以下、パチンコ遊技機の一実施形態を説明する。
図1に示すように、島設備(遊技島)において、遊技機の一例であるパチンコ遊技機10(以下、遊技機10と示す)と、管理装置の一例である管理ユニット100とは、交互に並ぶように設置される。管理ユニット100は、遊技機10に併設される。管理ユニット100は、遊技機10と通信可能に接続される。
管理ユニット100について説明する。
管理ユニット100は、管理媒体を挿入可能な媒体挿入部101を備える。一例として、管理媒体は、ICカード、又はICコインといったデータ記憶媒体である。管理媒体は、投入金の残額、及び遊技者が所有する遊技球の個数(以下、第1管理球数PAと示す)を記憶可能である。第1管理球数PAは、管理ユニット100が管理するデータである。管理媒体は、遊技者の個人情報、又は支払金の残額(プリペイド残額)を記憶可能であってもよい。管理ユニット100は、現金を投入可能な現金投入部102を備える。現金投入部102への投入金額は、管理媒体に記憶された残額に加算される。一例として、現金は、紙幣及び硬貨の何れであってもよい。
管理ユニット100は、操作パネル110を備える。操作パネル110は、玉貸操作部111、払出操作部112、返却操作部113、第1球数表示部114、及び残額表示部115を備える。玉貸操作部111は、管理媒体に記憶された残額に基づいて、遊技者が所有する遊技球の個数(以下、第2管理球数PBと示す)を増加させるときに操作される。第2管理球数PBは、遊技機10が管理するデータである。払出操作部112は、第1管理球数PAに基づいて、第2管理球数PBを増加させるときに操作される。管理球数PA,PBは、持ち球数の一例である。
返却操作部113は、管理ユニット100に挿入された管理媒体の返却を受けるときに操作される。第1球数表示部114には、第1管理球数PAを特定可能な情報(一例としてアラビア数字)が表示される。残額表示部115には、支払金の残額を特定可能な情報(一例としてアラビア数字)が表示される。
管理ユニット100は、管理ユニット制御基板120(以下、CU制御基板120と示す)を備える。CU制御基板120は、CPU120aと、ROM120bと、RAM120cと、を備える。CPU120aは、管理ユニット制御プログラムを実行することにより、所定の制御を行う。ROM120bは、管理ユニット制御プログラムを記憶している。RAM120cは、管理ユニット100の動作中に書き換えられる様々な情報を記憶する。例えば、RAM120cが記憶する情報は、フラグ、カウンタ、及びタイマなどである。管理ユニット100は、遊技機10と双方向に通信可能に接続される通信端子120dを備える。
CU制御基板120は、媒体挿入部101と接続される。CPU120aは、媒体挿入部101に挿入された管理媒体の記憶内容を書換え可能に構成される。CU制御基板120は、現金投入部102と接続される。CPU120aは、現金投入部102に現金が投入されたときに出力する投入信号を入力可能に構成される。投入信号は、現金投入部102への投入金額を特定可能な信号である。
CU制御基板120は、操作パネル110と接続される。CPU120aは、玉貸操作部111が操作されたときに出力する玉貸信号を入力可能に構成される。CU制御基板120は、払出操作部112が操作されたときに出力する払出信号を入力可能に構成される。CPU120aは、返却操作部113が操作されたときに出力する返却信号を入力可能に構成される。CPU120aは、第1球数表示部114の表示内容を制御可能に構成される。CPU120aは、残額表示部115の表示内容を制御可能に構成される。
CU制御基板120は、通信端子120dを介して遊技機10と接続される。CPU120aは、遊技機10が出力する各種の制御信号(制御情報)を入力可能に構成される。CPU120aは、遊技機10に対して各種の制御信号(制御情報)を出力可能に構成される。管理ユニット100は、通信端子120dから遊技機10へと接続信号を出力する。なお、接続信号は、CU制御基板120(CPU120a)が生成するコマンドや電文であってもよく、CPU120aとは異なる出力回路(例えば電源回路)が生成する信号であってもよい。
管理ユニット100は、遊技機10及び管理ユニット100とは別に用意された外部管理機器と接続するための外部通信端子(不図示)を備える。一例として、外部管理機器は、遊技場に設置される。一例として、外部管理機器(不図示)は、遊技場に設置されたホールコンピュータである。一例として、外部管理機器は、遊技場外のデータセンタに設置されたサーバ設備とネットワークを介して通信可能な管理コンピュータである。この場合、管理コンピュータと管理ユニット100とは、双方向に通信可能に接続されることが好ましい。
管理ユニット100において行われる処理について説明する。
CPU120aは、媒体挿入部101に管理媒体が挿入されると、管理媒体に記憶された残額、及び第1管理球数PAを読み出し、RAM120cに記憶させる。そして、CPU120aは、管理媒体が挿入されている場合に、以下に説明する処理を行う。
CPU120aは、現金投入部102から投入信号を入力すると、投入信号から特定可能な投入金額を残額に加算する。CPU120aは、残額が0ではないとき、玉貸操作部111から玉貸信号を入力すると、残額を規定額だけ減算するとともに、当該規定額に対応する数の遊技球の貸出を特定可能な貸出情報を遊技機10へ出力する。なお、CPU120aは、残額が0であるとき、玉貸信号を入力しても貸出情報を出力しない。
CPU120aは、第1管理球数PAが1以上であるとき、払出操作部112から払出信号を入力すると、第1管理球数PAを所定数だけ減算し、当該所定数の遊技球の貸出を特定可能な貸出情報を遊技機10へ出力する。なお、CPU120aは、第1管理球数PAが0であるとき、払出信号を入力しても、貸出情報を出力しない。このように、貸出情報は、貸出球数を特定可能である。CPU120aは、遊技機10から計数情報を入力すると、当該計数情報から特定可能な遊技球の個数を第1管理球数PAに加算する。詳しくは後述するが、計数情報は、主に、遊技者が遊技機10でのプレイを終了するときに出力される情報である。計数情報は、管理ユニット100へと管理を移管する遊技球の個数を特定可能な情報である。
CPU120aは、第1球数表示部114を制御し、その時々の第1管理球数PAを特定可能な情報を表示させる。第1管理球数PAは、第1球数表示部114においてリアルタイムで表示される。CPU120aは、残額表示部115を制御し、その時々の残額を特定可能な情報を表示させる。残額は、残額表示部115においてリアルタイムで表示される。CPU120aは、返却操作部113から返却信号を入力すると、RAM120cに記憶されている残額及び第1管理球数PAを管理媒体に記憶させるとともに、RAM120cに記憶されている残額及び第1管理球数PAを初期化する。CPU120aは、管理媒体が媒体挿入部101から排出されるように、媒体挿入部101を制御する。
遊技機10について説明する。
図1及び図2に示すように、遊技機10は、規定数P0の遊技球が機内部に封入された封入式の遊技機である。遊技機10は、機内部において遊技球を循環させる循環型の遊技機の一例である。遊技球は、磁性体及び非磁性体の何れであってもよい。遊技機10は、遊技球を貯留する貯留部を備えない。遊技機10は、原則として、遊技者が遊技球に触れ得ない構造である。
遊技機10は、貸し玉数Pb、獲得球数Pc、発射球数Pd、及び戻り球数Peに基づいて、第2管理球数PBを電磁的に管理する。貸し玉数Pbは、遊技者に貸し出された遊技球の個数である。獲得球数Pcは、遊技者が獲得した遊技球の個数である。発射球数Pdは、遊技者が発射した遊技球の個数である。発射球数Pdは、後述する供給部61から発射部65へ供給された遊技球の個数ともいえる。戻り球数Peは、遊技者が発射させた遊技球のうち、後述する遊技領域20aに到達しなかった遊技球の個数である。戻り球数Peは、発射部65から遊技領域20aに向けて発射された遊技球のうち、遊技領域20aに到達しなかった遊技球の個数ともいえる。戻り球は、所謂「ファール球」である。
遊技機10は、枠11を備える。枠11は、機体を島設備に固定するための外枠11aと、各種の遊技部品を搭載するための搭載枠11bと、保護枠11cと、を備える。搭載枠11bは、外枠11aに対して開閉可能に支持される扉部の一例である。保護枠11cは、搭載枠11bに対して開閉可能に支持される。保護枠11cは、搭載枠11bに搭載された遊技部品を保護する保護ガラス(不図示)を有する。遊技機10は、枠11b,11cを施錠する施錠装置90を備える。遊技機10は、施錠装置90に適合する鍵を用いて解錠しなければ、外枠11aに対して枠11b,11cを開放できないように構成される。搭載枠11bは、扉部の一例である。保護枠11cは、扉部の一例である。
遊技機10は、スピーカを一例とする演出音声部12を備える。演出音声部12は、搭載枠11bの前面側に配設される。演出音声部12は、所定の音声を出力する演出(以下、音声演出と示す)、及び所定の音声を出力する報知(以下、音声報知と示す)を実行可能である。例えば、所定の音声は、楽曲、効果音、及び所定の文字列を読み上げる人の声等である。遊技機10は、スピーカを一例とする報知音声部13を備える。報知音声部13は、音声報知を実行可能である。一例として、演出音声部12及び報知音声部13は、搭載枠11bに配設される。
遊技機10は、演出発光部14を備える。演出発光部14は、LEDなどを一例とする発光体(不図示)の点灯、点滅、及び消灯による演出(以下、発光演出と示す)を実行可能である。演出発光部14は、発光体(不図示)の点灯、点滅、及び消灯による報知(以下、発光報知と示す)を実行可能である。一例として、演出発光部14は、搭載枠11bに配設される。演出発光部14は、後述の遊技盤20に配設されていてもよい。
遊技機10は、遊技球を発射させる操作を可能な発射操作部15を備える。発射操作部15は、搭載枠11bの前面側に配設される。遊技機10は、発射操作部15の操作に応じた発射強度で遊技球を打ち出すように構成される。一例として、発射操作部15は、回動操作を可能なハンドルレバー15aと、タッチセンサD01と、発射停止スイッチD02と、ハンドルボリュームD03と、を備える(図8参照)。
タッチセンサD01は、発射操作部15の側面を囲うように配設された通電リング15cに接続される。タッチセンサD01は、遊技者が発射操作部15を把持し、遊技者の手指が通電リング15cに触れるとタッチ信号を出力する。タッチ信号は、遊技者の手指が通電リング15cに触れているときにオン状態となり、触れていないときにオフ状態となる。タッチセンサD01は、遊技者が発射操作部15に触れていることを検知する手段の一例である。
発射停止スイッチD02は、発射操作部15の側方に突出する発射停止ボタン15bが押し込まれるとストップ信号を出力する。ストップ信号は、発射停止ボタン15bが操作されるとオン状態となり、操作されていないとオフ状態となる。発射停止ボタン15bは、遊技球の発射を停止させる操作が可能な手段の一例である。ハンドルボリュームD03は、ハンドルレバー15aが回動操作されると、その回動操作量に応じた電圧のボリューム信号を出力する。
遊技機10は、演出操作部16を備える。演出操作部16は、遊技者が操作可能な手段の一例である。演出操作部16は、押下操作を可能なボタン型、表示装置を兼用するタッチセンサ型、又はレバー型であるとよい。
図1及び図3に示すように、遊技機10は、第2管理球数PBを特定可能な情報を表示する第2球数表示部17を備える。一例として、第2球数表示部17は、複数(例えば6個)の7セグを並べた構成とされており、複数(例えば6桁)の数字を表示可能である。第2球数表示部17は、所定の文字、及び数字を表示する態様で、所定の報知を実行可能である。
遊技機10は、計数操作部18を備える。計数操作部18は、主に、遊技者が遊技機10でのプレイを終了するときに操作される。計数操作部18は、予め定めた計数可能状態である場合に、計数操作部18を用いた計数操作が許容される。計数操作部18は、押込み操作がされると計数信号を出力する。遊技機10は、計数報知部18aを備える。計数報知部18aは、計数可能状態であるか否かを報知する手段の一例である。一例として、演出操作部16、第2球数表示部17、計数操作部18、及び計数報知部18aは、搭載枠11bの前面側に配設される。
図2に示すように、遊技機10は、遊技盤20を備える。遊技盤20は、搭載枠11bに組み付けられている。遊技盤20の前面には、正面視で略円形状の遊技領域20aが画成される。遊技領域20aの略中央には、表示窓口20bが形成される。遊技領域20aの左方には、発射操作部15の操作によって発射された遊技球を遊技領域20aへと案内する打出通路20cが形成される。遊技領域20aには、釘や風車などが配置される。遊技領域20a及び打出通路20cは、保護枠11cの保護ガラス(不図示)によって覆われている。
遊技盤20は、各種の情報を表示する情報表示装置21を備える。情報表示装置21は、第1特別図柄表示部21a、第2特別図柄表示部21b、第1保留表示部21c、第2保留表示部21d、普通図柄表示部21e、及び普通保留表示部21fを含む。一例として、複数の表示部21a~21fは、遊技者から視認可能な部分に纏めて配設されるが、これに限らず、一部又は全部が異なる部分に配設されていてもよい。
第1特別図柄表示部21aは、所定の図柄を変動表示させ、最終的に特別図柄を確定停止表示させる第1特別図柄変動ゲーム(以下、第1特別ゲームと示す)を実行可能である。以下の説明において、「変動表示」とは、表示されている図柄の種類が時間の経過とともに変化している状態を意味する。以下の説明において、「確定停止表示」とは、図柄が確定的に停止表示されており、表示されている図柄の種類が変化しない状態を意味している。図柄について、「確定停止表示」と「導出」とは同じ意味である。第1特別図柄表示部21aは、LEDなどを一例とする複数の発光体(例えば4個の発光体)を有する。第1特別図柄表示部21aは、複数の発光体を点灯、点滅、及び消灯することにより第1特別ゲームを実行可能に構成される。第1特別図柄表示部21aは、第1特別ゲームを実行可能なゲーム実行部の一例である。
第2特別図柄表示部21bは、所定の図柄を変動表示させ、最終的に特別図柄を確定停止表示させる第2特別図柄変動ゲーム(以下、第2特別ゲームと示す)を実行可能である。第2特別図柄表示部21bは、LEDなどを一例とする複数の発光体(例えば4個の発光体)を有する。第2特別図柄表示部21bは、複数の発光体を点灯、点滅、及び消灯することにより第2特別ゲームを実行可能に構成される。第2特別図柄表示部21bは、第2特別ゲームを実行可能なゲーム実行部の一例である。
特別図柄は、内部抽選(特別図柄の当り抽選)の結果を報知するための図柄である。以下、第1特別ゲーム、及び第2特別ゲームを纏めて「特別ゲーム」と示す。特別ゲームは、変動ゲームに相当する。特別図柄は、大当り図柄と、チャンス図柄と、はずれ図柄と、を含む。特別図柄は、小当り図柄を含んでもよい。内部抽選(特別図柄の当り抽選)の結果として報知する大当り図柄は、大当り結果の一例である。内部抽選(特別図柄の当り抽選)の結果として報知するチャンス図柄及びはずれ図柄は、非大当り結果の一例である。遊技機10では、特別図柄の当り抽選で大当りに当選すると、特別ゲームで大当り図柄が確定停止表示され、当該大当りの特別ゲームの終了後、大当り遊技が付与される。大当り遊技については後述する。
第1特別図柄表示部21a及び第2特別図柄表示部21bは、それぞれ複数の発光体を点灯、点滅、及び消灯することにより特別図柄を表示可能である。一例として、第1特別図柄表示部21a及び第2特別図柄表示部21bは、複数の発光体のうち一部の発光体を点灯させるとともに、当該一部の発光体とは異なる発光体を消灯させることにより、大当り図柄を表示する。なお、第1特別図柄表示部21a及び第2特別図柄表示部21bにおいて大当り図柄を表示するときに点灯させる発光体の組合せは、表示する大当り図柄の種類に応じて異なる。一例として、第1特別図柄表示部21a及び第2特別図柄表示部21bは、複数の発光体のうち一部の発光体を点灯させるとともに、当該一部の発光体とは異なる発光体を消灯させることにより、チャンス図柄を表示する。なお、第1特別図柄表示部21a及び第2特別図柄表示部21bにおいてチャンス図柄を表示するときに点灯させる発光体の組合せは、大当り図柄を表示するときに点灯させる発光体の組合せとは異なる。一例として、第1特別図柄表示部21a及び第2特別図柄表示部21bは、複数の発光体のうち全部の発光体を点灯させることにより、はずれ図柄を表示する。
第1特別図柄表示部21aは、第1特別ゲームを実行中である場合、大当り図柄、チャンス図柄、及びはずれ図柄を変動表示させる。そして、第1特別図柄表示部21aは、第1特別ゲームを終了するときに大当り図柄、チャンス図柄、及びはずれ図柄の何れかを確定停止表示させる。第2特別図柄表示部21bは、第2特別ゲームを実行中である場合、大当り図柄、チャンス図柄、及びはずれ図柄を変動表示させる。そして、第2特別図柄表示部21bは、第2特別ゲームを終了するときに大当り図柄、チャンス図柄、及びはずれ図柄の何れかを確定停止表示させる。このように、特別ゲームの実行中は、第1特別図柄表示部21a及び第2特別図柄表示部21bにおける複数の発光体のうち少なくとも1つの発光体が点灯する。
第1保留表示部21cは、保留条件が成立したものの、開始条件が未だ成立していないことにより、その実行が保留されている第1特別ゲームの回数(以下、第1保留数と示す)を特定可能な情報を表示する。一例として、第1保留数の上限は4である。第1保留表示部21cは、LEDなどを一例とする複数の発光体(例えば3個の発光体)を有する。第1保留表示部21cは、複数の発光体を点灯、点滅、及び消灯することにより第1保留数を特定可能な情報を表示する。つまり、第1保留表示部21cは、実行が保留されている第1特別ゲームの数を特定可能な情報を表示可能に構成される。一例として、第1保留表示部21cは、第1保留数が1以上である場合、複数の発光体のうち一部の発光体を点灯させるとともに、当該一部の発光体とは異なる発光体を消灯させる。なお、第1保留数が1以上である場合に第1保留表示部21cにおいて点灯させる発光体の組合せは、第1保留数の数に応じて異なる。一例として、第1保留表示部21cは、第1保留数が0である場合、複数の発光体のうち全部の発光体を消灯させる。このように、実行が保留されている第1特別ゲームが1以上あるときは、第1保留表示部21cにおける複数の発光体のうち少なくとも1つの発光体が点灯する。第1保留表示部21cは、保留数表示部の一例である。
第2保留表示部21dは、保留条件が成立したものの、開始条件が未だ成立していないことにより、その実行が保留されている第2特別ゲームの回数(以下、第2保留数と示す)を特定可能な情報を表示する。一例として、第2保留数の上限は4である。第2保留表示部21dは、LEDなどを一例とする複数の発光体(例えば3個の発光体)を有する。第2保留表示部21dは、複数の発光体を点灯、点滅、及び消灯することにより第2保留数を特定可能な情報を表示する。つまり、第2保留表示部21dは、実行が保留されている第2特別ゲームの数を特定可能な情報を表示可能に構成される。一例として、第2保留表示部21dは、第2保留数が1以上である場合、複数の発光体のうち一部の発光体を点灯させるとともに、当該一部の発光体とは異なる発光体を消灯させる。なお、第2保留数が1以上である場合に第2保留表示部21dにおいて点灯させる発光体の組合せは、第2保留数の数に応じて異なる。一例として、第2保留表示部21dは、第2保留数が0である場合、複数の発光体のうち全部の発光体を消灯させる。このように、実行が保留されている第2特別ゲームが1以上あるときは、第2保留表示部21dにおける複数の発光体のうち少なくとも1つの発光体が点灯する。第2保留表示部21dは、保留数表示部の一例である。
普通図柄表示部21eは、所定の図柄を変動表示させ、最終的に普通図柄を確定停止表示させる普通ゲームを実行可能である。普通図柄表示部21eは、LEDなどを一例とする複数の発光体(例えば4個の発光体)を有する。普通図柄は、内部抽選(普通図柄の当り抽選)の結果を報知するための図柄である。普通図柄には、普通当り図柄と、普通はずれ図柄と、がある。遊技機10では、普通図柄の当り抽選で普通当りに当選すると、普通ゲームで普通当り図柄が確定停止表示され、当該普通当りの普通ゲームの終了後、普通当り遊技が付与される。
普通図柄表示部21eは、複数の発光体を点灯、点滅、及び消灯することにより普通図柄を表示可能である。一例として、普通図柄表示部21eは、複数の発光体のうち一部の発光体を点灯させるとともに、当該一部の発光体とは異なる発光体を消灯させることにより、普通当り図柄を表示する。一例として、普通図柄表示部21eは、複数の発光体のうち全部の発光体を点灯させることにより、普通はずれ図柄を表示する。普通図柄表示部21eは、普通ゲームを実行中である場合、普通当り図柄、及び普通はずれ図柄を変動表示させる。そして、普通図柄表示部21eは、普通ゲームを終了するときに普通当り図柄、及び普通はずれ図柄の何れかを確定停止表示させる。
普通保留表示部21fは、保留条件が成立したものの、開始条件が未だ成立していないことにより、その実行が保留されている普通ゲームの回数(以下、普通保留数と示す)を特定可能な情報を表示する。一例として、普通保留数の上限は4である。普通保留表示部21fは、LEDなどを一例とする複数の発光体(例えば3個の発光体)を有する。一例として、普通保留表示部21fは、普通保留数が1以上である場合、複数の発光体のうち一部の発光体を点灯させるとともに、当該一部の発光体とは異なる発光体を消灯させる。なお、普通保留数が1以上である場合に普通保留表示部21fにおいて点灯させる発光体の組合せは、普通保留数の数に応じて異なる。一例として、普通保留表示部21fは、普通保留数が0である場合、複数の発光体のうち全部の発光体を消灯させる。情報表示装置21には、右打ちを指示する情報を表示する右打ち表示部や、ラウンド遊技の上限回数を報知するラウンド表示部が含まれていてもよい。
遊技機10は、演出表示部19を備える。演出表示部19は、画像を表示可能な画像表示領域19aを有する。演出表示部19は、表示窓口20bを介して、画像表示領域19aを視認可能となるように、遊技盤20に組み付けられている。例えば、演出表示部19は、液晶装置である。演出表示部19は、所定の画像を表示する演出(以下、表示演出と示す)を実行可能である。例えば、所定の画像は、演出図柄、キャラクタ、風景、文字(文字列)、数字、及び記号などの画像である。以下の説明では、これらキャラクタ等について単に「表示する」と示す場合、これらキャラクタ等を画像として表示することを意味する。演出表示部19は、所定の画像を表示する報知(以下、表示報知と示す)を実行可能である。
例えば、演出表示部19における表示演出には、複数列の演出図柄(飾り図柄)を用いた演出図柄変動ゲーム(以下、演出ゲームと示す)がある。演出ゲームでは、複数列の演出図柄が変動表示され、最終的に演出図柄の組合せ(以下、図柄組合せと示す)が確定停止表示される。演出図柄(飾り図柄)は、キャラクタや模様等の装飾が施された図柄であって、表示演出を多様化させるための図柄である。一例として、演出ゲームは、左図柄列Hz、中図柄列Nz、及び右図柄列Mzの演出図柄をそれぞれ所定方向に変動表示(スクロール表示)させて行われる。このように、演出表示部19は、複数列の演出図柄を変動表示することによって演出ゲームを実行可能である。演出ゲームは、リーチを形成して行うリーチ演出を含む場合がある。演出ゲームは、特別ゲームとともに開始され、特別ゲームとともに終了される。
演出ゲームでは、特別ゲームで確定停止表示される特別図柄に応じた図柄組合せが確定停止表示される。特別ゲームにおいて大当り図柄が確定停止表示されるとき、演出ゲームでは、大当りの図柄組合せが確定停止表示される。一例として、大当りの図柄組合せは、「777」などのように、全列の演出図柄が同一の演出図柄となる図柄組合せである。特別ゲームにおいてチャンス図柄が確定停止表示されるとき、演出ゲームでは、非大当りの図柄組合せが確定停止表示される。特別ゲームにおいてはずれ図柄が確定停止表示されるとき、演出ゲームでは、非大当りの図柄組合せが確定停止表示される。一例として、非大当りの図柄組合せは、「738」や「787」などのように、少なくとも一部の図柄列の演出図柄が他の図柄列の演出図柄とは異なる図柄組合せである。なお、特別ゲームにおいてチャンス図柄が確定停止表示される場合に演出ゲームにおいて確定停止表示される非大当りの図柄組合せと、特別ゲームにおいてはずれ図柄が確定停止表示される場合に演出ゲームにおいて確定停止表示される非大当りの図柄組合せとは、一部又は全部が同じであってもよいし、全部が異なっていてもよい。このように、演出表示部19は、特別ゲームの実行に応じて演出ゲームを実行可能である。
演出ゲームでは、リーチが形成されると、リーチ演出が実行される。リーチは、複数である特定の図柄列において、同一の演出図柄が一旦停止表示されており、且つ、他の図柄列において、演出図柄が引き続き変動表示されている状態である。一例として、遊技機10では、左図柄列Hz及び右図柄列Mzが特定の図柄列に相当し、中図柄列Nzが他の図柄列に相当する。リーチ演出には、ノーマルリーチ演出と、当該ノーマルリーチ演出に比して大当り期待度が高いスーパーリーチ演出と、が含まれる。大当り期待度は、非大当りの場合の出現率と大当りの場合の出現率を合算した全体出現率に対する大当りの場合の出現率の割合によって算出することができる。
遊技機10は、演出可動部91を備える。一例として、演出可動部91は、満月を模した形状である。これに限らず、演出可動部91は、文字やキャラクタを模した形状であってもよい。演出可動部91は、遊技盤20に設けられている。これに限らず、演出可動部91は、搭載枠11bに設けられていてもよい。演出可動部91は、当該演出可動部91を動作させる演出(以下、可動演出と示す)を実行可能である。演出可動部91は、当該演出可動部91を変位させる手段の一例として、ステッピングモータ(不図示)を備える。一例として、演出可動部91は、図中に実線で示す原位置と、二点鎖線で示す演出位置と、の間で変位可能に構成される。演出位置は、原位置に比して、正面視における演出表示部19の中央寄りに突出する位置である。
ここで、演出音声部12、演出発光部14、演出表示部19、及び演出可動部91は、何れも所定の演出を実行可能な演出装置であるとともに、これらは演出実行部の一例である演出装置ESを構成する。演出実行部は、演出音声部12、演出発光部14、演出表示部19、及び演出可動部91の全てを含むことに限らず、これら演出装置の中から任意に選択可能な1又は複数の演出装置によって構成されていてもよい。
遊技盤20には、遊技球が入球可能な複数の入賞口23が形成されている。これら複数の入賞口23は、遊技領域20aに開口する。複数の入賞口23は、第1始動口23Aと、第2始動口23Bと、大入賞口23Cと、普通入賞口23Dと、を含む。複数の入賞口は、これらの入賞口23とは異なる入賞口を含んでもよい。
第1始動口23Aは、賞球の付与条件、及び第1特別ゲームの保留条件を成立させるために遊技球を入球させる入賞口である。一例として、第1始動口23Aは、演出表示部19の下方にある。第1始動口23Aは、常に遊技球を入球させ得るように開口される。第1始動口23Aは、特定入賞口に相当する。遊技盤20は、第1始動口23Aに入球した遊技球を検知可能な第1始動センサD11を備える(図9参照)。第1始動センサD11は、特定入賞球検知部に相当する。第1始動センサD11は、遊技球を検知すると入賞球検知信号を出力する。第1始動センサD11が遊技球を検知したときに出力する入賞球検知信号は、特定入賞球信号に相当する。
第2始動口23Bは、賞球の付与条件、及び第2特別ゲームの保留条件を成立させるために遊技球を入球させる入賞口である。一例として、第2始動口23Bは、第1始動口23Aの右方にある。第2始動口23Bは、開閉部材の一例である普通開閉片23Baを有する。普通開閉片23Baは、所謂「普通電動役物」である。第2始動口23Bは、普通当り遊技が付与されていないとき、遊技球を入球させることができない、又は入球し難いように閉鎖される。第2始動口23Bは、普通当り遊技が付与されると、遊技球を入球させることができる、又は入球し易いように開放される。第2始動口23Bは、特別入賞口に相当する。遊技盤20は、第2始動口23Bを開放させる手段として、普通ソレノイドSL1を備える(図9参照)。遊技盤20は、第2始動口23Bに入球した遊技球を検知可能な第2始動センサD12を備える(図9参照)。第2始動センサD12は、特別入賞球検知部に相当する。第2始動センサD12は、遊技球を検知すると入賞球検知信号を出力する。
大入賞口23Cは、賞球の付与条件を成立させるために、遊技球を入球させる入賞口である。一例として、大入賞口23Cは、演出表示部19の右下方にある。大入賞口23Cは、開閉部材の一例である特別開閉片23Caを備える。大入賞口23Cは、大当り遊技が付与されていないとき、遊技球を入球させることができない、又は入球し難いように閉鎖される。大入賞口23Cは、大当り遊技が付与されると、遊技球を入球させることができる、又は入球し易いように開放される。遊技盤20は、大入賞口23Cを開放させる手段として、特別ソレノイドSL2を備える(図9参照)。遊技盤20は、大入賞口23Cへ入球した遊技球を検知するカウントセンサD13を備える(図9参照)。カウントセンサD13は、遊技球を検知すると入賞球検知信号を出力する。
普通入賞口23Dは、賞球の付与条件を成立させるために、遊技球を入球させる入賞口である。一例として、普通入賞口23Dは、演出表示部19の左下方、及び演出表示部19の右下方にそれぞれある。普通入賞口23Dは、常に遊技球を入球させることができるように開口される。遊技盤20は、普通入賞口23Dへ入球した遊技球を検知する普通センサD14を備える(図9参照)。普通センサD14は、遊技球を検知すると入賞球検知信号を出力する。
以上のように、遊技盤20には、遊技球が入球可能な入賞口が複数ある。この複数の入賞口について、第1始動口23Aを特定入賞口とした場合、第2始動口23B、大入賞口23C、及び普通入賞口23Dは、非特定入賞口として把握できる。そして、第1始動センサD11を特定入賞球検知部とした場合、第2始動センサD12、カウントセンサD13、及び普通センサD14は、非特定入賞口に入球した遊技球を検知可能な非特定入賞球検知部として把握できる。また、複数の入賞口について、第2始動口23Bを特別入賞口とした場合、第1始動口23A、大入賞口23C、及び普通入賞口23Dは、非特別入賞口として把握できる。そして、第2始動センサD12を特別入賞球検知部とした場合、第1始動センサD11、カウントセンサD13、及び普通センサD14は、非特別入賞口に入球した遊技球を検知可能な非特別入賞球検知部として把握できる。
遊技盤20は、ゲート24を備える。一例として、ゲート24は、遊技領域20aの右方領域であって、第2始動口23B、及び大入賞口23Cの上方にある。ゲート24には、ゲート口24aが形成されている。ゲート口24aは、常に遊技球を入球させることができるように開放される。ゲート24は、ゲート口24aへ入球した遊技球を検知するゲートセンサD15を備える(図9参照)。ゲート24は、普通ゲームの保留条件を成立させるために、遊技球を入球させる入球口である。ゲート24は、遊技球が入球しても賞球の付与条件が成立しない。ゲートセンサD15は、遊技球を検知すると入球検知信号を出力する。
遊技盤20には、アウト口25が形成されている。一例として、アウト口25は、遊技領域20aの最も下部において開口する。遊技球は、第1始動口23A、第2始動口23B、大入賞口23C、及び普通入賞口23Dの何れにも入球しなかった場合に、アウト口25へ入球する。複数の入賞口23、及びアウト口25は、遊技領域20aから遊技球を排出するための排出口、又は遊技領域20aから遊技球を回収するための回収口として把握できる。遊技球は、複数の入賞口23又はアウト口25へ入球すると、遊技盤20(遊技領域20a)から排出される。以下、複数の入賞口23又はアウト口25を介して遊技盤20(遊技領域20a)から排出される遊技球をアウト球と示す場合がある。
遊技盤20は、異常な電波として所定の強度を超える電波を検知する主電波センサD19を備える(図9参照)。遊技盤20に備わる主電波センサD19は、1つでもよく、複数であってもよい。一例として、異常な電波は、各種センサやスイッチが誤検知するなど各種センサやスイッチによる検知に対して所定の影響を与え得るものである。主電波センサD19は、異常な電波を検知すると電波検知信号を出力する。一例として、主電波センサD19は、第1始動センサD11、第2始動センサD12、カウントセンサD13、及び普通センサD14による検知に所定の影響を与え得る電波を検知可能である。つまり、主電波センサD19が出力する電波検知信号は、第1始動センサD11、第2始動センサD12、カウントセンサD13、及び普通センサD14による検知に所定の影響を与え得ることを特定可能な情報である。
一例として、主電波センサD19は、第1始動センサD11、第2始動センサD12、カウントセンサD13、又は普通センサD14に隣接又は近接する部分に設けられる。つまり、主電波センサD19は、第1始動センサD11、第2始動センサD12、カウントセンサD13、又は普通センサD14の近傍に設けられる。主電波センサD19は、ゲートセンサD15による検知に所定の影響を与え得る電波を検知可能であってもよい。主電波センサD19は、電波検知部の一例である。遊技機10は、異常な磁気として所定の強度を超える磁気を検知する磁気センサを備えない。これに限らず、遊技機10は、搭載枠11b及び遊技盤20の一方又は両方に磁気センサを備え、磁石の接近を検知できる構成であってもよい。
搭載枠11bは、搭載枠11bに対して保護枠11cが開放されたことを検知する第1扉開放スイッチD17を備える(図8参照)。第1扉開放スイッチD17は、保護枠11cの開放を検知した場合に第1扉開放信号を出力する。第1扉開放スイッチD17は、保護枠11cの開放を検知可能な扉開放検知部の一例である。搭載枠11bは、外枠11aに対して搭載枠11bが開放されたことを検知する第2扉開放スイッチD18を備える(図8参照)。第2扉開放スイッチD18は、搭載枠11bの開放を検知した場合に第2扉開放信号を出力する。第2扉開放スイッチD18は、搭載枠11bの開放を検知可能な扉開放検知部の一例である。
遊技者は、発射操作部15を操作することにより、遊技球の発射強度を調整することができる。つまり、遊技者は、表示窓口20bより左方にある左方領域と、表示窓口20bより右方にある右方領域と、に遊技球を打ち分けることができる。遊技球は、右方領域を流下する場合に、第2始動口23B、大入賞口23C、普通入賞口23D、又はゲート24へ入球する可能性がある。遊技球は、左方領域を流下する場合に、第1始動口23A、又は普通入賞口23Dへ入球する可能性がある。以下の説明では、遊技球の発射強度のうち遊技球が右方領域を流下するように発射される発射強度で遊技球を発射することを「右打ち」と示す。また、以下の説明では、遊技球の発射強度のうち遊技球が左方領域を流下するように発射される発射強度で遊技球を発射することを「左打ち」と示す。
枠11(搭載枠11b)は、遊技球の流通機構29を備える。
図4に示すように、流通機構29は、回収機構30と、循環機構50と、発射機構60と、球抜き機構70と、を含む。回収機構30は、搭載枠11bに形成される。回収機構30は、遊技盤20(遊技領域20a)から排出された遊技球を循環機構50へ案内する。回収機構30は、下方に向かって延びる通路、又は下方に向かって傾斜する通路を組み合わせて構成される。遊技球は、遊技盤20から回収機構30に受け入れられた場合に、回収機構30を構成する通路を流下することにより、循環機構50へ到達し得る。
循環機構50は、搭載枠11bに形成される。循環機構50は、回収機構30から受け入れた遊技球を、所定の方向へ搬送する。一例として、循環機構50は、遊技球を上方へ向かって搬送する。発射機構60は、搭載枠11bに形成される。遊技球は、循環機構50によって搬送された場合に、発射機構60に受け入れられる。発射機構60は、循環機構50によって搬送された遊技球を、遊技領域20aに向けて発射し得る。球抜き機構70は、搭載枠11bに形成される。球抜き機構70は、回収機構30、循環機構50、及び発射機構60にある遊技球を抜き取るための機構である。
流通機構29における遊技球の流れについて説明する。遊技球が、発射機構60によって発射されたとする。遊技球は、遊技領域20aへ到達し得る。遊技球は、遊技領域20aに到達すると、遊技領域20aを流下して、複数の入賞口23又はアウト口25へ入球する。遊技球は、遊技盤20に形成された排出口(不図示)から、回収機構30へ排出される。遊技球は、回収機構30を通って、循環機構50へ到達する。遊技球は、循環機構50によって、搬送される。遊技球は、発射機構60へ戻る。つまり、循環機構50は、遊技盤20から回収された遊技球を循環させる。このように、発射機構60から発射された遊技球は、遊技領域20aを流下して当該遊技領域20aから排出された後、発射機構60に向けて搬送されることにより循環する。以下、各機構について、詳しく説明する。
回収機構30について詳しく説明する。
搭載枠11bには、1以上の入賞受入口30a、1以上の非入賞受入口30b、及び1以上のファール受入口30cが形成されている。入賞受入口30aは、遊技盤20の下端部に形成された排出口(不図示)のうち、複数の入賞口23へ入球した遊技球を排出する排出口の下方に形成されている。入賞受入口30aは、複数の入賞口23を介して遊技盤20から排出される遊技球を受け入れる。非入賞受入口30bは、遊技盤20の下端部に形成された排出口(不図示)のうち、アウト口25へ入球した遊技球を排出する排出口の下方に形成されている。非入賞受入口30bは、アウト口25を介して遊技盤20から排出される遊技球を受け入れる。ファール受入口30cは、打出通路20cの下方に形成されている。ファール受入口30cは、打出通路20cから落下する遊技球(以下、ファール球と示す)を受け入れる。ファール球は、発射機構60によって発射されたが、遊技領域20aへ到達しなかった遊技球である。
搭載枠11bには、入賞受入口30aに繋がる入賞通路31と、非入賞受入口30bに繋がる非入賞通路32と、ファール受入口30cに繋がるファール通路33と、が形成されている。入賞通路31及び非入賞通路32は、第1合流部34において合流する。搭載枠11bには、第1合流部34に繋がる合流通路35が形成されている。合流通路35と、ファール通路33とは、第2合流部36において合流する。搭載枠11bには、第2合流部36と循環機構50とを繋ぐ流通通路37が形成されている。
搭載枠11bは、ファール通路33を流通する遊技球(ファール球)を検知するファールセンサD21を備える。ファールセンサD21は、ファール通路33又はファール通路33に隣接する部分に設けられる。ファールセンサD21は、遊技球を検知した場合に、ファール信号を出力する。ファール信号は、遊技球が検知されるときにオン状態となり、検知されていないときにオフ状態となる。
搭載枠11bは、入賞通路31を流通する遊技球を検知する入賞通路カウントセンサD25を備える。入賞通路カウントセンサD25は、入賞通路31又は入賞通路31に隣接する部分に設けられる。入賞通路カウントセンサD25は、遊技球を検知した場合に、入賞通路信号を出力する。入賞通路信号は、遊技球が検知されるときにオン状態となり、検知されていないときにオフ状態となる。
搭載枠11bは、非入賞通路32を流通する遊技球を検知する非入賞通路カウントセンサD26を備える。非入賞通路カウントセンサD26は、非入賞通路32又は非入賞通路32に隣接する部分に設けられる。非入賞通路カウントセンサD26は、遊技球を検知した場合に、非入賞通路信号を出力する。非入賞通路信号は、遊技球が検知されるときにオン状態となり、検知されていないときにオフ状態となる。
搭載枠11bは、合流通路35を流通する遊技球を検知するアウトセンサD30を備える。アウトセンサD30は、合流通路35又は合流通路35に隣接する部分に設けられる。アウトセンサD30は、遊技球を検知した場合に、アウト信号を出力する。アウト信号は、遊技球が検知されるときにオン状態となり、検知されていないときにオフ状態となる。アウトセンサD30は、アウト球を検知するともいえる。アウトセンサD30は、入賞通路31と非入賞通路32とが合流した後の通路である合流通路35にある遊技球を検知する。つまり、アウトセンサD30は、遊技領域20aから排出された遊技球であるアウト球を検知可能である。アウトセンサD30は、アウト球検知部の一例である。
搭載枠11bは、異常な電波として所定の強度を超える電波を検知する枠電波センサD16を備える。搭載枠11bに備わる枠電波センサD16は、1つでもよく、複数であってもよい。一例として、異常な電波は、各種センサやスイッチが誤検知するなど各種センサやスイッチによる検知に対して所定の影響を与え得るものである。枠電波センサD16は、異常な電波を検知すると電波検知信号を出力する。一例として、枠電波センサD16は、ファールセンサD21及びアウトセンサD30による検知に所定の影響を与え得る電波を検知可能である。つまり、枠電波センサD16が出力する電波検知信号は、ファールセンサD21及びアウトセンサD30による検知に所定の影響を与え得ることを特定可能な情報である。
一例として、枠電波センサD16は、ファールセンサD21又はアウトセンサD30に隣接又は近接する部分に設けられる。つまり、枠電波センサD16は、ファールセンサD21又はアウトセンサD30の近傍に設けられる。枠電波センサD16は、電波検知部の一例である。なお、枠電波センサD16は、第1始動センサD11、第2始動センサD12、カウントセンサD13、普通センサD14、及びゲートセンサD15による検知に所定の影響を与え得る電波を検知可能であってもよい。同様に、主電波センサD19は、ファールセンサD21及びアウトセンサD30による検知に所定の影響を与え得る電波を検知可能であってもよい。
搭載枠11bは、流通通路37を流通する遊技球を検知する球詰り監視センサD27を備える。球詰り監視センサD27は、流通通路37又は流通通路37に隣接する部分に設けられる。球詰り監視センサD27は、遊技球を検知すると、流通検知信号を出力する。流通検知信号は、遊技球が検知されるときにオン状態となり、検知されていないときにオフ状態となる。
循環機構50は、回収機構30から受け入れた遊技球を搬送する搬送部52を備える。一例として、搬送部52は、所定の方向に沿って延びる搬送通路と、搬送通路に収容されたスクリューと、スクリューを回転させる搬送モータ52aと、を備える。遊技球は、搬送モータ52aによってスクリューが回転されることにより、搬送通路において遊技球が所定の方向へ搬送される。これに限らず、搬送部52は、所定の方向に沿って延びるベルトであってもよい。所定の方向は、上方へ向かう方向であってもよく、上方へ上るように傾斜する方向であってもよい。このように、搬送部52は、遊技領域20aから回収された遊技球を搬送する。搬送部52が遊技球を搬送する動作は、搬送動作の一例である。
循環機構50は、搬送部52の入口において、流通通路37から受け入れた遊技球を検知する搬送入口センサD28を備える。搬送入口センサD28は、搬送部52の入口又は当該入口に隣接する部分に設けられる。搬送入口センサD28は、遊技球を検知した場合に、搬送入口信号を出力する。搬送入口信号は、遊技球が検知されるときにオン状態となり、検知されていないときにオフ状態となる。
循環機構50は、搬送部52の出口において、当該搬送部52によって搬送された遊技球を検知する搬送出口センサD29を備える。搬送出口センサD29は、搬送部52の出口又は当該出口に隣接する部分に設けられる。搬送出口センサD29は、遊技球を検知した場合に、搬送出口信号を出力する。搬送出口信号は、遊技球が検知されるときにオン状態となり、検知されていないときにオフ状態となる。
発射機構60について詳しく説明する。
発射機構60は、供給部61と、発射部65と、を備える。供給部61は、搬送部52によって搬送された遊技球を1球ずつ切り出すことにより、発射部65へ供給する。発射部65は、供給された遊技球を遊技領域20aに向けて発射する。
図5及び図6に示すように、供給部61には、供給入口側通路62aと、切出し機構63と、供給出口側通路62bと、が形成されている。供給入口側通路62aは、搬送部52によって搬送された遊技球Kを受け入れる。供給入口側通路62aは、受け入れられた遊技球Kを一列に整列する。供給入口側通路62aは、切出し機構63がある部分に向かって下るように延びる通路である。
切出し機構63は、遊技球Kの供給動作を可能に構成された可動片63aと、可動片63aを駆動する供給ソレノイド63bと、を備える。可動片63aが供給動作をしていない場合に、可動片63aは、供給入口側通路62aから供給出口側通路62bへと流出しないように、遊技球Kを塞き止める。図5→図6の流れで示すように、可動片63aが1回の供給動作を実行すると、供給入口側通路62aにおいて一列に並ぶ遊技球Kのうち、先頭の遊技球Kだけが、供給出口側通路62bへと放出される。供給出口側通路62bは、発射部65へ向かって下るように延びる通路である。
供給部61は、供給部61の入口側において、供給入口側通路62aへ受け入れられた遊技球Kを検知する供給入口センサD22を備える。供給入口センサD22は、供給入口側通路62a又は供給入口側通路62aに隣接した部分に設けられる。供給入口センサD22は、遊技球Kを検知した場合に、供給入口信号を出力する。供給入口信号は、遊技球Kが検知されるときにオン状態となり、検知されていないときにオフ状態となる。
供給部61は、供給部61の出口側において、供給出口側通路62bへ放出された遊技球Kを検知する供給出口センサD23を備える。供給出口センサD23は、供給出口側通路62b又は供給出口側通路62bに隣接した部分に設けられる。供給出口センサD23は、遊技球Kを検知した場合に、供給出口信号を出力する。供給出口信号は、遊技球Kが検知されるときにオン状態となり、検知されていないときにオフ状態となる。
図7に示すように、発射部65は、遊技球の発射動作を可能に構成された発射ハンマー66と、発射ハンマー66を駆動する発射ソレノイド66aと、を備える。発射ソレノイド66aは、モータであってもよい。供給部61の供給出口側通路62bを流下した遊技球Kは、発射部65の打撃位置67に到達する。一例として、発射ハンマー66の発射動作は、打撃位置67にある遊技球を打撃することにより、遊技球を打出通路20cに向けて打ち出す動作である。図中において実線及び二点鎖線で示すように、発射ハンマー66が1回の発射動作を実行すると、打撃位置67にある1球の遊技球が打出通路20cへ打ち出される。矢印Y1に示すように、遊技球は、十分な発射強度がある場合に、打出通路20cを飛翔し、遊技領域20aへ到達し得る。矢印Y2,Y3に示すように、遊技球は、発射強度が不足する場合に、打出通路20cにおいて失速し、落下する。この場合、遊技球は、ファール球となって、ファール受入口30cからファール通路33へと流入する。遊技領域20aへ到達した遊技球は、遊技領域20aを流下する。
詳しくは後述するが、遊技機10は、発射周期t15(一例として600ms)ごとに遊技球を発射可能に構成される。遊技領域20aを流下する遊技球は、遊技領域20aに配置されている釘や風車などにより挙動が変化し得る。遊技領域20aを流下する遊技球は、最終的に、複数の入賞口23又はアウト口25へ入球する。ここで、遊技球が発射されてから複数の入賞口23又はアウト口25へ入球するまでの最短時間Stは、少なくとも発射周期t15を超える時間である。一例として、最短時間Stは、2000msである。例えば、遊技球が発射されてから当該遊技球が第1始動口23Aに入球するまでの時間は、最短時間St以上である。このため、遊技機10では、所定の遊技球が発射されて当該所定の遊技球が第1始動口23Aに入球するまでに、少なくとも3球の遊技球を発射可能である。
図4に示すように、流通機構29は、メンテナンス部55を備える。
一例として、メンテナンス部55は、搭載枠11bに形成される。一例として、メンテナンス部55は、循環機構50に設けられている。メンテナンス部55は、メンテナンスの一例として、研磨部材と遊技球とを接触させることにより、遊技球を研磨できるように構成される。研磨部材は、環状のベルトであってもよく、巻取り式のベルトであってもよい。一例として、遊技球は、搬送入口センサD28によって検知された後であって、搬送部52によって搬送される前に、メンテナンス部55によって所定のメンテナンスが実施される。一例として、遊技球は、搬送部52によって搬送されながら、所定のメンテナンスが実施されてもよい。一例として、メンテナンス部55は、研磨部材と当該研磨部材を駆動するための機構とが一体化されたユニットとして構成されてもよい。この場合、メンテナンス部55は、ユニットとして交換可能となるように、搭載枠11bに対して組み付けられるとよい。
流通機構29は、球抜き機構70を備える。
一例として、球抜き機構70は、搭載枠11bに形成される。球抜き機構70は、第1球抜き部71と、第2球抜き部72と、球抜き通路73と、を含んで構成される。
第1球抜き部71は、流通通路37に続く球通路のうち、搬送入口センサD28によって遊技球が検知される部分と、搬送部52(メンテナンス部55)との間の部分(以下、第1接続部71aと示す)に形成されている。第1接続部71aには、その壁又は底を所定の方向へ貫通する球抜き孔71bが形成されている。球抜き孔71bは、遊技球の排出通路が第1接続部71aに開口する部分であってもよい。一例として、所定の方向は、後方であるが、これに限らず、前方であってもよく、下方であってもよい。
第1球抜き部71は、球抜き孔71bを封止する封止位置と、球抜き孔71bを開放する開放位置とに変位可能な開閉片71cを有する。開閉片71cは、付勢機構(不図示)の付勢力により、封止位置に位置する。レバーなどの操作部(不図示)が操作されるなどして、開閉片71cが外力によって開放位置へ変位されると、球抜き孔71bが開放される。一例として、流通通路37に続く上記球通路は、第1接続部71aに向かって下るように傾斜する。よって、流通通路37に存在する遊技球は、球抜き孔71bが開放されている場合に、当該球抜き孔71bから機外へと排出され得る。
図4~図7に示すように、第2球抜き部72は、発射機構60に形成されている。
上述のように、遊技球は、可動片63aが供給動作をしていない場合に、当該可動片63aによって、供給入口側通路62aに塞き止められる。供給入口側通路62aのうち、塞き止められた遊技球の中で先頭の遊技球Kがある部分(以下、第2接続部72aと示す)には、球抜き通路73が接続されている。つまり、第2接続部72aには、球抜き通路73が球抜き孔72bとして開口している。球抜き孔72bは、第2接続部72aの壁又は底を所定の方向へ貫通する孔である。一例として、所定の方向は、下方であるが、これに限らず、前方であってもよく、後方であってもよい。
第2球抜き部72は、球抜き孔72bを封止する封止位置と、球抜き孔72bを開放する開放位置とに変位可能な開閉片72cを有する。開閉片72cは、付勢機構(不図示)の付勢力により、封止位置に位置する。レバーなどの操作部(不図示)が操作されるなどして、開閉片72cが外力によって開放位置へ変位されると、球抜き孔72bが開放される。一例として、供給入口側通路62aは、切出し機構63(可動片63a)に向かって下るように傾斜する。よって、供給入口側通路62aに存在する遊技球は、球抜き孔72bから球抜き通路73へ流入する。
球抜き通路73は、第1接続部71aに接続されている。球抜き通路73は、下方に向かって延びる通路、又は下方に向かって下るように傾斜する通路を組み合わせて構成される。よって、球抜き通路73へ流入した遊技球は、第1接続部71aへ流入する。遊技球は、球抜き孔71bが開放されている場合に、球抜き孔71bから機外へと排出され得る。これに限らず、球抜き機構70は、球抜き通路73を備えない構成であってもよい。この場合、球抜き孔72bは、第2接続部72aの壁又は底を所定の方向へ貫通するように形成されるとよい。一例として、所定の方向は、後方であるが、これに限らず、前方であってもよく、下方であってもよい。
次に、大当り遊技について説明する。
大当り遊技では、最初に、予め定めた時間(以下、オープニング時間と示す)にわたって所定の演出が行われる。例えば、所定の演出は、大当り遊技の開始を認識可能なオープニング演出である。大当り遊技では、オープニング時間の経過後に、大入賞口23Cを開放するラウンド遊技が予め定めた上限回数を上限として行われる。1回のラウンド遊技は、予め定めた上限個数の遊技球が入球する個数条件、又は予め定めた上限時間が経過する時間条件の成立により終了される。ラウンド遊技において、大入賞口23Cは、所定の開放態様(開放パターン)で開放される。各ラウンド遊技では、ラウンド演出が行われる。大当り遊技では、最終回のラウンド遊技が終了すると、予め定めた時間(以下、エンディング時間と示す)にわたって所定の演出が行われる。例えば、所定の演出は、大当り遊技の終了を認識可能なエンディング演出である。大当り遊技は、エンディング時間の経過に伴って終了される。
遊技機10は、大当り遊技中において、大入賞口23Cへ遊技球を入球させることにより遊技球を獲得することが可能に構成される。そして、遊技機10は、右打ちすることで大入賞口23Cに遊技球を入球することが可能に構成される。このため、大当り遊技中では、大入賞口23Cに遊技球が入球し易いように右打ちすることが推奨される。
遊技機10は、確率変動機能(以下、確変機能と示す)を搭載している。
確率変動機能は、特別図柄の当り抽選において大当りに当選する確率(以下、大当り確率と示す)を変動させるための機能である。つまり、遊技機10は、大当り確率が異なる状態として、確変機能が作動しない低確率状態と、確変機能が作動する高確率状態と、を備える。高確率状態は、低確率状態に比して大当り確率が高い。高確率状態では、大当り確率が低確率状態に比して高まることから、遊技者にとって極めて有利な状態となる。高確率状態は、所謂「確率変動状態(確変状態)」である。低確率状態は、所謂「非確率変動状態(非確変状態)」である。このように、遊技機10は、特別ゲームにおいて大当り図柄が確定停止表示(導出)される大当り確率が異なる状態として、低確率状態(非確率変動状態)と、低確率状態よりも大当り確率が高い高確率状態(確率変動状態)と、を備える。
遊技機10は、入球補助機能を搭載している。
入球補助機能は、第2始動口23Bへの入球率を変動させるための機能である。つまり、遊技機10は、第2始動口23Bへの入球率が異なる状態として、入球補助機能が作動しない低入球率状態と、入球補助機能が作動する高入球率状態と、を備える。高入球率状態は、低入球率状態に比して、遊技球が第2始動口23Bへ入球する確率が高い。高入球率状態は、入球率向上状態に相当する。低入球率状態は、非入球率向上状態に相当する。高入球率状態では、遊技球が第2始動口23Bへ入球する確率が高まり、第2始動口23Bへの遊技球の入球が容易になることから、遊技者にとって有利な状態となる。高入球率状態は、所謂「電サポ状態」である。低入球率状態は、所謂「非電サポ状態」である。このように、遊技機10は、第2始動口23Bへの遊技球の入球率が異なる状態として、低入球率状態(非入球率向上状態)と、低入球率状態よりも第2始動口23Bへの遊技球の入球率が高い高入球率状態(入球率向上状態)と、を備える。
例えば、高入球率状態は、次に説明する3つの制御のうち、任意に選択された1の制御を行うことにより、又は複数の制御を組み合わせて行うことにより実現できる。1つめの制御は、普通ゲームの変動時間を、低入球率状態のときよりも短くする普通図柄の変動時間短縮制御である。2つめの制御は、普通図柄の当り抽選において普通当りに当選する確率(以下、普通当り確率と示す)を、低入球率状態のときよりも高確率に変動させる普通図柄の確率変動制御である。3つめの制御は、1回の普通当り遊技における第2始動口23Bの合計開放時間を、低入球率状態のときよりも長くする開放時間延長制御である。開放時間延長制御は、1回の普通当り遊技における第2始動口23Bの開放回数を低入球率状態のときよりも多くする制御、及び普通当り遊技における第2始動口23Bの1回の開放時間を低入球率状態のときよりも長くする制御のうち、少なくとも一方であるとよい。高入球率状態は、次に説明する4つめの制御を組み合わせて実現してもよい。4つめの制御は、特別ゲームの変動時間(例えば平均の変動時間)を、低入球率状態のときよりも短くする特別図柄の変動時間短縮制御である。特別図柄の変動時間短縮制御を行う場合、高入球率状態は、特別図柄の変動時間短縮状態(時短状態)となり、低入球率状態は、特別図柄の非変動時間短縮状態(非時短状態)となる。
高入球率状態及び低入球率状態では、第1始動口23Aへの入球率が同じである。高入球率状態では、第1始動口23Aよりも第2始動口23Bへ遊技球が入球し易い。つまり、遊技機10は、高入球率状態であるときにおいて、第1始動口23Aよりも第2始動口23Bへ遊技球が入球し易いように構成される。このため、高入球率状態では、第2始動口23Bに遊技球が入球し易いように右打ちすることが推奨される。一方、低入球率状態では、第2始動口23Bへの入球率が高入球率状態に比して低く、第1始動口23Aよりも第2始動口23Bへ遊技球が入球し難い。つまり、遊技機10は、低入球率状態であるときにおいて、第2始動口23Bよりも第1始動口23Aへ遊技球が入球し易いように構成される。このため、低入球率状態では、第1始動口23Aに遊技球が入球し易いように左打ちすることが推奨される。
遊技状態は、確変機能の作動の有無と、入球補助機能の作動の有無と、の組み合わせによって規定される。以下の説明では、低確率状態かつ低入球率状態である遊技状態を「低確低入球率状態」と示し、高確率状態かつ低入球率状態である遊技状態を「高確低入球率状態」と示す。また、低確率状態かつ高入球率状態である遊技状態を「低確高入球率状態」と示し、高確率状態かつ高入球率状態である遊技状態を「高確高入球率状態」と示す。
遊技機10の電気的構成について説明する。
図8に示すように、遊技機10は、複数の制御基板を備える。複数の制御基板は、遊技制御基板(主制御基板)80、演出制御基板(副制御基板)81、枠制御基板82、及び発射制御基板83を含む。複数の制御基板は、施錠装置90を解錠して搭載枠11bを開放しなければアクセス、及び視認できない位置に設けられている。
遊技制御基板80と、演出制御基板81とは、遊技制御基板80から演出制御基板81へ一方向に通信を行うことが可能に接続される。遊技制御基板80は、所定の制御を実行し、演出制御基板81へ制御情報を出力する。例えば、制御情報は、信号、コマンド、又は電文である。演出制御基板81は、遊技制御基板80から入力した制御情報に基づいて所定の制御を実行する。遊技制御基板80と、枠制御基板82とは、双方向に通信を行うことが可能に接続される。遊技制御基板80は、所定の制御を実行し、枠制御基板82へ制御情報を出力する。枠制御基板82は、所定の制御を実行し、遊技制御基板80へ制御情報を出力する。枠制御基板82と、発射制御基板83とは、双方向に通信を行うことが可能に接続される。枠制御基板82は、所定の制御を実行し、発射制御基板83へ制御情報を出力する。発射制御基板83は、枠制御基板82へ制御情報を出力する。
遊技機10の枠制御基板82と、管理ユニット100のCU制御基板120とは、遊技機10に設けられた接続端子板98を介して、双方向に通信を行うことが可能に接続される。枠制御基板82は、所定の制御を実行し、CU制御基板120へ制御情報を出力する。CU制御基板120は、所定の制御を実行し、枠制御基板82へ制御情報を出力する。
遊技機10は、電源ユニット99を機裏側に備える。電源ユニット99は、機外部から電力供給を受けるとともに入力電圧を所定電圧に変換し、演出制御基板81及び枠制御基板82に対して供給する。枠制御基板82に供給された電力は、さらに遊技制御基板80及び発射制御基板83に対して供給される。電源ユニット99は、供給ソレノイド63b、発射ソレノイド66a、各種のセンサ、及びスイッチに対して電力を供給する。電源ユニット99は、メインスイッチ99aを備える。遊技機10は、メインスイッチ99aをオン状態としたまま電源ユニット99に対して電力供給を開始するか、電力供給をした状態のままメインスイッチ99aをオン状態とすることにより、電源投入が可能に構成される。
遊技制御基板80について詳しく説明する。
図9に示すように、遊技制御基板80は、CPU80aと、ROM80bと、RAM80cと、乱数生成回路80dと、を備える。CPU80aは、主制御プログラムを実行することにより、主に、遊技の進行に関する制御を実行する。ROM80bは、主制御プログラム、各種の判定や抽選に用いる判定値、及びテーブルなどを記憶している。一例として、抽選に用いる判定値には、後述する大当り抽選に用いる大当り判定値、及びチャンス抽選に用いるチャンス判定値がある。ROM80bは、複数種類の変動パターンを記憶している。変動パターンは、特別ゲームが開始してから終了するまでの変動時間を特定可能な情報である。変動パターンは、特別ゲームの実行中に行う演出ゲームの変動内容(演出内容)を特定可能な情報である。変動パターンには、大当り変動パターンと、チャンス変動パターンと、はずれ変動パターンと、がある。大当り変動パターンに基づく演出ゲームは、リーチ演出を経て最終的に大当りの図柄組合せが確定停止表示される変動内容となる。チャンス変動パターンは、リーチ演出を経て、又はリーチ演出を経ないで最終的に非大当りの図柄組合せが確定停止表示される変動内容となる。はずれ変動パターンに基づく演出ゲームは、リーチ演出を経て、又はリーチ演出を経ないで最終的に非大当りの図柄組合せが確定停止表示される変動内容となる。
RAM80cは、CPU80aの処理結果に応じて書き換えられる様々な情報を記憶する。例えば、RAM80cが記憶する情報は、フラグ、カウンタ、及びタイマなどである。乱数生成回路80dは、ハードウェア乱数を生成する。遊技制御基板80は、CPU80aによる乱数生成処理によって、ソフトウェア乱数を生成可能に構成されてもよい。
遊技制御基板80は、第1始動センサD11、第2始動センサD12、カウントセンサD13、普通センサD14、及びゲートセンサD15と接続される。CPU80aは、各センサD11~D15が遊技球を検知して出力する各検知信号を入力可能である。遊技制御基板80は、主電波センサD19と接続される。CPU80aは、主電波センサD19が異常な電波として所定の強度を超える電波を検知して出力する電波検知信号を入力可能である。遊技制御基板80は、各表示部21a~21fと接続される。CPU80aは、各表示部21a~21fの表示内容を制御可能である。遊技制御基板80は、各ソレノイドSL1,SL2と接続される。CPU80aは、各ソレノイドSL1,SL2の動作を制御することにより、第2始動口23B、及び大入賞口23Cの開放態様を制御可能である。
演出制御基板81について詳しく説明する。
演出制御基板81は、CPU81aと、ROM81bと、RAM81cと、を備える。CPU81aは、副制御プログラムを実行することにより、演出に関する処理を行う。ROM81bは、副制御プログラム、及び所定の抽選に用いる判定値などを記憶している。ROM81bは、音声演出に用いる音声演出データ、発光演出に用いる発光演出データ、表示演出に用いる表示演出データ、及び可動演出に用いる可動演出データを記憶している。また、ROM81bは、音声報知に用いる音声報知データ、発光報知に用いる発光報知データ、及び表示報知に用いる表示報知データを記憶している。RAM81cは、遊技機10の動作中に書き換えられる様々な情報を記憶する。例えば、RAM81cが記憶する情報は、フラグ、カウンタ、及びタイマなどである。演出制御基板81は、CPU81aによる乱数生成処理によって、ソフトウェア乱数を生成可能に構成される。演出制御基板81は、乱数生成回路を備え、ハードウェア乱数を生成可能であってもよい。
演出制御基板81は、演出音声部12と接続される。CPU81aは、演出音声部12の出力内容を制御可能である。演出制御基板81は、演出発光部14と接続される。CPU81aは、演出発光部14の発光態様を制御可能である。演出制御基板81は、演出表示部19と接続される。CPU81aは、演出表示部19の表示内容を制御可能である。演出制御基板81は、演出可動部91と接続される。CPU81aは、演出可動部91の動作態様を制御可能である。本実施形態では、演出音声部12、演出発光部14、演出表示部19、及び演出可動部91を制御可能なCPU81aが、演出制御手段として機能する。
枠制御基板82について詳しく説明する。
図8に示すように、枠制御基板82は、CPU82a、ROM82b、RAM82c、性能表示モニタ82d、球抜きスイッチ82e、エラー解除スイッチ82f、遊技球クリアスイッチ82g、RAMクリアスイッチ82h、バックアップ電源82j、バックアップ回路82k、及び発射許可回路82mを備える。CPU82aは、枠制御プログラムを実行することにより、主に、搭載枠11bの搭載部品の動作に関する処理を行う。ROM82bは、枠制御プログラムなどを記憶している。RAM82cは、遊技機10の動作中に書き換えられる様々な情報を記憶する。例えば、RAM82cが記憶する情報は、フラグ、カウンタ、及びタイマなどである。
性能表示モニタ82dは、一例として、複数(例えば6個)の7セグを並べた構成とされており、複数(例えば6桁)の数字を表示可能である。性能表示モニタ82dは、所定の文字、及び数字を表示する態様で、所定の報知を実行可能である。一例として、性能表示モニタ82dは、ベース値を表示する。ベース値は、通常遊技時における有効球の総数に対する通常遊技時における賞球の総数(獲得賞球総数)の割合(比率)を示す値である。通常遊技は、低確低入球率状態であって、かつ大当り遊技が行われていないときの遊技である。有効球は、発射部65から発射された遊技球のうち、遊技領域20aへと到達した遊技球である。ベース値は、「通常遊技時における獲得賞球総数÷通常遊技時における有効球総数×100」の計算式によって求められる。性能表示モニタ82dは、遊技球の性能(一例としてベース)に関する情報を表示可能な手段の一例である。
球抜きスイッチ82eは、遊技機10の機内部にある遊技球を機外に排出可能となる状態(以下、球抜き状態と示す)を生起させるために操作される手段の一例である。球抜き状態は、流通機構29から遊技球を排出することが可能となる状態である。球抜きスイッチ82eは、押込み操作がされると球抜き信号を出力する。球抜き信号は、球抜きスイッチ82eの押込み操作がされるとオン状態となり、押込み操作がされていないとオフ状態となる。球抜き信号は、CPU82aに出力される。
エラー解除スイッチ82fは、所定のエラーが設定された場合に、エラーの設定を解除する操作が可能な手段の一例である。エラーの設定は、当該エラーが検知された場合に行われる。エラー解除スイッチ82fは、押込み操作がされるとエラー解除信号を出力する。エラー解除信号は、エラー解除スイッチ82fの押込み操作がされるとオン状態となり、押込み操作がされていないとオフ状態となる。エラー解除信号は、CPU82aに出力される。エラー解除信号は、CPU80aに出力されてもよい。
遊技球クリアスイッチ82gは、RAM82cにデータとして記憶された第2管理球数PB(以下、第2管理球数情報と示す)を0に初期化するために操作される手段の一例である。遊技球クリアスイッチ82gは、押込み操作がされると遊技球クリア信号を出力する。遊技球クリア信号は、遊技球クリアスイッチ82gの押込み操作がされるとオン状態となり、押込み操作がされていないとオフ状態となる。遊技球クリア信号は、CPU82aに出力される。
RAMクリアスイッチ82hは、RAM80cに記憶される情報、及びRAM82cに記憶される情報の初期化(以下、RAMクリアと示す)を行うときに操作される手段の一例である。RAMクリアスイッチ82hは、押込み操作がされるとRAMクリア信号を出力する。RAMクリア信号は、RAMクリアスイッチ82hの押込み操作がされるとオン状態となり、押込み操作がされていないとオフ状態となる。RAMクリア信号は、CPU82aに出力されるとともに、遊技制御基板80(CPU80a)に出力される。
上述したように、枠制御基板82は、施錠装置90を解錠して搭載枠11bを開放しなければアクセス、及び視認できない位置に設けられている。よって、球抜きスイッチ82e、エラー解除スイッチ82f、遊技球クリアスイッチ82g、及びRAMクリアスイッチ82hは、施錠装置90を解錠して搭載枠11bを開放しなければ操作することができない。RAMクリアスイッチ82hは、搭載枠11bを開放することで操作可能な特定操作部の一例である。
バックアップ電源82jは、外部からの電力供給が遮断された状態であっても、RAM82cのほか、遊技制御基板80(RAM80c)に対してバックアップ電力を供給する。以下の説明では、外部からの電力供給が遮断されることを電源断と示す場合がある。RAM80c,82cは、バックアップ電源82jからバックアップ電力の供給を受けることにより、電源断時におけるRAM80c,82cの記憶内容を電源断後にも保持可能である。つまり、遊技機10は、バックアップ機能を搭載する。これに限らず、RAM80c,82cの一方又は両方は、電力供給が停止された状態であっても記憶内容を保持可能な不揮発性メモリであることにより、電源断後にも情報を保持可能であってもよい。
一例として、バックアップ電源82jは、外部からの電力供給によって蓄電する蓄電装置である。バックアップ電源82jは、外部からの電力供給が遮断された状態であっても、少なくとも発射制御基板83(発射制御回路83a)及び発射ソレノイド66aが所定の動作を完了するのに要する所定の時間(以下、供給時間と示す)が経過する迄の間、これらに対してバックアップ電力を供給する。なお、供給時間は、発射制御基板83及び発射ソレノイド66aに供給するために蓄電した電力容量に関連し、当該電力の放出に要する時間であってもよく、所定の回路によって規定される時間であってもよい。
発射制御基板83(発射制御回路83a)及び発射ソレノイド66aは、バックアップ電源82jからバックアップ電力の供給を受けることにより、外部からの電力供給が遮断された後にも所定の動作を実行することができる。発射部65は、通常の発射動作(発射シーケンス)が行われている期間、及び特別な発射動作(空打ちシーケンス)が行われている期間のうち少なくとも一方において、外部からの電力供給が遮断された場合であっても、外部からの電力供給が遮断された後にn回の発射動作を可能に構成される。一例として、n=1であるが、これに限らず、n=2でもよく、n≧3であってもよい。
RAM80cに記憶される情報は、全てバックアップの対象となる。一例として、RAM80cに記憶可能であり、かつバックアップの対象となる情報には、メイン情報がある。メイン情報は、遊技の進行に関する情報である。一例として、メイン情報には、大当り状態(ラウンド遊技の回数を含む)に関する情報、遊技状態に関する情報、賞球に関する情報、保留数に関する情報、普通図柄に関する情報、特別図柄に関する情報、及びエラーに関する情報がある。
RAM82cに記憶される情報は、全てバックアップの対象となる。一例として、RAM82cに記憶可能であり、かつバックアップの対象となる情報には、第2管理球数情報と、遊技情報と、性能情報と、がある。第2管理球数情報は、第2管理球数PBを特定可能な情報である。遊技情報は、遊技の進行状況に応じて遊技制御基板80から通知される情報である。一例として、遊技情報には、始動口入賞の発生、普通入賞の発生、大入賞口入賞の発生、ゲート通過、特別図柄の確定(特別ゲームの終了)、大当りの発生、及び現在の遊技状態などを特定可能な情報がある。性能情報は、ベース値、及び当該ベース値の演算に係る情報である。ベース値の演算に係る情報には、通常遊技時における獲得賞球総数、及び通常遊技時における有効球総数がある。
バックアップ回路82kは、電源ユニット99から供給される電源電圧が規定電圧よりも低下すると電源断検出信号をCPU82aに出力するとともに、遊技制御基板80のCPU80aに出力する。発射許可回路82mは、発射制御基板83に対し、遊技球の発射を許容する発射許可状態にあることを特定可能な信号(以下、発射許可信号と示す)を出力可能である。つまり、発射許可信号は、発射許可状態であるときにオン状態となり、遊技球の発射を禁止する発射禁止状態であるときにオフ状態となる。
発射許可回路82mは、CPU82aが出力する発射停止信号を入力可能に構成される。CPU82aは、第2管理球数PBが0であるときに発射停止信号を出力する。CPU82aは、第2管理球数PBが1以上であるときに発射停止信号を出力しない。つまり、発射停止信号は、第2管理球数PBが0であるときにオン状態となり、第2管理球数PBが1以上であるときにオフ状態となる。発射許可回路82mは、遊技制御基板80(CPU80a)が出力する発射停止信号を入力可能に構成される。CPU80aが出力する発射停止信号については、後述する。
発射許可回路82mは、CPU82aから発射停止信号を入力している場合、発射許可信号を出力しない。発射許可回路82mは、CPU80aから発射停止信号を入力している場合、発射許可信号を出力しない。発射許可回路82mは、CPU82aから発射停止信号を入力しておらず、かつCPU80aから発射停止信号を入力していない場合、発射許可信号を出力する。つまり、発射許可信号は、CPU82aの発射停止信号及びCPU80aの発射停止信号が何れもオフ状態であるときにオン状態となる。
枠制御基板82は、計数操作部18と接続される。CPU82aは、計数操作部18が出力する計数信号を入力可能に構成される。枠制御基板82は、枠電波センサD16、第1扉開放スイッチD17、第2扉開放スイッチD18、ファールセンサD21、供給入口センサD22、供給出口センサD23、入賞通路カウントセンサD25、非入賞通路カウントセンサD26、及び球詰り監視センサD27と接続される。また、枠制御基板82は、搬送入口センサD28、搬送出口センサD29、及びアウトセンサD30と接続される。CPU82aは、これらのセンサ及びスイッチが出力する電波検知信号、第1扉開放信号、第2扉開放信号、ファール信号、供給入口信号、供給出口信号、入賞通路信号、非入賞通路信号、流通検知信号、搬送入口信号、搬送出口信号、及びアウト信号を入力可能に構成される。
枠制御基板82は、報知音声部13と接続される。CPU82aは、報知音声部13の出力内容を制御可能である。枠制御基板82は、第2球数表示部17と接続される。CPU82aは、第2球数表示部17の表示内容を制御可能に構成される。枠制御基板82は、メンテナンス部55と接続される。CPU82aは、メンテナンス部55のメンテナンス動作を制御可能に構成される。枠制御基板82は、搬送モータ52aと接続される。CPU82aは、搬送部52による搬送動作を制御可能に構成される。枠制御基板82は、供給ソレノイド63bと接続される。CPU82aは、供給ソレノイド63bに対する通電を制御することにより、可動片63aを変位させることができる。つまり、CPU82aは、供給部61による遊技球の供給動作を制御可能に構成される。
枠制御基板82は、管理ユニット100と接続される。CPU82aは、CU制御基板120が出力する各種の電文を入力可能に構成される。なお、管理ユニット100が出力する接続信号は、接続端子板98からCPU82aを経由せずに発射許可回路82mへと入力される。
発射制御基板83は、発射部65の動作を制御するための発射制御回路83aを備える。発射制御回路83aは、枠制御基板82から入力する制御信号、センサやスイッチから入力する信号に基づき、発射ソレノイド66aに対して駆動信号を出力する。
発射制御基板83は、タッチセンサD01、発射停止スイッチD02、及びハンドルボリュームD03と接続される。発射制御回路83aは、これらのスイッチやセンサが出力するタッチ信号、ストップ信号、及びボリューム信号を入力可能に構成される。発射制御基板83は、発射ソレノイド66aと接続される。発射制御回路83aが発射ソレノイド66aに対して駆動信号を出力することにより、発射ソレノイド66aが駆動し、発射ハンマー66が遊技球を打撃する。つまり、発射制御基板83は、発射部65による遊技球の発射動作を制御可能に構成される。
発射制御回路83aは、動作判定部、パルスクロック生成部、タイミングパルス生成部、保持回路、及びソレノイド駆動部を有する。動作判定部は、枠制御基板82からの発射許可信号がオン状態であり、発射停止スイッチD02からのストップ信号がオフ状態であり、かつタッチセンサD01からのタッチ信号がオン状態であることで動作可能条件が成立している場合、動作信号をタイミングパルス生成部に出力する。動作判定部は、枠制御基板82からの発射許可信号がオン状態であること、発射停止スイッチD02からのストップ信号がオフ状態であること、かつタッチセンサD01からのタッチ信号がオン状態であることの一部又は全部が満たされていないことにより動作可能条件が成立していない場合、動作信号をタイミングパルス生成部に出力しない。
タイミングパルス生成部は、動作信号を入力している場合、当該動作信号とパルスクロック生成部から入力するパルス信号とを合成し、発射タイミングパルスをソレノイド駆動部に出力する。ソレノイド駆動部は、発射タイミングパルスを入力する毎に、ハンドルボリュームD03から入力するボリューム信号(電圧)に応じた電圧の駆動電流を発射ソレノイド66aへ供給(出力)する。これにより、発射ソレノイド66aは、ハンドルレバー15aの回動操作量に応じた強度で駆動し、遊技球が発射される。詳しくは後述するが、発射制御回路83aは、所定のタイミングで減算基準信号を枠制御基板82へ出力する。保持回路は、動作可能条件が成立しているときに駆動電流が出力される場合、その時点におけるボリューム信号の電圧(電圧値)を保持する。発射制御回路83a(ソレノイド駆動部)は、空打ちシーケンスにおいて、ボリューム信号の電圧値ではなく、保持回路に保持(記憶)された電圧値に応じた電圧の駆動電流を発射ソレノイド66aへ供給する。
枠制御基板82(CPU82a)が実行する処理について説明する。
枠側電源断処理について説明する。
CPU82aは、バックアップ回路82kが出力する電源断検出信号を入力すると、電源断処理を実行する。枠側電源断処理において、CPU82aは、RAM82cのチェックサム値を算出するとともに、算出したチェックサム値をRAM82cに記憶させる。また、CPU82aは、電源断処理が正常に実行されたことを特定可能な情報(以下、バックアップフラグと示す)をRAM82cに記憶させる。その後、CPU82aは、完全に電源断がされるまで待機する。電源断のときにRAM82cに記憶される各種情報は、前述したバックアップ機能によって電源断後にも保持される。
枠側電源投入処理について説明する。
CPU82aは、電源投入に伴って、枠制御基板82への供給電圧がCPU82aの動作に必要な電圧に達して起動すると、枠側球抜き処理を実行する。枠側球抜き処理において、CPU82aは、球抜き状態へ移行するための条件(以下、球抜き移行条件と示す)が成立しているか否かを判定する。
一例として、CPU82aは、第2管理球数情報に示される第2管理球数PBが0であるか否かを特定する。一例として、CPU82aは、操作有効期間が経過する迄の間に、球抜き信号がオン状態となっているか否かに基づき、球抜きスイッチ82eが操作されているか否かを特定する。CPU82aは、電源投入に伴って起動すると、所定の期間にわたって操作有効期間を設定する。つまり、操作有効期間は、電源投入後の所定の期間にわたって設定され得る。操作有効期間は、40msなどのように、実質的に、球抜きスイッチ82eを操作しながら電源投入することを要求する長さであってもよい。これに限らず、操作有効期間は、5000msなどのように、電源投入後に管理者等が球抜きスイッチ82eを操作し得る長さであってもよい。操作有効期間は、タイマ処理等によって計測される期間として設定されることに限定されず、単に電源投入から予め定めた判定タイミングまでの期間として定められてもよい。
CPU82aは、第2管理球数PBが0であり、かつ、球抜きスイッチ82eが操作されている場合に、球抜き移行条件が成立したと判定する。球抜き移行条件には、遊技機10の機内部にある遊技球数を含まない。つまり、球抜き状態は、機内部にある遊技球が0又は所定数未満であっても移行可能である。CPU82aは、第2管理球数PBが0ではない場合、又は、球抜きスイッチ82eが操作されていない場合に、球抜き移行条件が成立していないと判定する。CPU82aは、球抜き移行条件が成立していない場合に、球抜き状態を設定せず、枠側球抜き処理を終了する。
一方、球抜き移行条件が成立している場合に、CPU82aは、球抜き状態であることを特定可能な情報をRAM82cに記憶させる。つまり、CPU82aは、球抜き状態を設定する。このように、球抜き状態は、予め定めた操作有効期間中に、球抜きスイッチ82eが操作されると移行可能である。球抜き状態は、電力供給を遮断しなければ解除できない。球抜き状態へ移行した場合に、CPU82aは、球抜き状態への移行を示す制御情報(以下、球抜き開始コマンドと示す)を遊技制御基板80へ出力する。なお、遊技制御基板80(CPU80a)は、球抜き開始コマンドを演出制御基板81へ出力する。
球抜き状態中、CPU82aは、第1搬送処理を実行する。第1搬送処理は、球抜き状態中に、搬送部52による搬送動作を制御するための処理である。ここで、第1搬送処理について、詳細に説明する。
図10に示すように、第1搬送処理において、CPU82aは、搬送入口センサD28から出力される搬送入口信号の状態、及び搬送出口センサD29から出力され得る搬送出口信号の状態をそれぞれ監視する。CPU82aは、搬送入口信号の状態、及び搬送出口信号の状態に応じて、搬送部52が有する搬送モータ52aの動作を制御する。
一例として、CPU82aは、搬送入口信号及び搬送出口信号が何れもオフ状態である状況において、搬送動作が行われるように搬送モータ52aを作動させる。以下の説明において、単に「搬送モータ52aを作動させる」と示す場合、搬送動作が行われるように搬送モータ52aを作動させることを意味する。例えば、時点T1において、CPU82aは、搬送入口信号及び搬送出口信号が何れもオフ状態である状況から、搬送入口信号がオン状態であり、かつ搬送出口信号がオフ状態である状況に変化した場合に、待機時間を設けずに搬送モータ52aを作動させてもよい。なお、説明の便宜のため、この状況の変化が発生してから搬送モータ52aを作動させるまでの時間を、待機時間t0と示す場合がある。一例として、待機時間t0は、0であるが、0を超える時間が設定されていてもよい。
時点T2において、搬送モータ52aが作動中であり、搬送入口信号がオン状態であり、かつ、搬送出口信号がオフ状態である状況から、搬送入口信号がオン状態であり、かつ、搬送出口信号がオン状態である状況に変化したとする。この場合、CPU82aは、時点T3において、搬送出口信号のオン状態が待機時間t1(一例として120ms)にわたって維持されると、搬送モータ52aを停止させる。時点T4において、搬送モータ52aが停止中であり、搬送入口信号及び搬送出口信号が何れもオン状態である状況から、搬送入口信号がオフ状態であり、かつ搬送出口信号がオン状態である状況に変化したとする。この場合、CPU82aは、搬送モータ52aを停止させたままとする。時点T5において、搬送モータ52aを停止中であり、搬送入口信号がオフ状態であり、かつ搬送出口信号がオン状態である状況から、搬送入口信号及び搬送出口信号が何れもオン状態である状況に変化したとする。この場合、CPU82aは、搬送モータ52aを停止させたままとする。
時点T6において、搬送モータ52aを停止中であり、搬送入口信号及び搬送出口信号が何れもオン状態である状況から、搬送入口信号がオン状態であり、かつ搬送出口信号がオフ状態である状況に変化したとする。この場合、CPU82aは、時点T7において、搬送出口信号のオフ状態が待機時間t2(一例として30ms)にわたって維持されると、搬送モータ52aを作動させる。なお、CPU82aは、搬送出口信号がオフ状態となってから待機時間t2が経過する前に、搬送入口信号がオン状態となってから待機時間t3(一例として200ms)が経過していない場合、当該待機時間が経過してから、搬送モータ52aを作動させる。
時点T8において、搬送モータ52aを作動中であり、搬送入口信号がオン状態であり、かつ搬送出口信号がオフ状態である状況から、搬送入口信号及び搬送出口信号が何れもオフ状態である状況に変化したとする。この場合、CPU82aは、時点T9において、搬送入口信号及び搬送出口信号のオフ状態が待機時間t4(一例として3000ms)にわたって維持されると、搬送モータ52aを停止させる。つまり、CPU82aは、遊技領域20aから回収された遊技球を搬送入口センサD28が検知しないまま規定時間が経過した場合に、搬送モータ52aを停止させるといえる。
時点T9において、CPU82aは、球抜きの完了を示す制御情報(以下、球抜き完了コマンドと示す)を遊技制御基板80に出力する。なお、遊技制御基板80(CPU80a)は、球抜き完了コマンドを演出制御基板81へ出力する。CPU82aは、遊技領域20aから回収された遊技球を搬送入口センサD28が検知しなくなったこと、又は、搬送モータ52aが停止したことに基づいて、球抜きが完了したと特定する。
一例として、待機時間t0~t4は、t0<t2<t1<t3<t4の順に長い。これに限らず、待機時間t0~t4は、上述の具体例とは異なる時間を設定してもよく、その長短関係を変更してもよい。
CPU82aは、電源投入に伴って起動すると、通信チェック処理を実行する。通信チェック処理は、枠側球抜き処理と並行して実行され、枠側電源断処理が実行されるまで実行される。
通信チェック処理において、CPU82aは、遊技制御基板80から起動時情報を入力したか否かを判定する。一例として、起動時情報は、遊技機設置情報である。一例として、遊技機設置情報は、遊技機の種類、CPU80aのID番号、及びCPU80aの製造者などを特定可能な情報である。CPU82aは、起動時情報を正常に入力すると、応答情報を遊技制御基板80に出力する。その後、CPU82aは、起動時情報を入力したことを特定可能な情報(以下、起動時入力フラグと示す)をRAM82cに記憶させる。
CPU82aは、電源投入によって起動してから所定時間ta(一例として3分)が経過するまでの間に起動時情報を入力しない場合、管理遊技機内通信エラーの発生を特定可能なフラグをRAM82cに記憶させる。つまり、CPU82aは、管理遊技機内通信エラーを設定する。
以下の説明において、CPU82aが行う処理におけるエラーについて「設定する」と示す場合、そのエラーを特定可能な情報(一例としてフラグ)をRAM82cに記憶させることを意味する。CPU82aが行う処理におけるエラーについて「設定を解除する」と示す場合、そのエラーを特定可能な情報(一例としてフラグ)をRAM82cから消去させることを意味する。
その後、CPU82aは、起動時情報を入力するまで待機する。CPU82aは、管理遊技機内通信エラーを設定中、遊技制御基板80から起動時情報を正常に入力すると、管理遊技機内通信エラーの設定を解除し、起動時入力フラグをRAM82cに記憶させる。これに限らず、CPU82aは、起動時情報の入力と応答情報の出力が複数回(一例として3回)にわたって成功しなかったとき管理遊技機内通信エラーを設定してもよい。この場合、複数回にわたって入力する起動時情報は、1回目を遊技機設置情報とし、2回目以降には、遊技機設置情報とは異なる情報としてもよい。このように、枠制御基板82は、遊技制御基板80との通信に異常があることを管理遊技機内通信エラーとして検知可能である。
CPU82aは、球抜き状態を設定せずに枠側球抜き処理を終了し、かつ、RAM82cに起動時入力フラグが記憶されている場合に、バックアップされている情報が正常であるか否かを判定する。ここで、CPU82aは、枠側球抜き処理を終了しても、起動時入力フラグが記憶されていない場合には、起動時入力フラグが記憶されるまで待機する。CPU82aは、RAM82cにバックアップフラグが記憶されているか否かを判定する。また、CPU82aは、RAM82cのチェックサム値を算出するとともに、算出したチェックサム値と、枠側電源断処理において算出したチェックサム値とが一致するか否かを判定する。CPU82aは、バックアップフラグが記憶されており、かつチェックサム値が一致する場合に正常と判定する一方、そうではない場合に異常と判定する。バックアップされている情報が異常と判定した場合、CPU82aは、RAM82cに記憶された第2管理球数情報及び遊技情報を初期化する。このとき、CPU82aは、性能情報を初期化しない。その後、CPU82aは、初期化又はバックアップされた第2管理球数情報、遊技情報、及び性能情報に基づいて復帰し、後述する枠側通常処理を実行する。
一方、バックアップされている情報が正常と判定した場合、CPU82aは、遊技球クリア信号がオン状態であるか否かに基づき、遊技球クリアスイッチ82gが操作されているか否かを判定する。CPU82aは、遊技球クリアスイッチ82gが操作されているとき、RAM82cに記憶された第2管理球数情報を初期化する。このとき、CPU82aは、遊技情報及び性能情報を初期化しない。CPU82aは、遊技球クリアスイッチ82gが操作されていないとき、第2管理球数情報を初期化しない。
CPU82aは、RAMクリア信号がオン状態であるか否かに基づき、RAMクリアスイッチ82hが操作されたか否かを判定する。CPU82aは、RAMクリアスイッチ82hが操作されているとき、RAM82cに記憶される遊技情報を初期化する。このとき、CPU82aは、第2管理球数情報及び性能情報を初期化しない。CPU82aは、RAMクリアスイッチ82hが操作されていないとき、遊技情報を初期化しない。つまり、性能情報は、遊技球クリアスイッチ82gの操作に応じて第2管理球数情報が初期化される状況、及びRAMクリアスイッチ82hの操作に応じて遊技情報が初期化される状況の何れであっても初期化されない。その後、CPU82aは、初期化又はバックアップされた第2管理球数情報、遊技情報、及び性能情報に基づいて復帰し、後述する枠側通常処理を実行する。
枠制御基板82の枠側通常処理について説明する。
枠側通常処理のうち遊技情報記憶処理について説明する。
遊技情報生成処理は、遊技制御基板80から入力する遊技情報をRAM82cに記憶する処理である。CPU82aは、遊技状態を特定可能な遊技情報を入力すると、当該遊技情報をRAM82cに記憶させる。一例として、CPU82aは、RAM82cに記憶された遊技情報を参照することにより、大当り遊技中であるか否か、高確率状態であるか否か、及び高入球率状態であるか否かを特定可能である。その他、CPU82aは、各種の遊技情報を入力すると、入力した遊技情報を特定可能な情報を生成し、RAM82cに記憶させる。
枠側通常処理のうち第2搬送処理について説明する。
第2搬送処理は、球抜き状態中以外において、搬送部52による搬送動作を制御するための処理である。第2搬送処理は、上述した第1搬送処理と同様の内容の処理である。
図10に示すように、CPU82aは、時点T2において、搬送入口信号がオン状態であり、かつ、搬送出口信号がオン状態となった場合、当該状態が待機時間t1にわたって維持されると、搬送モータ52aを停止させる。CPU82aは、時点T6において、搬送入口信号がオン状態であり、かつ、搬送出口信号がオフ状態となった場合、当該状態が待機時間t2にわたって維持されると、搬送モータ52aを作動させる。CPU82aは、時点T8において、搬送入口信号がオフ状態であり、かつ、搬送出口信号がオフ状態となった場合、当該状態が待機時間t4にわたって維持されると、搬送モータ52aを停止させる。また、CPU82aは、搬送モータ52aの動作中、搬送入口信号がオフ状態であり、かつ、搬送出口信号がオン状態となった場合、当該状態が所定の待機時間にわたって維持されると、搬送モータ52aを停止させる。
以上のように、CPU82aは、搬送入口信号がオン状態であり、かつ搬送出口信号がオフ状態である状況に変化したことを搬送条件として、搬送モータ52aを作動させる。搬送条件は、搬送入口センサD28が遊技球を検知することを含む。搬送条件は、搬送出口センサD29が遊技球を検知しないことを含む。CPU82aは、予め定めた搬送条件の成立に応じて、発射部65に遊技球を搬送するように、搬送部52を制御する。
枠側通常処理のうち性能情報生成処理について説明する。
性能情報生成処理は、性能情報としてベース値を演算する処理である。CPU82aは、遊技情報を参照し、大当り遊技中ではなく、かつ現在の遊技状態が低確低入球率状態であるか否か(つまり通常遊技時であるか否か)を判定する。通常遊技時である場合、CPU82aは、始動口入賞の発生を特定可能な遊技情報(以下、始動口入賞情報と示す)、又は普通入賞の発生を特定可能な遊技情報(以下、普通入賞情報と示す)を入力すると、通常遊技時における獲得賞球総数を加算する。獲得賞球総数は、性能情報の1つとしてRAM82cに記憶される。CPU82aは、入賞通路信号又は非入賞通路信号を入力すると、通常遊技時における有効球総数を加算する。有効球総数は、性能情報の1つとしてRAM82cに記憶される。CPU82aは、「通常遊技時における獲得賞球総数÷通常遊技時における有効球総数×100」の計算式によって、ベース値を演算する。CPU82aは、1分間毎に区切って獲得賞球総数及び有効球総数を計数し、ベース値の演算を1分毎に行ってもよい。CPU82aは、有効球総数が所定数になる毎に区切って獲得賞球総数を計数し、ベース値の演算を有効球総数が所定数になる毎に行ってもよい。一例として、所定数は、60000球であってもよく、発射部65によって1分当りに発射可能な最大個数(例えば100球)であってもよい。CPU82aは、演算したベース値を特定可能な情報を表示するように、性能表示モニタ82dを制御する。
CPU82aは、性能情報として役物比率及び連続役物比率を演算し、性能表示モニタ82dにおいて表示可能に構成されてもよい。役物比率は、全遊技状態を通した獲得賞球総数に占める、電動役物作動による獲得賞球総数の割合である。電動役物作動による獲得賞球総数とは、普通当り遊技(普通電動役物作動)による第2始動口23Bへの入賞に伴う獲得賞球総数、及び大当り遊技(特別電動役物作動)による大入賞口23Cへの入賞に伴う獲得賞球総数の和である。連続役物比率は、全遊技状態を通した獲得賞球総数に占める、連続役物作動による獲得賞球総数の割合である。連続役物作動による獲得賞球総数とは、大当り遊技による大入賞口23Cへの入賞に伴う獲得賞球総数である。
枠側通常処理のうち第2管理球数情報生成処理について説明する。
第2管理球数情報生成処理は、第2管理球数PBを生成(管理)するための処理である。CPU82aは、遊技制御基板80から獲得賞球数情報を入力すると、当該獲得賞球数情報に応じて賞球を付与する。具体的に、CPU82aは、遊技制御基板80から獲得賞球数情報を入力すると、当該獲得賞球数情報から特定可能な獲得球数Pcを第2管理球数PBに加算する。後述するが、獲得賞球数情報は、所定の入賞口への入賞に伴い、賞球の付与条件が成立すると遊技制御基板80が出力する制御情報であって、当該入賞口に設定された賞球数を特定可能に構成される。
一例として、第1始動口23Aに設定された賞球数は、「4」に定められている。一例として、第2始動口23Bに設定された賞球数は、「4」に定められている。一例として、大入賞口23Cに設定された賞球数は、「15」に定められている。一例として、普通入賞口23Dに設定された賞球数は、「8」に定められている。これに限らず、第1始動口23A、第2始動口23B、大入賞口23C、及び普通入賞口23Dに設定された賞球数は、それぞれ適宜変更してもよい。例えば、第2始動口23Bに設定された賞球数は、「1」に定められていてもよい。
このように、遊技機10は、第1始動口23A、第2始動口23B、大入賞口23C、及び普通入賞口23Dへの入賞に伴い、入賞した入賞口に設定された賞球数が付与されるように構成される。つまり、遊技機10では、第1始動センサD11、第2始動センサD12、カウントセンサD13、及び普通センサD14による検知に伴い、賞球が付与される。第2管理球数情報生成処理は、第1始動センサD11、第2始動センサD12、カウントセンサD13、及び普通センサD14による検知に応じて賞球を付与する賞球付与制御の一例である。本実施形態では、第1始動センサD11、第2始動センサD12、カウントセンサD13、及び普通センサD14による検知に応じて賞球を付与する第2管理球数情報生成処理を実行可能なCPU82aが、賞球制御手段として機能する。以上のように、CPU82aは、第1始動センサD11、第2始動センサD12、カウントセンサD13、及び普通センサD14による検知に応じて第2管理球数PBを増加させる。
CPU82aは、CU制御基板120から貸出情報を入力すると、貸出情報に示される貸出球数(貸し玉数Pb)を第2管理球数PBに加算する。つまり、CPU82aは、払出操作部112の操作に応じて第2管理球数PBを増加させる。
CPU82aは、ファールセンサD21が出力するファール信号に基づき、1球の遊技球がファール球として回収されたこと検知すると、第2管理球数PBを加算する。つまり、CPU82aは、ファールセンサD21による検知に応じて第2管理球数PBを増加させる。一例として、CPU82aは、ファール信号がオフ状態→オン状態→オフ状態のように遷移するとき、1球の遊技球がファール球として回収されたことを検知する。
CPU82aは、供給出口センサD23が出力する供給出口信号に基づき、1球の遊技球が発射部65へ供給されたことを検知すると、第2管理球数PBを1減算する。換言すれば、CPU82aは、供給出口センサD23による検知に応じて遊技領域20aに向けて遊技球が発射されたことを検知すると、第2管理球数PBを1減算する。一例として、CPU82aは、供給出口信号がオフ状態→オン状態→オフ状態のように遷移するとき、1球の遊技球が供給されたことを検知する。これにより、電磁的に管理する遊技球(第2管理球数PB)が実球に変換される。このように、CPU82aは、供給出口センサD23による検知に応じて第2管理球数PBを減少させる。
CPU82aは、供給出口センサD23による検知に代えて、発射ソレノイド66aの駆動により第2管理球数PBを減算してもよく、打出通路20cにセンサを設け、当該センサにより発射部65から発射された遊技球を検知したときに第2管理球数PBを減算する構成であってもよい。このように、第2管理球数PBは、発射部65による発射動作、及び、供給部61による供給動作のうち少なくとも一方の動作に関連して減算される。つまり、CPU82aは、遊技球の発射に応じて第2管理球数PBを減少させる。このように、遊技機10では、遊技球が発射されたことによる遊技者の持ち球数の減少が生じる場合がある。なお、第2管理球数情報生成処理が実行されるときには、球抜きスイッチ82eが操作されても、操作有効期間外であることから、球抜き状態へ移行しない。
第2管理球数情報生成処理は、枠側通常処理として実行される一方、球抜き状態では実行され得ない。つまり、球抜き状態である場合に、所定の入賞口へ遊技球が入球したとしても、加算されるべき賞球が第2管理球数PBに加算されない。
CPU82aは、計数可能状態であるとき、計数操作部18から計数信号を入力すると、計数球数を特定可能な計数情報を管理ユニット100に出力するとともに、第2管理球数PBから計数球数を減算する。つまり、CPU82aは、計数操作部18の操作に応じて第2管理球数PBを減少させる。CPU82aは、第2管理球数PBを減算してから計数情報を出力してもよく、計数情報を出力してから第2管理球数PBを減算してもよい。一例として、計数可能状態は、必要な電力が供給されており、かつ第2管理球数PBが0ではない状態である。CPU82aは、計数可能状態であるとき、計数報知部18aが点灯するように、計数報知部18aに内蔵された発光体を制御する。持ち球(第2管理球数PB)の管理は、計数情報を管理ユニット100へ出力することにより、遊技機10から管理ユニット100へ移管される。上述のように、第2管理球数情報生成処理は、枠側通常処理として実行される一方、球抜き状態では実行され得ない。つまり、球抜き状態であるときには、計数操作部18の操作が無効である。第2管理球数情報生成処理は、遊技者の持ち球数を管理する持ち球数管理制御の一例である。なお、CPU82aは、第2管理球数PBが0であるときに発射許可回路82mに発射停止信号を出力する。CPU82aは、第2管理球数PBが0ではないときに発射許可回路82mに発射停止信号を出力しない。
CPU82aは、加算又は減算した更新後の第2管理球数PBを特定可能な情報を表示するように、第2球数表示部17を制御する。第2球数表示部17は、枠制御基板82において設定(検知)したエラーを特定可能な情報を表示可能な装置として兼用されてもよい。
以上のように、CPU82aは、遊技者の持ち球数を管理する第2管理球数情報生成処理を実行可能である。第2管理球数情報生成処理には、賞球の付与に応じて遊技者の持ち球数を増加させる制御と、遊技球の発射に応じて遊技者の持ち球数を減少させる制御と、が含まれる。また、第2管理球数情報生成処理には、払出操作部112の操作に応じて遊技者の持ち球数を増加させる制御と、計数操作部18の操作に応じて遊技者の持ち球数を減少させる制御と、が含まれる。本実施形態では、遊技者の持ち球数を管理する第2管理球数情報生成処理を実行可能なCPU82aが、持ち球数管理制御手段として機能する。
枠側通常処理のうち最大差数情報生成処理について説明する。
最大差数情報生成処理は、最大差数SCを生成(計数)するための処理である。最大差数SCは、RAM82cに記憶される。一例として、最大差数SCは、電源供給が開始されてから付与された賞球の数と、電源供給が開始されてからの有効球の数と、に基づいて生成(計数)される情報である。CPU82aは、遊技制御基板80から獲得賞球数情報を入力すると、当該獲得賞球数情報から特定可能な獲得球数Pcを最大差数SCに加算する。因みに、CPU82aは、遊技制御基板80から獲得賞球数情報を入力した場合、第2管理球数情報生成処理を実行した後に、最大差数情報生成処理を実行する。つまり、CPU82aは、賞球の付与に応じて最大差数SCを増加させる。
CPU82aは、アウトセンサD30からアウト信号を入力すると、最大差数SCを1減算し得る。つまり、CPU82aは、アウトセンサD30による検知に応じて最大差数SCを減少させ得る。CPU82aは、アウトセンサD30からアウト信号を入力したときにおいて、最大差数SCが0である場合に最大差数SCから1減算しない。一方、CPU82aは、アウトセンサD30からアウト信号を入力したときにおいて、最大差数SCが1以上である場合に最大差数SCから1減算する。
最大差数SCを増加又は減少させた場合に、CPU82aは、増加又は減少した後の最大差数SCを特定可能な制御情報(以下、最大差数コマンドと示す)を遊技制御基板80へ出力する。なお、遊技制御基板80(CPU80a)は、最大差数コマンドを演出制御基板81へ出力する。
CPU82aは、電力供給が開始したときに最大差数SCを初期化(一例として0)する。CPU82aは、バックアップされている情報が正常であるか否かにかかわらず最大差数SCを初期化する。また、CPU82aは、遊技球クリアスイッチ82g又はRAMクリアスイッチ82hが操作されているかにかかわらず最大差数SCを初期化する。つまり、最大差数SCは、電源供給が遮断された後に電力供給が開始されたことに伴って初期化される。
例えば、電源供給が開始された後、最大差数SCが0であるときに発射部65から1球発射された場合において、遊技球が、第1始動口23A、第2始動口23B、大入賞口23C、及び普通入賞口23Dの何れにも入賞せずに遊技領域20aから排出され、アウトセンサD30によって遊技球が検知されると、最大差数SCは0となる。例えば、電源供給が開始された後、最大差数SCが0であるときに発射部65から1球発射された場合において、遊技球が第1始動口23Aに入賞し、第1始動センサD11が遊技球を検知すると、最大差数SCは4となる。その後、アウトセンサD30によって遊技球が検知されると、最大差数SCは3となる。
例えば、最大差数SCが94999であるときに第1始動センサD11が遊技球を検知すると、最大差数SCは95003となる。例えば、最大差数SCが94999であるときに第2始動センサD12が遊技球を検知すると、最大差数SCは95003となる。例えば、最大差数SCが94999であるときにカウントセンサD13が遊技球を検知すると、最大差数SCは95014となる。例えば、最大差数SCが94999であるときに普通センサD14が遊技球を検知すると、最大差数SCは95007となる。
以上のように、最大差数SCは、電力供給が開始してから電力供給が遮断されるまでの所定期間Saにおいて、付与された賞球の数と、アウト球の数と、に基づいて生成(計数)される情報である。換言すれば、最大差数SCは、所定期間Sa内において付与された賞球の数と、所定期間Sa内において遊技領域20aから排出されたアウト球の数と、に基づいて生成(計数)される情報である。最大差数SCは、特定値の一例である。
枠側通常処理のうち枠側エラー設定処理について説明する。
枠側エラー設定処理は、エラーを設定する処理である。一例として、枠側エラー設定処理において、枠制御基板82(CPU82a)が検出可能なエラーは、枠不正電波検知エラー、管理遊技機内通信エラー、及び扉開放エラーがある。
枠不正電波検知エラーは、異常な電波を所定回数k1(一例として10回)検知したことを検知条件とする。CPU82aは、異常な電波が発生したことを枠不正電波検知エラーとして検知する。CPU82aは、枠電波センサD16から電波検知信号を入力すると、枠電波検知回数を加算する。具体的に、CPU82aは、電波検知信号がオフ状態→オン状態のように遷移すると、枠電波検知回数に1加算する。CPU82aは、更新した枠電波検知回数を特定可能な情報をRAM82cに記憶させる。CPU82aは、枠電波検知回数が所定回数k1に達した場合、枠不正電波検知エラーを設定する。所定回数k1は、10回であることに限らない。2回~9回のうち何れかであってもよく、11回以上であってもよい。所定回数k1は、1回であってもよいが、複数回であることが好ましい。
枠不正電波検知エラーが設定される状況は、電波を用いた不正(ゴト行為)が行われている可能性が高い状況である。枠不正電波検知エラーは、電源復帰を解除条件とする。CPU82aは、枠不正電波検知エラーの設定を電力供給が遮断するまで解除しない。つまり、枠不正電波検知エラーの設定は、電源復帰以外に解除する方法がない。例えば、枠不正電波検知エラーの設定は、エラー解除スイッチ82fの押込み操作がされても解除されない。例えば、枠不正電波検知エラーの設定は、枠電波センサD16が異常な電波を検知しなくなったとしても解除されない。つまり、枠不正電波検知エラーの設定は、枠不正電波検知エラーが設定されることとなる原因が解消されても解除されない。
CPU82aは、電源断を経て電源投入されると、枠不正電波検知エラーの設定を解除する。CPU82aは、電源断時に枠不正電波検知エラーの設定を解除してもよく、電源投入時に枠不正電波検知エラーの設定を解除してもよい。また、CPU82aは、電源断を経て電源投入されると、RAM82cに記憶されている枠電波検知回数を初期化する。枠不正電波検知エラーは、球抜き状態中以外を確認区間として検出される。つまり、枠不正電波検知エラーは、球抜き状態中に設定されない。枠不正電波検知エラーは、電波検知エラーの一例である。
管理遊技機内通信エラーは、枠制御基板82と遊技制御基板80との通信が正常に行われないことを検知条件とする。CPU82aは、上述した通信チェック処理において、管理遊技機内通信エラーを検知可能である。CPU82aは、電源投入によって起動してから所定時間ta(一例として3分)が経過するまでの間に起動時情報を入力しない場合、遊技制御基板80との通信が正常に行われないことを特定する。具体的に、CPU82aは、電源投入によって起動した後、起動時情報を入力するまで、電源投入されてからの起動後時間を計測する。CPU82aは、起動時情報を入力すると、起動後時間の計測を終了する。CPU82aは、起動後時間が所定時間taに達した場合、管理遊技機内通信エラーを設定する。
管理遊技機内通信エラーは、通信が正常に行われることを解除条件とする。CPU82aは、起動時情報を入力すると、管理遊技機内通信エラーの設定を解除する。つまり、管理遊技機内通信エラーの設定は、管理遊技機内通信エラーが設定されることとなる原因が解消されると解除される。管理遊技機内通信エラーは、球抜き状態中及び球抜き状態中以外の何れも確認区間として検出される。一例として、管理遊技機内通信エラーは、電源が投入されてから、電源が遮断されるまで、常時、検出される。
扉開放エラーは、搭載枠11b及び保護枠11cの何れかの開放を検知したことを検知条件とする。CPU82aは、第1扉開放スイッチD17が保護枠11cが開放されたことを検知した場合に、扉開放エラーを設定する。CPU82aは、第2扉開放スイッチD18が搭載枠11bが開放されたことを検知した場合に、扉開放エラーを設定する。
扉開放エラーは、搭載枠11b及び保護枠11cの両方の開放を検知していないことを解除条件とする。CPU82aは、第1扉開放スイッチD17が保護枠11cが開放されたことを検知しておらず、かつ、第2扉開放スイッチD18が搭載枠11bが開放されたことを検知していない場合に、扉開放エラーの設定を解除する。一例として、扉開放エラーは、球抜き状態中以外を確認区間として検出される。つまり、扉開放エラーは、球抜き状態中に設定されない。
CPU82aは、エラーを設定した場合、又は、エラーの設定を解除した場合、枠エラーコマンドを遊技制御基板80に出力する。枠エラーコマンドには、エラーが設定されたことを特定可能な制御コマンド(以下、枠エラー設定コマンドと示す)と、エラーの設定が解除されたことを特定可能な制御コマンド(以下、枠エラー解除コマンドと示す)と、がある。枠エラー設定コマンドは、設定されたエラーの種類を特定可能な制御コマンドでもある。枠エラー解除コマンドは、設定が解除されたエラーの種類を特定可能な制御コマンドでもある。なお、遊技制御基板80(CPU80a)は、枠エラーコマンドを演出制御基板81へ出力する。
枠側通常処理のうち枠側エラー報知処理について説明する。
枠側エラー報知処理は、遊技機10においてエラーが検出(設定)された場合に、所定の報知態様にて検出(設定)されたエラーを報知させる処理である。なお、遊技機10において検出されるエラーには、上述した、枠不正電波検知エラー、管理遊技機内通信エラー、及び扉開放エラーの他に、遊技制御基板80(CPU80a)が検出可能なエラーが含まれる。遊技制御基板80(CPU80a)が検出可能なエラーは、後述する。
CPU82aは、遊技機10で設定されているエラーの報知を実行するように性能表示モニタ82dを制御する。CPU82aは、設定されたエラーに応じて当該エラーの報知を実行させる。例えば、CPU82aは、枠不正電波検知エラー報知を、枠不正電波検知エラーの設定に応じて実行させる。
一例として、CPU82aは、エラーを設定している場合に、当該設定中であるエラーを特定可能な情報の一例であるエラーコードを表示するように、性能表示モニタ82dを制御する。エラーコードは、エラーに固有の情報である。一例として、枠不正電波検知エラー報知では[E10]、管理遊技機内通信エラー報知では[E15]、扉開放エラー報知では[E19]が性能表示モニタ82dにおいて表示される。
一例として、球抜き状態には、エラーコードとして[E00]が表示される。球抜き状態は、厳密にはエラーではないが、遊技機10の管理者等に認識させるべき事象であるため、エラーの1つと見做して報知を行う。これに限らず、性能表示モニタ82dに表示可能なエラーコードは、球抜き状態を示すエラーコードを含まなくてもよい。
CPU82aは、エラーコードとベース値(性能情報)とを交互に表示するように、性能表示モニタ82dを制御する。CPU82aは、複数種類のエラーが設定されている場合に、設定されているエラーの報知の中で優先度が最も高いエラーコードとベース値とを交互に表示させる。一例として、複数種類のエラーが設定されている場合の優先度は、「枠不正電波検知エラー>管理遊技機内通信エラー>扉開放エラー」のとなっている。
CPU82aは、エラーの設定が解除されると、当該設定が解除されたエラーを示すエラーコードの表示を終了するように、性能表示モニタ82dを制御する。一例として、CPU82aは、エラーの設定を解除した場合に、当該設定を解除したエラーのエラーコードの表示を終了するように、性能表示モニタ82dを制御する。
このように、性能表示モニタ82dでは、設定されたエラーに応じてエラーの報知が実行される。つまり、性能表示モニタ82dでは、エラーが設定された場合にエラーの報知が開始され、エラーの設定が解除された場合にエラーの報知が終了する。そして、性能表示モニタ82dにおいて報知されるエラーコードは、エラーに固有の情報である。つまり、性能表示モニタ82dにおいて報知可能な複数種類のエラーの報知態様は、それぞれ異なる。
以上のように、CPU82aは、枠側エラー設定処理において、枠電波センサD16による検知に応じて枠不正電波検知エラーを設定することが可能である。そして、CPU82aは、枠側エラー設定処理において枠不正電波検知エラーを設定したとき、枠側エラー報知処理において枠不正電波検知エラー報知を実行するように性能表示モニタ82dを制御する。枠側エラー設定処理は、枠不正電波検知エラーに関する制御である電波検知エラー制御の一例である。本実施形態では、枠電波センサD16による検知に応じて枠不正電波検知エラーに関する電波検知エラー制御を実行可能なCPU82aが、電波検知エラー制御手段として機能する。
CPU82aは、枠側エラー設定処理において、遊技制御基板80からの起動時情報に応じて管理遊技機内通信エラーを設定することが可能である。そして、CPU82aは、枠側エラー設定処理において管理遊技機内通信エラーを設定したとき、枠側エラー報知処理において管理遊技機内通信エラー報知を実行するように性能表示モニタ82dを制御する。
CPU82aは、枠側エラー設定処理において、第1扉開放スイッチD17及び第2扉開放スイッチD18による検知に応じて扉開放エラーを設定することが可能である。そして、CPU82aは、枠側エラー設定処理において扉開放エラーを設定したとき、枠側エラー報知処理において扉開放エラー報知を実行するように性能表示モニタ82dを制御する。枠側エラー設定処理は、扉開放エラーに関する制御である扉開放エラー制御の一例である。本実施形態では、第1扉開放スイッチD17及び第2扉開放スイッチD18による検知に応じて扉開放エラーに関する扉開放エラー制御を実行可能なCPU82aが、扉開放エラー制御手段として機能する。
次に、遊技制御基板80(CPU80a)が行う各種の処理について説明する。
盤側電源断処理について説明する。
CPU80aは、枠制御基板82(バックアップ回路82k)から電源断検出信号を入力すると、電源断処理を実行する。盤側電源断処理において、CPU80aは、発射停止信号を枠制御基板82へ出力する。CPU80aは、RAM80cのチェックサム値を算出するとともに、算出したチェックサム値をRAM80cに記憶させる。また、CPU80aは、電源断処理が正常に実行されたことを特定可能な情報(以下、バックアップフラグと示す)をRAM80cに記憶させる。その後、CPU80aは、完全に電源断がされるまで待機する。電源断のときにRAM80cに記憶される各種情報は、前述したバックアップ機能によって電源断後にも保持される。
盤側電源投入処理について説明する。
CPU80aは、電源投入に伴って、遊技制御基板80への供給電圧がCPU80aの動作に必要な電圧に達して起動すると、タイマ割込み処理を禁止する。続けて、CPU80aは、通信確認処理を実行する。
通信確認処理において、CPU80aは、起動時情報を枠制御基板82へ出力する。CPU80aは、起動時情報を出力してから応答情報を入力することなく所定時間tb(一例として108ms)が経過すると、起動時情報を枠制御基板82へ再出力する。以降、CPU80aは、枠制御基板82から応答情報を入力しない場合、所定時間tbが経過するごとに起動時情報を枠制御基板82へ出力する。複数回にわたって出力する場合の起動時情報は、同じ情報であってもよく、出力回数を特定可能なように異なる情報であってもよい。
CPU80aは、起動時情報を枠制御基板82へ出力するごとに、起動時情報の出力回数を特定可能な情報(以下、起動出力回数と示す)に1加算してRAM80cに記憶させる。CPU80aは、応答情報を入力すると、起動出力回数を初期化する。CPU80aは、起動出力回数が規定回数(一例として10回)に達すると通信回線断エラーを検知し、通信回線断エラーの発生を特定可能な情報をRAM80cに記憶させる。つまり、CPU80aは、通信回線断エラーを設定する。CPU80aは、通信回線断エラーを設定すると、通信回線断エラーの発生を特定可能な制御情報(以下、通信回線断エラーコマンドと示す)を演出制御基板81へ出力する。その後、CPU80aは、電源断がされるまで待機する。一方、CPU80aは、起動時情報に対する応答情報を入力すると、通信回線が正常であると判定する。この場合に、CPU80aは、起動時情報に対する応答情報を入力したことを特定可能な情報(以下、起動時応答入力フラグと示す)をRAM80cに記憶させる。
CPU80aは、電源投入に伴って起動すると、盤側球抜き処理を実行する。盤側球抜き処理は、通信確認処理と並行して実行される。
盤側球抜き処理において、CPU80aは、枠制御基板82から球抜き開始コマンドを入力したか否かを判定する。球抜き開始コマンドを入力していない場合、CPU80aは、球抜き状態を設定せずに、盤側球抜き処理を終了する。この場合には、球抜き処理の終了後に、通信確認処理が継続されている可能性がある。球抜き開始コマンドを入力した場合、CPU80aは、球抜き状態を検知し、球抜き状態の発生を特定可能な情報をRAM80cに記憶させる。つまり、CPU80aは、球抜き状態を設定する。CPU80aは、球抜き状態を設定すると、球抜き状態への移行を特定可能な制御情報として、球抜き開始コマンドを演出制御基板81へ出力する。その後、CPU80aは、電源断がされるまで待機する。待機中、CPU80aは、球抜き完了コマンドを入力した場合、球抜きの完了を特定可能な制御情報(以下、球抜き完了コマンドと示す)を演出制御基板81へ出力する。このように、通信回線断エラーは、球抜き状態である期間、及び球抜き状態ではない期間の両方を確認区間として検知され得る。
CPU80aは、球抜き状態を設定せずに盤側球抜き処理を終了し、かつ、RAM80cに起動時応答入力フラグが記憶されている場合に、バックアップされている情報が正常であるか否かを判定する。ここで、CPU80aは、盤側球抜き処理を終了しても、起動時応答入力フラグが記憶されていない場合には、起動時応答入力フラグが記憶されるまで待機する。CPU80aは、RAM80cにバックアップフラグが記憶されているか否かを判定する。CPU80aは、RAM80cのチェックサム値を算出するとともに、算出したチェックサム値と、盤側電源断処理において算出したチェックサム値とが一致するか否かを判定する。CPU80aは、バックアップフラグが記憶されており、かつ、チェックサム値が一致する場合に正常と判定する一方、そうではない場合に異常と判定する。バックアップされた情報が異常と判定された場合、CPU80aは、RAM80cに記憶されるメイン情報を初期化する。CPU80aは、各種の情報が初期化されたことを特定可能な制御コマンド(以下、初期化コマンドと示す)を演出制御基板81へ出力する。その後、CPU80aは、盤側電源投入処理を終了する。
バックアップされた情報を正常と判定した場合、CPU80aは、枠制御基板82(RAMクリアスイッチ82h)からRAMクリア信号を入力しているか否かを判定する。RAMクリア信号を入力している場合、CPU80aは、RAM80cに記憶されているメイン情報を初期化する。この場合、CPU80aは、初期化コマンドを演出制御基板81へ出力する。一方、RAMクリア信号を入力していない場合、CPU80aは、バックアップされたメイン情報に基づいて復帰することを特定可能な制御コマンド(以下、復電コマンドと示す)を演出制御基板81へ出力する。その後、CPU80aは、盤側電源投入処理を終了する。
CPU80aは、盤側電源投入処理を終了すると、タイマ割込み処理を許可する。つまり、CPU80aは、遊技を進行させるための処理(以下、盤側通常処理と示す)を実行可能となる。盤側通常処理は、メイン情報が初期化されておれば、初期化後のメイン情報に基づいて実行される。つまり、CPU80aは、第1特別保留数及び第2特別保留数が何れも0であり、第1特別ゲーム及び第2特別ゲームが何れも実行中ではなく、大当り遊技も付与されていない状態に基づいて、盤側通常処理に含まれる各種処理を実行する。また、CPU80aは、低確低入球率状態に制御する。盤側通常処理は、メイン情報が初期化されていなければ、バックアップされているメイン情報に基づいて実行される。つまり、CPU80aは、第1特別保留数及び第2特別保留数が電源断時の保留数であり、第1特別ゲーム及び第2特別ゲームの何れかが実行されておれば当該特別ゲームを実行させる処理へ復帰し、大当り遊技を付与中であれば、大当り遊技を付与する処理へ復帰する。また、CPU80aは、電源断時の遊技状態に制御する。
CPU80aは、所定の制御周期(一例として4ms)毎に行うタイマ割込み処理として、特別図柄入力処理、特別図柄開始処理、普通図柄入力処理、普通図柄開始処理、入賞処理、及び規定数達成処理などを盤側通常処理として実行する。
盤側通常処理のうち特別図柄入力処理について説明する。
CPU80aは、第1始動センサD11から入賞球検知信号を入力したか否かに基づいて、遊技球が第1始動口23Aへ入球したか否かを判定する。遊技球が第1始動口23Aへ入球した場合、CPU80aは、RAM80cに記憶される第1保留数が上限数(一例として4)未満であるか否かを判定する。第1保留数が上限数未満である場合、CPU80aは、第1保留数を1加算して更新する。続けて、CPU80aは、更新後の第1保留数を特定可能な情報を表示するように、第1保留表示部21cを制御する。また、CPU80aは、更新後の第1保留数を特定可能な制御コマンド(以下、第1保留数コマンドと示す)を演出制御基板81に出力する。このように、第1特別ゲームの保留条件は、第1保留数が上限数未満であるとき、遊技球が第1始動センサD11によって検知されると成立する。
次に、CPU80aは、乱数生成回路80dが生成する乱数を取得し、当該取得した乱数に基づく乱数情報をRAM80cに記憶させる。例えば、乱数は、特別図柄の当り抽選に用いる当り乱数、当り図柄の決定に用いる当り図柄乱数、及び変動パターンの決定に用いる変動パターン乱数などである。CPU80aは、第1特別ゲーム用の乱数情報であること、及び乱数情報の記憶順序を特定可能となるように、乱数情報を記憶させる。乱数情報は、取得した乱数そのものであってもよく、乱数を所定の手法により加工した情報であってもよい。遊技機10は、第1特別ゲームに用いる乱数情報をRAM80cに記憶させておくことで、当該第1特別ゲームの開始条件が成立するまで、その実行を保留することができる。
CPU80aは、第1保留数が上限数未満である場合に、第1始動センサD11が遊技球を検知したことによって第1特別ゲームの実行を保留する。一方、CPU80aは、第1保留数が上限数である場合に、第1始動センサD11が遊技球を検知したとしても第1特別ゲームの実行を保留しない。つまり、遊技機10では、第1始動センサD11が遊技球を検知したことによって、第1特別ゲームの実行が保留される場合と、第1特別ゲームの実行が保留されない場合と、がある。このように、遊技機10は、第1始動センサD11による検知に応じて特別ゲームの実行が保留されうるように構成される。なお、CPU80aは、大当り遊技中及び非大当り遊技中の何れにおいても、第1始動センサD11による検知に応じて第1特別ゲームの実行を保留可能である。特別図柄入力処理は、第1始動センサD11による検知に応じて特別ゲームの実行を保留するゲーム保留制御の一例である。本実施形態では、第1始動センサD11による検知に応じて特別ゲームの実行を保留する特別図柄入力処理を実行可能なCPU80aが、ゲーム保留制御手段として機能する。
CPU80aは、第1特別ゲーム用の乱数情報をRAM80cに記憶させた場合、遊技球が第1始動口23Aへ入球していない場合、及び第1保留数が上限数未満ではない場合、第2始動センサD12から入賞球検知信号を入力したか否かに基づいて、遊技球が第2始動口23Bへ入球したか否かを判定する。遊技球が第2始動口23Bへ入球している場合、CPU80aは、RAM80cに記憶される第2保留数が上限数(一例として4)未満であるか否かを判定する。第2保留数が上限数未満である場合、CPU80aは、第2保留数を1加算して更新する。続けて、CPU80aは、更新後の第2保留数を特定可能な情報を表示するように、第2保留表示部21dを制御する。また、CPU80aは、更新後の第2保留数を特定可能な制御コマンド(以下、第2保留数コマンドと示す)を演出制御基板81に出力する。このように、第2特別ゲームの保留条件は、第2保留数が上限数未満であるとき、遊技球が第2始動センサD12によって検知されると成立する。
次に、CPU80aは、遊技制御基板80内で生成している乱数を取得し、当該取得した乱数に基づく乱数情報をRAM80cに記憶させる。CPU80aは、第2特別ゲームに用いる乱数情報であること、及び乱数情報の記憶順序を特定可能となるように、乱数情報を記憶させる。遊技機10は、第2特別ゲームに用いる乱数情報をRAM80cに記憶させておくことで、当該第2特別ゲームの開始条件が成立するまで、その実行を保留することができる。
CPU80aは、第2保留数が上限数未満である場合に、第2始動センサD12が遊技球を検知したことによって第2特別ゲームの実行を保留する。一方、CPU80aは、第2保留数が上限数である場合に、第2始動センサD12が遊技球を検知したとしても第2特別ゲームの実行を保留しない。つまり、遊技機10では、第2始動センサD12が遊技球を検知したことによって、第2特別ゲームの実行が保留される場合と、第2特別ゲームの実行が保留されない場合と、がある。このように、遊技機10は、第2始動センサD12による検知に応じて特別ゲームの実行が保留されうるように構成される。なお、CPU80aは、大当り遊技中及び非大当り遊技中の何れにおいても、第2始動センサD12による検知に応じて第2特別ゲームの実行を保留可能である。特別図柄入力処理は、第2始動センサD12による検知に応じて特別ゲームの実行を保留するゲーム保留制御の一例である。本実施形態では、第2始動センサD12による検知に応じて特別ゲームの実行を保留する特別図柄入力処理を実行可能なCPU80aが、ゲーム保留制御手段として機能する。第2特別ゲーム用の乱数情報をRAM80cに記憶させた場合、遊技球が第2始動口23Bへ入球していない場合、及び第2保留数が上限数未満ではない場合、CPU80aは、特別図柄入力処理を終了する。
盤側通常処理のうち特別図柄開始処理について説明する。
最初に、CPU80aは、特別ゲームの開始条件が成立しているか否かを判定する。CPU80aは、大当り遊技中ではなく、かつ特別ゲームの実行中ではない場合に肯定と判定する一方、大当り遊技中又は特別ゲームの実行中である場合に否定と判定する。特別ゲームの開始条件が成立していない場合、CPU80aは、特別図柄開始処理を終了する。特別ゲームの開始条件が成立している場合、CPU80aは、第2保留数が0よりも大きいか否かを判定する。第2保留数が0である場合、CPU80aは、第1保留数が0よりも大きいか否かを判定する。第1保留数が0である場合、CPU80aは、特別図柄開始処理を終了する。
第1保留数が0よりも大きい場合、CPU80aは、第1特別ゲームを実行させるための処理を行う。具体的に、CPU80aは、第1保留数を1減算して更新する。CPU80aは、減算後の第1保留数を特定可能な情報を表示するように、第1保留表示部21cを制御する。CPU80aは、第1特別ゲーム用の乱数情報のうち、最先に記憶された乱数情報をRAM80cから取得する。CPU80aは、取得した乱数情報から特定される当り乱数及び大当り判定値を用いて、特別図柄の当り抽選として、大当りに当選とするか否かの大当り抽選(大当り判定)を行う。CPU80aは、現在の確率状態(確変機能の作動の有無)に応じた大当り確率で大当り抽選を行う。
大当りに当選した場合、CPU80aは、大当り変動処理を行う。大当り変動処理において、CPU80aは、乱数情報から特定可能な当り図柄乱数を用いて、大当り図柄抽選を行い、第1特別ゲームにおいて確定停止表示させる大当り図柄を決定する。CPU80aは、乱数情報から特定可能な変動パターン乱数を用いて変動パターン決定抽選を行い、複数ある大当り変動パターンの中から変動パターンを決定する。その後、CPU80aは、特別図柄開始処理を終了する。
大当りに当選しなかった場合、CPU80aは、取得した乱数情報から特定される当り乱数及びチャンス判定値を用いて、チャンス抽選を行う。一例として、チャンス抽選に用いられる乱数情報は、大当り抽選に用いられる乱数情報と同じである。チャンス判定値は、大当り抽選及びチャンス抽選において用いられる乱数情報が取り得る範囲内の値の中でも、大当り判定値として定められた値とは異なる。これに限らず、CPU80aは、大当り抽選に用いられる乱数情報と異なる乱数情報及びチャンス判定値を用いて、チャンス抽選を行ってもよい。
チャンス抽選に当選した場合、CPU80aは、チャンス変動処理を行う。チャンス変動処理において、CPU80aは、第1特別ゲームにおいて確定停止表示させるチャンス図柄を決定する。一例として、チャンス図柄は、1種類である。これに限らず、チャンス図柄は、複数種類あってもよい。この場合、CPU80aは、所定の乱数を用いて、チャンス図柄抽選を行い、第1特別ゲームにおいて確定停止表示させるチャンス図柄を決定してもよい。CPU80aは、乱数情報から特定可能な変動パターン乱数を用いて変動パターン決定抽選を行い、複数あるチャンス変動パターンの中から変動パターンを決定する。その後、CPU80aは、特別図柄開始処理を終了する。
チャンス抽選に当選しなかった場合、CPU80aは、はずれ変動処理を行う。はずれ変動処理において、CPU80aは、第1特別ゲームにおいて確定停止表示させるはずれ図柄を決定する。一例として、はずれ図柄は、1種類である。これに限らず、はずれ図柄は、複数種類あってもよい。この場合、CPU80aは、所定の乱数を用いて、はずれ図柄抽選を行い、第1特別ゲームにおいて確定停止表示させるはずれ図柄を決定してもよい。CPU80aは、乱数情報から特定可能な変動パターン乱数を用いて変動パターン決定抽選を行い、複数のはずれ変動パターンの中から変動パターンを決定する。その後、CPU80aは、特別図柄開始処理を終了する。
第2保留数が0よりも大きい場合、CPU80aは、第2特別ゲームを実行させるための処理を行う。第2特別ゲームを実行させるための処理は、第1特別ゲームを実行させるための処理について、「第1特別ゲーム」を「第2特別ゲーム」に、「第1保留数」を「第2保留数」に、「第1保留表示部21c」を「第2保留表示部21d」に、それぞれ読み替えた処理であるため、その詳細な説明を省略する。つまり、CPU80aは、第2保留数の減算、大当り抽選、チャンス抽選、及び大当り抽選の結果とチャンス抽選の結果に基づく何れかの変動処理を行った後、特別図柄開始処理を終了する。
CPU80aは、大当り変動処理、チャンス変動処理、及びはずれ変動処理において、変動開始コマンド及び特別図柄コマンドを演出制御基板81へ出力する。変動開始コマンドは、各変動処理において決定した変動パターンと、特別ゲームの開始と、を特定可能な制御コマンドである。特別図柄コマンドは、各変動処理において決定した特別図柄を特定可能な制御コマンドである。変動開始コマンド、及び特別図柄コマンドは、第1特別ゲームの変動処理が実行されたときと、第2特別ゲームの変動処理が実行されたときと、で異なる制御コマンドである。
特別図柄開始処理を終了すると、CPU80aは、特別図柄開始処理とは別の処理によって、第1特別ゲーム又は第2特別ゲームを実行させる。一例として、CPU80aは、第1特別ゲームを実行させる場合、所定の図柄の変動表示を実行するように、第1特別図柄表示部21aを制御する。一例として、所定の図柄には、大当り図柄と、チャンス図柄と、はずれ図柄と、がある。CPU80aは、変動パターンに定められた変動時間を計測する。CPU80aは、変動パターンに定められた変動時間が経過すると、特別図柄開始処理において決定した特別図柄を確定停止表示するように、第1特別図柄表示部21aを制御する。また、CPU80aは、変動パターンに定められた変動時間が経過すると、特別ゲームの終了を特定可能な制御コマンド(以下、変動終了コマンドと示す)を演出制御基板81に出力する。
一例として、CPU80aは、第2特別ゲームを実行させる場合、所定の図柄の変動表示を実行するように、第2特別図柄表示部21bを制御する。一例として、所定の図柄には、大当り図柄と、チャンス図柄と、はずれ図柄と、がある。CPU80aは、変動パターンに定められた変動時間を計測する。CPU80aは、変動パターンに定められた変動時間が経過すると、特別図柄開始処理において決定した特別図柄を確定停止表示するように、第2特別図柄表示部21bを制御する。また、CPU80aは、変動パターンに定められた変動時間が経過すると、変動終了コマンドを演出制御基板81に出力する。以上のように、遊技機10は、CPU80aが特別図柄入力処理及び特別図柄開始処理を実行することにより、特別ゲームを実行可能に構成される。
盤側通常処理のうち大当り遊技処理について説明する。
大当り遊技処理は、大当り遊技を付与するための処理である。CPU80aは、特別ゲームにおいて大当り図柄を確定停止表示させると、大当りの特別ゲームの終了後に大当り遊技処理を実行する。CPU80aは、特別図柄開始処理において決定した大当り図柄(大当りの種類)に基づいて、大当り遊技の種類を特定する。CPU80aは、特定した種類の大当り遊技を付与する。このように、遊技機10は、特別ゲームにおいて大当り図柄が確定停止表示(導出)された後に大当り遊技を付与するように構成される。
最初に、CPU80aは、オープニング時間の開始を特定可能な制御コマンド(以下、オープニングコマンドと示す)を演出制御基板81に出力する。CPU80aは、オープニング時間が経過すると、ラウンド遊技を実行させるための処理を行う。一例として、CPU80aは、特定した大当り遊技用の開放制御データを用いて特別ソレノイドSL2を制御し、大入賞口23Cを開状態とする。CPU80aは、カウントセンサD13による遊技球の検知数が上述の上限個数に達するか、又は上述の上限時間が経過すると、大入賞口23Cを閉状態とするように特別ソレノイドSL2を制御することで、ラウンド遊技を終了させる。CPU80aは、このようなラウンド遊技を実行させるための処理を、大当り遊技に定められた上限回数のラウンド遊技が終了するまで繰り返し行う。CPU80aは、ラウンド遊技を開始する毎に、ラウンド遊技の開始を特定可能な制御コマンド(以下、ラウンドコマンドと示す)を演出制御基板81に出力する。CPU80aは、最終回のラウンド遊技が終了すると、エンディング時間の開始を特定可能な制御コマンド(以下、エンディング開始コマンドと示す)を演出制御基板81に出力する。CPU80aは、エンディング時間が経過すると、大当り遊技を終了する。CPU80aは、エンディング時間の経過を特定可能な制御コマンド(以下、エンディング終了コマンドと示す)を演出制御基板81に出力する。
盤側通常処理のうち普通図柄入力処理について説明する。
CPU80aは、ゲートセンサD15から入球検知信号を入力したか否かに基づいて、遊技球がゲート24へ入球したか否かを判定する。遊技球がゲート24へ入球した場合、CPU80aは、RAM80cに記憶される普通保留数が上限数(一例として4)未満であるか否かを判定する。普通保留数が上限数未満である場合、CPU80aは、普通保留数を1加算して更新する。続けて、CPU80aは、更新後の普通保留数を特定可能な情報を表示するように、普通保留表示部21fを制御する。また、CPU80aは、更新後の普通保留数を特定可能な制御コマンド(以下、普通保留数コマンドと示す)を演出制御基板81に出力する。このように、普通ゲームの保留条件は、普通保留数が上限数未満であるとき、遊技球がゲートセンサD15によって検知されると成立する。
次に、CPU80aは、乱数生成回路80dが生成する乱数を取得し、当該取得した乱数に基づく乱数情報をRAM80cに記憶させる。例えば、乱数は、普通図柄の当り抽選に用いる乱数などである。CPU80aは、普通ゲーム用の乱数情報であること、及び乱数情報の記憶順序を特定可能となるように、乱数情報を記憶させる。乱数情報は、取得した乱数そのものであってもよく、乱数を所定の手法により加工した情報であってもよい。遊技機10は、普通ゲームに用いる乱数情報をRAM80cに記憶させておくことで、当該普通ゲームの開始条件が成立するまで、その実行を保留することができる。
CPU80aは、普通保留数が上限数未満である場合に、ゲートセンサD15が遊技球を検知したことによって普通ゲームの実行を保留する。一方、CPU80aは、普通保留数が上限数である場合に、ゲートセンサD15が遊技球を検知したとしても普通ゲームの実行を保留しない。つまり、遊技機10では、ゲートセンサD15が遊技球を検知したことによって、普通ゲームの実行が保留される場合と、普通ゲームの実行が保留されない場合と、がある。このように、遊技機10は、ゲートセンサD15による検知に応じて普通ゲームの実行が保留されうるように構成される。なお、CPU80aは、大当り遊技中及び非大当り遊技中の何れにおいても、ゲートセンサD15による検知に応じて普通ゲームの実行を保留可能である。
盤側通常処理のうち普通図柄開始処理について説明する。
最初に、CPU80aは、普通ゲームの開始条件が成立しているか否かを判定する。CPU80aは、普通当り遊技中ではなく、かつ普通ゲームの実行中ではない場合に肯定と判定する一方、普通当り遊技中又は普通ゲームの実行中である場合に否定と判定する。普通ゲームの開始条件が成立していない場合、CPU80aは、普通図柄開始処理を終了する。普通ゲームの開始条件が成立している場合、CPU80aは、普通保留数が0よりも大きいか否かを判定する。普通保留数が0である場合、CPU80aは、普通図柄開始処理を終了する。
普通保留数が0よりも大きい場合、CPU80aは、普通ゲームを実行させる処理を行う。具体的に、CPU80aは、普通保留数を1減算して更新する。CPU80aは、減算後の普通保留数を特定可能な情報を表示するように、普通保留表示部21fを制御する。CPU80aは、普通ゲーム用の乱数情報のうち、最先に記憶された乱数情報をRAM80cから取得する。CPU80aは、取得した乱数情報を用いて、普通図柄の当り抽選として、普通当りに当選とするか否かの普通当り抽選(普通当り判定)を行う。なお、CPU80aは、現在の入球率状態(入球補助機能の作動の有無)に応じた普通当り確率で普通当り抽選を行う。高入球率状態における普通当り確率は、低入球率状態における普通当り確率に比して高い。
普通当りに当選した場合、CPU80aは、普通ゲームにおいて確定停止表示させる普通当り図柄と、普通ゲームの変動時間と、を決定する。その後、CPU80aは、普通図柄開始処理を終了する。普通当りに当選しなかった場合、CPU80aは、普通ゲームにおいて確定停止表示させる普通はずれ図柄と、普通ゲームの変動時間と、を決定する。その後、CPU80aは、普通図柄開始処理を終了する。
普通図柄開始処理を終了すると、CPU80aは、普通図柄開始処理とは別の処理によって、普通ゲームを実行させる。一例として、CPU80aは、普通ゲームを実行させる場合、所定の図柄の変動表示を実行するように、普通図柄表示部21eを制御する。一例として、所定の図柄には、普通当り図柄と、普通はずれ図柄と、がある。CPU80aは、普通図柄開始処理において決定した変動時間が経過すると、普通図柄開始処理において決定した普通図柄を確定停止表示するように、普通図柄表示部21eを制御する。また、CPU80aは、普通図柄開始処理において決定した変動時間が経過すると、普通ゲームの終了を特定可能な制御コマンド(以下、普通終了コマンドと示す)を演出制御基板81に出力する。
盤側通常処理のうち普通当り遊技処理について説明する。
普通当り遊技処理は、普通当り遊技を付与するための処理である。CPU80aは、普通ゲームにおいて普通当り図柄を確定停止表示させると、普通当りの普通ゲームの終了後に普通当り遊技処理を実行する。
CPU80aは、現在の入球率状態(入球補助機能の作動の有無)に応じた開放制御データを用いて普通ソレノイドSL1を制御し、第2始動口23Bを開状態とする。CPU80aは、高入球率状態である場合、高入球率状態であるときの開放態様で第2始動口23Bが開放されるように、普通ソレノイドSL1を制御する。CPU80aは、低入球率状態である場合、低入球率状態であるときの開放態様で第2始動口23Bが開放されるように、普通ソレノイドSL1を制御する。高入球率状態であるときの開放態様は、低入球率状態であるときの開放態様に比して、1回の普通当り遊技における第2始動口23Bの開放回数が多く、かつ普通当り遊技における第2始動口23Bの1回の開放時間が長い。したがって、高入球率状態であるときの開放態様で第2始動口23Bが開放される場合には、低入球率状態であるときの開放態様で第2始動口23Bが開放される場合に比して、第2始動口23Bへ遊技球を入球させることが容易である。
盤側通常処理のうち状態移行処理について説明する。
CPU80aは、大当り図柄のうち第1大当り図柄に基づく大当り遊技を終了すると、RAM80cに高確フラグをセットする。CPU80aは、RAM80cに高確フラグをセットすることにより高確率状態に制御する。CPU80aは、第1大当り図柄に基づく大当り遊技の終了後、次回の大当り遊技が付与されるまで、高確フラグを消去しない。一方、CPU80aは、第1大当り図柄とは異なる第2大当り図柄に基づく大当り遊技を終了すると、RAM80cに高確フラグをセットしない。つまり、CPU80aは、低確率状態に制御する。CPU80aは、特別ゲームにおいてチャンス図柄が確定停止表示されても、RAM80cに高確フラグをセットしない。つまり、CPU80aは、低確率状態に制御する。CPU80aは、大当り遊技を開始させる場合であって、高確フラグがセットされているとき、当該高確フラグを消去する。つまり、CPU80aは、大当り遊技中、低確率状態に制御する。本実施形態では、大当り確率が異なる状態として、低確率状態と、低確率状態よりも大当り確率が高い高確率状態と、に制御可能なCPU80aが、確率状態制御手段として機能する。
なお、CPU80aは、高確率状態に制御した場合、高確率状態に制御されていることを特定可能な制御コマンド(以下、高確率状態コマンドと示す)を、枠制御基板82に出力するとともに、演出制御基板81に出力する。CPU80aは、低確率状態に制御した場合、低確率状態に制御されていることを特定可能な制御コマンド(以下、低確率状態コマンドと示す)を、枠制御基板82に出力するとともに、演出制御基板81に出力する。
CPU80aは、第1大当り図柄、又は第2大当り図柄に基づく大当り遊技が終了すると、RAM80cに高入球フラグをセットする。CPU80aは、RAM80cに高入球フラグをセットすることにより高入球率状態に制御する。CPU80aは、第2大当り図柄に基づく大当り遊技の終了後、特別ゲームを終了させる毎に、RAM80cに記憶される実行カウンタの値を更新することにより、大当り遊技の終了後における特別ゲームの実行回数を計数する。CPU80aは、大当り遊技の終了後における特別ゲームの実行回数が作動回数Na(一例として100回)に達した特別ゲームが終了すると、RAM80cに記憶される高入球フラグを消去する。つまり、CPU80aは、第2大当り図柄に基づく大当り遊技の終了後、作動回数Na目の特別ゲームが終了すると低入球率状態に制御する。なお、CPU80aは、第1大当り図柄に基づく大当り遊技の終了後、次回の大当り遊技が付与されるまで、高入球フラグを消去しない。CPU80aは、大当り遊技を開始させる場合であって、高入球フラグがセットされているとき、当該高入球フラグを消去する。つまり、CPU80aは、大当り遊技中、低入球率状態に制御する。
CPU80aは、低確率状態であって、かつ低入球率状態であるとき、特別ゲームにおいてチャンス図柄が確定停止表示されると、RAM80cに高入球フラグをセットする。つまり、CPU80aは、高入球率状態に制御する。CPU80aは、低確率状態であって、かつ低入球率状態であるとき、特別ゲームにおいてはずれ図柄が確定停止表示されても、RAM80cに高入球フラグをセットしない。つまり、CPU80aは、低入球率状態に制御する。CPU80aは、大当り遊技を開始させる場合であって、高入球フラグがセットされているとき、当該高入球フラグを消去する。つまり、CPU80aは、大当り遊技中、低入球率状態に制御する。このように、遊技機10では、特別ゲームにおいて大当り図柄が導出されなくても、低入球率状態から高入球率状態に制御される場合がある。
CPU80aは、チャンス図柄が確定停止表示されたことにより低入球率状態から高入球率状態に制御した後、特別ゲームを終了させる毎に、RAM80cに記憶される実行カウンタの値を更新することにより、高入球率状態に制御された後における特別ゲームの実行回数を計数する。CPU80aは、高入球率状態に制御された後における特別ゲームの実行回数が作動回数Nb(一例として50回)に達した特別ゲームが終了すると、RAM80cに記憶される高入球フラグを消去する。つまり、CPU80aは、チャンス図柄が確定停止表示されたことにより低入球率状態から高入球率状態に制御した後、作動回数Nb目の特別ゲームが終了すると低入球率状態に制御する。本実施形態では、第2始動口23Bへの遊技球の入球率が異なる状態として、低入球率状態と、低入球率状態よりも第2始動口23Bへの遊技球の入球率が高い高入球率状態と、に制御可能なCPU80aが、入球状態制御手段として機能する。
なお、CPU80aは、高入球率状態に制御した場合、高入球率状態に制御されていることを特定可能な制御コマンド(以下、高入球率状態コマンドと示す)を、枠制御基板82に出力するとともに、演出制御基板81に出力する。CPU80aは、低入球率状態に制御した場合、低入球率状態に制御されていることを特定可能な制御コマンド(以下、低入球率状態コマンドと示す)を、枠制御基板82に出力するとともに、演出制御基板81に出力する。
盤側通常処理のうち入賞処理について説明する。
CPU80aは、第1始動センサD11、第2始動センサD12、カウントセンサD13、又は普通センサD14から入賞球検知信号を入力したか否かを判定する。CPU80aは、第1始動センサD11、第2始動センサD12、カウントセンサD13、及び普通センサD14から入賞球検知信号を入力していない場合、入賞処理を終了する。CPU80aは、第1始動センサD11、第2始動センサD12、カウントセンサD13、又は普通センサD14から入賞球検知信号を入力したか否かを判定した後、特別図柄入力処理を行ってから入賞処理を実行する。このため、例えば、第1始動センサD11から入賞球検知信号を入力した場合、CPU80aは、第1保留数を1加算した後に、入賞処理を実行する。例えば、第2始動センサD12から入賞球検知信号を入力した場合、CPU80aは、第2保留数を1加算した後に、入賞処理を実行する。
CPU80aは、第1始動センサD11から入賞球検知信号を入力した場合、予め定めた賞球数(一例として4)を特定可能な獲得賞球数情報を、枠制御基板82に出力するとともに、演出制御基板81に出力する。また、CPU80aは、第1始動センサD11から入賞球検知信号を入力した場合、始動口入賞の発生を特定可能な遊技情報である始動口入賞情報を、枠制御基板82に出力するとともに、演出制御基板81に出力する。CPU80aは、第2始動センサD12から入賞球検知信号を入力した場合、予め定めた賞球数(一例として4)を特定可能な獲得賞球数情報を、枠制御基板82に出力するとともに、演出制御基板81に出力する。また、CPU80aは、第2始動センサD12から入賞球検知信号を入力した場合、始動口入賞情報を、枠制御基板82に出力するとともに、演出制御基板81に出力する。
CPU80aは、カウントセンサD13から入賞球検知信号を入力した場合、予め定めた賞球数(一例として15)を特定可能な獲得賞球数情報を、枠制御基板82に出力するとともに、演出制御基板81に出力する。また、CPU80aは、カウントセンサD13から入賞球検知信号を入力した場合、大入賞口入賞の発生を特定可能な遊技情報(以下、大入賞口入賞情報と示す)を、枠制御基板82に出力するとともに、演出制御基板81に出力する。CPU80aは、普通センサD14から入賞球検知信号を入力した場合、予め定めた賞球数(一例として8)を特定可能な獲得賞球数情報を、枠制御基板82に出力するとともに、演出制御基板81に出力する。また、CPU80aは、普通センサD14から入賞球検知信号を入力した場合、普通入賞の発生を特定可能な遊技情報である普通入賞情報を、枠制御基板82に出力するとともに、演出制御基板81に出力する。
盤側通常処理のうち規定数達成処理について説明する。
規定数達成処理は、枠制御基板82から最大差数コマンドを入力すると実行される。CPU80aは、最大差数コマンドを入力すると、当該最大差数コマンドから特定可能な最大差数SCをRAM80cに記憶させる。CPU80aは、最大差数SCが所定値La(一例として95000)未満である場合、規定数達成処理を終了する。
CPU80aは、最大差数SCが所定値La以上である場合、CPU80aは、大当り遊技中であるか否かを判定する。大当り遊技中ではない場合、CPU80aは、RAM80cに進行不能状態フラグをセットする。CPU80aは、RAM80cに進行不能状態フラグをセットすることにより、遊技の進行に関する状態として、進行不能状態に制御する。進行不能状態は、遊技を進行することが不能な状態の一例である。CPU80aは、進行不能状態に制御されたことを特定可能な制御コマンド(以下、不能状態コマンド)を、枠制御基板82に出力するとともに、演出制御基板81に出力する。その後、CPU80aは、規定数達成処理を終了する。なお、CPU80aは、RAM80cに進行不能状態フラグがセットされている場合、規定数達成処理を実行しない。
大当り遊技中である場合、CPU80aは、RAM80cに進行不能状態フラグをセットしない。つまり、CPU80aは、進行不能状態に制御しない。大当り遊技中である場合、CPU80aは、大当り遊技が終了した後に進行不能状態に制御することを特定可能な情報(以下、進行不能待機フラグと示す)をRAM80cに記憶させる。つまり、大当り遊技中である場合、CPU80aは、進行不能状態に制御させないものの、大当り遊技が終了したときに、進行不能状態に制御する。CPU80aは、大当り遊技が終了した後に進行不能状態に制御されることを特定可能な制御コマンド(以下、不能状態待機コマンド)を、枠制御基板82に出力するとともに、演出制御基板81に出力する。その後、CPU80aは、規定数達成処理を終了する。なお、CPU80aは、RAM80cに進行不能待機フラグがセットされている場合、規定数達成処理を実行しない。CPU80aは、大当り遊技が終了したときに進行不能待機フラグがセットされている場合、RAM80cに進行不能状態フラグをセットする。つまり、CPU80aは、進行不能状態に制御する。このとき、CPU80aは、不能状態コマンドを、枠制御基板82に出力するとともに、演出制御基板81に出力する。
因みに、進行不能待機フラグ及び進行不能状態フラグは、上述の盤側電源投入処理においてRAMクリア信号を入力している場合に消去される。CPU80aは、RAM80cに記憶されている進行不能状態フラグを消去することにより、遊技の進行に関する状態として、進行可能状態に制御する。進行可能状態は、遊技を進行することが可能な状態の一例である。CPU80aは、進行可能状態に制御されたことを特定可能な制御コマンド(以下、可能状態コマンド)を、枠制御基板82に出力するとともに、演出制御基板81に出力する。
進行不能待機フラグ及び進行不能状態フラグは、上述の盤側電源投入処理においてRAMクリア信号を入力するまで消去されない。例えば、進行不能待機フラグがセットされた場合、電力供給が遮断された後に電力供給が開始されたとき、CPU80aは、RAMクリア信号を入力しなければ、進行不能待機フラグを消去しない。例えば、進行不能状態フラグがセットされた場合、電力供給が遮断された後に電力供給が開始されたとき、CPU80aは、RAMクリア信号を入力しなければ、進行不能状態フラグを消去しない。つまり、CPU80aは、RAMクリアスイッチ82hが操作されることにより、進行不能状態から進行可能状態に制御可能である。CPU80aは、電力供給が開始されたとき、進行不能待機フラグがセットされていれば、不能状態待機コマンドを、枠制御基板82に出力するとともに、演出制御基板81に出力する。CPU80aは、電力供給が開始されたとき、進行不能状態フラグがセットされていれば、不能状態コマンドを、枠制御基板82に出力するとともに、演出制御基板81に出力する。
以上のように、遊技機10は、最大差数SCが所定値La以上となった場合、進行不能状態に制御可能に構成される。遊技機10は、大当り遊技を実行中ではないときにおいて最大差数SCが所定値La以上となった場合、直ちに進行不能状態に制御される。例えば、遊技機10は、特別ゲームを実行中であるときに最大差数SCが所定値La以上となった場合であっても、直ちに進行不能状態に制御される。一方、遊技機10は、大当り遊技を実行中であるときにおいて最大差数SCが所定値La以上となった場合、当該大当り遊技が終了するまで進行不能状態に制御されない。遊技機10は、大当り遊技を実行中であるときにおいて最大差数SCが所定値La以上となった場合、当該大当り遊技が終了したときに進行不能状態に制御される。
最大差数SCが所定値La以上となることは、特定条件が成立することの一例である。最大差数SCは、所定期間Sa内において付与された賞球の数と、所定期間Sa内において遊技領域20aから排出されたアウト球の数と、に基づいて生成(計数)される情報である。つまり、特定条件は、所定期間Sa内において付与された賞球の数と、所定期間Sa内において遊技領域20aから排出されたアウト球の数と、に基づく最大差数SCが所定値Laに達した場合に成立する。そして、遊技機10は、特定条件が成立した場合に、遊技を進行することが不能な進行不能状態に制御される。詳しくは後述するが、遊技機10は、進行不能状態に制御されることに伴って、遊技の進行に関する制御が制限されるように構成される。本実施形態では、特定条件が成立した場合に、遊技を進行することが不能な進行不能状態に制御可能なCPU80aが、不能状態制御手段として機能する。
CPU80aは、最大差数SCが所定値La以上である場合に、RAM80cに進行不能状態フラグ又は進行不能待機フラグをセットする。つまり、CPU80aは、特定条件が成立した場合に、RAM80cに進行不能状態フラグ又は進行不能待機フラグをセットする。このため、RAM80cに進行不能状態フラグが記憶されることにより、特定条件が成立するともいえる。また、RAM80cに進行不能待機フラグが記憶されることにより、特定条件が成立するともいえる。
遊技機10は、RAMクリアスイッチ82hが操作されることにより、遊技を進行することが可能な進行可能状態に制御される。遊技機10は、進行可能状態に制御されることに伴って、進行不能状態に制御されたときに制限された遊技の進行に関する制御が制限されないように構成される。本実施形態では、RAMクリアスイッチ82hが操作されることにより、遊技を進行することが可能な進行可能状態に制御可能なCPU80aが、可能状態制御手段として機能する。
ここで、最大差数SCは、上述したように、第1始動口23A、第2始動口23B、大入賞口23C、及び普通入賞口23Dに遊技球が入球したことに伴って増加する。このため、特定条件は、第1始動センサD11が遊技球を検知したことによって成立する場合がある。また、特定条件は、第2始動センサD12が遊技球を検知したことによって成立する場合がある。また、特定条件は、カウントセンサD13が遊技球を検知したことによって成立する場合がある。また、特定条件は、普通センサD14が遊技球を検知したことによって成立する場合がある。一方、特定条件は、アウトセンサD30が遊技球を検知したことによって成立しない。
盤側通常処理のうち盤側エラー設定処理について説明する。
盤側エラー設定処理は、エラーを設定する処理である。一例として、盤側エラー設定処理において、遊技制御基板80(CPU80a)が検出可能なエラーは、主不正電波検知エラー、及び通信回線断エラーがある。
主不正電波検知エラーは、異常な電波を所定回数k2(一例として10回)検知したことを検知条件とする。CPU80aは、異常な電波が発生したことを主不正電波検知エラーとして検知する。CPU80aは、主電波センサD19から電波検知信号を入力すると、主電波検知回数を加算する。具体的に、CPU80aは、電波検知信号がオフ状態→オン状態のように遷移すると、主電波検知回数に1加算する。CPU80aは、更新した主電波検知回数を特定可能な情報をRAM80cに記憶させる。CPU80aは、主電波検知回数が所定回数k2に達した場合、主不正電波検知エラーを設定する。所定回数k2は、10回であることに限らない。2回~9回のうち何れかであってもよく、11回以上であってもよい。所定回数k2は、1回であってもよいが、複数回であることが好ましい。
主不正電波検知エラーが設定される状況は、電波を用いた不正(ゴト行為)が行われている可能性が高い状況である。主不正電波検知エラーは、電源復帰を解除条件とする。CPU80aは、主不正電波検知エラーの設定を電力供給が遮断するまで解除しない。つまり、主不正電波検知エラーの設定は、電源復帰以外に解除する方法がない。例えば、主不正電波検知エラーの設定は、エラー解除スイッチ82fの押込み操作がされても解除されない。例えば、主不正電波検知エラーの設定は、主電波センサD19が異常な電波を検知しなくなったとしても解除されない。つまり、主不正電波検知エラーの設定は、主不正電波検知エラーが設定されることとなる原因が解消されても解除されない。
CPU80aは、電源断を経て電源投入されると、主不正電波検知エラーの設定を解除する。CPU80aは、電源断時に主不正電波検知エラーの設定を解除してもよく、電源投入時に主不正電波検知エラーの設定を解除してもよい。また、CPU80aは、電源断を経て電源投入されると、RAM80cに記憶されている主電波検知回数を初期化する。主不正電波検知エラーは、球抜き状態中以外を確認区間として検出される。つまり、主不正電波検知エラーは、球抜き状態中に設定されない。
通信回線断エラーは、遊技制御基板80と枠制御基板82との通信が正常に行われないことを検知条件とする。CPU80aは、上述した通信確認処理において、通信回線断エラーを検知可能である。CPU80aは、起動時情報を出力してから所定時間tb(一例として108ms)が経過するまでの間に応答情報を入力しない場合、枠制御基板82との通信が正常に行われないことを特定する。具体的に、CPU80aは、起動時情報を出力した後、応答情報を入力するまで、起動時情報を出力してからの応答時間を計測する。CPU80aは、応答情報を入力すると、応答時間の計測を終了する。CPU80aは、応答時間が所定時間tbに達した場合、再び起動時情報を出力する。CPU80aは、起動時情報を出力した回数(起動出力回数)が規定回数(一例として10回)に達すると、通信回線断エラーを設定する。
通信回線断エラーは、電源復帰を解除条件とする。CPU80aは、通信回線断エラーの設定を電力供給が遮断するまで解除しない。つまり、通信回線断エラーの設定は、電源復帰以外に解除する方法がない。例えば、通信回線断エラーの設定は、エラー解除スイッチ82fの押込み操作がされても解除されない。例えば、通信回線断エラーの設定は、枠制御基板82から応答情報を入力したとしても解除されない。つまり、通信回線断エラーの設定は、通信回線断エラーが設定されることとなる原因が解消されても解除されない。通信回線断エラーは、球抜き状態中及び球抜き状態中以外の何れも確認区間として検出される。一例として、通信回線断エラーは、電源が投入されてから、電源が遮断されるまで、常時、検出される。
CPU80aは、エラーを設定した場合、又は、エラーの設定を解除した場合、主エラーコマンドを、枠制御基板82に出力するとともに、演出制御基板81に出力する。主エラーコマンドには、エラーが設定されたことを特定可能な制御コマンド(以下、主エラー設定コマンドと示す)と、エラーの設定が解除されたことを特定可能な制御コマンド(以下、主エラー解除コマンドと示す)と、がある。主エラー設定コマンドは、設定されたエラーの種類を特定可能な制御コマンドでもある。主エラー解除コマンドは、設定が解除されたエラーの種類を特定可能な制御コマンドでもある。
ここで、CPU82aは、主エラー設定コマンドを入力すると、上述した枠側エラー報知処理において、設定されたエラーの報知を実行するように性能表示モニタ82dを制御する。一例として、主不正電波検知エラー報知では[P10]が性能表示モニタ82dにおいて表示される。なお、通信回線断エラーが設定されている状況は、遊技制御基板80と枠制御基板82との通信が正常に行われない状況である。このため、通信回線断エラーが設定された場合には、性能表示モニタ82dに通信回線断エラーに対応するエラーコードが表示されない。
以上のように、CPU80aは、盤側エラー設定処理において、主電波センサD19による検知に応じて主不正電波検知エラーを設定することが可能である。盤側エラー設定処理は、主不正電波検知エラーに関する制御である電波検知エラー制御の一例である。本実施形態では、主電波センサD19による検知に応じて主不正電波検知エラーに関する電波検知エラー制御を実行可能なCPU80aが、電波検知エラー制御手段として機能する。CPU80aは、盤側エラー設定処理において、枠制御基板82からの応答情報に応じて通信回線断エラーを設定することが可能である。
演出制御基板81(CPU81a)が実行する各種の処理について説明する。
演出復電処理について説明する。
CPU81aは、初期化コマンドを入力すると、演出装置ESを構成する演出実行部の一部又は全部を制御し、RAMクリア報知(初期化報知)を実行させる。一例として、RAMクリア報知は、「RAMクリア」の文字列を読み上げる人の声など、RAMクリアの実行を特定可能な音声を演出音声部12から出力する態様で実行される。一例として、RAMクリア報知は、RAMクリア専用の発光パターンにて演出発光部14を発光させる態様で実行される。一例として、RAMクリア報知は、「RAMクリア」の文字列など、RAMクリアの実行を特定可能な画像を演出表示部19に表示する態様で実行される。CPU81aは、RAMクリア報知を開始してから所定時間が経過すると、RAMクリア報知を終了するように演出装置ESを制御する。また、CPU81aは、初期化コマンドを入力すると、所定の背景画像、及び所定の演出図柄の組合せを表示するように演出表示部19を制御する。CPU81aは、初期化コマンドを入力すると、所定の動作を実行するように演出可動部91を制御する。一例として、演出可動部91による所定の動作は、演出可動部91を原位置から演出位置に変位させた後、演出可動部91を演出位置から原位置に変位させる初期動作(所謂、イニシャル動作)である。
CPU81aは、復電コマンドを入力すると、演出装置ESを構成する演出実行部の一部又は全部を制御し、復電報知を実行させる。一例として、復電報知は、「復電中です」の文字列を読み上げる人の声など、電力供給の再開を特定可能な音声を演出音声部12から出力する態様で実行される。一例として、復電報知は、復電専用の発光パターンにて演出発光部14を発光させる態様で実行される。一例として、復電報知は、「復電中です」の文字列など、電力供給の再開を特定可能な画像を演出表示部19に表示する態様で実行される。CPU81aは、復電報知を開始してから所定時間が経過すると、復電報知を終了するように演出装置ESを制御する。これに限らず、CPU81aは、復電報知を実行させない構成であってもよい。また、CPU81aは、復電コマンドを入力すると、所定の背景画像、及び上記所定の演出図柄の組合せとは異なる演出図柄の組合せを表示するように演出表示部19を制御する。CPU81aは、復電コマンドを入力すると、初期動作(イニシャル動作)を実行するように演出可動部91を制御する。
演出ゲーム処理について説明する。演出ゲーム処理は、特別ゲームの実行中、当該特別ゲームに関連した表示演出の1つとして、演出ゲームを実行させるための処理である。CPU81aは、変動開始コマンド及び特別図柄コマンドを入力すると、演出ゲームを実行するように演出表示部19を含む演出装置ESを制御する。具体的に、CPU81aは、変動開始コマンドを入力すると、当該変動開始コマンドから特定可能な変動パターンに基づいて、演出ゲームの演出パターン(演出内容)を決定する。また、CPU81aは、特別図柄コマンドを入力すると、当該特別図柄コマンドから特定可能な特別図柄に基づいて、演出ゲームにおいて確定停止表示させる図柄組合せを決定する。CPU81aは、特別図柄コマンドから大当り図柄を特定可能である場合、大当りの図柄組合せを決定する。CPU81aは、特別図柄コマンドからチャンス図柄を特定可能である場合、非大当りの図柄組合せを決定する。CPU81aは、特別図柄コマンドからはずれ図柄を特定可能である場合、非大当りの図柄組合せを決定する。
図11に示すように、CPU81aは、変動開始コマンドの入力を契機として、各図柄列において演出図柄の変動表示を開始するように、演出表示部19を制御する。つまり、CPU81aは、演出ゲームを開始させる。一例として、演出ゲームは、左図柄列Hz、中図柄列Nz、及び右図柄列Mzの演出図柄をそれぞれ所定方向に変動表示(スクロール表示)させて行われる。
また、CPU81aは、演出ゲームに関連して所定の演出を実行させる場合、当該演出を実行するように、演出表示部19を含む演出装置ESを制御する。一例として、所定の演出には、予告演出がある。予告演出は、実行中である特別ゲームが大当りとなるか否か(大当り期待度)を示唆又は報知する演出である。一例として、予告演出には、可動演出が含まれる。可動演出には、演出可動部91が原位置から演出位置に変位して当該演出位置で停止する演出が含まれる。一例として、可動演出が実行された場合における大当り期待度は、可動演出が実行されなかった場合における大当り期待度に比して高い。
CPU81aは、演出ゲームを開始させてから、所定のタイミングが到来すると、図柄組合せを仮で停止表示させるとともに、変動終了コマンドの入力を契機に、図柄組合せを確定停止表示させる。なお、CPU81aは、変動終了コマンドとは関係なく、変動パターンに定めた変動時間の経過を契機に図柄組合せを確定停止表示させてもよい。この場合、変動終了コマンドは省略してもよい。因みに、演出表示部19では、図柄組合せが確定停止表示された後、次の特別ゲームが開始するまで、確定停止表示された図柄組合せが継続して確定停止表示される。
保留ゲーム表示処理について説明する。保留ゲーム表示処理は、実行が保留されている特別ゲームに関連した表示演出の1つとして、保留画像Hを表示するための処理である。
CPU81aは、低入球率状態コマンド又は高入球率状態コマンドを入力することに基づいて、低入球率状態及び高入球率状態の何れに制御されているかを特定する。低入球率状態に制御されている場合、CPU81aは、第1保留数コマンドを入力すると、保留画像Hを表示するように演出表示部19を制御する。具体的に、CPU81aは、低入球率状態に制御されているときに第1保留数コマンドを入力すると、当該第1保留数コマンドから特定可能な第1保留数に基づいて、実行が保留されている特別ゲームに対応する保留画像Hを表示するように演出表示部19を制御する。なお、CPU81aは、低入球率状態に制御されているときに第2保留数コマンドを入力したとしても、当該第2保留数コマンドから特定可能な第2保留数に基づいて、保留画像Hを表示させない。
高入球率状態に制御されている場合、CPU81aは、第2保留数コマンドを入力すると、保留画像Hを表示するように演出表示部19を制御する。具体的に、CPU81aは、高入球率状態に制御されているときに第2保留数コマンドを入力すると、当該第2保留数コマンドから特定可能な第2保留数に基づいて、実行が保留されている特別ゲームに対応する保留画像Hを表示するように演出表示部19を制御する。なお、CPU81aは、高入球率状態に制御されているときに第1保留数コマンドを入力したとしても、当該第1保留数コマンドから特定可能な第1保留数に基づいて、保留画像Hを表示させない。
図11に示すように、CPU81aは、低入球率状態において第1保留数が「1」である場合、保留画像H1~H4のうち保留画像H1が表示されるように演出表示部19を制御する。CPU81aは、低入球率状態において第1保留数が「2」である場合、保留画像H1~H4のうち保留画像H1,H2が表示されるように演出表示部19を制御する。CPU81aは、低入球率状態において第1保留数が「3」である場合、保留画像H1~H4のうち保留画像H1~H3が表示されるように演出表示部19を制御する。CPU81aは、低入球率状態において第1保留数が「4」である場合、保留画像H1~H4が表示されるように演出表示部19を制御する。CPU81aは、低入球率状態において第1保留数が「0」である場合、保留画像H1~H4のうち何れも表示されないように演出表示部19を制御する。
CPU81aは、高入球率状態において第2保留数が「1」である場合、保留画像H1~H4のうち保留画像H1が表示されるように演出表示部19を制御する。CPU81aは、高入球率状態において第2保留数が「2」である場合、保留画像H1~H4のうち保留画像H1,H2が表示されるように演出表示部19を制御する。CPU81aは、高入球率状態において第2保留数が「3」である場合、保留画像H1~H4のうち保留画像H1~H3が表示されるように演出表示部19を制御する。CPU81aは、高入球率状態において第2保留数が「4」である場合、保留画像H1~H4が表示されるように演出表示部19を制御する。CPU81aは、高入球率状態において第2保留数が「0」である場合、保留画像H1~H4のうち何れも表示されないように演出表示部19を制御する。
保留画像H1は、演出表示部19の画像表示領域19aにおける保留表示領域R1aに表示される。保留画像H2は、演出表示部19の画像表示領域19aにおける保留表示領域R2aに表示される。保留画像H3は、演出表示部19の画像表示領域19aにおける保留表示領域R3aに表示される。保留画像H4は、演出表示部19の画像表示領域19aにおける保留表示領域R4aに表示される。
保留表示領域R1aには、保留されている特別ゲームのうち1番目に実行される特別ゲームに対応する保留画像Hが表示される。例えば、低入球率状態では、保留表示領域R1aに、保留されている第1特別ゲームのうち1番目に実行される第1特別ゲームに対応する保留画像Hが表示される。例えば、高入球率状態では、保留表示領域R1aに、保留されている第2特別ゲームのうち1番目に実行される第2特別ゲームに対応する保留画像Hが表示される。保留表示領域R2aには、保留されている特別ゲームのうち2番目に実行される特別ゲームに対応する保留画像Hが表示される。保留表示領域R3aには、保留されている特別ゲームのうち3番目に実行される特別ゲームに対応する保留画像Hが表示される。保留表示領域R4aには、保留されている特別ゲームのうち4番目に実行される特別ゲームに対応する保留画像Hが表示される。保留画像Hは、演出表示部19において、対応する特別ゲームが実行される順序を特定可能な表示領域に表示される。このように、演出表示部19は、実行が保留されている特別ゲームに対応する保留画像Hを表示可能である。
CPU81aは、変動開始コマンドを入力すると、保留移動演出を実行するように演出表示部19を制御する。保留移動演出は、保留画像Hを移動させて保留画像Hを表示する表示領域を変更する態様で実行される。具体的に、演出表示部19では、低入球率状態において新たな第1特別ゲームの実行が開始され、保留されている第1特別ゲームの実行順序が繰り上がったことに伴って、保留移動演出が実行される。また、遊技機10では、高入球率状態において新たな第2特別ゲームの実行が開始され、保留されている第2特別ゲームの実行順序が繰り上がったことに伴って、保留移動演出が実行される。
一例として、保留移動演出が実行されると、演出表示部19では、保留表示領域R4aに表示されていた保留画像Hが、保留表示領域R3aに移動するとともに、保留表示領域R3aに表示されていた保留画像Hが、保留表示領域R2aに移動する。加えて、演出表示部19では、保留表示領域R2aに表示されていた保留画像Hが、保留表示領域R1aに移動するとともに、保留表示領域R1aに表示されていた保留画像Hが、実行中表示領域ZRに移動する。実行中表示領域ZRについては、後述する。なお、このとき、保留表示領域R4aには、保留画像Hが表示されない。そして、保留表示領域R4aには、新たに特別ゲームの実行が保留された場合に保留画像Hが表示されうる。
実行ゲーム表示処理について説明する。実行ゲーム表示処理は、実行中の特別ゲームに関連した表示演出の1つとして、実行中画像ZGを表示するための処理である。
CPU81aは、低入球率状態に制御されているときに第1特別ゲームの変動開始コマンドを入力すると、当該変動開始コマンドに基づいて、実行が開始された第1特別ゲームに対応する実行中画像ZGを表示するように演出表示部19を制御する。CPU81aは、変動終了コマンドを入力すると、実行中画像ZGを非表示にするように演出表示部19を制御する。なお、CPU81aは、低入球率状態に制御されているときに第2特別ゲームの変動開始コマンドを入力したとしても、当該変動開始コマンドに基づいて、実行中の第2特別ゲームに対応する実行中画像ZGを表示させない。
CPU81aは、高入球率状態に制御されているときに第2特別ゲームの変動開始コマンドを入力すると、当該変動開始コマンドに基づいて、実行中の第2特別ゲームに対応する実行中画像ZGを表示するように演出表示部19を制御する。CPU81aは、変動終了コマンドを入力すると、実行中画像ZGを非表示にするように演出表示部19を制御する。なお、CPU81aは、高入球率状態に制御されているときに第1特別ゲームの変動開始コマンドを入力したとしても、当該変動開始コマンドに基づいて、実行中の第1特別ゲームに対応する実行中画像ZGを表示させない。
実行中画像ZGは、演出表示部19の画像表示領域19aにおける実行中表示領域ZRに表示される。例えば、低入球率状態では、実行中表示領域ZRに、実行中の第1特別ゲームに対応する実行中画像ZGが表示される。低入球率状態では、第1特別ゲームが実行されていないとき、実行中表示領域ZRに実行中画像ZGが表示されない。例えば、高入球率状態では、実行中表示領域ZRに、実行中の第2特別ゲームに対応する実行中画像ZGが表示される。高入球率状態では、第2特別ゲームが実行されていないとき、実行中表示領域ZRに実行中画像ZGが表示されない。このように、演出表示部19は、実行中の特別ゲームに対応する実行中画像ZGを表示可能である。
大当り演出処理について説明する。大当り演出処理は、大当り遊技中の演出(以下、大当り演出と示す)を実行させるための処理である。CPU81aは、オープニングコマンドを入力すると、オープニング演出を実行するように演出装置ESを制御する。CPU81aは、ラウンドコマンドを入力すると、ラウンド演出を実行するように演出装置ESを制御する。CPU81aは、エンディング開始コマンドを入力すると、エンディング演出を実行するように演出装置ESを制御する。CPU81aは、エンディング終了コマンドを入力すると、エンディング演出を終了するように演出装置ESを制御する。
獲得数演出処理について説明する。獲得数演出処理は、通常遊技(低確低入球率状態)時において大当り遊技が付与されてから、大当り遊技が付与されずに通常遊技に制御されるまでの期間において獲得した遊技球数(以下、獲得数Ktと示す)を示唆又は報知する演出(以下、獲得数演出と示す)を実行させるための処理である。つまり、獲得数演出処理は、所謂、初当たり後の連チャン中において獲得した遊技球数を示唆又は報知する演出である。獲得数Ktは、RAM81cに記憶される。
CPU81aは、大当り遊技中において獲得数演出を実行するように演出装置ESを制御する。CPU81aは、高入球率状態において獲得数演出を実行するように演出装置ESを制御する。一方、CPU81aは、低入球率状態において獲得数演出を実行しないように演出装置ESを制御する。CPU81aは、オープニングコマンドを入力すると、獲得数演出を開始する。CPU81aは、オープニングコマンドを入力すると、獲得数演出を開始する。CPU81aは、高入球率状態から低入球率状態に制御されるまで(低入球率状態コマンドを入力するまで)、獲得数演出を実行するように演出装置ESを制御する。CPU81aは、非大当り遊技中において低入球率状態コマンドを入力すると、獲得数演出を終了するように演出装置ESを制御する。
図12に示すように、CPU81aは、獲得数演出を実行させる場合、獲得数Ktを特定可能な文字列Ksを表示するように、演出表示部19を制御する。CPU81aは、獲得賞球数情報を入力すると、獲得賞球数情報から特定可能な獲得球数Pcを獲得数Ktに加算する。つまり、CPU81aは、賞球の付与に応じて獲得数Ktを増加させる。CPU81aは、獲得数Ktを増加させた場合、増加後の獲得数Ktを特定可能な文字列Ksを表示するように、演出表示部19を制御する。これに限らず、獲得数演出は、例えば、獲得数Ktに応じたキャラクタ等を表示させる態様で実行されるように構成されてもよい。例えば、獲得数Ktが「0~9999」であるときと、「10000~19999」であるときと、「20000以上」であるときと、では異なるキャラクタが表示されるようにしてもよい。CPU81aは、賞球が付与されたことに応じて獲得数演出の演出内容を更新するように、演出表示部19を制御する。CPU81aは、大当り遊技が付与されずに通常遊技に制御されたときに獲得数Ktを初期化(一例として0)する。なお、獲得数Ktは、電力供給が遮断され、電力供給が再開されたときにも初期化される。
一例として、獲得数Ktが「10000」である場合、CPU81aは、演出表示部19において「10000pt」という文字列Ksが表示されるように、演出表示部19を制御する。その後、例えば、第1始動センサD11が遊技球を検知したことにより、賞球数として「4」を特定可能な獲得賞球数情報を入力した場合、CPU81aは、獲得数Ktとして「10004」をRAM81cに記憶させる。そして、CPU81aは、演出表示部19において「10004pt」という文字列Ksが表示されるように、演出表示部19を制御する。このように、CPU81aは、賞球が付与されたことに応じて演出表示部19における獲得数演出の演出内容を更新させる。演出表示部19は、賞球が付与されたことに応じて演出内容が更新される獲得数演出を実行可能である。CPU81aは、獲得数演出を終了させる場合、文字列Ksを非表示にするように、演出表示部19を制御する。
発射強度演出処理について説明する。発射強度演出処理は、遊技球の発射強度に関する演出として、左打ち及び右打ちの何れが推奨されるかを特定可能な演出(以下、発射強度演出と示す)を実行させるための処理である。発射強度演出には、左打ちが推奨されることを特定可能な第1発射強度演出と、右打ちが推奨されることを特定可能な第2発射強度演出と、がある。
CPU81aは、大当り遊技中において、第2発射強度演出を実行するように演出装置ESを制御する。CPU81aは、非大当り遊技中であって、かつ高入球率状態において、第2発射強度演出を実行するように演出装置ESを制御する。第2発射強度演出は、特別演出の一例である。CPU81aは、非大当り遊技中であって、かつ低入球率状態において、第1発射強度演出を実行するように演出装置ESを制御する。第1発射強度演出は、特別演出の一例である。
CPU81aは、オープニングコマンドを入力すると、第2発射強度演出を開始するように演出装置ESを制御する。CPU81aは、大当り遊技が終了するまで(エンディング終了コマンドを入力するまで)、第2発射強度演出を継続して実行するように演出装置ESを制御する。CPU81aは、エンディング終了コマンドを入力すると、第2発射強度演出を終了するように演出装置ESを制御する。これに限らず、CPU81aは、第2発射強度演出を開始させた後、所定時間が経過したときに、当該第2発射強度演出を終了させてもよい。
CPU81aは、高入球率状態コマンドを入力すると、第2発射強度演出を開始するように演出装置ESを制御する。CPU81aは、高入球率状態から低入球率状態に制御されるまで(低入球率状態コマンドを入力するまで)、第2発射強度演出を実行するように演出装置ESを制御する。CPU81aは、低入球率状態コマンドを入力すると、第2発射強度演出を終了するように演出装置ESを制御する。これに限らず、CPU81aは、第2発射強度演出を開始させた後、所定時間が経過したときに、当該第2発射強度演出を終了させてもよい。なお、高入球率状態であるときに大当り遊技が付与された場合、CPU81aは、第2発射強度演出を継続して実行させてもよい。また、大当り遊技の終了後において高入球率状態に制御される場合、CPU81aは、第2発射強度演出を継続して実行させてもよい。
CPU81aは、大当り遊技が付与されていないときに低入球率状態コマンドを入力すると、第1発射強度演出を実行するように演出装置ESを制御する。CPU81aは、低入球率状態から高入球率状態に制御されるまで(高入球率状態コマンドを入力するまで)、又は、大当り遊技が付与されるまで(オープニングコマンドを入力するまで)、第1発射強度演出を実行するように演出装置ESを制御する。CPU81aは、高入球率状態コマンドを入力すると、第1発射強度演出を終了するように演出装置ESを制御する。CPU81aは、オープニングコマンドを入力すると、第1発射強度演出を終了するように演出装置ESを制御する。これに限らず、CPU81aは、第1発射強度演出を開始させた後、所定時間が経過したときに、当該第1発射強度演出を終了させてもよい。
図12に示すように、一例として、CPU81aは、第2発射強度演出を実行させる場合、「右打ち」という文字列Hk1と、「右矢印」を模した矢印画像Yk1と、を表示するように、演出表示部19を制御する。CPU81aは、第2発射強度演出を終了させる場合、文字列Hk1と、矢印画像Yk1と、を非表示にするように、演出表示部19を制御する。また、図示しないが、一例として、CPU81aは、第1発射強度演出を実行させる場合、「左打ち」という文字列Hk2と、「左矢印」を模した矢印画像Yk2と、を表示するように、演出表示部19を制御する。CPU81aは、第1発射強度演出を終了させる場合、文字列Hk2と、矢印画像Yk2と、を非表示にするように、演出表示部19を制御する。
このように、演出装置ESは、遊技球の発射強度に関する第1発射強度演出を実行可能である。第1発射強度演出は、左打ちが推奨されることを特定可能な演出である。演出装置ESは、遊技球の発射強度に関する第2発射強度演出を実行可能である。第2発射強度演出は、右打ちが推奨されることを特定可能な演出である。上述したように、大当り遊技中は、右打ちすることが推奨される。また、高入球率状態であるときは、右打ちすることが推奨される。遊技機10では、大当り遊技中、又は高入球率状態であるとき、第2発射強度演出が実行される。一方、非大当り遊技中であって、かつ低入球率状態であるときは、左打ちすることが推奨される。遊技機10では、非大当り遊技中であって、かつ低入球率状態であるとき、第1発射強度演出が実行される。
移行示唆演出処理について説明する。移行示唆演出処理は、低入球率状態から高入球率状態に制御されることを示唆又は報知する演出(以下、移行示唆演出と示す)を実行させるための処理である。
CPU81aは、通常遊技(低確低入球率状態)時において特別図柄コマンドを入力すると、当該特別図柄コマンドから特定可能な特別図柄がチャンス図柄であるか否かを判定する。チャンス図柄ではない場合、CPU81aは、移行示唆演出を実行しないことを決定する。チャンス図柄である場合、CPU81aは、移行示唆演出を実行するように演出装置ESを制御する。CPU81aは、入力した特別図柄コマンドに対応する特別ゲームの実行中において、移行示唆演出を実行するように演出装置ESを制御する。つまり、移行示唆演出は、通常遊技時においてチャンス図柄が確定停止表示される特別ゲームの実行中に実行される。なお、移行示唆演出は、高確率状態又は高入球率状態であって、チャンス図柄が確定停止表示される特別ゲームの実行中に実行されない。また、移行示唆演出は、大当り図柄又ははずれ図柄が確定停止表示される特別ゲームの実行中に実行されない。
CPU81aは、低入球率状態から高入球率状態に制御されるまで(高入球率状態コマンドを入力するまで)、移行示唆演出を実行するように演出装置ESを制御する。CPU81aは、高入球率状態コマンドを入力すると、移行示唆演出を終了するように演出装置ESを制御する。これに限らず、CPU81aは、移行示唆演出を開始させた後、所定時間が経過したときに、当該移行示唆演出を終了させてもよい。
上述したように、遊技機10は、低確率状態であって、かつ低入球率状態であるときに、特別ゲームにおいてチャンス図柄が確定停止表示されると、高入球率状態に制御されるよう構成される。よって、移行示唆演出は、特別ゲームの終了後に低入球率状態から高入球率状態に制御される状況において、当該特別ゲームの実行中に実行されるといえる。このように、演出装置ESでは、所定の特別ゲームの終了後に低入球率状態から高入球率状態に制御される状況において、前記所定の特別ゲームの実行中、高入球率状態に制御されることを特定可能な移行示唆演出を実行可能である。
図13に示すように、一例として、CPU81aは、移行示唆演出を実行させる場合、「高入球率状態に移行」という文字列Kjを表示するように、演出表示部19を制御する。移行示唆演出は、低入球率状態から高入球率状態に制御されることを特定可能な演出であればよく、例えば、低入球率状態における演出モードと、高入球率状態における演出モードとを備え、移行する演出モードを特定可能な演出内容であってもよい。また、例えば、移行示唆演出は、特別ゲームにおいてチャンス図柄が確定停止表示されることを特定可能な演出内容であってもよい。CPU81aは、移行示唆演出を終了させる場合、文字列Kjを非表示にするように、演出表示部19を制御する。
進行不能待機演出処理について説明する。進行不能待機演出処理は、大当り遊技が終了した後に進行不能状態に制御されることを示唆又は報知する演出(以下、進行不能待機演出と示す)を実行させるための処理である。
CPU81aは、不能状態待機コマンドを入力すると、進行不能待機演出を開始するように演出装置ESを制御する。CPU81aは、大当り遊技が終了するまで(エンディング終了コマンドを入力するまで)、進行不能待機演出を継続して実行するように演出装置ESを制御する。CPU81aは、エンディング終了コマンドを入力すると、進行不能待機演出を終了するように演出装置ESを制御する。これに限らず、CPU81aは、進行不能待機演出を開始させた後、所定時間が経過したときに、当該進行不能待機演出を終了させてもよい。
図14に示すように、一例として、CPU81aは、進行不能待機演出を実行させる場合、メッセージ画像Mgを表示するように、演出表示部19を制御する。メッセージ画像Mgには、大当り遊技が終了した後に進行不能状態に制御されることを特定可能な情報の一例として、文字列Sgが含まれる。進行不能待機演出は、大当り遊技が終了した後に進行不能状態に制御されることを特定可能な演出であればよく、例えば、最大差数SCが所定値La以上となったことを特定可能な演出内容であってもよい。CPU81aは、進行不能待機演出を終了させる場合、メッセージ画像Mgを非表示にするように、演出表示部19を制御する。
上述したように、不能状態待機コマンドは、大当り遊技中において、最大差数SCが所定値La以上となった場合に、遊技制御基板80から出力される制御コマンドである。つまり、遊技機10は、大当り遊技中において最大差数SCが所定値La以上となることにより特定条件が成立した場合、大当り遊技の終了後に進行不能状態に制御されることを示唆又は報知するように構成される。
進行不能演出処理について説明する。進行不能演出処理は、進行不能状態に制御されたことを示唆又は報知する演出(以下、進行不能演出と示す)を実行させるための処理である。
CPU81aは、不能状態コマンドを入力すると、進行不能演出を開始するように演出装置ESを制御する。CPU81aは、電力供給が遮断されるまで、進行不能演出を継続して実行するように演出装置ESを制御する。これに限らず、CPU81aは、進行不能演出を開始させた後、所定時間が経過したときに当該進行不能演出を終了させてもよい。
一例として、CPU81aは、進行不能演出を実行させる場合、メッセージ画像Mhを表示するように、演出表示部19を制御する。一例として、メッセージ画像Mhには、「遊技を行うことができない進行不能状態に制御されました」の文字列など、進行不能状態に制御されたことを特定可能な画像が含まれる。
演出側エラー報知処理について説明する。演出側エラー報知処理は、遊技機10においてエラーが検出(設定)された場合に、所定の報知態様にて検出(設定)されたエラーを報知させる処理である。なお、遊技機10において検出されるエラーには、上述した枠不正電波検知エラー、管理遊技機内通信エラー、扉開放エラー、主不正電波検知エラー、及び通信回線断エラーが含まれる。
CPU81aは、遊技機10で設定されているエラーの報知を実行するように演出装置ESを制御する。CPU81aは、枠エラー設定コマンド又は主エラー設定コマンドを入力すると、当該入力した制御コマンドに応じてエラーの報知を開始させる。CPU81aは、枠エラー解除コマンド又は主エラー解除コマンドを入力すると、当該入力した制御コマンドに応じてエラーの報知を終了させる。
一例として、CPU81aは、エラーが設定されている場合に、当該設定中であるエラーを特定可能な画像を表示するように、演出表示部19を制御する。例えば、枠不正電波検知エラーの報知は、「枠不正電波検知異常」の文字列など、枠不正電波検知エラーが設定されていることを特定可能な画像を演出表示部19に表示する態様にて実行される。例えば、扉開放エラーの報知は、「扉が開いています」の文字列など、扉開放エラーが設定されていることを特定可能な画像を演出表示部19に表示する態様にて実行される。
CPU81aは、複数種類のエラーが設定されている場合に、設定されているエラーの報知の中で優先度が最も高いエラーの報知を実行させる。一例として、複数種類のエラーが設定されている場合の優先度は、「枠不正電波検知エラー>主不正電波検知エラー>管理遊技機内通信エラー>通信回線断エラー>扉開放エラー」となっている。これに限らず、CPU81aは、複数種類のエラーが設定されている場合に、設定されているエラーの報知の全てを実行してもよい。CPU81aは、エラーが解除された場合に、当該解除されたエラーを特定可能な画像を非表示にするように、演出表示部19を制御する。
ここで、遊技球を発射させるときの動作について説明する。
遊技球の発射と供給は、枠制御基板82(CPU80a)による供給部61の制御、及び発射制御基板83(発射制御回路83a)による発射部65の制御の組合せによって実現される。以下、発射制御回路83aが遊技球を発射させるために実行する一連の動作(以下、発射シーケンスと示す)と、枠制御基板82の処理とについて詳細に説明する。発射シーケンスは、発射条件が成立したときに実行可能であって、発射部65による発射動作と、供給部61による供給動作と、を行わせる制御の一例である。
発射制御基板83(発射制御回路83a)の動作について説明する。
図15に示すように、ストップ信号がオフ状態である状況において、時点T11にて枠制御基板82の発射許可信号がオン状態となり、時点T12にてタッチ信号がオン状態となることで、発射ソレノイド66aの動作可能条件が成立する。続けて、時点T13において、発射操作部15(ハンドルレバー15a)の操作に応じてボリューム信号の入力が開始し、時点T14においてボリューム信号の電圧(図中においてダイヤル電圧と示す)がしきい値を超えると、遊技球の発射条件が成立する。なお、図中において示す「空打ち」は、発射部65が発射動作をするものの遊技球が発射されない状況を示し、「発射」は、発射部65が発射動作をして遊技球が発射される状況を示す。
発射制御回路83aは、遊技球の発射条件が成立している場合に、発射シーケンスを繰り返し実行する。遊技球の発射条件は、第1から第4までの全ての条件が満たされることで成立する。第1条件は、遊技球の発射が許容される発射許可状態であることで満たされる。第2条件は、タッチ信号がオン状態となり、発射操作部15への接触が検知されている接触検知状態であることで満たされる。第3条件は、ボリューム信号の電圧がしきい値を超えることにより、発射操作部15(ハンドルレバー15a)の操作量が所定量を超えていることが検知されている操作検知状態であることで満たされる。第4条件は、ストップ信号がオフ状態であることにより、遊技球の発射を停止させる操作が検知されていない非停止状態であることにより満たされる。
発射条件が成立してから規定時間t11が経過する時点T15において、発射制御回路83aは、発射タイミングパルスに応じて駆動電流を発射ソレノイド66aに供給する。これにより、発射ソレノイド66aが駆動する。このときの駆動電流の電圧は、時点T15におけるボリューム信号の電圧に応じた電圧となる。つまり、発射制御回路83aは、ボリューム信号の電圧を参照して発射強度を設定する。発射制御回路83aの保持回路は、このときのボリューム信号の電圧値を新たに保持する(更新する)。一例として、規定時間t11は、37.5msであり、駆動信号の出力時間t12は、16msである。発射制御回路83aは、駆動電流を出力する時点T15から規定時間t13(一例として37.5ms)にわたって減算基準信号を枠制御基板82へ出力する。
発射制御回路83aは、発射ソレノイド66aへ駆動電流を出力してから規定時間t14(一例として562.5ms)が経過した時点T16において、発射条件が成立していることから、時点T16から規定時間t11が経過した時点T17において、駆動電流を発射ソレノイド66aに供給する。発射制御回路83aは、駆動電流を供給する時点T17から規定時間t13にわたって減算基準信号を枠制御基板82へ出力する。
そして、規定時間t14が経過する前の時点T18において、発射停止ボタン15bが押し込まれてストップ信号がオン状態に遷移したとする。つまり、第4条件が非成立となる。その後、発射ソレノイド66aへ駆動電流を供給してから規定時間t14が経過した時点T19では、発射条件が非成立となる。この場合、発射制御回路83aは、時点T19から規定時間t11が経過した時点T20において、駆動電流を発射ソレノイド66aに供給する。このときの駆動電流の電圧は、時点T20におけるボリューム信号の電圧に応じた電圧となる。つまり、発射操作部15の操作量を参照して発射部65による発射動作の強度が設定される。このように、発射部65は、発射操作部15の操作に応じて遊技球を発射可能に構成される。また、発射制御回路83aの保持回路は、このときのボリューム信号の電圧値を新たに保持する。一方、発射制御回路83aは、時点T20において、減算基準信号を枠制御基板82へ出力しない(図中に破線で示す)。
以降、ストップ信号がオン状態のままであると、前回の駆動電流の供給から規定時間t14が経過する時点T21,T23にて発射条件が成立しない。このため、発射制御回路83aは、時点T21,T23からそれぞれ規定時間t11が経過する時点T22,T24にて駆動電流を供給する一方、減算基準信号を出力しない(図中に破線で示す)。このときの駆動電流の電圧は、時点T22,T24におけるボリューム信号の電圧に応じた電圧となる。発射制御回路83aの保持回路は、それぞれの時点T22,T24におけるボリューム信号の電圧値を新たに保持する。つまり、保持回路は、発射動作ごとに、最新のボリューム信号の電圧を記憶する。このような構成により、発射ソレノイド66aは、発射周期t15ごとに駆動することとなる。そして、発射周期t15を基準として規定時間t11だけ前のタイミングにおいて、発射条件が成立しているか否かが判定される。発射ソレノイド66aの駆動タイミング(発射周期t15)を基準として規定時間t11前のタイミングは、発射条件が成立しているか否かを判定する判定タイミングとなる。発射周期t15は、規定時間t11と規定時間t14の和に等しい。一例として、発射周期t15は、600msである。
枠制御基板82(CPU82a)の制御について説明する。
CPU82aは、減算基準信号がオン状態に遷移すると、規定時間t16にわたって待機する。規定時間t16は、発射ソレノイド66aの駆動時間と等しい時間(一例として16ms)である。次に、CPU82aは、供給ソレノイド63bに駆動電流を供給し、供給ソレノイド63bを駆動させる。つまり、可動片63aは、1回の供給動作を実行する。可動片63aが1回の供給動作を実行すると、供給入口側通路62aにおいて一列に並ぶ遊技球Kのうち先頭の遊技球は、供給出口側通路62bへ放出される。
上述のように、減算基準信号は、遊技球の発射条件が成立した場合に出力される。減算基準信号は、遊技球の発射条件が成立しない場合に出力されない。つまり、遊技球は、遊技球の発射条件が成立しなくなることに伴って、発射部65へ供給されない。よって、遊技機10では、遊技球の発射条件が成立しなくなった場合に、遊技球が打撃位置67に残ってしまうことが抑制される。つまり、発射条件が成立しなくなった場合に、遊技球は、原則として切出し機構63よりも下流側に存在しない状態となる。
遊技機10における球抜き作業について説明する。
球抜き作業は、球抜き状態において行うことが好ましい。球抜き状態は、球抜き状態中以外を確認区間として検出し得る種類のエラーが検知されず、当該エラーが設定されず、当該エラーの報知がされることもない。つまり、球抜き状態は、球抜き状態中以外においてエラーの検知に使用される各種センサが無効化される状態、又は各種センサの検知結果が受け付けられない状態であるといえる。
上述の通り、回収機構30は、下方に向かって延びる通路、又は下方に向かって傾斜する通路を組み合わせて構成される。つまり、入賞通路31、非入賞通路32、ファール通路33、合流通路35、及び流通通路37は、何れも下方に向かって延びる通路、又は下方に向かって傾斜する通路である。よって、遊技球は、遊技盤20から、受入口30a~30cの何れかに受け入れられると、重力の作用によって通路を流下して、最終的に搬送部52へと到達し得る。搬送入口センサD28によって遊技球が検知され得る部分と、第1球抜き部71とは、搬送部52よりも上流側において、この順番に並んでいる。よって、遊技球は、搬送入口センサD28によって検知され得る部分、及び第1球抜き部71の順に、これらを流通することになる。
球抜き状態において、第1球抜き部71のレバー(不図示)が操作され、開閉片71cが開放位置へ変位されたとする。第1接続部71aにおいて、球抜き孔71bは、開放される。これにより、第1接続部71aにある遊技球は、球抜き孔71bから機外へと排出される。また、第1球抜き部71において、遊技球が球抜き孔71bから順に機外へと排出されることに伴い、回収機構30を構成する通路31~33,35,37にある遊技球は、搬送部52へ向けて前進する。そして、最終的に、通路31~33,35,37にある遊技球は、全て、開放状態とされた球抜き孔71bから、機外へと排出される。
また、第2球抜き部72のレバー(不図示)が操作され、開閉片72cが開放位置へ変位されたとする。第2接続部72aにおいて、球抜き孔72bは、開放される。これにより、第2接続部72aにある遊技球は、球抜き孔72bから、球抜き通路73へと排出される。また、第2接続部72aにおいて、遊技球が球抜き孔72bから順に球抜き通路73へと排出されることに伴い、供給入口側通路62aにある遊技球は、第2接続部72aへ向けて前進する。また、球抜き状態では、搬送部52が駆動される。つまり、搬送部52の内部にある遊技球は、供給入口側通路62aへと排出され、さらに第2接続部72aへ向けて前進する。そして、第2接続部72aへと到達した遊技球は、球抜き孔72bから球抜き通路73へと流入する。
球抜き通路73は、下方に向かって延びる通路、又は下方に下るように傾斜する通路を組み合わせて構成される。よって、遊技球は、球抜き通路73へ流入すると、球抜き通路73を流通し、第1球抜き部71へと到達する。遊技球は、球抜き孔71bが開放状態であれば、当該球抜き孔71bから、機外へと排出される。
次に、遊技機10の機内部において循環させる遊技球数である規定数P0について説明する。
例えば、遊技機10の管理者等は、メンテナンス作業の完了後において、受入口30a~30cから遊技球を流通機構29へ流入させることができる。遊技機10の管理者等は、流通機構29へ任意の遊技球数を流入させることができる。これにより、遊技機10の機内部において循環させる遊技球数を増やすことができる。また、上述のように、遊技機10の管理者等は、球抜き状態を利用して、流通機構29から遊技球を抜き取ることができる。
次に、進行不能状態に制御されたことに伴って遊技機10において実行される処理について、詳しく説明する。
上述したように、遊技機10は、最大差数SCが所定値La以上となった場合、進行不能状態に制御可能に構成される。遊技機10は、大当り遊技を実行中ではないときにおいて最大差数SCが所定値La以上となった場合、直ちに進行不能状態に制御するように構成される。遊技機10は、大当り遊技を実行中であるときにおいて最大差数SCが所定値La以上となった場合、当該大当り遊技が終了したときに進行不能状態に制御するように構成される。
最初に、遊技制御基板80(CPU80a)において、進行不能状態に制御されたことに伴って実行される処理について説明する。
RAM80cに進行不能状態フラグがセットされている場合、CPU80aは、特別図柄入力処理、特別図柄開始処理、普通図柄入力処理、普通図柄開始処理、入賞処理、規定数達成処理、及び盤側エラー設定処理などの盤側通常処理を実行しない。上述したように、盤側通常処理は、遊技を進行させるための処理である。
CPU80aは、特別図柄入力処理を開始するときに、RAM80cに進行不能状態フラグがセットされているか否かを判定する。進行不能状態フラグがセットされていない場合、CPU80aは、特別図柄入力処理を実行する。進行不能状態フラグがセットされている場合、CPU80aは、第1始動センサD11から入賞球検知信号を入力したとしても、特別図柄入力処理を実行しない。つまり、進行不能状態フラグがセットされている場合、CPU80aは、第1特別ゲームの実行を保留しない。このように、遊技機10では、特定条件が成立して進行不能状態に制御された後に第1始動センサD11が遊技球を検知したとき、当該検知に応じて第1特別ゲームの実行が保留されない。
同様に、進行不能状態フラグがセットされている場合、CPU80aは、第2始動センサD12から入賞球検知信号を入力したとしても、特別図柄入力処理を実行しない。つまり、進行不能状態フラグがセットされている場合、CPU80aは、第2特別ゲームの実行を保留しない。このように、遊技機10では、特定条件が成立して進行不能状態に制御された後に第2始動センサD12が遊技球を検知したとき、当該検知に応じて第2特別ゲームの実行が保留されない。
なお、進行不能待機フラグがセットされていたとしても、進行不能状態フラグがセットされていない場合、CPU80aは、特別図柄入力処理を実行する。つまり、大当り遊技中において特定条件が成立した場合であっても、当該大当り遊技中において、CPU80aは、特別図柄入力処理を実行可能である。このため、遊技機10では、大当り遊技中において特定条件が成立した場合、当該特定条件が成立した後に大当り遊技中において第1始動センサD11が遊技球を検知したときに、当該検知に応じて第1特別ゲームの実行が保留されうる。また、遊技機10では、大当り遊技中において特定条件が成立した場合、当該特定条件が成立した後に大当り遊技中において第2始動センサD12が遊技球を検知したときに、当該検知に応じて第2特別ゲームの実行が保留されうる。
一方、特別ゲームの実行中において特定条件が成立した場合には、進行不能待機フラグがセットされずに進行不能状態フラグがセットされる。このため、遊技機10では、特別ゲームの実行中において特定条件が成立した場合、当該特定条件が成立した後に第1始動センサD11が遊技球を検知したときに、当該検知に応じて第1特別ゲームの実行が保留されない。また、遊技機10では、特別ゲームの実行中において特定条件が成立した場合、当該特定条件が成立した後に第2始動センサD12が遊技球を検知したときに、当該検知に応じて第2特別ゲームの実行が保留されない。
CPU80aは、特別図柄開始処理を開始するときに、RAM80cに進行不能状態フラグがセットされているか否かを判定する。進行不能状態フラグがセットされていない場合、CPU80aは、特別図柄開始処理を実行する。進行不能状態フラグがセットされている場合、CPU80aは、特別ゲームの開始条件が成立していても、特別図柄開始処理を実行しない。つまり、進行不能状態フラグがセットされている場合、CPU80aは、第1保留数が0よりも大きい場合であっても、第1特別ゲームを実行させるための処理を行わない。また、進行不能状態フラグがセットされている場合、CPU80aは、第2保留数が0よりも大きい場合であっても、第2特別ゲームを実行させるための処理を行わない。このように、遊技機10では、特定条件が成立して進行不能状態に制御された場合、実行が保留された特別ゲームが実行されない。よって、遊技機10では、特定条件が成立して進行不能状態に制御されたとき、実行が保留された特別ゲームが実行されなくなるともいえる。また、進行不能状態フラグがセットされている場合、CPU80aは、第1特別ゲーム又は第2特別ゲームを実行させる処理を行わない。
CPU80aは、普通図柄入力処理を開始するときに、RAM80cに進行不能状態フラグがセットされているか否かを判定する。進行不能状態フラグがセットされていない場合、CPU80aは、普通図柄入力処理を実行する。進行不能状態フラグがセットされている場合、CPU80aは、ゲートセンサD15から入球検知信号を入力したとしても、普通図柄入力処理を実行しない。つまり、進行不能状態フラグがセットされている場合、CPU80aは、普通ゲームの実行を保留しない。このように、遊技機10では、特定条件が成立して進行不能状態に制御された後にゲートセンサD15が遊技球を検知したとき、当該検知に応じて普通ゲームの実行が保留されない。
なお、進行不能待機フラグがセットされていたとしても、進行不能状態フラグがセットされていない場合、CPU80aは、普通図柄入力処理を実行する。つまり、大当り遊技中において特定条件が成立した場合であっても、当該大当り遊技中において、CPU80aは、普通図柄入力処理を実行可能である。このため、遊技機10では、大当り遊技中において特定条件が成立した場合、当該特定条件が成立した後に大当り遊技中においてゲートセンサD15が遊技球を検知したときに、当該検知に応じて普通ゲームの実行が保留されうる。一方、特別ゲームの実行中において特定条件が成立した場合には、進行不能待機フラグがセットされずに進行不能状態フラグがセットされる。このため、遊技機10では、特別ゲームの実行中において特定条件が成立した場合、当該特定条件が成立した後にゲートセンサD15が遊技球を検知したときに、当該検知に応じて普通ゲームの実行が保留されない。
CPU80aは、普通図柄開始処理を開始するときに、RAM80cに進行不能状態フラグがセットされているか否かを判定する。進行不能状態フラグがセットされていない場合、CPU80aは、普通図柄開始処理を実行する。進行不能状態フラグがセットされている場合、CPU80aは、普通ゲームの開始条件が成立していても、普通図柄開始処理を実行しない。つまり、進行不能状態フラグがセットされている場合、CPU80aは、普通ゲームを実行させるための処理を行わない。このように、遊技機10では、特定条件が成立して進行不能状態に制御された場合、実行が保留された普通ゲームが実行されない。また、進行不能状態フラグがセットされている場合、CPU80aは、普通ゲームを実行させる処理を行わない。
なお、進行不能待機フラグがセットされていたとしても、進行不能状態フラグがセットされていない場合、CPU80aは、普通図柄開始処理を実行する。つまり、大当り遊技中において特定条件が成立した場合であっても、当該大当り遊技中において、CPU80aは、普通図柄開始処理を実行可能である。このため、遊技機10では、大当り遊技中において特定条件が成立した場合、当該特定条件が成立した後に大当り遊技中において普通ゲームの開始条件が成立したときに、普通ゲームを実行する。一方、特別ゲームの実行中において特定条件が成立した場合には、進行不能待機フラグがセットされずに進行不能状態フラグがセットされる。このため、遊技機10では、特別ゲームの実行中において特定条件が成立した場合、当該特定条件が成立した後に普通ゲームの開始条件が成立したとしても、普通ゲームを実行しない。
CPU80aは、入賞処理を開始するときに、RAM80cに進行不能状態フラグがセットされているか否かを判定する。進行不能状態フラグがセットされていない場合、CPU80aは、入賞処理を実行する。進行不能状態フラグがセットされている場合、CPU80aは、第1始動センサD11、第2始動センサD12、カウントセンサD13、又は普通センサD14から入賞球検知信号を入力したとしても、入賞処理を実行しない。つまり、進行不能状態フラグがセットされている場合、CPU80aは、獲得賞球数情報を、枠制御基板82に出力しないし、演出制御基板81に出力しない。枠制御基板82(CPU82a)は、遊技制御基板80から獲得賞球数情報を入力することにより賞球を付与するから、進行不能状態であるときには賞球が付与されない。このように、遊技機10では、特定条件が成立して進行不能状態に制御された後に第1始動センサD11、第2始動センサD12、カウントセンサD13、又は普通センサD14が遊技球を検知した場合、当該検知に応じて賞球が付与されない。
上述したように、CPU80aは、進行不能状態に制御された場合であっても、各センサD11~D15が出力する各検知信号を入力可能である。しかしながら、CPU80aは、第1始動センサD11、第2始動センサD12、カウントセンサD13、又は普通センサD14から入賞球検知信号を入力したとしても、獲得賞球数情報を枠制御基板82に出力しない。よって、特定条件が成立して進行不能状態に制御された場合、第1始動センサD11、第2始動センサD12、カウントセンサD13、又は普通センサD14が遊技球を検知したときに出力される入賞球検知信号を入力したとしても、CPU82aは、第2管理球数情報生成処理を実行しない。
なお、進行不能待機フラグがセットされていたとしても、進行不能状態フラグがセットされていない場合、CPU80aは、入賞処理を実行する。つまり、大当り遊技中において特定条件が成立した場合であっても、当該大当り遊技中において、CPU80aは、入賞処理を実行可能である。このため、遊技機10では、大当り遊技中において特定条件が成立した場合、当該特定条件が成立した後に大当り遊技中において第1始動センサD11、第2始動センサD12、カウントセンサD13、又は普通センサD14が遊技球を検知したときに、当該検知に応じて賞球が付与される。
一方、特別ゲームの実行中において特定条件が成立した場合には、進行不能待機フラグがセットされずに進行不能状態フラグがセットされる。このため、遊技機10では、特別ゲームの実行中において特定条件が成立した場合、当該特定条件が成立した後に第1始動センサD11、第2始動センサD12、カウントセンサD13、又は普通センサD14が遊技球を検知したときに、当該検知に応じて賞球が付与されない。
CPU80aは、規定数達成処理を開始するときに、RAM80cに進行不能待機フラグ又は進行不能状態フラグがセットされているか否かを判定する。進行不能待機フラグ及び進行不能状態フラグがセットされていない場合、CPU80aは、規定数達成処理を実行する。進行不能待機フラグ又は進行不能状態フラグがセットされている場合、CPU80aは、最大差数コマンドを入力したとしても、規定数達成処理を実行しない。
CPU80aは、盤側エラー設定処理を開始するときに、RAM80cに進行不能状態フラグがセットされているか否かを判定する。進行不能状態フラグがセットされていない場合、CPU80aは、盤側エラー設定処理を実行する。進行不能状態フラグがセットされている場合、盤側エラー設定処理を実行しない。つまり、進行不能状態フラグがセットされている場合、CPU80aは、主不正電波検知エラーを検知しないし、設定しない。また、進行不能状態フラグがセットされている場合、CPU80aは、通信回線断エラーを検知しないし、設定しない。このように、遊技機10では、特定条件が成立して進行不能状態に制御された後に主電波センサD19が異常な電波を検知した場合、当該検知に応じて主不正電波検知エラーが設定されない。このように、遊技機10では、進行不能状態に制御されていないとき、主不正電波検知エラーに関する制御(電波検知エラー制御)として盤側エラー設定処理が実行される場合がある。一方、遊技機10では、進行不能状態に制御されているとき、主不正電波検知エラーに関する制御(電波検知エラー制御)として盤側エラー設定処理が実行されない。
進行不能状態フラグがセットされている場合、CPU80aは、実行中の特別ゲームを中止する。具体的に、CPU80aは、特別ゲームの実行中において、進行不能状態フラグをセットした場合、当該特別ゲームの実行を中止する。以下の説明において、特別ゲームについて「中止する」と示す場合、特別ゲームにおいて特別図柄が確定停止表示されずに、特別ゲームの変動時間が経過することなく特別ゲームが途中で強制的に終了することを意味する。CPU80aは、第1特別ゲームの実行中において、進行不能状態フラグをセットした場合、第1特別図柄表示部21aにおける複数の発光体を全て消灯するように、第1特別図柄表示部21aを制御する。これにより、CPU80aは、第1特別ゲームの実行中において特定条件が成立して進行不能状態に制御されたとき、第1特別ゲームの実行を中止する。なお、このとき、CPU80aは、第2特別図柄表示部21bにおける複数の発光体を全て消灯するように、第2特別図柄表示部21bを制御する。
CPU80aは、第2特別ゲームの実行中において、進行不能状態フラグをセットした場合、第2特別図柄表示部21bにおける複数の発光体を全て消灯するように、第2特別図柄表示部21bを制御する。これにより、CPU80aは、第2特別ゲームの実行中において特定条件が成立して進行不能状態に制御されたとき、第2特別ゲームの実行を中止する。なお、このとき、CPU80aは、第1特別図柄表示部21aにおける複数の発光体を全て消灯するように、第1特別図柄表示部21aを制御する。このように、遊技機10は、特定条件が成立して進行不能状態に制御されたとき、第1特別図柄表示部21a及び第2特別図柄表示部21bにおける複数の発光体が全て消灯して特別ゲームの実行を中止するように構成される。
なお、上述したように、遊技機10は、特別ゲームを実行中であるときに最大差数SCが所定値La以上となって特定条件が成立した場合、直ちに進行不能状態に制御される。よって、CPU80aは、特別ゲームの実行中において、特定条件が成立した場合、当該特別ゲームの実行を中止するともいえる。つまり、遊技機10では、特別ゲームの実行中に特定条件が成立した場合、当該特別ゲームの実行が中止される。
進行不能状態フラグがセットされている場合、CPU80aは、実行中の普通ゲームを中止する。具体的に、CPU80aは、普通ゲームの実行中において、進行不能状態フラグをセットした場合、当該普通ゲームの実行を中止する。以下の説明において、普通ゲームについて「中止する」と示す場合、普通ゲームにおいて普通図柄が確定停止表示されずに、普通ゲームの変動時間が経過することなく普通ゲームが途中で強制的に終了することを意味する。CPU80aは、普通ゲームの実行中において、進行不能状態フラグをセットした場合、普通図柄表示部21eにおける複数の発光体を全て消灯するように、普通図柄表示部21eを制御する。これにより、CPU80aは、普通ゲームの実行中において特定条件が成立して進行不能状態に制御されたとき、普通ゲームの実行を中止する。
ここで、上述したように、遊技機10では、特定条件が成立して進行不能状態に制御された場合、実行が保留された特別ゲームが実行されなくなる。そして、遊技機10では、特定条件が成立して進行不能状態に制御された場合、特別ゲームの実行が保留されなくなる。また、遊技機10では、特定条件が成立して進行不能状態に制御された場合、実行が保留された普通ゲームが実行されなくなる。そして、遊技機10では、特定条件が成立して進行不能状態に制御された場合、普通ゲームの実行が保留されなくなる。
CPU80aは、進行不能状態フラグをセットした場合、第1保留表示部21cにおける複数の発光体を全て消灯するように、第1保留表示部21cを制御する。CPU80aは、進行不能状態フラグをセットした場合、第2保留表示部21dにおける複数の発光体を全て消灯するように、第2保留表示部21dを制御する。CPU80aは、進行不能状態フラグをセットした場合、普通保留表示部21fにおける複数の発光体を全て消灯するように、普通保留表示部21fを制御する。
以上のように、CPU80aは、特定条件が成立して進行不能状態に制御されたとき、第1保留表示部21c及び第2保留表示部21dにおける複数の発光体が全て消灯し、第1特別図柄表示部21a及び第2特別図柄表示部21bにおける複数の発光体が全て消灯して特別ゲームの実行を中止する。また、CPU80aは、特定条件が成立して進行不能状態に制御されたとき、普通保留表示部21fにおける複数の発光体が全て消灯し、普通図柄表示部21eにおける複数の発光体が全て消灯して普通ゲームの実行を中止する。
進行不能状態フラグがセットされている場合、CPU80aは、実行中の普通当り遊技を終了する。具体的に、CPU80aは、普通当り遊技の実行中において、進行不能状態フラグをセットした場合、当該普通当り遊技の実行を終了する。CPU80aは、普通ゲームの実行中において、進行不能状態フラグをセットした場合、第2始動口23Bが閉鎖されるように、普通ソレノイドSL1を制御する。例えば、CPU80aは、進行不能状態フラグをセットした場合、1回の普通当り遊技における第2始動口23Bの合計開放時間が経過する前であっても、第2始動口23Bが閉鎖されるように、普通ソレノイドSL1を制御する。例えば、CPU80aは、進行不能状態フラグをセットした場合、1回の普通当り遊技における第2始動口23Bの開放回数に達する前であっても、第2始動口23Bが閉鎖されるように、普通ソレノイドSL1を制御する。これにより、CPU80aは、普通当り遊技の実行中において特定条件が成立して進行不能状態に制御されたとき、普通当り遊技の実行を終了する。つまり、CPU80aは、普通当り遊技の実行中において特定条件が成立して進行不能状態に制御されたとき、普通当り遊技の実行を途中で終了する。
なお、進行不能待機フラグがセットされていたとしても、進行不能状態フラグがセットされていない場合、CPU80aは、普通当り遊技を途中で終了させない。つまり、大当り遊技中において特定条件が成立した場合であっても、当該大当り遊技中において、CPU80aは、普通当り遊技を途中で終了させない。このため、遊技機10では、大当り遊技中において特定条件が成立した場合、普通当り遊技を途中で終了しない。一方、特別ゲームの実行中において特定条件が成立した場合には、進行不能待機フラグがセットされずに進行不能状態フラグがセットされる。このため、遊技機10では、特別ゲームの実行中において特定条件が成立した場合、普通当り遊技を途中で終了する。
CPU80aは、進行不能状態フラグをセットした場合、枠制御基板82(発射許可回路82m)に発射停止信号を出力する。CPU80aは、進行不能状態フラグが消去されるまで発射停止信号を出力する。CPU80aは、進行不能状態フラグが消去されると、発射停止信号の出力を停止する。つまり、発射停止信号は、進行不能状態であるときにオン状態となり、進行可能状態であるときにオフ状態となる。
上述したように、発射許可回路82mは、CPU80aから発射停止信号を入力している場合、発射許可信号を出力しない。そして、発射制御回路83aは、発射許可信号がオフ状態である場合、発射タイミングパルスをソレノイド駆動部に出力しない。よって、遊技機10では、進行不能状態に制御された場合、発射部65による発射動作が行われず、遊技球が発射されない。つまり、遊技機10では、特定条件が成立して進行不能状態に制御された場合、発射操作部15が操作されたとしても遊技球が発射されない。なお、本実施形態において、「発射操作部15が操作された」とは、遊技球を発射させる操作が行われたことを意味する。つまり、「発射操作部15が操作された」とは、遊技者が発射操作部15を把持し、遊技者の手指が通電リング15cに触れるとともに、ハンドルレバー15aが回動操作されたことを意味する。「発射操作部15が操作された」には、発射停止ボタン15bが押し込まれる操作が含まれない。
一方、後述するが、遊技機10では、進行不能状態に制御された場合であっても、搬送部52による搬送動作が行われ得る。CPU82aは、不能状態コマンドを入力したとしても、第2搬送処理を実行可能である。つまり、遊技機10では、進行不能状態に制御された場合であっても、遊技領域20aから排出された遊技球が発射部65に向けて搬送される。しかしながら、遊技機10では、進行不能状態に制御された場合、発射部65に向けて遊技球が搬送されたとしても、遊技球が発射されない。このように、遊技機10では、特定条件が成立して進行不能状態に制御されたとき、発射部65に向けて遊技球が搬送されるものの、発射操作部15が操作されたとしても遊技球が発射されない。
ここで、第2管理球数PBは、発射部65による発射動作、及び、供給部61による供給動作のうち少なくとも一方の動作に関連して減算される。しかしながら、進行不能状態に制御された場合は、発射部65による発射動作、及び、供給部61による供給動作の何れも行われない。このため、遊技機10では、特定条件が成立して進行不能状態に制御された場合、遊技球が発射されたことによる遊技者の持ち球数の減少が生じない。
次に、枠制御基板82(CPU82a)において、進行不能状態に制御されたことに伴って実行される処理について説明する。
不能状態コマンドを入力した場合、CPU82aは、枠側通常処理の一部を実行しない。具体的に、CPU82aは、不能状態コマンドを入力したとしても、遊技情報記憶処理、第2搬送処理、性能情報生成処理、第2管理球数情報生成処理、及び枠側エラー報知処理を実行する。一方、CPU82aは、不能状態コマンドを入力した場合、最大差数情報生成処理を実行しない。CPU82aは、不能状態コマンドを入力した場合、枠側エラー設定処理における一部の処理を実行しない。なお、CPU82aは、不能状態コマンドを入力すると、進行不能状態に制御されていることを特定可能な情報として、進行不能状態フラグをRAM82cにセットする。CPU82aは、可能状態コマンドを入力すると、RAM82cに記憶されている進行不能状態フラグを消去する。
CPU82aは、最大差数情報生成処理を開始するときに、RAM80cに進行不能状態フラグがセットされているか否かを判定する。進行不能状態フラグがセットされていない場合、CPU82aは、最大差数情報生成処理を実行する。進行不能状態フラグがセットされている場合、CPU82aは、遊技制御基板80(CPU80a)から獲得賞球数情報を入力したとしても、最大差数情報生成処理を実行しない。つまり、進行不能状態フラグがセットされている場合、CPU82aは、最大差数SCを増加させない。また、CPU82aは、アウトセンサD30からアウト信号を入力したとしても、最大差数情報生成処理を実行しない。つまり、進行不能状態フラグがセットされている場合、CPU82aは、最大差数SCを減少させない。よって、進行不能状態フラグがセットされている場合、CPU82aは、最大差数コマンドを遊技制御基板80へ出力しない。このため、進行不能状態フラグがセットされている場合、遊技制御基板80(CPU80a)は、最大差数コマンドを演出制御基板81へ出力しない。
CPU82aは、枠側エラー設定処理を開始するときに、RAM80cに進行不能状態フラグがセットされているか否かを判定する。進行不能状態フラグがセットされていない場合、CPU82aは、枠不正電波検知エラー、管理遊技機内通信エラー、及び扉開放エラーの検知及び設定を行う処理を行う。進行不能状態フラグがセットされている場合、CPU82aは、枠不正電波検知エラーの検知及び設定を行う処理を行わない。一方、進行不能状態フラグがセットされている場合であっても、CPU82aは、管理遊技機内通信エラー、及び扉開放エラーの検知及び設定を行う処理を行う。
進行不能状態フラグがセットされている場合、CPU82aは、枠電波センサD16から電波検知信号を入力したとしても、枠電波検知回数を加算しない。このため、進行不能状態フラグがセットされている場合、枠電波検知回数は、所定回数k1に達しない。よって、CPU82aは、枠不正電波検知エラーを設定しない。
このように、遊技機10では、特定条件が成立して進行不能状態に制御された後に枠電波センサD16が異常な電波を検知した場合、当該検知に応じて枠不正電波検知エラーが設定されない。このように、遊技機10では、進行不能状態に制御されていないとき、枠不正電波検知エラーに関する制御(電波検知エラー制御)として枠側エラー設定処理が実行される場合がある。一方、遊技機10では、進行不能状態に制御されているとき、枠不正電波検知エラーに関する制御(電波検知エラー制御)として枠側エラー設定処理が実行されない。
遊技機10では、特定条件が成立して進行不能状態に制御された後に第1扉開放スイッチD17が保護枠11cが開放されたことを検知した場合、当該検知に応じて扉開放エラーが設定される。遊技機10では、特定条件が成立して進行不能状態に制御された後に第2扉開放スイッチD18が搭載枠11bが開放されたことを検知した場合、当該検知に応じて扉開放エラーが設定される。つまり、遊技機10では、進行不能状態に制御されていないとき、及び、進行不能状態に制御されているときの何れにおいても、搭載枠11b又は保護枠11cが開放されたとき、扉開放エラー制御が実行される。
次に、演出制御基板81(CPU81a)において、進行不能状態に制御されたことに伴って実行される処理について説明する。
不能状態コマンドを入力した場合、CPU81aは、実行中の演出を終了させ得る。具体的に、CPU81aは、演出ゲームの実行中において、不能状態コマンドを入力すると、当該演出ゲームの実行を中止する。以下の説明において、演出ゲームについて「中止する」と示す場合、演出ゲームにおいて演出図柄が確定停止表示されずに、特別ゲームの変動時間が経過することなく演出ゲームが途中で強制的に終了することを意味する。CPU81aは、演出ゲームの実行中において、不能状態コマンドを入力すると、左図柄列Hz、中図柄列Nz、及び右図柄列Mzの演出図柄を全て非表示にするように、演出表示部19を制御する。これにより、CPU81aは、演出ゲームの実行中において特定条件が成立して進行不能状態に制御されたとき、演出ゲームの実行を中止する。このように、遊技機10は、特定条件が成立して進行不能状態に制御されたとき、複数列の演出図柄が非表示となり演出ゲームの実行を中止するように構成される。
なお、上述したように、遊技機10は、特別ゲームを実行中であるときに最大差数SCが所定値La以上となって特定条件が成立した場合、直ちに進行不能状態に制御される。よって、CPU81aは、演出ゲームの実行中において、特定条件が成立した場合、当該演出ゲームの実行を中止するともいえる。つまり、遊技機10では、演出ゲームの実行中に特定条件が成立した場合、当該演出ゲームの実行が中止される。
CPU81aは、予告演出として可動演出の実行中において、不能状態コマンドを入力すると、当該可動演出の実行を中止する。以下の説明において、可動演出について「中止する」と示す場合、演出可動部91の動作が途中でキャンセルされて可動演出が強制的に終了することを意味する。例えば、CPU81aは、演出可動部91が原位置から演出位置に向かって変位している途中において、不能状態コマンドを入力すると、演出可動部91が原位置に戻るように、演出可動部91を制御する。
CPU81aは、保留画像Hの表示中において、不能状態コマンドを入力すると、保留画像Hの表示を終了させるように、演出表示部19を制御する。つまり、CPU81aは、保留画像H1~H4の何れかが表示されているときにおいて、不能状態コマンドを入力すると、表示されている保留画像Hを全て非表示にするように、演出表示部19を制御する。CPU81aは、不能状態コマンドを入力すると、演出表示部19の画像表示領域19aにおける保留表示領域R1a~R4aに表示されている保留画像Hを全て非表示にするように、演出表示部19を制御する。
CPU81aは、保留移動演出の実行中において、不能状態コマンドを入力すると、当該保留移動演出の実行を中止する。以下の説明において、保留移動演出について「中止する」と示す場合、保留移動演出において保留画像Hが表示される表示領域が変更される前に、保留画像Hが移動している途中で強制的に終了することを意味する。CPU81aは、保留移動演出の実行中において、不能状態コマンドを入力すると、保留画像Hを全て非表示にするように、演出表示部19を制御する。CPU81aは、不能状態コマンドを入力すると、演出表示部19の画像表示領域19aに表示されている保留画像Hを全て非表示にするように、演出表示部19を制御する。このように、遊技機10は、保留画像Hが表示されているときに特定条件が成立して進行不能状態に制御された場合、保留画像Hの表示が終了するように構成される。
CPU81aは、保留画像Hの表示中において、不能状態コマンドを入力すると、実行中画像ZGの表示を終了させるように、演出表示部19を制御する。CPU81aは、不能状態コマンドを入力すると、演出表示部19の画像表示領域19aにおける実行中表示領域ZRに表示されている実行中画像ZGを非表示にするように、演出表示部19を制御する。実行中画像ZGは、特別ゲームの実行中に表示される。一方、実行中画像ZGは、特別ゲームの非実行中に表示されない。このように、遊技機10では、特別ゲームの実行中に特定条件が成立した場合、実行中画像ZGの表示が終了するように構成される。
CPU81aは、獲得数演出の実行中において、不能状態コマンドを入力すると、当該獲得数演出の実行を終了する。CPU81aは、獲得数演出の実行中において、不能状態コマンドを入力すると、文字列Ksを非表示にするように、演出表示部19を制御する。なお、不能状態待機コマンドを入力したとしても、CPU81aは、獲得数演出を終了させない。つまり、大当り遊技中において特定条件が成立した場合であっても、当該大当り遊技中において、CPU81aは、獲得数演出を終了させない。このため、遊技機10では、大当り遊技中において特定条件が成立した場合、獲得数演出が終了しない。因みに、CPU81aは、大当り遊技が終了したタイミングで不能状態コマンドを入力するから、大当り遊技が終了したときに獲得数演出が終了する。大当り遊技が終了したタイミングは、特定のタイミングの一例である。このように、遊技機10では、大当り遊技中であるときに獲得数演出が実行されている場合、特定条件が成立したとしても、当該特定条件が成立した後も特定のタイミングまで獲得数演出の実行が継続される。
一方、高入球率状態において特定条件が成立した場合には、不能状態待機コマンドが出力されずに不能状態コマンドが出力される。つまり、高入球率状態において特定条件が成立した場合、CPU81aは、不能状態コマンドを入力する。このため、遊技機10では、高入球率状態において特定条件が成立した場合、獲得数演出が終了する。このように、遊技機10は、獲得数演出が実行されている場合において、特定条件が成立して進行不能状態に制御されたとき、獲得数演出の実行が終了するように構成される。
CPU81aは、発射強度演出の実行中において、不能状態コマンドを入力すると、当該発射強度演出の実行を終了する。CPU81aは、第2発射強度演出の実行中において、不能状態コマンドを入力すると、文字列Hk1及び矢印画像Yk1を非表示にするように、演出表示部19を制御する。CPU81aは、第1発射強度演出の実行中において、不能状態コマンドを入力すると、文字列Hk2及び矢印画像Yk2を非表示にするように、演出表示部19を制御する。
なお、不能状態待機コマンドを入力したとしても、CPU81aは、発射強度演出を終了させない。つまり、大当り遊技中において特定条件が成立した場合であっても、当該大当り遊技中において、CPU81aは、第2発射強度演出を終了させない。このため、遊技機10では、大当り遊技中において特定条件が成立した場合、第2発射強度演出が終了しない。
一方、非大当り遊技中の低入球率状態又は高入球率状態において特定条件が成立した場合には、不能状態待機コマンドが出力されずに不能状態コマンドが出力される。つまり、非大当り遊技中の低入球率状態又は高入球率状態において特定条件が成立した場合、CPU81aは、不能状態コマンドを入力する。このため、遊技機10では、低入球率状態において特定条件が成立した場合、第1発射強度演出が終了する。また、遊技機10では、高入球率状態において特定条件が成立した場合、第2発射強度演出が終了する。このように、遊技機10は、発射強度演出が実行されているときに特定条件が成立して進行不能状態に制御された場合、発射強度演出の実行が終了するように構成される。
CPU81aは、移行示唆演出の実行中において、不能状態コマンドを入力すると、当該移行示唆演出の実行を終了する。CPU81aは、移行示唆演出の実行中において、不能状態コマンドを入力すると、文字列Kjを非表示にするように、演出表示部19を制御する。このように、遊技機10は、移行示唆演出の実行中に特定条件が成立して進行不能状態に制御された場合、移行示唆演出の実行を終了するように構成される。
CPU81aは、エラーの報知の実行中において、不能状態コマンドを入力すると、当該エラーの報知の実行を終了する。例えば、CPU81aは、枠不正電波検知エラーの報知の実行中において、不能状態コマンドを入力すると、「枠不正電波検知異常」の文字列など、枠不正電波検知エラーが設定されていることを特定可能な画像を非表示にするように、演出表示部19を制御する。例えば、CPU81aは、扉開放エラーの報知の実行中において、不能状態コマンドを入力すると、「扉が開いています」の文字列など、扉開放エラーが設定されていることを特定可能な画像を非表示にするように、演出表示部19を制御する。
不能状態コマンドは、大当り遊技中に出力されない。このため、CPU81aは、不能状態コマンドを入力したことに基づいて、大当り演出及び進行不能待機演出を終了されることがない。なお、CPU81aは、不能状態待機コマンドを入力したとしても、大当り演出を終了させない。
電力供給が開始したときに不能状態コマンドを入力したとしても、CPU81aは、演出装置ESを構成する演出実行部の一部又は全部を制御し、復電報知を実行させる。CPU81aは、復電報知を終了させた後、進行不能演出を開始するように、演出装置ESを制御する。これに限らず、CPU81aは、電力供給が開始したときに不能状態コマンドを入力した場合、復電報知を実行させずに、進行不能演出を実行するように、演出装置ESを制御してもよい。
電力供給が開始したときに不能状態コマンドを入力したとしても、CPU81aは、初期動作(イニシャル動作)を実行するように演出可動部91を制御する。CPU81aは、初期動作を開始した後に進行不能演出を開始するように、演出装置ESを制御する。なお、CPU81aは、初期動作を終了させていなくても、進行不能演出を開始するように、演出装置ESを制御する。これに限らず、CPU81aは、初期動作を終了させた後に、進行不能演出を開始するように、演出装置ESを制御してもよい。
次に、進行不能状態に制御される前後の遊技機10における制御及び動作について、詳しく説明する。
図16は、非大当り遊技中において、特定条件が成立したときを示したタイミングチャートである。
時点T31において、第1始動センサD11は、遊技球を検知したものとする。このとき、演出表示部19では、獲得数演出が実行されているものとする。CPU80aは、第1始動センサD11から入賞球検知信号を入力したことに基づいて、獲得賞球数情報を枠制御基板82に出力するとともに、演出制御基板81に出力する。
時点T32において、CPU82aは、獲得賞球数情報を入力すると、第2管理球数情報生成処理を実行して賞球を付与する。さらに、CPU82aは、獲得賞球数情報を入力すると、最大差数情報生成処理を実行して最大差数SCを加算する。このとき、最大差数SCは、所定値La以上となったものとする。CPU82aは、最大差数コマンドを遊技制御基板80に出力する。CPU81aは、獲得賞球数情報を入力すると、獲得数演出処理を実行して獲得数演出の演出内容が更新するように、演出表示部19を制御する。
時点T33において、CPU80aは、最大差数コマンドを入力すると、規定数達成処理を実行する。規定数達成処理において、CPU80aは、入力した最大差数SCが所定値La以上であることから特定条件が成立したと判定し、RAM80cに進行不能状態フラグをセットする。このとき、CPU80aは、不能状態コマンドを、枠制御基板82に出力するとともに、演出制御基板81に出力する。CPU81aは、不能状態コマンドを入力すると、獲得数演出を終了させる。CPU81aは、文字列Ksを非表示にするように、演出表示部19を制御する。つまり、獲得数演出が実行されている場合において、進行不能状態に制御されたときには、獲得数演出の実行が終了する。そして、CPU81aは、進行不能演出を実行させる。
進行不能状態に制御した後の時点T34において、第1始動センサD11は、遊技球を検知したものとする。CPU80aは、第1始動センサD11から入賞球検知信号を入力するが、獲得賞球数情報を枠制御基板82に出力しないし、演出制御基板81に出力しない。このため、CPU82aは、第2管理球数情報生成処理を実行しない。よって、進行可能状態であれば賞球が付与されるタイミングである時点T35では、賞球が付与されない。また、時点T35では、獲得数演出が実行されることもない。
以上のように、第1始動センサD11が遊技球を検知したことによって特定条件が成立するときには、当該検知に応じて賞球が付与される。一方、特定条件が成立して進行不能状態に制御された後に第1始動センサD11が遊技球を検知したときには、当該検知に応じて賞球が付与されない。そして、特定条件が成立して進行不能状態に制御された場合、第1始動センサD11が遊技球を検知したときに出力される入賞球検知信号を入力したとしても、CPU82aは、賞球を付与する第2管理球数情報生成処理を実行しない。
図17は、大当り遊技中において、特定条件が成立したときを示したタイミングチャートである。
時点T41~時点T46は、大当り遊技中であるものとする。時点T41において、第1始動センサD11は、遊技球を検知したものとする。このとき、演出表示部19では、獲得数演出が実行されているものとする。CPU80aは、第1始動センサD11から入賞球検知信号を入力したことに基づいて、獲得賞球数情報を枠制御基板82に出力するとともに、演出制御基板81に出力する。
時点T42において、CPU82aは、獲得賞球数情報を入力すると、第2管理球数情報生成処理を実行して賞球を付与する。さらに、CPU82aは、獲得賞球数情報を入力すると、最大差数情報生成処理を実行して最大差数SCを加算する。このとき、最大差数SCは、所定値La以上となったものとする。CPU82aは、最大差数コマンドを遊技制御基板80に出力する。
時点T43において、CPU80aは、最大差数コマンドを入力すると、規定数達成処理を実行する。規定数達成処理において、CPU80aは、入力した最大差数SCが所定値La以上であることから特定条件が成立したと判定する。CPU80aは、大当り遊技中であることから、RAM80cに進行不能状態フラグをセットせずに、進行不能待機フラグをセットする。このとき、CPU80aは、不能状態待機コマンドを、枠制御基板82に出力するとともに、演出制御基板81に出力する。
CPU81aは、獲得賞球数情報を入力すると、獲得数演出処理を実行して獲得数演出の演出内容が更新するように、演出表示部19を制御する。また、CPU81aは、不能状態待機コマンドを入力すると、進行不能待機演出を実行するように、演出表示部19を制御する。このとき、CPU81aは、獲得数演出を終了させない。
時点T44において、第1始動センサD11は、遊技球を検知したものとする。CPU80aは、第1始動センサD11から入賞球検知信号を入力したことに基づいて、獲得賞球数情報を枠制御基板82に出力するとともに、演出制御基板81に出力する。
時点T45において、CPU82aは、獲得賞球数情報を入力すると、第2管理球数情報生成処理を実行して賞球を付与する。このように、大当り遊技中において特定条件が成立した場合、当該特定条件が成立した後に大当り遊技中において第1始動センサD11が遊技球を検知したときには、当該検知に応じて賞球が付与される。さらに、CPU82aは、獲得賞球数情報を入力すると、最大差数情報生成処理を実行して最大差数SCを加算する。CPU82aは、最大差数コマンドを遊技制御基板80に出力する。なお、CPU80aは、最大差数コマンドを入力しても、規定数達成処理を実行しない。CPU81aは、獲得賞球数情報を入力すると、獲得数演出処理を実行して獲得数演出の演出内容が更新するように、演出表示部19を制御する。
時点T46では、大当り遊技が終了したものとする。CPU80aは、大当り遊技が終了したときに進行不能待機フラグがセットされていることに基づいて、RAM80cに進行不能状態フラグをセットする。このとき、CPU80aは、不能状態コマンドを、枠制御基板82に出力するとともに、演出制御基板81に出力する。CPU81aは、不能状態コマンドを入力すると、獲得数演出を終了させる。CPU81aは、文字列Ksを非表示にするように、演出表示部19を制御する。このように、大当り遊技中であるときに獲得数演出が実行されている場合には、特定条件が成立したとしても、当該特定条件が成立した後も大当り遊技が終了したタイミングまで獲得数演出の実行が継続される。
また、CPU81aは、不能状態コマンドを入力すると、進行不能待機演出を終了させる。CPU81aは、メッセージ画像Mgを非表示にするように、演出表示部19を制御する。そして、CPU81aは、進行不能演出を実行させる。
進行不能状態に制御した後の時点T47において、第1始動センサD11は、遊技球を検知したものとする。CPU80aは、第1始動センサD11から入賞球検知信号を入力するが、獲得賞球数情報を枠制御基板82に出力しないし、演出制御基板81に出力しない。このため、CPU82aは、第2管理球数情報生成処理を実行しない。よって、進行可能状態であれば賞球が付与されるタイミングである時点T48では、賞球が付与されない。また、時点T48では、獲得数演出が実行されることもない。
図18は、非大当り遊技中において、第1特別ゲームの実行中に特定条件が成立したときを示したタイミングチャートである。
時点T51において、第1始動センサD11は、遊技球を検知したものとする。CPU80aは、第1始動センサD11から入賞球検知信号を入力したことに基づいて、獲得賞球数情報を枠制御基板82に出力するとともに、演出制御基板81に出力する。
時点T51において、第1特別図柄表示部21aでは、第1特別ゲームが実行されているものとする。演出表示部19では、第1特別ゲームの実行に伴い、演出ゲームが実行されている。実行中の第1特別ゲームの変動時間t21は、時点T54において経過するものとする。つまり、実行中の第1特別ゲームは、時点T54において特別図柄が確定停止表示される。よって、実行中の演出ゲームは、時点T54において演出図柄が確定停止表示される。
なお、時点T51における第1保留数は、「1」であるものとする。時点T51において、演出表示部19では、実行中画像ZGが表示されるとともに、第1保留数に基づいて保留画像H1が表示されている。
時点T52において、CPU80aは、第1始動センサD11から入賞球検知信号を入力したことに基づいて、第1保留数を1加算して更新する。これにより、第1保留数は、「1」から「2」に増える。このとき、CPU80aは、第1保留数コマンドを演出制御基板81に出力する。演出表示部19では、実行中画像ZGが表示されるとともに、第1保留数に基づいて保留画像H1,H2が表示される。因みに、演出ゲームでは、左図柄列Hzの演出図柄が一旦停止表示されており、中図柄列Nz及び右図柄列Mzの演出図柄がそれぞれ所定方向に変動表示(スクロール表示)されている。
また、時点T52において、CPU82aは、獲得賞球数情報を入力すると、第2管理球数情報生成処理を実行して賞球を付与する。さらに、CPU82aは、獲得賞球数情報を入力すると、最大差数情報生成処理を実行して最大差数SCを加算する。このとき、最大差数SCは、所定値La以上となったものとする。CPU82aは、最大差数コマンドを遊技制御基板80に出力する。
時点T53において、CPU80aは、最大差数コマンドを入力すると、規定数達成処理を実行する。規定数達成処理において、CPU80aは、入力した最大差数SCが所定値La以上であることから特定条件が成立したと判定し、RAM80cに進行不能状態フラグをセットする。このとき、CPU80aは、不能状態コマンドを、枠制御基板82に出力するとともに、演出制御基板81に出力する。
CPU80aは、進行不能状態フラグをセットすると、第1特別ゲームの実行を中止する。CPU80aは、第1特別図柄表示部21a及び第2特別図柄表示部21bにおける複数の発光体を全て消灯するように、第1特別図柄表示部21a及び第2特別図柄表示部21bを制御する。上述したように、実行中であった第1特別ゲームは、本来、時点T54において特別図柄が確定停止表示されるはずであった。しかしながら、進行不能状態に制御されたことにより、第1特別ゲームは、途中で強制的に終了した。この結果、第1特別ゲームの変動時間は、変動時間t21よりも短い変動時間t22となった。このように、遊技機10は、特別ゲームの実行中において特定条件が成立して進行不能状態に制御されたとき、特別ゲームの実行を中止する。
なお、例えば、第2特別ゲームの実行中、CPU80aは、進行不能状態フラグをセットすると、第2特別ゲームの実行を中止する。第2特別ゲームが実行されているときは、遊技状態が、高確高入球率状態又は低確高入球率状態であることが考えられる。特に、高確高入球率状態は、確変機能が作動する高確率状態であり、遊技者にとって極めて有利な状態である。高確率状態であるときにおける特別ゲームでは、大当り図柄が確定停止表示される確率が高い。CPU80aは、進行不能状態フラグをセットすると、遊技状態にかかわらず、特別ゲームの実行を中止する。また、CPU80aは、進行不能状態フラグをセットすると、特別図柄の当り抽選の結果にかかわらず、特別ゲームの実行を中止する。このように、遊技機10では、高確率状態に制御されている場合であっても、特別ゲームの実行中に特定条件が成立して進行不能状態に制御されたとき、高確率状態における特別ゲームの実行を中止する。
CPU80aは、進行不能状態フラグをセットすると、特別図柄開始処理を実行しない。CPU80aは、第1保留数又は第2保留数が0よりも大きかったとしても、特別ゲームを実行させない。つまり、特定条件が成立して進行不能状態に制御された場合には、実行が保留された特別ゲームが実行されない。このように、遊技機10では、特定条件が成立して進行不能状態に制御されたとき、実行が保留された特別ゲームが実行されなくなる。CPU80aは、進行不能状態フラグをセットすると、第1保留表示部21c及び第2保留表示部21dにおける複数の発光体を全て消灯するように、第1保留表示部21c及び第2保留表示部21dを制御する。以上のように、遊技機10は、特定条件が成立して進行不能状態に制御されたとき、第1保留表示部21c及び第2保留表示部21dにおける複数の発光体が全て消灯し、第1特別図柄表示部21a及び第2特別図柄表示部21bにおける複数の発光体が全て消灯して特別ゲームの実行を中止する。
CPU81aは、不能状態コマンドを入力すると、演出ゲームの実行を中止する。CPU81aは、左図柄列Hz、中図柄列Nz、及び右図柄列Mzの演出図柄を全て非表示にするように、演出表示部19を制御する。このように、遊技機10は、特別ゲームの実行中において特定条件が成立して進行不能状態に制御されたとき、特別ゲームの実行を中止するとともに、演出ゲームの実行を中止する。遊技機10は、特定条件が成立して進行不能状態に制御されたとき、第1特別図柄表示部21a及び第2特別図柄表示部21bにおける複数の発光体が全て消灯して特別ゲームの実行を中止するとともに、複数列の演出図柄が非表示となり演出ゲームの実行を中止する。
CPU81aは、不能状態コマンドを入力すると、実行中画像ZGを非表示にするように、演出表示部19を制御する。このように、特別ゲームの実行中に特定条件が成立した場合には、実行中画像ZGの表示が終了する。CPU81aは、不能状態コマンドを入力すると、保留画像H1,H2を非表示にするように、演出表示部19を制御する。このように、保留画像Hが表示されているときに特定条件が成立して進行不能状態に制御された場合には、保留画像Hの表示が終了する。そして、CPU81aは、進行不能演出を実行させる。
進行不能状態に制御した後の時点T55において、第1始動センサD11は、遊技球を検知したものとする。CPU80aは、第1始動センサD11から入賞球検知信号を入力したとしても、特別図柄入力処理を実行しない。このため、CPU80aは、第1始動センサD11から入賞球検知信号を入力したことに基づいて、第1保留数を加算しない。よって、進行可能状態であれば第1保留数が増加し得るタイミングである時点T56では、第1保留数が増加しない。また、時点T56では、保留画像Hが表示されることもない。
以上のように、第1始動センサD11が遊技球を検知したことによって特定条件が成立するときには、当該検知に応じて第1特別ゲームの実行が保留される場合がある。一方、特定条件が成立して進行不能状態に制御された後に第1始動センサD11が遊技球を検知したときには、当該検知に応じて第1特別ゲームの実行が保留されない。また、特別ゲームの実行中において特定条件が成立した場合、当該特定条件が成立した後に第1始動センサD11が遊技球を検知したときには、当該検知に応じて特別ゲームの実行が保留されず、特定条件が成立する前に実行が保留されていた特別ゲームは実行されない。
図19は、非大当り遊技中において、第1特別ゲームの実行中に特定条件が成立したときを示したタイミングチャートである。
時点T61において、第1始動センサD11は、遊技球を検知したものとする。CPU80aは、第1始動センサD11から入賞球検知信号を入力したことに基づいて、獲得賞球数情報を枠制御基板82に出力するとともに、演出制御基板81に出力する。なお、遊技機10は、第2始動口23Bへの入球率が異なる状態として、入球補助機能が作動しない低入球率状態に制御されているものとする。
時点T61において、第1特別図柄表示部21aでは、第1特別ゲームが実行されているものとする。実行中の第1特別ゲームにおいて確定停止表示される特別図柄は、特別図柄開始処理においてチャンス図柄に決定されたものとする。実行中の第1特別ゲームの変動時間t31は、時点T63において経過するものとする。つまり、実行中の第1特別ゲームは、時点T63においてチャンス図柄が確定停止表示される。演出表示部19では、実行中の特別ゲームにおいて確定停止表示される特別図柄がチャンス図柄であることに伴って、移行示唆演出が実行されている。
CPU82aは、獲得賞球数情報を入力すると、第2管理球数情報生成処理を実行して賞球を付与する。さらに、CPU82aは、獲得賞球数情報を入力すると、最大差数情報生成処理を実行して最大差数SCを加算する。このとき、最大差数SCは、所定値La以上となったものとする。CPU82aは、最大差数コマンドを遊技制御基板80に出力する。
時点T62において、CPU80aは、最大差数コマンドを入力すると、規定数達成処理を実行する。規定数達成処理において、CPU80aは、入力した最大差数SCが所定値La以上であることから特定条件が成立したと判定し、RAM80cに進行不能状態フラグをセットする。このとき、CPU80aは、不能状態コマンドを、枠制御基板82に出力するとともに、演出制御基板81に出力する。
CPU80aは、進行不能状態フラグをセットすると、第1特別ゲームの実行を中止する。CPU80aは、第1特別図柄表示部21a及び第2特別図柄表示部21bにおける複数の発光体を全て消灯するように、第1特別図柄表示部21a及び第2特別図柄表示部21bを制御する。上述したように、実行中であった第1特別ゲームは、本来、時点T63においてチャンス図柄が確定停止表示されるはずであった。しかしながら、進行不能状態に制御されたことにより、第1特別ゲームは、途中で強制的に終了した。この結果、第1特別ゲームの変動時間は、変動時間t31よりも短い変動時間t32となった。そして、第1特別ゲームでは、チャンス図柄が確定停止表示されない。これにより、遊技機10では、時点T63においてチャンス図柄が確定停止表示され、当該チャンス図柄が確定停止表示されることにより高入球率状態に制御されるはずであったが、進行不能状態に制御されたことでチャンス図柄が確定停止表示されず、低入球率状態から高入球率状態に制御されない。このように、所定の特別ゲームにおいて大当り図柄が確定停止表示されずに、前記所定の特別ゲームの終了後に低入球率状態から高入球率状態に制御される状況において、前記所定の特別ゲームの実行中に特定条件が成立した場合には、低入球率状態から高入球率状態に制御されない。
CPU81aは、不能状態コマンドを入力すると、移行示唆演出の実行を終了する。CPU81aは、不能状態コマンドを入力すると、文字列Kjを非表示にするように、演出表示部19を制御する。このように、移行示唆演出の実行中に特定条件が成立した場合には、移行示唆演出の実行を終了する。そして、CPU81aは、進行不能演出を実行させる。
図20は、大当り遊技中において、特定条件が成立したときを示したタイミングチャートである。
時点T71~時点T77は、大当り遊技中であるものとする。時点T71において、第2始動センサD12は、遊技球を検知したものとする。CPU80aは、第2始動センサD12から入賞球検知信号を入力したことに基づいて、獲得賞球数情報を枠制御基板82に出力するとともに、演出制御基板81に出力する。なお、時点T71における第2保留数は、「1」であるものとする。
時点T72において、CPU80aは、第2始動センサD12から入賞球検知信号を入力したことに基づいて、第2保留数を1加算して更新する。これにより、第2保留数は、「1」から「2」に増える。
また、時点T72において、CPU82aは、獲得賞球数情報を入力すると、第2管理球数情報生成処理を実行して賞球を付与する。さらに、CPU82aは、獲得賞球数情報を入力すると、最大差数情報生成処理を実行して最大差数SCを加算する。このとき、最大差数SCは、所定値La以上となったものとする。CPU82aは、最大差数コマンドを遊技制御基板80に出力する。
時点T73において、CPU80aは、最大差数コマンドを入力すると、規定数達成処理を実行する。規定数達成処理において、CPU80aは、入力した最大差数SCが所定値La以上であることから特定条件が成立したと判定する。CPU80aは、大当り遊技中であることから、RAM80cに進行不能状態フラグをセットせずに、進行不能待機フラグをセットする。このとき、CPU80aは、不能状態待機コマンドを、枠制御基板82に出力するとともに、演出制御基板81に出力する。
時点T75において、第2始動センサD12は、遊技球を検知したものとする。CPU80aは、第2始動センサD12から入賞球検知信号を入力したことに基づいて、獲得賞球数情報を枠制御基板82に出力するとともに、演出制御基板81に出力する。
時点T76において、CPU80aは、第2始動センサD12から入賞球検知信号を入力したことに基づいて、第2保留数を1加算して更新する。これにより、第2保留数は、「2」から「3」に増える。このように、大当り遊技中において特定条件が成立した場合、当該特定条件が成立した後に大当り遊技中において第2始動センサD12が遊技球を検知したときには、当該検知に応じて特別ゲームの実行が保留されうる。なお、例えば、時点T76において、CPU80aは、第1始動センサD11から入賞球検知信号を入力した場合、第1保留数が上限数未満であれば第1保留数を1加算して更新する。このように、大当り遊技中において特定条件が成立した場合、当該特定条件が成立した後に大当り遊技中において第1始動センサD11が遊技球を検知したときには、当該検知に応じて特別ゲームの実行が保留されうる。
時点T77では、大当り遊技が終了したものとする。CPU80aは、大当り遊技が終了したときに進行不能待機フラグがセットされていることに基づいて、RAM80cに進行不能状態フラグをセットする。このとき、CPU80aは、不能状態コマンドを、枠制御基板82に出力するとともに、演出制御基板81に出力する。
ここで、時点T77において、遊技機10は、大当り遊技が終了すると、大当り遊技中ではなく、かつ特別ゲームの実行中ではない状態となり、特別ゲームの開始条件が成立する。また、遊技機10は、大当り遊技が終了すると、高入球率状態に制御する。そして、時点T77において、CPU80aは、第2保留数が0よりも大きいことから、第2特別ゲームを実行させるための処理を実行可能である。つまり、時点T77において、遊技機10は、大当り遊技が終了すると、高入球率状態における第2特別ゲームを実行可能である。しかしながら、時点T77において、遊技機10は、進行不能状態となる。CPU80aは、進行不能状態であるとき、特別図柄開始処理を実行しないから、第2特別ゲームを実行させるための処理を実行しない。このように、大当り遊技の終了後に高入球率状態における特別ゲームを実行可能な状況において、大当り遊技中に特定条件が成立した場合には、大当り遊技が終了したとしても高入球率状態における特別ゲームが実行されない。
このため、例えば、特定条件が成立した後の時点T75において第2始動センサD12が遊技球を検知したときには、当該検知に応じて第2特別ゲームの実行が保留されるが、当該保留された第2特別ゲームは大当り遊技が終了した後に実行されない。このように、大当り遊技中において特定条件が成立した場合、当該特定条件が成立した後に大当り遊技中において第2始動センサD12が遊技球を検知したときには、当該検知に応じて第2特別ゲームの実行が保留されうるものの、当該第2特別ゲームは大当り遊技の終了後において実行されない。
例えば、特定条件が成立した後の時点T75において第1始動センサD11が遊技球を検知したときには、当該検知に応じて第1特別ゲームの実行が保留されるが、当該保留された第1特別ゲームは大当り遊技が終了した後に実行されない。このように、大当り遊技中において特定条件が成立した場合、当該特定条件が成立した後に大当り遊技中において第1始動センサD11が遊技球を検知したときには、当該検知に応じて第1特別ゲームの実行が保留されうるものの、当該第1特別ゲームは大当り遊技の終了後において実行されない。
進行不能状態に制御した後の時点T78において、第2始動センサD12は、遊技球を検知したものとする。CPU80aは、第2始動センサD12から入賞球検知信号を入力したとしても、特別図柄入力処理を実行しない。このため、CPU80aは、第2始動センサD12から入賞球検知信号を入力したことに基づいて、第2保留数を加算しない。よって、進行可能状態であれば第2保留数が増加し得るタイミングである時点T79では、第2保留数が増加しない。
ここで、例えば、特定条件が成立した後の時点T74において、遊技機10は、電源供給が遮断されたとする。その後、遊技機10は、電力供給が開始されて大当り遊技に復帰したとする。つまり、CPU80aは、電力供給が開始されたとき、RAMクリア信号を入力しておらず、バックアップされたメイン情報に基づいて復帰する。進行不能待機フラグ及び進行不能状態フラグは、盤側電源投入処理においてRAMクリア信号を入力するまで消去されない。このため、大当り遊技中に電力供給が遮断された後に電力供給が開始されて大当り遊技に復帰した場合には、進行不能待機フラグが消去されない。一方、進行不能待機フラグ及び進行不能状態フラグは、盤側電源投入処理においてRAMクリア信号を入力すると消去される。このため、大当り遊技中に電力供給が遮断された後に電力供給が開始されて大当り遊技に復帰しなかった場合には、進行不能待機フラグが消去される。
CPU80aは、電力供給が開始されて大当り遊技に復帰した後、当該大当り遊技が終了したとき、進行不能待機フラグがセットされていることに基づいて、RAM80cに進行不能状態フラグをセットする。CPU80aは、大当り遊技が終了したとき、第1保留数が0よりも大きかったとしても第1特別ゲームを実行させない。CPU80aは、大当り遊技が終了したとき、第2保留数が0よりも大きかったとしても第2特別ゲームを実行させない。このように、大当り遊技中において特定条件が成立した場合には、その後、大当り遊技において電力供給が遮断された後に電力供給が開始されて大当り遊技に復帰し、大当り遊技が終了したとしても高入球率状態における特別ゲームが実行されない。
図21は、非大当り遊技中において、特定条件が成立したときを示したタイミングチャートである。
時点T81において、発射操作部15の操作に応じて、発射部65から遊技球が発射されたものとする。このとき、演出表示部19では、第2発射強度演出が実行されているものとする。なお、発射操作部15は、時点T81以降、継続して操作されるものとする。
時点T81から発射周期t15(一例として600ms)経過した時点T82において、発射操作部15の操作に応じて、発射部65から遊技球が発射される。その後、時点T81において発射された遊技球は、第2始動口23Bに入球したとする。CPU80aは、第2始動センサD12から入賞球検知信号を入力したことに基づいて、獲得賞球数情報を枠制御基板82に出力するとともに、演出制御基板81に出力する。
CPU82aは、獲得賞球数情報を入力すると、第2管理球数情報生成処理を実行して賞球を付与する。さらに、CPU82aは、獲得賞球数情報を入力すると、最大差数情報生成処理を実行して最大差数SCを加算する。このとき、最大差数SCは、所定値La以上となったものとする。CPU82aは、最大差数コマンドを遊技制御基板80に出力する。
時点T83において、CPU80aは、最大差数コマンドを入力すると、規定数達成処理を実行する。規定数達成処理において、CPU80aは、入力した最大差数SCが所定値La以上であることから特定条件が成立したと判定し、RAM80cに進行不能状態フラグをセットする。このとき、CPU80aは、不能状態コマンドを、枠制御基板82に出力するとともに、演出制御基板81に出力する。CPU81aは、不能状態コマンドを入力すると、第2発射強度演出を終了させる。CPU81aは、文字列Hk1と、矢印画像Yk1と、を非表示にするように、演出表示部19を制御する。つまり、第2発射強度演出が実行されている場合において、進行不能状態に制御されたときには、第2発射強度演出の実行が終了する。そして、CPU81aは、進行不能演出を実行させる。
また、時点T83において、CPU80aは、枠制御基板82(発射許可回路82m)に発射停止信号を出力する。時点T82から発射周期t15経過した時点T84において、発射操作部15が操作されているにもかかわらず、発射部65から遊技球が発射されない。つまり、時点T83において、発射許可回路82mは、CPU80aから発射停止信号を入力したことにより、発射許可信号を出力しない。そして、発射制御回路83aは、発射許可信号がオフ状態である場合、発射タイミングパルスをソレノイド駆動部に出力しない。よって、遊技機10では、進行不能状態に制御された後、発射操作部15が操作されている場合であっても、発射部65による発射動作が行われず、遊技球が発射されない。このように、発射強度演出が実行されているときに特定条件が成立して進行不能状態に制御された場合には、発射操作部15が操作されたとしても遊技球が発射されず、発射強度演出の実行が終了する。
因みに、時点T82において発射された遊技球は、時点T83よりも後に第2始動口23Bに入球したとする。CPU80aは、第2始動センサD12から入賞球検知信号を入力するが、獲得賞球数情報を枠制御基板82に出力しないし、演出制御基板81に出力しない。このため、CPU82aは、第2管理球数情報生成処理を実行しないから、賞球が付与されない。また、第2保留数も増加しない。
以上のように、特定条件が成立する前である時点T81,82では、遊技球を発射させることができる。遊技球が発射された場合には、第2管理球数PBが減算される。一方、特定条件が成立して進行不能状態に制御された後である時点T84では、遊技球を発射させることができない。よって、第2管理球数PBは、遊技球が発射されることに応じて減算されることがない。このように、特定条件が成立していないときには、遊技球が発射されたことによる遊技者の持ち球数の減少が生じる。一方、特定条件が成立して進行不能状態に制御された場合には、遊技球が発射されたことによる遊技者の持ち球数の減少が生じない。
但し、特定条件が成立して進行不能状態となったとしても、CPU82aは、第2搬送処理を実行可能である。つまり、CPU82aは、不能状態コマンドを入力したとしても、搬送入口信号及び搬送出口信号に基づいて、搬送モータ52aを作動させて、遊技領域20aから排出された遊技球を発射部65に向けて搬送する。このように、特定条件が成立して進行不能状態に制御されたときには、発射部65に向けて遊技球が搬送されるものの、発射操作部15が操作されたとしても遊技球が発射されない。
図22は、エラーの検知及び設定に関する処理の実行状況を示したタイミングチャートである。
時点T91において、遊技機10は、進行不能状態に制御されたものとする。時点T91において、CPU80aは、RAM80cに進行不能状態フラグをセットする。このとき、CPU80aは、不能状態コマンドを、枠制御基板82に出力するとともに、演出制御基板81に出力する。
CPU80aは、時点T91よりも前における進行可能状態であるとき、主不正電波検知エラーの検知及び設定を行う処理を実行可能である。つまり、遊技機10は、進行可能状態であるとき、主不正電波検知エラーの検知及び設定が可能である。一方、CPU80aは、時点T91よりも後における進行不能状態であるとき、主不正電波検知エラーの検知及び設定を行う処理を実行不能である。つまり、遊技機10は、進行不能状態であるとき、主不正電波検知エラーの検知及び設定が不能である。
CPU82aは、時点T91よりも前における進行可能状態であるとき、枠不正電波検知エラーの検知及び設定を行う処理を実行可能である。つまり、遊技機10は、進行可能状態であるとき、枠不正電波検知エラーの検知及び設定が可能である。一方、CPU82aは、時点T91よりも後における進行不能状態であるとき、枠不正電波検知エラーの検知及び設定を行う処理を実行不能である。つまり、遊技機10は、進行不能状態であるとき、枠不正電波検知エラーの検知及び設定が不能である。
このように、進行不能状態に制御されていないときには、電波検知エラー制御が実行される場合がある。一方、進行不能状態に制御されているときには、電波検知エラー制御が実行されない。
CPU82aは、時点T91よりも前における進行可能状態であるとき、扉開放エラーの検知及び設定を行う処理を実行可能である。つまり、遊技機10は、進行可能状態であるとき、扉開放エラーの検知及び設定が可能である。CPU82aは、時点T91よりも後における進行不能状態であるとき、扉開放エラーの検知及び設定を行う処理を実行可能である。つまり、遊技機10は、進行不能状態であるとき、扉開放エラーの検知及び設定が可能である。このように、進行不能状態に制御されていないとき、及び、進行不能状態に制御されているときの何れにおいても、扉部が開放されたときには、扉開放エラー制御が実行される。
したがって、本実施形態によれば、以下に示す効果を得ることができる。
(1)遊技機10では、第1始動センサD11が遊技球を検知したことによって特定条件が成立する場合がある。そして、特定条件が成立した場合には、遊技を進行することが不能な進行不能状態に制御される。遊技機10では、特定条件が成立する原因となった第1始動口23Aへの入球に対しては賞球を付与する一方、その後、進行不能状態に制御された後における第1始動口23Aへの入球に対しては賞球が付与されない。このように、遊技機10では、遊技を進行することが不能な進行不能状態に制御されているか否かを基準として、第1始動口23Aへの入球に対して賞球を付与する制御と、第1始動口23Aへの入球に対して賞球を付与しない制御と、を行うことができるから、遊技の進行に関する状態に応じて適切な制御を行うことができる。
(2)遊技機10では、所定期間Sa内において付与された賞球の数と、所定期間Sa内において遊技領域20aから排出されたアウト球の数と、に基づく最大差数SCが所定値Laに達した場合に特定条件が成立する。このような遊技機10では、第1始動センサD11が遊技球を検知したことによって特定条件が成立する場合がある。これにより、例えば、ある期間内において入賞口23へ遊技球が入球したことにより付与された賞球の数が、遊技領域20aから排出されたアウト球の数と比べて過剰に多くなったときには、進行不能状態に制御することができる。つまり、遊技機10では、ある期間内において遊技者が獲得した遊技球が過剰に多くなったときに、進行不能状態に制御することができる。遊技機は、射幸心をあおることを抑制する遊技性能が望まれる。遊技機10では、射幸心をあおることを抑制するため、遊技者が獲得した遊技球が過剰に多くなったときに進行不能状態に制御されるようにした。このような遊技機10において、進行不能状態に制御された場合には、第1始動口23Aへの入球に対して賞球を付与しない制御を行うことができるから、適切な制御を行うことができる。
(3)遊技機10は、進行不能状態に制御された場合において、例えば、不正に入賞球検知信号を入力させたとしても、第2管理球数情報生成処理が実行されないように構成される。よって、進行不能状態に制御されたときには、より確実に賞球が付与されないようにすることができる。
(4)遊技機10では、進行不能状態に制御された場合、第1始動口23Aへの入球に対して賞球が付与されない。ここで、遊技機10では、賞球が付与されたことに応じて演出内容が更新される獲得数演出を実行可能である。しかしながら、例えば、賞球が付与されない状況では、獲得数演出が実行されると却って興趣を低下させる虞がある。遊技機10では、進行不能状態に制御されたときに、獲得数演出の実行を終了するようにした。これにより、獲得数演出が実行されることで興趣を低下させることを抑制することができる。このように、遊技機10では、遊技の進行に関する状態に応じて適切な制御を行うことができる。
(5)遊技機10では、第1始動センサD11が遊技球を検知したことによって特定条件が成立する場合がある。そして、特定条件が成立した場合には、遊技を進行することが不能な進行不能状態に制御される。遊技機10では、特定条件が成立する原因となった第1始動口23Aへの入球に対しては特別ゲームの実行が保留される場合がある一方、その後、進行不能状態に制御された後における第1始動口23Aへの入球に対しては特別ゲームの実行が保留されない。このように、遊技機10では、遊技を進行することが不能な進行不能状態に制御されているか否かを基準として、第1始動口23Aへの入球に対して特別ゲームの実行を保留する制御と、第1始動口23Aへの入球に対して特別ゲームの実行を保留しない制御と、を行うことができるから、遊技の進行に関する状態に応じて適切な制御を行うことができる。
(6)遊技機10では、大当り遊技中において特定条件が成立しても、その後、当該大当り遊技中における第1始動口23Aへの入球に対して賞球が付与される。大当り遊技中は、遊技球を獲得し易いから、遊技者にとって特に有利な状態である。このような有利な状態において、特定条件が成立したからといって、賞球を付与せず、且つ、獲得数演出の実行を終了させてしまうと興趣を低下させてしまう虞がある。遊技機10では、大当り遊技中において特定条件が成立しても、賞球が付与されるとともに獲得数演出を実行するようにした。これにより、興趣を低下させることを抑制することができる。このように、本実施形態によれば、遊技機10の状態に応じて適切な制御を行うことができる。
(7)遊技機10では、第1始動センサD11が遊技球を検知したことによって特定条件が成立する場合がある。そして、特定条件が成立した場合には、遊技を進行することが不能な進行不能状態に制御される。遊技機10は、特定条件が成立する原因となった第1始動口23Aへの入球に対して特別ゲームの実行を保留することが可能であるが、特定条件が成立して進行不能状態に制御されたときにおいて特別ゲームの実行を中止する。このため、遊技機10では、例えば、特定条件が成立するときに特別ゲームの実行が保留され、当該特別ゲームの実行が開始された場合であっても、進行不能状態に制御されると、実行が開始された特別ゲームを中止することができるから、遊技の進行に関する状態に応じて適切な制御を行うことができる。
(8)遊技機10では、高確率状態に制御されている場合であっても、特定条件が成立して進行不能状態に制御されたときに、高確率状態における特別ゲームの実行が中止される。高確率状態に制御されているときには、特別ゲームが実行されると大当り結果が確定停止表示される確率が高い。遊技機10では、このような大当り結果が確定停止表示され易い特別ゲームが実行されている状況においても、進行不能状態に制御されたときに特別ゲームの実行を中止することができるから、遊技の進行に関する状態に応じて適切な制御を行うことができる。
(9)遊技機10では、ある期間内において遊技者が獲得した遊技球が過剰に多くなったときに、進行不能状態に制御することができる。遊技機は、射幸心をあおることを抑制する遊技性能が望まれる。遊技機10では、射幸心をあおることを抑制するため、遊技者が獲得した遊技球が過剰に多くなったときに進行不能状態に制御されるようにした。このような遊技機10において、進行不能状態に制御された場合には、特別ゲームの実行を中止する制御を行うことができるから、適切な制御を行うことができる。
(10)遊技機10では、進行不能状態に制御されたときには、特別ゲームの実行が保留されていても特別ゲームを中止することができる。ここで、遊技機10では、特別ゲームの実行に応じて演出ゲームを実行可能である。しかしながら、例えば、特別ゲームの実行を中止された状況において演出ゲームが実行されてしまうと、特別ゲームが実行中であると誤認させて、結果として興趣を低下させる虞がある。遊技機10では、演出ゲームが実行されている場合において、進行不能状態に制御されたとき、特別ゲームの実行を中止するとともに、演出ゲームの実行を中止するようにした。これにより、特別ゲームの実行が中止したにもかかわらず、特別ゲームが実行中であると誤認させて興趣を低下させることを抑制することができるから、遊技機10の状態に応じて適切な制御を行うことができる。
(11)遊技機10では、進行不能状態に制御された場合、第1特別図柄表示部21a及び第2特別図柄表示部21bにおける複数の発光体が全て消灯して特別ゲームの実行を中止するとともに、複数列の演出図柄が非表示となり演出ゲームの実行を中止する。これにより、進行不能状態に制御されたときには、遊技者に対して、特別ゲームの実行が中止したことを理解させ易くすることができる。
(12)遊技機10では、進行不能状態に制御された場合、実行が保留された特別ゲームが実行されなくなる。そして、進行不能状態に制御されたときには、第1保留表示部21c及び第2保留表示部21dにおける複数の発光体が全て消灯し、第1特別図柄表示部21a及び第2特別図柄表示部21bにおける複数の発光体が全て消灯して特別ゲームの実行を中止する。これにより、進行不能状態に制御されたときには、遊技者に対して、特別ゲームの実行が中止したことと、保留されていた特別ゲームが実行されないことを理解させ易くすることができる。
(13)遊技機10では、特定条件が成立した場合に、遊技を進行することが不能な進行不能状態に制御される。そして、遊技機10では、所定の特別ゲームの終了後に低入球率状態から高入球率状態に制御される状況において、所定の特別ゲームの実行中に特定条件が成立した場合、低入球率状態から高入球率状態に制御されない。このため、例えば、進行不能状態になったにもかかわらず、低入球率状態よりも遊技球の入球率が高い高入球率状態において遊技を行うことができるという期待感を抱かせることで結果的に不快感を与えることを抑制できる。このように、遊技機10では、遊技の進行に関する状態に応じて適切な制御を行うことができる。
(14)遊技機10では、ある期間内において遊技者が獲得した遊技球が過剰に多くなったときに、進行不能状態に制御することができる。遊技機は、射幸心をあおることを抑制する遊技性能が望まれる。遊技機10では、射幸心をあおることを抑制するため、遊技者が獲得した遊技球が過剰に多くなったときに進行不能状態に制御されるようにした。このような遊技機10において、進行不能状態に制御された場合には、低入球率状態から高入球率状態に制御しないようにすることができるから、適切な制御を行うことができる。
(15)遊技機10では、所定の特別ゲームの終了後に低入球率状態から高入球率状態に制御される状況において、所定の特別ゲームの実行中、高入球率状態に制御されることを特定可能な移行示唆演出を実行可能である。しかしながら、例えば、高入球率状態に制御されない場合には、移行示唆演出が実行されると却って興趣を低下させる虞がある。遊技機10では、特定条件が成立して低入球率状態から高入球率状態に制御されない場合、移行示唆演出の実行を終了するようにした。これにより、移行示唆演出が実行されることで興趣を低下させることを抑制することができる。このように、本実施形態によれば、遊技機10の状態に応じて適切な制御を行うことができる。
(16)遊技機10では、進行不能状態に制御された場合、発射操作部15が操作されたとしても遊技球が発射されない。つまり、遊技機10では、遊技を進行することが不能な進行不能状態に制御されているか否かを基準として、発射操作部15の操作により遊技球を発射させる制御と、発射操作部15の操作により遊技球を発射させない制御と、を行うことができるから、遊技の進行に関する状態に応じて適切な制御を行うことができる。ここで、遊技機10では、遊技球の発射強度に関する発射強度演出を実行可能である。しかしながら、例えば、遊技球を発射できない状態において発射強度演出が実行されてしまうと、遊技者が遊技球を発射できると勘違いすることが考えられる。遊技機10では、進行不能状態に制御された場合、発射強度演出の実行を終了するようにした。これにより、遊技機10では、遊技球を発射できると勘違いさせることを抑制することができる。このように、本実施形態によれば、遊技機10の状態に応じて適切な制御を行うことができる。
(17)遊技機10では、進行不能状態に制御された場合、遊技者の持ち球数が減少されないようにすることができる。これにより、遊技機10では、進行不能状態に制御されたにもかかわらず、遊技者の持ち球数が減少するという遊技者にとって不利益な制御が行われることを抑制することができる。このように、本実施形態によれば、遊技機10の状態に応じて適切な制御を行うことができる。
(18)遊技機10では、進行不能状態に制御された場合、発射部65に向けて遊技球が搬送されるものの、発射操作部15が操作されたとしても遊技球が発射されない。例えば、遊技球が発射部65に向けて搬送されない場合には、遊技を進行することが可能な進行可能状態に制御されたときに、発射部65に遊技球が到達しておらず、遊技球を発射できない可能性がある。遊技機10では、進行不能状態に制御された場合であっても、遊技球を発射部65に搬送しつつ、遊技球が発射されないようにした。このように、本実施形態によれば、遊技機10の状態に応じて適切な制御を行うことができる。
(19)遊技機10では、進行不能状態に制御された場合、実行が保留された特別ゲームが実行されなくなる。つまり、遊技機10は、進行不能状態に制御されたことにより、実行される予定であった特別ゲームの実行を行わないように構成される。このため、遊技機10では、特別ゲームの実行が保留されている場合であっても、進行不能状態に制御されると、実行が開始された特別ゲームが実行されないから、遊技の進行に関する状態に応じて適切な制御を行うことができる。ここで、遊技機10では、実行が保留されている特別ゲームに対応する保留画像Hを表示可能である。しかしながら、例えば、実行が保留された特別ゲームが実行されないにもかかわらず保留画像Hが表示されてしまうと、遊技者が、実行が保留されている特別ゲームが実行されると勘違いすることが考えられる。遊技機10では、進行不能状態に制御された場合、保留画像Hの表示を終了するようにした。これにより、遊技機10では、実行が保留されている特別ゲームが実行されると勘違いさせることを抑制することができる。このように、本実施形態によれば、遊技機10の状態に応じて適切な制御を行うことができる。
(20)遊技機10では、特別ゲームの実行中に特定条件が成立した場合、特別ゲームの実行が中止される。つまり、遊技機10は、進行不能状態に制御されたことにより、実行中の特別ゲームを途中で強制的に終了させるように構成される。ここで、遊技機10では、実行中の特別ゲームに対応する実行中画像ZGを表示可能である。しかしながら、例えば、実行中の特別ゲームが中止したにもかかわらず実行中画像ZGが表示されてしまうと、遊技者が、未だ特別ゲームが実行されていると勘違いすることが考えられる。遊技機10では、進行不能状態に制御された場合、実行中画像ZGの表示を終了するようにした。これにより、遊技機10では、未だ特別ゲームが実行されていると勘違いさせることを抑制することができる。このように、本実施形態によれば、遊技機10の状態に応じて適切な制御を行うことができる。
(21)遊技機10では、大当り遊技中において特定条件が成立した場合、当該大当り遊技が終了するまで進行不能状態に制御されない。そして、大当り遊技中において特定条件が成立した場合には、特定条件が成立した後に大当り遊技中において特別ゲームの実行を保留することができるものの、当該保留された特別ゲームが実行されることはない。このように、特定条件が成立したとしても進行不能状態とならずに継続される大当り遊技中では、特別ゲームの実行を保留可能とすることで、大当り遊技に対する違和感を抑制することができる。そして、遊技機10では、大当り遊技中に特別ゲームの実行が保留されたとしても、当該特別ゲームが実行されないようにすることができる。これにより、遊技機10では、進行不能状態に制御されたにもかかわらず、特別ゲームが実行されるということがないようにすることができる。一方、特別ゲームの実行中において特定条件が成立した後は、第1始動口23Aへ遊技球が入球したとしても特別ゲームの実行は保留されず、且つ、特定条件が成立する前に実行が保留されていた特別ゲームは実行されない。これにより、遊技機10では、進行不能状態に制御されたにもかかわらず、特別ゲームの実行が保留されること、及び、保留されていた特別ゲームが実行されるということがないようにすることができる。以上のように、本実施形態によれば、遊技機10の状態に応じて適切な制御を行うことができる。
(22)遊技機10では、第1始動センサD11が遊技球を検知したことによって特定条件が成立する場合がある。そして、特定条件が成立した場合には、遊技を進行することが不能な進行不能状態に制御される。遊技機10では、特定条件が成立する原因となった第1始動口23Aへの入球に対しては特別ゲームの実行が保留されうる一方、その後、進行不能状態に制御された後における第1始動口23Aへの入球に対しては特別ゲームの実行が保留されない。このように、遊技機10では、遊技を進行することが不能な進行不能状態に制御されているか否かを基準として、第1始動口23Aへの入球に対して特別ゲームの実行を保留可能とする制御と、第1始動口23Aへの入球に対して特別ゲームの実行を保留不能とする制御と、を行うことができるから、遊技の進行に関する状態に応じて適切な制御を行うことができる。
(23)遊技機10では、ある期間内において遊技者が獲得した遊技球が過剰に多くなったときに、進行不能状態に制御することができる。遊技機は、射幸心をあおることを抑制する遊技性能が望まれる。遊技機10では、射幸心をあおることを抑制するため、遊技者が獲得した遊技球が過剰に多くなったときに進行不能状態に制御されるようにした。このような遊技機10において、進行不能状態に制御された場合には、第1始動口23Aへの入球に対して特別ゲームの実行を保留不能とする制御を行うことができるから、適切な制御を行うことができる。
(24)遊技機10では、進行不能状態に制御された場合、特別ゲームの実行が保留されなくなる。ここで、遊技機10では、実行が保留されている特別ゲームに対応する保留画像Hを表示可能である。しかしながら、例えば、特別ゲームの実行が保留されないにもかかわらず保留画像Hが表示されてしまうと、遊技者が、第1始動口23Aに遊技球が入球すると特別ゲームの実行が保留されると勘違いすることが考えられる。遊技機10では、進行不能状態に制御された場合、保留画像Hの表示を終了するようにした。これにより、遊技機10では、特別ゲームの実行が保留されると勘違いさせることを抑制することができる。このように、本実施形態によれば、遊技機10の状態に応じて適切な制御を行うことができる。
(25)遊技機10では、大当り遊技中において特定条件が成立した場合、大当り遊技が終了するまで進行不能状態に制御されない。大当り遊技中において特定条件が成立した場合には、大当り遊技の終了後に高入球率状態に制御されるような状況であったとしても、大当り遊技の終了後に高入球率状態における特別ゲームが実行されない。このように、遊技機10では、大当り遊技中において特定条件が成立したとしても進行不能状態とならずに大当り遊技を継続しつつ、大当り遊技の終了後に有利な高入球率状態に制御される場合であっても、高入球率状態における特別ゲームが実行されないようにすることができる。これにより、本実施形態によれば、遊技機10の状態に応じて適切な制御を行うことができる。
(26)遊技機10では、大当り遊技中において特定条件が成立した場合、大当り遊技の終了後に進行不能状態に制御されることを示唆又は報知することができる。このため、遊技機10では、大当り遊技を楽しませつつ、大当り遊技の終了後に高入球率状態における特別ゲームが実行されないことを理解させることができる。これにより、遊技機10では、高入球率状態における特別ゲームが実行されないことにより遊技者の気分の低下を抑制することができる。
(27)遊技機10では、大当り遊技中において特定条件が成立した場合、その後、大当り遊技中に電力供給が遮断された後に電力供給が開始されて大当り遊技に復帰したとしても、大当り遊技の終了後に高入球率状態における特別ゲームが実行されない。このため、例えば、大当り遊技が付与されているときに特定条件が成立した場合には、電力供給の遮断及び開始をしたとしても、大当り遊技の終了後に高入球率状態における特別ゲームが実行されないようにすることができる。これにより、遊技機10では、進行不能状態に制御されたにもかかわらず、特別ゲームが実行されるということがないようにすることができるから、遊技の進行に関する状態に応じて適切な制御を行うことができる。
(28)従来、パチンコ遊技機には、例えば、入賞口に入球した遊技球を検知する検知部による検知に所定の影響を与えうる電波を検知するための機器として電波センサを備えているものがある。これにより、例えば、不正に遊技球を獲得することを抑制することができる。ここで、遊技機10では、特定条件が成立して進行不能状態に制御された後に第1始動センサD11が遊技球を検知した状況において、当該検知に応じて賞球が付与されない。このような状況において、例えば、電波センサが異常な電波を検知したとしても、不正に遊技球が獲得され難い。遊技機10では、進行不能状態に制御されていないときに電波検知エラーが検知及び設定される場合がある。一方、遊技機10では、進行不能状態に制御されているときに電波検知エラーが検知及び設定されないようにした。これにより、遊技機10では、電波検知エラーを検知及び設定されたときに、適切な処置を行うことができる。このように、本実施形態によれば、遊技機10の状態に応じて適切な制御を行うことができる。
(29)遊技機10では、ある期間内において遊技者が獲得した遊技球が過剰に多くなったときに、進行不能状態に制御することができる。遊技機は、射幸心をあおることを抑制する遊技性能が望まれる。遊技機10では、射幸心をあおることを抑制するため、遊技者が獲得した遊技球が過剰に多くなったときに進行不能状態に制御されるようにした。このような遊技機10において、進行不能状態に制御された場合には、第1始動口23Aへの入球に対して賞球を付与しない制御を行うとともに、電波検知エラーが検知及び設定されないようにすることができるから、適切な制御を行うことができる。
(30)遊技機10では、搭載枠11bを開放してRAMクリアスイッチ82hを操作することにより進行不能状態から進行可能状態に制御可能である。ここで、遊技機10では、進行不能状態に制御された場合、例えば、電波検知エラーが検知及び設定されない。一方、遊技機10では、進行不能状態に制御された場合であっても扉開放エラーが検知及び設定されうる。例えば、進行不能状態に制御された場合に扉開放エラーが検知及び設定されないと、不正に進行可能状態に制御する操作が行われたことに、例えば、遊技機の管理者などが気付かない虞がある。本実施形態によれば、進行不能状態から進行可能状態に制御される場合には、扉開放エラーを検知及び設定することが可能であるから、適切な者の操作によって進行可能状態に制御させるようにすることができる。このように、本実施形態によれば、遊技機10の状態に応じて適切な制御を行うことができる。
(31)遊技機10では、進行不能状態に制御されたときには、特別ゲームの実行が保留されていても特別ゲームを中止することができる。ここで、遊技機10では、特別ゲームの実行に関連して予告演出として可動演出を実行可能である。しかしながら、例えば、特別ゲームの実行を中止された状況において、特別ゲームが大当りとなるか否か(大当り期待度)を示唆又は報知する可動演出が実行されてしまうと、却って興趣を低下させる虞がある。遊技機10では、演出ゲームが実行されている場合において、進行不能状態に制御されたとき、特別ゲームの実行を中止するとともに、可動演出の実行を中止するようにした。これにより、可動演出が実行されることで興趣を低下させることを抑制することができる。このように、遊技機10では、遊技の進行に関する状態に応じて適切な制御を行うことができる。
(32)遊技機10は、電力供給が開始したときに、初期動作(イニシャル動作)と、進行不能状態に制御されたことを示唆又は報知する進行不能演出と、を実行可能に構成される。ここで、例えば、進行不能演出が開始された後に、初期動作が行われてしまうと、進行不能状態に制御されているにもかかわらず、遊技が進行していると勘違いさせることが考えられる。遊技機10では、初期動作を開始した後に、進行不能演出を開始するようにした。これにより、遊技の進行に関する状態を認識させ易くすることができる。
上述した実施形態は、以下のように変更して実施することができる。なお、上述した実施形態及び以下の変更例は、技術的に矛盾しない範囲で互いに組み合わせて実施することができる。
・大当り遊技処理において、CPU80aは、特別ゲームにおいて大当り図柄を確定停止表示させると、所定の球検知部(一例としてゲートセンサD15)から検知信号を入力するまで大当り遊技の付与を待機する大当り遊技待機状態としてもよい。CPU80aは、特別ゲームにおいて大当り図柄を確定停止表示させた後、ゲートセンサD15から検知信号を入力すると大当り遊技を付与してもよい。このとき、CPU80aは、大当り遊技の付与を待機している状態であることを特定可能な制御コマンド(以下、大当り遊技待機コマンドと示す)を演出制御基板81に出力する。CPU81aは、大当り遊技待機コマンドを入力すると、大当り遊技待機演出を実行するように演出装置ESを制御してもよい。一例として、CPU81aは、大当り遊技待機演出を実行させる場合、「右打ちしてゲートを狙ってください」の文字列など、ゲート24に遊技球を入球させることを特定可能な画像が含まれる。CPU81aは、大当り遊技待機演出の実行中において、不能状態コマンドを入力すると、当該大当り遊技待機演出の実行を終了してもよい。CPU81aは、大当り遊技待機演出の実行中において、不能状態コマンドを入力すると、「右打ちしてゲートを狙ってください」の文字列など、ゲート24に遊技球を入球させることを特定可能な画像を非表示にするように、演出表示部19を制御してもよい。
・CPU82aは、性能表示モニタ82dにおいてベース値を特定可能な情報を表示しているときに、不能状態コマンドを入力したとしても、ベース値を特定可能な情報を表示するように、性能表示モニタ82dを制御してもよい。CPU82aは、性能表示モニタ82dにおいてエラーの報知が行われているときに、不能状態コマンドを入力したとしても、エラーコードを表示するように、性能表示モニタ82dを制御してもよい。CPU82aは、性能表示モニタ82dにおいてエラーの報知が行われているときに、不能状態コマンドを入力すると、エラーコードを非表示するように、性能表示モニタ82dを制御してもよい。
・CPU82aは、アウトセンサD30に代えて、入賞通路カウントセンサD25又は非入賞通路カウントセンサD26から入賞通路信号又は非入賞通路信号を入力すると、最大差数SCを1減算し得るようにしてもよい。つまり、CPU82aは、アウトセンサD30による検知に代えて、入賞通路カウントセンサD25又は非入賞通路カウントセンサD26による検知に応じて最大差数SCを減少させ得るようにしてもよい。この場合、CPU82aは、入賞通路信号又は非入賞通路信号を入力したときにおいて、最大差数SCが0である場合に最大差数SCから1減算しない。一方、CPU82aは、入賞通路信号又は非入賞通路信号を入力したときにおいて、最大差数SCが1以上である場合に最大差数SCから1減算する。
・CPU80aは、大当り遊技の終了後、大当りとならずに低確率状態における特別ゲームの実行回数が作動回数Nc(一例として500回)に達した特別ゲームが終了すると、RAM80cに記憶される高入球フラグをセットしてもよい。つまり、CPU80aは、高入球率状態に制御してもよい。CPU80aは、大当り遊技の終了後、低確率状態における特別ゲームを終了させる毎に、RAM80cに記憶される実行カウンタの値を更新することにより、高入球率状態に制御された後における特別ゲームの実行回数を計数する。CPU80aは、大当り遊技の終了後の低確率状態における特別ゲームの実行回数を特定可能な制御コマンド(以下、低確実行回数コマンドと示す)を演出制御基板81に出力する。CPU80aは、大当り遊技の終了後、大当りとならずに低確率状態における特別ゲームの実行回数が作動回数Ncに達した特別ゲームが終了すると、高入球フラグをセットする。
CPU80aは、低確率状態における特別ゲームの実行回数が作動回数Ncに達したことにより低入球率状態から高入球率状態に制御した後、特別ゲームを終了させる毎に、RAM80cに記憶される実行カウンタの値を更新することにより、高入球率状態に制御された後における特別ゲームの実行回数を計数する。CPU80aは、高入球率状態に制御された後における特別ゲームの実行回数が作動回数Nd(一例として700回)に達した特別ゲームが終了すると、RAM80cに記憶される高入球フラグを消去する。つまり、CPU80aは、低確率状態における特別ゲームの実行回数が作動回数Ncに達したことにより低入球率状態から高入球率状態に制御した後、作動回数Nd目の特別ゲームが終了すると低入球率状態に制御する。
CPU80aは、大当り遊技の終了後、低確率状態における作動回数Nc目の特別ゲームの実行中に進行不能状態フラグをセットすると、特別ゲームの実行を中止する。例えば、実行中であった特別ゲームは、本来、はずれ図柄が確定停止表示されるはずであった。しかしながら、進行不能状態に制御されたことにより、特別ゲームは、途中で強制的に終了した。この結果、特別ゲームでは、はずれ図柄が確定停止表示されず、低確率状態における特別ゲームが終了する毎に更新される実行カウンタの値が更新されない。これにより、遊技機10では、低確率状態における作動回数Nc目の特別ゲームが終了することにより高入球率状態に制御されるはずであったが、進行不能状態に制御されたことで特別ゲームが終了せず、低入球率状態から高入球率状態に制御されない。このように、所定の特別ゲームにおいて大当り図柄が確定停止表示されずに、前記所定の特別ゲームの終了後に低入球率状態から高入球率状態に制御される状況において、前記所定の特別ゲームの実行中に特定条件が成立した場合には、低入球率状態から高入球率状態に制御されない。
CPU81aは、入力した低確実行回数コマンドから特定可能な回数が作動回数Nc-1(一例として499回)であり、変動開始コマンドを入力すると、移行示唆演出を実行してもよい。つまり、移行示唆演出は、大当り遊技の終了後、低確率状態における作動回数Nc目の特別ゲームの実行中に実行されてもよい。CPU81aは、低入球率状態から高入球率状態に制御されるまで(高入球率状態コマンドを入力するまで)、移行示唆演出を実行するように演出装置ESを制御する。CPU81aは、高入球率状態コマンドを入力すると、移行示唆演出を終了するように演出装置ESを制御する。これに限らず、CPU81aは、移行示唆演出を開始させた後、所定時間が経過したときに、当該移行示唆演出を終了させてもよい。このように、演出装置ESでは、所定の特別ゲームの終了後に低入球率状態から高入球率状態に制御される状況において、前記所定の特別ゲームの実行中、高入球率状態に制御されることを特定可能な移行示唆演出を実行可能である。
低確率状態における作動回数Nc目の特別ゲームの実行中に実行される移行示唆演出は、通常遊技時においてチャンス図柄が確定停止表示される特別ゲームの実行中に実行される移行示唆演出と同じ演出態様であってもよい。つまり、低確率状態における作動回数Nc目の特別ゲームの実行中に実行される移行示唆演出は、演出表示部19において「高入球率状態に移行」という文字列Kjが表示される演出態様であってもよい。CPU81aは、不能状態コマンドを入力すると、移行示唆演出の実行を終了する。CPU81aは、不能状態コマンドを入力すると、文字列Kjを非表示にするように、演出表示部19を制御する。
低確率状態における作動回数Nc目の特別ゲームの実行中に実行される移行示唆演出は、通常遊技時においてチャンス図柄が確定停止表示される特別ゲームの実行中に実行される移行示唆演出と異なる演出態様であってもよい。例えば、低確率状態における作動回数Nc目の特別ゲームの実行中に実行される移行示唆演出は、演出表示部19において「遊タイム到達」という文字列Kkが表示される演出態様であってもよい。CPU81aは、不能状態コマンドを入力すると、移行示唆演出の実行を終了する。CPU81aは、不能状態コマンドを入力すると、文字列Kkを非表示にするように、演出表示部19を制御する。このように、移行示唆演出の実行中に特定条件が成立した場合には、移行示唆演出の実行を終了する。
・特別ゲームの実行中において特定条件が成立した場合に実行される進行不能演出は、大当り遊技の実行中において特定条件が成立した場合に実行される進行不能演出と演出態様が同じであってもよい。特別ゲームの実行中において特定条件が成立した場合に実行される進行不能演出は、電力供給が開始したときに実行される進行不能演出と演出態様が同じであってもよい。これにより、進行不能状態に制御されたことを認識させ易くすることができる。
・特別ゲームの実行中において特定条件が成立した場合に実行される進行不能演出は、大当り遊技の実行中において特定条件が成立した場合に実行される進行不能演出と演出態様が異なってもよい。特別ゲームの実行中において特定条件が成立した場合に実行される進行不能演出は、電力供給が開始したときに実行される進行不能演出と演出態様が異なってもよい。大当り遊技の実行中において特定条件が成立した場合に実行される進行不能演出は、電力供給が開始したときに実行される進行不能演出と演出態様が異なってもよい。これにより、進行不能状態に制御されたタイミングを理解させ易くすることができる。
・CPU80aは、特別ゲームの実行中に特定条件が成立した場合、RAM80cに進行不能状態フラグをセットしなくてもよい。CPU80aは、実行中の特別ゲームが終了したときに進行不能待機フラグをRAM80cに記憶させてもよい。つまり、特別ゲームの実行中である場合、CPU80aは、進行不能状態に制御させないものの、特別ゲームが終了したときに、進行不能状態に制御してもよい。
・CPU80aは、特別ゲームの実行中に特定条件が成立した場合、当該特定条件が成立したときにおいて実行が保留されている特別ゲームが全て終了したときに進行不能待機フラグをRAM80cに記憶させてもよい。つまり、実行が保留されている特別ゲームがあるときに特定条件が成立した場合、その実行が保留されている特別ゲームが全て終了するまで、進行不能状態に制御されないようにしてもよい。この場合、特定条件が成立した後には、新たな特別ゲームの実行が保留されないようにしてもよい。
・CPU82aは、不能状態コマンドを入力すると、第2管理球数情報生成処理における一部の処理を実行しなくてもよい。具体的に、CPU82aは、不能状態コマンドを入力した後において、遊技制御基板80から獲得賞球数情報を入力しても、当該獲得賞球数情報に応じて賞球を付与しない。CPU82aは、不能状態コマンドを入力した後において、遊技制御基板80から獲得賞球数情報を入力しても、当該獲得賞球数情報から特定可能な獲得賞球数を第2管理球数PBに加算しない。よって、特定条件が成立して進行不能状態に制御された場合、第1始動センサD11、第2始動センサD12、カウントセンサD13、又は普通センサD14が遊技球を検知したときに出力される入賞球検知信号を入力したとしても、CPU82aは、第2管理球数情報生成処理を実行しない。CPU82aは、不能状態コマンドを入力した後において、CU制御基板120から貸出情報を入力すると、貸出情報に示される貸出球数(貸し玉数Pb)を第2管理球数PBに加算してもよい。CPU82aは、不能状態コマンドを入力した場合であっても、ファールセンサD21からファール信号を入力すると、第2管理球数PBを加算してもよい。CPU82aは、不能状態コマンドを入力した後において、発射部65による発射動作、及び、供給部61による供給動作のうち少なくとも一方の動作に関連して第2管理球数PBを減算してもよい。つまり、CPU82aは、遊技球の発射に応じて第2管理球数PBを減少させてもよい。しかしながら、進行不能状態に制御されているときには、発射部65による発射動作、及び、供給部61による供給動作が行われないから、第2管理球数PBが減少しない。つまり、遊技機10では、特定条件が成立して進行不能状態に制御された場合、遊技球が発射されたことによる遊技者の持ち球数の減少が生じない。CPU82aは、不能状態コマンドを入力した後において、計数可能状態であるとき、計数操作部18から計数信号を入力すると、計数球数を特定可能な計数情報を管理ユニット100に出力するとともに、第2管理球数PBから計数球数を減算してもよい。このように、遊技機10は、特定条件が成立して進行不能状態に制御された場合であっても、第2管理球数PBを減少又は増加させることが可能に構成されてもよい。
・CPU82aは、不能状態コマンドを入力した後において、発射部65による発射動作、及び、供給部61による供給動作のうち少なくとも一方の動作に関連して第2管理球数PBを減算しなくてもよい。つまり、CPU82aは、遊技球の発射に応じて第2管理球数PBを減少させなくてもよい。よって、遊技機10では、特定条件が成立して進行不能状態に制御された場合、遊技球が発射されたことによる遊技者の持ち球数の減少が生じない。
・CPU81aは、不能状態コマンドを入力した場合、進行不能演出に代えて、又は加えて、計数操作部18を操作することを促す精算報知を実行するように、演出装置ESを制御してもよい。精算報知は、計数操作部18を操作することで遊技者の持ち球を遊技機10から管理ユニット100へ移管することを促す報知ともいえる。CPU82aは、不能状態コマンドを入力した場合、計数操作部18を操作することを促す精算報知を実行するように、報知音声部13を制御してもよい。
・第2球数表示部17では、設定されたエラーに応じてエラーの報知が実行されてもよい。第2球数表示部17では、エラーが設定されると設定されたエラーの報知が開始され、エラーの設定が解除されると設定が解除されたエラーの報知が終了してもよい。CPU82aは、第2球数表示部17においてエラーの報知が実行されているときに、不能状態コマンドを入力すると、当該エラーの報知が終了するように、第2球数表示部17を制御してもよい。このように、遊技機10では、特定条件が成立して進行不能状態に制御された場合、第2管理球数PBを特定可能な情報を表示されるように構成される。
・CPU82aは、不能状態コマンドを入力した場合、枠側エラー設定処理における全部の処理を実行しなくてもよい。つまり、進行不能状態フラグがセットされている場合、CPU82aは、枠側エラー設定処理において、枠不正電波検知エラー、管理遊技機内通信エラー、及び扉開放エラーの検知及び設定を行う処理を行わなくてもよい。この場合、CPU80aは、枠側エラー設定処理とは異なる処理を実行することにより扉開放エラーの検知及び設定を行う処理を実行してもよい。これにより、遊技機10では、進行不能状態に制御されていないとき、枠不正電波検知エラーに関する制御(電波検知エラー制御)として枠側エラー設定処理が実行される場合がある。一方、遊技機10では、進行不能状態に制御されているとき、枠不正電波検知エラーに関する制御(電波検知エラー制御)として枠側エラー設定処理が実行されない。
・進行不能状態に制御された場合、CPU80aは、特別図柄入力処理、特別図柄開始処理、普通図柄入力処理、普通図柄開始処理、入賞処理、規定数達成処理、及び盤側エラー設定処理などの盤側通常処理が実行されるタイマ割込み処理を禁止してもよい。CPU80aは、進行不能状態から進行可能状態に制御されるまで、盤側通常処理が実行されるタイマ割込み処理を禁止してもよい。CPU80aは、進行不能状態から進行可能状態に制御した場合、盤側通常処理が実行されるタイマ割込み処理を許可してもよい。これにより、CPU80aは、進行不能状態に制御された場合に盤側通常処理が実行されないようにしてもよい。
・進行不能状態に制御された場合、CPU80aは、通信回線断エラーを検知可能であってもよい。つまり、進行不能状態に制御された場合、CPU80aは、通信回線断エラーを設定可能であってもよい。この場合、CPU80aは、盤側エラー設定処理とは異なる処理を実行することにより通信回線断エラーの検知及び設定を行う処理を実行してもよい。
・進行不能状態フラグがセットされている場合、CPU80aは、入賞処理を実行してもよい。この場合、CPU82aは、遊技制御基板80から獲得賞球数情報を入力しても、第2管理球数情報生成処理を実行しないとよい。このような構成であっても、特定条件が成立して進行不能状態に制御された場合、第1始動センサD11、第2始動センサD12、カウントセンサD13、又は普通センサD14が遊技球を検知したときに出力される入賞球検知信号を入力したとしても、CPU82aは、第2管理球数情報生成処理を実行しない。
・枠制御基板82は、第1始動センサD11、第2始動センサD12、カウントセンサD13、普通センサD14、及びゲートセンサD15と接続されていてもよい。CPU82aは、各センサD11~D15が遊技球を検知して出力する各検知信号を入力可能であってもよい。CPU82aは、第1始動センサD11、第2始動センサD12、カウントセンサD13、及び普通センサD14が遊技球を検知したときに出力される入賞球検知信号を入力したことに基づいて賞球を付与するようにしてもよい。進行不能状態フラグがセットされている場合、CPU82aは、第1始動センサD11、第2始動センサD12、カウントセンサD13、及び普通センサD14が遊技球を検知したときに出力される入賞球検知信号を入力しても賞球を付与しないようにするとよい。
・CPU82aは、不能状態待機コマンドを入力した場合、最大差数情報生成処理を実行しないようにしてもよい。不能状態待機コマンドを入力した場合、CPU82aは、遊技制御基板80(CPU80a)から獲得賞球数情報を入力したとしても、最大差数情報生成処理を実行しなくてもよい。つまり、不能状態待機コマンドを入力した場合、CPU82aは、最大差数SCを増加させなくてもよい。また、CPU82aは、アウトセンサD30からアウト信号を入力したとしても、最大差数情報生成処理を実行しなくてもよい。つまり、不能状態待機コマンドを入力した場合、CPU82aは、最大差数SCを減少させなくてもよい。よって、不能状態待機コマンドを入力した場合、CPU82aは、最大差数コマンドを遊技制御基板80へ出力しない。このため、不能状態待機コマンドを入力した場合、遊技制御基板80(CPU80a)は、最大差数コマンドを演出制御基板81へ出力しない。
・CPU82aは、不能状態コマンドを入力したとしても、最大差数情報生成処理を実行してもよい。しかしながら、進行不能状態に制御されているときには、CPU82aが最大差数コマンドを出力したとしても、CPU80aが規定数達成処理を行わない。このため、例えば、最大差数SCが所定値La未満になったとしても、遊技の進行に関する状態に対して影響を及ぼさない。
・所定期間Saは、電力供給が開始してから電力供給が遮断されるまでの期間でなくてもよい。例えば、所定期間Saは、所定時間tc(一例として1分)が経過するまでの期間であってもよい。CPU82aは、所定時間tc毎の最大差数SCを生成(計数)するようにしてもよい。この場合、CPU82aは、所定時間tc毎に最大差数SCを初期化するとよい。CPU80aは、最大差数SCが所定値La(一例として、1000)以上である場合に、進行不能状態に制御可能であってもよい。つまり、最大差数SCは、単位時間あたりの付与された賞球の数と、単位時間あたりの遊技領域20aから排出されたアウト球の数と、に基づいて生成(計数)される情報であってもよい。
・CPU82aは、最大差数情報生成処理において、アウトセンサD30からアウト信号を入力すると、必ず、最大差数SCを1減算するようにしてもよい。つまり、最大差数SCは、所定期間Sa内における「賞球の数-アウト球の数」の計算式によって求められてもよい。
・規定数達成処理において判定に用いられる所定値Laは、95000に限らない。所定値Laは、95001以上であってもよく、95000未満であってもよい。所定値Laは、遊技機10の出玉性能に基づいて、1日で遊技者が獲得可能な遊技球数に上限の近似値であってもよい。
・電力供給が開始したときに不能状態コマンドを入力した場合、CPU81aは、初期動作(イニシャル動作)を実行させなくてもよい。つまり、CPU81aは、電力供給が開始したときに不能状態コマンドを入力した場合、演出可動部91による初期動作を実行させずに、進行不能演出を実行するように、演出装置ESを制御してもよい。
・CPU81aは、演出可動部91による初期動作を実行したときに、演出可動部91の動作が異常であると判定した場合、可動部エラー報知を実行するように、演出装置ESを制御してもよい。一例として、CPU81aは、演出可動部91が原位置に変位できなくなると、演出可動部91の動作が異常であると判定する。CPU81aは、進行不能演出の実行中において、可動部エラー報知を実行させてもよい。CPU81aは、可動部エラー報知の実行中において、進行不能演出を実行させてもよい。つまり、CPU81aは、進行不能演出と、可動部エラー報知と、を同時に実行させるように、演出装置ESを制御してもよい。
・CPU81aが実行させる各種の演出及び報知は、演出表示部19に限らず、演出音声部12、演出発光部14、演出表示部19、及び演出可動部91の全てにおいて実行されてもよい。一例として、第2発射強度演出には、音声演出が含まれていてもよい。例えば、第2発射強度演出における音声演出は、「右打ちしてください」の文字列を読み上げる人の声など、右打ちが推奨されることを特定可能な音声を演出音声部12から出力する態様で実行されてもよい。一例として、第2発射強度演出には、発光演出が含まれていてもよい。例えば、第2発射強度演出における発光演出は、第2発射強度演出専用の発光パターンにて演出発光部14を発光させる態様で実行されてもよい。CPU81aが実行させる各種の演出及び報知は、演出音声部12、演出発光部14、演出表示部19、及び演出可動部91の一部において実行されてもよい。
・CPU81aは、低入球率状態及び高入球率状態の何れに制御されているかにかかわらず、実行が保留されている第1特別ゲームに対応する保留画像Hと、実行が保留されている第2特別ゲームに対応する保留画像Hと、の両方を表示するように、演出表示部19を制御してもよい。例えば、CPU81aは、低入球率状態に制御されているときに第2保留数コマンドを入力すると、当該第2保留数コマンドから特定可能な第2保留数に基づいて、実行が保留されている第2特別ゲームに対応する保留画像Hを表示するように演出表示部19を制御する。このとき、実行が保留されている第2特別ゲームに対応する保留画像Hは、保留表示領域R1a~R4aとは少なくとも一部が異なる表示領域に表示されるとよい。CPU81aは、不能状態コマンドを入力すると、実行が保留されている第1特別ゲームに対応する保留画像Hと、実行が保留されている第2特別ゲームに対応する保留画像Hと、の両方又は一方を非表示にするように、演出表示部19を制御してもよい。
・CPU81aは、扉開放エラーの報知の実行中において、不能状態コマンドを入力したとしても、「扉が開いています」の文字列など、扉開放エラーが設定されていることを特定可能な画像を表示するように、演出表示部19を制御してもよい。一方、CPU81aは、枠不正電波検知エラーの報知の実行中において、不能状態コマンドを入力すると、「枠不正電波検知異常」の文字列など、枠不正電波検知エラーが設定されていることを特定可能な画像を非表示にするように、演出表示部19を制御してもよい。また、CPU81aは、主不正電波検知エラーの報知の実行中において、不能状態コマンドを入力すると、「主不正電波検知異常」の文字列など、主不正電波検知エラーが設定されていることを特定可能な画像を非表示にするように、演出表示部19を制御してもよい。
・CPU81aは、大当り遊技中に、実行が保留されている特別ゲームに対応する保留画像Hを表示するように、演出表示部19を制御してもよい。CPU81aは、大当り遊技中において保留画像Hが表示されているとき、不能状態待機コマンドを入力すると保留画像Hの表示を終了させるように、演出表示部19を制御してもよい。これに限らず、CPU81aは、大当り遊技中において保留画像Hが表示されているとき、不能状態待機コマンドを入力したとしても保留画像Hの表示を終了させず、大当り遊技が終了して不能状態コマンドを入力したときに保留画像Hの表示を終了させるように、演出表示部19を制御してもよい。
・CPU81aは、進行不能演出の実行中において、扉開放エラーが設定されていることを特定可能な枠エラー設定コマンドを入力した場合、進行不能演出に代えて、又は加えて、扉開放エラーの報知を実行するように、演出装置ESを制御してもよい。例えば、CPU81aは、演出表示部19において進行不能演出を実行させるとともに、演出音声部12において扉開放エラーの報知を実行するように、演出装置ESを制御してもよい。つまり、進行不能演出を実行させる演出実行部と、扉開放エラーの報知を実行する演出実行部とは、異なる演出実行部であってもよい。進行不能演出を実行させる演出実行部と、扉開放エラーの報知を実行する演出実行部とは、同じ演出実行部であってもよい。
・CPU81aは、高確率状態において獲得数演出を実行するように演出装置ESを制御してもよい。CPU81aは、低確率状態において獲得数演出を実行しないように演出装置ESを制御してもよい。CPU81aは、高確率状態であって、かつ高入球率状態において獲得数演出を実行するように演出装置ESを制御してもよい。
・CPU81aは、不能状態コマンドを入力して進行不能演出を実行させた後、少なくとも電力供給が遮断されるまで、進行不能演出とは異なる演出を実行させなくてもよい。例えば、遊技機10では、特定条件が成立して進行不能状態に制御された場合、進行不能演出とは異なる演出が実行されなくなってもよい。
・CPU80aが枠制御基板82及び演出制御基板81に出力可能な制御コマンドは、同一の制御コマンドであっても、異なるデータを出力するように構成されていてもよい。例えば、枠制御基板82に出力される不能状態コマンドは、そのコマンドのデータとして「9A01(H)」が出力される一方、演出制御基板81に出力される不能状態コマンドは、そのコマンドのデータとして「8B01(H)」が出力されてもよい。
・第1特別図柄表示部21a及び第2特別図柄表示部21bにおいて大当り図柄を表示するときにおける複数の発光体の発光態様は、適宜変更してもよい。例えば、第1特別図柄表示部21a及び第2特別図柄表示部21bは、複数の発光体のうち一部の発光体を点灯させるとともに、当該一部の発光体とは異なる発光体を点滅させることにより、大当り図柄を表示してもよい。第1特別図柄表示部21a及び第2特別図柄表示部21bにおいてチャンス図柄を表示するときにおける複数の発光体の発光態様は、適宜変更してもよい。例えば、第1特別図柄表示部21a及び第2特別図柄表示部21bは、複数の発光体のうち一部の発光体を点滅させるとともに、当該一部の発光体とは異なる発光体を消灯させることにより、チャンス図柄を表示してもよい。第1特別図柄表示部21a及び第2特別図柄表示部21bにおいてはずれ図柄を表示するときにおける複数の発光体の発光態様は、適宜変更してもよい。例えば、第1特別図柄表示部21a及び第2特別図柄表示部21bは、複数の発光体のうち全部の発光体を点滅させることにより、はずれ図柄を表示してもよい。
・第1保留表示部21cにおいて第1保留数が1以上であるときにおける複数の発光体の発光態様は、適宜変更してもよい。例えば、第1保留表示部21cは、第1保留数が1以上である場合、複数の発光体のうち一部の発光体を点灯させるとともに、当該一部の発光体とは異なる発光体を点滅させてもよい。第2保留表示部21dにおいて第2保留数が1以上であるときにおける複数の発光体の発光態様は、適宜変更してもよい。例えば、第2保留表示部21dは、第2保留数が1以上である場合、複数の発光体のうち一部の発光体を点灯させるとともに、当該一部の発光体とは異なる発光体を点滅させてもよい。
・第1保留表示部21cにおいて第1保留数が0であるときにおける複数の発光体の発光態様は、適宜変更してもよい。例えば、第1保留表示部21cは、第1保留数が0である場合、複数の発光体のうち全部の発光体を点灯させてもよい。第1保留表示部21cは、第1保留数が0である場合、複数の発光体のうち全部の発光体を点滅させてもよい。第2保留表示部21dにおいて第2保留数が0であるときにおける複数の発光体の発光態様は、適宜変更してもよい。例えば、第2保留表示部21dは、第2保留数が0である場合、複数の発光体のうち全部の発光体を点灯させてもよい。第2保留表示部21dは、第2保留数が0である場合、複数の発光体のうち全部の発光体を点滅させてもよい。
・特定条件が成立して進行不能状態となった場合、CPU82aは、第2搬送処理を実行しないようにしてもよい。つまり、CPU82aは、不能状態コマンドを入力した場合、搬送モータ52aを作動させず、遊技領域20aから排出された遊技球を発射部65に向けて搬送しなくてもよい。このように、特定条件が成立して進行不能状態に制御されたときには、発射部65に向けて遊技球が搬送されなくなってもよい。
・発射制御回路83aは、枠制御基板82からの発射許可信号がオフ状態であっても、発射停止スイッチD02からのストップ信号がオフ状態であり、かつタッチセンサD01からのタッチ信号がオン状態である場合、動作信号をタイミングパルス生成部に出力してもよい。進行不能状態に制御された場合には、発射部65へ遊技球が供給されないようにするとよい。これにより、遊技球が打撃位置67に残ってしまうことが抑制される。なお、進行不能状態に制御された後において打撃位置67に残った遊技球が発射される場合があったとしても、遊技球が発射され続けるように制御していないから、進行不能状態に制御された場合には遊技球が発射されないように構成していると捉えることができる。
・CPU82aは、発射許可回路82mから発射許可信号を入力して、当該発射許可信号がオン状態であるときに発射部65へ遊技球を供給させるようにしてもよい。CPU82aは、発射許可信号がオフ状態であるときに発射部65へ遊技球を供給させないようにしてもよい。
・発射許可回路82mは、発射許可信号を出力する条件として、管理ユニット100から接続信号を入力することを含めてもよい。つまり、発射許可回路82mは、管理ユニット100から接続信号を入力していない場合、発射許可信号を出力しなくてもよい。
・CPU82aは、特定のエラー(一例として扉開放エラー)を設定しているときに発射停止信号を出力してもよい。なお、同じ扉開放エラーであっても、第1扉開放信号を入力している場合は、上記特定のエラーに該当しなくてもよい。
・発射許可回路82mは、球抜き状態中、発射許可信号を出力するようにしてもよい。よって、仮に、遊技球が打撃位置67に残存していたとしても、発射操作部15が操作されることによって、遊技領域20aへと発射させることができる。遊技領域20aに発射された遊技球は、回収機構30を介して、機外へと排出させることができる。
・大当り遊技が終了したときに制御される遊技状態は、適宜変更してもよい。例えば、CPU80aは、第2大当り図柄に基づく大当り遊技を終了すると、高入球フラグをセットしなくてもよい。つまり、遊技機10は、第2大当り図柄に基づく大当り遊技が終了したとき、低確低入球率状態に制御させてもよい。
・遊技機10は、次回の大当り遊技まで高確率状態を付与する仕様、転落抽選に当選するまで高確率状態を付与する仕様(所謂、転落機)、又は規定回数の特別ゲームが終了するまで高確率状態を付与する仕様(所謂、ST機)を採用できる。遊技機10は、遊技球が特定領域を通過することを条件に高確率状態を付与する仕様(所謂、V確変機)を採用できる。遊技機10は、転落機の仕様と、V確変機の仕様と、を混合させた仕様であってもよい。
・遊技機10は、「羽根もの」、又は「ヒコーキタイプ」ともいわれる第2種に分類される仕様を採用してもよい。この種のパチンコ遊技機では、始動口への遊技球の入球を契機に入球装置(大入賞口)の開閉羽根(開閉部材)が開き、入球装置へ入球した遊技球が特別入賞口へ入球することにより大当り遊技が生起される。
・特別図柄の当り抽選として、大当り抽選の他、小当り抽選を行うように構成してもよい。当り抽選にて小当りに当選した場合、特別ゲームの終了後に小当り遊技(当り遊技)が付与される。本実施形態において、通常の遊技状態(例えば、低確低入球率状態)に比して、単位時間あたりに小当りに当選する回数(頻度)、又は、単位時間あたりに小当り遊技が付与される回数(頻度)が向上する状態(所謂、小当りRUSH)に制御可能に構成してもよい。
規定数達成処理において、小当り遊技中である場合、CPU80aは、RAM80cに進行不能状態フラグをセットしなくてもよい。つまり、CPU80aは、進行不能状態に制御しなくてもよい。小当り遊技中である場合、CPU80aは、進行不能待機フラグをRAM80cに記憶させてもよい。つまり、小当り遊技中である場合、CPU80aは、進行不能状態に制御させないものの、小当り遊技が終了したときに、進行不能状態に制御してもよい。CPU80aは、不能状態待機コマンドを、枠制御基板82に出力するとともに、演出制御基板81に出力してもよい。
・遊技制御基板80及び枠制御基板82を主統括制御基板84として、1つの制御基板に纏めてもよい。主統括制御基板84は、CPU84a、ROM84b、及びRAM84cを備えてもよい。CPU84aは、主制御プログラム及び枠制御プログラムを実行するとよい。つまり、CPU84aは、CPU80a及びCPU82aが実行するプログラムを実行するとよい。ROM84bは、主制御プログラム、各種の判定や抽選に用いる判定値、テーブル、及び枠制御プログラムなどを記憶しているとよい。つまり、ROM84bは、ROM80b及びROM82bが記憶している各種のデータを記憶しているとよい。RAM84cは、遊技機10の動作中に書き換えられる様々な情報やCPU80aの処理結果に応じて書き換えられる様々な情報を記憶するとよい。つまり、RAM84cは、RAM80c及びRAM82cが記憶する各種のデータを記憶するとよい。
・演出制御基板81をサブ統括制御基板とし、演出制御基板81とは別に演出表示部19を専門に制御する表示制御基板、演出発光部14を専門に制御する発光制御基板、演出音声部12を専門に制御する音制御基板、及び演出可動部91を専門に制御する可動制御基板を設けてもよい。このようなサブ統括制御基板とその他の演出を制御する基板を含めて副基板としてもよい。また、実施形態において、単一の基板にCPU80a、及びCPU81aを搭載してもよい。また、表示制御基板、発光制御基板、音制御基板、及び可動制御基板を任意に組み合わせて単数又は複数の基板としてもよい。
・性能表示モニタ82dは、枠制御基板82に備えられていなくてもよい。性能表示モニタ82dは、枠制御基板82とは別の基板に備えられていてもよい。この場合、枠制御基板82は、性能表示モニタ82dと接続されてもよい。CPU82aは、性能表示モニタ82dの表示内容を制御可能に構成されてもよい。
・所定量の遊技媒体(一例として遊技球)の全部を循環させる遊技機として構成したが、これに限らず、遊技媒体の一部又は全部について、遊技機の外部にある遊技媒体と交換可能な構成であってもよい。
・流通機構29は、その全部が搭載枠11bに形成されたが、一部が遊技盤20に形成されていてもよい。つまり、遊技盤20は、流通機構29の一部を構成してもよい。
次に、上記実施形態及び別例から把握できる技術的思想を以下に追記する。
(イ)変動ゲームを実行可能であり、変動ゲームにおいて大当り結果が導出された後に大当り遊技を付与する遊技機において、特定条件が成立した場合に、遊技を進行することが不能な進行不能状態に制御可能な不能状態制御手段と、変動ゲームを実行可能なゲーム実行部と、演出を実行可能な演出実行部と、前記演出実行部を制御可能な演出制御手段と、を備え、前記演出実行部は、変動ゲームの実行に応じて演出ゲームを実行可能であり、変動ゲームの実行中において前記特定条件が成立して前記進行不能状態に制御されたときには、変動ゲームの実行を中止するとともに、前記演出ゲームの実行を中止することを特徴とする遊技機。
(ロ)変動ゲームを実行可能であり、変動ゲームにおいて大当り結果が導出された後に大当り遊技を付与する遊技機において、遊技球が入球可能な開閉部材を有する特別入賞口と、前記特別入賞口に入球した遊技球を検知可能な特別入賞球検知部と、前記特別入賞口への遊技球の入球率が異なる状態として、非入球率向上状態と、前記非入球率向上状態よりも前記特別入賞口への遊技球の入球率が高い入球率向上状態と、に制御可能な入球状態制御手段と、特定条件が成立した場合に、遊技を進行することが不能な進行不能状態に制御可能な不能状態制御手段と、を備え、所定の変動ゲームにおいて前記大当り結果が導出されずに、前記所定の変動ゲームの終了後に前記非入球率向上状態から前記入球率向上状態に制御される状況において、前記所定の変動ゲームの実行中に前記特定条件が成立した場合には、前記非入球率向上状態から前記入球率向上状態に制御されないことを特徴とする遊技機。