JP2023006579A - 振動アクチュエータ及び電気機器 - Google Patents

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Hiroki Ogiwara
重幸 下村
Shigeyuki Shimomura
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Tsutomu Sekiguchi
祥宏 前田
Yoshihiro Maeda
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Abstract

【課題】小型化を図りつつ、寸法精度を高く製造でき、好適な振動出力で駆動する。【解決手段】円板状のマグネットを有し、マグネットの軸方向の表面と裏面に、中央に開口部を有する一対の環状のヨークと、開口部と軸方向で連続する貫通孔を有する一対の錘部とが夫々積層して配置され、且つ、連続する開口部と貫通孔内に、一端部側で一対の弾性支持部を接続する接続部の他端部が夫々配置される可動体と、可動体を収容する筒状部を有し、一対の弾性支持部により可動体を軸方向に往復振動可能に支持し、且つ、可動体の径方向外側に配置された一対の環状のコイルを有する固定体とを有し、コイルへの通電により、前可動体を軸方向に振動させる。【選択図】図3

Description

本発明は、振動アクチュエータ及びこれを備える電気機器に関する。
従来、振動機能を有する電子機器には、振動発生源として振動アクチュエータが実装されている。電子機器は、振動アクチュエータを駆動してユーザに振動を伝達して体感させることにより、刺激を付与したり、着信を通知したり、操作感や臨場感を向上したりすることができる。なお、電子機器は、主に、ゲーム機のコントローラー(ゲームパッド)、スマートフォンなどの携帯通信端末、タブレットPCなどの携帯情報端末等を含む手持ち型電気機器である。また、振動アクチュエータは、服や腕などに装着されるウェアラブル端末等に実装される場合もある。
携帯機器に実装される小型化可能な構造の振動アクチュエータとしては、例えば、特許文献1に示すように、ページャー等に用いられる振動アクチュエータが知られている。
この振動アクチュエータは、一対の板状弾性体を相対向するように配置して、円筒状の枠体の開口縁部でそれぞれ支持させている。加えて、この振動アクチュエータは、一対の板状弾性体のうちの一方の渦巻型形状の板状弾性体における盛り上がった中央部分に、磁石を取り付けたヨークを固定して、ヨークを枠体内で支持している。
ヨークは磁石とともに円環状の磁界発生体を構成し、この磁界発生体の磁界内に、コイルが他方の板状弾性体に取り付けた状態で配置されている。コイルに発振回路を通じて周波数の異なる電流が切替えて付与されることにより一対の板状弾性体は選択的に共振されて振動を発生し、ヨークは枠体内で枠体の中心線方向で振動する。
特許第3748637号公報
ところで、振動発生体としての振動アクチュエータは、搭載される製品の小型化に伴って、高出力を確保しつつ小型化が図られることが望まれている。
特許文献1では、固定体としての枠体内で、可動体としてのヨークを、板状弾性体を介して、振動方向の一方側から支持し、他方側に配置したコイルを、ヨークの凹部内に配置して、マグネットと径方向で対向する。
このため、小型化される場合、その組立作業が煩雑であり手間が掛かるとともに、振動アクチュエータの振動出力をと言う問題がある。
また、小型化された振動アクチュエータにおいて好適な振動出力を得るために、可動体は、設定された振動方向で振動するように精度良く形成され、その質量を容易に調整して、所望の振動出力を確保することが望まれている。
本発明はかかる点に鑑みてなされたものであり、小型化を図りつつ、寸法精度を高く製造でき、好適な振動出力で駆動する振動アクチュエータ及び電気機器を提供することを目的とする。
本発明の振動アクチュエータの一つの態様は、
円板状のマグネットを有し、前記マグネットの軸方向の表面と裏面に、中央に開口部を有する一対の環状のヨークと、前記開口部と前記軸方向で連続する貫通孔を有する一対の錘部とが夫々積層して配置され、且つ、連続する前記開口部と前記貫通孔内に、一端部側で一対の弾性支持部を接続する接続部の他端部が夫々配置される可動体と、
前記可動体を収容する筒状部を有し、前記一対の弾性支持部により前記可動体を軸方向に往復振動可能に支持し、且つ、前記可動体の径方向外側に配置された一対の環状のコイルを有する固定体と、
を有し、
前記コイルへの通電により、前記可動体を軸方向に振動させる構成を採る。
本発明の電気機器の一つの態様は、
手持ち型またはウェアラブル型の電気機器であって、
ユーザとの接触部に、上記構成の振動アクチュエータを実装した構成を採る。
本発明によれば、小型化を図りつつ、寸法精度を高く製造でき、好適な振動出力で駆動することができる。
本発明の一実施の形態に係る振動アクチュエータを正面側から見た外観斜視図である。 本発明の一実施の形態に係る振動アクチュエータを背面側から見た外観斜視図である。 同振動アクチュエータの縦断面図である。 同振動アクチュエータにおいてケースとその内部の駆動ユニットとを分解した状態を示す図である。 駆動ユニットの外観斜視図である。 コイル保持部、可動体及び弾性支持部を示す駆動ユニットの分解斜視図である。 弾性支持部が取り付けられた可動体の斜視図である。 弾性支持部が取り付けられる可動体の分解斜視図である。 駆動ユニットにおいて、コイル組立体からアウターヨークを外したコイル組立体の外面を示す図である。 コイル組立体においてコイル保持部からコイルを外した状態を示す図である。 アウターヨークの底面側斜視図である。 ケース本体の天面側斜視図である。 蓋部の底面側斜視図である。 同振動アクチュエータの磁気回路構成を模式的に示す図である。 同アクチュエータ本体の動作の説明に供する図であり、可動体が天面側の第1の振幅位置にある振動状態を示す図である。 同アクチュエータ本体の動作の説明に供する図であり、可動体が天面側の第2の振幅位置にある振動状態を示す図である。 同アクチュエータ本体の動作の説明に供する図であり、可動体が底面側の第1の振幅位置にある振動状態を示す図である。 同アクチュエータ本体の動作の説明に供する図であり、可動体が底面側の第2の振幅位置にある振動状態を示す図である。 本実施の形態の振動アクチュエータの非振動状態の磁気バランスを模式的に示す図である。 比較例としての振動アクチュエータの非振動状態の磁気バランスを示す図である。 図21A及び図21Bは、比較例としての振動アクチュエータの動作の説明に供する図であり、図21Aは、可動体が天面側の第1の振幅位置にある振動状態を示す図であり、図21Bは、可動体が天面側の第2の振幅位置にある振動状態を示す図である。 本実施の形態の振動アクチュエータを実装した電気機器の一例を示す図である。 本実施の形態の振動アクチュエータを実装した電気機器の一例を示す図である。
以下、本発明の実施の形態について、図面を参照して詳細に説明する。
[振動アクチュエータの全体構成]
図1は、本発明の一実施の形態に係る振動アクチュエータを正面側から見た外観斜視図であり、図2は、本発明の一実施の形態に係る振動アクチュエータを背面側から見た外観斜視図である。また、図3は、同振動アクチュエータの縦断面図である。また、図4は、同振動アクチュエータにおいてケースとその内部の駆動ユニットとを分解した状態を示す図である。なお、本実施の形態における「上」側、「下」側は、理解しやすくするために便宜上付与したものであり、振動アクチュエータにおける可動体の振動方向の一方、他方を意味する。すなわち、振動アクチュエータが電気機器(図22及び図23参照)に搭載される際には上下が逆になっても左右になっても構わない。
振動アクチュエータ1は、電気機器として携帯型ゲーム端末機器(例えば、図22に示すゲームコントローラGC)等の電子機器に振動発生源として実装され、電子機器の振動機能を実現する。この電子機器としては、スマートフォン等の携帯機器(例えば、図23に示す携帯端末M)も含む。振動アクチュエータ1は、携帯型ゲーム端末機器或いは、携帯機器等の各機器に実装され、駆動することにより振動して、ユーザに対して着信を通知したり、操作感や臨場感を与えたりする。
振動アクチュエータ1は、図1及び図2に示すように、全体として円柱状のケース10を有する振動体である。ケース10において、軸方向(振動方向)の両端面部は、凸状に形成され、その端面部の中央部は平面状に形成されている。
ケース10は、本実施の形態では、図3及び図4に示すように、有底筒状のケース本体11と、蓋部12とを含む、中空の円柱体である。ケース10の詳細な説明は後述する。
振動アクチュエータ1は、図3及び図4に示すように、ケース10内に、振動する可動体20を有する駆動ユニット15を収容することにより構成されている。可動体20が可動することにより、振動アクチュエータ1自体が振動体として機能する。本実施の形態では、駆動ユニット15は、全体として円柱状であり、その中心軸(不図示)は、同様に円柱状であるケース10の中心軸(不図示)と平行又は同軸である。また、本実施の形態では、可動体20の振動方向は、円柱状の駆動ユニット15の中心軸の方向に沿って延在する、F方向及び-F方向(図14参照)を含む直線方向である。
振動アクチュエータ1は、マグネット21、第1ヨーク23及び第2ヨーク25を有する可動体20と、コイル(一対のコイル61、62)を有する固定体40と、可動体20を固定体40に対して往復動自在に支持する板状の弾性支持部81、82と、を有する。
図5は、駆動ユニット15の外観斜視図であり、具体的には、図5は、端子絡げ部側からみた斜視図である。図6は、コイル保持部、可動体及び弾性支持部を示す、駆動ユニットの分解斜視図である。
図3~図6に示す駆動ユニット15は、コイル保持部42と、アウターヨーク50と、可動体20と、弾性支持部81、82とを有する。なお、コイル保持部42は、コイル61、62とともに固定体の一部であるコイル組立体を構成し、コイル組立体は、アウターヨーク50とともに固定体の一部ある。駆動ユニット15は、軸方向(振動方向)で離間して対向配置された弾性支持部81、82を介して、コイル保持部42内に配置された可動体20を、コイル保持部42に対して吊った状態で振動自在に支持する。
なお、駆動ユニット15は、その外周面、言い換えればコイル保持部42の外周面で露出する端子絡げ部(結線部)43を介して、外部機器に接続されて、外部機器から電力の供給を受ける。
<可動体20>
可動体20は、図3及び図6に示すように、固定体40の筒状のコイル保持部42の内側に周方向で間隔を空けて配置される。可動体20は、柱状であり、軸方向、つまり振動方向で離間する両端部(上下端部)で、弾性支持部81、82の内周部に接続されている。弾性支持部81、82は、筒状のコイル保持部42の両開口部を覆うように取り付けられている。
可動体20は、コイル保持部42の内周面42aに沿って、軸方向に往復移動可能に支持される。
図7は、弾性支持部が取り付けられた可動体の斜視図であり、図8は、弾性支持部が取り付けられる可動体の分解斜視図である。
可動体20は、図3及び図6~図8に示すように、マグネット21、一対の可動体ヨーク(例えば、第1ヨーク23及び第2ヨーク25)、一対の錘部(錘部27、錘部29)及び一対の接続部(第1の接続部31、第2の接続部33)を有する。
本実施の形態では、可動体20において、振動方向の中央部、つまり、可動体20の中心にマグネット21が配置されている。このマグネット21の振動方向の両側(表面21a側及び裏面21b側であり各図では上下方向)に、それぞれ第1ヨーク23及び第2ヨーク25、錘部27、29及び接続部31、33が、マグネット21を中心に対称に設けられている。例えば、マグネット21の振動方向の両側に、それぞれ第1ヨーク23及び第2ヨーク25、錘部27、29が連設されている。第1ヨーク23及び錘部27と、第2ヨーク25及び錘部29に、接続部31、33がそれぞれ挿入して接合されている。可動体20において、錘部27、29は、可動体20が振動方向で最大振幅位置にあるときに(図16、図18を参照)、固定体40のアウターヨーク50に対向しない位置に配置されるように、マグネット21、第1ヨーク23及び第2ヨーク25に対して積層されており、また、錘部27、29は非磁性体で構成されている。したがって、振動アクチュエータ1の磁気回路構成の拡大を抑え、磁気回路をコンパクトに構成することができる。また、錘部27、29が磁気回路サイズに影響しない非磁性体で構成されているので、可動体20について所望の振動特性を得るうえで錘部27、29の設計自由度を高くすることができる。
可動体20では、中央部の外周面20a、具体的には、マグネット21及び第1ヨーク23、第2ヨーク25の外周面が、コイル保持部42の内周面42aの内側で所定間隔を空けて対向されている。
<マグネット21>
マグネット21は、図6~図8に示すように、振動方向に着磁された中実の柱状(板状のものである。例えば、マグネット21では、振動方向で離間する表裏面21a、21bがそれぞれ異なる極性を有する。また、マグネット21は、本実施の形態では、振動方向の長さ(高さ)よりも、直径(横幅)の方が長い円柱状(円板状と称してもよい)に形成されている。マグネット21は、例えば、ネオジウム焼結マグネットである。
マグネット21は、コイル保持部42に保持されるコイル(一対のコイル61、62)(詳細は後述する)に対して、コイル(一対のコイル61、62)の径方向の内側で間隔を空けて位置するように配置される。ここで、「径方向」とは、コイル(一対のコイル61、62)の軸方向(振動方向)と直交する方向でもある。言い換えれば、マグネット21は、径方向の外側で、コイル保持部42の内周面において振動方向の中心位置と、対向するように配置されている。なお、一対のコイル61、62は、以下では、「コイル61、62」とも称する。
この径方向における「間隔」は、コイル61、62の径方向内側で、コイル61、62とマグネット21との間に、コイル61、62が巻回される筒状本体部422が位置した状態でのコイル61、62と、マグネット21との間の間隔である。また、この間隔は、可動体20の振動方向に互いに接触することなく移動可能な間隔とする。実施の形態における「間隔」は、図3に示すコイル保持部42(特に筒状本体部422)とマグネット21との間の所定間隔を意味している。
マグネット21は、コイル61、62の内側で、コイル61、62の軸の延在方向に2つの着磁面をそれぞれ向けて配置されるものであれば、筒状、板形状等のように中実の柱状以外の形状であってもよい。また、マグネット21の軸方向の中心が、可動体20の軸方向の中心と一致することが望ましい。
<第1ヨーク23及び第2ヨーク25>
第1ヨーク23及び第2ヨーク25は、磁性体であり、マグネット21の表裏面21a、21bにそれぞれ固定されている。第1ヨーク23及び第2ヨーク25は、それぞれ円環状に形成されている。第1ヨーク23及び第2ヨーク25は、それぞれマグネット21と同じ直径の外周面を有する。
第1ヨーク23及び第2ヨーク25は、マグネット21、コイル(一対のコイル61、62)及びアウターヨーク50とともに、振動アクチュエータ1の磁気回路を構成する。第1ヨーク23及び第2ヨーク25は、マグネット21の磁束を集中させて、漏らすことなく効率良く流し、マグネット21とコイル(一対のコイル61、62)間に流れる磁束を効果的に分布させる。第1ヨーク23及び第2ヨーク25は、例えば、SECC(ボンデ鋼板)等により形成される。
また、第1ヨーク23及び第2ヨーク25は、磁気回路の一部としての機能の他、可動体20において、可動体20の本体部分としての機能、接続部31、33をマグネット21に対して位置決めして固定する機能、及び、ウェイトとしての機能を有してもよい。
第1ヨーク23及び第2ヨーク25は、本実施の形態では、マグネット21と同じ外径で同じ表面形状の円環平板状に形成されている。第1ヨーク23及び第2ヨーク25は、外周面がマグネットの外周面と面一となるようにマグネット21に固定されて、マグネット21の外周面とともに可動体20の外周面20aを構成している。
第1ヨーク23及び第2ヨーク25は、本実施の形態では、同様の部材であり、本実施の形態では、マグネット21を中心に、マグネット21を挟むようにマグネット21の表裏面21a、21b(上下面)に対称に設けられている。なお、第1ヨーク23及び第2ヨーク25は、マグネット21に吸引されることにより固着されてもよく、また、例えば、エポキシ樹脂等の熱硬化型接着剤もしくは嫌気性接着剤によりマグネット21に固定されてもよい。
第1ヨーク23及び第2ヨーク25のそれぞれの中央部には、ヨーク開口232、252が設けられている。このヨーク開口232、252には、接続部31、33(第1の接続部31、第2の接続部33ともいう)が挿入される。例えば、ヨーク開口232、252に、接続部33は内嵌してもよく、挿入後に接合されてもよい。
ヨーク開口232、252は、接続部31、33のそれぞれの軸、言い換えれば、後述する弾性支持部81、82の中心軸が、可動体20の中心軸上に位置するように設けられている。なお、ヨーク開口232、252は、接続部31、33の外形に対応して嵌まり合う寸法で形成されているが、これに限らない。ヨーク開口232,252は、挿入される接続部31、33の外周面に、三点或いは四点で接触して可動体20の軸上に位置させて固定可能に支持するようにしてもよい。また、ヨーク開口232、252は、軸方向に貫通せず、凹状に形成され、この凹状内に接続部31、33が接合されてもよい。
第1ヨーク23及び第2ヨーク25は、非振動時において、コイル(一対のコイル61、62)の内側(径方向内側)で、コイル(一対のコイル61、62)の軸方向と直交する方向で、コイル(一対のコイル61、62)のそれぞれに対向するように位置する。第1ヨーク23及び第2ヨーク25は、可動体20の非振動時において、それぞれ、一対のコイル61、62の内側(径方向内側)で、振動方向と直交する方向で、一対のコイル61、62の振動方向の中心と対向するように位置することが好ましい。
また、第1ヨーク23及び第2ヨーク25は、本実施の形態では、マグネット21の上側の第1ヨーク23の上面の高さ位置が、上側のコイル61の上端の位置よりも下側(中心側)に位置することが好ましい。加えて、マグネット21の下側の第2ヨーク25の下面の高さ位置が、下側のコイル62の下端の位置よりも上側(中心側)に位置することが好ましい。
このように、第1ヨーク23及び第2ヨーク25は、マグネット21とコイル61、62と、アウターヨーク50とともに、磁束漏れの少ない磁気効率の高い好適な磁路を有する磁気回路となる。
<錘部27、29>
錘部27、29は、マグネット21を挟む第1ヨーク23及び第2ヨーク25のそれぞれに、第1ヨーク23及び第2ヨーク25を挟むように設けられている。
錘部27、29は、マグネット21及び第1ヨーク23及び第2ヨーク25を挟むように、振動方向で対称に配置され、可動体20の振動出力を増加させている。
錘部27、29は、比重が高い材料により構成されることが好ましい。錘部27、29は、第1ヨーク23及び第2ヨーク25よりも比重が高い材料により形成され、例えばタングステン(19.3g/cm)等により形成される。錘部27,29は、ケイ素鋼板(鋼板の比重は7.70~7.98g/cm)等の材料よりも比重の高い材料(例えば、比重が16~19g/cm程度)により形成されるのが好ましい。錘部27、29の材料には、例えば、タングステンを適用できる。これにより、設計等において可動体20の外形寸法が設定された場合でも、可動体20の質量を比較的容易に増加させることができ、ユーザに対する十分な体感振動となる所望の振動出力を実現することができる。
錘部27、29の質量は、可動体20の振動出力に応じて大きさを変更することにより変更できる。
錘部27、29の外径は、第1ヨーク23、第2ヨーク25の外径よりも小径である。これにより、可動体20が振動する際に、可動体20は、弾性支持部81、82に接触しにくく、好適に振動することができる。これにより、振動アクチュエータ1の小型化を図りつつ、高振動出力を確保できる。
錘部27、29は、それぞれ円環状に形成されている。錘部27、29の貫通孔272、292は、第1ヨーク23及び第2ヨーク25のヨーク開口232、252と同一軸心で、同径に形成されているが、異なる径であってもよい。
錘部27、29の貫通孔272、292には、接続部31、33が挿入される。
貫通孔272、292は、ヨーク開口232、252とともに、接続部31、33をマグネットに取り付ける際に、可動体20の軸と同一軸となる位置に位置させるための位置決めとして機能する。本実施の形態では、錘部27、29は、第1ヨーク23及び第2ヨーク25のそれぞれに1つずつ連設した構成としたが、2つずつ連設してもよいし、3個以上ずつ連設してもよい。錘部27、29は、同様に形成された同じ部材を用いることが好ましいが、同機能、同質量を有していればどのようなもので構成されてもよい。
<接続部31、33>
接続部31、33は、弾性支持部81、82にマグネット21、第1ヨーク23及び第2ヨーク25を接続する。
接続部31、33は、可動体20において振動方向両側の端部、つまり、マグネット21から振動方向両側でそれぞれ離間して位置する端部を構成する。
接続部31、33は、本実施の形態では、可動体20の中心軸に沿って配置される円柱状体であり、第1ヨーク23及び第2ヨーク25と、弾性支持部81、82との間に介設される。
接続部31、33は、マグネット21の表裏面21a、21bのそれぞれの中央部から突出するように配置され、第1ヨーク23、第2ヨーク25、錘部27、29に挿入されている。接続部31、33は、第1ヨーク23、第2ヨーク25、錘部27、29にそれぞれ固定されている。接続部31、33は、更に、マグネット21に固定されてもよく、錘部27、29から突出するように配置されている。
接続部31、33は、一端部側に設けられ、可動体20を構成する部材に固定される接続本体312、332と、他端部側に設けられ接続本体312、332の他端部に設けられる支持固定部314、334とを有する。
接続本体312、332は、第1ヨーク23及び第2ヨーク25のヨーク開口232、252、錘部27、29の貫通孔272、292に挿入可能な形状である。接続本体312、332は、本実施の形態のヨーク開口232、252、貫通孔272、292は同径で形成されているので、これらヨーク開口232、252、貫通孔272、292に対応した円柱状に形成されている。接続本体312、332は、本実施の形態では、ヨーク開口232、252、貫通孔272、292に挿入されて位置決めされ、マグネット21、第1ヨーク23及び第2ヨーク25、錘部27、29等に固定される。
接続本体312、332は、第1ヨーク23及び第2ヨーク25、錘部27、29に対して圧入により、双方に固定されてもよい。接続部31、33は、第1ヨーク23及び第2ヨーク25、錘部27、29に対して、例えば、エポキシ樹脂等の熱硬化型接着剤や嫌気性接着剤を用いた接着を併用したり、接着のみで固定したりしてもよい。
接続本体312、332は、マグネット21と対向する他端面で、マグネット21に当接して接合されてもよい。接続本体312、332は、可動体20の軸線とその中心軸とが一致するように配置され、その軸線に沿って振動方向の両側に突出するように配置されている。
支持固定部314、334は、接続部31、33の接続本体312、332を介して可動体20を弾性支持部81、82に接合する。
支持固定部314、334は、接続本体312、332において軸方向(振動方向)一端部側の面から突出し、且つ、接続本体312、332の外径よりも小さい外径の突設部位である。なお、この突出部位の周囲には、凹部316、336が設けられている。凹部316、336は、支持固定部314、334を囲む環状溝部である。凹部316、336は、例えば、弾性支持部81、82の内周部との接合の際に、接着材溜まりや溶着材溜まり、カシメの際に係合対象となる部位等として機能するようにしてもよい。これらの場合、凹部316、336は、可動体20と弾性支持部81、82と強固に接合できる。
具体的には、支持固定部314は、可動体20の振動方向の一方の端部、つまり、可動体20の上側の端部を構成し、弾性支持部81である上側板ばねの内径側の端部である内周部802に接合されている。一方、支持固定部334は、可動体20の振動方向の他方の端部、つまり、可動体20の下側の端部を構成し、弾性支持部82である下側板ばねの内径側の端部である内周部802に接合されている。
支持固定部314、334が、弾性支持部81、82の内周部802、802に内嵌して接合した状態では、支持固定部314、334の周囲の面であって、接続本体312、332の一端部側の面は、内周部802、802に対向配置する。なお、接続本体312、332は、その他端部において支持固定部314,334の周囲の部分で、支持固定部314、334に接合されている弾性支持部81、82と接合するようにしてもよい。例えば、接続本体312、332と弾性支持部81、82は接着剤を介して接合されたり、溶接等により接合されたりしてもよい。また、接続本体312、332は、リベット等の他部材とで弾性支持部81、82を挟むようにして弾性支持部81、82に接合されてもよい。これにより、接続本体312、332と内周部802、802とを互いに確実に接合して、弾性支持部81、82と可動体20とをより確実に接合できる。
さらに、弾性支持部81、82と、支持固定部314、334とは、カシメ加工等により、更には溶接、接着にカシメ加工を組み合わせて接続されてもよい。
なお、接続部31、33は、例えば、銅焼結材により形成されている。接続部31、33は、可動体20のウェイトとしての機能を持つ金属で形成されてもよい。
接続部31、33は、可動体20において、マグネット21及び第1ヨーク23、第2ヨーク25を含む磁気回路上から外れた位置に配置されている。これにより、一対のコイル61、62の配置スペースを制限することがなく、つまり、可動体側の磁気回路(マグネット21、第1及び第2ヨーク23、25)と一対のコイル61、62との距離を離間させることがなく、電磁変換の効率は低下しない。よって、好適に可動体20の重量を増加でき、高振動出力を実現できる。
また、接続部31、33に、錘のとしての機能を持たせた場合、錘部27、29とともに、質量調整を行うことで、振動アクチュエータ1の振動出力を調整できる。
<固定体40>
固定体40は、図3に示すように、一対のコイル61、62を有し、一対のコイル61、62の径方向内側で、マグネット21を有する可動体20を収容する。固定体40は、弾性支持部81、82を介して可動体20の軸方向(振動方向であり、コイル軸方向でもある)に移動自在に支持する。
図9は、駆動ユニットにおいて,コイル組立体からアウターヨークを外したコイル組立体の外面を示す図であり、図10は、コイル組立体においてコイル保持部からコイルを外した状態を示す図である。
固定体40は、図3~図6、図9及び図10に示すように、ケース10と、コイル(一対のコイル61、62)の他、コイル61、62を保持するコイル保持部42、及びアウターヨーク50を有する。なお、このコイル組立体は、可動体20と、弾性支持部81、82とともに駆動ユニット15を構成する。
固定体40は、一対のコイル61、62を保持し、弾性支持部81、82を介して可動体20を移動自在に支持する構成であれば、ケース10を含まない構成としてもよい。
コイル保持部42は、フェノール樹脂、ポリブチレンテレフタレート(poly butylene terephtalate;PBT)等の樹脂により形成された筒状体である。コイル保持部42は、本実施の形態では、難燃性の高いベークライト等のフェノール樹脂を含む素材で形成されている。
なお、コイル保持部42が、フェノール樹脂を含む素材で構成されることにより、難燃性が高まり、保持するコイル(一対のコイル61、62)に電流が流れた際にジュール熱により発熱しても、駆動の際の安全性の向上を図ることができる。また、寸法精度が高まり、コイル(一対のコイル61、62)の位置精度が高まるため、振動特性のばらつきを低減出来る。
コイル保持部42は、図9及び図10に示すように、筒状本体部422と、筒状本体部422の外周面から放射方向に突出するフランジ部426~428と、端子引出部46及び連絡溝部47を有する引き回し部41と、係合突部44、45とを有する。
コイル保持部42は、筒状本体部422及びフランジ部426~428によりコイルボビン形状に形成される。コイル保持部42は、フランジ部426~428間にコイル(一対のコイル61、62)が巻回されるコイル取付部42b、42cを有する。
筒状本体部422は、一対のコイル61、62の径方向内側に位置し、可動体20の外周面と所定間隔を空けて対向する内周面42aを有する。この所定間隔は、可動体20が振動方向に移動する際に、内周面42aと接触することなく移動可能な間隔である。
筒状本体部422は、マグネット21と一対のコイル61、62との間に位置することにより、マグネット21と一対のコイル61、62との接触を阻害する。筒状本体部422は、可動体20を、内周面42aに沿って往復移動可能に案内する。
すなわち、筒状本体部422は、可動体20の駆動時において、可動体20の一対のコイル61、62への衝突を保護する保護壁部として機能している。筒状本体部422の厚みは、移動する可動体20が接触しても外周側の一対のコイル61、62に何ら影響を与えない強度を有する厚みである。
コイル取付部42b、42cは、筒状本体部422の外周面に凹状に設けられている。
具体的には、コイル取付部42b、42c(図10参照)は、筒状本体部422の外周面とフランジ部426~428とにより、筒状本体部422の外周面から外周側に径方向の外側に開口するように形成されている。
コイル取付部42b、42cは、フランジ部426~428により仕切られるように設けられている。コイル取付部42b、42cには、一対のコイル61、62が、巻回されている。一対のコイル61、62は、フランジ部(「端部フランジ部」とも称する)427、428の間で、中央のフランジ部(以下、「中央フランジ部」とも称する)426を振動方向で挟むように、巻回されている。
コイル取付部42b、42c内のコイル61、62は、可動体20の第1ヨーク23及び第2ヨーク25の外周面(マグネット21及び第1ヨーク23及び第2ヨーク25の外周面)を囲むように、コイル軸方向に並んだ位置に配置されている。
中央フランジ部426は、筒状本体部422の外周面から径方向外方に突出する環状に設けられ、環状の外周部を有する。なお、中央フランジ部426の外周部の一部には、巻線を引き回す引き回し部41が設けられている。
中央フランジ部426において端子引出部46を除く部分の直径、つまり外周部426aの直径は、他のフランジ部(端部フランジ部427、428)の最大直径よりも短い。これにより、コイル保持部42の外周面において、振動方向の中央部分に位置し、且つ、コイル取付部42b、42cの開口端部に、凹状部420を形成している(図9及び図10参照)。
これにより、凹状部420にアウターヨーク50が嵌合し、アウターヨーク50は、その外面と、端部フランジ部427、428の外面とが面一となるように位置された状態で、コイル61、62が配置されたコイル取付部42b、42cを覆う。
引き回し部41は、端子引出部46により、コイル61、62の端末(巻線63)を外部機器と接続可能な状態に処理し、連絡溝部47は、コイルの巻線64を案内する。これにより、コイル保持部42がコイル61、62を好適に保持するようにコイルの巻線(例えば巻線64)が引き回される。
端子引出部46は、端子絡げ部43を有する。端子絡げ部43は、図9及び図10に示すように、一対のコイル61、62を連絡する巻線の端部の巻線63を絡げて、外部機器と接続するコネクタ結線部として機能する。端子絡げ部43は、一対のコイル61、62と外部機器(例えば、駆動制御部等の電源供給部)とを接続し、外部機器から一対のコイル61、62への電力供給を可能にする。
端子絡げ部43は、コイル保持部42、具体的には、筒状本体部422の外周部分に突設された導電性を有する部材である。端子絡げ部43は、コイルの巻き線を絡げるための棒状体を有する。
端子絡げ部43は、コイル保持部42の外周部、具体的には、コイル保持部42の中央フランジ部426の外周面に突設された端子引出部46に、基端部を圧入することにより設けられている。端子絡げ部43には、コイル61、62を構成する巻線の端部の巻線63が絡げて接続されており、この接続部分は、半田により形成されたフェレット432で確実に接合されている。
端子引出部46は、中央フランジ部426の外周面から突出することにより中央フランジ部426において、径方向の所定の長さと、振動方向の厚みと、周方向に沿う幅とを有して設けられており、端子絡げ部43の圧入シロを確保している。端子引出部46の幅は、中央フランジ部426の外周の接線と平行であり、ここでは、端子引出部46は、直方体に形成され、その先端面に端子絡げ部43、つまり、コイル61、62の両端部が突設されている。
端子引出部46は、端子絡げ部43の圧入シロを確保しているので、端子絡げ部43を強固に保持でき、端子絡げ部43をコイル保持部42に組み付ける際に、安定して固定させることができる。
端子引出部46は、端子絡げ部43を介して、コイル(一対のコイル61、62)を形成するコイルの巻線の端部を、振動アクチュエータ1の外部に引き出して供給電源に接続させる。端子引出部46は、アウターヨーク50を挿通し、端子絡げ部43を、アウターヨーク50の外部、ひいてはケース10の外部に露出させる。
端子絡げ部43は、端子引出部46に設けられているので、端子引出部46をアウターヨーク50に挿通させる際に、アウターヨーク50が接触してアウターヨーク50の荷重が掛かる場合でも、端子引出部46で受けることができる。
これにより、アウターヨーク50を取り付けた際の荷重が、端子絡げ部43に掛かることを防ぎ、荷重がかかることによる端子絡げ部43の変形を防ぎ、振動アクチュエータを安定して製造できる。なお、フランジ部426~428の同一外径の外周面に、接着部を設け、接着部を介して、フランジ部426~428の各々にアウターヨーク50を固着してもよい。この構成により、より安定した振動特性を実現できる。
連絡溝部47内には、コイル(一対のコイル61、62)を連絡するコイルの巻線64が挿通される。本実施の形態の連絡溝部47では、コイル61及びコイル62を形成するコイルの巻線の巻方向が連絡溝部47の上下で逆方向となるように反転される。
連絡溝部47は、中央フランジ部426の外周部で径方向外方に開口し、且つ、振動方向に沿って貫通するように形成されている。具体的には、連絡溝部47は、溝状の底を形成する底壁部47aと、底壁部47aにおいて端子絡げ部43から遠い側壁部(一側壁部)47bとを有する。
連絡溝部47は、中央フランジ部426において、アウターヨーク50で覆われた場合でも、アウターヨーク50の径方向内側でコイル取付部42b、42cどうしを振動方向で連通させる。連絡溝部47は、端子引出部46に近接或いは隣接配置されている。
連絡溝部47は、図9に示すように、端子引出部46の側壁と、遠い側壁部47bとの平行な壁面間に傾斜する底面を有した切り欠き状の部位である。切り欠き状の部位は、コイル61或いはコイル62のうちの一方を巻回して配置した後で、巻回方向を逆にして他方を巻回して配置する際に、巻線が外れないように巻線を係止する機能を有する。本実施の形態の連絡溝部47は、底壁部47aを底面として周方向で離間する両端で両側壁部が立設した平面視U字状に形成されている。
よって、コイルの巻線をコイル取付部42b、42cに上下反転方向で巻き付けて一対のコイル61、62を配置する際に、コイルの巻線64は、連絡溝部47から外れないように確実に連絡溝部47に係合して留まる。これにより、コイルの巻線64は、連絡溝部47によりコイル取付部42b、42cの一方から他方に好適に案内される。よって、一本のコイルの巻線によるコイル保持部42への一対のコイル61、62の組み付けを容易に行うことができる。
なお、引き回し部41は、中央フランジ部426において、コイルの巻線63を端子絡げ部43からコイル保持部42のコイル巻回部分(コイル取付部42b、42cの一方)における一巻目の位置(例えば角部)に案内するコイル案内部412を有する(図10参照)。
コイル案内部412は、中央フランジ部426の上下面(振動方向で離間する面)の少なくとも一方の面に設けられている。コイル案内部412は、本実施の形態では、中央フランジ部426において、端子引出部46に対して、周方向の一方で隣接する連絡溝部47の上面部分と、端子引出部46の下面部分とにそれぞれ段差で形成されている。
コイル案内部412は、中央フランジ部426の上下面(振動方向の面)の段差により形成される傾斜部であり、端子絡げ部43から、コイルの巻線を、コイル取付部42b、42cの底面側、つまり、筒状本体部422の外周面側に引き込み可能に案内する。
例えば、図10において、コイルの巻線を端子絡げ部43の一方(例えば、図中右側の端子絡げ部43)に絡げた後、コイル取付部42c側のコイル案内部412に沿ってコイルを案内してコイル取付部42cにコイル62を巻回して配置する。
これにより、端子絡げ部43からコイル取付部42cに直接、引き込む場合と比較して、一巻目の巻線の位置を安定させて、好適にコイル62を配置することができる。そして、コイル62の端部の巻線を、連絡溝部47を通して、コイル取付部42bに案内し、コイル取付部42bにコイルの巻線を、コイル62とは逆方向で巻き付けて、コイル61を形成して配置する。
このように、コイル案内部412は、端子絡げ部43から延出するコイルの巻線をコイル取付部42b、42cに巻回する際に、コイル取付部42b、42cにおける一巻目の巻線の位置を安定させることができ、巻線の一巻きを確実に行うことができる。
これにより、端子絡げ部43への巻線の絡げ、上下のコイル61、62の形成、及び最後の端子絡げ部43への絡げの各工程を、一連の流れで行い振動アクチュエータ1を組み立てることができる。これにより、コイル形成工程等を容易に自動化でき、効率的な組立構造を有する振動アクチュエータを実現することができる。
端部フランジ部427、428は、筒状本体部422の軸方向で離間する両端部に設けられ、コイル保持部42の上下端部を構成する。
端部フランジ部427、428(纏めて「両端フランジ部」とも称する)は、それぞれ筒状本体部422の外周から振動方向の両端部に放射方向に張り出して設けられている。端部フランジ部427、428のそれぞれの外周部は、中央フランジ部426の外周部426aと同一径部分を有する。これら同一径部分が凹状部420を構成しており、同一径部分でアウターヨーク50の内周面に当接する。
この凹状部420にアウターヨーク50が配置されることにより、アウターヨーク50は、一対のコイル61、62を囲む位置に位置決めされる。また、アウターヨーク50は、外周部426aと、端部フランジ部427、428の同一径部分とに当接することにより、コイル保持部42に安定して固定される。これにより、アウターヨーク50の高さ寸法(振動方向の長さ)が大きくなる場合でも、それに対応した取り付け方で安定して固定させることができる。
端部フランジ部427、428は、中央フランジ部426から離間する方向(本実施の形態では上下方向)にそれぞれ開口した円筒状に形成される。端部フランジ部427、428において、開口側の端部、つまり、上下端部で、弾性支持部81、82が固定される。
係合突部44、45は、コイル保持部42の上下端部、つまり、端部フランジ部427、428の円環状の上下の開口端面(それぞれ「上端面、下端面」とも称する)427a、428aにおいて振動方向(上下方向)に突設された突状部である。
係合突部44、45は、図3及び図4に示すように、ケース10の蓋部12の係合凹部127と、ケース本体11の係合凹部117(図12参照)に係合する。係合突部44、45は、係合凹部127、117と係合することにより、コイル保持部42と、蓋部12及びケース本体11との径方向及び振動方向の位置決めを行うとともに、双方で挟持する弾性支持部81、82の径方向の位置決めも行う。
係合突部44、45は、蓋部12の天面部122と、ケース本体11の底部114とそれぞれ対向するように配置され、端部フランジ部427、428は、それぞれ弾性支持部81、82を挟んだ状態で、天面部122、底部114を受ける。
係合突部44、45を位置決め溝部808に嵌合することにより弾性支持部81、82のコイル保持部42に対する位置出しを行う。これにより、駆動ユニット15の各個体での弾性支持部81、82の位置を一律に設定して、コイル保持部42に対する弾性支持部81、82の安定した位置出しを行うことができる。これにより、弾性支持部81、82は、回転方向への移動が規制され、製品として、弾性支持部81、82のバラツキを抑制し、安定した特性を実現できる。
係合突部44、45は、コイル保持部42の軸を中心に等間隔に間を空けて複数設けられている。
また、複数の係合突部44、45で、弾性支持部81、82の位置決め溝部808と係合する。これにより、弾性支持部81、82の、コイル保持部42内への可動体20の挿入時の引っ掛かりや摩擦を低減して組立性良く組み付けて可動体20及びコイル保持部42の位置出しを容易に行うことができる。
また、コイル保持部42は、上下端部の係合突部44、45を、ケース10の係合凹部127、117と係合して、蓋部12の縁部と、底部114の縁部とに対向させた状態で収容され、ケース内で固定される。
<コイル61、62>
一対のコイル61、62は、振動アクチュエータ1において、一対のコイル61、62の軸方向(マグネット21の着磁方向)を振動方向として、マグネット21、第1ヨーク23及び第2ヨーク25とともに、駆動源の発生に用いられる磁気回路を構成する。
一対のコイル61、62は、駆動時(振動時)に通電されて、マグネット21とともにボイスコイルモータを構成する。なお、本実施の形態では1対のコイル61、62としたが、同様に駆動する磁気回路を構成するものであれば、1つでも、3つ以上のコイルを用いてもよいが、コイルは振動方向で対称となるように、偶数個であることが望ましい。
一対のコイル61、62は、マグネット21、第1ヨーク23及び第2ヨーク25等を有する可動体20に対して、振動方向で、マグネット21を中心に対称の位置に配置される。コイルの振動方向の長さの中心位置、つまり、コイル61の上端とコイル62の下端との間の長さの中心位置が、可動体20(特にマグネット21)の振動方向の長さの中心位置と、振動方向で同じ位置(略同じ位置を含む)となることが好ましい。
一対のコイル61、62は、本実施の形態では、一本のコイルの巻線を、互いに逆方向に巻回されて構成され、通電時には、コイル61、62のそれぞれで逆方向に電流が流れる。
一対のコイル61、62のそれぞれの端部、つまり、一対のコイル61、62を構成するコイルの巻線の両端部は、フランジ部426の端子絡げ部43に絡げて接続されている。
コイル(一対のコイル61、62)は、端子絡げ部43を介して、電源供給部(例えば、図22及び図23に示す駆動制御部203)に接続される。例えば、コイル(一対のコイル61、62)のそれぞれの端部は、端子絡げ部43を介して、交流供給部に接続され、交流供給部からコイル(一対のコイル61、62)に交流電源(交流電圧)が供給される。これにより、コイル(一対のコイル61、62)はマグネットとの間に、互いの軸方向で互いに接離方向に移動可能な推力を発生できる。
本実施の形態では、コイル(一対のコイル61、62)は、図10に示すように、端子絡げ部43の一方に、一端部を絡げたコイルの巻線の他端部側を、コイル取付部42c側のコイル案内部412における段差で、コイル取付部42cにおいて一巻き目が形成される位置に案内させる。この一巻き目の位置で、巻線を、反時計回りで巻回して、一巻き目を形成し、順次反時計回りで巻回してコイル62を形成する。
次いで、コイル62の他端部側の巻線を、上述したように連絡溝部47でコイル取付部42bに案内して、連絡溝部47内で巻回方向を逆方向にして、コイル取付部42bの一巻き目の位置に位置させる。その後、コイル取付部42cとは逆方向で巻回、ここでは時計回りで巻回してコイル61がコイル取付部42b内に形成される。なお、本実施の形態では、コイル(一対のコイル61、62)を一本の巻線により構成したが、これに限らず、別体のコイル(一対のコイル61、62)を用いて構成してもよい。この構成では、別体となったコイルどうしが、同じ方向で巻線を巻回して構成されている場合、駆動時には、それぞれ異なる方向電流を供給する。
なお、一対のコイル61、62のコイル軸は、コイル保持部42の軸、或いは、マグネット21の軸と同軸上に配置されることが好ましい。
振動アクチュエータ1では、一対のコイル61、62は、コイル保持部42の外側から、コイル取付部42b、42cに、コイル線を巻き付けることにより円筒状に形成されている。これにより、コイル61、62は、自己融着線を用いずに組み立てることができ、コイル(一対のコイル61、62)自体の低コスト化、ひいては、振動アクチュエータ全体の低コスト化を実現している。
<アウターヨーク50>
図11は、アウターヨークの底面側斜視図である。
アウターヨーク50は、図3~図6、図9及び図11に示すように、コイル保持部42の外周面を囲み、一対のコイル61、62を径方向の外側で覆う位置に配置される筒状の磁性体である。
アウターヨーク50は、上述したように、一対のコイル61、62とともに固定体側の磁気回路を構成し可動体側の磁気回路、つまり、マグネット21、第1ヨーク23及び第2ヨーク25とともに磁気回路を構成する。アウターヨーク50は、磁気回路における振動アクチュエータ1の外部への漏れ磁束を防止する。
アウターヨーク50は、磁気回路において、推力定数を大きくして電磁変換効率を高めることができる。アウターヨーク50は、マグネット21の磁気吸引力を利用して、マグネット21とともに磁気ばねとしての機能を有し、弾性支持部81、82を機械バネにした際の応力を低下させることができ、弾性支持部81、82の耐久性を向上させることができる。
振動アクチュエータ1では、端子絡げ部43を介して、コイル61、62が通電されることで、コイル61、62とマグネット21とが協働して、ケース10内で、可動体20が振動方向に往復移動する。
アウターヨーク50は、アウターヨーク50の振動方向の長さの中心を、内側に配置されるマグネット21の振動方向の中心と同じ高さとなる位置となるように配置されている。このアウターヨーク50のシールド効果により、振動アクチュエータの外側への漏えい磁束の低減を図ることができる。
アウターヨーク50において振動方向で離間する両端部は、可動体20が可動した際に、可動体20の振動方向の両端部のそれぞれよりも低い位置に位置する。すなわち、アウターヨーク50は、振動方向で、マグネット21、第1ヨーク23及び第2ヨーク25を積層した積層体の可動域の両端部を覆わない長さを有して構成される。
アウターヨーク50は、ヨーク本体51と、ヨーク本体51の振動方向で同じ位置に周方向で分散して設けられた複数の開口部(第1の開口部53、第2の開口部55)と、を有する。
ヨーク本体51は、円筒状に形成され、例えば、溶接性、耐食性に優れるSECC(電気亜鉛メッキ鋼板)により形成される。
ヨーク本体51は、本実施の形態では、可撓性を有し、周壁の一部に、軸方向に平行にスリットを有する。ヨーク本体51は、平断面視してC字状の円筒状に形成されている。ヨーク本体51は、コイル保持部42の外周に取り付ける際に、スリット部分を構成する端部52間を広げて、ヨーク本体51の内部に、コイル保持部42を配置する。次いで、ヨーク本体51の変形を戻して、ヨーク本体51をコイル保持部42の外周の凹状部420に嵌合させることにより、ヨーク本体51は、コイル保持部42に外装される。
複数の開口部53、55は、振動方向で対向する両縁部が開口部53、55どうしで同じ位置に配置されるように、ヨーク本体51に設けられている。
複数の開口部53、55は、例えば、ヨーク本体51において、アウターヨーク50の軸を中心に互いに対向する位置でそれぞれ開口する。
複数の開口部53、55は、いずれもヨーク本体51において振動方向の中心部設けられている。複数の開口部53、55は、ヨーク本体51に、周方向で等間隔を空けて設けられてもよい。
複数の開口部53、55は、本実施の形態では、ヨーク本体51において、周方向では周方向で離間する平行な辺部で仕切られており、振動方向では、振動方向に離間して互いに対称に形成される上下辺部で仕切られた矩形状に形成されている。
複数の開口部53、55は、外部機器とコイル61、62とを接続する配線を通過させるための第1の開口部53と、第1の開口部53の位置に基づく所定の位置に設けられている第2の開口部55とを含む。なお、開口部53は、ヨーク本体51のスリット部分の中央部に、周方向に延在するように設けられている。開口部53を仕切る上下辺部は、ヨーク本体51において互いに、周方向で向かい合うように互いに周方向に延出する端部52により形成される。
開口部53内には、端子引出部46が挿入される。これにより開口部53を介して、コイル61、62に接続される端子絡げ部(配線)43が通過して、端子絡げ部(配線)43は、外部機器に接続できるようにアウターヨーク50の外部に突出して露出した状態で配置される。
また、開口部53は、端子引出部46に嵌合することにより、コイル保持部42に対するアウターヨーク50の周方向への回転止めとしての機能を有する。
開口部53は、開口部53を仕切る左右辺部において、対角に配置される縁部に、開口部53を広げるように切り欠かれた形状の切り欠き部533が設けられている。すなわち、開口部53は、振動方向に沿って延びる縁部の位置を周方向でずらすように切り欠かれた形状を有している。
切り欠き部533内には、端子絡げ部43に接続される巻線の端部が配線される。アウターヨーク50が、コイル保持部42の凹状部420に嵌合すると、開口部53内に端子引出部46が、開口部53を塞ぐように配置される。このとき、周方向にずらすように切り欠かれた切り欠き部533内では、端子引出部46の端子絡げ部43と、アウターヨーク50の内側のコイル61、62とを繋ぐ巻線が、阻害されることなく配線される。よって、コイルの巻線が邪魔になることなく、アウターヨーク50をコイル保持部42に好適に取り付けることができる。
アウターヨーク50では、開口部53を周方向で仕切る左右辺部が端子引出部46を挟むように形成されてもよい。この場合、切り欠き部533に隣接する突出辺部が、端子引出部46を周方向両側から押圧して端子引出部46を保持できる。これにより、アウターヨーク50は、端子引出部46を周方向で挟持した状態で、コイル保持部42に確実に取り付けることができる。
また、開口部53は、端子引出部46により振動方向で離間する2つの領域に分割され、端子引出部46に対して振動方向両側(上下)に、それぞれ切り欠き部533に連通する周方向に延在する帯状の開口した領域が形成されている。切り欠き部533を含む帯状の領域に、端子絡げ部43とコイル取付部42b、42cとを連絡する巻線が好適に配置される。
開口部(第2の開口部)55は、径方向の中心に対して開口部53に対向する位置に設けられている。開口部55は、例えば、ヨーク本体51において、開口部53に対向する位置に形成されている。開口部55は、開口部53と略同様の形状で、上下左右辺部で仕切られた周方向で延在する矩形状に形成されている。
開口部55を仕切る上下辺部55a、55bの振動方向の幅は、開口部53の上下辺部の振動方向の幅はほぼ同じに形成される。
開口部53、55は、磁気回路において軸を中心に対称な磁路を形成し、発生する磁気のバランスを確保している。すなわち、開口部53、55は、可動体20と固定体40とが、振動方向と、振動方向と直交する方向(径方向)、つまり、上下左右方向で、均等に引き合う。これにより、可動体20は、固定体に対して、径方向で均等に引き合った状態で振動する。
このように開口部53、55は、アウターヨーク50本体の振動方向の中央部に、振動方向(上下方向)よりも周方向に長い形状でそれぞれ形成されている。開口部53、55の上下にアウターヨーク50の上下辺部が存在するため、バランス良く、磁気回路における磁気吸引力のアンバランスや漏れ磁束も最小限に抑制することができる。
なお、本実施の形態では、開口部53を仕切る上下辺部のそれぞれは、端部52に挟まれるスリットにより、周方向で分割されており、上下辺部にスリットの無い構成とは異なる。しかしながら、開口部53における上下辺部の分割は、切り欠きを介して周方向で対向する端部52間の距離が短いため、スリットがない上下辺部と同様の機能を有し、磁気回路上同様の効果を奏する。
開口部53、55は、本実施の形態では、アウターヨーク50において上下方向(振動方向)の中央部に対向する2箇所に設けられる構成としたが、アウターヨーク50の軸を中心に等間隔に離間して形成されるものであれば、2つ以上設けられてもよい。
<弾性支持部81、82>
弾性支持部81、82は、図3~図9に示すように、可動体20を固定体40に対して振動方向に往復移動自在に支持する。
弾性支持部81、82は、可動体20の振動方向で可動体20を挟み、且つ、可動体20と固定体40との双方に振動方向と交差するように架設されている。
弾性支持部81、82は、本実施の形態では、図3~図9に示すように、コイル保持部42の振動方向で離間する両端部(上下端部)と、可動体の両端部とのそれぞれに亘って、互いに平行に取り付けられている。
弾性支持部81、82は、円板状に形成され、内側のばね端部である環状の内周部802と、外側のばね端部である環状の外周部806とが、弾性変形する平面視円弧状の変形アーム804により接合された形状を有する。
変形アーム804は、内周部802と外周部806とを接続する渦状に配置され、変形アーム804の変形により、内周部802と外周部806とが、軸方向で相対的に変位する。
弾性支持部81、82は、可動体20を、固定体40に接触しないように軸方向(振動方向)に移動自在に支持する。
弾性支持部81、82は、それぞれ平板状の複数の板ばねである。可動体20は、複数の弾性支持部81、82を3つ以上の板ばねとしてもよい。これら複数の板ばねは、振動方向と直交する方向に沿って取り付けられる。
なお、弾性支持部81、82は、可動体20が駆動(振動)時、或いは、外部からの衝撃を受けた場合でも、可動体20の筒状本体部422の内周面42aに接触することになり、一対のコイル61、62には接触しないので、損傷することがない。また、弾性支持部81、82は、可動体20を可動自在に弾性支持するものであれば、どのようなもので構成されてもよい。弾性支持部81、82は、本実施の形態では同様の構成を有する同部材である。
内周部802は、弾性支持部81、82の中心に配置された接続孔802aを有する。この接続孔802aに、可動体20において振動方向で離れる両端部(接続部31、33の支持固定部314、334)が嵌合して接続されている。内周部802は、支持固定部314、334の突出する方向に対し、直交方向にて挟持するように嵌合する。
一方、外周部806は、コイル保持部42の上下端部、つまり端部フランジ部427、428の開口端面427a、428aに取り付けられる。外周部806は、端部フランジ部427、428の開口端面427a、428aに接着剤等で接着される等して開口端面427a、428aに固定されてもよい。また、外周部806は、係合突部44、45を位置決め溝部808に係合して位置決めした状態で、開口端面427a、428aとケース10側の位置決め面部128、118とで挟持して固定されてもよい。本実施の形態では、外周部806は、開口端面427a、428aとケース10側の位置決め面部128、118とで挟持された状態で固定されている。
弾性支持部81、82としての板ばねは、弾性変形可能な材料であれば、どのような材料で形成されてもよく、ステンレス鋼板、リン青銅等を用いて板金加工により形成されてもよい。本実施の形態では、弾性支持部81、82は、加工性が高く、耐食性に優れ、引っ張り強度御及び耐摩耗性が高いリン青銅により形成された薄い平板円盤状の渦巻型ばねとしている。また、リン青銅のように非磁性体で形成すれば、磁気回路の磁束の流れも全く乱すことがない。弾性支持部81、82は、可動体20を振動可能に支持すれば、樹脂により形成されてもよい。また、弾性支持部81、82は、平板状であるので、円錐状のばねと比較して、位置精度の向上、つまり加工精度の向上を図ることできる。
複数の弾性支持部81、82は、本実施の形態では、渦巻きの向きが同一となる向きで、コイル保持部42と可動体20とに接合されている。
このように、本実施の形態では、複数の弾性支持部81、82として、渦巻き形状の板ばねを複数同じ渦巻の向きで用いて、可動体20において振動方向で離間する両端部にそれぞれ取り付けて、固定体40に対して可動体20を弾性支持している。
これにより、可動体20の移動量が大きくなると、可動体は、僅かではあるが回転しながら並進方向(ここでは、振動方向に対して垂直な面上の方向)に移動する。複数の板ばねの渦の方向が反対向きであれば、複数の板ばねは、互いに座屈方向ないし引っ張り方向に動くことになり、円滑な動きが妨げられることになる。
本実施の形態の弾性支持部81、82は、渦巻きの向きが同一となるように可動体20に固定されているので、可動体20の移動量が大きくなったとしても、振動方向に沿って円滑に動く、つまり、変形することができる。よって、より大きな振幅となり、振動出力を高めることが可能である。但し、所望の可動体20の振動範囲に応じて、複数の弾性支持部81、82の渦巻き方向を互いに反対方向とする設計であってもよい。
板状の弾性支持部81、82は、可動体20に対して、弾性支持部81、82のそれぞれの内周部802を、可動体20の振動方向の端部を構成するばね固定部313、333に重ねて配置されている。なお、ばね固定部313、333に接着剤等を塗布して内周部802と接合してもよい。その際、内周部802の周囲に円弧状に形成された切り欠きにたまる接着剤を介してばね固定部313、333が内周部802に強固に接合されるようにしてもよい。
また、弾性支持部81の外周部806は、端部フランジ部427の環状の開口端面427a上に係合突部44を避けた部位に位置決め固定される。一方、弾性支持部82の外周部806は、端部フランジ部428の環状の開口端面428a上に係合突部45を避けた部位に位置決め固定される。
このように弾性支持部81、82は、コイル保持部42の上下の開口縁部の開口端面427a、428aと、ケース10の蓋部12及び底部114とにより、振動方向と直交する方向に配置された状態で挟持されている。
また、弾性支持部81、82は、外周側で一対のコイル61、62が巻回されたコイル保持部42の上下の開口を閉塞するように、コイル保持部42と、コイル保持部42の内部に収容した可動体20とに取り付けられている。
弾性支持部81、82は、内周部802の接続孔802aを可動体20の上下端部の支持固定部314、334に嵌合する。そして、位置決め溝部808を係合突部44、45に係合させて、外周部806は、コイル保持部42の開口端面427a、428aに当接して固定される。これにより、コイル(一対のコイル61、62)と可動体20との位置関係が規定された駆動ユニット15として構成され、ケース10内に配置し易くなる。
<ケース10>
図12は、ケース本体11の天面側斜視図であり、図13は、蓋部12の底面側斜視図である。
ケース10は、図1~図4、図12及び図13に示すように、有底筒状のケース本体11の開口部115を、蓋部12で閉塞することで駆動ユニット15を収容する。
ケース本体11は、筒状の周壁部112の一方の開口を底部114で閉塞して形成されている。周壁部112には、他方の開口である開口部115側を切り欠いた形状の切り欠き部113が設けられている。
ケース10における蓋部12及び底部114は、本実施の形態における振動アクチュエータ1の天面部122、下面部(底部114)を構成し、駆動ユニット15の可動体20に可動体20の振動方向で所定間隔を空けて対向して配置される。蓋部12は、天面部122の外周の一部から垂下して設けられ、ケース本体11の切り欠き部113に係合する垂下部124を有する。
底部114は、図2及び図3に示すように、可動体20の往復振動により形成される圧縮空気を外部に放出する通気孔116を有する。
通気孔116は、底部114の外周部に貫通して設けられている。通気孔116は、ケース本体11において、中心軸を挟み切り欠き部113とは反対側の位置に形成されている。言い換えれば、振動アクチュエータ1において、端子絡げ部43が外周から突出する位置とは、軸を挟んで逆側に位置するように配置されている。
また、通気孔116は、アクチュエータ自体の落下等によりケース10に外部から大きな荷重が付与されることにより可動体20が変位し、弾性支持部81、82が変形しても、可動体20が衝突しない箇所に設けられている。また、通気孔116は、ケース10において底部114と周壁部112とが接合された強度の強い角部に設けられている。このように通気孔116を有するケース10であっても、大きな荷重を受けるによるケース10の変形を防ぐことができる。
蓋部12及び底部114は、駆動ユニット15それぞれ可動体20の可動範囲を規定する。蓋部12の天面部122及びケース本体11の底部114の裏面には、それぞれすり鉢状(逆円錐台状)の凹部122b、114bが設けられている。凹部122b、114bの傾斜する周面は、弾性支持部81、82の変形した状態に沿って形成されている。
凹部122b、114bは、収容する駆動ユニット15の振動方向で開口する端部フランジ部427、428の内部空間とともに、可動体20及び弾性支持部81、82の可動空間を規定している。なお、この可動空間内で、可動体20は駆動し、この可動空間は、弾性支持部81、82が塑性変形しない範囲の空間である。よって、可動体20に、可動範囲を超える力が加わる場合でも、弾性支持部81、82は、塑性変形することなく、固定体40(蓋部12及び底部114の少なくとも一方)に接触するので、弾性支持部81、82が破損することなく、信頼性が高めることができる。
ケース本体11の底部114と、蓋部12の天面部122の表面では、中央部114a、122aがそれぞれ膨出して平面状に形成されている。
また、図12に示す底部114の裏面は、外周から突設する位置決め面部118と、位置決め面部118間に所定間隔を空けて形成された係合凹部117とを有する。
図13に示す天面部122の裏面は、外周から突設する位置決め面部128と、位置決め面部128間に所定間隔を空けて形成された係合凹部127とを有する。
また、天面部122の外周面には、放射状に突出し、ケース本体11の開口部115に嵌合する嵌合凸部126が設けられている。
蓋部12をケース本体11に取り付ける際には、ケース本体11内に、駆動ユニット15を挿入する。このとき、端子引出部46を切り欠き部113内に挿入しつつ、且つ、係合突部45を、係合凹部117に係合して、駆動ユニット15をケース本体11内に位置決めして収容する。
また、位置決め面部118は、弾性支持部82の外周部806を端部フランジ部428の開口端面428aとで挟持する。次いで、蓋部12の垂下部124を切り欠き部113に嵌め込みつつ、天面部122を開口部115内に挿入して閉塞する。このとき、係合突部44は、係合凹部127に係合し、位置決め面部128は、弾性支持部81の外周部806を端部フランジ部427の開口端面427aとで挟持する。嵌合凸部126を開口部115の内周面に当接させて、嵌合凸部126間の隙間を接着材などで閉塞することにより蓋部12はケース本体11に固定される。
本実施の形態では、ケース10の切り欠き113には、コイル保持部42の端子引出部46と、垂下部124とが配置され、これら端子引出部46と垂下部124により閉塞される。
これにより、端子絡げ部43は、ケース10の外周面から外方に突出した状態で配置され、振動アクチュエータ1は、端子絡げ部43を介して、外部機器との接続を容易にしている。
<振動アクチュエータ1の動作>
図14~図18を参照して、振動アクチュエータ1の磁気回路構成による動作を説明する。図14は、同振動アクチュエータの磁気回路構成を模式的に示す図である。図15~図18は、同アクチュエータ本体の動作の説明に供する図であり、図15は、可動体が天面側の第1の振幅位置にある振動状態を示す図であり、図16は、可動体が天面側の第2の振幅位置にある振動状態を示す図である。また、図17は、可動体が底面側の第1の振幅位置にある振動状態を示す図であり、図18は、同アクチュエータ本体の動作の説明に供する図であり、可動体が底面側の第2の振幅位置にある振動状態を示す図である。なお、図16及び図18の第の振幅位置は、振動方向における可動体の最大振幅位置である。
振動アクチュエータ1の動作について、マグネット21において、着磁方向の一方側(本実施の形態では上側)の表面21a側がN極、着磁方向の他方側(本実施の形態では下側)の裏面21b側がS極となるように着磁されている場合を一例に説明する。
振動アクチュエータ1では、可動体20は、ばね-マス系の振動モデルにおけるマス部に相当すると考えられるので、共振が鋭い(急峻なピークを有する)場合、振動を減衰することにより、急峻なピークを抑制する。振動を減衰することにより共振が急峻では無くなり、共振時の可動体20の最大振幅値、最大移動量がばらつくことがなく、好適な安定した最大移動量による振動が出力される。
振動アクチュエータ1では、一対のコイル61、62は、コイル軸がマグネット21を振動方向で挟む第1ヨーク23及び第2ヨーク25からの磁束に直交するように、配置されている。
具体的には、マグネット21の表面21a側から出射し、第1ヨーク23からコイル61側に放射され、アウターヨーク50を通り、コイル62を介してマグネット21の下側の第2ヨーク25からマグネット21へ入射する磁束の流れmfが形成される。
したがって、図14に示すように通電が行われると、マグネット21の磁界とコイル(一対のコイル61、62)に流れる電流との相互作用により、フレミング左手の法則に従って一対のコイル61、62に-f方向のローレンツ力が生じる。
-f方向のローレンツ力は、磁界の方向とコイル(一対のコイル61、62)に流れる電流の方向に直交する方向である。コイル(一対のコイル61、62)は固定体40(コイル保持部42)に固定されているので、作用反作用の法則に則り、この-f方向のローレンツ力と反対の力が、マグネット21を有する可動体20にF方向の推力として発生する。これにより、マグネット21を有する可動体20側がF方向、つまり、蓋部12(蓋部12の天面部122)側に移動する(図15、図16参照)。
また、一対のコイル61、62の通電方向が逆方向に切り替わって一対のコイル61、62)に通電が行われると、逆向きのf方向のローレンツ力が生じる(図14参照)。このf方向のローレンツ力の発生により、作用反作用の法則に則り、このf方向のローレンツ力と反対の力が、可動体20に推力(-F方向の推力)として発生し、可動体20は、-F方向、つまり、ケース本体11の底部114側に移動する(図17、図18参照)。
振動アクチュエータ1では、通電していない場合の非振動時においては、マグネット21とアウターヨーク50との間に磁気吸引力がそれぞれ働き磁気バネとして機能する。このマグネット21とアウターヨーク50との間に発生する磁気吸引力と、弾性支持部81、82の元の形状に戻ろうとする復元力により、可動体20は、元の位置に戻る。
<効果>
振動アクチュエータ1において、可動体20は、円板状のマグネット21、一対の環状の第1ヨーク23、第2ヨーク25、一対の錘部27、29、接続部31、33を有する。マグネット21の軸方向の表面21aと裏面21bには、中央にヨーク開口(開口部)232、252を有する一対の環状の第1ヨーク23、第2ヨーク25と、貫通孔272、292を有する一対の錘部27、29とが夫々積層して配置されている。貫通孔272、292は、夫々ヨーク開口(開口部)232、252と軸方向で連続し、これら連続するヨーク開口(開口部)232、252と貫通孔272、292内に、一端部側で一対の弾性支持部81、82を接続する接続部31、33の他端部が夫々配置される。
これにより、マグネット21に対して、一対の環状の第1ヨーク23の開口部232、第2ヨーク25の開口部252、一対の錘部27、29の貫通孔272、292を位置決めの基準として、接続部31、33を取り付けるだけで、軸線上に各部材が好適に配置された可動体20を精度よく組み立てることができる。
また、本実施の形態では、第1ヨーク23及び第2ヨーク25の外径は、マグネット21の外径と同一の外径である。
よって、マグネット21の外径に、第1ヨーク23及び第2ヨーク25の外径を合わせて積層させて、マグネット21の表裏面21a、21bのそれぞれの中央部に、接続部31、33が挿入される開口部232、252を位置させることができる。これにより、接続部31、33をマグネット21の軸線、すなわち、可動体20の軸線上に容易に配置できる。このように、可動体20を構成する各部材は、マグネット21を中心にして、常に、可動体20の中心軸、つまり、振動方向の軸に位置するように組み立てられる。
また、第1ヨーク23及び第2ヨーク25には、接続部31、33に外挿されて非磁性体の錘部27、29が積層されている。これら錘部27、29は、可動体20が振動方向で最大振幅位置にあるときに(図16、図18を参照)、固定体40のアウターヨーク50に対向しない位置に配置されるように、マグネット21、第1ヨーク23及び第2ヨーク25に対して積層されている。これにより、振動アクチュエータ1の磁気回路構成の拡大を抑え、磁気回路をコンパクトに構成し、磁気効率の高い磁気回路となっている。また、非磁性体である錘部27,29は、可動体20について所望の振動特性を得るうえで錘部27、29の設計自由度を高くすることができる。質量の異なる錘27,29を追加、変更等による調整を容易に行うことができ、これにより、所望の振動特性をうることができる。
本実施の形態によれば、可動体20を、高い寸法精度で製造でき、ひいては振動アクチュエータ1として小型化を図りつつ好適な振動出力の発生を実現して、駆動させることができる。
図19は、本実施の形態の振動アクチュエータの非振動状態の磁気バランスを模式的に示す図である。
振動アクチュエータ1は、一対のコイル61、62を有する固定体40と、一対のコイル61、62の径方向内側に配置され、且つ、一対のコイル61、62の軸方向に磁化されたマグネット21を有する可動体20と、を備える。加えて、振動アクチュエータ1は、可動体20をコイル軸方向である振動方向に、移動自在に弾性保持する平板状の弾性支持部81、82を備える。
一対のコイル61、62は、コイル保持部42の筒状本体部422の外周に配置され、筒状本体部422の内周側には、所定間隔を空けて、可動体20の外周面20aが配置されている。一対のコイル61、62は、外周面をアウターヨーク50により囲まれている。弾性支持部81、82は、可動体20を、筒状本体部422に接触しないように支持する。アウターヨーク50は、マグネット21、第1ヨーク23、第2ヨーク25、コイル61、62とともに磁路を形成する。
ここで、アウターヨーク50は、周方向で分散し且つ振動方向で同じ位置に設けられた複数の開口部53、55を有している。開口部53、54は、マグネット21及びコイル61、62とともに構成する磁路を周方向でバランスさせるように形成されている。
この構成により、振動アクチュエータ1では、図19に示す非駆動時においては、マグネット21を有する可動体20は、複数の開口部53、55を設けたアウターヨーク50を有する固定体40に対して、磁気吸引力J1の発生より、左右で上下均等に引き合う。すなわち、磁気バネとして機能するマグネット21とアウターヨーク50により、可動体20は、固定体40に対してバランスが取れた状態で配置される。
そして、振動方向の一方向(F方向)で、アウターヨーク50の高さ(振動方向の長さの範囲)内を移動する場合、図15で示すように、可動体20の上側の左右の磁気吸引力J1により可動体20は、上側で左右均等に引き合う。このように、可動体20がアウターヨーク50の上端までの高さ範囲内の振動状態としての天面側の第1の振幅位置にある振動状態では、可動体20は、振動方向の一方向、ここではF方向に真っすぐ、移動する。
次いで、可動体20が、更に一方向(F方向)に移動して、アウターヨーク50から突出した状態、つまり、図16に示すように、可動体20の一端部がアウターヨーク50から突出した位置に移動した状態となる。
この状態を、可動体20が天面側の第2の振幅位置、つまり、天面側の最大振幅位置にある振動状態とすると、可動体20の上下のそれぞれの左右両端では磁気吸引力は発生しない。これにより、この天面側の第2の振幅位置にある振動状態では、可動体20と固定体40とが引き合うことがなく、可動体20の左右の磁気バランスは、確保された状態となる。この状態における可動体20の移動は、振動方向に真っすぐ移動する。
一方、コイル61、62の通電方向が逆方向になると、振動方向の他方向(-F方向)で、アウターヨーク50の高さ(振動方向の長さの範囲)内を移動する。この場合、図17に示すように、可動体20の下側の左右の磁気吸引力J1により、可動体20は、下側で左右均等に引き合う。このように、可動体20がアウターヨーク50の下端までの振動範囲内の振動状態としての底面側の第1の振幅位置にある振動状態では、可動体20は、振動方向の他方向、ここでは-F方向に真っすぐ移動する。
次いで、可動体20が、更に他方向(-F方向)に移動して、アウターヨーク50から突出した状態、つまり、図18に示すように、可動体20の他端部がアウターヨーク50から突出した位置に移動した状態となる。この状態を、可動体20が底面側の第2の振幅位置、つまり、底面側の最大振幅位置にある振動状態とすると、可動体20の上下のそれぞれの左右両端では磁気吸引力は発生しない。これにより、可動体20が、底面側の第2の振幅位置にある振動状態では、可動体20と固定体40とで引き合うことがなく、可動体20の左右の磁気バランスは、確保された状態となる。この状態における可動体20の振動は、振動方向に真っすぐ移動する。
このように、振動アクチュエータ1では、振動により変位する可動体20の位置、つまり、天面側の第1及び第2の振幅位置の振動状態、底面側の第1及び第2の振幅位置の振動状態にかかわらず、磁気バランスをとりつつ好適に振動する。
磁気バランスは、アウターヨーク50が、マグネット21及びコイル61、62とともに構成する磁路を周方向でバランスさせるように、周方向で分散し且つ振動方向で同じ位置に設けられた複数の開口部53、55を有することに起因する。
ここで、図20及び図21に示す比較例を挙げて、振動アクチュエータによる効果を、より明確に説明する。
図20は、アウターヨークにおける開口部が一つの場合の比較例としての振動アクチュエータの非振動状態の磁気バランスを示す図である。図21A及び図21Aは、比較例としての振動アクチュエータの動作の説明に供する図であり、図21Aは、可動体が天面側の第1の振幅位置にある振動状態を示す図であり、図21Bは、可動体が天面側の第2の振幅位置にある振動状態を示す図である。
図20に示す振動アクチュエータ1Aは、実施の形態の振動アクチュエータ1において、アウターヨーク50Aの構成のみ異なり、その他の構成は同様である比較例としての振動アクチュエータである。すなわち、図20及び図21に示す振動アクチュエータ1Aでは、アウターヨーク50Aは開口部53のみ有し、振動アクチュエータ1のアウターヨーク50と異なりその他の開口部55を有していない。
振動アクチュエータ1Aは、振動アクチュエータ1と同様に、非駆動時では、図20に示すように、可動体20Aの上下の左右端部で磁気吸引力J2が発生している。すなわち、振動方向で離間する両端部の径方向両側端部(上下の左右両端部)と、固定体40Aとの間で、磁気吸引力J2が発生している。
これにより、振動アクチュエータ1Aの非駆動時では、可動体20Aは、左右で上下均等に固定体40A側と引き合い、可動体20Aは固定体40Aに対し、磁気バランスが取れた状態で位置する。
このように構成される振動アクチュエータ1Aでは、本実施の形態の振動アクチュエータ1と比較して、可動体の振動時に磁気バランスが変化する。
振動アクチュエータ1Aにおいて、可動体20Aが振動方向の一方向(F方向)に移動すると、図21Aに示すように、アウターヨーク50Aの高さ(振動方向の長さの範囲)内を移動する振動状態になる。この状態は、可動体20Aが天面側の第1の振幅位置にある状態とし、可動体20Aの上側では、左右の磁気吸引力J2が発生し、均等に引き合う。一方、可動体20Aの下側では、アウターヨーク50Aは、開口部53(図21中左側の開口部)のみ有するので、可動体20Aの下側では、右側に磁気吸引力J3が発生する。可動体20Aの下側では、図21Aに示すように、左右で磁気バランスが異なることになる。例えば、可動体20を中心にして開口部53が有る側(図中左側)の磁気吸引力は、開口部が無い側(図中右側)の磁気吸引力の1/2になる。
次いで、可動体20Aが、更に一方向(F方向)に移動して、アウターヨーク50Aから突出した状態、つまり、可動体20Aの一端部がアウターヨーク50Aから突出した位置に移動した状態となる。この状態は、図21Bに示すように、天面部側の第2振幅状態にある状態であり、可動体20Aの右下部分でのみ、磁気吸引力J3が発生し、この部分でのみ可動体20Aは固定体40Aと引き合う。
これにより、可動体20Aは、矢印Uに回転する力が発生し、可動体20を振動方向に真っすぐ振動させることができなくなる。
このように、本実施の形態の振動アクチュエータ1では、振動アクチュエータ1Aと比較して、振動により変位する可動体20の位置にかかわらず、磁気バランスをとり、小型化を図りつつ、好適な振動出力を発生することができる。
更に、振動アクチュエータ1は、ケース10内に駆動ユニット15を収容する構造であるので、ケース10の周壁部112の外周面を滑らか面に構成できる。これにより、振動アクチュエータ1を電気機器に取り付ける際に、外周面に、取付箇所との間に介在させるスポンジ等の緩衝材を貼り付ける場合に用いる部材、例えば、両面テープの接合状態が良好となり、接合強度を高めることができる。
また、ケースに通気孔116を設けているので、ケース10内において可動体20の振動中の行き場の失った空気を外部に排出して、可動体20の振動自体を減衰させることを防止できる。また、ごみの侵入も防ぎ、高い出力で好適な体感振動を発生することができる。
一対のコイル61、62は、コイル保持部42の外周面に配置されているので、コイル保持部42の内周面に配置される場合と比較して、組み立ての際に、外部機器と接続するために、巻線の端部のコイル線を外側に持ち出す作業を行う必要がない。
また、振動アクチュエータ1は、ケース10内に駆動ユニット15を配置することにより構成されているので、高い寸法精度が必要な弾性支持部81、82の固定は、コイル保持部42に組み付けることにより行うことができる。
すなわち、駆動ユニット15は、コイル保持部42内に、可動体20を収容して弾性支持部81、82を組み付けて形成される。これにより、弾性支持部81、82の固定を含む可動体20の配置は、コイル保持部42を基準として決定させることができ、製品としての発生させる振動方向の精度を高めることができる。
具体的には、例えば、樹脂等を用いて一つの部品として形成されるコイル保持部42の寸法精度を上げるだけで、弾性支持部81、82を介して取り付けられるコイル61、62と可動体20のマグネット21とを正確な位置関係で位置させることができる。すなわち、安定して振動する振動アクチュエータ1を容易に製造できる。
また、ケース10は、有底筒状、つまり、カップ状のケース本体11と蓋部12とで形成されている。これにより、周壁部112と底部114とを別体にした構成よりも、部品点数を減らし、組立性の向上を図ることができるとともに、耐衝撃性が向上する。
蓋部12をカップ状のケース本体11の開口部115に嵌め込んだ際に、開口部115内に対して、嵌合凸部126が、周方向で離間する嵌合凸部126間に、弧状スリットが形成した状態で、嵌合する。弧状スリットを埋めるように溶着したり、弧状スリットに接着材を充填する等して、ケース10の外周面に凸部を設けることなく双方を固定できる。
振動アクチュエータ1は、電源供給部(例えば、図22及び図23に示す駆動制御部203)から一対のコイル61、62へ入力される交流波によって駆動される。つまり、一対のコイル61、62の通電方向は周期的に切り替わり、可動体20には、図14に示すように、蓋部12の天面部122側のF方向の推力と底部114側の-F方向の推力が交互に作用する。これにより、可動体20は、振動方向に振動する。
以下に、振動アクチュエータ1の駆動原理について簡単に説明する。本実施の形態の振動アクチュエータ1では、可動体20の質量をm[kg]、ばね(ばねである弾性支持部81、82)のばね定数をKspとした場合、可動体20は、固定体40に対して、下式(1)によって算出される共振周波数F[Hz]で振動する。
Figure 2023006579000002
可動体20は、ばね-マス系の振動モデルにおけるマス部を構成すると考えられるので、コイル(一対のコイル61、62)に可動体20の共振周波数Fに等しい周波数の交流波が入力されると、可動体20は共振状態となる。すなわち、電源供給部からコイル(一対のコイル61、62)に対して、可動体20の共振周波数Fと略等しい周波数の交流波を入力することにより、可動体20を効率良く振動させることができる。
振動アクチュエータ1の駆動原理を示す運動方程式及び回路方程式を以下に示す。振動アクチュエータ1は、下式(2)で示す運動方程式及び下式(3)で示す回路方程式に基づいて駆動する。
Figure 2023006579000003
Figure 2023006579000004
すなわち、振動アクチュエータ1における質量m[kg]、変位x(t)[m]、推力定数Kf[N/A]、電流i(t)[A]、ばね定数Ksp[N/m]、減衰係数D[N/(m/s)]等は、式(2)を満たす範囲内で適宜変更できる。また、電圧e(t)[V]、抵抗R[Ω]、インダクタンスL[H]、逆起電力定数K[V/(rad/s)]は、式(3)を満たす範囲内で適宜変更できる。
このように、振動アクチュエータ1では、可動体20の質量mと板ばねである弾性支持部81、82のばね定数Kspにより決まる共振周波数Fに対応する交流波によりコイル61、62への通電を行った場合に、効率的に大きな振動出力を得ることができる。
また、振動アクチュエータ1は、式(2)、(3)を満たし、式(1)で示す共振周波数を用いた共振現象により駆動する。これにより、振動アクチュエータ1では、低消費電力で駆動、つまり、可動体20を低消費電力で直線往復振動させることができる。また、減衰係数Dを大きくすれば、高帯域に渡り振動を発生させることができる。
本実施の形態によれば、可動体20の上下(振動方向)に板状の弾性支持部81、82を配置している。これにより、振動アクチュエータ1は、可動体20を上下方向に安定して駆動すると同時に、マグネット21の上下の弾性支持部81、82から効率的に一対のコイル61、62の磁束を分布できる。これにより、振動アクチュエータ1として、高出力の振動を実現することができる。
また、固定体40は、可動体20に対する一対のコイル61、62の保護機能を兼ねたコイル保持部42を有する。これにより、固定体40が衝撃を受けた場合でも、その衝撃に耐えるとともに、弾性支持部81、82に変形などのダメージを与えない。また、一対のコイル61、62に対しては、樹脂製の筒状本体部422を介して衝撃が伝わるため、ダメージを抑制することができ、信頼性の高い振動アクチュエータ1となっている。このように、振動アクチュエータ1によれば、低コストで小型化を実現できるとともに、耐衝撃性を有し、高い出力で好適な体感振動を発生することができる。
(電子機器)
図22及び図23は、振動アクチュエータ1の実装形態の一例を示す図である。図22は、振動アクチュエータ1をゲームコントローラGCに実装した例を示し、図23は、振動アクチュエータ1を携帯端末Mに実装した例を示す。
ゲームコントローラGCは、例えば、無線通信によりゲーム機本体に接続され、ユーザが握ったり把持したりすることにより使用される。ゲームコントローラGCは、ここでは矩形板状を有し、ユーザが両手でゲームコントローラGCの左右側を掴み操作するものとしている。
ゲームコントローラGCは、振動により、ゲーム機本体からの指令をユーザに通知する。なお、ゲームコントローラGCは、図示しないが、指令通知以外の機能、例えば、ゲーム機本体に対する入力操作部を備える。
携帯端末Mは、例えば、携帯電話やスマートフォン等の携帯通信端末である。携帯端末Mは、振動により、外部の通信装置からの着信をユーザに通知するとともに、携帯端末Mの各機能(例えば、操作感や臨場感を与える機能)を実現する。
図22及び図23に示すように、ゲームコントローラGC及び携帯端末Mは、それぞれ、通信部201、処理部202、駆動制御部203、及び駆動部としての振動アクチュエータ1である振動アクチュエータ204、205、206を有する。なお、ゲームコントローラGCでは、複数の振動アクチュエータ204、205が実装される。
ゲームコントローラGC及び携帯端末Mにおいて、振動アクチュエータ204~206は、例えば、端末の主面と振動アクチュエータ204~206の振動方向と直交する面、ここでは底部114の底面とが平行となるように実装されることが好ましい。
端末の主面とは、ユーザの体表面に接触する面であり、本実施の形態では、ユーザの体表面に接触して振動を伝達する振動伝達面を意味する。なお、端末の主面と、振動アクチュエータ204、205、206の底部114の底面とが直交するように配置されてもよい。
具体的には、ゲームコントローラGCでは、操作するユーザの指先、指の腹、手の平等が接触する面、或いは、操作部が設けられた面と、振動方向が直交するように振動アクチュエータ204、205が実装される。また、携帯端末Mの場合は、表示画面(タッチパネル面)と振動方向が直交するように振動アクチュエータ206が実装される。これにより、ゲームコントローラGC及び携帯端末Mの主面に対して垂直な方向の振動が、ユーザに伝達される。
通信部201は、外部の通信装置と無線通信により接続され、通信装置からの信号を受信して処理部202に出力する。ゲームコントローラGCの場合、外部の通信装置は、情報通信端末としてのゲーム機本体であり、Bluetooth(登録商標)等の近距離無線通信規格に従って通信が行われる。携帯端末Mの場合、外部の通信装置は、例えば基地局であり、移動体通信規格に従って通信が行われる。
処理部202は、入力された信号を、変換回路部(図示省略)により振動アクチュエータ204、205、206を駆動するための駆動信号に変換して駆動制御部203に出力する。なお、携帯端末Mにおいては、処理部202は、通信部201から入力される信号の他、各種機能部(図示省略、例えばタッチパネル等の操作部)から入力される信号に基づいて、駆動信号を生成する。
駆動制御部203は、振動アクチュエータ204、205、206に接続されており、振動アクチュエータ204、205、206を駆動するための回路が実装されている。駆動制御部203は、振動アクチュエータ204、205、206に対して駆動信号を供給する。
振動アクチュエータ204、205、206は、駆動制御部203からの駆動信号に従って駆動する。具体的には、振動アクチュエータ204、205、206において、可動体20は、ゲームコントローラGC及び携帯端末Mの主面に直交する方向に振動する。
なお、可動体20は、振動する度に、蓋部12の天面部122又は底部114にダンパーを介して接触するようにしてもよい。この場合、可動体20の振動に伴う蓋部12の天面部122又は底部114への衝撃、つまり、筐体への衝撃が、ダイレクトにユーザに振動として伝達される。
ゲームコントローラGC又は携帯端末Mに接触するユーザの体表面には、体表面に垂直な方向の振動が伝達されるので、ユーザに対して十分な体感振動を与えることができる。ゲームコントローラGCでは、ユーザに対する体感振動を、振動アクチュエータ204、205のうちの一方、または双方で付与でき、少なくとも強弱の振動を選択的に付与するといった表現力の高い振動を付与できる。
以上、本発明者によってなされた発明を実施の形態に基づいて具体的に説明したが、本発明は上記実施の形態に限定されるものではなく、その要旨を逸脱しない範囲で変更可能である。
また、本発明に係る振動アクチュエータは、ゲームコントローラGC及び携帯端末M以外の携帯機器、(例えば、タブレットPCなどの携帯情報端末、携帯型ゲーム端末)等のユーザとの接触部に実装してもよい。すなわち、振動アクチュエータ1は、携帯端末や美顔マッサージ器等の電動理美容器具等の手持ち型の電気機器において、ユーザとの接触部に実装してもよい。振動アクチュエータ1は、ユーザが身につけて使用するウェアラブル端末)においてユーザとの接触部に実装してもよい。ユーザとの接触部は、例えばゲームコントローラGC等のような手持ち型の電気機器の場合は、例えばユーザが使用時に把持するハンドル部であり、例えば美顔マッサージ器等のようなウェアラブル型の電気機器の場合は、例えばユーザの体表面に対して加圧する加圧部である。
本発明に係る振動アクチュエータは、小型化を図りつつ、寸法精度を高く製造でき、好適な振動出力で駆動する効果を有し、電動理美容器具等に搭載されるものとして有用である。
1、204、205、206 振動アクチュエータ
10 ケース
11 ケース本体
12 蓋部
15 駆動ユニット
20 可動体
20a 外周面
21 マグネット
21a 表面
21b 裏面
23 第1ヨーク
25 第2ヨーク
27、29 錘部
31、33 接続部
40 固定体
41 引き回し部
42 コイル保持部
42a 内周面
42b、42c コイル取付部
43 端子絡げ部
44、45 係合突部
46 端子引出部
47 連絡溝部
50 アウターヨーク
51 ヨーク本体
52 端部
53、55 開口部
55a 上辺部
55b 下辺部
61、62 コイル
63、64 巻線
81、82 弾性支持部
112 周壁部
113 欠き部
114 底部
114a、122a 中央部
114b、122b 凹部
115 開口部
116 通気孔
117 係合凹部
118 面部
122 天面部
122b 凹部
124 垂下部
126 嵌合凸部
127 係合凹部
128 位置決め面部
201 通信部
202 処理部
203 駆動制御部
232、252 ヨーク開口(開口部)
272、292 貫通孔
312 接続本体
313、333 ばね固定部
314 支持固定部
332 接続本体
334 支持固定部
412 コイル案内部
420 凹状部
422 筒状本体部
426、427、428 フランジ部
426a 外周部
427a、428a 開口端面
432 フェレット
533 切り欠き部
802 内周部
802a 接続孔
804 変形アーム
806 外周部
808 位置決め溝部

Claims (10)

  1. 円板状のマグネットを有し、前記マグネットの軸方向の表面と裏面に、中央に開口部を有する一対の環状のヨークと、前記開口部と前記軸方向で連続する貫通孔を有する一対の錘部とが夫々積層して配置され、且つ、連続する前記開口部と前記貫通孔内に、一端部側で一対の弾性支持部を接続する接続部の他端部が夫々配置される可動体と、
    前記可動体を収容する筒状部を有し、前記一対の弾性支持部により前記可動体を軸方向に往復振動可能に支持し、且つ、前記可動体の径方向外側に配置された一対の環状のコイルを有する固定体と、
    を有し、
    前記コイルへの通電により、前記可動体を軸方向に振動させる、
    振動アクチュエータ。
  2. 連続する前記開口部と前記貫通孔は、同径である、
    請求項1記載の振動アクチュエータ。
  3. 前記錘部の外径は、前記ヨークの外径よりも小径である、
    請求項1または2記載の振動アクチュエータ。
  4. 前記接続部は、前記一端部側に、前記弾性支持部に接続する支持固定部を有し、前記他端部側に、前記貫通孔を挿通し、且つ、前記開口部に挿入されて前記貫通孔と前記開口部とに接合される接続本体を有する、
    請求項1から3のいずれか一項に記載の振動アクチュエータ。
  5. 前記開口部は、前記ヨークを貫通する貫通孔であり、
    前記接続本体は、前記開口部内で、前記マグネットに接合されている、
    請求項4記載の振動アクチュエータ。
  6. 前記支持固定部は、前記接続本体の一端部側の面から突出し、且つ、前記接続本体の外径よりも小さい外径である、
    請求項4または5記載の振動アクチュエータ。
  7. 前記接続本体において、前記支持固定部が突出する部位には、前記支持固定部の周囲に、凹部が形成されている、
    請求項6記載の振動アクチュエータ。
  8. 前記凹部は、前記支持固定部の周囲を囲む環状溝部である、
    請求項7記載の振動アクチュエータ。
  9. 前記可動体が前記振動方向で最大振幅位置にあるとき、前記錘部が前記固定体において前記コイルを囲むアウターヨークに対向しない位置に配置されるように、前記錘部は前記マグネット及び前記ヨークに対して積層されており、
    前記錘部は、非磁性体で構成されている、
    請求項1から8のいずれか一項に記載の振動アクチュエータ。
  10. 手持ち型またはウェアラブル型の電気機器であって、
    ユーザとの接触部に、請求項1から7のいずれか一項に記載の振動アクチュエータを実装した、
    電気機器。
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