JP2023091656A - 吸収性物品 - Google Patents

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Abstract

【課題】長時間使用しても、リサイクルパルプを活用したシートが破損せず、かつ、環境に優しい吸収性物品を提供することにある。【解決手段】使い捨て吸収性物品をリサイクルしたリサイクルパルプを含むリサイクルシートを備える吸収性物品であって、吸収性物品の厚さ方向においてリサイクルシートと隣接する別体シートと、該リサイクルシートとが接合された複合シートを有し、リサイクルシートにおけるリサイクルパルプの含有率が15重量%未満であり、複合シートをリサイクルシートの繊維の配向方向に引っ張った場合の、複合シートにおけるリサイクルシートの破断が開始するときの単位幅当たりの引張力は、単体の別体シートを繊維の配向方向に引っ張った場合の、別体シートの破断が開始するときの単位幅当たりの引張力よりも高い。【選択図】図3

Description

本発明は、吸収性物品に関する。
近年、持続可能な開発目標(SDGs)への取り組みが求められており、それに対応すべく、資源の有効活用が進められている。例えば、使用済みの吸収性物品からパルプ繊維や高吸収性樹脂(高吸収性ポリマー)などを回収してリサイクルする技術が知られている。また、そのような材料リサイクルのうち、一例として、使用済みの紙おむつから原料のパルプを回収して再び紙おむつを生産するような水平リサイクルの推進も求められている。例えば、特許文献1には、吸収性物品から回収したパルプ及び吸収性樹脂を含む紙用組成物及びリサイクル紙が開示されている。
特開2021-75819号公報
特許文献1に記載のリサイクル紙は、低分子化されている吸収性樹脂を含むことで強度を高め、紙おむつや生理用品などの用途に使用される吸収性を持つ衛生用紙、クラフト紙、コピー用紙等として使用できる。しかし、そのようなリサイクル紙を吸収性物品の資材として使用する場合は、長時間の使用時においても資材の破損等が発生しないような資材強度が求められる。特に、使用済みおむつから原料のパルプを取り出して再利用可能となったリサイクルパルプを使用したシート材は、リサイクル処理における洗浄過程等によってパルプの繊維長が短くなる傾向があり、また、微量の異物が含まれていることがある。その結果、リサイクルパルプをシート状にしていく過程で繊維間同士の結合が弱まり、当該リサイクルパルプを含むシート材は資材強度が低くなる虞がある。強度を維持するために、リサイクルパルプの含有率を低減させたシート材を使用することも考えられるが、そのようなシート材はリサイクルシートとしては比較的強度が高いものの、吸収性物品に用いて長時間使用した場合に破損する虞があり、さらなる強度が求められる。
本発明は、上記のような問題に鑑みてなされたものであって、その目的とするところは、リサイクルパルプを含むリサイクルシート材を吸収性物品の構成材として用いて長時間使用しても、当該シート材が破損する虞を低減できる吸収性物品を提供することにある。
上記目的を達成するための主たる発明は、使い捨て吸収性物品をリサイクルしたリサイクルパルプを含むリサイクルシートを備える吸収性物品であって、前記吸収性物品の厚さ方向において前記リサイクルシートと隣接する別体シートと、前記リサイクルシートとが接合された複合シートを有し、前記リサイクルシートにおける前記リサイクルパルプの含有率が15重量%未満であり、前記複合シートを前記リサイクルシートの繊維の配向方向に引っ張った場合の、前記複合シートにおける前記リサイクルシートの破断が開始するときの単位幅当たりの引張力は、単体の前記別体シートを前記繊維の配向方向に引っ張った場合の、前記別体シートの破断が開始するときの単位幅当たりの引張力よりも高いことを特徴とする吸収性物品である。
本発明の他の特徴については、本明細書及び添付図面の記載により明らかにする。
本発明によれば、長時間使用しても、リサイクルパルプを活用したシートが破損せず、かつ、環境に優しい吸収性物品を提供することができる。
展開かつ伸長状態の、第1実施形態に係る吸収性物品としての使い捨ておむつ1を肌面側から見た概略平面図である。 図1に示すA-A線に沿った断面図である。 各シートの引張強さの評価結果を示した表である。 上述の複合シートBの引張試験における荷重-伸び線図の一例を示している。 表面シート4と肌側コアラップシート8とを接合する接着剤の塗布範囲を示す平面図である。 非肌側コアラップシート9と裏面シート5とを接合する接着剤の塗布範囲を示す平面図である。 図6の平面図に、さらに吸収性コア3と非肌側コアラップシート9とを接合する接着剤を示した平面図である。 展開かつ伸長状態の、第2実施形態に係る吸収性物品としての吸収パッド2を肌面側から見た概略平面図である。 図8に示す吸収パッド2の主要部の分解斜視図である。 図8に示すB-B線に沿った断面図である。 展開状態における吸収パッド2のうちの、第2吸収性コア33b及び第2コアラップシート39を示す平面図である。
本明細書及び添付図面の記載により、少なくとも以下の事項が明らかとなる。
使い捨て吸収性物品をリサイクルしたリサイクルパルプを含むリサイクルシートを備える吸収性物品であって、前記吸収性物品の厚さ方向において前記リサイクルシートと隣接する別体シートと、前記リサイクルシートとが接合された複合シートを有し、前記リサイクルシートにおける前記リサイクルパルプの含有率が15重量%未満であり、前記複合シートを前記リサイクルシートの繊維の配向方向に引っ張った場合の、前記複合シートにおける前記リサイクルシートの破断が開始するときの単位幅当たりの引張力は、単体の前記別体シートを前記繊維の配向方向に引っ張った場合の、前記別体シートの破断が開始するときの単位幅当たりの引張力よりも高いことを特徴とする吸収性物品である。
このような吸収性物品によれば、リサイクルシートと別体シートとを接合させることで、接合させた複合シートにおけるリサイクルシート自体の強度が、別体シート単体の破断が開始するときの引張力以上の力を加えないと破断されない強度となり、リサイクルシートの強度を向上させることができる。リサイクルパルプの含有率を15重量%未満にすることで、リサイクルシートはこのような強度を保持することができ、吸収性物品に用いて長時間使用してもリサイクルシートが破損する虞を低減することができる。
かかる吸収性物品であって、前記複合シートにおいて、前記リサイクルシートの前記繊維の配向方向と、前記別体シートの前記繊維の配向方向とは同一方向であり、前記別体シートの前記繊維の配向方向における最大伸度は、前記繊維の配向方向に直交する方向における最大伸度よりも低いことが望ましい。
このような吸収性物品によれば、別体シートのうち最大伸度が高い方向にリサイクルシートの繊維の配向方向を合わせて配置する場合に比べて、別体シートのうち最大伸度がより低い方向、すなわち、より伸びにくい方向にリサイクルシートの繊維の配向方向を合わせる方が、複合シートに力が加わった際に別体シートが破れにくく、結果としてリサイクルシートがより破れにくくなる。
かかる吸収性物品であって、前記繊維の配向方向において、伸長後の前記別体シートの長さが、伸長前の前記別体シートの長さの105%となるときの単位幅当たりの引張力は、単体の前記リサイクルシートを前記繊維の配向方向に引っ張った場合の、前記リサイクルシートの破断が開始するときの単位幅当たりの引張力よりも高いことが望ましい。
このような吸収性物品によれば、別体シートは5%伸長させても破断せず、リサイクルシート単体と比較しても、リサイクルシート単体よりも先に破れることはない。資材としてそのような強度を有する別体シートと、リサイクルシートとを接合させることで、複合シートにおけるリサイクルシートの強度を高めることができる。
かかる吸収性物品であって、前記リサイクルシートには、熱可塑性樹脂が含まれていることが望ましい。
このような吸収性物品によれば、熱可塑性樹脂を含むリサイクルシートが破損する虞を低減することができる。

かかる吸収性物品であって、前記別体シートは、熱可塑性樹脂を含み、前記コアラップシートと、前記別体シートとが熱融着していることが望ましい。
このような吸収性物品によれば、リサイクルシートの熱可塑性樹脂と、別体シートの熱可塑性樹脂とを熱融着させることにより、複合シートにおけるリサイクルシートの強度を高めることができる。
かかる吸収性物品であって、前記リサイクルシートの前記熱可塑性樹脂と、前記別体シートの前記熱可塑性樹脂とは、同じ種類の熱可塑性樹脂であることが望ましい。
このような吸収性物品によれば、同じ種類の熱可塑性樹脂同士の熱融着によって、複合シートにおけるリサイクルシートの強度を高めることができる。
かかる吸収性物品であって、前記複合シートにおける前記リサイクルシートと前記別体シートとがホットメルト接着剤によって接合されていることが望ましい。
このような吸収性物品によれば、ホットメルトで接合することで、複合シートにおける前記リサイクルシートの破断開始時の引張力をより高めることができる。
かかる吸収性物品であって、前記ホットメルト接着剤は、少なくとも一部において、面状に塗布されていることが望ましい。
このような吸収性物品によれば、ホットメルトが隙間なく塗布されている部分(ベタ塗り部分)においては、リサイクルシートの強度をより高めることができる。
かかる吸収性物品であって、前記複合シートは、前記リサイクルシートと前記別体シートとが前記ホットメルト接着剤によって接合されていない非接合領域を有することが望ましい。
このような吸収性物品によれば、ホットメルトを完全に隙間なく全面に塗布すると複合シートが堅くなる虞があるが、非接合領域を有することで、柔らかさも維持し、強度と堅さのバランスを取ることができる。
かかる吸収性物品であって、展開状態において、前記繊維の配向方向は前記吸収性物品の長手方向であり、前記長手方向に直交する方向を幅方向とし、前記複合シートのうち、前記リサイクルシートと前記別体シートとが前記ホットメルト接着剤によって接合されている領域を接合領域としたとき、前記接合領域の前記幅方向における長さの合計が、前記非接合領域の前記幅方向における長さの合計よりも長いことが望ましい。
このような吸収性物品によれば、ホットメルト接着剤によって固定されている領域が多くなることで、複合シートの強度を向上させることができ、リサイクルシートがより破れにくくなる。
かかる吸収性物品であって、展開状態において、前記繊維の配向方向は前記吸収性物品の長手方向であり、前記長手方向に直交する方向を幅方向としたとき、前記複合シートにおいて前記ホットメルト接着剤が連続して設けられている長さは、前記幅方向よりも前記長手方向の方が長いことが望ましい。
このような吸収性物品によれば、リサイクルシートは、繊維の配向方向である長手方向の引張強さが、幅方向の引張強さよりも高く、そのような繊維の配向方向である長手方向にホットメルト接着剤が連続的に長く設けられていることで、リサイクルシートをより破れにくくすることができる。
かかる吸収性物品であって、前記リサイクルシートと前記別体シートとが前記ホットメルト接着剤によって接合されている接合領域の少なくとも一部が、前記リサイクルシートの前記長手方向の全域に亘って設けられていることが望ましい。
このような吸収性物品によれば、引張強さが高い長手方向において、リサイクルシートの全域にホットメルト接着剤の接合領域があることで、リサイクルシートをより破れ難くすることができる。
かかる吸収性物品であって、吸収性コアを有し、前記吸収性コアの前記厚さ方向の肌側に配置された前記複合シートである肌側複合シートと、前記吸収性コアの前記厚さ方向の非肌側に配置された前記複合シートである非肌側複合シートとを有し、前記肌側複合シートの前記リサイクルシートは、前記吸収性コアの肌側に隣接して配置された肌側コアラップシートであり、前記非肌側複合シートの前記リサイクルシートは、前記吸収性コアの非肌側に隣接して配置された非肌側コアラップシートであることが望ましい。
このような吸収性物品によれば、吸収性コアは液体を吸収すると膨らむため、吸収性コアを包むようにコアラップシートが設けられていると、コアの膨らみによってコアラップシートに力がかかり、コアを包む側面の部分のコアラップシートが破れる虞がある。コアラップシートが肌側及び非肌側にそれぞれ分かれて配置されることで、コアラップシートにかかる負担を軽減し、破れるリスクを低減することができる。
かかる吸収性物品であって、前記肌側複合シートの前記別体シートは、液透過性のシート部材であり、前記非肌側複合シートの前記別体シートは、液不透過性のシート部材であり、前記非肌側複合シートを前記リサイクルシートの前記繊維の配向方向に引っ張った場合の、前記非肌側複合シートにおける前記リサイクルシートの破断が開始するときの単位幅当たりの引張力は、前記肌側複合シートを前記リサイクルシートの前記繊維の配向方向に引っ張った場合の、前記肌側複合シートにおける前記リサイクルシートの破断が開始するときの単位幅当たりの引張力よりも高いことが望ましい。
このような吸収性物品によれば、複合シートにおけるリサイクルシートの破断開始時の引張力は、接合される別体シートの破断開始時の引張力が高いほど高くなる。非肌側複合シートでは、液不透過性のシート部材(別体シート)と接合されているため、非肌側複合シートのリサイクルシートは、肌側複合シートのリサイクルシートと比較して破断開始時の引張力が高くなる。従って、非肌側複合シートにおけるリサイクルシートの破断が開始するときの単位幅当たりの引張力が、肌側複合シートにおけるリサイクルシートの破断が開始するときの単位幅当たりの引張力よりも低い場合に比べて、非肌側複合シートにおけるリサイクルシートの破断が開始するときの単位幅当たりの引張力が、肌側複合シートにおけるリサイクルシートの破断が開始するときの単位幅当たりの引張力よりも高い方が、漏れ防止効果をさらに向上させることができる。
かかる吸収性物品であって、前記非肌側複合シートの前記別体シートは、前記非肌側コアラップシートの非肌側に隣接して配置されており、前記非肌側複合シートは、前記非肌側コアラップシートと前記別体シートとがホットメルト接着剤によって接合されていない非接合領域を有し、前記吸収性コアと前記非肌側コアラップシートとは、前記ホットメルト接着剤によって互いに接合されているコア接合領域を有し、展開状態における前記吸収性物品の平面視において、前記非接合領域は、前記コア接合領域と重なる部分を有することが望ましい。
このような吸収性物品によれば、ホットメルト接着剤が塗布されていない非接合領域は、強度が低減する虞があるが、吸収性コアと非肌側コアラップシートとが接合されているコア接合領域と重なる部分を有することで、強度の低下を抑制することができる。
かかる吸収性物品であって、少なくとも高吸収性ポリマーを含む第1吸収性コアと、少なくとも高吸収性ポリマーを含む第2吸収性コアとを有し、前記第1吸収性コアに含まれる前記高吸収性ポリマーの質量比率は、前記第2吸収性コアに含まれる前記高吸収性ポリマーの質量比率よりも多く、前記第1吸収性コアを包まないように配置されたコアラップシートとして、前記リサイクルシートである第1リサイクルシートが設けられており、前記第2吸収性コアを包むように配置されたコアラップシートとして、前記リサイクルシートである第2リサイクルシートが設けられていることが望ましい。
このような吸収性物品によれば、高吸収性ポリマーの量が多い第1吸収性コアのコアラップシートを、第1吸収性コアを包まないような形態とすることで、高吸収性ポリマーの量が多くてより膨らみ易い第1吸収性コアのコアラップシートにかかる負担を軽減し、コアラップシート(第1リサイクルシート)が破れるリスクを低減することができる。
かかる吸収性物品であって、前記リサイクルシートには、熱可塑性樹脂が含まれており、前記第2リサイクルシートの少なくとも一部は、展開状態における前記吸収性物品の平面視において、前記リサイクルシート同士が重なり合う重複領域を有し、前記重複領域において、前記リサイクルシート同士が熱融着していることが望ましい。
このような吸収性物品によれば、リサイクルシート同士が熱融着することで、リサイクルシートの強度が高まり、破れる虞をより低減することができる。
===第1実施形態===
<おむつ1の基本的構成>
以下、第1実施形態に係る吸収性物品の一例としての大人用のテープ型使い捨ておむつ(以下、おむつ1とも呼ぶ)を例に挙げて説明する。ただし、上記に限定されず、吸収性物品は、子供用のテープ型使い捨ておむつや、尿とりパッド、生理用品等としても適用可能である。
図1は、展開かつ伸長状態の、第1実施形態に係る吸収性物品としての使い捨ておむつ1を肌面側から見た概略平面図である。図2は、図1に示すA-A線に沿った断面図である。
おむつ1は、図1に示すように、展開かつ伸長状態において、長手方向、幅方向、及び厚さ方向を有する。また、おむつ1は、長手方向に3つの領域に区分され、着用者の腹側部に当てられる腹側胴回り部1Aと、着用者の背側部に当てられる背側胴回り部1Cと、長手方向において腹側胴回り部1Aと背側胴回り部1Cの間に位置する股下部1Bを有する。また、図2に示すように、おむつ1を構成する各部材が積層された方向を厚さ方向という。厚さ方向において、着用者に接する側を肌側と称し、その反対側を非肌側と称す。
なお、おむつ1の展開状態とは、おむつ1をその長手方向に開くことで、おむつ1を平面上に展開した状態のことである。また、おむつ1の「伸長状態」とは、おむつ1全体(製品全体)を皺なく伸長させた状態、具体的には、おむつ1を構成する各部材(例えば、後述する内側及び外側防漏弾性部材171、181、脚回り弾性部材16、吸収性コア3等)の寸法がその部材単体の寸法(すなわち弾性部材の弾性特性が発現しない状態での寸法)と一致又はそれに近い寸法になるまで伸長させた状態のことを言う。
また、図2に示すように、おむつ1は、吸収性コア3と、吸収性コア3よりも厚さ方向の肌側に設けられた表面シート4と、吸収性コア3よりも厚さ方向の非肌側に設けられた裏面シート5及び外装シート6と、一対のサイドシート7とを備える。
表面シート4は、液透過性のシートであればよく、エアスルー不織布やスパンボンド不織布等を例示できる。裏面シート5は、液不透過性のシートであればよく、合成樹脂フィルムや、疎水性のSMS不織布等を例示できる。また、表面シート4及び裏面シート5には、熱可塑性樹脂(ポリエチレン(PE)やポリプロピレン(PP)等)が含まれている。
一対のサイドシート7は、表面シート4の肌側面上の、幅方向の両側部から幅方向の外側に延出するシート(例えば不織布等)である。外装シート6は、厚さ方向において裏面シート5よりも非肌側に位置する液不透過性のシートであり、おむつ1の外形形状、すなわち、長手方向の中央部(股下部1B)が幅方向の内側に括れた形状を成す。
吸収性コア3としては、SAP(高吸収性ポリマー)を含むパルプ等の液体吸収性繊維が所定の形状に成形されたものを例示できる。また、本実施形態においては、液透過性の肌側コアラップシート8が吸収性コア3の肌側に隣接して配置されており、さらに、液透過性の非肌側コアラップシート9が吸収性コア3の非肌側に隣接して配置されている。肌側コアラップシート8及び非肌側コアラップシート9は、例えばティッシュ等によって構成されるが、詳細については後述する。
また、おむつ1は、図1に示すように、背側胴回り部1Cから幅方向の両外側に延出するフラップ部10を備える。フラップ部10は、基材シート11と、基材シート11上に接合された第1止着部材12と第2止着部材13とを有する。基材シート11は、サイドシート7と外装シート6との間に接合されている。第1止着部材12と第2止着部材13とは、長手方向に間隔を空けて配置されており、おむつ1の装着時に、腹側胴回り部1Aに設けられたターゲット部14に止着可能に構成されている。第1止着部材12と第2止着部材13としては、フック材を例示できる。なお、止着部材は、左右それぞれに一つずつ設けられていてもよい。また、おむつ1は、フラップ部10の基材シート11を備えずに、サイドシート7及び外装シート6が幅方向の外側に延出し、サイドシート7上に止着部材が接合されていてもよい。
おむつ1は、幅方向の両側部において、長手方向に伸縮する脚回り弾性部材16を有する(図2参照)。脚回り弾性部材16は、幅方向に間隔を空けて左右3本ずつ設けられている。より詳細には、最も幅方向の内側に位置する脚回り弾性部材16は、表面シート4と裏面シート5との間に配置されている。残りの2本の脚回り弾性部材16は、サイドシート7と裏面シート5との間に配置されている。尚、脚回り弾性部材16の本数は特に限定されるものではない。
また、おむつ1は、内側防漏ギャザー17及び外側防漏ギャザー18を有する。内側防漏ギャザー17及び外側防漏ギャザー18は、着用者の肌面側に起立可能に構成されており、左右一対で設けられている。内側防漏ギャザー17は、いわゆる内倒れのギャザーであり、外側防漏ギャザー18は、いわゆる外倒れのギャザーである。内側防漏ギャザー17は、外側防漏ギャザー18及び脚回り弾性部材16よりも幅方向の内側に設けられている。なお、内側防漏ギャザー17の少なくとも一部が外側防漏ギャザー18よりも幅方向の内側に位置していればよい。また、おむつ1は、少なくとも外側防漏ギャザー18を有していればよく、内側防漏ギャザー17を有していなくてもよい。
内側防漏ギャザー17は、図2に示すように、表面シート4が折り畳まれることによって形成されている。具体的には、内側防漏ギャザー17は、図2に示される折り曲げ線f1にて表面シート4が幅方向の外側から内側、且つ肌側に折り曲げられ、折り曲げ線f2にて同表面シート4が幅方向の内側から外側、且つ非肌側に折り返されて、その折り返された部位に長手方向に伸縮する内側防漏弾性部材171が設けられることにより形成されている。内側防漏弾性部材171としては、例えば糸ゴムが挙げられる。
外側防漏ギャザー18は、図2に示すように、サイドシート7が折り畳まれることによって形成されている。具体的には、外側防漏ギャザー18は、図2に示される折り曲げ線f3にてサイドシート7が幅方向の内側から外側、且つ肌側に折り曲げられ、折り曲げ線f4にて同サイドシート7が幅方向の外側から内側、且つ非肌側に折り返されて、その折り返された部位に長手方向に伸縮する外側防漏弾性部材181が設けられることにより形成されている。外側防漏弾性部材181としては、例えば糸ゴムが挙げられる。内側防漏ギャザー17及び外側防漏ギャザー18によって、排泄物の横漏れを抑制できる。
おむつ1の背側胴回り部1Cの長手方向の端部、且つ、幅方向の中央部には、複数の胴回り弾性部材21により形成されるウエストギャザー22が配置されている。ウエストギャザー22により、着用時に着用者の胴部の形状に沿うように変形してフィットすると共に、おむつ1の位置ずれが抑制される。
<肌側及び非肌側コアラップシート8,9>
本実施形態における肌側コアラップシート8及び非肌側コアラップシート9は、使用済みの使い捨て吸収性物品(例えば、使用済み使い捨ておむつ)をリサイクルしたリサイクルパルプを含んでいるリサイクルシートである。一般に、吸収性物品は、長時間使用した場合に吸収性コアが外側に露出することがないように、資材の強度が求められている。一方で、回収した使用済み使い捨ておむつから原料のパルプを取り出し、リサイクル処理によって再利用可能となったリサイクルパルプを含むシートは、洗浄等を行う過程でリサイクルパルプの繊維長が短くなるという特徴がある。それにより、資材強度が損なわれ、例えば、リサイクルパルプを含むシートをコアラップシートとして使用する場合、吸収性物品を長時間使用した時に当該コアラップシートが破損して、吸収性コアが露出する虞があった。
この点につき、まず、おむつ1は、おむつ1の厚さ方向においてリサイクルシートと隣接する別体シートと、リサイクルシートとが接合された複合シートを有している。具体的には、肌側コアラップシート8(リサイクルシート)に対する別体シートは表面シート4であり、肌側コアラップシート8と表面シート4とが接合されて複合シートが構成されている。つまり、おむつ1は、吸収性コア3の厚さ方向の肌側に配置された複合シートである肌側複合シートZ1を有する。また、非肌側コアラップシート9(リサイクルシート)に対する別体シートは裏面シート5であり、非肌側コアラップシート9と裏面シート5とが接合されて複合シートが構成されている。つまり、おむつ1は、吸収性コア3の厚さ方向の非肌側に配置された複合シートである非肌側複合シートZ2を有している。
ここで、繊維長が短いリサイクルパルプを含むリサイクルシートが、別体シートと接合された複合シートにおいて資材強度が高まるかを確認するために、リサイクルシート、別体シート、及び複合シートのそれぞれに対し、下記の方法を用いて試験を行った。
(評価方法)
評価を行う資材としては、
・ リサイクルパルプを15重量%含むリサイクルシート(肌側コアラップシート8)
・ 表面シート4(別体シート)の一例として、ポリプロピレンスパンボンド不織布(PPSB)
・ 表面シート4(別体シート)の一例として、エアスルー不織布
・ 肌側複合シートZ1の一例として、上述の1)と2)をホットメルト接着剤で貼り合わせた複合シートA(接着剤の塗布量は4g/mでスパイラル状に塗布)
・ 肌側複合シートZ1の一例として、上述の1)と3)をホットメルト接着剤で貼り合わせた複合シートB(接着剤の塗布量は4g/mでスパイラル状に塗布)
を用意した。
上記1)~5)の各シートを25mm×100mmの大きさに切り出して、サンプルを各シート5個ずつ作製した。なお、各シートの繊維の配向方向における強度を計測するため、繊維の配向方向の長さが100mmとなるようにする。繊維の配向方向とは、例えば、資材が不織布である場合、不織布ウェブを製造する際に、不織布ウェブが搬送される方向(MD方向)に構成繊維が配列することから、そのような資材の構成繊維が沿う方向を意味する。そして、もともと、構成繊維の配向方向(ウェブのMD方向)における資材の引張強度は、構成繊維の配向方向に直交する方向(ウェブのCD方向)の引張強度と比較して高い。すなわち、繊維の配向方向は、おむつ1の長手方向と幅方向のうち、その資材の強度が高い方の方向のことでもある。本実施形態では、図1に示す展開状態において、繊維の配向方向はおむつ1の長手方向であり、構成繊維の配向方向に直交する方向とは、幅方向である。
そして、引張試験機(島津製作所(株)製、オートグラフ型式AGS-1KNG等)を使用して、サンプルを繊維の配向方向に、100mm/minの速度で引っ張り、引張強さを測定した。サンプルごとに同様の測定を5回行ってそれぞれの最大引張力を算出し、その平均を各シート1)~5)の最大引張力(引張強さ)の値とした。図3は、各シートの引張強さの評価結果を示した表である。なお、各シートの幅を25mm基準としているので、最大引張力の単位の分母が25mmとなっている。また、図4は、上述の複合シートBの引張試験における荷重-伸び線図の一例を示している。図4の線図は、複合シートBのサンプルによる5回の測定のうち、最大引張力の平均値に近いサンプルの結果を一例として表している。なお、図4の線図に示すピーク(最大点)を最大引張力とし、当該ピークがシートの破断が開始する点であり、実際には、最大引張力の時点よりも後に破断される。
図3を参照すると、1)のリサイクルシート単体での最大引張力は9.2N/25mmであったの対し、4)のリサイクルシートとPPSBを接合させた複合シートAの最大引張力は27.9N/25mm、及び、5)のリサイクルシートとエアスルー不織布を接合させた複合シートBの最大引張力は25.5N/25mmであり、いずれも強度が高まった。そして、複合シートAの最大引張力は、別体シートである2)のPPSB単体の最大引張力(24.1N/25mm)よりも高く、また、複合シートBの最大引張力は、別体シートである3)のエアスルー不織布単体の最大引張力(18.4N/25mm)よりも高いことが分かる。
ここで、各シートの単位幅(25mm)当たりの最大引張力は、各シートの破断が開始する単位幅当たりの引張力であり、すなわち、各複合シートA及びBにおけるリサイクルシートの破断が開始するときの単位幅当たりの引張力でもある。従って、上述の試験より、複合シート(肌側複合シートZ1)をリサイクルシート(肌側コアラップシート8)の繊維の配向方向に引っ張った場合の、複合シートにおけるリサイクルシートの破断が開始するときの単位幅当たりの引張力は、単体の別体シート(表面シート4)を繊維の配向方向に引っ張った場合の、別体シートの破断が開始するときの単位幅当たりの引張力よりも高いことが言える。つまり、リサイクルシート(肌側コアラップシート8)と別体シート(表面シート4)とが接合されることにより、リサイクルシート(肌側コアラップシート8)の強度は、別体シート(表面シート4)単体の破断が開始するときの引張力以上の力を加えないと破断されない強度となる。そのような強度を有するリサイクルシートをおむつ1に使用することによって、着用者が長時間使用しても、リサイクルシートが破損する虞を低減することができる。
そして、上述の結果は、リサイクルパルプの含有率が15重量%であるリサイクルシート(肌側コアラップシート8)を用いた場合の効果である。よって、リサイクルシートのリサイクルパルプの含有率を15重量%未満にすることで、リサイクルシートは上述の強度を保持することができ、そのようなリサイクルシートをおむつ1に用いることで、長時間使用しても、リサイクルシートである肌側コアラップシート8が破損する虞を低減することができる。
また、非肌側複合シートZ2におけるリサイクルシート(非肌側コアラップシート9)の強度についても、次のようなことがいえる。本実施形態では、上述のように、肌側複合シートZ1の別体シート(表面シート4)は液透過性のシート部材であり、非肌側複合シートZ2の別体シート(裏面シート5)は液不透過性のシート部材である。それ故、非肌側複合シートZ2をリサイクルシート(非肌側コアラップシート9)の繊維の配向方向に引っ張った場合の、非肌側複合シートZ2におけるリサイクルシートの破断が開始するときの単位幅当たりの引張力は、肌側複合シートZ1をリサイクルシート(肌側コアラップシート8)の繊維の配向方向に引っ張った場合の、肌側複合シートZ1におけるリサイクルシートの破断が開始するときの単位幅当たりの引張力よりも高い。つまり、各複合シートにおけるリサイクルシートの破断開始時の引張力は、接合される別体シートの破断開始時の引張力が高いほど高くなる。非肌側複合シートZ2では、合成樹脂フィルム等の液不透過性の別体シート(裏面シート5)と接合されているため、非肌側複合シートZ2のリサイクルシート(非肌側コアラップシート9)は、肌側複合シートZ1のリサイクルシート(肌側コアラップシート8)と比較して破断開始時の引張力が高くなる。すなわち、非肌側複合シートZ2における非肌側コアラップシート9の方が、肌側複合シートZ1における肌側コアラップシート8よりも破れにくくなっている。従って、非肌側複合シートZ2における非肌側コアラップシート9の破断が開始するときの単位幅当たりの引張力が、肌側複合シートZ1における肌側コアラップシート8の破断が開始するときの単位幅当たりの引張力よりも低い場合に比べて、非肌側複合シートZ2における非肌側コアラップシート9の破断が開始するときの単位幅当たりの引張力が、肌側複合シートZ1における肌側コアラップシート8の破断が開始するときの単位幅当たりの引張力よりも高い方が、漏れ防止効果をさらに向上させることができる。
また、リサイクルシート(肌側及び非肌側コアラップシート8,9)には、液体吸収性繊維としてのパルプ繊維の他に、熱可塑性樹脂が含まれている。熱可塑性樹脂としては、ポリエチレン(PE)やポリプロピレン(PP)等を例示できる。
なお、本実施形態では、肌側コアラップシート8と表面シート4とが接合されて複合シートである肌側複合シートZ1を構成するが、おむつ1の変形例として、肌側コアラップシート8と表面シート4との間に補助シート等の別のシート材が配置されることも考えられる。しかしながら、本実施形態における複合シートは、あくまでも、リサイクルシート(肌側コアラップシート8)が破損して吸収性コア3の内容物が外側に出てしまうことを抑制できる別体シートと接合されることで形成されるため、当該別体シートは補助シート等ではなく、表面シート4であることが好ましい。
また、肌側複合シートZ1において、リサイクルシート(肌側コアラップシート8)の繊維の配向方向と、別体シート(表面シート4)の繊維の配向方向とは同一方向であり、別体シート(表面シート4)の繊維の配向方向(長手方向)における最大伸度(最大伸び率)は、繊維の配向方向に直交する方向(幅方向)における最大伸度よりも低い。繊維の配向方向に直交する方向は、引張強度も弱く、別体シート(表面シート4)が伸び易い方向である。仮に、そのような別体シートが伸び易い方向、すなわち幅方向にリサイクルシートの繊維の配向方向が配置されると、別体シートを同方向(幅方向)に引っ張った場合に、接合されているリサイクルシートが破断する虞が高まる。従って、表面シート4のうち最大伸度が高い方向に肌側コアラップシート8の繊維の配向方向を合わせて配置する場合に比べて、表面シート4のうち最大伸度がより低い方向、すなわち、より伸びにくい方向に肌側コアラップシート8の繊維の配向方向を合わせる方が、肌側複合シートZ1に力が加わった際に表面シート4が破れにくく、結果として肌側コアラップシート8がより破れにくくなる。
また、別体シート(本実施形態では、表面シート4と裏面シート5)自体も次のような強度を有している。繊維の配向方向において、伸長後の別体シートの長さが、伸長前の別体シートの長さの105%となるときの単位幅当たりの引張力は、単体のリサイクルシート(肌側コアラップシート8又は非肌側コアラップシート9)を繊維の配向方向に引っ張った場合の、リサイクルシートの破断が開始するときの単位幅当たりの引張力よりも高い。すなわち、上述の引張強さを測定する試験結果(図3)から見ると、リサイクルシートの破断が開始するときの単位幅当たり(25mm)の引張力は9.2N/25mmである。そして、別体シートに該当するポリプロピレンスパンボンド不織布及びエアスルー不織布を繊維の配向方向へ引っ張り、伸長後の長さが伸長前の長さの105%となるときの単位幅当たりの引張力は、当該9.2N/mmよりも高いことを意味する。つまり、別体シート(表面シート4又は裏面シート5)は5%伸長させても破断することはなく、単体のリサイクルシート(肌側コアラップシート8又は非肌側コアラップシート9)と比較しても、リサイクルシート単体よりも先に破れることはない。資材としてそのような強度を有する別体シートと、リサイクルシートとを接合させることで、肌側複合シートZ1及び非肌側複合シートZ2におけるリサイクルシートの強度を高めることができる。
図5は、表面シート4と肌側コアラップシート8とを接合する接着剤の塗布範囲を示す平面図である。図5においては、表面シート4と肌側コアラップシート8を透過させて、接着剤の塗布領域20(幅方向中央の左下がり斜線部分)を示している。同図に示すように、表面シート4と肌側コアラップシート8とによって構成される肌側複合シートZ1においては、肌側コアラップシート8と表面シート4とが、面状に塗布されたホットメルト接着剤によって接合されている。それにより、肌側複合シートZ1における肌側コアラップシート(リサイクルシート)の破断開始時の引張力をより高めることができる。
また、図5に示すように、当該ホットメルト接着剤は、塗布領域20において面状に塗布されている。ホットメルト接着剤が面状に塗布されている部分(塗布領域20)、すなわち、ホットメルト接着剤が隙間なく塗布されている部分においては、肌側コアラップシート8(リサイクルシート)の強度をより高めることができる。
図6は、非肌側コアラップシート9と裏面シート5とを接合する接着剤の塗布範囲を示す平面図である。図7は、図6の平面図に、さらに吸収性コア3と非肌側コアラップシート9とを接合する接着剤を示した平面図である。図6及び図7は、共に展開状態におけるおむつ1を平面視し、且つ、説明の便宜上、構成材を限定して示している。図6においては、非肌側コアラップシート9と裏面シート5を透過させて、接着剤の塗布範囲を示している。また、図7においても、非肌側コアラップシート9、裏面シート5及び吸収性コア3を透過させて、接着剤の塗布範囲を示している。
本実施形態では、図6に示すように、非肌側コアラップシート9と裏面シート5とによって構成される非肌側複合シートZ2において、非肌側コアラップシート9(リサイクルシート)と裏面シート5(別体シート)とは、ホットメルト接着剤によって接合されている。具体的には、非肌側複合シートZ2は、非肌側コアラップシート9と裏面シート5とがホットメルト接着剤によって接合されている複数の接合領域25を有する。本実施形態において、接合領域25は、幅方向に間隔を空けて、且つ長手方向に沿って7本設けられているが、数はこの限りではない。ホットメルト接着剤の塗布パターンとしては、Ωパターンやスパイラルパターン、塗布対象領域に隙間無く接着剤を塗布するベタ塗りパターン等を例示できるが、何等これらに限られない。なお、ホットメルト接着剤が、例えば円形の塗布パターンによって塗布されることによって接合領域25が形成される場合、接合領域25の幅(後述のn1、n2等)は、円形を描く線の幅ではなく、円形の直径のことである。このようにホットメルト接着剤で接合することで、非肌側複合シートZ2における非肌側コアラップシート9(リサイクルシート)の破断開始時の引張力をより高めることができる。
また、図6に示すように、非肌側複合シートZ2は、非肌側コアラップシート9と裏面シート5とがホットメルト接着剤によって接合されていない非接合領域26を有する。同様に、肌側複合シートZ1においても、図5に示す肌側コアラップシート8のうち、塗布領域20を除く領域が、非接合領域となる。ホットメルト接着剤を、例えば非肌側コアラップシート9と裏面シート5とが重なり合う部分に対して完全に隙間なく全面に塗布すると、非肌側複合シートZ2が堅くなる虞がある。しかし、非接合領域26を有することで、柔らかさも維持でき、強度と堅さのバランスを取ることができる。
ここで、図6に示すように、各接合領域25の幅方向の長さをn1、n2、・・・n7とし、各非接合領域26の幅方向の長さをS1、S2、・・・S8とすると、本実施形態では、非肌側複合シートZ2のうちの接合領域25の幅方向における長さの合計(n1+n2+n3+n4+n5+n6+n7)が、非接合領域26の幅方向における長さの合計(S1+S2+S3+S4+S5+S6+S7+S8)よりも長い。つまり、非肌側複合シートZ2のうち、ホットメルト接着剤によって固定されている領域の方が多くなっている。そのように接合領域25の方が多くなることで、非肌側複合シートZ2の強度を向上させることができ、非肌側複合シートZ2における非肌側コアラップシート9(リサイクルシート)がより破れにくくなる。
また、非肌側複合シートZ2の長手方向において、ホットメルト接着剤が連続して設けられている長さL1(すなわち、接合領域25の長手方向の長さ)は、幅方向においてホットメルト接着剤が連続して設けられている長さ(n1~n7のうちのいずれか)よりも長い。非肌側コアラップシート9(リサイクルシート)は、繊維の配向方向である長手方向の引張強さが、幅方向の引張強さよりも高く、そのような繊維の配向方向である長手方向にホットメルト接着剤が連続的に長く設けられていることで、非肌側コアラップシート9をより破れにくくすることができる。
また、図5に示すように、肌側コアラップシート8と表面シート4とがホットメルト接着剤によって接合されている接合領域(塗布領域20)は、肌側コアラップシート8の長手方向の全域に亘って設けられている。同様に、図6に示すように、非肌側コアラップシート9と裏面シート5とがホットメルト接着剤によって接合されている接合領域25は、それぞれ非肌側コアラップシート9の長手方向の全域に亘って設けられている。なお、接合領域25の少なくとも一部がリサイクルシートの長手方向の全域に亘って設けられていればよい。引張強さが高い長手方向において、リサイクルシート(肌側コアラップシート8、非肌側コアラップシート9)の当該長手方向の全域にホットメルト接着剤の接合領域(20,25)があることで、リサイクルシートをより破れ難くすることができる。
本実施形態では、上述のように、吸収性コア3の厚さ方向の肌側に配置された肌側複合シートZ1のうちのリサイクルシートである肌側コアラップシート8は、吸収性コア3の肌側に隣接して配置されている。また、吸収性コア3の厚さ方向の非肌側に配置された非肌側複合シートZ2のうちのリサイクルシートである非肌側コアラップシート9は、吸収性コア3の非肌側に隣接して配置されている。吸収性コア3は、液体を吸収すると膨らむため、吸収性コア3を包むようにコアラップシートが設けられていると、吸収性コア3の膨らみによってコアラップシートに力がかかり、吸収性コア3を包む側面の部分のコアラップシートが破れる虞がある。本実施形態では、コアラップシート(肌側コアラップシート8、非肌側コアラップシート9)が吸収性コア3の肌側及び非肌側にそれぞれ分かれて配置されることで、コアラップシートにかかる負担を軽減し、破れるリスクを低減することができる。
図7に示すように、吸収性コア3と非肌側コアラップシート9とは、ホットメルト接着剤によって互いに接合されているコア接合領域27を有している。本実施形態において、コア接合領域27は、幅方向に間隔を空けて、且つ長手方向に沿って3本設けられているが、数はこの限りではない。そして、非肌側コアラップシート9と裏面シート5とがホットメルト接着剤によって接合されていない非接合領域26は、平面視においてコア接合領域27と重なる部分を有している。ホットメルト接着剤が塗布されていない非接合領域26は、強度が低減する虞があるが、コア接合領域27と重なる部分を有することで、非肌側複合シートZ2のうちのリサイクルシート(非肌側コアラップシート9)の強度の低下を抑制することができる。
===第2実施形態===
第2実施形態に係る吸収性物品の一例として、尿や便等の排泄物を吸収する吸収パッド2について説明する。
<吸収パッド2の基本的構成>
図8は、展開かつ伸長状態の、第2実施形態に係る吸収性物品としての吸収パッド2を肌面側から見た概略平面図である。図9は、図8に示す吸収パッド2の主要部の分解斜視図である。図10は、図8に示すB-B線に沿った断面図である。
図8に示すように、吸収パッド2は、第1実施形態と同様に、長手方向、幅方向、及び厚さ方向(不図示)が設定されている。また、図10に示すように、吸収パッド2を構成する各部材が積層された方向を厚さ方向という。厚さ方向において、着用者に接する側を肌側と称し、その反対側を非肌側と称す。なお、吸収パッド2の展開状態及び伸長状態については、第1実施形態の展開状態及び伸長状態の定義と同様である。

図8及び図9に示すように、吸収パッド2は、表面シート34と、裏面シート35と、吸収体33と、外装シート36と、一対のサイドシート37とを備える。表面シート34は、厚さ方向において吸収体33よりも肌側に設けられた液透過性のシートであり、エアスルー不織布やスパンボンド不織布等を例示できる。裏面シート35は、吸収体33よりも厚さ方向の非肌側に設けられた液不透過性のシートであり、合成樹脂フィルムや、疎水性のSMS不織布等を例示できる。また、表面シート34及び裏面シート35には、熱可塑性樹脂(ポリエチレン(PE)やポリプロピレン(PP)等)が含まれている。
一対のサイドシート37は、表面シート34の肌側面上の、幅方向の両側部から幅方向の外側に延出するシート(例えば不織布等)である。外装シート36は、厚さ方向において裏面シート5よりも非肌側に位置する液不透過性のシートであり、吸収パッド2の外形形状、すなわち、長手方向の中央部が幅方向の内側に括れた形状を成す。
吸収体33は、厚さ方向において表面シート34と裏面シート35との間に位置する、液吸収性及び液保持性を有する部材である。第2実施形態では、吸収体33は、肌側に位置する第1吸収性コア33aと、第1吸収性コア33aの非肌側に位置する第2吸収性コア33bとを含んでいる。第1吸収性コア33a及び第2吸収性コア33bとしては、SAP(高吸収性ポリマー)を含むパルプ等の液体吸収性繊維が所定の形状に成形されたものを例示できる。本実施形態では、具体的に、第1吸収性コア33aの形状は、長手方向に長く、長手方向の中央付近に、幅方向の内側に向かう括れ部を備える略瓢箪形状または略砂時計状である。一方、第2吸収性コア33bの形状は、平面視で長手方向に長く、幅方向が短い略矩形状を有する。第2吸収性コア33bにおいて、長手方向の寸法は第1吸収性コア33aの長手方向の寸法よりも短く、幅方向の寸法は第1吸収性コア33aの幅方向の寸法よりも短い。したがって、第1吸収性コア33aの長手方向および幅方向の両端縁は、それぞれ第2吸収性コア33bの長手方向および幅方向の両端縁よりも外側に位置する。なお、吸収体33の形状については特に制限はない。
また、第2実施形態においては、第1吸収性コア33aの肌側に第1コアラップシート38が設けられており、さらに、第2吸収性コア33bを非肌側から包むように第2コアラップシート39が設けられている。なお、第2実施形態において、第1コアラップシート38は、第1吸収性コア33aを包まないように配置されている。また、第1及び第2コアラップシート38,39には、液体吸収性繊維としてのパルプ繊維の他に、熱可塑性樹脂が含まれている。熱可塑性樹脂としては、ポリエチレン(PE)やポリプロピレン(PP)等を例示できる。なお、第1及び第2コアラップシート38,39の詳細については、後述する。
また、吸収パッド2は、防漏壁48を有する。防漏壁48は、着用者の肌面側に起立可能に構成されており、左右一対で設けられている。防漏壁48は、図10に示すように、サイドシート37の幅方向の内側側部が非肌側に折り返されて、その折り返された部位に長手方向に伸縮する防漏壁弾性部材60が設けられることにより形成されている。防漏壁48によって排泄物の横漏れを抑制できる。なお、図8では、幅方向に間隔を空けて、糸状の防漏壁弾性部材60が左右に1本ずつ配置されているが、これらの数は特に限定されるものではない。
本実施形態では、吸収体33において、第1吸収性コア33aは、肌側から非肌側に向かって厚さ方向に窪んだ、好ましくは貫通したスリット45aを有する。スリット45aは、吸収パッド2の長手方向の中央よりも腹側寄りに位置し、吸収体33の幅方向の中心を通って長手方向に延在する。第2吸収性コア33bは、肌側から非肌側に向かって厚さ方向に窪んだ、好ましくは貫通したスリット45bを有する。スリット45bは、吸収パッド2の長手方向の中央よりも腹側寄りに位置し、吸収体33の幅方向の中心を通って長手方向に延在する。スリット45a及びスリット45bは、平面視で少なくとも一部が重なるように形成される。それにより、排泄された尿が第1吸収性コア33aのスリット45aを介して第2吸収性コア33bに達したとき、その尿を、スリット45bを介して第2吸収性コア33bの更に内部へ引き込むことができる。スリット45a、45bの平面視での長手方向の寸法(長さ)および幅方向の寸法(幅)等は、第1吸収性コア33aおよび第2吸収性コア33bのサイズ等を考慮して適宜調整される。スリット45a、45bの幅および長さは、例えば、5.0~50mmmおよび50~300mmが挙げられる。
本実施形態では、吸収体33は、一対の圧搾部46を備える。一対の圧搾部46は、スリット45aの幅方向の両外側に、長手方向に沿って延在する。一対の圧搾部46は、第1吸収性コア33aの肌側の表面から、第1吸収性コア33a及び第2吸収性コア33bを厚さ方向に圧搾することで形成される。ただし、一対の圧搾部46は、表面シート34及び吸収体33の両方を圧搾して形成されてもよい。一対の圧搾部46の各々は、平面視で、直線状に形成されるが、その形状は特に制限されるものではない。一対の圧搾部46により、尿が表面シート34上を外側に向かって移動して外部に漏れることを予防し、尿を吸収体33内へ引き込み易くすることができる。
(第2実施形態におけるリサイクルシート、別体シート及び複合シート)
第2実施形態における第1コアラップシート38及び第2コアラップシート39は、第1実施形態と同様に、使用済みの使い捨て吸収性物品(例えば、使用済み使い捨ておむつや吸収パッド)をリサイクルしたリサイクルパルプを15重量%以上含むリサイクルシートである(以下では、第1コアラップシート38を第1リサイクルシート、第2コアラップシート39を第2リサイクルシートともいう)。そして、吸収パッド2は、吸収パッド2の厚さ方向において第1リサイクルシートと隣接する別体シートと、第1リサイクルシートとが接合された複合シートを有している。具体的には、第1コアラップシート38(第1リサイクルシート)に対する別体シートは表面シート34であり、第1コアラップシート38と表面シート34とが接合されて第1複合シートZ3が構成される(図10参照)。さらに、吸収パッド2は、吸収パッド2の厚さ方向において第2リサイクルシートと隣接する別体シートと、第2リサイクルシートとが接合された複合シートを有している。具体的には、第2コアラップシート39(第2リサイクルシート)に対する別体シートは裏面シート35であり、第2コアラップシート39の非肌側面と裏面シート35とが接合されて第2複合シートZ4が構成される(図10参照)。従って、吸収パッド2は、第1吸収性コア33aの厚さ方向の肌側に配置された複合シートである第1複合シートZ3と、第2吸収性コア33bの厚さ方向の非肌側に配置された複合シートである第2複合シートZ4とを有する。
なお、第1複合シートZ3が発揮する効果は、第1実施形態の肌側複合シートZ1と同様であり、第2複合シートZ4が発揮する効果は、第1実施形態の非肌側複合シートZ2と同様である。よって、以下の説明では、異なる点について詳しく説明し、共通な機能及び効果の説明は省略する。
本実施形態では、第1吸収性コア33aに含まれる高吸収性ポリマーの質量比率は、第2吸収性コア33bに含まれる高吸収性ポリマーの質量比率よりも多い。ここで、各吸収性コアにおける高吸収性ポリマーの質量比率とは、各吸収性コアの全質量(すなわち、繊維集合体質量+高吸収性ポリマーの質量)に対する高吸収性ポリマーの質量の比のことである。従って、排泄液を吸収した際、第2吸収性コア33bよりも第1吸収性コア33aの方がより膨らみ易い。そして、第1吸収性コア33aの第1コアラップシート38(第1リサイクルシート)は、第1吸収性コア33aを包まないように設けられており、第2吸収性コア33bの第2コアラップシート39(第2リサイクルシート)は、第2吸収性コア33bを包むように設けられている。高吸収性ポリマー(SAP)の量が多い第1吸収性コア33aの第1コアラップシート38を、第1吸収性コア33aを包まないような形態とすることで、高吸収性ポリマー量が多くてより膨らみ易い第1吸収性コア33aの第1コアラップシート38にかかる負担を軽減し、第1コアラップシート38が破れるリスクを低減することができる。
なお、本実施形態では、第1吸収性コア33aを肌側に位置させ、第2吸収性コア33bを第1吸収性コア33aの非肌側に位置させているが、これに限られず、第1吸収性コア33aを非肌側に、第2吸収性コア33bを第1吸収性コア33aの肌側に位置させてもよい。すなわち、吸収パッド2は、高吸収性ポリマーの質量比率が高い吸収性コアを非肌側に設けるように構成されてもよい。
また、上述したように表面シート34(別体シート)及び第1コアラップシート38に熱可塑性樹脂が含まれていれば、例えば、上述の一対の圧搾部46のような圧搾部を表面シート34の肌側から形成すると、表面シート34の熱可塑性樹脂と第1コアラップシート38の熱可塑性樹脂とが熱融着されることから、表面シート34(別体シート)と第1コアラップシート38(第1リサイクルシート)とをより強固に接合することが可能になる。故に、第1複合シートZ3におけるリサイクルシートの強度を高めることができる。
そして、表面シート34(別体シート)と第1コアラップシート38(第1リサイクルシート)が熱融着される場合、第1リサイクルシートの熱可塑性樹脂と、別体シートの熱可塑性樹脂とは、同じ種類の熱可塑性樹脂であることが望ましい。同じ種類の熱可塑性樹脂同士の熱融着によって、第1複合シートZ3における第1コアラップシート38(第1リサイクルシート)の強度を高めることができる。
図11は、展開状態における吸収パッド2のうちの、第2吸収性コア33b及び第2コアラップシート39を示す平面図である。第2コアラップシート39の重なり合いを示すため、便宜上、第2吸収性コア33b及び第2コアラップシート39のみを示している。図11に示すように、第2コアラップシート39(第2リサイクルシート)の少なくとも一部は、平面視において、第2コアラップシート39同士が重なり合う重複領域VPを有している。そして、重複領域VPにおいては、第2コアラップシート39同士が熱融着している。第2コアラップシート39に熱可塑性樹脂が含まれていることにより、第2コアラップシート39同士が熱融着することで、第2コアラップシート39(第2リサイクルシート)の強度が高まり、破れる虞をより低減することができる。
===その他===
上記の実施形態は、本発明の理解を容易にするためのものであり、本発明を限定して解釈するためのものではない。本発明は、その趣旨を逸脱することなく、変更、改良され得ると共に、本発明にはその等価物が含まれることは言うまでもない。
上述の第1及び第2実施形態では、肌側コアラップシート8、非肌側コアラップシート9、第1コアラップシート38、及び第2コアラップシート39に使い捨て吸収性物品をリサイクルしたリサイクルパルプが含まれていたが、これに限定されるものではない。例えば、吸収性コア3、第1吸収性コア33a、第2吸収性コア33bがリサイクルパルプを含んでいてもよく、また、吸収性物品を構成する別のシート材がリサイクルパルプを含む構成であってもよい。
1 おむつ(吸収性物品)(第1実施形態)
1A 腹側胴回り部
1B 股下部
1C 背側胴回り部
2 吸収パッド(吸収性物品)(第2実施形態)
3 吸収性コア
4 表面シート(別体シート)
5 裏面シート(別体シート)
6 外装シート
7 サイドシート
8 肌側コアラップシート(リサイクルシート)
9 非肌側コアラップシート(リサイクルシート)
10 フラップ部
11 基材シート
12 第1止着部材
13 第2止着部材
14 ターゲット部
16 脚回り弾性部材
17 内側防漏ギャザー
18 外側防漏ギャザー
20 塗布領域
21 胴回り弾性部材
22 ウエストギャザー
25 接合領域
26 非接合領域
27 コア接合領域
33 吸収体
33a 第1吸収性コア
33b 第2吸収性コア
34 表面シート(別体シート)
35 裏面シート(別体シート)
36 外装シート
37 サイドシート
38 第1コアラップシート(第1リサイクルシート)
39 第2コアラップシート(第2リサイクルシート)
45a スリット
45b スリット
46 一対の圧搾部
48 防漏壁
60 防漏壁弾性部材
171 内側防漏弾性部材
181 外側防漏弾性部材
Z1 肌側複合シート(複合シート)
Z2 非肌側複合シート(複合シート)
Z3 第1複合シート(複合シート)
Z4 第2複合シート(複合シート)

Claims (17)

  1. 使い捨て吸収性物品をリサイクルしたリサイクルパルプを含むリサイクルシートを備える吸収性物品であって、
    前記吸収性物品の厚さ方向において前記リサイクルシートと隣接する別体シートと、前記リサイクルシートとが接合された複合シートを有し、
    前記リサイクルシートにおける前記リサイクルパルプの含有率が15重量%未満であり、
    前記複合シートを前記リサイクルシートの繊維の配向方向に引っ張った場合の、前記複合シートにおける前記リサイクルシートの破断が開始するときの単位幅当たりの引張力は、単体の前記別体シートを前記繊維の配向方向に引っ張った場合の、前記別体シートの破断が開始するときの単位幅当たりの引張力よりも高い
    ことを特徴とする吸収性物品。
  2. 請求項1に記載の吸収性物品であって、
    前記複合シートにおいて、前記リサイクルシートの前記繊維の配向方向と、前記別体シートの前記繊維の配向方向とは同一方向であり、
    前記別体シートの前記繊維の配向方向における最大伸度は、前記繊維の配向方向に直交する方向における最大伸度よりも低い
  3. 請求項1又は2に記載の吸収性物品であって、
    前記繊維の配向方向において、伸長後の前記別体シートの長さが、伸長前の前記別体シートの長さの105%となるときの単位幅当たりの引張力は、単体の前記リサイクルシートを前記繊維の配向方向に引っ張った場合の、前記リサイクルシートの破断が開始するときの単位幅当たりの引張力よりも高い
    ことを特徴とする吸収性物品。
  4. 請求項1から3のいずれか1項に記載の吸収性物品であって、
    前記リサイクルシートには、熱可塑性樹脂が含まれている
    ことを特徴とする吸収性物品。
  5. 請求項4に記載の吸収性物品であって、
    前記別体シートは、熱可塑性樹脂を含み、
    前記コアラップシートと、前記別体シートとが熱融着している
    ことを特徴とする吸収性物品。
  6. 請求項5に記載の吸収性物品であって、
    前記リサイクルシートの前記熱可塑性樹脂と、前記別体シートの前記熱可塑性樹脂とは、同じ種類の熱可塑性樹脂である
    ことを特徴とする吸収性物品。
  7. 請求項1から6のいずれか1項に記載の吸収性物品であって、
    前記複合シートにおける前記リサイクルシートと前記別体シートとがホットメルト接着剤によって接合されている
    ことを特徴とする吸収性物品。
  8. 請求項7に記載の吸収性物品であって、
    前記ホットメルト接着剤は、少なくとも一部において、面状に塗布されている
    ことを特徴とする吸収性物品。
  9. 請求項7に記載の吸収性物品であって、
    前記複合シートは、前記リサイクルシートと前記別体シートとが前記ホットメルト接着剤によって接合されていない非接合領域を有する
    ことを特徴とする吸収性物品。
  10. 請求項9に記載の吸収性物品であって、
    展開状態において、前記繊維の配向方向は前記吸収性物品の長手方向であり、前記長手方向に直交する方向を幅方向とし、
    前記複合シートのうち、前記リサイクルシートと前記別体シートとが前記ホットメルト接着剤によって接合されている領域を接合領域としたとき、
    前記接合領域の前記幅方向における長さの合計が、前記非接合領域の前記幅方向における長さの合計よりも長い
    ことを特徴とする吸収性物品。
  11. 請求項7から10のいずれか1項に記載の吸収性物品であって、
    展開状態において、前記繊維の配向方向は前記吸収性物品の長手方向であり、前記長手方向に直交する方向を幅方向としたとき、
    前記複合シートにおいて前記ホットメルト接着剤が連続して設けられている長さは、前記幅方向よりも前記長手方向の方が長い
    ことを特徴とする吸収性物品。
  12. 請求項7又は8に記載の吸収性物品であって、
    前記リサイクルシートと前記別体シートとが前記ホットメルト接着剤によって接合されている接合領域の少なくとも一部が、前記リサイクルシートの前記長手方向の全域に亘って設けられている
    ことを特徴とする吸収性物品。
  13. 請求項1から12のいずれか1項に記載の吸収性物品であって、
    吸収性コアを有し、
    前記吸収性コアの前記厚さ方向の肌側に配置された前記複合シートである肌側複合シートと、前記吸収性コアの前記厚さ方向の非肌側に配置された前記複合シートである非肌側複合シートとを有し、
    前記肌側複合シートの前記リサイクルシートは、前記吸収性コアの肌側に隣接して配置された肌側コアラップシートであり、
    前記非肌側複合シートの前記リサイクルシートは、前記吸収性コアの非肌側に隣接して配置された非肌側コアラップシートである、
    ことを特徴とする吸収性物品。
  14. 請求項13に記載の吸収性物品であって、
    前記肌側複合シートの前記別体シートは、液透過性のシート部材であり、
    前記非肌側複合シートの前記別体シートは、液不透過性のシート部材であり、
    前記非肌側複合シートを前記リサイクルシートの前記繊維の配向方向に引っ張った場合の、前記非肌側複合シートにおける前記リサイクルシートの破断が開始するときの単位幅当たりの引張力は、前記肌側複合シートを前記リサイクルシートの前記繊維の配向方向に引っ張った場合の、前記肌側複合シートにおける前記リサイクルシートの破断が開始するときの単位幅当たりの引張力よりも高い
    ことを特徴とする吸収性物品。
  15. 請求項13又は14に記載の吸収性物品であって、
    前記非肌側複合シートの前記別体シートは、前記非肌側コアラップシートの非肌側に隣接して配置されており、
    前記非肌側複合シートは、前記非肌側コアラップシートと前記別体シートとがホットメルト接着剤によって接合されていない非接合領域を有し、
    前記吸収性コアと前記非肌側コアラップシートとは、前記ホットメルト接着剤によって互いに接合されているコア接合領域を有し、
    展開状態における前記吸収性物品の平面視において、前記非接合領域は、前記コア接合領域と重なる部分を有する。
    ことを特徴とする吸収性物品。
  16. 請求項1から12のいずれか1項に記載の吸収性物品であって、
    少なくとも高吸収性ポリマーを含む第1吸収性コアと、
    少なくとも高吸収性ポリマーを含む第2吸収性コアと
    を有し、
    前記第1吸収性コアに含まれる前記高吸収性ポリマーの質量比率は、前記第2吸収性コアに含まれる前記高吸収性ポリマーの質量比率よりも多く、
    前記第1吸収性コアを包まないように配置されたコアラップシートとして、前記リサイクルシートである第1リサイクルシートが設けられており、
    前記第2吸収性コアを包むように配置されたコアラップシートとして、前記リサイクルシートである第2リサイクルシートが設けられている
    ことを特徴とする吸収性物品。
  17. 請求項16に記載の吸収性物品であって、
    前記リサイクルシートには、熱可塑性樹脂が含まれており、
    前記第2リサイクルシートの少なくとも一部は、展開状態における前記吸収性物品の平面視において、前記リサイクルシート同士が重なり合う重複領域を有し、
    前記重複領域において、前記リサイクルシート同士が熱融着している
    ことを特徴とする吸収性物品。
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