JP2023070553A - Heating element production method - Google Patents
Heating element production method Download PDFInfo
- Publication number
- JP2023070553A JP2023070553A JP2021182805A JP2021182805A JP2023070553A JP 2023070553 A JP2023070553 A JP 2023070553A JP 2021182805 A JP2021182805 A JP 2021182805A JP 2021182805 A JP2021182805 A JP 2021182805A JP 2023070553 A JP2023070553 A JP 2023070553A
- Authority
- JP
- Japan
- Prior art keywords
- heating element
- water
- heat
- base sheet
- sheet
- Prior art date
- Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
- Pending
Links
Images
Abstract
Description
本発明は、発熱体の製造方法に関する。 The present invention relates to a method for manufacturing a heating element.
温熱を与える発熱具は、一般的に被酸化性金属を含む発熱体を具備している。発熱体は、被酸化性金属を含む発熱組成物をシートの一面に塗工し、発熱層を形成することによって製造することができる。斯かる発熱体の製造方法として、本出願人は先に、液保持性シートの一面に薬液を塗工した後、該一面と発熱組成物とが対向するように両者を重ね合わせて積層体前駆体を得る工程と、該積層体前駆体に電解質水溶液を塗工して積層体を得る工程とを備えた製造方法を提案した。(特許文献1参照)。 A heating tool that provides heat generally comprises a heating element containing an oxidizable metal. The heating element can be produced by coating one surface of a sheet with a heating composition containing an oxidizable metal to form a heating layer. As a method for producing such a heating element, the present applicant first applied a chemical solution to one surface of a liquid-retaining sheet, and then superimposed the two so that the one surface and the heat-generating composition faced each other to obtain a laminate precursor. The present inventors have proposed a manufacturing method comprising a step of obtaining a body, and a step of applying an electrolyte aqueous solution to the laminate precursor to obtain a laminate. (See Patent Document 1).
また本出願人は先に、高吸収性ポリマーの粒子及び繊維材料を含む繊維シートからなる基材シートの一面に、電解質を含まず被酸化性金属の粒子を含む塗料を塗工する塗工工程、及び該塗料が塗工された基材シートに、電解質及び水を含む電解質水溶液を添加する電解質添加工程を備えた製造方法を提案した(特許文献2)。 In addition, the present applicant has previously proposed a coating step of applying a paint containing particles of an oxidizable metal without containing an electrolyte to one surface of a base sheet made of a fiber sheet containing particles of a superabsorbent polymer and a fiber material. , and a manufacturing method comprising an electrolyte addition step of adding an aqueous electrolyte solution containing electrolyte and water to a substrate sheet coated with the coating material (Patent Document 2).
温熱を広範囲に与える観点から、発熱体は多量の蒸気を発生することが望まれている。一方、多量の蒸気を発生させるため、発熱体における発熱組成物を担持するシートの通気性を高めると、酸素の流入量が多くなって発熱による最高温度が過度に上昇する虞がある。斯かる最高温度を低くするため、発熱体における発熱組成物の量を少なくすると、該最高温度は抑えられるが、発熱の持続時間が短くなる虞がある。また、多量の蒸気を発生させるため、発熱体が含有する水分量を増やすことが考えられるが、該水分量を増やすと、発熱塗料内の固形分が塗工前に沈降しやすくなるため、塗工した際に個々の発熱体間で発熱の持続性や蒸気発生量、発熱による最高温度等の発熱特性がばらつく傾向にある。さらに水分量が多くなることで、発熱組成物の塗工の際に、機械設備に発熱組成物が付着して機械汚染が生じる場合があった。
特許文献1及び2は、発熱特性のばらつきや機械汚染の問題を解決するための技術を開示するものではない。
From the viewpoint of providing heat over a wide range, the heating element is desired to generate a large amount of steam. On the other hand, if the air permeability of the sheet carrying the heat generating composition in the heat generating element is increased in order to generate a large amount of steam, the amount of oxygen flowing into the heat generating element increases, and the maximum temperature due to heat generation may increase excessively. If the amount of the exothermic composition in the heating element is reduced in order to lower the maximum temperature, the maximum temperature can be suppressed, but the duration of heat generation may be shortened. Also, in order to generate a large amount of steam, it is conceivable to increase the amount of water contained in the heating element. Heat generation characteristics such as heat generation duration, steam generation amount, maximum temperature due to heat generation, etc. tend to vary among individual heat generating elements. Furthermore, when the moisture content is increased, the heat-generating composition may adhere to mechanical equipment during application of the heat-generating composition, resulting in mechanical contamination.
本発明は、発熱特性のばらつきや機械汚染を抑制できる、発熱体の製造方法に関する。 TECHNICAL FIELD The present invention relates to a method for manufacturing a heating element that can suppress variations in heating characteristics and mechanical contamination.
本発明は、第1基材シートと第2基材シートとの間に配された発熱体の製造方法に関する。
第1基材シートの一面に、被酸化性金属の粉末、反応促進剤、及び水を含み、且つ水分率が0%超40%未満である発熱塗料を塗工して発熱層を形成する発熱層形成工程と、
前記発熱層側の面に第2基材シートを積層して積層体を形成する積層体形成工程と、
前記発熱塗料における水の含有量に対して50%以上100%以下の量の水を、第2基材シート側に添加して、前記発熱体を形成する水添加工程とを具備することが好ましい。
TECHNICAL FIELD The present invention relates to a method for manufacturing a heating element arranged between a first base sheet and a second base sheet.
A heat generating layer is formed by coating one surface of the first base sheet with a heat generating paint containing an oxidizable metal powder, a reaction accelerator, and water and having a moisture content of more than 0% and less than 40%. a layer forming step;
a laminate forming step of forming a laminate by laminating a second base sheet on the surface of the heat generating layer;
A water addition step of adding water in an amount of 50% or more and 100% or less to the water content in the heat generating paint to the second base sheet side to form the heat generating element. .
本発明の発熱体の製造方法によれば、発熱特性のばらつきや機械汚染を抑制できる。 According to the method for manufacturing a heating element of the present invention, variations in heat generation characteristics and mechanical contamination can be suppressed.
以下、本発明を、その好ましい実施形態に基づき図面を参照しながら説明する。
図1及び図2には、発熱体10を具備する発熱具30が示されている。図1に示す発熱体10は、本発明の発熱体の製造方法により製造される発熱体の一実施形態である。
発熱具は、発熱体10を具備することによって、その使用時に加熱対象体に当接させて、該加熱対象体に対して温熱を付与するために用いられる。発熱具の加熱対象体としては、例えばヒトの皮膚、眼、鼻、口、及び粘膜等の各種部位や、硬質表面を有する物品などが挙げられる。
発熱具は、発熱体10が発熱し、発熱に伴って所定温度に加熱された水蒸気が発熱具自体から発生するようになされている。これによって発熱具は、加熱対象に対して温熱を付与することができる。発熱体10は、発熱具の構成部材として用いることができる。
BEST MODE FOR CARRYING OUT THE INVENTION Hereinafter, the present invention will be described based on its preferred embodiments with reference to the drawings.
1 and 2 show a
The heating tool is provided with the
In the heating tool, the
図1及び図2に示す発熱具30は、フェイスマスクである。斯かる発熱具30は、使用時に使用者の口及び鼻の少なくとも一方を被覆する本体部32と備え、該本体部32に発熱体10を具備する。本体部32は、発熱具30(フェイスマスク)の装着状態において、該本体部32の外面を形成する表面シート36と、使用者の顔(口や鼻)に対向する裏面シート35とを具備しており、該表面シート36と該裏面シート35との間に発熱体10が保持されている。
The
発熱具30は、本体部32の左右両端に一対の耳掛け部34,34を備えている(図1参照)。この耳掛け部34には、その中央域に、挿通部34Aが形成されており、該挿通部34Aを使用者の耳に掛けることによって、使用者の口及び鼻の少なくとも一方を本体部32で被覆状態に維持可能になされている。すなわち耳掛け部34を利用して、発熱具30を耳に保持して使用することができる。斯かる耳掛け部34は、不織布等のシート材で構成されている。本実施形態の耳掛け部34は、接合部39によって本体部32に連結されている。
The
本実施形態の発熱具30は、図1に示すように、本体部2の横方向中央域に折り畳み線36aが形成されている。折り畳み線36aは、発熱具30(フェイスマスク)の装着状態において、使用者の鼻梁に対応する位置に配される。斯かる構成により、折り畳み線36aを可撓軸として鼻の凸形状に沿って表面シート36を密着させることができる。これにより発熱具30と加熱対象体(使用者の肌)との隙間が生じにくくなり、加温加湿効果を高めることができる。
これに代えて、発熱具30は、用途等に応じて、折り畳み線36aを有さない平坦形状としてもよい。
As shown in FIG. 1, the
Alternatively, the
本実施形態の発熱具30は、表面シート36と該裏面シート35との間に発熱体10が配されており、該発熱体10の一方の面を表面シート36が被覆し、該発熱体10の他方の面を裏面シート35が被覆している(図3参照)。すなわち発熱具30において、発熱体の両面が2枚の被覆シート35,36により被覆されている。これら2枚の被覆シート35,36間は、発熱体10の周縁外方において接着剤等の公知の接合手段により接合されている(図示せず)。以下、後述する発熱体10の第1基材シート11側の被覆シート36を「第1被覆シート36」ともいい、後述する発熱体10の第2基材シート12側の被覆シート35を「第2被覆シート35」ともいう。
In the
図1に示す発熱体10は、第1基材シート11と、第2基材シート12と、これらのシート11,12間に配された発熱層13とを備える。
第1基材シート11は、不織布やフィルム等といったシート材からなり、発熱体10の厚み方向Zにおいて発熱層13と隣り合っている(図1参照)。第1基材シート11は汚染防止の観点から、液体が裏抜けしないシート材であることが好ましい。斯かるシート材の詳細は後述する。
A
The
発熱層13は、被酸化性金属、電解質16及び水を含む発熱組成物14により形成される。発熱組成物14は好ましくはペースト状物である。発熱組成物14における被酸化性金属が空気中の酸素などの酸化性物質と接触することによって、酸化反応に伴って発熱する。
本実施形態の発熱層13は、上述した発熱組成物14のみから構成されている。
The heat-generating
The heat-generating
第2基材シート12は、第1基材シートと同様にシート材からなるか、該シート材を含んで構成されている。第2基材シート12は、発熱体10の厚み方向Zにおいて発熱層13と隣り合っている(図1参照)。酸素の流入を容易にして、発熱体10の発熱特性をより確実に得る観点から、第2基材シート12は、通気性を有するシート材であることが好ましい。
The
本実施形態の第2基材シート12は、吸水性ポリマー15を含むポリマーシートからなる。本実施形態に用いられるポリマーシートは、2枚の透湿性シート17a,17bと、層状に並んだ吸水性ポリマー15とを有する。具体的には、2枚の透湿性シート17a,17b間に吸水性ポリマー15からなる層を配して一体化したシートである。
ポリマーシートが具備する2枚の透湿性シート17a,17bは、薄葉紙、吸収紙、不織布等の繊維シートやメッシュシート等からなる。透湿性シート17a,17bは、好ましくは通気性を有する。
ポリマーシートとしては、特開平8-246395号に記載の吸水性シートを用いることができる。
The
The two moisture-
As the polymer sheet, a water absorbent sheet described in JP-A-8-246395 can be used.
本実施形態の第2基材シート12は、スリット18が複数本形成されている。斯かるスリット18は、第2基材シート12を厚み方向Zに貫通している。
A plurality of
次に本発明の発熱体の製造方法を、図1に示す発熱体10の製造方法を例に説明する。図3には、ペースト状の発熱組成物を含む発熱層13を形成して、発熱体10を製造する製造装置の一例が示されている。同図に示す製造装置100は、発熱層形成部110、積層体形成部130、スリット形成部140、切断部150、水添加部160、及び被覆形成部170をこの順で備える。製造装置100は、発熱体10を製造するものであるが、被覆形成部170を備えることにより、該発熱体10の両面を被覆シートで被覆した発熱具も製造する。
Next, the method for manufacturing the heating element of the present invention will be described by taking the method for manufacturing the
発熱層形成部110は、帯状の第1基材シート11を搬送する搬送ロール113、被酸化性金属の粉末、反応促進剤、及び水を含む発熱塗料13aを塗工する塗工部111、及び電解質16を散布する電解質散布部112を備えている。発熱層形成部110は、搬送ロール113で搬送状態とした帯状の第1基材シート11に対し、塗工部111を用いて該第1基材シート11の一面に発熱塗料13aを塗工し、さらに電解質散布部112によって塗工した発熱塗料13aに対し電解質16を散布して、第1基材シート11上に発熱層13を形成する。
The heat-generating
塗工部111は、一方向に連続搬送される帯状の第1基材シート11の一面に、発熱塗料13aを塗工可能に構成されており、第1基材シート11の一面の一部又は全域に、該発熱塗料13aを塗工する。この塗工部111は、スラリー調製設備(図示せず)と接続されており、該設備を介して発熱塗料13aが供給される。これによって、第1基材シート11の搬送方向MDに沿って連続的に又は間欠的に、発熱塗料13aを塗工可能になされている。塗工部111は、例えばダイコータや、グラビアロール等の塗工装置を採用することができる。
The
電解質散布部112は、塗工部111によって形成された発熱塗料13aの層に、電解質16を散布する。発熱塗料13aの層をより安定して維持しつつ、該層に電解質16をより確実に散布する観点から、散布される電解質16は、固体であることが好ましい。散布された電解質16は発熱塗料13a中に溶解又は分散する。これにより、発熱塗料13aの層は、被酸化性金属、反応促進剤、電解質16及び水を含む発熱組成物14の層(発熱層13)となる。電解質散布部112は、各種のフィーダ装置を用いることができる。
The
積層体形成部130は、発熱層13が一方の面に形成された第1基材シート11と、帯状の第2基材シート12とを重ね合わせて積層した長尺帯状の積層体S1を形成する。具体的には、積層体形成部130は、帯状の第2基材シート12を第1基材シート11に合流させる搬送ロール130からなる。斯かる搬送ロール130は、第1基材シート11の搬送経路上に設けられており、第1基材シート11に第2基材シート12を重ね合わせる。
The
本実施形態の製造装置100は、積層体S1における第2基材シート12にスリット18を形成するスリット形成部140を備えている。斯かるスリット形成部140は、周面にスリット刃を有するスリットロール141と、スリットロール141に対向して配された第2アンビルロール142とを備える。スリットロール141におけるスリット刃は、該ロールの周方向に延び、且つロールの軸方向に間隔を置いて単独で又は複数配されている。第2アンビルロール142は、周面が平坦なロールである。
これらの一対のロール141,142のうち少なくとも一方は駆動源によって駆動力が伝達されて回転可能となっている。この場合、他方のロールは連れ回りであってもよく、駆動源によって回転可能となっていてもよい。何れの場合であっても、両ロール141,142の周速は互いに同一となっていることが好ましい。
The
At least one of the pair of
スリットロール141はその周面にスリット刃を有している。スリットロール141の周面におけるスリット刃の配置は、特に制限されず、任意の配置にすることができる。例えば、スリット刃は、スリットロール141の軸方向中央域に単独で配されていてもよく、軸方向に間隔をあけて複数配されていてもよい。
The
スリット形成部140は、積層体S1の厚み方向において第2基材シート12を部分的に貫通するスリット18を形成してもよく、該厚み方向において第2基材シート12の全体を貫通するスリット18を形成してもよい。スリットの深さは、スリットロール141におけるスリット刃の高さにより調整できる。
またスリット形成部140は、搬送方向MDに沿って連続するスリット18を形成してもよく、搬送方向MDに沿って間欠的なスリットを形成してもよい。
The
Further, the
切断部150は、帯状の積層体S1を切断し、枚葉の積層体S1を形成する。具体的には、積層体S1を、搬送方向MDと交差する方向、好ましくは搬送方向MDと直交する方向である幅方向CDに沿って切断し、該積層体S1を枚葉の形態にする。
The
本実施形態の切断部150は、一対のロール151,152を備えている(図3参照)。これら一対のロール151,152は、一方が周面にカッター刃を有するカッターロール151であり、他方がカッターロール151に対向して配されたアンビルロール152である。カッターロール151におけるカッター刃155は、該ロールの軸方向に延び、且つロールの周方向に間隔を置いて単独で又は複数配されている。アンビルロール152は、周面が平坦なロールである。
一対のロール151,152のうち少なくとも一方は駆動源によって駆動力が伝達されて回転可能となっている。この場合、他方のロールは連れ回りであってもよく、駆動源によって回転可能となっていてもよい。何れの場合であっても、両ロール151,152の周速は互いに同一となっていることが好ましい。
The
At least one of the pair of
水添加部160は、枚葉となった積層体S1に対し水4を添加する。添加された水は、積層体S1に浸みわたり、主に第2基材シート12の吸水性ポリマーに保持される。このようにして、積層体S1に水を後添加することで、図1に示す発熱体10を製造することができる。
The
水添加部160には、積層体S1に水を添加可能な液体添加装置を用いることができる。機械汚染をより抑制する観点から、枚葉の積層体S1に対し、水を間欠添加可能な、プランジャー型ポンプを備えた液体添加装置を用いることが好ましい。プランジャー型ポンプは、プランジャーの往復運動により、液体の吸入及び吐出作用を行う容積式ポンプである。プランジャー型ポンプとしては、各種公知のものを特に制限なく用いることができる。
A liquid addition device capable of adding water to the laminate S1 can be used as the
例えばプランジャー型ポンプとして、特開2013-121563号公報(段落〔0012〕〔0013〕及び図2参照)に記載のものを用いることができる。斯かるプランジャー型ポンプは、シリンダと、該シリンダに内挿される円柱状のプランジャーと、該プランジャーの後端部において、プランジャーの回転軸に対し角度を有するように連結された駆動継ぎ手とを具備する。シリンダは、周面の一部に吸入口と吐出口とを有する。プランジャーは、先端部の片面に断面欠円状の切欠部を有する。駆動継ぎ手は、駆動源により回転可能になされている。斯かるプランジャー型ポンプは、駆動継ぎ手を一方向に回転させることにより、シリンダ内をプランジャーが回転しながら進退する。この回転に伴い、シリンダ-周面の吸入口が開口し、該吸入口から水(液体)を吸入するとともに、プランジャーの回転に伴い、シリンダ周面の吐出口が開口して、シリンダ内に吸入した水(液体)を該吐出口から吐出する。斯かる水の吸入及び吐出は、プランジャーの回転に伴い間欠的に行われるので、これにより水の間欠添加が可能になされている。プランジャー型ポンプは、例えば、株式会社イワキ製の「ハイセラポンプ Vシリーズ」を用いることができる。 For example, as a plunger type pump, one described in JP-A-2013-121563 (see paragraphs [0012] [0013] and FIG. 2) can be used. Such a plunger-type pump includes a cylinder, a cylindrical plunger inserted into the cylinder, and a drive joint connected at the rear end of the plunger at an angle to the axis of rotation of the plunger. and The cylinder has a suction port and a discharge port on a part of its peripheral surface. The plunger has a notch with a circular cross-section on one side of the tip. The drive joint is rotatable by a drive source. Such a plunger-type pump advances and retreats while rotating the plunger in the cylinder by rotating the drive joint in one direction. As the plunger rotates, the suction port on the peripheral surface of the cylinder opens, and water (liquid) is sucked through the suction port. The sucked water (liquid) is discharged from the discharge port. Such water intake and discharge are performed intermittently with the rotation of the plunger, thereby enabling intermittent addition of water. As the plunger type pump, for example, "Hicera pump V series" manufactured by Iwaki Corporation can be used.
被覆形成部170は、発熱体10の両面を被覆シート35,36で被覆する。本実施形態の被覆シート35,36は、搬送方向MDにおいて水添加部160の上流側に位置する第1ロール171と、該搬送方向MDにおいて水添加部160の下流側に位置する第2ロール172とを備えている。
第1ロール171は、帯状の第1被覆シート36を発熱体10に合流させ、該発熱体10の第1基材シート11側の面を該第1被覆シート36で被覆する。第1ロール171は、発熱体10の搬送経路上に設けられており、発熱体10に第1被覆シート36を重ね合わせる。
第2ロール172は、帯状の第2被覆シート35を発熱体10に合流させ、該発熱体10の第2基材シート12側の面を該第2被覆シート35で被覆する。第2ロール172は、発熱体10の搬送経路上に設けられており、発熱体10に第2被覆シート35を重ね合わせる。被覆シート35,36どうしの接合は、ヒートロール等を用いたヒートシールによって行ってもよい。
The
The
The
本実施形態の被覆形成部170は、一方向に連続搬送される帯状の第1被覆シート36と第2被覆シート35との間に発熱体10を配して、該発熱体10の両面を被覆し、前述した本体部の連続体を製造する(図3参照)。この本体部の連続体が、所定形状にカットされることによって、前述した本体部32(図1参照)を製造することができる。さらに、得られた本体部32の両側部に耳掛け部34を接合することで、図1に示す発熱具30(フェイスマスク)を製造することができる。
The
本実施形態の製造方法は、製造装置100を用いて発熱体10(発熱具30)を製造する。本実施形態の製造方法は、第1基材シート11の一面に発熱層13を形成する発熱層形成工程と、発熱層13側の面に第2基材シート12を積層して積層体S1を形成する積層体形成工程と、積層体S1の第2基材シート側から水を添加して発熱体10を形成する水添加工程とを具備する。
In the manufacturing method of the present embodiment, the
また本実施形態の製造方法は、上記の各工程の他、積層体形成工程後に積層体S1の連続体を切断して枚葉の積層体S1を得る切断工程と、積層体S1における第2基材シートにスリットを形成するスリット形成工程と、発熱体10の両面を被覆シート35,36で被覆する被覆工程とを具備する。
In addition to the above steps, the manufacturing method of the present embodiment includes a cutting step of cutting the continuous body of the laminate S1 after the laminate forming step to obtain a sheet laminate S1, and a step of cutting the second substrate in the laminate S1. A slit forming step of forming slits in the material sheet and a covering step of covering both surfaces of the
発熱層形成工程は、第1基材シート11の一面に発熱塗料13aを塗工する塗工工程と、該発熱塗料13aに電解質16を添加して発熱層13を形成する電解質散布工程とを具備する。
The heat-generating layer forming step includes a coating step of applying the heat-generating
前述したように、第1基材シート11は液体が裏抜けしないシート材であることが好ましい。斯かるシート材としては、貫通孔の無い樹脂フィルムや、該樹脂フィルムと繊維シートとの積層体(ラミネート)等が挙げられる。
一方、第2基材シート12は、通気性を有するシート材であることが好ましい。斯かるシート材としては、繊維シート等が挙げられる。
前記積層体や第2基材シート12に用いられる繊維シートは、不織布、織布、紙等の繊維を含んで構成されるシートである。
不織布としては、エアスルー不織布、スパンボンド不織布、ニードルパンチ不織布、メルトブローン不織布、サーマルボンド不織布、ケミカルボンド不織布、スパンレース不織布、カード法又はエアレイド法により製造された不織布等が挙げられる。
紙としては、エアレイド不織布又は湿式抄紙体を用いることができる。この場合、紙は、繊維どうしを物理的に又は化学的に接合するためのバインダ化合物等を含んでいてもよい。これらは単独で又は複数組み合わせて用いることができる。
As described above, the
On the other hand, the
The fiber sheet used for the laminate and the
Nonwoven fabrics include air-through nonwoven fabrics, spunbond nonwoven fabrics, needle-punched nonwoven fabrics, meltblown nonwoven fabrics, thermal-bonded nonwoven fabrics, chemical-bonded nonwoven fabrics, spunlace nonwoven fabrics, and nonwoven fabrics produced by carding or air-laid methods.
As the paper, an airlaid nonwoven fabric or a wet papermaking body can be used. In this case, the paper may contain a binder compound or the like to physically or chemically bond the fibers together. These can be used singly or in combination.
繊維シートを構成材料として用いる場合、その構成繊維として、天然繊維、合成繊維及び再生繊維のうち一種又は二種以上を用いることができる。天然繊維としては、例えば、コットン、カボック、木材パルプ、非木材パルプ、麻などの植物繊維などが挙げられる。合成繊維としては、上述した熱可塑性樹脂を含む繊維が挙げられる。再生繊維としては、キュプラ、レーヨン等が挙げられる。これらの繊維は単独で又は複数組み合わせて用いることができる。 When a fiber sheet is used as a constituent fiber, one or more of natural fibers, synthetic fibers and regenerated fibers can be used as the constituent fibers. Examples of natural fibers include cotton, kabok, wood pulp, non-wood pulp, and plant fibers such as hemp. Synthetic fibers include fibers containing the thermoplastic resins described above. Examples of regenerated fibers include cupra and rayon. These fibers can be used singly or in combination.
第1基材シート11に用いられる樹脂フィルムとしては、例えば、熱可塑性樹脂を含むフィルムや、熱可塑性樹脂と炭酸カルシウム等のフィラーとを含む樹脂混合物のシート状物を一軸又は二軸延伸して得られる多孔質フィルムを用いることができる。熱可塑性樹脂としては、例えば、ポリエチレン、ポリプロピレン等のポリオレフィン樹脂、ポリエチレンテレフタレート、ポリブチレンテレフタレート、ポリ乳酸系樹脂等のポリエステル樹脂、ポリアミド樹脂、ビニル系樹脂、アクリル系樹脂、フッ素樹脂等が挙げられる。
As the resin film used for the
塗工工程は、第1原反ロール(図示せず)から、第1基材シート11の長尺帯状の原反を繰り出して、搬送方向MDに搬送する。そして、第1基材シート11の原反を搬送方向MDに搬送しながら、塗工部111から供給された発熱塗料13aを第1基材シート11の一面に塗工する。
In the coating step, a long band-shaped original fabric of the first
発熱塗料13aは、被酸化性金属の粉末、反応促進剤、及び水を含むスラリーである。被酸化性金属の粉末と、反応促進剤と、水と、後述する電解質16とは、発熱層13を形成する発熱組成物14である。
被酸化性金属としては、例えば、鉄、アルミニウム、亜鉛、マンガン、マグネシウム及びカルシウム等の金属粒子が挙げられる。取り扱い性、安全性、製造コストの点から、被酸化性金属の粉末として、還元鉄粉又はアトマイズ鉄粉を用いることが好ましい。
The heat-generating
Oxidizable metals include, for example, metal particles such as iron, aluminum, zinc, manganese, magnesium and calcium. From the viewpoints of handling, safety, and manufacturing cost, it is preferable to use reduced iron powder or atomized iron powder as the oxidizable metal powder.
反応促進剤は、水分保持性を有するとともに、酸素保持性及び酸素供給性を高め、被酸化性金属の酸化反応を促進させるための触媒として機能する成分である。より具体的には、反応促進剤として炭素材料の粉末を用いることができる。
炭素材料としては、例えば、椰子殻炭、木炭粉、暦青炭、泥炭及び亜炭等の活性炭、カーボンブラック、アセチレンブラック、並びに黒鉛等の粉末が挙げられ、好ましくは活性炭粉末である。
The reaction accelerator is a component that has water retention properties, enhances oxygen retention properties and oxygen supply properties, and functions as a catalyst for promoting the oxidation reaction of an oxidizable metal. More specifically, carbon material powder can be used as the reaction accelerator.
Examples of the carbon material include activated carbon such as coconut shell charcoal, charcoal powder, almanac coal, peat and lignite, carbon black, acetylene black and graphite powder, preferably activated carbon powder.
良好な発熱特性を得る観点から、発熱体10中の被酸化性金属及び反応促進剤の含有率は以下の範囲内であることが好ましい。
発熱体10における被酸化性金属の含有率は、好ましくは35%以上、より好ましくは38%以上であり、また好ましくは45%以下、より好ましくは40%以下である。
発熱体10における反応促進剤の含有率は、好ましくは2.8%以上、より好ましくは3%以上であり、また好ましくは3.6%以下、より好ましくは3.2%以下である。
From the viewpoint of obtaining good heat generation properties, the contents of the oxidizable metal and the reaction accelerator in the
The content of the oxidizable metal in the
The content of the reaction accelerator in the
後述する発熱特性のばらつきをより抑制する観点から、発熱塗料13a中の水分率、すなわち水分の含有率は、上記と同様の観点から、0%超であり、また好ましくは40%未満、より好ましくは37%以下である。
From the viewpoint of further suppressing variations in heat generation properties, which will be described later, the moisture content in the
発熱塗料13aは、後述する電解質16を含有していてもよく、電解質16を含有していなくともよい。また、第1基材シート11に塗工された発熱塗料13aに電解質16を後から添加してもよい。
発熱塗料13aが電解質16を含有する場合、発熱塗料13a中の電解質16の含有量は、3.5質量%以上であることが好ましく、4.5質量%以上であることがより好ましく、また、7質量%以下であることが好ましく、6質量%以下であることがより好ましい。
The heat-generating
When the heat-generating
発熱塗料13aは、必要に応じて他の添加剤を含有することもできる。添加剤としては、例えば、塗工性を良好にすることを目的とした増粘剤及び界面活性剤等が挙げられる。
増粘剤としては、例えば水分を吸収し、稠度を増大させるか、又はチキソトロピー性を付与する物質が挙げられる。具体的には、ベントナイト、ステアリン酸塩、ポリアクリル酸塩、ゼラチン、トラガカントゴム、ローカストビーンガム、グアーガム、アラビアガム、アルギン酸塩、澱粉系吸水剤、多糖類系増粘剤、セルロース誘導体系増粘剤等を用いることができる。
ポリアクリル酸塩としては、ポリアクリル酸ソーダなどが挙げられる。
アルギン酸塩としては、アルギン酸ソーダなどが挙げられる。
澱粉系吸水剤としては、ペクチン、カルボキシビニルボリマー、デキストリン、α化澱粉及び加工用澱粉などが挙げられる。
多糖類系増粘剤としては、キサンタンガム、カラギーナン及び寒天などが挙げられる。
セルロース誘導体系増粘剤としては、カルボキシメチルセルロース、酢酸エチルセルロース、ヒドロキシエチルセルロース、メチルセルロース及びヒドロキシプロピルセルロースなどが挙げられる。
界面活性剤としては、例えば芳香族スルホン酸とホルマリンとの縮合物、又は特殊カルボン酸型高分子界面活性剤を主成分とする陰イオン性界面活性剤などを用いることができる。
The heat-generating
Thickeners include, for example, substances that absorb moisture, increase consistency, or impart thixotropic properties. Specifically, bentonite, stearate, polyacrylate, gelatin, tragacanth gum, locust bean gum, guar gum, gum arabic, alginate, starch-based water absorbing agent, polysaccharide-based thickener, cellulose derivative-based thickener. etc. can be used.
Examples of polyacrylates include sodium polyacrylate.
Examples of alginate include sodium alginate.
Examples of starch-based water absorbing agents include pectin, carboxyvinyl polymer, dextrin, pregelatinized starch and starch for processing.
Polysaccharide-based thickeners include xanthan gum, carrageenan, and agar.
Cellulose derivative thickeners include carboxymethyl cellulose, ethyl cellulose acetate, hydroxyethyl cellulose, methyl cellulose and hydroxypropyl cellulose.
As the surfactant, for example, a condensate of aromatic sulfonic acid and formalin, or an anionic surfactant containing a special carboxylic acid polymer surfactant as a main component, or the like can be used.
塗工工程において、発熱塗料13aの塗工パターンは特に制限されない。例えば、第1基材シート11の一面において非塗工領域を有するように塗工されてもよく、該一面の全域に塗工されてもよい。発熱塗料13aの塗工領域は、発熱層13の存在領域と実質的に一致する。
In the coating process, the coating pattern of the heat-generating
電解質散布工程は、塗工工程によって第1基材シート11に塗工された発熱塗料13aに、電解質16を添加する。本実施形態では、第1基材シート11を搬送方向MDに搬送しながら、発熱塗料13aの塗工面側に、電解質散布部112から電解質16を散布する。これにより発熱組成物14からなる層(発熱層13)が形成される。
In the electrolyte spraying step, the
電解質としては、アルカリ金属若しくはアルカリ土類金属とリン酸若しくは硫酸との塩、又はアルカリ金属若しくはアルカリ土類金属の塩化物若しくは水酸化物のうち一種又は二種以上が挙げられる。これらのうち、化学的安定性及び生産コストに優れる観点から、電解質としては、リン酸三カリウム、水酸化カリウム、塩化ナトリウム、及び塩化カリウムのうち一種又は二種以上を用いることが好ましい。
発熱体10の製造の際に用いる電解質は、粉体等の固体の形態で用いてもよく、水等の液媒に溶解させた液体状態で用いてもよい。
Examples of the electrolyte include one or more of salts of alkali metals or alkaline earth metals and phosphoric acid or sulfuric acid, and chlorides or hydroxides of alkali metals or alkaline earth metals. Among these, one or more of tripotassium phosphate, potassium hydroxide, sodium chloride, and potassium chloride are preferably used as the electrolyte from the viewpoint of excellent chemical stability and production cost.
The electrolyte used in manufacturing the
発熱層形成工程後、すなわち電解質散布工程後、積層体形成工程を行う。積層体形成工程は、発熱層形成工程によって発熱層13が形成された第1基材シート11と、第2基材シートとを積層する。本実施形態では、搬送ロール130を用いて第1基材シート11に第2基材シート12を重ね合わせて積層体S1を形成する。このとき、第1基材シート11の発熱層13が形成された面側に、第2基材シート12を積層する。より具体的には、第2基材シート12の長尺帯状の原反を繰り出して、搬送方向MDに搬送する。そして、第2基材シート12の原反を搬送方向MDに搬送しながら、発熱層13が形成された第1基材シート11に積層する。
After the heating layer forming step, that is, after the electrolyte spraying step, the laminate forming step is performed. In the laminate forming step, the
本実施形態では、積層体形成工程によって積層体S1が得られた後、該積層体S1における第2基材シート12にスリット18を形成するスリット形成工程を行う。スリット形成工程は、前述のスリット形成部140を用いて、第2基材シート12に切れ込み(スリット)を形成する。斯かるスリット形成工程を具備することにより、発熱体10を発熱具30に用いた場合のフィット性をより向上できるとともに、後述する水添加工程において第2基材シート12に添加される水の浸透性をより向上できる。
In this embodiment, after the laminated body S1 is obtained by the laminated body forming step, the slit forming step of forming the
スリット形成工程で形成されるスリット18の深さは特に限定されないが、水等の液体の裏抜けをより抑制する観点から、積層体S1(発熱体10)を厚み方向Zに貫通しないスリットであることが好ましい。また、後述する水添加工程において添加される水を第2基材シート12で保持し易くする観点から、スリット18は、第2基材シート12を厚み方向Zに貫通するものであることが好ましい。
上記と同様の観点から、第2基材シート12が吸水性ポリマー15からなる層(吸水層)を有する場合、スリット18は、該吸水層に達するものであることが好ましい。
The depth of the
From the same point of view as above, when the
スリット18の延在方向は特に制限されず、搬送方向MDや、これに直交する幅方向CD等の任意の方向に延在していてもよい。本実施形態のスリットロール141は該ロールの周方向に延びているので、搬送方向MDに延びるスリット18が形成される。斯かる構成により、水添加工程において添加される水を、第2基材シート12により容易に保持することができる。
The extending direction of the
また本実施形態では、前述の切断部150を用いて、積層体S1を切断し、連続体から枚葉の形態にする。
Further, in the present embodiment, the above-described
次に積層体S1の第2基材シート12側に水を添加する、水添加工程を行う。これにより発熱体10が得られる。
この水添加工程では、発熱塗料13aにおける水の含有量に対して50%以上100%以下の量の水を積層体S1に添加する。水の添加量が、例えば発熱塗料13aにおける水の含有量に対し100%である場合、水添加工程では、発熱塗料13aにおける水の含有量と同じ量の水を積層体S1に添加する。
発熱体10の蒸気発生量をより向上させる観点から、水添加工程における積層体S1への水の添加量は、発熱塗料13aにおける水の含有量に対して好ましくは50%以上、より好ましくは70%以上であり、また好ましくは100%以下、より好ましくは80%以下である。(斯かる発熱塗料13aにおける水の含有量に対する、積層体S1への水の添加量の割合を、以下「発熱塗料に対する水添加率(%)」ともいう。)
Next, a water addition step of adding water to the
In this water addition step, water is added to the laminate S1 in an amount of 50% or more and 100% or less of the water content in the
From the viewpoint of further improving the amount of steam generated by the
発熱体10から多量の蒸気を発生させるには、多量の水を発熱体に含有させることが有効である。しかしながら発熱塗料13aの水分率が高いと、個々の発熱体10間で発熱特性がばらつく傾向にある。発熱特性は、発熱体10の発熱の持続性や蒸気発生量、発熱による最高温度等の特性(発熱性能)である。本発明者らは、水分率が高い発熱塗料13aにおいて被酸化性金属や反応促進剤等の固形分が沈降し、均一分散されないことによって、個々の発熱体10間で発熱特性がばらつくことを見出した。
本実施形態の製造方法では、前記の知見に基づき、発熱層形成工程において、水分率が40%未満の発熱塗料13aを用いて発熱層13を形成する。これにより、発熱塗料13a中で被酸化性金属や反応促進剤等の固形分が沈殿し難くなり、発熱塗料13aにおけるこれら固形分の分散性を良好に維持できる。その結果、第1基材シート11に塗工される発熱塗料13a中の固形分の含有量が安定するので、個々の発熱体10間での発熱特性のばらつきを効果的に抑制できる。しかも水添加工程において、積層体S1に水を後添加するので、発熱体10に多量の水を含有させることができ、多量の蒸気を発生させ得る発熱体10を製造することができる。
また、水分率が低い発熱塗料13aを塗工し、水添加工程で水を後添加するので、第1基材シート11から発熱塗料13a中の水分が浸み出し難い。これにより、機械設備に発熱組成物14が付着する機械汚染を効果的に抑制できる。
このように本実施形態の製造方法は、発熱特性のばらつきや機械汚染を抑制できる。
In order to generate a large amount of steam from the
In the manufacturing method of the present embodiment, based on the above findings, the
Further, since the heat-generating
Thus, the manufacturing method of the present embodiment can suppress variations in heat generation characteristics and mechanical contamination.
しかも本実施形態の水添加工程は、積層体S1の第2基材シート12側から水を添加する(図3参照)。斯かる構成により、添加された水が第2基材シート12に優先的に保持されて、蒸気発生量をより向上できるとともに、添加された水が発熱体10の外部に漏れ出ることをより抑制できる。また、発熱層13に直接水を添加しないので、発熱層13における発熱組成物14の飛散を抑制でき、機械設備が汚染される機械汚染を効果的に抑制できる。
Moreover, in the water addition step of the present embodiment, water is added from the
多量の蒸気をより発生し易くする観点から、水添加工程において発熱体10の水の含有量が、該発熱体10の質量に対して好ましくは30%以上、より好ましくは40%以上であり、また好ましくは60%以下、より好ましくは43%以下となるように水を添加する。
すなわち水添加工程後に得られる発熱体10の水の含有量が、該発熱体10の質量に対する割合(以下、「発熱体10の水分率」ともいう)して上述した範囲の割合になることが好ましい。
From the viewpoint of making it easier to generate a large amount of steam, the water content of the
That is, the content of water in the
また、水添加工程において添加された水を、第2基材シート12により容易に保持させる観点から、発熱体10の製造に用いられる第2基材シート12は、吸水性ポリマー15を含有することが好ましい。
上記と同様の観点から、第2基材シート12における吸水性ポリマー15の坪量は、好ましくは30g/m2以上、より好ましくは50g/m2以上である。
In addition, from the viewpoint of allowing the
From the same viewpoint as above, the basis weight of the water-absorbing
第2基材シート12が含有する吸水性ポリマー15としては、例えばデンプン、架橋カルボキシルメチル化セルロース、アクリル酸又はアクリル酸アルカリ金属塩の重合体又は共重合体等、ポリアクリル酸及びその塩並びにポリアクリル酸塩グラフト重合体の一種以上が挙げられる。ポリアクリル酸塩としては、ナトリウム塩を用いることができる。
また、吸水性樹脂の形状としては、球状、塊状、ブドウ房状、繊維状、又はこれらの組み合わせ等からなる粒子が挙げられ、好ましくはこれらの粒子の集合体からなる粉末である。
Examples of the water-absorbing
Further, the shape of the water-absorbing resin includes spherical, block-like, grape-like, fibrous, or a combination of these particles, and is preferably a powder composed of aggregates of these particles.
本実施形態の製造方法は、前述したようにスリット形成工程を具備する。本実施形態の製造方法は、積層体形成工程後にスリット形成工程を行ったが、斯かる形態に限定されない。例えば、予めスリット18を形成した第2基材シート12を、発熱層13が形成された第1基材シート11に合流させて、積層体S1を形成してもよい。この場合、積層体形成工程の前に、スリット形成工程が行われる。
The manufacturing method of this embodiment includes the slit forming step as described above. In the manufacturing method of this embodiment, the slit forming step is performed after the laminate forming step, but the present invention is not limited to such a form. For example, the
水添加工程において第2基材シート12に添加される水の吸収性をより向上させる観点から、発熱層形成工程、積層体形成工程、スリット形成工程及び水添加工程を、この順に行うことが好ましい(図3参照)。
From the viewpoint of further improving the absorbability of water added to the
本実施形態の製造方法は、水添加工程を経て得られた発熱体10に対し、被覆工程を行う。被覆工程では、前述の被覆形成部170を用いて、発熱体10の両面を被覆シート35,36で被覆して、図2に示す発熱具30が具備する本体部32を製造する。
このように本実施形態の製造方法では、発熱体10の製造に連続して、被覆シート35,36を備える発熱具(本体部)を製造する態様となっているが、斯かる態様に限られず、発熱体10の製造と、発熱具30の製造とを、それぞれ別途に行ってもよい。
In the manufacturing method of this embodiment, the
As described above, in the manufacturing method of the present embodiment, the heating tool (main body) including the covering
以上、本発明の発熱体の製造方法について、その好ましい実施形態について説明したが、本発明は、上述した実施形態に制限されず、適宜変更可能である。
例えば、上述した実施形態の製造方法で用いた第2基材シート12は、ポリマーシートであったが、不織布等の繊維シートを用いてもよい。
また、上述した実施形態の製造方法は、スリット形成工程を具備していたが、スリット形成工程を具備していなくともよい。この場合、得られる発熱体10は、第2基材シート12にスリットを有しないものとなる。
Although preferred embodiments of the method for manufacturing a heating element of the present invention have been described above, the present invention is not limited to the above-described embodiments and can be modified as appropriate.
For example, the
Moreover, although the manufacturing method of the embodiment described above includes the slit forming step, it may not include the slit forming step. In this case, the obtained
また、上述した実施形態の発熱具30はフェイスマスクだったが、発熱具30の形態はこれに限定されない。例えば発熱具は、眼及びその周囲に保持可能に構成されたアイマスク、首、腕、肩、脚、肘、膝、額、腹部、背部又は腰部に保持可能に構成された貼付シート等であってもよい。
Moreover, although the
以下、実施例により本発明をさらに詳細に説明する。しかしながら本発明の範囲は、かかる実施例に制限されない。以下の表中「-」で示す欄は、非該当又は評価未実施(評価不可も含む)を示す。 The present invention will be described in more detail below with reference to examples. However, the scope of the invention is not limited to such examples. Columns marked with "-" in the table below indicate non-applicability or non-evaluation (including non-evaluation).
〔実施例1〕
第1基材シート11としてポリエチレン(PE)をラミネートした薄葉紙(下記表1中「A」と示す。)を用意し、第2基材シートとして、2枚の透湿シート間に吸水性ポリマー15からなる層を配したポリマーシート(伊野紙株式会社製。下記表1中「B」と示す。)を用意した。発熱塗料13aは、下記表1に示す組成で調整した。そして図3に示す製造装置を用いて発熱体10を製造した。先ず発熱層形成工程において、ペースト状の発熱塗料13aを第1基材シート11の一面に塗工し、その後、電解質として塩化ナトリウムの粉体を該発熱塗料側に散布して、発熱層13を形成した。発熱層形成工程ではコンベア上に第1基材シート11を載せて、搬送状態で発熱層13を形成した。次いで積層体形成工程において、第1基材シート11の発熱層13側の面に第2基材シート12を重ね合わせ、積層体S1の連続体を形成した。次いで、連続体を切断して枚葉の積層体S1を得た後、水添加工程において該積層体S1の第2基材シート12側から水を添加し、これを発熱体10とした。水添加工程では第1被覆シート36上に積層体S1を載せて、搬送状態で積層体S1に水を添加した。発熱層形成工程における発熱塗料13aに対する電解質の添加量、及び水添加工程における積層体S1に対する水の添加量を下記表1に示す。なお、表中の「発熱体の水分率」は、積層体S1に添加した水と、該積層体S1中に予め含まれていた水分と、を含む値である。
[Example 1]
A polyethylene (PE)-laminated thin paper (shown as "A" in Table 1 below) is prepared as the
実施例1で用いた発熱塗料13aは、以下の発熱組成物14及び添加剤を含有する。
・鉄粉(DOWA IPクリエイション株式会社製、RKH3)
・活性炭(大阪ガスケミカル株式会社製、カルボラフィン)
・リン酸三カリウム((米山化学工業株式会社製、リン酸3カリウム)
・48%水酸化カリウム(関東化学株式会社製、48%水酸化カリウム溶液)
・増粘剤(キサンタンガム、DSP五協フード&ケミカル株式会社製、エコーガムBT)
The heat-generating
・ Iron powder (RKH3, manufactured by DOWA IP Creation Co., Ltd.)
・Activated carbon (manufactured by Osaka Gas Chemicals Co., Ltd., carboraffin)
・Tripotassium phosphate ((manufactured by Yoneyama Chemical Co., Ltd., tripotassium phosphate)
・ 48% potassium hydroxide (manufactured by Kanto Chemical Co., Ltd., 48% potassium hydroxide solution)
・ Thickener (xanthan gum, manufactured by DSP Gokyo Food & Chemical Co., Ltd., Echo Gum BT)
〔実施例2及び3〕
水添加工程における積層体S1に対する水の添加量を異ならせた点以外は、実施例1と同様の方法により発熱体10を製造した。水添加工程における水の添加量を下記表1に示す。
[Examples 2 and 3]
A
〔比較例1~3〕
発熱塗料中の水分率を異ならせた点、及び水添加工程を行わなかった点以外は、実施例1と同様の方法により発熱体を製造した。発熱塗料中の水分率を下記表1に示す。
[Comparative Examples 1 to 3]
A heating element was manufactured in the same manner as in Example 1, except that the moisture content in the heat-generating paint was varied and the water addition step was not performed. The moisture content in the heat-generating paint is shown in Table 1 below.
〔比較例4〕
第1基材シートとして実施例1のポリマーシートを用いた点、及び第1基材シート11の一面に塗工した発熱層に対して水を添加した点、第2基材シートを配置していない点以外は、実施例1と同様の方法により発熱体を製造した。
[Comparative Example 4]
The polymer sheet of Example 1 was used as the first base sheet, water was added to the heat generating layer coated on one side of the
〔発熱塗料中の固形分の分散性〕
各実施例及び各比較例で用いた発熱塗料13aを調整後、該発熱塗料13aを5分間静置したときの上澄み液と、該発熱塗料13aを24時間静置したときの上澄み液とを採取した。そして、これら上澄み液の水分率をハロゲン水分計(メトラー・トレド製、HE53)を用いて測定した。5分間静置したときの上澄み液と、24時間静置したときの上澄み液とで水分率の差が小さいほど、発熱塗料中の固形分が均一に分散していることが判る。測定結果を下記表1に示す。
[Dispersibility of solid content in heat-generating paint]
After preparing the heat-generating
〔発熱塗料の透過量の測定〕
各実施例及び各比較例の発熱体を作製し、製造過程における最大荷重2000Nをプレス装置によって加え、その際に第2基材シート12側から透過した発熱組成物の量を計測した。透過した量が多いほど、機械汚染が生じやすいことが判る。透過した発熱組成物の量を下記表1に示す。
[Measurement of permeation amount of exothermic paint]
A heating element of each example and each comparative example was produced, a maximum load of 2000 N was applied by a pressing device during the manufacturing process, and the amount of the heat-generating composition permeated from the
〔発熱組成物の飛散の有無〕
各実施例及び各比較例の発熱体を作製する際、水添加工程の水の添加によって発熱組成物14が飛散したか否かを目視で確認した。発熱組成物14が飛散した場合、コンベアを汚染したことが判る。斯かる飛散の有無の結果を下記表1に示す。
[Presence or absence of scattering of exothermic composition]
When the heat generating elements of each example and each comparative example were produced, it was visually confirmed whether or not the
表1に示すように、実施例1~3で用いた発熱塗料は、5分静置後と24時間静置後の上澄み液の水分率の差が0.01%ポイントであり、比較例1~3と比較して、上澄み液の水分率の差が非常に小さい結果となった。すなわち実施例1~3で用いた発熱塗料は、被酸化性金属や反応促進剤等の固形分が均一に分散した、分散性に優れたものであった。斯かる結果より、実施例1~3の発熱塗料を用いて発熱体10を製造すると、個々の発熱体10間の発熱特性にばらつきが生じ難いことが示された。
実施例1~3では、比較例1~3に比して発熱塗料の透過量が少ない結果となった。また実施例1~3では、水添加工程における発熱組成物の飛散も確認されなかった。
以上の結果より、本発明の製造方法によれば、発熱特性のばらつきや機械汚染を抑制できることが示された。
As shown in Table 1, the heat-generating paints used in Examples 1 to 3 had a difference of 0.01% point in the moisture content of the supernatant after standing for 5 minutes and after standing for 24 hours. Compared to ~3, the difference in water content of the supernatant was very small. That is, the heat-generating paints used in Examples 1 to 3 had excellent dispersibility, in which the solids such as the oxidizable metal and the reaction accelerator were uniformly dispersed. These results show that when the
In Examples 1-3, as compared with Comparative Examples 1-3, the permeation amount of the heat-generating paint was smaller. Moreover, in Examples 1 to 3, no exothermic composition was observed to scatter during the water addition step.
From the above results, it was shown that the production method of the present invention can suppress variations in heat generation characteristics and mechanical contamination.
10 発熱体
11 第1基材シート
12 第2基材シート
13 発熱層
13a 発熱塗料
14 発熱組成物
15 吸水性ポリマー
16 電解質
17a 透湿性シート
17b 透湿性シート
18 スリット
30 発熱具
32 本体部
34 耳掛け部
34A 挿通部
35,36 被覆シート
S1 積層体
MD 搬送方向
Z 厚み方向
10
Claims (6)
第1基材シートの一面に、被酸化性金属の粉末、反応促進剤、及び水を含み、且つ水分率が0%超40%未満である発熱塗料を塗工して発熱層を形成する発熱層形成工程と、
前記発熱層側の面に第2基材シートを積層して積層体を形成する積層体形成工程と、
前記発熱塗料における水の含有量に対して50%以上100%以下の量の水を、第2基材シート側に添加して、前記発熱体を形成する水添加工程とを具備する、発熱体の製造方法。 A method for manufacturing a heating element in which a heating layer is arranged between a first base sheet and a second base sheet,
A heat generating layer is formed by coating one surface of the first base sheet with a heat generating paint containing an oxidizable metal powder, a reaction accelerator, and water and having a moisture content of more than 0% and less than 40%. a layer forming step;
a laminate forming step of forming a laminate by laminating a second base sheet on the surface of the heat generating layer;
a water addition step of adding water in an amount of 50% or more and 100% or less with respect to the water content in the heat generating paint to the side of the second base sheet to form the heat generating element. manufacturing method.
前記発熱体を、請求項1~5の何れか1項に記載の発熱体の製造方法により製造する、発熱具の製造方法。
A method for manufacturing a heating tool, comprising covering both sides of a heating element with a covering sheet to manufacture the heating tool,
A method for manufacturing a heating tool, wherein the heating element is manufactured by the method for manufacturing a heating element according to any one of claims 1 to 5.
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2021182805A JP2023070553A (en) | 2021-11-09 | 2021-11-09 | Heating element production method |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2021182805A JP2023070553A (en) | 2021-11-09 | 2021-11-09 | Heating element production method |
Publications (1)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JP2023070553A true JP2023070553A (en) | 2023-05-19 |
Family
ID=86331567
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP2021182805A Pending JP2023070553A (en) | 2021-11-09 | 2021-11-09 | Heating element production method |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JP2023070553A (en) |
-
2021
- 2021-11-09 JP JP2021182805A patent/JP2023070553A/en active Pending
Similar Documents
Publication | Publication Date | Title |
---|---|---|
WO2011158919A1 (en) | Heating appliance | |
JP5296257B2 (en) | Heating element and heating tool provided with the same | |
JP5469273B2 (en) | Heating element and heating tool provided with the same | |
JP5296256B2 (en) | Steam heating equipment | |
JP6120327B2 (en) | Manufacturing method of laminate | |
JP5766085B2 (en) | A method for manufacturing a heating element. | |
JP2023070553A (en) | Heating element production method | |
JP6715104B2 (en) | Heating equipment | |
JP2012140537A (en) | Heat generating composition, and heat generating tool using the same | |
JP5620161B2 (en) | Manufacturing method of heating element | |
JP5620162B2 (en) | Manufacturing method of heating element | |
JP5886028B2 (en) | Heating equipment | |
JP5894761B2 (en) | Manufacturing method of heating element and heating element | |
JP6383235B2 (en) | Manufacturing method of heating tool | |
TW201919550A (en) | Heating element | |
JP5894747B2 (en) | Heating tool | |
JP5840554B2 (en) | Heating equipment | |
JP2000000260A (en) | Heating element | |
JP5800589B2 (en) | Manufacturing method of heating element | |
JP7288805B2 (en) | Method for manufacturing heating element and heating tool | |
JP7328258B2 (en) | heating tool | |
JP2018130377A (en) | Exothermic body, manufacturing method for the same, and manufacturing method for exothermic tool | |
JP6013173B2 (en) | Manufacturing method of heating element | |
JP2021040912A (en) | Method of manufacturing exothermic body |