JP2023045351A - インクジェット用インクセット、インクジェット記録装置、及びインクジェット記録方法 - Google Patents

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Abstract

【課題】低吸収性記録媒体及び非吸収性記録媒体上に画像を形成した場合に、形成画像におけるムラの発生を抑制できるインクジェット用インクセットを提供する。【解決手段】インクジェット用インクセットは、白色インクと、非白色インクとを備える。白色インクは、白色顔料と、第1多糖類と、グリコールエーテルと、水とを含む。非白色インクは、非白色顔料と、第2多糖類と、水とを含む。白色インクの第1表面張力が、30mN/m以下である。白色インクの第1表面張力Twと、非白色インクの第2表面張力Tcとが、式(1)「3mN/m≦Tc-Tw≦10mN/m」を満たす。白色インクの第1粘度が、5.0mPa・s以下である。白色インクの第1粘度Vwと、非白色インクの第2粘度Vcとが、式(2)「2.0mPa・s≦Vc-Vw≦6.0mPa・s」を満たす。【選択図】図1

Description

本発明は、インクジェット用インクセット、インクジェット記録装置、及びインクジェット記録方法に関する。
ラベル及びパッケージの印刷には、水の吸収性が低い低吸収性記録媒体、及び水を吸収しない非吸収性記録媒体が用いられることがある。低吸収性記録媒体及び非吸収性記録媒体上に画像を形成するためのインクが、種々検討されている。例えば、特許文献1には、第1インク組成物と第2インク組成物とを備える水系インクジェットインク組成物が記載されている。この第1インク組成物は、第2インク組成物よりも固形分の含有量が5質量%以上多い。この第2インク組成物は、第1インク組成物よりも有機溶剤の含有量が7質量%以上多い。
特開2019-167518号公報
しかしながら、特許文献1に記載の水系インクジェットインク組成物は、低吸収性記録媒体及び非吸収性記録媒体上に形成された画像にムラが発生することを抑制する点で不十分であることが、本発明者の検討により判明した。
本発明は、上記課題に鑑みてなされたものであり、その目的は、低吸収性記録媒体及び非吸収性記録媒体に画像を形成した場合に、画像におけるムラの発生を抑制できるインクジェット用インクセット、インクジェット記録装置、及びインクジェット記録方法を提供することである。
本発明に係るインクジェット用インクセットは、白色インクと、非白色インクとを備える。前記白色インクは、白色顔料と、第1多糖類と、グリコールエーテルと、水とを含む。前記非白色インクは、非白色顔料と、第2多糖類と、水とを含む。前記白色インクの第1表面張力が、30mN/m以下である。前記白色インクの前記第1表面張力と、前記非白色インクの第2表面張力とが、式(1)を満たす。前記白色インクの第1粘度が、5.0mPa・s以下である。前記白色インクの前記第1粘度と、前記非白色インクの第2粘度とが、式(2)を満たす。
3mN/m≦Tc-Tw≦10mN/m ・・・(1)
2.0mPa・s≦Vc-Vw≦6.0mPa・s ・・・(2)
前記式(1)中、Twは、前記白色インクの前記第1表面張力を表し、Tcは、前記非白色インクの前記第2表面張力を表す。前記式(2)中、Vwは、前記白色インクの前記第1粘度を表し、Vcは、前記非白色インクの前記第2粘度を表す。
本発明に係るインクジェット記録装置は、記録媒体に、白色インクを吐出する第1記録ヘッドと、前記記録媒体における前記白色インクが吐出された領域の少なくとも一部に、非白色インクを吐出する第2記録ヘッドとを備える。前記白色インクは、白色顔料と、第1多糖類と、グリコールエーテルと、水とを含む。前記非白色インクは、非白色顔料と、第2多糖類と、水とを含む。前記白色インクの第1表面張力が、30mN/m以下である。前記白色インクの前記第1表面張力と、前記非白色インクの第2表面張力とが、式(1)を満たす。前記白色インクの第1粘度が、5.0mPa・s以下である。前記白色インクの前記第1粘度と、前記非白色インクの第2粘度とが、式(2)を満たす。
3mN/m≦Tc-Tw≦10mN/m ・・・(1)
2.0mPa・s≦Vc-Vw≦6.0mPa・s ・・・(2)
前記式(1)中、Twは、前記白色インクの前記第1表面張力を表し、Tcは、前記非白色インクの前記第2表面張力を表す。前記式(2)中、Vwは、前記白色インクの前記第1粘度を表し、Vcは、前記非白色インクの前記第2粘度を表す。
本発明に係るインクジェット記録方法は、記録媒体に、白色インクを吐出する工程と、前記記録媒体における前記白色インクが吐出された領域の少なくとも一部に、非白色インクを吐出する工程とを含む。前記白色インクは、白色顔料と、第1多糖類と、グリコールエーテルと、水とを含む。前記非白色インクは、非白色顔料と、第2多糖類と、水とを含む。前記白色インクの第1表面張力が、30mN/m以下である。前記白色インクの前記第1表面張力と、前記非白色インクの第2表面張力とが、式(1)を満たす。前記白色インクの第1粘度が、5.0mPa・s以下である。前記白色インクの前記第1粘度と、前記非白色インクの第2粘度とが、式(2)を満たす。
3mN/m≦Tc-Tw≦10mN/m ・・・(1)
2.0mPa・s≦Vc-Vw≦6.0mPa・s ・・・(2)
前記式(1)中、Twは、前記白色インクの前記第1表面張力を表し、Tcは、前記非白色インクの前記第2表面張力を表す。前記式(2)中、Vwは、前記白色インクの前記第1粘度を表し、Vcは、前記非白色インクの前記第2粘度を表す。
本発明に係るインクジェット用インクセット、インクジェット記録装置、及びインクジェット記録方法は、低吸収性記録媒体及び非吸収性記録媒体に画像を形成した場合に、画像におけるムラの発生を抑制できる。
本発明の第2実施形態に係るインクジェット記録装置の一例を示す図である。
まず、本明細書に記載の用語について説明する。以下、アクリル及びメタクリルを包括的に「(メタ)アクリル」と総称する場合がある。質量平均分子量は、特記なき限り、ゲルパーミエーションクロマトグラフィーにより測定されるポリスチレン換算の質量平均分子量を意味する。表面張力は、特記なき限り、Wilhelmy法(プレート法)に基づき、25℃の環境下で表面張力計を用いて測定された値である。粘度は、特記なき限り、25℃の環境下で振動式粘度計を用いて測定された値である。明細書に記載の各成分は、1種を単独で用いてもよく、2種以上を組み合わせて用いてもよい。以上、本明細書に記載の用語について説明した。
[第1実施形態:インクジェット用インクセット]
本発明の第1実施形態に係るインクジェット用インクセット(以下、インクセットと記載することがある)は、白色インクと、非白色インクとを備える。
白色インクは、白色顔料と、第1多糖類と、グリコールエーテルと、水とを含む。白色インクは、必要に応じて、バインダー樹脂と、グリコールエーテル以外の水溶性有機溶媒と、第1界面活性剤とを更に含んでいてもよい。
非白色インクは、非白色顔料と、第2多糖類と、水とを含む。非白色インクは、必要に応じて、バインダー樹脂と、グリコールエーテルと、グリコールエーテル以外の水溶性有機溶媒と、第2界面活性剤とを更に含んでいてもよい。
以下、「グリコールエーテル以外の水溶性有機溶媒」を、「その他の水溶性有機溶媒」と記載することがある。また、白色インクが含む「第1多糖類」、「グリコールエーテル」、「水」、「バインダー樹脂」、「その他の水溶性有機溶媒」、及び「第1界面活性剤」を、各々、「多糖類W」、「グリコールエーテルW」、「水W」、「バインダー樹脂W」、「その他の水溶性有機溶媒W」、及び「界面活性剤W」と記載することがある。また、非白色インクが含む「第2多糖類」、「水」、「バインダー樹脂」、「グリコールエーテル」、「その他の水溶性有機溶媒」、及び「第2界面活性剤」を、各々、「多糖類C」、「水C」、「バインダー樹脂C」、「グリコールエーテルC」、「その他の水溶性有機溶媒C」、及び「界面活性剤C」と記載することがある。
なお、区別する必要がない場合には、「白色インク」と「非白色インク」とを包括的に「インク」と記載し、「白色顔料」と「非白色顔料」とを包括的に「顔料」と記載することがある。また、区別する必要がない場合には、「多糖類W」と「多糖類C」とを包括的に「多糖類」と記載し、「水W」と「水C」とを包括的に「水」と記載し、「バインダー樹脂W」と「バインダー樹脂C」とを包括的に「バインダー樹脂」と記載し、「グリコールエーテルW」と「グリコールエーテルC」とを包括的に「グリコールエーテル」と記載し、「その他の水溶性有機溶媒W」と「その他の水溶性有機溶媒C」とを包括的に「その他の水溶性有機溶媒」と記載し、「界面活性剤W」と「界面活性剤C」とを包括的に「界面活性剤」と記載することがある。
第1実施形態に係るインクセットは、用紙等の水の吸収性が高い高吸収性記録媒体ではなく、低吸収性記録媒体及び非吸収性記録媒体上に画像を形成した場合に、形成画像にムラが発生することを抑制できる。以下、「低吸収性記録媒体及び非吸収性記録媒体」を「所定記録媒体」と記載することがある。第1実施形態に係るインクセットは、例えば、以下のような方法で使用することができる。白色インクと、非白色インクとは、例えば、互いに異なる容器に収容されている。まず、インクセットが備える白色インクを用いて、所定記録媒体上に白色のソリッド画像(下地画像)が形成される。次いで、インクセットが備える非白色インクを用いて、下地画像上に非白色の画像が形成される。
既に述べたように、第1実施形態において、白色インクは、グリコールエーテルWを含む。下地画像を形成するために用いられる白色インクは、所定記録媒体に対して濡れ広がる必要がある。白色インクが疎水性の高いグリコールエーテルWを含むことで、水の吸収性が低い又は水を吸収しない所定記録媒体に対して、白色インクが好適に濡れ広がる。
既に述べたように、第1実施形態において、白色インクは、多糖類Wを含む。下地画像を形成するために用いられる白色インクは所定記録媒体に対して濡れ広がる必要がある一方で、濡れ広がり過ぎると形成された下地画像にムラが発生することがある。下地画像におけるムラの発生を抑制するために、白色インクが、所定記録媒体上で均一に適度に濡れ広がることが必要である。白色インクが多糖類Wを含むことで、所定記録媒体に着弾した白色インクが適度に増粘する。このため、白色インクが濡れ広がり過ぎることなく、所定記録媒体上で均一に適度に濡れ広がる。
白色インクの第1表面張力は、30mN/m以下である。以下、「白色インクの第1表面張力」を「表面張力Tw」と記載し、後述する「非白色インクの第2表面張力」を「表面張力Tc」と記載することがある。表面張力Twが30mN/m以下であることで、白色インクが所定記録媒体上で均一に適度に濡れ広がる。その結果、所定記録媒体に形成された白色画像(下地画像)に、ムラが発生することを抑制できる。表面張力Twの下限は特に限定されないが、表面張力Twは、例えば、20mN/m以上である。
表面張力Twと、表面張力Tcとは、式(1)を満たす。式(1)中、Twは、表面張力Twを表し、Tcは、表面張力Tcを表す。以下、式「Tc-Tw」から算出される値を、「Tc-Tw値」と記載することがある。
3mN/m≦Tc-Tw≦10mN/m ・・・(1)
Tc-Tw値が3mN/m未満であると、下地画像を形成する白色インクと、下地画像上に吐出された非白色インクとが、互いに混ざり合い、形成された非白色画像にムラが発生することがある。一方、Tc-Tw値が10mN/mよりも大きいと、下地画像上で非白色インクが濡れ広がり難く、形成された非白色画像にムラが発生することがある。第1実施形態において、Tc-Tw値は3mN/m以上10mN/m以下である。即ち、非白色インクの表面張力Tcは、白色インクの表面張力Twよりも3mN/m以上10mN/m以下大きい。このため、非白色インクが、下地画像を形成する白色インクと混色することなく適度に濡れ広がり、形成された非白色画像におけるムラの発生が抑制される。
界面活性剤Wの量は、100.00質量部の白色インクに対して、0.80質量部以上1.00質量部以下であることが好ましい。界面活性剤Cの量は、100.00質量部の非白色インクに対して、0.30質量部以上0.65質量部以下であることが好ましい。界面活性剤Wの量が上記範囲内の値であると、表面張力Twが所定の範囲内の値に調整され易い。また、界面活性剤Wの量が上記範囲内の値であり、界面活性剤Cの量が上記範囲内の値であると、表面張力Tw及び表面張力Tcが、式(1)を満たすように調整され易い。
(粘度)
白色インクの第1粘度は、5.0mPa・s以下である。以下、「白色インクの第1粘度」を「粘度Vw」と記載し、後述する「非白色インクの第2粘度」を「粘度Vc」と記載することがある。粘度Vwが5.0mPa・s以下であると、白色インクが所定記録媒体上で均一に適度に濡れ広がる。その結果、所定記録媒体に形成された白色画像(下地画像)に、ムラが発生することを抑制できる。粘度Vwの下限は特に限定されないが、粘度Vwは、例えば、2.0mPa・s以上である。
粘度Vwと、粘度Vcとは、式(2)を満たす。式(2)中、Vwは、粘度Vwを表し、Vcは、粘度Vcを表す。以下、式「Vc-Vw」から算出される値を、「Vc-Vw値」と記載することがある。
2.0mPa・s≦Vc-Vw≦6.0mPa・s ・・・(2)
Vc-Vw値が2.0mPa・s未満であると、下地画像を形成する白色インクと、下地画像上に吐出された非白色インクとが、互いに混ざり合い、形成された非白色画像にムラが発生することがある。一方、Vc-Vw値が6.0mPa・sよりも大きいと、下地画像上で非白色インクが濡れ広がり難く、形成された非白色画像にムラが発生することがある。第1実施形態において、Vc-Vw値は2.0mPa・s以上6.0mPa・s以下である。即ち、非白色インクの粘度Vcは、白色インクの粘度Vwよりも2.0mPa・s以上6.0mPa・s以下高い。このため、非白色インクが、下地画像を形成する白色インクと混色することなく適度に濡れ広がり、形成された非白色画像におけるムラの発生が抑制される。Vc-Vw値は、2.5mPa・s以上であることが好ましく、3.0mPa・s以上であることがより好ましい。
多糖類Wの量は、100.00質量部の白色インクに対して、0.01質量部以上0.03質量部以下であることが好ましい。また、多糖類Cの量は、100.00質量部の非白色インクの質量に対して、0.05質量部以上0.13質量部以下であることが好ましい。多糖類Wの量が上記範囲内の値であると、粘度Vwが所定の範囲内の値に調整され易い。また、多糖類Wの量が上記範囲内の値であり、多糖類Cの量が上記範囲内の値であると、粘度Vw及び粘度Vcが、式(2)を満たすように調整され易い。
次に、白色インク及び非白色インクに含まれる成分について、説明する。
(多糖類)
インクが多糖類を含むことで、所定記録媒体に着弾したインクが適度に増粘し、粘度Vw及びVc-Vw値が所定の範囲内の値に調整され易い。
多糖類W及び多糖類Cは、各々、セルロース誘導体又はその塩であることが好ましい。セルロース誘導体及びその塩としては、例えば、カルボキシメチルセルロースのナトリウム塩(以下「カルボキシメチルセルロースナトリウム」と記載することがある)、カルボキシメチルセルロースのカルシウム塩、メチルセルロース、ヒドロキシプロピルメチルセルロース、ヒドロキシプロピルセルロース、エチルセルロース、及びメチルエチルセルロースが挙げられる。
粘度Vw及びVc-Vw値を所定の範囲内の値に調整し易いことから、多糖類W及び多糖類Cとしては、カルボキシメチルセルロースナトリウム、メチルセルロース、又はヒドロキシプロピルメチルセルロースが好ましく、カルボキシメチルセルロースナトリウムがより好ましい。なお、多糖類W及び多糖類Cは、互いに同一の多糖類であってもよく、異なる多糖類であってもよい。
カルボキシメチルセルロースは、セルロースの無水グルコース単位中の水酸基にカルボキシメチル基がエーテル結合した構造(換言すると、無水グルコース単位中の水酸基の水素原子がカルボキシメチル基に置換された構造)を有する。粘度Vw及びVc-Vw値を所定の範囲内の値に調整し易いことから、カルボキシメチルセルロースナトリウムのエーテル化度は、0.6以上1.5以下であることが好ましく、0.8以上1.0未満又は1.0以上1.5以下であることがより好ましい。本明細書において、カルボキシメチルセルロースナトリウムのエーテル化度は、無水グルコース単位1モル当たりのカルボキシメチル基のモル数の平均値を意味する。
カルボキシメチルセルロースナトリウムとしては、市販品を用いることができる。エーテル化度が0.6以上1.5以下であるカルボキシメチルセルロースナトリウムの市販品としては、例えば、ダイセルミライズ株式会社製のCMCダイセル(登録商標)1120、CMCダイセル1130、CMCダイセル1140、CMCダイセル1150、CMCダイセル1220、CMCダイセル1240、CMCダイセル1250、CMCダイセル1260、CMCダイセル1330、及びCMCダイセル1350が挙げられる。
カルボキシメチルセルロースナトリウムの1質量%水溶液の25℃における粘度は、10mPa・s以上300mPa・s以下であることが好ましい。カルボキシメチルセルロースナトリウムの1質量%水溶液の25℃における粘度がこの範囲内の値であると、インクジェット記録に適した範囲内の値にインクの粘度を調整し易い。カルボキシメチルセルロースナトリウムの1質量%水溶液の粘度の測定には、例えば、振動粘度計(株式会社セコニック製、商品名:VM-10A-L)を用いることができる。
(グリコールエーテル)
白色インクは、グリコールエーテルWを必須に含む。非白色インクは、必要に応じて、グリコールエーテルCを含んでもよい。グリコールエーテルは、比較的高い疎水性を有する。インクが疎水性の高いグリコールエーテルを含むことで、水の吸収性が低い又は水を吸収しない所定記録媒体に対して、インクが濡れ易くなる。その結果、所定記録媒体に画像を形成した場合に、形成画像にムラが発生することを抑制できる。
形成画像におけるムラの発生を抑制するために、グリコールエーテルWは、プロピレングリコールモノメチルエーテル、プロピレングリコールモノプロピルエーテル、ジプロピレングリコールモノメチルエーテル、ジプロピレングリコールモノプロピルエーテル、及びトリエチレングリコールモノブチルエーテルからなる群から選択される少なくとも1種(例えば、1種)であることが好ましい。
形成画像におけるムラの発生を抑制するために、グリコールエーテルCは、ジプロピレングリコールモノメチルエーテルであることが好ましい。
所定記録媒体に対するインクの濡れ性を高め、所定記録媒体に形成された画像にムラが発生することを抑制する観点から、グリコールエーテルの量は、100質量部のインクに対して、6質量部以上24質量部以下であることが好ましく、10質量部以上24質量部以下であることがより好ましい。
所定記録媒体に着弾したインクを良好に乾燥させる観点から、グリコールエーテルの含有率は、グリコールエーテル及びその他の水溶性有機溶媒の合計質量に対して、20質量%以上80質量%以下であることが好ましく、30質量%以上80質量%以下であることがより好ましく、60質量%以上70質量%以下であることが更に好ましい。
(その他の水溶性有機溶媒)
その他の水溶性有機溶媒としては、例えば、1,2-プロパンジオール(即ち、プロピレングリコール)、3-メチル-1,3-ブタンジオール、1,2-ペンタンジオール、2-メチル-1,3-プロパンジオール、1,3-プロパンジオール、ジプロピレングリコール、1,5-ペンタンジオール、3-メチル-1,5-ペンタンジオール、エチレングリコール、2-ピロリドン、及びグリセリンが挙げられる。
その他の水溶性有機溶媒としては、アルカンポリオールが好ましく、アルカンジオールがより好ましく、炭素原子数2以上6以下のアルカンジオールが更に好ましく、プロピレングリコールが特に好ましい。
所定記録媒体に着弾したインクを良好に乾燥させる観点から、その他の水溶性有機溶媒の量は、100質量部のインクに対して、0.1質量部以上20質量部以下であることが好ましく、1質量部以上10質量部以下であることがより好ましい。なお、非白色インクに含まれる有機溶媒(水溶性有機溶媒)の量は、白色インクに含まれる有機溶媒(水溶性有機溶媒)の量よりも、多くてもよく、少なくてもよく、白色インクと同一であってもよい。
(水)
インクに含まれる水は、イオン交換水(脱イオン水)であることが好ましい。所定記録媒体に着弾したインクを良好に乾燥させる観点から、水の含有率は、インクの質量に対して、40質量%以上80質量%以下であることが好ましい。
(白色顔料及び非白色顔料)
白色顔料としては、例えば、C.I.Pigment White 4、C.I.Pigment White 5、C.I.Pigment White 6、C.I.Pigment White 6:1、C.I.Pigment White 7、C.I.Pigment White 18、C.I.Pigment White 19、C.I.Pigment White 20、C.I.Pigment White 21、C.I.Pigment White 23、C.I.Pigment White 24、C.I.Pigment White 25、C.I.Pigment White 26、C.I.Pigment White 27、及びC.I.Pigment White 28が挙げられる。また、酸化チタンを白色顔料として使用することもできる。
記録ヘッドから白色インクを良好に吐出する観点から、白色顔料の含有率は、白色インクの質量に対して、0.1質量%以上30質量%以下であることが好ましく、10質量%以上20質量%以下であることがより好ましい。
非白色顔料としては、特に限定されないが、例えば、ブラック顔料、シアン顔料、マゼンタ顔料、イエロー顔料、及びこれら以外の顔料(以下、その他の顔料と記載することがある)が挙げられる。
ブラック顔料としては、例えば、ファーネス法又はチャンネル法で製造されたカーボンブラックが挙げられる。カーボンブラックの市販品としては、例えば、アディティア・ビルラ・ケミカルズ社製である、Raven(登録商標) 5000 Ultra II、Raven 3500、Raven 2000、Raven 1255、Raven 1250、Raven 1200、Raven 1190 Ultra、Raven 1170、Raven 1080 Ultra、及びRaven 1060 Ultraが挙げられる。カーボンブラックの市販品としては、例えば、キャボット社製である、MONARCH(登録商標) 1300、MONARCH 1000、MONARCH 800、MONARCH 700、MOGUL(登録商標) L、REGAL(登録商標) 400R、REGAL 660R、及びREGAL 330Rも挙げられる。カーボンブラックの市販品としては、例えば、三菱ケミカル株式会社製である、三菱(登録商標)カーボンブラック#2300、三菱カーボンブラック#980、三菱カーボンブラック#970、三菱カーボンブラック#960、三菱カーボンブラック#950、三菱カーボンブラック#900、三菱カーボンブラック#850、三菱カーボンブラックMCF88、三菱カーボンブラックMA600、三菱カーボンブラック#52、三菱カーボンブラック#47、三菱カーボンブラック#45、三菱カーボンブラック#40、三菱カーボンブラック#33、三菱カーボンブラック#25、三菱カーボンブラックMA7、三菱カーボンブラックMA8、及び三菱カーボンブラックMA100も挙げられる。カーボンブラックの市販品としては、例えば、オリオンエンジニアードカーボンズ社製である、COLOUR BLACK FW 1、COLOUR BLACK FW 2、COLOUR BLACK FW 200、COLOUR BLACK FW 18、SPECIAL BLACK 6、COLOUR BLACK S 160、SPECIAL BLACK 5、PRINTEX(登録商標) U、PRINTEX V、SPECIAL BLACK 4、SPECIAL BLACK 4A、PRINTEX 140 U、PRINTEX 140 V、及びPRINTEX 35も挙げられる。
シアン顔料としては、例えば、C.I.Pigment Blue 1、C.I.Pigment Blue 2、C.I.Pigment Blue 3、C.I.Pigment Blue 15:3、C.I.Pigment Blue 15:4、C.I.Pigment Blue 16、C.I.Pigment Blue 22、C.I.Vat Blue 4、及びC.I.Vat Blue 6が挙げられる。
マゼンタ顔料としては、例えば、C.I.Pigment Red 5、C.I.Pigment Red 7、C.I.Pigment Red 12、C.I.Pigment Red 48(Ca)、C.I.Pigment Red 48(Mn)、C.I.Pigment Red 57(Ca)、C.I.Pigment Red 57:1、C.I.Pigment Red 112、C.I.Pigment Red 122、C.I.Pigment Red 123、C.I.Pigment Red 146、C.I.Pigment Red 168、C.I.Pigment Red 184、C.I.Pigment Red 202、及びC.I.Pigment Violet 19が挙げられる。
イエロー顔料としては、例えば、C.I.Pigment Yellow 12、C.I.Pigment Yellow 13、C.I.Pigment Yellow 14、C.I.Pigment Yellow 17、C.I.Pigment Yellow 74、C.I.Pigment Yellow 83、C.I.Pigment Yellow 93、C.I.Pigment Yellow 94、C.I.Pigment Yellow 95、C.I.Pigment Yellow 120、C.I.Pigment Yellow 128、C.I.Pigment Yellow 138、C.I.Pigment Yellow 150、C.I.Pigment Yellow 151、C.I.Pigment Yellow 154、C.I.Pigment Yellow 155、C.I.Pigment Yellow 180、及びC.I.Pigment Yellow 185が挙げられる。
その他の顔料としては、例えば、C.I.Pigment Green 7、C.I.Pigment Green 10、C.I.Pigment Green 36、C.I.Pigment Brown 3、C.I.Pigment Brown 5、C.I.Pigment Brown 25、C.I.Pigment Brown 26、C.I.Pigment Orange 2、C.I.Pigment Orange 5、C.I.Pigment Orange 7、C.I.Pigment Orange 13、C.I.Pigment Orange 14、C.I.Pigment Orange 15、C.I.Pigment Orange 16、C.I.Pigment Orange 24、C.I.Pigment Orange 34、C.I.Pigment Orange 36、C.I.Pigment Orange 38、C.I.Pigment Orange 40、C.I.Pigment Orange 43、C.I.Pigment Orange 62、C.I.Pigment Orange 63、C.I.Pigment Orange 64、及びC.I.Pigment Orange 71が挙げられる。
記録ヘッドから非白色インクを良好に吐出する観点から、非白色顔料の含有率は、非白色インクの質量に対して、0.1質量%以上15質量%以下であることが好ましく、0.5質量%以上5質量%以下であることがより好ましい。
顔料は、分散媒(例えば、水)中に分散させて用いられることが好ましい。顔料の分散方法としては、特に限定されないが、例えば、分散剤を用いて顔料を分散媒中に分散させる方法、又は分散剤なしで顔料を分散媒中に分散させる方法が挙げられる。顔料は、分散剤により分散媒中に分散している顔料(非自己分散型顔料)であってもよく、分散剤なしで分散媒中に分散している顔料(自己分散型顔料)であってもよい。分散剤としては、例えば、界面活性剤及び高分子分散剤(以下、「顔料分散樹脂」と記載することがある)が挙げられる。なお、界面活性剤については、後述する。
顔料分散樹脂は、顔料粒子の表面に付着して、インク中に顔料粒子を分散させる。なお、顔料分散樹脂の一部が、顔料粒子の表面に付着することなく、インク中に遊離していてもよい。顔料分散樹脂としては、例えば、アクリル樹脂、スチレン-(メタ)アクリル樹脂、スチレン-マレイン酸樹脂、及びウレタン樹脂が挙げられる。顔料を安定に分散させる観点から、顔料分散樹脂としては、(メタ)アクリル樹脂、及びスチレン-(メタ)アクリル樹脂が好ましい。
顔料分散樹脂の質量平均分子量は、5000以上100000以下であることが好ましく、10000以上50000以下であることがより好ましく、15000以上30000以下であることが更に好ましい。顔料分散樹脂の質量平均分子量が5000以上であると、インクの分散安定性が向上する。顔料分散樹脂の質量平均分子量が100000以下であると、記録ヘッドからインクが良好に吐出される。
顔料の質量に対する顔料分散樹脂の質量の比率は、0.02以上0.45以下であることが好ましく、0.04以上0.40以下であることがより好ましく、0.05以上0.35以下であることが更に好ましい。顔料の質量に対する顔料分散樹脂の質量の比率が0.45以下であると、顔料分散体及びインクの粘度が所望の値に調整され易い。顔料の質量に対する顔料分散樹脂の質量の比率が0.02以上であると、インクの分散安定性が向上する。
顔料分散樹脂としては、市販品を用いることができる。顔料分散樹脂の市販品としては、例えば、BASFジャパン株式会社製であるJoncryl(登録商標) 586、及びJoncryl 611;ビックケミー・ジャパン株式会社製である、DISPERBYK(登録商標)-190、及びDISPERBYK-191;並びに日本ルーブリゾール株式会社製である、Solsperse 20000、及びSolsperse 27000が挙げられる。
(バインダー樹脂)
インクは、バインダー樹脂を含むことが好ましい。バインダー樹脂は、インクの着弾後に、インク中の顔料と記録媒体とを互いに結合する。インクがバインダー樹脂を含有することで、例えば加熱により、記録媒体と顔料とが良好に結合し、形成画像の耐擦過性が向上する。また、インクがバインダー樹脂を含有することで、記録媒体と顔料とが良好に結合し、形成画像におけるムラの発生が抑制される。
バインダー樹脂は、例えば、水不溶性樹脂である。バインダー樹脂としては、特に限定されないが、例えば、ウレタン樹脂、(メタ)アクリル樹脂、スチレン-(メタ)アクリル樹脂、(メタ)アクリル-ウレタン樹脂、ポリエステル樹脂、及び変性ポリオレフィン樹脂が挙げられる。
白色インク及び非白色インクは、各々、バインダー樹脂として、水不溶性樹脂を含むことが好ましく、ウレタン樹脂、(メタ)アクリル樹脂、又はスチレン-(メタ)アクリル樹脂を含むことがより好ましく、ウレタン樹脂(例えば、ポリイソシアネート)を含むことが更に好ましい。
水不溶性樹脂は、樹脂エマルションの形態で用いられることが好ましい。樹脂エマルションの形態で用いられる場合、インクには、水不溶性樹脂により構成される乳化粒子が含有されている。樹脂エマルションとしては、市販品を用いることができる。
ウレタン樹脂は、特に限定されず、分子中にウレタン結合を有するものであればよい。ウレタン樹脂のエマルションの市販品としては、例えば、第一工業製薬株式会社製である、スーパーフレックス(登録商標)170、スーパーフレックス210、スーパーフレックス820、及びスーパーフレックス870;並びに三井化学株式会社製である、タケラック(登録商標)W-6010、及びタケラックW-6020が挙げられる。
(メタ)アクリル樹脂のエマルションの市販品としては、例えば、ジャパンコーティングレジン株式会社製である、モビニール(登録商標)6718、モビニール6751D、モビニール6750、モビニール6760、モビニール6770、モビニール6800、モビニール6969D、モビニール6899D、及びモビニール6820が挙げられる。
スチレン-(メタ)アクリル樹脂のエマルションの市販品としては、例えば、ジャパンコーティングレジン株式会社製である、モビニール6960、モビニール6963、及びモビニールRS-009C22;並びに星光PMC株式会社製であるQE-1042が挙げられる。
記録ヘッドからインクを良好に吐出する観点から、バインダー樹脂の含有率は、インクの質量に対して、1質量%以上10質量%以下であることが好ましい。
(界面活性剤)
界面活性剤としては、例えば、アセチレン系界面活性剤、アクリル系界面活性剤、シリコーン系界面活性剤、及びフッ素系界面活性剤が挙げられる。界面活性剤としては、市販品を用いることができる。
本明細書において、アセチレン系界面活性剤は、その分子内にアセチレン結合(炭素原子間三重結合)を有する界面活性剤を意味する。アセチレン系界面活性剤の市販品としては、例えば、日信化学工業株式会社製である、サーフィノール(登録商標)420、サーフィノール440、オルフィン(登録商標)E1010、オルフィンEXP.4200、及びオルフィンEXP.4300が挙げられる。
本明細書において、アクリル系界面活性剤は、(メタ)アクリル酸又はその誘導体の重合物である界面活性剤を意味する。アクリル系界面活性剤の市販品としては、例えば、ビックケミー・ジャパン株式会社製である、BYK(登録商標)-380 N、及びBYK-381;並びに共栄社化学株式会社製であるポリフローKL-850が挙げられる。
本明細書において、シリコーン系界面活性剤は、その分子内にシロキサン結合を有する界面活性剤を意味する。シリコーン系界面活性剤の市販品としては、例えば、日信化学工業株式会社製である、シルフェイス(登録商標)SAG002、及びシルフェイスSAG503Aが挙げられる。
本明細書において、フッ素系界面活性剤は、その分子内にフルオロ基を有する界面活性剤を意味する。フッ素系の界面活性剤の市販品としては、例えば、ケマーズ株式会社製である、Capstone FS-30、Capstone FS-31、Capstone FS-65、及びCapstone FS-3100が挙げられる。
記録ヘッドからインクを良好に吐出する観点から、界面活性剤としては、アセチレン系界面活性剤又はアクリル系界面活性剤が好ましい。
表面張力Tw及びTc-Tw値が所定の範囲内の値に調整され易いことから、界面活性剤WのHLB値及び界面活性剤CのHLB値は、各々2以上6以下であることが好ましく、3以上5以下であることがより好ましく、4であることが更に好ましい。界面活性剤WのHLB値は、界面活性剤CのHLB値と同一であってもよく、異なっていてもよい。
(その他の成分)
白色インク及び非白色インクは、各々、必要に応じて、その他の成分を含んでいてもよい。その他の成分としては、例えば、pH調整剤、キレート剤、防腐剤、及び防かび剤が挙げられる。その他の成分の含有量は、特に限定されないが、必要に応じて適宜設定することができる。
(白色インク及び非白色インクの製造方法)
白色インク及び非白色インクの製造方法は、各々、例えば、顔料分散体の調製工程と、混合工程とを含む。
白色インクの顔料分散体の調製工程において、例えば、分散機を用いて、白色顔料と、水Wと、必要に応じて分散剤とが混合される。非白色インクの顔料分散体の調製工程において、例えば、分散機を用いて、非白色顔料と、水Cと、必要に応じて分散剤とが混合される。分散機としては、特に限定されないが、例えば、ボールミル、及びビーズミルが挙げられる。これらの中でも、ビーズミルを用いることが好ましい。ビーズミルとしては、例えば、アトライタ(登録商標)(日本コークス工業株式会社製)、サンドグラインダー(アイメックス株式会社製)、ダイノ(登録商標)ミル(WAB社製)、及びウルトラアペックスミル(株式会社広島メタル&マシナリー製)が挙げられる。得られた顔料分散体中に粗大粒子が含まれる場合には、ろ過又は遠心分離により、粗大粒子を除去することが好ましい。
白色インクの混合工程において、白色顔料を含む白色顔料分散体と、多糖類Wと、グリコールエーテルWと、水Wと、必要に応じて添加される成分とを混合して、白色インクが得られる。非白色インクの混合工程において、非白色顔料を含む非白色顔料分散体と、多糖類Cと、水Cと、必要に応じて添加される成分とを混合して、非白色インクが得られる。得られた白色インク及び非白色インク中に粗大粒子が含まれる場合には、ろ過又は遠心分離により、粗大粒子を除去することが好ましい。
[第2実施形態:インクジェット記録装置]
以下、図1を参照して、本発明の第2実施形態に係るインクジェット記録装置の一例であるインクジェット記録装置1について説明する。図1は、第2実施形態に係るインクジェット記録装置1を示す。
第2実施形態に係るインクジェット記録装置1は、給紙ローラー2と、複数個の搬送ローラー対3と、検知センサー4と、第1記録ヘッド5と、第2記録ヘッド6と、搬送ベルト7と、排出ローラー対8とを備える。
第2実施形態において、第1記録ヘッド5から吐出される白色インク、及び第2記録ヘッド6から吐出される非白色インクは、各々、第1実施形態に係るインクセットが備える白色インク及び非白色インクである。従って、第1実施形態で述べたのと同じ理由により、第2実施形態に係るインクジェット記録装置1は、所定記録媒体上に画像を形成した場合に、形成画像にムラが発生することを抑制できる。
インクジェット記録装置1は、給紙カセット(不図示)に、複数枚の記録媒体Xを収容する。記録媒体Xとしては、例えば、所定記録媒体が挙げられる。所定記録媒体のうち、水の吸収性が低い低吸収性記録媒体としては、例えば、アート紙、コート紙、写真印刷用紙、及びキャストコート紙が挙げられる。所定記録媒体のうち、水を吸収しない非吸収性記録媒体としては、例えば、ホイル紙、合成紙、及びプラスチック基材が挙げられる。プラスチック基材としては、例えば、ポリエステル(例えば、PET)基材、ポリプロピレン基材、ポリスチレン基材、及びポリ塩化ビニル基材が挙げられる。所定記録媒体の片面又は両面は、表面処理が施されていてもよい。表面処理としては、例えば、コロナ放電処理、プラズマ処理、及びプライマー処理が挙げられる。
給紙ローラー2は、その回転によって、記録媒体Xを最上位にあるものから1枚ずつ繰り出す。
複数個の搬送ローラー対3は、繰り出された記録媒体Xを、搬送ベルト7に搬送する。
搬送ベルト7は、一対のローラー間に水平に巻き掛けられた無端状のベルトである。搬送ローラー対3によって搬送された記録媒体Xは、搬送ベルト7の走行によって、排出ローラー対8まで搬送される。
検知センサー4は、搬送ベルト7の上方に設けられる。また、検知センサー4は、記録媒体Xの搬送方向において、第1記録ヘッド5よりも上流側に設けられる。検知センサー4は、搬送ベルト7により搬送される記録媒体Xの先端を検知する。検知センサー4が記録媒体Xの先端を検知した時刻を基準として、第1記録ヘッド5に白色インクの吐出指令が出力され、第2記録ヘッド6に非白色インクの吐出指令が出力される。
第1記録ヘッド5及び第2記録ヘッド6は、搬送ベルト7の上方に設けられる。第1記録ヘッド5は、搬送ベルト7の搬送方向(記録媒体Xの搬送方向に相当)において、第2記録ヘッド6よりも上流側に設けられる。第1記録ヘッド5及び第2記録ヘッド6は、例えば、記録媒体Xの幅と同じ幅又はそれ以上の幅を有する長尺ライン型記録ヘッドである。第1記録ヘッド5及び第2記録ヘッド6は、搬送ベルト7と対向する下面(吐出面)に多数個のノズルを備えている。第1記録ヘッド5及び第2記録ヘッド6は、記録媒体Xの搬送方向と直交する方向に延びて、インクジェット記録装置1に固定されている。また、第1記録ヘッド5及び第2記録ヘッド6は、その下面が搬送ベルト7上の記録媒体Xに対して接触しないように、インクジェット記録装置1に固定されている。
第1記録ヘッド5は、第1実施形態に係るインクセットが備える白色インクを収容する。搬送ベルト7によって記録媒体Xが搬送されている途中に、第1記録ヘッド5(より具体的には、第1記録ヘッド5が備える多数個のノズル)は、記録媒体Xに、白色インクを吐出する。このようにして、記録媒体Xに白色画像(下地画像)が形成される。記録媒体Xの全体に、白色インクが吐出されてもよい。但し、少量の白色インクで下地画像が形成できるため、記録媒体Xの一部であって非白色インクが吐出される領域よりも広い領域に、又は記録媒体Xの非白色インクが吐出される領域のみに、白色インクが吐出されることが好ましい。
第2記録ヘッド6は、第1実施形態に係るインクセットが備える非白色インクを収容する。第1記録ヘッド5から白色インクが吐出された後に、第2記録ヘッド6(より具体的には、第2記録ヘッド6が備える多数個のノズル)は、記録媒体Xに、非白色インクを吐出する。詳しくは、第2記録ヘッド6は、記録媒体Xにおける白色インクが吐出された領域の少なくとも一部(例えば、一部又は全体)に、非白色インクを吐出する。
第2記録ヘッド6から非白色インクが吐出された記録媒体Xは、引き続き搬送ベルト7によって搬送される。そして、記録媒体Xは、搬送ベルト7の終端部で、排出ローラー対8に受け渡されて、搬送ベルト7から排出される。
排出ローラー対8は、記録媒体Xを排出する。このようにして、白色インクにより記録媒体Xに下地画像が形成され、非白色インクにより下地画像上に非白色画像が形成される。
なお、白色インクと非白色インクとは事前に混合される必要がなく、インクジェット記録装置1は、2種のインクを混合する混合装置を備える必要がない。このため、インクジェット記録装置1の装置構成の簡素化が図られる。
以上、図1を参照して、第2実施形態に係るインクジェット記録装置の一例であるインクジェット記録装置1を説明した。但し、第2実施形態に係るインクジェット記録装置は、上記インクジェット記録装置1に限定されず、例えば以下の第1~第4変形例のように変更可能である。
第1変形例は、以下のとおりである。上記インクジェット記録装置1では、所定サイズ(例えばA4サイズ等)にカットされた記録媒体Xを用いる例について示したが、例えば、ロール状の記録媒体が用いられてもよい。
第2変形例は、以下のとおりである。上記インクジェット記録装置1では、第1記録ヘッド5及び第2記録ヘッド6のように2個の記録ヘッドを備える例について示したが、3個以上の記録ヘッドが備えられてもよい。例えば、非白色インクを吐出する記録ヘッドが複数個備えられることで、複数色の画像を形成できる。
第3変形例は、以下のとおりである。上記インクジェット記録装置1では、ワイピングブレードを備えない例について示したが、第1記録ヘッド5及び第2記録ヘッド6の吐出面を払拭するワイピングブレードが備えられてもよい。
第4変形例は、以下のとおりである。上記インクジェット記録装置1では、第1記録ヘッド5及び第2記録ヘッド6がライン型記録ヘッドである例について示したが、記録媒体Xに対して走査するシリアル型記録ヘッドが備えられてもよい。
以上、図1を参照して、第2実施形態に係るインクジェット記録装置について説明した。
[第3実施形態:インクジェット記録方法]
引き続き図1を参照して、本発明の第3実施形態に係るインクジェット記録方法について説明する。第3実施形態に係るインクジェット記録方法は、記録媒体Xに、白色インクを吐出する工程(白色インク吐出工程)と、記録媒体Xにおける白色インクが吐出された領域の少なくとも一部に、非白色インクを吐出する工程(非白色インク吐出工程)とを含む。
第3実施形態に係るインクジェット記録方法に使用される白色インク及び非白色インクは、各々、第1実施形態に係るインクセットが備える白色インク及び非白色インクである。従って、第1実施形態で述べたのと同じ理由により、第3実施形態に係るインクジェット記録方法は、所定記録媒体上に画像を形成した場合に、形成画像にムラが発生することを抑制できる。
第3実施形態に係るインクジェット記録方法は、例えば、第2実施形態に係るインクジェット記録装置1を用いて実施される。白色インク吐出工程において、第1記録ヘッド5が、記録媒体Xに白色インクを吐出する。非白色インク吐出工程において、第2記録ヘッド6が、記録媒体Xにおける白色インクが吐出された領域の少なくとも一部に、非白色インクを吐出する。以上、図1を参照して、第3実施形態に係るインクジェット記録方法について説明した。
以下、本発明を更に詳細に説明するために実施例を示すが、本発明はこれらに限定されるものではない。
<顔料分散体Wの作製>
白色インクの作製に使用するための顔料分散体Wを、以下の方法により作製した。30質量部の白色顔料、20質量部の顔料分散樹脂、及び50質量部のイオン交換水を、ディスパーを用いて混合して、予備分散体を得た。白色顔料として、ルチル型酸化チタン(石原産業株式会社製「CR-50」)を使用した。顔料分散樹脂として、ビックケミー・ジャパン株式会社製「DISPERBYK-190」(固形分濃度:40質量%、分散媒:水)を使用した。次いで、直径0.3mmのジルコニアビーズを充填したビーズミル(WAB社製「ダイノ(登録商標)ミル」)を用いて、予備分散体を更に混合して、顔料分散体Wを得た。
<顔料分散体Cの作製>
シアンインクの作製に使用するための顔料分散体Cを、以下の方法により作製した。15質量部のシアン顔料、10質量部の顔料分散樹脂、及び75質量部のイオン交換水を、ディスパーを用いて混合して、予備分散体を得た。シアン顔料として、C.I.Pigment Blue 15:3(BASFジャパン株式会社製「Heliogen(登録商標)Blue D 7088」)を使用した。顔料分散樹脂として、ビックケミー・ジャパン株式会社製「DISPERBYK-190」(固形分濃度:40質量%、分散媒:水)を使用した。次いで、直径0.3mmのジルコニアビーズを充填したビーズミル(WAB社製「ダイノ(登録商標)ミル」)を用いて、予備分散体を更に混合して、顔料分散体Wを得た。
<白色インクの作製>
次に、白色インク(WI-1)~(WI-13)を作製した。これらの白色インクの組成を、後述する表1に示す。
(白色インク(WI-1)の作製)
攪拌機を用いて、表1の白色インク(WI-1)欄に示す組成となるように、各成分を混合した。具体的には、50.00質量部の顔料分散体W、8.00質量部のバインダー樹脂、0.02質量部のカルボキシメチルセルロースナトリウム、10.00質量部のジプロピレングリコールモノメチルエーテル、5.00質量部のプロピレングリコール、0.80質量部の界面活性剤、及び残量(26.18質量部)のイオン交換水を混合し、混合液を得た。バインダー樹脂として、第一工業製薬株式会社製「スーパーフレックス(登録商標)210」(固形分:水不溶性樹脂であるポリイソシアネート、固形分濃度:35質量%、分散媒:水)を使用した。カルボキシメチルセルロースナトリウムとして、ダイセルミライズ株式会社製「CMCダイセル1330」を使用した。界面活性剤として、日信化学工業株式会社製「サーフィノール(登録商標)420」(有効成分濃度:100質量%、HLB値:4)を使用した。次いで、目開き5μmのメンブレンフィルターを用いて、混合液を濾過し、白色インク(WI-1)を得た。
(白色インク(WI-2)~(WI-13)の作製)
表1の白色インク(WI-2)~(WI-13)欄の各々に示す組成となるように各成分を混合したこと以外は、白色インク(WI-1)と同じ方法により、白色インク(WI-2)~(WI-13)の各々を作製した。
<シアンインクの作製>
次に、シアンインク(CI-1)~(CI-6)を作製した。これらのシアンインクの組成を、後述する表2に示す。表2のシアンインク(CI-1)~(CI-6)欄の各々に示す組成になるように各成分を混合したこと以外は、白色インク(W1-1)と同じ方法により、シアンインク(CI-1)~(CI-6)の各々を作製した。
<表面張力の測定>
インクの表面張力は、Wilhelmy法(プレート法)に基づき、25℃の環境下で表面張力計(協和界面科学社製「自動表面張力計DY-300」)を用いて測定した。測定結果を、表1~表3に示す。
<粘度の測定>
インクの粘度は、25℃の環境下で振動式粘度計(株式会社セコニック製「VM-10A」)を用いて測定した。測定結果を、表1~表3に示す。
<ムラの発生抑制の評価>
ムラの発生抑制の評価には、評価機として、第1記録ヘッド及び第2記録ヘッドを備えたインクジェット記録装置(京セラドキュメントソリューションズ株式会社製試作機)を使用した。第1記録ヘッド及び第2記録ヘッドとして、ライン型記録ヘッド(京セラ株式会社製「KJ4B-1200」)を使用した。第1記録ヘッドは、記録媒体の搬送方向における第2記録ヘッドよりも上流側に設けられていた。第1記録ヘッド及び第2記録ヘッドの間隔は、5cmであった。第1記録ヘッドに白色インクを充填し、第2記録ヘッドにシアンインクを充填した。第1記録ヘッドからの白色インクの吐出量、及び第2記録ヘッドからのシアンインクの吐出量を、各々、3pLに設定した。記録媒体の搬送を、20m/分に設定した。
温度23℃且つ湿度50%RHの環境下、上記評価機を用いて、1枚のフィルム(PETフィルム、東レ株式会社製「ルミラー(登録商標)S10#50」)に、第1記録ヘッドから白色インクを吐出し、第2記録ヘッドからシアンインクを吐出した。このようにして、フィルムに、幅3cm且つ長さ3cmの白色のソリッド画像を印刷し、印刷された白色のソリッド画像上に幅3cm且つ長さ3cmのシアン色のソリッド画像を印刷した。次いで、乾燥機を用い、80℃の温度で1分間、画像が印刷されたフィルムを乾燥させ、評価用フィルムを得た。評価用フィルムに印刷された画像を肉眼で観察し、以下の基準に従って画像にムラが発生しているか否かを判定した。なお、下記判定基準において、縦筋状のムラは、記録媒体の搬送方向に平行な筋状のムラである。判定結果を、表3に示す。判定がAであるインクセットを合格とし、判定がB1~B3であるインクセットを不合格とした。
(ムラの発生抑制の判定基準)
A :形成画像にムラが発生していない。
B1:白色のソリッド画像に縦筋状のムラが発生している。
B2:シアン色のソリッド画像に部分的に白インクと混ざったような濃淡のあるムラが発生している。
B3:シアン色のソリッド画像に縦筋状のムラが発生している。
なお、表1~表2に記載の用語の意味は、次のとおりである。
・部:質量部
・バインダー樹脂:自己乳化型ウレタン樹脂のエマルション(第一工業製薬株式会社製「スーパーフレックス(登録商標)210」、固形分:水不溶性樹脂であるポリイソシアネート、固形分濃度:35質量%、分散媒:水)
・CMC-Na:カルボキシメチルセルロースナトリウム(ダイセルミライズ株式会社製「CMCダイセル1330」、エーテル化度:1.3)
・MC:メチルセルロース(信越化学工業株式会社製「メトローズ(登録商標)MCE-100」)
・HPMC:ヒドロキシプロピルメチルセルロース(信越化学工業株式会社製「メトローズNE-100」)
・界面活性剤:アセチレン系界面活性剤(日信化学工業株式会社製「サーフィノール(登録商標)420」、有効成分濃度:100質量%、HLB値:4)
・水:イオン交換水
・残量:インクに含有される成分の合計質量が100.00質量部になるような量。例えば、インク(WI-1)に含有されるイオン交換水の量は、26.18質量部(=100.00-(50.00+8.00+0.02+10.00+5.00+0.80))である。
・-:該当する成分を含有していないこと
また、表3に記載の用語の意味は、次のとおりである。
・ムラ:ムラの発生抑制の判定結果
・-:シアンインクを使用せず、白色インクのみを使用して白色のソリッド画像を形成したこと
Figure 2023045351000002
Figure 2023045351000003
Figure 2023045351000004
表3に示すように、インクセット(B-1)が備える白色インク(WI-2)の表面張力Twは、30mN/mより大きく、粘度Vwは、5.0mPa・sより高かった。インクセット(B-2)のTc-Tw値は、3mN/mより小さく、Vc-Vw値は、2.0mPa・sより小さかった。インクセット(B-3)のTc-Tw値は、10mN/mより大きく、Vc-Vw値は、6.0mPa・sより大きかった。インクセット(B-4)が備える白色インク(WI-7)の粘度Vwは、5.0mPa・sより高かった。インクセット(B-5)が備える白色インク(WI-8)の表面張力Twは、30mN/mより大きかった。インクセット(B-6)が備える白色インク(WI-13)は、グリコールエーテルを含有しておらず、白色インク(WI-13)の表面張力Twは、30mN/mより大きかった。このため、インクセット(B-1)~(B-6)を用いて所定記録媒体に画像を形成した場合、判定結果はB1~B3であり、形成画像にムラが発生した。
一方、表1~表3に示すように、インクセット(A-1)~(A-12)は、以下の構成を有していた。白色インクは、白色顔料と、第1多糖類と、グリコールエーテルと、水とを含んでいた。非白色インクは、非白色顔料と、第2多糖類と、水とを含んでいた。白色インクの表面張力Twが、30mN/m以下であった。Tc-Tw値が、3mN/m以上10mN/m以下であった。白色インクの粘度Vwが、5.0mPa・s以下であった。Vc-Vw値が、2.0mPa・s以上6.0mPa・s以下であった。このため、インクセット(A-1)~(A-12)を用いて所定記録媒体に画像を形成した場合、判定結果はAであり、形成画像におけるムラの発生が抑制されていた。
以上のことから、インクセット(A-1)~(A-12)を包含する本発明に係るインクセットは、所定記録媒体に画像を形成した場合に、形成画像におけるムラの発生を抑制できると判断される。また、このようなインクセットを使用した本発明に係るインクジェット記録装置及びインクジェット記録方法は、所定記録媒体に画像を形成した場合に、形成画像におけるムラの発生を抑制できると判断される。
本発明に係るインクセット、インクジェット記録装置、及びインクジェット記録方法は、記録媒体に画像を形成するために利用できる。
1 :インクジェット記録装置
5 :第1記録ヘッド
6 :第2記録ヘッド
X :記録媒体

Claims (8)

  1. 白色インクと、非白色インクとを備え、
    前記白色インクは、白色顔料と、第1多糖類と、グリコールエーテルと、水とを含み、
    前記非白色インクは、非白色顔料と、第2多糖類と、水とを含み、
    前記白色インクの第1表面張力が、30mN/m以下であり、
    前記白色インクの前記第1表面張力と、前記非白色インクの第2表面張力とが、式(1)を満たし、
    前記白色インクの第1粘度が、5.0mPa・s以下であり、
    前記白色インクの前記第1粘度と、前記非白色インクの第2粘度とが、式(2)を満たす、インクジェット用インクセット。
    3mN/m≦Tc-Tw≦10mN/m ・・・(1)
    2.0mPa・s≦Vc-Vw≦6.0mPa・s ・・・(2)
    (前記式(1)中、Twは、前記白色インクの前記第1表面張力を表し、Tcは、前記非白色インクの前記第2表面張力を表し、
    前記式(2)中、Vwは、前記白色インクの前記第1粘度を表し、Vcは、前記非白色インクの前記第2粘度を表す。)
  2. 前記白色インクが含む前記グリコールエーテルは、プロピレングリコールモノメチルエーテル、プロピレングリコールモノプロピルエーテル、ジプロピレングリコールモノメチルエーテル、ジプロピレングリコールモノプロピルエーテル、及びトリエチレングリコールモノブチルエーテルからなる群から選択される少なくとも1種である、請求項1に記載のインクジェット用インクセット。
  3. 前記第1多糖類及び前記第2多糖類は、各々、セルロース誘導体又はその塩である、請求項1又は2に記載のインクジェット用インクセット。
  4. 前記第1多糖類の量は、100.00質量部の前記白色インクに対して、0.01質量部以上0.03質量部以下であり、
    前記第2多糖類の量は、100.00質量部の前記非白色インクの質量に対して、0.05質量部以上0.13質量部以下である、請求項1~3の何れか一項に記載のインクジェット用インクセット。
  5. 前記白色インクは、第1界面活性剤を更に含み、前記第1界面活性剤の量は、100.00質量部の前記白色インクに対して、0.80質量部以上1.00質量部以下であり、
    前記非白色インクは、第2界面活性剤を更に含み、前記第2界面活性剤の量は、100.00質量部の前記非白色インクに対して、0.30質量部以上0.65質量部以下である、請求項1~4の何れか一項に記載のインクジェット用インクセット。
  6. 前記白色インク及び前記非白色インクは、各々、水不溶性樹脂を更に含む、請求項1~5の何れか一項に記載のインクジェット用インクセット。
  7. 記録媒体に、白色インクを吐出する第1記録ヘッドと、
    前記記録媒体における前記白色インクが吐出された領域の少なくとも一部に、非白色インクを吐出する第2記録ヘッドとを備え、
    前記白色インクは、白色顔料と、第1多糖類と、グリコールエーテルと、水とを含み、
    前記非白色インクは、非白色顔料と、第2多糖類と、水とを含み、
    前記白色インクの第1表面張力が、30mN/m以下であり、
    前記白色インクの前記第1表面張力と、前記非白色インクの第2表面張力とが、式(1)を満たし、
    前記白色インクの第1粘度が、5.0mPa・s以下であり、
    前記白色インクの前記第1粘度と、前記非白色インクの第2粘度とが、式(2)を満たす、インクジェット記録装置。
    3mN/m≦Tc-Tw≦10mN/m ・・・(1)
    2.0mPa・s≦Vc-Vw≦6.0mPa・s ・・・(2)
    (前記式(1)中、Twは、前記白色インクの前記第1表面張力を表し、Tcは、前記非白色インクの前記第2表面張力を表し、
    前記式(2)中、Vwは、前記白色インクの前記第1粘度を表し、Vcは、前記非白色インクの前記第2粘度を表す。)
  8. 記録媒体に、白色インクを吐出する工程と、
    前記記録媒体における前記白色インクが吐出された領域の少なくとも一部に、非白色インクを吐出する工程とを含み、
    前記白色インクは、白色顔料と、第1多糖類と、グリコールエーテルと、水とを含み、
    前記非白色インクは、非白色顔料と、第2多糖類と、水とを含み、
    前記白色インクの第1表面張力が、30mN/m以下であり、
    前記白色インクの前記第1表面張力と、前記非白色インクの第2表面張力とが、式(1)を満たし、
    前記白色インクの第1粘度が、5.0mPa・s以下であり、
    前記白色インクの前記第1粘度と、前記非白色インクの第2粘度とが、式(2)を満たす、インクジェット記録方法。
    3mN/m≦Tc-Tw≦10mN/m ・・・(1)
    2.0mPa・s≦Vc-Vw≦6.0mPa・s ・・・(2)
    (前記式(1)中、Twは、前記白色インクの前記第1表面張力を表し、Tcは、前記非白色インクの前記第2表面張力を表し、
    前記式(2)中、Vwは、前記白色インクの前記第1粘度を表し、Vcは、前記非白色インクの前記第2粘度を表す。)
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