JP2023104655A - 機能改善支援装置および機能改善支援方法 - Google Patents

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Abstract

【課題】本発明は、被検者による歩行機能の改善状況を認識させるとともに、その達成感によるメンタル改善にも役立てることが可能な機能改善支援装置および機能改善支援方法を実現する。【解決手段】被検者が装着式動作補助装置を用いた歩行動作によるリハビリテーションを実行する際、歩行機能の改善のための動作アドバイスを視聴覚しながら、当該歩行機能の改善の達成感を享受するようにした。【選択図】図1

Description

本発明は、機能改善支援装置および機能改善支援方法に関し、特に装着式動作補助装置を用いた被検者の歩行動作によるリハビリテーションに積極性をもたせるための機能改善支援装置および機能改善支援方法を提案しようとするものである。
筋萎縮性側索硬化症(ALS)や筋ジストロフィー(MD)などの進行性神経筋疾患は、神経や筋肉の障害によって引き起こされ、徐々に筋力低下や運動機能障害が生じる。これらの疾患には根治的な治療法が存在せず、薬による治療では症状の自然な進行を抑える以上のことは困難であった。
従来、筋力が失われた身体障害者や筋力が衰えた高齢者等の動作を補助あるいは代行するための種々のパワーアシスト装置が普及している。これらのパワーアシスト装置として
、例えば、装着者の意図に応じた随意的な筋活動に伴う生体電位を基に、運動を制御および補助することが可能な装着式動作補助装置が提案されている(特許文献1参照)。
近年、このような装着式動作補助装置を用いて、進行性神経筋疾患患者の歩行機能の維持および改善を目的とした治療が行われている。この装着式動作補助装置は、下肢の筋肉の生体電気信号(BES)、関節角度、床反力などの生理・運動情報に基づいて、患者と一体となって動いて歩行動作を補助する。
この装着式動作補助装置を装着する被検者は、神経筋系に負荷をかけることなく、患者の運動意図に基づいた歩行を繰り返すことができる。この結果、装着式動作補助装置を介して神経ループの構造的な発達と強化を促し、神経系の活性化が患者の運動機能の維持および向上につながるように治療することが可能となる。
特開2005-95561号公報
ところで、この装着式動作補助装置を用いた被検者の歩行動作によるリハビリテーションにおいては、被検者は歩行動作に意識を集中する以外にも、様々な物事を思考している。
その思考をリハビリテーションによる治療改善に向かわせることができれば、治療効果が増大して早期に回復することが可能となるが、単に歩行動作を促す程度のアドバイスを提供するだけでは、被検者のモチベーション向上に繋げることは困難だと思われる。
実際に被検者が装着式動作補助装置を用いた歩行動作によるリハビリテーションを実行しながら、歩行機能が理想状態に近づけるように自分で歩行動作の改善状況をフィードバック的に認識することが望ましい。
本発明は以上の点を考慮してなされたもので、被検者による歩行機能の改善状況を認識させるとともに、その達成感によるメンタル改善にも役立てることが可能な機能改善支援装置および機能改善支援方法を提案しようとするものである。
かかる課題を解決するため本発明においては、被検者の歩行動作を構成する各歩行フェイズに応じた動力を当該被検者に付与する装着動作補助装置を用いた機能改善支援装置において、装着式動作補助装置は、被検者の下肢動作に連動して能動的または受動的に駆動する駆動部と、被検者の下肢動作に伴う関節を基準とする当該被検者の体表部位に配置され、当該被検者の生体電位信号を検出するための電極群を有する生体信号検出部と、生体信号検出部により取得された生体電位信号に基づいて、被検者の意思に従った動力を駆動部に発生させる随意的制御部と、駆動部からの出力信号に基づいて、被検者の下肢動作に伴う関節周りの物理量を検出する関節周り検出部と、関節周り検出部により検出される物理量に基づいて、被検者の歩行タスクに応じた歩行フェイズをそれぞれ特定し、各歩行フェイズに対応する動力を駆動部に発生させる自律的制御部と、随意的制御部および自律的制御部からの制御信号を合成し、当該合成された制御信号に応じた駆動電流を駆動部に供給する駆動電流生成部と、被検者の左右の足裏面への圧力分布を検出する床反力センサの検出結果に基づいて、被検者の歩行周期を算出する歩行同期算出部と、生体信号検出部により検出される生体電位信号を、関節周り検出部により検出される物理量と歩行同期算出部から算出される歩行周期とを基準として、当該歩行周期ごとに時間および振幅の平面座標系で表される第1信号パターンに正規化する信号正規化部と、信号正規化部から得られる第1信号パターンを、基準となる健常者に相当する第2信号パターンとを比較し、当該比較結果に基づいて、歩行周期における歩行時点ごとの信号レベルの差分を算出する差分算出部と、差分算出部の算出結果に基づいて、第2信号パターンに対して第1信号パターンを一致方向に近づけると同時に差分量を低減するように、歩行周期における動作アドバイスを生成する動作アドバイス生成部と、動作アドバイス生成部により生成された動作アドバイスを画像情報および音声情報のいずれか一方または両方に変換して被検者に提示する動作アドバイス提示部とを備えるようにした。
この結果、機能改善支援装置では、被検者が装着式動作補助装置を用いた歩行動作によるリハビリテーションを実行する際、歩行機能の改善のための動作アドバイスを視聴覚しながら、当該歩行機能の改善の達成感を享受することができる。
また本発明においては、動作アドバイス生成部は、歩行周期を構成する運動局面のうち、最も差分量の乖離率の高い歩行時点を含む運動局面が中心となるように、動作アドバイスを生成するようにした。
この結果、機能改善支援装置では、一歩単位の歩行周期において最も改善すべき運動局面を中心に動作アドバイスを生成するようにしたことにより、被検者に対して最適な動作アドバイスを提示することが可能となる。
さらに本発明においては、動作アドバイス提示部は、信号正規化部により平面座標系で正規化した第1信号パターンおよび第2信号パターンに重畳表示するように、第2信号パターンに対する第1信号パターンの一致方向および差分量を表す画像を画像情報として動作アドバイスから変換するようにした。
この結果、機能改善支援装置では、自己の歩行動作に対応する第1信号パターンが健常者の歩行動作に対応する第2信号パターンに対してどの程度相違するかを、正規化された平面画像として目視しながら、自己の歩行動作を1歩ずつ確認することが可能となる。
さらに本発明においては、ポイント設定部は、フィードバック的に得られる差分算出部の算出結果に基づいて、歩行周期における各歩行時点の差分が解消する度合いを集計して、当該集計結果に応じたポイントを設定するようにした。
この結果、機能改善支援装置では、装着式動作補助装置を用いた歩行動作による被検者の歩行機能の改善に伴い、その改善状況に応じたポイントを加算することにより、被検者の達成感を向上させてメンタル改善に繋げることが可能となる。
さらに本発明においては、ポイント設定部は、設定したポイントを、装着式動作補助装置の利用料の一部として還元するように課金処理するようにした。この結果、機能改善支援装置では、被検者は、装着式動作補助装置を用いた歩行動作によるリハビリテーションを行いながら、治療効果に比例して利用料を低減できるというインセンティブを享受することができるため、リハビリテーションに取り組む際のモチベーション向上に寄与することが可能となる。
さらに本発明においては、被検者の歩行動作を構成する各歩行フェイズに応じた動力を当該被検者に付与する装着動作補助装置を用いた機能改善支援方法において、装着式動作補助装置は、被検者の下肢動作に連動して能動的または受動的に駆動する駆動部を有し、被検者の下肢動作に伴う関節を基準とする当該被検者の体表部位から取得された生体電位信号に基づいて、被検者の意思に従った動力を駆動部に発生させる随意的制御と、駆動部の出力信号に基づき検出された被検者の下肢動作に伴う関節周りの物理量に基づいて、被検者の歩行タスクに応じた歩行フェイズをそれぞれ特定し、各歩行フェイズに対応する動力を駆動部に発生させる自律的制御とを合成して行い、当該合成された制御信号に応じた駆動電流を駆動部に供給するようになされ、生体電位信号を、関節周りの物理量と被検者の左右の足裏面への圧力分布の検出結果に基づいて算出する歩行周期とを基準として、当該歩行周期ごとに時間および振幅の平面座標系で表される第1信号パターンに正規化する第1ステップと、第1ステップから得られる第1信号パターンを、基準となる健常者に相当する第2信号パターンとを比較し、当該比較結果に基づいて、歩行周期における歩行時点ごとの信号レベルの差分を算出する第2ステップと、第2ステップによる算出結果に基づいて、第2信号パターンに対して第1信号パターンを一致方向に近づけると同時に差分量を低減するように、歩行周期における動作アドバイスを生成する第3ステップと、第3ステップにより生成された動作アドバイスを画像情報および音声情報のいずれか一方または両方に変換して被検者に提示する第4ステップとを備えるようにした。
この結果、機能改善支援方法では、被検者が装着式動作補助装置を用いた歩行動作によるリハビリテーションを実行する際、歩行機能の改善のための動作アドバイスを視聴覚しながら、当該歩行機能の改善の達成感を享受することができる。
本発明によれば、被検者の歩行機能の改善のみならず、当該被検者のメンタル改善にも役立てることが可能な機能改善支援装置および機能改善支援方法を実現することができる。
本実施の形態による歩行支援システムの説明に供する概念図である。 本実施の形態による装着式動作補助装置の外観構成を示す斜視図である。 本実施の形態による装着式動作補助装置の内部構成を示すブロック図である。 装着式動作補助装置を用いた機能改善支援装置の内部構成を示すブロック図である。 被検者に関する情報を表す図表である。 健常者の右膝伸展筋から得られる生体電位信号の第2信号パターンを示すグラフである。 健常者の右膝伸展筋から得られる生体電位信号の第2信号パターンを示すグラフである。 生体電位信号の第1信号パターンを正規化したグラフである。 第1信号パターンおよび第2信号パターンが重畳表示された正規化グラフである。 図8に示す正規化グラフに画像情報を付加したグラフである。
以下図面について、本発明の一実施の形態を詳述する。
(1)本実施の形態による歩行支援システムの構成
図1は本実施の形態による歩行支援システム1を示す。歩行支援システム1は、被検者Pの動作を補助する装着式動作補助装置2と、被検者Pが歩行動作によるリハビリテーションを支援するための歩行支援装置3とを備えている。装着式動作補助装置2と歩行支援装置3とは有線または無線により通信可能に接続されている。
まず、歩行支援装置3は、トレッドミル5を基準としたその両側に一対の関係をなす左フレーム6Lおよび右フレーム6Rが当該トレッドミル5の先端から湾曲して植立され、当該両フレーム6L、6Rの端側部位を被検者Pが両手で把持し得るように構成されている。
トレッドミル5は、ローラの回転により循環するように移動する歩行ベルト7を有する 。アクチュエータ駆動に応じてローラの回転速度を変化させることにより、歩行ベルト7の循環速度を変えることができる。
歩行支援装置3は、トレッドミル5から植立された左フレーム6Lおよび右フレーム6Rの間を橋架するサブフレーム(図示せず)に、例えば液晶ディスプレイからなるモニタ8が設けられ、操作部による操作結果や、被検者の歩行支援に必要な種々の情報を映像表示するようになされている。
このように歩行支援システム1では、装着式動作補助装置2を装着した被検者Pが、歩行支援装置3における一対の左フレーム6Lおよび右フレーム6Rの一端を両手で把持して歩行動作時の姿勢を安定化させながら、歩行動作によるリハビリテーションを支援し得るようになされている。
(2)本実施の形態による装着式動作補助装置の構成
図2は本実施の形態による装着式動作補助装置2を示す。装着式動作補助装置2は、被検者の歩行動作を構成する各歩行フェイズに応じた動力を当該被検者に付与する装置であり、脳からの信号により筋力を発生させる際に生じる生体電位信号(表面筋電位)や当該装着者の股関節や膝関節の動作角度を検出し、この検出信号に基づいて駆動機構からの駆動力を付与するように作動する。
本実施の形態における下肢型の装着式動作補助装置2は、被検者の腰に装着される腰フレーム10と、装着者の下肢に装着される下肢フレーム11と、装着者の関節に対応させて下肢フレーム11に設けられた複数の駆動部12L、12R、13L、13Rと、駆動部12L、12R、13L、13Rの力を装着者に前方または後方から作用させるべく下肢フレーム11に取り付けられた補助力作用部材としてのカフ14L、14R、15L、15Rと、装着者の下肢動作に起因する信号に基づいて駆動部12L、12R、13L、13Rを制御する制御装置30(後述する図3)と、制御装置を搭載した背面ユニット16と、介助者が使用する操作ユニット(図示せず)とを有する。
制御装置30(図3)は、被検者の関節に対応する駆動部12L、12R、13L、13Rのアクチュエータの出力軸を中心に相対的に下肢フレーム11同士を駆動することができる。各駆動部12L、12R、13L、13Rには、アクチュエータの駆動トルクや回転角度等を検出するためのセンサ群が搭載されている。なお、背面ユニット16には、装置全体の駆動電源を供給するためのバッテリユニット(図示せず)が搭載されている。
腰フレーム10は、被検者の腰を受け入れてその後部から左右両側部にかけて包囲し得る前方に開いた平面視略C字形状の部材であり、被検者の背後に位置する後腰フレーム部17と、後腰フレーム部17の両端から湾曲しつつ前方に延びる左腰フレーム部18Lおよび右腰フレーム部18Rとを有する。
左腰フレーム部18Lおよび右腰フレーム部18Rは、開度調節機構(図示せず)を介して後腰フレーム部17に連結されている。左腰フレーム部18Lおよび右腰フレーム部18Rの基部は、後腰フレーム部内17に左右方向にスライド可能に挿入されて保持されている。
下肢フレーム11は、被検者の右下肢に装着される右下肢フレーム19Rと、被検者の左下肢に装着される左下肢フレーム19Lとを有する。左下肢フレーム19Lと右下肢フレーム19Rは、左右対称に形成されている。
左下肢フレーム19Lは、被検者の左大腿の左側に位置する左大腿フレーム20Lと、被検者の左下腿の左側に位置する左下腿フレーム21Lと、被検者の左脚の裏(靴を履く場合には、左側の靴の底)が載置される左脚下端フレーム22Lとを有する。左下肢フレーム19Lは、腰部連結機構23Lを介して左腰フレーム部18Lの先端部に連結されている。
右下肢フレーム19Rは、被検者の右大腿の右側に位置する右大腿フレーム20Rと、被検者の右下腿の右側に位置する右下腿フレーム21Rと、被検者の右脚の裏(靴を履く場合には、右側の靴の底)が載置される右脚下端フレーム22Rとを有する。右下肢フレーム21Rは、腰部連結機構23Rを介して右腰フレーム部18Rの先端部に連結されている。
なお、腰フレーム10(後腰フレーム17、右腰フレーム18Rおよび左腰フレーム18L)と下肢フレーム11(右下肢フレーム19Rおよび左下肢フレーム19L)とは、例えばステンレス等の金属またはカーボンファイバ(炭素繊維)等により細長い板状に形成されたフレーム本体を有し、軽量かつ高い剛性をもつように形成される。本実施の形態においては、強度部材として炭素繊維強化フラスチック(Carbon Fiber Reinforced Plastic;CFRP)およびアルミ合金である超々ジェラルミンを用いることとした。
カフ14L、14R、15L、15Rは、左大腿フレーム20L、右大腿フレーム20R、左下腿フレーム21Lおよび右下腿フレーム21Rに、各々一つずつ設けられている。
左大腿フレーム20Lおよび右大腿フレーム20Rに設けられているカフ(以下、「大腿カフ」と記す。)14L、14Rは、大腿フレーム本体の下端部に取り付けられた大腿カフ支持機構24L、24Rに支持されている。大腿カフ14L、14Rは、被検者の大腿に嵌合させるようにして添え当て得る円弧状に湾曲した装着面を有している。大腿カフ14L、14Rの装着面には、被検者の大腿と隙間をなく密着し得るようフィッティング部材が取り付けられている。
左下腿フレーム21Lおよび右下腿フレーム21Rに設けられているカフ(以下、「下腿カフ」と記す。)15L、15Rは、上側要素の上端部に取り付けられた下腿カフ支持機構25L、25Rに支持されている。下腿カフ15L、15Rは、被検者の下腿に嵌合させるようにして添え当て得る円弧状に湾曲した装着面を有している。下腿カフ15L、15Rの装着面には、被検者の下腿と隙間をなく密着し得るようフィッティング部材が取り付けられている。
実際にこの装着式動作補助装置2を被検者に装着する場合、左右の足部にそれぞれ専用靴26L、26Rが装着されるとともに、左右の下腿部にそれぞれ下腿カフ15L、15Rが装着され、さらに左右の大腿部にそれぞれ大腿カフ14L、14Rが装着される。そして、これら足部、下腿部、大腿部をそれぞれ対応するフレームと一体化するように、靴やカフにベルト等を締結させる。
この専用靴26L、26Rは、左右一対の構成からなり、被検者の足先から足首までを密着した状態で保持すると共に、足底に設けられた床反力センサ(後述のFRFセンサ51)により荷重測定し得る。
このように装着式動作補助装置2は、装着する被検者の意図に応じた随意的な筋活動に伴う生体電位信号に基づいて、歩行運動を制御および補助することができる。
(3)装着式動作補助装置における内部システム構成
図3は、装着式動作補助装置2の制御系システムの構成を示すブロック図である。図3に示すように、装着式動作補助装置2の制御系システム2Xは、システム全体の統括制御を司る制御装置30と、当該制御装置30の指令に応じて各種データが読書き可能にデータベース化されているデータ格納部31と、被検者の下肢動作に連動して能動的または受動的に駆動する駆動部12L、12R、13L、13Rとを有する。
また、駆動部12L、12R、13L、13Rにおけるアクチュエータの出力軸と同軸上には、当該出力軸の回転角度を検出するポテンショメータ32が設けられ、被検者の下肢動作に応じた関節角度を検出するようになされている。
さらに、下肢フレーム11には、 大腿部の鉛直方向に対する絶対角度を計測するための絶対角度センサ33が搭載されている。この絶対角度センサ33は、加速度センサおよびジャイロセンサから構成され、複数のセンサデータを用いて新しい情報を抽出する方法であるセンサフュージョンに用いられる。
大腿部の絶対角度の算出には、各センサにおける並進運動および温度ドリフトの影響を取り除くため、1次フィルタが使用される。この1次フィルタは、各センサから得られる値に対して重み付けを付与して加算されることで算出される。
大腿部の鉛直方向に対する絶対角度をθabs(k)、ジャイロセンサによって得られた角速度をω、サンプリング周期をdt 、加速度センサによって得られた加速度をαとすると、θabs(t)は、次の(1)式のように表される。
Figure 2023104655000002
被検者の下肢動作に伴う関節を基準とする当該被検者の体表部位(主として大腿部の体表面)には生体信号検出センサ(電極群)を有する生体信号検出部40が配置されており、当該被検者の膝関節を動作させるための生体電位信号を検出するようになされている。
データ格納部31には、指令信号データベース41と基準パラメータデータベース42とが格納されている。制御装置30は、例えば、メモリを有するCPU(Central Processing Unit)チップで構成され、随意的制御部50と自律的制御部51とフェーズ特定部52とゲイン変更部53とを備えている。
随意的制御部50は、生体信号検出部40により取得された生体電位信号に基づいて、被検者の意思に従った動力を駆動部12L、12R、13L、13Rに発生させる。具体的に、随意的制御部50は、生体信号検出部40の検出信号に応じた指令信号を電力増幅部54に供給する。随意的制御部50は、生体信号検出部40に所定の指令関数f(t)またはゲインPを適用して指令信号を生成する。このゲインPは予め設定された値または関数であり、外部入力によるゲイン変更部53を介して調整することができる。
また、ポテンショメータ32により検出された膝関節の角度データに基づいてアクチュエータの駆動トルク(トルクの大きさおよび回動角度)を制御する方法を選択することも可能である。この方法は、被検者の運動症状に伴う歩行障害の度合いが比較的軽い場合や、被検者の皮膚が汗で濡れることが予想され、生体信号検出部40からの生体信号の入力が得られない可能性がある場合等に有効である。
ポテンショメータ32によって検出された膝関節角度のデータと、絶対角度センサ33によって検出された大腿部の鉛直方向に対する絶対角度のデータと、生体信号検出部40によって検出された生体信号とは、基準パラメータデータベース42に入力される。
また、一対の専用靴26L、26Rの足底には、FRF(Floor Reaction Force)センサ60が設けられ、被検者の左右の足裏面への圧力分布を検出する。このFRFセンサ60は、足裏面にかかる荷重を前足部(つま先部)と後足部(踵部)とに分割して独立して測定可能である。
このFRFセンサ60は、例えば、印加された荷重に応じた電圧を出力する圧電素子または荷重に応じて静電容量が変化するセンサなどからなり、体重移動に伴う荷重変化および装着者の脚と地面との接地の有無をそれぞれ検出することができる。
さらに一対の専用靴26L、26Rでは、各FRFセンサ60の検出結果に基づく左右の足裏面に係る荷重のバランスから、重心位置を求めることができる。このように一対の専用靴26L、26Rでは、被検者の左右の足のどちら側に重心が偏っているかを、各FRFセンサ60で計測されるデータに基づいて、推定することができる。
各専用靴26L、26Rは、靴構造以外に、FRFセンサ60とMCU(Micro Control Unit)からなるFRF制御部61と送信部62とを有する。FRFセンサ60の出力は、変換器63を介して電圧変換された後、LPF(Low Pass Filter)64を介して高域周波数帯が遮断されてFRF制御部61に入力される。
このFRF制御部61は、FRFセンサ60の検知結果に基づいて、被検者の体重移動に伴う荷重変化や接地の有無を求めると共に、左右の足裏に係る荷重バランスに応じた重心位置を求める。FRF制御部61は、求めた重心位置をFRFデータとして送信部53を介して装置本体内の受信部65にワイヤレス送信する。
制御装置30は、受信部65を介して各専用靴26L、26Rの送信部62からワイヤレス送信されたFRFデータを受信した後、当該FRFデータに基づく左右の足裏に係る荷重および重心位置がデータ格納部31の基準パラメータデータベース42に格納される。
フェーズ特定部52は、ポテンショメータ32により検出された膝関節角度のデータと、FRFセンサ60により検出された荷重のデータとを、基準パラメータデータベース42に格納された基準パラメータの膝関節角度および荷重と比較する。フェーズ特定部52は、この比較結果に基づいて、被検者の動作のフェーズを特定する。
そして、自律的制御部51は、フェーズ特定部52により特定されたフェーズの制御データを得ると、このフェーズの制御データに応じた指令信号を生成し、この動力を駆動部12L、12R、13L、13Rに発生させるための指令信号を電力増幅部54に供給する。
また、自律的制御部51は、前述したゲイン変更部53により調整されたゲインが入力されており、このゲインに応じた指令信号を生成し、電力増幅部54に出力する。電力増幅部54は、駆動部12L、12R、13L、13Rのアクチュエータを駆動する電流を制御してアクチュエータのトルクの大きさおよび回動角度を制御することにより、被検者の膝関節にアクチュエータによるアシスト力を付与する。
このように自律的制御部51は、関節周り検出部(ポテンショメータ32および絶対角度センサ33)により検出される物理量に基づいて、被検者の歩行タスクに応じた歩行フェイズをそれぞれ特定し、各歩行フェイズに対応する動力を駆動部12L、12R、13L、13Rに発生させる。
電力増幅部(駆動電流生成部)54は、随意的制御部50および自律的制御部51からの制御信号を合成し、当該合成された制御信号に応じた駆動電流を増幅して駆動部12L、12R、13L、13Rのアクチュエータに供給する。被検者の膝関節には、このアクチュエータのトルクが、アシスト力として下肢フレームを介して伝達される。
(4)本実施の形態による機能改善支援装置の構成
本発明においては、上述した装着式動作補助装置2を用いた機能改善支援装置70(後述する図4)により、被検者の歩行機能の改善のみならず、当該被検者のメンタル改善に寄与するようになされている。
その前提として、装着式動作補助装置2を用いた測定された下肢筋の生体電位信号は、当該装着式動作補助装置2を用いた歩行治療のたびに被検者の筋活動が測定されるため、被検者の歩行機能の評価に役立つ可能性がある。生体電位信号は、動作制御時に発生する活動電位に起因する被検者の神経筋系の変化を反映している。
生体電位信号の信号パターンに着目し、歩行評価の指標として活用する。下肢筋周辺の皮膚表面から得られる生体電位信号の信号パターンは、歩行時の筋活動に応じて変化する。
装着式動作補助装置2を装着していない健常者の正常な歩行では、生体電位信号の信号パターンは測定部位ごとの特徴となる。同様に、装着式動作補助装置2を装着した被検者の生体電位信号の信号パターンにも特徴があると考えられ、当該信号パターンを解析することにより、歩行時の神経筋系の活動を記録することが可能となる。さらに、被検者の歩行能力と、装着式動作補助装置2を装着して歩行した際に測定した生体電位信号の信号パターンとの関係は、治療中の被検者の歩行評価に応用できる可能性がある。
このため本発明においては、装着式動作補助装置2を用いた治療中の被検者から得られる生体電位信号の信号パターンを定量化するとともに、健常者に相当する生体電位信号の信号パターンと比較して評価することにより、信号パターンと被検者の歩行能力との相関関係を確認するようにした。
この機能改善支援装置70は、上述した装着式動作補助装置2における制御装置30内に設けられた制御系構成要素であり、図4に示すように、歩行同期算出部71、信号正規化部72、差分算出部73、動作アドバイス生成部74、動作アドバイス提示部75およびポイント設定部76を備える。
まず装着式動作補助装置2を用いて、被検者から生体電位信号および歩行試験に関するデータ(歩行周期)を取得しておく。具体的には、進行性神経筋疾患を患う被検者に対する装着式動作補助装置2を用いた治療においては、1回の歩行試験につき約20~40分間、歩行する必要がある。この間、装着式動作補助装置2は、左右の膝関節および股関節の伸筋および屈筋から得られる生体電位信号と、両脚の床反力(FRFデータ)を時系列データとして測定する。
実際に進行性の神経筋疾患を患う被検者7名(Patient ID:A~G)に対して装着式動作補助装置を用いた治療時に測定した時系列データの結果を用いた。また、被検者は定期的に2分間の歩行距離を測定する2分間歩行試験(2MWT)を行い、歩行評価を確実に行うために装着式動作補助装置2を装着せずに実施した。
被検者7名は、歩行試験は単一の施設にて過去2年以内に実施した。この試験期間中に実施された歩行試験と2MWT結果数は、被検者ごとに異なった。各被検者の疾患内容、性別、身長、体重、2MWTの結果数を図5の表に示す。この図5の表にて、疾患内容のMD、ALS、IBM、SBMAはそれぞれ、筋ジストロフィー、筋萎縮性側索硬化症、封入体筋炎、脊髄・大腿筋萎縮症を示す。
これら被検者から得られる生体電位信号の信号パターンを、同様に装着式動作補助装置2を装着する健常者の歩行時に得られる生体電位信号の信号パターンを基準として比較により類似性を判断する。
上述した図1に示す歩行支援システム1において、健常者の右膝伸展筋から得られる生体電位信号を、装着式動作補助装置2を装着した状態でトレッドミル5上を歩行しながら測定した。健常者としては、21~23歳の健康な成人男性3名(参加者X~Z)を選んで実施した。装着式動作補助装置2の制御パラメータおよびトレッドミル5の歩行ベルト7の走行速度は、各参加者にとって快適な歩行速度となるように事前に調整しておいた。
装着式動作補助装置2を用いて参加者X~Zの右膝伸展筋から得られる生体電位信号を測定して信号処理を行った後、当該生体電位信号の信号パターンの平均値を、参加者1名当たり90回の歩行周期、すなわち合計270回の歩行周期で求めた。
この信号パターンの平均値を健常者の基準として用い、以下の手順1~5により求めた。生体電位信号を、床反力センサ(FRFセンサ60)の値に基づいて検出された右足の踵の接触の瞬間から開始される歩行周期に分割した(手順1)。生体電位信号を、歩行周期を0~100の一定間隔で101点にリサンプリングし、各歩行周期の期間で正規化した。また、リサンプリングした値の補間には、3次スプライン補間を用いた(手順2)。
歩行周期ごとに生体電位信号の振幅を正規化し、最大値を100、基本値を0とした(手順3)。各サンプリング点について、270回の生体電位信号の平均値とその平均値を結ぶ信号パターンとして求めた(手順4)。上記で得られた信号パターンを、手順3で用いた方法と同様の方法に基づいて、振幅と併せて正規化した。この信号パターンを装着式動作補助装置2を用いた健常者の歩行基準とした(手順5)。
このように装着式動作補助装置2を装着した状態でトレッドミル5上を歩行する健常者(参加者X~Z)について、右膝伸展筋から得られる生体電位信号の信号パターンをそれぞれ図6(A)および(B)、図7(A)に示す。図7(B)は3人の参加者の合計270回の歩行パターンの平均値を示しており、実線と破線はそれぞれ平均値と標準偏差の範囲を示している。図7(B)に示す平均パターンを健常者の基準となる生体電位信号の信号パターンとして、被検者と健常者の信号パターンの類似性の判定に適用した。
上述の歩行周期を求めるために、図4に示す歩行同期算出部71は、被検者の左右の足裏面への圧力分布を検出する床反力センサ(FRFセンサ60)の検出結果に基づいて、被検者の歩行周期を算出する。
信号正規化部72は、生体信号検出部40により検出される生体電位信号を、関節周り検出部(ポテンショメータ32および絶対角度センサ33)により検出される物理量と歩行同期算出部71から算出される歩行周期とを基準として、当該歩行周期ごとに時間および振幅の平面座標系で表される第1信号パターンに正規化する。
具体的に本実施の形態においては、装着式動作補助装置2は、進行性神経筋疾患を患う被検者の右膝伸展筋から得られる生体電位信号を測定するとともに、歩行周期ごとの生体電位信号の信号パターン(第1信号パターン)を、振幅と時間に関して正規化して図8(A)および(B)に示した。
図8(A)は初回試行時の測定結果を正規化したグラフであり、図8(B)はその3ヶ月後の測定結果を正規化したグラフである。この2つの正規化グラフは有意に異なっており、健常者から得られる生体電位信号の信号パターン(第2信号パターン)と比較分析することにより、その違いを定量化することが可能となった。
差分算出部73(図4)は、装着式動作補助装置2を用いて治療中の被検者から得られる生体電位信号の第1信号パターンを、健常者から得られる生体電位信号の第2信号パターンと比較して、歩行周期における歩行時点ごとの信号レベルの差分を算出する。
図9の正規化グラフにおける実線は、装着式動作補助装置2を用いた治療中の被検者から得られる生体電位信号の第1信号パターンを示すとともに、当該正規化グラフにおける破線は、装着式動作補助装置2を用いた歩行中の健常者から得られる生体電位信号の第2信号パターンを示している。
この図9において、健常者に対応する第2信号パターンは、最初の床面への接触直後に最大となり、遊脚期に向かって減少しながら、当該遊脚期には増加している。
続いて、動作アドバイス生成部74は、差分算出部73の算出結果に基づいて、第2信号パターンに対して第1信号パターンを一致方向に近づけると同時に差分量を低減するように、歩行周期における動作アドバイスを生成する。
具体的に、動作アドバイス生成部74は、歩行周期における全ての歩行時点について、第2信号パターンを基準とする第1信号パターンの信号レベルの差分を正負方向も含めて算出する。その際、動作アドバイス生成部74は、第2信号パターンに対する第1信号パターンの信号レベルの差分量を、連続する歩行時点単位で積分値として算出しながら、当該積分値が正負方向のいずれかに増大し続けるか否かを判断する。
動作アドバイス生成部74は、複数の歩行時点にわたって積分値が正負方向のいずれかに所定値以上に拡大したとき、第2信号パターンに対して第1信号パターンを一致方向に近づけると同時に差分量を低減するように、歩行周期における動作アドバイスを生成する。
例えば、動作アドバイス生成部74は、第2信号パターンに対して第1信号パターンの信号レベルが大幅に低い局所区間(連続する複数の歩行時点)については、当該局所区間の歩行周期における位置付けも考慮して、一致方向への矢印マークを生成するとともに、信号レベルの差分量低減を促すための「振り出し時から少しの間は強めに」というメッセージを動作アドバイスとして生成する。
一方、動作アドバイス生成部74は、第2信号パターンに対して第1信号パターンの信号レベルが大幅に高い局所区間(連続する複数の歩行時点)については、当該局所区間の歩行周期における位置付けも考慮して、一致方向への矢印マークを生成するとともに、信号レベルの差分量低減を促すための「動き始めてから弱めに」というメッセージを動作アドバイスとして生成する。
動作アドバイス提示部75は、動作アドバイス生成部74により生成された動作アドバイスを画像情報および音声情報のいずれか一方または両方に変換して被検者に提示する。すなわち、動作アドバイス提示部75は、上述した歩行支援システム1(図1)の歩行支援装置3におけるモニタ8を含み、当該モニタ8に図8に示す正規化グラフを画像表示するようになされている。
モニタ8に画像表示される図9と同一の正規化グラフである図10において、動作アドバイス提示部75は、信号正規化部72により平面座標系で正規化した第1信号パターンおよび第2信号パターンに重畳表示するように、第2信号パターンに対する第1信号パターンの一致方向および差分量を表す画像を画像情報として動作アドバイスから変換する。
すなわち、図10に示すように、画像情報としての第2信号パターンに対する第1信号パターンの一致方向を表す画像は矢印マークとして、差分量を表す画像はメッセージとして、歩行周期における該当する局所区間に重畳表示される。
したがって機能改善支援装置70では、自己の歩行動作に対応する第1信号パターンが健常者の歩行動作に対応する第2信号パターンに対してどの程度相違するかを、正規化された平面画像として目視しながら、自己の歩行動作を1歩ずつ確認することが可能となる。
このように機能改善支援装置70では、被検者が装着式動作補助装置2を用いた歩行動作によるリハビリテーションを実行する際、歩行機能の改善のための動作アドバイスを視聴覚しながら、当該歩行機能の改善の達成感を享受することができる。
さらに機能改善支援装置70において、ポイント設定部76(図4)は、フィードバック的に得られる差分算出部73の算出結果に基づいて、歩行周期における各歩行時点の差分が解消する度合いを集計して、当該集計結果に応じたポイント(代用貨幣としてのトークン等)を設定する。
具体的にポイント設定部76は、歩行周期(規格化された一歩の区間)における局所区間(0-100%)の間の生体電位信号の信号レベルの差分量の積分値を2乗した値を評価指標Jとし、当該評価指標Jの値が開始時よりも小さくなったら(差分解消に近づいたら)、ポイントを設定する。この評価指標Jは、開始時よりも小さくなった度合いに応じてポイント加算するように設定してもよく、また、所定の閾値として当該閾値を超えた場合のみポイント設定するようにしてもよい。
この結果、機能改善支援装置70では、装着式動作補助装置2を用いた歩行動作による被検者の歩行機能の改善に伴い、その改善状況に応じたポイントを加算することにより、被検者の達成感を向上させてメンタル改善に繋げることが可能となる。
(5)他の実施の形態
なお上述のように本実施の形態においては、主として被検者の右膝伸展筋から得られる生体電位信号の第1信号パターンのみを歩行機能改善の対象とするようにした場合について述べたが、本発明はこれに限らず、被検者の歩行に必要な複数の筋を統合して得られる生体電位信号の信号パターンを歩行機能改善に適用するようにしてもよい。
また本実施の形態においては、被検者は歩行支援装置3のトレッドミル5上を歩行するようにしてリハビリテーションを支援するようにした場合について述べたが、本発明はこれに限らず、装着式動作補助装置2を用いた被検者が移動可能な歩行器と一緒に歩行するようにしてもよい。
さらに本実施の形態においては、動作アドバイス生成部74は、差分算出部73の算出結果に基づいて、第2信号パターンに対して第1信号パターンを一致方向に近づけると同時に差分量を低減するように、歩行周期における動作アドバイスを生成するようにした場合について述べたが、本発明はこれに限らず、歩行周期を構成する運動局面(局所区間)のうち、最も差分量の乖離率の高い歩行時点を含む運動局面が中心となるように、動作アドバイスを生成するようにしてもよい。
この結果、機能改善支援装置70では、一歩単位の歩行周期において最も改善すべき運動局面を中心に動作アドバイスを生成するようにしたことにより、被検者に対して最適な動作アドバイスを提示することが可能となる。
さらに本実施の形態において、ポイント設定部76は、フィードバック的に得られる差分算出部73の算出結果に基づいて、歩行周期における各歩行時点の差分が解消する度合いを集計して、当該集計結果に応じたポイントを設定するようにした場合について述べたが、本発明はこれに加えて、設定したポイントを、装着式動作補助装置2の利用料の一部として還元するように課金処理するようにしてもよい。
この結果、機能改善支援装置70では、被検者は、装着式動作補助装置2を用いた歩行動作によるリハビリテーションを行いながら、治療効果に比例して利用料を低減できるというインセンティブを享受することができるため、リハビリテーションに取り組む際のモチベーション向上に寄与することが可能となる。
1…歩行支援システム、2…装着式動作補助装置、2X…制御系システム、3…歩行支援装置、5…トレッドミル、6L…左フレーム、6R…右フレーム、7…歩行ベルト、8…モニタ、10…腰フレーム、11…下肢フレーム、12L、12R、13L、13R…駆動部、26L、26R…専用靴、30…制御装置、31…データ格納部、32…ポテンショメータ、33…絶対角度センサ、40…生体信号検出部、41…指令信号データベース、42…基準パラメータデータベース、50…随意的制御部、51…自律的制御部、52…フェーズ特定部、53…ゲイン変更部、54…電力増幅部、60…FRFセンサ、61…FRF制御部、62…送信部、63…変換器、64…LPF、65…受信部、70…機能改善支援装置、71…歩行同期算出部、72…信号正規化部、73…差分算出部、74…動作アドバイス生成部、75…動作アドバイス提示部、76…ポイント設定部。

Claims (10)

  1. 被検者の歩行動作を構成する各歩行フェイズに応じた動力を当該被検者に付与する装着動作補助装置を用いた機能改善支援装置において、
    前記装着式動作補助装置は、
    前記被検者の下肢動作に連動して能動的または受動的に駆動する駆動部と、
    前記被検者の下肢動作に伴う関節を基準とする当該被検者の体表部位に配置され、当該被検者の生体電位信号を検出するための電極群を有する生体信号検出部と、
    前記生体信号検出部により取得された生体電位信号に基づいて、前記被検者の意思に従った動力を前記駆動部に発生させる随意的制御部と、
    前記駆動部からの出力信号に基づいて、前記被検者の下肢動作に伴う関節周りの物理量を検出する関節周り検出部と、
    前記関節周り検出部により検出される物理量に基づいて、前記被検者の歩行タスクに応じた歩行フェイズをそれぞれ特定し、前記各歩行フェイズに対応する動力を前記駆動部に発生させる自律的制御部と、
    前記随意的制御部および前記自律的制御部からの制御信号を合成し、当該合成された制御信号に応じた駆動電流を前記駆動部に供給する駆動電流生成部と、
    前記被検者の左右の足裏面への圧力分布を検出する床反力センサの検出結果に基づいて、前記被検者の歩行周期を算出する歩行同期算出部と、
    前記生体信号検出部により検出される生体電位信号を、前記関節周り検出部により検出される物理量と前記歩行同期算出部から算出される歩行周期とを基準として、当該歩行周期ごとに時間および振幅の平面座標系で表される第1信号パターンに正規化する信号正規化部と、
    前記信号正規化部から得られる前記第1信号パターンを、基準となる健常者に相当する第2信号パターンとを比較し、当該比較結果に基づいて、前記歩行周期における歩行時点ごとの信号レベルの差分を算出する差分算出部と、
    前記差分算出部の算出結果に基づいて、前記第2信号パターンに対して前記第1信号パターンを一致方向に近づけると同時に差分量を低減するように、前記歩行周期における動作アドバイスを生成する動作アドバイス生成部と、
    前記動作アドバイス生成部により生成された前記動作アドバイスを画像情報および音声情報のいずれか一方または両方に変換して前記被検者に提示する動作アドバイス提示部と
    を備えることを特徴とする機能改善支援装置。
  2. 前記動作アドバイス生成部は、
    前記歩行周期を構成する運動局面のうち、最も前記差分量の乖離率の高い歩行時点を含む運動局面が中心となるように、前記動作アドバイスを生成する
    ことを特徴とする請求項1に記載の機能改善支援装置。
  3. 前記動作アドバイス提示部は、
    前記信号正規化部により前記平面座標系で正規化した前記第1信号パターンおよび前記第2信号パターンに重畳表示するように、前記第2信号パターンに対する前記第1信号パターンの一致方向および差分量を表す画像を前記画像情報として前記動作アドバイスから変換する
    ことを特徴とする請求項1または2に記載の機能改善支援装置。
  4. フィードバック的に得られる前記差分算出部の算出結果に基づいて、前記歩行周期における前記各歩行時点の差分が解消する度合いを集計して、当該集計結果に応じたポイントを設定するポイント設定部
    を備えることを特徴とする請求項1から3までのいずれかに記載の機能改善支援装置。
  5. 前記ポイント設定部は、設定した前記ポイントを、前記装着式動作補助装置の利用料の一部として還元するように課金処理する
    ことを特徴とする請求項4に記載の機能改善支援装置。
  6. 被検者の歩行動作を構成する各歩行フェイズに応じた動力を当該被検者に付与する装着動作補助装置を用いた機能改善支援方法において、
    前記装着式動作補助装置は、前記被検者の下肢動作に連動して能動的または受動的に駆動する駆動部を有し、前記被検者の下肢動作に伴う関節を基準とする当該被検者の体表部位から取得された生体電位信号に基づいて、前記被検者の意思に従った動力を前記駆動部に発生させる随意的制御と、前記駆動部の出力信号に基づき検出された前記被検者の下肢動作に伴う関節周りの物理量に基づいて、前記被検者の歩行タスクに応じた歩行フェイズをそれぞれ特定し、前記各歩行フェイズに対応する動力を前記駆動部に発生させる自律的制御とを合成して行い、当該合成された制御信号に応じた駆動電流を前記駆動部に供給するようになされ、
    前記生体電位信号を、前記関節周りの物理量と前記被検者の左右の足裏面への圧力分布の検出結果に基づいて算出する歩行周期とを基準として、当該歩行周期ごとに時間および振幅の平面座標系で表される第1信号パターンに正規化する第1ステップと、
    前記第1ステップから得られる前記第1信号パターンを、基準となる健常者に相当する第2信号パターンとを比較し、当該比較結果に基づいて、前記歩行周期における歩行時点ごとの信号レベルの差分を算出する第2ステップと、
    前記第2ステップによる算出結果に基づいて、前記第2信号パターンに対して前記第1信号パターンを一致方向に近づけると同時に差分量を低減するように、前記歩行周期における動作アドバイスを生成する第3ステップと、
    前記第3ステップにより生成された前記動作アドバイスを画像情報および音声情報のいずれか一方または両方に変換して前記被検者に提示する第4ステップと
    を備えることを特徴とする機能改善支援方法。
  7. 前記第3ステップでは、
    前記歩行周期を構成する運動局面のうち、最も前記差分量の乖離率の高い歩行時点を含む運動局面が中心となるように、前記動作アドバイスを生成する
    ことを特徴とする請求項6に記載の機能改善支援方法。
  8. 前記第4ステップでは、
    前記信号正規化部により前記平面座標系で正規化した前記第1信号パターンおよび前記第2信号パターンに重畳表示するように、前記第2信号パターンに対する前記第1信号パターンの一致方向および差分量を表す画像を前記画像情報として前記動作アドバイスから変換する
    ことを特徴とする請求項6または7に記載の機能改善支援方法。
  9. フィードバック的に得られる前記第2ステップの算出結果に基づいて、前記歩行周期における前記各歩行時点の差分が解消する度合いを集計して、当該集計結果に応じたポイントを設定する第5ステップ
    を備えることを特徴とする請求項6から8までのいずれかに記載の機能改善支援方法。
  10. 前記第5ステップでは、設定した前記ポイントを、前記装着式動作補助装置の利用料の一部として還元するように課金処理する
    ことを特徴とする請求項9に記載の機能改善支援方法。
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