JP2023109197A - 遊技機 - Google Patents

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Abstract

【課題】遊技者ののめり込みを防止し、安心して遊技できる遊技機を提供する。【解決手段】遊技を実行可能な遊技機10において、所定条件の成立によって、遊技を実行できない遊技不可状態(遊技停止状態、作動状態)を発生可能な遊技停止手段(安全装置(遊技制御装置100))と、節電状態を発生可能な節電状態発生手段(演出制御装置300)と、を備え、遊技不可状態における消費電力は、節電状態における消費電力よりも少なくなるよう構成されている。【選択図】図101

Description

本発明は、遊技機に関する。
従来、遊技(ゲーム等)を実行可能な遊技機が知られている(例えば特許文献1参照)。
特開2018-202257号公報
近年、遊技者の遊技に対するのめり込み防止に関して更なる向上が望まれている。
本発明の目的は、遊技者ののめり込みを防止し、安心して遊技できる遊技機を提供することである。
以上の課題を解決するため、請求項1に記載の発明は、
遊技を実行可能な遊技機において、
所定条件の成立によって、遊技を実行できない遊技不可状態を発生可能な遊技停止手段と、
節電状態を発生可能な節電状態発生手段と、を備え、
前記遊技不可状態における消費電力は、前記節電状態における消費電力よりも少ないことを特徴とする。
本発明によれば、遊技者ののめり込みを防止し、安心して遊技できる遊技機を提供することができる。
遊技機を前面側から見た斜視図である。 遊技盤の正面図である。 遊技機の遊技制御系の構成例を示すブロック図である。 遊技機の演出制御系の構成例を示すブロック図である。 メイン処理の手順を示すフローチャート(その1)である。 メイン処理の手順を示すフローチャート(その2)である。 メイン処理の手順を示すフローチャート(その3)である。 遊技用マイコンのRAMの構成を示す図である。 安全装置情報初期化処理の手順を示すフローチャートである。 性能表示編集処理の手順を示すフローチャートである。 タイマ割込み処理の手順を示すフローチャートである。 出力処理の手順を示すフローチャートである。 入賞口スイッチ/状態監視処理の手順を示すフローチャートである。 不正&入賞監視処理の手順を示すフローチャートである。 入賞数カウンタ更新処理の手順を示すフローチャートである。 遊技機状態チェック処理の手順を示すフローチャートである。 確率設定変更/確認処理の手順を示すフローチャートである。 特図ゲーム処理の手順を示すフローチャートである。 始動口スイッチ監視処理の手順を示すフローチャートである。 特図始動口スイッチ共通処理の手順を示すフローチャートである。 特定領域スイッチ監視処理の手順を示すフローチャートである。 特図普段処理の手順を示すフローチャートである。 特図1変動開始処理の手順を示すフローチャートである。 特図2変動開始処理の手順を示すフローチャートである。 大当りフラグ1設定処理の手順を示すフローチャートである。 大当りフラグ2設定処理の手順を示すフローチャートである。 大当り判定処理の手順を示すフローチャートである。 小当り判定処理の手順を示すフローチャートである。 サポ当り判定処理の手順を示すフローチャートである。 特図1停止図柄設定処理の手順を示すフローチャートである。 特図2停止図柄設定処理の手順を示すフローチャートである。 特図情報設定処理の手順を示すフローチャートである。 変動パターン設定処理の手順を示すフローチャートである。 2バイト振り分け処理の手順を示すフローチャートである。 振り分け処理の手順を示すフローチャートである。 変動開始情報設定処理の手順を示すフローチャートである。 特図変動中処理の手順を示すフローチャートである。 時短終了設定処理の手順を示すフローチャートである。 演出モード情報チェック処理の手順を示すフローチャートである。 特図表示中処理の前半部分の手順を示すフローチャートである。 特図表示中処理の後半部分の手順を示すフローチャートである。 サポ作動設定処理の手順を示すフローチャートである。 役物ゲーム処理の手順を示すフローチャートである。 役物普段処理の手順を示すフローチャートである。 大当り終了処理の手順を示すフローチャートである。 大当り終了設定処理1の手順を示すフローチャートである。 大当り終了設定処理2の手順を示すフローチャートである。 普図ゲーム処理の手順を示すフローチャートである。 ゲートスイッチ監視処理の手順を示すフローチャートである。 普電入賞スイッチ監視処理の手順を示すフローチャートである。 普図普段処理の手順を示すフローチャートである。 普図変動中処理移行設定処理の手順を示すフローチャートである。 普図変動中処理の手順を示すフローチャートである。 普図表示中処理の手順を示すフローチャートである。 普図当り中処理の手順を示すフローチャートである。 普電作動移行設定処理の手順を示すフローチャートである。 普電残存球処理の手順を示すフローチャートである。 普図当り終了処理の手順を示すフローチャートである。 外部情報編集処理の前半部分の手順を示すフローチャートである。 外部情報編集処理の後半部分の手順を示すフローチャートである。 外部情報又は試験信号の送信の様子を示すタイムチャートである。 安全装置関連処理の手順を示すフローチャートである。 領域外統合処理の手順を示すフローチャートである。 性能表示装置制御処理の手順を示すフローチャートである。 差玉確認処理の手順を示すフローチャートである。 安全装置作動監視処理の手順を示すフローチャートである。 演出制御装置のメイン処理を示すフローチャートである。 受信コマンドチェック処理を示すフローチャートである。 受信コマンド解析処理を示すフローチャートである。 単発系コマンド処理を示すフローチャートである。 先読み図柄系コマンド処理を示すフローチャートである。 先読み変動系コマンド処理を示すフローチャートである。 図柄系コマンド処理を示すフローチャートである。 変動系コマンド処理を示すフローチャートである。 変動演出設定処理を示すフローチャートである。 当り系コマンド処理の手順を示すフローチャートである。 安全装置の状態に応じた演出系の装置の態様等を示すテーブルである。 表示装置の表示画面を時系列で示した画面遷移図の一例(例1)である。 表示装置の表示画面を時系列で示した画面遷移図の一例(例1)である。 表示装置の表示画面を時系列で示した画面遷移図の別の一例(例2)である。 客待ち中以外における作動予告表示を例示する図である。 客待ち中以外のうち変動表示中のリーチ前後における作動予告表示を例示する図である。 客待ち中における作動予告表示を例示する図である。 設定確認状態(設定確認モード)における表示装置の表示画面を例示する。 映像以外で表示される特定機種表示の例(例1)を示す図である。 映像以外で表示される特定機種表示の例(例2)を示す図である。 メニュー画面と、メニュー画面で選択された項目に対応する項目画面と、の一例を示す図である。 安全装置の作動と、メニュー画面と、メニュー画面で選択された項目に対応する項目画面と、の関係の一例を説明する図である。 安全装置の作動と、表示と、演出ボタンと、の関係の一例を説明するタイミングチャートである。 安全装置の作動と、表示と、演出ボタンと、の関係の一例を説明する図である。 安全装置の作動と、メニュー画面と、の関係の一例を説明する図である。 安全装置の作動と、メニュー画面で選択された項目に対応する項目画面と、の関係の一例を説明する図である。 安全装置の作動と、メニュー画面で選択された項目に対応する項目画面と、の関係の一例を説明する図である。 安全装置の作動と、メニュー画面で選択された項目に対応する項目画面と、の関係の一例を説明するタイミングチャートである。 作動時ムービーと、メニュー画面と、の関係の一例を説明する図である。 メニュー画面の変形例を説明する図である。 作動中表示の一例を説明する図である。 安全装置の作動と、外部信号と、の関係の一例を説明するタイミングチャートである。 演出制御装置が行う初期動作設定処理の変形例を説明するフローチャートである。 遊技制御装置が行う節電モード処理の一例を説明するフローチャートである。 演出制御装置が行う節電機能設定処理の一例を説明するフローチャートである。
以下、本発明の好適な実施の形態を図面に基づいて説明する。なお、遊技機の説明における前後左右とは、遊技中の遊技者から見た方向を指すものとする。
〔遊技機全体図〕
図1は、遊技機を説明する図である。
遊技機10は島設備に固定される枠11に、ヒンジ16を介して開閉回動自在に取り付けられる開閉枠を備える。開閉枠は、前面枠12(本体枠)及びガラス枠15(前枠ユニット)によって構成されている。また、開閉枠は、その左端側がヒンジに取り付けられる軸着端側になっており、その右端側が回動によって開放される開放端側になっている。なお、枠11と前面枠12は、外枠ユニット17を構成する。
前面枠12には、遊技盤30(図2参照)が配設されるとともに、遊技盤30の前面を覆うカバーガラス14を有するガラス枠15が取り付けられる。カバーガラス14は、遊技盤30に形成される遊技領域32(図2参照)を視認可能とする遊技視認領域として機能する。なお、カバーガラス14は、透明部材の一例として示すものであり、カバーガラス14の代わりにプラスチック製のカバーを使用してよい。ガラス枠15は、透明部材を保持する透明部材保持枠として機能する。
前面枠12及びガラス枠15は、それぞれ個別に開放することが可能となっている。例えば、ガラス枠15のみを開放することで、遊技盤30の遊技領域32にアクセスすることができる。また、前面枠12をガラス枠15が開放されていない状態で開放することで、遊技盤30の裏面側に配設された遊技制御装置(主基板)100(図3参照)等にアクセスすることができる。
ガラス枠15のカバーガラス14周囲の縁部分には、種々の枠構成部材が配設されている。
ガラス枠15の上部中央及び右側部と左側部には、遊技状態に応じて発光演出可能な装飾装置18a,18b,18cが配設されている。装飾装置18a,18b,18cは、内部にLED等の照明部材を収容しており、遊技状態に応じた発光演出を行う演出装置である。これら装飾装置18a,18b,18cの内部に配設される照明部材は、枠装飾装置18(図4参照)の一部を構成している。
装飾装置18aは、ガラス枠15(あるいは開閉枠)の上部で、遊技機10の左右方向に延設されるとともに、斜め上の前方に向かって突出するトップユニットである。装飾装置18aは、機種名などの種々の表示を有する略平坦な前面部456を有する。装飾装置18aは、本実施形態では固定され動作しないが、遊技者への圧迫感を低減するように、引っ込んだ初期位置(通常位置)から必要な場合のみ前方に突出動作したり、上下方向に移動動作してもよい。
装飾装置18bは、ガラス枠15の右側で上下方向に延設されるとともに、前方に向かって突出する突出演出ユニット(前枠発光ユニット)である。装飾装置18cは、ガラス枠15の左側で、上下方向に延設されるとともに、前方に向かって突出する突出演出ユニット(前枠発光ユニット)である。装飾装置18b,18cは、遊技機10の中央側(内側)へ遊技者に向けて光を照射するとともに、複数の開口から遊技機10の外側に光が漏れる。
ガラス枠15の右上角部分及び左上角部分には、上スピーカ19aがそれぞれ配設される。これら上スピーカ19aとは別に遊技機10の下部には、2つの下スピーカ19bが設けられている。下スピーカ19bは、ガラス枠15の左下角部分及び前面枠12の右下角部分に配設されている。これら上スピーカ19a及び下スピーカ19bは、効果音や警報音、報知音等を発するものである。なお、左右の上スピーカ19aは、各々、右側と左側のスピーカ飾り部材13で覆われている。
ガラス枠15の下部には、遊技球(遊技媒体)を貯留可能な上皿21を有する上皿ユニット20が取り付けられている。上皿21は、上部で開口した箱状に形成されている。上皿21に貯留されている遊技球は、一球ずつ球発射装置に供給される。
上皿ユニット20は、遊技者からの入力操作を受け付ける演出操作装置と、遊技者からの入力操作を受け付ける球貸操作装置と、遊技状態に応じて発光演出等を行う装飾装置22と、をさらに備える。
演出操作装置は、演出ボタン25、十字キースイッチ28、及び、音量調整用ボタンスイッチ27e,27fを含む操作装置であり、遊技者が操作しやすいように上皿ユニット20の上部中央とその左側に設けられている。演出ボタン25は、操作パネル26に包囲されるように、操作パネル26の開口内に配置される。操作パネル26は、表面への金属メッキや全体を金属製にすることなどによって光を反射可能であり、例えばシルバー(銀色)の金属光沢を有する。演出ボタン25が発光すると、周囲の操作パネル26で演出ボタン25からの光が反射され、演出ボタン25の発光演出が効果的になる。
演出ボタン25は、内蔵されている演出ボタンスイッチ25aと、表面に設けられているタッチパネル25bを含んでよい。
音量調整用ボタンスイッチ27e,27fは、上皿ユニット20の操作パネル26の上部左側に設けられ、上スピーカ19aや下スピーカ19bの音量を増減(+-)して調整する。十字キースイッチ28(十字キーSW)は、上皿ユニット20の操作パネル26の上部左側で音量調整用ボタンスイッチ27e,27fに隣接して設けられ、例えば、演出用LEDの輝度を調整する。十字キースイッチ28は、方向キースイッチとも呼ばれてよく、前後左右などに配置された複数(例えば4つ)のスイッチからなる一般的なものでよい。例えば、客待ち中及び/又は遊技中(ゲーム中)などの所定の状態で、音量調整用ボタンスイッチ27e,27fが押下げ操作されてスピーカ19a,19bの音量が調整可能であってよく、十字キースイッチ28の前又は後のスイッチが押下げ操作されて演出用LED等の光量(明るさ、輝度)が調整可能であってよい。なお、音量調整用ボタンスイッチ27e,27fを設けずに、十字キースイッチ28の左又は右のスイッチが押下げ操作されてスピーカ19a,19bの音量が調整可能であってよい。
遊技者が演出操作装置(特に演出ボタン25)を操作することによって、表示装置41(図2参照)に表示される特図変動表示ゲーム等において遊技者の操作を介入させた演出を行うことができる。例えば、演出パターン(演出態様)を選択したり、始動記憶に対応する変動表示ゲームの結果を事前に予告する予告演出を実行したりすることができる。なお、変動表示ゲームには特図変動表示ゲームが含まれ、単に変動表示ゲームとした場合には、本明細書では特図変動表示ゲームを指すものとする。
また、変動表示ゲームの実行中だけでなく、非実行中に遊技者が演出操作装置を操作することによっても演出パターンを変更するようにしてもよい。
なお、変動表示ゲームが実行される際の遊技状態は、複数の遊技状態からなる。通常遊技状態(通常状態)とは、特別な遊技状態が発生していない遊技状態である。また、特別な遊技状態とは、例えば、特定遊技状態としての時短状態や変動表示ゲームにおいて特別結果(例えば大当り)の発生確率が高い状態(確変状態、確率変動状態)、大当り状態(特別遊技状態)、小当り遊技状態(小当り状態)である。このように遊技機10は、特別結果の発生確率が異なる遊技状態を複数備え、遊技制御装置100(遊技状態選択手段、設定手段)は、当該複数の遊技状態の中から一の遊技状態を選択(設定)して現在の遊技状態とすることができる。
ここで、確変状態(特定遊技状態)は、次の大当りが発生するまで継続するもの(ループタイプ)、所定回数の変動表示ゲームが実行されるまで継続するもの(回数切りタイプ、ST)、及び所定の確率転落抽選に当選するまで継続するもの(転落抽選タイプ)等がある。
さらに、確変状態を発生させるか否かを大当り図柄乱数によって決定せずに、大当りが発生した場合に必ず確変状態を発生させるようにしてもよい。
球貸操作装置は、遊技者が遊技球を借りる場合に操作する操作装置であって、上皿ユニット20の操作パネル26の上部右側に設けられている。球貸操作装置は、残高表示部27cと、球貸ボタン27aと、返却ボタン27bと、を備えている。残高表示部27cは、プリペイドカード等の残高が表示される表示領域である。球貸ボタン27aは遊技球を借りる場合に遊技者が操作するボタンであり、返却ボタン27bは遊技機10に隣接するように配置されるカードユニット(図示省略)からプリペイドカード等を排出させる場合に遊技者が操作するボタンである。
装飾装置22は、内部にLED等の照明部材を収容しており、遊技状態に応じて発光演出等を行う装置であって、上皿ユニット20に設けられている。装飾装置22の内部に配設される照明部材は、枠装飾装置18(図4参照)の一部を構成している。
上記した上皿ユニット20等を備えるガラス枠15の下方であって、前面枠12の下部には、球発射装置(図示省略)の動作を制御するための操作ハンドル24と、遊技球を貯留可能な下皿23等を備える下皿ユニット29とが設けられている。下皿ユニット29と上皿ユニット20は、形状的に適合しており上下方向に重ねて並べて配置される。上皿ユニット20の上皿操作部27dを操作することによって、上皿21の遊技球は下皿23へと流下させることができる。
操作ハンドル24は、前面枠12の右下部であって、右側の下スピーカ19bの下方に配置されている。遊技者が操作ハンドル24を回動操作することによって、球発射装置は上皿21から供給された遊技球を遊技盤30の遊技領域32に発射する。球発射装置から発射される遊技球の発射速度は、操作ハンドル24の回動操作量が大きくなるほど速くなるように設定されている。すなわち、球発射装置は、遊技領域32に遊技球を発射する勢(速度)である発射勢を、遊技者による操作ハンドル24の操作に対応して変更でき、発射勢の異なる種々の発射態様で遊技球を発射できる。発射態様には、遊技領域32の左側において遊技球を流下させる左打ち(通常打ち)と、遊技領域32の右側において遊技球を流下させる右打ちが含まれる。
下皿ユニット29の下皿23は、上皿ユニット20に対して所定の間隔をあけて、上皿ユニット20の下方に配置されている。下皿23は、当該下皿23の底面を上下方向に貫通する球抜き穴と、球抜き穴を開閉するための開閉操作部23bと、を有している。遊技者が開閉操作部23bを操作して、球抜き穴を開くことによって、下皿23に貯留されていた遊技球を球抜き穴を通じて外部に排出することができる。
また、前面枠12の裏側には、各種装置に電力を供給する電源装置400、島設備に設置された補給装置(図示省略)から補給される遊技球を貯留する上部タンク448、上部タンク448から流下してきた遊技球を上皿21に払い出す払出装置(払出ユニット)などが配置される。
〔遊技盤〕
続いて、図2を参照して、遊技機10の遊技盤30について説明する。図2は、遊技機10に備えられる遊技盤30の正面図である。
図2に示すように、遊技盤30は、各種部材の取付ベースとなる平板状の遊技盤本体30aを備える。遊技盤本体30aは木製又は合成樹脂製であって、当該遊技盤本体30aの前面にはガイドレール31で囲まれた遊技領域32が設けられている。遊技機10は、ガイドレール31で囲まれた遊技領域32内に球発射装置から遊技球を発射して遊技を行うように構成されている。遊技領域32には遊技球の流下方向を変換する部材として風車や障害釘等が配設されており、発射された遊技球はこれら部材により転動方向を変えながら遊技領域32を流下する。
遊技領域32の略中央には、変動表示ゲームの表示領域となる窓部を形成するセンターケース(前面構成体)40が取り付けられている。センターケース40に形成された窓部の後方には、複数の識別情報を変動表示(可変表示)する演出表示装置(変動表示装置)としての表示装置41が配置されている。表示装置41は、例えば、液晶ディスプレイを備え、センターケース40の窓部を介して遊技盤30の前面側から表示内容が視認可能となるように配置される。なお、表示装置41は、液晶ディスプレイを備えるものに限らず、ELやCRT等のディスプレイを備えるものであってもよい。
表示装置41の表示画面(表示部)には、複数の変動表示領域が設けられており、各変動表示領域に識別情報(特別図柄)や変動表示ゲームを演出するキャラクタが表示される。その他、表示画面には遊技の進行に基づく画像(大当り表示やファンファーレ表示、エンディング表示等)が表示される。
また、センターケース40には、遊技領域32を流下する遊技球をセンターケース40の内側に導くためのワープ通路40eへの流入口40aと、ワープ通路40eを通過した遊技球が転動可能なステージ部40bとが設けられている。センターケース40のステージ部40bは、始動入賞口36の上方に配置されているため、ステージ部40b上で転動した遊技球は始動入賞口36に入賞しやすくなっている。
センターケース40の上部及び右側部には、それぞれ上部演出ユニット40c及び側部演出ユニット40dが設けられる。上部演出ユニット40c及び側部演出ユニット40dは、盤装飾装置46(図4参照)及び盤演出装置44(図4参照)の一部を構成している。
センターケース40の右側方の遊技領域32には、普通図柄始動ゲート(普図始動ゲート)34が設けられている。普図始動ゲート34の内部には、当該普図始動ゲート34を通過した遊技球を検出するためのゲートスイッチ(SW)34a(図3参照)が設けられている。遊技領域32内に打ち込まれた遊技球が普図始動ゲート34を通過すると、普図変動表示ゲームが実行される。
センターケース40の左下方の遊技領域32には一般入賞口35が配置されており、センターケース40の右下方の遊技領域32にも一般入賞口35が配置されている。これら一般入賞口35への遊技球の入賞は、一般入賞口35に備えられた入賞口スイッチ(SW)35a~35n(図3参照)によって検出される。
センターケース40の下方の遊技領域32には、特図変動表示ゲームの開始条件を付与する始動入賞口(始動口1、第1始動入賞領域)36が設けられる。センターケース40の右側の遊技領域32において、普図始動ゲート34の下方には第2始動入賞口(始動口2、第2始動入賞領域)を備えた普通変動入賞装置37(普通電動役物、普電)が設けられる。普通変動入賞装置37は、前方へ回動することで、遊技球が流入し易い状態に変換する可動部材(可動片)37bを備える。可動部材37bが閉状態である場合には遊技球が普通変動入賞装置37に入賞できないようになっている。遊技球が始動入賞口36又は普通変動入賞装置37に入賞した場合には、補助遊技として特図変動表示ゲームが実行される。なお、始動入賞口36には、左打ち時に遊技球が入賞し易くなり、普通変動入賞装置37には、右打ち時に遊技球が入賞し易くなる。
可動部材37bは、いわゆるベロ型の普通電動役物であり、普図変動表示ゲームの結果が所定の停止表示態様となった場合に、普電ソレノイド37c(図3参照)を介して動作して開いて、遊技球が普通変動入賞装置37に流入しやすい開状態(遊技者にとって有利な入賞容易状態)に変化する。可動部材37bは、開状態(入賞容易状態)でなければ、遊技球が普通変動入賞装置37に流入し難い閉状態(入賞非容易状態、入賞困難状態)となる。なお、本実施形態において、始動入賞口36は、普通変動入賞装置37と異なり、可動部材(開閉部材)を有さず、常時、開放状態(開状態)であるが、可動部材(開閉部材)を有する構成も可能である。
なお、可動部材37bは、後述する遊技制御装置100によって制御される。遊技制御装置100は、普図変動表示ゲームの変動時間を短縮したり普図変動表示ゲームの当り確率を通常よりも高確率としたりすることで入賞容易状態の発生頻度を高めたり、特別な遊技を行わない通常遊技状態で発生する入賞容易状態よりも入賞容易状態の発生時間を長くしたりすることで、前述の特定遊技状態として時短状態(普電サポート状態)を発生させる。なお、確変状態(潜伏確変状態を除く)においても、重複して時短状態(普電サポート状態)が発生する。
始動入賞口36の右方の遊技領域32には、下大入賞口ソレノイド38b(図3参照)によって前方から奥側に引っ込むことで大入賞口を開放する下大入賞口を開放するアタッカ形式の開閉扉38cを有する第1特別変動入賞装置38(特別電動役物)が設けられている。第1特別変動入賞装置38は、特図変動表示ゲームの結果によって大入賞口を閉じた状態(遊技者にとって不利な閉塞状態)から開放状態(遊技者にとって有利な遊技状態)に変換し、下大入賞口内への遊技球の流入を容易にさせることで、遊技者に所定の遊技価値(例えば、賞球や大当り終了後の時短回数/確変回数)を付与するようになっている。なお、下大入賞口内には、当該大入賞口に入った遊技球を検出する検出手段として下大入賞口スイッチ38a(カウントスイッチ)が配設されている。なお、第1特別変動入賞装置38には、右打ち時に遊技球が入賞し易くなる。
普通変動入賞装置37の上方の遊技領域32には、上大入賞口ソレノイド39b(図3参照)によって上端側が右側に倒れる方向に回動することで上大入賞口を開放する開閉扉39cを有する第2特別変動入賞装置39が設けられている。第2特別変動入賞装置39は、特図変動表示ゲームの結果によって大入賞口を閉じた状態(遊技者にとって不利な閉塞状態)から開放状態(遊技者にとって有利な特別遊技状態)に変換し、大入賞口内への遊技球の流入を容易にさせることで、遊技者に所定の遊技価値(例えば、賞球や大当り終了後の時短回数/確変回数)を付与するようになっている。なお、大入賞口内には、当該大入賞口に入った遊技球を検出する検出手段として上大入賞口スイッチ39a(カウントスイッチ)(図3参照)が配設されている。なお、第2特別変動入賞装置39には、右打ち時に遊技球が入賞し易くなる。
第2特別変動入賞装置39の内部には、特定領域72(いわゆるV入賞口)が設けられている。小当りによって開閉扉39cが開放された後に特定領域72(V入賞口)に遊技球が入球した場合に大当りが確定する。特定領域72は、小当り中にのみ、長時間開放されるなどして遊技球が容易に通過できるようにしてよい。なお、遊技制御装置100は、特定領域72への遊技球の通過(V入賞)をセンサ(後述の特定領域スイッチ72a)等を介して検知でき、V入賞を検知すると小当り終了後に大当り状態に移行することを確定するとともに、後述の演出制御装置300にV入賞があったことを示す情報(特定領域通過コマンド等)を送信する。そして、演出制御装置300は、V入賞を表示装置41などにおいて報知できる。
すなわち、本実施形態では、遊技機10は、いわゆる1種2種混合機(1+2種機)である。本実施形態では、小当りで第2特別変動入賞装置39が開放されることによって、第2特別変動入賞装置39内の特定領域72(V入賞口)に遊技球がV入賞して、大当りが発生する。
一般入賞口35、始動入賞口36、普通変動入賞装置37、及び特別変動入賞装置38,39の大入賞口に遊技球が入賞すると、払出制御装置200(図3参照)は、入賞した入賞口の種類に応じた数の賞球を払出装置から上皿21に排出する。また、下方の遊技領域32には、入賞口等に入賞しなかった遊技球を回収するアウト口30bが設けられている。また、一般入賞口35、始動入賞口36、普通変動入賞装置37、及び特別変動入賞装置38,39やその近傍には、遊技球が入賞した場合などに発光可能なLED(後述の盤装飾装置46の一部)が配設されている。
また、遊技領域32の外側であって遊技盤本体30aの右下角部には、特図変動表示ゲーム(特図1変動表示ゲーム、特図2変動表示ゲーム)及び普図変動表示ゲームを実行する一括表示装置50が設けられている。一括表示装置50は、LEDランプ(発光部、発光部材)から構成されて現在の遊技状態等の情報を表示する表示部51~60を備える。
一括表示装置50は、7セグメント型の表示器(LEDランプ)等で構成された変動表示ゲーム用の第1特図変動表示部51(特図1表示器、ランプD1)及び第2特図変動表示部52(特図2表示器、ランプD2)と、普図変動表示ゲーム用の変動表示部53(普図表示器、ランプD8,D10,D18)と、各変動表示ゲームの始動(保留)記憶数報知用の記憶表示部(特図1保留表示器54、特図2保留表示器55、普図保留表示器56)と、を有している。特図1保留表示器54はランプD11,D12により構成される。特図2保留表示器55は、ランプD13,D14により構成される。普図保留表示器56は、ランプD15,D16により構成される。
また、一括表示装置50には、右打ち時(右打ちすべき時)又は左打ち時(通常打ち時)であることを報知する第1遊技状態表示部57(第1遊技状態表示器、ランプD7)、時短状態が発生すると点灯して時短状態発生を報知する第2遊技状態表示部58(第2遊技状態表示器、ランプD17)、遊技機10の電源投入時に大当りの確率状態が高確率状態となっていることを表示する第3遊技状態表示部59(第3遊技状態表示器、確率状態表示部、ランプD9)、大当り時のラウンド数(特別変動入賞装置38,39の開閉回数)を表示するラウンド表示部60(ランプD3~D6)が設けられている。
特図1表示器51と特図2表示器52において、変動表示ゲームは、識別情報(例えば、中央のセグメント)の点灯消灯(点滅)を繰り返す変動表示によって実行される。なお、特図1表示器51、特図2表示器52は、このようなセグメント型の表示部に限らず、複数のLEDの集合体により構成されていてもよいし、変動表示を実行する場合に、表示器として設けられるすべてのLEDにより全点灯全消灯(全LEDの同時点滅)や、循環点灯(何れか1のLEDから所定時間毎に所定の順序で点灯し、消灯する)、または複数のLEDのうちの所定数のLEDによる点灯消灯(点滅)や循環点灯によって行ってもよい。普図表示器53においても、変動表示ゲームは、ランプD10,D18の点灯消灯を繰り返す変動表示(点滅)によって実行される。また、普図表示器53も特図1表示器51、特図2表示器52と同様に適宜構成することが可能である。
ランプ表示装置75は、図柄(後述の第四特別図柄、第4図柄)として点灯表示と消灯表示を繰り返す変動表示(点滅)を実行するランプ表示部1,2(LED)と、各特図変動表示ゲームの始動(保留)記憶数報知用のランプ表示部3~6(LED)を有する。なお、ランプ表示装置75は、演出制御装置300(後述)で制御される。
ランプ表示部1,2は、変動表示として所定の点滅周期(例えば200msec(ミリ秒))で点滅する。すなわち、ランプ表示部1,2の消灯と点灯の切り替えは、点滅周期の2分の1(例えば、100msec)の期間で行われる。一括表示装置50の特図1表示器51、特図2表示器52、普図表示器53における変動表示の変動時間が遊技制御装置100で計測されるのに対して、ランプ表示装置75のランプ表示部1,2の変動時間は演出制御装置300(後述)で計測される。
ランプ表示部3,4(特図1保留LED1、特図1保留LED2)は、消灯状態、点灯状態、点滅状態の組合せによって、特図1保留数(第1始動記憶数)を表示する。同様に、ランプ表示部5,6(特図2保留LED1、特図2保留LED2)は、消灯状態、点灯状態、点滅状態の組合せによって、特図2保留数(第2始動記憶数)を表示する。ランプ表示部3~6は、大当り発生により保留数の表示を終了するが、大当り状態中以外の場合(表示装置41で後述のリーチが発生している場合も含む)では、保留数の表示を行う。
次に、遊技機10における遊技の流れ、普図変動表示ゲーム及び特図変動表示ゲームの詳細について説明する。
遊技機10では、図示しない球発射装置から遊技領域32に向けて遊技球が打ち出されることによって遊技が行われる。打ち出された遊技球は、遊技領域32内の各所に配置された障害釘や風車等によって転動方向を変えながら遊技領域32を流下し、普図始動ゲート34、一般入賞口35、始動入賞口36、普通変動入賞装置37、又は特別変動入賞装置38,39に入賞又は入球するか、遊技領域32の最下部に設けられたアウト口30bへ流入し、遊技領域32から排出される。そして、一般入賞口35、始動入賞口36、普通変動入賞装置37、又は特別変動入賞装置38,39に遊技球が入賞すると、入賞した入賞口の種類に応じた数の賞球が払出装置を介して上皿21に排出される。
普図始動ゲート34には、当該普図始動ゲート34を通過した遊技球を検出するゲートスイッチ34a(図3参照)が設けられている。遊技球が普図始動ゲート34を通過すると、ゲートスイッチ34aによって検出され、このときに抽出された当り判定用乱数値の判定結果に基づき普図変動表示ゲームが実行される。
普図変動表示ゲームを開始できない状態、例えば、既に普図変動表示ゲームが行われており当該普図変動表示ゲームが終了していない場合や、普図変動表示ゲームの結果が当りとなって普通変動入賞装置37が開放状態に変換されている場合に、遊技球が普図始動ゲート34を通過すると、普図始動記憶数(普図保留数)が上限数未満ならば当該記憶数が加算(+1)される。
普図始動記憶(普図保留)には普図変動表示ゲームの当りはずれを決定するための当り判定用乱数値が記憶されており、この当り判定用乱数値が判定値と一致した場合に、当該普図変動表示ゲームが当りとなって特定の結果態様(特定結果)が導出される。
普図変動表示ゲームは、一括表示装置50に設けられた普図表示器53で実行されるようになっている。普図表示器53は、普通識別情報(普図)として点灯状態の場合に当りを示し、消灯状態の場合にはずれを示すLEDから構成され、このLEDを点滅表示することで普通識別情報の変動表示を行い、所定の変動表示時間の経過後、LEDを点灯又は消灯することで結果を表示するようになっている。
普図始動ゲート34通過時に抽出された普図乱数値が当り値である場合には、普図表示器53に表示される普通図柄(普図)が当り状態で停止し、当り状態となる。このとき、普電ソレノイド37c(図3参照)が駆動されることにより、可動部材37bが所定の時間(例えば3秒間×2回)だけ開状態に変換され、普通変動入賞装置37への遊技球の入賞が許容される。
遊技球の始動入賞口36への入賞及び普通変動入賞装置37への入賞は、始動口1スイッチ36a(図3参照)及び始動口2スイッチ37a(図3参照)によって検出される。始動入賞口36に入賞した遊技球は特図1変動表示ゲームの始動入賞球として検出され、所定の上限数を限度に記憶されるとともに、普通変動入賞装置37に入賞した遊技球は特図2変動表示ゲームの始動入賞球として検出され、所定の上限数を限度に記憶される。
特図変動表示ゲームの始動入賞球の検出時には、大当り乱数値や大当り図柄乱数値、各変動パターン乱数値等が抽出される。これら乱数値は、遊技制御装置100の特図保留記憶領域(RAMの一部)に特図始動入賞記憶として各々所定回数分(例えば最大で8回分)を限度に記憶される。特図始動入賞記憶の記憶数は、一括表示装置50の始動入賞数報知用の特図1保留表示器54や特図2保留表示器55に表示されるとともに、表示装置41の表示画面にも表示される。
遊技制御装置100は、始動入賞口36への入賞若しくは第1始動記憶(特図1始動記憶、特図1保留)に基づいて、特図1表示器51で特図1変動表示ゲームを実行する。また、遊技制御装置100は、普通変動入賞装置37への入賞若しくは第2始動記憶(特図2始動記憶、特図2保留)に基づいて、特図2表示器52で特図2変動表示ゲームを実行する。
特図1変動表示ゲーム(第1特図変動表示ゲーム)及び特図2変動表示ゲーム(第2特図変動表示ゲーム)は、特図1表示器51及び特図2表示器52において識別情報(特別図柄、特図)を変動表示した後に所定の結果態様を停止表示することで行われる。
また、表示装置41では、各特図変動表示ゲームに対応して複数種類の識別情報(例えば、数字、記号、キャラクタ図柄など)を変動表示させる飾り特図変動表示ゲームが実行される。
表示装置41における飾り特図変動表示ゲームは、前述した数字等で構成される飾り特別図柄(識別情報)が左(第一特別図柄)、右(第二特別図柄)、中(第三特別図柄)の順に変動表示(スクロール表示)を開始して、所定時間後に変動している図柄を順次停止させて、特図変動表示ゲームの結果を表示することで行われる。また、表示装置41では、興趣向上のためにキャラクタの出現等の多様な演出表示が行われる。さらに、飾り特図変動表示ゲームでは、他の飾り特別図柄(識別情報)として、ランプ表示装置75のランプ表示部1,2において、点灯表示と消灯表示の繰り返し(点滅)によって第四特別図柄(第4図柄)が変動する。ランプ表示部1,2の変動表示は、開始から所定時間後に、はずれの場合は「消灯」、大当りもしくは小当りの場合は「点灯」で停止する。
始動入賞口36又は普通変動入賞装置37への遊技球の入賞が所定のタイミングでなされた場合(入賞検出時の大当り乱数値が大当り値である場合)には、特図変動表示ゲームの結果として表示図柄により特定の結果態様(特別結果態様)が導出され、大当り状態(特別遊技状態)となる。これに対応して、表示装置41の表示態様は特別結果態様(例えば「7,7,7」等の数字が揃った状態)となる。
このとき、特別変動入賞装置38,39は、大入賞口ソレノイド38b,39b(図3参照)への通電によって、大入賞口が所定の時間(例えば30秒)だけ閉状態から開状態に変換される。すなわち、特別変動入賞装置38,39に備えられた大入賞口が所定の時間又は所定数の遊技球が入賞するまで大きく開き、この間遊技者は多くの遊技球を獲得することができるという特典が付与される。
始動入賞口36又は普通変動入賞装置37への遊技球の入賞が所定のタイミングでなされた場合(入賞検出時の大当り乱数値が小当り値である場合)には、特図変動表示ゲームの結果として表示図柄により特定結果態様(小当り結果態様)が導出され、小当り状態となる。これに対応して、表示装置41の表示態様は小当り結果態様となる。なお、本実施形態では、小当りの判定にも大当り乱数値が使用されるが、小当り値(小当り判定値)は、大当り値(大当り判定値)と異なる。
このとき、特別変動入賞装置38,39は、大入賞口ソレノイド38b,39b(図3参照)への通電によって、大入賞口が所定の短時間だけ閉状態から開状態に変換される。なお、大入賞口の全開放時間は、小当り状態(小当り遊技状態)の方が大当り状態(特別遊技状態)よりも短いため、小当り状態では大当り状態よりも遊技者が獲得可能な遊技価値(獲得球数)が少ない。なお、小当り状態と大当り状態では両方とも大入賞口が開放状態となるが、大当り状態を第1特別遊技状態と呼び、小当り状態を第2特別遊技状態と呼んでもよい。なお、簡単のため、本実施形態では、小当り状態で特別変動入賞装置39(上大入賞口)のみが開状態に変換され、大当り状態(小当り中のV入賞による大当り状態も含む)で特別変動入賞装置38(下大入賞口)のみが開状態に変換される構成を説明する。
ここで、大当りと小当りとの違いについて説明する。
大当りとは条件装置の作動を伴う特別結果であり、小当りとは条件装置の作動を伴わない特定結果である。条件装置とは、特図変動表示ゲームで大当りが発生(大当り図柄の停止表示)した場合に作動するもので、条件装置が作動するとは、例えば大当り状態が発生して特別電動役物としての特別変動入賞装置38,39を連続して作動させるための特定のフラグがセットされることを意味する。また、条件装置が作動するとは、特定領域72への遊技球の通過(V入賞)があったことを意味してもよい。条件装置が作動しないとは、例えば単に小当り抽選に当選した場合のように上述の特定のフラグがセットされないことを意味する。ただし、本実施形態で後述するように、小当り状態中にV入賞があった場合には条件装置が作動することになる。なお、「条件装置」は、上記のようなソフトウェア的にオンオフされるフラグのようなソフトウェア手段であっても良いし、電気的にオンオフされるスイッチのようなハードウェア手段であっても良い。また、「条件装置」は、その作動が電動役物の連続作動に必要条件とされる装置として、パチンコ遊技機の分野においては一般的に使用されている用語であり、本明細書においても同様の意味を有する用語として使用している。
具体的には、大当りの場合は、大当りフラグが設定されることにより特別変動入賞装置が開放されるのに対して、小当りの場合は、小当りフラグが設定されることにより特別変動入賞装置が開放される。
なお、特図1表示器51及び特図2表示器52は、別々の表示器として構成してもよいし同一の表示器として構成してもよいが、各特図変動表示ゲームが同時に実行されないように設定される。なお、特図2変動表示ゲームは、特図1変動表示ゲームよりも優先して実行されるようになっており、特図1変動表示ゲームと特図2変動表示ゲームの始動記憶があり、特図変動表示ゲームの実行が可能な状態になった場合は特図2変動表示ゲームが実行される(特図2保留優先消化、特図2優先変動)。
表示装置41における飾り特図変動表示ゲームについては、特図1変動表示ゲームと特図2変動表示ゲームとを別々の表示装置や別々の表示領域で実行するようにしてもよいし、同一の表示装置や表示領域で実行するようにしてもよい。この場合、特図1変動表示ゲーム及び特図2変動表示ゲームに対応する飾り特図変動表示ゲームが同時に実行されないようにしてよい。
なお、以下の説明において、特図1変動表示ゲームと特図2変動表示ゲームを区別しない場合は、単に特図変動表示ゲームと称する。
また、特に限定されるわけではないが、上記始動入賞口36内の始動口1スイッチ36a、普通変動入賞装置37内の始動口2スイッチ37a、ゲートスイッチ34a、入賞口スイッチ35a、大入賞口スイッチ38a,39aには、磁気検出用のコイルを備え該コイルに金属が近接すると磁界が変化する現象を利用して遊技球を検出する非接触型の磁気近接センサ(以下、近接スイッチと称する)が使用されている。また、遊技機10のガラス枠15等に設けられたガラス枠開放検出スイッチ63や前面枠(遊技枠)12等に設けられた本体枠開放検出スイッチ64(前面枠開放検出スイッチ)には、機械的な接点を有するマイクロスイッチを用いることができる。
〔遊技制御装置〕
図3は、遊技機10の遊技制御系のブロック図である。遊技機10は遊技制御装置100(主基板)を備え、遊技制御装置100は、遊技を統括的に制御する主制御装置(主基板)であって、遊技用マイクロコンピュータ(以下、遊技用マイコンと称する)111を有するCPU部110と、入力ポートを有する入力部120と、出力ポートやドライバなどを有する出力部130、CPU部110と入力部120と出力部130との間を接続するデータバス140などからなる。
CPU部110は、アミューズメントチップ(IC)と呼ばれる遊技用マイコン(CPU)111と、水晶振動子のような発振子を備え、CPUの動作クロックやタイマ割込み、乱数生成回路の基準となるクロックを生成する発振回路(水晶発振器)113などを有する。遊技制御装置100及び該遊技制御装置100によって駆動されるソレノイドやモータなどの電子部品には、電源装置400で生成されたDC32V,DC12V,DC5Vなど所定のレベルの直流電圧が供給されて動作可能にされる。
電源装置400は、24Vの交流電源からDC32Vの直流電圧を生成するACDCコンバータやDC32Vの電圧からDC12V,DC5Vなどのより低いレベルの直流電圧を生成するDC-DCコンバータなどを有する通常電源部410と、遊技用マイコン111の内部のRAMに対して停電時に電源電圧を供給するバックアップ電源部420と、停電監視回路を有し、遊技制御装置100に停電の発生、回復を知らせる停電監視信号やリセット信号などの制御信号を生成して出力する制御信号生成部430などを備える。
本実施形態では、電源装置400は、遊技制御装置100と別個に構成されているが、バックアップ電源部420及び制御信号生成部430は、別個の基板上あるいは遊技制御装置100と一体、すなわち、主基板上に設けるように構成してもよい。遊技盤30及び遊技制御装置100は機種変更の際に交換の対象となるので、実施例のように、電源装置400若しくは主基板とは別の基板にバックアップ電源部420及び制御信号生成部430を設けることにより、交換の対象から外しコストダウンを図ることができる。
バックアップ電源部420は、電解コンデンサのような大容量のコンデンサ1つで構成することができる。バックアップ電源は、遊技制御装置100の遊技用マイコン111(特に内蔵RAM)に供給され、停電中あるいは電源遮断後もRAMに記憶されたデータが保持されるようになっている。制御信号生成部430は、例えば通常電源部410で生成された32Vの電圧を監視してそれが例えば17V以下に下がると停電発生を検出して停電監視信号を変化させるとともに、所定時間後にリセット信号を出力する。また、電源投入時や停電回復時にもその時点から所定時間経過後にリセット信号を出力する。
また、遊技制御装置100にはRAM初期化スイッチ112が設けられている。RAM初期化スイッチ112が押下げられてオン操作されると初期化スイッチ信号が生成され、これに基づき遊技用マイコン111内のRAM111c及び払出制御装置200内のRAMに記憶されている情報を強制的に初期化する処理が行われる。特に限定されるわけではないが初期化スイッチ信号は電源投入時に読み込まれ、停電監視信号は遊技用マイコン111が実行するメインプログラムのメインループの中で繰り返し読み込まれる。リセット信号は強制割込み信号の一種であり、制御システム全体をリセットさせる。
また、遊技制御装置100(主基板)は、設定キースイッチ153を備える。設定キースイッチ153は、操作者の回転操作等によってオンすることによって遊技条件(遊技)に関する設定に応じた確率設定値(設定値)を変更可能な状態にする。なお、RAM初期化スイッチ112は、操作者の操作に応じて確率設定値を変更可能な設定値変更スイッチとしても使用可能である。本実施形態では、確率設定値は、大当り確率や小当り確率などの当選確率を設定するための設定値であるが、確率以外の他の遊技条件(演出など)も確率設定値に応じて変更可能である。例えば、確率設定値が大きいほど、当選確率を大きくしてよい。設定キースイッチ153とRAM初期化スイッチ112は、遊技条件に関する設定(確率設定値)を変更可能な設定変更手段(設定変更装置、設定手段)を構成する。なお、RAM初期化スイッチ112ではなく、他のスイッチが、設定値変更スイッチを兼用してもよいし、専用に独自の設定値変更スイッチを設けてもよい。
設定キースイッチ153とRAM初期化スイッチ112は、遊技機10内部の遊技制御装置100上に設けられることによって、前面枠12(本体枠)が開放されなければ操作できない位置(アクセスできない位置)に配置される。すなわち、一般の遊技者は、設定キースイッチ153とRAM初期化スイッチ112にアクセスして操作することができない。
後述するように、遊技機10の電源投入(停電復旧、復電)の際に、遊技機10は、設定キースイッチ153とRAM初期化スイッチ112のオン/オフ状態に応じて、確率設定値を変更可能(設定可能)な設定可変状態(設定変更状態、設定可能状態、設定変更モード)、確率設定値を確認可能な設定確認状態(設定確認モード)などの各種状態に、移行することができる。
本実施形態において、確率設定値は、例えば6段階で規定され、確率設定値1(設定1)、確率設定値2(設定2)、確率設定値3(設定3)、確率設定値4(設定4)、確率設定値5(設定5)、確率設定値6(設定6)がある。一般的に、設定1が遊技者に最も不利な設定であり、設定6が遊技者に最も有利な設定である。設定1、2が低設定であり、設定3、4が中間の設定(中間設定)であり、設定5、6が高設定である。
確率設定変更処理では、操作者によってRAM初期化スイッチ112が押下操作される度に、作業用設定値領域の作業用設定値(設定)が、設定値0(設定1、確率設定値1)→設定値1(設定2、確率設定値2)→設定値2(設定3、確率設定値3)→設定値3(設定4、確率設定値4)→設定値4(設定5、確率設定値5)→設定値5(設定6、確率設定値6)→設定値0(設定1)→設定値1(設定2)→・・・のように変更される。このように、RAM初期化スイッチ112は、設定値変更スイッチとしても機能する。なお、説明の都合上、設定変更状態(設定変更モード)中に、作業用設定値0~5をそれぞれ確率設定値1~6に対応して設けるが、作業用設定値と確率設定値は同じ数値範囲(すなわち0~5又は1~6)に揃えて同じものとして取り扱ってもよい(作業用設定値と確率設定値を同じ数値にする)。
なお、RAM初期化スイッチ112(設定値変更スイッチ)の操作ではなく、設定キースイッチ153を所定の位置に回転操作して確率設定値を変更する構成としてもよい。また、確率設定値は6段階に限られない。そして、選択されている0~5の作業用設定値に対応する表示用確率設定値が、例えば4桁の7セグメント型(ドットDpを含めると8セグメント型)の表示器である性能表示装置152等に表示される。また、遊技機の前面(例えば一括表示装置50)に、表示用確率設定値など設定値に関する情報(例えば確率設定値1~6を読み取れる表示)を表示してもよい。また、遊技機の前面(例えば一括表示装置50)に、設定可変状態中や設定確認状態中だけでなく、遊技制御実行中(後述のゲーム処理の実行中)にも、表示用確率設定値など設定値に関する情報を表示してもよい。
遊技用マイコン111は、CPU(中央処理ユニット:マイクロプロセッサ)111a、読出し専用のROM(リードオンリメモリ)111b及び随時読出し書込み可能なRAM(ランダムアクセスメモリ)111cを備える。
ROM111bは、遊技制御のための不変の情報(プログラム、固定データ、各種乱数の判定値等)を不揮発的に記憶する。RAM111cは、遊技制御時にCPU111aの作業領域や各種信号や乱数値の記憶領域として利用されるもので、遊技に関する情報(遊技情報)が記憶され、停電が発生しても記憶された情報の記憶保持が可能な保持記憶手段となる。ROM111b又はRAM111cとして、EEPROMのような電気的に書換え可能な不揮発性メモリを用いてもよい。
また、ROM111bは、例えば、特図変動表示ゲームの実行時間、演出内容、リーチ状態の発生の有無などを規定する変動パターン(変動態様)を決定するための変動パターンテーブルを記憶している。変動パターンテーブルとは、始動記憶として記憶されている変動パターン乱数1~3をCPU111aが参照して変動パターンを決定するためのテーブルである。また、変動パターンテーブルには、結果がはずれとなる場合に選択されるはずれ変動パターンテーブル、結果が大当りとなる場合に選択される大当り変動パターンテーブル等が含まれる。さらに、これらのパターンテーブルには、リーチ状態となった後の変動パターンである後半変動パターンを決定するためのテーブル(後半変動グループテーブルや後半変動パターン選択テーブル等)、リーチ状態となる前の変動パターンである前半変動パターンを決定するためのテーブル(前半変動グループテーブルや前半変動パターン選択テーブル等)が含まれている。
ここでリーチ(リーチ状態)とは、表示状態が変化可能な表示装置を有し、該表示装置が時期を異ならせて複数の表示結果を導出表示し、該複数の表示結果が予め定められた特別結果態様となった場合に、遊技状態が遊技者にとって有利な遊技状態(特別遊技状態)となる遊技機10において、複数の表示結果の一部がまだ導出表示されていない段階で、既に導出表示されている表示結果が特別結果態様となる条件を満たしている表示状態をいう。また、別の表現をすれば、リーチ状態とは、表示装置の変動表示制御が進行して表示結果が導出表示される前段階にまで達した時点でも、特別結果態様となる表示条件からはずれていない表示態様をいう。そして、例えば、特別結果態様が揃った状態を維持しながら複数の変動表示領域による変動表示を行う状態(いわゆる全回転リーチ)もリーチ状態に含まれる。また、リーチ状態とは、表示装置の表示制御が進行して表示結果が導出表示される前段階にまで達した時点での表示状態であって、表示結果が導出表示される以前に決定されている複数の変動表示領域の表示結果の少なくとも一部が特別結果態様となる条件を満たしている場合の表示状態をいう。
よって、例えば、特図変動表示ゲームに対応して表示装置に表示される飾り特図変動表示ゲームが、表示装置における左、中、右の変動表示領域の各々で所定時間複数の識別情報を変動表示した後、左、右、中の順で変動表示を停止して結果態様を表示するものである場合、左、右の変動表示領域で、特別結果態様となる条件を満たした状態(例えば、同一の識別情報)で変動表示が停止した状態がリーチ状態となる。他に、すべての変動表示領域の変動表示を一旦停止した時点で、左、中、右のうちいずれか二つの変動表示領域で特別結果態様となる条件を満たした状態(例えば、同一の識別情報となった状態、ただし特別結果態様は除く)をリーチ状態とし、リーチ状態から残りの一つの変動表示領域を変動表示するようにしてもよい。
そして、リーチ状態には複数のリーチ演出が含まれ、特別結果態様(大当り態様)が導出される可能性が異なる(期待度が異なる)リーチ演出の系統(種類)として、ノーマルリーチ(Nリーチ)、スペシャル1リーチ(SP1リーチ)、スペシャル2リーチ(SP2リーチ)、スペシャル3リーチ(SP3リーチ)、プレミアリーチが設定されている。なお、大当りの期待度(期待値)は、リーチなし<ノーマルリーチ<スペシャル1リーチ<スペシャル2リーチ<スペシャル3リーチ<プレミアリーチの順に高くなるようになっている。また、リーチ状態は、少なくとも特図変動表示ゲームで特別結果態様が導出される場合(大当りとなる場合)における変動表示態様に含まれるようになっている。すなわち、特図変動表示ゲームで特別結果態様が導出されないと判定する場合(はずれとなる場合)における変動表示態様に含まれることもある。よって、リーチ状態が発生した状態は、リーチ状態が発生しない場合と比較して大当りとなる可能性の高い状態である。
なお、演出(予告)の期待度は、その演出が選択された場合に大当りになる確率を示唆し、大当りであるときのその演出の選択率及び大当りでないとき(はずれのとき)のその演出の選択率などに基づいて算出することができる。
CPU111aは、ROM111b内の遊技制御用プログラムを実行して、払出制御装置200や演出制御装置300に対する制御信号(コマンド)を生成したりソレノイドや表示装置の駆動信号を生成して出力して遊技機10全体の制御を行う。また、図示しないが、遊技用マイコン111は、特図変動表示ゲームの大当りを判定するための大当り乱数や大当りの図柄を決定するための大当り図柄乱数、小当りの図柄を決定するための小当り図柄乱数、後述の時短図柄(サポ当りの停止図柄)を決定するためのサポ当り図柄乱数、特図変動表示ゲームでの変動パターン(各種リーチやリーチなしの変動表示における変動表示ゲームの実行時間等を含む)を決定するための変動パターン乱数等を生成するための乱数生成回路と、発振回路113からの発振信号(原クロック信号)に基づいてCPU111aに対する所定周期(例えば、4msec(ミリ秒))のタイマ割込み信号や乱数生成回路の更新タイミングを与えるクロックを生成するクロックジェネレータを備えている。
また、CPU111aは、特図変動表示ゲームに関する処理において、ROM111bに記憶されている複数の変動パターンテーブルの中から、いずれか一の変動パターンテーブルを取得する。具体的には、CPU111aは、特図変動表示ゲームの遊技結果(大当りあるいははずれ)や、現在の遊技状態としての特図変動表示ゲームの確率状態(通常確率状態あるいは高確率状態)、始動記憶数などに基づいて、複数の変動パターンテーブルの中から、いずれか一の変動パターンテーブルを選択して取得する。ここで、CPU111aは、特図変動表示ゲームを実行する場合に、ROM111bに記憶された複数の変動パターンテーブルのうち、いずれか一の変動パターンテーブルを取得する変動振り分け情報取得手段をなす。
払出制御装置200は、CPU、ROM、RAM、入力インタフェース、出力インタフェース等を備え、遊技制御装置100からの賞球払出し指令(コマンドやデータ)に従って、払出ユニットの払出モータを駆動させ、賞球を払い出させるための制御を行う。また、払出制御装置200は、カードユニットからの貸球要求信号に基づいて払出ユニットの払出モータを駆動させ、貸球を払い出させるための制御を行う。
遊技用マイコン111の入力部120には、遊技機に対する電波の発射を検出する盤電波センサ62、普図始動ゲート34のゲートスイッチ34a、第1始動入賞口36内の始動口1スイッチ36a、第2始動入賞口37(普通変動入賞装置)内の始動口2スイッチ37a、一般入賞口35の入賞口スイッチ35a、特別変動入賞装置38,39の大入賞口スイッチ38a,39aに接続され、これらのスイッチから供給されるハイレベルが11Vでロウレベルが7Vのような負論理の信号が入力され、0V-5Vの正論理の信号に変換するインタフェースチップ(近接I/F)121が設けられている。
さらに、インタフェースチップ(近接I/F)121は、特定領域スイッチ72a、残存球排出口スイッチ73、アウト球検出スイッチ74に接続される。特定領域スイッチ72aは、特定領域72(V入賞口)への遊技球の通過(V入賞)を検出する。残存球排出口スイッチ73は、特別変動入賞装置38,39からの遊技球を排出する残存球排出口を通過した遊技球を検出する。アウト球検出スイッチ74は、遊技領域に発射されて遊技を終えた全ての遊技球(すなわち、入賞口又はアウト口30bを通過した全ての遊技球)を検出する。
近接I/F121の出力は、第2入力ポート123、第3入力ポート124、又は、第4入力ポート126に供給されデータバス140を介して遊技用マイコン111に読み込まれる。なお、近接I/F121の出力のうち、ゲートスイッチ34a、始動口1スイッチ36a、始動口2スイッチ37a、入賞口スイッチ35a、大入賞口スイッチ38a,39aの検出信号は第3入力ポート124に入力される。
また、近接I/F121の出力のうち、盤電波センサ62の検出信号及びセンサやスイッチの異常を検出した際に出力される異常検知信号は第2入力ポート123に入力される。
また、近接I/F121の出力のうち、特定領域スイッチ72a、残存球排出口スイッチ73、アウト球検出スイッチ74の検出信号は第4入力ポート126に入力される。
また、第2入力ポート123には、遊技機10の前面枠12等に設けられた不正検出用の磁気センサスイッチ61の検出信号、遊技機10のガラス枠15等に設けられたガラス枠開放検出スイッチ63、前面枠12(本体枠)等に設けられた本体枠開放検出スイッチ64(前面枠開放検出スイッチ)からの信号、遊技機10の振動を検出する振動センサ65からの信号が入力される。
また、第2入力ポート123は、設定キースイッチ153からの設定キースイッチ信号を取り込んでデータバス140を介して遊技用マイコン111に供給する。
また、近接I/F121の出力のうち、第3入力ポート124への出力は、遊技制御装置100から中継基板70を介して図示しない試射試験装置へも供給されるようになっている。さらに、近接I/F121の出力のうち始動口1スイッチ36aと始動口2スイッチ37aの検出信号は、第3入力ポート124の他、遊技用マイコン111に入力されるように構成されている。
前述のように近接I/F121は、信号のレベル変換機能を有する。このようなレベル変換機能を可能にするため、近接I/F121には、電源装置400から通常のICの動作に必要な例えば5Vのような電圧の他に、12Vの電圧が供給されるようになっている。
第3入力ポート124が保持しているデータは、遊技用マイコン111が第3入力ポート124に割り当てられているアドレスをデコードすることによってイネーブル信号CE2をアサート(有効レベルに変化)することよって、読み出すことができる。第2入力ポート123、第4入力ポート126や後述の第1入力ポート122も同様である。
また、入力部120には、払出制御装置200から出力される枠電波不正信号、払出ビジー信号、払出異常を示すステータス信号、払出前の遊技球の不足を示すシュート球切れスイッチ信号、オーバーフローを示すオーバーフロースイッチ信号、操作ハンドル24に設けられたタッチスイッチの入力に基づくタッチスイッチ信号、RAM初期化スイッチ112からの信号を取り込んでデータバス140を介して遊技用マイコン111に供給する第1入力ポート122が設けられている。オーバーフロースイッチ信号は、下皿23に遊技球が所定量以上貯留されていること(満杯になったこと)を検出したときに出力される信号である。枠電波不正信号は前面枠12(本体枠)に設けられた枠電波センサが電波を検出することに基づき出力される信号であり、払出ビジー信号は払出制御装置200がコマンドを受付可能な状態か否かを示す信号である。
また、入力部120には、電源装置400からの停電監視信号やリセット信号などの信号を遊技用マイコン111等に入力するためのシュミットバッファ125が設けられており、シュミットバッファ125はこれらの入力信号からノイズを除去する機能を有する。電源装置400からの停電監視信号は、一旦第1入力ポート122に入力され、データバス140を介して遊技用マイコン111に取り込まれる。つまり、前述の各種スイッチからの信号と同等の信号として扱われる。遊技用マイコン111に設けられている外部からの信号を受ける端子の数には制約があるためである。
一方、シュミットバッファ125によりノイズ除去されたリセット信号RSTは、遊技用マイコン111に設けられているリセット端子に直接入力されるとともに、出力部130の各ポートに供給される。また、リセット信号RSTは出力部130を介さずに直接中継基板70に出力することで、試射試験装置に出力するために中継基板70のポート(図示省略)に保持される試射試験信号をオフするように構成されている。
また、リセット信号RSTを中継基板70を介して試射試験装置に出力可能に構成するようにしてもよい。なお、リセット信号RSTは入力部120の各ポート122,123,124,126には供給されない。リセット信号RSTが入る直前に遊技用マイコン111によって出力部130の各ポートに設定されたデータはシステムの誤動作を防止するためリセットする必要があるが、リセット信号RSTが入る直前に入力部120の各ポートから遊技用マイコン111が読み込んだデータは、遊技用マイコン111のリセットによって廃棄されるためである。
出力部130には、遊技用マイコン111から演出制御装置300への通信経路及び遊技用マイコン111から払出制御装置200への通信経路に配されるシュミットバッファ132が設けられている。遊技制御装置100から演出制御装置300及び払出制御装置200へは、シリアル通信でデータが送信される。なお、演出制御装置300の側から遊技制御装置100へ信号を入力できないようにした片方向通信とされている。
さらに、出力部130には、データバス140に接続され図示しない認定機関の試射試験装置へ変動表示ゲームの特図図柄情報を知らせるデータや大当りの確率状態を示す信号などを中継基板70を介して出力するバッファ133が実装可能に構成されている。バッファ133は遊技店に設置される実機(量産販売品)としてのパチンコ遊技機の遊技制御装置(主基板)には実装されない部品である。なお、近接I/F121から出力される始動口スイッチなど加工の必要のないスイッチの検出信号は、バッファ133を通さずに中継基板70を介して試射試験装置に供給される。
一方、磁気センサスイッチ61や盤電波センサ62のようにそのままでは試射試験装置に供給できない検出信号は、一旦遊技用マイコン111に取り込まれて他の信号若しくは情報に加工されて、例えば遊技機が遊技制御できない状態であることを示すエラー信号としてデータバス140からバッファ133、中継基板70を介して試射試験装置に供給される。
なお、中継基板70には、バッファ133から出力された信号を取り込んで試射試験装置に供給するポートや、バッファを介さないスイッチの検出信号の信号線を中継して伝達するコネクタなどが設けられている。中継基板70上のポートには、遊技用マイコン111から出力されるチップイネーブル信号CEも供給され、該信号CEにより選択制御されたポートの信号が試射試験装置に供給されるようになっている。
また、出力部130には、データバス140に接続され普通変動入賞装置37を開放させるソレノイド(普電ソレノイド)37c、第1特別変動入賞装置38を開放させる下大入賞口ソレノイド38b(大入賞口ソレノイド1)、第2特別変動入賞装置39を開放させる上大入賞口ソレノイド39b(大入賞口ソレノイド2)、レバーを動作させ特定領域72を開放させるレバーソレノイド72bの開閉データを出力するための第2出力ポート134が設けられている。
また、出力部130には、一括表示装置50に表示する内容に応じてLEDのアノード端子が接続されているセグメント線のオン/オフデータを出力するための第3出力ポート135、一括表示装置50のLEDのカソード端子が接続されているデジット線のオン/オフデータを出力するための第4出力ポート136が設けられている。
また、出力部130には、性能表示装置152に表示する内容に応じてLEDのアノード端子が接続されているセグメント線のオン/オフデータを出力するための第6出力ポート141、性能表示装置152のLEDのカソード端子が接続されているデジット線のオン/オフデータを出力するための第7出力ポート142が設けられている。
また、出力部130には、大当り情報など遊技機10に関する情報を外部情報端子71に出力するための第5出力ポート137が設けられている。外部情報端子71にはフォトリレーが備えられ、例えば遊技店に設置された外部装置(情報収集端末や遊技場内部管理装置(ホールコンピュータ)など)に接続可能であり、遊技機10に関する情報を外部装置に供給することができるようになっている。また、第5出力ポート137からはシュミットバッファ132を介して払出制御装置200に発射許可信号も出力される。
さらに、出力部130には、第2出力ポート134から出力される普電ソレノイド37cや大入賞口ソレノイド38b,39bなどの開閉データ信号を受けてソレノイド駆動信号を生成し出力する第1ドライバ(駆動回路)138a、第3出力ポート135から出力される一括表示装置50の電流供給側のセグメント線のオン/オフ駆動信号を出力する第2ドライバ138b、第4出力ポート136から出力される一括表示装置50の電流引き込み側のデジット線のオン/オフ駆動信号を出力する第3ドライバ138c、第5出力ポート137から管理装置等の外部装置に供給する外部情報信号を外部情報端子71に出力する第4ドライバ138dが設けられている。
さらに、出力部130には、第6出力ポート141から出力される性能表示装置152の電流供給側のセグメント線のオン/オフ駆動信号を出力する性能表示用セグメントドライバ150a、第7出力ポート142から出力される性能表示装置152の電流引き込み側のデジット線のオン/オフ駆動信号を出力する性能表示用デジットドライバ150bが設けられている。
第1ドライバ138aには、32Vで動作するソレノイドを駆動できるようにするため、電源電圧としてDC32Vが電源装置400から供給される。また、一括表示装置50のセグメント線を駆動する第2ドライバ138bには、DC12Vが供給される。デジット線を駆動する第3ドライバ138cは、表示データに応じたデジット線を電流で引き抜くためのものであるため、電源電圧は12V又は5Vのいずれであってもよい。
12Vを出力する第2ドライバ138bによりセグメント線を介してLEDのアノード端子に電流を流し込み、接地電位を出力する第3ドライバ138cによりカソード端子よりデジット線を介して電流を引き抜くことで、一括表示装置50においてダイナミック駆動方式で順次選択されたLEDに電源電圧が流れて点灯される。12Vを出力する性能表示用セグメントドライバ150aによりセグメント線を介してLEDのアノード端子に電流を流し込み、接地電位を出力する性能表示用デジットドライバ150bによりカソード端子よりデジット線を介して電流を引き抜くことで、性能表示装置152においてダイナミック駆動方式で順次選択されたLEDに電源電圧が流れて点灯される。外部情報信号を外部情報端子71に出力する第4ドライバ138dは、外部情報信号に12Vのレベルを与えるため、DC12Vが供給される。なお、バッファ133や第2出力ポート134、第1ドライバ138a等は、遊技制御装置100の出力部130、すなわち、主基板ではなく、中継基板70側に設けるようにしてもよい。
さらに、出力部130には、外部の検査装置500へ各遊技機の識別コードやプログラムなどの情報を送信するためのフォトカプラ139が設けられている。フォトカプラ139は、遊技用マイコン111が検査装置500との間でシリアル通信によってデータの送受信を行えるように双方通信可能に構成されている。なお、かかるデータの送受信は、通常の汎用マイクロプロセッサと同様に遊技用マイコン111が有するシリアル通信端子を利用して行われるため、入力ポート122,123,124,126のようなポートは設けられていない。
本実施形態では、性能表示装置152は、複数(4つ)の7セグメント型(ドットDpを含めると8セグメント型)の表示器(LEDランプ)からなり、性能表示用ドライバ150a,150bはLEDドライバであるが、これに限られるものではない。
性能表示装置152は、遊技制御装置100(主基板)上に設けられるものであるが、他の場所に設けられてもよい。例えば、性能表示装置152は、表示用確率設定値や役物比率や出玉率や排出球数を表示可能である。
ここで、排出球数は、遊技領域32から排出された遊技球の数(アウト球数とも呼ぶ)であり、入賞口を通過した遊技球の数(入賞数)とアウト口30bを通過した遊技球の数との合計である。排出球数は、アウト球検出スイッチ74の信号などをカウント(計数)することにより取得できる。本実施形態では、入賞口には、一般入賞口35、始動入賞口36(第1始動入賞口、始動口1)、普通変動入賞装置37(第2始動入賞口、始動口2)、及び、特別変動入賞装置38,39(大入賞口)が含まれる。
出玉率は、排出球数(あるいは遊技領域32に導入された発射球数)に対する賞球数の合計の比率(割合)であり、(獲得球数÷排出球数)×100(%)で計算される。すなわち、出玉率は、排出球数100個当りの獲得球数(賞球数の合計)となる。
例えば、役物比率は、所定期間(例えば、遊技機10の電源投入から現在まで)に入賞口に入賞したことで得られた全賞球数(賞球の合計数)のうち、大当り状態中に大入賞口に入賞したことで得られた賞球数(役物別獲得球数)の割合(%)(=いわゆる連続役物比率)である。なお、役物比率は、全賞球数のうち、大入賞口に入賞したことで得られた賞球数(大当り状態中と小当り状態中)の割合(=大入賞口比率)でもよいし、あるいは、大入賞口及び普通変動入賞装置37(第2始動入賞口)に入賞したことで得られた賞球数の割合(=一般的に使用されるいわゆる役物比率(全役物比率))でもよい。
さらに、遊技制御装置100は、安全装置の機能も有する。安全装置とは、セーフ球数と排出球数に基づく作動条件(所定条件)の成立によって、遊技として特図変動表示ゲーム、普図変動表示ゲーム、及び、ラウンド遊技(大当り中や小当り中での遊技)等が実行できない遊技停止状態(遊技不可状態、遊技禁止状態)を発生可能な遊技停止手段(打ち止め手段)である。遊技停止状態では、新たな特図変動表示ゲームと新たな普図変動表示ゲームは開始できない。安全装置によって、不正によってセーフ球数が異常に多いなどの場合に適切に不正対策をすることができ、また、遊技者の遊技に対するのめり込みも抑制できる可能性がある。
本実施形態において、安全装置は、遊技制御装置100でソフトウェア(プログラム)によって実現される機能であり、コンプリート機能(又はエンディング機能、打ち止め機能)とも呼ばれる。もちろん、安全装置は、電気回路や回路基板などのハードウェアとして設けられてもよい。
また、本実施形態において、安全装置の作動条件は、(1)セーフ球数と排出球数との差を示す差玉数が差玉基準値(所定値)に達しており、且つ、(2)大当り中でも小当り中でもないことである。差玉数は、セーフ球数から排出球数を減算したものである(差玉数=セーフ球数-排出球数)。このように、安全装置の作動条件は、2段階の条件(1)(2)からなる。作動条件は他のものでもよく、例えば、条件(1)は、セーフ球数が所定値に達することとする構成も可能である。また、条件(2)は、特別変動入賞装置が作動していないこと、あるいは、大入賞口が開放状態でないこととする構成も可能である。
本実施形態において、セーフ球数は、所定期間に払い出されることが決定された賞球の合計数(獲得球数、出玉)である。賞球(遊技球)の払い出しのエラーがあると、払い出されることが決定された賞球の合計数は、払出装置を介して上皿21に実際に払い出された賞球の合計数に等しくならないが、実際に払い出された賞球の合計数を検出スイッチ等で計測してセーフ球数としてもよい。また、排出球数(アウト球数)は、遊技領域32から排出された遊技球の数で、アウト球検出スイッチ74からの信号をカウントして計数可能である。
なお、排出球数の代わりに遊技領域32に発射され導入された発射球の数である発射球数を用いてもよく、差玉数は、セーフ球数-発射球数としてよい。遊技球の発射球数と排出球数を総称して使用数と呼んでよい(差玉数=セーフ球数-使用数)。発射球数からは、球発射装置で発射されたが遊技領域32に届かなかったファール球は除かれ、差玉数は球発射装置で遊技球が1個発射されると-1減算され、ファール球が1個生じると+1加算されることになる。発射球数を計数するための検出スイッチ(検出センサ)を、遊技領域32への遊技球の入口、すなわち、遊技盤30における発射された遊技球の案内通路の上端近傍に設けてもよい。
〔演出制御装置〕
次に、図4を用いて、演出制御装置300(サブ基板)の構成について説明する。図4は、遊技機10の演出制御系のブロック図である。
演出制御装置300は、遊技用マイコン111と同様にアミューズメントチップ(IC)からなる主制御用マイコン(CPU)311と、主制御用マイコン311からのコマンドやデータに従って表示装置41への映像表示のための画像処理を行うグラフィックプロセッサとしてのVDP(Video Display Processor)312と、各種のメロディや効果音などをスピーカ19a,19bから再生させるため音の出力を制御する音源LSI314を備えている。
主制御用マイコン311には、CPUが実行するプログラムや各種データを格納したPROM(プログラマブルリードオンリメモリ)からなるプログラムROM321、作業領域を提供するRAM322、停電時に電力が供給されなくとも記憶内容を保持可能なFeRAM323、現在の日時(年月日や曜日、時刻など)を示す情報を生成する計時手段をなすRTC(リアルタイムクロック)338が接続されている。なお、主制御用マイコン311の内部にも作業領域を提供するRAMが設けられている。
また、主制御用マイコン311にはWDT(ウォッチドッグ・タイマ)回路324が接続されている。主制御用マイコン311は、遊技用マイコン111からのコマンドを解析し、表示内容を決定してVDP312に出力映像の内容を指示したり、音源LSI314への再生音の指示、装飾ランプの点灯、モータやソレノイドの駆動制御、演出時間の管理などの処理を実行する。
VDP312には、作業領域を提供するRAM312aや、画像を拡大、縮小処理するためのスケーラ312bが設けられている。また、VDP312にはキャラクタ画像や映像データが記憶された画像ROM325や、画像ROM325から読み出されたキャラクタなどの画像データを展開したり加工したりするのに使用される超高速なVRAM(ビデオRAM)326が接続されている。
特に限定されるわけではないが、主制御用マイコン311とVDP312との間は、パラレル方式でデータの送受信が行われるように構成されている。パラレル方式でデータを送受信することで、シリアルの場合よりも短時間にコマンドやデータを送信することができる。
VDP312から主制御用マイコン311へは、表示装置41の映像とガラス枠15や遊技盤30に設けられている装飾ランプの点灯を同期させるための垂直同期信号VSYNC、データの送信タイミングを与える同期信号STSが入力される。なお、VDP312から主制御用マイコン311へは、VRAMへの描画の終了等処理状況を知らせるため割込み信号INT0~n及び主制御用マイコン311からのコマンドやデータの受信待ちの状態にあることを知らせるためのウェイト信号WAITなども入力される。
演出制御装置300には、LVDS(小振幅信号伝送)方式で表示装置41に送信する映像信号を生成する信号変換回路313が設けられている。VDP312から信号変換回路313へは、映像データ、水平同期信号HSYNC及び垂直同期信号VSYNCが入力されるようになっており、VDP312で生成された映像は、信号変換回路313を介して表示装置41に表示される。
音源LSI314には音声データが記憶された音声ROM327が接続されている。主制御用マイコン311と音源LSI314は、アドレス/データバス340を介して接続されている。また、音源LSI314から主制御用マイコン311へは割込み信号INTが入力されるようになっている。演出制御装置に300には、ガラス枠15に設けられた上スピーカ19a及び前面枠12に設けられた下スピーカ19bを駆動するオーディオパワーアンプなどからなるアンプ回路337が設けられており、音源LSI314で生成された音声はアンプ回路337を介して上スピーカ19a及び下スピーカ19bから出力される。
また、演出制御装置300には、遊技制御装置100から送信されるコマンドを受信するインタフェースチップ(コマンドI/F)331が設けられている。コマンドI/F331を介して、遊技制御装置100から演出制御装置300に送信された飾り特図保留数コマンド、飾り特図コマンド、変動コマンド、停止情報コマンド等を、演出制御指令信号(演出コマンド)として受信する。遊技制御装置100の遊技用マイコン111はDC5Vで動作し、演出制御装置300の主制御用マイコン311はDC3.3Vで動作するため、コマンドI/F331には信号のレベル変換の機能が設けられている。
また、演出制御装置300には、遊技盤30(センターケース40を含む)に設けられているLED(発光ダイオード)を有する盤装飾装置46を駆動制御する盤装飾LED制御回路332、ガラス枠15に設けられているLED(発光ダイオード)を有する枠装飾装置(例えば枠装飾装置18等)を駆動制御する枠装飾LED制御回路333、遊技盤30(センターケース40を含む)に設けられている盤演出装置44(例えば表示装置41における演出表示と協働して演出効果を高める可動役物等)を駆動制御する盤演出可動体制御回路334が設けられている。なお、盤装飾装置46には、前述のランプ表示装置75が含まれてよい。
ランプやモータ及びソレノイドなどを駆動制御するこれらの制御回路332~334は、アドレス/データバス340を介して主制御用マイコン311と接続されている。なお、ガラス枠15に設けられているモータ等の枠演出装置を駆動制御する枠演出可動体制御回路を備えていてもよい。
さらに、演出制御装置300には、ガラス枠15に設けられた演出ボタン25に内蔵されている演出ボタンスイッチ25a、演出ボタン25の表面に設けられているタッチパネル25b、十字キースイッチ28、音量調整用ボタンスイッチ27e,27f、盤演出装置44内のモータの初期位置等を検出する演出役物スイッチ47(演出モータスイッチ)のオン/オフ状態を検出して主制御用マイコン311に検出信号を入力する機能を有し、演出制御装置300に設けられた音量調節スイッチ335の状態を検出して主制御用マイコン311に検出信号を入力するスイッチ入力回路336が設けられている。
電源装置400の通常電源部410は、前述のような構成を有する演出制御装置300やそれによって制御される電子部品に対して所望のレベルの直流電圧を供給するため、モータやソレノイドを駆動するためのDC32V、液晶パネルからなる表示装置41、モータやLEDを駆動するためのDC12V、コマンドI/F331の電源電圧となるDC5Vの他に、モータやLED、スピーカを駆動するためのDC15Vの電圧を生成するように構成されている。
さらに、主制御用マイコン311として、3.3Vあるいは1.2Vのような低電圧で動作するLSIを使用する場合には、DC5Vに基づいてDC3.3VやDC1.2Vを生成するためのDC-DCコンバータが演出制御装置300に設けられる。なお、DC-DCコンバータは通常電源部410に設けるようにしてもよい。
電源装置400の制御信号生成部430により生成されたリセット信号は、主制御用マイコン311に供給され、当該デバイスをリセット状態にする。また、主制御用マイコン311から出力される形で、VDP312(VDPRESET信号)、音源LSI314、スピーカを駆動するアンプ回路337(SNDRESET信号)、ランプやモータなどを駆動制御する制御回路332~334(IORESET信号)に供給され、これらをリセット状態にする。また、演出制御装置300には遊技機10の各所を冷却する冷却FAN45が接続され、演出制御装置300の電源が投入された状態では冷却FAN45が駆動するようにされている。
次に、これらの制御回路において行われる遊技制御について説明する。遊技制御装置100の遊技用マイコン111のCPU111aは、普図始動ゲート34に備えられたゲートスイッチ34aからの遊技球の検出信号の入力に基づき、普図の当り判定用乱数値を抽出してROM111bに記憶されている判定値と比較し、普図変動表示ゲームの当り外れを判定する。
そして、普図表示器53に、識別図柄を所定時間変動表示した後、停止表示する普図変動表示ゲームを表示する。普図変動表示ゲームの結果が当りの場合は、普図表示器53に特別の結果態様を表示するとともに、普電ソレノイド37cを動作させ、普通変動入賞装置37の可動部材37bを所定時間(例えば、3秒間×2回)前述のように開放する制御を行う。すなわち、遊技制御装置100が、変換部材(可動部材37b)の変換制御を行う変換制御実行手段をなす。なお、普図変動表示ゲームの結果がはずれの場合は、普図表示器53にはずれの結果態様を表示する制御を行う。
また、始動入賞口36に備えられた始動口1スイッチ36aからの遊技球の検出信号の入力に基づき始動入賞(始動記憶)を記憶し、始動記憶に基づき、特図1変動表示ゲームの大当り判定用乱数値を抽出してROM111bに記憶されている判定値と比較し、特図1変動表示ゲームの当り外れを判定する。
また、普通変動入賞装置37に備えられた始動口2スイッチ37aからの遊技球の検出信号の入力に基づき始動記憶を記憶し、始動記憶に基づき、特図2変動表示ゲームの大当り判定用乱数値を抽出してROM111bに記憶されている判定値と比較し、特図2変動表示ゲームの当り外れを判定する。
そして、遊技制御装置100のCPU111aは、特図1変動表示ゲームや特図2変動表示ゲームの判定結果を含む制御信号(演出制御コマンド)を、演出制御装置300に出力する。そして、特図1表示器51や特図2表示器52に、識別図柄を所定時間変動表示した後、停止表示する特図変動表示ゲームを表示する。すなわち、遊技制御装置100が、遊技領域32を流下する遊技球の始動入賞領域(始動入賞口36、普通変動入賞装置37)への入賞に基づき変動表示ゲームの進行制御を行う遊技制御手段をなす。
また、演出制御装置300は、遊技制御装置100からの制御信号に基づき、表示装置41で特図変動表示ゲームに対応した飾り特図変動表示ゲームを表示する。さらに、演出制御装置300は、遊技制御装置100からの制御信号に基づき、演出状態の設定や、スピーカ19a,19bからの音の出力、各種LEDの発光を制御する処理等を行う。すなわち、演出制御装置300が、遊技(変動表示ゲーム等)に関する演出を制御する演出制御手段をなす。
そして、遊技制御装置100のCPU111aは、特図変動表示ゲームの結果が当りの場合は、特図1表示器51や特図2表示器52に特別結果態様を表示するとともに、特別遊技状態を発生させる。特別遊技状態を発生させる処理においては、CPU111aは、例えば、大入賞口ソレノイド38b,39bにより特別変動入賞装置38,39の開閉扉38c,39cを開放させ、大入賞口内への遊技球の流入を可能とする制御を行う。
そして、大入賞口に所定個数(例えば、10個)の遊技球が入賞するか、大入賞口の開放から所定の開放可能時間(例えば、27秒又は0.05秒)が経過するかのいずれかの条件が達成されるまで大入賞口を開放することを1ラウンド(R)とし、これを所定ラウンド回数(例えば、15回、11回又は2回)継続する(繰り返す)制御(サイクル遊技)を行う。すなわち、遊技制御装置100が、停止結果態様が特別結果態様となった場合に、大入賞口を開閉する制御を行う大入賞口開閉制御手段をなす。また、特図変動表示ゲームの結果がはずれの場合は、特図1表示器51や特図2表示器52にはずれの結果態様を表示する制御を行う。
また、遊技制御装置100は、特図変動表示ゲームの結果態様に基づき、特別遊技状態の終了後に、遊技状態として高確率状態を発生可能である。高確率状態(確変状態)は、特図変動表示ゲームにて当り結果となる確率が、通常確率状態と比較して高い状態である。また、特図1変動表示ゲーム及び特図2変動表示ゲームのどちらの特図変動表示ゲームの結果態様に基づき高確率状態となっても、特図1変動表示ゲーム及び特図2変動表示ゲームの両方が高確率状態となる。
また、遊技制御装置100は、特図変動表示ゲームの結果態様に基づき、特別遊技状態の終了後に、遊技状態として時短状態(特定遊技状態)を発生可能である。時短状態においては、普図変動表示ゲーム及び普通変動入賞装置37を時短動作状態とする制御を行ってよく、特別な遊技を行わない通常遊技状態よりも、単位時間あたりの普通変動入賞装置37の開放時間が実質的に多くなるように制御するため、普電サポート状態となる。なお、潜伏確変状態を除く高確率状態(通常の確変状態)でも、重複して時短状態にして普電サポートを実行する。
なお、時短状態においては、特図変動表示ゲームの実行時間(特図変動時間)も通常より短縮され得るようにし、特図変動表示ゲームの時間短縮変動も実行可能である。
また、時短状態においては、普図変動表示ゲームの1回の当り結果に対して、普通変動入賞装置37の開放回数(普電開放回数)を第1開放回数(例えば2回)よりも多い回数(例えば、4回)の第2開放回数に設定することが可能である。また、時短状態においては、普図変動表示ゲームの当り結果となる確率(普図確率、普図当り確率)を通常動作状態である場合の通常確率(低確率)よりも高い高確率とすることが可能である。
時短状態においては、普図変動時間、普図停止時間、普電開放回数、普電開放時間、普図確率のいずれか一つ又は複数を変化させることで普通変動入賞装置37を開状態に状態変換する時間を通常よりも延長するようにする。これにより、時短状態では、特別な遊技を行わない通常遊技状態よりも普通変動入賞装置37への入賞が容易化して、単位時間あたりの特図変動表示ゲームの実行回数が当該通常遊技状態よりも増加可能である。また、変化させるものが異なる複数種類の時短状態を設定することも可能である。また、通常動作状態において可動部材37bを開放しないように設定(普図確率が0)してもよい。また、当りとなった場合に第1開放態様と第2開放態様のいずれかを選択するようにしてもよい。この場合、第1開放態様と第2開放態様の選択確率を異ならせてもよい。また、高確率状態と時短状態は、それぞれ独立して発生可能であり、両方を同時に発生することも可能であるし一方のみを発生させることも可能である。
〔電源投入時の移行状態〕
前述のように、電源投入時のRAM初期化スイッチ112及び設定キースイッチ153のオンオフ状態によって、4つの状態(モード)へ移行する。
電源投入時に、RAM初期化スイッチ112と設定キースイッチ153とがオンにされている場合には、確率設定値(設定値)を変更可能(設定可能)な設定可変状態(設定変更状態、設定可能状態、設定変更モード)に移行する(図6のステップX30~X39と図17参照)。
次に、電源投入時に、設定キースイッチ153がオンにされているがRAM初期化スイッチ112がオフの場合には、確率設定値を確認可能な設定確認状態(設定確認モード)に移行する(図6のステップX34~X39と図17参照)。
また、電源投入時に、設定キースイッチ153がオフであるがRAM初期化スイッチ112がオンにされている場合には、RAM初期化状態(RAMクリアモード)に移行し、RAM初期化処理(RAMクリア処理)が実行されて、RAM111cが初期化される(図6のステップX45~X47参照)。
電源投入時に、設定キースイッチ153とRAM初期化スイッチ112とがオフである場合には、通常復電状態(通常復電モード)に移行し、単に復電されるだけの状態になる。
[遊技制御装置の制御]
以下、このような遊技を行う遊技機の制御について説明する。まず、遊技制御装置100の遊技用マイクロコンピュータ(遊技用マイコン)111によって実行される制御について説明する。遊技用マイコン111による制御処理は、主に図5、図6、図7に示すメイン処理と、所定時間周期(例えば4msec)で行われる図11に示すタイマ割込み処理とからなる。
〔メイン処理(遊技制御装置)〕
まず、メイン処理について説明する。図5、図6、図7は、遊技制御装置100によるメイン処理の手順を示すフローチャートである。メイン処理は、電源が投入されることで開始される。
図5に示すように、遊技制御装置100は、メイン処理を開始すると、まず、割込みを禁止する処理を実行する(ステップX1)。さらに、割込み発生時にレジスタ等の値を退避する領域の先頭アドレスであるスタックポインタを設定するスタックポインタ設定処理を実行する(ステップX2)。
続いて、使用するレジスタバンクとしてレジスタバンク0を指定し(ステップX3)、所定のレジスタにRAM先頭アドレスの上位アドレスをセットする(ステップX4)。例えば、RAMのアドレスが0000h~01FFhの範囲である場合に、上位アドレスとして00hをセットする。
次に、遊技制御装置100は、発射停止の信号を出力して発射許可信号を禁止状態に設定する(ステップX5)。発射許可信号は遊技制御装置100と払出制御装置200の少なくとも一方が発射停止の信号を出力している場合に禁止状態に設定され、球発射装置からの遊技球の発射が禁止されるようになっている。その後、遊技制御装置100は、設定キースイッチ153とRAM初期化スイッチ112の状態を読み込む(ステップX6)。すなわち、設定キースイッチ153とRAM初期化スイッチ112からの信号を読み込む。
さらに、遊技制御装置100は、電源投入ディレイタイマを設定する(ステップX7)。電源投入ディレイタイマに所定の初期値を設定することにより、主制御手段をなす遊技制御装置100からの指示に従い種々の制御を行う従制御手段(例えば、払出制御装置200や演出制御装置300)のプログラムが正常に起動するまで待機するための待機時間(例えば3秒)が設定される。これにより、電源投入の際に仮に遊技制御装置100が先に立ち上がって従制御装置(例えば払出制御装置200や演出制御装置300)が立ち上がる前にコマンドを従制御装置に送ってしまい、従制御装置がコマンドを取りこぼすことを回避することができる。すなわち、遊技制御装置100が、電源投入時において、主制御手段(遊技制御装置100)の起動を遅らせて従制御装置(払出制御装置200、演出制御装置300等)の起動を待つための所定の待機時間を設定する待機手段をなす。
また、電源投入ディレイタイマの計時は、RAMの正当性判定(チェックサム算出)の対象とならない記憶領域(正当性判定対象外のRAM領域又はレジスタ等)を用いて行われる。これにより、RAM領域のチェックサム等のチェックデータを算出する際に、一部のRAM領域を除外して算出する必要がないため電源投入時の制御が複雑になることを防止することができる。
なお、待機時間の開始前に設定キースイッチ153とRAM初期化スイッチ112の状態を読み込むことで、設定キースイッチ153とRAM初期化スイッチ112の操作を確実に検出できる。すなわち、待機時間の経過後に設定キースイッチ153とRAM初期化スイッチ112の状態を読み込むようにすると、待機時間の経過を待ってから設定キースイッチ153とRAM初期化スイッチ112を操作したり、電源投入から待機時間の経過まで設定キースイッチ153とRAM初期化スイッチ112を操作し続けたりする必要がある。しかし、待機時間の開始前に状態を読み込むことで、このような煩わしい操作を行わなくても、電源投入時に行った設定キースイッチ153とRAM初期化スイッチ112の操作が受け付けられないような事態を防止できる。
電源投入ディレイタイマを設定すると(ステップX7)、遊技制御装置100は、待機時間の計時と、待機時間中における停電の発生を監視する処理とを実行する(ステップX8~X10)。
停電監視処理が開始されると、遊技制御装置100は、まず、電源装置400から入力されている停電監視信号をポート及びデータバスを介して読み込むなどして、停電が発生しているか否か判定する(ステップX8)。停電が発生している場合に(ステップX8;Y)、遊技機の電源が遮断されるまで待機する。
遊技制御装置100は、停電が発生していない場合には(ステップX8;N)、電源投入ディレイタイマを-1更新し(ステップX9)、タイマの値が0であるか否かを判定する(ステップX10)。タイマの値が0でない場合(ステップX10;N)、すなわち、待機時間が終了していない場合には、ステップX8の処理に戻る。
すなわち、遊技制御装置100が、所定の待機時間において停電の発生を監視する停電監視手段をなす。これにより、主制御手段をなす遊技制御装置100の起動を遅らせている期間において発生した停電に対応することが可能となり、電源投入時における不具合に適切に対処することができる。なお、待機時間の終了まではRAMへのアクセスが許可されておらず、前回の電源遮断時の記憶内容が保持されたままとなっているため、ここでの停電発生時にはバックアップの処理等は行う必要がない。したがって、待機時間中に停電が発生してもRAMのバックアップを取る必要がなく、制御の負担を軽減することができる。
一方、遊技制御装置100は、タイマの値が0である場合(ステップX10;Y)、すなわち、待機時間が終了した場合には、RAMやEEPROM等の読出し書込み可能なRWM(リードライトメモリ)のアクセスを許可し(ステップX11)、全出力ポートにオフデータを出力(出力が無い状態に設定)する(ステップX12)。
次に、遊技制御装置100は、シリアルポート(遊技用マイコン111に予め搭載されているポートで、本実施形態では、演出制御装置300や払出制御装置200との通信に使用)を設定する(ステップX13)。
次に、遊技制御装置100は、遊技用マイコン111(クロックジェネレータ)内のタイマ割込み信号及び乱数更新トリガ信号(CTC)を発生するCTC(Counter/Timer Circuit)回路を起動する(ステップX14)。なお、CTC回路は、遊技用マイコン111内のクロックジェネレータに設けられている。クロックジェネレータは、発振回路113からの発振信号(原クロック信号)を分周する分周回路と、分周された信号に基づいてCPU111aに対して所定周期(例えば、4ミリ秒)のタイマ割込み信号及び乱数生成回路に供給する乱数更新のトリガを与える信号CTCを発生するCTC回路とを備えている。
続いて、遊技制御装置100は、RAM(ここではRAM111c)の異常を示すRAM異常フラグをセットする(ステップX15)。ここでは、一旦、異常前提のフラグを所定のレジスタにセットしておく。
次に、遊技制御装置100は、RWM内の停電検査領域1の値が正常な停電検査領域チェックデータであるか否かを判定する(ステップX16)。そして、正常であれば(ステップX16;Y)、RWM内の停電検査領域2の値が正常な停電検査領域チェックデータであるか否かを判定する(ステップX17)。
さらに、遊技制御装置100は、停電検査領域2の値が正常であれば(ステップX17;Y)、RWM内の所定領域(例えば領域内ワーク領域)のチェックサムを算出するチェックサム算出処理を実行し(ステップX18)、算出されたチェックサムと電源断時のチェックサムが一致するか否かを判定する(ステップX19)。チェックサムが一致する場合には(ステップX19;Y)、RAMは正常であり、RAMの異常を示すRAM異常フラグをクリアする(ステップX20)。その後、ステップX21の処理に移行する。
また、遊技制御装置100は、停電検査領域のチェックデータが正常なデータでないと判定された場合(ステップX16;NもしくはステップX17;N)、チェックサムが一致しない場合には(ステップX19;N)、RAM異常フラグをクリアすることなく、ステップX21の処理に移行する。
次に、遊技制御装置100は、設定キースイッチ153及びRAM初期化スイッチ112の両スイッチがオンであるか否かを判定する(ステップX21)。遊技制御装置100は、両スイッチがオンである場合に(ステップX21;Y)、設定可変状態(設定変更モード)に移行し、ステップX30~X40の確率設定変更中の処理を実行する。
遊技制御装置100は、設定キースイッチ153及びRAM初期化スイッチ112の少なくとも一方がオフである場合に(ステップX21;N)、RAM(ここではRAM111c)の異常を示すRAM異常フラグがセットされているか否か判定する(ステップX22)。RAM異常フラグがセットされていない場合に(ステップX22;N)、確率設定変更中フラグがセットされているか否かを判定する(ステップX23)。確率設定変更中フラグがセットされていない場合に(ステップX23;N)、ステップX34~X40の確率設定確認中(設定確認状態中、設定確認モード中)の処理、ステップX44~X47のRAM初期化処理(RAMクリア処理)、又は、ステップX44及びステップX48~X51の通常の電源投入時(電源復旧時)の処理を実行する。
遊技制御装置100は、確率設定変更中フラグがセットされている場合に(ステップX23;Y)、遊技制御装置100(主基板、メイン基板)に異常があったことを報知するメイン異常エラー報知のコマンドを演出制御装置300に送信する(ステップX24)。メイン異常エラー報知のコマンドを受信した演出制御装置300は、遊技制御装置100の異常があったことを報知する。
続いて、遊技制御装置100は、遊技停止時の7セグ表示データ(「E1」のエラー表示のデータ)を性能表示装置152で表示するために性能表示装置152のドライバ150a,150bに出力する(ステップX25)。そして、外部装置(遊技場内部管理装置(ホールコンピュータ)や情報収集端末など)に異常を知らせるためのセキュリティ信号のオンデータを外部情報端子71に出力する(ステップX26)。なお、ここで、大当りに関する情報がRAM111cに残っている場合でも、大当り信号など外部情報端子71への他の信号はオフ状態に維持される。その後、ステップX25とステップX26の処理を繰り返して待機し、再度、設定変更の操作(設定キースイッチ153及びRAM初期化スイッチ112の両方のオン操作)をして電源が投入されるのを待つ。なお、ステップX25とステップX26の処理を繰り返して待機している間、割込みは禁止されたままであり(ステップX1)、特図ゲーム処理や普図ゲーム処理を実行可能なタイマ割込み処理(図11)が実行できないため、遊技(特図変動表示ゲーム、普図変動表示ゲーム、ラウンド遊技等)は実行できない。
このように、設定変更の操作(設定キースイッチ153及びRAM初期化スイッチ112の両方のオン操作)を実行していないのに、確率設定変更中フラグがセットされている場合に異常があったとして、ステップX24~X26の処理を実行する。例えば、確率設定変更中(設定変更が完了する前)に電源がオフして再起動した場合などに、設定変更の操作を実行していないのに、確率設定変更中フラグがセットされることがある。
一方、遊技制御装置100は、RAM異常フラグがセットされている場合も(ステップX22;Y)、遊技制御装置100(メイン基板)に異常があったことを報知するメイン異常エラー報知のコマンドを演出制御装置300に送信し(ステップX24)、遊技停止時の7セグ表示データ(「E1」のエラー表示のデータ)を性能表示装置152のドライバ150a,150bに出力し(ステップX25)、外部装置にRAM異常を知らせるために、セキュリティ信号のオンデータを外部情報端子71に出力する(ステップX26)。なお、前述と同様に、大当りに関する情報がRAM111cに残っている場合でも、大当り信号など外部情報端子71への他の信号はオフ状態に維持される。
その後、停電が発生しているか否かを判定し(ステップX27)、停電が発生していない場合に(ステップX27;N)、ステップX25とステップX26の処理を繰り返して待機する。一方、停電が発生していると判定した際に(ステップX27;Y)、全出力ポートにオフデータを出力し(ステップX28)、RAMやEEPROM等の読出し書込み可能なRWM(リードライトメモリ)のアクセスを禁止する(ステップX29)。その後、遊技機の電源が遮断されるまで待機する。
遊技制御装置100は、設定キースイッチ153及びRAM初期化スイッチ112の両スイッチがオンである場合に(ステップX21;Y)、確率設定変更中(設定可変状態中)の処理を開始して、まず、RAM異常フラグがセットされているか否かを判定する(ステップX30)。RAM異常フラグがセットされている場合に(ステップX30;Y)、確率設定値が正しいものであるか不明であるため、RAM111cの確率設定値領域に記憶されている確率設定値をクリアし初期値(例えば最低設定値「1」)にしてから(ステップX31)、確率設定変更中であることを示す確率設定変更中フラグをセットする(ステップX32)。RAM異常フラグがセットされていない場合に(ステップX30;N)、確率設定値をクリアせずに、確率設定変更中フラグをセットする(ステップX32)。次に、確率設定変更中のコマンドを演出制御装置300(演出制御基板)に送信し(ステップX33)、ステップX37の処理に移行する。なお、確率設定変更中のコマンドを受信した演出制御装置300は、確率設定変更中であることを表示装置41などにおいて報知する。
遊技制御装置100は、設定キースイッチ153及びRAM初期化スイッチ112の少なくとも一方がオフであり(ステップX21;N)、RAM異常フラグがセットされておらず(ステップX22;N)、且つ、確率設定変更中フラグがセットされていない場合に(ステップX23;N)、設定キースイッチ153がオンであるか否かを判定する(ステップX34)。設定キースイッチ153がオンである場合に(ステップX34;Y)、RAM初期化スイッチ112はオフということになり、確率設定確認中(設定確認状態中)の処理が開始して、確率設定確認中であることを示す確率設定確認中フラグをセットする(ステップX35)。そして、確率設定確認中のコマンドを演出制御装置300(演出制御基板)に送信し(ステップX36)、ステップX37の処理に移行する。なお、確率設定確認中のコマンドを受信した演出制御装置300は、確率設定確認中であることを表示装置41などにおいて報知する。
ステップX33又はステップX36の後に、遊技制御装置100は、確率設定変更中と確率設定確認中の共通の処理として、ステップX37~X43の処理を実行する。
遊技制御装置100は、まず、確率設定変更中と確率設定確認中においてセキュリティ信号を出力するために、セキュリティ信号制御タイマ領域に128ms(所定時間)をセーブする(ステップX37)。なお、セキュリティ信号制御タイマのカウントとセキュリティ信号の出力は、後述の確率設定変更/確認処理(図17)において実行されるが、確率設定変更又は確率設定確認が早期に終了した場合には、残りのセキュリティ信号制御タイマのカウントとセキュリティ信号の出力は、外部情報編集処理(ステップX119)で実行される。確率設定変更中と確率設定確認中において、少なくとも50msは、セキュリティ信号は出力される。
次に、遊技制御装置100は、割込みを許可する(ステップX38)。これにより、タイマ割込み処理(図11)が実行可能となる。そして、設定キースイッチ153がオフであるか否かを判定する(ステップX39)。設定キースイッチ153がオンである場合に(ステップX39;N)、停電が発生しているか否かを判定する(ステップX40)。停電が発生していない場合に(ステップX40;N)、ステップX39の処理に戻る。一方、停電が発生している場合に(ステップX40;Y)、ステップX63~X69の停電発生時の処理を実行する。
このように、設定キースイッチ153がオンであり、停電が発生していない限り、確率設定値を変更可能な設定可変状態(設定変更状態、設定変更モード)、又は、確率設定値を確認可能な設定確認状態(設定確認モード)が継続される。
一方、遊技制御装置100は、設定キースイッチ153がオフである場合に(ステップX39;Y)、割込みを禁止し(ステップX41)、報知終了のコマンドを演出制御装置300(演出制御基板)に送信する(ステップX42)。なお、報知終了のコマンドを受信した演出制御装置300は、確率設定確認中であることの報知又は確率設定変更中であることの報知を終了する。
次に、遊技制御装置100は、確率設定変更中フラグがセットされているか否か、すなわち、これまで確率設定変更中であったか否かを判定する(ステップX43)。確率設定変更中フラグがセットされている場合に(ステップX43;Y)、すなわち、これまで確率設定変更中であった場合に、ステップX45~X47のRAM初期化処理(後述)を実行する。一方、確率設定変更中フラグがセットされていない場合に(ステップX43;N)、すなわち、これまで確率設定確認中であった場合に、ステップX48以降の電源投入時(電源復旧時)の通常の処理を実行する。
遊技制御装置100は、設定キースイッチ153がオフである場合に(ステップX34;N)、RAM初期化スイッチ112がオンであるか否かを判定する(ステップX44)。RAM初期化スイッチ112がオンである場合に(ステップX44;Y)、RAM111cにおいて、確率設定値を記憶するための確率設定値領域以外のRAM領域を0クリアする(ステップX45)。すなわち、確率設定値領域で記憶されている確率設定値を除いて、RAM111cに記憶された遊技情報は0クリアされる。ここで、前述の確率設定変更中フラグもここでクリアされる。また、所定時間周期内(ここではタイマ割込みの1割込み内)において獲得した賞球の数(合計)である獲得遊技球数を格納する獲得遊技球数領域も0クリアされる。そして、安全装置(前述)が作動中であるか否かを示す安全装置作動中フラグを格納する安全装置作動中フラグ領域も0クリアされ(安全装置作動中フラグ=0)、安全装置の作動が解除される。なお、ステップX45において、設定変更を伴うRAMクリア(ステップX43;Y)と、設定変更を伴わないRAMクリア(ステップX44;Y)の何れでも、安全装置作動中フラグ領域を0クリアすることによって安全装置の作動が解除されるが、片方に限定してもよい。
また、ここでは、確率設定値領域の他に、スタック領域や未使用領域をクリアしない構成や、性能情報やその表示(性能表示)に関連する性能表示用ワーク領域(領域外ワーク領域の一部)とスタック領域(領域外スタック領域)をクリアしない構成も可能である。なお、性能情報は、入賞により得られた賞球数に基づいて導出されるもので、例えば、出玉率、ベース値(通常遊技状態における出玉率)、役物比率、排出球数などである。
次に、遊技制御装置100は、初期化すべき領域にRAM初期化時の初期値をセーブする(ステップX46)。そして、RAM初期化時のコマンドを演出制御装置300(演出制御基板)に送信し(ステップX47)、ステップX52の処理に移行する。
一方、遊技制御装置100は、RAM初期化スイッチ112がオフである場合に(ステップX44;N)、設定キースイッチ153とRAM初期化スイッチ112が両方ともオフであるため、通常の電源投入時(電源復旧時)の処理を開始し、停電復旧処理として初期化すべき領域に停電復旧時(復電時)の初期値をセーブする(ステップX48)。また、前述の確率設定確認中フラグもここでクリアされる。なお、RAM初期化時とは異なり、通常の電源投入時には、安全装置作動中フラグ領域はクリアされない。また、ここで、確変状態以外の状態で特図変動表示ゲームが実行された回数を示す天井カウンタ値が格納される天井カウンタ領域も、遊技者に不利益にならないようにクリアされなくてよい。次に、後述の特図ゲーム処理等を合理的に実行するために用意されている処理番号に対応する停電復旧時のコマンドを演出制御装置300(演出制御基板)に送信し(ステップX49)、ステップX50の処理に移行する。
なお、ステップX47の処理で送信されるRAM初期化時のコマンド及びステップX49の処理で送信される停電復旧時のコマンドには、遊技機の種類を示す機種指定コマンド、特図1,2の保留数を示す飾り特図1保留数コマンド及び飾り特図2保留数コマンド、確率の状態(高確率状態又は低確率状態)や時短状態の有無を示す確率情報コマンド、所定の演出モードで特図変動表示ゲームが実行された回数を示す演出回数情報コマンド、電源投入されたこと示す停電復旧コマンドが含まれる。
さらに、RAM初期化時のコマンド及び停電復旧時のコマンドには、遊技機10の確率設定値(設定値)の情報である設定値情報(設定情報)を示す設定値情報コマンド(確率設定値情報コマンド)が含まれる。遊技制御装置100は、電源の復旧(投入)時に、一度だけ設定値情報コマンドを演出制御装置300に送信するだけでよく、以降、演出制御装置300は自身が記憶した設定値情報を参照して演出制御を行える。
なお、RAM初期化時のコマンドには、RAM初期化のコマンド(RAMクリアのコマンド)も含まれる。RAM初期化のコマンドを受信した演出制御装置300は、例えば、表示装置41に客待ちデモを表示し、盤装飾装置46等のLEDとスピーカ19a,19bの音でRAM初期化(RAMクリア)の報知を30秒間行う。また、停電復旧時のコマンドには、表示装置41の画面の表示内容を指定する画面指定のコマンドが含まれる。なお、画面指定のコマンドは、特図1,2について共に普段処理中では(変動中でも当り中でもないとき)、客待ちデモコマンドであり、それ以外なら復旧画面コマンドでよい。
次に、安全装置が作動中であるか否か判定する(ステップX50)。例えば、安全装置作動中フラグとして、安全装置が作動中であることを示す「1」が、安全装置作動中フラグ領域にセーブされている場合に安全装置が作動中であると判定できる(安全装置作動中フラグ=1)。そして、安全装置が作動中である場合に(ステップX50;Y)、安全装置が作動中であることを示す安全装置作動中のコマンドを演出制御装置300(演出制御基板)に送信し(ステップX51)、ステップX52の処理に移行する。安全装置が作動中でない場合に(ステップX50;N)、そのままステップX52の処理に移行する。
そして、フラグレジスタの情報(値)を領域内スタック領域に退避(PUSH)し(ステップX52)、安全装置に関連する安全装置情報(後述の安全装置カウンタ値、安全装置作動情報、旧作動情報など)を初期化する安全装置情報初期化処理を実行する(ステップX53)。その後、フラグレジスタの情報を復帰(POP)する(ステップX54)。なお、RAM異常による遊技停止時(ステップX25~X29)を除いて、電源投入すると無条件に安全装置情報(安全装置カウンタ値など)を初期化(クリア)するようにしたが、カウント継続スイッチを設けて、カウント継続スイッチを押しながら電源投入すると安全装置情報を初期化(クリア)しなくてよい。
なお、後述のように、安全装置情報初期化処理に移行する際に、スタックポインタを遊技制御に関連する領域内スタック領域から安全装置情報や性能情報や性能表示(性能情報の表示)に関連する領域外スタック領域に切り替える。その際、遊技制御用のスタックポインタをRAM111cのスタックポインタ保存領域に保存する時にフラグレジスタのフラグ(特にゼロフラグ)が変化する可能性があるため、ステップX52において事前にフラグレジスタの情報を退避しておく。フラグレジスタは、8ビットの各ビットが0又は1の値をとるフラグになっている。なお、フラグレジスタについては、特開2013-233299号公報や特開2018-94101号公報等に開示されたものが使用できる。
次に、遊技制御装置100は、乱数生成回路を起動設定する(ステップX55)。具体的には、乱数生成回路内の所定のレジスタ(CTC更新許可レジスタ)に乱数生成回路を起動させるためのコード(指定値)の設定などがCPU111aによって行われる。また、乱数生成回路のハードウェアで生成されるハード乱数のビット転置パターンの設定も行われる。なお、本実施形態において、乱数生成回路は、ハードウェアのみで更新される乱数として、大当り乱数、当り図柄乱数(大当り図柄乱数、小当り図柄乱数、サポ当り図柄乱数等)、普図の当り乱数、及び、変動パターン乱数1~3を生成する。これら乱数は、動作クロックと同等以上の速度のクロックを基にして更新される所謂「高速カウンタ」でよい。
ビット転置パターンとは、抽出した乱数のビット配置(上段のビット転置前の配置)を、予め定められた順で入れ替えて異なるビット配置(下段のビット転置後の配置)として格納する際の入れ替え方を定めるパターンである。
本実施形態では、ビット転置パターンに従い乱数のビットを入れ替えることで、乱数の規則性を崩すことができるとともに、乱数の秘匿性を高めることができる。なお、ビット転置パターンは、固定された単一のパターンであってもよいし、予め用意された複数のパターンから選択するようにしてもよい。また、ユーザーが任意に設定できるようにしてもよい。
次に、遊技制御装置100は、割込みを禁止し(ステップX56)、遊技停止中であるか否かを判定する(ステップX57)。安全装置が作動した場合や、遊技(特図変動表示ゲームや普図変動表示ゲームやラウンド遊技等)を停止する必要のある強エラー2(後述)が発生している場合に、遊技停止中であると判定できる。
遊技制御装置100は、遊技停止中でない場合に(ステップX57;N)、フラグレジスタの情報(値)を領域内スタック領域に退避(PUSH)して(ステップX58)、ベース値(出玉率)などの性能情報を計算する性能表示編集処理を実行する(ステップX59)。ここで、性能情報(役物比率や出玉率など)を計算してよい。また、性能情報やその表示(性能表示)に関連する性能表示用ワーク領域(領域外ワーク領域の一部)に異常がある場合に、これをクリアしてもよい。その後、フラグレジスタの情報を復帰(POP)して(ステップX60)、割込みを許可する(ステップX61)。エラーが全く発生していない場合の他に、強エラー2以外のエラーである弱エラー(後述)又は強エラー1(後述)が発生している場合も、遊技停止中でなく、性能表示編集処理等を含めてステップX58~X60の処理が実行される。なお、弱エラー又は強エラー1が発生している場合に、ステップX58~X60の処理を実行しない構成も可能である。
なお、後述のように、性能表示編集処理に移行する際に、スタックポインタを遊技制御に関連する領域内スタック領域から安全装置情報や性能情報や性能表示(性能情報の表示)に関連する領域外スタック領域に切り替える。その際、遊技制御用のスタックポインタをRAM111cのスタックポインタ保存領域に保存する時にフラグレジスタのフラグ(特にゼロフラグ)が変化する可能性があるため、ステップX58において事前にフラグレジスタの情報を退避しておく。
一方、遊技制御装置100は、遊技停止中である場合に(ステップX57;Y)、性能表示編集処理等を実行することなく、割込みを許可する(ステップX61)。すなわち、安全装置が作動した場合や強エラー2が発生している場合に、性能表示編集処理(特に、性能表示編集処理中のベース値算出処理)が実行されないため、ベース値などの性能情報が新たに計算されず変化しない。なお、強エラー2が発生しても、遊技停止とせず、性能表示編集処理等を実行する構成も可能である。また、割込みの許可により、タイマ割込み処理(図11)が実行可能となる。
本実施形態において、エラーは、弱エラー、強エラー1、強エラー2の3つに区分けされる。なお、エラー/不正系のコマンドを受信した演出制御装置300は、エラー/不正設定処理(ステップS156)で、弱エラー、強エラー1、強エラー2に対応した異なる強さのエラー報知を設定して実行できる。
例えば、演出制御装置300は、スピーカ19a,19bからのエラーの報知音の音量、又は、エラー報知のために発光するLED(盤装飾装置46又は枠装飾装置18の演出用LED)の輝度(明るさ)を、弱エラー<強エラー1≦強エラー2の順に大きくしてもよい。なお、強エラー1と強エラー2のスピーカの音量又はLEDの輝度を同じにしてもよい。また、演出制御装置300は、弱エラーの発生した場合に、報知音の音量をホール・遊技者設定モード処理(ステップS11)で調整した音量(最大の音量以下)にし、強エラー1と強エラー2の発生した場合に、報知音の音量を最大の音量にしてよい。
弱エラーは、払出前の遊技球の不足に対応してシュート球切れスイッチ信号が発生するようなシュート球切れエラーと、下皿23が満杯になったことに対応してオーバーフロースイッチ信号が発生するようなオーバーフローエラーを含む。弱エラーでは、外部情報信号は外部情報端子71に出力されない(図59参照)。また、弱エラーに、スイッチ異常エラーや、払出異常を示すステータス信号が発生する払出異常エラーを含めてもよい。
強エラー1は、枠開放に関する枠開放エラーであり、ガラス枠開放エラーと本体枠開放エラー(前面枠開放エラー)を含む。強エラー1では、外部情報信号として扉・枠開放信号(ステップX505)が外部情報端子71に出力される(図59参照)。
強エラー2は、不正に関係する不正系エラーであり遊技停止とすることが好ましく、磁石不正、盤電波不正、枠電波不正、振動不正、異常排出エラー、V通過エラー、大入賞口不正、普電不正を含む。強エラー2では、外部情報信号としてセキュリティ信号(ステップX522)が外部情報端子71に出力される(図59参照)。また、強エラー2に残存球エラーを含めてもよい。強エラー2が発生している場合に、遊技(特図変動表示ゲーム、普図変動表示ゲーム、ラウンド遊技等)は停止され、遊技停止中であると判定できる(ステップX57)。また、強エラー2が発生している場合に、安全装置が作動した場合と同じく、遊技として特図変動表示ゲーム、普図変動表示ゲーム、ラウンド遊技(大当り中や小当り中での遊技)等が実行できない遊技停止状態(遊技不可状態、遊技禁止状態)を発生可能である。
遊技制御装置100は、ステップX61の後に、停電が発生しているか否かを判定する(ステップX62)。停電が発生していない場合に(ステップX62;N)、ステップX56の処理に戻る。これにより、停電が発生するまで、ステップX56~X62のループ処理が繰り返される。そして、停電が発生するまでは、遊技停止にならない限り、すなわち、安全装置が作動したり強エラー2が発生したりしない限り、性能表示編集処理(ステップX59)においてベース値などの性能情報が繰り返し計算できる。
なお、ループ処理の繰り返しの周期は、タイマ割込みの割込み周期(所定時間周期、例えば4msec)よりもかなり短いため、割込み周期の間に何度も性能表示編集処理が実行される。したがって、遊技球の入賞や排出球数の変化(アウト口30bに対する遊技球の入球)等があると、すぐにベース値などの性能情報が変化可能である。
停電が発生した場合に(ステップX62;Y)、遊技制御装置100は、停電発生時の処理を開始し、一旦割込みを禁止し(ステップX63)、全出力ポートにオフデータを出力する(ステップX64)。その後、停電検査領域1に停電検査領域チェックデータ1をセーブし(ステップX65)、停電検査領域2に停電検査領域チェックデータ2をセーブする(ステップX66)。さらに、RWMの電源遮断時のチェックサムを算出するチェックサム算出処理を実行し(ステップX67)、さらに、算出したチェックサムをセーブする(ステップX68)。最後に、RWMへのアクセスを禁止する処理を実行し(ステップX69)、遊技機の電源が遮断されるまで待機する。
このように、停電検査領域にチェックデータをセーブするとともに、電源遮断時のチェックサムを算出することで、電源の遮断の前にRWMに記憶されていた情報が正しくバックアップされているか否かを電源再投入時に判断することができる。
以上のように、メイン処理について説明したが、例えばステップX56~X62の処理中に設定キースイッチとRAM初期化スイッチがオンにされた場合に、ステップX21と同様の判定処理を行って、ステップX32と同様に確率設定変更中フラグをセットすることで、遊技機10が起動している間に何度でも設定可変状態(設定変更モード)に切り替え可能にしてもよい。
〔RAM領域の構成例〕
図8は、遊技用マイコン111のRAM111cの構成を示す図である。図8のように、RAM111cの先頭アドレスから領域内ワーク領域、未使用領域、領域内スタック領域、未使用領域、領域外ワーク領域、未使用領域、領域外スタック領域が配置される。領域内ワーク領域と領域内スタック領域(遊技制御用スタック領域、領域内用スタック領域)の間の未使用領域と、領域外ワーク領域と領域外スタック領域(領域外用スタック領域)の間の未使用領域はなくてもよい。
RAMの領域内ワーク領域(遊技制御用ワーク領域)は、領域内プログラムで読み書きされ、領域外プログラムで読まれる遊技制御用の作業領域である。領域内ワーク領域は、確率設定値領域、試験信号出力データ領域、乱数領域、スイッチ制御領域、セグメント領域、停電検査領域1、停電検査領域2、チェックサム領域などの他に、安全装置が作動中であるか否かを示す安全装置作動中フラグ領域や、タイマ割込みの1割込み(例えば4msec)内で賞球として獲得した獲得遊技球数を格納する獲得遊技球数領域などを含む。
RAMの領域外ワーク領域は、領域外プログラムで読み書きされ、領域内プログラムで読まれる領域である。領域外ワーク領域は、差玉数に対応する安全装置カウンタ値(差玉数+初期値)を格納する安全装置カウンタ領域、安全装置の状態に対応する安全装置作動情報を格納する安全装置作動情報領域、旧作動情報を格納する旧作動情報領域を含み、安全装置に関連する安全装置情報を記憶可能である。安全装置カウンタ領域(3バイトサイズ)は、基本的には領域内プログラムでは読まれないが、安全装置カウンタ値又は差玉数の情報を差玉コマンドで演出制御装置300に送信する場合には、領域内プログラムで読まれて参照されることもある。本実施形態において、安全装置カウンタ値は、差玉数に比例して、差玉数に所定の初期値(10万)を加えた値である(安全装置カウンタ値=差玉数+10万)。しかし、安全装置カウンタ値は、差玉数に対応付けられ差玉数を示唆するものであればこれに限られない。
さらに、領域外ワーク領域は、性能情報や性能表示に関連する性能表示用ワーク領域を含み、性能情報や性能表示に関連する情報などを記憶可能である。その他、領域外ワーク領域は、試験信号に関連する情報や、エラー監視に関連する情報を記憶してよい。なお、領域外ワーク領域において、安全装置情報に関連する安全装置関連ワーク領域(安全装置カウンタ領域、安全装置作動情報領域、旧作動情報領域を含む)と、性能情報や性能表示に関連する性能表示用ワーク領域を、明確に区分けして配置してもよいし、混在させてもよい。
そして、領域外スタック領域は、性能情報や性能表示に関する処理を行う時と、安全装置に関する処理を行う時とで共用される。また、領域外スタック領域は、試験信号に関する処理、エラー監視に関する処理を行う時にも使用される。
なお、領域内プログラム(領域内処理のプログラム)と領域外プログラム(領域外処理のプログラム)は、ROM111b内で未使用領域を挟んで配置されて区別される。ROMの領域内プログラムは、遊技制御用プログラムや遊技制御用データ等からなり、メイン処理(図5~図7)に対応するメインプログラムと、後述のタイマ割込み処理に対応する割込み処理プログラムを含む。メインプログラム又は割込み処理プログラムのサブルーチンは、領域外プログラムとなることもある。ROMの領域外プログラムは、安全装置情報初期化処理に対応する安全装置情報初期化プログラム、性能表示編集処理に相当する性能表示編集処理プログラム、後述の領域外統合処理に対応する領域外統合処理プログラムを含む。
〔安全装置情報初期化処理〕
次に、メイン処理における安全装置情報初期化処理(ステップX53)の詳細について説明する。図9は、安全装置情報初期化処理の手順を示すフローチャートである。安全装置情報初期化処理では、安全装置カウンタ領域、安全装置作動情報領域、旧作動情報領域を初期化又はクリアし、安全装置カウンタ値、安全装置作動情報、旧作動情報などの安全装置情報を初期値(初期情報)にする。なお、安全装置作動情報は、現在の状態を示す情報であり、旧作動情報は前回(主に1割込み前)の状態を示す。
遊技制御装置100は、まず、スタックポインタを領域外ワーク領域のスタックポインタ保存領域にセーブし(ステップX71)、スタックポインタに領域外スタック領域(領域外用スタック領域)の値として、領域外スタック領域の先頭を示すアドレス値を設定する(ステップX72)。これにより、使用するスタックを示すスタックポインタを領域内スタック領域から領域外スタック領域に切り替える。
次に、遊技制御装置100は、レジスタの情報(値)を領域外スタック領域に退避(PUSH)する(ステップX73)。退避するレジスタは、保護すべきレジスタ(安全装置情報初期化処理内で使用されるレジスタ)のみでよいし、全ての汎用レジスタを退避してもよい。全ての汎用レジスタを退避するには、レジスタバンク0とレジスタバンク1の両方に対して退避(PUSH)する。
続いて、遊技制御装置100は、安全装置カウンタ領域に初期値(10万)をセーブし、安全装置カウンタ値が初期値となる(ステップX74)。大当りが発生しない場合など差玉数が0から減少する場合に、安全装置カウンタ値(=差玉数+初期値)は初期値より小さくなることもあるため、初期値は0より大きく設定されているが10万以外の数値でもよい。なお、このように、停電復旧時(電源投入時)に、安全装置カウンタ値は遊技者に不利益にならないように初期化(クリア)されるが、特図変動表示ゲームが確変状態以外で実行された回数を示す天井カウンタ値は、RAM初期化スイッチ112がオンでない限り、停電復旧時に初期化(クリア)されなくてよい。そして、安全装置作動情報領域に安全装置の未作動状態(通常状態)に対応する安全装置未作動情報(値0)を安全装置作動情報としてセーブする(ステップX75)。さらに、旧作動情報領域に安全装置未作動情報(値0)を旧作動情報としてセーブする(ステップX76)。
次に、遊技制御装置100は、退避したレジスタを復帰し(ステップX77)、スタックポインタ保存領域からロードしてスタックポインタを設定し(ステップX78)、安全装置情報初期化処理を終了する。設定したスタックポインタは、領域内スタック領域のアドレスを示すことになる。
上記の安全装置情報初期化処理において、レジスタを使用せずRAMに直接情報を書き込む場合には、レジスタを退避/復帰しない。この場合に、レジスタのRAMへの退避も行わないのでスタックポインタ関連の処理(ステップX71,X72,X73,X77,X78)も不要となる。また、安全装置情報初期化処理前後のフラグレジスタの退避/復帰(ステップX52,X54)も不要になる。
なお、本実施形態において、安全装置カウンタ値が0~189999(安全装置カウンタ=0~189999)の場合に、安全装置作動情報は、安全装置が未作動(通常)である未作動状態(作動予告状態や作動警告状態や作動状態でない通常状態)に対応する安全装置未作動情報(値0)となる。安全装置カウンタ値が190000~194999(安全装置カウンタ=190000~194999)の場合に、安全装置作動情報は、安全装置の作動を予告する作動予告状態に対応する安全装置作動予告情報(値1)となる。
また、安全装置カウンタ値がカウンタ基準値である195000(安全装置カウンタ=195000)に到達しても遊技停止できる状態になっていない場合に、安全装置作動情報は、安全装置の作動を警告する作動警告状態に対応する安全装置作動警告情報(値2)となる。この場合は、差玉数(=セーフ球数-排出球数)が差玉基準値95000に達しても、大当り中又は小当り中であるため、前述の条件(1)は成立したが条件(2)が不成立で安全装置の作動条件が成立していない場合に相当する。
さらに、安全装置カウンタ値が195000(安全装置カウンタ=195000)に到達して遊技停止中である場合に、安全装置作動情報は、安全装置が作動中である作動状態(作動中状態)に対応する安全装置作動中情報(値3)となる。この場合は、差玉数が差玉基準値95000に達して、且つ、大当り中でも小当り中でもないため前述の条件(1)(2)の両方が成立することによって、安全装置の作動条件が成立した場合に相当する。
〔性能表示編集処理〕
次に、メイン処理における性能表示編集処理(ステップX59)の詳細について説明する。図10は、性能表示編集処理の手順を示すフローチャートである。
遊技制御装置100は、まず、スタックポインタを領域外ワーク領域のスタックポインタ保存領域にセーブし(ステップX81)、スタックポインタに領域外スタック領域の値として、領域外スタック領域(領域外用スタック領域)の先頭を示すアドレス値を設定する(ステップX82)。これにより、使用するスタックを示すスタックポインタを領域内スタック領域から領域外スタック領域に切り替える。
次に、遊技制御装置100は、レジスタバンク0とレジスタバンク1の両方に対してレジスタの情報(値)を領域外スタック領域に退避(PUSH)する(ステップX83)。ここで、汎用レジスタ全部を退避することが好適である。そして、領域外ワーク領域のうち性能表示用ワーク領域の正当性を判定する正当性判定を実行し、正当でなく異常である場合に、性能表示用ワーク領域の初期化(初期値設定も含む)を実行する(ステップX84)。
正当性判定では、性能表示用ワーク領域に格納される値が設計上あり得ない値であったり設計値から外れる場合(所定範囲外の場合)に、正当でないと判定できる。例えば、性能表示用ワーク領域の初期化が済んだことを示す性能表示用RAM初期化済みフラグに特定の値(例えば5Ah)が格納されているか否かを判定し、ベース値算出等に用いる除算処理の進行を管理する番号が所定範囲内であるかを判定し、スイッチカウンタの値が監視されるスイッチの数以下の範囲内であるかを判定し、現在の表示期間を示す表示期間管理番号が期間数の範囲内(0~3)であるかを判定し、現在の集計区間を示す集計区間番号が区間数の範囲内(0~4)であるかを判定する。このように、正当性判定では、データテーブルに対してポインタとして使用する領域の値に対して所定範囲内にあるかの判定を行うのが好適である。これにより、範囲外の値を取得することによってプログラムが暴走するのを事前に防ぐことができる。また、性能表示編集処理毎に、正当性判定を行っているので効果的である。
なお、性能表示編集処理が実行される度に正当性判定が実行されるため、性能表示用ワーク領域が正当でない場合に、すぐにその初期化が実行でき、異常な性能表示(異常なベース値等の表示)が極力防止できる。
また、性能表示用ワーク領域の初期化(初期値設定も含む)は、スタックポインタ保存領域を保護するよう、スタックポインタ保存領域以外を初期化の対象とする。なお、本実施形態において領域外スタック領域は初期化しないが、初期化するようにしてもよい。領域外スタック領域を初期化する場合でも、領域外スタック領域に退避したレジスタの値は保護して初期化しない。性能表示用ワーク領域の初期化は、領域内ワーク領域(遊技制御用ワーク領域)と領域内スタック領域(遊技制御用スタック領域)の初期化とは区別されて実行されるため、領域内ワーク領域と領域内スタック領域には影響を与えない。
続いて、遊技制御装置100は、ベース値(出玉率)の計算の元になるデータ(通常アウト球数や通常賞球数など)を集計する集計区間の切替えタイミングであるか否かを判定する(ステップX85)。電源投入からの総アウト球数(総排出球数、総アウト数)に対して集計区間が設けられ、総アウト球数が複数の所定個数に達するごとに(例えば60000増えるごとに)集計区間が切り替えられる。
例えば、集計区間の切替えタイミングは、電源投入からの総アウト球数が所定個数としての300個、60300個、120300個、180300個・・・になるタイミングである。すなわち、集計区間の幅は最初の第1集計区間を除いて基本的に60000であり、第1集計区間=0~300個、第2集計区間=300~60300個、第3集計区間=60300~120300個、第4集計区間=120300~180300個、第5集計区間=180300~240300個・・・となる。第1~5集計区間を示す集計区間番号はそれぞれ0~4であり、第6集計区間以降に対して集計区間番号は4に維持される。なお、現在の集計区間番号は、性能表示用ワーク領域に記憶される。
遊技制御装置100は、集計区間の切替えタイミングである場合に(ステップX85;Y)、集計区間の切替え設定をする(ステップX86)。集計区間の切替え設定では、総アウト球数(総アウト数)をカウントする総アウトカウンタ、各集計区間内におけるアウト球数(排出球数)である通常アウト球数(通常アウト数)をカウントする通常アウトカウンタ、及び、各集計区間内における全賞球数(獲得球数)である通常賞球数をカウントする通常賞球数カウンタをクリアしたり、各集計区間の最終ベース値(又は最新ベース値)を隣の集計区間のベース値格納領域にシフト(移動)したりする。
遊技制御装置100は、集計区間の切替えタイミングでない場合に(ステップX85;N)、監視対象の入力ポートにスイッチの入力があるか否かを判定する(ステップX87)。本実施形態において、監視対象の入力ポートは、第3入力ポート124と第4入力ポート126である(図3参照)。
ここでは、監視対象の入力ポートごとに性能表示用ワーク領域にコピーしたスイッチ立ち上がりエッジの情報(図64のステップX713でコピーされる)をチェックする。監視対象の入力ポートごとに、コピーしたスイッチ立ち上がりエッジの情報を記憶する8ビットの領域がある。全ての監視対象の入力ポートに関してスイッチ立ち上がりエッジの情報が全て0である場合に入力がないと判定でき、それ以外の場合に入力があると判定できる。なお、スイッチ立ち上がりエッジの情報として、コピー時にマスクされない限り、入力処理(ステップX103)において新たな入力(検出)があったスイッチに対応するビットが1に設定され、新たな入力のないスイッチに対応するビットが0に設定されている。
遊技制御装置100は、監視対象の入力ポートにスイッチの入力がある場合に(ステップX87;Y)、スイッチカウンタに対応するスイッチ(対象スイッチ)の入力をチェックして入力情報を取得する(ステップX88)。ここでの対象スイッチは、第1特別変動入賞装置38の下大入賞口スイッチ38a、第2特別変動入賞装置39の上大入賞口スイッチ39a、第1始動入賞口36の始動口1スイッチ36a、第2始動入賞口37(普通変動入賞装置)の始動口2スイッチ37a、一般入賞口35の入賞口スイッチ35a(左入賞口スイッチ、右入賞口スイッチ)、アウト球検出スイッチ74、など、遊技球の検出によってベース値(又は出玉率)を変化させ得るものである。
続いて、遊技制御装置100は、対象スイッチの有効期間であるか否かを判定する(ステップX89)。なお、大入賞口不正や普電不正が発生して、大入賞口や第2始動入賞口37への入賞が無効な場合、すなわち大入賞口スイッチ38a,39aや始動口2スイッチ37aが有効でない場合がある。また、第1始動入賞口36やアウト球検出スイッチ74など常時有効なスイッチもある。
遊技制御装置100は、対象スイッチの有効期間である場合に(ステップX89;Y)、スイッチカウンタに対応する対象スイッチに入力があるか否かを判定する(ステップX90)。対象スイッチの有効期間でない場合に(ステップX89;N)又は対象スイッチに入力がない場合に(ステップX90;N)、ステップX98の処理に移行する。
遊技制御装置100は、対象スイッチに入力がある場合に(ステップX90;Y)、対象スイッチに対応するビットの入力情報(1ビット)をクリアし(ステップX91)、通常ベース状態中であるか否かを判定する(ステップX92)。通常ベース状態(低ベース状態)は、ベース値を算出且つ更新できる期間であり、本実施形態において通常遊技状態である。
遊技制御装置100は、通常ベース状態中(通常遊技状態中)である場合に(ステップX92;Y)、対象スイッチが賞球の付与されるスイッチであれば、対象スイッチに対応する賞球数を加算することによって、集計区間内における全賞球数である通常賞球数を更新する(ステップX93)。続いて、対象スイッチがアウト球検出スイッチ74である場合に1を加算することによって、集計区間内におけるアウト球数である通常アウト球数(通常アウト数、通常排出球数)を更新する(ステップX94)。次に、対象スイッチがアウト球検出スイッチ74である場合に1を加算することによって、総アウト球数(総アウト数、総排出球数)を更新する(ステップX95)。
なお、本実施形態において、アウト球検出スイッチ74は、遊技領域32から排出された全ての遊技球(すなわち、入賞口又はアウト口30bを通過した全ての遊技球)を検出する。アウト口30bに入球した遊技球だけでなく、入賞口(第1始動入賞口36、第2始動入賞口37、大入賞口、又は、一般入賞口35)に入球した遊技球は、図示しない通路等を介してアウト球検出スイッチ74に導かれて検出される。
遊技制御装置100は、通常遊技状態である通常ベース状態中でない場合に(ステップX92;N)、通常賞球数も通常アウト球数も更新することなく、総アウト球数だけを更新する(ステップX95)。したがって、通常ベース状態でない高ベース状態(第2の遊技状態、時短状態、確変状態又は特別遊技状態)において、通常賞球数も通常アウト球数も更新されず、通常賞球数と通常アウト球数から算出されるベース値(通常賞球数÷通常アウト球数)は、更新されず変化がない。なお、ステップX92の通常ベース状態に関する判定処理をなくして、ベース値を全ての遊技状態における出玉率として更新可能(変化可能)とする構成も可能である。
次に、遊技制御装置100は、次回の性能表示編集処理で対象スイッチを次のものに変更するために、スイッチカウンタを+1更新する(ステップX96)。なお、メイン処理におけるループ処理によって性能表示編集処理は、タイマ割込みの割込み周期(所定時間周期、例えば4msec)よりもかなり短い時間間隔で実行される(例えば、数μsec)。このため、割込み周期の間に、性能表示編集処理は繰り返し実行され、スイッチカウンタ(例えば0から7)は、監視対象の入力ポートごとに全スイッチのビット(例えばビット0からビット7)を網羅する。また、スイッチカウンタは最終の値(例えば7)の後に0に更新されて、次の監視対象の入力ポートに関してスイッチの入力がチェック開始される。例えば、最初に第3入力ポート124に関してスイッチの入力がチェックされた後に、次に第4入力ポート126に関してスイッチの入力がチェックされる。
一方、遊技制御装置100は、全ての監視対象の入力ポートにスイッチの入力がない場合に(ステップX87;N)、ベース値を算出するためのベース値算出処理(所定処理)を実行する(ステップX97)。なお、監視対象の入力ポートにスイッチの入力が最初からない場合がある。他方、一部又は全ての監視対象の入力ポートにスイッチの入力が最初にあったとしても、全ての監視対象の入力ポートに関してスイッチの入力がチェックされた後は、入力があった対象スイッチの入力情報はクリアされている(ステップX91)ので、全ての監視対象の入力ポートにスイッチの入力がない状態となる。
ベース値算出処理において、ベース値は、通常アウト球数に対する通常賞球数の比率であり、通常賞球数÷通常アウト球数で算出される。したがって、始動入賞口(始動入賞口36、普通変動入賞装置37)、大入賞口、又は、一般入賞口35に入球があった場合に、第1段階として、賞球が付与される入賞口のスイッチ35a,36a,37a,38a,39aの入力(検出)によって通常賞球数が更新され変化してベース値が変化し、且つ、第2段階としてアウト球検出スイッチ74の入力(検出)によって通常アウト球数が更新され変化してベース値が変化する。すなわち、入賞口へ1個の遊技球が入球すると、2段階でベース値が変化することになる(影響を受けることになる)。遊技盤30に開口するアウト口30bに入球があった場合に、アウト球検出スイッチ74の入力(検出)によって通常アウト球数が更新され変化して、ベース値も変化する。一方で、普図始動ゲート34に入球があった場合には、通常賞球数も通常アウト球数もその入球自体によっては更新されず変化しないため、ベース値も変化せずに維持される。普図始動ゲート34に入球があっても、賞球が付与されないため通常賞球数は更新されない。
ベース値は、変化の有無にかかわらず、出力処理のステップX224~X230の処理によって、性能表示装置152に性能表示として出力されることになる。ただし、安全装置が作動して遊技停止中である場合や、強エラー2が発生して遊技停止中である場合に、性能表示装置152は、オフデータが出力されて消灯する。
なお、特殊な例として、ベース値のリアルタイム値(bL.)を表示するリアルタイム値表示期間でのみ、ベース値の算出を実行してよく、この特殊な例では、リアルタイム値表示期間が到来するまで通常賞球数と通常アウト球数は更新されるが、ベース値は算出されず変化しない。
遊技制御装置100は、ステップX96又はステップX97の後、退避したレジスタを復帰し(ステップX98)、スタックポインタ保存領域からロードしてスタックポインタを設定し(ステップX99)、性能表示編集処理を終了する。設定したスタックポインタは、領域内スタック領域のアドレスを示すことになる。
なお、図10において、ステップX97の処理を、ステップX94の直後に実施して、監視対象の入力ポートの全てのスイッチの入力チェックを待たずに、通常賞球数又は通常アウト球数が更新された直後にベース値算出処理を行うような構成も可能である。
〔タイマ割込み処理〕
次に、タイマ割込み処理について説明する。図11は、タイマ割込み処理(割込み処理プログラム)の手順を示すフローチャートである。タイマ割込み処理は、クロックジェネレータ内のCTC回路で生成される周期的なタイマ割込み信号がCPU111aに入力されることで開始される。遊技用マイコン111においてタイマ割込みが発生すると、タイマ割込み処理が開始される。
タイマ割込み処理が開始されると、遊技制御装置100は、まず、使用するレジスタバンクとしてレジスタバンク1を指定し(ステップX101)、所定のレジスタにRAM先頭アドレスの上位アドレスをセットする(ステップX102)。タイマ割込み処理の開始時にメイン処理で使用するレジスタバンク0からレジスタバンク1に切り替えることで、メイン処理で使っているレジスタを退避したのと同等になる。なお、タイマ割込み処理が開始されると、自動的に割込み禁止状態になる。
次に、遊技制御装置100は、各種センサやスイッチからの入力や、信号の取り込み、すなわち、各入力ポートの状態を読み込む入力処理を実行する(ステップX103)。次に、確率設定変更中フラグと確率設定確認中フラグに基づいて、確率設定変更中又は確率設定確認中であるか否かを判定する(ステップX104)。確率設定変更中又は確率設定確認中である場合に(ステップX104;Y)、確率設定値を変更又は確認するための確率設定変更/確認処理を実行する(ステップX105)。
遊技制御装置100は、確率設定変更中でも確率設定確認中でもない場合に(ステップX104;N)、各種処理でセットされた出力データに基づき、ソレノイド(例えば大入賞口ソレノイド38b,39b)等のアクチュエータの駆動制御やLEDの駆動制御(発光制御)などを行うための出力処理を実行する(ステップX106)。なお、メイン処理におけるステップX5の処理で発射停止の信号を出力した場合は、この出力処理が行われることで発射許可の信号が出力でき、発射許可信号を許可状態に設定可能である。
次に、遊技制御装置100は、各種処理で送信バッファにセットされたコマンド(払出コマンドなど)を払出制御装置200に出力する払出コマンド送信処理を実行する(ステップX107)。その後、始動口1スイッチ36a、始動口2スイッチ37a、入賞口スイッチ35a、大入賞口スイッチ38a,39aから正常な信号の入力があるか否かの監視や、エラーの監視(前面枠やガラス枠が開放されていないかなど)を行う入賞口スイッチ/状態監視処理を実行する(ステップX108)。
次に、遊技制御装置100は、遊技停止中であるか否かを判定する(ステップX109)。安全装置が作動した場合や、遊技を停止する必要のある強エラー2が発生している場合に、遊技停止中であると判定できる。
遊技制御装置100は、遊技停止中でない場合に(ステップX109;N)、特図ゲーム処理(ステップX110)、役物ゲーム処理(ステップX111)、普図ゲーム処理(ステップX112)、セグメントLED編集処理(ステップX113)を実行する。その後、ステップX114以降の処理を実行する。なお、エラーが全く発生していない場合の他に、弱エラーと強エラー1が発生している場合にも、特図ゲーム処理(ステップX110)、役物ゲーム処理(ステップX111)、普図ゲーム処理(ステップX112)、セグメントLED編集処理(ステップX113)を実行する。
セグメントLED編集処理では、一括表示装置50を構成する複数のセグメントLEDの一部(記憶表示部やラウンド表示部等:LEDランプD3~D7、D11~D17)の駆動に関する設定等が実行される。なお、一括表示装置50の他の一部(変動表示部:LEDランプD1,D2,D8,D10,D18)の駆動に関する設定等は、図柄変動制御処理(ステップA16,A18,C15)で実行される。一括表示装置50の別の他の一部(確率状態表示部:LEDランプD9)の駆動に関する設定等は、停電復旧処理(ステップX48)などで実行される。
遊技制御装置100は、遊技停止中である場合に(ステップX109;Y)、特図ゲーム処理(ステップX110)、役物ゲーム処理(ステップX111)、普図ゲーム処理(ステップX112)、セグメントLED編集処理(ステップX113)を実行することなく、ステップX114以降の処理に移行する。このように安全装置が作動した場合や、強エラー2が発生して遊技停止中である場合に、特図ゲーム処理(ステップX110)と普図ゲーム処理(ステップX112)が実行されないため、特図保留数(ステップA136,A532)と普図保留数(ステップC107,C318)は変化しない。一方、弱エラーや強エラー1が発生して場合に、遊技停止中でなく、特図ゲーム処理(ステップX110)と普図ゲーム処理(ステップX112)が実行されるため、特図保留数(ステップA136,A532)と普図保留数(ステップC107,C318)は+1更新(保留発生時)や-1更新(保留消化時)によって変化可能である。
なお、弱エラーと強エラー1と強エラー2などのエラーの種類に応じて、特図ゲーム処理(ステップX110)、役物ゲーム処理(ステップX111)、普図ゲーム処理(ステップX112)、セグメントLED編集処理(ステップX113)のうちいずれか一部を実行してその他を実行しない構成も可能である。例えば、強エラー2が発生した場合に、セグメントLED編集処理だけは実行するなどしてよい。
さらに、遊技制御装置100は、安全装置の状態に対応する安全装置作動情報を演出コマンドとして演出制御装置300に送信したり、安全装置作動中フラグを設定できる安全装置関連処理を実行する(ステップX114)。そして、磁気センサスイッチ61からの検出信号をチェックして異常がないか否かを判定する磁石不正監視処理を実行する(ステップX115)。さらに、遊技盤の盤電波センサ62からの検出信号をチェックして異常がないか否かを判定する電波不正監視処理(盤電波不正監視処理)を実行する(ステップX116)。
その後、遊技制御装置100は、振動センサ65からの入力に基づいて振動による不正を監視する振動不正監視処理を実行する(ステップX117)。次に、大入賞口からの異常排出を監視する異常排出監視処理を実行する(ステップX118)。異常排出監視処理では、特別変動入賞装置38,39における大入賞口スイッチ38a,39a、特定領域スイッチ72a(V入賞口スイッチ)、残存球排出口スイッチ73からの入力に基づいて、特別変動入賞装置39の異常排出を監視し、異常排出が発生した場合に異常排出発生中フラグが設定される。なお、特別変動入賞装置38,39の大入賞口スイッチ38a,39aを通過した遊技球は、特定領域スイッチ72a(V入賞口スイッチ)又は残存球排出口スイッチ73を通過して排出される。
次に、遊技制御装置100は、各種外部装置に出力する信号を出力バッファにセットする外部情報編集処理を実行する(ステップX119)。そして、ステップX109等と同じく、遊技停止中であるか否かを判定する(ステップX120)。
遊技制御装置100は、遊技停止中でない場合に(ステップX120;N)、フラグレジスタを領域内スタック領域に退避し(ステップX121)、安全装置カウンタ値の更新(差玉数の算出)や性能表示装置152の表示制御などを行う領域外統合処理を実行する(ステップX122)。その後、フラグレジスタを復帰して(ステップX123)、タイマ割込み処理を終了する。安全装置が作動しておらず且つ強エラー2が発生していない場合に、遊技停止中でなく、領域外統合処理等を含めてステップX121~X123の処理が実行される。
なお、後述のように、領域外統合処理に移行する際に、スタックポインタを遊技制御に関連する領域内スタック領域から領域外スタック領域に切り替える。その際、遊技制御用のスタックポインタをRAM111cのスタックポインタ保存領域に保存する時にフラグレジスタのフラグ(特にゼロフラグ)が変化する可能性があるため、ステップX121において事前にフラグレジスタを退避しておく。
一方、遊技制御装置100は、遊技停止中である場合に(ステップX120;Y)、領域外統合処理等を実行することなく、タイマ割込み処理を終了する。すなわち、安全装置が作動した場合や強エラー2が発生している場合に、領域外統合処理が実行されないため、安全装置カウンタ値は更新されないしベース値などの性能表示の表示内容は更新されない。これにより、遊技停止中の不要な制御を省略できる。
なお、上記と異なり、強エラー2が発生しても、遊技停止とせず、特図ゲーム処理(ステップX110)、役物ゲーム処理(ステップX111)、普図ゲーム処理(ステップX112)、セグメントLED編集処理(ステップX113)を実行する構成も可能である。また、強エラー2が発生しても、領域外統合処理等を実行する構成も可能である。
また、タイマ割込み処理のリターンの際、割込み禁止状態の復元やレジスタバンクの指定の復元は、自動的に行われる構成とするが、使用するCPUによっては、外部情報編集処理の後に、割込みを許可する処理やレジスタバンクの指定をレジスタバンク0に戻す処理を行ってもよい。
〔出力処理〕
次に、タイマ割込み処理(図11)における出力処理(ステップX106)の詳細について説明する。図12は、出力処理の手順を示すフローチャートである。
遊技制御装置100は、まず、一括表示装置(LED)50のセグメントのデータを出力する出力ポート135(セグメント出力ポート)(図3参照)にオフデータを出力して出力ポート135をリセットする(ステップX201)。続いて、全ソレノイド(大入賞口ソレノイド38b,39b、レバーソレノイド72b、普電ソレノイド37c)に対するオフの出力データをセットする(ステップX202)。そして、ステップX109等と同じく、遊技停止中であるか否かを判定する(ステップX203)。安全装置が作動した場合や、遊技を停止する必要のある強エラー2が発生している場合に、遊技停止中であると判定できる。
遊技制御装置100は、遊技停止中でない場合に(ステップX203;N)、大入賞口ソレノイド38b,39b、レバーソレノイド72b、普電ソレノイド37cのデータを出力するソレノイド出力ポート134に出力するデータを合成する(ステップX204)。そして、ソレノイド出力ポート134にデータを出力する(ステップX205)。遊技停止中である場合に(ステップX203;Y)、何もせず、ステップX205の処理に移行して、ソレノイド出力ポート134にオフデータ(ステップX202)を出力する。これにより、遊技停止状態である場合に、全ソレノイドの動作が停止し、大入賞口、特定領域72、普通変動入賞装置37等が閉鎖して閉状態となる。このように遊技停止状態において大入賞口が閉鎖されてラウンド遊技(大当り中や小当り中での遊技)が実行できない。
そして、遊技制御装置100は、一括表示装置(LED)50のデジット線を順次スキャンするためのデジットカウンタの値を0~3の範囲で+1更新する(1だけ加算するが3の次は0に更新される)(ステップX206)。さらに、デジットカウンタの値に対応するLEDのデジット線へのデジット出力データを取得する(ステップX207)。そして、取得したデジット出力データと外部情報データを合成し(ステップX208)、合成したデータをデジット出力・外部情報出力ポート136に出力する(ステップX209)。
次に、遊技制御装置100は、セグメント線へのセグメント出力データとしてオフデータをセットする(ステップX210)。そして、発射禁止の出力データをセットする(ステップX211)。さらに、ステップX203等と同じく、遊技停止中であるか否かを判定する(ステップX212)。
遊技制御装置100は、遊技停止中でない場合に(ステップX212;N)、デジットカウンタの値に対応するRAM111c内のセグメント領域からセグメント線へのセグメント出力データをロードし(ステップX213)、発射許可の出力データをセットし(ステップX214)、ロードしたセグメント出力データをセグメント出力用の出力ポート135に出力する(ステップX215)。なお、このセグメント領域は、領域内ワーク領域(遊技制御用ワーク領域)に含まれてよい。
このように、遊技停止中でない場合に、デジットカウンタの値が0~3の範囲で+1更新される度に、新たなデジット線が選択されて、このデジット線が接続する桁の8本のセグメント線にセグメント出力データが出力される。桁0~桁3(デジット0~3)が順次選択されて、一括表示装置50に対するダイナミック駆動方式(ダイナミック点灯制御)が実現される。
一方、遊技制御装置100は、遊技停止中である場合に(ステップX212;Y)、ステップX213とステップX214の処理をすることなく、オフデータ(ステップX210)をセグメント出力用の出力ポート135に出力する(ステップX215)。これにより、安全装置が作動した場合や強エラー2が発生している場合の遊技停止状態において、一括表示装置50は消灯する。これにより、遊技停止状態において特図変動表示ゲームと普図変動表示ゲームが実行できない。そして、一括表示装置50を見た遊技者は、遊技停止中であることや、安全装置が作動したこと又は強エラー2(不正系エラー)が発生したことを認識できる。
続いて、遊技制御装置100は、外部情報端子71に出力する外部情報データをロードして合成し(ステップX216)、さらに、合成した外部情報データと発射許可または発射禁止の出力データを合成し(ステップX217)、最終的に合成したデータを外部情報・発射許可信号出力ポート137に出力する(ステップX218)。なお、ここで、遊技停止中でない場合に発射許可の出力データになり(ステップX214)、遊技停止中である場合に発射禁止(発射停止)の出力データになる(ステップX211)。これにより、安全装置が作動した場合や強エラー2が発生している場合の遊技停止状態において、球発射装置からの遊技球の発射が禁止されるようになっている一方で、遊技停止状態でなければ、球発射装置からの遊技球の発射が許可されるようになっている。なお、遊技停止状態でも、球発射装置からの遊技球の発射を許可して、発射禁止(発射停止)しない構成も可能である。
次に、遊技制御装置100は、試射試験装置への試験信号を出力する中継基板70上の試験端子出力ポート1に出力するデータをロードして合成し、中継基板70上の試験端子出力ポート1に合成したデータを出力する(ステップX219)。その後、試射試験装置への試験信号を出力する中継基板70上の試験端子出力ポート2に出力するデータをロードして合成し、中継基板70上の試験端子出力ポート2に合成したデータを出力する(ステップX220)。
次に、遊技制御装置100は、試射試験装置への試験信号を出力する中継基板70上の試験端子出力ポート3に出力するデータをロードして合成し、中継基板70上の試験端子出力ポート3へ合成したデータを出力する(ステップX221)。さらに、試射試験装置の試験信号を出力する中継基板70上の試験端子出力ポート4に出力するデータをロードして合成し、中継基板70上の試験端子出力ポート4に合成したデータを出力する(ステップX222)。そして、試射試験装置への試験信号を出力する中継基板70上の試験端子出力ポート5に出力するデータをロードして合成し、中継基板70上の試験端子出力ポート5に合成したデータを出力する(ステップX223)。
次に、遊技制御装置100は、性能表示装置(LED)152のセグメントのデータを出力する出力ポート141(セグメント出力ポート2)にオフデータを出力して出力ポート141をリセットする(ステップX224)。次に、性能表示装置152のデジット線を順次スキャンするためのデジットカウンタ2の値を0~3の範囲で+1更新する(1だけ加算するが3の次は0に更新される)(ステップX225)。さらに、デジットカウンタ2の値に対応するLEDのデジット線へのデジット出力データを取得する(ステップX226)。そして、取得したデジット出力データを出力ポート142(デジット出力ポート2)に出力する(ステップX227)。
次に、遊技制御装置100は、ステップX203等と同じく、遊技停止中であるか否かを判定する(ステップX228)。遊技停止中でない場合に(ステップX228;N)、デジットカウンタ2の値に対応するRAM111c内の性能表示装置セグメント領域からセグメント出力データをロードする(ステップX229)。性能表示装置セグメント領域は、性能情報やその表示(性能表示)に関連する性能表示用ワーク領域に含まれる。そして、ロードしたセグメント出力データを性能表示装置152用の出力ポート141(セグメント出力ポート2)に出力し(ステップX230)、その後、出力処理を終了する。
一方、遊技制御装置100は、遊技停止中である場合に(ステップX228;Y)、ステップX229とステップX230の処理を実行することなく、出力処理を終了する。したがって、安全装置が作動して遊技停止中である場合や強エラー2が発生して遊技停止中である場合に、性能表示装置セグメント領域のセグメント出力データを出力ポート141に出力できないため、ステップX224のオフデータがそのまま性能表示装置152用の出力ポート141に出力される。そして、この場合に、デジットカウンタ2の値が0~3の範囲で一巡すると、性能表示装置152は、全LEDが強制的に消灯して非表示になり、性能表示装置152を見た遊技場の責任者や係員は、遊技停止中であることや安全装置が作動したこと又は強エラー2(不正系エラー)が発生したことを認識できる。
また、強エラー2が発生しても、遊技停止とせず、ステップX229とステップX230の処理等を実行する構成も可能である。
〔入賞口スイッチ/状態監視処理〕
次に、タイマ割込み処理(図11)における入賞口スイッチ/状態監視処理(ステップX108)の詳細について説明する。図13は、入賞口スイッチ/状態監視処理の手順を示すフローチャートである。
遊技制御装置100は、まず、領域内ワーク領域に含まれる獲得遊技球数領域を0クリアする(ステップX301)。これにより、獲得遊技球数領域は、1割込み内(所定時間周期内)に獲得した賞球の数(合計)である獲得遊技球数を格納する領域となる。なお、獲得遊技球数は、1割込み内でのセーフ球数の増加に等しい。そして、上大入賞口(特別変動入賞装置39)内の上大入賞口スイッチ39aに対応する入賞口監視テーブル1を準備する(ステップX302)。そして、上大入賞口が開いていないにもかかわらず上大入賞口に不正な入賞がないかを監視するとともに正常な入賞を検出する不正&入賞監視処理を実行する(ステップX303)。
その後、遊技制御装置100は、下大入賞口(特別変動入賞装置38)内の下大入賞口スイッチ38aに対応する入賞口監視テーブル2を準備する(ステップX304)。そして、下大入賞口が開いていないにもかかわらず下大入賞口に不正な入賞がないかを監視するとともに正常な入賞を検出する不正&入賞監視処理を実行する(ステップX305)。
そして、遊技制御装置100は、普通変動入賞装置37内の始動口2スイッチ37aに対応する入賞口監視テーブルを準備する(ステップX306)。そして、不正入賞を監視するとともに正常な入賞を検出する不正&入賞監視処理を実行する(ステップX307)。続いて、常時入賞可能で不正監視が不要な入賞口スイッチの入賞口監視テーブルを準備する(ステップX308)。常時入賞可能な入賞口スイッチは、始動口1スイッチ36aや一般入賞口35等である。
次に、遊技制御装置100は、入賞数を更新する入賞数カウンタ更新処理を実行する(ステップX309)。そして、状態を監視すべき複数のスイッチ並びに信号のうちいずれのスイッチ又は信号を今回の監視の対象とするかを順番に指定するための状態スキャンカウンタを更新する(ステップX310)。状態スキャンカウンタは0から3の範囲で更新される。
その後、遊技制御装置100は、状態スキャンカウンタの値に応じて、監視する状態を設定するための遊技機状態監視テーブル1を準備する(ステップX311)。そして、エラーが発生しているかなどの状態を判定する遊技機状態チェック処理を実行する(ステップX312)。
状態スキャンカウンタの値を遊技機状態監視テーブル1に参照することで、状態スキャンカウンタの値が0である場合はスイッチのコネクタ抜けなどの発生により出力される異常検知信号に基づく状態(スイッチ異常エラー)の監視が設定され、状態スキャンカウンタの値が1である場合は払出制御装置200からのシュート玉切れスイッチ信号に基づく状態(シュート球切れエラー)の監視が設定される。状態スキャンカウンタの値が2である場合はオーバーフロースイッチ信号に基づく状態(オーバーフローエラー)の監視が設定され、状態スキャンカウンタの値が3である場合は払出異常ステータス信号に基づく状態(払出異常エラー)の監視が設定される。このように、遊技機状態監視テーブル1では、弱エラーが監視される。
次に、遊技制御装置100は、状態スキャンカウンタの値に応じて、監視する状態を設定するための遊技機状態監視テーブル2を準備する(ステップX313)。そして、エラーが発生しているかなどの状態を判定する遊技機状態チェック処理を実行する(ステップX314)。
状態スキャンカウンタの値を遊技機状態監視テーブル2に参照することで、状態スキャンカウンタの値が0である場合はガラス枠開放検出スイッチから出力される信号に基づく状態(ガラス枠開放エラー)の監視が設定され、状態スキャンカウンタの値が1である場合は本体枠開放検出スイッチから出力される信号に基づく状態(本体枠開放エラー、前面枠開放エラー)の監視が設定される。また、状態スキャンカウンタの値が2である場合は枠電波不正信号に基づく状態(枠電波不正)の監視が設定され、状態スキャンカウンタの値が3である場合はタッチスイッチ信号に基づく状態の監視が設定される。
次に、遊技制御装置100は、状態スキャンカウンタの値が0であるか否かを判定する(ステップX315)。そして、エラースキャンカウンタの値が0でない場合には(ステップX315;N)、ステップX317の処理に移行する。
また、遊技制御装置100は、エラースキャンカウンタの値が0である場合には(ステップX315;Y)、払出制御装置200が払出制御を開始可能であるかを示す払出ビジー信号に基づきビジー信号ステータス(払出ビジー信号フラグ)を設定する払出ビジー信号チェック処理を実行し(ステップX316)、ステップX317の処理に移行する。
なお、ステップX316の処理は、タイマ割込み毎に更新される状態スキャンカウンタの値が0の場合のみ実行されるため、4回のタイマ割込みに1回の割合で実行されることとなる。すなわち、タイマ割込みが4ms毎に行われる場合は、16ms毎にステップX316の処理が行われることとなる。
次に、遊技制御装置100は、不適切なタイミングで特定領域スイッチ72aを遊技球が通過したか否かを監視するV通過タイミング監視処理を実行する(ステップX317)。V通過タイミング監視処理では、不適切なタイミングで特定領域スイッチ72aの検出信号が発生した場合にV通過エラーとする。
続いて、遊技制御装置100は、特定領域スイッチ72aに遊技球が残っていないかを監視する残存球監視処理を実行し(ステップX318)、入賞口スイッチ/状態監視処理を終了する。
なお、入賞口スイッチ/状態監視処理におけるV通過タイミング監視処理と残存球監視処理は、本実施形態のようないわゆる1種2種混合機(1+2種機)に必要であり、通常の1種パチンコ機では不要となることもある。
〔不正&入賞監視処理〕
図14は、不正&入賞監視処理の手順を示すフローチャートである。不正&入賞監視処理は、図13に示した入賞口スイッチ/状態監視処理におけるステップX303,X305,X307にて実行される。
不正&入賞監視処理は、特別変動入賞装置38内の下大入賞口スイッチ38a、特別変動入賞装置39の上大入賞口スイッチ39a、普通変動入賞装置37内の入賞口スイッチ(始動口2スイッチ37a)に対して行われる処理である。第2始動入賞口(普通変動入賞装置37)や大入賞口(特別変動入賞装置38,39)については、無理やり開閉部材を開いて遊技球を入れて賞球を払い出させる不正が行われ易いため、入賞の検出の他に不正の監視をする。
遊技制御装置100は、まず、エラー監視対象の入賞口スイッチの不正監視期間フラグをチェックし(ステップX321)、不正監視期間中であるか否かを判定する(ステップX322)。例えば、不正監視期間とは、エラー監視対象の入賞口スイッチが本来遊技球を検出しない期間であり、例えば入賞口スイッチが下大入賞口スイッチ38aである場合に特別変動入賞装置38を開放する特別遊技状態中以外の期間である。
そして、遊技制御装置100は、不正監視期間である場合には(ステップX322;Y)、対象の入賞口スイッチに入力があるか否かを判定する(ステップX323)。対象の入賞口スイッチに入力がない場合には(ステップX323;N)、対象の報知タイマ更新情報をロードする(ステップX332)。また、対象の入賞口スイッチに入力がある場合には(ステップX323;Y)、対象の不正入賞数を+1更新し(ステップX324)、加算後の不正入賞数が監視対象の不正発生判定個数(例えば5個)以上であるか否かを判定する(ステップX325)。
判定個数を5個としている理由は、例えば、開状態にある大入賞口が閉状態に変換した際に遊技球が大入賞口の扉部材に挟まり、その遊技球がカウントスイッチの有効期間を過ぎて入賞した場合や信号にノイズがのった場合などを不正と判断しないようにするためであり、不正でないにもかかわらず容易にエラーと判定しないようにするためである。
そして、遊技制御装置100は、判定個数以上でない場合には(ステップX325;N)、対象の入賞口スイッチの入賞口監視テーブルを準備する(ステップX330)。また、判定個数以上の場合には(ステップX325;Y)、不正入賞数を不正発生判定個数に留め(ステップX326)、対象の不正入賞報知タイマ領域に初期値(例えば60000ms)をセーブする(ステップX327)。
次に、遊技制御装置100は、対象の不正発生コマンドを演出コマンドとして準備し(ステップX328)、さらに、不正フラグとして不正入賞発生フラグを準備する(スステップX329)。そして、準備した不正フラグを対象の不正フラグ領域の値と比較する(ステップX340)。
一方、遊技制御装置100は、不正監視期間でない場合には(ステップX322;N)、対象の入賞口スイッチの入賞口監視テーブルを準備し(ステップX330)、賞球の設定を行う入賞数カウンタ更新処理を実行する(ステップX331)。入賞数カウンタ更新処理の詳細については、後述する。
そして、遊技制御装置100は、対象の報知タイマ更新情報をロードし(ステップX332)、報知タイマの更新許可の有無を判定する(ステップX333)。報知タイマの更新が許可されない場合には(ステップX333;N)、不正&入賞監視処理を終了する。一方、報知タイマの更新が許可される場合には(ステップX333;Y)、対象の報知タイマが0でなければ-1更新する(ステップX334)。なお、報知タイマの最小値は0に設定されている。
報知タイマの更新は、エラー監視対象の入賞口スイッチが普通変動入賞装置37内の入賞口スイッチ(始動口2スイッチ37a)である場合は許可される。また、一つの特別変動入賞装置(大入賞口)内に2つ入賞口スイッチがある場合に、報知タイマの更新は、エラー監視対象の入賞口スイッチが一方である場合は許可され、エラー監視対象の入賞口スイッチが他方の場合は許可されない。これにより、一つの特別変動入賞装置についての不正報知について、報知タイマの更新が倍の頻度で行われてしまい、規定時間(例えば60000ms)の半分でタイムアップしてしまうことを防止している。
その後、遊技制御装置100は、報知タイマの値が0であるか否かを判定し(ステップX335)、値が0でない場合(ステップX335;N)、すなわち、タイムアップしていない場合には、不正&入賞監視処理を終了する。また、報知タイマの値が0である場合(ステップX335;Y)、すなわち、タイムアップした又は既にタイムアップしていた場合は、対象の不正解除コマンドを演出コマンドとして準備し(ステップX336)、不正フラグとして不正入賞解除フラグを準備する(ステップX337)。そして、報知タイマの値が0になった瞬間であるか否かを判定する(ステップX338)。
遊技制御装置100は、報知タイマの値が0になった瞬間である場合(ステップX338;Y)、すなわち、今回の不正&入賞監視処理で報知タイマの値が0になった場合には、対象の不正入賞数をクリアする(ステップX339)。
また、遊技制御装置100は、ステップX339の処理が終了後、又は、報知タイマの値が0になった瞬間でない場合(ステップX338;N)、すなわち、前回以前の不正&入賞監視処理で報知タイマの値が0になった場合には、準備した不正フラグを対象の不正フラグ領域の値と比較する(ステップX340)。
そして、遊技制御装置100は、準備した不正フラグと対象の不正フラグ領域の値が一致した場合には(ステップX340;Y)、不正&入賞監視処理を終了する。また、準備した不正フラグと対象の不正フラグ領域の値が一致しない場合には(ステップX340;N)、準備した不正フラグを対象の不正フラグ領域にセーブし(ステップX341)、演出コマンド設定処理を実行する(ステップX342)。その後、不正&入賞監視処理を終了する。
以上の処理により、不正の発生に伴い不正発生コマンドが演出制御装置300に送信され、不正の解除に伴い不正解除コマンドが演出制御装置300に送信されて、不正の報知の開始、終了が設定されることとなる。
〔入賞数カウンタ更新処理〕
図15は、入賞数カウンタ更新処理の手順を示すフローチャートである。入賞数カウンタ更新処理は、図13に示した入賞口スイッチ/状態監視処理のステップX309や図14に示した不正&入賞監視処理のステップX331にて実行される。
遊技制御装置100は、まず、遊技停止中であるか否かを判定する(ステップX351)。安全装置が作動した場合や、遊技を停止する必要のある強エラー2が発生している場合に、遊技停止中であると判定できる。
遊技制御装置100は、遊技停止中でない場合に(A2201;N)、入賞口監視テーブルから監視する入賞口スイッチの個数を取得し(A2202)、対象の入賞口スイッチに入力があるか否かを判定する(A2203)。入賞口監視テーブルのうちの入賞テーブルには、監視する入賞口スイッチ毎に、賞球数、入賞数カウンタ領域1のアドレス、入賞数カウンタ領域2のアドレスなどが定義されている。入力がない場合には(A2203;N)、テーブルアドレスを次レコードのアドレスに更新し(ステップX365)、全スイッチの監視が終了したか否かを判定する(ステップX366)。
一方、遊技制御装置100は、対象の入賞口スイッチに入力がある場合には(ステップX353;Y)、獲得遊技球数領域から獲得遊技球数をロードし(ステップX354)、対象の入賞口スイッチに対応する賞球数を獲得遊技球数に加算し(ステップX355)、加算後の値を獲得遊技球数領域にセーブする(ステップX356)。これにより、獲得遊技球数領域に記憶される獲得遊技球数が入賞口スイッチごとに更新されていき、獲得遊技球数は、最終的に1割込み内に獲得した賞球の数(合計)になる。
なお、獲得遊技球数領域は、領域内ワーク領域にあり、入賞数カウンタ更新処理のプログラム(領域内プログラムの一部)で書き込まれ、後述の差玉確認処理のプログラム(領域外プログラムの一部)では読み出すだけとなる。なお、全ての入賞口スイッチに同時に入力したとしても賞球の合計値は255(1バイト)に満たないため、獲得遊技球数に対して上限のチェックは行わない。
次に、遊技制御装置100は、対象の入賞数カウンタ領域1の値をロードし(ステップX357)、ロードした値を+1更新する(ステップX358)。さらに、更新された値によってオーバーフローが発生するか否かを判定する(ステップX359)。入賞数カウンタ領域1は、2バイト(0~65535)のサイズである。
遊技制御装置100は、オーバーフローが発生していない場合には(ステップX359;N)、更新後の値を入賞数カウンタ領域1にセーブする(ステップX360)。ステップX360の処理の終了後、又は、オーバーフローが発生した場合には(ステップX359;Y)、対象の入賞数カウンタ領域2の値をロードする(ステップX361)。
その後、遊技制御装置100は、ロードした値を+1更新し(ステップX362)、更新した値によってオーバーフローが発生するか否かを判定する(ステップX363)。オーバーフローが発生しない場合には(ステップX363;N)、更新後の値を入賞数カウンタ領域2にセーブする(ステップX364)。入賞数カウンタ領域2は、1バイト(0~255)のサイズである。
遊技制御装置100は、ステップX364の処理の終了後、又は、オーバーフローが発生した場合には(ステップX363;Y)、テーブルアドレスを次レコードのアドレスに更新する(ステップX365)。そして、全スイッチの監視が終了したか否かを判定する(ステップX366)。
遊技制御装置100は、全スイッチの監視が終了していない場合には(ステップX366;N)、対象の入賞口スイッチに入力があるか否かを判定するステップX353の処理に戻る。また、全スイッチの監視が終了した場合には(ステップX366;Y)、入賞数カウンタ更新処理を終了する。これにより、全スイッチの監視が終了するまで、ステップX353~X366の処理が繰り返されて、1割込み内で獲得した賞球の数(合計)である獲得遊技球数が得られるとともに、1割込み内での各入賞口(各入賞領域)への入賞に基づき入賞数カウンタ領域1及び2が更新されて入賞の情報が記憶されることとなる。
遊技制御装置100は、遊技停止中である場合に(ステップX351;Y)、何もせず、入賞数カウンタ更新処理を終了する。これにより、遊技停止状態において、入賞口スイッチでの遊技球の検出が無効になり、獲得遊技球数は更新されず、入賞数カウンタ領域1及び2が更新されないため入賞の情報が記憶されず賞球も得られない(払い出されない)。なお、遊技停止状態になる前に(すなわち、入賞口スイッチでの遊技球の検出が有効であるときに)記憶された入賞の情報に基づく賞球の払い出しは、遊技停止状態でも継続する。
なお、入賞数カウンタ領域1は、払出制御装置200に対して賞球の払い出しを指示するための払出コマンド(賞球指令)を送信するために用いる領域であって、払出コマンドを未だ送信していない賞球に対応する入賞のデータが記憶される。すなわち、入賞数カウンタ領域1が、賞球指令に関する情報を記憶可能な賞球指令カウンタをなす。
入賞数カウンタ領域2は、入賞口への入賞により発生した賞球数(払出予定数)が所定数(ここでは10個)になる毎に外部装置に出力するメイン賞球信号を送信するために用いる領域であって、メイン賞球信号の生成処理を行っていない賞球に対応する入賞のデータが記憶される。すなわち、入賞数カウンタ領域2が、メイン賞球信号に関する情報を記憶可能なメイン賞球信号カウンタをなす。
これらの入賞数カウンタ領域にはそれぞれ、各入賞口に対して設定された賞球数別(例えば、3個賞球、2個賞球、10個賞球、14個賞球)に入賞数カウンタ領域が設けられており、入賞口への入賞に基づき対応する入賞数カウンタ領域のカウント数が1加算されるようになっている。つまり、入賞口への一の入賞を単位として当該入賞の情報を記憶可能とされている。なお、入賞数カウンタ領域1(2バイト)は入賞数カウンタ領域2(1バイト)よりも広い領域が割り当てられ、より多くの入賞のデータを記憶できるようにされている。これは、メイン賞球信号が送信先の状態に関係なく送信可能であることに対し、払出コマンドが送信先である払出制御装置200の状態により送信を保留する場合もあり、より多くの未送信データが蓄積される可能性があるためである。
〔遊技機状態チェック処理〕
図16は、遊技機状態チェック処理の手順を示すフローチャートである。遊技機状態チェック処理は、図13に示した入賞口スイッチ/状態監視処理におけるステップX312,X314などにて実行される。
遊技制御装置100は、まず、状態スキャンカウンタに対応する状態監視テーブルを取得する(ステップX371)。状態スキャンカウンタは遊技状態に対応して0から3の範囲の値が設定されている。なお、状態監視テーブルと状態スキャンカウンタとの関係については、入賞口スイッチ/状態監視処理にて説明した通りである。
続いて、遊技制御装置100は、チェック対象の信号がオンであるか否かを判定する(ステップX372)。チェック対象の信号がオンでない場合(ステップX372;N)、すなわち、チェック対象の信号がオフの場合には、状態フラグとして状態オフフラグを準備し(ステップX373)、対象の状態オフコマンドを取得し、準備する(ステップX374)。さらに、対象の状態オフ監視タイマ比較値を取得する(ステップX375)。状態オフフラグは、エラー系の信号に関しては、正常状態を示し、タッチスイッチ信号に関しては、タッチ無しの状態を示す。
一方、遊技制御装置100は、チェック対象の信号がオンの場合には(ステップX372;Y)、状態フラグとして状態オンフラグを準備し(ステップX376)、対象の状態オンコマンドを取得し、準備する(ステップX377)。さらに、対象の状態オン監視タイマ比較値を取得する(ステップX378)。状態オンフラグは、エラー系の信号に関しては、異常又は不正状態を示し、タッチスイッチ信号に関しては、タッチ有りの状態を示す。
ステップX375又はステップX378の処理が終了すると、遊技制御装置100は、対象の信号制御領域の値が取得された信号の状態と一致するか否かを判定する(ステップX379)。一致する場合には(ステップX379;Y)、ステップX382の処理に移行する。一致していない場合には(ステップX379;N)、対象の信号制御領域に取得した信号状態をセーブし(ステップX380)、対象の状態監視タイマをクリアする(ステップX381)。
続いて、遊技制御装置100は、対象の状態監視タイマを+1更新する(ステップX382)。さらに、更新された状態監視タイマの値が対応するタイマ比較値以上であるか否かを判定する(ステップX383)。更新された状態監視タイマの値が対応するタイマ比較値未満の場合には(ステップX383;N)、遊技機状態チェック処理を終了する。
一方、遊技制御装置100は、更新された状態監視タイマの値が対応するタイマ比較値以上の場合には(ステップX383;Y)、状態監視タイマを-1更新し、タイマ比較値-1の値に留める(ステップX384)。さらに、準備した状態フラグが対象の状態フラグ領域の値と一致するか否かを判定する(ステップX385)。一致している場合には(ステップX385;Y)、遊技機状態チェック処理を終了する。
一方、遊技制御装置100は、準備した状態フラグが対象の状態フラグ領域の値と一致していない場合には(ステップX385;N)、準備した状態フラグを対象の状態フラグ領域にセーブする(ステップX386)。最後に、演出コマンドを設定する演出コマンド設定処理を実行し(ステップX387)、遊技機状態チェック処理を終了する。
ここでの演出コマンドは、状態オフコマンドか状態オンコマンドの何れかである。状態オンコマンドがエラー系のコマンドであれば、演出制御装置300にエラー報知を開始させる。演出制御装置300にエラー報知を開始させる状態オンコマンドとして、シュート球切れエラーやオーバーフローエラーや払出異常エラーなどの遊技球の払い出しに関する払い出しエラー(弱エラーに含まれる)に対応するコマンドがあり、また、ガラス枠開放エラーや本体枠開放エラーなどの枠開放エラー(強エラー1に含まれる)に対応するコマンドや、枠電波不正のエラー(強エラー2に含まれる)に対応するコマンドがある。
〔確率設定変更/確認処理〕
次に、タイマ割込み処理における確率設定変更/確認処理(ステップX105)の詳細について説明する。図17は、確率設定変更/確認処理の手順を示すフローチャートである。確率設定変更/確認処理では、確率設定値が変更又は確認できる。
遊技制御装置100は、まず、確率設定値が正常範囲内であるか否かを判定する(ステップX401)。ここでの確率設定値は、RAM111cの領域内ワーク領域に含まれる確率設定値領域に記憶されている。
遊技制御装置100は、確率設定値が正常範囲内である場合に(ステップX401;Y)、確率設定値に対応する確率設定値表示データを設定して(ステップX402)、性能表示装置152にドライバ150a,150bを介して出力する(ステップX404)。確率設定値が正常範囲内でない場合に(ステップX401;N)、確率設定値表示データとして消灯データを設定して(ステップX403)、性能表示装置152にドライバ150a,150bを介して出力する(ステップX404)。
ここで、確率設定値表示データは、性能表示装置152で表示される表示用確率設定値のデータであり、確率設定値表示データ領域に記憶されている。なお、遊技場の責任者や係員などホール関係者等の混乱を防止するため、確率設定値が異なっても同じ大当り確率(及び小当たり確率)であれば、表示用確率設定値を大当り確率(及び小当たり確率)に対応付けて同じにしてよい。すなわち、同じ表示用確率設定値は、同じ大当り確率(及び小当たり確率)を意味してよい。
次に、遊技制御装置100は、セキュリティ信号制御タイマが0でなければ-1更新する(ステップX405)。セキュリティ信号制御タイマは、ステップX37で設定された128ms(所定時間)である。続いて、外部装置(遊技場内部管理装置(ホールコンピュータ)など)に異常を知らせるためのセキュリティ信号のオンデータを外部情報端子71に出力する(ステップX406)。なお、ここで、大当り信号など外部情報端子71への他の信号はオフ状態に維持される。
その後、遊技制御装置100は、確率設定変更中フラグがセットされているか否かを判定する(ステップX407)。確率設定変更中フラグがセットされていない場合に(ステップX407;N)、すなわち、確率設定確認中である場合に、何もせずに確率設定変更/確認処理を終了する。
遊技制御装置100は、確率設定変更中フラグがセットされている場合に(ステップX407;Y)、すなわち、確率設定変更中である場合に、電源投入後の最初のタイマ割込み処理であるか否かを判定する(ステップX408)。電源投入後の最初のタイマ割込み処理である場合に(ステップX408;Y)、確率設定変更/確認処理を終了する。これは、RAM初期化スイッチ112を押しっぱなしだった場合に、意図せずに確率設定値の更新がされる事態を防止するためである。
遊技制御装置100は、電源投入後の最初のタイマ割込み処理でない場合に(ステップX408;N)、RAM初期化スイッチ112の入力があるか否かを判定する(ステップX409)。RAM初期化スイッチの入力がない場合に(ステップX409;N)、確率設定変更/確認処理を終了する。
遊技制御装置100は、RAM初期化スイッチ112の入力がある場合に(ステップX409;Y)、作業用設定値領域(RAM111c内又はレジスタ)の作業用設定値を取り得る範囲内で+1更新するとともに、作業用設定値に対応して確率設定値領域の確率設定値を+1更新する(ステップX410)。これにより、RAM初期化スイッチ112が操作される度に、確率設定値領域の確率設定値が1ずつ更新される。その後、確率設定変更/確認処理を終了する。なお、設定変更モードに入ったときに作業用設定値を格納する作業用設定値領域(RAM111c内又はレジスタ)に、確率設定値領域から読み出した確率設定値に対応する値(確率設定値から1減算した値)が格納されてよい。なお、作業用設定値5(確率設定値6)のときに+1更新される場合は、作業用設定値0(確率設定値1)に戻ることができる。したがって、確率設定値1~6は、何度も繰り返し+1更新して切り替えることができる。また、作業用設定値の取り得る範囲は、複数の確率設定値が存在する多段階設定の場合は例えば0~1や0~5などであるが、一段階設定の場合は0のみである。多段階設定の場合に、RAM初期化スイッチ112が操作される度に作業用設定値と確率設定値が異なる値に更新されるが、一段階設定の場合は更新されても同じ値のままである(同じ値に更新される)。
また、確率設定値が+1更新される毎や、設定可変状態等への遊技状態の切り替えがあった場合に、演出制御装置300に設定値を知らせるコマンド(設定値情報コマンド)を送信してもよい。また、同様に、確率設定値が+1更新される毎や、設定可変状態等への遊技状態の切り替えがあった場合に、試験信号を外部の試射試験装置に出力可能にしてもよい。なお、これらの送信や出力は、遊技制御装置100にメイン異常等の異常がある場合には中止することが好ましい。その他、確変状態、時短状態や大当り状態などの遊技状態の切り替えがあった場合や特図変動表示ゲームの開始時に、演出制御装置300に設定値を知らせるコマンド(設定値情報コマンド)を送信してもよいし、試験信号を外部の試射試験装置に出力可能にしてもよい。
なお、上記では、RAM初期化スイッチ112が操作される度に、作業用設定値の更新に対応して確率設定値領域の確率設定値を直接更新するようにしたが、RAM111cの作業用設定値領域に設定変更中の確率設定値(作業用設定値)を記憶するようにし、設定キースイッチ153がオフになり設定変更作業が完了したときに(ステップX39;Y)、作業用設定値領域の作業用設定値に対応する値をはじめて確率設定値領域に格納するようにしてもよい。このようにすれば、設定変更中に停電が発生した場合(ステップX40;Y)に、遊技制御や演出制御等に使用される確率設定値(確率設定値領域に記憶される確率設定値)が意図しない値で変更される事態を防止できる。
〔特図ゲーム処理〕
次に、前述のタイマ割込み処理における特図ゲーム処理(ステップX110)の詳細について説明する。図18は、特図ゲーム処理の手順を示すフローチャートである。特図ゲーム処理では、始動口1スイッチ36a及び始動口2スイッチ37aの入力の監視と、特図変動表示ゲームに関する処理全体の制御、特図の表示の設定を行う。
遊技制御装置100は、まず、始動口1スイッチ36a及び始動口2スイッチ37aの入賞を監視する始動口スイッチ監視処理を実行する(ステップA1)。始動口スイッチ監視処理では、始動入賞口36、第2始動入賞口をなす普通変動入賞装置37に遊技球が入賞すると、各種乱数(大当り乱数など)を抽出し、当該入賞に基づく特図変動表示ゲームの開始前の段階で入賞に基づく遊技結果を事前に判定する遊技結果事前判定を行う。なお、始動口スイッチ監視処理の詳細については後述する。
続いて、特定領域72(V入賞口)への遊技球の入賞(入球)を監視する特定領域スイッチ監視処理を実行する(ステップA2)。なお、特定領域スイッチ監視処理の詳細については後述する。
次に、遊技制御装置100は、上大入賞口スイッチ監視処理を実行する(ステップA3)。上大入賞口スイッチ監視処理では、特別変動入賞装置39内に設けられたカウントスイッチ(上大入賞口スイッチ39a)での遊技球の検出を監視する。
次に、遊技制御装置100は、特図ゲーム処理タイマが0でなければ-1更新する(1だけ減算する)(ステップA4)。特図ゲーム処理タイマは、-1更新によって、タイマ割込み処理の割込み周期(4msec)の分だけ計時されることになる。なお、特図ゲーム処理タイマの最小値は0に設定されている。次に、特図ゲーム処理タイマが0であるか否かを判定する(ステップA5)。特図ゲーム処理タイマが0でない場合(ステップA5;N)、ステップA15の処理に移行する。
遊技制御装置100は、特図ゲーム処理タイマが0である場合(ステップA5;Y)、すなわち、タイムアップした又は既にタイムアップしていた場合には、特図ゲーム処理番号に対応する処理に分岐させるために参照する特図ゲームシーケンス分岐テーブルをレジスタに設定する(ステップA6)。さらに、特図ゲームシーケンス分岐テーブルを用いて特図ゲーム処理番号に対応する処理の分岐先アドレスを取得する(ステップA7)。続いて、特図ゲーム処理番号によるサブルーチンコールを行って、特図ゲーム処理番号に応じたゲーム分岐処理を実行する(ステップA8)。
遊技制御装置100は、ステップA8にてゲーム処理番号が「0」の場合には、特図変動表示ゲームの変動開始を監視し、特図変動表示ゲームの変動開始の設定、演出の設定や、特図変動中処理を行うために必要な情報の設定等を行う特図普段処理を実行する(ステップA9)。なお、特図普段処理の詳細については後述する。
遊技制御装置100は、ステップA8にてゲーム処理番号が「1」の場合には、特図の停止表示時間の設定や、特図表示中処理を行うために必要な情報の設定等を行う特図変動中処理を実行する(ステップA10)。例えば、特図変動中処理では、特別図柄の停止を示す図柄停止コマンドや停止図柄パターンに対応する停止表示時間など必要な情報を設定して、特図表示中処理に係る処理番号「2」を設定し特図ゲーム処理番号領域にセーブする。
遊技制御装置100は、ステップA8にてゲーム処理番号が「2」の場合には、大当り状態又は小当り状態に移行するために必要な情報の設定等を行う特図表示中処理を実行する(ステップA11)。例えば、特図表示中処理では、特図変動表示ゲームの結果が大当りであれば、条件装置が作動中であることを示す条件装置作動情報を条件装置作動情報領域に設定して特図普段処理に係る処理番号「0」を設定し特図ゲーム処理番号領域にセーブする。特図変動表示ゲームの結果が小当りであれば、小当りファンファーレコマンドや小当り開放前時間など必要な情報を設定して、小当り開放前処理に係る処理番号「3」を設定し特図ゲーム処理番号領域にセーブする。特図変動表示ゲームの結果がはずれであれば、特図普段処理に係る処理番号「0」を設定し特図ゲーム処理番号領域にセーブする。
遊技制御装置100は、ステップA8にてゲーム処理番号が「3」の場合には、小当り開放前処理を実行する(ステップA12)。例えば、小当り開放前処理では、小当りによる大入賞口の開放時間(小当り開放時間、例えば1.6秒)を特図ゲーム処理タイマ領域にセーブし、上大入賞口ソレノイド出力データ領域にオンデータをセーブし、小当り開放中コマンドを演出コマンドとして設定し、小当り開放中処理に係る処理番号「4」を設定し特図ゲーム処理番号領域にセーブする。
遊技制御装置100は、ステップA8にてゲーム処理番号が「4」の場合には、小当り開放中処理を実行する(ステップA13)。例えば、小当り開放中処理では、小当り残存球処理時間(例えば3.0秒)を特図ゲーム処理タイマ領域にセーブし、小当り残存球処理に係る処理番号「5」を設定し特図ゲーム処理番号領域にセーブする。
遊技制御装置100は、ステップA8にてゲーム処理番号が「5」の場合には、小当り残存球処理を実行する(ステップA14)。例えば、小当り残存球処理では、特図普段処理に係る処理番号「0」を設定し特図ゲーム処理番号領域にセーブする。
特図ゲーム処理番号に基づく処理が終了すると、遊技制御装置100は、特図1表示器51の変動を制御するための特図1変動制御テーブルを準備した後(ステップA15)、特図1表示器51に係る図柄変動制御処理を実行する(ステップA16)。そして、特図2表示器52の変動を制御するための特図2変動制御テーブルを準備した後(ステップA17)、特図2表示器52に係る図柄変動制御処理を実行する(ステップA18)。次に、小当り中にレバーソレノイド72bを開放するようにレバーソレノイド72bの開放動作を制御するレバーソレノイド制御処理(ステップA19)を実行して、特図ゲーム処理を終了する。
〔始動口スイッチ監視処理〕
次に、特図ゲーム処理における始動口スイッチ監視処理(ステップA1)の詳細について説明する。図19は、始動口スイッチ監視処理の手順を示すフローチャートである。
遊技制御装置100は、まず、始動入賞口36(始動口1)に対する入賞監視テーブルを準備し(ステップA101)、ハード乱数取得処理を実行し(ステップA102)、始動入賞口36への入賞があるか否かを判定する(ステップA103)。始動入賞口36への入賞がない場合(ステップA103;N)には、ステップA109以降の処理を実行する。一方、始動入賞口36への入賞がある場合(ステップA103;Y)、右打ちする遊技状態であるか否かを判定する(ステップA104)。
遊技制御装置100は、右打ちする遊技状態でないと判定した場合(ステップA104;N)、ステップA107以降の処理を実行する。一方、右打ちする遊技状態である場合(ステップA104;Y)、右打ち指示報知コマンドを演出コマンドとして準備して(ステップA105)、演出コマンド設定処理を実行する(ステップA106)。演出コマンド設定処理では、シリアル送信バッファに演出コマンドを書き込み、演出コマンドが演出制御装置300に送信されることになる。
すなわち、普電サポート状態(時短状態)であれば、変動表示ゲームの確率状態(高確率状態/低確率状態)にかかわらず、右打ち指示報知コマンドを準備して、演出コマンド設定処理を実行する。本実施形態の場合、始動入賞口36へは左打ちの方が入賞し易く、普通変動入賞装置37へは右打ちでないと入賞しない。また、右打ちでないと、遊技球が普図始動ゲート34を通過しない。したがって、普電サポート状態(時短状態)は、左打ちよりも右打ちの方が有利となるが、普電サポート状態中に始動入賞口36に入賞があった場合(すなわち、普電サポート状態中に左打ちされた場合)には、右打ち指示報知コマンドを演出制御装置300に送信し、演出制御装置300は、右打ちするよう指示する報知(警告)を右打ち指示表示によって表示装置41等で実行する。
次に、遊技制御装置100は、始動入賞口36(始動口1)による保留の情報を設定するテーブルを準備した後(ステップA107)、特図始動口スイッチ共通処理を実行する(ステップA108)。そして、第2始動入賞口(普通変動入賞装置37)に対する入賞監視テーブルを準備し(ステップA109)、ハード乱数取得処理を実行し(ステップA110)、第2始動入賞口への入賞があるか否かを判定する(ステップA111)。第2始動入賞口への入賞がない場合(ステップA111;N)には、始動口スイッチ監視処理を終了する。
一方、遊技制御装置100は、第2始動入賞口への入賞がある場合(ステップA111;Y)には、普通電動役物(普通変動入賞装置37)が作動中であるか否か、すなわち、普通変動入賞装置37が作動して遊技球の入賞が可能な開状態となっているか否かを判定する(ステップA112)。普通電動役物が作動中である場合(ステップA112;Y)、ステップA114の処理に移行する。
一方、遊技制御装置100は、普通電動役物が作動中でない場合(ステップA112;N)、普電不正発生中であるかを判定する(ステップA113)。普通変動入賞装置37への不正入賞数が不正発生判定個数(例えば5個)以上である場合に普電不正発生中であると判定する。普通変動入賞装置37は、閉状態では遊技球が入賞不可能であり、開状態でのみ遊技球が入賞可能である。したがって、閉状態で遊技球が入賞した場合は何らかの異常や不正が発生した場合であり、このような閉状態で入賞した遊技球があった場合はその数を不正入賞数として計数する。そして、このように計数された不正入賞数が所定の不正発生判定個数(上限値)以上である場合に不正発生中と判定する。
遊技制御装置100は、普電不正発生中でない場合(ステップA113;N)、第2始動入賞口(普通変動入賞装置37)による保留の情報を設定するテーブルを準備した後(ステップA114)、特図始動口スイッチ共通処理を実行し(ステップA115)、始動口スイッチ監視処理を終了する。また、ステップA113にて、普電不正発生中である(ステップA113;Y)と判定した場合にも、始動口スイッチ監視処理を終了する。すなわち、第2始動記憶をそれ以上発生させないようにする。
〔特図始動口スイッチ共通処理〕
次に、始動口スイッチ監視処理における特図始動口スイッチ共通処理(ステップA108、ステップA115)の詳細について説明する。図20は、特図始動口スイッチ共通処理の手順を示すフローチャートである。特図始動口スイッチ共通処理は、始動口1スイッチ36aや始動口2スイッチ37aの入力があった場合に、各々の入力について共通して行われる処理である。
遊技制御装置100は、まず、始動口1スイッチ36a及び始動口2スイッチ37aのうち、監視対象の始動口スイッチへの入賞の回数に関する情報を遊技機10の外部の管理装置に対して出力する回数である始動口信号出力回数をロードし(ステップA131)、ロードした値を+1更新して(ステップA132)、出力回数がオーバーフローするか否かを判定する(ステップA133)。出力回数がオーバーフローしない場合(ステップA133;N)、更新後の値をRWMの始動口信号出力回数領域にセーブして(ステップA134)、ステップA135の処理に移行する。一方、出力回数がオーバーフローする場合(ステップA133;Y)、ステップA135の処理に移行する。本実施形態では、始動口信号出力回数領域に「0」から「255」までの値を記憶することができる。そして、ロードした値が「255」である場合には+1更新によって更新後の値は「0」になり、出力回数がオーバーフローすると判定するよう構成されている。
次に、遊技制御装置100は、始動口1スイッチ36a及び始動口2スイッチ37aのうち、監視対象の始動口スイッチに対応する更新対象の特図保留数(始動記憶数)が上限値(ここでは4)未満か否かを判定する(ステップA135)。更新対象の特図保留数が上限値未満でない場合(ステップA135;N)は、特図始動口スイッチ共通処理を終了する。また、更新対象の特図保留数が上限値未満(ここでは4)である場合(ステップA135;Y)は、更新対象の特図保留数(特図1保留数又は特図2保留数)を+1更新して(ステップA136)、対象の始動口入賞フラグをセーブする(ステップA137)。
次に、遊技制御装置100は、監視対象の始動口スイッチ及び特図保留数に対応する乱数格納領域のアドレスを算出して(ステップA138)、ハード乱数取得処理にて準備した大当り乱数をRWMの大当り乱数格納領域にセーブする(ステップA139)。次に、監視対象の始動口スイッチの検出によって開始する特図変動表示ゲームの大当り図柄乱数を抽出し、RWMの大当り図柄乱数格納領域にセーブする(ステップA140)。続いて、監視対象の始動口スイッチの検出によって開始する特図変動表示ゲームの小当り図柄乱数を抽出し、小当り図柄乱数格納領域にセーブする(ステップA141)。また、時短図柄を決定するためのサポ当り図柄乱数を抽出し、サポ当り図柄乱数をRWMのサポ当り図柄乱数格納領域にセーブする(ステップA142)。
なお、本実施形態では、前述のように小当り後に確実にV入賞によって大当りが発生するため、小当り図柄乱数を使用しなくてもよく、ステップA141はオプションであり実行されなくてもよい。また、特図1変動表示ゲームに小当り結果はないため、監視対象の始動口スイッチが始動口1スイッチ36aであれば、小当り図柄乱数を抽出しなくてもよい。
なお、小当り図柄乱数、サポ当り図柄乱数、大当り図柄乱数は、後述の特図1停止図柄設定処理(ステップA323)と特図2停止図柄設定処理(ステップA333)において、小当り時の停止図柄番号、サポ当り時の停止図柄番号、又は大当り時の停止図柄番号と、これら停止図柄番号に対応する小当り停止図柄パターン、サポ当り停止図柄パターン、又は大当り停止図柄パターンを決定するために用いられる。
本実施形態において、混乱を回避するため、小当り図柄乱数、サポ当り図柄乱数、大当り図柄乱数は、各々、独立に設けられるが、RWMの乱数格納領域を小さくするため、1つの乱数(共通乱数)を共用して、小当り図柄(小当り時の停止図柄番号、小当り停止図柄パターン)、サポ当り図柄(サポ当り時の停止図柄番号、サポ当り停止図柄パターン)、大当り図柄(大当り時の停止図柄番号、大当り停止図柄パターン)の振り分けを行ってよい。すなわち、小当り図柄を決定する場合に、共通乱数の範囲を区分して各小当り図柄に割り当てたり、サポ当り図柄を決定する場合に、共通乱数の範囲を区分して各サポ当り図柄に割り当てたり、大当り図柄を決定する場合に、共通乱数の範囲を区分して各大当り図柄に割り当てたりしてよい。
次に、遊技制御装置100は、変動パターン乱数1から3を対応するRWMの変動パターン乱数格納領域にセーブして(ステップA143)、変動表示ゲームの結果(遊技結果)を事前に判定可能な特図保留情報判定処理(事前判定処理、先読み処理)を実行する(ステップA144)。特図保留情報判定処理では、セーブした大当り乱数や当り図柄乱数(大当り図柄乱数、小当り図柄乱数、サポ当り図柄乱数)などに基づく停止図柄情報(大当り停止図柄、小当り停止図柄、時短停止図柄、はずれ停止図柄)に対応する先読み停止図柄コマンドや、セーブした変動パターン乱数1から3に基づく前半変動番号(リーチ前変動の番号)及び後半変動番号(リーチ後変動の番号)に対応する先読み変動パターンコマンドを演出コマンドとして設定する。そして、監視対象の始動口スイッチ及び特図保留数に対応する飾り特図保留数コマンドを演出コマンドとして準備し(ステップA145)、演出コマンド設定処理(ステップA146)を実行して、特図始動口スイッチ共通処理を終了する。このように、遊技制御装置100は、始動記憶に基づく変動表示ゲームが実行されるよりも前に当該変動表示ゲームの結果を事前に判定可能な事前判定手段を構成する。
ここで、遊技制御装置100(RAM111c)は、始動入賞口36や普通変動入賞装置37の始動入賞領域への遊技球の流入に基づき、所定の乱数を抽出し前記変動表示ゲームの実行権利となる始動記憶として所定数を上限に記憶する始動記憶手段をなす。また、始動記憶手段(遊技制御装置100)は、第1始動入賞口(始動入賞口36)への遊技球の入賞に基づき抽出した各種の乱数値を、所定数を上限に第1始動記憶として記憶し、第2始動入賞口(普通変動入賞装置37)への遊技球の入賞に基づき抽出した各種の乱数値を、所定数を上限に第2始動記憶として記憶する。
〔特定領域スイッチ監視処理〕
次に、特図ゲーム処理における特定領域スイッチ監視処理(ステップA2)の詳細について説明する。図21は、特定領域スイッチ監視処理の手順を示すフローチャートである。
遊技制御装置100は、まず、小当り中であるか否かを判定する(ステップA201)。特図ゲーム処理番号が「4」「5」であれば、小当り中であると判定できる。小当り中である場合に(ステップA201;Y)、条件装置作動中であるか否かを判定する(ステップA202)。条件装置が作動中であることを示す条件装置作動情報が設定されていれば、条件装置作動中であると判定できる。
遊技制御装置100は、条件装置作動中でない場合に(ステップA202;N)、特定領域スイッチ72aに入力があるか否かを判定する(ステップA203)。特定領域スイッチ72aに入力がある場合に(ステップA203;Y)、すなわち、特定領域72への入賞(V入賞)があった場合に、条件装置が作動中であることを示す条件装置作動情報を条件装置作動情報領域にセーブして(ステップA204)、特定領域スイッチ監視処理を終了する。
小当り中でない場合(ステップA201;N)、条件装置作動中である場合(ステップA202;Y)、又は、特定領域スイッチ72aに入力がない場合に(ステップA203;N)、何もせずに特定領域スイッチ監視処理を終了する。
〔特図普段処理〕
次に、特図ゲーム処理における特図普段処理(ステップA9)の詳細について説明する。図22は、特図普段処理の手順を示すフローチャートである。
遊技制御装置100は、まず、後述の役物ゲーム処理の役物普段処理中であり、且つ、大入賞口の残存球カウンタが0であるか否かを判定する(ステップA301)。役物普段処理中でないか、又は、大入賞口の残存球カウンタが0でない場合に(ステップA301;N)、特図変動表示ゲームを開始せずステップA316の処理に移行する。
遊技制御装置100は、役物普段処理中であり、且つ、大入賞口の残存球カウンタが0である場合に(ステップA301;Y)、特図2保留数(第2始動記憶数)が0であるか否かを判定する(ステップA302)。特図2保留数が0である場合(ステップA302;Y)、特図1保留数(第1始動記憶数)が0であるか否かを判定する(ステップA307)。そして、特図1保留数が0である場合(ステップA307;Y)、客待ちデモが開始済みであるか否かを判定し(ステップA312)、客待ちデモが開始済みでない場合(ステップA312;N)は、客待ちデモフラグ領域に客待ちデモ中フラグをセットする(ステップA313)。
続けて、遊技制御装置100は、客待ちデモコマンドを演出コマンドとして準備して(ステップA314)、演出コマンド設定処理を行い(ステップA315)、ステップA316の処理に移行する。一方、ステップA312にて、客待ちデモが開始済みである場合(ステップA312;Y)、処理番号として特図普段処理に係る「0」を設定し(ステップA316)、特図ゲーム処理番号領域に処理番号をセーブして(ステップA317)、変動図柄判別フラグ領域をクリアする(ステップA318)。そして、大入賞口不正監視期間フラグ領域に不正監視期間中フラグをセーブして(ステップA319)、特図普段処理を終了する。
また、遊技制御装置100は、特図2保留数が0でない場合(ステップA302;N)、特図2変動開始処理を実行し(ステップA303)、特図2保留数に対応する飾り特図保留数コマンド(飾り特図2保留数コマンド)を演出コマンドとして準備して(ステップA304)、演出コマンド設定処理を実行する(ステップA305)。そして、特図2の特図変動中処理移行設定処理を実行し(ステップA306)、特図普段処理を終了する。
特図2の特図変動中処理移行設定処理では、処理番号として「1」を設定し特図ゲーム処理番号領域に処理番号をセーブし、客待ちデモフラグ領域をクリアし、特図2変動制御フラグ領域に変動中フラグをセーブする。
また、遊技制御装置100は、特図1保留数が0でない場合(ステップA307;N)、特図1変動開始処理を実行し(ステップA308)、特図1保留数に対応する飾り特図保留数コマンド(飾り特図1保留数コマンド)を演出コマンドとして準備して(ステップA309)、演出コマンド設定処理を実行する(ステップA310)。そして、特図1の特図変動中処理移行設定処理を実行し(ステップA311)、特図普段処理を終了する。
特図1の特図変動中処理移行設定処理では、処理番号として「1」を設定し特図ゲーム処理番号領域に処理番号をセーブし、客待ちデモフラグ領域をクリアし、特図1変動制御フラグ領域に変動中フラグをセーブする。
このように、特図2保留数のチェックを特図1保留数のチェックよりも先に行うことで、特図2保留数が0でない場合には特図2変動開始処理(ステップA303)が実行されることとなる。すなわち、特図2変動表示ゲームが特図1変動表示ゲームに優先して実行されることとなる(特図2保留優先消化)。つまり、遊技制御装置100が、第2始動記憶手段(遊技制御装置100)に第2始動記憶がある場合には、当該第2始動記憶に基づく変動表示ゲームを、第1始動記憶に基づく変動表示ゲームよりも優先的に実行する優先制御手段をなす。なお、特図1変動表示ゲームが特図2変動表示ゲームに優先して実行されることとする特図1保留優先消化にする場合には、ステップA302の判定を、特図1保留数≠0であるか否かを判定すればよい。
〔特図1変動開始処理〕
次に、特図普段処理における特図1変動開始処理(ステップA308)の詳細について説明する。図23は、特図1変動開始処理の手順を示すフローチャートである。特図1変動開始処理は、特図1変動表示ゲームの開始時に行う処理である。
遊技制御装置100は、実行する特図変動表示ゲームの種別(ここでは特図1)を示す特図1変動フラグを変動図柄判別領域にセーブする(ステップA321)。続いて、特図1変動表示ゲームが大当りであるか否かを判別するための大当りフラグ1にはずれ情報や大当り情報を設定するなどの処理を行う大当りフラグ1設定処理を実行する(ステップA322)。大当りフラグ1設定処理の詳細については後述する。
次に、遊技制御装置100は、特図1変動表示ゲームに関する特図1停止図柄(図柄情報)の設定に係る特図1停止図柄設定処理を実行する(ステップA323)。特図1停止図柄設定処理では、はずれ時、サポ当り時、又は大当り時の停止図柄番号と、この停止図柄番号に対応するはずれ停止図柄パターン、サポ当り停止図柄パターン、又は大当り停止図柄パターンをセーブする。サポ当り時、又は大当り時の停止図柄番号は、各々、サポ当り図柄乱数、大当り図柄乱数に対応して決定される。
さらに、遊技制御装置100は、変動パターンを設定するためのパラメータである特図情報を設定する特図情報設定処理を実行する(ステップA324)。
続いて、遊技制御装置100は、特図1変動表示ゲームの変動パターンの設定に関する種々の情報を参照するための情報が設定されたテーブルである特図1変動パターン設定情報テーブルを準備する(ステップA325)。
その後、遊技制御装置100は、特図1変動表示ゲームにおける変動態様である変動パターン(変動パターン番号)を設定する変動パターン設定処理を実行する(ステップA326)。次に、遊技制御装置100は、特図1変動表示ゲームの変動開始の情報を設定する変動開始情報設定処理を実行し(ステップA327)、特図1変動開始処理を終了する。変動開始情報設定処理では、変動パターン(変動パターン番号)に対応する変動時間値を取得し、特図ゲーム処理タイマ領域にセーブする。そして、変動パターン番号に対応する変動コマンド(MODE、ACTION)を演出コマンドとして準備して、演出コマンド設定処理を行う。また、変動開始情報設定処理では、これから開始する特図変動表示ゲームの特図種別(特図1又は特図2)に係る特図保留数を-1更新する(1だけ減少する)。
〔特図2変動開始処理〕
次に、特図普段処理における特図2変動開始処理(ステップA303)の詳細について説明する。図24は、特図2変動開始処理の手順を示すフローチャートである。特図2変動開始処理は、特図2変動表示ゲームの開始時に行う処理であって、図23に示した特図1変動開始処理での処理と同様の処理を、第2始動記憶を対象として行うものである。
遊技制御装置100は、まず、実行する特図変動表示ゲームの種別(ここでは特図2)を示す特図2変動フラグを変動図柄判別領域にセーブする(ステップA331)。続いて、特図2変動表示ゲームが大当りであるか否かを判別するための大当りフラグ2にはずれ情報や大当り情報を設定するなどの処理を行う大当りフラグ2設定処理を実行する(ステップA332)。
次に、遊技制御装置100は、特図2変動表示ゲームに関する特図2停止図柄(図柄情報)の設定に係る特図2停止図柄設定処理を実行する(ステップA333)。さらに、変動パターンを設定するためのパラメータである特図情報を設定する特図情報設定処理を実行する(ステップA334)。続いて、特図2変動表示ゲームの変動パターンの設定に関する種々の情報を参照するための情報が設定されたテーブルである特図2変動パターン設定情報テーブルを準備する(ステップA335)。
その後、遊技制御装置100は、特図2変動表示ゲームの変動パターンを設定する変動パターン設定処理を実行する(ステップA336)。最後に、特図2変動表示ゲームの変動開始の情報を設定する変動開始情報設定処理を実行し(ステップA337)、特図2変動開始処理を終了する。
〔大当りフラグ1設定処理〕
次に、特図1変動開始処理における大当りフラグ1設定処理(ステップA322)の詳細について説明する。図25は、大当りフラグ1設定処理の手順を示すフローチャートである。
遊技制御装置100は、まず、大当りフラグ1領域、サポ当りフラグ1領域にはずれ情報をセーブする(ステップA341)。次に、RWMの特図1大当り乱数格納領域(保留数1用)から大当り乱数をロードし、準備して(ステップA342)、当該特図1大当り乱数格納領域(保留数1用)を0クリアする(ステップA343)。なお、保留数1用とは、消化順序が最先(ここでは特図1のうちで最先)の特図始動記憶についての情報(乱数等)を格納する領域である。その後、準備した大当り乱数値が大当り判定値と一致するか否かに応じて大当りであるか否かを判定する大当り判定処理を実行する(ステップA344)。
遊技制御装置100は、大当り判定処理(ステップA344)の判定結果が大当りである場合(ステップA345;Y)、ステップA341にてはずれ情報をセーブした大当りフラグ1領域に大当り情報を上書きしてセーブし(ステップA346)、大当りフラグ1設定処理を終了する。
一方、大当り判定処理(ステップA345)の判定結果が大当りでない場合(ステップA345;N)、オプションで、取得した大当り乱数値に基づいて、特図変動表示ゲームがサポ当りであるか否かを判定するサポ当り判定処理を実行し(ステップA347)、判定の結果はサポ当りであるか否か判断する(ステップA348)。なお、本実施形態では、サポ当りの判定にも大当り乱数値が使用される(別の言い方では、サポ当り判定と大当り判定に同じ乱数値が使用される)。ここで、特図変動表示ゲームのサポ当り(時短当り)とは、次回の特図変動表示ゲームから時短状態に突入する時短結果(特定結果)のことであり、この時短結果に対応して、演出制御装置300は、飾り特図変動表示ゲームの停止結果として時短図柄を表示装置41に表示できる。
遊技制御装置100は、特図変動表示ゲームがサポ当りである場合(ステップA348;Y)、ステップA341にてはずれ情報をセーブしたサポ当りフラグ1領域にサポ当り情報を上書きしてセーブし(ステップA349)、大当りフラグ1設定処理を終了する。一方、特図変動表示ゲームがサポ当りでない場合(ステップA348;N)、サポ当りフラグ1領域にサポ当り情報をセーブすることなく、大当りフラグ1設定処理を終了する。
このように、本実施形態において、特図1変動表示ゲームの結果は、「大当り」、「サポ当り(時短当り)」、及び「はずれ」のうちの何れかとなり、「小当り」はない。なお、ステップA347~A349は、オプションで設けられるものであり、これらを省略して、特図1変動表示ゲームの結果に「サポ当り(時短当り)」を設けなくてもよい。また、特図1変動表示ゲームの結果に「小当り」を設ける構成も可能である。
なお、大当りフラグ1設定処理において、サポ当りフラグ1領域にサポ当り情報をセーブする構成としたが、大当りとサポ当りは重複しないため、大当りフラグ1領域にサポ当り情報をセーブしてもよい。
〔大当りフラグ2設定処理〕
次に、特図2変動開始処理における大当りフラグ2設定処理(ステップA332)の詳細について説明する。図26は、大当りフラグ2設定処理の手順を示すフローチャートである。この処理は、図25に示した大当りフラグ1設定処理での処理と同様の処理を、第2始動記憶を対象として行うものである。
遊技制御装置100は、まず、大当りフラグ2領域、小当りフラグ2領域、サポ当りフラグ2領域にはずれ情報をセーブする(ステップA351)。次に、RWMの特図2大当り乱数格納領域(保留数1用)から大当り乱数をロードし、準備して(ステップA352)、当該特図2大当り乱数格納領域(保留数1用)を0クリアする(ステップA353)。なお、保留数1用とは、消化順序が最先(ここでは特図2のうちで最先)の特図始動記憶についての情報(乱数等)を格納する領域である。その後、準備した大当り乱数値が小当り判定値と一致するか否かに応じて小当りであるか否かを判定する小当り判定処理を実行する(ステップA354)。
遊技制御装置100は、小当り判定処理(ステップA354)の判定結果が小当りである場合(ステップA355;Y)、ステップA351にてはずれ情報をセーブした小当りフラグ2領域に小当り情報を上書きしてセーブし(ステップA356)、大当りフラグ2設定処理を終了する。
一方、遊技制御装置100は、特図変動表示ゲームが小当りでない場合(ステップA355;N)、取得した大当り乱数値に基づいて、特図変動表示ゲームがサポ当りであるか否かを判定するサポ当り判定処理を実行し(ステップA357)、判定の結果はサポ当りであるか否か判断する(ステップA358)。なお、本実施形態では、サポ当りの判定にも大当り乱数値が使用される(別の言い方では、サポ当り判定と大当り判定に同じ乱数値が使用される)。ここで、特図変動表示ゲームのサポ当り(時短当り)とは、次回の特図変動表示ゲームから時短状態に突入する時短結果(特定結果)のことであり、この特定結果に対応して、演出制御装置300は、飾り特図変動表示ゲームの停止結果として時短図柄を表示装置41に表示できる。
遊技制御装置100は、特図変動表示ゲームがサポ当りである場合(ステップA358;Y)、ステップA351にてはずれ情報をセーブしたサポ当りフラグ2領域にサポ当り情報を上書きしてセーブし(ステップA359)、大当りフラグ2設定処理を終了する。
一方、サポ当り判定処理(ステップA357)の判定結果がサポ当りでない場合(ステップA358;N)は、オプションで、準備した大当り乱数値が大当り判定値と一致するか否かに応じて大当りであるか否かを判定する大当り判定処理を実行してもよい(ステップA360)。遊技制御装置100は、大当り判定処理(ステップA360)の判定結果が大当りである場合(ステップA361;Y)、ステップA351にてはずれ情報をセーブした大当りフラグ2領域に大当り情報を上書きしてセーブし(ステップA362)、大当りフラグ2設定処理を終了する。一方、大当り判定処理(ステップA360)の判定結果が大当りでない場合(ステップA361;N)、大当りフラグ2領域にはずれ情報をセーブしたまま大当りフラグ2設定処理を終了する。
このように、本実施形態では、特図2変動表示ゲームの結果は、「小当り」、「サポ当り(時短当り)」、及び「はずれ」のうちの何れかとなるが、オプションで、特図2変動表示ゲームの結果として「大当り」を設ける構成も可能である。
なお、大当りフラグ2設定処理において、小当りフラグ2領域に小当り情報をセーブし、サポ当りフラグ2領域にサポ当り情報をセーブする構成としたが、大当りとサポ当りと小当りは重複しないため、大当りフラグ2領域に小当り情報とサポ当り情報をセーブしてもよい。
〔大当り判定処理〕
次に、大当りフラグ1設定処理と大当りフラグ2設定処理等における大当り判定処理(ステップA344,A360)の詳細について説明する。図27は、大当り判定処理の手順を示すフローチャートである。なお、大当り判定処理は、タイマ割込み処理中に実行される他の処理における大当り判定処理に共通する処理であり、特図保留情報判定処理などでも実行される。
遊技制御装置100は、まず、確率設定値に対応する上限判定値を設定し(ステップA371)、大当り判定値の下限判定値を設定し(ステップA372)、対象の大当り乱数の値が下限判定値未満であるか否かを判定する(ステップA373)。なお、大当りであるとは大当り乱数が大当り判定値と一致することである。大当り判定値は連続する複数の値であり、大当り乱数が、大当り判定値の下限の値である下限判定値以上で、かつ、大当り判定値の上限の値である上限判定値以下である場合に、大当りであると判定される。上限判定値は、低確率状態(確変状態以外の通常確率状態)と高確率状態(確変状態)で異なってよい。
遊技制御装置100は、対象の大当り乱数の値が下限判定値未満である場合(ステップA373;Y)、判定結果としてはずれ(大当り以外)を設定し(ステップA375)、大当り判定処理を終了する。
遊技制御装置100は、対象の大当り乱数の値が上限判定値より大きいか否かを判定する(ステップA374)。大当り乱数の値が上限判定値より大きい場合(ステップA374;Y)、判定結果としてはずれ(大当り以外)を設定する(ステップA375)。一方、大当り乱数の値が上限判定値より大きくない場合(ステップA374;N)、判定結果として大当りを設定する(ステップA376)。判定結果を設定すると、大当り判定処理を終了する。
〔小当り判定処理〕
次に、大当りフラグ2設定処理における小当り判定処理(ステップA354)の詳細について説明する。図28は、小当り判定処理の手順を示すフローチャートである。なお、小当り判定処理は、タイマ割込み処理中に実行される他の処理における小当り判定処理に共通する処理であり、特図保留情報判定処理などでも実行される。
遊技制御装置100は、まず、確率設定値に対応する小当り上限判定値を設定し(ステップA381)、対象(特図2)の大当り乱数の値が小当り下限判定値未満であるか否かを判定する(ステップA382)。なお、小当りであるとは大当り乱数が小当り判定値と一致することである。小当り判定値は連続する複数の値であり、大当り乱数が、小当り判定値の下限の値である小当り下限判定値以上で、かつ、小当り判定値の上限の値である小当り上限判定値以下である場合に、小当りであると判定される。小当り上限判定値は、低確率状態(確変状態以外の通常確率状態)と高確率状態(確変状態)で異なってよい。
当然ながら、同じ特図変動表示ゲームの結果が小当り且つ大当りとなることを避けるべく、小当り判定値の範囲(小当り下限判定値と小当り上限判定値の間)は、前述の大当り判定値の範囲(下限判定値と上限判定値の間)とは重ならない。なお、本実施形態では、独自に小当り乱数を設けることはせず、小当りの判定にも大当り乱数を利用するが、独自の小当り乱数を設ける構成も可能である。
遊技制御装置100は、対象(特図2)の大当り乱数の値が小当り下限判定値未満である場合(ステップA382;Y)、判定結果としてはずれを設定し(ステップA384)、小当り判定処理を終了する。
また、遊技制御装置100は、大当り乱数の値が小当り下限判定値未満でない場合には(ステップA382;N)、対象(特図2)の大当り乱数の値が小当り上限判定値より大きいか否かを判定する(ステップA383)。大当り乱数の値が小当り上限判定値より大きい場合(ステップA383;Y)、判定結果としてはずれを設定する(ステップA384)。一方、大当り乱数の値が小当り上限判定値より大きくない場合(ステップA383;N)、判定結果として小当りを設定する(ステップA385)。判定結果を設定すると、小当り判定処理を終了する。なお、本実施形態では、小当り確率が1/8(=12.5%)になるように、小当り下限判定値と小当り上限判定値が設定されるが、小当り確率は他の値でもよい。
〔サポ当り判定処理〕
次に、大当りフラグ1設定処理と大当りフラグ2設定処理等におけるサポ当り判定処理(ステップA347,A357)の詳細について説明する。図29は、サポ当り判定処理の手順を示すフローチャートである。なお、サポ当り判定処理は、タイマ割込み処理中に実行される他の処理におけるサポ当り判定処理に共通する処理であり、特図保留情報判定処理などでも実行される。
遊技制御装置100は、まず、確率設定値に対応するサポ当り上限判定値を設定する(ステップA391)。次に、サポ当り判定値の下限判定値を設定し(ステップA392)、対象の大当り乱数の値が下限判定値未満であるか否かを判定する(ステップA393)。なお、サポ当りであるとは、大当り乱数が、確率設定値と遊技状態に対応するサポ当り判定値と一致することである。サポ当り判定値は連続する複数の値であり、大当り乱数が、サポ当り判定値の下限の値である下限判定値以上で、かつ、サポ当り判定値の上限の値であるサポ当り上限判定値以下である場合に、サポ当りであると判定される。なお、サポ当り上限判定値は、低確率状態(確変状態以外の通常確率状態)と高確率状態(確変状態)で異なってよい。
当然ながら、同じ特図変動表示ゲームの結果がサポ当り且つ大当り、又は、サポ当り且つ小当りとなることを避けるべく、サポ当り判定値の範囲(サポ当り下限判定値とサポ当り上限判定値の間)は、前述の大当り判定値及び小当り判定値の範囲とは重ならない。なお、本実施形態では、独自にサポ当り乱数を設けることはせず、サポ当りの判定にも大当り乱数を利用するが、独自のサポ当り乱数を設ける構成も可能である。
遊技制御装置100は、対象の大当り乱数の値がサポ当り下限判定値未満である場合(ステップA393;Y)、判定結果としてはずれ(サポ当り以外)を設定し(ステップA395)、サポ当り判定処理を終了する。
また、遊技制御装置100は、大当り乱数の値がサポ当り下限判定値未満でない場合には(ステップA393;N)、対象の大当り乱数の値がサポ当り上限判定値より大きいか否かを判定する(ステップA394)。大当り乱数の値がサポ当り上限判定値より大きい場合(ステップA394;Y)、判定結果としてはずれ(サポ当り以外)を設定する(ステップA395)。一方、大当り乱数の値がサポ当り上限判定値より大きくない場合(ステップA394;N)、判定結果としてサポ当りを設定する(ステップA396)。判定結果を設定すると、サポ当り判定処理を終了する。
サポ当り判定処理では、大当り乱数値を用いた抽選によって、サポ当り判定(時短判定)が行われる。抽選としてのサポ当り判定(時短判定)では、大当り乱数値がサポ当り判定値(時短判定値)に一致すると、判定結果として、サポ当り結果(時短結果、特定結果)が得られ時短が設定される。サポ当り判定値は、大当り判定値及び小当り判定値とは異なる。
なお、メリハリを付けるために、確率設定値毎にサポ当りの当選確率(サポ当り判定値の範囲÷大当り乱数の範囲)を異ならせてもよいし、簡便のために、確率設定値毎にサポ当りの当選確率を同じにしてもよい。設定1(又は低設定側)がサポ当りに当選し易く、設定6(又は高設定側)がサポ当りに当選し難くなるようにサポ当りの当選確率を設定して、低設定の不利益を緩和してよいし、逆に設定して、高設定側でサポ当りに当選し易いと期待する遊技者の期待感に合わせてよい。また、設定1から設定6へと、単調にサポ当りの当選確率を変化させてもよいし、設定の2段階ごとに変化させるなど単調でなくてもよい。偶数設定と奇数設定とでサポ当りの当選確率を異ならせて、確率設定値の推定に関する遊技者の興趣を向上してよい。
また、大当り確率の低確率中(確変状態中以外)と高確率中(確変状態中)で、サポ当りの当選確率を異ならせてメリハリを付けてもよいし、簡単化のため同じでもよい。低確率中(確変状態中以外)に当選し易く高確率中(確変状態中)に当選し難くなるように、サポ当りの当選確率を設定して、低確率中の不利益を緩和してもよいし、逆に設定して、高確率中にサポ当りにも当選し易いと期待する遊技者の期待感に合わせてよい。例えば、低確率中だけサポ当りに当選するようにサポ当りの当選確率を設定して(高確率中はサポ当りの当選確率はゼロ)、低確率中の不利益を緩和してもよい。
また、特図1変動表示ゲームと特図2変動表示ゲームとでサポ当りの当選確率を異ならせてメリハリを付けてもよいし、簡便のために同じでもよい。例えば、普電サポート状態(時短状態や確変状態)におけるサポ当りを増やすべく、特図2変動表示ゲームでのサポ当りの当選確率を特図1変動表示ゲームよりも大きくしてよい。逆に、通常遊技状態で遊技の興趣を向上させるべく、特図1変動表示ゲームでのサポ当りの当選確率を特図2変動表示ゲームよりも大きくしてよい。端的には、特図1変動表示ゲームと特図2変動表示ゲームのうちの一方の特図変動表示ゲームでのサポ当りの当選確率をゼロにして、他方の特図変動表示ゲームでのみサポ当りが発生するようにしてよい。
特図変動表示ゲームの結果がサポ当り結果(時短結果)の場合に、特図1停止図柄設定処理(ステップA323)又は特図2停止図柄設定処理(ステップA333)において、停止図柄(停止図柄番号、停止図柄パターン)として時短図柄(時短図柄番号、時短図柄パターン)が設定され、次回の特図変動表示ゲームから時短状態に突入する。すなわち、この場合には、大当りを経由せずに突然に時短状態になる(突然時短)。また、この場合に、時短図柄に対応する飾り特図コマンドが演出制御装置300に送信され、表示装置41において、演出制御装置300によって飾り停止図柄としても時短図柄(飾り時短図柄)が表示される。
表示装置41に表示される時短図柄としては、例えば、左図柄と中図柄のみが揃った「1,1,3」などがある。時短図柄は、予め決めておけば制約はないが、数字が順番に並んだ「1,2,3」や左図柄と右図柄のみが揃った「1,3,1」など規則性があるものが、遊技者が覚えやすく好ましい。時短図柄を複数用意しておき、時短状態が継続する特図変動表示ゲームの回数(時短回数)が時短図柄ごとに定められてもよい。
ランプ表示装置75のランプ表示部1,2は、時短結果(時短図柄)の場合に、大当り結果又は小当り結果の場合と異なって、第四特別図柄(第4図柄)として特定の態様で発光する。例えば、ランプ表示部1,2は、大当り結果又は小当り結果の場合に、赤色などの暖色系の色で発光してよく、時短結果(時短図柄)の場合に、緑色や青色などの中性色系や寒色系の色(すなわち暖色系以外の色)で発光してよい。また、はずれの場合に消灯状態となる。したがって、停止図柄として時短図柄が表示される場合に、大当りが発生したと遊技者が誤認することが防止できるとともに、時短に当選したことを遊技者は把握しやすくなる。
なお、大当り状態終了後に実行される特図変動表示ゲームの回数(確変状態での回数を除く)が所定回数(いわゆる天井回数、時短天井)に到達した場合に、サポ当りに当選しなくても時短状態(遊タイム)に突入する。このとき、特図変動表示ゲームの結果がはずれであればランプ表示部1,2は消灯状態とし、小当り又は大当りであれば暖色系の色で発光する。なお、このとき、小当り又は大当りでなければ、時短状態に突入することを遊技者が認識しやすくするため、ランプ表示部1,2は寒色系の色で第4図柄として発光してもよい。所定回数(天井回数)は、例えば、500回である。この場合に、特図表示器や表示装置41において停止図柄としてはずれ図柄(時短図柄でもよい)又は小当り図柄(V入賞のない小当りであれば)が表示され、次回の特図変動表示ゲームから時短状態に突入する。この場合に、表示装置41に表示される時短図柄としては、例えば、左図柄と中図柄のみが揃った「3,3,5」(サポ当り結果による時短の場合と同じく「1,1,3」でもよい)などがある。
〔特図1停止図柄設定処理〕
次に、特図1変動開始処理における特図1停止図柄設定処理(ステップA323)の詳細について説明する。図30は、特図1停止図柄設定処理の手順を示すフローチャートである。
遊技制御装置100は、まず、大当りフラグ1は大当りであるか否か、すなわち、大当りフラグ1領域に大当り情報がセーブされているか判定する(ステップA401)。大当りフラグ1が大当りである場合(ステップA401;Y)、特図1大当り図柄乱数格納領域(保留数1用)から大当り図柄乱数をロードする(ステップA402)。次に、特図1大当り図柄テーブルを設定し(ステップA403)、ロードした大当り図柄乱数に対応する停止図柄番号を取得してRWMの特図1停止図柄番号領域にセーブする(ステップA404)。この処理により特別結果の種類が選択される。
その後、遊技制御装置100は、特図1大当り停止図柄情報テーブルを設定し(ステップA405)、停止図柄番号に対応する停止図柄パターンを取得して停止図柄パターン領域にセーブする(ステップA406)。停止図柄パターンとは、特図表示器(ここでは特図1表示器51)での停止図柄や表示装置41での停止図柄を設定するためのものである。そして、停止図柄番号に対応するラウンド数上限値情報を取得し、RWMの特図1ラウンド数上限値情報領域にセーブし(ステップA407)、停止図柄番号に対応するファンファーレ情報を取得し、ファンファーレ情報領域にセーブする(ステップA408)。これらの情報は、特別遊技状態の実行態様を設定するためのものである。
次に、遊技制御装置100は、停止図柄番号に対応する時間短縮判定データを取得し、時間短縮判定データ領域にセーブする(ステップA409)。時間短縮判定データは、大当り終了後の時短状態の有無(時短あり又は時短なし)の情報を含み、後述の特図1大当り終了処理と特図2大当り終了処理で使用される。続いて、停止図柄パターン(あるいは停止図柄番号、後述の図柄A)に対応する演出モード移行情報をセーブする(ステップA410)。その後、ステップA420の処理に移行する。
一方、遊技制御装置100は、大当りフラグ1が大当りでない場合(ステップA401;N)、オプションで、サポ当りフラグ1はサポ当りであるか否かを判定する(ステップA411)。サポ当りフラグ1はサポ当りである場合に(ステップA411;Y)、特図1サポ当り図柄乱数格納領域(保留数1用)から乱数をロードし(ステップA412)、特図1サポ当り図柄テーブルを設定する(ステップA413)。そして、特図1サポ当り図柄テーブルを参照して、ロードした乱数に対応する停止図柄番号を取得し、特図1停止図柄番号領域にセーブする(ステップA414)。続いて、停止図柄番号に対応する停止図柄パターンを取得し、停止図柄パターン領域にセーブする(ステップA415)。その後、停止図柄番号に対応する時間短縮判定データを取得し、時間短縮判定データ領域にセーブし(ステップA416)、停止図柄パターンに対応する演出モード移行情報をセーブする(ステップA417)。その後、ステップA420の処理に移行する。
一方、遊技制御装置100は、大当りフラグ1が大当りでない場合(ステップA401;N)、且つ、サポ当りフラグ1はサポ当りでない場合に(ステップA411;N)、はずれ時の停止図柄番号を特図1停止図柄番号領域にセーブし(ステップA418)、はずれ停止図柄パターンを停止図柄パターン領域にセーブする(ステップA419)。その後、ステップA420の処理に移行する。なお、大当りフラグ1設定処理でサポ当りに関する処理(ステップA347~A349)を実行しない場合には、大当りフラグ1が大当りでない場合(ステップA401;N)、ステップA411~A417を実行せずに、ステップA418に移行する。
遊技制御装置100は、ステップA410、ステップA417、ステップA419の後、停止図柄パターンに対応する飾り特図1コマンドを準備し、演出コマンドとして飾り特図1コマンドを飾り特図1コマンド領域にセーブする(ステップA420)。以上の処理により、特図1変動表示ゲームの結果に対応した停止図柄が設定される。
その後、遊技制御装置100は、演出コマンド設定処理を実行する(ステップA421)。これにより、飾り特図1コマンドは、演出制御装置300に送信される。
次に、遊技制御装置100は、停止図柄番号に対応する図柄データを試験信号出力データ領域にセーブし(ステップA422)、特図1大当り図柄乱数格納領域(保留数1用)を0クリアする(ステップA423)。その後、特図1停止図柄設定処理を終了する。なお、前述の図柄変動制御処理によって、停止図柄パターンあるいは停止図柄番号に対応した停止図柄(大当り図柄、時短図柄、はずれ図柄など)の停止表示が、特図1表示器51で実行される。
〔特図2停止図柄設定処理〕
次に、特図2変動開始処理における特図2停止図柄設定処理(ステップA333)の詳細について説明する。図31は、特図2停止図柄設定処理の手順を示すフローチャートである。
遊技制御装置100は、まず、小当りフラグ2は小当りであるか否か、すなわち、小当りフラグ2領域に小当り情報がセーブされているか判定する(ステップA431)。小当りフラグ2が小当りである場合(ステップA431;Y)、特図2大当り図柄乱数格納領域(保留数1用)から大当り図柄乱数をロードする(ステップA432)。次に、特図2大当り図柄テーブルを設定し(ステップA433)、ロードした大当り図柄乱数に対応する停止図柄番号を取得してRWMの特図2停止図柄番号領域にセーブする(ステップA434)。この処理により特別結果の種類が選択される。
なお、本実施形態では、小当りで第2特別変動入賞装置39が開放されることによって遊技球がV入賞し、小当り後にすぐに大当りが発生するため、特図2変動表示ゲームが小当り(小当りフラグ2が小当り)であっても大当り図柄乱数をロードしている。しかし、小当り図柄乱数(ステップA141)をロードし、小当り図柄乱数に対応する停止図柄番号を取得する構成も可能である。この構成では、V入賞時(図21のステップA203;Yとなった時)に大当り図柄乱数をロードして停止図柄番号を取得してステップA437~A440からの処理を実行してもよい。
その後、遊技制御装置100は、特図2大当り停止図柄情報テーブルを設定し(ステップA435)、停止図柄番号に対応する停止図柄パターンを取得して停止図柄パターン領域にセーブする(ステップA436)。停止図柄パターンとは、特図表示器(ここでは特図2表示器52)での停止図柄や表示装置41での停止図柄を設定するためのものである。なお、小当りの場合に、特図2大当り停止図柄情報テーブルの代わりに、特図2小当り停止図柄情報テーブルを使用してもよい。そして、停止図柄番号に対応するラウンド数上限値情報を取得し、RWMの特図2ラウンド数上限値情報領域にセーブし(ステップA437)、停止図柄番号に対応するファンファーレ情報を取得し、ファンファーレ情報領域にセーブする(ステップA438)。これらの情報は、特別遊技状態の実行態様を設定するためのものである。
次に、遊技制御装置100は、停止図柄番号に対応する時間短縮判定データを取得し、時間短縮判定データ領域にセーブする(ステップA439)。時間短縮判定データは、大当り終了後の時短状態の有無(時短あり又は時短なし)の情報を含み、後述の特図1大当り終了処理と特図2大当り終了処理で使用される。続いて、停止図柄パターン(あるいは停止図柄番号、後述の図柄B~G)に対応する演出モード移行情報をセーブする(ステップA410)。その後、ステップA451の処理に移行する。
一方、遊技制御装置100は、小当りフラグ2が小当りでない場合(ステップA431;N)、大当りフラグ2は大当りであるか否か、すなわち、大当りフラグ2領域に大当り情報がセーブされているか判定する(ステップA441)。大当りフラグ2は大当りである場合(ステップA441;Y)、ステップA432以降の処理に移行するが、小当りの場合と異なる特図2大当り図柄テーブルや特図2大当り停止図柄情報テーブルを使用してよい。
遊技制御装置100は、大当りフラグ2は大当りでない場合(ステップA441;N)、サポ当りフラグ2はサポ当りであるか否かを判定する(ステップA442)。サポ当りフラグ2がサポ当りである場合に(ステップA442;Y)、特図2サポ当り図柄乱数格納領域(保留数1用)から乱数をロードし(ステップA443)、特図2サポ当り図柄テーブルを設定する(ステップA444)。そして、特図2サポ当り図柄テーブルを参照して、ロードした乱数に対応する停止図柄番号を取得し、特図2停止図柄番号領域にセーブする(ステップA445)。続いて、停止図柄番号に対応する停止図柄パターンを取得し、停止図柄パターン領域にセーブし(ステップA446)、停止図柄番号に対応する時間短縮判定データを取得し、時間短縮判定データ領域にセーブする(ステップA447)。その後、停止図柄パターンに対応する演出モード移行情報をセーブし(ステップA448)、ステップA451の処理に移行する。
遊技制御装置100は、小当りフラグ2が小当りでなく(ステップA431;N)、大当りフラグ2は大当りでなく(ステップA441;N)、且つ、サポ当りフラグ2がサポ当りでない場合に(ステップA442;N)、はずれ時の停止図柄番号を特図2停止図柄番号領域にセーブし(ステップA449)、はずれ停止図柄パターンを停止図柄パターン領域にセーブする(ステップA450)。その後、ステップA451の処理に移行する。
なお、本実施形態では、特図2変動表示ゲームの結果として「大当り」を設けないため、ステップA441の処理はオプションであり実行しなくてもよい。すなわち、大当りフラグ2が小当りでない場合(ステップA431;N)、ステップA441を実行せずに、ステップA442の処理に移行してよい。
遊技制御装置100は、ステップA440、ステップA448、ステップA450の後、停止図柄パターンに対応する飾り特図2コマンドを準備し、演出コマンドとして飾り特図2コマンドを飾り特図2コマンド領域にセーブする(ステップA451)。以上の処理により、特図2変動表示ゲームの結果に対応した停止図柄が設定される。
その後、遊技制御装置100は、演出コマンド設定処理を実行する(ステップA452)。飾り特図2コマンドは、演出制御装置300に送信される。
次に、遊技制御装置100は、停止図柄番号に対応する図柄データを試験信号出力データ領域にセーブし(ステップA453)、特図2大当り図柄乱数格納領域(保留数1用)を0クリアする(ステップA454)。また、小当り図柄乱数(ステップA141)を抽出した場合には、特図2小当り図柄乱数格納領域(保留数1用)を0クリアしてもよい。その後、特図2停止図柄設定処理を終了する。なお、前述の図柄変動制御処理によって、停止図柄パターンあるいは停止図柄番号に対応した停止図柄(大当り図柄、時短図柄、はずれ図柄など)の停止表示が、特図2表示器52で実行される。
このように、遊技制御装置100が、始動入賞口36での遊技球の検出に基づいて変動表示ゲームとして特図1変動表示ゲームを実行し、普通変動入賞装置37での遊技球の検出に基づいて変動表示ゲームとして特図2変動表示ゲームを実行する変動表示ゲーム実行手段をなす。また、遊技制御装置100が、判定手段(遊技制御装置100)による判定結果に基づき変動表示ゲームの実行を制御する変動表示ゲーム実行制御手段をなす。
〔特図情報設定処理〕
次に、特図1変動開始処理と特図2変動開始処理における特図情報設定処理(ステップA324,A334)の詳細について説明する。図32は、特図情報設定処理の手順を示すフローチャートである。本実施形態において、確率状態(低確率/高確率、時短あり/なし)は変動の振り分けに直接影響せず、遊技制御装置100が管理している演出モードが変動の振り分けに影響する。演出モードは、確率状態、時短状態の有無、特図変動表示ゲームの進行状況などに応じて、複数の演出モードから一の演出モードが設定されるようになっている。なお、確率状態、時短状態の有無、特図変動表示ゲームの進行状況などに基づいて直接的に変動の振り分けを行ってもよい。
遊技制御装置100は、まず、前半変動グループ選択ポインタテーブルを設定して(ステップA461)、演出モード情報に対応する前半変動グループ選択ポインタを取得する(ステップA462)。次いで、前半変動グループ選択オフセットテーブルを設定して(ステップA463)、対象の特図保留数(特図1保留数又は特図2保留数)と停止図柄パターンに対応するオフセットデータを取得する(ステップA464)。
次に、遊技制御装置100は、前半変動グループ選択ポインタとオフセットデータを加算して(ステップA465)、加算して得た値を変動振分情報1領域にセーブする(ステップA466)。これにより変動振分情報1領域には、停止図柄の種類、保留数、及び演出モードに基づいて生成された変動振分情報1がセーブされる。この変動振分情報1は、前半変動(リーチ開始前までの変動態様)を振り分けるためのテーブルポインタであり、後に変動グループを選択するために用いられる。ただし、機種の仕様次第であるが、保留数が多い時に変動時間を短くするのははずれの場合のみであるため、はずれ以外の場合には、結果として保留数は前半変動の振り分けに影響しない。なお、変動グループとは複数の変動パターンが含まれたもので、変動パターンを決定する際には、まず変動グループを選択し、さらにこの変動グループの中から一の変動パターンを選択するようになっている。
次に、遊技制御装置100は、後半変動グループ選択ポインタテーブルを設定して(ステップA467)、演出モード情報に対応する後半変動グループ選択ポインタを取得する(ステップA468)。次いで、後半変動グループ選択オフセットテーブルを設定して(ステップA469)、対象の特図保留数と停止図柄パターンに対応するオフセットデータを取得する(ステップA470)。
次に、遊技制御装置100は、後半変動グループ選択ポインタとオフセットデータを加算して(ステップA471)、加算して得た値を変動振分情報2領域にセーブして(ステップA472)、特図情報設定処理を終了する。これにより変動振分情報2領域には、停止図柄の種類、保留数、及び演出モードに基づいて生成された変動振分情報2がセーブされる。この変動振分情報2は、後半変動(リーチの種類(リーチなしも含む。))を振り分けるためのテーブルポインタであり、後に変動グループを選択するために用いられる。ただし、はずれの場合のみ保留数に応じてリーチの発生率が変化する(保留数が多い時にリーチの発生率が低くなる)ため、はずれ以外の場合には、結果として保留数は後半変動の振り分けに影響しない。
〔変動パターン設定処理〕
次に、特図1変動開始処理及び特図2変動開始処理における変動パターン設定処理(ステップA326,A336)の詳細について説明する。図33は、変動パターン設定処理の手順を示すフローチャートである。
変動パターンは、特図変動表示ゲームの開始からリーチ状態となるまでの変動態様である前半変動パターンと、リーチ状態となってから特図変動表示ゲームの終了までの変動態様である後半変動パターンとからなり、先に後半変動パターンを設定してから前半変動パターンを設定する。
遊技制御装置100は、まず、変動グループ選択アドレステーブルを設定し(ステップA481)、変動振分情報2に対応する後半変動グループテーブルのアドレスを取得し、準備して(ステップA482)、対象の変動パターン乱数1格納領域(保留数1用)から変動パターン乱数1をロードし、準備する(ステップA483)。本実施形態において、後半変動グループテーブルの構造は、当り用とはずれ用とで構造が異なる。具体的には、当り用は1バイトサイズ、はずれ用は2バイトサイズとなっている。はずれの発生率よりも当りの発生率が低く、1バイトでも足りるため、データ容量の節約の観点から、当り用は1バイトサイズになっている。したがって、当り時は、2バイトの変動パターン乱数1の下位の値だけを使用している。また、当りの発生率よりもはずれの発生率は高く、より多様な演出を出現させたいため、はずれ用は2バイトサイズになっている。
そして、遊技制御装置100は、特図変動表示ゲームの結果がはずれであるかを判定し(ステップA484)、はずれである場合(ステップA484;Y)、2バイト振り分け処理(ステップA485)を行って、ステップA487の処理に移行する。また、はずれでない場合(ステップA484;N)、振り分け処理(ステップA486)を行って、ステップA487の処理に移行する。
次に、遊技制御装置100は、振り分けられた結果得られた後半変動選択テーブル(後半変動パターン選択テーブル)のアドレスを取得し、準備して(ステップA487)、対象の変動パターン乱数2格納領域(保留数1用)から変動パターン乱数2をロードし、準備する(ステップA488)。そして、振り分け処理を実行し(ステップA489)、振り分けられた結果得られた後半変動番号を取得し、後半変動番号領域にセーブする(ステップA490)。この処理により、後半変動パターンが設定されることとなる。
次に、遊技制御装置100は、前半変動グループテーブルを設定し(ステップA491)、変動振分情報1と後半変動番号を基にテーブル選択ポインタを算出する(ステップA492)。そして、算出したポインタに対応する前半変動選択テーブル(前半変動パターン選択テーブル)のアドレスを取得し、準備して(ステップA493)、対象の変動パターン乱数3格納領域(保留数1用)から変動パターン乱数3をロードし、準備する(ステップA494)。その後、振り分け処理(ステップA495)を行い、振り分けられた結果得られた前半変動番号を取得し、前半変動番号領域にセーブして(ステップA496)、変動パターン設定処理を終了する。この処理により、前半変動パターンが設定され、特図変動表示ゲームの変動パターンが設定されることとなる。すなわち、遊技制御装置100が、ゲームの実行態様である変動パターンを複数のうちから設定する変動パターン設定手段をなす。
〔2バイト振り分け処理〕
次に、変動パターン設定処理における2バイト振り分け処理(ステップA485)の詳細について説明する。図34は、2バイト振り分け処理の手順を示すフローチャートである。2バイト振り分け処理は、変動パターン乱数1に基づいて後半変動グループテーブルから特図変動表示ゲームの後半変動選択テーブルを選択するための処理である。
遊技制御装置100は、まず、選択テーブル(ステップA482にて準備した後半変動グループテーブル)の先頭のデータが振り分けなしのコード(すなわち「0」)であるかをチェックする(ステップA501)。ここで、後半変動グループテーブルは、少なくとも一の後半変動選択テーブルと対応付けて所定の振り分け値を記憶しているが、後半変動パターンが「リーチなし」となる後半変動選択テーブルのみを規定する後半変動グループテーブル(例えば、結果がはずれの場合の一部の変動グループテーブル)にあっては、振り分けの必要がないため、振り分け値「0」、すなわち、振り分けなしのコードが先頭に規定されている。
そして、遊技制御装置100は、選択テーブル(後半変動グループテーブル)の先頭のデータが振り分けなしのコードである場合(ステップA502;Y)は、振り分けた結果に対応するデータのアドレスに更新して(ステップA507)、2バイト振り分け処理を終了する。一方、選択テーブル(後半変動グループテーブル)の先頭のデータが振り分けなしのコードでない場合(ステップA502;N)は、選択テーブル(後半変動グループテーブル)に最初に規定されている一の振り分け値を取得する(ステップA503)。
続けて、ステップA483にて準備した乱数値(変動パターン乱数1の値)からステップA503にて取得した振り分け値を減算して新たな乱数値を算出し(ステップA504)、当該算出した新たな乱数値が「0」よりも小さいかを判定する(ステップA505)。そして、新たな乱数値が「0」よりも小さくない場合(ステップA505;N)は、次の振り分け値のアドレスに更新した後(ステップA506)、ステップA503の処理に移行して、それ以降の処理を行う。すなわち、選択テーブル(後半変動グループテーブル)に次に規定されている振り分け値を取得し(ステップA503)、その後、前回のステップA505にて判定済みの乱数値から振り分け値を減算することで新たな乱数値を算出して(ステップA504)、算出した新たな乱数値が「0」よりも小さいか否かを判定する(ステップA505)。
上記の処理をステップA505にて新たな乱数値が「0」よりも小さいと判定(ステップA505;Y)するまで実行する。これにより、選択テーブル(後半変動グループテーブル)に規定されている少なくとも一の後半変動選択テーブルの中から何れか一の後半変動選択テーブルが選択される。そして、ステップA505にて、新たな乱数値が「0」よりも小さいと判定すると(ステップA505;Y)、振り分けた結果に対応するデータのアドレスに更新して(ステップA507)、2バイト振り分け処理を終了する。
〔振り分け処理〕
次に、変動パターン設定処理における振り分け処理(ステップA486,A489,A495)の詳細について説明する。図35は、振り分け処理の手順を示すフローチャートである。振り分け処理は、変動パターン乱数2に基づいて、後半変動選択テーブル(後半変動パターングループ)から特図変動表示ゲームの後半変動パターンを選択したり、変動パターン乱数3に基づいて、前半変動選択テーブル(前半変動パターングループ)から特図変動表示ゲームの前半変動パターンを選択したりするための処理である。
遊技制御装置100は、まず、対象の選択テーブル(ステップA482にて準備した後半変動グループテーブル、ステップA487にて準備した後半変動選択テーブル、又はステップA493にて準備した前半変動選択テーブル)の先頭のデータが振り分けなしのコード(すなわち「0」)であるかをチェックする(ステップA511)。ここで、後半変動グループテーブル、後半変動選択テーブル、及び前半変動選択テーブルは、少なくとも一の後半変動選択テーブルや後半変動パターン(後半変動番号)や前半変動パターン(前半変動番号)と対応付けて所定の振り分け値を記憶しているが、振り分けの必要がない選択テーブルの場合、振り分け値「0」、すなわち、振り分けなしのコードが先頭に規定されている。
そして、遊技制御装置100は、対象の選択テーブル(後半変動グループテーブルや後半変動選択テーブルや前半変動選択テーブル)の先頭のデータが振り分けなしのコードである場合(ステップA512;Y)、振り分けた結果に対応するデータのアドレスに更新して(ステップA51ステップA517)、振り分け処理を終了する。一方、対象の選択テーブル(後半変動グループテーブルや後半変動選択テーブルや前半変動選択テーブル)の先頭のデータが振り分けなしのコードでない場合(ステップA512;N)、対象の選択テーブル(後半変動グループテーブルや後半変動選択テーブルや前半変動選択テーブル)に最初に規定されている一の振り分け値を取得する(ステップA513)。
続けて、遊技制御装置100は、ステップA483やステップA488やステップA494にて準備した乱数値(変動パターン乱数1や変動パターン乱数2や変動パターン乱数3の値)からステップA513にて取得した振り分け値を減算して新たな乱数値を算出し(ステップA514)、当該算出した新たな乱数値が「0」よりも小さいかを判定する(ステップA515)。そして、新たな乱数値が「0」よりも小さくない場合(ステップA515;N)は、次の振り分け値のアドレスに更新した後(ステップA516)、ステップA513の処理に移行して、それ以降の処理を行う。
すなわち、対象の選択テーブル(後半変動グループテーブルや後半変動選択テーブルや前半変動選択テーブル)に次に規定されている振り分け値を取得し(ステップA513)、その後、前回のステップA515にて判定済みの乱数値から振り分け値を減算することで新たな乱数値を算出して(ステップA514)、算出した新たな乱数値が「0」よりも小さいか否かを判定する(ステップA515)。上記の処理をステップA515にて新たな乱数値が「0」よりも小さいと判定(ステップA515;Y)するまで実行する。これにより、対象の選択テーブル(後半変動グループテーブルや後半変動選択テーブルや前半変動選択テーブル)に規定されている少なくとも一の後半変動選択テーブルや後半変動パターン(後半変動番号)や前半変動パターン(前半変動番号)の中から何れか一の後半変動選択テーブルや後半変動パターン(後半変動番号)や前半変動パターン(前半変動番号)が選択される。
そして、遊技制御装置100は、ステップA515にて、新たな乱数値が「0」よりも小さいと判定すると(ステップA515;Y)、振り分けた結果に対応するデータのアドレスに更新して(ステップA517)、振り分け処理を終了する。
〔変動開始情報設定処理〕
次に、特図1変動開始処理及び特図2変動開始処理における変動開始情報設定処理(ステップA327,A337)の詳細について説明する。図36は、変動開始情報設定処理の手順を示すフローチャートである。
遊技制御装置100は、まず、開始する変動表示ゲームが特図2変動表示ゲームであるか否かを判定する(ステップA521)。開始する変動表示ゲームが特図2変動表示ゲームでなく特図1変動表示ゲームである場合に(ステップA521;N)、対象の変動パターン乱数1~3の乱数格納領域をクリアする(ステップA522)。次に、前半変動時間値テーブルを設定し(ステップA523)、前半変動番号に対応する前半変動時間値を取得する(ステップA524)。さらに、後半変動時間値テーブルを設定し(ステップA525)、後半変動番号に対応する後半変動時間値を取得する(ステップA526)。
そして、遊技制御装置100は、前半変動時間値と後半変動時間値を加算し(ステップA527)、加算値(全変動時間値)を特図ゲーム処理タイマ領域にセーブする(ステップA528)。その後、前半変動番号に対応する変動コマンド(MODE)を準備し(ステップA529)、後半変動番号に対応する変動コマンド(ACTION)を演出コマンドとして準備して(ステップA530)、演出コマンド設定処理を行う(ステップA531)。次に、開始する変動の図柄(特図1又は特図2)を示す変動図柄判別フラグに対応する特図保留数を-1更新して(ステップA532)、変動図柄判別フラグに対応する乱数格納領域のアドレスを設定する(ステップA533)。次いで、乱数格納領域をシフトし(ステップA534)、シフト後の空き領域をクリアして(ステップA535)、変動開始情報設定処理を終了する。
遊技制御装置100は、まず、開始する変動表示ゲームが特図2変動表示ゲームである場合に(ステップA521;Y)、特図2変動表示ゲームの結果が小当り又は大当りであるか否かを判定する(ステップA536)。特図2変動表示ゲームの結果が小当り又は大当りである場合に(ステップA536;Y)、開始する変動表示ゲームが特図1変動表示ゲームである場合と同様にステップA522以降の処理を実行する。なお、本実施形態と異なり、特図2変動表示ゲームの結果がサポ当りの場合も、ステップA522以降の処理を実行する構成でもよい。
遊技制御装置100は、特図2変動表示ゲームの結果が小当りでもなく大当りでもない場合(ステップA536;N)、すなわち、特図2変動表示ゲームの結果がはずれ結果の場合に、大当り終了後の特図2変動回数(特図2変動表示ゲームの実行回数)に対応する変動時間値(全変動時間値)を特図ゲーム処理タイマ領域にセーブする(ステップA537)。
したがって、特図1変動表示ゲームの変動時間値と、小当り又は大当りの場合の特図2変動表示ゲームの変動時間値は、振り分け(抽選)で設定され固定されない時間値である一方、はずれの場合の特図2変動表示ゲームの変動時間値は、大当り終了後の特図2変動回数ごとに設定される固定時間値となる。すなわち、特図2変動表示ゲームの変動時間値は、回転数制御がなされる。なお、小当り又は大当りの場合の特図2変動表示ゲームの変動時間値も固定時間値とする構成も可能である。
その後、遊技制御装置100は、変動時間値に対応した変動コマンド(MODE,ACTION)を演出コマンドとして準備し(ステップA538)、ステップA531以降の処理を実行する。
なお、後述の変形例のように普電サポートの態様(内容)に関するサポ状態(サポ態様、普電開放パターン)が可変である場合に、変動時間値は、大当り終了後の特図2変動回数だけでなく、サポ状態にも対応して設定してもよい。
以上の処理により、特図変動表示ゲームの開始に関する情報が設定される。すなわち、遊技制御装置100が、始動記憶手段(遊技制御装置100)に記憶された各種の乱数値の判定を行う判定手段をなす。また、遊技制御装置100が、始動記憶の判定情報に基づいて、変動表示ゲームで実行する識別情報の変動パターンを決定することが可能な変動パターン決定手段をなす。
そして、これらの特図変動表示ゲームの開始に関する情報は後に演出制御装置300に送信され、演出制御装置300では、特図変動表示ゲームの開始に関する情報の受信に基づき、決定された変動パターンに応じて飾り特図変動表示ゲームでの詳細な演出内容を設定する。これらの特図変動表示ゲームの開始に関する情報としては、始動記憶数(保留数)に関する情報を含む飾り特図保留数コマンド、停止図柄に関する情報を含む飾り特図コマンド、特図変動表示ゲームの変動パターンに関する情報を含む変動コマンドが挙げられ、この順でコマンドが演出制御装置300に送信される。特に、飾り特図コマンドを変動コマンドよりも先に送信することで、演出制御装置300での処理を効率よく進めることができる。
〔特図変動中処理〕
次に、特図ゲーム処理における特図変動中処理(ステップA10)の詳細について説明する。図37は、特図変動中処理の手順を示すフローチャートである。
遊技制御装置100は、まず、特図2変動中(特図2変動表示ゲームが実行中)であるか否かを判定する(ステップA601)。特図2変動中でない場合、すなわち、特図1変動中(特図1変動表示ゲームが実行中)である場合に(ステップA601;N)、停止図柄パターンに対応する表示時間を設定する(ステップA602)。
一方、遊技制御装置100は、特図2変動中である場合(ステップA601;Y)、特図2変動表示ゲームのか結果が小当り又は大当りであるか否かを判定する(ステップA603)。特図2変動表示ゲームのか結果が小当り又は大当りである場合に(ステップA603;Y)、停止図柄パターンに対応する表示時間を設定する(ステップA602)。表示時間(停止表示時間)は、変動表示ゲームの結果である停止図柄(停止表示)の表示時間である。なお、本実施形態と異なり、特図2変動表示ゲームの結果がサポ当りの場合も、ステップA602の処理に移行する構成でもよい。
遊技制御装置100は、特図2変動表示ゲームの結果が小当り又は大当りでない場合、すなわち、はずれの場合に(ステップA603;N)、大当り終了後の特図2変動回数(特図2変動表示ゲームの実行回数)に対応する表示時間を設定する(ステップA604)。
したがって、特図1変動表示ゲームの表示時間と、小当り又は大当りの場合の特図2変動表示ゲームの表示時間は、抽選で設定された停止図柄パターンに基づく固定されない時間である一方、はずれの場合の特図2変動表示ゲームの表示時間は、大当り終了後の特図2変動回数(特図2変動表示ゲームの実行回数)ごとに固定的に設定される。なお、小当り又は大当りの場合の特図2変動表示ゲームの表示時間も固定的に設定する構成も可能である。
なお、後述のように普電サポートの態様(内容)に関するサポ状態(サポ態様、普電開放パターン)が可変である場合に、表示時間(停止表示時間)は、大当り終了後の特図2変動回数だけでなく、サポ状態にも対応して設定してもよい。
次に、遊技制御装置100は、ステップA602又はステップA604で設定された表示時間を特図ゲーム処理タイマ領域にセーブする(ステップA605)。続いて、遊技制御装置100は、普電サポート中(時短状態中)であるか否か判定する(ステップA606)。普電サポート中でない場合(ステップA606;N)、ステップA613の処理に移行する。普電サポート中である場合(ステップA606;Y)、特図1変動表示ゲームの変動であるか否か判定する(ステップA607)。特図1変動表示ゲームの変動である場合(ステップA607;Y)、ステップA610の処理に移行する。
遊技制御装置100は、特図2変動表示ゲームの変動である場合(ステップA607;N)、時間短縮変動回数2を-1更新(1だけ減少)して(ステップA608)、時間短縮変動回数2が0であるか否か判定する(ステップA609)。時間短縮変動回数2が0である場合(ステップA609;Y)、時短の終了を設定する時短終了設定処理を実行する(ステップA612)。
遊技制御装置100は、時間短縮変動回数2が0でない場合(ステップA609;N)、時間短縮変動回数1を-1更新(1だけ減少)して(ステップA610)、時間短縮変動回数1が0であるか否か判定する(ステップA611)。時間短縮変動回数1が0でない場合(ステップA611;N)、ステップA613の処理に移行する。一方、時間短縮変動回数1が0である場合(ステップA611;Y)、時短の終了を設定する時短終了設定処理を実行する(ステップA612)。その後、後述の演出モード情報チェック処理を実行する(ステップA613)。
その後、遊技制御装置100は、特図表示中処理移行設定処理を実行する(ステップA614)。特図表示中処理移行設定処理では、特図表示中処理に係る処理番号「2」を設定し特図ゲーム処理番号領域に処理番号をセーブし、特図1表示器51での変動停止に係る停止フラグを特図1変動制御フラグ領域にセーブし、特図2表示器52での変動停止に係る停止フラグを特図2変動制御フラグ領域にセーブする。その後、特図変動中処理を終了する。
〔時短終了設定処理〕
次に、特図変動中処理における時短終了設定処理(ステップA612)の詳細について説明する。図38は、時短終了設定処理の手順を示すフローチャートである。
遊技制御装置100は、まず、時短終了に関する信号をRWMの外部情報出力データ領域にセーブする(ステップA621)。ここで、時短終了に関する信号は、大当り2信号のオフデータである。これにより、時短終了に関する信号が外部情報として外部情報端子71を介して外部装置(ホールコンピュータなど)に出力される。
なお、通常遊技状態において、普通変動入賞装置37の開放時間が非常に短いか又は普図変動表示ゲームの当り確率が非常に低いため、普通変動入賞装置37への入賞はなく第2始動記憶は発生しない。このため、時短終了の時点で第2始動記憶(特図2始動記憶、特図2保留)が残保留として残っている場合に、大当り2信号のオンデータの出力を継続し(このようにしても不都合が生じない)、最後の残保留に係る特図変動表示ゲームの変動表示が停止するときに、大当り2信号のオフデータ(時短終了に関する信号)を外部装置に出力してもよい。
次に、遊技制御装置100は、時短終了に関する信号をRWMの試験信号出力データ領域にセーブする(ステップA622)。これにより、時短終了に関する信号が、試験信号として試射試験装置に出力される。ここでの時短終了に関する信号は、例えば、特別図柄1変動時間短縮状態信号のオフデータ、特別図柄2変動時間短縮状態信号のオフデータ、普通図柄1変動時間短縮状態信号のオフデータ、普通電動役物1開放延長状態信号のオフデータ、普通図柄1高確率状態信号のオフデータである。そして、RWMの遊技状態表示番号領域に時短なしの番号をセーブし(ステップA623)、RWMの普図ゲームモードフラグ領域に普図低確率&時短なしフラグをセーブし(ステップA624)、RWMの特図ゲームモードフラグ領域に特図低確率&時短なしフラグをセーブする(ステップA625)。
続いて、遊技制御装置100は、時間短縮変動回数1が格納されるRWMの時間短縮変動回数1領域をクリアし(ステップA626)、時間短縮変動回数2が格納されるRWMの時間短縮変動回数2領域をクリアする(ステップA627)。そして、左打ち指示に関する信号をRWMの試験信号出力データ領域にセーブし(ステップA628)、RWMの遊技状態表示番号2領域に左打ち状態中の番号をセーブする(ステップA629)。
その後、RWMの通常ベース状態判定領域に通常ベース状態情報をセーブする(ステップA630)。ここで、通常ベース状態情報は、ベース値(通常遊技状態における出玉率)を算出する期間である通常遊技状態を示す値である。その後、時短終了設定処理を終了する。
このように、時短終了設定処理が実行されることで、時短状態(特図低確率且つ普電サポートありの状態)から適切に通常遊技状態(特図低確率且つ普電サポートなしの状態)へ移行させることができる。
〔演出モード情報チェック処理〕
次に、特図変動中処理における演出モード情報チェック処理(ステップA613)の詳細について説明する。図39は、演出モード情報チェック処理の手順を示すフローチャートである。
遊技制御装置100は、まず、次モード移行情報が更新なしコードであるか否かを判定する(ステップA641)。次モード移行情報が更新なしコードである場合(ステップA641;Y)は、演出モード情報チェック処理を終了する。この場合は、実行した特図変動表示ゲームの回数に応じた演出モードの変更が行われない場合であって、例えば次回の大当りまで継続する演出モードが選択されている場合である。
また、遊技制御装置100は、次モード移行情報が更新なしコードでない場合(ステップA641;N)は、演出モードの変更までの特図変動表示ゲームの実行可能回数である演出残り回転数を-1更新し(ステップA642)、演出残り回転数が0となったか否かを判定する(ステップA643)。ここで、演出残り回転数は、今回実行したのが主となる特図変動表示ゲームである場合にのみ、-1更新されるが、主ではない変動表示ゲームである場合も-1更新される構成も可能である。
遊技状態等に応じて、特図1変動表示ゲームと特図2変動表示ゲームのうち一方の変動表示ゲームが、主となる変動表示ゲームとして定められている。例えば、主となる変動表示ゲーム(主変動表示ゲーム)は、特図1変動表示ゲームと特図2変動表示ゲームのうち頻繁に実行される方であり、主ではない変動表示ゲーム(従変動表示ゲーム)は、特図1変動表示ゲームと特図2変動表示ゲームのうち頻繁には実行されない方である。なお、遊技制御装置100及び/又は演出制御装置300は、遊技状態等に応じて、主となる変動表示ゲームを示す情報(特図1又は特図2)を記憶してもよい。
演出残り回転数が0となっていない場合(ステップA643;N)には、演出モード情報チェック処理を終了する。また、演出残り回転数が0となった場合(ステップA643;Y)、すなわち次の特図変動表示ゲームから演出モードを移行する場合は、演出モード情報アドレステーブルを設定し(ステップA644)、次モード移行情報に対応するテーブルのアドレスを取得する(ステップA645)。
そして、遊技制御装置100は、移行する演出モードの演出モード番号を取得し、RWM内の演出モード番号領域にセーブして(ステップA646)、移行する演出モードの演出残り回転数(初期値)を取得し、RWM内の演出残り回転数領域にセーブして(ステップA647)、移行する演出モードの次モード移行情報を取得し、RWM内の次モード移行情報領域にセーブする(ステップA648)。
なお、時短状態の終了(時間短縮変動回数1又は2=0)によって演出モードを移行する場合には、移行する演出モードの演出残り回転数(初期値)を規定の残保留数(例えば4~9)に設定してよい。残保留数とは、時短状態終了後に消化される特図2保留(残保留)の数であり、時短終了後の特図2変動回数である。残保留は、時短状態中の普図当りによって開放される普通変動入賞装置37への入賞によって生じる。このようにして、残保留(特図2保留、特図2始動記憶)の消化中に対応する演出モードとして残保留消化モード(図54)を設定できる。
あるいは、時短状態中の普図当りによって開放される普通変動入賞装置37の開放(後述の後半開放に対応)が終了した際に演出モードを移行する場合には、移行する演出モードの演出残り回転数(初期値)をその時点での特図2保留数に設定してよい。これにより、時短状態中の普図当りによって開放される普通変動入賞装置37の開放が終了した後の特図2保留の消化中に対応する演出モードとして普電開放終了後モード(図71A)を設定できる。さらに、この場合に、時短状態の終了(時間短縮変動回数1又は2=0)によって移行する演出モードの演出残り回転数(初期値)を時短回数に応じた所定値(例えば6から時短回数を減算した値)に設定して、普電開放終了前モード(図71A)を設定できる。
さらに、時短状態の終了(時間短縮変動回数1又は2=0)によって演出モードを切り替える場合には、移行する演出モードの演出残り回転数(初期値)をその時点での特図2保留数又は特図2保留数以下の所定数に設定してよい。このようにして、時短終了時の特図2保留数又は所定数の残保留(特図2保留、特図2始動記憶)の消化中に対応する演出モードとして時短中発生残保留消化モード(図71B)を設定できる。時短中発生残保留消化モードの後に移行する演出モードの演出残り回転数(初期値)を、規定の残保留数(例えば10)から時短中発生残保留消化モードで消化された残保留の数を引いた値(過剰保留数)に設定できる。このようにして、時短中発生残保留消化モード後の演出モードとして過剰保留消化モード(図71B)を設定できる。
その後、遊技制御装置100は、新たに設定された演出モード番号に対応する確率情報コマンド(確率状態の情報と時短の有無の情報と演出モードの情報を含む)を演出コマンドとして準備し(ステップA649)、準備した確率情報コマンドが停電復旧時送信コマンド領域の値と一致するか否かを判定する(ステップA650)。準備した確率情報コマンドが停電復旧時送信コマンド領域の値と一致する場合(ステップA650;Y)、すなわち確率情報コマンドが変化していない場合には、演出モード情報チェック処理を終了する。
また、準備した確率情報コマンドが停電復旧時送信コマンド領域の値と一致しない場合(ステップA650;N)には、準備した確率情報コマンドを停電復旧時送信コマンド領域にセーブして(ステップA651)、確率情報コマンドを演出コマンドとして設定する演出コマンド設定処理を実行する(ステップA652)。
次いで、遊技制御装置100は、演出残り回転数に対応する演出回転数コマンドを演出コマンドとして準備して(ステップA653)、演出コマンド設定処理を実行する(ステップA654)。これにより、演出制御装置300は、演出残り回転数を取得できる。次に、時間短縮変動回数2に対応する時間短縮変動回数コマンドを演出コマンドとして準備して(ステップA655)、演出コマンド設定処理(ステップA656)を実行する。これにより、演出制御装置300は、時間短縮変動回数2を取得できる。なお、遊技制御装置100は、同様に、時間短縮変動回数1も演出コマンドとして準備して、演出コマンド設定処理を実行してよい。
次いで、遊技制御装置100は、ステップA646で新たな演出モード番号が取得された場合に、新たな演出モードは左打ちするモードであるか否かを判定し(ステップA657)、左打ちするモードでない場合(ステップA657;N)には、演出モード情報チェック処理を終了する。また、左打ちするモードである場合(ステップA657;Y)には、左打ち指示報知コマンドを演出コマンドとして準備し(ステップA658)、演出コマンド設定処理を実行して(ステップA659)、演出モード情報チェック処理を終了する。
なお、上記において、さらに、演出残り回転数が0であるか否かの判定結果(ステップA643)によらず、更新された演出残り回転数(ステップA642)に対応する演出回転数コマンドと更新された時間短縮変動回数1、2(ステップA608、ステップA610)に対応する時間短縮変動回数コマンドも演出コマンドとして準備して、演出コマンド設定処理を実行してもよい。
〔特図表示中処理〕
次に、特図ゲーム処理における特図表示中処理(ステップA11)の詳細について説明する。図30は、特図表示中処理の手順を示すフローチャートである。図40は、特図表示中処理の前半部分を示し、図41は、特図表示中処理の後半部分を示す。
遊技制御装置100は、まず、今回実行したのが特図1の変動であるか否かを判定する(ステップA701)。すなわち、停止図柄の表示(停止表示)が特図1変動表示ゲームに関するものであるか否かを判定する。今回実行したのが特図1の変動である場合に(ステップA701;Y)、大当りフラグ1をロードし(ステップA702)、大当りフラグ1領域をクリアし(ステップA703)、ロードした大当りフラグ1は大当りであるか否かを判定する(ステップA704)。
遊技制御装置100は、ロードした大当りフラグ1は大当りである場合に(ステップA704;Y)、条件装置が作動中であることを示す条件装置作動情報を条件装置作動情報領域にセーブし(ステップA705)、ステップA706の処理に移行する。ロードした大当りフラグ1は大当りでない場合に(ステップA704;N)、ステップA711の処理に移行する。
そして、遊技制御装置100は、特図普段処理移行設定処理を実行する(ステップA706)。特図普段処理移行設定処理では、特図普段処理に係る処理番号として0を設定し特図ゲーム処理番号領域に処理番号をセーブし、変動図柄判別フラグ領域をクリアする。その後、特図表示中処理を終了する。
一方、遊技制御装置100は、今回実行したのが特図2の変動である場合に(ステップA701;N)、大当りフラグ2をロードし(ステップA707)、大当りフラグ2領域をクリアする(ステップA708)。ロードした大当りフラグ2は大当りであるか否かを判定する(ステップA709)。大当りフラグ2は大当りである場合に(ステップA709;Y)、条件装置が作動中であることを示す条件装置作動情報を条件装置作動情報領域にセーブし(ステップA700)、ステップA706の処理に移行する。大当りフラグ2が大当りでない場合に(ステップA709;N)、すなわち、小当り又ははずれの場合に、ステップA711の処理に移行する。
なお、本実施形態では、特図2変動表示ゲームの結果として「大当り」を設けないため、ステップA707~A710の処理はオプションであり実行しなくてもよい。すなわち、ステップA701の後に、ステップA711の処理に移行してよい。
次に、遊技制御装置100は、現在、特図高確率中(確変状態中)であるか否かを判定する(ステップA711)。特図高確率中でない場合に(ステップA711;N)、特図変動表示ゲームの実行された回数が天井回数(時短天井)に到達したことを示す天井到達済みフラグがあるか否か判定する(ステップA712)。
遊技制御装置100は、天井到達済みフラグがない場合に(ステップA712;N)、RWMの天井カウンタ領域の天井カウンタ値を+1更新(1だけ増加)する(ステップA7113)。そして、確変状態以外の状態で特図変動表示ゲーム(特図1変動表示ゲームと特図2変動表示ゲームを含む)の実行された回数(すなわち天井カウンタ値)が天井回数に到達したか否かを判定する(ステップA714)。例えば、天井回数は、500回である。天井回数に到達した場合(ステップA714;Y)、天井時短が発生することを示す天井時短発動フラグと、天井回数に到達したことを示す天井到達済みフラグをセット(オン)する(ステップA715)。なお、天井時短発動フラグと天井到達済みフラグをまとめて一つのフラグとする構成も可能である。
なお、天井到達済みフラグは、大当りが発生するとクリアされるが、大当りが発生しない限りクリアされない。したがって、一旦天井回数に到達した後、大当りしないまま時短回数が終了してしまうと、天井到達済みフラグがセット(オン)されたままであるため、以降、天井時短は発生しないことになるし、天井カウンタ値も更新されない。
一方、遊技制御装置100は、特図高確率中(確変状態中)である場合(ステップA7111;Y)、天井到達済みフラグがある場合(ステップA712;Y)、天井回数に到達していない場合(ステップA714;N)、小当りフラグ2が小当りか否かを判定する(ステップA716)。
次に、遊技制御装置100は、小当りフラグ2は小当りである場合に(ステップA716;Y)、小当りファンファーレコマンドを演出コマンドとして準備し(ステップA717)、演出コマンド設定処理を実行する(ステップA718)。そして、飾り特図2コマンド領域から飾り特図2コマンドを演出コマンドとしてロードし、準備し(ステップA719)、演出コマンド設定処理を実行する(ステップA720)。その後、小当り開放前処理移行設定処理を実行して(ステップA721)、特図表示中処理を終了する。
小当り開放前処理移行設定処理では、小当り開放前処理に係る処理番号として3を設定し、特図ゲーム処理番号領域に処理番号をセーブし、小当り開放前時間(例えば300ms)を特図ゲーム処理タイマ領域にセーブする。また、小当り遊技の開始に関する信号(例えば、大当り1信号をオン(大当り、小当りで出力))を外部情報出力データ領域にセーブする。
一方、遊技制御装置100は、小当りフラグ2は小当りでない場合、すなわち、はずれの場合に(ステップA716;N)、天井時短が発生することを示す天井時短発動フラグがあるか否かを判定する(ステップA722)。天井時短発動フラグがある場合(ステップA722;Y)、天井時短回数(天井時短による時短回数)となる初期値を時間短縮変動回数1領域と時間短縮変動回数2領域にセーブする(ステップA723)。前述した、天井時短の場合の時間短縮変動回数1と時間短縮変動回数2の初期値(例えば704回と700回)は、ここでセーブされることになる。初期値は、抽選で決定してもよい。続いて、天井時短による時短状態を発生するためにサポ作動設定処理を実行し(ステップA727)、特図普段処理移行設定処理を実行し(ステップA728)、特図表示中処理を終了する。特図普段処理移行設定処理では、特図普段処理に係る処理番号「0」を設定し特図ゲーム処理番号領域にセーブする。
遊技制御装置100は、天井時短が発生することを示す天井時短発動フラグがない場合(ステップA722;N)、サポ当りフラグ2はサポ当りであるか否かを判定する(ステップA724)。そして、サポ当りフラグ2はサポ当りでない場合(ステップA724;N)、サポ当りフラグ1はサポ当りであるか否かを判定する(ステップA725)。
遊技制御装置100は、サポ当りフラグ1とサポ当りフラグ2のいずれかがサポ当りである場合(ステップA724;Y又はステップA725;Y)、時間短縮判定データに対応する初期値を時間短縮変動回数1領域と時間短縮変動回数2領域にセーブする(ステップA726)。前述した、サポ当り結果(突然時短)の場合の時間短縮変動回数1と時間短縮変動回数2の初期値(例えば34回と30回、あるいは、104回と100回)は、ここでセーブされることになる。続いて、時短図柄による時短状態(突然時短)を発生するためにサポ作動設定処理を実行し(ステップA727)、特図普段処理移行設定処理を実行し(ステップA728)、特図表示中処理を終了する。
なお、時間短縮判定データは、特図1停止図柄設定処理(ステップA323)や特図2停止図柄設定処理(ステップA333)において、停止図柄番号に対応して設定されるため、サポ当り結果の場合の初期値(すなわち時短回数)は、サポ当り図柄乱数による抽選で決定されることになる。
遊技制御装置100は、サポ当りフラグ1とサポ当りフラグ2の両方がサポ当りでない場合(ステップA724;N及びステップA725;N)、時短を設定するサポ作動設定処理を実行せずに、特図普段処理移行設定処理を実行し(ステップA728)、特図表示中処理を終了する。
以上のように、特図表示中処理において、天井時短と突然時短に関して、時短回数(すなわち、時間短縮変動回数の初期値)の設定など、時短の設定が実行される。なお、大当りによる時短、すなわち、大当り状態の終了から開始する時短に関しては、大当り終了処理において、時短回数の設定など、時短の設定が実行される。
なお、特図表示中処理は、停止表示時間(ステップA605)が設定された特図ゲーム処理タイマが0になったときに実行されるため(ステップA5,A11)、特図変動表示ゲームの停止結果の表示が終了するとき(又は終了する際:終了する時や終了する直前を含む)に実行されることになる。したがって、特図変動表示ゲームの停止結果の表示が終了するとき(次の特図変動表示ゲームが開始するなら開始するときに略等しい)に、時間短縮変動回数(ステップA723,A726)が設定され、天井時短と突然時短による時短状態が開始する。
〔サポ作動設定処理〕
次に、特図表示中処理におけるサポ作動設定処理(ステップA727)の詳細について説明する。図42は、サポ作動設定処理の手順を示すフローチャートである。
遊技制御装置100は、まず、時短開始に関する信号を外部情報出力データ領域にセーブする(ステップA731)。これにより、天井回数到達による天井時短と時短図柄(サポ当り)による突然時短の開始時に、時短開始に関する信号が外部情報として外部情報端子71ひいては外部装置(ホールコンピュータなど)に出力される。ここで、時短開始に関する信号は、大当り2信号のオンデータである。そして、時短信号制御タイマ領域にタイマ初期値(例えば128msec)をセーブする(ステップA732)。このタイマ初期値は、後述の外部情報編集処理によって大当り3信号を出力する時間となる。
次に、遊技制御装置100は、時短開始に関する信号を試験信号出力データ領域にセーブする(ステップA733)。これにより、天井時短と突然時短の開始時に、時短開始に関する信号が試験信号として試射試験装置に出力される。ここでの時短開始に関する信号は、例えば、特別図柄1変動時間短縮状態信号のオンデータ、特別図柄2変動時間短縮状態信号のオンデータ、普通図柄1高確率状態信号のオンデータ、普通図柄1変動時間短縮状態信号のオンデータ、普通電動役物1開放延長状態信号のオンデータである。そして、遊技状態表示番号領域に時短ありの番号をセーブし(ステップA734)、普図ゲームモードフラグ領域に普図高確率&時短ありフラグをセーブし(ステップA735)、特図ゲームモードフラグ領域に特図時短ありフラグを合成する(ステップA736)。続いて、右打ち指示に関する信号を試験信号出力データ領域にセーブし(ステップA737)、遊技状態表示番号2領域に右打ち状態中の番号をセーブする(ステップA738)。
その後、遊技制御装置100は、天井時短又は突然時短に応じた演出モード情報アドレステーブルを設定し(ステップA739)、特図1停止図柄設定処理(ステップA323)又は特図2停止図柄設定処理(ステップA333)で設定した演出モード移行情報に対応するテーブルのアドレスを取得し(ステップA740)、演出モードの演出モード番号(演出モードの番号)をテーブルに基づいて取得してセーブする(ステップA741)。これにより、天井時短と突然時短の開始時に移行する演出モードが選択できる。
次に、遊技制御装置100は、演出モードの演出残り回転数(初期値)をテーブルに基づいて取得してセーブする(ステップA742)。例えば、演出残り回転数(初期値)は、時短回数(時間短縮変動回数1又は時間短縮変動回数2の初期値)である。これにより、例えば、時短が終了するまで同一の演出モードが継続できる。
続いて、遊技制御装置100は、天井時短中又は突然時短中の演出モードの次のモードへの移行の情報である次モード移行情報をテーブルに基づいて取得してセーブする(ステップA743)。そして、特図ゲームモードフラグと今回新たに設定された演出モード番号に対応する確率情報コマンドを演出コマンドとして準備し(ステップA744)、準備した確率情報コマンドを停電復旧時送信コマンド領域にセーブし(ステップA745)、確率情報コマンドを演出コマンドとして設定する演出コマンド設定処理を実行する(ステップA746)。ここで、確率情報コマンドには、確率状態、時短(普電サポート)の有無、演出モードの情報が含まれる。
次に、遊技制御装置100は、演出残り回転数に対応する演出回転数コマンドを演出コマンドとして準備し(ステップA747)、演出コマンド設定処理を実行する(ステップA748)。そして、時間短縮変動回数1と時間短縮変動回数2(ここでは初期値である時短回数)のそれぞれに対応する時間短縮変動回数コマンドを演出コマンドとして準備し(ステップA749)、演出コマンド設定処理を実行する(ステップA750)。
その後、遊技制御装置100は、時間短縮判定データ領域をクリアし(ステップA751)、演出モード移行情報領域をクリアし(ステップA752)、大当り終了処理を終了する。また、ここで、天井時短が発動したため天井時短発動フラグが格納される天井時短発動フラグ領域をクリアしてもよい。
〔役物ゲーム処理〕
次に、前述のタイマ割込み処理における役物ゲーム処理(ステップX111)の詳細について説明する。図43は、役物ゲーム処理の手順を示すフローチャートである。役物ゲーム処理では、大当り状態に関する処理全体の制御を行う。
遊技制御装置100は、まず、下大入賞口スイッチ監視処理を実行する(ステップB1)。下大入賞口スイッチ監視処理では、特別変動入賞装置38内に設けられたカウントスイッチ(下大入賞口スイッチ38a)での遊技球の検出を監視する。
次に、遊技制御装置100は、役物ゲーム処理タイマが0でなければ-1更新する(1だけ減算する)(ステップB2)。役物ゲーム処理タイマは、-1更新によって、タイマ割込み処理の割込み周期(4msec)の分だけ計時されることになる。なお、役物ゲーム処理タイマの最小値は0に設定されている。次に、役物ゲーム処理タイマが0であるか否かを判定する(ステップB3)。役物ゲーム処理タイマが0でない場合(ステップB3;N)、役物ゲーム処理を終了する。
遊技制御装置100は、役物ゲーム処理タイマが0である場合(ステップB3;Y)、すなわち、タイムアップした又は既にタイムアップしていた場合には、役物ゲーム処理番号に対応する処理に分岐させるために参照する役物ゲームシーケンス分岐テーブルをレジスタに設定する(ステップB4)。さらに、役物ゲームシーケンス分岐テーブルを用いて役物ゲーム処理番号に対応する処理の分岐先アドレスを取得する(ステップB5)。続いて、役物ゲーム処理番号によるサブルーチンコールを行って、役物ゲーム処理番号に応じたゲーム分岐処理を実行する(ステップB6)。
遊技制御装置100は、ステップB6にてゲーム処理番号が「0」の場合には、大当り開始の際の設定などを行う役物普段処理を実行する(ステップB7)。例えば、役物普段処理では、所定の場合にファンファーレ中処理に係る処理番号「1」を設定し役物ゲーム処理番号領域にセーブする。なお、役物普段処理の詳細については、図44にて後述する。
遊技制御装置100は、ステップB6にてゲーム処理番号が「1」の場合には、ファンファーレ中処理を実行する(ステップB8)。例えば、ファンファーレ中処理では、インターバル中処理に係る処理番号「2」を設定し役物ゲーム処理番号領域にセーブする。
遊技制御装置100は、ステップB6にてゲーム処理番号が「2」の場合には、インターバル中処理を実行する(ステップB9)。例えば、インターバル中処理では、ラウンド数を+1更新して、下大入賞口開放時間を役物ゲーム処理タイマ領域にセーブし、下大入賞口ソレノイド出力データ領域にオンデータをセーブし、ラウンドコマンドを演出コマンドとして設定し、大当り開放中処理に係る処理番号「3」を設定し役物ゲーム処理番号領域にセーブする。
遊技制御装置100は、ステップB6にてゲーム処理番号が「3」の場合には、大当りラウンドが最終ラウンドでなければインターバルコマンドを設定する一方で最終ラウンドであればエンディングコマンドを設定する処理や、大当り残存球処理を行うために必要な情報の設定等を行う大当り開放中処理を実行する(ステップB10)。例えば、大入賞口開放中処理では、インターバルコマンドやエンディングコマンドなど必要な情報を設定して、大当り残存球処理に係る処理番号「4」を設定し役物ゲーム処理番号領域にセーブする。
遊技制御装置100は、ステップB6にてゲーム処理番号が「4」の場合には、大当りラウンドが最終ラウンドであれば大入賞口内にある残存球が排出されるための時間を設定する処理や、大当り終了処理を行うために必要な情報の設定等を行う大当り残存球処理を実行する(ステップB11)。例えば、大当り残存球処理では、最終ラウンドでなければインターバル時間を役物ゲーム処理タイマ領域にセーブし、インターバル中処理に係る処理番号「2」を設定し役物ゲーム処理番号領域にセーブする。最終ラウンドであればエンディング時間を役物ゲーム処理タイマ領域にセーブし、大当り終了処理に係る処理番号「5」を設定し役物ゲーム処理番号領域にセーブする。
遊技制御装置100は、ステップB6にてゲーム処理番号が「5」の場合には、役物普段処理を実行するために必要な情報の設定等を行う大当り終了処理を実行する(ステップB12)。例えば、大当り終了処理では、大当り終了後の時短状態の有無(時短あり又は時短なし)の情報を含む時間短縮判定データに基づいて、大当り状態終了後の普電サポート状態(時短状態)など必要な情報の設定を行い、役物普段処理に係る処理番号「0」を設定し役物ゲーム処理番号領域にセーブする。
〔役物普段処理〕
次に、前述の役物ゲーム処理における役物普段処理(ステップB7)の詳細について説明する。図44は、役物普段処理の手順を示すフローチャートである。
遊技制御装置100は、まず、条件装置が作動中であるか否かを判定する(ステップB301)。条件装置作動情報が条件装置作動情報領域にセーブされている場合に(ステップA204,A645,A650)、すなわち、大当りフラグ1あるいは大当りフラグ2に大当り情報があるか、又は、特定領域72(V入賞口)への入賞(特定領域スイッチ72aへの入力、V入賞)があった場合に、条件装置が作動中であると判定できる。条件装置が作動中でない場合に(ステップB301;N)、役物普段処理を終了する。
遊技制御装置100は、条件装置が作動中である場合に(ステップB301;Y)、ラウンド数上限値情報に対応するラウンド数上限値をラウンド数上限値領域にセーブする(ステップB302)。続いて、ラウンド数上限値情報に対応するラウンドLED出力ポインタをラウンドLED出力ポインタ領域にセーブし(ステップB303)、確率情報コマンド(通常中)を演出コマンドとして準備し(ステップB304)、演出コマンド設定処理を実行する(ステップB305)。
次に、遊技制御装置100は、ファンファーレ情報に対応するファンファーレコマンドを演出コマンドとして準備し(ステップB306)、演出コマンド設定処理を実行する(ステップB307)。そして、今回大当り又は小当りとなった特図の飾り特図コマンド領域から飾り特図コマンド(飾り特図1コマンド又は飾り特図2コマンド)をロードし、演出コマンドとして準備し(ステップB308)、演出コマンド設定処理を実行する(ステップB309)。
続いて、遊技制御装置100は、条件装置作動情報に対応する信号を外部情報出力データ領域にセーブし(ステップB310)、条件装置作動情報に対応する信号を試験信号出力データ領域にセーブする(ステップB311)。そして、ラウンド数領域に初期値をセーブする(ステップB312)。初期値は、大当り情報によって条件装置が作動中の場合には0であり、特定領域72への入賞(V入賞)によって条件装置が作動中の場合には1である。
次に、遊技制御装置100は、ファンファーレ中処理移行設定処理を実行し(ステップB313)、役物普段処理を終了する。例えば、ファンファーレ中処理移行設定処理では、ファンファーレ中処理に係る処理番号として「1」を設定して役物ゲーム処理番号領域に処理番号をセーブし、ファンファーレ時間を役物ゲーム処理タイマ領域にセーブする。
ファンファーレ中処理移行設定処理において、遊技制御装置100は、時間短縮変動回数1が格納される時間短縮変動回数1領域、時間短縮変動回数2が格納される時間短縮変動回数2領域、天井カウンタ値が格納される天井カウンタ領域、天井時短発動フラグが格納される天井時短発動フラグ領域、天井到達済みフラグが格納される天井到達済みフラグ領域をクリアする。また、普図ゲームモードフラグ領域に普図低確率&時短なしフラグをセーブし、特図ゲームモードフラグ領域に特図低確率&時短なしフラグをセーブする。確変状態以外の状態で特図変動表示ゲームが実行された回数を示す天井カウンタ値が格納される天井カウンタ領域は、大当り発生の際にここでクリアされることになるが、前述のように通常の停電復旧時(RAM初期化スイッチ112がオンでない)にはクリアされていなくてよい。
さらに、ファンファーレ中処理移行設定処理において、遊技制御装置100は、大当り(特別遊技状態)の開始に関する信号(例えば、大当り1信号をオン(大当り、小当りで出力)、大当り4信号をオン(大当りで出力))を外部情報出力データ領域にセーブする。そして、高確率状態と時短状態の終了に関する信号(例えば、特別図柄1高確率状態信号をオフ、特別図柄2高確率状態信号をオフ、特別図柄1変動時間短縮状態信号をオフ、特別図柄2変動時間短縮状態信号をオフ、普通図柄1高確率状態信号をオフ、普通図柄1変動時間短縮状態信号をオフ、普通電動役物1開放延長状態信号をオフ)を試験信号出力データ領域にセーブする。
〔大当り終了処理〕
次に、前述の役物ゲーム処理における大当り終了処理(ステップB12)の詳細について説明する。図45は、大当り終了処理の手順を示すフローチャートである。
遊技制御装置100は、まず、時間短縮判定データ(ステップA409,A439)が、時短ありのデータであるか否かを判定する(ステップB401)。時短ありのデータは、大当り状態終了後に時短状態(普電サポート状態)になることを示す。時短なしのデータは、大当り状態終了後に時短状態(普電サポート状態)にならないことを示す。
遊技制御装置100は、時間短縮判定データが時短なしのデータの場合に、大当り終了後に通常遊技状態に移行するために大当り終了設定処理1を実行し(ステップB402)、時間短縮判定データが時短ありのデータの場合に、大当り終了後に時短状態(普電サポート状態)に移行するために大当り終了設定処理2を実行する(ステップB403)。
遊技制御装置100は、演出モード情報アドレステーブルを設定し(ステップB404)、停止1図柄設定処理又は停止2図柄設定処理で設定した演出モード移行情報(ステップA410,A440)に対応するテーブルのアドレスを取得し(ステップB405)、大当り状態の終了後に設定される演出モードの演出モード番号(演出モードの番号)を取得してセーブする(ステップB406)。これにより、大当り終了後に移行する演出モードが選択できる。
次に、遊技制御装置100は、特別遊技状態の終了後に設定される演出モードの演出残り回転数(初期値)を取得してセーブする(ステップB407)。例えば、演出残り回転数(初期値)は、時短回数(時間短縮変動回数初期値)や、時短回数と規定の残保留数の合計回数(例えば10回)である。これにより、例えば、大当り終了後に、時短が終了するまで、又は、残保留に係る特図2変動表示ゲームが全て実行されるまで、同一の演出モードが継続できる。
続いて、遊技制御装置100は、大当り状態終了直後に設定される演出モードの次のモードへの移行の情報である次モード移行情報を取得してセーブする(ステップB409)。そして、特図ゲームモードフラグと今回新たに設定された演出モード番号に対応する確率情報コマンドを演出コマンドとして準備し(ステップB409)、準備した確率情報コマンドを停電復旧時送信コマンド領域にセーブし(ステップB410)、確率情報コマンドを演出コマンドとして設定する演出コマンド設定処理を実行する(ステップB411)。ここで、確率情報コマンドには、大当り状態の終了後における確率状態、時短(普電サポート)の有無、演出モードの情報が含まれる。
次に、遊技制御装置100は、演出残り回転数に対応する演出回転数コマンドを演出コマンドとして準備し(ステップB412)、演出コマンド設定処理を実行する(ステップB413)。そして、時間短縮変動回数(ここでは初期値である時短回数、例えば、5回以下又は99回)に対応する時間短縮変動回数コマンドを演出コマンドとして準備し(ステップB414)、演出コマンド設定処理を実行する(ステップB415)。
その後、遊技制御装置100は、演出モード移行情報領域をクリアし(ステップB416)、役物普段処理移行設定処理を実行し(ステップB417)、大当り終了処理を終了する。役物普段処理移行設定処理では、役物普段処理に移行するために、役物普段処理に係る処理番号「0」を設定し役物ゲーム処理番号領域に処理番号をセーブし、条件装置作動情報領域をクリアし、時間短縮判定データ領域をクリアする。
〔大当り終了設定処理1〕
次に、大当り終了処理における大当り終了設定処理1(ステップB402)の詳細について説明する。図46は、大当り終了設定処理1の手順を示すフローチャートである。
遊技制御装置100は、まず、大当りの終了に関する信号を外部情報出力データ領域にセーブし(ステップB421)、大当りの終了に関する信号を試験信号出力データ領域にセーブする(ステップB422)。例えば、外部情報端子71を介して外部装置に出力する外部情報として、大当り1信号のオフデータ、大当り2信号のオフデータ、大当り3信号のオフデータ、大当り4信号のオフデータを、外部情報出力データ領域にセーブする。大当り終了設定処理1は大当り状態終了後に時短がない場合の処理であるため、大当り2信号をオフする。一括表示装置50の第2遊技状態表示部58(ランプD17)の表示データとして遊技状態表示番号2領域に通常中の番号をセーブする(ステップB423)。
次に、遊技制御装置100は、普図ゲームモードフラグ領域に低確率フラグをセーブし(ステップB424)、特図ゲームモードフラグ領域に特図時短なしフラグをセーブする(ステップB425)。そして、時間短縮変動回数領域をクリアし(ステップB426)、一括表示装置50の第1遊技状態表示部57(ランプD7)の表示データとして遊技状態表示番号1領域に左打ち状態中の番号をセーブし(ステップB427)、大当り終了設定処理1を終了する。
〔大当り終了設定処理2〕
次に、大当り終了処理における大当り終了設定処理2(ステップB403)の詳細について説明する。図47は、大当り終了設定処理2の手順を示すフローチャートである。
遊技制御装置100は、まず、大当りの終了に関する信号を外部情報出力データ領域にセーブし(ステップB431)、大当りの終了に関する信号を試験信号出力データ領域にセーブする(ステップB432)。例えば、外部情報端子71を介して外部装置に出力する外部情報として、大当り1信号のオフデータ、大当り3信号のオフデータ、大当り4信号のオフデータを、外部情報出力データ領域にセーブする。そして、時短の開始に関する信号を外部情報出力データ領域にセーブし(ステップB433)、時短の開始に関する信号を試験信号出力データ領域にセーブする(ステップB434)。大当り終了設定処理2は大当り状態終了後に時短状態(普電サポート状態)に突入する場合の処理であるため、時短の開始に関する信号として、大当り2信号のオンデータを外部情報出力データ領域にセーブする(本実施形態では大当り状態中から大当り2信号が出力されているため、大当り2信号のオン状態が継続する形になる)。
次に、遊技制御装置100は、一括表示装置50の第2遊技状態表示部58(ランプD17)の表示データとして遊技状態表示番号2領域に時短中の番号をセーブし(ステップB435)、普図ゲームモードフラグ領域に高確率フラグをセーブし(ステップB436)、特図ゲームモードフラグ領域に特図時短中フラグをセーブする(ステップB437)。
続いて、遊技制御装置100は、時短終了後に特図2変動表示ゲームが大当りになったか否か、すなわち、残保留に係る特図2変動表示ゲームが大当りになったか否かを判定する(ステップB438)。特図1変動表示ゲームが大当りになった場合又は時短状態中に特図2変動表示ゲームが大当りになった場合に(ステップB438;N)、時間短縮変動回数領域に停止図柄パターン(あるいは停止図柄番号、後述の図柄A~F)に対応する時間短縮変動回数初期値(時短回数)をセーブして(ステップB439)、ステップB441以降の処理を実行する。ここで、時間短縮変動回数初期値(時短回数)は、時間短縮変動回数2の初期値(後述の第1所定回数)となる。なお、ステップB439では、時間短縮変動回数2についての時間短縮変動回数初期値(時短回数)の他に、時間短縮変動回数1の初期値(後述の第2所定回数)もセーブする。例えば、時間短縮変動回数1の初期値は、時間短縮変動回数2の初期値に、特図1保留数(第1始動記憶数)の最大値(例えば4)を加算したものでよい。
遊技制御装置100は、時短終了後に特図2変動表示ゲームが大当りになった場合、すなわち、残保留に係る特図2変動表示ゲームが大当りになった場合に(ステップB438;Y)、時間短縮変動回数領域に時間短縮変動回数初期値(時短回数、ここでは99)をセーブする(ステップB440)。ここでも、時間短縮変動回数初期値(時短回数)は、時間短縮変動回数2の初期値(後述の第1所定回数)となる。なお、ステップB440では、時間短縮変動回数2についての時間短縮変動回数初期値(時短回数)の他に、時間短縮変動回数1の初期値(後述の第2所定回数)もセーブする。例えば、時間短縮変動回数1の初期値は、時間短縮変動回数2の初期値に、特図1保留数(第1始動記憶数)の最大値(例えば4)を加算したものでよい。
その後、遊技制御装置100は、停止図柄パターン(あるいは停止図柄番号、後述の図柄A~G)に対応して、普電サポートの状態(態様)であるサポ状態(サポ態様、普電開放パターン)の種別をサポ状態領域にセーブする(ステップB441)。なお、ステップB441の処理は、オプションであり、後述の変形例のように普電サポートの態様(内容)に関するサポ状態が可変である場合に実行される。
次に、遊技制御装置100は、一括表示装置50の第1遊技状態表示部57(ランプD7)の表示データとして遊技状態表示番号1領域に右打ち状態中の番号をセーブし(ステップB442)、右打ち指示報知コマンドを演出コマンドとして準備し(ステップB443)、演出コマンド設定処理を実行し(ステップB444)、大当り終了設定処理2を終了する。
〔普図ゲーム処理〕
次に、タイマ割込み処理における普図ゲーム処理(ステップX112)の詳細について説明する。図48は、普図ゲーム処理の手順を示すフローチャートである。普図ゲーム処理では、ゲートスイッチ34aの入力の監視と、普図変動表示ゲームに関する処理全体の制御、普図の表示の設定等を行う。
遊技制御装置100は、まず、ゲートスイッチ34aからの入力を監視するゲートスイッチ監視処理を実行する(ステップC1)。ゲートスイッチ監視処理の詳細については、後述する。
続いて、遊技制御装置100は、始動口2スイッチ37aからの入力を監視する普電入賞スイッチ監視処理を実行する(ステップC2)。普電入賞スイッチ監視処理の詳細については、後述する。
次に、遊技制御装置100は、普図ゲーム処理タイマが0でなければ-1更新する(1だけ減算する)(ステップC3)。なお、普図ゲーム処理タイマの最小値は0に設定されている。そして、遊技制御装置100は、普図ゲーム処理タイマの値が0となったか否かを判定する(ステップC4)。
遊技制御装置100は、普図ゲーム処理タイマの値が0である場合(ステップC4;Y)、すなわち、タイムアップした又はすでにタイムアップしていた場合には、普図ゲーム処理番号に対応する処理に分岐させるために参照する普図ゲームシーケンス分岐テーブルをレジスタに設定する(ステップC5)。
さらに、遊技制御装置100は、設定された普図ゲームシーケンス分岐テーブルに基づいて普図ゲーム処理番号に対応する処理の分岐先アドレスを取得する(ステップC6)。そして、普図ゲーム処理番号によるサブルーチンコールを行って、普図ゲーム処理番号に応じたゲーム分岐処理を実行する(ステップC7)。
遊技制御装置100は、ステップC7にてゲーム処理番号が「0」の場合には、普図変動表示ゲームの変動開始を監視し、普図変動表示ゲームの変動開始の設定や演出の設定や、普図変動中処理を行うために必要な情報の設定等を行う普図普段処理を実行する(ステップC8)。普図普段処理の詳細については、後述する。
また、遊技制御装置100は、ステップC7にてゲーム処理番号が「1」の場合には、普図表示中処理を行うために必要な情報の設定等を行う普図変動中処理を実行する(ステップC9)。例えば、普図変動中処理では、普図表示中処理に移行するために、ゲーム処理番号として「2」を設定して普図ゲーム処理番号領域にセーブする他、普図表示時間を普図ゲーム処理タイマ領域にセーブする。
また、遊技制御装置100は、ステップC7にてゲーム処理番号が「2」の場合には、普図変動表示ゲームの結果が当りであれば、普電開放時間の設定や、普図当り中処理を行うために必要な情報の設定等を行う普図表示中処理を実行する(ステップC10)。例えば、普図表示中処理では、普図変動表示ゲームの結果が当りの場合に、普図当り中処理に移行するために、ゲーム処理番号として「3」を設定して普図ゲーム処理番号領域にセーブする一方、はずれの場合に、普図普段処理に移行するために、ゲーム処理番号として「0」を設定して普図ゲーム処理番号領域にセーブする。
また、遊技制御装置100は、ステップC7にてゲーム処理番号が「3」の場合は、普図当り中処理の継続、あるいは普電残存球処理を行うために必要な情報の設定等を行う普図当り中処理を実行する(ステップC11)。例えば、普図当り中処理では、所定回数だけ普通変動入賞装置37を開放するための設定を行った後、普電残存球処理に移行するために、ゲーム処理番号として「4」を設定して普図ゲーム処理番号領域にセーブする。
また、遊技制御装置100は、ステップC7にてゲーム処理番号が「4」の場合は、普図当り終了処理を行うために必要な情報の設定等を行う普電残存球処理を実行する(ステップC12)。例えば、普電残存球処理では、普図当り終了処理に移行するために、ゲーム処理番号として「5」を設定して普図ゲーム処理番号領域にセーブする他、普図エンディング時間を普図ゲーム処理タイマ領域にセーブする。
また、遊技制御装置100は、ステップC7にてゲーム処理番号が「5」の場合は、普図普段処理(ステップC8)を行うために必要な情報の設定等を行う普図当り終了処理を実行する(ステップC13)。例えば、普図当り終了処理では、普図普段処理に移行するために、ゲーム処理番号として「0」を設定して普図ゲーム処理番号領域にセーブする。
その後、遊技制御装置100は、普図表示器53による普通図柄の変動を制御するための普図変動制御テーブルを準備する(ステップC14)。その後、普図表示器53による普通図柄(普図)の変動の制御に係る図柄変動制御処理を実行し(ステップC15)、普図ゲーム処理を終了する。
一方、遊技制御装置100は、普図ゲーム処理タイマの値が0でない場合(ステップC4;N)、すなわち、タイムアップしていない場合には、ステップC114以降の処理を実行する。
〔ゲートスイッチ監視処理〕
図49は、ゲートスイッチ監視処理の手順を示すフローチャートである。ゲートスイッチ監視処理は、図48に示した普図ゲーム処理におけるステップC1にて実行される。
遊技制御装置100は、まず、ゲートスイッチ34aに入力があるか否かを判定する(ステップC101)。そして、ゲートスイッチ34aに入力がある場合(ステップC101;Y)、右打ちする遊技状態であるか否かを判定する(ステップC102)。右打ちする遊技状態は、大当り状態、時短状態(普電サポート状態)である。右打ちする遊技状態である場合(ステップC102;Y)、ステップC105の処理に移行する。右打ちする遊技状態でない場合(ステップC102;N)、左打ち指示報知コマンド(左打ち指示コマンド)を演出コマンドとして準備し(ステップC103)、演出コマンド設定処理を実行する(ステップC104)。左打ち指示報知コマンドを受信した演出制御装置300は、左打ちするよう指示する報知(警告)を左打ち指示表示によって表示装置41等で実行する。
次に、遊技制御装置100は、普図保留数を取得して当該普図保留数が上限値(本実施形態では1)未満であるか否かを判定する(ステップC105)。遊技制御装置100は、普図保留数が上限値未満である場合には(ステップC105;Y)、普図変動表示ゲームの変動中(実行中)又は普図当り状態中であるか否かを判定する(ステップC106)。普図変動表示ゲームの変動中でも普図当り状態中でもない場合に(ステップC106;N)、普図保留数を+1更新する(ステップC107)。このように、普図変動表示ゲームの変動中や普図当り状態中でない場合にだけ普図保留数が+1更新され、+1更新されるとすぐに普図保留は消化されるため、普図保留は実質的に貯まらず普図変動表示ゲームが開始する直前のみ瞬間的に1となる(普図保留数は実質的に0となる)。
続いて、遊技制御装置100は、更新後の普図保留数に対応する当り乱数格納領域のアドレスを算出する(ステップC108)。そして、当り乱数を抽出してRWMの当り乱数格納領域にセーブし(ステップC109)、当り図柄乱数を抽出し、当り図柄乱数格納領域にセーブし(A7710)、ゲートスイッチ監視処理を終了する。
一方、遊技制御装置100は、ゲートスイッチ34aに入力がない場合(ステップC101;N)、普図保留数が上限値未満でないと判定された場合(ステップC105;N)、又は、普図変動表示ゲームの変動中又は普図当り状態中である場合には(ステップC106;Y)、ゲートスイッチ監視処理を終了する。
〔普電入賞スイッチ監視処理〕
次に、普図ゲーム処理における普電入賞スイッチ監視処理(ステップC2)の詳細について説明する。図50は、普電入賞スイッチ監視処理の手順を示すフローチャートである。
遊技制御装置100は、まず、普図当り中か否か、すなわち、普図変動表示ゲームが当り状態となって普通変動入賞装置37が所定回数の開放動作を実行中であるか否かを判定する(ステップC201)。そして、普図当り中である場合には(ステップC201;Y)、始動口2スイッチ37aに入力があるか否かを判定する(ステップC202)。始動口2スイッチ37aに入力がある場合には(ステップC202;Y)、普電カウンタのカウント数を+1更新する(ステップC203)。
次に、遊技制御装置100は、更新後の普電カウンタのカウント数が上限値(例えば、10)に達したか否かを判定する(ステップC204)。そして、カウント数が上限値に達した場合には(ステップC204;Y)、RWM内の普図当り終了ポインタ領域から当り終了ポインタ値(例えば、2)をロードし、RWM内の普図当り中制御ポインタ領域にセーブする(ステップC205)。
最後に、普図ゲーム処理タイマをクリアし(ステップC206)、普電入賞スイッチ監視処理を終了する。すなわち、普図の当り状態中に上限値以上の普電入賞があった場合には、その時点で普図当り中処理制御ポインタ領域に当り終了の値をセーブし、普通変動入賞装置37が閉じられて普図の当り状態が途中で終了するようにする。
一方、遊技制御装置100は、普図当り中でないと判定された場合(ステップC201;N)、始動口2スイッチ37aに入力がないと判定された場合(ステップC202;N)、又は、カウント数が上限値に達していないと判定された場合には(ステップC204;N)、普電入賞スイッチ監視処理を終了する。
〔普図普段処理〕
次に、普図ゲーム処理における普図普段処理(ステップC8)の詳細について説明する。図51は、普図普段処理の手順を示すフローチャートである。
遊技制御装置100は、まず、普図保留数が0であるか否かを判定する(ステップC301)。普図保留数が0でない場合には(ステップC301;N)、RWMの普図当り乱数格納領域(保留数1用)から当り乱数をロードし、RWMの普図当り図柄乱数格納領域(保留数1用)から当り図柄乱数をロードし、ロードした後の普図当り乱数格納領域(保留数1用)と普図当り図柄乱数格納領域(保留数1用)を0クリアする(ステップC302)。さらに、普図変動表示ゲームにて当り結果となる確率が通常よりも高い普図高確率中(高確率状態中)であるか否か、すなわち、時短状態(普電サポート状態)であるか否かを判定する(ステップC303)。なお、本実施形態において、当り乱数の範囲は0~250であり、高確率中の普図当り確率は251/251であり、低確率中での普図当り確率は0/251である。なお、これに限られず、低確率中での普図当り確率は、0%より大きい値(例えば、2/251(0.8%))でもよい。
遊技制御装置100は、普図高確率中でない場合(ステップC303;N)、普図低確率中の下限判定値である低確率下限判定値(ここでは251)を設定し(ステップC304)、普図高確率中である場合(ステップC303;Y)、普図高確率中の下限判定値である高確率下限判定値(ここでは0)を設定し(ステップC305)、ステップC306の処理に移行する。
遊技制御装置100は、当り乱数が上限判定値(ここでは251)以上であるか否か判定する(ステップC306)。なお、ここでの上限判定値は、普図高確率中と普図低確率中とで共通する。当り乱数が上限判定値以上である場合(ステップC306;Y)、すなわち、はずれの場合、ステップC308の処理に移行する。当り乱数が上限判定値未満である場合(ステップC306;N)、当り乱数が下限判定値未満であるか否かを判定する(ステップC307)。
遊技制御装置100は、当り乱数が下限判定値未満である場合(ステップC307;Y)、すなわち、はずれの場合、当りフラグ領域にはずれ情報をセーブする(ステップC308)。さらに、普図停止図柄番号としてはずれ停止図柄番号を設定し(ステップC309)、はずれ図柄情報を普図停止図柄情報領域にセーブし(ステップC310)、ステップC314の処理に移行する。
遊技制御装置100は、当り乱数が下限判定値未満でない場合(ステップC307;N)、すなわち、当りの場合、当りフラグ領域に当り情報をセーブし(ステップC311)、ロードした当り図柄乱数に対応する当り停止図柄番号を設定し(ステップC312)、当り停止図柄番号に対応する当り停止図柄情報を普図停止図柄情報領域にセーブし(ステップC313)、ステップC314の処理に移行する。なお、ここでは、当り停止図柄(普図当り図柄)は1種類であるが、後述の変形例では数種類存在してよい。
次に、遊技制御装置100は、停止図柄番号を普図停止図柄領域にセーブし(ステップC314)、停止図柄番号を試験信号出力データ領域にセーブし(ステップC315)、普図当り乱数格納領域をシフトし(ステップC316)、シフト後の空き領域を0クリアした後(ステップC317)、普図保留数を-1更新する(ステップC318)。
すなわち、最も古い普図保留数1に関する普図変動表示ゲームが実行されることに伴い、普図保留数1以降に保留となっている普図保留数2~4の順位を1つずつ繰り上げる。この処理により、普図当り乱数格納領域の普図保留数1用の値がクリアされて0になるとともに、普図保留数が1デクリメントされ0になる。
その後、遊技制御装置100は、サポ状態(サポ態様、普電開放パターン)の情報をロードする(ステップC319)。なお、ステップC319の処理は、オプションであり、後述の変形例のように普電サポートの状態(態様)であるサポ状態が可変である場合に実行される。
次に、遊技制御装置100は、固定の普図変動時間(例えば200msec)を設定し、普図ゲーム処理タイマ領域にセーブする(ステップC320)。なお、後述の変形例のように普電サポートの状態(態様)であるサポ状態(サポ態様、普電開放パターン)が可変である場合に、サポ状態に対応する可変の普図変動時間を設定し、普図ゲーム処理タイマ領域にセーブする。そして、普図変動中処理移行設定処理を実行し(ステップC321)、普図普段処理を終了する。なお、普図変動中処理移行設定処理については後述する。
また、遊技制御装置100は、普図保留数が0である場合には(ステップC301;Y)、普図普段処理に移行するための処理番号として「0」を設定し(ステップC322)、処理番号を普図ゲーム処理番号領域にセーブする(ステップC323)。その後、普電不正監視期間フラグ領域に不正監視期間中フラグをセーブし(ステップC324)、普図普段処理を終了する。
〔普図変動中処理移行設定処理〕
図52は、普図変動中処理移行設定処理の手順を示すフローチャートである。普図変動中処理移行設定処理は、普図普段処理におけるステップC321にて実行される。
遊技制御装置100は、まず、普図変動中処理に移行するための処理番号として「1」を設定し(ステップC331)、処理番号を普図ゲーム処理番号領域にセーブする(ステップC332)。
その後、遊技制御装置100は、普図変動表示ゲームの開始に関する信号(普通図柄1変動中信号をオン)を試験信号出力データ領域にセーブし(ステップC333)、普図変動表示ゲームが変動中であることを示す変動中フラグを普図変動制御フラグ領域にセーブする(ステップC334)。そして、普図表示器の点滅周期のタイマの初期値である点滅制御タイマ初期値を普図点滅制御タイマ領域にセーブし(ステップC335)、普図変動図柄番号領域に初期値(ここでは0)をセーブする(ステップC336)。その後、普図変動中処理移行設定処理を終了する。
〔普図変動中処理〕
次に、普図ゲーム処理における普図変動中処理(ステップC9)の詳細について説明する。図53は、普図変動中処理の手順を示すフローチャートである。
遊技制御装置100は、まず、普図表示中処理に移行するための設定処理として処理番号を「2」に設定し(ステップC401)、処理番号を普図ゲーム処理番号領域にセーブする(ステップC402)。その後、遊技制御装置100は、普図表示器における普図変動表示ゲームの結果の表示時間である普図表示時間(普図停止時間、例えば、48msec)を普図ゲーム処理タイマ領域にセーブする(ステップC403)。
さらに、遊技制御装置100は、普図の変動終了に関する信号(普通図柄1変動中信号をオフ)を試験信号出力データ領域にセーブする(ステップC404)。そして、普図変動表示ゲームが停止中であることを示す停止フラグを普図変動制御フラグ領域にセーブし(ステップC405)、普図変動中処理を終了する。
〔普図表示中処理〕
次に、普図ゲーム処理における普図表示中処理(ステップC10)の詳細について説明する。図54は、普図表示中処理の手順を示すフローチャートである。
遊技制御装置100は、まず、普図普段処理にて設定された当りフラグ(当り情報又ははずれ情報)をロードし(ステップC501)、RWMの当りフラグ領域をクリアする(ステップC502)。そして、ロードされた当りフラグに当り情報が設定されているか否かを判定する(ステップC503)。
遊技制御装置100は、当りフラグに当り情報が設定されている場合には(ステップC503;Y)、当り中処理設定テーブルを設定し(ステップC504)、普図停止図柄情報に対応する当り開始ポインタ値(ここでは0)を取得し、普図当り中制御ポインタ領域にセーブする(ステップC505)。また、普図停止図柄情報に対応する当り終了ポインタ値を取得し、普図当り終了ポインタ領域にセーブする(ステップC506)。次いで、普図停止図柄情報に対応する普電開放時間(例えば3000msec)を取得し、普図ゲーム処理タイマ領域にセーブする(ステップC507)。以上の処理により時短状態中での普通変動入賞装置37の開放態様が設定され、例えば2回の開放が可能となる。なお、当りの普図停止図柄(普図当り図柄)は1種類であり、当り開始ポインタ値、当り終了ポインタ値、普電開放時間は、固定されているが、後述の変形例のように普電サポートに関するサポ状態(サポ態様、普電開放パターン)が可変である場合に、サポ状態に対応する当り開始ポインタ値、当り終了ポインタ値、普電開放時間を設定し、普図ゲーム処理タイマ領域にセーブしてよい。
続いて、遊技制御装置100は、普図当り中処理に移行するための処理番号として「3」を設定し(ステップC508)、処理番号を普図ゲーム処理番号領域にセーブする(ステップC509)。その後、普図変動表示ゲームの当りに関する信号(普通図柄1当り中信号をオン)と、普電作動開始に関する信号(普通電動役物1作動中信号をオン)を試験信号出力データ領域にセーブする(ステップC510)。さらに、普電ソレノイドを駆動(オン)する信号を出力するために普電ソレノイド出力データ領域にオンデータをセーブする(ステップC511)。
さらに、遊技制御装置100は、普通変動入賞装置37への入賞数を記憶する普電カウント数領域の情報をクリアし(ステップC512)、普電不正監視期間における普通変動入賞装置37への入賞数を記憶する普電不正入賞数領域の情報をクリアする(ステップC513)。最後に、普通変動入賞装置37の不正監視期間外を規定するフラグを普電不正監視期間フラグ領域にセーブする(ステップC514)。
遊技制御装置100は、当りフラグに当り情報が設定されていない場合には(ステップC503;N)、普図普段処理に移行するための処理番号として「0」を設定し(ステップC515)、処理番号を普図ゲーム処理番号領域にセーブする(ステップC516)。その後、普電不正監視期間フラグ領域に不正監視期間中フラグをセーブし(ステップC517)、普図表示中処理を終了する。
〔普図当り中処理〕
次に、普図ゲーム処理における普図当り中処理(ステップC11)の詳細について説明する。図55は、普図当り中処理の手順を示すフローチャートである。
遊技制御装置100は、まず、普図当り中制御ポインタをロードして準備し(ステップC601)、ロードされた普図当り中制御ポインタの値が普図当り中制御ポインタ上限値(当り終了ポインタ値)に達したか否かを判定する(ステップC602)。
そして、遊技制御装置100は、普図当り中制御ポインタの値が普図当り中制御ポインタ上限値領域の値(当り終了ポインタ値)に達していない場合には(ステップC602;N)、普図当り中制御ポインタを+1更新する(ステップC603)。さらに、普電作動移行設定処理を実行し(ステップC604)、普図当り中処理を終了する。なお、普電作動移行設定処理の詳細については後述する。
また、遊技制御装置100は、普図当り中制御ポインタの値が普図当り中制御ポインタ上限値領域の値(当り終了ポインタ値)に達した場合には(ステップC602;Y)、ステップC603における普図当り中処理制御ポインタ領域を更新(+1)する処理を実行せずに、普電作動移行設定処理を実行し(ステップC604)、普図当り中処理を終了する。
〔普電作動移行設定処理〕
次に、普図当り中処理における普電作動移行設定処理(ステップC604)の詳細について説明する。図56は、普電作動移行設定処理の手順を示すフローチャートである。普電作動移行設定処理は、普通変動入賞装置37を開閉するための普電ソレノイド37cの駆動制御を行う処理であり、制御ポインタの値に応じて処理を分岐するようにしている。
遊技制御装置100は、まず、制御ポインタ(普図当り中制御ポインタ)の値に応じて処理を分岐させる(ステップC611)。なお、ここで、制御ポインタは、ステップC603で更新する前の値を使用する。制御ポインタの例は、後述の図73に示される。制御ポインタの値が偶数の値であった場合には、ステップC612の処理に移行して普通変動入賞装置37の閉塞を制御するため、制御ポインタに対応する普通変動入賞装置37の閉塞後のウェイト時間(普電インターバル時間、例えば60000msec)を普図ゲーム処理タイマ領域にセーブする(ステップC612)。なお、後述の変形例のように普電サポートに関するサポ状態(サポ態様、普電開放パターン)が可変である場合に、サポ状態に対応してウェイト時間(普電インターバル時間)を設定してよい。
さらに、遊技制御装置100は、普電ソレノイド37cをオフさせるために普電ソレノイド出力データ領域にオフデータを設定し(ステップC613)、普電作動移行設定処理を終了する。
また、制御ポインタの値が奇数の値であった場合には、遊技制御装置100は、ステップC614の処理に移行して普通変動入賞装置37の開放を制御するため、制御ポインタに対応する普通変動入賞装置37の開放時間である普電開放時間を普図ゲーム処理タイマ領域にセーブする(ステップC614)。ここでの普電開放時間は、ステップC507で設定した値(例えば3000msec)と同じでよい。さらに、普電ソレノイド37cをオンさせるために普電ソレノイド出力データ領域にオンデータを設定し(ステップC615)、普電作動移行設定処理を終了する。
さらに、制御ポインタの値が当り終了ポインタ値であった場合には、遊技制御装置100は、ステップC616に移行して普通変動入賞装置37の開放制御を終了して普電残存球処理(ステップC12)を実行するために、処理番号として「4」を設定し(ステップC616)、処理番号を普図ゲーム処理番号領域にセーブする(ステップC617)。
続いて、遊技制御装置100は、普電残存球処理時間(例えば600msec)を普図ゲーム処理タイマ領域にセーブする(ステップC618)。その後、普電ソレノイド37cをオフに設定するために普電ソレノイド出力データ領域にオフデータをセーブし(ステップC619)、普電作動移行設定処理を終了する。なお、後述の変形例のように普電サポートに関するサポ状態(サポ態様、普電開放パターン)が可変である場合に、サポ状態に対応して普電残存球処理時間を設定してよい。
〔普電残存球処理〕
次に、普図ゲーム処理における普電残存球処理(ステップC12)の詳細について説明する。図57は、普電残存球処理の手順を示すフローチャートである。
遊技制御装置100は、まず、普図当り終了処理に係る処理番号「5」を設定し(ステップC701)、処理番号を普図ゲーム処理番号領域にセーブする(ステップC702)。その後、普図エンディング時間(例えば、100msec)を普図ゲーム処理タイマ領域にセーブする(ステップC703)。なお、後述の変形例のように普電サポートに関するサポ状態(サポ態様、普電開放パターン)が可変である場合に、サポ状態に対応して普図エンディング時間を設定してよい。
さらに、遊技制御装置100は、普通変動入賞装置37の作動終了に関する信号(普通電動役物1作動中信号をオフ)を試験信号出力データ領域にセーブする(ステップC704)。続いて、普通変動入賞装置37への入賞数を計数する普電カウント数領域をクリアし(ステップC705)、さらに、普図当り中制御ポインタ領域をクリアする(ステップC706)。その後、普図当り終了ポインタ領域をクリアし(ステップC707)、普電残存球処理を終了する。
〔普図当り終了処理〕
次に、普図ゲーム処理における普図当り終了処理(ステップC13)の詳細について説明する。図58は、普図当り終了処理の手順を示すフローチャートである。
遊技制御装置100は、まず、普図普段処理に係る処理番号「0」を設定し(ステップC801)、さらに、処理番号を普図ゲーム処理番号領域にセーブする(ステップC802)。その後、普図変動ゲームの当り終了に関する信号(普通図柄1当り中信号をオフ)を試験信号出力データ領域にセーブする(ステップC803)。
さらに、遊技制御装置100は、普通変動入賞装置37の不正監視期間を規定するフラグ(不正監視期間中フラグ)を普電不正監視期間フラグ領域にセーブし(ステップC804)、その後、普図当り終了処理を終了する。
〔外部情報編集処理〕
次に、タイマ割込み処理における外部情報編集処理(ステップX119)の詳細について説明する。図59と図60は、外部情報編集処理の手順を示すフローチャートである。図59は外部情報編集処理の前半部分を示し、図60は外部情報編集処理の後半部分を示す。外部情報編集処理では、払出コマンド送信処理(ステップX107)、入賞口スイッチ/状態監視処理(ステップX108)、磁石不正監視処理(ステップX115)、盤電波不正監視処理(ステップX116)での監視結果に基づいて、情報収集端末や遊技場内部管理装置等の外部装置や、試射試験装置に出力する情報を作成して出力バッファにセットする処理等を行う。
遊技制御装置100は、まず、ガラス枠開放エラーが発生中であるか否かを判定する(ステップX501)。ガラス枠開放エラーが発生中でない場合(ステップX501;N)、本体枠開放エラー(前面枠開放エラー)が発生中であるか否かを判定する(ステップX502)。本体枠開放エラーが発生中でない場合(ステップX502;N)、扉・枠開放信号のオフデータを外部情報出力データ領域にセーブし(ステップX503)、セキュリティ信号のオフデータを外部情報出力データ領域にセーブする(ステップX504)。
遊技制御装置100は、ガラス枠開放エラーが発生中である場合(ステップX501;Y)、又は、本体枠開放エラーが発生中である場合(ステップX502;Y)、扉・枠開放信号のオンデータを外部情報出力データ領域にセーブし(ステップX505)、遊技機エラー状態信号のオンデータを試験信号出力データ領域にセーブする(ステップX506)。
遊技制御装置100は、ステップX504、ステップX506の後、セキュリティ信号制御タイマが0でなければ-1更新し(ステップX507)、セキュリティ信号制御タイマが0であるか否か(タイムアップしたか否か)を判定する(ステップX508)。セキュリティ信号制御タイマの初期値は、RAM初期化スイッチ112(設定値変更スイッチ)の操作等によりRAMに記憶されたデータが初期化されたときなどに、所定時間(例えば256msec)が設定される(メイン処理のステップX46)。そして、セキュリティ信号制御タイマはRAM初期化時から計時されることになる。
遊技制御装置100は、セキュリティ信号制御タイマが0でない場合(ステップX508;N)、セキュリティ信号のオンデータを外部情報出力データ領域にセーブし(ステップX509)、ステップX510の処理に移行する。すなわち、RAMに記憶されたデータの初期化が行われたことが外部情報として出力される。
遊技制御装置100は、セキュリティ信号制御タイマが0である場合(ステップX508;Y)、磁石不正が発生中であるか否かを判定する(ステップX510)。なお、磁気センサスイッチ61からの検出信号があった場合に、磁石不正が発生中であると判定できる。磁石不正が発生中でない場合(ステップX510;N)、さらに、盤電波不正が発生中であるか否かを判定する(ステップX511)。なお、盤電波センサ62から検出信号があった場合に、盤電波不正が発生中であると判定できる。
遊技制御装置100は、盤電波不正が発生中でない場合(ステップX511;N)、さらに、枠電波不正が発生中であるか否かを判定する(ステップX512)。枠電波不正信号があった場合に、枠電波不正が発生中であると判定できる。枠電波不正が発生中でない場合(ステップX512;N)、さらに、大入賞口不正が発生中であるか否か判定する(ステップX513)。なお、入賞口スイッチ/状態監視処理によって大入賞口に関しての不正入賞発生フラグが不正フラグ領域にセーブされている場合、大入賞口不正が発生中であると判定できる。大入賞口不正が発生中でない場合(ステップX513;N)、さらに、普電不正発生中であるか否かを判定する(ステップX514)。なお、入賞口スイッチ/状態監視処理によって普通変動入賞装置37の第2始動入賞口に関しての不正入賞発生フラグが不正フラグ領域にセーブされている場合、普電不正が発生中であると判定できる。
遊技制御装置100は、普電不正発生中でない場合(ステップX514;N)、振動不正が発生中であるか否か判定する(ステップX515)。なお、振動センサ65から検出信号があった場合に、振動不正が発生中であると判定できる。振動不正が発生中でない場合(ステップX515;N)、異常排出エラーが発生中であるか否か判定する(ステップX516)。なお、異常排出監視処理(ステップX118)によって異常排出発生中フラグが設定された場合に、異常排出エラーが発生中であると判定できる。
遊技制御装置100は、異常排出エラーが発生中でない場合(ステップX516;N)、V通過エラーが発生中であるか否か判定する(ステップX517)。不適切なタイミングで特定領域スイッチ72aの検出信号が発生した場合に、V通過エラーが発生中であると判定できる。V通過エラーが発生中でない場合(ステップX517;N)、残存球に関するエラーである残存球エラーが発生中であるか否か判定する(ステップX518)。残存球エラーが発生中でない場合(ステップX518;N)、安全装置作動中フラグに基づいて安全装置が作動中であるか否か判定する(ステップX519)。安全装置が作動中でない場合(ステップX519;N)、スイッチ異常エラーが発生中であるか否かを判定する(ステップX520)。
遊技制御装置100は、スイッチのコネクタ抜けなどのスイッチ異常エラーが発生中でない場合(ステップX520;N)、遊技機エラー状態信号のオフデータを試験信号出力データ領域にセーブする(ステップX521)。スイッチ異常エラーが発生中である場合(ステップX520;Y)、遊技機エラー状態信号のオンデータを試験信号出力データ領域にセーブする(ステップX523)。
一方、遊技制御装置100は、磁石不正が発生中である場合(ステップX510;Y)、盤電波不正が発生中である場合(ステップX511;Y)、枠電波不正が発生中である場合(ステップX512;Y)、大入賞口不正が発生中である場合(ステップX513;Y)、普電不正発生中である場合(ステップX514;Y)、振動不正が発生中である場合(ステップX515;Y)、異常排出エラーが発生中である場合(ステップX516;Y)、V通過エラーが発生中である場合(ステップX517;Y)、残存球エラーが発生中である場合(ステップX518;Y)、安全装置が作動中である場合(ステップX519;Y)、セキュリティ信号のオンデータを外部情報出力データ領域にセーブし(ステップX522)、遊技機エラー状態信号のオンデータを試験信号出力データ領域にセーブする(ステップX523)。セキュリティ信号のオンデータの設定によって、セキュリティ信号が外部情報として外部情報端子71を介して外部装置(ホールコンピュータなど)に出力される。なお、本実施形態では、安全装置作動中フラグ=1の場合に安全装置が作動中である。
このように、安全装置が作動中である場合に(ステップX519;Y)、セキュリティ信号がオン状態になりホールコンピュータなどの外部装置に出力され(ステップX522)、遊技場の責任者や係員などが安全装置が作動中であることを認識できる。なお、安全装置が作動中に継続的にセキュリティ信号を外部装置に出力する構成の他に、安全装置が作動した際に1パルス(例:256ms)だけセキュリティ信号を外部装置に出力する構成も可能である。また、セキュリティ信号の代わりに又はセキュリティ信号と併用して、安全装置専用に外部情報を設けて、安全装置が作動中に専用の外部情報を外部装置に出力してもよい。
また、安全装置が作動中である場合(ステップX519;Y)、遊技機エラー状態信号のオンデータが試験信号出力データ領域にセーブされ、遊技機エラー状態信号が試験信号として試射試験装置へ出力される。なお、安全装置が作動中であることに対応する試験信号(遊技機エラー状態信号)を出力しない構成も可能である。また、遊技機エラー状態信号とは別の試験信号を試射試験装置へ出力してもよい。
遊技制御装置100は、ステップX521、ステップX523の後、始動口の入賞信号を編集する始動口信号編集処理を実行する(ステップX524)。続いて、払出予定の賞球数に関する情報を設定するメイン賞球信号編集処理を実行し(ステップX525)、特図変動表示ゲームの停止図柄が確定する際に生成される図柄確定回数信号を外部装置に出力する図柄確定回数信号編集処理を実行する(ステップX526)。
次に、遊技制御装置100は、時短信号制御タイマが0でなければ-1更新し(ステップX527)、時短信号制御タイマが0であるか否かを判定する(ステップX528)。時短信号制御タイマが0である場合(ステップX528;Y)、そのまま外部情報編集処理を終了し、時短信号制御タイマが0でない場合(ステップX528;N)、大当り3信号のオンデータを外部情報出力データ領域にセーブして(ステップX529)、外部情報編集処理を終了する。
このようにして、天井回数到達による天井時短と時短図柄(サポ当り)による突然時短の開始時に、大当り3信号のオンデータが、遊技場内部管理装置(ホールコンピュータ)などの外部装置に、外部情報端子71を介して出力される。ここで、大当り3信号のオンデータは、前述のサポ作動設定処理のステップA732において時短信号制御タイマ領域に設定されたタイマ初期値(例えば128msecの固定時間)の間、出力される。従来の大当り1~4信号は大当り等の期間中に出力していたが、大当り3信号の当該出力は、大当り等の期間に比べてずっと短い固定時間(例えば128msec)の出力とした。このため、外部装置(ホールコンピュータ等)は、大当りや大当りに続く時短等と混同することなく、天井回数到達による天井時短や時短図柄による突然時短によって時短が発生したことを認識できる。
なお、前述のように、大当り2信号は、大当り状態中と大当り状態に続く時短状態(大当りに起因する時短状態、第1特定遊技状態、第1時短状態)において長時間継続して外部装置に外部情報として出力される。上記の短い固定時間(例えば128msec)の大当り3信号は、天井時短又は突然時短による時短状態(第2特定遊技状態、第2時短状態)の発生を示す外部情報として、大当りに起因する時短状態を示す外部情報(長時間の大当り2信号)と区別して外部装置に出力され、外部装置で混同されない。
なお、他の構成として、天井時短と突然時短の一方でのみ、時短開始時に、大当り3信号を固定時間の間出力するようにしてよい。また、天井時短の発生と突然時短の発生とを区別するために、一方の時短では、時短開始時に固定時間の間、大当り3信号と大当り4信号の両方を出力し、他方の時短では、大当り3信号のみを出力してよい。例えば、天井時短について大当り3信号と大当り4信号を出力し、突然時短について大当り3信号だけを出力してもよい(逆でもよい)。また、天井時短の発生と突然時短の発生とを区別するために、時短開始時に、天井時短について大当り3信号(又は大当り4信号)を出力し、突然時短について大当り4信号(又は大当り3信号)を出力してもよい。このように、大当り3信号と大当り4信号を適宜組み合わせて、外部装置が認識できるように天井時短の発生と突然時短の発生とを区別してもよい。
〔外部情報又は試験信号の送信の様子〕
図61は、外部情報又は試験信号の送信の様子を示すタイムチャートである。
図61(a)は、先の時短状態における最後の特図変動表示ゲーム(時短回数に達する特図変動表示ゲーム)で、天井回数の到達や時短図柄の停止があり、次の特図変動表示ゲームから後の時短状態(天井時短や突然時短による時短状態)になる場合を示している。
この場合に、本実施形態において、先の時短状態が終了するタイミングは、特図変動中処理内で時短終了設定処理(ステップA612、図37)が実行されるタイミング、すなわち、先の特図変動表示ゲームの変動表示が停止するタイミングである。また、後の時短状態(天井時短や突然時短)が開始するタイミングは、特図表示中処理内で時間短縮変動回数(ステップA723,A726)が設定されるタイミング、すなわち、先の特図変動表示ゲームの停止結果の表示が終了するタイミング(次の特図変動表示ゲームが開始するなら開始するタイミングに略等しい)である。
また、先の特図変動表示ゲームの変動表示が停止するタイミングで、特図変動中処理内で時短終了設定処理によって、時短終了に関する信号として大当り2信号のオフデータが、外部情報出力データ領域に設定されて外部装置(ホールコンピュータなど)に出力されるとともに(ステップA621)、時短終了に関する信号として変動時間短縮状態信号(特別図柄1変動時間短縮状態信号、特別図柄2変動時間短縮状態信号、普通図柄1変動時間短縮状態信号)のオフデータなどが、試験信号出力データ領域に設定されて、試射試験装置に出力される(ステップA622)。したがって、外部情報としての大当り2信号と試験信号としての変動時間短縮状態信号は、先の特図変動表示ゲームの変動表示が停止するタイミングの後(先の時短終了後)にオフ状態になる。
さらに、先の特図変動表示ゲームの停止結果の表示が終了するタイミングで、サポ作動設定処理によって、時短開始に関する信号として大当り2信号のオンデータが、外部情報出力データ領域に設定されて外部装置(ホールコンピュータなど)に出力されるとともに(ステップA731)、時短開始に関する信号として変動時間短縮状態信号(特別図柄1変動時間短縮状態信号、特別図柄2変動時間短縮状態信号、普通図柄1変動時間短縮状態信号)のオンデータなどが、試験信号出力データ領域に設定されて、試射試験装置に出力される(ステップA733)。したがって、外部情報としての大当り2信号と試験信号としての変動時間短縮状態信号は、先の特図変動表示ゲームの停止結果の表示が終了するタイミングの後にオン状態になる。
このようにして、時短が終了となる特図変動表示ゲーム(先の特図変動表示ゲーム)が、ちょうど天井回数に達した場合や時短図柄で停止した場合に、時短が一旦終了したことが明確になる。また、外部情報(大当り2信号)や試験信号(変動時間短縮状態信号など)の出力が、停止結果(停止図柄)の表示時間(停止表示時間)の分だけオフ状態となることにより、時短が再開した場合に、外部情報や試験信号の出力のオン状態が、明確に識別できる。
一方、図61(b)のように、従来の遊技機では、先の特図変動表示ゲームの停止結果の表示が終了するタイミングで、特図表示中処理内で時短終了設定処理によって時短が終了する。時短終了設定処理において、時短終了に関する信号として大当り2信号のオフデータが、外部情報出力データ領域に設定されて外部装置(ホールコンピュータなど)に出力されるとともに、時短終了に関する信号として変動時間短縮状態信号のオフデータなどが、試験信号出力データ領域に設定されて、試射試験装置に出力される。
このため、従来の遊技機では、外部情報としての大当り2信号と試験信号としての変動時間短縮状態信号は、先の特図変動表示ゲームの停止結果の表示が終了するタイミングの後にオフ状態になるが、このタイミングでサポ作動設定処理によって、大当り2信号と変動時間短縮状態信号はすぐにオン状態になるため、実質的にオフ状態になることはない(オン状態が実質的に継続されたままになる)。したがって、本実施形態と異なり、従来の遊技機では、時短が一旦終了したことが不明確になるとともに、時短再開の際に外部情報や試験信号の出力のオン状態が不明確になる。
〔安全装置関連処理〕
次に、タイマ割込み処理(図11)における安全装置関連処理(ステップX114)の詳細について説明する。図62は、安全装置関連処理の手順を示すフローチャートである。安全装置関連処理は、領域内処理であり前述の領域内プログラムの一部として実行される。
遊技制御装置100は、まず、領域内ワーク領域に含まれる安全装置作動中フラグ領域の安全装置作動中フラグに基づいて安全装置が作動中であるか否かを判定する(ステップX601)。安全装置作動中フラグ=1であれば安全装置が作動中であると判断できる。安全装置が作動中である場合に(ステップX601;Y)、安全装置関連処理を終了する。
遊技制御装置100は、安全装置が作動中でない場合に(ステップX601;N)、領域外ワーク領域に含まれる安全装置作動情報領域から安全装置作動情報をロードし(ステップX602)、安全装置作動情報が旧作動情報領域の値であるか否かを判定する(ステップX603)。安全装置作動情報が旧作動情報領域の値である場合に(ステップX603;Y)、安全装置作動情報に変化がないため、演出コマンドを設定(送信)せずに、ステップX609の処理に移行する。
遊技制御装置100は、安全装置作動情報が旧作動情報領域の値でない場合に(ステップX603;N)、安全装置作動情報に変化があるため、演出コマンドを設定(送信)できるよう、安全装置作動情報とコマンドを対応付けた安全装置作動関連コマンドテーブルを設定し(ステップX604)、安全装置作動情報に対応するコマンド(ACTION部)を取得する(ステップX605)。そして、コマンド定義なしであるか否かを判定する(ステップX606)。安全装置作動関連コマンドテーブルにおいて、安全装置未作動情報(値0)に対応するコマンドが定義されていないため(コマンドがないため)、安全装置作動情報が安全装置未作動情報(値0)である場合に、コマンド定義なしと判定できる。コマンド定義なしの場合に(ステップX606;Y)、演出コマンドを設定(送信)せずに、ステップX609の処理に移行する。
遊技制御装置100は、コマンド定義ありの場合に(ステップX606;N)、安全装置作動関連コマンド(MODE部)を演出コマンドとして準備する(ステップX607)。安全装置作動情報が安全装置作動予告情報(値1)、安全装置作動警告情報(値2)、安全装置作動中情報(値3)である場合に、コマンド定義ありと判定できる。そして、演出コマンドを設定(送信)する演出コマンド設定処理を実行する(ステップX608)。なお、演出コマンドは、MODE部及びACTION部からなる。なお、安全装置作動関連コマンドテーブルにおいて、安全装置未作動情報(値0)に対応するコマンドを定義して、ステップX606の判定を省略し、安全装置未作動情報(値0)に対しても安全装置作動関連コマンドを設定(送信)できるようにしてよい。
次に、遊技制御装置100は、安全装置作動情報が安全装置作動中情報(値3)であるか否かを判定する(ステップX609)。安全装置作動情報が安全装置作動中情報(値3)でない場合に(ステップX609;N)、そのまま安全装置関連処理を終了する。一方、安全装置作動情報が安全装置作動中情報(値3)である場合に(ステップX609;Y)、安全装置作動中フラグ領域に安全装置が作動中であることを示す「1」を安全装置作動中フラグとしてセーブし(ステップX610)、その後安全装置関連処理を終了する。なお、前回のタイマ割込み処理においてステップX744(後述)にて安全装置作動中情報(値3)がセーブされた場合に、次回のタイマ割込み処理においてステップX609の結果が「Y」となる。
以上のようにして、安全装置作動情報が変化して安全装置作動予告情報(値1)、安全装置作動警告情報(値2)、安全装置作動中情報(値3)となった際に、安全装置作動関連コマンドが安全装置作動情報を一部(ACTION部)に含んだ形で、演出制御装置300に送信される。安全装置作動関連コマンドは、ACTION部が安全装置作動予告情報(値1)、安全装置作動警告情報(値2)、安全装置作動中情報(値3)の場合に、それぞれ、作動予告状態に対応する作動予告コマンド、作動警告状態に対応する作動警告コマンド、作動状態に対応する作動中コマンドになる。
演出制御装置300が、作動予告コマンドを受信することによって、安全装置の作動予告状態で作動予告表示511(例えば「まもなく打ち止めです」の文字)を表示装置41に表示できる。したがって、遊技者に遊技停止状態になる可能性があることを事前に報知して、遊技者に遊技を終了させることを促し、遊技者が意図せず不利益を受けることを防止できる。また、不正を行っている者には驚きを与えて、不正を止めることを促すことができる。
演出制御装置300が、作動警告コマンドを受信することによって、安全装置の作動警告状態で作動警告表示512(例えば「当り終了後に打ち止めとなります」の文字)を表示装置41に表示できる。したがって、遊技者に小当り又は大当りの終了後に遊技停止状態になることを事前に報知して、連チャンが止まるなど不利益を受けることを遊技者に警告することができる。なお、連チャンとは、例えば通常モード(又は通常遊技状態)を経ないで、大当り状態と特定遊技状態が継続することである。また、作動警告状態によって、不正を行っている者には驚きを与えて、不正を止めることを促すことができる。
演出制御装置300が、作動中コマンドを受信することによって、安全装置の作動状態(作動中状態)で、作動中表示513(例えば「打ち止め中」の文字)を表示装置41に表示できる。したがって、新たな遊技者(客)が遊技機10を使用することを防止でき、不正を行っている者がいれば不正行為を止めさせることもできる。
なお、安全装置作動情報が変化せず0、1、2、3に維持される場合(0→0、1→1、2→2、3→3の無変化の場合)に、安全装置作動関連コマンドは演出制御装置300に送信されない。安全装置カウンタ値が190000~194999になった後に190000未満となって安全装置作動情報が1から0に変化したとき(1→0の変化時)にも、安全装置作動関連コマンドはコマンド定義なしで送信されない。なお、安全装置作動情報が2から1にあるいは3から2に変化すること(2→1、3→2の変化)は、後述の差玉確認処理や安全装置作動監視処理によって除かれている。
安全装置作動情報が0から1に変化したとき(0→1の変化時)に、安全装置作動関連コマンドのうち作動予告コマンドが演出制御装置300に送信される。安全装置作動情報が1から2に変化したとき(1→2の変化時)に、安全装置作動関連コマンドのうち作動警告コマンドが演出制御装置300に送信される。安全装置作動情報が2から3に変化したとき(2→3の変化時)に、安全装置作動関連コマンドのうち作動中コマンドが演出制御装置300に送信される。なお、安全装置作動情報が2から3に変化した場合は、直後の1回だけ、ステップX603の結果が「Y」となりステップX604~X610を通り作動中コマンドが送信され、安全装置作動中フラグ=1となるため安全装置が作動中になり(ステップX601;Y)、以降のタイマ割込み処理ではステップX604~X610を通らず安全装置作動関連コマンドは送信されない。
なお、安全装置作動情報が1から3に直接的に変化すること自体(1→3の変化自体)は、後述の差玉確認処理や安全装置作動監視処理によって除かれているが、安全装置作動情報が瞬時に1→2→3と変化することはある(2は瞬間値になり後述のように作動警告状態は発生しない)。この1→2→3の変化は、大当り中でも小当り中でもない場合に安全装置カウンタ値が195000に達して作動予告状態から作動状態に移行したことに対応する。そして、安全装置の作動予告状態から作動状態に移行したことに対応して、作動中コマンドが安全装置作動関連コマンドとして演出制御装置300に送信される(ステップX605,X607)。
〔領域外統合処理〕
次に、タイマ割込み処理(図11)における領域外統合処理(ステップX122)の詳細について説明する。図63は、領域外統合処理の手順を示すフローチャートである。領域外統合処理は、領域外処理であり前述の領域外プログラムの一部として実行される。
遊技制御装置100は、まず、スタックポインタを領域外ワーク領域のスタックポインタ保存領域にセーブし(ステップX701)、スタックポインタに領域外スタック領域の値として、領域外スタック領域(領域外用スタック領域)の先頭を示すアドレス値を設定する(ステップX702)。これにより、使用するスタックを示すスタックポインタを領域内スタック領域から領域外スタック領域に切り替える。
次に、遊技制御装置100は、レジスタバンク0とレジスタバンク1の両方に対してレジスタの情報(値)を領域外スタック領域に退避(PUSH)する(ステップX703)。ここで、汎用レジスタ全部を退避することが好適である。そして、性能表示装置152の表示制御等を行う性能表示装置制御処理を実行する(ステップX704)。続いて、差玉数(安全装置カウンタ値)を更新して差玉数(安全装置カウンタ値)に対応して安全装置作動情報を設定する差玉確認処理(ステップX705)を実行する。次に、安全装置の作動を監視する安全装置作動監視処理を実行する(ステップX706)。
その後、遊技制御装置100は、退避したレジスタを復帰し(ステップX707)、スタックポインタ保存領域からロードしてスタックポインタを設定し(ステップX708)、性能表示編集処理を終了する。設定したスタックポインタは、領域内スタック領域のアドレスを示すことになる。
〔性能表示装置制御処理〕
次に、領域外統合処理(図63)における性能表示装置制御処理(ステップX704)の詳細について説明する。図64は、性能表示装置制御処理の手順を示すフローチャートである。性能表示装置制御処理は、領域外処理であり前述の領域外プログラムの一部として実行される。
遊技制御装置100は、まず、性能表示用ワーク領域の正当性を判定する正当性判定を実行し、正当でなく異常な場合に、性能表示用ワーク領域の初期化(初期値設定も含む)を実行する(ステップX711)。ステップX711の処理は、図10のステップX84の処理と同様である。
なお、性能表示装置制御処理が実行される度に正当性判定が実行されるため、性能表示用ワーク領域が正当でない場合に、すぐにその初期化が実行でき、異常な性能表示(異常なベース値等の表示)が極力防止できる。
また、性能表示用ワーク領域の初期化(初期値設定も含む)は、スタックポインタ保存領域を保護するよう、スタックポインタ保存領域以外を初期化の対象とする。なお、本実施形態において領域外スタック領域は初期化しないが、初期化するようにしてもよい。領域外スタック領域を初期化する場合でも、領域外スタック領域に退避したレジスタの値は保護して初期化しない。性能表示用ワーク領域の初期化は、領域内ワーク領域(遊技制御用ワーク領域)と領域内スタック領域(遊技制御用スタック領域)の初期化とは区別されて実行されるため、領域内ワーク領域と領域内スタック領域には影響を与えない。
続いて、遊技制御装置100は、初期表示タイマ更新処理を実行する(ステップX712)。初期表示タイマ更新処理において、性能表示開始時(電源投入後)に約5秒間だけ性能表示装置152の各桁の表示器のLEDを全て点滅する全点滅制御(初期表示制御)するためのタイマの更新を行う。
次に、遊技制御装置100は、ベース値の算出の対象となる入力ポートのスイッチ立ち上がりエッジ情報を性能表示ワーク領域にコピーする(ステップX713)。スイッチ立ち上がりエッジ情報は、入力処理で取得されて領域内ワーク領域(特にスイッチ制御領域)に記憶されている(ステップX103)。前述のとおり、本実施形態において、ベース値算出の対象となる入力ポート(監視対象の入力ポート)は、第3入力ポート124と第4入力ポート126である。コピーしたスイッチ立ち上がりエッジ情報は、性能表示編集処理(図10)で使用される。
なお、遊技球を検出しても直接的に通常賞球数又は通常アウト球数を変化させず、ベース値の算出の対象とならないスイッチの立ち上がりエッジ情報(ビット)はクリアした状態でコピーする(マスクする)。例えば、ゲートスイッチ34aや特定領域スイッチ72aや残存球排出口スイッチ73などの情報はクリアした状態でコピーする。これにより、性能表示編集処理において、これらスイッチに関する処理(少なくともステップX91のクリア処理)が省略できる。
なお、通常アウト球数は、仮に、入賞口のスイッチ35a,36a,37a,38a,39a、ゲートスイッチ34aや特定領域スイッチ72aや残存球排出口スイッチ73での入力(遊技球検出)自体によって更新されてしまうと、遊技領域32から排出された全ての遊技球を検出するアウト球検出スイッチ74と重複して余分に更新され、ベース値が誤った値に算出されてしまう。また、通常賞球数は、仮に、入賞口のスイッチと重複して遊技球が通過可能なゲートスイッチ34aや特定領域スイッチ72aや残存球排出口スイッチ73での入力(遊技球検出)自体によって更新されてしまうと、入賞口のスイッチと重複して余分に更新され、ベース値が誤った値に算出されてしまう。
次に、遊技制御装置100は、性能表示装置表示処理を実行する(ステップX714)。性能表示装置表示処理では、表示期間の種類や、その他各種条件に合わせ、性能表示装置152に表示するベース値に対応するセグメント出力データ(ベース値に関する表示データや点灯パターンデータ)を設定する。例えば、表示期間として、リアルタイム値表示期間BL、1回前表示期間B1、2回前表示期間B2、3回前表示期間B3を設けて、それぞれの表示期間において、ベース値の計測中のリアルタイム値、1回前の集計区間、2回前の集計区間、3回前の集計区間で計測したベース値に対応するセグメント出力データを設定してよい。
次に、遊技制御装置100は、表示期間の期間切替えのためのタイマの更新を行うとともに、表示期間の切替えタイミングであるか否かを判定する(ステップX715)。表示期間の切替えタイミングである場合に(ステップX715;Y)、表示期間の切替え設定を実行し(ステップX716)、性能表示装置制御処理を終了する。遊技制御装置100は、表示期間の切替えタイミングでない場合に(ステップX715;N)、表示期間の切替え設定を実行せずに、性能表示装置制御処理を終了する。
表示期間の切替え設定では、BL→B1→B2→B3→BL→・・・のように、表示期間の情報の切り替え設定を行う。また、期間切替えのためのタイマの初期値(例えば所定期間5秒に相当する初期値)を設定する。
〔差玉確認処理〕
次に、領域外統合処理(図63)における差玉確認処理(ステップX705)の詳細について説明する。図65は、差玉確認処理の手順を示すフローチャートである。差玉確認処理は、領域外処理であり前述の領域外プログラムの一部として実行される。差玉確認処理では、差玉数を示唆する安全装置カウンタ値(差玉数+10万)を更新し、安全装置の状態を示唆する安全装置作動情報を更新する。
遊技制御装置100は、まず、領域内ワーク領域に含まれる安全装置作動中フラグ領域の安全装置作動中フラグに基づいて安全装置が作動中であるか否かを判定する(ステップX721)。安全装置が作動中である場合に(ステップX721;Y)、直ちに差玉確認処理を終了して、安全装置カウンタ値と安全装置作動情報の更新は行われない。なお、本実施形態では、領域外プログラムに含まれる領域外統合処理プログラム(安全装置に関するプログラム)が遊技停止中に実行されない構成を有し、安全装置が作動して遊技停止状態になっている場合には、差玉確認処理を含む領域外統合処理は実行されないため(ステップX120;Y)、ステップX721の処理は無くてもよい。なお、ステップX721の処理が無い場合に、安全装置作動中フラグ領域は領域内プログラムで読み書きされ、領域外プログラムで読まれない領域(アクセスされない領域)となる。
遊技制御装置100は、安全装置が作動中でない場合に(ステップX721;N)、領域外ワーク領域に含まれる旧作動情報領域の旧作動情報が2以上(旧作動情報領域≧2)であるか否かを判定する(ステップX722)。旧作動情報が2以上である場合に(ステップX722;Y)、差玉確認処理を終了して、安全装置カウンタ値と安全装置作動情報の更新は行われない。
遊技制御装置100は、旧作動情報が2未満である場合に(ステップX722;N)、第4入力ポート126に関するスイッチ制御領域(領域内ワーク領域)のスイッチ立ち上がりエッジ情報に基づいてアウト球検出スイッチ74に入力があるか否かを判定する(ステップX723)。アウト球検出スイッチ74に入力がある場合に(ステップX723;Y)、安全装置カウンタ値が0であるか否かを判定する(ステップX724)。安全装置カウンタ値が0でない場合に(ステップX724;N)、安全装置カウンタ領域の値である安全装置カウンタ値を-1更新する(1だけ減少する)(ステップX725)。したがって、アウト球検出スイッチ74への入力で排出球数が1だけ増加することに対応して、差玉数(=セーフ球数-排出球数)ひいては安全装置カウンタ値(=差玉数+10万)が1だけ減少して更新されることになる。次に、領域内ワーク領域に含まれる獲得遊技球数領域から獲得遊技球数をロードする(ステップX726)。
遊技制御装置100は、アウト球検出スイッチ74に入力がない場合に(ステップX723;N)、又は、安全装置カウンタ値が0である場合に(ステップX724;Y)、安全装置カウンタ値を-1更新することなく維持して、獲得遊技球数をロードする(ステップX726)。
次に、遊技制御装置100は、領域外ワーク領域に含まれる安全装置カウンタ領域の安全装置カウンタ値をロードし(ステップX727)、安全装置カウンタ値に獲得遊技球数を加算する(ステップX728)。獲得遊技球数は、1割込み内に獲得した賞球の数(合計)、すなわち、1割込み内でのセーフ球数の増加であるため、ステップスX728において、差玉数(=セーフ球数-排出球数)ひいては安全装置カウンタ値(=差玉数+10万)が獲得遊技球数の分だけ増加して更新されることになる。
続いて、遊技制御装置100は、安全装置カウンタ値がカウンタ基準値(195000)以上であるか否か(安全装置カウンタ≧195000であるか否か)を判定する(ステップX729)。安全装置カウンタ値がカウンタ基準値(195000)以上である場合に(ステップX729;Y)、安全装置カウンタ値を上限値(195000のカウンタ基準値)まで戻すように安全装置カウンタ値に上限値(195000)をセットし(ステップX730)、加算後の値として上限値を安全装置カウンタ領域にセーブする(ステップX731)。なお、安全装置カウンタ値はステップX728において上限値を超えて195000+αになることもある。ここで、αは、獲得遊技球数(1割込み内で獲得)の最大値未満であり、例えば、全ての入賞口スイッチに同時に入力があった場合の賞球の合計値よりも小さい。
一方、安全装置カウンタ値がカウンタ基準値(195000)未満である場合に(ステップX729;N)、上限値に制限する必要がないため、ステップX728の加算処理による加算後の値をそのまま安全装置カウンタ領域にセーブする(ステップX731)。このようにして、安全装置カウンタ領域の安全装置カウンタ値が、加算後の値(上限値に制限されたものも含む)に更新される。
なお、安全装置カウンタ値を上限値19500に制限することによって、安全装置カウンタ領域の範囲(バイト数又はビット数)が明確になり、遊技制御用プログラムの開発に都合がよい。
次に、遊技制御装置100は、安全装置カウンタ値に対応する作動情報番号(ここでは0~2)を設定する(ステップX732)。0~189999の安全装置カウンタ値、190000~194999の安全装置カウンタ値、195000の安全装置カウンタ値のそれぞれに対応して、作動情報番号は、安全装置の未作動状態(通常状態)を示す「0」、作動予告状態を示す「1」、作動警告状態を示す「2」に設定される。なお、作動情報番号は、安全装置が作動中である作動状態を示す「3」には設定されない。
続いて、遊技制御装置100は、領域外ワーク領域に含まれる安全装置作動情報領域から現在の安全装置作動情報をロードして、旧作動情報領域にセーブする(ステップX733)。そして、旧作動情報が2で且つ作動情報番号が1(旧作動情報=2且つ作動情報番号=1)であるか否かを判定する(ステップX734)。旧作動情報=2且つ作動情報番号=1である場合(ステップX734;Y)、作動情報番号を安全装置作動情報領域にセーブすることなく安全装置作動情報「2」(ロードした値)を維持して、差玉確認処理を終了する。これにより、安全装置作動情報が「2」から「1」に変化することが防止される(2→1の変化の防止)。そして、次回のタイマ割込み以降の差玉確認処理は、旧作動情報が2であるため(ステップX722;Y)、すぐに終了して、安全装置カウンタ値と安全装置作動情報の更新は行われず、安全装置作動情報「2」が維持される。
一方、遊技制御装置100は、旧作動情報が2でないか又は作動情報番号が1でない場合に(ステップX734;N、旧作動情報≠2又は作動情報番号≠1の場合)、作動情報番号を安全装置作動情報領域にセーブして、安全装置作動情報領域を更新する(ステップX735)。その後、差玉確認処理を終了する。なお、安全装置作動情報領域に作動警告状態を示す「2」がセーブされても、大当り中でも小当り中でもない場合には、後の安全装置作動監視処理において瞬時に安全装置の作動状態を示す「3」が安全装置作動情報領域にセーブされて、作動警告状態は発生しない。
このようにして、差玉確認処理において、0~189999の安全装置カウンタ値、190000~194999の安全装置カウンタ値、195000の安全装置カウンタ値のそれぞれに対応して、安全装置作動情報は、安全装置の未作動状態(通常状態)を示す「0」(安全装置未作動情報)、作動予告状態を示す「1」(安全装置作動予告情報)、作動警告状態を示す「2」(安全装置作動警告情報)に設定される。
安全装置作動情報の旧情報(ステップX733の旧作動情報)から更新後の新情報(ステップX735)への変化パターン(維持パターン含む)は、0→0、0→1、1→0、1→1、1→2、2→2のいずれかになり、前述のとおり、2→1の変化は防止されている(ステップX734)。
なお、遊技制御装置100は、更新された安全装置カウンタ値(ステップX731)を示す差玉コマンド、あるいは、更新された差玉数(=安全装置カウンタ値-10万)を示す差玉コマンドを、演出制御装置300(サブ基板)に送信し、演出制御装置300は表示装置41等に安全装置カウンタ値あるいは差玉数を表示させてもよい。その場合、差玉確認処理において、旧作動情報領域の旧作動情報が2(安全装置作動警告情報)でも(ステップX722)、安全装置カウンタ値の更新を行うようにするとともに、ステップX729とステップX730の処理を省略して、安全装置カウンタ値を上限値19500に制限しないようにする。ただし、195000以上の安全装置カウンタ値に対応して、安全装置作動情報は、作動警告状態を示す「2」(安全装置作動警告情報)に設定されるようにする。
以上、差玉確認処理について説明したが、差玉確認処理のステップX726は、払い出された遊技媒体の数又は払い出されることが決定された遊技媒体の数である払出数を計数可能な第1計数手段を構成する。差玉確認処理のステップX723~X725は、使用された遊技媒体の数である使用数(例えば発射球数又は排出球数)を計数可能な第2計数手段を構成する。差玉確認処理のステップX728は、払出数と使用数とに基づいた演算値(例えば安全装置カウンタ値又は差玉数)を演算可能な演算手段を構成する。
〔安全装置作動監視処理〕
次に、領域外統合処理(図63)における安全装置作動監視処理(ステップX706)の詳細について説明する。図66は、安全装置作動監視処理の手順を示すフローチャートである。安全装置作動監視処理は、領域外処理であり前述の領域外プログラムの一部として実行される。
遊技制御装置100は、まず、安全装置作動情報が2以上(安全装置作動情報≧2)であるか否かを判定する(ステップX741)。安全装置作動情報が2以上である場合に(ステップX741;Y)、すなわち、安全装置作動警告情報(値2)又は安全装置作動中情報(値3)が設定されている場合に、大当り中又は小当り中であるか否かを判定する(ステップX742)。ここで、大当り中又は小当り中であるか否かは、例えば、ゲーム処理番号(特図ゲーム処理番号、役物ゲーム処理番号)に基づいて判定できる。ゲーム処理番号は、領域内ワーク領域のゲーム処理番号領域(特図ゲーム処理番号領域、役物ゲーム処理番号領域)に記憶される。
例えば、大当りファンファーレのゲーム処理番号から大当りエンディングのゲーム処理番号なら、大当り中と判定できる。本実施形態では、役物ゲーム処理番号が1から5なら大当り中と判定できる。また、例えば、小当り開始(又は小当りファンファーレ(存在する場合のみ))のゲーム処理番号から小当り残存球処理(又は小当りのエンディング(存在する場合のみ))のゲーム処理番号なら、小当り中と判定できる。本実施形態では、特図ゲーム処理番号が3から5なら小当り中と判定できる。なお、小当り図柄が導出された時点から小当り中と判定してもよいし、大当り図柄が導出された時点から大当り中と判定してもよい。小当り中のV入賞によって大当りが発生する場合では、V入賞があった時点から大当り中と判定してもよい。
遊技制御装置100は、小当り中でも大当り中でもない場合に(ステップX742;N)、領域外ワーク領域に含まれる安全装置作動情報領域から現在の安全装置作動情報をロードして、旧作動情報領域にセーブする(ステップX743)。そして、安全装置作動情報領域に安全装置作動中情報(値3)をセーブして、安全装置作動情報領域を更新する(ステップX744)。
一方、安全装置作動情報が2より小さい「0」又は「1」の場合に(ステップX741;N)、あるいは、大当り中又は小当り中である場合に(ステップX742;Y)、安全装置作動監視処理をすぐに終了して、実質的に安全装置作動監視処理では何もしない。
以上のように、安全装置作動警告情報(値2)が設定されており安全装置の作動を警告する作動警告状態(条件(1)が成立し、条件(2)は未成立)において、大当り又は小当りが終了することによって小当り中でも大当り中でもなくなったら(条件(2)が成立したら)、安全装置作動情報を安全装置作動中情報(値3)に設定する(安全装置作動情報の2→3の変化)(ステップX744)。これによって、安全装置作動中フラグを「1」にして(安全装置関連処理のステップX610)、安全装置が作動した作動状態(打ち止め状態)、すなわち、遊技として特図変動表示ゲーム、普図変動表示ゲーム、及び、ラウンド遊技等が実行できない遊技停止状態(遊技不可状態、遊技禁止状態)を発生できることになる。
安全装置が作動して遊技ができなくなることによって、差玉数やセーフ球数が大きい場合などに不正対策を適切に行うことができ、また、差玉数やセーフ球数を抑制することによって遊技者の遊技に対するのめり込みも抑制できる可能性がある。
なお、195000の安全装置カウンタ値に達して安全装置作動警告情報(値2)が設定されていても(差玉確認処理のステップX732,X735)、大当り中でも小当り中でもない場合には(ステップX742;N)、安全装置作動情報が瞬時に安全装置作動警告情報(値2)から安全装置作動中情報(値3)に切り替わることになる(ステップX744)。すなわち、この場合には、作動警告コマンドが演出制御装置300に送信される前に、安全装置作動情報領域の安全装置作動警告情報(値2)が安全装置作動中情報(値3)で上書きされ消去されてしまう。したがって、大当り中でも小当り中でもない場合に、安全装置カウンタ値が195000に達すると、安全装置の作動を警告する作動警告状態は発生せず、直後から安全装置が作動して遊技停止状態(遊技不可状態、遊技禁止状態)が発生する。なお、これは前述のように安全装置作動情報が瞬時に1→2→3と変化することに相当するが(2は瞬間値になり作動警告状態は発生しない)、安全装置の作動を予告する作動予告状態から安全装置が作動中である作動状態に移行したことに対応して、作動中コマンドが安全装置作動関連コマンドとして演出制御装置300に送信される(ステップX605,X607)。
また、安全装置作動中情報(値3)が設定されており、安全装置が既に作動して遊技停止状態になっている場合には、領域外統合処理は実行されないため(ステップX120;Y)、安全装置作動情報を安全装置作動中情報(値3)に維持し、遊技停止状態を継続する。
なお、本実施形態では、小当り中においてV入賞の前後のいずれでも、195000の安全装置カウンタ値に到達して安全装置作動警告情報(値2)が設定されたら、V入賞による大当りの終了後に、ステップX744で安全装置作動中情報(値3)を設定して遊技停止状態にする(大当りは発生する)。しかし、他の例として、小当り中においてV入賞の前に安全装置作動警告情報(値2)が設定されたら、小当り終了直後に安全装置作動中情報(値3)を設定して遊技停止状態にし(大当りは発生せず)、小当り中においてV入賞の後に安全装置作動警告情報(値2)が設定されたら、V入賞による大当り終了後に安全装置作動中情報(値3)を設定して遊技停止状態にしてよい(大当りは発生する)。また、さらなる他の例として、小当り中においてV入賞の前後のいずれで安全装置作動警告情報(値2)が設定されても、小当り終了直後に、安全装置作動中情報(値3)を設定して遊技停止状態にしてよい(大当りは発生しない)。
[演出制御装置の制御]
以下に、演出制御装置300が演出制御用プログラムによって実行する制御(処理)について説明する。
〔メイン処理(演出制御装置)〕
最初に、演出制御装置300によって実行されるメイン処理の詳細を説明する。図67は、演出制御装置300によって実行されるメイン処理(メインプログラム)の手順を示すフローチャートである。メイン処理は、遊技機10に電源が投入されると主制御用マイコン311(演出用マイコン)によって実行される。
演出制御装置300は、メイン処理の実行が開始されると、まず、割込みを禁止する(ステップS1)。次にCPU311及びVDP312の初期設定を実行し(ステップS2,S3)、割込みを許可する(ステップS4)。割込みが許可されると、遊技制御装置100から送信されたコマンドを受信するコマンド受信割込み処理を実行可能な状態となる。
次に、演出制御装置300は、表示装置41等に表示する表示用データの生成を許可し(ステップS5)、乱数生成に用いる乱数シードを設定する(ステップS6)。そして、初期化すべき領域に電源投入時の初期値をセーブする(ステップS7)。
続いて、演出制御装置300は、WDT(ウォッチドックタイマ)をクリアする(ステップS8)。WDTは、上述したCPU初期設定(ステップS2)で起動され、CPU311が正常に動作しているかどうかを監視する。WDTが一定周期を経過してもクリアされない場合は、WDTがタイムアップしてCPU311がリセットされる。
その後、演出制御装置300は、RTC(リアルタイムクロック)338から時刻の情報を読み込むRTC読込処理を実行する(ステップS9)。
RTC読込処理では、所定の周期(例えば2時間おき)でRTC338から時刻の情報を読み込む構成としてもよく、ステップS9へ処理が移行する度に時刻の情報を読み込む必要はない。演出制御装置300への電源投入(すなわち遊技機10への電源投入)の際に、一度だけ、RTC読込処理を実行する構成としてもよい(RTC読込処理の位置を変えて、例えばステップS3とステップS4の間で実行してもよい)。演出制御装置300は、RAM内のタイマ領域に時刻を計時する時刻用タイマ(計時手段)を設定し、所定の周期でRTC338から時刻の情報を読み込んだ際又は電源投入時に一度だけRTC338から時刻の情報を読み込んだ際に、時刻用タイマ(計時手段)をRTC338の時刻に合わせるよう調整してよい。そして、演出制御装置300は、時刻用タイマを使用して各種処理を実行してもよい。このようにすれば、RTC338から時刻を読み込む処理の回数を低減でき、CPU311の負荷が減少する。
次に、演出制御装置300は、遊技者による演出ボタン25の操作信号(演出ボタンスイッチ25a又はタッチパネル25bの信号)を検出したり、検出した信号に応じて演出内容(設定)を変更したりする演出ボタン入力処理を実行する(ステップS10)。続いて、遊技場(遊技店)の責任者や遊技者等によるLEDや液晶(表示装置41等)の輝度、音量の変更などの操作を受け付けるホール・遊技者設定モード処理を実行する(ステップS11)。ホール・遊技者設定モード処理において、後述の演出ポイントに応じて、遊技者は演出をカスタマイズすることができる。
次に、演出制御装置300は、演出ポイントの加算やクリアを実行する演出ポイント制御処理を実行する(ステップS12)。演出ポイント制御処理では、演出ポイントの加算対象となる演出や操作が実行されることで演出ポイントが加算される処理がされ、また、演出ポイントを次回の遊技に繰り越せるよう遊技終了時又は遊技停止時(打ち止め時)などに、例えば、演出ポイントの情報等を含む情報が2次元コードであるQRコード(登録商標)として表示装置41に表示される。例えば、演出制御装置300は、ホール・遊技者設定モード処理や安全装置系処理(作動中コマンド受信時)において、QRコード(登録商標)を表示装置41に表示できる。
次に、演出制御装置300は、演出乱数などの乱数を更新するための乱数更新処理を実行し(ステップS13)、遊技制御装置100から受信した受信コマンドを解析して対応する受信コマンドチェック処理を実行する(ステップS14)。なお、受信コマンドチェック処理の詳細については、図68にて後述する。
続いて、演出制御装置300は、表示装置41で表示される客待ちデモの内容を編集して制御する客待ちデモ編集処理を実行し(ステップS15)、客待ち中の遊技機10の節電状態を制御する節電制御処理を実行する(ステップS16)。
次に、演出制御装置300は、表示装置41等の表示装置(表示手段)に表示する内容に合わせて各種データの更新を行ったり、表示装置41に表示する描画を表示フレームバッファに設定したりする演出表示編集処理を実行する(ステップS17)。このとき設定される描画データは、フレーム周期1/30秒(約33.3msec)以内にVDP312が描画を完了することができるものであれば問題なく表示装置41の画像を更新することができる。そして、表示フレームバッファへの描画準備を完了させて描画コマンド準備終了設定を実行する(ステップS18)。
続いて、演出制御装置300は、フレーム切替タイミングであるか否かを判定する(ステップS19)。フレーム切替タイミングでない場合は(ステップS19;N)、フレーム切替タイミングになるまでステップS19の処理を繰り返し、フレーム切替タイミングである場合は(ステップS19;Y)、表示装置41への画面描画を指示する(ステップS20)。本実施形態のフレーム周期は1/30秒なので、例えば1/60秒(フレーム周期の1/2)毎の周期的なVブランク(画像更新)が2回実行されるとフレームの切り替えが行われる。なお、1/60秒で画像を更新せず、さらに間隔を大きくしてもよい。
また、演出制御装置300は、スピーカ19a,19bから出力される音を制御するサウンド制御処理を実行する(ステップS21)。
また、演出制御装置300は、LED等からなる装飾装置(盤装飾装置46、枠装飾装置18)を制御する装飾制御処理を実行する(ステップS22)。装飾制御処理では、例えば、LED等の装飾装置の輝度制御(発光制御)を実行する。
さらに、演出制御装置300は、モータ及びソレノイドで駆動される電動役物などの演出装置(盤演出装置44)を制御する可動体制御処理を実行する(ステップS23)。可動体制御処理では、例えば、モータを駆動する役物動作演出を設定する。
そして、演出制御装置300は、前述のステップS23の処理を終えると、ステップS8の処理に戻る。以降、ステップS8~S23の処理を繰り返す。
〔受信コマンドチェック処理〕
次に、図68を参照して、上述したメイン処理(図67)における受信コマンドチェック処理(ステップS14)の詳細について説明する。図68は、演出制御装置300によって実行される受信コマンドチェック処理の手順を示すフローチャートである。
演出制御装置300は、まず、遊技制御装置100から受信したコマンド数をチェックするためにRAMのコマンド受信カウンタ領域のコマンド受信カウンタの値をコマンド受信数としてロードする(ステップS101)。そして、コマンド受信数が0でないか否かを判定する(ステップS102)。コマンド受信数が0である場合、すなわち、遊技制御装置100から受信したコマンドがない場合には(ステップS102;N)、解析するコマンドがないので、受信コマンドチェック処理を終了する。
一方、演出制御装置300は、コマンド受信数が0でない場合、すなわち、遊技制御装置100からコマンドを受信している場合には(ステップS102;Y)、コマンド受信カウンタ領域のコマンド受信カウンタ値をコマンド受信数分減算した後(ステップS103)、RAMの受信コマンドバッファの内容を解析用のコマンド領域にコピーする(ステップS104)。ここで、受信コマンドバッファはリングバッファなので、バッファ内の内容をコマンド領域にコピーする前にコマンド受信数を減算しても問題ない。また、コピー中に新たにコマンドを受信してもデータが上書きされることはない。
そして、演出制御装置300は、コマンド読出インデックスを0~31の範囲で+1更新(1だけ加算)する(ステップS105)。受信コマンドバッファは受信したコマンドを32個まで保存できるよう構成されている。受信したコマンドは、コマンド読出インデックス0~31の順に受信コマンドバッファに格納されており、ここではインデックス順に受信したコマンドを読み出して、解析用のコマンド領域にコピーする。なお、解析用のコマンド領域へのコピーが完了したタイミングで、読みだしたコマンド読出インデックスに対応する受信コマンドバッファの格納領域内はクリアされる。
演出制御装置300は、ステップS101の処理にてロードしたコマンド受信数分のコマンドのコピーが完了したか否かを判定し(ステップS106)、コピーが完了していない場合は(ステップS106;N)、ステップS104~S106の処理を繰り返す。
遊技制御装置100から送信されたコマンドを演出制御装置300が受信すると、受信コマンドバッファに受信したコマンドの内容が保存されると同時にコマンド受信カウンタ領域のコマンド受信カウンタ値が加算更新される。受信コマンドバッファには32個分のコマンドを保存することができるが、受信したコマンドの解析は、別途、解析用のコマンド領域で行われる。そして、解析用のコマンド領域に受信したコマンドの内容がコピーされると、受信コマンドバッファ及びコマンド受信カウンタ値はクリアされる。このように、受信コマンドバッファ内で直接解析を行わずに常に空き領域を確保しておくことで、コマンドの大量受信に備えることができる。
続いて、演出制御装置300は、コピーが完了した場合には(ステップS106;Y)、解析用のコマンド領域の受信したコマンド内容をロードし(ステップS107)、内容を解析する受信コマンド解析処理を実行する(ステップS108)。なお、受信コマンド解析処理の詳細については、次の図69にて後述する。また、解析用のコマンド領域のアドレスを更新する(ステップS109)。その後、ステップS101の処理にてロードしたコマンド受信数分のコマンドの解析が完了したか否かを判定し(ステップS110)、解析が完了していない場合は(ステップS110;N)、ステップS107~S110の処理を繰り返す。解析が完了した場合には(ステップS110;Y)、受信コマンドチェック処理を終了する。
〔受信コマンド解析処理〕
次に、図69を参照して、前述した受信コマンドチェック処理(図68)における受信コマンド解析処理(ステップS108)の詳細について説明する。図69は、演出制御装置300によって実行される受信コマンド解析処理の手順を示すフローチャートである。
演出制御装置300は、まず、受信したコマンドの上位バイトをMODE部、下位バイトをACTION部(ACT部)として分離する(ステップS121)。遊技制御装置100から演出制御装置300に送信されるコマンドは、MODE部(MODEコマンド)及びACTION部(ACTIONコマンド)によって構成されており、通常、コマンドの種類を示すMODE部から連続して送信される。したがって、受信したコマンドの上位、下位はMODE部、ACTION部の順に構成される。
次に、演出制御装置300は、MODE部が正常範囲であるか否かを判定する(ステップS122)。すなわち、コマンドの種類を示すMODE部が取り得る値(種類を示すコマンド仕様として割り当てられた値)であるか否かを判定する。そして、MODE部が正常範囲である場合には(ステップS122;Y)、同様にACTION部が正常範囲であるか否かを判定する(ステップS123)。すなわち、コマンドの内容(具体的な演出指示等)を示すACTION部が取り得る値(内容を示すコマンド仕様として割り当てられた値)であるか否かを判定する。そして、ACTION部が正常範囲である場合には(ステップS123;Y)、さらに、MODE部に対するACTION部は正しい組み合せか否かを判定する(ステップS124)。すなわち、ACTION部の値が、MODE部によって特定される種類のコマンドが取り得る値であるのか否かを判定する。そして、正しい組み合せである場合には(ステップS124;Y)、ステップS125以降の処理でコマンドの系統に応じたコマンド処理を実行する。
演出制御装置300は、まず、MODE部の値が変動系コマンドの範囲か否かを判定する(ステップS125)。なお、変動系コマンドは、飾り特別図柄の変動パターンなどを指令するコマンドであり、例えば変動コマンドがある。そして、MODE部が変動系コマンドを表す場合には(ステップS125;Y)、変動系コマンド処理を実行し(ステップS126)、受信コマンド解析処理を終了する。
演出制御装置300は、MODE部が変動系コマンドを表していない場合には(ステップS125;N)、次に、MODE部が当り系コマンドの範囲か否かを判定する(ステップS127)。なお、当り系コマンドは、大当り中や小当り中の演出に関する動作(ファンファーレ画面やラウンド画面の表示など)などを指令するコマンドであり、例えば、ファンファーレ画面を指令するためのファンファーレコマンド、ラウンド画面を指令するためのラウンドコマンド、インターバル画面を指令するためのインターバルコマンド、エンディング画面を指令するためのエンディングコマンドなどである。そして、MODE部が当り系コマンドを表す場合には(ステップS127;Y)、当り系コマンド処理を実行し(ステップS128)、受信コマンド解析処理を終了する。
演出制御装置300は、MODE部が当り系コマンドを表していない場合には(ステップS127;N)、次に、MODE部が図柄系コマンドの範囲か否かを判定する(ステップS129)。なお、図柄系コマンドには、例えば、停止図柄パターンに対応する飾り特図1コマンドと飾り特図2コマンドがある。そして、MODE部が図柄系コマンドを表す場合には(ステップS129;Y)、図柄系コマンド処理を実行し(ステップS130)、受信コマンド解析処理を終了する。
演出制御装置300は、MODE部が図柄系コマンドを表していない場合には(ステップS129;N)、次に、MODE部が単発系コマンドの範囲か否かを判定する(ステップS131)。そして、MODE部が単発系コマンドを表す場合には(ステップS131;Y)、単発系コマンド処理を実行し(ステップS132)、受信コマンド解析処理を終了する。
演出制御装置300は、MODE部が単発系コマンドを表していない場合には(ステップS131;N)、次に、MODE部が先読み図柄系コマンドの範囲か否かを判定する(ステップS133)。先読み図柄系コマンドには、例えば、先読み停止図柄コマンドがある。そして、MODE部が先読み図柄系コマンドを表す場合には(ステップS133;Y)、先読み図柄系コマンド処理を実行し(ステップS134)、受信コマンド解析処理を終了する。
演出制御装置300は、MODE部が先読み図柄系コマンドを表していない場合には(ステップS133;N)、次に、MODE部が先読み変動系コマンドの範囲か否かを判定する(ステップS135)。先読み変動系コマンドには、例えば、先読み変動パターンコマンドがある。そして、MODE部が先読み変動系コマンドを表す場合には(ステップS135;Y)、先読み変動系コマンド処理を実行し(ステップS136)、受信コマンド解析処理を終了する。
一方、演出制御装置300は、MODE部が先読み変動系コマンドを表していない場合には(ステップS135;N)、予期しないコマンド(例えば、テストモード中のみ使用するコマンド)を受信した可能性があるので、受信コマンド解析処理を終了する。また、MODE部が正常範囲でない場合(ステップS122;N)、ACTION部が正常範囲でない場合(ステップS123;N)、もしくは、MODE部に対するACTION部が正しい組合せでない場合も(ステップS124;N)、受信コマンド解析処理を終了する。
〔単発系コマンド処理〕
次に、図70を参照して、前述した受信コマンド解析処理(図69)における単発系コマンド処理(ステップS132)の詳細について説明する。図70は、演出制御装置300によって実行される単発系コマンド処理の手順を示すフローチャートである。
演出制御装置300は、まず、MODE部が遊技機の種類を示す機種指定コマンドを表すか否かを判定する(ステップS141)。そして、MODE部が機種指定コマンドを表す場合には(ステップS141;Y)、遊技機の種類を設定する機種設定処理を実行し(ステップS142)、単発系コマンド処理を終了する。
演出制御装置300は、MODE部が機種指定コマンドを表していない場合には(ステップS141;N)、次に、MODE部がRAM初期化のコマンドを表すか否かを判定する(ステップS143)。そして、MODE部がRAM初期化のコマンドを表す場合には(ステップS143;Y)、RAM初期化の報知等を行うRAM初期化設定処理を実行し(ステップS144)、単発系コマンド処理を終了する。
演出制御装置300は、MODE部がRAM初期化のコマンドを表していない場合には(ステップS143;N)、次に、MODE部が停電復旧系コマンドを表すか否かを判定する(ステップS145)。例えば、停電復旧系コマンドとして、停電復旧コマンドと復旧画面コマンドがある。そして、MODE部が停電復旧系コマンドを表す場合には(ステップS145;Y)、停電復旧設定処理を実行し(ステップS146)、単発系コマンド処理を終了する。
演出制御装置300は、MODE部が停電復旧系コマンドを表していない場合には(ステップS145;N)、次に、MODE部が客待ちデモコマンドを表すか否かを判定する(ステップS147)。そして、MODE部が客待ちデモコマンドを表す場合には(ステップS147;Y)、客待ちデモ設定処理を実行し(ステップS148)、単発系コマンド処理を終了する。
演出制御装置300は、MODE部が客待ちデモコマンドを表していない場合には(ステップS147;N)、次に、MODE部が飾り特図1保留数コマンドを表すか否かを判定する(ステップS149)。そして、MODE部が飾り特図1保留数コマンドを表す場合には(ステップS149;Y)、特図1保留情報設定処理を実行し(ステップS150)、単発系コマンド処理を終了する。
演出制御装置300は、MODE部が飾り特図1保留数コマンドを表していない場合には(ステップS149;N)、次に、MODE部が飾り特図2保留数コマンドを表すか否かを判定する(ステップS151)。そして、MODE部が飾り特図2保留数コマンドを表す場合には(ステップS151;Y)、特図2保留情報設定処理を実行し(ステップS152)、単発系コマンド処理を終了する。
演出制御装置300は、MODE部が飾り特図2保留数コマンドを表していない場合には(ステップS151;N)、次に、MODE部が確率情報コマンドを表すか否かを判定する(ステップS153)。そして、MODE部が確率情報コマンドを表す場合には(ステップS153;Y)、確率情報設定処理を実行し(ステップS154)、単発系コマンド処理を終了する。
演出制御装置300は、MODE部が確率情報コマンドを表していない場合には(ステップS153;N)、次に、MODE部がエラー/不正系のコマンドを表すか否かを判定する(ステップS155)。なお、エラー/不正系のコマンドとして、例えば、不正発生コマンド、不正解除コマンド、状態オフコマンド、状態オンコマンド、磁石不正報知コマンド(磁気エラーコマンド)、盤電波不正報知コマンド(盤電波エラーコマンド)がある。不正発生コマンドとして、始動口1スイッチ36a、始動口2スイッチ37a、入賞口スイッチ35a、大入賞口スイッチ38a,39aの信号に基づく不正入賞の発生を示すコマンドがある。不正解除コマンドは、不正の解除を示すコマンドである。入賞口スイッチ/状態監視処理(ステップX108)において、不正入賞の発生と不正の解除が監視されて、不正発生コマンドと不正解除コマンドが送信され得る。状態オンコマンドとして、シュート球切れスイッチ信号の発生(シュート球切れエラー)や、オーバーフロースイッチ信号の発生(オーバーフローエラー)や、払出異常ステータス信号の発生(払出異常エラー)や、ガラス枠開放検出スイッチ63からの信号の発生(ガラス枠開放エラー)や、本体枠開放検出スイッチ64(前面枠開放検出スイッチ)からの信号の発生(本体枠開放エラー、前面枠開放エラー)を示すコマンドがある。また、状態オフコマンドは、エラーの不発生を示す。磁気センサスイッチ61からの検出(磁石不正)があった場合に、磁石不正監視処理(ステップX115)において磁石不正報知コマンドが送信される。盤電波センサ62からの検出(電波不正)があった場合に、電波不正監視処理(ステップX116)において盤電波不正報知コマンドが送信される。
そして、MODE部がエラー/不正系のコマンドを表す場合には(ステップS155;Y)、エラーや不正の報知や報知解除をするためのエラー/不正設定処理を実行し(ステップS156)、単発系コマンド処理を終了する。エラー/不正設定処理では、例えば、エラーや不正の報知音を発生させたり、枠装飾装置18や盤装飾装置46のLEDなど遊技機10に設けられた演出用LEDを所定態様で発光させたり、表示装置41等でエラー表示をするよう設定する。
演出制御装置300は、MODE部がエラー/不正系のコマンドを表していない場合には(ステップS155;N)、次に、MODE部が演出モード切替用のコマンド(特図表示中処理等で設定)を表すか否かを判定する(ステップS157)。そして、MODE部が演出モード切替用のコマンドを表す場合には(ステップS157;Y)、演出モード切替設定処理を実行し(ステップS158)、単発系コマンド処理を終了する。
演出制御装置300は、MODE部が演出モード切替用のコマンドを表していない場合には(ステップS157;N)、次に、MODE部がアウト球数を示すアウト球数コマンドを表すか否かを判定する(ステップS159)。そして、MODE部がアウト球数コマンドを表す場合には(ステップS159;Y)、アウト球数受信時処理を実行し(ステップS160)、単発系コマンド処理を終了する。
演出制御装置300は、MODE部がアウト球数コマンドを表していない場合には(ステップS159;N)、次に、MODE部がカウントのコマンド(大入賞口カウントコマンド)を表すか否かを判定する(ステップS161)。そして、MODE部が大入賞口スイッチのカウントのコマンドを表す場合には(ステップS161;Y)、カウント情報設定処理を実行し(ステップS162)、単発系コマンド処理を終了する。
演出制御装置300は、MODE部がカウントのコマンドを表していない場合には(ステップS161;N)、MODE部が設定値情報コマンド(確率設定値情報コマンド)を表すか否かを判定する(ステップS163)。設定値情報コマンドは、図6のステップX49の停電復旧時のコマンド及びステップX47の処理で送信されるRAM初期化時のコマンドに含まれる。そして、MODE部が設定値情報コマンドを表す場合には(ステップS163;Y)、設定値受信時処理を実行し(ステップS164)、単発系コマンド処理を終了する。設定値受信時処理では、設定値(確率設定値)をRAM等の記憶部に記憶するとともに必要な処理を実行する。
演出制御装置300は、MODE部が設定値情報コマンドを表していない場合には(ステップS163;N)、MODE部が設定変更系のコマンドを表すか否かを判定する(ステップS165)。設定変更系のコマンドとして、例えば、確率設定変更中のコマンド(ステップX33)がある。そして、MODE部が設定変更系のコマンドを表す場合には(ステップS165;Y)、設定変更系情報設定処理を実行し(ステップS166)、単発系コマンド処理を終了する。設定変更系情報設定処理では、設定変更系のコマンドの内容を記憶し、コマンドに対応する処理を実行する。例えば、確率設定変更中のコマンドを受信した場合に、設定変更系情報設定処理では、遊技者に設定変更中であること報知する設定変更中表示を表示装置41に表示する。
演出制御装置300は、MODE部が設定変更系のコマンドを表していない場合には(ステップS165;N)、MODE部が設定確認系のコマンドを表すか否かを判定する(ステップS167)。設定確認系のコマンドとして、例えば、確率設定確認中のコマンド(ステップX36)がある。そして、MODE部が設定確認系のコマンドを表す場合には(ステップS167;Y)、設定確認系情報設定処理を実行し(ステップS168)、単発系コマンド処理を終了する。設定確認系情報設定処理では、設定確認系のコマンドの内容を記憶し、コマンドに対応する処理を実行する。例えば、確率設定確認中のコマンドを受信した場合に、設定確認系情報設定処理では、遊技者に設定確認中であること報知する設定確認中表示を表示装置41に表示する。
演出制御装置300は、MODE部が設定確認系のコマンドを表していない場合には(ステップS167;N)、MODE部が安全装置関連系のコマンドを表すか否かを判定する(ステップS169)。安全装置関連系のコマンドとして、例えば、安全装置作動関連コマンド(ステップX607)がある。安全装置カウンタ値や差玉数などの差玉情報を含む差玉コマンドが遊技制御装置100から演出制御装置300に送信される場合には、安全装置関連系のコマンドにこの差玉コマンドを含めてよい。そして、MODE部が安全装置関連系のコマンドを表す場合には(ステップS169;Y)、安全装置に関連する安全装置系処理を実行し(ステップS170)、単発系コマンド処理を終了する。安全装置系処理では、安全装置関連系のコマンドの内容を記憶し、コマンドに対応する処理を実行する。
安全装置系処理では、コマンドに対応する処理として、安全装置関連系のコマンドに含まれる情報を表示装置41に表示できる。例えば、安全装置関連系のコマンドとして安全装置作動関連コマンドを受信した場合に、安全装置作動関連コマンドのACTION部に含まれる安全装置作動情報(安全装置作動予告情報(値1)、安全装置作動警告情報(値2)、安全装置作動中情報(値3))に対応した安全装置関連表示(作動予告表示511、作動警告表示512、作動中表示513)を表示装置41に表示する。また、例えば、安全装置関連系のコマンドとして差玉コマンドを受信した場合に、差玉数を表示装置41に表示する。
差玉数(=安全装置カウンタ値-10万)の表示は、受信した差玉コマンドに対応させて全範囲の値(例えば、0~10万または-10万~+10万)を表示装置41に表示するようにしてもよいし、所定の範囲の値(例えば、作動予告状態以降の9万~10万)だけを表示するようにしてもよい。また、差玉数そのものを表示するようにしてもよいし、安全装置の作動(打ち止め)までの残りの遊技球数(遊技媒体数)の形で間接的に差玉数を表示するようにしてもよい。
なお、差玉コマンドは、1の単位で変化する差玉数に対応して通知(送受信)されてよい。例えば、差玉コマンドが示す差玉数は、0~10万の間又は-10万~+10万の間で、実際の差玉数と同じく1つずつに変化可能である。安全装置カウンタ値ひいては差玉数が更新される度(ステップX731)に、差玉コマンドが送信されてよい。
また、差玉コマンドは、所定の単位で変化する差玉数に対応して通知(送受信)されてよい。例えば、差玉コマンドが示す差玉数は、1000の単位で変化可能であり、0(=実際の差玉数0~999)、1000(=実際の差玉数1000~1999)、2000(=実際の差玉数2000~2999)、・・・、10万(=実際の差玉数10万)であってよい。なお、この場合に、差玉コマンドの送信の機会を減らすために、安全装置カウンタ値ひいては差玉数が1000単位で更新される度(ステップX731)に、差玉コマンドが送信されてもよい。また、差玉コマンドが示す差玉数は、マイナス側の値があってもよい。
演出制御装置300は、MODE部が安全装置関連系のコマンドを表していない場合には(ステップS169;N)、MODE部が図柄停止のコマンドを表すか否かを判定する(ステップS171)。なお、図柄停止のコマンドには、例えば、特図1の図柄停止コマンド(飾り特図1停止コマンド)と特図2の図柄停止コマンド(飾り特図2停止コマンド)がある。そして、MODE部が図柄停止のコマンドを表す場合には(ステップS171;Y)、演出制御装置300は、次に、MODE部のコマンドが正常なコマンドであるか否かを判定する(ステップS172)。
MODE部のコマンドが正常なコマンドである場合には(ステップS172;Y)、演出制御装置300は、対応する特図の停止態様を設定し(ステップS173)、全図柄が停止した後に遊技状態フラグを通常状態に設定して(ステップS174)、単発系コマンド処理を終了する。ステップS174の処理では、一例として、遊技状態フラグを通常状態に設定しているが、本処理が実行されるタイミングによって、遊技状態フラグは、「変動中」「大当り中」「小当り中」のフラグが設定される。
一方、MODE部が図柄停止のコマンドを表していない場合(ステップS171;N)、または、MODE部のコマンドが正常ではない場合(ステップS172;N)には、演出制御装置300は、単発系コマンド処理を終了する。
その他、演出制御装置300は、図70には記載されていないコマンドに対する処理を単発系コマンド処理において実行してよい。例えば、演出制御装置300は、時間短縮変動回数コマンド、演出回転数コマンド、打ち方指示報知コマンド(左打ち指示報知コマンド、右打ち指示報知コマンド)などを遊技制御装置100から受信して、当該コマンドに対応する処理を行ってよい。演出制御装置300は、時間短縮変動回数コマンド(時間短縮変動回数)などから時短状態における残りの変動回数を取得でき、演出回転数コマンドなどから各演出モードの演出残り回転数を取得でき、時短状態における残りの変動回数や各演出モードの演出残り回転数などに基づいて演出を設定できる。演出制御装置300は、打ち方指示報知コマンド(左打ち指示報知コマンド又は右打ち指示報知コマンド)に応じて、打ち方を指示(示唆)する打ち方指示表示(左打ち指示表示又は右打ち指示表示)を表示装置41などにおいて表示(報知)できる。
〔先読み図柄系コマンド処理〕
次に、図71を参照して、前述した受信コマンド解析処理(図69)における先読み図柄系コマンド処理(ステップS134)の詳細について説明する。図71は、演出制御装置300によって実行される先読み図柄系コマンド処理の手順を示すフローチャートである。
演出制御装置300は、まず、最新保留情報が特図1保留(特図1始動記憶)の情報であるか否か、例えば、最新で受信した飾り特図保留数コマンドが飾り特図1保留数コマンドであるか否かを判定する(ステップS181)。最新保留情報が特図1保留の情報である場合(ステップS181;Y)、先読み図柄系コマンド(先読み停止図柄コマンド)を特図1保留数に対応する特図1先読み図柄コマンド領域にセーブする(ステップS182)。
演出制御装置300は、最新保留情報が特図1保留の情報でない場合(ステップS181;N)、すなわち、最新で受信した飾り特図保留数コマンドが飾り特図2保留数コマンドである場合、先読み図柄系コマンド(先読み停止図柄コマンド)を特図2保留数に対応する特図2先読み図柄コマンド領域にセーブする(ステップS183)。
演出制御装置300は、ステップS182とステップS183の後、先読み変動系コマンドの受信待ちであることを示す先読み変動系コマンド受信待ちフラグを設定する(ステップS184)。これは、先読み図柄系コマンドと先読み変動系コマンドがセットになっているため、遊技制御装置100から先読み図柄系コマンドに続いて先読み変動系コマンドが送信されるためである。その後、先読み図柄系コマンド処理を終了する。
〔先読み変動系コマンド処理〕
次に、図72を参照して、前述した受信コマンド解析処理(図69)における先読み変動系コマンド処理(ステップS136)の詳細について説明する。図72は、演出制御装置300によって実行される先読み変動系コマンド処理の手順を示すフローチャートである。
演出制御装置300は、まず、先読み変動系コマンド(先読み変動パターンコマンド)の受信待ち中であるか否かを判定する(ステップS191)。前述の先読み変動系コマンド受信待ちフラグ(ステップS194)が設定されている場合、先読み変動系コマンドの受信待ち中であると判定できる。先読み変動系コマンドの受信待ち中でない場合(ステップS191;N)、先読み変動系コマンド処理を終了する。先読み変動系コマンドの受信待ち中である場合(ステップS191;Y)、先読み変動系コマンド受信待ちフラグをクリアする(ステップS192)。
次に、演出制御装置300(サブ基板)は、最新保留情報の図柄(特図1又は特図2)の保留数に対応する先読み変動MODE変換テーブルを設定し(ステップS193)、先読み変動系コマンドのMODE部に対応してサブ内先読み変動コマンドMODE部を取得する(ステップS194)。次に、先読み変動ACT変換テーブルを設定し(ステップS195)、先読み変動系コマンドのACTION部(ACT部)に対応するサブ内先読み変動コマンドACT部を取得する(ステップS196)。
次に、演出制御装置300は、変換後のMODE部とACT部(すなわち、サブ内先読み変動コマンドMODE部とACT部)が共に0以外であるか否かを判定する(ステップS197)。なお、正常(有効)なコマンドであれば0以外に変換される。変換後のMODE部、ACT部が共に0以外である場合(ステップS197;Y)、変換後のMODE部とACT部から構成される変換後のコマンドを最新保留情報、保留数に対応する先読み変動コマンド領域(特図1先読み変動コマンド領域又は特図2先読み変動コマンド領域)にセーブする(ステップS198)。そして、先読みコマンド整合チェック処理を実行して(ステップS199)、変換後のMODE部とACT部の組合せが正常であるか否か判定する(ステップS200)。
なお、保留が変動表示ゲームを開始するときの保留数によって、MODE部に対応する前半変動の時間が変化する。保留が変動表示ゲームを開始するときに、保留が他になければ長めの前半変動になり、新たに保留が発生して保留数が多ければ短めの前半変動となる。したがって、前半変動の時間値が遷移しても、演出制御装置300の内部コマンドが同じに扱えるように、受信した先読み変動系コマンドのMODE部をサブ内先読み変動コマンドMODE部に変換しておく。
また、リーチの種類は保留数に関係ないため、サブ内先読み変動コマンドACT部に対応する後半変動は保留数に依存しない。しかし、同一系統のリーチにも種類があるため、仮に先読み変動系コマンドのACT部(後半変動の値)を変換せずに、演出制御装置300がそのまま使うと数が多くなりチェックが困難になる。例えば、ノーマルリーチにも、ノーマルリーチ-1停止はずれ、ノーマルリーチ+1停止はずれなどの種類が存在する。したがって、同一系統のリーチを示すACT部を、同じサブ内先読み変動コマンドACT部に変換することで、数を減らし、先読みコマンド整合チェック処理等のチェック処理の負担を軽減する。
次に、演出制御装置300は、変換後のMODE部とACT部(すなわち、サブ内先読み変動コマンドMODE部とACT部)の少なくとも一方が0である場合(ステップS197;N)、又は、変換後のMODE部とACT部の組合せが正常でない場合(ステップS200;N)、変換後のコマンドに異常があるとして、先読み変動系コマンド処理を終了する。
演出制御装置300は、変換後のMODE部とACT部の組合せが正常である場合(ステップS200;Y)、先読み対象の保留情報(最新保留の情報)を先読み変動コマンド領域からロードし(ステップS201)、最新保留の先読み演出に関する先読み抽選処理を実行する(ステップS202)。先読み演出としては、例えば、連続予告演出(チャンス目先読み演出を含む)、先読みゾーン演出、保留変化予告などがある。続いて、最新保留の先読み演出(保留変化予告等)が発生するか否かを判定する(ステップS203)。最新保留の先読み演出が発生する場合(ステップS203;Y)、選出された先読み演出に対応するポイント情報を設定する(ステップS204)。
次に、演出制御装置300は、発生する先読み演出(保留変化予告等)が直ちに開始する演出であるか否か判定する(ステップS205)。発生する先読み演出が直ちに開始する演出である場合(ステップS205;Y)、選出された先読み演出に対応する表示を設定する(ステップS206)。発生する先読み演出が直ちに開始する演出でない場合(ステップS205;N)、保留シフトの際(保留表示の移動の際、保留数減少の際)の先読み演出に対応する表示を設定、保存する(ステップS207)。そして、先読み変動系コマンド処理を終了する。なお、先読み演出は、変動表示ゲームの結果(遊技結果)を示唆する情報を当該変動表示ゲームが停止する前に予告することで大当り期待度(特別結果となる期待度)を報知する演出になるが、設定された確率設定値(1~6)を示唆する情報を報知するようにしてもよい。すなわち、演出制御装置300は、大当り期待度や確率設定値に基づいて先読み対象の保留表示(アイコン)を変化させるように先読み演出を行うことができる。
一方、演出制御装置300は、最新保留の先読み演出が発生しない場合(ステップS203;N)、そのまま、先読み変動系コマンド処理を終了する。
〔図柄系コマンド処理〕
次に、図73を参照して、前述した受信コマンド解析処理(図69)における図柄系コマンド処理(ステップS130)の詳細について説明する。図73は、演出制御装置300によって実行される図柄系コマンド処理の手順を示すフローチャートである。
演出制御装置300は、受信した図柄系コマンド(飾り特図1コマンド又は飾り特図2コマンド)のMODE部に対応する特図種別を設定する(ステップS211)。特図種別は、特図1又は特図2である。そして、図柄系コマンドのMODE部とACTION部(ACT部)の組合せに対応する図柄種別を設定し、RAM等の所定領域にセーブする(ステップS212)。ここで、特図1と特図2では、図柄の振分け割合が変わるので、MODE毎にテーブルを使用して、図柄種別を設定する。なお、本実施形態において、図柄種別は、はずれ図柄や、特図1の大当り図柄A、特図2の大当り図柄B~F、残保留(特図2保留)での大当り図柄G、時短図柄(サポ当り図柄)などに対応する。
〔変動系コマンド処理〕
次に、図74を参照して、前述した受信コマンド解析処理(図69)における変動系コマンド処理(ステップS126)の詳細について説明する。図74は、演出制御装置300によって実行される変動系コマンド処理の手順を示すフローチャートである。
演出制御装置300は、受信した変動系コマンド(変動コマンド)の特図種別(特図1又は特図2)が未確定であるか否かを判定する(ステップS221)。特図種別が未確定である場合(ステップS221;Y)、変動系コマンド処理を終了する。特図種別が未確定でない場合(ステップS221;N)、受信した変動系コマンドと図柄系コマンドの組合せをチェックし(ステップS222)、変動系コマンドと図柄種別が不整合であるか否かを判定する(ステップS223)。ここで、不整合とは、はずれの変動系コマンドを受信したのに大当り図柄の図柄系コマンドを受信していた場合など、演出を行う上で矛盾してしまうことである。変動系コマンドと図柄種別が不整合である場合(ステップS223;Y)、変動系コマンド処理を終了する。
演出制御装置300は、変動系コマンドと図柄種別が不整合でない場合(ステップS223;N)、変動系コマンド(変動コマンド)から変動パターン種別を判別し(ステップS224)、変動中の演出である変動演出を設定する変動演出設定処理を実行する(ステップS225)。なお、同じ変動系コマンドに対して、複数の演出が存在する。続いて、遊技状態(P機状態)を示す遊技状態フラグに特図変動中を設定し(ステップS226)、連続演出等の先読み演出回数が0でなければ-1更新する(ステップS227)。
〔変動演出設定処理〕
次に、図75を参照して、前述した変動系コマンド処理(図74)における変動演出設定処理(ステップS225)の詳細について説明する。図75は、演出制御装置300によって実行される変動演出設定処理の手順を示すフローチャートである。
演出制御装置300は、まず、変動パターン種別が、リーチなし変動(リーチ状態にならない変動)であるか否かを判定する(ステップS231)。変動パターン種別がリーチなし変動である場合(ステップS231;Y)、演出ポイントのポイント数、機種コード、特図種別、演出モード、設定情報(設定値)に対応する前半予告振分グループアドレステーブルを設定し(ステップS232)、変動系コマンド(変動コマンド)のMODE部と特図種別の保留数に対応する前半予告振分グループテーブルのアドレスを取得する(ステップS233)。リーチなし変動の場合、保留数が多いほど変動時間が短縮されるため、保留数に対応するテーブルのアドレスを取得している。
演出制御装置300は、変動パターン種別がリーチなし変動でない場合(ステップS231;N)、すなわち、リーチあり変動である場合、演出ポイントのポイント数、機種コード、特図種別、演出モード、図柄種別、設定情報(設定値)に対応する前半予告振分グループアドレステーブルを設定し(ステップS234)、変動系コマンド(変動コマンド)のMODE部と変動パターン種別に対応する前半予告振分グループテーブルのアドレスを取得する(ステップS235)。
演出制御装置300は、ステップS233、ステップS235の後、前半変動中(リーチ前)に出現する予告の抽選を行う(ステップS236)。続いて、演出ポイントのポイント数、機種コード、特図種別、演出モード、図柄種別、設定情報(設定値)に対応する後半予告振分グループアドレステーブルを設定し(ステップS237)、変動系コマンドのACT部に対応する後半予告振分グループテーブルのアドレスを取得し(ステップS238)、後半変動中(リーチ中)に出現する予告の抽選を行う(ステップS239)。その後、変動系コマンド(変動コマンド)のMODE部、ACT部に対応する変動演出の内容を決定する(ステップS240)。なお、変動系コマンドから変動時間や主なリーチ内容などがわかる。
次に、演出制御装置300は、予告の抽選結果に対応する演出(予告演出)の内容を決定する(ステップS241)。その後、リーチ演出等の変動演出や予告演出の内容に応じて、飾り特図変動表示ゲームの停止図柄を決定する(ステップS242)。ここで、はずれ図柄の場合にばらけ目を決定するなど、飾り停止図柄を具体的に決定する。
次に、演出制御装置300は、変動演出の表示設定を行い(ステップS243)、予告演出の表示設定を行う(ステップS244)。続いて、特図種別に対応する保留減少の表示設定を行い、例えば、今回変動する飾り特図に対応する保留表示が減る表示(保留シフトの表示)が設定される(ステップS245)。続いて、スピーカの音声による演出態様(音出力態様)を定める音声番号、装飾装置の発光による演出態様を定める装飾番号を設定する(ステップS246)。装飾装置(盤装飾装置46、枠装飾装置18)は、複数の装飾用発光部(装飾LED等)を有し、装飾番号で定められる発光態様(各LEDの色や発光タイミング等)で発光する。
なお、音声番号や装飾番号を演出内容だけでなく設定情報(設定値)に基づいて設定することも可能である。このようにすると、遊技者は、装飾装置の発光態様、すなわち、装飾用発光部(LED)の発光態様から遊技機10の設定情報(設定値)を推測することを楽しめる。
次に、演出制御装置300は、特図種別に対応する飾り特図変動の表示設定を行い(ステップS247)、表示装置41で変動する前述の第一から第三の特別図柄以外に第四特別図柄(第4図柄、識別情報)に関する第4図柄変動の表示設定を行う(ステップS248)。なお、第4図柄変動は、表示装置41以外に設けた前述のランプ表示装置75のランプ表示部1,2(LED)で表示されてもよいし、表示装置41の表示画面上で実行されてもよい。
〔当り系コマンド処理〕
次に、図76を参照して、前述した受信コマンド解析処理(図69)における当り系コマンド処理(ステップS128)の詳細について説明する。図76は、演出制御装置300によって実行される当り系コマンド処理の手順を示すフローチャートである。
演出制御装置300は、まず、受信した当り系コマンドのMODE部がファンファーレを表すか否かを判定する(ステップS251)。当り系コマンドのMODE部がファンファーレを表す場合(ステップS251;Y)、すなわち、当り系コマンドが大当りファンファーレコマンド又は小当りファンファーレコマンドである場合、ファンファーレ演出を設定するためのファンファーレ演出設定処理を実行する(ステップS252)。また、大当りファンファーレコマンド又は小当りファンファーレコマンドに対応して、打ち方指示(左打ち指示又は右打ち指示)の表示を表示装置41などにおいて表示(報知)してよい。なお、ファンファーレコマンドには、今回の大当りのラウンド数上限値の情報が含まれている。続いて、現在の遊技機10の遊技状態(P機状態)を示す遊技状態フラグにファンファーレ中を設定し(ステップS253)、当り系コマンド処理を終了する。なお、ラウンド数上限値は、図柄系コマンド(停止図柄パターンに対応する飾り特図コマンド)から判定される図柄種別からも得ることができる。
演出制御装置300は、受信した当り系コマンドのMODE部がファンファーレを表さない場合には(ステップS251の;N)、当り系コマンドのMODE部がラウンドを表すか否かを判定する(ステップS254)。MODE部がラウンドを表す場合(ステップS254;Y)、すなわち、当り系コマンドがラウンドコマンド又は小当り開放中コマンドである場合、演出制御装置300は、ラウンド演出設定処理を実行し、現在の遊技機10の遊技状態(P機状態)を示す遊技状態フラグにラウンド中を設定し(ステップS255,S256)、当り系コマンド処理を終了する。
受信した当り系コマンドのMODE部がラウンドを表さない場合には(ステップS254;N)、演出制御装置300は、当り系コマンドのMODE部がインターバルを表すか否かを判定する(ステップS257)。MODE部がインターバルを表す場合(ステップS257;Y)、すなわち、当り系コマンドがインターバルコマンドである場合、演出制御装置300は、インターバル演出設定処理を実行し、現在の遊技機10の遊技状態(P機状態)を示す遊技状態フラグにインターバル中を設定し(ステップS258,S259)、当り系コマンド処理を終了する。
受信した当り系コマンドのMODE部がインターバルを表さない場合には(ステップS257;N)、演出制御装置300は、当り系コマンドのMODE部がエンディングを表すか否かを判定する(ステップS260)。MODE部がエンディングを表す場合(ステップS260;Y)、すなわち、当り系コマンドがエンディングコマンドである場合、演出制御装置300は、エンディング演出を設定するためのエンディング演出設定処理を実行し、現在の遊技機10の遊技状態(P機状態)を示す遊技状態フラグにエンディング中を設定し(ステップS261,S262)、当り系コマンド処理を終了する。
なお、受信した当り系コマンドのMODE部がエンディングを表さない場合には(ステップS260;N)、演出制御装置300は、いずれの処理も実行せずに、当り系コマンド処理を終了する。
[安全装置]
以下に、安全装置の状態又は安全装置カウンタ値(差玉数+初期値)に応じた演出系の装置の態様(表示態様、発光態様、動作態様)等について説明する。演出系の装置は、演出を実行可能な装置であり、例えば、表示装置41や、演出用LED等からなる装飾装置(盤装飾装置46、枠装飾装置18等)、動作可能な可動役物(可動体、盤演出装置44、枠演出装置等)がある。
〔演出系の装置の態様〕
図77は、安全装置の状態に応じた演出系の装置の態様等を示すテーブルである。図77のように、安全装置の状態又は安全装置カウンタ値(ひいては差玉数)に応じて、演出系の装置の態様が変化する。
安全装置情報初期化処理(図9)等において説明したとおり、安全装置カウンタ値が0~189999(差玉数が-100000~89999)の場合には、安全装置の状態は未作動状態(作動予告状態や作動警告状態や作動状態でない通常状態)になる。また、安全装置カウンタ値が190000~194999(差玉数が90000~94999)の場合には、安全装置の状態は安全装置の作動を予告する作動予告状態になる。また、安全装置カウンタ値が195000(差玉数が95000)の場合には、安全装置の状態は安全装置の作動を警告する作動警告状態又は安全装置が作動中である作動状態(作動中状態)になる。
安全装置カウンタ値が195000の場合であって、大当り中又は小当り中である場合に、安全装置は作動警告状態になり、安全装置カウンタ値が195000の場合であって、大当り中でも小当り中でもない場合に、安全装置は作動状態になる。したがって、大当り又は小当りが発生する前に、安全装置が作動状態になると、直後から遊技停止状態(遊技不可状態、遊技禁止状態)が発生し、作動警告状態は発生しないことになる。
一方、作動警告状態は、大当り中又は小当り中に安全装置カウンタ値が195000に達すると発生可能である。そして、大当り又は小当りが終了することによって大当り中でも小当り中でもなくなると、安全装置は作動警告状態から作動状態(作動中状態)に移行する。
安全装置カウンタ値が0~194999(差玉数が-100000~94999)の場合、すなわち安全装置の状態が未作動状態又は作動予告状態である場合には、遊技機の状態(遊技状態)は、遊技中又は客待ち中(客待ち状態)である。また、安全装置カウンタ値が195000(差玉数が95000)の場合であって、安全装置の状態が作動警告状態である場合には、遊技機の状態は小当り中又は大当り中であり、安全装置カウンタ値が195000(差玉数が95000)の場合であって、安全装置の状態が作動状態である場合には、遊技機の状態は遊技停止状態(遊技不可状態、遊技禁止状態)である。なお、強エラー2が発生している場合においても、同じ遊技停止状態を発生可能である。
遊技停止状態においては、遊技として、特図変動表示ゲーム、普図変動表示ゲーム、ラウンド遊技(大当り中や小当り中での遊技)等を実行できない。具体的には、図15(入賞数カウンタ更新処理)に示すように、遊技停止状態である場合(ステップX351;Y)には、入賞口スイッチでの遊技球の検出が無効となって入賞口(入賞)は無効になる。また、図12(出力処理)に示すように、遊技停止状態である場合(ステップX203;Y)には、全ソレノイドの動作が停止し、大入賞口、特定領域72、普通変動入賞装置37等が閉鎖して閉状態となり、遊技停止状態である場合(ステップX212;Y)には、球発射装置からの遊技球の発射が停止(禁止)されるとともに、一括表示装置50が消灯する。
また、遊技停止状態においては、特図変動表示ゲームや普図変動表示ゲームを継続できないだけでなく、新たな特図変動表示ゲームや新たな普図変動表示ゲームを開始することができない。ただし、遊技停止状態において、払出コマンド送信処理(ステップX107)は停止されないので、遊技停止状態となる前に発生した入賞による賞球の払い出しは継続される。
なお、安全装置が作動した場合の遊技停止状態と、強エラー2が発生している場合の遊技停止状態と、の少なくとも一方においては、遊技球の発射を停止しないように構成することも可能である。
また、図59(外部情報編集処理)に示すように、安全装置が作動した場合の遊技停止状態である場合(ステップX519;Y)には、ホールコンピュータ等の外部装置へ外部情報信号としてセキュリティ信号が出力され(ステップX522)、試射試験装置へ試験信号として遊技機エラー状態信号が出力される(ステップX523)。なお、安全装置が作動した場合の遊技停止状態と、強エラー2が発生している場合の遊技停止状態と、の少なくとも一方においては、試験信号(遊技機エラー状態信号)を発生しないように構成することも可能である。
安全装置の未作動状態において、表示装置41は、安全装置に関連する安全装置関連表示を表示しない。なお、例外的に、客待ち中等である場合には、特定機種表示67(例えば「コンプリート機能搭載」の文字)等によって、安全装置付きの機種であることを表示してもよい。これにより、特定機種表示67を見た遊技者は、遊技機10が安全装置(コンプリート機能)を有することを認識できる。
安全装置の作動予告状態において、表示装置41は、安全装置関連表示(又は安全装置作動情報表示)として作動予告表示511(例えば「まもなく打ち止めです」の文字)を表示する。作動予告表示511を効果的に表示するために、作動予告表示511の表示態様を、客待ち中や変動表示中(特図変動表示ゲームの実行中)等の遊技状態に応じて変化させるようにしてもよい。演出制御装置300は、単発系コマンド処理(図70)の安全装置系処理(ステップS170)において、作動予告状態の開始時に、安全装置作動関連コマンドとして作動予告状態に対応する作動予告コマンドを受信するので、表示装置41に作動予告表示511を表示することが可能である。
このように、作動予告表示511を表示することで、遊技者に遊技できなくなる可能性を事前に報知することができるので、遊技者に遊技を終了するよう促すことができ、遊技者が意図せず不利益を受けることを防止できる。また、作動予告表示511を表示することで、不正を行っている者に驚きを与えることができるので、不正を止めるよう促すことができる。さらに、作動予告表示511の表示態様を遊技状態(例えば客待ち中、変動表示中)に応じて異ならせることも可能であり、これにより、効果的な予告表示を行うことが可能となる。
安全装置の作動警告状態において、表示装置41は、安全装置関連表示(又は安全装置作動情報表示)として作動警告表示512(例えば「当り終了後に打ち止めとなります」の文字)を表示する。演出制御装置300は、単発系コマンド処理(図70)の安全装置系処理(ステップS170)において、作動警告状態の開始時に、安全装置作動関連コマンドとして作動警告状態に対応する作動警告コマンドを受信するので、表示装置41に作動警告表示512を表示することが可能である。
安全装置の作動状態、すなわち遊技停止状態において、表示装置41は、安全装置関連表示(又は安全装置作動情報表示)として作動中表示513(例えば「打止中」の文字)を表示する。演出制御装置300は、単発系コマンド処理(図70)の安全装置系処理(ステップS170)において、作動状態の開始時に、安全装置作動関連コマンドとして作動状態に対応する作動中コマンドを受信するので、表示装置41に作動中表示513を表示することが可能である。
なお、演出制御装置300は、安全装置の作動を予告する作動予告表示511、安全装置の作動を警告する作動警告表示512、安全装置の作動中であることを示す作動中表示513を表示装置41等(表示手段)に表示可能な表示制御手段を構成する。
また、表示装置41は、安全装置が作動した場合の遊技停止状態において、エラー表示を表示可能である。例えば、遊技停止状態でも払い出しは継続されるので、遊技球(遊技媒体)の払い出しに関する払い出しエラーが発生することがあるが、表示装置41は、エラー表示によって払い出しエラーの発生を報知可能である。なお、強エラー2が発生している場合の遊技停止状態においては、ホール関係者や遊技者に払い出しエラーの発生を認識させるために表示装置41に払い出しエラーのエラー表示を表示可能としてもよいし、強エラー2と混同しないように表示装置41に払い出しエラー(弱エラー)のエラー表示を表示不可としてもよい。
遊技停止状態の場合には、未作動状態や作動予告状態や作動警告状態の場合とは異なり、一括表示装置50と性能表示装置152の発光部(LED)は全て消灯する(全消灯)。なお、遊技停止状態において、一括表示装置50と性能表示装置152の発光部(LED)は全て点灯してもよい(全点灯)。
また、遊技停止状態において、球貸ボタン27aは有効のままであり、遊技球を借りるために遊技者が操作すると、払出装置から上皿21へ遊技球を払い出してもよい。
また、遊技停止状態において、作動中コマンドを受信した演出制御装置300は、装飾装置(枠装飾装置18、盤装飾装置46等)のLED等の遊技機10に設けられた演出用LEDを、全て消灯するか(全消灯)又は全て点灯する(全点灯)。ただし、エラーの発生中は、一部又は全ての演出用LEDが赤色で点灯してもよい。
また、遊技停止状態において、演出制御装置300は、スピーカ19a,19bからの音声出力を停止して無音としてもよいし、メイン処理(図71)のホール・遊技者設定モード処理(ステップS11)を実行せず、演出用LEDや液晶(表示装置41等)の輝度やスピーカ19a,19bの音量を調整不可にして既定(デフォルト)の輝度や音量にしてもよい。また、演出制御装置300は、可動役物(可動体、盤演出装置44、枠演出装置等)の動作中に遊技停止状態が開始した場合には、可動役物を初期位置に戻してもよい。
また、他の例として、遊技停止状態において、特図ゲーム処理タイマや役物ゲーム処理タイマや普図ゲーム処理タイマ等の各種ゲーム処理タイマは停止するが、一括表示装置50は消灯せずに、遊技停止状態になったときの表示を継続してもよい。さらに、一括表示装置50は、遊技停止状態の開始時において変動表示中であれば、この変動表示が終了してから消灯してもよい。これにより、一括表示装置50における変動表示が、突然終了することを防止できる。また、遊技停止状態において、性能表示装置152は、表示を継続してもよい。
なお、遊技機10の電源が遮断(オフ)して再度電源投入(オン)した場合には、安全装置情報初期化処理(図9)によって安全装置カウンタ領域や安全装置作動情報領域等が初期化される(ステップX74~X76)。よって、この場合には、安全装置作動予告情報(値1)、安全装置作動警告情報(値2)、安全装置作動中情報(値3)等の安全装置作動情報が消去されるので、表示装置41における安全装置関連表示(作動予告表示511、作動警告表示512、作動中表示513等)は消去されて非表示になってもよい。
また、安全装置の作動中に遊技機10の電源が遮断(オフ)してRAM初期化スイッチ112がオンの状態で再度電源投入(オン)した場合には、メイン処理(図6)によって確率設定値以外のRAM領域が0クリアされる(ステップX45)。よって、この場合には、安全装置作動中フラグ領域が0クリアされるので、遊技機10は遊技停止状態から遊技できる状態に復帰する。
〔画面遷移の例1〕
図78及び図79は、表示装置41の表示画面を時系列で示した画面遷移図の一例(例1)である。
電源投入後、遊技機10は客待ち中(客待ち状態)になり、図78(a)に示すように、表示装置41は客待ち画面となる。ここでは、機種名表示90(例えば「P虎虎虎」の文字)が表示装置41に表示されている。この時点では遊技が開始していないので、安全装置カウンタ値は初期値(10万)である。その後、操作ハンドル24が回転操作されると、球発射装置から遊技球が発射され、遊技球が始動入賞口36(第1始動入賞口)や普通変動入賞装置37(第2始動入賞口)へ入賞すると、特図変動表示ゲームが実行される。
その後、図78(b)では、安全装置カウンタ値が初期値(10万)から減って99920となっている。大当りが発生するまでは賞球の合計数が大きく増えないので、差玉数(=セーフ球数-排出球数)が排出球数の分減っていく傾向となり、安全装置カウンタ値(差玉数+初期値)も減っていく傾向となる。なお、安全装置カウンタ値又は差玉数を示す差玉コマンドが遊技制御装置100から演出制御装置300に送信される場合には、演出制御装置300は、安全装置カウンタ値又は差玉数(安全装置カウンタ値-初期値)を表示装置41に表示してもよい。
図78(b)は、特図1変動表示ゲームの実行中における表示画面である。表示装置41の表示領域の中央部には、飾り特図変動表示ゲームのうちの第1飾りゲームを表示する第1飾りゲーム表示部81が設けられる。第1飾りゲーム表示部81では、左変動表示領域81a、中変動表示領域81b、右変動表示領域81cの変動表示領域の各々で識別情報を変動表示した後に停止表示することで飾り特図変動表示ゲームを表示する。
表示装置41の表示領域の所定箇所(本実施形態の場合は右上部)には、飾り特図変動表示ゲームのうちの第2飾りゲームを表示する第2飾りゲーム表示部82が設けられる。第2飾りゲーム表示部82に表示される第2飾りゲームは、第1飾りゲーム表示部81に表示される第1飾りゲームと同様に、左領域、中領域、右領域の各領域で識別情報を変動表示した後に停止して結果を表示する。第2飾りゲーム表示部82には、第1飾りゲーム表示部81に表示される識別情報(大図柄)よりも相対的に小さい識別情報(小図柄)が表示されるようになっている。
また、表示装置41の表示領域の所定箇所(本実施形態の場合は下部)には、始動記憶に対応する飾り特図始動記憶表示を表示する待機中記憶表示部83a,83bと、現在実行中の特図変動表示ゲームに対応する始動記憶に関する情報を表示する実行中記憶表示部84と、が設けられる。
実行中記憶表示部84の右方に設けられる第1待機中記憶表示部83aには、第1始動記憶に対応する飾り特図始動記憶表示が表示される。第1待機中記憶表示部83aに表示される飾り特図始動記憶表示は、第1始動記憶と一対一に対応し、左端の飾り特図始動記憶表示が最先に記憶された第1始動記憶に対応する飾り特図始動記憶表示となるように記憶順に並んで表示され、消化される毎に左へ移行するようになっている。そして、特図1変動表示ゲームの開始時に第1待機中記憶表示部83aの左端にある飾り特図始動記憶表示が実行中記憶表示部84へ移行するようになっている。
実行中記憶表示部84の左方に設けられる第2待機中記憶表示部83bには、第2始動記憶に対応する飾り特図始動記憶表示が表示される。第2待機中記憶表示部83bに表示される飾り特図始動記憶表示は、第2始動記憶と一対一に対応し、右端の飾り特図始動記憶表示が最先に記憶された第2始動記憶に対応する飾り特図始動記憶表示となるように記憶順に並んで表示され、消化される毎に右へ移行するようになっている。そして、特図2変動表示ゲームの開始時に第2待機中記憶表示部83bの右端にある飾り特図始動記憶表示が実行中記憶表示部84へ移行するようになっている。
なお、待機中記憶表示部83a,83bでは、始動記憶に基づく特図変動表示ゲームの結果や変動パターン等の先読み結果を、当該始動記憶に対応する飾り特図始動記憶表示の表示態様によって示唆することが可能である。
また、実行中記憶表示部84では、現在実行中の特図変動表示ゲームの結果や変動パターン等を、当該実行中記憶表示部84に表示される実行中記憶表示の表示態様によって示唆することが可能である。
表示装置41の表示領域の所定箇所(本実施形態の場合は左上部)には、第1始動記憶数(特図1保留数)を表示する第1始動記憶数表示部85aと、第2始動記憶数(特図2保留数)を表示する第2始動記憶数表示部85bと、が設けられる。
また、表示装置41の表示領域の所定箇所(本実施形態の場合は右上部)には、電源投入後又は大当り終了後の特図変動表示ゲームの実行回数を表示する変動回数表示部86が設けられる。ここでは、電源投入後の特図変動表示ゲームの実行回数が2回であることを示す「2G」が表示されている。なお、確変状態を発生可能な機種の場合には、天井回数に近付いていることを認識しやすくするために、確変状態での回数を除いて、電源投入後又は大当り終了後の特図変動表示ゲームの実行回数を変動回数表示部86に表示してもよい。
また、表示装置41の表示領域の所定箇所(本実施形態の場合は左上部)には、特図1変動表示ゲーム及び特図2変動表示ゲームの状態(実行中か停止中か)を表示する状態表示部87が設けられる。状態表示部87は左右の領域に分かれており、左側の領域に特図1変動表示ゲームの状態が表示され、右側の領域に特図2変動表示ゲームの状態が表示される。ここでは、特図1変動表示ゲームが実行中(変動中)であり、特図2変動表示ゲームが停止中であるので、左側の領域に記号「○」が表示されて、右側の領域に記号「×」が表示されている。なお、記号「○」を点滅表示して、第四特別図柄(第4図柄)として第4図柄変動を行ってもよい。
また、表示装置41の表示領域の所定箇所に、表示部81~87以外の表示部を設けることも可能である。具体的には、例えば、現在の演出モードを表示するモード表示部を設けてもよい。
その後、大当りが多数発生して、図78(c)では、安全装置カウンタ値が189993(差玉数=89993)となり、安全装置の作動予告状態が開始する予告開始値190000(差玉数=90000)に近付いている。ここでは、大当り終了後や天井回数到達等で特定遊技状態(時短状態)となっており、それに対応して、遊技者に右打ちを行うことを指示する右打ち指示表示91が表示されている。
その後、図78(d)では、右打ちによる普通変動入賞装置37(第2始動入賞口)への入賞によって第2始動記憶が増加して、特図2保留数が「4」(特図1保留数は「0」)となっている。ここでは、普通変動入賞装置37への入賞によって賞球が得られて、安全装置カウンタ値が予告開始値190000よりも大きい190009となっており(安全装置カウンタ値≧190000)、それに対応して、安全装置関連表示として安全装置の作動を予告する作動予告表示511(「まもなく打ち止めです」)が表示されている。
なお、作動予告表示511は「まもなく打ち止めです」以外の表現でもよい。また、作動予告表示511の表示態様は、一度に全て表示する態様に限定されず、一度に表示しない態様(スクロール表示等)でもよい。また、作動予告状態においては、作動予告表示511によって安全装置の作動を予告するだけでなく、スピーカ19a,19bからの音声や演出用LEDの発光等によって安全装置の作動を予告するようにしてもよい。
このように、作動予告表示511等によって安全装置の作動を予告して、遊技者に遊技停止状態の可能性があることを事前に報知することで、遊技者に遊技を終了するよう促すことができるので、遊技者が意図せず不利益を受けることを防止できる。また、作動予告表示511等によって安全装置の作動を予告することで、不正を行っている者に驚きを与えることができるので、不正を止めるよう促すことができる。
本実施形態においては、作動予告表示511を、他の表示や他の画像オブジェクトと重ならないように表示する。これにより、作動予告表示511によって他の表示や他の画像オブジェクトの視認性が低下することを防止できる。ここで、他の表示や他の画像オブジェクトは、表示部81~87等における表示、右打ち指示表示91、キャラクタ画像(図示せず)等である。
なお、作動予告表示511は、アニメーション表示(揺動表示、スクロール表示、点滅表示等)でもよい。これにより、作動予告表示511を他の表示や他の画像オブジェクトの邪魔にならないよう(重ならないよう)に表示する場合でも、遊技者が作動予告表示511に気付く可能性を高めることができる。また、作動予告表示511を目立たせるため(遊技者が作動予告表示511に気付く可能性を高めるため)に、遊技者が注目しやすい表示(例えば右打ち指示表示91)の近傍に作動予告表示511を表示してもよい。
また、作動予告表示511を他の表示や他の画像オブジェクトと重なるように表示する場合には、作動予告表示511を目立たせるため(遊技者が作動予告表示511に気付く可能性を高めるため)に、他の表示や他の画像オブジェクトよりも手前側のレイヤに作動予告表示511を表示するようにしてもよい。
その後、遊技者が休憩等のために操作ハンドル24の操作をやめると、遊技球の発射が終わる。そして、第2始動記憶の消化が進むと、図78(e)に示すように、特図2保留数が「0」となる。ここでは、安全装置カウンタ値が予告開始値190000よりも大きい190055であるので、作動予告表示511(「まもなく打ち止めです」)の表示が継続している。
その後、図78(e)で実行されていた特図2変動表示ゲームが終了すると、図78(f)に示すように、飾りゲーム表示部81,82において識別情報が停止表示され、実行中記憶表示部84に表示されていた実行中記憶表示が消えて、状態表示部87における左右の領域が共に「×」となる。ここでは、安全装置カウンタ値が190055のままであるので、作動予告表示511の表示が継続している。
その後、遊技機10は客待ち中(客待ち状態)になり、図79(a)に示すように、表示装置41は客待ち画面となる。客待ち中は、安全装置カウンタ値が190055に維持されるので、作動予告表示511(「まもなく打ち止めです」)の表示が継続される。
前述したように、作動予告表示511の表示態様は、客待ち中や変動表示中(特図変動表示ゲームの実行中)等の遊技状態に応じて変化してもよい。例えば、本実施形態では、客待ち中に表示する作動予告表示511の表示サイズを、変動表示中に表示する作動予告表示511の表示サイズよりも大きくしている。これにより、作動予告表示511を適切かつ効果的に表示することが可能となる。すなわち、まもなく安全装置が作動して遊技停止となる可能性が高い作動予告状態において、客待ち中に作動予告表示511を目立つように表示することで、新たな遊技者が当該遊技機10を使用することを効果的に防止できる。
また、本実施形態では、図79(a)に示すように、作動予告表示511を、客待ち画面における表示(ここでは機種名表示90(「P虎虎虎」))よりも手前側のレイヤで表示している。これにより、客待ち中に作動予告表示511を大きく表示することで、当該作動予告表示511が、客待ち画面における表示(すなわち他の表示や他の画像オブジェクト)と重なるように表示される場合であっても、当該作動予告表示511の視認性が低下する(他の表示や他の画像オブジェクトに隠れて見えにくくなる)ことを回避できる。
なお、客待ち中における作動予告表示511の表示態様(作動予告表示511を目立たせる表示態様)は、表示サイズを大きくする態様や、他の表示や他の画像オブジェクトよりも手前側のレイヤに表示する態様に限定されず、例えば、アニメーション表示(揺動表示、スクロール表示、点滅表示等)とする態様でもよい。また、本実施形態のようにこれらの態様を複数組み合わせることによって目立つように表示することも可能であるし、これらの態様のうちいずれか一つの態様によって目立つように表示することも可能である。
その後、遊技者が休憩を終えて遊技を再開すると、図79(b)に示すように、作動予告表示511の表示態様が、変動表示中の表示態様に戻る。
その後、連チャン等によって通常モードを経ることなく大当りが多数発生して、図79(c)では、安全装置カウンタ値が194500(差玉数=94500)となり、安全装置の作動が開始可能となるカウンタ基準値195000に近付いている。
なお、安全装置カウンタ値又は差玉数を示す差玉コマンドが遊技制御装置100から演出制御装置300に送信される場合には、演出制御装置300は、安全装置カウンタ値が予告開始値190000よりも大きくカウンタ基準値195000よりも若干小さい所定値(例えば194500)に達したか否か判断できる。したがって、演出制御装置300は、安全装置カウンタ値がこの所定値に達した場合に、安全装置の作動開始が近いことを、作動予告表示511の表示態様を変化させる(例えば点滅させる)ことによって報知してもよい。
また、図79(c)に示すように、待機中記憶表示部83a,83bに飾り特図始動記憶表示が表示されている場合(未消化の始動記憶がある場合)には、演出制御装置300は、安全装置カウンタ値が所定値(例えば194500)に達した場合に、待機中記憶表示部83a,83bに表示されている飾り特図始動記憶表示の一部又は全部の表示態様を変化させる(例えば点滅させる)ことによって、安全装置の作動による遊技停止により未消化の始動記憶が無駄になることを報知してもよい。
また、安全装置カウンタ値が所定値(例えば194500)以上である場合には、遊技者に期待させないようにするために、演出制御装置300は、待機中記憶表示部83a,83bに表示されている飾り特図始動記憶表示の表示態様を小当り結果又は大当り結果となる期待度等に応じて変化させる保留変化予告等の先読み演出の実行を禁止してもよい。その一方で、安全装置カウンタ値が所定値(例えば194500)以上である場合でも、現在実行中の特図変動表示ゲームに関する予告演出(例えば、実行中記憶表示部84に表示されている実行中記憶表示の表示態様を変化させて、現在実行中の特図変動表示ゲームが小当り結果又は大当り結果となる期待度等を示唆する演出)の実行は禁止しなくてもよい。
また、先読み演出(保留変化予告等)の実行を禁止するタイミングは、安全装置カウンタ値が所定値(例えば194500)に達したタイミングではなく、作動予告状態になったタイミング(すなわち安全装置カウンタ値が予告開始値に達したタイミング)でもよい。
なお、安全装置の作動する前に、遊技機10の電源が遮断(オフ)して再度電源投入(オン)する場合には、安全装置情報初期化処理(図9)によって安全装置作動情報領域が初期化されて安全装置作動予告情報(値1)が消去されるので、この場合には、作動予告表示511は表示されなくなる。
その後、安全装置カウンタ値がカウンタ基準値195000(差玉数=差玉基準値95000)となり、大当り中でも小当り中でもない場合には、安全装置が作動状態(作動中状態)となって、遊技機10は即時に遊技停止状態となる。そして、安全装置の作動状態が開始すると、表示装置41には、まず、図79(d)に示すように、安全装置の作動状態が開始すること(安全装置カウンタ値がカウンタ基準値に達したこと)を報知する作動時ムービー514が表示される。また、安全装置カウンタ値がカウンタ基準値に達したことを報知する実績表示515も表示される。
その後、作動時ムービー514が終了すると、図79(e)に示すように、安全装置関連表示として安全装置が作動中であることを報知する作動中表示513(「打止中」)が表示される。ここでは、当該遊技機10のメーカ名を示すメーカ名表示516や、メニュー画面93の表示の仕方を示す説明表示517も表示されており、また、作動時ムービー514が終了しても実績表示515は継続して表示されている。
本実施形態では、作動中表示513の表示サイズを、作動予告表示511(変動表示中に表示する作動予告表示511(図79(b),(c)参照))の表示サイズよりも大きくしている。これにより、作動中表示513を適切かつ効果的に表示することができるので、安全装置が作動中(遊技停止状態中)であることを効果的に報知できる。すなわち、作動中表示513を大きく表示することで、遊技者が当該遊技機10を使用することを効果的に防止できる。なお、作動中表示513の表示態様(作動中表示513を目立たせる表示態様)は、表示サイズを大きくする態様に限定されず、例えば、アニメーション表示(揺動表示、スクロール表示、点滅表示等)とする態様でもよい。
このように、作動中表示513によって、遊技(特に新たなゲーム)のできない遊技停止状態であることを報知することで、遊技者に当該遊技機10を使用しないように促すことができる。また、不正を行っている者がいれば、作動中表示513によって、その不正を止めるよう促すことができる。
なお、遊技停止状態となったときに、飾りゲーム表示部81,82において飾り特図変動表示ゲームが実行中(変動表示中)である場合には、当該飾り特図変動表示ゲームを強制的に終了する。あるいは、当該飾り特図変動表示ゲームの表示レイヤよりも手前側のレイヤで作動時ムービー514等を表示して、当該飾り特図変動表示ゲームを視認できない状態で継続してもよい。
前述したように、表示装置41は、安全装置が作動した遊技停止状態において、エラー表示を表示可能である。例えば図79(d)や図79(e)では、遊技球の払い出しに関する払い出しエラーを報知する払い出しエラー表示として、払出前の遊技球の不足に対応するシュート球切れエラーを報知する球切れエラー表示92a(例えば「球切れエラー」の文字)と、下皿23が満杯になったことに対応するオーバーフローエラーを報知するオーバーフローエラー表示92b(例えば「オーバーフローエラー」の文字)と、が表示装置41で表示されている。ここでは、遊技停止状態となる前に発生した入賞による賞球の払い出しが遊技停止状態となった際又は後に継続して、この払い出しに関する払い出しエラーが発生しているものとする。そして、球切れエラー表示92aやオーバーフローエラー表示92b等の払い出しエラー表示は、対応する払い出しエラーが解消されると消去されてもよい。
このように、安全装置が作動した遊技停止状態であっても、払い出しエラーの発生を報知することで、遊技者やホール関係者等に不利益又は不都合が生じることを回避できる。なお、遊技制御装置100、演出制御装置300、表示装置41等が協働して、エラーを報知可能な報知手段を構成する。
また、遊技停止状態となった際又は後に払い出しエラー以外のエラーや不正(枠開放エラーや磁石不正等)が発生している場合には、遊技者やホール関係者等に不利益又は不都合が生じることを回避するために、当該エラーや当該不正を報知するためのエラー表示を行ってもよい。また、エラー(特に払い出しエラー)や不正が発生した場合でも、安全装置カウンタ値がカウンタ基準値195000になれば、安全装置が作動して遊技停止状態を発生可能である。
なお、本実施形態では、払い出しエラー表示を、作動中表示513(「打止中」)と重ならないように表示するが、これに限定されない。すなわち、払い出しエラー表示を作動中表示513と重なるように表示してもよく、その場合には、作動中表示513が目立つように、作動中表示513を払い出しエラー表示よりも手前側のレイヤに表示してもよいし、あるいは、払い出しエラー表示を目立つように、払い出しエラー表示を作動中表示513よりも手前側のレイヤに表示してもよい。
また、作動中表示513が目立つように、作動中表示513を払い出しエラー表示よりも大きい表示サイズで表示してもよいし、あるいは、払い出しエラー表示が目立つように、払い出しエラー表示を作動中表示513よりも大きい表示サイズで表示してもよい。また、払い出しエラー表示が目立つように、払い出しエラーが解消されるまで、対応する払い出しエラー表示を表示して、作動中表示513を表示しないことも可能である。
また、払い出しエラー表示等のエラー表示は、作動予告状態においても、作動予告表示511(「まもなく打ち止めです」)とともに表示装置41に表示でき、作動警告状態においても、作動警告表示512(「当り終了後に打ち止めとなります」)とともに表示装置41に表示できる。その際、エラー表示が目立つように、エラー表示を、作動予告表示511や作動警告表示512よりも大きい表示サイズで表示したり、作動予告表示511や作動警告表示512よりも手前側のレイヤに表示してこれに重ねたりしてもよい。
遊技停止状態において、エラー(特に払い出しエラー)が発生した場合には、エラー表示によって当該エラーの発生を報知することに加えて、スピーカ19a,19bからの音声や演出用LEDの発光によって当該エラーの発生を報知するようにしてもよい。演出用LEDの発光による当該エラーの報知は、一部又は全ての演出用LEDが特定発光態様(例えば赤色)で発光することで行われるものであり、例えば、枠装飾装置18のLED(枠のLED)のみが特定発光態様で発光してもよいし、盤装飾装置46のLED(遊技盤30のLED)のみが特定発光態様で発光してもよいし、枠装飾装置18と盤装飾装置46の両方のLEDが特定発光態様で発光してもよい。
また、遊技停止状態と、遊技停止状態以外の状態(遊技中又は客待ち中の状態、未作動状態、作動予告状態、作動警告状態)と、でエラー(特に払い出しエラー)の発生を報知するエラー報知態様(エラー報知方法)を同じにしてもよいし異ならせてもよい。遊技停止状態と遊技停止状態以外の状態とでエラー報知態様を同じにすることで、同じエラーであることを遊技者が認識しやすくなる。また、遊技停止状態と遊技停止状態以外の状態とでエラー報知態様を異ならせることで、遊技停止状態であるか否かを遊技者が認識しやすくなり、さらには、各状態(遊技停止状態、遊技停止状態以外の状態)に適したエラー報知態様でエラーの発生を報知することが可能となる。なお、払い出しエラー等のエラーや不正は、表示装置41にエラー表示を表示せずに、スピーカ19a,19bからの音声や演出用LEDの発光等によって報知してもよい。
遊技停止状態と遊技停止状態以外の状態とでエラー報知態様を異ならせる構成において、例えば、シュート球切れエラーが発生した場合に、遊技停止状態では、球切れエラー表示92aとスピーカ19a,19bからの音声とによってエラー報知して、遊技停止状態以外の状態では、球切れエラー表示92aと演出用LEDの発光とによってエラー報知するようにしてもよい。また、この構成において、例えば、オーバーフローエラーが発生した場合には、緊急に対処する必要を考慮して、遊技停止状態と遊技停止状態以外の状態とで、共通にオーバーフローエラー表示92bとスピーカ19a,19bからの音声とによってエラー報知し、スピーカ19a,19bからの音声の出力態様(音量や音の高低)を遊技停止状態と遊技停止状態以外の状態とで異ならせるようにしてもよい。また、この構成において、遊技停止状態では、枠装飾装置18及び盤装飾装置46のうち一方の発光によってエラー報知して、遊技停止状態以外の状態では、他方の発光によってエラー報知するようにしてもよい。
また、安全装置カウンタ値が予告開始値190000(差玉数が90000)に到達して安全装置の作動予告状態になった後に、安全装置カウンタ値が減った場合(差玉数が減った場合)には、作動予告表示511(「まもなく打ち止めです」)を消去して非表示にしてもよい。
具体的には、例えば、安全装置カウンタ値が190000に達した後、189000まで減った場合に、作動予告表示511を非表示にしてもよい。安全装置カウンタ値又は差玉数を示す差玉コマンドが遊技制御装置100から演出制御装置300へ送信される場合には、演出制御装置300は、差玉コマンドに基づいて安全装置カウンタ値が189000であると判断した場合に、作動予告表示511を非表示にする。あるいは、安全装置関連処理(図69)で送信する安全装置作動関連コマンドとして、作動予告状態に対応する作動予告コマンド、作動警告状態に対応する作動警告コマンド、作動状態に対応する作動中コマンドに加えて、未作動状態に対応する未作動コマンドを設けて、安全装置カウンタ値が189000である場合に遊技制御装置100から演出制御装置300へ未作動コマンドを送信して、演出制御装置300は未作動コマンドを受信した場合に作動予告表示511を非表示にしてもよい。
〔画面遷移の例2〕
図80は、表示装置41の表示画面を時系列で示した画面遷移図の別の一例(例2)である。図78及び図79に示す例1では、作動警告状態を経由せずに作動状態となるが、図80に示す例2では、作動警告状態を経由して作動状態となる場合について説明する。
図79(b)の後、大当りが多数発生して、図80(a)では、安全装置カウンタ値が予告開始値190000よりも大きい194278となっているので、作動予告表示511(「まもなく打ち止めです」)の表示が継続している。ここでは、特図1変動表示ゲームが大当り結果となり、飾りゲーム表示部81,82に飾り停止図柄として大当り図柄「333」が表示されている。なお、ここで大当り結果となるのは特図2変動表示ゲームでもよい。また、ここでの結果は大当り結果ではなく小当り結果でもよい。
その後、大当り状態が開始すると、図80(b)に示すように、まず、大当りのラウンド遊技(大当り中での遊技)の1ラウンド目が実行される。小当りのラウンド遊技の場合には、ここでV入賞が発生して、次の2ラウンド目からV入賞による大当り状態が開始するものとする。大当り状態では大入賞口が開放されるので、それに対応して右打ち指示表示91が大当りのラウンド演出とともに表示装置41に表示されている。ここでは、大入賞口への入賞によって多数の賞球(獲得球数、セーフ球数)が得られて、安全装置カウンタ値が194318に増加しているが、カウンタ基準値195000には達していないので、作動予告表示511(「まもなく打ち止めです」)の表示が継続している。本実施形態では、作動予告表示511を、邪魔にならないようラウンド演出に重ならないように表示するが、作動予告表示511をラウンド演出に重なるように表示してもよい。
その後、大当り中に安全装置カウンタ値がカウンタ基準値195000に達すると、安全装置はまだ作動せず作動警告状態となり、図80(c)に示すように、作動予告表示511が消去されて、作動警告表示512(「当り終了後に打ち止めとなります」)が表示装置41に表示される。本実施形態では、作動警告表示512の表示サイズを、作動予告表示511(変動表示中に表示する作動予告表示511)の表示サイズよりも大きく設定している。これにより、安全装置が作動する可能性(遊技停止状態が発生する可能性)を作動予告表示511よりも効果的に示唆することができる。なお、作動警告表示512の表示態様(作動警告表示512を目立たせる表示態様)は、表示サイズを大きくする態様に限定されず、例えば、アニメーション表示(揺動表示、スクロール表示、点滅表示等)する態様であってもよい。また、本実施形態では、作動警告表示512を、邪魔にならないようラウンド演出に重ならないように表示するが、作動警告表示512をラウンド演出に重なるように表示してもよい。
その後、図80(d)に示すように、大当りのエンディング演出が実行される。ここでは、安全装置カウンタ値はカウンタ基準値195000のままであるが、大当り中であるので、作動警告表示512の表示が継続している。本実施形態では、作動警告表示512を、邪魔にならないようエンディング演出に重ならないように表示するが、作動警告表示512をエンディング演出に重なるように表示してもよい。また、作動警告状態でのエンディング演出は、作動警告状態以外の状態(未作動状態、作動予告状態)でのエンディング演出と異なり、安全装置の作動の直前であるので、安全装置の作動(打ち止め)を示唆するような専用のエンディング演出としてもよい。作動警告状態で小当りのエンディング演出が実行される場合も同様である。
このように、作動警告表示512によって、遊技者に小当り又は大当りの終了後に遊技停止状態になることを事前に報知することで、連チャンが止まるなど不利益を受けることを遊技者に警告することができる。また、作動警告表示512によって、不正を行っている者に驚きを与えて、不正を止めることを促すことができる。
その後、エンディング時間が経過して大当りのエンディング演出が終了すると(すなわち大当り状態が終了すると)、安全装置が作動状態(作動中状態)となり、遊技機10が遊技停止状態となる。小当り状態が終了する場合も同様である。
そして、安全装置の作動状態が開始すると、表示装置41には、まず、図80(e)に示すように、安全装置の作動状態が開始すること(安全装置カウンタ値がカウンタ基準値に達したこと)を報知する作動時ムービー514が表示される。また、安全装置カウンタ値がカウンタ基準値に達したことを報知する実績表示515も表示される。すなわち、演出制御装置300は、作動中コマンドを受信したことに対応して、また、作動時ムービー514及び実績表示515の表示を開始する。
その後、作動時ムービー514が終了すると、図80(f)に示すように、安全装置関連表示として安全装置が作動中であることを報知する作動中表示513(「打止中」)が表示装置41に表示される。ここでは、当該遊技機10のメーカ名を示すメーカ名表示516や、メニュー画面93の表示の仕方を示す説明表示517も表示されており、作動時ムービー514が終了しても実績表示515は継続して表示されている。
本実施形態では、作動中表示513の表示サイズを、作動警告表示512の表示サイズよりも大きく設定している。これにより、安全装置の作動中(遊技停止状態中)であることを効果的に示唆できるので、遊技者が当該遊技機10を使用することを効果的に防止できる。なお、作動中表示513の表示態様(作動中表示513を目立たせる表示態様)は、表示サイズを大きくする態様に限定されず、例えば、アニメーション表示(揺動表示、スクロール表示、点滅表示等)する態様であってもよい。
以上のように、安全装置関連表示である作動予告表示511(「まもなく打ち止めです」)と作動警告表示512(「当り終了後に打ち止めとなります」)と作動中表示513(「打止中」)とは、この順番で表示サイズが大きくなるとともに文字表示する文章自体も違うので、表示態様が異なる。なお、表示態様に、表示サイズや表示位置や表示色やフォント等に加えて、文字表示する文章自体も含めてもよい。
また、作動予告表示511と作動警告表示512と作動中表示513とは、共通性を有している。具体的には、「打止(打ち止め)」という文字列が共通である、なお、当該文字列を同じ色やフォントで表示してもよい。
このように、作動予告表示511と作動警告表示512と作動中表示513とは、全体的な表示態様が異なるものの、共通する部分を有しているので、安全装置関連表示以外の表示と容易に区別することが可能となっている。
〔遊技状態に応じて異なる作動予告表示の例〕
図81は、客待ち中(客待ち状態)以外の遊技状態に応じて表示される作動予告表示511を例示する図である。
前述したように、作動予告表示511の表示態様は、遊技状態に応じて変化してもよい。図78~図80に示す例では、遊技状態として、客待ち中(図79(a))と、客待ち中以外の遊技状態(変動表示中(図78(d),(e)、図79(b),(c))、停止表示中(図78(f)、図80(a))、特別遊技状態(図80(b)))と、で作動予告表示511(「まもなく打ち止めです」)の表示態様が異なっているが、これに限定されない。例えば、客待ち中以外の遊技状態には、通常遊技状態、時短状態、確変状態、特別遊技状態等の複数の遊技状態があるが、図81に示すように、通常遊技状態と、時短状態と、確変状態と、特別遊技状態と、で作動予告表示511の表示態様を異ならせてもよい。これにより、客待ち中以外(遊技中)において、作動予告表示511を適切かつ効果的に表示することが可能となる。
なお、図81(a)~(d)において、安全装置カウンタ値は、予告開始値190000よりも大きくカウンタ基準値195000よりも小さい値(例えば190055)となっている。
図81(a)は、通常遊技状態(通常モード)での表示装置41の表示画面である。
通常遊技状態では、入賞による賞球の数(獲得球数、セーフ球数)があまり得られないので、安全装置が作動して遊技停止状態となる可能性が低い。そのため、通常遊技状態の作動予告表示511は、変動表示等の他の表示の邪魔にならない表示態様で表示されている。図81(a)に示す例では、作動予告表示511が、他の表示の邪魔にならないように、表示画面の左端に小さく縦書きで表示されている。
なお、通常遊技状態においては、作動予告表示511を目立たせるため(遊技者が作動予告表示511に気付く可能性を高めるため)に、遊技者が注目しやすい表示(例えば遊技者に左打ちを行うことを指示する左打ち指示表示)の近傍に作動予告表示511を表示してもよい。
図81(b)は、時短状態(時短モード)での表示装置41の表示画面である。図81(b)に示す表示画面は、図79(b)に示す表示画面と同じである。
時短状態では、普電サポートによって通常遊技状態よりも賞球が得られやすく、さらに、通常遊技状態よりも大当りとなってセーフ球数が増加する可能性が高いので、通常遊技状態よりも安全装置が作動する可能性が高い。そのため、時短状態の作動予告表示511は、通常遊技状態の作動予告表示511よりも目立つように表示されており、安全装置が作動する可能性(遊技停止状態が発生する可能性)を通常遊技状態の作動予告表示511よりも効果的に示唆できるようになっている。
なお、時短状態においては、作動予告表示511を目立たせるため(遊技者が作動予告表示511に気付く可能性を高めるため)に、遊技者が注目しやすい表示(例えば右打ち指示表示91)の近傍に作動予告表示511を表示してもよい。
図81(c)は、確変状態(確変モード)での表示装置41の表示画面である。
確変状態では、時短状態よりも大当りとなってセーフ球数が増加する可能性が高いので、時短状態よりも安全装置が作動する可能性が高い。そのため、確変状態の作動予告表示511は、時短状態の作動予告表示511よりも目立つように表示されており、安全装置が作動する可能性(遊技停止状態が発生する可能性)を時短状態の作動予告表示511よりも効果的に示唆できるようになっている。
なお、確変状態においては、作動予告表示511を目立たせるため(遊技者が作動予告表示511に気付く可能性を高めるため)に、遊技者が注目しやすい表示(例えば右打ち指示表示91)の近傍に作動予告表示511を表示してもよい。
図81(d)は、特別遊技状態(大当り中又は小当り中)での表示装置41の表示画面である。
特別遊技状態では、大入賞口の開放によってセーフ球数が増加するので、確変状態よりも安全装置が作動する可能性が高い。そのため、特別遊技状態の作動予告表示511は、確変状態の作動予告表示511よりも目立つように表示されており、安全装置が作動する可能性(遊技停止状態が発生する可能性)を確変状態の作動予告表示511よりも効果的に示唆できるようになっている。
なお、特別遊技状態においては、作動予告表示511を目立たせるため(遊技者が作動予告表示511に気付く可能性を高めるため)に、遊技者が注目しやすい表示(例えば右打ち指示表示91)の近傍に作動予告表示511を表示してもよい。
図81(d)では、図80(b)と同様に、ラウンド演出が実行されているが、作動予告表示511の表示態様が図80(b)と異なっている。具体的には、図80(b)に示す特別遊技状態の作動予告表示511は、時短状態の作動予告表示511(図81(b))と同じ表示態様で表示されている。一方、図81(d)に示す特別遊技状態の作動予告表示511は、時短状態の作動予告表示511と異なる表示態様で表示されている。
すなわち、特別遊技状態の作動予告表示511の表示態様は、時短状態の作動予告表示511の表示態様と同じでもよいし異なってもよい。その他の遊技状態においても同様である。
以上のように、図81に示す例では、通常遊技状態<時短状態<確変状態<特別遊技状態の順番で作動予告表示511の表示サイズが大きく、目立ちやすくなっている。なお、通常遊技状態<時短状態<確変状態<特別遊技状態の順番で作動予告表示511が目立つように、表示サイズ以外の表示態様(色やフォント等)が、これらの遊技状態に応じて異なってもよい。
このように、通常遊技状態<時短状態<確変状態<特別遊技状態の順番で作動予告表示511を目立たせることによって、客待ち中以外(遊技中)において効果的に安全装置の作動を予告することが可能となる。
〔リーチ前後での作動予告表示の例〕
図82は、変動表示中におけるリーチ前後に表示される作動予告表示511を例示する図である。
図82に示すように、リーチ前と、リーチ後と、で作動予告表示511の表示態様を変化させてもよい。これにより、変動表示中において、作動予告表示511を適切かつ効果的に表示することが可能となる。
図82(a)は、リーチ状態となる前の表示装置41の表示画面である。図82(a)に示す表示画面は、図79(b)に示す表示画面と同じであるが、飾り特別図柄がリーチ状態となる前を示している。
図82(b)は、Nリーチ状態での表示装置41の表示画面である。
リーチ状態が開始すると、左図柄(左変動表示領域81aに表示されている飾り特別図柄)と右図柄(右変動表示領域81cに表示されている飾り特別図柄)が仮停止(例えば揺れ変動)する。リーチ演出として、文字「リーチ」等が表示装置41に表示されたり、音声「リーチ」等がスピーカ19a,19bから出力されたりしてもよい。
作動予告表示511は、仮停止した左図柄や右図柄の邪魔にならないよう、さらには、この後に実行される可能性があるSPリーチ演出の邪魔にならないように、リーチ前の作動予告表示511(図82(a))とは異なる表示態様で表示されている。ここでは、作動予告表示511が、表示画面の左端に移動してリーチ前よりも小さく縦書きで表示されている。
なお、この段階では、SPリーチ演出(ムービー(動画)の表示や、可動役物の動作等)が実行されていないので、作動予告表示511は、リーチ前の作動予告表示511(図82(a))と同じ表示態様でもよい。すなわち、Nリーチ状態の作動予告表示511は、リーチ前の作動予告表示511と同じ表示サイズで同じ表示位置(第1飾りゲーム表示部81と第1と待機中記憶表示部83aとの間)に同じ表示方向(横書き)で表示されてもよい。
図82(c)は、SPリーチ状態での表示装置41の表示画面である。
Nリーチの状態からSPリーチに発展すると、SPリーチ演出が実行される。ここでは、左図柄及び右図柄が、縮小されてそれぞれ表示画面の左上隅及び右上隅に移動し、SPリーチ演出として、表示画面の中央ではムービー(動画)が大きく表示されている。また、SPリーチ演出として、可動役物である上部演出ユニット40cが初期位置から下方へ移動して、表示画面の前方の動作位置に配置されている。
なお、図82に示す例では、作動予告表示511は、SPリーチ演出の邪魔にならないよう、Nリーチ状態(図82(b))の段階で既に、リーチ前(図82(a))とは異なる表示態様で表示されているが、これに限定されない。例えば、作動予告表示511は、SPリーチ状態(図82(c))の段階で初めて、リーチ前とは異なる表示態様で表示されてもよい。あるいは、作動予告表示511は、SPリーチ演出に合わせて、Nリーチが開始してからSPリーチが開始するまでの間(例えばSPリーチに発展する直前)で、リーチ前とは異なる表示態様で表示されてもよい。
〔客待ち中の作動予告表示の例〕
図83は、客待ち画面に応じて表示される作動予告表示511を例示する図である。
演出制御装置300は、客待ちデモ編集処理(ステップS15)やホール・遊技者設定モード処理(ステップS11)等によって、例えば図83に示すように、客待ち中に表示装置41に表示される客待ち画面を、(a)停止時画面→(b)遊技者設定画面→(c)客待ちデモムービー画面→(d)機種名表示画面→(e)注意喚起表示画面→(a)停止時画面→(b)遊技者設定画面→(c)客待ちデモムービー画面・・・の順番で循環的に切り替えてもよい。なお、客待ち画面は、これらの画面に限定されるものではなく、客待ち画面として、例えば、遊技や演出の内容を説明する遊技説明画面や、遊技機10のメーカのロゴを表示するメーカ表示画面等を設けることも可能である。そして、図83に示すように、客待ち中に作動予告表示511の表示態様を変化させてもよい。これにより、客待ち中において、作動予告表示511を適切かつ効果的に表示することが可能となる。
図83(a)の停止時画面は、図79(f)に示すように飾り停止図柄「378」が表示されて停止表示時間が経過した段階で最初に表示される客待ち画面である。客待ち画面は、客待ちデモ中フラグがセットされ(ステップA313)、演出制御装置300に客待ちデモコマンドが送信されると(ステップA314、ステップS147)、表示装置41に表示されるが、ここでは図79(f)から見かけ上は変化のない停止時画面が表示される。なお、図79(f)から変動回数表示部86における表示を消去する等して、見かけ上も変化させてもよい。
図83(a)に示す例では、飾りゲーム表示部81,82において飾り停止図柄が表示されており、作動予告表示511は、飾り停止図柄等の邪魔にならないように表示される。
図83(b)の遊技者設定画面は、停止時画面が所定期間(例えば20秒)表示された後に表示される客待ち画面である。遊技者設定画面では、音量調整用のメータ画像である音量調整画像88aと、光量調整用(輝度調整用)のメータ画像である光量調整画像88bと、が表示される。ホール・遊技者設定モード処理(ステップS11)によって、音量調整用ボタンスイッチ27e,27fの操作に応じてスピーカ19a,19bの音量が調整されて音量調整画像88a中のメータが上昇又は下降し、十字キースイッチ28の操作に応じて演出用LEDや液晶(表示装置41等)の輝度が調整されて光量調整画像88b中のメータが上昇又は下降する。
図83(b)に示す例では、音量調整画像88a及び光量調整画像88bが、停止時画面での表示(表示部81~87における表示等)及び作動予告表示511よりも手前側に当該停止時画面での表示及び作動予告表示511に重ねて表示されている。
図83(c)の客待ちデモムービー画面は、遊技者設定画面が所定期間表示された後に表示される客待ち画面である。客待ちデモムービー画面では、客待ちデモムービー89が表示されるようになっており、ここでは、桜柄が動く客待ちデモムービー89が表示されている。また、ここでは、停止時画面や遊技者設定画面での表示(飾り停止図柄等)が消去されて非表示になっており、これらの表示の視認性等を考慮して作動予告表示511を表示する必要がないので、作動予告表示511が、図83(a)の停止時画面や図83(b)の遊技者設定画面に表示される作動予告表示511よりも拡大されるように表示態様が変化している。
図83(b)に示す例では、作動予告表示511が、客待ちデモムービー89よりも手前側に当該客待ちデモムービー89に重ねて表示されている。
図83(d)の機種名表示画面は、客待ちデモムービー画面が所定期間表示された後に表示される客待ち画面である。機種名表示画面には、遊技機10の機種名(例えば型式(正式な名称)である「P虎虎虎」)が機種名表示90として表示されている。さらに、機種名表示画面には、当該遊技機10が安全装置付きの機種(コンプリート機能を搭載した機種)であることを遊技者等に報知するために、コンプリート機能搭載表示としての特定機種表示67(例えば「コンプリート機能搭載」の文字)を表示してもよい。
図83(d)に示す例では、作動予告表示511が、機種名表示90及び特定機種表示67よりも手前側に当該機種名表示90に重ねて表示されている。なお、図83(d)に示す例では、作動予告表示511が特定機種表示67に重なっていないが、作動予告表示511を特定機種表示67に重ねて表示してもよい。また、特定機種表示67は、図83(c)の客待ちデモムービー画面でも表示してもよい。
また、図83(d)に示す例では、作動予告表示511が、客待ちデモムービー画面(図83(c))に表示される作動予告表示511と同じ表示態様(表示サイズや色やフォントや表示位置等)で表示されているが、異なる表示態様で表示されてもよい。
図83(e)の注意喚起表示画面は、機種名表示画面が所定期間表示された後に表示される客待ち画面である。そして、注意喚起表示画面が所定期間表示された後に、図83(a)の停止時画面が表示される。なお、各客待ち画面の表示時間は、同じでもよいし異なってもよい。
注意喚起表示画面には、遊技者にのめり込みを注意するための注意喚起表示68が表示されている。作動予告表示511は、注意喚起表示68よりも手前側のレイヤに表示されてもよいし、奥側のレイヤに表示されてもよい。
また、図83(e)に示す例では、特定機種表示67も表示されている。この特定機種表示67は、注意喚起表示68と同じレイヤに表示されてもよいし、異なるレイヤに表示されてもよい。なお、図83(e)に示す例では、作動予告表示511が注意喚起表示68や特定機種表示67と重なっていないが、重なってもよい。
また、図83(e)に示す例では、作動予告表示511の表示位置が、機種名表示画面(図83(d))に表示される作動予告表示511の表示位置と異なっているが、同じもよい。すなわち、注意喚起表示画面に表示される作動予告表示511は、機種名表示画面に表示される作動予告表示511と同じ表示態様で表示されてもよいし、異なる表示態様で表示されてもよい。
以上のように、客待ち中においては、作動予告表示511の表示態様を、作動予告表示511以外の他の表示や他の画像オブジェクトの表示状態、すなわち循環的に切り替えられる客待ち画面の種類(停止時画面、遊技者設定画面、客待ちデモムービー画面、機種名表示画面、注意喚起表示画面)に応じて異ならせてもよい。さらに、客待ち中に、当該遊技機10が安全装置付きの機種(コンプリート機能を搭載した機種)であることを特定機種表示67によって表示してもよい。
〔設定確認中画面の例〕
図84は、設定確認状態(設定確認モード)における表示装置41の表示画面を例示する図である。
図84(a)は、設定確認状態になって最初に表示される表示画面である。演出制御装置300は、設定確認状態になったことに対応して、設定確認中であること報知する設定確認中表示545(例えば「設定確認中」の文字)を表示装置41に表示する(ステップS168)。また、演出制御装置300は、設定確認中表示545とともに、「設定履歴一覧」の文字や、操作部(ここでは演出ボタン25)を模した画像であって所定の操作(押下げ操作)を促す操作促進画像546を表示装置41に表示する。操作促進画像546は、遊技者の操作部への操作を促すものであり、十字キースイッチ28を模したものでもよい。
図84(b)は、操作部の操作があった場合に図84(a)から切り替えて表示される表示画面である。演出制御装置30は、図84(a)に示す表示画面の表示中に操作部が操作されたことに対応して、設定履歴一覧548を表示装置41に表示する。設定履歴一覧548には、設定変更や設定確認の有無が過去から現在まで順番に表示されており、設定変更時又は設定確認時の確率設定値と、設定変更された確率設定値の継続時間が表示されている。また、演出制御装置300は、設定履歴一覧548とともに、操作部(演出ボタン25)を模した画像であって図84(a)の画面に戻るための操作(押下げ操作)を促す操作促進画像546や、操作部(演出ボタン25)を模した画像であって設定履歴一覧548をスクロールして過去の履歴を見るための操作(スワイプ操作)を促す操作促進画像547を表示装置41に表示する。なお、ここでの操作促進画像546や操作促進画像547は、十字キースイッチ28を模したものでもよい。
さらに、設定履歴一覧548では、安全装置が作動して打ち止めになった場合の確率設定値が認識できるように、この確率設定値と対応付けて同じ行に所定のマーク(ここでは☆)が表示されている。これにより、ホール関係者は、大当り確率や小当り確率等の当選確率が大きくなる高設定の確率設定値(例えば5、6)で、意図したとおりに大量の出玉(大きなセーフ球数)が生じて、安全装置の作動(打ち止め)があったか否かを確認できる。そして、確認の結果を今後の確率設定値の変更に活用することができる。
〔特定機種表示の例1〕
図85は、映像以外で表示される特定機種表示67(コンプリート機能搭載表示)の例(例1)を示す図である。図85では、印刷、印字、又はペイント(塗装)等によって特定機種表示67が表示されている。なお、図83では、特定機種表示67が映像として表示装置41の表示画面に表示されている。
図85は、遊技盤30に設けられる一括表示装置50とその周辺を示している。一括表示装置50のLEDランプD1~D18の周囲において、遊技機10のスペック(仕様)に関する仕様表示がされている。仕様表示として、設定1(最低設定)と設定6(最高設定)における低確率時における大当り確率の表示66a「1/300」と「1/200」、賞球数の表示66b「3&2&10&14」、ラウンド数上限値の表示66c「3,6,9」、型式(正式な名称)の表示66d「P虎虎虎」、確変状態が存在する機種の場合には、確変大当りに関するリミットの有無の表示66e(ここでは「リミットなし」)が表示される。
賞球数の表示66bでは、始動入賞口36、普通変動入賞装置37、一般入賞口35、及び特別変動入賞装置39の賞球数が、例えば3、2、10、14と順に認識できるように表示される。
確変大当りに関するリミットとは、連続して発生する確変大当りの回数が所定のリミット回数に制限されることを意味する(一回の大当りで所定のリミット回数(連荘回数)の大当りが発生可能になる)。
図85において、特定機種表示67は、当該遊技機10が安全装置付きの機種(コンプリート機能を搭載した機種)であることを、例えば「コンプリート機能搭載」と印刷、印字、又はペイント等された文字によって固定的に常に表示される。特定機種表示67は、遊技機10の電源が遮断されても常に表示されており、さらに、図83のように特定の画面にて映像で表示されるわけでなく常に表示されている。このため、特定機種表示67は、常に遊技者に認識されやすくなるので、映像で表示された特定機種表示67よりも遊技者にとって利便性に優れる。特定機種表示67は、当該遊技機10が安全装置付きの機種であることを印象付けるために、当該遊技機10の型式(正式な名称)の表示66dの近傍に表示する等、表示66dと関連付けて表示してもよい。
なお、図85に示す例では、印刷、印字、又はペイント等による特定機種表示67が、図83の映像による特定機種表示67と同じ文字列「コンプリート機能搭載」(同じ表示内容)となっているが、これに限定されず、違う文字列(異なる表示内容)でもよい。例えば、図85の特定機種表示67の文字列を「コンプリート機能」等と一部省略して短くすれば、空きスペースの少ない一括表示装置50の周辺を有効に利用できる。
〔特定機種表示の例2〕
図86は、映像以外で表示される特定機種表示67(コンプリート機能搭載表示)の例(例2)を示す図である。図86でも、印刷、印字、又はペイント(塗装)等によって特定機種表示67が表示されている。
図86では、特定機種表示67は、装飾装置18a(トップユニット)における略平坦な前面部456に表示されている。なお、装飾装置18aは、ガラス枠15(あるいは開閉枠)の上部で斜め上の前方に向かって突出する。前面部456では、機種名(ここでは「虎虎虎」)を示す機種名表示456aが、印刷、印字、又はペイント等によって設けられる。機種名表示456aは、映像として表示画面に表示する機種名表示90と表示態様や表示内容が異なってよく、機種名表示456aでは「P」という文字が省略されて型式(正式な名称)でなくてもよい。また、前面部456では、機種名に関連するとともに表示装置41の表示画面にも登場可能なキャラクタ456bが、印刷又はペイント等によって設けられる。
特定機種表示67は、例えば、前面部456の端部付近で、キャラクタ456bの近傍に、印刷、印字、又はペイント(塗装)等によって設けられる。
なお、前面部456は、装飾装置18aに対して常時固定されたものでもよいし、利便性のために装飾装置18aに対して着脱可能であり機種に応じて交換可能であるものでもよい。また、前面部456は、機種名表示456aとキャラクタ456bと特定機種表示67が印刷等で固定的に表示されたシートやフィルムを挿入でき、当該シートやフィルムを前方から透明部材(透明プラスチック等)を介して視認できるものでもよい。シートやフィルムは、機種に応じて交換可能であるため、利便性がよい。
〔その他の構成例〕
演出制御装置300の制御を簡単にするため、図81と異なって、通常遊技状態、時短状態、確変状態、特別遊技状態の間で、作動予告表示511(「まもなく打ち止めです」)は同じ表示態様にしてもよい(同じサイズや同じフォント)。また、図82と異なって、変動表示中は作動予告表示511を同じ表示態様にしてもよいし、図83と異なって、客待ち中は作動予告表示511を同じ表示態様にしてもよい。
また、遊技状態等に応じて、安全装置の作動予告状態が開始する予告開始値(上記では190000)、すなわち、作動予告表示511を表示開始するタイミングを変化させてもよい。例えば、大当りが出やすい遊技状態では早めのタイミングで予告できるよう、普電サポート状態(確変状態、時短状態)では、通常遊技状態よりも小さな予告開始値で作動予告表示511を表示開始してもよい。
また、ホール関係者の操作で安全装置(コンプリート機能)をオンオフするスイッチを遊技機10の裏面に設けて、遊技制御装置100に接続する当該スイッチがオンの場合にのみ、遊技制御装置100は安全装置が働くようにしてもよい。
〔メニュー画面〕
図87及び図88は、メニュー画面と、メニュー画面で選択された項目に対応する項目画面と、の一例である。
例えば客待ち画面の表示中に演出ボタン25が操作されると、演出制御装置300は、図87(a)に示すように、表示装置41にメニュー画面93を表示する。メニュー画面93は、客待ち画面よりも手前側のレイヤ(例えば最前面のレイヤ)に表示される。したがって、図87(a)に示す例では、客待ち画面のうちの機種名表示画面において表示される機種名表示90(「P虎虎虎」)に重ねて当該機種名表示90よりも手前側にメニュー画面93が表示されている。
メニュー画面93では「カスタマイズ」と「スマホ連動」と「音量・光量」と「遊技説明」と「戻る」の5つの項目を選択することができる。そして、当該選択は、演出ボタン25と、演出ボタン25の上面(タッチパネル25b)と、によって行うようになっている。具体的には、タッチパネル25bがカーソルキーとして機能し、演出ボタン25が決定キーとして機能する。
すなわち、遊技者は、タッチパネル25bを操作(スワイプ操作)してメニュー画面93における複数の項目のうちの所望の項目にカーソルを合わせ、所望の項目にカーソルが合った状態で演出ボタン25を操作(押下げ操作)することによって、所望の項目を選択できるようになっている。
カーソルが合った状態の項目は、他の項目(カーソルが合っていない状態の項目)よりも大きく表示される。すなわち、図87(a)は、「スマホ連動」にカーソルが合った状態を示しており、この状態で演出ボタン25が操作されると、「スマホ連動」が選択されて、演出制御装置300は、「スマホ連動」に対応する処理を開始する。
メニュー画面93には、「スマホ連動」の項目が「スマホ連動 開始」になっている開始時メニュー画面93a(図87(a)参照)と、「スマホ連動 終了」になっている終了時メニュー画面93b(図87(b)参照)と、がある。
遊技者は、例えば遊技開始時と遊技終了時に、演出ボタン25を操作してメニュー画面93を呼び出す。
遊技開始時(例えば客待ち状態における機種名表示画面の表示中)に、遊技者がメニュー画面93を呼び出すと、図87(a)に示すように、開始時メニュー画面93aが表示される。この開始時メニュー画面93aにおいて「スマホ連動 開始」が選択されると、演出制御装置300は、遊技者の遊技履歴情報の蓄積を開始する。本実施形態では、遊技履歴情報として、変動回数や大当り回数等の遊技結果の履歴と、ミッション達成やコンテンツ獲得や演出ポイント獲得等の遊技実績の履歴と、を蓄積するが、蓄積する遊技履歴情報は、遊技結果の履歴、遊技実績の履歴、その他の履歴のうち少なくとも一つであればよい。
遊技終了時(例えば客待ち状態における停止時画面の表示中)に、遊技者が再びメニュー画面93を呼び出すと、図87(b)に示すように、終了時メニュー画面93bが表示される。すなわち、開始時メニュー画面93aの「スマホ連動 開始」が選択された状態でメニュー画面93を呼び出すと、表示装置41に終了時メニュー画面93bが表示される。この終了時メニュー画面93bにおいて「スマホ連動 終了」が選択されると、演出制御装置300は、図87(c)に示すように、コード画面94を表示する。コード画面94も、メニュー画面93と同様に、他の表示や他の画像オブジェクトよりも手前側のレイヤ(例えば最前面のレイヤ)に表示される。
コード画面94では「連動終了・削除」と「戻る」の2つの項目を選択できるようになっている。コード画面94において遊技者が「連動終了・削除」を選択すると、今回蓄積された遊技履歴情報(例えば「スマホ連動 開始」が選択されてから「スマホ連動 終了」が選択されるまでの間に蓄積された遊技履歴情報)が削除されて、開始時メニュー画面93aが表示されるか、あるいはメニュー画面93及びコード画面94の表示が終了する。コード画面94において遊技者が「戻る」を選択すると、今回蓄積された遊技履歴情報は削除されずに、終了時メニュー画面93bが表示される。
コード画面94では、メニュー画面93と同様に、カーソルが合った状態の項目は、他の項目(カーソルが合っていない状態の項目)よりも大きく表示されるようになっている。すなわち、図87(c)は、「連動終了・削除」にカーソルが合った状態を示している。
また、コード画面94には二次元コード(ここではQRコード(登録商標))が表示されている。遊技者がコード画面94に表示されている二次元コードをスマートフォンや携帯電話等のカメラ付き情報端末のカメラで読み取ると、当該情報端末が遊技場外部のサーバにアクセスして、今回蓄積された遊技履歴情報が当該サーバに記憶されるようになっている。すなわち、本実施形態の遊技機10において、遊技者は、いわゆるスマホ連動サービス(携帯連動サービス)等の連動サービス(連携サービス)を利用することができる。
なお、開始時メニュー画面93aを呼び出すために演出ボタン25を操作するタイミングは、遊技開始時に限定されない。また、開始時メニュー画面93aを呼び出すために演出ボタン25を操作するタイミングは、客待ち中に限定されない。
また、終了時メニュー画面93bを呼び出すために演出ボタン25を操作するタイミングは、遊技終了時に限定されない。また、終了時メニュー画面93bを呼び出すために演出ボタン25を操作するタイミングは、客待ち中に限定されない。
メニュー画面93は、安全装置が作動状態である場合にも表示可能である。
前述したように、安全装置の作動状態が開始すると、表示装置41には、まず、図88(a)に示すように、安全装置の作動状態が開始すること(安全装置カウンタ値がカウンタ基準値に達したこと)を報知する作動時ムービー514が表示される。また、安全装置カウンタ値がカウンタ基準値に達したことを報知する実績表示515も表示される。なお、演出制御装置300は、実績表示515を表示する際に、効果音(例えば「ピコーン」という音)をスピーカ19a,19bから出力してもよい。
その後、作動時ムービー514が終了すると、図88(b)に示すように、作動中表示513(「打止中」)が表示される。ここでは、メーカ名表示516や説明表示517も表示されており、また、作動時ムービー514が終了しても実績表示515は継続して表示されている。この実績表示515は一定期間が経過すると消去される(非表示となる)。すなわち、実績表示515の表示時間は、作動時ムービー514の表示時間よりも長く設定されている。
その後、演出ボタン25が操作されると、メニュー画面93が表示される。
具体的には、開始時メニュー画面93aの「スマホ連動 開始」が選択されていない状態で作動状態が発生して演出ボタン25が操作された場合には、図88(c)に示すように、開始時メニュー画面93aが表示される。この開始時メニュー画面93aにおいて「スマホ連動 開始」が選択されると、遊技履歴情報の蓄積が開始されて安全装置カウンタ値がカウンタ基準値に達したという遊技実績が記憶される。次いで、当該遊技実績を記憶したことに対応して、あるいは演出ボタン25が再度操作されたことに対応して、図88(d)に示すように、終了時メニュー画面93bが表示される。この終了時メニュー画面93bにおいて「スマホ連動 終了」が選択されると、図88(e)に示すように、コード画面94が表示される。
一方、開始時メニュー画面93aの「スマホ連動 開始」が選択された状態で作動状態が発生して演出ボタン25が操作された場合には、図88(d)に示すように、終了時メニュー画面93bが表示される。ここでは、開始時メニュー画面93aの「スマホ連動 開始」が選択された状態で(すなわち遊技履歴情報の蓄積中に)作動状態が発生して、その後に演出ボタン25が操作されているので、安全装置カウンタ値がカウンタ基準値に達したという遊技実績は当該操作の前に既に記憶(蓄積)されている。そして、終了時メニュー画面93bにおいて「スマホ連動 終了」が選択されると、図88(e)に示すように、コード画面94が表示される。
その後、コード画面94において「連動終了・削除」が選択されると、今回蓄積された遊技履歴情報が削除されて、図88(c)に示すように開始時メニュー画面93aが表示されるか、あるいはメニュー画面93及びコード画面94の表示が終了して、図88(b)の画面に戻る。また、コード画面94において「戻る」が選択されると、今回蓄積された遊技履歴情報は削除されずに、図88(d)に示すように、終了時メニュー画面93bが表示される。
演出制御装置300は、作動中コマンドを受信したことに対応して、あるいは、作動状態中に開始時メニュー画面93aの「スマホ連動 開始」が選択されたことに対応して、安全装置カウンタ値がカウンタ基準値に達したという遊技実績として、例えば演出ポイントの加算を行う(ステップS12)。その際、加算するポイント数を、通常の演出によって加算されるポイント数よりも多くしてもよい。これにより、遊技停止となったことにより生じる遊技者の不快感を軽減できる。演出ポイントの情報は、符号化(エンコード)されて二次元コードに組み込まれるので、外部のサーバに記憶される。なお、演出ポイントの情報は、間接的に打ち止めを示す打止情報となるが、打止情報自体が符号化されて二次元コードに組み込まれてもよい。これにより、遊技者は、いつでも情報端末等で外部のサーバにアクセスして、作動状態の発生に基づく演出ポイントの情報や打止情報を情報端末に表示できる。したがって、遊技者は、安全装置の作動(打ち止め)によって得られた演出ポイントの情報や打止情報を他者に示して、自慢することができ、満足感が得られる。
また、作動状態中に開始時メニュー画面93aの「スマホ連動 開始」が選択された場合も演出ポイントの加算を行うので、例えば、作動状態を発生させた遊技者以外の他の遊技者にも、作動状態の発生に基づく演出ポイントの情報や打止情報を付与することができる。例えば、作動状態の発生時に当該遊技機10で遊技していた遊技者が当該遊技機10での遊技を終了して当該遊技機10から離れた後に、他の遊技者が、当該遊技機10の演出ボタン25を操作してメニュー画面93で「スマホ連動 開始」と「スマホ連動 終了」を選択することによって、作動状態の発生に基づく演出ポイントの情報や打止情報を獲得できるようになっている。したがって、当該他の遊技者が、ここで獲得した情報を他者に示して自慢することで、遊技店等を宣伝広告することが可能となる。
なお、作動状態が発生してから所定時間(例えば10分)が経過すると、演出ボタン25を操作(メニュー画面93を呼び出すための操作)しても、メニュー画面93が表示されないようにしてもよい。
このように、本実施形態において、演出制御装置300は、複数の項目の中から一つの項目を遊技者に選択させるためのメニュー画面93やコード画面94を表示装置41に表示可能である。そして、作動状態(遊技停止状態)である場合と、作動状態(遊技停止状態)でない場合と、で共通のメニュー画面93を表示するようになっている。また、作動状態(遊技停止状態)である場合と、作動状態(遊技停止状態)でない場合と、で共通のコード画面94を表示するようになっている。
すなわち、メニュー画面93には複数の項目が列挙されており、安全装置が作動状態である場合に表示されるメニュー画面93(図88参照)と、安全装置が作動状態でない場合に表示されるメニュー画面93(図87参照)と、は当該複数の項目として全て同じ項目が表示された同一の画面である。
また、コード画面94には複数の項目が列挙されており、安全装置が作動状態である場合に表示されるコード画面94(図88参照)と、安全装置が作動状態でない場合に表示されるコード画面94(図87参照)と、は当該複数の項目として全て同じ項目が表示された同一の画面である。
安全装置が作動状態である場合に表示されるメニュー画面93は、安全装置が作動状態でない場合に表示されるメニュー画面93と同様に、他の表示や他の画像オブジェクトよりも手前側のレイヤ(例えば最前面のレイヤ)に表示される。したがって、図88(c),(d)に示す例では、作動中表示513(「打止中」)や実績表示515や払い出しエラー表示92a,92bに重ねてこれらの表示よりも手前側にメニュー画面93が表示されている。また、メニュー画面93の表示態様(表示位置や表示サイズ等)によっては、メーカ名表示516に重ねて当該メーカ名表示516よりも手前側にメニュー画面93が表示されてもよい。
また、安全装置が作動状態である場合に表示されるコード画面94は、安全装置が作動状態でない場合に表示されるコード画面94と同様に、他の表示や他の画像オブジェクトよりも手前側のレイヤ(例えば最前面のレイヤ)に表示される。したがって、図88(e)に示す例では、作動中表示513(「打止中」)や実績表示515やメーカ名表示516や払い出しエラー表示92a,92bに重ねてこれらの表示よりも手前側にコード画面94が表示されている。
メニュー画面93において「カスタマイズ」が選択されると、遊技の演出を遊技者がカスタマイズするためのカスタマイズ画面95が表示される。このカスタマイズ画面95では、例えば、演出態様や、演出中にスピーカ19a,19bから出力されるBGM等をカスタマイズできるようになっている。
また、メニュー画面93において「音量・光量」が選択されると、音量や光量(輝度)を遊技者が調整するための音量・光量調整画面が表示される。この音量・光量調整画面では、例えば、スピーカ19a,19bの音量や、演出用LEDや液晶(表示装置41等)の輝度を調整できるようになっている。
作動状態中(遊技停止状態中)は、遊技の演出は実行されないので、遊技者が遊技の演出をカスタマイズしても無駄である。したがって、図88(c),(d)に示すように、作動状態である場合に表示されるメニュー画面93においては、「カスタマイズ」が操作無効態様(例えばグレー表示)で表示されており、タッチパネル25bを操作して「カスタマイズ」にカーソルを合わせることはできる(他の項目よりも大きく表示される)が、「カスタマイズ」にカーソルを合わせた状態で演出ボタン25を操作しても、当該操作が受け付けられない(すなわちカスタマイズ画面95が表示されない)ようになっている。
また、前述したように、遊技停止状態において、演出制御装置300は、メイン処理(図71)のホール・遊技者設定モード処理(ステップS11)を実行せず、演出用LEDや液晶(表示装置41等)の輝度やスピーカ19a,19bの音量を調整不可にして既定(デフォルト)の輝度や音量とするように構成してもよく、ここでは、このように構成されているものとする。
したがって、作動状態中(遊技停止状態中)は、遊技者が音量や輝度を調整しても無駄であるので、図88(c),(d)に示すように、作動状態である場合に表示されるメニュー画面93においては、「音量・光量」が操作無効態様(例えばグレー表示)で表示されており、タッチパネル25bを操作して「音量・光量」にカーソルを合わせることはできる(他の項目よりも大きく表示される)が、「音量・光量」にカーソルを合わせた状態で演出ボタン25を操作しても、当該操作が受け付けられない(すなわち音量・光量調整画面が表示されない)ようになっている。
図89は、表示装置41における表示と、演出ボタン25と、の関係を例示するタイミングチャートである。
前述したように、遊技停止状態において、作動中コマンドを受信した演出制御装置300は、演出用LEDを全て消灯するか(全消灯)又は全て点灯する(全点灯)。ただし、遊技停止状態においては、メニュー画面93を表示させるために演出ボタン25が操作される可能性がある。したがって、遊技停止状態において演出用LEDを全消灯とする場合には、例外的に演出ボタン25を点灯(発光)して、演出ボタン25以外の演出用LEDを消灯するようにしてもよい。また、遊技停止状態において演出用LEDを全点灯する場合には、演出ボタン25の輝度を通常時(例えば遊技中)の輝度と同じに設定して、演出ボタン25以外の演出用LEDの輝度を通常時の輝度(あるいは節電モード時の輝度)よりも低く設定するようにしてもよい。
また、作動時ムービー514の表示中は、演出ボタン25の操作は無効とされる。したがって、図89(a)に示すように、作動時ムービー514の表示中は演出ボタン25が消灯して、作動時ムービー514が終了すると演出ボタン25が点灯するようにしてもよい。また、作動時ムービー514の表示中は、演出ボタン25の操作は無効とされるので、メニュー画面93を呼び出すことができない。したがって、図88(a)及び図89(a)に示すように、作動時ムービー514の表示中は、説明表示517は表示されない。
図89(a)に示す例では、作動時ムービー514の終了(作動中表示513の表示開始)と同時に、説明表示517の表示を開始して、演出ボタン25を有効状態に切り替えて、演出ボタン25を点灯状態に切り替えているが、これに限定されない。
例えば図89(b)に示すように、作動中表示513の表示開始よりも後に、説明表示517の表示を開始してもよい。
すなわち、作動中表示513の表示を開始するタイミングと、説明表示517の表示の開始するタイミングと、は同時でもよいし同時でなくてもよい。
また、作動中表示513の表示を開始するタイミングと、演出ボタン25を有効状態に切り替えるタイミングと、は同時でもよいし同時でなくてもよい。
また、作動中表示513の表示を開始するタイミングと、演出ボタン25を点灯状態に切り替えるタイミングと、は同時でもよいし同時でなくてもよい。
また、説明表示517の表示を開始するタイミングと、演出ボタン25を有効状態に切り替えるタイミングと、は同時でもよいし同時でなくてもよい。
また、説明表示517の表示を開始するタイミングと、演出ボタン25を点灯状態に切り替えるタイミングと、は同時でもよいし同時でなくてもよい。
また、演出ボタン25を有効状態に切り替えるタイミングと、演出ボタン25を点灯状態に切り替えるタイミングと、は同時でもよいし同時でなくてもよい。
また、作動時ムービー514の表示が終了するタイミングと、作動中表示513の表示を開始するタイミングと、は同時でもよいし同時でなくてもよい。
図90は、作動時ムービー514の表示中に演出ボタン25が有効状態である場合における、表示装置41における表示と、演出ボタン25と、の関係を例示する図である。
図89に示す例では、作動時ムービー514の表示中に演出ボタン25の操作が無効とされているが、これに限定されない。すなわち、図90に示すように、作動時ムービー514の表示中も、演出ボタン25の操作は有効とされてもよい。
作動時ムービー514の表示中に演出ボタン25が有効状態である場合には、図90(a),(b)に示すように、作動時ムービー514の表示中に、説明表示517を表示して、演出ボタン25を点灯状態とする。これにより、作動時ムービー514の表示中に、説明表示517と演出ボタン25の発光とによって、演出ボタン25を操作するよう促すことができる。
あるいは、図90(c)に示すように、作動時ムービー514の表示中に、演出ボタン25を点灯状態にして、説明表示517を表示しないようにしてもよい。これにより、作動時ムービー514の表示中に、演出ボタン25の発光によって演出ボタン25を操作するよう促すことができる。
あるいは、図90(d)に示すように、作動時ムービー514の表示中は、演出ボタン25が有効状態であっても、演出ボタン25を点灯状態にせず、説明表示517を表示しないようにしてもよい。
なお、図90(d)に示す例では、演出ボタン25を点灯状態に切り替えるタイミングを、作動中表示513の表示を開始するタイミングと同時にしているが、同時でなくてもよい。
また、図90(c),(d)に示す例では、説明表示517の表示を開始するタイミングを、作動中表示513の表示を開始するタイミングと同時にしているが、同時でなくてもよい。
また、図90(b),(c),(d)に示す例では、作動中表示513の表示を開始するタイミングを、作動時ムービー514の表示が終了するタイミングと同時にしているが、同時でなくてもよい。
作動時ムービー514の表示中に演出ボタン25が有効状態である場合であって、作動時ムービー514の表示中に演出ボタン25が操作された場合には、作動時ムービー514の表示中にメニュー画面93を表示してもよいし、作動時ムービー514の終了後にメニュー画面93を表示してもよい。作動時ムービー514の表示中に演出ボタン25が操作されて、作動時ムービー514の終了後にメニュー画面93を表示する場合は、作動時ムービー514の表示中における演出ボタン25の操作に対応して、所定の音を出力したり、所定の表示を行ったりしてもよい。
図91は、安全装置の作動と、メニュー画面93と、の関係を例示する図である。
例えば図91(a)に示すように、メニュー画面93(開始時メニュー画面93a、終了時メニュー画面93b)の表示中に、安全装置が作動状態になった場合には、演出制御装置300は、作動中コマンドを受信したことに対応してメニュー画面93の表示を終了する。
あるいは、例えば図91(b)に示すように、メニュー画面93(開始時メニュー画面93a、終了時メニュー画面93b)の表示中に、安全装置が作動状態になった場合には、演出制御装置300は、作動中コマンドを受信したことに対応してメニュー画面93の表示を中断し、作動時ムービー514の終了(あるいは作動中表示513の表示開始)に対応してメニュー画面93の表示を再開するようにしてもよい。その際、メニュー画面93の表示再開時は作動状態中であるので、作動時ムービー514の終了に対応して表示されるメニュー画面93は、作動状態である場合に表示されるメニュー画面93(例えば「カスタマイズ」や「音量・光量」の表示態様が操作無効態様となっているメニュー画面93)となる。
なお、作動中コマンドを受信したことに対応してメニュー画面93の表示を中断する場合には、演出ボタン25が操作されたことに対応してメニュー画面93の表示を再開するようにしてもよい。
また、作動時ムービー514の表示中もメニュー画面93の表示を継続してもよい。その場合、表示装置41に表示するメニュー画面93を、作動中コマンドを受信したことに対応して、作動状態でない場合に表示されるメニュー画面93から、作動状態である場合に表示されるメニュー画面93へと切り替えてもよい。
図92~図94は、安全装置の作動と、メニュー画面93において選択された項目に対応する項目画面と、の関係を例示する図である。
例えば図92(a),(b)及び図94(a)に示すように、メニュー画面93において一の項目が選択されて、当該一の項目に対応する項目画面が表示されているときに、安全装置が作動状態になった場合には、演出制御装置300は、作動中コマンドを受信したことに対応して当該項目画面の表示を終了する。
図92(a),(b)及び図94(a)に示す例では、作動状態中に選択できる項目(作動後も有効な項目。ここでは「スマホ連動」「遊技説明」)が選択された場合も、作動状態中に選択できない項目(作動後は無効な項目。ここでは「カスタマイズ」「音量・光量」)が選択された場合と同様に、作動状態の開始とともに項目画面の表示が終了しているが、これに限定されない。
具体的には、例えば図93(a)及び図94(b)に示すように、作動状態中に選択できる項目(作動後も有効な項目)が選択されて、当該選択された項目に対応する項目画面が表示されているときに作動状態が発生した場合には、演出制御装置300は、作動中コマンドを受信したことに対応して当該項目画面の表示を中断し、作動時ムービー514の終了(あるいは作動中表示513の表示開始)に対応して当該項目画面の表示を再開してもよい。
あるいは、例えば図93(b)及び図94(c)に示すように、作動状態中に選択できる項目(作動後も有効な項目)が選択されて、当該選択された項目に対応する項目画面が表示されているときに作動状態が発生した場合には、演出制御装置300は、作動中コマンドを受信しても当該項目画面の表示を継続してもよい。
なお、図92(a)では、作動状態の発生前に、作動状態中に選択できない項目(作動後は無効な項目)である「カスタマイズ」が選択されて、項目画面としてカスタマイズ画面95が表示されている場合を例示しているが、「音量・光量」が選択された場合も同様である。
また、図92(b)、図93(a),(b)では、作動状態の発生前に、作動状態中に選択できる項目(作動後も有効な項目)である「遊技説明」が選択されて、項目画面として遊技説明画面96が表示されている場合を例示しているが、「スマホ連動」が選択された場合も同様である。
図95は、作動時ムービー514の表示中に表示するメニュー画面93を例示する図である。
作動中表示513の表示中、すなわち作動時ムービー514の終了後は、スピーカ19a,19bから出力可能な音声はエラー音のみとなる。これに対し、作動時ムービー514の表示中は、作動時ムービー用のBGM、効果音、エラーの発生を報知するエラー音等の各種音声をスピーカ19a,19bから出力可能である。したがって、演出制御装置300は、作動状態(遊技停止状態)であっても作動時ムービー514の表示中は、メイン処理(図71)のホール・遊技者設定モード処理(ステップS11)を実行して、演出用LEDや液晶(表示装置41等)の輝度やスピーカ19a,19bの音量を調整可能として、作動状態であっても作動時ムービー514の表示中は、音量・光量調整画面を表示可能としてもよい。また、作動時ムービー514の表示中にメニュー画面93を表示して、そのメニュー画面93において「音量・光量」を選択できるようにしてもよい。
具体的には、例えば、作動時ムービー514の表示中に演出ボタン25が操作された場合には、例えば図95(a)に示すように、「音量・光量」の表示態様が操作無効態様でなく通常態様(操作有効態様)である開始時メニュー画面93a(あるいは終了時メニュー画面93b)を表示し、当該「音量・光量」が選択された場合には音量・光量調整画面を表示するようにしてもよい。
また、作動時ムービー514の表示中は、カスタマイズ画面を表示可能として、作動時ムービー514の態様(BGMやキャラクタ等)を遊技者がカスタマイズできるようにしてもよい。具体的には、例えば、作動時ムービー514の表示中に演出ボタン25が操作された場合には、例えば図95(b)に示すように、「カスタマイズ」の表示態様が操作無効態様でなく通常態様である開始時メニュー画面93a(あるいは終了時メニュー画面93b)を表示し、当該「カスタマイズ」が選択された場合にはカスタマイズ画面95を表示するようにしてもよい。
また、作動時ムービー514の表示中に演出ボタン25が操作された場合には、例えば図95(c)に示すように、全ての項目の表示態様が通常態様である開始時メニュー画面93a(あるいは終了時メニュー画面93b)を表示してもよい。
なお、メニュー画面93やコード画面94において、カーソルが合った状態の項目の表示態様は、他の項目よりも大きく表示する表示態様に限定されず、適宜変更可能であり、例えば、他の項目とは異なる色で表示する表示態様でもよい。
また、操作無効態様で表示されている項目は、カーソルを合わせることはできるが、カーソルを合わせた状態で演出ボタン25を操作しても当該操作が受け付けられないものに限定されない。例えば、操作無効態様で表示されている項目は、カーソルを合わせることすらできないものでもよい。
また、メニュー画面93を表示させるため(呼び出すため)に操作される操作手段は、演出ボタン25に限定されず、例えば十字キースイッチ28でもよい。
また、メニュー画面93に表示されている複数の項目の中から一の項目を選択するために操作される操作手段は、タッチパネル25b及び演出ボタン25に限定されず、例えば十字キースイッチ28でもよい。
また、メニュー画面93に設けられる項目は「カスタマイズ」と「スマホ連動」と「音量・光量」と「遊技説明」と「戻る」に限定されない。例えば、安全装置の作動前も作動後も選択可能(有効)な項目として「遊技履歴」等が設けられてもよいし、安全装置の作動前は選択可能(有効)であるが作動後は選択不可(無効)な項目として「BGM」や「オートボタン」等が設けられてもよい。
また、コード画面94に表示するコードは、QRコード(登録商標)等の二次元コードに限定されず、例えばバーコード等の一次元コードでもよい。また、コード画面94に設けられる項目は「連動終了・削除」と「戻る」に限定されない。
また、開始時メニュー画面93aにおける「スマホ連動」(スマホ連動 開始)と、終了時メニュー画面93bにおける「スマホ連動」(スマホ連動 終了)と、で表示態様を異ならせてもよい。具体的には、例えば、「スマホ連動 開始」の“開始”の文字色と、「スマホ連動 終了」の“終了”の文字色と、を異ならせてもよい。これにより、遊技者に、スマホ連動の開始か終了かを一目で認識させることが可能となる。
また、本実施形態では、メニュー画面93に列挙する項目として、作動状態でない場合には選択できるが、作動状態である場合に選択できない項目(「カスタマイズ」や「音量・光量」)を設けたが、逆に、作動状態でない場合には選択できないが、作動状態である場合には選択できる項目も設けてもよい。
図96は、作動状態でない場合には選択できないが、作動状態である場合には選択できる項目が設けられたメニュー画面93を例示する図である。
例えば、安全装置が作動状態となったこと、すなわち安全装置カウンタ値がカウンタ基準値に達したことの記念に、遊技者が、作動中表示513(「打止中」)が表示されている画面(あるいは作動時ムービー514が表示されている画面)を撮影することが考えられる。よって、その撮影用の項目「記念撮影」をメニュー画面93に設けて、当該「記念撮影」が選択されたことに対応して、記念撮影用の画像(例えば遊技店の店名を示す画像、作動状態中専用の背景画像や動画等)を所定時間表示するようにしてもよい。
作動状態の発生前は、遊技者が遊技機10に対し記念撮影用の画像の表示を指示しても無駄になる可能性がある。したがって、作動状態である場合には、例えば図96(a)に示すように、メニュー画面93として、「記念撮影」の表示態様が通常態様(操作有効態様)である開始時メニュー画面93a(あるいは終了時メニュー画面93b)を表示する一方で、作動状態でない場合には、例えば図96(b)に示すように、メニュー画面93として、「記念撮影」の表示態様が操作無効態様(例えばグレー表示)である開始時メニュー画面93a(あるいは終了時メニュー画面93b)を表示して、当該「記念撮影」を選択できないようにしてもよい。
あるいは、作動状態の発生前であっても、作動警告状態である場合には、遊技者が遊技機10に対し記念撮影用の画像の表示を指示しても無駄になる可能性が低い。したがって、作動警告状態である場合には、メニュー画面93として、「記念撮影」の表示態様が通常態様である開始時メニュー画面93a(あるいは終了時メニュー画面93b)を表示して、作動警告状態中に「記念撮影」が選択された場合には、作動状態の発生後に、作動時ムービー514又は作動中表示513とともに、記念撮影用の画像を表示装置41に表示するようにしてもよい。
また、作動状態の発生前であっても、作動予告状態である場合には、未作動状態である場合に比べて、遊技者が遊技機10に対し記念撮影用の画像の表示を指示しても無駄になる可能性が低い。したがって、作動予告状態である場合には、メニュー画面93として、「記念撮影」の表示態様が通常態様である開始時メニュー画面93a(あるいは終了時メニュー画面93b)を表示して、作動予告状態中や作動警告状態中に「記念撮影」が選択された場合には、作動状態の発生後に、作動時ムービー514又は作動中表示513とともに、記念撮影用の画像を表示装置41に表示するようにしてもよい。
なお、「記念撮影」が選択されたことに対応して、記念撮影用の画像を所定時間表示することに加えて(あるいは替えて)、メーカ名表示516や説明表示517等を所定時間非表示としてもよい。
〔停電復旧と作動中表示〕
図97は、停電復旧時に表示する作動中表示513を例示する図である。
前述したように、RAM異常による遊技停止時(ステップX25~X29)を除いて、電源投入すると無条件に安全装置情報(安全装置カウンタ値等)が初期化(クリア)される。
その一方で、RAM初期化時(RAMクリアを伴う電源投入時)には、安全装置作動中フラグ領域を0クリアすることによって安全装置の作動は解除されるが、通常の電源投入時(RAMクリアを伴わない電源投入時)には、安全装置作動中フラグ領域はクリアされない。したがって、安全装置の作動中に停電が発生して復旧(通常の電源投入)した場合には、復旧後も作動状態(遊技停止状態)となる。そのため、この場合には、停電復旧画面の表示後に(あるいは停電復旧画面の表示中に、あるいは停電復旧画面に替えて)作動中表示513(「打止中」)が表示される。
具体的には、通常の電源投入時の処理(ステップX44、ステップX48~X51)において、安全装置が作動中であると判定された場合には(ステップX50;Y)、安全装置が作動中であることを示す安全装置作動中のコマンドが演出制御装置300へ送信される(ステップX51)。
そして、演出制御装置300は、安全装置作動中のコマンドを受信したことに対応して、作動時ムービー514を表示することなく、図97(a)に示すように、作動中表示513を表示する。この段階では、安全装置作動中フラグ領域がクリア(安全装置の作動が解除)されておらず、遊技停止状態であり、この遊技停止状態を解除するためには、ステップX45~X47のRAM初期化処理(RAMクリア処理)を行う必要がある。したがって、図97(a)に示すように、演出制御装置300は、安全装置作動中のコマンドを受信した場合には、作動中表示513を表示するが、実績表示515や説明表示517を表示しない。また、この場合には、演出ボタン25が操作されてもメニュー画面93を表示しなくてもよい。
このように、演出制御装置300は、作動状態中に停電復旧した時(安全装置作動中のコマンドを受信した時)には、作動時ムービー514を表示することなく、作動中表示513を表示する(実績表示515や説明表示517は表示しない)態様で、作動状態(遊技停止状態)であることをホール関係者等に報知する。
一方、作動状態の開始時(作動中コマンドを受信した時)には、作動時ムービー514を表示した後に、作動中表示513や実績表示515や説明表示517を表示する態様で、作動状態(遊技停止状態)であることをホール関係者等に報知する。
作動状態中に停電復旧した時と、作動状態の開始時と、で受信するコマンドが異なるので、演出制御装置300は、作動状態であることを報知する報知態様を、作動状態中に停電復旧した時と、作動状態の開始時と、で異ならせることができる。そして、作動状態中に停電復旧した時の報知態様を、作動状態の開始時の報知態様と異ならせることで、安全装置情報がクリアされているにもかかわらず、安全装置が作動状態であることを示唆することができる。
なお、作動状態中に停電復旧した時の報知態様は、作動状態の開始時の報知態様と異なる態様であればよい。すなわち、作動状態中に停電復旧した時の報知態様は、作動時ムービー514を表示した後に、作動中表示513を表示する(実績表示515や説明表示517は表示しない)態様でもよいし、作動時ムービー514を表示することなく、作動中表示513や実績表示515や説明表示517を表示する態様でもよい。
また、演出制御装置300は、安全装置作動中のコマンドを受信したことに対応して、図97(b)に示すように、作動中表示513とともに、RAM初期化スイッチ112をオンするよう促す促進表示518(例えば「RAMクリアしてください」の文字)を表示してもよい。これにより、RAMクリアして安全装置の作動(遊技停止状態)を解除するようホール関係者等に促すことができる。
ここで、演出制御装置300は、可動役物の動作を確認するために、遊技機の電源投入時に可動役物の初期動作を行う。具体的には、図97(c)に示す初期動作設定処理を実行する。この初期動作設定処理は、例えば、演出制御装置300のメイン処理(図67)の可動体制御処理(ステップS23)において実行される。
初期動作設定処理において、演出制御装置300は、まず、RAM初期化時のコマンドを受信したか否か判定する(ステップS301)。RAM初期化時のコマンドは、メイン処理(図6)のステップX47で送信される。RAM初期化時のコマンドを受信した場合(ステップS301;Y)には、初期動作フラグをセーブして(ステップS304)、初期動作設定処理を終了する。
一方、RAM初期化時のコマンドを受信していない場合(ステップS301;N)には、停電復旧時のコマンドを受信したか否か判定する(ステップS302)。停電復旧時のコマンドは、メイン処理(図6)のステップX49で送信される。停電復旧時のコマンドを受信していない場合(ステップS302;N)には、初期動作設定処理を終了する。
一方、停電復旧時のコマンドを受信した場合(ステップS302;Y)には、初期動作フラグをセーブして(ステップS304)、初期動作設定処理を終了する。
演出制御装置300は、初期動作設定処理の終了後、初期動作処理を実行する。この初期動作処理では、初期動作フラグがセーブされている場合に、可動役物に初期動作を実行させるための処理が行われる。
遊技制御装置100は、安全装置作動中のコマンド(ステップX51)を送信する前に、必ず停電復旧時のコマンド(ステップX49)を送信するので、演出制御装置300は、安全装置作動中のコマンドを受信した場合、すなわち安全装置が作動している状態で停電して復旧した場合(作動状態中に停電復旧した時)には、図97(d)に示すように、作動状態中に停電復旧した時の報知態様で安全装置が作動状態であることを示唆するとともに、可動役物(上部演出ユニット40c等)の初期動作を行う。このように、遊技不可状態の発生中に発生した停電から復旧した場合には、表示装置41に作動中表示513が表示されている状態で、可動演出装置の初期動作が行われるので、当該初期動作によって、ホール関係者等が表示装置41に表示されている作動中表示513に気付く可能性を高めることができる。
なお、図97(d)に示す例では、図97(a)に示す報知態様(作動状態中に停電復旧した時の報知態様)で安全装置が作動状態であることを示唆しているが、これに限定されず、例えば、図97(b)に示す報知態様(作動状態中に停電復旧した時の報知態様)でもよいし、作動状態の開始時の報知態様と同じ報知態様でもよい。
また、作動状態中に停電復旧した時に演出制御装置300へ送信されるコマンドと、作動状態の開始時に演出制御装置300へ送信されるコマンドと、は同一のコマンドでもよい。具体的には、例えば、遊技制御装置100は、作動状態の開始時に作動中コマンドを送信するとともに、作動状態中に停電復旧した時に安全装置作動中のコマンドに加えて(あるいは替えて)作動中コマンドを送信するようにしてもよい。この場合、作動状態中に停電復旧した時の報知態様は、作動状態の開始時の報知態様と同じでもよいし異なってもよい。
〔安全装置と外部情報〕
図98は、安全装置の作動と、セキュリティ信号及び外部情報と、の関係を例示するタイミングチャートである。
図59に示すように、安全装置が作動中である場合(ステップX519;Y)には、セキュリティ信号が外部装置へ出力される。
また、前述したように、大当り2信号は、大当り状態中と大当り状態に続く時短状態(大当りに起因する時短状態、第1特定遊技状態、第1時短状態)において長時間継続して外部装置に外部情報として出力される。
したがって、例えば図98に示すように、外部情報(大当り2信号等)の出力中に、安全装置の作動が開始した場合には、安全装置の作動中も当該外部情報の出力を継続してもよい。その際、安全装置の作動に基づくセキュリティ信号は、図98に示すように、当該外部情報に上乗せして出力してもよい。
なお、図98に示す例では、安全装置の作動に基づくセキュリティ信号を所定時間(例えば10秒間)外部装置に出力しているが、これに限定されない。例えば、安全装置が作動した際に1パルス(例:256ms)だけセキュリティ信号を外部装置に出力してもよいし、安全装置が作動中に継続的にセキュリティ信号を外部装置に出力してもよい。
また、外部情報の出力中に停電が発生した場合には、当該外部情報の出力を中断して、停電復旧後に再開してもよい。
〔安全装置と可動体の初期動作〕
演出制御装置300は、可動役物の動作を確認するために、遊技機の電源投入時に可動役物の初期動作を行う。
前述したように、作動状態中の停電復旧時は遊技停止状態であり、この遊技停止状態を解除するためには、RAM初期化を行う必要がある。RAM初期化時には可動役物の初期動作が行われるので、作動状態中の停電復旧時に可動役物の初期動作を行うと、作動状態中の停電復旧時と、RAM初期化時と、で2回初期動作を行うこととなり、無駄である。したがって、電源投入時であっても作動状態中に停電復旧した時には、例外的に可動役物の初期動作を行わないようにしてもよい。すなわち、図97(c)に示す初期動作設定処理に替えて、図99に示す初期動作設定処理を実行するようにしてもよい。
図99は、初期動作設定処理を説明するフローチャートである。この初期動作設定処理は、例えば、演出制御装置300のメイン処理(図67)の可動体制御処理(ステップS23)において実行される。
初期動作設定処理において、演出制御装置300は、まず、RAM初期化時のコマンドを受信したか否か判定する(ステップS301)。RAM初期化時のコマンドは、メイン処理(図6)のステップX47で送信される。RAM初期化時のコマンドを受信した場合(ステップS301;Y)には、初期動作フラグをセーブして(ステップS304)、初期動作設定処理を終了する。
一方、RAM初期化時のコマンドを受信していない場合(ステップS301;N)には、停電復旧時のコマンドを受信したか否か判定する(ステップS302)。停電復旧時のコマンドは、メイン処理(図6)のステップX49で送信される。停電復旧時のコマンドを受信していない場合(ステップS302;N)には、初期動作設定処理を終了する。
一方、停電復旧時のコマンドを受信した場合(ステップS302;Y)には、安全装置作動中のコマンドを受信したか否か判定する(ステップS303)。安全装置作動中のコマンドは、メイン処理(図6)のステップX51で送信される。安全装置作動中のコマンドを受信した場合(ステップS303;Y)には、初期動作設定処理を終了する。
一方、安全装置作動中のコマンドを受信していない場合(ステップS303;N)には、初期動作フラグをセーブして(ステップS304)、初期動作設定処理を終了する。
演出制御装置300は、初期動作設定処理の終了後、初期動作処理を実行する。この初期動作処理では、初期動作フラグがセーブされている場合に、可動役物に初期動作を実行させるための処理が行われる。したがって、初期動作設定処理において初期動作フラグがセーブされなかった場合には、可動役物の初期動作が実行されない。
すなわち、RAM初期化時のコマンドを受信した場合(ステップS301;Y)には、可動役物の初期動作が実行される。
また、停電復旧時のコマンドを受信して、安全装置作動中のコマンドを受信していない場合(ステップS303;N)、すなわち、安全装置が作動していない状態で停電して復旧した場合には、可動役物の初期動作が実行される。
一方、停電復旧時のコマンドを受信して、安全装置作動中のコマンドも受信した場合(ステップS303;Y)、すなわち、安全装置が作動している状態で停電して復旧した場合には、可動役物の初期動作が実行されない。
〔作動状態と節電状態〕
遊技機10は、遊技が行われていない状態で一定期間が経過した場合に節電状態(節電モード)へ移行する。また、遊技機10は、作動状態中(遊技停止状態中)には、節電状態へ移行しないようになっている。
演出制御装置300は、演出装置(表示装置41、スピーカ19a,19b、装飾装置、可動役物等の演出系の装置)へ供給する電力を減らして、少ない消費電力で駆動するように制御する節電機能を有している。具体的には、例えば、遊技制御装置100から節電状態の開始を示す節電開始コマンドを受信すると、節電機能がオンになり、各種演出装置において消費される電力が減少する。一方、遊技制御装置100から節電状態の終了を示す節電解除コマンドを受信すると、節電機能がオフになり、各種演出装置への電力の供給量が通常の供給量に戻る。また、例えば、遊技制御装置100から作動中コマンドを受信すると、節電機能がオンになり、各種演出装置において消費される電力が減少する。すなわち、節電状態へ移行する時に節電機能がオンになり、作動状態へ移行する時にも節電機能がオンになる。
消費電力は、節電状態でも作動状態でもない通常の状態>節電状態>作動状態の順番で少なくなるように設定されている。すなわち、作動中コマンドを受信したことに対応して節電機能がオンになった場合(作動状態に対応する節電機能がオンになった場合)における消費電力は、節電開始コマンドを受信したことに対応して節電機能がオンになった場合(節電状態に対応する節電機能がオンになった場合)における消費電力よりも少なくなるように設定されている。
作動状態中は、遊技制御装置100は、当該遊技制御装置100が制御するLED(一括表示装置50等)を全消灯する。また、前述したように、作動中コマンドを受信した演出制御装置300は、当該演出制御装置300が制御するLED(演出用LED)を、全て消灯するか(全消灯)又は全て点灯する(全点灯)。すなわち、作動状態中は、演出用LEDが全消灯又は全点灯する。
また、節電状態中は、節電状態でも作動状態でもない通常の状態である場合よりも輝度を低下させた状態で、演出用LEDの一部又は全てが点灯する。
したがって、作動状態中に演出用LEDが全消灯する場合には、作動状態における消費電力は、節電状態における消費電力よりも少なくなる。
一方、作動状態中に演出用LEDが全点灯する場合には、作動状態における消費電力が節電状態における消費電力よりも少なくなるように輝度を低下させた状態で、演出用LEDを全点灯させる。
このように、演出装置(特に演出用LED)の態様を、節電状態中と作動状態中とで異ならせることで、節電状態と作動状態のいずれの状態であるのかを、ホール関係者や遊技者が認識しやすくなる。また、作動状態(遊技停止状態)の方が、節電状態に比べて消費電力が少ないので、安全装置が作動している遊技機10を見た者に「暗い」という印象を与えて、一目で遊技停止状態であると認識させることができ、新たな遊技者(客)が当該遊技機10を使用することを効果的に防止できる。
なお、節電状態における液晶(表示装置41等)の輝度を、節電状態でも作動状態でもない通常の状態における液晶(表示装置41等)よりも低下させてもよい。
また、作動状態における液晶(表示装置41等)の輝度を、節電状態でも作動状態でもない通常の状態における液晶(表示装置41等)よりも低下させてもよい。また、作動状態における液晶(表示装置41等)の輝度を、節電状態における液晶(表示装置41等)の輝度よりも低下させてもよい。
図100は、節電モード処理を説明するフローチャートである。この節電モード処理は、節電状態(節電モード)へ移行するための処理であり、例えば、特図普段処理(図22)において、特図2保留数が0であるとともに特図1保留数が0である場合(ステップA307;Y)に実行される。図22では、節電モード処理の図示を省略している。
節電モード処理において、遊技制御装置100は、まず、節電状態中フラグがセーブされているか否か判定する(ステップA801)。節電状態中フラグがセーブされていない場合(ステップA801;N)、すなわち節電状態(節電モード)でない場合には、安全装置が作動中であるか否か判定する(ステップA802)。例えば、安全装置作動中フラグとして、安全装置が作動中であることを示す「1」が、安全装置作動中フラグ領域にセーブされている場合に安全装置が作動中であると判定できる(安全装置作動中フラグ=1)。安全装置が作動中である場合(ステップA802;Y)には、節電モード処理を終了する。すなわち、作動状態中は、節電状態(節電モード)が発生しない。
一方、安全装置が作動中でない場合(ステップA802;N)には、普図ゲーム処理番号をチェックして(ステップA803)、普図普段処理中であるか否か判定する(ステップA804)。普図普段処理中でない場合(ステップA804;N)には、節電モード処理を終了する。
一方、普図普段処理中である場合(ステップA805;Y)には、普図保留数が0かチェックする(ステップA806)。普図保留数が0でない場合(ステップA806;N)には、節電モード処理を終了する。
一方、普図保留数が0である場合(ステップA806;Y)には、遊技機10のエラー状態に係る情報を取得して(ステップA807)、遊技機10がエラー状態でないか否か判定する(ステップA808)。遊技機10がエラー状態である場合(ステップA808;N)には、節電モード処理を終了する。
一方、遊技機10がエラー状態でない場合(ステップA808;Y)には、操作ハンドル24のタッチ検出信号をチェックして(ステップA809)、タッチの状態に変化があるか否か判定する(ステップA810)。操作ハンドル24のタッチの状態に変化がある場合(ステップA810;Y)には、節電モード処理を終了する。
一方、操作ハンドル24のタッチの状態に変化がない場合(ステップA810;N)には、節電開始コマンドを準備して(ステップA811)、演出コマンド設定処理を行う(ステップA812)。これにより、節電開始コマンドが演出制御装置300へ送信される。
次いで、節電状態中フラグをセーブして(ステップA813)、節電モード処理を終了する。これにより、節電状態でも作動状態でもない通常の状態から、節電状態(節電モード)へ移行する。
なお、ステップA809及びA810の処理を複数回(例えば10分間)繰り返し行うようにしてもよい。具体的には、遊技機10がエラー状態でない(ステップA808;Y)と判定した後にステップA809及びA810の処理を規定回数行って、操作ハンドル24のタッチの状態に変化がない(ステップA810;N)と判定し続けた場合に、ステップA811の処理に移行し、ステップA809及びA810の処理の実行回数が規定回数に達する前に操作ハンドル24のタッチの状態に変化があった場合(ステップA810;Y)には、節電モード処理を終了するようにしてもよい。
また、節電状態中フラグがセーブされている場合(ステップA801;Y)、すなわち節電状態(節電モード)である場合には、操作ハンドル24のタッチ検出信号をチェックして(ステップA814)、タッチの状態に変化があるか否か判定する(ステップA815)。操作ハンドル24のタッチの状態に変化がない場合(ステップA815;N)には、節電モード処理を終了する。
一方、操作ハンドル24のタッチの状態に変化がある場合(ステップA815;Y)には、節電解除コマンドを準備して(ステップA816)、演出コマンド設定処理を行う(ステップA817)。これにより、節電解除コマンドが演出制御装置300へ送信される。
次いで、節電状態中フラグをクリアして(ステップA818)、節電モード処理を終了する。これにより、節電状態(節電モード)から、節電状態でも作動状態でもない通常の状態へ移行する。
図101は、節電機能設定処理を説明するフローチャートである。この節電機能設定処理は、演出制御装置300の節電機能をON/OFFするための処理であり、例えば、演出制御装置300のメイン処理(図67)の節電制御処理(ステップS16)において実行される。
節電機能設定処理において、演出制御装置300は、まず、節電機能ONフラグがセーブされているか否か判定する(ステップS401)。節電機能ONフラグがセーブされていない場合(ステップS401;N)、すなわち節電機能がオフである場合には、作動中コマンドを受信したか否か判定する(ステップS402)。
作動中コマンドを受信した場合(ステップS402;Y)には、節電機能ONフラグをセーブし(ステップS403)、作動状態に対応する節電機能をオンして(ステップS404)、節電機能設定処理を終了する。これにより、各種演出装置への電力の供給量が、作動状態時の供給量(<節電状態時の供給量)になる。
一方、作動中コマンドを受信していない場合(ステップS402;N)には、節電開始コマンドを受信したか否か判定する(ステップS405)。
節電開始コマンドを受信していない場合(ステップS405;N)には、節電機能設定処理を終了する。
一方、節電開始コマンドを受信した場合(ステップS405;Y)には、節電機能ONフラグをセーブし(ステップS406)、節電状態に対応する節電機能をオンして(ステップS407)、節電機能設定処理を終了する。これにより、各種演出装置への電力の供給量が、節電状態時の供給量(<節電状態でも作動状態でもない通常の状態時の供給量)になる。
また、節電機能ONフラグがセーブされている場合(ステップS401;Y)、すなわち節電機能がオンである場合には、節電解除コマンドを受信したか否か判定する(ステップS408)。
節電解除コマンドを受信していない場合(ステップS408;N)には、節電機能設定処理を終了する。
一方、節電解除コマンドを受信した場合(ステップS408;Y)には、節電機能ONフラグをクリアし(ステップS409)、節電機能をオフして(ステップS410)、節電機能設定処理を終了する。これにより、各種演出装置への電力の供給量が通常の供給量(節電状態でも作動状態でもない通常の状態時の供給量)に戻る。
図100(節電モード処理)に示すように、節電解除コマンドは、節電状態である場合(節電状態中フラグがセーブされている場合)にのみ送信可能であり、作動状態中には送信されない。したがって、節電解除コマンドの受信時は、節電状態に対応する節電機能はオン状態であるが、作動状態に対応する節電機能はオフ状態である。よって、ステップS410では、節電状態に対応する節電機能がオフされる。
なお、本実施形態において、節電状態中フラグや節電機能ONフラグは停電(電源遮断)によってクリアされることとするが、これに限定されない。
また、本実施形態において、演出制御装置300の節電機能は停電(電源遮断)によってオフされることとするが、これに限定されない。
[効果]
本実施形態の遊技機10は、遊技を実行可能な遊技機であって、所定条件の成立によって、遊技を実行できない遊技不可状態(遊技停止状態、作動状態)を発生可能な遊技停止手段(安全装置(遊技制御装置100))と、複数の項目を含むメニュー画面93を表示装置41に表示可能な表示制御手段(演出制御装置300)と、を備え、遊技不可状態の発生前に表示可能なメニュー画面93と、遊技不可状態で表示可能なメニュー画面93と、は前記複数の項目が同じであり、前記複数の項目のうちいずれかは、遊技不可状態の発生前に表示可能なメニュー画面93では選択可能であるが、遊技不可状態で表示可能なメニュー画面93では選択不可であるように構成可能となっている(図87、図88)。
例えば、遊技不可状態の発生前は選択可能であるが、遊技不可状態では選択不可である項目がある場合であって、遊技不可状態の発生前は当該項目が表示されているメニュー画面を表示し、遊技不可状態では当該項目が表示されていないメニュー画面を表示する場合には、遊技不可状態の発生前用のメニュー画面と、遊技不可状態用のメニュー画面と、を作成する必要がある。
その一方で、本実施形態では、遊技不可状態の発生前は選択可能であるが、遊技不可状態では選択不可である項目がある場合に、遊技不可状態の発生前と、遊技不可状態と、で列挙された項目が同一のメニュー画面93を表示するので、遊技不可状態の発生前用のメニュー画面と、遊技不可状態用のメニュー画面と、を作成する必要がなく、開発コストを抑えることができる。
また、遊技不可状態で表示可能なメニュー画面93に、遊技不可状態で選択不可な項目をあえて示すことで、遊技不可状態であることを遊技者に示唆することができる。特に遊技の演出を設定するための項目(「カスタマイズ」や「音量・光量」等)を表示しているにもかかわらず選択できない状態にすることで、遊技不可状態であること、すなわち遊技再開不可であることを遊技者に示唆することができる。したがって、メニュー画面93は、項目を遊技者に提示するといった本来の機能だけでなく、遊技不可状態(遊技再開不可)であるか否かを遊技者に示唆するといった機能も有する。
このように、本実施形態の遊技機10は、開発コストを抑えつつ、遊技不可状態中に当該遊技不可状態において表示するのに適した効果的なメニュー画面93を表示することができる。
また、本実施形態の遊技機10は、遊技を実行可能な遊技機であって、所定条件の成立によって、遊技を実行できない遊技不可状態(遊技停止状態、作動状態)を発生可能な遊技停止手段(安全装置(遊技制御装置100))と、表示装置41を制御可能な表示制御手段(演出制御装置300)と、を備え、表示制御手段は、遊技不可状態の開始時に、ムービー(例えば作動時ムービー514)を表示可能であり、遊技不可状態の発生中であって当該ムービーの終了後に、メニュー画面93を表示可能であるように構成可能となっている(図88、図89)。
したがって、差玉数やセーフ球数が大きい場合など所定条件の成立によって、遊技不可状態を発生可能であり、遊技不可状態の開始時にムービー(例えば作動時ムービー514)を表示可能であるので、効果的に不正対策を行うことができ、また、効果的に遊技者の遊技に対するのめり込みも抑制できる。
また、ムービー(例えば作動時ムービー514)の終了後にメニュー画面93が表示可能となるので、ムービーの視認性が低下すること(メニュー画面93に邪魔されて見えにくくなること)を防止でき、ムービーによって遊技不可状態の開始を効果的に示唆(報知)することが可能となる。
また、本実施形態の遊技機10は、遊技を実行可能な遊技機であって、所定条件の成立によって、遊技を実行できない遊技不可状態(遊技停止状態、作動状態)を発生可能な遊技停止手段(安全装置(遊技制御装置100))と、表示装置41を制御可能な表示制御手段(演出制御装置300)と、を備え、表示制御手段は、遊技不可状態が発生したことに対応して、遊技不可状態の発生を報知する第1報知画像(作動時ムービー514)を表示し、その後に、遊技不可状態の発生を報知する第2報知画像(作動中表示513)を表示することが可能であるとともに、遊技者によって操作手段(演出ボタン25)が操作されたことに対応して、メニュー画面93を表示することが可能であり、第1報知画像の表示中は、操作手段の操作が無効となり、第2報知画像の表示中は、操作手段の操作が有効となるように構成可能となっている(図88、図89)。
したがって、第2報知画像の表示中はメニュー画面93を表示できるが、第1報知画像の表示中はメニュー画面93を表示できない。したがって、遊技不可状態の発生を報知する第1報知画像及び第2報知画像のうち先に表示される第1報知画像の視認性が低下すること(メニュー画面93に邪魔されて見えにくくなること)を防止できるので、報知画像によって遊技不可状態の発生を効果的に報知できる。
なお、第1報知画像は、ムービー(動画)に限定されず、静止画であってもよい。
また、安全装置が作動した場合には、例えば、その次の日に「昨日、安全装置が作動した」旨を報知する報知画像を表示装置41等に表示可能としてもよい。
また、本実施形態の遊技機10は、遊技を実行可能な遊技機であって、所定条件の成立によって、遊技を実行できない遊技不可状態(遊技停止状態、作動状態)を発生可能な遊技停止手段(安全装置(遊技制御装置100))と、メニュー画面93を表示装置41に表示可能な表示制御手段(演出制御装置300)と、を備え、表示制御手段は、メニュー画面93の表示中に遊技不可状態が発生した場合には、当該メニュー画面93の表示を終了するように構成可能となっている(図91)。
したがって、差玉数やセーフ球数が大きい場合など所定条件の成立によって、遊技不可状態を発生可能であり、メニュー画面93の表示中に遊技不可状態が発生した場合には当該メニュー画面93の表示が終了(強制終了)するので、効果的に不正対策を行うことができ、また、効果的に遊技者の遊技に対するのめり込みも抑制できる。すなわち、メニュー画面93の表示中に遊技不可状態が発生した場合には、メニュー画面93の表示が終了(強制終了)して、表示中のメニュー画面93が遊技者の意図しないタイミングで非表示となることで、遊技不可状態の発生を遊技者に示唆(報知)することができるので、効果的に不正対策を行うことができ、また、効果的に遊技者の遊技に対するのめり込みも抑制できる。
また、例えば遊技不可状態の発生を報知する報知画像を表示する場合には、メニュー画面93の表示が終了(強制終了)することにより、当該報知画像の視認性が低下すること(メニュー画面93に邪魔されて見えにくくなること)を防止できるので、報知画像によって遊技不可状態の発生を効果的に報知できる。
また、本実施形態の遊技機10において、表示制御手段は、遊技者によって操作手段(演出ボタン25)が操作されたことに対応してメニュー画面93を表示し、メニュー画面93の表示を終了(強制終了)した後に操作手段が操作された場合には、メニュー画面93を再表示するように構成可能となっている(図91(b))。
したがって、遊技者は、遊技停止状態の発生中であっても、メニュー画面93を呼び出すことができる。そして、例えばメニュー画面93を呼び出すことによってスマホ連動サービスを利用できる場合には、遊技停止状態の発生中もスマホ連動サービスを利用して、遊技履歴情報(遊技結果の履歴や遊技実績の履歴等)を外部サーバに保存できるので、遊技の興趣が向上する。
なお、メニュー画面93の表示を終了(強制終了)してから所定時間が経過した後に、操作手段の操作がなくてもメニュー画面93を再表示するようにしてもよい。
また、本実施形態の遊技機10において、遊技不可状態の発生前に表示されるメニュー画面93と、遊技不可状態の発生後に表示されるメニュー画面93と、は同一の画面であるが、表示態様が異なるように構成可能となっている(図91(b))。
したがって、メニュー画面93の表示態様によって、遊技不可状態の発生前と、遊技不可状態の発生後と、のいずれであるかを遊技者等に示唆することができる。
また、本実施形態の遊技機10は、遊技を実行可能な遊技機であって、所定条件の成立によって、遊技を実行できない遊技不可状態(遊技停止状態、作動状態)を発生可能な遊技停止手段(安全装置(遊技制御装置100))と、表示装置41を制御可能な表示制御手段(演出制御装置300)と、を備え、表示制御手段は、遊技不可状態の発生中に所定表示(例えば作動中表示513)を表示可能であり、遊技不可状態が発生している時と、遊技不可状態の発生中に発生した停電(電源遮断)から復旧(電源投入)した時と、で前記所定表示の表示態様が異なるように構成可能となっている(図88(b)、図97(a)(b))。
したがって、差玉数やセーフ球数が大きい場合など所定条件の成立によって、遊技不可状態を発生可能であり、遊技不可状態の発生中に所定表示(例えば作動中表示513)を表示可能であるので、効果的に不正対策を行うことができ、また、効果的に遊技者の遊技に対するのめり込みも抑制できる。
また、遊技不可状態が発生している時と、遊技不可状態の発生中に発生した停電から復旧した時と、で所定表示(例えば作動中表示513)の表示態様が異なるので、所定表示の表示態様によって、遊技不可状態が発生している時と、遊技不可状態の発生中に停電が発生して復旧した時と、のいずれであるかを遊技者等に示唆することができる。すなわち、遊技者等に、遊技不可状態がいつ頃発生したのか(今日か、昨日以前か、等)を示唆することができる。また、所定表示によって、ホール関係者等に、遊技停止状態となっていることを把握させることができるので、遊技停止状態のまま開店する等のミスを防止することができる。
また、本実施形態の遊技機10は、遊技を実行可能な遊技機であって、所定条件の成立によって、遊技を実行できない遊技不可状態(遊技停止状態、作動状態)を発生可能な遊技停止手段(安全装置(遊技制御装置100))と、遊技不可状態の発生を報知可能な報知手段(表示装置41)と、を備え、遊技不可状態が発生している時と、遊技不可状態の発生中に停電が発生して復旧した時と、で報知手段の報知態様が異なるように構成可能となっている(図88(b)、図97(a)(b))。
したがって、報知手段の報知態様によって、遊技不可状態が発生している時と、遊技不可状態の発生中に停電が発生して復旧した時と、のいずれであるかを遊技者等に示唆することができる。
なお、本実施形態では、表示装置41での表示によって、異なる報知態様で遊技不可状態の発生を報知するようにしたが、これに限定されず、表示装置41以外の他の演出装置によって、遊技不可状態の発生を報知するようにしてもよい。すなわち、遊技不可状態の発生を報知可能な報知手段は、表示装置41に限定されず、表示装置41以外の他の演出装置であってもよい。また、報知手段は、一の演出装置でも、複数の演出装置でもよい。
また、本実施形態の遊技機10は、遊技を実行可能な遊技機において、所定条件の成立によって、遊技を実行できない遊技不可状態(遊技停止状態、作動状態)を発生可能な遊技停止手段(安全装置(遊技制御装置100))と、所定の演出動作を行う可動演出装置(可動役物(可動体、盤演出装置44、枠演出装置等))と、所定の演出表示を行う表示装置41と、を備え、表示装置41は、遊技不可状態の発生中に所定表示(例えば作動中表示513)を表示可能であり、遊技不可状態の発生中に発生した停電(電源遮断)から復旧(電源投入)した場合に、可動演出装置は、初期動作を行うとともに、表示装置41は、前記所定表示の表示を再開するように構成可能となっている(図97(c)(d))。
したがって、差玉数やセーフ球数が大きい場合など所定条件の成立によって、遊技不可状態を発生可能であり、遊技不可状態の発生中に所定表示(例えば作動中表示513)を表示可能であるので、効果的に不正対策を行うことができ、また、効果的に遊技者の遊技に対するのめり込みも抑制できる。
また、遊技不可状態の発生中に発生した停電から復旧した場合には、表示装置41に所定表示(例えば作動中表示513)が表示されている状態で、可動演出装置が初期動作を行うので、当該初期動作によって、ホール関係者等が表示装置41に表示されている作動中表示513に気付く可能性を高めることができる。
また、本実施形態の遊技機10は、遊技を実行可能な遊技機であって、所定条件の成立によって、遊技を実行できない遊技不可状態(遊技停止状態、作動状態)を発生可能な遊技停止手段(安全装置(遊技制御装置100))と、所定の演出動作を行う可動演出装置(可動役物(可動体、盤演出装置44、枠演出装置等))と、を備え、可動演出装置は、電源投入(停電からの復旧)に基づき初期動作を行い、遊技不可状態の発生中に停電から発生して電源投入された場合(遊技不可状態の発生中に発生した停電から復旧した場合)には、例外的に初期動作を行わないように構成可能となっている(図99)。
したがって、差玉数やセーフ球数が大きい場合など所定条件の成立によって、遊技不可状態を発生可能であるので、効果的に不正対策を行うことができ、また、効果的に遊技者の遊技に対するのめり込みも抑制できる。
また、遊技不可状態の発生中に発生した停電から復旧した場合には、停電復旧しても、例外的に可動演出装置の初期動作が行われないので、ホール関係者等に、遊技停止状態となっていることを把握させることができ、遊技停止状態のまま開店する等のミスを防止することができる。
また、遊技不可状態の発生中に停電が発生して電源投入(RAMクリアを伴わない電源投入)された場合は、電源投入後も遊技不可状態であり、当該遊技不可状態を解除するためには、再度電源投入(RAMクリアを伴う電源投入)を行う必要がある。再度電源投入した際に可動演出装置の初期動作が行われるので、遊技不可状態の発生中に停電が発生して電源投入された際に可動演出装置の初期動作を省略しても不都合は生じない。また、遊技不可状態の発生中に停電が発生して電源投入された際に可動演出装置の初期動作を省略することで、遊技不可状態を解除するための処理を直ぐに行うことが可能となり、使い勝手が良い。
また、本実施形態の遊技機10は、遊技を実行可能な遊技機であって、所定条件の成立によって、遊技を実行できない遊技不可状態(遊技停止状態、作動状態)を発生可能な遊技停止手段(安全装置(遊技制御装置100))と、節電状態(節電モード)を発生可能な節電状態発生手段(演出制御装置300)と、を備え、遊技不可状態の発生中における消費電力は、節電状態の発生中における消費電力よりも少なくなるように構成可能となっている(図100、図101)。
具体的には、演出装置(表示装置41、スピーカ19a,19b、装飾装置、可動役物等)に供給される電力が減少する節電状態を発生可能であり、遊技不可状態の発生中は、演出装置に供給される電力が減少し、遊技不可状態における消費電力は、節電状態における消費電力よりも少なくなるように構成可能となっている。
したがって、節電状態の発生中だけでなく、遊技不可状態の発生中も節電することができ、遊技不可状態と節電状態とで消費電力が異なるので、遊技機10全体の態様(例えば発光態様)が遊技不可状態と節電状態とで異なることとなる。そのため、遊技機10全体の態様によって、遊技不可状態と節電状態とのいずれであるかを遊技者等に示唆することができる。
また、差玉数やセーフ球数が大きい場合など所定条件の成立によって、遊技不可状態を発生可能であり、遊技不可状態の発生中における消費電力は節電状態の発生中における消費電力よりも少ないので、効果的に不正対策を行うことができ、また、効果的に遊技者の遊技に対するのめり込みも抑制できる。すなわち、遊技不可状態の方が節電状態よりも消費電力が低いので、遊技不可状態が発生している遊技機10を見た者に「暗い」という印象を与えて、一目で遊技不可状態であると遊技者等に認識させることができるとともに、新たな遊技者(客)が当該遊技機10を使用することを効果的に防止できる。
本実施形態に係る遊技機10は、遊技を実行可能であり、所定条件(作動条件)の成立によって、遊技を実行できない遊技不可状態(遊技停止状態、遊技禁止状態)を発生可能な遊技停止手段(例えば安全装置)と、遊技不可状態において、遊技媒体の払い出しに関するエラーを報知可能な報知手段(例えば、遊技制御装置100、演出制御装置300、表示装置41等)と、を備える。
このような遊技機10では、差玉数やセーフ球数が大きい場合など所定条件の成立によって、遊技をできなくして適切な不正対策を行うことができ、また、差玉数やセーフ球数を抑制することによって遊技者が遊技にのめり込むことも抑制できる可能性がある。また、遊技を実行できない遊技不可状態でもエラーを報知可能にして、遊技者やホール関係者等に不利益又は不都合が生じないようにしつつ、適切な不正対策を行うことができる。
また、本実施形態に係る遊技機10は、遊技を実行可能な遊技機において、所定条件(作動条件)の成立によって、遊技を実行できない遊技不可状態(遊技停止状態、遊技禁止状態)を発生可能な遊技停止手段(例えば安全装置)と、遊技不可状態となることを予告する予告表示(例えば作動予告表示511)を表示手段(例えば表示装置41)に表示可能な表示制御手段(例えば演出制御装置300)と、を備える。表示制御手段は、予告表示の表示態様を遊技状態(例えば客待ち中、変動表示中)に応じて異ならせる。
このような遊技機10では、差玉数やセーフ球数が大きい場合など所定条件の成立によって、遊技をできなくして適切な不正対策を行うことができ、また、遊技者の遊技に対するのめり込みも抑制できる可能性がある。予告表示(例えば作動予告表示511)によって遊技者に遊技をできなく可能性を事前に報知して、遊技者に遊技を終了させることを促し、遊技者が意図せず不利益を受けることを防止できる。また、予告表示によって不正を行っている者には驚きを与えて、不正を止めることを促すことができる。そして、予告表示の表示態様を遊技状態(例えば客待ち中、変動表示中)に応じて異ならせて、効果的に予告表示を行うことができる。
また、本実施形態に係る遊技機10は、遊技媒体を払い出し可能な払出制御手段(例えば払出制御装置200)と、所定期間に払い出された遊技媒体(遊技球)の数又は所定期間に払い出されることが決定された遊技媒体の数である払出数(例えば所定期間の合計の賞球数)を計数可能な第1計数手段(例えば遊技制御装置100の差玉確認処理)と、を備える。また、遊技機10は、所定期間に使用された遊技媒体の数である使用数(例えば発射球数又は排出球数)を計数可能な第2計数手段(例えば遊技制御装置100の差玉確認処理やアウト球検出スイッチ74)を備える。さらに、遊技機10は、払出数と使用数とに基づいた演算値(例えば安全装置カウンタ値又は差玉数)を演算可能な演算手段(例えば遊技制御装置100の差玉確認処理)と、を備える。演算値が基準値(例えばカウンタ基準値、差玉基準値)になった場合に、遊技停止手段(例えば安全装置)は所定条件(作動条件)が成立したとして遊技不可状態を発生可能である。表示制御手段(例えば演出制御装置300)は遊技不可状態であることを示す所定表示(例えば作動中表示513)を表示手段に表示可能である。
このような遊技機10では、遊技媒体の払出数と遊技媒体の使用数(例えば発射球数又は排出球数)とに基づいた演算値に基づいて、遊技不可状態を発生可能であり、遊技不可状態であることを示す所定表示(例えば作動中表示513)を表示可能であるため、効果的に不正対策を行うことができ、また、効果的に遊技者の遊技に対するのめり込みも抑制できる。
また、本実施形態に係る遊技機10では、演算値(例えば安全装置カウンタ値又は差玉数)が基準値よりも小さな所定値(予告開始値)になった場合に、表示制御手段は予告表示(例えば作動予告表示511)を表示手段に表示可能である。したがって、効果的に遊技不可状態となることを事前に予告できる。
また、本実施形態に係る遊技機10では、演算値(例えば安全装置カウンタ値又は差玉数)が基準値になったが所定条件(作動条件)が成立しない場合に、表示制御手段(例えば演出制御装置300)は、所定表示(例えば作動中表示513)及び予告表示(例えば作動予告表示511)とは異なる表示(例えば作動警告表示512)を表示手段に表示可能である。したがって、遊技者に所定条件が成立した後(例えば小当り又は大当りの終了後)に遊技停止状態になることを事前に報知して、不利益を受けることを遊技者に警告することができる。
なお、本発明は、以上説明した実施形態に限定されることなく、その技術的思想の範囲内において種々の変形や変更が可能であり、それらも本発明の技術的範囲に含まれることが明白である。例えば、時短状態を確変状態に置き換えることも可能である。例えば、複数の実施形態や複数の変形例を種々に組合せることも可能である。また、例えば、本発明をパチンコ機だけでなく他の種類の遊技機(スロットマシンなど)に適用することもできる。本発明の範囲は特許請求の範囲によって示され、特許請求の範囲と均等の意味及び内容の範囲でのすべての変更が含まれることが意図される。
例えば、上述の実施形態をスロットマシンに適用する場合において、遊技に使用する遊技媒体は、遊技球に代えてメダル(コイン)になり、賞球数はメダルの払い出し枚数に代えられる。遊技媒体の使用数は、スロットマシンに投入した投入メダルの枚数である投入メダル数となる。そして、スロットマシンでは、性能情報としての出玉率(ベース)は、スロットマシンへのメダルの投入枚数に対する払い出し枚数の比率(%)となり、役物比率は、所定期間に払い出したメダルの枚数のうち、各種ボーナスにより払い出した枚数の比率(%)となる。
10 遊技機
41 表示装置
93 メニュー画面
100 遊技制御装置(遊技停止手段)
300 演出制御装置(表示制御手段、節電状態発生手段)
513 作動中表示(所定表示)
514 作動時ムービー(ムービー)

Claims (1)

  1. 遊技を実行可能な遊技機において、
    所定条件の成立によって、遊技を実行できない遊技不可状態を発生可能な遊技停止手段と、
    節電状態を発生可能な節電状態発生手段と、を備え、
    前記遊技不可状態における消費電力は、前記節電状態における消費電力よりも少ないことを特徴とする遊技機。
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