JP2023063239A - 自動運行装置、合流車応答制御方法 - Google Patents

自動運行装置、合流車応答制御方法 Download PDF

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Abstract

【課題】自動運転の利便性を向上可能な自動運行装置、及び合流車応答制御方法を提供することを提供する。【解決手段】自動運転ECU30は、合流車を認識した場合には、一時的に先行車との車間距離を所定量伸ばすための制御を開始する。また、合流開始点までの残り距離が所定の再確認閾値未満となったタイミングにおいて合流車が残存している場合には合流開始点付近に停止予定位置を設定するとともに、停止予定位置での停止に向けた減速制御を開始する。停止後、自車両の前に所定数以上の車両が合流してもなお、合流車が残存している場合にはドライバに運転交代を要求する。自動運転ECU30は、合流車の数が所定値以上となるか、オーバーライド操作が行われるまでは自動運転制御を継続しうる。【選択図】図4

Description

本開示は、合流地点付近を自動運転で走行する技術に関する。
特許文献1には、合流地点又は分岐地点を含む区間内を自車両が走行している場合に、自動運転モードの開始を禁止する自動運行装置が記載されている。また、特許文献1には、合流地点付近を走行している場合であっても、合流車が存在しない場合や、合流車との衝突余裕時間が所定値以上である場合には自動運転の開始を許容する構成が開示されている。
特許第6817334号公報
特許文献1に開示の構成は、自動運転が開始される前の状態、つまり手動運転中であることを前提としている。特許文献1では、自動運転の開始後、すなわち自動運転実行中における合流車に対するシステムの応答方針に関して何ら言及されていない。
本開示は、自動運転中に合流車と遭遇した場合といった新規な状況に着目して成されたものであり、その目的の1つは、合流車に対して適切に応答可能な自動運行装置、及び合流車応答制御方法を提供することにある。
ここに開示される自動運行装置は、周辺監視センサからの信号に基づき、所定の走行予定経路に沿って自車両を自律的に走行させる自動運転制御を実行する車両制御部(Fn)と、地図データ、周辺監視センサの検出結果、及び、外部装置から無線通信で取得したデータの少なくとも何れか1つに基づいて、自車両が走行している道路を本線とする合流地点を認識する合流地点認識部(F21)と、を備え、車両制御部は、自動運転制御を実行中に合流地点までの残り距離が所定値未満となったことに基づいて、本線上の周辺車両に対する自車両の走行位置を変更する制御を実施する。
また本開示の合流車応答制御方法は、少なくとも1つのプロセッサ(31)によって実行される合流車応答制御方法であって、周辺監視センサからの信号に基づき、所定の走行予定経路に沿って自車両を自律的に走行させる自動運転制御を実行することと、地図データ、周辺監視センサの検出結果、及び、外部装置から無線通信で取得したデータの少なくとも何れか1つに基づいて、自車両が走行している道路を本線とする合流地点を認識することと、自動運転制御を実行中に合流地点までの残り距離が所定値未満となったことに基づいて、本線上の周辺車両に対する自車両の走行位置を変更する制御を開始することと、を含む。
上記装置/方法では、合流地点までの残り距離が所定値未満となったことに基づいて本線上の周辺車両に対する自車両の走行位置を変更する制御が実行される。そのため、自車両の前方/後方/側方に合流車が合流しやすいスペースを創出される。これにより、合流車は、自車両と十分な車間距離を確保した状態で合流可能となり、自車両の走行に影響を与えうる合流車の数自体を事前に減らすことができる。また、合流側の道路から自車両の前又は後ろに無理やり合流しようとする車両の発生も抑制できる。そのため、走行環境が自動運転の継続が困難な状態(いわゆるシステム限界)に到達する恐れを低減できる。よって、自動運転の継続性を高めること、ひいては、自動運転の利便性を向上可能となる。
なお、特許請求の範囲に記載した括弧内の符号は、一つの態様として後述する実施形態に記載の具体的手段との対応関係を示すものであって、本開示の技術的範囲を限定するものではない。
自動運転システムの構成を示すブロック図である。 合流地点にかかる道路構造を示す図である。 自動運転ECUの機能ブロック図である。 合流車応答処理の一例を示すフローチャートである。 減速通知画像の一例を示す図である。 合流車に対する応答方針確認処理の一例を示すフローチャートである。 合流車応答処理の他の例を示すフローチャートである。 合流車応答処理の他の例を示すフローチャートである。 合流車応答処理の他の例を示すフローチャートである。 合流車応答処理の他の例を示すフローチャートである。 合流車応答処理の他の例を示すフローチャートである。 合流車応答処理の他の例を示すフローチャートである。 合流許容数の変更にかかるプロセッサの作動例を示すフローチャートである。 合流車に対する応答方針の設定画面の一例を示す図である。
<前置き>
図面を参照しながら、本開示の実施形態の一例を説明する。本開示は以下の実施形態に限定されるものではなく、下記以外にも要旨を逸脱しない範囲内で種々変更して実施することができる。例えば種々の補足や変形例などは、技術的な矛盾が生じない範囲において適宜組み合わせて実施することができる。同一の機能を有する部材については、同一の符号を付し、その説明を省略することがある。また、構成の一部のみに言及している場合、他の部分についてはそれよりも前の説明を適用することができる。
図1は、本開示に係る自動運転システムSysの概略的な構成の一例を示す図である。自動運転システムSysは、道路上を走行可能な車両に搭載可能である。自動運転システムSysが適用される車両は、四輪自動車のほか、二輪自動車、三輪自動車、バス、トラック、タンクローリー等であってもよい。自動運転システムSysが適用される車両は、個人によって所有されるオーナーカーであってもよいし、シェアカーや、レンタカーであってもよい。シェアカーは、カーシェアリングサービスに供される車両であり、レンタカーは車両貸し出しサービスに供される車両である。以降では自動運転システムSysが搭載されている車両を自車両とも記載する。以下の自動運転システムSysは、使用される地域の法規及び慣習、搭載車両の特性/搭載設備等に適合するように適宜変更して実施可能である。以下におけるシステムとは、特段の断りが無い限り、自動運転システムSysを指す。
ここでは一例として自車両は電動車である。自車両は、エンジン車であってもよい。電動車には、電気自動車のみならず、プラグインハイブリッド車や、ハイブリッド車、燃料電池車を含めることができる。エンジン車は、駆動源としてエンジンのみを備える車両であって、ガソリンや軽油などの燃料によって走行する車両に相当する。電気自動車は、モータのみを駆動源として備える車両を指す。プラグインハイブリッド車及びハイブリッド車は動力源としてエンジンとモータを備える車両を指す。
本開示におけるドライバとは、実際に運転しているか否かに関わらず、運転席に着座している人物、つまり運転席乗員を指す。例えば本開示におけるドライバとは、自動運転終了時に自動運転システムSysから運転操作の権限及び責務を受け取るべき人物を指しうる。本開示におけるドライバとの記載は、運転席乗員と置き換えることができる。自車両は、車両外部に存在するオペレータによって遠隔操作される遠隔操作車両であってもよい。自動運転システムSysから運転操作を引き継ぐ人物は、車両外部に存在するオペレータであってもよい。ここでのオペレータとは、車両の外部から遠隔操作によって車両を制御する権限を有する人物を指す。オペレータもまた、ドライバ/運転席乗員の概念に含めることができる。システムによる種々の情報の通知対象はオペレータであってもよい。
自動運転システムSysは、自車両を所定の経路に沿って自律的に走行させる、いわゆる自動運転機能を提供する。運転操作の自動化の度合い(以下、自動化レベル)としては、例えば米国自動車技術会(SAE International)が定義しているように、複数のレベルが存在し得る。自動化レベルは、例えば以下のレベル0~5の6段階に区分されうる。
レベル0は、システムが介入せずにドライバが全ての運転タスクを実施するレベルである。運転タスクには、例えば操舵及び加減速が含まれる。また、運転タスクには、例えば車両前方など、車両の周辺を監視することも含まれる。レベル0は、いわゆる完全手動運転レベルに相当する。レベル1は、操舵と加減速との何れかをシステムがサポートするレベルである。レベル2は、操舵操作と加減速操作のうちの複数をシステムがサポートするレベルを指す。レベル1~2は、いわゆる運転支援レベルに相当する。
レベル3は、運行設計領域(ODD:Operational Design Domain)内においてシステムが全ての運転タスクを実行する一方、緊急時にはシステムからドライバに操作権限が移譲されるレベルを指す。ODDは、例えば走行位置が自動車専用道路内であること等の、自動運転を実行可能な条件規定するものである。レベル3は、いわゆる条件付き自動運転に相当する。
レベル4は、対応不可能な所定の道路、極限環境等の特定状況下を除き、システムが全ての運転タスクを実施するレベルである。レベル4は、ODD内にてシステムが全ての運転タスクを実施するレベルに相当する。レベル4は、いわゆる高度自動運転に相当する。レベル5は、あらゆる環境下でシステムが全ての運転タスクを実施可能なレベルである。レベル5は、いわゆる完全自動運転に相当する。
自動化レベル3~5がドライバによる周辺監視が不要となる自動化レベル、換言すれば自動運転に対応するレベルである。自動運転システムSysは、自動化レベル3に相当する自動運転制御を実施可能に構成されている。もちろん、自動運転システムSysは、自動化レベル4又は5に相当する自動運転制御を実施可能に構成されていても良い。
本開示における先行車とは、自車両の前方に存在する車両の中で、自車両と同一のレーンを走行し、且つ、自車両から最も近い車両を指す。また、本開示では自車両が走行している道路を自車走行路と称する。以降における自車レーンとの記載は、自車走行路が備えるレーンのうち、自車両が走行しているレーンを指す。自車レーンは、エゴレーンと呼ぶこともできる。
さらに、本開示の合流地点とは道路同士が合流する地点である。合流地点で接続する2つの道路のうち、合流地点以降においても存続する道路が、本線(換言すれば被合流路)に相当する。また、合流地点以降において消失する方の道路が合流路に相当する。合流路は、支線又は副線などと読み替えることができる。合流路を走行する他車両が合流車に相当する。以降では主として自車走行路が本線に該当する場合について説明する。なお、自車走行路が本線に該当するか否かは地図データ等に基づいて特定されうる。一般的に道路幅等といった道路構造が大きい方が本線となりうる。
ところで、合流路には図2に示すように、本線と併設された併走区間が設けられていることがある。併走区間は加速区間又は減速区間とも呼ばれうる。上記区間により、合流地点は、スムーズな合流を実現するための一定の長さを有する合流区間として実現されていることがある。本開示における合流地点という表現には、所定の長さを有する区間或いはエリアの概念が含まれる。
本開示では一例として併走区間の始端を合流開始点Ps、併走区間の終端を合流終了点Peと称する。併走区間の終端での合流(いわゆるジッパー法)を促すように、併走区間と本線の境界にポール等が配置されている場合には、ポールが配置されている区間の終端が合流開始点Psに相当する。ジッパー法はファスナー方式などとも称されうる。
合流地点が所定の長さを有する区間として実現されている場合、合流地点の位置を代表的に示す座標としては、例えば合流開始点Psの位置座標を採用することができる。他の実施形態として、合流区間の中央、換言すれば、合流開始点Psと合流終了点Peの中間点Pmを合流地点の代表位置とみなしてもよい。また、合流地点の代表位置は、合流終了点Peから5m手前となる地点であってもよい。本開示における手前とは、道路に設定されている進行方向の逆側に相当する。
図2は、合流地点付近の道路構造を模式的に示した図である。図2中のDsは自車両から合流開始点Psまでの残り距離である合流開始残距離を示している。また、Deは自車両から合流終了点Peまでの残り距離である合流終了残距離を示している。なお、図2では併走区間の車線幅が減少し始める地点を合流終了点Peとする態様を示している。他の態様として、図2中のPfで示すように、併走区間が完全に消失する点を合流終了点として採用しても良い。また、併走区間が完全に消失する点から5m手前となる地点を合流終了点として採用しても良い。以降で述べる各種制御に使用される合流地点の座標は、合流開始点Ps、合流終了点Pe、代表位置の何れであっても良い。
<自動運転システムSysの全体構成について>
自動運転システムSysは一例として図1に示す種々の構成を備える。すなわち、自動運転システムSysは、周辺監視センサ11、車両状態センサ12、ロケータ13、地図記憶部14、無線通信機15、乗員状態センサ16、ボディECU17、対外表示装置18、及び走行アクチュエータ19を備える。また、自動運転システムSysは、車載HMI20、及び自動運転ECU30を備える。なお、ECUは、Electronic Control Unitの略であり、電子制御装置を意味する。HMIは、ヒューマンマシンインターフェース(Human Machine Interface)の略である。
自動運転ECU30は、周辺監視センサ11などといった上記装置/センサのそれぞれと車両内ネットワークIvNを介して相互通信可能に接続されている。車両内ネットワークIvNは、車両内に構築されている通信ネットワークである。車両内ネットワークIvNの規格としては、Controller Area Network(以降、CAN:登録商標)や、Ethernet(登録商標)など、多様な規格を採用可能である。また、一部の装置/センサは自動運転ECU30と専用の信号線によって直接的に接続されていてもよい。装置同士の接続形態は適宜変更可能である。
周辺監視センサ11は、自車両の周辺環境を監視する自律センサである。周辺監視センサ11は、自車両周囲の検出範囲から予め規定された移動物体及び静止物体を検出可能である。自動運転システムSysは、複数種類の周辺監視センサ11を備えうる。自動運転システムSysは例えば周辺監視センサ11として、カメラ111及びミリ波レーダ112を備える。
カメラ111は、例えば車両前方を所定の画角で撮像するように配置された、いわゆる前方カメラである。カメラ111は、フロントガラスの車室内側の上端部や、フロントグリル、ルーフトップ等に配置されている。カメラ111は、画像フレームを生成するカメラ本体部に加えて、画像フレームに対して認識処理を施す事により、所定の検出対象物を検出するECUであるカメラECUを含みうる。カメラ本体部は、少なくともイメージセンサとレンズとを含む。カメラECUは、CPU(Central Processing Unit)や、GPU(Graphics Processing Unit)などを主体として構成されている。カメラECUは、例えばディープラーニングを適用した識別器を用いて検出対象として登録されている物体を検出及び識別する。なお、ディープラーニングの手法としてはCNN(Convolutional Neural Network)やDNN(Deep Neural Network)などを採用することできる。
カメラ111の検出対象物には、例えば、歩行者や、他車両などの移動体が含まれる。カメラ111の検出対象物には、道路端や、路面標示、道路沿いに設置される構造物といった地物も含まれる。路面標示とは、レーンの境界を示す車線区画線や、横断歩道、停止線、導流帯、安全地帯、規制矢印などである。道路沿いに設置される構造物とは、道路標識、ガードレール、縁石、電柱、信号機などである。カメラ111は、その他、前方車両のハザードランプや方向指示器といった灯火装置の点灯状態も検出しうる。
自動運転システムSysは複数のカメラ111を備えうる。例えば自動運転システムSysは、カメラ111として、前方カメラの他に、車両側方を撮像する側方カメラや、車両後方を撮像する後方カメラを備えていても良い。なお、カメラ画像を解析することで検出対象物体を検出する機能は、例えば自動運転ECU30など、他のECUが備えていても良い。自動運転システムSys内における機能配置は適宜変更可能である。カメラ111は、自車周囲を撮影した撮像データ及び撮像データの解析結果の少なくとも一方を、検出情報として車両内ネットワークIvNに出力する。車両内ネットワークIvNに流れるデータは適宜自動運転ECU30によって参照される。
ミリ波レーダ112は、所定方向に向けてミリ波又は準ミリ波といった探査波を送信するとともに、当該送信波が物体で反射されて返ってきた反射波の受信データを解析することにより、自車両に対する物体の相対位置や相対速度を検出するデバイスである。自動運転システムSysは、それぞれ異なるエリアを検出対象とする複数のミリ波レーダ112を備えうる。例えば自動運転システムSysは、ミリ波レーダ112として前方ミリ波レーダ及び後方ミリ波レーダを備える。前方ミリ波レーダは、車両前方に向けて探査波を送信するミリ波レーダ112であって、例えば、フロントグリルや、フロントバンパに設置されている。後方ミリ波レーダは、車両後方に向けて探査波を送信するミリ波レーダ112であって、例えば、リアバンパに設置されている。各ミリ波レーダ112は、検出物の相対位置及び相対速度を示すデータを生成し、検出結果として自動運転ECU30等に出力する。ミリ波レーダ112の検出対象物には、他車両や、歩行者などの他、マンホール(鉄板)、ランドマークとしての立体構造物などが含まれうる。
自動運転システムSysは、周辺監視センサ11として、カメラ111及びミリ波レーダ112の他、LiDAR、ソナー等を備えていてもよい。LiDARは、Light Detection and Ranging、又は、Laser Imaging Detection and Rangingの略である。LiDARは、レーザ光を照射することによって、検出方向ごとの反射点の位置を示す3次元点群データを生成するデバイスである。LiDARはレーザレーダとも称される。ソナーは所定方向に向けて超音波を送信するとともに、当該送信波が物体で反射されて返ってきた反射波の受信データを解析することにより、自車両に対する物体の相対位置や相対速度を検出するデバイスである。LiDARやソナーに関しても、自動運転システムSysはそれぞれ複数個備えていても良い。なお、カメラ111及びミリ波レーダ112は周辺監視センサ11の一例であり、必須の要素ではない。自動運転システムSysが備える周辺監視センサ11の組み合わせは適宜変更可能である。各周辺監視センサ11の検出結果は自動運転ECU30に入力される。
車両状態センサ12は、自車両の状態に関する情報を検出するセンサ群である。車両状態センサ12には、車速センサ、操舵角センサ、加速度センサ、ヨーレートセンサ、アクセルペダルセンサ等が含まれる。車速センサは、自車の車速を検出するセンサである。操舵角センサは、操舵角を検出するセンサである。加速度センサは、自車両の前後方向に作用する加速度、左右方向に作用する横加速度等を検出するセンサである。ヨーレートセンサは、自車の角速度を検出するセンサである。アクセルペダルセンサは、アクセルペダルの踏込量/踏込力を検出するセンサである。車両状態センサ12は、検出対象とする物理状態量の現在の値(つまり検出結果)を示すデータを車両内ネットワークIvNに出力する。車両状態センサ12として自動運転システムSysが使用するセンサの種類は適宜設計されればよく、上述した全てのセンサを備えている必要はない。
ロケータ13は、GNSS(Global Navigation Satellite System)を構成する測位衛星から送信される航法信号を用いて自車両の位置座標を算出及び出力するデバイスである。ロケータ13は、GNSS受信機及び慣性センサ等を含む。ロケータ13は、GNSS受信機で受信する航法信号、慣性センサの計測結果、及び車両内ネットワークIvNに流れる車速情報等を組み合わせ、自車両の自車位置及び進行方向等を逐次算出し、ロケータ情報として自動運転ECU30に向けて出力する。
地図記憶部14は、自動運転制御に必要な道路情報を含む、いわゆるHD(High Definition)マップのデータが保存されている記憶装置である。地図記憶部14に保存されている地図データは、道路の3次元形状や、レーン区画線などの路面標示の設置位置、交通標識の設置位置等が、自動運転等に必要な精度で含んでいる。
地図記憶部14に保存される地図データは、例えば無線通信機15が地図サーバなどから受信したデータによって更新されうる。地図サーバは車両外部に配置された、地図データを配信するサーバである。地図記憶部14は、無線通信機15が地図サーバから受信した地図データを、データの有効期限が切れるまで一時的に保持するための記憶装置であっても良い。地図記憶部14が保持する地図データは、合流地点や信号機、ランドマーク等の地物データを含むことを条件として、ナビゲーション用の地図データであるナビ地図データであっても良い。ロケータ13としての機能はナビゲーションECUが備えていても良い。
無線通信機15は、自車両が他の装置と無線通信を実施するための装置である。無線通信機15は、セルラー通信を実施可能に構成されている。セルラー通信とは、所定の広域無線通信規格に準拠した無線通信である。ここでの広域無線通信規格としては例えばLTE(Long Term Evolution)や4G、5Gなど多様なものを採用可能である。
自車両は、無線通信機15の搭載により、インターネットに接続可能なコネクテッドカーとなる。例えば自動運転ECU30は、無線通信機15との協働により、地図配信サーバから現在位置に応じた地図データをダウンロードして利用可能となる。なお、無線通信機15は、広域無線通信規格に準拠した方式によって、無線基地局を介さずに、他の装置との直接的に無線通信を実施可能に構成されていても良い。つまり、無線通信機15は、セルラーV2X(PC5/SideLink/Uu)を実施するように構成されていても良い。
また、無線通信機15は、狭域通信を実施可能に構成されている。本開示における狭域通信とは、通信可能距離が数百m以内に限定される無線通信を指す。狭域通信の規格としては、例えばIEEE802.11p規格に対応するDSRC(Dedicated Short Range Communications)や、Wi-Fi(登録商標)などを採用可能である。狭域通信方式は、前述のセルラーV2Xであってもよい。無線通信機15はセルラー通信と狭域通信の何れか一方のみを実施可能に構成されていてもよい。無線通信機15はBLE(Bluetooth(登録商標) Low Energy)などの規格に準拠した通信を実施可能に構成されていても良い。
無線通信機15は、地図サーバや、交通情報センタ、路側機、他車両といった外部装置から、自車両の走行経路に係る動的地図データを受信しうる。路側機は道路沿いに設置された無線通信設備である。動的地図データとは、例えば存続状態や位置が1秒単位や1分単位、或いは1時間単位で変化しうる要素についてのデータである。例えば合流車の位置及び速度等を示す情報が動的地図データに相当する。また、地点ごとの路面状態や天候、落下物、車線規制、工事区間、渋滞区間なども動的な地図要素に該当する。動的な地図要素についてのデータは、静的地図データとともに地図サーバからストリーミング配信の態様にて受信しても良い。
無線通信機15が取得した動的地図データは、いったん地図記憶部14に保存された後に、ロケータ13によって適宜読み出され、自動運転ECU30へと出力される。なお、無線通信機15が取得した動的地図データは、ロケータ13や地図記憶部14を介することなく自動運転ECU30に提供されても良い。その他、無線通信機15は、車車間通信により周辺車両から車両情報を受信してもよい。車両情報には、速度や、現在位置、方向指示器の作動状態、加速度などが含まれうる。ここでの周辺車両とは、車車間通信可能な範囲に存在する車両であって、例えば自車両から200m以内に存在する車両を指す。
乗員状態センサ16は、ドライバの状態を検出するセンサである。自動運転システムSysは複数種類の乗員状態センサ16を備えうる。例えば自動運転システムSysは、例えば、ドライバステータスモニタ(以降、DSM:Driver Status Monitor)を備える。DSMは、ドライバの顔画像に基づいてドライバの状態を逐次検出するセンサである。具体的には、DSMは、近赤外カメラを用いてドライバの顔部を撮影し、その撮像画像に対して画像認識処理を施すことで、ドライバの顔の向きや視線方向、瞼の開き度合い等を逐次検出する。DSMの赤外線カメラは、ドライバの顔を撮影可能なように、例えば運転席のヘッドレスト部に光軸を向けた姿勢にて、ステアリングコラムカバーの上面や、インストゥルメントパネルの上面、フロントガラスの上端部等に配置されている。乗員状態センサ16としてのDSMは、撮影画像から特定したドライバの顔の向きや、視線方向、瞼の開き度合い等を示す情報をドライバ状態データとして車両内ネットワークIvNへ逐次出力する。なお、DSMを構成するカメラは可視光カメラであってもよい。
ボディECU17は、車両に搭載されたボディ系の車載機器を統合的に制御するECUである。ボディ系の車載機器には、例えば対外表示装置18、ヘッドライトなどの灯火装置、ドアロックモータなどが含まれる。対外表示装置18は、例えば他車両のドライバとのコミュニケーションを図るための画像を、路面又はウインドウガラスに投影するプロジェクタである。対外表示装置18は、照射光がサイドウインドウに当たる姿勢で、例えば車室内の天井部(例えば窓枠部の上端付近)に設けられている。対外表示装置18は、車両近傍の路面に画像を投影するようにサイドミラーに設けられていても良い。ヘッドライトが対外表示装置18として動作するように構成されていてもよい。対外表示装置18は、表示面を車両側方又は後方に向けて配置された液晶ディスプレイなどであってもよい。
他車両のドライバとのコミュニケーションを図るための画像としては、合流地点においては、道を譲る意思を示すである進入許可画像や、自車両の後方に入ることを促す進入禁止画像などが想定される。進入許可画像は自車両と先行車との間に入ることを許容することを示す画像である。また、進入禁止画像は、自車両と先行車との間への進入を許容しない意思を示す画像に相当する。ここでの意思とは、ドライバ入力によって決定されたものであっても良いし、自動運転システムSysの制御方針であってもよい。上記構成によれば、自動運転車両と他車両との意思疎通が円滑となり、車両間の距離が所定値(例えば1m)以下まで縮まる恐れを低減可能となる。
なお、対外表示装置18は、出力する光の色によって割込の許可/禁止に係る意思を表示するデバイスであっても良い。例えば割込の許可する場合には緑或いは青の光を出力するとともに、割込の中止を依頼する場合には黄或いは赤の光を発するように構成されていても良い。対外表示装置18の表示画像/点灯色を変更することが対外表示装置18の作動態様を変更することに相当する。対外表示装置18は、自動運転中か否かを、他車両や歩行者など、他の交通に知らせるための装置であってもよい。対外表示装置18は、車載HMI20を構成するデバイスの1つと解することもできる。
車載HMI20は、乗員と自動運転システムSysとが情報をやり取りするためのインターフェース群である。車載HMI20は、ドライバへ向けて情報を通知するためのデバイスである報知デバイスとして、ディスプレイ21、及びスピーカ22を備える。また、車載HMI20は、乗員からの操作を受け付ける入力インターフェースとしての入力装置23を含む。
自動運転システムSysは、ディスプレイ21として、ヘッドアップディスプレイ(HUD:Head-Up Display)、メータディスプレイ、及びセンターディスプレイのうちの1つ又は複数を備える。HUDは、フロントガラスの所定領域に画像光を投影することにより、ドライバによって知覚されうる虚像を映し出す装置である。メータディスプレイはインストゥルメントパネルにおいて運転席の正面に位置する領域に配置されたディスプレイである。センターディスプレイはインストゥルメントパネルの車幅方向中央部に設けられたディスプレイである。メータディスプレイ及びセンターディスプレイは、液晶ディスプレイや有機ELディスプレイを用いて実現されうる。ディスプレイ21は自動運転ECU30から入力される制御信号及び映像信号に基づき、入力信号に応じた画像を表示する。
スピーカ22は、自動運転ECU30から入力される信号に対応する音を出力する装置である。音との表現には、通知音のほか、音声や音楽などが含まれる。なお、自動運転システムSysは、報知デバイスとして、バイブレータやアンビエントライトなどを備えても良い。アンビエントライトは、複数のLED(light emitting diode)によって実現される、発光色や発光強度を調停可能な照明装置であって、インストゥルメントパネル及びステアリングホイール等に設けられている。
入力装置23は、自動運転システムSysに対するドライバの指示操作を受け付けるための装置である。入力装置23としては、ステアリングホイールのスポーク部に設けられたステアリングスイッチや、ステアリングコラム部に設けられた操作レバー、センターディスプレイに積層されたタッチパネルなどを採用可能である。自動運転システムSysは、上述した複数種類のデバイスを入力装置23として備えていても良い。入力装置23は、ドライバの操作に対応する電気信号を操作信号として車両内ネットワークIvNに出力する。操作信号は、ドライバの操作内容を示す情報を含む。自動運転システムSysは、入力装置23を介して自動運転の開始及び終了にかかる指示を受け付ける。また、自動運転システムSysは、入力装置23を介して合流の許可/不許可にかかる指示を受け付ける。自動運転システムSysは、自動運転の開始/終了指示を含むドライバの各種指示を、音声入力によって取得可能に構成されていても良い。マイクなどの音声入力にかかるデバイスも入力装置23に含めることができる。なお、車載HMI20と自動運転ECU30との間には、例えばHCU(HMI Control Unit)が介在していても良い。HCUは、ドライバへの情報通知を統合的に制御する装置である。
自動運転ECU30は、周辺監視センサ11の検出結果などをもとに走行アクチュエータ19を制御することにより、運転操作の一部又は全部をドライバの代わりに実行するECUである。自動運転ECU30は自動運行装置とも称される。走行アクチュエータ19には例えば制動装置としてのブレーキアクチュエータや、電子スロットル、操舵アクチュエータなどが含まれる。操舵アクチュエータには、EPS(Electric Power Steering)モータが含まれる。なお、自動運転ECU30と走行アクチュエータ19との間には、操舵制御を行う操舵ECUや、加減速制御を行うパワーユニット制御ECU、及びブレーキECU等、他のECUが介在していてもよい。
自動運転ECU30は、プロセッサ31、メモリ32、ストレージ33、通信インターフェース34、及びこれらを接続するバス等を備えたコンピュータを主体として構成されている。メモリ32は書き換え可能な揮発性の記憶媒体である。メモリ32は、例えばRAM(Random Access Memory)である。ストレージ33は、例えばフラッシュメモリなどの書き換え可能な不揮発性である。ストレージ33には、プロセッサ31によって実行されるプログラムである車両制御プログラムが格納されている。車両制御プログラムには、合流車へのシステム応答を計画する合流車応答プログラムも含まれる。プロセッサ31が車両制御プログラムを実行することは、合流車応答制御方法が実行されることに相当する。運転支援にかかる処理を実行するプロセッサは、自動運転にかかる処理を実行するプロセッサとは別に設けられていても良い。自動運転ECU30は複数のプロセッサ31を備えうる。
自動運転ECU30は、自動化レベルが異なる複数の動作モードを備える。ここでは一例として自動運転ECU30は、完全手動モード、運転支援モード、及び自動運転モードを切替可能に構成されている。各動作モードは、ドライバが担当する運転タスクの範囲、換言すればシステムが介入する運転タスクの範囲が異なる。ここでのシステムとは、前述の通り、自動運転システムSysを指す。また、システムとの記載は、自動運転ECU30と読み替える事もできる。動作モードは運転モードと言い換え可能である。
完全手動モードは、ドライバがすべての運転タスクを実行する動作モードである。完全手動モードは自動化レベル0に相当する。運転支援モードは、システムが加減速及び操舵操作の少なくとも何れか一方をシステムが実行する動作モードである。運転支援モードの操舵操作の実行主体はドライバであって、少なくともドライバは車両前方などの周辺を監視する必要があるモードである。完全手動モード及び運転支援モードは、ドライバが少なくとも一部の運転タスクを実行する運転モードである。そのため本開示では、完全手動モード及び運転支援モードを区別しない場合には乗員関与モードとも記載する。乗員関与モードは、自動運転モードの対義語としての手動運転モードと呼ぶこともできる。
自動運転モードは、システムがすべての運転タスクを実行する動作モードである。ここでは一例として自動運転モードは、自動化レベル3に相当する制御を実行する動作モードである。自動運転モードは、ドライバのセカンドタスクの実行が許容される動作モードに相当する。レベル3自動運転で許容されるセカンドタスクとは、読書やスマートフォンの操作といった、すぐに運転操作に復帰可能なものに限定されうる。手動運転モードから自動運転モードへは、入力装置23から入力される操作信号に基づいて切り替えられうる。
自動運転モードにおいては、自動運転ECU30は、ドライバによって設定された目的地へ向かう走行予定経路に沿って自車両が走行するように、車両の操舵、加速、減速(換言すれば制動)等を自動で実施する。なお、自動運転モードは、ドライバ操作(いわゆるオーバーライド)の他、システム限界や、ODDの退出等に起因して終了される。自動運転ECU30は、目的地へ向かう走行予定経路上の途中に設定される権限移譲予定地点まで自動運転を実施する装置であっても良い。権限移譲予定地点は、ODDの退出予定地点に相当する。
ODDとしては、例えば(a)走行路が高速道路又は中央分離帯とガードレール等が整った自動車専用道路であること、(b)降雨量が所定の閾値以下であること、(c)渋滞状態であること等が挙げられる。ここでの自動車専用道路とは、歩行者や自転車の進入が禁止されている道路であって、例えば高速道路などの有料道路などを含む。また、渋滞状態とは例えば、走行速度が渋滞判定値(例えば、30km/h程度)以下であり、かつ、自車両の前方及び後方の所定距離(例えば20m)以内に他車両が存在する状態を指す。その他、(d)全て/所定数以上の周辺監視センサ11が正常に動作していること、(e)路上駐車車両が存在しないことなどもODDに含めることができる。自動運転可能/不可と判定する条件、換言すればODDを定義する詳細条件は、適宜変更可能である。
<自動運転ECU30の構成について>
自動運転ECU30は自動運転プログラムを実行することによって実現される、図3に示す機能部を備える。すなわち自動運転ECU30は、情報取得部F1、環境認識部F2、モード制御部F3、計画部F4、及び制御実行部F5を有する。
情報取得部F1は、自動運転及び運転支援といった車両制御を実施するための多様な情報を取得する構成である。本開示における「取得」には、他の装置/センサから入力されたデータなどを元に内部演算によって生成/検出することも含まれる。システム内の機能配置は適宜変更であるためである。
例えば情報取得部F1は、カメラ111を含む種々の周辺監視センサ11から検出結果(つまり、センシング情報)を取得する。センシング情報には、自車両周辺に存在する他の移動体や、地物、障害物などの位置や、移動速度、種別などが含まれる。また、情報取得部F1は、車両状態センサ12から、自車両の走行速度や加速度、ヨーレート、外部照度などを取得する。さらに、情報取得部F1は、ロケータ13から自車位置情報を取得する。情報取得部F1は、地図記憶部14を参照することにより周辺地図情報を取得する。
情報取得部F1は、無線通信機15との協働により、前方車両から車車間通信にて送信されてきた車両情報を取得しうる。また、情報取得部F1は、無線通信機15との協働により、自車両が所定時間以内に通過予定の道路区間についての動的地図データを取得する。ここでの動的地図データは、渋滞情報や、合流車情報などが含まれる。
情報取得部F1は、入力装置23からの信号に基づき、自動運転システムSysに対するドライバの操作なども取得する。例えば情報取得部F1は、自動運転の開始及び終了にかかる乗員指示信号を入力装置23から取得する。情報取得部F1は、乗員状態センサ16から、ドライバ状態データとして、目の開度や視線方向などを取得する。
情報取得部F1が逐次取得する種々の情報は、例えばメモリ32等の一時記憶媒体に保存され、環境認識部F2やモード制御部F3などによって利用される。なお、各種情報は、種別ごとに区分されてメモリ32に保存されうる。また、各種情報は、例えば最新のデータが先頭となるようにソートされて保存されうる。取得から一定時間が経過したデータは破棄されうる。
環境認識部F2は、情報取得部F1が取得した自車位置情報や周辺物体情報、及び地図データに基づいて、自車両の走行環境を認識する。例えば環境認識部F2は、カメラ111とミリ波レーダ112など、複数の周辺監視センサ11の検出結果を、所定の重みで統合するセンサフュージョン処理により、自車両の走行環境を認識する。
走行環境には、道路の曲率や、車線数、自車レーン番号、天候、路面状態、渋滞区間に該当するか否かなどが含まれる。自車レーン番号は、左又は右の道路端から何番目のレーンを走行しているかを示す。自車レーン番号の特定は、ロケータ13にて実施されてもよい。天候や路面状態は、カメラ111の認識結果と、情報取得部F1が取得した天候情報とを組み合わせることにより特定可能である。道路構造に関してはカメラ111の認識結果の他、静的地図データを用いて特定されても良い。
環境認識部F2は、走行路の曲率といった道路構造に係る情報を、カメラ111の認識結果、LiDARの検出結果、及び地図データの少なくとも何れか1つに基づいて取得する。道路構造には、合流地点の有無や、合流地点においては自車走行路が本線に該当するか否か、合流地点までの残り距離、併走区間の長さなどが含まれる。また、環境認識部F2は、合流地点に関する詳細情報として、合流開始点Ps及び合流終了点Peの位置座標、及び、それらまでの残り距離を取得する。なお、合流地点までの残り距離は、カメラ画像に含まれる案内標識を認識することで特定されても良い。合流地点の存在そのものも、前方カメラにて合流地点/車線数減少を予告する交通標識が認識されたことに基づいて検出されても良い。環境認識部F2において合流地点にかかる情報を取得する機能部が合流地点認識部F21に相当する。
走行環境には、車両周辺に存在する物体の位置や、種別、移動速度なども含まれる。つまり、環境認識部F2は、外部装置との通信及び周辺監視センサ11の検出結果の少なくとも何れか一方に基づき、先行車や合流車、後続車に係る情報を取得する。先行車や合流車、後続車といった周辺車両を認識する環境認識部F2が周辺車両認識部F22に相当する。その他、環境認識部F2は、ODDに関連する車外環境情報や、ドライバ状態データを取得する。
モード制御部F3は、情報取得部F1が取得した種々の情報に基づき、自動運転ECU30の動作モードを制御する。例えばモード制御部F3は乗員関与モードであって且つ走行環境がODDを充足している状態において、入力装置23から自動運転の開始指示信号が入力された場合には、自動運転モードへ移行することを決定する。そして、自動運転モードへ移行するように要求する信号を計画部F4に出力する。また、自動運転モード中において、環境認識部F2が認識している走行環境がODDを充足しなくなった場合、あるいは、所定時間以内に充足しなくなることが予見された場合には、乗員関与モードに移行することを決定し、その旨を計画部F4に通知する。
さらに、モード制御部F3は、自動運転モード中、入力装置23から自動運転モードを終了するための操作信号や、ドライバによるオーバーライド操作が検知された場合には、自動運転モードを終了することを決定する。そして、手動運転に切り替えることを示す信号を計画部F4及び制御実行部F5に出力する。ここでの手動運転とは、運転支援機能が作動する、半手動運転も含まれる。オーバーライド操作とは、ハンドル/ペダル類といった操作部材に対する乗員の操作を指す。自動運転ECU30はドライバによるオーバーライド操作が行われたことを検出した場合には、速やかに運転権限をドライバに移譲するとともに、手動運転に切り替わったことを音声出力等にて報知する。なお、自動運転モード終了時に遷移する動作モードは、完全手動モードであってもよいし、運転支援モードであってもよい。自動運転モード終了時に遷移先は、状況に応じて動的に決定されても良いし、ドライバによって予め登録されていても良い。
計画部F4は、運転支援又は自動運転として実行する制御内容を計画する構成である。例えば計画部F4は自動運転モード適用時、環境認識部F2による走行環境の認識結果に基づき、自律的に走行させるための走行計画を生成する。走行計画は制御計画と呼ぶこともできる。走行計画には、時刻ごとの走行位置や目標速度、操舵角などが含まれる。すなわち、走行計画には、算出した経路における速度調整のための加減速のスケジュール情報や、操舵量のスケジュール情報を含みうる。
例えば計画部F4は、中長期の走行計画として、経路探索処理を行い、自車位置から目的地までの走行予定経路を決定する。その際、計画部F4は、目的地に到着する予定時刻である到着予定時刻を算出する。また、計画部F4は、中長期の走行計画に沿った走行を行うための短期の制御計画として、車線変更の走行計画、レーン中心を走行する走行計画、先行車に追従する走行計画、及び障害物回避の走行計画等が生成する。例えば計画部F4は、短期の制御計画として、例えば、認識している自車レーンの中央を走行する経路を走行計画として生成したり、認識している先行車の挙動又は走行軌跡に沿う経路を走行計画として生成したりする。計画部F4はモード制御部F3からの入力信号に基づき、自動運転の開始/終了に係る制御計画を作成する。計画部F4が作成した制御計画は制御実行部F5に入力される。
計画部F4は、車両の走行に直接的に関係する制御計画の他に、ディスプレイ21などの報知デバイスを用いた乗員への通知処理に係る計画も策定する。例えば計画部F4は、車線変更や追い越し、減速などといった予定されている車両挙動を示す挙動予告や、合流車の通知などを行うタイミングを、状況に乗じて決定する。つまり、計画部F4は、合流車の通知にかかる報知デバイスの制御計画も作成する。
制御実行部F5は、計画部F4で策定された制御計画に基づく制御指令を生成し、走行アクチュエータ19やディスプレイ21等へ向けて逐次出力する。また、制御実行部F5は、計画部F4の計画や外部環境に基づき、方向指示器やヘッドライト、ハザードランプ等の点灯状態も、走行計画や外部環境に応じて制御する。
制御実行部F5は、ディスプレイ21やスピーカ22といった報知デバイスを用いた乗員への通知/提案を行うためのサブ機能部として通知処理部F51を備える。種々の通知/提案は、ディスプレイ21への画像表示や、スピーカ22からの音声メッセージ出力によって実現されうる。例えば通知処理部F51は、計画部F4にて設定されたタイミングにて、所定時間以内に到達する合流地点に対して予定している自車両の応答を示す情報を、ディスプレイ21及びスピーカ22の少なくとも何れか一方を用いて通知する。合流地点に対する応答とは、例えば後述するように車間距離の一時的な増長や、減速、合流車に道を譲ること(いわゆる割込の許容)などである。合流地点に対する応答とは合流車に対する応答と言いかえることもできる。
なお、合流車に対する応答方針は、次に説明するように自車両と先行車との間に入った合流車の数や、先行車の挙動、後続車両の挙動に応じて動的に変更されうる。通知処理部F51は、合流車に対する応答方針が変更されると、その変更された応答方針を提示することが好ましい。合流地点/合流車についての通知態様は計画部F4にて決定されてもよい。通知処理部F51と計画部F4の機能配置は適宜変更可能である。計画部F4及び制御実行部F5を含む構成は、合流車の存在に基づいて車間距離を調整するための処理を実行する構成に相当する。計画部F4及び制御実行部F5を含むモジュールが車両制御部Fnに相当する。
<自動運転中の合流地点への応答について>
ここでは自動運転ECU30が実施する、合流車応答処理について図4に示すフローチャートを用いて説明する。合流車応答処理は、自動運転中において合流地点から所定距離以内を走行する際の制御方針を決定する処理に相当する。合流車応答処理は、合流車が存在することに基づいて、自動運転を実施する上での制御パラメータである自動運転パラメータを一時的に変更する処理を含みうる。自動運転パラメータには、例えば、車間距離の目標値や、走行速度の目標値、許容される加速度の上限値などが含まれうる。
合流車応答処理は、自動運転制御を実行中、合流地点までの残り距離が所定の準備開始閾値未満となったことに基づいて実行されうる。例えば合流車応答処理は、合流地点までの残距離が500m未満であることを条件として実行されうる。準備開始閾値は250mや750mなどであってもよい。準備開始閾値は、走行速度や走行路の種別に応じて動的に決定されても良い。合流車応答処理は、合流地点に到達するまでの残り時間が所定値未満であることを条件として実行されても良い。換言すれば、準備開始閾値は、合流開始点Psに自車両が到達するまでの時間の長さの概念で定義されてもよい。例えば準備開始閾値は10秒や15秒などに設定されうる。準備開始閾値は、10秒や15秒などに設定されうる。
図4に示す合流車応答処理は、ステップS101~S109を備える。本開示に示す種々のフローチャートは何れも一例であって、フローチャートを構成するステップの数や、処理の実行順は適宜変更可能である。
まずステップS101は情報取得部F1が以降の処理で使用する種々の情報を取得するステップである。例えば周辺車両の情報や、自車両の挙動、合流地点までの残り距離などを取得する。周辺車両の情報には、先行車との車間距離や相対速度などが含まれる。また、周辺車両には、先行車以外の他車両の位置や速度なども含まれる。
ステップS102は周辺車両認識部F22が、ステップS101で取得した情報に基づき、合流車が存在するか否かを判定するステップである。合流車の有無等の判断材料としては、前述の通り、周辺監視センサ11の出力や、路側機などからの受信データ、合流車/先行車からの受信データなどを採用可能である。
合流車が存在する場合には(S102 YES)、プロセッサ31はステップS103を実行する。一方、合流車が存在しない場合には(S102 NO)、本フローを終了する。なお、本フローを終了した場合、終了時点から所定の休止時間が経過した時点においてまだ合流地点を通過していない場合には本フローを再実行しうる。合流地点を通過した場合とは合流終了点Peを通過している場合に相当する。休止時間は例えば500ミリ秒や、1秒、2秒などに設定されうる。
なお、ステップS102で存在の判定対象とする合流車は、合流地点において自車両との距離が所定値未満となる瞬間が発生する車両、換言すれば、自車両と先行車との間に入る可能性がある車両とすることが好ましい。つまり、ステップS102は注意すべき合流車が存在するか否かを判定するステップとすることができる。プロセッサ31は、合流車の相対速度や相対位置を鑑みて、自車両の後方に入ることが明らかな車両は、S102の判定対象外してもよい。自車両の後方に入ることが明らかな車両とは、例えば自車両が合流開始点Psに到達した時点において自車両よりも所定距離以上後方に位置することが予見される車両である。
また、プロセッサ31は、相対速度や相対位置を鑑みて、先行車のさらに前方に入ることが明らかな合流車は、S102の判定対象外としてもよい。先行車のさらに前方に入ることが明らかな車両とは、例えば合流路上において先行車よりも所定距離以上前方に相当する位置にあり、かつ、先行車よりも速度が所定値以上大きい車両である。なお、渋滞中においては、自動運転システムSysが使用される地域の慣習にもよるが、合流開始点Psよりも前方に存在する全ての合流車を、注意すべき合流車とみなすことができる。
ステップS103は、合流地点の調停距離手前となる地点から一時的に先行車との車間距離を所定量長くするための制御を実行する。調停距離は例えば準備開始閾値と同じか、準備開始閾値よりも短く設定される。調停距離は、走行速度に応じて調整されても良い。調停距離は例えば100km/hで走行している場合には例えば500m又は400mなどに設定される。
一時的に先行車との車間距離を所定量長くするための制御とは、例えば走行速度を現在の値から所定量低減させる減速制御とすることができる。減速制御は、自動運転における目標速度の設定値を本来の値から所定量下げることによっても実現されうる。走行速度に対する本来の目標値である通常目標速度とは、合流地点から所定距離以上離れた区間を走行している場合に適用される設定値であって、例えばドライバが設定した値、設計値、又は、先行車の速度に応じて定まる値などを指す。
合流車応答としての減速量は、3km/hや、5km/h、10km/hなどの一定量とすることができる。また、減速量は、通常目標速度の5%又は10%など、通常目標速度に応じて動的に定まる値であってもよい。合流車応答としての減速制御は、予め設定された縮退速度まで減速するものであってもよい。縮退速度は、道路種別に応じて設定されていればよく、例えば、高速道路においては60km/h、一般道路においては40km/hなどとすることができる。本開示では合流車応答として抑制された目標速度を臨時目標速度とも称する。走行速度の目標値を所定量下げることにより、自然と先行車との車間距離は伸びることとなる。自動運転における走行速度の目標値を、通常目標速度から所定量低い値に設定することが、前方空間拡張制御の一例に相当する。本開示における前方空間とは、自車両と先行車との車間距離である。前方空間は前方車間距離と読み替えることができる。
なお、プロセッサ31は合流地点に向けて車速を抑制することを決定した場合、車載HMI20と連携して、ドライバに向けて車速を抑制することを通知する処理を行ってもよい。例えば、通知処理部F51は、図5に示す減速通知画像をディスプレイ21に表示させる。減速に関する通知は、スピーカ22からの所定の音声メッセージを出力することによって実施されても良い。速度抑制に関する通知を実施するタイミングは、自動運転ECU30が実際に減速を開始するタイミングであってもよいし、減速を開始する1秒前や3秒前などであってもよい。例えば通知処理部F51は減速開始の所定時間前から予告として減速通知画像を表示しても良い。減速通知画像には、減速することを示すアイコンである減速アイコンE1の他に、減速量を示す要素画像E2や、合流地点/合流車の存在を示す合流車アイコンE3などが含まれていても良い。もちろん、減速通知画像は、合流車アイコンE3を含まなくともよいし、減速アイコンE1だけであっても良い。
減速通知画像に減速量等の補足情報を含めることにより、減速することに対するドライバの受容性/納得感を高める効果が期待できる。他の態様として通知処理部F51は、減速を開始する前に、減速してもよいかをドライバに問い合わせてもよい。その場合、ドライバによって車速の抑制が許可された場合に減速を行うことを確定してもよい。なお、問い合わせに対するドライバの回答は入力装置23を介して取得されうる。また、プロセッサ31は、減速可否についての問い合わせを実施してから所定の応答待機時間経過してもドライバからの入力(応答)が無い場合には、減速が許可されたものと自動的に判定しても良い。もちろん、減速可否についての問い合わせを実施してから所定の応答待機時間経過してもドライバからの入力(応答)が無い場合には、減速が拒否されたものと自動的に判定しても良い。
また、一時的に先行車との車間距離を所定量長くするための制御は、自動運転における制御目標とする先行車との車間距離の設定値を、本来の目標値から所定量長くする処理であってもよい。車間距離に対する本来の目標値である通常車間距離は、合流地点から所定距離以上離れた区間を走行している場合に適用される設定値であって、例えばドライバが設定した値、設計値、又は、先行車の速度に応じて定まる値などを指す。
合流車応答としての車間距離の拡張量は、例えば100mや、50mなどの一定量とすることができる。また、拡張量は通常車間距離の50%や75%、100%など、通常車間距離に応じて動的に定まる値であってもよい。本開示では合流車応答として拡張された車間距離を臨時車間距離とも称する。自動運転における車間距離の目標値を通常車間距離よりも大きい値に変更することが、前方空間拡張制御の他の例に相当する。
通常車間距離は、渋滞状態か否かで異なる値が適用されるため、臨時車間距離もまた、渋滞状態か否かで異なる値が適用される。仮に渋滞中の通常車間距離が5mである場合、渋滞中の臨時車間距離は10m又は15mなどに設定される。なお、渋滞時における車間距離の拡張量は、合流しようとしている相手車両の大きさ又は種別に応じて動的に決定されても良い。合流車が乗用車である場合の拡張量は5m又は10mとする一方、合流車がトラックやバスである場合の拡張量は15mや20mなどが適用される。拡張量は周辺監視センサ11によって検出される合流車の大きさに応じて決定されても良い。車間距離の目標値を所定量増大させることにより、自然と実空間における先行車との車間距離は伸びることとなる。なお、車間距離は、時間距離で表現されてもよい。例えば通常車間距離が2秒に設定されている場合、臨時車間距離は3秒などに設定されうる。先行車を対象とする時間距離は、先行車が通過した地点を自車両が通過するまでの時間の長さに相当する。
ステップS103において合流地点に向けて予め車間距離を伸ばす制御を実行することにより、合流車が先行車と自車両との間に入りやすくなる。その結果、合流車が側方から自車両に接近する恐れを低減可能となる。その結果、強引な割り込み等に遭遇する恐れを低減できる。上記構成によれば、割り込み車両に対する高度な判断が要求される恐れを低減でき、かつ、安全性を高めることができる。
ステップS104は、環境認識部F2で認識されている合流開始残距離Dsが所定の再確認閾値Ths未満であるか否かをプロセッサ31が判定するステップである。再確認閾値Thsは、例えば100mや200mなど、準備開始閾値よりも小さい値に設定されている。再確認閾値Thsは、-1.0m/s^2や、-1.5m/s^2などの所定の加速度で減速した場合に、合流開始点Psで停車/準停車可能な値に設定される。仮に合流開始点Psでの停車に向けた減速度をα、現在の速度をVoとすると、Ths=Vo^2/(2α)で定まる。Voは、臨時車間距離を維持するための速度又は臨時目標速度とすることができる。準停車状態は、直ちに停止可能な状態(いわゆる徐行状態)であって、例えば速度が5km/h未満の状態を指す。なお、目標とする停車位置は、合流開始点Psの所定距離(例えば5m)手前となる地点であってもよい。合流開始残距離Dsが所定の再確認閾値Ths未満に達している場合にはプロセッサ31はステップS105を実行する。一方、まだ合流開始残距離Dsが所定の再確認閾値Ths以上である場合にはステップS105の判定を、例えば500ミリ秒や1秒などの所定時間おきに実行する。
ステップS105は、ステップS102と同様の情報に基づいて合流車が残存しているかを環境認識部F2が判定するステップである。ステップS102と同様にステップS105において存否の判断対象とする合流車は、注意すべき合流車に限定されてもよい。渋滞中においては、合流路に存在する全ての車両、又は、合流路において合流終了点Peから所定距離以内に存在する全ての車両を注意すべき車両とみなすことができる。
ステップS105において合流車が残存していると判定された場合にはプロセッサ31はステップS107を実行する。一方、合流車は存在しないと判定された場合にはプロセッサ31はステップS106を実行する。
ステップS106は、計画部F4が合流車応答処理として変更していた制御パラメータを本来の値に戻すステップである。例えば走行速度を抑制していた場合には、以降の制御計画に使用する目標速度を臨時目標速度から通常目標速度に切り替える。また、車間距離を拡張していた場合には、以降の制御計画に使用する目標車間距離を臨時車間距離から通常車間距離に切り替える。本開示では合流車対応として車間距離を伸ばすための制御設定を適用している状態を臨時モードと称する。また、合流車対応として車間距離を伸ばすための制御設定を適用していない状態を通常モードと称する。通常モードは、合流地点から所定距離以上離れている場合の自動運転モードに相当する。臨時モードは、合流地点から所定距離以内を走行する場合、又は、自車両の斜め前方に合流車が存在する場合の自動運転モードに相当する。
ステップS107は、合流開始点Psよりも先に自車両が進まないように、プロセッサ31が合流開始点Psの所定距離手前での停車に向けた減速制御を開始するステップである。例えば、計画部F4が合流開始点Psの2m手前となる地点を仮の停止予定位置に設定し、当該停止予定位置で停止する速度調整スケジュールを作成する。制御実行部F5は計画部F4が生成した当該計画に則った減速制御を開始する。自車両が合流開始点Psの手前側に存在する限り、合流車が自車両の側方から合流車が自車両に接近してくることはない。また、自車両が停車に向けた減速を行うことにより、先行車との間にスペースが生まれ、合流車は自車両の前方に進入可能となる。ステップS107を実行することにより、自車両の側方から合流車が自車両に向けて接近してくる可能性を低減できる。プロセッサ31は、停止予定位置での停止に向けた減速制御を開始することを決定した場合、ディスプレイ21などの報知デバイスを介してドライバに合流地点で一時停止することを通知してもよい。
ステップS108は自車両と先行車との間に入った合流車の数が所定の合流許容数以上となったか否かを判定するステップである。ここでの先行車とは、自車両の前に合流車が入ってくる前に認識していた先行車であって、例えば合流開始残距離Dsが準備開始閾値又は再確認閾値Thsとなった時点で特定されていた先行車である。なお、合流車が自車両の前に入るたびに実際の先行車は変更しうる。自車前方に入ってきた合流車が新たな先行車となりうる。合流によって切り替わった先行車との区別のため、本開示では合流開始残距離Dsが準備開始閾値又は再確認閾値Thsとなった時点で特定されていた先行車のことを初期先行車とも記載する。自動運転ECU30は、初期先行車と自車両との間に入った車の数である合流車数を、周辺監視センサ11の検出結果から特定する。例えば自動運転ECU30は、ステップS101又はステップS104以降において先行車が変化した回数に基づいて合流車数を特定してもよい。先行車が変化したか否かは、先行車との車間距離の急変や、先行車の色合いの変化、前方車両の車線変更/割り込みによって特定されうる。合流許容数は、例えば1や2、3、4などに設定されうる。合流許容数の具体的な値はドライバが所定の設定変更画面を介して登録/変更可能に構成されていても良い。
プロセッサ31は、自車両と先行車との間に入った合流車の数(つまり合流車数)が合流許容数以上となった場合、ステップS109を実行する。ステップS109は、ドライバに運転操作を引き継ぐように要求する運転交代要求を実行するステップである。運転交代要求は、ディスプレイ21及びスピーカ22の少なくとも何れか一方から、ドライバに対して運転操作を行うように要求するメッセージを出力する処理を含む。なお、ステップS109では、プロセッサ31は、運転交代要求の代わりに/それと合わせて、対外表示装置18に進入禁止画像を表示させてもよい。また、合流車数が合流許容数未満である場合には、対外表示装置18に進入許可画像を表示させてもよい。合流の許可/禁止にかかる他車両との意思疎通は、車々間通信によって実施されても良い。
<上記構成が解決しようとする課題について>
特許文献1に開示の構成は、自動運転が開始される前の状態、つまり手動運転中であることを前提としている。特許文献1では、自動運転実行中において合流車の有無に応じて自動運転を中断するか継続するかといった観点は何ら検討されていない。
自動運行装置の1つの構成例としては、自動運転実行中において合流車の存在を検知した場合には自動運転を終了/一時的に休止する構成が考えられる。もし合流車が無理やり(強引に)自車両の前に合流しようとしてきた場合、自動運行装置では適切な応答の判断が困難となりうるためである。
しかしながら、合流車を検出するたびに自動運転が中断されてしまうと、自動運転による走行の継続時間が短くなってしまう。これに伴い、ドライバによる周辺監視/運転操作が必要な状態が頻繁に発生することとなる。その結果、自動運転の利便性が損なわれうる。
なお、特許文献1には、合流車が存在しない場合や、合流車との衝突余裕時間が所定値以上である場合には、自動運転の開始を許可する構成が開示されているが、何れも偶発的なケースとして想定されている。特許文献1には、意図的に上記の状況を作り出し、自動運転の継続性を高める技術思想は存在しない。
<本実施形態の効果について>
上記の実施形態にかかる構成によれば、自動運転ECU30は自車前方に合流車が存在することを検知した場合には、合流地点に到達する前から先行車との車間距離を伸ばす。そのため、合流車が円滑に本線に進入する余地(スペース)が自車両の前方に形成される。これにより、合流車は自車両と十分な車間距離を確保した状態で合流可能となり、自車両の走行に影響を与えうる合流車の数自体を事前に減らすことができる。また、合流側の道路から自車両の前又は後ろに無理やり合流しようとする車両の発生も抑制できる。その結果、システム限界となってドライバに運転交代を要求したり、緊急停止(いわゆるMRM:Minimal Risk Maneuver)を実施したりする恐れを低減できる。
また、合流開始点Psまでの残距離が所定値未満となってもまだ合流車が存在する場合には、自車両が合流開始点Psの手前での一時停止に向けた減速を開始する。当該構成によれば、残存している合流車もまた本線へと円滑に合流可能となり、合流車が自車両に過剰に接近する恐れを低減できる。
さらに、自動運転ECU30は、自車両の前方に入った合流車の数が所定値以上となった場合には、運転交代要求を実施する。当該構成によれば過度に合流車の進入を許容することにより自車両のドライバや後続車両のドライバに不快感を与える恐れを低減できる。
例えばプロセッサ31は、ステップS107以降において、自車両が停止予定位置に到達した場合、又は、停止予定位置までの残距離が所定の更新閾値以下となった場合、停止予定位置を現在の停止予定位置よりもさらに所定距離前方に再設定してもよい。この場合、プロセッサ31は、再設定された停止予定位置に向けた自動走行を再開する。更新閾値は、3mや10mなどとすることができる。更新閾値は0mであってもよい。再設定する停止予定位置は、現在の設定位置からさらに5m又は10m前方(進行方向側)となる地点とすることができる。停止予定位置の設定間隔は適宜変更可能である。停止予定位置に向けた走行速度は、5km/hなど、直ちに停車可能な速度を維持することが好ましい。上記の制御は、全体として、完全な停車はせずにゆっくり進むように自車両を移動させるものであっても良いし、停車と所定量の前進を繰り返すものであってもよい。上記に合わせ、プロセッサ31は対外表示装置18の表示を変更してもよい。例えば停止時は進入許可画像を表示する一方、前進時は進入禁止画像を表示させうる。停車からの前進は、車両が1台合流するたびに実行されても良い。当該構成によれば、自車両の前に複数台の車両が連続して割り込んでくる恐れを低減可能となる。それに伴い自車及び後続車のドライバに不快感を与える恐れを低減できる。つまり、本開示の構成によれば自動運転の利便性が高まりうる。
なお、自動運転中における停止からの発進は、ドライバの操作が必要となりうる。プロセッサ31は、合流開始点Ps/合流終了点Peの手前で停止した場合には、ドライバによるスイッチ操作又はアクセルペダルの踏み込みに呼応して自動運転による走行を再開しても良い。そのような構成によればドライバが1つのアクションで自動走行を再開可能となり、利便性が向上しうる。なお、自動走行の再開は、乗員状態センサ16からの入力信号に基づき、ドライバが車両前方を見ていることが確認できていることを条件として実施されてもよい。
プロセッサ31は、合流開始点Psの手前での停止に向けた減速制御を実行するか否かは、走行環境が渋滞状態であるか否かに応じて自動的に決定されてもよい。渋滞中ではない場合に合流開始点Psの手前での停止に向けた減速制御を行うと、かえって交通の流れを乱しうる。そのような懸念から、プロセッサ31は走行環境が渋滞状態ではないと判定されている場合には、上記停止に向けた減速制御は実施しないように構成されていてもよい。合流地点手前での停止に向けた減速制御を実行するシーンは、走行環境が渋滞状態であると判定されている場合に限定されても良い。
プロセッサ31は、合流開始残距離Dsが準備開始閾値又は再確認閾値Thsとなった時点で合流車の存在が検知されている場合には、合流地点の手前で停止する可能性があることを示すメッセージを画像表示又は音声出力してもよい。そのような構成によれば、ドライバは合流車対応のための停止の可能性を事前に認識可能となる。それに伴い自発的にオーバーライドを行うなどの処置を検討可能となる。
なお、以上では初期先行車が存在する場合の自動運転ECU30の作動について述べたが、当然、実環境においては初期先行車が存在しないこともありうる。先行車が存在しない場合とは、例えば自車両の前方300m以内に同一レーンを走行する他車両が存在しない場合に相当する。合流車が存在し、且つ、先行車が存在しない場合、プロセッサ31は、自車両に対する合流車の相対位置及び相対速度に応じて現行速度を維持するか減速するかを決定すればよい。例えば合流車の相対位置及び相対速度に基づき、自車両の後方に合流車が入ることが明らかである場合には、現行速度を維持する。その際、プロセッサ31は対外表示装置18に自車両後方に入ることを依頼する画像を表示させても良い。また、合流車の相対位置及び相対速度に基づき合流開始点付近で自車両と合流車が並走する可能性がある場合、又は、合流車が自車両の前方に入る可能性が有る場合には、所定量減速する制御を開始しても良い。その際、プロセッサ31は、合流車に道を譲ることを示す画像を対外表示装置18に表示させても良い。
以上では合流車が存在すること(S102 YES)を条件として、車間距離を伸ばすための処理を実行する構成について述べたが、合流開始点Psから離れた地点から合流車が存在するか否かを周辺監視センサ11で認識することは難しいこともある。よって、プロセッサ31は、合流車が存在するか否かは判断せずに、合流開始残距離Dsが所定値未満となったことに基づいて一時的に車間距離を伸ばすための制御を開始しても良い。
図7は、合流開始残距離Dsが所定値未満となったことに基づいて前方空間拡張制御を開始する場合のプロセッサ31の作動例を示すフローチャートである。図7に示す制御例によれば、合流車を認識するための演算処理を実施せずとも、合流車が存在する可能性が高い区域において、先行車との車間距離を拡張できる。またその結果として、上記実施形態と同様の効果を奏しうる。図7に示すステップS301は次の合流地点に対する合流開始残距離Dsが所定の確認閾値Thx未満となったか否かを判定するステップである。ステップS302は前方空間拡張制御を開始するステップである。ステップS303は合流地点を通過したか否かを判定するステップである。プロセッサ31は、合流地点を通過したことに基づいて、ステップS304として、車間距離の目標値又は走行速度の目標値を、ドライバの設定等に応じた本来の値に戻す制御を実施する。
なお、プロセッサ31は、合流車の存在が未確認である場合の減速量/車間距離拡張量は、合流車を認識できている場合の減速量/車間距離拡張量よりも小さくしてもよい。例えばプロセッサ31は合流車を認識している場合の車間距離拡張量は150mとする。一方、合流開始残距離Dsが準備開始閾値未満であっても合流車が存在するか否かを周辺監視センサ11で確認できていない場合の車間距離拡張量は50m又は100m程度であっても良い。このように周辺監視センサ11での合流車の認識状況に応じて減速量/車間距離拡張量は調整されても良い。当該開示によれば、合流車が存在しないにも関わらず、過剰に車間距離を伸ばす/減速する恐れを低減できる。また、実際に合流車が存在した場合にはスムーズに合流車が存在する場合の制御目標状態へと車両状態を近づけることが可能となる。
プロセッサ31は、自動運転が開始されたこと、あるいは、合流地点までの残距離が所定値以下となったことに基づいて、合流車に対するシステムの応答方針をドライバに問い合わせる処理である応答方針確認処理を実施しても良い。応答方針確認処理は、例えばディスプレイ21に、合流車が検出された際のシステム応答として、速度を落として自動運転を継続するか、一時的にドライバが運転するか、を選択するための画面である応答方針選択画面を表示することを含む。また、応答方針確認処理は、応答方針選択画面表示中の入力装置23からの信号に基づいてドライバの選択結果を取得することを含む。
なお、応答方針選択画面を表示してから所定の入力待機時間が経過してもドライバ入力を取得できなかった場合には、所定の基本方針が選択されたものとして見なすことができる。基本方針は、例えば速度を落として自動運転を継続することである。応答方針選択処理は、速度を落として自動運転を継続することの詳細オプションとして、合流許容数や、合流開始点Ps付近で最終的に停車することを許容するか否かをドライバが選択可能に構成されていても良い。そのような応答方針確認処理は、合流車が存在する場合に、合流地点の手前で停止するか、又は、運転操作を引き継ぐかの選択を要求する処理に相当する。
図6は上記の技術思想を具体化した応答方針確認処理について説明するためのフローチャートである。図6は、例えば自動運転中において所定の周期で実行されうる。なお、同一の合流地点に対しては応答方針確認処理が複数回実施されないように制御されうる。応答方針確認処理は、合流地点ごと、トリップごとに実行されうる。ここでのトリップとは走行用電源がオンになってからオフに設定されるまでの一連の走行を指す。
図6に示す応答方針確認処理は、ステップS201~S203を含む。当該処理フローは、前述の種々の処理と並列的に、又は、組み合わせて、又は置き換えて実施可能である。
まずステップS201は、次の合流地点に対する合流開始残距離Dsが所定の確認閾値Thx未満となったか否かを判定するステップである。確認閾値Thxは、合流開始点Psに到達するまでの残り時間が20秒~30秒となる長さに設定される。確認閾値Thxは現在の車速や通常目標速度に応じて動的に決定されても良い。応答方針確認処理を未実施の合流地点についての合流開始残距離Dsが所定の確認閾値Thx未満となった場合、プロセッサ31はステップS202を実行する。確認閾値Thxは前述の準備開始閾値と同じであっても良い。
ステップS202は、車載HMI20と連携して、応答方針の入力を要求するステップである。例えば、ステップS202は応答方針選択画面を表示することを含みうる。ステップS203は、ドライバが選択した応答方針に対応する制御設定を適用するステップである。なお、合流地点ごとに応答方針確認処理を実行するとドライバに煩わしさを与えうる。そのような懸念から、プロセッサ31は応答方針確認処理を1回実施した場合には、当該トリップ中においてはその際に入力された応答方針を他の合流地点に対しても適用するように構成されていても良い。
その他、プロセッサ31は合流終了残距離Deが所定値(例えば10m)未満となっても合流路上の自車両の斜め前方に相当する区間にまだ合流車が存在する場合には、合流終了点Peの所定距離手前で一時停止するように構成されていても良い。例えばプロセッサ31は、上記のケースにおいては合流終了点Peの5m手前で自車両を一時停止させてもよい。一時停止位置は、自車斜め前方に存在する合流車のサイズに応じて調整されても良い。合流終了点Peの手前で一時停止することにより、合流路の終端に存在する合流車がスムーズに本線に進入可能となる。
以上で述べた合流車応答処理は、自車レーンが被合流レーンであることを条件として実行されても良い。ここでの被合流レーンとは本線を構成するレーンのうち、最も合流路に近いレーン、換言すれば合流路が接続するレーンを指す。自車レーンが被合流レーンではない場合には、自車レーンが被合流レーンである場合に比べて、合流車の影響を受ける恐れは小さい。プロセッサ31は、自車レーンが被合流レーンではない場合には車間距離を伸ばすための制御を実行しないように構成されていても良い。
上記ではプロセッサ31は、合流車を検知した場合に前方空間拡張制御を実施するパターンについて述べたが、これとは逆に、プロセッサ31は合流車を検知したことに基づいて、前方空間短縮制御を実施しても良い。前方空間短縮制御は、自車両と先行車との車間距離を一時的に縮めるための制御である。前方空間短縮制御は、例えば、自動運転における走行速度の目標値を、通常目標速度から所定量大きい値に設定することであってもよい。また、前方空間短縮制御は、自動運転における車間距離の目標値を通常車間距離から所定量小さい値に変更することであってもよい。
自車両と先行車との車間距離(つまり前方空間)が小さくなれば、合流車は自車両の前方には入りにくくなる。また、前方空間が小さくなれば、自車両と後続車との車間距離である後方空間は自然と伸びうる。その結果として、合流車は自車両の後方にて本線に合流する可能性が高まる。プロセッサ31は合流車への応答として前方短縮制御を実施する構成によれば、合流車に対し、自車両の後方に合流することを促す効果が期待できる。前方空間短縮制御は、後方空間を伸ばすことで合流車に対して自車両の後方で本線に進入することを促す制御と解することができる。前方空間短縮制御は後方空間拡張制御と読み替えることもできる。後方空間は後方車間距離と読み替え可能である。
図8は、プロセッサ31が前方空間拡張制御の代わりに前方空間短縮制御を実施する場合に対応するフローチャートであって、例えばステップS401~S405を含む。ステップS401~S402は、S101~S102と同様である。ステップS403は、合流車が存在する場合に実施されるステップである。プロセッサ31は、ステップS403として、前方空間短縮制御を実行する。プロセッサ31は、合流車を検知次第、速やかに前方空間短縮制御を開始してもよい。また、プロセッサ31は、合流開始点Psの所定距離手前となる地点から前方空間短縮制御を開始してもよい。ここでの所定距離は、例えば200mなどの一定値であってもよいし、走行速度に所定の変換係数を乗じた値であってもよい。
ステップS404は、合流地点を通過したか否かを判定するステップである。プロセッサ31は、合流地点を通過したことに基づいて、ステップS405として前方空間短縮制御を終了させる。すなわち、プロセッサ31は、車間距離の目標値又は走行速度の目標値を、ドライバの設定等に応じた本来の値に戻す。
なお、プロセッサ31は、合流車の有無によらずに、合流開始残距離Dsが所定値未満となったことに基づいて前方空間短縮制御を開始しても良い。また、プロセッサ31は、検出されている合流車の数、位置、相対速度、車種に応じて、前方空間拡張制御を実施するか、前方空間短縮制御を実施するかを選択しても良い。例えばプロセッサ31は、2台以上の合流車が検出されている場合には前方空間拡張制御を採用する一方、合流車が1台だけの場合には前方空間短縮制御を採用してもよい。また、プロセッサ31は、検出されている合流車と自車両との相対速度及びそれぞれの現在位置の関係から、合流車が自車両よりも先に合流終了点に到達するか否かを判断し、その結果に基づいて応答方針を変更しても良い。例えばプロセッサ31は、合流車が自車両よりも先に合流終了点に到達することが予見される場合には前方空間拡張制御を選択する一方、自車両が合流車よりも先に合流終了点に到達することが予見される場合には前方空間短縮制御を選択してもよい。
また、プロセッサ31は、渋滞中であるか否かに応じて、自動運転中に合流車を検知した際の応答方針を決定してもよい。例えばプロセッサ31は、図9に示すように自車周辺が渋滞状態である場合には合流車の検出に基づき前方空間拡張制御を実施する一方、自車周辺が渋滞状態ではない場合には前方空間短縮制御を実行してもよい。図9に示すステップS501は、合流車が存在するか否かを判定するステップである。ステップS502は合流車が検出されている場合に、周辺環境が渋滞状態であるか否かを判定するステップである。ステップS503は、渋滞中において合流車が検出されたことに基づいて、前方空間拡張制御を実行するステップである。ステップS504は、非渋滞時において合流車が検出されたことに基づいて、前方空間短縮制御を実行するステップに相当する。
なお、渋滞中か交通が流れている状態かで合流車の挙動は異なりうる。例えば渋滞中においては合流車がゆっくりと無理やり(積極的に)割り込んでくる可能性が高まりうる。一方、交通が流れている状態においては自車両の前後に相応のスペースが存在するため、合流車が自車前方に無理に割り込んでくる可能性は相対的に低い。上記構成は、このような着想に基づいて創出されたものである。上記構成によれば、渋滞中の合流車に対するシステム応答がより適正となりうる。また、巡航中においては前方空間短縮制御を優先させる設定によれば、ドライバにストレスを感じさせる恐れを低減できる。なお、自車両が停止と発進を繰り返すレベルの渋滞状態における前方空間拡張制御は、先行車が前進しても自車両は所定時間が経過するか、前方車間距離が所定値となるか、又は、1台の合流車が進入するまでは、停止状態を維持する制御であってもよい。プロセッサ31は、渋滞中ではないことを条件として前方空間短縮制御を実行するように構成されていても良い。
プロセッサ31は、渋滞中ではない場合であっても、ドライバの指示又は事前設定データに基づき、前方空間拡張制御を実施しても良い。また、プロセッサ31は、渋滞中ではない場合には、合流車の検知に対し、前方空間拡張制御及び前方空間短縮制御のどちらも実施しないように構成されていても良い。つまり、ステップS504は省略されても良い。図9に示す制御シーケンスは、渋滞中ではないことを条件として前方空間短縮制御を実施する設定の一例に相当する。
一般道路か自動車専用道路かといった道路種別によって、合流車の出現頻度や、合流車の挙動は異なりうる。例えば一般道路では合流車は一時停止の後に本線に合流することが期待される。一方、高速道路では渋滞時を除けば合流車は一定以上の速度を有した状態で本線に進入しようとする。また、道路種別に応じてドライバが求める合流車へのシステム応答は異なることも考えられる。そのような事情から、プロセッサ31は、自車走行路の種別に応じて、合流車を検出した場合の応答方針を変更しても良い。例えばプロセッサ31は図10に示すように、一般道路を自動走行中に合流車を検出した場合には所定の合流促進制御を実施する一方、自動車専用道路を走行中に合流車を検知した場合には、合流促進制御を実施しないように構成されていても良い。
ここでの合流促進制御とは、合流車が自車両の前方に進入することを促す/支援する制御である。合流促進制御は、前述の前方空間拡張制御であっても良い。また、合流促進制御は、ヘッドライトの消灯、一時停止などであってもよい。もともとヘッドライトが消灯している状態における合流促進制御は、ヘッドライトを瞬間的に点灯させる制御(いわゆるパッシング)であってもよい。また、合流促進制御は、対外表示装置18に進入許可画像を表示する処理であってもよい。合流促進制御は、自車両の前方への合流を許容することを伝えるための所定パターンの光や音を車外に向けて出力する制御であっても良い。合流促進制御は、車々間通信にて合流を許容するメッセージを送信する処理であってもよい。合流促進制御は、合流車に対して積極的に自車前方を走行する権利を譲る制御、或いは、合流車から合流にかかる明示的なアクションがなくとも事前に/自発的に自車前方の道路を合流車に譲る制御と解することもできる。
図10に示すステップS601は、合流車が存在するか否かを判定するステップである。ステップS602は合流車が検出されている場合に、一般道路を走行中か否かを判定するステップである。ステップS603は、一般道路走行中において合流車が検出されたことに基づいて、合流促進制御を実行するステップである。ステップS604は、合流車が検出された際に、自動車専用道路走行中である場合には、合流促進制御の実行を中止するステップである。
ステップS604は、合流促進制御を実施しないだけでなく、割込阻止制御を実施するステップであってもよい。割込阻止制御は、合流車が自車前方ではなく、自車後方で合流することを促すための制御と解することができる。割込阻止制御は、後方合流誘導制御と呼ぶことができる。プロセッサ31は、割込阻止制御として前述の前方空間短縮制御を実施してもよい。割込阻止制御は、対外表示装置18に進入禁止画像を表示することであっても良いし、自車両の後ろ側に入るように依頼するメッセージを車々間通信で送信することであってもよい。割込阻止制御は対外表示装置18に進入禁止画像を表示する処理であってもよい。割込阻止制御は、自車両の後方へ合流するよう依頼する所定パターンの光や音を車外に向けて出力する制御であっても良い。なお、プロセッサ31は割込阻止制御実行中であっても、当然、合流車と自車両の接触の可能性が高まった場合には、接触リスク低減のための減速等を行い、合流車用の空間を自車前方に形成しうる。割込阻止制御は、合流にかかる合流車の明示的なアクションを受けてから、つまり消極的に自車前方の道路を合流車に譲る制御と解することもできる。
上記構成によれば、一般道路においてはなるべく自車前方に合流車をいれるように作動するため、円滑な交通社会を実現可能となる。もちろん、他の態様としてプロセッサ31は、一般道路を自動走行中に合流車を検出した場合には合流促進制御は実施しない一方、自動車専用道路を走行中に合流車を検知した場合には、合流促進制御を実施するように構成されていても良い。当該構成によれば、高速で移動している車両同士が過剰に接近する恐れをより一層低減できる。また、一般道路においては合流促進制御を不実施とすることで、後続車のドライバにストレスを感じさせる恐れを低減できる。
道路種別だけでなく、地域によっても合流車の出現頻度や合流車の挙動は異なりうる。よって、プロセッサ31は、自車両が走行している地域に応じて、合流車を検出した場合の応答方針を変更しても良い。例えばプロセッサ31は特定地域を走行中に合流車を検出した場合には所定の合流促進制御を実施する一方、上記特定地域外を走行中に合流車を検知した場合には合流促進制御を実施しないように構成されていても良い。合流促進制御を実施する特定地域は、地図データの一部としてストレージ33等に事前に登録されていてもよい。
ところで、自動化レベル3以上においては、自動運転中におけるドライバのセカンドタスクが許容されうる。セカンドタスクは、ユーザの実施が許容される運転以外の行為であって、予め規定された行為である。セカンドタスクは、セカンダリアクティビティ又はアザーアクティビティ等と呼ばれ得る。例えば動画等のコンテンツの視聴、スマートフォン等の操作、電子書籍の閲覧、および片手での食事等の行為が、セカンドタスクとして想定される。なお、セカンドタスクとして実行可能な行為および禁止行為は、自動化レベルや、車両が使用される地域の法規に基づいて設定される。DSM等の乗員状態センサ16は、ドライバがセカンドタスクを実施しているか否かを判定し、その判定結果を示す信号を自動運転ECU30に向けて出力してもよい。情報取得部F1は、乗員状態センサ16から、ドライバ状態データとして、ドライバがセカンドタスクを実施中か否かを示すデータを取得しうる。
プロセッサ31は、自動運転中においてドライバがセカンドタスクを実施しているか否かに応じて、合流車を検出した場合の応答方針を変更しても良い。セカンドタスク実施中である場合と、セカンドタスクを実施していない場合とで、ドライバが希望する合流車へのシステム応答は異なる場合も想定されるためである。例えばプロセッサ31は図11に示すように、合流車を検出した際にドライバがセカンドタスクを実施している場合には合流促進制御を実施する一方、ドライバがセカンドタスクを実施していない場合には割込阻止制御を実施してもよい。セカンドタスク実行中はドライバも周囲を気にしていないため、合流車の割り込みに対して寛容であることが期待できる。セカンドタスク実行中であることを条件として合流促進制御を実施する構成によれば、ドライバに不快感を与える恐れを低減しつつ、交通の流れをより円滑にすることが可能となる。なお、図11に示すステップS701は、合流車が存在するか否かを判定するステップである。ステップS702はドライバがセカンドタスクを実施しているか否かを判定するステップである。ステップS703は、ドライバがセカンドタスク実施中において合流車が検出されたことに基づいて、合流促進制御を実行するステップである。ステップS704は、ドライバがセカンドタスクを実施していない状況において合流車が検出された場合に、割込阻止制御を実行するステップに相当する。もちろん、ステップS704は、合流促進制御も、割込阻止制御も実施しないステップであってもよい。ステップS704は省略されても良い。
プロセッサ31は、ドライバがセカンドタスクを実施している状況において合流車/合流地点を検出した場合、合流車に対する応答方針をドライバに問い合わせる処理を実施してもよい。例えばプロセッサ31は、当該問い合わせ処理として、合流促進制御、割込阻止制御、及び現状維持の3つを選択肢としてドライバにディスプレイ21に表示しても良い。問い合わせに対するドライバの回答は入力装置23を介して取得されうる。プロセッサ31は、応答方針の問い合わせを実施してから所定の応答待機時間経過してもドライバからの入力(応答)が無い場合には、合流促進制御が許可されたものと自動的に判定しても良い。なお、ここでの現状維持とは、合流促進制御も割込阻止制御も実施しないことに対応する。現状維持は、合流地点から所定距離以上離れている場合と同様の制御を行うこと、すなわち、通常車間距離及び通常目標速度を維持することを意味する。なおプロセッサ31は、ドライバがセカンドタスクを実施していない状況で合流車/合流地点を検出したことを条件として上記の問い合わせ処理を実施しても良い。プロセッサ31はドライバがセカンドタスクを実施している間は事前登録された方針に従って合流促進制御または割込阻止制御を自動選択してもよい。
プロセッサ31は、合流しようとしている車両の車種/サイズに応じて、応答方針を変更しても良い。例えばプロセッサ31は、合流車が乗用車である場合には合流促進制御を実施する一方、合流車がトラックやバス、タンクローリーなど大型車である場合には割込阻止制御を実施しても良い。大型車が先行車となると、前方の見通しが悪くなり、車線区画線/道路形状の認識性能が劣化しうるためである。一方、先行車が大型車両である場合には、先行車をロストする恐れを低減できる。また大型車両は加減速が緩やかであることが期待できるため、大型車両を先行車とすることで走行安定性が向上する効果も期待できる。よって、プロセッサ31は、合流車が大型車である場合には合流促進制御を実施するように設定されていてもよい。
プロセッサ31は、合流車が先進車両であることを条件として合流促進制御を実施するように構成されていてもよい。ここでの先進車両とは、例えば自動運転車など、所定レベル以上の先進安全装備を備える車両を指す。当該構成によれば、自車両を含めた先進車両が群をなして走行する頻度が高まる。その結果、自動運転の安全性、安定性、燃費(電費)等が向上しうる。なお、プロセッサ31は、画像認識による車両モデルの識別結果、あるいは車車間通信で受信するメッセージの内容に基づいて、合流車が先進車両かどうかを判断しても良い。
プロセッサ31は、自車両が停止していることを条件として、合流促進制御を実施するように構成されても良い。自車と合流車の両方が動いている状況で行われる合流よりも、自車が停止中に行われる合流のほうが安全でありうる。当該構成によれば、他車両の合流にかかる安全性を高める事が可能となる。図12は当該技術的思想に対応するフローチャートである。図12に示すステップS801~S802は先のS101~S102と同様である。ステップS803は自車両が停止しているか否かを判定するステップである。ステップS804以降は、自車両が停止している場合に実行されうるシーケンスであって、合流促進制御を実行するステップS804を含む。ステップS805は、初期先行車と自車両との間に入った合流車数が所定値以上となったか否かを判定するステップである。ここでの所定値は前述の合流許容数であってもよい。図12のステップS806に示すように、プロセッサ31は、自車両が停止していない場合及び合流車数が合流許容数に達した場合には、割込阻止制御を実行してもよい。
なお、合流許容数は、シーンに応じて異なる値が適用されても良い。例えばプロセッサ31は、図13に示すように、後続車が存在するか否かに応じて、合流許容数を変更しても良い。すなわち、プロセッサ31は、後続車が存在する場合(ステップS901 YES)には合流許容数を1に設定する(ステップS902)。一方、プロセッサ31は、後続車が存在しない場合には(ステップS901 NO)合流許容数を2又は3などに設定してもよい。つまりプロセッサ31は後続車が存在しない場合には、後続車が存在する場合に比べて合流許容数として大きい値を適用するように構成されていても良い。図13に示す「Alwbl_Num」は合流許容数を意味するパラメータである。
上記構成によれば、走行シーンに応じた適正な合流許容数が適用されることとなる。その結果、より円滑な交通社会を実現可能となる。その他、プロセッサ31は、渋滞中か否かに応じて合流許容数を変更しても良い。具体的にはプロセッサ31は、渋滞中の合流許容数は1に設定する一方、巡航中の合流許容数を2以上に設定しても良い。合流許容数の設定は、初期先行車または自車両が合流開始点に到達するまでに実行されることが好ましい。
シーンに応じて合流促進制御と割込阻止制御のどちらを採用するかは、所定の設定画面を介してドライバによって事前登録されていてもよい。プロセッサ31は事前登録された方針に従って作動しうる。図14は、合流車への応答方針にかかる設定画面の一例であって、シーンごとに積極的に道を譲るか、消極的に道を譲るかを選択するためのボタンを含みうる。合流車に対して積極的に道を譲る制御とは合流促進制御に対応する。また合流車に対して消極的に道を譲る制御とは、割込阻止制御、或いは、通常車間距離や通常目標速度を維持することに対応する。図14では、後続車が存在する場合には合流車に対して消極的な応答を実施する一方、その他の場合には合流車に対して積極的に道を譲る制御を実施するようにドライバが選択している画面を示している。当該設定画面は、入力装置23からの信号に基づきディスプレイ21に表示されうる。
以上では、プロセッサ31が、合流車の認識/合流地点への接近をトリガとして、先行車または後続車との車間距離、換言すれば前後方向における自車両の走行位置を変更する制御を実施する構成について述べた。その他、プロセッサ31は、合流車の認識/合流地点への接近をトリガとして、一時的に第1車線から第2車線に移動する制御を開始してもよい。横方向への移動もまた、本線上の周辺車両に対する自車両の走行位置を変更する制御に含まれる。合流促進制御は第1車線から第2車線に移動する制御であってもよい。ここでの第1車線とは、本線を構成する車線のうち、合流路と接続する車線を指す。第1車線は、被合流車線と呼ぶこともできる。第2車線とは、本線を構成する車線のうち、第1車線以外の車線を指す。
<付言(1)>
本開示には、コンピュータを自動運転ECU30として機能させるためのプログラムや、このプログラムを記録した半導体メモリ等の非遷移的実態的記録媒体等の形態も本開示の範囲に含まれる。また、本開示には自動運行装置にかかる以下の技術的思想も含まれる。さらに、本開示には以下の自動運行装置に対応する、合流車応答制御方法、制御プログラム、システムなども含まれる。合流車応答制御方法は、自動運転ECU30によって実行される制御シーケンスに対応する方法を指す。
[技術的思想A1]
周辺監視センサからの信号に基づき、所定の走行予定経路に沿って自車両を自律的に走行させる自動運転制御を実行する車両制御部(Fn)と、
地図データ、前記周辺監視センサの検出結果、及び、外部装置から無線通信で取得したデータの少なくとも何れか1つに基づいて、自車両が走行している道路を本線とする合流地点を認識する合流地点認識部(F21)と、を備え、
前記車両制御部は、前記自動運転制御を実行中に前記合流地点までの残り距離が所定値未満となったことに基づいて、前記本線上の周辺車両に対する自車両の走行位置を変更する制御を実施する自動運行装置。
[技術的思想A2]
前記周辺監視センサの検出結果、又は、前記外部装置から無線通信で取得したデータに基づいて、前記合流地点にて前記本線に合流しようとしている他車両である合流車を認識する周辺車両認識部(F22)をさらに備え、
前記車両制御部は、前記自動運転制御を実行中、前記周辺車両認識部にて前記合流車の存在が認識されたことに基づいて、一時的に先行車との車間距離を所定量長くするための制御を実行する、技術的思想A1に記載の自動運行装置。
[技術的思想A3]
前記車両制御部は、前記自動運転制御を実行中に前記周辺車両認識部にて前記合流車が認識されている場合には、少なくとも1つの前記合流車が自車両と先行車の間に入るか、又は、前記合流車がいなくなるまでは、前記合流地点の所定距離手前での停止に向けた減速制御を実行する、技術的思想A2に記載の自動運行装置。
[技術的思想A4]
前記車両制御部は、
前記自動運転制御を実行中に前記周辺車両認識部にて前記合流車が認識された場合には、前記合流地点の手前に停止予定位置を設定することと、
前記停止予定位置での停止に向けた減速制御を実行することと、
前記停止予定位置に到着又は前記停止予定位置までの残距離が所定値以下となったことに基づいて、前記停止予定位置を現在の設定位置よりも所定距離前方に再設定することと、
再設定された前記停止予定位置に向けた自動走行を再開することと、を実行するように構成されている、技術的思想A3に記載の自動運行装置。
[技術的思想A5]
前記車両制御部は、前記自動運転制御を実行中に前記周辺車両認識部にて前記合流車が認識された場合には、前記合流地点の手前で停止する可能性があることを示すメッセージを画像表示または音声出力する、技術的思想A3又はA4に記載の自動運行装置。
[技術的思想A6]
前記車両制御部は、自車両に搭載されたディスプレイ又はスピーカを用いて、前記自動運転制御の実行中に前記合流車が生じた場合の応答方針として、前記合流地点の所定距離手前で停止してもよいか否かをドライバに問い合わせる応答方針確認処理を実施するように構成されている、技術的思想A3からA5の何れか1項に記載の自動運行装置。
[技術的思想A7]
走行環境が渋滞状態であるか否かを判定する環境認識部(F2)を備え、
前記車両制御部は、前記自動運転制御を実行中に前記合流車が認識された際、前記走行環境が前記渋滞状態であると判定されている場合には前記合流地点の所定距離手前で一時停止するための制御を実行する一方、前記走行環境が前記渋滞状態ではないと判定されている場合には前記合流地点の所定距離手前で一時停止するための制御は実施しないように構成されている、技術的思想A3からA5の何れか1項に記載の自動運行装置。
[技術的思想A8]
前記車両制御部は、前記自動運転制御を実行中に前記合流地点から所定距離以内で停止した場合には、ドライバによるスイッチ操作又はアクセルペダルの踏み込みに対応する信号に呼応して前記自動運転制御による走行を再開するように構成されている、技術的思想A2からA7の何れか1項に記載の自動運行装置。
[技術的思想A9]
前記車両制御部は、前記自動運転制御を実行中、自車両と先行車の間に所定数の前記合流車が入っても、前記合流車が残存している場合には、運転席乗員に向けて運転操作の交代要求を実施する、技術的思想A2からA8の何れか1項に記載の自動運行装置。
[技術的思想A10]
前記合流車のドライバが視認可能な領域に画像を表示する対外表示装置(18)と接続されて使用される、技術的思想A2からA9の何れか1項に記載の自動運行装置であって、
前記車両制御部は、前記自動運転制御を実行中、自車両と前記先行車との間に入った前記合流車の数に応じて、前記対外表示装置の作動態様を変更するように構成されている自動運行装置。
[技術的思想A11]
前記車両制御部は、前記自動運転制御を実行中、前記周辺車両認識部にて前記合流車が認識されている場合には、一時的に前記自動運転制御における制御目標とする車間距離の設定値を所定量長くする、技術的思想A2からA10の何れか1項に記載の自動運行装置。
[技術的思想A12]
前記車両制御部は、前記自動運転制御を実行中、前記周辺車両認識部にて前記合流車が認識されている場合には一時的に所定量減速する、技術的思想A2からA11の何れか1項に記載の自動運行装置。
[技術的思想A13]
前記周辺車両認識部は、前記周辺監視センサからの入力信号に基づいて前記先行車を認識するように構成されており、
前記車両制御部は、前記自動運転制御を実行中、前記合流車が認識されている状況において、前記先行車が存在する場合には当該先行車との車間距離を所定量長くするための制御を実施する一方、前記先行車が存在しない場合には自車両に対する前記合流車の相対位置及び相対速度に応じて、現行速度を維持するか減速するかを選択する技術的思想A2からA12の何れか1項に記載の自動運行装置。
[技術的思想A14]
前記周辺監視センサの検出結果、又は、前記外部装置から無線通信で取得したデータに基づいて、前記合流地点にて前記本線に合流しようとしている他車両である合流車を認識する周辺車両認識部(F22)をさらに備え、
前記車両制御部は、前記自動運転制御を実行中、前記周辺車両認識部にて前記合流車の存在が認識されたことに基づいて、一時的に先行車との車間距離を所定量短くするための制御である前方空間短縮制御を実行する、技術的思想A1からA13の何れか1項に記載の自動運行装置。
[技術的思想A15]
前記車両制御部は、
渋滞中ではないことを条件として前記前方空間短縮制御を実行し、
渋滞中である場合には、前記合流車の検出に基づき、前記先行車との車間距離を所定量長くするための制御である前方空間拡張制御を実行する、技術的思想A14に記載の自動運行装置。
[技術的思想A16]
前記周辺監視センサの検出結果、又は、前記外部装置から無線通信で取得したデータに基づいて、前記合流地点にて前記本線に合流しようとしている他車両である合流車を認識する周辺車両認識部(F22)をさらに備え、
前記車両制御部は、自車両が走行している道路の種別又は地域に応じて、前記自動運転制御を実行中に前記周辺車両認識部が前記合流車を認識している場合の応答方針を変更する、技術的思想A1からA15の何れか1項に記載の自動運行装置。
[技術的思想A17]
前記車両制御部は、
一般道路にて前記自動運転制御を実行中に前記周辺車両認識部が前記合流車を認識している場合には、前記合流車が自車前方に入ることを促す制御である合流促進制御を実施する一方、
自動車専用道路にて前記自動運転制御を実行中である場合には、前記合流促進制御を実施しない、技術的思想A16に記載の自動運行装置。
[技術的思想A18]
前記周辺監視センサの検出結果、又は、前記外部装置から無線通信で取得したデータに基づいて、前記合流地点にて前記本線に合流しようとしている他車両である合流車を認識する周辺車両認識部(F22)と、
車室内カメラが撮像したドライバの画像に基づき、前記ドライバがセカンドタスクを実施しているか否かを判定するドライバ状態判定部(F6)と、を更に備え、
前記車両制御部は、
前記自動運転制御を実行中であって前記ドライバが前記セカンドタスクを実施している状況において前記周辺車両認識部が前記合流車を認識した場合には、前記合流車が自車前方に入ることを促す制御である合流促進制御を実施する一方、
前記ドライバが前記セカンドタスクを実施していない場合には、前記合流促進制御を実施しない、技術的思想A1からA17の何れか1項に記載の自動運行装置。
[技術的思想A19]
前記周辺監視センサの検出結果、又は、前記外部装置から無線通信で取得したデータに基づいて、前記合流地点にて前記本線に合流しようとしている他車両である合流車を認識する周辺車両認識部(F22)と、
車室内カメラが撮像したドライバの画像に基づき、前記ドライバがセカンドタスクを実施しているか否かを判定するドライバ状態判定部(F6)と、を更に備え、
前記車両制御部は、
前記自動運転制御を実行中に前記ドライバが前記セカンドタスクを実施している状況において前記周辺車両認識部が前記合流車を認識した場合には、前記合流車が自車前方に入ることを促す制御である合流促進制御を実施してもよいかを前記ドライバに問い合わせる処理を実行する、技術的思想A1からA18の何れか1項に記載の自動運行装置。
[技術的思想A20]
前記周辺監視センサの検出結果、又は、前記外部装置から無線通信で取得したデータに基づいて、前記合流地点にて前記本線に合流しようとしている他車両である合流車を認識する周辺車両認識部(F22)を更に備え、
前記車両制御部は、
前記自動運転制御を実行中において前記周辺車両認識部が前記合流車を認識した場合には、前記合流車が自車前方に入ることを促す制御である合流促進制御を実施することと、
自車両の前方に入った前記合流車の数である合流車数を計測することと、
前記合流車数が所定の合流許容数に達した場合には前記合流促進制御を停止する、技術的思想A1からA19の何れか1項に記載の自動運行装置。
[技術的思想A21]
前記周辺監視センサの検出結果、又は、前記外部装置から無線通信で取得したデータに基づいて、前記合流地点にて前記本線に合流しようとしている他車両である合流車を認識する周辺車両認識部(F22)を更に備え、
前記車両制御部は、
前記自動運転制御を実行中に前記周辺車両認識部が前記合流車を認識している状況において、自車両が停止していることを条件として、前記合流車が自車前方に入ることを促す制御である合流促進制御を実施する技術的思想A1からA20の何れか1項に記載の自動運行装置。
[技術的思想A22]
前記車両制御部は、前記自動運転制御を実行中に前記合流地点までの残り距離が所定値未満となったことに基づいて、先行車又は後続車との車間距離を変更するための制御である車間距離調整制御を実行する、技術的思想A1からA21の何れか1項に記載の自動運行装置。
[技術的思想A23]
前記車両制御部は、前記自動運転制御を実行中、前記合流地点までの残り距離が所定値未満となったことに基づいて、前記自動運転制御における制御目標とする車間距離の設定値を一時的に長くする、技術的思想A1からA22の何れか1項に記載の自動運行装置。
[技術的思想A24]
前記車両制御部は、前記自動運転制御を実行中、前記合流地点までの残り距離が所定値未満となったことに基づいて、前記自動運転制御における制御目標とする車間距離の設定値を一時的に短くする、技術的思想A1からA23の何れか1項に記載の自動運行装置。
[技術的思想A25]
入力装置からの信号に基づいて合流車を検出した際の応答方針を設定する画面をディスプレイに表示するとともに、前記画面に対するドライバの操作に基づいてシーンごとの前記合流車に対する応答方針を示すデータである応答方針設定データを取得する設定取得部を備え、
前記車両制御部は、前記自動運転制御を実行中に合流車の存在を認識した場合には、前記応答方針設定データを参照し、現在のシーンに応じた制御を実施する、技術的思想A1からA24の何れか1項に記載の自動運行装置。
[技術的思想A26]
周辺監視センサからの信号に基づき、所定の走行予定経路に沿って自車両を自律的に走行させる自動運転制御を実行する車両制御部(Fn)と、
地図データ、前記周辺監視センサの検出結果、及び、外部装置から無線通信で取得したデータの少なくとも何れか1つに基づいて、自車両が走行している道路を本線とする合流地点を認識する合流地点認識部(F21)と、
前記周辺監視センサの検出結果、又は、前記外部装置から無線通信で取得したデータに基づいて、前記合流地点にて前記本線に合流しようとしている他車両である合流車を認識する周辺車両認識部(F22)と、を備え、
前記車両制御部は、前記自動運転制御を実行中、前記周辺車両認識部にて前記合流車の存在が認識されたことに基づいて、一時的に先行車との車間距離を所定量短くするための制御である前方空間短縮制御を実行する自動運行装置。
[技術的思想A27]
周辺監視センサからの信号に基づき、所定の走行予定経路に沿って自車両を自律的に走行させる自動運転制御を実行する車両制御部(Fn)と、
地図データ、前記周辺監視センサの検出結果、及び、外部装置から無線通信で取得したデータの少なくとも何れか1つに基づいて、自車両が走行している道路を本線とする合流地点を認識する合流地点認識部(F21)と、
前記周辺監視センサの検出結果、又は、前記外部装置から無線通信で取得したデータに基づいて、前記合流地点にて前記本線に合流しようとしている他車両である合流車を認識する周辺車両認識部(F22)と、を備え、
前記車両制御部は、自車両が走行している道路の種別又は地域に応じて、前記自動運転制御を実行中に前記周辺車両認識部が前記合流車を認識している場合の応答方針を変更する自動運行装置。
[技術的思想A28]
周辺監視センサからの信号に基づき、所定の走行予定経路に沿って自車両を自律的に走行させる自動運転制御を実行する車両制御部(Fn)と、
地図データ、前記周辺監視センサの検出結果、及び、外部装置から無線通信で取得したデータの少なくとも何れか1つに基づいて、自車両が走行している道路を本線とする合流地点を認識する合流地点認識部(F21)と、
前記周辺監視センサの検出結果、又は、前記外部装置から無線通信で取得したデータに基づいて、前記合流地点にて前記本線に合流しようとしている他車両である合流車を認識する周辺車両認識部(F22)と、
車室内カメラが撮像したドライバの画像に基づき、前記ドライバがセカンドタスクを実施しているか否かを判定するドライバ状態判定部(F6)と、を備え、
前記車両制御部は、
前記自動運転制御を実行中であって前記ドライバが前記セカンドタスクを実施している状況において前記周辺車両認識部が前記合流車を認識した場合には、前記合流車が自車前方に入ることを促す制御である合流促進制御を実施する一方、
前記ドライバが前記セカンドタスクを実施していない場合には、前記合流促進制御を実施しない記載の自動運行装置。
[技術的思想A29]
周辺監視センサからの信号に基づき、所定の走行予定経路に沿って自車両を自律的に走行させる自動運転制御を実行する車両制御部(Fn)と、
地図データ、前記周辺監視センサの検出結果、及び、外部装置から無線通信で取得したデータの少なくとも何れか1つに基づいて、自車両が走行している道路を本線とする合流地点を認識する合流地点認識部(F21)と、
前記周辺監視センサの検出結果、又は、前記外部装置から無線通信で取得したデータに基づいて、前記合流地点にて前記本線に合流しようとしている他車両である合流車を認識する周辺車両認識部(F22)と、を備え、
前記車両制御部は、
前記自動運転制御を実行中において前記周辺車両認識部が前記合流車を認識した場合には、前記合流車が自車前方に入ることを促す制御である合流促進制御を実施することと、
自車両の前方に入った前記合流車の数である合流車数を計測することと、
前記合流車数が所定の合流許容数に達した場合には前記合流促進制御を停止する自動運行装置。
[技術的思想A30]
周辺監視センサからの信号に基づき、所定の走行予定経路に沿って自車両を自律的に走行させる自動運転制御を実行する車両制御部(Fn)と、
地図データ、前記周辺監視センサの検出結果、及び、外部装置から無線通信で取得したデータの少なくとも何れか1つに基づいて、自車両が走行している道路を本線とする合流地点を認識する合流地点認識部(F21)と、
前記周辺監視センサの検出結果、又は、前記外部装置から無線通信で取得したデータに基づいて、前記合流地点にて前記本線に合流しようとしている他車両である合流車を認識する周辺車両認識部(F22)と、を備え、
前記車両制御部は、
前記自動運転制御を実行中に前記周辺車両認識部が前記合流車を認識している状況において、自車両が停止していることを条件として、前記合流車が自車前方に入ることを促す制御である合流促進制御を実施する自動運行装置。
[技術的思想A31]
周辺監視センサからの信号に基づき、所定の走行予定経路に沿って自車両を自律的に走行させる自動運転制御を実行する車両制御部(Fn)と、
地図データ、前記周辺監視センサの検出結果、及び、外部装置から無線通信で取得したデータの少なくとも何れか1つに基づいて、自車両が走行している道路を本線とする合流地点を認識する合流地点認識部(F21)と、
前記周辺監視センサの検出結果、又は、前記外部装置から無線通信で取得したデータに基づいて、前記合流地点にて前記本線に合流しようとしている他車両である合流車を認識する周辺車両認識部(F22)と、
前記車両制御部は、前記自動運転制御を実行中、前記周辺車両認識部にて前記合流車の存在が認識されたことに基づいて、一時的に先行車との車間距離を所定量長くするための制御を実行する自動運行装置。
<付言(2)>
本開示に記載の装置、システム、並びにそれらの手法は、コンピュータプログラムにより具体化された一つ乃至は複数の機能を実行するようにプログラムされたプロセッサを構成する専用コンピュータにより、実現されてもよい。また、本開示に記載の装置及びその手法は、専用ハードウェア論理回路を用いて実現されてもよい。さらに、本開示に記載の装置及びその手法は、コンピュータプログラムを実行するプロセッサと一つ以上のハードウェア論理回路との組み合わせにより構成された一つ以上の専用コンピュータにより、実現されてもよい。例えばプロセッサ31が備える機能の一部又は全部はハードウェアとして実現されても良い。或る機能をハードウェアとして実現する態様には、1つ又は複数のICなどを用いて実現する態様が含まれる。プロセッサ(演算コア)としては、CPUや、MPU、GPU、DFP(Data Flow Processor)などを採用可能である。また、プロセッサ31が備える機能の一部又は全部は、複数種類の演算処理装置を組み合わせて実現されていてもよい。プロセッサ31が備える機能の一部又は全部は、システムオンチップ(SoC:System-on-Chip)や、FPGA、ASICなどを用いて実現されていても良い。FPGAはField-Programmable Gate Arrayの略である。ASICはApplication Specific Integrated Circuitの略である。また、コンピュータプログラムは、コンピュータにより実行されるインストラクションとして、コンピュータ読み取り可能な非遷移有形記録媒体(non- transitory tangible storage medium)に記憶されていてもよい。プログラムの保存媒体としては、HDD(Hard-disk Drive)やSSD(Solid State Drive)、フラッシュメモリ等を採用可能である。
Sys 自動運転システム、11 周辺監視センサ、18 対外表示装置、20 車載HMI、21 ディスプレイ、22 スピーカ、30 自動運転ECU、31 プロセッサ、F2 環境認識部、F21 合流地点認識部、F22 周辺車両認識部、Fn 車両制御部、F4 計画部、F5 制御実行部、F51 通知処理部

Claims (22)

  1. 周辺監視センサからの信号に基づき、所定の走行予定経路に沿って自車両を自律的に走行させる自動運転制御を実行する車両制御部(Fn)と、
    地図データ、前記周辺監視センサの検出結果、及び、外部装置から無線通信で取得したデータの少なくとも何れか1つに基づいて、自車両が走行している道路を本線とする合流地点を認識する合流地点認識部(F21)と、を備え、
    前記車両制御部は、前記自動運転制御を実行中に前記合流地点までの残り距離が所定値未満となったことに基づいて、前記本線上の周辺車両に対する自車両の走行位置を変更する制御を実施する自動運行装置。
  2. 前記周辺監視センサの検出結果、又は、前記外部装置から無線通信で取得したデータに基づいて、前記合流地点にて前記本線に合流しようとしている他車両である合流車を認識する周辺車両認識部(F22)をさらに備え、
    前記車両制御部は、前記自動運転制御を実行中、前記周辺車両認識部にて前記合流車の存在が認識されたことに基づいて、一時的に先行車との車間距離を所定量長くするための制御を実行する、請求項1に記載の自動運行装置。
  3. 前記車両制御部は、前記自動運転制御を実行中に前記周辺車両認識部にて前記合流車が認識されている場合には、少なくとも1つの前記合流車が自車両と先行車の間に入るか、又は、前記合流車がいなくなるまでは、前記合流地点の所定距離手前での停止に向けた減速制御を実行する、請求項2に記載の自動運行装置。
  4. 前記車両制御部は、
    前記自動運転制御を実行中に前記周辺車両認識部にて前記合流車が認識された場合には、前記合流地点の手前に停止予定位置を設定することと、
    前記停止予定位置での停止に向けた減速制御を実行することと、
    前記停止予定位置に到着又は前記停止予定位置までの残距離が所定値以下となったことに基づいて、前記停止予定位置を現在の設定位置よりも所定距離前方に再設定することと、
    再設定された前記停止予定位置に向けた自動走行を再開することと、を実行するように構成されている、請求項3に記載の自動運行装置。
  5. 前記車両制御部は、前記自動運転制御を実行中に前記周辺車両認識部にて前記合流車が認識された場合には、前記合流地点の手前で停止する可能性があることを示すメッセージを画像表示または音声出力する、請求項3に記載の自動運行装置。
  6. 前記車両制御部は、自車両に搭載されたディスプレイ又はスピーカを用いて、前記自動運転制御の実行中に前記合流車が生じた場合の応答方針として、前記合流地点の所定距離手前で停止してもよいか否かをドライバに問い合わせる応答方針確認処理を実施するように構成されている、請求項3に記載の自動運行装置。
  7. 走行環境が渋滞状態であるか否かを判定する環境認識部(F2)を備え、
    前記車両制御部は、前記自動運転制御を実行中に前記合流車が認識された際、前記走行環境が前記渋滞状態であると判定されている場合には前記合流地点の所定距離手前で一時停止するための制御を実行する一方、前記走行環境が前記渋滞状態ではないと判定されている場合には前記合流地点の所定距離手前で一時停止するための制御は実施しないように構成されている、請求項3に記載の自動運行装置。
  8. 前記車両制御部は、前記自動運転制御を実行中に前記合流地点から所定距離以内で停止した場合には、ドライバによるスイッチ操作又はアクセルペダルの踏み込みに対応する信号に呼応して前記自動運転制御による走行を再開するように構成されている、請求項2に記載の自動運行装置。
  9. 前記車両制御部は、前記自動運転制御を実行中、自車両と先行車の間に所定数の前記合流車が入っても、前記合流車が残存している場合には、運転席乗員に向けて運転操作の交代要求を実施する、請求項2に記載の自動運行装置。
  10. 前記合流車のドライバが視認可能な領域に画像を表示する対外表示装置(18)と接続されて使用される、請求項2に記載の自動運行装置であって、
    前記車両制御部は、前記自動運転制御を実行中、自車両と前記先行車との間に入った前記合流車の数に応じて、前記対外表示装置の作動態様を変更するように構成されている自動運行装置。
  11. 前記車両制御部は、前記自動運転制御を実行中、前記周辺車両認識部にて前記合流車が認識されている場合には、一時的に前記自動運転制御における制御目標とする車間距離の設定値を所定量長くする、請求項2から10の何れか1項に記載の自動運行装置。
  12. 前記車両制御部は、前記自動運転制御を実行中、前記周辺車両認識部にて前記合流車が認識されている場合には一時的に所定量減速する、請求項2から10の何れか1項に記載の自動運行装置。
  13. 前記周辺車両認識部は、前記周辺監視センサからの入力信号に基づいて前記先行車を認識するように構成されており、
    前記車両制御部は、前記自動運転制御を実行中、前記合流車が認識されている状況において、前記先行車が存在する場合には当該先行車との車間距離を所定量長くするための制御を実施する一方、前記先行車が存在しない場合には自車両に対する前記合流車の相対位置及び相対速度に応じて、現行速度を維持するか減速するかを選択する請求項2から10の何れか1項に記載の自動運行装置。
  14. 前記周辺監視センサの検出結果、又は、前記外部装置から無線通信で取得したデータに基づいて、前記合流地点にて前記本線に合流しようとしている他車両である合流車を認識する周辺車両認識部(F22)をさらに備え、
    前記車両制御部は、前記自動運転制御を実行中、前記周辺車両認識部にて前記合流車の存在が認識されたことに基づいて、一時的に先行車との車間距離を所定量短くするための制御である前方空間短縮制御を実行する、請求項1に記載の自動運行装置。
  15. 前記車両制御部は、
    渋滞中ではないことを条件として前記前方空間短縮制御を実行し、
    渋滞中である場合には、前記合流車の検出に基づき、前記先行車との車間距離を所定量長くするための制御である前方空間拡張制御を実行する、請求項14に記載の自動運行装置。
  16. 前記周辺監視センサの検出結果、又は、前記外部装置から無線通信で取得したデータに基づいて、前記合流地点にて前記本線に合流しようとしている他車両である合流車を認識する周辺車両認識部(F22)をさらに備え、
    前記車両制御部は、自車両が走行している道路の種別又は地域に応じて、前記自動運転制御を実行中に前記周辺車両認識部が前記合流車を認識している場合の応答方針を変更する、請求項1に記載の自動運行装置。
  17. 前記車両制御部は、
    一般道路にて前記自動運転制御を実行中に前記周辺車両認識部が前記合流車を認識している場合には、前記合流車が自車前方に入ることを促す制御である合流促進制御を実施する一方、
    自動車専用道路にて前記自動運転制御を実行中である場合には、前記合流促進制御を実施しない、請求項16に記載の自動運行装置。
  18. 前記周辺監視センサの検出結果、又は、前記外部装置から無線通信で取得したデータに基づいて、前記合流地点にて前記本線に合流しようとしている他車両である合流車を認識する周辺車両認識部(F22)と、
    車室内カメラが撮像したドライバの画像に基づき、前記ドライバがセカンドタスクを実施しているか否かを判定するドライバ状態判定部(F6)と、を更に備え、
    前記車両制御部は、
    前記自動運転制御を実行中であって前記ドライバが前記セカンドタスクを実施している状況において前記周辺車両認識部が前記合流車を認識した場合には、前記合流車が自車前方に入ることを促す制御である合流促進制御を実施する一方、
    前記ドライバが前記セカンドタスクを実施していない場合には、前記合流促進制御を実施しない、請求項1に記載の自動運行装置。
  19. 前記周辺監視センサの検出結果、又は、前記外部装置から無線通信で取得したデータに基づいて、前記合流地点にて前記本線に合流しようとしている他車両である合流車を認識する周辺車両認識部(F22)と、
    車室内カメラが撮像したドライバの画像に基づき、前記ドライバがセカンドタスクを実施しているか否かを判定するドライバ状態判定部(F6)と、を更に備え、
    前記車両制御部は、
    前記自動運転制御を実行中に前記ドライバが前記セカンドタスクを実施している状況において前記周辺車両認識部が前記合流車を認識した場合には、前記合流車が自車前方に入ることを促す制御である合流促進制御を実施してもよいかを前記ドライバに問い合わせる処理を実行する、請求項1に記載の自動運行装置。
  20. 前記周辺監視センサの検出結果、又は、前記外部装置から無線通信で取得したデータに基づいて、前記合流地点にて前記本線に合流しようとしている他車両である合流車を認識する周辺車両認識部(F22)を更に備え、
    前記車両制御部は、
    前記自動運転制御を実行中において前記周辺車両認識部が前記合流車を認識した場合には、前記合流車が自車前方に入ることを促す制御である合流促進制御を実施することと、
    自車両の前方に入った前記合流車の数である合流車数を計測することと、
    前記合流車数が所定の合流許容数に達した場合には前記合流促進制御を停止する、請求項1に記載の自動運行装置。
  21. 前記周辺監視センサの検出結果、又は、前記外部装置から無線通信で取得したデータに基づいて、前記合流地点にて前記本線に合流しようとしている他車両である合流車を認識する周辺車両認識部(F22)を更に備え、
    前記車両制御部は、
    前記自動運転制御を実行中に前記周辺車両認識部が前記合流車を認識している状況において、自車両が停止していることを条件として、前記合流車が自車前方に入ることを促す制御である合流促進制御を実施する請求項1に記載の自動運行装置。
  22. 少なくとも1つのプロセッサ(31)によって実行される合流車応答制御方法であって、
    周辺監視センサからの信号に基づき、所定の走行予定経路に沿って自車両を自律的に走行させる自動運転制御を実行することと、
    地図データ、前記周辺監視センサの検出結果、及び、外部装置から無線通信で取得したデータの少なくとも何れか1つに基づいて、自車両が走行している道路を本線とする合流地点を認識することと、
    前記自動運転制御を実行中に前記合流地点までの残り距離が所定値未満となったことに基づいて、前記本線上の周辺車両に対する自車両の走行位置を変更する制御を開始することと、を含む合流車応答制御方法。
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