JP2023083894A - 検品装置、その制御方法、及びプログラム - Google Patents

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Abstract

【課題】本発明は、複数の撮像部を組み合わせて画像読取を行う装置において、異物等による検品精度の低下を回避する仕組みを提供する。【解決手段】本検品装置は、複数の撮像部によって読み取られる重複領域と、単一の撮像部によって読み取られる非重複領域とを含む読み取り領域を有し、シートに形成された画像を該複数の撮像部によって読み取る読取部を備える。また、本検品装置は、複数の撮像部によって1枚目のシートを読み取ったそれぞれの読み取り画像から第1の特徴点候補をそれぞれ抽出する。さらに、本検品装置は、第1の特徴点候補のうち重複領域に属する特徴点候補について、各撮像部によるそれぞれの読み取り画像における座標を比較し、座標の差分が所定値以下の特徴点候補を正式な特徴点として決定する。決定した特徴点は、基準画像と検査画像とを比較する際のパラメータとして登録する。【選択図】 図7

Description

本発明は、検品装置、その制御方法、及びプログラムに関するものである。
近年、印刷装置により印刷された用紙を搬送中に検品装置によって検査を行う印刷システムが知られている。印刷用紙の検査では、検品装置が搬送された印刷用紙の画像を読み取り、読み取った画像の画像解析により印刷物が正常であるか否かを判定する。検品装置は、例えばバーコードや罫線の欠け、画像抜け、印刷不良、ページ抜け、色ずれなどを検出することが可能である。こうして印刷物に異常があると判定された場合には、異常が検出された用紙(以下、異常用紙と記載。)は正常に印刷された用紙(以下、正常用紙と記載。)とは別の排紙先に排紙される。これにより異常用紙が正常用紙に混入することが防がれ、オペレータが異常用紙を廃棄することが可能となる。
画像解析には、事前に印刷した十分な品位のある印刷シートを検品装置で読み取り、これを正解画像(基準画像、マスタ画像、リファレンス画像)として用いる方法が知られる。ユーザが出力した印刷シートと、事前に算出した正解画像とを比較し、差分が存在するかどうかによって印刷シートに異常が存在するかどうかを検知する。正解画像との差分算出手法として、画像特徴量と幾何変換によって画像位置合わせを行い、画素ごとの画素値差分を算出する方法が知られる。この方法では、画像特徴量が十分である座標(以下、特徴点と記載。)を画像内で複数点検出し、正解画像と読み取り画像でのそれぞれの特徴点の座標関係から幾何変換パラメータを算出する。当該パラメータを用いて幾何変換することで、たとえ用紙搬送に起因する読み取り画像の位置ずれや回転、変倍が生じたとしても、読み取り画像を正解画像へ位置合わせすることが可能となる。幾何変換としてアフィン変換や射影変換が用いられ、それぞれの変換パラメータ算出には最低でも3点又は4点の特徴点が必要となる。また、読み取り画像全体を正確に幾何変換するためには、特徴点が印刷用紙内に偏在せず、用紙全体に均一に存在することが望ましい。
特徴点検出時にセンサ上に異物が付着すると、読取画像にスジ状の異常画像が生じ、特徴点座標を誤検出することがある。この対策として、センサ上に付着した異物による異常画像を検出することが広く行われている。例えば、特許文献1の装置では、読取センサを2つ備え、2回の読み取り画像を比較することでどちらかのセンサに異常があることを判定している。
特許第6064645号公報
しかしながら、上記従来技術には以下に記載する課題がある。例えば、検品装置において印刷用紙を読み取る撮像部は、印刷装置で搬送される最大用紙幅未満の安価な小幅センサを複数組み合わせて構成される場合がある。このような装置では、センサの継ぎ目に重複して読み取る領域を持たせるものがあるが、上記従来技術のように全領域を2回読み取るものではない。このため、画像の比較によって撮像部に付着した異物等の検出を行うことができず、異物によって特徴点の抽出座標に誤りが生じ、検品精度が低下することがあった。
本発明は、上述の課題の少なくとも一つに鑑みて成されたものであり、複数の撮像部を組み合わせて画像読取を行う装置において、異物等による検品精度の低下を回避する仕組みを提供する。
本発明は、例えば、検品対象のシートから読み取った検査画像と基準画像とを比較して該シートを検査する検品装置であって、複数の撮像部によって読み取られる重複領域と、単一の撮像部によって読み取られる非重複領域とを含む読み取り領域を有し、シートに形成された画像を該複数の撮像部によって読み取る読取手段と、前記複数の撮像部によって1枚目のシートを読み取ったそれぞれの読み取り画像から第1の特徴点候補をそれぞれ抽出する抽出手段と、前記第1の特徴点候補のうち前記重複領域に属する特徴点候補について、各撮像部によるそれぞれの読み取り画像における座標を比較し、座標の差分が所定値以下の特徴点候補を正式な特徴点として決定して、前記基準画像と前記検査画像とを比較する際のパラメータとして登録する決定手段とを備えることを特徴とする。
本発明によれば、複数の撮像部を組み合わせて画像読取を行う装置において、異物等による検品精度の低下を回避することができる。
印刷システムの構成の全体構成を示す図。 印刷システムの制御構成を示すブロック図。 画像形成装置のメカ断面を示す模式図。 検品装置の(a)正解画像登録処理と(b)検査処理を行う際のフローチャート。 検品装置の撮像部と読取画像を説明する図。 検品装置が特徴点座標を決定する方法を説明する図。 検品装置が特徴点座標を決定する処理手順を示すフローチャート。
以下、添付図面を参照して実施形態を詳しく説明する。なお、以下の実施形態は特許請求の範囲に係る発明を限定するものではない。実施形態には複数の特徴が記載されているが、これらの複数の特徴の全てが発明に必須のものとは限らず、また、複数の特徴は任意に組み合わせられてもよい。さらに、添付図面においては、同一若しくは同様の構成に同一の参照番号を付し、重複した説明は省略する。
<第1の実施形態>
<印刷システムの構成>
まず、図1を参照して、本実施形態に係る印刷システムの構成について説明する。以下の説明において、外部コントローラは、画像処理コントローラ、デジタルフロントエンド、プリントサーバ、DFEなどと呼ばれることもある。画像形成装置は、複合機、マルチファンクションペリフェラル、MFPと呼ばれることもある。
印刷システムは、画像形成装置101と外部コントローラ102を含んで構成される。画像形成装置101と外部コントローラ102は内部LAN105とビデオケーブル106を介して双方向に通信可能に接続されている。外部コントローラ102は外部LAN104を介してクライアントPC103と通信可能に接続されており、PC103から外部コントローラ102に対して印刷指示が行われる。
クライアントPC103には印刷データを外部コントローラ102で処理可能な印刷記述言語に変換する機能を有するプリンタドライバがインストールされている。印刷を行うユーザは各種アプリケーションからプリンタドライバを介して印刷指示を行うことができる。プリンタドライバはユーザからの印刷指示に基づいて外部コントローラ102に対して印刷データを送信する。外部コントローラ102はPC103から印刷指示を受け取ると、データ解析やラスタライズ処理を行い、画像形成装置101に対して印刷データを投入し印刷指示を行う。
次に画像形成装置101について説明する。画像形成装置101には複数の異なる機能を有する装置が接続され、製本などの複雑な印刷処理が可能なように構成されている。具体的には、画像形成装置101には、印刷装置107、インサータ108、検品装置109、大容量スタッカ110、及びフィニッシャ111が含まれる。これらの構成に本発明を限定する意図はなく、他の装置を含んだり、複数の同様の装置が含まれてもよい。
印刷装置107は、印刷装置107の下部にある給紙部から搬送される用紙(シート)に対してトナーを用いて画像を形成する。本実施形態では用紙を例に説明するが、本発明を限定する意図はなく普通紙や厚紙などの用紙に加えて、OHPシートなどのシートも適用することができる。即ち、本発明に係る用紙は、シート、記録媒体、記録紙とも称することができる。この印刷装置107の構成及び動作原理は次のとおりである。画像データに応じて変調された、レーザ光などの光線をポリゴンミラー等の回転多面鏡により反射して走査光として感光ドラムに照射する。このレーザ光により感光ドラム上に形成された静電潜像はトナーによって現像され、転写ドラムに貼り付けられた用紙に、そのトナー像を転写する。この一連の画像形成プロセスをイエロー(Y)、マゼンタ(M)、シアン(C)、ブラック(K)のトナーに対して順次実行することにより、用紙上にフルカラー画像が形成される。フルカラー画像が形成された転写ドラム上の用紙は定着器へ搬送される。定着器は、ローラーやベルト等を含み、ローラー内にハロゲンヒータなどの熱源を内蔵し、トナー像が転写された用紙上のトナーを、熱と圧力によって溶解して用紙に定着させる。
インサータ108は、印刷装置107で印刷され搬送された用紙群に対して、任意の位置で挿入用紙を挿入する装置である。検品装置109は、搬送された用紙の画像を読み取り、正解画像と比較することで、印刷された画像が正常かどうかを判定するための装置である。大容量スタッカ110は、大容量の用紙を積載することが可能な装置である。フィニッシャ111は、搬送された用紙に対してフィニッシング処理を加える装置であり、ステイプルやパンチ、中綴じ製本などのフィニッシングを行い、処理後の用紙を排紙トレイに排紙する。
なお、ここで説明した印刷システムは、画像形成装置101に外部コントローラ102が接続された構成であるが、本発明は外部コントローラ102の接続された構成に限定されない。即ち、画像形成装置101を外部LAN104に接続し、クライアントPC103から、画像形成装置101が処理可能な印刷データを送信する構成であってもよい。この場合、画像形成装置101において、データ解析やラスタライズ処理が行われ、印刷処理が実行される。
<システムの制御構成>
次に、図2を参照して、本実施形態に係る、画像形成装置101、外部コントローラ102、及びクライアントPC103の制御構成について説明する。
まず画像形成装置101の印刷装置107の構成について説明する。印刷装置107は、通信I/F217、LANI/F218、ビデオI/F220、HDD221、CPU222、メモリ223、操作部224、及びディスプレイ225を備える。さらに印刷装置107は、原稿露光部226、レーザ露光部227、作像部228、定着部229、及び給紙部230を備える。それぞれの構成要素はシステムバス231を介して接続される。
通信I/F217は通信ケーブル254を介してインサータ108、検品装置109、大容量スタッカ110、及びフィニッシャ111と接続され、それぞれの装置の制御のための通信が行われる。LANI/F218は内部LAN105を介して外部コントローラ102と接続され、印刷データなどの通信が行われる。ビデオI/F220はビデオケーブル106を介して外部コントローラ102と接続され、画像データなどの通信が行われる。
HDD221は、プログラムやデータが保存された記憶装置である。CPU222はHDD221に保存されたプログラム等に基づいて、画像処理制御や印刷の制御を包括的に行う。メモリ223は、CPU222が各種処理を行う際に必要となるプログラムや、画像データが記憶され、ワークエリアとしても動作する。操作部224は、ユーザからの各種設定の入力や操作の指示を受け付ける。ディスプレイ225には、画像処理装置の設定情報や印刷ジョブの処理状況などが表示される。
原稿露光部226は、コピー機能やスキャン機能を使用する際に原稿を読み込む処理を行う。ユーザにより設置された用紙に対して露光ランプを照らしながらCCDカメラで画像を撮像することで原稿データを読み取る。レーザ露光部227は、トナー像を転写するために感光ドラムにレーザ光を照射するための一次帯電や、レーザ露光を行う装置である。レーザ露光部227においては、まず感光ドラム表面を均一なマイナス電位に帯電させる一次帯電が行われる。次にレーザードライバーによってレーザ光を、ポリゴンミラーで反射角度を調節しながら感光ドラムに照射される。これにより照射した部分のマイナス電荷が中和され、静電潜像が形成される。作像部228は、用紙に対してトナーを転写するための装置であり、現像ユニット、転写ユニット、及びトナー補給部等により構成され、感光ドラム上のトナーを用紙に転写する。現像ユニットにおいては、現像シリンダーからマイナスに帯電したトナーを感光ドラム表面の静電潜像に付着させ、可視像化する。転写ユニットにおいては、一次転写ローラーにプラス電位を印可し感光ドラム表面のトナーを転写ベルトに転写する一次転写、二次転写外ローラーにプラス電位を印可し転写ベルト上のトナーを用紙に転写する二次転写が行われる。定着部229は用紙上のトナーを熱と圧力で用紙に溶解固着するための装置であり、加熱ヒーター、定着ベルト、加圧ベルト等で構成される。給紙部230は用紙を給紙するための装置であり、ローラーや各種センサにより用紙の給紙動作、搬送動作が制御される。
続いて画像形成装置101のインサータ108の構成について説明する。インサータ108は、通信I/F232、CPU233、メモリ234、及び給紙制御部235を備える。それぞれの構成要素はシステムバス236を介して接続される。通信I/F232は通信ケーブル254を介して印刷装置107と接続され、制御に必要な通信が行われる。CPU233は、メモリ234に格納された制御プログラムに応じて、給紙に必要な各種制御を行う。メモリ234は、制御プログラムが保存された記憶装置である。給紙制御部235は、CPU233からの指示に基づき、ローラーとセンサを制御しながら、インサータ108の給紙部や印刷装置107から搬送された用紙の給紙、搬送を制御する。
続いて画像形成装置101の検品装置109の構成について説明する。検品装置109は、通信I/F237、CPU238、メモリ239、撮像部240、256、表示部241、及び操作部242を備える。それぞれの構成要素はシステムバス243を介して接続される。通信I/F237は通信ケーブル254を介して印刷装置107と接続され、制御に必要な通信が行われる。CPU238は、メモリ239に格納された制御プログラムに応じて、検品に必要な各種制御を行う。メモリ239は、制御プログラムが保存された記憶装置である。撮像部240、256は、CPU238の指示に基づき、搬送された用紙を撮像する。CPU238は、撮像部240、256によって撮像された画像と、メモリ239に保存された正解画像とを比較し、印刷された画像が正常かどうかを判断する。表示部241は、検品結果や設定画面などが表示される。操作部242は、ユーザによって操作され、検品装置109の設定変更や正解画像の登録などの指示を受け付ける。なお、正解画像は基準画像とも称し、検品対象のシートから読み取られた検査画像と比較するための画像である。
本実施形態においては、搬送された用紙を2つの撮像部240、256で用紙の左側と用紙の右側をそれぞれ撮像する。後述する図3の構成においては、2つのカメラ331、334が並んでおり、撮像部240と撮像部256にそれぞれ対応している。具体的な例については後述する。
続いて画像形成装置101の大容量スタッカ110の構成について説明する。大容量スタッカ110は、通信I/F244、CPU245、メモリ246、及び排紙制御部247を備える。それぞれの構成要素はシステムバス248を介して接続される。通信I/F244は通信ケーブル254を介して印刷装置107と接続され、制御に必要な通信が行われる。CPU245は、メモリ246に格納された制御プログラムに応じて、排紙に必要な各種制御を行う。メモリ246は、制御プログラムが保存された記憶装置である。排紙制御部247は、CPU245からの指示に基づき、搬送された用紙をスタックトレイ、エスケープトレイ、又は後続のフィニッシャ111に搬送する制御を行う。
続いて画像形成装置101のフィニッシャ111の構成について説明する。フィニッシャ111は、通信I/F249、CPU250、メモリ251、排紙制御部252、及びフィニッシング処理部253を備える。それぞれの構成要素はシステムバス255を介して接続される。通信I/F249は通信ケーブル254を介して印刷装置107と接続され、制御に必要な通信が行われる。CPU250は、メモリ251に格納された制御プログラムに応じて、フィニッシングや排紙に必要な各種制御を行う。メモリ251は、制御プログラムが保存された記憶装置である。排紙制御部252は、CPU251からの指示に基づき、用紙の搬送、排紙を制御する。フィニッシング処理部253は、CPU251からの指示に基づき、ステイプルやパンチ、中綴じ製本等のフィニッシング処理を制御する。
続いて外部コントローラ102の構成について説明する。外部コントローラ102は、CPU208、メモリ209、HDD210、キーボード211、ディスプレイ212、LANI/F213、LANI/F214、及びビデオI/F215を備える。それぞれの構成要素はシステムバス216を介して接続される。CPU208は、HDD210に保存されたプログラムやデータに基づいてクライアントPC103からの印刷データの受信、RIP処理、画像形成装置101への印刷データの送信などの処理を包括的に実行する。メモリ209は、CPU208が各種処理を行う際に必要なプログラムやデータが記憶され、ワークエリアとしても動作する。HDD210には、印刷処理などの動作に必要なプログラムやデータが記憶される。キーボード211は、外部コントローラ102の操作指示を入力するための装置である。ディスプレイ212には、外部コントローラ102の実行アプリケーション等の情報を静止画や動画の映像信号により表示される。LANI/F213は、外部LAN104を介してクライアントPC103と接続され、印刷指示などの通信が行われる。LANI/F214は、内部LAN105を介して画像形成装置101と接続され、印刷指示などの通信が行われる。ビデオI/F215は、ビデオケーブル106を介して画像形成装置101と接続され、印刷データなどの通信が行われる。
続いてクライアントPC103の構成について説明する。クライアントPC103は、CPU201、メモリ202、HDD203、キーボード204、ディスプレイ205、及びLANI/F206を備える。それぞれの構成要素はシステムバス207を介して接続される。CPU201は、HDD203に保存された文書処理プログラム等に基づいて印刷データの作成や印刷指示を実行する。またCPU201は、システムバスに接続される各デバイスを包括的に制御する。メモリ202は、CPU201が各種処理を行う際に必要となるプログラムやデータが記憶され、ワークエリアとしても動作する。HDD203には、印刷処理などの動作に必要なプログラムやデータが記憶される。キーボード204はPC103の操作指示を入力するための装置である。ディスプレイ205には、クライアントPC103の実行アプリケーション等の情報が静止画や動画の映像信号により表示される。LANI/F206は、外部LAN104と接続されており、印刷指示などの通信が行われる。
以上の説明において、外部コントローラ102と画像形成装置101は内部LAN105とビデオケーブル106が接続されているが、印刷に必要なデータの送受信が行える構成であればよい。例えば、ビデオケーブルのみの接続構成であってもよい。また、メモリ202、209、223、234、239、246、251はそれぞれ、データやプログラムを保持するための記憶装置であればよい。例えば、揮発性のRAM、不揮発性のROM、内蔵HDD、外付けHDD、及びUSBメモリなどで代替した構成であってもよい。
<画像形成装置の動作制御>
次に、図3を参照して、本実施形態に係る画像形成装置のハードウェア構成及び画像処理時の動作制御について説明する。図3は、画像形成装置のメカ断面を示す。印刷装置107は用紙に画像を形成する。301、302は給紙デッキを示す。各給紙デッキ301、302には、各種用紙を収容しておくことが可能である。各給紙デッキ301、302では、積載された用紙の最上位の用紙一枚のみを分離し、用紙搬送パス303へ搬送することが可能である。304~307は現像ステーションであり、カラー画像を形成するために、それぞれY、M、C、Kの有色トナーを用いてトナー像を形成する。ここで形成されたトナー像は中間転写ベルト308に一次転写され、中間転写ベルト308は図を時計回りに回転し、309の二次転写位置で用紙搬送パス303から搬送されてきた用紙へとトナー像が転写される。
ディスプレイ225は、画像形成装置101の印刷状況や設定のための情報を表示する。311はトナー像を用紙へ定着させるための定着ユニットを示す。定着ユニット311は加圧ローラーと加熱ローラーとを備え、各ローラーの間を用紙が通過することにより、トナーを溶融・圧着することで用紙にトナー像を定着させる。定着ユニット311を通過した用紙は用紙搬送パス312を通って315へと搬送される。315は印刷装置107とインサータ108とを接続する搬送パスの境界位置を示す。用紙の種類によって定着のためにさらに溶融・圧着が必要な場合は、定着ユニット311を通過した後、上の用紙搬送パスを使って第二定着ユニット313へと搬送され、追加の溶融・圧着が施された後、用紙搬送パス314を通って315へと搬送される。画像形成モードが両面の場合は、316の用紙反転パスへと用紙を搬送し、316で反転した後、両面搬送パス317へと用紙が搬送され、二次転写位置309で2面目の画像転写が行われる。
インサータ108は印刷物へ挿入用紙を挿入するための装置である。インサータ108はインサータトレイ321を備え、用紙搬送パス322を通じて給紙された用紙を搬送パスへ合流させる。これにより、印刷装置107から搬送される一連の用紙群に、任意の位置で用紙を挿入させて後続装置へ搬送させることが可能となる。インサータ108を通過した用紙は検品装置109へ搬送される。検品装置109内にはカメラ331、334と、カメラ332、335とが対向する形で配置される。カメラ331、334は用紙の上面を読み取り、カメラ332、335は用紙の下面を読み取る。
検品装置109は、用紙搬送パス333に搬送された用紙が所定の位置に到達したタイミングで、カメラ331、334と、カメラ332、335とを用いて用紙の画像を読み取り、装置の画像が正常であるかどうかを判断する。表示部241には検品装置109によって行われた検品結果などが表示される。このように、本実施形態に係る検品装置109は、搬送される印刷物の表面と裏面とを同時に読み取って検品を行うことが可能である。また、表面を読み取るカメラと、裏面を読み取るカメラとのそれぞれは、2つのカメラを含んで構成される。
大容量スタッカ110は大容量の用紙を積載する装置である。大容量スタッカ110は、用紙を積載するトレイとしてスタックトレイ341を有する。検品装置109を通過した用紙は用紙搬送パス344を通して大容量スタッカ110に搬送されてくる。用紙は用紙搬送パス344から用紙搬送パス345を経由して、スタックトレイ341に積載される。さらにスタッカ340は、排紙トレイとしてエスケープトレイ346を有する。エスケープトレイ346は、検品装置109によって異常が検出された用紙を排出するために使用される排紙トレイである。エスケープトレイ346に出力する場合は、用紙搬送パス344から用紙搬送パス347を経由してエスケープトレイ346へ用紙が搬送される。なお、大容量スタッカ110の後段のフィニッシャ111へ用紙を搬送する場合には、用紙搬送パス348を経由して用紙が搬送される。349は用紙を反転するための反転部を示す。この反転部349は、用紙をスタックトレイ341に積載する場合に使用される。入力された用紙の向きと出力時点での用紙の向きが同一となるように、スタックトレイ341に積載する場合には反転部349で一度用紙を反転させる。エスケープトレイ346や、後続の後処理装置へ搬送する場合は、積載時にフリップせずにそのまま用紙を排出するため、反転部349での反転動作は行わない。
フィニッシャ111はユーザに指定された機能に従って、搬送されてくる用紙に対してフィニッシング処理を加える装置である。詳細には、フィニッシャ111は、ステイプル(1個所・2箇所綴じ)、パンチ(2穴・3穴)、及び中とじ製本等のフィニッシング機能を有する。フィニッシャ111は、2つの排紙トレイ351、352を備える。フィニッシャ111は、搬送されてくる用紙を、例えば用紙搬送パス353を経由して排紙トレイ351に出力する。ただし用紙搬送パス353を経由する場合はステイプル等のフィニッシング処理を行うことはできない。ステイプル等のフィニッシング処理を行う場合は、フィニッシャ111は、用紙搬送パス354を経由して処理部355によってユーザに指定されたフィニッシング機能を実行させ、排紙トレイ352へ出力する。排紙トレイ351、352はそれぞれ昇降することが可能であり、排紙トレイ351を下降させ、処理部355でフィニッシング処理を実行した用紙を排紙トレイ351へ積載するように動作することも可能である。中とじ製本が指定された場合には中とじ処理部356によって、用紙中央にステイプル処理をした後、用紙を二つ折りにして用紙搬送パス357を経由して中とじ製本トレイ358へ出力される。中とじ製本トレイ358はベルトコンベア構成になっており、中とじ製本トレイ358上に積載された中とじ製本束は左側へ搬送される構成となっている。
<正解画像(基準画像)の登録制御>
次に、図4(a)を参照して、本実施形態に係る検品装置109が正解画像(基準画像)を登録する際の処理手順を説明する。以下で説明する処理は、例えば検品装置109のCPU238がメモリ239に格納されたプログラムを実行することにより実現される。ここでは、正解画像登録時に印刷シートを2枚読み取る場合の動作について説明する。
S401でCPU238は、検品装置109へ搬送されてきた1枚目の用紙を撮像部240、256で読み取り、撮像した画像をメモリ239に保存する。続いて、S402でCPU238は、読み取った画像に対して適宜、各種画像処理、例えば解像度変換及びフィルタ処理を実行する。
次に、S403でCPU238は、読み取った画像に対して第1の特徴点候補の取得処理を実行する。特徴点候補の取得処理では、撮像部毎に各種特徴量取得アルゴリズム(Harris Corner DetectionやFast Corner Detection、AKAZE等)に基づいて特徴点候補を取得する。取得した特徴点候補は、第1の特徴点候補としてメモリ239に保存される。特徴点候補としては、上記のシートに形成された画像の特徴点に加えて、シート端部を特徴点候補として加えてもよい。さらに、S404でCPU238は、読み取った画像を正解画像としてメモリ239に保存する。なお、ここでは、1枚目のシートから読み取った読み取り画像を正解画像として登録したが、本発明を限定する意図はなく、後述する2枚目のシートから読み取った画像でもよく、予め登録した画像であってもよい。
S405~S407では、S401~S403と同様の処理を、検品装置109へ搬送されてきた2枚目のシートに対して行う。なお、S407で保存した特徴点候補を第2の特徴点候補とする。その後、S408でCPU238は、S403、S407でメモリ239に保存された第1の特徴点候補及び第2の特徴点候補の座標から、正式採用する特徴点を決定し、メモリ239に保存し、本フローチャートを終了する。S408の詳細な処理については図7を用いて後述する。
<検品制御>
次に、図4(b)を参照して、本実施形態に係る検品装置109が検品処理を行う際の処理手順を説明する。以下で説明する処理は、例えば検品装置109のCPU238がメモリ239に格納されたプログラムを実行することにより実現される。
S411でCPU238は、上記S401と同様に、検品装置109へ搬送されてきた用紙を撮像部240、256で読み取り、メモリ239に保存する。続いてS412でCPU238は、上記S402と同様に、読み取った画像に対して適宜、各種画像処理、例えば解像度変換及びフィルタ処理を実行する。
次に、S413でCPU238は、上記S403、S407と同様の処理を実行し、読み取った画像から特徴点を取得する。続いてS414でCPU238は、S413で取得した検査対象画像の特徴点座標と、S408で決定した正解画像の特徴点座標から、読み取り画像を正解画像へ位置合わせするための幾何変換パラメータを取得する。検査対象画像の特徴点座標行列を行列A、正解画像の特徴点座標行列を行列B、幾何変換パラメータを行列Xとすると、位置合わせのための幾何変換は以下の数式で表される。
AX = B ・・・(1)
行列Aの疑似逆行列をAとすると、幾何変換パラメータ行列Xは以下の数式で表される。
X = AB ・・・(2)
数式(2)により幾何変換パラメータが取得される。
次に、S415でCPU238は、S414で取得した幾何変換パラメータを用いて検査対象画像を幾何変換することで、正解画像に対して位置合わせを行う。続いてS416でCPU238は、画素毎に正解画像と検査画像の画素値差分を取得する。さらに、S417でCPU238は、最大差分値に基づいて、検査結果の判断を行い、本フローチャートを終了する。ここでは、例えば最大差分値が閾値以上であれば検品対象の印刷シートを異常と判定する。
<読取画像>
次に、図5を参照して、検品装置109で搬送される用紙と撮像部240及び撮像部256で読み取った画像例、及び特徴点座標の一例を説明する。図5(a)は用紙が正常な状態で搬送される場合を示す。図5(b)は用紙が傾いた状態で搬送される場合を示す。
図5(a)及び図5(b)の上部には、それぞれ撮像部240と撮像部256の配置を示している。撮像部240は検品対象の用紙の左側を読み取り、撮像部256は検品対象の用紙の右側を読み取るよう配置されている。また、撮像部240と撮像部256は重複して画像を読み出すオーバーラップ領域(重複領域)を有するように配置される。オーバーラップ領域は、撮像部256の左端と撮像部240の右端の間である。また、オーバーラップ領域としては、用紙の搬送ずれも考慮し十分な領域をオーバーラップさせる必要がある。
501、504はそれぞれ読み取る用紙の画像を示している。読み取り用紙501は正常な状態で搬送されている。一方、読み取り用紙504は読み取り用紙501と比較して傾いた状態で搬送パス上を搬送されていることを示す。502、505はそれぞれ、読み取り用紙501、504を撮像部240で読み取った画像を示し、用紙の左側のみが読み取られている様子を示す。503、506はそれぞれ、読み取り用紙501、504を撮像部256で読み取った画像を示し、用紙の右側のみが読み取られている様子を示す。
CPU238は読み取り用紙501、504を撮像部240及び撮像部256によって読み取った画像を正解画像としてメモリ239に登録する。また、検品処理時には、CPU238は撮像部240及び撮像部256で読み取った画像と、メモリ239に登録した正解画像とをそれぞれ比較することにより検査を実施する。
読み取り用紙501に示すように、用紙が撮像部240、256に対して垂直に搬送された場合、各撮像部240、256における読み取り画像は理想的には一切の変形もなく読み取られる。また、読み取り用紙501に示すように、用紙上の印刷画像が特徴点f0、f1、f2、f3、f4、f5、f6、f7の8つの特徴点を有するものとする。この場合、502、503に示すように撮像部240では特徴点f0、f1、f2、f3、f4、f5が読み取られ、撮像部256では特徴点f2、f3、f4、f5、f6、f7が読み取られる。なお、オーバーラップ領域にある特徴点f2、f3、f4、f5は撮像部240と撮像部256の両方で読み取られる。したがって、図4(a)のS403、S407における特徴点候補の取得処理において特徴点候補座標は、オーバーラップ領域を読み取る撮像部毎に取得するため、1つの特徴点に対して複数の座標がメモリ239に格納される。
一方、読み取り用紙504に示すように、用紙が撮像部240、256に対して傾いた状態で搬送された場合、505、506のように用紙の傾き分画像が回転した状態で読み取られる。このように、撮像部240、256における読み取り画像は、用紙の搬送状態(角度、主走査位置)、に応じて変形する。変形した読み取り画像を正解画像に位置合わせするための幾何変換としてアフィン変換を用いる場合、最低3点の特徴点が必要となる。なお、この3つの特徴点については、用紙上の広い範囲にわたって取得することが望ましい。したがって、オーバーラップ領域と非オーバーラップ領域との両方から特徴点を取得することが望ましい。例えば、オーバーラップ領域に位置するf3、f4の2点と、非オーバーラップ領域に位置するf1の1点とを特徴点とすることにより、検査画像と正解画像の位置合わせをより正確に行うことができ、検品精度の低下を防止することができる。一方で、処理速度等を考慮してオーバーラップ領域のみから3つの特徴点を抽出するようにしてもよい。この場合には、非オーバーラップ領域に属する正式な特徴点を取得する必要が無いため、当該特徴点を決定するための幾何変換パラメータを取得する必要がない。非オーバーラップ領域に属する特徴点を取得するための詳細な処理については図7(c)を用いて後述する。
<特徴点決定処理>
次に、図6を参照して、本実施形態における、特徴点決定処理について説明する。図6(a)は図4のS401で読み取った1枚目の印刷シートの例を示す。図6(b)は図4のS405で読み取った2枚目の印刷シートの例を示す。ここでは、それぞれの撮像部240、256に異物1001、1003が付着した場合について説明する。本実施形態に係る検品装置109は、異物1001、1003の影響を受けている特徴点を除外しつつ、正常な特徴点を選択する。なお、読み取り用紙601、604の印刷画像の特徴点については上記読み取り用紙501、504と同様にf0~f7である。
まず、オーバーラップ領域内の特徴点決定処理について説明する。オーバーラップ領域とは、上述したように、撮像部240と撮像部256との撮像画像のうち、重複している領域を示す。図6(a)に示すように、撮像部256に異物1001が付着した場合、撮像部256の読み取り画像である603にはスジ状の異常画像1002が発生する。この異常画像1002が特徴点と重なった場合、特徴点座標の取得を誤ってしまうことがある。例えば、読み取り画像603に示すように、異常画像1002と重なった特徴点f2の座標が誤った点f2´の座標で取得されてしまう。特徴点座標に誤りがあると、正解画像と検査画像の位置合わせ精度が低下し、検品精度の低下に繋がる。
一方、特徴点f2、f3、f4、f5についてはオーバーラップ領域にあるため、撮像部240の読み取り画像である602にも存在し、座標を取得することができる。オーバーラップ領域では用紙の同じ位置を読み取っているため、正常であれば読み取り画像603から取得される特徴点座標と近しい値となる。したがって、読み取り画像602、603のオーバーラップ領域でそれぞれ取得した特徴点座標を比較し、その差分が大きいものは異常画像(異物)の影響を受けた特徴点として検出することができる。この異常を検出した特徴点を除外すれば、異物付着による検品精度の低下を抑制することができる。本実施形態では特徴点f2は座標の差異が大きくなるために除外し、f3、f4、f5のみを特徴点とする。このように、オーバーラップ領域内の特徴点は撮像部毎に取得した座標の差分を比較することでより、異常の可能性が高い特徴点を除外して確からしい特徴点を決定することができる。
次に、オーバーラップ領域外の特徴点決定処理について説明する。なお、本実施形態において、オーバーラップ領域外の特徴点決定処理は上述したオーバーラップ領域内の特徴点決定処理が行われた後に行う。さらに、図6(b)に示す2枚目のシートの読み取り画像も用いて特徴点を決定する。上述したように、オーバーラップ領域では2つの撮像部240、256によって撮像された読み取り画像の特徴点候補を比較することによって異常を検出することができる。一方で、オーバーラップ領域外(非オーバーラップ領域)の特徴点候補については1枚のシートにつき1つの読み取り画像しか得られないため、2枚のシートの読み取り画像を用いて特徴点決定処理を行う必要がある。
ここでは、1枚目の読み取り画像からオーバーラップ領域内の特徴点であるf3、f4、f5は既に確定しており、f2は除外されている。したがって、既に3つの特徴点が確保できているものの、検品時の位置合わせの精度をより高めるためには、非オーバーラップ領域からの特徴点も確保することが望ましい。これは用紙上でできる限り広い範囲にわたる特徴点を確保することにより、検査画像と正解画像の位置合わせをより正確に行うことができるためである。
図6(b)に示すように、撮像部240に異物1003が付着した場合、撮像部240の読み取り画像である605にはスジ状の異常画像1004が発生する。この結果、異常画像1004と重なった特徴点f0の座標が誤った点f0´の座標で取得されてしまう。ここで、読み取り画像602から取得した特徴点f3、f4、f5の座標と読み取り画像605から取得した特徴点f3、f4、f5の座標を基に基準幾何変換パラメータ(第1幾何変換パラメータ)が取得される。さらに、読み取り画像602から取得した特徴点f3、f4、f1の座標と読み取り画像605から取得した特徴点f3、f4、f1の座標を基に幾何変換パラメータ(第2幾何変換パラメータ)が取得される。これら2つの幾何変換パラメータは正常であればほぼ一致し、差分は小さい。
同様に、読み取り画像602から取得した特徴点f3、f4、f5の座標と読み取り画像605の特徴点f3、f4、f5の座標を基に基準幾何変換パラメータが取得される。さらに、読み取り画像602から取得した特徴点f3、f4、f0の座標と読み取り画像605から取得した特徴点f3、f4、f0´の座標を基に幾何変換パラメータが取得される。これらの2つの幾何変換パラメータは、異常画像の影響を受けたf0´が含まれるために一致せず、差分は大きくなる。このように、オーバーラップ領域内で確定した特徴点座標で取得した基準幾何変換パラメータと、オーバーラップ領域外の特徴点を含んだグループで取得した幾何変換パラメータとの差分を取得する。当該差分の大小により、上記グループを構成するオーバーラップ領域外の特徴点が異常画像の影響を受けているか否かを検出することができる。
<処理手順>
次に、図7を参照して、本実施形態に係る特徴点決定処理の処理手順について説明する。図7(a)は図4のS408における特徴点決定処理を行う際に検品装置109が行う処理手順を示す。図7(b)は図7(a)のS701の処理の詳細を示す。図7(c)は図7(a)のS702の処理の詳細を示す。以下で説明する処理は、例えば検品装置109のCPU238がメモリ239に格納されたプログラムを実行することにより実現される。
S701でCPU238は、図4のS403で取得した第1の特徴点候補の中からオーバーラップ領域内の特徴点を決定する。ここでS701の詳細な処理を図7(b)を参照して説明する。S703はループ端の開始記号を示し、以降の処理をすべての撮像部について繰り返す。ここで、すべての撮像部とは、本実施形態においては撮像部240、256の2つを表すが撮像部の個数は2つに限定されるものではない。S704はループ端の開始記号を示し、以降の処理を第1の特徴点候補すべてについて繰り返す。なお、特徴点候補すべてとは読み取り画像602の例ではf0、f1、f2、f3、f4、f5であり、読み取り画像603の例ではf2´、f3、f4、f5、f6、f7である。
S705でCPU238は、現在参照する特徴点候補が、オーバーラップ領域にあるものかどうかを判断する。オーバーラップ領域にある場合にはS706に進み、そうでない場合にはS710に進む。読み取り画像602の例では特徴点候補f2、f3、f4、f5を参照している場合にはS706に進み、特徴点候補f0、f1を参照している場合にはS710に進む。また、読み取り画像603の例では特徴点候補f2´、f3、f4、f5を参照している場合にはS706に進み、特徴点候補f6、f7を参照している場合にはS710に進む。
S706でCPU238は、現在参照している撮像部の特徴点候補座標と、オーバーラップ領域を読み取っている他の撮像部の特徴点候補座標との差分を取得する。読み取り画像602、603の例では、撮像部240の特徴点候補f3を参照している場合、読み取り画像602から取得した特徴点候補f3の座標と、読み取り画像603から取得した特徴点候補f3の座標との差分を取得する。本実施形態において、差分は距離の2乗で取得する。例えば、読み取り画像602から取得した特徴点候補f3の座標を(x30,y30)、読み取り画像603から取得した特徴点候補f3の座標を(x31,y31)としたとき、座標差分値は以下のように求めることができる。
座標差分値=(x30-x31)+(y30-y31)
次に、S707でCPU238は、S706で取得した差分値が所定値以下であるか否かを判断する。所定値以下の場合にはS708に進み、そうでない場合にはS709に進む。S708でCPU238は、参照している特徴点候補を正式な特徴点として、座標値をメモリ239に保存する。一方S709でCPU238は、参照している特徴点候補を除外するため、座標値をメモリ239から削除する。
S710はS704に対応するループ端の終了記号を示し、第1の特徴点候補すべてについて繰り返し処理が終わったかどうかを判断し、終わっていなければS704へと戻り、終わっていればループを抜ける。また、S711はS703に対応するループ端の終了記号を示し、すべての撮像部について繰り返し処理が終わったかどうかを判断し、終わっていなければS703へと戻り、終わっていればループを抜けて図7(b)のフローチャートを終了する。
図7(a)のフローチャートに戻る。続いて、S702でCPU238は、図4(a)のS403(1枚目)、S407(2枚目)で取得した特徴点候補の中からオーバーラップ領域外の特徴点を決定する。ここでS702の詳細な処理を図7(c)を参照して説明する。S712はループ端の開始記号を示し、以降の処理をすべての撮像部について繰り返す。ここで、すべての撮像部とは、本実施形態においては撮像部240、256の2つを表すが撮像部の個数は2つに限定されるものではない。S713でCPU238は、S701で決定した特徴点数が2より多いか否かを判断する。多い場合にはS714に進み、そうでない場合にはS723に進む。S723でCPU238は、不足分の特徴点候補を正式な特徴点として、座標値をメモリ239に保存し、処理をS713に戻す。先述のとおり、幾何変換パラメータの取得には3点以上の特徴点が必要となるため、S701で決定した特徴点に加えて、不足する分を特徴点候補から追加採用することで、特徴点数が3点以上となるようにする。例えば、オーバーラップ領域の特徴点がf3、f4の2点であれば、非オーバーラップ領域の特徴点候補であるf0、f1、f6、f7の中から1点が特徴点として追加される。
一方、S714でCPU238は、S701で決定した特徴点座標と、それに対応する第2の特徴点候補座標を用いて基準となる基準幾何変換パラメータを取得する。取得方法は図4(b)のS414と同様である。例えば撮像部240の場合、読み取り画像602、読み取り画像605の特徴点f3、f4、f5のそれぞれの座標を基に基準幾何変換パラメータ(第1幾何変換パラメータ)を取得する。なお、S723で不足分の特徴点を追加した場合は追加した特徴点を含む3点で基準幾何変換パラーメータを取得する。
続いて、S715でCPU238は、第1の特徴点候補を3点以上ずつの組みに分け、特徴点候補グループを作成する。この際、正式な特徴点として採用された特徴点候補を含んでもよいし、重複して選択してもよい。例えば撮像部240の場合、読み取り画像602のf3、f4、f0の3点を組にしたグループと、f3、f4、f1の3点を組にしたグループを作成する。上述したように、検査画像と正解画像の位置合わせをより正確に行うために、オーバーラップ領域の特徴点と非オーバーラップ領域の特徴点との両方を含むグループを形成することが望ましい。
S716はループ端の開始記号を示し、S715で作成した全てのグループに対して以下の処理をすべての特徴点候補グループについて繰り返す。S717でCPU238は、参照している特徴点候補グループを構成する第1の特徴点候補座標と、それに対応する第2の特徴点候補座標を用いて幾何変換パラメータ(第2幾何変換パラメータ)を取得する。取得方法は図4(b)のS414と同様である。続いて、S718でCPU238は、S714で取得した基準幾何変換パラメータと、S717で取得した幾何変換パラメータの差分を取得する。
次に、S719でCPU238は、S718で取得したパラメータ差分が所定値以下であるか否かを判断する。所定値以下の場合にはS720に進み、そうでない場合にはS721に進む。S714で取得した基準幾何変換パラメータは、S701で決定した異物の影響を受けていない特徴点のみで取得したものであるため、確からしさの高い幾何変換パラメータである。このため、幾何変換パラメータの差分が小さければ、S717で取得した幾何変換パラメータの基となった特徴点候補グループの特徴点候補も、確からしさの高いものであるとみなすことができる。例えば読み取り画像602、読み取り画像605の場合、f3、f4、f1の3点を組にしたグループでは差分が小さくなるためにS720へ進み、f3、f4、f0の3点を組にしたグループでは差分が大きくなるためにS721へ進む。
S720でCPU238は、参照している特徴点候補グループの特徴点候補を正式な特徴点として、座標値をメモリ239に保存する。例えば読み取り画像602、読み取り画像605のf3、f4、f1の3点を組にしたグループでは、読み取り画像602のf1の座標値を正式な特徴点としてメモリ239に保存する。なお、f3とf4は既に正式な特徴点として保存されているため保存処理は行わない。
S721はS716に対応するループ端の終了記号を示し、すべての特徴点候補グループについて繰り返し処理が終わったかどうかを判断し、終わっていなければS716へと戻り、終わっていればループを抜ける。また、S722はS712に対応するループ端の終了記号を示し、すべての撮像部について繰り返し処理が終わったかどうかを判断し、終わっていなければS712へと戻り、終わっていればループを抜けて図7(c)のフローチャートを終了する。
以上説明したように、本実施形態に係る検品装置は、検品対象のシートから読み取った検査画像と、基準画像(正解画像)とを比較して該シートを検査する。本検品装置は、複数の撮像部によって読み取られる重複領域と、単一の撮像部によって読み取られる非重複領域とを含む読み取り領域を有し、シートに形成された画像を該複数の撮像部によって読み取る読取部を備える。また、本検品装置は、複数の撮像部によって1枚目のシートを読み取ったそれぞれの読み取り画像から第1の特徴点候補をそれぞれ抽出する。さらに、本検品装置は、第1の特徴点候補のうち重複領域に属する特徴点候補について、各撮像部によるそれぞれの読み取り画像における座標を比較し、座標の差分が所定値以下の特徴点候補を正式な特徴点として決定する。決定した特徴点は、基準画像と検査画像とを比較する際のパラメータとして登録する。その後、本検品装置は、決定された正式な特徴点の座標を用いて、基準画像及び検査画像から幾何変換パラメータを取得し、取得した幾何変換パラメータに従って基準画像と検査画像との位置を合わせて検査を行う。これにより、基準画像登録時に異物の影響を受けていない特徴点のみを登録することができる。これにより、基準画像と検査画像の位置合わせ精度が向上し、検品精度を向上させることができる。
<その他の実施形態>
本発明は、上述の実施形態の1以上の機能を実現するプログラムを、ネットワーク又は記憶媒体を介してシステム又は装置に供給し、そのシステム又は装置のコンピュータにおける1つ以上のプロセッサーがプログラムを読出し実行する処理でも実現可能である。また、1以上の機能を実現する回路(例えば、ASIC)によっても実現可能である。
発明は上記実施形態に制限されるものではなく、発明の精神及び範囲から離脱することなく、様々な変更及び変形が可能である。従って、発明の範囲を公にするために請求項を添付する。
101:画像形成装置、102:外部コントローラ、103:クライアントPC、104:外部LAN、105:内部LAN、106:ビデオケーブル、107:印刷装置、108:インサータ、109:検品装置、110:大容量スタッカ、111:フィニッシャ

Claims (11)

  1. 検品対象のシートから読み取った検査画像と基準画像とを比較して該シートを検査する検品装置であって、
    複数の撮像部によって読み取られる重複領域と、単一の撮像部によって読み取られる非重複領域とを含む読み取り領域を有し、シートに形成された画像を該複数の撮像部によって読み取る読取手段と、
    前記複数の撮像部によって1枚目のシートを読み取ったそれぞれの読み取り画像から第1の特徴点候補をそれぞれ抽出する抽出手段と、
    前記第1の特徴点候補のうち前記重複領域に属する特徴点候補について、各撮像部によるそれぞれの読み取り画像における座標を比較し、座標の差分が所定値以下の特徴点候補を正式な特徴点として決定して、前記基準画像と前記検査画像とを比較する際のパラメータとして登録する決定手段と
    を備えることを特徴とする検品装置。
  2. 登録された前記正式な特徴点の座標を用いて、前記基準画像及び前記検査画像から幾何変換パラメータを取得する取得手段と、
    取得した前記幾何変換パラメータに従って前記基準画像と前記検査画像との位置を合わせて検査を行う検査手段と
    をさらに備えることを特徴とする請求項1に記載の検品装置。
  3. 前記決定手段は、前記座標の差分が所定値を超える特徴点候補を前記正式な特徴点から除外することを特徴とする請求項1又は2に記載の検品装置。
  4. 前記読取手段は、さらに、2枚目のシートを前記複数の撮像部によって読み取り、
    前記抽出手段は、前記複数の撮像部によって前記2枚目のシートを読み取ったそれぞれの読み取り画像から第2の特徴点候補をそれぞれ抽出し、
    前記決定手段は、
    前記第1の特徴点候補から決定された前記重複領域に属する正式な特徴点に加えて、前記第1の特徴点候補と前記第2の特徴点候補とに含まれる特徴点を用いて、前記非重複領域から少なくとも1つの正式な特徴点を決定することを特徴とする請求項1乃至3の何れか1項に記載の検品装置。
  5. 前記決定手段は、
    前記第1の特徴点候補から決定された前記重複領域に属する少なくとも3つの正式な特徴点と、前記第2の特徴点候補の対応する特徴点とから第1幾何変換パラメータを取得し、
    前記第1の特徴点候補から前記重複領域及び前記非重複領域に属する任意の3つ以上の特徴点と、前記第2の特徴点候補の対応する特徴点とから第2幾何変換パラメータを取得し、
    前記第1幾何変換パラメータと前記第2幾何変換パラメータとの差分が所定値以下であれば前記第2幾何変換パラメータを取得するために用いた前記非重複領域に属する特徴点を正式な特徴点として決定することを特徴とする請求項4に記載の検品装置。
  6. 前記任意の3つ以上の特徴点は、前記重複領域と前記非重複領域との両方の領域からそれぞれ少なくとも1つの特徴点が選択されることを特徴とする請求項5に記載の検品装置。
  7. 前記決定手段は、
    前記第1幾何変換パラメータを取得する際に、3つ以上の前記重複領域に属する正式な特徴点が登録されていない場合には、前記非重複領域に属する任意の特徴点を正式な特徴点として追加して用いることを特徴とする請求項5又は6に記載の検品装置。
  8. 前記抽出手段は、シートに形成された画像の特徴点に加えて、シート端部を特徴点候補して抽出することを特徴とする請求項1乃至7の何れか1項に記載の検品装置。
  9. 前記読取手段は、前記1枚目のシートから読み取った読取画像を前記基準画像として登録することを特徴とする請求項1乃至8の何れか1項に記載の検品装置。
  10. 検品対象のシートから読み取った検査画像と基準画像とを比較して該シートを検査する検品装置であって、
    複数の撮像部によって読み取られる重複領域と、単一の撮像部によって読み取られる非重複領域とを含む読み取り領域を有する読取手段が、シートに形成された画像を該複数の撮像部によって読み取る読取工程と、
    抽出手段が、前記複数の撮像部によって1枚目のシートを読み取ったそれぞれの読み取り画像から第1の特徴点候補をそれぞれ抽出する抽出工程と、
    決定手段が、前記第1の特徴点候補のうち前記重複領域に属する特徴点候補について、各撮像部によるそれぞれの読み取り画像における座標を比較し、座標の差分が所定値以下の特徴点候補を正式な特徴点として決定して、前記基準画像と前記検査画像とを比較する際のパラメータとして登録する決定工程と
    を含むことを特徴とする検品装置の制御方法。
  11. 検品対象のシートから読み取った検査画像と基準画像とを比較して該シートを検査する装置の制御方法における各工程をコンピュータに実行させるためのプログラムであって、前記制御方法は、
    複数の撮像部によって読み取られる重複領域と、単一の撮像部によって読み取られる非重複領域とを含む読み取り領域を有する読取手段が、シートに形成された画像を該複数の撮像部によって読み取る読取工程と、
    抽出手段が、前記複数の撮像部によって1枚目のシートを読み取ったそれぞれの読み取り画像から第1の特徴点候補をそれぞれ抽出する抽出工程と、
    決定手段が、前記第1の特徴点候補のうち前記重複領域に属する特徴点候補について、各撮像部によるそれぞれの読み取り画像における座標を比較し、座標の差分が所定値以下の特徴点候補を正式な特徴点として決定して、前記基準画像と前記検査画像とを比較する際のパラメータとして登録する決定工程と
    を含むことを特徴とするプログラム。
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