JP2023084681A - 管理サーバ、学習装置、相乗り支援システム、相乗り支援方法および相乗り支援プログラム - Google Patents
管理サーバ、学習装置、相乗り支援システム、相乗り支援方法および相乗り支援プログラム Download PDFInfo
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Abstract
【課題】利用者の多少に関わらず、利用者が容易に相乗りを利用することができる管理サーバ、相乗り支援システム、相乗支援方法および相乗支援プログラムを提供する。【解決手段】管理サーバ100において、送受信部101は、相乗りの目的地を受信し、受信した目的地を含む相乗り募集情報を、相乗りを希望する会員を識別する会員IDに対応付けられた連絡先に送信し、グループ生成部103は、連絡先から受信した、相乗り募集情報に対する会員ごとの回答に基づき、車両に相乗りする会員の組であるグループを生成し、生成したグループを識別するグループIDと、グループに属する会員を示す会員IDと、を対応付けてグループ情報記憶部120に格納する。【選択図】図2
Description
本発明は、管理サーバ、学習装置、相乗り支援システム、相乗り支援方法および相乗り支援プログラムに関する。
高齢者が通院や買い物等をする場合、自ら車を運転することができなければ、電車やバスを利用することとなる。しかし、最寄りの駅やバス停が自宅から離れていれば、相当の距離を歩く必要があり、特に夏の炎天下や冬の雪のなかを1人で外出することは難しかった。外出の際にタクシーの利用も考えられるが、タクシーは公共交通機関より運賃が高く、頻繁に利用すれば、家計の負担となってしまう。また、家族や近所の人に送迎を頼むことも気を使ってしまうため、頻繁にはできないという問題があった。このような問題を解決するために、1台の車両を複数人で相乗りする技術が開示されている(特許文献1参照)。
しかしながら、上述する特許文献1に記載した技術は、予め搭乗位置と降車位置を登録し、利用経路が一部でも重複する場合に、相乗り希望者に通知することで相乗りの搭乗予約を確定する技術であり、人口密度が高い都市部以外の地域では相乗り希望者とのマッチングがほとんど成立しないという問題があった。また、スマートフォンなどに慣れていない利用者にとっては、操作が煩雑であり、ストレスなく相乗りを利用することが難しいという問題があった。
本発明は、上記に鑑みてなされたものであり、利用者の多少に関わらず、容易に相乗りを利用することができる管理サーバ、学習装置、相乗り支援システム、相乗支援方法および相乗支援プログラムを提供することを目的とする。
上述した課題を解決するために、本発明は、相乗りの目的地を受信し、受信した目的地を含む相乗り募集情報を会員IDに対応付けられた連絡先に送信し、連絡先から受信した、相乗り募集情報に対する会員IDごとの回答に基づき、車両に相乗りする会員のグループを生成し、生成したグループを識別するグループIDと、グループに属する会員を示す会員IDと、を対応付けてグループ情報記憶部に格納することを特徴とする。
上述したように、本発明は、利用者の多少に関わらず、容易に相乗りを利用することができるという効果を奏する。
以下、添付図面を参照し本発明の実施例を説明する。なお、以下の説明は、実施の形態の一例であり、本発明はこれらの実施例に限定されるものではない。
<実施例1>
図1は、実施例1にかかる相乗り支援システム10と利用者との関係を示す説明図である。図1に示すように、相乗り支援システム10は、管理サーバ100と、情報端末装置200-1~n(以下、情報端末装置200と示す)とを備え、管理サーバ100と、情報端末装置200と、運行サーバ300と、決済サーバ400とは、ネットワークNを介して互いに通信可能に接続し、互いにデータを送受信する。ネットワークNは、インターネット、イントラネット、LAN(Local Area Network)、VPN(Virtual Private Network)、移動体通信網等の任意の通信ネットワークおよびそれらの組合せであり、その一部または全部が有線または無線であってもよい。
図1は、実施例1にかかる相乗り支援システム10と利用者との関係を示す説明図である。図1に示すように、相乗り支援システム10は、管理サーバ100と、情報端末装置200-1~n(以下、情報端末装置200と示す)とを備え、管理サーバ100と、情報端末装置200と、運行サーバ300と、決済サーバ400とは、ネットワークNを介して互いに通信可能に接続し、互いにデータを送受信する。ネットワークNは、インターネット、イントラネット、LAN(Local Area Network)、VPN(Virtual Private Network)、移動体通信網等の任意の通信ネットワークおよびそれらの組合せであり、その一部または全部が有線または無線であってもよい。
管理サーバ100は、車両への相乗りを支援するサーバである。管理サーバ100は、情報端末装置200との間で相乗りに関する情報を送受信する。管理サーバ100は、運行サーバ300との間で相乗りする車両の運行に関する情報を送受信する。管理サーバ100は、決済サーバ400との間で決済に関する情報を送受信する。
情報端末装置200は、相乗りする利用者、または、利用者が情報端末装置200の操作ができない、あるいは得意ではない場合は、利用者をサポートする支援者が操作するスマートフォン端末、タブレット端末、パーソナルコンピュータ、ウェラブルコンピュータ等の一般的なコンピュータである。図1では、実際に相乗りする利用者H1-1~n(以下、利用者H1と示す)は情報端末装置200を操作せず、支援者H2-1~n(以下、支援者H2と示す)が情報端末装置200を操作する場合を示す。利用者H1は、相乗りの希望等を支援者H2に電話や口頭で伝えることによって相乗りを実現する。なお、利用者H1が情報端末装置200を操作できる場合は、利用者H1自身が情報端末装置200を操作してもよい。また、支援者H2は、遠隔地にいる場合であっても、利用者H1が相乗りの希望を電話等で支援者H2に伝えることによって、利用者H1の相乗りを支援することができる。
運行サーバ300は、相乗りの車両を運行する運行事業者が管理するサーバであり、車両に搭載する情報端末装置または車両の運転手が携帯する情報端末装置(以下、車両端末装置という)から送信されたデータを受信し、受信したデータを管理サーバ100に送信する。運行事業者は、例えばタクシー事業者である。
決済サーバ400は、決済システムが動作するサーバであり、運行サーバ300から送信された相乗りの運賃を運行事業者との間で決済する。また、決済サーバ400は、管理サーバ100によって算出された、利用者ごとの利用料を利用者との間で決済する。
図2は、実施例1にかかる相乗り支援システム10の構成を示すブロック図である。初めに、相乗り支援システム10を構成する管理サーバ100について説明する。
管理サーバ100は、送受信部101と、会員選択部102と、グループ生成部103と、予約確認部104と、配車手配部105と、運行管理部106と、利用料算出部107と、会員情報記憶部110と、グループ情報記憶部120と、選択条件記憶部130と、を備える。
図3は、会員情報記憶部110、グループ情報記憶部120および選択条件記憶部130のデータ構成の一例を示す説明図である。図3(a)は、会員情報記憶部110のデータ構成の一例を示す説明図である。会員情報記憶部110は、予め会員登録した、車両に相乗りする利用者に関する情報を記憶する。会員情報記憶部110は、会員IDと、氏名と、住所と、電話番号と、支援者情報と、連絡先と、その他の情報と、を対応付けて記憶する。
会員IDは、会員を一意に識別する情報である。氏名は会員の氏名、住所は会員の住所、電話番号は会員の電話番号を記憶する。支援者情報は、会員に代わって相乗りに関する情報をやりとりするために、情報端末装置200を操作する支援者に関する情報を記憶する。支援者は、例えば、会員の家族や介護担当者等である。連絡先は、管理サーバ100から各種情報を送信するための送信先(メールアドレスやメッセンジャーのアカウント等)であり、支援者(および/または利用者)の連絡先を記憶する。その他の情報として、性別、年齢、趣味等(会員の属性)のような会員に関する情報を記憶してもよい。
図3(b)は、グループ情報記憶部120のデータ構成の一例を示す説明図である。グループ情報記憶部120は、相乗りする会員の組であるグループに関する情報を記憶する。グループ情報記憶部120は、グループIDと、目的地と、目的地住所と、会員IDと、運行日時と、その他の情報と、を対応付けて記憶する。
グループIDは、1台の車両に相乗りする会員の組であるグループを一意に識別する情報である。目的地は、会員が降車する場所であり、例えば〇〇○クリニック、〇〇○市役所のような施設名を記憶する。目的地住所は、目的地の住所を記憶する。会員IDは、1のグループとして1台の車両に相乗りする会員IDを記憶する。運行日時は、目的地に向かう車両を運行する日時であり、目的地に到着する日時や会員それぞれの住所に到着する日時等である。その他の情報として、運行ルートと示す地図情報等を記憶してもよい。なお、タクシーの台数が少ない地区では、目的地“〇〇○クリニック”の3件のように、1台のタクシーで15分ごとのピストン輸送を想定した運行時間となるよう調整する。また、タクシーの台数が多い地区では、目的地“〇〇○市役所”の3件のように、複数台数での対応が可能となるため、運行日時が同一であっても相乗りを受付けるよう調整する。
図3(c)は、選択条件記憶部130のデータ構成の一例を示す説明図である。選択条件記憶部130は、会員全体から相乗り募集情報を通知する会員を選択する場合の選択条件を記憶する。選択条件記憶部130は、選択条件と、その他の情報とを対応付けて記憶する。選択条件は、例えば、図3(c)に示すような“目的地から半径*km以内”や“〇〇○市内”等の通知対象を選択する場合の条件であり、条件が記憶されていなければ、全会員を通知対象とする。選択条件は、目的地の種別や利用者の属性等ごとに設定してもよく、複数の選択条件を組み合わせてもよい。
送受信部101は、情報端末装置200、運行サーバ300、決済サーバ400との間でデータを送受信する。より具体的には、送受信部101は、情報端末装置200から送信された会員登録に関する情報、相乗りを希望する目的地に関する情報、相乗り募集情報に対する回答等を受信し、相乗り募集情報等を情報端末装置200に送信する。送受信部101は、運行日時を情報端末装置200から受信し、受信した運行日時をグループ情報記憶部120に格納する。
送受信部101は、相乗り車両の運行に関する情報を運行サーバ300との間で送受信する。送受信部101は、運行事業者との運賃の決済に関する情報、会員ごとの利用料の決済に関する情報を決済サーバ400との間で送受信する。
会員選択部102は、会員のなかから、目的地への相乗り募集情報を通知する会員を選択条件記憶部130に記憶する選択条件に基づき選択する。
グループ生成部103は、会員選択部102によって選択された会員から送信された、相乗り募集情報に対する回答に基づいて、相乗り希望する会員のなかから、1台の車両に相乗りする会員の組であるグループを生成し、生成したグループごとのグループに関する情報をグループ情報記憶部120に格納する。
予約確認部104は、運行日時より以前に、グループに属する会員それぞれに相乗り予約の変更がないかを確認する。より具体的には、予約確認部104は、グループ情報記憶部120に記憶する運行日時から所定期間前に、グループ情報記憶部120に記憶するグループそれぞれに属する会員に対し、相乗り予約を確認するメールやメッセージ等である相乗り確認情報を送信し、相乗り確認情報に対する回答を受信する。
配車手配部105は、グループ情報記憶部120に記憶するグループごとの目的地や会員ID、運行日時等、会員情報記憶部110に記憶する会員IDに対応付けられた氏名、住所等を取得し、取得した目的地や運行日時、氏名、住所等を含む配車手配情報を運行サーバ300に送信する。
運行管理部106は、グループIDを運行サーバ300から受信し、受信したグループIDがグループ情報記憶部120にグループIDとして記憶されている場合、会員による相乗りであると判断する。会員による相乗りと判断した場合、車両において運賃を受領しない旨を運行サーバ300に送信する。運行管理部106は、会員による相乗りと判断した場合で、かつ、会員による相乗りと判断したグループIDおよび運賃を運行サーバ300から受信した場合は、相乗り終了と判断する。
利用料算出部107は、会員情報記憶部110に記憶する会員に関する情報やグループ情報記憶部120に記憶する目的地、グループに属する会員ID等に基づいて、会員ごとの利用料を算出する。
情報端末装置200は、送受信部201と、操作表示部202とを備える。送受信部201は、管理サーバ100や決済サーバ400との間でデータを送受信する。操作表示部202は、操作者による操作等を受付け、操作等に対する結果や管理サーバ100や決済サーバ400から送信されたデータを表示する。
上述のように構成された相乗り支援システム10の管理サーバ100および情報端末装置200において実行する会員登録処理について説明する。図4は、管理サーバ100と情報端末装置200が実行する会員登録処理手順を示すフローチャートである。
情報端末装置200の操作表示部202は、会員情報登録画面を表示する(ステップS401)。会員情報登録画面は、例えば、相乗り支援サイト内の会員情報登録ボタンを指示することによって、または、ダウンロードしたアプリケーションプログラムのメニューを選択することによって表示する。
操作表示部202は、会員情報登録画面から会員情報の入力を受付ける(ステップS402)。送受信部201は、会員情報登録画面から受付けた会員情報を管理サーバ100に送信する(ステップS403)。
管理サーバ100の送受信部101は、情報端末装置200から送信された会員情報を受信し、受信した会員情報を会員情報記憶部110に格納する(ステップS404)。その際に、会員IDを付与し、付与された会員IDに対応付けて会員情報を会員情報記憶部110に格納する。
次に、相乗り支援システム10の管理サーバ100および情報端末装置200が実行する相乗り募集処理について説明する。図5は、管理サーバ100と情報端末装置200とが実行する相乗り募集処理手順を示すフローチャートである。
情報端末装置200の操作表示部202は、相乗り希望画面を表示する(ステップS501)。相乗り希望画面は、相乗り支援サイト内の相乗り希望ボタンの指示によって、または、アプリケーションプログラムのメニューを指示することによって表示する。
操作表示部202は、相乗り希望画面から相乗り希望情報の入力を受付ける(ステップS502)。相乗り希望情報には、少なくとも目的地(または/および目的地住所)を含む。なお、目的地の入力から目的地住所を、目的地住所の入力から目的地を自動検索してもよい。送受信部201は、相乗り希望情報を管理サーバ100に送信する(ステップS503)。
管理サーバ100の送受信部101は、情報端末装置200から送信された相乗り希望情報を受信し、会員選択部102は、相乗り希望情報と、選択条件記憶部130に記憶する選択条件と、会員情報記憶部110に記憶する会員に関する情報から、相乗り募集通知を送信する会員を選択する(ステップS504)。
図6は、会員住所と目的地、選択条件の関係の一例を示す説明図である。例えば、相乗りの目的地が“○○○クリニック”で、選択条件が“目的地から半径*km以内”である場合は、図6に示すように、相乗りの目的地61である“○○○クリニック”から半径*km以内を示す領域62に住所がある会員63(9名)を通知対象とする会員と判断し、領域62の外に住所がある会員64(3名)は通知対象外と判断する。送受信部101は、通知対象となった会員それぞれの連絡先である情報端末装置200に相乗り募集通知を送信する(ステップS505)。
情報端末装置200の送受信部201は、相乗り募集通知を管理サーバ100から受信し、操作表示部202は、相乗り募集通知に基づく相乗り募集通知画面を表示する(ステップS506)。図7は、相乗り募集通知画面の一例を示す説明図である。図7に示すように、相乗り募集通知画面71には、目的地72を示す“行先”、目的地住所73を示す“住所”、相乗り募集に対する回答期限74である“募集期限”を表示するとともに、相乗りを希望するか否かに対する回答75である“YES”、“NO”を表示する。操作表示部202は、相乗り募集通知に対する回答を受付ける(ステップS507)。送受信部201は、相乗り募集通知に対する回答を管理サーバ100に送信する(ステップS508)。
管理サーバ100の送受信部101は、相乗り募集通知に対する回答を情報端末装置200から受信する。相乗り募集通知に対する回答は、相乗り募集通知を送信した会員の連絡先である情報端末装置200それぞれから受信する。グループ生成部103は、募集期限までに相乗りを希望する(“YES”)と回答した会員と、相乗り希望情報を送信した募集者が会員であれば(例えば、相乗り希望情報とともに会員IDが送信された場合には)募集者も加え、1台の車両に相乗りする会員の組であるグループを生成する(ステップS509)。
グループの生成方法には、さまざまな方法があるが、一例として、相乗りを希望する会員それぞれの住所から目的地住所までの最短ルートを求め、最短ルートの重複距離の和が長くなる会員の組を優先的に1のグループとして生成する。また、他の例として、相乗りを希望する会員の住所から他の相乗り希望者の住所までの最短ルートを求め、最短ルートの距離の和が最短となる会員の組を優先的に1のグループとして生成する。図6に示す例では、グループ生成部103によって生成された、会員3名を1グループとした3つのグループ65を示す。
送受信部101は、グループに属する会員に関する情報および運行日時調整依頼を、グループに属する会員それぞれの連絡先である情報端末装置200に送信する(ステップS510)。このように、1のグループに属する会員それぞれに対し、運行日時の調整を依頼して、会員同士で調整してもらうことによって、会員それぞれの事情や許容の幅を考慮した運行日時の調整が可能になる。
情報端末装置200の送受信部の201は、グループID、グループに属する会員に関する情報および運行日時調整依頼を受信し、操作表示部202は、グループに属する会員に関する情報および運行日時調整依頼を表示する(ステップS511)。グループに属する会員に関する情報は、例えば会員氏名と電話番号であり、会員自らが他の会員と電話で連絡をとり、相乗りする運行日時を調整することができる。または、支援者が会員と相談したうえで電話やメール等で他の会員の支援者と連絡をとり、相乗り運行日時を調整してもよい。操作表示部202は、グループに属する会員との相乗り日時の調整結果である、運行日時の入力を受付ける(ステップS512)。送受信部201は、グループID、運行日時を管理サーバ100に送信する(ステップS513)。なお、運行日時を会員それぞれの住所への到着日時とする場合は、会員ID、グループID、運行日時を送信する。
管理サーバ100の送受信部101は、運行日時を情報端末装置200から受信し、グループIDに対応付けて運行日時をグループ情報記憶部120に格納する(ステップS514)。
このように、相乗りの目的地を多くの会員に通知して相乗りを募集することによって、どのような場所であっても相乗りの目的地とすることができる。会員は、相乗りの目的地を送信するだけで相乗り者を募集することができ、なるべく多くの相乗り希望者を募り、それらをグループ化したうえで、運行日時を調整するため、人口密度が高くない地域や利用者が多くない地域であっても相乗りを利用することができる。また、相乗り利用者に限らず、施設等を利用してほしい人が相乗り希望画面から目的地を入力して相乗りを募集することによって、多くの会員に安全で安価に施設等に来訪してもらうことができる。
運行ルートを考慮したうえで、相乗りを希望する会員をグループ化することによって、効率よく安価に会員が交通手段を利用することができる。また、選択条件に基づいて選択した会員に相乗り募集を通知することによって、効率よく相乗り希望者を見つけることができる。
次に、相乗り支援システム10の管理サーバ100および情報端末装置200が実行する配車手配処理について説明する。図8は、管理サーバ100と情報端末装置200とで実行する配車手配処理手順を示すフローチャートである。
管理サーバ100の予約確認部104は、グループ情報記憶部120に記憶するグループそれぞれの運行日時の所定期間前(例えば、3日前)か否かを判断する(ステップS801)。運行日時の所定期間前ではないと判断した場合(ステップS801:No)、ステップS801に戻る。運行日時の所定期間前であると判断した場合(ステップS801:Yes)、予約確認部104は、相乗り確認情報を作成する(ステップS802)。送受信部101は、会員IDと相乗り確認情報をグループに属する会員それぞれの連絡先である情報端末装置200に送信する(ステップS803)。
情報端末装置200の送受信部201は、会員IDと相乗り確認情報を受信し、操作表示部202は、相乗り確認情報を表示する(ステップS804)。操作表示部202は、相乗り確認情報に対する回答の入力を受付ける(ステップS805)。連絡先が支援者の場合は、支援者が実際に相乗りする会員に電話等で確認したうえで回答し、連絡先が会員の場合は、会員が自ら回答する。相乗確認情報に対する回答は、相乗り募集時と同様にYES/NOのボタンのような簡易な回答としてもよい。送受信部201は、会員IDと回答を管理サーバ100に送信する(ステップS806)。
管理サーバ100の送受信部101は、会員IDと回答を受信し、会員IDに対応付けた回答をグループ情報記憶部120に格納する(ステップS807)。予約確認部104は、運行が確定したか否かを判断する(ステップS808)。より具体的には、予約確認部104は、グループに属するすべての会員から予定通り乗車する旨の回答を得られたか否かで運行確定を判断する。なお、グループに属するすべての会員ではなく、予め定められた所定数の会員から予定通り乗車する旨の回答を得られたか否かによって運行確定を判断してもよい。運行が確定したと判断する場合(ステップS808:Yes)、配車手配部105は、配車を手配する(ステップS809)。より具体的には、配車手配部105は、運行サーバ300に運行情報を送信して相乗り車両の配車を手配する。運行が確定しないと判断する場合(ステップS808:No)、予約キャンセルのメッセージを情報端末装置200に送信する(ステップS810)。なお、予約キャンセルのメッセージを送信することに加えて、他のグループへの組み入れや会員の入れ替えを行ってもよい。また、新たな相乗りの募集を促してもよい。
このように、相乗り車両を実際に運行する前に、会員それぞれに相乗り情報を確認したうえで、運行事業者に配車の手配を行うため、無駄な車両の手配や採算割れを防ぐことができる。また、相乗りを予約した会員に対するリマインダの役目を果たすことができる。なお、上述した処理に代えて、会員に相乗り確認情報を送信することなく、運行日時の数日前に配車を手配してもよい。
相乗り支援システム10の管理サーバ100、情報端末装置200、運行サーバ300、決済サーバ400が実行する運行・決済処理について説明する。図9は、管理サーバ100と情報端末装置200と運行サーバ300が実行する運行・決済処理手順を示すフローチャートである。なお、運行サーバ300は、相乗り車両を運転する運転手が操作する車両端末装置とデータを送受信し、送受信したデータを管理サーバ100に送信する。
運行サーバ300は、車両端末装置で入力を受付けたグループIDを車両端末装置から受信し(ステップS901)、グループIDを管理サーバ100に送信する(ステップS902)。
管理サーバ100の送受信部101は、グループIDを運行サーバ300から受信し、運行管理部106は、運行サーバ300から受信したグループIDがグループ情報記憶部120に記憶するグループIDであることを確認する(ステップS903)。これにより、相乗り支援システム10で受付けた相乗りであるか否かを判断する。運行管理部106は、運行サーバ300から受信したグループIDがグループ情報記憶部120に記憶するグループIDであることを確認した場合、乗客から運賃を受領しない旨を運行サーバ300に送信し(ステップS904)、運行サーバ300は、乗客から運賃を受領しない旨を車両端末装置に送信する。
運行サーバ300は、グループIDと運賃を車両端末装置から受信し(ステップS905)、運行サーバ300は、車両端末装置から受信した、グループIDと運賃を管理サーバ100に送信する(ステップS906)。
管理サーバ100の送受信部101は、グループIDと運賃を運行サーバ300から受信し、利用料算出部107は、受信した運賃から、グループに属する会員ごとの利用料を算出する(ステップS907)。利用料は、所定の計算式に基づいて算出する。例えば、会員の住所から目的地までの直線距離が2kmであれば500円、会員の住所から目的地までの直線距離が3kmであれば700円、会員の住所から目的地までの直線距離が4kmであれば900円のように、目的地からの直線距離で金額を決めてもよい。送受信部101は、会員ぞれぞれの連絡先である情報端末装置200に、会員ごとの利用料を送信する(ステップS908)。
情報端末装置200は、利用料を管理サーバ100から受信し、決済サーバ400によって利用料の決済処理を実行する(ステップS909)。なお、利用料の決済が完了した場合に、利用料の決済完了を管理サーバ100に送信してもよい。
管理サーバ100の送受信部101は、決済サーバ400によって運行サーバ300から送信された運賃の決済処理を実行する(ステップS910)。なお、運賃の決済が完了した場合に、運賃の決済完了を運行サーバ300に送信してもよい。
このように、運行事業者によって相乗り車両を運行し、相乗りグループに属する会員の住所に次々と移動して会員に乗車してもらうことにより、多くの会員を目的地に効率よく送迎することができ、会員は通常のタクシー等の運賃より安価な利用料で移動することができる。利用料は、相乗り後に支援者等が情報端末装置200によって決済するため、情報端末装置200の操作ができない会員または不得意な会員であっても戸惑うことなく相乗りを利用することができる。また、運行事業者にとっても運行時の運賃の受取りの手間を削減することができる。
上述した実施例では、病院や役所、小売店等に訪れる高齢者を想定して説明したが、高齢者に限らず、学習塾やスポーツクラブ等に通う小中学生、その他相乗りを希望する利用者であれば、誰でも利用することができる。
また、上述した実施例では、運行日時は、相乗り者である会員や支援者が電話やメール等で調整することを想定しているが、相乗りを募集する際に、相乗り希望日時も入力することによって、目的地に加え、相乗り日時を考慮したグループ分けを行ない、運行日時を予め決定したうえで、会員に通知してもよい。さらに、会員の属性(例えば、性別、年齢、趣味等)を考慮したグループ分けを行なってもよい。
また、病院のように繰り返し通う場所については、その都度目的地に対する相乗りを募集することに加え、一度グループとなった会員が次の運行日時を調整することによって相乗り車両を確保して運行してもよい。また、一度または複数回相乗りを行なったグループに対して、相乗りから所定期間が経過したときに相乗りの再利用の案内等を通知してもよい。
<実施例2>
図10は、実施例2にかかる相乗り支援システム20の構成を示すブロック図である。実施例2は、利用者(または支援者)が他の利用者との運行日程を調整する際に、情報端末装置200に相乗り候補日程を表示する処理を実行する。以下に、実施例2にかかる相乗り支援システム20の構成について説明する。なお、図10に示す実施例2の構成において、実施例1とほぼ同一の構成・機能には、実施例1と同一の番号を付した。実施例1と同一の機能・構成については、実施例1での説明を参照し、ここでの説明を省略する。
図10は、実施例2にかかる相乗り支援システム20の構成を示すブロック図である。実施例2は、利用者(または支援者)が他の利用者との運行日程を調整する際に、情報端末装置200に相乗り候補日程を表示する処理を実行する。以下に、実施例2にかかる相乗り支援システム20の構成について説明する。なお、図10に示す実施例2の構成において、実施例1とほぼ同一の構成・機能には、実施例1と同一の番号を付した。実施例1と同一の機能・構成については、実施例1での説明を参照し、ここでの説明を省略する。
管理サーバ500は、送受信部101と、会員選択部102と、グループ生成部103と、予約確認部104と、配車手配部105と、運行管理部106と、利用料算出部107と、相乗り候補日程生成部508と、運行日程管理部509と、会員情報記憶部110と、グループ情報記憶部120と、選択条件記憶部130と、施設情報記憶部540と、を備える。
図11は、施設情報記憶部540のデータ構成の一例を示す説明図である。施設情報記憶部540は、相乗りの目的地である施設に関する情報を記憶する。より具体的には、目的地施設それぞれの利用時間を曜日と、開始時間と、終了時間とを対応付けて記憶する。なお、利用時間は、曜日ごとの開始時間と終了時間に限る必要はなく、曜日に代えて、年月日ごとの開始時間と終了時間や所定のルール等を記憶してもよい。また、施設ごとに異なる項目で利用時間を記憶してもよい。
相乗り候補日程生成部508は、利用者が選択するための相乗り候補日程を生成する。ここで、相乗り候補日程とは、相乗り候補日時と利用間隔を示すが、相乗り候補日時のみでもよい。より具体的には、相乗り候補日程生成部508は、1回目の候補日程生成において、利用者それぞれが希望した日程のすべてを相乗り候補日程とする。1回目の相乗り候補日程提示で利用者全員が合意する日程が得られない場合は、相乗り候補日程生成部508は、2回目以降の候補日程生成において、予め定められたルールに基づいて、相乗り候補日程を生成する。または、相乗り候補日程生成部508は、2回目以降の候補日程生成において、予め定められたルールに代えて、図10において図示しない、強化学習した学習部を用いて相乗り候補日程を生成する。
運行日程管理部509は、情報端末装置200から受信した、相乗り候補日程に対する回答に基づいて、グループごとの相乗りの運行日程を決定する。より具体的には、運行日程管理部509は、グループごとに、利用者の情報端末装置200から送信された、相乗り候補日程に対する可否の回答に基づいて、利用者全員が相乗り可と回答した日程があれば、グループの運行日程と決定する。
上述した構成を備える相乗り支援システム20が実行する相乗り募集処理について説明する。図12は、相乗り支援システム20が備える管理サーバ500と情報端末装置200とが実行する相乗り募集処理手順を示すフローチャートである。
情報端末装置200の操作表示部202は、他の利用者との相乗り募集を依頼するための相乗り募集依頼画面を表示する(ステップS1201)。操作表示部202は、相乗り募集依頼画面から相乗り希望情報の入力を受付ける(ステップS1202)。図13は、募集者および応募者の情報端末装置200に表示する画面の一例を示す説明図である。図13(a)は、募集者の情報端末装置200に表示する相乗り募集依頼画面の一例を示す。相乗り希望情報は、目的地(または/および目的地住所)と相乗り希望日程(相乗り希望日時、利用間隔)を含む。なお、相乗り希望日程は、すべて入力しなくてもよい。送受信部201は、相乗り希望情報を管理サーバ100に送信する(ステップS1203)。
管理サーバ500の送受信部101は、情報端末装置200から送信された相乗り希望情報を受信し、会員選択部102は、相乗り希望情報と、選択条件記憶部130に記憶する選択条件と、会員情報記憶部110に記憶する会員に関する情報から、相乗り募集通知を送信する会員を選択する(ステップS1204)。送受信部101は、通知対象となった会員それぞれの連絡先である情報端末装置200に相乗り募集通知を送信する(ステップS1205)。
情報端末装置200の送受信部201は、相乗り募集通知を管理サーバ100から受信し、操作表示部202は、相乗り募集通知に基づく相乗り募集通知画面を表示する(ステップS1206)。通知対象となった会員それぞれの情報端末装置200は、図7に示す相乗り募集通知画面を表示する。操作表示部202は、相乗り募集通知に対する回答を受付ける(ステップS1207)。より具体的には、操作表示部202は、図7に示す画面から相乗り募集通知に対する回答である“YES”または“NO”の入力を受付け、相乗り募集通知に対する回答が“YES”の場合は、相乗り希望日程の入力を受付ける。相乗り希望日程は、すべてを入力しても、一部の項目を入力しても、すべてを入力しなくてもよい。図13(b)、図13(c)は、相乗り募集通知に対する回答として“YES”と入力した応募者Aおよび応募者Bの画面表示例(入力後)を示す。送受信部201は、相乗り募集通知に対する回答(および相乗り希望日程)を管理サーバ100に送信する(ステップ1208)。
管理サーバ500の送受信部101は、相乗り募集通知に対する回答(および相乗り希望日程)を情報端末装置200から受信する。グループ生成部103は、募集期限までに相乗りを希望する(“YES”)と回答した会員と相乗り希望日程を送信した募集者のなかから、1台の車両に相乗りする会員の組であるグループを生成する(ステップS1209)。
相乗り候補日程生成部508は、グループごとに相乗り候補日程を生成する(ステップS1210)。より具体的には、相乗り候補日程生成部508は、1回目の相乗り候補日程として、募集者および応募者の相乗り希望日程すべてを含む、相乗り候補日程を生成する。送受信部101は、相乗り候補日程をグループに属する応募者の連絡先である情報端末装置200に送信する(ステップS1211)。送受信部101は、相乗り候補日程をグループに属する募集者の連絡先である情報端末装置200に送信する(ステップS1212)。
応募者の情報端末装置200において、送受信部の201は、相乗り候補日程を管理サーバ500から受信し、操作表示部202は、相乗り候補日程を表示する(ステップS1213)。図14は、募集者および応募者の情報端末装置200に表示する相乗り日程調整依頼画面の一例を示す説明図である。図14に示すように、募集者、応募者A、応募者Bの相乗り日程調整依頼画面には、図13において、募集者、応募者A、応募者Bが入力した相乗り希望日程を相乗り希望日程として表示する。操作表示部202は、相乗り候補日程のなかから利用者それぞれの相乗りの可否の入力を受付ける(ステップS1214)。図14に示すように、応募者A、応募者Bが日程ごとのチェックボックスへのチェックによって、相乗りの可否を入力する。なお、操作表示部202は、相乗り候補日程の可否の入力に代えて、または加えて、自由入力欄への相乗り希望日程の入力を受付けてもよい。送受信部201は、相乗り候補日程の可否(自由入力欄へ入力があれば相乗り希望日程も含む)を管理サーバ500に送信する(ステップS1215)。
応募者の情報端末装置200と同様に、募集者の情報端末装置200において、送受信部の201は、相乗り候補日程を管理サーバ500から受信し、操作表示部202は、相乗り候補日程を表示する(ステップS1216)。図14(a)は、募集者の情報端末装置200に表示する相乗り日程調整依頼画面の一例である。操作表示部202は、相乗り候補日程の可否の入力を受付ける(ステップS1217)。送受信部201は、相乗り候補日程の可否(自由入力欄へ入力があれば相乗り希望日程も含む)を管理サーバ500に送信する(ステップS1218)。
管理サーバ500の送受信部101は、相乗り候補日程の可否を情報端末装置200から受信し、運行日程管理部509は、グループごとに会員それぞれの相乗り候補日程の可否に一致する日程があるか否かによって運行日程を決定する(ステップS1219)。利用者全員の利用可能日程が一致しない場合(ステップS1219:No)、ステップS1210に戻り、新たな相乗り候補日程を生成する。相乗り候補日程生成部508は、2回目以降の相乗り候補日程を予め定められたルールに基づいて生成する。または、相乗り候補日程生成部508は、予め定められたルールに代えて、機械学習した学習部を用いて相乗り候補日程を生成する。詳細は、後述する。相乗り候補日程の可否に一致する日程があった場合は運行日程を決定し(ステップS1219:Yes)、運行日程管理部509は、グループごとの運行日程をグループ情報記憶部120に格納する(ステップS1220)。なお、相乗り候補日程の可否に一致する日程が複数ある場合は、最も早い日程を選択する等のルールに従って運行日程を決定する。
このように、初回の相乗り候補日程として、利用者それぞれの相乗り希望日程を提示して運行日程を調整する。初回の相乗り候補日程で利用者の合意が得られない場合は、新たな相乗り候補日程を生成し提示する。これにより、相乗りの運行日程を調整する際に利用者(または支援者)同士が電話やメール等で連絡を取り合うことなく、相乗りの運行日程を容易に調整することができる。
上述した実施例において、利用間隔を指定しない場合は、利用者は単発で相乗りを利用することができる。また、利用者が利用間隔を指定している場合は、初回の相乗りを利用した後に、次回の運行日時が記憶部に記憶される。その後、図8に示す配車手配処理において、運行日時の所定期間前であると判断した場合(ステップS801:Yes)、相乗り確認情報が生成され、相乗り確認情報が情報端末装置200に送信される。利用者は、再度相乗りの募集や応募をすることなく、相乗り支援システム20から自動的に次回の運行日時に相乗りするか否かを確認され、利用者が相乗りの確認に対し相乗りする旨の回答を送信することで、定期的に訪問する目的地施設への相乗りを利用することができる。
次に、ステップS1210に記載した、2回目以降の相乗り候補日程の生成処理について説明する。2回目以降の相乗り候補日程を生成する処理には、(1)予め定めたルールによる相乗り候補日程生成処理と、(2)強化学習した学習部を用いた相乗り候補日程生成処理がある。
まず、(1)予め定めたルールによる相乗り候補日程生成処理について説明する。相乗り候補日程生成部508は、1回目の相乗り候補日程のうち少なくとも1人の合意者がいた日程(以下、対象日程という)に基づいて、所定のルールに従って日程を生成する。さらに重み付けを用いて優先度が高い日程を利用者に提示する相乗り候補日程として選択する。なお、目的地施設において、施設の利用可能な日付、曜日、時間等が定められている場合は、ルールに基づいて生成した相乗り候補日程から利用時間外の日程は除いたうえで、重み付けを用いて優先度の高い相乗り候補日程を選択する。
例えば、1回目の相乗り候補日程“12/13(火)9:00”に対し相乗り者の少なくとも1人が相乗り可と回答した場合、対象日程である“12/13(火)9:00”に基づき、日付と時間が異なる複数の日程を生成する。対象日程に基づいて生成した複数の日程から、図11に示す施設情報記憶部540を参照し目的地施設の利用時間外の日程を削除する。また、対象日程に基づいて生成した複数の日程から、既に相乗り候補日程として提示して利用者が同意しなかった日程は削除する。このように絞り込まれた日程に対し、さらに重み付けを行い、優先度が高い順に選択し相乗り候補日程とする。重み付けを高くする条件は、例えば対象日程の合意人数が多いこと、対象日程に合意しなかった利用者(以下、未合意者という)が希望した日付であること、未合意者が希望した日付に近い日付であること、未合意者が希望した曜日と同じ曜日であること、未合意者が希望した時間と同じ時間であること、未合意者が希望した時間と近い時間であること等の条件に応じて重み付けを設定し、日程ごとに評価した結果、優先度の高い日程を選択する。“12/13(火)9:00”以外にも相乗り可能と回答された日程があれば、その日程を対象日程とした日程を生成し、重み付けによって優先度を求め、生成された日程から優先度の高い日程を2回目の相乗り候補日程として選択する。
2回目の相乗り候補日程を利用者に提示しても、利用者全員の合意が得られなかった場合は、さらに2回目の回答に基づいて3回目の相乗り候補日程を生成する。3回目以降も、同様に相乗り候補日程の生成を繰り返し、利用者に相乗り候補日程を提示する。
このように、2回目以降の相乗り候補日程は、利用者の回答に基づき、予め定めたルールに従い生成され、さらに重み付けによって優先度が高い相乗り候補日程が提示されるため、利用者にとってより合意しやすい相乗り候補日程が提示される。また、目的地施設の利用可能時間等で日程を絞り込むため、利用者は、施設の利用時間等を予め調べる必要なく、相乗り日程を調整することができる。
次に、(2)強化学習した学習部を用いた相乗り候補日程の生成処理について説明する。図15は、管理サーバ500の相乗り候補日程生成部508が実行する相乗り候補日程生成処理手順を示すフローチャートである。
相乗り候補日程生成部508は、目的地施設に関連する情報、利用者に関連する情報、利用者からの回答を学習部に入力する(ステップS1501)。例えば、目的地施設に関連する情報は、目的地施設名、目的地施設区分等であり、利用者に関連する情報は、利用者の年齢、性別等であり、利用者からの回答は、相乗り候補日程に対する利用者ごとの回答等である。
相乗り候補日程生成部508に含まれる学習部は、目的地施設に関連する情報、利用者に関連する情報、利用者からの回答を入力とし、グループそれぞれに属する利用者全員が合意を得る確率が高くなる相乗り候補日程を出力するよう強化学習した学習部である。学習部が行う強化学習については、後述する。なお、学習部は、強化学習のほか、教師あり学習、教師なし学習等の機械学習を行い、目的地施設に関連する情報、利用者に関連する情報、利用者からの回答を入力とし、相乗り候補日程を出力する学習部であってもよい。
相乗り候補日程生成部508は、相乗り候補日程を学習部から出力する(ステップS1502)。相乗り候補日程生成部508は、学習部から出力された相乗り候補日程が目的地施設の利用時間内か否かを判断する(ステップS1503)。相乗り候補日程が目的地施設の利用時間内であると判断した場合(ステップS1503:Yes)、相乗り候補日程を図示しない記憶部に格納する(ステップS1504)。相乗り候補日程が目的地施設の利用時間内でないと判断した場合(ステップS1503:No)、相乗り候補日程を記憶部に格納しない。なお、学習部から出力された相乗り候補日程が複数である場合は、それぞれの相乗り候補日程について、目的地施設の利用時間内か否かを判断する。
相乗り候補日程生成部508は、相乗り候補日程を所定数生成したか否かを判断する(ステップS1505)。相乗り候補日程を所定数生成していないと判断した場合(ステップS1505:No)、ステップS1502に戻り、学習部から出力した次の相乗り候補日程に対し処理を実行する。相乗り候補日程を所定数生成したと判断した場合(ステップS1505:Yes)、相乗り候補日程生成処理は終了し、図12のステップS1211、ステップS1212で相乗り候補日程を情報端末装置200に送信する。図16は、2回目の相乗り候補日程を表示する相乗り日程調整依頼画面の一例を示す説明図である。図16の例では、2回目の相乗り候補日程を表示したうえで、相乗り候補日程の可否を入力した後の画面を示す。この例では、自由入力欄はないが、自由入力欄を加えてもよい。
このように、2回目以降の相乗り候補日程は、利用者の回答に基づき強化学習した学習部から出力されるため、利用者にとってより合意しやすい相乗り候補日程が提示される。また、目的地施設の利用可能時間等で相乗り候補日程を絞り込むため、利用者は、施設の利用時間等を予め調べる必要なく、相乗り時間を調整することができる。
次に、学習装置600における学習部の学習処理について説明する。図17は、学習装置600の構成を示すブロック図である。学習装置600は、相乗り候補日程を決定する際に蓄積した状態記憶部620に記憶する状態変数を読み出し、相乗り候補日程に対する利用者ごとの回答に基づいた報酬を算出し、算出した報酬に基づいて行動価値関数を更新する。図17に示すように、学習装置600は、学習部610と、状態記憶部620と、相乗り候補日程記憶部630とを備える。
状態記憶部620は、利用者が相乗りの運行日程を決定する際の状態変数を記憶する。より具体的には、状態記憶部620は、状態変数として、相乗り運行日程決定における、目的地施設に関する情報と、グループに属する利用者に関する情報と、1または複数の相乗り候補日程に対する利用者ごとの回答等を記憶する。
行動記憶部630は、状態変数を入力として学習部が出力した相乗り候補日程等を記憶する。行動記憶部630は、学習部が複数回の相乗り候補日程を生成した場合は、複数の相乗り候補日程を記憶する。
学習部610は、報酬算出部611と、関数更新部612とを備える。報酬算出部611は、利用者に提示した相乗り候補日程の回答に対する報酬を算出する。より具体的には、報酬算出部611は、予め定められた報酬条件に従って相乗り候補日程の回答に対する報酬を算出する。報酬条件は、一例として、利用者に提示した相乗り候補日程に対する利用者による可の回答数が多いほど大きな報酬となるよう設定する。関数更新部612は、報酬算出部611によって算出された報酬に基づいて、相乗り候補日程を生成する行動価値関数を更新する。
図18は、学習サーバ600が実行する学習処理手順を示すフローチャートである。
報酬算出部611は、目的地施設に関連する情報を状態記憶部620から取得する(ステップS1801)。目的地施設に関連する情報は、業種、種類、区分等であり、一例として、業種“医療”、種類“一般診療所”、区分“内科”等である。報酬算出部611は、利用者に関連する情報を状態記憶部620から取得する(ステップS1802)。報酬算出部611は、相乗り候補日程に対する利用者ごとの回答を状態記憶部620から取得する(ステップS1803)。報酬算出部611は、相乗り候補日程に対する利用者ごとの回答に応じた報酬を算出する(ステップS1804)。
関数更新部612は、報酬算出部611によって算出した報酬に基づいて行動価値関数を更新する(ステップS1805)。行動価値関数は、全体として1つ保有するほか、目的地施設ごとやグループごと、または目的地施設およびグループごとに保有してもよい。関数更新部612は、相乗り候補日程に対する利用者ごとの回答があるか否かを判断する(ステップS1806)。相乗り候補日程に対する利用者ごとの回答があると判断した場合は、ステップS1803に戻り、相乗り候補日程に対する利用者ごとの回答を取得する。
相乗り候補日程に対する利用者ごとの回答がないと判断した場合(ステップS1806:No)、学習が終了したか否かを判断する(ステップS1807)。学習が終了していない、すなわち状態記憶部620に記憶する状態変数すべてに対して学習していないと判断した場合(ステップS1807:No)、ステップS1801に戻り、学習処理を継続する。学習が終了したと判断した場合(ステップS1807:Yes)、処理を終了する。
このように、学習装置600は、上述した処理によって学習部610強化学習することができる。相乗り支援システム20は、相乗り候補日程生成部508に学習部610を組み込むことによって、または、相乗り支援システム20からネットワークを介して指示することによって、学習サーバ600の学習部610を動作させ、学習部610を用いて相乗り候補日程を生成することができる。これにより、利用者が合意しやすい相乗り候補日程を提示することができる。また、利用者が相乗り支援システム20を利用することで蓄積した情報を利用して、さらに強化学習することによって、より利用者が合意しやすい相乗り候補日程を提示することができる。
上述した実施例にかかる管理サーバ100、情報端末装置200、運用サーバ300、決済サーバ400、管理サーバ500、学習装置600、車両端末装置等のハードウェア構成は、CPU(Central Processing Unit)、MPU(Micro-Processing Unit)又はGPU(Graphics Processing Unit)等の1又は複数のプロセッサを含み、ROM(Read Only Memory)やRAM(Random Access Memory)、HDD(Hard Disk Drive)等の外部記憶装置、通信制御装置等を備えた通常のコンピュータであり、ROMやRAM、HDD等に記憶されたプログラムをCPU等が読み出し動作させることによって、上述した構成や機能を実現する。
管理サーバ100、情報端末装置200、運用サーバ300、決済サーバ400、管理サーバ500、学習装置600、車両端末装置等で動作するプログラムは、インターネット等のネットワークNに接続されたコンピュータ上に格納しておき、ネットワークN経由でダウンロードさせることにより提供したり、インストール可能な形式又は実行可能な形式のファイルでCD-ROM、DVD、USBメモリ、SDカード等のコンピュータで読取り可能な記録媒体に記録し提供してもよい。また、上述した機能や処理を実現するプログラムは、API(Application Programming Interface)やSaaS(Software as a Service)、クラウドコンピューティングという利用形態で提供してもよい。
なお、本発明は、上述した実施例そのままに限定されるものではなく、必ずしも物理的に図示したように構成されている必要はない。また、本発明は、実施例で説明した構成要素の全部または一部を、各種の負荷や使用状況などに応じ、任意の単位で機能的または物理的に分割、統合、入替、変形または削除して構成することができる。
N…ネットワーク、10、20…相乗り支援システム、100、500…管理サーバ、101…送受信部、102…会員選択部、103…グループ生成部、104…予約確認部、105…配車手配部、106…運行管理部、107…利用料算出部、110…会員情報記憶部、120…グループ情報記憶部、130…選択条件記憶部、200…情報端末装置、201…送受信部、202…操作表示部、300…運行サーバ、400…決済サーバ、508…相乗り候補日程生成部、509…運行日程管理部、540…施設情報記憶部、600…学習装置、610…学習部、611…報酬算出部、612…関数更新部、620…状態記憶部、630…行動記憶部
Claims (12)
- 会員を識別する会員IDと、前記会員の連絡先と、を対応付けて記憶する会員情報記憶部と、
相乗りの目的地を受信する目的地受信部と、
前記目的地受信部によって受信した前記目的地を含む相乗り募集情報を前記会員IDに対応付けられた前記連絡先に送信する募集情報送信部と、
前記連絡先から受信した、前記相乗り募集情報に対する前記会員ごとの回答に基づき、車両に相乗りする会員の組であるグループを生成するグループ生成部と、
前記グループ生成部によって生成した前記グループを識別するグループIDと、前記グループに属する会員を示す会員IDと、を対応付けてグループ情報記憶部に格納するグループ情報格納部と、
を備えることを特徴とする管理サーバ。 - 前記会員情報記憶部は、前記会員に関する情報を前記会員IDに対応付けて記憶し、
所定の選択条件および前記会員に関する情報に基づき、前記相乗り募集情報を送信する会員を選択する会員選択部、をさらに備え、
前記募集情報送信部は、前記会員選択部によって選択された前記会員の連絡先に前記相乗り募集情報を送信すること、を特徴とする請求項1に記載の管理サーバ。 - 前記グループそれぞれに属する会員の連絡先に、前記グループに属する会員に関する情報および運行日時調整依頼を送信する調整依頼送信部と、
前記グループに属する会員が調整した運行日時を受信する運行日時受信部と、
前記運行日時受信部によって受信した前記運行日時を前記グループIDに対応付けて前記グループ情報記憶部に格納する運行日時格納部と、
を備えることを特徴とする請求項1に記載の管理サーバ。 - 前記グループに属する会員それぞれの希望相乗り日程を受信する希望相乗り日程受信部と、
前記希望相乗り日程受信部によって受信した前記希望相乗り日程に基づいて、相乗り候補日程を生成する相乗り候補日程生成部と、
前記相乗り候補日程生成部によって生成した前記相乗り候補日程を前記連絡先に送信する相乗り候補日程送信部と、
前記相乗り候補日程送信部によって送信した前記相乗り候補日程に対する相乗り可否を受信する可能日程受信部と、
前記グループごとに、前記相乗り候補日程に対する相乗り可否から運行日程を決定し、決定した前記運行日時を前記グループIDに対応付けて前記グループ情報記憶部に格納する運行日程管理部と、を備えることを特徴とする請求項1に記載の管理サーバ。 - 前記相乗り候補日程生成部は、前記運行日程管理部によって前記運行日程を決定できない場合、予め定められた条件に基づいて、新たな相乗り候補日程を生成すること、を特徴とする請求項4に記載の管理サーバ。
- 前記相乗り候補日程生成部は、前記運行日程管理部によって前記運行日程を決定できない場合、前記相乗り候補日程に対する相乗り可否を入力とし、相乗り候補日程を出力する学習部を用いて、新たな相乗り候補日程を生成すること、を特徴とする請求項4に記載の管理サーバ。
- 前記運行日時の所定時間前に、相乗り確認情報を前記グループに属する会員の連絡先に送信する確認情報送信部と、
前記相乗り確認情報に対する回答に基づき、相乗りする車両の手配を運行サーバに送信する配車手配部と、
を備えることを特徴とする請求項3~6のいずれか1つに記載の管理サーバ。 - 前記運行サーバからグループIDを受信する運行開始受信部と、
前記運行開始受信部によって受信した前記グループIDが前記グループ情報記憶部に格納されているか否かを判断し、格納されていると判断した場合は、運賃を受領しない旨を前記運行サーバに送信する運行管理部と、
前記運行サーバから前記グループIDおよび運賃を受信する運行終了受信部と、
前記運賃および前記グループに属する前記会員に関する情報に基づき、前記会員ごとの利用料を算出する利用料算出部と、
前記会員ごとの前記利用料を含む決済情報を前記連絡先に送信する決済情報送信部と、
を備えることを特徴とする請求項7に記載の管理サーバ。 - 相乗り運行日程決定における、目的地施設に関する情報と、グループに属する会員に関する情報と、相乗り候補日程に対する会員ごとの回答を状態変数として記憶する状態記憶部と、
前記状態変数を入力として学習部が出力した相乗り候補日程を記憶する行動記憶部と、
前記状態変数に基づいて出力した相乗り候補日程に対する報酬を算出する報酬算出部と、
前記報酬算出部によって算出した前記報酬に基づいて、行動価値関数を更新する関数更新部と、を備え、
前記関数更新部が前記行動価値関数の更新を繰り返すことによって、前記報酬がより高くなる相乗り候補日程を学習する学習装置。 - 1または複数の情報端末装置と、ネットワークを介して前記情報端末装置と接続する管理サーバと、からなる相乗り支援システムであって、
前記情報端末装置は、
相乗りの目的地を送信する目的地送信部、を備え、
前記管理サーバは、
会員を識別する会員IDと、前記会員の連絡先と、を対応付けて記憶する会員情報記憶部と、
前記目的地を前記情報端末装置から受信する目的地受信部と、
前記目的地受信部によって受信した前記目的地を含む相乗り募集情報を前記会員IDに対応付けられた前記連絡先に送信する募集情報送信部と、
前記連絡先から受信した、前記相乗り募集情報に対する前記会員ごとの回答に基づき、車両に相乗りする会員の組であるグループを生成するグループ生成部と、
前記グループ生成部によって生成した前記グループを識別するグループIDと、前記グループに属する会員を示す会員IDと、を対応付けてグループ情報記憶部に格納するグループ情報格納部と、
を備えることを特徴とする相乗り支援システム。 - コンピュータで実行される相乗り支援方法であって、
相乗りの目的地を受信する目的地受信ステップと、
前記目的地受信ステップによって受信した前記目的地を含む相乗り募集情報を、会員情報記憶部に記憶する会員IDに対応付けられた連絡先に送信する募集情報送信ステップと、
前記連絡先から受信した、前記相乗り募集情報に対する前記会員ごとの回答に基づき、車両に相乗りする会員の組であるグループを生成するグループ生成ステップと、
前記グループ生成ステップによって生成した前記グループを識別するグループIDと、前記グループに属する会員を示す会員IDと、を対応付けてグループ情報記憶部に格納するグループ情報格納ステップと、
を含むことを特徴とする相乗り支援方法。 - 請求項11に記載した相乗り支援方法をコンピュータに実行させることを特徴とする相乗り支援プログラム。
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