JP2023088213A - 穿刺方法、穿刺補助用貼付体及び穿刺具キット - Google Patents

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Abstract

【課題】特殊な手段を使用せずに、穿刺針を皮膚に精度よく穿刺することができる技術を提供すること。【解決手段】本発明の穿刺方法は、第1ステップと第2ステップとを含む。前記第1ステップでは、皮膚Sの穿刺予定部位及びその周辺部に、粘着剤50を有する貼付体5を、粘着剤50が皮膚Sと接触するように貼付する。前記第1ステップに続いて行われる前記第2ステップでは、皮膚Sに貼付された貼付体5の皮膚対向面とは反対側の面に穿刺針3を穿刺して貼付体5を貫通させ、更に穿刺針3を穿刺予定部位に穿刺する。本発明の穿刺方法によれば、特殊な手段を使用せずに、穿刺針を皮膚に精度よく穿刺することができる。【選択図】図5

Description

本発明は、皮膚に穿刺針を穿刺するための技術に関する。
近年、医療分野、美容分野などにおいて、マイクロニードルと呼ばれる微細な針状突起を備えた液注入具による薬剤の経皮吸収が注目されている。この液注入具によれば、マイクロニードルを皮膚における比較的浅い層に刺入させて体内に薬剤を注入することが可能であり、通常の注射器に比べて被験者が感じる痛みが大幅に低減されることから、非侵襲的な薬剤の投与手段として注目されている。
マイクロニードルを皮膚に穿刺しようとすると、その穿刺の際の押圧力によって皮膚が弾性的に窪んでしまい、穿刺できない、穿刺できても穿刺位置が穿刺予定部位からずれる等の不都合が生じることがある。このような問題の解決手段として、特許文献1には、穿刺針移動手段によって穿刺針を移動させて、皮膚変形手段によって変形させた皮膚に穿刺針を穿刺するように構成された穿刺器具が開示されている。しかしながら、このような特殊な手段を使用せずに簡単に、マイクロニードルを皮膚に精度よく穿刺し得る技術が要望されている。
国際公開第2007/052662号
本発明の課題は、特殊な手段を使用せずに、穿刺針を皮膚に精度よく穿刺することができる技術を提供することに関する。
本発明は、皮膚に穿刺針を穿刺する穿刺方法であって、
皮膚の穿刺予定部位及びその周辺部に、粘着剤を有する貼付体を、該粘着剤が皮膚と接触するように貼付する、第1ステップと、
皮膚に貼付された前記貼付体の皮膚対向面とは反対側の面に穿刺針を穿刺して該貼付体を貫通させ、更に該穿刺針を該穿刺予定部位に穿刺する、第2ステップとを有する、穿刺方法である。本発明の穿刺方法は、医療行為を除くものでもよい。
また本発明は、皮膚の穿刺予定部位及びその周辺部に貼付され、穿刺針によって皮膚とともに穿刺される穿刺補助用貼付体であって、
下記物性A及びBの少なくとも一方を有する、穿刺補助用貼付体。
物性A:後述する穿刺試験において降伏点を示し、且つ降伏荷重が0.1N以上10N以下、降伏点における穿刺針の変位量が0.1mm以上12mm以下である。
物性B:後述する引張試験において、引張荷重-試験片の変位量の関係における単位幅あたりの最大引張荷重が1N/mm以上10N/mm以下、最大引張荷重時伸び率が0.1%以上400%以下である。
また本発明は、皮膚に穿刺する穿刺針と、皮膚の穿刺予定部位及びその周辺部に貼付され、該穿刺針によって皮膚とともに穿刺される貼付体とを含む、穿刺具キットであって、
前記穿刺針として、針長さが30μm以上1020μm以下のマイクロニードル、又は針長さが310μm以上1300μm以下のマイクロニードルを含み、
前記貼付体の厚みが10μm以上1000μm以下であり、
前記貼付体の厚みは前記穿刺針の針長さより薄い、穿刺具キットである。
本発明によれば、特殊な手段を使用せずに、穿刺針を皮膚に精度よく穿刺することができる。
図1は、本発明で用いる穿刺針の一種であるマイクロニードルの一実施形態の模式的な斜視図である。 図2は、図1のI-I線断面(マイクロニードルの針長さ方向に沿う断面)を模式的に示す断面図である。 図3は、図1に示すマイクロニードルが皮膚に穿刺された状態を示す図であり、該皮膚の厚み方向に沿う断面を模式的に示す断面図である。 図4は、本発明で用いる穿刺針の一種であるマイクロニードルの一実施形態の模式的な斜視図である。 図5は、穿刺針を皮膚に穿刺する様子を模式的に示す図であり、図5(a)及び図5(b)は、それぞれ、本発明の穿刺方法の一例を示し、図5(c)は、本発明の範囲外の穿刺方法を示す。 図6は、本発明に係る穿刺試験によって得られる、貼付体についての圧縮荷重-穿刺針の変位量の関係を示すグラフの一例であり、図6(a)は、該グラフの線a1に対応する穿刺方法の説明図、図6(b)は、該グラフ線b1、b2、b3に対応する穿刺方法の説明図である。 図7は、本発明に係る引張試験によって得られる、貼付体についての引張荷重-試験片の変位量の関係を示すグラフの一例である。 図8は、本発明の穿刺補助用貼付体の一実施形態を貼付時露出面側から見た場合の模式的な平面図である。
以下、本発明をその好ましい実施形態に基づき図面を参照しながら説明する。なお、以下の図面の記載において、同一又は類似の部分には、同一又は類似の符号を付している。図面は基本的に模式的なものであり、各寸法の比率などは現実のものとは異なる場合がある。
本発明の穿刺方法は、人体をはじめとする生体の皮膚に穿刺針を穿刺する方法である。本発明の穿刺方法は、皮膚に穿刺可能な穿刺針全般に適用することが可能であり、穿刺針の材質、大きさ(針長さ、太さ)、形状等は特に制限されない。例えば、本発明の穿刺方法で用いる穿刺針は樹脂を含んでいてもよく、また、中空部を有していてもよい。本発明の穿刺方法は、一般的な注射器の注射針を皮膚に穿刺する態様全般に適用可能である。
本発明の穿刺方法が特に有効な態様は、穿刺針としてマイクロニードルを用いた態様である。前述したとおり、マイクロニードルを皮膚に穿刺しようとすると、皮膚の弾力又は伸びによって穿刺ができない等の不都合が生じ得る。本発明の穿刺方法は、このマイクロニードルを使用した場合に顕著な問題を、特許文献1に記載の如き特殊な器具を使用せずに比較的簡単な方法で解決し得るものである。
本発明の穿刺方法は、医療、美容等、種々の用途に適用でき、また、各種用途において経皮投薬に使用することができる。本発明の穿刺方法は、1)マイクロニードルに代表される穿刺針が、角質層を含んでそれよりも体表面側に穿刺され、角質層よりも内側に位置する部位には穿刺されない態様と、2)角質層よりも内側に位置する部位(顆粒層、有棘層、基底層、真皮、皮下組織等)に穿刺される態様とを含む。
前記1)の態様は、典型的には美容用途であり、「肌美容方法」と言うことができる。すなわち、前記1)の態様に係る本発明の穿刺方法は、医療行為を含むものではない。この点を明確にした本発明の穿刺方法の表記は、「穿刺方法(但し、医療行為を除く)」である。本発明の穿刺方法(但し、医療行為を除く)は、典型的には、マイクロニードルに代表される穿刺針が、角質層を含んでそれよりも体表面側に穿刺される態様を含み、角質層よりも内側に位置する部位(顆粒層、有棘層、基底層、真皮、皮下組織等)に穿刺される態様を含まない。本発明の穿刺方法(但し、医療行為を除く)を実施する者として、例えば、化粧品等の製造者、販売者、メイクアップ・アーティスト、美容スタッフ、エステティシャンが挙げられる。本発明の穿刺方法(但し、医療行為を除く)は、例えば、医療行為を行わないエステティックサロン等における施術として適用することができる。
本明細書において「マイクロニードル」とは、針長さが2mm以下の針を指す。ここで言う「針長さ」とは、当該針(マイクロニードルを含む)を皮膚等の被穿刺物に穿刺する際の穿刺方向に沿う長さを指す。
本発明ではマイクロニードルの素材は特に制限されず、例えば金属でもよいが、典型的には樹脂が用いられる。樹脂の種類は特に制限されず、例えば、ポリ脂肪酸エステル、ポリカーボネート、ポリプロピレン、ポリエチレン、ポリエステル、ポリアミド、ポリアミドイミド、ポリエーテルエーテルケトン、ポリエーテルイミド、ポリスチレン、ポリエチレンテレフタレート類、ポリ塩化ビニル、ナイロン樹脂、アクリル樹脂等の熱可塑性樹脂;ヒアルロン酸、コラーゲン、でんぷん、セルロースが挙げられ、これらの1種を単独で又は2種以上を組み合わせて用いることができる。マイクロニードルに生分解性を付与する観点からは、ポリ脂肪酸エステルが好ましい。ポリ脂肪酸エステルの具体例として、ポリ乳酸、ポリグリコール酸又はこれらの組み合わせが挙げられる。
図1及び図2には、本発明で穿刺針として使用可能なマイクロニードルの一実施形態であるマイクロニードル1が示されている。マイクロニードル1は、平板状の基板2と、基板2の片面から立設する突起3とを有する。突起3は、皮膚に穿刺される穿刺針として機能するもので、針長さH(図2参照)は2mm以下である。針長さHは、基板2の突起3側の面から突起3の先端までの垂直方向の距離である。本発明で言う「マイクロニードルの針長さ」は、特に断らない限り、突起3の針長さHに相当する長さを指す。
本実施形態では、突起3は円錐状であるが、本発明では、突起3の形状は、皮膚に穿刺可能であることを条件として特に制限されず、例えば、円錐台状、円柱状、角柱状、角錐状、角錐台状であり得る。
突起3の頂角θ(図2参照)は、好ましくは1度以上、60度以下、より好ましくは5度以上、45度以下、更に好ましくは10度以上、30度以下である。突起3の頂角θは、特開2017-035432号公報の[0025]に記載の方法に準じて測定することができる。
突起3の先端径は、好ましくは1μm以上、1000μm以下、より好ましくは5μm以上、500μm以下、更に好ましくは10μm以上、250μm下である。突起3の先端径は、特開2017-035432号公報の[0018]に記載の方法に準じて測定することができる。
なお、前記の突起3の頂角θ及び先端径の好ましい範囲は、基本的に、本発明で用いる穿刺針全般に当てはまり、マイクロニードル以外の穿刺針にも適用できる。
本実施形態では、突起3は中空構造であり、内部に中空部30を有している。また本実施形態では、マイクロニードル1は、突起3の先端部(基板2側とは反対側の端部)に開口部31を有しており、開口部31を介して中空部30と突起3の外部とが連通している。更に本実施形態では、図2に示すように、突起3の基端部(基板2側の端部)も開口している。なお、突起3は中空構造でなくてもよく、本発明では穿刺針として、中実構造のいわゆるソリッド型マイクロニードルを使用することもできる。
本実施形態では、開口部31は突起3の先端部に配置されているが、突起3の側面部に配置されていてもよい。これにより、穿刺しやすさと穿刺時の強度とのバランスを、より高いレベルで両立させることが可能となる。突起の側面部に開口部が形成されたマイクロニードルの具体例として、特開2017-176653号公報の図2に記載されているものが挙げられる。
中空部30は、開口部31から外部に吐出される薬剤の貯留部又は通路として機能する。マイクロニードル1を薬剤の経皮吸収に使用する場合には、例えば図3に示すように、突起3の先端部を皮膚Sに刺入し、中空部30に貯留された液状の薬剤Lを、該先端部の開口部31から皮膚Sに注入する。このように中空部30が薬剤の貯留部として機能するのは、典型的には、外部から薬剤の供給が無い場合である。外部から薬剤の供給がある場合、例えば、マイクロニードル1とともにアプリケーター等の薬剤供給器(図示せず)を併用する場合には、中空部30は薬剤の通路として機能する。
なお、図3中、符号Sは人体の皮膚を示す。一般に皮膚Sは、皮膚Sの表層部を構成する角質層S11を含む表皮S1と、表皮S1よりも内側に位置する真皮S2と、真皮S2よりも内側に位置する皮下組織(図示せず)とを含む。表皮S1における角質層S11よりも内側に位置する層S12には、典型的には、角質層S11に近い順に、顆粒層、有棘層、基底層が含まれ、該基底層の内側に真皮S2が位置する。体表面(角質層S1の表面)に対して垂直方向を基準とすると、典型的には、角質層S11の厚みは0.01mm以上0.03mm以下程度、表皮S1の厚み(両層S11,S12の合計厚み)は0.1mm以上0.3mm以下程度、真皮S2の厚みは1mm以上4mm以下程度である。
マイクロニードル1において、基板2及び突起3は互いに同一の素材からなり、これらは一体的に成形されている。具体的にはマイクロニードル1は、突起3と外形形状が同じである凸型を、熱可塑性樹脂などからなる原料シートの一方の面側から他方の面側に向けて押し込み、その押し込み部分を該凸型の形状に変形させることによって形成されており、該原料シートの変形部分が突起3、該原料シートの非変形部分が基板2である。
図4には、本発明の穿刺方法に適用可能な穿刺針の他の実施形態であるマイクロニードルアレイ4が示されている。マイクロニードルアレイ4については、前述したマイクロニードル1と異なる構成を主として説明し、同様の構成は同一の符号を付して説明を省略する。マイクロニードルアレイ4について特に説明しない構成は、前述のマイクロニードル1についての説明が適宜適用される。
マイクロニードルアレイ4は、マイクロニードルの一種であり、図4に示すように、平板状の基板2の片面に複数の突起3が配置された構成を有している。複数の突起3は、互いに同形状同寸法である。複数の突起3は互いに近位に配置されており、具体的には、隣り合う2個の突起3,3どうしのピッチ、すなわち隣り合う2個の突起3,3それぞれの平面視(上面視)における中心間の距離が2mm以内である。マイクロニードルアレイ4における突起3の配置数、配置パターンは特に制限されず、マイクロニードルアレイ4の用途等に応じて適宜設定し得る。マイクロニードルアレイ4において、基板2及び複数の突起3は互いに同一の素材からなり、これらは一体的に成形されている。
本発明の穿刺方法は、皮膚の穿刺予定部位に穿刺針を穿刺するのに先立ち、穿刺予定部位及びその周辺部に貼付体を貼付し、該貼付体越しに穿刺予定部位を穿刺する点で特徴付けられる。前記貼付体は、典型的にはいわゆる粘着テープである。
具体的には、本発明の穿刺方法は、第1ステップと第2ステップとを含む。前記第1ステップでは、皮膚の穿刺予定部位及びその周辺部に、粘着剤を有する貼付体を、該粘着剤が皮膚と接触するように貼付する。前記第1ステップに続いて行われる前記第2ステップでは、皮膚に貼付された貼付体の皮膚対向面とは反対側の面に穿刺針を穿刺して該貼付体を貫通させ、更に該穿刺針を該穿刺予定部位に穿刺する。
図5には、穿刺針としてマイクロニードル1の突起3を皮膚Sに穿刺する様子が示されている。図5(a)及び図5(b)は何れも本発明の穿刺方法の一例であり、図5(c)は従来実施されている一般的な穿刺方法である。
図5(c)は、皮膚Sの表面すなわち体表面(角質層の表面)S0に何も貼付せずに突起3を直に皮膚Sに穿刺する例を示している。図5(c)の穿刺方法では、突起3の押圧によって、皮膚Sの表層部(角質層等)が体表面S0の面方向に伸びたり、体表面S0と交差する方向に弾性的に窪んだりする。これにより穿刺が困難になることがある。穿刺できても穿刺位置が穿刺予定部位からずれる等の不都合が生じることがある。図中の一点破線VLは、突起3による押圧前の体表面S0の位置(初期位置)を示す。図5(c)の穿刺方法では、皮膚Sの弾性が高く伸びやすいため、体表面S0における突起3で押圧された部位(穿刺予定部位)及びその周辺部は、初期位置VLから内側に比較的大きく窪む。
これに対し、本発明の穿刺方法は、図5(a)及び図5(b)に示すように、体表面S0に、粘着剤50を有する貼付体5を、粘着剤50が体表面S0と接触するように貼付する。次いで、突起3を貼付体5に貫通させてから皮膚Sに穿刺するため、突起3の押圧による皮膚Sの変形が貼付体5によって抑制される。そのため、突起3を皮膚Sの穿刺予定部位に精度よく穿刺させることができる。これは、体表面S0に粘着剤50付きの貼付体5を貼付することで、皮膚Sの表層部における貼付体5と平面視で重なる部分が拘束され、外力を受けても変形し難くなることによるものと推察される。本発明の穿刺方法によれば、体表面S0における突起3で押圧された部位(穿刺予定部位)及びその周辺部の位置は、突起3の穿刺前と穿刺後とで初期位置VLからほとんど変化しないか(図5(a)参照)、又は変化してもその変化の程度は図5(c)に示す如き従来の穿刺方法に比べて小さい(図5(b)参照)。
図5(a)の穿刺方法と図5(b)の穿刺方法との主な違いは、貼付体5の硬さ、より具体的には貼付体5を構成する基材51の硬さと伸びにくさである。すなわち本実施形態では、貼付体5は、シート状の基材51の片面に粘着剤50が塗布された構成を有しているところ、図5(a)の基材51の方が、図5(b)の記載51に比べて硬く伸びにくい。基材51が比較的硬く伸びにくいものであると、突起3の如き穿刺針で穿刺した際の変形の程度が比較的小さくなる。基材51が比較的柔軟で伸びやすいものであると、穿刺針で穿刺した際の変形の程度が比較的大きくなる。何れにしても、突起3を皮膚Sの穿刺予定部位に精度よく穿刺し得る。
突起3(穿刺針)の中空部30に薬剤が収容されている場合には、前記第2ステップにおいて、図5(a)及び図5(b)に示すように突起3(穿刺針)を穿刺予定部位に穿刺した状態で、該薬剤を該穿刺予定部位から体内に注入する。
本発明で用いる穿刺針には、例えば、中実構造のいわゆるソリッド型マイクロニードルが含まれる。このような中空部を有しない穿刺針を用いる態様において、穿刺針による薬剤の経皮注入を行う場合には、例えば、1)外面に薬剤が塗布された穿刺針、2)外面(側面)に薬剤の流路が設けられた穿刺針、又は3)薬剤から構成された穿刺針を用いればよい。前記3)の穿刺針は、それ自体が薬剤であるため、皮膚に穿刺した後、皮膚から引き抜く操作が不要となり得る。例えば、前記3)の穿刺針が前述のマイクロニードル1の如き、基板と該基板の片面から立設する突起とを有するマイクロニードルであって且つ該突起が薬剤から構成されているものである場合には、該突起を皮膚に穿刺した後、該突起から該基材を分離し、該突起が皮膚に刺さった状態のままとすることが可能となる。本発明の穿刺方法には、前記1)~3)の穿刺針を用いた態様が包含される。
前記薬剤としては、穿刺針による経皮注入が可能なものを特に制限なく用いることができ、例えば、保湿剤、しわ抑制剤、美白剤、血行促進剤、シミ抑制剤、抗酸化剤が挙げられる。前記薬剤としては肌美容方法に用いるものであってもよい。
前記第2ステップにおいて穿刺針で貼付体越しに皮膚に穿刺し、必要に応じ薬剤を体内に注入した後は、該穿刺針を該皮膚及び該貼付体から引き抜く。典型的には、斯かる穿刺針の引き抜き操作をもって、一連の皮膚穿刺作業が完了する。
通常、貼付体を貫通していた穿刺針を該貼付体から抜くと、該貼付体における、該穿刺針が貫通した状態で該穿刺針によって押しのけられていた部分が、該穿刺針が除去されて生じた開口部を塞ぐように変形し、皮膚の穿刺部位を保護する。皮膚の保護の観点からは、貼付体を貫通していた穿刺針を抜いた後に前記開口部が完全に塞がれることが理想的である。前記開口部が完全には塞がれなくてもある程度塞がれれば、皮膚の保護に効果はある。斯かる観点から、貼付体を穿刺針が貫通している状態での該貼付体における該穿刺針の貫通部位の最大面積をQ1、該貼付体から該穿刺針を抜いた後に該貫通部位に形成される開口部の、該貼付体の皮膚対向面とは反対側の面の開口面積をQ2とした場合、Q1に対するQ2の比率(Q2/Q1)は、好ましくは0.001以上、より好ましくは0.01以上、そして、好ましくは0.3以下、より好ましくは0.1以下である。面積Q1、Q2は、マイクロスコープを用いて、斯かる面積の測定対象部位(貼付体における穿刺針の貫通部位、該貫通部位に形成された開口部)を観察し、その観察画像に基づいて常法に従って測定することができる。
前記比率(Q2/Q1)は、貼付体を構成する材料(基材、粘着剤)の種類、坪量等を適宜調整することで調整可能である。前記比率(Q2/Q1)が前記の好ましい範囲になりやすい貼付体として、基材がポリエチレンであり、粘着剤がアクリル系樹脂であるものを例示できる。
貼付体5は、典型的には、シート状の基材51と、基材51の少なくとも片面に配置された粘着剤50とを含んで構成され、シート状である。粘着剤50としては、公知の粘着剤を特に制限なく用いることができ、例えば、アクリル系、シリコン系、ウレタン系、ポリビニルブチラール系、ポリビニルエーテル系、エチレン-酢酸ビニル系、ポリオレフィン系、SBR系、ゴム系等の粘着剤を用いることができる。
貼付体5としては、基本的には、医療用、梱包用など、様々な用途で使用されている粘着テープを使用することができる。尤も、粘着テープであれば何でもよいという訳ではなく、前述した貼付体5による皮膚の拘束機能を奏し得るものであることが必要である。
基材51の素材としては、例えば、樹脂製フィルム、不織布、織布、紙等が挙げられ、これらの2種以上が積層された複合シートでもよい。特に穿刺性を良好にする観点から、基材51としては、樹脂製フィルム又は不織布を含むものが好ましい。
貼付体5の好ましい一例として、粘着剤50及び基材51の少なくとも一方が生体適合性を有する材料(生体適合性材料)を含むものが挙げられる。ここで言う「生体適合性」とは、人体への毒性がない、アレルギー反応を起こさない、発がん性がない、代謝異常を起こさない等の生体に対して有害な作用を及ぼさず、又は安全性を有することを指す。粘着剤及び基材の少なくとも一方がこれらの何れか1つ以上を満たす場合、当該貼付体は、生体適合性を有すると評価できる。貼付体5が生体適合性材料を含んで構成されることで、貼付体5が貼付される生体に悪影響を及ぼす懸念が払拭される。
貼付体5の厚み、すなわち粘着剤50と基材51との積層体としての厚みは、穿刺針による貫通を可能にしつつ、前述した貼付体5による皮膚の拘束機能を確実に作用させる観点から、好ましくは10μm以上1000μm以下、より好ましくは30μm以上500μm以下、更に好ましくは50μm以上250μm以下である。本発明で用いる貼付体の厚みは以下の方法により測定される。
<貼付体の厚みの測定方法>
定圧厚み測定器(PG-02J TECLOCK CORPORATION製)を用いて、常法に従って測定する。測定対象の貼付体における任意の異なる5点で測定し、それら5点の測定値の平均値を、測定対象の貼付体の厚みとする。
本発明の穿刺方法で用いる穿刺針と貼付体との組み合わせの好ましい一例として、下記の組み合わせA及びBが挙げられる。下記の穿刺針の針長さ(図2の針長さHに相当)からわかるように、組み合わせA及びBそれぞれの穿刺針は、針長さが2mm以下のマイクロニードルである。何れの組み合わせも、貼付体の厚みは穿刺針の針長さより薄いことが好ましい。
(組み合わせA)
・貼付体:厚みが前記の貼付体5についての好ましい範囲にあるもの。
・穿刺針:針長さが、好ましくは30μm以上1020μm以下、より好ましくは50μm以上520μm以下、更に好ましくは70μm以上270μm以下であるもの。
組み合わせAは、穿刺針(マイクロニードル)を、角質層を含んでそれよりも体表面側の部位に穿刺する場合に特に有用である。
(組み合わせB)
・貼付体:厚みが前記の貼付体5についての好ましい範囲にあるもの。
・穿刺針:針長さが、好ましくは310μm以上1300μm以下、より好ましくは330μm以上800μm以下、更に好ましくは350μm以上550μm以下であるもの。
組み合わせBは、穿刺針(マイクロニードル)を、角質層よりも内側、具体的には、表皮、真皮又は皮下組織に穿刺する場合に特に有用である。
本発明の主たる特徴部分の1つである貼付体、すなわち、皮膚の穿刺予定部位及びその周辺部に貼付され、穿刺針によって皮膚とともに穿刺される穿刺補助用貼付体について更に説明すると、穿刺補助用貼付体は下記物性A及びBの少なくとも一方を有することが好ましく、両方を有することがより好ましい。
・物性A:下記穿刺試験において降伏点を示し、且つ降伏荷重が0.1N以上10N以下、降伏点における穿刺針の変位量が0.1mm以上12mm以下である。
・物性B:下記引張試験において、引張荷重-試験片の変位量の関係における単位幅あたりの最大引張荷重が1N/mm以上10N/mm以下、最大引張荷重時伸び率が0.1%以上400%以下である。
(穿刺試験)
試験対象の貼付体から自然状態で平面視20mm四方の正方形形状を切り出して試験片とする。試験片が貼付される被貼付体として、厚み20μmのポリエチレンフィルムからなる模擬角質層と厚み5mmの模擬皮膚との積層体からなるからなる皮膚モデルを用いる。前記模擬角質層の表面に試験片を貼付し、圧縮試験機を用いて穿刺針を、該試験片に60mm/分の速度で該模擬角質層の表面に対して垂直方向に押し込み、その際の圧縮荷重-穿刺針の変位量の関係を求め、該関係から降伏点の有無を判定するとともに、降伏点がある場合は降伏荷重及び降伏点における穿刺針の変位量を求める。試験環境は、雰囲気温度23℃、湿度50%RHとする。前記穿刺針として、針長さ1.5mm、先端径40μm、頂角11°のポリ乳酸製の穿刺針(マイクロニードル)を用いる。
前記穿刺試験に関し、皮膚モデルを構成する模擬皮膚として、株式会社ビューラックスの「バイオスキン」を用いる。自然状態の前記バイオスキンから平面視40mm×40mmの正方形形状を切り出し、切り出したバイオスキンの一方の面を模擬角質層(厚み20μmのポリエチレン製ストレッチフィルム)で被覆して皮膚モデルを得る。圧縮試験機としては、株式会社島津製作所の「AG-IS 100N」を用いる。穿刺針を試験片に押し込むに際しては、試験片が貼付された皮膚モデルを、圧縮試験機に備えられた穿刺針の真下に配置し、該穿刺針の先端(頂角側)を押し込み方向の先端とする。
(引張試験)
試験対象の貼付体から自然状態で平面視18mm×50mmの長方形形状を切り出して試験片とする。引張試験機を用いて試験片をその長手方向に引っ張り、その際の引張荷重-試験片の変位量の関係を求め、該関係から、単位幅あたりの最大引張荷重及び最大引張荷重時伸び率を求める。引張試験機における一対のつかみ治具間の距離は30mm、引張荷重は2mm/分とする。試験環境は、雰囲気温度23℃、湿度50%RHとする。
前記引張試験に関し、引張試験機としては、株式会社島津製作所の「島津オートグラフAGX-plus」を用いることができる。試験片を引張試験機における一対のつかみ治具間に固定する際には、該一対のつかみ治具の一方で、試験片の長手方向の一端から該長手方向の内方に10mmにわたる部分を把持するとともに、該一対のつかみ治具の他方で、試験片の長手方向の他端から該長手方向の内方に10mmにわたる部分を把持し、該一対のつかみ治具間の距離(標点間距離)が30mmになるようにする。
図6には、前記穿刺試験によって得られる「圧縮荷重-穿刺針の変位量」の関係を示すグラフの一例が示されている。図6のグラフには4種類の線a1、b1、b2、b3が示されている。
図6のグラフの線a1は、本発明の穿刺方法を適用しなかった態様のものである。すなわち線a1は、図6(a)に示すように、模擬角質層10と模擬皮膚11とからなる皮膚モデル12に対し、圧縮試験機のロードセル13に接続されたマイクロニードル14を、模擬角質層10側から模擬角質層10の表面に対して垂直な方向に一定の速度で直接押し込んだ態様での「圧縮荷重-穿刺針の変位量」の関係を示す。
一方、図6のグラフの線b1、b2、b3は、本発明の穿刺方法を適用した態様のものである。すなわち線b1、b2、b3は、それぞれ、図6(b)に示すように、模擬角質層10の表面の穿刺予定部位及びその周辺部に貼付体5を貼付した状態で、マイクロニードル14を貼付体5に押し込んだ態様での「圧縮荷重-穿刺針の変位量」の関係を示す。
線a1と線b1、b2、b3とは、前者で貼付体5を使用しなかった点以外は、試験条件は同じである。また、線b1、b2、b3どうしは、互いに使用した貼付体が異なる。
結果として、貼付体不使用の図6(a)に示す態様は、マイクロニードル14の押し込みによって皮膚モデル12が弾性変形したために、マイクロニードル14が皮膚モデル12に刺入しなかった。これに対し、貼付体使用の図6(b)に示す態様は、マイクロニードル14が貼付体5を貫通して皮膚モデル12に刺入した。
図6のグラフは、縦軸が圧縮荷重(穿刺荷重)、横軸がマイクロニードル14(穿刺針)の変位量である。図6(a)の態様である線a1には降伏点が存在しないのに対し、図6(b)の態様である線b1、b2、b3には降伏点が存在する。ここで言う「降伏点」とは、図6に示す如き、圧縮荷重-穿刺針の変位量の関係を示すグラフにおいて、穿刺針の変位量ゼロからスタートして最初に出現するピークである。図6(b)の態様では、マイクロニードル14が貼付体5を貫通した時点が降伏点の出現時である。そして、降伏点を示したときの圧縮荷重(図6のグラフの縦軸の値)が、前記物性Aにおける「降伏荷重」であり、降伏点を示したときのマイクロニードル14の変位量(図6のグラフの横軸の値)が、前記物性Aにおける「降伏点における穿刺針の変位量」である。
前述したとおり、穿刺補助用貼付体には、穿刺針を皮膚に穿刺する際の押圧による皮膚の表層部の変形を拘束する機能が求められる。この点、前記物性Aを有する貼付体は、前記穿刺試験で降伏点を示し、且つ降伏荷重及び降伏点における穿刺針の変位量がそれぞれ適切な範囲にあるため、優れた穿刺特性を有し、穿刺補助用貼付体として有用である。
前記物性Aにおいて、貼付体の降伏荷重は、好ましくは0.1N以上10N以下、より好ましくは0.25N以上4N以下、更に好ましくは0.5N以上1.5N以下である。
前記物性Aにおいて、降伏点における穿刺針の変位量は、好ましくは0.1mm以上12mm以下、より好ましくは0.2mm以上5mm以下、更に好ましくは0.25mm以上2.5mm以下、更に好ましくは0.5mm以上2.2mm以下である。
図7には、前記引張試験によって得られる「引張荷重-試験片の変位量」の関係を示すグラフの一例が示されている。図7のグラフは、縦軸が引張荷重、横軸が試験片(貼付体)の変位量(前記標点間距離の変位量)である。図7のグラフには、5種類の貼付体の試験結果が示されており、そのうちの1種類に対応する線に(a)の符号を付している。例えば貼付体(a)は、引張試験当初から変位量の増加に伴って引張荷重が増加し、変位量が4mmを超えた時点で破断し、引張荷重が急降下している。この破断時の引張荷重(最大引張荷重)を試験片の引張方向と直交する方向の長さ(幅)(18mm)で除したものが、前記物性Bにおける「単位幅あたりの最大引張荷重」である。また、前記標点間距離(30mm)に対する、引張荷重を示したときの試験片の変位量の割合が、前記物性Bにおける「最大引張荷重時伸び率」である。
このような貼付体の引張特性に関し、貼付体の最大引張荷重が所定の上限以下となることで、穿刺針を貼付体に穿刺することが容易になる。特に、穿刺針が樹脂製のマイクロニードルである場合は、これを貼付体に穿刺する際に、マイクロニードルの先端部が変形せずに貼付体に穿刺できる。
一方最大引張荷重が所定の下限以上となることで、貼付体の強度が担保されるとともに、皮膚の変形を抑制することができる。
貼付体の最大引張荷重時伸び率が所定の上限以下となることで、皮膚の変形を抑制してマイクロニードル等の穿刺針による穿刺が容易となる。
前記物性Bを有する貼付体は、最大引張荷重及び最大引張荷重時伸び率がそれぞれ適切な範囲にあるため、優れた引張特性を有し、穿刺補助用貼付体として有用である。
前記物性Bにおいて、引張荷重-試験片の変位量の関係における単位幅あたりの最大引張荷重は、好ましくは1N/mm以上10N/mm以下、より好ましくは1.2N/mm以上4.4N/mm以下、更に好ましくは1.5N/mm以上4.0N/mm以下である。
前記物性Bにおいて、最大引張荷重時伸び率は、好ましくは0.1%以上400%以下、より好ましくは0.5%以上300%以下、更に好ましくは1%以上100%以下である。
前記引張試験の結果に基づいて、図7に示す如き、縦軸が引張荷重、横軸が試験片(貼付体)の変位量であるグラフを作成した場合、その単位幅あたりのグラフの傾き最大値は、好ましくは10N/mm以上300N/mm以下、より好ましくは30N/mm以上200N/mm以下、更に好ましくは50N/mm以上100N/mm以下である。前記「単位幅あたりのグラフの傾き最大値」は下記方法により算出される。前記単位幅あたりのグラフの傾き最大値が前記の好ましい範囲にある貼付体は、引張特性に特に優れ、穿刺補助用貼付体として有用である。
<単位幅あたりのグラフの傾き最大値の算出方法>
まず、前記引張試験の結果に基づいて、図7に示す如き、縦軸が引張荷重、横軸が試験片(貼付体)の変位量であるグラフを作成する。
次に、作成したグラフにおける対象となる線(以下、「対象線」とも言う。)について、前記引張試験の開始時点から当該試験片(貼付体)が破断する時点(最大引張荷重を示す時点)までの範囲で、ひずみ0.5%ごとに、単位幅あたりのグラフの傾き(ひずみ0.5%間隔を置いて離間する2点を結ぶ直線の勾配)を下記式により算出する。
単位幅あたりのグラフの傾き(N/mm)=(P2-P1)/(ε2-ε1)×H/B
前記式中、「P1」は、対象線においてひずみ0.5%間隔を置いて離間する2点のうち相対的に引張荷重が小さい方の引張荷重(単位:N)を示し、「P2」は、該2点のうち相対的に引張荷重が大きい方の引張荷重(単位:N)を示す。また前記式中、「ε1」は、対象線においてひずみ0.5%間隔を置いて離間する2点のうち相対的に引張荷重が小さい方の試験片の変位量(単位:mm)を示し、「ε2」は、該2点のうち相対的に引張荷重が大きい方の変位量(単位:mm)を示す。また前記式中、「H」は、前記標点間距離(30mm)を示し、「B」は、試験片の幅(18mm)を示す。前記式中の「ε2-ε1」=0.5%であり、すなわちひずみ0.5%間隔である。前記「ひずみ」は変位量/標点間距離によって算出される。
そして、前記の方法で得られた複数の「単位幅あたりのグラフの傾き」のうち値が最大のものを、当該対象線の「単位幅あたりのグラフの傾き最大値」とする。
本発明の所定の効果を一層確実に奏させるようにする観点から、穿刺補助用貼付体の下記方法により測定される硬さは、好ましくは10以上、より好ましくは12以上、そして、好ましくは18以下、より好ましくは20以下である。斯かる数値が大きいほど、当該貼付体は硬いと評価される。貼付体の硬さが不十分である(すなわち柔らかすぎる)と、肌の変形に追従し、穿刺されないおそれがあり、貼付体が硬すぎると、穿刺針の穿刺が困難になる、等のおそれがある。
<硬さの測定方法>
硬さ測定はJISK6253-3に準拠した方法で実施する。硬さ測定にはデュロメータ(GSD-719K-H(typeA)株式会社フロック製)を用い、試験荷重を193.3g(測定器重量)とする。
まず、皮膚モデルを作製する。具体的には、自然状態の模擬皮膚から平面視40mm×40mm、厚み5mmの正方形形状を切り出し、切り出した模擬皮膚の一方の面を模擬角質層(厚み20μmのポリエチレン製ストレッチフィルム)で被覆して皮膚モデルを得る。前記模擬皮膚として、株式会社ビューラックスの「バイオスキン」を用いる。また、試験対象の貼付体から自然状態で平面視18mm×40mmの長方形形状を切り出して試験片とする。そして、前記皮膚モデルの前記模擬角質層の表面に前記試験片を貼付し、該試験片の周縁から12mm以上離間した領域における、互いに6mm以上離れた任意の5点について、前記デュロメータを用いて常法に従って硬さを測定し、その5点の測定値の中央値を、当該試験片の硬さとする。試験環境は雰囲気温度23℃、湿度50%RHとする。
本発明の穿刺補助用貼付体は、典型的には、外面に粘着剤が配置され、該粘着剤を介して被貼付体である皮膚に貼付される。穿刺補助用貼付体の具体例として、前述した貼付体5(図5参照)と同様の構成、すなわち、シート状の基材の少なくとも片面に粘着剤が配置された構成を有するものが挙げられる。
穿刺補助用貼付体を、該貼付体が備える粘着剤を介して、前記穿刺試験で用いる前記模擬角質層の表面に貼付した場合の粘着力は、好ましくは0.5N/10mm以上16N/10mm以下、より好ましくは1N/10mm以上8.0N/10mm以下、更に好ましくは2.0N/10mm以上4N/10mm以下である。貼付体の粘着力が前記の好ましい範囲にあることで、貼付体が皮膚に確実に固定され、前述した皮膚拘束機能が一層確実に発揮するようになるとともに、使用後の貼付体を皮膚から剥がす作業をスムーズに行うことが可能となる。
本発明の穿刺補助用貼付体は、穿刺針の穿刺位置を示す目印を有していてもよい。目印を有する貼付体に穿刺針を穿刺する際には、通常、該目印に穿刺針を穿刺する。貼付体が目印を有することで、穿刺作業者が穿刺位置を認識しやすくなるため、穿刺作業をスムーズ且つ正確に行うことが可能となる。
前記目印は、その役割を確実に果たすために、少なくとも貼付体の皮膚対向面とは反対側の面、すなわち貼付体を皮膚に貼付した状態で露出する面(以下、「貼付時露出面」とも言う。)に設けられることが好ましい。
前記目印の具体例として、少なくとも貼付体の貼付時露出面に開口を有する凹陥部が挙げられる。前記凹陥部は、貼付体を厚み方向に貫通する貫通孔でもよく、その場合、貼付体の貼付時露出面とは反対側の面(皮膚対向面)にも開口を有する。前記凹陥部の平面視形状は特に制限されず、例えば、円形、四角形等であり得る。
前記凹陥部の円相当直径は、貼付体の基本性能(強度、粘着力等)を実用上十分なレベルに維持しつつ、窪み又は開口部の目印としての機能を確保する観点から、好ましくは2.5μm以上2000μm以下、より好ましくは5μm以上1000μm以下、更に好ましくは10μm以上500μm以下である。ここで言う「円相当直径」とは、当該凹陥部を包含する最小の円の直径を指す。
前記目印の他の具体例として、一方向に延在する切り込みが挙げられる。前記切り込みは、貼付体を厚み方向に貫通していてもよい。
前記切り込みの延在方向と直交する方向の長さ(幅)は、貼付体の基本性能(強度、粘着力等)を実用上十分なレベルに維持しつつ、切り込みの目印としての機能を確保する観点から、好ましくは2.5μm以上2000μm以下、より好ましくは5μm以上1000μm以下、更に好ましくは10μm以上500μm以下である。
本発明の穿刺補助用貼付体は、図4に示すマイクロニードルアレイ4の如き、基板の片面に針長さが2mm以下の複数の突起が配置されたマイクロニードルアレイを用いた穿刺作業に適用することもできる。その場合、マイクロニードルアレイが備える複数の突起それぞれが穿刺針として機能する。
本発明の穿刺補助用貼付体は、マイクロニードルアレイの位置決め機構を有していてもよい。図8には、その具体例である貼付体5の貼付時露出面が示されている。図8に示す貼付体5の貼付時露出面(基材51の外面)には、マイクロニードルアレイ4の位置決め機構として、マイクロニードルアレイ4が備える基板2(図4参照)の輪郭に対応した目印52が設けられている。マイクロニードルアレイ4を用いて本発明の穿刺方法を実施する場合には、図8に示す貼付体5を皮膚に貼付した後、マイクロニードルアレイ4の基板2が貼付体5の目印52と一致するように位置合わせしつつ、マイクロニードルアレイ4を貼付体5に穿刺すればよい。目印52の形態は特に制限されず、例えば、所定の図柄を印刷してなる平面的な印刷物でもよく、凹陥部、切り込み等の立体的な目印でもよい。
本発明には、皮膚に穿刺する穿刺針と、皮膚の穿刺予定部位及びその周辺部に貼付され、該穿刺針によって皮膚とともに穿刺される貼付体とを含む、穿刺具キットが包含される。本発明の穿刺具キット(穿刺針、貼付体)については、前述した本発明の穿刺方法及び穿刺補助用貼付体についての説明が適宜適用される。
本発明の穿刺具キットは、1)厚みが10μm以上1000μm以下の貼付体(穿刺補助用貼付体)と、針長さが30μm以上1020μm以下のマイクロニードルとを含むか、又は2)厚みが10μm以上1000μm以下の貼付体(穿刺補助用貼付体)と、針長さが310μm以上1300μm以下のマイクロニードルとを含む。前記1)は前記組み合わせAと同じであり、前記2)は前記組み合わせBと同じである。何れの組み合わせも、貼付体の厚みは穿刺針の針長さより薄い。
以上、本発明をその好ましい実施形態に基づき説明したが、本発明は前記実施形態に何ら制限されるものではなく、本発明の趣旨を逸脱しない範囲で適宜変更可能である。
以下、本発明を実施例により更に具体的に説明するが、本発明は斯かる実施例に限定されるものではない。
〔実施例1~5、比較例1〕
下記の穿刺性評価試験を行った。その結果を、使用した貼付体の諸物性とともに、下記表1に示す。なお、下記表1の「降伏点の有無」に関し、試験対象の貼付体1種類につき前記穿刺試験を4回行い、そのうちの2回以上で降伏点を確認できた場合は「降伏点有り」、降伏点を確認できたのが1回以下の場合は「降伏点無し」とした。
<穿刺性評価試験>
皮膚モデルの表面に、穿刺針を手動で、該皮膚モデルの表面に対して垂直方向に押し込み、該穿刺針が該皮膚モデルに刺入した場合を「穿刺成功」とした。穿刺針として、前記穿刺試験で用いる穿刺針(マイクロニードル)と同じものを用いた。1種類の評価対象について本試験を4回行い(総試験数4回)、穿刺成功回数をカウントした。穿刺成功回数が多いほど高評価となる。
前記皮膚モデルとして、模擬角質層と厚み10mmの模擬皮膚との積層体(重量193.3g)を用いた。前記模擬角質層が前記皮膚モデルの表面を形成する。前記模擬角質層として、前記穿刺試験及び硬さ測定と同様に、厚み20μmのポリエチレン製ストレッチフィルムを用いた。前記模擬皮膚の素材として、株式会社ビューラックス製の「バイオスキン」を用い、厚み5mm、40mm四方の正方形形状のバイオスキンを2枚重ねたものを該模擬皮膚とした。前記模擬角質層(ストレッチフィルム)と前記模擬皮膚(バイオスキン)との間に、坪量13g/mのティッシュペーパーを1枚介在配置した。
前記皮膚モデルの表面(模擬角質層)に貼付する貼付体は、自然状態で平面視18mm×50mmの長方形形状とした。貼付体に穿刺針を押し込む場合、貼付体の表面における穿刺針の押し込み位置は、貼付体の短手方向中央で且つ貼付体の長手方向両端それぞれから12mm以上離れた領域とした。また、貼付体に穿刺針を押し込む場合、穿刺針の表面に、水に染料を添加して調製した着色液を付着させてから押し込んだ。こうすることで、穿刺成功の場合には、前記ティッシュペーパーが前記着色液で着色されるようになるため、穿刺針が前記皮膚モデルに刺入した否かを目視で確認することができる。
本評価試験は、1種類の評価対象につき4回行い、前記ティッシュペーパーに着色を確認したものを穿刺成功として評価した。
Figure 2023088213000002
表1に示すとおり、貼付体を使用せずに、穿刺針を皮膚モデルに直接穿刺しようとしても穿刺はできなかった(比較例1)。これに対し各実施例は、皮膚モデルの表面に貼付体を貼付して貼付体越しに皮膚モデルを穿刺するようにしたため、皮膚モデルに穿刺針を穿刺することができた。
なお、表1の「穿刺針の穿刺対象の硬さ」は、前記<硬さの測定方法>に従って測定したもので、比較例1については、皮膚モデルに貼付体(試験片)を貼付せずに測定したものである。すなわち、比較例1の「穿刺針の穿刺対象の硬さ」は、皮膚モデルの表層(模擬角質層)の硬さである。各実施例は比較例1に比べて斯かる硬さの数値が大きく硬いことから、穿刺針の穿刺対象に貼付体を貼付することで穿刺対象が硬くなることがわかる。
〔美容用途における穿刺例〕
実施例1の貼付体を貼付し、針長さ160μm、先端径40μm、頂角11°のポリ乳酸製の穿刺針(マイクロニードル)とした以外は前記穿刺試験に従い、マイクロニードルをその基板と貼付体とが接するまで押し込んだ。
その結果、降伏点が確認されたことから、マイクロニードルは貼付体を貫通し、マイクロニードルの先端から、針長さ160μmと貼付体の厚み130μmとの差である30μmに相当する部分が、前記皮膚モデルの模擬角質層(ストレッチフィルム)に穿刺されたと判断した。
〔医療用途における穿刺例〕
実施例1の貼付体を貼付し、針長さ1000μm、先端径40μm、頂角11°のポリ乳酸製の穿刺針(マイクロニードル)とした以外は前記穿刺試験に従い、マイクロニードルをその基板と貼付体とが接するまで押し込んだ。
その結果、降伏点が確認されたことから、マイクロニードルは貼付体を貫通し、マイクロニードルの先端から、針長さ1000μmと貼付体の厚み130μmとの差である870μmに相当する部分が、前記皮膚モデルの模擬角質層(ストレッチフィルム)に穿刺されたと判断した。
1 マイクロニードル
2 基板
3 突起(穿刺針)
30 中空部
31 開口部
4 マイクロニードルアレイ
5 貼付体
50 粘着剤
51 基材
52 目印

Claims (18)

  1. 皮膚に穿刺針を穿刺する穿刺方法であって、
    皮膚の穿刺予定部位及びその周辺部に、粘着剤を有する貼付体を、該粘着剤が皮膚と接触するように貼付する、第1ステップと、
    皮膚に貼付された前記貼付体の皮膚対向面とは反対側の面に穿刺針を穿刺して該貼付体を貫通させ、更に該穿刺針を該穿刺予定部位に穿刺する、第2ステップとを有する、穿刺方法。
  2. 前記貼付体の厚みが10μm以上1000μm以下であり、
    前記穿刺針の針長さが30μm以上1020μm以下であり、
    前記貼付体の厚みは前記穿刺針の針長さより薄い、請求項1に記載の穿刺方法。
  3. 前記貼付体の厚みが10μm以上1000μm以下であり、
    前記穿刺針の針長さが310μm以上1300μm以下であり、
    前記貼付体の厚みは前記穿刺針の針長さより薄い、請求項1に記載の穿刺方法。
  4. 前記穿刺針は樹脂を含む、請求項1~3の何れか1項に記載の穿刺方法。
  5. 前記穿刺針は中空部を有する、請求項1~4の何れか1項に記載の穿刺方法。
  6. 前記中空部に薬剤が収容されており、前記第2ステップにおいて、前記穿刺針を前記穿刺予定部位に穿刺した状態で、該薬剤を該穿刺予定部位から体内に注入する、請求項5に記載の穿刺方法。
  7. 前記貼付体は樹脂製フィルム又は不織布を含む、請求項1~6の何れか1項に記載の穿刺方法。
  8. 皮膚の穿刺予定部位及びその周辺部に貼付され、穿刺針によって皮膚とともに穿刺される穿刺補助用貼付体であって、
    下記物性A及びBの少なくとも一方を有する、穿刺補助用貼付体。
    物性A:下記穿刺試験において降伏点を示し、且つ降伏荷重が0.1N以上10N以下、降伏点における穿刺針の変位量が0.1mm以上12mm以下である。
    物性B:下記引張試験において、引張荷重-試験片の変位量の関係における単位幅あたりの最大引張荷重が1N/mm以上10N/mm以下、最大引張荷重時伸び率が0.1%以上400%以下である。
    (穿刺試験)
    試験対象の貼付体から自然状態で平面視20mm四方の正方形形状を切り出して試験片とする。試験片が貼付される被貼付体として、厚み20μmのポリエチレンフィルムからなる模擬角質層と厚み5mmの模擬皮膚との積層体からなるからなる皮膚モデルを用いる。前記模擬角質層の表面に試験片を貼付し、圧縮試験機を用いて穿刺針を、該試験片に60mm/分の速度で該模擬角質層の表面に対して垂直方向に押し込み、その際の圧縮荷重-穿刺針の変位量の関係を求め、該関係から降伏点の有無を判定するとともに、降伏点がある場合は降伏荷重及び降伏点における穿刺針の変位量を求める。試験環境は、雰囲気温度23℃、湿度50%RHとする。前記穿刺針として、針長さ1.5mm、先端径40μm、頂角11°のポリ乳酸製の穿刺針を用いる。
    (引張試験)
    試験対象の貼付体から自然状態で平面視18mm×50mmの長方形形状を切り出して試験片とする。引張試験機を用いて試験片をその長手方向に引っ張り、その際の引張荷重-試験片の変位量の関係を求め、該関係から、単位幅あたりの最大引張荷重及び最大引張荷重時伸び率を求める。引張試験機における一対のつかみ治具間の距離は30mm、引張荷重速度は2mm/分とする。試験環境は、雰囲気温度23℃、湿度50%RHとする。
  9. 前記引張試験の結果に基づいて、縦軸が引張荷重、横軸が試験片の変位量であるグラフを作成した場合、単位幅あたりのグラフの傾き最大値が、10N/mm以上300N/mm以下である、請求項8に記載の穿刺補助用貼付体。
  10. 厚みが、10μm以上1000μm以下である、請求項8又は9に記載の穿刺補助用貼付体。
  11. 外面に粘着剤が配置されており、該粘着剤を介して前記模擬角質層の表面に貼付した場合の粘着力が、0.5N/10mm以上16N/10mm以下である、請求項8~10の何れか1項に記載の穿刺補助用貼付体。
  12. 前記穿刺針の穿刺位置を示す目印として、少なくとも前記貼付体の皮膚対向面とは反対側の面に開口を有する凹陥部が設けられている、請求項8~11の何れか1項に記載の穿刺補助用貼付体。
  13. 前記凹陥部の円相当直径が、2.5μm以上2000μm以下である、請求項12に記載の穿刺補助用貼付体。
  14. 皮膚に穿刺する穿刺針と、皮膚の穿刺予定部位及びその周辺部に貼付され、該穿刺針によって皮膚とともに穿刺される貼付体とを含む、穿刺具キットであって、
    前記穿刺針として、針長さが30μm以上1020μm以下のマイクロニードル、又は針長さが310μm以上1300μm以下のマイクロニードルを含み、
    前記貼付体の厚みが10μm以上1000μm以下であり、
    前記貼付体の厚みは前記穿刺針の針長さより薄い、穿刺具キット。
  15. 前記マイクロニードルは樹脂を含む、請求項14に記載の穿刺具キット。
  16. 前記マイクロニードルは中空部を有する、請求項14又は15に記載の穿刺具キット。
  17. 前記貼付体は、下記穿刺試験において降伏点を示し、且つ降伏荷重が、0.1N以上10N以下であり、降伏点における穿刺針の変位量が、0.1mm以上12mm以下である、請求項14~16の何れか1項に記載の穿刺具キット。
    (穿刺試験)
    試験対象の貼付体から自然状態で平面視20mm四方の正方形形状を切り出して試験片とする。試験片が貼付される被貼付体として、厚み20μmのポリエチレンフィルムからなる模擬角質層と厚み5mmの模擬皮膚との積層体からなるからなる皮膚モデルを用いる。前記模擬角質層の表面に試験片を貼付し、圧縮試験機を用いて穿刺針を、該試験片に60mm/分の速度で該模擬角質層の表面に対して垂直方向に押し込み、その際の圧縮荷重-穿刺針の変位量の関係を求め、該関係から降伏点の有無を判定するとともに、降伏点がある場合は降伏荷重及び降伏点における穿刺針の変位量を求める。試験環境は、雰囲気温度23℃、湿度50%RHとする。前記穿刺針として、針長さ1.5mm、先端径40μm、頂角11°のポリ乳酸製の穿刺針を用いる。
  18. 前記貼付体は、下記引張試験において、引張荷重-試験片の変位量の関係における単位幅あたりの最大引張荷重が、1N/mm以上10N/mm以下であり、最大引張荷重時伸び率が、0.1%以上400%以下である、請求項14~17の何れか1項に記載の穿刺具キット。
    (引張試験)
    試験対象の貼付体から自然状態で平面視18mm×50mmの長方形形状を切り出して試験片とする。引張試験機を用いて試験片をその長手方向に引っ張り、その際の引張荷重-試験片の変位量の関係を求め、該関係から、単位幅あたりの最大引張荷重及び最大引張荷重時伸び率を求める。引張試験機における一対のつかみ治具間の距離は30mm、引張荷重は2mm/分とする。試験環境は、雰囲気温度23℃、湿度50%RHとする。
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