JP2023065075A - 撮像装置、撮像方法およびプログラム - Google Patents
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Abstract
【課題】非同期型の光電変換素子(DVS)等を使用して撮像された画像を、表示する際に、被写体を視認しやすい映像を生成すること。【解決手段】撮像装置は、被写体を撮像して、当該被写体の画素毎に輝度の変化を検出する撮像検出手段と、前記輝度の変化に基づいて、前記被写体の移動速度を決定する決定手段と、前記被写体の移動速度に基づいて、前記被写体の表示期間を設定する設定手段と、設定された前記表示期間で前記被写体を表示する映像を生成する生成手段と、を備える。【選択図】図2
Description
本発明は、イベントベースセンサの映像生成技術に関する。
特許文献1には、画素アドレス毎に、輝度の変化をアドレスイベントとしてリアルタイムに検出する非同期型の光電変換素子(DVS)が開示されている。DVSはDynamic Vision Sensorの略である。DVSは、画素ごとの輝度の変化をアドレスイベント信号としてリアルタイムに出力するイベントベースセンサである。
本発明は、被写体を視認しやすい映像を生成することを目的とする。
本発明の一態様による撮像装置は、被写体を撮像して、当該被写体の画素毎に輝度の変化を検出する撮像検出手段と、前記輝度の変化に基づいて、前記被写体の移動速度を決定する決定手段と、前記被写体の移動速度に基づいて、前記被写体の表示期間を設定する設定手段と、設定された前記表示期間で前記被写体を表示する映像を生成する生成手段と、を備える。
本発明によれば、被写体を視認しやすい映像を生成できる。
DVS(Dynamic Vision Sensor)は、例えば、車載カメラやマシンビジョンカメラなど、高速で動く被写体を検出する撮像装置に用いられる。DVSは画素ごとの輝度の変化をアドレスイベント信号としてリアルタイムに出力するイベントベースセンサで、非同期型であるが、被写体検出後にユーザが映像を確認する場合や、被写体の検出精度を向上したい場合、同期型の光電変換素子で得られるような映像を出力することも求められる。DVSのように輝度変化に基づいて映像を生成する場合、被写体の移動速度が速いほど、所定周期において多くの輝度変化を検出することになり、映像化した際には残像が現れやすくなる。一方、移動速度の遅い被写体では、撮像素子から出力される輝度変化が少ないため、被写体が薄くなったり点滅したりする映像が生成される。このように映像が薄い場合や映像に残像や点滅が発生すると、ユーザが後から映像を確認した際に、被写体を識別しにくくなる。この課題に鑑み、被写体の移動速度に関わらず被写体を視認しやすい適切な映像を生成する撮像装置を以下に説明する。
以下に、本発明を実施するための形態について詳細に説明する。なお、以下の実施形態は本発明を限定するものではなく、また、実施形態で説明されている特徴の組み合わせの全てが本発明の解決手段に必須のものとは限らない。実施形態の構成は、本発明が適用されるシステムおよび装置の仕様および各種条件(使用条件、使用環境等)によって適宜修正又は変更され得る。本発明の技術的範囲は、特許請求の範囲によって確定されるのであって、以下の個別の実施形態によって確定されない。
以下に、本発明を実施するための形態について詳細に説明する。なお、以下の実施形態は本発明を限定するものではなく、また、実施形態で説明されている特徴の組み合わせの全てが本発明の解決手段に必須のものとは限らない。実施形態の構成は、本発明が適用されるシステムおよび装置の仕様および各種条件(使用条件、使用環境等)によって適宜修正又は変更され得る。本発明の技術的範囲は、特許請求の範囲によって確定されるのであって、以下の個別の実施形態によって確定されない。
第一の実施形態
以下に図1Aを参照して、第一の実施形態に係る撮像装置100の構成を説明する。図1Aは撮像装置100と周辺機器(制御装置109および表示装置110)のブロック図である。
撮像装置100は、光学部101、撮像素子部102、イベント検出部103、第一の映像生成部104、第二の映像生成部105、移動量算出部106、第一のI/F部107および第二のI/F部108を有する。I/FはInterfaceの略である。撮像装置100は、例えば、FA(ファクトリーオートメーション)機器に使用されるマシンビジョンカメラまたは車載カメラである。
以下に図1Aを参照して、第一の実施形態に係る撮像装置100の構成を説明する。図1Aは撮像装置100と周辺機器(制御装置109および表示装置110)のブロック図である。
撮像装置100は、光学部101、撮像素子部102、イベント検出部103、第一の映像生成部104、第二の映像生成部105、移動量算出部106、第一のI/F部107および第二のI/F部108を有する。I/FはInterfaceの略である。撮像装置100は、例えば、FA(ファクトリーオートメーション)機器に使用されるマシンビジョンカメラまたは車載カメラである。
撮像装置100には制御装置109と表示装置110が接続されている。制御装置109は、撮像装置100から出力されたイベント情報を受け取り、当該イベント情報に基づいて撮像装置100を制御する。例えば、撮像装置100からイベント情報を受け取った制御装置109は、撮像装置100に、後述する図2の処理フローの開始を指示する(制御信号を送信する)。
表示装置110は、撮像装置100から出力された映像を受け取り、表示する装置である。表示装置110は、例えば、液晶表示装置である。
表示装置110は、撮像装置100から出力された映像を受け取り、表示する装置である。表示装置110は、例えば、液晶表示装置である。
光学部101は、フォーカスレンズ、ズームレンズ、及び、絞り等を含み、被写体の光学像を形成し、形成した光学像を撮像装置100の撮像面に入射する。
撮像素子部102は、本実施形態ではDVSであり、画素毎に輝度の変化の発生を示す輝度変化の情報を出力する。つまり、撮像素子部102は、輝度変化があった画素アドレス、変化方向、時刻を示す輝度変化の情報を出力することが可能な光電変換素子である。撮像素子部102の出力(イベント情報)は、イベント検出部103、第一の映像生成部104および第二の映像生成部105に入力される。輝度変化の情報は、例えば、撮像素子部102が、被写体を撮像した画像の画素毎に単位時間当たりの輝度の変化を検出することで取得される。もしくは、撮像素子部102が画素毎にフォトンの数(光電変換素子に入射した光子の数)が所定閾値以上になるまでの所要時間(クロック数)を計測し、所要時間の変化に基づいて輝度の変化を検出することで輝度変化の情報が取得される。具体的には、前回計測された所要時間をT0、最新の所要時間をTとしたとき、差分T-T0が第2の閾値以上の場合は、マイナス方向の輝度の変化を検出する。差分T0-Tが時間閾値以上の場合は、プラス方向の輝度の変化を検出する。そして、TとT0の差分が時間閾値未満であれば輝度の変化を検出しない。なお、時間閾値はゼロ以上の値で、予め設定された値や他のパラメータに応じて設定される値を用いる。
撮像素子部102は、本実施形態ではDVSであり、画素毎に輝度の変化の発生を示す輝度変化の情報を出力する。つまり、撮像素子部102は、輝度変化があった画素アドレス、変化方向、時刻を示す輝度変化の情報を出力することが可能な光電変換素子である。撮像素子部102の出力(イベント情報)は、イベント検出部103、第一の映像生成部104および第二の映像生成部105に入力される。輝度変化の情報は、例えば、撮像素子部102が、被写体を撮像した画像の画素毎に単位時間当たりの輝度の変化を検出することで取得される。もしくは、撮像素子部102が画素毎にフォトンの数(光電変換素子に入射した光子の数)が所定閾値以上になるまでの所要時間(クロック数)を計測し、所要時間の変化に基づいて輝度の変化を検出することで輝度変化の情報が取得される。具体的には、前回計測された所要時間をT0、最新の所要時間をTとしたとき、差分T-T0が第2の閾値以上の場合は、マイナス方向の輝度の変化を検出する。差分T0-Tが時間閾値以上の場合は、プラス方向の輝度の変化を検出する。そして、TとT0の差分が時間閾値未満であれば輝度の変化を検出しない。なお、時間閾値はゼロ以上の値で、予め設定された値や他のパラメータに応じて設定される値を用いる。
イベント検出部103は、撮像素子部102から入力された輝度変化の情報に基づいて、イベント情報を検出したか否かを判定する。イベント情報の検出とは、例えば、被写体が映像(画角)に映りこんだことを検出することである。イベント検出部103の出力(イベント情報)は第一のI/F部107に入力される。イベント情報は第一のI/F部107から制御装置109に送信される。
第一の映像生成部104は、撮像素子部102から入力された輝度変化の情報と、移動量算出部106から入力される被写体の移動量とに基づいて、第一の映像を生成する。第一の映像生成部104では、輝度変化の変化量を画素値として、当該画素値を所定の表示期間だけ表示するように第一の映像を生成する。表示期間は領域または画素毎に異なり、移動量算出部106により算出された移動量(移動速度)と所定の閾値とに基づいて、画素の表示期間を調整する(設定する)。具体的には、第一の閾値より移動量が小さい(移動速度が遅い)画素の表示期間は長くし、第二の閾値より移動量が大きい(移動速度が速い)画素の表示期間は短くする。第一の映像生成部104の出力(映像)は第二のI/F部108に入力される。当該映像は第二のI/F部108から表示装置110に送信され、表示装置110は、当該映像を表示する。ここで、イベント情報を、単位時間あたりの輝度値の変化に基づいて計測する場合は、移動量は単位時間当たりの移動量であるので、被写体の移動速度である。なお、表示期間とは、注目画素についての画素値を生成するために、輝度変化の情報の数を計測する期間を示す。例えば、通常時の表示期間をS=1(s)とすると、表示期間が長いとはS>1の期間で出力された輝度変化の情報の数を加算したもので、表示期間が短いとはS<1の期間で出力された輝度変化の情報の数を加算したものとなる。
第二の映像生成部105は、撮像素子部102から入力された輝度変化の情報に基づいて、第二の映像を生成する。第二の映像では、第一の映像と異なり、表示期間を調整しない(全画素で同じ表示期間)。第二の映像生成部105の出力は移動量算出部106に入力される。
制御装置109は、第一の映像のフレームレートと第二の映像のフレームレートを制御することができる。本実施形態では、第一の映像生成部104と第二の映像生成部105は、同じフレームレートで映像(画像データ)を生成するとする。フレームレートは、例えば、30fps(frames per second)または60fpsである。
移動量算出部106は、第二の映像から、所定の領域または画素毎に、動きベクトルを算出し、動きベクトルの大きさ(ベクトル量)を移動量とする。動きベクトルは、ブロックマッチングや勾配法を用いて算出してもよいし、その他の手法を用いて算出してもよい。移動量算出部106の出力は、第一の映像生成部104に入力される。なお、第一の実施形態では、動きベクトルを求めることで移動量を算出するが、他の手法により移動量を算出してもよい。他の手法による移動量の算出については第三の実施形態で説明する。
制御装置109は、第一の映像のフレームレートと第二の映像のフレームレートを制御することができる。本実施形態では、第一の映像生成部104と第二の映像生成部105は、同じフレームレートで映像(画像データ)を生成するとする。フレームレートは、例えば、30fps(frames per second)または60fpsである。
移動量算出部106は、第二の映像から、所定の領域または画素毎に、動きベクトルを算出し、動きベクトルの大きさ(ベクトル量)を移動量とする。動きベクトルは、ブロックマッチングや勾配法を用いて算出してもよいし、その他の手法を用いて算出してもよい。移動量算出部106の出力は、第一の映像生成部104に入力される。なお、第一の実施形態では、動きベクトルを求めることで移動量を算出するが、他の手法により移動量を算出してもよい。他の手法による移動量の算出については第三の実施形態で説明する。
第一のI/F部107は、イベント検出部103からイベント情報を受け取り、撮像装置100の外部の制御装置109に出力するインタフェース部である。第一のI/F部107は、例えば、Ethernet(登録商標)やUART(Universal Asynchronous Receiver/Transmitter)(登録商標)を介して制御装置109に接続される。なお、第一のI/F部107と制御装置109との接続は、上記したもの以外の無線接続でもよいし、有線接続でもよい。
第二のI/F部108は第一の映像生成部104から入力される映像を撮像装置100の外部の表示装置110に出力するインタフェース部である。第二のI/F部108は、例えば、Ethernet(登録商標)やHDMI(HIGH-DEFINITION MULTIMEDIA INTERFACE)(登録商標)を介して表示装置110に接続される。なお、第一のI/F部107と制御装置109との接続は、上記したもの以外の無線接続でもよいし、有線接続でもよい。
第二のI/F部108は第一の映像生成部104から入力される映像を撮像装置100の外部の表示装置110に出力するインタフェース部である。第二のI/F部108は、例えば、Ethernet(登録商標)やHDMI(HIGH-DEFINITION MULTIMEDIA INTERFACE)(登録商標)を介して表示装置110に接続される。なお、第一のI/F部107と制御装置109との接続は、上記したもの以外の無線接続でもよいし、有線接続でもよい。
なお、図1Aに示す各機能部(103~108)は、ASIC等の専用のハードウェア又はソフトウェアとして撮像装置100に実装される。ハードウェアとして実装される場合は、各機能部それぞれ又はいくつかをまとめた専用のハードウェアモジュールとして実装してもよい。ソフトウェアとして実装される場合には、各機能部を実行するためのプログラムが撮像装置100の不揮発性メモリ123(図1B)や記憶媒体126(図1B)に記憶され、制御部121(図1B)により適宜読み出されて実行される。ASICは、Application Specific Integrated Circuit(特定用途向け集積回路)の略である。
図1Bは撮像装置100のハードウェア構成の一例を示すブロック図である。撮像装置100は、制御部121、揮発性メモリ122、不揮発性メモリ123、操作部124、表示部125、記憶媒体126、撮像部127および通信部128を有している。
制御部121は、1つまたは複数のプロセッサ(例えば、CPU、MPU)により構成される。制御部121は、制御部121に入力された信号や不揮発性メモリ123、記憶媒体126に記憶されたプログラムに従って、撮像装置100の各構成部を制御する。なお制御部121が装置全体を制御する代わりに、複数のハードウェアが処理を分担することで、装置全体を制御してもよい。CPUはCentral Processing Unitの略である。MPUはMicro-Processing Unitの略である。
揮発性メモリ122は、例えば、RAMにより構成され、各種データを一時的に保持し、制御部121の作業領域等として使用される。RAMはRandom Access Memoryの略である。
揮発性メモリ122は、例えば、RAMにより構成され、各種データを一時的に保持し、制御部121の作業領域等として使用される。RAMはRandom Access Memoryの略である。
不揮発性メモリ123は、例えば、ROMにより構成され、制御部121で実行されるプログラム等を格納する。ROMはRead Only Memoryの略である。
操作部124は、撮像装置100に対する指示をユーザから受け付けるために用いられる。操作部124は例えば、ユーザが撮像装置100の電源のON/OFFを指示するための電源ボタンや、通信機能のON/OFFを指示するための操作ボタンを含む。また、次に説明する表示部125として構成されるタッチパネルも、操作部124として機能する。操作部124は、ユーザからの指示(入力)を受け付けることができるので入力部と称してもよい。
操作部124は、撮像装置100に対する指示をユーザから受け付けるために用いられる。操作部124は例えば、ユーザが撮像装置100の電源のON/OFFを指示するための電源ボタンや、通信機能のON/OFFを指示するための操作ボタンを含む。また、次に説明する表示部125として構成されるタッチパネルも、操作部124として機能する。操作部124は、ユーザからの指示(入力)を受け付けることができるので入力部と称してもよい。
表示部125は、例えば、液晶ディスプレイにより構成される。表示部125は、タッチパネルとしても機能することができ、インタラクティブ(interactive)な操作のためのGUI(Graphical User Interface)となることができる。なお、表示部125は必ずしも撮像装置100に内蔵される必要はない。
記憶媒体126は、各種データやプログラムなどを記憶する。記憶媒体126は、撮像装置100に着脱可能な媒体でもよいし、撮像装置100に内蔵されていてもよい(例えば、SSD、HDD)。SSDはSolid State Driveの略である。HDDはHard Disc Driveの略である。
記憶媒体126は、各種データやプログラムなどを記憶する。記憶媒体126は、撮像装置100に着脱可能な媒体でもよいし、撮像装置100に内蔵されていてもよい(例えば、SSD、HDD)。SSDはSolid State Driveの略である。HDDはHard Disc Driveの略である。
撮像部127は、図1Aの光学部101と撮像素子部102に対応する。撮像部127は、例えば光学レンズユニットと絞り、ズーム、フォーカスを制御する光学系と、光学レンズユニットを経て導入された光(映像)を電気的な映像信号に変換するための撮像素子(DVSを含む)等で構成される。撮像部127は、制御部121に制御されることにより、撮像部127に含まれるレンズで結像された被写体光を、撮像素子により電気信号に変換し、ノイズ低減処理等を行い、デジタルデータを映像データ(画像データ)として出力する。また、撮像部127は、撮像した被写体の映像(画像)の画素毎に輝度の変化を検出する。撮像部127は、被写体を撮像して、画素毎に輝度の変化を検出するので、撮像検出部と称してもよい。撮像部127の撮像により第二の映像生成部105の映像(第二の映像)の表示期間が規定される。
通信部128は、無線通信または有線通信により他機器(制御装置109、表示装置110)との通信を実現するための通信ユニットである。通信部128は、例えば無線通信のためのアンテナと無線信号を処理するための通信コントローラから構成され、IEEE 802.11規格に従った無線通信を実現する。
制御部101は、入力された信号や、プログラムに従って撮像装置100の各構成部を制御する。なお制御部101が装置全体を制御する代わりに、複数のハードウェアが処理を分担することで、装置全体を制御してもよい。また制御部101は、IEEE 802.1AS等の時刻同期プロトコルに従い、後述の通信部110を介して他機器と時刻同期を行う。更に制御部101は、他機器と連動して同時刻に撮像部108を用いて撮影処理を行う。複数の撮影機器が連動して同時刻に撮影処理を行うことを同期撮影という。メモリ102は、各種データを一時的に保持するバッファメモリや、制御部101の作業領域等として使用される。
通信部128は、無線通信または有線通信により他機器(制御装置109、表示装置110)との通信を実現するための通信ユニットである。通信部128は、例えば無線通信のためのアンテナと無線信号を処理するための通信コントローラから構成され、IEEE 802.11規格に従った無線通信を実現する。
制御部101は、入力された信号や、プログラムに従って撮像装置100の各構成部を制御する。なお制御部101が装置全体を制御する代わりに、複数のハードウェアが処理を分担することで、装置全体を制御してもよい。また制御部101は、IEEE 802.1AS等の時刻同期プロトコルに従い、後述の通信部110を介して他機器と時刻同期を行う。更に制御部101は、他機器と連動して同時刻に撮像部108を用いて撮影処理を行う。複数の撮影機器が連動して同時刻に撮影処理を行うことを同期撮影という。メモリ102は、各種データを一時的に保持するバッファメモリや、制御部101の作業領域等として使用される。
不揮発性メモリ103は、電気的に消去・記録可能な不揮発性のメモリであり、制御部101で実行されるプログラム等が格納される。操作部104は、撮像装置100に対す
る指示をユーザから受け付けるために用いられる。操作部104は例えば、ユーザが撮像装置100の電源のON/OFFを指示するための電源ボタンや、通信機能のON/OFFを指示するための操作ボタンを含む。また、次に説明する表示部105として構成されるタッチパネルも、操作部104として機能する。
る指示をユーザから受け付けるために用いられる。操作部104は例えば、ユーザが撮像装置100の電源のON/OFFを指示するための電源ボタンや、通信機能のON/OFFを指示するための操作ボタンを含む。また、次に説明する表示部105として構成されるタッチパネルも、操作部104として機能する。
表示部105は、タッチパネルで構成されており、対話的な操作のためのGUI(Graphical User Interface)表示を行う。なお、表示部105は必ずしも撮像装置100に内蔵される必要はない。表示部105は制御部101によって表示制御可能な構成であれば、撮像装置100の外部に設けられていてもよい。タイマ106は、各種制御に用いる時間や、内蔵された時計の時間を計測する計時部として機能する。記憶媒体107は、各種データを記録する。記憶媒体107は、撮像装置100に着脱可能に構成されてもよいし、内蔵されていてもよい。即ち、撮像装置100は少なくとも記憶媒体107にアクセス可能な手段を有していればよい。
撮像部108は、例えば光学レンズユニットと絞り、ズーム、フォーカスを制御する光学系と、光学レンズユニットを経て導入された光(映像)を電気的な映像信号に変換するための撮像素子等で構成される。撮像部108は、制御部101に制御されることにより、撮像部108に含まれるレンズで結像された被写体光を、撮像素子により電気信号に変換し、ノイズ低減処理等を行い、デジタルデータを画像データとして出力する。
通信部110は、他機器との通信を実現するための通信ユニットである。通信部110は、例えば無線通信のためのアンテナと無線信号を処理するための通信コントローラから構成され、IEEE 802.11規格に従った無線通信を実現する。制御部101は、通信部110を制御し、他機器との通信を実現する。
通信部110は、他機器との通信を実現するための通信ユニットである。通信部110は、例えば無線通信のためのアンテナと無線信号を処理するための通信コントローラから構成され、IEEE 802.11規格に従った無線通信を実現する。制御部101は、通信部110を制御し、他機器との通信を実現する。
次に、図2および図3を参照して撮像装置100が第一の映像を生成する際のフローを説明する。
図2は、第一の映像を生成するフローチャートである。図中、SはStepの略である。図3は、第一の映像を生成する手順を説明するための図である。図3(a)~図3(c)は第二の映像生成部105が生成する映像を示す。図3(d)~図3(f)は移動量算出部106が算出する移動ベクトルを示す。図3(g)~図3(i)は第一の映像生成部104が生成する映像を示す。本実施形態では、撮像装置100が被写体Aと被写体Bの映像を生成する例を説明する。被写体AとBは自動車である。
図2は、第一の映像を生成するフローチャートである。図中、SはStepの略である。図3は、第一の映像を生成する手順を説明するための図である。図3(a)~図3(c)は第二の映像生成部105が生成する映像を示す。図3(d)~図3(f)は移動量算出部106が算出する移動ベクトルを示す。図3(g)~図3(i)は第一の映像生成部104が生成する映像を示す。本実施形態では、撮像装置100が被写体Aと被写体Bの映像を生成する例を説明する。被写体AとBは自動車である。
まず、第二の映像生成部105が、第二の映像を生成する(S201)。図3には、S201で生成された3つの映像301、304および307が示されている。より詳しくは、図3(a)の映像301は、S201で生成したt(t=1・2・・・T・・)フレーム目における第二の映像である。映像301には、被写体A(302)と被写体B(303)が映っている。被写体A(302)は図3(a)の上部領域を、左から右に移動する自動車である。被写体B(303)は図3(a)の下部領域を、右から左に移動する自動車である。被写体Aの移動速度は被写体Bの移動速度より遅い。
図3(b)の映像304は、S201で生成したt+1フレーム目における第二の映像である。映像304には、被写体A(305)と被写体B(306)が映っている。図3(c)の映像307は、S201で生成したt+2フレーム目における第二の映像である。映像307には、被写体A(308)と被写体B(309)が映っている。
被写体Aの移動速度が遅いので、被写体Aについては、撮像素子部102から出力される輝度変化の情報の数が少ない。そのため被写体Aは薄く映る。被写体Aの移動速度がさらに遅いと、点滅して映ったり、消滅して映らなくなったりする。一方、被写体Bは移動速度が速いので、撮像素子部102から出力される輝度変化の情報の数が多い。そのため被写体Bは、被写体Aより濃く映る。本実施形態では、被写体Aの映像はユーザにとって薄くて確認しにくい映像であるとする。また、被写体Bの映像はユーザにとって確認しやすい映像であり、残像が残らない映像であるとする。
被写体Aの移動速度が遅いので、被写体Aについては、撮像素子部102から出力される輝度変化の情報の数が少ない。そのため被写体Aは薄く映る。被写体Aの移動速度がさらに遅いと、点滅して映ったり、消滅して映らなくなったりする。一方、被写体Bは移動速度が速いので、撮像素子部102から出力される輝度変化の情報の数が多い。そのため被写体Bは、被写体Aより濃く映る。本実施形態では、被写体Aの映像はユーザにとって薄くて確認しにくい映像であるとする。また、被写体Bの映像はユーザにとって確認しやすい映像であり、残像が残らない映像であるとする。
S201の次にS202に進む。S202において、移動量算出部106は、領域または画素毎に動きベクトルを算出する。図3(d)は、S202で生成したtフレーム目における動きベクトル311、312を示す図である。動きベクトル311は被写体Aの動きベクトルであり、動きベクトル312は被写体Bの動きベクトルである。
図3(e)は、S202で生成したt+1フレーム目における動きベクトル314、315を示す図である。動きベクトル314は被写体Aの動きベクトルであり、動きベクトル315は被写体Bの動きベクトルである。
図3(f)は、S202で生成したt+2フレーム目における動きベクトル317、318を示す図である。動きベクトル317は被写体Aの動きベクトルであり、動きベクトル318は被写体Bの動きベクトルである。
動きベクトルは、速度の遅い被写体Aでは小さく(短く)、速度の速い被写体Bでは大きく(長く)なる。動きベクトルの算出は、第二の映像の連続する2フレームを用いて、ブロックマッチングや勾配法を適用して行う。動きベクトルの大きさ(長さ)は、単位時間当たりの移動量を示すので、以下の説明において、動きベクトルの大きさを移動速度と称する場合もある。
図3(f)は、S202で生成したt+2フレーム目における動きベクトル317、318を示す図である。動きベクトル317は被写体Aの動きベクトルであり、動きベクトル318は被写体Bの動きベクトルである。
動きベクトルは、速度の遅い被写体Aでは小さく(短く)、速度の速い被写体Bでは大きく(長く)なる。動きベクトルの算出は、第二の映像の連続する2フレームを用いて、ブロックマッチングや勾配法を適用して行う。動きベクトルの大きさ(長さ)は、単位時間当たりの移動量を示すので、以下の説明において、動きベクトルの大きさを移動速度と称する場合もある。
S202の次にS203に進む。S203において、第一の映像生成部104は、移動量算出部106で算出された動きベクトルに基づいて、領域または画素毎に表示期間を決定(設定)する。表示期間は、所定の閾値に基づいて、S202で算出した移動量が小さいほど長く、大きいほど短く設定する。より詳しくは、移動量が第一の閾値より小さい場合には、第一の映像のフレームレートよりも、当該画素の表示期間を長くする。また、移動量が第二の閾値より大きい場合には、第一の映像のフレームレートよりも、当該画素の表示期間を短くする。本実施形態では、移動量(動きベクトルの長さ)が第一の閾値より小さい場合、映像がユーザにとって確認しにくい(映像が薄い、点滅する)と判定する。映像が薄いと、表示装置110で表示した際に、被写体を確認しにくいと考えられる。また、本実施形態では、移動量が第二の閾値より大きい場合、残像が残ると判定する。表示装置110で表示した映像に残像が残ると、当該映像はユーザにとって確認しにくい映像となる。本実施形態では、第一の映像生成部104は、被写体Aの動きベクトル311、314、317の大きさ(長さ)が第一の閾値より小さいと判定する。また、第一の映像生成部104は、被写体Bの動きベクトル312、315、318の大きさ(長さ)が第一の閾値から第二の閾値の間にあると判定する。なお、動きベクトルが算出されない場合は、被写体の動きがない可能性があるため、移動量が第一の閾値より小さいと判定し、表示期間を長く設定する。
S203の次にS204に進む。S204において、第一の映像生成部104は、S203で設定した表示期間に基づいて、第一の映像を生成する。図3(g)の映像319は、S204で生成したtフレーム目における第一の映像である。第一の映像319には、被写体A(320)と被写体B(321)が映っている。第一の映像319は図3(a)の映像301に対応している。被写体Aの表示期間は調整されており(第二の映像のフレームレートより長くされており)、被写体Bの表示期間は調整されていない(第二の映像のフレームレートと同じ)。
図3(h)の映像322は、S204で生成したt+1フレーム目における第一の映像である。第一の映像322には、被写体A(323)と被写体B(324)が映っている。第一の映像322は図3(b)の映像304に対応している。被写体Aの表示期間は第二の映像の被写体Aより長くされており、被写体Bの表示期間は第二の映像の被写体Bと同じである。
図3(i)の映像325は、S204で生成したt+2フレーム目における第一の映像である。映像325には、被写体A(326)と被写体B(327)が映っている。第一の映像325は図3(c)の映像307に対応している。被写体Aの表示期間は第二の映像の被写体Aより長くされており、被写体Bの表示期間は第二の映像の被写体Bと同じである。
図3(h)の映像322は、S204で生成したt+1フレーム目における第一の映像である。第一の映像322には、被写体A(323)と被写体B(324)が映っている。第一の映像322は図3(b)の映像304に対応している。被写体Aの表示期間は第二の映像の被写体Aより長くされており、被写体Bの表示期間は第二の映像の被写体Bと同じである。
図3(i)の映像325は、S204で生成したt+2フレーム目における第一の映像である。映像325には、被写体A(326)と被写体B(327)が映っている。第一の映像325は図3(c)の映像307に対応している。被写体Aの表示期間は第二の映像の被写体Aより長くされており、被写体Bの表示期間は第二の映像の被写体Bと同じである。
本実施形態では、第一の映像生成部104は、3フレーム分の被写体Aを合成して出力することにより、被写体Aの表示期間を長くした映像を生成する。つまり、第一の映像生成部104は、被写体Aの表示時間を3倍にした映像を生成する。従って、第二の映像に映る被写体A(例えば、図3(a)の被写体302)よりも、第一の映像に映る被写体A(例えば、図3(g)の被写体320)は濃い画像になる。被写体Bは移動速度が速いため、第一の映像生成部104は被写体Bの表示期間を調整しない(つまり、1フレーム分で表示させるように表示期間を設定する)。従って、第二の映像に映る被写体B(例えば、図3(a)の被写体303)と第一の映像に映る被写体B(例えば、図3(g)の被写体321)は同じ濃さである。なお、図3では、被写体Aは3フレームを合成して表示し、被写体Bは1フレームだけで表示させるよう設定しているが、これは一例であり、移動量に対する表示期間の設定は上記以外の設定でもよい。
本実施形態では、図3(g)~図3(i)の映像が第一の映像生成部104から出力されて、第二のIF部108を介して表示装置110に送信される。そして、表示装置110では、tフレームの映像として図3(g)の映像が表示され、t+1フレームの映像として図3(h)の映像が表示され、t+2フレームの映像として図3(i)の映像が表示される。
次に、図4を参照して、表示期間と移動量の関係を説明する。
S203における表示期間の決定は図4のグラフに基づいて行う。図4では、移動量(移動速度)が小さいほど、表示期間が長くなるグラフとなっており、表示期間と移動量の関係は一次関数により規定されている。なお、表示期間と移動量の関係は、反比例や二次関数など他の関数により規定されてもよい。また、図4のグラフは、上記した第一の閾値と第二の閾値に対応する移動量(移動速度)の間で、一定値を取るようにしてもよい。
S203における表示期間の決定は図4のグラフに基づいて行う。図4では、移動量(移動速度)が小さいほど、表示期間が長くなるグラフとなっており、表示期間と移動量の関係は一次関数により規定されている。なお、表示期間と移動量の関係は、反比例や二次関数など他の関数により規定されてもよい。また、図4のグラフは、上記した第一の閾値と第二の閾値に対応する移動量(移動速度)の間で、一定値を取るようにしてもよい。
本実施形態によれば、被写体AおよびBが十分に濃く映っている図3(g)~図3(i)の映像を撮像装置100から表示装置110に送信し、表示装置110はこれら映像を表示する。よって、表示装置110を見るユーザは、正確に被写体Aおよび被写体Bを認識・識別することができる。このように、本実施形態によれば、被写体映像の表示期間を適正化することができる。
非同期型の光電変換素子を用いて映像を生成すると、移動速度が遅い被写体では、撮像素子から出力される輝度変化が少ないため、被写体の映像が薄くなったり、点滅を繰り返したり、消滅したりする場合がある。本実施形態では、移動速度が遅い被写体Aの表示期間を強制的に長くして、被写体Aの映像が十分濃くなるようにしている。よって、ユーザが認識しやすい映像を生成することができる。
なお、被写体Bの移動速度がさらに速くなり、第二の閾値を超えると、撮像素子部102から出力される輝度変化がさらに多くなるので、被写体Bの残像が現れる映像が生成される。このような場合、第一の映像生成部104は、被写体Bの表示期間を調整する(短くする)ことにより、被写体Bの残像が発生しないような映像を生成する。
第一の閾値や第二の閾値はユーザが設定してもよいし、自動で設定されてもよい。また、第一の映像や第二の映像を表示する表示部のリフレッシュレート、解像度、表示視差帯の拡大倍率などによって変更してもよい。解像度が高く、拡大倍率が高いほど、残像が目立つため、第二の閾値を小さくしたほうが好ましい。一方で、リフレッシュレートが高いほど点滅が目立つため、第一の閾値を大きくしたほうが好ましい。
非同期型の光電変換素子を用いて映像を生成すると、移動速度が遅い被写体では、撮像素子から出力される輝度変化が少ないため、被写体の映像が薄くなったり、点滅を繰り返したり、消滅したりする場合がある。本実施形態では、移動速度が遅い被写体Aの表示期間を強制的に長くして、被写体Aの映像が十分濃くなるようにしている。よって、ユーザが認識しやすい映像を生成することができる。
なお、被写体Bの移動速度がさらに速くなり、第二の閾値を超えると、撮像素子部102から出力される輝度変化がさらに多くなるので、被写体Bの残像が現れる映像が生成される。このような場合、第一の映像生成部104は、被写体Bの表示期間を調整する(短くする)ことにより、被写体Bの残像が発生しないような映像を生成する。
第一の閾値や第二の閾値はユーザが設定してもよいし、自動で設定されてもよい。また、第一の映像や第二の映像を表示する表示部のリフレッシュレート、解像度、表示視差帯の拡大倍率などによって変更してもよい。解像度が高く、拡大倍率が高いほど、残像が目立つため、第二の閾値を小さくしたほうが好ましい。一方で、リフレッシュレートが高いほど点滅が目立つため、第一の閾値を大きくしたほうが好ましい。
第二の実施形態
次に、図5を参照して、本発明の第二の実施形態を説明する。本実施形態では、第一の実施形態と異なるフレームレートで第一の映像を生成する。より具体的には、第一の実施形態では、第一の映像と第二の映像を同じフレームレートに設定したが、第二の実施形態では、第一の映像よりも第二の映像のほうが3倍速いフレームレートに設定される。第二の映像のフレームレートが第一の映像のフレームレートの3倍なので、3つの第二の映像が生成される間に、1つの第一の映像が生成される。
本実施形態の撮像装置100の構成は、第一の実施形態(図1A)とで同じである。また、第二の実施形態でも図2のフローチャートおよび図4のグラフを使用する。以下の説明において、第一の実施形態と同じ構成や処理には同じ参照符号を付ける。
次に、図5を参照して、本発明の第二の実施形態を説明する。本実施形態では、第一の実施形態と異なるフレームレートで第一の映像を生成する。より具体的には、第一の実施形態では、第一の映像と第二の映像を同じフレームレートに設定したが、第二の実施形態では、第一の映像よりも第二の映像のほうが3倍速いフレームレートに設定される。第二の映像のフレームレートが第一の映像のフレームレートの3倍なので、3つの第二の映像が生成される間に、1つの第一の映像が生成される。
本実施形態の撮像装置100の構成は、第一の実施形態(図1A)とで同じである。また、第二の実施形態でも図2のフローチャートおよび図4のグラフを使用する。以下の説明において、第一の実施形態と同じ構成や処理には同じ参照符号を付ける。
まず、撮像装置100の第二の映像生成部105が、第二の映像を生成する(S201)。
図5(a)の映像501は、S201で生成したt1(t1=1・2・・・T1・・)フレーム目における第二の映像である。映像501には、被写体A(502)と被写体B(503)が映っている。図5(b)の映像504は、S201で生成したt1+1フレーム目における第二の映像である。映像504には、被写体A(505)と被写体B(506)が映っている。図5(c)の映像507は、S201で生成したt1+2フレーム目における第二の映像である。映像507には、被写体A(508)と被写体B(509)が映っている。
図5(a)の映像501は、S201で生成したt1(t1=1・2・・・T1・・)フレーム目における第二の映像である。映像501には、被写体A(502)と被写体B(503)が映っている。図5(b)の映像504は、S201で生成したt1+1フレーム目における第二の映像である。映像504には、被写体A(505)と被写体B(506)が映っている。図5(c)の映像507は、S201で生成したt1+2フレーム目における第二の映像である。映像507には、被写体A(508)と被写体B(509)が映っている。
被写体Aは移動速度が遅く、撮像素子部102から出力される輝度変化の情報の数(輝度変化の検出回数)が少ない。そのため、映像501、504および507では、被写体Aは薄く映る。被写体Aの移動速度がさらに遅いと、点滅して映ったり、消滅して映らなくなったりする。一方、被写体Bは移動速度が速く、撮像素子部102から出力される輝度変化の情報の数が多い。そのため映像501、504および507で、被写体Bは濃く映る。被写体Bの移動速度がさらに速いと、残像が現れやすくなる。
次に、S202において、移動量算出部106は、領域または画素毎に動きベクトルを算出する。図5(d)は、S202で生成したt1フレーム目における動きベクトル511、512を示す図である。動きベクトル511は被写体Aの動きベクトルであり、動きベクトル512は被写体Bの動きベクトルである。図5(e)は、S202で生成したt1+1フレーム目における動きベクトル514、515を示す図である。動きベクトル514は被写体Aの動きベクトルであり、動きベクトル515は被写体Bの動きベクトルである。図5(f)は、S202で生成したt1+2フレーム目における動きベクトル517、518を示す図である。動きベクトル517は被写体Aの動きベクトルであり、動きベクトル518は被写体Bの動きベクトルである。
動きベクトルは、速度の遅い被写体Aでは小さく、速度の速い被写体Bでは大きくなる。動きベクトルの算出は、第二の映像に、ブロックマッチングや勾配法を適用して行う。
動きベクトルは、速度の遅い被写体Aでは小さく、速度の速い被写体Bでは大きくなる。動きベクトルの算出は、第二の映像に、ブロックマッチングや勾配法を適用して行う。
次に、S203において、第一の映像生成部104は、移動量算出部106で算出された動きベクトルに基づいて、領域または画素毎に表示期間を決定する。表示期間は、S202で算出した移動量が第一の閾値より小さい場合には、第一の映像のフレームレートよりも長く設定し、第二の閾値より大きい場合には、第一の映像のフレームレートよりも短く設定する。また、動きベクトルが算出されない場合は、被写体の動きがない可能性があるため、移動量が小さいと判定し、表示期間を長く設定する。S203における表示期間の決定は図4のグラフに基づいて行う。本実施形態では、第一の映像生成部104は、被写体Aの動きベクトル511、514、517の大きさ(長さ)が第一の閾値より小さいと判定する。また、第一の映像生成部104は、被写体Bの動きベクトル512、515、518の大きさ(長さ)が第一の閾値から第二の閾値の間にあると判定する。
次に、S204において、第一の映像生成部104は、S203で設定した表示期間に基づいて、第一の映像を生成する。
図5(g)の映像519はt2(t2=1・2・・・T2・・)フレーム目における第一の映像である。映像519には、被写体A(520)と被写体B(521)が映っている。映像519では、動きベクトルの小さい被写体A(520)は、第二の映像の3フレーム分を加算して第一の映像に映す。つまり、被写体Aの表示期間は3倍にされている。一方、動きベクトルの大きい被写体B(521)は、第二の映像の1フレーム分を第一の映像に映す。図5(g)の映像519は図5(c)の映像507に対応している。
図5(g)の映像519はt2(t2=1・2・・・T2・・)フレーム目における第一の映像である。映像519には、被写体A(520)と被写体B(521)が映っている。映像519では、動きベクトルの小さい被写体A(520)は、第二の映像の3フレーム分を加算して第一の映像に映す。つまり、被写体Aの表示期間は3倍にされている。一方、動きベクトルの大きい被写体B(521)は、第二の映像の1フレーム分を第一の映像に映す。図5(g)の映像519は図5(c)の映像507に対応している。
本実施形態によれば、被写体AおよびBが十分に濃く映っている図5(g)の映像を撮像装置100から表示装置110に送信し、表示装置110に表示させる。よって、表示装置110を見るユーザは、正確に被写体Aおよび被写体Bを認識・識別することができる。
また、本実施形態では、第二の映像を第一の映像より高いフレームレートに設定することで、移動速度の速い被写体Bについては、より残像が現れにくい第二の映像が生成される。そして、第二の映像に基づいて第一の映像を生成することにより、被写体Bについては、より残像が現れにくい第一の映像が生成される。
また、本実施形態では、第二の映像を第一の映像より高いフレームレートに設定することで、移動速度の速い被写体Bについては、より残像が現れにくい第二の映像が生成される。そして、第二の映像に基づいて第一の映像を生成することにより、被写体Bについては、より残像が現れにくい第一の映像が生成される。
第三の実施形態
次に、図6および図7を参照して、本発明の第三の実施形態を説明する。第三の実施形態で使用する撮像装置100の構成は、第一の実施形態(図1A)と同じである。第一の実施形態と比較すると、本実施形態の移動量算出部106は、輝度変化が発生した画素数(輝度変化画素数)により移動量(移動速度)を決定する点が異なる。より詳しくは、第一の実施形態の移動量算出部106は、動きベクトルを求めて移動量を算出していたが、第三の実施形態の移動量算出部106は、撮像素子部102で発生した輝度変化の数(画素数)に基づいて移動量を決定する。他の動作および処理は、第一の実施形態および第二の実施形態と同じである。
次に、図6および図7を参照して、本発明の第三の実施形態を説明する。第三の実施形態で使用する撮像装置100の構成は、第一の実施形態(図1A)と同じである。第一の実施形態と比較すると、本実施形態の移動量算出部106は、輝度変化が発生した画素数(輝度変化画素数)により移動量(移動速度)を決定する点が異なる。より詳しくは、第一の実施形態の移動量算出部106は、動きベクトルを求めて移動量を算出していたが、第三の実施形態の移動量算出部106は、撮像素子部102で発生した輝度変化の数(画素数)に基づいて移動量を決定する。他の動作および処理は、第一の実施形態および第二の実施形態と同じである。
まず、撮像装置100の第二の映像生成部105が、第二の映像を生成する(S701)。
図6は、第二の映像生成部105で生成した第二の映像601を示す。映像601には、被写体A(602)と被写体B(603)が映っている。被写体Aは速度が遅く、撮像素子部102にて発生した輝度変化の数(映像素子部102から出力される輝度変化画素数)が少ないため、薄く映る。一方、被写体Bは移動速度が速く、撮像素子部102にて発生した輝度変化の数が多いため、濃く映る。
図6は、第二の映像生成部105で生成した第二の映像601を示す。映像601には、被写体A(602)と被写体B(603)が映っている。被写体Aは速度が遅く、撮像素子部102にて発生した輝度変化の数(映像素子部102から出力される輝度変化画素数)が少ないため、薄く映る。一方、被写体Bは移動速度が速く、撮像素子部102にて発生した輝度変化の数が多いため、濃く映る。
次に、移動量算出部106が、被写体AおよびBの移動量を決定する(S702)。本実施形態では、被写体AおよびBの移動量を決定する際に、動きベクトルを使用しない。より詳しくは、移動量算出部106は、領域毎に撮像素子部102から出力された輝度変化の情報(輝度変化画素)の数を求め、数に応じて移動量を決定する。図6の例では、輝度変化画素の数が少ない被写体A602では移動量が第一の閾値より小さく、輝度変化画素の数が多い被写体B603では移動量が第一の閾値と第二の閾値の間にあるとする。
次に、S703において、第一の映像生成部104は、移動量算出部106で決定された移動量に基づいて、領域または画素毎に表示期間を決定する。表示期間は、S702で決定した移動量が小さいほど長く、大きいほど短く設定する。本実施形態では、第一の映像生成部104は、被写体Aの移動量が第一の閾値より小さいと判定する。また、第一の映像生成部104は、被写体Bの移動量が第一の閾値から第二の閾値の間にあると判定する。なお、移動量が決定できない場合は、被写体の動きがない可能性があるため、移動量が第一の閾値より小さいと判定し、表示期間を長く設定する。S703における表示期間の決定は図4のグラフに基づいて行う。
次に、S704において、第一の映像生成部104は、S703で設定した表示期間に基づいて、第一の映像を生成する。生成された第一の画像は、例えば、図3(g)のような映像になる。
このように、本実施形態では動きベクトルの算出をしない。よって、動きベクトルを算出して移動量を求める第一の実施形態と第二の実施形態に比べ、第三の実施形態では、移動量算出部106における演算量が小さくなる。また、本実施形態においても、被写体AおよびBが十分に濃く映っている映像を表示装置110に送信し、表示させる。よって、表示装置110を見るユーザは、正確に被写体Aおよび被写体Bを認識・識別することができる。
このように、本実施形態では動きベクトルの算出をしない。よって、動きベクトルを算出して移動量を求める第一の実施形態と第二の実施形態に比べ、第三の実施形態では、移動量算出部106における演算量が小さくなる。また、本実施形態においても、被写体AおよびBが十分に濃く映っている映像を表示装置110に送信し、表示させる。よって、表示装置110を見るユーザは、正確に被写体Aおよび被写体Bを認識・識別することができる。
以上、実施形態を詳述したが、本発明は例えば、システムとしての実施態様をとることが可能である。具体的には、複数の機器(例えば、ホストコンピュータ、インタフェース機器、撮像装置、webアプリケーション等)から構成されるシステムに適用してよい。
本発明は、上述の実施形態の1以上の機能を実現するプログラムを、ネットワーク又は記憶媒体を介してシステム又は装置に供給し、そのシステム又は装置のコンピュータにおける1つ以上のプロセッサがプログラムを読出し実行する処理でも実現可能である。また、1以上の機能を実現する回路(例えば、ASIC)によっても実現可能である。この場合のプログラムとは、コンピュータ読取可能であり、実施形態において図示したフローチャートに対応したプログラムである。
本発明は、上述の実施形態の1以上の機能を実現するプログラムを、ネットワーク又は記憶媒体を介してシステム又は装置に供給し、そのシステム又は装置のコンピュータにおける1つ以上のプロセッサがプログラムを読出し実行する処理でも実現可能である。また、1以上の機能を実現する回路(例えば、ASIC)によっても実現可能である。この場合のプログラムとは、コンピュータ読取可能であり、実施形態において図示したフローチャートに対応したプログラムである。
100…撮像装置、101…光学部、102…撮像素子部、104…第一の映像生成部、105…第二の映像生成部、106…移動量算出部、110…表示装置、121…制御部
Claims (13)
- 被写体を撮像して、当該被写体の画素毎に輝度の変化を検出する撮像検出手段と、
前記輝度の変化に基づいて、前記被写体の移動速度を決定する決定手段と、
前記被写体の移動速度に基づいて、前記被写体の表示期間を設定する設定手段と、
設定された前記表示期間で前記被写体を表示する映像を生成する生成手段と、
を備えることを特徴とする撮像装置。 - 前記設定手段は、前記移動速度が第一の閾値より遅い場合、前記撮像検出手段の撮像により規定される表示期間より長い表示期間を設定し、前記移動速度が第二の閾値より速い場合、前記撮像検出手段の撮像により規定される表示期間より短い表示期間を設定することを特徴とする請求項1に記載の撮像装置。
- 前記設定手段は、前記撮像検出手段の撮像により規定される表示期間より長い表示期間を設定する場合、前記移動速度が遅いほど長い表示期間を設定し、
前記設定手段は、前記撮像検出手段の撮像により規定される表示期間より短い表示期間を設定する場合、前記移動速度が速いほど短い表示期間を設定することを特徴とする請求項2に記載の撮像装置。 - 前記撮像検出手段の撮像により規定される表示期間は、全ての画素で同じであり、
前記決定手段は、前記輝度の変化から前記移動速度を算出することにより、前記移動速度を決定することを特徴とする請求項1~3のいずれか1項に記載の撮像装置。 - 前記撮像検出手段の撮像のフレームレートは、前記生成手段の映像のフレームレートより高いことを特徴とする請求項1~4のいずれか1項に記載の撮像装置。
- 前記決定手段は、前記被写体の領域または画素毎に動きベクトルを算出し、当該動きベクトルの大きさに基づいて前記移動速度を決定することを特徴とする請求項1~5のいずれか1項に記載の撮像装置。
- 前記決定手段が前記被写体の領域または画素毎に動きベクトルを算出できない場合、前記設定手段は、前記移動速度が前記第一の閾値より遅いと判定することを特徴とする請求項2に記載の撮像装置。
- 前記撮像検出手段は、撮像された前記被写体の領域毎の輝度の変化を検出し、
前記決定手段は、前記撮像検出手段の検出回数に基づいて、前記移動速度を決定することを特徴とする請求項1~5のいずれか1項に記載の撮像装置。 - 前記決定手段は、撮像された前記被写体の輝度の変化が発生した画素の数に基づいて、前記移動速度を決定することを特徴とする請求項1~5のいずれか1項に記載の撮像装置。
- 前記撮像検出手段は、DVS(Dynamic Vision Sensor)を含むことを特徴とする請求項1~9のいずれか1項に記載の撮像装置。
- 前記生成手段が生成した映像を、表示装置に送信する送信手段をさらに備えることを特徴とする請求項1~10のいずれか1項に記載の撮像装置。
- 被写体を撮像して、当該被写体の画素毎に輝度の変化を検出するステップと、
前記輝度の変化に基づいて、前記被写体の移動速度を決定するステップと、
前記被写体の移動速度に基づいて、前記被写体の表示期間を設定するステップと、
設定された前記表示期間で前記被写体を表示する映像を生成するステップと、
を有することを特徴とする撮像方法。 - コンピュータを、請求項1から11のいずれか1項に記載の撮像装置の各手段として機能させるためのプログラム。
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