JP2023050653A - センサ装置、制御装置、制御方法、プログラム及び記憶媒体 - Google Patents

センサ装置、制御装置、制御方法、プログラム及び記憶媒体 Download PDF

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Abstract

【課題】物体の形状を正確に検出する。【解決手段】第1物体OA1の第3方向Zに垂直な方向の周りの縁の内側近傍に生成されるフットプリントPの大きさは、第1物体OA1の第1方向X及び第2方向Yの中心及びその周辺に生成されるフットプリントPの大きさより小さくなっている。第2物体OA2の第3方向Zの垂直な方向の周りの縁の内側近傍に生成されるフットプリントPの大きさは、第2物体OA2の第1方向X及び第2方向Yの中心及びその周辺に生成されるフットプリントPの大きさより小さくなっている。【選択図】図2

Description

本発明は、センサ装置、制御装置、制御方法、プログラム及び記憶媒体に関する。
近年、LiDAR(Light Detection And Ranging)等のセンサ装置が開発されている。例えば、センサ装置は、発光素子と、可動反射部と、を有している。発光素子は、例えば、パルスレーザを出射するするレーザダイオード(LD)である。可動反射部は、例えば、MEMS(Micro Electro Mechanical Systems)ミラー、ガルバノミラー、ポリゴンミラー等である。発光素子から出射されたビームは、可動反射部によってセンサ装置の視野内の複数の射出方向に向けて反射される。可動反射部によって反射されたビームは、所定の拡がり角を有した状態で、センサ装置の外部に存在する物体に照射される。当該物体のうちビームが照射された領域には、フットプリントが生成される。当該物体に照射されたビームは、当該物体に反射され、又は散乱される。センサ装置は、光検出素子を有している。光検出素子は、例えば、APD(アバランシェフォトダイオード)である。光検出素子は、当該物体に反射され又は散乱されたビームを検出する。センサ装置は、光検出素子によって検出されたビームによって生成される信号を用いて点群データを生成する。
特許文献1及び2には、センサ装置の一例について記載されている。これらのセンサ装置は、センサ装置によって照射されるビームの拡がり角を制御している。
特許文献3には、センサ装置の一例について記載されている。このセンサ装置は、センサ装置によって照射されるビームによって生成されるフットプリントの大きさを制御している。
特許文献4及び5には、センサ装置の一例について記載されている。このセンサ装置は、センサ装置の視野の大きさを制御している。
特開平9-178853号公報 特開平9-113622号公報 特開2019-95353号公報 特開2016-136090号公報 特開2008-286565号公報
センサ部からビームの照射位置までの距離の変化率が比較的大きい領域に、センサ部からのビームが照射されることがある。例えば、物体の縁にビームが照射される場合、ビームが物体に照射されるか、又は物体の背後の領域に照射されるかによって、センサ部からビームの照射位置までの距離が比較的大きな変化率で変化する。この例において、1つのビームが物体と当該物体の背後の領域との双方に照射された場合、物体を正確に検出することができないことがある。また、物体の曲面にビームが照射される場合、物体の曲面のどの位置にビームが照射されるかによって、センサ部からビームの照射位置までの距離の変化率が変動する。この例において、1つのビームが物体の曲面のうち上記変化率が比較的大きい部分に照射された場合、物体の曲面の形状を正確に検出することができないことがある。
本発明が解決しようとする課題としては、物体の形状を正確に検出することが一例として挙げられる。
請求項1に記載の発明は、
センサ部と、
前記センサ部から照射されるビームの拡がり角を制御する制御部と、
を備え、
前記センサ部から前記ビームの照射位置までの距離の変化率が所定値以上である領域に照射される前記ビームの拡がり角が、前記センサ部から前記ビームの照射位置までの距離の前記変化率が前記所定値未満である領域に照射される前記ビームの拡がり角より小さい、センサ装置である。
請求項7に記載の発明は、
センサ部から照射されるビームの拡がり角を制御する制御部を備え、
前記センサ部から前記ビームの照射位置までの距離の変化率が所定値以上である領域に照射される前記ビームの拡がり角が、前記センサ部から前記ビームの照射位置までの距離の前記変化率が前記所定値未満である領域に照射される前記ビームの拡がり角より小さい、制御装置である。
請求項8に記載の発明は、
制御装置が、
センサ部から照射されるビームの拡がり角を制御し、
前記センサ部から前記ビームの照射位置までの距離の変化率が所定値以上である領域に照射される前記ビームの拡がり角が、前記センサ部から前記ビームの照射位置までの距離の前記変化率が前記所定値未満である領域に照射される前記ビームの拡がり角より小さい、制御方法である。
請求項9に記載の発明は、
制御装置に、
センサ部から照射されるビームの拡がり角を制御する機能を持たせ、
前記センサ部から前記ビームの照射位置までの距離の変化率が所定値以上である領域に照射される前記ビームの拡がり角が、前記センサ部から前記ビームの照射位置までの距離の前記変化率が前記所定値未満である領域に照射される前記ビームの拡がり角より小さい、プログラムである。
請求項10に記載の発明は、
前記プログラムを記憶した記憶媒体である。
実施形態に係るセンサ装置の構成を示す図である。 制御部の動作の第1例を説明するための図である。 制御部の動作の第1例を説明するための図である。 制御部の動作の第2例を説明するための図である。 制御部の動作の第2例を説明するための図である。 制御部のハードウェア構成の一例を示す図である。 実施例1に係るセンサ装置の構成を示す図である。 第2センサ部によって取得されたセンシング情報に応じて、制御部がフットプリントの大きさを制御する方法の一例を説明するための図である。 第2センサ部によって取得されたセンシング情報に応じて、制御部がフットプリントの大きさを制御する方法の一例を説明するための図である。 実施例2に係るセンサ装置の構成を示す図である。
以下、本発明の実施形態及び実施例について、図面を用いて説明する。すべての図面において、同様な構成要素には同様の符号を付し、適宜説明を省略する。
図1は、実施形態に係るセンサ装置10の構成を示す図である。
センサ装置10は、第1センサ部100及び制御部200を備えている。
本実施形態において、第1センサ部100は、LiDAR(Light Detection And Ranging)である。
第1センサ部100は、第1センサ部100の視野内の複数の所定の射出方向の各々に向けてビームBを照射する。例えば、第1センサ部100は、発光素子と、可動反射部と、を有している。発光素子は、例えば、パルスレーザを出射するレーザダイオード(LD)である。可動反射部は、例えば、MEMS(Micro Electro Mechanical Systems)ミラー、ガルバノミラー、ポリゴンミラー等である。発光素子から出射されたビームは、可動反射部によって複数の射出方向に向けて反射される。或いは、第1センサ部100は、発光素子と、発光素子を移動させる駆動部と、を有していてもよい。この例において、発光素子からのビームBの射出方向は、駆動部によって発光素子が移動することで可変となっている。
第1センサ部100によって照射されたビームBは、所定の拡がり角θを有した状態で、センサ装置10の外部に存在する物体に照射される。当該物体のうちビームが照射された領域には、フットプリントが生成される。フットプリントの大きさは、第1センサ部100から当該物体までの距離が長くなるほど大きくなる。
第1センサ部100によって照射されたビームBは、センサ装置10の外部に存在する物体によって反射され、又は散乱される。第1センサ部100は、光検出素子を有している。光検出素子は、例えば、APD(アバランシェフォトダイオード)である。当該物体によって反射され又は散乱された光は、光検出素子によって検出される。
制御部200は、ビームBの拡がり角θを制御している。ビームBが物体に照射される場合、拡がり角θが大きくなるほど、当該物体に生成されるフットプリントの大きさが大きくなる。また、拡がり角θが小さくなるほど、当該物体に生成されるフットプリントの大きさが小さくなる。拡がり角θは、例えば、ビームBが通過するズームレンズ等の光学素子によって制御されている。
図2及び図3は、制御部200の動作の第1例を説明するための図である。
図2及び図3において、第1方向X、第2方向Y又は第3方向Zを示す矢印は、当該矢印の基端から先端に向かう方向が当該矢印によって示される方向の正方向であり、当該矢印の先端から基端に向かう方向が当該矢印によって示される方向の負方向であることを示している。図2において、第3方向Zを示すX付き白丸は、紙面の手前から奥に向かう方向が第3方向Zの正方向であり、紙面の奥から手前に向かう方向が第3方向Zの負方向であることを示している。図3において、第2方向Yを示す黒点付き白丸は、紙面の奥から手前に向かう方向が第2方向Yの正方向であり、紙面の手前から奥に向かう方向が第2方向Yの負方向であることを示している。
第1方向Xは、鉛直方向に垂直な水平方向に平行な一方向である。第2方向Yは、鉛直方向に平行な方向である。第3方向Zは、第1方向X及び第2方向Yの双方に直交していて水平方向に平行な一方向である。
図2及び図3では、第1センサ部100の第3方向Zの正方向側に第1物体OA1及び第2物体OA2が存在している。図4に示すように、第2物体OA2は、第1物体OA1よりも、第1センサ部100から第3方向Zの正方向に向けて離れている。図3及び図4に示すように、第1物体OA1の一部分と第2物体OA2の一部分とが第3方向Zに重なっている。図4に示すように、第1物体OA1の第3方向Zの負方向側の面は、第3方向Zに垂直な平坦面となっている。第2物体OA2の第3方向Zの負方向側の面は、第3方向Zに垂直な平坦面となっている。
図2に示すように、第1センサ部100が位置する側から見て、第1物体OA1は、第1縁EA1を有している。第1センサ部100が位置する側から見て、第1縁EA1は、四角形形状となっている。第1センサ部100が位置する側から見て、第2物体OA2のうち第3方向Zに第1物体OA1と重ならない部分は、第2縁EA2を有している。
図2において、実線で示される複数のフットプリントP及び破線で示される複数のフットプリントPは、所定の1フレームにおいて第1センサ部100から照射される複数のビームBよって生成されるフットプリントである。図2において、実線で示されるフットプリントPは、第1物体OA1又は第2物体OA2に生成されたフットプリントPを示している。図2において、破線で示されるフットプリントPは、第3方向Zに垂直な方向に第2物体OA2を通過する仮想平面に生成されるフットプリントPを仮想的に示している。第1物体OA1と第2物体OA2との第3方向Zの間の距離は比較的小さくなっている。このため、第1物体OA1に照射されるビームBの拡がり角θと、第2物体OA2に照射されるビームBの拡がり角θと、が等しい場合、第1物体OA1に生成されるフットプリントPの大きさと、第2物体OA2に生成されるフットプリントPの大きさと、はほとんど等しくなっている。
図2において、第1物体OA1には、第1方向Xに5列かつ第2方向Yに5行の25個のフットプリントPが生成されている。第2物体OA2には、第1方向Xに2列かつ第2方向Yに5行の10個のフットプリントPが生成されている。図3において、第1物体OA1の第3方向Zの負方向側の面に生成された5つのフットプリントPは、図2において第1物体OA1に生成された25個のフットプリントPのうち第2方向Yの中心の行に生成されたフットプリントPを示している。図3において、第2物体OA2の第3方向Zの負方向側の面に生成された2つのフットプリントPは、図2において第2物体OA2に生成された10個のフットプリントPのうち第2方向Yの中心の行に生成されたフットプリントPを示している。
図2及び図3に示す第1例において、第1センサ部100からビームBの照射位置までの距離の変化率が所定値以上である領域に照射されるビームBの拡がり角θは、第1センサ部100からビームBの照射位置までの距離の変化率が当該所定値未満である領域に照射されるビームBの拡がり角θより小さくなっている。
以下、必要に応じて、第1物体OA1のうち図2の第1物体OA1に付された一点鎖線で囲まれた領域を中央領域αという。中央領域αは、第1物体OA1の第1方向X及び第2方向Yの中心及びその周辺に位置する領域である。また、必要に応じて、第1物体OA1のうち中央領域αの外側に位置する領域を周辺領域βという。周辺領域βは、第1物体OA1のうち第1縁EA1の内側近傍に位置する領域である。
以下、必要に応じて、第2物体OA2のうち、図2の第2物体OA2に付された一点鎖線と、第1縁EA1のうち第1方向Xの正方向側の縁と、で囲まれた領域を部分中央領域γという。部分中央領域γは、第2物体OA2の第1方向X及び第2方向Yの中心及びその周辺の領域のうち第3方向Zに第1物体OA1と重ならない部分である。また、必要に応じて、第2物体OA2のうち、部分中央領域γの外側に位置して第3方向Zに第1物体OA1と重ならない領域を部分周辺領域δという。部分周辺領域δは、第2物体OA2のうち第2縁EA2の内側近傍に位置する領域である。
図2に示すように、周辺領域βに生成されるフットプリントPの大きさは、中央領域αに生成されるフットプリントPの大きさより小さくなっている。中央領域αにおける第1センサ部100からビームBの照射位置までの距離は、ビームBの照射位置によらずほとんど一定となっている。これに対して、周辺領域βにおける第1センサ部100からビームBの照射位置までの距離は、ビームBが第1物体OA1に照射されるか又は第1物体OA1の背後の領域に照射されるかによって、ビームBが中央領域αに照射される場合と比較して大きく変化する。すなわち、中央領域αにおける第1センサ部100からビームBの照射位置までの距離の変化率は所定値未満となっており、周辺領域βにおける第1センサ部100からビームBの照射位置までの距離の変化率は所定値以上となっている。
図2及び図3においては、制御部200の制御前のフットプリントPの大きさは、図2における中央領域αに生成されるフットプリントPの大きさと等しくなっている。したがって、制御部200は、周辺領域βに生成されるフットプリントPの大きさを、制御部200の制御前の当該フットプリントPの大きさより小さくすることで、周辺領域βに生成されるフットプリントPの大きさを、中央領域αに生成されるフットプリントPの大きさより小さくしている。しかしながら、制御部200の制御前のフットプリントPの大きさは、図2における周辺領域βに生成されるフットプリントPの大きさと等しくなっていてもよい。この場合、制御部200は、中央領域αに生成されるフットプリントPの大きさを、制御部200の制御前の当該フットプリントPの大きさより大きくしてもよい。
また、図2に示すように、部分周辺領域δに生成されるフットプリントPの大きさは、部分中央領域γに生成されるフットプリントPの大きさより小さくなっている。
本実施形態によれば、周辺領域βに生成されるフットプリントPの大きさが図2及び図3における当該大きさより大きい場合と比較して、第1物体OA1及び第2物体OA2の形状を正確に検出することができる。具体的には、周辺領域βのうち第1方向Xの正方向側の部分に生成されるフットプリントPの大きさが図2及び図3における当該大きさより大きい場合、周辺領域βのうち第1方向Xの正方向側の部分に照射されるビームBが第1物体OA1及び第2物体OA2の双方に照射されることがある。この場合、第1センサ部100には、ビームBのうち第1物体OA1に照射された部分に起因する信号と、ビームBのうち第2物体OA2に照射された部分に起因する信号と、の双方が発生し得る。したがって、第1センサ部100は、これらの2つの信号の平均化された信号に基づいて、第3方向Zにおける第1物体OA1と第2物体OA2との間の領域を誤って検出し得る。これに対して、本実施形態によれば、周辺領域βのうち第1方向Xの正方向側に照射される各ビームBが第1物体OA1及び第2物体OA2の双方に照射されにくくし、第1物体OA1のみに照射されやすくすることができる。したがって、周辺領域βのうち第1方向Xの正方向側に生成されるフットプリントPの大きさが図2及び図3における当該大きさより大きい場合と比較して、第1物体OA1及び第2物体OA2の形状を正確に検出することができる。
また、本実施形態によれば、中央領域αに生成されるフットプリントPの大きさが図2及び図3における当該大きさより小さい場合と比較して、第1センサ部100の視野のうちビームBが照射されない領域を小さくすることができる。したがって、中央領域αに生成されるフットプリントPの大きさが図2及び図3における当該大きさより小さい場合と比較して、第1センサ部100の視野の範囲に存在する物体にビームBが照射されなくなる可能性を低くすることができる。
図4及び図5は、制御部200の動作の第2例を説明するための図である。
図4及び図5では、第1センサ部100の第3方向Zの正方向側に物体OBが存在している。図4及び図5に示すように、物体OBは球形状となっている。これによって、物体OBの第3方向Zの負方向側の面は、第3方向Zの負方向側に向けて凸な曲面となっている。
図4において、実線で示される複数のフットプリントP及び破線で示される複数のフットプリントPは、所定の1フレームにおいて第1センサ部100から照射される複数のビームBよって生成されるフットプリントである。図4において、実線で示されるフットプリントPは、物体OBに生成されたフットプリントPを示している。図4において、破線で示されるフットプリントPは、図5に示す所定の仮想平面IPに生成されるフットプリントPを仮想的に示している。図5に示すように、仮想平面IPは、X-Y平面に平行な方向に物体OBの第3方向Zの中心を通過している。X-Y平面とは、第3方向Zに垂直な平面である。
図4において、物体OBの第3方向Zの負方向側の曲面には、物体OBの第1方向X及び第2方向Yの中心からその物体OBの第3方向Zに垂直な方向の周りの縁にかけて21個のフットプリントPが生成されている。21個のフットプリントPは、1個の第1フットプリントP1、8個の第2フットプリントP2及び12個の第3フットプリントP3を含んでいる。1個の第1フットプリントP1は、物体OBの第3方向Zの負方向側の曲面のうち第1方向X及び第2方向Yの中心に生成されている。8個の第2フットプリントP2は、物体OBの第3方向Zの負方向側の曲面のうち第1フットプリントP1に隣接して第1フットプリントP1を第3方向Zに垂直な方向に囲む領域に生成されている。第3フットプリントP3は、物体OBの第3方向Zの負方向側の曲面のうち8個の第2フットプリントP2に隣接して8個の第2フットプリントP2を第3方向Zに垂直な方向に囲む領域に生成されている。図5において、物体OBの第3方向Zの負方向側の曲面に生成された5つのフットプリントPは、図4において物体OBに生成された21個のフットプリントPのうち第2方向Yの中心の行に生成された5つのフットプリントPを示している。
図4及び図5に示す第2例において、第1センサ部100からビームBの照射位置までの距離の変化率が所定値以上である領域に照射されるビームBの拡がり角θは、第1センサ部100からビームBの照射位置までの距離の変化率が当該所定値未満である領域に照射されるビームBの拡がり角θより小さくなっている。さらに、図4及び図5に示す例において、上記変化率が大きいほど拡がり角θが小さくなっている。
具体的には、図4に示すように、各第2フットプリントP2の大きさは、第1フットプリントP1の大きさより小さくなっている。また、各第3フットプリントP3の大きさは、各第2フットプリントP2の大きさより小さくなっている。図5に示すように、第1センサ部100から物体OBの第3方向Zの負方向側の曲面のうちビームBの照射位置までの距離は、物体OBの第3方向Zの負方向側の曲面の第1方向X及び第2方向Yの中心から離れるにつれて大きくなっている。また、第1センサ部100から物体OBの第3方向Zの負方向側の曲面のうちビームBの照射位置までの距離の変化率は、物体OBの第3方向Zの負方向側の曲面の第1方向X及び第2方向Yの中心から離れるにつれて大きくなっている。具体的には、第2フットプリントP2が生成される領域における当該変化率は、第1フットプリントP1が生成される領域における当該変化率より大きくなっている。また、第3フットプリントP3が生成される領域における当該変化率は、第2フットプリントP2が生成される領域における当該変化率より大きくなっている。
本実施形態によれば、第2フットプリントP2の大きさが本実施形態における当該大きさより大きい場合と比較して、物体OBの第3方向Zの負方向側の曲面の形状を正確に検出することができる。具体的には、上記変化率が存在する領域に生成されるフットプリントPによって検出される距離は、上記変化率に応じて平均化され得る。したがって、上記変化率が存在する領域に生成されるフットプリントPの大きさは、上記変化率が大きいほど小さいことが好ましい。本実施形態においては、第2フットプリントP2の大きさが本実施形態における当該大きさより大きい場合と比較して、第2フットプリントP2によって検出される距離を平均化されにくくすることができる。
同様にして、本実施形態によれば、第3フットプリントP3の大きさが本実施形態における当該大きさより大きい場合と比較して、物体OBの第3方向Zの負方向側の曲面の形状を正確に検出することができる。
また、本実施形態によれば、第1フットプリントP1の大きさが本実施形態に係る当該大きさより小さい場合と比較して、第1センサ部100の視野のうちビームBが照射されない領域を小さくすることができる。
同様にして、本実施形態によれば、第2フットプリントP2の大きさが本実施形態に係る当該大きさより小さい場合と比較して、第1センサ部100の視野のうちビームBが照射さない領域を小さくすることができる。
図4及び図5においては、制御部200の制御前のフットプリントPの大きさは、図4及び図5における第1フットプリントP1の大きさと等しくなっている。したがって、制御部200は、第2フットプリントP2及び第3フットプリントP3の大きさを制御部200の制御前のフットプリントPの大きさより小さくすることで、第2フットプリントP2及び第3フットプリントP3の大きさを第1フットプリントP1の大きさより小さくしている。しかしながら、制御部200の制御前のフットプリントPの大きさと、制御部200の制御後のフットプリントPの大きさと、の関係はこの例に限定されない。例えば、制御部200の制御前のフットプリントPの大きさは、図4及び図5における第2フットプリントP2の大きさと等しくなっていてもよい。この場合、制御部200は、第1フットプリントP1の大きさを制御部200の制御前のフットプリントPの大きさより大きくし、第3フットプリントP3の大きさを制御部200の制御前のフットプリントPの大きさより小さくする。
図4及び図5に示す第2例では、物体OBが球形状である場合を説明した。しかしながら、図4及び図5において説明した事項は、物体OBが球形状と異なる曲面を有する場合にも適用可能である。例えば、物体OBは、第3方向Zの負方向側に向けて凸な曲面を有する円柱であってもよい。また、物体OBは、第3方向Zに振幅を有する湾曲した波面であってもよい。
図6は、制御部200のハードウェア構成の一例を示す図である。
制御部200の主な構成は、集積回路を用いて実現される。この集積回路は、制御部200を備える制御装置となっている。この集積回路は、バス202、プロセッサ204、メモリ206、ストレージデバイス208、入出力インタフェース210及びネットワークインタフェース212を有する。
バス202は、プロセッサ204、メモリ206、ストレージデバイス208、入出力インタフェース210及びネットワークインタフェース212が、相互にデータを送受信するためのデータ伝送路である。ただし、プロセッサ204等を互いに接続する方法は、バス接続に限定されない。
プロセッサ204は、マイクロプロセッサ等を用いて実現される演算処理装置である。
メモリ206は、RAM(Random Access Memory)等を用いて実現されるメモリである。
ストレージデバイス208は、ROM(Read Only Memory)やフラッシュメモリ等を用いて実現されるストレージデバイスである。
入出力インタフェース210は、制御部200を周辺デバイスと接続するためのインタフェースである。図6において、入出力インタフェース210には第1センサ部100が接続されている。
ネットワークインタフェース212は、制御部200を通信網に接続するためのインタフェースである。ネットワークインタフェース212が通信網に接続する方法は、無線接続であってもよいし、有線接続であってもよい。
ストレージデバイス208は、制御部200の各機能要素を実現するためのプログラムモジュールを記憶している。プロセッサ204は、このプログラムモジュールをメモリ206に読み出して実行することで、制御部200の各機能を実現する。
なお、上記した集積回路のハードウェア構成は図6に示した構成に限定されない。例えば、プログラムモジュールはメモリ206に格納されてもよい。この場合、集積回路は、ストレージデバイス208を備えていなくてもよい。
図7は、実施例1に係るセンサ装置10Aの構成を示す図である。実施例1に係るセンサ装置10Aは、以下の点を除いて、実施形態に係るセンサ装置10と同様である。
実施例1に係るセンサ装置10Aは、第2センサ部310を備えている。
第2センサ部310は、第1センサ部100の視野の少なくとも一部分をセンシングしている。第2センサ部310によって、第1センサ部100の視野の少なくとも一部分のセンシング情報が取得される。制御部200は、第1センサ部100の視野の少なくとも一部分のセンシング情報から、ビームBの各照射位置の上記変化率が上記所定値以上であるか又は上記所定値未満であるかを決定している。
例えば、第2センサ部310は、RGBカメラである。制御部200は、第2センサ部310によって取得されたセンシング情報から、第1センサ部100の視野の少なくとも一部分のRGB画像を取得する。制御部200は、当該RGB画像から、ビームBの各照射位置の上記変化率が上記所定値以上であるか又は上記所定値未満であるかを決定する。例えば、制御部200は、当該RGB画像に含まれる輝度を用いて、第1センサ部100の視野に存在する物体の縁を検出する。
或いは、例えば、第2センサ部310は、深度カメラ、LiDAR等の深度センサである。制御部200は、第2センサ部310によって取得されたセンシング情報から、第1センサ部100の視野の少なくとも一部分の深度情報を取得する。制御部200は、当該深度情報から、ビームBの各照射位置の上記変化率が上記所定値以上であるか又は上記所定値未満であるかを決定する。例えば、制御部200は、当該深度情報を用いて、第1センサ部100の視野に存在する物体の縁又は物体の曲面を検出する。
或いは、例えば、第2センサ部310は、RGB-Dカメラである。制御部200は、第2センサ部310によって取得されたセンシング情報から、第1センサ部100の視野の少なくとも一部分のRGB画像及び深度情報を取得する。制御部200は、当該RGB画像及び当該深度情報から、ビームBの各照射位置の上記変化率が上記所定値以上であるか又は上記所定値未満であるかを決定する。例えば、制御部200は、当該RGB画像及び当該深度情報を用いて、第1センサ部100の視野に存在する物体の縁又は物体の曲面を検出する。
或いは、例えば、制御部200は、第2センサ部310によって取得されたセンシング情報から、第1センサ部100の視野の少なくとも一部分の画像を取得する。さらに、制御部200は、当該画像の特徴点を抽出する。特徴点は、例えば、SIFT(Scale-Invariant Feature Transform)によって抽出される。制御部200は、当該特徴点から、ビームBの各照射位置の上記変化率が上記所定値以上であるか又は上記所定値未満であるかを決定する。
本実施例において、第1センサ部100の視野の少なくとも一部分のセンシング情報は、第1センサ部100と異なる第2センサ部310によって取得されている。しかしながら、第1センサ部100の少なくとも一部分のセンシング情報は、第1センサ部100によって取得されてもよい。すなわち、制御部200は、第1センサ部100のセンシングのフィードバックによって、ビームBの各照射位置の上記変化率が上記所定値以上であるか又は上記所定値未満であるかを決定してもよい。
図8及び図9は、第2センサ部310によって取得されたセンシング情報に応じて、制御部200がフットプリントPの大きさを制御する方法の一例を説明するための図である。
図8及び図9では、人である物体Oが検出対象となっている。物体Oは、第1センサ部100の第3方向Zの正方向側に位置している。第1センサ部100及び第2センサ部310は、予め校正されている。これによって、第1センサ部100からのビームBの射出方向が、第2センサ部310のセンシング情報から取得される画像上の座標値に変換されている。
まず、制御部200は、第2センサ部310によって取得されたセンシング情報から、第1センサ部100の視野の少なくとも一部分の画像を取得する。
次いで、図8に示すように、制御部200は、例えばCanny edge detector等のエッジ検出によって、画像内の物体Oの縁を検出する。図8では、物体Oの縁が白実線で示されている。
次いで、制御部200は、図8において破線で示された複数の円Cの各々内において輝度が所定の第1閾値を超えたピクセルの数を算出する。各円Cの中心位置は、ビームBの照射位置に応じて決定されている。すなわち、各円Cの中心位置は、第2センサ部310のセンシング情報から取得される画像におけるビームBの照射位置と一致している。各円Cの半径は、ビームBの拡がり角θの最大値によって決定される。第1閾値は、経験的に決定される。
次いで、制御部200は、各円Cにおいて輝度が第1閾値を超えたピクセルの数が所定の第2閾値を超えたか否かを判断する。第2閾値は、ノイズの影響を抑制するため、経験的に決定される。
次いで、図9に示すように、制御部200は、第1閾値を超えたピクセルの数が第2閾値を超えた円Cに照射されるビームBの拡がり角θを、第1閾値を超えたピクセルの数が第2閾値以下である円Cに照射されるビームBの拡がり角θよりも小さくする。
図10は、実施例2に係るセンサ装置10Bの構成を示す図である。実施例2に係るセンサ装置10Bは、以下の点を除いて、実施形態に係るセンサ装置10と同様である。
実施例2に係るセンサ装置10Bは、予測部320を備えている。
予測部320は、第1センサ部100の視野に存在する物体の動きを予測する。制御部200は、予測部320から予測される物体の動きに応じて、拡がり角θが制御されるビームBを決定している。
第1センサ部100の視野に存在する物体が動いている場合、物体の縁や物体の曲面等、上記変化率が比較的大きい領域も移動することがある。すなわち、第1センサ部100の視野に存在する物体が動いている場合、拡がり角θを制御すべきビームBが物体の動きに応じて変化し得る。制御部200には、拡がり角θの決定等の処理によってレイテンシが発生することがある。本実施例によれば、制御部200にレイテンシが発生する間に第1センサ部100の視野内に存在する物体が動いたとしても、制御部200は、当該物体の動きに応じて、拡がり角θが制御されるビームBを決定することができる。
以上、図面を参照して本発明の実施形態及び実施例について述べたが、これらは本発明の例示であり、上記以外の様々な構成を採用することもできる。
10 センサ装置
10A センサ装置
10B センサ装置
100 第1センサ部
200 制御部
202 バス
204 プロセッサ
206 メモリ
208 ストレージデバイス
210 入出力インタフェース
212 ネットワークインタフェース
310 第2センサ部
320 予測部
B ビーム
C 円
EA1 第1縁
EA2 第2縁
IP 仮想平面
O 物体
OA1 第1物体
OA2 第2物体
OB 物体
P フットプリント
P1 第1フットプリント
P2 第2フットプリント
P3 第3フットプリント
X 第1方向
Y 第2方向
Z 第3方向
α 中央領域
β 周辺領域
γ 部分中央領域
δ 部分周辺領域

Claims (10)

  1. センサ部と、
    前記センサ部から照射されるビームの拡がり角を制御する制御部と、
    を備え、
    前記センサ部から前記ビームの照射位置までの距離の変化率が所定値以上である領域に照射される前記ビームの拡がり角が、前記センサ部から前記ビームの照射位置までの距離の前記変化率が前記所定値未満である領域に照射される前記ビームの拡がり角より小さい、センサ装置。
  2. 請求項1に記載のセンサ装置において、
    前記変化率が大きいほど前記拡がり角が小さい、センサ装置。
  3. 請求項1又は2に記載のセンサ装置において、
    前記制御部が、前記センサ部の視野の少なくとも一部分のセンシング情報から、前記ビームの各照射位置の前記変化率が前記所定値以上であるか又は前記所定値未満であるかを決定する、センサ装置。
  4. 請求項3に記載のセンサ装置において、
    前記制御部が、前記センシング情報から取得されるRGB画像及び深度情報の少なくとも1つを用いて、前記ビームの各照射位置の前記変化率が前記所定値以上であるか又は前記所定値未満であるかを決定する、センサ装置。
  5. 請求項3又は4に記載のセンサ装置において、
    前記制御部が、前記センシング情報から取得される画像の特徴点から、前記ビームの各照射位置の前記変化率が前記所定値以上であるか又は前記所定値未満であるかを決定する、センサ装置。
  6. 請求項1~5のいずれか一項に記載のセンサ装置において、
    前記制御部が、前記センサ部の視野に存在する物体の動きに応じて、前記拡がり角が制御される前記ビームを決定する、センサ装置。
  7. センサ部から照射されるビームの拡がり角を制御する制御部を備え、
    前記センサ部から前記ビームの照射位置までの距離の変化率が所定値以上である領域に照射される前記ビームの拡がり角が、前記センサ部から前記ビームの照射位置までの距離の前記変化率が前記所定値未満である領域に照射される前記ビームの拡がり角より小さい、制御装置。
  8. 制御装置が、
    センサ部から照射されるビームの拡がり角を制御し、
    前記センサ部から前記ビームの照射位置までの距離の変化率が所定値以上である領域に照射される前記ビームの拡がり角が、前記センサ部から前記ビームの照射位置までの距離の前記変化率が前記所定値未満である領域に照射される前記ビームの拡がり角より小さい、制御方法。
  9. 制御装置に、
    センサ部から照射されるビームの拡がり角を制御する機能を持たせ、
    前記センサ部から前記ビームの照射位置までの距離の変化率が所定値以上である領域に照射される前記ビームの拡がり角が、前記センサ部から前記ビームの照射位置までの距離の前記変化率が前記所定値未満である領域に照射される前記ビームの拡がり角より小さい、プログラム。
  10. 請求項9に記載のプログラムを記憶した記憶媒体。
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