JP2023064252A - 現像装置、プロセスカートリッジ、及び、画像形成装置 - Google Patents

現像装置、プロセスカートリッジ、及び、画像形成装置 Download PDF

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Abstract

Figure 2023064252000001
【課題】可撓性シート部材を大きく変形させたり劣化させたりすることなく、可撓性シート部材の端部からのトナー飛散を軽減する。
【解決手段】現像領域に対して現像ローラ26a(現像剤担持体)の回転方向の下流側で現像ケース26kに一端側が固定端26r1として保持されて、他端側が自由端26r2として、回転方向に沿うように現像ローラ26aと現像ケース26kとの隙間に配置された可撓性シート部材26rが設けられている。また、現像ケース26kにおける幅方向の端部において、現像ローラ26aとの隙間を封止する端部シール部材26sが設けられている。そして、可撓性シート部材26rは、一端側の幅方向端部の一部が、端部シール部材26sと現像ローラ26aとの間に挟まれている。
【選択図】図6

Description

この発明は、感光体ドラムなどの像担持体に形成された潜像を現像する現像装置と、それを備えたプロセスカートリッジ、画像形成装置と、に関するものである。
従来から、複写機、プリンタ等の画像形成装置に設置される現像装置において、トナー飛散を防止することを目的として、現像ケースに可撓性シート部材(シート状部材)を設置する技術が知られている(例えば、特許文献1参照。)。
詳しくは、特許文献1における現像装置は、感光体ドラム(像担持体)に対向する現像ローラ(現像剤担持体)の上方を覆う現像ケースが設けられている。また、現像ケースには、現像領域に対して現像ローラの回転方向下流側に対応する位置に、シート状部材(可撓性シート部材)の根元部(一端側)が固定端として保持されている。そして、シート状部材は、その自由端側(他端側)が、現像ケースと現像ローラとの間で回転方向に沿うように配置されている。このように現像ケースに設置されたシート状部材によって、現像ケースと現像ローラとの隙間に吸い込み気流が形成されて、その隙間からトナーが吹き出してしまう不具合が軽減されることになる。
従来の技術は、可撓性シート部材を大きく変形させたり劣化させたりすることなく、可撓性シート部材の端部からのトナー飛散を充分に軽減することができなかった。
この発明は、上述のような課題を解決するためになされたもので、可撓性シート部材を大きく変形させたり劣化させたりすることなく、可撓性シート部材の端部からのトナー飛散が軽減される、現像装置、プロセスカートリッジ、及び、画像形成装置を提供することにある。
この発明における現像装置は、像担持体に対向又は接触して現像領域を形成して、所定の回転方向に回転しながら前記像担持体の表面に形成される潜像を前記現像領域で現像する現像剤担持体と、前記現像領域に対して前記回転方向の下流側で前記現像剤担持体に対して隙間をあけて対向する現像ケースと、前記現像領域に対して前記回転方向の下流側で前記現像ケースに一端側が固定端として保持されて、他端側が自由端として、前記回転方向に沿うように前記現像剤担持体と前記現像ケースとの前記隙間に配置された可撓性シート部材と、前記現像ケースにおける前記回転方向に直交する幅方向の端部において、前記現像剤担持体との隙間を封止する端部シール部材と、を備え、前記可撓性シート部材は、前記一端側の幅方向端部の一部が、前記端部シール部材と前記現像剤担持体との間に挟まれたものである。
本発明によれば、可撓性シート部材を大きく変形させたり劣化させたりすることなく、可撓性シート部材の端部からのトナー飛散が軽減される、現像装置、プロセスカートリッジ、及び、画像形成装置を提供することができる。
この発明の実施の形態における画像形成装置を示す全体構成図である。 作像部を示す断面図である。 現像装置を長手方向に示す図である。 現像装置における幅方向中央部の要部を示す拡大図である。 現像装置における幅方向端部の要部を示す拡大図である。 可撓性シート部材と端部シール部材とが設置された現像ケースを逆さまにして見た斜視図である。 可撓性シート部材と端部シール部材とが設置された現像ケースを示す下面図である。 図7における、(A)A-A断面を示す断面図と、(B)B-B断面を示す断面図と、である。 現像ローラが逆回転されたときの状態を示す図である。
以下、この発明を実施するための形態について、図面を参照して詳細に説明する。なお、各図中、同一又は相当する部分には同一の符号を付しており、その重複説明は適宜に簡略化ないし省略する。
まず、図1にて、画像形成装置1における全体の構成・動作について説明する。
本実施の形態における画像形成装置1は、複数のプロセスカートリッジ20Y、20M、20C、20BKが中間転写ベルト40に対向するように並設されたタンデム型のカラー画像形成装置である。また、複数のプロセスカートリッジ20Y、20M、20C、20BKの感光体ドラム21に対向するように現像装置26(図2参照)が設置されている。
図1において、1は画像形成装置としてのカラー複写機の装置本体、2は原稿を原稿読込部3に搬送する原稿搬送部、3は原稿の画像情報を読み込む原稿読込部、4は入力画像情報に基づいたレーザ光を発する書込み部(露光部)、を示す。
また、20Y、20M、20C、20BKは各色(イエロー、マゼンタ、シアン、ブラック)に対応したプロセスカートリッジ、40は複数色のトナー像が重ねて転写される中間転写ベルト、を示す。
また、61は用紙等のシートPが収納される給紙装置、65は中間転写ベルト40上に形成されたトナー像をシートPに転写する2次転写ローラ、66はシートP上の未定着画像を定着する定着装置、を示す。
また、70は複数のプロセスカートリッジ20Y、20M、20C、20BKに対応した各現像装置26に各色のトナーを補給するためのトナー容器、80はクリーニング装置23(図2参照)や中間転写ベルトクリーニング装置81で回収された未転写トナーが廃トナーとして回収される廃トナー回収容器、を示す。
ここで、図2をも参照して、各プロセスカートリッジ20Y、20M、20C、20BKは、それぞれ、像担持体としての感光体ドラム21、帯電装置22、クリーニング装置23、が一体化されたものである。そして、各プロセスカートリッジ20Y、20M、20C、20BKは、寿命に達したときに画像形成装置本体1から取り外されて、新品のものに交換される。
また、各現像装置26は、各プロセスカートリッジ20Y、20M、20C、20BKの感光体ドラム21にそれぞれ対向するように設置されている。そして、現像装置26は、寿命に達したときに画像形成装置本体1から取り外されて、新品のものに交換される。なお、画像形成装置本体1に対する現像装置26の着脱操作と、画像形成装置本体1に対するプロセスカートリッジ20Y、20M、20C、20BKの着脱操作と、はそれぞれ別々に独立しておこなうことができる。
各プロセスカートリッジ20Y、20M、20C、20BKにおける感光体ドラム21(像担持体)上では、それぞれ、各色(イエロー、マゼンタ、シアン、ブラック)のトナー像が形成される。
以下、画像形成装置における、通常のカラー画像形成時の動作について説明する。
まず、原稿は、原稿搬送部2の搬送ローラによって、原稿台から搬送されて、原稿読込部3のコンタクトガラス上に載置される。そして、原稿読込部3で、コンタクトガラス上に載置された原稿の画像情報が光学的に読み取られる。
そして、イエロー、マゼンタ、シアン、ブラックの各色の画像情報は、書込み部4に送信される。そして、書込み部4からは、各色の画像情報に基づいたレーザ光L(露光光)が、それぞれ、対応するプロセスカートリッジ20Y、20M、20C、20BKの感光体ドラム21(図2参照)の表面に向けて照射される。
一方、4つの感光体ドラム21は、それぞれ、図1、図2の時計方向に回転している。そして、まず、感光体ドラム21の表面は、帯電装置22(帯電ローラ)との対向位置で、一様に帯電される(帯電工程である。)。こうして、感光体ドラム21上には、帯電電位が形成される。その後、帯電された感光体ドラム21の表面は、それぞれの書込み部4によるレーザ光の照射位置に達して、その位置で画像情報に基づいた静電潜像が形成される(露光工程である。)。
イエロー成分に対応したレーザ光は、紙面左側から1番目のプロセスカートリッジ20Yの感光体ドラム21の表面に照射される。このとき、イエロー成分のレーザ光は、高速回転するポリゴンミラーにより、感光体ドラム21の回転軸方向(主走査方向)に走査される。こうして、帯電装置22にて帯電された後の感光体ドラム21上には、イエロー成分に対応した静電潜像が形成される。
同様に、シアン成分のレーザ光は、紙面左から2番目のプロセスカートリッジ20Cの感光体ドラム21の表面に照射されて、シアン成分の静電潜像が形成される。マゼンタ成分に対応したレーザ光は、紙面左から3番目のプロセスカートリッジ20Mの感光体ドラム21の表面に照射されて、マゼンタ成分に対応した静電潜像が形成される。ブラック成分のレーザ光は、紙面左から4番目のプロセスカートリッジ20BKの感光体ドラム21の表面に照射されて、ブラック成分の静電潜像が形成される。
その後、各色の静電潜像が形成された感光体ドラム21の表面は、それぞれ、現像装置26との対向位置に達する。そして、各現像装置26から感光体ドラム21上に各色のトナーが供給されて、感光体ドラム21上の潜像が現像される(現像工程である。)。
その後、現像工程後の感光体ドラム21の表面は、それぞれ、中間転写ベルト40との対向位置に達する。ここで、それぞれの対向位置には、中間転写ベルト40の内周面に当接するように1次転写ローラ24が設置されている。そして、1次転写ローラ24の位置で、中間転写ベルト40上に、感光体ドラム21上に形成された各色のトナー像が、順次重ねて転写される(1次転写工程である。)。
そして、1次転写工程後の感光体ドラム21の表面は、それぞれ、クリーニング装置23との対向位置に達する。そして、クリーニング装置23で、感光体ドラム21上に残存する未転写トナーが回収される(クリーニング工程である。)。なお、クリーニング装置23で回収された未転写トナーは、不図示の廃トナー搬送経路を通過して、廃トナー回収容器80内に回収される。
その後、感光体ドラム21の表面は、除電装置の位置で残留電位が除電されて、感光体ドラム21における一連の作像プロセスが終了する。
他方、感光体ドラム21上の各色の画像が重ねて転写された中間転写ベルト40の表面は、図中の矢印方向に走行して、2次転写ローラ65の位置に達する。そして、2次転写ローラ65の位置で、シートP上に中間転写ベルト40上のフルカラーの画像が2次転写される(2次転写工程である。)。
その後、中間転写ベルト40の表面は、中間転写ベルトクリーニング装置81の位置に達する。そして、中間転写ベルト40上の未転写トナーが中間転写ベルトクリーニング装置81に回収されて、中間転写ベルト40上の一連の転写プロセスが完了する。
なお、中間転写ベルトクリーニング装置81で回収された未転写トナーは、不図示の廃トナー搬送経路を通過して、廃トナー回収容器80内に回収される。
ここで、2次転写ローラ65の位置に搬送されるシートPは、給紙装置61からレジストローラ64等を経由して搬送されるものである。
詳しくは、シートPを収納する給紙装置61から、給紙ローラ62により給送されたシートPが、搬送路を通過した後に、レジストローラ64の位置に導かれる。レジストローラ64の位置に達したシートPは、中間転写ベルト40上のトナー像とタイミングを合わせて、2次転写ローラ65の位置に向けて搬送される。
その後、フルカラー画像が転写されたシートPは、定着装置20の位置に導かれる。そして、定着装置20において、定着ローラと加圧ローラとのニップにて、カラー画像がシートP上に定着される。
そして、定着工程後のシートPは、排紙ローラ69によって装置本体1外に出力画像として排出された後に、排紙トレイ5上にスタックされて、一連の画像形成プロセスが完了する。
次に、図2及び図3にて、画像形成装置の作像部について詳述する。
なお、画像形成装置本体1に設置される4つの作像部は、作像プロセスに用いられるトナーの色が異なる以外はほぼ同一構造であるので、プロセスカートリッジや現像装置などの構成部材における符号のアルファベット(Y、M、C、BK)を除して図示する。
図2に示すように、プロセスカートリッジ20は、主として、像担持体としての感光体ドラム21と、帯電装置22と、クリーニング装置23と、がケースに一体的に収納されている。
感光体ドラム21は、負帯電性の有機感光体であって、ドラム状導電性支持体上に感光層等を設けたものである。
帯電装置22は、導電性芯金の外周に中抵抗の弾性層を被覆してなる帯電ローラである。そして、この帯電装置22(帯電ローラ)に電源部から所定の電圧が印加されて、これにより対向する感光体ドラム21の表面を一様に帯電する。
クリーニング装置23には、感光体ドラム21に当接するクリーニングブレード25a及びクリーニングローラ25bが設置されている。クリーニングブレード25aは、ウレタンゴム等のゴム材料からなり、感光体ドラム21表面に所定角度かつ所定圧力で当接している。クリーニングローラ25bは、芯金上にブラシ毛が周設されたブラシローラである。
図2、図3に示すように、現像装置26は、主として、現像剤担持体としての現像ローラ26a、現像ローラ26aに対向する第1搬送スクリュ26b1(第1搬送部材)、仕切部材26eを介して第1搬送スクリュ26b1に対向する第2搬送スクリュ26b2(第2搬送部材)、現像ローラ26aに対向して現像ローラ26a上に担持された現像剤の量を規制するドクターブレード26c(現像剤規制部材)、等で構成される。
現像装置26内には、キャリアとトナーとからなる現像剤(2成分現像剤)が収容されている。
なお、本実施の形態では、トナーの平均粒径が5.2μm程度に、キャリアの平均粒径が35μm程度に、トナー濃度が7wt%程度に、現像装置26内の現像剤量が250g程度に設定されている
現像ローラ26aは、感光体ドラム21に対して微小なギャップをあけて対向して現像領域を形成するように構成されている。現像ローラ26aは、図3に示すように、内部に固設されてローラ外周面上に複数の磁極H1~H5(図4参照)を形成するマグネット26a1と、マグネット26a1の周囲を回転するスリーブ26a2と、で構成される。
詳しくは、図4を参照して、汲上げ磁極H5が磁性体としてのキャリアに作用して、第1搬送経路B1(図2参照)に収容された現像剤Gが現像ローラ23a上に汲上げられる。現像ローラ23a上に担持された現像剤Gは、その一部がドクターブレード26c(図2参照)の位置で掻き取られて、第1搬送経路B1に戻される。一方、汲上げ磁極H5による磁力が作用するドクターブレード26cの位置で、ドクターブレード26cと現像ローラ26aとのドクターギャップを通過して現像ローラ26a上に担持された現像剤Gは、主磁極H1の位置で穂立ちして現像領域において磁気ブラシとなって感光体ドラム21に摺接する。こうして、現像ローラ26aに担持された現像剤G中のトナーが感光体ドラム21上の潜像に付着する。その後、主磁極H1の位置を通過した現像剤Gは、複数の搬送磁極H2、H3によって、現像上ケース26k(現像ケース)との間を搬送された後に、剤離れ磁極H4の位置まで搬送される。そして、剤離れ磁極H4の位置で、反発磁界(現像ローラ26aから離れる方向に作用する磁界である。)がキャリアに作用して、現像ローラ26a上に担持されていた現像工程後の現像剤Gが現像ローラ26aから脱離される。脱離後の現像剤Gは、第1搬送経路B1内に落下して第1搬送スクリュ26b1(図2、図3参照)によって第1搬送経路B1の下流に向けて搬送される。
図2、図3を参照して、搬送部材としての搬送スクリュ26b1、26b2は、現像装置26の内部に収容された現像剤を長手方向に搬送して循環経路(図3にて破線矢印で示す循環経路である。)を形成する。すなわち、第1搬送スクリュ26b1による第1搬送経路B1と、第2搬送スクリュ26b2による第2搬送経路B2と、による現像剤の循環経路が形成されている。
第1搬送経路B1と第2搬送経路B2とは仕切部材26e(壁部)によって隔絶されていて、2つの搬送経路B1、B2の長手方向両端部は互いに連通口26f、26gを介して連通している。具体的に、図3を参照して、第1搬送経路B1の搬送方向上流側の端部と、第2搬送経路B2の搬送方向下流側の端部と、が第1連通口26fを介して連通している。また、第1搬送経路B1の搬送方向下流側の端部と、第2搬送経路B2の搬送方向上流側の端部と、が第2連通口26gを介して連通している。すなわち、仕切部材26eは、長手方向両端部を除く位置に配設されている。
第1搬送スクリュ26b1(第1搬送経路B1)は現像ローラ26aに対向するように配設され、第2搬送スクリュ26b2(第2搬送経路B2)は仕切部材26eを介して第1搬送スクリュ26b1(第1搬送経路B1)に対向するように配設されている。第1搬送スクリュ26b1は、現像剤を長手方向に搬送しながら、現像ローラ26aに向けて現像剤を供給するとともに、現像ローラ26aから離脱した現像工程後の現像剤を回収する。第2搬送スクリュ26b2は、第1搬送経路B1から搬送された現像工程後の現像剤と、補給口26dから補給されたフレッシュなトナーと、を長手方向に搬送しながら撹拌・混合する。
本実施の形態において、2つの搬送スクリュ26b1、26b2は、水平方向に並設されている。2つの搬送スクリュ26b1、26b2は、いずれも、回転軸にスクリュ部が巻装されたものであって、600rpm程度の回転数で回転駆動される。
図2等を参照して、本実施の形態における現像装置26は、装置内と装置外とを連通させる開口部26k1にフィルタ26tが設置されている。
詳しくは、現像装置26の現像上ケース26k(現像ケース)の天井部には、内外に貫通する開口部26k1(通気路)が形成されている。そして、その開口部26k1を塞ぐようにフィルタ26tが設けられている。フィルタ26tは、トナーを捕集して通気するためのものである。
換言すると、現像装置26の内部から外部に向けて空気を送出するための開口部26k1が、現像上ケース26kに形成されている。そして、その開口部26k1を取付け部として、フィルタ26tが設置されている。このフィルタ26tは、トナーやキャリアの粒径よりも小さなメッシュからなり、空気のみが通過できるように形成されている。
ここで、現像領域の下流側における現像ローラ26aと現像上ケース26kとのギャップW(ケーシングギャップ)は、0.6~1.0mmの範囲内になるように設定されている。
ケーシングギャップWが小さ過ぎてしまうと、現像ローラ26aに担持された現像工程後の現像剤が、現像ローラ26aと現像上ケース26kとのギャップWにスムーズに搬送されずに、そこから溢れて現像装置26の外部に漏出してしまいやすくなる。
これに対して、ケーシングギャップWが大き過ぎてしまうと、現像ローラ26aに担持された現像剤が現像ケース26k(可撓性シート部材26r)の内周面に摺接しにくくなって、ポンプ作用による現像装置26の内部に向けての吸込み気流が形成されにくくなり、現像装置26からのトナー飛散(現像領域の周囲へのトナー飛散である。)が生じやすくなってしまう。
ケーシングギャップWを適正な範囲に維持することで、現像剤の漏出やトナー飛散を軽減することができる。
さらに、上述したケーシングギャップWにおける吸込み気流によって、現像装置26の内圧は高まる傾向にあり、内圧が高まってしまうと現像装置26の隙間からトナー飛散が生じてしまうことになる。これに対して、本実施の形態では、フィルタ26tが設置された開口部26k1が設けられているため、トナーを捕集して外部への飛散を防止しながら通気のみをおこなって、現像装置26の内圧の上昇を抑えている。すなわち、現像装置26の内圧の上昇によるトナー飛散を防止している。
なお、本実施の形態では、現像ローラ26aと現像上ケース26kとの隙間(ケーシングギャップW)に入り込むように、可撓性シート部材26rが設置され、現像上ケース26kの幅方向両端部には、それぞれ、現像ローラ26aとの隙間を封止する端部シール部材26s(図5~図7等参照)が設置されているが、これらについては後で詳しく説明する。
先に述べた作像プロセスを、現像工程を中心にしてさらに説明する。
現像ローラ26aは、所定の回転方向(図2の矢印方向(反時計方向)である。)に回転している。現像装置26内の現像剤は、図3に示すように、間に仕切部材26eを介在するように配設された第1搬送スクリュ26b1及び第2搬送スクリュ26b2の矢印方向の回転によって、トナー容器70からトナー補給経路を経て補給口26dから補給されたトナーとともに撹拌混合されながら長手方向に循環する(図3中の破線矢印方向の循環である。)。
そして、摩擦帯電してキャリアに吸着したトナーは、現像ローラ26a上に形成された剤汲上げ極H5によって、キャリアとともに現像ローラ26a上に汲み上げられる。現像ローラ26a上に担持された現像剤は、図2中の矢印方向に搬送されて、ドクターブレード26cとの対向位置に達する。そして、現像ローラ26a上の現像剤は、この位置で現像剤量が適量化された後に、感光体ドラム21との対向位置(現像領域である。)まで搬送される。そして、現像領域に形成された電界によって、感光体ドラム21上に形成された潜像にトナーが吸着される。その後、現像ローラ26a上に残った現像剤はスリーブの回転にともない第1搬送経路B1の上方に達して、この位置で現像ローラ26aから離脱される。ここで、現像領域における電界は、現像用の電源によって現像ローラ26aに印加される所定の電圧(現像バイアス)と、帯電工程と露光工程とによって感光体ドラム21の表面に形成される表面電位(潜像電位)と、によって形成されるものである。
なお、トナー容器70内のトナーは、現像装置26内のトナーの消費にともない、トナー補給経路(不図示)を経由して補給口26dから現像装置26内に適宜に補給されるものである。現像装置26内のトナーの消費は、現像装置26内の現像剤のトナー濃度(現像剤中のトナーの割合である。)を磁気的に検知するトナー濃度センサ(不図示)によって検知される。
また、補給口26dは、第2搬送スクリュ26b2の長手方向(図3の左右方向である。)の一端であって、第2搬送スクリュ26b2(第2搬送経路B2)の上方に設けられている。
以下、本実施の形態において特徴的な、現像装置26の構成・動作について詳しく説明する。
先に図2、図3等を用いて説明したように、現像装置26には、現像剤担持体としての現像ローラ26aや、現像ケースとしての現像上ケース26kが設けられている。
現像剤担持体としての現像ローラ26aは、像担持体としての感光体ドラム21に対向して現像領域を形成して、所定の回転方向(図2、図4の反時計方向(矢印方向)である。)に回転しながら感光体ドラム21の表面に形成される潜像を現像領域で現像するためのものである。
現像ケースとしての現像上ケース26kは、現像領域に対して回転方向(図2、図4の反時計方向である。)の下流側で現像ローラ26aに対して隙間(ケーシングギャップW)をあけて対向するケーシングである。
ここで、図2を参照して、本実施の形態では、現像装置26のケーシング(筐体)として、上述した現像上ケース26kの他に、現像下ケース26jが設けられている。
現像下ケース26jは、現像装置26のベースとなるケーシングであって、現像ローラ26aや搬送スクリュ26b1、26b2を回転可能に保持するとともに、ドクターブレード26cを保持している。
これに対して、現像上ケース26k(現像ケース)は、現像ローラ26a(現像剤担持体)の上方を覆うように配置されている。また、現像上ケース26kは、現像ローラ26a、搬送スクリュ26b1、26b2、ドクターブレード26cを保持した状態の現像下ケース26jに対して、パッチン止めやネジ締結などによって着脱可能に構成されている。
ここで、図4等を参照して、本実施の形態における現像装置26には、現像ローラ26aの回転方向に沿うように現像ローラ26a(現像剤担持体)と現像上ケース26k(現像ケース)との隙間(ケーシングギャップW)に、可撓性シート部材26rが配置されている。
この可撓性シート部材26rは、その一端側が、現像領域(現像ローラ26aが感光体ドラム21に対向する位置である。)に対して図4の矢印で示す回転方向の下流側で現像上ケース26kに、固定端26r1として保持されている。具体的に、本実施の形態では、可撓性シート部材26rの一端側(固定端26r1)が、両面テープなどによって現像上ケース26kの端面(感光体ドラム21に対向する端面である。)に貼着されている。また、可撓性シート部材26rの他端側は、自由端26r2であって、いずれの部材にも固定されずに変位可能な状態になっている。そして、可撓性シート部材26rは、現像ローラ26aに担持された現像剤Gに対して腹当りするように配置されている。
なお、本実施の形態では、可撓性シート部材26rとして、厚さが0.1mm程度の略矩形のウレタンシートを用いている。また、本実施の形態において、可撓性シート部材26rは、その全長(固定端26r1から自由端26r2までの範囲)が、現像上ケース26kの対向面26k10(後述する両端の端部シール部材26sの間の範囲において、現像ローラ26aに対向する面である。)の範囲と略一致するか、それよりも少し短いか、するように形成されている。
そして、本実施の形態では、可撓性シート部材26rの幅方向(図3の左右方向であって、図4の紙面垂直方向である。)の端部の一部が、現像ローラ26aと後述する端部シール部材26sとの間に挟まれているが、これについては後で図6、図7等を用いて詳しく説明する。
このように構成された可撓性シート部材26rを設けることで、現像ローラ26aと現像上ケース26kとの間で現像ローラ26a上に担持される現像剤量(汲み上げ量)が増減しても、その現像剤量に応じて可撓性シート部材26rがフレキシブルに変形する(撓む)ことになるため、現像ローラ26aに担持された現像剤Gに対して腹当りした状態が維持されやすくなる(全体的に現像剤Gから離れた状態になりにくくなる)。そのため、現像ローラ26aと現像上ケース26kとの隙間に、安定した吸込み気流(図4の白矢印を参照)が形成されて、その隙間からトナーが吹き出してしまう不具合(トナー飛散)が軽減されることになる。
ここで、図4等を参照して、本実施の形態における現像装置26には、可撓性シート部材26rの他端側を自由端26r2としたまま固定せずに保持する保持部26m(保持部材)が設けられている。
すなわち、本実施の形態において、可撓性シート部材26rの他端側(自由端26r2)は、保持部26mによってルーズに保持されていて(変位可能に保持されていて)、自由端の状態が維持されている。
具体的に、本実施の形態では、保持部26mとして、樹脂材料からなる薄い板状部材を用いている。保持部26mの材料としては、現像剤Gが付着しにくい(現像剤G(トナー)に対する親和性の低い)ものであることが好ましい。また、保持部26mは、可撓性シート部材26rの他端側(自由端26r2)をルーズに保持できる程度の強度があれば足りる。
さらに詳しくは、本実施の形態において、保持部26mは、現像上ケース26k(現像ケース)において現像ローラ26aに対向する対向面26k10とともに、可撓性シート部材26rの他端側(自由端26r2)を覆うように、回転方向(現像ローラ26aの外周面に沿う方向)に延びて、可撓性シート部材26rの他端側(自由端26r2)と現像ローラ26aとの間を遮るように構成されている。
すなわち、可撓性シート部材26rは、一端側(固定端26r1)と他端側(自由端26r2)とを除く腹部が、現像ローラ26aに対向するように(現像ローラ26aに担持された現像剤Gに摺接するように)配置されている。しかし、可撓性シート部材26rの他端側(自由端26r2の側)は、保持部26mで覆われていて、現像ローラ26aに直接的に対向しないように(現像ローラ26aに担持された現像剤Gに摺接しないように)配置されている。
さらに、換言すると、現像上ケース26kの対向面26k10に設置された保持部26mによって、可撓性シート部材26rの他端側(自由端26r2の側)を覆う袋状部分が形成されている。
このように、可撓性シート部材26rの他端側(自由端26r2の側)を保持部26mでルーズに保持することで、先に説明した可撓性シート部材26rの機能を維持したまま、可撓性シート部材26rと現像上ケース26kとの間に現像剤Gが入り込みにくくなる(図9(A)参照)。
すなわち、図9(B)に比較例として示す現像装置126のように、現像上ケース126kに保持部を設けずに、可撓性シート部材26rの他端側(自由端26r2の側)が完全にフリーな状態(位置が定まりにくい状態)であると、可撓性シート部材26rと現像上ケース126kとの間に現像剤Gが入り込みやすくなる(乗り上がりやすくなる)。特に、図9に示すように、現像ローラ26aが所定のタイミングで逆方向(図9において矢印で示す時計方向である。)に回転される場合には、そのような不具合が生じやすくなる。そして、可撓性シート部材26rと現像上ケース126kとの間に現像剤Gが入り込んでしまうと、可撓性シート部材26rが狙いのものから大きく変形してしまって、現像ローラ26a上の現像剤Gに強く当り過ぎてしまい、ケーシングギャップWに良好な吸込み気流が形成されにくくなってしまう。そのため、ケーシングギャップWから装置外へのトナー飛散が生じやすくなる。
これに対して、本実施の形態における現像装置26は、図9(A)に示すように、可撓性シート部材26rと現像上ケース126kとの間に現像剤Gが入り込みにくいように構成されているため、そのようなトナー飛散が生じにくくなる。
なお、本実施の形態では、非現像剤工程時(非画像形成時)に所定のタイミング(例えば、一連の印刷動作が終了した後である。)で、現像ローラ26aが回転方向に対して逆方向(図4の時計方向である。)に回転されるように制御している。
このような制御をおこなうことで、現像ローラ26aとドクターブレード26cとの間(ドクターギャップ)に現像剤Gが滞留してしまう不具合(詰まってしまう不具合)などを軽減することができる。
ここで、本実施の形態において、保持部26mは、現像上ケース26k(現像ケース)に対して着脱可能に設置されることが好ましい。
特に、本実施の形態において、保持部26mは、現像上ケース26kに対して製造時に後付けできるように構成されている。
具体的に、現像装置26の製造工程前(組付け前)において、現像上ケース26kと可撓性シート部材26rと保持部26mと端部シール部材26sとは、それぞれ別部材として用意される。そして、現像装置26の製造工程時(組付け時)において、まず端部シール部材26s(図5~図7参照)が現像上ケース26kの両端部にそれぞれ貼着されて、次に現像上ケース26kに可撓性シート部材26rの固定端26r1が貼着され、それに前後して、現像上ケース26kに保持部26mが接着、嵌合などによって設置されるとともに、保持部26mに可撓性シート部材26rの他端側(自由端26r2)が差し込まれる。こうして、現像上ケース26kと可撓性シート部材26rと保持部26mと端部シール部材26sとからなるサブアッセンブリ部品が完成して、そのサブアッセンブリ部品が、現像ローラ26a、搬送スクリュ26b1、26b2、ドクターブレード26cを保持した状態の現像下ケース26jに接続されることになる。こうして、現像装置26が完成することになる。
ここで、図4等を参照して、本実施の形態において、現像上ケース26k(現像ケース)は、可撓性シート部材26rの一端側(固定端26r1)と他端側(自由端26r2)との間に対応する位置に、現像ローラ26aとの隙間(ケーシングギャップW)を狭める凸部26k2が、回転方向に直交する幅方向(図4の紙面垂直方向であって、長手方向、回転軸方向である。)に延在するように形成されている。
具体的に、現像上ケース26kの対向面26k10の一部にケーシングギャップWを狭める凸部26k2を形成して、それ以外の部分のケーシングギャップWは略均一になるように構成している。また、凸部26k2と現像ローラ26aとの隙間(ケーシングギャップW)は、現像ローラ26aに対する可撓性シート部材26rの狙いの離間距離(良好な吸込み気流を形成するための隙間)と略一致するように設定している。
このように凸部26k2を設けることで、凸部26k2を設けない場合に比べて、ケーシングギャップWにおける可撓性シート部材26rの姿勢が安定して、良好な吸込み気流が安定的に形成されやすくなる。そのため、ケーシングギャップWから装置外へのトナー飛散も生じにくくなる。
なお、本実施の形態において、現像上ケース26kと現像ローラ26aとのケーシングギャップWは、長手方向で略均一になるように構成している。
また、本実施の形態において、可撓性シート部材26rは、その腹部(裏あて部分)が、少なくとも、2つの搬送磁極P2、P3の間の現像剤G(穂が寝ている部分である。)に摺接するように配置することが好ましい。このように構成することで、P2磁極での現像剤と可撓性シート部材26rとのあたりが強くなるため、安定した吸込み気流が形成されやすくなる。ケーシングギャップWにおける現像剤Gの滞留は、穂が立っている部分においてギャップWを狭めたときに生じやすいため、2つの搬送磁極P2、P3の間の凸部26k2でギャップWを狭める本実施の形態の構成が有用である。
また、可撓性シート部材26rは、ケーシングギャップWにおいて現像剤Gの穂が立っている部分(法線方向磁力の強い、P2磁極である。)で腹当たりしていることが好ましい。これは、吸い込み気流が、穂が寝ている部分ではなくて、穂が立っている部分で発生しやすいためである。
なお、本実施の形態における現像装置26には、先に図2を用いて説明したように、現像装置26の内圧上昇を軽減する開口部26k1及びフィルタ26tが設けられている。本実施の形態における現像装置26において、このような開口部26k1及びフィルタ26tが設けられていない場合であっても、可撓性シート部材26rや保持部26mが上述したように作用することによって、装置外へのトナー飛散は軽減される。しかし、本実施の形態のもののように、開口部26k1及びフィルタ26tを設けることで、トナー飛散を軽減する効果がさらに高められることになる。
また、その場合に、本実施の形態では、可撓性シート部材26rが現像ローラ26a上の現像剤Gに安定した力である程度強く当ることになるため、吸い込み気流が逆流しにくくなり、現像剤Gとともに巻き込まれる空気量も少なくなる。したがって、開口部26k1(フィルタ26t)から装置外に抜ける空気量も少なくなって、フィルタ26tの目詰まりも軽減される。
ここで、図5~図7等を参照して、本実施の形態における現像装置26には、現像上ケース26k(現像ケース)における幅方向(現像ローラ26aの回転方向に直交する方向である。)の端部において、現像ローラ26a(現像剤担持体)との隙間を封止する端部シール部材26sが設けられている。
詳しくは、現像上ケース26kは、図5、図6に示すように、現像ローラ26aを覆う周方向(回転方向)の範囲が、幅方向中央部(幅方向両端部以外の部分である。)に比べて幅方向両端部が広くなるように形成されている。そして、その現像上ケース26kの幅方向両端部(円弧状の断面を有する部分である。)に、それぞれ、端部シール部材26sが貼着されている。すなわち、端部シール部材26sは、現像ローラ26a(現像剤担持体)の幅方向端部の外周面の一部を覆うように周状に形成されている。
このように、端部シール部材26sを設けることで、幅方向端部において現像ローラ26aと現像上ケース26kとの隙間から現像剤が漏出(飛散)する不具合が軽減されることになる。
なお、端部シール部材26sとしては、現像ローラ26aと現像上ケース26kとの隙間を封止できるように弾性を有するとともに、現像ローラ26aとの摺動抵抗が低くなるようなものが好ましく、スポンジやエラストマーや充填剤(隙間に充填後に硬化するシーラント)などを用いることができる。
そして、図6(及び、図7)を参照して、本実施の形態において、可撓性シート部材26rは、一端側(固定端26r1の側である。)の幅方向端部の一部が、端部シール部材26sと現像ローラ26a(現像剤担持体)との間に挟まれている。
具体的に、可撓性シート部材26rは、一端側(固定端26r1から他端側に所定長さだけ離れた位置までの範囲である。)の幅方向長さが、その他の部分の幅方向長さに比べて、長くなるように形成されている。そして、そのように幅方向長さが長くなるように形成された一端側の一部が、端部シール部材26sに重なり(端部シール部材26sと現像ローラ26aとの間に挟まれ)、重合部M(オーバーラップ部)を形成している。
なお、図6において、一点鎖線Xは、破線で示した現像ローラ26aの回転中心軸を示したものである。また、図7において、黒矢印は、現像ローラ26aが回転する方向(正方向の回転方向である。)を示すものである。
また、図6、図7では、現像装置26の幅方向一端側のみを図示したが、幅方向他端側も左右対称ではあるものの幅方向一端側と同じように構成されている。
このように、可撓性シート部材26rの一端側の一部が端部シール部材26sに重なる重合部Mを形成することで、可撓性シート部材26rを大きく変形させたり劣化させたりすることなく、可撓性シート部材26rの端部からのトナー飛散を軽減することができる。
詳しくは、可撓性シート部材26rと端部シール部材26sとの重合部Mを形成することで、可撓性シート部材26rと端部シール部材26sとの隙間がなくなるため、重合部Mをまったく形成しない場合に比べて、可撓性シート部材26rと端部シール部材26sとの間から装置外に現像剤G(特に、トナーである。)が飛散する不具合が軽減される。しかし、可撓性シート部材26rの重合部Mは、現像ローラ26aと端部シール部材26sとの間の曲面形状に倣うように変形するとともに、重合部Mでない部分に比べて現像ローラ26aに強く当接することになる。そのため、現像ローラ26aが回転すると、重合部Mと重合部Mでない部分とに、変形差がさらに生じるとともに、現像ローラ26aに引き込まれる力の差がさらに生じて、可撓性シート部材26rや端部シール部材26sが劣化(破損や摩耗などである。)してしまう不具合や、固定端26r1が現像上ケース26kから剥がれてしまう不具合などが生じやすくなる。特に、そのような不具合は、先に図9を用いて説明したように、現像ローラ26aの正方向の回転に加えて、逆方向の回転を繰り返すことで、助長されることになる。また、そのような不具合が生じることで、先に図9を用いて説明したような、現像ケース26kと可撓性シート部材26rとの間に現像剤Gが入り込んでしまう不具合も生じやすくなる。
これに対して、本実施の形態では、可撓性シート部材26rの一端側の一部のみが、現像ローラ26aと端部シール部材26sとに挟まれるように構成しているため、上述した可撓性シート部材26rなどの大きな変形や劣化を抑止しつつ、可撓性シート部材26rと端部シール部材26sとの間から現像剤G(トナー)が飛散する不具合を軽減することができる。
ここで、図6、図7を参照して、本実施の形態において、端部シール部材26sは、その一端側(固定端26r1の側である。)の一部に、可撓性シート部材26rとの接触面積(重合部Mの面積である。)を減ずる切欠き部26s1が形成されている。
このように切欠き部26s1を形成することで、重合部Mの面積が減ぜられるため、切欠き部26s1が形成されない場合に比べて、先に説明した可撓性シート部材26rの大きな変形や劣化などを軽減することができる。
特に、本実施の形態では、端部シール部材26sの切欠き部26s1が、現像ローラ26aの回転方向の上流側に形成されている。具体的に、端部シール部材26sにおいて、切欠き部26s1は、幅方向中央部(現像装置26の内側)に向かう側であって、最上流に相当する位置から下流側に向かう範囲に形成されている。このように構成することにより、切欠き部26s1に対してすぐ下流側に重合部Mが位置することになり、重合部Mによってトナー飛散が効率的に軽減されることになる。
ここで、図6、図7を参照して、本実施の形態において、可撓性シート部材26rは、凸部26k2と他端側(自由端26r2の側)との間の位置(図7において傾斜端面26r11と第2端面26r12とが交わる位置である。)から他端側の端部(自由端26r2)に至る範囲において、幅方向端部が端部シール部材26sと現像ローラ26a(現像剤担持体)との間に挟まれないように構成されている。
すなわち、可撓性シート部材26rは、凸部26k2の下流側に現像ローラ26aと端部シール部材26sとに挟まれない部分(非重合部)が形成され、凸部26k2が形成された回転方向の範囲に一部又は全部が重なるように重合部Mが形成されている。
詳しくは、図7を参照して、可撓性シート部材26rは、上述した範囲における所定の位置N2から他端側の端部(自由端26r2)に至るまで、幅方向端部と端部シール部材26sとの間に隙間Eが形成されている。
すなわち、可撓性シート部材26rの第2端面26r12と、端部シール部材26sの端面(内側端面)と、には隙間E(0.5~1mm程度の隙間である。)が形成されている。
また、図7を参照して、可撓性シート部材26rは、一端側の端部(固定端26r1)から一端側と凸部26k2との間の所定位置N1に至るまで幅方向の長さが一定になり、その所定位置N1から所定の位置N2に至るまで幅方向の長さが漸減するように形成されている。
具体的に、可撓性シート部材26rは、第1端面26r10が形成された範囲(図7の上下方向の範囲である。)における幅方向長さ(図7の左右方向の長さである。)が長く、第2端面26r12が形成された範囲における幅方向長さが短く、第1端面26r10(交点N1)と第2端面26r12(交点N2)とを結ぶ傾斜端面26r11が形成されている。この傾斜端面26r11は、上流側から下流側に向けて幅方向長さが漸減するように形成されている。
したがって、傾斜端面26r11は、上流側が重合部Mとして機能して、下流側が非重合部(端部シール部材26sと現像ローラ26aとに挟まれない部分)として機能することになる。そのため、図7において傾斜端面26r11の非重合部を通る断面A-Aは、図8(A)に示すように、傾斜端面26r11と第2端面26r12との交点N2が凸部26k2の下流側近傍に位置することになる。
このように、本実施の形態では、可撓性シート部材26rと端部シール部材26sとの間に隙間Eを形成するように構成しているため、可撓性シート部材26rと端部シール部材26sとに隙間が形成されないように構成する場合に比べて、現像上ケース26kにおいて可撓性シート部材26rと端部シール部材26sとが重ならないように意図した部分が組立ミスや寸法バラツキなどによって重なってしまって、先に説明した可撓性シート部材26rの変形や劣化などの不具合が生じるのを防止することができる。
特に、先に図9を用いて説明したように現像ローラ26aが逆回転された場合、現像ローラ26aに担持された現像剤Gも逆方向に移動することになる。しかし、本実施の形態では、先に図8(A)等を用いて説明したように、傾斜端面26r11と第2端面26r12との交点N2(非重合部)が、現像ローラ26aとのギャップWが狭い凸部26k2の下流側に位置しているため、交点N2(非重合部)が凸部26k2の上流側に位置している場合に比べて、可撓性シート部材26rと凸部26k2との間(特に、幅方向端部における可撓性シート部材26rと凸部26k2との間である。)に現像剤Gが入り込んでしまう不具合を軽減することができる。
ここで、本実施の形態における現像装置26は、図8(B)(図7の断面B-Bを示す幅方向中央部の断面図である。)を参照して、幅方向に直交する断面でみたときに、可撓性シート部材26rにおける現像上ケース26kに対向する面と、可撓性シート部材26rの他端側(自由端26r2)に向けて重力方向に延びる仮想線Zと、がなす角度θが45度以下になるように構成されている。
このように構成することにより、現像ローラ26aの逆回転時などに可撓性シート部材26rの裏側(現像上ケース26kの対向面26k10に対向する側である。)に現像剤Gが入り込んでしまっても、可撓性シート部材26rの傾斜θに沿って現像剤Gが滑落して装置内に戻りやすくなる(入り込んだ現像剤Gがそのまま上流側に移動しにくくなる)。そのため、可撓性シート部材26rの機能が維持されやすくなる。
以上説明したように、本実施の形態における現像装置26は、感光体ドラム21(像担持体)に対向(又は、接触)して現像領域を形成して、所定の回転方向に回転しながら感光体ドラム21の表面に形成される潜像を現像領域で現像する現像ローラ26a(現像剤担持体)と、現像領域に対して回転方向の下流側で現像ローラ26aに対して隙間をあけて対向する現像ケース26k(現像上ケース)と、が設けられている。また、現像領域に対して回転方向の下流側で現像ケース26kに一端側が固定端26r1として保持されて、他端側が自由端26r2として、回転方向に沿うように現像ローラ26aと現像ケース26kとの隙間に配置された可撓性シート部材26rが設けられている。さらに、現像ケース26kにおける回転方向に直交する幅方向の端部において、現像ローラ26aとの隙間を封止する端部シール部材26sが設けられている。そして、可撓性シート部材26rは、一端側の幅方向端部の一部が、端部シール部材26sと現像ローラ26aとの間に挟まれている。
これにより、可撓性シート部材26rを大きく変形させたり劣化させたりすることなく、可撓性シート部材26rの端部からのトナー飛散を軽減することができる。
なお、本実施の形態では、現像装置26をプロセスカートリッジ20の構成部材とせずに、画像形成装置本体1に対して単独で着脱できるユニットとした。これに対して、現像装置26をプロセスカートリッジ20の構成部材の1つとして、画像形成装置本体1に対してプロセスカートリッジとして一体的に着脱されるように構成することもできる。
そして、このような場合にも、本実施の形態のものと同様の効果を得ることができる。
なお、本願において、「プロセスカートリッジ」とは、像担持体を帯電する帯電装置と、像担持体上に形成された潜像を現像する現像装置と、像担持体上をクリーニングするクリーニング装置と、のうち少なくとも1つと、像担持体と、が一体化されて、画像形成装置本体に対して着脱可能に構成されたユニットと定義する。
また、本実施の形態では、2つの搬送スクリュ26b1、26b2(搬送部材)が水平方向に並設されていて、ドクターブレード26cが現像ローラ26aの下方に配置された現像装置26に対して、本発明を適用した。しかし、本発明が適用される現像装置の構成はこれに限定されることなく、例えば、3つ以上の搬送部材が水平方向に並設された現像装置や、複数の搬送部材が上下方向に並設されている現像装置や、ドクターブレードが現像ローラの上方に配置された現像装置に対しても、本発明を適用することができる。
また、本実施の形態では、トナーとキャリアとからなる2成分現像剤を用いた現像装置26に対して、本発明を適用した。これに対して、トナー(外添剤等も含む。)のみからなる1成分現像剤を用いた現像装置に対しても、本発明を適用することができる。その場合、現像ローラ(現像剤担持体)は、感光体ドラム(像担持体)に接触して現像領域を形成するものとすることができる。
そして、それらのような場合にも、本実施の形態のものとほぼ同様の効果を得ることができる。
なお、本発明が本実施の形態に限定されず、本発明の技術思想の範囲内において、各実施の形態の中で示唆した以外にも、各実施の形態は適宜変更され得ることは明らかである。また、前記構成部材の数、位置、形状等は本実施の形態に限定されず、本発明を実施する上で好適な数、位置、形状等にすることができる。
1 画像形成装置(画像形成装置本体)、
20、20Y、20M、20C、20BK プロセスカートリッジ、
21 感光体ドラム(像担持体)、
26 現像装置、
26a 現像ローラ(現像剤担持体)、
26j 現像下ケース、
26k 現像上ケース(現像ケース)、
26k1 開口部(通気路)、
26k2 凸部、
26k10 対向面、
26m 保持部、
26r 可撓性シート部材、
26r1 固定端(一端側)、
26r2 自由端(他端側)、
26s 端部シール部材、
26s1 切欠き部、
M 重合部(オーバーラップ部)、
G 現像剤。
特開2020-154010号公報

Claims (13)

  1. 像担持体に対向又は接触して現像領域を形成して、所定の回転方向に回転しながら前記像担持体の表面に形成される潜像を前記現像領域で現像する現像剤担持体と、
    前記現像領域に対して前記回転方向の下流側で前記現像剤担持体に対して隙間をあけて対向する現像ケースと、
    前記現像領域に対して前記回転方向の下流側で前記現像ケースに一端側が固定端として保持されて、他端側が自由端として、前記回転方向に沿うように前記現像剤担持体と前記現像ケースとの前記隙間に配置された可撓性シート部材と、
    前記現像ケースにおける前記回転方向に直交する幅方向の端部において、前記現像剤担持体との隙間を封止する端部シール部材と、
    を備え、
    前記可撓性シート部材は、前記一端側の幅方向端部の一部が、前記端部シール部材と前記現像剤担持体との間に挟まれたことを特徴とする現像装置。
  2. 前記現像ケースは、
    前記可撓性シート部材の前記他端側を自由端としたまま固定せずに保持する保持部を具備するとともに、
    前記可撓性シート部材の前記一端側と前記他端側との間に対応する位置に、前記現像剤担持体との前記隙間を狭める凸部が、幅方向に延在するように形成されたことを特徴とする請求項1に記載に現像装置。
  3. 前記可撓性シート部材は、前記凸部と前記他端側との間の位置から前記他端側の端部に至る範囲において、幅方向端部が前記端部シール部材と前記現像剤担持体との間に挟まれないことを特徴とする請求項2に記載の現像装置。
  4. 前記可撓性シート部材は、前記範囲における所定の位置から前記他端側の端部に至るまで、幅方向端部と前記端部シール部材との間に隙間が形成されたことを特徴とする請求項3に記載の現像装置。
  5. 前記可撓性シート部材は、前記一端側の端部から前記一端側と前記凸部との間の所定位置に至るまで幅方向の長さが一定になり、前記所定位置から前記所定の位置に至るまで幅方向の長さが漸減するように形成されたことを特徴とする請求項4に記載の現像装置。
  6. 幅方向に直交する断面でみたときに、前記可撓性シート部材における前記現像ケースに対向する面と、前記可撓性シート部材の前記他端側に向けて重力方向に延びる仮想線と、がなす角度が45度以下になるように構成されたことを特徴とする請求項2~請求項5のいずれかに記載の現像装置。
  7. 前記保持部は、前記現像ケースにおいて前記現像剤担持体に対向する対向面とともに前記可撓性シート部材の前記他端側を覆うように前記回転方向に延びて、前記可撓性シート部材の前記他端側と前記現像剤担持体との間を遮ることを特徴とする請求項2~請求項6のいずれかに記載の現像装置。
  8. 前記端部シール部材は、
    前記現像剤担持体の幅方向端部の外周面の一部を覆うように周状に形成されて、
    その前記一端側の一部に、前記可撓性シート部材との接触面積を減ずる切欠き部が形成されたことを特徴とする請求項1~請求項7のいずれかに記載の現像装置。
  9. 前記端部シール部材の前記切欠き部は、前記回転方向の上流側に形成されたことを特徴とする請求項8に記載の現像装置。
  10. 前記現像ケースは、前記現像剤担持体の上方を覆うように配置され、
    前記可撓性シート部材は、前記現像剤担持体に担持された現像剤に対して腹当りするように配置されたことを特徴とする請求項1~請求項9のいずれかに記載の現像装置。
  11. 非現像剤工程時に所定のタイミングで、前記現像剤担持体が前記回転方向に対して逆方向に回転されることを特徴とする請求項1~請求項10のいずれかに記載の現像装置。
  12. 画像形成装置本体に対して着脱可能に設置されるプロセスカートリッジであって、
    請求項1~請求項11のいずれかに記載の現像装置と前記像担持体とを一体的に備えたことを特徴とするプロセスカートリッジ。
  13. 請求項1~請求項11のいずれかに記載の現像装置を備えたことを特徴とする画像形成装置。
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