JP2023067626A - エンドエフェクタ、ロボットおよび生産システム - Google Patents
エンドエフェクタ、ロボットおよび生産システム Download PDFInfo
- Publication number
- JP2023067626A JP2023067626A JP2021179036A JP2021179036A JP2023067626A JP 2023067626 A JP2023067626 A JP 2023067626A JP 2021179036 A JP2021179036 A JP 2021179036A JP 2021179036 A JP2021179036 A JP 2021179036A JP 2023067626 A JP2023067626 A JP 2023067626A
- Authority
- JP
- Japan
- Prior art keywords
- linear member
- robot
- section
- end effector
- support
- Prior art date
- Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
- Pending
Links
- 239000012636 effector Substances 0.000 title claims abstract description 109
- 238000004519 manufacturing process Methods 0.000 title claims abstract description 56
- 238000007599 discharging Methods 0.000 claims abstract description 4
- 230000002093 peripheral effect Effects 0.000 claims description 28
- 238000004804 winding Methods 0.000 description 124
- 239000011324 bead Substances 0.000 description 57
- 238000000034 method Methods 0.000 description 31
- 239000000463 material Substances 0.000 description 16
- 241000842962 Apoda limacodes Species 0.000 description 13
- 238000010586 diagram Methods 0.000 description 11
- 230000003014 reinforcing effect Effects 0.000 description 9
- 230000008569 process Effects 0.000 description 7
- 238000005520 cutting process Methods 0.000 description 6
- 239000000945 filler Substances 0.000 description 5
- 238000003825 pressing Methods 0.000 description 5
- 239000011248 coating agent Substances 0.000 description 3
- 238000000576 coating method Methods 0.000 description 3
- 238000010276 construction Methods 0.000 description 3
- 238000011084 recovery Methods 0.000 description 2
- 240000001973 Ficus microcarpa Species 0.000 description 1
- 230000009471 action Effects 0.000 description 1
- 238000005452 bending Methods 0.000 description 1
- 230000008901 benefit Effects 0.000 description 1
- 230000008859 change Effects 0.000 description 1
- 238000004891 communication Methods 0.000 description 1
- 230000008602 contraction Effects 0.000 description 1
- 230000007547 defect Effects 0.000 description 1
- 238000013461 design Methods 0.000 description 1
- 238000006073 displacement reaction Methods 0.000 description 1
- 230000000694 effects Effects 0.000 description 1
- 238000001125 extrusion Methods 0.000 description 1
- 238000012986 modification Methods 0.000 description 1
- 230000004048 modification Effects 0.000 description 1
- 230000008520 organization Effects 0.000 description 1
- 230000002265 prevention Effects 0.000 description 1
- 238000012546 transfer Methods 0.000 description 1
Images
Landscapes
- Manipulator (AREA)
- Tyre Moulding (AREA)
Abstract
【課題】線状部材を動かすことによって当該線状部材を対象物に対して取り付けることが可能な、エンドエフェクタ、ロボットおよび生産システムを提供する。【解決手段】エンドエフェクタ20は、ジョイント部21と、線状部材を導入させる導入部22と、線状部材を排出する排出部23と、これらを支持する支持部24とを有している。支持部24は、第1支持部24aと、第2支持部24bとを有している。第2支持部24bは、当該第2支持部24bの延在軸線O2が第1支持部24aの延在軸線O1に対して交差しているとともに当該第2支持部24bが第1支持部24aを挟んでジョイント部21と対向する側に位置するように、当該第1支持部24aに連結されている。ロボットは、エンドエフェクタ20を有している。生産システムは、ロボットと、ロボットを制御する制御部とを含む。【選択図】図4
Description
本発明は、エンドエフェクタ、ロボットおよび生産システムに関する。
従来のエンドエフェクタには、線状部材を円環状支持体に取り付けるために当該円環状支持体を支持する終端ヘッドがある(例えば、特許文献1参照。)。前記終端ヘッドは、押出装置に設けられた押出機からの線状部材を前記円環状支持体に接着させるため、ロボットアームの先端に取り付けられている。すなわち、特許文献1に記載のエンドエフェクタによれば、前記円環状支持体を前記押出機に対して動かすことによって、当該円環状支持体の所望する位置に前記線状部材を接着させることができる。
しかしながら、特許文献1に記載のエンドエフェクタは、前記線状部材を取り付けるための対象物を当該線状部材に対して動かすことを目的とするものであった。
本発明の目的は、線状部材を動かすことによって当該線状部材を対象物に対して取り付けることが可能な、エンドエフェクタ、ロボットおよび生産システムを提供することである。
本発明に係る、エンドエフェクタは、ジョイント部と、線状部材を導入させる導入部と、前記導入部から導入された前記線状部材を排出する排出部と、前記ジョイント部、前記導入部及び前記排出部を支持する支持部とを有しており、前記支持部は、前記ジョイント部と前記導入部とが間隔を置いて配置されている第1支持部と、前記排出部が配置されている第2支持部とを有しており、前記第2支持部は、当該第2支持部の延在軸線が前記第1支持部の延在軸線に対して交差しているとともに当該第2支持部が前記第1支持部を挟んで前記ジョイント部と対向する側に位置するように、当該第1支持部に連結されている。本発明に係るエンドエフェクタによれば、線状部材を動かすことによって当該線状部材を対象物に対して取り付けることができる。
本発明に係る、エンドエフェクタは、前記第1支持部と前記第2支持部との間に、前記第2支持部を前記第1支持部に対して回転させる駆動回転部を有していることが好ましい。この場合、線状部材を対象物に対してより広い角度で取り付けることが可能となる。
本発明に係る、エンドエフェクタは、前記第2支持部に、前記対象物の周辺情報を得るための情報取得部を有していることが好ましい。この場合、線状部材を対象物に対してより精度よく取り付けることが可能となる。
本発明に係る、エンドエフェクタは、前記第1支持部に、前記線状部材の張力を制御するための張力制御部を有していることが好ましい。この場合、線状部材を対象物に対してより精度よく取り付けることが可能となる。
本発明に係る、エンドエフェクタにおいて、前記ジョイント部は、ロボットアームに対して着脱可能な構造を有していることが好ましい。この場合、既存の汎用ロボットに適用させることができる。
本発明に係る、ロボットは、上記のいずれかに記載されたエンドエフェクタを有している。本発明に係る、ロボットによれば、線状部材を動かすことによって当該線状部材を対象物に対して取り付けることが可能となる。
本発明に係る、ロボットアームは、6軸以上の自由度を有していることが好ましい。この場合、線状部材をより人間に近い動作で取り付けることができる。
本発明に係る、生産システムは、上記のロボットと、前記ロボットに前記線状部材を供給する線状部材供給部と、前記対象物を支持する対象物支持部と、前記線状部材を前記対象物に取り付けるように前記ロボットを制御するロボット制御部と、を有している。本発明に係る、生産システムによれば、線状部材を動かすことによって当該線状部材を対象物に対して取り付けることが可能となる。
本発明に係る、生産システムは、前記対象物を動かすための対象物駆動部と、前記対象物駆動部を制御する対象物駆動部制御部と、を有していることが好ましい。この場合、線状部材を対象物に対してより精度よく取り付けることが可能となる。
本発明に係る、生産システムにおいて、前記対象物駆動部は、前記対象物を回転させる対象物回転駆動部を含んでおり、前記ロボット制御部は、前記エンドエフェクタが前記対象物の回転角度に応じた所定位置に位置するように前記ロボットを位置制御することが好ましい。この場合、対象物に対する線状部材の巻き付けをより精度よく行うことができる。
本発明に係る、生産システムにおいて、1つの前記対象物支持部と、当該1つの前記対象物支持部の周りに配置された複数のユニットと、を有しており、前記複数のユニットのそれぞれには、1つの前記ロボットと、当該1つの前記ロボットに線状部材を供給する前記線状部材供給部と、が含まれているものとすることができる。この場合、複数の線状部材を1つの対象物に対して効率的に取り付けることができる。
本発明に係る、生産システムにおいて、前記対象物は、環状部材であることが好ましい。この場合、未加硫のゴムタイヤなどの環状部材にコードなどの線状部材を取り付けることができる。
本発明によれば、線状部材を動かすことによって当該線状部材を対象物に対して取り付けることが可能な、エンドエフェクタ、ロボットおよび生産システムを提供することができる。
以下、図面を参照して、本発明の一実施形態に係る、エンドエフェクタ、ロボットおよび生産システムについて、説明をする。
図1中、符号1は、本発明の一実施形態に係る、エンドエフェクタ、ロボットおよび/または生産システムを用いることによって製造可能な空気入りタイヤ(以下、「タイヤ」ともいう。)である。図1において、タイヤ1は、適用リム(図示省略。)に装着された状態で規定内圧を充填し、かつ、無負荷の状態として示されている。
ここで、「適用リム」とは、タイヤが生産され、使用される地域に有効な産業規格であって、日本ではJATMA(日本自動車タイヤ協会)のJATMA YEAR BOOK、欧州ではETRTO(The European Tyre and Rim Technical Organisation)のSTANDARDS MANUAL、米国ではTRA(The Tire and Rim Association,Inc.)のYEAR BOOK等に記載されているまたは将来的に記載される、適用サイズにおける標準リム(ETRTOのSTANDARDS MANUALではMeasuring Rim、TRAのYEAR BOOKではDesign Rim)を指す。(即ち、上記の「リム」には、現行サイズに加えて将来的に上記産業規格に含まれ得るサイズも含む。「将来的に記載されるサイズ」の例としては、ETRTO 2013年度版において「FUTURE DEVELOPMENTS」として記載されているサイズを挙げることができる。)が、上記産業規格に記載のないサイズの場合は、タイヤのビード幅に対応した幅のリムをいう。
また、「規定内圧」とは、上記JATMA等に記載されている、適用サイズ・プライレーティングにおける単輪の最大負荷能力に対応する空気圧(最高空気圧)を指し、上記産業規格に記載のないサイズの場合は、「規定内圧」は、タイヤを装着する車両毎に規定される最大負荷能力に対応する空気圧(最高空気圧)をいうものとする。
タイヤ1は、トレッド部3と、一対のショルダ部4と、一対のサイドウォール部5と、一対のビード部6と、これらの間に延在するトロイド状をなしたカーカス2と、を有している。一対のビード部6の一方は、2つのサイドウォール部5の一方(セリアル側サイドウォール部)に連なっている。一対のビード部6の他方は、2つのサイドウォール部5の他方(反セリアル側サイドウォール部)に連なっている。なお、図1において、2つのサイドウォールの一方(または他方)は表示されていない。)
また、一対のビード部6のそれぞれには、ビード7が埋設されている。タイヤ1において、カーカス2は、トロイド状をなしたカーカス本体部2aと、カーカス本体部2aに連なる2つのカーカス折返し部2bと、を有している(図1において、2つのカーカス折返し部2bの一方(または他方)は図示されていない。)。カーカス本体部2aは、タイヤ径方向外側からタイヤ軸線方向内側に向かってビード7のタイヤ中心軸線内側を通る。カーカス折返し部2bは、カーカス本体部2aからビード7の周りを通ってタイヤ中心軸線外側に抜けるとともにタイヤ径方向内側からビード7のタイヤ軸線方向外側に向かって延びている。即ち、カーカス折返し部2bは、ビード7の周りを通ってタイヤ径方向外側に折り返されている。これによって、ビード7は、カーカス2の折返し部分の内側に埋設されている。なお、タイヤ1において、カーカス2は、ラジアルカーカスであって、1つのカーカス層(カーカスプライ)からなっているが、タイヤ1では、必要に応じて2層以上に変えることができる。ビード7は、少なくとも一本のビードワイヤ8をタイヤ中心軸線周りに巻き回すことによって形成されている。また、タイヤ1は、1対のビードフィラー9を有している。ビードフィラー9はそれぞれ、ビード7のタイヤ径方向外側に隣接して配置されている(図1において、一対のビードフィラー9の一方(または他方)は図示されていない。)。即ち、ビードフィラー9もまた、カーカス2の折返し部分の内側に埋設されている。
また、タイヤ1は、カーカス2の内側にゴム製のインナーライナ10を有している。さらに、タイヤ1は、カーカス2のタイヤ径方向外側であって、トレッド部3の内部にベルト11を有している。ベルト11は、少なくとも1層とすることができる。タイヤ1において、ベルト11には、例示的に、タイヤ径方向内側に配置された内側ベルト層11aおよび内側ベルト層11aよりもタイヤ径方向外側に配置された外側ベルト層11bの2つのベルトが含まれている。また、タイヤ1は、カーカス2のタイヤ径方向外側であって、ショルダ部4の内部に補強層(図示省略)を有している。前記補強層は、少なくとも1層とすることができる。タイヤ1において、前記補強層には、例示的に、タイヤ径方向内側に配置された内側補強層および当該内側補強層よりもタイヤ径方向外側に配置された外側補強層の2つの補強層が含まれている。なお、本発明に係る、エンドエフェクタ、ロボットおよび/または生産システムを用いることによって製造可能な空気入りタイヤは、図1に示すような構造のタイヤ1に限定されるものではない。本発明に係る、エンドエフェクタ、ロボットおよび/または生産システムは、後述するように、タイヤの構成に線状部材を巻き付けた構成を含むものであれば、様々な構成のタイヤの製造に用いることができる。
図2には、タイヤ1の製造に用いることが可能な、本発明の一実施形態に係る、生産システム100を概略的に示す。
本実施形態に係る、生産システム100は、本発明の一実施形態に係る、ロボット110と、ロボット110に線状部材Lを供給する線状部材供給部120と、ロボット110と線状部材供給部120との間に配置されたフェスツーン130と、対象物Mを支持する対象物支持部140と、線状部材Lを対象物Мに取り付けるようにロボット110を制御する制御部(ロボット制御部)150と、を有している。ただし、本発明によれば、フェスツーン130は必須の要件ではない。例えば、本実施形態のように、後述するエンドエフェクタ20に張力制御部26が設けられている場合には、フェスツーン130は省略することができる。
生産システム100において、対象物Mは、環状部材である。本実施形態では、前記環状部材は、未加硫のゴムタイヤである。また、本実施形態では、線状部材供給部120は、ビードワイヤ8を供給する。すなわち、本実施形態では、線状部材Lは、ビードワイヤ8である。
本実施形態において、線状部材供給部120は、線状部材Lとして、ビードワイヤ8を巻き掛けて保管するための回転ドラム121を有している。本実施形態において、回転ドラム121に巻き掛けられたビードワイヤ8は、ビードワイヤ8を傷等から保護するための被覆材8aによって被覆されている。
図2の生産システム100はさらに、被覆材回収部160を有している。被覆材回収部160は、線状部材供給部120から引き出されたビードワイヤ8から取り除かれた被覆材8aを回収する。
フェスツーン130は、線状部材Lに残った巻き癖、当該線状部材Lに残った残留応力、または、その両方などを除去することができる。本実施形態において、フェスツーン130は、支柱131と、支柱131に対して回転可能に固定された固定式ローラ133と、支柱131に対して回転可能かつスライド可能に設けられたスライド式ローラ132と、を有している。線状部材Lは、固定式ローラ133とスライド式ローラ132との間に巻き掛けられている。線状部材Lの巻き癖などは、固定式ローラ133とスライド式ローラ132とを離間させることによって除去することができる。
ロボット110は、後述するエンドエフェクタ20を有している。本実施形態にいて、ロボット110は、関節111を含むロボットアーム112を有している。エンドエフェクタ20は、ロボットアーム112の先端に取り付けられている。また、本実施形態において、ロボット110の動きは、制御部150によって制御される。制御部150の具体例としては、コンピュータが挙げられる。ロボット110の動きは、例えば、コンピュータにインストールされたプログラムに基いて制御することができる。
図3を参照すれば、ロボット110は、少なくとも1つの関節111を有するロボットアーム112と、エンドエフェクタ20と、によって構成されている。本実施形態において、エンドエフェクタ20は、ロボットアーム112の先端E112に取り付けられている。
ロボット110は、6軸以上の自由度を有している。本実施形態において、ロボット110は、6軸ロボットである。ロボットアーム112は、第1アーム112a、第2アーム112b、第3アーム112c、第4アーム112d、第5アーム112e、第6アーム112fおよび第7アーム112gを有している。6軸ロボットは、6つの関節(111a~111f)を有している。第1関節111aは、例えば、第2アーム112bを第1アーム112aに対して旋回可能に連結する。第2関節111bは、例えば、第3アーム112cを第2アーム112bに対して前後方向に揺動可能に連結する。第3関節111cは、例えば、第4アーム112dを第3アーム112cに対して上下方向に揺動可能に連結する。第4関節111dは、例えば、第5アーム112eを第4アーム112dに対して旋回可能に連結する。第5関節111eは、第6アーム112fを第5アーム112eに対して上下方向に揺動可能に連結する。第6関節111fは、例えば、第7アーム111gを第6アーム112fに対して旋回可能に連結する。第7アーム111gの先端は、ロボットアーム112の先端E112を構成する。第7アーム111gの先端には、エンドエフェクタ20を取り付けることができる。したがって、ロボット110は、XYZ軸の座標系において、X軸方向、Y軸方向およびZ軸方向の3つの直線方向に自由度を有しているとともにX軸の周り、Y軸の周りおよびZ軸の周りの3つの軸の周りに自由度を有している。
ここで、X軸、Y軸およびZ軸はそれぞれ、互いに直交する軸である。本実施形態によれば、例えば、Z軸は、鉛直方向に対して平行になるように設定することができる。また、本実施形態によれば、X軸は、タイヤ中心軸線が水平面に含まれるときの当該タイヤ中心軸線に対して平行になるように設定することができる。さらに、本実施形態によれば、Y軸は、タイヤ中心軸線が水平面に含まれる状態でタイヤ幅方向中心線を水平面でみたときの当該タイヤ幅方向中心線に対して平行になるように設定することができる。
また、図2を参照すれば、生産システム100は、対象物Mを動かすための対象物駆動部141と、対象物駆動部141を制御する制御部(対象物駆動部制御部)150と、を有している。対象物駆動部141は、対象物支持部140に設けられている。本実施形態において、対象物駆動部141の動きは、制御部150によって制御される。対象物駆動部141の動きもまた、コンピュータにインストールされたプログラムに基いて制御することができる。本実施形態において、ロボット110および対象物駆動部141の動きは、制御部150によって関連付けられている。本実施形態では、ロボット110および対象物駆動部141の制御は、共通の制御部150によって実行されている。ただし、本発明によれば、ロボット110および対象物駆動部141のそれぞれを、別個の制御部によって制御することもできる。この場合、個々の制御部は、互いに双方向通信を可能としている。
対象物駆動部141は、対象物Mを回転させる対象物回転駆動部141aを含んでいる。対象物回転駆動部141aは、回転軸線О141を中心に対象物Mを回転させることができる。本実施形態において、対象物回転駆動部141aは、制御部150からの指令にしたがい、回転軸線О141の周りを所定角度ごとに回転させることができる。また、制御部150は、エンドエフェクタ20が対象物Mの前記回転角度に応じた所定位置に位置するようにロボット110を位置制御する。ロボット110は、制御部150からの指令にしたがい、エンドエフェクタ20を対象物Mの回転角度に応じた目標位置に移動させる。
図4には、本発明の一実施形態に係る、エンドエフェクタ20を、当該エンドエフェクタ20の第2支持部24bが正位置である状態で概略的に示す。ここで、正位置とは、後述の巻付ローラ23aが上側に位置するとともに当該巻付ローラ23aが対象物Mの一方の側面S1を向くように、第2支持部24bが位置決めされた位置である。
エンドエフェクタ20は、ジョイント部21と、線状部材Lを導入させる導入部22と、導入部22から導入された線状部材Lを排出する排出部23と、ジョイント部21、導入部22及び排出部23を支持する支持部24とを有している。支持部24は、ジョイント部21と導入部22とが間隔を置いて配置されている第1支持部24aと、排出部23が配置されている第2支持部24bとを有している。第2支持部24bは、当該第2支持部24bの延在軸線О2が第1支持部24aの延在軸線О1に対して交差しているとともに当該第2支持部24bが第1支持部24aを挟んでジョイント部21と対向する側に位置するように、当該第1支持部24aに連結されている。本実施形態において、ジョイント部21は、第7アーム112gの先端、即ち、ロボットアーム112の先端E112に取り付けることができる。
導入部22は、線状部材Lをエンドエフェクタ20内に導入する。本実施形態において、導入部22は、入線ガイドローラ22aを有している。入線ガイドローラ22aは、第1支持部24aに対して自由回転可能に取り付けられている。入線ガイドローラ22aは、線状部材Lが巻き掛けられることによって、当該線状部材Lをエンドエフェクタ20内に誘導させることができる。これによって、線状部材Lは、入線ガイドローラ22aによってエンドエフェクタ20内に導入される。
符号25は、導入部22から導入された線状部材Lをエンドエフェクタ20内に引き込むための線状部材引き込み部である。線状部材引き込み部25は、第1支持部24aに配置されている。
本実施形態において、線状部材引き込み部25は、第1支持部24aに対して回転可能な送りローラ25aと、第1支持部24aに対して回転可能であるとともに第1支持部24aに対してスライド可能なピンチローラ25bと、ピンチローラ25bを移動させるためのアクチュエータ25c(以下、「ピンチローラ用アクチュエータ25c」ともいう。)と、を有している。送りローラ25aは、サーボモータ等の駆動源によって回転させることができる。ピンチローラ25bは、第1支持部24aに対して自由回転可能に配置されている。ピンチローラ用アクチュエータ25cは、ピンチローラ25bを送りローラ25aに向かって押圧することによって、当該ピンチローラ25bを送りローラ25aに押し付けることができる。これによって、送りローラ25aとピンチローラ25bとの間に挟まった線状部材Lをエンドエフェクタ20内に引き込むことができる。ピンチローラ用アクチュエータ25cはまた、ピンチローラ25bを送りローラ25aから遠ざけることによって、当該ピンチローラ25bを送りローラ25aから離間させることができる。これによって、送りローラ25aとピンチローラ25bとの間の線状部材Lに対する押し力を調整または解除することができる。
符号26は、線状部材Lの張力を制御するための張力制御部である。本実施形態に係る、エンドエフェクタ20は、第1支持部24aに張力制御部26を有している、具体的には、張力制御部26は、導入部22よりも第2支持部24b側に位置している。詳細には、張力制御部26は、導入部22よりも線状部材Lの送り方向下流側、さらに、本実施形態では、線状部材引き込み部25よりも線状部材Lの送り方向下流側に位置している。張力制御部26は、例えば、線状部材Lの巻き掛けの向きを変えることによって、または、後述のダンサアーム26cのように、線状部材Lを2つのローラに巻き掛けたときの距離を変えることによって、または、これらの両方によって、線状部材Lに残った巻き癖、当該線状部材に残った残留応力、または、その両方などを除去することができる。具体的には、張力制御部26は、線状部材供給部120の巻き出し、或いは、フェスツーン130の動作によって発生する、張力外乱を抑制することを目的とする。これによって、張力外乱によって発生が懸念される、影響(例えば、上記残留応力)、および、巻き付け時の位置ズレが抑制される。
本実施形態において、張力制御部26は、線状部材引き込み部25から送り出された線状部材Lを巻き掛けるダンサローラ26a及びガイドローラ26bと、ダンサローラ26aを自由回転可能に支持するダンサアーム26cと、を有している。ダンサローラ26aには、線状部材Lが巻き掛けられている。本実施形態において、線状部材Lの張力は、例えば、ダンサアーム26cの開き角度に応じたダンサローラ26aの位置の変化によって制御することができる。張力制御された線状部材Lは、張力制御部26を通って排出部23に送り出される。
排出部23は、張力制御部26から送り出された線状部材Lを、さらに対象物Mに向かって送り出す。本実施形態において、排出部23は、巻付ローラ23aを有している。巻付ローラ23aは、第2支持部24bに対して自由回転可能に配置されている。巻付ローラ23aの外周面には、周溝が形成されている。線状部材Lは、巻付ローラ23aの周溝によってローラ軸線両側を保持することができる。巻付ローラ23aは、エンドエフェクタ20内を流れる線状部材Lをエンドエフェクタ20の外側に送り出すことができる。これによって、巻付ローラ23aを対象物Mに押し付ければ、巻付ローラ23aから送り出された線状部材Lを対象物Mに取り付けることができる。したがって、巻付ローラ23aを対象物Mに押し付けた状態でエンドエフェクタ20を対象物Mの周りに回転させれば、線状部材Lを対象物Mに対して巻き付けることができる。
図2を参照しつつ説明すると、本実施形態に係る、生産システム100において、線状部材Lを対象物Mに巻き付けるときには、当該対象物Mは、対象物支持部140の対象物回転駆動部141aによって、当該対象物回転駆動部141aの回転軸線О141周りを所定角度ごとに順次回転させる。また、本実施形態に係る、生産システム100において、ロボット110は、エンドエフェクタ20の巻付ローラ23aが線状部材Lを巻き付けるべき対象物Mの目標位置に位置するように、当該対象物Mの回転角度に応じた所定位置に位置制御される。即ち、本実施形態に係る、生産システム100は、対象物Mを回転させながら、エンドエフェクタ20の巻付ローラ23aが当該対象物Mの回転角度に応じた所定位置に位置するように、ロボット110を位置制御する。
本実施形態において、線状部材Lを対象物Mに巻き付ける位置は、エンドエフェクタ20の巻付ローラ23aの位置に依存する。図4および図5に示すように、本実施形態に係るエンドエフェクタ20において、巻付ローラ23aは、線状部材Lが排出される位置P(「材料パス位置P」ともいう。)が後述する駆動回転部29の回転中心軸線О3上となる位置に配置されている。
加えて、図4に示すように、本実施形態において、排出部23は、巻付ローラを移動させるためのアクチュエータ23b(以下、「巻付ローラ用アクチュエータ23b」ともいう。)を有している。巻付ローラ用アクチュエータ23bは、巻付ローラ23aを対象物Mに向かって押圧することによって、当該巻付ローラ23aを対象物Mに押し付けることができる。巻付ローラ用アクチュエータ23bはまた、巻付ローラ23aを対象物Mから遠ざけることによって、当該巻付ローラ23aを対象物Mから離間させることができる。これによって、巻付ローラ23aと対象物Mとの間の線状部材Lに対する押し力を調整または解除することができる。本実施形態において、巻付ローラ用アクチュエータ23bは、エアーシリンダで構成されている。エアーシリンダによれば、対象物Mの下地表面(巻付ローラ23aが押し付けられる対象物Мの表面)に形成された凹凸形状の変化は、当該エアーシリンダの伸縮によって吸収することができる。ただし、巻付ローラ用アクチュエータ23bには、油圧シリンダ、モータアクチュエータなどの、アクチュエータを採用することができる。また、本発明によれば、巻付ローラ用アクチュエータ23bは、省略することができる。
符号27は、排出部23から送り出された線状部材Lを切断するための切断部である。本実施形態において、切断部27は、第1支持部24aに設けられている。本実施形態において、切断部27は、線状部材Lを切断するためのカッター27aと、カッター27aを伸縮移動させるためのアクチュエータ27b(以下、「カッター用アクチュエータ27b」ともいう。)を有している。カッター用アクチュエータ27bは、エアーシリンダ、油圧シリンダ、モータアクチュエータなどのいずれであってもよい。カッター用アクチュエータ27bを用いれば、カッター27aを伸縮移動させることによって、線状部材Lを容易に切断することができる。ただし、本発明によれば、カッター用アクチュエータ27bは、省略することができる。
符号28は、対象物Mの周辺情報を得るための情報取得部である。本実施形態に係る、エンドエフェクタ20は、第2支持部24bに、情報取得部28を有している。具体的には、エンドエフェクタ20は、第2支持部24bの先端側の位置に情報取得部28を有している。
情報取得部28は、線状部材Lが取り付けられる対象物Mの周辺の情報を集める。対象物Mの周辺情報(以下、「対象物周辺情報」ともいう。)としては、例えば、対象物Mの面積、長さ、幅、色、位置、形状が挙げられる。また、情報取得部28としては、例えば、画像センサが挙げられる。本実施形態では、情報取得部28から得られた対象物周辺情報は、制御部150に入力される。制御部150は、前記対象物周辺情報に基いて、線状部材Lを対象物Mに取り付けるように、ロボット110および対象物支持部140を制御する。
本実施形態に係る、エンドエフェクタ20は、対象物Mに線状部材Lを取り付けるため、当該線状部材Lを、対象物Mに向けて送り出すことができる。エンドエフェクタ20を用いれば、ロボット110の動きに合わせて、線状部材Lを対象物Mの所望の位置に取り付けることができる。また、エンドエフェクタ20において、支持部24は、第1支持部24aと、第2支持部24bとを有しており、第2支持部24bは、当該第2支持部24bの延在軸線О2が第1支持部24aの延在軸線О1に対して交差しているとともに当該第2支持部24bが第1支持部24aを挟んでジョイント部21と対向する側に位置するように、当該第1支持部24aに連結されている。したがって、エンドエフェクタ20によれば、線状部材Lを動かすことによって当該線状部材Lを対象物Мに対して取り付けることができる。
具体的には、線状部材Lをエンドエフェクタ20で保持することにより当該線状部材Lを対象物Mに対して移動させる。この場合、対象物Mをエンドエフェクタ20で保持することにより当該対象物Mを線状部材Lに対して移動させる場合に比べて、エンドエフェクタ20の動作は小周りが利いた動作となる。このため、対象物Mを線状部材Lに対して移動させるのではなく、線状部材Lを対象物Mに対して移動させれば、当該線状部材Lを対象物Mに対して容易に取り付けることができる。対象物Mではなく、線状部材Lを動かすことは特に、線状部材Lを対象物Mの細かい領域に取り付ける必要がある場合に有効である。
加えて、エンドエフェクタ20によれば、線状部材Lを精度よく対象物Mに取り付けることができる。エンドエフェクタ20によれば、線状部材Lが導入部22から排出部23に至るまで経路は、ジョイント部21を通ることなく、当該ジョイント部21を迂回する。これによって、エンドエフェクタ20に配置される様々な要素(25~28)は、ジョイント部21から排出部23に向かう経路の途中(ジョイント部21と排出部23との間の領域)だけではなく、導入部22から排出部23に向かう経路の途中(ジョイント部21と排出部23との間の領域に対して交差して当該領域から離れた領域)にも配置することができる。したがって、エンドエフェクタ20によれば、上述のとおり、エンドエフェクタ20に配置される様々な要素(25~28)をジョイント部21と排出部23との間にのみ配置する必要はない、したがって、エンドエフェクタ20によれば、ジョイント部21と排出部23との間の距離を短く抑えることができる。この場合、ジョイント部21と排出部23との間の距離を短く抑えられる分、排出部23を作用点とするジョイント部21周りのモーメントを小さく抑えることができる。これによって、排出部23が外部から受ける力の影響(例えば、排出部23が対象物Mと接触したときに生じ得る、振動および排出部23と対象物Mとの間のずれの少なくともいずれか一方)を抑えることができる。したがって、エンドエフェクタ20によれば、線状部材Lを精度よく対象物Mに取り付けることができる。
また、エンドエフェクタ20は、第1支持部24aと第2支持部24bとの間に、第2支持部24bを第1支持部24aに対して回転させる駆動回転部29を有している。
図5には、エンドエフェクタ20を、当該エンドエフェクタ20の第2支持部24bが反転位置である状態で概略的に示す。ここで、反転位置とは、巻付ローラ23aが下側に位置するとともに当該巻付ローラ23aが対象物Mの他方の側面S2を向くように、第2支持部24bが位置決めされた位置である。図5を参照すれば、第2支持部24bは、駆動回転部29の回転中心軸線О3の周りに回転させることができる。本実施形態において、駆動回転部29は、サーボモータによって構成されている。
図6には、エンドエフェクタ20を排出部23側から概略的に示す。図6を参照すれば、エンドエフェクタ20をX軸方向(タイヤ中心軸線が水平面に含まれるときの当該タイヤ中心軸線に対して平行な方向)で視た場合、第1支持部24aの延在軸線О1は、第2支持部24bの延在軸線О2に対して排出部23側よりもジョイント部21側に角度αだけ傾いている。第1支持部24aを傾斜させた場合、第1支持部24aの延在軸線О1と第2支持部24bの延在軸線О2とが直交しているときに比べて、第1支持部24aと第2支持部24bとの曲げ角度(α)が緩やかになる。この場合、線状部材Lを巻き付けるとき、或いは、対象物支持部140から対象物Mを搬送するときにおいて、第1支持部24aが対象物Mに対して干渉にし難くなる。即ち、この場合、第1支持部24aが対象物Mに対して接触し難くなるため、線状部材Lを巻き付けるとき、或いは、対象物Mを搬送するときに有利である。
また、図6を参照すれば、本実施形態において、駆動回転部29の回転中心軸線О3は、側面視において、第2支持部24bの延在軸線О2に対して平行である。加えて、本実施形態において、駆動回転部29の回転中心軸線О3は、図6に示すように側面視において、巻付ローラ23aの周溝中心(周溝の溝底の最深部)を通る軸線である。即ち、巻付ローラ23aは、駆動回転部29の回転中心軸線О3に対して平行に配置され、巻付ローラ23aの材料パス位置Pは、駆動回転部29の回転中心軸線О3上に存在する。一方、図7は、エンドエフェクタ20の外形形状を上方から概略的に示す平面図である。図7を参照すれば、駆動回転部29の回転中心軸線О3は、平面視において、第2支持部24bの延在軸線О2に対して角度βで交差している。
例えば、図4に示すように、本実施形態に係るエンドエフェクタ20において、駆動回転部29の回転中心軸線О3は、巻付ローラ23aの接線となる。具体的には、巻付ローラ23aは、当該巻付ローラ23aの材料パス位置Pが駆動回転部29の回転中心軸線О3上に位置するように配置されている。即ち、本実施形態に係るエンドエフェクタ20において、巻付ローラ23aの材料パス位置Pは、駆動回転部29の回転中心軸線О3との接点となる。これによって、エンドエフェクタ20において、駆動回転部29の回転中心軸線О3の周りに第2支持部24bを回転させたときも、巻付ローラ23aの材料パス位置Pは常に、回転駆動回転部29の回転中心軸線О3上の1点の位置に位置する。例えば、エンドエフェクタ20において、巻付ローラ23aの材料パス位置Pは、図4の正位置の状態と、図5の反転位置の状態とのいずれの状態においても、回転駆動回転部29の回転中心軸線О3上の1点の位置に位置する。即ち、第2支持部24bを任意の角度に回転させたときでも、線状部材Lを対象物Mに対して巻き付けるときの基準位置(始点)は、回転駆動回転部29の回転中心軸線О3上の1点の固定された位置となる。このように、本実施形態に係る、エンドエフェクタ20によれば、第2支持部24bを駆動回転部29の回転中心軸線О3の周りの任意の角度に回転させたときでも、材料パス位置Pは、駆動回転部29の回転中心軸線О3の同じ位置に位置することから、第2支持部24bの位置が図4または図5のどちらの位置の場合でも、材料パス位置Pの位置は変わらない。このため、本実施形態によれば、材料パス位置Pの位置を維持しつつ、図4の位置から図5の位置への切り替え、図5の位置から図6の位置への切り替えなどの、第2支持部24bの任意の回転位置の切り替えを、新たなエンドエフェクタ20に付け替えるなどの、新たな段取りを要することなく、即ち、人手を介入させることなく実現することができる。したがって、この場合、第2支持部24bを任意の角度に回転させることによって、対象物Mに対して様々な方向から、線状部材Lの取り付けを容易に行うことができる。
本実施形態に係る、エンドエフェクタ20のように、第2支持部24bを第1支持部24aに対して回転させる場合、線状部材Lを対象物Мに対してより広い角度で取り付けることが可能となる。
例えば、エンドエフェクタ20によれば、ロボット110を動かすだけで、対象物Mの両側面(S1、S2)に線状部材Lを巻き付けることができる。具体的には、図8に示すように、巻付ローラ23aが対象物Mの一方の側面S1側に向いて線状部材Lが巻き付けられるように、ロボット110の動きを制御する。これによって、対象物Mの一方の側面S1の所望の位置に線状部材Lを巻き付けることができる。或いは、図9に示すように、巻付ローラ23aが対象物Mの他方の側面S2側に向いて線状部材Lが巻き付けられるように、ロボット110の動きを制御する。これによって、対象物Mの他方の側面S2にも線状部材Lを巻き付けることができる。この場合、第2支持部24bを第1支持部24aに対して回転させれば、巻き付け位置の迅速な切り替えが可能となる。このように、本実施形態によれば、対象物Mの一方の側面S1に線状部材Lを巻き付けたのち、対象物Mの他方の側面S2に線状部材Lを巻き付けることができる。なお、本発明によれば、上記の手順と逆の手順を辿ることによって、対象物Mの他方の側面S2に線状部材Lを巻き付けたのち、対象物Mの一方の側面S1に線状部材Lを巻き付けることもできる。また、本実施形態に係る、生産システム100では、上述のとおり、対象物Mを回転させながら、巻付ローラ23aが対象物Mの回転角度に応じた所定位置に位置するように、ロボット110を位置制御する。図8および図9の巻き付け方法は、例えば、未加硫のタイヤにおいて、ビードワイヤ8を巻き付けるときに用いることができる。
また、ロボット110によれば、対象物Mに形成された開口部AMの内縁部に線状部材Lを取り付けることができる。具体的には、図10に示すように、対象物Mの一方の側面S1側において、巻付ローラ23aが対象物Mの内縁部側に向いて線状部材Lが巻き付けられるように、ロボット110の動きを制御する。これによって、対象物Mの一方の側面S1側において、対象物Mの開口部AMを形作る当該対象物Мの内縁部に対して線状部材Lを巻き付けることができる。或いは、図11に示すように、対象物Mの他方の側面S2側において、巻付ローラ23aが対象物Mの内縁部側に向いて線状部材Lが巻き付けられるように、ロボット110の動きを制御する。これによって、対象物Mの一方の側面S1側において、対象物Mの開口部AMを形作る当該対象物Мの内縁部に対して線状部材Lを巻き付けることができる。この場合もまた、第2支持部24bを第1支持部24aに対して回転させれば、巻き付け位置の迅速な切り替えが可能となる。このように、本実施形態によれば、対象物Mの一方の側面S1側の内縁部に線状部材Lを巻き付けたのち、対象物Mの他方の側面S2側の内縁部に線状部材Lを巻き付けることができる。なお、本発明によれば、上記の手順と逆の手順を辿ることによって、対象物Mの他方の側面S2側の内縁部に線状部材Lを巻き付けたのち、対象物Mの一方の側面S1側の内縁部に線状部材Lを巻き付けることもできる。なお、これらの場合においても、本実施形態に係る、生産システム100では、対象物Mを回転させながら、巻付ローラ23aが対象物Mの回転角度に応じた所定位置に位置するように、ロボット110を位置制御する。図10および図11の巻き付け方法は、例えば、未加硫のタイヤの内縁部に、補強部材を巻き付けるときに用いることができる。さらに、図10および図11の巻き付け方法は、対象物Mの内周面に線状部材Lを巻き付けるときにも用いることができる。具体例としては、未加硫のタイヤの内周面に、線状部材Lとしてパンク防止部材を巻き付けるときに用いることができる。
また、ロボット110によれば、対象物Mの外周面S3に線状部材Lを取り付けることができる。具体的には、図12に示すように、対象物Mの外周面S3の上側において、巻付ローラ23aが対象物Mの外周面S3側に向いて線状部材Lが巻き付けられるように、ロボット110の動きを制御する。これによって、対象物Mの外周面S3の上側から、当該対象物Mの外周面S3に対して線状部材Lを巻き付けることができる。或いは、図13に示すように、対象物Mの外周面S3の下側において、巻付ローラ23aが対象物Mの外周面S3側に向いて線状部材Lが巻き付けられるように、ロボット110の動きを制御する。これによって、対象物Mの外周面S3の下側から、当該対象物Mの外周面S3に対して線状部材Lを巻き付けることもできる。この場合もまた、第2支持部24bを第1支持部24aに対して回転させれば、巻き付け位置の迅速な切り替えが可能となる。なお、これらの場合においても、本実施形態に係る、生産システム100では、対象物Mを回転させながら、巻付ローラ23aが対象物Mの回転角度に応じた所定位置に位置するように、ロボット110を位置制御する。また、図12および図13において、矢印D1は、エンドエフェクタ20(巻付ローラ23a)の送り方向である。さらに、図12および図13の巻き付け方法は、例えば、未加硫のタイヤにおいて、トレッド部側およびショルダ部側の少なくともいずれか一方に線状部材Lを巻き付けるときに用いることができる。トレッド側に巻き付ける場合、例えば、線状部材Lは、ベルト11、スパイラルレイヤー、BaseやCapなどのリボン、間ゴムなどが挙げられる。また、ショルダ側に巻き付ける場合、例えば、線状部材Lは、補強層12などが挙げられる。
図8~13で説明したように、第2支持部24bを第1支持部24aに対して回転させれば、ロボットアーム112を必要以上に回転させることなく、線状部材Lを対象物Mの任意の位置に取り付けることができる。したがって、本発明に係るエンドエフェクタによれば、線状部材Lを対象物Mに対してより広い角度で取り付けることが可能となる。
また、例えば、図4を参照すれば、エンドエフェクタ20は、第2支持部24bに情報取得部28を有している。この場合、情報取得部28から得られた前記対象物周辺情報に基いて、線状部材Lを対象物Mに取り付けることができる。したがって、この場合、線状部材Lを対象物Мに対してより精度よく取り付けることが可能となる。特に本実施形態に係る、エンドエフェクタ20は、第2支持部24bの先端側の位置に情報取得部28を有している。この場合、対象物Mの周辺情報をより正確に得ることができる。ただし、本発明によれば、情報取得部28は、第2支持部24bの任意の位置に配置することができる。
また、エンドエフェクタは、第1支持部24aに、張力制御部26を有している。この場合、線状部材Lが排出部23に到達する前に、線状部材Lに残った巻き癖、当該線状部材Lに残った残留応力、または、その両方などを除去することができる。したがって、この場合、線状部材を対象物に対してより精度よく取り付けることが可能となる。
さらに、エンドエフェクタ20において、ジョイント部21は、ロボットアーム112に対して着脱可能な構造を有している。この場合、エンドエフェクタ20を既存の汎用ロボットに適用させることができる。
次いで、図2の生産システム100の概要について、図1を参照しつつ説明する。
図2の生産システム100は、図1のタイヤ1を製造するために使用される。図2を参照すればまず、ビードワイヤ8が線状部材Lとして線状部材供給部120から引き出される。このとき、ビードワイヤ8から分離された被覆材8aは、被覆材回収部160に回収される。線状部材供給部120から引き出されたビードワイヤ8は、フェスツーン130を通って張力制御されたのち、ロボット110に送られる。なお、本実施形態において、フェスツーン130は、省略することができる。
ロボット110は、エンドエフェクタ20を通して、対象物支持部140で支持された対象物Мにビードワイヤ8を巻き付ける。本実施形態では、対象物Мは、未加硫のゴムタイヤである。本実施形態では、ロボット110の動きがビードワイヤ8の動きを制御する。本実施形態では、ビードワイヤ8は、開口部AMの内縁に沿って対象物Mの側面S1に巻き付けられる。これによって、対象物Mの側面S1にビード7を形成することができる。
ビード7の形成方法としては、以下の方法がある。例えば、図8に示すように、エンドエフェクタ20の第2支持部24bを正位置とし、対象物Mを回転させながら、当該対象物Mの回転角度に応じた所定位置にロボット110を位置制御することによって対象物Mの一方の側面S1にビードワイヤ8を巻き付ける。これによって、対象物Мの一方の側面S1にビード7が形成される、次いで、第2支持部24bを第1支持部24aに回転させることによって、例えば、図9に示すように、エンドエフェクタ20の第2支持部24bを反転位置とし、対象物Mを回転させながら、当該対象物Mの回転角度に応じた所定位置にロボット110を位置制御することによって対象物Mの他方の側面S2にビードワイヤ8を巻き付ける。これによって、対象物Мの他方の側面S2にもビード7が形成される、これらの工程によって、対象物Мの両側面S1、S2にはそれぞれ、ビード7が形成される。
ビードワイヤ8の巻き付け方法には、例えば、2つの巻き付け方法が挙げられる。図14には、線状部材Lの巻き付け方法の一例を示す。図14の巻き付け方法は、ピッチ送り巻きである。ピッチ送り巻きでは、線状部材Lの一端Leからの巻き付けが各周回ごとに実質的に一定の直径となる。図15には、線状部材Lの巻き付け方法の他の例を示す。図15の巻き付け方法は、らせん巻きである。らせん巻きでは、線状部材Lの一端Leからの巻き付けがらせん状となる。本実施形態によれば、ロボット110が線状部材Lの動きを制御するため、線状部材Lを巻き付けるときの始点の位置をタイヤ径方向内側(巻き付け中心側)またはタイヤ径方向外側(巻き付け中心外側)のいずれかとすることができる。例えば、図14を参照すれば、ピッチ送り巻きの場合、ビードワイヤ8を巻き付けるときの始点をタイヤ径方向内側とし、矢印D1に示すように、ビードワイヤ8をタイヤ径方向外側に向かって巻き付けることができる。或いは、ビードワイヤ8を巻き付けるときの始点をタイヤ径方向外側とし、矢印D2に示すように、ビードワイヤ8をタイヤ径方向内側に向かって巻き付けることもできる。同様に、例えば、図15を参照すれば、らせん巻きの場合もまた、ビードワイヤ8を巻き付けるときの始点をタイヤ径方向内側とし、矢印D1に示すように、ビードワイヤ8をタイヤ径方向外側に向かって巻き付けることができる。或いは、ビードワイヤ8を巻き付けるときの始点をタイヤ径方向外側とし、矢印D2に示すように、ビードワイヤ8をタイヤ径方向内側に向かって巻き付けることもできる。
さらに、ロボット110を用いた線状部材Lの巻き付けによれば、対象物Mの側面(S1,S2)に対して、図16に示すような構造の巻き付けを行うことができる。
図16では、線状部材Lを巻き付けるときの始点は、対象物Мの中心軸線外側(タイヤ径方向外側)である。この例では、線状部材Lは、図中の矢印で示すように、一筆書きのプロセスによって巻き付けられている。具体的には、線状部材Lは、対象物Mの側面(S1,S2)に接する1列目として、対象物Мの中心外側を始点に対象物Мの中心軸線側(タイヤ径方向内側)に向かって巻き付けられる。次いで、1列目に引き続いて、2列目は、巻き付けの始点を対象物Мの中心軸線側を折返しとし、対象物Mの中心軸線外側に向かって巻き付けられる。そして、2列目に引き続いて、3列目として、巻き付けの始点を対象物Мの中心軸線外側を折返しとし、再び、対象物Mの中心軸線側に向かって巻き付けられる。こうした巻き付け方法によれば、1~3列目を連続的につなげた状態での巻き付けが可能となる。即ち、こうした巻き付け方法によれば、線状部材Lの巻き付けを単一の線状部材またはより少ない数の線状部材Lによって行うことができる。例えば、1列ごとに巻き付けを行った場合、この巻き付けによって得られた巻き付け構造には、より多くの線状部材Lの端部(具体的には、複数の線状部材Lの間に形成される、切れ目または繋ぎ目)が存在することになる。これに対し、図16のような一筆書きプロセスの巻き付け方法によれば、上記のような切れ目または繋ぎ目を低減させることができる。このため、こうした一筆書きプロセスの巻き付け方法によって得られる巻き付け構造は、ユニフォミティに優れる。また、こうした一筆書きプロセスの巻き付け方法によって得られる巻き付け構造は、前記切れ目または繋ぎ目に起因して生じ得る不具合を低減させることができる。
対象物Mの中心軸線(例えば、タイヤ中心軸線)が横になるような状態(例えば、図2の対象物Mの状態)で、当該対象物Mの側面(S1、S2)に対して、線状部材Lを巻き付けようとする場合、対象物Mの中心軸線側からの、線状部材Lの巻き掛けは、人手を介した巻き付けでは困難であった。これに対し、本実施形態のように、線状部材Lの巻き付けをロボット110によって行えば、対象物Mの中心軸線側からの、当該線状部材Lの巻き掛けを容易に行うことができる。
本実施形態に係る、ロボット110は、線状部材Lを巻き付けるためのエンドエフェクタを有している。したがって、ロボット110によれば、線状部材Lを動かすことによって当該線状部材Lを対象物Мに対して取り付けることが可能となる。特に、上述のように、対象物Mの側面(S1,S2)に線状部材Lを巻き付ける場合には有効である。
また、本発明に係る、ロボット110は、6軸以上の自由度を有していることが好ましい。この場合、ロボット110がより人間に近い動きになる。具体的には、エンドエフェクタ20の位置及び姿勢をより自由に動かすことが可能となる。したがって、この場合、線状部材Lをより人間に近い動作で取り付けることができる。
さらに、ロボット110によれば、線状部材Lは、図12および図13に示すように、対象物Mの外周面S3に巻き付けることができる。対象物Mが未加硫のタイヤである場合、対象物Мの外周面S3は、トレッド部側に形成された面である。この場合、線状部材Lとしては、例えば、トレッド部側に巻き付けられる、スパイラルレイヤーが挙げられる。図17には、ロボット110を用いて実現可能な、対象物Mの外周面S3に対する、線状部材Lの巻き付け方法の一例を、タイヤ平面視で概略的に示す。図17の巻き付け方法は、ピッチ送り巻きである。ピッチ送り巻きでは、タイヤ幅方向一端からの巻き付けが各周回ごとに実質的にタイヤ中心軸線に対して直交している。即ち、ピッチ送り巻きでは、タイヤ幅方向一端からの巻き付けが各周回ごとに実質的にタイヤ周方向に対して平行になる。また、図18には、ロボット110を用いて実現可能な、対象物Mの外周面S3に対する、線状部材Lの巻き付け方法の他の例を、タイヤ平面視で概略的に示す。図18の巻き付け方法は、らせん巻きである。らせん巻きでは、タイヤ幅方向一端からの巻き付けが各周回ごとに実質的にタイヤ中心軸線に対して傾斜している。即ち、らせん巻きでは、タイヤ幅方向一端からの巻き付けが各周回ごとに実質的にタイヤ周方向に対して傾斜している。
また、本実施形態に係る、生産システム100は、上記のロボット110と、ロボット110に線状部材Lを供給する線状部材供給部120と、対象物Мを支持する対象物支持部140と、線状部材Lを対象物Мに取り付けるようにロボット110を制御する制御部150と、を有している。したがって、生産システム100によれば、線状部材Lを動かすことによって当該線状部材Lを対象物Мに対して取り付けることが可能となる。
また、本実施形態に係る、生産システム100は、対象物Мを動かすための対象物駆動部141と、対象物駆動部141を制御する制御部150と、を有している。この場合、線状部材Lを対象物Мに対してより精度よく取り付けることが可能となる。
特に、本実施形態に係る、生産システム100において、対象物駆動部141は、対象物Mを回転させる対象物回転駆動部141aを含んでおり、制御部150は、エンドエフェクタ20が対象物Mの回転角度に応じた所定位置に位置するように、ロボット制御部110を位置制御する。この場合、対象物Mに対する線状部材Lの巻き付けをより精度よく行うことができる。特に、ロボット110を対象物Mの回転角度に応じた所定位置に位置制御させる場合、複雑な巻き付けも容易に行うことができる。また、本実施形態に係る、生産システム100によれば、対象物Mを回転させることによって、迅速な巻き付けが可能となる。
図19は、本発明の他の実施形態に係る、生産システム200を概略的に示す図である。
本実施形態に係る、生産システム200は、1つの対象物支持部140と、当該1つの対象物支持部140の周りに配置された複数のユニットUと、を有している。複数のユニットUには、それぞれ、1つのロボット110と、当該1つのロボット110に線状部材Lを供給する線状部材供給部120と、が含まれている。
本発明において、線状部材Lは、ワイヤ(例えば、ビードワイヤ8)などの線材に限定されることはなく、その定義は広い範囲のものを含む。例えば。線状部材Lには、前記線材以外に、ベルト(例えば、ベルト11)、リボン(例えば、押出し機から直接引き出されたゴム部材から成るリボン状部材)などの帯状の部材が含まれる。本発明において、線状部材供給部120には、本実施形態のような、ビードワイヤ8を供給するビードワイヤ供給部以外にも、以下のような線状部材供給部が含まれる。線状部材供給部120の具体例としては、エンドレスベルトを供給するエンドレスベルト供給部と、リボンを供給するリボン供給部と、スパイラルコードを供給するスパイラルコード供給部と、周方向インサートを供給する周方向インサート供給部と、MSB(モノスパイラルベルト)を供給するMSB供給部と、の少なくともいずれか1つが含まれる。ただし、線状部材供給部120の具体例は、これらに限定されることはなく、対象物Mに対して新たに巻き付けを要する線状部材Lを供給できるものであればよい。
図19を参照すれば、本実施形態において、ユニットUは、例示的に、5つのユニットU1~U5を含む。ユニットU1は、線状部材Lとしてビードワイヤ8を供給する線状部材供給部120と、当該線状部材供給部120からのビードワイヤ8がフェスツーン130を介して供給されるロボット110とを含む。ユニットU2は、線状部材Lとしてスパイラルコードを供給する線状部材供給部120と、当該線状部材供給部120からの前記スパイラルコードがフェスツーン130を介して供給されるロボット110とを含む。ユニットU3,U4は、それぞれ、線状部材Lとしてリボンを供給する線状部材供給部120と、当該線状部材供給部120からの前記リボンがフェスツーン130を介して供給されるロボット110とを含む。ユニットU5は、線状部材Lとしてベルト11を供給する線状部材供給部120と、当該線状部材供給部120からのベルト11がフェスツーン130を介して供給されるロボット110とを含む。1つの対象物支持部140は、1つの対象物M(例えば、未加硫のタイヤ)を支持する。これによって、1つの対象物M(タイヤ)には、複数のユニットUの各ユニット(U1~U5)に配置された、それぞれのロボット110によって、各種の線状部材Lが順次巻き付けられる。
生産システム200は、1つの対象物支持部140の周りに複数のユニットUを配置し、当該複数のユニットUのそれぞれが、1つのロボット110と、当該1つのロボット110に線状部材Lを供給する線状部材供給部120を含んでいる。この場合、例えば、エンドエフェクタ20に供給すべき線状部材Lを巻き付け工程ごとに交換する作業、各種の線状部材Lに対応させたエンドエフェクタ20をロボット110に付け替える作業などの、余分な作業を行うことなく、複数の線状部材Lを巻き付けることができる。したがって、この場合、1つの対象物Mに対して、複数の線状部材Lを効率的に取り付けることが可能となる。すなわち、生産システム200によれば、効率的なタイヤ生産が可能となる。
なお、生産システム200において、対象物搬送路170は、対象物Mを搬送するための搬送路である。また、生産システム200においてもまた、フェスツーン130は省略することができる。また、本発明によれば、図19のユニットU3およびU4のように、複数の線状部材供給部には、同種の線状部材L(図19では、リボン)を供給する供給部を含んでもよい。
ところで、本発明によれば、図2の生産システム100において、線状部材供給部120には、複数の線状部材供給部が含まれていてもよい。例えば、生産システム100は、当該生産システム100の供給網として、上記の線状部材供給部120を含んでいてもよい。この場合、エンドエフェクタ20に対して必要な線状部材Lを適宜交換することにより、或いは、エンドエフェクタ20を適宜交換することにより、1つの対象物Мに複数の線状部材Lを取り付けることができる。また、本発明によれば、この場合、図19の生産システム200と同様に、複数の線状部材供給部には、同種の線状部材を供給する供給部を含んでもよい。
また、本実施形態において、対象物Мは、環状部材である。この場合、未加硫のゴムタイヤなどの環状部材にコードなどの線状部材Lを取り付けることができる。
上述したところは、本発明の一実施形態について説明を行ったにすぎず、特許請求の範囲に従えば、様々な変更が可能となる。例えば、エンドエフェクタ20において、第2支持部24bは、第1支持部24aに対して回転しないように構成することができる。例えば、図4を参照すれば、駆動回転部29は、非回転部とすることできる。この場合、第2支持部24bの正位置及び反転位置の切り替えは、ロボットアームの各関節111を回転させることによって行うことができる。さらに、上述した各実施形態に採用された様々な構成は、適宜、相互に置き換えることができ、又は、組み合わせることができる。
1:空気入りタイヤ, 2;カーカス, 3:トレッド部, 4:ショルダ部, 5:サイドウォール部, 6:ビード部, 7:ビード, 8:ビードワイヤ, 8a:被覆材, 9:ビードフィラー, 10:インナーライナ, 11:ベルト, 11a:内側ベルト, 11b:外側ベルト, 20:エンドエフェクタ, 21:ジョイント部, 22:導入部, 22a:入線ガイドローラ, 23:排出部, 23a:巻付ローラ, 23b:アクチュエータ(巻付ローラ用アクチュエータ), 24:支持部, 24a:第1支持部, 24b:第2支持部, 25:線状部材引き込み部, 25a:送りローラ, 25b:ピンチローラ, 25c:アクチュエータ(ピンチローラ用アクチュエータ), 26:張力制御部, 26a:ダンサローラ, 26b:ガイドローラ, 26c:ダンサアーム, 27:切断部, 27a:カッター, 27b:アクチュエータ(カッター用アクチュエータ), 28:情報取得部, 29:駆動回転部, 100:生産システム, 110:ロボット, 111a~111f:関節, 112:ロボットアーム, 112a:ロボットアームの先端, 120:線状部材供給部, 121:回転ドラム, 130:フェスツーン, 131:支柱, 132:スライド式ローラ, 133:固定式ローラ, 140:対象物支持部, 141:対象物駆動部, 141a:対象物回転駆動部, 141b:対象物スライド駆動部, 150:制御部(ロボット制御部、対象物駆動部制御部), 170:対象物搬送路, L:線状部材, M;対象物, О1:第1支持部の延在軸線, О2:第2支持部の延在軸線, О3:駆動回転部の回転中心軸線
Claims (12)
- ジョイント部と、線状部材を導入させる導入部と、前記導入部から導入された前記線状部材を排出する排出部と、前記ジョイント部、前記導入部及び前記排出部を支持する支持部とを有しており、
前記支持部は、前記ジョイント部と前記導入部とが間隔を置いて配置されている第1支持部と、前記排出部が配置されている第2支持部とを有しており、
前記第2支持部は、当該第2支持部の延在軸線が前記第1支持部の延在軸線に対して交差しているとともに当該第2支持部が前記第1支持部を挟んで前記ジョイント部と対向する側に位置するように、当該第1支持部に連結されている、エンドエフェクタ。 - 前記第1支持部と前記第2支持部との間に、前記第2支持部を前記第1支持部に対して回転させる駆動回転部を有している、請求項1に記載されたエンドエフェクタ。
- 前記第2支持部に、前記対象物の周辺情報を得るための情報取得部を有している、請求項1または2に記載されたエンドエフェクタ。
- 前記第1支持部に、前記線状部材の張力を制御するための張力制御部を有している、請求項1~3のいずれか1項に記載されたエンドエフェクタ。
- 前記ジョイント部は、ロボットアームに対して着脱可能な構造を有している、請求項1~4のいずれか1項に記載されたエンドエフェクタ。
- 請求項1~5のいずれか1項に記載されたエンドエフェクタを有している、ロボット。
- 6軸以上の自由度を有している、請求項6に記載されたロボット。
- 請求項6または7に記載されたロボットと、前記ロボットに前記線状部材を供給する線状部材供給部と、前記対象物を支持する対象物支持部と、前記線状部材を前記対象物に取り付けるように前記ロボットを制御するロボット制御部と、を有している、生産システム。
- 前記対象物を動かすための対象物駆動部と、前記対象物駆動部を制御する対象物駆動部制御部と、を有している、請求項8に記載された生産システム。
- 前記対象物駆動部は、前記対象物を回転させる対象物回転駆動部を含んでおり、前記ロボット制御部は、前記エンドエフェクタが前記対象物の回転角度に応じた所定位置に位置するように前記ロボットを位置制御する、請求項9に記載された生産システム。
- 1つの前記対象物支持部と、当該1つの前記対象物支持部の周りに配置された複数のユニットと、を有しており、前記複数のユニットのそれぞれには、1つの前記ロボットと、当該1つの前記ロボットに線状部材を供給する前記線状部材供給部と、が含まれている、請求項8~10のいずれか1項に記載された生産システム。
- 前記対象物は、環状部材である、請求項8~11のいずれか1項に記載された生産システム。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2021179036A JP2023067626A (ja) | 2021-11-01 | 2021-11-01 | エンドエフェクタ、ロボットおよび生産システム |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2021179036A JP2023067626A (ja) | 2021-11-01 | 2021-11-01 | エンドエフェクタ、ロボットおよび生産システム |
Publications (1)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JP2023067626A true JP2023067626A (ja) | 2023-05-16 |
Family
ID=86326544
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP2021179036A Pending JP2023067626A (ja) | 2021-11-01 | 2021-11-01 | エンドエフェクタ、ロボットおよび生産システム |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JP2023067626A (ja) |
-
2021
- 2021-11-01 JP JP2021179036A patent/JP2023067626A/ja active Pending
Similar Documents
Publication | Publication Date | Title |
---|---|---|
JP4695429B2 (ja) | 空気入りタイヤ及びその製造方法 | |
EP3069862B1 (en) | Pneumatic tire manufacturing method | |
JP4746274B2 (ja) | 改良された、タイヤ用のカーカスプライを製造する方法および装置 | |
JP4523601B2 (ja) | タイヤの成型方法及び成型設備 | |
US20070125471A1 (en) | Split cord geodesic configurations for a tire | |
EP1101597B1 (en) | Method and apparatus for producing a tyre carcass | |
CN101801656B (zh) | 用于制造车用轮胎增强结构的方法和设备 | |
US20050028920A1 (en) | High crown first stage tire building drum | |
US20210178714A1 (en) | Forming device for green tire | |
JPH08142226A (ja) | 空気入りタイヤの製造方法 | |
JPH08230067A (ja) | カレンダ加工装置及びカレンダローラを備えているカレンダ加工装置の1つのカレンダローラを交換する方法 | |
JP2023067626A (ja) | エンドエフェクタ、ロボットおよび生産システム | |
US20090090457A1 (en) | Tire cord application station and method | |
JP2007518589A (ja) | 車輪用タイヤを製造するための方法及び装置 | |
EP1165306B1 (en) | Combined bead loading and apex application system | |
US20070125482A1 (en) | Bi-directional tooling head and method for tire cord application | |
KR101034606B1 (ko) | 차륜용 타이어 제조 방법 및 장치 | |
JP3344644B2 (ja) | 空気入りラジアルタイヤの製造方法 | |
JP2024084598A (ja) | タイヤの製造方法、及びタイヤ製造装置 | |
KR101034604B1 (ko) | 차륜용 타이어 제조 방법 및 장치 | |
JP5116011B2 (ja) | タイヤ製造装置及び製造方法 | |
US7753098B2 (en) | Spring loaded tooling head and method for tire cord application | |
US20090090456A1 (en) | Synchronous drive and method for tire cord application | |
CN112976635B (zh) | 充气轮胎的制造装置及制造方法 | |
US11345106B2 (en) | Manufacturing method of tire component and manufacturing device of tire component |
Legal Events
Date | Code | Title | Description |
---|---|---|---|
A621 | Written request for application examination |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A621 Effective date: 20240722 |