JP2023062755A - 照明装置 - Google Patents

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Masahiro Wasai
陽平 橋本
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Abstract

【課題】輝度ムラを低減することができる照明装置を提供する。【解決手段】照明装置1は、照明光31によって照明される照明領域23を有するパネル2と、照明光31を出力する光源3と、パネル2と光源3の間であって光源3の光軸30と交差するように配置され、照明光31を拡散して照明領域23の中央領域23aの輝度を下げる形状を上面50及び下面51の少なくとも一方に有する中央部53、及び中央領域23aを囲む周辺領域23bに向けて照明光31を反射する形状を有する周辺部54を有するライトガイド5と、を備えて概略構成されている。【選択図】図1

Description

本発明は、照明装置に関する。
従来の技術として、発光素子を有する発光モジュールと、発光素子の光の出射側に設けられた孔を有する保持部と、孔の内部に設けられた光学素子と、を備えた車両用照明装置が知られている(例えば、特許文献1参照。)。
この車両用照明装置の光学素子は、例えば、配光特性などの光学特性を制御するものや、所望の位置に光を導くものなどが用いられる。
特開2017-27883号公報
このような従来の車両用照明装置は、例えば、光学素子が柱体のライトガイドである場合、発光素子の直上とその周辺とで輝度差が生じて輝度ムラとなる。この輝度ムラの低減方法としては、例えば、発光素子と光学素子を離したり、光学素子に拡散材を含有させたりするなどの方法がある。しかしこのような従来の車両用照明装置は、輝度ムラを低減するために距離を離すと小型化が難しくなると共に輝度が低下し、拡散材を含有させると輝度が低下する問題がある。
従って本発明の目的は、輝度ムラを低減することができる照明装置を提供することにある。
本発明の一態様は、照明光によって照明される照明領域を有するパネルと、照明光を出力する光源と、パネルと光源の間であって光源の光軸と交差するように配置され、照明光を拡散して照明領域の中央領域の輝度を下げる形状を上面及び下面の少なくとも一方に有する中央部、及び中央領域を囲む周辺領域に向けて照明光を反射する形状を有する周辺部を有するライトガイドと、を備えた照明装置を提供する。
本発明によれば、輝度ムラを低減することができる。
図1(a)は、照明装置の上面図の一例であり、図1(b)は、照明装置の断面図の一例である。 図2(a)及び図2(b)は、ライトガイドの斜視図の一例である。 図3(a)~図3(c)は、ライトガイドの上面図、側面図及び下面図の一例である。 図4(a)及び図4(b)は、ライトガイドの側面部の寸法の一例に関する図である。 図5(a)及び図5(b)は、ライトガイドのB部分拡大図における中央上部の寸法の一例を示す図である。 図6(a)及び図6(b)は、ライトガイドのC部分拡大図における中央下部の寸法の一例を示す図である。 図7(a)は、照明光に関するシミュレーションの一例を示す図であり、図7(b)は、照明領域の輝度分布の一例を示す図である。 図8(a)及び図8(b)は、ライトガイドの変形例の一例である。
(実施の形態の要約)
実施の形態に係る照明装置は、照明光によって照明される照明領域を有するパネルと、照明光を出力する光源と、パネルと光源の間であって光源の光軸と交差するように配置され、照明光を拡散して照明領域の中央領域の輝度を下げる形状を上面及び下面の少なくとも一方に有する中央部、及び中央領域を囲む周辺領域に向けて照明光を反射する形状を有する周辺部を有するライトガイドと、を備えて概略構成されている。
この照明装置は、パネルの中央領域の輝度を下げると共に拡散された照明光を周辺領域に反射して周辺領域との輝度差を抑制することができるので、この構成を採用しない場合と比べて、輝度ムラを低減することができる。
[実施の形態]
(照明装置1の概要)
図1(a)は、実施の形態に係る照明装置の上面図の一例であり、図1(b)は、図1(a)のA-A線で切断した照明装置の断面を矢印方向から見た断面図の一例である。図2(a)は、実施の形態に係るライトガイドの一例を上面側から見た斜視図であり、図2(b)は、ライトガイドの一例を下面側から見た斜視図である。なお以下に記載する実施の形態に係る各図において、図形間の比率や形状は、実際の比率や形状とは異なる場合がある。
本実施の形態の照明装置1は、一例として、車両に搭載されている。この照明装置1は、一例として、ステアリングスイッチの機能を示すマークを照明するように構成されているがこれに限定されない。
照明装置1は、図1(a)及び図1(b)に示すように、照明光31によって照明される照明領域23を有するパネル2と、照明光31を出力する光源3と、パネル2と光源3の間であって光源3の光軸30と交差するように配置され、照明光31を拡散して照明領域23の中央領域23aの輝度を下げる形状を上面50及び下面51の少なくとも一方に有する中央部53、及び中央領域23aを囲む周辺領域23bに向けて照明光31を反射する形状を有する周辺部54を有するライトガイド5と、を備えて概略構成されている。
なお変形例としてライトガイド5は、パネル2の裏面21に照明光31を拡散するシートを備えていても良い。また本実施の形態は、輝度を下げる形状を上面50及び下面51の両方に備えているがこれに限定されず、光源3の指向角などに応じて少なくとも一方に備えていても良い。
(パネル2の構成)
パネル2は、照明光31が透過するポリカーボネートなどの透明な樹脂材料を用いて形成されている。このパネル2は、一例として、表面20に照明光31を透過させない遮光膜を有し、この遮光膜を部分的に除去することによって照明対象であるマーク22が形成されている。
マーク22は、一例として、車載装置の音量を上げる機能を示している。このマーク22は、遮光膜が除去されているので照明光31が出射し、照明される。
照明領域23は、図1(a)に示すように、マーク22を囲む円形の領域である。この照明領域23の中心の下方には、光源3が配置されている。従って光源3の光軸30は、照明領域23の中心を貫通している。
照明領域23の中央領域23aは、一例として、照明領域23の中央の領域であって円形状を有し、ライトガイド5の中央部53の直上の領域である。また周辺領域23bは、一例として、照明領域23から中央領域23aを除いた領域であって円環形状を有し、ライトガイド5の周辺部54の直上の領域である。
(光源3の構成)
光源3は、一例として、白色や青色などの照明光31を出力するLED(Light Emitting Diode)素子である。この光源3は、図1(b)に示すように、基板4に配置されている。この基板4は、プリント配線基板である。
光源3は、一例として、中央下部53bの後述する中央凹面550、第1の凹溝551、第2の凹溝552、第1のV溝553及び第2のV溝554に照明光31が出力されるような指向角を有することが好ましい。光源3は、図1(b)に示すように、ライトガイド5の下面51以下に配置されるがこれに限定されず、中に配置されても良い。
(ライトガイド5の構成)
図3(a)は、実施の形態に係るライトガイドの上面図の一例であり、図3(b)は、側面図の一例であり、図3(c)は、下面図の一例である。図4(a)は、実施の形態に係るライトガイドの断面図の一例であり、図4(b)は、ライトガイドの側面部の寸法の一例に関する図である。図5(a)は、図4(b)に示すB部分拡大図の一例であり、図5(b)は、B部分拡大図における中央上部の寸法の一例を示す図である。図6(a)は、図4(b)に示すC部分拡大図の一例であり、図6(b)は、C部分拡大図における中央下部の寸法の一例を示す図である。図7(a)は、実施の形態に係る照明装置の照明光に関するシミュレーションの一例を示す図であり、図7(b)は、照明領域の輝度分布の一例を示す図である。図4(b)、図5(b)及び図6(b)は、角度などの寸法を図示するために符号を最小に止め、図4(a)、図5(a)及び図6(a)に図示している。
ライトガイド5は、一例として、ポリカーボネートやアクリルなどの透明な樹脂材料、又はガラスなどによって形成されている。本実施の形態のライトガイド5は、一例として、図2(a)及び図2(b)に示すように、主要部分が三角錐形状を有しているがこれに限定されない。例えば、ライトガイド5は、パネル2に複数のマークが設けられている場合、複数のライトガイド5の上部が繋がって主要部分が連なった一体的な形状とされても良い。
ライトガイド5は、光軸30の周辺、つまり中央領域23aの輝度を低下させる中央部53と、周辺領域23bに向けて照明光31を反射して中央領域23aと周辺領域23bの輝度差を抑制する周辺部54とを備えて概略構成されている。
中央部53は、一例として、図1(b)に示すように、上部に中央上部53a、下部に中央下部53bを有する柱体である。周辺部54は、一例として、中央部53を囲む部分、つまりライトガイド5から中央部53を除いた部分である。
・中央部53の中央上部53aの構成
中央部53は、光軸30を中心とした同心円状の複数の凸部を上面50に有している。またライトガイド5は、光軸30が貫通する上面50の中央面530が凸面又は凹面である。
本実施の形態の複数の凸部は、図3(a)、図4(a)及び図4(b)に示すように、第1の凸部531~第5の凸部535である。第1の凸部531~第5の凸部535は、光軸30が中央を貫通する中央面530を中心に同心円状に位置している。本実施の形態の中央面530は、上に凸となる凸面であるが後述するようにこの形状に限定されない。
また周辺部54は、中央部53を囲むように設けられた円環状の円環溝540を上面50に有している。この円環溝540は、第5の凸部535に隣接している。
第1の凸部531~第4の凸部534は、図2(a)、図5(a)及び図5(b)に示すように、光軸30側の内側面に対向する外側の外側面が凹面形状を有している。なお第5の凸部535は、一例として、円環溝540の壁となるので、凹面形状ではなく平面となっている。
具体的には、第1の凸部531は、光軸30側の内側面531aに対向する外側の外側面531bが凹面形状を有している。同様に、第2の凸部532~第4の凸部534は、光軸30側の内側面532a~内側面534aに対向する外側の外側面532b~外側面534bが凹面形状を有している。なお上述のように、第5の凸部535は、内側面535aと対向する外側面535bが平面とされている。
外側面531b~外側面534bは、図5(a)及び図5(b)に示すように、光軸30から離れるに従って曲率が大きくなる。また内側面531a~内側面534aは、上面50からの角度が光軸30から離れるに従って小さくなる。なお内側面535aの角度は、内側面531a~内側面534aよりも小さい。従って内側面531a~内側面535aは、上面50からの角度が光軸30から離れるに従って小さくなる。
具体的には、中央面530の曲率R、外側面531bの曲率R~外側面534bの曲率Rは、一例として、図5(a)及び図5(b)に示すように、以下の関係を有している。
<R<R≦R<R
また内側面531aの角度θ~内側面535aの角度θは、一例として、図5(a)及び図5(b)に示すように、以下の関係を有している。なお角度θ~角度θは、上面50を基準とした角度である。
θ<θ<θ<θ<θ
さらに凸部間の溝の深さは、第4の凸部534と第5の凸部535の間の溝を除き、光軸30から離れるに従って深くなる。具体的には、第1の凸部531と第2の凸部532、第2の凸部532と第3の凸部533、及び第3の凸部533と第4の凸部534の間の溝の深さh~hは、一例として、図5(a)及び図5(b)に示すように、以下の関係を有している。
<h<h
なお第4の凸部534と第5の凸部535の間の溝の深さをhとすると、一例として、h<h<hとなる。
円環溝540の内側の側面となる第5の凸部535の外側面535bは、図5(a)及び図5(b)に示すように、上面50を基準とした角度がθとなる。この角度θは、第5の凸部535の内側面535aの角度θよりも大きくされている。円環溝540は、内側下部縁541と外側下部縁542の高さが異なって光軸30側に角度θ、傾いている。この角度θは、一例として、数度である。
第1の凸部531~第5の凸部535の頂点の直径φ~直径φ、円環溝540の内側下部縁541の直径φ、円環溝540の外側下部縁542の直径φ、円環溝540の上部縁543の直径φ、及びライトガイド5の上面50の直径φは、図3(a)に示すように、光軸30を中心とした直径であり、徐々に大きくなっている。
第1の凸部531~第5の凸部535の直径φ~直径φは、一例として、直径の増加幅が同じ、つまり第1の凸部531と第2の凸部532の直径の差(φ)、第2の凸部532と第3の凸部533の直径の差(φ)、第3の凸部533と第4の凸部534の直径の差(φ)、及び第4の凸部534と第5の凸部535の直径の差(φ)が同じとされている。
円環溝540は、上部が下部よりも開いている。また上面視における第5の凸部535と円環溝540の内側下部縁541の幅(直径φと直径φの差)は、一例として、外側下部縁542と上部縁543の幅(直径φと直径φの差)よりも広くされている。
中央上部53aは、図7(a)に示すように、上述の関係に基づく形状により、ライトガイド5の内部を伝播する照明光31を中央領域23aのみならず周辺領域23bにも拡散させている。
・中央部53の中央下部53bの構成
中央部53は、図6(a)及び図6(b)に示すように、光軸30を中心とした同心円状であって凹面により形成された複数の凹溝を下面51に有している。本実施の形態の中央部53の下面51側、つまり中央下部53bは、複数の凹溝として第1の凹溝551及び第2の凹溝552を有している。
また中央部53は、図6(a)及び図6(b)に示すように、光軸30から離れた凹溝の外側に複数の溝を有している。本実施の形態の中央下部53bは、複数の溝として第1のV溝553及び第2のV溝554を有している。この第1のV溝553及び第2のV溝554は、一例として、断面がV字形状を有している。
第1の凹溝551は、中央凹面550を中心としてその周囲に形成されている。この中央凹面550は、中心を光軸30が貫通し、ライトガイド5の内部側に凹む凹面として形成されている。従って中央下部53bは、第1の凹溝551、第2の凹溝552、第1のV溝553及び第2のV溝554が中央凹面550を中心として同心円状に、かつ階段状に設けられている。
この中央凹面550、第1の凹溝551、第2の凹溝552は、一例として、図7(a)に示すように、光源3から出力された照明光31の光路を中央上部53aの中央面530、第1の凸部531~第5の凸部535及び円環溝540の方向に変更するように構成されている。
また第1のV溝553及び第2のV溝554は、一例として、図7(a)に示すように、光源3から出力された照明光31の光路を側面部52の方向に変更するように構成されている。
中央凹面550、第1の凹溝551及び第2の凹溝552は、一例として、図6(a)及び図6(b)に示すように、曲率R、曲率R及び曲率Rとなる曲面が円環状に繋がって形成されている。この曲率は、一例として、以下の関係を有している。
≦R<R
また中央凹面550、第1の凹溝551、第2の凹溝552、第1のV溝553及び第2のV溝554は、一例として、図6(a)及び図6(b)に示すように、溝の幅がL~Lである。この幅L~幅Lは、一例として、以下の関係を有している。
<L≦L≦L<L
さらに中央凹面550、第1の凹溝551、第2の凹溝552、第1のV溝553及び第2のV溝554は、一例として、図6(a)及び図6(b)に示すように、下面51からの距離がL~Lである。この距離L~距離Lは、一例として、以下の関係を有している。
<L<L<L
また中央凹面550と第1の凹溝551の距離の差(L-L)、第1の凹溝551と第2の凹溝552の距離の差(L-L)、第2の凹溝552と第1のV溝553の距離の差(L-L)は、一例として、小さくなっている。
第1のV溝553は、斜面となる内側面553aの下面51からの角度がθである。また第2のV溝554は、斜面となる内側面554aの下面51からの角度がθである。この角度θ及び角度θは、一例として、以下の関係を有している。
θ<θ
また第1のV溝553は、外側面553bの下面51からの角度がθ10である。また第2のV溝554は、外側面554bの下面51からの角度がθ11である。この角度θ10及び角度θ11は、一例として、同角度であり、垂直、又は垂直に近い角度である。
第1のV溝553の外側面553bから入射した照明光31は、一例として、図7(a)に示すように、主に第3の反射面523及び第4の反射面524の方向に光路を変更され、第3の反射面523及び第4の反射面524により周辺領域23bに全反射される。
また第2のV溝554の外側面554bから入射した照明光31は、一例として、図7(b)に示すように、主に第1の反射面521及び第2の反射面522の方向に光路を変更され、第1の反射面521及び第2の反射面522により周辺領域23bに全反射される。
つまり第1のV溝553及び第2のV溝554は、第1の反射面521~第4の反射面524の方向に照明光31を導くと共に全反射するように、角度θ~角度θ11などに基づく形状が調整される。
・周辺部54の構成
周辺部54は、側面部52が上面50より下面51側の直径が小さくなる形状を有すると共に下面51を基準とした角度が異なり、周辺部54の上面50の方向に照明光31を反射する複数の反射面と、反射面間を接続する複数の接続面と、を備えている。
この反射面は、照明光31を全反射すると共に下面51を基準とした角度が光軸30から離れるに従って大きくなる。また接続面は、下面51を基準とした角度が光軸30から離れるに従って大きくなる。
本実施の形態の反射面は、一例として、図4(a)及び図4(b)に示すように、第1の反射面521~第4の反射面524である。また本実施の形態の接続面は、一例として、図4(a)及び図4(b)に示すように、第1の接続面525~第3の接続面527である。
第1の接続面525は、第1の反射面521と第2の反射面522の間に設けられている。第2の接続面526は、第2の反射面522と第3の反射面523の間に設けられている。第3の接続面527は、第3の反射面523と第4の反射面524の間に設けられている。
第1の反射面521~第4の反射面524は、一例として、図4(b)に示すように、下面51を基準とした角度が角度θ12~角度θ15となる。この角度θ12~角度θ15は、一例として、以下の関係を有している。
θ12<θ13<θ14<θ15
第1の接続面525~第3の接続面527は、一例として、図4(b)に示すように、下面51を基準とした角度が角度θ16~角度θ18となる。この角度θ16~角度θ18は、一例として、以下の関係を有している。
θ16<θ17<θ18
第1の反射面521は、一例として、図3(b)に示すように、下面51側の直径がφ10であり、第1の接続面525側の直径がφ11である。第2の反射面522は、一例として、第1の接続面525側の直径がφ12であり、第2の接続面526側の直径がφ13である。第3の反射面523は、一例として、第2の接続面526側の直径がφ14であり、第3の接続面527側の直径がφ15である。第4の反射面524は、一例として、第3の接続面527側の直径がφ16であり、上面50側の直径がφである。この直径φ、直径φ10~φ16は、一例として、以下の関係を有している。
φ10<φ11<φ12<φ13<φ14<φ15<φ16<φ
・シミュレーションについて
図7(a)及び図7(b)に示すシミュレーションの図は、厚みHが2.65mm、直径φが10mmのライトガイド5を使用している。図7(b)は、光軸30を中心としたXY座標における輝度分布を示している。
この照明装置1は、図7(a)及び図7(b)に示すように、X軸の輝度分布、及びY軸の輝度分布の差が少なく、中央領域23a及び周辺領域23bの輝度ムラが抑制されている。なお輝度ムラは、一例として、27%程度であった。
なおライトガイドの厚みを5mm、直径を10mmの柱体とした場合、輝度ムラは、50%程度であった。従って照明装置1は、ライトガイド5を用いることにより、凸部や反射面を備えない柱体のライトガイドを用いた場合と比べて、輝度ムラを低減することができる。
(ライトガイド5の変形例について)
図8(a)は、変形例に係るライトガイドの一例を示す図であり、図8(b)は、他の変形例に係るライトガイドの一例を示す図である。
図8(a)に示す変形例のライトガイド5は、中央上部53aの中央面530が凹面となり、中央下部53bの中央凹面550が上面50方向に長い楕円形状を有している点で実施の形態のライトガイド5と異なっている。
このライトガイド5は、光源3の光軸30方向の照明光31をさらに拡散させるように構成されている。
他の変形例としてのライトガイド5の周辺部54は、図8(b)に示すように、上面50が光軸30に向かって傾斜した形状を有している。またこのライトガイド5は、円環溝540の代わりに上面50が傾斜している。またこのライトガイド5は、実施の形態のライトガイドとは上面50の形状が異なっているので、さらに上面50側の側面部52に第4の接続面528と第5の反射面529が設けられている。この傾斜した上面50は、臨界角ではない照明光31を側面部52の方向に反射するものである。
(実施の形態の効果)
本実施の形態に係る照明装置1は、輝度ムラを低減することができる。具体的には、照明装置1は、パネル2の中央領域23aの輝度を下げると共に拡散された照明光31を周辺領域23bに反射して中央領域23aと周辺領域23bとの輝度差を抑制することができるので、この構成を採用しない場合と比べて、輝度ムラを低減することができる。また照明装置1は、ライトガイド5の上面50と下面51の距離、つまり厚みHを薄くできるので、小型化することができる。
ライトガイドは、拡散材を含有する場合、照明光が拡散材によって拡散するので、一部が臨界角で反射せずにライトガイドの外に漏れ、輝度が低下する。しかし照明装置1は、照明光31を側面部52の反射面で全反射させることができるので照明光31を漏れなく使用することができ、輝度ムラを抑制しつつ高輝度化することができる。
照明装置1は、中央部53が照明光31を拡散して中央領域23aの輝度を下げるので、この構成を採用しない場合と比べて、中央領域23aと周辺領域23bとの輝度差が相対的に抑制される。
照明装置1は、第1の凸部531~第4の凸部534の外側面531b~外側面534bが凹面となっているので、この構成を採用しない場合と比べて、より周辺領域23bに向けて照明光31を拡散して輝度ムラを抑制することができる。
照明装置1は、中央上部53aを囲む円環溝540によって第1の反射面521を全反射した一部の照明光31を反射するので、この構成を採用しない場合と比べて、中央領域23aと周辺領域23bの境界周辺の輝度を抑制し、輝度ムラを抑制することができる。
照明装置1は、中央下部53bの第1のV溝553及び第2のV溝554によって側面部52の方向に照明光31を導くことができるので、この構成を採用しない場合と比べて、側面部52によって全反射する角度に照明光31の光路を効率的に変更することができる。
照明装置1は、側面部52の第1の反射面521~第4の反射面524の角度が光軸30から離れるにつれて大きくなるので、この構成を採用しない場合と比べて、照明光31を全反射する角度にし易く、周辺領域23bにより多くの照明光31を反射して輝度ムラを抑制することができる。
以上、本発明のいくつかの実施の形態及び変形例を説明したが、これらの実施の形態及び変形例は、一例に過ぎず、特許請求の範囲に係る発明を限定するものではない。これら新規な実施の形態及び変形例は、その他の様々な形態で実施されることが可能であり、本発明の要旨を逸脱しない範囲で、種々の省略、置き換え、変更などを行うことができる。また、これら実施の形態及び変形例の中で説明した特徴の組合せの全てが発明の課題を解決するための手段に必須であるとは限らない。さらに、これら実施の形態及び変形例は、発明の範囲及び要旨に含まれると共に、特許請求の範囲に記載された発明とその均等の範囲に含まれる。
1…照明装置、2…パネル、3…光源、5…ライトガイド、23…照明領域、23a…中央領域、23b…周辺領域、30…光軸、31…照明光、50…上面、51…下面、52…側面部、53…中央部、53a…中央上部、53b…中央下部、54…周辺部、521~524…第1の反射面~第4の反射面、525~527…第1の接続面~第3の接続面、528…第4の接続面、529…第5の反射面、530…中央面、531~535…第1の凸部~第5の凸部、531a~535a…内側面、531b~535b…外側面、540…円環溝、541…内側下部縁、542…外側下部縁、543…上部縁、550…中央凹面、551…第1の凹溝、552…第2の凹溝、553…第1のV溝、553a…内側面、553b…外側面、554…第2のV溝、554a…内側面、554b…外側面

Claims (11)

  1. 照明光によって照明される照明領域を有するパネルと、
    前記照明光を出力する光源と、
    前記パネルと前記光源の間であって前記光源の光軸と交差するように配置され、前記照明光を拡散して前記照明領域の中央領域の輝度を下げる形状を上面及び下面の少なくとも一方に有する中央部、及び前記中央領域を囲む周辺領域に向けて前記照明光を反射する形状を有する周辺部を有するライトガイドと、
    を備えた照明装置。
  2. 前記中央部は、前記光軸を中心とした同心円状の複数の凸部を前記上面に有する、
    請求項1に記載の照明装置。
  3. 前記凸部は、前記光軸側の内側面に対向する外側の外側面が凹面形状を有する、
    請求項2に記載の照明装置。
  4. 前記外側面は、前記光軸から離れるに従って曲率が大きくなり、
    前記内側面は、前記上面からの角度が前記光軸から離れるに従って小さくなる、
    請求項3に記載の照明装置。
  5. 前記周辺部は、前記中央部を囲むように設けられた円環状の円環溝を前記上面に有する、
    請求項1乃至4のいずれか1項に記載の照明装置。
  6. 前記中央部は、前記光軸を中心とした同心円状であって凹面により形成された複数の凹溝を前記下面に有する、
    請求項1乃至5のいずれか1項に記載の照明装置。
  7. 前記中央部は、前記光軸から離れた前記凹溝の外側に複数の溝を有する、
    請求項6に記載の照明装置。
  8. 前記周辺部は、側面部が前記上面より前記下面側の直径が小さくなる形状を有すると共に前記下面を基準とした角度が異なり、前記周辺部の前記上面の方向に前記照明光を反射する複数の反射面と、前記反射面間を接続する複数の接続面と、を有する、
    請求項1乃至7のいずれか1項に記載の照明装置。
  9. 前記反射面は、前記照明光を全反射すると共に前記下面を基準とした角度が前記光軸から離れるに従って大きくなり、
    前記接続面は、前記下面を基準とした角度が前記光軸から離れるに従って大きくなる、
    請求項8に記載の照明装置。
  10. 前記周辺部は、前記上面が前記光軸に向かって傾斜した形状を有する、
    請求項1乃至4のいずれか1項に記載の照明装置。
  11. 前記ライトガイドは、前記光軸が貫通する前記上面の中央面が凸面又は凹面である、
    請求項1乃至10のいずれか1項に記載の照明装置。
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