JP2023064401A - 射出成形装置 - Google Patents

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Sota Matsukawa
大輔 石山
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Abstract

【課題】先入れ先出しと先入れ後出しの双方の特長を兼ね備え、また、高圧での射出が可能であり、せん断発熱量が高く金型に高温の成形材料を射出する新たな射出成形装置を提供する。【解決手段】射出成形装置15は、加熱筒22の内部に投入された成形材料であるゴム材料Aを可塑化させながら搬送する回転可能に組み込まれたスクリュ23を有し、可塑化された可塑化ゴム材料Bを先端に向かって押し出す、いわゆる押出装置でもある可塑化装置20と、その可塑化装置20の先端側と射出ユニット30(射出ポット40)の後端側の側面との連結部分40cには連通路30aを有し、この連通路30aから供給された可塑化ゴム材料Bが射出ポット40内をプランジャ32が移動されることにより射出ポット40内の貯留空間40aに充填された可塑化ゴム材料Bを射出する射出ユニット30とで構成されている。【選択図】図3

Description

本発明は、高速加硫が可能なゴムの射出成形装置に関する。
従来の射出成形装置は、特許文献1の図1に示すような、射出シリンダ1により成形材料である可塑化されたゴム材料を貯留する射出ポット2内を上下摺動移動自在なプランジャ3と、射出シリンダ1の側端面に先端を結合させた加熱筒4がありその内部に回転移動するスクリュ5が挿入された可塑機(押出機)6とで構成されるプリプラ式の射出成形装置がある。当該射出成形装置では、射出ポット2と、その射出ポット2先端に設けられた通路7を介して連結した射出ノズル8と、射出ポット内の貯留空間へ可塑化状態にある可塑化されたゴム材料を側方から供給する投入口9とを形成するとともに、射出ポット2内にプランジャ3を下降させて、射出ポット2内の貯留空間に成形材料を射出ポット先端部分の通路7、射出ノズル8を経て金型10内に送入し、スプルー11、ランナー12、ゲート13を経て金型10内のキャビティ14に圧入し、加硫することが開示されている。
このようなプリプラ式の射出成形装置は、プランジャ3が後退すると射出ポット2内の貯留空間の前方空間が増加し、貯留する可塑化されたゴム材料の量が増加する。射出直前にはプランジャ3が十分に後退し、十分な量の可塑化されたゴム材料がプランジャ3の前方に貯められる。最初に入った可塑化されたゴム材料がプランジャ3と共に後退し、次の可塑化されたゴム材料が続き貯められため最後に入った可塑化されたゴム材料はプランジャ3から最も遠い部位に貯留される。
そのため、プランジャ3を前進させると、最後に入った可塑化されたゴム材料が最初に射出され、最初に入った可塑化されたゴム材料が最後に射出される。いわゆる、先入れ後出し(先に入った可塑化されたゴム材料が後で出される。)が行われる。
これに対して、射出成形装置には、先に入った可塑化されたゴム材料が先に出される、いわゆる、先入れ先出しがある。これらの先入れ先出しと先入れ後出しとを対比した場合、先入れ後出しは、スクリュとプランジャの組み合わせが自在に可能で、スクリュの変更もL(長さ)/D(径)の変更も含め容易であるメリットもあるが、可塑化されたゴム材料は性質が時間と共に変化しやすい。最初に入った可塑化されたゴム材料はプランジャの前方空間に長く留められ、最後に入った可塑化されたゴム材料は滞留時間が短い。可塑化されたゴム材料は、性質が時間と共に変化しやすく、最初に入った可塑化されたゴム材料液と最後に入った可塑化されたゴム材料液とが時間差により性質に差が出るデメリットがある。
一方、先入れ先出しは、スクリュとプランジャの組み合わせに限界があるものの、また、スクリュの変更もL(長さ)/D(径)の変更も事実上多くの制約があって困難とのデメリットもある。また、先入れ後出しでは熱履歴に差があることからせん断発熱量の増加の限界面で問題となるが、先入れ先出しでは増加しても問題がないといえる。
また、先入れ先出しを用いた方式として、プランジャ内にスクリュを内蔵させたインラインスクリュ方式の射出成形装置(例えば、特許文献2)があるが、スクリュとプランジャの組み合わせに限界があり組み合わせは事実上困難とされ、プリプラ式との部品共有も微小であり、インラインスクリュの途中に脱気やモノマーガスの除去に有効な脱気孔(ベント孔)を設けたベント式への改造も事実上不可で、製造による金額が比較的高価などの課題があった。
ところで、一般にゴム射出成形において、最終的には金型内で成形され、加硫ゴムは一定時間、高温にさらされることにより架橋反応が起こり硬化する。この硬化時間を短くすることによって短時間で生産することが可能になり生産性が向上する。この時間を短くするには、金型内でのゴムの昇温と加硫温度の2つの方法がある。
(1)金型内でのゴムの昇温
金型内に射出されたゴムは金型表面からの伝熱により徐々に昇温し金型温度と同一となる。ゴムは熱伝導率が極めて低く昇温には多大な時間を要する。特に肉厚品で顕著に発生する。このため、金型内に射出された時点で可塑化されたゴム材料の温度が金型温度に近いほどこの時間を短縮することが可能であるが、高温にしておくことで加硫反応が進んでしまい金型内への射出前に加硫が進んでしまうおそれがある。したがって、金型内へ射出する直前に可塑化されたゴム材料温度を上昇させることが理想である。またそうすることによって成形品の表層部と中心部との熱履歴も均一化される。
(2)加硫温度
可塑化されたゴム材料の加硫時間は一般的にアレニウス則に従い温度10℃の上昇で加硫時間は1/2と短くなる。しかし、どの温度で加硫させるかは可塑化されたゴム材料の物性等にも影響されるため、顧客判断による部分が大きい。このため、単に金型温度を上げるだけでは対応ができない。
また、高速加硫を行うためには、可塑化されたゴム材料がノズル付近に設置されたアプリケーターを通過する際に導波管から高周波を照射し可塑化されたゴム材料を昇温させる高周波加熱式があるが、大掛かりな付加設備を要する。また、ノズル部の先端に誘導加熱コイルを設置し可塑化されたゴム材料を加熱する誘導加熱式があるが、高周波加熱式と同様に付帯設備を要する。
これらに対し、射出により可塑化されたゴム材料とノズル、ランナー等の壁面と間に摩擦が発生し、これにより発熱し可塑化されたゴム材料が昇温されるせん断発熱式があり、付加設備が不要であり、安価に構成することができる。
また、せん断発熱量による可塑化されたゴム材料の温度上昇は、ゴムの物性値(密度、比熱)と射出圧力のみで決定される。よって、せん断発熱量による温度上昇値を大きくするためには射出圧力を高圧仕様にすることで実現可能である。すなわち、可塑化されたゴム材料は金型内に射出された後、金型表面からの伝熱により温度が上昇するが、ゴムは一般的に熱伝達率が低いため特に肉厚品の成形では長い時間を要してしまう。射出成形装置の特長は、せん断発熱により金型内に射出するゴムの温度を高くすることによって成形時間を短縮することであり、射出圧力を高くすることによってその能力は大きく向上させることができる。
特開2007-30498号公報 特開2014-117889号公報
本発明は、このような課題を解決するためなされたものであり、先入れ先出しと先入れ先出しの双方の特長を兼ね備え、また、高圧での射出が可能とし、せん断発熱量が高く金型に高温の成形材料を射出することができる新たな射出成形装置を実現することを目的とする。
この目的を達成するために、第1の発明の射出成形装置は、加熱筒の内部に投入されたゴム材料を可塑化させながら搬送する回転可能に組み込まれたスクリュを有し可塑化されたゴム材料を先端に向かって押し出す可塑化装置と、前記可塑化装置との連結部分には連通路を有し、前記射出ポット内をプランジャが移動することにより前記連通路から供給され射出ポット内の貯留空間に充填された可塑化された可塑化ゴム材料を射出する射出ユニットと、を備える射出成形装置であって、
前記連結部分は、前記可塑化装置の先端側と、前記射出ポットの後端側の側面の位置とが連結され、
前記射出ポット内の前記可塑化ゴム材料により受ける圧力に従って射出ポット内を移動する第一チェックリングと、
前記第一チェックリングよりも前記プランジャの後端側に挿入嵌合されて移動をともにする第二チェックリングと、を備え、
前記プランジャが前記射出ポット内の後退限度位置で、前記第一チェックリングと前記第二チェックリングとが当接密着して前記連通路からの前記可塑化ゴム材料の供給を停止することを特徴とする射出成形装置。
第2発明は、第1の発明において、前記連通路は、前記射出ユニットの前記射出ポットに形成され、
前記連通路付近の射出ポットの内周面に固定され、全体が円筒状で、その先端部分に形成された曲面に沿って、前記連通路から供給される前記可塑化ゴム材料を前記射出ポット内に案内する案内曲面を有するガイド部材を有することを特徴とする。
第3発明は、第1の発明又は第2の発明において、前記射出ノズルは、前記可塑化ゴム材料を加熱加冷する媒体が流通可能な螺旋状の媒体通路が形成された温調ノズルを備えることを特徴とする。
本発明によれば、先入れ先出しと先入れ先出しの双方の特長を兼ね備え、また、高圧での射出が可能とし、せん断発熱量が高く金型に高温の成形材料を射出する新たな射出成形装置を実現することができる。
本発明の射出成形装置の一実施形態の全体外観の斜視図である。 本発明の射出成形装置の一実施形態の全体構成を断面して示す縦断面図である。 本発明の射出成形装置の一実施形態の全体構成の概念説明図である。 本発明の射出ユニットのプランジャの要部略断面図である。 本発明の射出ユニットのプランジャノズルの要部底面図である。 本発明の射出ユニットのプランジャ先端の要部略断面図である。 本発明の射出成形装置における加硫ゴム計量中動作を示す要部略断面である。 本発明の射出成形装置における加硫ゴム計量完了前動作を示す要部略断面である。 本発明の射出成形装置における加硫ゴム計量完了動作を示す要部略断面である。 本発明の射出成形装置における加硫ゴム射出動作を示す要部略断面である。 本発明の射出成形装置における射出ノズル周辺の要部略断面図である。 本発明の射出成形装置における射出ノズルの斜視図である。 本発明の射出成形装置における射出ノズルの略断面図である。 本発明の射出成形装置における射出ノズル等の動作状態のフロー図である。 従来の射出成形装置の一例を断面して示す縦断面図である。
以下、本発明のゴム射出成形装置に適用した場合の実施形態を図面に基づいて詳しく説明する。なお、本実施形態は、本発明の一実施形態であって、何等これに限定解釈されるものではなく本発明の範囲内で設計変更が可能である。
図1は、本発明の一実施形態の射出成形装置15の全体概略を示し、図2は、この射出成形装置15の全体を側面視して示す縦断面図で、図3は、射出成形装置15の構成を説明するにあたって、図2の縦断面図を概念化したものである。図1乃至図3に示しているように、この射出成形装置15は、加熱筒22の内部に投入された成形材料であるゴム材料Aを可塑化させながら搬送する回転可能に組み込まれたスクリュ23を有し、可塑化されたゴム材料(以下、可塑化ゴム材料という。)Bを先端に向かって押し出す、いわゆる押出装置でもある可塑化装置20と、その可塑化装置20の先端側と射出ユニット30(射出ポット40)の後端側の側面との連結部分40cには連通路30aを有し、この連通路30aから供給された可塑化ゴム材料Bが射出ポット40内をプランジャ32が移動されることにより射出ポット40内の貯留空間40aに充填された可塑化ゴム材料Bを射出する射出ユニット30とで構成されている。なお、本一実施形態の説明において、成形材料はゴム材料として説明を行うが、ゴム材料に限定されるものではなく樹脂材料であっても適用可能である。
また、射出成形装置15は、図1に示すように、4本のタイバー16で構築された射出シリンダ31を備えており、可塑化装置20と射出ユニット30との位置関係は、射出ユニット30が縦型の鉛直方向にあってタイバー16で固持されており、可塑化装置20は射出ユニット30と所定の角度(略90度)にあり、可塑化装置20の先端部分が射出ユニット30の略中間部分で連結している。図2乃至図4Aに示すように、また、これらのその可塑化装置20の先端側と射出ユニット30(射出ポット40)の後端側の側面との連結部分40cには、可塑化装置20から射出ユニット30に向かって可塑化ゴム材料Bを押出し流し込む連通路(流路)30aが形成されている。
[可塑化装置]
可塑化装置20は、図3に示すように、材料供給口24を備えた加熱筒22と、加熱筒22内にて回転可能に備えられ、材料供給口24から供給されたゴム材料Aを混練して先端側へと送り出すスクリュ23とから構成される。
材料供給口24は加熱筒22の後端側に穴が設けられており、ゴム材料Aをリボン状(バンド状)にして供給されるが、リボン状(バンド状)でなくても、例えば、ホッパなどで供給される形状のものであってもよい。
本発明の射出成形装置15における材料供給口24の高さ(射出垂直時)は、インラインスクリュ式射出成形装置 > 本発明の射出成形装置 > プリプラ式射出成形装置の関係にある。すなわち、インラインスクリュ式射出成形装置の材料供給口の高さは、本発明の射出成形装置15における材料供給口24の高さよりも高いため高い階段が必要となるが、また、プリプラ式射出成形装置の材料供給口は、本発明の射出成形装置15における材料供給口24の高さよりも若干高い程度であるため作業台のみで材料供給が可能となる。
加熱筒22は、中空円筒の筒本体と、筒本体のゴムを加熱するためのバンドヒータ(図示せず)を備えている。なお、単に加熱するだけでなく、加冷調整ができるパイプ内を油が循環する加熱筒であっても良い。例えば、筒本体の外周部分に備えられたパイプ状のジャケットを用い、そのジャケットのパイプ内を設定された温度の油を循環流動させて、筒本体のゴム材料を加熱或いは冷却する方式である。
加熱筒22の温度は、加熱されることで筒本体のゴム材料Aを可塑化溶融させるが、スクリュ23のせん断力による熱発生を抑えるために冷温にするなど加熱筒22の温度を加冷調整することが可能となる。
本発明の射出成形装置15は、従来のプリプラ式射出成形装置との部品共有が可能であり、例えば、スクリュや加熱筒などのユニットなど極力部品を共通化していて、部品調達や生産にあたって経済的にも合理的である。
スクリュ23は、筒本体内に設けられ、表面外周に軸長さ方向略全体にわたって、加熱筒22よりも小径のフライトが所定間隔をもって螺旋状に形成されている。また、スクリュ23の他端側(図3では左側)に、スクリュ23を回転駆動させるための油圧モータ21が回転軸を介して接続されている。これにより、油圧モータ21の動力を伝達することができ、スクリュ23を右回転させるとフライト間の溝にあるゴム材料Aは、その溝に沿って先端前側に運ばれる。これにより、材料供給口24から供給されたゴム材料Aは、加熱筒22の伝導熱によって溶融かつ混練された可塑化ゴム材料Bとなって、加熱筒22の先端からその可塑化装置20の先端側と射出ユニット30(射出ポット40)の後端側の側面との連結部分40cの連通路(流路)30aへと押し出すことができる。
[射出ユニット]
次に、可塑化装置20から送られた可塑化され溶融された可塑化ゴム材料Bを、型締めされた金型内に射出する射出ユニット30について説明する。
一般的な射出圧力の高圧化でボトルネックとなるところは射出ブロック41の機械的強度である。一般のプリプラ式では、射出ブロックにスクリュと接する部分に可塑化されたゴム材料が供給される横穴(従来技術の図8におけるゴム材料を側方から供給する投入口9が相当する。)があり、ここで集中応力が発生することで、金属疲労が蓄積しひびが入り問題があったが、本発明の射出成形装置15の射出ユニット構造とすることで射出ブロック41にそのような横穴が不要となるため集中応力発生問題となるボトルネックが解消される。これにより、本発明の射出成形装置15は、せん断発熱量を増加させることができるように射出圧力を高圧力化(280MPa程度)することが可能としている。
また、本発明の射出成形装置15は、従来のプリプラ式の加熱筒(従来技術の図8における加熱筒4が相当する。)と同様の可塑化装置22と射出装置に相当する射出ユニット30とが別体で構成されているにもかかわらず、射出ユニット30の射出ブロック41に上記のような横穴を設けない方法で、先入れ先出し式としている。すなわち、可塑化装置20から可塑化ゴム材料Bが供給される連通路30aが、射出ブロック41の位置ではなく、本発明では射出ユニット30のプランジャノズル36の後退した位置に形成されている。また、一般的なインラインスクリュ式の射出成形装置のゴム供給の場所は、スクリュの最後端で位置的に異なる。以下、本発明の射出成形装置15における塑化装置20及び射出ユニット30について順に説明する。
本発明の射出ユニット30は、図1及び図2に示すように、射出成形装置15のタイバー16で縦型の状態に固持し、図3に示すように、その状態でプランジャ32を射出シリンダ31により鉛直方向下向きに突き出すことで、可塑化装置20の先端(下流)側の連通路30aから射出ポット40内の貯留空間40aに流動状態の可塑化ゴム材料Bを充填後に、その可塑化ゴム材料Bを成形金型(図8の符号10が相当。)に注入する。そして、その状態で所定時間保持することで、成形金型に注入された可塑化ゴム材料Bが加硫されゴム製品となる。
射出ユニット30には、プランジャ32の後退位置時に、可塑化され溶融化した可塑化ゴム材料Bを1ショット分溜めておくための射出ポット40が中空円筒状に形成され、その射出ポット40の内部をプランジャ32が軸方向に往復移動可能に配置されている。また、プランジャ40の先端側には、同一軸上にプランジャノズル36が固定(挿入嵌合)されている。
また、射出ユニット30には、図2及び図3に示すように、射出シリンダ31が射出用ロッド38を介してプランジャ32と連結しており、射出用ロッド31を突没駆動することで、当該プランジャ32を往復移動させることができる。この射出シリンダ31は、可塑化ゴム材料Bを射出するための油圧駆動の往復動ピストン/シリンダで、例えば、空気圧、電動、油圧など、市販のものを適用することができるので、ここでは特に限定しない。
射出ユニット30を構成する射出ポット40には、その後端側の側面と可塑化装置20の先端側からの可塑化ゴム材料Bが供給される連通路(流路)30aが形成され、射出ポット40に供給される可塑化ゴム材料Bは、所定の成形材料として計量のため、連続的に貯留する射出ポット40内の貯留空間40aへと導かれる。プランジャ32の後退限度位置に移動したときに所定の成形材料として計量が完了して連通路30aから供給が停止される。
また、射出ポット40に形成される連通路30aの近傍位置にガイド部材33が備えられている。このガイド部材33は、連通路30a付近の射出ポット40の内周面に固定され、全体が円筒状で、その先端部分に形成された曲面‘R’に沿って、連通路30aから供給される可塑化ゴム材料Bを射出ポット40内に案内する案内曲面を有している。
すなわち、このガイド部材は、その先端(下流)部分に形成された曲面に沿って、連通路30aから供給される可塑化ゴム材料Bを射出ポット40内の通路30b、30c、30dに案内する役割がある。なお、通路30b、30c、30dは、連通路30aと同じく可塑化ゴム材料Bの流路であるが、射出ポット40内を流れる通路であるため説明上区別するため単に通路としている。
このような役割を果たすガイド部材33は、全体が所定の厚みをもった円筒状で、射出ポット40の内周面に固定されている。そして、ガイド部材33の円筒状の先端(下流)の部分には、円筒状の連通路30a上端の位置と連通路30aの反対側の位置(端部33a)とで、鉛直方向に‘a’だけ長く斜目に切り取られ側面視で楕円形に形成されている。
すなわち、ガイド部材33の円筒状を斜めで切った面であれば側面視は、そのままでみれば直線面で、また、底面断面視は略楕円形となるが、本発明では、図4Aに示すように、プランジャ32の下流側の通路側からその反対側への切断面が側面視で、鉛直方向上側にやや凹み所定の曲面‘R’が形成されている。
このようなガイド部材33の第二の役割は、端部33aへの曲面‘R’に沿って流動状態の可塑化ゴム材料Bが流れることで、連通路30aからプランジャ32の供給口付近で溜まることが避けられ、その結果、プランジャノズル36の溝で形成された通路30dへとむらなく流れる。
プランジャ32の鉛直方向下側の先端部には、図4Aに示すように、プランジャノズル36がプランジャ32に固定され一体化されている。これにより、プランジャ32の摺動に伴ってプランジャノズル36も共に上下に移動する。このプランジャノズル36は、図4A及び図4Bに示すように、そのプランジャノズル36の先端が側面視略円錐状の凸形状を、可塑化ゴム材料Bの通路となるように、縦方向に三本の突起形成による溝36aが底面視放射状に切り欠き形成されている。
そして、射出ユニット30には、当該プランジャ32の下降時にプランジャノズル36と相対向し当接する射出ブロック41が、対象的な略逆円推の凹形状に形成され、射出ポット40の下降端と嵌合して備えられている。当該射出ブロック41の先端には、射出ノズル43と連通する可塑化ゴム材料Bの通路となる射出ブロック延長部42の通路42aを有している。
また、プランジャ32には、図4Aに示すように、射出ポット40内の可塑化ゴム材料Bにより受ける圧力に従って射出ポット40内を移動する第一チェックリング34と、その第一チェックリング34よりもプランジャ32の後端側に固定されて移動をともにする第二チェックリング35とを備えている。以下、第一チェックリング34と第二チェックリング35について順に説明する。
先ず、プランジャ32の前進(下降)による金型への射出動作により射出ポット40内の貯留空間40aに充填した可塑化ゴム材料Bの逆流を阻止する第一チェックリング34が設けられている。一般的には、第一チェックリング34はインラインスクリュウ式の射出成形装置で用いられ、可塑化時には可塑化されるゴム材料を自由に流し、射出時には背面後部側に材料を漏れるのを遮断する役割をする。
本発明の射出成形装置15で用いられる第一チェックリング34は、図4A及び図4Cに示すように、肉厚で中空の円筒状に形成されている。その円筒状の外周面(外径)34aと射出ポット40の内周面(内径)40bとは、可塑化ゴム材料Bの逆流を阻止するため隙間なく略同じ径で密着する一方、射出ポット40内をプランジャ32の軸方向に自由に摺動可能としている。また、第一チェックリング34の円筒状の中空部分には可塑化ゴム材料Bの通路30cが形成されている。これにより、第一チェックリング34は、プランジャノズル36の溝で形成された通路30dを介して射出ポット40内の貯留空間40aに可塑化ゴム材料Bの充填をすることができる。なお、第一チェックリング34は、射出ポット40内の貯留空間40aに充填した可塑化ゴム材料Bの逆流を阻止する構成は、第二チェックリング35で説明する。
次に、図3、図4A及び図4Cに示すように、射出ポット40内でプランジャノズル36の同一軸上に、第一チェックリング34の後端とプランジャ32との間には第二チェックリング35が設けられている。この第二チェックリング35は、プランジャ32と一体化するよう嵌合しており、射出ポット40内をプランジャ32の前進後退の移動に伴って移動する。そして、この第二チェックリング35の下端が第一チェックリング34と当接していない状態は、可塑化ゴム材料Bの射出ポット内の貯留空間40aへ充填するための通路30cを開き、この第二チェックリング35の下端が第一チェックリング34と当接している状態で通路30cを閉じることができる。このように、第一チェックリング34と第二チェックリング35との両方の動きにより逆流防止を行っている。
このように、図5Cに示すように、プランジャ32が射出ポット40内の後退限度位置で、第一チェックリング34と第二チェックリング35とが当接密着して連通路30aからの可塑化ゴム材料Bの供給を停止され、射出ポット40内の貯留空間40aへの可塑化ゴム材料Bの充填が完了(計量完了)し、プランジャ32を移動停止する。
[射出ユニットの射出動作]
本実施形態における射出ユニット30は、プランジャ32を下降(前進)移動させることにより、射出ポット40内の貯留空間40aに溶融された可塑化ゴム材料Bが射出ノズル43を介して金型に向かって射出される。このような射出動作において、第一チェックリング34は、計量時には上方から加圧されるので下方に移動しゴムの流路となる複数の通路が形成され、射出時には下方から加圧され第二チェックリング35と接触しチェックされる。
以下、これらの射出ユニット30の動作を図5A乃至図5Dを用いて詳細に説明をする。
図5Aは、可塑化ゴム材料Bを所定の計量に向けての状態の動作図で、第二チェックリング35の外周と射出ポット40との隙間に可塑化ゴム材料Bが流れる通路30bが形成されている。ここでは、プランジャ32が上降方向に後退移動して射出ポット40内の貯留空間40aを確保しつつ、図3に示すように、可塑化装置20でゴム材料Aを加熱しスクリュ23の回転により可塑化され溶融状態の可塑化ゴム材料Bが連通路30aを通じて射出ユニット30内の通路30b、30c、30dへと押し出される。具体的には、連通路30aに供給された可塑化ゴム材料Bは、射出ポット40の内周40aと第二チェックリング35の外周35aとの隙間の通路30bを通過し、さらに、第一チェックリング34の内周34bとこれに対向するプランジャ32との隙間の通路30cを通過し、さらに、プランジャノズル36の通路30dへと流れ、射出ポット40内の貯留空間40aに充填される。また、連通路30aの反対側(図面では左側)においても、連通路30aからの供給された可塑化ゴム材料Bがガイド部材33に形成された曲面Rに沿って流れ、さらに、上記の通路30b、30c、30dを介して貯留空間40aへと同様に充填される。
図5Bは、可塑化ゴム材料Bを所定の計量している状態の動作図で、図5Aと同様に通路30b、30c、30dが開いている。さらに、図5Bでは、射出ポット40内の貯留空間40aがほぼ充填が終わりつつ、下側からの可塑化ゴム材料Bによる押し上げ(圧力)が増加することによりプランジャ32が図5Aに比べ上方向に後退移動(図面の上方向符号矢印C)している。
図5Cは、可塑化ゴム材料Bの計量終了の状態の動作図で、さらに、図5Bで示したように、可塑化ゴム材料Bによりプランジャ32が受ける圧力が次第に高まるとプランジャ32と当接したままの第一チェックリング34が最大限上方向に押し上げられ、プランジャ32の限度位置に至ったとき、すなわち、計量が完了すると、第一チェックリング34と第二チェックリング35とが当接され通路30bが開放状態から閉鎖状態へと変わる。
つまり、第一チェックリング34が図中上向きに後退移動し、その第一チェックリング34と第二チェックリング35とが当接し密着することで逆流防止リングとしての役割を果たし、可塑化装置20からの可塑化ゴム材料Bの押出し停止及びプランジャ32の後退移動が可塑化ゴム材料Bの計量完了状態になり一旦静止する。
なお、プランジャ32の限度位置に至ったときの停止作動は、計量しているスクリュ23の回転を停止させることで行っている。具体的には、油圧モータ21へ接続している図示しないバルブがスクリュ23の制御を行っている。そして、スクリュ23の回転が停止すると可塑化ゴム材料Bは送られなくなるのでプランジャ32も停止する。
すなわち、プランジャ32には、図示しない位置センサが取り付けられており、計量によってプランジャ32が後退し、その位置を制御装置でモニタして、設定値になった時点で油圧モータ21へ接続しているバルブを制御し油圧モータ21を停止させる。
なお、停止位置精度を向上させるため、目標位置に近くなった時点で減速させるような制御を行うことも可能である。
このように、プランジャ32の後退移動によって、ガイド部材、第一チェックリング34と第二チェックリング35と連携して溶融し可塑化ゴム材料Bの通路30b、30c、30dを開閉作動されることで、射出ポット40内の貯留空間40aの可塑化ゴム材料Bの充填量が計量され、そしてその計量値が予め定めた一定値に達したところで、可塑化装置20による可塑化ゴム材料Bの供給及びプランジャ32の後退移動が停止する。そして、射出ポット40内の貯留空間40aへの計量(所定容量の可塑化ゴム材料Bの注入、充填)が終了となり、溶可塑化ゴム材料Bは射出ポット40内の貯留空間40aには送出されない。
図5Dにおいて、第一チェックリング34は、計量時は上方から加圧されるので下方に移動しゴムの流路が形成されていたが、射出時には下方から加圧され第二チェックリング35と接触しチェックされる。すなわち、成形のための可塑化ゴム材料Bの所定の計量が終了となったことから、第一チェックリング34と第二チェックリング35とが当接されて通路30a、30bが閉鎖状態のままで、プランジャ32を下降摺動(図の下方向矢印符号D)させて圧縮開始し、射出ポット40内の貯留空間40aに溶融された可塑化ゴム材料Bが金型に向かって射出される状態を示している。
よって、本発明の射出成形装置15は、連絡通路30b、30c、30dから射出ポット40内の貯留空間40aへと、先に流入した可塑化ゴム材料Bが上記通路を経てプランジャノズル43に順次送り込まれ、そして、プランジャ32が前進すると前方の可塑化ゴム材料Bから順に射出され、目的とする先入れ先出しを実現することができる。このような先入れ先出しにより、可塑化ゴム材料Bの滞留時間のばらつきを抑制し成形不良を低減することができる。
また、本発明の射出成形装置15は、射出ブロック43に可塑化ゴム材料Bの供給用の横穴を設けていないため、射出ブロック43が金属疲労の蓄積によるひびが入るようなボトルネックが解消されている。
また、射出ユニット30の後端寄りには、射出ポット40の内周40bとプランジャ32との外周32aとには、密閉用のシール構造37が構築されており、これにより、射出ポット40内に沿ってプランジャ32を上下移動させる際、射出ポット40内の貯留空間40aの真空度を一定に維持することができる。この場合、シール構造37としては、既存のシール技術を適用することができるため、ここでは特に限定しないが、図面にはシール構造の一例として、射出ポット40の後端側外周廻りに、その周方向に沿ってパッキンが敷設されている。
[温調ノズル]
本発明の射出成形装置15の射出ノズルには、図6、図7A、図7Bに示すように、成形材料である可塑化ゴム材料Bを加熱加冷する媒体(流水)が流通b可能な螺旋状の媒体通路43cが形成された温調ノズル43を備えている。これは、可塑化ゴム材料Bを射出ポット40の貯留空間40aにおいて計量し、最終的に射出完了するまでの間、成形に適した温度状態にする必要があるためである。
通常、一般的な射出成形機内でのゴムは、(1)成形機外のゴムリボンの温度調節(以下、単に温調という。)は無しで温度は常温、⇒(2)加熱筒のスクリュにより混錬(せん断発熱)され、温調は有りで温度は60~90℃、⇒(3)射出ポット内の貯留空間に蓄えられ、温調は有りで温度は60~90℃、⇒(4)ノズルは射出圧力により通過(せん断発熱)し、温調は無しで90~120℃、⇒ランナー通過(せん断発熱)し、温調は有りで温度は120~140℃、(6)金型では金型表面から伝熱により温度上昇がされ、温調は有りで温度は170~200℃、のような過程を経て最終的に金型内で成形される。
このような上記過程で、特に問題となるのは、射出ノズル先端部の可塑化ゴム材料Bの温度である。射出直後はこの部分のゴムは高温となっており金型内ゴムの加硫中に同時に加硫してしまう恐れがあり、これを防止するために冷却しておく必要がある。しかし、次の射出時にはこの部分のゴムは冷却されており、またノズル壁面との摩擦距離も僅かなためせん断発熱量も期待できない。このため、この部分のみのゴムを射出前に事前に温めておく必要がある。
そこで、これをともに実現するために、本発明の射出成形装置15において、図6に示すように、先ず、射出ブロック41と射出ノズル43を繋ぐ射出ブロック延長部42であるの射出時の射出用通路42aを温調筒42bで温めるとともに、本発明では時に、図3に示すように、射出ノズル43において温水器50とチラー(冷却器)60を随時切り替えて循環させる加熱冷却機構55を有する温調ノズルとしている。これにより、射出ノズル43に滞留しているゴム材料を加熱もしくは冷却することにより、この部分のゴム材料の加硫及び加熱不足を防止することが可能となる。また、射出ノズル43内に発生するスコーチを防止できるので、品質の向上とゴム材料の節約が可能となる。
なお、射出用通路42aでのせん断発熱量は、射出ノズル43でのせん断発熱量に比べて少なく、射出ノズル43をチラー(冷却器)60で冷却することが有効となる。
また、温調筒42bは、円筒形状の鋼材で形成されたジャケットと射出ブロック42との間の空間に温油もしくは温水を流して温調される。
次に、加熱冷却機構55は、射出ユニット30とは別に備えられた外付けであって、温水器50、チラー(冷却器)60、温水器のシャットオフ弁51,52、チラー(冷却器)60のシャットオフ弁61,62とから構成される。この温水器50は、例えば、貯水タンクの中にヒーターを設置し、その熱を利用してお湯を沸かす公知の装置である。また、チラー(冷却器)60は、冷却水循環装置で、冷却器に水を循環させながら連続的に冷たい水を供給する、公知の装置である。シャットオフ弁51,52,61、62は、温水器50の温水とチラー(冷却器)60の冷却水を随時切り替える、公知の電磁弁である。これら温水器50、チラー(冷却器)60及びシャットオフ弁51,52,61、62は、既に製造販売されている一般的なものを用いるため個々の詳細な説明は省略する。
本発明の温調機能を有する射出ノズル43について、図7Aの射出ノズル43の部分外観図と、図7Bの射出ノズル43の部分断面図を用いて説明する。先ず、図7A及び図7Bに示すように、上述の加熱冷却機構55からの温水或いは冷却水の入口、出口(図の「入口」、「出入」参照。)を有する射出ノズル43内の中央に形成された射出用通路43aは、金型に通じる射出時の通路であって、その射出用通路43aの内径を射出ブロック延長部42の射出用通路42aの内径よりもさらに小さく細くする構造によって、射出直前の射出圧の上昇とゴム材料の流動摩擦による発熱と温度調整をはかろうとするものである。
また、図7A及び図7Bに示すように、射出ノズル43は、温水又は冷却水の通路となる螺旋状の溝43cが形成されている。この螺旋状の溝43cは、温水又は冷却水の通路入口から始まり、射出ノズル43の先端部分で折り返し、入口の他端にある出口へと通じる半円形状の通路となっている。温水又は冷却水が通路入口に供給されると螺旋状の溝に沿って螺旋巡回しながら通路出口へと向かう。
また、溝43cが半円状に形成されていることから熱の伝導効率が早く、螺旋状に旋回するので昇温速度を速くすることができ、射出時の射出通路43aの短さによる摩擦熱を補い、金型に対して加硫温度に近くして金型へ供給することができる。
なお、ここでの半円の溝43cは、本実施形態では4つとしているが、これに限定されるものではない。半円の溝43cの大きさにもよるが、螺旋状が多くなれば射出通路43aも当然に長くなる。
温水又は冷却水の入口及び出口は、図7A及び図7Bに示すように、逆L字状の円筒配管43eが接続される。この円筒配管43eを射出ノズル43に接続固定し、また、螺旋状の溝43cを密封して覆う円筒状のカバー部43dが射出ノズル43の外周部(谷部の溝43cと隣の谷部の溝43cとの間の凸形状の山部)43bとして装冠されている。
この加熱冷却機構55は、図3に示すように、温水器50で温められた温水を射出ノズル43の「入口」への通路53と、供給制御する温水器のシャットオフ弁51、52と、チラ(冷却器)60ーで冷やされた冷却水を射出ノズルの「入口」への通路53とへ供給制御するシャットオフ弁61、62とで構成されている。そして、射出ノズル43の通路43a内ゴム材料を温める場合には、チラー(冷却器)60のシャットオフ弁61、62を閉じて温水器50のシャットオフ弁51,52を開き温水の通路53,54を構成し、反対に射出ノズル43の通路43aを冷却する場合には、温水側のシャットオフ弁51、52を閉じてチラー(冷却器)60のシャットオフ弁61,62を開き冷却水の通路を構成する。
以上のように構成された加熱冷却機構55において、温水器50の温水とチラー(冷却器)60の冷却水を交互に切り替えるフローを、図7Cに示す。
図7Cは、横軸は時間軸を示し、縦の点線或いは鎖線はこの図中の文言である「射出動作」の「射出中」と「射出停止」、「ノズル温調」の「ノズル加熱」と「ノズル冷却」、「射出後ゴム温度」の「射出時温度」と「ポット温度」、「ノズルのゴム温度」の「射出時温度」と「ポット温度」の動作状態が分かるようにフロー図にしたものである。
このフロー図により、射出ノズル43のゴム温度は、射出時温度は射出ノズル43を加熱することにより達し(t1-t2)、射出ノズル43を冷却することにより射出ポット40の温度まで下がる(t3-t4)ことを理由とともに説明する。
・射出時には可塑化ゴム材料Bが冷却されているため可塑化ゴム材料Bを射出前に事前に温めておく必要があることから、チラー(冷却器)60のシャットオフ弁61,62は閉じて温水器50のシャットオフ弁51,52を開き、射出開始前(t1)に温水を螺旋状の通路43cに通して射出ノズル43を加熱昇温させる。
・昇温次第射出を開始する(t2)、
・射出直後はこの部分は高温となっており金型内ゴムの加硫中に同時に加硫してしまうおそれがあり、これを防止するために冷却しておく必要があることから、射出直後(t2)に温水器50のシャットオフ弁51,52を閉じてチラー(冷却器)60のシャットオフ弁61,62を開き冷却水を螺旋状の通路に通して射出ノズル43を冷却する。
・射出停止(t3)後、射出ノズル43のゴム温度が冷却水で下がったらノズル冷却を停止する(t4)。
以上の説明のとおり、本発明における温水器50の温水とチラー(冷却器)60の冷却水を随時切り替えるタイミングは、射出動作のタイミングで行われている。このようにシャットオフ弁51,52,61,62を用いた温水・冷却水の切り替えが射出ノズル43の射出動作に連動するだけでの操作のため合理的といえる。
また、このように、射出直前に加硫温度近くまでゴム材料の温度を高めることができことにより、金型の加硫が極めて短縮できる。また、射出ノズル43の射出通路43aに滞留しているゴム材料を加熱もしくは冷却することにより、この部分のゴム材料の加硫及び加熱不足を防止することが可能となる。
以上本発明の実施形態を詳述したがこれらは一例示であり、本発明はその趣旨を逸脱しない範囲において種々変更を加えた形態で構成可能である。
1 射出シリンダ
2 射出ポット
3 プランジャ
4 加熱筒
5 スクリュ
6 可塑機(押出機)
7 射出ポット先端部分の通路
8 射出ノズル
9 投入口
10 金型
11 スプルー
12 ランナー
13 ゲート
14 キャビティ
15 射出成形装置
16 タイバー
20 可塑化装置
21 油圧モータ
22 加熱筒
23 スクリュ
30 射出ユニット
30a 連通路(流路)
30b、30c、30d 通路(流路)
31 射出シリンダ
32 プランジャ
33 ガイド部材
34 第一チェックリング
35 第二チェックリング
36 プランジャノズル
36a プランジャノズルの溝
37 シール構造
38 射出ロッド
40 射出ポット
40a 貯留空間
40b 射出ポットの内周
40c 連結部分
41 射出ブロック
42 射出ブロック延長部
42a 射出ブロック延長部の射出用通路
42b 加熱筒(バンドヒータ)
42c 射出用通路の内径
43 射出ノズル
43a 射出ノズルの射出用通路
43b 射出ノズルの外周部
43c 射出ノズルの谷部の溝
43d 射出ノズルのカバー部
43e 射出ノズルの円筒配管
50 温水器
51 温水器シャットオフ弁
52 温水器シャットオフ弁
55 加熱冷却機構
60 チラー(冷却器)
61 チラー(冷却器)のシャットオフ弁
62 チラー(冷却器)のシャットオフ弁
A ゴム材料
B 可塑化ゴム材料
C プランジャの後退動作の符号
D プランジャの前進動作の符号

Claims (3)

  1. 加熱筒の内部に投入されたゴム材料を可塑化させながら搬送する回転可能に組み込まれたスクリュを有し可塑化されたゴム材料を先端に向かって押し出す可塑化装置と、前記可塑化装置との連結部分には連通路を有し、前記連通路から供給された可塑化された可塑化ゴム材料が射出ポット内をプランジャが移動されることにより射出ポット内の貯留空間に充填された前記可塑化ゴム材料を射出する射出ユニットと、を備える射出成形装置であって、
    前記連結部分は、前記可塑化装置の先端側と、前記射出ポットの後端側の側面の位置とが連結され、
    前記射出ポット内に充填される前記可塑化ゴム材料の圧力に従って前記射出ポット内を移動する第一チェックリングと、
    前記第一チェックリングよりも前記プランジャの後端側に固定され、前記プランジャ移動をともにする第二チェックリングと、を備え、
    前記プランジャが前記射出ポット内の後退限度位置で、前記第一チェックリングと前記第二チェックリングとが当接密着して前記連通路からの前記可塑化ゴム材料の供給を停止することを特徴とする射出成形装置。
  2. 前記連通路は、前記射出ユニットの前記射出ポットに形成され、
    前記連通路付近の射出ポットの内周面に固定され、全体が円筒状で、その先端部分に形成された曲面に沿って、前記連通路から供給される前記可塑化ゴム材料を前記射出ポット内に案内する案内曲面を有するガイド部材を有することを特徴とする請求項1に記載の射出成形装置。
  3. 前記射出ノズルは、前記可塑化ゴム材料を加熱加冷する媒体が流通可能な螺旋状の媒体通路が形成された温調ノズルを備えることを特徴とする請求項1又は2に記載の射出成形装置。
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