JP2023111659A - 物理量センサーモジュールおよび物理量センサーの診断方法 - Google Patents

物理量センサーモジュールおよび物理量センサーの診断方法 Download PDF

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【課題】正常/異常の診断を精度よく行うことのできる物理量センサーモジュールおよび物理量センサーの診断方法を提供する。【解決手段】可動電極と固定電極の間の容量に基づいて物理量を検出する物理量センサーと、物理量を検出する検出モードでは、設計上、可動電極のプルインが生じる設計プルイン電圧よりも低い駆動信号を物理量センサーに印加し、物理量センサーの診断を行う診断モードでは、設計プルイン電圧よりも低い第1電圧から設計プルイン電圧よりも高い第2電圧に上昇させた後、設計プルイン電圧よりも高い第3電圧から設計プルイン電圧よりも低い第4電圧まで降下させる診断信号を物理量センサーに印加する電源回路と、診断モード時の診断信号と容量との関係を出力する出力回路と、を有している。【選択図】図5

Description

本発明は、物理量センサーモジュールおよび物理量センサーの診断方法に関する。
従来から、固定電極と可動電極とを有し、固定電極に対する可動電極の変位によって変化する固定電極と可動電極との間の容量に基づいて加速度を検出する加速度センサーが知られている。このような加速度センサーでは、可動電極が固定電極に接触したまま貼り付いてしまい、自然状態に復帰できない状態である「スティッキング」が生じるおそれがある。特許文献1には、スティッキングが発生し得るか否かを、可動電極を固定電極に強制的に接触させた後、可動電極を固定電極から引き離すように電圧を印加し、可動電極が正しく戻るか否かで判断する方法が記載されている。
特開2008-216118号公報
しかしながら、このような診断方法では、可動電極が正しく戻るものは診断で良品と判断されるが、その後使用中にスティッキングが発生するおそれがある。
本発明の物理量センサーモジュールは、固定電極と前記固定電極に対して変位する可動電極とを有し、前記可動電極と前記固定電極の間の容量に基づいて物理量を検出する物理量センサーと、
前記物理量を検出する検出モードでは、設計上、前記可動電極のプルインが生じる設計プルイン電圧よりも低い駆動信号を前記物理量センサーに印加し、前記物理量センサーの診断を行う診断モードでは、前記設計プルイン電圧よりも低い第1電圧から前記設計プルイン電圧よりも高い第2電圧に上昇させた後、前記設計プルイン電圧よりも高い第3電圧から前記設計プルイン電圧よりも低い第4電圧まで降下させる診断信号を前記物理量センサーに印加する電源回路と、
前記診断モード時の前記診断信号と前記容量との関係を出力する出力回路と、を有している。
本発明の物理量センサーの診断方法は、固定電極と前記固定電極に対して変位する可動電極とを有し、前記可動電極と前記固定電極の間の容量に基づいて物理量を検出する物理量センサーの診断方法であって、
設計上、前記可動電極のプルインが生じる設計プルイン電圧よりも低い第1電圧から前記設計プルイン電圧よりも高い第2電圧に上昇させた後、前記設計プルイン電圧よりも高い第3電圧から前記設計プルイン電圧よりも低い第4電圧まで降下させる診断信号を前記物理量センサーに印加する診断信号印加ステップと、
前記診断信号と前記容量との関係を取得する関係取得ステップと、
前記取得した前記関係から前記物理量センサーを診断する診断ステップと、を含んでいる。
第1実施形態に係る物理量センサーモジュールを示すブロック図である。 加速度センサーを示す平面図である。 図2中のX-X線断面図である。 理想的なCV特性を示すグラフである。 物理量検出回路を示すブロック図である。 診断モードの動作を示すグラフである。 ホストコンピューターが行う診断工程を示すフローチャートである。 第2実施形態に係る検出モードを示すグラフである。 第3実施形態に係る物理量検出回路を示すブロック図である。 加速度信号の一例を示すグラフである。 第1解消モードにおいて加速度センサーに印加する電圧の組み合わせを示す表である。 第2解消モードにおいて加速度センサーに印加する電圧の組み合わせを示す表である。 物理量センサーモジュールの変形例を示すブロック図である。
以下、本発明の物理量センサーモジュールおよび物理量センサーの診断方法を添付図面に示す実施形態に基づいて詳細に説明する。
<第1実施形態>
図1は、第1実施形態に係る物理量センサーモジュールを示すブロック図である。図2は、加速度センサーを示す平面図である。図3は、図2中のX-X線断面図である。図4は、理想的なCV特性を示すグラフである。図5は、物理量検出回路を示すブロック図である。図6は、診断モードの動作を示すグラフである。図7は、ホストコンピューターが行う診断工程を示すフローチャートである。
図1に示す物理量センサーモジュール100は、物理量センサーとしての加速度センサー1と、物理量検出回路2と、を有している。また、物理量検出回路2は、ホストコンピューター9に接続されている。
加速度センサー1は、物理量としての所定の検出軸方向の加速度を検出するセンサーである。図2および図3に示すように、加速度センサー1は、基板11と、基板11上に配置されているセンサー素子12と、を有している。
基板11は、上面に開口する凹部111と、凹部111の底面から突出しているマウント112と、を有している。そして、マウント112にセンサー素子12が接合されている。また、凹部111の底面にはマウント112を間に挟むようにして固定電極としての第1固定電極131および第2固定電極132が配置されている。また、基板11は、凹部111の底面から突出し、センサー素子12と第1、第2固定電極131、132との接触を防止するための一対のストッパー141、142を有している。
センサー素子12は、例えば、リン(P)、ボロン(B)、砒素(As)等の不純物がドープされた導電性のシリコン基板から形成されている。また、センサー素子12は、マウント112に接合されている固定部121と、梁123を介して固定部121に連結され、軸J1まわりに回動可能な可動電極としての可動部122と、を有している。可動部122には、例えば、VDD/2、VDD、0Vの順に周期的に変化する駆動信号DRVが印加される。これにより、第1固定電極131と可動部122との間に容量Caが形成され、第2固定電極132と可動部122との間に容量Cbが形成される。
センサー素子12に矢印方向の加速度Aが作用すると、可動部122が梁123を捩り変形させつつ軸J1まわりにシーソー揺動する。そして、可動部122のシーソー揺動に合わせて容量Ca、Cbが逆相で変化する。したがって、加速度センサー1は、容量Ca、Cbの変化量に基づいて加速度Aを検出することができる。なお、このように駆動信号DRVを印加して加速度を検出する駆動モードを検出モードとも言う。
ここで、設計から求められる加速度センサー1への印加電圧Vとそれにより形成される容量Caとの設計上の関係について図4に基づいて説明する。印加電圧Vが0Vのときは、可動部122と第1固定電極131との間に静電引力が生じないため可動部122が基板11に対して略平行となり、容量Caが最も小さくなる。そして、ここから印加電圧V(可動部122と第1固定電極131との電位差)を徐々に大きくすると、可動部122と第1固定電極131との間に生じる静電引力が徐々に大きくなり、それに従って可動部122が第1固定電極131側へ引き付けられるようにして変位する。そして、印加電圧Vがある大きさとなったところで可動部122がストッパー141に衝突し、それ以上の第1固定電極131側への変位が規制される。以下では、この状態を「プルイン」と言う。そのため、プルインした状態において容量Caが最も大きくなる。
以下では、上述した印加電圧Vと容量Caとの関係をCV特性とも言う。また、設計上、プルインが生じる電圧を設計プルイン電圧Vpi0、印加電圧Vを徐々に大きくしていき実際にプルインが生じる電圧をプルイン電圧Vpi、プルインの状態から印加電圧Vを徐々に小さくしていきプルインが解消される電圧をリリース電圧Vr、容量Caの最小値をCmin、容量Caが最小値Cminとなる電圧を最小容量電圧Vcmin、プルイン時の容量をプルイン容量Cpiとも言う。
ここで、図4には設計から求められるCV特性の理想的関係を示したが、加工精度等に起因する加速度センサー1の個体差、加速度センサー1が外部から受ける応力等によってCV特性が上記の理想的関係からずれる場合がある。このずれ量が許容範囲を超えると正常な加速度検出が困難となる。そこで、加速度センサー1は、駆動モードとして、前述した検出モードの他に、CV特性に基づいて加速度センサー1の駆動が正常か異常かを診断する診断モードを有しており、正常/異常の診断を容易に行うことができる構成となっている。
図5に示すように、物理量検出回路2は、オフセット・コントロール・キャパシター(OCC)20と、Q/Vアンプ(QVA)21と、プログラマブル・ゲイン・アンプ(PGA)22と、温度センサー23と、A/D変換回路(ADC)24と、デジタル・フィルター25と、制御回路26と、通信部27と、メモリー28と、電源回路29と、を有している。また、電源回路29は、発振回路291と、基準電源回路292と、電圧昇圧回路293と、駆動回路294と、を有している。
オフセット・コントロール・キャパシター20は、加速度センサー1の第1、第2固定電極131、132に接続されており、容量Ca、Cbの0点調整を行う。Q/Vアンプ21は、加速度センサー1から出力される電荷の差動信号対PIN、NINを電圧の差動信号対に変換して出力する。プログラマブル・ゲイン・アンプ22は、Q/Vアンプ21から出力される差動信号対が入力され、差動信号を増幅した差動信号対POP、PONを出力する。A/D変換回路24は、クロック信号に基づいてプログラマブル・ゲイン・アンプ22が出力する差動信号対をサンプリングし、その差動信号対の電位差をデジタル信号に変換する。また、A/D変換回路24は、温度センサー23で検出される温度に基づいて、温度に依存してドリフトするバイアスを補正する。
デジタル・フィルター25は、A/D変換回路24から出力されるデジタル信号に対してフィルタリング処理を行う。A/D変換回路24から出力されるデジタル信号にはA/D変換回路24のA/D変換処理により発生した高周波ノイズが重畳されているため、デジタル・フィルター25は、この高周波ノイズを低減させるローパスフィルターとして機能する。デジタル・フィルター25は、必要によりハイパスフィルターとしても機能させることができる。
メモリー28は、物理量検出回路2の動作に必要なデータ、設定情報等のデータおよび制御回路26から出力されるデータ等が記憶される。通信部27は、ホストコンピューター9と通信するためのシリアル・インターフェース回路である。ホストコンピューター9は、制御回路26を介して、メモリー28に対するデータの書き込みや読み出しを行うことができる。そのため、ホストコンピューター9には加速度Aに相当する物理量信号が通信部27を介して出力される。通信部27は、例えば、3端子や4端子のSPI(Serial Peripheral Interface)インターフェース回路であってもよいし、2端子のI2C(Inter-Integrated Circuit)インターフェース回路であってもよいし、その双方間で切り換え可能であってもよい。
また、発振回路291は、クロック信号を出力する。基準電源回路292は、電源電圧であるVDDを生成し、電圧昇圧回路293に出力する。電圧昇圧回路293は、発振回路291が出力するクロック信号に基づいて診断モードにおいて可動部122に印加する診断信号DIVを生成する。診断信号DIVは、電源電圧であるVDDを昇圧して生成される。駆動回路294は、発振回路291が出力するクロック信号に基づいて検出モードにおいて可動部122に印加する駆動信号DRVを生成する。駆動信号DRVは、VDD、VDD/2、0Vの順に周期的に変化する。
制御回路26は、通信部27がホストコンピューター9から受信する信号に基づいて検出モードと診断モードとを切り替える。検出モードでは、制御回路26は、図示しないスイッチング回路を制御して加速度センサー1と駆動回路294とを接続状態とし、加速度センサー1と電圧昇圧回路293とを非接続状態とする。その後、制御回路26は、加速度センサー1に駆動信号DRVを印加する。この際、制御回路26は、オフセット・コントロール・キャパシター20、Q/Vアンプ21、プログラマブル・ゲイン・アンプ22およびA/D変換回路24に基準電圧として駆動信号DRVと同じ電圧を印加する。
一方、診断モードでは、制御回路26は、図示しないスイッチング回路を制御して加速度センサー1と駆動回路294とを非接続状態とし、加速度センサー1と電圧昇圧回路293とを接続状態とする。そして、下記に示すステップでCV特性の診断を行う。
CV特性の診断方法は、診断信号DIVを加速度センサー1に印加する診断信号印加ステップと、診断信号DIVと容量Caとの関係を取得する関係取得ステップと、取得した関係から加速度センサー1を診断する診断ステップと、を含んでいる。
<診断信号印加ステップ>
本ステップでは、可動部122に診断信号DIVを印加し、電圧値と容量Caとの関係を測定する。具体的には、図6に示すように、診断信号DIVを第1電圧V1から第2電圧V2まで上昇させ、その際の容量Caの変化を計測する電圧上昇ステップS1と、診断信号DIVを第3電圧V3から第4電圧V4まで降下させ、その際の容量Caの変化を計測する電圧降下ステップS2と、を有している。
第1電圧V1および第4電圧V4は、設計プルイン電圧Vpi0よりも十分に低く、本実施形態では共に0Vである。一方、第2電圧V2および第3電圧V3は、設計プルイン電圧Vpi0よりも十分に高く、本実施形態では共にVDD3である。そのため、電圧上昇ステップS1中にプルインが生じ、電圧降下ステップS2中にリリースが生じる。
なお、この際、制御回路26は、オフセット・コントロール・キャパシター20、Q/Vアンプ21、プログラマブル・ゲイン・アンプ22およびA/D変換回路24に基準電圧として診断信号DIVと同じ電圧を印加する。これにより、各部を正常に作動させることができる。
<関係取得ステップ>
本ステップでは、制御回路26は、各ステップS1、S2における電圧値と容量Caとの関係を示す計測データDを取得し、取得した計測データDをメモリー28に記憶し、通信部27からホストコンピューター9へ出力する。
<診断ステップ>
本ステップでは、図7に示すように、ホストコンピューター9は、加速度センサー1から受け付けた計測データDに基づいて図6に示すようなグラフを生成し、その生成結果からプルイン電圧Vpi、リリース電圧Vr、最小容量電圧Vcmin、プルイン容量Cpiをそれぞれ求める。ホストコンピューター9は、このようにして求めたプルイン電圧Vpi、リリース電圧Vr、最小容量電圧Vcmin、プルイン容量Cpiと、予め記憶されているこれら各項目の正常範囲とを比べ、プルイン電圧Vpiが正常範囲内であるかの判定と、プルイン容量Cpiが正常範囲であるかの判定と、リリース電圧Vrが正常範囲であるかの判定と、最小容量電圧Vcminが正常範囲であるかの判定と、を行う。なお、これら各項目の判定順は、特に限定されない。
そして、診断モードの終了時に、これら各項目の計測値および判断結果を含む情報を診断ログとして記憶する。ホストコンピューター9は、記憶した診断ログに基づいて、加速度センサー1の正常/異常を診断する。正常/異常の決定方法は、特に限定されず、例えば、正常範囲外の項目が少なくとも1つあれば異常とすることができる。
以上、本実施形態の物理量センサーモジュール100および加速度センサー1の診断方法について説明した。物理量センサーモジュール100は、前述したように、固定電極としての第1固定電極131と、第1固定電極131に対して変位する可動電極としての可動部122とを有し、可動部122と第1固定電極131の間の容量Caに基づいて物理量としての加速度を検出する物理量センサーとしての加速度センサー1と、加速度を検出する検出モードでは、設計上、可動部122のプルインが生じる設計プルイン電圧Vpi0よりも低い駆動信号DRVを加速度センサー1に印加し、加速度センサー1の診断を行う診断モードでは、設計プルイン電圧Vpi0よりも低い第1電圧V1から設計プルイン電圧Vpi0よりも高い第2電圧V2に上昇させた後、設計プルイン電圧Vpi0よりも高い第3電圧V3から設計プルイン電圧Vpi0よりも低い第4電圧V4まで降下させる診断信号DIVを加速度センサー1に印加する電源回路29と、診断モード時の診断信号DIVと容量Caとの関係を出力する出力回路としての通信部27と、を有している。このような構成によれば、診断信号DIVと容量Caとの関係を受け付けたホストコンピューター9が、受け付けた情報からプルイン電圧Vpi、リリース電圧Vr、最小容量電圧Vcmin、プルイン容量Cpiを求め、これら各項目が正常範囲内にあるか否かを判断することにより、加速度センサー1の正常/異常を診断することができる。特に、診断モードに切り替えることで、使用中においても異常(スティッキング)を診断することができる。
また、前述したように、物理量センサーの診断方法は、固定電極としての第1固定電極131と第1固定電極131に対して変位する可動電極としての可動部122とを有し、可動部122と第1固定電極131の間の容量Caに基づいて物理量としての加速度を検出する物理量センサーとしての加速度センサー1の診断方法であって、設計上、可動部122のプルインが生じる設計プルイン電圧Vpi0よりも低い第1電圧V1から設計プルイン電圧Vpi0よりも高い第2電圧V2に上昇させた後、設計プルイン電圧Vpi0よりも高い第3電圧V3から設計プルイン電圧Vpi0よりも低い第4電圧V4まで降下させる診断信号DIVを加速度センサー1に印加する診断信号印加ステップと、診断信号DIVと容量Caとの関係を取得する関係取得ステップと、取得した関係から加速度センサー1を診断する診断ステップと、を含んでいる。このような方法によれば、関係取得ステップで取得した情報からプルイン電圧Vpi、リリース電圧Vr、最小容量電圧Vcmin、プルイン容量Cpiを求め、これら各項目が正常範囲内にあるか否かを判断することにより、加速度センサー1の正常/異常を診断することができる。特に、診断モードに切り替えることで、使用中においても異常(スティッキング)を診断することができる。
また、前述したように、診断ステップでは、プルインが生じた状態での容量Caが正常範囲内であるかを判定し、当該判定結果に基づいて加速度センサー1を診断する。これにより、加速度センサー1の診断を精度よく行うことができる。
また、前述したように、診断ステップでは、プルインが生じたときの診断信号DIVの電圧値が正常範囲内であるかを判定し、当該判定結果に基づいて加速度センサー1を診断する。これにより、加速度センサー1の診断を精度よく行うことができる。
また、前述したように、診断ステップでは、容量Caが最低となるときの診断信号DIVの電圧値が正常範囲内であるかを判定し、当該判定結果に基づいて加速度センサー1を診断する。これにより、加速度センサー1の診断を精度よく行うことができる。
また、前述したように、診断ステップでは、プルインがリリースされたときの診断信号DIVの電圧値が正常範囲内であるかを判定し、当該判定結果に基づいて加速度センサー1を診断する。これにより、加速度センサー1の診断を精度よく行うことができる。
<第2実施形態>
図8は、第2実施形態に係る検出モードを示すグラフである。
本実施形態の物理量センサーモジュール100は、検出モードが異なること以外は、前述した第1実施形態の物理量センサーモジュール100と同様である。そのため、以下の説明では、本実施形態に関し、前述した第1実施形態との相違点を中心に説明し、同様の事項に関してはその説明を省略する。また、本実施形態における図において、前述した実施形態と同様の構成については、同一符号を付している。
本実施形態では、検出モードが第1検出モードと第2検出モードとを有している。図8に示すように、第1検出モードは、前述した第1実施形態と同様であり、加速度センサー1と駆動回路294とを接続状態とし、加速度センサー1と電圧昇圧回路293とを非接続状態とした上で、駆動回路294から加速度センサー1に駆動信号DRVを印加する。
これに対して、第2検出モードでは、加速度センサー1と駆動回路294とを非接続状態とし、加速度センサー1と電圧昇圧回路293との間を接続状態とした上で、電圧昇圧回路293から加速度センサー1に駆動信号DRVよりも大きく、設計プルイン電圧Vpi0よりも小さい駆動信号DRV2を印加する。駆動信号DRV2は、VDD2、VDD2/2、0Vの順に周期的に変化する。ただし、VDD2>VDDである。このような第2検出モードによれば、第1検出モードと比較して、容量Ca、Cbが大きくなるため、加速度の検出範囲が拡大する。つまり、よりワイドレンジな加速度検出が可能となる。このように、診断モードの実行に必要となる電圧昇圧回路293を利用することにより、装置の複雑化を伴うことなく、第2検出モードを追加することができる。
以上のような第2実施形態によっても、前述した第1実施形態と同様の効果を発揮することができる。
<第3実施形態>
図9は、第3実施形態に係る物理量検出回路を示すブロック図である。図10は、加速度信号の一例を示すグラフである。図11は、第1解消モードにおいて加速度センサーに印加する電圧の組み合わせを示す表である。図12は、第2解消モードにおいて加速度センサーに印加する電圧の組み合わせを示す表である。
本実施形態の物理量センサーモジュール100は、駆動モードとして、検出モードおよび診断モードに加えてスティッキング解消モードをさらに有していること以外は、前述した第1実施形態の物理量センサーモジュール100と同様である。そのため、以下の説明では、本実施形態に関し、前述した第1実施形態との相違点を中心に説明し、同様の事項に関してはその説明を省略する。また、本実施形態における各図において、前述した実施形態と同様の構成については、同一符号を付している。
本実施形態の物理量センサーモジュール100は、加速度センサー1にスティッキングが生じた場合に、このスティッキングを解消するためのスティッキング解消モードをさらに有している。以下、具体的に説明する。
図9に示すように、本実施形態の物理量検出回路2は、判定回路30をさらに有している。判定回路30は、デジタル・フィルター25から出力された加速度信号の値またはその値の変化量に基づいて、加速度センサー1の異常を判定する。判定回路30は、加速度信号の値が所定期間において継続して所定の範囲内にあるかどうかを判定し、継続しない場合は、加速度センサー1の動作が正常である正常状態と判定し、継続する場合には加速度センサー1の動作が異常である第2状態と判定する。例えば、加速度信号が図10に示すような特性であった場合、期間T1~T3では、加速度測定値が所定の範囲であるThreshold0とThreshold1との間に継続しないので正常状態と判定する。一方、期間T4では、加速度測定値が所定の範囲であるThreshold0とThreshold1との間に継続しているので異常状態と判定する。この判定結果は、通信部27からホストコンピューター9に出力される。
制御回路26は、ホストコンピューター9から加速度センサー1が異常状態であることを受け付けると、図示しないスイッチング回路を制御して、加速度センサー1と駆動回路294とを非接続状態とし、加速度センサー1と電圧昇圧回路293とを接続状態とした上でスティッキング解消モードを実行する。スティッキング解消モードは、さらに、第1解消モードと、第1解消モードよりも強力な力を生じさせる第2解消モードと、を有している。
第1解消モードでは、加速度センサー1に図11に示すSET1、SET2、SET3、SET4のいずれかの信号を印加する。例えば、可動部122が第1固定電極131側に貼り付いている場合には、SET1またはSET4を印加すればよい。一方、可動部122が第2固定電極132側に貼り付いている場合には、SET2またはSET3を印加すればよい。これにより、可動部122にスティッキングを解消する方向の静電力が加わり、加速度センサー1を正常状態に復帰させることができる。可動部122の貼り付き状態が不明な場合は、例えば、SET1からSET4まで順に印加してもよい。
第1解消モードによってスティッキングが解消されない場合には、第2解消モードに移行する。第2解消モードでは、加速度センサー1に図12に示すSET1、SET2、SET3、SET4のいずれかの信号を印加する。なお、VDD4>VDDである。例えば、可動部122が第1固定電極131側に貼り付いている場合には、SET1またはSET4を印加すればよい。一方、可動部122が第2固定電極132側に貼り付いている場合には、SET2またはSET3を印加すればよい。これにより、可動部122にスティッキングを解消する方向の静電力が加わり、加速度センサー1を正常状態に復帰させることができる。可動部122の貼り付き状態が不明な場合は、例えば、SET1からSET4まで順に印加してもよい。
このような第2解消モードによれば、スティッキングを解消する方向の力が第1解消モードよりも大きくなるため、より強力にスティッキングを解消することができる。このように診断モードの実行に必要となる電圧昇圧回路293を利用することにより、装置の複雑化を伴うことなく、スティッキング解消モードを追加することができる。
以上のような第3実施形態によっても、前述した第1実施形態と同様の効果を発揮することができる。
以上、本発明の物理量センサーモジュールおよび物理量センサーの診断方法を図示の実施形態に基づいて説明したが、本発明はこれに限定されるものではなく、各部の構成は、同様の機能を有する任意の構成のものに置換することができる。また、本発明に、他の任意の構成物が付加されていてもよい。また、前述した実施形態を適宜組み合わせてもよい。
また、前述した実施形態では、物理量センサーとして加速度を検出する加速度センサーを用いているが、これに限定されず、例えば、角速度を検出する角速度センサーを用いてもよい。また、前述した実施形態では、1つの物理量センサーを有しているが、物理量センサーの数は、特に限定されない。複数の物理量センサーを用いる場合は、例えば、3つの加速度センサー1を検出軸が互いに直交するように配置することができる。これにより、3軸加速度センサーとなり、利便性が向上する。この場合は、例えば、図13に示すように、マルチプレクサー(MUX)33を用いて3つの加速度センサー1からの信号を時分割で処理すればよい。
1…加速度センサー、2…物理量検出回路、9…ホストコンピューター、11…基板、12…センサー素子、20…オフセット・コントロール・キャパシター、21…Q/Vアンプ、22…プログラマブル・ゲイン・アンプ、23…温度センサー、24…A/D変換回路、25…デジタル・フィルター、26…制御回路、27…通信部、28…メモリー、29…電源回路、30…判定回路、33…マルチプレクサー、100…物理量センサーモジュール、111…凹部、112…マウント、121…固定部、122…可動部、123…梁、131…第1固定電極、132…第2固定電極、141…ストッパー、142…ストッパー、291…発振回路、292…基準電源回路、293…電圧昇圧回路、294…駆動回路、A…加速度、Ca…容量、Cb…容量、Cpi…プルイン容量、D…計測データ、DIV…診断信号、DRV…駆動信号、DRV2…駆動信号、J1…軸、NIN…差動信号対、PIN…差動信号対、PON…差動信号対、POP…差動信号対、S1…電圧上昇ステップ、S2…電圧降下ステップ、T1…期間、T2…期間、T3…期間、T4…期間、V…印加電圧、V1…第1電圧、V2…第2電圧、V3…第3電圧、V4…第4電圧、Vcmin…最小容量電圧、Vpi…プルイン電圧、Vpi0…設計プルイン電圧、Vr…リリース電圧

Claims (6)

  1. 固定電極と前記固定電極に対して変位する可動電極とを有し、前記可動電極と前記固定電極の間の容量に基づいて物理量を検出する物理量センサーと、
    前記物理量を検出する検出モードでは、設計上、前記可動電極のプルインが生じる設計プルイン電圧よりも低い駆動信号を前記物理量センサーに印加し、前記物理量センサーの診断を行う診断モードでは、前記設計プルイン電圧よりも低い第1電圧から前記設計プルイン電圧よりも高い第2電圧に上昇させた後、前記設計プルイン電圧よりも高い第3電圧から前記設計プルイン電圧よりも低い第4電圧まで降下させる診断信号を前記物理量センサーに印加する電源回路と、
    前記診断モード時の前記診断信号と前記容量との関係を出力する出力回路と、を有していることを特徴とする物理量センサーモジュール。
  2. 固定電極と前記固定電極に対して変位する可動電極とを有し、前記可動電極と前記固定電極の間の容量に基づいて物理量を検出する物理量センサーの診断方法であって、
    設計上、前記可動電極のプルインが生じる設計プルイン電圧よりも低い第1電圧から前記設計プルイン電圧よりも高い第2電圧に上昇させた後、前記設計プルイン電圧よりも高い第3電圧から前記設計プルイン電圧よりも低い第4電圧まで降下させる診断信号を前記物理量センサーに印加する診断信号印加ステップと、
    前記診断信号と前記容量との関係を取得する関係取得ステップと、
    前記取得した前記関係から前記物理量センサーを診断する診断ステップと、を含んでいることを特徴とする物理量センサーの診断方法。
  3. 前記診断ステップでは、前記プルインが生じた状態での前記容量が正常範囲内であるかを判定し、当該判定結果に基づいて前記物理量センサーを診断する請求項2に記載の物理量センサーの診断方法。
  4. 前記診断ステップでは、前記プルインが生じたときの前記診断信号の電圧値が正常範囲内であるかを判定し、当該判定結果に基づいて前記物理量センサーを診断する請求項2または3に記載の物理量センサーの診断方法。
  5. 前記診断ステップでは、前記容量が最低となるときの前記診断信号の電圧値が正常範囲内であるかを判定し、当該判定結果に基づいて前記物理量センサーを診断する請求項2ないし4のいずれか1項に記載の物理量センサーの診断方法。
  6. 前記診断ステップでは、前記プルインがリリースされたときの前記診断信号の電圧値が正常範囲内であるかを判定し、当該判定結果に基づいて前記物理量センサーを診断する請求項2ないし5のいずれか1項に記載の物理量センサーの診断方法。
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