JP2023057635A - 弾球遊技機 - Google Patents

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Abstract

【課題】特別図柄の変動パターンテーブルの切り換え契機の多様化を図り、遊技者の遊技に対する関心や期待感を高め興趣の豊かな弾球遊技機を提供すること。【解決手段】弾球遊技機1は、普通図柄の変動表示の回数を計数する普通図柄計数手段と、特別図柄の変動パターンを選択するための変動パターンテーブルを平均変動時間が異なる複数種類の中から現状とは平均変動時間が異なる何れかの変動パターンテーブルに切り換える変動パターンテーブル切換手段と、を具備する。そして、変動パターンテーブル切換手段は、普通図柄計数手段が計数した普通図柄の変動表示回数が、予め決められた所定上限回数に到達することにより、次に実行される特別図柄の変動表示からの変動パターンテーブルを切り換える構成である。【選択図】 図36

Description

本発明は弾球遊技機、特に、大当り遊技に移行するか否かの当否判定に応じて変動表示する特別図柄用の変動パターンテーブルを複数種類備え、何れかの変動パターンテーブルへ切り換え可能な弾球遊技機に関する。
従来、弾球遊技機であるパチンコ機は、遊技球が始動口へ入球することに起因して大当りか否かの当否判定を実施し、判定結果が大当りであれば大入賞口を所定の態様で開放することにより賞球の獲得に有利な大当り遊技を開始するものが主流である。
この種のパチンコ機では、大当りになるか否かの当否判定に伴い、特別図柄を変動表示した後に確定表示して当否判定の結果を報知するようにし、大当りに対する遊技者の期待感を高めることが行われている。
更に従来のパチンコ機では、特別図柄の変動パターンを決定するための変動パターンテーブルを複数種類備え、リーチ演出の実行回数に応じて変動パターンテーブルを変更し、特別図柄の変動に伴う演出表示を多様化して遊技の面白味を高めるようにしたものもある(例えば、特許文献1参照)。
特開2012-192071号公報
ところでパチンコ機において、特別図柄の変動パターンテーブルの切り換えは、演出表示を多様化する他、特別図柄の当否判定の実行回数を増やす、特別図柄の保留記憶を貯め易くするといった遊技性、ひいては賞球の獲得に直結するため、遊技者の関心事項である。このため、パチンコ機では特別図柄の変動パターンテーブルの切り換えの契機について、新奇な構成が期待されている。
そこで本発明は上記事情に鑑み、特別図柄の変動パターンテーブルの切り換え契機の多様化を図り、遊技者の遊技に対する関心や期待感を高め興趣の豊かな弾球遊技機を提供することを課題としてなされたものである。
本発明の弾球遊技機は、遊技球の通過に基づき普通図柄当否判定の契機となる普通図柄作動口と、普通図柄当否判定を実行する普通図柄当否判定手段と、普通図柄当否判定の結果に基づいて普通図柄の変動表示を実行する普通図柄変動表示手段と、普通図柄の変動表示の回数を計数する普通図柄計数手段と、遊技球の入球に基づき特別図柄当否判定の契機となる特別図柄始動口と、特別図柄当否判定を実行する特別図柄当否判定手段と、特別図柄当否判定の結果に準ずる変動パターンに基づいて特別図柄の変動表示を実行する特別図柄変動表示手段と、変動パターンを選択するための変動パターンテーブルを平均変動時間が異なる複数種類の中から現状とは平均変動時間が異なる何れかの変動パターンテーブルに切り換える変動パターンテーブル切換手段と、を具備する。そして、変動パターンテーブル切換手段は、普通図柄計数手段が計数した普通図柄の変動表示回数が、予め決められた所定上限回数に到達し、且つ、変動中の特別図柄の当否判定の結果に基づいて大当り遊技に移行することになるときに、大当り遊技の終了後に実行される特別図柄の変動表示からの変動パターンテーブルを切り換えるようになす。
尚、本発明の弾球遊技機において、変動パターンテーブル切り換えは、変動パターンテーブルを、平均変動時間が短いものから長いものへ、又は平均変動時間が長いものから短いものへ切り換えることが可能であり、現状より平均変動時間を短くすること、又は平均変動時間を長くすることの何れも含む構成である。
本発明によれば、特別図柄の当否判定および変動表示とは区別されて独自で機能する当否判定に応じた普通図柄の変動回数が所定上限回数となることに基づいて、特別図柄の変動パターンテーブルを変更するようにした。このため、特別図柄の遊技の展開に係る変化を、特別図柄とは異なる図柄の遊技状況を条件として実行するので、遊技の進展に係る仕組みが複雑で新奇な遊技展開を実現でき、もって遊技者の遊技に対する関心や期待感を高め興趣の豊かな弾球遊技機を実現できる。
更に本発明によれば、変動パターンテーブルの切り換えの対象となる特別図柄の変動パターンは、大当り遊技後の次の特別図柄の変動パターンとなる。よって、大当り遊技を挟んだ前後の時期で、特別図柄の平均変動時間が異なることとなる。これにより、変動時間の変化は、大当り遊技が区切りとなるので認識し易くなる。また、大当りの前後で遊技者に与える印象が異なり、遊技の面白味が増すといった作用効果を奏する。
更にまた本発明の弾球遊技機は、普通図柄当否判定の結果が普通図柄当りとなると普通電動役物を開放して特別図柄始動口への入球困難な状態から入球容易な状態とする。且つ弾球遊技機は、所定の開始条件が成立すると普通電動役物への入球が通常状態よりも容易な入賞容易状態(所謂、普電サポート状態)となし、所定の終了条件が成立するまで入賞容易状態を継続するようになす。そして入賞容易状態における普通図柄の変動回数が所定上限回数に到達することにより特別図柄の変動パターンテーブルを切り換えるようにすることが望ましい。
これによれば、特別図柄始動口への入球が発生し易くなる入賞容易状態において、普通図柄の変動回数に応じて特別図柄の変動パターンテーブルを切り換える際、平均変動時間が長い変動パターンテーブルから平均変動時間が短いものへ切り換えるようにすることで、切り換え前では一定時間あたりの特別図柄始動口への入球が有利にできる一方、切り換え後では特別図柄始動口への入球を調整できる。更に変動パターンテーブルの切り換え前と後とで、一定時間あたりの特別図柄の保留記憶が貯まり易いか否かを調整できるので、大当りとなる可能性の調整が容易とできるといった作用効果を奏する。
本発明を適用した弾球遊技機の正面図である。 弾球遊技機の遊技盤の正面図である。 弾球遊技機の背面図である。 弾球遊技機の電気的構成を示すブロック図である。 弾球遊技機で実施される演出表示に関する表示態様を示す表示例である。 弾球遊技機で用いられる特別図柄に関する説明図である。 弾球遊技機で実施される普電サポート状態(入賞容易状態)の遊技に関する説明図である。 弾球遊技機の遊技仕様を示す説明図である。 弾球遊技機の主制御装置により実行される「起動処理」を示すフローチャートである。 主制御装置により実行される「割込み処理」を示す第1のフローチャートである。 主制御装置により実行される「割込み処理」を示す第2のフローチャートである。 割込み処理の中で実行される「入力判定処理」を示すフローチャートである。 入力判定処理の中で実行される「特図入球確認処理」を示すフローチャートである。 入力判定処理の中で実行される「普図入球確認処理」を示すフローチャートである。 割込み処理の中で実行される「当否判定処理」を示すフローチャートである。 当否判定処理の中で実行される「普図当否判定処理」を示す第1のフローチャートである。 当否判定処理の中で実行される「普図当否判定処理」を示す第2のフローチャートである。 当否判定処理の中で実行される「普図当否判定処理」を示す第3のフローチャートである。 普図当否判定処理の中で実行される「普図遊技処理」を示す第1のフローチャートである。 普図当否判定処理の中で実行される「普図遊技処理」を示す第2のフローチャートである。 当否判定処理の中で実行される「特図当否判定処理」を示す第1のフローチャートである。 当否判定処理の中で実行される「特図当否判定処理」を示す第2のフローチャートである。 当否判定処理の中で実行される「特図当否判定処理」を示す第3のフローチャートである。 当否判定処理の中で実行される「特図当否判定処理」を示す第4のフローチャートである。 当否判定処理の中で実行される「特図当否判定処理」を示す第5のフローチャートである。 特図当否判定処理の中で実行される「特別遊技処理」を示す第1のフローチャートである。 特図当否判定処理の中で実行される「特別遊技処理」を示す第2のフローチャートである。 特図当否判定処理の中で実行される「特別遊技処理」を示す第3のフローチャートである。 特図当否判定処理の中で実行される「特別遊技処理」を示す第4のフローチャートである。 特図当否判定処理の中で実行される「特別遊技処理」を示す第5のフローチャートである。 特図当否判定処理の中で実行される「特別遊技処理」を示す第6のフローチャートである。 弾球遊技機で用いられる特別図柄の変動パターンテーブルに関する説明図である。 主制御装置により実行される「変動パターンテーブル切換処理」を示すフローチャートである。 弾球遊技機の特別図柄の変動パターンテーブルの切り換えに関する第1のタイムチャートである。 特別図柄の変動パターンテーブルの切り換えに関する第2のタイムチャートである。 特別図柄の変動パターンテーブルの切り換えに関する第3のタイムチャートである。
〔実施例〕
以下、本発明に係る遊技機(パチンコ機)を適用した実施例について、図面を参照しながら説明する。先ず、図1乃至図3を参照して、本発明の第1実施例におけるパチンコ機1の外観構成を説明する。
(1.パチンコ機1の概略構成)
図1に示すように、パチンコ機1は、遊技者が遊技可能な遊技機であり、遊技施設に設置される。
(1-1.パチンコ機1の前面構成)
パチンコ機1は、縦長の固定外郭保持枠をなす外枠10にて構成の各部を保持する構造としてある。外枠10には、左側の上下の位置に設けたヒンジ101,101を介して、板ガラス110が嵌め込まれた前枠(ガラス枠)11及び内枠30(図3参照)が開閉可能に設けてある。尚、これら前枠11及び内枠30はシリンダ錠18により外枠10に閉鎖ロックされ、シリンダ錠18に所定の鍵を挿入し、鍵を時計回りに操作して内枠30を開放するようになし、反時計まわりの操作により前枠11を開放可能である。
前枠11の板ガラス110の奥には内枠30に保持された遊技盤2(図2参照)が設けてある。
前枠11の上部の左右両側位置にはそれぞれスピーカ112,112が設置してあり、これらにより遊技音が出力され、遊技の趣向を向上させる。また前枠11には遊技状態に応じて発光する枠側装飾ランプ113のほか、遊技の異常を報知するLED類が設けてある。
前枠11の下半部には上皿12と下皿13とが一体に形成してある。下皿13の右側には発射ハンドル14が設けてあり、該発射ハンドル14を時計回りに操作することにより発射装置が作動して、上皿12から供給された遊技球が遊技盤2に向けて発射される。また上皿12には賞球が払い出される。
下皿13は上皿12から溢れた賞球を受ける構成で、球抜きレバーの操作により下皿13に溜まった遊技球を遊技店に備えられた別箱(ドル箱)に移すことができる。
本パチンコ機1は、所謂、CR機であって、プリペイドカードの読み書きを行うプリペイドカードユニット(CRユニット)CRが隣接してある。パチンコ機1には上皿12の右側に精算表示装置170(図4参照)の球貸スイッチ171、精算スイッチ172及び精算表示器が設けてある。また上皿12の中央位置には遊技者が操作可能な演出ボタン15と、その外周を囲むようにジョグダイヤル16が設置されている。
(1-2.パチンコ機1の遊技盤の構成)
図2に示すように、遊技盤2には外レール201と内レール202とによって囲まれた略円形の遊技領域20が形成されている。また遊技領域は、そのほぼ中央上方寄りの位置にセンターケース200が装着されている。これにより遊技領域20は、遊技球を所定の強度で発射したときに遊技球が流下する左打ち領域Lと、前記所定の強度よりも強い強度で発射したときに遊技球が流下する右打ち領域Rとに分けられる。尚、遊技領域20には多数の遊技釘や風車が植設されている。
センターケース200は中央に演出図柄表示装置46(全体の図示は省略)のLCDパネルが配設されている。尚、センターケース200には、周知のものと同様にワープ入口、ワープ樋、ステージなどが設けられている。
センターケース200の左右幅方向中央の直下位置には、常時入球可能な第1特別図柄(以下、単に第1特図という)用の第1特図始動口23が配置されている。第1特図始動口23は、入球により第1特図の当否判定が実行される起因となる入球口である。第1特図始動口23への入球により第1特図の大当り決定用乱数、第1特図の大当り図柄決定用乱数、第1特図の変動パターン決定用乱数などの複数種類の乱数(数値データ)が抽出され、当否判定に用いられる。抽出された第1特図の乱数は保留記憶として、最大4つ(上限数)まで記憶される。パチンコ機1は、これらの保留記憶に基づいて順次に第1特図の当否判定が実行され、大当り、ハズレのいずれかの判定がなされる。
更に、第1特図始動口23の直下位置には特別電動役物の特電扉にて開閉可能に設けられた大入賞口25が配置されている。大入賞口25は、第1特図又は第2特図の大当り時に実施される大当り遊技、第2特図の小当り時に実施される小当り遊技にて、所定の開放態様で開放され、開放時に遊技球の入球が可能な構成である。
更に大入賞口25は、上端部が特電扉(開閉板)により開閉可能とされ、開放時にのみ遊技球が入球可能な入球口を備えている。大入賞口25は、入球した一部の遊技球を、入球口内の中央位置から大入賞口25の機構内へ取り込むようになし、トンネル状に形成された送出口251より機構内へ誘導する。大入賞口25へ入球した他の遊技球は、入球口内の左右両側の位置から遊技盤2内へ取り込まれる。
大入賞口25は、その機構内部の中央下部で、送出口251の直下位置に、特定領域25Aが設置されている。特定領域25Aは、送出口251から流下した遊技球が入球することにより小当り遊技から大当り遊技(役物大当り)へ発展可能とするV入賞領域である。尚、大入賞口25は、小当り遊技の開放時に入球した遊技球がほぼ100%の確率でV入賞することとなる。V入賞した遊技球は、遊技盤2内へ取り込まれる。
左打ち領域Lには、第1特図始動口23の左側の位置に、複数の一般入賞口27が配置されている。
右打ち領域Rには、センターケース200の右横位置に、普図作動口21が配置されている。普図作動口21は、遊技球が入球通過可能なゲートであり、入球通過に起因して普通図柄(以下、単に普図という)の当否判定が行われる。普図作動口21へ遊技球が入球すると複数種類の乱数(数値データ)が抽出され、これらの乱数は普図の保留記憶として記憶される。
また、右打ち領域Rには、普図作動口21の下流側に、普通電動役物22(以下、単に普電役物という)が配置されている。普電役物22は、開閉可能な左右一対の羽根を備えており、通常、遊技球の入球が困難な入球装置である。そして、普図の当否判定により当選となると、羽根が所定の開放態様で開放され、入球が可能になる。
そして、普電役物22は、内部に第2特図始動口24が配置されている。第2特図始動口24には、普電役物22に入球した遊技球のみが入球可能な構成である。第2特図始動口24は、これへの入球に起因して第2特別図柄(以下、第2特図という)の当否判定が実行される起因となる入球口である。第2特図始動口24への入球により第2特図の大当り決定用乱数、第2特図の大当り図柄決定用乱数、第2特図の変動パターン決定用乱数などの複数種類の乱数(数値データ)が抽出され、当否判定に用いられる。抽出された第2特図の乱数は保留記憶として、最大4つ(上限数)まで記憶される。パチンコ機1は、これらの保留記憶に基づいて順次に第2特図の当否判定が実行され、大当り、小当り、ハズレのいずれかの判定がなされる。
遊技盤2には、遊技領域20の中央下端部の盤面最下部には遊技球を取込むアウト口203が配置されている。
遊技盤2には、その右下端部の外レール201の外側の領域に、7セグメント表示器からなる第1特図表示装置281と第2特図表示装置283、及び4個のLED表示器からなる第1特図保留数表示装置282と第2特図保留数表示装置284が配置されている。また、同領域には、複数のLED表示器からなる、普通図柄表示装置285、及び普通図柄保留数表示装置286が配置されている。
(1-3.パチンコ機1の裏面構成)
図3はパチンコ機1の裏面を示すもので、パチンコ機1の裏面側には、遊技盤2を脱着可能に取付ける内枠30が収納されている。内枠30は、前記前枠11と同様に、一方の側縁(図3の右側)の上下位置が前記外枠10にヒンジ結合され開閉可能に設置されている。内枠30には、遊技球流下通路が形成されており、上方(上流)から球タンク31、タンクレール32、払出ユニット33が設けられ、払出ユニット33の中には払出機構が設けられている。この構成により、遊技盤2の入賞口に遊技球が入賞すれば球タンク31からタンクレール32を介して所定個数の遊技球(賞球)が払出ユニット33により払出球流下通路を通り上皿12に払い出される。また、賞球を払い出す払出ユニット33により球貸スイッチ171の操作で払い出される貸球も払い出す構成である。
パチンコ機1の裏面側には、主制御装置40、払出制御装置41、サブ統合制御装置42、演出図柄制御装置43、発射制御装置44、電源基板45が設けられている。主制御装置40、サブ統合制御装置42、演出図柄制御装置43は遊技盤2に設けられ、払出制御装置41、発射制御装置44、電源基板45は内枠30に設けられている。図3では発射制御装置44が描かれていないが、電源基板45の裏側に設けられている。
主制御装置40には、RWMクリアスイッチ及び設定キースイッチが設けられる。RWMクリアスイッチは、主として、主制御装置40に内蔵されたRWMに記憶された遊技情報等をクリアする際に操作される。尚、RWMクリアスイッチは、払出制御装置41や電源基板45に配置してもよい。
主制御装置40には、4つの7セグメントLED表示器からなる性能表示装置が設けられている。パチンコ機1は、性能表示装置をパチンコ機1の裏面側に設けることにより、遊技中の遊技者から見えない位置に性能表示装置を配置することができる。
また、払出制御装置41には、不正があったと主制御装置40が判断した場合に、LEDを点灯し、不正があった旨を遊技施設の従業員等に報知する不正報知ランプが設けられている。
パチンコ機1の裏面側には、球タンク31の右側に、外部接続端子板38が配置され、外部接続端子板38により、遊技状態や遊技結果を示す信号がホールコンピュータ500(図4参照)へ送られる。尚、従来はホールコンピュータ500へ信号を送信するための外部接続端子板には、盤用(遊技盤側から出力される信号をホールコンピュータ500へ出力するための端子)と枠側(外枠10、前枠11、内枠30から出力される信号をホールコンピュータ500へ出力するための端子)の2種類を用いられているが、本実施例では、一つの外部接続端子板38を介して遊技状態や遊技結果を示す信号がホールコンピュータ500へ送信される。
(2.パチンコ機1の電気的構成)
次に、図4を参照して、パチンコ機1の電気的構成を説明する。パチンコ機1は、遊技進行等の制御を司る主制御装置40を中心に、サブ制御装置として払出制御装置41、サブ統合制御装置42、演出図柄制御装置43及び発射制御装置44を具備する構成である。主制御装置40、払出制御装置41、サブ統合制御装置42及び演出図柄制御装置43においては、いずれもCPU、ROM、RAM、入力ポート、出力ポート等を備え、これら制御装置はいずれもCPUにより、2ms周期又は4ms周期の割り込み信号に起因してROMに搭載しているメインルーチン及びサブルーチンからなるプログラムが開始され、各種の制御が実行される。また、主制御装置40には各種の乱数を抽出する乱数カウンタ等も備わっている。
本実施例において、発射制御装置44にはCPU、ROM、RAM等が設けられていない。しかし、これに限るわけではなく、発射制御装置44にCPU、ROM、RAM等が設けられてもいてもよい。
(2-1.主制御装置40)
図4に示すように、パチンコ機1の電気的構成は、主として遊技の制御を司る主制御装置40を中心に構成される。主制御装置40は、裏配線中継端子板530及び外部接続端子板38を介してホールコンピュータ500又は試射試験装置(図示せず)に電気的に接続される。そして、主制御装置40からの出力信号は、裏配線中継端子板530及び外部接続端子板38を介してホールコンピュータ500又は試射試験装置に送られる。
主制御装置40には、裏配線中継端子板530を介して、前枠11(図1参照)が開放しているか否かを検出するガラス枠開放スイッチ501、及び、内枠30(図3参照)が開放しているか否かを検出する内枠開放スイッチ502が接続される。これらガラス枠開放スイッチ501及び内枠開放スイッチ502は、各々の検出信号を主制御装置40に出力する。尚、図4において、「スイッチ」は「SW」と記す。
また、主制御装置40には、遊技盤中継端子板531を介して、第1特図始動口23(図2参照)への入球を検出する第1特図始動口スイッチ503、第2特図始動口24(図2参照)への入球を検出する第2特図始動口スイッチ504、普図作動口21(図2参照)への入球を検出する普通図柄作動スイッチ505、大入賞口25(図2参照)への入球数をカウントするカウントスイッチ506、特定領域25A(図2参照)への入球を検出するV入賞口スイッチ507、一般入賞口27(図2参照)への入球を検出する一般入賞口スイッチ508、及びアウト口203に取り込まれた遊技球を検出するアウト口スイッチ509が接続される。そして、これら第1特図始動口スイッチ503、第2特図始動口スイッチ504、普通図柄作動スイッチ505、カウントスイッチ506、V入賞口スイッチ507、一般入賞口スイッチ508及びアウト口スイッチ509は、各々の検出信号を主制御装置40に出力する。
更に、主制御装置40は、遊技盤中継端子板531を介して大入賞口ソレノイド510が接続され、これを駆動することにより大入賞口25(図2参照)の開閉制御を行う。更にまた、主制御装置40は、遊技盤中継端子板531を介して普電役物ソレノイド511が接続され、これを駆動することにより普電役物22(図2参照)の開閉制御を行う。尚、図4において「ソレノイド」は、「SOL」と記す。
主制御装置40は、搭載されたプログラムに従って動作する。そして、主制御装置40は、各種検出信号等に基づいて遊技の進行に関わる各種コマンドを生成し、払出制御装置41及びサブ統合制御装置42にコマンドを出力する。更に、主制御装置40は、図柄表示装置中継端子板533を介して接続された第1特図表示装置281、第1特図保留数表示装置282、第2特図表示装置283、第2特図保留数表示装置284、普通図柄表示装置285及び普通図柄保留数表示装置286の表示制御を行う。
尚、主制御装置40に搭載されるMPU(Micro Processing Unit)は、CPUと、ROMと、RAMと、カウンタ回路と、タイマ回路と、乱数回路とを主に備える。CPU、ROM、RAM、カウンタ回路、タイマ回路及び乱数回路の各々は、内部バスを介して接続され、内部バスは、外部バスインターフェイスを介して、パチンコ機1に設けられた各種スイッチや各種装置等に通信可能に接続されている。
(2-2.払出制御装置41)
次に払出制御装置41について説明する。払出制御装置41は、主制御装置40に対して双方向通信可能に接続される。払出制御装置41には、払出中継端子板534及び裏配線中継端子板530を介してガラス枠開放スイッチ501及び内枠開放スイッチ502に接続される。そして、払出制御装置41は、外部接続端子板38を介して賞球に関する情報、前枠11及び内枠30の開閉状態に関する情報等をホールコンピュータ500又は試射試験装置(図示せず)に送信する。また、払出制御装置41は、必要に応じて、遊技球の発射を停止させるための発射停止信号を発射制御装置44に送信する。
また、払出制御装置41は、裏配線中継端子板530を介して、球タンク31(図3参照)が空状態になったことを検出する球切れスイッチ520が接続される。球切れスイッチ520は、球タンク31が空状態になったことを検出すると、検出信号を払出制御装置41に出力する。
更に、払出制御装置41には、払出中継端子板534を介して、遊技球の払出を行う払出モータ521と、遊技球が払い出されたことを検出する払出スイッチ522とが接続される。払出制御装置41は、主制御装置40から送られるコマンドに応じて払出モータ521を駆動し、遊技球の払出を行う。払出スイッチ522は、遊技球が払い出されたことを検出すると、検出信号を払出制御装置41に出力する。更に、払出制御装置41には、下皿13が満杯状態になったことを検出する満杯スイッチ523が接続される。満杯スイッチ523は、下皿13が満杯状態になったことを検出すると、検出信号を払出制御装置41に出力する。
払出制御装置41は、球切れスイッチ520から検出信号が入力された場合、及び、満杯スイッチ523から検出信号が入力された場合、払出モータ521を停止する。これにより、払出ユニット33による賞球の払出動作が停止される。球切れスイッチ520は、球切れ状態が解消されるまで検出信号を出力し続け、満杯スイッチ523は、下皿13の満杯状態が解除されるまで検出信号を出力し続ける。そして、払出制御装置41は、球切れスイッチ520及び満杯スイッチ523からの検出信号の入力が停止すると、払出モータ521の駆動を再開する。
尚、機台内に封入した遊技球を循環させて遊技を行う封入式遊技機等に本発明を採用する場合、主制御装置40から払出制御装置41(封入式遊技機の場合では、遊技球の払出が行われないため、枠制御装置と称するのが好適)への一方向通信としてもよい。この場合、遊技機は、不正されにくい構成とすることができる。
更に、払出制御装置41には、CRユニット端子板535を介して、CRユニットCR及び精算表示装置170に双方向通信可能に接続される。精算表示装置170には、遊技者により操作される球貸スイッチ171及び精算スイッチ172が接続される。球貸スイッチ171は、遊技者が遊技球の貸出を要求する際に操作されるスイッチであり、精算スイッチ172は、遊技者が精算を要求する際に操作されるスイッチである。
球貸スイッチ171は、遊技者による操作を検知すると、貸出要求の操作信号を出力する。球貸スイッチ171が出力した貸出要求信号は、精算表示装置170を介してCRユニットCRに入力され、CRユニットCRから払出制御装置41へ貸出要求信号が発信される。そして、払出制御装置41は、CRユニットCRから貸出要求信号を受けると、払出モータ521を駆動し、遊技球の払出を行うと共に、CRユニットCRに挿入されたプリペイドカードの残高表示を制御する。
精算スイッチ172は、遊技者による操作を検知すると、精算要求の操作信号を出力する。精算スイッチ172が出力した精算要求信号は、精算表示装置170を介してCRユニットCRに入力され、CRユニットCRは、精算要求信号に応じて、CRユニットCRに挿入されたプリペイドカードの残高管理及び残高表示に関する制御を行う。
また、払出制御装置41には、一般入賞口27への入球頻度が異常であると判断され場合に、点灯するLEDである不正報知ランプが設けられる。払出制御装置41は、主制御装置40から不正コマンドを受信すると、不正報知ランプを点灯させることにより、遊技施設の従業員等に対し、不正が行われたおそれがあることを報知できる。
(2-3.サブ統合制御装置42及び演出図柄制御装置43)
サブ統合制御装置42は、演出中継端子板532を介して主制御装置40に接続されると共に、主制御装置40からサブ統合制御装置42への通信を可能とする。そして、サブ統合制御装置42は、主制御装置40から受信したコマンドに基づいて演出制御を行う。サブ統合制御装置42には、演出ボタン15及びジョグダイヤル16が接続される。演出ボタン15及びジョグダイヤル16はそれぞれ、操作による各々の検出信号をサブ統合制御装置42に入力する。
そして、サブ統合制御装置42は、スピーカ112の駆動により音声の出力を制御すると共に、枠側装飾ランプ113を含む各種LEDやランプの点灯及び消灯等を制御する。更に、サブ統合制御装置42には、スピーカ112から出力する音量を調節する音量調節スイッチが設けられる。サブ統合制御装置42は、音量調節スイッチから入力された操作信号に基づいて、スピーカ112から出力する音量を制御する。
演出図柄制御装置43は、サブ統合制御装置42に対して双方向通信可能に接続される。サブ統合制御装置42は、演出図柄制御装置43に対し、キャラクタ等を表示する演出や特図の疑似図柄の表示態様に関するコマンドを送信する。一方、演出図柄制御装置43は、サブ統合制御装置42から送られるコマンドに応じた疑似演出図柄700を演出図柄表示装置46のLCDパネルに表示する。
また、サブ統合制御装置42は、一般入賞口27への入球頻度が異常であると判断され場合に、スピーカ112、枠側装飾ランプ113及び演出図柄表示装置46によるエラー報知を行う。
(2-4.発射制御装置44)
発射制御装置44は、払出制御装置41に接続され、払出制御装置41から発射制御装置44への通信を可能とする。発射制御装置44は、払出制御装置41を介して主制御装置40から送られるコマンドや、発射ハンドル14の回動信号に基づいて発射モータ526を制御し、遊技球の発射及び発射停止を行う。
また、発射制御装置44には、発射ハンドル14に設けられた発射停止スイッチ524、及び、発射ハンドル14に遊技者が接触していることを検出するタッチスイッチ525が接続される。タッチスイッチ525は、遊技者による発射ハンドル14の接触を検出した場合に、検出信号を発射制御装置44に入力する。そして、発射制御装置44は、タッチスイッチ525から検出信号が入力されている場合に、遊技球を発射する。一方、発射停止スイッチ524は、遊技者による操作があった場合に、検出信号を発射制御装置44に入力する。そして、発射制御装置44は、発射停止スイッチ524から検出信号が入力されると、タッチスイッチ525から検出信号が入力されている場合であっても、遊技球の発射を停止する。
(2-5.電源基板45)
図略であるが、電源基板45は、電源回路と、受電回路と、停電検出回路と、バックアップ用電源回路とを備える。電源回路は、外部に設けられたAC電源(主電源AC24V)から供給される交流電圧を変換し、直流電圧を生成する。受電回路には、電源スイッチが設けられ、電源回路は、受電回路を介してAC電源に接続される。電源スイッチをONにすると、電源回路は、AC電源と導通し、電源回路に主電源AC24Vが供給される。そして、電源回路は、必要な直流電圧各種制御装置やアクチュエータ等に供給する。
停電検出回路は、電源回路から供給される電圧を監視する。そして、停電検出回路は、供給された電圧が所定電圧未満となった場合に、電源スイッチのOFFへの切替え、或いは、停電に伴う電源の遮断が発生したと判断し、主制御装置40及び払出制御装置41に出力する停電検出信号をハイレベル(ON)にする。その一方、停電検出回路は、電源回路から供給される電圧が所定電圧以上に上昇した場合に、停電検出信号をローレベル(OFF)にする。
尚、本実施例において、停電検出回路は、停電検出信号を主制御装置40及び払出制御装置41に送信する場合を例に挙げて説明したが、必ずしもこれに限られるものではない。例えば停電検出回路は、停電検出信号を主制御装置40及び払出制御装置41の何れか一方のみに送信し、主制御装置40から払出制御装置41に、或いは、払出制御装置41から主制御装置40に対し、停電用のコマンドを送信する構成としてもよい。
バックアップ用電源回路は、コンデンサ等により構成される。バックアップ用電源回路は、電源回路がAC電源から電力を供給しながら生成したDC5Vの電力を充電し、停電となった場合に、バックアップ電源(DC5V)を主制御装置40のRWM及び払出制御装置41のRWM等に供給する。
本実施例において、バックアップ電源は、主制御装置40のRWM及び払出制御装置41のRWMに供給される。よって、パチンコ機1は、電源が遮断された後においても一定時間に亘り、電源断発生時に主制御装置40及び払出制御装置41に記憶されていた内容、例えば、パチンコ機1の遊技状態や賞球として払い出す遊技球の数等の情報を保持できる。
その一方、バックアップ電源は、サブ統合制御装置42のRWMには供給されない。よって、パチンコ機1への電力供給が停止されると、サブ統合制御装置42のRWMに記憶されていた内容は、消去される。
(3.パチンコ機1の作動)
パチンコ機1の作動について説明する。
(3-1.基本遊技)
パチンコ機1は、普図作動口21に遊技球が入球すると、普図の当否判定に関する複数種の乱数値を抽出し、抽出した乱数値に基づいて当否判定を行う。この当否判定の結果に基づき、パチンコ機1は、普通図柄表示装置285において普図の変動表示を開始し、所定時間後に確定表示を行う。
そして、当否判定の結果が当りであれば、パチンコ機1は、普電役物22を開放し、第2特図始動口24への入球を可能とする。普電役物22の開放時間及び開放回数は、例えば、通常遊技状態で0.052秒×1回、遊技者にとって有利な遊技状態(後述の普電サポート状態)では、2.0秒×1回に設定される。
パチンコ機1は、第1特図始動口23に遊技球が入球すると、第1特図の当否判定に関する複数種の乱数値を抽出し、抽出した乱数値を第1特図の保留記憶として所定数記憶する。そして、パチンコ機1は、保留記憶された乱数値に基づいて当否判定を行い、大当りであるか又はハズレであるか判定される。この当否判定の結果に基づき、パチンコ機1は、第1特図表示装置281において第1特図の変動表示を開始し、所定時間経過後に確定表示を行う。また、パチンコ機1は、演出図柄表示装置46において第1特図に対応する疑似演出図柄700(図5参照)の変動表示を開始し、所定時間経過後に確定表示を行う。
同様に、パチンコ機1は、第2特図始動口24に遊技球が入球すると、第2特図の当否判定に関する複数種の乱数値を抽出し、抽出した乱数値を第2特図の保留記憶として所定数記憶する。そして、パチンコ機1は、保留記憶された第2特図の乱数値に基づいて当否判定を行い、大当り、小当り、ハズレの何れであるか判定される。この当否判定に基づき、パチンコ機1は、第2特図表示装置283において第2特図の変動表示を開始し、所定時間経過後に第2特図の確定表示を行う。また、パチンコ機1は、演出図柄表示装置46において第2特図に対応する疑似演出図柄700の変動表示を開始し、所定時間経過後に確定表示を行う。
尚、第1特図及び第2特図の変動表示及び確定表示は、遊技盤2の隅に小さく表示される。そこで、パチンコ機1は、遊技領域20の中央に設けた演出図柄表示装置46において第1特図及び第2特図に対応する疑似演出図柄700による疑似演出表示を行い、疑似演出表示を通して遊技者に当否判定の結果を報知する。パチンコ機1は、疑似演出表示において、3つの疑似演出図柄700の変動表示を行い、当否判定の結果が大当りであれば、3つの疑似演出図柄700を同一図柄で停止させる。また、パチンコ機1は、疑似演出表示において、2つの疑似演出図柄700を同じ図柄で停止させた状態で残り1つの疑似演出図柄700の変動表示を行うリーチ演出を行うことにより、当否判定において大当りになることの期待感を遊技者に与えることができる。
図5を参照して疑似演出図柄の一代表例を説明する。図5(a)に示すように、演出図柄表示装置46の表示画面には、中央部に大きく、第1特図又は第2特図の変動に対応する3個の数字図柄等からなる疑似演出図柄700が変動表示される。また表示画面の上部右側には、パチンコ機1のメインキャラクタである「熊の達吉」の第1キャラクタ画像710が表示される。
また、演出図柄表示装置46の表示画面には、疑似演出図柄700より下方の画面下部が、第1特図又は第2特図の保留記憶の表示や保留記憶による先読み演出等を実施する保留演出領域が設けられている。保留演出領域には、その左側に第1特図の保留記憶を示す第1特図保留図柄721が表示される。一方、保留演出領域の右側には、第2特図の保留記憶を示す第2特図保留図柄722が表示される。
パチンコ機1は、疑似演出図柄700の変動時に大当りの期待度が高いとリーチ演出に発展する。この場合、図5(b)に示すように、演出図柄表示装置46の表示画面には、上部左側にリーチ示唆表示部731の表示を行い、表示画面の下半部に大きく、リーチ疑似演出図柄701を表示する。リーチ疑似演出図柄701は、両側の2つの図柄が同一図柄で停止し、中央の図柄のみ変動中とする。
パチンコ機1は、第1特図又は第2特図の当否判定の結果が大当り(図柄大当り)であれば、図5(c)に示すように、演出図柄表示装置46の表示画面の上部左側に大当り示唆表示部732を表示する。そして、表示画面の下半部に大きく、第1特図又は第2特図の大当り図柄に対応する3つの同一図柄からなる大当り疑似演出図柄702を確定表示する。また、第1キャラクタ画像710として、満面の笑みの「熊の達吉」を表示する。
パチンコ機1は、第2特図の当否判定の結果が小当りであれば、図5(d)に示すように、演出図柄表示装置46の表示画面の下半部に大きく、第2特図の小当り図柄に対応する3つの同一小当り図柄からなる小当り疑似演出図柄703を確定表示する。
尚、パチンコ機1は、第1特図の当否判定よりも第2特図の当否判定を優先的に実施する構成である。例えば、第1特図の保留記憶があっても第2特図始動口24への入球により第2特図の保留記憶が記憶されると、第1特図の保留記憶よりも先に第2特図の保留記憶の当否判定が実施される。この場合、特図及び疑似演出図柄の変動も第2特図の変動が優先して実施される。尚、本発明を実施する上で優先的に第2特図の当否判定を実施する遊技構成である必要はなく、第1特図と第2特図とが同時変動の遊技構成でもよい。
パチンコ機1は、第1特図又は第2特図当否判定の結果が、第1特図又は第2特図の確定表示された態様に応じて大当りであれば、大当り遊技が実施される。この大当り遊技において、パチンコ機1は、条件装置が作動し、これに応じて役物連続作動装置が作動することにより大入賞口25の開閉を行う。具体的に、パチンコ機1は、大入賞口25の開放を開始してから所定時間(例えば、29秒)が経過した際、或いは、大入賞口25の開放を開始してから入球した遊技球が規定入賞数(本実施例では10個)に到達した際に、大入賞口25を閉鎖する、といった一連の動作を1ラウンドとするラウンド遊技を所定回数行う。
大当り遊技では、実施されるラウンド遊技の実施回数が、第1特図又は第2特図の当否判定時に決定された大当り図柄に応じて決定される。例えば、大当り遊技は、大当り図柄に応じて、ラウンド遊技を15ラウンド行う15R大当り遊技が決定、実施される。
パチンコ機1は、第2特図当否判定の結果が、第2特図の確定表示した態様に応じて小当りであれば、小当り遊技が実施される。小当り遊技の場合、パチンコ機1は、条件装置及び役物連続作動装置を作動することなく、大入賞口25の開閉を行う。小当り遊技では、例えば、大入賞口25が、1.8秒間を上限として開放する。尚、小当り遊技での大入賞口25の開放動作は、短時間開放を複数回行い、トータルの開放時間を1.8秒とすることが望ましい。これにより小当り遊技は、通常、複数回の短時間開放により規定入賞数(例えば、4個)の入球が可能となるようにしている。
そして、パチンコ機1は、小当り遊技で開放された大入賞口25の特定領域25Aへ遊技球が入球することにより役物大当りが生起する。これにより小当り遊技が終了となり大入賞口25が閉鎖される。続く、役物大当りでは、条件装置が作動し、これに応じて役物連続作動装置が作動することにより再び大入賞口25の開閉を行う。役物大当りによる大当り遊技では、実施されるラウンド遊技の実施回数が、第2特図の当否判定時に決定された小当り図柄に応じて決定される。例えば、大当り遊技は、何れの小当り図柄においても役物大当りではラウンド遊技を10ラウンド行う。
(3-2.遊技状態)
パチンコ機1は、大入賞口25が閉鎖された遊技状態と大入賞口25が開放された遊技状態との2つの遊技状態に大別される。更にパチンコ機1は、大入賞口25が閉鎖された遊技状態には、通常遊技状態と、通常遊技状態よりも普電役物22への入球に有利な遊技状態とが含まれる。普電役物22への入球に有利な遊技状態は、小当りの獲得に有利であり、且つ大当り遊技の生起により賞球の獲得に有利である。
具体的に、普電役物22への入球に有利な遊技状態は、普図の当否判定時の当選確率が高確率とされる普図確変機能、普図の当否判定に伴う普図の変動時間が短縮される普図時短機能、普図の当選により開放される普電役物22の開放時間が延長される開放延長機能を備えている。普電役物22への入球に有利な遊技状態は、これらの全てが機能する構成に限らず何れか複数の機能、若しくは一つの機能が作動する構成でもよい。尚、普電役物22への入球に有利な遊技状態は、普電サポート状態ともいう。
このように、普電サポート状態では、普電役物22への入球、更には第2特図始動口24への入球が容易であり、第2特図の当否判定では小当りの当選確率が高く小当りの獲得に有利である上、小当りから役物大当りに容易に発展するので賞球の獲得に極めて有利な状態となる。勿論、普電サポート状態は、右打ち遊技領域Rを狙う右打ち遊技が推奨される。
パチンコ機1において、普電サポート状態は、図柄大当り又は役物大当りによる大当り遊技終了後に、大当り遊技を経て移行される得る構成である。例えば、パチンコ機1は、予め決められた特定の大当り図柄に起因する大当り及び小当りに起因する大当りであれば、これらに応じた大当り遊技の終了後に普電サポート状態に移行するようになす。一方、他の大当り図柄に起因する大当りであれば、これに応じた大当り遊技の終了後に普電サポート状態に移行せず通常遊技状態となる。尚、パチンコ機1は、普電サポート状態にて大当りが生起せず、予め設定された普電サポート状態の終了条件が成立すると普電サポート状態が終了となる。普電サポート状態が終了すると、通常遊技状態へ移行する。
(3-3.特別図柄)
図6を参照して、パチンコ機1で用いる大当り図柄、小当り図柄、ハズレ図柄について、及び大当り図柄、小当り図柄に応じて設定される大当り遊技の種類について説明する。パチンコ機1は、図6に示すように、例えば、「第1特図大当り図柄A」、「第1特図大当り図柄B」、「第2特図大当り図柄A」、「第2特図大当り図柄B」、「小当り図柄」、「ハズレ図柄」等の6種類の特図を有する。
「第1特図大当り図柄A」は、第1特図の当否判定時に選択される図柄であり、大当り遊技の種類として「15R大当り1」を選択する図柄である。そして、大当り遊技終了後に遊技状態が「第1普電サポート状態」に移行される構成である。「第1特図大当り図柄A」は、第1特図の大当り時に選択される選択率が50%とされる。
「第1特図大当り図柄B」は、第1特図の当否判定時に選択される図柄であり、大当り遊技の種類として「15R大当り2」を選択する図柄である。そして、大当り遊技終了後に遊技状態が普電サポート状態に移行されずに通常遊技状態となる構成である。「第1特図大当り図柄B」は、第1特図の大当り時に選択される選択率が50%とされる。
「第2特図大当り図柄A」は、第2特図の当否判定時に選択される図柄であり、大当り遊技の種類として「15R大当り3」を選択する図柄である。そして、大当り遊技終了後に遊技状態が「第1普電サポート状態」に移行される構成である。「第2特図大当り図柄A」は、第2特図の大当り時に選択される選択率が50%とされる。
「第2特図大当り図柄B」は、第2特図の当否判定時に選択される図柄であり、大当り遊技の種類として「15R大当り4」を選択する図柄である。そして、大当り遊技終了後に遊技状態が普電サポート状態に移行されずに通常遊技状態となる構成である。「第2特図大当り図柄B」は、第2特図の大当り時に選択される選択率が50%とされる。
「小当り図柄」は、第2特図の当否判定時に選択される図柄であり、これに起因して小当り遊技が実施される。
「小当り図柄」は、小当り遊技から特定領域25Aへの入球により発展する役物大当り遊技の種類として「10R大当り」を選択する図柄である。そして、「10R大当り」は、ラウンド遊技を10ラウンド行う大当り遊技であり、大当り遊技終了後に遊技状態が「第2普電サポート状態」に移行される構成である。
「ハズレ図柄」は第1特図と第2特図との何れにおいても選択され得る図柄である。
(3-4.普電サポート状態)
図7を参照して、パチンコ機1で実施され得る「第1普電サポート状態」及び「第2普電サポート状態」について説明する。パチンコ機1は、図7に示すように、例えば、「第1普電サポート状態」において普図の当選確率が高確率とされる。通常遊技状態で「1/100」の当選確率が「1/5」となる。「第1普電サポート状態」において、普電役物22の開放態様は、「2.0秒」の開放を1回行う。
「第1普電サポート状態」は、その終了条件が第1特図の変動回数が「10回」(第1特図変動規定回数)に達することとされ、終了条件の成立により通常遊技状態へ移行する。また「第1普電サポート状態」は、第1特図及び第2特図の図柄大当りや第2特図の役物大当りの生起により終了する。
「第2普電サポート状態」は、普図の当選確率が「1/5」となる。「第2普電サポート状態」において、普電役物22の開放態様は、「2.0秒」の開放を1回行う。「第2普電サポート状態」は、その終了条件が第2特図の変動回数が「1回」(第2特図変動規定回数)に達することとされ、終了条件の成立により通常遊技状態へ移行する。また「第2普電サポート状態」は、第1特図及び第2特図の図柄大当りや第2特図の役物大当りの生起により終了する。
尚、以降、「第1普電サポート状態」と「第2普電サポート状態」とを説明するにあたり、各々普電サポート状態を分けて説明する際は、「第1普電サポート状態」と「第2普電サポート状態」と記載するが、説明内容が各普電サポート状態に共通するものであり、各々普電サポート状態を区別する必要がないときは単に普電サポート状態と記載する。
パチンコ機1は、「第1普電サポート状態」において第1特図の変動回数を計数するカウンタを備えている(以下、第1特図カウンタとする)。第1特図カウンタは、第1特図の変動回数が「第1普電サポート状態」の終了条件である第1特図変動規定回数に達すると、第1特図変動規定回数に達したことを記憶する。そして第1特図カウンタは、「第1普電サポート状態」の継続終了に応じてカウント値をクリアする。
パチンコ機1は、「第2普電サポート状態」において第2特図の変動回数を計数するカウンタを備えている(以下、第2特図カウンタとする)。第2特図カウンタは、第2特図の変動回数が「第2普電サポート状態」の終了条件である第2特図変動規定回数に達すると、第2特図変動規定回数に達したことを記憶する。そして第2特図計数カウンタは、「第2普電サポート状態」の継続終了に応じてカウント値をクリアする。
パチンコ機1は、「第1普電サポート状態」における普図の変動回数を計数するカウンタを備えている(以下、普図カウンタAとする)。普図カウンタAは、「第1普電サポート状態」における第1特図の変動時間を決定するための変動パターンテーブルを切り換える契機とするものである。尚、この変動パターンテーブルの切り換えは請求項1に記載の発明の要旨であり、詳細については後述する。普図カウンタAは、普図の変動回数が予め決められた第1普図変動上限回数に達すると、第1普図変動上限回数に達したことを記憶する。そして、普図カウンタAはカウント値をクリアする。
パチンコ機1は、「第2普電サポート状態」における普図の変動回数を計数するカウンタを備えている(以下、普図カウンタBとする)。普図カウンタBは、「第2普電サポート状態」における第2特図の変動時間を決定するための変動パターンテーブルを切り換える契機とするものである。尚、この変動パターンテーブルの切り換えは請求項1に記載の発明の要旨であり、詳細については後述する。普図カウンタBは、普図の変動回数が予め決められた第2普図変動上限回数に達すると、第2普図変動上限回数に達したことを記憶する。そして、普図カウンタBはカウント値をクリアする。
(4.パチンコ機1の遊技仕様)
次に、パチンコ機1の基本的な遊技仕様を説明する。図8に示すように、パチンコ機1は、第1特図及び第2特図の大当りの当選確率を、設定値に応じて変更可能な構成である。例えば、設定値1での大当り確率は、第1特図及び第2特図共に「1/209」に設定され、設定値2では「1/204」に、設定値3では「1/199」に、設定値4では「1/194」に、設定値5では「1/189」に、設定値6では「1/184」に設定される。
パチンコ機1は、第1特図の当否判定において小当り判定されない構成である。
第2特図の小当りの当選確率は、設定値にかかわらず一定であり、「1/3」に設定されている。
次に、パチンコ機1の通常遊技状態から生起する大当り遊技の種類について説明する。第1特図の当否判定による図柄大当りでは、例えば、「15R大当り1」又は「15R大当り2」から何れか一つの大当り遊技が選択される。第2特図の当否判定による図柄大当りでは、「15R大当り3」又は「15R大当り4」から何れか一つの大当り遊技が選択される。
第2特図の小当り遊技からの役物大当りでは、「10R大当り」の大当り遊技のみが実施される。
続いて普図の当否判定及び普電役物の作動に関連する遊技仕様を説明する。パチンコ機1は、通常遊技状態において、普図の変動時間が「6.2秒」に設定されている。また普図の当選確率が「1/100」に設定されている。当選により作動する普電役物22の開放時間は「0.052秒」であり、その開放回数は1回に設定されている(超短開放ともいう)。
普電サポート状態においては、普図の変動時間は「0.7秒」に設定されている。また普図の当選確率は第1普電サポート状態において「1/5」、第2普電サポート状態において「1/5」に設定される。第1普電サポート状態及び第2普電サポート状態の何れにおいても普図の当選により作動する普電役物22の開放時間は「2.0秒」であり、その開放回数は1回に設定されている。
(5.起動処理)
次に、図9に示すフローチャートを参照しながら、主制御装置40により実行される「起動処理」について説明する。起動処理は、パチンコ機1の電源投入時に実行される処理である。
図9に示すように、主制御装置40は、起動処理の最初の処理として、スタックアドレスにスタックポインタを設定する(処理S1)。続いて、主制御装置40は、割込みベクタテーブルの割込みベクタアドレスを、対応するレジスタに設定する(処理S2)と共に、内蔵レジスタを設定する(処理S3)尚、割込みベクタアドレスは、アドレス空間(メモリ空間)の中で、後述する割込み処理のプログラムに係る開始番地の指定に使用される。
次に、主制御装置40は、入力ポートのレジスタを読込み(処理S4)、停電停止信号がOFFであるか否かを判定する(処理S5)。そして、停電検出信号がONのままであり、否定判定あれば(処理S5:No)、主制御装置40は、電源基板45から供給される電圧が所定電圧に到達していないと判断する。この場合、主制御装置40は、処理S4に戻り、停電停止信号がOFFになるまで処理S4及び処理S5を繰り返し実行する。
一方、停電検出信号がOFFに切り替わり、肯定判定であれば(処理S5:Yes)、主制御装置40は、電源基板45から供給される電圧が所定電圧以上となり、安定的に電圧が供給される状態になったと判断し、主制御装置40に内蔵されたRWMへの書込みを許可する(処理S6)。
処理S6の後、主制御装置40は、初期設定処理(処理S7)を実行する。この初期設定処理(処理S7)は、主に、移行モードの設定を行う。その後、主制御装置40は、割込みを禁止する(処理S8)と共に、レジスタ退避を実行する(処理S9)。更に、主制御装置40は、ベース値等の遊技性能を演算する遊技性能演算処理を実行する(処理S10)。つまり、主制御装置40は、遊技性能に関する演算を主制御装置40に内蔵されたRWMの領域外で行う。
処理S10の後、主制御装置40は、レジスタ復帰を実行する(処理S11)と共に割込みを許可し(処理S12)、処理S8へ戻る。このように、主制御装置40は、起動処理において、処理S8から処理S12までを繰り返し実行する。その一方で、主制御装置40は、処理S12が実行されてから処理S8が再度実行されるまでの間に、後述する割込み処理(図10参照)を周期的に(例えば4mS周期で)実行する。
(6.割込み処理)
次に、図10に示すフローチャートを参照しながら、主制御装置40により実行される「割込み処理」について説明する。図10に示すように、主制御装置40は、割込み処理で実行する最初の処理として、タイマ及びウォッチドッグタイマを設定する(処理S21)。処理S21において、主制御装置40は、主制御装置40に設けられた各種タイマの設定や、ウォッチドッグタイマのクリア及びリスタートを行う。
処理S21の後、主制御装置40は、パチンコ機1が電源投入後に移行する移行モードが「遊技停止モード」であるか否かを判定する(処理S22)。その結果、「遊技停止モード」であれば(処理S22:Yes)、パチンコ機1は、遊技開始不能な状態であって、電源スイッチのOFFへの切替えを待機している状態であると判断できる。よってこの場合、主制御装置40は、割込み許可(処理S36)を行い、起動処理(図9参照)へリターンする。
一方、処理S22において「遊技停止モード」でなく、否定判定であれば(処理S22:No)、主制御装置40は、主制御装置40に設けられた各種タイマを更新するタイマ更新処理を実行する(処理S23)。続いて、主制御装置40は、各種始動口及び各種入賞口への遊技球の入球に関する処理である入力判定処理(処理S24)を実行する。尚、入力判定処理(処理S24)の詳細は、図12に示すフローチャートを参照しながら後述する。処理S24の後、主制御装置40は、当否判定及び大当り遊技に関する処理である当否判定処理(処理S25)を実行する。尚、当否判定処理(処理S25)の詳細は、図15に示すフローチャートを参照しながら後述する。
処理S25の後、主制御装置40は遊技状態設定処理(処理S26)を実行する。本処理において主制御装置40は、通常遊技状態、普電サポート状態といった遊技状態の設定、大当り図柄やハズレ図柄などを選択するテーブル、変動パターンを選択する変動パターンテーブルといった各種のテーブル類を設定する。また本処理では各種遊技状態が移行した場合に、その旨の信号をホールコンピュータ500に送信する処理を実行する。主制御装置40は、例えば、上記した当否判定処理(処理S25)において大当り遊技(特別遊技)や当り遊技(普図遊技)が終了した後、所定時間経過後にホールコンピュータ500に信号を送信する。
尚、パチンコ機1が図示しない試射試験装置に接続されている場合に、主制御装置40は、処理S26において、遊技状態が移行したことを示す試験信号を試射試験装置に送信する。
処理S26の後、主制御装置40は、エラーが発生したか否かを監視するエラー監視処理(処理S27)を行う。尚、エラー監視処理(処理S27)において主制御装置40が監視するエラーとしては、前枠11や内枠30が開放されていることを示す開放エラーや、図示しない電波センサにより異常な電波が検出されたことを示す電波エラーや、図示しない振動センサにより異常な振動が検出されたことを示す振動エラー等が例示される。
処理S27の後、主制御装置40は、払出制御装置41に賞球コマンドを送信する賞球コマンド送信処理(処理S28)を実行する。そして、払出制御装置41は、受信した賞球コマンドに基づき、入球があった各種始動口又は各種入賞口毎に設定された賞球の払い出しを実行する。
処理S28の後、主制御装置40は、実行中に遊技内容に応じた画像データや音声データ等を作成し、サブ統合制御装置42に出力する演出用データ出力処理(処理S29)を実行する。更に、主制御装置40は、上記したエラー監視処理(処理S27)においてエラーの発生を検出した場合に、検出したエラーの内容に応じて、演出図柄表示装置46におけるエラー表示や、枠側装飾ランプ113の点灯や点滅、スピーカ112からの音声出力等のエラー報知を適宜行う。
処理S29の後、主制御装置40は、外部接続端子板38を介してホールコンピュータ500に外部出力処理(処理S30)を実行する。処理S30において、主制御装置40は、上記した当否判定処理(処理S25)での処理内容に基づき、大入賞口ソレノイド510及び普電役物ソレノイド511に関するデータをホールコンピュータ500に送信する。また、処理S30において、主制御装置40は、上記したエラー監視処理(処理S27)でエラーの発生を検出した場合に、セキュリティ信号をホールコンピュータ500に送信する。尚、パチンコ機1に試射試験装置が接続されている場合、主制御装置40は、処理S30において、大入賞口ソレノイド510及び普電役物ソレノイド511に関するデータやセキュリティ信号を試射試験装置に送信する。
処理S30の後、図11に示すように、主制御装置40は、レジスタ退避(処理S31)を行い、性能表示用データ作成処理(処理S32)を実行する。処理S32において、主制御装置40は、起動処理(図9参照)において主制御装置40に内蔵されたRWMの領域外で実行した性能表示用演算処理(処理S10)の算出結果や、試射試験の試験結果を性能表示装置に表示するためのデータを作成する。処理S32の後、主制御装置40は、レジスタ復帰(処理S33)を実行する。
処理S33の後、主制御装置40は、セグメントデータ作成処理(処理S34)を実行する)。処理S34において、主制御装置40は、処理S31で作成したデータを性能表示装置に表示する準備として、性能表示装置に設けられた各種LEDのコモン(LEDセグメントに係る8bit単位の表示領域)毎の発光制御を行うためのセグメントデータを作成する。
処理S34の後、主制御装置40は、各種表示装置に対する表示処理(処理S35)として、性能表示装置における遊技性能や試射試験データの表示を行う。また、処理S35において、主制御装置40は、実行中の遊技状況に応じて、第1特図表示装置281、第2特図表示装置283、普通図柄表示装置285における各種図柄の変動表示や確定表示等を行う。処理S35の後、主制御装置40は、割込みを許可し(処理S36)、起動処理(図9参照)へリターンする。
尚、主制御装置40は、性能表示用演算処理(処理S10)を起動処理(図9参照)で実行するのに対し、性能表示用演算処理(処理S10)での演算結果の表示に関する処理を割込み処理で行う。この点に関し、主制御装置40は、処理量が多い性能表示用演算処理(処理S10)を起動処理で行うことにより、性能表示用演算処理(処理S10)が終了する前に割込み禁止(処理S8、図9参照)が実行されることを防止できる。一方、主制御装置40は、性能表示装置に対する表示処理を、第1特図表示装置281等に対する表示処理と同じタイミングで実行することで、表示制御の効率化を図ることができる。
(7.入力判定処理)
次に、図12に示すフローチャートを参照しながら、割込み処理(図10参照)の中で実行される「入力判定処理」(処理S24)について説明する。図12に示すように、主制御装置40は、入力判定処理(処理S24)の最初の処理として、特図入球確認処理(処理S101)を実行する。特図入球確認処理(処理S101)は、第1特図始動口23又は第2特図始動口24に遊技球が入球した場合に実行される処理である。尚、特図入球確認処理(処理S101)の詳細は、図13に示すフローチャートを参照しながら後述する。
処理S101の後、主制御装置40は、普図入球確認処理(処理S102)を実行する。普図入球確認処理(処理S102)は、普図作動口21に遊技球が入球した場合に実行される処理である。尚、普図入球確認処理(処理S102)の詳細は、図14に示すフローチャートを参照しながら後述する。
処理S102の後、主制御装置40は、入賞数カウント処理(処理S103)を実行する。入賞数カウント処理(処理S103)は、大入賞口25や一般入賞口27に遊技球が入球した場合に実行される処理である。具体的に、処理S103において、主制御装置40は、カウントスイッチ506、V入賞口スイッチ507又は一般入賞口スイッチ508が遊技球を検出した場合に、大入賞口25、特定領域25A又は一般入賞口27へ入球した遊技球の数をカウントするカウンタの値に1を加算する。
処理S103の後、主制御装置40は、アウト数カウント処理(処理S104)を実行する。アウト数カウント処理(処理S104)は、遊技性能の演算に利用するアウト数の集計を行う処理である。具体的に、処理S104において、主制御装置40は、第1特図始動口スイッチ503、第2特図始動口スイッチ504、普通図柄作動スイッチ505、カウントスイッチ506、V入賞口スイッチ507、一般入賞口スイッチ508及びアウト口203への入球を検出するアウト口スイッチ509が遊技球を検出した場合に、アウト数をカウントするカウンタの値に1を加算する。
処理S104の後、主制御装置40は、一般入賞口27への入球頻度が異常であるか否かを判定する(処理S105)。具体的に、主制御装置40は、処理S105において、所定時間内(例えば60秒間)に一般入賞口27に入球した遊技球数が規定入賞数(例えば10個)を超えた場合に、不正が行われたと判定する。その結果、主制御装置40は、入球頻度が正常であり、否定判定であれば(処理S105:No)、そのまま本処理を終了し、割込み処理(図10参照)へリターンする。
一方、入球頻度が異常であり、肯定判定であれば(処理S105:Yes)、主制御装置40は、払出制御装置41及びサブ統合制御装置42に対して不正報知コマンドを送信し(処理S106)、本処理を終了する。処理S106において、主制御装置40から不正報知コマンドを受信した払出制御装置41は、払出制御装置41に設けられた不正報知ランプを点灯する。
また、主制御装置40から不正報知コマンドを受信したサブ統合制御装置42は、枠側装飾ランプ113の点灯や点滅、スピーカ112からの音声出力等によるエラー報知を行う。さらに、サブ統合制御装置42から不正報知コマンドに受信した演出図柄制御装置43は、演出図柄表示装置46において、不正が行われた旨の警告表示を行う。尚、スピーカ112からの音声出力によるエラー報知は、エラー報知を開始してから30秒後に終了し、演出図柄表示装置46における警告表示及び枠側装飾ランプ113によるエラー報知は、エラー報知を開始してから5分後に終了する。
(7-1.特図入球確認処理)
次に、図13に示すフローチャートを参照しながら、入力判定処理(処理S24、図12参照)の中で実行される特図入球確認処理(処理S101)について説明する。特図入球確認処理(処理S101)は、第1特図始動口23への入球に応じて複数種の第1特図の乱数を抽出し保留記憶すると共に、第2特図始動口24への入球に応じて複数種の第2特図の乱数を抽出し保留記憶する。そして第1特図始動口23、第2特図始動口24への入球に起因する各種コマンドをサブ統合制御装置42に送信する処理である。
図13に示すように、「特図入球確認処理」は、先ず、処理S110において第1特図始動口スイッチ503により第1特図始動口23への入球を検出したか否か判定する。否定判定であれば(処理S110:No)、処理S115へ移行する。
処理S110において肯定判定であれば(処理S110:Yes)、処理S111において第1特図用保留記憶領域に記憶されている第1特図の保留記憶の数が満杯か否か(上限数に達しているか否か)判定する。肯定判定であれば(処理S111:Yes)、処理S115へ移行する。
前記処理S111で否定判定であれば(処理S111:No)、処理S112において、第1特図の大当り決定用乱数、大当り図柄決定用乱数、リーチ判定用乱数、変動パターン決定用乱数等を抽出する。抽出された各種の乱数を第1特図用保留記憶領域の仮の記憶領域に記憶する。更に仮の記憶領域に記憶された各種の乱数を第1特図用保留記憶として第1特図用保留記憶領域の主体の記憶領域に記憶する。尚、第1特図の保留記憶数が「0」であっても、第1特図始動口23に遊技球が入球したとき抽出される当否乱数等の種々の乱数は、最大値未満の記憶数がある場合と同様に記憶される。
続いて処理S113において第1特図の先読み判定処理を実行する。本先読み判定処理は、大当りとなるか否かの当否判定が行われる前に、第1特図用保留記憶領域の仮の記憶領域に記憶された大当り決定用乱数や大当り図柄決定用乱数などが特定の数値であるか確認する。例えば、特定の数値として、大当りと判定される数値、リーチと判定される数値等であるか否か、更に大当りの場合は確変遊技状態等が付与される大当りであるか否かなどが確認される。また本処理では第1特図の先読み判定の判定結果を示す先読みコマンドがサブ統合制御装置42へ送信される。その後、処理S114において保留記憶数を示す保留記憶カウンタを加算し、加算した第1特図の保留記憶カウンタの値を示す保留数指示コマンドをサブ統合制御装置42に送信する。
尚、先読みコマンドは、大当りやリーチ等の可能性がある場合に、サブ統合制御装置42へ送信することが望ましい。無論、判定内容に拘わらず、サブ統合制御装置42に毎回先読みコマンドを送信する構成でもよい。先読みコマンドに応じて、サブ統合制御装置42では、演出図柄表示装置46の保留記憶図柄等に、大当りやリーチの可能性があることを示唆する先読み演出を行う。
続く処理S115において、第2特図始動口スイッチ504により第2特図始動口24への入球を検出したか否か判定する。否定判定であれば(処理S115:No)、入力判定処理(図12参照)へリターンし、本処理を終了する。
処理S115において肯定判定であれば(処理S115:Yes)、処理S116において第2特図用保留記憶領域に記憶されている第2特図の保留記憶の数が満杯か否か(上限数に達しているか否か)判定する。肯定判定であれば(処理S116:Yes)、リターンする。
前記処理S116で否定判定であれば(処理S116:No)、処理S117において、第2特図の大当り決定用乱数、大当り図柄決定用乱数、小当り図柄決定用乱数、リーチ判定用乱数、変動パターン決定用乱数等を抽出する。抽出された各種の乱数を第2特図用保留記憶領域の仮の記憶領域に記憶する。更に仮の記憶領域に記憶された各種の乱数を第2特図用保留記憶として第2特図用保留記憶領域の主体の記憶領域に記憶する。更に所定の記憶領域に記憶された乱数を保留記憶として記憶する。尚、第2特図の保留記憶数が「0」であっても、第2特図始動口24に遊技球が入球したとき抽出される当否乱数等の種々の乱数は、最大値未満の記憶数がある場合と同様に記憶される。
続いて処理S118において第2特図の先読み判定処理を実行する。本先読み判定処理は、大当りとなるか否かの当否判定が行われる前に、第2特図用保留記憶領域の仮の記憶領域に記憶された大当り決定用乱数や大当り図柄決定用乱数などが特定の数値であるか確認する。例えば、特定の数値として、大当りと判定される数値、リーチと判定される数値等であるか否か、更に大当りの場合は確変遊技状態等が付与される大当りであるか否かなどが確認される。また本処理では第2特図の先読み判定の判定結果を示す先読みコマンドがサブ統合制御装置42へ送信される。その後、処理S119において保留記憶数を示す保留記憶カウンタを加算し、加算した第1特図の保留記憶カウンタの値を示す保留数指示コマンドをサブ統合制御装置42に送信する。
尚、先読みコマンドは、大当りやリーチ等の可能性がある場合に、サブ統合制御装置42へ送信することが望ましい。無論、判定内容に拘わらず、サブ統合制御装置42に毎回先読みコマンドを送信する構成でもよい。先読みコマンドに応じて、サブ統合制御装置42では、演出図柄表示装置46の保留記憶図柄等に、大当りやリーチの可能性があることを示唆する先読み演出を行う。
特図入球確認処理(処理S101)では、保留記憶の数が満杯なければ、抽出された乱数を予め設定された仮の記憶領域に記憶し、その後、仮の記憶領域に記憶された乱数を主体の保留記憶領域に記憶する構成である。これに限らず、保留記憶の数が満杯でなければ、抽出された乱数を、仮の記憶領域と主体の保留記憶領域とにそれぞれ記憶するようにしてもよい。更に、第1特図始動口23又は第2特図始動口24への入球に起因して乱数が抽出されると、抽出された乱数を仮の記憶領域に記憶する。そして保留記憶の数が満杯であるか否か確認し、満杯でなければ、仮の記憶領域に記憶された乱数を主体の保留記憶領域に記憶するようにしてもよい。この場合、保留記憶の数が満杯であれば、仮の記憶領域に記憶した乱数を消去する。
尚、特図入球確認処理(処理S101)では、先読み判定処理は、仮の記憶領域に記憶された乱数を先読み判定するが、これに限らず、主体の保留記憶領域に記憶された乱数を先読み判定するようにしてもよい。
(7-2.普図入球確認処理)
次に、図14に示すフローチャートを参照しながら、入力判定処理(処理S24、図10参照)の中で実行される普図入球確認処理(処理S102、図12参照)について説明する。普図入球確認処理(処理S102)は、普図作動口21への入球に応じて複数種の普図に関する乱数を抽出し保留記憶する。そして、普図作動口21への入球に起因する各種コマンドをサブ統合制御装置42に送信する処理である。
図14に示すように、「普図入球確認処理」は、先ず、処理S121において普通図柄作動スイッチ505により普図作動口21への入球を検出したか否か判定する。否定判定であれば(処理S121:No)、入力判定処理(図12参照)へリターンし、本処理を終了する。
処理S121において肯定判定であれば(処理S121:Yes)、処理S122において普図用保留記憶領域に記憶されている普図の保留記憶の数が満杯か否か(上限数に達しているか否か)判定する。肯定判定であれば(処理S122:Yes)、リターンする。
前記処理S122で否定判定であれば(処理S122:No)、処理S123において、普図の当り決定用乱数、当り図柄決定用乱数、変動パターン決定用乱数等を抽出する。そして、抽出された各種の乱数を普図用保留記憶として普図用保留記憶領域に記憶する。尚、普図の保留記憶数が「0」であっても、普図作動口21に遊技球が入球したとき抽出される種々の乱数は、最大値未満の記憶数がある場合と同様に記憶される。その後、処理S124において普図保留記憶数を示す保留記憶カウンタを加算し、加算した普図の保留記憶カウンタの値を示す保留数指示コマンドをサブ統合制御装置42に送信する。
(8.当否判定処理)
次に、図15に示すフローチャートを参照しながら、割込み処理の中で実行される当否判定処理(処理S25)について説明する。図15に示すように、主制御装置40は、当否判定処理(処理S25)で実行する最初の処理として、普図の当否判定及び当り遊技(普図遊技)に関する処理である普図当否判定処理(処理S200)を実行する。尚、普図当否判定処理(処理S200)の詳細は、図16乃至図20に示すフローチャートを参照しながら後述する。
続いて、主制御装置40は、第1特図又は第2特図の当否判定、小当り遊技、及び、大当り遊技に関する処理である特図当否判定処理(処理S300)を実行する。尚、特図当否判定処理(処理S300)の詳細は、図21乃至図31に示すフローチャートを参照しながら後述する。
(8-1.普図当否判定処理)
続いて、図16乃至図20に示すフローチャートを参照しながら、当否判定処理(処理S25、図15参照)の中で実行される「普図当否判定処理」(処理S200)について説明する。
図16に示すように、主制御装置40は、普図当否判定処理(処理S200)で実行する最初の処理として、当り遊技(普図遊技)中に作動する普電役物22が作動中であるか否かを判定する(処理S201)。処理S201において、普電役物22が作動しており、肯定判定であれば(処理S201:Yes)、主制御装置40は、当り遊技中であると判断し、普図遊技処理(処理S250)へ移行する。
一方、普電役物22が作動しておらず、否定判定であれば(処理S201:No)、主制御装置40は、普通図柄表示装置285において普図を変動表示中であるか否かの判定を行う(処理S202)。その結果、普図の変動表示中であり、肯定判定であれば(処理S202:Yes)、主制御装置40は、変動表示中である普図の変動時間が経過したか否かを判定する(処理S203)。
そして、変動表示中である普図の変動時間が経過しており、肯定判定であれば(処理S203:Yes)、主制御装置40は、普図の変動を停止し、確定表示する確定表示処理を実行し(処理S204)、普図遊技処理(処理S250)へ移行する。一方、変動表示中である普図の変動時間が経過しておらず、否定判定であれば(処理S203:No)、主制御装置40は、処理S204をスキップして、普図遊技処理(処理S250)へ移行する。
処理S202において、普図の変動表示中でなく、否定判定であれば(処理S202:No)、主制御装置40は、普通図柄表示装置285において普図を確定表示中であるか否かを判定する(処理S205)。
そして、普図の確定表示中であり、肯定判定であれば(処理S205:Yes)、主制御装置40は、普図の確定表示時間が経過したか否かを判定する(処理S206)。その結果、確定表示時間が経過しておらず、否定判定であれば(処理S206:No)、主制御装置40は、普図遊技処理(処理S250)へ移行する。一方、普図の確定表示時間が経過しており、肯定判定であれば(処理S206:Yes)、主制御装置40は、確定表示終了処理(処理S207)を実行する。
処理S207において、主制御装置40は、普通図柄表示装置285において確定表示中である普図の表示終了設定を行う。また、主制御装置40は、演出図柄表示装置46における普図に関する演出を終了させるためのコマンドをサブ統合制御装置42に送信する。処理S207の後、主制御装置40は、図17に示す処理S208へ移行する。
図17に示すように、処理S208において、主制御装置40は、普図の当否判定の結果が当りであるか否かを判定する。そして、普図の当否判定の結果が当りであり、肯定判定であれば(処理S208:Yes)、主制御装置40は、処理S209において、当り遊技(普図遊技)を開始するための処理を行う。具体的に、主制御装置40は、普電役物22の作動を開始するための処理を行う。また、主制御装置40は、続く処理S210において、当り遊技演出の開始を指示する当り遊技開始コマンドをサブ統合制御装置42に送信すると共に、当り遊技の開始インターバル時間の計時を開始する。処理S210の後、主制御装置40は、処理S211へ移行する。
一方、処理S208において、普図の当否判定の結果がはずれであり、否定判定であれば(処理S208:No)、主制御装置40は、処理S209及び処理S210をスキップし、処理S211へ移行する。
次に、主制御装置40は、処理S211において、遊技状態が「第1普電サポート状態」であるか否かを判定する。肯定判定であれば(処理S211:Yes)、処理S212において、「第1普電サポート状態」へ移行した後の普図の変動回数を普図カウンタAにて計数(カウント)する処理を行う。
例えば、普図カウンタAによるカウントの処理は、普図カウンタAのカウント値を前記の「第1普図変動上限回数」から普図の変動時ごとに「1」を減算する処理を行うことが望ましい。これに限らず変動回数を計数する処理は、普図カウンタAのカウント値を初期値「0」回から普図の変動時ごとに「1」を加算する処理を行うようにしてもよい。
次に、処理S213において、「第1普電サポート状態」における普図の変動回数が「第1普図変動上限回数」(70回、図32参照)に達したか否かを判定する。即ち、処理S212で計数した値が「0」であるか否かを判定する(加算する構成では「70」であるか否かを判定する。)。否定判定であれば(処理S213:No)、処理S250(図16参照)へ移行する。肯定判定であれば(処理S213:Yes)、処理S214において「普図A上限フラグ」に「1」をセットする。これにより、「第1普電サポート状態」における第1特図の変動パターンテーブルの切り換え準備が行われたこととなる。その後、処理S250(図16参照)へ移行する。
前記の処理S211において否定判定であれば(処理S211:No)、処理S215において、遊技状態が「第2普電サポート状態」であるか否かを判定する。否定判定であれば(処理S215:No)、処理S250(図16参照)へ移行する。肯定判定であれば(処理S215:Yes)、処理S216において、「第2普電サポート状態」へ移行した後の普図の変動回数を普図カウンタBにて計数(カウント)する処理を行う。
例えば、普図カウンタBによるカウントの処理は、普図カウンタBのカウント値を前記の「第2普図変動上限回数」から普図の変動時ごとに「1」を減算する処理を行うことが望ましい。これに限らず変動回数を計数する処理は、普図カウンタBのカウント値を初期値「0」回から普図の変動時ごとに「1」を加算する処理を行うようにしてもよい。
次に、処理S217において、「第2普電サポート状態」における普図の変動回数が「第2普図変動上限回数」(100回、図32参照)に達したか否かを判定する。即ち、処理S216で計数した値が「0」であるか否かを判定する(加算する構成では「100」であるか否かを判定する。)。否定判定であれば(処理S217:No)、処理S250(図16参照)へ移行する。肯定判定であれば(処理S217:Yes)、処理S218において「普図B上限フラグ」に「1」をセットする。これにより、「第2普電サポート状態」における第2特図の変動パターンテーブルの切り換え準備が行われたこととなる。その後、処理S250(図16参照)へ移行する。
図16に戻って、普図当否判定処理(処理S200)の説明を続ける。処理S205において、普図の確定表示中でなく、否定判定であれば(処理S205:No)、主制御装置40は、普図の保留記憶があるか否かを判定する(処理S220)。
その結果、普図の保留記憶がなく、否定判定であれば(処理S220:No)、主制御装置40は、普図遊技処理(処理S250)へ移行する。一方、普図の保留記憶があり、肯定判定であれば(処理S220:Yes)、主制御装置40は、普図の保留記憶のシフト処理を行い(処理S221)、普図の保留記憶のうち最も古い保留記憶に基づく当否判定を行う。また、この処理S221に伴い、主制御装置40は、普図の保留記憶数から1を減算する。そして、処理S221の後、図18に示す処理S222へ移行する。
図18に示すように、処理S222において、主制御装置40は、電サポフラグが「1」であるか否かを確認する。肯定判定であれば(処理S222:Yes)、主制御装置40は、処理S223において、時短遊技時の高確率用の判定テーブル(高確率テーブル)と普図の当り決定用乱数に基づく普図の当否判定を実行する。
前記処理S222において否定判定であれば(処理S222:No)、主制御装置40は、処理S224において、非時短遊技時の低確率用の判定テーブル(普通テーブル)と普図の当り決定用乱数に基づく普図の当否判定を実行する。
次に主制御装置40は、これらの当否判定の結果が当りであり、処理S225において、肯定判定であれば(処理S225:Yes)、主制御装置40は、処理S226において、当り図柄決定用乱数に基づいて普図の当り図柄を決定する。続いて処理S227において、変動パターン決定用乱数に基づいて変動パターンを決定する。その後、処理S228において、主制御装置40は、当り遊技の開始インターバル時間及び終了インターバル時間を設定する当り設定処理を実行する。
処理S228の後に、主制御装置40は、処理S229において、普図保留記憶の減少を示す情報等を含む保留記憶情報をサブ統合制御装置42に送信する。そして、保留記憶情報を受信したサブ統合制御装置42は、演出図柄制御装置43に保留記憶情報を送信し、演出図柄表示装置46における普図保留表示(図示せず)の表示内容を更新する。
続く処理S230において、主制御装置40は、サブ統合制御装置42に対し、普図変動開始コマンドを送信する。処理S230は、普通図柄表示装置285において普図の変動表示を行うのに伴い、普図に対応する演出を演出図柄表示装置46において行うための前処理である。具体的に、主制御装置40は、サブ統合制御装置42に対し、普図変動開始コマンドとして、当否判定の結果や普図の変動パターン等を含む図柄変動開始コマンドや、処理S226で決定した当り図柄に応じた演出を指定する演出指定コマンドを送信する。処理S230の後、主制御装置40は、処理S250(図16参照)へ移行する。
一方、前記処理S225において当否判定の結果がはずれであり、否定判定であれば(処理S225:No)、主制御装置40は、処理S231において、当り図柄決定用乱数に基づいてはずれ図柄を決定する。次に処理S232において変動パターン決定用乱数に基づいて変動パターンを決定する。その後、前記の処理S229及び処理S230を実行する。処理S230の後、主制御装置40は、処理S250(図16参照)へ移行する。
尚、処理S227及び処理S232において、主制御装置40は、遊技状態が普電サポート状態であれば、通常遊技状態よりも普図の変動時間が短縮されるように変動パターンを決定する。例えば、主制御装置40は、通常遊技状態であれば、変動時間を6.2秒とする変動パターンを選択し、遊技状態が普電サポート状態であれば、変動時間を通常遊技状態よりも短い0.7秒とする変動パターンを選択する。
(8-2.普図遊技処理)
次に、図19に示すフローチャートを参照しながら、普図当否判定処理(処理S200)の中で実行される「普図遊技処理」(処理S250)について説明する。図19に示すように、主制御装置40は、普図遊技処理(処理S250)で実行する最初の処理として、普電役物22開放中であるか否かを判定する(処理S251)。そして、普電役物22が開放されており、肯定判定であれば(処理S251:Yes)、主制御装置40は、図20に示す処理S252へ移行する。
図20に示すように、処理S252において、主制御装置40は、第2特図始動口スイッチ504の検出信号により普電役物22に遊技球が4個入球したか否かを判定する。そして、普電役物22に入球した遊技球が4個に到達しておらず、否定判定であれば(処理S252:No)、主制御装置40は、普電役物22を開放してから所定時間が経過したか否かを判定する(処理S253)。そして、普電役物22を開放してから所定時間が経過しておらず、否定判定であれば(処理S253:No)、主制御装置40は、そのまま普図遊技処理(処理S250、図19参照)を終了し、当否判定処理(図15参照)へリターンする。
一方、普電役物22に入球した遊技球が4個に到達し、処理S252において、肯定判定である場合(処理S252:Yes)、又は、普電役物22を開放してから所定時間が経過し、処理S253において、肯定判定である場合(処理S253:Yes)、主制御装置40は、普電役物ソレノイド511を駆動して普電役物22を閉鎖する(処理S254)。続いて、主制御装置40は、終了インターバル時間の計時を開始する終了インターバル処理(処理S255)を実行する。処理S255の後、主制御装置40は、普図遊技処理(処理S250)を終了し、リターンする。
図19に戻り、普図遊技処理(処理S250)の説明を続ける。処理S251において、否定判定であれば(処理S251:No)、主制御装置40は、終了インターバル中であるか否かを判定する(処理S256)。その結果、終了インターバル中であり、肯定判定であれば(処理S256:Yes)、続いて、主制御装置40は、終了インターバル時間が経過したか否かを判定する(処理S257)。
その結果、処理S257において、肯定判定であれば(処理S257:Yes)、主制御装置40は、処理S258において普図の当り遊技終了の処理を実行すると共に、処理S259において当り遊技終了コマンドをサブ統合制御装置42に送信する。そして、当り遊技終了コマンドを受信したサブ統合制御装置42は、当り遊技演出を終了する。処理S259の後、主制御装置40は、普図遊技処理(処理S250、図16参照)を終了し、当否判定処理(図15参照)へリターンする。一方、終了インターバル時間が経過しておらず、否定判定であれば(処理S257:No)、主制御装置40は、そのまま普図遊技処理(処理S250)を終了し、当否判定処理へリターンする。
また、処理S256において、否定判定であれば(処理S256:No)、主制御装置40は、開始インターバル時間が経過したか否かを判定する(処理S260)。その結果、開始インターバル時間が経過しており、肯定判定であれば(処理S260:Yes)、主制御装置40は、処理S261において、普電役物ソレノイド511を駆動し、普電役物22を開放する。一方、処理S260において、否定判定であれば(処理S260:No)、主制御装置40は、そのまま普図遊技処理(処理S250)を終了し、当否判定処理へリターンする。
(8-3.特図当否判定処理)
次に、図21乃至図31に示すフローチャートを参照しながら、当否判定処理(処理S25、図15参照)の中で実行される「特図当否判定処理」(処理S300)について説明する。特図当否判定処理(処理S300)は、図21乃至図25に示す「特図当否判定処理」と、図26乃至図31に示す「特別遊技処理」とが順次に実行される。尚、以降の説明において、第1特図又は第2特図を区別する必要がある場合を除き、両者を同等と見做して単に「特図」という。
図21に示すように、「特図当否判定処理」において、主制御装置40は、先ず、処理S301において、大当り中であることを示す大当りフラグが「0」であるか否かを判定する。否定判定であれば(処理S301:No)、本「特図当否判定処理」を終了して後述の「特別遊技処理」へ移行する(図22参照)。
処理S301にて肯定判定であれば(処理S301:Yes)、処理S302において、小当り中であることを示す小当りフラグが「0」であるか否かを判定する。否定判定であれば(処理S302:No)、後述の「特別遊技処理」へ移行する。
処理S302にて肯定判定であれば(処理S302:Yes)、処理S303において、特図の変動が停止中であるか否かを判定する。肯定判定であれば(処理S303:Yes)、処理S304において特図の確定図柄が未表示であるか否かを判定する。
処理S304にて肯定判定であれば(処理S304:Yes)、処理S305において第2特図の保留記憶があるか否かを判定する(処理S305)。肯定判定であれば(処理S305:Yes)、処理S306において第2特図の保留記憶のシフト処理を行う。該シフト処理により第2特図の保留記憶のうち最も古い保留記憶の乱数が当否判定の対象となる。
一方、処理S305にて否定判定であれば(処理S305:No)、処理S307において第1特図の保留記憶があるか否かを判定する。肯定判定であれば(処理S307:Yes)、処理S308において第1特図の保留記憶のシフト処理を行う。該シフト処理により第1特図の保留記憶のうち最も古い保留記憶の乱数が当否判定の対象となる。このように、第1特図よりも第2特図を優先的に当否判定する。
なお、処理S307において第1特図及び第2特図の保留記憶がいずれもなく否定判定であれば(処理S307:No)、「特別遊技処理」へ移行する。
処理S306又は処理S308に続いて、図22に示すように、処理S310において、当否判定用テーブルと当否判定の対象となる乱数の大当り決定用乱数とを対比して当否判定を行い。次に、処理S311において当否判定が大当り(図柄大当り)であるか否かの判定を行う。大当り(図柄大当り)であれば(処理S311:Yes)、当否判定の対象となる乱数の大当り図柄決定用乱数の値に基づいて大当り図柄を決定する(処理S312)。また、当否判定の対象となる乱数の変動パターン決定用乱数の値及び現在の遊技状態(通常遊技又は普電サポート状態)によって大当りの変動パターン(変動時間)を決定する(処理S313)。
次に、処理S314において、大当り内容設定処理を行い、大当り図柄決定用乱数の値に基づいて大当り遊技(特別遊技)の内容(大入賞口25の開放パターン、オープニング演出時間、エンディング演出時間等)及び大当り遊技終了後に移行する普電サポート状態の終了条件等を設定する。
続く、処理S315において、第1特図表示装置281又は第2特図表示装置283において第1特図又は第2特図を変動表示させると共に、当否判定結果を示すデータ(大当り、小当り、ハズレの種類、リーチの有り無し、変動時間など)を含んだ特図変動開始コマンドをサブ統合制御装置42及び演出図柄制御装置43に出力する処理を行う。これによりサブ統合制御装置42及び演出図柄制御装置43は、演出図柄表示装置46において、第1特図又は第2特図に対応する擬似演出図柄の変動を開始する。その後、「特別遊技処理」へ移行する。
処理S311にて大当りでなく否定判定であれば(処理S311:No)、図23に示すように、処理S320において大当り決定用乱数の値が当否判定用テーブルの小当りの当り値と一致していたか否かを判定する。小当りで肯定判定であれば(処理S320:Yes)、処理S321において図柄決定用乱数の値に基づいて小当り図柄を決定する。
続く処理S322の変動パターン決定処理では、変動パターン決定用乱数の値及び現在の遊技状態に応じて小当り用の変動パターンを決定する。続く処理S323の小当り開放パターン決定処理では、処理S321で決定された小当り図柄に応じて大入賞口25の開放パターンを決定する。
次に、処理S324の小当り内容設定処理において、大当り図柄決定用乱数の値に基づいて小当り遊技の内容(例えば、オープニング演出時間、エンディング演出時間等)及び小当り遊技終了後の遊技状態等の設定を行なう。
処理S311及び処理S320で大当りでも小当りでもなければ(処理S311、処理S320:No)、当否判定はハズレとなる。そこで、処理S325においてハズレ図柄を決定する。続いて、処理S326においてハズレの変動パターンを決定する。
処理S324又は処理S326の終了後に、処理S327において電サポフラグが「1」であるか否かを判定し、これにより普電サポート状態であるか否かを判定する。電サポフラグが「1」で、肯定判定であれば(処理S327:Yes)、処理S328において普電サポート状態(第1普電サポート状態、第2普電サポート状態)移行した後の特図の変動回数を計数(カウント)する処理を行う。
この場合、処理S328においては、「第1普電サポート状態」における第1特図の変動回数を第1特図カウンタにて計数(カウント)する処理を行う。「第2普電サポート状態」における第2特図の変動回数を第2特図カウンタにて計数(カウント)する処理を行う。
例えば、第1特図カウンタによるカウントの処理は、第1特図カウンタのカウント値を前記の「第1特図変動規定回数」(10回、図7参照)から「第1普電サポート状態」における第1特図の変動時ごとに「1」を減算する処理を行うことが望ましい。これに限らず変動回数を計数する処理は、第1特図カウンタのカウント値を初期値「0」回から「第1普電サポート状態」における第1特図の変動時ごとに「1」を加算する処理を行うようにしてもよい。
例えば、第2特図カウンタによるカウントの処理は、第2特図カウンタのカウント値を前記の「第2特図変動規定回数」(1回、図7参照)から「第2普電サポート状態」における第2特図の変動時ごとに「1」を減算する処理を行うことが望ましい。これに限らず変動回数を計数する処理は、第2特図カウンタのカウント値を初期値「0」回から「第2普電サポート状態」における第2特図の変動時ごとに「1」を加算する処理を行うようにしてもよい。その後、処理S315へ移行する。
図21に示す処理S303にて否定判定であれば(処理S303:No)、図24に示すように、処理S330において特図の変動時間が経過したか否かを判定する。否定判定であれば(処理S330:No)、「特別遊技処理」へ移行する。
一方、処理S330において変動時間が経過したことを肯定判定すると(処理S330:Yes)、処理S331においてサブ統合制御装置42及び演出図柄制御装置43に図柄停止コマンドを送信する。
続く、処理S332において図柄が大当り図柄であるか否かを判定する。肯定判定であれば(処理S332:Yes)、処理S333において第1特図表示装置281又は第2特図表示装置283にて第1特図又は第2特図の大当り図柄を確定表示させる処理を行う。これに伴い、サブ統合制御装置42及び演出図柄制御装置43は、演出図柄表示装置46において、第1特図又は第2特図の大当り図柄に対応する擬似演出図柄を確定表示させる。
続いて条件装置の作動を開始させ(処理S334)、役物連続作動装置の作動を開始させる(処理S335)。条件装置は大当り遊技で役物連続作動装置の作動に必要な装置であり、役物連続作動装置は第1特電役物を連続して作動させる装置である。
次に、処理S336において電サポフラグが「1」(1であれば普電サポート状態である)であるか否かを判定する。肯定判定であれば(処理S336:Yes)、処理S337において電サポフラグを「0」にリセットする。これにより、普電サポート状態から通常遊技状態へ移行する。そして、処理S338において大当りフラグに「1」をセットする。その後、「特別遊技処理」へ移行する。
処理S332において図柄が大当り図柄でなく否定判定であれば(処理S332:No)、処理S340において電サポフラグが「1」であるか否かを判定する。肯定判定であれば(処理S340:Yes)、処理S341において、普電サポート状態の終了条件が満たされたか否かを判断する。即ち、前記の処理S328(図23参照)における、第1特図カウンタが「第1特図変動規定回数」に達したか否か、及び第2特図カウンタが「第2特図変動規定回数」に達したか否かを判定する。
処理S341において終了条件が満たされて肯定判定であれば(処理S341:Yes)、処理S342において電サポフラグを「0」にリセットする(処理S342)。これにより普電サポート状態が終了する。
処理S342の後、又は処理S340若しくは処理S341が否定判定の場合(処理S340、処理S341:No)、処理S343において状態指定コマンド送信処理にて電サポフラグ等に基づく状態指定コマンドをサブ統合制御装置42及び演出図柄制御装置43へ送信する。
次に、処理S344において図柄が小当り図柄であるか否かを判定する。肯定判定であれば(処理S344:Yes)、処理S345において第2特図表示装置283にて小当り図柄を確定表示させる処理を行う。これに伴い、サブ統合制御装置42及び演出図柄制御装置43は、演出図柄表示装置46において、第2特図の小当り図柄に対応する擬似演出図柄を確定表示する。そして小当りフラグに「1」をセットする(処理S346)。その後、「特別遊技処理」へ移行する。
処理S344で小当り図柄でなければ(処理S344:No)、ハズレ図柄であるので、処理S347において、第1特図表示装置281又は第2特図表示装置283にてハズレ図柄を確定表示させる処理を行う。これに伴い、サブ統合制御装置42及び演出図柄制御装置43は、演出図柄表示装置46において、第1特図のハズレ図柄に対応する擬似演出図柄を確定表示する。その後、「特別遊技処理」へ移行する。
図21の処理S304にて否定判定であれば(処理S304:No)、図25に示すように、処理S350において確定図柄の表示時間が経過したか否かを判定する。肯定判定であれば(処理S350:Yes)、処理S351の確定図柄表示終了処理において第1特図表示装置281又は第2特図表示装置283にて第1特図又は第2特図の確定図柄表示の終了、サブ統合制御装置42及び演出図柄制御装置43へ確定図柄表示の終了に関するコマンドを送信し、その後、「特別遊技処理」へ移行する。
前記コマンドによりサブ統合制御装置42及び演出図柄制御装置43は、演出図柄表示装置46において、第1特図又は第2特図に対応する擬似演出図柄の確定表示を終了する。
処理S350にて否定判定であれば(処理S350:No)、処理S351をスキップして「特別遊技処理」へ移行する。
(8-4.特別遊技処理)
次に図26乃至図31を参照しながら、小当り遊技及び大当り遊技を実施する「特別遊技処理」を説明する。図26に示すように、「特別遊技処理」は先ず、処理S400において大当りフラグが「0」であるか否かを判定する。肯定判定であれば(処理S400:Yes)、大当りでないので、処理S401において小当りフラグが「0」であるか否かを判定する(処理S401)。肯定判定であれば(処理S401:Yes)、大当りでも小当りでもないので本「特別遊技処理」を終了して当否判定処理(図15参照)へリターンする。
処理S401にて否定判定であれば(処理S401:No)、小当りであるので、処理S402において小当り開始演出中であるか否かを判定する(処理S402)。肯定判定であり小当り演出中であれば(処理S402:Yes)、処理S403において小当り開始演出終了時間であるか否かを判定する。肯定判定であれば(処理S403:Yes)、処理S404の大入賞口開放処理において、特別電動役物の特電扉を作動することにより大入賞口25を処理S323(図23参照)で設定された開放パターンで開放せしめる。続いて、処理S405において大入賞口25の特定領域25Aへの入球の検知を有効とする。
処理S402にて否定判定であれば(処理S402:No)、処理S406において大入賞口25が開放中であるか否かを判定する。否定判定であれば(処理S406:No)、処理S407において特定領域25Aが有効であるか否かを判定する。否定判定であれば(処理S407:No)、処理S408において小当り終了演出中であるか否かを判定し、肯定判定であれば(処理S408:Yes)、処理S409において小当り終了演出終了時間であるか否かを判定する。肯定判定であれば(処理S409:Yes)、処理S410において小当りフラグを「0」にリセットして小当り遊技を終了する。その後、リターンする。
処理S408にて否定判定であれば(処理S408:No)、処理S411において小当り開始演出処理を行ない、これにより小当り開始コマンドをサブ統合制御装置42及び演出図柄制御装置43へ送信する。その後、リターンする。
処理S406において大入賞口25が開放中であり、肯定判定であれば(処理S406:Yes)、図27に示すように、処理S420において大入賞口25への入球数が規定入賞数である4個に達したか否かを判定する(処理S420)。肯定判定であれば(処理S420:Yes)、処理S422において大入賞口25を閉鎖する。
一方、処理S420にて否定判定であれば(処理S420:No)、処理S421において大入賞口25の開放時間が終了したか否かを判定する。肯定判定であれば(処理S421:Yes)、処理S422において大入賞口25を閉鎖する。
処理S421にて否定判定(処理S421:No)、又は処理S407(図26)において特定領域25Aが有効(処理S407:Yes)であれば、図28に示すように、処理S430において特定領域25Aへの入球(入賞)があるか否かを判定する。
処理S430にて肯定判定であれば(処理S430:Yes)、処理S431において条件装置の作動を開始させる。続いて、役物連続作動装置の作動を開始させる(処理S432)。
次に処理S433において大入賞口25が開放中であるか否かを判定する。肯定判定であれば(処理S433:Yes)、処理S434において大入賞口25を閉鎖し、更に処理S435において特定領域25Aを無効化する。
その後、処理S436の役物大当り設定処理において以下の処理を行う。先ず、大入賞口25の開放パターン、役物大当り開始演出時間、役物大当り終了演出時間等の設定を行う。そして、サブ統合制御装置42及び演出図柄制御装置43へ役物大当り開始コマンドを送信する。次に、電サポフラグが「1」であるか否かを確認し、「1」であれば、電サポフラグを「0」にリセットする。
更に本処理では、役物大当りによる大当り遊技終了後に移行する普電サポート状態の終了条件等を設定する。
続いて、処理S437おいて小当りフラグを「0」にリセットする。次に、大当りフラグに「1」をセットする(処理S438)。これにより小当りから役物大当りへ移行する。その後、リターンする。
尚、本「特別遊技処理」では、小当り遊技の大入賞口25の開放中に(処理S421:No)、特定領域25Aへの入球があると(処理S430:Yes)、直ちに条件装置、役物連続作動装置を作動させ、大入賞口25を閉鎖し、役物大当りへ移行する構成としたが、これに限るものではない。例えば、大入賞口25への入球が規定入賞数に達したり(処理S420:Yes)、大入賞口25の開放時間が終了したり(処理S421:Yes)することで、大入賞口25が閉鎖された後に、特定領域25Aへの入球があるか否かを確認して、入球があれば、条件装置、役物連続作動装置を作動させて役物大当りへ移行する構成としてもよい。
処理S430にて否定判定であれば(処理S430:No)、処理S439において特定領域25Aの有効期間が終了したか否かを確認する。肯定判定であれば(処理S439:Yes)、処理S440において小当り終了演出の設定を行ない、これによりサブ統合制御装置42及び演出図柄制御装置43へ小当り終了コマンドを送信する。その後、リターンする。
図26に示す処理S400にて否定判定であれば(処理S400:No)、図29に示すように、処理S450において大入賞口25が開放中であるか否かを判定する。否定判定であれば(処理S450:No)、処理S451において大当りのインターバル中であるか否かを判定する。肯定判定であれば(処理S451:Yes)、処理S452においてインターバル終了時間であるか否かを判定し、肯定判定であれば(処理S452:Yes)、処理S453において第1特別電動役物の第1特電扉を作動させて大当り遊技の次のラウンドにおける大入賞口25の開放を行う。その後、リターンする。
処理S451にて否定判定であれば(処理S451:No)、処理S454において大当り終了演出中であるか否かを判定する。否定判定であれば(処理S454:No)、処理S455において大当り開始演出中であるか否かを判定する。
処理S455にて肯定判定であれば(処理S455:Yes)、処理S456において大当り開始演出時間が経過したか否かを判定する。肯定判定であれば(処理S456:Yes)、処理S457において第1特電役物の第1特電扉を作動させて大当り遊技の最初のラウンド遊技における大入賞口25を開放する。その後、リターンする。
処理S455にて否定判定であれば(処理S455:No)、処理S458において大当り開始演出処理を行ない、これにより大当り開始コマンドをサブ統合制御装置42及び演出図柄制御装置43へ送信する。その後、リターンする。
処理S450にて肯定判定であれば(処理S450:Yes)、図30に示すように、処理S460において大入賞口25への入球数が規定入賞数である10個に達したか否かを判定する。肯定判定であれば(処理S460:Yes)、処理S462において大入賞口25を閉鎖する。
処理S460にて否定判定であれば(処理S460:No)、処理S461において大入賞口25の開放時間が終了したか否かを判定する。否定判定であれば(処理S461:No)、リターンする。肯定判定であれば(処理S461:Yes)、処理S462において大入賞口25を閉鎖する。
続いて処理S463において大当りの最終ラウンドが終了したか否かを判定する。肯定判定であれば(処理S463:Yes)、処理S464において大当り終了演出処理を行ない、これにより大当り終了コマンドをサブ統合制御装置42及び演出図柄制御装置43へ送信する(処理S464)。その後、リターンする。
処理S463にて否定判定であれば(処理S463:No)、処理S465において開放間インターバル(大当りインターバル)処理を行ない、これにより大当りインターバルコマンドをサブ統合制御装置42及び演出図柄制御装置43へ送信する。その後、リターンする。
処理S454(図29参照)にて肯定判定であれば(処理S454:Yes)、図31に示すように、処理S470において大当り終了演出時間が経過したか否かを判定する。否定判定であれば(処理S470:No)、リターンする。肯定判定であれば(処理S470:Yes)、処理S471において条件装置を停止し、そして役物連続作動装置を停止する(処理S472)。
続いて、処理S473において、大当り図柄や小当り図柄に応じて、大当り遊技終了後に普電サポート状態(第1普電サポート状態または第2普電サポート状態)に移行するか否かを判定する。肯定判定であれば(処理S473:Yes)、処理S474において大当り内容設定処理(図22の処理S314又は図28の処理S436)で選択された普電サポート状態の終了条件、即ち、第1普電サポート状態であれば第1特図カウンタに第1特図変動規定回数を、第2普電サポート状態であれば第2特図カウンタに第2特図変動規定回数を設定する。そして、処理S475において、電サポフラグに「1」をセットする。
次に、処理S476において大当り遊技終了後の遊技状態を設定するようになし、これにより大当り遊技終了後に普電サポート状態に移行する場合には普電サポート状態とされる。そして、処理S477において大当りフラグを「0」にリセットして大当り遊技を終了する。
(9.特図の変動パターンテーブルの切り換え)
パチンコ機1における特図の変動時間を決めるための変動パターンテーブルの切り換えについて説明する。パチンコ機1は、複数種類の場面において変動パターンテーブルを切り換える構成である。例えば、パチンコ機1は、遊技状態が通常遊技状態と普電サポート状態との間で遊技状態が変更になった際に、通常遊技状態用の変動パターンテーブルと普電サポート状態用の変動パターンテーブルとにそれぞれ切り換える。更にパチンコ機1は、普電サポート状態用の変動パターンテーブルを複数種類備え、普電サポート状態において、普図の変動回数に応じて普電サポート状態用の変動パターンテーブルの切り換えを行うようになす。以下、本発明の要旨である普電サポート状態用の変動パターンテーブルの切り換えについての詳細を説明する。
(9-1.変動パターンテーブルの種類)
図32を参照して普電サポート状態用の変動パターンテーブルの種類について説明する。
パチンコ機1は、普電サポート状態用の変動パターンテーブルとして「第1特図テーブルA」、「第1特図テーブルB」、「第2特図テーブルA」、「第2特図テーブルB」の4種類のテーブルを有する。
「第1特図テーブルA」は、第1普電サポート状態において設定されるもので、第1特図の変動パターンを決定するためのテーブルである。「第1特図テーブルA」は平均変動時間が「20秒」にしてある。そして「第1特図テーブルA」は、第1普電サポート状態における普図の変動回数が「70回」に達することを切換条件とし、即ち、普図カウンタAのカウント値が「第1普図変動上限回数」に達することにより「第1特図テーブルB」へ切り換えられる。
「第1特図テーブルB」は、第1普電サポート状態において「第1特図テーブルA」から切り換えられて設定されるもので、第1特図の変動パターンを決定するためのテーブルである。「第1特図テーブルB」は平均変動時間が「5秒」にしてある。「第1特図テーブルB」は、第1普電サポート状態が終了して通常遊技状態となり、且つ遊技者が替わるなどして新たな遊技が開始されることを切換条件としている。このためパチンコ機1は、新たな遊技が開始されて最初に第1普電サポート状態に移行した際、第1特図の変動パターンテーブルには「第1特図テーブルB」から切り換った「第1特図テーブルA」が設定されることとなる。
「第2特図テーブルA」は、第2普電サポート状態において設定されるもので、第2特図の変動パターンを決定するためのテーブルである。「第2特図テーブルA」は、平均変動時間が「200秒」にしである。そして「第2特図テーブルA」は、第2普電サポート状態における普図の変動回数が「100回」に達することを切換条件とし、即ち、普図カウンタBのカウント値が「第2普図変動上限回数」に達することにより「第2特図テーブルB」へ切り換えられる。
「第2特図テーブルB」は、第2普電サポート状態において「第2特図テーブルA」から切り換えられて設定されるもので、第2特図の変動パターンを決定するためのテーブルである。「第2特図テーブルB」は、平均変動時間が100秒である。「第2特図テーブルB」は、第2普電サポート状態が終了して通常遊技状態となり、且つ遊技者が替わるなどして新たな遊技が開始されることを切換条件としている。このためパチンコ機1は、新たな遊技が開始され最初に第2普電サポート状態に移行した際、第2特図の変動パターンテーブルには「第2特図テーブルB」から切り換った「第2特図テーブルA」が設定されることとなる。
(9-2.変動パターンテーブル切換処理)
図33を参照して「変動パターンテーブル切換処理」について説明する。「変動パターンテーブル切換処理」は「遊技状態設定処理」(図10、処理S26参照)の一環として実行される処理である。「変動パターンテーブル切換処理」は、先ず処理S501において、第1普電サポート状態における普図の変動回数が「第1普図変動上限回数」に達したことを示す普図A上限フラグ(図17、処理S214参照)が「1」であるか否かを判定する。否定判定であれば(処理S501:No)、処理S504へ移行する。
前記処理S501において肯定判定であれば(処理S501:Yes)、第1普電サポート状態における普図の変動回数が「70回(第1普図変動上限回数)」に達したとして、処理S502において、次回からの第1普電サポート状態における第1特図の変動パターンテーブルを切り換える処理を行う。即ち、「第1特図テーブルA」から「第1特図テーブルB」へ切り換えられる。
変動パターンテーブルを切り換えた後、処理S503において、普図A上限フラグを「0」にリセットする。
続く処理S504において、第2普電サポート状態における普図の変動回数が「第2普図変動上限回数」に達したことを示す普図B上限フラグ(図17、処理S218参照)が「1」であるか否かを判定する。否定判定であれば(処理S504:No)、「遊技状態設定処理」(図10、処理S26参照)へリターンする。
前記処理S504において肯定判定であれば(処理S504:Yes)、第2普電サポート状態における普図の変動回数が「100回(第2普図変動上限回数)」に達したとして、処理S505において次回からの第2普電サポート状態における第2特図の変動パターンテーブルを切り換える処理を行う。即ち、「第2特図テーブルA」から「第2特図テーブルB」へ切り換えられる。
変動パターンテーブルを切り換えた後、処理S506において、普図B上限フラグを「0」にリセットする。
(9-3.変動パターンテーブルの切り換え態様)
図34乃至図36を参照して普電サポート状態における特図の変動パターンテーブルの切り換え態様を説明する。図34に示すように、パチンコ機1は、通常、遊技が開始されると左打ち遊技により第1特図始動口23を狙って遊技を行う(ア)。第1特図始動口23への入球に起因して第1特図の変動が開始し(イ)、第1特図の大当り(図柄大当り)が生起すると大当り遊技を実施する(ウ)。
パチンコ機1は、大当り図柄が普電サポート状態を付与する大当り図柄(図6の第1特図大当り図柄A、確率50%)であれば大当り遊技の終了後に第1普電サポート状態へ移行する(エ)。
図35に示すように、パチンコ機1は、第1普電サポート状態へ移行すると(ナ)、第1特図の変動パターンを選択する変動パターンテーブルとして第1特図テーブルAが設定される(ニ)。これにより、第1特図始動口23への入球に起因して第1特図の変動が開始すると、第1特図の変動は第1特図テーブルA(平均変動時間20sec、長)から選択された変動パターン(変動時間)で行われる(ヌ)。尚、第1特図テーブルAは、通常遊技状態にて第1特図の変動を決める変動パターンテーブルよりも平均変動時間が短い構成が望ましい。これによれば、一定時間あたりの特図の当否判定回数を増やすことができる。
パチンコ機1は、第1普電サポート状態(ナ)へ移行すると、この状態の普図の変動回数を計数する普図カウンタAのカウントが開始する。第1普電サポート状態(ナ)の最中に普図カウンタAのカウント値が第1普図変動上限回数(70回)に達すると、変動パターンテーブルが第1特図テーブルAから平均変動時間が異なる(短い)第1特図テーブルBへ切り換えられる(ネ)。これ以降、第1特図始動口23への入球に起因して第1特図の変動が開始すると、第1特図の変動は第1特図テーブルB(平均変動時間5sec、短)から選択された変動パターン(変動時間)で行われる(ノ)。これにより、普図の変動回数が第1普図変動上限回数(70回)に到達する前の第1特図の変動時間より、後の変動時間の方が短い時間が選択される。
尚、図35に示した図例では、第1特図の第1特図テーブルAによる最後の変動が終了して僅かの時間経過してから普図の変動回数が上限値に到達した場合を示したが、第1特図の第1特図テーブルAによる最後の変動の実行中に普図の変動回数が上限値に達した場合でも、同じ作用がなされる。即ち、普図の変動回数が上限値に達したタイミングが第1特図の変動中であるか否かにかかわらず、第1特図の第1特図テーブルAによる最後の変動の次の第1特図の変動パターンを、第1特図テーブルBから選択するものである。このように構成することで、第1普電サポート状態の終了までに予定される普図の変動回数の上限回数値「70回」は、設計上、第2特図始動口24への入球率としては遊技者にとって有利な設定であり、大当りを介することなく、次の変動から第1特図の変動時間を短く変更して第1普電サポート状態の継続期間を短くし、第2特図始動口24への入球個数を調整(減らす)することができる。
図34に戻って、パチンコ機1は、第1普電サポート状態(エ)では、右打ち遊技(オ)により第1特図を変動させつつ、普図作動口21、普図の当り遊技に開放する普電役物22内の第2特図始動口24を狙って遊技を行う。
そして、パチンコ機1は、第2特図始動口24へ入球すると、第1特図よりも第2特図が優先され、第2特図の変動を開始する(カ)。尚、第1普電サポート状態における第2特図の変動は、その平均変動時間が第1普電サポート状態における第1特図の変動のそれと同じにする構成が望ましい。これによれば、一定時間あたりの特図の当否判定回数を増やすことができる。
第1普電サポート状態において第2特図が変動した場合、小当りが高確率で当選し易く小当りが生起すると小当り遊技を実施する(キ)。更に、小当り遊技では、高確率で特定領域25Aへ入球(V入賞)することとなり(ク)、役物大当り(V大当り)へ発展することとなる(ケ)。
このような構成により、パチンコ機1は、第2特図の保留記憶(第2特図始動口24の入球)が発生することは、役物大当りの発生と略同義となり、あたかも第2特図の保留記憶は役物大当りをストックすることである、といった遊技性を備えている(第2特図始動入球≒役物大当り)。
そしてパチンコ機1は、第2特図大当りとなると、大当りの終了後に、第2普電サポート状態に移行する(コ)。尚、ここでの第2特図大当りは、第2特図大当り図柄A(図6参照)による図柄大当りを含まないものとする。第2特図の図柄大当りでは大当り遊技終了後に第1普電サポート状態へ移行するようになす。
図36に示すように、パチンコ機1は、第2普電サポート状態へ移行すると(ハ)、第2特図の変動パターンを選択する変動パターンテーブルとして第2特図テーブルAが設定される(ヒ)。これにより、第2特図始動口23への入球に起因して第2特図の変動が開始すると、第2特図の変動は第2特図テーブルA(平均変動時間200sec、長)から選択された変動パターン(変動時間)で行われる(フ)。これによれば、一定時間あたりの第2特図始動口24への入球個数を増やすことができる。
パチンコ機1は、第2普電サポート状態の最中に普図の変動回数を計数する普図カウンタBのカウント値が第2普図変動上限回数(100回)に達すると、変動パターンテーブルが第2特図テーブルAから平均変動時間が異なる(短い)第2特図テーブルBへの切り換えを行う。
この場合、第2普電サポート状態は第2特図が1回変動している間のみ継続されるものであるが、第2特図テーブルAに基づく第2特図の変動(フ)は変動時間が長いので、この間に、普図の変動回数が上限回数(100回)に達する可能性が高い。
図36に示す図例のように、第2特図の変動(フ)の最中に普図の変動回数が上限回数(100回)に達し、且つ第2特図の変動(フ)から小当り遊技が生起し(ヘ)、V入賞を経て大当り遊技(マ)が生起した場合には、当該大当り遊技の終了後に移行する第2普電サポート状態(ミ)における第2特図の変動から変動パターンテーブルが第2特図テーブルBへ切り換えられる(ム)。これ以降、第2特図始動口24への入球に起因して第2特図の変動が開始すると、第2特図の変動は第2特図テーブルB(平均変動時間100sec、短)から選択された変動パターン(変動時間)で行われる(メ)。これにより、普図の変動回数が第2普図変動上限回数(100回)に到達する前の第2特図の変動時間より、後の変動時間の方が比較的短い時間が選択される。従って、最初の第2普電サポート状態(ハ)に比べて2回目の第2普電サポート状態(ミ)における第2特図始動口24への入球率を下げることとなり、一定時間あたりの第2特図始動口24への入球個数を調整(減らす)することができる。
図示しないが、最初の第2普電サポート状態(ハ)において普図の変動回数が第2普図変動上限回数(100回)に到達しなければ、第2特図大当り(マ)後の2回目の第2普電サポート状態(ハ)においても第2特図テーブルAが継続される。そして、2回目の第2普電サポート状態(ハ)において、前の第2普電サポート状態(ハ)から継続される(持ち越された)普図の変動回数が第2普図変動上限回数(100回)に到達すると、次の第2特図の変動から変動パターンテーブルが第2特図テーブルBへ切り換える。
図34に戻って、パチンコ機1は、第2普電サポート状態(コ)においても第1普電サポート状態と同様に、第1特図よりも第2特図が優先され、第2特図の変動を開始する(サ)。この場合も第2特図の小当りが高確率で当選し易く小当りが生起すると小当り遊技を実施する(シ)。更に、小当り遊技では、特定領域25Aへ高確率で入球することとなり(ス)、役物大当りへ発展することとなる(セ)。そしてパチンコ機1は、第2特図大当りの終了後に、第2普電サポート状態に移行する(ソ)。尚、図例では、第2普電サポート状態(ソ)において、第2特図の変動(タ)が外れとなり、これに応じて第2普電サポート状態(ソ)が終了した場合を示す。
尚、第2普電サポート状態では、右打ちによって第1特図の保留記憶が発生しても、第2特図の保留記憶がある限り、第2特図の優先変動によって、第2特図が連続して変動するが、第2普電サポート状態はその終了条件が第2特図の変動1回を上限とするので、当該変動で大当りとならなければ、第2普電サポート状態は終了し、次の第2特図の変動は普電サポート状態にはならない。
(10.本実施例の作用効果)
本実施例のパチンコ機1は、普図の変動表示の回数を計数する普通図柄計数手段(S212、S216)と、特別図柄の変動パターンを選択するための変動パターンテーブルを平均変動時間が異なる複数種類の中から現状とは平均変動時間が異なる何れかの変動パターンテーブルに切り換える変動パターンテーブル切換手段(S502、S505)と、を具備する。そして、変動パターンテーブル切換手段は、普通図柄計数手段が計数した普図の変動表示回数が、予め決められた所定上限回数に到達することにより、次に実行される特図の変動表示からの変動パターンテーブルを切り換える構成である。
本実施例のパチンコ機1によれば、特図の当否判定および変動表示とは区別されて独自で機能する当否判定に応じた普図の変動回数が所定上限回数となることに基づいて、特図の変動パターンテーブルを変更するようにした。このため、特図の遊技の展開に係る変化を、特図とは異なる図柄の遊技状況を条件として実行するので、遊技の進展に係る仕組みが複雑で新奇な遊技展開を実現でき、もって遊技者の遊技に対する関心や期待感を高め興趣の豊かな弾球遊技機を実現できる。
また本実施例のパチンコ機1は、変動パターンテーブル切り換えに際し、特図の変動中に普図の変動表示回数が予め決められた所定上限回数に到達し、且つ、変動中の特図の当否判定の結果が大当りでこれに基づいて大当り遊技に移行することになるときには、大当り遊技の終了後に実行される特図の変動表示から変動パターンテーブルを切り換える構成である。
これによれば、変動パターンテーブルの切り換えの対象となる特図の変動パターンは、大当り遊技後の次の特図の変動パターンとなる。よって、大当り遊技を挟んだ前後の時期で、特図の平均変動時間が異なることとなる。これにより、変動時間の変化は、大当り遊技が区切りとなるので認識し易くなる。また、大当りの前後で遊技者に与える印象が異なり、遊技の面白味が増すといった作用効果を奏する。
更に本実施例のパチンコ機1は、所定の開始条件が成立すると普電役物を介して特図始動口への入球が通常状態よりも容易な入賞容易状態(所謂、普電サポート状態)となし、所定の終了条件が成立するまで入賞容易状態を継続するようになす。そして入賞容易状態における普図の変動回数が所定上限回数に到達することにより特図の変動パターンテーブルを切り換える構成である。
これによれば、特図始動口への入球が発生し易くなる入賞容易状態において、普図の変動回数に応じて特別図柄の変動パターンテーブルを切り換える際、平均変動時間が長い変動パターンテーブルから平均変動時間が短いものへ切り換えるようにすることで、切り換え前では一定時間あたりの特図始動口への入球が有利にできる一方、切り換え後では特図始動口への入球を調整できる。更に変動パターンテーブルの切り換え前と後とで、一定時間あたりの特図の保留記憶が貯まり易いか否かを調整できるので、大当りとなる可能性の調整が容易にできるといった作用効果を奏する。
尚、実質的に本実施例のパチンコ機1は、第2特図の優先変動であり、普電サポート状態において小当り遊技を経て役物大当りが発生し易いので、普電サポート状態としては第2普電サポート状態による遊技が主となる。そしてパチンコ機1は、第2普電サポート状態において、普図の変動回数が上限回数に達する前は第2特図の平均変動時間が長いので、第2特図の保留記憶を増やすのに有利であり役物大当りの連荘を狙って遊技を行うことができる。一方、第2普電サポート状態において普図の変動回数が上限回数に達した後は変動パターンテーブルの切り換えにより第2特図の平均変動時間を短くするので第2特図の保留記憶を調整(減らし)して役物大当りの連荘を抑えることができる。即ち、概ね一定の役物大当りの連荘が達成されると、そこからは連荘を抑制する機能を発動するようにできるといった効果を奏する。
本実施例のパチンコ機1において、普電サポート状態の普図の変動回数のカウンタは、そのカウント値を、一旦普電サポート状態が終了しても次の普電サポート状態へ持ち越す構成であるが、これに限らず、普電サポート状態が終了することによりリセットするようにしてよい。これによれば、役物大当りの連荘の獲得が有利な遊技性とできる。
本実施例のパチンコ機1において、第2特図の図柄大当りでは大当り遊技終了後に第1普電サポート状態へ移行するようにしたが、これに限らず、第2特図の図柄大当りでは大当り遊技終了後に第2普電サポート状態へ移行するようにし、役物大当りの遊技終了後と同様に、第2特図の変動パターンテーブルを切り換えることも考えられる。また、第2特図の図柄大当りでは大当り遊技終了後に第2普電サポート状態とは異なる第3普電サポート状態へ移行するようにしてもよい。該第3サポート状態は第2サポート状態とは異なる終了条件が設定され、該状態固有の普図C上限フラグや、普図カウンタCを備えるようにしてもよい。これらの新たな構成によって第2サポート状態よりも有利としてもよいし不利としてもよい。これにより、第2特図の図柄大当りでは、役物大当りとなった場合とは異なる展開を提供できる。
本実施例のパチンコ機1において、変動パターンテーブルの種類を、第1普電サポート状態と第2普電サポート状態とで2種類ずつとしたが、これに限らず、平均変動時間が異なるテーブルを増やし、普電サポート状態での変動パターンテーブルの切り換え頻度を上げることも考えられる。
また本発明の弾球遊技機は、前記の実施例に限定されるものではなく、本発明の要旨を逸脱しない範囲でさまざまに実施できることは勿論である。例えば、表示発射された遊技球を遊技機内部で回収し、再び発射装置により発射すると共に、ICカードなどの記憶媒体を用いて遊技者の持ち球数をデータとして管理する封入式遊技機に適用してもよい。
1:パチンコ機、2:遊技盤、20:遊技領域、21:普図作動口(普通図柄作動口)、23:第1特図始動口(特別図柄始動口)、24:第2特図始動口(特別図柄始動口)、25:大入賞口、25A:特定領域、281:第1特図表示装置(特別図柄変動表示手段)、283:第2特図表示装置(特別図柄変動表示手段)、285:普図表示装置(普通図柄変動表示手段)、40:主制御装置(普通図柄当否判定手段、特別図柄当否判定手段、普通図柄計数手段、変動パターンテーブル切換手段)、42:サブ統合制御装置、46:演出図柄表示装置

Claims (1)

  1. 遊技球の通過に基づき普通図柄当否判定の契機となる普通図柄作動口と、
    前記普通図柄当否判定を実行する普通図柄当否判定手段と、
    前記普通図柄当否判定の結果に基づいて普通図柄の変動表示を実行する普通図柄変動表示手段と、
    前記普通図柄の変動表示の回数を計数する普通図柄計数手段と、
    遊技球の入球に基づき特別図柄当否判定の契機となる特別図柄始動口と、
    前記特別図柄当否判定を実行する特別図柄当否判定手段と、
    前記特別図柄当否判定の結果に準ずる変動パターンに基づいて特別図柄の変動表示を実行する特別図柄変動表示手段と、
    前記変動パターンを選択するための変動パターンテーブルを平均変動時間が異なる複数種類の中から現状とは前記平均変動時間が異なる何れかの変動パターンテーブルに切り換える変動パターンテーブル切換手段と、を具備し、
    前記変動パターンテーブル切換手段は、前記普通図柄計数手段が計数した前記普通図柄の変動表示回数が、予め決められた所定上限回数に到達し、且つ、変動中の前記特別図柄に基づいて大当り遊技に移行することになるときに、前記大当り遊技の終了後に実行される前記特別図柄の変動表示からの前記変動パターンテーブルを切り換えることを特徴とする弾球遊技機。
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