JP2023098169A - アクチュエータ - Google Patents

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Yuuki Takahashi
崇徳 加藤
Takanori Kato
喜広 五味
Yoshihiro Gomi
力 関口
Tsutomu Sekiguchi
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Abstract

【課題】外部荷重が加わる場合でも、ユーザの操作に対して、安定してユーザに強い触感フィードバックを行えること。【解決手段】円盤状のマグネットと、マグネットの表面と裏面に固定される一対の円盤状のヨークと、一端がヨークに接合され他端が円形状の板ばねの中央部と接続された一対のばね止め部と、一対のばね止め部のうちの一方のばね止め部の他端からマグネットの軸方向で突出し、ユーザに操作される操作部に接続される突出部とを含む可動体と、可動体の外周に配置されるコイルと、突出部が挿通される開口部を有し、コイルとともに可動体を、突出部の突出端側を外部に突出させて収容するケースとを含み、板ばねを介して可動体をマグネットの軸方向で移動自在に支持する固定体と、を有し、開口部は、突出端側を外部で軸方向に沿って進退移動させるように突出部の外周を支持する。【選択図】図2

Description

本発明は、触覚、力覚、聴覚等の知覚可能な出力を呈示可能なアクチュエータに関する。
従来、タッチパネルに接触したユーザの指腹等に対し、接触操作する際の操作感(触覚)をフィードバックする技術の一つとして、アクチュエータによりタッチパネルに振動を付与する触覚提示装置が知られている。
例えば、特許文献1には、パネルの操作面に対する操作の操作量を検出する操作検出部と、操作面に振動を付加するアクチュエータと、操作検出部の結果に基づいてアクチュエータの駆動制御を行なう制御部とを有する触覚呈示装置が開示されている。特許文献1に開示された触覚呈示装置では、リリース操作時の操作量の変化量に応じて、アクチュエータの駆動制御の態様を変化させることにより、自然な強さの振動呈示として、ユーザが感じる違和感を軽減する触覚呈示を行うことで触感を付与している。
特開2020-071674号公報
ところで、上述したような触覚呈示装置では、ユーザに対して、操作に対して高速で応答して、かつ、十分な触感を呈示する、つまり、強いフィードバックを行うことが望まれる。そのためには、振動アクチュエータが発生する振動を好適に迅速にユーザに付与することが求められる。
また、振動アクチュエータが、軸方向と交差する方向、例えば径方向外側から外部荷重が加わるような実装環境にある場合でも、可動する可動体は、位置ずれがおきることなく、安定して動作することが望まれている。
本発明はかかる点に鑑みてなされたものであり、外部荷重が加わる場合でも、ユーザの操作に対して、安定してユーザに強い触感フィードバックを行うことが可能なアクチュエータを提供することを目的とする。
本発明のアクチュエータの一つの態様は、
円盤状のマグネットと、前記マグネットの表面と裏面に固定される一対の円盤状のヨークと、一端が前記ヨークに接合され他端が円形状の板ばねの中央部と接続された一対のばね止め部と、前記一対のばね止め部のうちの一方のばね止め部の他端から前記マグネットの軸方向で突出する突出部とを含む可動体と、
前記可動体の外周に配置されるコイルと、前記突出部が挿通される開口部を有し、前記コイルとともに前記可動体を、前記突出部の突出端側を外部に突出させて収容するケースとを含み、前記板ばねを介して前記可動体を前記マグネットの軸方向で移動自在に支持する固定体と、
を有し、
前記開口部は、前記突出端側を前記外部で前記軸方向に沿って進退移動させるように前記突出部の外周を支持する構成を採る。
本発明によれば、突出部の突出端が、移動方向であるマグネットの軸方向から逸れて暴れることを防止でき、外部荷重が加わる場合でも、ユーザの操作に対して、安定してユーザに強い触感フィードバックを行うことができる。
本発明に係る実施の形態のアクチュエータの外観斜視図である。 同アクチュエータの要部構成を示す縦断面図である。 同アクチュエータにおいてケースを外した内部構造を示す図である。 同アクチュエータの分解斜視図である。 可動体の斜視図である。 可動体の拡大分解図である。 本発明に係る実施の形態のアクチュエータの動作の説明に供する図である。 アクチュエータの変形例1の外観斜視図である。 変形例1であるアクチュエータの要部構成を示す縦断面図である。 同アクチュエータの分解斜視図である。 アクチュエータの変形例2の要部構成を示す縦断面図である。 可動体の拡大分解図である。 アクチュエータの変形例3の要部構成を示す縦断面図である。 可動体の拡大分解図である。 アクチュエータの変形例4の要部構成を示す縦断面図である。 可動体の拡大分解図である。 アクチュエータの変形例5の要部構成を示す縦断面図である。 可動体の拡大分解図である。 アクチュエータの変形例6の要部構成を示す縦断面図である。 板ばねの斜視図である。 アクチュエータの変形例7の要部構成を示す縦断面図である。 可動体の拡大分解図である。 アクチュエータの変形例8の要部構成を示す縦断面図である。 アクチュエータの変形例8のケースを外した内部構成を示す分解図である。
以下、本発明の実施の形態について、図面を参照して詳細に説明する。
<アクチュエータ1の全体構成>
図1は、本発明に係る実施の形態のアクチュエータの外観斜視図であり、図2は、同アクチュエータの要部構成を示す縦断面図である。また、図3は、同アクチュエータにおいてケースを外した内部構造を示す図であり、図4は、同アクチュエータの分解斜視図である。なお、図3では便宜上アウターヨーク70を透過して図示している。
なお、本実施の形態における「上」側、「下」側は、理解しやすくするために便宜上付与したものであり、アクチュエータにおける可動体の往復動方向の一方、他方を意味する。すなわち、アクチュエータが電子機器(図示省略)に搭載される際には上下が逆になっても左右になっても構わないが、アクチュエータにおいて突出する出力軸部252(突出部25)の進退移動方向と、ユーザの操作部への接触方向とが同じであることが好ましい。これは、以下の各変形例でも同様である。
本実施の形態1に係るアクチュエータ1は、例えば、触覚呈示技術を含むハプティクスに用いられ、ユーザの操作部への接触操作に応じた可動体20の往復動を、ユーザの触感、力感として伝達する。また、アクチュエータ1は、聴覚に訴えるべく、ユーザに音として呈示してもよい。
図1及び図2に示すアクチュエータ1では、ケース10から進退移動可能に突出する突出部25(出力軸部252)を有し、この突出部25は、ユーザが接触して操作する操作部(例えば、タッチパネル等)に直接接続可能である。突出部25は、ケース10内で移動可能に収容された可動体20の一部である。アクチュエータ1は、ユーザの操作による可動体20の移動に応じて、可動体を駆動して、ユーザに、ユーザが知覚可能な出力を呈示する。
なお、アクチュエータ1は、ハプティクスにおける操作検出及び触感のフィードバックを行うデバイスとして用いられることが好ましいが、これに限らず、携帯型ゲーム端末機器等の電子機器に振動発生源として実装されてもよい。また、アクチュエータ1は、振動アクチュエータとし単に振動発生体として用いられてもよく、共振ポンプ、文字入力キーボード、エキサイタ等に用いてもよい。
アクチュエータ1は、出力軸部252とマグネット30を可動体20に備え、コイル61、62を固定体50に備え、通電されるコイル61、62とマグネット30の協働により可動体20が一直線方向で往復動可能である。アクチュエータ1は、可動体20を固定体50に対して往復動自在に支持させる弾性支持部81、82を有し、可動体20が往復することにより出力軸部252が軸方向に進退移動し、ケース10の天面部122の外側で軸方向、図では上下方向に移動する。
アクチュエータ1は、具体的には、マグネット30の他、一対のヨーク41、42、一対のばね止め部22、24を有する可動体20と、環状の一対のコイル61、62の他、アウターヨーク70を有する固定体50とを有する。また、可動体20と固定体50との間には、一対の弾性支持部81、82が架設されている。
なお、ヨーク41、42、ばね止め部22、24、コイル61、62は、それぞれ一対ずつ設けた構成としたが、これに限らず、一直線方向の双方向、あるいは片方に移動自在を実現できれば、各部1つずつあるいは3つ以上にしてもよい。
アクチュエータ1では、コイル61、62、アウターヨーク70、マグネット30及びヨーク41、42が、可動体20を可動させる磁気回路を構成する。アクチュエータ1では、端子部75を介して図示しない電源供給部からコイル61、62が通電されて可動体20は可動する。可動体20は往復動方向である軸方向の双方向あるいは軸方向の片方である一方向に往復移動可能である。アクチュエータ1は、例えば、軸方向の双方向で移動する(図7の「可動方向 上」、「可動方向 下」の矢印方向参照)。
本実施の形態のアクチュエータ1では、可動体20は、コイル保持部52に保持されたコイル61、62の内側で、可動体20との間に配置される保持部本体(保護壁部)522に沿って、移動方向(コイル61、62の軸方向でもある)で往復移動する。なお、移動方向は、コイル61、62の軸方向の他、マグネット30の着磁方向でもあり、また、コイル保持部52の軸方向でもある。
また、アクチュエータ1は、図3に示すように、ケース本体11及び蓋部12を有するケース10内に、固定体50と可動体20とを弾性支持部81、82で接続したユニット13を収容して構成される。これにより、アクチュエータ1の主要部の組立をケース10とは別工程で精度良く行うことができる。
<可動体20>
図5は、可動体の斜視図であり、図6は、可動体の拡大分解図である。
可動体20は、図2に示すように、非駆動時において、弾性支持部81、82を介して、往復動方向(マグネットの軸方向であり、図2では上下方向)の長さの中心が、コイル保持部52の往復動方向の長さの中心に対して、同じ高さレベルに位置するように配置される。ここで、非駆動時とは、可動体20が移動(往復動或いは振動も含む)していない状態を意味する。また、同じ高さレベルに位置するとは、可動体20の軸方向と直交する方向で、所定間隔をあけて対向するように位置することを意味する。
本実施の形態では、マグネット30およびヨーク41、42における往復動方向の長さの中心が、上下で離間するコイル61、62間の往復動方向の長さの中心と、往復動方向と直交する方向で対向する位置に配置されることが好ましい。なお、コイル保持部52の保持部本体522と可動体20の間に、磁性流体が介在するようにしてもよい。
可動体20は、図2、図4~図6に示すように、マグネット30、ヨーク41、42及びばね止め部(第1ばね止め部22、第2ばね止め部24)の他、出力軸部252、第1ばね固定部26、及び、第2ばね固定部28を有する。
可動体20は、マグネット30を中心にマグネット30の軸方向の表裏面側、つまり、往復動方向の双方向で、それぞれヨーク(第1ヨーク)41、ヨーク(第2ヨーク)42、第1ばね止め部22、第2ばね止め部24、第1ばね固定部26、第2ばね固定部28が連設されている。
具体的には、可動体20では、マグネット30の表裏面30a、30bに一対のヨーク41、42を積層配置し、一対のヨーク41、42の開口部412、422に一対のばねと止め部22、24の一端部が係合している。
ばね止め部22、24はそれぞれの他端部で、弾性支持部81、82が係合する。ばね止め部22、24のうちの第1ばね止め部22には、第1ばね止め部22からマグネット30の軸方向の一方側に突出し、蓋部12の開口部である中央開口部126を挿通する出力軸部252が設けられている(図1~4及び図7参照)。
なお、可動体20では、マグネット30及びヨーク41、42の外周面20aが、保持部本体522の内周面522aの内側で、当該内周面522aに対して所定間隔(図8でで示す隙間d2)を空けて対向する。可動体20が往復動に移動する際には、外周面20aが内周面522aに沿って接触することなく往復移動する。
<マグネット30>
マグネット30は、例えば、中実であり、往復動方向に着磁されている。マグネット30は、円盤状に形成され、所定の厚みを有した円柱状も含む形状である。マグネット30は、往復動方向(厚み方向)で離間する表裏面30a、30bをそれぞれ異なる極性(例えば、表面30aをS極、裏面30bをN極)の磁極面として有する。
マグネット30は、コイル61、62(詳細は後述する)に対して、コイル61、62の径方向内側で間隔を空けて位置するように配置される。ここで、「径方向」とは、コイル61、62の軸に直交する方向であり、往復動方向と直交する方向でもある。この径方向における「間隔」は、保持部本体522を含むコイル61、62と、マグネット30との間の間隔であり、可動体20の往復動方向に互いに接触することなく移動可能な間隔とする。すなわち、本実施の形態では、「間隔」とは、保持部本体522とマグネット30との間の所定間隔を意味している。
マグネット30は、本実施の形態では、径方向外側の外周面の幅方向の中心で、保持部本体522の中心と、軸方向と直交する方向で対向するように配置されている。なお、マグネット30は、コイル61、62の内側で、コイル61、62の軸の延在方向、つまり往復動方向に、2つの着磁面をそれぞれ向けて配置されるものであれば、筒状、板形状等のように円盤状以外の形状であってもよい。
本実施の形態では、マグネット30は中実体であるので、筒状体の場合と異なり、開口部を加工する手間が省け、磁極面なる表裏面の面積が開口部の形成により減少することがない。また、マグネット30の軸方向の中心が、可動体20の軸方向の中心と一致することが望ましい。マグネット30の着磁方向は、可動体20の移動方向と平行である。
<ヨーク41、42>
ヨーク41、42は、磁性体であり、マグネット30とともに可動体側磁気回路を構成する。ヨーク41、42は、マグネット30の磁束を集中させて、漏らすことなく効率良く流し、マグネット30とコイル61、62間に流れる磁束を効果的に分布させる。
また、ヨーク41、42は、磁気回路の一部としての機能の他、ばね止め部22、24を固定する機能を有し、さらに、ヨーク41、42は、可動体20において、可動体20の本体部分としての機能、及び、ウェイトとしての機能を有してもよい。
ヨーク41、42は、本実施の形態では、マグネット30と同外径の円環平板状に形成されている。ヨーク41、42は、外周面がマグネットの外周面と面一となるようにマグネット30に固定され、マグネットの外周面とともに可動体20の外周面20aを構成する。
ヨーク41、42は、マグネット30を中心に、マグネット30を挟むように配置された同形状の部材であるが、異形状の部材としてもよい。なお、ヨーク41、42は、マグネット30に吸引されてマグネット30に固着するとともに、例えば、エポキシ樹脂等の熱硬化型接着剤もしくは嫌気性接着剤を介してマグネット30に固定される。
ヨーク41、42のそれぞれの中央部に、開口部412、422が軸方向、つまり、厚み方向に貫通して設けられている。開口部412、422は、それぞれ上下のばね止め部22、24の一端部が内嵌して固定され、加えて、一方側の開口部412には、出力軸部252の基端部が、ばね止め部22の内側に配置されている。これにより、開口部412は、ばね止め部22と出力軸部252とにより空洞が略発生しない状態となっている。
本実施の形態では、ヨーク41、42は、可動体20の非往復動時において、コイル61、62の内側(径方向内側)で、コイル61、62の軸方向と直交する方向で、コイル61、62のそれぞれに対向するように位置する。
開口部412、422は、ばね止め部22、24のそれぞれの軸(ここでは、弾性支持部81、82の中心と一致する)が可動体20の中心軸上に位置するように、ばね止め部22、24を支持している。開口部422は、ヨーク42における開口度合いを調整して、可動体20の重さを調整し、好適な往復動出力を設定できる。また、開口部412は、ヨーク41における開口度合い及び出力軸部252の挿入量を調整して、可動体20の重さを調整し、好適な往復動出力の設定も可能である。
<ばね止め部22、24>
一対のばね止め部22、24は、可動体20のウェイトとしての機能を有する。ばね止め部22、24は、マグネット30及びヨーク41、42を挟むように対象に設けられ、可動体20の往復動出力を増加させている。なお、ばね止め部22、24は、本実施の形態では、同一形状に形成されており、部品の製作コストの削減が図られている。ばね止め部22、24のうち第2ばね止め部24についての詳細は、第1ばね止め部22の説明においてばね止め部22、24等のようにばね止め部で対応する符号を併記して、第1ばね止め部22について主な説明を行い、第2ばね止め部24の説明は省略する。
ばね止め部22、24は、本実施の形態では、可動体20の中心軸に沿って延在する可動体の軸としても機能し、ヨーク41、42と、弾性支持部81、82との間に介設される。
ばね止め部22、24は、ばね止め部22、24の一端部である接合部222、242と、ばね止め部22、24の他端部であるばね接続部224、244とを有する。これら接合部222、242とばね接続部224、244とが、それぞれ往復動方向に連設されている。
ばね止め部22、24は、筒状体であり、内部を貫通する貫通孔23を有している。また、ばね止め部22、24は、錘としても機能してもよい。その場合、ばね止め部24は、貫通孔23内に錘を追加して重量調整部として重量バランスを調整する機能を有してもよい。ばね止め部24の貫通孔23内に錘を追加することにより可動体20を重くして、可動体20の振動出力を大きくすることができる。なお、第1ばね止め部22の貫通孔23内には出力軸部252の基端部が挿入され強固に固定されている。
接合部222、242は、可動体20の軸線上に配置される筒状体であり、それぞれヨーク41、42に接合する。接合部222、242は、一端部側をヨーク41、42の開口部412、422にそれぞれ挿入して内嵌して接合される。一方、接合部222、242の他端部は、互いに、マグネット30を中心に互いに逆方向に向けてヨーク41、42から突出して配置され、ばね接続部224、244に連接する。
本実施の形態では、ばね止め部22、24は、ヨーク41、42に圧入により接合されているが、これに限らず、例えば、エポキシ樹脂等の熱硬化型接着剤や嫌気性接着剤を用いた接着により接合されてもよい。また、接合部222、242は、筒状体としたが、中実の円柱体であってもよく、軸線上に凹部を有する棒状体であってもよい。
ばね接続部224は、ばね止め部22において接合部222から他方側(上方)に突出するように設けられ、且つ、接合部222よりも外径が大きい筒状体である。
ばね接続部224、244は、移動方向で離間する可動体20の両端部を構成し、それぞれで後述する弾性支持部81、82が接合される。
ばね接続部224では、その先端(上端)面である接合面が出力軸部252回りに配置され、弾性支持部81の内周部802に当接する。
<出力軸部252(突出部25)>
出力軸部252は、可動体20に接続され、可動体20とともに可動し、可動体20の動作を外部に出力する。出力軸部252は、可動体20の軸線上に配置されており、基端側がばね止め部22に内嵌して直接可動体20に固定され、突出端側(他端側)が蓋部12の中央開口部126を通過して、アクチュエータ1の外部に露出している。
出力軸部252の先端にはキャップ254が取り付けられている。キャップ254は、出力軸部252とともに突出部25を構成するが、出力軸部252を突出部25としてもよい。キャップ254は、キャップ254自体にユーザが接触してもよいし、別部材をキャップ254に取り付けて別部材を介してユーザに触感を付与するようにしてもよい。キャップ254は、出力軸部とは異なる材料、例えば、樹脂等で構成され、操作部等の他部材と接合しやすい材料で構成してもよい。
出力軸部252は、耐久性のある材料、例えば金属製であり、磁性体或いは非磁性体のどちらで構成されてもよいが、非磁性体であることが好ましい。出力軸部252が、非磁性体であれば、キャップ254が接続する操作部(図示省略)の操作範囲周辺の漏れ磁束の抑制をおこなうことができる。なお、出力軸部252を磁性体とする場合、マグネット30とは非接触で構成することが望ましい。
出力軸部252は、中実の円柱状体であるがこれに限らず、中空であってもよい。出力軸部252は断面円形であるがこれに限らない。なお、出力軸部252の外形(円柱状であるので外径)は、蓋部12の中央開口部126の内径と略同様の大きさであり、中央開口部126内を摺動して移動する外径である。
出力軸部252は、第1ばね止め部22とともに、マグネット30上の第1ヨーク41の開口部412内に配置されている。出力軸部252が開口部412を介してマグネット30上に接するように配置される構成とすれば、出力軸部252をばね止め部22の貫通孔23に挿入して、ヨーク41の開口部412に嵌合するだけで、各部を軸上に位置決めした状態で組み付けることができる。
出力軸部252は、弾性支持部81としての弾性支持部81(上側板ばね)の内径側の端部(他端部)である内周部802を挿通し、蓋部12の中央開口部126を通り、アクチュエータ1の外部に突出する。なお、弾性支持部81の内周部802は、ばね接続部224の先端(上端)面である接合面に当接した状態で、ばね接続部224の接合面と、第1ばね固定部26とで挟持されている。第1ばね固定部26は、円環状に形成され、出力軸部252に圧入により外挿される圧入リングである。弾性支持部81の内周部802は、出力軸部252に外挿された状態で、ばね接続部224及び第1ばね固定部(圧入リング)26により強固に挟持されて固定される。この挟持には接着剤を用いてもよい。これにより、ばね接続部224は弾性支持部81に接合された状態となる。
このように、出力軸部252は、可動体20において、可動体20の移動方向の一方向(上側)側で、マグネット30から上側に延在して、弾性支持部81、蓋部12を摺動自在に挿通して配置され、他端部が固定体50の外部で進退動自在である。この出力軸部252を介してユーザは直接的に可動体20の駆動を伝達されるので、高速で応答でき、強いフィードバックを行うことができる。また、操作に応じて可動体20を変位させることで触感フィードバックを行うことができ、ロングストロークでの操作にも対応した触感を表現できる。
一方、マグネット30を挟み第1ばね止め部22のばね接続部224とは逆側に配置された第2ばね止め部24のばね接続部(下側のばね接続部)244は、弾性支持部82である下側板ばねにおいて内径側の端部である内周部802に接合されている。
ばね接続部244は、ばね止め部24において接合部242から他方側(下方)に突出するように設けられ、且つ、接合部242よりも外径が大きい筒状体である。ばね接続部244では、その先端(下端)面である接合面に、弾性支持部82としての下側板ばねの内周部802を当接させた状態で、接合面で開口する貫通孔に挿入された第2ばね固定部28とともに、内周部802を挟持している。
具体的には、第2ばね固定部28は、ばね接続部244の貫通孔に軸状の挿入部282を挿入することにより、挿入部の基端部の外周に設けられたフランジ284で、ばね接続部244の接合面とともに弾性支持部82の内周部802を挟持する。これにより、ばね接続部244と弾性支持部82とが接合している。
第2ばね固定部28は、例えば、ブラインドリベット等のリベットとしてもよい。第2ばね固定部28は、軸状の挿入部282をカシメ等の圧入によりばね接続部244の貫通孔内で固定されている。
また、ばね止め部22、24は、磁性材料により構成されてもよいが、非磁性材料により構成されることが望ましい。ばね止め部22、24が非磁性材料であれば、ヨーク41からの磁束が上方に流れることがないとともに、ヨーク42からの磁束が下方に流れることがなく、効率良くヨーク41、42の外周側に位置するコイル61、62側に流すことができる。
可動体20は、マグネット30、ヨーク41、42、ばね止め部22、24、出力軸部252のそれぞれ別体で構成されているので、それぞれの部位に求められる寸法精度の確保が容易となる。また、ばね止め部22、24のばね接続部224A、244の面精度(接合面の精度)、及び突出部25(出力軸部252)の外径の寸法精度の向上を図ることができる。
<弾性支持部81、82>
弾性支持部81、82は、可動体20に対し移動方向の両側に配置され、可動体20を移動方向に移動可能に支持する。弾性支持部81、82は、板ばねであり、可動体20の振動方向で、可動体20を挟むように配置され、且つ、それぞれ可動体20と固定体50との双方に振動方向と交差するように架設されている。
詳細には、弾性支持部81、82は、可動体20において往復動方向で離間する両端部(上下端部)のそれぞれと、それぞれの両端部より径方向外方に配置される固定体50(コイル保持部52)の開口縁部とに跨って配置される。本実施の形態では、弾性支持部81、82は、可動体20を往復動方向で挟むように、それぞれ往復動方向と直交する方向に沿って、且つ、互いに対向して配置されている。
弾性支持部81、82は、非磁性体であってもよいし磁性体(具体的には、強磁性体)であってもよい。弾性支持部81、82は、非磁性体の板ばねであれば、SUS304、SUS316等のステンレス鋼板を用いて構成されてもよい。また、弾性支持部81、82が磁性体であれば、SUS301等のステンレス鋼板を適用してもよい。弾性支持部81、82の材料としては、例えば、非磁性材料(SUS304、SUS316等)に比べて、磁性材料(例えば、SUS301)の方が、耐久性が高く、安価であることが知られている。
弾性支持部81、82は、可動体20を、可動体20の非駆動時(往復動時)或いは駆動時(往復動時)に関わらず、固定体50に接触しないように支持する。弾性支持部81、82は、可動体20を可動自在に弾性支持するものであれば、どのようなもので構成されてもよい。
弾性支持部81、82は、それぞれ常態時が平板状である複数の板状の渦巻ばねである。弾性支持部81、82では、それぞれ円環板状の内周部802の外縁部に等間隔を空けて円弧状の変形アーム部804が径方向外方に延出し、変形アーム部804の端部に円環板状の外周固定部806に接続して構成されている。
内周部802は、ばね止め部22、24のばね接続部224、244の接合面上に配置される形状を有し、例えば、ばね接続部224、244の接合面の外径と略同一の外径を有する。
変形アーム部804は、弾性変形可能であり、一端部で外周固定部806と接合し、他端部で内周部802と接合し、外周固定部806と内周部802とを連結する。変形アーム部804は、内周部802と外周固定部806との間で周方向に所定間隔を空けて、渦巻状に複数配置されている。なお、可動体20は、3つ以上の弾性支持部(板ばね)81、82で支持されてもよい。これら複数の板ばねは、往復動方向と直交する方向に沿って取り付けられる。
弾性支持部81、82では、可動体20の軸方向(往復動方向)で離れる両端部(ばね接続部224、244)に、それぞれの内周部802が接合されている。また、弾性支持部81、82では、外周固定部806側が、可動体20の両端部のそれぞれにおいて、径方向外側(放射方向)に張り出すように配置される。
外周固定部806は、外周縁に切欠が形成され、切欠にコイル保持部52の可動範囲形成部(位置決め片部)54を係合した状態で、コイル保持部52の両開口縁と、ケース10とに挟持される。
具体的には、弾性支持部81では、外周固定部806は、ケース10内において、フランジ部527の環状の上端面527aと蓋部12の押圧部128とに挟持されて固定される。なお、上端面527aは、上側(一方側)のフランジ部527の上側(一方側)において、可動範囲形成部54を避けた部分の上側(一方側)の端面を意味する。
また、下側の弾性支持部82では、外周固定部806は、アクチュエータ1において可動体20よりも径方向外側で、コイル保持部52の下端部に固定されている。具体的には、弾性支持部82の外周固定部806は、コイル保持部52の下端部を形成する下側のフランジ部528の環状の下端面528aにおいて、可動範囲形成部54を避けた部位に固定される。
複数の弾性支持部81、82は、例えば、渦巻きの向きが同一となる向きで、それぞれ外周側の一端である外周固定部806が固定体50に固定されるとともに、内周側の他端である内周部802が可動体20に固定されている。
このように、本実施の形態では、複数の弾性支持部81、82として、渦巻き形状の板ばねを複数用いて、可動体20において振動方向で離間する両端部にそれぞれ取り付けて、固定体50に対して可動体20を弾性支持している。これにより、可動体20の移動量が大きくなると、可動体は、僅かではあるが回転しながら並進方向(ここでは、振動方向に対して垂直な面上の方向)に移動する。複数の板ばねの渦の方向が反対向きであれば、複数の板ばねは、互いに座屈方向ないし引っ張り方向に動くことになり、円滑な動きが妨げられることになる。
アクチュエータ1は、一対の弾性支持部81、82により、可動体20、特に突出部25である出力軸部252の移動を、直進性を高めて行わせることができる。
これにより、可動体20の移動、外部からの衝撃や外乱に左右されることなく、安定して行うことができる。特に直進駆動の安定性を高くできるので、磁気センサ出力の安定性と、触感出力の安定性の両特性を高くすることができる。
本実施の形態の弾性支持部81、82は、渦巻きの向きが同一となるように可動体20に固定されているので、可動体20の移動量が大きくなったとしても、円滑に動く、つまり、変形することができ、より大きな出力となり、フォースフィードバックとなる出力を高めることが可能である。
但し、所望の可動体20の移動範囲によっては、複数の弾性支持部81、82の渦巻き方向を互いに反対方向とする設計であってもよい。
一方、上側の弾性支持部81の外周固定部806は、径方向外側で、コイル保持部52の上端部に固定されている。具体的には、弾性支持部81の外周固定部806は、コイル保持部52(図2参照)の上端部を形成する上側のフランジ部527の環状の上端面527aにおいて、可動範囲形成部54を避けた部位に固定される。なお、コイル保持部52の構成に関する詳細は後述する。
弾性支持部82の外周固定部806は、ケース10内において、フランジ部528の環状の下端面528aと、底部114の周縁部に設けられた段差部118とに挟持されて固定される。なお、下端面528aは、下側(他方側)のフランジ部528の下側(他方側)において、可動範囲形成部54を避けた部分の上側(他方側)の端面を意味する。
外周固定部806は、円環状に形成されており、その外周部分がコイル保持部52の上下端面527a、528a(図2参照)と、押圧部128、段差部118とで挟持される。これにより、外周固定部806は、固定体50に固定されている。
<固定体50>
図2に示すように、固定体50は、コイル61、62を保持するとともに、コイル61、62の径方向内側で、可動体20を、弾性支持部81、82を介して移動方向(コイル軸方向、可動体20の軸方向)に移動自在に支持する。
固定体50は、コイル61、62及びアウターヨーク70の他、コイル61、62を保持するコイル保持部52を有する。
コイル保持部52には、コイル61、62の他に、弾性支持部81、82を介した可動体20及びケース10等の振動を発生させる構成要素が略全て接続されることにより、アクチュエータ1は構成されている。
コイル保持部52は、筒状体であり、外周面に配置されるコイル61、62を保持し、内周面522aでマグネット30を囲み、内部に、マグネット30を有する可動体20が移動自在に配置される。コイル保持部52は、ボビン形状に形成されてもよく、その場合、コイル61、62は、コイル保持部52において内側の筒状の保持部本体(保護壁)の外周に巻回されて配置される。
コイル保持部52は、フェノール樹脂、ポリブチレンテレフタレート(poly butylene terephtalate;PBT)等の樹脂により形成された筒状体である。コイル保持部52は、本実施の形態では、難燃性の高いベークライト等のフェノール樹脂を含む素材で構成される。
コイル保持部52が、フェノール樹脂を含む素材で構成されることにより、難燃性が高まり、保持するコイル61、62に電流が流れた際にジュール熱により発熱しても、駆動の際の安全性の向上を図ることができる。また、寸法精度が高まり、コイル61、62の位置精度が高まるため、振動特性のばらつきを低減出来る。
コイル保持部52は、具体的には、筒状の保持部本体522と、保持部本体522の外周から放射方向に突出する中央フランジ部526及びフランジ部527、528と、端子部75と、可動範囲形成部54と、を有する。
保持部本体522は、内側に配置される可動体20の駆動時におけるコイル61、62への衝突を保護する保護壁部として機能する。保持部本体522の厚みは、移動する可動体20が接触しても、外周側のコイル61、62に何ら影響を与えない強度をする厚みである。
保持部本体522の外周側には、中央フランジ部526及び各フランジ部527、528間(コイル取付部52b、52c)に、コイル61、62が、コイル軸方向に並んで配置されている。保持部本体522は、コイル61、62を、可動体20のヨーク41、42の外周面(マグネット30及びヨーク41、42の外周面)に対して、径方向外方で囲むように位置させている。
具体的には、保持部本体522の外周面には、中央フランジ部526及び各フランジ部527、528により仕切られ、且つ、外周側に径方向外側に開口する凹状のコイル取付部52b、52cが設けられている。
端子部75は、コイル61、62のコイル巻線を絡げて、外部機器と接続するコネクタ結線部として機能する。端子部75を介してコイル61、62と外部機器とが接続され、外部機器からコイル61、62への電力供給が可能となる。
端子部75は、保持部本体522の外周部分に突設された導電性を有する部材である。端子部75は、本実施の形態では保持部本体522の外周において振動方向の中心に配置される中央フランジ部526の外周面に圧入される。これにより、端子部75は、中央フランジ部526の外周面から突出するように設けられている。
フランジ部527、528は、保持部本体522の軸方向(本実施の形態では振動方向であり、上下方向でもある)で離間する両端部に設けられ、コイル保持部52の上下端部を構成する。
フランジ部527、528は、中央フランジ部526から離間する方向側の端部(本実施の形態では上下端部)で、弾性支持部81、82が固定される。
可動範囲形成部54は、コイル保持部52の上下端部に、軸方向で突出して設けられた突起状部であり、ケース10内にコイル保持部52を収容した際に、ケース10の蓋部12及び底部114と、可動体20との間の振動範囲を形成する。可動範囲形成部54は、フランジ部527、528の円環状の上下の端面(それぞれ「上端面、下端面」、「開口端面」とも称する)527a、528aにおいて、所定間隔を空けて設けられている。上端面527aは、一方側の開口端面であり、下端面528aは、他方側の開口端面を意味している。
可動範囲形成部54は、弾性支持部81、82に設けられた切欠に嵌合して、弾性支持部81、82の径方向の位置決めを行う。可動範囲形成部54を切欠に嵌合することにより、ユニット13の各個体において、弾性支持部81、82の取付位置をコイル保持部52に対して一律に設定して、コイル保持部52に対する弾性支持部81、82の安定した位置出しを行うことができる。また、コイル保持部52に対して弾性支持部81、82は、複数の構成部品を介して固定体側に固定されることがない。これにより、部品公差に影響されにくい構造で、回転するような周方向及び径方向への移動が規制され、製品として、弾性支持部81、82のバラツキを抑制し、安定した特性を実現できる。
コイル保持部52は、上下端面の可動範囲形成部54を、蓋部12の縁部と、底部114の縁部とに当接させた状態で、ケース10に収容され、蓋部12の縁部と底部114の縁部とに固定される。
<コイル>
コイル61、62は、アクチュエータ1において、コイル61,62の軸方向(マグネット30の着磁方向)を振動方向として、マグネット30及びヨーク41、42とともに、アクチュエータ1の駆動源の発生に用いられる。
コイル61、62は、通電により磁場を生成して可動体20を移動する。コイル61、62は、可動体20の径方向外側に配置されている。コイル61、62は、マグネット30とともにボイスコイルモータと同様の磁気回路を構成する。
コイル取付部52b、52cには、コイル61、62が配置され、コイル61、62は、本実施の形態では、ヨーク41、42に対して往復動方向と直交する方向で対向する位置に配置されている。
コイル61、62は、コイル保持部52に、コイル軸方向(往復動方向)の長さの中心位置が、可動体20の往復動方向の長さの中心位置(マグネット30の往復動方向の中心位置)と、往復動方向で略同じ位置(同じ位置も含む)となるように、保持されている。なお、本実施の形態のコイル61、62は、互いに逆方向に巻回されて構成され、通電時に逆方向に電流が流れるように構成されている。コイル61、62は、凹状のコイル取付部52b、52c内で接着等により固定されており、ケース10の内側で、外周面をアウターヨーク70により囲まれている。
コイル61、62のそれぞれの端部は、中央フランジ部526の端子部75に絡げて接続されている。コイル61、62は、端子部75を介して、外部の電源供給部に接続される。例えば、コイル61、62のそれぞれの端部は、直流供給部に接続され、直流供給部からコイル61、62に直流電源が供給される構成としてもよい。これにより、コイル61、62はマグネットとの間に、互いの軸方向で互いに接離方向の一方向に移動可能な推力を発生できる。
また、コイル61、62のそれぞれの端部は、交流供給部に接続され、交流供給部からコイル61、62に交流電源(交流電圧)が供給される構成としてもよい。これにより、コイル61、62はマグネットとの間に、互いの軸方向で互いに接離方向に移動可能な推力を発生できる。
コイル61、62に供給される電源は、交流、直流のいずれでもよく、それぞれの供給電源に対応して、可動体20の推力を発生するものであり、また、交流及び直流の双方がコイル61、62に供給される構成としてもよいことは勿論である。アクチュエータ1は、入力される直流に交流を重畳して可動体20を可動するようにしてもよい。例えば、アクチュエータ1は、まず入力される直流により、可動体20、つまり、突出部25を押し出したり下降させたりする。その後、アクチュエータ1は、ユーザの操作により突出部25が押圧されることにより、それを検知する等して、入力される交流やパルスを、入力されている直流に重畳して、フォースフィードバック等の触感を付与することができる。また、コイル61、62のそれぞれの端部に接続される直流供給部及び交流供給部のうちの少なくとも一方をアクチュエータ自体に設けてもよい。
<アウターヨーク70>
アウターヨーク70は、コイル保持部52の外周面を囲み、コイル61、62を径方向外側で覆う位置に配置される筒状の磁性体である。アウターヨーク70は、磁気回路において、アクチュエータ1から放射方向への外部への漏れ磁束を防止する。
アウターヨーク70は、アウターヨーク70の往復動方向の長さの中心を、内側に配置されるマグネット30の往復動方向の中心と同じ高さとなる位置となるように配置されている。このアウターヨーク70のシールド効果により、アクチュエータの外側への漏れ磁束の低減を図ることができる。
また、アウターヨーク70は、磁気回路において、推力定数を大きくして電磁変換効率を高めることができる。アウターヨーク70は、マグネット30の磁気吸引力を利用して、マグネット30とともに磁気ばねとしての機能を有する。磁気ばねは、弾性支持部81、82を機械バネにした際の応力を低下させることができ、弾性支持部81、82の耐久性を向上させることができる。
<ケース10>
ケース10は、コイル61、62とともに可動体20を収容し、可動体20のばね止め部22から突出する突出部25が挿通された中央開口部126を有する。
ケース10は、具体的には、周壁部112及び底部114を有する有底筒状のケース本体11と、ケース本体11の開口部115を閉塞する蓋部12とを有する。なお、ケース10は、柱状である。柱状とは、その外周で対向するコイル61、62との協働により往復動方向に十分な推力を生じさせることができる高さ(厚さ)を有する形状である。例えば、本実施の形態のケース10は、有底円筒状のケース本体11と蓋部12とにより円柱状に形成されているが、この形状に限らず、楕円柱状、多角柱状であってもよく、往復動方向の長さが、往復動方向と直交する方向の長さよりも長くても、短くてもよい。なお、本実施の形態における楕円柱状、楕円形状における楕円形状とは、主に、平行な直線状の部分を含む楕円であり、小判形状を意味する。
蓋部12及び底部114は、本実施の形態におけるアクチュエータ1の天面部122、下面部(底部114)を構成し、ユニット13の可動体20に可動体20の往復動方向で所定間隔を空けて対向して配置される。
蓋部12では、中央開口部126が天面部122の中央部に穿孔され、天面部112には突起部124が設けられている。
蓋部12は、例えば、ポリアセタール樹脂(POM)等の樹脂により形成され、中央開口部126で出力軸部252との摺動性に優れ、また、劣化しにくく耐久性のある材料により形成される。また、摺動性の優れた材質とすれば、可動体20の荷重が増した場合でも摺動を損なうことなく駆動することができる。
突起部124は、天面部122の外周の一部から径方向外側に突設され、ケース本体11の切欠部102に係合する。突起部124は、蓋部12をケース本体11の切欠部102に係合して、蓋部12をケース本体11に取り付ける際の位置決めを行うことができる。なお、蓋部12及び底部114は、それぞれ可動体20のハードストップ(可動範囲限定)となる可動範囲抑制部としての機能を有する。
中央開口部126の開口方向は、可動体20及び出力軸部252の移動方向と平行であり、具体的には中央開口部126は、出力軸部252が垂直に挿入されるように形成されることが望ましい。
中央開口部126は、突出部25(出力軸部252)の突出端側を外部で前記軸方向に沿って進退移動させるように突出部25の外周を支持する。これにより、突出部25の突出端の振動が軸方向から逸れて暴れることを防止している。
中央開口部126は、天面部122において、可動体20の軸及び出力軸部252の軸線上で、出力軸部252が摺動する形状を有するように形成され、可動体20の軸及び出力軸部252の外径と略同様の内径を有することが好ましい。
中央開口部126は、挿入される出力軸部252が非移動時および移動時に接触しているので、この摺動状態を介して、蓋部12、ひいては、ケース10が出力軸部252を安定して移動可能に支持している。
蓋部12をケース本体11に取り付けると、蓋部12の突起部124は、ケース本体11の切欠部102において、切欠部102の長手方向の中央部で外部に露出する端子部75上に配置される。これにより、蓋部12を平面視するだけで、アクチュエータ1の端子部75の位置を把握できる。
<アクチュエータ1の動作>
アクチュエータ1の動作について、マグネット30において着磁方向の一方側(本実施の形態では上側)の表面30a側がS極、着磁方向の他方側(本実施の形態では下側)の裏面30b側がN極となるように着磁されている場合を一例に、図7を用いて、説明する。
図7は、本発明に係る実施の形態1のアクチュエータの動作の説明に供する図である。
アクチュエータ1では、可動体20は、コイル61、62にパルス電流(直流パルスまたは交流パルス)を供給して、可動体20を、少なくとも振動方向の一方に移動するように駆動する。なお、共振するようにコイル61、62に電源供給をしてもよい。
パルス電流供給により、マグネット30の裏面30b側から出射し、ヨーク42からコイル62側に放射され、アウターヨーク70を通り、コイル61を介してマグネット30の上側のヨーク41からマグネット30へ入射する磁束の流れmfが形成される。
したがって、図7に示すように通電が行われると、マグネット30の磁界とコイル61、62に流れる電流との相互作用により、フレミング左手の法則に従ってコイル61、62に-f方向のローレンツ力が生じる。
-f方向のローレンツ力は、磁界の方向とコイル61、62に流れる電流の方向に直交する方向である。コイル61、62は固定体50(コイル保持部52)に固定されているので、作用反作用の法則に則り、この-f方向のローレンツ力と反対の力が、マグネット30を有する可動体20にf方向の推力として発生する。これにより、マグネット30を有する可動体20側がf方向、つまり底部(ケース本体11の底面)114側に移動する。
一方、コイル61、62の通電方向が逆方向に切り替わり、コイル61、62に通電が行われると、逆向きのf方向のローレンツ力が生じる。このf方向のローレンツ力の発生により、作用反作用の法則に則り、このf方向のローレンツ力と反対の力が、可動体20に推力(-f方向の推力)として発生し、可動体20は、-f方向、つまり、固定体50の蓋部12の天面側に移動する。
アクチュエータ1では、可動体20を蓋部12側、或いは、底部114側の一方にのみ移動させることで、ユーザの操作に応じて、出力軸部252を介して操作者に所謂、触感、力感フィードバックを行うことができる。
このとき出力軸部252は、ケース10の中央開口部126を摺動して、ケース10の外部で移動方向(マグネット30の軸、進退方向)に移動する。
すなわち、出力軸部252は、非駆動中及び駆動中のいずれの状態であっても常に中央開口部126を介して蓋部12、ひいてはケース10に安定した状態で支持されている。
また、コイル61、62に、電流を交互に逆向きに供給して移動させることもでき、是を用いて、操作者の操作による可動体20の移動に応じて駆動して、ユーザに、移動による触感、力感フィードバックを行うことができる。
また、アクチュエータ1では、通電していない場合の非駆動時(非移動時)においては、マグネット30とアウターヨーク70との間に磁気吸引力がそれぞれ働き磁気バネとして機能する。このマグネット30とアウターヨーク70との間に発生する磁気吸引力と、弾性支持部81、82の元の形状に戻ろうとする復元力により、可動体20は、元の位置に戻る。
アクチュエータ1は、コイル61、62を有する固定体50と、コイル61、62の径方向内側に配置され、且つ、コイル61、62の軸方向に磁化されたマグネット30を有する可動体20と、を備える。加えて、アクチュエータ1は、可動体20をコイル軸方向である移動方向に、移動自在に弾性保持する平板状の弾性支持部81、82を備える。
また、コイル61、62は、コイル保持部52の保持部本体522の外周に配置され、保持部本体522の内周側に、間隔を空けて、可動体20の外周面20aが配置され、コイル61、62は、外周面をアウターヨーク70により囲まれている。
アクチュエータ1では、ケース10内にユニット13を収容する構造であり、樹脂製のケース10の周壁部112の外周面を滑らか面に構成できる。これにより、アクチュエータ1を電子機器に取り付ける際に、取付箇所との間に介在させるスポンジ等の緩衝材の貼り付けを確実に容易に行うことができる。
また、アクチュエータ1は、ケース10内にユニット13を配置することにより構成されているので、高い寸法精度が必要な弾性支持部81、82の固定は、コイル保持部52に組み付けることにより行うことができる。
これにより、弾性支持部81、82の固定を含む可動体20の配置は、コイル保持部52を基準として決定させることができ、製品としての触感発生方向の精度を高めることができる。具体的には、例えば樹脂等により一つの部品として形成されるコイル保持部52の寸法精度を上げるだけで、コイル61、62と、弾性支持部81、82を介して取り付けられる可動体20(マグネット30)とを正確な位置関係で位置させることを容易に行うことができる。
また、コイル保持部52には、端子部75が外方に突出して設けられているので、コイルのコイル線の絡げと半田付けが容易になり、外部機器とコイル61、62との接続を容易にできる。
このようにアクチュエータ1によれば、耐衝撃性を有するとともに、触感呈示を行うことができる。
アクチュエータ1は、コイル61、62へ入力されるパルス(直流パルス、又は交流パルス)によって駆動される。つまり、コイル61、62の通電方向を適宜設定して、可動体20には、蓋部12の天面部122側の-f方向の推力、底部114側のf方向の推力、或いはこれら-f方向及びf方向の推力を交互に作用するようにしてもよい。これにより、可動体20は、移動方向、ひいては、移動方向に移動し、アクチュエータ1自体若しくは、出力軸部252を介して触感フィードバックを行うことができる。
このようにアクチュエータ1によれば、低コストで容易に製造でき、より容易に使いやすい検出機能と触感フィードバック機能を有するものとなる。
<アクチュエータ1の駆動原理>
アクチュエータ1の駆動原理について簡単に説明する。アクチュエータ1は、例えば、供給されるパルスにより、一方向(ここではマグネットの軸方向、振動方向、或いは上下方向と同意)で、下記の運動方程式(1)及び回路方程式(2)に基づいて駆動する。本実施の形態では、短パルスを入力することにより駆動するが、短パルスを用いずに任意の往復動や振動を発生するように駆動してもよい。
なお、アクチュエータ1における可動体20は、式(1)、(2)に基づいて往復運動を行う。
Figure 2023098169000002
Figure 2023098169000003
アクチュエータ1における質量m[Kg]、変位x(t)[m]、推力定数Kf[N/A]、電流i(t)[A]、ばね定数Ksp[N/m]、減衰係数D[N/(m/s)]等は、式(1)を満たす範囲内で適宜変更できる。また、電圧e(t)[V]、抵抗R[Ω]、インダクタンスL[H]、逆起電力定数K[V/(m/s)]は、式(2)を満たす範囲内で適宜変更できる。
このように、アクチュエータ1は、可動体20の質量mと、弾性支持部81、82としての金属ばね(弾性体、本実施の形態では板ばね)のばね定数Kspにより決まる。
ケース10(具体的には蓋部12)の中央開口部126は、突出部25の突出端側(出力軸部252の端部に取り付けられたキャップ254側)を、ケース10の外部で軸方向に沿って進退移動させるように突出部25の出力軸部252の外周を支持している。これにより、外部荷重が加わる場合も含めて、突出部25の突出端が、移動方向であるマグネットの軸方向から逸れて暴れることを防止でき、ユーザの操作に対して、安定してユーザに強い触感フィードバックを行うことができる。
ケース10内で移動する可動体20の出力軸部252が、ケース10の蓋部12に設けられた中央開口部126を摺動可能に挿入して外部に突出し、アクチュエータ1の外部で、操作部に直接接続できる。
この構成により、ユーザが操作する操作部と可動体20とがダイレクトに接続された状態となっており、ユーザの操作に対して、高速かつ強いフィードバックを行うことができる。特に、アクチュエータ1に外部荷重が加わることが想定される場合でも安定した駆動が可能である。
また、このアクチュエータ1は、入力される電流に応じたフォースフィードバックを行うことができ、ロングストローク操作であってもそれに対応したフォースフィードバックを行うことができる。
<変形例>
図8~図24は、本実施の形態のアクチュエータ1の変形例1~8を示す。
なお、これら図8~図24に示すアクチュエータ1の変形例1~8である各アクチュエータ100、1A~1Gは、図1に示す実施の形態1に対応するアクチュエータ1と同様の基本的構成を有している。よって、変形例1~8の説明に際し、実施の形態1と同様の構成要素については、同一の符号、同名称で示し、重複する説明は省略し、異なる構成要素については、対象となる構成要素と同名称同符号に適宜アルファベットを付し説明する。
また、アクチュエータ100、1A~1Gの動作は、アクチュエータ1と同様であるので、説明は適宜省略する。各アクチュエータ100、1A~1Gでは、出力軸部252、252C、252D、252Fが、いずれも可動体20、20A~20D、20Fの移動に伴って、ケースの中央開口部126、1260内を摺動自在に設けられ、常に中央開口部126、1260に接している。また、アクチュエータ100、1A~1Gでは、特に、開口部は、出力軸部252、252C、252D、252Fの突出端側を、ケース10、10A~10Dの外部で軸方向に沿って進退移動させるように突出部25、25A~25D、25Fの出力軸部252、252A~252D、252Fの外周を支持している。よって、上述した実施の形態のアクチュエータと同様の作用効果を得ることができる。
<変形例1>
図8は、アクチュエータの変形例1の外観斜視図であり、図9は、変形例1であるアクチュエータの要部構成を示す縦断面図である。また、図10は、同アクチュエータの分解斜視図である。
本実施の形態の変形例1であるアクチュエータ100は、アクチュエータ1と比較して、ケース10の中央開口部1260の構成のみが異なり、その他の構成は同様である。よって、以下では可動体20Aの構成について主に説明する。
図8~図10に示すアクチュエータ100のケース101は、出力軸部252が挿通される中央開口部1260を蓋部120とは別体の摺動部材127に設けている。
すなわち、アクチュエータ100は、アクチュエータ1の構成と比較して、ケース101を構成するケース本体11の開口部115を閉塞する蓋部120の構成のみ異なる。
アクチュエータ100の可動体20は、アクチュエータ1と同様の突出部25と、マグネット30と、一対のヨーク41、42と、一対のばね止め部22、24とを有する。また、アクチュエータ100の固定体500は、環状の一対のコイル61、62と、アウターヨーク70と、ケース101とを有する。なお、可動体20と固定体500との間には、一対の弾性支持部81、82が架設されている。通電されるコイル61、62とマグネット30の協働により可動体20が一直線方向で往復動する。
摺動部材127は、中央に中央開口部1260を有する円環状の部材であり、蓋部120に形成された開口部123に、嵌合して固定される。摺動部材127は、中央開口部1260を、出力軸部252の軸線上に位置するように取り付けられ、挿入される出力軸部252が摺動する。なお、摺動部材127の上面には、中央開口部1260が開口する凹部が設けられている。
摺動部材127は、出力軸部252が円滑に摺動可能な摺動性高い材料により形成されている。摺動部材127は、例えば、ポリアセタール樹脂(POM)により構成される。
このように、ケース101の中央開口部1260が、ケース101の蓋部120とは別部材に設けられている。これにより、アクチュエータ100では、ケース101の材質に関係なく、摺動性の優れた中央開口部1260を有する摺動部材127に変更するだけで、出力軸部252の非駆動、駆動に関わらず、中央開口部1260を介して出力軸部252を常に好適に支持できる。
なお、この変形例1では、摺動部材127をPOM製の摺動部材として説明したが、POM製の摺動部材に換えて、含油軸受の摺動部材としてもよい。なお、摺動部材が含油軸受である場合の形状は、摺動部材127と同様の形状を有してもよい。また、含油軸受部を含む摺動部材が摺動部材127と同様の形状で形成されてもよい。含油軸受の中央開口部1260に出力軸部252を支持させる構成としても、円滑に摺動し、耐久性のある支持構造となる。可動体20の荷重が増した場合でも、円滑に摺動させて駆動できる。
<変形例2>
図11は、アクチュエータの変形例2の要部構成を示す縦断面図であり、図12は、可動体の拡大分解図である。
本実施の形態の変形例2であるアクチュエータ1Aは、アクチュエータ1と比較して、可動体20Aの構成のみ異なり、その他の構成は同様である。よって、以下では可動体20Aの構成について主に説明する。
図11に示すアクチュエータ1Aの可動体20Aは、アクチュエータ1の可動体20の構成要素において、出力軸部252と、第1ばね止め部22とが一体に構成された点で異なる。
図12及び図13に示す可動体20Aは、可動体20と同様の構成である、マグネット30、ヨーク41、42、第2ばね止め部24、第1ばね固定部26、第2ばね固定部28の他に、軸ユニット202を有する。
軸ユニット202は、第1ばね止め部22と同様の機能を有する第1ばね止め部22Aと、出力軸部252と同様の機能を有する出力軸部252Aとを一体に構成した棒状体である。軸ユニット202は、マグネット30側から、ばね接続部22Aの接合部222A、ばね接続部22Aのばね接続部224A、出力軸部252Aの順に同一軸線上に連設されることにより構成されている。なお、軸ユニット202は、非磁性体で構成することが好ましく、軸ユニット202が非磁性体であれば、出力軸部252Aを介した軸方向への磁束の漏れを防止できる。
軸ユニット202は、一端側のばね止め部22Aの接合部222Aが、ヨーク41の開口部412に嵌合する。また、軸ユニット202は、出力軸部252の外周に段差面を形成するばね接続部224Aの一方側の先端面で、第1ばね固定部26である圧入リングとともに弾性支持部81を接続固定している。
このように変形例2では、可動体20Aの構成要素のうちの複数が一体であるので、組立性の向上を図ることができる。なお、部品強度の設定によってばね止め部22、24及び出力軸部252Aを樹脂成形して、組立の手間や製作コストの削減を図ることができる。
<変形例3>
図13は、アクチュエータの変形例3の要部構成を示す縦断面図であり、図14は可動体の拡大分解図である。
本実施の形態の変形例3であるアクチュエータ1Bは、アクチュエータ1と比較して、可動体20Bの構成のみ異なり、その他の構成は同様である。よって、以下では可動体20Bの構成について主に説明する。
図11に示すアクチュエータ1Bの可動体20Bは、アクチュエータ1の可動体20の構成要素におけるヨーク41と第1ばね止め部22とが一体に構成された点が異なる。
図13及び図14に示す可動体20Bは、可動体20と同様の構成である、マグネット30、ヨーク42、第2ばね止め部24、第1ばね固定部26、第2ばね固定部28、出力軸部252の他に、スリーブユニット203を有する。スリーブユニット203は、ヨーク41と同様の機能を有するヨーク41Bと、第1ばね止め部22と同様の機能を有する第1ばね止め部22Bとを単一の部材として一体に構成されている。
スリーブユニット203の軸線上の中央部には、軸方向に貫通する開口部23Bが形成され、出力軸部252の基端部側が挿入されて固定されている。なお、スリーブユニット203は、樹脂材料等により非磁性体で形成しても良いし、ヨーク41と同じ磁性体で形成してもよい。スリーブユニット203が樹脂製の非磁性体であれば、マグネット30の裏面30b側のヨーク42も樹脂材料で構成してマグネット30の表裏面30a、30b側の重量バランスを確保するようにしてもよい。またスリーブユニット203を磁性体で構成した場合、出力軸部252を非磁性体で構成すれば、出力軸部252を介した軸方向への漏れ磁束を防ぐことができる。
スリーブユニット203は、マグネット30の表面30aに、ヨーク41Bを積層するように取り付けられており、内部の開口部23Bには出力軸部252が挿入され、出力軸部252の基端部側部位が内嵌されている。また、スリーブユニット203は、出力軸部252の外周において、段差面を形成するばね接続部224Bの一方側の先端面で、圧入リングである第1ばね固定部26とともに弾性支持部81が接続固定されている。
このように変形例3では、可動体20Bの構成要素のうちの複数が一体であるので、組立性の向上を図ることができる。なお、部品強度の設定によってばね止め部22、24及び出力軸部252を樹脂成形して、組立の手間や製作コストの削減を図ることができる。
<変形例4>
図15は、アクチュエータの変形例4の要部構成を示す縦断面図であり、図16は、可動体の拡大分解図である。
本実施の形態の変形例4であるアクチュエータ1Cは、アクチュエータ1と比較して、可動体20Cの構成のみ異なり、その他の構成は同様である。よって、以下では可動体20Cの構成について主に説明する。
図15に示すアクチュエータ1Cの可動体20Cは、アクチュエータ1の可動体20の構成要素においてヨーク41と第1ばね止め部22とに相当する部位が一体に構成された点が異なる。
図15及び図16に示す可動体20Cは、可動体20と同様の構成であるマグネット30、ヨーク42、第2ばね止め部24、第1ばね固定部26、第2ばね固定部28の他に、スリーブユニット204と、突出部25Cと、を有する。
スリーブユニット204は、ヨーク41と同様の機能を有するヨーク41Cと、ばね止め部22と同様の機能を有するばね止め部22Cとを一体化して単一の部材として構成されたものである。スリーブユニット204では、ヨーク41Cは、ヨーク41と異なり、中実の部材であり、例えば、円盤で形成される。
すなわち、スリーブユニット204のばね止め部22Cの中央の開口部23Cは、ヨーク41Cの表面部分を底面として凹状形成されており、内部に出力軸部252Cが挿入される。出力軸部252Cは、開口部23Cに挿入されることにより可動体20Cの軸線上に位置決めされて固定される。
これにより、スリーブユニット204を介して出力軸部252Cがマグネット30に接触することがない。なお、スリーブユニット204は、樹脂材料等による非磁性体で形成してもよいし、ヨーク41と同じ磁性体で形成してもよい。スリーブユニット203が樹脂製であれば、マグネット30の裏面30b側のヨーク42も樹脂材料で構成してもよい。またスリーブユニット204を磁性体で構成した場合、出力軸部252を非磁性体で構成すれば、出力軸部252Cを介した軸方向への漏れ磁束を防ぐことができる。
スリーブユニット204は、マグネット30の表面30aにヨーク41Cを積層するように取り付けて、内部の開口部23Cに出力軸部252Cの基端部が、開口部23Cの底面に接触している状態で内嵌している。また、スリーブユニット204は、出力軸部252Cの外周に段差面を形成するばね接続部224Cの一方側の先端面で、第1ばね固定部26ととともに弾性支持部81の内周面を接続固定している。
このように変形例4では、可動体20Cの構成要素のうちの複数が一体に形成されているので、組立性の向上を図ることができる。なお、部品強度の設定によってばね止め部24及び出力軸部252Cを樹脂成形して、組立の手間や製作コストの削減を図ることができる。
<変形例5>
図17は、アクチュエータの変形例5の要部構成を示す縦断面図であり、図18は、可動体の拡大分解図である。
本実施の形態の変形例5であるアクチュエータ1Dは、アクチュエータ1と比較して、可動体20Dの構成のみ異なり、その他の構成は同様である。よって、以下では可動体20Dの構成について主に説明する。
図17に示すアクチュエータ1Dの可動体20Dは、アクチュエータ1の可動体20の構成要素においてヨーク41と第1ばね止め部22と出力軸部252とにそれぞれ相当する部位が一体に構成された点が異なる。
図17及び図18に示す可動体20Dは、可動体20と同様の構成であるマグネット30、ヨーク42、第2ばね止め部24、第1ばね固定部26、第2ばね固定部28の他に、軸ユニット205を有する。
軸ユニット205は、ヨーク41と同様の機能を有するヨーク41Dと、ばね止め部22と同様の機能を有するばね止め部22Dと、出力軸部252と同様の機能を有する出力軸部252Dとを一体化して単一の部材として構成されたものである。軸ユニット205では、ヨーク41Dは、ヨーク41と異なり、中実の部材であり、例えば、円盤で形成される。
すなわち、軸ユニット205は、ヨーク41Dの中央部にばね止め部22Dの接合部222D、ばね接続部224D、出力軸部252が可動体20Dの軸線上で一方向(上方向)に向かって順に連設されている。
これにより、軸ユニット205をマグネット30の表面30aに取り付けるだけで、ヨーク、ばね止め部及び出力軸部を一度に組み立てることができる。
なお、軸ユニット205は、樹脂材料等による非磁性体で形成してもよいし、ヨーク41と同じ磁性体で形成してもよい。
軸ユニット205は、マグネット30の表面30aにヨーク41Dを積層するように取り付ける。また、軸ユニット205は、出力軸部252Dの外周に段差面を形成するばね接続部224Dの一方側の先端面で、第1ばね固定部26ととともに弾性支持部81の内周面を接続固定している。
このように変形例5では、可動体20Dの構成要素のうちの複数が一体に形成されている、具体的には、3つの部材が軸ユニット205として一体の一つの部品として製造されているので、組立が容易となり、軸ユニット205自体も高い剛性を確保することができる。
<変形例6>
図19は、アクチュエータの変形例6の要部構成を示す縦断面図であり、図20は、板ばねの斜視図である。
本実施の形態の変形例6であるアクチュエータ1Eは、アクチュエータ1と比較して、弾性支持部81、82の構成のみ異なり、その他の構成は同様である。
図19に示すアクチュエータ1Eは、アクチュエータ1の構成において、弾性支持部81、82にそれぞれ減衰部78を設けた構成である。
減衰部78は、図20に示すように、例えば、一部を、弾性支持部81E、82Eの一方の面側からばね部分間、具体的には、外周固定部806と変形アーム部804との間に挿入し、ばね部分間に架け渡すように配置される。
減衰部78は、弾性変形押し込み部782と、弾性変形押し込み部782に連続して形成されたフランジ784とを有する。
減衰部78は、弾性支持部81(82)の一方の面側からばね部分間、具体的には外周固定部806と変形アーム部804との間に弾性押し込み部782が挿入されると、フランジ784がばね部分間に架け渡して位置される。
なお、図示しない熱硬化樹脂或いは弾性支持部81E(82E)に固着しない接着剤等を介して、押し込み部784は、弾性支持部81E(82E)の裏面側で、押し込み部782がばね部分間から外れないような形状で固定されてもよい。なお、減衰部78は、減衰機能を有する材料で構成されていれば、エラストマーでなくてもよく、熱硬化樹脂或いは接着材等で形成されていてもよい。
減衰部78は、板状のフランジと、このフランジと同様の機能を有する部材に押し込み部で接合された別部材とで、弾性支持部81(82)を両面側から挟み込む形状であれば、どのように構成されてもよい。
この構成により、減衰部78は、弾性支持部81E(82E)における鋭いばね共振を減衰して、共振周波数付近での振動が著しく大きくなることで周波数による振動の差が大きくなることを防止する。これにより、可動体20は、塑性変形する前に、共振峰を抑え、蓋部12及び底部114に接触することなく、広範囲にわたり安定した振動を発生することができ、接触により異音が生じることがない。減衰部78は、弾性支持部81(82)における鋭い振動の発生を防止するものであれば、どのような形状、材料等で形成されてもよい。
<変形例7>
図21は、アクチュエータの変形例7の要部構成を示す縦断面図であり、図22は、可動体の拡大分解図である。
本実施の形態の変形例7であるアクチュエータ1Fは、アクチュエータ1と比較して、可動体20Fの構成のみ異なり、その他の構成は同様である。よって、以下では可動体20Fの構成について主に説明する。
図21に示すアクチュエータ1Fの可動体20Fは、アクチュエータ1の可動体20の構成要素において出力軸部252Fが、マグネット30F、ヨーク41、42と第1ばね止め部22、第2ばね止め部24を挿通する点で異なる。
図21及び図22に示す可動体20Fは、可動体20と同様の構成であるヨーク41、42、第1ばね止め部22、第2ばね止め部24、第1ばね固定部26、第2ばね固定部28の他に、出力軸部252Fとマグネット30Fとを有する。
可動体20Fは、マグネット30の中央に貫通する開口部を設けたマグネット30Fを有し、このマグネット30Fの表裏面30a、30bに、マグネット30Fと同外径のヨーク41、42をそれぞれ配置している。
マグネット30Fの開口部310は、出力軸部252Fが挿入される内径を有する。マグネット30Fの開口部310の内径は、出力軸部252Fの外径と略同じであり、ヨーク41の内径よりも小さい。
マグネット30Fの両側のヨーク41,42の開口部にはそれぞればね止め部22、24の一端である接合部222、242が挿入されて固定される。
出力軸部252Fは、フランジ付きのシャフトであり、第2ばね固定部26の機能と、出力軸部252の機能とを有する。
出力軸部252Fは、円柱状のシャフト部255と、シャフト部255の基端部側で一体に形成されたフランジ部258とを有する。
出力軸部252Fは、可動体の両端部に亘って延在する。出力軸部252Fは、フランジ部258で、第1ばね止め部22のばね接続部244の環状の端面とで弾性支持部82の内周部802を挟持する。
出力軸部252Fは、弾性支持部82、第2ばね止め部24、ヨーク42、マグネット30F、ヨーク41、第1ばね止め部22、弾性支持部81、第1ばね固定部26をシャフト部255で刺し通した状態で、フランジ部258と、第1ばね固定部26とで挟持して一体的に固定している。
すなわち、出力軸部252Fは、可動体20Fにおいて、可動体20Fの軸上を挿通して配置されるので、可動体20Fとしての軸がぶれることなく、他部材を組み立てることができる。なお、出力軸部252Fは、樹脂材料等による非磁性体で形成してもよいし、ヨーク41と同じ磁性体で形成してもよい。また、弾性支持部82、第2ばね止め部24、ヨーク42、マグネット30F、ヨーク41、第1ばね止め部22、弾性支持部81のうちいずれか一つ以上は、シャフト部255に、圧入、溶着、接着等で固定されていることが好ましい。
この構成によれば、可動体20Fを構成する際に、マグネット30F、ヨーク41、42、ばね止め部22、24を、フランジ付シャフトである出力軸部252Fで貫通にて、圧入リングである第1ばね固定部26で固定する。また、出力軸部252Fは、可動体20Fに、弾性支持部81、82も確実に安定して接続できる。
これにより、接着のみに依存せず、構造的に各部材を固着して安定した可動体を製造できる。
<変形例8>
図23は、アクチュエータの変形例8の要部構成を示す縦断面図であり、図24は、アクチュエータの変形例8のケースを外した内部構成を示す分解図である。
本実施の形態の変形例8であるアクチュエータ1Gは、アクチュエータ1と比較して、磁気センサ91を有する点で異なり、その他の構成は同様である。よって、以下では異なる構成について詳細に説明し、アクチュエータ1と同様の構成についての説明は省略する。
アクチュエータ1Gは、中空のケース10内に、可動体20を、ケース10の軸方向(上下方向)を移動方向として、上下端面間で往復動可能に収容し、この可動体20の移動位置を検出する磁気センサ91を有する。
アクチュエータ1Gは、可動体20に設けられた出力軸部25を介して、操作部に接続され、可動体の移動を操作部(図示省略)に伝達し、所謂、フォースフィードバックを行う。
磁気センサ91は、可動体20の移動方向で可動体20から離間して設けられている。
磁気センサ91は、回路基板92に実装され、可動体20のマグネット30の移動による磁束の変化を検出し、可動体20の変位を検出する。
磁気センサ91は、可動体20に対して、可動体20の移動(往復動)方向で離間して、可動体と対向する位置に配置されている。なお、磁気センサ91は、可動体20及び固定体50にどのような形態で有してもよい。
ここで可動体20の移動方向は、可動体20が移動する向きと逆の向きであってもよい。すなわち、磁気センサ91の位置は、可動体20の移動方向と同じ方向であれば、同じ向きであっても異なる向きであってもよい。
磁気センサ91は、可動体20の往復動方向に延在する中心軸上(出力軸部252の軸と重なる位置)若しくは中心軸近傍に設けられていることが好ましい。
磁気センサ91は、ケース本体11の底面に回路基板92とともに取り付けられ、磁気センサ91は、可動体20の出力軸部252の軸線上に位置されている。
磁気センサ91は、ケース10の外面に設けられているので、アクチュエータ1の外で組み付けることでき、アクチュエータ1の組立性の向上を図ることができる。
また、磁気センサ91の後付や交換を、アクチュエータ1を解体することなく、容易に行うことができる。また、アクチュエータ1の備える磁気センサ91の検査を容易に行うことができる。
磁気センサ91は、出力電圧範囲が電源で規定され、ホール素子の出力をアンプで増幅し、リニア出力するリニアホールIC等のアンプ内蔵ホールセンサとすることが好ましい。
これにより、別途センサや、アンプ、専用のADコンバータ等の変換器を用いることなく、周辺回路を安価で且つ容易に構成可能となる。なお、磁気センサは、例えば、単にホール素子を用いた場合よりも後段の回路構成が容易であることが好ましく、ホール素子の出力をある閾値でコンパレートしHigh/Lowで出力するホールICであってもよい。ホールICでも、出力電圧範囲が電源で規定されるので、後段の回路(マイコン)が作成しやすくなる。
<回路基板(制御部)92>
回路基板92は、磁気センサ91の他、マイコン、アクチュエータドライバ等が実装され、アクチュエータを制御する制御部を有する。
回路基板92では、出力軸部252を介して可動体20が受ける操作荷重を磁気センサ91で検出し、この検出結果に応じてコイル61、62を通電して可動体20の移動を制御する。なお、制御部は、アクチュエータ1に設けられていなくてもよい。
これにより、アクチュエータ1は、操作荷重を検出し、この押圧操作に特化したれに対応する触感フィードバックを行うことができる。特に、荷重検出により、押圧操作に特化した検出が可能となる。
このようにアクチュエータ1では、操作荷重を出力軸部252で受けて、出力軸部252で受けた操作荷重に基づいて、フォースフィードバックを生成して、呈示できる。よって、ユーザによる操作をスイッチ触感やスライダー触感等の操作としても、高速に反応して、正確に再現した触感を容易にフィードバックして呈示できる。
磁気センサ91を用いることにより、アクチュエータとして必要なマグネット30をセンサとして用いているので、安価な可動体位置検出手段を提供できる。
また磁気センサ91が設けられたケース下面は、ケース10が非磁性体で構成されているので、非磁性体としている。これにより磁気センサ91は、マグネット30を有する磁気回路において、安定した磁束密度を検出し、可動体20の位置を正確に検出することができる。
また、マグネット30の着磁方向が可動体20の移動方向と平行であるので、磁気センサ91は、単一磁極の分布の磁束密度を検出することとなり、センサ検出性を高めることができ、安定したセンサ出力を行うことができる。
また、可動体20は、環状のコイル61、62の内部で軸方向に移動可能な状態で収容されている。これにより、より効率的に推力を発生できる磁気回路を形成できる。また、この磁気回路では、マグネット30の径方向外方への磁束の流れは、アウターヨーク70により規制され、底部114側への磁束密度が高くなるので、底部114に配置される磁気センサ91の検出を正確に且つ容易に行うことができる。
たとえば、磁気センサ91、回路基板92を変形例1A-1Fに搭載することにより、ユーザが、操作部を押し込んだときに、その動作は、操作部に接続される突出部25、25A、25C、25D、25Fに伝達される。突出部25、25A、25C、25D、25Fは、操作部の押し込みに伴い移動し、接続される可動体20、20A~20D、20Fも変位する。
このとき磁気センサ91は、押し込まれる可動体20、20A~20D、20Fの位置を、底部114側へ流れる磁束(検出磁束)の強度を検出することで検知する。また、磁気センサ91は、時間軸上で検出磁束の強度を検出し、その変化に基づいて押し込んだ際の速度がわかる。また、制御部は、押し込んだときの弾性支持部81、82の弾性変形に対するバネ反力との関係で、押し返す力を発揮することが可能な位置であることを判定して、バネ反力から、押し込み量も検知できる。このように、磁気センサ91を有するアクチュエータ1Gは、位置速度の情報ないし可動部荷重の情報、押し込み荷重等を受けてのフィードバック可能な、位置や荷重検出機能を有するアクチュエータとなっている。
また、触感呈示装置のアクチュエータとして、製品の部品寸法公差や組立ばらつきに起因した製品性能のばらつきがある場合でも、操作荷重に起因して、触感フィードバックを行うことができ、製品ごとに同じ触感を付与するようにできる。
すなわち、アクチュエータ1Gによれば、可動体20が移動すると、マグネット30が移動するため、磁束の分布が変化し、その量を検出することで、可動部の位置や速度の検出を行える。また、位置・速度情報をもとに電流を制御することで、可動体20の移動を制御して、優れた触感表現・触感のばらつき抑制を行うことができる。また、弾性支持部81、82は板ばねであり、この板ばねと操作部(図示省略)の弾性を合算した押込みの反力と可動部位置検出結果より、操作荷重の検出も可能となり、押圧力に応じた触感フィードバックが可能となっている。
変形例1~8のアクチュエータ1、1A~1G、100によれば、実施の形態1と同様の効果、特に、外部荷重が加わることが想定される実装環境であっても、安定して駆動することができる。
なお、アクチュエータ1、1A~1G、100は、一般的なスピーカーで用いられ可聴域の音を発しやすくなる共振周波数としての共振周波数30Hz以上500Hzで振動するように構成してもよい。この周波数帯で振動する構成すれば、アクチュエータ1、1A、1B、1C、1D、1E、1F、1G、100は、振動アクチュエータとして、フォースフィードバック機能だけでなく、振動により音声再生機能を有する所謂エキサイタとして用いることができる。
各アクチュエータ1、1A~1G、100によれば、可動体20、20A、20B、20C、20D、20Fを直接接触することで、高速かつ強いフィードバックを行うことができる。また、入力される電流に応じた力でフォースフィードバックを行うことができ、ユーザの操作に応じて変位させてのフォースフィードバックを行うことができ、操作の際にロングストローク操作での触感表現を行うことができる。
また一対の弾性支持部81、82は円形の板バネであり、可動体20、20A、20B、20C、20D、20Fの直進性を確保できる。さらに、外部からの衝撃などにより、隙間以上外部操作荷重で移動した場合も、ケース10の開口部126で接触させて、それ以上変位が大きくならない。これにより、可動体20、20A、20B、20C、20D、20Fと固定体の内周面522aとの接触を防止できる。
今回開示された実施の形態はすべての点で例示であって制限的なものではないと考えられるべきである。本発明の範囲は上記した説明ではなくて特許請求の範囲によって示され、特許請求の範囲と均等の意味および範囲内でのすべての変更が含まれることが意図される。
以上、本発明の実施の形態について説明した。なお、以上の説明は本発明の好適な実施の形態の例証であり、本発明の範囲はこれに限定されない。つまり、上記装置の構成や各部分の形状についての説明は一例であり、本発明の範囲においてこれらの例に対する様々な変更や追加が可能であることは明らかである。
本発明に係るアクチュエータは、ユーザの操作に対して、高速で応答してユーザに強い触感フィードバックできるアクチュエータとして有用である。
1、1A、1B、1C、1D、1E、1F、1G、100 アクチュエータ
10、10A、10B、10C、10D ケース
11 ケース本体
12、120 蓋部
13 ユニット
20、20A、20B、20C、20D、20F 可動体
20a 外周面
22、22A、22B、22C、22D 第1ばね止め部
23、23B、23C 開口部
24、24A、24B、24C、24D 第2ばね止め部
25、25A、25B、25C、25D、25F 突出部
26 第1ばね固定部
28 第2ばね固定部
30、30F マグネット
30a 表面
30b 裏面
41、41B、41C、41D、42 ヨーク
50、500 固定体
52 コイル保持部
52b コイル取付部
52c コイル取付部
54 可動範囲形成部
61、62 コイル
70 アウターヨーク
75 端子部
78 減衰部
81、81E、82E、82 弾性支持部(板ばね)
91 磁気センサ
92 回路基板(制御部)
102 切欠部
112 周壁部
114 底部
115、310、412、422 開口部
118 段差部
122、1220 天面部
124 突起部
126、1260 中央開口部
127 摺動部材
128 押圧部
202、205 軸ユニット
203、204 スリーブユニット
222、222A、222D、242 接合部
224、224A、224B、224C、224D、244、244A 接続部
252、252A、252B、252C、252D、252F 出力軸部
254 キャップ
255 シャフト部
258 フランジ部
282 挿入部
284 フランジ
522 保持部本体
522a 内周面
526 中央フランジ部
527 フランジ部
527a、528a 端面
528 フランジ部
782 弾性押し込み部
784 フランジ
802 内周部
804 変形アーム部
806 外周固定部

Claims (15)

  1. 円盤状のマグネットと、前記マグネットの表面と裏面に固定される一対の円盤状のヨークと、一端が前記ヨークに接合され他端が円形状の板ばねの中央部と接続された一対のばね止め部と、前記一対のばね止め部のうちの一方のばね止め部の他端から前記マグネットの軸方向で突出する突出部とを含む可動体と、
    前記可動体の外周に配置されるコイルと、前記突出部が挿通される開口部を有し、前記コイルとともに前記可動体を、前記突出部の突出端側を外部に突出させて収容するケースとを含み、前記板ばねを介して前記可動体を前記マグネットの軸方向で移動自在に支持する固定体と、
    を有し、
    前記開口部は、前記突出端側を前記外部で前記軸方向に沿って進退移動させるように前記突出部の外周を支持する、
    アクチュエータ。
  2. 前記開口部は、前記コイルとともに前記可動体を収容するケース本体とは別体の摺動部材に設けられている、
    請求項1記載のアクチュエータ。
  3. 前記ケースにおいて、前記開口部が形成される部位は、ポリアセタール樹脂により形成されている、
    請求項1または2記載のアクチュエータ。
  4. 前記摺動部材は含油滑り軸受けである、
    請求項2記載のアクチュエータ。
  5. 前記ヨークは、中央部に、前記ばね止め部の一端が挿入され、前記ばね止め部を前記軸上に配置決めする中央開口部を有する、
    請求項1または2記載のアクチュエータ。
  6. 前記ヨーク、前記ばね止め部及び前記突出部は、各々別体で構成されている、
    請求項1から4のいずれか一項に記載のアクチュエータ。
  7. 前記ヨーク、前記ばね止め部及び前記突出部は、少なくとも2つ以上が一体に形成されている、
    請求項1から4のいずれか一項に記載のアクチュエータ。
  8. 前記ばね止め部及び前記突出部のうち少なくとも一方が非磁性材料により構成されている、
    請求項1から4のいずれか一項に記載のアクチュエータ。
  9. 前記板ばねは、前記ばね止め部の一方と、前記突出部に外挿されたリングとにより挟持されている、
    請求項1から8のいずれか一項に記載のアクチュエータ。
  10. 前記ヨーク、前記ばね止め部及び前記突出部は、同一の磁性材料で同一部品として構成されている、
    請求項1~3のいずれか一項に記載のアクチュエータ。
  11. 前記板ばねには、減衰部材が設けられている、
    請求項1から8のいずれか一項に記載のアクチュエータ。
  12. 前記マグネット、前記ヨーク及び前記ばね止め部には、前記突出部が挿入される貫通孔がそれぞれ設けられ、
    前記突出部は、前記マグネット、前記ヨーク及び前記ばね止め部に前記貫通孔で固定され、前記ばね止め部の一方から突出する、
    請求項1から4のいずれか一項に記載のアクチュエータ。
  13. 前記ケースの外面に、前記可動体の磁束を検出する磁気センサを有する位置検出部が設けられている、
    請求項1から12のいずれか一項に記載のアクチュエータ。
  14. 前記ケースにおいて、前記可動体の移動方向で対向するケース面部のうち前記開口部を有するケース面部とは逆側のケース面部に、前記可動体の磁束を検出する可動体位置速度検出部を有する、
    請求項1から12のいずれか一項に記載のアクチュエータ。
  15. 前記可動体の共振周波数は、30Hz以上500Hzである、
    請求項1から14のいずれか一項に記載のアクチュエータ。
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