JP2023084834A - 車両の検査表示方法および装置 - Google Patents

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Abstract

【課題】音に基づき複数の検査を行う工程において、発音源となる部品種別および車種を特定し、音の正常・異常の判定結果と併せて表示する。【解決手段】フリーローラ上で試走している車両から音を集音し、音データとして取得し(S1)、取得した音の音圧特性および周波数特性を算出する(S2)。これらの音圧特性や周波数特性に基づき、発音源である部品種別を特定し(S3)、特定した部品種別を前提として、車種毎に異なる音の特性を利用して車種の特定を行う(S4)。特定した部品種別および特定した車種を前提として、部品音が正常音であるか異常音であるかを判定する(S5)。音データおよび周波数データの画像を生成し(S6)、これらの画像と、特定した部品や車種および正常音・異常音の判定結果を、ディスプレイに表示する(S7)。【選択図】図2

Description

この発明は、自動車等の車両における検査工程において、検査項目となる部品から発せられる音が異常でないかどうかの検査結果を表示する方法および装置に関する。
例えば、自動車生産ラインの最終段階となる完成車検査工程においては、フリーローラ上で検査員が検査対象となる完成車両の試走を行い、エンジン、メータ類、ブレーキ、ホーン、灯火、等について多数の項目の検査を行う。一般に、この検査工程の中で、車両の各部で発する種々の音について、検査員の感覚に基づくいわゆる官能評価によって異常の有無の判定がなされる。例えば、ホーンについては、検査員がホーンを鳴らし、自らその音を聞いて正常な音であることを確認する検査がなされる。加速時にトランスミッションから生じる音やブレーキ操作時にブレーキから生じる音等についても同様に官能検査の対象となる。
このような官能検査に代えて、検査対象が発する音をマイクロフォンで取得して、その信号の解析により異常を検出する試みが従来からなされている。例えば特許文献1には、カーエアコンの吹出口におけるフィルムシャッタのような摺動部からの異音を検査対象として、外乱ノイズの除去を行いつつ、異音の音圧と継続時間との積(音圧値の時間積分値)に基づいて異音判定を行う技術が開示されている。
特許第4134943号公報
例えば上述の完成車検査工程においては、何らかの音を発する複数の部品についての検査が順次なされ、また1つの部品が検査のために動作しているときに他の部品が動作している場合もある。特許文献1では、このように複数の検査対象が混在している場合に、取得した音がどの部品の音であるのか特定するようなことはなされない。また、取得した音を車種の特定のために利用する、といったことは考えられていない。
この発明に係る車両の検査表示方法は、
検査対象とする車両から発せられる音を取得し、
取得した音を解析して、この取得した音の発音源となる部品種別を特定し、
特定された部品種別の中で車種毎に異なる部品音の特性に基づいて検査対象としている車両の車種を特定し、
解析した部品音に異常音が含まれているか判定し、
部品種別、車種および異常音の有無を併せて表示する。
この発明によれば、最初に部品種別の特定を行うので、特定の部品種別の中で車種の特定や異常音の判定がなされることとなり、仮に複数の部品音が混在していたり不特定の順序で各部品音が生じるような場合でも、車種の特定ならびに異常音の判定の精度が高くなる。そして、部品種別、車種および異常音の有無を併せて表示することで、検査の効率が向上する。
この発明を自動車の完成車検査工程における異音検査に適用した第1実施例の機能ブロック図。 第1実施例の処理の流れを示すフローチャート。 第1実施例の表示部における表示例を示した説明図。 第2実施例の機能ブロック図。 第2実施例の処理の流れを示すフローチャート。 第2実施例の表示部における表示例を示した説明図。 車種が不一致の場合の表示例を示した説明図。 第3実施例の機能ブロック図。 第3実施例の処理の流れを示すフローチャート。 第3実施例の表示部における統計処理データの表示例を示した説明図。
以下、この発明を自動車の完成車検査工程における異音検査に適用した一実施例について説明する。一般に、自動車生産ラインの最終段階となる完成車検査工程においては、フリーローラ上で検査員が検査対象となる完成車両の試走を行い、エンジン、トランスミッション、メータ類、ホーン、ブレーキ、等を含む多数の項目の検査を所定の検査順序に従って行う。一実施例の検査表示装置は、車両側からのタイミング信号等に依存せずに車両から音を取得し、取得した音を用いて、部品種別の特定、車種の特定、異常音(異音ともいう)の有無の判定、を行い、これらの結果を表示する。
一実施例においては、発音源となる部品種別(つまり検査項目の対象である部品種別)として、例えば、ホーン、エンジン、トランスミッション、ブレーキ、を含んている。ホーンについては、検査員がステアリングホイール上のホーンスイッチを押圧することでホーンを鳴らし、その音に基づいて、ホーンが正常であるかどうかの判別がなされる。また検査員が所定の車速に達するまでアクセルペダルを踏み込んで加速する中で、エンジン音およびトランスミッション音に異常音が含まれているかの判別がなされる。ブレーキについては、検査員がブレーキペダルを踏み込んでブレーキを作動させたときに異常音が生じるかどうか検査される。
図1は、第1実施例の検査表示装置の機能ブロック図を示している。第1実施例の検査表示装置は、音取得部10と、周波数特性解析部20と、部品特定部30と、車種特定部40と、異音判定用データ記憶部50と、正常音・異常音判定部60と、表示画像・映像生成部70と、表示部80と、を含んで構成されている。
音取得部10は、検査対象の車両から生じる音を取得して電気信号つまり音データとするマイクロフォンと、この音データを一時的に保存する録音部と、を含んでいる。マイクロフォンは、ホーンやブレーキ等の音を含む車両からの音を集音し得るように車両外部に配置される。マイクロフォンの指向性や周波数特性などは、計測対象に合わせて選択されている。通常は、車両へ向けて指向性を有するマイクロフォンが用いられる。マイクロフォンアレーなどにより音源を定位してノイズとなる音を除去した音データを得るようにしてもよい。なお、マイクロフォンアレーにより音源を定位できる場合は、音源位置を部品種別の特定の一要素として利用することも可能である。
周波数特性解析部20は、取得した音データの周波数解析を行う。例えば、FFT(Fast Fourier Transform)やウェーブレット解析などの周波数解析手法を用いて、周波数に従って変換することで、周波数データを生成する。
周波数データは、例えば二次元で表現した場合、横軸を周波数、縦軸をパワー(あるいは音圧)、とした周波数スペクトルとして表現される。なお、周波数スペクトルの縦軸は、パワーおよび音圧に限らず、聴覚のA特性関数を積した値や、ISOで定義されている聴覚の感覚量であるLoudness等の他のパラメータを用いてもよい。また、時間毎の変換結果を時系列に重ね合わせることで、時間を含む三次元データであるいわゆるスペクトログラムとして、周波数データを取り扱うようにしてもよい。
部品特定部30は、取得した音データの時間帯域特性や、周波数特性解析部20で得た周波数データ(周波数スペクトルやスペクトログラム等)の特性に基づき、その音の発音源である部品種別を特定する。すなわち、取得した音の音圧、時間特性、周波数特性、の少なくとも1つについて、これらの特性を、予め検査項目として準備された複数の部品種別(例えば、ホーン、エンジン、トランスミッション、ブレーキ)における特性と比較することで、発音源がどの部品種別であるかを特定する。
例えば、部品種別毎に発せられる音の音圧や周波数特性、時間特性(音圧の立ち上がりや吹鳴時間長など)が異なり、これらを手掛かりにどの部品種別の音であるかを判定することが可能である。具体的な一例として、自動車のホーンでは、生じる音の音圧範囲が法規により規定されており、時間-音圧波形の形状も特徴的なものとなる。また、エンジン音では、音の周波数帯域が主にエンジン回転速度(rpm)に応じた基本周波数と倍音の周波数とで構成されていることや、そのときのエンジン回転速度に対する音圧および周波数範囲などで、エンジン音であると判定することが可能である。ブレーキ音やトランスミッション音も例えばスペクトログラムの比較等により同様に識別が可能である。
車種特定部40は、特定された部品種別の中で車種毎に異なる部品音の特性に基づいて検査対象としている車両の車種を特定する。すわなち、特定の部品種別の音であることを前提として、例えば部品特定部30で用いた取得した音データの時間帯域特性や周波数解析による周波数特性、さらにはより詳細なスペクトログラムやメルケプストラム等を用いて、車種の特定を行う。
例えば、ホーンを例にすると、車種(例えば、車種A、車種B、車種C・・・)毎に型式の異なるホーンが用いられているのが一般的であり、また型式が同じホーンであっても部品レイアウト等により音が変化するので、ホーンの音は多少であっても車種毎に異なるものとなる。従って、例えば、車種によって最大音圧の周波数が異なることを利用して、最大音圧の周波数(Hz)がf1~f2の範囲は車種A、f3~f4の範囲は車種B、のようにして、車種特定が可能である。
エンジン音やトランスミッション音、ブレーキ音の場合は、スペクトログラムの描画画像を学習して、画像の特徴量(例えば、明暗の線の間隔や長さ、傾きなど)を抽出し、その特徴量から、車種A、車種B、等の特定が可能である。例えばエンジンは、同じ型式であっても、搭載された車種毎に異なる音となり得る。
このほか、話者特定などで広く使われる声道の伝達特性を考慮したメルケプストラムなどを使い、それぞれ車種別の特徴量を定義して車種を特定してもよい。
この車種の特定に際しては、音源である部品種別が既に特定されているので、同じ部品種別の中で音の特徴等を詳細に解析および比較することが可能であり、車種特定が比較的容易でかつ高精度となる。
異音判定用データ記憶部50は、上述した部品種別毎さらには個々の部品毎に、正常であると判定した音の基本特性を記憶しているデータベースからなる。例えば、正常である音の音データもしくは周波数データ(周波数スペクトルやスペクトログラム等)そのもの、あるいは、正常音と異常音とを区別するための音データないし周波数データの特徴部分についてのデータ、が蓄積されている。
正常音・異常音判定部60は、今回取得した部品音の特性を異音判定用データ記憶部50のデータと比較することで、異常音が含まれているかどうかを判定する。
例えば、ホーンを例にすると、車種が車種Aであると特定されている場合、取得した音の音圧範囲を、異音判定用データ記憶部50に蓄積されている正常な車種Aのホーンの音圧範囲と比較して、両者の差異や類似度等から正常音であるか異常音であるかを判別する。例えば、平均値や分散などを使った統計学的手法や、ベクトル化してそれらのなす角度であるコサイン類似度などを使って閾値を設定し、その閾値に対する大小により定量的に正常音・異常音を判別する方法、などが用いられ得る。
周波数特性の場合は、音の特徴であるピーク周波数の出現する周波数と音圧との組み合わせを複数抽出し、異音判定用データ記憶部50に蓄積されているデータと比較することで、正常音と異常音とを判別することができる。
エンジン音の場合は、例えば、今回取得した車種Aと特定した部品音のスペクトログラムを生成し、その描画画像を異音判定用データ記憶部50に蓄積されている正常な車種Aのスペクトログラムの描画画像と比較して、画像の特徴量(例えば、明暗の線の間隔や長さ、傾きなど)の差異ないし類似度等から正常音・異常音の判別を行う。つまり、車種毎に正常な部品音のスペクトログラムの描画画像を多数学習することで、正常音と異常音とを判別する。
なお、正常音・異常音判定部60としては、上記の例に限らず、正常音と異常音とを識別する公知の適当な方法を利用することが可能である。
この正常音・異常音判定に際しては、音源である部品種別ならびに車種が既に特定されているので、具体的な特定の部品に関して音の特徴等を詳細に解析および比較することが可能であり、容易にかつ高い精度の判定が行える。
表示画像・映像生成部70は、上記のようにして得られた結果(特定した部品種別、特定した車種、正常音・異常音)や、結果を求めるまでの処理過程等について、表示部80に表示すべき画像ないし映像を生成する。表示部80は、生成された画像ないし映像を、車両を運転している検査員、製造管理者、データを活用するデータサイエンティストなどの関係者、に対して表示するための表示手段である。例えば、液晶ディスプレイや有機ELディスプレイ、HMD(Head Mounted Display)、スマートウォッチ、等から構成される。また、音声を伴う場合は、音を生成し発するための音源、アンプ、スピーカ、等を含む。表示画像・映像生成部70は、適当な表示を行うために、静止画や動画、アニメーションなど各種表示を生成し、分割、合成、切替表示、等を行う。表示タイミングの制御により複数の表示部80に適切なタイミングで異なる表示を行うなども可能である。
図3は、第1実施例の表示部80における表示例を示した説明図である。この例では、ディスプレイの画面上に、上から順に「(1)音の音圧/周波数特性」、「(2)対象音の部品名」、「(3)対象音の車種名」、「(4)対象音の正常・異常判定結果」の4つの項目が表示される。「(1)音の音圧/周波数特性」の項目の右側部分には、「音圧特性」として縦軸を音圧とし横軸を時間とした音データの二次元グラフ(符号80a参照)と、「周波数特性」として縦軸をパワーとし横軸を周波数とした周波数スペクトル(符号80b参照)と、が図示されている。「(2)対象音の部品名」の右側のボックス(符号80c参照)には、特定された部品種別、この例では「ホーン音」の文字が表示され、「(3)対象音の車種名」の右側のボックス(符号80d参照)には、特定された車種名(この例では仮に車種Bとした)の文字が表示される。さらに、「(4)対象音の正常・異常判定結果」の右側のボックス(符号80e参照)には、正常・異常の判定結果、この例では「正常音」の文字が表示される。なお、部品種別によっては、「周波数特性」のボックス80bに時間軸を含むスペクトログラム等が表示される。
このような表示に基づき、検査員等は、種々の検査を行う完成車検査工程の中で、どの部品の音が検査されたのか、その音はどの車種であると特定されたのか、対象部品が正常であるかどうか、を容易に知ることができる。
図2は、上記の第1実施例の検査表示装置の処理の流れをフローチャートとして示したものである。まず初めに、音取得部10のマイクロフォンによってフリーローラ上で試走している車両から例えばホーンの音を含む音を集音し、音データとして取得する(ステップ1)。次に、取得した音の音圧特性および周波数特性を算出する(ステップ2)。
ステップ3では、これらの音圧特性や周波数特性に基づき、発音源である部品種別を特定する。ステップ4では、特定した部品種別を前提として、この部品種別に属する部品の車種毎に異なる音の特性を利用して車種の特定を行う。
ステップ5では、特定した部品種別および特定した車種を前提として、部品音が正常音であるか異常音であるかを判定する。
ステップ6では、図3に示した「音圧特性」および「周波数特性」として画面表示する音データおよび周波数データの画像を生成する。そして、ステップ7において、これらの画像と、特定した部品や車種および正常音・異常音の判定結果を、ディスプレイに表示する。
最後にステップ8において、検査終了のための停止ボタンを検査員が押したかどうかを判定する。ディスプレイでの検査結果表示後に停止ボタンが操作されていなければ、ステップ1~7の処理を繰り返し実行する。例えば、ホーンの音が異常であると表示されたような場合には、再度ホーンスイッチを操作してホーンの検査を繰り返すことが可能である。停止ボタンが押圧されたら、検査を終了する。この検査終了時には、表示部80となるディスプレイ上にその旨の表示を行う。表示と合わせて終了のブザーや音声などで案内を出してもよい。
次に、図4~図7に基づいて第2実施例の検査表示装置について説明する。なお、以下では、第1実施例と異なる部分について主に説明する。第2実施例の検査表示装置は、検査対象としている車両の固有の車体番号に対応した車両情報を工場生産管理システム等から取得し、部品音から特定した車種が車両情報に基づく車種と一致しているかどうかを判定して、その結果を併せて表示する、点において第1実施例と異なる。
図4は、第2実施例の検査表示装置の機能ブロック図を示している。第2実施例の検査表示装置は、第1実施例と同様に、音取得部10と、周波数特性解析部20と、部品特定部30と、車種特定部40と、異音判定用データ記憶部50と、正常音・異常音判定部60と、表示画像・映像生成部70と、表示部80と、を含んでおり、さらに、車両情報取得部90および車種比較部100を含んで構成されている。
車両情報取得部90は、車両の固有の車体番号に対応した正しい車種情報を含む車両情報を取得するもので、例えば、工場生産管理システムと構内ネットワーク等を介して通信することで、現在、完成車検査工程にある検査対象車両の車両情報を取得する。あるいは、車両に取り付けられているICタグや三次元バーコード等の情報を完成車検査工程において読み取るようにしてもよい。あるいは、組立ラインを流れる車両台数をカウントするカウンターなどで、現在、検査対象としている車両を特定し、その車両情報を取得するようにしてもよい。
車種比較部100は、車種特定部40が前述のように部品音に基づいて特定した車種と、車両情報取得部90が取得した車両情報に基づいて特定される車種と、を比較し、同一の車種であるかどうかを判定する。比較した結果は、各々の車種名とともに表示画像・映像生成部70に出力され、表示部80において表示される。
図6は、第2実施例の表示部80における表示例を示した説明図である。この例では、ディスプレイの画面上に、上から順に「(1)音の音圧/周波数特性」、「(2)対象音の部品名」、「(3)対象音の車種名:工場システム」、「(4)対象音の車種名:音から特定」、「(5)対象音の正常・異常判定結果」の5つの項目が表示される。「(1)音の音圧/周波数特性」の項目の右側部分には、「音圧特性」として縦軸を音圧とし横軸を時間とした音データの二次元グラフ(符号80a参照)と、「周波数特性」として縦軸をパワーとし横軸を周波数とした周波数スペクトル(符号80b参照)と、が図示されている。「周波数特性」としてはスペクトログラム等が表示される場合もある。「(2)対象音の部品名」の右側のボックス(符号80c参照)には、特定された部品種別、この例では「ホーン音」の文字が表示される。「(3)対象音の車種名:工場システム」の右側のボックス(符号80f参照)には、車両情報から特定された車種名(この例では車種B)の文字が表示され、「(4)対象音の車種名:音から特定」の右側のボックス(符号80g参照)には、第1実施例と同じく部品音から特定された車種名(この例では車種B)の文字が表示される。さらに、これらの車種名のボックス80f、80gよりも右側のボックス(符号80h参照)に両者の比較結果が例えば「車種は一致しています」との文字で表示される。「(5)対象音の正常・異常判定結果」の右側のボックス(符号80e参照)には、第1実施例と同様に、正常・異常の判定結果、この例では「異常音」の文字が表示される。
図7は、部品音に基づいて特定された車種と車両情報に基づいて特定された車種とが不一致の場合の表示例を示した説明図である。この例では、車両情報から特定された車種が「車種B」であるのに対し部品音から特定された車種が「車種C」であり、これらの車種名がそれぞれボックス80f,80gに表示される。そして、比較結果を示すボックス80hには、「車種が違います。部品の仕様を確認してください。」旨の文字が表示される。つまり、特定された車種が不一致である場合、組立ラインで型式の異なる部品が誤って取り付けられている可能性があるので、車種が相違することを明示するとともに、部品の仕様間違いについての確認を促すメッセージを表示するのである。また、「(5)対象音の正常・異常判定結果」の右側のボックス(符号80e参照)には、「未判定」の文字が表示されている。これは、車種が不一致であることから部品音が正常音であるか異常音であるかの判定を行わないことを表している。
このように部品音から車種を特定し車両情報上の車種と比較することで、ホーン等の部品の仕様間違いを発見することができる。
図5は、上記の第2実施例の検査表示装置の処理の流れをフローチャートとして示したものである。まず初めに、音取得部10のマイクロフォンによってフリーローラ上で試走している車両から例えばホーンの音を含む音を集音し、音データとして取得する(ステップ1)。次に、取得した音の音圧特性および周波数特性を算出し(ステップ2)、これらの音圧特性や周波数特性に基づき、発音源である部品種別を特定する(ステップ3)。そして、特定した部品種別を前提として、この部品種別に属する部品の車種毎に異なる音の特性を利用して車種の特定を行う(ステップ4)。
次にステップ11へ進み、工場システム等から車両情報を取得し、車両情報に基づく車種を特定する。そして、ステップ12へ進み、2つの車種が同一であるかどうかを判定する。
車種が同一であればステップ5へ進み、第1実施例と同様に、特定した部品種別および特定した車種を前提として、部品音が正常音であるか異常音であるかを判定する。また、音データおよび周波数データの画像を生成し(ステップ6)、これらの画像と、特定した部品や車種および正常音・異常音の判定結果を、ディスプレイに表示する(ステップ7)。
車種が異なる場合は、ステップ13へ進み、車種が異なるときの表示(図7参照)を生成する。そして、ステップ13から正常音・異常音の判定(ステップ5)を行わずにステップ6へ進み、音データおよび周波数データの画像の生成(ステップ6)および最終的な表示(ステップ7)を行う。
最後にステップ8において、検査終了のための停止ボタンを検査員が押したかどうかを判定する。ディスプレイでの検査結果表示後に停止ボタンが操作されていなければ、ステップ1~7の処理を繰り返し実行し、停止ボタンが押圧されたら検査を終了する。
次に、図8~図10に基づいて第3実施例の検査表示装置について説明する。第3実施例の検査表示装置は、第1実施例の検査表示装置に、さらに、異常音が検出された車両のデータが蓄積された後に、少なくとも部品種別および車種についての統計処理を行い、この統計処理結果をグラフ化して表示する機能を加えたものである。
図8は、第3実施例の検査表示装置の機能ブロック図を示している。第3実施例の検査表示装置は、第1実施例と同様に、音取得部10と、周波数特性解析部20と、部品特定部30と、車種特定部40と、異音判定用データ記憶部50と、正常音・異常音判定部60と、表示画像・映像生成部70と、表示部80と、を含んでおり、さらに、車両情報取得部90および異常状態集計解析部110を含んで構成されている。
車両情報取得部90は、前述した第2実施例のものと同様であり、工場生産管理システム等から車両情報を取得する。
異常状態集計解析部110は、部品特定部30から部品種別の情報を受け取るとともに、車両情報取得部90から車両情報を受け取り、さらに正常音・異常音判定部60から情報を受け取って、異常と判定した事例についての統計処理を行う。例えば、部品種別毎や車種毎に異常のサンプルを集計し、異常の発生と相関の高い特徴情報を抽出する。特徴情報の抽出のために、例えば、車両情報取得部90から取得する車両情報に、生産にかかわる情報である仕様値や、製造日時、製造担当者などの情報が含まれており、これらの情報を利用して、例えば、夜勤時間の異常発生が多いとか、部品メーカを切り替えたタイミングと一致している、などの特徴情報を抽出することが可能である。
表示画像・映像生成部70では、前述した第1実施例の表示画像に加えて、これらの統計処理した結果や特徴情報を示す表示画像を生成し、表示部80で表示する。例えば、表示画面を切り換える形で統計処理データが表示される。
図10は、ディスプレイ上に表示される統計処理データの表示の一例を示した説明図である。この例では、車種毎および部品種別毎にまとめたデータが三次元棒グラフの形で示されている。具体的には、x軸が車種(図示例では、車種A、車種B、車種C・・)、y軸が部品種別(図示例では、エンジン、ブレーキ、ホーン・・)、z軸がサンプル数(異常出現数)、の三次元棒グラフとなっている。そして、統計処理により抽出された特徴情報が棒グラフに付属した吹き出しの形で文字列により表示されている。例えば、図示例では、「夜勤発生時:80%」(符号80j参照)および「部品メーカ変更のため」(符号80k参照)という特徴情報が異常出現数の多い2つの棒グラフにそれぞれ付記されている。また、画面右下に、図3の表示に戻るためのボタン(符号80m参照)が配置されており、検査員等がこのボタン80mに触れることで図3の表示(換言すれば通常の検査)に戻るようになっている。
このように異常と判定した例を統計処理しかつ表示することで、部品種別や車種などについての異常発生の傾向を容易に把握でき、その後の対策を講じることが容易となる。
図9は、上記の第3実施例の検査表示装置の処理の流れをフローチャートとして示したものであり、特に、図2のフローチャートと組み合わされる統計処理部分の処理を示している。最初のステップ21では、異常データの分析が要求されたかどうかを判定する。例えば、検査員等のスイッチ操作等により必要時に分析を行うようにしてもよく、一定個数のサンプルが蓄積されるたびに自動に分析を行う、などでもよい。YESであればステップ22以降へ進み、NOであれば統計処理ないし分析を行わずに前述した図2のルーチンに戻る。
ステップ22では、それまでに蓄積されていた異常データを用いて、部品種別毎の異常を集計し、ステップ23では、同じく車種毎の異常を集計する。そして、ステップ24で、これらの集計されたデータに基づき上述した特徴情報を抽出する。
ステップ25では、異常発生集計グラフと特徴情報とを含むディスプレイに表示すべき画像を生成し、ステップ26においてディスプレイ上に表示する。
ステップ27では、上述した画面上のボタン80mが押されたか判定し、このボタン80mが押されるまで統計情報の表示を継続する。ボタン80mが押されたらステップ21へ戻り、最終的に図2に示した通常の検査に戻る。
以上、この発明の一実施例を説明したが、この発明は、上記の実施例に限らず、種々の応用が可能である。例えば、整備工場での点検整備などでの利用も可能である。また、検査対象としては上記のホーン、エンジン、トランスミッション、ブレーキ、に限らず、他の何らかの音を生じる部品の音や、アラーム音、報知音等も含めることができる。さらに、ホーンや加速操作のような検査員の積極的な操作に基づいて音が生じる(あるいは音が変化する)ものに限らず、操作と無関係に検査中に不意に生じる部品音についても検査対象とすることが可能である。
また、上記実施例では、1つの部品種別の部品音に基づいて車種の特定を行っているが、複数の部品種別の部品音に基づいてそれぞれ車種を仮に求めた後に、それそれの判定結果が互いに一致する場合に最終的な車種の特定を行うようにしてもよい。
また、上記実施例では、図3等に例示したように、部品種別、車種および異常音の有無、が同時に表示されるが、本発明においてはこれらが同時に表示されることは必須ではなく、例えば画面の切換により順次に表示されるものであってもよい。
10…音取得部
20…周波数特性解析部
30…部品特定部
40…車種特定部
50…異音判定用データ記憶部
60…正常音・異常音判定部
70…表示画像・映像生成部
80…表示部
90…車両情報取得部
100…車種比較部
110…異常状態集計解析部

Claims (9)

  1. 検査対象とする車両から発せられる音を取得し、
    取得した音を解析して、この取得した音の発音源となる部品種別を特定し、
    特定された部品種別の中で車種毎に異なる部品音の特性に基づいて検査対象としている車両の車種を特定し、
    解析した部品音に異常音が含まれているか判定し、
    部品種別、車種および異常音の有無を併せて表示する、
    車両の検査表示方法。
  2. 検査対象としている車両の車体番号に対応した車両情報を取得し、
    部品音から特定した車種が上記車両情報による車種と異なる場合に、車種が相違することをさらに表示する、
    請求項1に記載の車両の検査表示方法。
  3. 車種が相違するときに、部品の仕様間違いについての確認を促すメッセージを表示する、
    請求項2に記載の車両の検査表示方法。
  4. 上記の部品種別の特定は、
    取得した音の音圧、時間特性、周波数特性、の少なくとも1つについて、これらの特性を、予め検査項目として準備された複数の部品種別における特性と比較することで、発音源がどの部品種別であるかを特定する、
    請求項1~3のいずれかに記載の車両の検査表示方法。
  5. 上記の車種の特定は、
    取得した部品音のスペクトログラム波形を車種毎の部品音のスペクトログラム波形と比較することで車種の特定を行う、請求項1~4のいずれかに記載の車両の検査表示方法。
  6. 上記の車種の特定は、
    取得した部品音の最大音圧の周波数を車種毎の特性と比較することで車種の特定を行う、請求項1~4のいずれかに記載の車両の検査表示方法。
  7. 発音源となる部品種別として、ホーン、エンジン、トランスミッション、ブレーキ、の中の少なくとも2つを検査対象に含む、請求項1~6のいずれかに記載の車両の検査表示方法。
  8. 異常音が検出された車両のデータが蓄積された後に、少なくとも部品種別および車種についての統計処理を行い、この統計処理結果をグラフ化して表示する、
    請求項1~7のいずれかに記載の車両の検査表示方法。
  9. 検査対象とする車両から発せられる音を取得する音取得部と、
    取得した音を解析して、この取得した音の発音源となる部品種別を特定する部品特定部と、
    特定された部品種別の中で車種毎に異なる部品音の特性に基づいて検査対象としている車両の車種を特定する車種特定部と、
    解析した部品音に異常音が含まれているか判定する異音判定部と、
    部品種別、車種および異常音の有無を併せて表示する表示部と、
    を備えてなる車両の検査表示装置。
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