JP2023092327A - 情報処理装置及びプログラム - Google Patents

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Abstract

【課題】学習済みモデルによる推論結果の妥当性判断を支援することができる情報処理装置及びプログラムを提供すること。【解決手段】情報処理装置は、取得部と、判断部とを備える。取得部は、1又は複数の入力情報に基づいて推論を行う推論部の推論結果と、当該推論結果の根拠を示す第1根拠情報を取得する。判断部は、第1根拠情報に基づいて推論結果の妥当性を判断する。【選択図】図1

Description

本明細書及び図面に開示の実施形態は、情報処理装置及びプログラムに関する。
従来、医用画像診断装置において、機械学習によって作成された学習済みモデルを用いて、位置決め、撮像パラメータの設定、診断等を支援する技術が知られている。例えば、医用画像等の医用情報に基づいて、特定の診断名(疾患名等)である確率を推論し、推論の根拠と共に提示することが行われている。しかしながら、この場合、推論結果が妥当であるか否かは人間が判断することになる。
特表2013-48798号公報
クリストファー M. ビショップ(Christopher M. Bishop)著、「パターン認識と機械学習(Pattern recognition and machine learning)」、(米国)、第1版、スプリンガー(Springer)、2006年、P.225-290
本明細書及び図面に開示の実施形態が解決しようとする課題の一つは、学習済みモデルによる推論結果の妥当性判断を支援することができる情報処理装置及びプログラムを提供することである。ただし、本明細書及び図面に開示の実施形態により解決しようとする課題は上記課題に限られない。後述する実施形態に示す各構成による各効果に対応する課題を他の課題として位置づけることもできる。
実施形態の情報処理装置は、取得部と、判断部とを備える。取得部は、1又は複数の入力情報に基づいて推論を行う推論部の推論結果と、当該推論結果の根拠を示す第1根拠情報を取得する。判断部は、第1根拠情報に基づいて推論結果の妥当性を判断する。
図1は、実施形態に係る医用情報処理装置の構成の一例を示すブロック図である。 図2は、実施形態に係る位置決め画像の一例を示す図である。 図3は、学習済みモデルによる推論結果の一例を模式的に示す図である。 図4は、学習済みモデルによる推論処理の一例を模式的に示す図である。 図5は、実施形態に係る解釈機能の動作の一例を説明する図である。 図6は、実施形態に係る判断機能の動作の一例を説明する図である。 図7は、実施形態に係る背景画素が注目領域に対して占める割合の計算結果の一例である。 図8は、実施形態に係る最注目領域以外の注目領域が知識情報と一致するか否かの判断処理の一例を説明する図である。 図9は、実施形態に係る修正機能の動作の一例を説明する図である。 図10は、学習済みモデルによる推論処理の一例を模式的に示す図である。 図11は、実施形態に係る解釈機能の動作の一例を説明する図である。 図12は、実施形態に係る判断機能の動作の一例を説明する図である。 図13は、実施形態に係る医用情報処理装置が実行する処理の一例を示すフローチャートである。
以下、図面を参照しながら、情報処理装置及びプログラムの実施形態について詳細に説明する。なお、本願に係る情報処理装置及びプログラムは、以下に示す実施形態によって限定されるものではない。また、実施形態は、処理内容に矛盾が生じない範囲で他の実施形態や従来技術との組み合わせが可能である。
(第1の実施形態)
図1は、実施形態に係る医用情報処理装置3の構成の一例を示すブロック図である。医用情報処理装置3は、情報処理装置の一例である。例えば、実施形態に係る医用情報処理装置3は、図1に示すように、ネットワーク200を介して医用画像診断装置1及び医用画像保管装置2と通信可能に接続された医用情報処理システム100に含まれる。
ここで、医用情報処理システム100に含まれる各装置は、例えば、病院内に設置された院内LAN(Local Area Network)により、直接的、又は間接的に相互に通信可能な状態となっている。なお、図1に示す医用情報処理システム100には、図示以外の装置が通信可能に接続される場合でもよい。
例えば、医用情報処理システム100は、病院情報システム(HIS:Hospital Information System)、放射線情報システム(RIS:Radiology Information System)、診断レポートシステム、医用画像処理システム(PACS:Picture Archiving and Communication System)、臨床検査情報システム(LIS:Laboratory Information System)等の種々のシステムが含まれていてもよい。
医用画像診断装置1は、被検体を撮像して医用画像を収集する。そして、医用画像診断装置1は、収集した医用画像を医用画像保管装置2、医用情報処理装置3に送信する。例えば、医用画像診断装置1は、MRI(Magnetic Resonance Imaging)装置、X線診断装置、X線CT(Computed Tomography)装置、超音波診断装置、SPECT(Single Photon Emission Computed Tomography)装置、PET(Positron Emission computed Tomography)装置等である。
医用画像保管装置2は、被検体に関する各種の医用画像を保管する。具体的には、医用画像保管装置2は、ネットワーク200を介して医用画像診断装置1から医用画像を取得し、当該医用画像を自装置内の記憶回路に記憶させて保管する。
例えば、医用画像保管装置2は、サーバやワークステーション等のコンピュータ機器によって実現される。また、例えば、医用画像保管装置2は、PACS(Picture Archiving and Communication System)等によって実現され、DICOM(Digital Imaging and Communications in Medicine)に準拠した形式で医用画像を保管する。
医用情報処理装置3は、医用画像診断装置1、医用画像保管装置2から各種の情報を取得し、取得した情報を用いて各種の情報処理を行う。例えば、医用情報処理装置3は、サーバやワークステーション、パーソナルコンピュータ、タブレット端末等のコンピュータ機器によって実現される。なお、医用情報処理装置3は、医用画像診断装置1を制御するコンソール装置等であってもよい。
図1に示すように、医用情報処理装置3は、通信インターフェース31と、記憶回路32と、入力インターフェース33と、ディスプレイ34と、処理回路35とを有する。
通信インターフェース31は、処理回路35に接続されており、医用情報処理システム100における各装置との間で行われる通信を制御する。具体的には、通信インターフェース31は、各装置から各種の情報を受信し、受信した情報を処理回路35に出力する。例えば、通信インターフェース31は、ネットワークカードやネットワークアダプタ、NIC(Network Interface Controller)等によって実現される。
記憶回路32は、処理回路35に接続されており、各種のデータを記憶する。例えば、記憶回路32は、RAM(Random Access Memory)、フラッシュメモリ等の半導体メモリ素子や、ハードディスク、光ディスク等によって実現される。
具体的には、記憶回路32は、処理回路35が読み出して実行することで各種機能を実現するための種々のプログラムを記憶する。
また、記憶回路32は、医用画像診断装置1及び医用画像保管装置2から受信した種々の情報や、入力インターフェース33を介して入力された情報、医用情報処理装置3の処理結果等を記憶する。例えば、記憶回路32は、図1に示すように、学習済みモデル321、ナレッジ(knowledge)DB322、解釈テーブル323、判断テーブル324、及び修正テーブル325を記憶する。
学習済みモデル321は、医用画像診断装置1や医用画像保管装置2等から取得される情報を学習用データとした機械学習によって生成され学習済みモデルである。医用情報処理装置3は、学習済みモデル321を用いて推論処理を実行する。
なお、学習済みモデル321は、処理回路35によって生成されてもよいし、医用情報処理装置3以外の装置によって生成されてもよい。例えば、学習済みモデル321は、医用情報処理システム100の外部に配置された外部装置によって生成されてもよい。
ナレッジDB322は、臨床研究の研究結果等に基づく知見、各種ガイドライン等の情報、それらに基づくシミュレーション等を含む情報を記憶するデータベースである。ナレッジDB322には、学習済みモデル321による推論結果の妥当性を判断するための判断基準となる知識情報が含まれる。
解釈テーブル323は、学習済みモデル321による推論結果の根拠を示す根拠情報を解釈するために用いる情報を保持する。例えば、解釈テーブル323は、根拠情報の種別毎に、当該根拠情報を解釈するために行う処理内容を対応付けたデータテーブルである。
なお、根拠情報を解釈するために用いる情報は、テーブルに限定されるものではない。例えば、機械学習(深層学習を含む)により、根拠情報を入力すると、根拠情報を解釈した解釈情報を出力するように学習された学習済みモデル等であってもよい。
判断テーブル324は、学習済みモデル321による推論結果の妥当性の判断するために用いる情報を保持する。例えば、判断テーブル324は、根拠情報又は解釈情報の種別毎に、参照する知識情報を対応付けたデータテーブルである。ここで、対応付けられる知識情報は、推論結果の妥当性を判断する際の指標となる。
なお、上述のナレッジDB322が、根拠情報又は解釈情報と対応付けて知識情報を記憶してもよい。この場合は、判断テーブル324は不要としてもよい。
修正テーブル325は、学習済みモデル321による推論結果を修正するために用いる情報を保持する。例えば、修正テーブル325は、根拠情報、解釈情報、及び知識情報の組と、当該組に係る推論結果を修正するための修正処理とを対応付けたデータテーブルである。
なお、妥当でない推論結果を修正するために用いる情報は、テーブルに限定されるものではない。例えば、機械学習により、妥当でない推論結果を入力すると、修正された推論結果を出力するように学習された学習済みモデル等であってもよい。
なお、学習済みモデル321、ナレッジDB322、解釈テーブル323、判断テーブル324、及び修正テーブル325の一部又は全ては、医用情報処理装置3がアクセス可能な他の情報処理装置等に記憶されていてもよい。
入力インターフェース33は、処理回路35に接続されており、操作者から各種の指示及び情報の入力操作を受け付ける。具体的には、入力インターフェース33は、操作者から受け付けた入力操作を電気信号へ変換して処理回路35に出力する。
例えば、入力インターフェース33は、トラックボール、スイッチボタン、マウス、キーボード、操作面へ触れることで入力操作を行うタッチパッド、表示画面とタッチパッドとが一体化されたタッチスクリーン、光学センサを用いた非接触入力回路、及び音声入力回路等によって実現される。
なお、本明細書において、入力インターフェース33は、マウス、キーボード等の物理的な操作部品を備えるものだけに限られない。例えば、装置とは別体に設けられた外部の入力機器から入力操作に対応する電気信号を受け取り、この電気信号を制御回路へ出力する電気信号の処理回路も入力インターフェース33の例に含まれる。
ディスプレイ34は、処理回路35に接続されており、各種の情報及び画像を表示する。具体的には、ディスプレイ34は、処理回路35から送られる情報及び画像のデータを表示用の電気信号に変換して出力する。例えば、ディスプレイ34は、液晶モニタやCRT(Cathode Ray Tube)モニタ、タッチパネル等によって実現される。
処理回路35は、入力インターフェース33を介して操作者から受け付けた入力操作に応じて、医用情報処理装置3の動作を制御する。例えば、処理回路35は、プロセッサによって実現される。図1に示すように、処理回路35は、制御機能351、推論機能352、取得機能353、解釈機能354、判断機能355、及び修正機能356を実行する。
ここで、制御機能351は、提示部の一例である。推論機能352は、推論部の一例である。取得機能353は、取得部の一例である。生成機能357は、生成部の一例である。解釈機能354及び判断機能355は、判断部の一例である。修正機能356は、修正部の一例である。
制御機能351は、入力インターフェース33を介して入力された各種要求に応じた処理を実行するように制御する。例えば、制御機能351は、通信インターフェース31を介した医用画像の送受信、記憶回路32への各種情報の格納、ディスプレイ34への情報(例えば、医用画像や、各機能による処理結果等)の表示等を制御する。
例えば、制御機能351は、医用画像診断装置1から、被検体の撮影位置を決定するための位置決め画像データや医用画像データ等のデータを取得して、記憶回路32に格納する。また、例えば、制御機能351は、医用画像診断装置1に対して処理を実行するためのGUIや、各機能による処理結果をディスプレイ34に表示させるように制御する。
推論機能352は、学習済みモデル321を用いて推論を行う。具体的には、推論機能352は、学習済みモデル321に入力データを入力することで、学習済みモデル321に推論処理を実行させる。
例えば、推論機能352は、位置決め画像(入力データの一例)を学習済みモデル321に入力する。次いで、学習済みモデル321は、位置決め画像の入力に応じて、MRI装置における被検体の撮影位置を出力する。
この場合、撮影位置は、学習済みモデル321による推論の推論結果である。このように、推論機能352は、位置決め画像に基づいて、学習済みモデル321に撮影位置を出力させることにより、MRI装置における被検体の撮影位置の決定処理の支援を行うことができる。
また、例えば、推論機能352は、MRI装置で撮影される医用画像について、希望する画質に関する情報や撮影部位に関する情報等のユーザ入力情報(入力データの一例)を学習済みモデル321に入力する。次いで、学習済みモデル321は、ユーザ入力情報の入力に応じて、MRI装置における被検体の撮影条件を決定するための撮影パラメータを出力する。
この場合、撮影パラメータは、学習済みモデル321による推論の推論結果である。このように、推論機能352は、ユーザ入力情報に基づいて、学習済みモデル321に撮影パラメータを出力させることにより、撮影パラメータの決定処理の支援を行うことができる。なお、撮影部位に関する情報については、RIS等から取得したものを用いてもよい。
また、例えば、推論機能352は、MRI装置で撮影された医用画像データ(入力データの一例)を学習済みモデル321に入力する。次いで、学習済みモデル321は、医用画像データの入力に応じて、被検体に生じている症状等を示す診断名を出力する。
この場合、診断名は、学習済みモデル321による推論の推論結果である。このように、推論機能352は、医用画像データに基づいて、学習済みモデル321に診断名を出力させることにより、診断支援を行うことができる。なお、上述した、位置決め支援、撮影パラメータ決定支援、診断支援等のMRI装置に関わる処理は、X線CT装置等のMRI装置以外の医用画像診断装置1についても、同様の処理が可能である。
取得機能353は、推論結果の根拠を示す根拠情報を取得する。具体的には、取得機能353は、学習済みモデル321が出力する推論結果と、当該推論結果の根拠を示す根拠情報とを取得する。
ここで、根拠情報とは、例えば、学習済みモデル321による推論結果の候補と、当該候補の確からしさを示す指標とを表す情報である。また、根拠情報は、推論結果の候補の導出に寄与した特徴量と、当該特徴量が推論結果の候補の導出に寄与した度合いを示す指標(以下、寄与度ともいう)とを表す情報であってもよい。また、根拠情報は、前者と後者とを組み合わせた情報であってもよい。なお、推論結果の候補には、最終的な推論結果を含めてもよい。
なお、根拠情報を取得する方法は特に限定されない。例えば、学習済みモデル321から推論結果とともに根拠情報が出力される場合、取得機能353は、学習済みモデル321から取得される根拠情報を取得する。また、取得機能353は、学習済みモデル321の出力結果(推論結果)に対し、寄与した特徴量を特定する等の解析を行うことにより根拠情報を取得してもよい。また、取得機能353は、複数の根拠情報を取得してもよい。
例えば、学習済みモデル321によりMRI装置における位置決め支援を行うための推論が行われた場合、取得機能353は、推論結果として導出される撮影位置と、この撮影位置が導出された根拠を示す根拠情報とを学習済みモデル321から取得する。
この場合、根拠情報は、例えば、MRI装置における位置決め画像上の注目領域に基づいて特定した撮影位置の候補、及び当該候補が所望の撮影位置である確率(確度の一例)になる。また、この場合の根拠情報は、MRI装置における位置決め画像上における注目した特徴(例えば、形状)に基づいて特定した撮影位置の候補、及び当該候補が所望の撮影位置である確率等であってもよい。
また、例えば、学習済みモデル321によりMRI装置における撮影パラメータの決定支援を行うための推論が行われた場合、推論結果として導出される撮影パラメータと、この撮影パラメータが導出された根拠を示す根拠情報とを学習済みモデル321から取得する。この場合、根拠情報は、例えば、撮影パラメータの導出に寄与した条件、及び当該撮影パラメータが、所望の画質の撮影を実行するための撮影パラメータである確率になる。
また、例えば、学習済みモデル321によりMRI装置で撮影された医用画像データに基づいて、診断支援を行うための推論が行われた場合、推論結果として導出される診断名と、この診断名が導出された根拠を示す根拠情報とを学習済みモデル321から取得する。この場合、根拠情報は、例えば、診断名の導出に寄与した画像所見、及び診断対象となる被検体の診断が当該診断名である確率になる。
解釈機能354は、根拠情報を解釈する解釈処理を行う。ここで、解釈処理とは、取得された根拠情報が、知識情報と直接比較することができない場合に、根拠情報に基づいて、知識情報と直接比較することができる形態に変換する処理である。なお、根拠情報が、知識情報と直接比較することができる情報である場合には解釈処理は不要である。
例えば、解釈機能354は、解釈テーブル323を参照し、取得機能353が取得した根拠情報に対応付けられた処理を実行する。換言すると、根拠情報を解釈するための処理を実行する。解釈機能354は、当該処理の処理結果を解釈情報として取得する。
判断機能355は、判断テーブル324に基づいて、推論機能352による推論結果が妥当であるか否かを判断する。例えば、判断機能355は、判断テーブル324を参照し、取得機能353が取得した根拠情報又は解釈機能354が取得した解釈情報に対応付けられた知識情報を、ナレッジDB322から特定する。次いで、判断機能355は、根拠情報又は解釈情報と特定した知識情報とに基づいて、推論結果の妥当性を判断する。
根拠情報又は解釈情報と特定した知識情報とが一致した場合、判断機能355は、推論結果が妥当であると判断する。一方、根拠情報又は解釈情報と特定した知識情報とが一致しない場合、判断機能355は、推論結果が妥当でないと判断する。なお、判断機能355は、更に、後述する修正機能356により修正された推論結果の妥当性を判断してもよい。
修正機能356は、修正テーブル325に基づいて、判断機能355で妥当でないと判断された推論結果を修正する。例えば、修正機能356は、修正テーブル325を参照し、取得機能353が取得した根拠情報、解釈機能354が取得した解釈情報、及び判断機能355が特定した知識情報の組と対応する処理を実行することで、推論結果を修正する。次いで、修正機能356は、当該処理の処理結果を修正された推論結果として出力する。
生成機能357は、推論機能352、取得機能353、解釈機能354、判断機能355、及び修正機能356が実行する処理を可視化した可視化情報を生成する。例えば、生成機能357は、根拠情報又は解釈情報に基づいて、根拠情報又は解釈情報の可視化情報となる、画像データ、グラフ、テキストデータ等を生成する。例えば、生成された可視化情報は、制御機能351により、ディスプレイ34に出力される等してユーザに提示される。
これにより、ユーザは、何を根拠に推論結果が導出されたかを理解しやすくなる。例えば、MRI装置における位置決め支援のための推論が行われた場合、根拠情報を可視化した可視化情報は、位置決め画像上の注目領域を表す注目領域マップの画像データになる。
また、例えば、この場合の可視化情報は、注目した特徴の分布を棒グラフ等のグラフで表した注目特徴分布等であってもよい。なお、可視化情報は、「位置決め画像上で最も注目度が高い最注目領域を特定し、当該領域の重心が撮影位置であると推論した。」といった、根拠情報から推論結果を導出するまでの過程等を文章で表したテキストデータ等であってもよい。
例えば、MRI装置における撮影パラメータの決定支援のための推論が行われた場合、根拠情報を可視化した可視化情報は、撮影パラメータの導出に寄与した条件と、導出された撮影パラメータとの関係を説明するテキストデータ等になる。
例えば、MRI装置における診断支援のための推論が行われた場合、根拠情報を可視化した可視化情報は、診断名の導出に寄与した画像所見が、当該診断名の場合に特異的に認められる所見であることを説明するテキストデータ等である。
以下、図2乃至図9を参照して、医用画像データの一例である位置決め画像に基づいて、撮影位置の決定処理を行う場合を例に、推論機能352、取得機能353、解釈機能354、判断機能355、修正機能356、及び生成機能357の各機能について説明する。
図2は、位置決め画像の一例を示す図である。図2は、被検体の頭部をMRI装置で撮影した位置決め画像である。本例で用いる学習済みモデル321は、この位置決め画像から撮影位置(撮影する頭部の断面)を推論結果として導出する。位置決め画像データには、所望の撮影位置を示す情報が含まれる。例えば、図2の位置決め画像データには、所望の撮影位置が鼻根を含む頭部の断面であることを示す情報が含まれている。
なお、例えば、所望の撮影位置は、制御機能351が、医用画像診断装置1取得した位置決め画像データを解析することにより決定してもよい。また、例えば、所望の撮影位置は、制御機能351が、ユーザから所望の撮影位置に関する入力を受付け、ユーザの入力に従って決定してもよい。この場合、制御機能351は、医用画像診断装置1から取得した位置決め画像データに、決定した所望の撮影位置を示す情報を付加する制御を行う。
ここで、この例で用いる学習済みモデル321について説明する。学習済みモデル321は、位置決め画像や被検体に係る医用情報を入力することで、位置決め画像上での撮影位置を出力するよう機能付けられている。なお、撮影位置は、撮影する断面を特定するための被検体の身体における特定の位置(以下、特徴点ともいう)のことをいう。
具体的には、学習済みモデル321は、位置決め画像等が入力されると、位置決め画像等に含まれる特徴量に基づき、位置決め画像上での撮影位置と、当該撮影位置の確度(推論の確からしさを示す指標)とを、推論結果として出力する。また、例えば、学習済みモデル321は、確度が最大となる位置決め画像上での撮影位置を推論結果として出力する。
なお、学習済みモデル321の生成方法については特に問わないものとする。例えば、学習済みモデル321は、学習済みモデルを生成する学習装置において、位置決め画像、及び当該位置決め画像上での撮影位置等を学習用データとして機械学習させることで、生成することができる。
なお、機械学習に用いる機械学習エンジンは特に問わず、公知の技術を用いることが可能である。例えば、機械学習エンジンとしては、公知である非特許文献「クリストファー M. ビショップ(Christopher M. Bishop)著、「パターン認識と機械学習(Pattern recognition and machine learning)」、(米国)、第1版、スプリンガー(Springer)、2006年、P.225-290」に記載のニューラルネットワーク(Neural Network)等を適用することができる。
また、機械学習エンジンは、上記したニューラルネットワークの他、例えば、ディープラーニングや、ロジスティック(Logistic)回帰分析、非線形判別分析、サポートベクターマシン(Support Vector Machine:SVM)、ランダムフォレスト(Random Forest)、ナイーブベイズ(Naive Bayes)等の各種のアルゴリズムを用いるものでもよい。
推論機能352は、上述した学習済みモデル321に対し、図2に示した位置決め画像を入力することで、学習済みモデル321に推論処理を実行させる。
図3は、学習済みモデル321による推論結果の一例を模式的に示す図である。図3は、図2に示した位置決め画像を学習済みモデル321に入力することで得られた推論結果を示している。図3では、図2の位置決め画像上において、鼻根に対応する位置が推論結果として出力されたことを示している。ここで、推論結果は、確度が最大の撮影位置を意味している。
図4は、学習済みモデル321を用いた推論処理の一例を模式的に示す図である。図4は、図2の位置決め画像の注目領域マップである。ここで、注目領域マップは、根拠情報となる注目領域を位置決め画像上に表した画像である。図4において、(1)、(2)、(3)は注目領域を表している。学習済みモデル321は、注目領域に基づいて、撮影位置を出力する。例えば、学習済みモデル321は、注目領域の重心の位置を撮影位置として出力する。
また、図4は、(1)、(2)、(3)の順で注目度が高いことを表している。注目度は、撮影位置の確度に関係する数値である。例えば、学習済みモデル321は、全注目領域の注目度の合計値に対する、各注目領域の注目度が占める割合に基づいて、撮影位置の確度を出力する。また、図4では、学習済みモデル321は、確度が最大の注目領域(1)の重心位置である鼻の先を推論結果として出力する。
解釈機能354は、例えば、位置決め画像上の注目領域に関する情報に基づき解釈処理を実行する。具体的には、解釈機能354は、解釈テーブル323を参照し、位置決め画像上の注目領域に関する情報に対応する処理を実行する。
一例として、解釈テーブル323に「位置決め画像上の注目領域に関する情報」に対し「最注目領域について背景画素が占める割合を計算する」処理を行うことが、対応付けて記憶されて記憶されているものとする。この場合、解釈機能354は、最注目領域について背景画素が占める割合を計算する。この計算結果が解釈情報となる。
図5は、解釈機能354の動作の一例を説明するための図である。図5の「(1)」は、注目領域マップ上における注目領域を識別する数字である。また、図5の「85%」は、注目領域(1)が、撮影位置を含む確率を表している。図5の「背景画素が注目領域に対して占める割合=7割」は、解釈情報を表している。判断機能355は、この解釈情報に基づいて、撮影位置が鼻の先であるという推論結果の妥当性を判断する。
具体的には、判断機能355は、判断テーブル324を参照し、「背景画素が注目領域に対する割合」に対応するナレッジDB322の参照場所を特定する。この例では、「背景画素が注目領域に対する割合」と、「鼻根に対応する位置を含む注目領域の背景画素が注目領域に対して占める割合=3割という知識情報が記憶されているナレッジDB322上のアドレス」とが対応付けられて記憶されているものとする。
これにより、判断機能355は、ナレッジDB322を参照し、妥当性の判断に用いる知識情報が「鼻根に対応する位置を含む注目領域の背景画素が注目領域に対して占める割合=3割」であることを特定することができる。判断機能355は、知識情報「鼻根に対応する位置を含む注目領域の背景画素が注目領域に対して占める割合=3割」に基づいて、推論結果が妥当であるか否かを判断する。
図6は、判断機能355の動作の一例を説明するための図である。図6に示すように、判断機能355は、知識情報「鼻根に対応する位置を含む注目領域の背景画素が注目領域に対して占める割合=3割」と、解釈情報として取得した「背景画素が注目領域に対して占める割合=7割」とが一致しないことから、推論結果は妥当でないと判断する。この場合、修正機能356は、推論結果の修正処理を行う。
具体的には、修正機能356は、修正テーブル325を参照し、根拠情報「位置決め画像上の注目領域に関する情報」、解釈情報「背景画素が注目領域に対して占める割合=7割」、知識情報「鼻根に対応する位置を含む注目領域の背景画素が注目領域に対して占める割合=3割」の組に対応する修正処理を実行する。
この例では、根拠情報「位置決め画像上の注目領域に関する情報」、解釈情報「背景画素が注目領域に対する割合=7割」、及び、知識情報「鼻根に対応する位置を含む注目領域の背景画素が注目領域に対して占める割合=3割」の組と、「最注目領域以外の領域の夫々について背景画素が占める割合を計算し、知識情報と一致する、撮影位置を含む確率が最も高い領域の重心の位置を撮影位置とする」という修正処理とが対応付けられて記憶されているものとする。
修正機能356は、図2の最注目領域である注目領域(1)以外の注目領域である注目領域(2)及び注目領域(3)について、背景画素が占める割合を計算する。図7は、背景画素が注目領域に対して占める割合の計算結果の一例である。
図7は、図2の注目領域マップ上の注目領域(2)が撮影位置を含む確率が80%、背景画素が注目領域に対して占める割合が3割であることを示している。また、図7は、図2の注目領域マップ上の注目領域(3)が撮影位置を含む確率が20%、背景画素が注目領域に対して占める割合が3割であることを示している。
次いで、修正機能356修正機能356は、判断機能355と協働し、注目領域(2)の「背景画素が注目領域に対して占める割合=3割」、及び、注目領域(3)の「背景画素が注目領域に対して占める割合=3割」が知識情報と一致するか否かを判断する。具体的には、修正機能356修正機能356は、推論結果の妥当性判断処理と同様に、知識情報「鼻根に対応する位置を含む注目領域の背景画素が注目領域に対して占める割合=3割」と一致するか否かを判断する。
図8は、最注目領域以外の注目領域が知識情報と一致するか否かの判断処理の一例を説明する図である。図8に示すように、注目領域(2)及び注目領域(3)とも、背景画素が注目領域に対して占める割合の計算結果が、知識情報「鼻根に対応する位置を含む注目領域の背景画素が注目領域に対して占める割合=3割」と一致している。
図9は、修正機能356の動作の一例を説明する図である。図9に示すように、修正機能356は、知識情報「鼻根に対応する位置を含む注目領域の背景画素が注目領域に対して占める割合=3割」と一致する注目領域(2)と注目領域(3)のうち、撮影位置を含む可能性が最も高い注目領域(2)の情報を、修正後の撮影位置に関する推論の推論結果として出力する。
生成機能357は、修正機能356が出力した推論結果に基づいて、図2の位置決め画像上に、注目領域(2)の重心の位置を示した画像を可視化情報として生成する。なお、生成機能357は、図3乃至図9に示した図を可視化情報として生成してもよい。生成された可視化情報は、例えば、制御機能351により、ディスプレイ34に画像として出力される。
なお、図9では、妥当でない推論結果の修正を自動的に行っているが、修正機能356は、医師等のユーザの指示に従って、推論結果の修正を行ってもよい。この場合、ユーザは、生成機能357により生成された可視化情報に基づいて、推論結果の修正指示を行ってもよい。このように手動で推論結果の修正を行えるようにすることは、例えば、ユーザが、生成された可視化情報から容易に修正方法を想起できるような場面で有用である。
なお、判断機能355は、修正機能356による修正後の推論結果について、妥当性判断を再度行うようにしてもよい。この場合は、修正前の推論結果の妥当性の判断に用いた知識情報以外の知識情報に基づいて、妥当性を判断することが好ましい。例えば、上述の撮影位置の決定を支援するための推論を行う場合、知識情報「鼻根に対応する位置を含む注目領域の背景画素が注目領域に対して占める割合=3割」以外の、撮影位置に関係する知識情報に基づいて、妥当性を判断することが好ましい。
また、この場合、修正後の推論結果が妥当である場合のみ、制御機能351は、最終的な推論結果をディスプレイ34等に出力することとしてもよい。これにより、推論の精度を向上させることができる。
なお、上述した説明では、根拠情報が「位置決め画像上の注目領域に関する情報」である場合について説明したが、根拠情報の形態はこれに限定されない。例えば、根拠情報は、「位置決め画像上の注目した特徴に関する情報」であってもよい。以下、図10乃至図12を用いて、根拠情報が「位置決め画像上の注目した特徴に関する情報」である場合の位置決め画像に基づく、撮影位置の決定処理について説明する。
なお、この例でも、学習済みモデル321は、被検体の鼻の先を撮影位置として出力したものとする。また、この例では、学習済みモデル321は、「位置決め画像上の注目領域に関する情報」ではなく、「位置決め画像上の注目した特徴に関する情報」に基づいて、位置決め画像上での撮影位置を出力する。
図10は、学習済みモデル321を用いた推論処理の一例を模式的に示す図である。図10は、図2の位置決め画像について、注目した特徴の分布を棒グラフで表した注目特徴分布である。また、図10は、図2の位置決め画像においては、最も注目した特徴が「凸状」、次に注目した特徴が「凹状」、その次に注目した特徴が「平坦」であることを表している。
学習済みモデル321は、図10に示すように、図2の位置決め画像において、最も注目した特徴が「凸状」であることを根拠に、撮影位置が被検体の鼻の先であるという推論結果を出力している。この推論結果の妥当性を判断するために、まず、解釈機能354は、「位置決め画像上の注目した特徴に関する情報」について解釈処理を行う。
解釈機能354は、解釈テーブル323を参照し、位置決め画像上の注目した特徴に関する情報に対応する処理を実行する。この例では、「位置決め画像上の注目した特徴に関する情報」と「最も注目した特徴を抽出する」とが対応付けられて記憶されているものとする。解釈機能354は、図2示す位置決め画像における、最も注目した特徴を抽出する。この抽出結果が解釈情報となる。
図11は、解釈機能354の動作の一例を説明する図である。図11は、図2示す位置決め画像における、最も注目した特徴は、「凸状」であることを表している。判断機能355は、この解釈情報に基づいて、撮影位置が鼻の先であるという推論結果の妥当性を判断する。
判断機能355は、判断テーブル324を参照し、「最も注目した特徴を抽出=凸状」に対応するナレッジDB322の参照場所を特定する。この例では、「最も注目した特徴を抽出=凸状」と、「鼻根に対応する位置付近は凹状という知識情報が記憶されているナレッジDB322上のアドレス」とが対応付けられて記憶されているものとする。
これにより、判断機能355は、ナレッジDB322を参照し、妥当性の判断に用いる知識情報が「鼻根に対応する位置付近は凹状」であることを特定することができる。判断機能355は、知識情報「鼻根に対応する位置付近は凹状」に基づいて、推論結果が妥当であるか否かを判断する。
図12は、判断機能355の動作の一例を説明する図である。図12に示すように、判断機能355は、知識情報「鼻根に対応する位置付近は凹状」と、解釈情報として取得した「最も注目した特徴を抽出=凸状」とが一致しないことから、推論結果は妥当でないと判断する。推論結果が妥当でないことから、修正機能356は、推論結果の修正処理を行う。なお、推論結果が妥当である場合は、制御機能351により、推論結果を表す情報がディスプレイ34に出力される。
修正機能356は、修正テーブル325を参照し、根拠情報「位置決め画像上の注目した特徴に関する情報」、解釈情報「最も注目した特徴を抽出=凸状」、及び、知識情報「鼻根に対応する位置付近は凹状」の組に対応する修正処理を実行する。
この例では、根拠情報「注目した特徴に関する情報」、解釈情報「最も注目した特徴を抽出=凸状」、及び、知識情報「鼻根に対応する位置付近は凹状」の組と、「位置決め画像に凸状を除くフィルタを適用して、再度同じ処理を実行する」という修正処理とが対応付けられて記憶されているものとする。
修正機能356は、位置決め画像に凸状を除くフィルタを適用し、フィルタ適用後の位置決め画像を学習済みモデル321に入力する。そして、修正機能356は、学習済みモデル321で導出された推論結果を、修正後の推論結果として出力する。
生成機能357は、修正機能356が出力した推論結果に基づいて、図2の位置決め画像上に、被検体の鼻根の位置を示した画像を可視化情報として生成する。なお、生成機能357は、図10乃至図12に示した図を可視化情報として生成してもよい。生成された可視化情報は、例えば、制御機能351により、ディスプレイ34に画像として出力される。
なお、判断機能355は、修正機能356が出力した修正後の推論結果について、知識情報「鼻根に対応する位置付近は凹状」に基づいて、修正後の推論結果の妥当性を判断してもよい。この場合、修正後の推論結果が妥当である場合のみ、制御機能351は、最終的な推論結果をディスプレイ34等に出力することとしてもよい。これにより、推論の精度を向上させることができる。
なお、図2乃至図9を用いて説明した根拠情報に基づく処理と、図10乃至図12を用いて説明した根拠情報に基づく処理との両方が実行されてもよい。この場合、2つの処理による推論結果が一致した場合のみ、制御機能351は、当該推論結果を最終的な推論結果として出力することとしてもよい。
また、図2乃至図9を用いて説明した根拠情報に基づく処理と、図10乃至図12を用いて説明した根拠情報に基づく処理とに加えて、更に異なる根拠情報に基づく処理を行い、3つの処理による推論結果のうち、2以上の推論結果が一致した場合のみ、制御機能351は、当該推論結果を最終的な推論結果として出力することとしてもよい。
また、1回目の処理として、図2乃至図9を用いて説明した根拠情報に基づく処理を行い、その後2回目の処理として、図10乃至図12を用いて説明した根拠情報に基づく処理を行ってもよい。なお、このとき、処理を行う順番は、各根拠情報の推論結果に対する寄与率等に基づいて定めてもよい。
この場合、1回目の処理による推論結果と、2回目の処理による修正結果とが一致した場合のみ、制御機能351は、当該推論結果を最終的な推論結果として出力することとしてもよい。これにより、推論結果の妥当性を異なる複数の観点から判断することができる。
なお、生成機能357は、推論結果を可視化すると共に、推論機能352、取得機能353、解釈機能354、判断機能355、及び修正機能356の各機能が実行した処理に関する情報を可視化した可視化情報を生成してもよい。生成された可視化情報は、制御機能351により、ディスプレイ34等に出力される。
これにより、ユーザは、どのような根拠に基づいて、推論結果の妥当性を判断したか、推論結果が妥当でなかった場合にどのように推論結果を修正したのか等を容易に把握することができる。
次に、医用情報処理装置3が実行する処理について説明する。図13は、医用情報処理装置3が実行する処理の一例を示すフローチャートである。
まず、推論機能352は、学習済みモデル321に入力データを入力する(ステップS1)。例えば、撮影位置の決定処理を行う場合、推論機能352は、MRI装置で撮影した位置決め画像の画像データを学習済みモデル321に入力する。次いで、取得機能353は、学習済みモデル321から出力される推論結果を取得する(ステップS2)。
例えば、撮影位置の決定処理を行う場合、取得機能353は、学習済みモデル321から出力される、複数の領域の情報のうち、撮影位置を含む可能性が最も高い領域を撮影位置に関する推論の推論結果として取得する。なお、各領域の撮影位置を含む可能性については、各領域の情報と共に学習済みモデル321から出力される、当該領域が撮影位置を含む確率に基づいて判断される。
次いで、取得機能353は、推論結果の根拠となる根拠情報を取得する(ステップS3)。例えば、撮影位置の決定処理を行う場合、取得機能353は、位置決め画像の「位置決め画像上の注目領域に関する情報」を根拠情報として取得する。
次いで、解釈機能354は、根拠情報の解釈処理を行い、解釈情報を取得する(ステップS4)。なお、解釈処理が不要な場合、ステップS4は省略される。
例えば、取得機能353により、位置決め画像上の注目領域に関する情報が根拠情報として取得された場合、解釈機能354は、解釈テーブル323を参照し、「位置決め画像上の注目領域に関する情報」に対応する解釈処理を行う。解釈テーブル323において、「位置決め画像上の注目領域に関する情報」と、「最注目領域について背景画素が占める割合を計算する」とが対応付けられて記憶されていた場合、解釈機能354は、最注目領域について背景画素が占める割合を計算する。この計算結果が解釈情報となる。
次いで、判断機能355は、取得機能353により取得された根拠情報、又は、解釈機能354により取得された解釈情報に基づいて、推論機能352により取得された推論結果が妥当であるか否かを判断する(ステップS5)。例えば、解釈機能354により、最注目領域について背景画素が占める割合が解釈情報として取得された場合、解釈機能354は、判断テーブル324を参照し、「最注目領域について背景画素が占める割合」に対応する、推論結果の妥当性を判断するための知識情報を特定する。
判断テーブル324において、「最注目領域について背景画素が占める割合」と「撮影位置を含む注目領域について背景画素が占める割合という知識情報が記憶された、ナレッジDB322におけるアドレス」とが対応付けられて記憶されていた場合、判断機能355は、「撮影位置を含む注目領域について背景画素が占める割合」を、推論結果の妥当性を判断するための知識情報として特定する。判断機能355は、当該知識情報と解釈情報とが一致するか否かに基づいて、推論結果の妥当性を判断する。
推論結果が妥当であると判断した場合(ステップS5:Yes)、生成機能357は、学習済みモデル321により出力された推論結果を表す可視化情報を生成する。そして、制御機能351は、生成された可視化情報をディスプレイ34へ出力し、本処理を終了する(ステップS6)。一方、推論結果が妥当でないと判断した場合(ステップS5:No)、修正機能356は、妥当でない推論結果の修正処理を行う(ステップS7)。
例えば、判断機能355により、根拠情報「位置決め画像上の注目領域に関する情報」、解釈情報「最注目領域について背景画素が占める割合」、及び、知識情報「撮影位置を含む注目領域について背景画素が占める割合」に基づいて、推論結果が妥当でないと判断された場合、判断機能355は、修正テーブル325を参照し、根拠情報「位置決め画像上の注目領域に関する情報」、解釈情報「最注目領域について背景画素が占める割合」、及び、知識情報「撮影位置を含む注目領域について背景画素が占める割合」に対応する修正処理を行う。
修正テーブル325において、根拠情報「位置決め画像上の注目領域に関する情報」、解釈情報「最注目領域について背景画素が占める割合」、及び、知識情報「撮影位置を含む注目領域について背景画素が占める割合」と、「最注目領域以外の領域の夫々について背景画素が占める割合を計算し、知識情報と一致する撮影位置を含む確率が最も高い領域の重心の位置を撮影位置とする」とが対応付けられて記憶されている場合、修正機能356修正機能356は、最注目領域以外の領域の夫々について背景画素が占める割合を計算する。
そして、修正機能356は、知識情報「撮影位置を含む注目領域について背景画素が占める割合」と一致する注目領域の中で撮影位置を含む確率が最も高い注目領域の重心の位置を修正後の推論結果として出力する。次いで、生成機能357は、出力された推論結果に基づいて、推論結果を可視化した可視化情報を生成する。
次いで、制御機能351は、生成された推論結果を可視化した可視化情報をディスプレイ34へ出力し、本処理を終了する(ステップS8)。
上述したように、本実施形態に係る医用情報処理装置3は、位置決め画像データ等の入力データに基づいて、MRI装置における被検体の撮影位置の決定処理等の医療行為を支援するため、機械学習を用いて生成された学習済みモデル321を用いた推論を行い、当該推論の根拠となる根拠情報を取得し、当該根拠情報と、ナレッジDB322に記憶された推論結果を判断するための知識情報とに基づいて、推論の妥当性を判断する。
これにより、自動的に推論の妥当性が判断されるため、ユーザは自ら学習済みモデルによる推論結果の妥当性を判断する必要がなくなる。
また、本実施形態に係る医用情報処理装置3は、複数の根拠情報に基づいて、推論結果の妥当性を判断する。これにより、複数の観点から妥当性を判断できるため、学習済みモデルによる推論の精度の向上が期待できる。
また、本実施形態に係る医用情報処理装置3は、機械学習を用いた推論の推論結果が妥当でないと判断した場合、根拠情報と、当該根拠情報を解釈した解釈情報と、知識情報とに基づいて、妥当でない推論結果を修正する。これにより、推論結果が妥当でなかった場合でも、ユーザは、推論の根拠となる情報を確認することなく、修正された推論結果を得ることができる。
また、本実施形態に係る医用情報処理装置3は、修正前に妥当性の判断に用いた根拠情報とは異なる根拠情報と、ナレッジDB322に記憶された知識情報とに基づいて、修正された推論結果の妥当性を判断する。修正前に妥当性の判断に用いた根拠情報とは異なる根拠情報を用いることにより、修正前とは異なる観点から、修正後の推論結果の妥当性を判断できるため、学習済みモデルによる推論の精度の向上が期待できる。
なお、上述した説明で用いた「プロセッサ」という文言は、例えば、CPU(Central Processing Unit)、GPU(Graphics Processing Unit)、或いは、特定用途向け集積回路(Application Specific Integrated Circuit:ASIC)、プログラマブル論理デバイス(例えば、単純プログラマブル論理デバイス(Simple Programmable Logic Device:SPLD)、複合プログラマブル論理デバイス(Complex Programmable Logic Device:CPLD)、及びフィールドプログラマブルゲートアレイ(Field Programmable Gate Array:FPGA))等の回路を意味する。
プロセッサは、記憶回路32に保存されたプログラムを読み出して実行することで、機能を実現する。なお、記憶回路32にプログラムを保存する代わりに、プロセッサの回路内にプログラムを直接組み込むように構成しても構わない。この場合は、プロセッサは回路内に組み込まれたプログラムを読み出して実行することで機能を実現する。また、本実施形態のプロセッサは、単一の回路として構成される場合に限らず、複数の独立した回路を組み合わせて一つのプロセッサとして構成され、その機能を実現するようにしてもよい。
ここで、プロセッサによって実行されるプログラム(医用情報処理プログラム)は、ROM(Read Only Memory)や記憶回路等に予め組み込まれて提供される。なお、このプログラムは、これらの装置にインストール可能な形式又は実行可能な形式のファイルでCD(Compact Disc)-ROM、FD(Flexible Disk)、CD-R(Recordable)、DVD(Digital Versatile Disc)等のコンピュータで読み取り可能な記憶媒体に記録されて提供されてもよい。
また、このプログラムは、インターネット等のネットワークに接続されたコンピュータ上に保存され、ネットワーク経由でダウンロードされることにより提供又は配布されてもよい。例えば、このプログラムは、上述した各機能部を含むモジュールで構成される。実際のハードウェアとしては、CPUが、ROM等の記憶媒体からプログラムを読み出して実行することにより、各モジュールが主記憶装置上にロードされて、主記憶装置上に生成される。
以上説明した少なくとも1つの実施形態によれば、学習済みモデルによる推論結果の妥当性判断を支援することができる。
いくつかの実施形態を説明したが、これらの実施形態は、例として提示したものであり、発明の範囲を限定することは意図していない。これら実施形態は、その他の様々な形態で実施されることが可能であり、発明の要旨を逸脱しない範囲で、種々の省略、置き換え、変更、実施形態同士の組み合わせを行うことができる。これら実施形態やその変形は、発明の範囲や要旨に含まれると同様に、特許請求の範囲に記載された発明とその均等の範囲に含まれるものである。
100 医用情報処理システム
200 ネットワーク
1 医用画像診断装置
2 医用画像保管装置
3 医用情報処理装置
31 通信インターフェース
32 記憶回路
33 入力インターフェース
34 ディスプレイ
35 処理回路
351 制御機能
352 推論機能
353 取得機能
354 解釈機能
355 判断機能
356 修正機能
357 生成機能

Claims (11)

  1. 1又は複数の入力情報に基づいて推論を行う推論部の推論結果と、当該推論結果の根拠を示す第1根拠情報とを取得する取得部と、
    前記第1根拠情報に基づいて前記推論結果の妥当性を判断する判断部と、
    を備える情報処理装置。
  2. 前記判断部は、前記第1根拠情報と、前記入力情報又は前記推論結果に関連する知識情報とに基づいて、前記推論結果の妥当性を判断する、
    請求項1に記載の情報処理装置。
  3. 前記推論結果が妥当でない場合、前記知識情報に基づいて、前記推論結果を修正する修正部を更に備える、
    請求項2に記載の情報処理装置。
  4. 前記判断部は、前記修正部で修正された前記推論結果の妥当性を判断する、
    請求項3に記載の情報処理装置。
  5. 前記取得部は、前記修正部による修正の前に前記判断部が妥当性の判断に用いた前記第1根拠情報とは異なる第2根拠情報を取得し、
    前記判断部は、前記第2根拠情報と、修正後の前記推論結果に関連する前記知識情報とに基づいて、前記推論結果の妥当性を判断する、
    請求項4に記載の情報処理装置。
  6. 前記判断部の妥当性判断に係る処理内容を可視化した可視化情報を生成する生成部と、
    前記可視化情報をユーザに提示する提示部と、
    を更に備える、
    請求項1乃至5の何れか1項に記載の情報処理装置。
  7. 前記推論部は、被検体の医用画像を少なくとも含む医用情報を前記入力情報とし、当該被検体に係る医療行為を支援するための情報を推論する、
    請求項1乃至6の何れか1項に記載の情報処理装置。
  8. 前記推論部は、医用画像診断装置において、撮影位置を決定するための位置決め画像を前記入力情報とし、前記撮影位置の決定を支援するための情報を推論する、
    請求項7に記載の情報処理装置。
  9. 前記推論部は、医用画像診断装置において、希望する画質の情報を前記入力情報とし、医用画像を撮影するための撮影パラメータの決定を支援するための情報を推論する、
    請求項7に記載の情報処理装置。
  10. 前記推論部は、医用画像診断装置において、当該医用画像診断装置で撮影した医用画像を前記入力情報とし、被検体に係る診断行為を支援するための情報を推論する、
    請求項7に記載の情報処理装置。
  11. コンピュータに、
    1又は複数の入力情報に基づいて推論を行う推論部の推論結果と、当該推論結果の根拠を示す第1根拠情報を取得する取得ステップと、
    前記第1根拠情報に基づいて前記推論結果の妥当性を判断する判断ステップと、
    を実行させるプログラム。
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