JP2023107206A - 色素増感太陽電池及び太陽電池 - Google Patents

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Abstract

【課題】配線の腐食等の耐久性の劣化が生じにくく、小型な色素増感太陽電池及び太陽電池を提供すること。【解決手段】色素増感太陽電池は、第1の基板に形成された電極と、電極の上に形成される電子輸送層と、電子輸送層の上に形成され、電子捕集剤と色素とを含む光吸収層と、電極と対向して配置される第1の導電膜と、第1の導電膜に形成された絶縁膜と、絶縁膜を介して第1の導電膜と対向するように第2の基板に形成された第2の導電膜と、電極と第2の導電膜とを導通させる第1の導通部と、第1の導電膜の上に形成される触媒層と、光吸収層と触媒層との間に充填される電解液とを備え、第1の導電膜の一部及び第2の導電膜の一部は、色素増感太陽電池の外部に引き出され、第1の導電膜の一部には第1の端子が形成され、第2の導電膜の一部には第2の端子が形成されている。【選択図】図1

Description

本開示は、色素増感太陽電池及び太陽電池に関する。
太陽電池は、IoT(Internet of Things)デバイス用の電源及びエナジーハーベスティング素子として期待されている。太陽電池は、シリコン系太陽電池、化合物系太陽電池、有機系太陽電池に大別される。有機系太陽電池の中で、色素増感太陽電池(Dye sensitized Solar Cell: DSC)が知られている。色素増感太陽電池は、光を吸収するための色素と、電解液とを用いた酸化還元反応によって発電する。色素増感太陽電池に用いられる電解液には、固体型電解液と液体型電解液とがある。
特開2015-46222号公報
色素増感太陽電池を負荷に接続するために、色素増感太陽電池に接続端子を形成する必要がある。色素増感太陽電池における接続端子は、アノード電極と接続されるアノード端子とカソード電極と接続されるカソード端子とを含む。特に、複数の色素増感太陽電池を直列接続した太陽電池モジュールにおいて、アノード端子とカソード端子とを、色素増感太陽電池モジュールの1つの面側に集約させる構成が求められている。ここで、アノード端子とカソード端子とを、色素増感太陽電池モジュールの1つの面側に集約させるためには、アノード電極とアノード端子とを接続する配線とカソード電極とカソード端子とを接続する配線の少なくとも一方の配線が引き回し配線になる。引き回し方としては色素増感太陽電池の内部で引き回す方法と外部で引き回す方法とが考えられる。色素増感太陽電池の外部で引き回す場合、配線の腐食等が懸念される。一方で、色素増感太陽電池の内部で引き回す場合、引き回しのための領域を発電のための領域と別途に設ける必要があり、モジュールのサイズの増大が懸念される。
本開示は、配線の腐食等の耐久性の劣化が生じにくく、小型な色素増感太陽電池及び太陽電池を提供することを目的とする。
一態様の色素増感太陽電池は、第1の基板に形成された電極と、電極の上に形成される電子輸送層と、電子輸送層の上に形成され、電子捕集剤と色素とを含む光吸収層と、電極と対向して配置される第1の導電膜と、第1の導電膜の電極と対向する第1の面と逆の面である第2の面に形成された絶縁膜と、絶縁膜を介して第1の導電膜と対向するように第2の基板に形成された第2の導電膜と、電極と第2の導電膜とを導通させる第1の導通部と、第1の導電膜の上に形成される触媒層と、光吸収層と触媒層との間に充填される電解液とを備える色素増感太陽電池であって、第1の導電膜の一部及び第2の導電膜の一部は、色素増感太陽電池の外部に引き出され、第1の導電膜の一部には第1の端子が形成され、第2の導電膜の一部には第2の端子が形成されている。
本開示によれば、配線の腐食等の耐久性の劣化が生じにくく、小型な色素増感太陽電池及び太陽電池を提供することができる。
図1は、一実施形態に係る色素増感太陽電池の構成の一例を示す断面図である。 図2は、1つのユニットにおける発電原理を説明するための図である。 図3は、一実施形態の変形例に係る固体型電解液を用いた色素増感太陽電池の構成の一例を示す断面図である。 図4は、モノリシック構造への適用例を示す図である。
以下、図面を参照して実施形態を説明する。図1は、一実施形態に係る色素増感太陽電池の構成の一例を示す断面図である。
一実施形態に係る色素増感太陽電池の一実施形態に係る色素増感太陽電池1は、複数の色素増感太陽電池のユニットU1、U2、U3、U4が直列接続されて構成される色素増感太陽電池モジュールである。図1では、ユニットの数は、4つである。ユニットの数は、4つに限定されるものではない。
図1に示すように、色素増感太陽電池1のそれぞれのユニットU1、U2、U3、U4は、第1の基板11と第2の基板12との間に形成される。第1の基板11は、ガラス基板等の透明基板である。第2の基板12は、第1の基板11と対向するように配置される。第2の基板12は、第1の基板11と同様に、ガラス基板等の透明基板である。
第1の基板11のそれぞれのユニットの位置には、電極13が形成されている。電極13の間隔は、例えば隣接する電極間でのリーク電流等の影響がない程度の間隔である。電極13は、酸化インジウム錫(ITO)、フッ素ドープ酸化錫(FTO)といった透明導電酸化膜(TCO)によって形成される。それぞれの電極13は、対応するユニットのアノード電極として用いられる。また、色素増感太陽電池1における端のユニットであるユニットU1及びU4のうちの一方のユニット、図1ではユニットU1に形成される電極13は、色素増感太陽電池1の外部に引き出されている。後で説明するように、ユニットU1に形成される電極13は、外部上下導通封止材20bを介して第1の上下導通接続部14cに接続されている。
第2の基板12には、対向電極ユニットが形成されている。対向電極ユニットは、第1の導電膜14aと、絶縁膜14bと、第1の上下導通接続部14cと、第2の導電膜14dと、第2の上下導通接続部14eとを含む。
第1の導電膜14aは、それぞれの電極13と対向するように間隔を空けて形成される。第1の導電膜14aは、それぞれの電極13に対向する対向電極である。第1の導電膜14aの間隔は、例えば隣接する電極間でのリーク電流等の影響がない程度の間隔である。第1の導電膜14aは、電極13と同様、酸化インジウム錫(ITO)、フッ素ドープ酸化錫(FTO)といった透明導電酸化膜(TCO)によって形成される。それぞれの第1の導電膜14aは、対応するユニットのカソード電極として用いられる。また、色素増感太陽電池1における端のユニットであるユニットU1及びU4のうちのもう一方のユニット、図1ではユニットU4に形成される第1の導電膜14aは、色素増感太陽電池1の外部に引き出されている。引き出された第1の導電膜14aには、端子141が形成されている。端子141からは配線が引き出されている。この配線は、図示しない負荷の一端に接続される。
絶縁膜14bは、それぞれの第1の導電膜14aと、第2の基板12に形成される第2の導電膜14dとの間に形成される。絶縁膜14bは、第1の導電膜14aと第2の導電膜14dとを絶縁する。絶縁膜14bは、例えば窒化シリコン(SiN)、酸化シリコン(SiO)といった透明な絶縁膜であってよい。ユニットU4に形成される第1の導電膜14aと同様に、絶縁膜14bは、ユニットU4の位置から色素増感太陽電池1の外部に引き出されている。また、絶縁膜14bは、ユニットU1の位置から色素増感太陽電池1の外部にも引き出されている。ユニットU4の位置から引き出される絶縁膜14bには、端子141と間隔を空けて貫通孔が形成される。また、ユニットU1の位置から引き出される絶縁膜14bの外部上下導通封止材20bとの当接位置にも、貫通孔が形成される。
ここで、図1に示すように、ユニットU4の位置からの絶縁膜14bの引き出し量は、ユニットU4の位置からの第1の導電膜14aの引き出し量よりも多い。これは、ユニットU4の位置から引き出される第1の導電膜14aと第2の上下導通接続部14eとの十分な絶縁を確保するためである。
第1の上下導通接続部14cは、絶縁膜14bのユニットU1側に形成された貫通孔に、第2の導電膜14dと接触するように形成される。第1の上下導通接続部14cは、酸化インジウム錫(ITO)、フッ素ドープ酸化錫(FTO)といった透明導電酸化膜(TCO)によって形成されてもよいし、不透明な金属によって形成されてもよい。第1の上下導通接続部14cは、外部上下導通封止材20b及び第2の導電膜14dと接触し、外部上下導通封止材20bを介してユニットU1の電極13と第2の導電膜14dとを導通させる。
第2の導電膜14dは、絶縁膜14bに形成された2つの貫通孔のそれぞれに当接するように第2の基板12に形成される透明導電膜である。つまり、第2の導電膜14dは、絶縁膜14bを介して第1の導電膜14aの電極13と対向する面とは逆側の面と対向するように第2の基板12に形成されている。第2の導電膜14dは、酸化インジウム錫(ITO)、フッ素ドープ酸化錫(FTO)といった透明導電酸化膜(TCO)によって形成されてよい。第2の導電膜14dは、絶縁膜14bに形成された2つの貫通孔のそれぞれに形成される第1の上下導通接続部14c及び第2の上下導通接続部14eと当接し、第1の上下導通接続部14c及び第2の上下導通接続部14eを導通させる集電引き回し配線である。
第2の上下導通接続部14eは、絶縁膜14bのユニットU4側に形成された貫通孔に、第2の導電膜14dと接触するように、また、一部が色素増感太陽電池1の外部に露出するように形成される。第2の上下導通接続部14eは、酸化インジウム錫(ITO)、フッ素ドープ酸化錫(FTO)といった透明導電酸化膜(TCO)によって形成されてもよいし、不透明な金属によって形成されてもよい。さらに、第2の上下導通接続部14eにおける露出部分には、端子131が形成されている。端子131からは配線が引き出されている。この配線は、図示しない負荷のもう一端に接続される。このように、第2の上下導通接続部14eは、第2の導電膜14d及び端子131と接触し、端子131と第2の導電膜14dとを導通させる。つまり、ユニットU1の電極13は、外部上下導通封止材20b、第1の上下導通接続部14c、第2の導電膜14d、第2の上下導通接続部14eを介して、色素増感太陽電池1における端子141と同じ面の側に形成された端子131と電気的に接続される。
それぞれのユニットのアノード電極を構成する電極13の上には電子輸送層15が形成されている。電子輸送層15は、酸化チタン(TiO)の金属酸化膜で構成される。電子輸送層15は、金属よりも高抵抗なTCOで構成される電極13による損失を抑制するために設けられ得る。また、電子輸送層15が形成されることにより、電子輸送層15の上にさらに形成される光吸収層16の密着性が向上する。
それぞれの電子輸送層15の上には、光吸収層16が形成されている。光吸収層16は、電子捕集剤に色素が吸着されて構成された層である。電子捕集剤は、例えば微小な酸化物半導体、例えば酸化チタン(TiO)の集積体である。色素は、例えばルテニウム(Ru)色素(RU)(N719色素等)等である。電子捕集剤は、酸化チタンに限らず、例えば酸化亜鉛、酸化錫、酸化タングステン、酸化ニオブ、酸化インジウム及びその複合体等であってもよい。また、色素は、N719色素に限らない。例えば、ルテニウム系色素として、N3色素、BlackDyeや、純粋有機色素として、D149、キサンテン、PVK、メロシアニン、オキサジン等が用いられてもよい。
それぞれのユニットのカソード電極を構成する第1の導電膜14aの上には触媒層17が形成されている。触媒層17は、例えば白金層である。
それぞれのユニットの光吸収層16と触媒層17との間には、電解液18が充たされている。電解液18の溶媒としては、例えばアセトニトリル、メトキシアセトニトリル、炭酸エチレン等が用いられ得る。電解液18の溶質としては、例えばヨウ素(I2)、1,2-ジメチル-3-n-プロピルイミダゾリウムアイオダイド(DMPImI)、ヨウ化リチウム(LiI)、4-tert-ブチルピリジン(TBP)等が用いられ得る。図1に示すように、電解液18は、それぞれのユニットU1とユニットU2の間の境界位置、ユニットU2とユニットU3の間の境界位置、ユニットU3とユニットU4の間の境界位置にそれぞれ設けられる上下導通封止材19によって仕切られている。上下導通封止材19は、アクリル樹脂及びオレフィン樹脂等の耐溶媒性に優れた樹脂に金属粒子を含む導電剤を含有させることによって構成されている。上下導通封止材19は、第1の基板11と第2の基板12とを貼り合わせるとともに、対向する電極間に設けられることでユニット間を導通させる。つまり、ユニットU1とユニットU2の間の境界位置に設けられる上下導通封止材19は、ユニットU1の第1の導電膜14aとユニットU2の電極13とを導通させる。ユニットU2とユニットU3の間の境界位置に設けられる上下導通封止材19は、ユニットU2の第1の導電膜14aとユニットU3の電極13とを導通させる。ユニットU3とユニットU4の間の境界位置に設けられる上下導通封止材19は、ユニットU3の第1の導電膜14aとユニットU4の電極13とを導通させる。これにより、ユニットU1、U2、U3、U4は直列接続される。
さらに、色素増感太陽電池1の最外周部における電子輸送層15と触媒層17との間には外部封止材20a及び外部上下導通封止材20bが形成されている。外部封止材20aは、第1の基板11と第2の基板12とを貼り合わせるとともに、電解液18の外部への漏れ出しを防止する。外部封止材20aは、例えば樹脂である。また、外部上下導通封止材20bは、上下導通封止材19と同様に、アクリル樹脂及びオレフィン樹脂等の耐溶媒性に優れた樹脂に金属粒子を含む導電剤を含有させることによって構成されている。外部上下導通封止材20bは、第1の基板11と第2の基板12とを貼り合わせるとともに、ユニットU1の電極13と、第1の上下導通接続部14cとの間に設けられることでユニットU1の電極13と、第1の上下導通接続部14cとを導通させる。このように、電解液18は、第1の基板11と、第2の基板12と、外部封止材20aと、外部上下導通封止材20bとによって封止されている。なお、外部封止材20aと外部上下導通封止材20bとは別の部材であってもよい。一方で、外部封止材20aも外部上下導通封止材20bとして構成されてよく、この場合において外部封止材20aと外部上下導通封止材20bとは一体的に構成されてもよい。
図2は、1つのユニットにおける発電原理を説明するための図である。ここで、説明の簡単化のために、図2では、対向電極ユニットは、1つの対向電極14として示されている。また、以下の例では電子捕集剤は酸化チタン(TiO)であり、色素はルテニウム(Ru)色素であり、電解液18はヨウ素(I)電解液であるとする。
まず、色素増感太陽電池1に光が入射すると、その光は基板に形成された色素16aによって吸収される。色素16aは、光を吸収することによって励起する。反応式は、例えば以下の式(1)で示される。
Ru→Ru+e (1)
励起された色素16aから放出された電子(e)は、例えば多孔質の酸化チタン(TiO)で構成される電子捕集剤16bに注入される。電子捕集剤16bに注入された電子は、アノード電極である電極13に移動する。
一方、電子(e)を失った色素16aは、電解液18中の例えばヨウ化物イオン(I)から、電子を供給される。電解液18中のヨウ化物イオン(I)は、電子(e)を色素16bに供給すると三ヨウ化物イオン(I )になる。反応式は、例えば以下の
式(2)、式(3)で示される。
Ru+e→Ru (2)
3I→I +2e (3)
このような酸化反応によって生じた三ヨウ化物イオン(I )は、カソード電極である対向電極14から電子(e)を受け取ろうとする。このとき、対向電極14と電極13との間には、電位差が発生する。対向電極14と電極13との間に負荷が接続されていれば、電極13まで移動した電子は、負荷を通って対向電極14まで移動する。そして、対向電極14に達した電子は、三ヨウ化物イオン(I )によって吸収される。このような還元反応により、三ヨウ化物イオン(I )はヨウ化物イオン(I)に戻る。反応式は、例えば以下の式(4)で示される。
+2e→3I (4)
以上の酸化還元反応が繰り返されることにより、色素増感太陽電池1のユニットは発電する。このような酸化還元反応が起きるためには、励起状態の色素16aのエネルギー準位は、電子捕集剤16bのエネルギー準位よりも高く、かつ、基底状態の色素16aのエネルギー準位は、電解液18のエネルギー準位より低いという関係を要する。
ここで、図1に示す色素増感太陽電池1では、複数のユニットが直列接続されている。この場合において、ユニットU4に光が入射した場合、図2を参照して説明した原理に従って色素から電子が放出される。色素から放出された電子は、電子捕集剤に受け渡され、その後にアノード電極に移動する。ここで、ユニットU4のアノード電極である電極13は、上下導通封止材19を介してユニットU3のカソード電極である第1の導電膜14aと接続されている。したがって、ユニットU4のアノード電極に移動した電子は、ユニットU3のカソード電極に移動する。このユニットU3のカソード電極に移動した電子は、ユニットU3における還元反応に用いられる。
同様に、ユニットU3における酸化反応に伴って色素から放出された電子は、ユニットU3のアノード電極からユニットU2のカソード電極に移動する。そして、ユニットU2のカソード電極に移動した電子は、ユニットU2における還元反応に用いられる。また、同様に、ユニットU2における酸化反応に伴って色素から放出された電子は、ユニットU2のアノード電極からユニットU1のカソード電極に移動する。そして、ユニットU1のカソード電極に移動した電子は、ユニットU1における還元反応に用いられる。
さらに、ユニットU1における酸化反応に伴って色素から放出された電子は、ユニットU1のアノード電極に移動する。ユニットU1のアノード電極は、負荷に接続される。したがって、ユニットU1のアノード電極まで移動した電子は、負荷を介してユニットU4のカソード電極まで移動する。そして、ユニットU4のカソード電極に移動した電子は、ユニットU4における還元反応に用いられる。
以上のようなそれぞれのユニットでの酸化還元反応が繰り返されることにより、色素増感太陽電池1は発電する。色素増感太陽電池1は、図2で示した単一のユニットよりも高い発電効率を有する。
以上説明したように一実施形態によれば、それぞれの色素増感太陽電池のカソード電極として形成される第1の導電膜14aの電極13と対向する面と逆側の面に絶縁膜14bを介して第2の導電膜14dが形成される。そして、それぞれの色素増感太陽電池のアノード電極として形成される電極13と第2の導電膜14dとが外部上下導通封止材20b及び上下導通接続部14cを介して導通される。これにより、カソードの端子131とアノードの端子141とが色素増感太陽電池1における同じ面の側に形成され得る。また、第2の導電膜14dは、封止内に形成できるため、腐食等も発生しにくい。さらに、第1の導電膜14aの下に集電引き回し配線を配置できるため、結果として色素増感太陽電池1の主面方向における小型化が期待される。
[変形例]
一実施形態の変形例を説明する。一実施形態では、液体型電解液の色素増感太陽電池1における電極の構造が示されている。これに対し、一実施形態における電極の構造は、固体型電解液の色素増感太陽電池においても適用され得る。図3は、一実施形態の変形例に係る固体型電解液を用いた色素増感太陽電池の構成の一例を示す断面図である。ここで、図3において、図1と対応する要素については、図1と同一の参照符号が付されている。これらの図1と同一の参照符号が付されている要素についての説明は省略される。つまり、図3に示す色素増感太陽電池2においては、それぞれのユニットの光吸収層16と触媒層17との間に介在しているのが電解液18ではなく、固体電解質層18aである点が異なっている。固体電解質層18aは、例えば、電解液18をゲル化剤等によってゲル化させたものであり得る。
また、さらなる変形例として、一実施形態の電極の構造は、ペロブスカイト型太陽電池等の色素増感太陽電池以外の各種の太陽電池にも適用され得る。例えば、ペロブスカイト型太陽電池の場合には、図3の固体電解質層18aがペロブスカイト結晶層に置き換えられればよい。
また、一実施形態では、第1の基板11と第2の基板12とは、ガラス基板等の透明基板であるとされている。これに対し、第1の基板11と第2の基板12は、可撓性基材であってもよい。この場合において、一実施形態の電極構造は、第1の基板11と第2の基板12の一方にだけ電極等が形成されるモノリシック構造にも適用され得る。図4は、モノリシック構造への適用例を示す図である。図4の色素増感太陽電池2では、第1の基板11及び第2の基板12が第1の基材11a及び第2の基材12aに置き換えられている。第1の基材11a及び第2の基材12aは、透明な可撓性基材であれば特には限定されない。そして、第2の基材12aに、電極14、すなわち第1の導電膜14a、絶縁膜14b、第1の上下導通接続部14c、第2の導電膜14d、第2の上下導通接続部14eと、触媒層17と、固体電解質層18aと、光吸収層16と、電子輸送層15と、電極13とがこの順で形成されている。また、隣接するユニット間での電極13と電極14との導通は、上下導通封止材19を介することなく、電極13を電極14まで延ばすことで行われる。ここで、図4において、固体電解質層18aは、ペロブスカイト結晶層であってもよい。
また、実施形態及び変形例において、色素増感太陽電池1及び色素増感太陽電池2は、4個のユニットが直列に接続されて構成されている。しかしながら、色素増感太陽電池1及び色素増感太陽電池2は、1個のユニットだけで構成されていてもよい。
また、図1、図3、図4に示すように、一実施形態では、カソードの端子131とアノードの端子141とはユニットの配列方向に沿って並べて配置されている。これに対し、カソードの端子131とアノードの端子141とは、ユニットの配列方向と直交する方向に並べて配置されていてもよい。また、カソードの端子131とアノードの端子141とは必ずしも並べて配置されている必要はない。つまり、第1の導電膜14a及び第2の導電膜14dの外部への引き出し方によって、カソードの端子131とアノードの端子141との配置は、任意の形態をとり得る。
また、図1、図3、図4に示すように、カソードの端子131は、第2の導電膜14dに形成された第2の上下導通接続部14eを介して第2の導電膜14dと接続される。これに対し、カソードの端子131は、引き出された第2の導電膜14dの上に直接的に形成されてもよい。
また、一実施形態及び変形例では、第2の基板12の側に集電引き回し配線が配置され、第2の基板12の側にカソードの端子131が形成される。これとは逆に、色素増感太陽電池1及び色素増感太陽電池2は、第1の基板11の側に集電引き回し配線が配置され、第1の基板11の側にアノードの端子141が形成される構成を有していてもよい。
また、一実施形態及び変形例では、外部上下導通封止材20b及び上下導通接続部14cを用いて電極13と第2の導電膜14dとが導通されている。電極13と第2の導電膜14dとの導通のさせ方は、これに限るものではない。例えば、外部上下導通封止材20bの代わりに、上下導通封止材19によって電極13と第2の導電膜14dとが導通されてもよい。
また、一実施形態及び変形例では、第2の導電膜14dが透明な導電膜であるとされている。この場合、色素増感太陽電池1及び色素増感太陽電池2は、第2の基板12の側から光が入射した場合であっても発電する透過型の色素増感太陽電池としても動作し得る。一方、第2の導電膜14dは、例えばモリブデン(MO)系金属膜、クロム(Cr)系金属膜といった光反射性を有する金属膜であってもよい。この場合、第2の導電膜14dは、カソード電極として動作するとともに、第1の基板11から入射し、光吸収層16で吸収されなかった光を光吸収層16に戻す働きもする。これにより、発電効率の向上が期待される。
本発明は、上記実施形態に限定されるものではなく、実施段階ではその要旨を逸脱しない範囲で種々に変形することが可能である。また、各実施形態は適宜組み合わせて実施してもよく、その場合組み合わせた効果が得られる。更に、上記実施形態には種々の発明が含まれており、開示される複数の構成要件から選択された組み合わせにより種々の発明が抽出され得る。例えば、実施形態に示される全構成要件からいくつかの構成要件が削除されても、課題が解決でき、効果が得られる場合には、この構成要件が削除された構成が発明として抽出され得る。
1 色素増感太陽電池、2 色素増感太陽電池、11 第1の基板、11a 第1の基材、12 第2の基板、12a 第2の基材、13 電極、14a 第1の導電膜、14b 絶縁膜、14c 第1の上下導通接続部、14d 第2の導電膜、14e 第2の上下導通接続部、15 電子輸送層、16 光吸収層、16a 色素、16b 電子捕集剤、17 触媒層、18 電解液、18a 固体電解質層、19 上下導通封止材、20a 外部封止材、20b 外部上下導通封止材。

Claims (16)

  1. 第1の基板に形成された電極と、
    前記電極の上に形成される電子輸送層と、
    前記電子輸送層の上に形成され、電子捕集剤と色素とを含む光吸収層と、
    前記電極と対向して配置される第1の導電膜と、
    前記第1の導電膜の前記電極と対向する第1の面と逆の面である第2の面に形成された絶縁膜と、
    前記絶縁膜を介して前記第1の導電膜と対向するように第2の基板に形成された第2の導電膜と、
    前記電極と前記第2の導電膜とを導通させる第1の導通部と、
    前記第1の導電膜の上に形成される触媒層と、
    前記光吸収層と前記触媒層との間に充填される電解液と、
    を具備する色素増感太陽電池であって、
    前記第1の導電膜の一部及び前記第2の導電膜の一部は、前記色素増感太陽電池の外部に引き出され、
    前記第1の導電膜の一部には第1の端子が形成され、
    前記第2の導電膜の一部には第2の端子が形成されている、
    色素増感太陽電池。
  2. 前記第1の導電膜の一部と前記第2の導電膜の一部は、前記色素増感太陽電池の同方向から引き出されている、
    請求項1に記載の色素増感太陽電池。
  3. 前記第2の端子は、第2の導通部を介して前記第2の導電膜の一部に形成されている、
    請求項1に記載の色素増感太陽電池。
  4. 前記第2の導電膜は、透明導電膜である、
    請求項1に記載の色素増感太陽電池。
  5. 前記第2の導電膜は、光反射性を有する導電膜である、
    請求項1に記載の色素増感太陽電池。
  6. 前記第1の導通部は、
    前記色素増感太陽電池の最外周部に、前記電極と接触するように形成された外部上下導通封止材と、
    前記外部上下導通封止材と接触するように前記第2の導電膜に形成され、前記外部上下導通封止材を介して前記電極と前記第2の導電膜とを導通させる上下導通接続部と、
    を含む、
    請求項1に記載の色素増感太陽電池。
  7. 前記電極と、
    前記電子輸送層と、
    前記光吸収層と、
    前記第1の導電膜と、
    前記触媒層と、
    前記電解液と、
    をそれぞれ含む複数のユニットを有し、
    前記複数のユニットのうちの隣り合う第1のユニットと第2のユニットとは上下導通封止材によって仕切られており、
    前記上下導通封止材は、前記第1のユニットの前記第1の導電膜と、前記第2のユニットの前記電極との間に設けられ、前記第1のユニットの前記第1の導電膜と前記第2のユニットの前記電極とを導通させている、
    請求項1に記載の色素増感太陽電池。
  8. 第1の基板に形成された電極と、
    前記電極の上に形成される電子輸送層と、
    前記電子輸送層の上に形成され、電子捕集剤と色素とを含む光吸収層と、
    前記電極と対向して配置される第1の導電膜と、
    前記第1の導電膜の前記電極と対向する第1の面と逆の面である第2の面に形成された絶縁膜と、
    前記絶縁膜を介して前記第1の導電膜と対向するように第2の基板に形成された第2の導電膜と、
    前記電極と前記第2の導電膜とを導通させる第1の導通部と、
    前記第1の導電膜の上に形成される触媒層と、
    前記光吸収層と前記触媒層との間に介在する電解質と、
    を具備する太陽電池であって、
    前記第1の導電膜の一部及び前記第2の導電膜の一部は、前記太陽電池の外部に引き出され、
    前記第1の導電膜の一部には第1の端子が形成され、
    前記第2の導電膜の一部には第2の端子が形成されている、
    太陽電池。
  9. 前記第1の導電膜の一部と前記第2の導電膜の一部は、前記太陽電池の同方向から引き出されている、
    請求項8に記載の太陽電池。
  10. 前記第2の端子は、第2の導通部を介して前記第2の導電膜の一部に形成されている、
    請求項8に記載の太陽電池。
  11. 前記第2の導電膜は、透明導電膜である、
    請求項8に記載の太陽電池。
  12. 前記第2の導電膜は、光反射性を有する導電膜である、
    請求項8に記載の太陽電池。
  13. 前記第1の導通部は、
    前記太陽電池の最外周部に、前記電極と接触するように形成された外部上下導通封止材と、
    前記外部上下導通封止材と接触するように前記第2の導電膜に形成され、前記外部上下導通封止材を介して前記電極と前記第2の導電膜とを導通させる上下導通接続部と、
    を含む、
    請求項8に記載の太陽電池。
  14. 前記電極と、
    前記電子輸送層と、
    前記光吸収層と、
    前記第1の導電膜と、
    前記触媒層と、
    前記電解質と、
    をそれぞれ含む複数のユニットを有し、
    前記複数のユニットのうちの隣り合う第1のユニットと第2のユニットとは上下導通封止材によって仕切られており、
    前記上下導通封止材は、前記第1のユニットの前記第1の導電膜と、前記第2のユニットの前記電極との間に設けられ、前記第1のユニットの前記第1の導電膜と前記第2のユニットの前記電極とを導通させている、
    請求項8に記載の太陽電池。
  15. 前記電解質は、ペロブスカイト結晶層である、
    請求項8に記載の太陽電池。
  16. 電極と、
    前記電極の下に形成される電子輸送層と、
    前記電子輸送層の下に形成され、電子捕集剤と色素とを含む光吸収層と、
    前記電極と対向して配置される第1の導電膜と、
    前記第1の導電膜の前記電極と対向する第1の面と逆の面である第2の面に形成された絶縁膜と、
    前記絶縁膜を介して前記第1の導電膜と対向するように基材に形成された第2の導電膜と、
    前記電極と前記第2の導電膜とを導通させる第1の導通部と、
    前記第1の導電膜の上に形成される触媒層と、
    前記光吸収層と前記触媒層との間に充填される電解質と、
    を具備する太陽電池であって、
    前記第1の導電膜の一部及び前記第2の導電膜の一部は、前記太陽電池の外部に引き出され、
    前記第1の導電膜の一部には第1の端子が形成され、
    前記第2の導電膜の一部には第2の端子が形成されている、
    太陽電池。
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