JP2023079673A - 音響整合層 - Google Patents

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Abstract

【課題】粒子が均一に分散しており、かつ/又は良好な加工性を有している、新規な音響整合層を提供する。【解決手段】本発明の音響整合層は、アモルファス炭素、並びにアモルファス炭素中に分散している炭素粒子及びアモルファス炭素よりも密度が高い第2の粒子を含有している。【選択図】なし

Description

本発明は、音響整合層に関する。
医療用の超音波診断装置や超音波画像検査装置は、対象物に対し超音波信号を送信し、その対象物内からの反射信号(エコー信号)を受信して当該対象物内を画像化する。これらの超音波診断装置や超音波画像検査装置には、超音波信号送受信機能を有するアレイ式の超音波探触子が主に用いられている。このような超音波探触子に用いられる種々の音響整合層が提案されている。
特許文献1では、アモルファス炭素と、前記アモルファス炭素よりも高い密度を有し、前記アモルファス炭素中に均一に分散した粒子とを含む音響整合層が開示されている。
特許第6214333号公報
本発明では、粒子が均一に分散しており、かつ/又は良好な加工性を有している、新規な音響整合層を提供する。
本発明者らは、鋭意検討したところ、以下の手段により上記課題を解決できることを見出して、本発明を完成させた。すなわち、本発明は、下記のとおりである:
〈態様1〉アモルファス炭素、並びに前記アモルファス炭素中に分散している炭素粒子及び前記アモルファス炭素よりも密度が高い第2の粒子を含有している、音響整合層。
〈態様2〉レーザー回折法により測定した前記炭素粒子の平均粒子径の、レーザー回折法により測定した前記第2の粒子の平均粒子径に対する比が、2.0以上である、態様1に記載の音響整合層。
〈態様3〉前記音響整合層における、前記炭素粒子の前記第2の粒子に対する質量比が、0.05以上である、態様1又は2に記載の音響整合層。
〈態様4〉前記炭素粒子が、鱗片状炭素粒子である、態様1~3のいずれか一項に記載の音響整合層。
〈態様5〉前記鱗片状炭素粒子が、グラファイト、グラフェンからなる群より選択される少なくとも一種である、態様4に記載の音響整合層。
〈態様6〉前記第2の粒子の密度が、4.5g/cm以上である、態様1~5のいずれか一項に記載の音響整合層。
〈態様7〉前記第2の粒子が、金属、金属酸化物、金属炭化物、及び金属窒化物の粒子からなる群より選択される少なくとも一種である、態様1~6のいずれか一項に記載の音響整合層。
〈態様8〉前記第2の粒子が、金属の粒子である、態様7に記載の音響整合層。
〈態様9〉態様1~8のいずれか一項に記載の音響整合層を有する、超音波診断装置。
〈態様10〉炭素含有樹脂に、炭素粒子及び第2の粒子を混合させて、前駆体組成物を作製すること、並びに
前記前駆体組成物を非酸化雰囲気下で熱処理して、前記炭素含有樹脂を炭素化させること
を含む、音響整合層の製造方法。
本発明によれば、粒子が均一に分散しており、かつ/又は良好な加工性を有している、新規な音響整合層を提供することができる。
図1は、本発明の超音波診断装置の側面断面図である。 図2(a)は、実施例1の上部の断面の走査型電子顕微鏡(SEM)画像である。図2(b)は、実施例1の底部の断面の走査型電子顕微鏡(SEM)画像である。 図3(a)は、比較例1の上部の断面の走査型電子顕微鏡(SEM)画像である。図3(b)は、比較例1の底部の断面の走査型電子顕微鏡(SEM)画像である。
《音響整合層》
本発明の音響整合層は、アモルファス炭素、並びに前記アモルファス炭素中に分散している炭素粒子及び前記アモルファス炭素よりも密度が高い第2の粒子を含有している。
特許文献1でのように、アモルファス炭素よりも密度が高い粒子(高密度粒子)をアモルファス炭素に分散させた場合でも、十分な音響性能が得られないことがあった。
これに対して、本発明者らは、音響性能へのこの悪影響が、製造中において高密度粒子が沈降し、その結果、高密度粒子が音響整合層中で不均一に存在することにあることを見出した。これに対し、本発明者らは、ここに炭素粒子を更に含有させることにより、前駆体の製造時に高密度粒子の動きを物理的に抑制して、粒子の沈降を抑制できることを見出した。
第二の粒子及び炭素粒子を更に含有させることにより、前駆体の製造時に高密度粒子の動きを物理的に抑制し、それによって粒子の沈降を抑制できる。なお、このことは、得られた音響整合層の上部及び底部を削り取り、これらの断面を観察することにより確認できる。観察は、例えば走査型電子顕微鏡(SEM)を用いて行うことができる。ここでの「上部」及び「底部」は、音響整合層の製造時における上部及び底部である。
また、アモルファス炭素よりも密度が高い粒子(高密度粒子)をアモルファス炭素に分散させた音響整合層は、切削等に対する加工性が比較的悪いことがあった。
これに対して、本発明者らは、このような音響整合層に炭素粒子を含有させることにより、音響インピーダンスに与える影響を比較的小さくしながら、音響整合層の可能性を改良できることを見いだした。
本発明の音響整合層の音響インピーダンスは、4.5Mrayl以上、5.0Mrayl以上、5.5Mrayl以上、6.0Mrayl以上、又は6.5Mrayl以上であってよく、また12.0Mrayl以下、11.0Mrayl以下、10.0Mrayl以下、9.0Mrayl以下、8.5Mrayl以下、又は8.2Mrayl以下であってよい。上記の音響インピーダンスは、第2の粒子として、高い密度の粒子を用いることにより得ることができる。
上記の音響インピーダンスは、以下の式により求められるものである。
音響インピーダンス(Z:Mrayl)=密度(ρ:g/cm)×音速(C:m/sec)/10
ここで、上記の音速は、例えばJIS Z 2353-2003に準拠して測定した音速であってよい。
本発明の音響整合層の密度は、1.3g/cm以上、1.5g/cm以上、1.7g/cm以上、又は1.9g/cm以上であってよく、また15.0g/cm以下、13.0g/cm以下、11.0g/cm以下、10.0g/cm以下、8.0g/cm以下、6.0g/cm以下、5.0g/cm以下、4.0g/cm以下、又は3.0g/cm以下であってよい。この密度は、JIS Z 8807に準拠して測定した密度であってよい。
以下では、本発明の各構成要素について説明する。
〈アモルファス炭素〉
アモルファス炭素は、例えば炭素含有樹脂を炭素化させることにより得ることができる。詳細には、音響整合層の製造方法に関して説明する。
アモルファス炭素は、多孔質アモルファス炭素であってよく、すなわちアモルファス炭素のマトリックス中に分散している細孔を有していてよい。この細孔は、連通していてもしていなくてもよい。
〈炭素粒子〉
炭素粒子は、アモルファス炭素中に分散している炭素粒子である。
炭素粒子としては、例えばグラファイト、グラフェン等の鱗片状炭素粒子、カーボンナノチューブ、ミルドファイバー、及びチョップドファイバー等の線状炭素粒子、並びにフラーレン、カーボンブラック等の球状炭素粒子等が挙げられる。これらは単独で使用してもよく、また組み合わせて使用してもよい。中でも、鱗片状炭素粒子を用いることが、第2の粒子の沈降を抑制する観点から好ましい。
炭素粒子の平均粒子径は、10nm以上、20nm以上、30nm以上、50nm以上、70nm以上、100nm以上、200nm以上、300nm以上、500nm以上、700nm以上、1μm以上、2μm以上、3μm以上、4μm以上、又は5μm以上であることができ、また20μm以下、18μm以下、15μm以下、13μm以下、10μm以下、又は7μm以下であることができる。中でも、炭素粒子の平均粒子径が1μm以上であることが、第2の粒子の沈降を抑制し、それによって分散性を良好にする観点から好ましい。また、炭素粒子の平均粒子径が20μm以下であることにより、炭素粒子自体の沈降を抑制し、その結果、分散を容易にすることができる。
なお、本明細書において、平均粒子径は、レーザー回折法により測定したもの、すなわちレーザー回折法において体積基準により算出されたメジアン径(D50)を意味するものである。
炭素粒子の平均粒子径の、第2の粒子の平均粒子径に対する比は、2.0以上、2.5以上、3.0以上、3.5以上、4.0以上、又は4.5以上であることが、第2の粒子の沈降を抑制する観点から好ましい。この比は、10.0以下、9.0以下、8.0以下、7.0以下、6.0以下、又は5.0以下であってよい。
音響整合層中の炭素粒子の含有率は、音響整合層の質量を基準として、1質量%以上、3質量%以上、5質量%以上、7質量%以上、10質量%以上、12質量%以上、15質量%以上、17質量%以上、20質量%以上、23質量%以上、又は25質量%以上であることができ、また50質量%以下、45質量%以下、40質量%以下、35質量%以下、30質量%以下、27質量%以下、25質量%以下、23質量%以下、20質量%以下、17質量%以下、又は15質量%以下であることができる。
音響整合層中における、炭素粒子の第2の粒子に対する質量比は、0.05以上、0.07以上、0.09以上、0.10以上、0.12以上、0.15以上、0.20以上、0.25以上、0.30以上、0.35以上、0.40以上、0.45以上、又は0.50以上であることが、第2の粒子の沈降を良好に抑制する観点から好ましい。この質量比は、5.00以下、4.00以下、3.00以下、2.00以下、1.00以下、0.90以下、又は0.80以下であってよい。
〈第2の粒子〉
第2の粒子は、アモルファス炭素よりも密度が高い粒子である。具体的には、第2の粒子は、密度が4.5g/cm以上である粒子であってよい。この密度は、5.0g/cm以上、7.0g/cm以上、9.0g/cm以上、10.0g/cm以上、13.0g/cm以上、15.0g/cm以上、又は17.0g/cm以上であってよく、また25.0g/cm以下、23.0g/cm以下、21.0g/cm以下、又は20.0g/cm以下であってよい。
このような第2の粒子としては、金属、金属酸化物、金属炭化物、及び金属窒化物の粒子からなる群より選択される少なくとも一種、特に金属単体の粒子を用いることができ、より具体的には、チタン(Ti)、タングステン(W)、モリブデン(Mo)、鉄(Fe)、アルミニウム(Al)、銅(Cu)、銀(Ag)、及び金(Au)の単体、酸化物、炭化物及び窒化物の粒子からなる群より選択される少なくとも一種を用いることができる。
第2の粒子の平均粒子径は、10nm以上、20nm以上、30nm以上、50nm以上、70nm以上、100nm以上、200nm以上、300nm以上、500nm以上、700nm以上、又は1μm以上であることができ、また5.0μm以下、4.0μm以下、3.0μm以下、2.0μm以下、1.5μm以下、又は1.3μm以下であることができる。
音響整合層中の第2の粒子の含有率は、音響整合層の質量に対して、10質量%以上、15質量%以上、20質量%以上、25質量%以上、又は30質量%以上であってよく、また70質量%以下、65質量%以下、60質量%以下、55質量%以下、50質量%以下、又は45質量%以下であってよい。
《超音波診断装置》
図1に示すように、本発明の超音波診断装置10は、音響レンズ12、上記の音響整合層14、圧電素子16、及びバッキング材18をこの順で具備している。
また、図示していないが、本発明の超音波診断装置は、上記の各構成の間に接着層を有していてもよい。接着層としては、ウレタン系接着剤等の公知の接着剤を用いることができる。
〈音響レンズ〉
音響レンズは、一般に、屈折を利用して超音波ビームを集束し分解能を向上するために配置されている。
本発明において、音響レンズを構成する素材としては、例えば従来公知のシリコーンゴム、フッ素シリコーンゴム、ポリウレタンゴム、エピクロルヒドリンゴム等のホモポリマー、エチレンとプロピレンとを共重合させてなるエチレン-プロピレン共重合体ゴム等の共重合体ゴム等を用いることができる。
〈圧電素子〉
圧電素子は、一般に、電極及び圧電材料を有し、電気信号を機械的な振動に、また機械的な振動を電気信号に変換可能で超音波の送受信が可能な素子である。
(圧電材料)
圧電材料は、電気信号を機械的な振動に、また機械的な振動を電気信号に変換可能な材料であってよい。圧電材料としては、例えばチタン酸ジルコン酸鉛(PZT)系セラミックス、PbTiO系セラミック等の圧電セラミックス、フッ化ビニリデン(VDF)系ポリマー、シアン化ビニリデン(VDCN)系ポリマー等の有機高分子圧電材料、水晶、ロッシェル塩等を用いることができる。
フッ化ビニリデン(VDF)系ポリマーとしては、例えばポリフッ化ビニリデン(PVDF)、ポリフッ化ビニリデン-3フッ化エチレン(P(VDF-TrFE))等が挙げられる。シアン化ビニリデン(VDCN)系ポリマーとしては、ポリシアン化ビニリデン(PVDCN)、シアン化ビニリデン系共重合体が挙げられる。
(電極)
電極としては、例えば金(Au)、白金(Pt)、銀(Ag)、パラジウム(Pd)、銅(Cu)、アルミニウム(Al)、ニッケル(Ni)、スズ(Sn)等を用いることができる。
〈音響整合層〉
音響整合層としては、上記の音響整合層を用いることができる。
〈バッキング材〉
バッキング材としては、公知のバッキング材を用いることができる。特に、バッキング材は、本発明の音響整合層と同様に、アモルファス炭素、並びにアモルファス炭素中に分散している炭素粒子及びアモルファス炭素よりも密度が高い第2の粒子を含有していてよい。この場合のバッキング材の各成分及びその含有率については、音響整合層の記載を参照することができる。
《音響整合層の製造方法》
音響整合層を製造する本発明の方法は、
炭素含有樹脂に、炭素粒子及び第2の粒子を混合させて、前駆体組成物を作製すること、並びに
前記前駆体組成物を非酸化雰囲気下で熱処理して、前記炭素含有樹脂を炭素化させること
を含む。
〈前駆体組成物の作製〉
前駆体組成物は、炭素含有樹脂に、炭素粒子及び第2の粒子を混合させることにより作製することができる。
炭素含有樹脂の添加量は、炭素含有樹脂の残炭率、すなわち炭素化後の炭素含有樹脂の、炭素化前の炭素含有樹脂に対する質量比に応じ、上記で言及した音響整合層中の炭素粒子及び第2の粒子の所望の含有率を満足するようにして調節することができる。なお、炭素含有樹脂の残炭率は、炭素含有樹脂の種類、分子量、置換基等を変更することによって変化し得る。炭素含有樹脂の残炭率は、炭素含有樹脂を単独で熱処理して炭素化することによって得たものであってもよく、又はカタログに記載の数値を参照してもよい。
前駆体組成物は、気孔形成材を更に有していてよい。気孔形成材は、熱処理をすることによって消失し、それによって、得られる音響整合層に気孔を形成することができる。
混合は、ディスパー等の公知の攪拌手段で行うことができる。
〈前駆体組成物の硬化〉
前駆体組成物の硬化は、例えば前駆体組成物に硬化剤を添加することにより行うことができる。
〈炭素含有樹脂の炭素化〉
炭素含有樹脂の炭素化は、前駆体組成物を非酸化雰囲気下で熱処理することにより行うことができる。
非酸化雰囲気は、例えば窒素又はアルゴン等の雰囲気であってよい。
熱処理の温度は、例えば600℃以上、650℃以上、700℃以上、750℃以上、又は800℃以上、850℃以上、又は900℃以上であり、かつ1200℃以下、1150℃以下、1100℃以下、1050℃以下、又は1000℃以下であってよい。
以下では、本発明の方法において用いる物について説明する。
〈炭素含有樹脂〉
炭素含有樹脂としては、例えばフェノール樹脂、フラン樹脂、イミド樹脂、エポキシ樹脂、ポリ塩化ビニル(PVC)、及び不飽和ポリエステル樹脂、並びにこれらの誘導体、例えば塩素化ポリ塩化ビニル(CPVC)等を用いることができる。これらは単独で用いてもよく、また2種以上を混合して用いてもよい。
〈炭素粒子及び第2の粒子〉
炭素粒子及び第2の粒子としては、上記の炭素粒子及び第2の粒子をそれぞれ用いることができる。
〈気孔形成材〉
気孔形成材としては、例えばアルコール類、エーテル類、及びポリマー等を用いることができる。これらは単独で用いてもよく、又は混合して用いてもよい。
アルコール類としては、例えばメタノール、エタノール、プロパノール、及びビニルアルコール等の一価アルコール、エチレングリコール等のポリオール等を用いることができる。
エーテル類としては、例えばジメチルエーテル、ジエチルエーテル、及びジエチレングリコール等を用いることができる。
ポリマーとしては、例えばアルコール系ポリマー、エーテル系ポリマー、及びアクリル系ポリマー等を用いることができる。
アルコール系ポリマーとしては、例えばポリビニルアルコール、及びブチラール樹脂等を用いることができる。
エーテル系ポリマーとしては、ポリエチレングリコール、ポリプロピレングリコール、ポリブチレングリコール等を用いることができる。
アクリル系ポリマーとしては、例えばポリ(メタ)アクリル酸、ポリメチル(メタ)アクリレート、ポリエチル(メタ)アクリレート、ポリプロピル(メタ)アクリレート、ポリブチル(メタ)アクリレート、ポリイソブチルアクリレート、ポリペンチル(メタ)アクリレート、ポリヘキシル(メタ)アクリレート、ポリ-2-エチルヘキシル(メタ)アクリレート等を用いることができ、中でもポリメチルメタクリレートを用いることが、気孔の形成効率の観点から好ましい。
〈硬化剤〉
硬化剤としては、例えばp-トルエンスルホン酸等を用いることができる。
〈他の成分〉
前駆体組成物は、他の成分を含有していてもよい。他の成分としては例えば分散剤を用いることができる。分散剤としては、例えばステアリン酸ナトリウム等を用いることができる。
実施例及び比較例により本発明を具体的に説明するが、本発明は、これらに限定されるものではない。
《音響整合層の作製》
〈実施例1〉
炭素含有樹脂としてのフラン樹脂(VF-303、昭和電工マテリアルズ社、残炭率45%)65質量部、炭素粒子としての鱗片状黒鉛(日本黒鉛工業、平均粒子径5μm)5質量部、第2の粒子としてのタングステン(アライドマテリアル社、平均粒子径1.1μm、密度、19.3g/cm)30質量部を撹拌し、硬化剤としてのp-トルエンスルホン酸1質量部を添加して、攪拌機を用いて充分撹拌させて、前駆体組成物を作製した。炭素粒子の平均粒子径の、第2の粒子の平均粒子径に対する比は、4.55であった。
次いで、この前駆体組成物を硬化させた後に窒素ガス中で1000℃で熱処理することにより、前駆体組成物を炭素化させた。これを30mm×30mm×1mmに切断して、実施例1の音響整合層を作製した。得られた音響整合層の質量を測定し、密度を算出した。
〈実施例2~3及び比較例1~2〉
用いた材料の添加量を表1に示すように変更したことを除き、実施例1と同様にして、実施例2~3及び比較例1~2の音響整合層を作製した。なお、表1において、「PMMA」とは、ポリメチルメタクリレート粒子を示している。
《評価》
〈音速の測定及び音響インピーダンスの算出〉
JIS Z 2353-2003に従い、シングアラウンド式音速式測定装置を用いて、25℃で、得られた音響整合層の音速を測定した。得られた音速及び密度から、音響インピーダンスを測定した。
〈分散性〉
得られた音響整合層の製造時における上部を削り取り、走査型電子顕微鏡(SEM)を用いて削った表面を観察した。底部に関しても、同様にして表面を観察した。
実施例1及び比較例1の分散性の評価において得られた画像を、それぞれ図2及び図3に示す。
〈加工性〉
回転式カッターを用い、得られた音響整合層を切断し、断面を目視により観察した。評価基準は以下のとおりである:
A:切削端面のエッジが綺麗に切れている
B:切削端面のエッジが切れている
C:切削端面にチッピング有り
実施例及び比較例の構成及び評価結果を、表1並びに図2及び3に示す。
Figure 2023079673000001
表1から、炭素粒子を用いて得た実施例の音響整合層は、分散性及び加工性が良好であったことが理解できよう。
また、図2を参照すると、実施例2では、上部(図2(a))及び底部(図2(b))のいずれにおいても、音響整合層中に存在する粒子が一様に存在していることが認識できよう。他の実施例については、画像を掲載していないが、同様の結果が得られていた。
これに対し、図3を参照すると、比較例1では、上部(図3(a))と底部(図2(b)とでは、音響整合層中に存在する粒子の含有率において明らかな差異があることが認識できよう。他の比較例については、画像を掲載していないが、同様の結果が得られていた。
10 超音波診断装置
12 音響レンズ
14 音響整合層
16 圧電素子
18 バッキング材

Claims (10)

  1. アモルファス炭素、並びに前記アモルファス炭素中に分散している炭素粒子及び前記アモルファス炭素よりも密度が高い第2の粒子を含有している、音響整合層。
  2. レーザー回折法により測定した前記炭素粒子の平均粒子径の、レーザー回折法により測定した前記第2の粒子の平均粒子径に対する比が、2.0以上である、請求項1に記載の音響整合層。
  3. 前記音響整合層における、前記炭素粒子の前記第2の粒子に対する質量比が、0.05以上である、請求項1又は2に記載の音響整合層。
  4. 前記炭素粒子が、鱗片状炭素粒子である、請求項1~3のいずれか一項に記載の音響整合層。
  5. 前記鱗片状炭素粒子が、グラファイト、グラフェンからなる群より選択される少なくとも一種である、請求項4に記載の音響整合層。
  6. 前記第2の粒子の密度が、4.5g/cm以上である、請求項1~5のいずれか一項に記載の音響整合層。
  7. 前記第2の粒子が、金属、金属酸化物、金属炭化物、及び金属窒化物の粒子からなる群より選択される少なくとも一種である、請求項1~6のいずれか一項に記載の音響整合層。
  8. 前記第2の粒子が、金属の粒子である、請求項7に記載の音響整合層。
  9. 請求項1~8のいずれか一項に記載の音響整合層を有する、超音波診断装置。
  10. 炭素含有樹脂に、炭素粒子及び第2の粒子を混合させて、前駆体組成物を作製すること、並びに
    前記前駆体組成物を非酸化雰囲気下で熱処理して、前記炭素含有樹脂を炭素化させること
    を含む、音響整合層の製造方法。
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