JP2023062412A - 被災情報の管理提供システム - Google Patents

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Abstract

【課題】現地における正確な被災状況を把握できる、被災情報の管理提供システムを提供する。【解決手段】被災情報の管理提供システムは、公開されている震度分布情報から、建物の周辺の震度情報を取得する震度情報取得部26と、公開されている降水量の観測情報から、建物の周辺の降水量を取得する降水量取得部24と、公開されている洪水ハザードマップから、建物の周辺の周辺浸水情報を取得する洪水浸水分布取得部25と、建物に設置された定点カメラにより撮影された画像情報から、建物の周辺での、浸水の有無と、浸水時における水位を現地浸水情報として取得する浸水判定部27と、建物情報及び震度情報に基づき、建物の地震被害度を推定する建物地震被害推定部29と、降水量、周辺浸水情報、及び現地浸水情報を基に、浸水危険度を判定する浸水危険度判定部28と、を備える。【選択図】図7

Description

本発明は、個別の建物や複数の建物を含む周辺地域を対象とする、地震被害度、及び浸水危険度に関する被災情報を取得し、管理、提供する被災情報の管理提供システムに関する。
地震、洪水等の災害発生時に、被災状況を、より正確に把握するには、様々な情報を取得する必要がある。これに関し、様々な技術が提案されている。
例えば特許文献1には、基地局が発信する緊急速報メールを受信する送受信端末と、使用者が携帯し、送受信端末と通信する電子タグと、送受信端末と関連する連絡先を記憶する情報集約サーバと、を備え、送受信端末は、緊急速報メールを受信した場合、電子タグと通信可能となったときに緊急速報の情報を使用者に出力し、出力に対応して使用者から入力を受け付けた場合、緊急速報の情報が使用者に伝達された旨の情報を連絡先に出力する構成が開示されている。
また、特許文献2には、エリア内の防災、防犯、環境等の要因情報等に基づいた地域課題と、地域課題を有する1又は複数の地域と、地域課題に必要な地域情報とを関係づける情報配信等の地域情報システムで、地域課題と、地域と、地域情報等に関する範囲の重なる情報共有を行うべく、エリアにおける地域の地域課題の現在、状態等にあわせた地域情報の情報共有が可能な地域適合化を行う構成が開示されている。この構成においては、地域社会全体が抱える防災、防犯、安全、環境、過疎、地域活性などの地域課題に対し、即時の地域情報の対応と地域社会全体が自ら地域課題を解決していくための基礎となる地域情報の情報共有を図る。
特許文献1、2に開示された構成で取り扱われる情報は、気象庁をはじめとする省庁や地方自治体、各地区の自治会等が配信するものである。これらの情報は、都道府県、区市町村、地区等、ある程度の広さを有したエリアに関するものである。すなわち、特許文献1、2においては、配信される情報が広範囲の領域を対象としているため、当該領域内の各地点における情報の粒度が粗くなりがちである。したがって、実際に被災している状況下においては、これらの情報のみを基にして、例えば避難をするか否か、避難をするにしてもどのような経路で非難をするか、等を、容易には判断できない。
これに対し、特許文献3には、地図情報表示手段、拠点間通信用無線送受信手段、および操作手段からなる送受信用電子案内板と、地図情報表示手段、および拠点間通信用無線受信手段からなる受信専用電子案内板と、操作手段、および拠点間通信用無線送信手段からなる緊急情報送信手段とを備えた構成が開示されている。このような構成では、例えば、コンビニエンスストアやその他の売店、病院等の各拠点に地図情報を表示する電子案内板を設ける。近くの拠点間で、直接、無線を用いて通信することにより、防災や救援のための情報を送受信し、地域住民に知らせることができる。
現地における情報を、より正確、かつ詳細に提供することが望まれる。
特開2020-187719号公報 特開2007-299145号公報 特開2007-133473号公報
本発明が解決しようとする課題は、現地における正確な被災状況を把握できる、被災情報の管理提供システムを提供することである。
本発明者らは、被災情報の管理提供システムとして、コンビニエンスストアの建物を対象とする場合は、建物に新たに被災情報を取得するセンサ端末を設置することなく、公開中の震度分布情報、降水量の観測情報、洪水ハザードマップに基づく観測情報と、建物に設置された定点カメラで撮影された画像情報から、現地の浸水危険度、及び建物の地震被害度に関する被災情報が取得可能である点に着眼し、本発明に至った。
本発明は、上記課題を解決するため、以下の手段を採用する。
すなわち、本発明の被災情報の管理提供システムは、被災情報を取得し管理、提供する被災情報の管理提供システムであって、前記被災情報を確認したい建物の、構造種別及び階数情報を含む建物情報を入力するデータ入力部と、公開されている震度分布情報から、前記建物の周辺の震度情報を取得する震度情報取得部と、前記建物に設置された定点カメラと、前記建物情報及び前記震度情報に基づき、地表面加速度と建物地震被害との関係を示すデータベース、及び前記定点カメラの画像情報から、前記建物の地震被害度を推定する建物地震被害推定部と、を備えることを特徴とする。
このような構成によれば、被災情報を確認したい建物に設置された定点カメラの画像情報から、建物地震被害推定部が、公開されている震度分布情報から取得した建物の周辺の震度情報と、建物情報に基づいて、建物の地震被害度を推定する。
このようにして、建物の周辺における地震時の震度情報を取得することができる。
特に、定点カメラから得られる現地情報を基に、地震被害度が推定される。これにより、現地情報に基づいた、現地における正確な被災状況を把握することが可能となる。
また、本発明の被災情報の管理提供システムは、被災情報を取得し管理、提供する被災情報の管理提供システムであって、前記被災情報を確認したい建物の、建物位置及び標高を含む建物情報を入力するデータ入力部と、公開されている降水量の観測情報から、前記建物の周辺の降水量を取得する降水量取得部と、公開されている洪水ハザードマップから、前記建物の周辺の周辺浸水情報を取得する洪水浸水分布取得部と、前記建物に設置された定点カメラと、前記定点カメラにより撮影された画像情報から、前記建物の周辺での、浸水の有無と、浸水時における水位を現地浸水情報として取得する浸水判定部と、前記降水量、前記周辺浸水情報、及び前記現地浸水情報を基に、前記建物を含む当該建物の周辺の浸水危険度を判定する浸水危険度判定部と、を備えることを特徴とする。
このような構成によれば、被災情報を確認したい建物に設置された定点カメラの画像情報から、浸水判定部が、建物周辺での、浸水の有無、浸水時における水位を、現地浸水情報として取得する。そして、浸水危険度判定部が、公開されている降水量の観測情報に基づいて取得される降水量、公開されている洪水ハザードマップに基づいて取得される周辺浸水情報、及び現地浸水情報を基に、前記建物を含む当該建物の周辺の浸水危険度を判定する。
このようにして、建物の周辺における浸水時の浸水危険度を取得することができる。
特に、定点カメラから得られる現地情報を基に、建物を含む当該建物の周辺の浸水危険度が判定される。これにより、現地情報に基づいた、現地における正確な被災状況を把握することが可能となる。
また、本発明の被災情報の管理提供システムは、被災情報を取得し管理、提供する被災情報の管理提供システムであって、複数の建物の各々に設けられ、浸水情報、地震情報、及び火災情報のうち、少なくとも1つ以上の前記被災情報を取得するセンサ端末と、前記センサ端末で取得した前記被災情報を記録、管理する情報管理部と、前記情報管理部によって記録された、前記複数の建物の各々における前記被災情報から、前記複数の建物の各々の間の位置における被災状況を推定し、当該被災状況と、被災が観測された観測時間と、前記位置とを関連付けて、前記被災状況の変化を被災情報データベースに格納する情報統合部と、前記被災情報データベースに格納された被災状況を表示する情報表示部と、を備えることを特徴とする。
このような構成によれば、複数の建物の各々に設けられたセンサ端末が、浸水情報、地震情報、及び火災情報のうち、少なくとも1つ以上の被災情報を取得する。取得された被災情報は、情報管理部によって記録、管理される。情報統合部は、複数の建物の各々における被災情報から、複数の建物の各々の間の位置における被災状況を推定する。情報統合部は、推定された被災状況と、被災が観測された観測時間と、複数の建物の各々の間の位置とを関連付けて、被災状況の変化を被災情報データベースに格納する。
複数の建物のセンサ端末で取得された被災情報は、換言すれば、現地における被災情報である。すなわち、現地情報に基づき、複数の建物の各々の位置における被災状況を推定することができる。特に、上記のように情報統合部は、複数の建物の各々の間の位置における被災状況を推定する。したがって、センサ端末を備えた複数の建物の間の位置であっても、被災状況の推定を行うことができる。結果として、複数の建物の各々と、各建物の周辺を含んだ地域内において、現地における正確な被災状況を把握することが可能となる。
本発明の一態様においては、前記建物がコンビニエンスストアであり、本発明の被災情報の管理提供システムは、コンビニエンスストアの情報システム内に構築されている。
このような構成によれば、コンビニエンスストアは設置数が多いため、取得する現地情報の地域網羅性を高めることができる。
また、コンビニエンスストアには、防犯カメラが基本的に常設されており、当該防犯カメラを定点カメラや、場合によってはセンサ端末として使用すること、及び、コンビニエンスストアの情報システム内に管理提供システムが構築されることで、本システムの導入時におけるコストを低減することができる。
本発明によれば、現地における正確な被災状況を把握できる、被災情報の管理提供システムを提供することが可能となる。
本発明の実施形態に係る被災情報の管理提供システムの概略構成を示す図である。 第一実施形態において、各建物に設置される建物情報処理部の機能構成を示すブロック図である。 建物内における定点カメラの配置例を示す平面図である。 建物内の定点カメラで撮影した通路の画像の一例を示す図である。 建物内に設置された水位スケールの一例を示す図である。 建物内に設置された震度簡易表示器の一例を示す図である。 被災情報の管理提供システムを構成する情報管理装置の機能構成を示すブロック図である。 第二実施形態において、各建物に設置される建物情報処理部の機能構成を示すブロック図である。 建物の外部に設置された定点カメラ、センサ端末を示す図である。 建物にセンサ端末として設けられた、外部監視カメラを示す図である。 複数の建物から取得した被災情報に基づき、複数の建物の間の位置における被災状況を推定する場合の例を示す図である。
本発明は、個別の建物、または複数の建物を含む周辺地域を対象とする、地震被害度、及び浸水危険度に関する被災情報を取得し、管理、提供する被災情報の管理提供システムである。
第一実施形態は、個別の建物を対象とし、公開中の震度分布情報、降水量の観測情報、洪水ハザードマップに基づく観測情報等と、建物に設置された定点カメラにより撮影された画像情報から、現地の浸水危険度、及び建物の地震被害度に関する被災情報を取得し、管理、提供する被災情報の管理提供システムである。第二実施形態は、複数の建物を含む周辺地域を対象とし、建物に被災情報を取得するセンサ端末を設置し、前記センサ端末で取得した被災情報に基づき、建物を含む周辺地域内での浸水危険度、及び建物の地震被害度に関する被災情報を取得し、管理、提供する被災情報の管理提供システムである。
以下、添付図面を参照して、本発明による被災情報の管理提供システムを実施するための形態について、図面に基づいて説明する。
本発明の実施形態に係る被災情報の管理提供システムの概略構成を示す図を図1に示す。
(第一実施形態)
図1は、第一実施形態(及び後に説明する第二実施形態)に係る、被災情報の管理提供システムの概略構成を示す図である。
図1に示されるように、被災情報の管理提供システム1Aは、建物5に設けられた建物情報処理部10Aと、情報管理装置20Aと、を主に備えている。本実施形態において、被災情報の管理提供システム1Aは、複数の建物5の内部や外部における被災の発生状況に関する情報を建物情報処理部10Aで収集し、収集した情報を情報管理装置20Aにネットワーク100を介して送信する。情報管理装置20Aは、各建物5の建物情報処理部10Aから受信した情報に基づき、各建物5自体、建物5の周辺における被災情報を管理、提供する。本実施形態において、複数の建物5としては、例えばコンビニエンスストアの建物を想定している。ただし、複数の建物5は、コンビニエンスストアに限らず、各種の店舗、公共施設、ビルディング、工場、倉庫等であってもよい。
建物5がコンビニエンスストアの場合には、被災情報の管理提供システム1Aは、コンビニエンスストアの情報システム内に構築され得る。
また、本実施形態においては、対象の建物5が複数である場合を説明するが、対象となる建物5は1つであってもよい。対象の建物5が1つの場合と複数の場合の、いずれにおいても、本実施形態においては、建物5ごとに、被災情報を取得し管理、提供する。
図2は、各建物に設置される建物情報処理部の機能構成を示すブロック図である。
建物情報処理部10Aは、建物5に設置される。図2に示すように、建物情報処理部10Aは、例えば、定点カメラ11と、通信部13と、を備えている。
図3は、建物内における定点カメラの配置例を示す平面図である。図4は、建物内の定点カメラで撮影した通路の画像の一例を示す図である。
図3に示すように、定点カメラ11は、建物5の内部に設置される内部定点カメラ11Aと、建物5の外部に設置される外部定点カメラ11Bと、を含んでいる。
内部定点カメラ11Aは、建物5の内部であるコンビニエンスストアの店内を撮影する。内部定点カメラ11Aは、例えば、建物5内に設置された陳列棚51の間の通路52を撮影する。内部定点カメラ11Aは、地震発生時に、例えば、図4に示されるように、陳列棚51から通路52に落下した商品Sの散乱状況を撮影する。内部定点カメラ11Aで撮影された通路52の画像により、通路52の床面52fに落下した商品の散乱状況に基づいて、現地における実際の震度を推定するための画像情報が提供される。また、内部定点カメラ11Aは、例えば、建物5の内部における壁面54、天井等を撮影する。内部定点カメラ11Aで、建物5内の壁面54や天井等を撮影した画像に基づき、地震発生時における建物5の損壊状況を把握することができる画像情報が提供される。また、内部定点カメラ11Aが建物5の内部を撮影した画像に基づき、建物5内における火災の発生の有無、その発生状況を視覚的に把握できる情報を提供できる。
例えば、建物5がコンビニエンスストアである場合には、コンビニエンスストアに常設された防犯カメラを、定点カメラ11として使用できる場合がある。
図5は、建物内に設置された水位スケールの一例を示す図である。
内部定点カメラ11Aは、例えば、図3に示すように、建物5内に設置された水位スケール53を撮影する。水位スケール53は、建物5内の壁面54等に設けられる。図5に示すように、水位スケール53は、例えば、建物5内に浸水した場合に、建物5内の床面52fからの水位を示す水位表示部53aと、床面52fからの水位に応じた浸水危険度のレベルと示す危険度レベル表示部53bと、を有している。危険度レベル表示部53bは、例えば、床面52fからの水位に応じて、「警戒水位」、「氾濫注意」、「避難判断」、「氾濫危険」等といった文言により、浸水危険度のレベルが表示されている。内部定点カメラ11Aにより撮影される画像に基づき、建物5内における浸水の発生状況が視覚的に把握できる画像情報が提供される。
図6は、建物内に設置された震度簡易表示器の一例を示す図である。
内部定点カメラ11Aは、例えば、図3に示すように、建物5内に設置された震度簡易表示器55を撮影する。震度簡易表示器55は、建物5内に設置されたカウンター56等の上面に載置されている。図6に示すように、震度簡易表示器55は、複数の球体55a~55cと、球体55a~55cを支持する台座55dと、を備えている。複数の球体55a~55cは、その重量が互いに異なっている。台座55dは、球体55a~55cの外径よりも小さい内径を有した孔55hを有している。通常時、球体55a~55cの底部は、孔55hに嵌まり込んでいる。震度簡易表示器55は、地震発生時の震度に応じ、孔55hから球体55a~55cが抜け出る。
球体55aの重量は、球体55a~55cのなかで最も軽く設定されている。球体55aの重量は、例えば、一定の震度(例えば震度4)で、球体55aが孔55hから抜け出るように、設定されている。球体55bの重量は、球体55aよりも重く、例えば、球体55aの場合よりも大きな一定の震度(例えば震度5)で、球体55bが孔55hから抜け出るように、設定されている。球体55cの重量は、球体55bよりも更に重く、例えば、球体55bの場合よりも大きな一定の震度(例えば震度6)で、球体55cが孔55hから抜け出るように、設定されている。このように、球体55a~55cの重量は、震度が大きくなるに伴い、球体55a~55cが孔55hから順次抜け出るように、設定されている。内部定点カメラ11Aにより撮影される震度簡易表示器55の画像に基づき、建物5内における地震の発生状況(震度)が視覚的に把握できる画像情報が提供される。
図3に示すように、外部定点カメラ11Bは、建物5の外部を撮影する。外部定点カメラ11Bは、例えば、建物5の外壁57、窓ガラス、自動ドア、駐車場や前面道路の路面58等を撮影する。地震発生時には、外部定点カメラ11Bで撮影した画像に基づき、建物5の損壊状況、建物5周辺の地盤の状態等の被災状況を把握することができる画像情報が提供される。また、浸水発生時には、外部定点カメラ11Bで撮影した画像に基づき、建物5の周囲における浸水の発生の有無、浸水時における水位を視覚的に把握できる画像情報が提供される。また、外部定点カメラ11Bは、建物5の外部を撮影した画像に基づき、建物5における火災の発生の有無、その発生状況を視覚的に把握できる情報を提供できる。
通信部13は、定点カメラ11(内部定点カメラ11A、外部定点カメラ11B)における画像データを、ネットワーク100を介して外部の情報管理装置20Aに送信する。ネットワーク100は、例えば、通信部13と情報管理装置20Aのデータ受信部22との間で、無線や有線による通信を行うことのできる公衆通信網等である。通信部13は、例えば、建物5の屋上にデータ通信を行うためのアンテナ13aを備えている。
図7は、被災情報の管理提供システムを構成する情報管理装置の機能構成を示すブロック図である。
図7に示すように、情報管理装置20Aは、データ入力部21と、データ受信部22と、情報管理部23と、降水量取得部24と、洪水浸水分布取得部25と、震度情報取得部26と、浸水判定部27と、浸水危険度判定部28と、建物地震被害推定部29と、地震被害データベース(データベース)30と、被災情報データベース31と、情報統合部32と、情報出力部33と、を機能的に備えている。情報管理装置20Aは、コンピュータ装置からなり、管理対象となる複数の建物5における被災情報の管理、提供を行う。
データ入力部21においては、管理対象となる、被災情報を確認したい建物5(管理対象となる建物5)に関する建物情報が入力される。データ入力部21は、コンピュータ装置に対して外部から情報入力を行うためのものであり、例えば、キーボード、マウス等である。データ入力部21は、各建物5の設計情報が記憶されたデータベース等から、建物情報を取得するようにしてもよい。建物5の建物情報としては、例えば、住所や位置座標等の建物5の位置(建物位置)、標高、構造種別(鉄骨造、鉄筋コンクリート造等)、及び階数情報を含む。建物情報は、例えば、建物5の規模、築年数等の情報を含んでいてもよい。
データ受信部22は、ネットワーク100を介して送信される、各建物5の定点カメラ11の画像データを受信する。
地震被害データベース(データベース)30には、地震が発生した際に生じる地表面加速度と、各建物5の建物地震被害との関係を示すデータが格納されている。このような関係を示すデータは、例えば、建物5の建物情報、地盤情報等に基づいて事前にシミュレーションを行うことで取得され得る。
被災情報データベース31には、情報管理装置20Aで行う処理に必要な様々な情報が格納される。例えば、被災情報データベース31には、データ入力部21に入力された各建物5の建物情報が格納される。また、被災情報データベース31には、各建物5の位置を含むエリアの地図情報が格納されている。また、被災情報データベース31には、各建物5において、地震、浸水等の被災が発生していない通常状態で建物5の内外を撮影した各定点カメラ11の画像データが格納されている。
また、被災情報データベース31には、各建物5が設置された位置における地盤情報として、地質等の情報が格納されている。この地盤情報は、建物5の設置工事の際に行った地質調査結果等を用いてもよいし、国土交通省が開示する地盤情報等を、ネットワーク100を介して取得してもよい。
情報管理部23は、データ受信部22によって受信した画像と、当該画像が撮影された時間(時刻)と、及び、当該画像を撮影した定点カメラ11が設けられた建物5の位置とを関連付けて、上記のような被災情報データベース31に格納する。
降水量取得部24は、ネットワーク100を介し、公開されている降水量の観測情報から、建物5の周辺の降水量を取得する。降水量取得部24は、建物5の位置情報に基づき、例えば、気象庁のホームページ等に公開されている降水量の観測情報から、現時点における建物5の周辺の降水量に関する情報を取得する。
公開されている降水量の観測情報は、降水量の数値であってもよいし、建物5の周辺を含む地域の地図上に、色分け等により降水量を視覚的に示す情報が表示された画像情報であってもよい。降水量の観測情報が降水量の数値である場合には、建物5の周辺の、例えば複数の地点における降水量の数値を、建物5の周辺の降水量として取得する。降水量の観測情報が画像情報である場合には、降水量取得部24は、当該画像に対し、例えば、公知のジオリファレンス技術によって地図上の座標情報(例えば緯度、経度等の情報)を付与する。そのうえで、各地点に相当する座標情報を基にして、画像内の当該地点に対応する降水量を抽出し、これを建物5の周辺の降水量として取得する。
ここで、降水量取得部24で取得する降水量の観測情報は、気象庁のホームページに限らず、同様の観測情報を提供する第三者機関(省庁、企業等)から取得してもよい。
降水量取得部24は、建物5の周辺の降水量を、被災情報データベース31に格納する。
洪水浸水分布取得部25は、ネットワーク100を介し、公開されている洪水ハザードマップから、建物5の周辺の周辺浸水情報を取得する。洪水浸水分布取得部25は、省庁、自治体等のホームページに公開されている、最新の洪水ハザードマップに基づき、建物5が設けられている位置を含む周辺のエリアにおける、浸水高さの推定値、浸水の継続時間の推定値等を、周辺浸水情報として取得する。この周辺浸水情報は、例えば、降水量に応じた浸水高さの推定値であってもよいし、そのエリアにおける浸水高さの最大値の推定値であってもよい。
洪水浸水分布取得部25は、公開されている洪水ハザードマップに対し、これを画像として扱って、例えば、公知のジオリファレンス技術によって地図上の座標情報(例えば緯度、経度等の情報)を付与する。そのうえで、各地点に相当する座標情報を基にして、画像内の当該地点に対応する浸水情報を抽出し、これを建物5の周辺の周辺浸水情報として取得する。
洪水浸水分布取得部25は、建物5の周辺の周辺浸水情報を、被災情報データベース31に格納する。
浸水判定部27は、定点カメラ11により撮影された画像情報から、建物5の内部を含む、周辺での、浸水の有無と、浸水時における水位を現地浸水情報として取得する。浸水判定部27は、内部定点カメラ11Aや外部定点カメラ11Bで撮影された建物5の内外の画像情報を、適宜の画像処理手法で解析することによって、建物5の周辺における浸水の有無を判定する。浸水判定部27は、浸水が発生していると判定された場合、例えば、内部定点カメラ11Aで撮影された水位スケール53の画像を、適宜の画像処理手法で解析することにより、水位スケール53における建物5内の水位を検出する。浸水判定部27は、検出された水位を、現地浸水情報として取得する。
浸水判定部27は、現地浸水情報を、被災情報データベース31に格納する。
浸水危険度判定部28は、被災情報データベース31を参照し、降水量取得部24で取得された現時点における降水量、洪水浸水分布取得部25で取得された周辺浸水情報、及び浸水判定部27で取得された現地浸水情報を基に、建物を含む当該建物の周辺の浸水危険度を判定する。この際に、浸水危険度判定部28は、洪水ハザードマップに基づく周辺浸水情報における浸水高さの推定値と、実際の降水量や現地浸水情報における水位とに基づいて、浸水危険度を判定する。
ここで、現地における情報である現地浸水情報を基にした、実際の値に近いと考えられる浸水高さを、真の浸水高さとしたときに、例えば、洪水ハザードマップに基づく周辺浸水情報における浸水高さの推定値と、真の浸水高さとの間に、大きな差異がある可能性がある。このような場合には、例えば推定値を真の浸水高さにより除算して相違係数を算出しておき、後日再度豪雨等が生じて、改めて浸水危険度を判定する際において、浸水高さの推定値をこの相違係数によって除算することで、浸水高さの推定値の精度を高めるようにしてもよい。
あるいは、浸水危険度判定部28は、現地浸水情報として、水位スケール53の画像を使用し、当該画像に基づき、水位スケール53に表示された浸水危険度のレベルに基づいて、浸水危険度を判定してもよい。
以上のようにすることで、現地の浸水状況に基づいた、より高精度な浸水危険度の判定が行える。
また、上記のように、降水量取得部24と洪水浸水分布取得部25が取得する各情報が画像情報であっても、当該画像には地図上の座標情報が付与されており、座標情報を介して、各地点と、当該地点における降水量や浸水情報が対応付けられているため、各地点における降水量や浸水情報を正確に取得可能である。このため、浸水危険度の判定精度が向上する。
震度情報取得部26は、ネットワーク100を介し、公開されている震度分布情報から、建物5の周辺の震度情報を取得する。震度情報取得部26は、地震発生時に気象庁のホームページ等に公開されている震度分布情報に基づき、建物5の位置を含む周辺のエリアにおける震度情報を取得する。
公開されている震度分布情報は、震度を表す数値情報であってもよいし、建物5の周辺を含む地域の地図上に、色分け等により震度の分布を視覚的に示す情報が表示された画像情報であってもよい。震度分布情報が数値である場合には、建物5の周辺の、例えば複数の地点における数値を、建物5の周辺の震度として取得する。震度分布情報が画像情報である場合には、震度情報取得部26は、当該画像に対し、例えば、公知のジオリファレンス技術によって地図上の座標情報(例えば緯度、経度等の情報)を付与する。そのうえで、各地点に相当する座標情報を基にして、画像内の当該地点に対応する震度を抽出し、これを建物5の周辺の震度情報として取得する。
震度情報取得部26は、建物5の周辺の震度情報を、被災情報データベース31に格納する。
建物地震被害推定部29は、被災情報データベース31を参照し、各建物5の建物情報と、震度情報取得部26で取得される震度情報とに基づき、建物5の地震被害度を推定する。建物地震被害推定部29は、各建物5の建物情報と、震度情報取得部26で取得される震度情報とに基づき、例えば、地表面加速度と建物地震被害との関係を示す地震被害データベース(データベース)30を使用して、建物5の地震被害度を推定する。
あるいは、建物地震被害推定部29は、地震被害データベース30に加えて、あるいは地震被害データベース30に替えて、定点カメラ11で撮影された画像の画像情報から、建物5の地震被害度を推定することもできる。例えば、内部定点カメラ11Aで撮影された通路52の画像と、被災情報データベース31に格納された通常時における通路52の画像とを、適宜の画像処理手法により解析することで、通路52の床面52fに落下した商品Sの散乱状況に基づいて、現地における実際の震度を推定し、地震被害度を推定することができる。また、内部定点カメラ11Aで、建物5内の壁面54や天井等を撮影した画像に基づき、地震発生時における建物5の損壊状況を把握するようにしてもよい。また、内部定点カメラ11Aにより撮影される震度簡易表示器55の画像に基づき、球体55aの状態を適宜の画像処理手法によって解析することで、建物5内における実際の震度を推定し、地震被害度を推定するようにしてもよい。また、外部定点カメラ11Bで撮影した画像に基づき、建物5の損壊状況、建物5周辺の地盤の状態等に基づき、地震被害度の判定を行うこともできる。建物地震被害推定部29では、これらの画像情報に基づく地震被害度の推定を行う場合、予め各定点カメラ11で通常時に撮影されて被災情報データベース31に格納された画像と、被災状況下で新たに撮影された画像とを比較するようにしてもよい。
上記のようにして、定点カメラ11で撮影された画像を基に震度を推定する場合において、推定された震度、すなわち現地における情報を基に推定された、実際の値に近いと考えられる震度を、真の震度としたときに、例えば、公開された震度分布情報に基づく震度情報における震度の値と、真の震度との間に、大きな差異がある可能性がある。このような場合には、例えば震度情報における震度の値を真の震度により除算して相違係数を算出しておき、後日再度地震が生じて、改めて地震被害度を判定する際において、震度情報における震度の値をこの相違係数によって除算することで、震度情報における震度の値の精度を高めるようにしてもよい。
以上のようにすることで、現地の地震被害状況に基づいた、より高精度な地震被害度の判定(推定)が行える。
また、上記のように、震度情報取得部26が取得する震度分布情報が画像情報であっても、当該画像には地図上の座標情報が付与されており、座標情報を介して、各地点と、当該地点における震度が対応付けられているため、各地点における震度を正確に取得可能である。このため、地震被害度の判定精度が向上する。
情報統合部32は、浸水危険度判定部28、建物地震被害推定部29によって生成、推定された各情報を、統合、管理して、統合被災情報として、被災情報データベース31に格納する。対象となる建物5が複数ある場合には、情報統合部32は、同一エリアに存在する複数の建物5における被災情報を、これら複数の建物5が位置するエリアの地図情報と関連付けて統合してもよい。情報統合部32は、降水量取得部24で取得した降水量の観測情報(観測マップ)、洪水浸水分布取得部25で取得した洪水ハザードマップ、及び震度情報取得部26で取得した震度情報を各建物5の位置が含まれる地図情報に重ねた画像情報を生成してもよい。
情報出力部33は、情報統合部32によって統合され、被災情報データベース31に格納された統合被災情報を、外部に出力する。対象となる建物5が複数ある場合には、情報出力部33は、情報統合部32によって統合された、同一エリアに存在する複数の建物5における統合被災情報を、これら複数の建物5が位置するエリアの地図情報に関連付けて外部に出力してもよい。
情報出力部33は、情報統合部32によって被災情報データベース31に格納された情報を、ネットワーク100を介して外部に出力する。情報出力部33は、外部の端末80に情報を出力する。
外部の端末80は、例えば、スマートフォン端末、タブレット型端末等であり、情報管理装置20Aから送信された情報が表示可能なモニター画面等の情報表示部81を備えている。端末80の利用者は、例えば、建物5(コンビニエンスストア)の所有者、スタッフ、コンビニエンスストアの運営会社の社員等である。端末80の利用者としては、例えば、各建物5の周辺に居住する住民等であってもよい。情報出力部33は、利用者の端末80に、推定された情報を出力する。
次に、上記したような被災情報の管理提供システム1Aの運用例を示す。
被災情報の管理提供システム1Aでは、定点カメラ11で撮影した画像を主に用いる簡易的な運用を行うことができる。
例えば、浸水が発生するような降雨時には、被災情報の管理提供システム1Aでは、各建物5において、建物5に設置された定点カメラ11(内部定点カメラ11A、外部定点カメラ11B)で、建物5の内外の撮影を行う。定点カメラ11で撮影した画像のデータは、通信部13からネットワーク100を介して情報管理装置20Aに送信する。
情報管理装置20Aでは、降水量取得部24で、第三者機関から送信される災害警報情報として、公開されている降水量の観測情報から、その時点における建物5の周辺の最新の降水量を取得する。また、洪水浸水分布取得部25で、公開されている洪水ハザードマップから、建物5の周辺の周辺浸水情報を取得する。さらに、浸水判定部27で、定点カメラ11により撮影された画像情報から、建物5の周辺での、浸水の有無と、浸水時における水位を現地浸水情報として取得する。このようにして取得された降水量、周辺浸水情報、及び現地浸水情報を基に、浸水危険度判定部28で、浸水危険度を判定する。浸水危険度判定部28における浸水危険度の判定結果は、情報統合部32によって統合被災情報として統合されて、被災情報データベース31に格納される。統合被災情報は、情報出力部33からネットワーク100を介して端末80に送信される。端末80では、情報管理装置20Aから送信された統合被災情報を、テキスト情報、画像情報等によって、モニター画面等の情報表示部81に表示する。
例えば、地震発生時には、被災情報の管理提供システム1Aでは、各建物5において、建物5に設置された定点カメラ11(内部定点カメラ11A、外部定点カメラ11B)で、建物5の内外の撮影を行う。定点カメラ11で撮影した画像のデータは、通信部13からネットワーク100を介して情報管理装置20Aに送信する。
情報管理装置20Aでは、震度情報取得部26で、公開されている震度分布情報から、建物5の周辺の震度情報を取得する。情報管理装置20Aでは、建物地震被害推定部29により、被災情報データベース31に格納された各建物5の建物情報と、震度情報取得部26で取得される震度情報とに基づき、建物5の地震被害度を推定する。建物地震被害推定部29は、各建物5の建物情報と、震度情報取得部26で取得される震度情報とに基づき、地表面加速度と建物地震被害との関係を示す地震被害データベース30に基づいて、建物5の地震被害度を推定する。
また、建物地震被害推定部29では、定点カメラ11で撮影された画像の画像情報から、建物5の地震被害度を推定する。例えば、内部定点カメラ11Aで撮影された通路52の画像と、被災情報データベース31に格納された通常時における通路52の画像とを、適宜の画像処理手法により解析することで、通路52の床面52fに落下した商品の散乱状況に基づいて、現地における実際の震度を推定し、地震被害度を推定する。また、内部定点カメラ11Aで、建物5内の壁面54や天井等を撮影した画像に基づき、地震発生時における建物5の損壊状況を把握するようにしてもよい。また、内部定点カメラ11Aにより撮影される震度簡易表示器55の画像に基づき、球体55aの状態を適宜の画像処理手法によって解析することで、建物5内における実際の震度を推定し、地震被害度を推定するようにしてもよい。また、外部定点カメラ11Bで撮影した画像に基づき、建物5の損壊状況、建物5周辺の地盤の状態等に基づき、地震被害度の判定を行うこともできる。
建物地震被害推定部29における地震被害度の判定結果は、情報統合部32によって統合被災情報として統合されて、被災情報データベース31に格納される。統合被災情報は、情報出力部33からネットワーク100を介して端末80に送信される。端末80では、情報管理装置20Aから送信された統合被災情報を、テキスト情報、画像情報等によって、モニター画面等の情報表示部81に表示する。
上述したような被災情報の管理提供システム1Aは、被災情報を取得し管理、提供する被災情報の管理提供システム1Aであって、被災情報を確認したい建物5の、建物位置及び標高を含む建物情報を入力するデータ入力部21と、公開されている降水量の観測情報から、建物5の周辺の降水量を取得する降水量取得部24と、公開されている洪水ハザードマップから、建物5の周辺の周辺浸水情報を取得する洪水浸水分布取得部25と、建物5に設置された定点カメラ11と、定点カメラ11により撮影された画像情報から、建物5の周辺での、浸水の有無と、浸水時における水位を現地浸水情報として取得する浸水判定部27と、降水量、周辺浸水情報、及び現地浸水情報を基に、建物5を含む当該建物5の周辺の浸水危険度を判定する浸水危険度判定部28と、を備えることを特徴とする。
このような構成によれば、被災情報を確認したい建物5に設置された定点カメラ11の画像情報から、浸水判定部27が、建物周辺での、浸水の有無、浸水時における水位を、現地浸水情報として取得する。そして、浸水危険度判定部28が、公開されている降水量の観測情報に基づいて取得される降水量、公開されている洪水ハザードマップに基づいて取得される周辺浸水情報、及び現地浸水情報を基に、建物5を含む当該建物5の周辺の浸水危険度を判定する。
このようにして、建物5の周辺における浸水時の浸水危険度を取得することができる。
特に、定点カメラ11から得られる現地情報を基に、建物5を含む当該建物5の周辺の浸水危険度が判定される。これにより、現地情報に基づいた、現地における正確な被災状況を把握することが可能となる。
また、上述したような被災情報の管理提供システム1Aは、被災情報を取得し管理、提供する被災情報の管理提供システム1Aであって、被災情報を確認したい建物5の、構造種別及び階数情報を含む建物情報を入力するデータ入力部21と、公開されている震度分布情報から、建物5の周辺の震度情報を取得する震度情報取得部26と、公開されている降水量の観測情報から、建物5の周辺の降水量を取得する降水量取得部24と、公開されている洪水ハザードマップから、建物5の周辺の周辺浸水情報を取得する洪水浸水分布取得部25と、建物5に設置された定点カメラ11と、定点カメラ11により撮影された画像情報から、建物5の周辺での、浸水の有無と、浸水時における水位を現地浸水情報として取得する浸水判定部27と、建物情報及び震度情報に基づき、地表面加速度と建物地震被害との関係を示す地震被害データベース(データベース)30、及び定点カメラ11の画像情報の少なくとも一方の情報から、建物5の地震被害度を推定する建物地震被害推定部29と、降水量、周辺浸水情報、及び現地浸水情報を基に、浸水危険度を判定する浸水危険度判定部28と、を備える。
このような構成によれば、被災情報を確認したい建物5に設置された定点カメラ11の画像情報から、浸水判定部27が、建物5周辺での、浸水の有無、浸水時における水位を、現地浸水情報として取得する。そして、浸水危険度判定部28が、公開されている降水量の観測情報に基づいて取得される降水量、公開されている洪水ハザードマップに基づいて取得される周辺浸水情報、及び現地浸水情報を基に、浸水危険度を判定する。
また、建物地震被害推定部29が、公開されている震度分布情報から取得した建物5の周辺の震度情報と、建物情報に基づいて、建物5の地震被害度を推定する。
このようにして、建物5の周辺における浸水時の浸水危険度、地震時の震度情報を取得することができる。
特に、浸水危険度判定部28は、被災情報を確認したい建物5に設置された定点カメラ11の画像情報から取得される現地浸水情報を基に、浸水危険度を判定する。また、建物地震被害推定部29は、定点カメラ11の画像情報から、建物5の地震被害度を推定する構成とすることが可能である。このように、定点カメラ11から得られる現地情報を基に、浸水危険度や地震被害度が判定、推定される。これにより、現地情報に基づいた、現地における正確な被災状況を把握することが可能となる。
特に本実施形態においては、上記のような構成とするに際し、各建物5に、加速度センサや水位計等の、震度や水位の推定に必要な現地情報を取得するためのセンサを、特段に必要としない。したがって、管理提供システム1Aを簡易な構成で実現可能である。
なお、上記実施形態では、情報管理装置20Aを、建物5の情報処理部10とは別に設けるようにしたが、例えば、情報管理装置20Aは、各建物5に備えることも可能である。すなわち、被災情報を、各建物5において、直接、取得、管理、及び提供するようにしてもよい。
また、建物11がコンビニエンスストアであり、被災情報の管理提供システム1Aは、コンビニエンスストアの情報システム内に構築されている。
このような構成によれば、コンビニエンスストアは設置数が多いため、取得する現地情報の地域網羅性を高めることができる。
また、コンビニエンスストアには、防犯カメラが基本的に常設されており、当該防犯カメラを定点カメラ11として使用すること、及び、コンビニエンスストアの情報システム内に管理提供システム1Aが構築されることで、本システム1Aの導入時におけるコストを低減することができる。
(第一実施形態の変形例)
上記第一実施形態において説明したように、建物地震被害推定部29は、地震被害度を推定するに際し、地震被害データベース30と、定点カメラ11で撮影された画像の画像情報の、双方を用いてもよい。
また、被災情報の管理提供システムは、被災情報として、地震被害度のみを推定するようにしてもよい。
すなわち、本変形例の被災情報の管理提供システムは、被災情報を取得し管理、提供する被災情報の管理提供システムであって、被災情報を確認したい建物5の、構造種別及び階数情報を含む建物情報を入力するデータ入力部21と、公開されている震度分布情報から、建物5の周辺の震度情報を取得する震度情報取得部26と、建物5に設置された定点カメラ11と、建物情報及び震度情報に基づき、地表面加速度と建物地震被害との関係を示す地震被害データベース(データベース)30、及び定点カメラ11の画像情報から、建物5の地震被害度を推定する建物地震被害推定部29と、を備えることを特徴とする。
このような構成によれば、被災情報を確認したい建物5に設置された定点カメラ11の画像情報から、建物地震被害推定部29が、公開されている震度分布情報から取得した建物5の周辺の震度情報と、建物情報に基づいて、建物5の地震被害度を推定する。
このようにして、建物5の周辺における地震時の震度情報を取得することができる。
特に、定点カメラ11から得られる現地情報を基に、地震被害度が推定される。これにより、現地情報に基づいた、現地における正確な被災状況を把握することが可能となる。
(第二実施形態)
次に、この発明に係る被災情報の管理提供システムの第二実施形態について説明する。以下に説明する第二実施形態においては、第一実施形態と共通する構成に同一符号を付し、重複する説明を省略する。
図1に示されるように、被災情報の管理提供システム1Bは、建物5に設けられた建物情報処理部10Bと、情報管理装置20Bと、を主に備えている。本実施形態において、被災情報の管理提供システム1Bは、複数の建物5の内部や外部における被災の発生状況に関する情報を建物情報処理部10Bで収集し、収集した情報を情報管理装置20Bにネットワーク100を介して送信する。情報管理装置20Bは、各建物5の建物情報処理部10Bから受信した情報に基づき、各建物5自体、建物5の周辺における被災情報を管理、提供する。
既に説明した第一実施形態においては、建物5は単一でも成立する構成であったが、本第二実施形態においては、建物5は複数あることが前提となる。
図8は、本実施形態において、各建物に設置される建物情報処理部の機能構成を示すブロック図である。
建物情報処理部10Bは、各建物5に設置される。図8に示すように、建物情報処理部10Bは、例えば、定点カメラ11と、センサ端末12と、通信部13と、を備えている。
図9は、建物の外部に設置された定点カメラ、センサ端末を示す図である。
図3、図9に示すように、外部定点カメラ11Bは、建物5の外部を撮影する。外部定点カメラ11Bは、例えば、建物5の外壁57、窓ガラス、自動ドア、駐車場や前面道路の路面58等を撮影する。地震発生時には、外部定点カメラ11Bで撮影した画像に基づき、建物5の損壊状況、建物5周辺の地盤の状態等の被災状況を把握することができる画像情報が提供される。また、浸水発生時には、外部定点カメラ11Bで撮影した画像に基づき、建物5の周囲における浸水の発生の有無、浸水の浸水時における水位を視覚的に把握できる画像情報が提供される。また、外部定点カメラ11Bは、建物5の外部を撮影した画像に基づき、建物5における火災の発生の有無、その発生状況を視覚的に把握できる画像情報が提供される。
例えば、建物5がコンビニエンスストアである場合には、コンビニエンスストアに常設された防犯カメラを、定点カメラ11として使用できる場合がある。
図8、図9に示すように、センサ端末12は、各建物5の内部や外部における被災の発生状況に関する情報を検知するセンサを1以上備える。センサ端末12は、浸水情報、地震情報、及び火災情報のうち、少なくとも1つ以上の被災情報を取得する。本実施形態において、センサ端末12は、例えば、加速度センサ12aを備える。加速度センサ12aは、例えば、建物5の屋上、天井裏等に設置される。加速度センサ12aは、地震発生時に建物5に生じる加速度を検出する。加速度センサ12aは、建物5の複数個所に設置してもよい。
本実施形態において、センサ端末12は、例えば、水位計12bを備える。水位計12bとしては、例えば超音波式水位計が用いられる。水位計12bは、建物5の軒先や外壁に設けられる。水位計12bは、建物5の外部の路面58に向けて設置され、浸水の有無、浸水発生時における水位を検出する。
図10は、建物にセンサ端末として設けられた、外部監視カメラを示す図である。
図10に示すように、本実施形態において、センサ端末12として、建物5の周囲に位置する他の建物8を撮影する外部監視カメラ12cが設けられている。
センサ端末12は、これ以外に、例えば、雨量、気温、気圧、相対湿度、風向風速、日射、花粉量等を検知できるセンサを備えていてもよい。センサ端末12は、火災報知器を備えていてもよい。
例えば、建物5がコンビニエンスストアである場合には、コンビニエンスストアに常設された防犯カメラを、外部監視カメラ12cとして使用できる場合がある。
通信部13は、定点カメラ11(内部定点カメラ11A、外部定点カメラ11B)、および外部監視カメラ12cにおける画像データ、センサ端末12の各センサ(加速度センサ12a、水位計12b等)における検出データを、被災情報として、ネットワーク100を介して外部の情報管理装置20Bに送信する。
図7に示すように、情報管理装置20Bは、データ入力部21と、データ受信部22と、情報管理部23と、降水量取得部24と、洪水浸水分布取得部25と、震度情報取得部26と、浸水判定部27と、浸水危険度判定部28と、建物地震被害推定部29と、地震被害データベース30と、被災情報データベース31と、情報統合部32と、情報出力部33と、を機能的に備えている。
本実施形態のデータ受信部22は、ネットワーク100を介して送信される、各建物5の定点カメラ11、外部監視カメラ12cの画像データ、加速度センサ12a、水位計12bの検出データ等の被災情報を受信する。
本実施形態の情報管理部23は、データ受信部22によって受信した、各建物5のセンサ端末12で取得した被災情報を、被災情報データベース31に記録、管理する。情報管理部23は、各センサ端末12で検出データの検出を行った時間と、各センサ12が設けられた建物5の位置とを、センサ端末12で取得した被災情報に関連付けて被災情報データベース31に格納する。
また、情報管理部23は、外部監視カメラ12cで撮影した他の建物8の画像を、画像の撮影時間、撮影対象の他の建物8の位置に関連付けて、被災情報データベース31に格納する。
降水量取得部24は、第一実施形態と同様に、ネットワーク100を介し、第三者機関(省庁、企業等)等により公開されている降水量の観測情報から、各建物5の周辺の降水量を取得する。降水量取得部24は、建物5の周辺の降水量を、被災情報データベース31に格納する。
洪水浸水分布取得部25も、第一実施形態と同様に、ネットワーク100を介し、第三者機関(省庁、企業等)等により公開されている洪水ハザードマップから、建物5の周辺の周辺浸水情報を取得する。洪水浸水分布取得部25は、建物5の周辺の周辺浸水情報を、被災情報データベース31に格納する。
本実施形態の浸水判定部27は、水位計12bで検出された検出データに基づき、建物5の周辺での、浸水の有無と、浸水時における水位を現地浸水情報として取得する。浸水判定部27は、上記第一実施形態と同様、定点カメラ11により撮影された画像情報から、建物5の周辺での、浸水の有無と、浸水時における水位を現地浸水情報として取得することもできる。浸水判定部27は、検出された水位を、現地浸水情報として取得する。
浸水判定部27は、現地浸水情報を、被災情報データベース31に格納する。
本実施形態の浸水危険度判定部28は、被災情報データベース31を参照し、浸水判定部27で取得された現地浸水情報を基に、浸水危険度を判定する。浸水危険度判定部28は、浸水判定部27で取得された現地浸水情報に加えて、降水量取得部24で取得された現時点における降水量、洪水浸水分布取得部25で取得された周辺浸水情報、及び浸水判定部27で取得された現地浸水情報を基に、浸水危険度を判定してもよい。
本実施形態の震度情報取得部26は、ネットワーク100を介し、第三者機関(省庁、企業等)等により公開されている震度分布情報から、建物5の周辺の震度情報を取得する。震度情報取得部26は、地震発生時に気象庁のホームページ等に公開されている震度分布情報に基づき、建物5の位置を含む周辺のエリアにおける震度情報を取得する。震度情報取得部26は、建物5の周辺の震度情報を、被災情報データベース31に格納する。
建物地震被害推定部29は、被災情報データベース31を参照し、加速度センサ12aで検出された建物5における加速度データに基づき、建物5の地震被害度を推定する。建物地震被害推定部29では、加速度センサ12aで検出された建物5における加速度データに加えて、各建物5の建物情報と、震度情報取得部26で取得される震度情報とに基づき、建物5の地震被害度を推定するようにしてもよい。建物地震被害推定部29は、各建物5の建物情報と、加速度センサ12aで検出された加速度データとに基づき、地震被害データベース30から、建物5の地震被害度を推定するようにしてもよい。
また、建物地震被害推定部29は、震度情報取得部26で取得した、建物6の位置を含む周辺のエリアにおける震度情報を加味し、建物5の地震被害度を推定するようにしてもよい。建物地震被害推定部29は、建物5の健全性を評価するようにしてもよい。さらに、建物地震被害推定部29は、上記第一実施形態と同様、定点カメラ11で撮影された画像の画像情報を加味して、建物5の地震被害度を推定することもできる。
情報統合部32は、第一実施形態と同様に、浸水危険度判定部28、建物地震被害推定部29によって生成、推定された各情報を、統合、管理して、被災情報データベース31に格納する。
特に、本第二実施形態においては、後に図11を用いて説明するように、情報統合部32は、情報管理部23によって被災情報データベース31に記録された、複数の建物5の各々における被災情報から、複数の建物5の各々の間の位置における、被災状況を推定する。情報統合部32は、複数の建物5の各々の間の位置における被災状況と、被災が観測された観測時間と、位置とを関連付けて、被災状況の変化を被災情報データベース31に格納する。
情報出力部33は、被災情報データベース31に格納された被災状況を、ネットワーク100を介して外部の端末80に出力する。
本実施形態の被災情報の管理提供システム1Bでは、各建物5に備えたセンサ端末12で検出された検出データを用い、浸水危険度や地震被害度の判定、推定を行うことで、より高精度な被災情報を提供することができる。さらに、浸水発生時には、センサ端末12で検出された検出データに加えて、降水量取得部24で取得された現時点における降水量、洪水浸水分布取得部25で取得された周辺浸水情報を加味して、被災情報を提供することで、上記第一実施形態よりも、より高精度な浸水危険度の判定を行うことができる。また、地震発生時には、センサ端末12で検出された検出データに加えて、震度情報取得部26で取得される震度情報を加味して、被災情報を提供することで、上記第一実施形態よりも、より高精度な地震被害度の判定を行うことができる。
本実施形態の被災情報の管理提供システム1Bでは、他の建物8で火災が発生した場合に、外部監視カメラ12cで撮影した他の建物8の外観の画像を、他の建物8の管理者等の端末80に出力することもできる。これにより、他の建物8の管理者は、建物8における火災の発生状況を、被災情報の管理提供システム1Bの管理対象となる建物5で撮影した画像に基づいて把握することもできる。例えば、建物8の中の利用者が、建物8内の、出火元に遠く、比較的安全な場所がどこかを判断し、避難経路を決定する目的で、このような情報を使用することもできる。
図11は、複数の建物から取得した被災情報に基づき、複数の建物の間の位置における被災状況を推定する場合の例を示す図である。
図11に示すように、被災情報の管理提供システム1Bでは、複数の建物5から得た被災情報に基づき、複数の建物5の間の位置Pにおける被災状況を推定することもできる。この場合、被災情報の管理提供システム1Bの情報統合部32では、複数の建物5の各々における被災情報から、複数の建物5の各々の間の位置Pにおける被災状況を推定する。
このために、情報統合部32は、例えば、位置Pの周囲の複数の建物5における被災情報(浸水水位、浸水継続時間、浸水水位の予測値、加速度、震度、火災の検出等)を、位置Pとの距離、標高差等を加味して補間した被災状況を推定する。
例えば、地震の場合においては、情報統合部32は、位置Pの周囲の複数の建物5における加速度、震度等を基に、位置Pにおける被災状況を推定する。
また、浸水の危険がある場合には、情報統合部32は、位置Pの周囲の複数の建物5における浸水水位、浸水継続時間、浸水水位の予測値を基に、位置Pにおける被災状況を推定する。
あるいは、複数の建物5の間の位置Pにおいて火災が生じた場合には、上記のように、位置Pに設けられた建物の外観の画像を撮影して、当該建物における火災の発生状況を把握し、推定することができる。
情報統合部32は、複数の建物5の各々の間の位置Pにおける被災状況と、被災が観測された観測時間と、位置Pとを関連付けて、被災状況の変化を被災情報データベース31に格納する。
情報出力部33では、被災情報データベース31に格納された、位置Pに関する被災状況を、位置Pに関連する利用者の端末80に出力する。位置Pに関連する利用者としては、例えば、位置Pに建てられた他の建物9(例えば、ビル、マンション、工場、公共施設等)の所有者、利用者などが挙げられる。
本発明の被災情報の管理提供システム1Bは、被災情報を取得し管理、提供する被災情報の管理提供システム1Bであって、複数の建物5の各々に設けられ、浸水情報、地震情報、及び火災情報のうち、少なくとも1つ以上の被災情報を取得するセンサ端末12と、センサ端末12で取得した被災情報を記録、管理する情報管理部23と、情報管理部23によって記録された、複数の建物5の各々における被災情報から、複数の建物5の各々の間の位置Pにおける被災状況を推定し、被災状況と、被災が観測された観測時間と、位置Pとを関連付けて、被災状況の変化を被災情報データベース31に格納する情報統合部32と、被災情報データベース31に格納された被災状況を表示する情報表示部81と、を備える。
このような構成によれば、複数の建物5の各々に設けられたセンサ端末12が、浸水情報、地震情報、及び火災情報のうち、少なくとも1つ以上の被災情報を取得する。取得された被災情報は、情報管理部23によって記録、管理される。情報統合部32は、複数の建物5の各々における被災情報から、複数の建物5の各々の間の位置Pにおける被災状況を推定する。情報統合部32は、推定された被災状況と、被災が観測された観測時間と、複数の建物5の各々の間の位置Pとを関連付けて、被災状況の変化を被災情報データベース31に格納する。
複数の建物5のセンサ端末12で取得された被災情報は、換言すれば、現地における被災情報である。すなわち、現地情報に基づき、複数の建物5の各々の位置における被災状況を推定することができる。特に、上記のように情報統合部32は、複数の建物5の各々の間の位置Pにおける被災状況を推定する。したがって、センサ端末12を備えた複数の建物5の間の位置Pであっても、被災状況の推定を行うことができる。結果として、複数の建物5の各々と、各建物5の周辺を含んだ地域内において、現地における正確な被災状況を把握することが可能となる。
また、建物11がコンビニエンスストアであり、被災情報の管理提供システム1Bは、コンビニエンスストアの情報システム内に構築されている。
このような構成によれば、コンビニエンスストアは設置数が多いため、取得する現地情報の地域網羅性を高めることができる。
また、コンビニエンスストアには、防犯カメラが基本的に常設されており、当該防犯カメラをセンサ端末12(外部監視カメラ12c)や定点カメラ11として使用すること、及び、コンビニエンスストアの情報システム内に管理提供システム1Bが構築されることで、本システム1Bの導入時におけるコストを低減することができる。
また、情報統合部32が、更に、第三者機関により公開され、第三者機関から送信される災害警報情報を用いて、被災状況を推定する。
このような構成によれば、センサ端末12を備えた複数の建物5での被災情報と、第三者機関により公開され、第三者機関から送信される災害警報情報(降水量、周辺浸水情報、震度情報)とを組み合わせることで、現地における被災状況を、より正確に把握することが可能となる。
(実施形態の変形例)
なお、上記第2実施形態では、建物5の外部監視カメラ12cで撮影した他の建物8の画像を提供するようにしたが、これに限られない。例えば、図9に示すように、他の建物8に設けられたカメラ8cが、被災情報の管理提供システム1Bの管理対象となる建物5を撮影している場合、洪水、地震、火災等の被災時に、カメラ8cによる画像データを、情報管理装置20Bに提供してもらい、これを基に、建物5周辺の詳細な状況を把握する構成とすることも可能である。
(その他の変形例)
上記各実施形態で示したような構成において、被災情報の管理提供システム1A、1Bと、建物5(店舗)に備えられたレジシステム(POSシステム)との連携を図る構成とすることも可能である。
例えば、近隣の複数の建物5の店舗において、被災時において、POSシステムの売上情報に基づき、被災状況が小さく、販売を実施している店舗を特定し、近隣の他の建物5の店舗のスタッフ等に通知するようにしてもよい。
また、例えば、被災発生時に、建物5の店舗の関係者等が、他の店舗で買い物をした場合、他の店舗のPOSシステムで、当該関係者が他の店舗を利用したことを情報管理装置20A、20Bを介して会社に通知したり、POSシステムで発行するレシートに、会社からの指示・連絡事項等を記載し、当該関係者に渡すようにしてもよい。これにより、被災時おける所在不明の関係者の所在を把握したり、関係者との間での連絡を行うことが可能となる。
また、内部定点カメラ11Aで、店内やストックスペースの撮影を常時行い、その撮影した画像から、商品の在庫状況を把握し、商品発注を過不足なくタイムリーに行うこともできる。
また、センサ端末12で、気温、降雨、風向き、花粉量等を検出している場合、POSシステムの売上データと、天候等との関係を分析することで、販売予測をより高精度に行うことも可能である。
これ以外にも、本発明の主旨を逸脱しない限り、上記各実施形態及び変形例で挙げた構成を取捨選択したり、他の構成に適宜変更したりすることが可能である。
1A、1B 管理提供システム 27 浸水判定部
5 建物 28 浸水危険度判定部
11 定点カメラ 29 建物地震被害推定部
12 センサ端末 30 地震被害データベース(データベース)
21 データ入力部 31 被災情報データベース
23 情報管理部 32 情報統合部
24 降水量取得部 80 端末
25 洪水浸水分布取得部 81 情報表示部
26 震度情報取得部

Claims (4)

  1. 被災情報を取得し管理、提供する被災情報の管理提供システムであって、
    前記被災情報を確認したい建物の、構造種別及び階数情報を含む建物情報を入力するデータ入力部と、
    公開されている震度分布情報から、前記建物の周辺の震度情報を取得する震度情報取得部と、
    前記建物に設置された定点カメラと、
    前記建物情報及び前記震度情報に基づき、地表面加速度と建物地震被害との関係を示すデータベース、及び前記定点カメラの画像情報から、前記建物の地震被害度を推定する建物地震被害推定部と、
    を備えることを特徴とする被災情報の管理提供システム。
  2. 被災情報を取得し管理、提供する被災情報の管理提供システムであって、
    前記被災情報を確認したい建物の、建物位置及び標高を含む建物情報を入力するデータ入力部と、
    公開されている降水量の観測情報から、前記建物の周辺の降水量を取得する降水量取得部と、
    公開されている洪水ハザードマップから、前記建物の周辺の周辺浸水情報を取得する洪水浸水分布取得部と、
    前記建物に設置された定点カメラと、
    前記定点カメラにより撮影された画像情報から、前記建物の周辺での、浸水の有無と、浸水時における水位を現地浸水情報として取得する浸水判定部と、
    前記降水量、前記周辺浸水情報、及び前記現地浸水情報を基に、前記建物を含む当該建物の周辺の浸水危険度を判定する浸水危険度判定部と、
    を備えることを特徴とする被災情報の管理提供システム。
  3. 被災情報を取得し管理、提供する被災情報の管理提供システムであって、
    複数の建物の各々に設けられ、浸水情報、地震情報、及び火災情報のうち、少なくとも1つ以上の前記被災情報を取得するセンサ端末と、
    前記センサ端末で取得した前記被災情報を記録、管理する情報管理部と、
    前記情報管理部によって記録された、前記複数の建物の各々における前記被災情報から、前記複数の建物の各々の間の位置における被災状況を推定し、当該被災状況と、被災が観測された観測時間と、前記位置とを関連付けて、前記被災状況の変化を被災情報データベースに格納する情報統合部と、
    前記被災情報データベースに格納された被災状況を表示する情報表示部と、を備えることを特徴とする被災情報の管理提供システム。
  4. 前記建物がコンビニエンスストアであり、コンビニエンスストアの情報システム内に構築されていることを特徴とする請求項1から3のいずれか一項に記載の被災情報の管理提供システム。
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