JP2023067597A - 芝生育成方法及び芝生育成システム - Google Patents

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Abstract

Figure 2023067597000001
【課題】ポット芝苗による芝生化完了までの期間を短縮すること。
【解決手段】芝生育成方法は、所定の間隔で芝苗を植え付けられた芝草について、第一条件の周期及び押圧手段の下、芝草を所定の刈り高さで刈り取るとともに芝草の匍匐茎を地面に押圧する第一芝刈り押圧工程S2と、所定の切替条件を満たした後、第一芝刈り押圧工程S2の代わりに、第一条件よりも少なくとも周期が長い又は押圧力が小さい第二条件の周期及び押圧手段の下、芝草を所定の刈り高さで刈り取るとともに芝草の匍匐茎を地面に押圧する第二芝刈り押圧工程S3と、を含む。
【選択図】図1

Description

本開示は、芝生育成方法及び芝生育成システムに関する。
芝生の形成方法として、芝草の種子を撒く播種工法、四角形状にカットされた芝生を張る張芝工法、芝草の匍匐茎を撒布し地面に押圧する撒布工法(例えば、特許文献1)、又は碁盤目状に植え付けたポット芝苗の芝草の生長によりポット芝苗同士の間の領域を埋めて一面を芝生化するポット芝苗工法(例えば、非特許文献1)等が知られている。ポット芝苗工法は、間隔を空けてポット芝苗を植え付ける上、専門業者でなくとも植え付けが容易であるため、施工直後から一面を芝生化する張芝工法に比べて、材料費及び施工費を削減することができる。
特開2000-125611号公報
株式会社ティー・ケー・ケー、"ティフトン芝のポット苗"、平成22年9月17日、[令和2年12月7日検索]、インターネット<URL:http://www.dkk-jp.com/tifton.htm、URL:https://youtu.be/cPQxXiFzS-o>
ところで、ポット芝苗工法は、ポット芝苗の植え付けから、ポット芝苗同士の間の領域が埋まって一面の芝生化が完了するまで、約3ヶ月の期間を要する。そのため、早期に芝生化を行いたい場所には適用ができず、利用場所が限定される。
本開示は、上記の課題に鑑みてなされたものであって、ポット芝苗による芝生化完了までの期間を短縮することができる芝生育成方法及び芝生育成システムを提供することを目的とする。
上記の目的を達成するために、本開示の一態様の芝生育成方法は、所定の間隔で芝苗を植え付けられた芝草について、第一条件の周期及び押圧手段の下、前記芝草を所定の刈り高さで刈り取るとともに前記芝草の匍匐茎を地面に押圧する第一芝刈り押圧工程と、所定の切替条件を満たした後、前記第一芝刈り押圧工程の代わりに、第一条件よりも少なくとも周期が長い又は押圧力が小さい第二条件の周期及び押圧手段の下、前記芝草を所定の刈り高さで刈り取るとともに前記芝草の匍匐茎を地面に押圧する第二芝刈り押圧工程と、を含む。
芝生育成方法の望ましい態様として、第一芝刈り押圧工程は、前記芝草を刈り取る刈刃と、周面から径方向外側に突出して前記匍匐茎を地面に押圧する複数の押圧突起部を有する1つ以上の車輪と、を有する第一芝刈り機によって実施され、第二芝刈り押圧工程は、前記芝草を刈り取る刈刃と、周面から径方向外側に突出して前記匍匐茎を地面に押圧する滑り止め突起部を有する1つ以上の車輪と、を有する第二芝刈り機によって実施され、前記押圧突起部は、前記滑り止め突起部より地面への接地面積が小さい。
芝生育成方法の望ましい態様として、前記押圧突起部は、前記車輪の周面から先端に向かって先細る形状である。
芝生育成方法の望ましい態様として、前記押圧突起部は、錘状、半球状、前記車輪の軸心方向に延びる三角柱状又は半円柱状である。
芝生育成方法の望ましい態様として、前記滑り止め突起部は、地面に接地する先端部分が平坦である。
芝生育成方法の望ましい態様として、前記切替条件は、隣接する前記芝草の匍匐茎が繋がること、緑被率が所定値に達すること、及び前記芝苗を植え付けてから所定日数が経過することのいずれかを含む。
また、本開示の一態様の芝生育成システムは、所定の間隔で芝苗を植え付けられた芝草を刈り取る刈刃と、周面から径方向外側に突出して前記芝草の匍匐茎を地面に押圧する複数の押圧突起部を有する1つ以上の車輪と、を有する第一芝刈り機と、前記芝草を刈り取る刈刃と、周面から径方向外側に突出して前記匍匐茎を地面に押圧する滑り止め突起部を有する1つ以上の車輪と、を有する第二芝刈り機と、前記芝草を撮像する撮像装置と、前記撮像装置が撮像した撮像画像に基づいて、前記第一芝刈り機又は前記第二芝刈り機のいずれかを稼働させるコンピュータと、を含む。
芝生育成システムの望ましい態様として、前記コンピュータは、前記撮像画像から緑被率を算出し、前記緑被率に基づいて、前記第一芝刈り機又は前記第二芝刈り機のいずれかを稼働させる。
本開示によれば、ポット芝苗による芝生化完了までの期間を短縮することができる。
図1は、実施形態の芝生育成方法を示すフローチャートである。 図2は、図1に示す植え付け工程の一例を模式的に示す平面図である。 図3は、図1に示す第一芝刈り押圧工程を説明するための説明図である。 図4は、図1に示す第一芝刈り押圧工程を説明するための説明図である。 図5は、図1に示す第一芝刈り押圧工程を実施する第一芝刈り機の構成例を示す側面図である。 図6は、図5に示す第一芝刈り機の車輪の周面形状を示す図である。 図7は、図2に示す第二芝刈り押圧工程を実施する第二芝刈り機の車輪の周面形状を示す図である。 図8は、実施形態の芝生育成システムの構成例を示すブロック図である。 図9は、実施形態の芝生育成システムの制御の一例を示すフローチャート図である。
以下に、本開示につき図面を参照しつつ詳細に説明する。なお、本開示は、以下の実施形態の記載に限定されるものではない。また、以下の実施形態における構成要素には、当業者が置換可能、且つ、容易なもの、或いは実質的に同一のものが含まれる。更に、以下に記載した実施形態における構成要素は、本開示の要旨を逸脱しない範囲で構成の種々の省略、置換又は変更を行うことができる。以下の実施形態では、本開示の実施形態を例示する上で、必要となる構成要素を説明し、その他の構成要素を省略する。
(実施形態)
実施形態の芝生育成方法は、間隔を有して植え付けられたポット芝苗同士の間の領域を、芝草の生長により埋めて一面を芝生化するポット芝苗工法を含む。実施形態において、芝草は、匍匐茎を有する品種である。実施形態の芝草は、地上匍匐茎及び地下匍匐茎を含む品種、又は地下匍匐茎を含む品種である。地上匍匐茎は、地上において横方向に這って伸びる匍匐茎である。地下匍匐茎は、地上付近の地下を横方向に伸びる匍匐茎である。芝草は、例えば、ティフトン419等、匍匐茎で繁殖するバミューダグラス類を含む。バミューダグラス類は、地上匍匐茎及び地下匍匐茎を含む。
<芝生育成方法>
図1は、実施形態の芝生育成方法を示すフローチャートである。実施形態の芝生育成方法は、植え付け工程S1と、第一芝刈り押圧工程S2と、第二芝刈り押圧工程S3と、を含む。
図2は、図1に示す植え付け工程S1の一例を模式的に示す平面図である。図2に示すように、植え付け工程S1は、芝生化する圃場の地面Gに芝草1のポット芝苗2を植え付ける工程である。ポット芝苗2は、床土3及び芝苗4を含む。床土3は、芝草1を芝種から芝苗4に育苗する際の容器(ポット)に収容されていた土である。床土3は、ポット芝苗2が移植される圃場と同じ又は近い組成であることが好ましい。芝苗4は、容器に収容された床土3に撒いた芝種が発芽した状態の芝草1を示す。
植え付け工程S1では、上面視において碁盤目状に、複数のポット芝苗2を所定の間隔Iで植え付ける。ポット芝苗2は、床土3の上端が地面Gと同じ高さ又は地中となるように植えることが好ましい(例えば、図3及び図4参照)。ポット芝苗2は、1m当たり少なくとも4個が植え付けられることが好ましい。すなわち、間隔Iは、50cm以下であることが好ましい。
更に、間隔Iは、移植する時点でのポット芝苗2の水平方向の幅に対応して設定されることが好ましい。すなわち、間隔Iが狭いと、ポット芝苗2の使用数が増加し、コスト高となる。一方で、間隔Iが広すぎると、芝生化に時間がかかりすぎる。間隔Iは、例えば、ポット芝苗2の床土3の水平方向の幅に対して、5倍以上15倍以下、好ましくは7倍以上13倍以下である。例えば床土3が5cm幅である場合、間隔Iは30cm以上70cm以下とすることで、約3ヶ月で芝生化が可能である。
図3及び図4は、図1に示す第一芝刈り押圧工程S2を説明するための説明図である。図5は、図1に示す第一芝刈り押圧工程S2を実施する第一芝刈り機10の構成例を示す側面図である。図3及び図4に示すように、第一芝刈り押圧工程S2は、芝草1を所定の刈り高さHで刈り取るとともに芝草1の匍匐茎5を地面Gに押圧する工程である。すなわち、第一芝刈り押圧工程S2は、図3に示す芝刈り工程と図4に示す押圧工程とを含む。
まず、図3に示す芝刈り工程について説明する。図3に示すように、芝草1が上方に伸びると、光合成による生産能力は、根元付近に比べて上方に伸びた部分の方が大きくなる。芝草1は、過分に伸びると根元付近が老化してしまうため、過分に伸びた後に刈られた場合、老化した生産能力が低い部分が残されてしまう。したがって、芝草1は、頻繁に刈り取ることによって、生産能力の高い部分を残しつつ上方への生長を抑制し、横に拡がって伸びる匍匐茎5へ養分を行き渡らせ、横方向への生長を促進させることができる。
なお、芝草1がティフトン419等の地上匍匐茎及び地下匍匐茎を含む品種である場合、横方向に地上で伸びる匍匐茎5は、地面Gから浮き上がる傾向にある。したがって、図3に示す芝刈り工程において、刈り高さHは、地面Gから浮き上がった匍匐茎5を刈ってしまう高さより高く、かつ刈り取ることによって芝草1の根元付近が老化を抑制可能な高さより低いことが好ましい。刈り高さHは、例えば、20mm以上100mm以下、好ましくは、40mm以上50mm以下である。なお、芝草1が100mmより伸びてしまった場合は、刈り高さHを50mm以上100mm以下とすることが好ましい。
次に、図4に示す押圧工程について説明する。押圧工程は、芝刈り工程と同時又は直後に実施される。図3及び図4に示すように、芝草1の匍匐茎5は、節6のそれぞれから根7が発根する。芝草1は、匍匐茎5の節6の根7が地面Gに活着することによって、活着した節6の根7を介して地面Gから養分を吸収するので、活着した節6を拠点として生長が促進される。すなわち、図4に示す押圧工程では、地面Gから浮き上がった匍匐茎5を地面Gに押圧することによって、節6の根7の地面Gへの活着を促進させる。この際、匍匐茎5の節6の全体又は一部が地面Gに押し込まれるように、匍匐茎5を地面Gに押圧することが好ましい。
実施形態において、第一芝刈り押圧工程S2における芝刈り工程(図3)及び押圧工程(図4)は、第一条件の周期及び押圧手段の下、繰り返し実施される。第一条件の周期は、芝草1が上方に過分に伸びる前に芝刈り工程が実施されるように設定される。具体的には、第一条件の周期は、例えば、芝刈り工程が1週間に1回以上7回以下の頻度で実施されるように設定される。
ここで、第一芝刈り押圧工程S2を実施する第一芝刈り機10の一例について説明する。図5は、図1に示す第一芝刈り押圧工程S2を実施する第一芝刈り機10の構成例を示す側面図である。図6は、図5に示す第一芝刈り機10の車輪15の周面形状を示す図である。以下の説明において、実施形態の第一芝刈り機10は、自律型又は遠隔操作型の小型車両を想定するが、本開示ではこれに限定されず、運転員を要する車両であってもよいし、手押し車等の人力車両であってもよい。実施形態の第一芝刈り機10は、本体部11と、旋回部12と、旋回機構13と、刈刃部14と、車輪15と、を有する。
本体部11は、第一芝刈り機10の前方側に配置される。本体部11には、刈刃部14と、一対の車輪15と、が設けられる。本体部11は、旋回機構13を介して後方に設けられる旋回部12と連結する。本体部11には、例えば、旋回機構13、刈刃部14、及び車輪15のそれぞれの回転駆動源等、第一芝刈り機10の動力源、動力源を制御する制御装置、第一芝刈り機10を遠隔操作するコントローラ(後述のコンピュータ50)と通信可能な通信機、又は燃料源等が搭載される。燃料源は、例えば、バッテリー、ガソリンタンク、カセット式ガスボンベ等を含む。
旋回部12は、本体部11に対して後方側に配置される。旋回部12には、一対の車輪15が設けられる。旋回部12は、旋回機構13を介して本体部11に連結する。旋回部12は、旋回機構13によって、本体部11に対して、鉛直軸回りに旋回する。
旋回機構13は、旋回部12を本体部11に対して、鉛直軸回りに旋回させる。旋回機構13は、例えば、本体部11に設けられる動力源によって駆動する。旋回機構13は、例えば、本体部11に設けられる制御装置によって制御される。
刈刃部14は、実施形態において、軸心が鉛直方向に平行な円板形状である。刈刃部14は、本体部11に対して鉛直軸回りに回動するように、本体部11の下部に設けられる。刈刃部14は、例えば、本体部11に設けられる動力源によって駆動する。刈刃部14は、例えば、本体部11に設けられる制御装置によって制御される。
刈刃部14は、周縁に刈刃を有する。刈刃は、地面Gから垂直方向の高さが、第一芝刈り押圧工程S2の芝刈り工程における刈り高さH(図3参照)と同一である。刈刃部14が鉛直軸回りに回転することによって、刈刃が刈り高さHの位置で芝草1を刈り取る。刈刃は、金属及びナイロンの少なくともいずれかを含む材質で形成される。なお、刈刃の形状は、実施形態に限定されず、例えば、リール、ロータリー、チップソー、剃刀状又はコード状の少なくとも1つを含んでよい。
車輪15は、実施形態において、第一芝刈り機10の左右一対で前後に配置される4つの車輪15を含む。前輪側の車輪15は、本体部11の左右に配置される。前輪側の車輪15は、本体部11に対して水平な軸心回りに回動する。後輪側の車輪15は、旋回部12の左右に配置される。後輪側の車輪15は、旋回部12に対して水平な軸心回りに回動する。第一芝刈り機10は、旋回機構13によって旋回部12が本体部11に対して鉛直軸回りに旋回することによって左右方向へ旋回する。
前輪側の車輪15及び後輪側の車輪15の少なくともいずれかは、例えば、本体部11に設けられる動力源によって駆動する。駆動輪である車輪15は、例えば、本体部11に設けられる制御装置によって制御される。車輪15は、周面から径方向外側に突出する複数の滑り止め突起部16及び押圧突起部17を有する。
滑り止め突起部16は、第一芝刈り機10の走行時において、車輪15が地面Gに対して滑ったり空転したりすることを防止するための突起部である。滑り止め突起部16は、実施形態において、車輪15の全周に亘って均等に複数設けられる。滑り止め突起部16は、例えば、車輪15の軸心に平行な断面形状が台形状又は長方形状である四角柱状等、地面Gに接地する先端部分が平坦であることが好ましい。すなわち、滑り止め突起部16は、地面Gに対して、面接触するように設けられることが好ましい。
押圧突起部17は、第一芝刈り押圧工程S2の押圧工程において、匍匐茎5を地面Gへ押圧して地中へ押し込むための突起部である。押圧突起部17は、実施形態において、車輪15の全周に亘って均等に複数設けられる。押圧突起部17は、例えば、半球状、錘状、車輪15の軸心方向に延びる三角柱状又は半円柱状等、先端部分の地面Gへの接地領域が小さくなる形状であることが好ましい。すなわち、押圧突起部17は、地面Gに対して、線接触又は点接触するように設けられることが好ましい。また、押圧突起部17は、車輪15の周面から先端に向かって先細る形状であることが好ましい。地面Gに対して面接触する滑り止め突起部16に対し、地面Gに対して線接触又は点接触する押圧突起部17は、地面Gとの接地面積が小さくなるため、地面Gへの押圧力が大きい。
実施形態の第一芝刈り押圧工程S2の芝刈り工程において、第一芝刈り機10は、芝生化する圃場の地面G上を走行しながら、刈刃部14によって芝草1を刈り高さHで刈り取る。また、実施形態の第一芝刈り押圧工程S2の押圧工程において、第一芝刈り機10は、芝生化する圃場の地面G上を走行することによって、車輪15で、芝草1の匍匐茎5を踏んで地面Gへ押圧する。この際、車輪15の押圧突起部17によって、匍匐茎5が地中へ押し込まれるので、節6の根7の地面Gへの活着を促進させることができる。
図1に示す芝生育成方法の第二芝刈り押圧工程S3は、所定の切替条件を満たした後、第一芝刈り押圧工程S2の代わりに実施される。所定の切替条件は、例えば、芝生の生育中期から生育後期に移行したことを含む。なお、芝草1の匍匐茎5が活着していない時期を芝生の生育初期と呼び、匍匐茎5が横方向へ生長し活着している時期を芝生の生育中期と呼び、芝草1の匍匐茎5が隣に芝苗4を植え付けられた芝草1の匍匐茎5と繋がって芝草1同士の間が埋まり始めた以降の時期を芝生の生育後期と呼ぶ。芝草1同士の間が埋まり始めるとは、例えば、芝草1の水平方向への伸びの中央値が、所定値に達することを示す。所定値は、例えば、間隔Iの80%以上98%以下の範囲で適宜設定され、好ましくは、87%以上95%以下である。
また、所定の切替条件は、例えば、緑被率が所定値に達することを含んでもよい。所定値は、例えば、50%以上90%以下の範囲で適宜設定され、好ましくは、80%以上90以下の範囲である。また、所定の切替条件は、植え付け工程S1から所定の日数が経過することを含んでもよい。所定の日数は、芝草1の品種及びポット芝苗2を植え付けた間隔Iによって適宜設定される。実施形態の場合、所定の日数は、40日以上75日以下の範囲で適宜設定され、好ましくは、45日以上55日以下である。
第二芝刈り押圧工程S3は、第一芝刈り押圧工程S2と同様に、芝草1を所定の刈り高さHで刈り取るとともに芝草1の匍匐茎5を地面Gに押圧する工程である。すなわち、第二芝刈り押圧工程S3は、図3に示す芝刈り工程と図4に示す押圧工程とを含む。第二芝刈り押圧工程S3における芝刈り工程(図3)及び押圧工程(図4)は、第二条件の周期及び押圧手段の下、繰り返し実施される。すなわち、第二芝刈り押圧工程S3は、第一芝刈り押圧工程S2に対して、第一条件の周期及び押圧手段の代わりに、第二条件の周期及び押圧手段の下実施される点で異なる。
第二条件は、第一条件よりも少なくとも周期が長い又は押圧力が小さい。このように、匍匐茎5を地面Gに押圧する頻度を下げる、又は地面Gに押圧して地中に押し込む力を低減することにより、生長して地面Gで伸びた芝草1の匍匐茎5の損傷及び生育阻害を抑制することができる。なお、実施形態において、第二条件は、匍匐茎5を地面Gに押圧して地中に押し込む押圧力が第一条件よりも小さいことを含む。
ここで、第二芝刈り押圧工程S3を実施する第二芝刈り機20の一例について説明する。図7は、図2に示す第二芝刈り押圧工程S3を実施する第二芝刈り機20の車輪25の周面形状を示す図である。実施形態において、第二芝刈り機20は、第一芝刈り機10と比較して、車輪15の代わりに車輪25を有する点を除き、同一の構成である。車輪25は、第一芝刈り機10の車輪15と同様に、第二芝刈り機20の左右一対で前後に配置される4つの車輪25を含み、同様に配置される。
車輪25は、第一芝刈り機10の車輪15と同様に、周面から径方向外側に突出する複数の滑り止め突起部16を有する。車輪25は、第一芝刈り機10の車輪15が有する押圧突起部17を有しない。滑り止め突起部16は、第二芝刈り押圧工程S3の押圧工程において、押圧突起部17の代わりに、匍匐茎5を地面Gへ押圧する役割を担う。地面Gに対して線接触又は点接触する押圧突起部17に対し、地面Gに対して面接触する滑り止め突起部16は、地面Gとの接地領域が大きくなるため、地面Gへの押圧力が小さい。
実施形態の第二芝刈り押圧工程S3の芝刈り工程において、第二芝刈り機20は、芝生化する圃場の地面G上を走行しながら、刈刃部14によって芝草1を刈り高さHで刈り取る。また、実施形態の第二芝刈り押圧工程S3の押圧工程において、第二芝刈り機20は、芝生化する圃場の地面G上を走行することによって、車輪25で、芝草1の匍匐茎5を踏んで地面Gへ押圧する。この際、車輪25の滑り止め突起部16によって、第一芝刈り押圧工程S2の押圧工程に比べて小さい押圧力で匍匐茎5が地面Gへ押圧されるので、匍匐茎5の損傷及び生育阻害を抑制しつつ、節6の根7の地面Gへの活着を促進させることができる。
<比較検証>
次に、匍匐茎5への押圧力の差による緑被率の変化について検証する。本検証では、植え付け工程S1においてポット芝苗2を50cm間隔で植え付けた後、第一芝刈り機10のみを毎日1回稼働させた場合と、第二芝刈り機20のみを毎日1回稼働させた場合と、のそれぞれの効果を検証した。表1は、第一芝刈り機10を稼働させた領域、及び第二芝刈り機20を稼働させた領域の、それぞれ植え付け工程S1から1ヵ月半後及び2ヵ月半後の緑被率を示している。
Figure 2023067597000002
表1に示すように、植え付け工程S1から1ヵ月半時点での緑被率を比較すると、押圧突起部17を有する第一芝刈り機10を稼働させた領域の緑被率が91.866%であったのに対し、押圧突起部17を有しない第二芝刈り機20を稼働させた領域の緑被率は82.376%であった。しかしながら、植え付け工程S1から2ヵ月半時点での緑被率を比較すると、押圧突起部17を有する第一芝刈り機10を稼働させた領域の緑被率が93.313%であったのに対し、押圧突起部17を有しない第二芝刈り機20を稼働させた領域の緑被率は96.070%であった。
このように、隣接した位置に植え付けられた芝草1同士の間が埋まり始める1ヶ月半後までの期間では、第一芝刈り機10を稼働させた領域の方が、地面Gに対して水平方向への伸長が早い。しかしながら、芝草1同士の間が埋まり始めた以降の期間では、第二芝刈り機20を稼働させた領域の方が、地面Gに対して水平方向への伸長が早い。
この結果から、芝草1同士の間が埋まり始めるまでの芝生の生育初期から生育中期までの期間では、押圧力の大きい押圧突起部17を有する第一芝刈り機10によって、匍匐茎5を大きな押圧力で地面Gに押圧することにより、節6の根7の地面Gへの活着を促進させることができることがわかった。また、芝草1同士の間が埋まり始めた後の芝生の生育後期の期間では、押圧力の小さい滑り止め突起部16のみを有する第二芝刈り機20によって、匍匐茎5を小さな押圧力で地面Gに押圧することにより、生長して地面Gで伸びた芝草1の匍匐茎5の損傷及び生育阻害を抑制しつつ、節6の根7の地面Gへの活着を促進させることができることがわかった。
以上で説明したように、実施形態の芝生育成方法は、所定の間隔Iで芝苗4を植え付けられた芝草1について、第一条件の周期及び押圧手段の下、芝草1を所定の刈り高さHで刈り取るとともに芝草1の匍匐茎5を地面Gに押圧する第一芝刈り押圧工程S2と、所定の切替条件を満たした後、第一芝刈り押圧工程S2の代わりに、第一条件よりも少なくとも周期が長い又は押圧力が小さい第二条件の周期及び押圧手段の下、芝草1を所定の刈り高さHで刈り取るとともに芝草1の匍匐茎5を地面Gに押圧する第二芝刈り押圧工程S3と、を含む。
実施形態の芝生育成方法は、芝草1を所定の刈り高さHで刈り取ることによって、縦方向の生長を抑制し、地面Gから又は光合成により得られる養分が横方向への生長に使われるように促すことができる。また、匍匐茎5を地面Gに押圧することによって、匍匐茎5の節6から発根した根7の活着を促すことができる。匍匐茎5が活着した部分の根7を介して地面Gから水分及び養分を吸収することができるので、芝草1の横に拡がる方向への生長を更に促進させることができる。
更に、所定の切替条件を満たした後の生育後期においては、匍匐茎5を押圧する頻度を下げる又は押圧力を小さくすることによって、生長して地面Gで伸びた匍匐茎5の損傷及び生育阻害を抑制することができる。これにより、ポット芝苗2を植え付けてから芝生化完了までの期間を短縮することができるので、芝生化までに約3ヶ月の期間を設けることが困難な場所等にもポット芝苗2による芝生化を適用させることができる。
また、実施形態の芝生育成方法において、第一芝刈り押圧工程S2は、芝草1を刈り取る刈刃(刈刃部14)と、周面から径方向外側に突出して匍匐茎5を地面Gに押圧する複数の押圧突起部17を有する1つ以上の車輪15と、を有する第一芝刈り機10によって実施され、第二芝刈り押圧工程S3は、芝草1を刈り取る刈刃(刈刃部14)と、周面から径方向外側に突出して匍匐茎5を地面Gに押圧する滑り止め突起部16を有する1つ以上の車輪25と、を有する第二芝刈り機20によって実施され、押圧突起部17は、滑り止め突起部16より地面への接地面積が小さい。
第一芝刈り機10及び第二芝刈り機20は、車輪15、25で、芝草1の匍匐茎5を踏んで地面Gへ押圧する際に、押圧突起部17及び滑り止め突起部16が匍匐茎5を地中に押し込むことができるので、節6の根7の地面Gへの活着を促進させることができる。ここで、所定の切替条件を満たす前には、押圧突起部17によって大きな押圧力で匍匐茎5を押圧することで、節6の根7の地面Gへの活着をより促進させ、所定の切替条件を満たした後、すなわち芝草1がある程度地面Gに拡がった後には、滑り止め突起部16によって小さな押圧力で匍匐茎5を押圧することで、匍匐茎5の損傷及び生育阻害を抑制しつつ、節6の根7の地面Gへの活着をより促進させることができる。
また、第一芝刈り機10及び第二芝刈り機20は、車輪15、25の転動により移動するため、刈刃部14の地面Gからの高さ、すなわち刈り高さHが大きく変動しない。これにより、芝草1を一定の刈り高さHで刈り取ることができるので、地面Gから浮き上がった匍匐茎5を刈ってしまう高さより高く、かつ刈り取ることによって芝草1の根元付近が老化を抑制可能な高さより低い好適な刈り高さHで芝草1を刈り取ることができる。
また、第一芝刈り機10及び第二芝刈り機20は、第一芝刈り押圧工程S2及び第二芝刈り押圧工程S3において、芝草1を所定の刈り高さHで刈り取ることと、匍匐茎5を地面Gに押圧することと、の両方を同時に実施できるため、芝生化のための施工工数を削減することができる。
また、実施形態の芝生育成方法において、押圧突起部17は、車輪15の周面から先端に向かって先細る形状である。これにより、第一芝刈り機10自体の重量を大きくする必要等がなく、大きな押圧力で匍匐茎5を押圧することができる。
また、実施形態の芝生育成方法において、押圧突起部17は、錘状、半球状、車輪15の軸心方向に延びる三角柱状又は半円柱状である。これにより、押圧突起部17が地面Gに対して線接触又は点接触するので、匍匐茎5への押圧力を大きくすることができる。
また、実施形態の芝生育成方法において、滑り止め突起部16は、地面Gに接地する先端部分が平坦である。これにより、第二芝刈り機20自体の重量を小さくする必要等がなく、第一芝刈り機10の押圧力よりも小さな押圧力で匍匐茎5を押圧することができる。
また、実施形態の芝生育成方法において、(第一芝刈り押圧工程S2から第二芝刈り押圧工程S3への)切替条件は、隣接する芝草1の匍匐茎5が繋がること、緑被率が所定値に達すること、及び芝苗4を植え付けて(植え付け工程S1)から所定日数が経過することのいずれかを含む。このように、予め設定された切替条件に基づいて、第一芝刈り押圧工程S2から第二芝刈り押圧工程S3へ切り替えることによって、人為的なバラつきを抑制し、効率よく芝生化を促進させることができる。
なお、実施形態では、車輪15を有する第一芝刈り機10によって第一芝刈り押圧工程S2を実施し、車輪25を有する第二芝刈り機20によって第二芝刈り押圧工程S3を実施するが、本開示ではこれに限定されない。第一芝刈り押圧工程S2よりも第二芝刈り押圧工程S3での匍匐茎5へ損傷を抑制できるものであれば、例えば、手持ち型の芝刈り機によって実施してもよい。また、実施形態では、第一芝刈り押圧工程S2及び第二芝刈り押圧工程S3の芝刈り工程と押圧工程とを、同一の第一芝刈り機10及び第二芝刈り機20によって実施するが、それぞれを別個の治具で実施してもよい。
また、実施形態の芝生育成方法において、所定の間隔Iは、芝苗と共に移植する床土3の水平方向の幅の5倍以上15倍以下である。間隔Iが狭いと、ポット芝苗2の使用数が増加してコスト高となる一方で、間隔Iが広すぎると、芝生化に時間がかかりすぎる。間隔Iを上記のようにすることによって、コストを抑制しつつ、芝生化完了までの期間を短縮することができる。
<芝生育成システム>
図8は、実施形態の芝生育成システム30の構成例を示すブロック図である。実施形態の芝生育成システム30は、実施形態の芝生育成方法において、植え付け工程S1において芝草1のポット芝苗2を植え付けられた領域に、第一芝刈り機10又は第二芝刈り機20を適宜稼働させて、芝生化を促進させるシステムである。芝生育成システム30は、前述した第一芝刈り機10及び第二芝刈り機20と、撮像装置40と、コンピュータ50と、を含む。
撮像装置40は、植え付け工程S1において芝草1のポット芝苗2を植え付けられた領域を含む地面G及び芝草1を撮像する。撮像装置40は、例えば、芝生化する圃場又はその脇の地上から所定の高さの位置に少なくとも1機配置され、芝生化する圃場全域を撮像する。撮像装置40は、芝生化する圃場の一部を撮像する複数の撮像装置40を含み、複数の撮像装置40の撮像領域を繋ぎ合わせて圃場全域の撮像画像が得られるようにしてもよい。撮像装置40は、コンピュータ50からの制御信号に基づいて、所定周期で芝草1及び地面Gを撮像し、撮像画像をコンピュータ50へ出力する。
撮像装置40は、一般的な可視光カメラでもよいし、夜間や濃霧での撮像を想定するのであれば赤外線カメラを含んでもよい。可視光カメラは、波長380nm~780nmの可視域を撮像可能なカメラである。赤外線カメラは、物体から放射される赤外線を可視化するためのカメラである。撮像装置40が可視光カメラである場合、芝生育成システム30は、撮像対象の芝草1及び地面Gを照らすための照明装置を含んでもよい。
コンピュータ50は、芝生育成システム30による処理の制御を行う。コンピュータ50は、各種の制御プログラム及び各種の制御処理に用いられるデータが記憶される記憶装置、予め定められる制御プログラムを実行する演算処理装置、及び芝生育成システム30の各種の要素との通信手段としての入出力インターフェース装置を含む。
コンピュータ50は、例えば、撮像装置40に芝草1及び地面Gを撮像させ、撮像装置40が撮像し出力した撮像画像を取得する。コンピュータ50は、例えば、撮像画像に基づいて、第一芝刈り機10又は第二芝刈り機20のいずれかを稼働させるか決定する。コンピュータ50は、例えば、撮像画像から緑被率を算出し、緑被率に基づいて、第一芝刈り機10又は第二芝刈り機20のいずれかを稼働させるか決定する。
コンピュータ50は、例えば、第一芝刈り機10及び第二芝刈り機20の走行経路、すなわち芝草1を刈り取るとともに芝草1の匍匐茎5を地面Gに押圧する位置及び順序を設定する。コンピュータ50は、例えば、撮像画像に基づいて、芝草1の匍匐茎5の状態を判定し、判定結果に基づいて、第一芝刈り機10及び第二芝刈り機20の走行経路を設定する。コンピュータ50は、例えば、芝草1の匍匐茎5の節間長(節6と節6との間の長さ)に基づいて、第一芝刈り機10及び第二芝刈り機20の走行経路を設定する。コンピュータ50は、例えば、芝苗を植え付けた位置及び間隔に基づいて、第一芝刈り機10及び第二芝刈り機20の走行経路を設定する。
<システムによる処理>
次に、芝生育成システム30のコンピュータ50による処理の流れについて一例を説明する。図9は、実施形態の芝生育成システム30の制御の一例を示すフローチャート図である。図9に示す処理は、コンピュータ50が、予め定められた制御プログラム及びデータに基づいて実行する。コンピュータ50は、例えば、所定条件を満たす又は所定操作を受け付けることによって、図9に示すステップS11に移行して処理を開始する。
ステップS11において、コンピュータ50は、芝草1のポット芝苗2を植え付けた領域を含む芝生化する圃場を、撮像装置40に撮像させる。撮像装置40は、撮像した芝草1及び地面Gの撮像画像を、コンピュータ50へ出力する。コンピュータ50は、ステップS12に移行する。
ステップS12において、コンピュータ50は、緑被率が所定以上か否かを判定する。より詳しくは、コンピュータ50は、まず、撮像画像について所定の画像処理を実行する。撮像装置40が圃場の一部ずつをそれぞれ撮像する複数の撮像装置40を含む場合、画像処理は、複数の撮像画像の結合処理を含む。また、画像処理は、例えば、緑色領域の抽出等を含む。コンピュータ50は、画像処理した撮像画像から、緑被率を算出する。コンピュータ50は、算出した緑被率が、予め設定された値以上か否かを判定する。緑被率が所定未満である場合(ステップS12;No)、コンピュータ50は、ステップS13に移行する。緑被率が所定以上である場合(ステップS12;Yes)、コンピュータ50は、ステップS14に移行する。
ステップS13は、緑被率が所定未満である生育初期から中期までの間に実行されるステップである。ステップS13において、コンピュータ50は、第一芝刈り機10を芝生化する圃場に出動させ、図1に示す第一芝刈り押圧工程S2を実施させる。この際、コンピュータ50は、ステップS11で取得した撮像画像に基づいて芝草1の匍匐茎5の状態を判定し、判定結果に基づいて、第一芝刈り機10の走行経路を設定してもよい。第一芝刈り機10によって、芝草1は、刈刃部14で所定の刈り高さHで刈り取られるとともに、車輪15の押圧突起部17で匍匐茎5が地面Gに押圧される。これにより、匍匐茎5が地中に押し込まれ、節6の根7の地面Gへの活着が促進される。
ステップS14は、緑被率が所定以上である生育後期に実行されるステップである。ステップS14において、コンピュータ50は、第二芝刈り機20を芝生化する圃場に出動させ、図1に示す第二芝刈り押圧工程S3を実施させる。この際、コンピュータ50は、ステップS11で取得した撮像画像に基づいて芝草1の匍匐茎5の状態を判定し、判定結果に基づいて、第二芝刈り機20の走行経路を設定してもよい。第二芝刈り機20によって、芝草1は、刈刃部14で所定の刈り高さHで刈り取られるとともに、車輪25の滑り止め突起部16で匍匐茎5が地面Gに押圧される。これにより、匍匐茎5の損傷及び生育阻害が抑制されつつ、匍匐茎5が地面Gに押圧され、節6の根7の地面Gへの活着が促進される。
コンピュータ50は、ステップS13又はステップS14が終了すると、図9に示す一連の処理を終了させ、所定時間の経過後に、再びステップS11から図9に示すフローチャートの処理を実行する。すなわち、図9に示すフローチャートの処理は、芝草1による地面Gの芝生化が完了するまで、所定時間毎に繰り返し実行される。所定時間は、図1に示す第一芝刈り押圧工程S2及び第二芝刈り押圧工程S3の頻度に設定される。所定時間は、一定に限定されず、植え付け工程S1からの経過時間、芝草1の生長状態や緑被率、天候及び気温等の環境等によって、適宜設定される。
以上説明したように、実施形態の芝生育成システム30は、所定の間隔Iで芝苗4を植え付けられた芝草1を刈り取る刈刃(刈刃部14)と、周面から径方向外側に突出して芝草1の匍匐茎5を地面Gに押圧する複数の押圧突起部17を有する1つ以上の車輪15と、を有する第一芝刈り機10と、芝草1を刈り取る刈刃(刈刃部14)と、周面から径方向外側に突出して匍匐茎5を地面Gに押圧する滑り止め突起部16を有する1つ以上の車輪25と、を有する第二芝刈り機20と、芝草1を撮像する撮像装置40と、撮像装置40が撮像した撮像画像に基づいて、第一芝刈り機10又は第二芝刈り機20のいずれかを稼働させるコンピュータ50と、を含む。
実施形態の芝生育成システム30は、コンピュータ50が生育中の芝生の撮像画像に基づいて、予め設定された条件で、第一芝刈り押圧工程S2から第二芝刈り押圧工程S3への切替時期を判断するので、人為的なバラつきを抑制し、効率よく芝生化を促進させることができる。
また、実施形態の芝生育成システム30において、コンピュータ50は、撮像画像から緑被率を算出し、緑被率に基づいて、第一芝刈り機10又は第二芝刈り機20のいずれかを稼働させる。例えば、撮像画像から緑色領域を抽出する画像処理が行われた画像から緑被率を算出することにより、人為的なバラつきを抑制し、効率よく芝生化を促進させることができる。
なお、実施形態の芝生育成システム30では、第一芝刈り機10及び第二芝刈り機20の2台の芝刈り機を適宜出動させたが、1台の芝刈り機の車輪15、25を交換することによって、それぞれ第一芝刈り押圧工程S2及び第二芝刈り押圧工程S3を実施させてもよい。この場合、例えば、コンピュータ50は、撮像画像から算出した緑被率等に基づいて、第一芝刈り押圧工程S2から第二芝刈り押圧工程S3への切替時期をユーザに報知して、車輪15、25の交換を促すようにしてもよい。
1 芝草
2 ポット芝苗
3 床土
4 芝苗
5 匍匐茎
6 節
7 根
10 第一芝刈り機
11 本体部
12 旋回部
13 旋回機構
14 刈刃部
15、25 車輪
16 滑り止め突起部
17 押圧突起部
20 第二芝刈り機
30 芝生育成システム
40 撮像装置
50 コンピュータ
G 地面
I 間隔
H 刈り高さ
S1 植え付け工程
S2 第一芝刈り押圧工程
S3 第二芝刈り押圧工程
S11、S12、S13、S14 ステップ

Claims (8)

  1. 所定の間隔で芝苗を植え付けられた芝草について、第一条件の周期及び押圧手段の下、前記芝草を所定の刈り高さで刈り取るとともに前記芝草の匍匐茎を地面に押圧する第一芝刈り押圧工程と、
    所定の切替条件を満たした後、前記第一芝刈り押圧工程の代わりに、第一条件よりも少なくとも周期が長い又は押圧力が小さい第二条件の周期及び押圧手段の下、前記芝草を所定の刈り高さで刈り取るとともに前記芝草の匍匐茎を地面に押圧する第二芝刈り押圧工程と、
    を含む、芝生育成方法。
  2. 第一芝刈り押圧工程は、前記芝草を刈り取る刈刃と、周面から径方向外側に突出して前記匍匐茎を地面に押圧する複数の押圧突起部を有する1つ以上の車輪と、を有する第一芝刈り機によって実施され、
    第二芝刈り押圧工程は、前記芝草を刈り取る刈刃と、周面から径方向外側に突出して前記匍匐茎を地面に押圧する滑り止め突起部を有する1つ以上の車輪と、を有する第二芝刈り機によって実施され、
    前記押圧突起部は、前記滑り止め突起部より地面への接地面積が小さい、
    請求項1に記載の芝生育成方法。
  3. 前記押圧突起部は、前記車輪の周面から先端に向かって先細る形状である、
    請求項2に記載の芝生育成方法。
  4. 前記押圧突起部は、錘状、半球状、前記車輪の軸心方向に延びる三角柱状又は半円柱状である、
    請求項3に記載の芝生育成方法。
  5. 前記滑り止め突起部は、地面に接地する先端部分が平坦である、
    請求項2から4のいずれか1項に記載の芝生育成方法。
  6. 前記切替条件は、隣接する前記芝草の匍匐茎が繋がること、緑被率が所定値に達すること、及び前記芝苗を植え付けてから所定日数が経過することのいずれかを含む、
    請求項1から5のいずれか1項に記載の芝生育成方法。
  7. 所定の間隔で芝苗を植え付けられた芝草を刈り取る刈刃と、周面から径方向外側に突出して前記芝草の匍匐茎を地面に押圧する複数の押圧突起部を有する1つ以上の車輪と、を有する第一芝刈り機と、
    前記芝草を刈り取る刈刃と、周面から径方向外側に突出して前記匍匐茎を地面に押圧する滑り止め突起部を有する1つ以上の車輪と、を有する第二芝刈り機と、
    前記芝草を撮像する撮像装置と、
    前記撮像装置が撮像した撮像画像に基づいて、前記第一芝刈り機又は前記第二芝刈り機のいずれかを稼働させるコンピュータと、
    を含む、芝生育成システム。
  8. 前記コンピュータは、前記撮像画像から緑被率を算出し、前記緑被率に基づいて、前記第一芝刈り機又は前記第二芝刈り機のいずれかを稼働させる、
    請求項7に記載の芝生育成システム。
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