JP2023097589A - 製品の循環方法及びプロセッサシステム。 - Google Patents

製品の循環方法及びプロセッサシステム。 Download PDF

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Hiroki Nakatsuchi
卓成 岩村
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欣樹 與名本
Yoshiki Yonamoto
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紘太郎 千葉
Kotaro Chiba
攻 星野
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Abstract

【課題】サーキュラーエコノミーの早期推進を図る。【解決手段】 複数のモジュールから構成される製品の利用開始後、製品に含まれる取り外し対象モジュールを新モジュール(所定の製品価値項目が取り外し対象モジュールより価値向上したモジュールである)に交換する。なお、前記新モジュールは、製品又は別製品から取り外されたモジュールを物品循環することで完成されたモジュールである。【選択図】図1

Description

本発明は、製品の循環方法及びプロセッサシステムに関する。
サーキュラーエコノミーの推進に当たり、4R(Reuse(再利用、リユース)、Reduce(削減、リデュース)、Repair(修理、リペア)およびRemanufacture(再製造、リマニュファクチャリング)は重要な概念である。
特許文献1では、4Rの内、燃焼設備を対象とした修理技術について開示されている。より詳細には、特許文献1の要約には、「燃焼設備の効率的な運転管理支援を行う、設備管理システムを提供する。」ことを課題とし、「設備管理システム1において、工場5の燃焼設備の運転状況・管理状況のデータが常時もしくは定期的にシステム管理者29のサーバ11に送られる。サーバ11は燃焼設備の異常動作時に即時対応(工場設備管理者7への通報、メンテナンス会社13への修理依頼、製造メーカ9への部品発注等)を行う。また、サーバ11は、工場設備管理者7向けに故障予防のための管理アドバイスや最適運転のためのアドバイスを行う」ことが開示されている。
また、特許文献1の0037段落には、「サーバ11は、日常的な燃焼設備39の監視を行うだけでなく、例えば燃焼設備39に使用されている部材がリコール対象になった場合には、工場設備管理者7と製造メーカ9への通報を行う。また、燃焼設備39に使用している部材が製造中止になった場合には、工場設備管理者7に代用部材の紹介を行う。また、燃焼設備39の設備更新や改造に対するアドバイス(例えば高性能部品の紹介等)を、工場設備管理者7に対して行う」ことが開示されている。
なお、本明細書では、物品(製品、部品、材料等の物を指す)を再び物品として利用できる形態にする行為について、「物品循環」と呼ぶ。物品循環の例がリユース、リペア、リマニュファクチャリング、リファービッシュ、リサイクルである。
特開2003-15729号公報
サーキュラーエコノミーの早期推進のためには、少なくとも以下の3目標の並立を図ることが重要となる。
*製品の機能、性能、耐久性、外観、又は寿命等、製品の価値にかかわる項目(以後、まとめて製品価値項目と呼ぶ)の向上。
*その製品が製造され、廃棄されるまでの期間を長くすること。
*物品循環の促進。
しかし、特許文献1に記載の技術には少なくとも物品循環について開示されておらず、上記3つの並立を図ることが難しい。本発明は、上記課題に鑑みてなされたものであり、上記3つの並立を図ることを目的とする。なお、本明細書のその他の目的は、実施形態にて明らかになる。
本願は、上記課題の少なくとも一部を解決する手段を複数含んでいるが、その例を挙げるならば、以下のとおりである。
上記の課題を解決する本発明の一態様に係る、複数のモジュールから構成される製品の循環方法は:
利用開始した第1製品から、取り外し対象モジュールを取り外し、
前記第1製品に、前記取り外し対象モジュールの代替となる新モジュールを取り付け、
ここで、
前記新モジュールは、前記取り外し対象モジュールより、所定の製品価値項目が価値 向上したモジュールであり、
前記新モジュールは、以下の少なくともいずれかを物品循環することで完成されたモジュールである、
前記第1製品に関する前記取り外し対象モジュール、
前記第1製品とは異なる第2製品から取り外されたモジュール、
ことを特徴とする。
本発明によれば、サーキュラーエコノミーの早期推進に貢献することができる。
エコシステムを示した図である。 製品のアップサイクルのコンセプトを示した図である。 シェアリング組織のプロセッサシステムを示した図である。 マニュファクチャのプロセッサシステムを示した図である。 プロセッサシステムによる、物品循環支援処理の第1処理例を示すフローチャートである。 プロセッサシステムによる、物品循環支援処理の第2処理例を示すフローチャートである。 プロセッサシステムによる、物品循環支援処理の第3処理例を示すフローチャートである。 プロセッサシステムによる、物品循環支援処理の第4処理例を示すフローチャートである。 より発展したエコシステムを示す図である。
以下、本発明の実施形態について図面を用いて説明する。なお、一部すでに説明済であるが、本明細書で用いる用語の意味は下記である。
*物品の一例は、製品、モジュール、部品、材料等の物(モノ)である。
*製品は、製造した物品を指す。製品は、マニュファクチャが製造した物品で、かつユーザが利用する形態の物品であることが第一に考えられるが、部品であってもよい。部品のマニュファクチャにとってみれば、それは製品である。
*価値項目は、物品の機能、性能、耐久性、外観、又は寿命等、物品の価値に関わる項目を指す。製品の価値項目は製品価値項目と呼び、物品の価値項目は物品価値項目と呼び、モジュールの価値項目はモジュール価値項目と呼ぶことがある。
*アップグレードは、製品の機能、性能、耐久性、外観、又は寿命等、製品の価値にかかわる項目(以後、まとめて製品価値項目と呼ぶ)を価値向上するように、製品の一部又は全体を変更することを指す。その具体例は、後述の物品循環に代表されたハードウェアの変更の他、プログラムやプログラムで用いるデータのアップデートである。なお、「価値項目の価値向上」は、単に「価値項目の向上」と記す場合がある。
*物品循環は、物品(より好適には不使用となった物品や、廃棄された物品や、製品から取り外した物品である)を再び物品として利用できる形態にする行為を指す。物品循環の例がリユース、リペア、リマニュファクチャリング、リファービッシュ、リサイクル、クリーニング、である。
*アップサイクルは、以下の(1)(2)の両方を行うことを指す。
**(1)アップグレードを行うこと、
**(2)交換によって製品に取り付けた物品は物品循環によって完成された物品であること、又は、アップグレードされた製品は、物品循環によって完成された製品であること。
*物品の完成とは、その物品が利用可能な状態にする行為を指す。物品の完成の例は、物品循環で説明した例を含むほか、循環でない物品の製造も含む。
*来歴とは、物品がそれまで経過してきた事柄(マター)の集合体を指す。
<エコシステムを構成する組織>
図1は、サーキュラーエコノミーに関連するエコシステムに含まれる組織を示した概要図である。エコシステムには、マニュファクチャ組織(以下、マニュファクチャという場合がある)、シェアリング組織、そしてユーザ群、が含まれる。なお、エコシステムには、これらすべての組織が含まれている必要はない。また、エコシステムでは、ある組織が他の組織の役割を兼任してもよい。なお、組織は、例えば会社等の法人、協会および団体などを含む概念である。また、組織は、個人であっても良い。
<<各組織の役割と構成物>>
以下、エコシステムに含まれる組織の役割と代表的な構成物を説明する。なお、図および説明にて「M側」と先頭に記した場合は「マニュファクチャが利用する」という意味であり、「S側」と先頭に記した場合は「シェアリング組織が利用する」という意味であり、「U側」と先頭に記した場合は「ユーザが利用する」という意味である。なお、行為の説明において、主語が「マニュファクチャ」又は「シェアリング組織」といった組織とした場合は、その組織の構成員(例えば従業員)を主語とした説明と言い換えてもよい。
マニュファクチャ(組織)は、製品を製造し、ユーザや他の組織(例えばシェアリング組織や他のマニュファクチャ)に製品を供給する組織である。なお、図1では製品を六角形(内部をグラフチェックでペイント)で示している。なお、内部にアルファベットと数字を記載された、白地の六角形は後程説明するモジュールを示している。
マニュファクチャは、M側プロセッサシステムと、M側倉庫と、物品製造設備と、物品循環設備と、を有する。また、マニュファクチャによって雇用された1以上の従業員(M側従業員)は、M側プロセッサシステムと、M側倉庫と、物品製造設備と、物品循環設備と、を使用又は管理することで、前述の役割を遂行する。
シェアリング組織は、シェアリングサービスを提供する組織(提供者)である。なお、シェアリング組織は、シェアリング対象の製品を当該組織の顧客に貸し出す。なお、貸し出しが終わった製品は、シェアリング組織が管理する場所(土地又は建物(図1では倉庫))に輸送される。なお、シェアリング組織は、必ずしも貸し出し対象製品の所有権を有さなくても良い。また、シェアリング組織は、顧客間での製品賃貸の仲介を行う組織であっても良い。なお、製品のリースやレンタルを行う企業が、シェアリング組織の一例である。
シェアリング組織は、S側プロセッサシステムと、S側倉庫と、を有する。また、シェアリング組織によって雇用された1以上の従業員(S側従業員)は、S側プロセッサシステムと、S側倉庫と、を使用又は管理することで前述の役割を遂行する。
ユーザは、マニュファクチャが製造した製品を利用する者及び組織である。なお、ユーザが利用する製品は、マニュファクチャ又は中間業者(例えば販売代理店、小売り業者、中古品販売業者)から購入することで取得した製品でもよく、シェアリング組織から借りた製品であってもよい。
なお、エコシステムには他の組織が含まれていてもよい。
<<製品の呼び分け>>
なお、図1のエコシステムでは、以下の製品が流通又は利用されている。
*現製品と新製品。両製品とも物品循環をせずに製造された製品である。新製品は、現製品よりも製品価値項目が向上している。環境に関する製品価値項目の一例が、カーボンニュートラルにも関係する消費電力量である。なお、現製品は、現在販売中の製品、又は販売終了した過去の製品である。
*アップサイクル製品(upcycled product)は、現製品又はアップサイクル製品をアップサイクルすることで、所定の製品価値項目がアップグレードした製品である。なお、所定の製品価値項目視点でいえば、典型的には、新製品は、アップサイクル製品と同程度か、アップサイクル製品より優れている。新製品の場合、製品全体の見直しが可能であるからである。なお、本明細書では以下もアップサイクル製品とする。
**製品全体の見直しを行いつつ、物品循環で完成させたモジュールを少なくとも一部含んでいる、製品。
**あるユーザで利用していた現製品又はアップサイクル製品をマニュファクチャが回収し、物品循環で完成させたモジュールに少なくとも一部を交換した、製品。
<<エコシステムにおけるサーキュラーエコノミー推進>>
図1に示すエコシステムに於いて、サーキュラーエコノミーを推進するためには、少なくとも以下の3つの目標の並立を図ることが大切である。
*「価値向上」:製品価値項目を向上させることである。
*「製品利用期間の延長」:製品全体が製造されてから、全体が廃棄されるまでの期間を長期化させることである。
*「資源循環の促進」:物品循環を促進させることである。
以下、下記の通り補足する。
まず、「価値向上」について補足する。マニュファクチャは、新たなユーザの取り込みや、競合他社からのユーザ獲得のため、現製品よりもユーザニーズに適した製品価値項目を持つ新製品をユーザに供給することで利益確保(売上拡大であってもよい)を図る。そのために、マニュファクチャは研究開発に資金を投入することで製品価値項目の向上を目指す。なお、製品価値項目の一例は、製品の機能、性能、容量、重量、サイズ、耐久性、外観、又は寿命であり、環境問題に関係する例は、製品使用時のエネルギー効率(つまり、消費電力量)、CO2発生量、環境に影響を与える物質(CO2もその一例)の生成量、である。従って、「価値向上」を継続することは、マニュファクチャの利益確保といった視点に加えて、環境問題等の社会的課題の解決にも貢献する重要な点である。
また、もしユーザが個人である場合、サーキュラーエコノミーが推進中でも「価値向上」を図ると、ユーザ(特に個人)が欲求に応じてアップサイクル製品を購入することが、自然とサーキュラーエコノミーの推進に貢献していることになるため、より早期にサーキュラーエコノミーを推進させることができる。ユーザが個人以外であっても、同様で、ユーザが望む要件を満たす製品を購入することが、自然とサーキュラーエコノミーの推進に貢献していることになる。
次に、「製品利用期間の延長」について補足する。物品循環で述べた処理の各々は、エネルギー消費量、循環できずに廃棄される物品量が異なる。その一例がリサイクルとリペアである。リサイクルは廃棄物をリサイクル材料に変換する場合、分別や破砕や溶融といった処理を行うため、リペアと比較すると消費エネルギー量等の環境負荷が多い傾向にある。よって、製品全体をリサイクルさせるのではく、可能な限り一部でもリサイクルよりも環境負荷の少ないリペアやクリーニングできるようにすべきである。
<<<エコシステムが3目標の並立を行う仕組みの概要>>>
3目標の並立に貢献するためのエコシステムによる循環方法は以下である(全てを必須としなくてもよい)。なお、カッコ内は図1の図示との対応を示しているが、あくまでも例示に過ぎない。
*製品を複数のモジュールで構成する(図1では製品PD1およびPD2を六角形(内部をグラフチェックでペイント)で示している。なお、モジュールは白地の六角形で、内部にアルファベット(モジュールの種類を示す)と数字(所定のモジュール価値項目に従った価値(多いほうが価値が向上しているとする)を示す)を記載した形状で図示されている。)
*利用開始した第1製品(ユーザ1が利用している製品PD1)から取り外し対象モジュールを取り外し(製品PD1からモジュール(種類A、価値1)MOD1を外す)、前記第1製品に前記取り外し対象モジュールの代替となる新モジュールを取り付ける(製品PD1にモジュール(種類A、価値2)MOD2を取り付ける)。当該行為は、ユーザ、マニュファクチャ、シェアリング組織、の何れが行ってもよい。これは「製品利用期間の延長」に貢献するポイントである。
*前記新モジュールは、前記取り外し対象モジュールより、所定の製品価値項目の価値が向上したモジュールである(モジュールMOD2の価値2は、モジュールMOD1の価値よりも向上している)。これは「価値向上」に貢献するポイントである。
*前記新モジュールは、以下の少なくともいずれかを物品循環(矢印AL3)することで完成されたモジュールである(矢印AL4)。なお、完成は、マニュファクチャ又はマニュファクチャに委託された組織が行う。これは「資源循環の促進」に貢献するポイントである。
**前記第1製品に関する前記取り外し対象モジュール(矢印AL1)、
**前記第1製品とは異なる第2製品(ユーザ2が利用している製品PD2)から取り外されたモジュール(矢印AL2)。
これによって、第1製品は、物品循環によって完成されたモジュールでアップグレードされる、つまりアップサイクルされる(製品PD1が製品PD1Uにアップサイクルされる)。
<<<モジュールについて>>>
モジュールは製品から取り外しと取り付けできる(交換できる)物品である。図1では、ユーザの利用現場で交換可能なモジュール(FRU(Field Replacable Unitと呼ぶことがある))を例として説明した。しかし、モジュールは、マニュファクチャの施設内で交換可能なモジュールであってもよい。
また、モジュールはソフトウェアデファインド技術を提供したモジュールであってもよい。以後当該モジュールをソフトウェア・デファインドモジュールと呼ぶことがある。ソフトウェア・デファインドモジュールは、以下のようなモジュールである。
*プロセッサとメモリリソースを少なくとも有する。
*メモリリソースは、プログラム(以後区別するためにモジュール側プログラムと呼ぶことがある)と、当該プログラムが利用するデータ(同様にモジュール側データと呼ぶことがある)と、を格納する。
*モジュール側プログラムをプロセッサが実行することで、当該モジュールが提供する所定の機能を実現する。
*モジュール側プログラム又はモジュール側データはアップデート可能である。
なお、プロセッサとメモリリソースの例、およびプロセッサによるメモリリソースに格納されたモジュール側プログラムと当該プログラムが利用するデータ(モジュール側データと呼ぶことがある)の利用方法は後程説明するプロセッサシステムでの説明と同様である。
<<<<新モジュールの仕様と型番について>>>>
なお、マニュファクチャによる新モジュールの管理(在庫や仕様等)の他、マニュファクチャが生成する循環データシートの管理容易化のため、新モジュールには所定の仕様と関連付けられた型番を付与し、当該使用に沿った仕様に新モジュールを完成させてもよい(必須ではない)。
<<<<モジュールの設計又は完成の好適な形態>>>>
なお、モジュールは1以上の部品で構成される。以下の説明では、モジュールは複数の部品で構成される場合を例として説明する。なお、本説明には図1に加えて図2も併用する。
モジュールの設計、製造、又は完成をするにあたり、マニュファクチャは以下の1以上を考慮してモジュールを構成する部品を選定することが好ましい(ただし必須ではない):
*部品の耐久性、寿命。同程度の耐久性、寿命を持つ部品でモジュールを構成することが好ましい。そのようにすることで、取り外したモジュール内にまだ利用できる部品の数(または残利用期間や回数)を減らし、物品循環を行う部品の数を減らすことができる。そしてそのような構成とすることで、図2が示す通り、部品としての寿命がモジュールとしての寿命に置き換えて製品の保守を行っても、より限界に近い耐久性や寿命まで部品を使い切ることができる。
*外観。衣装デザイナーはユーザに美感を感じさせるために、色、質感、形状(以後、まとめてデザインファクターと呼ぶ)を組み合わせて、製品の外観をデザインする。外観部品を含むモジュールが製品に複数存在する場合、モジュール間の境界とデザインファクター間の境界を調整することで、所定のデザインファクターを変更しようとした時に交換が必要なモジュールの数を少なくすることが好ましい。
*製品が提供する機能との関連性。交換するモジュールを少なくしつつ、所定の機能を容易に向上させるのであれば、所定の機能に関連する部品は1つ又は数点のモジュールにまとめることが理想である。
<<<製品がモジュールを交換する理由>>>
マニュファクチャ、ユーザ、又はシェアリング組織が、製品から前述の「取り外し対象モジュール」を取り外し、前述の「新モジュール」を取り付ける、つまりモジュールを交換する理由は、例えば以下である。
*取り外し対象モジュールの故障、寿命のため。
*製品をアップグレードするため。より具体的には以下が例である。
(例1)環境規制等により、現製品の所定の製品価値項目の向上が必要となる場合に、取り外し対象モジュールは故障や寿命を迎えていないものの、当該モジュールから新モジュールに交換することが考えられる。
(例2)ソフトウェア・デファインドモジュールの場合、モジュール側プログラムやモジュール側データのアップデートにより、モジュールが提供する機能に関する価値項目(処理速度、機能適用範囲、速度、性能、セキュリティ対策の程度が例)を向上させることが考えられる。しかし、アップデート後のモジュール側プログラムが前提とするモジュールのハードウェア要件が厳しくなってしまうと、そのアップデートが実行できない。よって、モジュール(又はモジュール側プログラム)が提供する価値項目の維持又は向上のために、取り外し対象モジュール(故障や寿命は迎えていない)を、新モジュール(前述のハードウェア要件を満たす)に交換することが考えられる。そのようなハードウェア要件の例として、GPU(Graphics Processing Unit)の有無、セキュリティチップの有無、プロセッサ速度、メモリ容量、所定の種類のセンサの有無、部品の世代がある。なお、プログラム規模の適正化の視点で、古い部品(たとえばペリフェラルデバイス)を動作させるためのプログラムモジュール(例えばデバイスドライバ)が、アップデートでモジュール側プログラムから除外されることもある。このような理由でも新モジュールへの交換が行われてもよい。
以上が製品アップグレードを理由とする場合の具体例である。
次に、各組織又は構成物についてより詳細な説明を行う。
<マニュファクチャが有する構成物の詳細>
<<M側倉庫>>
図1に示すM側倉庫は、マニュファクチャが製造又は完成させた製品を保管(ユーザ又はシェアリング組織に配送する前の一時保管も含む)する建物である。なお、図1では保管対象として現製品、アップサイクル製品、および新製品と、を例示しているが、必ずしもすべての製品を保管する必要はない(例えばアップサイクル製品)。なお、M側倉庫は、製品を構成するモジュール、部品、材料を格納してもよい。
<<物品製造設備>>
図1に示す物品製造設備は、現製品又は新製品を製造するときに用いる設備(群)であり、当該設備をM側従業員が利用することで、製造を行う。なお、物品製造設備と物品循環設備とは、一部又は全てが共通であってもよい。物品製造設備の例は、プレス機、切削加工機会、付加製造装置(肉盛り溶接設備含む)、射出成型機、ブロー成型機、圧延機、鋳造設備、である。なお、物品製造設備は、マニュファクチャが製造委託する組織が保有し、製造委託先組織の従業員が用いてもよい。
<<物品循環設備>>
図1に示す物品循環設備は、物品循環するための設備(群)であり、当該設備をM側従業員が利用することで、物品循環を行う。物品循環設備は、例えば以下である:
*リペア:切削加工装置(リペア対象箇所を磨いたり、削る)、付加製造装置(摩耗や欠損したリペア箇所を復元する)、塗装設備、塗装剥離設備、接着設備、自己修復材料を材料とする物品の場合は、自己修復を促進させる設備(ヒータやレーザ照射設備等の加熱設備、電圧や電流を物品に与える電源設備、加湿器、水等の修復促進剤を格納した容器、等)
*リサイクル:粉砕機、分別機、洗浄機、脱水機、造粒機、溶解炉、加熱設備。
*クリーニング:掃除機、洗浄機、ブロア。
*プログラム又はデータのアップデート:プロセッサシステム、計算機、ネットワーク。
*測定装置又は検査装置(カメラ、マイクロメータ、ノギス、重量計、成分分析装置、形状測定装置)。測定装置又は検査装置は、リペア、クリーニング等の物品循環方法の選択や、どの物品内の位置を物品循環させるかを決定するために用いる。
以上が例である。なお、物品製造設備は、マニュファクチャが物品循環を委託する組織が保有し、委託先組織の従業員が用いてもよい。
<<<M側プロセッサシステム>>>
M側プロセッサシステムはM側従業員が利用するプロセッサシステムである。M側プロセッサシステムは後程詳細に説明する。
<シェアリング組織が有する構成物の詳細>
<<S側倉庫>>
図1に示すS側倉庫は、貸し出し対象の製品を保管する建物である。なお、S側倉庫は、製品を構成するモジュール、部品を格納してもよい。これら物品の例は、取り付け対象となる予備物品である。またこれら物品の例は、取り外されて、マニュファクチャに配送される物品である。
<<S側プロセッサシステム>>
S側プロセッサシステムはS側従業員が利用するプロセッサシステムである。S側プロセッサシステムは後程詳細に説明する。
<プロセッサシステム>
図3を用いてプロセッサシステムのハードウェアを説明する。また、プロセッサシステムで実行されるプログラムおよびデータについても一部説明する。なお、図3はS側プロセッサシステムを説明の主対象とする図であるが、これら説明はM側プロセッサシステムにも当てはまる。
プロセッサシステムは、図3に示すように、1以上のプロセッサ30と、1以上のメモリリソース40と、1以上のNI(Network Interface Device)50(図では複数で例示)と、1以上のUI(User Interface Device)60と、を有している。
プロセッサ30は、メモリリソース40に格納されている各種プログラムを読み込んで、各プログラムに対応する処理を実行する演算装置である。なお、プロセッサ30は、マイクロプロセッサ、CPU(Central Processing Unit)、GPU(Graphics Processing Unit)、FPGA(Field Programmable Gate Array)、あるいはその他の演算できる半導体デバイスが例である。
メモリリソース40は、各種データを記憶する記憶装置である。なお、メモリリソース40は、例えばRAM(Random Access Memory)やROM(Read Only Memory)などの不揮発性あるいは揮発性の記憶媒体である。また、メモリリソース40は、例えばフラッシュメモリ、ハードディスクあるいはSSD(Solid State Drive)などの書き換え可能な記憶媒体であっても良く、USB(Universal Serial Bus)メモリ、メモリカードおよびハードディスクなどであっても良い。
NI50は、外部装置との間でデータ通信を行う通信装置である。NI50は、例えばインターネットなど所定の通信ネットワーク網を介して外部装置とデータ通信を行う。なお、以下で特に言及しない場合は、プロセッサシステムと各組織が有する計算機とのデータ通信は、NI50を介して実行されているものとする。
UI60は、ユーザ(オペレーター)の指示をプロセッサシステムに入力する入力装置およびプロセッサシステム100で生成したデータ等を出力する出力装置である。入力装置には、例えばキーボード、タッチパネル、マウスなどのポインティングデバイスやマイクロフォンのような音声入力装置などがある。また、出力装置には、例えばディスプレイ、プリンタ、音声合成装置などがある。なお、以下で特に言及しない場合は、従業員とプロセッサシステムの間のデータの入出力は、UI60を介して実行されているものとする。
なお、プロセッサシステムの例は、パーソナルコンピュータ、サーバコンピュータ、クラウドサーバ、ノート型コンピュータ、タブレット型コンピュータ、スマートフォン、といった装置自体、同種の装置の集合体、又はこれらの組み合わせの集合体である。例えば、従業員やユーザが入力と表示確認業務に用いるタブレットコンピュータと、クラウドサーバと、の集合体もプロセッサシステムである。
メモリリソース40に格納されたプログラムを実行する場合、プロセッサ30が、メモリリソース40から当該プログラムを読み込み、実行することで、本明細書で説明するプログラムの処理をプロセッサが行う。なお、以後の説明では、プログラムの処理の主語は「プログラム」として説明するが、プログラムの処理内容はプロセッサ又はプロセッサシステムが行う処理ともいえる。よって、プログラムを主語とする処理の説明はプロセッサやプロセッサシステムを主語としてもよい。
また、本システムの各構成、機能、処理手段等は、それらの一部または全部を、例えば集積回路で設計する等によりハードウェアで実現しても良い。また、本システムは、各機能の一部または全部を、ソフトウェアにより実現することもできるし、ソフトウェアとハードウェアとの協働により実現することもできる。また、本システムは、固定的な回路を有するハードウェアを用いても良いし、少なくとも一部の回路を変更可能なハードウェアを用いてもよい。
なお、以下で説明するメモリリソース40内の各DB(データベースの略である)は、データを格納できる領域であれば、ファイル等やデータベース以外のデータ構造であっても良い。また、プログラムは、図3に示す通りに区切られてなくても良い。すなわち、1つのプログラムが複数のプログラムの役割を兼ねても良い。また、その逆であっても良い。すなわち、1以上のプログラムが図示する各プログラムの処理を行えれば良い。
また、説明の簡略化のために、各DBに格納したデータは、データを格納したプログラム以外も直接参照できる前提で説明する。もし、そのような前提でないプログラムの場合は、参照したいプログラムが、データを格納したプログラムに何らかのリクエストを送り、返り値として参照対象のデータを得る、とすれば実現可能である。
<S側プロセッサシステム>
図3を用いてS側プロセッサシステムを説明する。S側プロセッサシステムのメモリリソースは以下を格納している。なお、S側プロセッサシステムのプロセッサはメモリリソースに格納されたプログラムを読み込み、実行することで以下に説明するプログラムの処理を行う。
*製品賃借管理DB。当該DBには、顧客データと共に対象製品の保守や貸し出し来歴が格納されている。
*製品賃借管理プログラム。当該プログラムは、顧客やS側従業員からの入力に応じて、前述の製品賃借管理DBで説明したデータを、製品賃借管理DBに格納する。また当該プログラムは、製品賃借管理DBからデータを読み込み、そのデータ又はそのデータを加工した加工後データを、顧客やS側従業員のUIに表示させる。なお、製品賃借管理プログラムは、M側プロセッサシステムに製品賃借管理DBに格納されたデータ又は加工後データ(例えば各製品の保守来歴や、貸し出し来歴)を送信してもよい。
以上がプログラムとデータである。なお、シェアリング組織にとっての「顧客」は、製品の過去、現在、将来の「ユーザ」である。現在製品を利用していなくても過去利用したあとに、一時的に不使用となっているケースもあれば、サブスクリプションサービスに加入した直後でこれから製品の貸し出しを受けようと検討中のユーザも存在し、前述のプログラムとDBで管理対象とすることがある。
また、S側プロセッサシステムのメモリリソースは、後程説明する製品モニタリングプログラム、および製品モニタリングDBを格納してもよい。そして、製品賃借管理プログラムは、製品モニタリングDBを参照しつつ、前述の処理を行ってもよい。
<M側プロセッサシステム>
図4を用いてM側プロセッサシステムを説明する。M側プロセッサシステムのメモリリソースは以下を格納している。なお、M側プロセッサシステムのプロセッサはメモリリソースに格納されたプログラムを読み込み、実行することで以下に説明するプログラムの処理を行う。
*製品モニタリングプログラム。当該プログラムは、製品と無線又は有線ネットワーク経由で製品とデータ通信することで、製品の状態又は製品の事柄(まとめてモニタリングデータと呼ぶ)を取得し、これらを製品モニタリングDBに格納する。製品のモジュールの少なくとも一つは、プロセッサとメモリリソース(製品データ送信プログラムが格納される)を有し、そして、製品データ送信プログラムを実行することで、当該プロセッサが、製品(モジュール、部品、モジュールが提供する機能を実現するプログラムとそのデータでもよい)の状態又は事柄を送信する。
*製品来歴取得プログラム。当該プログラムは、各製品の来歴を取得し、製品来歴DBに格納する。なお、各製品の来歴は、製品モニタリングDBに格納されたデータから生成してもよく、シェアリング組織のS側プロセッサシステムから受信してもよく(例えば保守来歴、貸し出し来歴)、ユーザ、S側従業員、M側従業員からの入力を受信することで生成してもよい。なお、以後の説明では製品来歴を単に「来歴」と省略することがある。
*モジュール側プログラムアップデートプログラム。当該プログラムは、モジュール側プログラムDBに格納されたモジュール側プログラムを、無線又は有線ネットワークを介して、製品に送信することで、モジュール側プログラムのアップデートを製品のモジュールに行わせる。
*物品循環支援プログラム。当該プログラムは、物品循環支援用DBを参照したり、更新しつつ、物品循環を支援するプログラムである。詳細は後程説明する。
*製品カタログDB。本データベースは、保守対象となる製品やモジュールに関するデータが格納されている。なお、本データベースには、現在製品に取り付けられているモジュール、製品に取り付けられていない、いわゆる在庫であるモジュール、の両方も格納対象とする。
<製品カタログDBの例>
製品カタログは以下のデータを格納している。
*製品型番毎:仕様、在庫、価値項目毎の価値。
*製品毎:識別子、製品型番、製品を構成するモジュールの識別子、製品パスポート
*モジュール型番毎:仕様、在庫、利用時の環境負荷、価値項目毎の価値、モジュールの完成工程データ(詳細は後述する)。
*モジュール毎:識別子、モジュール型番、製品パスポート。
なお、上記格納構造は必須ではなく、ほかの構造を採用してもよい。例えば、製品型番毎に格納と説明したデータを製品毎に格納してもよく、モジュール型番毎に格納と説明したデータをモジュール毎に格納してもよい。また、製品毎と説明したデータについても、製品型番毎にしか変化しないのであれば、当該データは製品型番毎の格納であってもよい。この点はモジュールとモジュール型番でも同様である。
なお、価値項目毎の価値は、仕様の一部であってもよい。
<<製品パスポート(Product Passport)>>
製品パスポートは、各製品を構成する部品ごとの詳細な環境関連データ(使用材料やその含有割合、製造方法や環境負荷等が例)に関するデータ群を指す。製品パスポートを生成することで、その製品に係るCO2排出量の他リサイクル性や分解性が定量化される。なお、本明細書における製品パスポートは、モジュール毎に生成してもよく、製品毎に製造してもよい。
<来歴の例>
製品来歴の例としては、以下の数値を時系列化したデータが考えられる。
*製品の利用環境における温度、湿度、紫外線暴露量。モジュールの材料に樹脂を用いていた場合の樹脂劣化の推定に好適である。
*製品に加わった負荷、振動量、衝撃量。モジュールの摩耗や亀裂進展の推定に好適である。
*単位時間当たりの消費電力、消費燃料、単位時間当たりの処理量、等の製品価値項目の値。
*モジュール又は部品の負荷(CPUワークロード、メモリ使用量等)。
また、製品来歴の例としては以下が考えられる。
*製品の利用環境(例えば屋外、屋内、工場、ホテル)、設置年数、使用年数。
<物品循環支援プログラムの例>
物品循環支援プログラムの処理例は以下である。なお、以下に示すステップの一部はユーザ又は従業員(プログラム外)によって行われてもよい。プログラム外によって行われた場合、物品循環支援プログラムは、ユーザ又は従業員が行った結果の入力を受信して、次のステップを行えばよい。また、各例は組み合わせて用いてもよい。なお、以後の説明では製品の識別子、モジュールの識別子、という表現を用いるが、製品やモジュールの型番や種類が識別子となる場合もある。例えばその型番や種類に対応する製品が1つしか完成されていない場合や、製品の中にその型番や種類であるモジュールが1つしか無い場合である。
<<共通>>
個々の処理の例を説明する前に2以上に共通するバリエーションやメリットについて以下に説明する。
*複数の処理例として、モジュール交換に伴う製品価値項目の向上程度を表示するが、当該向上程度は、モジュールに関する価値向上程度でもよい。しかし、ユーザにとってはモジュールや部品単体で利用することはないため、製品としての価値向上程度を表示することが、モジュールや部品としての価値向上程度を表示するよりも有益である。
*取り付け対象となるモジュールの決定は、価値向上程度以外の他のファクターを考慮してもよい。当該ファクターの例は、交換コスト、取り付け対象モジュールの完成予定時期(倉庫在庫枯渇の場合は、その製品から取り外したモジュールそのものを物品循環で取り付け対象モジュールを完成させる場合もあるため、時間を要することもある)、製品停止時間、新モジュールを完成させるときの環境負荷、新モジュールを利用するときの環境負荷、製品の来歴、がある。
*モジュール又は製品に関するデータは、製品カタログDBを参照することで処理を行ってもよい。
*以下に示す処理は、さらにアップサイクルのタイミング(例えば、取り外し対象モジュールを取り外すタイミングや、取り付け対象モジュールを取り付けるタイミング)を生成し、表示させてもよい。
<<寿命又は故障した(またはその事象間近である)モジュールの交換>>
図5は、各製品のアップサイクルを支援する場合の物品循環支援プログラムの処理例である。以下に図5を説明する。なお、当該処理の実行契機は、例えば、ユーザ又は従業員が製品の変化や異常を検知した時や、製品モニタリングプログラムが、製品モニタリングの結果として異常や異常の予兆を検知した時、である。
(ステップS110)物品循環支援プログラムは、製品を診断する。当該診断は、製品モニタリングDBに格納された製品のモニタリング結果、又は製品来歴DBに格納された製品の来歴、に基づいて行う。
(ステップS120)物品循環支援プログラムは、ステップS110で行った診断結果に基づいて、製品を構成するモジュールから、取り外し対象となるモジュール(取り外し対象モジュール)を決定する。例えば、取り外し対象モジュールは寿命又は故障した(またはその事象間近である)モジュールである。
(ステップS130)物品循環支援プログラムは、取り外し対象モジュールと互換性のある1以上のモジュールを選択し(以後、互換モジュールと呼ぶ)、各々について、S120で決定したモジュールから当該選択したモジュールに交換した場合を想定した製品価値項目の価値向上程度を算出する。なお、製品価値項目が複数ある場合は、価値向上程度の計算は各項目ごとに行ってもよく、事前にプログラム実行時に指定された項目だけ行ってもよい。また、価値向上程度は、数字で示してもよく、「低から中」や「規格A準拠から規格B準拠に向上」といった数字以外の内容でもよい。
(ステップS140)物品循環支援プログラムは、取り付け対象とするモジュールを決定する。当該決定は、以下のデータに基づいて行う。
*ステップS130で算出した価値向上程度。
なお、モジュールの決定は、複数の候補から選択することが考えられるが、新たに完成させるモジュールの仕様を決定することであってもよい。別な視点で言えば、本ステップの処理は、取り付け対象モジュールに好適なモジュールを決定すること、ともいえる。
(ステップS150)物品循環支援プログラムは、ステップS140で決定したモジュールの型番又は仕様又は識別子を、取り付け対象として推奨するモジュールとしてUIに表示させる。この際、推奨した理由としてステップS130で算出した価値向上程度(決定したモジュールに関する)や製品来歴をUIに表示させてもよい。
以上が各ステップの説明である。本処理により、ユーザは、寿命や故障やその事象の予兆を契機として、製品をアップサイクルさせる前に、ユーザが興味のある製品価値項目(例えば電力消費量やCO2排出量)に沿った価値向上程度を把握できるため、より納得して製品アップサイクルをすることができる。
なお、ユーザや従業員が既に取り付け対象モジュールを決めている場合は、モジュール対象に限ってステップS130を実行し、ステップ150の要領で価値向上程度や来歴を表示してもよい。なお、本処理はステップS110及びステップS120のみを抽出してもよい。また、既にユーザ又は従業員が取り外し対象モジュールを決めている場合は、ステップS110およびS120を省略し、代わりに本処理は、取り外し対象モジュールの識別子をユーザ又は従業員から受信してもよい。
<<<製品価値項目の価値向上程度の算出>>>
所定の価値項目(項目Aと略す)に関する製品価値の向上程度は以下で算出する。なお、説明で用いる「価値(項目A)」は項目Aの価値という意味である。
製品価値向上程度(項目A)=取り付け候補モジュールを取り付けた場合の製品価値(項目A) - 現在の製品価値(項目A)
ここで、現在の製品価値(項目A)は、製品カタログDBより取得する。
ここで、取り付け候補モジュールを取り付けた場合の製品価値(項目A)は、例えば以下で算出する。
*現在の製品価値(項目A) - 取り外し対象モジュールの価値(項目A) + 取り付け候補モジュールの価値(項目A)を計算する。
*取り付け候補モジュールを取り付けた場合の製品を対象にシミュレーションプログラム(化学、力学、物理学、加工、プログラム処理内容を模擬)を実行することで、価値(項目A)を取得する。なお、シミュレーション中、シミュレーションプログラムは、製品モニタリングデータや製品来歴を利用することで、よりユーザの利用環境を模擬してもよい。
*製品と当該製品を構成するモジュールの関係(その他製品に係るデータを含めてもよい)と、製品モニタリングデータや製品来歴と、製品価値(項目A)との関係を機械学習であらかじめ学習させ、その学習結果で、製品価値(項目A)を推定する。なお、機械学習には回帰直線の算出も含む。
なお、価値向上程度(項目A)は上記に限られず、少なくとも以下のファクターに基づいた算出方法を採用してもよい。
*現在の製品価値(項目A)
*取り付け候補モジュールのデータ(仕様又は価値(項目A))、
*製品モニタリングデータ、又は製品来歴。
なお、ここで説明した製品価値項目の価値向上程度の算出方法は、他の例でも適用可能である。
<<製品価値の向上を目的としたモジュール交換の支援>>
図6は、製品価値の向上を目的としたモジュール交換の支援処理の例である。以下に図6を説明する。なお、当該処理の実行契機の例は、ユーザが製品価値向上を望んだり、又は検討中の時、マニュファクチャの従業員が営業提案をする時、である。
(ステップS210)物品循環支援プログラムは、ユーザ又は従業員が指定したユーザが向上させたい製品価値項目を受信する。
(ステップS220)物品循環支援プログラムは、ステップS210で受信したデータに基づいて、指定された製品価値項目に関係するモジュールの種類を決定する。
(ステップS230)物品循環支援プログラムは、ペア(取り外し候補モジュールの候補、取り付け候補モジュールの候補)毎に価値向上程度を算出する。なお、取り外し候補モジュールは、ステップS220で決定した種類のモジュール(製品に含まれる)であり、取り付け候補モジュールは、取り外し候補モジュールと互換性のあるモジュールである。なお、価値向上程度の算出で用いるデータは図5の例で示した通りである。
(ステップS240)物品循環支援プログラムは、ステップS230で計算した価値向上程度に基づいて、取り外し対象モジュールと取り付け対象モジュールを決定する。当該決定は、例えば、価値向上程度が上位であるペアを選択する。
(ステップS250)物品循環支援プログラムは、取り外し対象モジュールの識別子と、取り付け対象モジュールの型番、仕様、又は識別子を、取り外し対象および取り付け対象として推奨するモジュールとしてUIに表示させる。この際、推奨した理由としてステップS240で算出した製品の価値向上程度(決定したモジュールのペアに関する)、製品パスポート、又は来歴をUIに表示させてもよい。
以上が各ステップの説明である。本処理により、ユーザは、向上させたい製品価値項目に対して、どのモジュールを交換するとどの程度価値が向上するのかを、事前に把握できるため、ユーザはより納得してアップサイクルを行うことができる。また、マニュファクチャの従業員はより効率的にアップサイクルの営業ができる。
<<プログラム又はデータのアップデート継続を目的としたモジュール交換の支援>>
図7は、プログラム又はデータのアップデート継続を目的としたモジュール交換の支援処理の例である。以下に図7を説明する。本処理は、モジュール側プログラムアップデートプログラムによるモジュール側プログラムのアップデート処理と連携して実行される。
(ステップS310)物品循環支援プログラムは、モジュール側プログラムアップデートプログラム(図7では「アップデートプログラム」と省略)から、ハードウェア要件を満たさずにアップデートが失敗したアップデート対象モジュールの識別子を、ハードウェア要件と共に受信する。
(ステップS320)物品循環支援プログラムは、取り付け対象モジュールを決定する。本ステップは、取り付け候補モジュールから、ハードウェア要件を満たすモジュールを選択することで行う。
(ステップS330)物品循環支援プログラムは、決定した取り付け対象モジュールの型番、仕様、又は識別子を、モジュール側プログラムアップデートプログラムに送信することで、モジュール側プログラムアップデートプログラムに以下を表示させる。
*アップデートが失敗したモジュール側プログラムの識別子
*アップデートが失敗したモジュールの識別子
*取り付け対象モジュールの型番、仕様、又は識別子
*取り付け対象モジュールに交換するとモジュール側プログラムのアップデートが可能であることを意味するテキスト。
なお、モジュール側プログラムアップデートプログラムが取り付け対象モジュールのデータを表示できない場合は、物品循環支援プログラムが表示を担当してもよい。
<<モジュール完成の支援>>
図8は、新製品のモジュールの完成又は取り付け対象モジュールの完成、の支援を目的としたモジュール交換の支援処理の例である。なお、新製品のモジュールの完成は物品循環を行わないで完成させてもよい。
(ステップS410)物品循環支援プログラムは、以下のデータを用いて、モジュールの利用後状態(例えば経時変化や高負荷時の状態)を予想する。
*モジュールの完成工程データ。なお、完成工程データの一例は、ハードウェア視点では、設計データ(例:CADデータ、論理回路データ)、製造工程、物品循環工程、部品選定、検査方法、を示すデータである。ソフトウェア視点では、完成工程データの一例はプログラムの実行コード、ソースコードである。
*製品のモニタリングデータ又は来歴。
なお、予想は、シミュレーションプログラム(化学、力学、物理学、加工、プログラム処理内容を模擬する)を実行することで行ってもよく、機械学習(含む回帰直線)によって行ってもよい。
(ステップS420)物品循環支援プログラムは、S320で得た予想結果に基づいて、モジュールのネックとなる箇所(例えば最初に寿命を迎える箇所、性能ボトルネックとなる箇所)を特定する。
(ステップS430)物品循環支援プログラムは、以下の少なくともいずれかを行う。
*モジュールの完成工程データに含まれる、ネック箇所に関連する部分データ(例えば製造工程である場合は製造パラメータや、ネック箇所とその周辺の設計データ)を更新する。
*モジュールのネック軽減のための支援データを生成する。支援データは、例えば、ネック箇所や、ネック箇所に関連する部分データである。
以上が各ステップの説明である。なお、本例の処理は、製品モニタリングデータ又は製品来歴に基づいて、新製品のモジュールか取り付け対象モジュールか新製品に係る、以下の少なくとも1つの更新又は更新の支援データの生成を行うものであれば他の処理であってもよい、
設計データ、製造工程、部品選定、又は検査方法。
本処理により、マニュファクチャはより価値の高いモジュールを完成させることができる。
<<製品の製品パスポートの生成>>
物品循環支援プログラムは、以下の処理を行うことで、アップサイクル後の製品のプロダクトパスポートを生成してもよい。なお、アップサイクル前の製品のプロダクトパスポート(製品カタログDBに格納済)は、物品循環支援プログラム又はM側プロセッサシステムが生成しているものとする。
(ステップA)物品循環支援プログラムは、製品から取り外し対象モジュールが取り外され、取り付け対象モジュールが取り付けられたことを検知する。なお、当該検知は例えば製品カタログDBを監視することで実現してもよく、ユーザ又は従業員の入力を受信することで実現してもよく、製品モニタリングデータの変化を検知することで実現してもよい。
(ステップB)取り付け対象モジュールが取り付け後の製品パスポートを生成する。当該生成方法は、例えば以下がある。
*(差分部分だけ更新する)アップサイクル前の製品プロダクトパスポートから、取り外し対象モジュールに関する記載を削除又は減算し、取り付け対象モジュールに関する記述を追加又は加算する。
*(最初から該製品作り直す)取り付け対象モジュールに関する製品パスポートから、アップサイクル後の製品のプロダクトパスポートを、生成し直す。
以上が処理の説明である。これにより、アップサイクルされた製品の製品パスポートを遅滞なく生成することができる。
以上が物品循環支援プログラムの例である。
<シェアリング組織とマニュファクチャとのさらなる連携>
なお、シェアリング組織にとっての製品外観のアップサイクルのメリットの1つは、顧客が貸し出しした製品を大切に使っていただくことが期待されることである。なぜならば、製品貸し出し時に外観アップサイクルで傷がない(又は少ない)状態であると、製品返却時に顧客がつけてしまった傷が目視又は検査装置でより簡易に判別できるからである。その結果、傷の原因となる製品に加えられる衝撃量を減らすことができるため、その製品を長く使うことにつながる。
なお、自己修復材料を用いて完成されたモジュールに関する、自己修復材料の促進設備を用いたリペアは、製品外観のリペアが好適である。なお、当該リペアはシェアリング組織が行ってもよい。返却された製品について、当該リペアを行った後に他の顧客に貸し出すことで、再びその製品を大切に使っていただくことが期待される。
<より発展したエコシステムの形態>
以上に説明した循環方法及びシステムは、以下に示す発展したエコシステムにも適用できる。図9は、発展したエコシステムのコンセプトを示す図である。発展したエコシステムでは、資源と機能(機能の一部は製品が提供する)をアップサイクルさせ、多様なライフサイクルを追求可能な持続可能なシステムである。こうした発展したエコシステムの実現にあたっては、トリプルゼロ(ゼロ廃棄、ゼロカーボン(CO2ゼロ)、ゼロ環境インパクト)を目指すことが大切である。なお、製品のアップサイクルはこれまで説明した通りである。
こうしたトリプルゼロを目指すにあたっては、発展したエコシステム全体を対象とするサイバーフィジカルシステム(CPS)が運用されることが望ましい。なお、本明細書におけるCPSは「実世界(フィジカル空間)にある多様なデータをセンサーネットワーク等で収集し、サイバー空間で大規模データ処理技術等を駆使して分析/知識化を行う。そして、そこで創出したデータ/価値によって、産業の活性化や社会問題の解決を図る」システムを指す。ここで、本明細書に於いては、産業の活性化は、少なくとも物品製造や物品循環の活性化をすることを含む。また、本明細書においては、解決する社会問題の例は、前述のトリプルゼロである。
なお、前記フィジカル空間では:
植物から植物由来材料を製造し、
マニュファクチャが植物由来材料を調達し、
少なくとも植物由来材料又はリサイクル材料のいずれかである材料、を用いて製品を製造させ(完成でもよい)、
製造した製品を倉庫に輸送し、
倉庫から配送された製品をユーザが利用し、
利用開始後に廃棄又取り外された物品(製品又はモジュール)を回収し、
回収された物品をアップサイクルすることで、リサイクル材料又はアップグレードされた製品を完成させ、
アップグレードされた製品を利用者が再利用する。
なお、プロセッサシステムは:
植物由来材料の製造工程および植物のデータから、材料来歴を生成し(リサイクル材料の材料来歴は後程説明)、
材料来歴に基づいて、物品を製造するときのレシピである製造レシピを生成し、
材料来歴と及び物品の製造工程から物品来歴を生成し、
物品の輸送及び在庫の最適化計算を行う。
なお、プロセッサシステムは前述の通り、製品のモニタリングを行うことで製品来歴を取得する。
なお、プロセッサシステムは:
顧客が廃棄した物品又は利用を終えてシェアリング組織に返却される物品の回収配送を最適化し、
回収された物品をアップサイクルするための前述の物品循環支援処理を行い、
物品循環支援処理を実行することで、製品アップグレードと連携して製品パスポートを生成し、
物品来歴に基づいて、回収された物品からリサイクル材料を製造する製造レシピを生成し、
前記物品来歴と前記リサイクル材料の製造レシピと、に基づいて、リサイクル材料の材料来歴を生成する。
以上がより発展したエコシステムの形態の説明である。なお、各製造工程において、製造中又は製造後の物品のモニタリングや検査を行うことで、物品の品質保証を行うトラストデータを生成してもよい。
<バリエーション>
以上、本実施形態について説明した。なお、上記の実施形態には、以下のバリエーションを適用してもよい。
*より発展したエコシステムは、製品のアップグレードを伴わなくてもよい。
*物品循環支援プログラムは、プロセッサシステムが読み込み可能な不揮発メモリ媒体に格納されてもよい。
<まとめ>
以上、本明細書では、複数のモジュールから構成される製品の利用開始後、製品に含まれる取り外し対象モジュールを新モジュール(所定の製品価値項目が取り外し対象モジュールより価値向上したモジュールである)に交換する。なお、前記新モジュールは、製品又は別製品から取り外されたモジュールを物品循環することで完成されたモジュールである、ことを説明した。その他、さまざまな視点で本明細書を説明したが、その一部の視点は以下の通りである。
<<視点1>>
複数のモジュールから構成される製品の循環方法又はエコシステムは:
利用開始した第1製品から、取り外し対象モジュールを取り外し、
前記第1製品に、前記取り外し対象モジュールの代替となる新モジュールを取り付け、
ここで、
前記新モジュールは、前記取り外し対象モジュールより、所定の製品価値項目が価値向上したモジュールであり、
前記新モジュールは、以下の少なくともいずれかを物品循環することで完成されたモジュールである:
前記第1製品に関する前記取り外し対象モジュール、
前記第1製品とは異なる第2製品から取り外されたモジュール。
<<視点2>>
前記物品循環は、リユース、リペア、リマニュファクチャリング、リファービッシュの少なくとも1つの行為であり、
前記製品価値項目は、製品の機能、性能、耐久性、外観、又は寿命の少なくとも一つでもよい。
<<視点3>>
前記モジュールは1以上の部品から構成され、方法又はエコシステムは:
前記製品設計時、少なくとも、前記部品の耐久性、寿命、外観、または前記製品が提供する機能との関連性、に基づいて、前記モジュールを構成する部品を決定してもよい。
<<視点4>>
方法又はエコシステムは:
前記新モジュールと同種の複数の取り付け候補となるモジュールである取り付け候補モジュールを、物品循環で完成させ、
前記新モジュールの取り付け前に、プロセッサシステムが:
(A)前記第1製品又は前記第2製品に係る来歴を取得し、
(B)前記モニタリングの結果又は前記来歴に基づいて、前記第1製品を診断し、
(C)診断結果に基づいて、前記第1製品を構成する複数のモジュールから、前記取り外し対象モジュールを決定し、
(D)前記取り付け候補モジュールの各々について、前記第1製品に取り付けた場合を想定した所定の製品価値項目の価値向上程度を、以下に基づいて算出し:
第1製品の所定の製品価値項目の価値、
前記取付け候補となる複数のモジュールの仕様又は所定の価値項目の価値、及び
前記モニタリングの結果又は前記来歴、
(E)前記価値向上程度に基づいて、前記取り付け候補モジュールから、前記新モジュールに好適なモジュールを決定してもよい。
<<視点4b>>
前記第1製品又は前記第2製品に係る来歴の取得は、以下の少なくとも1つでもよい。
前記第1製品又は前記第2製品をモニタリングする、
シェアリング組織から、前記第1製品又は前記第2製品に係る、保守来歴又は貸し出し来歴、を受信する。
<<視点5>>
(E)の決定は、さらに前記第1製品の利用に係るコスト又は環境負荷、に基づいて行われてもよい。
<<視点6>>
プロセッサシステムが:
(1)向上させたい製品価値項目を受信し、
(2)受信した製品価値項目に関係するモジュールの種類を決定し、
(3)(2)で決定した種類に基づいて、取り外し候補モジュールと取り付け候補モジュールとのペアを複数作成し、ここで前記取り外し候補モジュールは前記第1製品から取り外される候補となるモジュールであり、ここで前記取り付け候補モジュールは前記第1製品に取り付ける候補となる、物品循環で完成されたモジュールであり、
(4)作成したペアの各々について、前記第1製品から前記取り外し候補モジュールを取り外して、前記取付け候補モジュールを取り付けた場合を想定した、所定の製品価値項目の価値向上程度を算出し、
(5)前記価値向上程度に基づいて、前記取り外し候補モジュールから前記取り外し対象モジュールを決定し、
(6)前記価値向上程度に基づいて、前記取り付け候補モジュールから前記新モジュールを決定してもよい。
<<視点7>>
プロセッサシステムが:
(i)プログラムアップデートが失敗したアップデート対象モジュールの識別子と、失敗したプログラムアップデートのハードウェア要件と、を受信し、
(ii)前記取付け候補モジュールから、前記ハードウェア要件を満たす前記新モジュールを選択してもよい。
<<視点8>>
プロセッサシステムが:
(F)前記モニタリングの結果又は前記来歴に基づいて、前記新モジュール又は新製品に係る、以下の少なくとも1つの更新、又は更新の支援データの生成を行ってもよい:
設計データ、製造工程、部品選定、又は検査方法。
<<視点9>>
プロセッサシステムが:
(F)前記第1製品に係る第1製品のプロダクトパスポートを生成し、
(G)前記新モジュールの仕様又は前記新モジュールに係る第2のプロダクトパスポートに基づいて、前記新モジュール取り付け後の前記第1製品に係る、プロダクトパスポートを生成してもよい。
<<視点10>>
前記取り外しは、前記第1製品が第1ユーザからシェアリング組織に返却された後に行われ、
前記新モジュールは、少なくとも前記製品の外観に関係し、また自己修復材料を材料とする外観部品である、又は当該外観部品を含み、
前記取付け後の前記第1製品を、シェアリング組織から前記第1ユーザ又は他のユーザに貸し出してもよい。
<<視点11>>
1以上のプロセッサと、
物品循環支援プログラムを格納した1以上のメモリリソースと、
を有する、製品の循環を支援するプロセッサシステム、または前記物品循環支援プログラムは:
複数のモジュールから構成される製品の利用開始後、製品に含まれる取り外し対象モジュールを以下を特徴とする新モジュールに交換すること支援するデータを生成してもよい:
所定の製品価値項目が取り外し対象モジュールより価値向上したモジュールである、および
第1製品又は別製品から取り外されたモジュールを物品循環することで完成されたモジュールである。
なお、本発明は上記した実施形態および変形例に限定されるものではなく、同一の技術的思想の範囲内において様々な変形例が含まれる。例えば、上記した実施例は本発明を分かりやすく説明するために詳細に説明したものであり、必ずしも説明した全ての構成を備えるものに限定されるものではない。
また、ある実施例の構成の一部を他の実施例の構成に置き換えることが可能であり、また、ある実施例の構成に他の実施例の構成を加えることも可能である。また、各実施例の構成の一部について、他の構成の追加、削除、置換をすることが可能である。
また、上記説明では、制御線や情報線は、説明上必要と考えられるものを示しており、製品上必ずしも全ての制御線や情報線を示しているとは限らない。実際には殆ど全ての構成が相互に接続されていると考えて良い。
PD1…製品、 PD2…製品、 MOD1…モジュール、 MOD2…モジュール

Claims (13)

  1. 複数のモジュールから構成される製品の循環方法であって、当該方法は:
    利用開始した第1製品から、取り外し対象モジュールを取り外し、
    前記第1製品に、前記取り外し対象モジュールの代替となる新モジュールを取り付け、
    ここで、
    前記新モジュールは、前記取り外し対象モジュールより、所定の製品価値項目が価値向上したモジュールであり、
    前記新モジュールは、以下の少なくともいずれかを物品循環することで完成されたモジュールである:
    前記第1製品に関する前記取り外し対象モジュール、
    前記第1製品とは異なる第2製品から取り外されたモジュール、
    ことを特徴とする方法。
  2. 請求項1記載の方法であって、
    前記物品循環は、リユース、リペア、リマニュファクチャリング、リファービッシュの少なくとも1つの行為であり、
    前記製品価値項目は、製品の機能、性能、耐久性、外観、又は寿命の少なくとも一つである、
    ことを特徴とする方法。
  3. 請求項1記載の方法であって、
    前記モジュールは1以上の部品から構成され、
    当該方法は、
    前記製品の設計時、少なくとも、前記部品の耐久性、寿命、外観、または前記製品が提供する機能との関連性、に基づいて、前記モジュールを構成する部品を決定する、
    ことを特徴とする方法。
  4. 請求項1記載の方法であって、
    当該方法は:
    前記新モジュールと同種の複数の取り付け候補となるモジュールである取り付け候補モジュールを、物品循環で完成させ、
    前記新モジュールの取り付け前に、プロセッサシステムが:
    (A)以下の少なくとも1つを行うことで、前記第1製品又は前記第2製品に係る来歴を取得し:
    前記第1製品又は前記第2製品をモニタリングする、
    シェアリング組織から、前記第1製品又は前記第2製品に係る、保守来歴又は貸し出し来歴、を受信する、
    ユーザ又は従業員からの前記第1製品又は前記第2製品に係る入力を受信する、
    (B)前記モニタリングの結果又は前記来歴に基づいて、前記第1製品を診断し、
    (C)診断結果に基づいて、前記第1製品を構成する複数のモジュールから、前記取り外し対象モジュールを決定し、
    (D)前記取り付け候補モジュールの各々について、前記第1製品に取り付けた場合を想定した所定の製品価値項目の価値向上程度を、以下に基づいて算出し:
    第1製品の所定の製品価値項目の価値、
    前記取付け候補となる複数のモジュールの仕様又は所定の価値項目の価値、及び
    前記モニタリングの結果又は前記来歴、
    (E)前記価値向上程度に基づいて、前記取り付け候補モジュールから、前記新モジュールに好適なモジュールを決定する、
    ことを特徴とする方法。
  5. 請求項4記載の方法であって、
    (E)の決定は、さらに前記第1製品の利用に係るコスト又は環境負荷、に基づいて行われる、
    ことを特徴とする方法。
  6. 請求項1記載の方法であって、
    当該方法は、前記新モジュールの取り付け前にプロセッサシステムが:
    (1)向上させたい製品価値項目を受信し、
    (2)受信した製品価値項目に関係するモジュールの種類を決定し、
    (3)(2)で決定した種類に基づいて、取り外し候補モジュールと取り付け候補モジュールとのペアを複数作成し、ここで前記取り外し候補モジュールは前記第1製品から取り外される候補となるモジュールであり、ここで前記取り付け候補モジュールは前記第1製品に取り付ける候補となる、物品循環で完成されたモジュールであり、
    (4)作成したペアの各々について、前記第1製品から前記取り外し候補モジュールを取り外して、前記取付け候補モジュールを取り付けた場合を想定した、所定の製品価値項目の価値向上程度を算出し、
    (5)前記価値向上程度に基づいて、前記取り外し候補モジュールから前記取り外し対象モジュールを決定し、
    (6)前記価値向上程度に基づいて、前記取り付け候補モジュールから前記新モジュールを決定する、
    ことを特徴とする方法。
  7. 請求項1記載の方法であって、
    当該方法は、
    前記新モジュールと同種の複数の取り付け候補となるモジュールである取り付け候補モジュールを、物品循環で完成させ、
    前記新モジュールの取り付け前に、プロセッサシステムが:
    (i)プログラムアップデートが失敗したアップデート対象モジュールの識別子と、失敗したプログラムアップデートのハードウェア要件と、を受信し、
    (ii)前記取付け候補モジュールから、前記ハードウェア要件を満たす前記新モジュールを選択する、
    ことを特徴とする方法。
  8. 請求項1記載の方法であって、
    当該方法は、プロセッサシステムが:
    (A)以下の少なくとも1つを行うことで、前記第1製品又は前記第2製品に係る来歴を取得し:
    前記第1製品又は前記第2製品をモニタリングする、
    シェアリング組織から、前記第1製品又は前記第2製品に係る、保守来歴又は貸し出し来歴、を受信する、
    ユーザ又は従業員からの前記第1製品又は前記第2製品に係る入力を受信する、
    (F)前記モニタリングの結果又は前記来歴に基づいて、前記新モジュール又は新製品に係る、以下の少なくとも1つの更新、又は更新の支援データの生成を行う:
    設計データ、製造工程、部品選定、又は検査方法、
    ことを特徴とする方法。
  9. 請求項1に記載の方法であって、
    当該方法は、プロセッサシステムが:
    (F)前記第1製品に係る第1製品のプロダクトパスポートを生成し、
    (G)前記新モジュールの仕様又は前記新モジュールに係る第2のプロダクトパスポートに基づいて、前記新モジュール取り付け後の前記第1製品に係る、プロダクトパスポートを生成する、
    ことを特徴とする方法。
  10. 請求項1記載の方法であって、
    前記取り外しは、前記第1製品が第1ユーザからシェアリング組織に返却された後に行われ、
    前記新モジュールは、少なくとも前記製品の外観に関係し、また自己修復材料を材料とする外観部品である、又は当該外観部品を含み、
    当該方法は:
    前記取付け後の前記第1製品を、シェアリング組織から前記第1ユーザ又は他のユーザに貸し出す、
    ことを特徴とする方法。
  11. 1以上のプロセッサと、
    物品循環支援プログラムを格納した1以上のメモリリソースと、
    を有する、
    製品の循環を支援するプロセッサシステムであって、
    前記プロセッサは:
    複数のモジュールから構成される製品の利用開始後、製品に含まれる取り外し対象モジュールを以下を特徴とする新モジュールに交換することで支援するデータを生成する:
    所定の製品価値項目が取り外し対象モジュールより価値向上したモジュールである、および
    第1製品又は別製品から取り外されたモジュールを物品循環することで完成されたモジュールである、
    プロセッサシステム。
  12. 1以上のプロセッサと、
    物品循環支援プログラムを格納した1以上のメモリリソースと、
    を有する、製品の循環を支援するプロセッサシステムであって、
    当該循環の支援は、複数のモジュールから構成される製品の利用開始後、製品に含まれる取り外し対象モジュールを以下を特徴とする新モジュールに交換することを含み:
    所定の製品価値項目が取り外し対象モジュールより価値向上したモジュールである、および
    第1製品又は別製品である第2製品から取り外されたモジュールを物品循環することで完成されたモジュールである、
    1以上の前記プロセッサは、前記物品循環支援プログラムを実行することで:
    (A)以下の少なくとも1つを行うことで、前記第1製品又は前記第2製品に係る来歴を取得し:
    前記第1製品又は前記第2製品をモニタリングする、
    シェアリング組織から、前記第1製品又は前記第2製品に係る、保守来歴又は貸し出し来歴、を受信する、
    ユーザ又は従業員からの前記第1製品又は前記第2製品に係る入力を受信する、
    (B)前記モニタリングの結果又は前記来歴に基づいて、前記第1製品を診断し、
    (C)診断結果に基づいて、前記第1製品を構成する複数のモジュールから、前記取り外し対象モジュールを決定し、
    (D)取り付け候補モジュールの各々について、前記第1製品に取り付けた場合を想定した所定の製品価値項目の価値向上程度を、以下に基づいて算出し:
    第1製品の所定の製品価値項目の価値、
    前記取付け候補となる複数のモジュールの仕様又は所定の価値項目の価値、及び
    前記モニタリングの結果又は前記来歴、
    (E)前記価値向上程度に基づいて、前記取り付け候補モジュールから、前記新モジュールに好適なモジュールを決定し、
    ここで、前記取り付け候補モジュールは、前記新モジュールと同種の複数の取り付け候補となる、物品循環で完成されたモジュールである、
    ことを特徴としたプロセッサシステム。
  13. 1以上のプロセッサと、
    物品循環支援プログラムを格納した1以上のメモリリソースと、
    を有する、製品の循環を支援するプロセッサシステムであって、
    当該循環支援は、複数のモジュールから構成される製品の利用開始後、製品に含まれる取り外し対象モジュールを以下を特徴とする新モジュールに交換することを含み:
    所定の製品価値項目が取り外し対象モジュールより価値向上したモジュールである、および
    第1製品又は別製品から取り外されたモジュールを物品循環することで完成されたモジュールである、
    1以上の前記プロセッサは、前記物品循環支援プログラムを実行することで:
    (1)向上させたい製品価値項目を受信し、
    (2)受信した製品価値項目に関係するモジュールの種類を決定し、
    (3)(2)で決定した種類に基づいて、取り外し候補モジュールと取り付け候補モジュールとのペアを複数作成し、ここで前記取り外し候補モジュールは前記第1製品から取り外される候補となるモジュールであり、ここで前記取り付け候補モジュールは前記第1製品に取り付ける候補となる、物品循環で完成されたモジュールであり、
    (4)作成したペアの各々について、前記第1製品から前記取り外し候補モジュールを取り外して、前記取付け候補モジュールを取り付けた場合を想定した、所定の製品価値項目の価値向上程度を算出し、
    (5)前記価値向上程度に基づいて、前記取り外し候補モジュールから前記取り外し対象モジュールを決定し、
    (6)前記価値向上程度に基づいて、前記取り付け候補モジュールから前記新モジュールを決定する、
    ことを特徴としたプロセッサシステム。
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