JP2023042623A - ボディウォーミングナイトウェア - Google Patents

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Abstract

【課題】睡眠時の腹腰囲の保温性と胸部の保形性を両立させる寝衣を提供する。【解決手段】本発明は、寝衣であって、寝衣を人が着用したときに、バストトップ上部からアンダーバストまで被覆する胸部被覆部と、アンダーバストから下方の腹腰囲を被覆する腹腰囲被覆部とから構成され、胸部被覆部の胸部側が隆起に接触して被覆できるカップ部を備え、アンダーバスト周囲からウエスト周囲の中間部から下方の正面視幅の最大値WAHmaxと最小値をWAHminとしたときに、カップ部のバストトップ周囲の正面視幅WBTに対する、WAHmaxの比(WAHmax/WBT)が0.1~0.9、腹腰囲被覆部のアンダーバスト周囲からウエスト周囲の中間部から下方の正面視幅方向の伸長率がWBT/WAHmin以上であり、アンダーバスト周囲から下方の長さ方向の伸長率が1.5以下である寝衣である。【選択図】図1

Description

本発明は、胸部が隆起した人のための寝衣であって、当該人が着用すると、当該人の胸囲から腹腰囲を密着して被覆する寝具に関する。
従来の女性用寝衣は、パジャマ型とネグリジェ型が主流である。
パジャマ型は、上半身に羽織る上衣(トップス)と下半身に穿く下衣(ボトムズ)の上下2ピース型寝衣であり、ネグリジェ型は、上衣の裾が大腿部よりも下まで伸びているワンピース型寝衣である。
パジャマ型もネグリジェ型も、人が着用したときに、胸囲、腹囲、腰囲のいずれも寝衣との間に隙間が生じる程度に、上半身も下半身も締め付けられずにリラックスして睡眠できるように設計されている。
ネグリジェ型は、胸部被覆部に胸部と接触して被覆するカップを備えるものがあるが、
腹腰囲被覆部は、腹腰囲を締め付けないように、腹腰囲との間に隙間が生じる程度に設計されている。
寝ている間に腹腰囲が冷えやすい人の場合、体表面との隙間が生じる従来のパジャマ型又はネグリジェ型寝衣だけでは腹腰囲の保温が不十分であるため、寝衣の下に腹巻を併用して腹腰囲の保温を確保することが行われる。
従来の腹巻は、腹囲を被覆できる筒形状の着衣で、筒形状の筒長方向に比べて筒径方向の伸長率が高く、着衣時に腹巻の筒径を大きく伸長して、頭を通して腹までずり下げるか、足を通して腹までずり上げて腹囲を被覆できるように構成されており、中には、筒長を大きくしておいて胸囲から腹囲まで被覆できるものもある。
隆起した胸部は、多くの女性のように脂肪分が多く集積して隆起している場合や、胸部にシリコン等の胸部形成物を注入して隆起させてあるなどの場合があるが、いずれの場合も、胸部を保形しない状態で活動すると、脂肪分や胸部形成物が安定形状を保てない(胸部の形が崩れる)ため、胸部の美容の観点からブラジャー等の胸部保形機能を有する衣料を着用することが多い。
睡眠する場合も、胸部を保形しない状態で仰向けに寝たり横向きに寝たりすると、脂肪分や胸部形成物が安定形状を保てないため、胸部の美容の観点からブラジャー等の胸部保形機能を有する衣料を併用する場合がある。
東京都立産業技術研究所墨田庁舎編集「繊維技術ハンドブック ニット技術編」(平成18年3月発行)
睡眠時の腹腰囲の保温の観点から、腹巻は、胸部まで被覆することを予定していない場合が多く、筒長を大きくして胸囲から腹囲まで被覆できるものでも寝ている間に胸囲の被覆がずり下がったり、逆に腹囲の被覆がずり上がったりして、胸囲から腹腰囲の間の保温が十分とはいえない。
睡眠時の胸部の保形の観点から、ブラジャーは、胸部に上下振動が加わる日常の活動下でも胸部へのフィット性を維持する観点と、人の胸部の乳首等の形が外部から視認されない観点とから、金属やプラスチック等の相対的に硬質な材料でブラジャーの形態骨格を形成して保形性を強化し、パジャマやネグリジェ素材よりも厚手の布帛で被覆するため、睡眠時に寝衣の下にブラジャーを併用すると硬い異物感が拭えず寝心地がよいとはいえない場合がある。
寝衣とブラジャーを併用する代わりに、タンクトップやキャミソール等のブラジャー機能をある程度備えるカジュアルな衣料を寝衣として着用する場合もあるが、タンクトップやキャミソール等は寝衣と同様に、腹腰囲と隙間が生じ易く、腹腰囲の保温性は考慮されていない。
以上の寝衣の現状を踏まえ、本発明は、睡眠時の腹腰囲の保温性と胸部の保形性を両立させる寝衣を提供することを課題とする。
本発明は、胸部が隆起した人のための寝衣であって、
前記寝衣は、前記寝衣を前記人が着用したときに、
前記胸部の少なくともバストトップ上部からアンダーバストまで被覆する胸部被覆部と、
前記胸部被覆部に接続して下方に伸びる前記アンダーバストから下方の、ウエスト周囲、腹囲、ヒップ周囲及び大腿囲を含む腹腰囲を被覆する腹腰囲被覆部とから構成され、
前記胸部被覆部の胸部側が前記隆起に接触して被覆できるカップ部を備え、
前記胸部被覆部における前記アンダーバスト周囲からウエスト周囲の中間部から下方の正面視幅の最大値WAHmaxと最小値をWAHminとしたときに、
前記カップ部のバストトップ周囲の正面視幅WBTに対する、
前記WAHmaxの比(WAHmax/WBT)が0.1~0.9、
前記腹腰囲被覆部のアンダーバスト周囲からウエスト周囲の中間部から下方の正面視幅方向の伸長率がWBT/WAHmin以上であり、
前記寝衣の前記アンダーバスト周囲から下方の長さ方向の伸長率が1.4以下である寝衣に関する。
本発明によれば、睡眠時の腹腰囲の保温性と胸部の保形性を両立させる寝衣を提供することができる。
本発明の寝衣の実施態様例(正面図)と女性の全身正面シルエット(H)の模式図) 本発明の寝衣の着用態様例(正面図)と応力Fを作用させたときの伸長状態の模式図 図1に基づく本発明の寝衣の製造実施態様例(左は正面図、右は背面図)
〔人体の各部位の呼称〕
本明細書では、人体の各部位の呼称は「JIS L 0111:2006」(以下「JIS用語」という)に従ったが、JIS用語に対応させてアパレルで使用される標準的な用語(以下「アパレル用語」)を使用した場合がある。
使用したJIS用語は以下の通りである(冒頭の括弧内はJIS L 0111:2006の用語番号で、末尾の括弧内はアパレル用語である)。
(117)バストポイント(バストトップ)
(245)バスト
(246)アンダバスト(アンダーバスト)
(247)ウエスト
(249)腹囲
(251)ヒップ
(266)大腿最大囲
JIS用語では、「(217)股の高さ」の部分(以下「股」という)と「(219)膝の高さ」の部分(以下「膝」という)の間の部分の呼称がないのであるが、本明細書では股と膝の間の部分を大腿という。
本明細書では、人体のバストトップ側の、
バストトップ上部からアンダーバストまでを「胸部」、アンダーバスト下方からヒップまでを「腹腰部」といい、胸部から背面の側を含めた部位を「胸部周囲」、腹腰部から腹腰部の背面の側を含めた部位を「腹腰囲」という。
〔本発明の構成〕
本発明の寝衣は、当該寝衣を人が着用したときに、少なくとも、
当該人の胸部を被覆する胸部被覆部と、
前記胸部被覆部に接続して下方に伸びる前記人のアンダーバストから下方の腹腰囲を被覆する腹腰囲被覆部とから構成される。
以下では、日本人女性の平均的体形(JIS L 4005:2001におけるA体型)を有する人を想定して、当該人の各部位に対して、本発明の寝衣が上述の胸部被覆部と腹腰囲被覆部で構成されているとして、図1を参照しながら説明する。
なお、アパレルの分野で通常行われているように、本発明の寝衣(1)も、体型に応じて胸部被覆部(11)と腹腰囲被覆部(12)(12)の幅と長さを変えて、例えばSサイズ、Mサイズ、Lサイズ、LLサイズ等の複数のサイズラインナップを提供することができる。
(胸部被覆部)
本発明の寝衣(1)における胸部被覆部(11)は、少なくともバストトップ上部からアンダーバストまでを被覆する部分である。
胸部被覆部(11)の胸部側は、少なくとも胸部側の隆起を含むバストトップ上部からアンダーバストまでを被覆できる程度の形状と大きさを有すればよく、
胸部被覆部(11)の背部側は、胸部被覆部(11)が睡眠前後の動きの中で胸部側の被覆を維持できる程度に胸部周囲を締め付けることができればよく、胸部側端部から背部側に向けて高さが低減し帯状又は紐状になっていてもよいし、胸部側端部から帯状又は紐状の首紐を首回りに引掛けて背部側は被覆されないようになっていてもよい。
胸部被覆部(11)は、首紐及び/又は肩紐(112)があってもなくてもよいが、胸部被覆部(11)が安定して胸部を被覆する観点から首紐及び/又は肩紐があることが好ましい。
胸部被覆部(11)は、首紐及び/又は肩紐(112)が連続して首回りにハイネック状に構成されていてもよい。
胸部被覆部(11)は、袖があってもなくてもよいが、脇部も被覆できるように袖付きであれば、その場合、脇部を吸汗できるような素材で構成しもよく、吸汗パッドを着脱自在に固定できるようにしてもよい。
首紐及び/又は肩紐(112)は、その端部にフック又はマジックテープが備わり、装着時に胸部被覆部(11)の胸部側又は背部側に備わるフック留め又はマジックテープ部で固定できるようにしてもよいし、胸部被覆部(11)と一体に成型、接着又は縫製されていてもよい。
胸部被覆部(11)は、人が装着したときに、当該人の胸部又は胸部周囲に(首紐及び/又は肩紐(112)を備える場合は首紐及び/又は肩紐(112)に沿って肌に)密着して被覆する程度に伸縮性(ストレッチ性)を備える素材であることが好ましく、例えば、ポリウレタン等の弾性繊維が織り込まれたり織物、弾性繊維のファイバーが接着されて布帛全体で伸縮性を備える又は不織布、伸縮性に方向性があり布帛全体に柔らかい質感を備えるゴム編み、リブ編み、畝編み等された織物(非特許文献1)、ポリウレタン等の弾性を有する樹脂で成型された布帛であってよい。
胸部被覆部(11)は、人の胸部を柔らかく被覆でき上述の伸縮性を備える、
コットン、シルクコットン、シルク、テンセル、ウール、ナイロン並びにポリウレタン及びスパンデックス等の伸縮性を有する弾性繊維からなる群から選ばれる1以上の素材を使用した、
ガーゼ、ニットガーゼ、テレコ、フライス、ローン、羽二重、カシミヤ、モスリン、シフォン及びジョーゼットからなる群から選ばれる1以上の織物を組合わせて構成されていることが好ましい。
胸部被覆部(11)は胸部側が人の胸部の隆起(バストトップ上部からアンダーバストまでの部分)に接触して(好ましくは隆起部全体に密着して)被覆できるカップ部(111)を備える。
カップ部(111)は、予め、隆起部に被せると内面が隆起部表面と接触して(好ましくは隆起部表面と密着して)被覆できる半球状のカップ体を成型しておき、胸部被覆部(11)の胸部側の内面に(例えば貼合せるか縫い込んで)形成することができる。
半球状のカップは、柔らかな樹脂シート又は布帛を加熱成型して製造しても、柔らかな樹脂を溶融成型して製造しても、織物で織り上げて製造してもよい。
カップ部(111)は、予め成型したカップ体を胸部被覆部(11)に貼り合せるのではなく、胸部被覆部(11)を胸部側がカップ形状になるように製造してもよい。この場合、胸部被覆部(11)の胸部側を構成する布帛をカップ状に加熱成型したり、胸部被覆部(11)の胸部側がカップ状になるように織り込んで成型したり、例えば3Dプリンターを活用して他の部分と共に一体成型してしまってもよい。
胸部被覆部(11)は、後述する腹腰囲被覆部(12)のような幅方向の大きな伸張性を有する必要はなく、装着前のバストトップ部分の正面視幅WBTは、一般のブラジャーが想定する程度の幅であればよく、好ましくは20~60cm、より好ましくは23~50cm、更に好ましくは25~40cm、更に好ましくは27~35cmである。
(腹腰囲被覆部)
本発明の寝衣(1)における腹腰囲被覆部(12)は、胸部被覆部(11)に接続して下方に伸びる人のアンダーバストから下方の、ウエスト、腹囲、ヒップ及び大腿を含む腹腰囲を被覆するように構成されている。
腹腰囲被覆部(12)は、腹腰部の保温の観点、就寝時に腹腰囲被覆部(12)下端がずり上がり難いという観点、及び活動性の観点から、少なくとも大腿最大囲まで被覆していること好ましく、大腿最大囲下方から股と膝の中間部分までを被覆していることがより好ましい。
腹腰囲被覆部(12)は、腹腰部の保温の観点から、胸部被覆部(11)に接続して下方に伸びる人のアンダーバストから下方の、ウエスト、腹囲、ヒップ及び大腿を含む腹腰囲を密着して被覆することが好ましく、腹腰囲に対する密着性の観点のから、以下のような構成を備える。
本発明の寝衣(1)の腹腰囲被覆部(12)におけるアンダーバスト周囲相当部分とウエスト周囲相当部分の中間部(以下「中間部」)から下方の正面視幅の最大値をWAHmax、最小値をWAHminとする。
標準的な女性の体型を考慮すると、本発明の寝衣(1)のウエストに相当する部分の正面視幅がWAHminで、ヒップに相当する部分の正面視幅がWAHmaxであることが合理的であるが、本発明の寝衣(1)ではWAHmaxとWAHminの比(WAHmax/WAHmin)は、好ましくは0.6~1.5、より好ましくは0.8~1.4、更に好ましくは0.9~1.3、更に好ましくは1.0~1.3、更に好ましくは1.1~1.2である。
即ち、本発明の寝衣(1)では、腹腰囲被覆部(12)の製造容易性の観点から、腹腰囲被覆部(12)の中間部から末端までは、ほぼ同じ筒径の筒形状であることが好ましい。
本発明の寝衣(1)では、カップ部(111)のバストトップ位置の正面視幅WBTに対する、
AHmaxの比(WAHmax/WBT)は好ましくは0.1~0.9、より好ましくは0.2~0.8、更に好ましくは0.4~0.75、更に好ましくは0.5~0.7、更に好ましくは0.55~0.65である。
即ち、本発明の寝衣(1)では、腹腰囲と寝衣との間に隙間を生じさせる従来の寝衣のように、WAHmaxがWBTと同程度ではなく、腹腰囲部の保温性の観点から、WAHmaxをWBTよりも小さくなるようにした上で、腹腰囲被覆部(12)に後述するようなの伸縮性を持たせて、本発明の寝衣(1)を装着したときに腹腰囲と寝衣との間に隙間を生じさせないようしている。
本発明の寝衣(1)では、腹腰囲被覆部(12)のアンダーバストからウエストの中間部から下方の正面視幅方向の伸長率fがWBT/WAHmin以上であり、
寝衣の前記アンダーバスト周囲から下方の長さ方向の伸長率fが1.5以下、好ましくは1.4以下、より好ましくは1.3以下、更に好ましくは1.2以下、更に好ましくは1.1以下である。
伸長率fは、図2を参照しながら説明すると、人(又は当該人と同体型のマネキン)の所定部位に対して本発明の寝衣(1)の胸部被覆部(11)と腹腰囲被覆部(12)の関係にある本発明の寝衣(1)の腹腰囲被覆部(12)の長さ方向の任意の位置Pの横方向側端部PHSに、当該人が当該寝衣を装着したときに腹腰囲被覆部(12)に加わる最大の応力Fを加えて伸長させたときの位置Pの正面視幅をW、応力Fを加える前の位置Pの正面視幅をWとしたと/きに、W/Wを計算して求めることができる。
本発明の寝衣(1)は、腹腰囲被覆部(12)の長さ方向のどの点Pにおいても、
=W/W≧WBT/WAHmin
となるように伸長できる。
伸長率fは、図2を参照しながら説明すると、腹腰囲被覆部(12)の幅方向の任意の位置Pの縦方向側端部PVSに、応力Fを加えて伸長させたときの位置Pの正面視長さをWVF、応力Fを加える前の位置Pの正面視長さをWV0としたと/きに、WVF/WV0を計算して求めることができる。
本発明の寝衣(1)は、腹腰囲被覆部(12)の幅方向のどの点Pにおいても、
=WVF/WV0≦1.5(好ましくは1.4、より好ましくは1.3、更に好ましくは1.2、更に好ましくは1.1)の範囲でしか伸長しない。
なお、腹腰囲被覆部(12)は上述した伸長性を有し、かつ、伸長した後に加えた応力を消滅させると、伸長前の長さの好ましくは1.2倍以下まで、より好ましくは1.15倍以下まで、更に好ましくは1.1倍以下まで、更に好ましくは1.0倍(元の長さ)まで長さが戻る伸縮性を有することである。
及びfの関係から、本発明の寝衣(1)の腹腰部被覆部は、
装着する人の体型に応じて横方向には柔軟に伸長して当該人の腹腰囲に(好ましくは密着して)接触するため隙間が生じ難く、
当該人の身長方向には伸長し難く就寝時に下端がずり上がったり下がったりし難い。
腰腹囲被覆部(12)は、人が装着したときに、当該人の腰腹囲に密着して被覆する程度に伸縮性(ストレッチ性)を備える素材であることが好ましく、例えば、ポリウレタン等の弾性繊維が織り込まれたり織物、弾性繊維のファイバーが接着されて布帛全体で伸縮性を備える又は不織布、伸縮性に方向性があり布帛全体に柔らかい質感を備えるゴム編み、リブ編み等された織物(非特許文献1)、ポリウレタン等の弾性を有する樹脂で成型された布帛であってよい。
腰腹囲被覆部(12)は、人の腰腹囲を柔らかく被覆でき上述の伸縮性を備える、
コットン、シルクコットン、シルク、テンセル、ウール、ナイロン並びにポリウレタン及びスパンデックス等の伸縮性を有する弾性繊維からなる群から選ばれる1以上の素材を使用した、
ガーゼ、ニットガーゼ、テレコ、フライス、ローン、羽二重、カシミヤ、モスリン、シフォン及びジョーゼットからなる群から選ばれる1以上の織物を組合わせて構成されていることが好ましい。
(接続部)
本発明の寝衣(1)では、幅方向の伸張性が大きくはない胸部被覆部(11)の装着前のバストトップ位置の正面視幅WBTが、幅方向の伸張性が大きい腹腰囲被覆部(12)の正面視幅(最大でWAHmax)よりも大きいため、アンダーバストから中間部までの狭い範囲(以下「接続部」という)で、正面視幅がWBTからWAHmaxまで低減しながら胸部被覆部(11)と腹腰囲被覆部(12)とが接続することになる。
本発明の寝衣(1)では、接続部(121)は、正面視幅が低減するように構成されていれば、伸縮性を有さなくてもよいが、接続分部でも人体表面との隙間を生じ難くする観点からは、伸縮性を有することが好ましく、腹腰囲被覆部(12)と同程度に幅方向の伸張性の大きい素材で形成することが更に好ましい。
本発明の寝衣(1)では、
予め、胸部被覆部(11)と接続部(121)と接続部(121)以外の腹腰囲被覆部(12)とを別々に製造した後でこれらを接着又は縫製して結合してもよいし、
予め、一体に成型又は編込等して製造された胸部被覆部(11)及び接続部(121)と接続部(121)以外の腹腰囲被覆部(12)とを接着又は縫製等して結合してもよいし、
予め、胸部被覆部(11)と一体に成型又は編込等して製造された接続部(121)及び接続部(121)以外の腹腰囲被覆部(12)とを接着又は縫製等して結合してもよいし、
胸部被覆部(11)と接続部(121)と接続部以外の腹腰囲被覆部(12)とを一体に成型又は編込等して製造してもよい。
本発明の寝衣(1)では、胸部被覆部(11)と接続部(121)と接続部(121)以外の腹腰囲被覆部(12)とは、これらの2以上を同じ素材で構成してもよいし、全て異なる素材で構成してもよい。
(実施態様例)
図1に本発明の寝衣(1)の実施態様例の正面図を示した。
図2は、図1の本発明の寝衣(1)を被とが装着したときの実施態様例であり、
図3は、図1の本発明の寝衣(1)を具体的な素材で試作したものである。
実施態様例の仕様は以下の通りである。
(1)素材と構成
(1-1)胸部被覆部(11)
コットンガーゼ素材で形成され、カップ部(111)にウレタンカップ体が内装されている肩紐型ブラジャーである。
(1-2)接続部(121)
コットンガーゼ素材で胸部被覆部(11)と腰腹囲被覆部(12)に接続されている。
(1-3)腰腹囲被覆部(12)
ポリウレタン等の弾性繊維が織り込まれたりコットン主体の畝編み物である。
(2)サイズと伸縮性
(2-1)WBT=30cm
(2-2)WAHmax=WAHmin=18cm
(2-3)WAHmax/WAHmin=1.2
(2-4)WAHmax/WBT=0.6
(2-5)L(12)=腰腹囲被覆部のアンダーバストから裾までの長さ=60cm
(2-6)WBT/WAHmin=1.67<伸長率f
(2-7)伸長率f<1.2
(2-8)伸縮性
ウエストに相当する部分の正面視幅がWAHminに相当する部分をWAHminの1.67倍伸長した後、応力を消滅させると、WAHminの1.2倍未満まで長さが戻る。
1 本発明の寝衣の実施形態例の正面図
1’ 本発明の寝衣の装着態様例の正面図
11 胸部被覆部
111 カップ部
112 肩紐
12 腹腰囲被覆部
121 接続部
H 女性の正面シルエットの模式図

Claims (2)

  1. 胸部が隆起した人のための寝衣であって、
    前記寝衣は、前記寝衣を前記人が着用したときに、
    前記胸部の少なくともバストトップ上部からアンダーバストまで被覆する胸部被覆部と、
    前記胸部被覆部に接続して下方に伸びる前記アンダーバストから下方の、ウエスト周囲、腹囲、ヒップ周囲及び大腿囲を含む腹腰囲を被覆する腹腰囲被覆部とから構成され、
    前記胸部被覆部の胸部側が前記隆起に接触して被覆できるカップ部を備え、
    前記胸部被覆部における前記アンダーバスト周囲からウエスト周囲の中間部から下方の正面視幅の最大値WAHmaxと最小値をWAHminとしたときに、
    前記カップ部のバストトップ周囲の正面視幅WBTに対する、
    前記WAHmaxの比(WAHmax/WBT)が0.1~0.9、
    前記腹腰囲被覆部のアンダーバスト周囲からウエスト周囲の中間部から下方の正面視幅方向の伸長率がWBT/WAHmin以上であり、
    前記寝衣の前記アンダーバスト周囲から下方の長さ方向の伸長率が1.5以下である寝衣。
  2. 前記胸部被覆部が、
    コットン、シルクコットン、シルク、テンセル、ウール、ナイロン並びにポリウレタン及び伸縮性を有する弾性繊維からなる群から選ばれる1以上の素材を使用した、
    ガーゼ、ニットガーゼ、テレコ、フライス、ローン、羽二重、カシミヤ、モスリン、シフォン及びジョーゼットからなる群から選ばれる1以上の織物を組合わせて構成されている請求項1記載の寝衣。


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