作動中状態、ＲＢＢ１作動中ＲＢ１作動中状態、ＲＢＢ１作動中ＲＢ２作動中状態、ＲＢＢ２作動中ＲＢ１作動中状態、ＲＢＢ２作動中ＲＢ２作動中状態における内部抽選で用いられる内部抽選テーブルＣで当選可能な当選エリアと、各当選エリアの当選時における遊技結果と、を示す図である。 （Ａ）は、本発明の実施形態の遊技機において当選エリア「ベル１」に当選し且つＲＢ１も成立状態に設定された場合において成立状態に設定された役の入賞図柄組合せを示す図、（Ｂ）は、ストップボタンＢ１が第１停止操作された場合において、左リールに配列された図柄のうち停止可能となっている図柄を有効ライン上に停止表示した際に表示可能となる小役の図柄組合せの数を示す図、（Ｃ）は、ストップボタンＢ２が第１停止操作された場合において、左中リールに配列された図柄のうち停止可能となっている図柄を有効ライン上に停止表示した際に表示可能となる小役の図柄組合せの数を示す図、（Ｄ）は、ストップボタンＢ３が第１停止操作された場合において、右中リールに配列された図柄のうち停止可能となっている図柄を有効ライン上に停止表示した際に表示可能となる小役の図柄組合せの数を示す図、（Ｅ）は、ストップボタンＢ４が第１停止操作された場合において、右リールに配列された図柄のうち停止可能となっている図柄を有効ライン上に停止表示した際に表示可能となる小役の図柄組合せの数を示す図である。 本発明の実施形態の遊技機において、ＲＢ１の入賞図柄組合せ「赤７－ＢＫＡ－ＷＭ－ＲＰ」を構成する図柄のうち、左リールの赤７図柄「赤７」の引き込み範囲と、左中リールのブランクＡ図柄「ＢＫＡ」の引き込み範囲と、右中リールのスイカ図柄「ＷＭ」の引き込み範囲と、を示す図である。

以下、本発明の実施形態について説明する。なお、以下に説明する実施形態は、特許請求の範囲に記載された本発明の内容を不当に限定するものではない。また、本実施形態で説明される構成のすべてが、本発明の必須構成要件であるとは限らない。

１．遊技機の構成の概要
図１は、本発明の実施形態に係るスロットマシン１の外観構成を示す斜視図である。本実施形態のスロットマシン１は、いわゆる回胴式遊技機と呼ばれるもので、メダルを遊技媒体として用いた遊技を行う種類の遊技機である。

本実施形態のスロットマシン１は、筐体ＢＸ、前面上扉ＵＤ及び前面下扉ＤＤからなる箱形の筐体内に複数のリールとしての左リールＲ１、左中リールＲ２、右中リールＲ３、右リールＲ４からなるリールユニット３１０（図２参照）が収められている。また、筐体内のリールユニット３１０の下部には、メダルの払出装置としてのホッパーユニット３２０（図２参照）が収められている。また、本実施形態のスロットマシン１の筐体内には、ＣＰＵ、ＲＯＭ（情報記憶媒体の一例）、ＲＡＭ等を搭載し、スロットマシン１の動作を制御する制御基板も収められている。

図１に示す左リールＲ１～右リールＲ４は、それぞれ外周面が一定の間隔で２０の領域（以下、各領域を「コマ」と記載する）に区画されており、各コマに複数種類の図柄のいずれかが配列されている。

前面上扉ＵＤと前面下扉ＤＤとは、個別に開閉可能に設けられている。前面上扉ＵＤには、遊技を補助したり、遊技を盛り上げたりするための各種映像や画像から構成された演出を行うための表示手段としての表示装置３３０が設けられている。また、表示装置３３０は、画像を表示する表示領域３３０ａのうち左リールＲ１～右リールＲ４と対向する特定領域３３０ｂが透過液晶ディスプレイから構成されており、表示装置３３０を介して左リールＲ１～右リールＲ４の回転状態及び停止状態を観察可能に構成されている。左リールＲ１～右リールＲ４の停止状態では、左リールＲ１～右リールＲ４それぞれの外周面に一定間隔で配列された複数種類の図柄のうち、外周面上に連続して配列されている３つの図柄（上段図柄、中段図柄、下段図柄）をスロットマシン１の正面から表示装置３３０を通じて観察できるようになっている。

また、本実施形態のスロットマシン１では、表示装置３３０を通じて図柄を観察するための表示位置として、各リールについて上段、中段、下段が設けられており、各リールの表示位置の組合せによる有効ラインについて、有効ラインＬ１が設定されている。本実施形態のスロットマシン１では、１回の遊技に関して必要となるメダルの数、いわゆる規定投入数（規定数）がいずれの遊技状態においても３枚に設定されており、規定投入数に相当するメダルが投入されると左リールＲ１の上段と、左中リールＲ２の中段と、右中リールＲ３の下段と、右リールＲ４の中段と、によって構成される有効ラインＬ１が有効化される。

そして、遊技結果は、有効ラインＬ１上（有効ライン上）に停止表示された図柄組合せによって判定され、有効ラインＬ１上の図柄組合せが予め定められた役に対応した図柄組合せである場合に、その役が入賞したものとしてホッパーユニット３２０からメダルの払い出し等が行われる。

前面下扉ＤＤには、各種の操作手段が設けられている。操作手段としては、クレジット（貯留）されたメダルを投入する操作を行うための投入操作手段として、規定投入数のメダルを投入するマックスベットボタンＭＢ、左リールＲ１～右リールＲ４を回転させて遊技を開始する契機となる開始操作を遊技者に実行させるための遊技開始操作手段としてのスタートレバーＳＬ、ステッピングモータにより回転駆動されている左リールＲ１～右リールＲ４のそれぞれを停止させる契機となる停止操作を遊技者に実行させるための停止操作手段としてのストップボタンＢ１～ストップボタンＢ４及びクレジットされたメダルを精算するための精算ボタンＢＳも設けられている。

また、前面下扉ＤＤには、遊技情報表示部ＤＳが設けられている。遊技情報表示部ＤＳは、ＬＥＤ、ランプ、７セグメント表示器等からなり、メダルのクレジット数、１回の遊技におけるメダルの払出数あるいは獲得数、ボーナス状態でのメダルの払出数の合計あるいは獲得数の合計、今回の遊技で当選した役の情報、メダルの払い出しに関係するストップボタンＢ１、ストップボタンＢ２、ストップボタンＢ３、ストップボタンＢ４の押し方を示唆する情報の表示等の各種遊技情報が表示される。

また、前面下扉ＤＤの下部には、メダル払出口ＭＯとメダル受け皿ＭＰとが設けられており、遊技の結果に応じた枚数のメダルがメダル払出口ＭＯからメダル受け皿ＭＰへ払い出されるようになっている。また、遊技機内にクレジットされたメダルが記憶されている状態で、精算ボタンＢＳが押下された場合、精算ボタンＢＳの押下に伴ってホッパーユニット３２０からクレジット数（クレジットされたメダルの枚数）に相当する枚数のメダルを払い出す精算処理を実行し、メダル払出口ＭＯからメダル受け皿ＭＰへメダルを払い出す。

図２は、本実施形態のスロットマシン１の機能ブロック図である。本実施形態のスロットマシン１は、制御基板としての遊技制御手段１０によって制御される。遊技制御手段１０は、複数の操作検出手段としてのメダル投入スイッチ２１０、ベットスイッチ２２０、スタートスイッチ２３０、ストップスイッチ２４０、設定変更スイッチ２５０及びリセットスイッチ２６０の入力手段からの入力信号を受けて、遊技を実行するための各種の演算を行い、演算結果に基づいて演出装置３００、リールユニット３１０、ホッパーユニット３２０等の出力手段の動作を制御する。

また、遊技制御手段１０は、設定変更手段１００、投入受付手段１０５、乱数生成手段１１０、内部抽選手段１２０、リール制御手段１３０、入賞判定手段１４０、払出制御手段１５０、リプレイ処理手段１６０、遊技状態移行制御手段１７０、演出制御手段１８０及び記憶手段１９０を含む。遊技制御手段１０を構成する各手段は、各制御処理の実行時に、記憶手段１９０に予め記憶されている各制御プログラムを読み出して実行する。

設定変更手段１００は、記憶手段１９０の設定値記憶手段１９１に記憶されている設定値を変更する制御（設定変更制御）を行う。設定変更手段１００は、設定変更スイッチ２５０がＯＮ状態となり設定変更を許可する状態において、電源装置に設けられているリセットスイッチ２６０から出力される入力信号を受け付けるごとに、設定値を設定１→設定２→・・・→設定６→設定１→・・・の順序で循環的に変動させ、スタートレバーＳＬが操作されスタートスイッチ２３０から出力されるスタート信号を受信したことに基づいて設定値を確定させる。スロットマシン１では、設定値記憶手段１９１において確定された設定値に応じて、内部抽選手段１２０による内部抽選で当選可能な当選エリアのうち一部の当選エリアの当選確率が変更される。つまり、設定変更手段１００は、内部抽選手段１２０による内部抽選における役の当選確率を変更可能な値である設定値を変更可能に構成されている。

なお、本実施形態のスロットマシン１においては、設定変更手段１００による設定変更制御が実行された場合に、遊技状態移行制御手段１７０が実行する遊技状態が初期化されるように構成されており、遊技状態が後述する非リプレイタイム（以下、リプレイタイムを「ＲＴ」とも記載）状態に設定される。一方、スロットマシン１においては、遊技制御手段１０への電力の供給が遮断（電断）され、その後再度電力の供給が再開された場合、遊技状態移行制御手段１７０が実行する遊技状態に係る制御について、電断前の状態から再開されるように構成されており、電断前に設定された遊技状態が維持されるように構成されている。

投入受付手段１０５は、メダルの投入を受け付ける投入受付期間内において、メダル投入口ＭＩ（図１参照）にメダルが投入されてメダル投入スイッチ２１０が作動した場合には、投入されたメダルを投入状態に設定し、メダルがクレジットされた状態でマックスベットボタンＭＢが押下されるベット操作が実行されるベットスイッチ２２０が作動した場合と、には、規定投入数（３枚）を限度として、クレジットされたメダルを投入状態に設定することで、規定投入数に相当するメダルが投入状態に設定されたことに基づいて、スタートレバーＳＬに対する遊技開始操作を有効化する処理を行う。

なお、本実施形態のスロットマシン１では、規定投入数に相当するメダルの投入に基づいて有効化されたスタートレバーＳＬの最初の押下操作が、遊技者による遊技の開始操作として受け付けられ、左リールＲ１～右リールＲ４の回転を開始させる契機となっているとともに、後述する内部抽選手段１２０が内部抽選を実行する契機となっている。

乱数生成手段１１０は、抽選用の乱数を発生させる手段である。なお、本実施形態において、「乱数」には、数学的な意味でランダムに発生する値のみならず、発生自体は規則的であっても、取得タイミング等が不規則であるために実質的に乱数として機能し得る値も含まれる。

内部抽選手段１２０は、遊技者がスタートレバーＳＬに対して開始操作を実行し、スタートスイッチ２３０が開始操作を検出することで出力されるスタート信号に基づいて、役の当否を決定する内部抽選を行う手段であって、抽選テーブル選択処理、乱数判定処理、抽選フラグ設定処理等を行う。

抽選テーブル選択処理では、記憶手段１９０の内部抽選テーブル記憶手段１９２に記憶されている複数の内部抽選テーブルのうち、いずれの内部抽選テーブルを用いて内部抽選を行うかを現在の遊技状態に基づき選択する。各内部抽選テーブルでは、複数の乱数（例えば、０～６５５３５の６５５３６個の乱数）のそれぞれに対して、リプレイ、小役及びボーナスなどの各種の役や不当選（ハズレ）が対応付けられている。

なお、以下の記載において、ボーナスとは、入賞することで役物又は役物連続作動装置を作動させる役を意味し、ボーナスが作動とは、ボーナスが入賞し役物又は役物連続作動装置を作動することを意味し、ボーナス状態とは、役物又は役物連続作動装置が作動した状態を意味する。

乱数判定処理では、スタートスイッチ２３０から出力されるスタート信号に基づいて、遊技ごとに乱数生成手段１１０が生成する乱数（抽選用乱数）を取得し、取得した乱数を抽選テーブル選択処理で選択した内部抽選テーブルと比較して、比較結果に基づき役に当選したか否かを判定する。

抽選フラグ設定処理では、乱数判定処理の結果に基づいて、当選したと判定された役に対応する抽選フラグを非成立状態（第１のフラグ状態、ＯＦＦ状態）から成立状態（第２のフラグ状態、ＯＮ状態）に設定する。本実施形態のスロットマシン１では、２種類以上の役が重複して当選した場合には、重複して当選した２種類以上の役のそれぞれに対応する抽選フラグが成立状態に設定される。なお、本実施形態のスロットマシン１では、入賞するまで次回以降の遊技に成立状態を持ち越し可能な抽選フラグ（持越可能フラグ）と、入賞の如何に関わらず次回以降の遊技に成立状態を持ち越さずに非成立状態にリセットされる抽選フラグ（持越不可フラグ）が用意されている。また、抽選フラグの設定情報は、記憶手段１９０の抽選フラグ記憶手段１９３に記憶される。

リール制御手段１３０は、遊技者がスタートレバーＳＬへ開始操作を実行することにより作動するスタートスイッチ２３０からスタート信号が出力されたことに基づいて、左リールＲ１～右リールＲ４の回転駆動を開始し左リールＲ１～右リールＲ４の回転態様を制御するリール回転制御を実行する。また、リール制御手段１３０は、左リールＲ１～右リールＲ４の回転状態が、所定速度（例えば、約８０ｒｐｍ）で定常回転する回転状態となった場合に、各リールに対応するストップボタンＢ１～ストップボタンＢ４が押下操作されることでストップスイッチ２４０によって検出される停止操作を有効化する制御を実行する。そして、リール制御手段１３０は、停止操作を検出したストップスイッチ２４０からリール停止信号が出力された場合に、停止操作を検出したストップスイッチ２４０に対応する左リールＲ１～右リールＲ４の各リールを停止させる制御（リール停止制御）を行う。

なお、以下の記載において、リール制御手段１３０によって左リールＲ１～右リールＲ４の回転が開始され、遊技者が有効なストップボタンＢ１～ストップボタンＢ４をそれぞれ押下操作することについて、最初の押下操作を第１停止操作、２番目の押下操作を第２停止操作、３番目の押下操作を第３停止操作、４番目の押下操作を第４停止操作とも記載する。

本実施形態のスロットマシン１では、左リールＲ１～右リールＲ４について、ストップボタンＢ１～ストップボタンＢ４が押下された時点（ストップスイッチ２４０が停止操作を検出した時点）から所定の期間としての１９０ｍｓが経過するまでに、押下されたストップボタンに対応する回転中のリールを停止するようになっている。ここで、ストップボタンの押下時点から１９０ｍｓ以内に回転中のリールを停止させる場合、回転している各リールの停止位置は、各リールの直径及び回転速度より、ストップボタンの押下時点からリールが停止するまでに最大で４コマ分回転可能に構成されている。

このため、本実施形態のスロットマシン１では、左リールＲ１～右リールＲ４について、ストップボタンの押下時点で有効ラインＬ１上に表示されているコマから４コマ回転するまでの計５コマが、有効ラインＬ１上に図柄を引き込み可能な範囲（引き込み範囲）となっている。

リール制御手段１３０は、リール停止制御の実行時において、抽選フラグが成立状態に設定された役を可能な限り入賞させることができるように回転中のリールを停止させる引き込み処理と、抽選フラグが非成立状態に設定された役を入賞させることができないように回転中のリールを停止させる蹴飛ばし処理と、を含むロジック演算により予め設定された優先順位に基づき回転中のリールの停止位置を求めるロジック演算処理と、記憶手段１９０のリール制御データ記憶手段１９４に記憶されている停止制御テーブルを参照して回転中のリールの停止位置を決定するテーブル参照処理と、を行い、回転中のリールを停止させ有効ラインＬ１上に図柄を表示（以下、リール停止制御によって回転中のリールを停止させて有効ラインＬ１上に図柄を表示することを「停止表示」とも記載）している。

なお、本実施形態のスロットマシン１において、内部抽選で複数種類の小役が当選した場合における停止位置の候補の優先度の求め方は、有効ラインＬ１上に表示可能な図柄組合せの数に応じて優先度を求める方法（個数優先制御）と、小役に予め定められている配当に基づくメダルの払出数に応じて優先度を求める方法（枚数優先制御）とが存在する。ただし、枚数優先制御を実行する場合に、配当が同一の小役が重複して当選した場合には、それぞれの小役を入賞させることができる停止位置の候補の優先度がそれぞれ同一のものとして扱われる。

入賞判定手段１４０は、左リールＲ１～右リールＲ４の停止態様に基づいて、役が入賞したか否かを判定する入賞判定処理を行う。具体的には、記憶手段１９０の入賞判定テーブル記憶手段１９５に記憶されている入賞判定テーブルを参照しながら、左リールＲ１～右リールＲ４のすべてが停止した時点で有効ラインＬ１上に表示されている図柄組合せが、それぞれ予め定められた役の入賞の形態であるか否かを判定する。そして、各リールが停止した状態における有効ラインＬ１上に表示された図柄組合せによって、ボーナス、リプレイ、小役の入賞の有無を判定（以下、「入賞判定」と記載）できるように入賞判定テーブルが用意されている。なお、以下の記載において、役の入賞を示す図柄組合せを「入賞図柄組合せ」とも記載する。

本実施形態のスロットマシン１では、入賞判定処理における入賞判定手段１４０の判定結果に基づいて各処理が実行される。入賞役の判定結果に基づき実行される各処理としては、例えば、小役が入賞した場合には払出制御手段１５０にメダルを払い出させる枚数を決定する処理が行われ、リプレイが入賞した場合にはリプレイ処理手段１６０に次回の遊技においてメダルを消費せずに実行させる処理を行わせ、ボーナス等の遊技状態を移行させる契機となる役が入賞した場合には遊技状態移行制御手段１７０に遊技状態を移行させる処理が行われる。

払出制御手段１５０は、遊技結果に応じたメダルの払い出しに関する払出処理を行う。具体的には、小役が入賞した場合に、役ごとに予め定められている配当に基づいて遊技におけるメダルの払出数を決定し、決定された払出数に相当するメダルを、払出装置としてのホッパーユニット３２０に払い出させる制御を行う。

ホッパーユニット３２０は、払出制御手段１５０によって指示された払出数のメダルを払い出す動作を行う。ホッパーユニット３２０には、メダルを１枚払い出すごとに作動する払出メダル検出スイッチ３２５が備えられている。払出制御手段１５０は、払出メダル検出スイッチ３２５からの入力信号に基づいて、ホッパーユニット３２０から実際に払い出されたメダルの数を管理することができるように構成されている。なお、メダルのクレジットが許可されている場合には、ホッパーユニット３２０によって実際にメダルの払い出しを行う代わりに、記憶手段１９０のクレジット記憶領域（図示省略）に記憶されているクレジット数（クレジットされたメダルの数）に対して払出数を加算するクレジット加算処理を行って仮想的にメダルを払い出す処理を行う。

リプレイ処理手段１６０は、入賞判定手段１４０により有効ラインＬ１上に後述する複数種類のリプレイ役のうちいずれかのリプレイの入賞を示す図柄組合せが停止表示されたと判定され、リプレイが入賞した場合に、次回の遊技に関してメダルの投入を要さずに遊技を実行可能にする準備状態に設定するリプレイ処理（再遊技処理）を行う。すなわち、本実施形態のスロットマシン１では、リプレイが入賞した場合、規定投入数分のメダルを遊技者の手持ちのメダル（クレジットメダルを含む）を使わずに自動的に投入する自動投入処理が行われ、前回の遊技と同じ有効ラインＬ１を設定した状態で、次回のスタートレバーＳＬに対する開始操作を待機する。

遊技状態移行制御手段１７０は、複数の遊技状態の間で遊技状態を移行させる処理と、ボーナスの作動及び終了に係る処理と、を行う。ここで、各遊技状態の移行条件は、１つの条件が定められていてもよいし、複数の条件が定められていてもよい。複数の条件が定められている場合には、複数の予め定められた条件のうちいずれか１つの条件が成立したこと、あるいは複数の予め定められた条件のすべてが成立したことに基づいて、遊技状態を別の遊技状態へ移行させることができる。

演出制御手段１８０は、記憶手段１９０の演出制御データ記憶手段１９６に記憶されている演出データに基づいて、例えば、表示装置３３０を用いて行う画像、映像演出や、音響装置３４０を用いて行う音響演出等、遊技に関する演出に係る制御を行う。具体的には、メダルの投入、マックスベットボタンＭＢ、スタートレバーＳＬ、ストップボタンＢ１～ストップボタンＢ４に対する操作等への遊技者によるスロットマシン１の各構成の操作時や、遊技状態の変動等の遊技イベントの発生時に、ランプ及びＬＥＤの点灯あるいは点滅、音響装置３４０からの音の出力を用いた演出等を実行することにより、遊技を盛り上げる演出や、遊技を補助するための演出の実行制御を行う。また、演出制御手段１８０は、各演出状態に基づく演出を演出装置３００を構成する各構成に実行させる。

２．本実施形態における遊技機が備える構成
次に、図３～図１９を参照して、本実施形態におけるスロットマシン１が備える各構成の詳細について説明する。

＜内部抽選の対象となる当選エリア＞
図３、図４は、本実施形態のスロットマシン１における内部抽選の対象となる当選エリアと、各当選エリアに対応付けられている当選番号及び当選役と、を示す図である。

なお、本実施形態のスロットマシン１では、ボーナスとして、ＲＢＢと、第１種特別役物としてのレギュラーボーナス（以下、レギュラーボーナスを「ＲＢ」とも記載）と、を有している。また、スロットマシン１は、ＲＢＢとしてＲＢＢ１、ＲＢＢ２を有し、ＲＢとしてＲＢ１、ＲＢ２を有している。

図３、図４に示すように、本実施形態のスロットマシン１では、内部抽選の対象となる当選エリアとして、当選エリア「全小役」、当選エリア「１枚役Ｃ」、当選エリア「全１枚役」、当選エリア「ベル１」～当選エリア「ベル１６」、当選エリア「ベル１７Ａ」～当選エリア「ベル２５Ａ」、当選エリア「ベル１７Ｂ」～当選エリア「ベル２５Ｂ」、当選エリア「チャンス択Ａ１」、当選エリア「チャンス択Ａ２」、当選エリア「チャンス択Ｂ１」～当選エリア「チャンス択Ｂ４」、当選エリア「１枚役Ａ」、当選エリア「１枚役Ｂ」、当選エリア「共通１枚役」、当選エリア「リプレイ１」、当選エリア「リプレイ２」、当選エリア「ＲＢＢ１」、当選エリア「ＲＢＢ１＆ベル１」～当選エリア「ＲＢＢ１＆ベル８」、当選エリア「ＲＢＢ１＆ベル１７Ａ」～当選エリア「ＲＢＢ１＆ベル２５Ａ」、当選エリア「ＲＢＢ１＆チャンス択Ａ１」、当選エリア「ＲＢＢ１＆チャンス択Ａ２」、当選エリア「ＲＢＢ１＆チャンス択Ｂ１」～当選エリア「ＲＢＢ１＆チャンス択Ｂ４」、当選エリア「ＲＢＢ１＆１枚役Ａ」、当選エリア「ＲＢＢ１＆１枚役Ｂ」、当選エリア「ＲＢＢ１＆共通１枚役」、当選エリア「ＲＢＢ１＆リプレイ１」、当選エリア「ＲＢＢ１＆リプレイ２」、当選エリア「ＲＢＢ２＆ベル９」～当選エリア「ＲＢＢ２＆ベル１６」、当選エリア「ＲＢＢ２＆ベル１７Ｂ」～当選エリア「ＲＢＢ２＆ベル２５Ｂ」、当選エリア「ＲＢＢ２＆共通１枚役」、当選エリア「ＲＢＢ２＆リプレイ１」、当選エリア「ＲＢＢ２＆リプレイ２」、当選エリア「ＲＢ１＆１枚役Ａ」、当選エリア「ＲＢ１＆１枚役Ｂ」、当選エリア「ＲＢ１＆共通１枚役」、当選エリア「ＲＢ２」を有しており、当選番号１番～当選番号１０１番の番号がそれぞれ対応付けらえている。また、スロットマシン１では、内部抽選の結果として不当選（ハズレ）に当選番号０番が対応付けられている。

内部抽選手段１２０は、乱数判定処理において、抽選値数が対応付けられた当選エリアのうち最も大きい番号の当選番号の当選エリアから順に当選番号０番の不当選に向かう順番で、各当選エリアの当否を決定していく。

本実施形態のスロットマシン１では、内部抽選で当選した場合に入賞可能な小役として、小役１～小役５４を有しており、内部抽選で当選可能なリプレイとして、リプレイ１、リプレイ２を有している。各小役及び各リプレイは、それぞれ図３、図４に示す組合せで各当選エリアに対応付けられている。

ここで、本実施形態のスロットマシン１では、持越可能フラグが対応付けられる役としては、ＲＢＢ１、ＲＢＢ２、ＲＢ１、ＲＢ２があり、小役及びリプレイは、持越不可フラグに対応付けられている。すなわち、抽選フラグ設定処理では、内部抽選でＲＢＢ１、ＲＢＢ２、ＲＢ１又はＲＢ２を含む当選エリアに当選すると、当選したＲＢＢ１、ＲＢＢ２、ＲＢ１又はＲＢ２の抽選フラグの成立状態を、ＲＢＢ１、ＲＢＢ２、ＲＢ１又はＲＢ２が入賞するまで持ち越す処理を行う。このとき、内部抽選手段１２０は、ＲＢＢ１、ＲＢＢ２、ＲＢ１又はＲＢ２の抽選フラグの成立状態が持ち越されている遊技でも、小役及びリプレイについての当否を決定する内部抽選を行っている。すなわち、抽選フラグ設定処理では、ＲＢＢ１、ＲＢＢ２、ＲＢ１又はＲＢ２の抽選フラグの成立状態が持ち越されている遊技において、小役やリプレイが当選した場合には、既に当選しているＲＢＢ１、ＲＢＢ２、ＲＢ１又はＲＢ２の抽選フラグと内部抽選で当選した小役やリプレイの抽選フラグとからなる２種類以上の役に対応する抽選フラグを成立状態に設定する。

＜内部抽選テーブル＞
本実施形態のスロットマシン１は、内部抽選手段１２０による内部抽選で用いられる抽選テーブルである内部抽選テーブルとして、非ＲＴ状態で用いられる内部抽選テーブルＡと、ＲＢ１内部中状態、ＲＢＢ１内部中状態、ＲＢＢ２内部中状態で用いられる内部抽選テーブルＢと、ＲＢ１作動中状態、ＲＢＢ１作動中ＲＢ１作動中状態、ＲＢＢ１作動中ＲＢ２作動中状態、ＲＢＢ２作動中ＲＢ１作動中状態、ＲＢＢ２作動中ＲＢ２作動中状態で用いられる内部抽選テーブルＣと、ＲＢＢ１作動中一般状態、ＲＢＢ２作動中一般状態で用いられる内部抽選テーブルＤと、ＲＢＢ１作動中ＲＢ１内部中状態、ＲＢＢ１作動中ＲＢ２内部中状態、ＲＢＢ２作動中ＲＢ１内部中状態、ＲＢＢ２作動中ＲＢ２内部中状態で用いられる内部抽選テーブルＥと、を内部抽選テーブル記憶手段１９２に記憶させている。内部抽選テーブルＡ～内部抽選テーブルＥの各内部抽選テーブルにおいては、抽選の対象となる各当選エリアに抽選値数が対応付けられている。

＜乱数判定処理＞
本実施形態の乱数生成手段１１０は、内部抽選で用いる乱数として、０～６５５３５の計６５５３６個の乱数を生成可能に構成されている。内部抽選手段１２０は、乱数判定処理において、乱数生成手段１１０から取得した乱数を、内部抽選テーブル記憶手段１９２から取得した内部抽選テーブルにおいて各当選エリアに対応付けられている抽選値数で順次減算していき、減算した結果が負の値となった場合に、当該減算した抽選値数に対応する当選エリアに当選したと判定する。また、内部抽選手段１２０は、内部抽選テーブルに記憶されているすべての抽選値数で減算し終えた時点で減算した結果が正の値である場合、いずれの役にも当選しなかった不当選であると判定する。

本実施形態の内部抽選テーブルＡは、当選番号１００番の当選エリア「ＲＢ１＆共通１枚役」～当選番号４９番の当選エリア「ＲＢＢ１」に抽選値数が対応付けられており、当選エリア「ＲＢ１＆共通１枚役」～当選エリア「ＲＢＢ１」に対応付けられている抽選値数の総数が６５５３６となっている。また、内部抽選テーブルＤにおいては、当選番号１０１番の当選エリア「ＲＢ２」～当選番号９８番の当選エリア「ＲＢ１＆１枚役Ａ」、当選番号４６番の当選エリア「共通１枚役」～当選番号４番の当選エリア「ベル１」に抽選値数が対応付けられており、当選エリア「ＲＢ２」～当選エリア「ＲＢ１＆１枚役Ａ」、当選エリア「共通１枚役」～当選エリア「ベル１」に対応付けられている抽選値数の総数が６５５３６となっている。このため、非ＲＴ状態と、ＲＢＢ１作動中一般状態と、ＲＢＢ２作動中一般状態と、における内部抽選においては、いずれかの役に当選し、不当選とならないように構成されている。

＜図柄の配列＞
図５は、本実施形態のスロットマシン１における左リールＲ１～右リールＲ４の周面に配列された各図柄を示す図である。本実施形態では、図５に示すように、左リールＲ１～右リールＲ４の外周面に、赤７図柄「赤７」、青７図柄「青７」、ＢＡＲ図柄「ＢＡＲ」、リプレイ図柄「ＲＰ」、ベル図柄「ＢＬ」、スイカ図柄「ＷＭ」、星図柄「ＳＴ」、ブランクＡ図柄「ＢＫＡ」、ブランクＢ図柄「ＢＫＢ」及びブランクＣ図柄「ＢＫＣ」が配列されている。また、左リールＲ１～右リールＲ４の周面には、それぞれ２０コマの図柄が配列されている。

＜リール制御手段＞
本実施形態のスロットマシン１では、いずれの遊技状態である場合にも、リール停止制御において有効ラインＬ１上に停止させる役の優先順序が「リプレイ＞小役＞ボーナス」の順序で優先順位が定められている。つまり、リール制御手段１３０は、ボーナスと小役又はボーナスとリプレイが重複して当選している場合、ボーナスに優先して小役又はリプレイを入賞させる停止制御を実行する。

また、上述したように、リール制御手段１３０は、ストップボタンの押下時点からリールが停止するまでに最大で４コマ分回転可能に構成されていることから、左リールＲ１～右リールＲ４に配列されている図柄のうち４コマ以内の間隔で配列されている図柄について、ストップボタンＢ１～ストップボタンＢ４の押下タイミングによらず有効ラインＬ１上に停止表示可能に構成されている。

具体的には、リール制御手段１３０は、左リールＲ１のリプレイ図柄「ＲＰ」、ベル図柄「ＢＬ」、スイカ図柄「ＷＭ」、星図柄「ＳＴ」、左中リールＲ２のリプレイ図柄「ＲＰ」、ベル図柄「ＢＬ」、星図柄「ＳＴ」、右中リールＲ３のリプレイ図柄「ＲＰ」、ベル図柄「ＢＬ」、星図柄「ＳＴ」、右リールＲ４のリプレイ図柄「ＲＰ」、スイカ図柄「ＷＭ」、ブランクＡ図柄「ＢＫＡ」、ブランクＢ図柄「ＢＫＢ」、ブランクＣ図柄「ＢＫＣ」について、有効ラインＬ１上に停止可能な場合であれば、ストップボタンＢ１～ストップボタンＢ４の押下タイミングによらず停止可能に構成されている。

また、リール制御手段１３０は、４コマ以内の間隔で配列されている図柄であれば同一の図柄ではない図柄であっても停止可能であり、例えば、左中リールＲ２の停止番号３番、停止番号８番に配列されているスイカ図柄「ＷＭ」と、停止番号１３番、停止番号１８番に配列されているブランクＡ図柄「ＢＫＡ」と、のいずれかを有効ラインＬ１上に停止可能な場合に、ストップボタンＢ２の押下タイミングによらずスイカ図柄「ＷＭ」又はブランクＡ図柄「ＢＫＡ」を停止可能に構成されている。

＜小役の配当＞
本実施形態において、小役１～小役２５の配当は、規定投入数（３枚）よりも多い枚数の払出数（１２枚）に設定されている。また、小役２６～小役５４の配当は、規定投入数よりも少ない枚数の払出数（１枚）に設定されている。

＜役の入賞図柄組合せ＞
図６～図８は、ＲＢＢ１，ＲＢＢ２，ＲＢ１，ＲＢ２、小役１～小役５４の入賞図柄組合せを示す図である。

図６に示すように、ＲＢＢ１は、入賞図柄組合せとして「赤７－赤７－赤７－ＲＰ」と、「青７－青７－青７－ＲＰ」と、が設定されている。スロットマシン１では、例えば、左リールＲ１～右リール４が停止し有効ラインＬ１上に「青７－赤７－青７－ＲＰ」の図柄組合せが表示された場合に、ＲＢＢ１が入賞したと判定されない構成となっている。

ＲＢ１は、入賞図柄組合せとして「ＳＴ－ＲＰ－ＳＴ－ＲＰ」と、「赤７－ＢＫＡ－ＷＭ－ＲＰ」と、が設定されている。ＲＢ１の入賞図柄組合せのうち「ＳＴ－ＲＰ－ＳＴ－ＲＰ」の入賞図柄組合せを構成する各図柄は、左リールＲ１～右リールＲ４のそれぞれにおいて４コマ以内の間隔で配列されている。一方、ＲＢ１の入賞図柄組合せのうち「赤７－ＢＫＡ－ＷＭ－ＲＰ」の入賞図柄組合せを構成する各図柄は、左リールＲ１の図柄の引き込み範囲が２０コマ中５コマに設定され、左中リールＲ２の図柄の引き込み範囲が２０コマ中１０コマに設定され、右中リールＲ３の図柄と、右リールＲ４の図柄と、が、それぞれ４コマ以内の間隔で配列されている。

ＲＢ１の入賞図柄組合せの詳細について説明する。図５に示すように、左リールＲ１には、星図柄「ＳＴ」が４コマ以内の間隔で合計４個配置され、左中リールＲ２には、リプレイ図柄「ＲＰ」が４コマ以内の間隔で合計４個配置され、右中リールＲ３には、星図柄「ＳＴ」が４コマ以内の間隔で合計４個配置され、右リールＲ４には、リプレイ図柄「ＲＰ」が４コマ以内の間隔で合計４個配置されている。つまり、ＲＢ１の入賞図柄組合せのうち「ＳＴ－ＲＰ－ＳＴ－ＲＰ」を構成する各図柄は、左リールＲ１に４個、左中リールＲ２に４個、右中リールＲ３に４個、右リールＲ４に４個配列されていることから、ＲＢ１の入賞図柄組合せのうち「ＳＴ－ＲＰ－ＳＴ－ＲＰ」の入賞図柄組合せの数が２５６となっている。

また、左リールＲ１には、赤７図柄「赤７」が１個配置され、左中リールＲ２には、ブランクＡ図柄「ＢＫＡ」が２個配置され、スイカ図柄「ＷＭ」が２個配置されている。つまり、ＲＢ１の入賞図柄組合せのうち「赤７－ＢＫＡ－ＷＭ－ＲＰ」を構成する各図柄は、左リールＲ１に１個、左中リールＲ２に２個、右中リールＲ３に２個、右リールＲ４に４個配列されていることから、ＲＢ１の入賞図柄組合せのうち「赤７－ＢＫＡ－ＷＭ－ＲＰ」の入賞図柄組合せの数が１６となっている。

ここで、スロットマシン１では、左リールＲ１～右リールＲ４のそれぞれに２０個の図柄が配列されていることから、組合せ可能な全図柄組合せの数が１６００００となっている。そして、ＲＢ１の入賞図柄組合せのうち「ＳＴ－ＲＰ－ＳＴ－ＲＰ」の入賞図柄組合せの数が２５６個、「赤７－ＢＫＡ－ＷＭ－ＲＰ」の入賞図柄組合せの数が１６個であることから、ＲＢ１の入賞図柄組合せの数が合計で２７２個となっている。

つまり、本実施形態におけるＲＢ１の入賞図柄組合せの数は、全図柄組合せに対して２７２／１６００００であり、全図柄組合せの数である１６００００に対して１／５００以下の数となっている。

また、上述したように、本実施形態のスロットマシン１では、左リールＲ１～右リールＲ４について、ストップボタンの押下時点で有効ラインＬ１上に表示されているコマから４コマ回転するまでの計５コマが、有効ラインＬ１上に図柄を引き込み可能な範囲（引き込み範囲）となっている。

ＲＢ１の入賞図柄組合せのうち「ＳＴ－ＲＰ－ＳＴ－ＲＰ」は、左リールＲ１において停止番号２番、７番、１２番、１７番の４コマ以内の間隔となる位置に配置された星図柄「ＳＴ」と、左中リールＲ２において停止番号２番、７番、１２番、１７番の４コマ以内の間隔となる位置に配置されたリプレイ図柄「ＲＰ」と、右中リールＲ３において停止番号４番、９番、１４番、１９番の４コマ以内の間隔となる位置に配置された星図柄「ＳＴ」と、右リールＲ４において停止番号２番、７番、１２番、１７番の４コマ以内の間隔となる位置に配置されたリプレイ図柄「ＲＰ」と、から構成されることから、ストップボタンＢ１～ストップボタンＢ４の打順及び押下タイミングによらず、有効ラインＬ１上に停止表示可能に構成されている。

このように、本実施形態のスロットマシン１では、ＲＢ１の入賞図柄組合せを構成する各図柄について、ＲＢ１を入賞可能である場合に、ストップボタンＢ１～ストップボタンＢ４の打順及び押下タイミングによらず、ストップスイッチ２４０が停止操作を検出してから所定の期間（１９０ｍｓ）が経過するまでにリール制御手段１３０が実行するリール停止制御により有効ラインＬ１上に停止表示可能となる位置に配列されている。

この構成により、本実施形態のスロットマシン１は、遊技者の操作態様によらず入賞可能なボーナスとして、ＲＢ１を有することができ、従来適切な押下タイミングが求められ技術介入性が高かったＲＢ１を用いた遊技性における技術介入性を低下させ、商品性を向上させる遊技性を実現することができ、多様な遊技性により遊技者の遊技に対する興趣を向上させることができる。

なお、上述したように、リール制御手段１３０は、ボーナスに優先してリプレイ又は小役を有効ラインＬ１上に停止させるように構成されている。このため、ＲＢ１は、ＲＢ１のみが成立状態に設定されている場合と、小役とＲＢ１とが重複当選した状態で小役を取りこぼした際にＲＢ１の入賞図柄組合せを表示可能となる場合と、に入賞可能となる。

また、リール制御手段１３０は、ＲＢ１の入賞図柄組合せとして「ＳＴ－ＲＰ－ＳＴ－ＲＰ」の入賞図柄組合せと、「赤７－ＢＫＡ－ＷＭ－ＲＰ」の入賞図柄組合せと、の双方の入賞図柄組合せを停止表示可能な状態において、ＲＢＢ１，ＲＢＢ２の作動の有無によっていずれの入賞図柄組合せを構成する図柄を停止表示するかを決定するように構成されている。より詳しくは、後述する。

ＲＢ２は、入賞図柄組合せとして「ＢＫＡ－ＢＫＡ－青７－ＢＫＡ」が設定されている。ＲＢ２の入賞図柄組合せを構成する各図柄は、左リールＲ１の図柄の引き込み範囲が２０コマ中５コマに設定され、左中リールＲ２の図柄の引き込み範囲が２０コマ中１０コマに設定され、右中リールＲ３の図柄の引き込み範囲が２０コマ中５コマに設定され、右リールＲ４の図柄が４コマ以内の間隔で配列されている。

図６、図７に示すように、１２枚の配当に設定された小役１～小役２５の入賞図柄組合せを構成する図柄は、左リールＲ１～右リールＲ４のそれぞれにおいて４コマ以内の間隔で配列されている。また、１枚の配当に設定された小役２６～小役３２、小役４５の入賞図柄組合せを構成する図柄は、左リールＲ１～右リールＲ４のそれぞれにおいて４コマ以内の間隔で配列されている。このため、小役１～小役３２、小役４５のそれぞれは、有効ラインＬ１上に停止表示可能にするリール停止制御が実行される場合において、ストップボタンＢ１～ストップボタンＢ４の押下タイミングによらず有効ラインＬ１上に停止表示されるように構成されている。

図７、図８に示すように、小役３３～小役４４、小役４６～小役５４の入賞図柄組合せを構成する図柄は、左リールＲ１の図柄～右中リールＲ３の図柄のうち少なくとも１つにおいて、該リールに対応するストップボタンの操作タイミングによって取りこぼしが発生し得る構成となっている。具体的には、例えば、小役３３～小役３６の入賞図柄組合せを構成する図柄は、右中リールＲ３の図柄の引き込み範囲が２０コマ中５コマに設定され、左リールＲ１の図柄と、左中リールＲ２の図柄と、右リールＲ４の図柄と、が４コマ以内の間隔で配列された図柄から構成されており、ストップボタンＢ３の操作タイミングが入賞図柄組合せを構成する図柄の引き込み範囲内の図柄が有効ラインＬ１上に回転表示されているタイミングである場合には小役３３～小役３６が入賞可能となり、ストップボタンＢ３の操作タイミングが入賞図柄組合せを構成する図柄の引き込み範囲外の図柄が有効ラインＬ１上に回転表示されているタイミングである場合には小役３３～小役３６を入賞できない構成となっている。

＜遊技状態移行制御手段＞
図９は、本実施形態の遊技状態移行制御手段１７０が実行する遊技状態の移行に係る制御において、各遊技状態から移行可能な遊技状態を示す状態遷移図である。

図９に示すように、非ＲＴ状態は、複数種類の遊技状態の中で初期状態に相当する遊技状態（初期遊技状態、通常遊技状態）であり、ボーナスが作動及び成立していない非ボーナス状態となっている。非ＲＴ状態において、遊技状態移行制御手段１７０は、リプレイの当選確率が８９７８／６５５３６（約１／７．３）に設定され、ＲＢＢ１、ＲＢ２又はＲＢ１を含む当選エリアに抽選値数が設定された内部抽選テーブルＡを用いた内部抽選を内部抽選手段１２０に実行させる。

このため、本実施形態のスロットマシン１では、非ＲＴ状態において１回の遊技が実行された場合に、ＲＢ１内部中状態、ＲＢＢ１内部中状態、ＲＢＢ１作動中一般状態、ＲＢＢ２内部中状態のいずれかの遊技状態に非ＲＴ状態から移行するように構成されている。

ＲＢ１内部中状態は、ＲＢＢ１及びＲＢＢ２に当選していない状態でＲＢ１が成立状態に設定された場合に移行する遊技状態である。ＲＢ１内部中状態において、遊技状態移行制御手段１７０は、リプレイの当選確率が８９７８／６５５３６（約１／７．３）に設定され、内部抽選テーブルＡにおいて当選エリア「ＲＢＢ１」に対応付けられていた抽選値数が不当選となるように設定された内部抽選テーブルＢを用いた内部抽選を内部抽選手段１２０に実行させる。

ＲＢ１作動中状態は、ＲＢＢ１及びＲＢＢ２が作動していない状態でＲＢ１が入賞しＲＢ１が作動することで移行される遊技状態である。ＲＢ１作動中状態において、遊技状態移行制御手段１７０は、小役が８回入賞した場合と、１２回の遊技が実行された場合と、にＲＢ１の終了条件が成立したと判定し、ＲＢ１の作動を終了させ、遊技状態を非ＲＴ状態へ移行させる。ＲＢ１作動中状態において、遊技状態移行制御手段１７０は、内部抽選テーブルＣを用いた内部抽選を内部抽選手段１２０に実行させる。

ＲＢＢ１内部中状態は、ＲＢＢ１が成立状態に設定された場合に移行する遊技状態である。ＲＢ１内部中状態において、遊技状態移行制御手段１７０は、リプレイの当選確率が８９７８／６５５３６（約１／７．３）に設定され、内部抽選テーブルＡにおいて当選エリア「ＲＢＢ１」に対応付けられていた抽選値数が不当選となるように設定された内部抽選テーブルＢを用いた内部抽選を内部抽選手段１２０に実行させる。

ＲＢＢ２内部中状態は、ＲＢＢ２が成立状態に設定された場合に移行する遊技状態である。ＲＢ１内部中状態において、遊技状態移行制御手段１７０は、リプレイの当選確率が８９７８／６５５３６（約１／７．３）に設定され、内部抽選テーブルＡにおいて当選エリア「ＲＢＢ１」に対応付けられていた抽選値数が不当選となるように設定された内部抽選テーブルＢを用いた内部抽選を内部抽選手段１２０に実行させる。

ＲＢＢ１が入賞した場合、遊技状態移行制御手段１７０は、ＲＢＢ１の作動に基づきＲＢＢ１作動中一般状態に遊技状態を移行する。遊技状態移行制御手段１７０は、予め定められた所定の払出数（例えば、２８５枚）を超えるメダルが払い出された場合、つまり、ＲＢＢ１作動中一般状態と、ＲＢＢ１作動中ＲＢ１内部中状態と、ＲＢＢ１作動中ＲＢ２内部中状態と、ＲＢＢ１作動中ＲＢ１作動中状態と、ＲＢＢ１作動中ＲＢ２作動中状態と、において払い出されたメダルの枚数が所定の払出数を超えた場合に、ＲＢＢ１の終了条件が成立したと判定し、遊技状態を非ＲＴ状態に移行する。

ＲＢＢ１作動中一般状態は、ＲＢＢ１が作動した遊技状態の中で初期状態に相当する遊技状態である。ＲＢＢ作動中一般状態において、遊技状態移行制御手段１７０は、リプレイの当選確率が０に設定され、内部抽選テーブルＡにおいて当選エリア「ＲＢＢ１」に対応付けられていた抽選値数と、当選エリア「ＲＢＢ１＆リプレイ１」、当選エリア「ＲＢＢ１＆リプレイ２」、当選エリア「ＲＢＢ２＆リプレイ１」、当選エリア「ＲＢＢ２＆リプレイ２」のリプレイを含む当選エリアに対応付けられていた抽選値数と、が当選エリア「ＲＢ２」に対応付けられていることで、小役を含む当選エリアと、小役とＲＢ１とを含む当選エリアと、ＲＢ２を含む当選エリアと、のいずれかに当選するように構成された内部抽選テーブルＤを用いた内部抽選を内部抽選手段１２０に実行させる。

ＲＢＢ１作動中ＲＢ１内部中状態は、ＲＢＢ１作動中一般状態における内部抽選でＲＢ１に当選し、ＲＢ１が成立状態に設定された場合に移行する遊技状態である。ＲＢＢ１作動中ＲＢ１内部中状態において、遊技状態移行制御手段１７０は、リプレイの当選確率が０に設定され、内部抽選テーブルＤにおいて当選エリア「ＲＢ２」に対応付けられていた抽選値数が不当選となるように設定された内部抽選テーブルＥを用いた内部抽選を内部抽選手段１２０に実行させる。

ＲＢＢ１作動中ＲＢ２内部中状態は、ＲＢＢ１作動中一般状態における内部抽選でＲＢ２に当選し、ＲＢ２が成立状態に設定された場合に移行する遊技状態である。ＲＢＢ１作動中ＲＢ２内部中状態において、遊技状態移行制御手段１７０は、リプレイの当選確率が０に設定され、内部抽選テーブルＤにおいて当選エリア「ＲＢ２」に対応付けられていた抽選値数が不当選となるように設定された内部抽選テーブルＥを用いた内部抽選を内部抽選手段１２０に実行させる。

ＲＢＢ１作動中ＲＢ１作動中状態は、ＲＢＢ１が作動している状態でＲＢ１が入賞しＲＢ１が作動することで移行される遊技状態である。ＲＢＢ１作動中ＲＢ１作動中状態において、遊技状態移行制御手段１７０は、小役が８回入賞した場合と、１２回の遊技が実行された場合と、にＲＢ１の終了条件が成立したと判定し、ＲＢ１の作動を終了させ、遊技状態をＲＢＢ１作動中一般状態へ移行させる。ＲＢＢ１作動中ＲＢ１作動中状態において、遊技状態移行制御手段１７０は、内部抽選テーブルＣを用いた内部抽選を内部抽選手段１２０に実行させる。

ＲＢＢ１作動中ＲＢ２作動中状態は、ＲＢＢ１が作動している状態でＲＢ２が入賞しＲＢ２が作動することで移行される遊技状態である。ＲＢＢ１作動中ＲＢ２作動中状態において、遊技状態移行制御手段１７０は、小役が８回入賞した場合と、１２回の遊技が実行された場合と、にＲＢ２の終了条件が成立したと判定し、ＲＢ２の作動を終了させ、遊技状態をＲＢＢ１作動中一般状態へ移行させる。ＲＢＢ１作動中ＲＢ２作動中状態において、遊技状態移行制御手段１７０は、内部抽選テーブルＣを用いた内部抽選を内部抽選手段１２０に実行させる。

ＲＢＢ２が入賞した場合、遊技状態移行制御手段１７０は、ＲＢＢ２の作動に基づきＲＢＢ２作動中一般状態に遊技状態を移行する。遊技状態移行制御手段１７０は、予め定められた所定の払出数（例えば、２８５枚）を超えるメダルが払い出された場合、つまり、ＲＢＢ２作動中一般状態と、ＲＢＢ２作動中ＲＢ１内部中状態と、ＲＢＢ２作動中ＲＢ２内部中状態と、ＲＢＢ２作動中ＲＢ１作動中状態と、ＲＢＢ２作動中ＲＢ２作動中状態と、において払い出されたメダルの枚数が所定の払出数を超えた場合に、ＲＢＢ２の終了条件が成立したと判定し、遊技状態を非ＲＴ状態に移行する。

ＲＢＢ２作動中一般状態は、ＲＢＢ２が作動した遊技状態の中で初期状態に相当する遊技状態である。ＲＢＢ作動中一般状態において、遊技状態移行制御手段１７０は、内部抽選テーブルＤを用いた内部抽選を内部抽選手段１２０に実行させる。

ＲＢＢ２作動中ＲＢ１内部中状態は、ＲＢＢ２作動中一般状態における内部抽選でＲＢ１に当選し、ＲＢ１が成立状態に設定された場合に移行する遊技状態である。ＲＢＢ２作動中ＲＢ１内部中状態において、遊技状態移行制御手段１７０は、内部抽選テーブルＥを用いた内部抽選を内部抽選手段１２０に実行させる。

ＲＢＢ２作動中ＲＢ２内部中状態は、ＲＢＢ２作動中一般状態における内部抽選でＲＢ２に当選し、ＲＢ２が成立状態に設定された場合に移行する遊技状態である。ＲＢＢ２作動中ＲＢ２内部中状態において、遊技状態移行制御手段１７０は、内部抽選テーブルＥを用いた内部抽選を内部抽選手段１２０に実行させる。

ＲＢＢ２作動中ＲＢ１作動中状態は、ＲＢＢ２が作動している状態でＲＢ１が入賞しＲＢ２が作動することで移行される遊技状態である。ＲＢＢ２作動中ＲＢ１作動中状態において、遊技状態移行制御手段１７０は、小役が８回入賞した場合と、１２回の遊技が実行された場合と、にＲＢ１の終了条件が成立したと判定し、ＲＢ１の作動を終了させ、遊技状態をＲＢＢ２作動中一般状態へ移行させる。ＲＢＢ２作動中ＲＢ１作動中状態において、遊技状態移行制御手段１７０は、内部抽選テーブルＣを用いた内部抽選を内部抽選手段１２０に実行させる。

ＲＢＢ２作動中ＲＢ２作動中状態は、ＲＢＢ２が作動している状態でＲＢ２が入賞しＲＢ２が作動することで移行される遊技状態である。ＲＢＢ２作動中ＲＢ２作動中状態において、遊技状態移行制御手段１７０は、小役が８回入賞した場合と、１２回の遊技が実行された場合と、にＲＢ２の終了条件が成立したと判定し、ＲＢ２の作動を終了させ、遊技状態をＲＢＢ２作動中一般状態へ移行させる。ＲＢＢ２作動中ＲＢ２作動中状態において、遊技状態移行制御手段１７０は、内部抽選テーブルＣを用いた内部抽選を内部抽選手段１２０に実行させる。

スロットマシン１では、ＲＢＢ１又はＲＢＢ２が作動していない状態でＲＢ１が作動した場合、ＲＢ１の作動によってリプレイの当選確率が０になっているが、ＲＢ１の作動が終了したことによってリプレイの当選確率の変動契機が終了したことに基づき、初期状態に設定された遊技状態でありリプレイの当選確率が約１／７．３に設定された非ＲＴ状態に移行し、ＲＢＢ１又はＲＢＢ２が作動している状態でＲＢ１が作動した場合、ＲＢ１の作動によってリプレイの当選確率が０になっているところ、ＲＢ１の作動が終了した後においても、リプレイの当選確率が０に設定されているＲＢＢ１作動中一般状態又はＲＢＢ２作動中一般状態に移行するように構成されている。

このような構成により、スロットマシン１では、ＲＢＢ１又はＲＢＢ２が作動している状態でＲＢ１が作動した場合において、ＲＢＢ１又はＲＢＢ２の終了条件が成立していなければ、ＲＢ１の終了後に、ＲＢ１が成立状態に設定された遊技状態に速やかに移行可能となっている。

３．各遊技状態における役の入賞確率の詳細
次に、図９に示した各遊技状態において使用される内部抽選テーブルと、各内部抽選テーブルで抽選対象に設定された当選エリアの当選時における遊技の結果（遊技結果）と、について、図１０～図１７を用いて説明する。

＜非ＲＴ状態における遊技結果とリール停止制御＞
図１０は、非ＲＴ状態における内部抽選で用いられる内部抽選テーブルＡで当選可能な当選エリアと、各当選エリアの当選時における遊技結果と、を示す図である。

図１０に示すように、スロットマシン１では、当選エリア「ＲＢＢ１＆ベル１」～当選エリア「ＲＢＢ１＆ベル８」、当選エリア「ＲＢＢ２＆ベル９」～当選エリア「ＲＢＢ２＆ベル１６」に当選した場合に、１枚の配当に設定された小役が１／２の確率で入賞し、１／２の確率で取りこぼし（非入賞）となる。また、非ＲＴ状態では、１２枚の配当に設定された小役１～小役２５を含むいずれの当選エリアに当選した場合においても、１２枚の配当に設定された小役が入賞せず、１枚の配当に設定された小役が入賞可能となるように構成されている。小役１～小役２５を含む当選エリアに当選した場合において、１枚の配当に設定された小役が入賞するリール停止制御の詳細については、後述する。

また、スロットマシン１では、非ＲＴ状態における内部抽選で当選エリア「ＲＢＢ１＆１枚役Ａ」、当選エリア「ＲＢＢ１＆１枚役Ｂ」に当選した場合に、ＲＢＢ１を入賞可能となるように構成されている。

当選エリア「ＲＢＢ１＆１枚役Ａ」に当選した場合を例に小役と重複当選しているＲＢＢ１が入賞する場合について、図６～図８を用いて説明する。スロットマシン１では、ＲＢＢ１の入賞図柄組合せ「赤７－赤７－赤７－ＲＰ」を構成する図柄の引き込み範囲内の図柄が有効ラインＬ１上に回転表示されているタイミング又は入賞図柄組合せ「青７－青７－青７－ＲＰ」を構成する図柄の引き込み範囲内の図柄が有効ラインＬ１上に回転表示されているタイミングで第１停止操作が実行された場合に、小役４１～小役４６の入賞図柄組合せを構成する図柄のうち有効ラインＬ１上に停止表示可能な図柄を有効ラインＬ１上に停止表示する。例えば、左リールＲ１に配列された赤７図柄「赤７」を有効ラインＬ１上に停止表示可能なタイミングでストップボタンＢ１が第１停止操作された場合、リール制御手段１３０は、入賞可能となる小役の配当がいずれも１枚に設定されている中で、赤７図柄「赤７」を左リールＲ１の上段に停止表示することで、小役とボーナスであるＲＢＢ１とを入賞可能にすることができることから、枚数優先制御による停止制御によって小役４１の入賞図柄組合せ「赤７－青７－赤７（ＢＡＲ）－ＲＰ」と、小役４３の入賞図柄組合せ「赤７－赤７（青７）－青７－ＲＰ」と、小役４６の入賞図柄組合せ「赤７（青７）－ＢＬ－ＢＬ－ＢＫＢ」と、ＲＢＢ１の入賞図柄組合せ「赤７－赤７－赤７－ＲＰ」と、を構成する赤７図柄「赤７」を左リールＲ１の上段に停止表示する。

図５に示したように、左リールＲ１～右中リールＲ３において、赤７図柄「赤７」の引き込み範囲と、青７図柄「青７」の引き込み範囲と、は、互いに重複しない構成となっている。このため、スロットマシン１では、入賞可能となる役が小役４１～小役４６と、ＲＢＢ１と、に限定された時点で、ＲＢＢ１の入賞図柄組合せを構成する図柄の引き込み範囲内の図柄が有効ラインＬ１上に回転表示されているタイミングでストップボタンＢ１～ストップボタンＢ３を操作することでＲＢＢ１を入賞させることができる。

また、スロットマシン１では、当該遊技において入賞可能な役が小役４１～小役４４、ＲＢＢ１に限定された場合において、小役４１～小役４４、ＲＢＢ１のいずれについても、左リールＲ１～右中リールＲ３の図柄を有効ラインＬ１上に停止表示可能なタイミングが限定されていることから、該図柄を停止表示できないタイミングでストップボタンＢ１～ストップボタンＢ３が操作された場合に、取りこぼし（非入賞）となる。

なお、スロットマシン１では、第１停止操作がストップボタンＢ１～ストップボタンＢ３のいずれかに実行され、且つ赤７図柄「赤７」又は青７図柄「青７」の引き込み範囲とは異なる範囲内の図柄が有効ラインＬ１上に回転表示されているタイミングで第１停止操作された場合、小役３０～小役３２の入賞図柄組合せを構成する図柄を有効ラインＬ１上に停止表示し、当該遊技において小役３０～小役３２のいずれかが入賞するように構成されている。

また、スロットマシン１では、当選エリア「ＲＢＢ１＆１枚役Ｂ」に当選した場合についても、ストップボタンＢ１～ストップボタンＢ３への停止操作が赤７図柄「赤７」又は青７図柄「青７」の引き込み範囲内の図柄が有効ラインＬ１上に回転表示されているタイミングで第１停止操作された場合には、ＲＢＢ１の入賞と、小役４１～小役５４のいずれかの入賞と、取りこぼしと、のいずれかになり、ストップボタンＢ１～ストップボタンＢ３への停止操作が赤７図柄「赤７」又は青７図柄「青７」の引き込み範囲とは異なる範囲内の図柄が有効ラインＬ１上に回転表示されているタイミングで第１停止操作された場合、小役４５の入賞図柄組合せを構成する図柄を有効ラインＬ１上に停止表示し、当該遊技において小役４５が入賞するように構成されている。

このような構成であることから、スロットマシン１は、非ＲＴ状態における内部抽選で当選エリア「ＲＢＢ１＆１枚役Ａ」又は当選エリア「ＲＢＢ１＆１枚役Ｂ」に当選した場合、ＲＢＢ１が入賞する場合と、１枚の配当に設定された小役が入賞する場合と、いずれの役の入賞図柄組合せとも異なる図柄組合せが有効ラインＬ１上に停止表示される取りこぼし（非入賞）になる場合と、のいずれかの遊技結果になる。

＜ＲＢ１内部中状態における遊技結果とリール停止制御＞
図１１は、ＲＢ１内部中状態における内部抽選で用いられる内部抽選テーブルＢで当選可能な当選エリアと、ＲＢ１内部中状態での各当選エリアの当選時における遊技結果と、を示す図である。

図１１に示すように、スロットマシン１では、当選エリア「ベル１」～当選エリア「ベル１６」、当選エリア「ベル１７Ａ」～当選エリア「ベル２４Ａ」、当選エリア「ベル１７Ｂ」～当選エリア「ベル２４Ｂ」に当選した場合に、１枚の配当に設定された小役が１／１の確率で入賞する。また、ＲＢ１内部中状態では、当選エリア「ベル２５Ａ」、当選エリア「ベル２５Ｂ」に当選した場合に、１２枚の配当に設定された小役２５が１／１の確率で入賞するように構成されている。

スロットマシン１では、ＲＢ１内部中状態における内部抽選で不当選となった場合に、ＲＢ１の抽選フラグが単独で成立状態となり、ストップボタンＢ１～ストップボタンＢ４の操作タイミングによらず入賞図柄組合せ「ＳＴ－ＲＰ－ＳＴ－ＲＰ」が有効ラインＬ１上に停止表示され、ＲＢ１が入賞する。また、スロットマシン１では、ＲＢ１内部中状態における内部抽選で当選エリア「チャンス択Ａ１」、当選エリア「チャンス択Ａ２」当選エリア「チャンス択Ｂ１」～当選エリア「チャンス択Ｂ４」に当選した場合に、ＲＢ１を入賞可能となるように構成されている。

当選エリア「チャンス択Ａ１」に当選した場合を例に小役と重複当選しているＲＢ１が入賞する場合について、図６～図８を用いて説明する。スロットマシン１では、ストップボタンＢ１～ストップボタンＢ４のいずれかに第１停止操作が実行される場合にも、図７、図８に示す小役３３、小役３４、小役３９又は小役４０のいずれかの入賞図柄組合せと、図６に示すＲＢ１の入賞図柄組合せと、に共通する図柄を有効ラインＬ１上に停止表示する。例えば、ストップボタンＢ１が第１停止操作された場合、リール制御手段１３０は、入賞可能となる小役の配当がいずれも１枚に設定されている中で、星図柄「ＳＴ」を左リールＲ１の上段に停止表示することで、小役とボーナスであるＲＢ１とを入賞可能にすることができることから、枚数優先制御による停止制御によって星図柄「ＳＴ」を左リールＲ１の上段に停止表示する。

スロットマシン１では、ストップボタンＢ２と、ストップボタンＢ３と、の一方が停止操作された時点で、当該遊技において入賞可能となる役が小役３３、小役３４及びＲＢ１と、小役３９、小役４０及びＲＢ１と、のいずれかに限定される。換言すると、ストップボタンＢ２がストップボタンＢ３よりも先に操作された場合、スロットマシン１では、左中リールＲ２の中段にリプレイ図柄「ＲＰ」が停止表示され、当該遊技において入賞可能な役が小役３３、小役３４、ＲＢ１に限定される。また、ストップボタンＢ３がストップボタンＢ２よりも先に操作された場合、スロットマシン１では、右中リールＲ３の中段にリプレイ図柄「ＲＰ」が停止表示され、当該遊技において入賞可能な役が小役３９、小役４０、ＲＢ１に限定される。

当該遊技において入賞可能な役が小役３３、小役３４、ＲＢ１に限定された状態において、スロットマシン１では、ストップボタンＢ３の操作タイミングが小役３３の入賞図柄組合せを構成する赤７図柄「赤７」の引き込み範囲（停止番号０番、停止番号１６番～停止番号１９番の２０コマ中５コマ）内の図柄が有効ラインＬ１上に回転表示されているタイミングであった場合と、小役３４の入賞図柄組合せを構成するブランクＢ図柄「ＢＫＢ」の引き込み範囲（停止番号１１番～停止番号１５番の２０コマ中５コマ）内の図柄が有効ラインＬ１上に回転表示されているタイミングであった場合と、に、小役３３又は小役３４が入賞可能となり、ストップボタンＢ３の操作タイミングが赤７図柄「赤７」又はブランクＢ図柄「ＢＫＢ」を有効ラインＬ１上に停止表示できないタイミング（停止番号１番のブランクＣ図柄「ＢＫＣ」～停止番号１４番の星図柄「ＳＴ」）であった場合に、星図柄「ＳＴ」が右中リールＲ３の下段に停止表示され、ＲＢ１が入賞可能となる。

当該遊技において入賞可能な役が小役３９、小役４０、ＲＢ１に限定された状態において、スロットマシン１では、ストップボタンＢ２の操作タイミングが小役３９の入賞図柄組合せを構成する青７図柄「青７」の引き込み範囲（停止番号１４番～停止番号１８番の２０コマ中５コマ）内の図柄が有効ラインＬ１上に回転表示されているタイミングであった場合と、小役４０の入賞図柄組合せを構成するブランクＣ図柄「ＢＫＣ」の引き込み範囲（停止番号０番～停止番号３番、停止番号１９番の２０コマ中５コマ）内の図柄が有効ラインＬ１上に回転表示されているタイミングであった場合と、に、小役３９又は小役４０が入賞可能となり、ストップボタンＢ２の操作タイミングが青７図柄「青７」又はブランクＣ図柄「ＢＫＣ」を有効ラインＬ１上に停止表示できないタイミング（停止番号４番の赤７図柄「赤７」～停止番号１３番のブランクＡ図柄「ＢＫＡ」）であった場合に、リプレイ図柄「ＲＰ」が左中リールＲ２の下段に停止表示され、ＲＢ１が入賞可能となる。

このように、スロットマシン１では、ＲＢ１内部中状態における内部抽選で当選エリア「チャンス択Ａ１」に当選した場合、ストップボタンＢ２とストップボタンＢ３とのうち後に停止操作されたストップボタンの操作タイミングが、小役３３、小役３４、小役３９、小役４０を入賞させることができない２０コマ中１０コマの図柄が有効ラインＬ１上に停止表示されているタイミングである場合にＲＢ１を入賞させることができる構成となっている。

また、スロットマシン１では、ＲＢ１内部中状態における内部抽選で当選エリア「チャンス択Ａ２」に当選した場合、当選エリア「チャンス択Ａ１」に当選した場合と略同様の停止制御が実行され、ストップボタンＢ２とストップボタンＢ３とのうち後に停止操作されたストップボタンの操作タイミングが、小役３５～小役３８を入賞させることができない２０コマ中１０コマの図柄が有効ラインＬ１上に停止表示されているタイミングである場合にＲＢ１を入賞させることができる構成となっている。

図５、図７、図８に示すように、小役３３～小役３６の入賞図柄組合せを構成する図柄のうち右中リールＲ３の図柄は、それぞれ引き込み範囲が２０コマ中５コマで且つ互いに引き込み範囲が重複しない図柄から構成されている。また、図５、図８に示すように、小役３７～小役４０の入賞図柄組合せを構成する図柄のうち左中リールＲ２の図柄は、それぞれ引き込み範囲が２０コマ中５コマで且つ互いに引き込み範囲が重複しない図柄から構成されている。そして、スロットマシン１においては、当選エリア「チャンス択Ａ１」又は当選エリア「チャンス択Ａ２」に当選し、ストップボタンＢ２と、ストップボタンＢ３と、の一方が停止操作された時点において、小役３３～小役３６の入賞図柄組合せに共通する図柄と、小役３７～小役４０の入賞図柄組合せに共通する図柄と、の一方が有効ラインＬ１上に停止表示された状態になることから、当選エリア「チャンス択Ａ１」と、当選エリア「チャンス択Ａ２」と、のいずれに当選しているかが遊技者に判別されない構成となっている。

このような構成であることから、ＲＢ１内部中状態における内部抽選で当選エリア「チャンス択Ａ１」又は当選エリア「チャンス択Ａ２」に当選した場合、１／２の確率でＲＢ１が入賞し、１／２の確率で１枚の配当に設定された小役が入賞する。

また、スロットマシン１では、ＲＢ１内部中状態における内部抽選で当選エリア「チャンス択Ｂ１」～当選エリア「チャンス択Ｂ４」のいずれかに当選した場合、ストップボタンＢ２と、ストップボタンＢ３と、の一方が停止操作された時点で、当該遊技において入賞可能となる役が小役３３～小役３６のうちいずれか３つ及びＲＢ１と、小役３７～小役４０のうちいずれか３つ及びＲＢ１と、のいずれかに限定され、ストップボタンＢ２と、ストップボタンＢ３と、の他方の操作タイミングが、当該遊技において入賞可能となっている小役を入賞させる２０コマ中１５コマの図柄が有効ラインＬ１上に回転表示されているタイミングであった場合に、１枚の配当に設定された小役が入賞し、当該遊技において入賞可能となっている小役を入賞させることができない２０コマ中５コマの図柄が有効ラインＬ１上に回転表示されているタイミングであった場合に、ＲＢ１が入賞する。

このような構成であることから、ＲＢ１内部中状態における内部抽選で当選エリア「チャンス択Ｂ１」～当選エリア「チャンス択Ｂ４」のいずれかに当選した場合、１／４の確率でＲＢ１が入賞し、３／４の確率で１枚の配当に設定された小役が入賞する。

＜ＲＢＢ１内部中状態における遊技結果とリール停止制御＞
図１２は、ＲＢＢ１内部中状態における内部抽選で用いられる内部抽選テーブルＢで当選可能な当選エリアと、ＲＢＢ１内部中状態での各当選エリアの当選時における遊技結果と、を示す図である。

図１２に示すように、スロットマシン１では、当選エリア「ベル１」～当選エリア「ベル８」に当選した場合に、１枚の配当に設定された小役が１／２の確率で入賞し、１／２の確率で取りこぼし（非入賞）となる。また、スロットマシン１では、当選エリア「ベル９」～当選エリア「ベル１６」、当選エリア「ベル１７Ａ」～当選エリア「ベル２５Ａ」に当選した場合に、１枚の配当に設定された小役が１／１の確率で入賞する。また、ＲＢＢ１内部中状態では、当選エリア「ベル１７Ｂ」～当選エリア「ベル２５Ｂ」に当選した場合に、１２枚の配当に設定された小役１７～小役２５が１／１の確率で入賞するように構成されている。

スロットマシン１では、ＲＢＢ１内部中状態における内部抽選で不当選となった場合に、ＲＢＢ１の抽選フラグが単独で成立状態となり、ストップボタンＢ１～ストップボタンＢ４の操作タイミングが入賞図柄組合せ「赤７－赤７－赤７－ＲＰ」又は入賞図柄組合せ「青７－青７－青７－ＲＰ」を構成する図柄を有効ラインＬ１上に停止表示可能なタイミングであった場合に、ＲＢＢ１が入賞する。

また、スロットマシン１では、ＲＢＢ１内部中状態における内部抽選で当選エリア「１枚役Ａ」、当選エリア「１枚役Ｂ」に当選した場合に、非ＲＴ状態における内部抽選で当選エリア「ＲＢＢ１＆１枚役Ａ」、当選エリア「ＲＢＢ１＆１枚役Ｂ」に当選した場合におけるリール停止制御と略同様のリール停止制御が実行されることでＲＢＢ１を入賞可能となるように構成されている。

＜ＲＢＢ２内部中状態における遊技結果とリール停止制御＞
図１３は、ＲＢＢ２内部中状態における内部抽選で用いられる内部抽選テーブルＢで当選可能な当選エリアと、ＲＢＢ２内部中状態での各当選エリアの当選時における遊技結果と、を示す図である。

図１３に示すように、スロットマシン１では、当選エリア「ベル１」～当選エリア「ベル８」、当選エリア「ベル１７Ｂ」～当選エリア「ベル２５Ｂ」に当選した場合に、１枚の配当に設定された小役が１／１の確率で入賞する。また、スロットマシン１では、当選エリア「ベル９」～当選エリア「ベル１６」に当選した場合に、１枚の配当に設定された小役が１／２の確率で入賞し、１／２の確率で取りこぼし（非入賞）となる。また、ＲＢＢ２内部中状態では、当選エリア「ベル１７Ａ」～当選エリア「ベル２５Ａ」に当選した場合に、１２枚の配当に設定された小役１７～小役２５が１／１の確率で入賞するように構成されている。

スロットマシン１では、ＲＢＢ２内部中状態における内部抽選で不当選となった場合に、ＲＢＢ２の抽選フラグが単独で成立状態となり、ストップボタンＢ１～ストップボタンＢ４の操作タイミングが入賞図柄組合せ「赤７－赤７－ＢＡＲ－ＲＰ」を構成する図柄を有効ラインＬ１上に停止表示可能なタイミングであった場合に、ＲＢＢ２が入賞する。

また、スロットマシン１では、ＲＢＢ２内部中状態における内部抽選で当選エリア「１枚役Ａ」、当選エリア「１枚役Ｂ」に当選した場合に、非ＲＴ状態における内部抽選で当選エリア「ＲＢＢ１＆１枚役Ａ」、当選エリア「ＲＢＢ１＆１枚役Ｂ」に当選した場合におけるリール停止制御と略同様のリール停止制御が実行されることでＲＢＢ２を入賞可能となるように構成されている。

＜ＲＢＢ１作動中一般状態、ＲＢＢ２作動中一般状態における遊技結果とリール停止制御＞
図１４は、ＲＢＢ１作動中一般状態、ＲＢＢ２作動中一般状態における内部抽選で用いられる内部抽選テーブルＤで当選可能な当選エリアと、ＲＢＢ１作動中一般状態、ＲＢＢ２作動中一般状態での各当選エリアの当選時における遊技結果と、を示す図である。

図１４に示すように、スロットマシン１では、当選エリア「ベル１」～当選エリア「ベル１６」、当選エリア「ベル２０Ａ」～当選エリア「ベル２５Ａ」、当選エリア「ベル１７Ｂ」～当選エリア「ベル２１Ｂ」、当選エリア「ベル２５Ｂ」に当選した場合に、１枚の配当に設定された小役が１／１の確率で入賞する。また、ＲＢＢ１作動中一般状態と、ＲＢＢ２作動中一般状態と、では、当選エリア「ベル１７Ａ」～当選エリア「ベル１９Ａ」、当選エリア「ベル２２Ｂ」～当選エリア「ベル２４Ｂ」に当選した場合に、１２枚の配当に設定された小役１７～小役１９、小役２２～小役２４が１／１の確率で入賞するように構成されている。

スロットマシン１では、ＲＢＢ１作動中一般状態、ＲＢＢ２作動中一般状態における内部抽選で当選エリア「ＲＢ２」に当選した場合に、ＲＢ２の抽選フラグが単独で成立状態となることから、ストップボタンＢ１～ストップボタンＢ４の操作タイミングが入賞図柄組合せ「ＢＫＡ－ＢＫＡ－青７－ＢＫＡ」を構成する図柄を有効ラインＬ１上に停止表示可能なタイミングであった場合に、ＲＢ２が入賞し、ＲＢ２の入賞図柄組合せを構成する図柄を有効ラインＬ１上に停止表示不能なタイミングでストップボタンＢ１～ストップボタンＢ４が操作された場合に、取りこぼし（非入賞）となる。

＜ＲＢＢ１作動中ＲＢ１内部中状態、ＲＢＢ２作動中ＲＢ１内部中状態における遊技結果とリール停止制御＞
図１５は、ＲＢＢ１作動中ＲＢ１内部中状態、ＲＢＢ２作動中ＲＢ１内部中状態における内部抽選で用いられる内部抽選テーブルＥで当選可能な当選エリアと、ＲＢＢ１作動中ＲＢ１内部中状態、ＲＢＢ２作動中ＲＢ１内部中状態での各当選エリアの当選時における遊技結果と、を示す図である。

図１５に示すように、スロットマシン１では、当選エリア「ベル１」～当選エリア「ベル１６」、当選エリア「ベル１７Ａ」～当選エリア「ベル２５Ａ」、当選エリア「ベル１７Ｂ」～当選エリア「ベル２５Ｂ」に当選した場合に、１２枚の配当に設定された小役１～小役２５が１／１の確率で入賞するように構成されている。

また、図１５に示すように、スロットマシン１では、小役を含む当選エリアに当選した場合に、小役と、ＲＢ１と、が重複当選した状態となるが、ＲＢ１が入賞せず、小役が確実に入賞する構成となっている。スロットマシン１では、ＲＢＢ１作動中ＲＢ１内部中状態、ＲＢＢ２作動中ＲＢ１内部中状態において、内部抽選の結果が不当選となり、ＲＢ１が単独で当選した状態となった場合に、ＲＢ１を入賞可能となる。ＲＢＢ１作動中ＲＢ１内部中状態、ＲＢＢ２作動中ＲＢ１内部中状態において、内部抽選の結果が不当選となった場合における停止制御の詳細については、後述する。

＜ＲＢＢ１作動中ＲＢ２内部中状態、ＲＢＢ２作動中ＲＢ２内部中状態における遊技結果とリール停止制御＞
図１６は、ＲＢＢ１作動中ＲＢ２内部中状態、ＲＢＢ２作動中ＲＢ２内部中状態における内部抽選で用いられる内部抽選テーブルＥで当選可能な当選エリアと、ＲＢＢ１作動中ＲＢ２内部中状態、ＲＢＢ２作動中ＲＢ２内部中状態での各当選エリアの当選時における遊技結果と、を示す図である。

図１６に示すように、スロットマシン１では、当選エリア「ベル１」～当選エリア「ベル１６」、当選エリア「ベル１７Ａ」～当選エリア「ベル２５Ａ」、当選エリア「ベル１７Ｂ」～当選エリア「ベル２５Ｂ」に当選した場合に、１２枚の配当に設定された小役１～小役２５が１／１の確率で入賞するように構成されている。

また、図１６に示すように、スロットマシン１では、小役を含む当選エリアに当選した場合に、小役と、ＲＢ２と、が重複当選した状態となるが、ＲＢ２が入賞せず、小役が確実に入賞する構成となっている。スロットマシン１では、ＲＢＢ１作動中ＲＢ２内部中状態、ＲＢＢ２作動中ＲＢ２内部中状態において、内部抽選の結果が不当選となり、ＲＢ２が単独で当選した状態となった場合に、ＲＢ２を入賞可能となる。ＲＢＢ１作動中ＲＢ２内部中状態、ＲＢＢ２作動中ＲＢ２内部中状態において、内部抽選の結果が不当選となった場合における停止制御の詳細については、後述する。

＜ＲＢ１作動中状態、ＲＢＢ１作動中ＲＢ１作動中状態、ＲＢＢ１作動中ＲＢ２作動中状態、ＲＢＢ２作動中ＲＢ１作動中状態、ＲＢＢ２作動中ＲＢ２作動中状態における遊技結果とリール停止制御＞
図１７は、ＲＢ１作動中状態、ＲＢＢ１作動中ＲＢ１作動中状態、ＲＢＢ１作動中ＲＢ２作動中状態、ＲＢＢ２作動中ＲＢ１作動中状態、ＲＢＢ２作動中ＲＢ２作動中状態の、ＲＢ１又はＲＢ２が作動している遊技状態における内部抽選で用いられる内部抽選テーブルＣで当選可能な当選エリアと、ＲＢ１又はＲＢ２が作動している遊技状態での各当選エリアの当選時における遊技結果と、を示す図である。

図１７に示すように、スロットマシン１では、当選エリア「全小役」に当選した場合に、１２枚の配当に設定された小役１～小役２５のいずれかが１／１の確率で入賞するように構成されている。また、スロットマシン１では、当選エリア「１枚役Ｃ」に当選した場合と、当選エリア「全１枚役」に当選した場合と、に１枚の配当に設定された小役が１／１の確率で入賞するように構成されている。

ＲＢ１又はＲＢ２が作動している遊技状態について詳細に説明する。本実施形態のスロットマシン１において、内部抽選テーブルＣにおいて当選エリア「全小役」、当選エリア「１枚役Ｃ」又は当選エリア「全１枚役」に当選する確率は、内部抽選テーブルＡ、内部抽選テーブルＢ、内部抽選テーブルＤ、内部抽選テーブルＥにおいて小役を含む当選エリアのいずれかに当選する確率よりも高い、つまりＲＢ１又はＲＢ２が作動している遊技状態において小役に当選する確率が、ＲＢ１及びＲＢ２が作動していない遊技状態においていずれかの小役に当選する確率よりも高い確率に設定されている。

また、内部抽選テーブルＣにおいて、当選エリア「全小役」に当選する確率は、内部抽選テーブルＡ、内部抽選テーブルＢ、内部抽選テーブルＤ、内部抽選テーブルＥにおいて、１２枚の配当に設定された小役１～小役２５のいずれか２つに当選する確率の合算よりも高い確率に設定されている。

このような構成であることから、本実施形態のスロットマシン１は、ＲＢ１又はＲＢ２が作動した遊技状態において、ＲＢ１及びＲＢ２が作動していない遊技状態である場合よりもすべての小役の当選確率が上昇するとともに、いずれかの小役に当選する確率も上昇するように構成されている。

また、スロットマシン１は、当選エリア「全小役」に当選する確率が、内部抽選テーブルＡ、内部抽選テーブルＢ、内部抽選テーブルＤ、内部抽選テーブルＥにおいて小役１～小役２５を含む当選エリアのいずれかに当選する確率（小役１～小役２５を含む当選エリアの各当選確率を合算した確率）よりも低くなるように構成されている。

このため、本実施形態のスロットマシン１は、ＲＢ１又はＲＢ２が作動している遊技状態について、メダルの獲得率の期待値が１００％未満となっている。

また、上述したように、ＲＢＢ１作動中ＲＢ１内部中状態、ＲＢＢ１作動中ＲＢ２内部中状態、ＲＢＢ２作動中ＲＢ１内部中状態、ＲＢＢ２作動中ＲＢ２内部中状態においては、当選エリア「ベル１」～当選エリア「ベル１６」、当選エリア「ベル１７Ａ」～当選エリア「ベル２５Ａ」、当選エリア「ベル１７Ｂ」～当選エリア「ベル２５Ｂ」の当選時に、ストップボタンＢ１～ストップボタンＢ４の操作態様によらず小役１～小役２５のいずれかが入賞するように構成されている。

このように、本実施形態においては、ＲＢ１又はＲＢ２が作動している遊技状態でのメダルの獲得率の期待値の下限を１００％未満にまで引き下げた上で、ＲＢ１及びＲＢ２が作動していない所定の遊技状態に関するメダルの獲得性能を設計することができるため、スロットマシン１の設計自由度を飛躍的に向上させることができる。

なお、リール制御手段１３０は、当選エリア「全１枚役」に当選した場合において、設定値記憶手段１９１に記憶されている設定値によって入賞する小役を変更するリール停止制御を実行するように構成されている。リール制御手段１３０は、例えば、設定１である場合には小役２６、設定２である場合には小役２７、設定３である場合には小役２８、設定４である場合には小役２９、設定５である場合には小役３０、設定６である場合には小役３１といった、設定値ごとに異なる小役が入賞するように構成されていてもよく、また、設定値が奇数である場合には小役３３～小役３６のいずれか、設定値が偶数である場合には小役３７～小役４０のいずれか、と複数の設定値に共通の小役の入賞が対応付けられており、入賞する小役によって設定値が示唆されるような構成であってもよく、入賞する小役によって設定値を示唆可能に構成されていれば、設定値ごとに入賞可能となる小役について、小役２６～小役５４のうちいずれの小役が入賞するように構成されていてもよい。

＜１２枚の配当の小役に優先して１枚の配当の小役が入賞する構成の詳細＞
次に、小役１～小役２５を含む当選エリアに当選した場合に１枚の配当に設定された小役が入賞する場合におけるリール停止制御の詳細について、図１８を用いて説明する。図１８は、当選エリア「ベル１」に当選し、且つ１枚の配当に設定された小役が入賞する場合におけるリール停止制御の詳細について説明する図である。図１８では、ＲＢ１も成立状態に設定されたＲＢ１内部中状態において当選エリア「ベル１」に当選した場合を例示している。

なお、図１８においては、ストップボタンＢ１について、左リールＲ１の停止番号３番に配列された赤７図柄「赤７」が有効ラインＬ１上に回転表示されているタイミングで操作され、ストップボタンＢ２について、左中リールＲ２の停止番号４番に配列された赤７図柄「赤７」が有効ラインＬ１上に回転表示されているタイミングで操作され、ストップボタンＢ３について、右中リールＲ３の停止番号１６番に配列された赤７図柄「赤７」が有効ラインＬ１上に回転表示されているタイミングで操作され、ストップボタンＢ４について、右リールＲ４の停止番号１７番に配列されたリプレイ図柄「ＲＰ」が有効ラインＬ１上に回転表示されているタイミングで操作された場合を例示している。

図１８（Ａ）は、ＲＢ１が成立状態に設定されている場合において、当選エリア「ベル１」に当選した場合に成立状態に設定される小役１、小役２６、小役４７、小役４８、ＲＢ１の入賞図柄組合せを構成する図柄を示す図である。

図１８（Ｂ）は、ストップボタンＢ１が第１停止操作された場合において、左リールＲ１に配列された図柄のうち停止可能となっている図柄を有効ラインＬ１上に停止表示した際に表示可能となる小役の図柄組合せの数を示す図である。図１８（Ｂ）に示すように、スロットマシン１では、ベル図柄「ＢＬ」を停止表示した場合に、小役２６の入賞図柄組合せを構成する４個の図柄組合せを有効ラインＬ１上に停止表示可能となり、スイカ図柄「ＷＭ」を停止表示した場合に、小役１の入賞図柄組合せを構成する１個の図柄組合せを有効ラインＬ１上に停止表示可能となり、リプレイ図柄「ＲＰ」を停止表示した場合に、小役４７の入賞図柄組合せと、小役４８の入賞図柄組合せと、を構成する４個の図柄組合せを有効ラインＬ１上に停止表示可能となる。

リール制御手段１３０は、ベル図柄「ＢＬ」を停止表示した場合と、リプレイ図柄「ＲＰ」を停止表示した場合と、で、表示可能となる図柄組合せの数が同一であり、個数優先制御によって小役２６と、小役４７又は小役４８と、の間に優先順位を付けられないため、リール制御データ記憶手段１９４に記憶された停止制御テーブルによって、小役２６の入賞図柄組合せを構成するリプレイ図柄「ＲＰ」を有効ラインＬ１上に停止表示することで、当該遊技において入賞可能な役を小役２６に限定する。

図５、図１８（Ａ）に示すように、小役２６の入賞図柄組合せを構成する各図柄は、左リールＲ１～右リールＲ４において４コマ以内の間隔で配列されている。これにより、スロットマシン１では、当該遊技において入賞可能な小役が小役２６に限定された時点で、ストップボタンＢ１～ストップボタンＢ４の操作タイミングによらず１／１の確率で小役２６が入賞する。

図１８（Ｃ）は、ストップボタンＢ２が第１停止操作された場合において、左中リールＲ２に配列された図柄のうち停止可能となっている図柄を有効ラインＬ１上に停止表示した際に表示可能となる小役の図柄組合せの数を示す図である。図１８（Ｃ）に示すように、スロットマシン１では、赤７図柄「赤７」を停止表示した場合に、小役４７の入賞図柄組合せを構成する１個の図柄組合せを有効ラインＬ１上に停止表示可能となり、スイカ図柄「ＷＭ」を停止表示した場合に、小役４７の入賞図柄組合せを構成する１個の図柄組合せを有効ラインＬ１上に停止表示可能となり、リプレイ図柄「ＲＰ」を停止表示した場合に、小役４８の入賞図柄組合せを構成する２個の図柄組合せを有効ラインＬ１上に停止表示可能となり、ベル図柄「ＢＬ」を停止表示した場合に、小役１の入賞図柄組合せを構成する１個の図柄組合せを有効ラインＬ１上に停止表示可能となり、星図柄「ＳＴ」を停止表示した場合に、小役２６の入賞図柄組合せを構成する２個の図柄組合せを有効ラインＬ１上に停止表示可能となる。

リール制御手段１３０は、リプレイ図柄「ＲＰ」を停止表示した場合と、星図柄「ＳＴ」を停止表示した場合と、で、表示可能となる図柄組合せの数が同一であり、個数優先制御によって小役２６と、小役４８と、の間に優先順位を付けられないため、リール制御データ記憶手段１９４に記憶された停止制御テーブルによって、小役２６の入賞図柄組合せを構成するリプレイ図柄「ＲＰ」を有効ラインＬ１上に停止表示することで、当該遊技において入賞可能な役を小役２６に限定する。これにより、スロットマシン１では、当該遊技において１／１の確率で小役２６が入賞する。

図１８（Ｄ）は、ストップボタンＢ３が第１停止操作された場合において、右中リールＲ３に配列された図柄のうち停止可能となっている図柄を有効ラインＬ１上に停止表示した際に表示可能となる小役の図柄組合せの数を示す図である。図１８（Ｄ）に示すように、スロットマシン１では、赤７図柄「赤７」を停止表示した場合に、小役４８の入賞図柄組合せを構成する１個の図柄組合せを有効ラインＬ１上に停止表示可能となり、ＢＡＲ図柄「ＢＡＲ」を停止表示した場合に、小役４８の入賞図柄組合せを構成する１個の図柄組合せを有効ラインＬ１上に停止表示可能となり、星図柄「ＳＴ」を停止表示した場合に、小役１の入賞図柄組合せを構成する１個の図柄組合せを有効ラインＬ１上に停止表示可能となり、ベル図柄「ＢＬ」を停止表示した場合に、小役２６の入賞図柄組合せを構成する２個の図柄組合せを有効ラインＬ１上に停止表示可能となり、リプレイ図柄「ＲＰ」を停止表示した場合に、小役４７の入賞図柄組合せを構成する２個の図柄組合せを有効ラインＬ１上に停止表示可能となる。

リール制御手段１３０は、ベル図柄「ＢＬ」を停止表示した場合と、リプレイ図柄「ＲＰ」を停止表示した場合と、で、表示可能となる図柄組合せの数が同一であり、個数優先制御によって小役２６と、小役４７と、の間に優先順位を付けられないため、リール制御データ記憶手段１９４に記憶された停止制御テーブルによって、小役２６の入賞図柄組合せを構成するベル図柄「ＢＬ」を有効ラインＬ１上に停止表示することで、当該遊技において入賞可能な役を小役２６に限定する。これにより、スロットマシン１では、当該遊技において１／１の確率で小役２６が入賞する。

図１８（Ｅ）は、ストップボタンＢ４が第１停止操作された場合において、右リールＲ４に配列された図柄のうち停止可能となっている図柄を有効ラインＬ１上に停止表示した際に表示可能となる小役の図柄組合せの数を示す図である。図１８（Ｅ）に示すように、スロットマシン１では、ブランクＣ図柄「ＢＫＣ」を停止表示した場合に、小役４７の入賞図柄組合せと、小役４８の入賞図柄組合せと、を構成する４個の図柄組合せを有効ラインＬ１上に停止表示可能となり、ブランクＡ図柄「ＢＫＡ」を停止表示した場合に、小役１の入賞図柄組合せを構成する１個の図柄組合せを有効ラインＬ１上に停止表示可能となり、スイカ図柄「ＷＭ」を停止表示した場合に、小役２６の入賞図柄組合せを構成する４個の図柄組合せを有効ラインＬ１上に停止表示可能となる。

リール制御手段１３０は、ブランクＣ図柄「ＢＫＣ」を停止表示した場合と、スイカ図柄「ＷＭ」を停止表示した場合と、で、表示可能となる図柄組合せの数が同一であり、個数優先制御によって小役２６と、小役４７と、の間に優先順位を付けられないため、リール制御データ記憶手段１９４に記憶された停止制御テーブルによって、小役２６の入賞図柄組合せを構成するベル図柄「ＢＬ」を有効ラインＬ１上に停止表示することで、当該遊技において入賞可能な役を小役２６に限定する。これにより、スロットマシン１では、当該遊技において１／１の確率で小役２６が入賞する。

このように、スロットマシン１では、当選エリア「ベル１」に当選し、１枚の配当に設定された小役が１／１の確率で入賞する場合、個数優先制御と停止制御テーブルとによるリール停止制御が実行されることで、第１停止操作が実行された時点でストップボタンＢ１～ストップボタンＢ４の操作タイミングによらず入賞可能に構成された小役２６が入賞可能な役として限定され、小役２６が入賞する。

図７に示したように、スロットマシン１では、小役２６～小役２９について、ストップボタンＢ１～ストップボタンＢ４の操作タイミングによらず有効ラインＬ１上に停止表示可能な図柄から入賞図柄組合せが構成されている。また、図３に示すように、スロットマシン１では、当選エリア「ベル１」～当選エリア「ベル１６」、当選エリア「ベル１７Ａ」～当選エリア「ベル２５Ａ」、当選エリア「ベル１７Ｂ」～当選エリア「ベル２５Ｂ」の小役１～小役２５のいずれかを含む当選エリアについて、小役２６～小役２９のいずれかを含むように構成されている。

このような構成により、本実施形態のスロットマシン１では、当選エリア「ベル１」～当選エリア「ベル１６」、当選エリア「ベル１７Ａ」～当選エリア「ベル２５Ａ」、当選エリア「ベル１７Ｂ」～当選エリア「ベル２５Ｂ」に当選した場合に１枚の配当に設定された小役が１／１の確率で入賞するように設定された遊技状態においては、小役１～小役２５が入賞せずに、小役２６～小役２９のいずれかが入賞する。

また、スロットマシン１では、例えば、ＲＢＢ１内部中状態のように当選エリア「ベル１」の当選時に１枚の配当に設定された小役が１／２の確率で入賞する遊技結果となるように制御される場合、停止制御テーブルを用いたリール停止制御において小役２６ではなく小役４７又は小役４８の入賞図柄組合せを構成する図柄を停止表示するように構成されている。

小役４７の入賞図柄組合せを構成する図柄は、左中リールＲ２の図柄の引き込み範囲が２０コマ中１０コマとなっており、小役４８の入賞図柄組合せを構成する図柄は、右中リールＲ３の図柄の引き込み範囲が２０コマ中１０コマとなっている。

このため、スロットマシン１では、当選エリア「ベル１」に当選し、当該遊技において入賞可能となる役が小役４７又は小役４８に限定されるリール停止制御が実行されることで、１枚の配当に設定された小役が１／２の確率で入賞する。

また、図８に示したように、スロットマシン１では、小役４７～小役５４について、引き込み範囲として２０コマ中１０コマに設定された図柄を有効ラインＬ１上に停止表示可能なタイミングでストップボタンＢ２又はストップボタンＢ３の操作された場合に入賞するように各入賞図柄組合せが構成されている。図３に示すように、スロットマシン１では、当選エリア「ベル１」～当選エリア「ベル１６」について、小役４７～小役５４のうち、入賞図柄組合せを構成する左中リールＲ２の図柄の引き込み範囲が２０コマ中１０コマに設定された小役と、入賞図柄組合せを構成する右中リールＲ３の図柄の引き込み範囲が２０コマ中１０コマに設定された小役と、を１つずつ含むように構成されている。

このような構成により、本実施形態のスロットマシン１では、当選エリア「ベル１」～当選エリア「ベル１６」に当選した場合に１枚の配当に設定された小役が１／２の確率で入賞するように設定された遊技状態においては、小役１～小役２５が入賞せずに、小役４７～小役５４のいずれかが１／２の確率で入賞する。

＜払い出しが発生しない場合における遊技機の状態の詳細＞
図１０～図１３に示したように、スロットマシン１では、ＲＢＢ１又はＲＢＢ２が作動していない状態でメダルの払い出しが発生しない遊技結果となるのは、非ＲＴ状態であれば、ＲＢＢ１又はＲＢＢ２を含む当選エリアに当選し、ＲＢＢ１が入賞した場合と、役を取りこぼした場合と、であり、ＲＢ１内部中状態であれば、ＲＢ１が入賞する場合であり、ＲＢＢ１内部中状態であれば、ＲＢＢ１が入賞した場合と、役を取りこぼした場合と、であり、ＲＢＢ２内部中状態であれば、ＲＢＢ２が入賞した場合と、役を取りこぼした場合と、である。

このような構成であることから、スロットマシン１では、ＲＢＢ１又はＲＢＢ２が作動していない場合においてメダルの払い出しが発生しなかった場合には、ＲＢＢ１又はＲＢＢ２が当選又は入賞したか、ＲＢ１が入賞しＲＢ１作動中状態に移行し、ＲＢ１作動中状態の終了後に非ＲＴ状態に移行することでＲＢＢ１又はＲＢＢ２に当選可能となるか、のいずれかの状態となっていることから、メダルの払い出しが発生しないことによって有利な状態である又は有利な状態に移行可能となっていることを遊技者に示唆することができ、メダルが払い出されないという遊技者にとって不利益な状況によって遊技者の遊技に対する興趣を高めることができる。

この、当選エリア「ベル１」～当選エリア「ベル１６」、当選エリア「ベル１７Ａ」～当選エリア「ベル２５Ａ」、当選エリア「ベル１７Ｂ」～当選エリア「ベル２５Ｂ」、当選エリア「ＲＢＢ１＆ベル１」～当選エリア「ＲＲＢ１＆ベル８」、当選エリア「ＲＢＢ１＆ベル１７Ａ」～当選エリア「ＲＢＢ１＆ベル２５Ａ」、当選エリア「ＲＢＢ２＆ベル９」～当選エリア「ＲＢＢ２＆ベル１６」、当選エリア「ＲＢＢ２＆ベル１７Ｂ」～当選エリア「ＲＢＢ２＆ベル２５Ｂ」が、本実施形態における特定当選態様を構成し、１枚の配当よりも高い１２枚の配当に設定された小役１～小役２５が、本実施形態における第１配当の小役を構成し、１枚の配当に設定された小役２６～小役５４が、本実施形態における第２配当の小役を構成する。

＜各遊技状態を組み合わせた遊技性の詳細＞
図１０～図１７に示したように、本実施形態のスロットマシン１では、当選エリア「ベル１」～当選エリア「ベル１６」、当選エリア「ベル１７Ａ」～当選エリア「ベル２５Ａ」、当選エリア「ベル１７Ｂ」～当選エリア「ベル２５Ｂ」に当選した場合に、ＲＢＢ１作動中ＲＢ１内部中状態、ＲＢＢ１作動中ＲＢ２内部中状態、ＲＢＢ２作動中ＲＢ１内部中状態、ＲＢＢ２作動中ＲＢ２内部中状態のＲＢＢ１又はＲＢＢ２が作動し且つＲＢ１又はＲＢ２が成立状態に設定された遊技状態において、１／１の確率で１２枚の配当に設定された小役が入賞するように構成され、他の遊技状態においては、１２枚の配当に設定された小役が入賞しない又は限られた当選エリアの当選時にのみ入賞可能となるように構成されており、ＲＢＢ１又はＲＢＢ２が作動し且つＲＢ１又はＲＢ２が成立状態に設定された遊技状態を長期に亘って継続することで、メダルを獲得することができる構成となっている。

このような構成であることから、スロットマシン１では、メダルを獲得可能な遊技状態に移行するためには、非ＲＴ状態において、ＲＢＢ１又はＲＢＢ２を含む当選エリアに当選し、ＲＢＢ１内部中状態又はＲＢＢ２内部中状態を経てＲＢＢ１又はＲＢＢ２を作動させることが必要となる。

また、スロットマシン１では、非ＲＴ状態においてＲＢ１を含む当選エリアに当選した場合に、遊技状態がＲＢ１内部中状態に移行し、ＲＢ１を作動させないとＲＢＢ１又はＲＢＢ２に当選することができなくなるように構成されている。

スロットマシン１では、ＲＢ１内部中状態におけるメダルの獲得期待値を抑制することで、ＲＢＢ１作動中ＲＢ１内部中状態等におけるメダルの獲得期待値を向上させる構成となっていることから、ＲＢ１内部中状態においても遊技が実行される構成である必要があるものの、内部抽選の結果が不当選となりＲＢ１の抽選フラグが単独で成立状態となった場合等、ＲＢ１を入賞可能である場合には、ＲＢ１を速やかに入賞させることが求められる。

このため、本実施形態のスロットマシン１では、ＲＢ１について、ストップボタンＢ１～ストップボタンＢ４の操作タイミングによらず有効ラインＬ１上に停止表示可能な図柄から構成された入賞図柄組合せ「ＳＴ－ＲＰ－ＳＴ－ＲＰ」を有する構成となっている。

また、本実施形態のスロットマシン１では、ＲＢＢ１又はＲＢＢ２が作動した各遊技状態においては、リプレイの当選確率が０となるように構成されており、所定回数の遊技が実行される場合におけるメダルの総投入数に対する総払出数の比率である出玉率のうち、リプレイを規定投入数と同数の払出として計数する場合の出玉率と、リプレイを再遊技として扱った場合（メダルの投入及び払出がなかったものとして扱う場合）の出玉率と、が大きく乖離することを抑制している。

このような構成であるため、スロットマシン１では、ＲＢＢ１又はＲＢＢ２が作動し且つＲＢ１又はＲＢ２が成立状態に設定された遊技状態においても、リプレイの当選確率が変化せず当選確率０に維持される構成となっている。つまり、スロットマシン１では、ＲＢ１とＲＢ２とについて、当選することがリプレイの当選確率の変動契機に設定されておらず、ＲＢ１内部中状態においても、リプレイの当選確率が変動しない構成となっている。

また、スロットマシン１では、ＲＢＢ１又はＲＢＢ２が作動し且つＲＢ１又はＲＢ２が成立状態に設定された遊技状態において内部抽選で不当選となる確率が、非ＲＴ状態におけるリプレイの当選確率と、当選エリア「ＲＢＢ１」の当選確率と、を合算した確率（本実施形態においては８９８６／６５５３６）となるように構成されており、ＲＢ１が成立状態である場合には、内部抽選で不当選となった場合にＲＢ１の抽選フラグが単独で成立状態に設定され、ＲＢ１が入賞可能となる構成となっている。

しかしながら、上述したように、本実施形態のスロットマシン１では、ＲＢＢ１又はＲＢＢ２が作動し且つＲＢ１又はＲＢ２が成立状態に設定された遊技状態に長期に亘って滞在することで、メダルをより多く獲得可能となる構成となっている。

このため、本実施形態のスロットマシン１では、ＲＢＢ１又はＲＢＢ２が作動し且つＲＢ１の抽選フラグが単独で成立状態となった場合に、ＲＢ１の入賞図柄組合せ「赤７－ＢＫＡ－ＷＭ－ＲＰ」を構成する図柄を、ＲＢ１の入賞図柄組合せ「ＳＴ－ＲＰ－ＳＴ－ＲＰ」を構成する図柄に優先して有効ラインＬ１上に停止表示するリール停止制御を実行することで、ＲＢ１の入賞を回避することができるように構成されている。

＜ＲＢ１の入賞を回避する構成＞
図１９は、ＲＢ１の入賞図柄組合せ「赤７－ＢＫＡ－ＷＭ－ＲＰ」を構成する図柄のうち、左リールＲ１の赤７図柄「赤７」の引き込み範囲と、左中リールＲ２のブランクＡ図柄「ＢＫＡ」の引き込み範囲と、右中リールＲ３のスイカ図柄「ＷＭ」の引き込み範囲と、を示す図である。

図１９に示すように、リール制御手段１３０は、ＲＢＢ１又はＲＢＢ２が作動し且つＲＢ１を入賞可能な場合において、停止番号３番の赤７図柄「赤７」～停止番号７番の星図柄「ＳＴ」が有効ラインＬ１上に回転表示されているタイミングでストップボタンＢ１が操作された場合に、ＲＢ１の入賞図柄組合せ「ＳＴ－ＲＰ－ＳＴ－ＲＰ」を構成する星図柄「ＳＴ」に優先して赤７図柄「赤７」を左リールＲ１の上段に停止表示する。

また、リール制御手段１３０は、ＲＢＢ１又はＲＢＢ２が作動し且つＲＢ１を入賞可能な場合において、停止番号３番のスイカ図柄「ＷＭ」～停止番号１２番のリプレイ図柄「ＲＰ」が有効ラインＬ１上に回転表示されているタイミングでストップボタンＢ２が操作された場合に、ＲＢ１の入賞図柄組合せ「ＳＴ－ＲＰ－ＳＴ－ＲＰ」を構成するリプレイ図柄「ＲＰ」に優先してブランクＡ図柄「ＢＫＡ」を左中リールＲ２の中段に停止表示する。

また、リール制御手段１３０は、ＲＢＢ１又はＲＢＢ２が作動し且つＲＢ１を入賞可能な場合において、停止番号５番のスイカ図柄「ＷＭ」～停止番号１４番の星図柄「ＳＴ」が有効ラインＬ１上に回転表示されているタイミングでストップボタンＢ３が操作された場合に、ＲＢ１の入賞図柄組合せ「ＳＴ－ＲＰ－ＳＴ－ＲＰ」を構成する星図柄「ＳＴ」に優先して、スイカ図柄「ＷＭ」を右中リールＲ３の下段に停止表示する。

スロットマシン１では、ストップボタンＢ１～ストップボタンＢ３のうち最初に操作されたストップボタンについて、ＲＢ１の入賞図柄組合せ「赤７－ＢＫＡ－ＷＭ－ＲＰ」を構成する図柄を停止表示可能なタイミングで操作された場合に、ＲＢ１の入賞図柄組合せ「ＳＴ－ＲＰ－ＳＴ－ＲＰ」に優先して入賞図柄組合せ「赤７－ＢＫＡ－ＷＭ－ＲＰ」を構成する図柄を有効ラインＬ１上に停止表示する。

例えば、ストップボタンＢ１～ストップボタンＢ３のうちストップボタンＢ１が最初に操作され、赤７図柄「赤７」が左リールＲ１の上段に停止表示され、当該遊技において入賞可能な役がＲＢ１の入賞図柄組合せ「赤７－ＢＫＡ－ＷＭ－ＲＰ」に限定された場合、スロットマシン１では、左中リールＲ２において停止番号３番のスイカ図柄「ＷＭ」～停止番号１２番のリプレイ図柄「ＲＰ」が有効ラインＬ１上に回転表示されているタイミングでストップボタンＢ２が操作された場合と、右中リールＲ３において停止番号０番のＢＡＲ図柄「ＢＡＲ」～停止番号４番の星図柄「ＳＴ」、停止番号１５番のＢＡＲ図柄「ＢＡＲ」～停止番号１９番の星図柄「ＳＴ」が有効ラインＬ１上に回転表示されているタイミングでストップボタンＢ３が操作された場合と、に、いずれの役の入賞図柄組合せとも異なる図柄組合せが有効ラインＬ１上に停止表示され、取りこぼし（非入賞）となることで、ＲＢ１の入賞が回避される。

なお、スロットマシン１では、ＲＢＢ１又はＲＢＢ２が作動し且つＲＢ１を入賞可能な状態において、ストップボタンＢ１～ストップボタンＢ３のうち最初に操作されたストップボタンについて、ＲＢ１の入賞図柄組合せ「赤７－ＢＫＡ－ＷＭ－ＲＰ」を構成する図柄を停止表示不能なタイミングで操作された場合、ＲＢ１の入賞図柄組合せ「ＳＴ－ＲＰ－ＳＴ－ＲＰ」を構成する図柄を有効ラインＬ１上に停止表示するように構成されており、当該遊技においてＲＢ１が入賞する構成となっている。

このように、本実施形態のスロットマシン１は、非ＲＴ状態において第１種特別役物としてのＲＢ１に当選することで移行するＲＢ１内部中状態の出玉率が抑制し、ＲＢＢ１作動中ＲＢ１内部中状態、ＲＢＢ１作動中ＲＢ２内部中状態、ＲＢＢ２作動中ＲＢ１内部中状態、ＲＢＢ２作動中ＲＢ２内部中状態のＲＢＢ１又はＲＢＢ２が作動し且つＲＢ１又はＲＢ２が成立状態に設定された遊技状態の出玉率を高めており、ＲＢ１の入賞図柄組合せとしてストップボタンＢ１～ストップボタンＢ４の操作態様によらず入賞可能に構成された入賞図柄組合せ「ＳＴ－ＲＰ－ＳＴ－ＲＰ」を有することで、出玉率が抑制されたＲＢ１内部中状態を終了させるＲＢ１の入賞の確率を１／１にでき、ＲＢ１を入賞可能な場合には遊技者の技量によらずＲＢ１を入賞させ、ＲＢ１作動中状態を経て非ＲＴ状態に移行させてＲＢＢ１又はＲＢＢ２に当選可能にさせることができるとともに、ＲＢＢ１作動中ＲＢ１内部中状態、ＲＢＢ２作動中ＲＢ１内部中状態においては、ＲＢ１の入賞図柄組合せとしてストップボタンＢ１～ストップボタンＢ３の操作タイミングが適切な場合に入賞可能となり、ストップボタンＢ１～ストップボタンＢ３の操作タイミングが入賞図柄組合せを構成する図柄を有効ラインＬ１上に停止表示不能なタイミングである場合には入賞不能になる入賞図柄組合せ「赤７－ＢＫＡ－ＷＭ－ＲＰ」を有することで、ＲＢ１の入賞を回避して遊技者にとって有利なＲＢＢ１作動中ＲＢ１内部中状態、ＲＢＢ２作動中ＲＢ１内部中状態を継続することができるため、第１種特別役物としてのＲＢ１に規定された遊技規則を順守しつつ、第２種特別役物に係る役物連続作動装置を有した場合には２２５枚を超えない範囲で予め定められた枚数のメダルが払い出された場合に終了することが求められるＲＢＢ１、ＲＢＢ２の性能を、２８５枚を超えるまで継続可能な性能にすることができ、遊技機の商品性を向上させることができる。

この、第１種特別役物としてのＲＢ１が、本実施形態における第１ボーナスを構成し、第１種特別役物に係る役物連続差動装置としてのＲＢＢ１，ＲＢＢ２が、本実施形態における第２ボーナスを構成する。また、ＲＢ１の入賞図柄組合せのうち「ＳＴ－ＲＰ－ＳＴ－ＲＰ」が、本実施形態におけるストップボタンＢ１～ストップボタンＢ４の操作態様によらず有効ラインＬ１上に停止表示可能な第１図柄組合せを構成し、ＲＢ１の入賞図柄組合せのうち「赤７－ＢＫＡ－ＷＭ－ＲＰ」が、ストップボタンＢ１が停止番号３番の赤７図柄「赤７」～停止番号７番の星図柄「ＳＴ」が有効ラインＬ１上に回転表示されているタイミングで操作され、ストップボタンＢ２が停止番号３番のスイカ図柄「ＷＭ」～停止番号１２番のリプレイ図柄「ＲＰ」が有効ラインＬ１上に回転表示されているタイミングで操作され、ストップボタンＢ３が停止番号５番のスイカ図柄「ＷＭ」～停止番号１４番の星図柄「ＳＴ」が有効ラインＬ１上に回転表示されているタイミングで操作される特定操作態様でストップボタンＢ１～ストップボタンＢ４が操作された場合に有効ラインＬ１上に停止表示され、特定操作態様とは異なる操作態様で操作された場合には有効ラインＬ１上に停止表示されない第２図柄組合せを構成する。

４．本実施形態のまとめ
以上のように、本実施形態のスロットマシン１は、非ＲＴ状態において第１種特別役物としてのＲＢ１に当選することで移行するＲＢ１内部中状態の出玉率が抑制し、ＲＢＢ１作動中ＲＢ１内部中状態、ＲＢＢ１作動中ＲＢ２内部中状態、ＲＢＢ２作動中ＲＢ１内部中状態、ＲＢＢ２作動中ＲＢ２内部中状態のＲＢＢ１又はＲＢＢ２が作動し且つＲＢ１又はＲＢ２が成立状態に設定された遊技状態の出玉率を高めており、ＲＢ１の入賞図柄組合せとしてストップボタンＢ１～ストップボタンＢ４の操作態様によらず入賞可能に構成された入賞図柄組合せ「ＳＴ－ＲＰ－ＳＴ－ＲＰ」を有することで、出玉率が抑制されたＲＢ１内部中状態を終了させるＲＢ１の入賞の確率を１／１にでき、ＲＢ１を入賞可能な場合には遊技者の技量によらずＲＢ１を入賞させ、ＲＢ１作動中状態を経て非ＲＴ状態に移行させてＲＢＢ１又はＲＢＢ２に当選可能にさせることができるとともに、ＲＢＢ１作動中ＲＢ１内部中状態、ＲＢＢ２作動中ＲＢ１内部中状態においては、ＲＢ１の入賞図柄組合せとしてストップボタンＢ１～ストップボタンＢ３の操作タイミングが適切な場合に入賞可能となり、ストップボタンＢ１～ストップボタンＢ３の操作タイミングが入賞図柄組合せを構成する図柄を有効ラインＬ１上に停止表示不能なタイミングである場合には入賞不能になる入賞図柄組合せ「赤７－ＢＫＡ－ＷＭ－ＲＰ」を有することで、ＲＢ１の入賞を回避して遊技者にとって有利なＲＢＢ１作動中ＲＢ１内部中状態、ＲＢＢ２作動中ＲＢ１内部中状態を継続することができるため、第１種特別役物としてのＲＢ１に規定された遊技規則を順守しつつ、第２種特別役物に係る役物連続作動装置を有した場合には２２５枚を超えない範囲で予め定められた枚数のメダルが払い出された場合に終了することが求められるＲＢＢ１、ＲＢＢ２の性能を、２８５枚を超えるまで継続可能な性能にすることができ、遊技機の商品性を向上させることができる。

５．変形例
なお、本実施形態において、スロットマシン１は、第１種特別役物に係る役物連続差動装置として、ＲＢＢ１と、ＲＢＢ２と、の２つを有しているが、これに限らず、少なくとも１つ有していればよい。

また、本実施形態において、スロットマシン１は、ＲＢ１の当選をリプレイの当選確率の変動契機としていないが、これに限らず、ＲＢ１に当選することでリプレイの当選確率が変動するように構成されていてもよい。

また、本実施形態において、スロットマシン１は、ＲＢ１の入賞図柄組合せのうち第２図柄組合せとして「赤７－ＢＫＡ－ＷＭ－ＲＰ」を有し、特定操作態様として、ストップボタンＢ１～ストップボタンＢ３のそれぞれで入賞図柄組合せを構成する図柄を入賞可能にする適切な操作タイミングが設定された操作態様を有しているが、これに限定されない。スロットマシン１は、第２図柄組合せについて、少なくとも１つのストップボタンが特定操作態様で操作されることで有効ラインＬ１上に停止表示可能となり、該ストップボタンが特定操作態様とは異なる操作態様で操作された場合に有効ライン上に停止表示されない図柄組合せ（例えば、ストップボタンＢ１、ストップボタンＢ３、ストップボタンＢ４については操作タイミングによらず有効ラインＬ１上に入賞図柄組合せを構成する図柄を停止表示可能で、ストップボタンＢ２の操作タイミングが停止番号３番のスイカ図柄「ＷＭ」～停止番号１２番のリプレイ図柄「ＲＰ」が有効ラインＬ１上に回転表示されているタイミングである場合に入賞可能となる図柄組合せ「ＲＰ－ＢＫＡ－ＲＰ－ＢＫＡ」等）から構成されていてもよい。

また、本実施形態において、スロットマシン１は、遊技価値として、メダルを投入及び払出可能に構成されているが、これに限定されない。スロットマシン１は、例えば、スロットマシン１の外部に設けられ、遊技者が遊技の用に供することができる遊技価値の総数を電磁的方法によって記録可能な構成を有する遊技価値管理装置（専用ユニット）から出力される投入信号に基づき、遊技価値を投入状態に設定し、遊技価値の払い出しを行う場合に、遊技価値管理装置へ払出信号を出力し、遊技価値管理装置において所定の記録媒体に払出信号に対応する遊技価値を電磁的方法によって記録するように構成されていてもよい。つまり、スロットマシン１は、いわゆるメダルレス遊技機から構成されていてもよい。

このように構成される場合、スロットマシン１は、例えば、遊技者によって遊技価値管理装置に投入された金額に対応するクレジット数を表示するクレジット数表示手段を有するように構成される。また、スロットマシン１は、最大で１６３６８枚のメダルに相当する遊技価値をクレジット可能に構成され、１６３６８枚を超える遊技価値がクレジットされた場合、遊技制御手段をエラー状態に設定し、遊技価値管理装置を介して所定の記録媒体に電磁的方法によって記録される方式によって遊技価値が払い出されることで１６３６８枚以下のクレジット数になるまで、遊技不可（遊技価値が投入状態に設定されずスタートレバーＳＬへの開始操作が有効化されない状態）に構成されていてもよい。

また、本実施形態において、スロットマシン１は、各カウンタや記憶手段の記憶値に初期値として値をセットし、毎回の遊技の実行時に１ずつ減算するデクリメント更新や、毎回の遊技の実行時に１ずつ加算するインクリメント更新を実行するように構成されているが、これに限らず、各カウンタや記憶手段の更新方法については乗算や除算等を実行するように構成されていてもよく、特に限定されない。

１ スロットマシン（遊技機）
１２０ 内部抽選手段
１３０ リール制御手段
１４０ 入賞判定手段
Ｂ１ ストップボタン
Ｂ２ ストップボタン
Ｂ３ ストップボタン
Ｂ４ ストップボタン
Ｒ１ 左リール
Ｒ２ 左中リール
Ｒ３ 右中リール
Ｒ４ 右リール

Claims (2)

1. 複数のリールと、
   複数のストップボタンと、
   複数種類の役の内部抽選を行う内部抽選手段と、
   前記複数のリールの回転態様及び停止態様を制御するリール制御手段と、
   有効ライン上に表示された図柄組合せに基づき役の入賞判定を行う入賞判定手段と、を備え、
   前記複数種類の役には、
   第１種特別役物としての第１ボーナスと、
   第１種特別役物に係る役物連続作動装置としての第２ボーナスと、が含まれ、
   前記第１ボーナスの入賞を示す図柄組合せとして、第１図柄組合せと、第２図柄組合せと、を有し、
   前記第１図柄組合せは、前記複数のストップボタンの操作態様によらず有効ライン上に停止表示可能であり、
   前記第２図柄組合せは、少なくとも１つのストップボタンが特定操作態様で操作される場合に有効ライン上に停止表示可能で、且つ該ストップボタンが前記特定操作態様とは異なる操作態様で操作された場合に有効ライン上に停止表示されず、
   前記リール制御手段は、
   前記第２ボーナスが作動していない場合において、前記第１ボーナスの入賞を示す図柄組合せを有効ライン上に停止表示可能な場合に、前記第１図柄組合せを有効ライン上に停止表示可能にし、
   前記第２ボーナスが作動している場合において、前記第１ボーナスの入賞を示す図柄組合せを有効ライン上に停止表示可能な場合に、前記第１図柄組合せを構成する図柄に優先して前記第２図柄組合せを構成する図柄を有効ライン上に停止表示可能にする、
   ことを特徴とする遊技機。
2. 前記内部抽選では、複数種類の当選態様の当否が決定され、
   前記複数種類の当選態様には、特定当選態様が含まれ、
   前記特定当選態様には、第１配当の小役と、第２配当の小役と、が含まれ、
   前記第１配当は、前記第２配当よりも高く、
   前記第２ボーナスが作動しておらず且つ前記第１ボーナスが当選している状態において、前記特定当選態様に当選した場合には、前記第１配当の小役が入賞せず、
   前記第２ボーナスが作動しており且つ前記第１ボーナスが当選している状態において、前記特定当選態様に当選した場合には、前記第１配当の小役が入賞する、
   ことを特徴とする請求項１に記載の遊技機。

Images