JP2023078008A - 照明器具 - Google Patents

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弘道 柴崎
Hiromichi Shibazaki
慎一 青木
Shinichi Aoki
祐樹 成瀬
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Abstract

【課題】内部空間へ虫が進入しにくい照明器具を提供すること。【解決手段】照明器具1は、取付板2と、保持体3と、カバー4と、歩行阻害部5と、を備える。取付板2には、光源6が取り付けられる。保持体3は、取付板2を保持する。カバー4は、光源6を覆うように保持体3に取り付けられる。歩行阻害部5は、取付板2、保持体3及びカバー4のうち少なくとも1つにおいて、取付板2とカバー4とで囲まれる内部空間S1への虫の進入経路に設けられ、虫の歩行を阻害する。【選択図】図2

Description

本開示は、一般に照明器具に関する。より詳細には、本開示は、虫の進入を抑制する照明器具に関する。
特許文献1に記載の照明装置は、シャーシと、透光カバーと、シャーシと透光カバーとによって形成される空間に光源等の照明部品を備える。照明装置は、シャーシと透光カバーの接合部間を封止する封止部材を備える。
国際公開第2012/008280号
特許文献1に記載の照明装置では、シャーシと透光カバーの接合部間が封止されることにより、シャーシと透光カバーとによって形成される空間(内部空間)に虫が進入することを防止している。しかし、このような照明装置では、経年劣化により接合部間に隙間が生じ、虫が内部空間に進入しやすくなる可能性があった。
本開示は上記事由に鑑みてなされ、内部空間へ虫が進入しにくい照明器具を提供することを目的とする。
本開示の一態様に係る照明器具は、取付板と、保持体と、カバーと、歩行阻害部と、を備える。前記取付板には、光源が取り付けられる。前記保持体は、前記取付板を保持する。前記カバーは、前記光源を覆うように前記保持体に取り付けられる。前記歩行阻害部は、前記取付板、前記保持体及び前記カバーのうち少なくとも1つにおいて、前記取付板と前記カバーとで囲まれる内部空間への虫の進入経路に設けられ、前記虫の歩行を阻害する。
本開示によれば、内部空間へ虫が進入しにくい照明器具を提供することができる、という利点がある。
図1は、実施形態1に係る照明器具を天井に設置した状態を示した斜視図である。 図2は、同上の照明器具の断面図である。 図3は、図2の領域A1の断面図である。 図4は、同上の照明器具が備える歩行阻害部の一態様である凹凸構造を有した歩行阻害部の断面図である。 図5は、実施形態1の変形例に係る照明器具の要部の断面図である。 図6は、実施形態1の変形例に係る照明器具の要部の断面図である。 図7は、実施形態2に係る照明器具を天井に設置した状態を示した斜視図である。 図8は、実施形態2に係る照明器具の断面図である。 図9は、図8の領域A2の断面図である。
本開示の実施形態に係る照明器具1について、図面を参照して詳細に説明する。なお、以下の実施形態において説明する各図は、模式的な図であり、各図中の各構成要素の大きさ及び厚さそれぞれの比が、必ずしも実際の寸法比を反映しているとは限らない。また、以下に説明する実施形態及び変形例は、本開示の一例に過ぎず、本開示は、実施形態及び変形例に限定されない。この実施形態及び変形例以外であっても、本開示の技術的思想を逸脱しない範囲であれば、設計等に応じて種々の変更が可能である。また、下記の実施形態(変形例を含む)は、適宜組み合わせて実現されてもよい。
(実施形態1)
(1)概要
まず、本実施形態に係る照明器具1の概要について図1及び図2を参照して説明する。
照明器具1は、例えば、建物の屋内の天井に設置される照明器具である。なお、照明器具1は、建物の屋内の壁に設置される照明器具であってもよいし、屋外に設置される街路灯等であってもよい。
以下では、図1に示すように、一例として、照明器具1が屋内の天井8に設置される、長尺の外形を有する照明器具(ベースライト)である場合を想定して説明する。
照明器具1は、図1及び図2に示すように、取付板2と、保持体3と、カバー4と、歩行阻害部5と、を備える。取付板2には、光源6が取り付けられる。保持体3は、取付板2を保持する。カバー4は、光源6を覆うように保持体3に取り付けられる。歩行阻害部5は、取付板2、保持体3及びカバー4のうち少なくとも1つにおいて、取付板2とカバー4とで囲まれる内部空間S1への虫7の進入経路に設けられ、虫7の歩行を阻害する。
上記の構成により、進入経路を通じて内部空間S1に進入しようとする虫7の歩行を歩行阻害部5で阻害することにより、内部空間S1に虫7が進入する確率を低減することができる。
(2)詳細
以下、実施形態に係る照明器具1の詳細について説明する。
(2.1)照明器具の構成
以下、照明器具1の構成について、図1~図3を参照して説明する。
本実施形態の照明器具1は、図1に示すように、天井8に取り付けられる保持体3と、保持体3に対して着脱可能に取り付けられる光源ユニットU1とを備える。
保持体3は、図1及び図2に示すように、金属板を曲げ加工することで形成された板金加工品である。保持体3は、水平方向に延びた扁平な箱状に形成されている。以下、照明器具1の各構成について、保持体3の長手方向を左右方向と規定し、上下方向及び保持体3の長手方向の両者に直交する方向を前後方向と規定して、説明する。
保持体3の下面には、凹溝31が保持体3の左右方向の全長に亘って形成されており、凹溝31には光源ユニットU1が収容されている。
光源ユニットU1は、図2に示すように、光源モジュールM1と、取付板2と、カバー4と、歩行阻害部5と、を備える。また、光源ユニットU1は、遮蔽部9を更に有する。
光源モジュールM1は、光源6と、実装基板11と、を備える。
光源6は、例えばLED(Light Emitting Diode)等の発光素子を含む。なお、光源6は、LEDを用いた構成だけに限られず、有機エレクトロルミネッセンス素子や放電灯などで構成されていてもよい。
光源6は、例えばはんだ等により実装基板11に実装され、実装基板11に設けられた配線部と電気的に接続している。
実装基板11は長尺、かつ平板状の外形形状をしており、左右方向に沿って、複数の光源6が実装されている。実装基板11は、配線部を用いて、複数の光源6を電気的に直列接続させている。複数の光源6は、実装基板11の短手方向(照明器具1の前後方向)における中央部において、実装基板11の左右方向に沿って直線状に配置されている。
実装基板11は、例えば、プリント配線板を含む。実装基板11には、光源6の実装面を除いて、レジスト膜が形成されている。なお実装基板11は、プリント配線板に限らず、例えば、セラミック基板、金属ベースプリント配線板等を含んでもよい。
取付板2は、例えば、金属板を曲げ加工することにより形成された板金加工品である。本実施形態の取付板2は、図2に示すように、断面がU字状に形成されている。
取付板2は、厚み方向が上下方向と平行で、かつ長手方向が左右方向と平行な矩形板状の底板部21と、底板部21の前後両端部からそれぞれ上方に突出した一対の側板部22とを有している。
底板部21の下面には、凹部23が底板部21の左右方向に亘って形成され、凹部23には光源モジュールM1が収容される。
取付板2には、光源モジュールM1を下方から覆うカバー4が着脱可能に取り付けられる。
カバー4は、例えば乳白色のアクリル樹脂等、拡散性を有する材料から形成される。光源モジュールM1の複数の光源6から発せられた光は、カバー4を透過してカバー4の下方に出射される。
カバー4の前後方向の両端部には、上方に突出した一対の掛止部41がそれぞれ形成されている。一対の掛止部41のそれぞれは、カバー4の左右方向の全長に亘って形成されている。
一対の掛止部41のそれぞれは、図3に示すように、垂直部42と、引掛部43と、を有する。ここで、図3は、図2の領域A1を拡大した断面図である。
垂直部42は、上方に垂直に突出した部位である。なお、ここでいう「垂直」とは、厳密に垂直な状態のみを表すのではなく、数度程度の誤差を含む略垂直な状態も含む。
垂直部42は、例えば円形の開口部44を複数有する。開口部44は垂直部42の厚み方向に貫通している。
複数の開口部44は、カバー4の左右方向に間隔を空けて配置されている。
複数の開口部44のうちの一部の開口部44には、光源ユニットU1を保持体3に取り付けるための取付具(図示さず)が設置される。なお、図3において図示している開口部44は、取付具が設置されておらず、開放状態となっている開口部44である。
垂直部42は、水平面に対して0°より大きく、かつ、180°より小さい角度を成す設置面45を有する。ここで、設置面45が水平面に対して成す角度は45°以上であり、かつ、135°以下であることが好ましい。なお、ここで言う「水平面」とは、鉛直方向に対して水平な平面、つまり鉛直方向となす角度が90°である平面であるが、鉛直方向となす角度が90°から数度程度ずれていてもよい。本実施形態では、垂直部42が上方に垂直に突出しており、設置面45も水平面に対して垂直である。
引掛部43は、垂直部42の上方に、垂直部42と連続して設けられるフック状の部位である。一対の掛止部41の引掛部43が、取付板2の一対の側板部22にそれぞれ引っ掛かることで、カバー4は、取付板2に取り付けられる。
歩行阻害部5は、取付板2、保持体3及びカバー4のうち少なくとも1つにおいて設けられる。本実施形態では、歩行阻害部5は、例えばカバー4に設けられる。詳細には、歩行阻害部5は、図3に示すように設置面45に設けられる。
歩行阻害部5は、取付板2とカバー4とで囲まれる内部空間S1に進入しようとする虫7の歩行を阻害するための部材である。歩行阻害部5による虫7の歩行の阻害メカニズムについては、「(2.2)歩行阻害部による虫の歩行阻害メカニズム」において詳しく説明する。
歩行阻害部5は、一例として、設置面45に塗料を塗布することによって形成される。
ここで、カバー4の掛止部41において、歩行阻害部5が設けられた設置面45以外の部位の動摩擦係数よりも、歩行阻害部5の動摩擦係数は低くなる。
複数種類の塗料(塗料A及び塗料B)を、設置面45を模した平板(ポリカーボネート樹脂製)にそれぞれ塗布して形成した模擬的な歩行阻害部の動摩擦係数と、模擬的な歩行阻害部を形成しない場合の平板の動摩擦係数とを比較した結果を表1に示す。
Figure 2023078008000002
ここで、塗料Aは、例えば、少なくとも照明器具1の使用温度域において流動性を有する潤滑油、グリース、コンパウンド等の流動性部材を含むウェットタイプの塗料である。つまり塗料Aを塗布して形成される歩行阻害部5は、少なくとも照明器具1の使用温度域において流動性を有する流動性部材を含む。なおここで言う「使用温度域」とは、照明器具1が定格電力の範囲内で点灯されるときに、歩行阻害部5が取り得る温度領域である。なお、流動性部材は、室温(例えば5℃~35℃)においても流動性を有することが望ましい。これにより、照明器具1の非点灯時においても、歩行阻害部5は虫7の歩行を阻害することができる。また、塗料Aを塗布して形成される歩行阻害部5には、虫7が歩行することによって歩行阻害部5の一部が剥離した場合に、剥離した部分に流動性部材が流入することで、虫7の歩行を阻害する効果が持続するという利点がある。
塗料Bは、流動性部材を含まないドライタイプの塗料である。つまり、塗料Bを塗布して形成した歩行阻害部5は、少なくとも照明器具1の使用温度域において流動性を有さない。
表1に示すように、塗料Aを塗布して形成された模擬的な歩行阻害部及び塗料Bを塗布して形成された模擬的な歩行阻害部のいずれの動摩擦係数も、模擬的な歩行阻害部を形成しない場合の平板の動摩擦係数と比較して小さい値となった。つまり、虫7は設置面45に設けられた歩行阻害部5においては、掛止部41における設置面45以外の部位と比較して、歩行によって移動することが困難になる。
また、歩行阻害部5は、図4に示すように、複数の凸部12が形成された凹凸構造を有してもよい。凹凸構造を有した歩行阻害部5は、例えばアクリル系樹脂、ポリカーボネート等の樹脂製のフィルムシートに凹凸形状を付けたものを、設置面45に貼り付けることによって実現される。ここで、複数の凸部12のうち隣接する2つの凸部の間の最短距離L1は200nm以下であることが好ましい。なお凹凸構造は、照明器具1において歩行阻害部5を設ける部位に、微粒子を含んだ塗料を塗布することによって実現されてもよい。
カバー4は、図3に示すように、掛止部41における設置面45と反対側の面から、内側(図2における光源6側)に突出する内突部46を有する。内突部46は、例えばカバー4の左右方向の全長に亘って形成され、カバー4の左右方向の端部に取り付けられるカバーエンド14(図1参照)によって挟持される。
カバー4は、歩行阻害部5から落下してくる虫7を受ける受け部47を更に有する。
受け部47は、掛止部41の下端と連続して設けられている。詳細には、受け部47は、歩行阻害部5の下方に掛止部41の下端と連続して設けられた基部48と、基部48から斜め上方に向かって延びる延伸部49と、を有する。したがって、図3に示すように、基部48と、基部48と連続する延伸部49の一部は、歩行阻害部5の下方に設けられる。
延伸部49は、厚み方向に対向する上面491及び下面492を有する。
上面491は、掛止部41の設置面45と連続する面である。設置面45に設置される歩行阻害部5によって歩行を阻害され、歩行阻害部5から落下した虫7は、上面491に当たる。
下面492は、遮蔽部9によって覆われている。ここで、遮蔽部9は、例えば金属板等の透過性の低い部材から成る。これによって、遮蔽部9は、受け部47を照明器具1の外部から視覚的に遮蔽する。なお、ここで言う「視覚的に遮蔽」とは、外部から完全に見えない状態にすることのみならず、外部から見えにくい状態にすることも含む。
(2.2)歩行阻害部による虫の歩行阻害メカニズム
以下、照明器具1が備える歩行阻害部5による虫7の歩行阻害メカニズムについて、図3を参照して説明する。なおここでは、虫7は、例えばハエ、蚊等の飛翔性小昆虫類であると想定する。
外部空間S4にいる虫7は、照明器具1から照射される光によって、照明器具1へ誘引される。
照明器具1に誘引された虫7は、空間S2、空間S2に面する面、空間S3及び空間S3に面する面を含む進入経路で、取付板2とカバー4とで囲まれる内部空間S1へ進入しようとする。ここで空間S2は、保持体3とカバー4との間の空間であり、外部空間S4から開口部44までの空間を含む。詳細には、空間S2は、保持体3と、受け部47と、掛止部41とに面する空間である。空間S2は、受け部47の延伸部49の先端と、保持体3との間の隙間C1を含む。また空間S3は、取付板2とカバー4との間の空間であり、開口部44から内部空間S1までの空間を含む。詳細には、空間S3は、底板部21と、側板部22と、掛止部41と、内突部46とに面する空間である。空間S3は、底板部21と、内突部46との間の隙間C2を含む。
外部空間S4と空間S2とは、隙間C1を介してつながっている。空間S2と空間S3とは、開口部44を介してつながっている。空間S3と内部空間S1とは、隙間C2を介してつながっている。これにより、内部空間S1において光源6から発生した熱が隙間C2、開口部44及び隙間C1を通じて外部空間S4へ放出されるため、内部空間S1の温度が過度に上昇することを防ぐことができる。
また、受け部47と、保持体3との間に隙間C1が設けられていることによって、受け部47と保持体3との熱膨張率の違いによる、照明器具1の点灯時及び消灯時の異音の発生を低減することができる。
虫7は、例えば、外部空間S4から隙間C1を通って空間S2に進入する。空間S2に進入した虫7は、内部空間S1に近づくための経路を探索する。つまり虫7は、空間S2において開口部44を探索する。ここで、飛翔性小昆虫類である虫7は物体の位置関係の把握能力が低いため、虫7が、空間S2において飛翔することにより直接開口部44を通って空間S3に移動する確率は低い。つまり、虫7は、カバー4又は保持体3に沿って飛翔又は歩行を行い、空間S3へつながる開口部44を探す可能性が高い。
このとき、虫7が開口部44に到達するためには、設置面45の一部である開口部44の外周縁部441を歩行する必要がある。本実施形態では、設置面45の全面に亘って歩行阻害部5が設けられている。つまり、歩行阻害部5は、開口部44の外周縁部441の全周に亘って設けられる。これにより、虫7が開口部44に到達する可能性を低減することができる。なお、外周縁部441の一部に歩行阻害部5が設けられてもよい。
ここで、例えば虫7が、隙間C1を通り抜けた後、受け部47の上面491を歩行し、掛止部41の下端に到達した場合を考える。掛止部41の下端に到達した虫7は、例えば設置面45において上方への歩行を開始する。このとき、設置面45には外周縁部441を含めて歩行阻害部5が設けられているので、虫7は開口部44に到達する前に受け部47の上面491に設けられた忌避部10に落下する可能性が高い。ここで、設置面45の上下方向の幅は、隙間C1を通り抜けられるような虫7の体長を上回る長さである1mm以上であることが好ましい。これにより、虫7が歩行阻害部5を踏み越えて開口部44に到達する可能性を低減させる。
虫7が受け部47において絶命した場合、虫7の死骸は受け部47に留まることになる。しかし、受け部47は遮蔽部9によって照明器具1の外部から視覚的に遮蔽されているので、虫7の死骸が照明器具1の美観を損ねることがない。
ここで、照明器具1において、設置面45に複数種類の歩行阻害部5(歩行阻害部A~C)を設けた場合と、歩行阻害部5を設けない場合とで、外部空間S4から内部空間S1に進入する虫7の数を比較した実験の結果を表2に示す。なお実験は、屋外の同一場所、同一時間帯において、歩行阻害部A~Cを設けた照明器具1及び歩行阻害部5を設けていない照明器具1をそれぞれ点灯状態で放置して行った。また表2においては、歩行阻害部5を設けない場合に内部空間S1に進入した虫7の数に対する、内部空間S1に進入する虫7の数の割合である進入数比を記載している。
Figure 2023078008000003
歩行阻害部Aは、「(2.1)照明器具の構成」で述べたウェットタイプの塗料Aを塗布して形成した歩行阻害部5である。歩行阻害部Bは、ドライタイプの塗料Bを塗布して形成した歩行阻害部5である。歩行阻害部Cは、複数の凸部12(図4参照)が形成された凹凸構造を有する歩行阻害部5である。
表2に示すように、歩行阻害部A~Cを設置面45に設けた場合、歩行阻害部5を設けない場合と比較して、内部空間S1への虫7の進入数が減少した。このように、本実施形態の照明器具1では、歩行阻害部5を設けることによって、内部空間S1に虫7が進入する確率が低減することを確認することができた。
(3)変形例
以下、実施形態1の変形例を列挙する。以下の変形例は、適宜組み合わせて適用可能である。
歩行阻害部5は、保持体3に更に設けられてもよい。一例として、図5に示すように、歩行阻害部5は、例えば保持体3の内面32に更に設けられてもよい。
歩行阻害部5は、取付板2に更に設けられてもよい。一例として、図6に示すように、歩行阻害部5は、例えば空間S3に面する取付板2の側板部22の外面24に更に設けられてもよい。
歩行阻害部5は、受け部47の上面491に更に設けられてもよい。
受け部47は、カバー4とは別体に構成されてもよい。
(実施形態2)
本実施形態に係る照明器具1は、図7に示すように、屋内の天井8に設置される円形の外形を有する照明器具(シーリングライト)である。
以下、実施形態1と同様の構成については、共通の符号を付して適宜説明を省略する。また、鉛直方向を、照明器具1が天井8に設置された状態における上下方向として説明する。
本実施形態の照明器具1は、図8に示すように、取付板20と、保持体30と、カバー40と、歩行阻害部5と、遮蔽部90を備える。
取付板20は中央に開口部を有する円環板状の形状をしており、円周上に複数の光源6が実装されている。
取付板20は、例えば、プリント配線板を含む。なお取付板20は、プリント配線板に限らず、例えば、セラミック基板、金属ベースプリント配線板等を含んでもよい。
保持体30は、例えば、金属板を曲げ加工することで形成された板金加工品である。保持体30は、図8及び図9に示すように、円板状に形成された保持部301と、保持部301の外周縁から下方に突出した突出部302と、を備える。
保持部301は、下面において取付板20を保持する。
カバー40は、例えば乳白色のアクリル樹脂等、拡散性を有する材料から形成される。
カバー40は、上面が開口した扁平なドーム状に形成されている。保持部301には、カバー40を保持する複数の取付具(図示せず)が設けられている。カバー40は、複数の取付具を介して、保持体30に着脱可能に取り付けられる。
カバー40は、図9に示すように、光源6からの光を拡散して下方に出射するドーム部401と、ドーム部401の上部を覆う円環状の受け部402と、受け部402の内周縁部から上方に突出する壁面部403と、壁面部403の上端部から外側に突出する円環部404を有する。ここで、図9は、図8の領域A2を拡大した断面図である。
遮蔽部90は、カバー40の内部において、受け部402の下面に設けられる。遮蔽部90は、例えば金属板等の透過性の低い部材から成る。これによって、遮蔽部90は、受け部402を照明器具1の外部から視覚的に遮蔽する。
歩行阻害部5は、取付板20と、保持体30と、カバー40とに面する内部空間S1に進入しようとする虫7の歩行を阻害するための部材である。ここで、虫7は、例えば、互いに対向する保持部301の下面303と円環部404の上面405との間の隙間C3、及び、互いに対向する突出部302の内面304と円環部404の外面406との間の隙間C4を含む進入経路で内部空間S1に進入する。よって、歩行阻害部5は、保持部301の下面303、円環部404の上面405、突出部302の内面304、及び円環部404の外面406に設けられる。なお、隙間C3及び隙間C4は、飛翔性小昆虫類である虫7の平均的な体の横幅である0.6mm以上であることが好ましい。これにより、虫7が、下面303と上面405との両方を支えにして歩行する可能性、及び、内面304と外面406との両方を支えにして歩行する可能性を低減することができる。また、隙間C3及び隙間C4は15mm以下であることが更に好ましい。
以下、照明器具1が備える歩行阻害部5による虫7の歩行阻害メカニズムについて、図9を参照して説明する。なお虫7は、実施形態1と同様に、例えばハエ、蚊等の飛翔性小昆虫類であると想定する。
外部空間S4にいる虫7は、照明器具1から照射される光によって、照明器具1へ誘引される。
照明器具1に誘引された虫7は、隙間C3及び隙間C4を含む進入経路で、内部空間S1に進入しようとする。
内部空間S1に進入しようとする虫7は、内部空間S1を目指して移動する中で、高確率で下面303、上面405、内面304及び外面406のうち少なくとも1つに接触する。
例えば、虫7が飛翔することにより内面304に設けられた歩行阻害部5に接触し、内面304において上方に歩行を開始した場合、内面304には歩行阻害部5が設けられているので、虫7は歩行を阻害され、受け部402に落下する可能性が高い。
このとき、虫7が受け部402において絶命した場合は、虫7の死骸は受け部402に留まることになる。しかし、受け部402は遮蔽部90によって照明器具1の外部から視覚的に遮蔽されているので、虫7の死骸が照明器具1の美観を損ねることがない。
また、例えば虫7が飛翔することにより上面405に設けられた歩行阻害部5に接触し、上面405において内部空間S1を目指して歩行を開始した場合、上面405には歩行阻害部5が設けられているので、虫7は歩行を阻害され、内部空間S1に辿り着くことが困難となる。
このとき、虫7が上面405に設けられた歩行阻害部5において絶命した場合は、虫7の死骸は上面405に留まることになる。しかし、上面405は、受け部402を遮蔽する遮蔽部90によって、間接的に、照明器具1の外部から視覚的に遮蔽されているので、虫7の死骸が照明器具1の美観を損ねることがない。
(まとめ)
以上述べたように、第1の態様に係る照明器具(1)は、取付板(2)と、保持体(3)と、カバー(4)と、歩行阻害部(5)と、を備える。取付板(2)には、光源(6)が取り付けられる。保持体(3)は、取付板(2)を保持する。カバー(4)は、光源(6)を覆うように保持体(3)に取り付けられる。歩行阻害部(5)は、取付板(2)、保持体(3)及びカバー(4)のうち少なくとも1つにおいて、取付板(2)とカバー(4)とで囲まれる内部空間(S1)への虫(7)の進入経路に設けられ、虫(7)の歩行を阻害する。
この態様によれば、虫(7)の歩行を阻害することによって、内部空間(S1)へ虫(7)が進入する確率を低減することができる。
第2の態様に係る照明器具(1)は、第1の態様において、保持体(3)とカバー(4)との間に隙間(C1)を有する。進入経路が隙間(C1)の少なくとも一部を含む。
この態様によれば、隙間(C1)を介して内部空間(S1)において発生した熱を外部空間(S4)に放熱することによって、内部空間(S1)の温度の上昇を抑制しながら、隙間(C1)からの虫(7)の進入を抑制できる。
第3の態様に係る照明器具(1)では、第1又は第2の態様において、歩行阻害部(5)は、取付板(2)、保持体(3)及びカバー(4)のうち少なくとも1つに塗布された塗料を含む。
この態様によれば、歩行阻害部(5)の形成が容易となる。
第4の態様に係る照明器具(1)では、第1~第3のいずれかの態様において、取付板(2)、保持体(3)及びカバー(4)のうち少なくとも1つは設置面(45)を有する。設置面(45)は、水平面に対して0°より大きく、かつ、180°より小さい角度を成す。歩行阻害部(5)は、設置面(45)に設けられる。
この態様によれば、設置面(45)に設けられる歩行阻害部(5)から虫(7)が下方に落下する確率を増加させることができる。
第5の態様に係る照明器具(1)では、第4の態様において、設置面(45)が水平面に対して成す角度が45°以上、かつ、135°以下である。
この態様によれば、設置面(45)に設けられる歩行阻害部(5)から虫(7)が下方に落下する確率を増加させることができる。
第6の態様に係る照明器具(1)では、第1~第5のいずれかの態様において、カバー(4)は、カバー(4)の厚み方向に貫通する開口部(44)を有する。歩行阻害部(5)は、開口部(44)の外周縁部(441)の少なくとも一部に設けられる。
この態様によれば、虫(7)が開口部(44)に到達する可能性を低減することができる。
第7の態様に係る照明器具(1)では、第1~第6のいずれかの態様において、取付板(2)、保持体(3)及びカバー(4)のうち歩行阻害部(5)が設けられた対象部材において、歩行阻害部(5)が設けられた第1部位以外の第2部位の動摩擦係数よりも、歩行阻害部(5)の動摩擦係数が低い。
この態様によれば、歩行阻害部(5)において虫(7)を滑らせることで、虫(7)の歩行を阻害することができる。
第8の態様に係る照明器具(1)では、第1~第7のいずれかの態様において、歩行阻害部(5)は、少なくとも照明器具(1)の使用温度域において流動性を有する流動性部材を含む。
この態様によれば、虫(7)が歩行することによって歩行阻害部(5)の一部が剥離した場合に、剥離した部分に流動性部材が流入することで、歩行阻害部(5)の虫(7)の歩行を阻害する効果を持続させることができる。
第9の態様に係る照明器具(1)では、第1~第8のいずれかの態様において、歩行阻害部(5)は、複数の凸部(12)が形成された凹凸構造を有する。複数の凸部(12)のうち隣接する2つの凸部(12)の間の最短距離が200nm以下である。
この態様によれば、歩行阻害部(5)において虫(7)を滑らせることで、虫(7)の歩行を阻害することができる。
第10の態様に係る照明器具(1)では、第1~第9のいずれかの態様において、進入経路上で歩行阻害部(5)が設けられている部位の幅が1mm以上である。
この態様によれば、虫(7)が進入経路上で歩行阻害部(5)を踏み越えて歩行する可能性を低減させることができる。
第11の態様に係る照明器具(1)は、第1~第10のいずれかの態様において、歩行阻害部(5)から落下してくる虫(7)を受ける受け部(47)を更に有する。受け部(47)の少なくとも一部は、歩行阻害部(5)の下方に設けられる。
この態様によれば、歩行阻害部(5)から落下してくる虫(7)が外部空間(S4)に落下する可能性を低減することができる。
第12の態様に係る照明器具(1)は、第11の態様において、受け部(47)を照明器具(1)の外部から視覚的に遮蔽する遮蔽部(9)を更に備える。
この態様によれば、受け部(47)が受けた虫(7)によって、照明器具(1)の美観が損なわれる可能性を低減することができる。
第13の態様に係る照明器具(1)では、第1~第12のいずれかの態様において、進入経路は、対向する2つの面の間の隙間を含む。対向する2つの面のうちの少なくとも一方に歩行阻害部(5)が設けられる。対向する2つの面の間の距離が0.6mm以上である。
この態様によれば、虫(7)が2つの面の両方を支えにして歩行する可能性を低減することができる。
なお、第2~第13の態様は照明器具(1)に必須の構成ではなく、適宜省略が可能である。
1 照明器具
2 取付板
3 保持体
4 カバー
5 歩行阻害部
6 光源
7 虫
12 凸部
44 開口部
45 設置面
47 受け部
441 外周縁部
C1 隙間
S1 内部空間
S4 外部空間

Claims (13)

  1. 光源が取り付けられる取付板と、
    前記取付板を保持する保持体と、
    前記光源を覆うように前記保持体に取り付けられるカバーと、
    前記取付板、前記保持体及び前記カバーのうち少なくとも1つにおいて、前記取付板と前記カバーとで囲まれる内部空間への虫の進入経路に設けられ、前記虫の歩行を阻害する歩行阻害部と、を備える
    照明器具。
  2. 前記保持体と前記カバーとの間に隙間を有し、前記進入経路が前記隙間の少なくとも一部を含む
    請求項1に記載の照明器具。
  3. 前記歩行阻害部は、前記取付板、前記保持体及び前記カバーのうち少なくとも1つに塗布された塗料を含む
    請求項1又は2に記載の照明器具。
  4. 前記取付板、前記保持体及び前記カバーのうち少なくとも1つは、水平面に対して0°より大きく、かつ、180°より小さい角度を成す設置面を有し、
    前記歩行阻害部は、前記設置面に設けられる
    請求項1~3のいずれか1項に記載の照明器具。
  5. 前記設置面が水平面に対して成す前記角度が45°以上、かつ、135°以下である
    請求項4に記載の照明器具。
  6. 前記カバーは、前記カバーの厚み方向に貫通する開口部を有し、
    前記歩行阻害部は、前記開口部の外周縁部の少なくとも一部に設けられる
    請求項1~5のいずれか1項に記載の照明器具。
  7. 前記取付板、前記保持体及び前記カバーのうち前記歩行阻害部が設けられた対象部材において、前記歩行阻害部が設けられた第1部位以外の第2部位の動摩擦係数よりも、前記歩行阻害部の動摩擦係数が低い
    請求項1~6のいずれか1項に記載の照明器具。
  8. 前記歩行阻害部は、少なくとも前記照明器具の使用温度域において流動性を有する流動性部材を含む
    請求項1~7のいずれか1項に記載の照明器具。
  9. 前記歩行阻害部は、複数の凸部が形成された凹凸構造を有し、
    前記複数の凸部のうち隣接する2つの凸部の間の最短距離が200nm以下である
    請求項1~8のいずれか1項に記載の照明器具。
  10. 前記進入経路上で前記歩行阻害部が設けられている部位の幅が1mm以上である
    請求項1~9のいずれか1項に記載の照明器具。
  11. 前記歩行阻害部から落下してくる前記虫を受ける受け部を更に有し、
    前記受け部の少なくとも一部は、前記歩行阻害部の下方に設けられる
    請求項1~10のいずれか1項に記載の照明器具。
  12. 前記受け部を前記照明器具の外部から視覚的に遮蔽する遮蔽部を更に備える
    請求項11に記載の照明器具。
  13. 前記進入経路は、対向する2つの面の間の隙間を含み、
    前記対向する2つの面のうちの少なくとも一方に前記歩行阻害部が設けられ、
    前記対向する2つの面の間の距離が0.6mm以上である
    請求項1~12のいずれか1項に記載の照明器具。
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