JP2023060955A - 浄水器用カートリッジおよび浄水器 - Google Patents

浄水器用カートリッジおよび浄水器 Download PDF

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Abstract

【課題】使用者がカートリッジの交換を怠り、想定した使用期間を大幅に超えて使用して浄水器用カートリッジが破損に至っても、活性炭などの粒状のろ材が周囲に散乱したり、水が噴き出したりすることが無い安全な浄水器用カートリッジを提供する。【解決手段】本発明の浄水器用カートリッジは、有底筒状のカートリッジケースと、上記カートリッジケースの内側に収納されたろ材と、上記カートリッジケースの開口近傍に固定された蓋体と、を備え、上記蓋体は、円盤形状の天面部と上記天面部の周縁部から垂下する円筒部を有し、上記天面部の上記カートリッジケースの内側に向いた面には、肉厚が薄い薄肉部が形成されている。【選択図】図1

Description

本発明は、家庭のキッチンにおいて水道水をろ過する浄水器の本体切換器に取り付ける、交換可能な浄水器用カートリッジに関する。
家庭において水道水を浄化する浄水器が広く利用されている。浄水器の浄水器用カートリッジには、水道水中の遊離残留塩素、カビ臭、トリハロメタンを除去する活性炭、鉛を除去するイオン交換体、濁質を除去する中空糸膜などの各種ろ材が収容されている。浄水器用カートリッジは、ケースと蓋体を有し、それらの内部空間に各種ろ材が充填されているものが多数を占める。
それらのろ材は処理できるろ過水量が限られているため、浄水器用カートリッジを定期的に交換しながら、浄水器を継続使用するのが一般的である。浄水器用カートリッジは、水道蛇口を開閉するたびに水圧が負荷され、ろ材の目詰まりが進行するとその水圧は大きくなるが、ろ過機能が低下した時点で新しい浄水器用カートリッジに交換するため、破損に至ることはない。浄水器用カートリッジの耐圧強度は、最大使用水圧と使用期間を前提にして、さらに安全率をかけて設計されている。
しかしながら、このような設計上の配慮にもかかわらず、使用者が浄水器用カートリッジの交換を怠り、想定した使用期間を大幅に超えて使用すると、ろ材の目詰まりが想定以上に進行して最大使用水圧を超える水圧が負荷されたり、水圧の負荷の回数が想定を大幅に上回ったりすることで、浄水器用カートリッジが破損に至ることがある。浄水器用カートリッジのケースが破損すると、活性炭などの粒状のろ材が散乱して、キッチンの床面が汚れてしまうという問題点があった。
この問題点に対し、特許文献1には、蓋体の耐圧強度をケースの耐圧強度よりも小さくした浄水器用カートリッジが提案されている。浄水器用カートリッジの内部に大きな水圧がかかっても、ケースが破損する前に、耐圧強度の弱い蓋体に少し亀裂が入るので、そこから水が漏れ出す。そのため、蓋体が破損してもケースは破損しないので、粒状のろ材が周囲に散乱することはない。
また、特許文献2には、亀裂発生部を有する容器本体と、容器本体の一方端に被せられる蓋部材を有する収容容器が提案されている。亀裂発生部が容器本体の一方端に設けられているので、容器本体に大きな水圧が負荷されたときに亀裂発生部に亀裂が生じても、蓋部材に亀裂が入ることは無い。さらに、亀裂から漏れた水が容器本体と蓋部材の間を移動して外部に達し、内部の圧力を逃がすことができる。
特開2003-39061号公報 特開2015-211934号公報
しかしながら、特許文献1の技術では、大きな水圧に耐えていた蓋体が破損した瞬間に、蓋体に発生した亀裂が一気に拡大する可能性がある。蓋体の亀裂が広がり過ぎると、ろ材が周囲に散乱することがなくても、蓋体の亀裂から水が噴き出してしまう懸念があり、その結果としてキッチンの床面が水浸しになってしまう。
また、特許文献2の技術では、亀裂発生部である雄ネジ部の範囲が広いため、たまたま雄ネジの根元に亀裂が入ることもある。そして大きな水圧に耐えていた容器本体が、雄ネジの根元の亀裂発生部を起点にして一気に破断すると、収容したろ材が周囲に散乱したり、水が噴き出したりする可能性が否定できない。
本発明は、上記の課題に鑑み、使用者が浄水器用カートリッジの交換を怠り、想定した使用期間を大幅に超えて使用して、浄水器用カートリッジが破損に至っても、活性炭などの粒状のろ材が周囲に散乱したり、水が噴き出したりすることが無い、安全な浄水器用カートリッジを提供する。
上記の課題を解決する本発明の浄水器用カートリッジは、
有底筒状のカートリッジケースと、上記カートリッジケースの内側に収納されたろ材と、上記カートリッジケースの開口近傍に固定された蓋体と、を備え、
上記蓋体は、円盤形状の天面部と上記天面部の周縁部から垂下する円筒部を有し、
上記天面部の上記カートリッジケースの内側に向いた面には、肉厚が薄い薄肉部が形成されている。
本発明の浄水器用カートリッジは以下のいずれかの態様であることが好ましい。
・上記円筒部の内径をD、上記天面部の中心を円の中心として、
上記薄肉部が、直径0.05Dの円より外側にあり、かつ直径0.07Dの円から直径0.8Dの円までの範囲を横切っている。
・上記薄肉部が、上記天面部の中心を中心点とする放射状に広がっている。
・上記天面部の上記薄肉部以外の厚みをtとして、上記薄肉部の最も薄い部分の厚みが0.3t以上0.7t以下である。
・上記蓋体と上記ろ材との間に配置されて、上記蓋体と上記ろ材とを仕切る内蓋を有し、
上記内蓋は、上記カートリッジケースに水密に係合される水密係合部と、上記水密係合部の上部に径方向にせり出した鍔部を有し、
上記円筒部の高さをL1、上記内蓋の上面から上記鍔部の上面までの長さをL2として、L1>L2を満たす。
本発明の浄水器は、本発明の浄水器用カートリッジを装着している。
本発明の浄水器用カートリッジによれば、使用者が浄水器用カートリッジの交換を怠り、想定した使用期間を大幅に超えて使用することで、浄水器カートリッジが破壊に至るとしても、蓋体の天面部に設けられた薄肉部に微小に亀裂が入り、水を少量漏れさせることで水圧を解放する。そのため、水が噴き出すことはなくろ材を周囲に飛散させることがない。使用者は割れに至った薄肉部からの少量の水漏れを見て、使用期間を大幅に超えて使用していたことに気付くことができる。
本発明の好ましい態様の浄水器用カートリッジによれば、蓋体の円筒部の内径をD、天面部の中心を円の中心として、薄肉部が直径0.05Dの円より外側にあり、かつ直径0.07Dの円から直径0.8Dの円までの範囲を横切っているので、蓋体が破損に至った場合であっても一気に割れが蓋体の天面部の周縁部に伝播する可能性が低い。
また、本発明の別態様の好ましい浄水器用カートリッジによれば、薄肉部が蓋体の天面部の中心を中心点として放射状に広がっているので、最も変形しやすい蓋体の天面部の中心に対して対称に薄肉部が配置されることで蓋体に均等に負荷がかかる。
また、本発明の別態様の好ましい浄水器用カートリッジによれば、天面部の薄肉部以外の厚みをtとして、薄肉部の最も薄い部分の厚みが0.3t以上0.7t以下であるので、最大使用水圧と使用期間を前提にして、さらに安全率をかけた浄水器用カートリッジの耐圧強度を満たすことができる。
また、本発明の別態様の好ましい浄水器用カートリッジによれば、蓋体とろ材との間に蓋体とろ材とを仕切る内蓋が配置され、この内蓋が、カートリッジケースに水密に係合される水密係合部と、水密係合部の上部に径方向にせり出した鍔部を有し、蓋体の円筒部の高さをL1、上記内蓋の上面から上記鍔部上面までの長さをL2として、L1>L2を満たすので、蓋体の天面部と内蓋の上面が接触することがなく、蓋体の強度の弱い薄肉部に内蓋が接触することを防ぐことができる。
本発明の一実施形態例に係る浄水器用カートリッジの縦断面図である。 本発明の一実施形態例に係る浄水器用カートリッジが浄水器本体と接続されてなる蛇口直結型浄水器の正面図である。 本発明の一実施形態例に係る浄水器用カートリッジの蓋体の(a)斜視図、(b)下面図、および(c)下面図のA-A断面図である。 本発明の第2の実施形態例に係る浄水器用カートリッジの蓋体の斜視図である。 本発明の第3の実施形態例に係る浄水器用カートリッジの蓋体の斜視図である。 本発明の一実施形態例に係る浄水器用カートリッジの上部拡大図である。
本発明の実施形態例を図面に基づいて説明する。
図1は、本発明の一実施形態例に係る浄水器用カートリッジの縦断面図である。図2は、本発明の一実施形態例に係る浄水器用カートリッジが本体切換器と接続されてなる蛇口直結型浄水器の正面図である。矢印が水の流れを表しており、本体切換器20に向いた矢印が原水、浄水器用カートリッジ1の浄水出口12から出る矢印が浄水を示している。
浄水器用カートリッジ1を構成する各部材について説明する。
浄水器用カートリッジ1は、上端が開口した有底筒状のカートリッジケース2と、カートリッジケース2の上端開口に固定される蓋体3とで形成される内部空間に、中空糸膜束9と粒状ろ材10が収納されている。
カートリッジケース2は、下端近傍の側面に原水入口11を、下端面の中央部に浄水出口12を有している。カートリッジケース2の下端部内面には、浄水出口12を囲うように、中空糸膜モジュール18の中空糸膜束9の開口部を有する側の端部を嵌入させるための筒部が設けられている。原水入口11の入口開口周囲に、本体切換器20と接続するためのバヨネット機構が設けられている。
中空糸膜モジュール18は、所定本数の中空糸膜を束ねて逆U字状に折り曲げた中空糸膜束9を略筒状の内筒4の内側に収容し、内筒4の下端側内面と中空糸膜束9の下端側、および中空糸膜の下端側同士を、ポリウレタンやエポキシ樹脂などのポッティング材で封止固定したものである。中空糸膜束9の下端面は開口し、浄水出口12に向いている。中空糸膜の材質としては、親水化したポリスルホンが好適に使用される。材料が異なる複数種類の中空糸膜を組み合わせても良い。疎水性のポリエチレンやポリプロピレンの中空糸膜を入れれば、水に混入した空気を効率良く排出することができる。中空糸膜束9は逆U字状に折り曲げられているが、直線状で、その上端の開口が接着剤や熱融着で封止されている中空糸膜束であってもよい。
内筒4は、合成樹脂製で円筒形の支持筒31と不織布33から成る。支持筒31の周面には、格子状の複数の開口32が設けられていて、この開口32を覆うように不織布33が固定されている。不織布33は、対面する粒状ろ材10を漏らさず、処理されるべき水を通過させる機能を有するもので、不織布33の目開きは、粒状ろ材10の粒径より小さいものとなっている。
外筒5は、合成樹脂製で円筒形の支持筒34と不織布36から成る。内筒4と同様、支持筒34の周面には格子状の複数の開口35が設けられていて、この開口35を覆うように不織布36が固定されている。不織布36は、対面する粒状ろ材10を漏らさず、処理されるべき水を通過させる機能を有するもので、不織布材36の目開きは、粒状ろ材10の粒径より小さいものとなっている。
外筒5の下端には縮径部があり、内筒4の下端近傍の外周と嵌合している。すなわち、外筒5と内筒4により円筒状の空間が形成されていて、後述の粒状ろ材10が充填できるようになっている。
外筒5の下端外周面には、径方向外側に向けて離散的に配置した複数の凸部5aを有している。複数の凸部5aはカートリッジケース2の内壁面に当接し、間隙14をより確実に形成・保持することで、原水流路を確保して圧力損失を低減し、カートリッジの流量を最大限に発揮することができる。
粒状ろ材10は、前述の内筒4と外筒5で形成される円筒状の空間に充填される。粒状ろ材10としては、椰子殻を原料とした活性炭や、鉛を除去するのに適したイオン交換体などを、適宜組み合わせて使用できる。粒径を小さくすると表面積が増え、吸着能力やイオン交換能力を高めることができる。平均粒径として30~150μmのろ材を採用することが好ましい。
製造工程においては、内筒4の上端部と外筒5の上端部との間から粒状ろ材10を充填する。充填時、粒状ろ材10に対して振動と吸気を使って充填密度を0.50~0.75g/mLに高め、浄水器用カートリッジとしてのろ過能力を高めている。充填完了後、粒状ろ材10の上から弾性部材8を載せ、さらに上から内蓋6を嵌着させる。弾性部材8が粒状ろ材10と内蓋6に密着することにより、原水が粒状ろ材10をショートカット(原水が弾性部材8と粒状ろ材10との間を通過すること)することはない。弾性部材8としては、ポリオレフィンフォームやシリコーンゴムを使用できる。
内蓋6は円盤状で、中央に凹部6a、外周に円筒部6b、円筒部6bから径方向に迫り出した鍔部6cを有している。凹部6aは、内筒4の上端近傍内周面にOリング37を介して水密に係合していて、粒状ろ材10に接触していない原水が、内筒4の内側にある中空糸膜束9に達しないようにしている。
内蓋6の円筒部6bは、カートリッジケース2の上端近傍内周面に、Oリング38を介して水密に係合しており、円筒部6b、鍔部6cおよびOリング38によって、カートリッジケースに水密に係合される水密係合部が構成される。すなわち、内蓋6の下面とカートリッジケース2で形成される内部空間が接水部、内蓋6の上面側は非接水部である。内蓋6とカートリッジ2で水圧に耐えなければならない構造であるが、内蓋6の強度をカートリッジ2の強度よりも小さくなるように設計しているために、破損に至るとしたら内蓋6である。内蓋6の材質には、透明のABS樹脂、AS樹脂、アクリル樹脂を用いることが好ましい。内蓋6に透明樹脂を用いると、組立時に異常がないことを確認できる。
蓋体3は、円盤状の天面部3aと、天面部3aの周縁部から垂下する天面部3aの外径より小さい外径の円筒部3bとからなる。天面部3aのカートリッジケースの内側に向いた面には薄肉部3cが形成されている。円筒部3bはカートリッジケース2の開口近傍・内周面に固定されている。蓋体3とカートリッジケース2とが固定されて一体化しているために強度が高い。浄水器用カートリッジ1に通水すると、内蓋6の下面とカートリッジケース2で形成される空間に水圧がかかり、内蓋6が上方向に抜ける力がかかり内蓋6の鍔部6cの上面が蓋体の円筒部3b下端に接触するが、蓋体3がカートリッジケース2から外れてしまうことはない。図6は、本発明の一実施形態例に係る浄水器用カートリッジの上部拡大図である。図6に示すように、蓋体の円筒部3bの高さL1が、内蓋6の上面から鍔部6cの上面まで長さL2よりも長いので、内蓋6の上面が蓋体3の天面に接触しない。内蓋6の強度より、蓋体3とカートリッジケース2の溶着部の強度が高くなるように設計しているので、破損に至るとしたら先に破損するのは内蓋6である。
図3の(a)は蓋体3を下方から見た斜視図であり、(b)は下面図であり、(c)は下面図に記載のA-A断面図である。薄肉部3cが、蓋体3の天面部3aのカートリッジケースの内側に向いた面に4箇所設けられている。蓋体3の円筒部3bの内径をD、天面部3aの中心を円の中心として、薄肉部3cが、直径0.05Dの円より外側にあり、かつ直径0.07Dの円から直径0.8Dの円までの範囲を横切っている。4箇所の薄肉部3cは、天面部3aの中心を中心点とする放射状に広がっており、2箇所の薄肉部3cは天面部の中心を挟んで対角に配置され、残りの2箇所は90°回転した位置に配置されている。図3に示すように天面部の薄肉部以外の厚みをtとして、薄肉部の最も薄い部分の厚みが0.3t以上0.7t以下である。耐圧性を考慮して薄肉部3cの断面形状は尖っておらず、逆U字状であることが好ましい。薄肉部3cは、天面部3aのカートリッジケースの内側に向いた面に設けられているので、上方から見ることはできない。使用者が、薄肉部3cを意識することは極めて少なく、外観上好ましい。
図4に示すように薄肉部3dが8箇所ある形状であっても良い。図5に示すように下方から見た斜視図で薄肉部3eが「く」の字のような形状で、天面部の中心を通る線に対して線対称に配置されていても良い。
蓋体3の円筒部3bをカートリッジケース2の開口近傍・内周面に、超音波溶着により溶着すると、蓋体3がカートリッジケース2に強固に固定されるので好ましいが、円筒部3bにおねじを設け、カートリッジケース2の開口近傍・内周面にめねじを設け、ねじによる締結を行っても良い。
以上のように構成された浄水器用カートリッジ1の使用について説明する。
原水入口11から入った原水は筒状の間隙14に導かれ、外筒5、粒状ろ材10、内筒4をその順で径方向に通過して、中空糸膜束9に至る。原水は粒状ろ材10と接触することにより、原水中の遊離残留塩素、カビ臭、トリハロメタンや、鉛などが除去される。次に、水は中空糸膜束9により濁質が除去されて浄水となり、浄水出口12から吐出される。
ろ材は処理できるろ過水量が限られているため、使用者は、浄水器用カートリッジを定期的に交換しながら、浄水器を継続使用する。浄水器用カートリッジは、水道蛇口を開閉するたびに水圧の負荷がかかり、ろ材の目詰まりが進行するとその水圧は大きくなるが、ろ過機能が低下した時点で新しい浄水器用カートリッジに交換するため、破損に至ることはない。
しかしながら、使用者がカートリッジの交換を怠り、想定した使用期間を大幅に超えて使用すると、ろ材の目詰まりが想定以上に進行して最大使用水圧を超える水圧の負荷がかかり、水圧の負荷の回数が想定を大幅に上回ったりする。その場合、本発明の浄水器用カートリッジ1では、蓋体3に繰り返しかかる水圧の負荷に耐えきれなくなった時には蓋体3に設けた薄肉部3cから小さく亀裂ができカートリッジが破損に至る。漏れた水は亀裂から勢い弱く出るだけであり、使用者はそれを見て、使用期間を大幅に超えて使用していたことに気付く。
[実施例1]
有底筒状のカートリッジケースは、肉厚3.6mm、開口の内径54mm。蓋体は、天面部の肉厚3mm、天面部の外径59mm、円筒部の外径55mm(超音波溶着の溶着シロ含む)、円筒部の内径50mm、円筒部の高さは8.5mmである。薄肉部は蓋体の天面部の中心を円の中心として、直径11mmの円から直径37mmの円までの範囲に4箇所設け、2箇所の薄肉部は天面部の中心を挟んで対角に配置され、残りの2箇所は90°回転した位置に、天面部のカートリッジケースの内側に向いた面に配置した。薄肉部の肉厚は最も薄い部分で1mmである。内蓋の凹部の肉厚は0.7mm、内蓋の上面から鍔部の上面までの長さは8mmとした。ろ材には、粒状の活性炭とポリスルホン中空糸膜を使用した。カートリッジケースの内側の内筒と外筒の間にろ材を充填し、弾性部材、内蓋の順に装着し、最後に、超音波溶着にて蓋体をカートリッジケースの開口近傍に固定し、浄水器用カートリッジとした。
この浄水器用カートリッジを耐久試験装置に取り付け、原水入口の上流側の電磁弁を用いて加圧と減圧を繰り返した。その結果、4000サイクルまで浄水器用カートリッジの破損はなかった。この時点で浄水器用カートリッジは交換時期の想定だったが、さらに加圧と減圧を繰り返して、破損が発生するまで続けたところ、6000サイクルで蓋体に亀裂が入って水が漏れた。このとき、カートリッジケースは破損せず、蓋体の薄肉部に対応する箇所に亀裂が発生して水が勢い弱く漏れ落ちただけで、ろ材が周囲に散乱したり、水が噴き出したりすることはなかった。
[比較例1]
蓋体の天面部に薄肉部を設けなかった以外は、実施例1と同じ浄水器用カートリッジを製作した。
この浄水器用カートリッジを耐久試験装置に取り付け、実施例1と同様に原水入口の上流側の電磁弁を用いて加圧と減圧を繰り返した。その結果、4000サイクルまで浄水器用カートリッジの破損はなかった。この時点で浄水器用カートリッジは交換時期の想定だったが、さらに加圧と減圧を繰り返して、破損が発生するまで続けたところ、6000サイクルで内蓋に亀裂が入り、9000サイクルで蓋体の天面部と円筒部の接合部に亀裂が入った。ろ材が周囲に散乱することは無かったが、蓋体の亀裂から水が噴き出した。
1 浄水器用カートリッジ
2 カートリッジケース
3 蓋体
3a 天面部
3b 円筒部
3c 薄肉部
3d 薄肉部
3e 薄肉部
4 内筒
5 外筒
5a 凸部
6 内蓋
6a 凹部
6b 円筒部
6c 鍔部
8 弾性部材
9 中空糸膜束
10 粒状ろ材
11 原水入口
12 浄水出口
14 間隙
18 中空糸膜モジュール
20 本体切換器
31 支持筒
32 開口
33 不織布
34 支持筒
35 開口
36 不織布
37 Oリング
38 Oリング
D 円筒部の内径
L1 円筒部の高さ
L2 内蓋の上面から鍔部の上面までの長さ

Claims (6)

  1. 有底筒状のカートリッジケースと、前記カートリッジケースの内側に収納されたろ材と、前記カートリッジケースの開口近傍に固定された蓋体と、を備えた浄水器用カートリッジであって、
    前記蓋体は、円盤形状の天面部と前記天面部の周縁部から垂下する円筒部を有し、
    前記天面部の前記カートリッジケースの内側に向いた面には、肉厚が薄い薄肉部が形成されている、
    浄水器用カートリッジ。
  2. 前記円筒部の内径をD、前記天面部の中心を円の中心として、
    前記薄肉部が、直径0.05Dの円より外側にあり、かつ直径0.07Dの円から直径0.8Dの円までの範囲を横切っている、請求項1の浄水器用カートリッジ。
  3. 前記薄肉部が、前記天面部の中心を中心点とする放射状に広がっている、請求項1または2の浄水器用カートリッジ。
  4. 前記天面部の前記薄肉部以外の厚みをtとして、前記薄肉部の最も薄い部分の厚みが0.3t以上0.7t以下である、請求項1から3のいずれかの浄水器用カートリッジ。
  5. 前記蓋体と前記ろ材との間に配置されて、前記蓋体と前記ろ材とを仕切る内蓋を有し、
    前記内蓋は、前記カートリッジケースに水密に係合される水密係合部と、前記水密係合部の上部に径方向にせり出した鍔部を有し、
    前記円筒部の高さをL1、前記内蓋の上面から前記鍔部の上面までの長さをL2として、L1>L2を満たす、請求項1から4のいずれかの浄水器用カートリッジ。
  6. 請求項1から5のいずれかの浄水器用カートリッジを装着した浄水器。
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