JP2023062899A - 血液保存容器および血液採取器具 - Google Patents

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Abstract

【課題】最小量の採血で検査に必要な血液試料を採取、保管することを目的とする。【解決手段】血液保存容器、および採血器具は、中空状に構成された格納容器100と、該格納容器100の他端に挿入される密閉容器300とを備え、格納容器100は、採血チューブに接続される開口を一端に有する採血空間と、該採血空間の他端に連なり、採血空間より横断面が小さい分離通路と、該分離通路に一端が連なり、該分離通路より横断面が大きく、他端が開口されたシリンダー状の保存空間とを有し、密閉容器300は、格納容器100の他端に前記保存空間の軸線方向に沿って移動可能に被せられるもので、保存空間に稠密に接触した状態で前記軸線方向へ移動する密閉容器軸部310を有する。【選択図】図1

Description

本発明は、微量血液の採取および血液検体の作成、保管、分析に利用される血液採取器具、および血液保存容器に関する。
血液検査をはじめとした人体体液を試料として分析する検査は、疾患の発現状況を精査する、体の健康状態を調べるための重要な手段として用いられている。
一般に血液採取の手法として、上腕静脈に針刺をするシリンジ採取が知られているが、乳幼児、血管が細い、あるいは脆弱な患者など静脈採血が困難な対象者の場合や、採血した血液(検体)を郵送して行う検査などでは、指先などから採取した末梢血を検査試料として用いることが知られている。
化学、免疫学、血液学など各分野における血液検査に必要な検査試料容量は、一つの検査項目あたり数μリットルから数十μリットル程度が一般的であり、微量の血液採取でも高感度の分析を行うことができる技術が広く開示されている。
近年のリキッドバオプシー技術では、細胞外小胞エクソソームが関与する疾患メカニズムが明らかとなり、様々な細胞が、タンパク質やマイクロRNA、mRNAなどの機能分子をエクソソームに積み込み、近傍の細胞や遠隔地の細胞にエクソソームを介してメッセージを送っていることが認知されている。エクソソーム分析など微量血液検査の新検査技術への応用は、無症状の疾病リスクをもつ一般の生活者を対象として、がんなどの疾病リスクを早期にスクリーニングすることを可能にすることが期待される。
一般に、微量採血を行う場合は、指先などをランセットで穿刺して出血した微量血液から、あらかじめ決められた一定量を採血具などで吸引する方法を用いることが知られている。この末梢血検体の採取に当たっては、軽微な侵襲性の維持と、採血容量不足や出血時の圧迫による体血液混入や溶血リスクを避けるために、検査に必要十分であり、かつできるだけ少量の血液を採取することが望ましい。
生化学、免疫学などをはじめとする血液検査分野において、採取した血液を検査試料として保存、分析するためには、一般に、あらかじめ血液の約45%程度を占める血球部(赤血球、白血球、血小板)と血漿(血清)部を分離する必要があり、血球と血漿との分離には、遠心分離法が広く用いられている。
また静脈採血では、シリンジを用いて1mリットル以上の血液採取を行い、あらかじめ試験管内に封入された分離剤によって、血球部と血漿部を遠心分離することが知られている。ところが、数十μリットル程度の血液採取を行う末梢血微量採取おいて、直径数mm以下の小さな容器に血液を封入し、静脈採血試験管と同様に分離剤を使った遠心分離を行うことは困難であり、特に分離剤粘性のため分離面付近で血液の一部が分離剤と混和されたままシリンジの壁面に残るなどの状態が引き起こされ、血漿と血球との適正な分離ができない場合がある。また、分離剤を使用して遠心分離した場合、分離された下部血球を試料として使うことができないため、血球分析が必要な場合は二度の穿刺採血を行わなければならない。
微量血液検査において、小型容器で遠心分離する場合は、分離剤を使用せず、血球と血漿とを含む全血をそのまま試料とするのが一般的である。しかし、遠心分離後の上部血漿を検査試料として分注する際に血球成分の混和吸引を避ける必要があるため、分離面近くの血漿吸引ができない。このことにより、血漿の収率は大幅に低下する。例えば、直径4mmのチューブを用いて60μリットルの血液を遠心分離した場合、血球部比率が45%とすると、上部血漿の高さは約2.15mmで、分離面から1mmが実務的な吸引限界と考えられ、全血液量に対する血漿量比率が55%であるにもかかわらず、平均的に吸引することができる血漿量は約15μリットル程度となり、血漿収率は約25%に過ぎない。従って、指先などからの微量血液検査を行う場合は、検査に必要な血漿量の4倍量程度の血液採取を行うのが一般的である。この種の一般的な血液採取に関連する技術として下記の特許文献1、2が既に提案されている。
特開2012-185146号公報 特開2018-105830号公報
従来の微量血液採取では、指先などをランセットで穿刺し、この穿刺部に貯留された少量の血液を採血チューブで吸引する方法が多く用いられている。この採血法では、採血チューブに関して、
(1)キャピラリーチューブを使用する。
(2)先端からピペットチップ様の傾斜形状をつくることによって血液を流入させる。
の2つの方式が用いられる。前記(1)の方式は、数μリットルか数10μリットルまでの少量採血に使われることが多く、生化学分析試料などとして成分検査に用いる場合、採血後は、速やかに抗凝固剤などが入った分析容器などへ吸引血液を吐出する必要がある。また、前記(2)の方式は、100μリットル以上の比較的多量の血液の採取も可能であり、採血容器内に予め抗凝固剤などの添加剤を封入しておくことにより、採血後に分注をせずに分析試料として血液を保管することが可能であるが、定量封入後のごく微量の添加剤の品質管理が必要であり、また採血チューブへの血液流入を容易にするために、チュープの内壁を事前に親水性加工するなどの対処が必要となる場合がある。
また、採血後に分離、保存された血液を試料として各種の成分濃度検査を行う場合、
(1)全血または分離した血漿・血球をそのまま試料として測定する。
(2)分離した血漿部を一定量の希釈液で希釈した希釈血漿溶液を試料として測定する。の2通りの方法が採用されている。
自動分析装置を使って生化学項目や免疫項目を同時多項目測定する場合は、希釈血漿溶液を試料として利用することが一般的であり、分離血漿を希釈する場合は、定量の血漿を分注し、これを定量の希釈液を用いて希釈した定率希釈試料を使用する方法が多く使われている。そして、検査試料として定率希釈血漿を測定した場合は、実測定値に希釈倍数を乗じた値を報告値とする。
微量採血を行う採血具は、多くの場合、採血と、採血した血液の保存とを目的に製作されており、検体測定時には検体を一旦サンプルカップに分注して測定を行う必要がある。この場合、分離された血漿量が微量であることから、分注した血漿検体を希釈液で数倍~数十倍程度に定量希釈し、サンプル量を増やして項目測定を行うことが一般的である。
しかしながら、この希釈作業にはあらかじめ定められた分注量に対する正確な分注作業が必要であり、マニュアル方式測定に際しての業務負担が大きく、かつ検査精度の管理が難しい。
例えば30μリットルの血液を3mm径の容器で遠心分離した場合、上部血漿量はわずか2mmの深さしかなく、たとえ数μリットルであっても分離血漿だけを正確に分注することは難しい。分注希釈作業の機械化を行うためには、血球分離面を正確に計測して、上部血漿のみを定量採取しなければないが、血漿部の深さがわずかしかないため、上部血漿のみを十分な量だけ吸引する操作に困難が伴う。従って、定量分注を行う場合は、一般に、数十μリットル以上、望ましくは、100μリットル程度の採血量が必要となる。
上記の遠心分離による方法の他、遠心分離を用いず、複数枚の透過膜を使用して微量の検体を血漿分離する膜分離法が使われている。この方法は、分離前の全血を希釈液と混和して、粘性の薄れた希釈液を膜シリンダーで血球部と分離する。ところが、血液を希釈液と混和した瞬間に、希釈した血漿部と血球部のあいだで浸透圧調整が起こり、血球膜形状を変化させ、血球内部の水分と含有成分とが血球部から血漿部へと溶出することがある。
血球内には、グルコースやBUNなどの血漿部と同様の成分が貯留されており、この成分が水分と共に血球外に移行することになるため、当該成分に関して正確な濃度測定をすることができない。また、採血後の全血を希釈しているため、血漿の希釈率が不明となることがあり、この希釈率が不明の場合、一般に希釈液中に溶し込んだ外部物質濃度をマーカーとして測定し、希釈前後の濃度差異から希釈率を推定することが必要となる。この推定にあって、血球内水分の血漿部とのやりとりの影響に加えて、デバイス封入後の希釈液内マーカー濃度を長期間にわたって変化なく一定量に維持管理することが難しく、元血漿部の正確な希釈倍率の測定が困難となる。この結果、当該測定方法に関しては、測定結果に関する信頼度が低く、本来の検査に先立つスクリーニングの用途などに限定的に利用されるにとどまっている。
本発明は、上記の各問題に鑑み、指先などに貯留された微量の血液から、その都度検査用途によって変化する採血必要量に応じた血液量を迅速かつ簡単に採取することができ、同一容器中で添加剤混和および血球と血漿の物理的な分離・格納をすることができ、定量分注すること無しに正確な検体の希釈測定を可能にすることで最小量の血漿を分析試料として利用することができ、結果、採血業務および検査業務負担を軽減し、血液項目分析に関する安定的かつ効率的な検査を実現するための血液保存容器および血液採取器具を提供することを目的とする。
本発明に係る血液保存容器およびまたは血液採取器具は、中空状に構成された格納容器と、該格納容器の端部に取り付けられる密閉容器とを備え、前記格納容器は、採血チューブに接続される開口を一端に有する採血空間と、該採血空間の他端に連なり、採血空間より横断面が小さい分離通路と、該分離通路に一端が連なり、該分離通路より横断面が大きく、他端が開口されたシリンダー状の保存空間と、を有し、前記密閉容器は、前記格納容器の端部に前記保存空間の軸線方向に沿って移動可能に被せられるものであって、移動とともに、前記保存空間の内面に稠密に接触した状態で前記軸線方向へ移動する密閉容器軸部を有することを特徴とする。
上記構成の血液保存容器およびまたは血液採取器具を利用する採血にあって、例えば、採血チューブは、あらかじめ格納容器に充填された添加剤入りの水溶液で洗われて内壁をウエット状態にされ、その後に水溶液は廃棄される。採血チューブに吸引された試料は、例えば、そのまま格納容器に移動し、添加剤と混和され、採血チューブを外し蓋等によって密閉されて遠心分離される。遠心分離後、格納容器に密閉格納された血漿は、例えば、容器内でそのまま希釈液と混和撹拌され、分注すること無しに連結容器のまま検査試料として検査装置にかけられる。また密閉容器に分離密閉された血球は、必要に応じてそのままサンプルカップに分注して検査試料として利用される。
本発明によれば、微量血液のスムーズな採取、採取血液と添加剤の適正濃度での混和、血球と血漿の完全な物理的分離、分離された血漿および血球試料の密閉格納、血漿の非定量希釈と希釈率の正確な事後測定、同時検査対象となる複数検査項目の測定が一つの容器内で一切の分注無しに完結する。これによって、微量検体を無駄なく効率的に利用することができ、分析に供する試料の量と品質を担保すると同時に、検査業務の精度向上および効率化を図ることができる。
本発明の一実施形態にかかる血液保存容器の組立て状態を示す縦断面図であって、(a)は格納容器の先端を開口した状態、(b)は格納容器の端部を容器蓋で塞いだ状態を示す。 図1の血液保存容器に使用される採血チューブの縦断面図である。 図1の血液保存容器に使用される格納容器の縦断面図である。 図1の血液保存容器に使用される容器蓋の縦断面図である。 図1の血液保存容器に使用される密閉容器の縦断面図である。 図1の血液保存容器において密閉容器を組合せた格納容器に採血チューブを連結した採血時の器具の縦断面図で、(a)は正立状態、(b)は転倒状態である。 図1の血液保存容器を用いて血液を吸引する状態の説明図である。 図1の血液保存容器の血液を格納容器に移動する手順の説明図であって、(a)は移動前、(b)は移動後の状態を示す。 図1の血液保存容器によって格納容器に保存された血液を遠心分離して血球と血漿とを物理的に隔離する手順の説明図であって、(a)は分離前、(b)は分離開始時、(c)は分離終了時を示す。 図1の血液保存容器によって容器に分離、貯留された血球を分析する際の前処理の状態を示した説明図である。 図1の血液保存容器によって分離、貯留された血漿を希釈および分析する際の前処理の手順を示した説明図で、(a)は収容時、(b)は添加剤混合時、(c)は分注時である。 図1の血液保存容器によって採取した血液を即時検査用の試料として使う際の手順を示した説明図で、(a)は吸引した全血の受け皿への吐出状態、(b)は、遠心後の残血漿部の吐出状態を示す。 本発明の他の実施形態にかかる血液保存容器の縦断面図である。
以下、図1~図12を参照しつつ本発明にかかる血液保存容器およびこれを利用した血液採取器具の一実施形態を説明する。
一実施形態の血液保存容器は、図1(a)に示すように、微量血液が封入される格納容器100と、遠心分離によって分離する血球部を封入するための密閉容器300と、を備える。
前記格納容器100と前記密閉容器300とは、所定の長さを持った細径のトンネル部110が貫通することで、互いに連通され、遠心分離完了時に血漿部を前記格納容器100内に、血球部を前記密閉容器300内に物理的に分離した状態で収容する。図1の保存容器は、前記分離後にトンネルを封止する機構であるストッパー600を持ち、このストッパー600をねじ穴120にねじ込むことによって、前記トンネル部110を閉鎖し、格納容器100に保存された血漿部と、密閉容器300に保存された血球部に再混和が起こらない物理的分離状態を維持することができる。また、前記格納容器100は、先端の開口部140に容器蓋200(図4参照)を挿入して密閉し、あるいは採血チューブ400(図2参照)を挿入して連結することができ、採血から、検体輸送、遠心分離、検体測定までの一切の検査業務を検体の分注なしに行うことができる。
前記容器蓋200は、外周面210が前記格納容器100の先端の開口部140に稠密に嵌合する外径を有し、上端のフランジ部220が前記格納容器100の開口部140の周囲のフランジ部150に当接することによって、前記格納容器100に所定深さまで挿入されて、これを密閉する。
前記格納容器100の中空状の貯留部130の内壁は、前記トンネル部110より大径に構成され、テーパー状に縮径した円錐状の溶液溜まり180を経て、前記トンネル部110に連なる。また、前記格納容器100の前記トンネル部110より下方は、円錐状(テーパー状)に拡径して保存空間としてのシリンダー部160の一部となっている。
前記格納容器100の下部外周には、雄ねじ部170が形成され、この雄ねじ部170は、前記密閉容器300の内周の雌ねじ部320にねじ込まれる。また前記密閉容器300の底部には、前記格納容器100および密閉容器300と軸線を一致させて密閉容器軸部310が設けられている。この密閉容器軸部310の先端は、前記格納容器100のシリンダー部160の内径に対応する外径を有するピストン状をなし、前記シリンダー部160内面に稠密に接触した状態でスライド移動することができる。
前記格納容器100、密閉容器300は、製作工の容易さ、および、雄ねじ部170と雌ねじ部320との回転および回転に伴う密閉容器軸部310の回転を伴う動作を考慮して、横断面真円形で形成されるが、相対回転を伴わない個所については、真円以外の横断面形状であっても良く、例えば、格納容器100、密閉容器300の外周やフランジ部150等の形状を取り扱い性向上の目的で、多角形状や非真円状、あるいは適宜凹凸部を設けても良い。
さらに、前記格納容器100の開口部140には、前記容器蓋200に代えて、図2に示す採血チューブ400が取付可能である。
この採血チューブ400は、全体として円錐状をなす筒であって、基端部410の外周が前記格納容器100の開口部140に稠密に挿入される外径を有している。また基端部410の周囲には、前記フランジ部150に接触するフランジ部420を有し、採血チューブ内壁430の下部は、前記格納容器の開口部140と連通する開口部440となっている。この開口部440は、例えば、内径が8mm~15mmに形成される。前記採血チューブ400の先端にも開口部440が設けられ、この開口部440は、チューブキャップ500を被せることによって密閉されるようになっている。前記開口部440は、例えば内径0.5mm~1.5mmに形成される。
さらに、前記採血チューブ400の内周または外周には、外部から採血量を確認する指標となるガイド線450が形成されている。
前記格納容器100および採血チューブ400は、例えば、ポリカーボネイトやアクリロニトリルブタジエンスチレンなど透明、硬質な高分子化合物素材で製作されることが好ましく、血液採取、血液分離、血液保管の様子を外部から容易に視認することができる。
以上、一実施形態の構造を要約すれば、吸引した試料を格納、遠心分離して遠心分離後の血漿を密閉するための格納容器100と、この格納容器300の下部に遠心分離された血球を格納密閉するための血球量の調整が可能な密閉容器300を細径のトンネル部110で連結し、分離後に血球と血漿を物理的に隔離するために前記トンネル部110を閉じる仕切り具としてのストッパー600からなる連結容器であり、格納容器100の上部には、試料を吸引するための先端に内径がテーパー状の採血チューブ400を連結することができるよう構成されている。
上記一実施形態の血液保存容器の作用について、これを利用した血液採取装置による採血の手順とともに説明する。
前記格納容器100には、図1(b)に示すように、添加剤溶液20を充填することができる。前記格納容器100にあらかじめ充填される添加剤としての水溶液は、生理理食塩水、リン酸バッファー、グッドバッファーなどの溶液にEDTA、ヘパリンなどの抗凝固剤、フッ化ナトリウムなど、血液の保存に必要な添加剤をあらかじめ所定量溶解した溶液であって、検査項目に応じてあらかじめテストに基づいて決められた濃度の溶液であり、採血検体量に対応して通常200μリットル~500μリットルが充填される。添加剤溶液20を充填した後の格納容器100は、前記チューブキャップ500で密閉された採血チューブ400、あるいは、前記採血チューブ400に代えて挿入された前記容器蓋200で密閉され、採血時まで保管される。
前記添加剤は、原料のままではなく、所定濃度の溶液として管理することによって、微量検体に対応する添加剤濃度の管理を容易にすると同時に、容器内壁の親水性を維持することが可能となる。
なお添加剤溶液20は、採血直前に容器外に廃棄されるが、貯留部130の内壁および採血チューブ内壁430には、これらが有する親水性に依り、所定量の添加剤が残留した状態とされる。
図6に示すように、前記格納容器100は、採血に際し、先端に採血チューブ400を連結した状態で使用する。この使用により、吸引した血液を分注することなく、そのまま格納容器100内に移動、格納することができる。また前記格納容器100内に収容された添加剤溶液20は、図6(a)に示すように、前記採血チューブ400の先端を上向きにした状態では格納容器100の下部に溜まり、また、下向きにした状態では、採血チューブ400内にほぼ全量が収容される。
採血に際して、採血チューブ400を格納容器100に連結して使用する場合は、
(1)前記格納容器100の基端部に前記密閉容器300をねじ込むことにより、前記格納容器100の基端部が密閉される。この密閉容器300のねじ込みに伴い、前記密閉容器軸部310が前記格納容器100のシリンダー部160内を先端方向へ移動して行き、該シリンダー部160の上端近くに配置される。
(2)前記格納容器100の先端にチューブキャップ500が被せられた採血チューブ400を連結し、血液採取装置全体を図6(b)に示すように転倒状態とし、あらかじめ格納容器100内に充填された添加剤溶液20で採血チューブ内壁430をウエット状態にする。
(3)チューブキャップ500を外して血液採取装置全体をタッピングし、採血チューブ400の先端の開口部440から添加剤溶液を外部に吐出する。添加剤溶液を吐出する。(4)採血チューブ400の先端を血液1Bに横下から接触させると、重力により、血液が流入する。これらの操作により、採血時に採血チューブ400の内壁の親水性が確保され、先端に内径0.5mm~1.5mmと比較的広い開口部440をもった傾斜構造の採血チューブ400を使用してスムーズな血液吸引を実現することができる。
なお図7において、符号2は先端方向から見た指先の表面を示す。一般に、指の表面は凸曲面状であるが、説明の便宜上、平面状に表現した。前記(3)の手順の前に、指先に針等を刺して出血させると、出血した血液が符号1Aで示すように、表面張力と重力との均衡によって水滴様となっている。この水滴様の血液1Aに前記採血チューブ400の先端が入ることにより、前述の表面張力と重力との均衡が崩れ、指2から採血チューブ400へ血液が流入することができ、指先2の表面の血液1Aから採血チューブ400内に符号1Bで示した血液のように取り込まれる。
図8(a)(b)に示すように、採血後に採血チューブ400の先端をチューブキャップ500によって閉鎖し、ストッパー600を回してトンネル部110から退避させておき、この採血チューブ400を連結した格納容器100を転倒して混和した後、採血チューブ400内の血液の全量を格納容器100に移動させる。採血チューブ内壁430、貯留部130の内壁に付着した添加剤成分を吸引した血液1Bと混和させることで、採取した血液1Bを適正な保存状態で管理することができる。
図8(b)に示すように、前記格納容器100に血液1Bを移動させた後、前記格納容器100から採血チューブ400を抜き取り、前記格納容器100の開口部140に容器蓋200を挿入すると、前記格納容器100が密閉され、図9(a)に示すように、内部に血液1Bが密封され、保存される。
前記格納容器100に移動した血液1Bは、その後、図9(b)に示すように、遠遠心分離される。この遠心分離は、比較的低速の3000rpm~4500rpm程度、より好ましくは3000rpm~3500rpmで2分前後、より好ましくは3分前後の条件で行われる。
この条件で遠心分離を行うことにより、格納容器100のトンネル部110によって生じる血液への負荷を軽減し、溶血の発生を抑制することができる。
前記遠心分離が完了した後、図9(c)に示すように、前記ストッパー600を前記格納容器100のトンネル部110に押し込み、これを封鎖することで、前記格納容器100と密閉容器300とに血漿部と血球部とを物理的に隔離することができる。
ここで、血球部と血漿部とを効率的に物理分離するためには、あらかじめ対象血液の量とヘマトクリット値とを知っておくことが好ましい。しかしながら、一般的に微量採血を用いる場合において、このような採血条件を設定することは困難である。
一実施形態の血液保存容器は、前記密閉容器300の血球保存容量を採血前後、遠心分離前後に前記格納容器100の雄ねじ部170と前記密閉容器300の雌ねじ部320との回転に伴うピッチに相当する距離にわたって前記密閉容器軸部310を上下(格納容器100,密閉容器300の軸線方向)へ移動させることにより再調節することができる。したがって、あらかじめ採血条件を定めなくても、分離状態を確認しながら効率の良い血漿、血球の分離検体を作成することができる。前記密閉容器300の調整機構によれば、求める精度に応じて雄ねじ部170、雌ねじ部320の回転あたりのピッチを適切に設定することにより、例えば、一回転、あるいは数分の一回転という利用者が容易に操作することが可能な回転角度(あるいは回転数)あたり2~3μリットル単位での容量の調整が可能となる。
なお、前記格納容器100と密閉容器300との間のねじに代えて、これらの間の嵌合深さ(密閉容器軸部310の挿入深さ)を調整することができる他の構成、例えば、後述の他の実施形態に示すねじにより操作する構成や、操作者が感知可能なクリック感を有する微小な凹凸嵌合部を設ける等の構成を採用しても良い。
一実施形態では、例えば、血液検体の血球比率が当初の設定値より大きく、遠心分離後に血球の一部が前記格納容器100内に残った場合には、前記密閉容器300の容量を大きく、逆に採血量が不足気味などで血漿量が少ない場合には、前記密閉容器300を回転させて密閉容器軸部310の位置を調整し、前記シリンダー部160の有効容量を小さく調節した上で再遠心分離することで、血漿、血球分離を的確に完了することができる。この遠心分離後の容量調整機能を使用すると、最初の血球容量比率を女性35%、男性40%程度に小さく設定することも可能になり、結果、採血量が少ない高齢者採血などにおいて個々の血液検体毎に異なる血球容量を簡単に最適化させることができるなど、必要に応じて採血された血液中の血漿部を最大容量に近い容量まで分離することができる。
前記格納容器100および容器蓋200は、保管、運搬、操作、遠心分離に伴う外力に耐える適正な厚みと確実な密閉性を持っており、かつ前記容器蓋200を閉じた時の前記格納容器100内の空間容積を300μリットル~400μリットルと小さく維持することによって、検体保管時の水分蒸発などの環境要因による濃度変化を最小化している。これによって、検体輸送時の濃縮などのリスクを最小化することができる。なお、前記格納容器100の密閉性に関しては、減圧テストを行うことなどにより、所期の密閉性能を担保することが望ましい。
図10に示す検体測定時には、まず前記密閉容器300を前記格納容器100から外し、そのシリンダー部160に分注器具700を挿入して、格納容器100に保存された血球を分注して、HbA1c(ヘモグロビンA1c値)などの血球を試料とする項目を測定する。
図11に示す検体の測定時には、図11(a)に示すように、分離格納された血漿11を100μリットル~600μリットル、より好ましくは100μリットルから300μリットル程度の希釈液30を格納容器100に直接滴下して希釈し、よく混和する。希釈倍率は、同時測定する検査項目によって異なるが、通常30倍以下、より好ましくは10倍以下に設定される。前記格納容器100内の分離血漿を分注しないことで血漿量にかかわらず血漿11は全量そのまま試料としての利用が可能になる。これによって、検体測定時の希釈倍率を低下させることができ、検査精度の向上のみならず、検査対象項目数の拡大が可能になる。
図11(b)に示すように、前記格納容器100内の希釈液30は、既知濃度のマーカー物質をグッドバッファー、リン酸バッファー、生理食塩水などの水溶液に均等混和した液であり、血漿11を希釈するために用いる。希釈液に溶解するマーカー物質は血漿中に存在しない物質であり、水によく溶ける物質であり、高精度の吸光度測定が可能な物質であり、光・温湿度など環境への高い耐性を持った物質であることを特徴とする物質である。例えば、塩化コリンなどを利用することができる。
図11(c)に示すように、前記格納容器100に保存された非定量の希釈血漿40を均等混和した後に、格納容器100を直接生化学検査装置にセットして、該検査装置の吸引針900を前記格納容器の貯留部130へ挿入して試料を取り出し、生化学分析の1項目として希釈マーカー濃度の吸光度を測定する。このため、格納容器100は、図11に符号800で示す標準寸法の試験管に嵌る10mm~12mmの筒外径と該試験管800の開口の縁で容器を支えるために外に張り出した入口のフランジ部150を持ち、図11における格納容器内部の最下部に試料を保存する円錐状の溶液溜り180を持つ。
水溶液の希釈率は、一般に対象溶液を混和した後のマーカー含有量(吸光度)を希釈直前に測定した元水溶液のマーカー含有量(吸光度)で除すことによって求めることができる。混合血液中の希釈率の和は常に“1”となるので、血漿希釈率は、1から血溶液希釈率を減ずることで求めることができる。従って、血漿希釈倍率は、1を血漿希釈率で除することで算出することができる。同一検体を試料として同時測定された各検査項目の測定値に上記演算で求めた血漿希釈倍率を乗じた値が各検査項目の検査値となる。
ただし、本法によって検査値を求めることができる項目は、吸光度対濃度で表す項目の検量線が直線的であることが条件となる。もし、直線的な検量線が得られない場合は、希釈した対象域で検量線を再作成することによって対応することができる。
図12に示すように、一実施形態の血液採取保存分析容器は、POCT(Point Of Care Testing)機器と連動して、現場での即時検査用の採血器具として用いることができる。検査試料は、採取した全血あるいは遠心分離した血漿のいずれかを選択して利用する。全血試を用いる場合は、採血、混和後に検査機器の指定する受け皿にキャップをはずした採血チューブ400の先端から試料を吐出する。分離血漿を試料として用いる場合は、格納容器100を遠心分離し、ストッパー600で血球を隔離した後に、(a)に示すように、全血の場合と同様に受け皿に血漿を吐出することができる。採血チューブ400の先端に僅かに試料が残った場合は、採血チューブ400の先端を受け皿に触れ採血チューブ400を軽くタッピングすることで、(b)に示すように、ほぼ全量を吐出することができる。
図13を参照して本発明の他の実施形態について説明する。なお図13において、図1~12と共通の構成要素には同一符号を付し、説明を簡略化する。
図13に示す密閉容器300Aは、格納容器100の下部に取り付けられている。具体的には、格納容器100の外周に形成された環状溝部181に密閉容器300Aの内周の環状凸部330を嵌合させることにより取り付けられている。
前記密閉容器300Aは、中心に雄ねじ状の軸部340を有し、この軸部340の先端にはピストン部350を備える。前記軸部340の外周には、雌ねじ部360にねじ込まれる雄ねじ部370が形成されている。
上記他の実施形態にあっては、前記雌ねじ部360と雄ねじ部370との一方を他方に対して相対的に回転させることにより、前記ピストン部350をシリンダー部160内で中心軸に沿って移動させることができ、前記一実施形態と同様の操作で採血~分離を行うことができる。
ここで、前記ねじの回転をピストン350の軸線方向への移動に変換する機構として、下記(1)または(2)が採用される。
(1)環状凸部330と環状溝部181とが嵌合して密閉容器300Aと格納容器100とが固定された構造では、前記軸部340の回転により、シリンダー部160内でピストン部350が軸線方向へ移動することができる。この場合、軸部340に対してピストン部350が回転自在であればピストン部350が回転することなく軸線方向へ移動し、軸部340とピストン部350とが一体であれば、ピストン部350が回転しながら軸線方向へ移動する。
(2)前記密閉容器300Aと格納容器100とが前記環状溝部181内で環状凸部330をスライドさせながら回転可能な構造とし、前記軸部340の格納容器100(シリンダー部160)に対する回転(または軸部340に一体に固定されたピストン部350の回転)を規制する構造としておけば、密閉容器300Aを格納容器100に対して相対的に回転させることにより、この相対回転に伴って雄ねじ部370と雌ねじ部360との間に軸線方向への力が発生し、軸部340およびこれに連結されたピストン部350がシリンダー部160内を軸線方向に移動することができる。
上記一実施形態、あるいは、その要旨を逸脱しない範囲で変形した他の実施形態によれば、採血した血液中の血漿部を分注せずに検査試料として一滴の無駄なく利用することができるようになるため、従来の採血器具に比べて検査に必要な採血量を半減することとができる。例えば、生化学13項目を対象とした微量血液検査では、一般に10倍から15倍程度の希釈検査が行われており、最低でも15μリットル程度の血漿を必要とするため60μリットル以上の採血量を求められることが多いが、標準的なヘマトクリット値血液であれば各実施形態の採血具を使用することにより、30μリットル程度の採血で60μリットル採血時と同等の血漿量を採取することができ、かつその全量を検査試料とすることができる。
また、採取した血漿を直接マーカー入りの希釈溶液で希釈し、希釈率は事後測定することを可能とすることが可能となるため、一般的な微量採血検査のように採血量をあらかじめ決めて採血する必要がなく、検査する項目の組み合わせに応じて都度最低必要量の採血を行えばよく、利用者への侵襲性負担を軽減することができる。
以上、本発明の実施形態について図面を参照して詳述したが、具体的な構成はこの実施形態に限られるものではなく、本発明の要旨を逸脱しない範囲の設計変更等も含まれる。
本発明は、血液試料の採取、保存、分析の分野で利用することができる。
1.血液
2.指(指先)
11.血漿
12.血球
20.添加剤溶液
21.添加剤
30.希釈液
40.希釈血漿
100.格納容器
110.トンネル部
120.ねじ穴
130.(格納容器)貯留部
140.開口部
150.フランジ部
160.シリンダー部
170.雄ねじ部
180.溶液溜まり
181.環状溝部
200.容器蓋
210.外周面
220.フランジ部
300.300A.密閉容器
310.密閉容器軸部
320.雌ねじ部
330.環状凸部
340.軸部
350.ピストン部
360.雌ねじ部
370.雄ねじ部
400.採血チューブ
410.基端部
420.フランジ部
430.採血チューブ内壁
440.開口部
450.ガイド線
500.チューブキャップ
600.ストッパー
700.分注器具
800.試験管
900.吸引針(検査装置)

Claims (3)

  1. 採血された血液を格納、保存する血液保存容器であって、中空状に構成された格納容器と、該格納容器の端部に取り付けられる密閉容器とを備え、
    前記格納容器は、採血チューブに接続される開口を一端に有する採血空間と、該採血空間の他端に連なり、採血空間より横断面が小さい分離通路と、該分離通路に一端が連なり、該分離通路より横断面が大きく、他端が開口されたシリンダー状の保存空間と、を有し、
    前記密閉容器は、前記格納容器の端部に前記保存空間の軸線方向に沿って移動可能に被せられるものであって、移動とともに、前記保存空間の内面に稠密に接触した状態で前記軸線方向へ移動する密閉容器軸部を有する、
    血液保存容器。
  2. 前記分離通路には、前記採血空間と、保存空間とを連通または遮蔽するストッパーが該分離通路および前記保存空間の軸線と交差する方向へ移動可能に設けられた、
    請求項1に記載の血液保存容器。
  3. 請求項1または2のいずれか一項に記載の血液保存容器と、
    該血液保存容器の前記格納容器の一端に前記格納容器を密閉する容器蓋に代えて着脱可能に取り付けられる採血チューブと、
    を備え、
    該採血チューブの先端は、試料となる血液が流入する開口を有し、該採血チューブの基端は、前記格納容器に接続される開口を有する、
    血液採取器具。
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* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
CN118356191A (zh) * 2024-06-19 2024-07-19 北京安吉贝玛健康科技有限公司 一种检验科自助指尖采血装置

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