JP2023088787A - 医用画像診断装置及びプログラム - Google Patents

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Abstract

【課題】検査のスループットを向上すること。【解決手段】実施形態に係る医用画像診断装置は、寝台を備える。寝台は、長手方向に複数のセグメントに分割され、複数のセグメントに亘って被検体が載置される天板を有する。医用画像診断装置において、複数のセグメントのうちの少なくとも1つのセグメントは、天板の被検体が戴置される載置面に垂直な上下方向に移動可能に構成され、且つ、天板の載置面に垂直な方向及び天板の長手方向に互いに直交する左右方向に移動可能に構成されている。医用画像診断装置において、セグメントは、天板の左右方向全域が下降するように下方向に移動可能に構成されている。【選択図】図3

Description

本明細書及び図面に開示の実施形態は、医用画像診断装置及びプログラムに関する。
従来、強力な静磁場中に置かれた生体組織の原子核スピンを、そのラーモア周波数をもつ高周波信号で励起し、この励起に伴って被検体内から発生する磁気共鳴信号(MR信号)に基づいて画像データを再構成する磁気共鳴イメージング(MRI)装置がある。
MRI装置を用いた撮影は、被検体を寝台の天板上に載置した状態で実施される。このような中、天板上に横たわった被検体の姿勢が天板に対してまっすぐではないなど、被検体が天板上の所定位置からずれている場合がある。このため、例えば技師等の操作者は、被検体自らが動くように指示したり、横に寝た状態で体を動かすことが困難な被検体を持ち上げたりすることより、被検体の姿勢を調節したりしている。被検体の調整に時間を要すると、検査のスループットが低下するという問題があった。
特開2020-092904号公報
本明細書及び図面に開示の実施形態が解決しようとする課題の一つは、検査のスループットを向上することである。ただし、本明細書及び図面に開示の実施形態が解決しようとする課題は上記課題に限られない。後述する実施形態に示す各構成に対応する課題を他の課題として位置づけることもできる。
実施形態に係る医用画像診断装置は、寝台を備える。前記寝台は、長手方向に複数のセグメントに分割され、前記複数のセグメントに亘って被検体が載置される天板を有する。前記医用画像診断装置において、前記複数のセグメントのうちの少なくとも1つのセグメントは、前記天板の前記被検体が戴置される載置面に垂直な上下方向に移動可能に構成され、且つ、前記天板の載置面に垂直な方向及び前記天板の長手方向に互いに直交する左右方向に移動可能に構成されている。前記医用画像診断装置において、前記セグメントは、前記天板の前記左右方向全域が下降するように下方向に移動可能に構成されている。
図1は、実施形態に係る医用画像診断装置としての磁気共鳴イメージング(Magnetic Resonance Imaging:MRI)装置の構成の一例を示す図である。 図2は、実施形態に係るMRI装置に搭載される処理回路の有する機能構成の一例を示す図である。 図3は、実施形態に係るMRI装置の天板の構成の一例を示す図である。 図4は、実施形態に係る位置ずれと姿勢調整方法との関係の一例について説明するための図である。 図5は、実施形態に係る位置ずれの検出の一例について説明するための図である。 図6は、実施形態に係る通知の一例について説明するための図である。 図7は、実施形態に係る姿勢調整の一例について説明するための図である。 図8は、実施形態に係る通知の一例について説明するための図である。 図9は、実施形態に係る姿勢調整の一例について説明するための図である。 図10は、実施形態に係る医用画像診断装置において実行される処理の一例を示すフローチャートである。
以下、図面を参照しながら各実施形態に係る医用画像診断装置及びプログラムを説明する。なお、以下の説明において、既出の図に関して前述したものと同一又は略同一の機能を有する構成要素については、同一符号を付し、必要な場合にのみ重複説明する。また、同じ部分を表す場合であっても、図面により互いの寸法や比率が異なって表されている場合もある。
以下の説明では、各実施形態に係る医用画像診断装置が磁気共鳴イメージング(Magnetic Resonance Imaging:MRI)装置である場合を例示する。
なお、各実施形態に係る医用画像診断装置は、MRI装置の他の医用画像診断装置であっても構わない。この場合、各医用画像診断装置に搭載されたプロセッサは、ROM等から読み出してRAMにロードしたプログラムを実行することにより、各実施形態に係る機能を実現することができる。他の医用画像診断装置としては、X線CT(CT:Computed Tomography)装置、X線診断装置、超音波診断装置、SPECT(Single Photon Emission Computed Tomography)装置、PET(Positron Emission computed Tomography)装置、SPECT装置とX線CT装置とが一体化されたSPECT-CT装置、PET装置とX線CT装置とが一体化されたPET-CT装置などの種々の医用画像診断装置があり得る。
なお、各実施形態に係る医用画像診断方法による被検体の姿勢調整は、MRI装置などの医用画像診断装置に限らず、CPU(Central Processing Unit)などのプロセッサと、ROM(Read Only Memory)やRAM(Random Access Memory)などのメモリとをハードウェア資源として有するコンピュータなど、医用画像診断装置とは独立した制御装置(コンピュータ)により実現されていてもよい。この場合、制御装置に搭載されたプロセッサは、ROM等から読み出してRAMにロードしたプログラムを実行することにより、各実施形態に係る各種の機能を実現することができる。なお、この制御装置としては、MRI装置の外部に設けられたワークステーションや治療装置又は治療計画装置に搭載されたコンピュータなどが適宜利用可能である。
あるいは、複数の医用画像診断装置について共通の制御装置(コンピュータ)が各実施形態に係る医用画像診断方法による操作パネル制御の一部又は全部の機能を実現する形態もあり得る。
図1は、実施形態に係る医用画像診断装置としての磁気共鳴イメージング(Magnetic Resonance Imaging:MRI)装置10の構成の一例を示す図である。MRI装置10は、図1に示すように、磁石架台111及び寝台121を備える。磁石架台111は、静磁場磁石112、傾斜磁場コイルユニット115及びRFコイル116を備える。なお、図1は、磁石架台111の内部構成については、縦断面図にて例示する。なお、MRI装置10に、被検体P(例えば、人体)は含まれない。また、図1に示す構成は一例であり、例えば、シーケンス制御回路135及びコンソール141の一部又は全部は、適宜統合して構成されてもよいし、適宜分離して構成されてもよい。例えば、MRI装置10は、MR撮影室に設置される。
傾斜磁場コイルユニット115には、メインコイル113及びシールドコイル114が含まれている。また、MRI装置10は、傾斜磁場電源131、送信回路132、受信回路133、寝台制御回路134、シーケンス制御回路135及びコンソール141を備える。
静磁場磁石112は、概略円筒形状を有し、被検体Pの撮像領域を含むボア(静磁場磁石112の円筒内部の空間)内に静磁場を発生する。静磁場磁石112は超伝導磁石でもよいし、永久磁石でもよい。
傾斜磁場コイルユニット115は、概略円筒形状を有し、静磁場磁石112の内側に防振ゴム等の支持構造により保持されている。傾斜磁場コイルユニット115は、傾斜磁場電源131から供給される電流により互いに直交する方向に傾斜磁場を印加(発生)するメインコイル113と、メインコイル113の漏洩磁場をキャンセルするシールドコイル114とを有する。
寝台121は、被検体Pが載置される天板122を備え、寝台制御回路134による制御の下、天板122を、被検体Pが載置された状態で、傾斜磁場コイルユニット115の空洞(撮像口)内へ挿入する。寝台制御回路134は、コンソール141による制御の下、寝台121を駆動して天板122を長手方向及び上下方向へ移動する。
RFコイル116は、傾斜磁場コイルユニット115の内側に配置され、送信回路132からRFパルスの供給を受けて高周波磁場を発生する。また、高周波磁場の影響によって被検体Pから発せられる磁気共鳴信号を受信し、受信した磁気共鳴信号を受信回路133へ出力する。なお、RFコイル116は、送信コイルと受信コイルとに分かれて構成されるものでもよい。
受信回路133は、RFコイル116から出力される磁気共鳴信号を検出し、検出された磁気共鳴信号に基づいて磁気共鳴データを生成する。具体的には、受信回路133は、RFコイル116で受信された磁気共鳴信号をデジタル変換することによって磁気共鳴データを生成する。また、受信回路133は、生成された磁気共鳴データをシーケンス制御回路135へ送信する。
シーケンス制御回路135は、コンソール141から送信されるシーケンス情報に基づいて、傾斜磁場電源131、送信回路132及び受信回路133を駆動することによって、パルスシーケンスを実行し、被検体Pの撮像を行う。ここで、シーケンス情報は、撮像を行うための手順を定義した情報である。シーケンス情報には、傾斜磁場電源131がメインコイル113に供給する電流の強さや電流を供給するタイミング、送信回路132がRFコイル116に供給するRFパルスの強さやRFパルスを印加するタイミング、受信回路133が磁気共鳴信号を検出するタイミング等がパルスシーケンスとして定義される。例えば、シーケンス制御回路135は、プロセッサにより実現される。
さらに、シーケンス制御回路135は、傾斜磁場電源131、送信回路132及び受信回路133を駆動して被検体Pを撮像した結果、受信回路133から磁気共鳴データを受信すると、受信した磁気共鳴データをコンソール141へ転送する。
また、送信回路132、受信回路133及び寝台制御回路134等も同様に、上記のプロセッサ等の電子回路により構成される。
コンソール141は、MRI装置10を制御するコンピュータである。コンソール141は、MRI装置10の全体制御や、画像の生成等を行う。コンソール141は、処理回路142、記憶回路143、入力インタフェース144、ディスプレイ145及び通信回路146を備える。
処理回路142は、ハードウェア資源として、CPU等のプロセッサと、ROMやRAM等のメモリとを有する。処理回路142は、メモリに展開されたプログラムを実行するプロセッサにより、MRI装置10の有する各機能を実行する。処理回路142は、MRI装置10の全体制御を行い、撮像や画像の生成、画像の表示等を制御する。例えば、処理回路142は、撮像条件(撮像パラメータ等)の入力をGUI上で受け付け、受け付けた撮像条件に従ってシーケンス情報を生成する。また、処理回路142は、生成したシーケンス情報をシーケンス制御回路135へ送信する。また、処理回路142は、シーケンス制御回路135から磁気共鳴データを受信し、受信した磁気共鳴データを記憶回路143に格納する。また、処理回路142は、k空間データを記憶回路143から読み出し、読み出したk空間データにフーリエ変換等の再構成処理を施すことで、画像を生成する。
また、処理回路142は、被検体Pの姿勢調整を支援する姿勢調整機能を実行する。図2は、実施形態に係るMRI装置10に搭載される処理回路142の有する機能構成の一例を示す図である。処理回路31は、メモリに展開されたプログラムを実行するプロセッサにより、姿勢情報取得機能1421、ずれ検出機能1422、調整方法決定機能1423、通知機能1424及び位置調整機能1425としての機能を実現する。ここで、姿勢情報取得機能1421を実現する処理回路31は、取得部の一例である。また、ずれ検出機能1422を実現する処理回路31は、検出部の一例である。また、調整方法決定機能1423を実現する処理回路31は、決定部の一例である。また、通知機能1424を実現する処理回路31は、通知部の一例である。また、位置調整機能1425を実現する処理回路31は、調整部の一例である。各機能の詳細については、後述する。
なお、各機能1421~1425は、単一の処理回路で実現される場合に限らない。複数の独立したプロセッサを組み合わせて処理回路142を構成し、各プロセッサが各プログラムを実行することにより各機能1421~1425を実現するものとしても構わない。ここで、各機能1421~1425は、単一又は複数の処理回路に適宜に分散又は統合されて実現されてもよい。
記憶回路143は、処理回路142で使用される各種の情報を記憶する。具体的には、記憶回路143は、処理回路142によって受信された磁気共鳴データや、処理回路142によってk空間に配置されたk空間データ、処理回路142によって生成された画像データ等を記憶する。また、記憶回路143は、処理回路142により実行される各種のプログラムや各種の設定情報を記憶する。具体的には、記憶回路143は、被検体Pの姿勢調整を支援するプログラムや、撮像範囲の位置決めを支援するプログラム、磁気共鳴データの信号処理に係るプログラム等を記憶する。例えば、記憶回路143は、RAMやROM、フラッシュメモリ等の半導体メモリ素子、ハードディスク、光ディスク等で実現される。
入力インタフェース144は、操作者からの各種の入力操作を受け付け、受け付けた入力操作を電気信号に変換して処理回路142に出力する。例えば、入力インタフェース144は、マウスやトラックボール等のポインティングデバイス等の選択デバイス、あるいはキーボード等の入力デバイスである。また、コンソール141とは別体に設けられた外部の入力機器から入力操作に対応する電気信号を受け取り、この電気信号を処理回路142へ出力する電気信号の処理回路も入力インタフェース144の例に含まれる。
ディスプレイ145は、処理回路142による制御の下、撮像条件の設定や調整に係る入力を受け付けるためのGUI(Graphical User Interface)や、処理回路142によって生成された画像等を表示する。ディスプレイ145としては、種々の任意のディスプレイが、適宜、使用可能となっている。例えばディスプレイ145として、液晶ディスプレイ(Liquid Crystal Display:LCD)、Cathode Ray Tube(CRT)ディスプレイ、有機ELディスプレイ(Organic Electro Luminescence Display:OELD)又はプラズマディスプレイが使用可能である。
なお、ディスプレイ145は、如何なる場所に設けられてもよい。例えば、ディスプレイ145は、撮影室や操作室等に設けられてもよい。また、ディスプレイ145は、磁石架台111に設けられてもよい。また、ディスプレイ145は、デスクトップ型でもよいし、コンソール141の本体と無線通信可能なタブレット端末等で構成されることにしても構わない。また、ディスプレイ145として、1又は2以上のプロジェクタが用いられてもよい。
通信回路146は、ネットワークを介して情報処理装置30等の外部装置と通信を行う。通信回路146は、例えば、ネットワークカードやネットワークアダプタ、NIC(Network Interface Controller)等の通信インタフェースである。
図3は、実施形態に係るMRI装置10の天板122の構成の一例を示す図である。天板122は、図3に示すように、寝台121のサイドレール1211の間に設けられる。天板122は、天板カバー1221を有する。天板カバー1221の内側には、スパインコイル(Spine Coil)1223及び天板制御回路1225が設けられている。
天板カバー1221は、天板122の長手方向において、複数の天板カバー1221a,1221b,1221c,1221dに分割されている。したがって、被検体Pは、天板122の複数のセグメントに亘って載置される。
ここで、左右方向とは、天板122からサイドレール1211に向かう方向、あるいはサイドレール1211から天板122に向かう方向であり、天板122の長手方向に直交する方向であるとする。また、上下方向とは、天板122の主面に垂直な方向であり、天板122の長手方向及び左右方向に互いに直交する方向であるとする。また、天板122の主面とは、天板122において被検体Pが戴置される載置面である。
スパインコイル1223は、仰向けで天板122上に載置された被検体Pの背側に設置されるRFコイルである。スパインコイル1223は、天板カバー1221を裏面側から支持する。スパインコイル1223、高周波磁場に励起されて被検体Pから発せられるMR信号を受信する。スパインコイル1223は、受信したMR信号を受信回路133へ出力する。なお、スパインコイル1223は、受信専用に限らず、送信と受信の兼用あるいは送信専用として利用することもできる。スパインコイル1223は、天板カバー1221と同様に、天板122の長手方向において、複数のスパインコイル1223a,1223b,1223c,1223dに分割されている。
複数のスパインコイル1223a,1223b,1223c,1223dは、それぞれ、対応する複数の天板カバー1221a,1221b,1221c,1221dを支持する。以下、対応する位置の天板カバー1221及びスパインコイル1223の組を、セグメントと記載する。つまり、天板122は、セグメント化された天板カバー1221と、セグメント化されたスパインコイル1223とにより構成された、複数のセグメントを有する。換言すれば、天板122は、複数のセグメントに分割されている。複数のセグメントのそれぞれは、互いに独立して上下方向及び左右方向に移動可能に構成されている。一例として、各セグメントの幅は、姿勢の粗調整を行う際に差し入れる腕の太さ以上であることが好ましく、例えば10cm~30cm程度の大きさである。なお、天板カバー1221及びスパインコイル1223の分割数は、2、3又は5以上の複数であってもよい。また、天板カバー1221及びスパインコイル1223の間で分割数が異なっていてもよい。例えば、セグメント化された1つのスパインコイル1223の位置は、セグメント化された少なくとも1つの天板カバー1221の位置に対応する。
天板制御回路1225は、コンソール141による制御の下、天板122の各セグメントを駆動して、各セグメントを上下方向又は左右方向へ移動する。なお、天板制御回路1225は、寝台制御回路134と一体に構成されていてもよい。
次に、実施形態に係る医用画像診断方法による被検体Pの姿勢調整について説明する。
図4は、実施形態に係る位置ずれと姿勢調整方法との関係の一例について説明するための図である。
MRI装置10を用いた撮影は、被検体Pを寝台121の天板122上に載置した状態で実施される。このような中、天板122上に横たわった被検体Pの姿勢が天板122の長手方向に対してまっすぐではないなど、被検体Pが天板122上の所定位置からずれている場合がある。このため、例えば技師等の操作者は、被検体P自らが動くように指示したり、横に寝た状態で体を動かすことが困難な被検体Pを持ち上げたりすることより、被検体Pの姿勢を調節する。
例えば、図4の(a)に示すように、被検体Pの姿勢が破線で示す所定位置から大きくずれている場合、すなわち被検体Pの位置ずれが大きい場合、技師等の操作者は、被検体Pの腰元又は大腿部の下に手を差し入れて被検体Pを持ち上げることにより、被検体Pの姿勢を粗調整する。しかしながら、被検体Pと天板122との間に手を入れるスペースがないなど、被検体Pの姿勢調整に時間を要し、被検体Pを持ち上げる作業に伴い技師等の操作者に負担が掛かるという問題があった。また、被検体Pの姿勢調整に時間を要すると、技師等の操作者に限らず被検体Pに負担が掛かったり、検査のスループットが低下したりするという問題があった。
また、例えば、図4の(b)に示すように、被検体Pの姿勢が破線で示す所定位置から小さくずれている場合、すなわち被検体Pの位置ずれが小さい場合、技師等の操作者は、被検体Pの一部又は全部をスライドさせるように移動させ、被検体Pの姿勢を微調整する。しかしながら、被検体Pの位置ずれが小さい場合、どこが寝台121(天板122)の正中線上なのかを把握するのが困難であるなど、被検体Pが天板122のどこに横たわっているのか確認しにくい。したがって、微調整のために技師等の操作者が被検体Pに触れる機会が増えたり、被検体Pの姿勢調整に手間や時間を要したりするなど、技師等の操作者や被検体Pに負担が掛か掛かったり、検査のスループットが低下したりするという問題があった。
そこで、本実施形態に係る医用画像診断方法による被検体Pの姿勢調整においては、上述したように天板122をセグメント化し、セグメントごとに上下方向及び/又は左右方向に移動可能に構成している。そして、本実施形態に係る医用画像診断方法では、被検体Pの位置ずれの程度に応じた姿勢調整方法により、被検体Pの姿勢調整が実施される。
例えば、図4の(a)に示すように、被検体Pの位置ずれが大きい場合、本実施形態に係る医用画像診断方法では、第1の姿勢調整方法が実施される。第1の姿勢調整方法は、被検体Pの腰元又は大腿部を支持する位置のセグメントを上下方向に移動させることにより、技師等の操作者が被検体Pの下に手を入れる動作、すなわち被検体Pの姿勢の粗調整を容易にする姿勢調整方法である。
一例として、第1の姿勢調整方法では、天板122上に被検体Pが寝ている状態で、一部のセグメントを下降又は上昇させる。例えば、被検体Pの腰元又は大腿部を支持して被検体Pを持ち上げることを考慮し、被検体Pの腰元又は大腿部を支持する中央部のセグメントを下降させる。あるいは、被検体Pの腰元又は大腿部を支持する中央部のセグメントの他のセグメントを上昇させる。セグメントを下降又は上昇させる範囲は、操作者の腕の高さに応じて、例えば10cm~20cm程度である。操作者は、セグメントの下降又は上昇により生じた被検体Pと天板カバー1221との間に腕を入れて被検体Pを持ち上げ、被検体Pの姿勢を大きくずらす。
例えば、図4の(b)に示すように、被検体Pの位置ずれが小さい場合、本実施形態に係る医用画像診断方法では、第2の姿勢調整方法が実施される。第2の姿勢調整方法は、被検体Pの位置ずれに応じてセグメントを左右方向に移動させることにより、技師等の操作者が被検体Pに触れることなく被検体Pを移動させ、被検体Pの姿勢の微調整を容易にする姿勢調整方法である。
一例として、第2の姿勢調整方法では、天板122上に被検体Pが寝ている状態で、被検体Pが天板122の正中線Lに対して左右対称になるように、一部のセグメントを左右にスライドさせる。ここで、天板122は、寝台121のサイドレール1211の間に設けられている。また、天板122は、セグメントがスライドした状態、すなわち基準位置からずれた状態で、磁石架台111のボア内に設置される。したがって、サイドレール1211及びボアの内壁と、セグメントとの干渉を避けるため、セグメントの左右の可動範囲は数cm程度である。換言すれば、各セグメントの左右方向の可動範囲は、サイドレール1211及びボアの内壁により規定され得る。
以下、図5~図9を参照しながら、実施形態に係る医用画像診断方法による被検体Pの姿勢調整について、より具体的に説明する。
実施形態に係るMRI装置10は、被検体Pの位置ずれの程度に応じた姿勢調整方法を実施するために、被検体Pの位置ずれを検出可能に構成されている。図5は、実施形態に係る位置ずれの検出の一例について説明するための図である。
天板122には、図5に示すように、複数の圧力センサ1227が設けられている。複数の圧力センサ1227は、例えば天板122の正中線Lを中心に線対称に配列される。複数の圧力センサ1227は、例えばセグメントごとに、天板122の正中線Lを中心に線対称に配列される。複数の圧力センサ1227は、個別に有効化/無効化することができる。
なお、複数の圧力センサ1227の配列は、図5の例に限らず、適宜設計することができる。例えば、圧力センサ1227の数は、20より多くても少なくてもよい。例えば、圧力センサ1227の数は、セグメントごとに異なっていてもよい。例えば、複数の圧力センサ1227の数は、正中線Lを中心に非対称に配列されていてもよい。
姿勢情報取得機能1421において処理回路142は、複数の圧力センサ1227それぞれの圧力検出値又は圧力検出の有無を、被検体Pの姿勢情報として取得する。
ずれ検出機能1422において処理回路142は、被検体Pの姿勢情報に基づき、被検体Pの姿勢の位置ずれを検出する。具体的には、処理回路142は、複数の圧力センサ1227それぞれの圧力検出値に基づき、天板122の正中線Lを基準にして、領域RAと領域RBとの間で反応する圧力センサ1227の数を比較する。図5に示す例では、天板122の正中線Lは、X=3の位置であるが、任意のX位置を基準として被検体Pの姿勢の位置ずれを検出することもできる。
第1の例として、ずれ検出機能1422において処理回路142は、セグメントごと、すなわちY位置ごとに、反応した圧力センサ1227の個数に基づき、位置ずれを検出する。図5の例では、処理回路142は、領域RA及び領域RBの間での圧力センサ1227の反応個数の差が2個以上であれば、大きい位置ずれがあると判定する。処理回路142は、領域RA及び領域RBの間での圧力センサ1227の反応個数の差が1個以上、かつ、2個未満であれば、小さい位置ずれがあると判定する。処理回路142は、領域RA及び領域RBの間での圧力センサ1227の反応個数に差が無ければ、位置ずれが無いと判定する。
第2の例として、ずれ検出機能1422において処理回路142は、セグメントごと、すなわちY位置ごとに、圧力センサ1227の圧力検出値に基づき、位置ずれを検出する。処理回路142は、領域RA及び領域RBの間での圧力検出値の差が予め定められた第1のしきい値以上であれば、大きい位置ずれがあると判定する。処理回路142は、領域RA及び領域RBの間での圧力センサ1227の圧力検出値の差が第2のしきい値以上、かつ、第1のしきい値未満であれば、小さい位置ずれがあると判定する。処理回路142は、領域RA及び領域RBの間での圧力センサ1227の圧力検出値の差が第3のしきい値未満であれば、位置ずれが無いと判定する。
第3の例として、ずれ検出機能1422において処理回路142は、被検体Pの肩や臀部などの重量が検出しやすい部位を支持するセグメントに配置された圧力センサ1227の反応個数又は圧力検出値に基づき、位置ずれを検出する。
なお、被検体Pの肩や臀部などの重量が検出しやすい部位は、予め定められて記憶回路143等に記憶されているとする。また、被検体Pの肩や臀部などの重量が検出しやすい部位の位置や当該部位を支持するセグメントは、例えばMR撮影室内に設けられたカメラで撮影された、天板122に載置された被検体Pの撮影画像に基づいて特定される。もちろん、実施形態に係るMRI装置10は、天板122に載置された被検体Pを撮影するカメラを有していても構わない。一例として、姿勢情報取得機能1421において処理回路142は、カメラの撮影画像を被検体Pの姿勢情報としてさらに取得し、エッジ検出や特徴量抽出などの画像処理により被検体Pの肩や臀部などの重量が検出しやすい部位の位置や当該部位を支持するセグメントを特定する。なお、被検体Pの部位の位置や当該部位を支持するセグメントは、MRI装置10の外部で特定されてもよい。この場合、姿勢情報取得機能1421において処理回路142は、特定された位置やセグメントを被検体Pの姿勢情報として取得する。
なお、ずれ検出機能1422において処理回路142は、上記の第1~第3の例のうち少なくとも1つの方法により位置ずれを検出するように構成されていればよく、上記の第1~第3の例は任意に組合せ可能である。
なお、位置ずれの程度の段数や各段数のしきい値は、例えば予め定められて記憶回路143等に記憶されているとする。
なお、本実施形態では、天板122に設けられた圧力センサ1227の検出結果に基づいて被検体Pの姿勢の位置ずれを判定する場合を例示するが、これに限らない。例えば、寝台121の上部など、MR撮影室内に取り付けられたカメラにより天板122に載置された被検体Pの全身を撮影し、得られた撮影画像に基づいて被検体Pの姿勢の位置ずれが検出されてもよい。一例として、姿勢情報取得機能1421において処理回路142は、カメラの撮影画像を被検体Pの姿勢情報として取得する。そして、ずれ検出機能1422において処理回路142は、撮影画像に含まれる被検体Pと天板122との相対位置に基づいて被検体Pの姿勢の位置ずれを検出する。なお、カメラによる撮影範囲と天板122との位置関係が予め記憶回路143等に記憶されている場合には、撮影画像における被検体Pの位置に基づいて姿勢の位置ずれを検出すればよい。あるいは、処理回路142は、図5を参照して説明した場合と同様に、撮影画像における各評価点における被検体Pの有無に基づいて姿勢の位置ずれを検出してもよい。
調整方法決定機能1423において処理回路142は、被検体Pの位置ずれの程度に応じた姿勢調整方法を決定する。具体的には、処理回路142は、被検体Pの位置ずれが大きい場合、第1の姿勢調整方法を被検体Pの姿勢調整方法として決定する。処理回路142は、被検体Pの位置ずれが小さい場合、第2の姿勢調整方法を被検体Pの姿勢調整方法として決定する。
また、通知機能1424において処理回路142は、位置ずれに関する情報と、姿勢調整に関する情報とを通知する。そして、位置調整機能1425において処理回路142は、調整方法決定機能1423により決定された姿勢調整方法で患者の姿勢を調整する。
(被検体Pの位置ずれが大きい場合)
図6は、実施形態に係る通知の一例について説明するための図である。図7は、実施形態に係る姿勢調整の一例について説明するための図である。
通知機能1424において処理回路142は、ディスプレイ145への表示により、どのセグメントをどのくらい動かさないといけないかを示す位置ずれに関する情報を操作者へ通知する。また、処理回路142は、ディスプレイ145への表示により、セグメントごとに決定された調整方法を示す姿勢調整に関する情報を操作者へ通知する。
また、天板122の各セグメントの側面又はその近傍には、LED1229が設けられている。LED1229は、操作者が寝台121側面に立ち、被検体Pの位置ずれを治す作業を想定し、セグメントごとに被検体Pを手前にずらすか、奥にずらすかが分かるように、手前方向のずれを示す列と、奥方向へのずれを示す列とを有する。図6及び図7に示す例では、各LED1229a,1229b,1229c,1229dの上側の列は、手前方向のずれを示す。また、操作者が寝台121のいずれの側面でも作業可能とすることを想定し、LED1229は、寝台121の両側面に設けられている。
通知機能1424において処理回路142は、各LED1229a,1229b,1229c,1229dを、配置されているセグメントにおける被検体Pの位置ずれの程度に応じた色又はパターンで点灯させることにより、位置ずれに関する情報を通知する。
一例として、通知機能1424において処理回路142は、ずれが小さいセグメントのLED1229b,1229cを橙色(図6に示す例では太線の斜線ハッチング)で点灯する。処理回路142は、ずれが大きいセグメントのLED1229dを赤色(図6に示す例では太線及び細線の斜線ハッチング)で点灯する。処理回路142は、ずれが無いセグメントのLED1229aを緑色(図6に示す例では細線の斜線ハッチング)で点灯する。
なお、本実施形態に係る被検体Pの姿勢調整においては、姿勢の位置ずれの程度に応じた調整方法により姿勢調整が実施される。つまり、ずれが大きいセグメントのLED1229dを赤色で点灯させることは、当該セグメントが第1の調整方法の対象であることを操作者へ通知する姿勢調整に関する情報の通知である。同様に、ずれが小さいセグメントのLED1229b,1229cを橙色に点灯させることは、当該セグメントが第2の調整方法の対象であることを操作者へ通知する姿勢調整に関する情報の通知である。同様に、ずれが無いセグメントのLED1229aを緑色で点灯させることは、当該セグメントが姿勢調整の対象外であることを操作者へ通知する姿勢調整に関する情報の通知である。
なお、図6及び図7に示す例において、LED1229の奥方向へのずれを示す列を、ずれが無いセグメントのLED1229aと同様に、緑色で点灯させてもよい。
位置調整機能1425において処理回路142は、ずれが大きいセグメントが存在している場合、第1の姿勢調整方法で患者の姿勢を調整する。
具体的には、位置調整機能1425において処理回路142は、操作者が寝台121の近くにいることを検知したとき、姿勢調整を開始する。例えば、処理回路142は、各セグメント又はその近傍に取り付けられたスイッチ等を操作者が操作したことに基づき、操作者が寝台121の近くにいることを検知する。例えば、処理回路142は、天板122上の被検体Pの全体を撮影するカメラが設けられている場合には、当該カメラによる撮影画像に基づき、操作者が寝台121の近くにいることを検知する。なお、寝台121には、操作者の接近を検知する人感センサ等が設けられていても構わない。
位置調整機能1425において処理回路142は、操作者が寝台121の近くに検知された後、図7に示すように、被検体Pの腰元や臀部を支持するセグメントを下降させる。なお、図7に示すように、スパインコイル1223がセグメント化されていない場合もあり得る。この場合、処理回路142は、スパインコイル1223を下降させた後、対象のセグメント化された天板カバー1221を下降させる。あるいは、処理回路142は、対象のセグメント化された天板カバー1221のみ上下移動機構のロックを解除し、スパインコイル1223を下降させることにより、スパインコイル1223により支持されている対象のセグメント化された天板カバー1221を下降させてもよい。
そして、位置調整機能1425において処理回路142は、例えば、各セグメント又はその近傍に取り付けられたスイッチ等を操作者が操作したことに基づき、下降させたセグメントを上昇させる。なお、処理回路142は、上述したように、天板122上の被検体Pの全体を撮影するカメラの撮影画像に基づき、下降させたセグメントを上昇させてもよい。
第1の姿勢調整方法による姿勢調整の後、ずれ検出機能1422において処理回路142は、位置ずれを再度検出する。大きい位置ずれが再度検出された場合は、上述したように第1の姿勢調整方法が再度実施される。一方で、位置ずれが小さい場合、すなわち第2の調整方法により微調整可能な位置ずれである場合には、第2の姿勢調整方法による姿勢調整が開始される(図8及び図9参照)。
なお、天板122上の被検体Pの全体を撮影するカメラを用いる場合、位置調整機能1425において処理回路142は、姿勢調整中に、撮影画像をディスプレイ145に表示する。このとき、処理回路142は、撮影画像とともに、正中線やずれ量を示す情報(位置ずれに関する情報)を表示してもよい。
(被検体Pの位置ずれが小さい場合)
図8は、実施形態に係る通知の一例について説明するための図である。図9は、実施形態に係る姿勢調整の一例について説明するための図である。ここでは、図6及び図7を参照して説明した被検体Pの位置ずれが大きい場合との相違点を主に説明する。
通知機能1424において処理回路142は、位置ずれが大きい場合と同様に、位置ずれに関する情報及び姿勢調整に関する情報を操作者へ通知する。また、処理回路142は、ずれが小さいセグメントのLED1229b,1229c,1229dを橙色(図8に示す例では太線の斜線ハッチング)で点灯する。処理回路142は、ずれが無いセグメントのLED1229aを緑色(図6に示す例では細線の斜線ハッチング)で点灯する。
位置調整機能1425において処理回路142は、調整が必要なセグメントの左右スライド機構のロックを解除し、調整が必要なセグメントを左右方向へ移動可能な状態に遷移する。なお、第1の姿勢調整方法により被検体Pの姿勢調整を行う場合には、当該左右スライド機構は常時ロック状態である。
なお、位置調整機能1425において処理回路142は、調整が必要なセグメントの左右スライド機構のロックを解除する指示をディスプレイ145に表示し、操作者にロック解除を実行させてもよい。
調整が必要なセグメントの左右スライド機構のロックが解除された後、操作者は、ディスプレイ145に表示された操作が必要なセグメントと操作量とを示す情報やLED1229の点灯状態に応じて、図9に示すように、各セグメントをスライドさせる。位置調整機能1425において処理回路142は、セグメントが所定の位置まで移動したとき、スライド機構をロックする。なお、通知機能1424において処理回路142は、セグメントを適切な位置に移動ができたとき、ディスプレイ145への表示やLED1229の点灯状態の変更、音や振動などにより操作者へ通知してもよい。
なお、各セグメントを左右スライドさせる際、スパインコイル1223は、左右スライドしてもよいし、しなくてもよい。つまり、各セグメントにおいて、少なくとも天板カバー1221は、上下方向及び左右方向に移動可能に構成されている。一方で、スパインコイル1223は、少なくとも上下方向に移動可能に構成されていればよい。
また、各セグメントが自動的に適切な位置まで移動するように構成されていてもよい。この場合、例えば寝台121には、天板122の各セグメントを独立に移動させる移動機構を駆動する駆動装置をさらに備える。当該駆動装置としては、モータや油圧ポンプなどが適宜利用可能である。また、当該駆動装置として、天板122を上下方向又は長手方向へ移動させるための駆動装置を併用してもよい。
なお、位置調整機能1425において処理回路142は、被検体Pの腰元や臀部を支持するセグメントなど、調整が必要なセグメントを自動的に上下移動させることに代えて、当該セグメントの上下移動機構のロックを解除し、調整が必要なセグメントを上下方向へ移動可能な状態に遷移させるだけでもよい。なお、スパインコイル1223がセグメント化されていない場合には、処理回路142は、スパインコイル1223及び調整が必要な天板122のセグメントの上下移動機構のロックをそれぞれ解除し、スパインコイル1223及び調整が必要なセグメントを上下方向へ移動可能な状態に遷移させてもよい。ここで、セグメント化された天板カバー1221の上下移動のロックを解除することは、スパインコイル1223を下降させることであってもよい。これらの場合、操作者は、ロック解除された天板122のセグメント及び/又はスパインコイル1223を上下移動させればよい。
また、処理回路142は、左右スライドの場合と同様に、調整が必要なセグメントの上下移動機構のロックを解除する指示をディスプレイ145に表示し、操作者にロック解除を実行させてもよい。また、処理回路142は、左右スライドの場合と同様に、操作が必要なセグメントと操作量とを示す情報などをディスプレイ145に表示させてもよい。また、寝台30には、左右スライドの場合と同様に、操作が必要なセグメントや操作量、所定位置まで移動したことなどを示すLEDが設けられていてもよい。
ここで、実施形態に係る処理の流れについて説明する。図10は、実施形態に係る医用画像診断装置(MRI装置10)において実行される処理の一例を示すフローチャートである。
まず、姿勢情報取得機能1421において処理回路142は、患者などの被検体Pの姿勢情報を取得する(S1)。
ずれ検出機能1422において処理回路142は、姿勢情報に基づいて被検体Pの位置ずれを検出する(S2)。
通知機能1424において処理回路142は、位置ずれに関する情報を通知する(S3)。また、調整方法決定機能1423において処理回路142は、位置ずれの程度に応じて調整方法を決定する(S4)。そして、通知機能1424において処理回路142は、姿勢調整に関する情報を通知する(S5)。
その後、位置調整機能1425において処理回路142は、患者の姿勢を調整する(S6)。
このように、実施形態に係るMRI装置10の寝台30は、長手方向に複数のセグメントに分割され、複数のセグメントに亘って被検体Pが載置される天板122を有する。セグメント化された天板122において、複数のセグメントのうちの少なくとも1つのセグメントは、天板122の被検体Pが戴置される載置面に垂直な上下方向に移動可能に構成され、かつ、当該上下方向及び天板122の長手方向に互いに直交する左右方向に移動可能に構成されている。また、当該移動可能に構成されたセグメントは、天板122の左右方向全域が下降するように、天板122の載置面に垂直な、下方向に移動可能に構成されている。
この構成によれば、被検体Pが天板122の載置面に載置された状態で、セグメント化された天板122の各セグメントを、上下方向及び/又は左右方向に移動させることができる。このため、例えば、被検体Pが天板122の載置面に載置された状態で、少なくとも1つのセグメントを下降させれば、操作者は、被検体Pの姿勢を修正するように、セグメントの下降に伴い形成された空間に、側面から手を入れることが可能となる。当然、被検体Pの姿勢修正の後に下降されたセグメントを上昇させれば、被検体Pの撮影が可能である。このように、実施形態に係るMRI装置10によれば、被検体Pを移動させる際、被検体Pの下に手を入れる動作が楽になるため、操作者に係る負担を軽減することができる。換言すれば、被検体Pの姿勢調整を容易に実施することができるため、検査のスループットを向上することができる。
より具体的には、実施形態に係るMRI装置10は、セグメント化された天板122の各セグメントの移動方向及び移動量を、被検体Pの位置ずれに応じて決定する。この構成によれば、被検体Pの姿勢調整を容易に実施することができるため、検査のスループットを向上することができる。
一例として、実施形態に係るMRI装置10では、位置ずれが大きいとき、被検体Pの姿勢の粗調整を行うために、被検体Pの腰元や臀部を支持するセグメントなど、任意のセグメントを上下方向に移動させる。この構成によれば、被検体Pを移動させる際、被検体Pの下に手を入れる動作が楽になるため、操作者に係る負担を軽減することができる。
一例として、実施形態に係るMRI装置10では、位置ずれが小さいとき、被検体Pの姿勢の微調整を行うために、位置ずれを調整するセグメントを左右方向に移動可能な状態にする。この構成によれば、被検体Pに触れることなく被検体Pを移動させることができるなど、操作者及び被検体Pへの負担を軽減することができる。
なお、本実施形態では、天板122が4つにセグメント化される場合を例示するが、これに限らない。天板122は、2、3又は5つ以上にセグメント化されていても構わない。天板122の分割数、すなわちセグメントの数は、天板122の大きさや被検体Pの大きさ、姿勢の粗調整を行う際に差し入れる腕の太さ、姿勢の微調整に関する要求精度などに応じて適宜決定されればよい。
なお、天板122の各セグメントの長手方向の幅は、同じであってもよいし、異なっていても構わない。一例として、被検体Pの腰元又は大腿部を支持するセグメントの幅は、姿勢の粗調整を行う際に差し入れる腕の太さ以上であることが好ましく、例えば10cm~30cm程度の大きさである。一方で、被検体Pの他の部分を支持する各セグメントの幅を、被検体Pの腰元又は大腿部を支持するセグメントより小さくし、左右方向の姿勢の微調整の精度を向上させることもできる。
なお、被検体Pの腰元又は大腿部を支持するセグメントの幅が姿勢の粗調整を行う際に差し入れる腕の太さ未満であってもよい。この場合、姿勢の粗調整の際に上下方向に移動するセグメントであって、隣接するセグメントの合計幅は、姿勢の粗調整を行う際に差し入れる腕の太さ以上であることが好ましく、例えば10cm~30cm程度の大きさである。
なお、本実施形態では、天板122の各セグメントが互いに独立して上下方向及び左右方向に移動可能に構成されている場合を例示するが、これに限らない。天板122の各セグメントは、上下方向及び左右方向のいずれか一方に移動可能に構成されていてもよい。この際、セグメントによって移動可能な方向が異なっていてもよいし、すべてのセグメントの移動可能な方向が同一であっても構わない。
一例として、天板122のすべてのセグメントが左右方向に移動可能に構成され、被検体Pの腰元や大腿部に対応する位置のセグメントだけが上下方向にさらに移動可能に構成されていてもよい。
一例として、被検体Pの腰元や大腿部に対応する位置のセグメントが上下方向だけに移動可能に構成され、他のセグメントが左右方向だけに移動可能に構成されていてもよい。
一例として、天板122のすべてのセグメントが上下方向だけに移動可能に構成されていてもよい。この場合、被検体Pの姿勢のずれ量が小さいときには微調整を促す通知だけが行われてもよい。また、被検体Pの姿勢のずれ量が大きいときには粗調整を実施する旨の通知とともに任意のセグメントが上下方向に移動されてもよい。
一例として、天板122のすべてのセグメントが左右方向だけに移動可能に構成されていてもよい。この場合、被検体Pの姿勢のずれ量が小さいときには微調整を実施する旨の通知とともに任意のセグメントが左右方向に移動されてもよい。また、被検体Pの姿勢のずれ量が大きいときには粗調整の実施を促す通知だけが行われてもよい。
なお、実施形態に係るMRI装置10においては、天板122の各セグメントが互いに独立して上下方向及び/又は左右方向に移動可能に構成されていればよく、スパインコイル1223は設けられていなくてもよい。この場合、スパインコイル1223と同様に天板カバー1221を支持する、セグメント化された支持フレームなどが設けられていてもよい。なお、被検体Pの撮像部位に応じた形状、大きさを有し、撮像部位に応じた位置に設置される局所用RFコイルが設けられていても構わない。局所用RFコイルとしては、被検体Pの胸部や腹部に設置されるボディコイル(Body Coil)や被検体Pの頭部に設置されるヘッドコイルなど、様々な種類が適宜利用可能である。
上記説明において用いた「プロセッサ」という文言は、例えば、CPU、GPU、ASIC、プログラマブル論理デバイス(Programmable Logic Device:PLD)等の回路を意味する。PLDは、単純プログラマブル論理デバイス(Simple Programmable Logic Device:SPLD)、複合プログラマブル論理デバイス(Complex Programmable Logic Device:CPLD)、フィールドプログラマブルゲートアレイ(Field Programmable Gate Array:FPGA)を含む。プロセッサは記憶回路に保存されたプログラムを読み出し実行することで機能を実現する。プログラムが保存された記憶回路は、コンピュータ読取可能な非一時的記録媒体である。なお、記憶回路にプログラムを保存する代わりに、プロセッサの回路内にプログラムを直接組み込むよう構成しても構わない。この場合、プロセッサは回路内に組み込まれたプログラムを読み出し実行することで機能を実現する。また、プログラムを実行するのではなく、論理回路の組合せにより当該プログラムに対応する機能を実現してもよい。なお、本実施形態の各プロセッサは、プロセッサごとに単一の回路として構成される場合に限らず、複数の独立した回路を組み合わせて1つのプロセッサとして構成し、その機能を実現するようにしてもよい。さらに、図1における複数の構成要素を1つのプロセッサへ統合してその機能を実現するようにしてもよい。
以上説明した少なくとも1つの実施形態によれば、検査のスループットを向上することができる。
本発明のいくつかの実施形態を説明したが、これらの実施形態は、例として提示したものであり、発明の範囲を限定することは意図していない。これら新規な実施形態は、その他の様々な形態で実施されることが可能であり、発明の要旨を逸脱しない範囲で、種々の省略、置き換え、変更を行うことができる。これら実施形態やその変形は、発明の範囲や要旨に含まれるとともに、特許請求の範囲に記載された発明とその均等の範囲に含まれるものである。
10 MRI装置
121 寝台
1211 サイドレール
122 天板
1221 天板カバー
1223 スパインコイル
1225 天板制御回路
1227 圧力センサ
1229 LED
134 寝台制御回路
141 コンソール
142 処理回路
1421 姿勢情報取得機能(取得部)
1422 ずれ検出機能(検出部)
1423 調整方法決定機能(決定部)
1424 通知機能(通知部)
1425 位置調整機能(調整部)
143 記憶回路
144 入力インタフェース
145 ディスプレイ
146 通信回路

Claims (9)

  1. 長手方向に複数のセグメントに分割され、前記複数のセグメントに亘って被検体が載置される天板を有する寝台を具備する医用画像診断装置であって、
    前記複数のセグメントのうちの少なくとも1つのセグメントは、前記天板の前記被検体が戴置される載置面に垂直な上下方向に移動可能に構成され、且つ、前記天板の載置面に垂直な方向及び前記天板の長手方向に互いに直交する左右方向に移動可能に構成され、
    前記天板の前記左右方向全域が下降するように前記セグメントが下方向に移動可能に構成された医用画像診断装置。
  2. 前記天板上に載置された前記被検体の姿勢情報を取得する取得部と、
    前記姿勢情報に基づき前記被検体の前記天板上における位置ずれを検出する検出部と、
    前記位置ずれの程度に応じて、前記複数のセグメントのうちの少なくとも1つのセグメントの動作を制御する調整部と
    をさらに備える、請求項1に記載の医用画像診断装置。
  3. 前記調整部は、前記位置ずれが予め定められたしきい値以上であるとき、前記上下方向に移動可能に構成された前記少なくとも1つのセグメントのうちの前記被検体に応じた位置のセグメントを、前記上下方向に移動可能な状態に遷移させる、
    請求項2に記載の医用画像診断装置。
  4. 前記調整部は、前記位置ずれが予め定められたしきい値未満であるとき、前記左右方向に移動可能に構成された前記少なくとも1つのセグメントのうちの前記位置ずれが発生している位置のセグメントを、前記左右方向に移動可能な状態に遷移させる、
    請求項2又は請求項3に記載の医用画像診断装置。
  5. 前記取得部は、前記被検体の姿勢情報として、前記被検体を前記天板の上方から撮影した撮影画像を取得し、
    前記検出部は、前記撮影画像に基づき前記位置ずれを検出する、
    請求項2から請求項4のうちのいずれか一項に記載の医用画像診断装置。
  6. 前記天板に設けられた複数の圧力センサをさらに備え、
    前記取得部は、前記被検体の姿勢情報として、前記複数の圧力センサの検出結果を取得し、
    前記検出部は、前記複数の圧力センサによる検出の有無又は検出値に基づき前記位置ずれを検出する、
    請求項2から請求項5のうちのいずれか一項に記載の医用画像診断装置。
  7. 前記位置ずれの方向及び前記位置ずれの程度の少なくとも一方を操作者に通知する通知部をさらに備える、請求項2から請求項6のうちのいずれか一項に記載の医用画像診断装置。
  8. 前記寝台は、前記天板を裏面側から支持し、少なくとも前記上下方向に移動可能に構成され、高周波磁場に励起されて前記被検体から発せられる磁気共鳴信号を受信するスパインコイルをさらに備える、請求項1から請求項7のうちのいずれか一項に記載の医用画像診断装置。
  9. 前記スパインコイルは、前記長手方向に複数のセグメントに分割され、
    前記スパインコイルの前記複数のセグメントのうちの少なくとも1つのセグメントは、少なくとも前記上下方向に、対応する位置の前記天板の前記複数のセグメントのうちの少なくとも1つのセグメントとともに移動可能に構成されている、
    請求項8に記載の医用画像診断装置。
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