JP2023095552A - 駆動システムの状態推定装置および方法 - Google Patents

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伊智郎 粟屋
Ichiro Awaya
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秀明 永井
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Abstract

【課題】駆動システムの状態推定装置および方法において、高精度な状態推定を可能とする。【解決手段】モータが連結部材を介して負荷に連結されて構成される機械系における状態を推定する駆動システムの状態推定装置であって、機械系の状態を表すデータを取得する状態取得部と、状態取得部が過去から現在までに時系列で取得した複数の時系列のデータに基づいて現在から未来までに位相面が変化する位相面図を生成する位相面図生成部と、位相面図生成部が生成した現在から未来までの位相面図に基づいて機械系の余寿命を推定する余寿命推定部と、を備える。【選択図】図1

Description

本開示は、駆動システムの状態推定装置および方法に関するものである。
駆動システムにおける現在の状態に基づいて状来の状態を推定することで、駆動システムの寿命を推定する技術がある。このような技術として、例えば、下記特許文献1に記載されたものがある。
特開2020-71624号公報
特許文献1に記載された異常診断装置は、異常診断対象を時系列によって観測した複数の時系列観測結果の差分に基づいて異常診断対象に生じる異常の種類を診断するものである。しかし、異常診断対象の長期的な不具合や劣化などを対策するものではない。
本開示は、上述した課題を解決するものであり、高精度な状態推定を可能とする駆動システムの状態推定装置および方法を提供することを目的とする。
上記の目的を達成するための本開示の駆動システムの状態推定装置は、モータが連結部材を介して負荷に連結されて構成される機械系における状態を推定する駆動システムの状態推定装置であって、前記機械系の状態を表すデータを取得する状態取得部と、前記状態取得部が過去から現在までに時系列で取得した複数の時系列のデータに基づいて現在から未来までに位相面が変化する位相面図を生成する位相面図生成部と、前記位相面図生成部が生成した現在から未来までの位相面図に基づいて前記機械系の余寿命を推定する余寿命推定部と、を備える。
また、本開示の駆動システムの状態推定方法は、モータが連結部材を介して負荷に連結されて構成される機械系における状態を推定する駆動システムの状態推定方法であって、前記機械系の状態を表すデータを取得するステップと、過去から現在までに時系列で取得した複数の時系列のデータに基づいて現在から未来までに位相面が変化する位相面図を生成するステップと、現在から未来までの位相面図に基づいて前記機械系の余寿命を推定するステップと、を有する。
本開示の駆動システムの状態推定装置および方法によれば、高精度な状態推定を可能とすることができる。
図1は、駆動システムの全体構成を表す概略図である。 図2は、機械系の伝達特性を表すブロック線図である。 図3は、第1実施形態の駆動システムの状態推定装置を表すブロック図である。 図4は、第1実施形態の駆動システムの状態推定装置を表すフローチャートである。 図5は、位相面を表す概略図である。 図6は、移動軌跡を表す概略図である。 図7は、第2実施形態の駆動システムの状態推定装置を表すブロック図である。 図8は、第2実施形態の駆動システムの状態推定装置を表すフローチャートである。
以下に図面を参照して、本開示の好適な実施形態を詳細に説明する。なお、この実施形態により本開示が限定されるものではなく、また、実施形態が複数ある場合には、各実施形態を組み合わせて構成するものも含むものである。また、実施形態における構成要素には、当業者が容易に想定できるもの、実質的に同一のもの、いわゆる均等の範囲のものが含まれる。
[第1実施形態]
<駆動システム>
図1は、第1実施形態の駆動システムの全体構成を表す概略図である。
図1に示すように、駆動システム10は、制御装置11と、機械系12とを備える。制御装置11は、機械系12を制御する。
機械系12は、モータ21と、連結部材22と、負荷23とを有する。モータ21と負荷23は、連結部材22により機械的に連結される。機械系12は、モータ21が駆動することで、連結部材22を介して負荷23が所望の位置(角度)に移動する駆動機構である。モータ21および負荷23は、内部に回転角度や回転速度を検出可能な回転検出器(エンコーダ)を有する。モータ21は、例えば、精密な位置決めを実現可能なサーボモータである。連結部材22は、例えば、ギア、ボールねじ、ボールベアリングなどの部材である。
制御装置11は、負荷23の目標角度である負荷角度指令θREFを入力する。制御装置11は、入力した負荷角度指令θREFに応じてモータ21に発生すべきトルクτを演算し、演算したトルクτであるトルク指令τをモータ21に出力する。モータ21は、入力したトルク指令τであるトルクτにより駆動し、トルクτが連結部材22を介してトルクτとして負荷23に伝達される。その結果、負荷23に伝達されたトルクτに応じて負荷23が回転する。制御装置11は、負荷23の回転角度が所望の目標角度θREF(負荷角度指令θREF)に一致するようにモータ21を制御する。
なお、以下の説明では、モータ21は、制御装置11からトルク指令τが入力すると、トルク指令τ通りのトルクτを出力することができるものとして説明する。
制御装置11は、所謂、フルクローズドシステムであって、モータ21の角速度ωと、負荷23の角度θとの実測値(検出値)に基づいてフィードバック制御を行う。
すなわち、制御装置11は、モータ21および負荷23回転検出器を介して、モータ21の角度θと、負荷23の角度θを検出する。制御装置1は、検出したモータ21の角度θの検出値を時間微分することで、モータ21の角速度ωを算出する。制御装置11は、検出した負荷23の角度θの検出値を時間微分することで、負荷23の角速度ωを算出する。
なお、以下の説明にて、モータ21の角速度の検出値を「モータ角速度ω」とも記載し、モータ21の角度の検出値を「モータ角度θ」とも記載する。また、負荷23の角速度の検出値を「負荷角速度ω」とも記載し、負荷23の角度の検出値を「負荷角度θ」とも記載する。
制御装置11は、機械系12を2慣性系と見なして模した2慣性系モデルを予め有しており、2慣性系モデルを用いてフィードフォワード制御を行う。
なお、機械系12における負荷23が、回転系ではなくて直動系の場合、負荷23に対する制御対象パラメータは、厳密には「角度」、「角速度」ではなく、「位置」、「速度」となる。しかし、この場合、制御装置11は、2慣性系として、モータ21の「角度」、「角速度」と同じ次元で取り扱うために、負荷23の「位置」、「速度」を、モータ軸換算値としての「角度」、「角速度」に逐次変換して各種制御を行う。
機械系2を2慣性系と見なした場合において、機械系2固有の特性を表すパラメータ群は、モータ21側の特性を示すパラメータ、負荷23側の特性を示すパラメータ、モータ21と負荷23とを機械的に連結して動力を伝達する連結部材22の特性を示すパラメータに大別される。具体的には、モータ21側の特性を示すパラメータとして、モータ慣性モーメントJ、モータ粘性係数D、モータ摩擦トルクτfM(モータの摩擦)がある。また、負荷23側の特性を示すパラメータとして、負荷慣性モーメントJ、負荷粘性係数D、負荷摩擦トルクτfL(負荷の摩擦)がある。更に、連結部材22の特性を示すパラメータとして、ねじれ剛性係数K、ねじれ粘性係数D、不感帯幅Bがある。
<機械系の伝達特性>
図2は、機械系の伝達特性を表すブロック線図である。
図2に示すように、機械系12をモータ21と連結部材22と、負荷23とからなる2慣性系の機械と見なすことで、機械系12における入力と出力との関係を、伝達関数を用いたブロック線図で表すことができる。
モータ21は、制御装置11(図1参照)から入力されたトルク指令τに基づいて自身が発生させたトルクτを入力とし、モータ角度θを出力とする。モータ21が発生させたトルクτは、モータ21に生じる摩擦であるモータ摩擦トルクτfM、連結部材22を介して負荷23に伝達されるトルクτaが差し引かれた後、伝達要素1/(J +D)を介してモータ角速度ωに変換され、伝達要素1/s(積分要素)を通じてモータ角度θに変換される。
ここで、モータ摩擦トルクτfMは、モータ21の速度反転時(モータ角速度ωの符号反転時)に符号のみが反転するクーロン摩擦成分だけでなく、モータ21の速度反転後の変位θ(モータ角速度ωのゼロからの積分値)に依存して非線形に変化する非線形摩擦成分を含んでいる。モータ摩擦トルクτfM[θ]は、この非線形摩擦成分をモデル化して規定し、モータ角速度ωを入力変数とするモータ摩擦特性関数Gを介して得られる。
負荷23は、モータ21から連結部材22を介して伝達されたトルクτ(=(K+D )(θ-θ-BKLS))を入力とし、負荷角度θを出力とする。負荷23に入力されたトルクτは、負荷23に生じる摩擦である負荷摩擦トルクτfLが差し引かれた後、伝達要素1/(J +D)を通じて負荷角速度ωに変換され、更に伝達要素1/sを通じて負荷角度θに変換される。
ここで、負荷摩擦トルクτfLは、負荷23の速度反転後の変位θ(負荷角速度ωのゼロからの積分値)に依存して非線形に変化する非線形摩擦成分を含んでいる。負荷摩擦トルクτfL[θ]は、この非線形摩擦成分をモデル化して規定し、負荷角速度ωを入力変数とする負荷摩擦特性関数Gを通じて得られる。
連結部材22は、モータ角度θと負荷角度θとの偏差(以下、「ねじれ角度(θ-θ)」とも記載する。)を入力とし、ねじれ角度(θ-θ)に応じたトルクτを出力とする伝達系である。入力されたねじれ角度(θ-θ)は、不感帯(以下、「ガタ」とも記載する。)における非線形性を表す不感帯特性関数Fと、伝達要素D とを介してモータ21および負荷23に印加されるトルクτに変換される。
ここで、不感帯特性関数Fとは、不感帯幅Bで規定される非線形関数である。不感帯特性関数Fは、連結部材22のねじれ角度(θ-θL)を入力変数とし、ねじれ角度(θ-θ)からガタの変位(以下、「ガタ変位BKLS」とも記載する。)を差し引いた角度を出力する。この不感帯特性関数Fは、連結部材22のねじれ角度(θ-θ)のうちガタ変位BKLS分は、モータ21から負荷23へのトルクの伝達に寄与しないことを表している。
また、ねじれ剛性係数Kとは、連結部材22のねじれ方向についての剛性の度合いを示すパラメータであって、連結部材22のばね定数に相当する。すなわち、ねじれ剛性係数Kは、負荷23に印加されるトルクτaのうち、連結部材22のねじれ角度(θ-θ)に比例する成分を与える。また、ねじれ粘性係数Dとは、連結部材22のねばりの度合いを示すパラメータであって、負荷23に印加されるトルクτのうち、連結部材22におけるモータ角速度ωと負荷角速度ωとの偏差(以下、「ねじれ角速度(ω-ω)」とも記載する。)に比例する成分を与える。
制御装置11が制御対象とする機械系12は、複数のパラメータ群および非線形関数によって、2慣性系モデルとして特徴づけられる。ここで、モデルパラメータ群とは、上述したモータ慣性モーメントJ、モータ粘性係数D、負荷慣性モーメントJ、負荷粘性係数D、ねじれ剛性係数K、ねじれ粘性係数D、不感帯幅Bである。また、非線形関数とは、モータ角速度ωの積分値(変位θ)に応じたモータ摩擦トルクτfM[θ]を与えるモータ摩擦特性関数G、負荷角速度ωの積分値(変位θ)に応じた負荷摩擦トルクτfL[θ]を与える負荷摩擦特性関数G、ねじれ角度(θ-θ)を入力とし、ねじれ角度(θ-θ)からガタ変位BKLS[θ-θ]を差し引いた角度を出力する不感帯特性関数Fである。また、機械系12への入力であるトルクτは、トルク指令τから制御装置11自身が観測可能なパラメータである。機械系12からの出力(検出値)であるモータ角度θおよび負荷角度θは、回転検出器を介して制御装置11が観測可能なパラメータである。
なお、図示しないが、制御装置11は、フィードバック制御部とフィードフォワード制御部を備える。フィードバック制御部は、回転検出器を通じて検出されるモータ角速度ωと、負荷角度指令θREFにより指定される負荷23の目標角度θREFおよび検出される現在の負荷角度θの偏差(θREF-θ)とに基づいて、モータ21の制御を行う。具体的に、フィードバック制御部は、偏差(θREF-θ)をゼロとするためのトルクを算出し、トルク指令を出力する。フィードフォワード制御部は、機械系12を模した2慣性系モデルMODを内部に有する。2慣性系モデルMODは、複数のモデルパラメータ群からなり、図2に表す機械系12の逆モデルとなるように構成されている。
また、図示しないが、第1実施形態の駆動システム10は、複数のモデルパラメータ群を精度良く同定可能なパラメータ同定装置を備えていてもよい。パラメータ同定装置は、機械系12におけるモータ角度θ、モータ角速度ω、負荷角度θ、負荷角速度ωの実測値と、制御装置11から機械系12に向けて出力されるトルク指令τが入力する。パラメータ同定装置は、この実測値とトルク指令τに基づいて、モデルパラメータ群を同定する。
<状態推定装置>
第1実施形態の駆動システムの状態推定装置について説明する。図3は、第1実施形態の駆動システムの状態推定装置を表すブロック図である。
図3に示すように、駆動システム10の状態推定装置30は、モータ21が連結部材22を介して負荷23に連結されて構成される機械系12における状態を推定するものである。状態推定装置30は、データ取得部(状態取得部)31と、位相面図生成部32と、パラメータ推定部33と、しきい値設定部34と、余寿命推定部35と、データ出力部36とを備える。また、状態推定装置30は、予測モデル作成部37を備える。
データ取得部31は、機械系12の状態を表すデータを取得する。データ取得部31は、具体的に、データとして、機械系12におけるモータ角度θ、モータ角速度ω、負荷角度θ、負荷角速度ωの実測値と、制御装置11から機械系12に向けて出力されるトルク指令τを取得する。
位相面図生成部32は、データ取得部31が取得した複数のデータに基づいて位相面図を生成する。位相面図生成部32は、具体的に、データ取得部31が取得したモータ角度θ、モータ角速度ω、負荷角度θ、負荷角速度ω、トルク指令τに基づいて位相面図を生成する。位相面図生成部32は、例えば、モータ角度θとトルク指令τとの関係を表す「モータ角度-モータトルク」位相面図を生成する。なお、位相面図生成部32は、2つのパラメータの関係を表す位相面部を生成するものであり、モータ角度θとトルク指令τとの関係を表す「モータ角度-モータトルク」位相面図を生成することに限定されるものではない。
位相面図生成部32は、例えば、連結部材22のねじれ角度(θ-θ)とトルク指令τとの関係を示す「ねじれ角度-トルク指令」位相面図、モータ21および負荷23の角度θとトルク指令τとの関係を示す「角度-トルク指令」位相面図、モータ21および負荷23の角速度ωとトルク指令τとの関係を示す「角速度-トルク指令」位相面、モータ21および負荷23の角度θと連結部材22のねじれ角度(θ-θ)との関係を示す「角度-ねじれ角度」位相面図、モータ21および負荷23の角速度ωと連結部材22のねじれ角度(θ-θ)との関係を示す「角速度-ねじれ角度」位相面なども生成することができる。
この場合、位相面図生成部32は、データ取得部31が取得した過去から現在まで時系列で取得したモータ角度θ、モータ角速度ω、負荷角度θ、負荷角速度ω、トルク指令τに基づいて過去から現在までに位相面が変化した位相面図を生成する。また、位相面図生成部32は、データ取得部31が取得した過去から現在まで時系列で取得したモータ角度θ、モータ角速度ω、負荷角度θ、負荷角速度ω、トルク指令τに基づいて現在から未来までに位相面が変化する位相面図を生成する。この場合、位相面図生成部32は、過去から現在までに位相面が変化した位相面図に基づいて、現在から未来までに位相面が変化する位相面図を推定する。
パラメータ推定部33は、位相面図生成部32が生成した過去から未来までに位相面が変化する位相面図から特定のパラメータを推定する。パラメータは、例えば、モータ21側の特性を示すパラメータとしてのモータ慣性モーメントJ、モータ粘性係数D、モータ摩擦トルクτfM(モータの摩擦)である。負荷23側の特性を示すパラメータとしての、負荷慣性モーメントJ、負荷粘性係数D、負荷摩擦トルクτfL(負荷の摩擦)がある。更に、連結部材22の特性を示すパラメータとして、ねじれ剛性係数K、ねじれ粘性係数D、不感帯幅Bである。
しきい値設定部34は、位相面図生成部32が生成した現在から未来までの位相面図に基づいてしきい値を設定する。しきい値設定部34は、機械系12の摩耗量に応じてしきい値を設定する。また、しきい値設定部34は、機械系12のガタ量に応じてしきい値を設定する。位相面図生成部32がモータ角度θとトルク指令τとの関係を表す「モータ角度-モータトルク」位相面図を生成したとき、しきい値設定部34は、機械系12の摩耗量に応じたしきい値τ,τを設定すると共に、機械系12のガタ量に応じたしきい値θMa,θMbを設定する。
余寿命推定部35は、位相面図生成部32が生成した現在から未来までの位相面図に基づいて機械系12の余寿命Tを推定する。余寿命推定部35は、しきい値設定部34が設定した摩耗量に応じたしきい値τ,τおよびガタ量に応じたしきい値θMa,θMbに応じて機械系12の余寿命Tを推定する。
データ出力部36は、余寿命推定部35が推定した機械系12の余寿命Tを外部に出力し、例えば、図示しない表示装置に表示させる。
予測モデル作成部37は、物理量パラメータ予測モデルを作成する。この場合、予測モデル作成部37は、機械系12の設計データまたは計測データに基づいて物理量パラメータ予測モデルを作成する。予測モデル作成部37は、例えば、設計データまたは計測データから各パラメータへの関係を数式化した予測モデル、または、これらを利用しデータベース化した情報を使用した統計的手法または機械学習的手法によりパラメータを推定する。また、予測モデル作成部37は、物理量パラメータ予測モデルとデータ取得部31が取得した複数のデータを用いて将来パラメータ予測モデルを作成する。予測モデル作成部37は、例えば、時系列物理量パラメータの変化傾向を関数化もしくは統計的手法もしくは機械学習等による推定を行うモデル、または、位相面特徴量の変化傾向を関数化もしくは統計的手法もしくは機械学習等による推定を行うモデル、または位相面図のプロット形状自体の変化傾向を関数化もしくは統計的手法もしくは機械学習等による推定を行うモデルとする。
<状態推定方法>
第1実施形態の駆動システムの状態推定装置について説明する。図4は、第1実施形態の駆動システムの状態推定装置を表すフローチャートである。
図3および図4に示すように、ステップS11にて、予測モデル作成部37は、機械系12の設計データに基づいて物理量パラメータ予測モデルを作成する。機械系12は、モータ21が連結部材22を介して負荷23に連結されて構成される2慣性系モデルであり、予測モデル作成部37は、連結部材22にガタ(不感帯)があり、モータ21側と負荷23側とに分けてなる2慣性系モデルにおける物理量パラメータ予測モデルを作成する。
ステップS12にて、データ取得部31は、機械系12の状態を表すデータとして、機械系12における現在のモータ角度θ、モータ角速度ω、負荷角度θ、負荷角速度ωの実測値と、制御装置11から機械系12に向けて出力されるトルク指令τを取得する。
ステップS13にて、位相面図生成部32は、データ取得部31が取得した現在のモータ角度θとトルク指令τとの関係を表す「モータ角度-モータトルク」位相面図を生成する。この場合、位相面図生成部32が生成した「モータ角度-モータトルク」位相面図は、例えば、設計データに含まれる初期のモータ角度θとトルク指令τに基づいて生成された過去の「モータ角度-モータトルク」位相面図と、データ取得部31が取得した現在のモータ角度θとトルク指令τに基づいて生成された現在の「モータ角度-モータトルク」位相面図である。
ステップS14にて、パラメータ推定部33は、位相面図生成部32が生成した現在の「モータ角度-モータトルク」位相面図に基づいて現在の物理量パラメータを推定する。現在の物理量パラメータは、例えば、連結部材22の特性を示すパラメータとしての不感帯幅(ガタ量)Bである。
ステップS15にて、機械系12に対して、単点検証計測したデータがあるか否かを判定する。単点検証計測したデータとは、過去から現在までの間に、機械系12をモニタリングすることで得たデータである。ここで、単点検証計測したデータがあると判定(Yes)されると、ステップS16にて、データ取得部31により単点検証計測した定常データを取得する。そして、ステップS17にて、位相面図生成部32が作成した「モータ角度-モータトルク」位相面図のデータと定常データとの間に乖離があるか否かを判定する。この判定は、「モータ角度-モータトルク」位相面図のデータと定常データとの偏差が予め設定された判定値を超えたときに乖離があると判定する。
ここで、「モータ角度-モータトルク」位相面図のデータと定常データとの間に乖離があると判定(Yes)されると、ステップS18にて、乖離が発生する誤差影響因子の分析を行う。誤差影響因子の分析は、例えば、人工知能(AI)によるディープラーニング(深層学習)などによる機械学習を用いればよいが、他の機械学習やその他の分析方法を用いてもよい。そして、ステップS11に戻り、予測モデル作成部37は、「モータ角度-モータトルク」位相面図のデータと定常データとの間の乖離に応じて物理量パラメータ予測モデルを作成し直す。その後、ステップS12からステップS15の処理を繰り返し実行する。
ステップS15にて、単点検証計測したデータがないと判定(No)されたり、ステップS17にて、「モータ角度-モータトルク」位相面図のデータと定常データとの間に乖離がないと判定(No)されたりすると、ステップS19に移行する。ステップS19にて、予測モデル作成部37は、過去と現在の「モータ角度-モータトルク」位相面図に基づいて将来パラメータ予測モデルを作成する。すなわち、過去(初期)と現在のデータにより作成された「モータ角度-モータトルク」位相面図を用いて、将来(未来)の「モータ角度-モータトルク」位相面図を生成する。この場合、過去(初期)と現在のデータの変化量に基づいて将来のデータを推定し、将来の「モータ角度-モータトルク」位相面図を生成する。
ステップS20にて、パラメータ推定部33は、位相面図生成部32が生成した将来の「モータ角度-モータトルク」位相面図に基づいて将来の物理量パラメータを推定する。将来の物理量パラメータは、例えば、連結部材22の特性を示すパラメータとしての不感帯幅(ガタ量)Bである。
ステップS21にて、機械系12に対して、時系列検証計測したデータがあるか否かを判定する。時系列検証計測したデータとは、過去と現在との間で、機械系12をモニタリングすることで得た時系列データである。ここで、時系列検証計測したデータがあると判定(Yes)されると、ステップS22にて、データ取得部31により時系列検証計測した時系列データを取得する。そして、ステップS23にて、位相面図生成部32が作成した「モータ角度-モータトルク」位相面図のデータと時系列データとの間に乖離があるか否かを判定する。この判定は、「モータ角度-モータトルク」位相面図のデータと時系列データとの偏差が予め設定された判定値を超えたときに乖離があると判定する。
ここで、「モータ角度-モータトルク」位相面図のデータと時系列データとの間に乖離があると判定(Yes)されると、ステップS24にて、乖離が発生する誤差影響因子の分析を行う。誤差影響因子の分析は、例えば、人工知能(AI)によるディープラーニング(深層学習)などによる機械学習を用いればよいが、他の機械学習やその他の分析方法を用いてもよい。そして、ステップS19に戻り、予測モデル作成部37は、「モータ角度-モータトルク」位相面図のデータと時系列データとの間の乖離に応じて将来パラメータ予測モデルを作成し直す。その後、ステップS19からステップS21の処理を繰り返し実行する。
ステップS21にて、時系列検証計測したデータがないと判定(No)されたり、ステップS23にて、「モータ角度-モータトルク」位相面図のデータと時系列データとの間に乖離がないと判定(No)されたりすると、ステップS25に移行する。ステップS25にて、予測モデル作成部37は、過去と現在の「モータ角度-モータトルク」位相面図に基づいて故障予測モデルを作成する。すなわち、過去(初期)と現在のデータにより作成された「モータ角度-モータトルク」位相面図を用いて、将来に機械系12が故障して停止するときの「モータ角度-モータトルク」位相面図を生成する。この場合、過去(初期)と現在のデータの変化量、必要に応じて時系列データを用いて故障するまでの「モータ角度-モータトルク」位相面図を生成する。
ステップS26にて、しきい値設定部34は、位相面図生成部32が生成した現在から故障時(未来)までの位相面図に基づいてしきい値を設定する。しきい値設定部34は、機械系12の摩耗量やガタ量に応じてしきい値を設定する。そして、ステップS27にて、余寿命推定部35は、位相面図と摩耗量に応じたしきい値τ,τおよびガタ量に応じたしきい値θMa,θMbに応じて機械系12の余寿命Tを推定する。
ステップS28にて、機械系12に対して、異常値の計測や故障実績値などのデータがあるか否かを判定する。異常値の計測や故障実績値などのデータとは、過去と現在との間で、機械系12をモニタリングすることで得た異常値のデータや故障が発生したときのデータである。ここで、異常値の計測や故障実績値などのデータがあると判定(Yes)されると、ステップS29にて、データ取得部31により異常値の計測や故障実績値などのデータを取得する。そして、ステップS30にて、位相面図生成部32が作成した「モータ角度-モータトルク」位相面図のデータと異常値の計測や故障実績値などのデータとの間に乖離があるか否かを判定する。この判定は、「モータ角度-モータトルク」位相面図のデータと異常値の計測や故障実績値などのデータとの偏差が予め設定された判定値を超えたときに乖離があると判定する。
ここで、「モータ角度-モータトルク」位相面図のデータと異常値の計測や故障実績値などのデータとの間に乖離があると判定(Yes)されると、ステップS31にて、乖離が発生する誤差影響因子の分析を行う。誤差影響因子の分析は、例えば、人工知能(AI)によるディープラーニング(深層学習)などによる機械学習を用いればよいが、他の機械学習やその他の分析方法を用いてもよい。そして、ステップS25に戻り、予測モデル作成部37は、「モータ角度-モータトルク」位相面図のデータと異常値の計測や故障実績値などのデータとの間の乖離に応じて故障予測モデルを作成し直す。そして、ステップS26にて、しきい値設定部34は、「モータ角度-モータトルク」位相面図のデータと異常値の計測や故障実績値などのデータとの間の乖離に応じてしきい値を設定し直す。また、ステップS27にて、余寿命推定部35は、機械系12の余寿命Tを推定し直す。
一方、ステップS28にて、異常値の計測や故障実績値などのデータがないと判定(No)されたり、ステップS30にて、「モータ角度-モータトルク」位相面図のデータと異常値の計測や故障実績値などのデータとの間に乖離がないと判定(No)されたりすると、処理を終了する。
<位相面>
ここで、位相面について説明する。図5は、位相面を表す概略図、図6は、移動軌跡を表す概略図である。
図5は、「モータ角度-モータトルク」位相面図である。図5に表す一点鎖線は、機械系12の過去(初期)の位相面Pを表し、図5に表す実線は、機械系12の現在の位相面Pを表し、図5に表す点線は、機械系12の将来の位相面Pを表し、図5に表す点線は、機械系12のしきい値τ,τ,θMa,θMbを表す。
図1および図5に示すように、図5に実線で表す現在の位相面Pにて、領域A1は、モータ角度θM1/モータトルクτからモータ角度θM2/モータトルクτになる領域であり、例えば、モータ21の出力軸に固定された駆動ギアが連結部材22の従動ギアに接触して正転回転中の領域である。領域A1では、モータトルクτが一定である。領域A21は、モータ角度θM2/モータトルクτからモータ角度θM2/モータトルクτになる領域であり、モータ21の回転方向が逆になろうとする。領域A21では、モータ角度θが一定で、モータトルクτが減少していく。領域A22は、モータ角度θM2/モータトルクτからモータ角度θM3/モータトルクτになる領域であり、モータ21の駆動ギアが連結部材22の従動ギアとのガタ量だけバックラッシュする。領域A23は、モータ角度θM3/モータトルクτからモータ角度θM3/モータトルクτになる領域であり、モータ21の駆動ギアが連結部材22の従動ギアに接触し、反発トルクが発生している域である。領域A23では、モータ角度θが一定で、モータトルクτが増加していく。
領域A3は、モータ角度θM3/モータトルクτからモータ角度θM4/モータトルクτになる領域であり、モータ21の駆動ギアが連結部材22の従動ギアに接触して逆転回転中の領域である。領域A3では、モータトルクτが一定である。領域A41は、モータ角度θM4/モータトルクτからモータ角度θM4/モータトルクτになる領域であり、モータ21の回転方向が逆になろうとする。領域A41では、モータ角度θが一定で、モータトルクτが減少していく。領域A42は、モータ角度θM4/モータトルクτからモータ角度θM1/モータトルクτになる領域であり、モータ21の駆動ギアが連結部材22の従動ギアとのガタ量だけバックラッシュする。領域A43は、モータ角度θM1/モータトルクτからモータ角度θM1/モータトルクτになる領域であり、モータ21の駆動ギアが連結部材22の従動ギアに接触し、反発トルクが発生している域である。領域A23では、モータ角度θが一定で、モータトルクτが増加していく。
上述した状態推定装置30による機械系12の状態推定方法により、図5に実線で表す機械系12の現在の位相面Pに対して、図5に点線で表す機械系12の将来の位相面Pを推定することができる。そして、現在の位相面Pと将来の位相面Pとの間にしきい値τ,τ,θMa,θMbを設定することで、機械系12の余寿命Tを推定することができる。
図6に示すように、機械系12に対して、例えば、トルク指令τを与えたときの時系列の入力信号U1~Unと、時系列の出力信号Y1~Ynにおいて、互いに同期する信号値を1つのデータ集合体として座標軸上にプロットし、プロットした信号値をつなぐことにより位相面の状態軌跡を生成する。機械系12における過去の位相面Pと、現在の位相面Pと、将来の位相面Pの移動軌跡を表すことができる。
[第2実施形態]
図7は、第2実施形態の駆動システムの状態推定装置を表すブロック図である。なお、上述した実施形態と同様の機能を有する部材には、同一の符号を付して詳細な説明は省略する。
図7に示すように、駆動システム10の状態推定装置30は、データ取得部31と、位相面図生成部32と、パラメータ推定部33と、しきい値設定部34と、余寿命推定部35と、データ出力部36と、最適運転パラメータ設定部38を備える。また、状態推定装置30は、予測モデル作成部37を備える。
ここで、データ取得部31と、位相面図生成部32と、パラメータ推定部33と、しきい値設定部34と、余寿命推定部35と、データ出力部36と、予測モデル作成部37は、第1実施形態と同様であることから、説明は省略する。
最適運転パラメータ設定部38は、余寿命推定部35が推定した機械系12の余寿命Tに基づいて余寿命を延長するために機械系12への指令値としてのパラメータを推定する。
図8は、第2実施形態の駆動システムの状態推定装置を表すフローチャートである。なお、ステップS11からステップS31は、第1実施形態と同様であることから、説明は省略する。
図7および図8に示すように、ステップS41にて、予測モデル作成部37は、過去から未来の「モータ角度-モータトルク」位相面図に基づいて制御対象パラメータを変更する故障回避運転モデルを作成する。すなわち、過去(初期)から現在までの時系列のデータにより作成された「モータ角度-モータトルク」位相面図を用いて、将来に発生する機械系12の故障を回避するための制御モデルを「モータ角度-モータトルク」位相面図の予測結果を基に生成する。この場合、過去から現在までのデータの変化量、必要に応じて時系列データを用いて故障を回避するための「モータ角度-モータトルク」位相面図を生成する。
ステップS42にて、パラメータ推定部33は、位相面図生成部32が生成した故障を回避するための「モータ角度-モータトルク」位相面図に基づいて最適運転パラメータを推定する。最適運転パラメータは、例えば、モータ角速度ωMや負荷角速度ωLである。
ステップS43にて、最適運転パラメータで運転したとき、機械系12に対して、異常値の計測や故障実績値などのデータがあるか否かを判定する。異常値の計測や故障実績値などのデータとは、過去と現在との間で、機械系12をモニタリングすることで得た異常値のデータや故障が発生したときのデータである。ここで、異常値の計測や故障実績値などのデータがあると判定(Yes)されると、ステップS44にて、データ取得部31により異常値の計測や故障実績値などのデータを取得する。そして、ステップS45にて、位相面図生成部32が作成した「モータ角度-モータトルク」位相面図のデータと異常値の計測や故障実績値などのデータとの間に乖離があるか否かを判定する。この判定は、「モータ角度-モータトルク」位相面図のデータと異常値の計測や故障実績値などのデータとの偏差が予め設定された判定値を超えたときに乖離があると判定する。
ここで、「モータ角度-モータトルク」位相面図のデータと異常値の計測や故障実績値などのデータとの間に乖離があると判定(Yes)されると、ステップS46にて、乖離が発生する誤差影響因子の分析を行う。誤差影響因子の分析は、例えば、人工知能(AI)によるディープラーニング(深層学習)などによる機械学習を用いればよいが、他の機械学習やその他の分析方法を用いてもよい。そして、ステップS41に戻り、予測モデル作成部37は、「モータ角度-モータトルク」位相面図のデータと異常値の計測や故障実績値などのデータとの間の乖離に応じて故障回避運転モデルを作成し直す。そして、ステップS41からステップS43の処理を繰り返し行う。
一方、ステップS43にて、異常値の計測や故障実績値などのデータがないと判定(No)されたり、ステップS43にて、「モータ角度-モータトルク」位相面図のデータと異常値の計測や故障実績値などのデータとの間に乖離がないと判定(No)されたりすると、処理を終了する。
図5に表す二点鎖線は、機械系12の故障を回避するための位相面Pを表す。図1および図5に示すように、状態推定装置30による機械系12の状態推定方法により、図5に点線で表す機械系12の将来の位相面Pに対して、図5に二点鎖線で表す機械系12の最適運転時の位相面Pを推定することができる。
また、図6に示すように、機械系12における過去の位相面Pと、現在の位相面Pと、将来の位相面Pの移動軌跡に対して、最適運転時の位相面Pの移動軌跡を表すことができる。
機械系12における最適運転パラメータとは、位相面がしきい値を超える方向になったとき、しきい値に近づかない運転方法、または、しきい値に近づくのを遅延させる運転手法およびメンテナンスを実施するための指令値である。以下に、制御装置11による機械系12の制御方法を説明するが、対象機器によっては、様々な運用方法として、回転数、バルブ流量制御、変速ギアの変更、可変ダンパの調整、締付トルクの変更、作動物質物性変更(流体、個体)、管理温度の変更、角度毎の動力(入力)分布の変更などがあり、機器への制御インプットパラメータ(動力、回転数、流量(物量))だけでなく、作動状態(定格から外れた運転状態や、振動が発生する条件)を制御する様々な運転制御条件に展開することができる。
例えば、モータ21の起動時の回転数の上昇スピードを下げることで起動時間を確保し、機械系12の付加を低減する。すなわち、十分に機械系12を温める時間をとり、機械系12に係る負荷を低減することで、機械系12が最も損傷を受けやすい運転状態を緩和することができる。
また、定常運転時におけるモータ21の回転数を一律低下させて機械系12に係る負荷を低減させる。また、機械系12の負荷を低減する運用制御により、機械系12の負荷トルクを低減することで、定常時における機械系12への負荷を低減する。また、損傷を与えやすい運転モード(非設計点)、運転状態(温度、作動流体・物体の物性)を回避する制御を行う。また、機械系12の機器共振点(摩耗やガタと共に経年変化)を回避する、回転数、可変ダンパ調整、締付トルク変更、角度毎の動力(入力)分布変更をおこなう。また、アンバランス付加による偏心や角速度変更を利用した局所負荷低減コントロールを行う。また、グリースの注入インターバル(オイルバルブ開度)の変更による部品にかかる負荷量や摩耗量を低減する。
[本実施形態の作用効果]
第1の態様に係る駆動システムの状態推定装置は、モータ21が連結部材22を介して負荷23に連結されて構成される機械系12における状態を推定する駆動システム10の状態推定装置30であって、機械系12の状態を表すデータを取得するデータ取得部(状態取得部)31と、データ取得部31が過去から現在までに時系列で取得した複数の時系列のデータに基づいて現在から未来までに位相面が変化する位相面図を生成する位相面図生成部32と、位相面図生成部32が生成した現在から未来までの位相面図に基づいて機械系12の余寿命を推定する余寿命推定部35とを備える。
第1の態様に係る駆動システムの状態推定装置によれば、過去から現在までの時系列のデータに基づいて現在から未来までに位相面が変化する位相面図を生成し、位相面図に基づいて機械系12の余寿命を推定する。そのため、機械系12の長期的な状態を推定することができ、高精度な状態推定を可能とすることができる。
第2の態様に係る駆動システムの状態推定装置は、位相面図生成部32が生成した現在から未来までの位相面図に基づいてしきい値を設定するしきい値設定部34を有し、余寿命推定部35は、しきい値設定部34が設定したしきい値に応じて機械系12の余寿命を推定する。これにより、しきい値を用いることで、機械系12の余寿命を高精度に推定することができる。
第3の態様に係る駆動システムの状態推定装置は、しきい値設定部34は、機械系12の摩耗量に応じてしきい値を設定する。これにより、しきい値を適正に設定することができる。
第4の態様に係る駆動システムの状態推定装置は、しきい値設定部34は、機械系12のガタ量に応じてしきい値を設定する。これにより、しきい値を適正に設定することができる。
第5の態様に係る駆動システムの状態推定装置は、余寿命推定部が推定した前記機械系の余寿命に基づいて余寿命を延長するために前記機械系への指令値としての最適運転パラメータを推定する最適運転パラメータ設定部を有する。これにより、機械系12の余寿命を延長することができる。
第6の態様に係る駆動システムの状態推定方法は、モータ21が連結部材22を介して負荷23に連結されて構成される機械系12における状態を推定する駆動システムの状態推定方法であって、機械系12の状態を表すデータを取得するステップと、過去から現在までに時系列で取得した複数の時系列のデータに基づいて現在から未来までに位相面が変化する位相面図を生成するステップと、現在から未来までの位相面図に基づいて機械系12の余寿命を推定するステップとを有する。これにより、機械系12の長期的な状態を推定することができ、高精度な状態推定を可能とすることができる。
10 駆動システム
11 制御装置
12 機械系
21 モータ
22 連結部材
23 負荷
30 状態推定装置
31 データ取得部(状態取得部)
32 位相面図生成部
33 パラメータ推定部
34 しきい値設定部
35 余寿命推定部
36 データ出力部
37 予測モデル作成部
38 最適運転パラメータ設定部

Claims (6)

  1. モータが連結部材を介して負荷に連結されて構成される機械系における状態を推定する駆動システムの状態推定装置であって、
    前記機械系の状態を表すデータを取得する状態取得部と、
    前記状態取得部が過去から現在までに時系列で取得した複数の時系列のデータに基づいて現在から未来までに位相面が変化する位相面図を生成する位相面図生成部と、
    前記位相面図生成部が生成した現在から未来までの位相面図に基づいて前記機械系の余寿命を推定する余寿命推定部と、
    を備える駆動システムの状態推定装置。
  2. 前記位相面図生成部が生成した現在から未来までの位相面図に基づいてしきい値を設定するしきい値設定部を有し、前記余寿命推定部は、前記しきい値設定部が設定したしきい値に応じて前記機械系の余寿命を推定する、
    請求項1に記載の駆動システムの状態推定装置。
  3. 前記しきい値設定部は、前記機械系の摩耗量に応じてしきい値を設定する、
    請求項2に記載の駆動システムの状態推定装置。
  4. 前記しきい値設定部は、前記機械系のガタ量に応じてしきい値を設定する、
    請求項2に記載の駆動システムの状態推定装置。
  5. 前記余寿命推定部が推定した前記機械系の余寿命に基づいて余寿命を延長するために前記機械系への指令値としての最適運転パラメータを推定する最適運転パラメータ設定部を有する、
    請求項1から請求項4のいずれか一項に記載の駆動システムの状態推定装置。
  6. モータが連結部材を介して負荷に連結されて構成される機械系における状態を推定する駆動システムの状態推定方法であって、
    前記機械系の状態を表すデータを取得するステップと、
    過去から現在までに時系列で取得した複数の時系列のデータに基づいて現在から未来までに位相面が変化する位相面図を生成するステップと、
    現在から未来までの位相面図に基づいて前記機械系の余寿命を推定するステップと、
    を有する駆動システムの状態推定方法。
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