JP2023100198A - 情報処理方法、プログラム、及び情報処理装置 - Google Patents

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泰一 吉川
Yasukazu Yoshikawa
隆史 吉田
Takashi Yoshida
信宏 工藤
Nobuhiro Kudo
佳久 矢邊
Yoshihisa Yanabe
浩志 脇森
Hiroshi Wakimori
徹 高橋
Toru Takahashi
弘喜 千葉
Hiroyoshi Chiba
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Abstract

【課題】ミュージアムショップでの購買意欲を促進させる販売促進活動を実現することが可能な情報処理方法等を提供する。【解決手段】コンピュータは、複数の展示物のそれぞれに対して、展示物を鑑賞するエリアに立ち止まった鑑賞者の数及び各鑑賞者が立ち止まった立ち止まり時間を計測する。そして、コンピュータは、計測した鑑賞者の数及び立ち止まり時間に基づいて、それぞれの展示物に関する映像の再生方式を特定し、特定した再生方式で各映像を出力する。【選択図】図1

Description

本開示は、情報処理方法、プログラム、及び情報処理装置に関する。
特許文献1では、美術館や博物館の館内で見学者が各作品を鑑賞した時間をもとに見学者の嗜好を分析し、見学者が退館した後にメールでお薦め作品を通知するシステムが開示されている。特許文献1に開示されたシステムによれば、退館後に受信したメールで指定されたアドレスにアクセスすることにより、お薦め作品を見ることができるので、見学者の嗜好に合致する作品を見逃すことを抑制できる。
特開2005-10870号公報
美術館や博物館には、展示作品に関わる商品を販売する店舗、所謂ミュージアムショップが館内又は近隣に設けられていることが多い。しかし、展示作品を鑑賞し終わった見学者には、ミュージアムショップに立ち寄らずに退館する見学者もいる。また、館内には多数の作品が展示されているので、鑑賞中に気に入った作品があってもミュージアムショップに到着した頃には感動した記憶が薄れており、商品購入までは行きつかないことが多い。従って、ミュージアムショップの売上を伸ばすことは難しい。特許文献1に開示されたシステムでは、お薦め作品を案内するだけであり、ミュージアムショップの売上を伸ばすための販売促進活動を行うものではない。
本開示は、このような事情に鑑みてなされたものであり、その目的とするところは、ミュージアムショップでの購買意欲を促進させる販売促進活動を実現することが可能な情報処理方法等を提供することにある。
本開示の一態様に係る情報処理方法は、複数の展示物のそれぞれに対して、前記展示物を鑑賞するエリアに立ち止まった鑑賞者の数及び各鑑賞者が立ち止まった立ち止まり時間を計測し、計測した鑑賞者の数及び立ち止まり時間に基づいて、前記複数の展示物のそれぞれに関する映像の再生方式を特定し、特定した再生方式で各映像を出力する処理をコンピュータが実行する。
本開示の一態様にあっては、ミュージアムショップでの購買意欲を促進させる販売促進活動を実現することができる。
情報処理システムの構成例を示す説明図である。 情報処理システムを利用する施設の説明図である。 エッジPCの構成例を示すブロック図である。 サーバの構成例を示すブロック図である。 サーバに記憶されるDBのレコードレイアウトの一例を示す説明図である。 サーバに記憶されるDBのレコードレイアウトの一例を示す説明図である。 鑑賞者の状態検知処理手順の一例を示すフローチャートである。 学習モデルの構成例を示す説明図である。 再生スケジュールの特定処理手順の一例を示すフローチャートである。 再生スケジュールの特定処理手順の一例を示すフローチャートである。 再生スケジュールの特定処理手順の一例を示すフローチャートである。 再生スケジュールの特定処理手順の一例を示すフローチャートである。 1サイクルの再生時間の設定処理手順の他の例を示すフローチャートである。 移動時間の設定処理手順の他の例を示すフローチャートである。 実施形態2の再生スケジュールの特定処理手順の一例を示すフローチャートである。 画面例を示す説明図である。 実施形態3の再生スケジュールの特定処理手順の一例を示すフローチャートである。 画面例を示す説明図である。 スケジュール編集画面の他の例を示す説明図である。 再生スケジュールのレコメンド処理手順の一例を示すフローチャートである。 実施形態5のカメラDBの構成例を示す説明図である。 再生スケジュールのレコメンド処理手順の他の例を示すフローチャートである。
以下に、本開示の情報処理方法、プログラム、及び情報処理装置について、その実施形態を示す図面に基づいて詳述する。
(実施形態1)
図1は情報処理システムの構成例を示す説明図、図2は情報処理システムを利用する施設の説明図である。本実施形態では、美術館、博物館、科学館、水族館、植物園、動物園、テーマパーク等のように複数の展示物が展示されている施設において、施設内を移動して展示物を鑑賞する鑑賞者の鑑賞状態を検知し、検知結果に基づいて施設内又は施設の近隣に設けられた店舗での購買意欲を促進させる販売促進活動を行う情報処理システムについて説明する。なお、本実施形態の情報処理システムが利用される施設は上述したものに限定されず、複数の展示物が展示されており、施設内又は近隣に店舗を有する施設であればよい。以下では、情報処理システムが設けられる施設をミュージアムと呼び、ミュージアム内又は近隣に設けられた店舗をミュージアムショップと呼ぶ。
図2に示すようにミュージアム内には、複数の展示物が展示されている展示エリアと、ミュージアムショップがあるショップエリア(販売エリア)とが設けられている。またミュージアムは、鑑賞者が展示エリア内を例えば所定の順路に従って展示物を鑑賞しながら移動し、鑑賞し終わった後にショップエリアに到達するように構成されている。本実施形態の情報処理システムでは、それぞれの展示物に対して、展示物を鑑賞するためのエリア(以下ではスポットという)が設定されており、鑑賞者が各スポットに居る場合に、対応する展示物を鑑賞しているものとする。例えば図2に示す例では、各展示物の前方の適宜のエリアをそれぞれスポットに設定してある。よって、鑑賞者は、それぞれのスポットで立ち止まりながらスポット間を移動して各展示物を鑑賞する。なお、スポットは、展示物の種類、大きさ及び展示方法等に応じて、展示物を鑑賞できる位置及び大きさに設定すればよく、展示物毎に異なる大きさであってもよい。
本実施形態の情報処理システムは、エッジPC(Personal Computer )10、サーバ20、及びデジタルサイネージ30(表示装置)等を含み、各機器はネットワークNを介して通信接続されている。ネットワークNは、インターネットであってもよく、ミュージアム内に設けられたLAN(Local Area Network)であってもよい。デジタルサイネージ30は、例えばミュージアムショップの入口近傍のように、展示エリアから離れた位置であって、展示物を鑑賞し終わってショップエリアに到着した鑑賞者が視聴できる位置に設けられている。なお、デジタルサイネージ30の配置位置は、ミュージアムショップの入口近傍に限定されず、展示エリアからミュージアムショップまでの移動経路上(移動エリア内)に設けられていてもよい。本実施形態では、説明の簡略化のため、1つのデジタルサイネージ30がミュージアムショップの入口近傍に配置されている構成を例に説明するが、複数のデジタルサイネージ30がミュージアムショップの近傍又は移動経路上に配置されていてもよい。
エッジPC10は、種々の情報処理及び情報の送受信が可能な情報処理装置である。エッジPC10には、ミュージアム内の鑑賞者を撮影する複数のカメラ10aが有線又は無線で接続されている。なお、エッジPC10及びカメラ10aは、ネットワークN経由で接続されてもよい。エッジPC10は、各カメラ10aが撮影した画像データ(以下では撮影画像という)に基づいて、各スポット内の鑑賞者を検知し、検知した鑑賞者の鑑賞状態等を判定する処理を行う。またエッジPC10は、判定結果をネットワークN経由でサーバ20へ送信する。本実施形態では、展示エリアだけでなく、移動エリア及びショップエリア内の鑑賞者を撮影できる位置にカメラ10aが設けられている。よって、エッジPC10は、移動エリアの撮影画像に基づいて、移動エリア内の鑑賞者を検知し、各鑑賞者の状態等を判定する処理を行ってもよく、ショップエリアの撮影画像に基づいて、ショップエリア内の鑑賞者を検知し、各鑑賞者の状態等を判定する処理を行ってもよい。なお、ショップエリアについては、例えばショップエリアの入口を撮影できる位置にカメラ10aを設け、このカメラ10aで撮影した撮影画像に基づいて、ショップエリアに入出する鑑賞者を検知し、各鑑賞者の状態を判定してもよい。本実施形態では、1つのエッジPC10が各カメラ10aで撮影した撮影画像に基づく処理を行う構成とするが、複数のエッジPC10を設けて分散処理する構成でもよい。また、本実施形態では、カメラ10aを用いて鑑賞者を撮影した撮影画像に基づいて鑑賞者の検知を行うが、カメラ10aの代わりに又はカメラ10aと併用して、レーザー光、近赤外光又は赤外光等の光を用いて対象物(鑑賞者)までの距離を計測する測距センサを用いて鑑賞者の検知を行ってもよい。測距センサを用いる場合、測距センサもエッジPC10に接続される。
サーバ20は、種々の情報処理及び情報の送受信が可能な情報処理装置であり、例えばサーバコンピュータ、パーソナルコンピュータ等である。サーバ20は、エッジPC10が検知する各スポット内の鑑賞者の鑑賞状態等に基づいて、各展示物に関する映像の再生スケジュールを設定する処理を行う。またサーバ20は、設定した再生スケジュールに従って各展示物に関する映像を再生する指示をネットワークN経由でデジタルサイネージ30に出力する。上述した処理により、本実施形態の情報処理システムでは、鑑賞者の各展示物に対する鑑賞状態に応じて、各展示物に関する映像の再生スケジュールを逐次変更することができる。従って、各展示物に対する鑑賞者の関心度に応じた鑑賞状態に基づいて、展示物の鑑賞後に鑑賞者が視聴する映像の再生スケジュールを変更することにより、ミュージアムショップでの購買意欲を促進させる販売促進活動を実現することができる。
図3はエッジPC10の構成例を示すブロック図である。エッジPC10は、制御部11、記憶部12、通信部13、カメラ接続部14等を含み、これらの各部はバスを介して相互に接続されている。制御部11は、CPU(Central Processing Unit)、MPU(Micro-Processing Unit)又はGPU(Graphics Processing Unit)等の1又は複数のプロセッサを含む。制御部11は、記憶部12に記憶してあるプログラム12Pを適宜実行することにより、エッジPC10が行うべき情報処理及び制御処理等を実行する。
記憶部12は、RAM(Random Access Memory)、フラッシュメモリ、ハードディスク、SSD(Solid State Drive)等を含む。記憶部12は、制御部11が実行するプログラム12P(プログラム製品)及び各種のデータを記憶している。また記憶部12は、制御部11がプログラム12Pを実行する際に発生するデータ等を一時的に記憶する。プログラム12P及び各種のデータは、エッジPC10の製造段階において記憶部12に書き込まれてもよく、制御部11が通信部13を介して他の装置からダウンロードして記憶部12に記憶してもよい。記憶部12の一部は、エッジPC10に接続された他の記憶装置であってもよい。
通信部13は、有線通信又は無線通信に関する処理を行うための通信モジュールであり、ネットワークNを介して他の装置との間で情報の送受信を行う。カメラ接続部14は、カメラ10aを接続するためのインタフェースであり、カメラ10aによって撮影された撮影画像の入力を受け付け、入力された撮影画像を例えば記憶部12に順次記憶する。カメラ10aは、起動後、又は、エッジPC10からの指示に従って撮影を行い、取得した撮影画像を逐次エッジPC10へ送出する。なお、カメラ10aは、例えば1秒間に30フレーム又は15フレームの撮影画像(動画)を取得する。
エッジPC10は上述した構成のほかに、ユーザによる操作入力を受け付け、操作内容に対応した制御信号を制御部11へ送出する入力部、液晶ディスプレイ又は有機ELディスプレイ等の表示部を備えていてもよい。
図4はサーバ20の構成例を示すブロック図である。サーバ20は、制御部21、記憶部22、通信部23、入力部24、表示部25等を含み、これらの各部はバスを介して相互に接続されている。サーバ20の制御部21、記憶部22、通信部23は、エッジPC10の制御部11、記憶部12、通信部13と同様の構成を有する。なお、サーバ20の記憶部22は、制御部21が実行する種々のプログラム22P(プログラム製品)に加えて、展示物DB22a、映像DB22b、商品DB22c、及びカメラDB22dを記憶している。展示物DB22aは、本システムが利用されるミュージアム内に展示されている展示物に関する情報を格納するデータベースである。映像DB22bは、それぞれの展示物に対応付けられた映像データに関する情報を格納するデータベースである。商品DB22cは、それぞれの展示物に対応付けられた商品に関する情報を格納するデータベースである。カメラDB22dは、ミュージアム内に設置されているカメラ10aに関する情報を格納するデータベースである。展示物DB22a、映像DB22b、商品DB22c、及びカメラDB22dは、サーバ20に接続された他の記憶装置に記憶されてもよく、サーバ20が通信可能な他の記憶装置に記憶されてもよい。
入力部24は、ユーザによる操作入力を受け付け、操作内容に対応した制御信号を制御部21へ送出する。表示部25は、液晶ディスプレイ又は有機ELディスプレイ等であり、制御部21からの指示に従って各種の情報を表示する。入力部24及び表示部25は一体として構成されたタッチパネルであってもよい。なお、入力部24及び表示部25は必須ではなく、サーバ20は、接続されたコンピュータを通じて操作を受け付け、表示すべき情報を外部の表示装置へ出力する構成でもよい。
本実施形態において、サーバ20は複数のコンピュータからなるマルチコンピュータであってもよく、ソフトウェアによって仮想的に構築された仮想マシンであってもよく、クラウドサーバであってもよい。また、サーバ20は、非一時的なコンピュータ読取可能な可搬型記憶媒体20aを読み取る読取部を備え、読取部を用いて可搬型記憶媒体20aからプログラム22Pを読み取って記憶部22に記憶してもよい。また、プログラム22Pは単一のコンピュータ上で実行されてもよく、ネットワークNを介して相互接続された複数のコンピュータ上で実行されてもよい。
図5及び図6は、サーバ20に記憶されるDB22a~22dのレコードレイアウトの一例を示す説明図である。図5Aは展示物DB22aを、図5Bは映像DB22bを、図5Cは商品DB22cを、図6はカメラDB22dをそれぞれ示す。展示物DB22aは、展示物ID列、展示物情報列、展示場所列、鑑賞場所列、映像ID列、商品ID列を含む。展示物ID列は、ミュージアムに展示されている展示物に固有に割り当てられたIDを記憶する。展示物情報列、展示場所列、及び鑑賞場所列は、展示物IDに対応付けて、展示物に関する情報、展示場所に関する情報、鑑賞場所に関する情報を記憶する。展示物に関する情報は、例えば展示物の作者及び作品名(名称)等の情報を含む。展示場所に関する情報は、展示エリア内の場所を示す情報を含む。鑑賞場所に関する情報は、各展示物を鑑賞するスポットを示す情報を含む。映像ID列及び商品ID列は、展示物IDに対応付けて、展示物に関する映像データの映像ID、展示物に対応する商品の商品IDを記憶する。展示物に関する映像データは、1つの展示物に対して1つの映像データが対応付けられていてもよく、複数の映像データが対応付けられていてもよく、また、複数の展示物に対して1つの映像データが対応付けられていてもよい。同様に、展示物に対応する商品は、1つの展示物に対して1つの商品が対応付けられていてもよく、複数の商品が対応付けられていてもよく、また、複数の展示物に対して1つの商品が対応付けられていてもよい。なお、展示物に対応する商品は、例えば展示物のレプリカ、展示品に関連して製造されたグッズ等を含む。
映像DB22bは、映像ID列、ファイル名列、動画名列、再生時間列、対応展示物列を含む。映像ID列は、各映像(映像データ)に固有に割り当てられたIDを記憶する。ファイル名列、動画名列、再生時間列、及び対応展示物列は、映像IDに対応付けて、映像データのファイル名、映像データ(動画データ)に任意に付けられた名称、再生時間、対応する展示物の展示物IDを記憶する。なお、映像データは、例えば記憶部22の所定領域(映像フォルダ)に記憶されており、ファイル名は、所定領域から映像データを読み出すためのフォルダ名及びファイル名を含む。それぞれの映像は、対応する展示物に関する映像、展示物に対応する商品に関する映像、商品を宣伝するための映像等を含み、商品の購買意欲を促進させるような映像であることが好ましい。また、映像は静止画であってもよく動画であってもよい。
商品DB22cは、商品ID列、商品名列、商品情報列、対応展示物列、販売履歴列を含む。商品ID列は、ミュージアムショップで販売されている商品に固有に割り当てられたIDを記憶する。商品名列、商品情報列、及び対応展示物列は、商品IDに対応付けて、商品の名称、商品に関する情報、対応する展示物の展示物IDを記憶する。商品に関する情報は、例えば商品のメーカ及び値段等の情報を含む。販売履歴列は、商品IDに対応付けて、商品を販売した日時及び個数等を含む販売履歴情報を記憶する。なお、販売履歴情報は、例えばサーバ20の制御部21が、ミュージアムショップに設けられたPOS端末(決済処理端末)から取得して商品DB22cに記憶される。
カメラDB22dは、ミュージアムの開館日毎に設けられ、日付に対応付けて各情報を記憶する。カメラDB22dは、カメラID列、検知スポット列、検知結果列を含む。カメラID列は、ミュージアム内に設置されたカメラ10aに固有に割り当てられたIDを記憶する。検知スポット列は、カメラIDに対応付けて、カメラ10aの撮影エリア内にあるスポットを示す情報を記憶する。本実施形態では、各スポットに対応付けられている展示物の展示物IDが検知スポット列に記憶されている。検知結果列は、カメラIDに対応付けて、カメラ10aで撮影した撮影画像に基づいて検知された各スポット内の状況を示す情報を記憶する。本実施形態では、検知結果列は、立ち止まり時間列、立ち止まり状態列、属性列、スポット状況列等を含み、スポット内で立ち止まった鑑賞者の立ち止まり時間の開始時刻及び終了時刻、立ち止まった際の状態を示す情報、鑑賞者の属性、スポット内の状況を示す情報等が対応付けて記憶される。立ち止まった際の状態は、例えば展示物との間の距離が所定距離(例えば2m)未満である状態、所定距離以上である状態、展示物を凝視している状態、展示物を見ていない状態、よそ見をしながら展示物を見ている状態、車椅子を利用している状態等を含む。スポット内の状況は、例えば混雑している、やや混雑している、空いている等の複数段階で示された混雑状況を含む。例えば各スポットに対して混雑度合に応じた人数を設定しておき、スポット内の鑑賞者の人数に応じて判定された混雑度合がスポット状況列に記憶されてもよい。なお、スポット状況列は、スポット内の状況を示す情報に加えて、近隣のスポットの状況を示す情報を記憶してもよい。検知結果列の各情報は、例えばサーバ20の制御部21が、カメラ10aで撮影した撮影画像に基づいて各スポット内の状況を検知した場合に記憶される。
以下に、本実施形態の情報処理システムにおいて、各装置が行う処理について説明する。まず、エッジPC10が、各カメラ10aで撮影した撮影画像に基づいて、各スポット内の鑑賞者の状態を検知する処理について説明する。なお、本実施形態では、エッジPC10が、撮影画像に基づいて鑑賞者の鑑賞状態を検知する処理を実行するが、当該処理はサーバ20で実行されてもよい。この場合、エッジPC10は、カメラ10aから順次送信されてくる撮影画像をサーバ20へ転送する処理を行い、以下の処理はサーバ20が実行する。
図7は、鑑賞者の状態検知処理手順の一例を示すフローチャートである。図7では左側にエッジPC10が行う処理を、右側にサーバ20が行う処理をそれぞれ示す。以下の処理は、エッジPC10の記憶部12に記憶してあるプログラム12Pに従って制御部11によって実行されると共に、サーバ20の記憶部22に記憶してあるプログラム22Pに従って制御部21によって実行される。以下の処理において一部を専用のハードウェア回路で実現してもよい。
本実施形態の情報処理システムでは、例えばミュージアムが開館されたタイミングでカメラ10aが起動され、カメラ10aによる撮影が開始される。カメラ10aは、例えば1秒間に30フレーム又は15フレームの撮影画像を取得し、取得した撮影画像を順次エッジPC10へ出力する。エッジPC10の制御部11は、各カメラ10aが撮影した撮影画像を順次取得し、取得した撮影画像に基づいて、撮影画像中に鑑賞者がいるか否かを検知する(S11)。制御部11は、例えばテンプレートマッチングによって撮影画像中に人(鑑賞者)が含まれているか否かを判定する。具体的には、一般的な人の顔又は全身の画像を示すテンプレートを予め記憶部12に記憶しておき、制御部11は、撮影画像中にテンプレートに一致する領域を検知した場合、検知した領域を鑑賞者の領域に特定する。なお、テンプレートを年齢層及び性別の組合せ毎に設けておくことにより、撮影画像中に人(鑑賞者)を検知した場合に、検知した鑑賞者の年齢層及び性別を特定できる。
また制御部11は、機械学習によって学習させた学習モデルを用いて、撮影画像中に鑑賞者が含まれるか否かを判定してもよい。学習モデルは、人工知能ソフトウェアの一部として機能するプログラムモジュールとしての利用が想定される。例えば、CNN(Convolution Neural Network)等のアルゴリズムを用いて、撮影画像が入力された場合に、撮影画像中に鑑賞者がいるか否か、鑑賞者がいる場合には鑑賞者の属性(年齢層及び性別)を出力するように学習した学習モデルを用いることができる。この場合、制御部11は、カメラ10aから取得した撮影画像を学習モデルに入力し、学習モデルからの出力情報に基づいて、撮影画像中に鑑賞者がいるか否か、いる場合には鑑賞者の属性を特定することができる。なお、ここでの学習モデルは、CNNのほかに、R-CNN(Regions with CNN)、Fast R-CNN、Faster R-CNN、Mask R-CNN,SSD(Single Shot Multibook Detector)、YOLO(You Only Look Once)等の任意の物体検出アルゴリズムで構成されてもよく、これらのモデルのいくつかを組み合わせて構成されてもよい。
図8は、学習モデルの構成例を示す説明図である。図8に示す学習モデルは、撮影画像を入力とし、入力された撮影画像に基づいて、当該撮影画像中に鑑賞者がいるか否か、鑑賞者がいる場合には鑑賞者の属性(年齢層及び性別)を判別する演算を行い、演算した結果を出力するように学習してある。図8に示す学習モデルは複数の出力ノードを有しており、出力ノード0は鑑賞者がいないと判別すべき確率を出力し、出力ノード1は10代未満の鑑賞者がいると判別すべき確率を出力し、出力ノード2は10代の男性の鑑賞者がいると判別すべき確率を出力し、出力ノード3は10代の女性の鑑賞者がいると判別すべき確率を出力する。各出力ノードの出力値は例えば0~1.0の値であり、各出力ノードから出力された判別確率の合計が1.0となる。
図8に示す学習モデルは、訓練用の撮影画像と、撮影画像中の人の属性(年齢層及び性別)を示す情報(正解ラベル)とを含む訓練データを用いて、未学習の学習モデルを機械学習させることにより生成される。学習モデルは、訓練用の撮影画像が入力された場合に、正解ラベルが示す属性に対応する出力ノードからの出力値が1.0に近づき、他の出力ノードからの出力値が0.0に近づくように学習する。学習処理において学習モデルは、入力された撮影画像に基づく演算を行い、各出力ノードからの出力値を算出する。そして学習モデルは、算出した各出力ノードの出力値と正解ラベルに応じた値(0又は1)とを比較し、各出力値がそれぞれの正解ラベルに応じた値に近似するように、演算処理に用いるパラメータを最適化する。当該パラメータは、学習モデルにおけるニューロン間の重み等である。パラメータの最適化の方法は特に限定されないが、誤差逆伝播法、最急降下法等を用いることができる。これにより、撮影画像が入力された場合に、当該撮影画像中に鑑賞者がいるか否か、いる場合には鑑賞者の属性を判別するように学習された学習モデルが得られる。
学習モデルの学習は他の学習装置で行われる。他の学習装置で学習が行われて生成された学習済みの学習モデルは、例えばネットワークN経由又は可搬型記憶媒体経由で学習装置からエッジPC10にダウンロードされて記憶部12に記憶される。なお、学習モデルは図8の構成に限定されず、出力ノードの数は判別すべき属性の数とすればよい。
エッジPC10の制御部11は、撮影画像中に鑑賞者を検知できないと判断した場合(S11:NO)、鑑賞者を検知するまでステップS11の処理を継続する。制御部11は、撮影画像中に鑑賞者を検知した場合(S11:YES)、検知した鑑賞者がいるスポットを特定する(S12)。即ち、制御部11は、当該鑑賞者が鑑賞している展示物を特定する。例えばカメラ10aが所定位置に固定された定点カメラである場合、各カメラ10aによる撮影画像に対して、各スポットの領域を設定しておくことにより、制御部11は、撮影画像中に検知した鑑賞者の位置に基づいて、当該鑑賞者がどのスポット内にいるかを特定できる。また、例えば展示エリアの床面に各スポットの領域又は境界線を示すマークを設けておき、制御部11は、撮影画像中のマークに基づいて、撮影画像中の各スポットの領域を特定するように構成されていてもよい。
撮影画像中の鑑賞者がいるスポットを特定した場合、制御部11は、現在時刻を、当該鑑賞者の検知開始時刻として記憶部12に記憶する(S13)。制御部11は、当該鑑賞者を撮影しているカメラ10aから順次取得する撮影画像に基づいて、当該鑑賞者の追跡処理を行う(S14)。追跡処理では、制御部11は、撮影画像中に検知した鑑賞者の撮影領域をテンプレートとして、次に取得した撮影画像に対して当該鑑賞者の撮影領域を特定する処理を繰り返す。制御部11は、追跡処理を行いつつ、当該鑑賞者の状態を判定する(S15)。例えば制御部11は、当該鑑賞者と、当該鑑賞者が鑑賞している展示物との距離、鑑賞者が展示物を鑑賞している様子(鑑賞状態)、車椅子を利用した鑑賞者であるか否か等を判定する。展示物との距離は、例えば撮影画像中の各位置に対して展示物との距離を予め設定しておくことにより、撮影画像中の鑑賞者の位置に基づいて特定できる。展示物が展示されている位置に測距センサが設けられている場合、展示物から鑑賞者までの距離を測距センサによって計測することもできる。鑑賞者の鑑賞状態は、例えば撮影画像に基づいて当該鑑賞者の視線方向を検出し、視線方向に基づいて、鑑賞者が展示物を凝視しているか、展示物を見ていないか、よそ見をしながら展示物を見ているか等の状態を判定できる。このような鑑賞者の状態の判定は、機械学習によって学習させた学習モデルを用いて行うこともできる。例えば、撮影画像が入力された場合に、撮影画像中の鑑賞者が上述した状態のいずれであるかを示す情報を出力するように学習した学習モデルを用いることができる。車椅子の利用の有無は、例えばテンプレートマッチング又は学習モデルを用いて判定できる。
また制御部11は、当該鑑賞者の属性を判定する(S16)。なお、制御部11が、ステップS11で撮影画像中の鑑賞者を検知した際に当該鑑賞者の属性(年齢層及び性別)を特定していた場合、特定した属性を用いることができる。ステップS11で鑑賞者の属性を特定していない場合、制御部11は、例えばテンプレートマッチング又は学習モデルを用いて撮影画像中の鑑賞者の属性を特定する。また制御部11は、撮影画像に基づいて、当該鑑賞者がいるスポットの状況を判定する(S17)。例えば制御部11は、当該スポット内にいる鑑賞者の数に応じて、当該スポットの混雑状況を判定する。なお、制御部11は、鑑賞者がいるスポットに加えて近隣のスポットの混雑状況を判定してもよい。
制御部11は、鑑賞者の追跡処理を行うことにより、当該鑑賞者がステップS12で特定したスポットから退出したか否かを検知する(S18)。鑑賞者が退出していないと判断した場合(S18:NO)、制御部11は、ステップS14の処理に戻り、鑑賞者が退出するまでステップS14~S17の処理を繰り返す。鑑賞者がステップS12で特定したスポットから退出したと判断した場合(S18:YES)、制御部11は、ステップS13で記憶した検知開始時刻からの経過時間が所定時間(例えば1秒間)以上であるか否かを判断する(S19)。即ち、制御部11は、当該鑑賞者が所定時間以上、ステップS12で特定したスポット内で立ち止まっていたか否かを判断する。なお、ここでの所定時間は、例えばミュージアム毎に変更可能である。
鑑賞者が所定時間以上立ち止まっていたと判断した場合(S19:YES)、制御部11は、上述した処理による検知結果をサーバ20へ送信する(S20)。例えば制御部11は、ステップS11で鑑賞者を特定した撮影画像を撮影したカメラ10aの情報(例えばカメラID)と、ステップS12で特定したスポットの情報(例えば当該スポットに対応する展示物の展示物ID)とに対応付けて検知結果をサーバ20へ送信する。検知結果としては、制御部11は、ステップS13で記憶部12に記憶した検知開始時刻と、当該鑑賞者がスポットから退出した時刻を示す検知終了時刻と、ステップS15で判定した鑑賞者の状態と、ステップS16で判定した鑑賞者の属性と、ステップS17で判定したスポットの混雑状況とをサーバ20へ送信する。鑑賞者が所定時間以上立ち止まっていないと判断した場合(S19:NO)、制御部11は、ステップS20の処理をスキップする。即ち、スポット内に所定時間以上立ち止まっていない鑑賞者は、対応する展示物を鑑賞していないと見なして、鑑賞者の立ち止まり状態の集計対象から除外する。
サーバ20の制御部21は、エッジPC10から送信された検知結果を受信し、受信した検知結果をカメラDB22dに記憶する(S21)。ここでは、制御部21は、カメラ10aの情報(カメラID)と、スポットの情報(対応する展示物の展示物ID)とに対応付けて、立ち止まり時間列に検知開始時刻及び検知終了時刻を、立ち止まり状態列に鑑賞者の鑑賞状態を、属性列に鑑賞者の属性を、スポット状況列にスポットの混雑状況をそれぞれ記憶する。エッジPC10の制御部11は、各カメラ10aで撮影した撮影画像中に鑑賞者を検知する都度、上述したステップS12~S20の処理を実行する。上述した処理により、各スポットに対して鑑賞者の有無を検知することができ、検知された各鑑賞者について、鑑賞中の展示物の情報、鑑賞者の情報、スポットの情報がサーバ20のカメラDB22dに蓄積される。なお、検知された鑑賞者がスポット内で立ち止まった時間が所定時間未満であった場合には、当該鑑賞者に関する情報はカメラDB22dに蓄積されない。即ち、スポット内を所定時間未満で通過した鑑賞者については、展示物を鑑賞している鑑賞者に含めない。
上述した処理では、カメラ10aで撮影した撮影画像に基づいて、鑑賞者の有無、鑑賞者の状態及び属性等を判定しているが、このような構成に限定されない。例えば鑑賞者の有無の判定は、測距センサで計測した距離データに基づいて行ってもよく、展示物と鑑賞者との距離も測距センサで計測してもよい。また図7に示す処理では、エッジPC10が展示エリア内の各スポットに対して、スポット内の鑑賞者の状態等を検知しているが、移動エリア及びショップエリアに対しても同様の処理が可能である。即ち、エッジPC10は、移動エリア及びショップエリアに設けられたカメラ10aで撮影した撮影画像に基づいて、移動エリア及びショップエリア内にいる鑑賞者の状態及びエリア内の状態を検知してもよい。この場合、検知された移動エリア及びショップエリア内の状態もカメラDB22dに蓄積される。
次に、上述した処理によってエッジPC10によって検知された各スポット内の鑑賞者の状態に基づいて、サーバ20が、デジタルサイネージ30で再生される映像の再生スケジュールを特定する処理について説明する。図9~図12は、再生スケジュールの特定処理手順の一例を示すフローチャートである。図9及び図10では左側にサーバ20が行う処理を、右側にデジタルサイネージ30が行う処理をそれぞれ示す。図11に示すスケジューリング対象期間の設定処理は図9中のステップS32の処理であり、図12に示す立ち止まり総時間の算出処理は図9中のステップS34の処理である。以下の処理において、エッジPC10は図7に示す処理を実行しており、サーバ20の制御部21は、エッジPC10から順次送信されてくる検知結果をカメラDB22dに蓄積する処理を行いつつ以下の処理を実行する。また、以下の処理では、鑑賞者の展示エリア内での基準滞在時間(基準鑑賞時間)、展示エリアからショップエリアまでの基準移動時間、鑑賞者のショップエリア内での基準滞在時間として、例えばミュージアム内及びミュージアムショップ内が混雑していない状況で予想された時間が予め設定されて記憶部22に記憶されている。
サーバ20の制御部21は、例えばミュージアムが開館してから最初(1人目)の鑑賞者が展示エリアから退出した場合に、デジタルサイネージ30で再生される映像の再生スケジュールを特定する処理を開始する。従って、最初の鑑賞者が展示エリアから退出するまでの間は、制御部21は、デジタルサイネージ30に対して映像の再生を指示しない構成でもよく、所定の映像の再生を指示する構成でもよい。
よって、制御部21は、1人目の鑑賞者が展示エリアから退出したか否かを判断する(S31)。例えばミュージアム内で展示物を鑑賞する順路が設定されている場合、制御部21は、順路の最後の展示物のスポットを1人目の鑑賞者が退出したか否かを判断する。また、展示エリアに出口が設けられている場合、制御部21は、出口を1人目の鑑賞者が通過したか否かを判断してもよい。例えば出口を通過する人を検知する人感センサを設け、人感センサによって1人目の通過を検知した場合に、1人目の鑑賞者が展示エリアを退出したと判断してもよい。また、カメラによって出口を撮影した撮影画像に基づいて、1人目の鑑賞者が出口を通過したか否かを判断してもよい。この場合、出口を撮影するカメラは、いずれかのスポットを撮影するカメラ10aであってもよく、出口のみを撮影するカメラが設けられていてもよい。
1人目の鑑賞者が展示エリアから退出していないと判断した場合(S31:NO)、制御部21は、1人目の鑑賞者の展示エリアからの退出を検知するまでステップS31の処理を継続する。1人目の鑑賞者が展示エリアから退出したと判断した場合(S31:YES)、制御部21はスケジューリング対象期間を設定する(S32)。本実施形態では映像の再生スケジュールを、鑑賞者の鑑賞状態等に基づいて決定しており、スケジューリング対象期間は、鑑賞者の立ち止まり時間及び鑑賞状態等を考慮対象(計測対象)とすべき期間(時間帯)を意味する。
図11に示すスケジューリング対象期間の設定処理において、制御部21はまず、展示エリア内での基準滞在時間を取得する(S51)。制御部21は、記憶部22に予め記憶してある展示エリア内での基準滞在時間を読み出す。なお、展示エリア内での基準滞在時間は、予め設定された時間のほかに、展示エリアに1人目の鑑賞者が入場してから展示エリアを1人目の鑑賞者が退出するまでの時間を基準滞在時間としてもよい。この場合、制御部21は、例えば順路の最初の展示物のスポットに最初の鑑賞者が入った時刻と、順路の最後の展示物のスポットから最初の鑑賞者が退出した時刻とをカメラDB22dから読み出し、2つの時刻の差分を算出して基準滞在時間としてもよい。なお、最初の展示物のスポットに最初に入った鑑賞者と、最後の展示物のスポットから最初に出た鑑賞者とは異なる鑑賞者であってもよい。
制御部21は、取得した基準滞在時間に基づいて、当該基準滞在時間の開始時刻及び終了時刻を特定する(S52)。ここでは、制御部21は、現在時刻を基準滞在時間の終了時刻に特定し、現在時刻から基準滞在時間を遡った時刻を開始時刻に特定する。そして制御部21は、特定した開始時刻から終了時刻までの時間帯に展示エリア内にいた鑑賞者について年齢層毎の割合を算出する(S53)。例えば制御部21は、順路の最初のスポットで検知された鑑賞者のうちで、カメラDB22dに記憶された立ち止まり時間が、この時間帯に含まれる鑑賞者を特定する。制御部21は、特定した鑑賞者を、この時間帯に展示エリア内にいた鑑賞者と見なし、各鑑賞者の年齢層をカメラDB22dから読み出し、年齢層毎の人数を計数し、年齢層毎の割合を算出する。なお、展示エリアに入場した鑑賞者の属性を入場時刻に対応付けて記憶しておいてもよく、この場合、制御部21は、ここでの時間帯に入場した鑑賞者を特定し、特定した鑑賞者の年齢層毎の割合を算出してもよい。
また制御部21は、ここでの時間帯に展示エリア内にいた鑑賞者のうちで車椅子を利用している鑑賞者の割合を算出する(S54)。ここでも、制御部21は、例えば順路の最初のスポットで検知された鑑賞者のうちで、カメラDB22dに記憶された立ち止まり時間が、この時間帯に含まれる鑑賞者を特定し、特定した鑑賞者のうちで、立ち止まり状態に車椅子を利用していることを示す情報が含まれる鑑賞者を特定し、特定した鑑賞者の人数を計数して割合を算出する。ここでも、展示エリアに入場した鑑賞者が車椅子の利用者であるか否かを示す情報を入場時刻に対応付けて記憶しておいてもよく、この場合、制御部21は、ここでの時間帯に入場した鑑賞者のうちで車椅子を利用している鑑賞者を特定し、特定した鑑賞者の割合を算出してもよい。
また制御部21は、ここでの時間帯における展示エリア内の混雑度合を特定する(S55)。例えば制御部21は、カメラDB22dに記憶された立ち止まり時間が、この時間帯に含まれる検知結果におけるスポット状況を読み出し、読み出したスポット状況に基づいて、展示エリア内の混雑度合を算出する。例えば制御部21は、混雑しているというスポット状況に対して2点を、やや混雑しているというスポット状況に対して1点、空いているというスポット状況に対して0点を割り当て、各スポット状況の平均点を算出して混雑度合としてもよい。また例えば、この時間帯に展示エリアに入場した鑑賞者の人数と、展示エリアから退出した鑑賞者の人数とに基づいて、2つの人数の差分に基づいて展示エリア内の混雑度合を算出してもよい。
また制御部21は、ここでの時間帯に展示エリア内にいた鑑賞者のうちで団体客の割合を算出する(S56)。例えば、ミュージアムの入口に入館チケットを読み取る読取装置が設けられており、この読取装置がサーバ20に接続されている場合、制御部21は、読取装置が読み取ったチケット情報を取得できる。チケット情報には当該入館チケットが団体客用チケットであるか個人客(一般客)用チケットであるかを示す情報が含まれており、制御部21は、読取装置が読み取ったチケット情報に基づいて、入館した鑑賞者が団体客であるか否かを判定できる。よって、制御部21は、読取装置が読み取った入館チケットの枚数に対して、団体客用チケットの枚数の割合を算出することにより、展示エリア内における団体客の割合を算出できる。
制御部21は、ステップS53~S56の処理によって展示エリア内の状況を判定し、それぞれ算出した展示エリア内の状況に基づいて、ステップS51で取得した基準滞在時間を増減させることにより、ここでの時間帯における展示エリア内での滞在時間(鑑賞時間)を予測する(S57)。例えば制御部21は、ステップS53で算出した年齢層毎の割合のうちで割合が1番多い年齢層が10歳未満であった割合、基準滞在時間を短くする演算を行う。例えば制御部21は基準滞在時間に対して0.95倍の乗算を行う。これは、10歳未満の子供の場合、各展示物を鑑賞する時間が大人と比べて短いと考えられるからである。また、制御部21は、例えばステップS54で算出した車椅子の利用者の割合が所定値以上(例えば30%以上)であった場合、基準滞在時間を長くする演算を行う。例えば制御部21は基準滞在時間に対して1.05倍の乗算を行う。これは、車椅子の利用者の場合には、展示エリア内を移動する時間が車椅子を利用していない鑑賞者と比べて長くなると考えられるからである。また、制御部21は、ステップS55で算出した展示エリア内の混雑度合に応じて、基準滞在時間を増減する演算を行う。例えば制御部21は、混雑度合が混雑していることを示す度合である場合、基準滞在時間に対して1.1倍の乗算を行って基準滞在時間よりも長い滞在時間を算出し、混雑度合が空いていることを示す度合である場合、基準滞在時間に対して0.9倍の乗算を行って基準滞在時間よりも短い滞在時間を算出する。これは、展示エリア内が混雑している場合には、展示エリア内を移動する時間が長くなり、展示エリア内が空いている場合には、展示エリア内を移動する時間が短くなると考えられるからである。また、制御部21は、例えばステップS56で算出した団体客の割合が所定値以上(例えば30%以上)であった場合、基準滞在時間を短くする演算を行う。例えば制御部21は基準滞在時間に対して0.95倍の乗算を行う。これは、団体客の場合、展示物を鑑賞した後の集合時間が設定されていることによって、各展示物を鑑賞する時間が個人客と比べて短くなると考えられるからである。また、制御部21は、ここでの時間帯に応じて、基準滞在時間を増減する演算を行う。例えば制御部21は、開館直後(例えば開館からの1時間)の時間帯の場合、基準滞在時間に対して1.1倍の乗算を行って基準滞在時間よりも長い滞在時間を算出し、閉館直前(例えば閉館までの1時間)の時間帯の場合、基準滞在時間に対して0.9倍の乗算を行って基準滞在時間よりも短い滞在時間を算出する。これは、開館直後では展示エリア内は空いており鑑賞者は余裕を持って鑑賞できるので鑑賞時間が長くなり、閉館直前では鑑賞者が急いで鑑賞する可能性が高く鑑賞時間が短くなると考えられるからである。上述したように鑑賞者の年齢層、車椅子の利用者の割合、展示エリア内の混雑度合、団体客の割合、時間帯に応じて、展示エリア内での滞在時間を増減させる演算を行うことにより、基準滞在時間に対して展示エリア内の状況に応じた重み付けを行うことができ、ここでの時間帯における滞在時間を予測できる。なお、上述したような演算処理は一例であり、上述した演算処理に限定されない。
制御部21は、予測した滞在時間に基づいて、スケジューリング対象期間の開始時刻及び終了時刻を設定する(S58)。ここでは、制御部21は、現在時刻(ステップS52で基準滞在時間の終了時刻に特定した時刻)をスケジューリング対象期間の終了時刻に設定し、現在時刻から予測した滞在時間を遡った時刻をスケジューリング対象期間の開始時刻に設定する。これにより、本実施形態では、鑑賞者の展示エリア内の滞在時間を基に、各展示物の映像の再生スケジュールを決定する際に考慮対象とすべきスケジューリング対象期間が決定される。そして制御部21は図9の処理に戻る。
次に制御部21は、設定したスケジューリング対象期間について、各スポットにおける鑑賞者の立ち止まり状態を判定する。本実施形態では、1又は複数のスポットに対して1つの映像が対応付けられており、それぞれの映像毎に、対応するスポットにおける鑑賞者の立ち止まり状態を集計し、集計結果から各映像の再生スケジュールを決定する。従って、まず制御部21は、それぞれの映像と、それぞれの映像に対応するスポットとの対応付けを行う。例えば制御部21は、映像DB22bに記憶してある各映像IDと、各映像IDに対応する対応展示物とに基づいて、各映像と、対応展示物のスポットとを対応付ける。そして制御部21は、スケジューリング対象期間について、カメラDB22dに記憶してある各スポットに対する検知結果から、1つの映像に対応するスポットにおける検知結果を読み出す(S33)。制御部21は、読み出した検知結果に基づいて、当該映像に対応する各スポットで立ち止まった鑑賞者の立ち止まり時間の合計(立ち止まり総時間)を算出する(S34)。図12に示す立ち止まり総時間の算出処理において、制御部21は、ステップS33で読み出した1つの映像に対応するスポットに対する検知結果から、1つのスポットにおける検知結果を抽出する(S61)。更に制御部21は、抽出した1つのスポットにおける検知結果から、1人の鑑賞者に関する検知結果を抽出する(S62)。制御部21は、抽出した1人分の検知結果に基づいて以下の処理を行う。
制御部21は、当該鑑賞者の立ち止まり時間を算出する(S63)。具体的には、制御部21は、検知結果の立ち止まり時間の開始時刻及び終了時刻に基づいて、開始時刻から終了時刻までの時間を算出する。例えば開始時刻が10:00であり、終了時刻が10:05である場合、制御部21は、立ち止まり時間を5分と算出する。次に制御部21は、当該鑑賞者の立ち止まり状態として展示物との距離に応じた演算を、ステップS63で算出した立ち止まり時間に対して行う(S64)。例えば制御部21は、展示物との距離が所定距離(例えば2m)未満であるか否かを判断し、所定距離未満であると判断した場合、立ち止まり時間に対して時間を長くする演算を実行する。展示物との距離が所定距離以上であると判断した場合、制御部21は、立ち止まり時間に対する演算を行わない、又は、立ち止まり時間に対して時間を短くする演算を行う。なお、検知結果として展示物との距離が近い又は遠いことがカメラDB22dに記憶されている場合、制御部21は、展示物との距離が近いか否かを判断し、判断結果に応じた演算を実行する。これにより、鑑賞者と展示物との距離に応じて立ち止まり時間に重み付けを行うことができる。例えば鑑賞者が展示物に関心がある場合、展示物との距離が近くなる傾向があるので、同じ立ち止まり時間であっても、展示物との距離が近い鑑賞者の方が展示物に対する関心があると考えられる。従って、本実施形態では、展示物との距離が近い場合に、立ち止まり時間を長くする演算を実行することとする。
次に制御部21は、当該鑑賞者の立ち止まり状態(鑑賞状態)に応じた演算を立ち止まり時間に対して行う(S65)。例えば制御部21は、鑑賞者が展示物を見ているか否かを判断し、展示物を見ていないと判断した場合、立ち止まり時間に対して時間を短くする演算を実行する。鑑賞者が展示物を見ていると判断した場合、制御部21は、立ち止まり時間に対する演算を行わない、又は、立ち止まり時間に対して時間を長くする演算を行う。なお、制御部21は、鑑賞者が展示物を見ていない場合と、よそ見をしながら展示物を見ている場合とにおいて異なる演算を行ってもよい。これにより、鑑賞者が展示物を見ている鑑賞状態に応じて立ち止まり時間に重み付けを行うことができる。例えば鑑賞者が展示物に関心がある場合、展示物を凝視する傾向があるので、同じ立ち止まり時間であっても、展示物を凝視している鑑賞者の方が展示物に対する関心があると考えられる。従って、本実施形態では、鑑賞者が展示物を凝視している(見ている)場合に、立ち止まり時間を長くする演算を実行することとする。
次に制御部21は、当該鑑賞者の年齢層に応じた演算を立ち止まり時間に対して行う(S66)。例えば制御部21は、当該鑑賞者が10歳未満であるか否かを判断し、10歳未満であると判断した場合、立ち止まり時間に対して時間を短くする演算を実行する。鑑賞者が10歳未満でないと判断した場合、制御部21は、立ち止まり時間に対する演算を行わない、又は、立ち止まり時間に対して時間を長くする演算を行う。なお、制御部21は、鑑賞者の年齢層毎に異なる重み付けを行う構成でもよい。これにより、鑑賞者の年齢層に応じて立ち止まり時間に重み付けを行うことができる。例えば鑑賞者が10歳未満である場合、ミュージアムショップで商品を購入する可能性が低いと考えられる。従って、本実施形態では、鑑賞者が10歳未満である場合に、立ち止まり時間を短くする演算を行う。なお、ミュージアムショップで商品を購入する可能性が高い年齢層を予測できる場合、その年齢層に対して立ち止まり時間を長くする演算を行い、商品を購入する可能性が低い年齢層を予測できる場合、その年齢層に対して立ち止まり時間を短くする演算を行ってもよい。
次に制御部21は、鑑賞者の車椅子の利用状況に応じた演算を立ち止まり時間に対して行う(S67)。例えば制御部21は、当該鑑賞者が車椅子の利用者であるか否かを判断し、車椅子の利用者であると判断した場合、立ち止まり時間に対して時間を長くする演算を実行する。鑑賞者が車椅子の利用者でないと判断した場合、制御部21は、立ち止まり時間に対する演算を行わない、又は、立ち止まり時間に対して時間を短くする演算を行う。これにより、車椅子の利用者であるか否かに応じて立ち止まり時間に重み付けを行うことができる。
次に制御部21は、当該鑑賞者がいるスポット内の混雑状況に応じた演算を立ち止まり時間に対して行う(S68)。例えば制御部21は、検知結果のスポット状況が混雑している状態を示すか否かを判断し、混雑している状態を示すと判断した場合、立ち止まり時間に対して時間を長くする演算を実行する。検知結果のスポット状況が混雑していない状態を示すと判断した場合、制御部21は、立ち止まり時間に対する演算を行わない、又は、立ち止まり時間に対して時間を短くする演算を行う。なお、検知結果のスポット状況が混雑度合を示す数値である場合、制御部21は、混雑度合毎に異なる重み付けを行う構成でもよい。これにより、スポット内の混雑状況に応じて立ち止まり時間に重み付けを行うことができる。
次に制御部21は、ここでのスケジューリング対象期間の時間帯に応じた演算を立ち止まり時間に対して行う(S69)。例えば制御部21は、スケジューリング対象期間が閉館直前であるか否かを判断し、閉館直前であると判断した場合、立ち止まり時間に対して時間を短くする演算を実行する。また制御部21は、スケジューリング対象期間が開館直後であるか否かを判断し、開館直後であると判断した場合、立ち止まり時間に対する演算を行わない、又は、立ち止まり時間に対して時間を長くする演算を行う。なお、制御部21は、スケジューリング対象期間の時間帯毎に異なる重み付けを行う構成でもよい。これにより、スケジューリング対象期間の時間帯に応じて立ち止まり時間に重み付けを行うことができる。
次に制御部21は、当該鑑賞者が鑑賞中の展示物の特徴に応じた演算を立ち止まり時間に対して行う(S70)。例えば制御部21は、ここでの展示物の特徴を展示物DB22aの展示物情報から読み出し、読み出した特徴が、だまし絵及びトリックアートのように鑑賞する位置によって見えるものが変化する特徴、からくり人形のように時間の経過によって見えるものが変化する特徴等、鑑賞位置又は経過時間によって見え方が異なるような所定の特徴を有するか否かを判断する。そして、制御部21は、所定の特徴を有すると判断した場合、立ち止まり時間に対して時間を長くする演算を実行し、所定の特徴を有しないと判断した場合、立ち止まり時間に対する演算を行わない、又は、立ち止まり時間に対して時間を短くする演算を行う。これにより、展示物の特徴に応じて立ち止まり時間に重み付けを行うことができる。
また制御部21は、当該鑑賞者が団体客であるか否かを管理できる場合、団体客であるか否かに応じた演算を立ち止まり時間に対して行ってもよい。例えば制御部21は、鑑賞者が団体客である場合、立ち止まり時間に対して時間を短くする演算を実行し、団体客でない場合、立ち止まり時間に対する演算を行わない、又は、立ち止まり時間に対して時間を長くする演算を行ってもよい。
上述した処理により、制御部21は、当該鑑賞者が実際に立ち止まった立ち止まり時間に対して、鑑賞者の立ち止まり状態及び年齢層、スポットの混雑状況、時間帯、展示物の特徴等に応じた重み付けを行うことによって立ち止まり時間を増減させる。鑑賞者の立ち止まり状態(鑑賞状態)は、展示物に対する鑑賞者の関心度が反映される。例えば鑑賞者は関心度の高い展示物に対しては近くで時間をかけて鑑賞することが予想され、関心度の低い展示物に対しては遠くから、又は時間をかけずに鑑賞することが予想される。従って、鑑賞者の実際の立ち止まり時間を、鑑賞者の関心度が反映された立ち止まり状態に応じて増減させることにより、鑑賞者の関心度が反映された立ち止まり時間を算出できる。なお、鑑賞者の年齢層に応じた重み付けを行うことにより、例えばミュージアムショップの売上増加に貢献する年齢層であるか否かが反映された立ち止まり時間を算出できる。また、スポットの混雑状況、時間帯、展示物の特徴に応じた重み付けを行うことにより、鑑賞環境及び展示物の特徴に応じた鑑賞者の鑑賞状態が反映された立ち止まり時間を算出できる。なお、制御部21は、ステップS63で算出した立ち止まり時間に対して、ステップS64~S70の全ての演算を行う構成に限定されず、ステップS64~S70のいずれか又は複数の演算を行うように構成されていてもよく、いずれの演算を行うかを任意に設定可能であってもよい。
制御部21は、演算後の立ち止まり時間の累計を算出する(S71)。なお、制御部21は、1つの映像毎に対応するスポットにおける立ち止まり総時間を集計するので、1つの映像について立ち止まり総時間の算出処理を行う際に、立ち止まり時間の累計値を0にリセットする。そして制御部21は、ステップS64~S70で演算した後の1人分の立ち止まり時間を、ステップS71で累計値に加算していくことにより、1つのスポットにおいて、各鑑賞者の立ち止まり時間の累計値を算出する。よって、制御部21は、1つのスポット(1つの展示物)に対して、立ち止まった鑑賞者の数及び各鑑賞者の立ち止まり時間を計測する計測部として動作する。なお、各鑑賞者の立ち止まり時間の累計値は、当該スポットに対するスコアを示しており、このスコアは、スポット内の鑑賞者の数が多いほど高く、各鑑賞者の立ち止まり時間が長いほど高い値となる。制御部21は、ステップS61で抽出した検知結果において、上述した立ち止まり時間に対する演算処理を実行していない鑑賞者(未処理の鑑賞者)がいるか否かを判断し(S72)、いると判断した場合(S72:YES)、ステップS62の処理に戻り、未処理の鑑賞者のうちの1人の鑑賞者に関する検知結果を抽出し(S62)、抽出した1人分の検知結果に基づいてステップS63~S71の処理を行う。
未処理の鑑賞者がいないと判断した場合(S72:NO)、制御部21は、ステップS33で読み出した1つの映像に対応するスポットにおける検知結果において、上述した処理を実行していないスポット(未処理のスポット)があるか否かを判断し(S73)、あると判断した場合(S73:YES)、ステップS61の処理に戻る。そして制御部21は、未処理のスポットのうちの1つのスポットにおける検知結果を抽出し(S61)、抽出した検知結果に基づいてステップS62~S72の処理を行う。これにより、ステップS33で読み出した全てのスポットに対する立ち止まり総時間の累計値を算出できる。未処理のスポットがないと判断した場合(S73:NO)、制御部21は、図9に示す処理に戻る。なお、この時点で算出された立ち止まり時間の累計値が、処理対象の映像に対応する各スポットで立ち止まった鑑賞者の立ち止まり総時間の合計値となる。なお、スポットは、展示物の種類、大きさ、展示方法等に応じて異なるサイズが設定されてもよく、この場合、算出された各スポットの立ち止まり総時間に対して、スポットのサイズを考慮し、単位面積当たりの立ち止まり総時間を算出してもよい。制御部21は、ステップS34で算出した立ち止まり総時間と、当該映像の映像IDとを対応付けて記憶部22に記憶する(S35)。制御部21は、上述した立ち止まり総時間の算出処理を実行していない映像(未処理の映像)があるか否かを判断し(S36)、あると判断した場合(S36:YES)、ステップS33の処理に戻る。制御部21は、未処理の映像のうちの1つの映像に対応するスポットにおける検知結果を読み出し(S33)、読み出した検知結果に基づいてステップS34~S35の処理を行う。
制御部21は、未処理の映像がないと判断するまでステップS33~S35の処理を繰り返す。これにより、各映像に対応する各スポットについて、各鑑賞者の状態及び鑑賞環境に応じた重み付けが行われた立ち止まり時間の合計(立ち止まり総時間)が算出される。各スポットの立ち止まり総時間には、展示物に対する各鑑賞者の関心度が反映されている。また、各映像について、各映像に対応するスポットの立ち止まり総時間の合計値が算出される。よって、各映像の立ち止まり総時間にも、対応する展示物に対する各鑑賞者の関心度が反映される。従って、本実施形態では、各映像の立ち止まり総時間に基づいて、各映像の再生時間及び再生順序を決定することにより、各鑑賞者の関心度を反映させた再生時間及び再生順序で各映像を再生させることができる。よって、鑑賞者が展示エリア内で鑑賞中に関心を持った展示物があった場合に、この展示物に対応する映像が優先的に再生され、鑑賞中に気に入った展示物、又は感動した展示物等の映像を鑑賞者に提示することが可能となる。鑑賞者は、鑑賞中に気に入った展示物、又は感動した展示物等の映像を視聴することによって、気に入った展示物又は感動した展示物に対する記憶が蘇り、ミュージアムショップで展示物に関する商品を購入する可能性が高くなる。これにより、ミュージアムショップの売上を伸ばすことが可能となる販売促進活動の実現が可能となる。
制御部21は、未処理の映像がないと判断した場合(S36:NO)、ステップS35で記憶部22に記憶した各映像に対応する立ち止まり総時間に基づいて、映像毎の立ち止まり総時間の割合を算出する(S37)。具体的には、制御部21は、各映像に対応する立ち止まり総時間の合計を算出し、立ち止まり総時間の合計に対して、各映像の立ち止まり総時間の割合を算出する。次に制御部21は、各映像に対して算出した立ち止まり総時間の割合を大きい順に並び替え、立ち止まり総時間の割合が大きい順に所定数の映像を選択する(S38)。例えば制御部21は、各映像に対応する立ち止まり総時間の割合の合計が所定値(例えば70%又は80%)に到達するまで、立ち止まり総時間の割合が大きい順に映像を選択する。この場合、立ち止まり総時間の割合が小さい映像、即ち、立ち止まり総時間が短く鑑賞者の関心度が低い展示物に対応する映像を、再生対象から排除することができる。また、再生対象とすべき映像の数が予め決められている場合、制御部21は、立ち止まり総時間の割合が大きい順に、予め決められている数の映像を選択する。
次に制御部21は、1サイクルの再生時間を設定する(S39)。本実施形態では、例えば鑑賞者のショップエリア内での平均的な滞在時間の半分の時間を1サイクルの再生時間に設定する。従って、制御部21は、記憶部22に予め記憶してあるショップエリア内での基準滞在時間を読み出し、基準滞在時間の半分の時間を算出して1サイクルの再生時間に設定する。例えばショップエリア内での基準滞在時間が20分である場合、制御部21は1サイクルの再生時間として10分を設定する。
なお、本実施形態において、ショップエリア内においても、展示エリアと同様に鑑賞者の状態を検知するように構成することができる。この場合、ショップエリア内の鑑賞者の状態を考慮してショップエリア内での滞在時間を設定することができる。ショップエリア内の鑑賞者の状態は、例えばショップエリアの入口にカメラを設け、入口を通過してショップエリアに入った鑑賞者を撮影した撮影画像に基づいて検知することができる。例えば、鑑賞者の属性(例えば年齢層)、鑑賞者が車椅子の利用者であるか否か等の鑑賞者の状態と、ショップエリア内の混雑状況等の環境状況とを検知することが考えられる。よって、ショップエリア内の状態を検知する構成を有する場合、制御部21は、ステップS39の処理の代わりに、以下の図13の処理を行う構成でもよい。なお、1人目の鑑賞者が展示エリアから退出した時点ではショップエリアには鑑賞者はいない。従って、例えばミュージアムの開館から所定時間が経過するまでの間、又は、1人目の鑑賞者が展示エリアから退出してから所定時間が経過するまでの間は、記憶部22に記憶してあるショップエリア内での基準滞在時間に基づいて1サイクルの再生時間を設定する。
図13は1サイクルの再生時間の設定処理手順の他の例を示すフローチャートである。なお、図13中のステップS83~S87では、制御部21は、図11に示すスケジューリング対象期間の設定処理におけるステップS53~S57と同様の処理を行うので詳細な説明は省略する。図13に示す1サイクルの再生時間の設定処理では、制御部21は、記憶部22に予め記憶してあるショップエリア内での基準滞在時間を取得する(S81)。制御部21は、取得した基準滞在時間に基づいて、当該基準滞在時間の開始時刻及び終了時刻を特定する(S82)。ここでは、制御部21は、現在時刻を基準滞在時間の終了時刻に特定し、現在時刻から基準滞在時間を遡った時刻を開始時刻に特定する。そして制御部21は、特定した開始時刻から終了時刻までの時間帯にショップエリア内にいた鑑賞者について年齢層毎の割合を算出する(S83)。
また制御部21は、ここでの時間帯にショップエリア内にいた鑑賞者のうちで車椅子を利用している鑑賞者の割合を算出する(S84)。また制御部21は、ここでの時間帯におけるショップエリア内の混雑度合を特定する(S85)。また制御部21は、ここでの時間帯にショップエリア内にいた鑑賞者が団体客であるか否かを判定できる場合、ここでの時間帯にショップエリア内にいた鑑賞者のうちで団体客の割合を算出する(S86)。ショップエリア内の鑑賞者が団体客であるか否かは、例えば、鑑賞者の入館時に入館チケットから読み取ったチケット情報に基づいて判定できる。例えば入館時刻から、展示エリア内の基準滞在時間とショップエリアまでの基準移動時間とが経過した時刻が、鑑賞者がショップエリアに到着した時刻と想定される。従って、ここでの時間帯から、展示エリア内の基準滞在時間とショップエリアまでの基準移動時間とを遡った時間帯に入館した鑑賞者が団体客であるか否かを判定することにより、ここでの時間帯にショップエリアにいた鑑賞者が団体客であるか否かを判定することができる。
制御部21は、ステップS83~S86で算出したショップエリア内の状況に基づいて、ステップS81で取得した基準滞在時間を増減させることにより、ここでの時間帯におけるショップエリア内での滞在時間を予測する(S87)。なお、ステップS87は、図11中のステップS57と同様の処理とすることができるが、ステップS87では、制御部21は、ステップS86で算出した団体客の割合が所定値以上(例えば30%以上)であった場合、基準滞在時間を長くする演算を行ってもよい。これは、団体客の場合、ショップエリアの滞在時間が確保されていることが多く、ショップエリア内にいる時間が個人客と比べて長くなると考えられるからである。また、ステップS87においても、制御部21は、ここでの時間帯に応じて、基準滞在時間を増減する演算を行う。これにより、ショップエリア内での滞在時間についても、ショップエリア内の鑑賞者の年齢層、車椅子の利用者の割合、ショップエリア内の混雑度合、団体客の割合、時間帯に応じた演算を行うことにより、ここでの時間帯でのショップエリア内の状況に応じた滞在時間を予測できる。なお、ショップエリア内の滞在時間に対する上述した演算処理は一例であり、上述した演算処理に限定されない。
制御部21は、予測したショップエリア内での滞在時間に基づいて、1サイクルの再生時間を設定する(S88)。ここでは、制御部21は、予測した滞在時間の半分の時間を1サイクルの再生時間に設定する。このような処理を行う場合、鑑賞者のミュージアムショップの滞在時間を基に、各展示物の映像を再生させる1サイクルの再生時間が決定される。図13に示す処理を実行した場合、制御部21は、ステップS88の処理後に、図9の処理に戻る。
1サイクルの再生時間を設定した場合、制御部21は、1サイクルの再生時間において、ステップS38で選択した所定数の映像について、各映像の再生時間(再生可能時間)を算出する(S40)。例えば1サイクルの再生時間が10分であり、ステップS38で選択した映像1~5(動画名1~5)についてステップS37で算出した立ち止まり総時間の割合がそれぞれ30%、20%、15%、10%、5%であった場合、制御部21は、映像1~5の再生可能時間として、225秒(600秒×30/80)、150秒(600秒×20/80)、112秒(600秒×15/80)、75秒(600秒×10/80)、37秒(600秒×5/80)を算出する。即ち、制御部21は、選択した各映像1~5の立ち止まり総時間の割合の合計(ここでは、80%=30%+20%+15%+10%+5%)を基準とした、各映像1~5の立ち止まり総時間の割合の比率(再生時間の割合)を算出し、算出した比率を1サイクルの再生時間に乗算することによって、各映像1~5に対する再生可能時間を算出する。
制御部21は、各映像に対応する再生可能時間に基づいて映像の再生スケジュールを生成する(S41)。例えば制御部21は、各映像についてステップS37で算出した立ち止まり総時間の割合を考慮し、立ち止まり総時間の割合が1番多い映像1を、(映像1に対する再生可能時間/映像1の映像の再生時間)回再生させ、2番目に多い映像2を、(映像2に対する再生可能時間/映像2の映像の再生時間)回再生させ、3番目に多い映像3を、(映像3に対する再生可能時間/映像3の映像の再生時間)回再生させ、4番目に多い映像4を、(映像4に対する再生可能時間/映像4の映像の再生時間)回再生させ、5番目に多い映像5を、(映像5に対する再生可能時間/映像5の映像の再生時間)回再生させる再生スケジュールを生成する。また制御部21は、立ち止まり総時間の割合が多い映像から順に1,2…の再生順序を割り当て、各映像の再生可能時間が0となるまで、1,2…の再生順序を繰り返す再生スケジュールを生成してもよい。
また、1つの映像に対して、異なる再生時間の映像が複数用意されている場合、制御部21は、各映像に対応する再生可能時間(又は残りの再生可能時間)に応じて、再生対象の映像を切り替えて再生スケジュールを生成してもよい。具体的には、映像1として再生時間が30秒の第1映像と再生時間が1分の第2映像とが用意されており、映像1の再生可能時間が90秒であった場合、1回目に第2映像を再生し、2回目に第1映像を再生させるような再生スケジュールを生成してもよい。なお、再生スケジュールを生成する際に決定する各映像の再生順序は、例えば各映像に対する立ち止まり総時間の割合に応じて設定されていてもよく、任意に設定変更できるように構成されていてもよい。上述した処理により、制御部21(特定部)は、各展示物に対する鑑賞者の関心度(スポットでの立ち止まり総時間)に応じて、各展示物の映像を再生する再生方式を特定する(切り替える)ことができ、特定した再生方式に従った再生スケジュールを生成することができる。なお、再生方式とは、複数の展示物に対応する映像からどの映像を再生対象に選択すべきか、また、1つの展示物に対応する複数の映像(再生時間が異なる映像)からどの映像を再生対象に選択すべきか等の選択方法を含む。
次に制御部21は、展示エリアからショップエリアまでの移動時間を設定する(S42)。移動時間は、ステップS41で生成した再生スケジュールでの映像再生を開始する時刻を設定する際に用いる。具体的には、ステップS31で1人目の鑑賞者が展示エリアから退出した時刻から、移動時間を経過した時刻を、映像再生の開始時刻に設定する。なお、ここでは、記憶部22に予め記憶してある基準移動時間を用いる。従って、制御部21は、記憶部22に予め記憶してある基準移動時間を読み出し、ショップエリアまでの移動時間に設定する。
なお、展示エリアからショップエリアまでの移動経路においても、展示エリアと同様に鑑賞者の状態を検知するように構成することができる。この場合、移動経路を移動中の鑑賞者の状態を考慮してショップエリアまでの移動時間を設定することができる。移動中の鑑賞者の状態は、例えば展示エリアの出口、又は移動経路にカメラを設け、展示エリアを退出した鑑賞者、又は移動経路を移動中の鑑賞者を撮影した撮影画像に基づいて検知することができる。また、展示エリアの順路の最後のスポットを撮影するカメラを用いて、最後のスポットから退出した鑑賞者を撮影した画像に基づいて、移動中の鑑賞者の状態を検知してもよい。ここでも、鑑賞者の属性(例えば年齢層)、鑑賞者が車椅子の利用者であるか否か等の鑑賞者の状態と、移動経路内の混雑状況等の環境状況とを検知することが考えられる。よって、移動経路内の状態を検知する構成を有する場合、制御部21は、ステップS42の処理の代わりに、以下の図14の処理を行う構成でもよい。ここでも、1人目の鑑賞者が展示エリアから退出した時点では移動経路に鑑賞者はいない。従って、例えばミュージアムの開館から所定時間が経過するまでの間、又は1人目の鑑賞者が展示エリアから退出してから所定時間が経過するまでの間は、記憶部22に記憶してある基準移動時間を移動時間に設定する。
図14は移動時間の設定処理手順の他の例を示すフローチャートである。なお、図14中のステップS93~S97では、制御部21は、図11に示すスケジューリング対象期間の設定処理におけるステップS53~S57と同様の処理を行うので詳細な説明は省略する。図14に示す移動時間の設定処理では、制御部21は、記憶部22に予め記憶してある基準移動時間を取得する(S91)。制御部21は、取得した基準移動時間に基づいて、当該基準移動時間の開始時刻及び終了時刻を特定する(S92)。ここでも、制御部21は、現在時刻を基準移動時間の終了時刻に特定し、現在時刻から基準移動時間を遡った時刻を開始時刻に特定する。そして制御部21は、特定した開始時刻から終了時刻までの時間帯に移動経路内にいた鑑賞者について年齢層毎の割合を算出する(S93)。
また制御部21は、ここでの時間帯に移動経路内にいた鑑賞者のうちで車椅子を利用している鑑賞者の割合を算出する(S94)。また制御部21は、ここでの時間帯における移動経路内の混雑度合を特定する(S95)。また制御部21は、ここでの時間帯に移動経路内にいた鑑賞者が団体客であるか否かを判定できる場合、ここでの時間帯に移動経路内にいた鑑賞者のうちで団体客の割合を算出する(S96)。移動経路内の鑑賞者が団体客であるか否かは、鑑賞者の入館時に入館チケットから読み取ったチケット情報に基づいて判定できる。例えば入館時刻から、展示エリア内の基準滞在時間が経過した時刻が、鑑賞者が移動経路に到着した時刻と想定される。従って、ここでの時間帯から、展示エリア内の基準滞在時間を遡った時間帯に入館した鑑賞者が団体客であるか否かを判定することにより、ここでの時間帯に移動経路にいた鑑賞者が団体客であるか否かを判定することができる。
制御部21は、ステップS93~S96で算出した移動経路内の状況に基づいて、ステップS91で取得した基準移動時間を増減させることにより、ここでの時間帯におけるショップエリアまでの移動時間を予測する(S97)。なお、ステップS97は、図11中のステップS57と同様の処理とすることができる。これにより、展示エリアからショップエリアまでの移動時間についても、移動経路内の鑑賞者の年齢層、車椅子の利用者の割合、混雑度合、団体客の割合、時間帯に応じた演算を行うことにより、ここでの時間帯での移動経路内の状況に応じた移動時間を予測できる。なお、ショップエリアまでの移動時間に対する上述した演算処理は一例であり、上述した演算処理に限定されない。図14の処理を実行した場合、制御部21は、予測した移動時間を、ここでの時間帯における移動時間に設定し、図9の処理に戻る。
ショップエリアまでの移動時間を設定した場合、制御部21は、ステップS41で生成した再生スケジュールでの映像再生を開始する時刻を特定する(S43)。ここでは、制御部21は、ステップS31で1人目の鑑賞者が展示エリアから退出した時刻から、設定した移動時間を経過した時刻を再生開始時刻に特定する。制御部21は、特定した再生開始時刻と、生成した再生スケジュールとを対応付けて記憶部22に記憶する(S44)。これにより、デジタルサイネージ30での映像の再生スケジュールを、再生開始時刻に対応付けて蓄積しておくことができる。
制御部21(出力部)は、ステップS43で特定した再生開始時刻からの再生対象の映像として、生成した再生スケジュールに従って各映像をつなぎ合わせた映像(映像データ)をデジタルサイネージ30に送信する(S45)。なお、デジタルサイネージ30での映像再生を制御するコントローラが設けられている場合、制御部21は、再生開始時刻及び再生スケジュール(映像の再生指示)をコントローラに出力する。この場合、コントローラが、各映像を記憶しており、再生開始時刻から、再生スケジュールに従った順序で各映像をデジタルサイネージ30に出力することによって、再生スケジュールに従った映像をデジタルサイネージ30に表示させることができる。なお、デジタルサイネージ30がコントローラの機能を有していてもよい。
デジタルサイネージ30は、サーバ20から受信する映像を順次表示する(S46)。なお、デジタルサイネージ30の動作をコントローラで制御する場合、デジタルサイネージ30は、コントローラから受信する映像を順次表示する。
サーバ20の制御部21は、ステップS45の処理後、デジタルサイネージ30での映像再生を終了するか否かを判断する(S47)。例えば制御部21は、ミュージアムショップの閉店時刻が経過した場合に、デジタルサイネージ30での映像再生を終了すると判断する。また制御部21は、ミュージアム及びミュージアムショップ内に鑑賞者が1人もいない場合に、映像再生を終了すると判断してもよい。また制御部21は、入力部24を介したユーザ操作によってサーバ20の動作終了が指示された場合に、映像再生を終了すると判断してもよい。
映像再生を終了しないと判断した場合(S47:NO)、制御部21は、次の1サイクルの再生時間における再生開始時刻を特定する(S48)。ここでは、制御部21は、ステップS43で特定した再生開始時刻から、ステップS39で設定した1サイクルの再生時間が経過した時刻、即ち再生終了時刻を算出し、算出した再生終了時刻を、次の1サイクルの再生開始時刻に設定する。そして、制御部21は、ステップS32の処理に戻り、次の1サイクルの再生時間について、ステップS32~S45の処理を実行する。なお、2回目以降の1サイクルの再生時間に関する処理において、図11中のステップS52では、制御部21は、直近のステップS43で特定した再生開始時刻から、直近のステップS42で設定した移動時間を遡った時刻を、展示エリア内での基準滞在時間の終了時刻に特定し、特定した終了時刻から展示エリア内での基準滞在時間を遡った時刻を開始時刻に特定する。また、ステップS58では、制御部21は、直近のステップS52で基準滞在時間の終了時刻に特定した時刻をスケジューリング対象期間の終了時刻に設定し、設定した時刻から、直近のステップS57で予測した滞在時間を遡った時刻をスケジューリング対象期間の開始時刻に設定する。また、2回目以降の1サイクルの再生時間に関する処理において、ステップS43では、制御部21は、直近のステップS48で特定した次の1サイクルの再生時間における再生開始時刻を、ここでの再生スケジュールにおける映像再生開始時刻に特定する。
なお、図13の処理を実行する場合、図13中のステップS82において、制御部21は、この時点での現在時刻をショップエリア内での基準滞在時間の終了時刻に特定し、現在時刻からショップエリア内での基準滞在時間を遡った時刻を開始時刻に特定する。このような基準滞在時間に基づいてステップS83~S87の処理を実行することにより、直近のショップエリア内の状態に応じて予測されたショップエリア内での滞在時間に基づいて、1サイクルの再生時間を設定できる。
また、図14の処理を実行する場合、図14中のステップS92において、制御部21は、この時点での現在時刻を基準移動時間の終了時刻に特定し、現在時刻から基準移動時間を遡った時刻を開始時刻に特定する。このような基準移動時間に基づいてステップS93~S97の処理を実行することにより、直近の移動経路内の状態に応じて予測された移動時間を設定できる。
制御部21は、映像再生を終了すると判断するまで、上述したステップS32~S48の処理を繰り返し、映像再生を終了すると判断した場合(S47:YES)、一連の処理を終了する。これにより、制御部21は、展示エリア内の状態(例えば鑑賞者の年齢層毎の割合、車椅子利用者の割合、混雑度合、団体客の割合、時間帯)に応じて展示エリア内での滞在時間を予測し、予測した滞在時間からスケジューリング対象期間を設定できる。また、制御部21は、設定したスケジューリング対象期間に対して、各スポット内の状態(例えば立ち止まり人数、各鑑賞者の鑑賞状態、スポット内の混在状況、時間帯、展示物の特徴)に応じて各スポットにおける立ち止まり総時間を算出できる。このように算出された各スポットの立ち止まり総時間は、各展示物に対する鑑賞者の関心の度合が反映されていると考えられる。よって、立ち止まり総時間が多い展示物に関する映像を優先的に再生させる再生スケジュールを生成することにより、鑑賞者の展示エリア内での行動(鑑賞状態)等を考慮した再生スケジュールを設定できる。このような再生スケジュールでデジタルサイネージ30が映像を再生することにより、鑑賞者が展示エリア内で関心を持った展示物について、関心を持った記憶又は感動した記憶が蘇る可能性を高めることができる。デジタルサイネージ30での再生映像によって展示エリア内での関心及び感動を蘇らせることにより、ミュージアムショップへの入店を促すことが可能となり、ミュージアムショップへの入店率を向上させ、ミュージアムショップでの購買意欲が高まることが期待される。
また、ショップエリア内の状態(例えば鑑賞者の年齢層毎の割合、車椅子利用者の割合、混雑度合、団体客の割合、時間帯)に応じてショップエリア内での滞在時間を予測する場合、予測した滞在時間から1サイクルの再生時間を適切に設定できる。この場合、ショップエリア内の鑑賞者の状態に応じて1サイクルの再生時間を適宜変更できるので、ショップエリア内の鑑賞者の回転状況(入出店状況)に応じたタイミングで再生スケジュールの切り替えを行うことが可能となる。更に、移動経路内の状態(例えば鑑賞者の年齢層毎の割合、車椅子利用者の割合、混雑度合、団体客の割合、時間帯)に応じて、展示エリアからショップエリアまでの移動時間を予測する場合、予測した移動時間に基づいて、1サイクルの再生スケジュールにおける再生開始時刻を適切に設定できる。この場合、移動経路内の状態に応じた移動時間を考慮した再生開始時刻が決定されるので、展示エリアを出た鑑賞者がデジタルサイネージ30の設置場所まで到着したタイミングに合わせて、当該鑑賞者の展示エリアでの状態によって設定された再生スケジュールでの映像再生を開始させることが可能となる。従って、鑑賞者が展示エリア内で関心を持った展示物に関する映像を、デジタルサイネージ30によって当該鑑賞者に提供することが可能となり、関心を持った記憶又は感動した記憶が蘇る可能性を高めることができる。
本実施形態では、スケジューリング対象期間が設定され、それぞれのスケジューリング対象期間における展示エリア内の状況に応じた再生スケジュールが設定される。従って、展示エリア内の状態(鑑賞者の状態等)に応じて、デジタルサイネージ30での再生スケジュールが逐次変更されるので、各スケジューリング対象期間における鑑賞者の関心度に応じた映像を再生させることが可能となる。これにより、鑑賞者が展示エリア内で関心を持った展示物又は感動した展示物の記憶が蘇り、ミュージアムショップでの関連商品の購買意欲の高まりが期待できる。よって、ミュージアムショップでの購買意欲を促進させ、売上向上につながるような映像再生が可能となり、販売促進活動の実施が可能となる。また、本実施形態では、各スケジューリング対象期間において、各展示物に対する鑑賞者の関心度を集計することができる。よって、来館した鑑賞者の関心度に基づいて、ミュージアムショップで販売する商品の品揃えを見直すことができ、鑑賞者の関心度に沿った品揃えを実現できる。鑑賞者の関心度に沿った品揃えとすることにより、鑑賞者の購買意欲が高い商品の欠品による購買機会の損失を抑制でき、鑑賞者の購買意欲が低い商品の陳列を抑制することができるので、適切な商品陳列が可能となる。これにより、入店した鑑賞者の購買意欲が向上して商品の購買率が向上し、ミュージアムショップ内の商品の回転率(在庫回転率)を向上させることができる。
本実施形態において、入館チケットから読み取ったチケット情報から鑑賞者が団体客か個人客かを判定する処理のほかに、展示エリアに入場する鑑賞者の数を検知し、入場者の集中的な増加を検知した場合に、団体客の入場と判断してもよい。このように団体客の入場を判断した場合、展示エリアから退場する鑑賞者の数を検知し、退場者の集中的な増加を検知した場合に、団体客の展示エリアからの退場と判断してもよい。このような場合、当該団体客の入場時刻から退場時刻までの時間をスケジューリング対象期間に設定し、設定したスケジューリング対象期間に基づいて再生スケジュールを生成してもよい。また、当該団体客がショップエリアに到着するタイミングを予測し、団体客がショップエリアに到着したタイミングで、生成した再生スケジュールで映像を再生させることにより、ミュージアムショップの売上に貢献できる販売促進活動を実現できる。なお、団体客が展示エリアから退場した後は、図9~図12の処理を行うことによってスケジューリング対象期間を設定し、設定したスケジューリング対象期間に基づいて再生スケジュールを生成する処理に戻る。
本実施形態において、スケジューリング対象期間における展示エリア内の状態に応じて再生スケジュールを設定する処理は、展示エリアからショップエリアまでの移動時間内に実行するように構成されている。これにより、スケジューリング対象期間における展示エリア内の状態に応じた再生スケジュールでの映像再生を、移動時間の経過後に開始させることができる。従って、スケジューリング対象期間に集計された鑑賞者が、ショップエリアに到着した可能性の高いタイミングで映像再生を開始することができ、各鑑賞者に視聴して欲しい映像を提供することが可能となる。
本実施形態において、サーバ20が行う各処理を、エッジPC10又はミュージアムに設置された情報処理装置がローカルで行う構成とすることもできる。例えばエッジPC10が、展示エリア内等での鑑賞者の状態を検知した結果を用いて、図9及び図10中でサーバ20が行う処理を行い、生成した再生スケジュールでの映像再生をデジタルサイネージ30に指示するように構成されていてもよい。又は、パーソナルコンピュータ等の情報処理装置をエッジPC10及びデジタルサイネージ30に通信接続しておき、情報処理装置が、エッジPC10が検知した展示エリア内等での鑑賞者の状態を取得し、取得した検知結果を用いて、図9及び図10中でサーバ20が行う処理を行い、生成した再生スケジュールでの映像再生をデジタルサイネージ30に指示するように構成されていてもよい。
本実施形態の情報処理システムは、美術館、博物館、科学館、水族館、植物園、動物園、テーマパーク等の施設以外にも適用可能である。人が立ち止まるほどの興味及び感動は、例えば展示物を見ることによる視覚刺激だけでなく、耳から入る聴覚刺激、鼻から入る臭覚刺激、手指等から入る触覚刺激(肌感覚)からも得ることができる。よって、これらの刺激を受けることができる展示物又は商品等が展示又は陳列されているような施設に適用することができる。例えば施設内の各場所(スポット)で異なる鑑賞用音楽を聞くことができる施設に適用することができる。この場合、デジタルサイネージ30に映像を表示させる代わりに、デジタルサイネージ30の設置場所で、鑑賞者の鑑賞状態に応じた再生スケジュールで、鑑賞用音楽を思い出すことができるような音楽を出力することにより、鑑賞した音楽に対する興味及び感動を蘇らせることが可能となる。なお、音楽を聞くことができる施設は、例えば小鳥のさえずり、川、滝、海、雨等の水音を聞くことができる施設を含む。
また、本実施形態の情報処理システムは、施設内の各場所(スポット)で異なる香り(匂い)を感じる(嗅ぐ)ことができる施設に適用することができる。この場合、デジタルサイネージ30に映像を表示させる代わりに、デジタルサイネージ30の設置場所で、鑑賞者の鑑賞状態に応じた再現スケジュールで、各スポットで感じた香りを再現することにより、各香りに対する興味及び感動を蘇らせることが可能となる。なお、香りを感じることができる施設は、例えばパン又はコーヒーのように香りによって購買意欲が増す食品の販売店、料理の作り方を実演しながら販売する実演販売店、香水の販売店、植物が展示又は陳列されている庭園又は生花店を含む。
また、本実施形態の情報処理システムは、施設内の各場所(スポット)で異なる手触り又は肌触りを感じることができる施設に適用することができる。この場合、デジタルサイネージ30に映像を表示させる代わりに、デジタルサイネージ30の設置場所で、鑑賞者の鑑賞状態に応じた再現スケジュールで、各スポットで感じた感触を再現することにより、各感触に対する興味及び感動を蘇らせることが可能となる。なお、手触り又は肌触りを感じることができる施設は、例えば各種の素材で製造された衣料品又は寝具の販売店、空調機器からの吹き出し風を感じることができる家電量販店、自然の風を感じることができる施設を含む。
上述したような各種の施設に適用した場合であっても、ショップエリアへの入店を促すことが可能となり、ショップエリアでの購買意欲を促進させ、売上向上につながるような販売促進活動を実現できる。
また、本実施形態の情報処理システムは、屋内施設に限定されず、植物園、動物園、庭園、テーマパーク等のような屋外施設にも適用可能である。施設内において、それぞれの展示物又は陳列物等を鑑賞している鑑賞者の状態及び施設内の状態を検知できる構成を構築できれば、どのような施設にも適用可能である。また、本実施形態の情報処理システムは、展示エリアとショップエリアとの間に移動距離がない施設にも適用可能である。例えば、各種の商品が陳列されている販売店に本実施形態の情報処理システムを適用した場合、店舗内に設置されているデジタルサイネージに対して、商品の陳列エリアでの各顧客の状態及びエリア内の状態に応じて決定された再生スケジュールで、各商品の映像を再生させることが考えられる。このような構成においても、顧客は、店舗内のデジタルサイネージで映像を見ることによって、興味及び関心を持った商品の記憶を蘇らせることができ、商品の購入忘れを抑制して売上向上が期待できる。また、料金の支払い待ちの際に(レジ待ち時に)視聴できる位置に設置されたデジタルサイネージで映像を表示する場合には、商品の購入忘れを防止できると共に、レジ待ちに対する顧客の不満を解消することができる。
また、本実施形態の情報処理システムは、デジタルサイネージ30に映像を表示させることによって、展示物の鑑賞を終了した鑑賞者に各展示物の記憶を蘇らせることができ、これは、ミュージアムショップでの売上向上だけでなく、ミュージアムを退館した後の行動にも期待できる。例えば、展示物に関する映像に、展示物に関連する作品が展示されている系列のミュージアムの情報を含めることにより、系列のミュージアムへの訪問を促すことができ、系列のミュージアムの訪問率の向上が期待できる。また例えば、展示物として観光地等のポスターが展示されている施設において、各ポスターに対する鑑賞者の関心度(立ち止まり総時間)に応じて、各観光地に関する映像を再生することにより、各観光地への訪問を促すことができ、各観光地の訪問率の向上が期待できる。また、展示物又は陳列物として家具又は電化製品が展示又は陳列されている施設(販売店等)において、各展示物又は陳列物に対する鑑賞者又は顧客の関心度(立ち止まり総時間)に応じて、各展示物又は陳列物に関する映像を再生することにより、家具又は電化製品の販売店への訪問を促すことができ、販売店の訪問率の向上が期待できる。
(実施形態2)
各スポットに対して算出した立ち止まり総時間に基づいて算出された、1サイクルの再生時間に対する各映像の再生時間を任意に変更できる情報処理システムについて説明する。本実施形態の情報処理システムは、実施形態1の情報処理システムと同様の装置にて実現可能であるので、構成についての説明は省略する。
本実施形態の情報処理システムにおいて、各装置は、図7と同様の処理を実行する。よって、本実施形態においても、各展示物を鑑賞する鑑賞者の状態及び属性、各スポットの状況を検知して蓄積することができる。
図15は、実施形態2の再生スケジュールの特定処理手順の一例を示すフローチャート、図16は画面例を示す説明図である。図15に示す処理は、図9及び図10に示す処理において、ステップS40,S41の間にステップS101~S105を追加したものである。図9及び図10と同じステップについては説明を省略する。また図15では、図9中のステップS31~S38及び図10中のステップS42~S48の図示を省略している。
本実施形態のサーバ20の制御部21は、図9中のステップS31~S40と同様の処理を行う。これにより、展示エリア内の状況を考慮して設定されたスケジューリング対象期間について、各スポットに対する立ち止まり総時間が算出され、各スポットの立ち止まり総時間に基づいて、各映像の再生時間が算出される。本実施形態のサーバ20において、制御部21は、ステップS40の処理後、各映像の再生時間を編集するための編集画面を表示部25に表示する(S101)。なお、表示部及び入力部を有する端末装置がサーバ20に通信可能に接続されている場合、制御部21は、編集画面を端末装置へ出力し、端末装置の表示部に表示させるように構成されていてもよい。
図16Aは編集画面例を示し、図16Aに示す画面は、現在時刻と、次にデジタルサイネージ30で再生させる1サイクルの再生スケジュールに対する再生開始時刻及び再生終了時刻(次回サイクル時刻)と、スケジューリング対象期間(集計期間)の開始時刻及び終了時刻とを表示する。なお、1サイクルの再生スケジュールに対する再生開始時刻及び再生終了時刻は、ステップS43で特定される再生開始時刻と、この再生開始時刻から1サイクルの再生時間が経過した再生終了時刻とが表示されてもよく、この時点で特定されていない場合には、表示されていなくてもよい。スケジューリング対象期間の開始時刻及び終了時刻は、ステップS32で設定された時刻が表示される。
また、編集画面は、ステップS38で選択した映像の名称(動画名)に対応付けて、各映像の再生時間、ステップS37で算出した各映像に対する立ち止まり総時間の割合(算出割合)、各映像の立ち止まり総時間の割合(算出割合)の合計を基準とした各映像の算出割合の比率(編集割合)、この比率に基づいてステップS40で算出された各映像に割り当てられた再生可能時間(割当時間)、割当時間を映像の再生時間で除算して得られた再生回数を表示する。本実施形態では、編集画面中の編集割合、即ち、各映像に対して算出された算出割合の合計を基準とした各映像の算出割合の比率を変更(編集)できるように構成されている。即ち、編集画面には、各映像に対応する編集割合の入力欄が設けられており、各入力欄には、各映像の算出割合に基づいて算出された編集割合、又は編集後の編集割合が表示されている。また、編集画面は、表示中の編集割合を、算出割合に基づいて算出された編集割合に戻す指示を行うための「規定値に戻す」ボタンと、表示中の編集割合(編集後の編集割合)で再生スケジュールの生成を指示するための決定ボタンとを有する。
制御部21は、編集画面に表示中の編集割合に対する変更内容(変更指示)を受け付けたか否かを判断する(S102)。変更内容を受け付けたと判断した場合(S102:YES)、制御部21は、受け付けた変更内容を対応する入力欄に表示する(S103)。図16Bは編集後の画面例を示しており、図16Bに示す例では、動画名1の映像に対する編集割合が60%に変更され、動画名2の映像に対する編集割合が40%に変更された状態を示す。次に制御部21は、受け付けた変更内容に従って変更した編集割合に基づいて、各映像に対する割当時間及び再生回数を算出し、算出した割当時間及び再生回数をそれぞれの表示欄に表示する(S104)。これにより、編集画面に表示される各映像に対する割当時間及び再生回数が更新される。編集割合に対する変更内容を受け付けていないと判断した場合(S102:NO)、制御部21は、ステップS103~S104の処理をスキップする。なお、ここで制御部21は、編集画面中の「規定値に戻す」ボタンが操作された場合、編集画面に表示される編集割合を、算出割合に基づいて算出された編集割合に戻して編集画面を更新する。
制御部21は、編集画面中の決定ボタンが操作されたか否かを判断し(S105)、操作されていないと判断した場合(S105:NO)、ステップS102の処理に戻り、編集画面に表示中の編集割合に対する変更内容の受付を継続する。編集画面中の決定ボタンが操作されたと判断した場合(S105:YES)、制御部21は、ステップS41の処理に移行し、編集画面を介して変更された各映像に対する割当時間及び再生回数に基づいて、映像の再生スケジュールを生成する(S41)。ここでは、各映像に対する再生回数が決定されているので、例えば制御部21は、再生回数が多い映像から順に1,2…の再生順序を割り当て、各映像の再生回数が0となるまで、1,2…の再生順序を繰り返す再生スケジュールを生成する。例えば図16Bに示す例では、制御部21は、動画名1,2,1,2,1,1,1,1の順に各映像が並べられた再生スケジュールを生成する。また、各映像の再生時間を考慮して各映像の再生順序を設定してもよく、例えば図16Bに示す例に対して、制御部21は、動画名1,1,2,1,1,2,1,1の順に各映像が並べられた再生スケジュールを生成してもよい。その後、制御部21は、ステップS42以降の処理を実行する。
上述した処理により、各展示物に対する鑑賞者の状態、展示エリア、移動経路及びショップエリア内の状態に応じて、各展示物に関する映像の再生スケジュールを生成することができると共に、各映像の割当時間及び再生回数を任意にカスタマイズすることができる。なお、本実施形態では、編集画面中の算出割合及び編集割合によって、各映像に対応する展示物に対する鑑賞者の関心度を提示することができるので、各映像の割当時間及び再生回数をカスタマイズする場合に、鑑賞者の関心度を考慮することができる。
上述した処理では、各映像の割当時間及び再生回数を手動でカスタマイズすることができる。このような構成に加えて、サーバ20が、各映像の割当時間及び再生回数を自動で変更するように構成されていてもよい。例えば、映像が古い場合、映像に含まれる商品が欠品している場合、映像に不具合が発生して再生できない場合等では、映像に対する編集割合として、予め0の変更値を登録しておく。この場合、サーバ20の制御部21は、図15中のステップS102で、映像に対して予め登録してある変更値を読み出すことにより、当該映像に割り当てられた編集割合に対する変更内容を受け付けることができる。なお、映像が古い場合とは、例えば映像で宣伝されている商品又はサービス等の販売期間が経過している場合、又は映像で告知されているキャンペーンの実施期間が経過している場合等がある。このような映像及び宣伝している商品が欠品している映像では、映像再生による販売促進活動の効果が得られない。従って、このような映像に割り当てられる再生時間(割当時間)を0に自動で変更することにより、再生対象から除外することができ、適切でない映像の表示を回避できる。
一方、映像の再生回数を増やして集中して販売促進活動を実施すべき商品に対しては、映像に対する編集割合として、予め大きい数値又は算出された編集割合に加算すべき割合を変更値として登録しておく。この場合、サーバ20の制御部21は、図15中のステップS102で、映像に対して予め登録してある変更値を読み出すことにより、当該映像に割り当てられた編集割合に対する変更内容を受け付け、受け付けた変更内容に従って、当該映像に割り当てられる再生時間及び再生回数を増加させることができる。このように、宣伝すべき商品に対して、商品を宣言するための映像に割り当てられる再生時間及び再生回数を増加させることにより、効果的な販売促進活動の実施が可能となる。
本実施形態では、上述した実施形態1と同様の効果が得られる。また本実施形態では、各映像の再生時間及び再生回数を任意に変更することができるので、販売促進活動が必要な商品(展示物)及び不要な商品(展示物)に応じて、映像の再生時間及び再生回数をカスタマイズすることができる。よって、より効果的な販売促進活動の実施が可能となる。本実施形態においても、上述した実施形態1で適宜説明した変形例の適用が可能である。
(実施形態3)
生成された再生スケジュールに対して、各映像の再生順序又は再生回数を任意に変更できる情報処理システムについて説明する。本実施形態の情報処理システムは、実施形態1の情報処理システムと同様の装置にて実現可能であるので、構成についての説明は省略する。本実施形態の情報処理システムにおいても、各装置は、図7と同様の処理を実行する。よって、本実施形態においても、各展示物を鑑賞する鑑賞者の状態及び属性、各スポットの状況を検知して蓄積することができる。
図17は、実施形態3の再生スケジュールの特定処理手順の一例を示すフローチャート、図18は画面例を示す説明図である。図17に示す処理は、図9及び図10に示す処理において、ステップS43,S44の間にステップS111~S114を追加したものである。図9及び図10と同じステップについては説明を省略する。また図17では、図9中の各ステップ及び図10中のステップS47~S48の図示を省略している。
本実施形態のサーバ20の制御部21は、図9及び図10中のステップS31~S43と同様の処理を行う。これにより、鑑賞者の状態、展示エリア、移動経路及びショップエリア内の状況を考慮した再生スケジュールが生成される。本実施形態のサーバ20において、制御部21は、ステップS43の処理後、再生スケジュールを編集するためのスケジュール編集画面を表示部25に表示する(S111)。ここでも、制御部21は、表示部及び入力部を有する端末装置がサーバ20に通信可能に接続されている場合、スケジュール編集画面を端末装置へ出力し、端末装置の表示部に表示させてもよい。
図18Aはスケジュール編集画面例を示し、図18Aに示す画面は、図16Aに示す編集画面と同様に、現在時刻、次回サイクル時刻、及び集計期間を表示する。また、スケジュール編集画面は、ステップS41で生成した再生スケジュールに従って、再生対象の映像の動画名に対応付けて、各映像の再生時間、各映像の再生時刻(再生開始時刻及び再生終了時刻)を表示する。スケジュール編集画面は、再生対象の各映像の再生順序を入れ替えることができるように構成されている。例えば図18A中の白抜き矢符で示すように、3番目に再生予定の動画名2の映像を2番目に移動させる指示(例えば図18A中の矢符で示すドラッグ操作)が行われた場合、制御部21は、再生順序が2番目の映像と3番目の映像とを入れ替える処理を行う。また、スケジュール編集画面は、ステップS41で生成された再生スケジュールの表示に戻す指示を行うための「規定値に戻す」ボタンと、表示中の再生スケジュールに決定するための決定ボタンとを有する。
制御部21は、スケジュール編集画面を介して再生順序の変更内容(変更指示)を受け付けたか否かを判断する(S112)。変更内容を受け付けたと判断した場合(S112:YES)、制御部21は、受け付けた変更内容に従って再生順序を変更し、変更後の再生順序を表示する(S113)。図18Bは編集後の画面例を示しており、図18Aに示すように再生順序が3番目の動画名2の映像を2番目に移動させる変更内容を受け付けた場合、制御部21は、図18Bに示すように、再生順序が2番目の映像と3番目の映像とを入れ替え、入れ替えた後の再生順序で各映像の情報を表示する。このとき制御部21は、入れ替えた映像の再生時刻(再生開始時刻及び再生終了時刻)を算出し直して、スケジュール編集画面に表示されている再生時刻を更新する。これにより、スケジュール編集画面に表示される再生スケジュールが更新される。再生順序の変更内容を受け付けていないと判断した場合(S112:NO)、制御部21は、ステップS113の処理をスキップする。
制御部21は、スケジュール編集画面中の決定ボタンが操作されたか否かを判断し(S114)、操作されていないと判断した場合(S114:NO)、ステップS112の処理に戻り、再生順序に対する変更内容の受付を継続する。スケジュール編集画面中の決定ボタンが操作されたと判断した場合(S114:YES)、制御部21は、ステップS44の処理に移行し、ステップS43で特定した再生開始時刻と、スケジュール編集画面を介して変更された再生スケジュールとを対応付けて記憶部22に記憶する(S44)。これにより、再生順序を任意に入れ替えた再生スケジュールを設定することができる。
上述した処理により、各展示物に対する鑑賞者の状態、展示エリア、移動経路及びショップエリア内の状態に応じて、各展示物に関する映像の再生スケジュールを生成することができると共に、各映像の再生順序を任意にカスタマイズすることができる。よって、各展示物に対する鑑賞者の関心度に応じた再生回数の範囲内で、各映像の再生順序を入れ替えることができるので、より効果的な販売促進活動を実現するための再生スケジュールを設定できる。
上述した処理において、鑑賞者の関心度等に応じて設定された再生スケジュールに対して、各映像の再生順序の入れ替えに加えて、各映像の再生回数を変更できるように構成されていてもよい。図19はスケジュール編集画面の他の例を示す説明図である。図19Aに示す画面は、図18Aに示す画面と同様の構成を有する。図19Aに示す画面は、いずれかの映像の情報を表示した表示欄に対して所定の操作(例えばマウスの右クリック)が行われた場合に、選択された表示欄の映像の再生回数を変更するための操作メニューが表示されるように構成されている。図19Aに示す例では、再生順序が2番目の映像が選択されており、この映像の再生中止を指示するための「削除する」ボタンと、この映像の再生を1回追加する指示を行うための「複製を作る」ボタンとが設けられた操作メニューが表示されている。このような画面において、操作メニューの「削除する」ボタンが操作された場合、サーバ20の制御部21は、選択された映像の情報を再生スケジュールから削除し、削除した映像よりも再生順序が後の映像の再生順序を順次繰り上げて表示する。このとき、制御部21は、再生順序を繰り上げる各映像の再生時刻(再生開始時刻及び再生終了時刻)を算出し直してスケジュール編集画面に表示する。
また、操作メニューの「複製を作る」ボタンが操作された場合、サーバ20の制御部21は、選択された映像の情報の複製を生成し、選択された映像の次の再生順序に挿入する。このとき制御部21は、挿入した映像よりも再生順序が後の映像の再生順序を順次繰り下げて表示する。このときも、制御部21は、再生順序を繰り下げる各映像の再生時刻(再生開始時刻及び再生終了時刻)を算出し直してスケジュール編集画面に表示する。図19Aに示す画面において、再生順序が2番目の映像に対して「複製を作る」ボタンが選択された場合、図19Bに示すように、再生順序が2番目の映像の情報が、3番目の再生順序の箇所にコピーされ、もともと再生順序が3番目以降であった各映像の情報が4番目以降の再生順序の箇所に表示される。なお、図19Bに示す画面では、1サイクルの再生時間が13時05分~13時15分であるので、再生順序が9番目の映像は1サイクルの再生時間をオーバーしており、再生順序が8番目の映像と9番目の映像との間を線分で区切り、1サイクルの再生時間をオーバーしている映像であることを明確に表示している。再生スケジュールを編集するユーザは、1サイクルの再生時間内に収まる範囲内で、各映像の再生順序を入れ替えることができ、また、各映像の再生回数を増減させることができ、任意にカスタマイズされた再生スケジュールを設定することができる。
本実施形態では、上述した実施形態1~2と同様の効果が得られる。また本実施形態では、各展示物に対する鑑賞者の関心度等に応じて設定された再生スケジュールを任意に変更することができるので、販売促進活動が必要な商品(展示物)及び不要な商品(展示物)に応じて、映像の再生順序及び再生回数をカスタマイズすることができる。よって、より効果的な販売促進活動の実施が可能となる。本実施形態の構成は、上述した実施形態1~2の情報処理システムに適用可能であり、実施形態1~2の情報処理システムに適用した場合であっても同様の効果が得られる。また、本実施形態においても、上述した各実施形態で適宜説明した変形例の適用が可能である。
(実施形態4)
上述した実施形態1~3では、各展示物に対する鑑賞者の関心度等に基づいて設定された再生スケジュールで各展示物に関する映像を再生させることにより、鑑賞後に立ち寄るミュージアムショップでの購買意欲を促進させることができる。本実施形態では、デジタルサイネージ30での映像の再生スケジュールと、各再生スケジュールで映像を再生させた際のミュージアムショップでの売上(鑑賞者が購入した商品)とに基づいて、映像の再生スケジュールの見直しを行う情報処理システムについて説明する。本実施形態の情報処理システムは、実施形態1の情報処理システムと同様の装置にて実現可能であるので、構成についての説明は省略する。
本実施形態の情報処理システムにおいても、各装置は、図7及び図9~図12と同様の処理を実行する。よって、本実施形態においても、各展示物を鑑賞する鑑賞者の状態及び属性、各スポットの状況を検知でき、検知内容に従ってデジタルサイネージ30で再生される映像の再生スケジュールを設定することができる。
図20は、再生スケジュールのレコメンド処理手順の一例を示すフローチャートである。本実施形態のサーバ20の制御部21は、デジタルサイネージ30による映像再生の開始から順に1サイクルの再生時刻を特定する(S121)。ここでの再生時刻は、図10中のステップS44で記憶部22に記憶した1サイクルの映像の再生開始時刻である。なお、制御部21は、再生開始時刻に加えて、再生開始時刻から1サイクルの再生時間が経過した時刻(再生終了時刻)を1サイクルの再生時刻に特定してもよい。制御部21は、特定した再生時刻における再生スケジュールを取得する(S122)。ここでは、制御部21は、ステップS44で再生開始時刻に対応付けて記憶部22に記憶した再生スケジュールを読み出す。なお、制御部21は、再生スケジュールに含まれる各映像に割り当てられた再生可能時間(割当時間)を取得してもよい。
次に制御部21は、ステップS121で特定した再生時刻(再生開始時刻から再生終了時刻までの時間)におけるミュージアムショップの売上情報を取得する(S123)。ここでは、制御部21は、商品DB22cに記憶してある各商品の販売履歴から、再生開始時刻から再生終了時刻までの時間帯に販売された商品及び販売個数(販売数)を読み出す。制御部21は、ステップS123で取得した各商品の販売個数に基づいて、販売個数が多い順に所定数の商品を特定する(S124)。例えば制御部21は、ステップS122で取得した再生スケジュールに含まれる映像の数と同程度の数の商品を特定する。
制御部21は、再生スケジュールに含まれる各映像の再生順序が、ステップS124で特定した各商品の販売個数の順序に合致しているか否かを判断する(S125)。例えば制御部21は、再生順序が1,2…の映像に対応する商品(展示物に対応する商品)の販売個数の順序が1,2…であるか否かを判断する。なお、制御部21が、再生スケジュールに含まれる各映像に割り当てられた再生可能時間(割当時間)を取得している場合、各映像の割合時間の多少が、各商品の販売個数の順序に合致しているか否かを判断してもよい。例えば制御部21は、割合時間が1番多い映像に対応する商品(展示物に対応する商品)の販売個数の順序が1番であるか否かを判断する。また制御部21は、割合時間が2番目に多い映像に対応する商品の販売個数の順序が2番目であるか否かを判断する。この場合、制御部21は、割当時間が長い順に1番,2番…の映像に対応する商品の販売個数の順序が1,2…であるか否かを判断できる。
制御部21は、各映像の再生順序又は割当時間が、対応する商品の販売個数の順序に合致していないと判断した場合(S125:NO)、再生スケジュールに含まれる映像の再生順序又は再生回数(割当時間)に対するレコメンド情報を生成する(S126)。例えば、映像の再生順序が後の方で、対応する商品の販売個数が多い展示物について、制御部21は、当該映像の再生順序を前の方に移動させるレコメンド情報を生成する。例えば制御部21は、「動画名1の映像の再生順序を前に移動」のようなレコメンド情報を生成する。また、映像の再生順序が前の方で、対応する商品の販売個数が少ない展示物について、制御部21は、当該映像の再生順序を後の方に移動させるレコメンド情報を生成してもよい。また、販売個数が少ない商品を宣伝するために、販売個数が少ない商品に対応する映像の再生順序を前の方に移動させるレコメンド情報を生成してもよい。また、販売個数が多い商品の売上を更に向上させるために、販売個数が多い商品に対応する映像の再生順序を前の方に移動させるレコメンド情報を生成してもよく、販売個数が多い商品は宣伝する必要がないと判断した場合には、販売個数が多い商品に対応する映像の再生順序を後の方に移動させるレコメンド情報を生成してもよい。
更に、制御部21は、映像の割当時間が少なく、対応する商品の販売個数が多い展示物について、当該映像の割当時間(再生回数)を増やすレコメンド情報を生成してもよい。例えば制御部21は、「動画名1の映像の割当時間を増やす」のようなレコメンド情報を生成する。また、映像の割当時間が多く、対応する商品の販売個数が少ない展示物について、制御部21は、当該映像の割当時間を減らすレコメンド情報を生成してもよい。また、販売個数が少ない商品を宣伝するために、販売個数が少ない商品に対応する映像の割当時間を増やすレコメンド情報を生成してもよい。また、販売個数が多い商品の売上を更に向上させるために、販売個数が多い商品に対応する映像の割当時間を増やすレコメンド情報を生成してもよく、販売個数が多い商品は宣伝する必要がないと判断した場合には、販売個数が多い商品に対応する映像の割当時間を減らすレコメンド情報を生成してもよい。上述したようなレコメンド情報を生成する際のルールを予め記憶部22に登録しておくことにより、制御部21は、ルールに従って、各映像の再生順序又は割当時間に対するレコメンド情報を自動で生成することができる。制御部21は、生成したレコメンド情報を、ステップS121で特定した1サイクルの再生時刻に対応付けて記憶部22に記憶しておく。各映像の再生順序又は割当時間が、対応する商品の販売個数の順序に合致していると判断した場合(S125:YES)、制御部21はステップS126の処理をスキップする。
制御部21は、ミュージアムショップの閉店までの全ての1サイクルの再生スケジュールに対して上述した処理を終了したか否かを判断し(S127)、終了していないと判断した場合(S127:NO)、ステップS121の処理に戻る。そして制御部21は、次の1サイクルの再生時刻(再生開始時刻及び再生終了時刻)を特定し(S121)、特定した再生時刻についてステップS122~S126の処理を繰り返す。これにより、それぞれの1サイクルの再生スケジュールについて、各映像の再生順序又は再生回数の変更をレコメンドするレコメンド情報が生成される。制御部21は、全ての1サイクルの再生スケジュールに対して処理を終了したと判断した場合(S127:YES)、ステップS126で生成したレコメンド情報を、それぞれの再生スケジュールに対応付けて表示するレコメンド画面(図示せず)を表示部25に表示する(S128)。なお、制御部21は、それぞれの再生スケジュールに対するレコメンド情報に基づいて、例えばミュージアムの開館から閉館までの時間を複数に分割した各時間帯に対するレコメンド情報を生成してもよい。この場合、例えば開館から12時までの時間帯、12時から15時までの時間帯、15時から閉館までの時間帯等の複数の時間帯毎にレコメンド情報を提示でき、時間帯を考慮したレコメンド情報を提示することもできる。
上述した処理により、各展示物に対する鑑賞者の関心度等に応じて設定された再生スケジュールに対して、当該再生スケジュールに従って再生された映像を視聴した可能性が高い鑑賞者による商品の売上に応じて、各映像の再生順序又は再生回数の変更をレコメンドすることができる。よって、各商品の売上に応じて、再生スケジュールに含まれる各映像の再生順序又は再生回数の見直しを行う機会が得られ、以後に再生スケジュールを生成する際に各映像の再生順序又は再生回数を補正すべき補正量を登録しておくことができる。例えば、動画名1の映像の再生順序を1番とする、2番とする、又は、所定数(例えば1つ又は2つ)前又は後に移動させる等のような補正量が登録される。また、動画名1の映像の割当時間を所定値(例えば60%又は10%)とする、又は、所定数(例えば10%)加算又は減算する等のような補正値が登録される。この場合、例えば図15中のステップS102又は図17中のステップS112において、制御部21は、再生スケジュールの各映像に対する再生順序又は再生回数の変更内容として、各映像に対して登録された再生順序又は再生回数(割当時間)の補正量を取得することができる。よって、各商品の売上に応じて各映像に設定された再生順序又は再生回数を考慮して、以後の再生スケジュールの生成時に、各映像の再生順序又は再生回数を決定することができる。これにより、各映像を表示させた場合の売上状況を考慮し、より売上向上に効果的な販売促進活動を実現するための再生スケジュールを設定できる。
本実施形態において、サーバ20は、デジタルサイネージ30で再生した映像の再生スケジュールと、この再生スケジュールでの映像再生後のショップエリア内での鑑賞者の行動(動線)とに基づいて、映像を再生したことによるショップエリア内での鑑賞者の動線を判定する構成を有していてもよい。なお、ショップエリア内を撮影した撮影画像に基づいて、ショップエリア内の各鑑賞者の動線を判定することができる。例えば、動画名1の映像の再生割合が多い再生スケジュールを再生し、入店後に動画名1の映像の関連商品の陳列棚に直行する鑑賞者が多い場合、再生割合が多い映像の関連商品の売上が向上する可能性が高いと判定することができる。よって、再生割合が多くなる映像、即ち、鑑賞者の関心度が高い展示物に関する映像を予測し、予測した映像の関連商品を、ショップエリアの入口から分かり易い場所に陳列する、又は、入口から商品まで分かり易い通路を構築する等、ショップエリア内の商品レイアウトを変更した場合には、より売上の向上が期待できる。従って、ショップエリア内に陳列されている各商品について、対応する展示物に対する鑑賞者の関心度を予測し、今後の品揃え及び陳列場所(棚割り)に反映させることにより売上の向上が期待できる。
本実施形態では、上述した各実施形態と同様の効果が得られる。また本実施形態では、それぞれの1サイクルの再生スケジュールに対して、この再生スケジュールで映像が再生された時間帯のミュージアムショップの売上に応じて、各映像の再生順序又は再生回数の変更をレコメンドすることができる。よって、レコメンド内容を考慮して、各再生スケジュールにおける各映像の再生順序又は再生回数の見直しを行うことが可能となる。これにより、各展示物に対する鑑賞者の関心度等に応じて設定される再生スケジュールに対して、ショップエリア内での売上を考慮した変更が可能となる。よって、より効果的な販売促進活動の実施が可能な再生スケジュールの設定が可能となる。本実施形態の構成は、上述した実施形態1~3の情報処理システムに適用可能であり、実施形態1~3の情報処理システムに適用した場合であっても同様の効果が得られる。また、本実施形態においても、上述した各実施形態で適宜説明した変形例の適用が可能である。
本実施形態では、デジタルサイネージ30に映像を表示させることによって、ミュージアムショップでの売上向上が期待されるので、ミュージアムショップでの売上に応じて、再生スケジュールにおける各映像の再生順序又は再生回数を変更することにより、更なる売上向上が期待できる。なお、上述した各実施形態では、デジタルサイネージ30に映像を表示させることによって、ミュージアムを退館した後の鑑賞者の行動にも期待できる。よって、期待される鑑賞者の行動が行われたか否かに応じて、再生スケジュールにおける各映像の再生順序又は再生回数を変更することにより、退館後の鑑賞者の行動を再生スケジュールに反映させることも考えられる。なお、退館後の鑑賞者の行動に応じたパラメータに従って、再生スケジュールにおける各映像の再生順序又は再生回数を変更することができる。
例えば、展示物に関する映像に系列のミュージアムの情報を含め、系列のミュージアムへの訪問を促す構成の場合、系列のミュージアムに訪問したか否かを示すパラメータに応じて、再生スケジュールにおける各映像の再生順序又は再生回数を変更する構成としてもよい。この場合、各鑑賞者がショップエリアに到着した時刻と、系列のミュージアムに訪問したことを示す情報とを収集することにより、鑑賞者が視聴した可能性の高い再生スケジュールと、系列のミュージアムに訪問したこととを関連付けることができる。なお、各鑑賞者がショップエリアに到着した時刻と、系列のミュージアムに訪問したこととは、例えば鑑賞者に対するアンケート等を介して収集することができる。よって、退館後に系列のミュージアムに訪問した鑑賞者の行動を、再生スケジュールに反映させることができる。このような構成とした場合、系列のミュージアムの訪問率を向上させることができる再生スケジュールの生成が可能となる。
また例えば、展示物として観光地等のポスターが展示されている施設において、ポスターに関する映像に観光地の情報を含め、観光地への訪問を促す構成の場合、観光地に訪問したか否かを示すパラメータに応じて、再生スケジュールにおける各映像の再生順序又は再生回数を変更する構成としてもよい。この場合、各鑑賞者がデジタルサイネージ30で再生された映像を視聴した時刻と、観光地に訪問したことを示す情報とを収集することにより、各鑑賞者が視聴した可能性の高い再生スケジュールと、観光地に訪問したこととを関連付けることができる。ここでも、各鑑賞者が映像を視聴した時刻と、観光地に訪問したこととは、例えば鑑賞者に対するアンケート等を介して収集することができる。よって、退館後に観光地に訪問した鑑賞者の行動を、再生スケジュールに反映させることができる。このような構成とした場合、展示物に関する観光地の訪問率を向上させることができる再生スケジュールの生成が可能となる。
また例えば、展示物又は陳列物として家具又は電化製品が展示又は陳列されている施設において、各展示物又は陳列物に関する映像に、家具又は電化製品の販売店の情報を含め、販売店への訪問を促す構成の場合、販売店に訪問したか否かを示すパラメータに応じて、再生スケジュールにおける各映像の再生順序又は再生回数を変更する構成としてもよい。この場合、各鑑賞者がデジタルサイネージ30で再生された映像を視聴した時刻と、販売店に訪問したことを示す情報とを収集することにより、各鑑賞者が視聴した可能性の高い再生スケジュールと、販売店に訪問したこととを関連付けることができる。ここでも、各鑑賞者が映像を視聴した時刻と、販売店に訪問したこととは、例えば鑑賞者に対するアンケート等を介して収集することができる。また、販売店と連携し、各鑑賞者が販売店に訪問したこと、又は販売店で購入した商品に関する情報を取得する構成とすることもできる。よって、退館後に販売店に訪問した鑑賞者の行動を、再生スケジュールに反映させることができる。このような構成とした場合、展示物又は陳列物に関連する販売店の訪問率を向上させることができる再生スケジュールの生成が可能となる。
また、退館後に期待される鑑賞者の行動として、例えばSNS(Social NetworkingService)での展示物の紹介が考えられる。よって、例えば、展示物に関する映像に、展示物のSNSでの紹介を依頼する情報を含め、SNSでの紹介を促すように構成してもよい。この場合、鑑賞者がSNSで展示物を紹介したか否かを示すパラメータに応じて、再生スケジュールにおける各映像の再生順序又は再生回数を変更する構成とすることができる。この場合、各鑑賞者がデジタルサイネージ30で映像を視聴した時刻と、SNSで展示物を紹介したことを示す情報とを収集することにより、各鑑賞者が視聴した可能性の高い再生スケジュールと、SNSで展示物を紹介したこととを関連付けることができる。よって、退館後にSNSで展示物を紹介した鑑賞者の行動を、再生スケジュールに反映させることができる。このような構成とした場合、展示物のSNSでの紹介率を向上させることができる再生スケジュールの生成が可能となる。
また例えば、展示物に関する映像に、ミュージアムが提供するサービスに対する会員登録を依頼する情報を含め、会員登録を促すように構成してもよい。この場合、鑑賞者が会員登録したか否かを示すパラメータに応じて、再生スケジュールにおける各映像の再生順序又は再生回数を変更する構成とすることができる。この場合、各鑑賞者がデジタルサイネージ30で映像を視聴した時刻と、会員登録したことを示す情報とを収集することにより、各鑑賞者が視聴した可能性の高い再生スケジュールと、会員登録したこととを関連付けることができる。よって、退館後にミュージアムが提供するサービスに会員登録した鑑賞者の行動を、再生スケジュールに反映させることができる。このような構成とした場合、サービスに対する会員登録率を向上させることができる再生スケジュールの生成が可能となる。
また例えば、展示物に関する映像に、ミュージアムが提供するアプリケーションのユーザ端末へのインストールを依頼する情報を含め、アプリケーションのインストールを促すように構成してもよい。この場合、鑑賞者がアプリケーションをインストールしたか否かを示すパラメータに応じて、再生スケジュールにおける各映像の再生順序又は再生回数を変更する構成とすることができる。この場合、各鑑賞者がデジタルサイネージ30で映像を視聴した時刻と、アプリケーションをインストールしたことを示す情報とを収集することにより、各鑑賞者が視聴した可能性の高い再生スケジュールと、アプリケーションをインストールしたこととを関連付けることができる。よって、退館後にミュージアムが提供するサービスのアプリケーションをインストールした鑑賞者の行動を、再生スケジュールに反映させることができる。このような構成とした場合、ミュージアムが提供するアプリケーションのインストール率を向上させることができる再生スケジュールの生成が可能となる。
(実施形態5)
デジタルサイネージ30で映像を視聴する鑑賞者の視聴状態を検知し、鑑賞者の視聴状態に基づいて、映像の再生スケジュールの見直しを行う情報処理システムについて説明する。本実施形態の情報処理システムは、実施形態1の情報処理システムと同様の装置にて実現可能であるので、構成についての説明は省略する。本実施形態の情報処理システムでは、デジタルサイネージ30で再生される映像を視聴できるエリアをスポットとし、このエリアを撮影するカメラ10aが設けられている。よって、サーバ20は、デジタルサイネージ30の視聴エリアをカメラ10aで撮影した画像データに基づいて、図7に示す処理を実行することにより、デジタルサイネージ30の視聴エリアに対して鑑賞者の有無を検知し、検知した各鑑賞者の状態を検知することができる。よって、本実施形態では、各鑑賞者が映像を視聴しているデジタルサイネージ30の情報、鑑賞者の情報、視聴エリアの情報がカメラDB22dに蓄積される。本実施形態では、複数のデジタルサイネージ30が設置されていてもよく、各デジタルサイネージ30に対して視聴エリアが設定される。
図21は、実施形態5のカメラDB22dの構成例を示す説明図である。図21に示すカメラDB22dは、図6に示す構成に加えて、デジタルサイネージ30の視聴エリアを検知スポットとして検知された視聴エリア内の鑑賞者の状態及び視聴エリアの混雑状況を記憶する。具体的には、カメラ10aの情報(カメラID)と、デジタルサイネージ30の情報(例えばサイネージID)とに対応付けて、視聴エリア内の鑑賞者の立ち止まり時間、立ち止まり状態、属性、視聴エリアの混雑状況等が蓄積される。
本実施形態の情報処理システムにおいても、各装置は、図9~図12と同様の処理を実行する。よって、本実施形態においても、各展示物を鑑賞する鑑賞者の状態及び属性、各スポットの状況に応じて、デジタルサイネージ30で再生される映像の再生スケジュールを設定することができる。
図22は、再生スケジュールのレコメンド処理手順の他の例を示すフローチャートである。本実施形態のサーバ20の制御部21は、デジタルサイネージ30による映像再生の開始から順に1サイクルの再生時刻を特定し(S131)、特定した再生時刻における再生スケジュールを取得する(S132)。ステップS131~S132の処理は、図20中のステップS121~S122の処理と同様である。次に制御部21は、ステップS132で取得した再生スケジュールに含まれる各映像の再生時刻(再生開始時刻から再生終了時刻までの時間)における視聴エリアに対する検知結果を取得する(S133)。ここでは、制御部21は、カメラDB22dに記憶してある視聴エリアに関する検知結果から、各映像の再生時刻に立ち止まり時間が含まれる鑑賞者に対する検知結果を読み出す。
制御部21は、取得した検知結果に基づいて、各映像の再生時刻に視聴エリアで立ち止まった鑑賞者の立ち止まり時間の合計(立ち止まり総時間)を算出する(S134)。ステップS134の処理は、図12に示す立ち止まり総時間の算出処理を用いることができる。なお、図12中のステップS64では、制御部21は、鑑賞者とデジタルサイネージ30との間の距離に応じた重み付けを立ち止まり時間に対して行う。またステップS134では、図12中のステップS70の処理は実行しなくてもよい。これにより、ステップS132で取得した再生スケジュールに含まれる各映像に対応する立ち止まり総時間を算出することができ、立ち止まり総時間によって、各映像に対する鑑賞者(視聴者)の関心度を表すことができる。
制御部21は、ステップS134で算出した各映像に対する立ち止まり総時間に基づいて、立ち止まり総時間が多い順に各映像を並び替える(S135)。なお、再生スケジュールに含まれる同じ映像については、それぞれの再生時刻における立ち止まり総時間の平均値を算出し、平均値が多い順に各映像を並び替える。そして制御部21は、再生スケジュールに含まれる各映像の再生割合(割り当てられる再生時間の割合)が、立ち止まり総時間が多い順に並び替えた各映像の順序に合致しているか否かを判断する(S136)。例えば制御部21は、再生割合が1番多い映像に対する立ち止まり総時間が1番多いか否かを判断する。また制御部21は、再生割合が2番目に多い映像に対する立ち止まり総時間が2番目に多いか否かを判断する。この場合、制御部21は、再生可能時間(割当時間)が長い順に1番,2番…の映像に対応する立ち止まり総時間の長さが1番目,2番目…であるか否かを判断できる。
制御部21は、各映像の再生割合が、立ち止まり総時間が多い順に並び替えた各映像の順序に合致していないと判断した場合(S136:NO)、再生スケジュールに含まれる映像の再生割合に対するレコメンド情報を生成する(S137)。例えば、再生割合が多いにもかかわらず立ち止まり総時間が少ない映像について、制御部21は、当該映像の再生割合を減らす補正値を含むレコメンド情報を生成する。また、再生割合が少ないにもかかわらず立ち止まり総時間が多い映像について、制御部21は、当該映像の再生割合を増やす補正値を含むレコメンド情報を生成する。即ち、制御部21は、映像を視聴する鑑賞者の視聴状態に応じて、各映像の再生割合を補正するための補正量を算出する。なお、各映像の再生割合に対する補正値は、上述した例に限定されない。制御部21は、生成したレコメンド情報を、ステップS131で特定した1サイクルの再生時刻に対応付けて記憶部22に記憶しておく。各映像の再生割合が、立ち止まり総時間の順序に合致していると判断した場合(S136:YES)、制御部21はステップS137の処理をスキップする。
制御部21は、ミュージアムショップの閉店までの全ての1サイクルの再生スケジュールに対して上述した処理を終了したか否かを判断し(S138)、終了していないと判断した場合(S138:NO)、ステップS131の処理に戻る。そして制御部21は、次の1サイクルの再生時刻(再生開始時刻及び再生終了時刻)を特定し(S131)、特定した再生時刻についてステップS132~S137の処理を繰り返す。これにより、それぞれの1サイクルの再生スケジュールについて、各映像の再生割合の変更をレコメンドするレコメンド情報が生成される。制御部21は、全ての1サイクルの再生スケジュールに対して処理を終了したと判断した場合(S138:YES)、ステップS137で生成したレコメンド情報を、それぞれの再生スケジュールに対応付けて表示するレコメンド画面(図示せず)を表示部25に表示する(S139)。なお、制御部21は、それぞれの再生スケジュールに対するレコメンド情報に基づいて、例えばミュージアムの開館から閉館までの時間を複数に分割した各時間帯に対するレコメンド情報を生成してもよい。この場合、例えば開館から12時までの時間帯、12時から15時までの時間帯、15時から閉館までの時間帯等の複数の時間帯毎にレコメンド情報を提示でき、時間帯を考慮したレコメンド情報を提示することもできる。
上述した処理により、各展示物に対する鑑賞者の関心度等に応じて設定された再生スケジュールに対して、当該再生スケジュールに従って再生された映像を視聴した鑑賞者の視聴状態(関心度)に応じて、各映像の再生割合の変更をレコメンドすることができる。よって、鑑賞者の実際の視聴状態に応じて、再生スケジュールに含まれる各映像の再生割合の見直しを行う機会が得られ、以後に再生スケジュールを生成する際に各映像の再生割合(再生順序又は再生回数)を補正すべき補正量を登録しておくことができる。この場合、例えば図15中のステップS102又は図17中のステップS112において、制御部21は、再生スケジュールの各映像に対する再生順序又は再生回数の変更内容として、各映像に対して登録された再生割合(再生順序又は再生回数)の補正量を取得することができる。よって、各映像を実際に視聴する鑑賞者の視聴状態を考慮して、以後の再生スケジュールの生成時に、各映像の再生順序又は再生回数を決定することができ、鑑賞者の視聴率が向上するような再生スケジュールを設定できる。このような映像を鑑賞者が視聴することにより、ミュージアムショップでの売上向上が期待できる。
今回開示された実施の形態はすべての点で例示であって、制限的なものでは無いと考えられるべきである。本発明の範囲は、上記した意味では無く、特許請求の範囲によって示され、特許請求の範囲と均等の意味及び範囲内でのすべての変更が含まれることが意図される。
10 エッジPC
11 制御部
12 記憶部
13 通信部
14 カメラ接続部
20 サーバ
21 制御部
22 記憶部
23 通信部
24 入力部
25 表示部
30 デジタルサイネージ
10a カメラ

Claims (19)

  1. 複数の展示物のそれぞれに対して、前記展示物を鑑賞するエリアに立ち止まった鑑賞者の数及び各鑑賞者が立ち止まった立ち止まり時間を計測し、
    計測した鑑賞者の数及び立ち止まり時間に基づいて、前記複数の展示物のそれぞれに関する映像の再生方式を特定し、
    特定した再生方式で各映像を出力する
    処理をコンピュータが実行する情報処理方法。
  2. 計測した鑑賞者の数及び立ち止まり時間に基づいて、1サイクルの再生時間に対して、前記複数の展示物のそれぞれに関する映像の再生時間の割合を算出し、
    算出した割合で各映像を出力する
    処理を前記コンピュータが実行する請求項1に記載の情報処理方法。
  3. 前記展示物のそれぞれに対して、計測した鑑賞者の数及び立ち止まり時間に基づいて、前記鑑賞者の数が多いほど高く、各鑑賞者の立ち止まり時間が長いほど高いスコアを算出し、
    算出したスコアが高い順に、各展示物に関する映像の再生時間の割合を算出する
    処理を前記コンピュータが実行する請求項2に記載の情報処理方法。
  4. 前記鑑賞者の鑑賞状態を判定し、
    前記鑑賞者の立ち止まり時間に対して、判定した鑑賞状態に応じた重み付けを行い、
    重み付けを行った後の立ち止まり時間に基づいて、各展示物に関する映像の再生時間の割合を算出する
    処理を前記コンピュータが実行する請求項2又は3に記載の情報処理方法。
  5. 前記展示物の展示エリアでの鑑賞時間を予測し、
    予測した鑑賞時間に基づいて、前記鑑賞者の数及び立ち止まり時間の計測対象の時間帯を特定する
    処理を前記コンピュータが実行する請求項1から4までのいずれかひとつに記載の情報処理方法。
  6. 前記展示エリアの状況を判定し、
    前記展示エリアに対する基準鑑賞時間に対して、判定した前記展示エリアの状況に応じた重み付けを行い、
    重み付けを行った後の鑑賞時間に基づいて、前記計測対象の時間帯を特定する
    処理を前記コンピュータが実行する請求項5に記載の情報処理方法。
  7. 前記展示物の展示エリアから離れた位置に配置してある表示装置に前記映像を出力する
    処理を前記コンピュータが実行する請求項1から6までのいずれかひとつに記載の情報処理方法。
  8. 前記展示エリアから前記表示装置の配置位置までの移動時間を予測し、
    前記鑑賞者の数及び立ち止まり時間の計測対象の時間帯から、予測した移動時間が経過したタイミングで、前記表示装置による前記映像の出力を開始する
    処理を前記コンピュータが実行する請求項7に記載の情報処理方法。
  9. 前記展示エリアから前記表示装置までの移動エリアの状況を判定し、
    前記移動エリアに対する基準移動時間に対して、判定した状況に応じた重み付けを行い、
    重み付けを行った後の移動時間に基づいて、映像の出力を開始するタイミングを特定する
    処理を前記コンピュータが実行する請求項8に記載の情報処理方法。
  10. 前記複数の展示物に対応する商品の販売エリアでの滞在時間を予測し、
    予測した滞在時間に基づいて、前記展示物に関する映像を再生する1サイクルの再生時間を特定する
    処理を前記コンピュータが実行する請求項1から9までのいずれかひとつに記載の情報処理方法。
  11. 前記販売エリアの状況を判定し、
    前記販売エリアに対する基準滞在時間に対して、判定した前記販売エリアの状況に応じた重み付けを行い、
    重み付けを行った後の滞在時間に基づいて、前記1サイクルの再生時間を特定する
    処理を前記コンピュータが実行する請求項10に記載の情報処理方法。
  12. 前記1サイクルの再生時間に対する各映像の再生時間の割合に基づいて、各映像の再生順序を特定し、
    特定した再生順序で各映像を出力する
    処理を前記コンピュータが実行する請求項2~4のいずれかひとつに記載の情報処理方法。
  13. 特定した各映像の再生順序に対する変更指示を受け付け、
    変更された再生順序で各映像を出力する
    処理を前記コンピュータが実行する請求項12に記載の情報処理方法。
  14. 前記展示物又は展示物に対応する商品に対応付けて、前記展示物に関する映像の再生時間の割合に対する変更値を記憶し、
    算出した各映像の再生時間の割合に対して、前記変更値に基づく変更を行い、
    変更後の割合で各映像を出力する
    処理を前記コンピュータが実行する請求項2~4,12~13のいずれかひとつに記載の情報処理方法。
  15. 前記展示物に関する映像の再生時間の割合に対する変更指示を受け付け、
    算出した各映像の再生時間の割合に対して、前記変更指示に基づく変更を行い、
    変更後の割合で各映像を出力する
    処理を前記コンピュータが実行する請求項2~4,12~14のいずれかひとつに記載の情報処理方法。
  16. 前記複数の展示物のそれぞれに対応する商品の時間帯毎の販売数を取得し、
    取得した販売数に基づいて、前記1サイクルの再生時間に対する各展示物に関する映像の再生時間の割合を補正するための補正量を算出する
    処理を前記コンピュータが実行する請求項2~4,12~15までのいずれかひとつに記載の情報処理方法。
  17. 出力した映像を視聴する前記鑑賞者の視聴状態を判定し、
    判定した視聴状態に応じて、前記1サイクルの再生時間に対する各展示物に関する映像の再生時間の割合を補正するための補正量を算出する
    処理を前記コンピュータが実行する請求項2~4,12~16までのいずれかひとつに記載の情報処理方法。
  18. 複数の展示物のそれぞれに対して、前記展示物を鑑賞するエリアに立ち止まった鑑賞者の数及び各鑑賞者が立ち止まった立ち止まり時間を計測し、
    計測した鑑賞者の数及び立ち止まり時間に基づいて、前記複数の展示物のそれぞれに関する映像の再生方式を特定し、
    特定した再生方式で各映像を出力する
    処理をコンピュータに実行させるプログラム。
  19. 複数の展示物のそれぞれに対して、前記展示物を鑑賞するエリアに立ち止まった鑑賞者の数及び各鑑賞者が立ち止まった立ち止まり時間を計測する計測部と、
    計測した鑑賞者の数及び立ち止まり時間に基づいて、前記複数の展示物のそれぞれに関する映像の再生方式を特定する特定部と、
    特定した再生方式での各映像の再生指示を出力する出力部と
    を備える情報処理装置。
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